JP2003000680A - 投薬管理票 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 投薬の誤りによる医療ミスを解消することが
可能な投薬管理票を提供する。 【解決手段】 投薬管理票１は、投薬対象者の氏名を記
入する患者名記入欄５と患者の固有コードであるレセプ
ト番号を記入するレセプト番号記入欄６とからなる投薬
対象者表示部と、投与する薬品の薬品名を記入する複数
の薬品名記入欄８と投薬量を表示する複数の薬品量記入
欄９とからなる投薬表示部と、投与する薬品の固有コー
ドをバーコードで表示する複数の薬品コード記入欄１０
からなる薬品コード表示部と、剥離可能なラベル状に形
成され、薬品コード表示部の表示内容と同一のバーコー
ドを表示するための複数の薬品コードラベル１１からな
る薬品コードラベル部と、薬品の写真を貼付する複数の
写真貼付欄１６からなる写真貼付部を設けたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、病院などの医療施
設で行われる経口薬や注射薬などの各種薬品を患者に投
与する業務において、薬品の管理を行うための投薬管理
票に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の医療施設における投薬業務は、処
方箋に医師によって記載された薬品を、看護婦などが保
管場所から取り出してナースセンターなどの所定場所に
準備しておき、投与にあたっては、トレイなどに投薬対
象者毎に分けたうえ、このトレイ上の薬品を対応する各
投薬対象者に投与しているのが一般的である。そして、
当日の投薬対象者の状態によっては、このあらかじめ準
備した薬品の投与を中止する場合もあるが、この場合に
は、投与を中止した薬品はそのままナースセンターなど
に置かれ、新たな他の投薬対象者が出た場合に、これを
使用している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来例
によると、処方箋の記載を読み間違えたり、薬品を取り
違えたりすることにより、投薬対象者に指定された薬品
とは相違する薬品を投与してしまうという誤りを避ける
ことが困難であった。この誤投薬は、投薬対象者の人命
にかかわる事態も生じるもので、いわゆる医療ミスとし
て社会的な問題にもなっている。本発明は、このような
投薬の誤りによる医療ミスを解消することが可能な投薬
管理票を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項１に記載した投薬管理票は、投薬対
象者の氏名と固有コードを表示するための投薬対象者表
示部と、投与する薬品の薬品名、投薬量を表示するため
の投薬表示部と、投与する薬品の固有コードをバーコー
ドで表示するための薬品コード表示部と、剥離可能なラ
ベル状に形成され、前記薬品コード表示部の表示内容と
同一のバーコードを表示するための薬品コードラベル部
とを設けたものである。

【０００５】また、同じく上述した目的を達成するため
に、本発明の請求項２に記載した投薬管理票は、請求項
１記載の投薬管理票の構成に加えて、投与する薬品の写
真を貼付する写真貼付部を設けたものである。

【０００６】さらに、同じく上述した目的を達成するた
めに、本発明の請求項３に記載した投薬管理票は、請求
項１又は請求項２記載の投薬管理票を表シートと裏シー
トからなる袋状に形成し、一面側、例えば裏シートは透
視可能に構成したものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の好適な実施形態を説明する。ここにおいて、図１は投
薬管理票の必要事項を印字した状態を示す概略的な平面
図、図２は図１のＡ−Ａ線断面図であり、また、図３は
薬品コードラベルに関する他の実施形態を示す断面図で
ある。

【０００８】図１及び図２に示すように、投薬管理票１
は、表シート２と裏シート３の上端縁を除く３周縁を糊
４で綴じ合わせて、上端縁を開口した袋状に構成してい
る。前記表シート２は通常の透視不能な紙からなる一
方、前記裏シート３は透明な合成樹脂フィルムからな
る。

【０００９】図１に示すように、表シート２の表面に
は、「投薬管理票」という標題４と、「患者名」と標記
した患者名記入欄５と、「レセプトＮｏ．」と標記した
患者の固有コードと同一番号を記入するレセプト番号記
入欄６と、「処方依頼者」と標記した処方依頼者である
医師名を記入する処方依頼者名記入欄７と、「薬品名」
と標記した投与する薬品名を記入する薬品名記入欄８
と、「分量」と標記した投薬量を記入するための投薬量
記入欄９と、「コード番号」と標記した投薬する薬品の
固有コードをバーコードで表示するための薬品コード記
入欄１０と、剥離可能なラベル状に形成され、前記薬品
コード記入欄１０の記入内容と同一のバーコードを表示
するための薬品コードラベル１１とを設けている。前記
患者名記入欄５と前記レセプト番号記入欄５とで投薬対
象者表示部を構成する。

【００１０】薬品名記入欄８と投薬量記入欄９は、５つ
ずつ設けられ、これらの各記入欄８，９で投薬表示部を
構成する。また、薬品コード記入欄１０と薬品コードラ
ベル１１も５つずつ設けられ、前記５つの薬品コード記
入欄１０で薬品コード表示部を構成し、前記５つの薬品
コードラベル１１で薬品コードラベル部を構成するもの
である。

【００１１】図２に示すように、薬品コードラベル１１
は、表シート２にスリット１２で形成したもので、裏面
側にはこのラベル部分よりも一回り大きい範囲に粘着剤
１３を塗布するとともに、この粘着剤１３塗布部分を剥
離紙１４で被覆している。前記スリット１２は前記剥離
紙１４の表面にまで達しており、これによって前記薬品
コードラベル１１は、捲り上げると裏面の粘着剤１３と
ともに、剥離紙１４に対して剥離可能となっている。

