JP2003013639A - 施解錠装置 - Google Patents

施解錠装置

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JP2003013639A JP2001201025A JP2001201025A JP2003013639A JP 2003013639 A JP2003013639 A JP 2003013639A JP 2001201025 A JP2001201025 A JP 2001201025A JP 2001201025 A JP2001201025 A JP 2001201025A JP 2003013639 A JP2003013639 A JP 2003013639A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロッキングバーによる確実性、信頼性を高め
ることができ、ピッキング工具を使用し難くでき、鍵違
い数を増やすことのできる施解錠装置を得る。 【解決手段】 施解錠装置において、外筒31と、外筒
31の直径方向両端に形成した溝33と、外筒31に回
転自在に挿嵌する内筒41と、内筒41から進退自在に
突出し突出先端47aを溝33へ係合した状態で内筒4
1の回転を阻止する一対のロッキングバー47と、中央
部にキー挿入穴を有し内筒の軸線直交方向に移動自在と
なって内筒41の軸線方向に整列し且つ特定の移動位置
でロッキングバー47の基端47bを進入させてロッキ
ングバー47を内筒41の直径方向内側へ後退させる一
対の凹部を有した複数のタンブラーと、タンブラーのキ
ー挿入穴に進入する断面略八角形の棒状の挿入部を有し
且つタンブラーのそれぞれを特定の移動位置に移動させ
る複数のきざみを有したキーとを具備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キーを用い複数の
タンブラーのそれぞれを特定の位置に移動させてロッキ
ングバーの係合を解除可能とする施解錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリンダータイプの施錠装置は、鍵孔に
挿入されるキーのきざみに応じて移動され、鍵孔の形成
された内筒をこの内筒に外挿された外筒に対し回転規制
解除して施錠装置を施解錠させる複数のタンブラーを有
している。この種の施錠装置は、シリンダー内に設けら
れるこのタンブラー形状によって、ピンタイプとロータ
リーディスクタイプとに大別できる。
【0003】例えばロータリーディスクタイプのタンブ
ラーを有するディスクシリンダーは、図14に示すよう
に、キーを抜きとった状態では、ロッキングバー13が
スプリング15によって外筒17の溝19に押しつけら
れている。また、ディスクタンブラー21は、タンブラ
ーバネ23によって図中矢印aの方向へ押されている。
この状態で内筒25を回転させようとしても、ディスク
タンブラー21の切欠27がロッキングバー13の上方
にないため、ディスクタンブラー21に阻まれて、ロッ
キングバー13は上方へ上がることができず、内筒25
を回転させることができない。すなわち施錠状態とな
る。
【0004】一方、図15に示すように、合カギである
キー29を差し込むと、ディスクタンブラー21はキー
29のきざみによって押され、切欠27がロッキングバ
ー13の上方にくるまで回転、整列する。この状態で内
筒25を回転させようとすると、溝19とロッキングバ
ー13とのテーパーによって、スプリング15に抗して
ロッキングバー13が上方に押し上げられ、内筒25を
回転させることができる。すなわち解錠となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】今日、不正解錠、特に
ピッキングと言われる特殊な工具を用いることで鍵孔内
のタンブラーを操作し、解錠を行い室内に侵入する犯罪
が多発しており、施解錠装置のより一層な信頼性の向上
が要求されている。上記した施解錠装置は、外筒と内筒
とを最終的に係合(ロック)するロッキングバーが一つ
であったため、確実性、信頼性を向上させる面ではまだ
改善の余地があった。また、上記の施解錠装置は、キー
挿入穴が、板状の挿入部の断面形状に倣って矩形状であ
るため、内角が直角となり、ピッキング工具の掛り易い
欠点を有していた。さらに、上記の施解錠装置に使用す
るキーは、板状の挿入部両縁部に波形状のきざみを挿入
方向に形成するため、きざみ数を多く形成させることが
出来ず、多くの鍵違い数を確保することができなかっ
た。
