JP2003010752A - 帯材用接着剤塗布装置 - Google Patents

帯材用接着剤塗布装置

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JP2003010752A
JP2003010752A JP2001198110A JP2001198110A JP2003010752A JP 2003010752 A JP2003010752 A JP 2003010752A JP 2001198110 A JP2001198110 A JP 2001198110A JP 2001198110 A JP2001198110 A JP 2001198110A JP 2003010752 A JP2003010752 A JP 2003010752A
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container
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slit
strips
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JP2001198110A
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Yoshio Tsuchiya
好男 土屋
Hideaki Fukagawa
英明 深川
Kozo Kimura
耕三 木村
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Toray Industries Inc
Sika Japan Ltd
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Sika Ltd
Obayashi Corp
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺の帯材であっても効率よく均一に接着剤
を塗布できる接着剤塗布装置の提供。 【解決手段】 接着剤24を収容する容器から成る接着
剤塗布装置10である。容器の接着剤収容室を貫通して
容器室内底面に摺接させながら、一定幅の帯材22を通
過させることができるように、容器の一対の端壁16の
各々に帯材通過用スリットが形成され、該スリットは、
付着した接着剤層24aを表面に有する帯材の通過を許
す形状、寸法になされ、かつ一対の端壁とともに接着剤
収容室を画成する一対の側壁20の間の間隔長、スリッ
トの長さ(開口長)および帯材の幅寸法が概ね等しくな
されている。容器は、これを支える床表面または地面に
沿って円滑に往復動できる手段14を容器底12に備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
あるいは木造等の土木構造物、建築構造物等(☆「等」
が連続しており、違和感がある)の補修補強に用いられ
る帯材に対して接着剤を塗布するための装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】老朽化した構造物の補修、補強または耐
震性の向上を目的として、橋梁、トンネル、ビル、煙突
等、既設の各種土木、建築構造物に対する補修、補強工
事、あるいは既設構造物に新規装置を付設する場合の構
造物の補強工事、あるいはまた、建設中の設計変更によ
る既建設箇所における構造部材の補強工事が行なわれる
ことがある。これらの一例として、橋桁や橋床の引張り
面に鋼板を貼り付ける工事を挙げることができる。近年
では、前記鋼板に代えて、ガラス繊維、炭素繊維、アラ
ミド繊維等の高機能繊維を含む強化プラスチック板を構
造物に貼りつけて構造物と一体化し、構造物の曲げ耐力
を向上させる施工法が採用されている。
【0003】このような補修・補強材による施工手順例
を以下に示す。 補修・補強材を所定の施工寸法に切断し、接着面を清
浄化する。 構造物の補修・補強面に下地処理(洗浄や研磨)を施
す。 補修・補強材の貼着位置の墨出しを行なう。 補修・補強材に接着剤を塗布する。 補修・補強材を構造物の補修・補強面に貼り付ける。 所定時間放置状態にする。 表面塗装等の仕上げを行なう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記接着剤を用いて行
なう従来の補修、補強工事は、補修・補強材への接着剤
