JP2003010205A - レーザ照射装置 - Google Patents

レーザ照射装置

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JP2003010205A
JP2003010205A JP2001199446A JP2001199446A JP2003010205A JP 2003010205 A JP2003010205 A JP 2003010205A JP 2001199446 A JP2001199446 A JP 2001199446A JP 2001199446 A JP2001199446 A JP 2001199446A JP 2003010205 A JP2003010205 A JP 2003010205A
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laser light
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JP2001199446A
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Satoshi Sakaguchi
諭 坂口
Shigeki Ariura
茂樹 有浦
Shin Maki
伸 牧
Makoto Inaba
誠 稲葉
Takefumi Uesugi
武文 上杉
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Terumo Corp
Olympus Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 側方窓に付着した、レーザ光の透過障害や視
野障害となるものを除去し得る側射式のレーザ照射装置
を提供する。 【解決手段】 側射式のレーザ照射装置10は、側方窓
113の近傍に開口され当該側方窓を外部から洗浄する
洗浄液を流出する噴流孔500と、挿入部101内に設
けられ洗浄液を噴流孔に案内する流路501と、を有す
る。流路は、挿入部の内部空間を規定する壁部材141
に形成したガイド溝502と、挿入部の内面とから形成
される。ガイド溝は、噴流孔から流出した噴流Sが側方
窓に向かう方向の速度成分を有するように、洗浄液を噴
流孔に案内する形状を有している。これにより、噴流孔
から流出した噴流が側方窓に誘導される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を生体組
織に照射することで、癌などの腫瘍や前立腺肥大症など
を治療するための側射式のレーザ照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生体の体腔を利用しあるいは生体に小切
開を施すことによって生体内に挿入される長尺状の挿入
部を用い、その生体の病変部位にエネルギーを照射し
て、その病変部位の組織を加温、変性、壊死、凝固、焼
灼あるいは蒸散させて消滅させることによって、病変部
位を加熱治療する装置が知られている。例えば、前立腺
肥大症の治療においては、前立腺が、膀胱の底部位置か
つ尿道基端部を取り囲む位置にあることから、経尿道的
な治療法が、一般に使用されている。
【0003】経尿道的な治療法に適した装置として、例
えば、特開平11−333005号公報に示される側射
式のレーザ照射装置が知られている。この側射式のレー
ザ照射装置は、長尺状の挿入部を尿道に挿入した後、生
体組織の表層またはその近傍に位置する病変部位に、レ
ーザ光源装置から供給されたレーザ光を、挿入部の側方
窓を通して照射する。また、挿入部内に配置された内視
鏡により、レーザ光を出射するための側方窓を介して、
生体表層部の観察や、レーザ照射位置の位置決めを行っ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】レーザ照射装置を用い
た治療の際には、挿入部を生体内に挿入するが、例えば
擦過傷などにより、出血することがある。側方窓に血液
が付着すると、レーザ光の透過障害となるため、レーザ
光を病変組織に十分に照射できず、治療効果の低下を招
く虞がある。さらに、内視鏡を用いて光学観察を行う際
の視野障害となるため、生体表層部の観察や、レーザ照
射位置の位置決めができなくなる虞がある。
