JP2003007179A - 真空バルブおよびそれを用いた電力用開閉装置 - Google Patents

真空バルブおよびそれを用いた電力用開閉装置

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JP2003007179A JP2001186589A JP2001186589A JP2003007179A JP 2003007179 A JP2003007179 A JP 2003007179A JP 2001186589 A JP2001186589 A JP 2001186589A JP 2001186589 A JP2001186589 A JP 2001186589A JP 2003007179 A JP2003007179 A JP 2003007179A
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vacuum
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Shinji Sato
伸治 佐藤
Mitsuru Tsukima
満 月間
Takao Tsurimoto
崇夫 釣本
Toshie Takeuchi
敏惠 竹内
Kenichi Koyama
健一 小山
Takafumi Nakagawa
隆文 中川
Shunji Yamamoto
俊二 山本
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Mitsubishi Electric Corp
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    • H01H33/60Switches wherein the means for extinguishing or preventing the arc do not include separate means for obtaining or increasing flow of arc-extinguishing fluid
    • H01H33/66Vacuum switches
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、真空容器内の可動導体を省略
し、製造工程数の削減及び作業の簡易化が図られ、遮断
・断路機能がスムーズに行われる真空バルブおよびそれ
を用いた電力用開閉装置を得る。 【解決手段】 固定側通電軸4aの真空容器20内への
延出端に接合された第1固定電極23及び第1固定電極
23に対向して配置された第1可動電極24からなり、
第1可動電極24が第1固定電極23に当接して閉極さ
れる第1の接点と、真空容器20内に軸方向に移動可能
に配設され、第1可動電極23が一端に接合された可動
側通電軸4bと、可動側通電軸4bに接合されて、第1
可動電極23に連動変位する第2可動電極25及び真空
容器20の側面に気密に絶縁支持されて第2可動電極2
5に対向配置された第2固定電極26からなり、第2可
動電極25が第2固定電極26に当接して閉極される第
2の接点とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、遮断器もしくは
断路器を構成する真空バルブおよびそれを用いた電力用
開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は例えば特開2000−18804
6号公報に記載された従来の真空バルブを示す縦断面図
である。図7において、真空容器1は、アルミナセラミ
ック等の電気絶縁材料を円筒形に成形したもので、その
両端開口部が固定側蓋板3aおよび可動側蓋板3bでそ
れぞれ気密に封着されて構成されている。
【0003】この真空容器1の内部には、接触子6aを
備えた固定側電極5aと、接触子6bを備えた可動側電
極5bとが、接触子6a、6bを相対するように配設さ
れている。固定側電極5aは、固定側蓋板3aに支持固
定されている固定側通電軸4aに接合されている。そし
て、この固定側電極5aは、固定側通電軸4aおよび固
定側引き出し電極8aを介して真空バルブの外部導体
(図示せず)に接続されている。また、可動側電極5b
は、可動側通電軸4bに接合されている。この可動側通
電軸4bは、可撓導体7を介して真空容器1に気密に配
設された可動側引き出し電極8bに接続されている。そ
して、可動側電極5bは、可動側通電軸4b、可撓導体
7および可動側引き出し電極8bを介して真空バルブの
外部導体(図示せず)に接続されている。
【0004】アークシールド13が固定側電極5aと可
動側電極5bとの周囲に配設され、電流遮断時に発生す
る金属蒸気による真空容器1の汚染を防止している。操
作ロッド12が可動側蓋板3bを貫通して軸方向に移動
自在に配設され、セラミックなどの電気絶縁材で作製さ
れた絶縁ロッド9が可動側通電軸4bの操作ロッド12
側の端部に接続され、ベローズカバー10を備えたベロ
ーズ11が絶縁ロッド9と可動側蓋板3bとの間に設け
られている。そして、真空バルブの外部に設けられた操
作機構(図示せず)により操作ロッド12を軸方向に稼
動することにより、真空容器1内に固定側電極5aと可
動側電極5bとからなる電極対を接離自在としている。
【0005】つぎに、このように構成された従来の真空
バルブ100の動作について説明する。まず、操作機構
により操作ロッド12を軸方向に稼動し、固定側電極5
aと可動側電極5bとからなる電極対を閉極する。これ
により、固定側引き出し電極8aから真空バルブ100
内に流れた電流は、固定側通電軸4a、固定側電極5a
および可動側電極5bを介して可動側通電軸4bに流
れ、さらに可撓導体7および可動側引き出し電極8bを
介して真空バルブ100の外部に引き出される。一方、
操作機構により操作ロッド12を軸方向の逆方向に稼動
することで、固定側電極5aと可動側電極5bとからな
る電極対が開極され、上述の電流の流れが遮断される。
なお、ベローズ11、可動側蓋板3bおよび操作ロッド
12は上述の電流経路から隔離されているので、接地電
位とすることができる。
【0006】図8は例えば特開2000−188046
号公報に記載された他の従来の真空バルブを示す縦断面
図である。この従来の真空バルブ101においては、可