塗布(前記工程)に関連して次の問題があり、施工性
改良の余地が残されている。すなわち、補修・補強材に
接着剤を塗布するには、従来から刷毛、金ベラ、金コテ
等が使用されている。しかるに、施工対象によっても異
なるが、補修・補強材は、1枚の長さが数メーターとな
ることが多く、長さ数十メーターになることも希ではな
い。このような長尺の補修・補強材に刷毛、金ベラ、金
コテ等で逐一接着剤を塗布してゆく作業は煩雑で、多大
の時間を必要とする。
【0005】しかも、接着剤の塗布は、所定の接着強度
を得るために補修・補強材の全面に均一に行なう必要が
あり、長尺の補修・補強材に均一に接着剤を塗布するこ
とは必ずしも容易でない。このため、作業員の熟練度に
よって施工品質が左右される惧れがある。万が一、接着
剤の塗り残しや、塗りムラがあれば、補修・補強材の強
度がいかに優れたものであっても、接着強度が不足し、
予定の補修、補強効果が得られなくなる惧れがある。
【0006】一方、この種の補修、補強工事では、可能
な限り短時間で且つ効率のよい作業が望まれる。既設の
構造物では、使用状態にあるのが普通であり、このよう
な構造物の補修、補強を行なうには、その使用を中断ま
たは制限しなければならないという事情があるからであ
る。例えば、道路関連施設であれば、補修、補強工事に
伴なって、交通を遮断し、または交通規制を行なう必要
があり、交通渋滞を引き起こす原因にもなる。また、社
屋、工場等の建築物の補修、補強工事は、ビル入居者の
執務時間や工場操業時間に影響を与える原因になる。こ
のような事情で、補修、補強工事は迅速性が望まれるの
である。
【0007】これらの煩雑で時間のかかる、また、作業
員の熟練度で左右されるような作業を改善するために、
近時は、底板、側板および端部板(こそぎ板)で画成さ
れる接着剤収容室を有する固定式接着剤塗布装置が使用
されることもある。しかし、固定式接着剤塗布装置によ
り補修・補強材への接着剤塗布作業を行なうためには、
固定式接着剤塗布装置に補修・補強材の一端を挿入する
ことにより接着剤塗布を開始し、補修・補強材の全長に
亘って接着剤の塗布を行ない、補修・補強材の他端が固
定式接着剤塗布装置から出るためには、補修・補強材の
長さの少なくとも2倍の長さと、固定式接着剤塗布装置
の長さを足した長さの平坦な作業用空地が必要になる。
土木構造物の補修・補強工事では、特に長尺補修・補強
材を使用する場合が多いが、例えば山間部では、平坦な
空き地の確保が困難であり、また、都市部では、周囲の
交通事情等により補修・補強対象構造物の近傍に長大な
作業用空地を確保することが困難である。さらに、事務
所等の建築物内部では、部屋の広さ等による制限によ
り、補修・補強材の2倍以上の長さの平坦な作業用空間
を確保することが困難な場合が多い。
【0008】また、長尺補修・補強材を固定式接着剤塗
布装置を通しながら引っ張る途中で補修・補強材が捩れ
ることがあり、補修・補強材に適正量、適正形状で塗布
された接着剤が地面やコンクリート面等の作業用空地に
接触し、汚染や変形をきたす惧れがある。そのような場
合には、汚染または変形した接着剤を除去し、接着剤の
再塗布を行なう必要がある。この時、再塗布部分以外に
は既に接着剤が塗布されているので、固定式接着剤塗布
装置を使用できず、その部分には刷毛や金ベラ等によっ
て接着剤を塗布する必要がある。かくして、接着剤再塗
布部分の補修・補強材の単位長さ当たりの接着剤塗布量
や塗布形状は均一でなくなり、均一な補修・補強効果が
得られない可能性がある。
【0009】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであって、各種土木、建築構造物に対する補修、補強
工事を行うために使用される帯材に対する接着剤塗布作
業の作業性を更に向上させるとともに、帯材に対する均
一かつ確実な接着剤の塗布を保証することを主目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的に照らし、以
下の帯材用接着剤塗布装置を提案する。接着剤塗布装置
が、接着剤収容容器を主構成体として構成されており、
容器の接着剤収容室を貫通して容器室内底面に摺接させ
ながら、一定幅の帯材を通過させることができるよう
に、容器の一対の端壁の各々に帯材通過用スリットが形
成され、該スリットは、付着した接着剤層を表面に有す
る帯材の通過を許す形状、寸法になされ、しかも、前記
一対の端壁とともに前記接着剤収容室を画成する一対の