【0006】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、ロッキングバーによる確実性、信頼性を高めること
ができるとともに、ピッキング工具を使用し難くでき、
しかも、従来品に比べて鍵違い数を大幅に増やすことの
できる施解錠装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】次に、上記の課題を解決
するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照し
て説明する。この発明の請求項1記載の施解錠装置は、
外筒31と、該外筒31の軸線方向に平行とされ、直径
方向の対向位置となる両端に形成した溝33と、前記外
筒31に対し回転自在に挿嵌する内筒41と、該内筒4
1から直径方向で進退自在に突出し、突出先端47aを
前記溝33へ係合した状態で該内筒41の回転を阻止す
る一対のロッキングバー47と、中央部にキー挿入穴5
7を有し、前記各ロッキングバー47に対して直交する
方向で、前記内筒41の軸線直交方向に移動自在となっ
て前記内筒41の軸線方向に整列し、且つ前記軸線直交
方向の特定の移動位置で前記ロッキングバー47の基端
47bを進入させて該ロッキングバー47を前記内筒4
1の直径方向内側へ後退させる一対の凹部69を有した
複数のタンブラー53と、該タンブラー53の前記キー
挿入穴57に進入する断面略八角形の棒状の挿入部79
を有し且つ前記タンブラー53のそれぞれを前記特定の
移動位置に移動させる複数のきざみ83を該挿入部79
に有したキー77と、を具備したことを特徴とする。
【0008】この施解錠装置では、一対のロッキングバ
ー47を備えることで、内筒41から突出した一対のロ
ッキングバー47が内筒41の直径方向両端で外筒31
の溝33に係合し、ロッキングバー47が一つの構造に
比べ、外筒31と内筒41との係合が確実且つ強力とな
る。また、キー挿入穴57が、挿入部79の断面形状と
同じ略八角形となり、キー挿入穴57の内角の全てが鈍
角となる。これにより、ピッキング工具を掛り難くする
ことができる。さらに、挿入部79が断面略八角形の棒
状となるので、タンブラー53を特定の位置に移動させ
るきざみ83を、挿入部79の一対の対角部に形成する
とともに、挿入部79の軸線方向に複数設けることがで
き、しかも、それぞれのきざみの深さを可変させること
ができるので、数十億通りの鍵違い数が確保可能にな
る。
【0009】請求項2記載の施解錠装置は、前記タンブ
ラー101をキー係合側タンブラー103と凹部形成側
タンブラー105との二分割で形成して第一の係合位置
で一体に係合し、且つ前記キー係合側タンブラー103
のキー当接部61と前記凹部69との前記軸線直交方向
の距離が変わる第二の係合位置で、該キー係合側タンブ
ラー103と該凹部形成側タンブラー105とを係合自
在としたことを特徴とする。
【0010】この施解錠装置では、第一の係合位置で係
合するタンブラー101のキー当接部61と凹部69と
の距離、第二の係合位置で係合するタンブラー101の
キー当接部61と凹部69との距離が異なるものとな
る。したがって、第一の係合位置で係合するタンブラー
101に有効であったきざみ83は、第二の係合位置で
係合するタンブラー101に対しては無効となる。これ
により、第一の係合位置で係合するタンブラー101に
使用するキーを一時的に使用可能となる施工用キー(コ
ンストラクションキー)とし、第二の係合位置で係合す
るタンブラーに使用するキー111をマスターキーとす
ることで、タンブラー101の係合位置切り替え後は、
施工用キーを使用不能にして防犯性を確保することがで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る施解錠装置の
好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図
1は本発明に係る施解錠装置のタンブラー及びその近傍
部材を省略した分解斜視図、図2は図1で省略したタン
ブラー及びその近傍部材の分解斜視図、図3はキーの側
面図、図4は図3のA−A矢視図、図5はきざみの種類
を表す説明図、図6はタンブラー及びロッキングバーを
内蔵した内筒の断面図、図7は異なる位置に凹部を形成
したタンブラーのロッキングバー係合解除位置を表した
説明図、図8は回動過程における内筒の断面図である。
【0012】外筒である円筒状のハウジング31は、図
1の右端が扉の表面に表出する側である前方、左端が扉
内部の錠箱の方向である後方となり、前方からキーを挿
入するようになっている。ハウジング31は、直径方向
