JP2003012450A - 粉末状化粧料 - Google Patents

粉末状化粧料

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JP2003012450A
JP2003012450A JP2001204363A JP2001204363A JP2003012450A JP 2003012450 A JP2003012450 A JP 2003012450A JP 2001204363 A JP2001204363 A JP 2001204363A JP 2001204363 A JP2001204363 A JP 2001204363A JP 2003012450 A JP2003012450 A JP 2003012450A
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Tomoko Sekine
知子 関根
Tetsuya Kanamaru
哲也 金丸
Toshio Hariki
利男 梁木
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉末状形態でありながら、使用時塗擦によっ
て液化し、使用中にべたつきを感じさせず、皮膚のかさ
つきを抑制することができ、しかも油分リッチな製剤で
ありながら容器へ油分や汚れ等の付着を有効に防止し得
るとともに、みずみずしい感触が付与された、新しいタ
イプの粉末状化粧料を提供する。 【解決手段】 (a)フッ素処理粉末と、(b)油中水
型乳化組成物の1種または2種以上、を含有し、塗擦に
より液化することを特徴とする粉末状化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油滴状の油性成分
の表面をフッ素処理粉末で均一被覆した、粉末状形態で
ありながら使用時に塗擦すると液化するようなされてい
る粉末状化粧料(ドライオイル)に関する。さらに詳し
くは、べたつき感がなく、皮膚のかさつきを抑制するこ
とができ、しかも油分リッチな製剤でありながら容器へ
油分や汚れ等の付着を有効に防止し得るとともに、みず
みずしい感触が付与された、新しいタイプの粉末状化粧
料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、消費者の嗜好の多様化傾向に応じ
て種々の化粧品が提供されている。それらの化粧品の1
つとして、例えばバージンオリーブオイルやラベンダー
油など、油分そのものを直接肌に塗布するような製品も
上市されている。このような製品は、皮膚のかさつきを
抑える効果が高い反面、通常べたつきやぬるつきが感じ
られ、使用感触の良好な製剤とはいえない。さらに、消
費者の嗜好の多様化により、油分リッチな製剤において
も、みずみずしさなどの新たな感触の付与が望まれてい
る。さらに、こういった油分リッチな製剤を収容した容
器は、使用するうちに容器外側に油分が付着し、それに
伴い容器への汚れの付着度合いが著しくなるという不具
合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたもので、油分リッチで肌のかさつきを抑え
る効果が高い製剤でありながら、肌に塗布する際、みず
みずしい感触が付与されるとともに、べたつきがない使
用性に優れた化粧料であり、かつ、長期間連用しても収
容容器に油分が付着せず使い勝手が良好な粉末状化粧料
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(a)フッ素処理粉末と、(b)油中水型乳化組成物の
1種または2種以上、を含有し、塗擦により液化するこ
とを特徴とする粉末状化粧料に関する。
【0005】また本発明は、(a)成分が、粘土鉱物表
面をフッ素処理したフッ素処理粉末である、上記粉末状
化粧料に関する。
【0006】また本発明は、(b)成分を構成する外相
(油相)の表面張力値(平均)が2.0×10-2N/m
以上である、上記粉末状化粧料に関する。
【0007】また本発明は、(a)成分:(b)成分=
1:9〜4:1(重量比)である、上記粉末状化粧料に
関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0009】本発明に用いられる(a)成分としてのフ
ッ素処理粉末は、粉末表面にフッ素基を付与して撥水性
・撥油性をもたせるようにしたものを広く意味する。具
体的には、(i)フッ素基を有する分子で粉末表面の一
部〜全部を処理した処理粉末、(ii)フッ素基を含む高
分子粉末等が例示されるが、これら例示に限定されるも
のでない。
【0010】上記(i)において、フッ素基を有する分子
としては、特に限定されるものでないが、例えば、下記
一般式(I)で表されるペルフルオロアルキルリン酸エ
ステル・ジエタノールアミン塩、下記一般式(II)表さ
れるペルフルオロアルキルシラン、下記一般式(III)
で表されるペルフルオロアルキルエチルアクリレート等
が挙げられる。
【0011】
【化1】
【0012】(式中nは5〜20の整数を示し、mは1
または2を示す)
【0013】
【化2】
【0014】(式中aは1〜12の整数を示し、bは1
〜5の整数を示し、Xはハロゲン原子、アルキル基また
はアルコキシ基を示す)
【0015】
【化3】
【0016】(式中cは1〜12の整数を示し、dは5
〜20の整数を示し、Yはポリエチレングリコールやシ
リコーン鎖、アクリル基等を含むアルキル共重合体を示
す)
【0017】また、ペルフルオロポリエーテルジアルキ
