JP2003008307A - 電子部品及びその製造方法 - Google Patents

電子部品及びその製造方法

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JP2003008307A
JP2003008307A JP2001192031A JP2001192031A JP2003008307A JP 2003008307 A JP2003008307 A JP 2003008307A JP 2001192031 A JP2001192031 A JP 2001192031A JP 2001192031 A JP2001192031 A JP 2001192031A JP 2003008307 A JP2003008307 A JP 2003008307A
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plating
dielectric
treatment
plating film
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Takeshi Takahashi
高橋  毅
Masaru Hasebe
勝 長谷部
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高周波帯域のQ値を向上し得、かつ、高周波帯
域の損失を低減し得る電子部品を提供する。 【解決手段】金属メッキ膜21は、誘電体1上に形成さ
れ、その残留応力Sが、−33.4kg/mm2≦S≦
33.4kg/mm2を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】誘電体上に各種パターンの金属膜を設け
た構造の電子部品は、共振器、発振器、フィルタまたは
回路基板等として、衛星通信機器、移動体通信機器、無
線通信機器、高周波通信機器、または基地局用通信機器
等に用いられる。これらの通信機器では、通信速度の高
速化または通信チャネル数の増大等の要求に応じ、高周
波化が進み、現在は、準マイクロ波帯またはマイクロ波
帯等を中心としている。当然のこととして、通信機器に
用いられている電子部品についても、使用周波数帯域の
高周波化に対応できる高周波特性が求められる。
【0003】高周波帯域においては、電子部品の損失全
体からみて、金属膜における損失の割合が大きい。金属
膜において、損失に関係する表面抵抗RSは、実効導電
率σ及び表皮深さδから、次の式(1)で与えられる。 高周波帯域においては、表皮深さδの減少により、表面
抵抗RSが増大しがちである。表面抵抗RSが増大する
と、Q値が低下し、金属膜における損失が増大する。こ
のような表面抵抗RSの増大を回避するため、金属膜材
料には、導電率理論値の高い金属材料、例えば、Ag
(導電率理論値=6.2×107[S/m])、または
Cu(導電率理論値=5.8×107[S/m])等が
利用される。
【0004】Ag膜について、例えば、特開平1−31
4404号公報は、誘電体上にAgペーストを塗布して
焼付することによりAg膜を作製する技術を開示してい
る。また、Cu電極について、例えば、特開2000−
36220号公報は、誘電体上にCuペーストを塗布
し、焼付及び雰囲気焼成を行い、Cu膜を作製する技術
を開示しており、特許2663001号公報は、Cuメ
ッキ処理により誘電体上にCu膜を形成する技術を開示
している。
【0005】しかし、ペースト塗布及び焼付により形成
されるAg膜またはCu膜では、誘電体との密着のため
ペーストに添加されるガラスフリットの混在、焼結性向
上のためペーストに添加される各種補助剤等の不純物の
存在、ペーストに含まれる有機ビヒクルが焼結時にガス
化できなかった炭素分の残留、焼付時に発生するポア、
塗布ムラもしくは焼結促進により発生する膜厚の薄い領
域、または、焼付後の冷却過程で発生するマイクロクラ
ック等に起因し、Ag膜またはCu膜の実効導電率σが
低下して導電率理論値の60〜80%程度となる。この
ため、高周波帯域のQ値が低下し、高周波帯域の損失が
増大する。
【0006】一方、メッキ処理により形成されるCuメ
ッキ膜では、誘電体との密着強度を向上させる目的で施
される誘電体の粗面化処理、メッキ浴に含まれる各種添
加物の共析、低均質性により発生する膜厚の薄い領域に
起因し、Cuメッキ膜の実効導電率σが低下して導電率
理論値の50〜70%程度となる。このため、高周波帯
域のQ値が低下し、高周波帯域の損失が増大する。
【0007】Cuメッキ膜のQ値を向上させる技術とし
て、特公昭63−25723号公報、特許266300
1号公報、特許2654679号公報、特開平5−48
313公報、特開平5−90814公報または特開平9
−284015公報等は、不活性雰囲気中でメッキ電極
に熱処理を行うことにより、高周波帯域のQ値を向上さ
せる技術を開示している。
【0008】しかし、熱処理中、誘電体材料に溶解、変
形またはガラス転移等が生じる場合、熱処理技術は実施
できない。また、誘電体材料が不活性雰囲気中で還元さ
れる場合も、不活性雰囲気中の熱処理は実施できない。
【0009】しかも、熱処理によるQ値の向上は二次的
な改善であり、メッキ処理直後のCuメッキ膜のQ値が
低い場合、熱処理技術を適用してもCuメッキ膜のQ値
はあまり向上しない。
【0010】また、Cuメッキ膜のQ値を向上させる他
の技術として、特許2705152号公報または特開平
8−335810号公報等は粗面化処理の改善を開示
し、特許3058063号公報または特許第31118
91号公報等は触媒処理の改善を開示し、特開2000
−192247号公報等は素体形状の改善(バリ取り)
を開示している。しかし、これらの技術は、Cuメッキ
膜を構成する銅金属自体のQ値を向上させるものではな
い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高周
波帯域のQ値を向上させ得る電子部品、及びその製造方
法を提供することである。
【0012】本発明のもう一つの課題は、高周波帯域の
損失を低減させ得る電子部品、及びその製造方法を提供
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係る電子部品は、誘電体と、少なくとも
1つの金属メッキ膜とを含む。前記少なくとも1つの金
属メッキ膜は、前記誘電体上に形成され、その残留応力
をSとしたとき、−33.4kg/mm2≦S≦33.