動側引き出し電極8bと可動側通電軸4bとの間の摺動
部にスライドコンタクト14を設けている。つまり、可
動側引き出し電極8bの内周面および可動側通電軸4b
に固着された接続電極部の外周面が可動側通電軸4bの
軸心と平行に形成され、可動側通電軸4bの移動に対し
て、接続電極部の外周面が可動側引き出し電極8bの内
周面上を摺動して常に接触状態を確保するように構成さ
れている。これにより、可動側電極5bが、可動側通電
軸4bおよびスライドコンタクト14を介して可動側引
き出し電極8bに電気的に接続されている。なお、この
真空バルブ101は、可動導体7に代えて、スライドコ
ンタクト14を用いている点を除いて、図7に示される
従来の真空バルブ100と同様に構成されており、同様
に動作する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の真空バルブ10
0は、以上のように、真空容器1内において、可動側電
極5bが接合されている可動側通電軸4bと真空容器1
に気密に配設された可動側引き出し電極8bとが、可撓
導体7により接続されている。一般に、この可撓導体7
は、箔状の導体を何枚も重ね合わせて構成されているの
で、真空バルブ全体のロウ付け接合に先立ってこれを組
み立てておく必要がある。ロウ付け工程においては、可
撓導体7の構造が複雑なゆえに、可撓導体7の周辺だけ
を最初にロウ付けし、その後全体をロウ付けするとい
う、2段階のロウ付けが必要となる場合もある。このこ
とは、作業工数を増やし、作業そのものを複雑にするこ
とになる。さらに、2段目のロウ付け工程によって、1
段目のロウ付け工程でロウ付けされた箇所の機械的強度
を低下させることも、懸念される。また、可撓導体7を
構成する1枚1枚の導体が薄いことから、その端部での
電界集中が大きくなり、可撓導体7の端部を基点とした
真空放電によって電路と周辺導体との間で絶縁破壊が発
生する場合もある。
【0008】また、従来の真空バルブ101は、真空容
器1内において、可動側電極5bが接合されている可動
側通電軸4bと真空容器1に気密に配設された可動側引
き出し電極8bとが、スライドコンタクト14によって
接続されている。そして、ロウ付け接合においては、ロ
ウ材が融け、再び固化する際に、僅かな寸法変化が生じ
てしまう。これは、例えば、ロウ材が溶融し液状になっ
たときに、その接触面の摩擦力低下によって部材が所定
の位置からずれたりすることに起因して生じる。そし
て、スライドコンタクト14が支障なく運用されるため
には、その接触部に偏接触があってはならない。しか
し、ロウ付け時に生じやすい寸法変化によって偏接触が
生じ、スライドコンタクト14のスムーズな運用ができ
なくなる事態が発生する恐れがある。
【0009】このように、真空容器1内に可撓導体7や
スライドコンタクト14を備えている従来の真空バルブ
100、101では、製造工程において工程数の増加や
作業の複雑化がもたらされるとともに、ロウ付けに起因
する寸法精度の悪化により遮断・断路機能が行われなく
なるという課題があった。
【0010】この発明は、上記の課題を解消するために
なされたもので、真空容器内の可動導体やスライドコン
タクトを省略し、製造工程での工程数の削減および作業
の簡易化が図られるとともに、遮断・断路機能がスムー
ズに行われる真空バルブおよびそれを用いた電力用開閉
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る真空バル
ブは、真空容器の一端に気密に絶縁支持された固定側通
電軸と、上記真空容器の内部に、上記固定側通電軸の該
真空容器内への延出端に電気的な接続状態に取り付けら
れた第1固定電極および該第1固定電極に対向して軸方
向に移動可能に配置された第1可動電極からなり、該第
1可動電極が該第1固定電極に当接して閉極される第1
の接点と、上記第1の接点を包囲するように上記真空容
器内に配設された第1アークシールドと、上記真空容器
内に軸方向に移動可能に配設され、上記第1可動電極が
一端に電位的な接続状態に取り付けられた可動側通電軸
と、上記可動側通電軸に電気的な接続状態に取り付けら
れて、上記第1可動電極に連動変位する第2可動電極お
よび上記真空容器の側面に気密に絶縁支持されて該第2
可動電極に対向配置された第2固定電極からなり、該第
2可動電極が該第2固定電極に当接して閉極される第2
の接点と、上記真空容器内に上記第2の接点近傍に配設
された第2アークシールドと、上記真空容器の他端に取
り付けられて、上記可動側通電軸を軸方向の移動自在に
支持する可動側ベローズと、上記可動側通電軸と上記可
動側ベローズとの間に配設された絶縁ロッドと、上記真
空容器の外部から上記可動側ベローズを介して上記可動
側通電軸の軸方向の移動を駆動操作する操作ロッドとを
備えたものである。
【0012】また、上記第2の接点を構成する上記第2
可動電極の当接面と上記第2固定電極の当接面とが上記
可動側通電軸の軸方向と直交する平面状に形成されてい
るものである。
【0013】また、上記固定側通電軸が固定側ベローズ
を介して軸方向に移動可能に上記真空容器に取り付けら
れ、上記第1の接点の開極開始を上記第2の接点の開極
開始よりも遅らせるばね機構が上記固定側通電軸の上記
真空容器の外部側に配設され、さらに上記固定側通電軸
の上記真空容器の外部側と外部電路とが可撓導体および
スライドコンタクトのいずれかにより電気的に接続され
ているものである。
【0014】また、上記真空容器が上記操作ロッドを露
出するように絶縁性樹脂によりモールドされ、操作機構
部が上記操作ロッドに連結されているものである。
【0015】また、カバーが上記ばね機構、上記固定側
通電軸の上記真空容器の外部側と上記外部電路との電気
的接続部および上記固定側通電軸の該真空容器の外部側
への延出部を覆うように配設され、上記真空容器および
カバーが上記操作ロッドを露出するように絶縁性樹脂に
よりモールドされ、操作機構部が上記操作ロッドに連結
されているものである。
【0016】また、上記操作機構部が上記真空容器に取
り付けられた筐体内に収納され、上記筐体が上記絶縁性
樹脂によりモールドされているものである。
【0017】また、導電性被膜が上記絶縁性樹脂のモー
ルド成形体の外表面に被覆され、該導電性被膜が接地さ
れているものである。
【0018】この発明に係る電力用開閉装置は、上記何
