JP2002541837A - 融合遺伝子のヒト相同体 - Google Patents

融合遺伝子のヒト相同体

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JP2002541837A JP2000612431A JP2000612431A JP2002541837A JP 2002541837 A JP2002541837 A JP 2002541837A JP 2000612431 A JP2000612431 A JP 2000612431A JP 2000612431 A JP2000612431 A JP 2000612431A JP 2002541837 A JP2002541837 A JP 2002541837A
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seq
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モスカ,モニカ
イサツチ,アントネツラ
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フアルマシア・エ・アツプジヨン・エツセ・ピー・アー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、フューズドと称される蛋白質−セリン/トレオニンキナーゼのヒト相同体である新規分子、特に核酸配列とそれがコードするポリペプチドに関する。本発明の分子は、ヘッジホッグ−パッチト(HH−PTCH)経路におけるシグナル伝達に関与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、新規分子、特に「フューズド(Fused)」と称される蛋白質−
セリン/トレオニンキナーゼのヒト相同体である核酸配列及びそれがコードする
ポリペプチドに関する。本発明の分子は、ヘッジホッグ−パッチト(Hedge
hog−Patched)(HH−PTCH)経路におけるシグナルの伝達に関
与する。
【0002】 (発明の背景) ヘッジホッグ−パッチト(HH−PTCH)シグナル伝達経路は、胚発生の間
に細胞運命、パタリング(pattering)及び分化を決定する上で重要な
役割を果たす、Drosophila melanogasterのヘッジホッ
グ−パッチト(HH−PTC)経路と機能的に相同である。
【0003】 進化はヘッジホッグ−パッチトシグナル伝達に関与する遺伝子数の多様化をも
たらし、脊椎動物においては、発生を調節するヘッジホッグ遺伝子の3つの主要
なファミリーが同定された:インディアンヘッジホッグ(Ihh)、デザートヘ
ッジホッグ(Dhh)及びソニックヘッジホッグ(Shh)である。
【0004】 ソニックヘッジホッグ(Shh)経路は脊椎動物の胚形成の際の四肢の前/後
パタリングを調整し、その遺伝子発現は、硬節及び真皮筋節の先祖である体節パ
タリングの制御に関わる。
【0005】 さらに、ソニックヘッジホッグの発現は、腹神経管におけるニューロンの発生
を指令し、中枢神経系においては中脳ドパミン作用性(DA)ニューロンの分化
を誘導する。
【0006】 インディアンヘッジホッグ(Ihh)は、発育中の軟骨要素において発現され
、間接的に前肥大性軟骨細胞を増殖状態に保持する;デザートヘッジホッグ(D
hh)はセルトーリ細胞前駆体において発現され、興味深いことに成体期におい
ても精巣で発現し続ける。
【0007】 組織分化におけるHH−PTCH経路の重要な役割は、パッチト(ptc)遺
伝子の突然変異がショウジョウバエ(Drosophila)胚の分節の極性を
破壊すること、また一方パッチト欠損マウス(ptch)が多数の発生欠陥によ
り出生前に死亡するという所見によって確認されている。
【0008】 パッチト(PTC)蛋白質は、膜貫通蛋白質、スムーズンド(Smoothe
ned)(SMO)の構成的リプレッサーとして働く膜貫通レセプタである。
【0009】 そのリガンドであるヘッジホッグ(HH)と結合したとき、PTC蛋白質はコ
ンフォメーション変化を受け、それによってSMOへの負の調節を解除して、核
にシグナルを伝達することを可能にし、核において特異的転写因子を活性化する
。PTCは構成的リプレッサーのように機能し、ptc遺伝子の突然変異は、p
tcそれ自体のようなHH調節される遺伝子の転写への負のフィードバックルー
プの解除をもたらすと推論できる。
【0010】 当然ながら、ショウジョウバエptc突然変異体細胞では、HH調節遺伝子が
過剰発現される。
【0011】 実際に、ショウジョウバエにおいて、蛋白質−セリン/トレオニンキナーゼ、
フューズド(FU)(GenBank Acc X80468)、フューズドの
サプレッサー(Suppressor of Fused)(SU(FU))と
