JP2003003607A - 逆止弁および鉄筋連結装置 - Google Patents

逆止弁および鉄筋連結装置

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JP2003003607A
JP2003003607A JP2001189771A JP2001189771A JP2003003607A JP 2003003607 A JP2003003607 A JP 2003003607A JP 2001189771 A JP2001189771 A JP 2001189771A JP 2001189771 A JP2001189771 A JP 2001189771A JP 2003003607 A JP2003003607 A JP 2003003607A
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flap
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Takayuki Nihei
隆行 仁平
Hideo Yoshino
秀夫 吉野
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Tokyo Tekko Co Ltd
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Tokyo Tekko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 鉄筋連結装置において、グラウト材を作業性良く円滑に
注入でき、グラウト材の逆流を確実に阻止できるように
する。 【課題】 【解決手段】 スリーブ10は、ねじ連結部11と筒部
12とを備えている。ねじ連結部11にはねじ鉄筋の端
部が連結され、筒部12には硬化したグラウト材によっ
て異形鉄筋の端部が連結される。筒部12の注入口12
aには逆止弁20が装着される。この逆止弁20は、弾
性樹脂の一体成形品からなり、筒状の本体部21と、本
体部21の下流端に設けられた桟部23と、桟部23に
支持されたフラップ24を備えている。桟部23は一直
線状をなして本体部21に掛け渡されている。フラップ
24の周縁部は自由となっており、グラウト材の注入の
際に弾性変形してグラウト材の流通を許容する。グラウ
ト材の注入が終了した時には、フラップ24の周縁部が
本体部21の上流側の端面21aに当たり、逆流を阻止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆止弁およびこの
逆止弁を用いてグラウト材を充填する鉄筋連結装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】2本の鉄筋の端部をグラウト材を用いて
連結する装置は公知である。この装置は、スリーブを備
えている。このスリーブは、軸線方向の全長にわたって
筒部をなすタイプと、一方側がねじ連結部をなし他方側
が筒部をなすタイプがある。前者のタイプでは、2本の
異形鉄筋の端部をスリーブの両端開口から挿入し、筒部
の周壁に形成された注入口からグラウト材を注入し、筒
部に充填されたグラウト材の硬化により2本の異形鉄筋
をスリーブを介して連結する。後者のタイプでは、ねじ
連結部にねじ鉄筋の端部を螺合により連結する一方、筒
部の開口に異形鉄筋の端部を挿入し、筒部の周壁に形成
された注入口からグラウト材を注入し、筒部に充填され
たグラウト材の硬化により異形鉄筋を筒部に連結する。
【0003】従来では、上記グラウト材の注入を、注入
ノズルを注入口に差し込んで行い、その終了時に注入ノ
ズルを抜いて栓をしていた。しかし、注入ノズルを抜い
て栓をする間にグラウト材の漏出が避けられなかった。
【0004】そこで、グラウト材注入のために弁を用い
た装置が開発されている。特開平11−343703号
公報に開示された装置では、スリーブの注入口に弁を直
接装着しており、特開平9−268705号公報に開示
