JP2002544394A - 堆積プロセスにおけるSiH4ソークとパージの利用 - Google Patents

堆積プロセスにおけるSiH4ソークとパージの利用

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウエハ等の基板を真空処理チャンバにおいて処理する方法 【解決手段】 ガス混合物を使用して基板の表面に材料を堆積させるステップと、SiH4を窒素又は希ガスと組み合わせてチャンバに流入させて、チャンバの残留ガスをパージするステップとを有する。WSixは、WF6及びジクロロシランを有する混合物を使用して半導体ウエハの表面に堆積させ、その後、SiH4を窒素又は希ガスと組み合わせてチャンバに流入させることで、このチャンバの残留WF6及びジクロロシランをパージする。基板を真空処理チャンバにおいて処理する別の方法は、基板の表面に材料を堆積させる前に、SiH4を窒素又は窒素及び希ガスと組み合わせてチャンバに流入させることで、チャンバの状態を調節するステップを有する。本発明に従って製造された半導体ウエハは、より均一なシート抵抗値及び減少した膜ストレスによって特徴付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、六フッ化タングステン(WF6)とジクロロシラン(DCS)を用
いたタングステンシリサイド(WSix)の堆積に関するプロセス等、改良され
た化学気相堆積プロセスに関する。
【0002】
【従来の技術】
タングステンシリサイド(WSix)薄膜は、シラン(SiH4)及び六フッ化
タングステン(WF6)を前駆ガスとして使用して、低圧化学気相堆積(LPC
VD)によって半導体基板上に堆積させる。通常、WSix薄膜は、ポリシリコ
ン層の下にシリコン酸化物の層を有する半導体ウエハ上に堆積させる。しかしな
がら、前記のプロセスは完全に満足できるものではないことが分かっている。
【0003】 前記プロセスの問題の一つは、堆積したコーティングが、段のある形状におい
て、望ましいような等角にならないことである。別の問題は、このように堆積さ
せた膜が、デバイスの性能に悪影響を与える高い残留フッ素含有量を有すること
である。例えば、アニール中のように、ウエハが約850℃以上等の高温に晒さ
れる時、過剰なフッ素は下のポリシリコン層を通過して、下のシリコン酸化層に
達する。そのためシリコン酸化層の実効厚が増加すると思われる。この実効厚の
増加は次に、こうした層を有する半導体デバイスの電気特性の悪化につながる。
【0004】 出典を明記することによりその開示内容全体を本願明細書の一部とするメイダ
ンらの米国特許出願第4,951,601号において説明されるようなマルチチ
ャンバ真空処理システムを使用する時、タングステンシリサイドによりコーティ
ングされる基板は、ポリシリコン層から自然酸化膜を取り除くために、最初にフ
ッ素プラズマスクラブを使用して洗浄される。洗浄された基板は、その後、基板
搬送チャンバに搬送される。この搬送チャンバは、基板の再酸化を防ぐために窒
素又はアルゴン環境(大気圧より低い)を有し、Oリングシールを有するスリッ
トバルブを通じて、タングステン堆積チャンバ等の処理室に基板を搬送するロボ
ットを有する。このCVDプロセスは、SiH4及びWF6からのタングステンシ
リサイドの堆積に関して標準となっている。しかしながら、基板が大きくなり、
デバイスの特徴サイズが小さくなるにつれ、この堆積プロセスの使用における前
記の階段状の範囲及び残留フッ素の問題は、将来の応用に関する重大な制限とな
っている。
【0005】 SiH4の代わりにジクロロシラン(DCS)を使用してWSix膜を堆積させ
る改良されたプロセスが提案されている。このプロセスで生成されるWSix
は、残留フッ素含有量が減少し、前駆ガスとしてSiH4を使用して堆積させた
ものよりも等角であるため、SiH4ベースの堆積プロセスの制限に対する解決
策を提供する。優れた整合性と、低いフッ素含有量と、(一つ以上の層を上に有
することが可能な)シリコンウエハ等の基板に対する優れた接着性とを有するW
Six膜を堆積させるために、堆積プロセス中、堆積チャンバから窒素源を排除
するのが有益であることが分かった。こうした改良プロセスは、出典を明記する
ことによりその開示内容全体を本願明細書の一部とするチャンらの1995年1
0月14日に提出の米国特許出願第08/136,529号に開示されている。
このプロセス(「DCSプロセス」)において、タングステンシリサイド薄膜は
、WF6と、DCSと、貴搬送ガスを、窒素が排除されたタングステン堆積チャ
ンバに入れることにより作成される。
【0006】 堆積プロセスにおいては、チャンバ及び送出ラインから残留反応ガス及び搬送
ガスを取り除くために、それぞれの半導体ウエハの処理後、堆積チャンバ及び送
出ラインをパージすることが慣例となっている。前記のDCSプロセスは通常、
DCSをパージガスとして利用するパージステップを有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、DCSプロセスによる半導体ウエハ上でのWSixの堆積には
、このように処理されたウエハのシート抵抗の短期的及び長期的な下向きのドリ
フトが伴うことが分かっている。DCSプロセスを使用すると、シート抵抗は、
ウエハ25枚を処理するうちに2Ω/square減少することが観察された。この短