側壁の間の間隔長、前記スリットの長さ(開口長)およ
び帯材の幅寸法が概ね等しくなされている。また、容器
は、これを支える床表面または地面に沿って円滑に往復
動できる手段を容器底に具備し、接着剤収容室および前
記スリットを貫通させて容器に帯材を装着した状態で、
接着剤収容室内に接着剤を充填し、装着された帯材に対
して相対的に容器を移動させることができるようになっ
ている。
【0011】前記帯材用接着剤塗布装置の実施形態は、
以下のとおりである。 容器を貫通する帯材の厚さ、または帯材の積み重ね枚
数の変化に対応して、前記スリットの高さ寸法を可変と
する。 一対の端壁の各々が、容器室内底面から所定高さに至
る範囲で欠截された矩形開口を有し、該開口を開閉自在
に塞ぐ昇降板(こそぎ板)が、各端壁の案内路に高さ位
置調整可能に組み付けられており、前記両開口および両
昇降板が互いに面対称的に形成、配置され、昇降板の下
辺が前記スリットの上辺に相当し、前記開口の横幅が前
記スリットの横幅に相当する。 前記スリットの上辺が、彎曲後退するアーチ形状にな
され、それによって、容器から排出される帯材に付着す
る接着剤層の厚さが、横幅方向中央部で大きく横幅方向
両端部で小さくなっている。 床表面または地面に沿って円滑に往復動できるように
なっている容器底の手段が複数の車輪である。 車輪が、運動方向転換自在式キャスターである。
【0012】かかる構成の帯材用接着剤塗布装置によれ
ば、強化用帯材を床表面または地面上に置き、その一端
部分を、一方の端壁に形成された帯材通過用スリットを
通して容器室内に挿入し、帯材の他端側に向かって容器
を移動させ、帯材の先端部分を他方の端壁に形成された
帯材通過用スリットに進入、通過させ、先端部分が若干
長さだけ容器外に延出した状態にする。この状態で、帯
材は容器室内底面に沿っている。この後、容器室内に所
要量の接着剤を装入する。次いで、必要に応じて帯材の
先端部分を固定装置で把持し、前記帯材の他端側に向か
って接着剤塗布装置を移動させる。この時、容器室内か
ら帯材通過用スリットを通じて容器外に送り出される帯
材の表面に接着剤が塗布されている。接着剤の塗布量
(層厚)は、予め定められる帯材通過用スリットの開口
高さ寸法によって規定される。
【0013】また、帯材通過用スリットの開口高さ寸法
を可変にしておくことによって、複数枚の帯材を束状に
重ね合わせたものを帯材通過用スリットに挿通させ、前
記操作に従って容器室内に接着剤を装入し、接着剤塗布
装置を移動させると、最上位の帯材に接着剤が塗布され
る。この最上位帯材を容器から引き出し、帯材通過用ス
リットの開口高さ寸法を帯材1枚分の厚さ相当量だけ小
さくした後、残る重ね合わせ帯材に沿って接着剤塗布装
置を初期位置側に移動(反転移動)させると、初めの操
作と同様に最上位帯材に接着剤が塗布される。この作業
を、帯材の重ね合わせ枚数に相当する回数だけ反復する
ことにより、複数枚の帯材に対する接着剤の塗布を極め
て効率よく行なうことができる。なお、[0011]欄
の項目で示したとおり、一例として、帯材通過用スリ
ットの上辺を規定する昇降板(こそぎ板)を用いること
により、帯材通過用スリットの開口高さ寸法を可変にす
ることができる。昇降板を用いた場合には、その下辺位
置を、最上位帯材の上面から被着接着剤層の厚さ相当分
だけ上位に設定すればよい。勿論、被着接着剤層の表面
輪郭は昇降板の下辺形状によって決定される。例えば、
昇降板の下辺をアーチ(円弧)状に切欠き、突出した下
辺両端部が最上位帯材の上面(帯材の両側縁部)に接し
た状態で前記接着剤塗布作業を行なえば、アーチ型表面
輪郭の接着剤層を帯材表面に塗着することができる。
【0014】さらに、一対の側壁の間の間隔長、帯材通
過用スリットの長さ(開口長)および帯材の幅寸法が概
ね等しくなされているため、接着剤塗布装置の移動に伴
って容器室内底面に沿って帯材が摺動する時、側壁間で
帯材が円滑に案内されるとともに、帯材の側縁および背
面(下面)に対する接着剤の付着が防止される。
【0015】この際、帯材が真直であれば、接着剤塗布
装置は直進移動をするだけでよく、例えば、容器底に付
す移動手段として複数の直進用車輪が採用される。一
方、彎曲形状の帯材に接着剤を塗布するためには、接着
剤塗布装置が彎曲形状に沿って円滑に移動できなければ
ならず、例えば、彎曲移動可能な車輪である複数の運動
方向転換自在式キャスターを容器底に取着した接着剤塗
布装置によって対応できる([0011]欄の項目参