4kg/mm2を満たす。
【0014】上記式−33.4kg/mm2≦S≦3
3.4kg/mm2において、プラス側は、残留応力S
が引張応力となっていることを意味し、マイナス側は、
残留応力Sが圧縮応力となっていることを意味する。
【0015】誘電体上に金属メッキ膜を形成した電子部
品について、従来は、高周波帯域のQ値に対する金属メ
ッキ膜の残留応力の影響が知られておらず、高周波帯域
におけるQ値の向上が妨げられていた。
【0016】これに対し、発明者らは、金属メッキ膜の
残留応力が高周波帯域のQ値に影響を与えていると予想
し、実験を行った。この実験によれば、金属メッキ膜の
残留応力(引張応力)Sが0kg/mm2≦S≦33.
4kg/mm2の範囲では、高周波帯域のQ値が高い値
に保たれ、金属メッキ膜の残留応力Sが33.4kg/
mm2を越えると、高周波帯域のQ値が急激に低下し
た。
【0017】このような引張応力に関する実験結果と同
様な実験結果が、圧縮応力についても推測される。従っ
て、金属メッキ膜の残留応力Sを−33.4kg/mm
2≦S≦33.4kg/mm2とすると、高周波帯域のQ
値を向上させることができ、これにより、高周波帯域の
損失を低減できる。
【0018】従来、応力に関しては、金属膜−誘電体間
に発生する内部応力が議論されていた。この種の内部応
力は、金属膜の熱膨張係数と誘電体の熱膨張係数との差
に起因し、降温時に生じるものである。
【0019】これに対し、本発明の対象とする応力は、
金属膜自体に発生する残留応力であり、金属膜−誘電体
間の内部応力とは異なる。
【0020】本発明の他の目的、構成及び利点について
は、添付図面を参照し、更に具体的に説明する。添付図
面は単に例を示すに過ぎない。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る電子部品の斜
視図、図2は図1の2−2線に沿った断面図である。図
示のように、本発明に係る電子部品は、誘電体1と、金
属メッキ膜21とを含む。図示の電子部品は、誘電体共
振器、詳しくは、TEMモード直方体共振器である。
【0022】図示の誘電体1は、マイクロ波誘電体セラ
ミックスにより構成されている。誘電体1を構成するマ
イクロ波誘電体セラミックスとしては、高周波帯域にお
いて、誘電損失が低く、かつ、共振周波数温度係数が0
に近いものが好ましい。
【0023】例えば、Mg−Si−O系、Ca−Mg−
TiO系、Ba−Mg−Ta−O系、Ba−Mg−Nb
−O系、Ba−Zn−Nb−O系、Ba−Zn−Ta−
O系、Ba−Ti−O系、Zr−Sn−Ti−O系、B
a−Mg−W−O系、Ba−Sm−Ti−O系またはB
a−Nd−Ti−O系等が好ましい。図示実施例と異な
り、誘電体は、各種のセラミックス材料、単結晶材料、
高分子材料または複合材料等により構成してもよい。
【0024】具体的には、フマル酸ジエステルを含む単
量体組成物を重合して得られた高分子材料、ホモポリプ
ロピレンとスチレン/ジビニルベンゼンポリマーとをグ
ラフト重合して得られた高分子材料、ビニルベンジル樹
脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ポ
リエチレン(PE)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、
ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、ビニルトリアジン(BTレジン)樹脂、ポリフェニ
レンエーテル(PPE)樹脂またはポリフェニレンオキ
サイド(PPO)樹脂等が低誘電損失の点で、好まし
い。
【0025】図示の誘電体1は、直方体状の外形であ
り、一面11(以下開放端面と称する)から対向する面
(短絡端面)12に向かって延びる貫通孔17を有して
いる。
【0026】金属メッキ膜21は、誘電体1上に形成さ
れている。詳しくは、金属メッキ膜21は、誘電体1の
開放端面11を除く面と、誘電体1に備えられた貫通孔
17の内面とを被覆するように形成されている。金属メ
ッキ膜21は、その膜厚が、使用周波数帯域の表皮深さ
δ以上となるように設定され、好ましくは、表皮深さδ
の2倍以上となるように設定される。
【0027】本発明の重要な特徴は、金属メッキ膜21
の残留応力Sが、−33.4kg/mm2≦S≦33.