の対向位置となる外側に切り欠いた軸線方向に平行とな
って長い一対の溝33を有している。この溝33には後
述のロッキングバーが進入する断面U字形のレール状の
ロッキングバー用スペーサ35を嵌着している。
【0013】ハウジング31は、内部に、キー挿入穴3
7を有した円板状のキーガイド39を回動自在に装着し
ている。ハウジング31は、キーガイド39の後方に、
内筒41を回転自在に装着する。このキーガイド39と
内筒41とは図示しない係合爪等により相対回転不能に
一体となる。内筒41は、左右の側部に、軸線方向に等
間隔で穿設した複数の仕切板止穴43を有している。
【0014】内筒41は、上部及び下部に、軸線方向に
平行となる長いスリット状のロッキングバー突出開口4
5を有している。内筒41は、内部の上部及び下部に、
内筒41の軸線方向に長い一対のロッキングバー47を
収容している。ロッキングバー47は、先細形状の突出
先端47aと、この突出先端47aに連設したピン状の
基端47bとを有している。ロッキングバー47は、突
出先端47aをロッキングバー突出開口45から突出さ
せ、ハウジング31のロッキングバー用スペーサ35内
に進入させて係合する。この状態で、ハウジング31と
内筒41とは、ロッキングバー47を介して相対回転不
能となる。
【0015】内筒41は、ロッキングバー47の直径方
向内側に板バネ状のリターンスプリング49を収容して
いる。リターンスプリング49は、図6に示すように、
ロッキングバー47を、ロッキングバー突出開口45か
ら突出させる方向に付勢している。このリターンスプリ
ング49は、後述の仕切板によって支持される。
【0016】内筒41は、内部に、図2に示す複数の仕
切板51と、タンブラー53とを、軸線方向に交互に配
置して収容する。仕切板51は、両側に突起55を有
し、この突起55を内筒41の仕切板止穴43に挿入す
ることで内筒41の内部に移動不能となって嵌着する。
【0017】本実施の形態は、19枚の仕切板51と、
18枚のタンブラー53とを交互に内筒41に収容して
いる。それぞれの仕切板51は、後述するキー77の挿
入部断面形状と同形状の略八角形のキー挿入穴57を穿
設している。一方、タンブラー53は、挿入部を遊挿す
るキー挿入穴59を有している。このキー挿入穴59
は、直径方向一端側が、挿入部の片側の外形状と同形状
のく字形となっている。また、キー挿入穴59は、直径
方向他端側が、後述する挿入部のきざみに当接する垂直
な辺部に形成したキー当接部61となっている。
【0018】このタンブラー53は、仕切板51を挟ん
で交互に並ぶが、キー当接部61が左右の同一向き、或
いは前後方向交互に並べるものであってもよい。本実施
の形態においては、図2に示すように、前後方向でキー
当接部61の向きを左右交互に変えた向きで配設してい
る。
【0019】タンブラー53は、仕切板51より左右方
向の幅が狭く、内筒41内を、図2の左右方向に移動可
能となっている。また、タンブラー53は、後述する挿
入部の先端を案内する切欠63を、キー当接部61に有
している。さらに、タンブラー53は、キー当接部61
の外側の側部にバネ保持突起65を突設している。内筒
41は、内壁とタンブラー53との間に、このバネ保持
突起65に嵌入するコイルバネ67を収容している。こ
のコイルバネ67は、図6に示すように、それぞれのタ
ンブラー53を、内筒41の反対側の壁部へ付勢してい
る。
【0020】タンブラー53は、上縁及び下縁に、上記
したロッキングバー47の基端47bを進入させる凹部
69を有している。すなわち、ロッキングバー47は、
基端47bがこの凹部69に一致したとき、内筒41の
内側に後退可能となる。この凹部69の、キー当接部6
1に対する相対位置は、図7(a)〜(b)に示すよう
に、それぞれのタンブラー53において任意に設定され
る。
【0021】ハウジング31は、内筒41を収容した後
端側に、挿入部先端が進入する回転自在なテールピース
71を嵌入する。このテールピース71は、ハウジング
31の最後端に嵌入するワッシャー73及びクリップ7
5によって離脱が阻止される。なお、テールピース71
は後端面に係合板71aを有し、係合板71aは図示し
ない錠箱内の機構部分にキー操作力を伝達する。
【0022】一方、キー77は、図3に示すように、棒
状の挿入部79を有する。挿入部79は、図5に示すよ
うに断面形状が略八角形状となる。キー77は、挿入部
79の後端に保持部となるキーヘッド81を連設してい
る。キーヘッド81は、挿入部79の直径方向から一
方、図3の上方のみに突出している。キー77は、直径