【0005】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、側方窓に付着した、レーザ光の透過障害や視野
障害となるものを除去し得る側射式のレーザ照射装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0007】(1)レーザ光を生体組織に照射する側射
式のレーザ照射装置であって、生体内に挿入可能な長尺
状の挿入部と、前記挿入部内に設けられ側方窓に向けて
レーザ光を出射する出射部と、前記側方窓の近傍に開口
され当該側方窓を外部から洗浄する洗浄液を流出する少
なくとも1つの噴流孔と、前記挿入部内に設けられ洗浄
液を前記噴流孔に案内する流路と、を有し、前記流路
は、前記噴流孔から流出した噴流を前記側方窓に誘導す
るように設けられてなるレーザ照射装置。
【0008】(2)前記流路は、前記噴流孔から流出し
た噴流が前記側方窓に向かう方向の速度成分を有するよ
うに、洗浄液を前記噴流孔に案内する形状を有している
ことを特徴とする上記(1)に記載のレーザ照射装置。
【0009】(3)前記流路は、前記挿入部の内部空間
を規定する壁部材に形成した溝と、前記挿入部の内面と
から形成されていることを特徴とする上記(1)に記載
のレーザ照射装置。
【0010】(付記1)前記側方窓の外周縁に沿って、
微小な隆起部を形成し、この隆起部に、前記噴流孔に臨
む位置に流入口を設け、前記流入口から流入した噴流が
側方窓の略中央を狙って流れる位置に流出口を設けたこ
とを特徴とする上記(1)に記載のレーザ照射装置でも
よい。
【0011】(付記2)前記流出口の近傍に、噴流を取
り込む吸引孔をさらに設けたことを特徴とする上記(付
記1)に記載のレーザ照射装置でもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。
【0013】(第1の実施形態)図1は、レーザ照射装
置10を示す斜視図、図2は、レーザ照射装置10の先
端部の断面図、図3は、図2の下方から見た概略図、図
4は、図2の4−4線に沿う断面図、図5は、図2の5
−5線に沿う断面図である。
【0014】図1〜図5に示される側射式のレーザ照射
装置10は、レーザ光を生体組織に照射して、例えば、
前立腺肥大症の治療に用いられる。レーザ照射装置10
は、生体内に挿入可能な長尺のシャフト状の挿入部10
1と、挿入部101内に設けられ側方窓113に向けて
レーザ光を出射するレーザ出射部120と、を有する。
挿入部101は、開閉自在なカバー部102に取り付け
られ、両者により本体ユニット100が構成されてい
る。カバー部102の内部には、レーザ出射部120を
挿入部101の長手方向に往復駆動する駆動機構を備え
た駆動ユニット(図示せず)が着脱自在に組み付けられ
る。駆動ユニットには、ケーブル201を介して給電さ
れる。本体ユニット100と駆動ユニットとを着脱可能
に構成すれば、生体内に挿入される部位を有する本体ユ
ニット100を1回の治療ごとに廃棄できる一方、駆動
ユニットを繰り返し使用することができる。このように
本体ユニット100はディスポーザブルであり、駆動ユ
ニットはリユーザブルであるため、使用するたび毎の洗
浄、滅菌処理などは、駆動ユニットの部分についてのみ
行えばよい。
【0015】図2を参照して、挿入部101は、長尺状
の内層パイプ110を備え、レーザ出射部120は、レ
ーザ光を反射する平滑なレーザ反射面(ミラー)121
を有している。
【0016】挿入部101の内層パイプ110は、ステ
ンレス鋼などの硬質の管状体から構成される。内層パイ
プ110の先端側には、レーザ光を透過させるための開
口111が形成されている。開口111を含め、内層パ
イプ110の全体は、レーザ透過性の良好な外層チュー
ブ112により覆われる。外層チューブ112により覆
われた開口111が、側方窓113を構成する。
【0017】内層パイプ110の先端には、キャップ1
30が取り付けられる。キャップ130には、挿入部1
01の生体内への挿入時に前方を観察するための前方窓
131が設けられている。前方窓131には、例えば光
透過性の良好な透光板132が嵌め込まれて固着され
る。また、挿入部101の先端部分の内部には、内部空
間を規定する一対の壁部材140、141が設けられる
(図4参照)。
【0018】レーザ出射部120は、例えば樹脂、ガラ