4kg/mm2を満たしていることである。好ましく
は、金属メッキ膜21の残留応力Sは、0kg/mm2
≦S≦33.4kg/mm2を満たしている。本発明に
おいて、金属メッキ膜21としては、Cuメッキ膜を採
用するのが好ましい。このほか、Agメッキ膜も低導電
率であり、好ましい。
【0028】錆防止のため、金属メッキ膜21上に防錆
膜を形成してもよい。防錆膜は、例えば、Snメッキ
膜、Niメッキ膜またはCrメッキ膜等のメッキ膜であ
り、メッキ膜は電気メッキ膜または無電解メッキ膜の何
れでもよい。
【0029】図1、図2に図示した電子部品は、TEM
モード直方体共振器であるが、図示実施例と異なり、T
EMモード円柱体共振器でもよいし、TMモード、TE
モード、またはその他のハイブリッドモードを利用した
共振器であってもよい。また、ストリップライン共振器
またはコプレーナ共振器等でもよい。
【0030】更に、図示の電子部品は、1/4波長共振
器であり、誘電体1に開放端面11を備えているが、図
示実施例と異なり、1/2波長共振器等でもよい。1/
2波長共振器の場合、貫通穴内部にオープン部位が形成
されていてもよい。
【0031】次に、上述した電子部品の製造方法を簡単
に説明する。
【0032】誘電体1に金属メッキ膜21を形成するに
あたり、まず、誘電体1にメッキ前処理を行う。メッキ
前処理の具体例としては、脱脂処理及び粗面化処理を行
い、更に感受性化処理を行い、その後、活性化処理を行
えばよい。上述した脱脂処理、粗面化処理、感受性化処
理及び活性化処理には、様々な薬品を使用することがで
きる。例えば、脱脂処理には界面活性剤またはカルボン
酸類水溶液等を、粗面化処理には硝酸−フッ酸水溶液、
リン酸溶液またはホウフッ酸溶液等を、感受性化処理に
は塩化Sn水溶液またはフッ化Sn溶液等を、活性化処
理には塩化パラジウム水溶液等を使用すればよい。
【0033】このようにしてメッキ前処理を施した誘電
体1に金属メッキ処理を行い、誘電体1上に金属メッキ
膜21を形成する。金属メッキ処理では、無電解金属メ
ッキ処理と、その後の電気金属メッキ処理とにより金属
メッキ膜を形成してもよいし、無電解金属メッキ処理の
みにより金属メッキ膜を形成してもよい。
【0034】上述したように、金属メッキ膜21の膜厚
は、使用周波数帯域の表皮深さδ以上となるように設定
する。好ましくは、金属メッキ膜21の膜厚は、表皮深
さδの2倍以上に設定する。無電解金属メッキ処理の後
に電気金属メッキ処理を行う場合、無電解金属メッキ処
理による膜厚、及び電気金属メッキ処理による膜厚は、
合計膜厚が前述の条件を満たす限り、任意に設定するこ
とができる。
【0035】また、金属メッキ膜21の形成にあたり、
レジストフレームを使用してもよいし、使用しなくても
よい。レジストフレームを使用する場合、誘電体上に金
属メッキ膜を形成する前に、誘電体上にレジストフレー
ムを形成し、このレジストフレーム内に金属メッキ膜を
形成すればよい。レジストフレームは、除去してもよい
し、残したままでもよい。
【0036】次に、金属メッキ膜21としてCuメッキ
膜を採用し、誘電体にCuメッキ処理を施す場合につい
て詳しく説明する。Cuメッキ処理では、無電解Cuメ
ッキ処理と、その後の電気Cuメッキ処理によりCuメ
ッキ膜を形成してもよいし、無電解Cuメッキ処理のみ
によりCuメッキ膜を形成してもよい。
【0037】上述の無電解Cuメッキ処理は、例えば、
硫酸銅−EDTA−ホルマリン−水酸化ナトリウムを含
むメッキ浴中で行えばよい。このメッキ浴では、下記の
反応式(2)、(3)による自己触媒反応により、銅が
析出する。
【0038】これと異なり、無電解Cuメッキ処理のメ
ッキ浴に、塩化銅、酸化銅、パラホルムアルデヒド、ロ
ッシェル塩またはクワドロール等を使用してもよい。
【0039】また、上述の電気Cuメッキ処理は、例え
ば、ピロリン酸銅−ピロリン酸カリウム−アンモニアを
含むメッキ浴中で行えばよい。このメッキ浴では、下記
の反応式(4)、(5)のように、解離した銅錯塩から
銅が析出する。
