JP2003013384A - 製紙用織物 - Google Patents

製紙用織物

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JP2003013384A
JP2003013384A JP2001198950A JP2001198950A JP2003013384A JP 2003013384 A JP2003013384 A JP 2003013384A JP 2001198950 A JP2001198950 A JP 2001198950A JP 2001198950 A JP2001198950 A JP 2001198950A JP 2003013384 A JP2003013384 A JP 2003013384A
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weft
warp
fabric
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Masanori Yasuno
正徳 安野
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Nippon Felt Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製紙面側織物層と走行面側織物層の接結を強
固にして耐摩耗性を向上させると共に、表面性を向上さ
せることができる製紙用織物を提供する。 【解決手段】 本発明の製紙用織物1Aは、製紙面側経
糸21及び製紙面側緯糸22により構成される製紙面側
織物層2と、走行面側経糸31及び走行面側緯糸32よ
り構成される走行面側織物層3と、からなり、両層を接
結緯糸4により接結すると共に、全ての製紙面側緯糸2
2が走行面側経糸31を織り込んで接結部5を形成し、
接結緯糸4が製紙面側経糸21を織り込んでいる。そし
て、接結緯糸4と接結部5を有することにより、製紙面
側織物層2と走行面側織物層3をより強固に接結するこ
とができ、また、接結部5において、接結緯糸4が製紙
面側経糸21を織り込むことにより、接結部5を形成す
ることによる表面性の低下を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製紙用織物に関
し、更に詳しくは、製紙面側織物層と走行面側織物層の
接結を強固にして耐摩耗性を向上させると共に、製紙面
側織物層の平滑性を向上させることができる製紙用織物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より製紙工程においては、ワイヤー
パートで脱水された湿紙を受け取ってプレスパートへ運
び、プレスロールの間を通してさらに水を絞り、同時に
湿紙の表面を平滑にしてドライパートに送るために、製
紙用織物が利用されている。そして今日、抄造される紙
の品質向上及び抄速の高速化による生産効率向上の要請
に応えるために、製紙用織物として、平滑性を向上させ
て表面性に優れた紙を効率的に生産できると共に、強度
的に優れた性質を有する製紙用織物の開発が進められて
いる。
【0003】製紙用織物の平滑性、紙料支持性を向上さ
せるには、製紙面側織物層が平組織に織られていること
が好ましいが、平組織の一重織物では走行面側も平組織
となるため、経糸がすぐに摩耗してしまい耐摩耗性とい
う点からみれば問題がある。そこで従来より、例えば、
図5に示すように、製紙面側織物層2を平組織として平
滑性を向上させると共に、走行面側織物層3は耐摩耗性
を有する組織とし、その両者を接結緯糸4で連結させる
製紙用織物1’が使用されている。
【0004】しかし、このような接結緯糸で連結させる
製紙用織物の場合、接結緯糸と製紙面側織物の経糸又は
緯糸が交差する箇所において、接結緯糸が製紙面側織物
層を走行面側に引き込むため、製紙面側織物層表面に凹