された装置では、注入口に硬性管を介して弁を装着して
いる。この弁は、注入口または硬性管の端部に装着され
る円筒形状の本体部と、この本体部の流路を塞ぐ弾性変
形可能なフラップとを有している。このフラップは周縁
部が本体部に固定され、中心から放射状に延びる切り込
みにより多数の扇形部に分割されている。注入ノズルを
このフラップに差し込むと、フラップの多数の扇形部が
その周縁部を中心に弾性変形される。この状態でグラウ
ト材の注入を行い、注入終了後に注入ノズルを弁から引
き抜くと、フラップは元の状態に戻り、全ての扇形部が
同一平面状になって流路を塞ぐ。これにより、グラウト
材の逆流を阻止するのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構成では、グラウ
ト材の逆流阻止がフラップの強度に依存するので、フラ
ップの材質や厚さによっては逆流阻止を確実に行えない
ことがあった。また、フラップに逆流阻止に必要な強度
を与えた場合、流路を明けるために、注入ノズルを差し
込んでフラップを強制的に弾性変形させなければなら
ず、注入作業に手間取る不都合があった。
【0006】本発明の目的は、グラウト材の注入作業が
容易でしかも注入作業終了後に逆流を確実に防止できる
鉄筋連結装置を提供することにある。また、鉄筋連結装
置のみならず、他の用途においても流体の流れが円滑で
しかも逆流を確実に阻止できる逆止弁を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第1態様は、流路を有する本体部と、この
本体部に支持され本体部の流路を横切るように配置され
た桟部と、この桟部に支持され上記流路を塞ぐようにし
て配置された弾性変形可能なフラップとを備え、上記フ
ラップの周縁部が自由であり、上記本体部には、フラッ
プの上流側でフラップの周縁部に近接して対峙するほぼ
環状の受面が形成されていることを特徴とする逆止弁で
ある。
【0008】本発明の第2態様は、第1態様の逆止弁に
おいて、上記桟部が直線状に延び上記流路を半分に分け
るようにして上記本体部に掛け渡され、上記フラップ
は、このフラップを半分に分ける直線状の連結部を有
し、この連結部が上記桟部のほぼ全長にわたって固定さ
れていることを特徴とする。本発明の第3態様は、第1
態様の逆止弁において、上記桟部が3本以上形成され、
これら桟部の一端部が流路の中心で連結され、これら桟
部は等間隔をなすとともに本体部に向かって径方向,外
方向に放射状に延びており、上記フラップはその中心部
が連結部として提供され、このフラップの連結部が上記
桟部同士の連結部に固定され、さらにフラップは、上記
桟部に沿って切り込みが形成されることにより複数の扇
形部に分割されており、この扇形部の両側縁が上記桟部
に対峙していることを特徴とする。
【0009】本発明の第4態様は、第1〜第3態様の逆
止弁において、上記桟部が上記本体部の下流端に位置
し、上記フラップが上記桟部の下流側に支持され、上記
フラップに対峙する上記受面が上記本体部の上流側端面
に形成されていることを特徴とする。本発明の第5態様
は、第1〜第4態様の逆止弁において、上記本体部,桟
部,フラップが弾性樹脂で一体に成形されていることを
特徴とする。本発明の第6態様は、第5態様の逆止弁に
おいて、上記本体部の外周には抜け止め防止用の小さな
突起が形成されていることを特徴とする。
【0010】本発明の鉄筋連結装置は、2本の鉄筋の端
部を連結する装置であって、スリーブを備え、このスリ
ーブは軸線方向の少なくとも一方側が鉄筋端部をグラウ
ト材を介して連結する筒部となっており、この筒部の周
壁に注入口が形成され、この注入口に上記逆止弁の本体
部が直接挿入されることを特徴とする。本発明の鉄筋連
結装置の他の態様は、2本の鉄筋の端部を連結する装置
であって、スリーブを備え、このスリーブは軸線方向の
少なくとも一方側が鉄筋端部をグラウト材を介して連結
する筒部となっており、この筒部の周壁に注入口が形成
され、この注入口にフレキシブル管の一端が連結され、
このフレキシブル管の他端に上記逆止弁の本体部が挿入
されることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態をな
す鉄筋連結装置について、図1〜図3を参照しながら説
明する。本実施形態の鉄筋連結装置は、ねじフシ1aを
有するねじ鉄筋1と、縦リブ2aと横リブ2bとを有す
る異形鉄筋2とを、垂直に一直線をなして連結するため
のものであり、スリーブ10と、逆止弁20と、キャッ
プ30と、モルタルやエポキシ樹脂等からなるグラウト
材40と、ロックナット50とで構成されている。
【0012】スリーブ10は、内周に雌ねじを形成して
なるねじ連結部11と、このねじ連結部11と同軸をな
して設けられた筒部12とを有している。ねじ連結部1
1には、ねじ鉄筋1の端部がねじ込まれており、さらに
ねじ鉄筋1に予め螺合されていたロックナット50をね
じ連結部11の端面に締め付けることにより、スリーブ
10とねじ鉄筋1の連結がなされている。他方、筒部1
2には異形鉄筋2の端部が挿入されており、この筒部1
2に充填され硬化されたグラウト材40により、スリー
ブ10と異形鉄筋2との連結がなされている。その結
果、ねじ鉄筋1と異形鉄筋2がスリーブ10を介して連
結されている。本実施形態では、ねじ鉄筋1が下側で異
形鉄筋2が上側に位置した状態で連結がなされている。
【0013】次に、本発明の特徴部である上記グラウト
材40の充填に係わる構造について詳細に説明する。ス
リーブ10の筒部12の両端部の周壁には円形の孔12
a,12bが形成されている。一方の孔12aは、筒部
12aの奥端すなわちねじ連結部11側の端に位置して
おり、他方の孔12bは、筒部12aの開口端から若干
距離だけ離れて位置している。本実施形態では、孔12
aが下に位置していて、グラウト材40のための注入口
として提供され、ここに逆止弁20が装着される。孔1
2bはキャップ30で塞がれる。スリーブ10には、孔
12a,12bに対応して、径方向,外方向に突出する
凸部12c,12dがそれぞれ形成され、この凸部12
c、12dの平坦な端面に孔12a,12bが開口して
いる。
【0014】上記逆止弁20は、図3に最も良く示すよ
うに、本体部21と鍔部22と桟部23とフラップ24
とを主たる構成として有し、合成ゴムEPDM等の弾性
樹脂により一体成形されている。本体部21は円筒形状
をなし、その内部空間が流路25として提供される。本
体部21の外周面には、本体部21の中心軸方向に延び
る抜け止め用の小さな突起26が、等間隔をなして複数
例えば4つ形成されている。上記鍔部22は、円形をな
し、上記本体部21の上流端に形成され、径方向,外方
向に突出している。この鍔部22の下流側の面は平坦を
なし、上流側は凹んでおり、同心円の複数の平坦面を有
して段をなす受部22aとなっている。
【0015】上記桟部23は、流路25の下流端に位置
し、本体部21の中心軸(流路25の中心)を通りこの
中心軸と直交して一直線上に延び、その両端が本体部2
1の内周面に連なっている。桟部23の上流側は、本体
部21の中心軸に対して傾斜する一対の傾斜面を有して
断面三角形をなし、流路25でのグラウト材40の流れ
を円滑に行うようになっている。
【0016】上記桟部23の下流側は、本体部21の下
流側の平坦な端面21a(受面)より若干量突出してお
り、ここに上記フラップ24が連結されている。詳述す
ると、フラップ24は、円形をなして薄く形成されてお
り、その中心を通る一直線状の部位が連結部24aとな
って上記桟部23に連なっている。フラップ24の周縁
部は、上記連結部24aの近傍部を除いて自由であり、
本体部21の端面21aから若干距離離れて対峙してい
る。なお、フラップ24の周縁部は、本体部21の端面
21aに接していても作用上問題ないが、本実施形態で
は一体成形の都合上、若干の隙間が形成されている。
【0017】次に、上記構成をなす装置による鉄筋1,
2の連結作業について、説明する。図1、図2に示すよ
うに、スリーブ10のねじ連結部11にねじ鉄筋1の端
部を連結し、筒部12に異形鉄筋2の端部を連結した状