期的な抵抗のドリフトは5%以上の減少になる。ウエハ500枚を処理する間の
長期的な抵抗のドリフトも観察され、これは5Ω/squareとなった。
【0008】 観察されたシート抵抗の短期的及び長期的な下向きドリフトを減少させる既知
のDCS堆積プロセスの改良に関する必要性が存在している。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様によれば、半導体ウエハ等の基板は、ガス混合物を使用して基
板の表面に材料を堆積させることと、窒素又は一つ以上の希ガスと組み合わせて
SiH4をチャンバに流入させ、堆積ステップで残存した残留ガスをチャンバか
らパージすることとによって、真空処理装置のチャンバにおいて処理される。
【0010】 本発明の更に詳しい態様においては、WF6及びジクロロシランを有する混合
物を使用して半導体ウエハの表面にWSixを堆積させ、このチャンバはその後
、窒素又は窒素及び一つ以上の希ガスと組み合わせてSiH4をチャンバに流入
させることで、残留WF6及びジクロロシランをチャンバからパージする。WS
xをパージするための窒素の使用は、酸素や水分がない場合、膜特性を劣化さ
せないことが見いだされた。
【0011】 本発明の更なる態様によれば、WSixの堆積後、SiH4のパージ前に、オプ
ションのDCS部分パージが実施される。
【0012】 本発明の更に別の態様によれば、SiH4は、窒素又は一つ以上の希ガスと組
み合わせて、堆積プロセス前に真空処理チャンバの状態を調節する(チャンバを
コンディショニングする)ために利用される。このSiH4状態調節ステップは
、真空堆積チャンバにおいて基板を処理する方法の一部である前記のSiH4
ージステップから切り離して、或いはこれと組み合わせて、利用することができ
る。
【0013】 本発明の付加的な態様によれば、前記のプロセスによって処理された半導体ウ
エハが更に提供される。このように生成されたウエハは、シート抵抗の変動の減
少によって特徴付けられ、堆積の際の膜ストレスの減少によって更に特徴付けら
れる。
【0014】 本発明の更に別の態様によれば、チャンバと、WSix等の材料をチャンバ内
に配置された基板表面に堆積させる手段と、窒素又は一つ以上の希ガスと組み合
わせて、SiH4によりチャンバをパージする手段とを備える真空処理装置が提
供される。
【0015】 基板表面に材料を堆積させる好適な手段は、少なくとも一つの反応ガスのソー
スと、その反応ガスをチャンバ内に導入する手段とを有する。
【0016】 特に、この装置は好ましくは、WF6及びDCSのソースと、反応ガス混合物
を生成するためにこのガスを組み合わせる手段とを有する。
【0017】 SiH4によりチャンバをパージする手段は好ましくは、SiH4のソースと、
ドライな窒素のソースと、希ガスのソースと、SiH4と窒素(随意希ガスも)
をチャンバに導入する手段と、を有している。
【0018】 本発明のその他の目的、特徴、及び利点は、以下の詳細な説明により当業者に
明らかになろう。しかしながら、この詳細な説明及び特定の例は、本発明の好適
な実施形態を示すものであるが、制限ではなく例示を目的として与えられている
と理解されるべきである。本発明の範囲内において、その趣旨から逸脱すること
なく、多数の変更及び修正を行うことが可能であり、本発明はこうしたすべての
変形例を有する。
【0019】
【発明の実施の形態】
先に記載した本発明の特徴、利点、及び目的を詳細に理解し得るように、添付
図面に例示された実施形態に基づき、上で簡単に概要を述べた本発明を更に詳し
く説明する。しかしながら、添付図面は、本発明の代表的な実施形態のみを例示
しており、本発明は他の同様に有効な実施形態を認めることができるので本発明
の範囲を限定するものとしてみなされるべきではない。
【0020】 本発明は添付の図面を参照することで更に容易に理解することができる。
【0021】 本発明では、シラン、更に正確にはモノシラン(SiH4)を、窒素又は希ガ
スと組み合わせて使用し、WF6及びDCSを使用して半導体ウエハにWSix
堆積させた後、タングステン堆積チャンバをパージする。本発明のプロセスは、
このように処理された半導体ウエハのシート抵抗における短期的及び長期的な下
向きドリフトを大幅に減少させる。
【0022】 本発明の方法を使用することで、既知のDCS堆積プロセスのあらゆる利益が
維持され、シート抵抗における短期的及び長期的なドリフトが約5%から約3%
未満に減少する利点が追加される。したがって、本発明によって処理された半導
体ウエハは、減少したシート抵抗の変動を示す。
【0023】 我々は更に、本発明の方法の結果として、堆積したWSix膜におけるストレ
スが大幅に減少することを予期せず発見した。
【0024】 本発明による方法は、望ましい場合、既知のDCSプロセスを実施するのに使
用される従来の化学気相堆積(CVD)システムを利用して実施することが可能
であり、真空堆積チャンバに修正を加える必要はない。例えば、本発明の方法は
、チャンらが米国特許出願第08/136,529号において説明するアプライ
ド・マテリアル社が提供する装置等を使用して実施することができる。
【0025】 しかし、本発明の方法は、こうした装置を使用する用途に限定されないと考え
られる。特に、本発明の方法は、単一チャンバ処理システムよりもマルチチャン