【００１２】図１に示すように、薬品名記入欄８、投薬
量記入欄９、薬品コード記入欄１０及び薬品コードラベ
ル１１の下に、「処方情報」と標記した薬品の処方及び
投与に関する特記事項を記入する処方情報記入欄１５を
設けている。さらに、この処方情報記入欄１５の下に
は、投与する薬品の包装容器収納状態の外観写真を貼付
する５つの写真貼付欄１６からなる写真貼付部を設けて
いる。

【００１３】当初の投薬管理票１にあっては、各記入欄
５，６，７，８，９，１０，１５及び各薬品コードラベ
ル１１の表面には何らの情報も記入されておらず、写真
貼付欄１６にも写真は貼付されていないものである。そ
して、あらかじめ必要なデータを入力した図示していな
いコンピュータの出力装置であるプリンタによって、投
薬管理票１の患者名記入欄５には患者氏名１７を、レセ
プト番号記入欄６にはレセプト番号１８を、処方依頼者
名記入欄７には所属の診療科とともに医師氏名１９をそ
れぞれ印字する。

【００１４】これと同時に、投与する薬品の種類に応じ
た数の薬品名記入欄８には注射薬品名２０を、同じく投
薬量記入欄９には注射本数２１を、同じく薬品コード記
入欄１０には注射薬の固有コードのバーコード表示２２
を、同じく薬品コードラベル１１には前記バーコード表
示２２と同一のバーコード表示２３をそれぞれ印字す
る。本実施形態の図示例では、２種類の薬品を１本ずつ
注射する内容となっている。さらに２つの写真貼付欄１
６には注射アンプルの写真２４を貼付する。

【００１５】続いて、上述の必要事項を印字した投薬管
理票１を使用した投薬管理について説明する。まず、注
射液の入った注射アンプル（図示せず）から注射器（図
示せず）へ注射液を移す一方、薬品コードラベル１１を
剥離して裏面の粘着剤１３により当該注射器に貼付す
る。次に、バーコード表示２２をバーコードリーダで読
み取って、これとレセプト番号１８とを紐付けしたう
え、対応する袋状の投薬管理票１内に注射器を収容す
る。ここで、裏シート３は透明であるから、収容物の確
認が容易であり、写真２４と対比して入れ間違いがない
か確認できる。

【００１６】そして、投薬対象者である患者に注射をす
る際には、看護婦などの投薬担当者が持参した携帯端末
（図示せず）で、注射器に貼付した薬品コードラベル１
１のバーコード表示２３を読み取る一方、投薬管理票１
のレセプト番号１８を入力して、両者が紐付けされたも
のであるか否かを確認し、紐付けされていれば当該レセ
プト番号の患者用の注射器、紐付けされていなければ他
の患者用の注射器と判断できるものである。

【００１７】次に、薬品コードラベルに関する他の実施
形態を図３に基づいて説明する。本実施形態は、表シー
ト２の表面側に剥離剤２７を塗布し、この剥離剤２７塗
布部分に裏面側に粘着剤２６を設けた薬品コードラベル
２５を接着したものである。本実施形態にあっては、前
記薬品コードラベル２５は、表シート２に対して粘着剤
２６とともに剥離可能である。

【００１８】なお、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではなく、例えば、投薬管理票１の裏シート
３は必ずしも透明である必要はなく、また、この裏シー
ト３を設けずに、投薬管理票１を表シート２のみで構成
してもよい。さらに、写真貼付欄１６は設けなくてもよ
い。またさらに、投薬表示部を構成する薬品名記入欄８
と投薬量記入欄９の数及び薬品コード記入欄１０と薬品
コードラベル１１，２５の数は互いに同数であればよ
く、５つに限定されるものではない。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、本願発明の請求項
１に記載した投薬管理票によれば、投与対象者を間違う
虞がなく、これにともなう医療ミス回避することができ
るという効果を奏する。

【００２０】また、本願発明の請求項２に記載した投薬
管理票によれば、上記請求項１発明の効果に加えて、投
与する薬品の写真を貼付できるので、投薬対象者と薬品
とを対応付ける際及び投薬の際に、視覚的に薬品を再確
認することができ、投薬対象者を間違う虞は、より一層
減少するという効果を有する。

【００２１】さらに、本願発明の請求項３に記載した投
薬管理票によれば、上記請求項１又は請求項２発明の効
果に加えて、袋状に構成したので、投与する薬品を収納
することができ、また、一面側は透視可能なので収容物
の確認が容易であるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】投薬管理票の必要事項を印字した状態を示す概
略的な平面図。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図。

【図３】薬品コードラベルに関する他の実施形態を示す
断面図。

【符号の説明】

１ 投薬管理票 ２ 表シート ３ 裏シート ５ 患者名記入欄 ６ レセプト番号記入欄 ７ 処方依頼者名記入欄 ８ 薬品名記入欄 ９ 薬品量記入欄 １０ 薬品コード記入欄 １１，２５ 薬品コードラベル １２ スリット １３，２６ 粘着剤 １４ 剥離紙 １６ 写真貼付欄 ２７ 剥離剤

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 投薬対象者の氏名と固有コードを表示す
   るための投薬対象者表示部と、投与する薬品の薬品名、
   投薬量を表示するための投薬表示部と、投与する薬品の
   固有コードをバーコードで表示するための薬品コード表
   示部と、剥離可能なラベル状に形成され、前記薬品コー
   ド表示部の表示内容と同一のバーコードを表示するため
   の薬品コードラベル部とを設けたことを特徴とする投薬
   管理票。
2. 【請求項２】 投与する薬品の写真を貼付する写真貼付
   部を設けたことを特徴とする請求項１記載の投薬管理
   票。
3. 【請求項３】 袋状に形成し、一面側は透視可能である
   ことを特徴とする請求項１又は請求項２記載の投薬管理
   票。