ルリン酸およびその塩、ペルフルオロポリエーテルジル
キル硫酸塩およびその塩、ペルフルオロポリエーテルジ
アルキルカルボン酸およびその塩等に代表されるペルフ
ルオロポリエーテル基を有する化合物も用いることがで
きる。ここで「ペルフルオロポリエーテル基」とは、ペ
ルフルオロアルキレンまたはペルフルオロアルキルと結
合している酸素原子が少なくとも2以上有する基を意味
し、分子量が300〜7000程度のものが撥油性・撥
水性の点から好ましい。
【0018】なお、粉末表面にフッ素基を付与して撥水
性・撥油性をもたせるよう表面処理がされていれば、本
発明効果を損わない範囲において、その他の非フッ素
基、例えばアルキル基やシリコーン基、親水基をさらに
付加するような処理が施されていてもよい。
【0019】被処理粉末としては、化粧料に用いられ得
るものであれば特に限定されるものでなく、種々の無機
粉末や、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、シ
リコーン等のプラスチック粉末等、任意に用いることが
できる。中でも、使用性の向上(きしみ感のなさ、皮膚
のかさつきのなさ、等)の点から、粘土鉱物粉末が好ま
しく用いられる。粘土鉱物粉末は天然、合成のいずれの
ものも任意に用いることができる。粘土鉱物粉末として
は、タルク(含水ケイ酸マグネシウム;3MgO・4SiO2
・H2O)、カオリン(含水ケイ酸アルミニウム;Al2O3
2SiO2・2H2O)、無水ケイ酸(SiO2)、サポナイト
(含水ケイ酸アルミニウムマグネシウム;SiO2,Al2O3,M
gO、水の混合物)、セリサイト(微結晶含水ケイ酸アル
ミニウムカリウム;K2O・3Al2O3・6SiO2、2H2O)、
マイカ(含水ケイ酸アルミニウムカリウム;KAl2・AlSi
3O10(OH)2)、窒化ホウ素(BN)等が好ましく用いら
れる。これら粘土鉱物を用いることにより、粉末状形態
を維持しつつ、(b)成分をより高配合することがで
き、使用性(きしみ感のなさ、皮膚のかさつきのなさ、
等)のより一層の向上を図ることができる。
【0020】なお、被処理粉末成分として、例えば、粘
土鉱物を酸化チタン等でコーティングした酸化チタンセ
リサイト等に例示される複合顔料も用いることができ
る。
【0021】被処理粉末の形状については、特に限定さ
れるものでなく、板状、球状、多孔質状等、任意の形状
のものを用いることができる。中でも、少ない粉末量で
油分を効率よく粉末状化することができるという点から
板状のものが好ましく用いられる。
【0022】また、上記(ii)に示す粉末自体がフッ素
基を含有する高分子粉末としては、例えばポリテトラフ
ルオロエチレン粉末等が挙げられる。
【0023】なお、本発明化粧料には、上記(a)成分
に加えて、本発明の効果を損わない範囲において、粉末
成分として、フッ素処理を施していない粉末や、薬剤等
を粉末のまま配合してもよい。
【0024】(b)成分は、油相(外相)と水相(内
相)とを乳化してなる油中水型(W/O)乳化組成物の
1種または2種以上である。
【0025】(b)成分の油相(外相)には、化粧料に
用いられる油性成分であれば特に限定されるものでない
が、(b)成分を構成する外相(油相)の表面張力値
(平均)が2.0×10-2N/m以上(対大気)のもの
が好ましく、特には2.1×10-2N/m以上である。
(b)成分を形成する外相(油相)の表面張力値(平
均)が2.0×10-2N/m未満では、該油相が粉末に
容易に濡れるために、(b)成分を良好な粉末状形態と
することができない。
【0026】なお、「(b)成分を構成する外相(油
相)の表面張力値(平均)」とは、液状をなす外相(油
相)全体としての表面張力値をいう。外相(油相)全体
としての表面張力値が上記範囲を満足する限りにおい
て、外相(油相)の構成成分としての各油性成分が表面
張力値2.0×10-2N/m未満のものであっても用い
ることができる。したがって外相(油相)には、固形、
半固形、液状等、任意の性状の油性成分を含み得る。ま
た外相(油相)は均一溶解系のみならず、油分中に油分
が分散する分散系も含む。
【0027】(b)成分の外相(油相)としては、好ま
しくは、例えば流動パラフィン、オゾケライト、スクワ
レン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワラ
ン、ワセリン等の炭化水素油、液状ラノリン、ミリスチ
ン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オ
クチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリ
ン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリス
チル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシル
デシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、
ステアリン酸イソセチル、イソステアレン酸イソセチ
ル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−
2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエ
リスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N
−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリ
