JP2003010799A - ガラス物品の表面洗浄および欠陥拡大方法 - Google Patents

ガラス物品の表面洗浄および欠陥拡大方法

Info

Publication number
JP2003010799A
JP2003010799A JP2001197324A JP2001197324A JP2003010799A JP 2003010799 A JP2003010799 A JP 2003010799A JP 2001197324 A JP2001197324 A JP 2001197324A JP 2001197324 A JP2001197324 A JP 2001197324A JP 2003010799 A JP2003010799 A JP 2003010799A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
glass article
dry ice
cleaning
defect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001197324A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanobu Saji
賢伸 佐治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority to JP2001197324A priority Critical patent/JP2003010799A/ja
Publication of JP2003010799A publication Critical patent/JP2003010799A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス物品、特に陰極線管用のパネルやファ
ンネルの材料であるガラスの表面に付着した汚染物質を
効率よく確実に洗浄除去すると同時に、ガラスと金属部
材との溶着部位の微小なクラック、ガラス中に混入した
石ブツ、ガラス表面の擦傷等のガラスの破損原因となる
欠陥を拡大させてその存在を目視で検出することができ
るガラス物品の表面洗浄および欠陥拡大方法を提供す
る。 【解決手段】 ガラス物品に粒子状のドライアイスを高
速で衝突させて、ガラス物品の表面に付着した汚染物質
を洗浄除去すると同時に、ガラス物品に存在する欠陥を
拡大させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス物品の表面
に付着した汚染物質を洗浄除去しつつ、同時にガラス物
品に存在する破損に繋がる欠陥を拡大させる方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、陰極線管バルブは、図2に示す
ように、前方に位置して画像を表示する略矩形のパネル
10と称されるガラスと、中間に位置して電子ビームの
通路となる漏斗状のファンネル20と称されるガラス
と、後方に位置して電子銃を格納する管状のネック30
と称されるガラスとから構成される。パネル10は、画
面となるフェース部10aと、フェース部10aの周縁
に連なるスカート部10bとを有し、ファンネル20
は、パネル10に対向する大径の開口端と、ネック30
に対向する小径の開口端とを繋ぐボディ部20aを有す
る。これらパネル10とファンネル20とネック30と
が、それぞれの端面で一体に接合されて陰極線管バルブ
が形成される。
【0003】パネル10やファンネル20は、高温の溶
融ガラスをプレス成形装置で成形することにより製造さ
れる。その製造工程は、プレス成形装置の受け型に溶融
ガラスの塊(ゴブ)を供給し、受け型内部のゴブに向か
って上方から押し型を下降させ、ゴブを押圧して一定時
間保持した後、押し型を上昇させて所定形状のガラス物
品を得るというものである。
【0004】このようにして得られたパネル10には、
スカート部10bの所定位置にシャドウマスクを支持固
定するための複数の金属部材(スタッドピン)10cが
高周波加熱により溶着され、ファンネル20には、ボデ