ス、金属、あるいはこれらの複合材料から形成されてい
る。具体的には、例えば、金属を基材として表面を鏡面
に研磨したもの、樹脂や金属を基材として金属等の薄膜
を蒸着等により形成して鏡面としたもの、ガラス製の鏡
等の反射材を樹脂や金属等の基材に接着したもの、など
が挙げられる。
【0019】挿入部101の内部には、レーザ光を伝達
する光ファイバ122が配置されている。図示省略する
が、光ファイバ122は、駆動ユニット内の駆動機構に
接続されている。駆動機構の作動により、光ファイバ1
22は、挿入部101の軸方向に沿って往復運動する。
光ファイバ122は、挿入部101内では先端部分を除
いて例えばステンレス鋼製の保護パイプによって破損や
湾曲を起こさないように覆われている。光ファイバ12
2の先端近傍に、レーザ出射部120が回動可能に取り
付けられた固定部材123が固着される。固定部材12
3に形成された貫通孔124には、モノレールパイプ1
25が挿通される。モノレールパイプ125は、挿入部
101の軸線と平行に配置されている。光ファイバ12
2の往復運動に伴ない、固定部材123は、挿入部10
1の軸線と平行に、モノレールパイプ125に沿って安
定して摺動する。なお、カバー部102から引き出され
た光ファイバ122の基端は、図示しないレーザ光源装
置に光コネクタを介して接続される。
【0020】レーザ出射部120の先端の両側部には、
突起126が設けられている。突起126は、壁部材1
40、141に形成された一対の溝142に摺動可能に
支持されている。溝142は、挿入部101の軸方向に
対して傾斜している。したがって、レーザ出射部120
は、光ファイバ122の往復運動に伴なって、溝142
の作用によって傾斜角度が変化されつつ往復運動する。
図2において、実線で示すレーザ出射部120および固
定部材123の位置が、これらの部材120、123の
後端位置である。
【0021】モノレールパイプ125の内部には、洗浄
液を供給することができる。この洗浄液は、キャップ1
30内に形成された流路133により前方窓131の方
へ曲げられた後、透光板132の外側を洗浄するように
流れる。
【0022】図4および図5に示すように、挿入部10
1の内部は、一対の壁部材140、141により区画さ
れ、冷却水の注入用のルーメン150と排出用のルーメ
ン151とが形成されている。冷却水は、レーザ光を受
ける生体組織の表面およびレーザ出射部120などを冷
却するために利用される。ルーメン150は給水チュー
ブ301に接続され、ルーメン151は排水チューブ3
02に接続されている(図1参照)。給水チューブ30
1を経て供給された冷却水は、ルーメン150に流入し
た後、挿入部101の先端近傍で孔134からルーメン
151に流れ込み、排水チューブ302を経て流出され
る。注入された冷却水の一部は、壁部材141に形成さ
れた孔143からルーメン152にも流入する。この冷
却水も、孔134からルーメン151に流れ込む。
【0023】挿入部101の内部に冷却水を循環させる
ことにより、冷却能率の向上が図られる。冷却水の温度
は、レーザ光の照射によるレーザ出射部120や生体組
織の照射表面の損傷を低減できれば特に限定されない
が、好ましくは0〜37℃、より好ましくは凍傷の虞れ
が少なく、かつ冷却効果が高い8〜25℃である。冷却
水の逆流を防止するために、挿入部101内に設けられ
る種々のルーメンに逆止弁を設けることが好ましい。冷
却水としては、滅菌された液体、例えば滅菌精製水や滅
菌生理食塩水を使用することが好ましい。
【0024】レーザ照射装置10は、レーザ出射部12
0の往復運動を検出するとともに生体組織の表面温度を
検出する検出ユニット160を有する(図2参照)。検
出ユニット160は、レーザ出射部120の往復運動を
検出する第1センサ161と、加熱治療される生体組織
の表面温度すなわち尿道壁の温度を検出する第2センサ
162とを備える。センサ161、162は、接着剤1
63を用いて設置される。センサ161、162として
は、サーミスタ、熱電対、白金測温抵抗体などが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0025】第1センサ161は、図3にも示すよう
に、レーザ出射部120の往復運動における後端位置近
傍、すなわち側方窓113の後端部近傍に設置される。
第1センサ161は、後端位置にあるレーザ出射部12
