JP2003003057A - ポリエステルポリオール混合物および溶融接着剤 - Google Patents
ポリエステルポリオール混合物および溶融接着剤Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ドデカン二酸の物性を生かしつつ、容易に入手
可能なアジピン酸を併用し、経済性をもたせ、相溶性が
良好で、取り扱いの容易なポリエステルポリオール混合
物を提供する。さらに、ポリイソシアネートと反応させ
て、接着時間が調整可能な溶融接着剤を提供することを
課題とする。 【課題を解決するための手段】 (1)アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールを含むポリエステルポリオール 10〜75重量部 (2)ドデカン二酸、アジピン酸および1,6−ヘキサンジオールを含み、 ドデカン二酸とアジピン酸の使用比率が、重量部で 90:10〜10:90であるポリエステルポリオール 90〜25重量部 トータル(1)+(2) 100重量部に対し、 (3)ポリアルキレングリコール 5〜30重量部、 からなるポリエステルポリオール混合物、および、これ
らとジイソシアネートとを反応させて得られる溶融接着
剤により達成される。
可能なアジピン酸を併用し、経済性をもたせ、相溶性が
良好で、取り扱いの容易なポリエステルポリオール混合
物を提供する。さらに、ポリイソシアネートと反応させ
て、接着時間が調整可能な溶融接着剤を提供することを
課題とする。 【課題を解決するための手段】 (1)アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールを含むポリエステルポリオール 10〜75重量部 (2)ドデカン二酸、アジピン酸および1,6−ヘキサンジオールを含み、 ドデカン二酸とアジピン酸の使用比率が、重量部で 90:10〜10:90であるポリエステルポリオール 90〜25重量部 トータル(1)+(2) 100重量部に対し、 (3)ポリアルキレングリコール 5〜30重量部、 からなるポリエステルポリオール混合物、および、これ
らとジイソシアネートとを反応させて得られる溶融接着
剤により達成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドデカン二酸とア
ジピン酸および1,6−ヘキサンジオールを含むポリエ
ステルポリオールを含有するポリエステルポリオール混
合物およびこれから得られる溶融接着剤に関する。本発
明は、使用時の取り扱いの容易さと接着時間のコントロ
ールを考慮したポリエステルポリオール混合物の提供で
あり、得られる溶融接着剤は、接着時間が調整できる接
着剤として種々の用途に使用される。
ジピン酸および1,6−ヘキサンジオールを含むポリエ
ステルポリオールを含有するポリエステルポリオール混
合物およびこれから得られる溶融接着剤に関する。本発
明は、使用時の取り扱いの容易さと接着時間のコントロ
ールを考慮したポリエステルポリオール混合物の提供で
あり、得られる溶融接着剤は、接着時間が調整できる接
着剤として種々の用途に使用される。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルは産業上良く知られた化合
物であり、様々なものが使用されている。特に、ポリエ
ステルポリオールは、種々の架橋剤、例えばイソシアナ
ート化合物によって架橋、硬化させることが可能で、塗
料、接着剤、インク及びシーラントとして多用されてい
る。これらのうち、結晶性のポリエステルポリオール
は、力学的性質に優れることに加え、融点以上の温度で
は比較的低粘度の液体として扱うことができること、結
晶化温度以下に冷却すると再結晶化のため短い時間で固
化するという特性を有している。この特性ゆえ、反応性
ホットメルト接着剤やホットメルト用のインクジェット
インク等の成分としての利用が拡大している。特に、反
応性ホットメルト接着剤は、強度、接着速度に優れ、組
み立て産業におけるライン化適性が高いことに加え、脱
溶剤化、省エネルギー化が図れるという社会的要請にも
適合するため急速に伸長している。それと共に、継続作
業性の向上の要求も強く、より速い硬化速度を有する反
応性ホットメルト接着剤が求められている。この要求に
応えるため、ポリエステルポリオールの結晶化度がその
硬化速度に影響を与えることが知られ、接着、1984年、
28巻、8号、5頁やADHESIVES AGE、1987年、11月号、32
頁等に開示されている。すなわち、硬化速度の向上のた
めには結晶化度の高いポリエステルポリオールが極めて
有利なのである。これらのポリエステルポリオールの原
料としては、多価カルボン酸成分として、テレフタル
酸、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカン二酸など、ジオール成分とし
ては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールなどが知られている。これらのモノマーの組
み合わせから得られるポリエステルポリオールの内で
は、例えば、特開平2−88686号公報には、改善さ
れた硬化速度を持つ反応性ホットメルト接着剤の製造原
料としてドデカン二酸と1,6−ヘキサンジオールを用
いたもの、セバシン酸と1,6−ヘキサンジオールを用
いたものやドデカン二酸とエチレングリコールを用いた
ポリエステルポリオール等が開示されている。特に、ド
デカン二酸と1,6−ヘキサンジオールを用いたポリエ
ステルポリオールでは、硬化速度は従来にくらべ極めて
短くはなったが、ドデカン二酸が高価である為、その使
用量に限界がある。さらに、硬化速度が余りに速すぎる
と、接着操作時の作業性に支障をきたすこともあり、作