ィ部20aの所定位置に陽極端子となる金属部材(アノ
ードボタン)20bがガス加熱により溶着される。
【0005】所定位置に金属部材10c、20bがそれ
ぞれ溶着されたパネル10やファンネル20には、陰極
線管の製造工程において膜形成が施される。パネル10
には、電子銃から発射されたビームが集束され発光する
蛍光膜が内面に形成され、また、ファンネル20には、
電子銃から発射されたビームにより発生する電荷を陰極
線管外に放出するための導電性膜が内面に形成される。
【0006】パネル10やファンネル20の内面への膜
形成は、それぞれの内面に膜液を塗布することにより行
われるが、このとき、内面に汚染物質が付着している
と、膜液を均一に塗布することができず、膜に凹凸が生
じて内面に均一な膜を形成することができない。このよ
うに均一な膜形成が妨げられると、パネル10ではフェ
ース部10aに画像を形成する画素に欠落を生じ、ファ
ンネル20では導電特性が十分に発揮されないので、パ
ネル10やファンネル20のそれぞれの内面には著しく
高い清浄度が要求される
【0007】パネル10やファンネル20の内面に付着
する汚染物質としては、成形工程や搬送工程で付着する
グリース等の有機物、あるいは表面や端面の研磨工程に
おいて飛散付着する研磨剤等があるが、これらの汚染物
質は、通常、目視あるいは検査装置を用いて存在を確認
し除去している。しかしながら、汚染物質が微小または
無色透明であるような場合は、このような検査によって
発見することが非常に困難となる。
【0008】このため、従来、パネル10やファンネル
20は、水あるいは水に洗剤(界面活性剤、有機アルカ
リ洗剤等)、酸(フッ酸、硝酸、塩酸、硫酸、酸性フッ
化アンモニウム)、アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム)等を添加した洗浄液を用いて洗浄する、い
わゆるウェット洗浄が行われていた。
【0009】しかしながら、上記従来のウエット洗浄に
は次のような問題があった。水洗浄では、洗浄能力が低
く、ガラス内面に付着した粘着性の汚染物質を除去し切
れない。また、洗浄能力を高めるために洗浄液を用いて
高圧水で洗浄した場合、洗浄液に混入している不溶性の
固形物によってガラス表面を損傷させる虞れがあった。
【0010】汚染物質を短時間で確実に除去できる洗浄
方法としてフッ化水素酸水溶液や酸性フッ化アンモニウ
ム水溶液の洗浄液を用いて行う洗浄方法が知られている
が、これらの水溶液はいずれも毒性が強く、作業環境の
面で好ましいものではない。
【0011】また、上記のフッ化水素酸水溶液や酸性フ
ッ化アンモニウム水溶液以外の洗浄液を用いた洗浄方法
では、汚染物質の除去には長時間を要するだけでなく、
洗浄を繰り返すうちに洗剤、酸、アルカリ等の濃度が変
動して洗浄能力が低下するために度々濃度調整をしなけ
ればならず、さらに、ガラスの表面から剥離した汚染物
質が洗浄液中に混入して再びガラスの表面に付着する、
いわゆる二次汚染の虞れがあるほか、洗浄作業後の洗浄
液の無害化処理を必要とする。
【0012】内面に膜形成が施されたパネル10とファ
ンネル20とは、陰極線管の製造工程において、パネル
10内部にはスタッドピン10cによってシャドウマス
クが支持固定された後、パネル10の端面とファンネル
20の大径開口端面とが整合されてフリットガラスで熱
封着される。さらに、ファンネル20の小径開口端面に
熱溶着されたネック30の開口端面より電子銃が挿入さ
れた後、ネック30の端面がガス溶着されて陰極線管バ
ルブとなる。この後、陰極線管バルブの内部を真空状態
にするために排気されるが、このとき、350℃〜45
0℃の高温に保持された熱処理炉に導入される。この熱
処理工程で、パネル10のスカート部10bに溶着され
たスタッドピン10c、ファンネル20のボディ部20
aに溶着されたアノードボタン20bのそれぞれの溶着
部位にクラックがある場合、加熱によってクラックが進
行し増大して陰極線管バルブを破損に至らしめる。
【0013】このようなガラスからなるパネル10やフ
ァンネル20と金属部材10c、20bとの溶着部位に