【0040】これと異なり、電気Cuメッキ処理のメッ
キ浴に、シアン化銅、金属銅、シアン化ナトリウム、シ
アン化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ロッ
シェル塩、水酸化カリウム、硝酸カリウム、硫酸銅、硫
酸または塩素化合物等を使用してもよい。
【0041】以上説明したように、誘電体1に金属メッ
キ処理を施すことにより、金属メッキ膜21が誘電体1
上に形成される。
【0042】更に、誘電体1上に形成された金属メッキ
膜21に、不活性雰囲気中において、熱処理または、加
圧処理等を施してもよい。また、誘電体1上の金属メッ
キ膜21上に防錆膜を形成してもよい。防錆膜は、電気
Snメッキ処理、電気Niメッキ処理、電気Crメッキ
処理または防錆液中浸漬処理(無電解メッキ処理)等に
より形成することができる。金属メッキ膜21上に防錆
膜を形成しても、金属メッキ膜21の残留応力Sは、防
錆膜との僅かな界面近傍領域を除き、概ねそのまま保持
される。
【0043】また、誘電体1上に形成された金属メッキ
膜21の一部を除去し、誘電体1の開放端面11を形成
するため、ブラスト加工、研磨加工、リュータ加工、レ
ーザ加工または超音波加工等を適宜行ってもよい。
【0044】次に、具体的な実施例を挙げて、本発明の
作用及び効果を説明する。
【0045】<実施例>電子部品用の誘電体を得るにあ
たり、化学的に高純度な炭酸バリウム粉末BaCO3
酸化ネオジウム粉末Nd23、酸化チタン粉末TiO2
を出発原料とし、ボールミルを用いて湿式混合処理し
た。そして、得られた混合物を乾燥し、1000〜12
00℃で1〜3時間仮焼を行った後、この仮焼粉をさら
にボールミルで湿式粉砕せしめ、バインダを適当量加
え、造粒を行った。この造粒物を加圧せしめた成形体
に、1300〜1400℃で1〜3時間本焼成を行い、
外径6mm角、内径1.7mm及び長さ7.9mmの誘
電体を得た。
【0046】次に、誘電体にCuメッキ処理を行うにあ
たり、メッキ前処理を行った。メッキ前処理として、ま
ず、40〜60℃の界面活性剤中に誘電体を5分間浸漬
して脱脂処理を行った。脱脂処理の後、20〜40℃の
硝酸−ホウ酸水溶液中に誘電体を5分間浸漬して粗面化
処理を行った。
【0047】粗面化処理の後、20〜40℃の塩化第一
Sn水溶液中に誘電体を3分間浸漬して感受性化処理を
行った。感受性化処理の後、20〜40℃の塩化パラジ
ウム水溶液中に誘電体を3分間浸漬して活性化処理を行
った。このようにして、メッキ前処理を施した誘電体が
得られた。
【0048】この誘電体にCuメッキ処理を施した。但
し、このCuメッキ処理は、レジストフレームを使用せ
ずに行った。まず、無電解Cuメッキ処理を施し、誘電
体上に膜厚0.2μmの無電解Cuメッキ膜を形成し
た。無電解Cuメッキ処理は、硫酸銅−EDTA−ホル
マリン−水酸化ナトリウムを含むメッキ浴中で行った。
【0049】次に、電気Cuメッキ処理を施し、上述の
無電解Cuメッキ膜の上に電気Cuメッキ膜を形成し
た。無電解Cuメッキ膜及び電気Cuメッキ膜によるC
uメッキ膜の膜厚は5μmとした。電気Cuメッキ処理
は、ピロリン酸銅−ピロリン酸カリウム−アンモニアを
含むメッキ浴中で行った。
【0050】誘電体上にCuメッキ膜を形成した後、1
/4波長TEMモード共振器とするため、サンドブラス
ト処理により、一面上のCuメッキ膜のみを除去し、誘
電体の開放端面11を形成した。更に、錆防止のため、
誘電体上のCuメッキ膜に電気Snメッキを施した。
【0051】上述したCuメッキ処理において、無電解
Cuメッキ処理時のメッキ浴温度及びメッキ浴pH、並
びに、電気Cuメッキ処理時のメッキ浴温度及び印加電
流密度を変化させ、実施例1〜5のサンプルを作製し
た。但し、この印加電流密度は誘電体表面で見た印加電
流密度である。実施例1〜5のサンプルの作製では、無
電解Cuメッキ処理及び電気Cuメッキ処理の処理時間
を精密に制御することにより、無電解Cuメッキ処理に
よる膜厚を0.2μmとし、無電解Cuメッキ処理及び