れかの真空バルブを備えたものである。
【0019】また、上記真空バルブは、上記第1および
第2の接点の一方が遮断接点に構成され、他方が断路接
点に構成されているものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係る真
空バルブを示す縦断面図であり、図において、図7およ
び図8に示される従来の真空バルブと同一または相当部
分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0021】図1において、真空容器20は、アルミナ
セラミック等の電気絶縁材料を円筒形に成形され、リン
グ体22により同軸に、直列に、かつ、気密に連結され
た第1および第2絶縁筒21a、21bと、第1および
第2絶縁筒21a、21bの開口部にそれぞれ気密に封
着された固定側蓋板3aおよび可動側蓋板3bとから構
成されている。
【0022】そして、接触子23aを備えた第1固定電
極23と、接触子24bを備えた第1可動電極24と
が、この真空容器20の内部に、接触子23a、24a
を相対するように、かつ、同軸に配設されている。固定
側通電軸4aは、固定側蓋板3aを貫通して、かつ、固
定側蓋板3aに気密に支持固定されて真空容器20の軸
心位置に配設されている。そして、第1固定電極23
が、固定側通電軸4aの真空容器20内の延出端に接合
されている。この第1固定電極23は、固定側通電軸4
aの真空容器20外の延出端(固定側引き出し電極)を
介して真空バルブの外部電路(図示せず)に接続されて
いる。
【0023】第1可動電極24は、真空容器20の軸心
位置に配設されている可動側通電軸4bの一端に接合さ
れている。第2可動電極25は、傘状に成形され、可動
側通電軸4bの他端に接合されている。この第2可動電
極25の外周面は、その外径が第1可動電極24側に向
かって漸次減少する傾斜面に成形され、当接面25aを
構成している。なお、この当接面25aは切頭円錐体の
外周面と等価なものとなる。また、可動側通電軸4bの
軸心に対する当接面25aの傾斜角度は45度に設定さ
れている。可動側引き出し電極としての第2固定電極2
6は、リング状に成形され、リング体22を貫通して、
かつ、リング体22に気密に支持固定されている。第2
固定電極26の内周面は、その内径が第1可動電極24
側に向かって漸次減少する傾斜面に成形され、当接面2
6aを構成している。この当接面26aの傾斜角度は第
2可動電極25の当接面25aと同一に形成されてい
る。また、第2固定電極26は当接面26aが第2可動
電極25の当接面25aに相対するように配設されてお
り、真空バルブの外部電路(図示せず)に接続されてい
る。
【0024】第1アークシールド27が第1固定電極2
3および第1可動電極24の周囲に覆うように第1絶縁
筒21aに配設され、第2アークシールド28が第2絶
縁筒21bの内壁面を覆うようにリング体22の第2絶
縁筒21b側に配設され、真空容器20の内部、即ち第
1および第2絶縁筒21a、21bの内壁面および可動
側ベローズ11が流遮断時に発生する金属蒸気で汚染さ
れるのを防止している。操作ロッド12が可動側蓋板3
bを貫通して軸方向に移動自在に配設され、アルミナセ
ラミック等の電気絶縁材で作製された絶縁ロッド9が第
2可動電極25を介して可動側通電軸4bの操作ロッド
12側の端部に接続され、ベローズカバー10を備えた
ベローズ11が絶縁ロッド9と可動側蓋板3bとの間に
設けられている。
【0025】このように構成された真空バルブ110
は、ロウ材を各接合部に配し、真空炉内で、脱ガスを行
い、ついでロウ材の融点まで加熱し、その後冷却して、
組み立てられる。これにより、真空バルブ110は、真
空状態に封止されている。また、真空バルブの外部に設
けられた後述する操作機構部36により操作ロッド12
を軸方向に稼動することにより、可動側通電軸4bを軸
方向に往復移動可能に構成されている。
【0026】ここで、第1固定電極23と第1可動電極
24とで構成される第1の接点は、電流の遮断を行う主
接点であり、第1固定電極23と第1可動電極24に
は、例えば銅とクロムの合金によるスパイラル型電極や
縦磁界型電極といった遮断性能の良好な電極が適用され
る。一方、第2可動電極25と第2固定電極26とで構
成される第2の接点は、従動接点であり、第1固定電極
23と第1可動電極24には、第1の接点のような複雑
な構造の電極を用いる必要はなく、当接面25a、26
aを切頭円錐体の外周面とする例えば銅とクロムの合金
からなる電極が適用される。
【0027】つぎに、このように構成された真空バルブ
110の動作について説明する。まず、操作機構により
操作ロッド12を稼動し、可動側通電軸4bを図1中上
方に移動させる。この可動側通電軸4bの移動により、
第1可動電極24が第1固定電極23に当接し、第1の
接点が閉極すると同時に、第2可動電極25の当接面2
5aが第2固定電極26の当接面26aに当接し、第2
の接点が閉極する。これにより、固定側通電軸4aから
真空バルブ110内に流れた電流は、第1固定電極23
および第1可動電極24を介して可動側通電軸4bに流
れ、さらに第2可動電極25および第2固定電極26を
介して真空バルブ110の外部に引き出される。一方、
操作機構により操作ロッド12を稼動し、可動側通電軸
4bを図1中下方に移動させる。この可動側通電軸4b
の移動により、第1可動電極24が第1固定電極23か
ら離反し始め、同時に、第2可動電極25の当接面25
aが第2固定電極26の当接面26aから離反し始め
る。つまり、第1および第2の接点が同時に開極し始め
る。開極直後は、第2の接点では遮断能力が小さいた
め、真空アークにより橋絡されたままであるが、第1の
接点は遮断応力が高いので、第1固定電極23と第1可
動電極24との間の電流が速やかに遮断される。そし
て、電流が遮断されると、第2の接点間のアークが消滅
し、絶縁が回復される。このように、第1の接点が開極
され、ついで第2の接点が開極されることになる。この
操作ロッド12の稼動に伴ってベローズ11が伸縮し、
真空バルブ110内の真空を保ちながら操作機構部から
の駆動力が伝達される。また、絶縁ロッド9は、接地電
位の操作ロッド12と第2可動電極25との間の絶縁を
保ちながら操作力を伝達する機能を有している。