あるクラックは、溶着部位の形状の複雑さから目視検査
に依存せざるを得ないが、このクラックが極めて微小で
ある場合、目視検査によっても発見が困難であるため、
陰極線管の製造工程において陰極線管バルブの破損とな
って現れることがあった。
【0014】陰極線管バルブの破損は、上記のように、
ガラスからなるパネル10やファンネル20と金属部材
10c、20bとの溶着部位の微小なクラックのほか
に、パネル10やファンネル20の材料であるガラス自
体の欠陥に起因して生じるものがある。パネル10やフ
ァンネル20は溶融ガラスをプレス成形して製造される
が、ガラス溶融炉内では、高温の溶融ガラスと接触する
耐火物は、表面が変質して浸食され、ついには微細片と
なって剥落し溶融ガラス中に異物(石ブツ)となって混
入する。この石ブツの中には、直径が数十μmという極
微小のものが存在し、目視検査では発見不可能なものが
ある。ガラス中に混入した石ブツは、ガラスとは熱膨張
率が大きく異なり、このため、陰極線管の製造工程にお
いて熱処理が施される際に、ガラス中に石ブツが混入し
ていると、熱膨張差によってガラスとの界面からクラッ
クが発生し陰極線管バルブの破損を誘発することにな
る。さらに、同じく陰極線管バルブの破損誘発欠陥とし
て、溶融ガラスをプレス成形する際に、押し型の下降上
昇に伴って成形されたガラスの表面に生じる擦傷があ
る。このような擦傷も、熱処理時にクラックが発生し、
陰極線管バルブの破損原因として顕在化する。
【0015】本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、ガラス
物品、特に陰極線管用のパネルやファンネルの材料であ
るガラスの表面に付着した汚染物質を効率よく確実に洗
浄除去すると同時に、ガラスと金属部材との溶着部位の
微小なクラック、ガラス中に混入した石ブツ、ガラス表
面の擦傷等のガラスの破損原因となる欠陥を拡大させて
その存在を目視で検出することができるガラス物品の表
面洗浄および欠陥拡大方法を提供することにある。
【0016】
【問題を解決するための手段】本発明のガラス物品の表
面洗浄および欠陥拡大方法は、ガラス物品に粒子状のド
ライアイスを高速で衝突させて、ガラス物品の表面に付
着した汚染物質を洗浄除去すると同時に、ガラス物品に
存在する欠陥を拡大させることを特徴とする。
【0017】本発明のガラス物品の表面洗浄および欠陥
拡大方法は、粒子状のドライアイスをブラスト材として
用い、ガラスの表面に高速で衝突させることによってガ
ラスの表面に付着している汚染物質を剥離して除去し、
同時に、ガラスに熱溶着された金属部材の溶着部位にあ
る微小なクラックや、ガラス中に混入した石ブツ、ガラ
ス表面の擦傷等のガラスの破損原因となる欠陥を拡大す
る。
【0018】粒子状のドライアイスは、微小な粒体であ
り、ガラス物品の表面に高速で衝突して物品の表面に付
着している汚染物質を掻き取ることにより洗浄作用を発
揮するとともに、ガラス物品の表面に衝突して瞬時に昇
華し、ガス化して汚染物質を飛散させる作用も発揮す
る。また、粒子状のドライアイスは、それ自体が低温で
あり、しかも、昇華するときに周囲から熱を奪い去るた
めに、ガラス物品の表面に衝突して洗浄作用を及ぼす際
に、ガラス物品を急冷却し、このとき、ガラスに熱溶着
された金属部材の溶着部位にある微小なクラック、ガラ
ス中に混入した石ブツ、ガラス表面に生じた擦傷が、熱
衝撃が加わることによって、クラックの進行による増大
や新たなクラックの発生となって、これらの欠陥を目視
可能な状態にし、その検出を容易にする。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のガラス物品の表面洗浄お
よび欠陥拡大方法の実施の形態を説明する。図1は、本
発明のガラス物品の表面洗浄ならびに欠陥拡大方法を実
施するために用いる装置を示す構成図であって、粒子状
のドライアイスを製造するドライアイス製造手段と、ガ
ラス物品に向けて粒子状のドライアイスを噴射するドラ
イアイス噴射手段とを備えている。図1において、1は
液化炭酸ガスタンク、2はドライアイススノー製造器、