方向一方のみにキーヘッド81を突出させることによ
り、キー77の挿入方向を一方向に特定できるようにな
り、すなわち、キーヘッド81を上向きに摘んだ状態の
みに操作可能であり、従来キーのような二方向使用(リ
バーシブル)とする必要がなくなる。
【0023】また、キー77は、挿入部79の先端が、
プラスドライバ工具と近似する正面視でプラス十字形状
となるように形成している。この十字形状の一側部の先
端は、タンブラー53のキー当接部61に設けた切欠6
3に進入するようになっている。これにより、挿入部7
9は、先端が切欠63に案内されてスムースに内筒41
に進入できるようになっている。
【0024】キー77は、図4,図5に示すように、挿
入部79に、両側部から複数深さで切り込む種々のきざ
み83を有している。すなわち、挿入部79を下面(ま
たは上面)から見た場合、図4に示す形状となり、深さ
の異なるきざみ83が、左右交互に、軸線方向に形成さ
れる。本実施の形態では、きざみ83の深さが、浅きざ
み83a,中きざみ83b,深きざみ83cの三種類で
ある場合を例に説明する。なお、タンブラー53の内筒
41軸線直交方向の特定の移動位置は、この三種類のき
ざみ83a,83b,83cに加え、きざみ無し83d
を含めた四種類となる(図5参照)。
【0025】ここで、キー77を使用することによる鍵
違数について説明する。上記した18列のタンブラー5
3のうち、例えば右側を奇数タンブラー、左側を偶数タ
ンブラーとし、偶数タンブラー及び奇数タンブラーの9
列中、6タンブラーを組み合わせることとし、残る3タ
ンブラーはダミーとすると、偶数タンブラー及び奇数タ
ンブラーのそれぞれで84通りとなり、きざみ83が三
段階であれば、×729(3の6乗)となる。したがっ
て、84×729×84×729=3,749,84
7,696通りとなり、さらに偶数タンブラー及び奇数
タンブラーの前後を変更することにより×2となり、
7,499,695,392で約75億通りの鍵違数が
確保できる。
【0026】次に、このように構成した施解錠装置91
の作用を説明する。施解錠装置91は、きざみ83の挿
入部79が、整列したタンブラー53のキー挿入穴59
に進入すると、それぞれのタンブラー53が、挿入部7
9に形成したきざみ83によって、内筒41の軸線直交
方向の特定の移動位置に移動する。すなわち、図7
(a)に示すように、きざみ83無しに対応するタンブ
ラー53は、内筒41の最左端に位置する。図7(b)
に示すように、浅きざみ83に対応するタンブラー53
は、内筒41の左側に位置する。図7(c)に示すよう
に、中きざみ83に対応するタンブラー53は、内筒4
1の中央に位置する。図7(d)に示すように、深きざ
み83に対応するタンブラー53は、内筒41の最右端
に位置する。これらそれぞれの状態でタンブラー53
は、凹部69がロッキングバー47の基端47bと一致
し、ロッキングバー47が内筒41の内側方向に後退可
能となる。これにより、図8に示すように、内筒41と
ハウジング31との係合が解除され、内筒41はハウジ
ング31に対して回転可能となる。
【0027】このように、上記の施解錠装置によれば、
一対のロッキングバー47を備えることで、内筒41か
ら突出した一対のロッキングバー47が内筒41の直径
方向の対向した両端でハウジング31の溝33に係合
し、ロッキングバー47が一つの構造に比べ、ハウジン
グ31と内筒41との係合が確実且つ強力となる。
【0028】また、キー挿入穴59が、挿入部79の断
面形状と同じ略八角形となり、キー挿入穴59の内角の
全てが鈍角となる。これにより、ピッキング工具を掛り
難くすることができる。さらに、挿入部79が断面略八
角形の棒状となるので、タンブラー53を特定の位置に
移動させるきざみ83を、挿入部79の一対の対角部に
形成するとともに、挿入部79の軸線方向に複数設ける
ことができ、しかも、それぞれのきざみの深さを可変さ
せることができるので、数十億通りの鍵違数が確保可能
になる。
【0029】次に、本発明に係る施解錠装置の他の実施
の形態を説明する。図9は本発明に係る施解錠装置の他
の実施の形態における内筒の断面図、図10は他の実施
の形態に用いるキーの側面図、図11はタンブラーの第
二の係合位置への係合過程を表す説明図、図12は第一
の係合位置で係合したタンブラーの動作説明図、図13
は第二の係合位置で係合したタンブラーの動作説明図で
ある。なお、図1〜図8に示した部材と同一の部材には
同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとす
る。
【0030】この実施の形態による施解錠装置は、図9