0により反射されたレーザ光の光路中に位置する。第1
センサ161にレーザ光が照射されると、第1センサ1
61の温度は急激に上昇する。このため、レーザ出射部
120が正常に往復運動していれば、第1センサ161
により検出した温度に周期的なピークが現れることにな
る。
【0026】一方、第2センサ162は、側方窓113
の中央側部近傍に設置される。第2センサ162は、レ
ーザ光の光路中に位置しない。これにより、レーザ光の
照射を妨げずに、尿道壁の温度を確実に検出することが
できる。レーザ出力値が適正な値であれば、第2センサ
162により検出した温度は、所定の設定範囲内の温度
を示すことになる。
【0027】上記の第1センサ161および第2センサ
162の温度に基づいて、レーザ照射装置10の作動状
態を診断できる。つまり、第1センサ161により検出
した温度に周期的なピークが現れ、ピーク時の温度が設
定範囲内であり、かつ、第2センサ162により検出し
た尿道壁温度が設定範囲内である場合には、レーザ出射
部120が正常に往復運動し、かつ、レーザ出力値が適
正なときである。このような場合には、レーザ光の移動
照射は適正と診断される。
【0028】図1を参照して、レーザ照射装置10に
は、生体組織表層の観察を行う観測装置400が付設さ
れている。観測装置400は、レーザ照射装置10に対
して脱着自在な内視鏡401を有している。内視鏡40
1は、カバー部102の基端側から挿入され、挿入部1
01の内部を長手方向に移動可能に設置されている。内
視鏡401は、例えば、光ファイバ束と、保護チューブ
と、先端に設けられる結像レンズと、を備える。内視鏡
401の基端側には、カメラヘッド402が取り付けら
れており、カメラ信号リード403を通じて画像を送る
ことができる。内視鏡401の光ファイバは、ライトガ
イド404を通じて送られる照明光を照射する機能も有
している。内視鏡401、カメラヘッド402およびラ
イトガイド404は、スライド移動自在にカバー部10
2を貫通するスライドレバー410に接続されている。
これにより、細径の内視鏡401であっても、カメラヘ
ッド402およびライトガイド404の重みによって当
該内視鏡401が折れたり曲がったりする不具合が防止
される。
【0029】内視鏡401は、側方窓113および前方
窓131の双方からの観察野を得るのに好適な視野を有
している。したがって、内視鏡401によって、側方窓
113あるいは前方窓131を通して、レーザ光が照射
される生体組織表層の観察、内視鏡観察に基づく挿入部
101の位置決め、およびレーザ光照射位置の視覚的な
確認を行うことができる。なお、図4および図5におい
ては、内視鏡401は図示省略されている。
【0030】図6は、レーザ出射部120が、往復運動
中において先端位置P1、中間位置P2、基端位置P3
にそれぞれ位置したときのレーザ光の経路を模式的に示
す図である。
【0031】レーザ出射部120は、先端位置P1に位
置する場合、挿入部101の軸方向に対して垂直に近い
向きに起立し、レーザ光を小さい反射角で反射する。ま
た、レーザ出射部120は、基端位置P3に位置する場
合、挿入部101の軸方向と平行に近い向きに傾き、レ
ーザ光を大きい反射角で反射する。したがって、レーザ
出射部120が傾斜角度を変化させながら往復運動する
場合、レーザ光の出射位置は、常に移動するが、レーザ
光の光軸は、加熱部位であるターゲット部位1000内
部のターゲットポイント1001に、常に集中する。つ
まり、レーザ光は、ターゲットポイント1001にのみ
に、連続的に照射され、表層などの他の生体組織には、
間欠的に照射される。したがって、ターゲットポイント
1001は、照射されたレーザ光により、加熱され、所
望温度に達する。一方、表層などの他の生体組織は、レ
ーザ光を受光する時間が短いため、発生する熱量も少な
く、ほとんど加熱されない。
【0032】上述したような加熱治療時において、レー
ザ出射部120は、0.1〜10Hz好ましくは1〜6
Hzの周期で軸方向に往復駆動される。
【0033】生体組織に照射するレーザ光は、発散光、
平行光あるいは収束光を用いることができる。レーザ光
を収束光とするためには、レーザ光の光路の途中に、レ
ーザ光を収束光にする光学系を設ける。また、使用され
るレーザ光は、生体深達性を有するものであれば、特に