称される未知の生化学的機能を持つ蛋白質、キネシン運動蛋白質Costal2
(COS2)の遠い関連物質、亜鉛転写因子Ciのような、細胞内シグナルの伝
達に関わるいくつかの蛋白質が同定されてはいるが、パッチト経路は大部分が不
明である。
【0012】 SU(FU)はFUとCi間のブリッジとして働き、そのトリマー複合体はS
U(FU)の蛋白質分解性開裂を妨げるが、他方でセリン/トレオニンキナーゼ
FUの活性化は、そのPEST配列(プロリン(P)、グルタミン酸(E)、セ
リン(S)及びトレオニン(T)に富む配列)のリン酸化を通してSU(FU)
の分解の引き金となる。
【0013】 PTCのヒト相同体が単離され(PTCH1)(Johnson,R.L.ら
(1996)Science 272:1668−1671)、最近になってP
TCH2レセプタをコードする異なるスプライシング形態が同定された。ptc
h2発現のアップレギュレーションは不活性PTCH1蛋白質を相殺することが
できないので、2つのパッチトレセプタ(PTCH1、PTCH2)は異なる機
能を持つと思われる。さらに、マウス胚において、ptch1とptch2の発
現パターンは完全にはオーバーラップしない(Carpenter D.ら(1
998)P.N.A.S.95:13630−13634及びZaphirop
opulos P.ら(1999)Canc.Res.59:787−792)
【0014】 成人組織におけるPtch経路の役割はまだほとんど理解されていないが、遺
伝学的試験は、ptch1遺伝子の生殖細胞系突然変異及び/または欠失が母斑
性基底細胞癌症候群(NBCCS)に関与するという証拠を提供した(Heid
i Hahnら(1996)Cell 85:814−851)。
【0015】 NBCCSは、皮膚の基底細胞癌(BCC)及び髄芽腫の素因を与える常染色
体性優性疾患である。NBCCS患者は、卵巣線維腫、髄膜腫、線維肉腫、横紋
筋肉腫、及び主として四肢と体軸骨格に影響を及ぼす一連の発生異常の高い危険
性を有する。
【0016】 ptch1遺伝子の突然変異はそのまま直ちにNBCCS疾患に結びつき、癌
への強い素因を特徴とするので、この証拠は、ptch1の負のフィードバック
ループの解除が腫瘍発現において基礎的な役割を果たすという結論を指し示す。
実際に、家族性と散発性の両方のBCCの腫瘍細胞において、ptch1(Un
denら、Cancer Res.(1997)、57:2336−2340)
やgli1(Dahmaneら、Nature(1997),369:876−
881)のようなShhによって制御される遺伝子は転写的に抑制解除される。
【0017】 それ故、正常な成人組織及びBCC以外のヒト癌の主要形態におけるSHH−
PTCHシグナル伝達経路の機能を検討することは極めて重要である。
【0018】 この目標を達成するためには、シグナルの伝達に関わる遺伝子のヒト相同体を
単離し、配列決定する必要がある。
【0019】 遺伝分析は、HH活性の結果としてのセリン/トレオニンキナーゼフューズド
(FU)の活性化を示唆している。これらの結果は、HHによって開始されるシ
グナル伝達事象の際にFUがリン酸化されることを示す生化学的証拠と一致する
【0020】 分節極性遺伝子フューズド(FU)の突然変異はショウジョウバエ胚表現型の
変化と著明に相関するので、フューズド(hFU)がヒト腫瘍の発現においても
鍵となる機能を果たす可能性は極めて高い。それ故、Shhによって誘導される
遺伝子発現の調節においてhFUキナーゼが果たす役割について情報を得るため
には、フューズドのヒト相同体(hFU)を単離する必要がある。
【0021】 本発明は、フューズド蛋白質の2つの新規ヒト相同体の特性指摘とそれらをコ
ードする核酸配列を提供することによってこの目標を達成した。
【0022】 (発明の開示) 最初の局面では、本発明は、フューズド蛋白質(hFU)のヒト相同体をコ
ードする配列を含む単離されたポリヌクレオチドを提供する。
【0023】 もう1つの局面では、本発明のポリヌクレオチドは発現ベクター中に含まれる
【0024】 本発明はさらに、この発明の発現ベクターで形質転換された宿主細胞を提供す
る。
【0025】 さらなる局面では、本発明は、本発明のポリヌクレオチドによってコードされ
る単離され、精製された組換えhFU蛋白質を提供する。
【0026】 さらに、本発明は、その配列が本発明のポリヌクレオチドから誘導される核酸
プローブを提供する;これらのプローブは、例えば組織や細胞においてhFUの
生合成を検出し、測定するための研究ツールとしてならびに診断方法において使
用できる。
【0027】 従って、組織及び細胞におけるhFUの存在と量を検出するための診断方法を
提供することが本発明の1つの目的である。
【0028】 本発明はまた、hFUと相互作用することができる化合物を同定するためのス