コール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチル
ウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸
トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメ
チロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペン
タエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセ
リン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、
セチル−2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシ
ルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−
2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪
酸メチルエステル、オレイン酸、アセトグリセライド、
パルミチン酸−2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジ
イソプロピル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2
−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプ
チルウンデシル、エチルラウレート、セパチン酸ジ−2
−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシ
ル、パルミチン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−
2−ヘキシルデシル、セバチル酸ジイソプロピル、コハ
ク酸−2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、
酢酸アミル、クエン酸トリエチル等の極性油分や、ステ
アリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアル
コール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール
類、ホホバオイル、オリーブオイル、ナッツ油、ベニバ
ナ油、大豆油等の植物油等が挙げられる。これらの中で
も、特に好ましくは、表面張力値が比較的大きい流動パ
ラフィンや、ホホバ油等の植物性油分である。
【0028】表面張力値の小さいジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン等の鎖状シリコーン、オクタメチル
シクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロ
キサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状
シリコーン等のシリコーン油や、「フォンブリン」シリ
ーズ(AUSIMONT社製)に代表される炭化フッ素油も、
(b)成分の油相(外相)全体としての表面張力値(平
均)が2.0×10-2N/m以上となる範囲において、
少量であれば用いることができる。これら表面張力値の
小さいシリコーン油や炭化フッ素油を過度に大量に配合
した場合、表面張力値が小さくなりすぎ、油性成分を十
分に粉末状化できないことがある。
【0029】また、パーム硬化油、硬化ヒマシ油、ワセ
リン等の半固形状の油性成分や、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、カルナバロウ、キャン
デリアロウなどの固形油分も、(b)成分の外相(油
相)全体としての表面張力値が上記範囲を満足する範囲
において用いることができる。
【0030】(b)成分の外相(油相)は、肌上で溶解
するように、融点が37℃程度以下の油性成分が好まし
いが、少量であればワックスやロウなどの固形油分を配
合することもできる。
【0031】(b)成分の乳化には、親油性界面活性剤
が用いられる。親油性界面活性剤としては、モノオレイ
ン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モ
ノパルミチン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタ
ン、トリオレイン酸ソルビタン、ペンタ−2−エチルヘ
キシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪
酸エステル類、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイ
ン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、モノス
テアリン酸ジグリセリン、モノステアリングリセリンリ
ンゴ酸等のグリセリン、またはポリグリセリン脂肪酸
類、ショ糖ポリエルカ酸エステル、ショ糖ポリオレイン
酸エステル、ショ糖ポリイソステアリン酸エステル等の
親油性ショ糖脂肪酸エステル、モノステアリン酸プロピ
レングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステ
ル類、硬化ヒマシ油誘導体類、グリセリンアルキルエー