態で、孔12aに逆止弁20の本体部21を差し込む。
この際、逆止弁20の本体部21の外径が孔12aの内
径とほぼ等しいので、上記4つの突起26が弾性圧縮さ
れ、これら突起26の弾発力により、本体部21が孔1
2aから抜けるのを阻止される。この差し込み状態で、
鍔部22の下流側の面は、スリーブ10の凸部12cの
端面に面接触している。
【0018】スリーブ10の他方の孔12bはキャップ
30を差し込むことにより塞がれる。このキャップ30
は、逆止弁20と同様に弾性樹脂の成形品であり、外形
状がほぼ等しく、本体部31と鍔部32とを有している
が、逆止弁20の桟部23,フラップ24,流路25は
無い。ただし、本体部31には逆止弁20の突起26と
同様の突起が形成され、孔12bからの抜け止めがなさ
れている。
【0019】上記のように逆止弁20,キャップ30を
スリーブ10に装着した状態で、図2に示すように注入
ノズル60の先端を逆止弁20の上流端にあてがい、注
入ノズル60からグラウト材40を注入する。なお、注
入ノズル60の先端面形状は、鍔部22の上流側の受部
22aの段差をなす面形状に合致しており、注入ノズル
60を鍔部22に押し付けることにより、両者の間のシ
ール性は良好なものとなる。
【0020】注入ノズル60からグラウト材40が注入
されると、流路25を流れるグラウト材40の注入圧力
によりフラップ24が弾性変形し、グラウト材40が本
体部21とフラップ24との間を通って、スリーブ10
の筒部12の内部空間へと入り込む。グラウト材40が
筒部12の内部空間を満たすと、筒部12の上端開口か
ら溢れる。この際、孔12bはキャップ30で塞がれて
いるので、ここからグラウト材40が漏れ出ることはな
い。施工者はグラウト材40が筒部12の上端開口から
溢れるのを確認してグラウト注入作業を終了し、注入ノ
ズル60を逆止弁20から離す。
【0021】上記グラウト材40の注入の際の逆止弁2
0の作用を詳述する。上述したように、フラップ24の
周縁部の大部分は自由で本体部21に拘束されていない
ので、中心を通る一直線状の連結部24aを挟んだ2つ
の半円部が弾性変形し、フラップ24の周縁部と本体部
21との間隙を大きくすることができ、グラウト材40
の注入を良好に行うことができる。また、桟部23は一
直線にのみ配置され、流路25の断面積を大きく減じる
ことがないので、流通抵抗が少なくて済み、この点から
もグラウト材40の注入を良好に行うことができる。
【0022】上記グラウト材40の注入後、逆止弁20
はグラウト材40の重力により逆流方向の圧力を受ける
が、上記フラップ24の周縁部が本体部21の端面21
aに当たることにより、流路25を遮断し、グラウト材
40の逆流を阻止することができる。このように逆流防
止はフラップ24の強度に大きく依存しないので、フラ
ップ24の剛性を大きくせずに済む。そのため、従来の
ように注入ノズルでフラップ24を押し開ける必要がな
く、グラウト材40の注入圧力で開くようにすることが
できので、注入作業が容易となる。
【0023】上記のようにしてグラウト材40がスリー
ブ10の筒部12内に充填され、時間経過に伴って硬化
することにより、筒部12と異形鉄筋2がグラウト材4
0を介して連結され、ひいてはねじ鉄筋1と異形鉄筋2
がスリーブ10を介して連結される。
【0024】次に、図4を参照しながら、本発明の第2
実施形態をなす鉄筋連結装置について説明する。本実施
形態の装置は、ねじ鉄筋1を上に異形鉄筋2を下にして
両者を垂直に連結するものであり、第1実施形態と同一
構成のスリーブ10、逆止弁20を用いるとともに、グ
ラウト材40,ロックナット50を用いるが、第1実施
形態のキャップ30は用いない。その代わりに、ゴムや
スポンジ等からなる環状の弾性シール材70を用いる。
また、スリーブ10が第1実施形態とは上下逆に配置さ
れている。
【0025】本実施形態では、異形鉄筋2に予め弾性シ
ール材70を装着しておく。この異形鉄筋2の端部をス
リーブ10の筒部12に挿入させた状態で、弾性シール
材70を筒部12の下端面に当て、粘着テープ75で弾