【0028】この実施の形態1によれば、第2可動電極
25と第2固定電極26とによる第2の接点を第1固定
電極23と第1可動電極24とによる第1の接点と同時
に閉極するように構成しているので、真空容器20内に
可動側通電軸4bの軸方向の移動に連動して変位する可
撓導体が省略されている。そこで、可撓導体を搭載する
ことに起因する製造工程における作業工数増や複雑な組
立作業がなく、さらにロウ付け箇所の機械的強度の低下
もない。また、可撓導体の端部における大きな電界集中
に起因する可撓導体の端部を基点とした真空放電もな
く、電路と周辺導体との間の絶縁破壊の発生を防止する
ことができる。また、可撓導体を真空バルブ内部に備え
ていないので、その分耐電圧性能が向上される。つま
り、極端な不平等電界における真空中の破壊電圧は平等
電界に比べて低下し、箔状導体を積層してなる可撓導体
の端部は極端な不平等電界となるので、耐電圧性能はよ
くない。
【0029】また、この実施の形態1によれば、第2可
動電極25と第2固定電極26とによる第2の接点が可
動側通電軸4bの軸方向の移動に連動する当接面25
a、26aの当接・離反により開閉するように構成され
ているので、第2可動電極25と第2固定電極26との
間の電気的接続に従来の真空バルブ101のようなスラ
イドコンタクト14を構成する必要がない。そこで、ロ
ウ付け工程による寸法変化が生じても、当接面25a、
26aの当接・離反動作がスムーズに行われ、真空バル
ブの遮断・断路機能が確保される。
【0030】また、このように構成された真空バルブ1
10を遮断器として機能させ、断路器、接地開閉器およ
び計器用変圧器、計器用変成器などと組み合わせること
により、電力用開閉装置を構成することができる。ま
た、この真空バルブ110は、第1の接点を遮断接点と
し、第2の接点を断路接点として、遮断兼断路器として
機能させることができ、接地開閉器および計器用変圧
器、計器用変成器などと組み合わせることにより、電力
用開閉装置を構成することができる。この場合、断路器
が省略でき、低コスト化が図られることになる。
【0031】なお、この実施の形態1では、当接面25
a、26aが環状に構成されているものとしているが、
当接面25a、26aは必ずしも可動側通電軸4bの外
周の全周に形成されている必要はなく、可動側通電軸4
bの外周の一部に形成されていてもよい。この場合、当
接面25a、26aをフラットな平面で構成してもよ
い。また、この実施の形態1では、当接面25aの外径
および当接面26aの内径が第1可動電極24側に向か
って漸次減少するように形成されているものとしている
が、当接面25a、26aの傾斜角度が同一であれば、
当接面25aの外径および当接面26aの内径が第1可
動電極24側に向かって漸次増加するように形成されて
いてもよい。また、この実施の形態1では、当接面25
a、26aの傾斜角度を45度とするものとしている
が、当接面25a、26aの傾斜角度は45度に限定さ
れるものではない。つまり、当接面25a、26aが可
動側通電軸4bの軸心と平行でなければよい。
【0032】実施の形態2.図2はこの発明の実施の形
態2に係る真空バルブを示す縦断面図である。図2にお
いて、第1固定電極23Aおよび第1可動電極24Aに
は、互いに平行な平坦面とする例えば銅とクロムの合金
からなる電極が適用されている。一方、第2可動電極2
5Aおよび第2固定電極26Aには、例えば銅とクロム
の合金によるスパイラル型電極や縦磁界型電極といった
遮断性能の良好な電極が適用されている。つまり、第2
可動電極25Aと第2固定電極26Aとにより構成され
る第2の接点の遮断性能が、第1固定電極23Aと第1
可動電極24Aとにより構成される第1の接点の遮断性
能に比べて高く構成されている。第2可動電極25A
は、円盤状に成形され、フランジ部25bがその外周縁
部に環状に第1可動電極24A側に突出するように形成
されている。このフランジ部25bの第1可動電極24
A側の端面が可動側通電軸4bの軸心と直交する平坦面
に形成され、当接面25cを構成している。また、第2
固定電極26Aは、リング状に成形され、フランジ部2
6bがその内周縁部に環状に第2可動電極25A側に突
出するように形成されている。このフランジ部26bの
第2可動電極25A側の端面が可動側通電軸4bの軸心
と直交する平坦面に形成され、当接面26cを構成して
いる。そして、第2可動電極25Aおよび第2固定電極
26aが当接面25c、26cを互いに平行に、かつ、
相対するようにして、配設されている。なお、他の構成
は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0033】このよう構成された真空バルブ110Aに
おいては、操作機構(図示せず)により操作ロッド12
を稼動し、可動側通電軸4bを図2中上方に移動させ
る。この可動側通電軸4bの移動により、第1可動電極
24Aが第1固定電極23Aに当接し、第1の接点が閉
極すると同時に、第2可動電極25Aの当接面25cが
第2固定電極26Aの当接面26cに当接し、第2の接
点が閉極する。これにより、固定側通電軸4aから真空
バルブ110内に流れた電流は、第1固定電極23Aお
よび第1可動電極24Aを介して可動側通電軸4bに流
れ、さらに第2可動電極25Aおよび第2固定電極26
Aを介して真空バルブ110Aの外部に引き出される。
また、操作機構により操作ロッド12を稼動し、可動側
通電軸4bを図2中下方に移動させる。この可動側通電
軸4bの移動により、第1可動電極24Aが第1固定電
極23Aから離反し始め、同時に、第2可動電極25A
の当接面25cが第2固定電極26Aの当接面26cか
ら離反し始める。つまり、第1および第2の接点が同時
に開極し始める。開極直後は、第1の接点では遮断能力
が小さいため、真空アークにより橋絡されたままである
が、第2の接点は遮断応力が高いので、第2可動電極2
5Aと第2固定電極26Aとの間の電流が速やかに遮断
される。そして、電流が遮断されると、第1の接点間の
アークが消滅し、絶縁が回復される。このように、第2
の接点が開極され、ついで第1の接点が開極されること
になる。
【0034】このように、この実施の形態2において
も、真空容器20内に可動側通電軸4bの軸方向の移動
に連動して変位する可撓導体やスライドコンタクトが省
略されているので、真空バルブ内に可撓導体やスライド