照)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4に示した本発明
の一例としての帯材用接着剤塗布装置10について説明
する。接着剤塗布装置10は、下面の4隅に車輪14を
付した底板12と、互いに間隔を置いて底板12上に立
設した一対の端壁16と、これら端壁16、16の間に
あって、両者を互いに連結する形態で底板12上に立設
した一対の側壁18、18と、端壁16、16にそれぞ
れ付設された昇降板20、20とを主構成部材として形
成されており、底板12、端壁16、16および側壁1
8、18が接着剤収容室を画成する。
【0017】側壁18、18は、それぞれ、底板12に
対して直角姿勢の下部18aと、傾斜姿勢の上部18b
とから成り、側壁18、18の対向する上部同士は、下
から上に向かって拡開する形状になっている(縦断面漏
斗形)。
【0018】次に、端壁16、16について説明する。
端壁16は、下半部中央が欠截されて成る開口16aを
有し、この開口16aの横幅に一致する誘導穴16b
が、前端壁16の上辺から開口16a内に導通する形態
で前端壁16の上半部分に形成されている。誘導穴16
bには、下辺部分がアーチ状(20a)に欠截された昇
降板20が昇降自在に嵌入されている。
【0019】側壁20、20の直立姿勢の下部内表面
は、開口16a、16aの側辺面と面一に連なってい
る。すなわち、側壁18、18の下部間隔は、開口16
aの横幅と等しい。この幅寸法は、接着剤が被着される
帯材の横幅とも概ね一致する。なお、側壁18、18の
下部間隔、および開口16aの横幅を任意に変更できる
構造を採用すれば、同じ接着剤塗布装置を用いて幅の異
なる帯材を処理できる。
【0020】底板12に付設された車輪14は、運動方
向転換自在式キャスターである。そのため、接着剤塗布
装置10は任意の方向に移動できる。
【0021】細目(具体例) 底板、端壁、側壁、昇降板の材質:木材、接着剤の付
着し難い樹脂フィルムを表面に貼着した木材、または接
着剤の付着し難い樹脂。 底板、端壁、側壁の組立方法:釘、ボルト、粘着テー
プ等の連結具を用いて互いに結合するか、または接着剤
によって互いに結合する。ボルト、粘着テープ等を用い
て組立て、適宜分解可能にすれば、接着剤塗布作業後の
接着剤除去清掃作業が容易である。 底板寸法:厚さ10mm、横幅300mm,長さ50
0mm。 側壁寸法:厚さ10mm、長さ300mm、高さ15
0mm、下部(18a)の丈長20mm、傾斜部(18
b)の傾斜角度=45度。 昇降板寸法:幅50mm、高さ150mm、厚さ3m
m。 接着剤塗布対象帯材:CFRP(炭素繊維強化プラス
チック)製。例えば、肉厚1〜2mm、幅50mm。こ
の帯材は、施工現場で樹脂を含浸させた炭素繊維シート
を添着して構造物の補強を行なう炭素繊維シート工法で
使用される炭素繊維シートの4〜8層分に相当する補強
効果を発揮する。梁やスラブの補強では、撓みを防止す
るために多数層の炭素繊維シートを貼着する必要がある
が、前記帯材を使用すれば、単一層でよく、補修、補強
作業の労力が軽減される。
【0022】接着剤塗布装置10による接着剤塗布作業
例の説明 所定長の帯材22を複数枚重ね合わせたものを用意す
る。この枚数は、接着剤塗布装置10の接着剤収容室に
1回で装入される接着剤量に対応する。 重ね合わせた帯材(積重帯材)22の接着剤塗布面を
上向きにして、両端壁16の開口16aを貫通させた状
態にする。その際、積重帯材22の一端部を一方の端壁
16の開口16aから若干量だけ突出させておく。この
時、積重帯材22は、底板12の表面に沿い、その両側
辺が両側壁18の下部18aに接するとともに、両開口
16aの側辺に接した状態にある。 両誘導穴16b内に嵌入された昇降板(こそぎ板)2
0をそれぞれ下降させ、それらの下端を積重帯材22の
上面に当接させる。(昇降板20の下辺を上辺とする開
口16aは、帯材22が貫通するスリットである) 接着剤収容室内に接着剤24(例:エポキシ樹脂系接
着剤)を充填する。 接着剤塗布装置10を積重帯材22の長さ方向に沿っ
て一定速度で移動させる。この時、積重帯材22が接着
剤塗布装置10に従って連れ動きしないように、開口1
6aから若干量突出した積重帯材22の先端部を不動に
把持しておくのが好ましい。接着剤塗布装置10の移動
によって、移動方向とは反対側の開口16aから連続的
に現れる積重帯材22の上面には、昇降板20のアーチ