バ処理システムを使用して実行することができる。
【0026】 次に図1に関して、CVDシステム10は、堆積チャンバ12と、吐き出し真
空システム14と、16で大まかに示すガス混合組立体と、ディフューザ18と
、ウエハリフト20と、バッフルプレート22と、リフトフィンガ24と、サセ
プタリフト26とを備える。上にポリシリコン層を有するシリコンウエハ等の基
板28は、支持部又はサセプタ30上に配置される。
【0027】 加熱手段32は、サセプタ30及びその上の基板28の処理中、一定の温度を
維持する。堆積又は反応域34は基板の上に存在する。
【0028】 例示した実施形態において、加熱手段32は、石英窓36を通して平行光を送
る1000ワットランプの外部アレイである。その他の既知の加熱手段を利用す
ることもできる。特に有効な加熱手段32には、ランプではなく抵抗加熱手段が
含まれる。抵抗加熱手段が利用される時、石英窓36を省くことができる。した
がって、抵抗加熱手段の使用により、定期的な石英窓の洗浄及び又は交換の必要
性は、付随する保守及びダウンタイムの経費と共に除去される。
【0029】 本発明の実施において利用可能な抵抗加熱手段を有する好適な真空処理装置は
、出典を明記することによりその開示内容全体を本願明細書の一部とするレイら
による1994年2月23日に提出の米国特許出願第08/200,074号で
説明されている。
【0030】 ガス混合組立体16は、パージガスと、搬送ガスと、WSixその他の材料の
堆積のための反応ガスと、定期的なチャンバ洗浄プロセスのためのNF3等の洗
浄ガスとを有する様々なプロセスガスの流れを制御するためにガスボックス又は
プレナム及び一つ以上のバルブを有することができる。
【0031】 或いは、ガス混合組立体16は省くことが可能であり、すべてのプロセスガス
はディフューザ18を介してチャンバ12に直接送出できる。しかしながら、こ
の代替方法は、結果として大きな不均一性が生じる可能性があるため、特定の用
途に関して好適でない場合がある。
【0032】 図2は、図1のチャンバで使用するガス混合組立体16の例を示している。フ
ィードライン38及び40は、プロセスガスをプレナム42に送出し、その後、
ディフューザ18を介してチャンバ12に送出する。フィードライン38及び4
0には混合ライン44及び46が連結されており、次に混合ラインには転換ライ
ン48がつながれている。バルブ50及び52はそれぞれ、フィードライン38
及び40上で、混合ライン44及び46の間に配置される。入口混合バルブ54
及び56は表示のように混合ライン44上に配置され、出口混合バルブ58及び
60は混合ライン46上で対応して配置される。転換バルブ62は転換ライン4
8上に配置される。
【0033】 プロセスガスのソースはフィードライン38及び40に接続される。好ましく
は、フッ素含有ガスソースがフィードライン38及び40の一方に接続され、シ
リコン含有ガスは残りのフィードラインに接続される。図1及び図2に示すよう
に、WF6ソース64及びNF3、洗浄ガスソース66はそれぞれ供給バルブ68
及び70を介してフィードライン38に接続される。DCSソース72及びSi
4ソース74は同様に、それぞれ供給バルブ76及び78を介してフィードラ
イン40に接続される。非反応ガスソース80は、好ましくは窒素、アルゴン、
又は窒素及びアルゴンの混合物のソースであり、供給バルブ82を介してフィー
ドライン38に接続される。
【0034】 プロセスガスがチャンバ12に流入していない時、様々なバルブの標準の設定
では、バルブ50及び52が開いており、他のすべてのバルブが閉じている。
【0035】 図1に戻って、堆積プロセスは、プロセスガス(つまり反応ガス及び搬送ガス
)がガス混合組立体16及び「シャワーヘッド」タイプのディフューザ18を介
して堆積チャンバ12に入ることで開始される。従来のプロセス混合物には、D
CSと、WF6と、アルゴンとが含まれる。ガス混合組立体16はディフューザ
18の上流でプロセスガスを混合し、ディフューザ18に供給される前にガス混
合物を均一な組成にする。ディフューザ18は、下にある基板28の範囲に対応
する範囲全体に多数の開口部を有する。ディフューザ18と基板28との間の間
隔は、反応域34を定めるために約200〜1000ミル(5〜25mm)で調
整することができる。ディフューザ18は混合プロセスガスを反応域34に供給
する。
【0036】 サセプタ30の平面より下にあるチャンバのエリアは、希ガス、好ましくはア
ルゴンにより、底部パージラインを介してパージされ、反応ガスがサセプタ30
より下のチャンバ12のエリアに広がるのを防止する。
【0037】 チャンバのベース圧力は約10ミリトールである。排気システム14には、チ
ャンバの圧力を調整可能なスロットルバルブ86が取り付けられる。
【0038】 本発明の例示した実施形態においては、非反応搬送ガス(例えば、アルゴン、
窒素、又はアルゴン及び窒素の混合物)、WF6、及びDCSの三種類のガスが
ガス混合組立体16で混合される。WF6は、供給バルブ68を開くことで、ソ
ース64からフィードライン38を通じてガス混合組立体16に導入される。W
6は、好ましくは非反応搬送ガスと共にガス混合組立体16に導入され、非反
応搬送ガスは供給バルブ82を開くことでソース80から送出される。ジクロロ
シランは、供給バルブ76を開くことで、ソース72からフィードライン40を