性シール材70を筒部12に固定する。これにより、筒
部12の下端開口を塞ぐ。
【0026】本実施形態では、筒部12の開口端側の孔
12bが注入口として提供され、ここに逆止弁20が装
着され、奥側の孔12aは開放されている。この状態で
第1実施形態と同様に注入ノズルから逆止弁20を介し
てグラウト材40が注入される。グラウト材40が筒部
12に満たされると孔12aから溢れるので、施工者は
これを確認してグラウト材40の注入を終える。
【0027】次に、図5を参照しながら、本発明の第3
実施形態をなす鉄筋連結装置について説明する。本実施
形態では、スリーブ10の注入口としての孔12aに逆
止弁20が直接装着されず、ゴムホースやビニルホース
等からなるフレキシブル管80を介して装着される。す
なわち、孔12aに塩化ビニル樹脂等の硬性樹脂からな
る連結管85が挿入固定され、この連結管85にフレキ
シブル管80の一端部が連結され、このフレキシブル管
80の他端部に、逆止弁20の本体部21が挿入されて
いる。逆止弁20の構造は前述の実施形態とほぼ同じで
あるからその詳細な説明を省略する。
【0028】本実施形態は、ねじ鉄筋,異形鉄筋をスリ
ーブ10とともにコンクリート打設用の型枠で囲う場合
に適している。すなわち、スリーブ10の孔12aから
延びたフレキシブル管80を型枠の注入部に貫通させ、
この型枠の注入部またはそれより外側に逆止弁20を位
置させる。そして、型枠の外側から注入ノズルを逆止弁
20にあてがってグラウト材を注入すると、グラウト材
は逆止弁20,フレキシブル管80,連結管85,孔1
2aを経て筒部12の内部空間に充填される。他の作用
は第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
【0029】上記のようにフレキシブル管80を用いる
ことにより、型枠の外で注入ノズルを用いることがで
き、作業性が良い。また、型枠注入部とスリーブ10の
孔12aとの厳密な位置合わせが無くても、両者をフレ
キシブル管80を介して連絡することができる。なお、
型枠で鉄筋およびスリーブ10を囲わず鉄筋連結後にコ
ンクリートを打設しない場合であっても、フレキシブル
管80を用いることにより、注入ノズルの注入角度を、
注入し易い角度に選択することができる。
【0030】更なる他の実施形態として、図1に示す異
形鉄筋2同士を垂直状態で連結する装置(図示しない)
もある。この装置では、スリーブは全長にわたってほぼ
同一断面の筒部をなし、その両端開口から異形鉄筋が挿
入される。スリーブの下端開口は、図4の実施形態と同
様にして、弾性シール材70により塞がれる。スリーブ
の上端開口はその内周と異形鉄筋の外周との間に介在さ
れた環状のシール材により塞がれる。下端開口と上端開
口の近傍に孔が形成され、下側の孔には図4に示すよう
に直接にまたは図5に示すようにフレキシブル管を介し
て逆止弁が装着される。上側の孔はグラウトの漏れ出し
確認に用いられる。上述した全ての実施形態として、ね
じ鉄筋を異形鉄筋として、グラウト材によりスリーブの
筒部に固定してもよい。
【0031】次に、図6を参照しながら、図1〜図5の
実施形態に用いることができる逆止弁の他の態様を説明
する。本態様の逆止弁20Aは、弾性樹脂の一体成形品
であり、流路25を有する本体部21,鍔部22,突起
26については、前述の逆止弁20と同様であるから説
明を省略する。本実施形態では、3つ以上例えば4つの
桟部23Aが、流路25を横切るようにして設けられて
いる。これら桟部23Aは一端部が本体部21の中心軸
(流路25の中心)において連結され、径方向,外方向
に放射状に延びるとともに等しい間隔をなしており、全
体形状が十字をなしている。また、円形のフラップ24
Aがその中央部24b(連結部)だけで桟部23Aの連
結部に一体に連なっている。さらに、フラップ24Aに
は、桟部23Aに対応して周縁から中心に向かって放射
状に4つの切り込み24xが形成されており、フラップ
24Aは4つの扇形部に分割されている。この切り込み
24xは桟部23Aの幅方向中央に位置している。扇形