状下辺20aによって規定される表面輪郭(アーチ型輪
郭)の接着剤層24aが被着される。積重帯材22の他
端位置まで接着剤塗布装置10を移動させると、積重帯
材22のうちの最上位にある帯材の上面に対する接着剤
の塗布が完了する。この最上位帯材を取り除く。この
後、両昇降板20の下端が第2枚目である帯材の上面に
当接するように下降させる。接着剤塗布装置10の移動
を終えた状態で、積重帯材22の端部を端壁16の開口
16aから若干量だけ突出させておき、次の復帰移動に
備える。これは、接着剤塗布装置10を最初に移動させ
る場合の項目で述べた理由による。 次に、接着剤塗布装置10を前記移動とは逆方向に一
定速度で移動させる(初期位置に対する帰還移動)。こ
の移動によって第2枚目の帯材に対する接着剤塗布を行
ない。帰還移動後に、接着剤層が被着された第2枚目の
帯材を取り除く。以降、このような接着剤塗布装置10
の移動(往復移動)を反復して行なう。この往復移動の
過程で、未処理帯材が残っているにもかかわらず接着剤
収容室内の接着剤が無くなった場合には、接着剤の補充
を行なえばよい。また、未処理帯材が1枚残され、しか
も接着剤収容室内の接着剤が残っている場合には、未処
理帯材の下に適当枚数の帯材を挿入して再び積重状態に
戻し、接着剤塗布装置10の移動(往復移動)を反復し
て行なえばよい。
【0023】接着剤塗布装置10の作用効果および利点 固定した接着剤塗布装置に対して帯材を通過移動させ
る場合に比して、作業用空間の長さが概ね半分でよい。
正確には、必要な作業用空間長は、「帯材長さ+2×
(接着剤塗布装置10の長さ)」である。したがって、
限られた作業空間内で接着剤塗布作業を行なうことがで
き、作業性が良好である。 刷毛、金ベラ、金コテ等を用いて帯材22に接着剤を
塗布する作業に比して、単純に接着剤塗布装置10を移
動させる作業は簡単かつ迅速であり、作業効率がよく、
生産性の向上に寄与できる。 重ね合わせ状態の帯材22を接着剤塗布装置10に装
填して、接着剤塗布装置10を反復的に往復移動させ
て、複数枚の帯材に対して次々に接着剤を塗布する連続
的作業は、著しく生産性を高める。 積重帯材22を接着剤塗布装置10に装填して、順次
接着剤の塗布を行なう手法によれば、接着剤が塗布され
た帯材22を順次補修、補強部に貼着すればよいため、
接着剤が塗布された帯材を床面上に並べておく必要がな
く、接着剤塗布作業用空間の横幅を最小限にすることが
できる。 接着剤塗布装置10に対して積重帯材22を装填して
接着剤塗布作業を行なう手法によれば、接着剤塗布装置
に対して単一枚の帯材を装填して接着剤の塗布を行なう
場合と違って、接着剤による帯材下面の汚染を防ぐこと
ができる。このような利点は、側壁18、18の下部間
隔、開口16aの横幅、および帯材の横幅を一致させて
おくことによって得られ、最後の帯材22が接着剤塗布
装置10から取り出されるまで、底板12に対して接着
剤が触れないからである。 底板12から垂直姿勢で立ち上がる一対の側壁下部1
8aの高さを、帯材22の最大積重枚数と一致させて前
記項目の作用効果を確保し、一対の側壁上部18bを
上に向かって拡開する形態で傾斜させることにより、十
分な接着剤収容量を確保しつつ接着剤塗布装置10の高
さを低くすることができ、装置の重心を低く安定化させ
て良好な作業性を保証することができる。 昇降板20の下辺20aをアーチ形状になっており、
この形状によって規定される被着接着剤層のアーチ型輪
郭によれば、帯材22を構造物に貼着する時に、接着剤
層の厚さを均一化しながら、接着剤と被着構造物の表面
との間に空気が残らないようにすることによって設計ど
おりの強度を得ることができる。 帯材22の表面に被着される接着剤の量(層厚)を昇
降板20の高さ位置で正確かつ一定に維持することがで
き、また被着接着剤層の表面輪郭形状が昇降板20の下
辺形状によって一定に定まる。このような作用効果は、
刷毛、金ベラ、金コテ等を用いた接着剤塗布作業では到
底期待できない。また、このことによって設計どおりの
補修、補強強度を確保することができる。 帯材22は、接着剤塗布作業中、接着剤塗布装置10
の移動に伴なって、床面(または地面)から順次持ち上
げられ、次いで床面上に戻るだけであり、接着剤塗布装
置を固定し、接着剤塗布装置に対して帯材を通過移動さ
せる場合のように床面に対する帯材の摺動接触がなく、
帯材の捩れによって接着剤が床面に接して汚染され、あ
るいは被着接着剤層の形状が崩れるがごとき不具合がな