業性に適した硬化速度が要求される。また、吸湿速度が
遅く、ポリイソシアネートとの反応による接着強度を増
すために放置に時間がかかるなどの問題点も残されてい
る。
物であり、様々なものが使用されている。特に、ポリエ
ステルポリオールは、種々の架橋剤、例えばイソシアナ
ート化合物によって架橋、硬化させることが可能で、塗
料、接着剤、インク及びシーラントとして多用されてい
る。これらのうち、結晶性のポリエステルポリオール
は、力学的性質に優れることに加え、融点以上の温度で
は比較的低粘度の液体として扱うことができること、結
晶化温度以下に冷却すると再結晶化のため短い時間で固
化するという特性を有している。この特性ゆえ、反応性
ホットメルト接着剤やホットメルト用のインクジェット
インク等の成分としての利用が拡大している。特に、反
応性ホットメルト接着剤は、強度、接着速度に優れ、組
み立て産業におけるライン化適性が高いことに加え、脱
溶剤化、省エネルギー化が図れるという社会的要請にも
適合するため急速に伸長している。それと共に、継続作
業性の向上の要求も強く、より速い硬化速度を有する反
応性ホットメルト接着剤が求められている。この要求に
応えるため、ポリエステルポリオールの結晶化度がその
硬化速度に影響を与えることが知られ、接着、1984年、
28巻、8号、5頁やADHESIVES AGE、1987年、11月号、32
頁等に開示されている。すなわち、硬化速度の向上のた
めには結晶化度の高いポリエステルポリオールが極めて
有利なのである。これらのポリエステルポリオールの原
料としては、多価カルボン酸成分として、テレフタル
酸、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカン二酸など、ジオール成分とし
ては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールなどが知られている。これらのモノマーの組
み合わせから得られるポリエステルポリオールの内で
は、例えば、特開平2−88686号公報には、改善さ
れた硬化速度を持つ反応性ホットメルト接着剤の製造原
料としてドデカン二酸と1,6−ヘキサンジオールを用
いたもの、セバシン酸と1,6−ヘキサンジオールを用
いたものやドデカン二酸とエチレングリコールを用いた
ポリエステルポリオール等が開示されている。特に、ド
デカン二酸と1,6−ヘキサンジオールを用いたポリエ
ステルポリオールでは、硬化速度は従来にくらべ極めて
短くはなったが、ドデカン二酸が高価である為、その使
用量に限界がある。さらに、硬化速度が余りに速すぎる
と、接着操作時の作業性に支障をきたすこともあり、作
業性に適した硬化速度が要求される。また、吸湿速度が
遅く、ポリイソシアネートとの反応による接着強度を増
すために放置に時間がかかるなどの問題点も残されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ドデカン二
酸の物性を生かしつつ、容易に入手可能なアジピン酸を
併用し、経済性をもたせ、相溶性が良好で、取り扱いの
容易なポリエステルポリオール混合物を提供する。さら
に、ポリイソシアネートと反応させて、接着時間が調整
可能な溶融接着剤を提供することを課題とする。
酸の物性を生かしつつ、容易に入手可能なアジピン酸を
併用し、経済性をもたせ、相溶性が良好で、取り扱いの
容易なポリエステルポリオール混合物を提供する。さら
に、ポリイソシアネートと反応させて、接着時間が調整
可能な溶融接着剤を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、 (1)アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールを含むポリエステルポリオール 10〜75重量部 (2)ドデカン二酸、アジピン酸および1,6−ヘキサンジオールを含み、 ドデカン二酸とアジピン酸の使用比率が、重量部で 90:10〜10:90であるポリエステルポリオール 90〜25重量部 トータル(1)+(2) 100重量部に対し、 (3)ポリアルキレングリコール 5〜30重量部、 からなるポリエステルポリオール混合物、および、これ
らとジイソシアネートとを反応させて得られる溶融接着
剤を見出し、本発明に至った。
を解決するため、鋭意検討した結果、 (1)アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールを含むポリエステルポリオール 10〜75重量部 (2)ドデカン二酸、アジピン酸および1,6−ヘキサンジオールを含み、 ドデカン二酸とアジピン酸の使用比率が、重量部で 90:10〜10:90であるポリエステルポリオール 90〜25重量部 トータル(1)+(2) 100重量部に対し、 (3)ポリアルキレングリコール 5〜30重量部、 からなるポリエステルポリオール混合物、および、これ
らとジイソシアネートとを反応させて得られる溶融接着
剤を見出し、本発明に至った。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳細に説明す
る。本発明で使用する(1)アジピン酸と1,6−ヘキ
サンジオールを主として含むポリエステルポリオール
は、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールを含むもの
であり、ジカルボン酸およびジオールそれぞれにおける
アジピン酸および1,6−ヘキサンジオールの含有割合
は、好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モ
ル%以上である。
る。本発明で使用する(1)アジピン酸と1,6−ヘキ