みが発生し、製紙面側織物層の平滑性を低下させて、抄
造される紙の表面にワイヤーマークとして発生させてし
まう場合がある。また、製紙面側織物層及び走行面側織
物層の接結は接結緯糸のみで行われているため、両層の
接結力は全て接結緯糸に左右されていた。特にかかる構
成の製紙用織物の場合、接結緯糸には内部摩耗が生じる
ことにより、製紙用織物の寿命が低下するという問題も
ある。そこで従来より、製紙面側織物層と走行面側織物
層の接結を強固にして耐摩耗性を向上させると共に、優
れた平滑性を有する製紙用織物が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、製紙面側織物層と走行面側織
物層の接結を強固にして耐摩耗性を向上させると共に、
製紙面側織物層の平滑性を向上させることができる製紙
用織物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成するべく、製紙用織物の構造、経糸と緯糸の織込みパ
ターンと製紙用織物の性質との関係について鋭意検討し
た結果、接結糸だけでなく、製紙面側織物層を形成する
製紙面側緯糸により走行面側経糸を織り込んで接結させ
て接結部を形成すると共に、該接結部が存在する箇所の
製紙面側経糸の製紙面側表面に現れるように織り込むこ
とにより、上記目的を達成できることを見出して本発明
を完成するに至った。
【0007】本発明の製紙用織物は、製紙面側経糸及び
製紙面側緯糸により構成される製紙面側織物層と、走行
面側経糸及び走行面側緯糸より構成される走行面側織物
層と、からなり、上記製紙面側織物層及び走行面側織物
層が接結緯糸により接結されている製紙用織物におい
て、上記製紙面側経糸及び製紙面側緯糸は平組織に織ら
れ、上記製紙面側緯糸が上記走行面側経糸を織り込んで
接結部を形成し、該接結部で上記接結緯糸が製紙面側経
糸を織り込んでいることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、図面に基
づいて詳細に説明する。本発明の製紙用織物は、図1に
示すように、製紙面側経糸21及び製紙面側緯糸22に
より構成される製紙面側織物層2と、走行面側経糸31
及び走行面側緯糸32より構成される走行面側織物層3
と、からなる。そして、上記製紙面側織物層2を構成す
る上記製紙面側経糸21及び製紙面側緯糸22は平組織
に織られている。ここで、「平組織」とは、図1に示す
ように、製紙面側緯糸22が製紙面側経糸21の下に来
るように織込み、続いて、隣りの製紙面側経糸21の上
に来るように織込むことにより形成される組織をいう。
上記のような構成とすることにより、製紙面側織物層の
平滑性を向上させると共に、経糸が組織に強固に絡み合
い、緯糸の拘束を強くすることができる結果、製紙用織
物同士の接合部の強度を向上させることができるので好
ましい。尚、本発明において、上記「平組織」とは、通
常、図1に示すように、接結部5以外の部分において完
全に製紙面側緯糸22が製紙面側経糸21の下に来るよ
うに織込み、続いて、隣りの製紙面側経糸21の上に来
るように織込むことにより形成されるが、一部にかかる
織込みでない箇所があってもよい。
【0009】本発明の製紙用織物において、上記製紙面
側織物層2と走行面側織物層3は、図1に示すように、
接結緯糸4が製紙面側経糸21及び走行面側経糸31を
織り込んで接結するのに加え、製紙面側緯糸22が走行
面側経糸31を織り込むことにより形成される接結部5
によっても接結されている。本発明の製紙用織物では、
かかる接結部を有することにより、従来の製紙用織物を
比べて製紙面側織物層と走行面側織物層をより強固に接
結することができる。その結果、使用時の内部摩耗によ
り、接結緯糸が摩耗をしても、上記接結部が製紙面側織
物層と走行面側織物層との接結を補助することから、製
紙用織物の耐摩耗性を向上させ、製紙用織物の寿命を延
長させることができる。
【0010】また、本発明の製紙用織物では、図1に示