クリーニング方法を含む。かかるスクリーニング法は、当業者に既知のどのよう
な形態もとりうる。
【0029】 当該スクリーニング法によって同定される、hFUの生物活性を変化させるこ
とができる化合物を提供することが本発明のさらなる目的である。
【0030】 hFU中に存在するエピトープに対する抗体ならびにかかる抗体を産生する細
胞を提供することは本発明のさらにもう1つの目的である。
【0031】 さらなる目的においては、本発明は、組換え酵素のPCR増幅、クローニング
、発現及び精製を含む、hFUの発現のための組換えプロセスを含む。
【0032】 定義 ここで使用するとき、次の語は下記に定義する意味を持つ。
【0033】 小文字のヒトフューズドの略語(hfu)は遺伝子、cDNA、RNAまたは
核酸配列を指し、大文字版(hFU)は蛋白質、ポリペプチド、ペプチド、オリ
ゴペプチドまたはアミノ酸配列を指す。
【0034】 ここで使用するとき、ヌクレオチド配列についての「類似体」の語は、保存的
な差異だけを持ち、本発明のhFU相同体の従来の特性と活性を保持する類似ポ
リペプチドをコードするヌクレオチド配列を指す。
【0035】 「ストリンジェント条件」の語は、プローブがその標的配列にハイブリダイズ
するが、他の配列にはハイブリダイズしない条件に関する。ストリンジェント条
件は、配列に依存し、異なる環境において相違する。より長い配列は特異的によ
り高い温度でハイブリダイズする。一般に、ストリンジェント条件は、規定され
たイオン強度とpHで特定配列に関して融解温度(Tm)よりも約5℃低くなる
ように選択される。Tmは、標的配列に相補的なプローブの50%が平衡状態で
標的配列にハイブリダイズする温度(規定されたイオン強度、pH及び核酸濃度
下で)である。(標的配列は一般に過剰に存在するので、Tmでは、平衡状態で
プローブの50%が占有される。)典型的には、ストリンジェント条件は、pH
7.0−8.3で塩濃度が約1.0M Naイオン未満、典型的には約0.01
−1.0M Naイオン(または他の塩)であり、温度は短いプローブ(例えば
10−50ヌクレオチド)については少なくとも約30℃、より長いプローブに
ついては少なくとも約60℃であるような条件である。ストリンジェント条件は
また、ホルムアミドのような不安定化剤の添加によっても実現しうる。
【0036】 「相同ヌクレオチド配列」は、本発明の中で開示される配列の対応する領域に
関して、コードされるポリペプチドの少なくとも1つの機能的ドメインにおいて
、ヌクレオチドレベルで約60%以上、好ましくは約70%以上、より好ましく
は約80%以上の相同性によって特徴づけられる配列である。相同ヌクレオチド
配列は、下記に述べるDNA配列によってコードされるhFU蛋白質のアイソフ
ォームをコードする配列を含む。そのようなアイソフォームは、例えば代替的ス
プライシングの結果として、あるいは他の遺伝子によってコードされる故に、同
じ生物の異なる組織で発現されうる。相同ヌクレオチド配列はまた、何らかの起
源種のhFU蛋白質をコードする配列でもある。好ましくはヌクレオチド配列は
哺乳類由来の酵素をコードする。
【0037】 「オリゴヌクレオチド」は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)において使用す
るのに十分な数の塩基を含む長さのヌクレオチド残基鎖である。この短い配列は
、ゲノムまたはcDNA配列に基づき(あるいはゲノムまたはcDNA配列から
デザインされ)、個々の細胞または組織における同一、類似または相補的DNA
またはRNAを増幅する、確認するまたはその存在を明らかにするために使用さ
れる。オリゴヌクレオチドは、少なくとも約10個のヌクレオチドから約50個
にも及ぶヌクレオチド、好ましくは約15〜30個のヌクレオチドを持つDNA
配列の部分を含む。それらは化学合成され、プローブとして使用することができ
る。
【0038】 「プローブ」は、用途に応じて様々な長さ、好ましくは少なくとも約10個か
ら約6,000個のヌクレオチドまでの長さの核酸配列である。それらは、同一
、類似または相補的な核酸配列の検出において使用される。より長いプローブは
通常天然または組換えソースから得られ、高度に特異性であり、オリゴマーより
もはるかにゆっくりとハイブリダイズする。一本鎖または二本鎖であり、PCR
、膜ベースのハイブリダイゼーションまたはELISA様テクノロジーにおいて
特異性を持つように慎重にデザインされる。
【0039】 アミノ酸の「挿入」、「置換」または「欠失」は、アミノ酸配列に対するまた
はアミノ酸配列内での変化である。個々のアミノ酸配列において許容されるバリ
エーションは、合成によりペプチドを生成することによって、あるいは組換えD
NA手法を用いてhFU配列におけるヌクレオチドの挿入、欠失または置換を体