サンジオールを主として含むポリエステルポリオール
は、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールを含むもの
であり、ジカルボン酸およびジオールそれぞれにおける
アジピン酸および1,6−ヘキサンジオールの含有割合
は、好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モ
ル%以上である。
【0006】本発明で使用する(2)ドデカン二酸、ア
ジピン酸および1,6−ヘキサンジオールを含むポリエ
ステルポリオールは、ジカルボン酸におけるドデカン二
酸とアジピン酸の使用比率が、重量部比で90:10〜
10:90であるポリエステルポリオールである。好ま
しくは、80:20〜40:60、より好ましくは7
0:30〜60:40である。ドデカン二酸とアジピン
酸の使用比率が、90:10より高いと、接着時間は短
くできるが、得られるポリエステルポリオールの相溶性
が悪くなり、接着強度にむらが生じる。また、ドデカン
二酸とアジピン酸との使用比率が、10:90より小さ
いと、相溶性が悪くなり、且つドデカン二酸の特徴を生
かすことが難しくなる。即ち、ドデカン二酸の接着剤と
しての役割において、ドデカン二酸と1,6−ヘキサン
ジオールを含むポリエステルポリオールと、アジピン酸
と1,6−ヘキサンジオールを含むポリエステルポリオ
ールとをブレンドして得られる接着剤用のポリエステル
ポリオール混合物では、充分な相溶性は得られず、取り
扱いが問題となる。また、ドデカン二酸とアジピン酸お
よび1,6−ヘキサンジオールを含むジカルボン酸の共
重合からなるポリエステルポリオールのみを使用すれ
ば、ドデカン二酸の接着効果(接着時間の短縮効果)を
充分発揮できない。本発明は、アジピン酸と1,6−ヘ
キサンジオールを含むポリエステルポリオールとドデカ
ン二酸とアジピン酸および1,6−ヘキサンジオールを
含むジカルボン酸の共重合からなるポリエステルポリオ
ールをブレンド使用すること、およびその使用比率を限
定することにより、ドデカン二酸の接着剤における物性
効果を十二分に引き出すことを見出したものである。
ジピン酸および1,6−ヘキサンジオールを含むポリエ
ステルポリオールは、ジカルボン酸におけるドデカン二
酸とアジピン酸の使用比率が、重量部比で90:10〜
10:90であるポリエステルポリオールである。好ま
しくは、80:20〜40:60、より好ましくは7
0:30〜60:40である。ドデカン二酸とアジピン
酸の使用比率が、90:10より高いと、接着時間は短
くできるが、得られるポリエステルポリオールの相溶性
が悪くなり、接着強度にむらが生じる。また、ドデカン
二酸とアジピン酸との使用比率が、10:90より小さ
いと、相溶性が悪くなり、且つドデカン二酸の特徴を生
かすことが難しくなる。即ち、ドデカン二酸の接着剤と
しての役割において、ドデカン二酸と1,6−ヘキサン
ジオールを含むポリエステルポリオールと、アジピン酸
と1,6−ヘキサンジオールを含むポリエステルポリオ
ールとをブレンドして得られる接着剤用のポリエステル
ポリオール混合物では、充分な相溶性は得られず、取り
扱いが問題となる。また、ドデカン二酸とアジピン酸お
よび1,6−ヘキサンジオールを含むジカルボン酸の共
重合からなるポリエステルポリオールのみを使用すれ
ば、ドデカン二酸の接着効果(接着時間の短縮効果)を
充分発揮できない。本発明は、アジピン酸と1,6−ヘ
キサンジオールを含むポリエステルポリオールとドデカ
ン二酸とアジピン酸および1,6−ヘキサンジオールを
含むジカルボン酸の共重合からなるポリエステルポリオ
ールをブレンド使用すること、およびその使用比率を限
定することにより、ドデカン二酸の接着剤における物性
効果を十二分に引き出すことを見出したものである。
【0007】(1)および(2)のポリエステルポリオ
ールは、アジピン酸、ドデカン二酸および1,6−ヘキ
サンジオールを、公知の脱水重縮合させることにより得
ることができる。通常、1,6−ヘキサンジオールのヒ
ドロキシル基とアジピン酸及び/又はドデカン二酸のカ
ルボキシル基の当量比(ヒドロキシル基/カルボキシル
基)は、1.02〜1.5が好ましく、1.05〜1.
3がより好ましい。具体的には所定量のアジピン酸及び
/又はドデカン二酸と1,6−ヘキサンジオールを、触
媒の存在下または不存在下に150〜250℃程度の温
度範囲で、3〜20時間程度、脱水重縮合することによ
りエステル化を行う。この際の触媒としては、たとえ
ば、チタンテトラブトキシドなどのチタン系触媒、ジブ
チルスズオキサイドなどのスズ系の触媒の存在下に行う
ことも脱水重縮合を促進し、好ましい。触媒は1,6−
ヘキサンジオールおよびアジピン酸及び/又はドデカン
二酸と共に仕込んでも良いし、無触媒で予備重合を進め
た後、加えても良い。ポリエステルポリオールの製造に
おいては両末端をほとんどヒドロキシル基にし、カルボ
ン酸末端を生成しない様にすることが望ましく、この目
的のために、予備重合を行った後に前述の触媒を加える
ことは、特に効果があり好ましい。(1)および(2)
のポリエステルポリオールの数平均分子量は、1500
から15000のポリエステルポリオールである。好ま
しくは2000から10000である。この範囲より小
さい場合は、耐熱性、耐薬品性や硬化時の強度が十分で
なく、この範囲より大きい場合は、溶融時の粘度が高く
なり扱い難くなる。
ールは、アジピン酸、ドデカン二酸および1,6−ヘキ
サンジオールを、公知の脱水重縮合させることにより得
ることができる。通常、1,6−ヘキサンジオールのヒ
ドロキシル基とアジピン酸及び/又はドデカン二酸のカ
ルボキシル基の当量比(ヒドロキシル基/カルボキシル
基)は、1.02〜1.5が好ましく、1.05〜1.