すように、接結部5において、接結緯糸4が製紙面側経
糸21を織り込んでいる。上記のように、製紙面側緯糸
22が走行面側経糸31を織り込むことにより接結部5
を形成すると、接結性を向上させることができる反面、
接結部5を形成した箇所における表面性が低下するおそ
れがある。しかし、本発明のように、接結部5におい
て、接結緯糸4が製紙面側経糸21を織り込む構成とす
ることにより、接結部5を設けたことによる表面性の低
下をカバーして、接結性を向上させつつ、優れた表面性
を有する製紙用織物とすることができる。
【0011】この場合、接結緯糸と製紙面側経糸との織
り込みパターンとしては、図2に示すように、接結部5
における上記製紙面側経糸21の走行面側表面を通るよ
うに織り込んでもよいが、図1に示すように、接結部5
における上記製紙面側経糸21の製紙面側表面を通るよ
うに織り込むことができる。かかる織り込みパターンと
することにより、製紙用織物の表面性を一層向上させる
ことができるので好ましい。また、製紙面側に現れる接
結緯糸4のクリンプについては特に限定はないが、図1
に示すように、製紙面側経糸3本分の長さのクリンプと
すると、組織の織り込みパターンを大きく崩すことな
く、製紙面側織物層の表面性を向上させることができる
ので好ましい。
【0012】また、本発明の製紙用織物では、接結性を
重視して、上記製紙面側緯糸は全て走行面側経糸と織り
込んで接結部を形成してもよいが、表面性を重視して、
一部の製紙面側緯糸のみ織り込んで接結部を形成しても
よい。この場合、接結部を形成する製紙面側緯糸の本数
と接結部を形成していない製紙面側緯糸の本数の比につ
いては特に限定はなく、要求される接結力、表面性等に
より種々の範囲とすることができる。通常は、接結部を
形成する製紙面側緯糸の本数と接結部を形成していない
製紙面側緯糸の本数の比が(1〜3):(1〜2)、好
ましくは1:1、2:1、3:2(1:1と2:1との
混成)又は2:2である。かかる範囲とすることによ
り、接結性と表面性の両者のバランスに優れた製紙用織
物とすることができるので好ましい。
【0013】本発明の製紙用織物の上記走行面側織物層
の組織については特に限定はなく、走行面側緯糸及び走
行面側経糸の本数、織り込みパターン等を調節すること
により、種々の組織とすることができる。例えば、走行
面側織物層の組織を粗くすると、運搬する湿紙の脱水性
を向上させることができ、密にすると、走行時における
耐摩耗性を向上させることができる。よって、要求され
る脱水性、耐摩耗性に応じて種々のものとすることがで
きる。また、走行面側織物層を構成する走行面側経糸及
び走行面側緯糸の織り込みパターンについても特に限定
はないが、走行面側緯糸を先に摩耗させ、走行面側経糸
を摩耗から保護して製紙用織物の寿命延長を図るべく、
図1に示すように、走行面側緯糸32を下方に突出させ
たロングクリンプを有する織り込みパターンとすること
ができる。図1のロングクリンプのクリンプ間隔は走行
面側経糸4本分である。
【0014】本発明の製紙用織物において、完全組織を
構成する緯糸及び経糸の本数には特に限定はない。通常
は、上記製紙面側経糸と走行面側経糸の本数の合計が4
の倍数(好ましくは8本、12本、16又は20本)で
完全組織を構成している。本発明の製紙用織物では、製
紙面側織物層と走行面側織物層からなり、且つ、製紙面
側織物層が平組織で構成されるので、上記製紙面側経糸
と走行面側経糸の本数の合計の最小値は各層2本ずつの
4本である。しかし、製紙用織物の寿命を考慮した場
合、上記製紙面側経糸と走行面側経糸の本数の合計を8
本、12本、16又は20本とするのが好ましい。ま
た、上記製紙面側緯糸と走行面側緯糸の比は、通常(1
〜3):(1〜2)であり、好ましくは1:1、2:1
又は3:2である。
【0015】本発明の製紙用織物において、走行面側織
物層を形成している走行面側経糸の配置については特に