3は窒素ガスタンク、4はイオナイザ、5はエジェク
タ、6は噴射ノズルを示している。
【0020】ドライアイス製造手段は、ドライアイスの
原料となる液化炭酸ガスを貯蔵する液化炭酸ガスタンク
1、液化炭酸ガスタンク1から送給されてくる液化炭酸
ガスを断熱膨張させて粒子状のドライアイスを製造する
ドライアイススノー製造器2とからなり、液化炭酸ガス
タンク1とドライアイススノー製造器2とは、開閉弁1
bと膨張弁1cとを備えた配管1aを介して接続されて
いる。
【0021】ドライアイス噴射手段は、粒子状のドライ
アイスを高速に加速するための圧縮窒素ガスを貯蔵する
窒素ガスタンク3が、流量調節弁3bを備えた配管3a
を介してドライアイススノー製造器2に接続され、さら
に、粒子状のドライアイスの高速移動に伴って発生する
静電気を除去するイオナイザ4を介して、粒子状のドラ
イアイスを搬送するエジェクタ5に接続され、その先端
に取付けられた噴射ノズル6に粒子状のドライアイスを
導くように構成されている。
【0022】次に、上記のように構成された装置を用い
て、本発明のガラス物品の表面洗浄および欠陥検出方法
の一実施例を説明する。
【0023】まず、ローラコンベア7の下に、先端を上
方に向けた8本の噴射ノズル6を、ローラコンベア7の
隣接するローラとローラとの間に、ローラの軸方向に平
行に配置する。
【0024】ローラコンベア7の上に、開口を下に向け
てパネルPを載置し、ローラコンベア7を作動させて、
パネルPをローラコンベア7で前進移動させる。
【0025】ローラコンベア7に載って前進移動してき
たパネルPの先端部が、ローラコンベア7の下に配置さ
れた噴射ノズル6の位置に達すると、センサーが作動し
て、次のように粒子状のドライアイスの噴射が開始され
る。
【0026】液化炭酸ガスタンク1から、配管1aに付
設された開閉弁1bが開いてドライアイススノー製造器
2に液化炭酸ガスが供給され、さらに配管1aに付設さ
れた膨張弁1cが開いて液化炭酸ガスが、ドライアイス
スノー製造器2で断熱膨張されて粒子状のドライアイス
が製造される。
【0027】一方、窒素ガスタンク3から、配管3aに
付設された流量調節弁3bが開いて圧縮された窒素ガス
が、ドライアイススノー製造器2に供給され、ドライア
イススノー製造器2で製造された粒子状のドライアイス
を高速に加速する。
【0028】窒素ガスによって加速された粒子状のドラ
イアイスは、ドライアイススノー製造器2からイオナイ
ザ4を通過し、イオナイザ4で高速移動に伴って発生す
る静電気が除去された後、エジェクタ5に供給されて噴
射ノズル6に搬送され、噴射ノズル6の先端から上方に
向け噴射される。
【0029】噴射ノズル6から噴射された粒子状のドラ
イアイスは、ローラコンベア7上に載置されたパネルP
の内面に高速で衝突し、瞬時に昇華する。
【0030】パネルPの内面に衝突した後、粒子状のド
ライアイスは昇華して炭酸ガスとなるが、この位置に局
所排気手段を設けて昇華した炭酸ガスを捕集するように
すれば、炭酸ガスの拡散が防止され、適正な作業環境を
維持することができる。
【0031】また、粒子状のドライアイスによってパネ
ルPの表面から剥離した汚染物質は、この位置に集塵手
段を設けて回収するようにすれば、汚染物質の拡散を防
止することができる。
【0032】粒子状のドライアイスの噴射を受けつつ、
ローラコンベア7の上に載って前進移動するパネルPの
後端部が、ローラコンベア7の下に配置された噴射ノズ
ル6の位置から離脱すると、センサーが作動して噴射ノ
ズル6からの粒子状のドライアイスの噴射が停止して、
パネルPの内面の洗浄が完了する。
【0033】内表面洗浄が完了したパネルPは、ガラス
と金属部材との溶着部位の微小クラックや、ガラス中に
混入した石ブツ、ガラス表面の擦傷が、急冷却により、
クラックの進行や新たなクラックの発生の状態で拡大さ
れているため、次工程の検査工程において、これらのガ
ラスの破損誘発欠陥の存在を目視により検出することが
できる。
【0034】本発明のガラス物品の表面洗浄および欠陥
拡大方法の効果を確認するために、内面に直径が約1.