限定されない。しかし、レーザ光の波長は、750〜1
300nmまたは1600〜1800nm程度が特に優
れた生体深達性を有するため好ましい。上記波長範囲の
レーザ光を発生させるレーザ光源装置としては、例え
ば、He−Neレーザなどの気体レーザ、Nd−YAG
レーザなどの固体レーザ、GaAlAsレーザなどの半
導体レーザ、などが挙げられる。
【0034】挿入部101の外径は、体腔内に挿入可能
であれば、特に限定されない。しかし、挿入部101の
外径は、2〜20mm程度が好ましく、3〜8mm程度
がより好ましい。
【0035】図7は、図2に示される内層パイプ11
0、一対の壁部材140、141およびキャップ130
を分解して示す斜視図、図8(A)は、一方の壁部材1
41を示す側面図、図8(B)(C)はそれぞれ、同図
(A)のB−B線に沿う断面図、C−C線に沿う断面図
である。また、図9(A)は、第1の実施形態における
挿入部101の要部を示す断面図、図9(B)は、同図
(A)の矢印Bに沿って見た、噴流孔500の開孔形状
を示す図である。
【0036】図7〜図9を参照して、本実施形態のレー
ザ照射装置10は、特に、側方窓113の近傍に開口さ
れ当該側方窓113を外部から洗浄する洗浄液を流出す
る少なくとも1つの噴流孔500と、挿入部101内に
設けられ洗浄液を噴流孔500に案内する流路501
と、を有する。そして、流路501は、噴流孔500か
ら流出した噴流Sを側方窓113に誘導するように設け
られている。具体的には、流路501は、噴流Sが側方
窓113に向かう方向の速度成分を有するように、洗浄
液を噴流孔500に案内する形状を有している。
【0037】詳述すると、前記流路501は、一方の壁
部材141の円弧面に形成したガイド溝502(溝に相
当する)と、内層パイプ110の内面(挿入部の内面に
相当する)とから形成されている。ガイド溝502は、
断面半円形状を有し、壁部材141の基端部から略中央
部にかけて形成されている。ガイド溝502の全領域の
うち、図8中符号L1で示される領域は、挿入部101
の軸方向と平行に形成されている。一方、領域L1から
ガイド溝502の先端にかけての領域L2は、側方窓1
13に向かうように円弧面に沿って位置が変化しながら
伸びている。すなわち、領域L2のガイド溝502は、
らせん状となるように形成されている。なお、ガイド溝
502は、断面半円形状に限定されるものではなく、例
えば、角形状を有するものであっても良い。
【0038】他方の壁部材140の円弧面は、冷却水の
排出用のルーメン151を形成するように削落されてい
る。
【0039】図9(A)に示すように、噴流孔500
は、内層パイプ110に形成した貫通孔から構成されて
いる。同図(B)に示すように、噴流孔500の開孔形
状は、円形状を有している。噴流孔500の直径は、ガ
イド溝502を塞がない寸法に設定されている。外層チ
ューブ112も、噴流孔500を塞がないように開口さ
れている。
【0040】図示省略するが、挿入部101の内部に
は、洗浄液の注入用のルーメンがガイド溝502に連通
して設けられている。このルーメンは、カバー部102
を貫通して設けられるチューブに接続されている。洗浄
液は、チューブおよびルーメンを経てガイド溝502に
供給される。洗浄液としては、滅菌された液体、例えば
滅菌精製水や滅菌生理食塩水を使用することが好まし
い。モノレールパイプ125に供給される洗浄液も同種
のものが使用される。なお、冷却水の一部をガイド溝5
02に供給し、この冷却水を洗浄液として利用すること
もできる。
【0041】上記の形状を有するガイド溝502を含む
流路501に洗浄液を流すと、ガイド溝502の領域L
2を流れる間に、洗浄液には側方窓113に向かう方向
の力が作用する。この結果、噴流孔500から外部に吐
出した噴流Sは、側方窓113に向かう方向の速度成分
を有し、側方窓113に向かうように流れる。
【0042】洗浄液は挿入部101内を基端から先端側
に向けて流れていることから、噴流Sは、先端部に向か
う方向の速度成分をも有している。レーザ光は、側方窓
113の長手方向の中央、かつ、幅方向の中央を通るよ
うに、移動照射される。洗浄を効率的に行う観点から、
噴流孔500の位置は、噴流Sが側方窓113の略中央
を狙って流れるように、定める必要がある。したがっ
て、図7に示すように、噴流孔500は、噴流Sの流れ
方向を考慮し、側方窓113の長手方向の中央部分より