部の周縁部は本体部21の下流側端面21aに対峙して
いる。
【0032】本態様によれば、グラウト材の注入時に、
フラップ24Aの4つの扇形部が弾性変形し、その周縁
部が本体部21から大きく離れる。注入終了後に、グラ
ウトの重力によりフラップ24Aに逆方向の圧力が付与
された時には、フラップ24Aの扇形部の各々の周縁部
が本体部21の端面21aに当たり、扇形部の両縁部が
桟部23Aの下流側の平坦面に当たることにより、グラ
ウト材の逆流を阻止する。本実施形態では、フラップ2
4Aが、周縁部が自由な4つの扇型部を有していて弾性
変形が容易であり、また桟23Aが逆流防止の役割をも
担う。
【0033】本発明の逆止弁20,20Aは、鉄筋連結
装置におけるグラウト注入のためだけではなく、他のあ
らゆる用途に用いることができる。図3の逆止弁20に
おいて、桟23と交差する補助用の桟部を設けてもよ
い。この場合、フラップ24は桟23にのみ連結され、
補助用の桟部は逆流圧力を受けた時にフラップ24を支
える。特許請求の範囲の受面は、多角形の環状をなして
いてもよいし、桟部の延長部等により、一部途切れてい
てもよい。逆止弁を構成する弾性樹脂は、弾性プラスチ
ック,スポンジ等であってもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の第1態様の
逆止弁によれば、流体の圧力によりフラップが弾性変形
して流体を良好に流すことができ、本体部の環状の受面
がフラップの周縁部を受けることにより、逆流を確実に
阻止することができる。本発明の第2態様によれば、フ
ラップの一直線状をなす連結部が桟部に連結された構造
であるので、フラップの各半分が安定した姿勢で弾性変
形することができ流体の流れを一層良好にすることがで
きる。また、流体圧力が無くなった時に確実に弾性復帰
して逆流の阻止を一層確実なものとすることができる。
本発明の第3態様によれば、フラップの3つ以上の扇形
部が周縁部を自由にした状態で支持されるので弾性変形
し易く、流体を良好に流すことができる。また、桟部が
扇形部の両側縁を支えるので逆流を確実に阻止すること
ができる。本発明の第4態様によれば、桟部,フラップ
を弁本体の下流端に配置したので、その構成が簡略化さ
れ、また上流端に注入ノズルをあてがうことも可能とな
る。本発明の第5態様によれば、弾性樹脂により一体に
形成されているので、製造コストが安価であり、また各
構成要素の連結が確実なものとなる。本発明の第6態様
によれば、突起の弾発力により逆止弁の抜け止めを行う
ことができる。本発明の鉄筋連結装置によれば、注入ノ
ズルを逆止弁の上流端に連ねてグラウト材の注入を行う
ことができ、注入ノズルでフラップを押し開く必要がな
いので、作業性が向上する。また、グラウト材の注入も
良好に行うことができ、逆流を確実に防止できる。上記
逆止弁をスリーブの注入口に直接装着する場合には、構
成を簡略化することができる。また、逆止弁をフレキシ
ブル管を介してスリーブの注入口に装着する場合には、
型枠外から注入作業を行うことができたり、注入角度を
自由に選択できる等の利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態をなす鉄筋連結装置の全
体を示す縦断面図である。
【図2】同鉄筋連結装置において逆止弁およびその近傍
部を拡大して示す縦断面図である。
【図3】(A)は同逆止弁を下流側から見た図、(B)
は同逆止弁の縦断面図、(C)は同逆止弁を上流側から
見た図である。
【図4】本発明の第2実施形態をなす鉄筋連結装置の全
体を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態をなす鉄筋連結装置の要
部を拡大して示す縦断面図である。
【図6】異なる態様をなす逆止弁を示すもので、(A)
は同逆止弁を下流側から見た図、(B)は同逆止弁の縦
断面図、(C)は同逆止弁を上流側から見た図である。
【符号の説明】