コンタクトを備えることの不具合を解消することがで
き、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0035】また、上記実施の形態1では、当接面25
a、26aが可動側通電軸4bの軸心に対して傾斜して
いるので、当接面25が当接面26に当接したときに、
可動側通電軸4bの駆動力に起因して、可動側通電軸4
bの軸心と平行な方向の分力と、該軸心と直交する方向
の分力とが生成される。そして、可動側通電軸4bの軸
心と直交する方向の分力が第2固定電極26を押し広げ
るように作用し、最悪の場合、真空容器20の破損に至
る恐れがあった。しかし、この実施の形態2によれば、
第2の接点を構成する当接面25c、26cが可動側通
電軸4bの軸心と直交する平坦面に形成されているの
で、当接面25cが当接面26cに当接したときに、可
動側通電軸4bの駆動力は当接面26cで受けられ、動
側通電軸4bの軸心と直交する方向の分力が発生しな
い。そこで、真空容器20の破損事故が未然に防止さ
れ、耐久性が向上される。
【0036】また、この実施の形態2においても、この
ように構成された真空バルブ110Aを遮断器として機
能させ、断路器、接地開閉器および計器用変圧器、計器
用変成器などと組み合わせることにより、電力用開閉装
置を構成することができる。また、この真空バルブ11
0Aは、第1の接点を断路接点とし、第2の接点を遮断
接点として、遮断兼断路器として機能させることがで
き、接地開閉器および計器用変圧器、計器用変成器など
と組み合わせることにより、電力用開閉装置を構成する
ことができる。この場合、断路器が省略でき、低コスト
化が図られることになる。
【0037】なお、この実施の形態2では、当接面25
c、26cが環状に構成されているものとしているが、
当接面25c、26cは必ずしも可動側通電軸4bの外
周の全周に形成されている必要はなく、可動側通電軸4
bの外周の一部に形成されていてもよい。
【0038】実施の形態3.図3はこの発明の実施の形
態3に係る真空バルブを示す要部断面図である。図3に
おいて、固定側通電軸4aは、固定側蓋板3aに固定側
ベローズ30を介して軸方向に移動可能に、かつ、気密
に取り付けられている。外部電路としての外部導体31
は、開閉装置のフレーム(図示せず)に絶縁支持されて
真空容器の外側に配置されており、スライドコンタクト
固定子32が外部導体31に電気的接続されて固着され
ている。そして、真空容器の外側の固定側通電軸4aの
延出端側が、このスライドコンタクト固定子32に摺動
自在に装着されている。また、ばね33が一端を固定側
ベローズ30に固定され、他端をスライドコンタクト固
定子32に固定されて、固定側ベローズ30とスライド
コンタクト固定子32との間に装着されている。さら
に、カバー34がスライドコンタクト固定子32および
固定側通電軸4aの延出端を囲繞するように配設されて
いる。
【0039】この真空バルブ110Bでは、第1および
第2の接点の開極状態において、固定側通電軸4aは、
ばね33のばね力と固定側通電軸4aの自重とがつり合
った定常位置に位置している。この時、第1固定電極2
3の接触子23aと第1可動電極24の接触子24aと
の間の距離が第2可動電極25の当接面25aと第2固
定電極26の当接面26aとの間の距離より短くなるよ
うに構成されている。即ち、第1の接点の開極動作が第
2の接点の開極動作に対して遅れるように構成されてい
る。なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成さ
れている。
【0040】このよう構成された真空バルブ110Bに
おいては、操作機構(図示せず)により操作ロッド12
を稼動し、可動側通電軸4bを移動させる。この可動側
通電軸4bの移動により、まず第1可動電極24が第1
固定電極23に当接し、第1の接点が閉極される。この
時点では、第2可動電極25の当接面25aと第2固定
電極26の当接面26aとの間には隙間があり、第2の
接点は閉極していない。そして、可動側通電軸4bがさ
らに移動すると、固定側通電軸4aがばね33を収縮さ
せつつスライドコンタクト固定子32に対して摺動し、
図3中上方に移動する。そして、第2可動電極25の当
接面25aが第2固定電極26の当接面26aに当接す
ると、第2の接点が閉極され、同時に固定側通電軸4a
の移動が停止される。この時、ばね33の収縮量に応じ
た付勢力が固定側通電軸4aを図3中下方に押圧するよ
うに作用し、第1固定電極23と第1可動電極24との
電気的接触状態が確保されている。これにより、外部導
体31、スライドコンタクト固定子32および固定側通
電軸4aから真空バルブ110B内に流れた電流は、第
1固定電極23および第1可動電極24を介して可動側
通電軸4bに流れ、さらに第2可動電極25および第2
固定電極26を介して真空バルブ110Bの外部に引き
出される。
【0041】また、操作機構により操作ロッド12を稼
動し、可動側通電軸4bを逆向きに移動させる。この可
動側通電軸4bの移動により、第2可動電極25の当接
面25aが第2固定電極26の当接面26aから離反し
始め、第2の接点が開極する。この時点では、第1可動
電極24の接触子24aと第1固定電極23の接触子2
3aとはばね33の付勢力により接触状態が確保されて
いる。即ち、第1の接点は閉極している。ついで、可動
側通電軸4bがさらに移動すると、ばね33が蓄勢力を
放勢しつつ伸長し、固定側通電軸4aがスライドコンタ
クト固定子32に対して摺動しつつ図3中下方に移動す
る。そして、ばね33の蓄勢力が完全に放勢されると、
固定側通電軸4aの移動が停止され、可動側通電軸4b
のみが下方に移動し、第1可動電極24が第1固定電極
23から離反し始め、第1の接点が開極する。これによ
り、第1および第2の接点が開極される。
【0042】この実施の形態3においても、真空容器2
0内に可動側通電軸4bの軸方向の移動に連動して変位
する可撓導体やスライドコンタクトが省略されているの
で、真空バルブ内に可撓導体やスライドコンタクトを備
えることの不具合を解消することができ、上記実施の形
態1と同様の効果が得られる。
【0043】また、この実施の形態3によれば、ばね3
3が一端を固定側ベローズ30に固定され、他端をスラ
