JP2003014019A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JP2003014019A
JP2003014019A JP2001196492A JP2001196492A JP2003014019A JP 2003014019 A JP2003014019 A JP 2003014019A JP 2001196492 A JP2001196492 A JP 2001196492A JP 2001196492 A JP2001196492 A JP 2001196492A JP 2003014019 A JP2003014019 A JP 2003014019A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動トルクの検出を精度高く行え、かつ良好
なブレーキ性能を確保できるディスクブレーキを提供す
る。 【解決手段】 ナックル5に固定されたアーム35のア
ームブリッジ部37に、キャリア6に接触してその変形
量を検出する接触式センサ40が設けられている。制動
時にインナ側、アウタ側ブレーキパッド3,4に押され
てキャリア6が制動トルクに応じて変形し、このキャリ
ア6の変形量を接触式センサ40が検出し、この検出変
形量に基づいて制動トルクを求めることができる。この
ため、ブレーキパッドの摩擦係数、路面の摩擦係数など
に基づいて制動トルクを推定するものに比して、制動ト
ルクの検出精度を向上できる。また、接触式センサ40
がキャリパ7に係合せずにキャリア6の変形量を検出で
き、キャリパの取付剛性を低下させず、良好なブレーキ
性能を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に設けら
れ、制動トルクを検出するようにしたディスクブレーキ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、自動車の制動装置には、四輪全体
としてバランスがとれた制動力を確保する制動力制御な
どのために、複数の車輪で発生する制動トルクを求める
ようにしたものがある。このような制動装置の一例とし
て、液圧センサやピストン断面積に基づいてピストン推
力、ブレーキパッドの摩擦係数、路面の摩擦係数などに
基づいて制動トルクを推定するようにしたディスクブレ
ーキがある。また、他の制動装置の例として、国際公開
(WO)98-027357号に示すように、ピストン
に設けた推力センサの検出値、ブレーキパッドの摩擦係
数、路面の摩擦係数などに基づいて制動トルクを推定す
るようにしたディスクブレーキがある。また、さらに他
の制動装置の例として、特開昭62−110552号公
報に示すように、車両の固定支持体にロードセルを設け
ると共に、このロードセルをキャリパに係合させるよう
にしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、国際公開
(WO)98-027357号などに示すように制動ト
ルクを推定するものでは、ブレーキパッドの変化や路面
状況によっては、推定した制動トルクが現実の制動トル
クと相違し、制動力制御を良好には行えないことがあ
る。また、特開昭62−110552号公報に示すディ
スクブレーキでは、ロードセルをキャリパに係合させる
ため、その分、キャリパの取付剛性が低下し、これによ
りブレーキ性能の低下を招く虞がある。本発明は、上記
事情に鑑みてなされたもので、制動トルクの検出を精度
高く行え、かつ良好なブレーキ性能を確保できるディス
クブレーキを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ディスクロータの両側に配置される一対のブレーキパッ
ドと、車両の非回転部に固定され、前記ブレーキパッド
を支持するキャリアと、該キャリアに、前記ディスクロ
ータの軸方向に移動可能に支持されるキャリパと、該キ
ャリパに備えられ、前記ブレーキパッドを前記ディスク
ロータに押圧するブレーキパッド押圧機構と、を備え、
