JP2003005178A - 液晶表示モジュール - Google Patents

液晶表示モジュール

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示パネルの表示駆動時に静電荷の蓄積
に起因する高周波音の発生を防止し、特に、液晶表示パ
ネルを備えた携帯電話の使用時に耳ざわりが生じないよ
うにする。 【解決手段】 液晶表示パネル21の裏面に配置したバ
ックライト31の導光板32の光出射面34には透明導
電シート37が貼着されている。この透明導電シート3
7は、バックライト31の裏面側まで延在され、蓄積さ
れた静電荷が除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は液晶表示モジュー
ルに関し、詳細には、液晶表示パネルの表示駆動時に静
電荷の蓄積に起因する高周波音の発生を防止することが
できる液晶表示モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の液晶表示モジュールの一例
の一部の縦断側面図を示したものである。この液晶表示
モジュールは、液晶表示パネル1を備えている。液晶表
示パネル1は、2枚のガラス基板2、3がほぼ方形枠状
のシール材(図示せず)を介して貼り合わされ、シール
材の内側における両ガラス基板2、3間に液晶(図示せ
ず)が封入され、両ガラス基板2、3の各外面に偏光板
4、5が貼り付けられたものからなっている。
【0003】液晶表示パネル1の裏面側にはエッジライ
ト方式のバックライト11が配置されている。バックラ
イト11は、液晶表示パネル1の裏面側に配置された導
光板12を備えている。導光板12は、平面形状が方形
状であって、所定の一端面(図5では右端面)を入射面
13とされ、表面を出射面14とされた構造となってい
る。導光板12の裏面及び残りの3つの端面には反射シ
ート15が貼り付けられている。導光板12の入射面1
3に対向する位置には発光ダイオード等からなる光源1
6が配置されている。
【0004】そして、光源16から出た光は、導光板1
2の入射面13に入射され、反射シート15によって反
射されつつ導光板12の内部に拡散し、出射面14から
平面的に均一な光となって出射される。この出射光は液
晶表示パネル1の裏面に入射され、液晶表示パネル1の
表示駆動に応じた画像光が液晶表示パネル1の表面から
出射される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
液晶表示モジュールでは、液晶表示パネル1の偏光板
4、5やバックライト11の導光板12等が板状樹脂に
よって形成されているため、それらの外面に、製造工程
において摩擦等により静電荷が発生し易くまた発生した
静電荷が蓄積され易い。バックライト11を液晶表示モ
ジュールに組み込んだ後において、モジュールの外側か
ら、液晶表示パネル1の表面側の偏光板4の外面に蓄積
された静電荷は容易に除去することができるが、液晶表
示パネル1とバックライト11との間における裏面側の
偏光板5や導光板12の出射面14等に蓄積された静電
荷は除去し難い。液晶表示パネル1とバックライト11
との間等に静電荷が蓄積されていると、この静電荷の蓄
積に起因して、液晶表示パネル1の表示駆動時に液晶表
示モジュールから高周波音が発生する。この高周波音
は、液晶表示パネルを駆動するために印加した電圧によ
り形成される電界と蓄積された静電荷との作用により液
晶表示モジュール内の何れかの部材が振動することによ
り生じるものと推測される。この高周波音は微弱ではあ
るが、このような液晶表示モジュールを携帯電話に搭載
した場合、ユーザーが携帯電話を使用するとき、液晶表
示モジュールが耳の近くに位置することになるため、そ
の高周波音が耳ざわりになるという問題があった。特に
最近の携帯電話では、液晶表示パネルがカラー化により
ドット数が多くなったことと画面サイズが大きくなった
ために高電圧によるハイデューティ駆動が必要となり、
上記の高周波音が相当に大きくなり耳ざわりの程度が増
すという問題があった。この発明の課題は、液晶表示パ
ネルの表示駆動時における静電荷の蓄積に起因する高周
波音の発生を確実に防止することができる液晶表示モジ
ュールを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の液晶表示モジ
ュールは、請求項1に記載のように、液晶表示パネルの
裏面側にバックライトが設けられた液晶表示モジュール