テル類、ポリエーテル変性シリコーン類等が例示され
る。
【0032】なお、本発明効果を損わない範囲内で、ビ
タミンA等の油溶性ビタミンおよびその誘導体、ステロ
ール類、天然および合成の香料、紫外線吸収剤や水に難
溶性の物質等を油性成分中に配合してもよい。
【0033】(b)成分の水相(内相)には、一般に化
粧料に用いられ得る水性成分であれば特に限定されるも
のでなく、例えば精製水等の水、水溶性高分子等が好ま
しく用いられる。
【0034】水溶性高分子としては、例えば天然の水溶
性高分子、半合成の水溶性高分子、合成の水溶性高分
子、無機の水溶性高分子等が挙げられる。
【0035】天然の水溶性高分子としては、例えばアラ
ビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、
ローカストビンガム、キャロブガム、カラヤガム、カラ
ギーナン、ペクチン、マンナン、カンテン、クインスシ
ード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキ
ス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コ
ムギ)、グリチルリチン酸等の植物系水溶性高分子;キ
サンタンガム、ヒアルロン酸、デキストラン、サクシノ
グルカン、カードラン、プルラン等の微生物系水溶性高
分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等
の動物系水溶性高分子等が挙げられる。
【0036】半合成の水溶性高分子としては、例えばカ
ルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデ
ンプン等のデンプン系水溶性高分子;メチルセルロー
ス、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(C
MC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース
系水溶性高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プ
ロピレングリコールエステル等のアルギン酸系水溶性高
分子等が挙げられる。
【0037】合成の水溶性高分子としては、例えばポリ
ビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビ
ニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー(商品名
「カーボポール」)等のビニル系水溶性高分子;ポリエ
チレングリコール(分子量20,000、600,000、4,000,00
0)等のポリオキシエチレン系水溶性高分子;ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレン共重合体系水溶性高分
子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレー
ト、ポリアクリルアミド等のアクリル系水溶性高分子;
ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が挙げられ
る。
【0038】無機の水溶性高分子としては、例えばベン
トナイト、ケイ酸AlMg(商品名「ビーガム」)、ラ
ポナイト、ヘクトライト等が挙げられる。
【0039】水相には、さらに保湿剤、キレート剤、植
物抽出液、アルコール、pH調整剤、防腐剤、無機・有
機塩類のほか、各種薬剤等を配合することができる。
【0040】保湿剤としては1,3−ブチレングリコー
ル、グリセリン等の多価アルコールや、マビット、ソル
ビット等の多糖類、分子量10000以下のポリエチレング
リコール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイ
チン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリ
ル−12−ヒドロキシステアレート、胆汁酸モノ塩、dl
-ピロリドンカルボン酸モノ塩等が例示される。
【0041】キレート剤としては、メタリン酸塩、エデ
ト酸塩等が例示される。
【0042】植物抽出液としては、西洋ノコギリソウ抽
出液、アロエ抽出液、イサヨイバラ抽出液、ハマメリス
抽出液、各種ハーブ抽出液等が例示される。
【0043】(b)成分のW/O乳化組成物は、常法に
より調製することができ、乳化の方法は特に限定される
ものでない。例えば、油相と水相を、それぞれ70℃程
度に加温し、加温した水相を油相に徐々に添加して、乳
化機で乳化し、その後、室温まで放冷する等の方法が挙
げられるが、これに限定されるものでない。
【0044】本発明では、(b)成分として油中水型乳
化組成物を用いることにより、(b)成分が油性成分の
みの場合に比べ、皮膚や毛髪などに塗布した場合、清涼
感があり、みずみずしい感触が付与できる。また、植物
抽出液等の水溶性成分の配合が可能となる。
【0045】また(b)成分中における水相(内相)の
割合(配合比率)は、油相(外相)および水相(内相)
の総重量に対し74重量%以下とするのが好ましく、特
には60重量%以下である。水相(内相)の割合が74
重量%超では、(b)成分の粘度が急激に上昇し、粉末
状化することができないおそれがある。
【0046】なお、(b)成分(=W/O乳化組成物)
全体の表面張力値は、上記外相(油相)の表面張力値と
ほぼ同一であるとしてよい。気相は親油的であるため、