限定はなく、各走行面側経糸を垂直方向に配列して織込
んでもよいが、各走行面側経糸を直上の製紙面側経糸に
対して縦方向に0.1〜1本分ずれるように織込むこと
もできる。このように各緯糸を直上の緯糸に対して若干
ずらして織込み、走行面側織物層の多層性を意識的に崩
した構造とすることにより、製紙用織物の網厚が必要以
上に厚くならないようにすることができるので好まし
い。
【0016】本発明の製紙用織物を構成する上記経糸や
緯糸の材質については限定はなく、例えば、ポリエステ
ルモノフィラメント、ナイロンモノフィラメント(6ナ
イロン、66ナイロン、610ナイロン、612ナイロ
ン等)等を使用することができる。この場合、上記経糸
や緯糸は、単一材質で構成されているものの他、経糸あ
るいは緯糸ごとに材質が異なる2種以上の材質で構成さ
れているものとすることができる。また、本発明の製紙
用織物において、上記各経糸及び各緯糸の線径について
も特に限定はなく、代表的な例としては、経糸が0.1
5〜0.30mm、緯糸が0.13〜0.40mmであ
る。そして通常は、網厚が必要以上に厚くならないよう
にして、適度な空隙量を有する構造となるように選別
し、組み合わせている。
【0017】
【実施例】以下、本発明の製紙用織物について、実施例
を挙げて具体的に説明する。 (1)製紙用織物の構造 本実施例の製紙用織物1C〜1Fの横断面模式図を図3
及び図4に示す。本実施例の製紙用織物1Cは、図3
(a)に示すように、完全組織中の経糸の総数が16シ
ャフトであり、製紙面側緯糸22と走行面側緯糸32の
比が2:1で、全ての製紙面側緯糸22が接結部5を有
している構成の製紙用織物である。そして、全体の構成
は、図1に示す製紙用織物1Aと同じく、ポリエステル
製で径が0.25mmの製紙面側経糸21及び製紙面側
緯糸22により構成される製紙面側織物層2と、ポリエ
ステル製で径が0.27mmの走行面側経糸31及びポ
リエステル製で径が0.35mmの走行面側緯糸32よ
り構成される走行面側織物層3と、からなり、両層をナ
イロン製で径が0.20mmの接結緯糸4により接結し
ている。そして、上記製紙面側織物層2を構成する上記
製紙面側経糸21及び製紙面側緯糸22は平組織に織ら
れている。
【0018】本実施例の製紙用織物1Cにおいて、上記
製紙面側織物層2と走行面側織物層3は、図3(a)に
示すように、接結緯糸4が製紙面側経糸21及び走行面
側経糸31を織り込んで接結するのに加え、全ての製紙
面側緯糸22が走行面側経糸31を織り込むことにより
形成される接結部5によっても接結されている。よっ
て、従来の製紙用織物と比較して、上記製紙面側織物層
2と走行面側織物層3をより強固に接結することができ
る。また、本実施例の製紙用織物1Cでは、接結部5に
おいて、接結緯糸4が製紙面側経糸21を織り込んでい
るので、接結部5を形成することによる表面性の低下を
防止して、優れた表面性を有する。
【0019】本実施例の製紙用織物1Dは、図3(b)
に示すように、完全組織中の経糸の総数が20シャフト
であり、製紙面側緯糸22と走行面側緯糸32の比が
1:1で、製紙面側緯糸のうち、製紙面側緯糸22Bは
接結部5を形成せず、製紙面側緯糸22Aのみが走行面
側経糸31と織り込まれて接結部5を形成し、接結部5
において、接結緯糸4が製紙面側経糸21を織り込んで
いる構成の製紙用織物である。そして、全体の構成は、
製紙面側経糸21及び製紙面側緯糸22A、22Bによ
り構成される製紙面側織物層2と、走行面側経糸31及
び走行面側緯糸32A、32Bより構成される走行面側
織物層3と、からなり、両層を接結緯糸4により接結し
ている。そして、上記製紙面側織物層2を構成する上記
製紙面側経糸21及び製紙面側緯糸22A、22Bは平
組織に織られている。尚、製紙面側経糸21、製紙面側
緯糸22A、22B、走行面側経糸31、走行面側緯糸
32A、32B及び接結緯糸4の材質及び径は、上記製