に示すように、タンブラー101をを、キー係合側タン
ブラー103と凹部形成側タンブラー105との二分割
で形成している。このキー係合側タンブラー103と凹
部形成側タンブラー105とは、図9に示す第一の係合
位置と、図11(b)に示す第二の係合位置で係合可能
となっている。
【0031】すなわち、キー係合側タンブラー103
は、C字形状となり、上下先端の内側に、二つの係合突
起107a,107bからなる略鋸歯状の係合部107
を有している。また、凹部形成側タンブラー105は、
逆C字形状となり、上下先端の外側に、二つの係合突起
109a,109bからなる略鋸歯状の係合部109を
有している。
【0032】また、この施解錠装置には、図10に示す
キー111が用いられる。このキー111は、上記した
図3に示すキー77の両側部のきざみ83に加え、上下
方向に複数、本実施の形態では三つの切欠113を有し
ている。すなわち、この切欠113は、キー挿入穴59
内で上下に間隙を形成することとなり、そしてこの切欠
113により、凹部形成側タンブラー105は、図11
(a)に示すように、先端が内側に撓む方向で変形可能
となる。このタンブラー101は、任意の位置で且つ任
意の数設けることができる。
【0033】そして、この施解錠装置は、切欠113を
有するキー111と、切欠113を有さないキーとを使
い分けることにより、一時的に施解錠操作を行うことを
可能とする施工用キー(コンストラクションキー)と、
マスターキーとの使い分けを可能にすることができる。
すなわち、この施解錠装置は、工場出荷時に、図9に示
す第一の係合位置でタンブラー101を係合させてお
く。この状態では、切欠113を有しない施工用キーを
使用することにより、図12(a)に示すように、係合
部107,109が解除されない。また、施工用キーの
きざみ83に合わせて、上記の施解錠装置91の場合と
同様に、図12(b)に示すように、タンブラー101
を特定位置に移動させ、ロッキングバー47を後退可能
として、内筒41をハウジング31に対して係合解除可
能にできる。
【0034】一方、切欠113を有したマスターキーで
あるキー111を一旦挿入すると、図11(a)に示す
ように、切欠113に一致した凹部形成側タンブラー1
05が、キー操作による内筒41の回転によってロッキ
ングバー47に押圧され内側へ撓む。これにより、タン
ブラー101は、第一の係合位置での係合部107,1
09が係合解除されるとともに、図11(b)、図13
(a)に示す第二の係合位置で係合する。
【0035】これにより、タンブラー101は、キー当
接部61と、凹部69との軸線直交方向の距離が変わ
る。この結果、図12(b)で使用した施工用キーを使
用した場合であっても、図13(b)に示すように、ロ
ッキングバー47の基端47bと凹部69とが一致しな
くなるため、この施工用キーでの施解錠が不可能とな
る。
【0036】また、この場合、凹部形成側タンブラー1
05に形成する凹部69は、所定の幅で形成しておくこ
とにより、図12(c)と、図13(c)に示すよう
に、第一の係合位置及び第二の係合位置のいずれにおい
ても、マスターキーであるキー111の使用を可能にし
ている。
【0037】この施解錠装置によれば、第一の係合位置
で係合するタンブラー101のキー当接部61と凹部6
9との距離と、第二の係合位置で係合するタンブラー1
01のキー当接部61と凹部69との距離が異なるもの
となる。したがって、第一の係合位置で係合するタンブ
ラー101に有効であったきざみは、第二の係合位置で
係合するタンブラー101に対しては無効となる。これ
により、第一の係合位置で係合するタンブラー101に
使用するキーを施工用キーとし、第二の係合位置で係合
するタンブラー101に使用するキー111をマスター
キーとすることで、タンブラー101の係合位置切り替
え後は、施工用キーを使用不可能にして防犯性を確保す
ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る施解錠装置によれば、一対のロッキングバーを備えた
構成としたので、ロッキングバーが一つの構造に比べ、
外筒と内筒との係合を確実且つ強力に行え、施錠時の信
頼性を高めることができる。また、キー挿入穴が、挿入
部の断面形状と同じ略八角形と構成したので内角の全て
が鈍角となり、ピッキング工具を掛り難くして、防犯性
を高めることができる。さらに、挿入部を断面略八角形
の棒状としたので、タンブラーを特定の位置に移動させ
るきざみを挿入部の一対の対角部に形成するとともに、
挿入部の軸線方向に沿って複数設けることができ、しか