0mmの研磨材が強固に付着したパネル(試料A)20
枚、内面に直径が約1.0mmの大きさのグリースを塗
布したパネル(試料B)20枚、内側面のスタッドピン
の溶着部位に長さが約1.0mmのクラックがあるパネ
ル(試料C)20枚をそれぞれ用意した。同様に、内面
に直径が約1.0mmの研磨材が強固に付着したファン
ネル(試料D)20枚、ボディ部に直径が約0.1mm
の大きさの石ブツが混入したファンネル(試料E)20
枚、ボディ部のアノードボタンの溶着部位に長さが約
1.0mmのクラックがあるファンネル(試料F)20
枚をそれぞれ用意した。
【0035】本発明の実施例として、パネル試料A、試
料B、試料C各10枚を、スカート部の開口端面を下向
きにしてローラコンベアに載置し、ローラコンベア上を
250mm/秒の速度で前進移動させ、8本の噴射ノズ
ルからパネル試料の内面に向けて粒子状のドライアイス
を噴射させた。さらに、ファンネル試料D、試料E、試
料F各10枚を、大径の開口端面を下向きにしてローラ
コンベア上に載置し、ローラコンベア上を300mm/
秒の速度で前進させ、8本の噴射ノズルからファンネル
試料の内面に向けて粒子状のドライアイスを噴射させ
た。
【0036】上記の実施例において、粒子状のドライア
イスを生成させる液化炭酸ガスの流量は0.3kg/
分、ガス圧は6MPa、粒子状のドライアイスを加速さ
せるための窒素ガスの流量は300l/分、ガス圧は1
MPaであり、粒子状のドライアイスを噴射させる噴射
ノズルには内径10mmのSUS材を用い、噴射ノズル
からのガス流速を600m/秒とした。
【0037】比較例として、パネル試料A、試料B、試
料C各10枚を、ローラコンベア上に載置して前進移動
させ、8本の噴射ノズルからパネル試料の内面に向けて
脱イオン水を噴射させた。さらに、ファンネル試料D、
試料E、試料F各10枚を、ローラコンベア上に載置し
て前進移動させ、8本の噴射ノズルからファンネル試料
の内面に向けて脱イオン水を噴射させた。
【0038】上記の比較例において、脱イオン水の流量
は12l/分、噴射ノズルからの流水の速度は0.3m
/秒であった。
【0039】表1に本発明の実施例と比較例のそれぞれ
の表面洗浄の結果を示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1中、分母は使用した試料の個数であ
り、分子は汚染物資が除去された試料の個数である。
【0042】表2に本発明の実施例と比較例のそれぞれ
の欠陥拡大の結果を示す。
【0043】
【表2】
【0044】表2中、分母は使用した試料の個数であ
り、分子は欠陥の拡大が認められた試料の個数である。
【0045】表1および表2に示す通り、本発明のガラ
ス物品の表面洗浄および欠陥拡大方法の実施例では、ガ
ラス部品の表面に付着した研磨材やグリース等の汚染物
質の洗浄除去が完全に行われ、かつ、ガラスと金属部材
との溶着部位の微小なクラック、ガラス中に混入した石
ブツ、ガラス表面の擦傷等の破損誘発欠陥が拡大されて
いる。これに対して、比較例、すなわち、従来の洗浄方
法では、汚染物質の洗浄除去の効果が薄く、破損誘発欠
陥が拡大された事実は見られない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガラス物品の表面に付着した汚染物質を確実に洗浄除去
することができるだけでなく、脆弱というガラスの特性
を活かし、ガラス物品に存在する破損誘発欠陥を拡大さ
せて目視可能な状態で検出することができる。加えて、
洗浄に用いるドライアイスは常温下で容易に昇華し、ガ
スとなって拡散するため水処理が不要になり、排出物を
大幅に削減することができる。さらに、洗浄工程での設
備の腐蝕、電気系統の故障がなくなり、作業効率の改善
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス物品の表面洗浄方法および欠陥
拡大方法を実施するための装置の構成図である。
【図2】陰極線管用ガラスの構成図である。
【符号の説明】
1 液化炭酸ガスタンク 2 ドライアイススノー製造器 3 窒素ガスタンク 4 イオナイザ 5 エジェクタ 6 噴射ノズル 7 ローラコンベア 10 パネル 10a フェース部 10b スカート部 10c スタッドピン 20 ファンネル 20a ボディ部 20b アノードボタン 30 ネック

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス物品に粒子状のドライアイスを高
    速で衝突させて、該ガラス物品の表面に付着した汚染物
    質を洗浄除去すると同時に、前記ガラス物品に存在する
    破損に繋がる欠陥を拡大させることを特徴とするガラス
    物品の表面洗浄および欠陥拡大方法。
  2. 【請求項2】 前記ガラス物品が、陰極線管用のパネル
    ガラスまたはファンネルガラスであることを特徴とする
    ガラス物品の表面洗浄および欠陥拡大方法。
JP2001197324A 2001-06-28 2001-06-28 ガラス物品の表面洗浄および欠陥拡大方法 Pending JP2003010799A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001197324A JP2003010799A (ja) 2001-06-28 2001-06-28 ガラス物品の表面洗浄および欠陥拡大方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001197324A JP2003010799A (ja) 2001-06-28 2001-06-28 ガラス物品の表面洗浄および欠陥拡大方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003010799A true JP2003010799A (ja) 2003-01-14