系的に実施することによって、実験的に決定できる。
【0040】 本出願において我々はBLASTアルゴリズムを援用する。BLASTアルゴ
リズムは配列の類似性を決定するのに適しており、Altschulら(199
0)J.Mol.Biol.215:403−410に述べられている。BLA
ST分析を実施するためのソフトウエアはthe National Cent
er for Biotechnology Information(htt
p://www.ncbi.nlm.nih.gov/)を通して公に入手でき
る。このアルゴリズムは、最初に、データベースの配列中の同じ長さのワードと
整列したときある正数の閾値スコアTに適合するまたはそれを満たす、問い合わ
せ配列の中の長さWの短いワードを同定することによって、高スコアの配列対(
HSP)を同定することを含む。Tは近接ワードスコア閾値と称される(Alt
schulら、前出)。これらの近接ワードのヒットがそれらを含むHSPを見
つけ出すための検索を開始する基礎となる。ワードのヒットを、累積整列スコア
を高めることができるかぎり、各々の配列に沿って両側に延長していく。次の場
合には各方向のワードヒットの延長を停止する:累積整列スコアが最大達成値か
らX量だけ減少する;1またはそれ以上の負のスコア残基整列の蓄積により、累
積スコアがゼロまたはそれ以下になる;あるいはいずれかの配列が末端に達する
。BlastアルゴリズムのパラメータW、T及びXは整列の感受性と速度を決
定する。Blastプログラムは、11のワード長(W)、50のBLOSUM
62スコアリングマトリックス(HenikoffとHenikoff(199
2)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915−10
919参照)整列(B)、10の期待値(E)、M=5、N=4、及び両方の鎖
の比較を初期値(defaults)として使用する。
【0041】 BLASTアルゴリズムは2つの配列間の類似性の統計分析を行う;例えば、
KarlinとAltschul(1993)Proc.Natl.Acad.
Sci.USA 90:5873−5787参照。BLASTアルゴリズムによ
って提供される類似性の1つの測定値は最小和確率(smallest sum
probability)(P(N))であり、これは2つのヌクレオチドま
たはアミノ酸配列間のマッチが偶然に起こる確率の指標を提供する。例えば、被
験核酸と融合核酸の比較において最小和確率が約1未満、好ましくは約0.1未
満、より好ましくは約0.01未満、最も好ましくは約0.001未満であれば
、核酸は融合遺伝子またはcDNAに類似するとみなされる。
【0042】 (発明の詳細な説明) ここに開示され、特許請求される本発明のために、下記のようにみなされるも
のとする。
【0043】 アミノ酸配列は、アミノからカルボキシ方向に、左から右に示す。アミノ基と
カルボキシ基は配列中には示さない。
【0044】 ヌクレオチド配列は、一本鎖だけによって、5’から3’方向に、左から右に
示す。
【0045】 ヌクレオチドとアミノ酸は、IUPAC−IUB Biochemical
Nomenclature Commissionによって推奨されているよう
に、若しくは(アミノ酸に関して)3文字コードによって示す。
【0046】 1つの局面では、本発明は、フューズド蛋白質(hFU)の2つの新規ヒト相
同体をコードする、単離され、精製されたポリヌクレオチドを提供する。本発明
のポリヌクレオチドは、 (a)配列番号:5のセンス配列及び配列番号:7のセンス配列; (b)(a)の配列に相補的な配列; (c)(a)の配列によってコードされるポリペプチドをコードする配列; (d)ストリンジェント条件下で(a)及び(b)の配列にハイブリダイズす
る類似配列;及び (e)(a)の配列に相同であり、hFU活性を持つポリペプチドをコードす
る配列 から成る群から選択される配列を含む、単離された一本鎖または二本鎖ポリヌ
クレオチドである。
【0047】 好ましいポリヌクレオチドはDNA分子である。もう1つ別の実施態様では、
ポリヌクレオチドはRNA分子である。
【0048】 配列番号:5のヌクレオチド配列は、hFU相同体の1つをコードする遺伝子
のセンス鎖のcDNA配列であり、センス鎖(上部に示されている)とその相補
鎖の両方を表すことが意図されている。配列番号:7のヌクレオチド配列は、も
う1つ別のhFU相同体をコードする遺伝子のセンス鎖のcDNA配列であり、
センス鎖(上部に示されている)とその相補鎖の両方を表すことが意図されてい
る。
【0049】 本発明はまた、ストリンジェント条件下で上述したDNA配列にハイブリダイ
ズする類似DNA配列も考慮している。また、上述したDNA配列の天然に生じ