3がより好ましい。具体的には所定量のアジピン酸及び
/又はドデカン二酸と1,6−ヘキサンジオールを、触
媒の存在下または不存在下に150〜250℃程度の温
度範囲で、3〜20時間程度、脱水重縮合することによ
りエステル化を行う。この際の触媒としては、たとえ
ば、チタンテトラブトキシドなどのチタン系触媒、ジブ
チルスズオキサイドなどのスズ系の触媒の存在下に行う
ことも脱水重縮合を促進し、好ましい。触媒は1,6−
ヘキサンジオールおよびアジピン酸及び/又はドデカン
二酸と共に仕込んでも良いし、無触媒で予備重合を進め
た後、加えても良い。ポリエステルポリオールの製造に
おいては両末端をほとんどヒドロキシル基にし、カルボ
ン酸末端を生成しない様にすることが望ましく、この目
的のために、予備重合を行った後に前述の触媒を加える
ことは、特に効果があり好ましい。(1)および(2)
のポリエステルポリオールの数平均分子量は、1500
から15000のポリエステルポリオールである。好ま
しくは2000から10000である。この範囲より小
さい場合は、耐熱性、耐薬品性や硬化時の強度が十分で
なく、この範囲より大きい場合は、溶融時の粘度が高く
なり扱い難くなる。
【0008】本発明で使用する(3)ポリアルキレング
リコールは、特に制限はなく、通常の脂肪族ジオールの
ポリマーが挙げられ、好ましくは炭素数6以下の脂肪族
飽和ジオールのポリマーである。具体的には、エチレン
グリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールおよび1,
6−ヘキサンジオールのポリマーが挙げられる。好まし
くは、1,3−プロピレングリコールである。(3)ポ
リアルキレングリコールの数分子量は、特に制限はない
が、取り扱いの容易さから700〜5000、好ましく
は1000〜4000,より好ましくは1500〜25
00である。あまりに数平均分子量が低いと、得られる
ポリエステルポリオールの相溶性は良いが、取り扱い時
にポリアルキレングリコールの一部が飛散し、充分な接
着強度を保つことができない場合がある。あまりに数平
均分子量が大きいと得られるポリエステルポリオール混
合物の相溶性が悪くなり不均化や白濁などが生じる傾向
がでてくる。
リコールは、特に制限はなく、通常の脂肪族ジオールの
ポリマーが挙げられ、好ましくは炭素数6以下の脂肪族
飽和ジオールのポリマーである。具体的には、エチレン
グリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールおよび1,
6−ヘキサンジオールのポリマーが挙げられる。好まし
くは、1,3−プロピレングリコールである。(3)ポ
リアルキレングリコールの数分子量は、特に制限はない
が、取り扱いの容易さから700〜5000、好ましく
は1000〜4000,より好ましくは1500〜25
00である。あまりに数平均分子量が低いと、得られる
ポリエステルポリオールの相溶性は良いが、取り扱い時
にポリアルキレングリコールの一部が飛散し、充分な接
着強度を保つことができない場合がある。あまりに数平
均分子量が大きいと得られるポリエステルポリオール混
合物の相溶性が悪くなり不均化や白濁などが生じる傾向
がでてくる。
【0009】本発明で使用するポリエステルポリオール
混合物は、(1)及び(2)で得られたポリエステルポ
リオールと(3)のポリアルキレングリコールを所定量
混合したものである。(1)及び(2)のポリエステル
ポリオールの使用比率も接着時間と相溶性との兼ね合い
で、10:90〜75:25重量部であり、好ましく
は、30:70〜70:30重量部、より好ましくは4
0:60〜60:40である。
混合物は、(1)及び(2)で得られたポリエステルポ
リオールと(3)のポリアルキレングリコールを所定量
混合したものである。(1)及び(2)のポリエステル
ポリオールの使用比率も接着時間と相溶性との兼ね合い
で、10:90〜75:25重量部であり、好ましく
は、30:70〜70:30重量部、より好ましくは4
0:60〜60:40である。
【0010】(3)のポリアルキレングリコールの使用
比率は、(1)および(2)のポリエステルポリオール
のトータル使用量100重量部に対し、5〜30重量部
である。好ましくは7〜28重量部、さらに好ましくは
10〜26重量部である。(3)ポリアルキレングリコ
ールの使用量が少なすぎると、相溶性が不十分となり、
取り扱いが難しくなる。多すぎると相溶性が悪くなり、
且つ接着強度が不十分となり好ましくない。
比率は、(1)および(2)のポリエステルポリオール
のトータル使用量100重量部に対し、5〜30重量部
である。好ましくは7〜28重量部、さらに好ましくは
10〜26重量部である。(3)ポリアルキレングリコ
ールの使用量が少なすぎると、相溶性が不十分となり、
取り扱いが難しくなる。多すぎると相溶性が悪くなり、
且つ接着強度が不十分となり好ましくない。
【0011】本発明で使用されるポリイソシアネート
は、通常よく知られている芳香族、脂肪族および環式脂
肪族ジイソシアネートや高官能性もしくは高分子ポリイ
ソシアネートが使用される。具体的には、1,5−ナフ
チレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタ
ンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシア
ネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネ
ート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−
フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4
−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−
4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシア
ネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン
ジイソシアネートおよびその誘導体が挙げられる。