通じてガス混合組立体16に導入される。
【0039】 この場合に好適な貴搬送ガスは経済的な理由からアルゴンだが、他の希ガスを
使用することもできる。上で述べたように、窒素は本プロセスによる堆積プロセ
スにおいて使用するべきではなく、事前の状態調節又は堆積チャンバのパージに
は使用することができる。
【0040】 プロセスガスの混合は、図2のガス混合組立体16において、バルブ50及び
52と出口混合バルブ58及び60とを閉じ、入口混合バルブ54及び56と転
換バルブ62とを開くことで達成される。ガスは混合ライン44で不完全に混合
され、当初は流れが安定するまで転換ライン48を通じて排気システム14に流
れる。安定した後、転換バルブ62が閉じられ、出口混合バルブ58及び60が
開かれる。不完全に混合されたガスは、混合ライン44を通じて、フィードライ
ン38及び40に戻り、次に、混合が完了するプレナム42に入る。その後、混
合プロセスガスはディフューザ18を介してチャンバ12に入る。
【0041】 タングステンシリサイド堆積は一般に、約500〜600℃、好ましくは約5
50℃で実施される。堆積中の圧力は約0.3〜10トールにすることが可能だ
が、好ましくは約0.7〜1.5トールで実施される。
【0042】 通常の堆積プロセスにおいて、プロセスガスのチャンバ12への流量はチャン
バの容積に関係する。8インチ(200mm)の直径を有する半導体ウエハを処
理するのに適合したチャンバを有する装置の例では、通常のチャンバ容積は約6
Lである。この容積のチャンバでは、6インチ(150mm)の直径を有する半
導体ウエハも処理することができる。こうした装置では、WF6の適切な流量は
約1〜6sccmで、好ましくは約3.5sccmである。ジクロロシランは約
130〜300sccm、好ましくは約175sccmの流量でチャンバ12に
入る。アルゴンは搬送ガスとして使用され、ライン38を介して約100〜10
00sccm、好ましくは300〜600sccmの流量でチャンバ12に入る
。このアルゴンの流量には底部パージ流量は含まれておらず、底部パージ流量は
約100〜500sccm、好ましくは約300sccmである。700〜14
00μΩ−cm、好ましくは約800μΩ−cmの抵抗を有するWSix層を得
るために、様々な流量が調整される。堆積は550℃及び1トールで最も好まし
く実施される。
【0043】 堆積プロセスの完了後、SiH4パージステップが開始される前に、DCSを
使用してオプションの部分パージステップを実施するのが好ましい。オプション
のDCSパージステップは、単純に供給バルブ68を閉じてWF6の堆積チャン
バ12への流入を止め、それ以前に確立しているDCS及びアルゴンのチャンバ
12への流入を維持することで実施される。オプションのDCSパージは、0〜
約5秒間、好ましくは約2〜3秒間、実施される。このオプションのパージステ
ップ中のDCS流量は約130〜300sccm、好ましくは約175sccm
である。好適な温度は、堆積ステップに関して示した通りである。
【0044】 オプションのDCSパージは、ガス混合組立体16から任意の残留WF6を除
去するのに役立つ。これにより、ガス混合組立体16において、WF6がその後
のSiH4の流入に接触しない状態が確保される。
【0045】 堆積プロセス及びオプションのDCS部分パージステップに続いて、SiH4
、パージ、又は「キャップ」ステップが実施される。供給バルブ76が閉じられ
、ソース72からチャンバへの流入が止まる。WF6の流入を止めるために供給
バルブ68がこれ以前に閉じられていない場合は、この時点で閉じられる。図2
のすべての混合バルブ54、56、58、及び60は閉じられ、バルブ50及び
52は開かれる。供給バルブ78が開かれ、ソース74からのSiH4の流入が
可能になる。供給バルブ82は、好ましくは開いたままにして、ソース80から
のアルゴンの流入を継続する。しかしながら、アルゴンは、SiH4と混合する
時には、堆積膜で測定されるストレスを変化させることなく、窒素と置き換える
こと、或いは窒素と混合することが可能である。アルゴンは、好ましくは、更に
引き続き底部パージライン88を通じて堆積チャンバ12に流入する。SiH4
ソース74からのSiH4は、フィードライン40とバルブ52とを通じてプレ
ナム42に流入し、その後チャンバ12に入る。バルブ52を通じてSiH4
直接流入させることは、同じく、ガス混合組立体16に残留する恐れのある何ら
かのWF6とSiH4が接触及び反応しない状態を確保するのに役立つ。
【0046】 図2のガス混合組立体16のプレナム42は、SiH4の分解を防ぐために、
約10℃〜15℃の温度に維持するのが好ましい。好適な冷却手段には、ウォー
タジャケット(図示せず)が含まれる。他の冷却手段を利用することもできる。
【0047】 SiH4パージステップは、好ましくは約10〜30秒間、更に好ましくは約
15秒間、実施される。SiH4の堆積チャンバ12への合計流量は、好ましく
は約100〜500sccm、更に好ましくは約300sccmである。SiH
4パージ中、堆積チャンバ内の合計チャンバ圧は、好ましくは約0.5〜1.0
トール、更に好ましくは約0.7トールに維持される。SiH4パージ中、中の
温度は、好ましくは約500〜600℃、更に好ましくは約550℃である。好