前記ブレーキパッドの前記ディスクロータの押圧により
制動力を発生するディスクブレーキであって、前記車両
の非回転部に前記キャリアの変形量を検出する変形量検
出手段を設けたことを特徴とする。
【0005】請求項2記載の発明は、ディスクロータの
両側に配置される一対のブレーキパッドと、車両の非回
転部に固定され、前記ブレーキパッドを支持するキャリ
アと、該キャリアに、前記ディスクロータの軸方向に移
動可能に支持されるキャリパと、該キャリパに備えら
れ、前記ブレーキパッドを前記ディスクロータに押圧す
るブレーキパッド押圧機構と、を備え、前記ブレーキパ
ッドの前記ディスクロータの押圧により制動力を発生す
るディスクブレーキであって、前記車両の非回転部に固
定した非回転部延長部に前記キャリアの変形量を検出す
る変形量検出手段を設けたことを特徴とする。請求項3
記載の発明は、請求項2記載の構成において、前記車両
の非回転部はナックルであり、前記非回転部延長部はア
ームであることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施の形態を
図1及び図2に基づいて説明する。図1及び図2におい
て、ディスクブレーキ1は、ディスクロータ2に対し車
両のインナ側(図1紙面裏側)及びアウタ側(図1紙面
表側)にそれぞれ配置されるインナ側、アウタ側ブレー
キパッド3,4と、ディスクロータ2に対し車両のイン
ナ側でナックル5(車両の非回転部)に固定され、イン
ナ側、アウタ側ブレーキパッド3,4をディスクロータ
2の軸方向に移動可能に支持するキャリア6と、該キャ
リア6に、前記ディスクロータ2の軸方向に移動可能に
支持されるキャリパ7と、を備えている。
【0007】ナックル5の上側部分における車両の前
側、後側(図1左右方向)部分には、径方向外方に突出
する凸部(以下、それぞれナックル前方凸部、後方凸部
という。)8,9が形成されている。ナックル前方凸
部、後方凸部8,9には、キャリア6固定などのための
ボルト10,11挿入用の孔12,12が形成されてい
る。
【0008】キャリア6は、ナックル前方凸部、後方凸
部8,9に重ねられてボルト10,11で固定される前
後2箇所の固定部(以下、キャリア前方、後方固定部と
いう。)14,15を有している。キャリア前方、後方
固定部14,15はインナビーム16で連結されてい
る。
【0009】キャリア前方、後方固定部14,15に
は、ディスクロータ2を跨ぐブリッジ部(以下、それぞ
れ、前方、後方ブリッジ部という。)17,18がそれ
ぞれ形成されている。前方、後方ブリッジ部17,18
の各先端部(符号省略)はディスクロータ2のアウタ側
(図1紙面表側)に配置され、当該先端部はアウタービ
ーム19で連結されている。
【0010】前方ブリッジ部17は、キャリア前方固定
部14から立上る前方立上り部21と、前方立上り部2
1に略直交してその上方部からディスクロータ2のアウ
タ側に延びる前方ブリッジ本体部22と、前方ブリッジ
本体部22の先端部から垂下されて先端部に前記アウタ
ービーム19が連結される前方垂下部23とから大略構
成されている。後方ブリッジ部18は、前方ブリッジ部
17と略同様に、後方立上り部24と、後方ブリッジ本
体部25と、後方垂下部26とから大略構成されてい
る。
【0011】前方垂下部23及び後方垂下部26のそれ
ぞれには、ディスクロータ2の軸方向(図1紙面表裏方
向)に延びる溝23a,26aが形成されている。イン
ナ側ブレーキパッド3は、耳部3aを備え、耳部3aを
前記溝23a,26aに載置させることにより、キャリ
ア6に対してディスクロータ2の軸方向に移動可能に支
持されている。また、前方立上り部21及び後方立上り
部24のそれぞれには、ディスクロータ2の軸方向(図
1紙面表裏方向)に延びる溝21a,24aが形成され
ている。アウタ側ブレーキパッド4は、耳部4aを備
え、耳部4aを溝21a,24aに載置させることによ
り、キャリア6に対してディスクロータ2の軸方向に移
動可能に支持されている。