る対立遺伝子変種及び突然変異も、それらの変種及び突然変異が発現時にヒトh
FU相同体をコードするかぎり、本発明において考慮される。さらに本発明は、
発現時に、hFU活性を持つポリペプチドをコードする相同DNA配列を考慮す
る(上記の定義参照)。
【0050】 当業者において既知のように、遺伝子コードの縮退により、上述したhfu遺
伝子によってコードされるものと同じポリペプチドをコードすることができる数
多くのDNA及びRNA分子が存在する。本発明は、それ故、発現されたとき、
配列番号:6及び配列番号:8のポリペプチドをコードするそれらの他のDNA
及びRNA分子を考慮する。
【0051】 hfu遺伝子によってコードされるアミノ酸残基配列が同定されており、各々
のアミノ酸残基に関するすべてのトリプレットコドンがわかっているので、その
ようなすべてのコードRNA及びDNA配列を記述することが可能である。単に
特定アミノ酸に関する1個のコドンの変化によって特徴づけられる、ここで特定
して開示するもの以外のDNA及びRNA分子は本発明の範囲内である。
【0052】 アミノ酸及びそれらの代表的略語、記号及びコドンの一覧を下記の表に示す。
【0053】
【表1】
【0054】 当業者において既知であるように、コドンはmRNA分子におけるヌクレオチ
ドのトリプレット配列を構成し、それ自体は、チミジン(T)(DNA分子中に
存在する)塩基に代わるウラシル塩基(U)によって特徴づけられる。
【0055】 ポリヌクレオチド内の同じアミノ酸残基に関するコドンの単純な変化は、コー
ドされるポリペプチドの構造を変化させない。
【0056】 配列番号:5及び配列番号:7によってコードされるhFU相同体は本発明の
好ましい実施態様を構成する。しかし、本発明が、ここで開示されるヌクレオチ
ド配列によってコードされる蛋白質と相同であり、基本的に同じ生物学的特性を
持つ蛋白質を包含することは明白である。この定義は、ここで開示する2つのh
FU相同体のアイソフォーム及び天然の対立遺伝子変異体を含むことが意図され
ている。これらの変異体形態は、例えば同じ由来生物の異なる組織における代替
的スプライシングまたは区別的発現から生じうる。変異体形態は、例えばアミノ
酸の挿入、欠失または置換によって特徴づけることができる。これに関して、配
列番号:6または8と少なくとも約80%の配列相同性、好ましくは約90%の
配列相同性、より好ましくは約95%の配列相同性、最も好ましくは約98%の
配列相同性を持つアミノ酸配列を含む変異体形態は、本発明に含まれるものと考
えられる。
【0057】 本発明において開示される配列情報の知識から、当業者は、当業者に既知であ
り、例えばManiatisら、分子クローニング:実験室マニュアル(Mol
ecular cloning:a laboratory manual)、
第2版、Cold Spring Harbor Press,Cold Sp
ring Harbor,NY(1989)が開示する様々な手段を通して、種
々のソース(すなわち種々の組織または種々の生物)から本発明の蛋白質をコー
ドするDNA配列を同定し、入手することができる。
【0058】 例えば本発明の蛋白質をコードするDNAは、ここで提供するhfu遺伝子の
配列情報から作製されるオリゴヌクレオチドプローブでmRNA、cDNAまた
はゲノムDNAをスクリーニングすることによって入手しうる。プローブは、既
知の手順に従って蛍光基、放射性原子または化学発光基のような検出可能な原子
団で標識し、例えばManiatisら、分子クローニング:実験室マニュアル
(Molecular cloning:a laboratory manu
al)、第2版、Cold Spring Harbor Press,Col
d Spring Harbor,NY(1989)に述べられているような従
来のハイブリダイゼーションアッセイにおいて使用できる。プローブは、例えば
組織及び細胞におけるhFU生合成を検出し、測定するための診断方法において
もう1つの有用な適用が見出される。
【0059】 その他において、hfu遺伝子の配列は、ここで提供する配列から作製される
PCRオリゴヌクレオチドプライマーを用いる、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR
)手法を使用して回収することができる。Mullisらの米国特許第4,68
3,195号及びMullisの米国特許第4,683,202号参照。PCR
反応は、配列が事前に精製されておらず、特定サンプル中に1コピーだけしか存
在しないときでも特定核酸配列の濃度を選択的に高める方法を提供する。かかる
方法は、一本鎖または二本鎖DNAを増幅するために使用できる。この方法の本
質は、所望する核酸分子の鋳型依存性の、ポリメラーゼを介した複製のためのプ