本発明中のW/O乳化組成物に含まれる親油性界面活性
剤は、気相と油相(外相)との界面には集まらず、水相
(内相)と油相(外相)との界面に集中し、(b)成分
であるW/O乳化組成物の表面張力にほとんど影響を与
えないためである。
【0047】上記(a)、(b)成分を必須成分として
含有する本発明粉末状化粧料は、従来、粉末状化粧料に
特有の不具合とされていたきしみ感を軽減させ、使用性
の点において優れた効果が得られる。また粉末状化が良
好で、塗擦時に容易に液化し、みずみずしい使用感を与
える。
【0048】本発明において、(a)成分の配合量は、
組成物全量中に10〜80重量%程度が好ましく、特に
は20〜70重量%程度である。配合量が少なすぎると
(b)成分である油性成分を十分に粉末状化することが
できず、意図する粉末状形態を得ることができなくなる
おそれがあり、一方、配合量が多すぎると、使用時塗擦
しても液化が困難となり、官能上好ましくない。
【0049】また、(a)成分以外の粉末成分を含む場
合、全粉末成分に対する(a)成分の配合割合は50〜
100重量%が好ましい。
【0050】(b)成分の配合量は、本発明化粧料に含
まれる他の必須成分、任意添加成分の総配合量の残量分
配合することができるが、本発明では、20〜90重量
%が好ましい。(b)成分の配合量が少なすぎると塗擦
したときに液化が困難で官能上好ましくなく、一方、配
合量が多すぎると粉末状化が難しくなる。本発明では特
に、(a)成分の粉末成分として粘土鉱物を用いた場
合、粉末状形態を維持しつつ、(b)成分をより高配合
することができ、また、きしみ感、べたつき感、かさつ
き感を抑えた、優れた使用性を得ることができた。
【0051】本発明では、(a)成分:(b)成分=
1:9〜4:1(重量比)が好ましく、特には1:5〜
3:1である。
【0052】本発明の粉末状化粧料には、上記成分以外
に、通常の化粧料に用いられる各種の任意成分、例え
ば、香料、各種粉末、油溶性薬剤成分等を、本発明の効
果を妨げない範囲で配合することができる。
【0053】本発明の粉末状化粧料は、(b)成分の周
囲に(a)成分が吸着し、(a)成分により(b)成分
を粉末状化したものであり、塗擦により力を加えると、
この吸着状態が破壊され、粉末状化されていた(b)成
分がにじみ出て液化するとともに(b)成分の使用感触
および有効性が発揮されるものである。
【0054】本発明の粉末状化粧料は、(b)成分の周
囲に(a)成分を吸着させ、(a)成分により(b)成
分を粉末状化させるものであれば、特にその製造方法は
限定されるものでない。例えば(b)成分、あるいはこ
こにさらに任意添加成分を溶解したものに(a)成分を
添加、混合する、等の製造方法が挙げられるが、これら
例示に限定されるものではない。
【0055】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。なお、配合量はすべて重量%で示す。
【0056】実施例に先立ち、本発明で用いた試験法お
よび評価法を説明する。
【0057】[使用性(きしみ感のなさ)]各実施例
品、比較例品の使用性(きしみ感のなさ)をパネル(5
0名)の実使用試験によって下記基準により判定、評価
した。 (判定基準) 著効: きしまない 有効: わずかにきしむが、使用上問題のない程度であ
る やや有効: ややきしむ 無効: 著しくきしむ (評価) ◎: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が80%以上 ○: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が50〜80%未満 △: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が30〜50%未満 ×: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が30%未満
【0058】[使用性(べたつき感のなさ)]各実施例
品、比較例品の使用性(べたつき感のなさ)をパネル
(50名)の実使用試験によって下記基準により判定、
評価した。 (判定基準) 著効: べたつかない 有効: わずかにべたつくが、使用上問題のない程度で
ある やや有効: ややべたつく 無効: 著しくべたつく (評価) ◎: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が80%以上 ○: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が50〜80%未満 △: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が30〜50%未満 ×: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が30%未満
【0059】[使用性(みずみずしさ)]各実施例品、
比較例品の使用性(みずみずしさ)をパネル(50名)
の実使用試験によって下記基準により判定、評価した。 (判定基準) 著効: 非常にみずみずしい 有効: みずみずしい やや有効: ややみずみずしい 無効: みずみずしさがない (評価) ◎: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が80%以上 ○: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が50〜80%未満 △: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が30〜50%未満 ×: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が30%未満