い。
【0024】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の接着剤塗
布装置によれば、帯材による各種構造物の補修、補強工
事の施工において、接着剤塗布作業の効率を向上させ得
るとともに、接着剤の被着された帯材を施工箇所に貼着
して良好な接着状態を実現し、設計どおりの補修、補強
強度を得ることができる。本発明の接着剤塗布装置は、
例えば、道路橋(床材、桁材、柱材)、トンネル、鉄筋
コンクリート建築物(床スラブ、梁、壁廻り或いは床廻
りの開口部)、各種の土木構造物、建築構造物の補修、
補強工事で利用することができる。また、本発明の接着
剤塗布装置で処理された帯材は、土木構造物、建築構造
物の補修、補強に限定されず、その他の目的で使用され
る板材にも適用可能である。以下に、本発明の接着剤塗
布装置の利点を列挙する。 本発明の接着剤塗布装置は、床表面または地面に沿っ
て円滑に往復動できる手段を容器底に備えるとともに、
容器の一対の端壁の各々に形成された帯材通過用スリッ
トを通し、容器の接着剤収容室を貫通して容器室内底面
に摺接させながら、一定幅の帯材を通過させることがで
きるようになっており、接着剤塗布装置を移動させて帯
材の表面に接着剤を塗布することができる。この手法に
よれば、固定した接着剤塗布装置に対して帯材を通過移
動させる場合に比して、作業用空間の長さが概ね半分で
よい。 床表面または地面上で往復動するための前記手段を複
数の車輪にするのが好適であり、またこの車輪を運動方
向転換自在式キャスターにすれば、彎曲形状の帯材であ
っても帯材の形状に従って接着剤塗布装置を移動させる
ことができる。 刷毛、金ベラ、金コテ等を用いて帯材に接着剤を塗布
する作業に比して、単純に接着剤塗布装置を移動させる
作業は簡単かつ迅速であり、作業効率がよく、生産性の
向上に寄与できる。 接着剤収容容器を貫通する帯材の厚さ、または帯材の
積み重ね枚数の変化に対応して、スリットの高さ寸法を
可変にしているため、重ね合わせ状態の複数枚の帯材を
接着剤塗布装置に装填して、接着剤塗布装置を反復的に
往復移動させ、複数枚の帯材に対して次々に接着剤を塗
布することができ、連続作業によって著しく生産性を高
めることができる。 積重帯材を接着剤塗布装置に装填して、順次接着剤の
塗布を行なう手法によれば、接着剤が塗布された帯材を
順次補修、補強部に貼着すればよいため、接着剤が塗布
された帯材を床面上に並べておく必要がなく、接着剤塗
布作業用空間の横幅を最小限にすることができる。 接着剤塗布装置に対して積重帯材を装填して接着剤塗
布作業を行なう手法によれば、接着剤塗布装置に対して
単一枚の帯材を装填して接着剤の塗布を行なう場合と違
って、接着剤による帯材下面の汚染を防ぐことができ
る。このような利点は、側壁の下部間隔、開口の横幅、
および帯材の横幅を一致させておくことによって得ら
れ、最後の帯材が接着剤塗布装置から取り出されるま
で、底板に対して接着剤が触れないからである。 スリットの上辺すなわち昇降板の下辺を彎曲後退する
アーチ形状にすることにより、帯材に対する被着接着剤
層をアーチ型輪郭にすることができ、帯材を構造物に貼
着する時に、接着剤層の厚さを均一化しながら、接着剤
と被着構造物の表面との間に空気が残らないようにする
ことによって設計どおりの強度を得ることができる。 帯材の表面に被着される接着剤の量(層厚)を昇降板
の高さ位置で正確かつ一定に維持することができ、また
被着接着剤層の表面輪郭形状が昇降板の下辺形状によっ
て一定に定まる。このような作用効果は、刷毛、金ベ
ラ、金コテ等を用いた接着剤塗布作業では到底期待でき
ない。また、このことによって設計どおりの補修、補強
強度を確保することができる。 帯材は、接着剤塗布作業中、接着剤塗布装置の移動に
伴なって、床面(または地面)から順次持ち上げられ、
次いで床面上に戻るだけであり、接着剤塗布装置を固定
し、接着剤塗布装置に対して帯材を通過移動させる場合
のように床面に対する帯材の摺動接触がなく、帯材の捩
れによって接着剤が床面に接して汚染され、あるいは被
着接着剤層の形状が崩れるがごとき不具合がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例に係わる接着剤塗布装置の斜視
図。
【図2】図1に示した接着剤塗布装置の分解斜視図。
【図3】接着剤塗布装置を走行させて、重ね合せた複数
枚の帯材の最上位帯材に接着剤を塗布している状態を示