は、通常よく知られている芳香族、脂肪族および環式脂
肪族ジイソシアネートや高官能性もしくは高分子ポリイ
ソシアネートが使用される。具体的には、1,5−ナフ
チレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタ
ンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシア
ネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネ
ート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−
フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4
−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−
4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシア
ネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン
ジイソシアネートおよびその誘導体が挙げられる。
【0012】ポリエステルポリオール混合物とポリイソ
シナネートの使用範囲は、特別な制限はなく、通常の範
囲内で使用される。即ち、ポリエステルポリオール混合
物のOH基対ポリイソシアネートのNCO基のモル比が
1:1.2〜1:3.0、好ましくは1:1.5〜1:
2.5である。反応条件も特別な制限はなく、通常の範
囲内で実施される。具体的には、50〜150℃の温度
範囲で、1〜5時間程度である。なお、反応は、溶媒中
で行うこともできる。
シナネートの使用範囲は、特別な制限はなく、通常の範
囲内で使用される。即ち、ポリエステルポリオール混合
物のOH基対ポリイソシアネートのNCO基のモル比が
1:1.2〜1:3.0、好ましくは1:1.5〜1:
2.5である。反応条件も特別な制限はなく、通常の範
囲内で実施される。具体的には、50〜150℃の温度
範囲で、1〜5時間程度である。なお、反応は、溶媒中
で行うこともできる。
【0013】本発明で得られた溶融接着剤の粘度につい
ては、120℃で100000cps以下、好ましくは
1000〜50000cps、より好ましくは3000
〜40000cpsである。
ては、120℃で100000cps以下、好ましくは
1000〜50000cps、より好ましくは3000
〜40000cpsである。
【0014】本発明の溶融接着剤は、そのまま使用する
こともできるが、通常の溶融接着剤に使用される可塑
剤、熱可塑性ポリマー、粘着付与剤、充填剤、老化防止
剤等を添加して使用することもできる。
こともできるが、通常の溶融接着剤に使用される可塑
剤、熱可塑性ポリマー、粘着付与剤、充填剤、老化防止
剤等を添加して使用することもできる。
【0015】本発明で得られる溶融接着剤は、接着時間
が調整できるため、連続作業での接着工程に向いてい
る。例えば、製靴工業、材木加工工業、製紙工業、金属
工業、樹脂加工工業が挙げられる。
が調整できるため、連続作業での接着工程に向いてい
る。例えば、製靴工業、材木加工工業、製紙工業、金属
工業、樹脂加工工業が挙げられる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例挙げて具体的に説明す
るが、これに制限されるものではない。
るが、これに制限されるものではない。
【0017】分析方法
(1)水酸基価、酸価および数平均分子量
ポリエステルポリオールの水酸基価および酸価は、JI
S K 1557に準拠して測定し、数平均分子量はこ
の水酸基価から算出した。 (2)融点および結晶化温度 ポリエステルポリオールの融点および結晶化温度は、示
差熱分析(DSC)における最大の吸熱ピークおよび放
熱ピークの温度から求めた。DSCの測定は、加熱速度
10℃/minおよび冷却速度−10℃/minで行っ
た。
S K 1557に準拠して測定し、数平均分子量はこ
の水酸基価から算出した。 (2)融点および結晶化温度 ポリエステルポリオールの融点および結晶化温度は、示
差熱分析(DSC)における最大の吸熱ピークおよび放
熱ピークの温度から求めた。DSCの測定は、加熱速度
10℃/minおよび冷却速度−10℃/minで行っ
た。
【0018】参考例1〜7
(ポリエステルポリオールの合成)ドデカン二酸(DD
Aと記載する)200g(0.8mol)、アジピン酸
(AAと記載する)32g(0.2mol)、1,6−
ヘキサンジオール(HDと記載する)140g(1.1
mol)を蒸留装置を備えた500mlのフラスコに仕
込み、フラスコ内を窒素置換した。このフラスコを16
0℃まで加熱すると水が留去し始めた。そのまま160
℃で1時間攪拌した後、さらに170℃で2時間。18
0℃で3時間攪拌し、この温度でフラスコ内を100m
mHgの減圧下で0.5時間、50mmHgで1時間、
更に10mmHg下で3時間攪拌した。一度、常圧下に
戻し、チタンテトラブトキシド10mgを加え、再び1
0mmHgの減圧下で8時間攪拌し、脱水縮合反応を終
了した。続いて、1/10Nのリン酸ジブチルトルエン
溶液をポリエステルポリオール合成に使用したチタンブ
トキシド量の1.2倍モル添加して、130℃で2時間
攪拌し、触媒の失活処理を行った。得られたポリエステ
ルポリオール(DDA/AA=80/20と記載する)
の融点、結晶化温度、水酸基値、酸化および分子量は表
1にまとめて示した。(表1の参考例2に対応する。) 以下、ドデカン二酸とアジピン酸との使用比率(モル比
率)を代えた6種のポリエステルポリオールの物性値を
表1に併せて示した。(参考例1および3〜7に対応す
る。)
Aと記載する)200g(0.8mol)、アジピン酸
(AAと記載する)32g(0.2mol)、1,6−
ヘキサンジオール(HDと記載する)140g(1.1
mol)を蒸留装置を備えた500mlのフラスコに仕
込み、フラスコ内を窒素置換した。このフラスコを16
0℃まで加熱すると水が留去し始めた。そのまま160
℃で1時間攪拌した後、さらに170℃で2時間。18
0℃で3時間攪拌し、この温度でフラスコ内を100m