紙用織物1Cの場合と同様である。
【0020】本実施例の製紙用織物1Dは、上記製紙用
織物1Cと同様に、従来の製紙用織物と比較して、上記
製紙面側織物層2と走行面側織物層3をより強固に接結
することができると共に、接結部5を形成することによ
る表面性の低下を防止できる。また、本実施例の製紙用
織物1Dは、接結部5を有しない製紙面側緯糸22B
と、接結部5を有する製紙面側緯糸22Aとの比が1:
1であり、接結部5を有しない製紙面側緯糸22Aを備
えている。これにより、上記製紙用織物1Cと比べて、
表面性を向上させることができる。
【0021】本実施例の製紙用織物1Eは、図4(a)
に示すように、完全組織中の経糸の総数が12シャフト
であり、製紙面側緯糸22と走行面側緯糸32の比が
2:1で、製紙面側緯糸のうち、製紙面側緯糸22B、
22Cは接結部5を形成せず、製紙面側緯糸22Aのみ
が走行面側経糸31と織り込まれて接結部5を形成し、
接結部5において、接結緯糸4が製紙面側経糸21を織
り込んでいる構成の製紙用織物である。そして、全体の
構成は、製紙面側経糸21及び製紙面側緯糸22A〜2
2Cにより構成される製紙面側織物層2と、走行面側経
糸31及び走行面側緯糸32より構成される走行面側織
物層3と、からなり、両層を接結緯糸4により接結して
いる。そして、上記製紙面側織物層2を構成する上記製
紙面側経糸21及び製紙面側緯糸22A〜22Cは平組
織に織られている。尚、製紙面側経糸21、製紙面側緯
糸22A〜22C、走行面側経糸31、走行面側緯糸3
2及び接結緯糸4の材質及び径は、上記製紙用織物1C
の場合と同様である。
【0022】本実施例の製紙用織物1Eは、上記製紙用
織物1Cと同様に、従来の製紙用織物と比較して、上記
製紙面側織物層2と走行面側織物層3をより強固に接結
することができると共に、接結部5を形成することによ
る表面性の低下を防止できる。また、本実施例の製紙用
織物1Eは、接結部5を有していない製紙面側緯糸22
B、22Cと、接結部5を有する製紙面側緯糸22Aの
比が2:1であり、接結部5を有しない製紙面側緯糸の
本数が多い。これにより、上記製紙用織物1C及び1E
よりも更に表面性を向上させることができる。
【0023】本実施例の製紙用織物1Fは、図4(b)
に示すように、完全組織中の経糸の総数が8シャフトで
あり、製紙面側緯糸22と走行面側緯糸32の比が2:
1で、製紙面側緯糸のうち、連続して配置されている製
紙面側緯糸22C、22D(図示せず)は接結部5を形
成せず、連続した配置されている製紙面側緯糸22A、
22Bは共に走行面側経糸31と織り込まれて接結部5
を形成し、接結緯糸4A、4Bが接結部5において、製
紙面側経糸21を織り込んでいる構成の製紙用織物であ
る。そして、全体の構成は、製紙面側経糸21及び製紙
面側緯糸22A〜22Dにより構成される製紙面側織物
層2と、走行面側経糸31及び走行面側緯糸32より構
成される走行面側織物層3と、からなり、両層を接結緯
糸4A、4Bにより接結している。そして、上記製紙面
側織物層2を構成する上記製紙面側経糸21及び製紙面
側緯糸22A〜22Dは平組織に織られている。尚、製
紙面側経糸21、製紙面側緯糸22A〜22D、走行面
側経糸31、走行面側緯糸32及び接結緯糸4A、4B
の材質及び径は、上記製紙用織物1Cの場合と同様であ
る。
【0024】本実施例の製紙用織物1Fは、上記製紙用
織物1Cと同様に、従来の製紙用織物と比較して、接結
部5を有することにより、上記製紙面側織物層2と走行
面側織物層3をより強固に接結することができると共
に、接結部5を形成することによる表面性の低下を防止
できる。また、本実施例の製紙用織物1Fは、接結部5
を有していない製紙面側緯糸22C、22Dと、接結部
5を有する製紙面側緯糸22A、22Bの比が2:2で
あり、製紙面側緯糸22A、22Bは連続して配置さ
れ、製紙面側緯糸22C、22Dも同様に連続して配置