も基端寄りの位置に形成してある。
【0043】挿入部101を生体内に挿入する際の擦過
傷などにより出血が起こると、側方窓113に、レーザ
光の透過障害や、内視鏡401を用いて光学観察を行う
際の視野障害となる血液が付着することがある。このよ
うな場合に、洗浄液を噴流孔500から流出すると、噴
流Sが側方窓113に向かうように流れ、当該噴流Sに
より側方窓113に付着した血液が除去される。
【0044】レーザ光の透過障害がなくなるため、レー
ザ光を病変組織に十分に照射でき、所期の治療効果を得
ることができる。さらに、視野障害がなくなるため、生
体表層部の観察や、レーザ照射位置の位置決めなどの内
視鏡401を用いた光学観察を十分に行うことができ
る。
【0045】上記の洗浄作業は、挿入部101の位置を
決めるとき、レーザ光を照射する前など、必要に応じて
行われる。
【0046】なお、本明細書においては、挿入部101
の長手方向に対して直交する側方位置に洗浄液を噴出し
て洗浄することを、「サイドフラッシュ」と称する。
【0047】(第2の実施形態)図10(A)は、第2
の実施形態における挿入部101の要部を示す断面図、
図10(B)は、同図(A)の矢印Bに沿って見た、噴
流孔510の開孔形状を示す図である。
【0048】第2の実施形態は、噴流孔510の開孔形
状を改変した点で、第1の実施形態と相違する。
【0049】第2の実施形態においても、噴流孔510
は、内層パイプ110に形成した貫通孔から構成される
が、図10(B)に示すように、噴流孔510の開孔形
状は、側方窓113の側が弧となる半円形状を有してい
る。図10(A)に示すように、内層パイプ110の壁
面の一部が、噴流孔510の位置におけるガイド溝50
2の略上半分を覆っている。
【0050】上記の形状を有する噴流孔510によれ
ば、ガイド溝502の略上半分を覆う内層パイプ110
の壁面が偏向板の機能を発揮する。これにより、ガイド
溝502の領域L2を流れる間に、洗浄液には側方窓1
13に向かう方向の力が作用し、これに加えて、噴流孔
510から流出するときに、強制的に側方窓113に偏
向される力が作用する。この結果、噴流孔510から外
部に流出した噴流Sは、側方窓113に向かう方向の速
度成分が増加し、側方窓113により一層向かうように
流れる。
【0051】したがって、サイドフラッシュの効果が向
上し、側方窓113に付着した血液がより確実に除去さ
れるため、レーザ光の照射による所期の治療効果を得る
ことができ、内視鏡401を用いた光学観察を十分に行
うことができる。
【0052】(第3の実施形態)図11は、第3の実施
形態における、複数個の噴流孔520が開孔された内層
パイプ110を示す斜視図である。
【0053】第3の実施形態は、噴流孔520が多孔タ
イプである点で、噴流孔500を1つだけ形成した第1
の実施形態と相違する。
【0054】サイドフラッシュの効果を高めるための一
手法として、噴流孔の口径、ガイド溝502の深さや溝
幅を大きい寸法に設定し、噴流Sの流量を増加すること
が考えられる。しかしながら、壁部材140、141や
内層パイプ110に所定の強度を持たせなければならな
いため、噴流孔の口径寸法などを大きくすることには自
ずと制限がある。
【0055】そこで、第3の実施形態では、図11に示
すように、複数個の噴流孔520を内層パイプ110に
形成することにより、洗浄液の通水抵抗を減じている。
【0056】この構成によれば、壁部材140、141
や内層パイプ110の剛性を維持しながら、噴流Sの流
量を増加でき、サイドフラッシュの効果を高めることが
できる。さらに、複数の噴流孔520のそれぞれから噴
流Sを出すため、側方窓113を一様に洗浄することが
できる。
【0057】なお、噴流孔520の開孔形状は、第1の
実施形態と同様の円形形状、または、第2の実施形態と
同様の半円形状のいずれでもよい。
【0058】(第4の実施形態)図12(A)は、第4
の実施形態におけるレーザ照射装置10の要部を示す斜
視図、図12(B)は、同図(A)のB−B線に沿う断
面図である。
【0059】第4の実施形態では、側方窓113の外周
縁に沿って、微小な隆起部530が形成されている点
で、第2の実施の形態と相違する。なお、図12(B)
においては、隆起部530の高さは誇張して示される。
【0060】隆起部530には、噴流孔510に臨む位