Family

ID=19034951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001197324A Pending JP2003010799A (ja) 2001-06-28 2001-06-28 ガラス物品の表面洗浄および欠陥拡大方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003010799A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006043502A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Kyocera Kinseki Corp 炭酸ガススノーを用いた洗浄装置
JP2006315934A (ja) * 2005-05-16 2006-11-24 Air Water Inc ガラス基板のカレット除去方法
JP2007089566A (ja) * 2005-08-30 2007-04-12 Tokyo Univ Of Agriculture & Technology 微生物分離装置
JP2018080083A (ja) * 2016-11-16 2018-05-24 日本電気硝子株式会社 ガラス管の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006043502A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Kyocera Kinseki Corp 炭酸ガススノーを用いた洗浄装置
JP4599112B2 (ja) * 2004-07-30 2010-12-15 京セラキンセキ株式会社 炭酸ガススノーを用いた洗浄装置
JP2006315934A (ja) * 2005-05-16 2006-11-24 Air Water Inc ガラス基板のカレット除去方法
JP2007089566A (ja) * 2005-08-30 2007-04-12 Tokyo Univ Of Agriculture & Technology 微生物分離装置
JP2018080083A (ja) * 2016-11-16 2018-05-24 日本電気硝子株式会社 ガラス管の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7526948B2 (en) Device and method for detecting foreign material on the surface of plasma processing apparatus
US20160214149A1 (en) Mask cleaning apparatus and mask cleaning method
US20080213978A1 (en) Debris management for wafer singulation
US10512949B2 (en) Micro dry ice snow spray type cleaning device
JP6545441B2 (ja) プラズマ・コーティング・プラントにおけるトーチのクリーニング方法及びプラズマ・コーティング・プラント
WO2000014763A1 (fr) Afficheur, et technique de demontage et de recuperation de pieces associee
KR20000011186A (ko) 마스크검사장치및반도체디바이스의제조방법
US6118511A (en) Manufacturing method of liquid crystal display panel and cleaning apparatus for use therein
CN111359985A (zh) 一种电子信息行业生产设备腔体零部件的精密洗净方法
JP2003010799A (ja) ガラス物品の表面洗浄および欠陥拡大方法
WO2015022732A1 (ja) ノズル、洗浄装置及び洗浄方法
KR20180017803A (ko) 반도체 장비 부품의 세정 장치 및 방법
TW201922601A (zh) 用於處理玻璃板的設備及方法
WO2018117027A1 (ja) 洗浄装置、配線修正装置、および洗浄方法
EP0755567A1 (en) Crt electron gun cleaning using carbon dioxide snow
KR20220047010A (ko) 집적회로 센서 세정 시스템
RU2724211C1 (ru) Способ обработки поверхности нержавеющей стали после термической обработки
JP4613372B2 (ja) ガラスパネルの分離方法と分離装置
JP2006306643A (ja) 光学ガラス素子の金型清掃方法及び金型清掃装置
CN213103377U (zh) 新型钢板抛丸机丸粒清扫装置
CN113146483B (zh) 陶瓷件制作方法及陶瓷件
JPH09155743A (ja) 被加工物に付着した研掃材の除去方法
JP4798512B2 (ja) ガラス基板の異物除去装置およびその方法
CN203831570U (zh) 具有导流罩的表面废料高效清除器
CN110216098A (zh) 一种具有清洗、吹气、防错功能的轴承内圈内径检测装置