【0012】前方、後方ブリッジ本体部22,25に
は、前記キャリパ7がピン27を介してディスクロータ
2の軸方向(図1紙面表裏方向)に移動可能に支持され
ている。キャリパ7は、ディスクロータ2のインナ側に
設けられ油圧シリンダ機構28(ブレーキパッド押圧機
構)を有するキャリパ本体29と、キャリパ本体29か
らディスクロータ2の外周部を越えてディスクロータ2
のアウタ側に延びるブリッジ部(以下、キャリパブリッ
ジ部という。)30と、キャリパブリッジ部30の先端
側にこのキャリパブリッジ部30と直交して形成される
爪部31とから大略構成されている。
【0013】油圧シリンダ機構28は、シリンダ34
と、このシリンダ34に対して油液の給排を行う図示し
ない給排部と、シリンダ34内に収納されて、前記油液
の給排によりディスクロータ2の軸方向に変位する図示
しないピストンとを有している。キャリパ本体29(油
圧シリンダ機構28)とディスクロータ2との間にはイ
ンナ側ブレーキパッド3が配置され、爪部31とディス
クロータ2との間にはアウタ側ブレーキパッド4が配置
されている。
【0014】ナックル前方凸部8には、ボルト10によ
りアーム(非回転部延長部)35が固定されている。ア
ーム35はナックル前方凸部8に固定され車両前方に延
びるアーム基端部36と、アーム基端部36から延設さ
れディスクロータ2を跨ぎ先端部37aがディスクロー
タ2のアウタ側に配置されるアームブリッジ部37と、
から構成されている。アームブリッジ部37の先端部3
7aは、前方垂下部23における溝23aの背面側部分
に対面して配置されている。
【0015】アームブリッジ部37の先端部37aに
は、キャリア6に接触してその変形量を検出する接触式
センサ40が設けられている。接触式センサ40は、ア
ームブリッジ部37に埋設されるように設けられるセン
サ本体41と、センサ本体41に対して進退可能のピン
状の可動体42と、可動体42の変位に応じて前方垂下
部23の変位ひいてはキャリア6の変形量を求める図示
しない演算部と、を備えている。可動体42の先端部
(符号省略)は前方垂下部23(キャリア6)に当接し
ており、可動体42は、前方垂下部23(キャリア6)
に応じて変位するようになっている。接触式センサ40
の演算部には、接触式センサ40が検出するキャリア6
の変形量からキャリア6に作用する制動トルクを求める
図示しないコントローラが接続されている。
【0016】このコントローラは、油圧シリンダ機構2
8の給排部に制御信号を入力して給排部を制御する。ま
た、コントローラは、ディスクロータ2に作用する制動
トルクと前方垂下部23(ひいてはキャリア6)の変形
量とがほぼ比例関係にあることを利用し、接触式センサ
40から入力するキャリア6の変形量に基づいて前記制
動トルクを求める。さらに、コントローラは、前記制動
トルクに基づいて前記制御信号を補正して、シリンダ3
4への油液の供給量、ひいては制動力を所望の大きさに
なるように制御するようにしている。
【0017】接触式センサ40におけるアームブリッジ
部37から突出する部分を覆うように、アームブリッジ
部37と前方垂下部23との間には、ブーツ43が設け
られている。ブーツ43を設けることにより、接触式セ
ンサ40へのゴミなどの侵入を抑制し、接触式センサ4
0を保護するようにしている。
【0018】車両が前進中は、ディスクロータ2は図1
に示すように反時計方向に回転している。そして、油圧
シリンダ機構28のピストンが前進(ディスクロータ2
方向ヘ変位)することにより、インナ側ブレーキパッド
3がピストンの押圧によりディスクロータ2に押圧され
る。そして、その反力によりキャリパ7が後退(キャリ
パ本体29がディスクロータ2から離れる方向に移動)
して、爪部31がアウタ側ブレーキパッド4をディスク
ロータ2に押圧させる。すると、インナ側、アウタ側ブ
レーキパッド3,4とディスクロータ2との間の摩擦抵
抗により、インナ側、アウタ側ブレーキパッド3,4
は、図1の左方向に引きずられる。
【0019】さらに、ピストンが前進し、インナ側、ア