において、前記液晶表示パネルと前記バックライトとの
間に静電気を発生させる電荷が蓄積するのを防止する静
電荷蓄積防止手段を有していることを特徴とするもので
ある。そして、この発明によれば、液晶表示パネルとバ
ックライトとの間に静電荷が蓄積するのを防止する静電
荷蓄積防止手段を備えているので、液晶表示パネルとバ
ックライトとの間に静電荷が蓄積されるのを防止するこ
とができ、したがって液晶表示パネルの表示駆動時にお
ける静電荷の蓄積に起因する高周波音の発生を防止する
ことができる。この場合、請求項2に記載の如く、前記
静電荷蓄積防止手段は、前記液晶表示パネルと前記バッ
クライトとの間に配置され、且つ、前記バックライトの
前記液晶表示パネルと対向する側とは反対側の裏面側ま
で延在された透明導電シートを備えていることが好まし
い。また、請求項3に記載の如く、前記バックライトは
前記液晶表示パネルに対向する側とは反対側に出射しよ
うとする光を前記液晶表示パネル側に反射させる金属製
反射板を備え、前記静電荷蓄積防止手段は前記液晶表示
パネルと前記バックライトとの間に配置された透明導電
シートを備え、該透明導電シートは前記バックライトの
金属製反射板に導電接続されていることが好ましい。ま
た、請求項4に記載の如く、前記静電荷蓄積防止手段は
前記液晶表示パネルと前記バックライトとの間に配置さ
れた透明帯電防止シートを備えていることが好ましい。
さらに、請求項5に記載の如く、前記バックライトとし
て導光板を備えたエッジライト方式のものを用いるよう
にしてもよい。他の発明としての液晶表示モジュール
は、請求項6に記載のように、液晶表示パネルの裏面側
にバックライトが設けられた液晶表示モジュールにおい
て、前記バックライトは導光板を備えたエッジライト方
式であり、前記導光板に光拡散効果を備える導電粒子が
含有されていることを特徴とするものである。そして、
この発明によれば、エッジライト方式のバックライトの
導光板に光拡散効果を備える導電粒子を含有させている
ので、導光板自体に導電粒子による光拡散効果及び帯電
防止効果を兼ね備えさせることができる。これにより、
導光板表面に静電荷が蓄積するのを防止することができ
るから液晶表示パネルの表示駆動時に静電荷の蓄積に起
因する高周波音の発生を防止するとともに、視認性の良
好な表示が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1実施形態と
しての液晶表示モジュールを示した縦断面図である。こ
の液晶表示モジュールは、液晶表示パネル21を備えて
いる。液晶表示パネル21は、2枚のガラス基板22、
23がほぼ方形枠状のシール材(図示せず)を介して貼
り合わされ、シール材の内側における両ガラス基板2
2、23間に液晶(図示せず)が封入され、両ガラス基
板22、23の各外面に偏光板24、25が貼り付けら
れたものからなっている。
【0008】液晶表示パネル21の裏面側(反表示面)
にはエッジライト方式のバックライト31が配置されて
いる。このバックライト31と上記液晶表示パネル21
とは、図示されていないケース内の所定のスペースに配
置されることにより、1個の液晶表示モジュールとな
る。バックライト31は、液晶表示パネル21の裏面側
基板23に沿って略対向させて配置された導光板32を
備えている。導光板32は、平面形状が方形状であっ
て、所定の一端面(図1では右端面)を入射面33とさ
れ、液晶表示パネル21に対向させる表面を出射面34
とされた構造となっている。導光板32の裏面及び残り
の3つの端面には反射シート35が貼り付けられてい
る。導光板32の入射面33に対向する位置には発光ダ
イオード等からなる光源36が配置されている。
【0009】そして、バックライト31の略全外表面を
包み込むように、透明導電シート37が被着されてい
る。即ち、導光板32の出射面34から光源36のケー
ス外面を経て反射シート35の外面に亘り、透明導電シ
ート37が貼り付けられている。透明導電シート37
は、透明な樹脂フィルム38の片側表面全体にITO等
からなる透明導電層39が積層されたものからなり、透
明導電層39が外側に露出するように樹脂フィルム38
側をバックライト31の上記外表面に貼り付けられてい
る。なお、透明導電シート37は樹脂フィルム38の両
端部のみを貼り付けるようにしてもよい。
【0010】上記のように構成された液晶表示モジュー
ルにおいては、光源36から出た光が、導光板32の入