電気Cuメッキ処理による膜厚を5μmとした。
【0052】更に、実施例1〜5のサンプルについて、
それぞれ、Cuメッキ膜内の残留応力Sを計測した。残
留応力Sの計測は、平行ビームを用いたX線回折から並
傾法で2θ回析角を測定し、この2θ回析角から算出す
ることにより行った。残留応力計測の詳しい説明は後述
する。実施例1〜5のサンプルは、それぞれ、Cuメッ
キ膜内の残留応力Sが0kg/mm2≦S≦33.4k
g/mm2となった。
【0053】<比較例>上記実施例で説明したCuメッ
キ処理において、無電解Cuメッキ処理時のメッキ浴温
度及びメッキ浴pH、並びに、電気Cuメッキ処理時の
メッキ浴温度及び印加電流密度を、実施例1〜5のサン
プルを得る場合とは異ならせ、比較例1〜4のサンプル
を作製した。
【0054】更に、比較例1〜4のサンプルについて、
それぞれ、Cuメッキ膜内の残留応力Sを計測した。比
較例1〜4のサンプルは、それぞれ、Cuメッキ膜内の
残留応力SがS>33.4kg/mm2となった。
【0055】<実施例及び比較例の実験結果>上述した
実施例1〜5及び比較例1〜4のサンプルについて、そ
れぞれ、高周波1GHzでの無負荷Q値を測定した。具
体的には、無負荷Q値は、1GHzの共振周波数下で1
/4波長TEMモードで励振させ、ネットワークアナラ
イザ8753E(アジレント・テクノロジ社製)で測定
した。Cuメッキ処理の処理条件、並びに、Cuメッキ
膜内の残留応力及び無負荷Q値の測定結果をまとめて表
1に示す。
【0056】更に、残留応力Sと無負荷Q値との関係を
グラフ化して図3に示す。図3において、横軸が残留応
力S[kg/mm2]を示し、縦軸が無負荷Q値を示し
ている。
【0057】表1及び図3に示すように、Cuメッキ膜
の残留応力Sが0kg/mm2≦S≦33.4kg/m
2である実施例1〜5のサンプルの場合、無負荷Q値
は、およそ一定の高い値(453〜465)に保たれ
た。
【0058】これに対し、Cuメッキ膜の残留応力Sが
S>33.4kg/mm2である比較例1〜5のサンプ
ルの場合、無負荷Q値は、残留応力Sの増大につれて急
激に低下した。
【0059】このような引張応力に関する実験結果と同
様な実験結果が、圧縮応力についても、推測される。従
って、Cuメッキ膜の残留応力Sを−33.4kg/m
2≦S≦33.4kg/mm2の範囲とすると、高周波
帯域で高いQ値を確保でき、これにより、高周波帯域で
損失を低減できる。
【0060】また、Cuメッキ膜の残留応力Sが上述の
範囲内にあるか否かを測定することにより、高周波帯域
のQ値を判定することができる。従って、高周波帯域の
Q値を向上させる研究開発の労力及び費用を低減するこ
とができる。
【0061】Cuメッキ膜の残留応力は、様々な要因が
複合して発生することが多い。要因としては、例えば、
メッキ処理時に発生した水素の皮膜内への抱き込み、メ
ッキ浴に含有する還元剤、錯化剤、促進剤、安定剤、緩
衝剤、湿潤剤、光沢剤もしくは平滑剤等の各種添加剤の
共析、メッキ析出時における成長結晶面の違い、成長時
に起きる銅金属の共有結合性に伴う原子収縮、または、
ミクロスコピックな析出レートの差に基づく皮膜の密度
差等の存在等が挙げられる。これらの要因は、Cuメッ
キ膜の銅結晶に、ディスロケーション、格子欠陥、イン
タースティシャルまたは格子歪等の影響を及ぼし、Cu
メッキ膜の実効導電率σを低下させる。Cuメッキ膜の
実効導電率σの低下は、高周波帯域におけるQ値の低下
を招く。
【0062】これに対し、上述の本発明のように、Cu
メッキ膜の残留応力Sを、−33.4kg/mm2≦S
≦33.4kg/mm2の範囲とすれば、高周波帯域で
高いQ値を確保することができる。
【0063】更に、実施例1〜5及び比較例1〜4のサ
ンプルについて、それぞれ、400℃窒素中の熱処理を
加え、熱処理による無負荷Q値の変化を調べた。結果を
下記の表2に示す。
【0064】上記表2に示すように、熱処理前の無負荷
Q値の序列が、熱処理後もそのまま保たれた。従って、