イドコンタクト固定子32に固定されて、固定側ベロー
ズ30とスライドコンタクト固定子32との間に装着さ
れている。そして、第1および第2の接点の開極状態に
おいて、固定側通電軸4aは、ばね33のばね力と固定
側通電軸4aの自重とがつり合った定常位置に位置して
いる。さらに、この定常位置においては、第1固定電極
23の接触子23aと第1可動電極24の接触子24a
との間の距離が第2可動電極25の当接面25aと第2
固定電極26の当接面26aとの間の距離より短くなる
ように構成されている。従って、電流の遮断を繰り返し
行うことにより、接触子23a、24aおよび当接面2
5a、26aが摩耗しても、第1および第2の接点の何
れかのみが閉極するようなこともなく、さらには閉極状
態における接触子23a、24a間の接触圧および当接
面25a、26a間の接触圧が十分に確保され、長期的
に安定した遮断・断路性能が得られる。
【0044】つまり、上記実施の形態1のように第1お
よび第2の接点の接点間距離を同一に構成している場
合、接点形状の相違に起因して接触子23a、24aお
よび当接面25a、26aの摩耗度が異なり、第1の接
点間の距離と第2の接点間の距離とが異なってしまう。
その結果、第1の接点が閉極しても、第2の接点が閉極
しない状態や、第2の接点が閉極しても、第1の接点が
閉極しない状態が生じてしまう。しかし、この実施の形
態3の構成を採用することにより、摩耗による接点間距
離の変動がばね33により吸収され、第1および第2の
接点を共に確実に閉極できるようになる。
【0045】また、この実施の形態3においても、この
ように構成された真空バルブ110Bを遮断器として機
能させ、断路器、接地開閉器および計器用変圧器、計器
用変成器などと組み合わせることにより、電力用開閉装
置を構成することができる。また、この真空バルブ11
0Bを遮断兼断路器として機能させ、接地開閉器および
計器用変圧器、計器用変成器などと組み合わせることに
より、電力用開閉装置を構成することができる。この場
合、断路器が省略でき、低コスト化が図られることにな
る。
【0046】なお、この実施の形態3では、スライドコ
ンタクト固定子32を介して固定側通電軸4aと外部導
体31との電気的接続を確保するものとしているが、ス
ライドコンタクト固定子32に代えて可撓導体を用いて
固定側通電軸4aと外部導体31との電気的接続を確保
するようにしてもよい。また、この実施の形態3では、
上記実施の形態1による真空バルブ110の固定側通電
軸4aにばね機構を適用するものとして説明している
が、上記実施の形態2による真空バルブ110Aの固定
側通電軸4aにばね機構を適用しても同様の効果が得ら
れる。
【0047】また、この実施の形態3では、第1の接点
の開極状態における固定側通電軸4aの定常位置がばね
33のばね力と固定側通電軸4aの自重とのつり合った
位置となるようにばね機構を構成するものと説明してい
るが、ばね機構はこの構成に限定されるものではなく、
第1の接点の開極動作を第2の接点の開極動作に対して
遅らせるように構成されていればよく、例えば固定側蓋
板3aから真空容器内部に延出する係止部を設け、固定
側ベローズ30が該係止部に当接して固定側通電軸4a
の定常位置を規定するようにし、ばね33をスライドコ
ンタクト固定子32と固定側ベローズ30との間に縮設
するようにしてもよい。この場合、第1の接点が開極状
態にあるときには、固定側ベローズ30がばね33の蓄
勢力により係止部に当接し、固定側通電軸4aが定常位
置に固定される。そこで、振動が真空バルブに加わって
も、固定側通電軸4aの位置の変動がなく、第1の接点
の開極状態が安定して確保される。
【0048】実施の形態4.この実施の形態4では、図
4に示されるように、外部電路としての外部導体35が
真空バルブ110の第2固定電極26に接合され、筐体
37内に収納された操作機構部36が操作ロッド12に
連結され、筐体37が可動側蓋板3bを介して真空バル
ブ110に取り付けられている。また、真空バルブ11
0および筐体37がエポキシ樹脂等の絶縁性樹脂に用い
てモールドされ、導電性被膜39がモールド成形体であ
る固体絶縁物38の外表面に被覆されている。さらに、
導電性被膜39が接地されている。なお、外部導体3
1、35が固体絶縁物38から延出している。
【0049】真空バルブの外部が大気の場合、異相電路
や接地導体と真空バルブとの間の距離は大気の絶縁性能
によって決定される。そして、大気の絶縁性能は固体絶
縁物38に比べて劣り、絶縁距離も相応分必要となり、
装置の大型化がもたらされてしまう。この実施の形態4
によれば、真空バルブ110の外周が固体絶縁物38に
より覆われているので、複数の真空バルブ110を列盤
配置するような場合、固体絶縁物38の高い絶縁性能に
起因して異相電路や接地導体と真空バルブ110との間
の距離を短くでき、装置の小型化が促進される。また、
導電性被膜39が固体絶縁物38の外表面に被覆され。
かつ、接地されているので、固体絶縁物38の外表面が
接地され、充電部が露出せず、固体絶縁物38の外部に
は電界が発生しない。これにより、仮に人体が接触して
感電するようなことも、未然に防止される。また、小動
物の装置内侵入に起因する地絡事故の発生も未然に防止
される。
【0050】また、この実施の形態4においても、この
ように構成された真空バルブを遮断器として機能させ、
断路器、接地開閉器および計器用変圧器、計器用変成器
などと組み合わせることにより、電力用開閉装置を構成
することができる。また、この真空バルブを遮断兼断路
器として機能させ、接地開閉器および計器用変圧器、計
器用変成器などと組み合わせることにより、電力用開閉
装置を構成することができる。なお、操作機構部36に
は、例えば電磁反発力を利用したものが適用される。
【0051】実施の形態5.この実施の形態5では、図
5に示されるように、真空バルブ110は操作ロッド1
2および操作機構部36を除いて固体絶縁物38でモー
ルドされている。なお、他の構成は上記実施の形態4と
同様に構成されている。
【0052】この実施の形態5によれば、上記実施の形
態4の効果に加えて、操作機構部36が大気中に配設さ
れているので、操作機構部36を真空バルブ110のモ
ールド後に組み立てることができ、製造工程の自由度が
向上されると同時に、操作機構部36の駆動用配線の処
理が容易となる。