す図。
【図4】図3の作業の後、接着剤塗布装置の戻り移動に
より、次の最上位帯材に接着剤を塗布している状態を示
す図。
【符号の説明】
10 接着剤塗布装置 12 底板 14 車輪 16 端壁 16a 開口 16b 誘導穴 18 側壁 18a 下部 18b 上部 20 昇降板 20a アーチ状下辺 22 帯材 24 接着剤 24a 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 好男 神奈川県平塚市長瀞1−1 日本シーカ株 式会社内 (72)発明者 深川 英明 東京都中央区日本橋室町2丁目2番1号 東レ株式会社内 (72)発明者 木村 耕三 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 Fターム(参考) 4F040 AA01 AA19 AB01 AC01 BA35 BA38 CC01 CC02 CC14 CC20 4F042 AA01 AA16 AB00 BA03 CA01 CB11 ED08 4J040 MA06 MA08 MB04 NA12 PB01 PB04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着剤を収容する容器から成る接着剤塗
    布装置において、 前記容器の接着剤収容室を貫通して容器室内底面に摺接
    させながら、一定幅の帯材を通過させることができるよ
    うに、前記容器の一対の端壁の各々に帯材通過用スリッ
    トが形成され、該スリットは、付着した接着剤層を表面
    に有する帯材の通過を許す形状、寸法になされ、しか
    も、前記一対の端壁とともに前記接着剤収容室を画成す
    る一対の側壁の間の間隔長、前記スリットの長さ(開口
    長)および帯材の幅寸法が概ね等しくなされており、 また、前記容器は、これを支える床表面または地面に沿
    って円滑に往復動できる手段を容器底に具備し、 前記接着剤収容室および前記スリットを貫通させて前記
    容器に帯材を装着した状態で、前記接着剤収容室内に接
    着剤を充填し、装着された帯材に対して相対的に前記容
    器を移動させることのできる帯材用接着剤塗布装置。
  2. 【請求項2】 前記容器を貫通する帯材の厚さ、または
    帯材の積み重ね枚数の変化に対応して、前記スリットの
    高さ寸法が可変である請求項1に記載された帯材用接着
    剤塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記一対の端壁の各々が、前記容器室内
    底面から所定高さに至る範囲で欠截された矩形開口を有
    し、該開口を開閉自在に塞ぐ昇降板が、前記端壁の各々
    の案内路に高さ位置調整可能に組み付けられており、 前記両開口および前記両昇降板が互いに面対称的に形
    成、配置され、 前記昇降板の下辺が前記スリットの上辺に相当し、前記
    開口の横幅が前記スリットの横幅に相当する請求項2に
    記載された帯材用接着剤塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記スリットの上辺が、彎曲後退するア
    ーチ形状になされ、それによって、前記容器から排出さ
    れる帯材に付着する接着剤層の厚さが、横幅方向中央部
    で大きく横幅方向両端部で小さくなる請求項2に記載さ
    れた帯材用接着剤塗布装置。
  5. 【請求項5】 床表面または地面に沿って円滑に往復動
    できるようになっている前記容器底の手段が複数の車輪
    である請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載
    された帯材用接着剤塗布装置。
  6. 【請求項6】 前記車輪の全てが運動方向転換自在式キ
    ャスターである請求項5に記載された帯材用接着剤塗布
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162018A (ja) * 2008-01-09 2009-07-23 Nippon Oil Corp コンクリート補修・補強用炭素繊維テープ材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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