ましくは、この温度は堆積ステップが実施される温度とほぼ同じである。
【0048】 好ましくは、SiH4パージステップ中、アルゴン底部パージの流量は約10
0〜500sccm、更に好ましくは約300sccmに維持される。
【0049】 SiH4パージステップ完了後、堆積チャンバ12、ガス混合組立体16、及
び供給ライン38及び40から取り除かれる。バルブ52は閉じられ、混合バル
ブ56及び転換バルブ62が開かれる。好ましくはアルゴン又は窒素と混合され
たDCSは、フィードライン40を通り、転換ライン48を出て、排気システム
14に入り、約5〜10秒間、好ましくは約5秒間、残留SiH4をパージする
。このステップ中、DCSは堆積チャンバ12に入らない。
【0050】 次に、アルゴン流又は窒素流、或いはその組み合わせの体積チャンバ12への
流入が、約5〜1秒間、好ましくは約5秒間維持され、チャンバから残留SiH 4 が取り除かれる。最後に、堆積チャンバ12及びすべての反応ガスフィードラ
インが、利用するポンプのベース圧力で排出される(好ましくは約5〜15ミリ
トール)。前記のSiH4除去プロセスは、好ましくは、それ以前のステップに
関して記述した温度の範囲内で実施される。
【0051】 パージプロセスはこの時点で完了し、基板28を堆積チャンバ12から取り除
く準備が整う。
【0052】 チャンバ12は、NF3等のガスを利用したプラズマ洗浄プロセスのような従
来の手段により、定期的に洗浄することができる。この洗浄ガスは、供給バルブ
70を開き、混合バルブ54及び58を閉じて、バルブ50を通じて洗浄ガスを
流入させることで、ソース66からチャンバ12に供給できる。この洗浄ガスは
、望ましい場合には、通常の方法で貴搬送ガスと組み合わせることができる。
【0053】 本発明によれば、SiH4は堆積後だけでなく堆積前にも真空処理装置のチャ
ンバに導入することができる。こうした堆積ステップ前の初期チャンバ状態調節
ステップ、又は「シランソーク」ステップは、好ましくは、ライン40を介して
堆積チャンバ12にSiH4を導入することで実施される。バルブ52が開かれ
、他のすべてのバルブは閉じたままとなる。
【0054】 好ましくは、アルゴン底部パージは、このSiH4ステップと同時に実施され
る。アルゴンの流量は、好ましくは約100〜500sccm、更に好ましくは
約300sccmである。
【0055】 SiH4ソークステップは、好ましくは半導体基板28が堆積チャンバ12に
導入された後で実施される。SiH4は、好ましくは、窒素又は希ガス、或いは
窒素及び希ガス例えばアルゴンの組み合わせと組み合わせて堆積チャンバ12に
導入される。SiH4ソークステップは、好ましくは約15秒〜1分間、更に好
ましくは約30秒間、実施される。SiH4の堆積チャンバ12への流量は、チ
ャンバの容積が約6Lと仮定すると、好ましくは約100〜500sccm、更
に好ましくは300sccmである。状態調節ステップ中のチャンバ圧は、好ま
しくは約1〜10トールで、更に好ましくは約2トールである。
【0056】 状態調節時間はSiH4流量とチャンバ圧との両方に応じて変化する。したが
って、SiH4流量が500sccmでチャンバ圧が10トールの場合、好適な
最短時間は15秒となる。流量が300sccmで2トールの場合は、約30秒
で充分となる。
【0057】 状態調整ステップ中の温度は通常、堆積ステップに利用させるものと同じで、
約500〜600℃、更に好ましくは約550℃である。しかしながら、SiH 4 は室温(250℃)で容易に分解するため、状態調節ステップには最低温度は
必要ない。
【0058】 状態調節ステップは、SiH4パージステップと組み合わせて、或いはこれと
は切り離して、実施することができる。DCS堆積ステップの前に、前記のよう
に堆積チャンバ12の状態を調節することで、更に均一なWSix堆積が実現さ
れる。SiH4は堆積を開始させる触媒として働くことが可能で、DCS堆積プ
ロセスの前に半導体ウエハの表面に薄いポリシリコン層を追加することができる
と考えられる。そのためSiH4ソークステップを実施するのが最も好ましい。
しかしながら、DCS堆積プロセスが、例えば約650℃等の高温で実施される
時、SiH4ソークステップは省くことができる。
【0059】 SiH4状態調節ステップ、DCS堆積ステップ、及びSiH4パージステップ
を有するプロセスの例は図5に表示されている。
【0060】 本発明について、以下の限定目的ではない実施例により更に例証する。
【0061】 実施例1 本例においては、2枚の8インチ半導体ウエハにWSixの層を堆積させた。
第一のウエハは、シランキャップを行わずに、従来のシラン方法に従って処理し
た。第二のウエハは、以下のように、本発明による先行するSiH4ソーク及び
その後のSiH4キャッピングステップを有するDCS方法に従って処理した。
【0062】 最初に、ウエハを6L真空堆積チャンバに導入し、搬送ガスであるアルゴン(
300sccm)と共にSiH4(300sccm)をこのチャンバに導入した
。チャンバの底部はアルゴン(300sccm)により同時にパージした。Si
4ソークステップは30秒間、2トールで実施した。
【0063】 その後、ウエハをチャンバ内で565℃に加熱した。ディフューザを介して、
WF6(3.5sccm)、DCS(175sccm)、及びアルゴン(600