mHgの減圧下で0.5時間、50mmHgで1時間、
更に10mmHg下で3時間攪拌した。一度、常圧下に
戻し、チタンテトラブトキシド10mgを加え、再び1
0mmHgの減圧下で8時間攪拌し、脱水縮合反応を終
了した。続いて、1/10Nのリン酸ジブチルトルエン
溶液をポリエステルポリオール合成に使用したチタンブ
トキシド量の1.2倍モル添加して、130℃で2時間
攪拌し、触媒の失活処理を行った。得られたポリエステ
ルポリオール(DDA/AA=80/20と記載する)
の融点、結晶化温度、水酸基値、酸化および分子量は表
1にまとめて示した。(表1の参考例2に対応する。) 以下、ドデカン二酸とアジピン酸との使用比率(モル比
率)を代えた6種のポリエステルポリオールの物性値を
表1に併せて示した。(参考例1および3〜7に対応す
る。)
【表1】
【0019】実施例1
表1のポリエステルポリオール(DDA/AA=80/
20)50重量部、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオ
ールを含むポリエステルポリオール(DDA/AA=0
/100、以下AA−HDと記載する)50重量部およ
び平均分子量2000のポリプロピレングリコール(P
PG(2000)と記載する)25重量部をセパラブル
フラスコに入れ、窒素置換し、これを120℃で加熱溶
融した。三成分のこの温度での相溶性は、透明で均一で
あった。更に、250rpmで攪拌しながら120℃、
50mmHgで1時間脱水処理し、10分間の窒素置換
を行なった。その後、前もって60℃に加温しておいた
4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDIと
記載する)(仕込みのポリエステルポリオール混合物の
OH基に対し、2.2倍モル)を一度に添加し、窒素雰
囲気下、さらに120℃、1.5時間攪拌して接着剤を
合成した。得られた接着剤については、下記の物性測定
法によりイソシアネート基含有率およびセットタイムの
測定を行った。その結果を表2に示した。
20)50重量部、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオ
ールを含むポリエステルポリオール(DDA/AA=0
/100、以下AA−HDと記載する)50重量部およ
び平均分子量2000のポリプロピレングリコール(P
PG(2000)と記載する)25重量部をセパラブル
フラスコに入れ、窒素置換し、これを120℃で加熱溶
融した。三成分のこの温度での相溶性は、透明で均一で
あった。更に、250rpmで攪拌しながら120℃、
50mmHgで1時間脱水処理し、10分間の窒素置換
を行なった。その後、前もって60℃に加温しておいた
4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDIと
記載する)(仕込みのポリエステルポリオール混合物の
OH基に対し、2.2倍モル)を一度に添加し、窒素雰
囲気下、さらに120℃、1.5時間攪拌して接着剤を
合成した。得られた接着剤については、下記の物性測定
法によりイソシアネート基含有率およびセットタイムの
測定を行った。その結果を表2に示した。
【0020】物性測定法
(1)イソシアネート基含有率
上記の方法で合成した接着剤のイソシアネート基の含有
率は以下の方法で算出した。合成した接着剤3〜6gを
300ml共栓付三角フラスコに入れ、秤量し、トルエ
ン25mlに完全に溶解する。これにジブチルアミンの
トルエン溶液(ジブチルアミン26gを乾燥トルエン2
00mlに溶解して調製)10mlを加えて良く振り混
ぜる。15分静置後、2−プロパノール100mlとブ
ロモクレゾールグリーン指示薬を加え、攪拌しながらN
/2の塩酸で滴定する。 イソシアネート含有率(%)=21.01×(B−A)×f×1
00/S×1000 A:試料の滴定に要したN/2塩酸の量(ml) B:空試験の滴定に要したN/2塩酸の量(ml) S:ポリエステルポリオールの重量(g) f:N/2塩酸のファクター (2)セットタイムの測定 日本接着工業会規格JAI7のA法に準じて測定した。
被着材には段ボール(クラフトライナーBフルート)を
使用した。試験片は幅50mm、長さ100mmとし、
フルートの方向は幅に対して並行(試験片材料C)と直
角(試験片材料D)の2種類を作成した。溶融温度12
0℃に調整した接着剤を、試験片材料Cの表面に、フル
ートに対して並行に紐状に塗布し、試験片材料Dの裏面
でフルートがクロスするように貼り合わせ、圧締して試
験片とした。接着の条件は、接着剤塗布量3g/m、オ
ープンタイム2秒、圧締荷重2kgである。接着剤の塗
布位置は、試験片材料Cの長さ方向の端部から25mm
の位置とした。圧締時間をストップウォッチで計時しな
がら、一定時間経過ごとに圧締を開放し、その直後に接
着試験片の接着部をはく離形式で破壊させた。このと
き、破壊様式が材料破壊を示し、80%以上の接着試験
片で材料破壊率80%を示す最短の圧締経過時間を、セ
ットタイムとして測定した。なお、セットタイムの測定
は、室温23℃の環境下で行った。
率は以下の方法で算出した。合成した接着剤3〜6gを
300ml共栓付三角フラスコに入れ、秤量し、トルエ
ン25mlに完全に溶解する。これにジブチルアミンの
トルエン溶液(ジブチルアミン26gを乾燥トルエン2
00mlに溶解して調製)10mlを加えて良く振り混
ぜる。15分静置後、2−プロパノール100mlとブ
ロモクレゾールグリーン指示薬を加え、攪拌しながらN
/2の塩酸で滴定する。 イソシアネート含有率(%)=21.01×(B−A)×f×1
00/S×1000 A:試料の滴定に要したN/2塩酸の量(ml) B:空試験の滴定に要したN/2塩酸の量(ml) S:ポリエステルポリオールの重量(g) f:N/2塩酸のファクター (2)セットタイムの測定 日本接着工業会規格JAI7のA法に準じて測定した。
被着材には段ボール(クラフトライナーBフルート)を
使用した。試験片は幅50mm、長さ100mmとし、
フルートの方向は幅に対して並行(試験片材料C)と直
角(試験片材料D)の2種類を作成した。溶融温度12
0℃に調整した接着剤を、試験片材料Cの表面に、フル