ウタ側ブレーキパッド3,4がディスクロータ2に押圧
されると、インナ側、アウタ側ブレーキパッド3,4
は、図1の左方向に移動し、前方ブリッジ部17の前方
垂下部23の溝23aび前方立上り部21の溝21aで
支持されて、制動トルク(ディスクロータ2に対する制
動トルク)が発生する。さらに、ピストンが前進し、制
動トルクが大きくなると、インナ側、アウタ側ブレーキ
パッド3,4は、制動トルクの大きさに応じて前方垂下
部23(ひいてはキャリア6)を変形させる。制動トル
クと前方垂下部23(ひいてはキャリア6)の変形量
は、ほぼ比例関係にあるため、キャリア6の変形量を、
アーム35に固定された接触式センサ40にて計測する
ことにより、制動トルクを求めることができる。そし
て、コントローラは油圧シリンダ機構28の給排部に対
する制御信号を補正し、必要な制動トルクとなるように
ピストンの進退を行わせるようにしている。
【0020】上述したように構成したディスクブレーキ
1では、制動時にインナ側、アウタ側ブレーキパッド
3,4に押されてキャリア6が制動トルクに応じて変形
し、このキャリア6の変形量をアーム35に設けた接触
式センサ40が検出し、コントローラが接触式センサ4
0からの信号に基づいて制動トルクを求める。このディ
スクブレーキ1では、キャリア6の変形量に基づいて制
動トルクを直接的に求めることができるので、制動トル
クの検出を精度高く行うことができる。すなわち、上述
した国際公開(WO)98-027357号に示される
ディスクブレーキのように、ブレーキパッドの摩擦係
数、路面の摩擦係数などに基づいて制動トルクを推定す
るものでは、制動トルクの検出精度は低いものとなる
が、これに比して、本実施の形態では、上述したように
制動トルクを直接的に求めることができ、その検出精度
を高いものにすることができる。
【0021】さらに、本第1実施の形態では、接触式セ
ンサ40がキャリパ7に係合することがないので、キャ
リパ7の取付剛性の低下を招くことがない。このため、
キャリパの取付剛性の低下により惹起するブレーキ性能
の低下を招かず、良好なブレーキ性能を確保できる。
【0022】また、上記実施の形態では、ディスクロー
タ2のアウタ側に配置されるアームブリッジ部37の先
端部37aに接触式センサ40を設け、ディスクロータ
2のアウタ側に配置される前方垂下部23の変形量を検
出する。一方、制動時におけるキャリア6の変形量に関
して、ディスクロータ2のアウタ側及びインナ側での変
形量はアウタ側の方が大きい。このため、上述したよう
に接触式センサ40を設けて、前方垂下部23の変形量
を検出することにより、キャリア6の変形量ひいては制
動トルクを検出しやすくなる。なお、本発明はこれに限
らず、ディスクロータ2のインナ側に接触式センサ40
を設けるように構成してもよい。
【0023】また、上記実施の形態では、接触式センサ
40の取付は、ディスクロータ2の回転方向に関して、
アームブリッジ部37(前方ブリッジ部17側)、すな
わちディスクロータ2の回転方向の出口側で行う場合を
例にしたが、これに代えて、図2のA部に示すように、
後方ブリッジ部18側、すなわちディスクロータ2の回
転方向の入口側に接触式センサ40を設けるように構成
してもよい。このことは、後述する第2、第3、第4実
施の形態にも同様に言えることである。
【0024】なお、車両が後退している際の制動時に
は、後方ブリッジ部18の後方垂下部26の溝26a及
び後方立上り部24の溝24aで支持されて、制動トル
ク(ディスクロータ2に対する制動トルク)が発生す
る。この場合にも、前方ブリッジ部17は、アウタビー
ム19を介して後方ブリッジ部18(後方垂下部26及
び後方立上り部24)に連結されており、アウタビーム
19を介して後方ブリッジ部18の変形に対応して変形
し、前記車両の前進時と同様に接触式センサ40によ
り、後方ブリッジ部18ひいてはキャリア6の変形量を
検出でき、これにより制動トルクを検出することができ
る。
【0025】上記実施の形態では、変形量検出手段が接