【0053】また、この実施の形態4においても、この
ように構成された真空バルブを遮断器として機能させ、
断路器、接地開閉器および計器用変圧器、計器用変成器
などと組み合わせることにより、電力用開閉装置を構成
することができる。また、この真空バルブを遮断兼断路
器として機能させ、接地開閉器および計器用変圧器、計
器用変成器などと組み合わせることにより、電力用開閉
装置を構成することができる。
【0054】実施の形態6.この実施の形態6では、図
6に示されるように、固定絶縁物36でモールドされた
2つの真空バルブ110を、固定側通電軸4a同士を連
結して構成するものとしている。この場合、一方の真空
バルブ110を断路器として用いることも可能である。
また、一方の真空バルブ110を遮断器として用い、多
点切り真空遮断器としてもよい。
【0055】なお、上記実施の形態4〜6では、実施の
形態1による真空バルブ110に適用するものとして説
明しているが、実施の形態2、3による真空バルブ11
0A、110Bに適用しても、同様の効果が得られる。
ここで、実施の形態3のように、固定側通電軸4aが変
位するような場合であっても、カバー34を設け、カバ
ー34を覆うように固体絶縁物38を設ければよい。ま
た、この発明による真空バルブは、絶縁ロッド9が真空
容器内に配設されているので、良好な真空絶縁性能の効
果によって絶縁ロッドの寸法を小さくでき、開閉装置の
小型化が図られる。同様に、絶縁ロッドの重量も軽くで
き、大きな開極速度を容易に実現できる。そこで、操作
機構部が簡単な構造で小型に構成でき、開閉装置の全体
寸法を小さくすることができる。
【0056】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されているような効果を奏する。
【0057】この発明によれば、真空容器の一端に気密
に絶縁支持された固定側通電軸と、上記真空容器の内部
に、上記固定側通電軸の該真空容器内への延出端に電気
的な接続状態に取り付けられた第1固定電極および該第
1固定電極に対向して軸方向に移動可能に配置された第
1可動電極からなり、該第1可動電極が該第1固定電極
に当接して閉極される第1の接点と、上記第1の接点を
包囲するように上記真空容器内に配設された第1アーク
シールドと、上記真空容器内に軸方向に移動可能に配設
され、上記第1可動電極が一端に電位的な接続状態に取
り付けられた可動側通電軸と、上記可動側通電軸に電気
的な接続状態に取り付けられて、上記第1可動電極に連
動変位する第2可動電極および上記真空容器の側面に気
密に絶縁支持されて該第2可動電極に対向配置された第
2固定電極からなり、該第2可動電極が該第2固定電極
に当接して閉極される第2の接点と、上記真空容器内に
上記第2の接点近傍に配設された第2アークシールド
と、上記真空容器の他端に取り付けられて、上記可動側
通電軸を軸方向の移動自在に支持する可動側ベローズ
と、上記可動側通電軸と上記可動側ベローズとの間に配
設された絶縁ロッドと、上記真空容器の外部から上記可
動側ベローズを介して上記可動側通電軸の軸方向の移動
を駆動操作する操作ロッドとを備えているので、製造工
程数の削減および作業の簡易化が図られるとともに、遮
断・断路機能がスムーズに行われる真空バルブが得られ
る。
【0058】また、上記第2の接点を構成する上記第2
可動電極の当接面と上記第2固定電極の当接面とが上記
可動側通電軸の軸方向と直交する平面状に形成されてい
るので、第2の接点の閉極時の当接面間の押圧力が真空
容器を押し広げるように作用せず、真空容器の損傷の発
生が抑えられる。
【0059】また、上記固定側通電軸が固定側ベローズ
を介して軸方向に移動可能に上記真空容器に取り付けら
れ、上記第1の接点の開極開始を上記第2の接点の開極
開始よりも遅らせるばね機構が上記固定側通電軸の上記
真空容器の外部側に配設され、さらに上記固定側通電軸
の上記真空容器の外部側と外部電路とが可撓導体および
スライドコンタクトのいずれかにより電気的に接続され
ているので、長期的に安定した遮断・断路性能が確保さ
れる。
【0060】また、上記真空容器が上記操作ロッドを露
出するように絶縁性樹脂によりモールドされ、操作機構
部が上記操作ロッドに連結されているので、多数の真空
バルブを列盤配置する際に、異相電路や接地導体と真空
バルブとの絶縁距離や、真空バルブ間の絶縁距離を短く
でき、装置の小型化が図られる。
【0061】また、カバーが上記ばね機構、上記固定側
通電軸の上記真空容器の外部側と上記外部電路との電気
的接続部および上記固定側通電軸の該真空容器の外部側
への延出部を覆うように配設され、上記真空容器および
カバーが上記操作ロッドを露出するように絶縁性樹脂に
よりモールドされ、操作機構部が上記操作ロッドに連結
されているので、多数の真空バルブを列盤配置する際
に、異相電路や接地導体と真空バルブとの絶縁距離や、
真空バルブ間の絶縁距離を短くでき、装置の小型化が図
られる。
【0062】また、上記操作機構部が上記真空容器に取
り付けられた筐体内に収納され、上記筐体が上記絶縁性
樹脂によりモールドされているので、多数の真空バルブ
を列盤配置する際に、異相電路や接地導体と真空バルブ
との絶縁距離や、真空バルブ間の絶縁距離を短くでき、
装置の小型化が図られる。
【0063】また、導電性被膜が上記絶縁性樹脂のモー
ルド成形体の外表面に被覆され、該導電性被膜が接地さ
れているので、モールド成形体の外部に電界が発生せ
ず、感電事故を未然に防止することができる。
【0064】この発明に係る電力用開閉装置は、上記何
れかの真空バルブを備えたので、低コストの電力用開閉
装置が得られる。
【0065】また、上記真空バルブは、上記第1および
第2の接点の一方が遮断接点に構成され、他方が断路接
点に構成されているので、断路器が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る真空バルブを
示す縦断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態2に係る真空バルブを
示す縦断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態3に係る真空バルブを
示す要部断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態4に係る真空バルブを