されている。接結部5を有する製紙面側緯糸22A、2
2Bを連続した配置とすると、接結緯糸4と他の緯糸と
の摩擦力により、接結部を有しない製紙面側緯糸22
C、22Dを連続した配置とすると、糸が収斂しやす
く、糸同士がより密着することにより、接結力がさらに
大きくなる。しかも、この組み合わせにおいては、製紙
面側織物層の表面に現れる凹凸が抑制されるので、表面
の均一性も維持される。
【0025】更に、本実施例の製紙用織物1C〜1F
は、いずれも走行面側緯糸がロングクリンプを有する構
成であることから、耐摩耗性にも優れている。
【0026】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて種々変更し
た実施例とすることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の製紙用織物は、接結糸だけでな
く、製紙面側織物層を形成する製紙面側緯糸により走行
面側経糸を織り込んで接結させて接結部を形成すると共
に、該接結部が存在する箇所の製紙面側経糸の製紙面側
表面に現れるように織り込むことにより、製紙面側織物
層と走行面側織物層の接結を強固にして耐摩耗性を向上
させ、寿命延長を図ると共に、製紙面側織物層の平滑性
を向上させることができる。また、本発明の製紙用織物
において、接結部を形成する製紙面側緯糸及び接結部を
形成していない製紙面側緯糸の本数を調節することによ
り、接結性を重視した製紙用織物や表面性を重視した製
紙用織物とすることができ、要求性能に応じた種々の製
紙用織物とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製紙用織物1Aの横断面模式図であ
る。
【図2】本発明の他の製紙用織物1Bの横断面模式図で
ある。
【図3】本実施例の製紙用織物1C〜1Dの横断面模式
図である。
【図4】本実施例の製紙用織物1E〜1Fの横断面模式
図である。
【図5】従来の製紙用織物の横断面模式図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D,1E,1F;製紙用織物、
1’;従来の製紙用織物、2;製紙面側織物層、21;
製紙面側経糸、22,22A,22B,22C;製紙面
側緯糸、3;走行面側織物層、31;走行面側経糸、3
2,32A,32B;走行面側緯糸、4,4A,4B;
接結緯糸、5;接結部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製紙面側経糸及び製紙面側緯糸により構
    成される製紙面側織物層と、走行面側経糸及び走行面側
    緯糸より構成される走行面側織物層と、からなり、上記
    製紙面側織物層及び走行面側織物層が接結緯糸により接
    結されている製紙用織物において、上記製紙面側経糸及
    び製紙面側緯糸は平組織に織られ、上記製紙面側緯糸が
    上記走行面側経糸を織り込んで接結部を形成し、該接結
    部で上記接結緯糸が製紙面側経糸を織り込んでいること
    を特徴とする製紙用織物。
  2. 【請求項2】 上記接結緯糸は、上記製紙面側経糸の製
    紙面側表面に現れるように上記接結部で製紙面側経糸を
    織り込んでいる請求項1記載の製紙用織物。
  3. 【請求項3】 上記製紙面側緯糸は、接結部を形成する
    製紙面側緯糸及び接結部を形成していない製紙面側緯糸
    とからなり、上記接結部を形成する製紙面側緯糸の本数
    と上記接結部を形成していない製紙面側緯糸の本数の比
    が(1〜3):(1〜2)である請求項1又は2記載の
    製紙用織物。
  4. 【請求項4】 完全組織中の上記製紙面側経糸と上記走
    行面側経糸の本数の合計が4の倍数である請求項1乃至
    3のいずれかに記載の製紙用織物。
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