触式センサ40である場合を例にしたが、これに代え
て、図3に示すようにレーザ式センサ45を用いた構成
(第2実施の形態)としたり、図4に示すように静電容
量式センサ46を用いた構成(第3実施の形態)とした
り、図5に示すように導電ゴム式変位センサ47を用い
た構成(第4実施の形態)としてもよい。
【0026】第2実施の形態のレーザ式センサ45は、
図3に示すように、アームブリッジ部37の先端部37
aに設けられており、キャリア6に非接触でその変形量
を検出するようにしている。レーザ式センサ45は、レ
ーザ光を発射する光源48及びレンズなどからなる光学
系(図示省略)とを有するセンサ本体49と、光源48か
ら照射されキャリア6から反射された光を受けてキャリ
ア6の変形量を求める図示しない演算部と、を備えてい
る。この第2実施の形態では、レーザ式センサ45が上
述したようにキャリア6に非接触でキャリア6の変形量
を検出し、これによりキャリア6に何等の負担をかける
ことなく制動トルクを検出することができる。
【0027】第3実施の形態の静電容量式センサ46
は、図4に示すように、アームブリッジ部37とキャリ
ア6の前方ブリッジ部17の前方垂下部23との間に設
けられ、コンデンサの原理を利用してキャリア6に非接
触でその変形量を検出するようにしている。静電容量式
センサ46は、アームブリッジ部37の先端部37a及
び前方垂下部23にそれぞれ設けられる同等面積S(m
2)の絶縁体(以下、第1、第2絶縁体という。)5
0,51と、第1、第2絶縁体50,51の表面に設け
られ図示しない電源に接続された電極(以下、第1、第
2電極いう。)52,53と、第1、第2絶縁体50,
51間の静電容量Cを検出し、この検出静電容量Cから
キャリア6の変形量を検出する演算部(図示省略)と、か
ら大略構成されている。
【0028】静電容量式センサ46は、第1、第2電極
52,53の間隔t(mm)が変化する(ひいてはキャ
リア6が変位する)と、これに応じて、次式(1)で示
される第1、第2絶縁体50,51間の静電容量Cが変
化することを利用してキャリア6の変形量を検出するよ
うにしている。 C=(εS)/(4πt)・(1/9)×10-7 … … (1) ただし、C:静電容量(μF) ε:誘電率
【0029】この第3実施の形態では、静電容量式セン
サ46が上述したようにキャリア6に非接触でキャリア
6の変形量を検出し、これによりキャリア6に何等の負
担をかけることなく制動トルクを検出することができ
る。
【0030】第4実施の形態の導電ゴム式変位センサ4
7は、図5に示すように、アームブリッジ部37とキャ
リア6の前方ブリッジ部17の前方垂下部23との間に
設けられ、導電ゴムの変形により抵抗値が変化すること
を利用してキャリア6の変形量を検出するようにしてい
る。導電ゴム式変位センサ47は、アームブリッジ部3
7の先端部37a及び前方垂下部23間に介装される導
電ゴム54と、導電ゴム54中に埋設される一対の電極
55,55と、導電ゴム54の抵抗値を検出し、この検
出抵抗値からキャリア6の変形量を検出する演算部(図
示省略)と、から大略構成されている。この第4実施の
形態では、導電ゴム式変位センサ47が上述したように
キャリア6の変形量を検出し、これにより制動トルクを
検出できる。
【0031】上記各実施の形態では、変形量検出手段が
接触式センサ40(第1実施の形態)、レーザ式センサ
45(第2実施の形態)、静電容量式センサ46(第3
実施の形態)、導電ゴム式変位センサ47(第4実施の
形態)である場合を例にしたが、これに代えて、差動ト
ランス式の変位センサまたは光波干渉式の変位センサを
設けるようにしてもよい。
【0032】なお、上記第1〜第4実施の形態では、ア
ーム35(アームブリッジ部37の先端部37a)に変
形量検出手段を設けた場合を例にしたが、これに代えて
ナックル5に変形量検出手段を設けるように構成しても
よい。また、アーム35又はナックル5に変形量検出手
段を設けるのに代えて、キャリア6に歪ゲージを貼付