ライマーとして働く2つのオリゴヌクレオチドプローブの使用を含む。
【0060】 多様な代替的クローニング及びインビトロでの増幅方法が当業者に既知である
。これらの手法の例は、例えばBergerとKimmel、分子クローニング
手法の手引き(Guide to Molecular Cloning Te
chniques)、Methods in Enzymology 152
Academic Press,Inc.,San Diego,CA(Ber
ger)の中に認められる。
【0061】 hFU相同体をコードするDNA配列を複製するために、これが適切なベクタ
ーにクローニングされるに違いない。ベクターは複製可能なDNA構築物である
【0062】 ベクターは、ここでは、hfu相同体をコードするDNAを増幅するため及び
/または本発明の蛋白質をコードするDNAを発現するために使用される。発現
ベクターは、本発明の蛋白質の1つをコードするDNA配列が、適当な宿主にお
いて2つのhFU相同体の1つの発現を生じさせることができる適当な制御配列
に作動可能に連結されている、複製可能なDNA構築物である。DNA領域は、
それらが互いに機能的に関係するとき、作動可能に連結される。例えば:プロモ
ーターは、それが配列の転写を制御する場合、コード配列に作動可能に連結され
る。増幅ベクターは発現制御ドメインを必要としない。通常は、複製の起点によ
って与えられる宿主において複製する能力及び形質転換体の認識を容易にする選
択遺伝子が必要とされるすべてである。
【0063】 本発明の蛋白質をコードするDNA配列は、ライゲーションのための平滑末端
または粘着末端、適切な末端を提供するための制限酵素消化、適宜に粘着末端の
充填、望ましくない結合を避けるためのアルカリホスファターゼ処理、及び適切
なリガーゼによるライゲーションを含めて、従来の手法に従ってベクターDNA
で組換えることができる。そのような操作のための手法は、Maniatisら
、分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular cloning
:a laboratory manual)、第2版、Cold Sprin
g Harbor Press,Cold Spring Harbor,NY
(1989)に開示されており、当業者において既知である。
【0064】 発現ベクターを適当な宿主細胞に導入したとき、クローン化された配列の発現
が起こる。原核生物発現ベクターを用いる場合には、適当な宿主細胞は、クロー
ン化配列を発現することができる原核細胞、例えば大腸菌であろう。同様に、真
核生物発現ベクターを使用する場合には、適当な宿主細胞は、クローン化配列を
発現することができる真核細胞であろう。酵母宿主、例えばビール酵母菌(S.
cerevisiae)も使用できる。その代わりに昆虫細胞も使用しうるが、
その場合にはバキュロウイルスベクター系が適当と考えられる。もう1つの代替
的宿主は哺乳類細胞系統、例えばCOS−1細胞である。
【0065】 制御配列を発現ベクターに導入する必要性は、選択する宿主と選択する形質転
換法に依存して異なる。一般に、制御配列は転写プロモーター、転写を制御する
ための任意のオペレーター配列、適当なmRNAリボソーム結合をコードする配
列、及び転写と翻訳の終了を制御する配列を含む。本発明を実施するために有用
なベクターは、プラスミド、ウイルス(ファージを含む)、レトロウイルス、及
び組み込み可能なDNA断片(すなわち相同的組換えによって宿主ゲノムに組み
込むことができる断片)を含む。ベクターは宿主ゲノムとは独立して複製し、機
能するか、若しくは一部の場合には、ゲノム自体に組み込まれることもある。
【0066】 発現ベクターは、宿主生物によって認識されるプロモーターを含まねばならな
い。本発明のプロモーター配列は原核性、真核性またはウイルス性でありうる。
適当な原核配列の例は、バクテリオファージラムダのP及びPプロモーター
(バクテリオファージラムダ(The bacteriophage Lamb
da)、Hershey,A.D.編集、Cold Spring Harbo
r Press,Cold Spring Harbor,NY(1973);
ラムダII(Lambda II)、Hendrix,R.W.編集、Cold
Spring Harbor Press,Cold Spring Har
bor,NY(1980));大腸菌のtrp、recA、熱ショック、及びl
acZプロモーター、ならびにSV40初期プロモーター(Benoist,C
.ら、Nature 290:304−310(1981)を含む。
【0067】 シャイン−ダルガーノ配列に関するかぎり、適当な調節配列の好ましい例は、
ファージMS−2のレプリカーゼ遺伝子及びバクテリオファージラムダの遺伝子
cIIのシャイン−ダルガーノによって代表される。シャイン−ダルガーノ配列