sccm)をチャンバに導入した。チャンバの底部はアルゴン(300sccm
)によりパージした。チャンバ圧は0.8トールだった。WSix堆積は110
秒間実施した。
【0064】 堆積が完了した後、シランキャッピングステップを15秒間実行した。合計プ
ロセス時間は3分間だった。
【0065】 それぞれのウエハのWSix膜のストレスは、その後、Tencor FLX
−2908薄膜ストレス測定器(テンコール・インスツルメンツ社から入手可能
)を使用して判定される。それぞれのウエハは、窒素環境において、6時間の間
に900℃の温度まで加熱される。ウエハは30分間、900℃で維持され、そ
の後、徐々に室温(25℃)まで冷却される。それぞれの膜のストレスは、加熱
中及び冷却中の両方で判定した。結果はそれぞれ図3及び4に提示されている。
【0066】 図3及び4の比較では、本発明に従って達成された膜ストレスにおける予期せ
ぬ改善が見られる。本発明のプロセスに従って生成された膜の例は、一般に堆積
プロセスが実施される温度範囲(約500〜600℃)を有する範囲全体で、既
知のDCSプロセスに従って形成された比較膜よりも遥かに低いストレスを示し
ている。
【0067】 更に詳しくは、既知の方法及び本発明の方法の両方に従って生成されたWSi x 膜は、膜のアニール及びその後の冷却中に測定されたストレスのヒステリシス
を示している。本発明に従って生成された膜の例(図4)において、加熱中に判
定されたストレスは、およそ室温〜約600℃の温度範囲全体で、冷却中に判定
されたストレスよりも低くなっている。約400℃〜600℃では、ストレスは
僅かに変化している。図3の比較膜において、加熱中に判定されたストレスは、
約200℃で、冷却中に判定されたものよりも高くなり、約675℃の温度まで
高い状態が続く。
【0068】 図4の膜の例は、約400℃〜約500℃の温度範囲で、膜ストレスが負の値
を示している点においても、図3の比較膜とは異なっている。つまり、この膜の
例は、前記の温度範囲において伸張ではなく圧縮を示し、比較膜は常に伸張を示
す。
【0069】 この膜の例は、比較膜と同じように、約600℃で局部的な最大値を示してい
る。しかしながら、この膜の例において、この温度で測定されたストレスは、 比較膜におけるストレスに比べて遥かに低い。更に、約600℃より上の温度範
囲において比較膜が加熱中に示すストレスの変化する速度とストレスの合計減少
量とは、この膜の例が示すものに比べて、どちらも遥かに大きい。つまり、この
膜の例は、この温度範囲において、遥かにスムーズなストレスの遷移を示してい
る。
【0070】 任意の特定の理論に縛られることを望んではいないが、本発明に従って生成さ
れた膜の反応は次のように説明することができる。WSix膜は、二種類の晶相
、つまり六方晶相及び正方晶相の混合物である。アニール中、温度が400℃〜
700℃の範囲で上昇する時、六方晶相は正方晶相に変化する。約900℃まで
、この膜はほぼ完全に正方晶相から成る。この温度からは、従来の方法で生成さ
れたものも、本発明による方法で生成されたものも、冷却中に同様の反応を示す
【0071】 加熱時、膜のストレスは遷移温度に到達するまで減少することが観察され、こ
の温度から、ストレスは晶相の遷移が始まるのに伴って増加し始める。本発明の
方法に従って生成された膜において、アニールプロセス開始時のストレスは、従
来技術のプロセスに従って生成された膜のストレスよりも遥かに低い。このスト
レスは遷移前の加熱中、表示のように、従来技術の膜のストレスよりも大幅に低
い状態を維持し、この期間にゼロ、更には負の値(圧縮値)になる場合もあるが
、本発明に従って生成されたすべての膜において、必ず負の値が達成されるわけ
ではない。
【0072】 本発明の方法に従って生成された膜が示すストレスの減少は、以下のように達
成されると考えられる。処理された半導体ウエハは、SiH4がチャンバをパー
ジする間、チャンバ内に残っている。SiH4はウエハの表面に存在する残留タ
ングステン原子、及び残留WF6と反応するため、DCS堆積プロセス中に形成
された膜の上には、約1〜2Åの厚さを有するシリコン含有量の多いWSix
が形成される(このためSiH4パージステップの別称が「キャップ」ステップ
となる)。この反応により膜では、膜の粒界にシリコンが追加され、膜の間隙が
埋まるため、膜のストレスが解放される。更に、SiH4パージは実際にシート
抵抗の僅かな増加を発生させることができると考えられる。
【0073】 実施例2 上の実施例1において説明した従来のプロセス及び本発明のプロセスに従って
生成した半導体ウエハにおいて、シート抵抗を測定した。シート抵抗の値は、ウ
エハ表面上の49種類の部位で測定し、測定値の平均値及び標準偏差を計算した
。この標準偏差は、ここではシート抵抗の「均一性」として表示される。したが
って、高い「均一性」の値は、ウエハ表面上の部位間にシート抵抗の大きな変動
があることを示す。
【0074】 図6A及び6Bは、それぞれ従来のプロセスと本発明のプロセスに関して、Ω
/squareを単位とするシート抵抗における短期ドリフトと、%を単位とするウエ
ハ25枚での均一性(Φ)とを示している。従来のプロセスに関して測定された
シート抵抗は31〜29Ω/squareで変化しており、約2Ω/square(約6.5%
)減少している。本発明のプロセスに関しては、シート特性は44.4〜44.