射面33に入射され、反射シート35によって反射され
つつ導光板32の出射面34から透明導電シート37を
透過して平面的に出射される。この出射光は液晶表示パ
ネル21の裏面に入射され、液晶表示パネル21の表示
駆動に応じた画像光が液晶表示パネル21の表面から出
射される。
【0011】ところで、この液晶表示モジュールでは、
透明導電シート37を液晶表示パネル21とバックライ
ト31との間に配置するとともにバックライト31の裏
面側まで延在させているので、例えば液晶表示パネル2
1の裏面側偏光板25の外表面等に静電荷が発生して
も、その静電荷の大略を透明導電シート37全体に分散
させて除電することができ、さらに、バックライト31
の裏面側に延在させた透明導電シート37の外側の透明
導電層39面に除電ブロワー(図示せず)でプラスイオ
ン及びマイナスイオンを含む空気等の気体を吹き付けて
発生電荷を中和することにより、発生した静電荷を蓄積
させることなく透明導電シート37を介して迅速且つ確
実に除去できる。
【0012】そして、上述のように透明導電シート37
を設けた液晶表示モジュールにおいては、導光板32の
出射面34における帯電自体が防止されると共に液晶表
示パネル21とバックライト31の電位がほぼ同電位に
保持される。この結果、液晶表示パネル21とバックラ
イト31との間での静電荷の蓄積を防止することがで
き、したがって液晶表示パネル21の表示駆動時に静電
荷の蓄積に起因する液晶表示モジュールからの高周波音
の発生を確実に防止することができる。これにより、こ
の液晶表示モジュールを携帯電話の表示装置として用い
ても、使用時に耳ざわりな高周波音が生じることはな
く、液晶表示モジュールとしての商品品質が格段に向上
する。
【0013】なお、上記実施形態では、透明導電シート
37をバックライト31の裏面側まで延在させた場合に
ついて説明したが、これに限定されるものではない。例
えば、図2に示すこの発明の第2実施形態のように、導
光板32の出射面34から光源36の表面と図2の右側
面に亘って透明導電シート37を貼り付け、光源36の
図2の右側面に貼り付けられた透明導電シート37の外
面に、導光板32の裏面から光源36の右側面に亘って
被設してある金属板金製の反射板35´の一端部を板金
自体の弾性により圧接させて導電接続するようにしても
よい。この場合も、除電ブロワーにより反射板35´の
外面にイオン風を吹き付けることにより、液晶表示パネ
ル21とバックライト31間において帯電した静電荷を
速やかに除電できる。
【0014】また、図1に示す場合において、透明導電
シート37の透明導電層39を液晶表示モジュールの接
地電位部(図示せず)に導電接続するようにしてもよ
く、また、図2に示す場合において、反射板35´を液
晶表示モジュールの接地電位部に導電接続するようにし
てもよい。このようにした場合には、除電ブロワーを用
いることなく、液晶表示パネル21とバックライト31
との間における透明導電シート37の透明導電層39の
外面に蓄積された静電荷をモジュール化直後は勿論のこ
と製品出荷後においても速やかに除去することができ
る。なお、透明導電シート37は、その樹脂フィルム3
8を薄く形成すれば、透明導電層39側を内側にしてバ
ックライト31を包む構成としてもよい。
【0015】さらに、上記各実施形態では、透明導電シ
ート37を用いた場合について説明したが、これに限定
されるものではない。例えば、図3に示すこの発明の第
3実施形態のように、導光板32の出射面34及び光源
36のケース外面に透明帯電防止シート41を貼り付け
るようにしてもよい。透明帯電防止シート41は、透明
な樹脂フィルム42の表面全体にイオン伝導性物質と樹
脂成分とからなる帯電防止層43が積層されたものから
なっている。このようにした場合には、帯電防止シート
41により、導光板32の出射面34及び光源36のケ
ース外面での静電荷の発生を防止することができる。
【0016】また、図4に示すこの発明の第4実施形態
のように、導光板51を、ポリカーボネートやアクリル
樹脂等の透明な樹脂52中に光拡散効果を備えるアルミ
ニウムや銀等の低抵抗金属からなる導電粒子53を2〜
10wt%程度含有させたものによって形成するように
してもよい。このようにした場合には、導光板32自体
に導電粒子による光拡散効果及び帯電防止効果を兼ね備
えさせることができる。これにより、導光板51の表面
に静電荷が発生するのを防止することができるから液晶
表示パネル21の表示駆動時に静電荷の蓄積に起因する