示す一部破断側面図である。
【図5】 この発明の実施の形態5に係る真空バルブを
示す一部破断側面図である。
【図6】 この発明の実施の形態6に係る真空バルブを
示す一部破断側面図である。
【図7】 従来の真空バルブを示す縦断面図である。
【図8】 従来の真空バルブの他の例を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】 4a 固定側通電軸、4b 可動側通電軸、9 絶縁ロ
ッド、11 可動側ベローズ、12 操作ロッド、20
真空容器、23、23A 第1固定電極、24、24
A 第1可動電極、25、25A 第2可動電極、25
c 当接面、26、26A 第2固定電極、26c 当
接面、27 第1アークシールド、28第2アークシー
ルド、30固定側ベローズ、31 外部導体(外部電
路)、32 スライドコンタクト固定子、33 ばね、
34 カバー、36 操作機構部、37 筐体、38
固体絶縁物(モールド成形体)、39 導電性被膜、1
10、110A、110B 真空バルブ。
フロントページの続き (72)発明者 釣本 崇夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 竹内 敏惠 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 小山 健一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 中川 隆文 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山本 俊二 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5G026 CC04 RA03 RB03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器の一端に気密に絶縁支持された
    固定側通電軸と、上記真空容器の内部に、上記固定側通
    電軸の該真空容器内への延出端に電気的な接続状態に取
    り付けられた第1固定電極および該第1固定電極に対向
    して軸方向に移動可能に配置された第1可動電極からな
    り、該第1可動電極が該第1固定電極に当接して閉極さ
    れる第1の接点と、上記第1の接点を包囲するように上
    記真空容器内に配設された第1アークシールドと、上記
    真空容器内に軸方向に移動可能に配設され、上記第1可
    動電極が一端に電位的な接続状態に取り付けられた可動
    側通電軸と、上記可動側通電軸に電気的な接続状態に取
    り付けられて、上記第1可動電極に連動変位する第2可
    動電極および上記真空容器の側面に気密に絶縁支持され
    て該第2可動電極に対向配置された第2固定電極からな
    り、該第2可動電極が該第2固定電極に当接して閉極さ
    れる第2の接点と、上記真空容器内に上記第2の接点近
    傍に配設された第2アークシールドと、上記真空容器の
    他端に取り付けられて、上記可動側通電軸を軸方向の移
    動自在に支持する可動側ベローズと、上記可動側通電軸
    と上記可動側ベローズとの間に配設された絶縁ロッド
    と、上記真空容器の外部から上記可動側ベローズを介し
    て上記可動側通電軸の軸方向の移動を駆動操作する操作
    ロッドとを備えたことを特徴とする真空バルブ。
  2. 【請求項2】 上記第2の接点を構成する上記第2可動
    電極の当接面と上記第2固定電極の当接面とが上記可動
    側通電軸の軸方向と直交する平面状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の真空バルブ。
  3. 【請求項3】 上記固定側通電軸が固定側ベローズを介
    して軸方向に移動可能に上記真空容器に取り付けられ、
    上記第1の接点の開極開始を上記第2の接点の開極開始
    よりも遅らせるばね機構が上記固定側通電軸の上記真空
    容器の外部側に配設され、さらに上記固定側通電軸の上
    記真空容器の外部側と外部電路とが可撓導体およびスラ
    イドコンタクトのいずれかにより電気的に接続されてい
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の真空バ
    ルブ。
  4. 【請求項4】 上記真空容器が上記操作ロッドを露出す
    るように絶縁性樹脂によりモールドされ、操作機構部が
    上記操作ロッドに連結されていることを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の真空バルブ。
  5. 【請求項5】 カバーが上記ばね機構、上記固定側通電
    軸の上記真空容器の外部側と上記外部電路との電気的接
    続部および上記固定側通電軸の該真空容器の外部側への
    延出部を覆うように配設され、上記真空容器およびカバ
    ーが上記操作ロッドを露出するように絶縁性樹脂により
    モールドされ、操作機構部が上記操作ロッドに連結され
    ていることを特徴とする請求項3記載の真空バルブ。
  6. 【請求項6】 上記操作機構部が上記真空容器に取り付
    けられた筐体内に収納され、上記筐体が上記絶縁性樹脂
    によりモールドされていることを特徴とする請求項4又
    は請求項5記載の真空バルブ。
  7. 【請求項7】 導電性被膜が上記絶縁性樹脂のモールド
    成形体の外表面に被覆され、該導電性被膜が接地されて
    いることを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れかに
    記載の真空バルブ。
  8. 【請求項8】 上記請求項1乃至請求項7の何れかに記
    載の真空バルブを備えたことを特徴とする電力用開閉装
    置。
  9. 【請求項9】 上記真空バルブは、上記第1および第2
    の接点の一方が遮断接点に構成され、他方が断路接点に
    構成されていることを備えたことを特徴とする請求項8
    記載の電力用開閉装置。
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