は、hFU相同体をコードするDNAがそのすぐ後に続くと考えられ、本発明の
成熟蛋白質の発現をもたらす。
【0068】 その代わりに、本発明の蛋白質をコードするDNAの前に、キャリアペプチド
配列をコードするDNA配列が先行することもある。この場合、hFU相同体の
1つのN末端がキャリアペプチドに融合されている融合蛋白が産生され、これは
蛋白の発現レベルと細胞内での安定性を高めるのに役立ち、精製の簡単な手段を
提供すると考えられる。好ましいキャリアペプチドは、例えばIgG結合セファ
ロースでのアフィニティークロマトグラフィーによって容易に均質に精製される
、プロテインAのIgG結合ドメインの1つまたはそれ以上を含む。その代わり
に、多くのベクターは標的蛋白質のN末端またはC末端で発現されうる一連のヒ
スチジン残基を担うという利点を持つ。それ故、対象とする蛋白質は金属キレー
ト化クロマトグラフィーによって回収することができる。エンテロキナーゼ、第
X因子、プロコラゲナーゼまたはトロンビンのような蛋白質分解酵素の認識部位
をコードするDNA配列は、融合蛋白質を開裂して本発明の成熟蛋白質を得るこ
とができるように、hFU相同体をコードする配列のすぐ前に先行する。
【0069】 さらに、適当な発現ベクターは、形質転換した宿主細胞をスクリーニングする
ことができる適切なマーカーを含む。選択した宿主の形質転換は、当業者に既知
であり、Maniatisら、分子クローニング:実験室マニュアル(Mole
cular cloning:a laboratory manual)、第
2版、Cold Spring Harbor Press,Cold Spr
ing Harbor,NY(1989)に述べられている様々な手法のいずれ
か1つを用いて実施される。
【0070】 本発明のさらにもう1つの実施態様は、上記発現ベクターで形質転換した、適
切な培養条件下で本発明の蛋白質を産生することができる原核宿主細胞である。
【0071】 さらに、多細胞生物から誘導した細胞の培養は、hFU相同体の合成にとって
望ましい宿主である。原則的には、昆虫及び哺乳類細胞を含めて、脊椎動物また
は無脊椎動物培養のどちらからでも、どのような真核細胞培養も機能しうる。細
胞培養におけるそのような細胞の増殖は常套的手法となっている。組織培養(T
issue Culture),Academic Press,Kruseと
Patterson編集(1973)参照。有用な宿主細胞系統の例は、HeL
a細胞、CHO及びCOS細胞系統である。脊椎動物及び無脊椎動物細胞を形質
転換する際に使用される発現ベクターにおける転写及び翻訳調節配列は、しばし
ばウイルスソースから提供され、例えば一般的に使用されるプロモーターはアデ
ノウイルス2、ポリオーマ及びSV40から誘導される。例えば米国特許第4,
599,308号参照。
【0072】 複製起点は、外因性起点を含むようにベクターを構築するか、または宿主細胞
の染色体複製機序によって提供されうる。ベクターを宿主細胞の染色体に組み込
む場合には、後者で十分であると考えられる。
【0073】 ウイルス複製起点を含むベクターを使用するのではなく、選択可能なマーカー
とhFU相同体をコードするDNAの同時形質転換法によって哺乳類細胞を形質
転換することができる。適当なマーカーの例は、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(D
HFR)またはチミジンキナーゼである。米国特許第4,399,216号参照
【0074】 本発明に従ったhFU相同体は、これに対する抗体を惹起するための抗原とし
て使用することができる。その結果として、本発明はまた、本発明に従った蛋白
質に特異的に結合する抗体を包含する。そのような抗体は免疫測定法のため、例
えばペプチドまたはポリペプチドの分離のために有用である。
【0075】 本発明に従った抗体はモノクローナルまたはポリクローナルであり、天然に生
じる(完全長)形態及び組換え形態の両方で、個体、対立遺伝子、株または種変
異体、あるいはその断片を含む。さらに、本発明の蛋白質に対する抗体は、本発
明の蛋白質の天然の形状または変性形状のいずれかに対して惹起される。抗イデ
ィオタイプ抗体も生成することができる。抗体を作製する多くの方法が当業者に
既知である。モノクローナル抗体を調製する手法については、例えばStiit
esら(編集)、基礎及び臨床免疫学(Basic and Clinical
Immunology)(第4版)、Lange Medical Publ
ications,Los Altos,CA、及びここで引用する参考文献参
照。ファージまたは同様のベクター中の組換え抗体のライブラリーの選択に関す
る手法は、例えばHuseら(1989)Science 246:1275−
1281参照。