1 ねじ鉄筋 2 異形鉄筋 10 スリーブ 12 筒部 12a,12b 孔(注入口) 20,20A 逆止弁 21 本体部 21a 本体部の端面(受面) 23,23A 桟部 24,24A フラップ 24a 連結部 24b 連結部 24x 切り込み 25 流路 26 突起 40 グラウト材 80 フレキシブル管

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流路を有する本体部と、この本体部に支持
    され本体部の流路を横切るように配置された桟部と、こ
    の桟部に支持され上記流路を塞ぐようにして配置された
    弾性変形可能なフラップとを備え、上記フラップの周縁
    部が自由であり、上記本体部には、フラップの上流側で
    フラップの周縁部に近接して対峙するほぼ環状の受面が
    形成されていることを特徴とする逆止弁。
  2. 【請求項2】上記桟部が直線状に延び上記流路を半分に
    分けるようにして上記本体部に掛け渡され、上記フラッ
    プは、このフラップを半分に分ける直線状の連結部を有
    し、この連結部が上記桟部のほぼ全長にわたって固定さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の逆止弁。
  3. 【請求項3】上記桟部が3本以上形成され、これら桟部
    の一端部が流路の中心で連結され、これら桟部は等間隔
    をなすとともに本体部に向かって径方向,外方向に放射
    状に延びており、上記フラップはその中心部が連結部と
    して提供され、このフラップの連結部が上記桟部同士の
    連結部に固定され、さらにフラップは、上記桟部に沿っ
    て切り込みが形成されることにより複数の扇形部に分割
    されており、この扇形部の両側縁が上記桟部に対峙して
    いることを特徴とする請求項1に記載の逆止弁。
  4. 【請求項4】上記桟部が上記本体部の下流端に位置し、
    上記フラップが上記桟部の下流側に支持され、上記フラ
    ップに対峙する上記受面が上記本体部の上流側端面に形
    成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の逆止弁。
  5. 【請求項5】上記本体部,桟部,フラップが弾性樹脂で
    一体に成形されていることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の逆止弁。
  6. 【請求項6】上記本体部の外周には抜け止め防止用の小
    さな突起が形成されていることを特徴とする請求項5に
    記載の逆止弁。
  7. 【請求項7】2本の鉄筋の端部を連結する装置であっ
    て、スリーブを備え、このスリーブは軸線方向の少なく
    とも一方側が鉄筋端部をグラウト材を介して連結する筒
    部となっており、この筒部の周壁に注入口が形成され、
    この注入口に請求項1〜6のいずれかに記載の逆止弁の
    本体部が直接挿入されることを特徴とする鉄筋連結装
    置。
  8. 【請求項8】2本の鉄筋の端部を連結する装置であっ
    て、スリーブを備え、このスリーブは軸線方向の少なく
    とも一方側が鉄筋端部をグラウト材を介して連結する筒
    部となっており、この筒部の周壁に注入口が形成され、
    この注入口にフレキシブル管の一端が連結され、このフ
    レキシブル管の他端に請求項1〜6のいずれかに記載の
    逆止弁の本体部が挿入されることを特徴とする鉄筋連結
    装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016098519A (ja) * 2014-11-19 2016-05-30 Jfe条鋼株式会社 グラウト材の注入用チューブおよび注入方法
JP2017048645A (ja) * 2015-09-04 2017-03-09 日本スプライススリーブ株式会社 鉄筋継手スリーブへの充填材注入管
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