熱処理は、無負荷Q値を向上させる効果はあるものの、
熱処理によるCuメッキ膜のQ値向上は二次的な改善で
あり、メッキ処理直後のCuメッキ膜のQ値が本来悪い
ものには、大きな効果を期待できないことが明らかとな
った。
【0065】上述したように、実施例のCuメッキ処理
では、無電解Cuメッキ処理を行い、その後、電気Cu
メッキ処理を行った。このようなCuメッキ処理方法を
採用した理由の1つは、電気Cuメッキ処理の工業的コ
ストが無電解Cuメッキ処理の工業的コストよりも安価
であり、電気Cuメッキ処理を利用することによりCu
メッキ膜形成の工業的コストを低減できるからである。
【0066】以上説明した実施例では誘電体共振器を例
にとり説明した。誘電体共振器においては、その無負荷
Q値は、誘電体の誘電正接1/Qd、電極の導体損失1
/QC及び放射損失1/Qrにより、下記の式(6)で与
えられる。
【0067】上記式(6)において、最も支配的な項は
1/QCであり、他項1/Qd、1/Qrよりも2〜5桁
大きい。従って、誘電体共振器の無負荷Q値(Q)は、
ほぼ、電極のQ値(QC)によって定まる。従って、本
発明は、誘電体上にCuメッキ膜を形成した電子部品の
全てに適用され得る。例えば、フィルタ、デュプレク
サ、カップラ、バルン、アンテナ、キャパシタ、インダ
クタ、共振器、発振器またはモジュール等にも適用され
得る。
【0068】<残留応力の計測方法>次に、上述の実施
例及び比較例で利用した残留応力の計測方法を詳しく説
明する。残留応力Sの計測にあたり、まず、X線平行ビ
ームにより、Cuメッキ膜のX線回折を行った。X線回
折結果を図4に示す。図4において、横軸はX線回析角
を示し、縦軸はX線回析強度を示している。X線回折に
は、X線ディフラクトメータMXP03(マックサイエ
ンス社製)にてCuKα線を用い、Fm3m空間群を有
する立方晶構造のCu元素の回折図形において、(33
1)面を利用した。
【0069】更に、X線回折は、オフセット角度ψを0
°から増大させて行った。オフセット角度ψは、試料面
法線と格子面法線との成す角度、すなわち、通常の回折
条件からのオフセット角度である。
【0070】次に、X線回折図形から、並傾法で、2θ
回析角(2θ)を求めた(図4参照)。2θ回析角(2
θ)は、X線回析強度が最大となるときのX線回析角の
値として求められる。2θ回折角(2θ)は、オフセッ
ト角度ψの変化に伴い変化する。図4では、オフセット
角度ψの増大につれて、2θ回折角(2θ)が低角度側
へシフトしている(特性P1〜P3を参照)。これは、
Cuメッキ膜内の残留応力Sが引張応力となっているこ
とを意味する。
【0071】次に、上述の2θ回折角(2θ)及びオフ
セット角度ψから残留応力Sを算出した。残留応力Sの
算出には下記の式(7)を用いた。但し、下記式(7)
において、Eは、金属メッキ膜のヤング率であり、Cu
メッキ膜では12.98×104[kg/mm2]であ
る。νは、金属メッキ膜のポアソン比であり、Cuメッ
キ膜では0.343である。θ0は標準ブラッグ角であ
る。
【0072】図5は本発明に係る電子部品の別の実施例
を示す斜視図、図6は図5の6−6線に沿った断面図で
ある。図示実施例の電子部品は、誘電体1と、2つの金
属メッキ膜21、22とを含み、ストリップライン共振
器である。図示において、図1、図2に図示した構成部
分と同一の構成部分には同一の参照符号を付してある。
【0073】誘電体1は、直方体状の形状である。2つ
の金属メッキ膜21、22は、誘電体1の対向する2つ
の面21、22に設けられており、一方の金属メッキ膜
21がストリップラインを構成し、他方の金属メッキ膜
21がアース導体を構成する。
【0074】この実施例においても、金属メッキ膜2
1、22は、その残留応力Sが、−33.4kg/mm
2≦S≦33.4kg/mm2を満たしている。好ましく
は、0kg/mm2≦S≦33.4kg/mm2を満た
す。また、金属メッキ膜21は、Cuメッキ膜である。
このほか、Agメッキ膜も低導電率であり、好ましい。