6Ω/squareで変化しており、これは実験誤差の範囲内である。従来のプロセス
に関する均一性は約1.7%〜2.4%変化しており、本発明のプロセスでは、
変化量は約1.83%〜1.75%である。明らかに、本発明のプロセスは、シ
ート抵抗における短期的な下向きドリフトを大幅に減少させている。
【0075】 図6C及び6Dは、それぞれ従来のプロセスと本発明のプロセスに関して、対
応するシート抵抗における長期ドリフトと、ウエハ500枚での均一性とを示し
ている。シート抵抗は、ウエハ25枚のバッチごとに最初のウエハを測定した。
ウエハ25枚を処理した後、真空堆積チャンバを洗浄し、次のウエハ25枚でプ
ロセスを繰り返した。
【0076】 従来のプロセスに関して、シート抵抗は31〜27Ω/squareで変化しており
、約4Ω/square(約13%)減少している。本発明のプロセスに関して、シー
ト抵抗は44.5〜43Ω/squareで変化しており、約1.5Ω/square(約3%
)減少している。従来のプロセスの均一性は、約2%から3.5%に増加するこ
とが観察されており、本発明のプロセスでは、変化量は約1%〜1.8%で、上
向き又は下向きの傾向は観察されなかった。したがって、本発明のプロセスは、
従来のプロセスと比較して、シート特性の長期的な下向きドリフトを大幅に減少
させ、均一性を改善している。 更に、ウエハ500枚の後、従来のプロセスでは、許容できるシート抵抗を有
する堆積膜を生成するために、堆積中の圧力を約1.2トールに上方修正する必
要があった。本発明のプロセスでは、このような上方修正は必要なかった。
【0077】 本発明について、主にDCS堆積プロセスを参考にして例示したが、本発明の
応用性はDCSプロセス或いは基板上にWSixを堆積させるプロセスに限定さ
れない。SiH4状態調節及びパージステップは、他の堆積プロセス、特に基板
上に結晶材料を堆積させるプロセスで使用することができる。こうした材料には
、例えば、TiSi2、CoSi2、TiCoSixその他が含まれる。
【0078】 本発明による半導体ウエハの処理により、シート抵抗における長期的及び短期
的な下向きドリフトの大幅な減少が生じ、より均一なウエハの製造が可能となる
。加えて、本発明により、膜ストレスが大幅に減少した処理済み半導体ウエハが
生じる。
【0079】 上述した説明は本発明の好適な実施形態を対象としたものであるが、その基本
的な範囲から逸脱することなく、本発明のその他の別の実施形態を想到すること
が可能であり、その範囲は前記特許請求の範囲により決定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を実施するのに有効な真空処理装置、詳しくはタングステン堆積
チャンバの例を示す断面図である。
【図2】 図1で大まかに示した好適なガス混合組立体を示す詳細図である。
【図3】 四角形で示す膜の加熱中に測定された値、及び三角形で示す膜の冷却中に測定
された値による、従来のDCSプロセスによって半導体ウエハに堆積させた比較
WSix膜に関する温度の関数としてアニール中に測定された膜ストレスのグラ
フである。
【図4】 本発明の方法によって半導体ウエハに堆積させたWSix膜の例に関する温度
の関数としたストレスの対応するグラフである。
【図5】 本発明によって半導体ウエハを処理する方法の例を示すフローチャートである
【図6】 図3及び図4に関して説明した方法によって処理した半導体ウエハのシート抵
抗(丸)及び均一性(四角)の変動を示すグラフであり、図6A,Bはそれぞれ
、従来(A)及び本発明(B)のプロセスでウエハ25枚を処理した後で観察さ
れた変動を示し、図6C,Dはそれぞれ、従来(C)及び本発明(D)のプロセ
スでウエハ500枚を生成した後で観察された変動を示す。
【符号の説明】
10…CVDシステム、12…堆積チャンバ、14…吐き出し真空システム、1
6…ガス混合組立体、18…ディフューザ、20…ウエハリフト、22…バッフ
ルプレート、24…リフトフィンガ、26…サセプタリフト、28…基板、30
…サセプタ、34…反応域、36…石英窓、38、40…フィードライン、42
…プレナム、44、46…混合ライン、48…転換ライン、54、56…入口混
合バルブ、58、60…出口混合バルブ、62…転換バルブ、64…WF6ソー
ス、66…洗浄ガスソース、68、70、76、78、82…供給バルブ、72
…DCSソース、74…SiH4ソース、80…非反応ガスソース、86…スロ
ットルバルブ、88…底部パージライン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ツェン, ジェニファー, エム. アメリカ合衆国, カリフォルニア州, サラトガ, デサンカ アヴェニュー 12471 (72)発明者 チャン, メイ アメリカ合衆国, カリフォルニア州, サラトガ, コート デ アルジェロ 12881 (72)発明者 スリニヴァス, ラマヌジャプラム, エ ー. アメリカ合衆国, カリフォルニア州, サン ノゼ, マウント ホーリー ドラ イヴ 6609 Fターム(参考) 4K030 AA03 AA04 AA06 BA20 BA48 CA04 CA12 DA02 DA08 FA10 JA05 JA11 LA15 4M104 BB28 DD45

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空処理装置のチャンバ内で基板を処理する方法であって、 (i)WF6とジクロロシランとを有する混合物を用いて、前記基板の表面に
    WSixを堆積させるステップと、 (ii)基板をチャンバから取り出す前に、SiH4に窒素又は1つ以上の希
    ガスを加えて前記チャンバに流入させることで、チャンバ内の残留WF6及びジ
    クロロシランをパージするステップと を有する方法。
  2. 【請求項2】 前記基板が半導体ウエハである請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ステップ(ii)が、約10〜約30秒間実施される請
    求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記SiH4の流量が、約300〜約500sccmである
    請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ステップ(ii)の際の前記チャンバの圧力が、約0.