し、この歪ゲージによりキャリア6の変形量を直接検出
するように構成してもよい。また、上記第1〜第4実施
の形態では、車両の非回転部がナックル5である場合を
例にしたが、本発明はこれに限らず、サスペンションス
トラット等の他の部分を採用するようにしてもよい。な
お、上記第1〜第4実施の形態では、キャリア6とアー
ム35とが別体である場合を例にしたが、これに限ら
ず、キャリアとアームとが一体となっていてもよい。
【0033】
【発明の効果】請求項1から請求項3までのいずれかに
記載の発明によれば、制動時に一対のブレーキパッドに
押されてキャリアが制動トルクに応じて変形し、このキ
ャリアの変形量を変形量検出手段が検出し、この検出変
形量に基づいて制動トルクを直接的に求めることができ
る。このため、ブレーキパッドの摩擦係数、路面の摩擦
係数などに基づいて制動トルクを推定するものに比し
て、制動トルクの検出を精度高く行うことができる。ま
た、変形量検出手段は、キャリパに係合せずにキャリア
の変形量を検出するので、キャリパの取付剛性の低下を
招くことがない。このため、キャリパの取付剛性の低下
により惹起するブレーキ性能の低下を招かず、良好なブ
レーキ性能を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を模式的に示す正面図
である。
【図2】図1のディスクブレーキを示す平面図である。
【図3】本発明の第2実施の形態を模式的に示す正面図
である。
【図4】本発明の第3実施の形態を模式的に示す正面図
である。
【図5】本発明の第4実施の形態を模式的に示す正面図
である。
【符号の説明】
5 ナックル(車両の非回転部) 6 キャリア 17 前方ブリッジ部 21 前方立上り部 35 アーム(非回転部延長部) 37 アームブリッジ部 40 接触式センサ 45 レーザ式センサ 46 静電容量式センサ 47 導電ゴム式変位センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクロータの両側に配置される一対
    のブレーキパッドと、車両の非回転部に固定され、前記
    ブレーキパッドを支持するキャリアと、該キャリアに、
    前記ディスクロータの軸方向に移動可能に支持されるキ
    ャリパと、該キャリパに備えられ、前記ブレーキパッド
    を前記ディスクロータに押圧するブレーキパッド押圧機
    構と、を備え、前記ブレーキパッドの前記ディスクロー
    タの押圧により制動力を発生するディスクブレーキであ
    って、前記車両の非回転部に前記キャリアの変形量を検
    出する変形量検出手段を設けたことを特徴とするディス
    クブレーキ。
  2. 【請求項2】 ディスクロータの両側に配置される一対
    のブレーキパッドと、車両の非回転部に固定され、前記
    ブレーキパッドを支持するキャリアと、該キャリアに、
    前記ディスクロータの軸方向に移動可能に支持されるキ
    ャリパと、該キャリパに備えられ、前記ブレーキパッド
    を前記ディスクロータに押圧するブレーキパッド押圧機
    構と、を備え、前記ブレーキパッドの前記ディスクロー
    タの押圧により制動力を発生するディスクブレーキであ
    って、前記車両の非回転部に固定した非回転部延長部に
    前記キャリアの変形量を検出する変形量検出手段を設け
    たことを特徴とするディスクブレーキ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の構成において、前記車両
    の非回転部はナックルであり、前記非回転部延長部はア
    ームであることを特徴とするディスクブレーキ。
JP2001196492A 2001-06-28 2001-06-28 ディスクブレーキ Expired - Fee Related JP4573083B2 (ja)

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