置に切れ目(隆起が無い部分)が設けられている。この
切れ目が洗浄液の流入口531となる。また、流入口5
31に向かい合う辺の隆起部530にも、切れ目が設け
られている。この切れ目が洗浄液の流出口532とな
る。流出口532の位置は、流入口531から流入した
噴流Sが側方窓113の略中央を狙って流れるように、
定められる。図示例では、流入口531は、側方窓11
3の長手方向の中央部分からわずかに基端寄りの位置に
配置され、流出口532は、長手方向両端部のそれぞれ
の位置に配置されている。隆起部530の形成手法は特
に限定されないが、例えば、挿入部101表面から盛り
上がった形になるように、接着剤などを塗布すればよ
い。
【0061】この構成によれば、噴流Sは、隆起部53
0によって拡散が規制され、側方窓113の上に一旦溜
まった後に、流出口532から流れ出る。さらに、流入
口531と流出口532との配置位置より、側方窓11
3の略中央を通って流れる噴流Sの量を増加でき、サイ
ドフラッシュの効果を高めることができる。
【0062】なお、噴流孔510の開孔形状は、第1の
実施形態と同様の円形形状でもよい。噴流孔510の周
囲を隆起部530により囲み、噴流Sが側方窓113以
外に流れないようにしてもよい。
【0063】(第5の実施形態)図13は、第5の実施
形態におけるレーザ照射装置10の要部を示す斜視図で
ある。
【0064】第5の実施形態では、流出口542の形成
位置の点、および吸引孔543が設けられている点で、
第4の実施の形態と相違する。
【0065】第5の実施形態の流出口542は、側方窓
113の長手方向の先端側の位置に配置されている。こ
の流出口542の位置も、流入口531から流入した洗
浄液を側方窓113の略中央を狙って流し得る位置であ
る。流出口542の近傍、好ましくは、流れ方向直下に
は、噴流Sを取り込む吸引孔543が設けられている。
吸引孔543には、挿入部101内に配置される吸引チ
ューブ544が接続されている。吸引チューブ544
は、カバー部102から取り出され、その基端には、吸
引ポンプが接続される。吸引ポンプが作動すると、流出
口542から流出した噴流Sは、吸引孔543から吸い
込まれ、吸引チューブ544を通って回収される。
【0066】この構成によれば、噴流Sを吸引して回収
することから、側方窓113上での噴流Sの滞留時間が
短くなり、側方窓113の略中央を通って流れる噴流S
の量をより一層増加でき、サイドフラッシュの効果をさ
らに高めることができる。しかも、洗浄後に側方窓11
3上に残存する洗浄液を吸引することにより、隆起部5
30が存在していても、生体組織表面と側方窓113と
を密着させることができる。両者の密着性が向上するの
で、レーザ光を効果的に照射し得る。また、内視鏡40
1を用いた光学観察を鮮明に行い得る。
【0067】(他の変形例)流路501をガイド溝50
2と内層パイプ110内面とから形成した実施形態につ
いて説明したが、流路501はこの場合に限定されるも
のではない。例えば、チューブから流路501を構成す
ることもできる。この場合、チューブは、噴流孔から流
出した噴流Sが側方窓113に向かうように引き廻さ
れ、その先端が噴流孔に接続される。
【0068】
【発明の効果】上記のように構成した本発明は以下の効
果を奏する。
【0069】請求項1〜請求項3に記載の本発明によれ
ば、側方窓に付着した、レーザ光の透過障害や視野障害
となるものを好適に除去し得る側射式のレーザ照射装置
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レーザ照射装置を示す斜視図である。
【図2】 レーザ照射装置の先端部の断面図である。
【図3】 図2の下方から見た概略図である。
【図4】 図2の4−4線に沿う断面図である。
【図5】 図2の5−5線に沿う断面図である。
【図6】 レーザ出射部が、往復運動中において先端位
置、中間位置、基端位置にそれぞれ位置したときのレー
ザ光の経路を模式的に示す図である。
【図7】 図2に示される内層パイプ、一対の壁部材お
よびキャップを分解して示す斜視図である。
【図8】 図8(A)は、洗浄液用のガイド溝が形成さ
れた一方の壁部材を示す側面図、図8(B)(C)はそ
れぞれ、同図(A)のB−B線に沿う断面図、C−C線
に沿う断面図である。
【図9】 図9(A)は、第1の実施形態における挿入