ートに対して並行に紐状に塗布し、試験片材料Dの裏面
でフルートがクロスするように貼り合わせ、圧締して試
験片とした。接着の条件は、接着剤塗布量3g/m、オ
ープンタイム2秒、圧締荷重2kgである。接着剤の塗
布位置は、試験片材料Cの長さ方向の端部から25mm
の位置とした。圧締時間をストップウォッチで計時しな
がら、一定時間経過ごとに圧締を開放し、その直後に接
着試験片の接着部をはく離形式で破壊させた。このと
き、破壊様式が材料破壊を示し、80%以上の接着試験
片で材料破壊率80%を示す最短の圧締経過時間を、セ
ットタイムとして測定した。なお、セットタイムの測定
は、室温23℃の環境下で行った。
【0021】実施例2
実施例1のポリエステルポリオール(DDA/AA=8
0/20)の代わりにポリエステルポリオール(DDA
/AA=70/30)を使用した他は、同様の手順によ
り接着剤を合成した。この時も、三成分の相溶性は、透
明均一であった。得られた接着剤の物性評価を表2に示
した。
0/20)の代わりにポリエステルポリオール(DDA
/AA=70/30)を使用した他は、同様の手順によ
り接着剤を合成した。この時も、三成分の相溶性は、透
明均一であった。得られた接着剤の物性評価を表2に示
した。
【0022】比較例1
実施例1のポリエステルポリオール(DDA/AA=8
0/20)の代わりにポリエステルポリオール(DDA
/AA=100/0、以下DDA−HDと記載する)を
使用した他は、同様の手順により接着剤を合成した。こ
の時は、三成分の相溶性は悪く、白濁が生じ、得られた
接着剤は、不均一なものとなったが、セットタイムは短
かった。得られた物性評価を併せて表2に示した。
0/20)の代わりにポリエステルポリオール(DDA
/AA=100/0、以下DDA−HDと記載する)を
使用した他は、同様の手順により接着剤を合成した。こ
の時は、三成分の相溶性は悪く、白濁が生じ、得られた
接着剤は、不均一なものとなったが、セットタイムは短
かった。得られた物性評価を併せて表2に示した。
【0023】比較例2
実施例1のDDAとAAの割合が同じとなるポリエステ
ルポリオール(DDA/AA=40/60)単独とMD
Iから実施例1に準じて接着剤を合成した。得られた接
着剤の物性評価を表2にまとめて示した。セットタイム
が遅いことが確認された。
ルポリオール(DDA/AA=40/60)単独とMD
Iから実施例1に準じて接着剤を合成した。得られた接
着剤の物性評価を表2にまとめて示した。セットタイム
が遅いことが確認された。
【0024】比較例3
実施例1のDDAとAAの割合がおなじとなるポリエス
テルポリオール(DDA/AA=40/60)とPPG
(2000)25重量部を使用して実施例1に実施例1
に準じて接着剤を合成した。得られた接着剤の物性評価
を表2にまとめて示した。120℃での二成分の相溶性
は、透明均一であったが、接着剤としたときのセットタ
イムは更に遅いものとなった。
テルポリオール(DDA/AA=40/60)とPPG
(2000)25重量部を使用して実施例1に実施例1
に準じて接着剤を合成した。得られた接着剤の物性評価
を表2にまとめて示した。120℃での二成分の相溶性
は、透明均一であったが、接着剤としたときのセットタ
イムは更に遅いものとなった。
【表2】
【0025】(相溶性)(1)、(2)のポリエステル
ポリオールおよび(3)のポリアルキレングリコールの
三成分の相溶性を検討した。相溶性は、上記三成分を一
定量攪拌機付きの丸底フラスコに測り取り、120℃で
溶融し、回転数180回/分で1時間攪拌した。攪拌を
止め、120℃で1時間放置した後の状態を観察した。
三成分の混合物が透明かつ均一に相溶している状態を
○、白濁を△、分離している状態を×として評価した。
ポリオールおよび(3)のポリアルキレングリコールの
三成分の相溶性を検討した。相溶性は、上記三成分を一
定量攪拌機付きの丸底フラスコに測り取り、120℃で
溶融し、回転数180回/分で1時間攪拌した。攪拌を
止め、120℃で1時間放置した後の状態を観察した。
三成分の混合物が透明かつ均一に相溶している状態を
○、白濁を△、分離している状態を×として評価した。
【0026】実施例3
ポリエステルポリオール(DDA/AA=80/20)
50重量部、AA−HDのポリエステルポリオール50
重量部およびPPG(2000)25重量部を仕込み、
相溶性を調べた。その結果を表3に示した。
50重量部、AA−HDのポリエステルポリオール50
重量部およびPPG(2000)25重量部を仕込み、
相溶性を調べた。その結果を表3に示した。
【0027】実施例4〜7
ポリエステルポリオール(DDA/AA=80/20)
50重量部の代わりに表3に示したポリエステルポリオ
ールを使用し、実施例3に準じて相溶性を検討した。結
果を表3に併せて示した。
50重量部の代わりに表3に示したポリエステルポリオ
ールを使用し、実施例3に準じて相溶性を検討した。結
果を表3に併せて示した。
【0028】比較例4
AA−HD50重量部、DDA−HD50重量部および
PPG(2000)25重量部を実施例3に準じて相溶
性を調べた。その結果を表3に併せて示した。
PPG(2000)25重量部を実施例3に準じて相溶
性を調べた。その結果を表3に併せて示した。
【表3】
【0029】実施例8
ポリエステルポリオール(DDA/AA=80/20)
50重量部、AA−HDのポリエステルポリオール50
重量部およびPPG(3000)25重量部を仕込み、
相溶性を調べた。その結果を表4に示した。
50重量部、AA−HDのポリエステルポリオール50
重量部およびPPG(3000)25重量部を仕込み、
相溶性を調べた。その結果を表4に示した。
【0030】実施例9〜14および比較例5〜10
ポリエステルポリオール(DDA/AA=80/20)
50重量部の代わりに表4に示したように使用量を代え
て、実施例8に準じて相溶性を検討した。結果を表4に
併せて示した。
50重量部の代わりに表4に示したように使用量を代え
て、実施例8に準じて相溶性を検討した。結果を表4に
併せて示した。
【表4】
【0031】
【発明の効果】本発明により、容易に入手可能なアジピ
ン酸を使用し、ドデカン二酸の接着特性を充分生かし、