高周波音の発生が防止されるとともに、視認性の良好な
表示を得ることができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、液晶表示パネルとバックライトとの間に
静電荷が蓄積するのを防止する静電荷蓄積防止手段を備
えているので、液晶表示パネルとバックライトとの間に
静電荷が発生し蓄積されるのを防止することができ、し
たがって液晶表示パネルの表示駆動時に静電荷の蓄積に
起因する高周波音の発生を防止することができる。ま
た、請求項6に記載の発明によれば、エッジライト方式
のバックライトの導光板に光拡散効果を備える導電粒子
を含有させているので、導光板自体に導電粒子による光
拡散効果及び帯電防止効果を兼ね備えさせることができ
る。これにより、導光板表面に静電荷が蓄積するのを防
止することができるから液晶表示パネルの表示駆動時に
静電荷の蓄積に起因する高周波音の発生が防止されると
ともに、視認性の良好な表示を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態としての液晶表示モジ
ュールの要部の縦断側面図。
【図2】この発明の第2実施形態としての液晶表示モジ
ュールの要部の縦断側面図。
【図3】この発明の第3実施形態としての液晶表示モジ
ュールの要部の縦断側面図。
【図4】この発明の第4実施形態としての液晶表示モジ
ュールの要部の縦断側面図。
【図5】従来の液晶表示モジュールの一例の一部の縦断
側面図。
【符号の説明】
21 液晶表示パネル 22、23 ガラス基板 24、25 偏光板 31 バックライト 32 導光板 35 反射シート 35´ 反射板 36 光源 37 透明導電シート 41 透明帯電防止シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H091 FA23Z FA45Z LA07 5G435 AA16 BB12 BB15 FF08 GG32 HH12 LL07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶表示パネルの裏面側にバックライト
    が設けられた液晶表示モジュールにおいて、前記液晶表
    示パネルと前記バックライトとの間に静電気を発生させ
    る電荷が蓄積するのを防止する静電荷蓄積防止手段を有
    していることを特徴とする液晶表示モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、前記静
    電荷蓄積防止手段は、前記液晶表示パネルと前記バック
    ライトとの間に配置され、且つ、前記バックライトの前
    記液晶表示パネルと対向する側とは反対側の裏面側まで
    延在された透明導電シートを備えていることを特徴とす
    る液晶表示モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の発明において、前記バ
    ックライトは前記液晶表示パネルに対向する側とは反対
    側に出射しようとする光を前記液晶表示パネル側に反射
    させる金属製反射板を備え、前記静電荷蓄積防止手段は
    前記液晶表示パネルと前記バックライトとの間に配置さ
    れた透明導電シートを備え、該透明導電シートは前記バ
    ックライトの金属製反射板に導電接続されていることを
    特徴とする液晶表示モジュール。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の発明において、前記静
    電荷蓄積防止手段は前記液晶表示パネルと前記バックラ
    イトとの間に配置された透明帯電防止シートを備えてい
    ることを特徴とする液晶表示モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の発明に
    おいて、前記バックライトは導光板を備えたエッジライ
    ト方式であることを特徴とする液晶表示モジュール。
  6. 【請求項6】 液晶表示パネルの裏面側にバックライト
    が設けられた液晶表示モジュールにおいて、前記バック
    ライトは導光板を備えたエッジライト方式であり、前記
    導光板に光拡散効果を備える導電粒子が含有されている
    ことを特徴とする液晶表示モジュール。
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