【0060】[容器への汚れ付着抑制効果]各実施例
品、比較例品について、1ヶ月間使用した際の容器への
汚れ付着度を、パネル(50名)の実使用試験によって
下記基準により判定、評価した。 (判定基準) 著効: 容器に油などの汚れは付着しなかった 有効: やや汚れが付着したが、使用上問題のない程度
である やや有効: やや汚れた 無効: 著しく汚れた (評価) ◎: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が80%以上 ○: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が50〜80%未満 △: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が30〜50%未満 ×: 著効、有効、およびやや有効の評価をした被験者
が30%未満
【0061】(粉末A〜C)下記の表1に示す組成の粉
末パーツを用意した。なお、表1中、フッ素処理タルク
(*)は「PF−5 JA46R」(大東化成工業(株)
製)を用いた。また、フッ素処理セリサイト(**)は「エ
イトパール AL−300S」(大東化成工業(株)
製)を用いた。
【0062】
【表1】
【0063】(油中水型乳化組成物(W/O)A〜E)
下記表2に示す組成で油中水型乳化組成物(W/O)A
〜Eを調製した。すなわち、(1)〜(5)の中からそ
れぞれ用いる成分を混合、溶解した(油相)。一方、こ
れとは別に(6)〜(9)の中からそれぞれ用いる成分
を混合、溶解した(水相)。次いで水相を油相に徐々に
添加しながら乳化物を調製した。
【0064】
【表2】
【0065】(実施例1〜6、比較例1〜4)下記表
3、4に示すように、表1に示す粉末パーツと、表2に
示す油中水型乳化組成物を混合、攪拌して、粉末状化粧
料を調製した。上記試験方法により、実施例1〜6、比
較例1〜4の使用性(きしみ感のなさ、べたつき感のな
さ、みずみずしさ)、容器への汚れ付着抑制効果を評価
した。結果を表3、4に示す。
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】表3、4の結果から明らかなように、実施
例品はいずれも粉末状化でき、使用性(きしみ感のな
さ、べたつき感のなさ、みずみずしさ)に優れるもので
あった。また、容器への汚れの付着もみられなかった。
なお、実施例3、4に示すように、フッ素処理粉末のほ
かに、非フッ素処理粉末を配合してもよい。また、前述
したように、油性成分全体の表面張力値が2.0×10
-2N/m以上を保つような少量であれば、シリコーン油
や炭化フッ素油等の表面張力値の小さい油分を用いても
本発明効果を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】本発明の粉末状化粧料は、粉末状形態で
ありながら、使用時塗擦によって液化し、使用中にべた
つきを感じさせず、皮膚のかさつきを抑制することがで
き、しかも油分リッチな製剤でありながら容器へ油分や
汚れ等の付着を有効に防止し得るとともに、みずみずし
い感触が付与された、新しいタイプの粉末状化粧料とし
て広く利用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金丸 哲也 神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株 式会社資生堂リサーチセンター(新横浜) 内 (72)発明者 梁木 利男 神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株 式会社資生堂リサーチセンター(新横浜) 内 Fターム(参考) 4C083 AB052 AB172 AB242 AB332 AB432 AB471 AC012 AC022 AC122 AC422 AD152 BB23 CC05 DD32 EE06 EE07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)フッ素処理粉末と、(b)油中水
    型乳化組成物の1種または2種以上、を含有し、塗擦に
    より液化することを特徴とする粉末状化粧料。
  2. 【請求項2】 (a)成分が、粘土鉱物表面をフッ素処
    理したフッ素処理粉末である、請求項1記載の粉末状化
    粧料。
  3. 【請求項3】 (b)成分を構成する外相(油相)の表
    面張力値(平均)が2.0×10-2N/m以上である、
    請求項1または2記載の粉末状化粧料。
  4. 【請求項4】 (a)成分:(b)成分=1:9〜4:
    1(重量比)である、請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の粉末状化粧料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006117646A (ja) * 2004-09-27 2006-05-11 Kose Corp 粉末状化粧料
CN111278411A (zh) * 2017-11-02 2020-06-12 株式会社资生堂 粉末状组合物

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