    5〜約1.0トールである請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 (iii)前記SiH4を前記チャンバから取り除くステッ
    プ、 を更に有する請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ステップ(i)の前に前記基板が前記チャンバに導入さ
    れ、前記チャンバが、窒素を加えたSiH4を有するガスをチャンバに導入する
    ことで、状態調節される請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記チャンバが約100〜約500sccmの流量の前記S
    iH4によって状態調節される請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記チャンバが約1〜約10トールの圧力で状態調節(コン
    ディショニング)される請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 真空処理装置のチャンバにおいて基板を処理する方法であ
    って、 (i)前記基板を前記チャンバに導入するステップと、 (ii)SiH4に窒素又は希ガスを加えて、約15秒〜約1分間、前記チャ
    ンバに流入させるステップと、 (iii)WF6とジクロロシランを有する混合物を用いて、前記基板の表面
    にWSixを堆積させるステップと、 (iv)前記装置にジクロロシランを流入させることで、前記真空処理装置を
    少なくとも部分的にパージするステップと、 (v)ジクロロシランの前記装置への流入を止めた後で、SiH4に窒素又は
    窒素と希ガスを加えて前記チャンバに流入させることで、チャンバの残留WF6
    及びジクロロシランをパージするステップと を有する方法。
  11. 【請求項11】 前記基板が、半導体ウエハである請求項10に記載の方法
  12. 【請求項12】 前記チャンバが底部を有し、前記底部は、少なくとも(i
    ii)の際、アルゴンによってパージされる請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 真空処理装置のチャンバ内で半導体ウエハを処理する方法
    であって、 (i)WF6及びジクロロシランを有する混合物を使用して半導体ウエハの表
    面にWSixの膜を堆積させるステップと、 (ii)SiH4を窒素又は窒素及び希ガスと組み合わせて前記チャンバに流
    入させることで、チャンバの残留WF6及びジクロロシランをパージするステッ
    プと を有し (iii)これにより、異なるウエハに記ステップ(i)及びステップ(ii
    )を連続して25回繰り返す間に、前記WSix膜のシート抵抗が3%を超えて
    減少しないようにした方法。
  14. 【請求項14】 真空処理装置のチャンバ内で半導体ウエハを処理する方法
    であって、 (i)半導体ウエハを収容しているチャンバにSiH4と窒素を流入させるス
    テップと、 (ii)WF6及びジクロロシランを有する混合物を用いて前記半導体ウエハ
    の表面にWSixを堆積させるステップと、 (iii)前記装置にジクロロシラン及び希ガスを流入させることで、前記真
    空処理装置を少なくとも部分的にパージするステップと、 (iv)ジクロロシランの前記装置への流入を止めた後で、SiH4に窒素又
    は窒素と希ガスを加えて前記チャンバに流入させることで、チャンバの残留WF 6 及びジクロロシランをパージするステップと を備え、 (v)これにより、前記ステップ(i)〜(iv)を連続して25回繰り返す
    間に、前記WSix膜のシート抵抗が3%を超えて減少しないようにした方法。
  15. 【請求項15】 真空処理装置のチャンバ内で基板を処理する方法であって
    、 (i)前記基板を前記チャンバに導入するステップと、 (ii)SiH4を有するガスに窒素又は窒素と希ガスを加えて、前記チャン
    バに流入させるステップと、 (iii)その後、WF6とジクロロシランを有する混合物を用いて、約65
    0℃より低い温度で、前記基板の表面にWSix膜を堆積させるステップと、 (iv)高融点金属ケイ化物の堆積を止めた後、基板を取り出す前に、SiH 4 に窒素又は窒素と希ガスを加えて、前記チャンバに流入させることで、前記チ
    ャンバをパージするステップと を有する方法。
  16. 【請求項16】 前記基板が、半導体ウエハである請求項15に記載の方法
  17. 【請求項17】 前記ステップ(ii)において前記SiH4に窒素を加え
    て、前記チャンバに約15秒〜約1分間流入させる請求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記ステップ(iv)が、ジクロロシランの前記チャンバ
    への流入を止めた後で、SiH4と窒素を前記チャンバに流入させることで、前
    記チャンバをパージするステップを有する請求項15に記載の方法。
  19. 【請求項19】 真空処理装置のチャンバ内で基板を処理する方法であって
    、 (i)WF6とジクロロシランを有する混合物を用いて前記基板の表面にWS
    xを堆積させるステップと、 (ii)SiH4に窒素又は窒素と希ガスを加えて、前記チャンバに流入させ
    ることで、チャンバの残留WF6とジクロロシランをパージするステップと、 (iii)前記基板を取り出す前に、前記チャンバからSiH4を取り除くス
    テップと を有する方法。
  20. 【請求項20】 真空処理装置のチャンバ内で基板を処理する方法であって
    、 (i)前記基板を前記チャンバ内に配置した後、SiH4に窒素又は窒素と希
    ガスを加えて、前記チャンバに流入させるステップと、 (ii)WF6とジクロロシランを有する混合物を用いて、前記基板の表面に
    WSixを堆積させるステップと、 (iii)前記基板を前記チャンバから取り出す前に、SiH4に窒素又は窒
    素及び希ガスを加えて、前記チャンバに流入させることで、前記WSixの堆積
    で残存した前記チャンバの残留ガスをパージするステップと、 を有する方法。
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