も、それぞれのきざみの深さを十分に可変させることが
できるので、例えば数十億通りの鍵違い数を確保するこ
とができ、これによっても防犯性を向上させることがで
きる。
【0039】また、タンブラーを、キー係合側タンブラ
ーと凹部形成側タンブラーとの二分割で形成して、第一
の係合位置で一体に係合し、且つキー係合側タンブラー
のキー当接部と凹部との軸線直交方向の距離が変わる第
二の係合位置で、キー係合側タンブラーと凹部形成側タ
ンブラーとを係合自在とした構成としたので、第一の係
合位置で係合するタンブラーのキー当接部と凹部との距
離、第二の係合位置で係合するタンブラーのキー当接部
と凹部との距離が異なるものに構成可能となる。したが
って、第一の係合位置で係合するタンブラーに有効であ
ったきざみは、第二の係合位置で係合するタンブラーに
対しては無効となる。これにより、第一の係合位置で係
合するタンブラーに使用するキーを一時的に使用可能と
なる施工用キーとし、第二の係合位置で係合するタンブ
ラーに使用するキーをマスターキーとすることで、タン
ブラーの係合位置切り替え後は、施工用キーを使用不可
能にして、不正にキーを使用されることによる犯罪に対
する防犯性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る施解錠装置のタンブラー及びその
近傍部材を省略した分解斜視図である。
【図2】図1で省略したタンブラー及びその近傍部材の
分解斜視図である。
【図3】キーの側面図である。
【図4】図3のA−A矢視図である。
【図5】きざみの種類を表す説明図である。
【図6】タンブラー及びロッキングバーを内蔵した内筒
の断面図である。
【図7】異なる位置に凹部を形成したタンブラーのロッ
キングバー係合解除位置を表した説明図である。
【図8】回動過程における内筒の断面図である。
【図9】本発明に係る施解錠装置の他の実施の形態にお
ける内筒の断面図である。
【図10】他の実施の形態に用いるキーの側面図であ
る。
【図11】タンブラーの第二の係合位置への係合過程を
表す説明図である。
【図12】第一の係合位置で係合したタンブラーの動作
説明図である。
【図13】第二の係合位置で係合したタンブラーの動作
説明図である。
【図14】ロータリーディスクタイプのタンブラーを有
するディスクシリンダーの施錠状態の正面視を(a)、
断面を(b)で示した説明図である。
【図15】ロータリーディスクタイプのタンブラーを有
するディスクシリンダーの解錠状態の正面視を(a)、
断面を(b)で示した説明図である。
【符号の説明】
31…ハウジング(外筒) 33…溝 41…内筒 47…ロッキングバー 47a…突出先端 47b…ロッキングバーの基端 53,101…タンブラー 57…キー挿入穴 61…キー当接部 69…凹部 77,111…キー 79…挿入部 83…きざみ 103…キー係合側タンブラー 105…凹部形成側タンブラー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒と、 該外筒の軸線方向に平行とされ、直径方向の対向位置と
    なる両端に形成した溝と、 前記外筒に対し回転自在に挿嵌する内筒と、 該内筒から直径方向で進退自在に突出し、突出先端を前
    記溝へ係合した状態で該内筒の回転を阻止する一対のロ
    ッキングバーと、 中央部にキー挿入穴を有し、前記各ロッキングバーに対
    して直交する方向で、前記内筒の軸線直交方向に移動自
    在となって前記内筒の軸線方向に整列し、且つ前記軸線
    直交方向の特定の移動位置で前記ロッキングバーの基端
    を進入させて該ロッキングバーを前記内筒の直径方向内
    側へ後退させる一対の凹部を有した複数のタンブラー
    と、 該タンブラーの前記キー挿入穴に進入する断面略八角形
    の棒状の挿入部を有し且つ前記タンブラーのそれぞれを
    前記特定の移動位置に移動させる複数のきざみを該挿入
    部に有したキーと、 を具備したことを特徴とする施解錠装置。
  2. 【請求項2】 前記タンブラーをキー係合側タンブラー
    と凹部形成側タンブラーとの二分割で形成して第一の係
    合位置で一体に係合し、且つ前記キー係合側タンブラー
    のキー当接部と前記凹部との前記軸線直交方向の距離が
    変わる第二の係合位置で、該キー係合側タンブラーと該
    凹部形成側タンブラーとを係合自在としたことを特徴と
    する請求項1記載の施解錠装置。
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