部の要部を示す断面図、図9(B)は、同図(A)の矢
印Bに沿って見た、噴流孔の開孔形状を示す図である。
【図10】 図10(A)は、第2の実施形態における
挿入部の要部を示す断面図、図10(B)は、同図
(A)の矢印Bに沿って見た、噴流孔の開孔形状を示す
図である。
【図11】 第3の実施形態における、複数個の噴流孔
が開孔された内層パイプを示す斜視図である。
【図12】 図12(A)は、第4の実施形態における
レーザ照射装置の要部を示す斜視図、図12(B)は、
同図(A)のB−B線に沿う断面図である。
【図13】 第5の実施形態におけるレーザ照射装置の
要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…側射式のレーザ照射装置 101…挿入部 110…内層パイプ 112…外層チューブ 113…側方窓 120…レーザ出射部(出射部) 140、141…壁部材 500、510、520…噴流孔 501…洗浄液を噴流孔に案内する流路 502…ガイド溝(溝) 530…隆起部 531…流入口 532、542…流出口 543…吸引孔 S…噴流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有浦 茂樹 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 (72)発明者 牧 伸 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 (72)発明者 稲葉 誠 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 上杉 武文 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C026 AA03 AA04 DD03 DD05 DD08 FF17 FF19 FF34 FF39 FF60 4C060 MM27 4C082 RA05 RE17 RE19 RE24 RE33 RE36 RG03 RG05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を生体組織に照射する側射式の
    レーザ照射装置であって、 生体内に挿入可能な長尺状の挿入部と、 前記挿入部内に設けられ側方窓に向けてレーザ光を出射
    する出射部と、 前記側方窓の近傍に開口され当該側方窓を外部から洗浄
    する洗浄液を流出する少なくとも1つの噴流孔と、 前記挿入部内に設けられ洗浄液を前記噴流孔に案内する
    流路と、を有し、 前記流路は、前記噴流孔から流出した噴流を前記側方窓
    に誘導するように設けられてなるレーザ照射装置。
  2. 【請求項2】 前記流路は、前記噴流孔から流出した噴
    流が前記側方窓に向かう方向の速度成分を有するよう
    に、洗浄液を前記噴流孔に案内する形状を有しているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のレーザ照射装置。
  3. 【請求項3】 前記流路は、前記挿入部の内部空間を規
    定する壁部材に形成した溝と、前記挿入部の内面とから
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレー
    ザ照射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017199367A1 (ja) * 2016-05-18 2017-11-23 株式会社島津製作所 光ファイバレーザモジュール、照明装置及び治療装置

Cited By (3)

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CN109073207A (zh) * 2016-05-18 2018-12-21 株式会社岛津制作所 光纤激光模块、照明装置以及治疗装置
US10591657B2 (en) 2016-05-18 2020-03-17 Shimadzu Corporation Optical fiber laser module, lighting device, and treatment device

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