接着時間を調整できる取り扱いの容易な溶融接着剤を提
供できる。
ン酸を使用し、ドデカン二酸の接着特性を充分生かし、
接着時間を調整できる取り扱いの容易な溶融接着剤を提
供できる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
//(C08L 67/02 C08L 71:02
71:02)
Fターム(参考) 4J002 CF03W CF03X CH023 GJ01
4J034 BA07 DA01 DC02 DC50 DF01
DF14 DF16 DF19 DF20 DG02
DG04 HA01 HA02 HA07 HC03
HC12 HC13 HC22 HC64 JA01
JA02 QA05 RA08
4J040 ED051 EE022 EF111 EF132
EF281 EF291 JB01 LA01
Claims (4)
- 【請求項1】 (1)アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールを含むポリエステルポリオール 10〜75重量部 (2)ドデカン二酸、アジピン酸および1,6−ヘキサンジオールを含み、 ドデカン二酸とアジピン酸の使用比率が、重量部で 90:10〜10:90であるポリエステルポリオール 90〜25重量部 トータル(1)+(2) 100重量部に対し、 (3)ポリアルキレングリコール 5〜30重量部、 を含むポリエステルポリオール混合物。
- 【請求項2】(3)ポリアルキレングリコールが、ポリ
プロピレングリコールである請求項1記載のポリエステ
ルポリオール混合物。 - 【請求項3】(3)ポリアルキレングリコールの平均分
子量が700〜5000である請求項2記載のポリエス
テルポリオール混合物。 - 【請求項4】請求項1〜3いずれか1項記載のポリエス
テルポリオール混合物とポリイソシアネートを反応させ
て得られる溶融接着剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001192293A JP2003003057A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | ポリエステルポリオール混合物および溶融接着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001192293A JP2003003057A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | ポリエステルポリオール混合物および溶融接着剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003003057A true JP2003003057A (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=19030766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001192293A Pending JP2003003057A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | ポリエステルポリオール混合物および溶融接着剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003003057A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006273986A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Aica Kogyo Co Ltd | 湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤 |
JPWO2005044891A1 (ja) * | 2003-11-11 | 2007-05-17 | 宇部興産株式会社 | 結晶性ポリエステルポリオール及び溶融接着剤 |
WO2008029527A1 (fr) | 2006-09-04 | 2008-03-13 | Bio-Energy Corporation | Polyol de polyester |
CN114479742A (zh) * | 2022-02-22 | 2022-05-13 | 河北邦泰氨纶科技有限公司 | 一种鞋用生物基高结晶性水性聚氨酯胶粘剂及制备工艺 |
-
2001
- 2001-06-26 JP JP2001192293A patent/JP2003003057A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2005044891A1 (ja) * | 2003-11-11 | 2007-05-17 | 宇部興産株式会社 | 結晶性ポリエステルポリオール及び溶融接着剤 |
JP2006273986A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Aica Kogyo Co Ltd | 湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤 |
WO2008029527A1 (fr) | 2006-09-04 | 2008-03-13 | Bio-Energy Corporation | Polyol de polyester |
US8058470B2 (en) | 2006-09-04 | 2011-11-15 | Bio-Energy Corporation | Polyester polyol |
CN114479742A (zh) * | 2022-02-22 | 2022-05-13 | 河北邦泰氨纶科技有限公司 | 一种鞋用生物基高结晶性水性聚氨酯胶粘剂及制备工艺 |
CN114479742B (zh) * | 2022-02-22 | 2023-10-20 | 河北邦泰氨纶科技有限公司 | 一种鞋用生物基高结晶性水性聚氨酯胶粘剂及制备工艺 |
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