【0075】以上説明した実施例では、誘電体上に形成
する金属メッキ膜としてCuメッキ膜を採用した例を説
明した。金属メッキ膜として、他の膜、例えば、Agメ
ッキ膜を採用した場合も、同様な作用及び効果が得られ
ると推測される。
【0076】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果が得られる。 (a)高周波帯域のQ値を向上し得る電子部品、及びそ
の製造方法を提供することができる。 (b)高周波帯域の損失を低減し得る電子部品、及びそ
の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子部品の斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】残留応力と無負荷Q値との関係を示すグラフで
ある。
【図4】残留応力の計測に利用されたX線回折結果を示
している。
【図5】本発明に係る電子部品の別の実施例を示す斜視
図である。
【図6】図5の6−6線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 誘電体 21 金属メッキ膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K024 AA02 AA03 AA07 AA09 AB01 AB02 AB03 AB15 BA15 BB09 CA06 DA10 5J006 HA03 HB03 LA02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体と、少なくとも1つの金属メッキ
    膜とを含む電子部品であって、 前記金属メッキ膜は、前記誘電体上に形成され、その残
    留応力をSとしたとき、 −33.4kg/mm2≦S≦33.4kg/mm2 を満たす電子部品。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された電子部品であっ
    て、前記金属メッキ膜は、0kg/mm2≦S≦33.
    4kg/mm2を満たす電子部品。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の何れかに記載された
    電子部品であって、前記金属メッキ膜は、Cuメッキ膜
    である電子部品。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載された電
    子部品であって、防錆膜を含み、前記防錆膜は前記金属
    メッキ膜上に形成されている電子部品。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載された電子部品であっ
    て、前記防錆膜は、Snメッキ膜、Niメッキ膜、Cr
    メッキ膜から選択された少なくとも一種のメッキ膜であ
    る電子部品。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載された電
    子部品であって、共振器である電子部品。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載された電
    子部品の製造方法であって、 前記金属メッキ膜の形成にあたり、 無電解金属メッキ処理を行い、 前記無電解金属メッキ処理の後に、電気金属メッキ処理
    を行う工程を含んでおり、 前記電気金属メッキ処理は、誘電体表面で見た印加電流
    密度が0.5A/cm 2以下である条件で行う製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載された製造方法であっ
    て、 前記無電解金属メッキ処理は、無電解Cuメッキ処理で
    あり、 前記電気金属メッキ処理は、電気Cuメッキ処理である
    製造方法。
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