【0076】 本発明に従ったhFU相同体は製薬製剤として使用しうる。従って、本発明は
、治療によってヒトまたは動物の身体を処置する方法において使用するための本
発明に従ったhFU相同体または抗体、ならびに基底細胞癌の治療において使用
するための薬剤の製造における上記分子の使用に関する。本発明はまた、製薬上
許容される担体と共に本発明に従った分子を含む製薬製剤に関する。ヒトまたは
動物の身体の治療方法において使用される分子は、上述したhFU相同体または
抗体ならびにそれを使用する上述したスクリーニング方法において同定される新
規物質のいずれか1つでありうる。
【0077】 もう1つの局面では、本発明は、hFUキナーゼ活性を選択的に阻害する作用
物質をスクリーニングするための方法を特徴とする。かかる方法は、潜在的な作
用物質を、hFUキナーゼ活性を阻害するが別のキナーゼの活性は阻害しない能
力に関して検定することを含む。
【0078】 スクリーニングする作用物質は、細胞外、細胞内、生物学的または化学的由来
でありうる。そのような試験において使用するhFU相同体は、溶液中に遊離し
ているか、アガロースまたはプラスチックビーズ、マイクロタイターウエル、ナ
イロンまたはニトロセルロースのような保持体に結合しているか、細胞表面上に
存在するか、または細胞内に位置しうる。例えば、hFUと試験する作用物質間
の複合体の形成を測定することができる。その代わりに、試験する作用物質によ
って生じる、hFUとその基質間の複合体形成の低下を調べることもできる。
【0079】 本発明はまた、化合物を本発明のhFU相同体と接触させ、化合物とhFU相
同体間の複合体の存在に関して検定することを含む、hFUシグナル伝達に影響
を及ぼしうる化合物についてスクリーニングするための方法を提供する。そのよ
うなアッセイにおいては、hFU相同体は典型的には標識される。適当なインキ
ュベーション後、遊離hFU相同体を結合形態で存在するものから分離すると、
遊離または非複合標識の量が、特定化合物がhFUに結合する能力の測定値とな
る。
【0080】 ここで述べるスクリーニング方法を通して同定される化合物は本発明の範囲内
である。そのような化合物は、好ましくは低分子量のペプチドまたは非ペプチド
性分子である。そのサイズが小さいため、それらは医薬上の目的に適切に使用さ
れる。
【0081】 薬剤スクリーニングのためのもう1つの手法は、hFU相同体に対して適切な
結合親和性を持つ化合物の高流量スクリーニングを提供する。簡単に述べると、
多数の異なる小ペプチド被験化合物を固体基質上で合成する。ペプチド被験化合
物をhFU相同体と反応させ、洗浄する。その後当業者において既知の方法によ
って結合hFU相同体を検出する。
【0082】 本発明のhFU相同体はまた、被験化合物がhFU相同体とその基質間での複
合体の形成を阻害する能力を検定するためにも使用しうる。
【0083】 このアプローチを用いる1つの方法は、hFU基質を保持体に結合し、その後
被験化合物の存在下で、かかる基質をhFU蛋白質またはリン酸化ドメインのよ
うな生物学的に活性なその断片と共にインキュベーションすることを含む。次い
で基質とhFU相同体間の複合体の形成を測定する。
【0084】 この種の典型的試験では、96穴マイクロタイタープレートをhFU基質で被
覆し、プラスチック製シンチレーターフィルムを充填し、hFU酵素、32
γ−ATP及び種々の濃度の被験化合物と共にインキュベーションする。放射標
識リン酸部分がhFUキナーゼによって基質被覆したウエルに移される;プレー
トを洗浄した後、シンチレーションカウンターで発光を直接測定することができ
る。発光がないことは、hFU相同体への被験化合物の有効な結合を示す。
【0085】 もう1つのプロトコールは、ストレプタビジン被覆プレート上に捕獲されたビ
オチニル化基質の使用に基づき、これをhFU酵素、ATP及び種々の濃度の被
験化合物と共にインキュベーションする。プレートをインキュベーションして洗
浄し、抗ホスホチロシンHRP(ホースラディシュペルオキシダーゼ)複合抗体
でリン酸化ペプチド濃度を測定して、化合物の阻害活性を検出する。
【0086】 また、hFUの酵素的に産生されるADPと組合せて、乳酸デヒドロゲナーゼ
及びピルビン酸塩によるNADHの酸化を原因とする、340nmでの吸光度の
低下を分光光度計でモニターすることにより、hFUキナーゼ活性の阻害を間接
的に測定することもできる。
【0087】 上述した薬剤スクリーニング手法において使用するために、精製hFUを直接
プレートに被覆することもできる。さらに、非中和抗体を使用して蛋白質を捕獲
し、それを保持体に固定することができる。
【0088】 本発明はまた、hFUに結合することができる中和抗体が、hFU相同体への
結合に関して被験化合物と特異的に競合する、競合的スクリーニングアッセイの
使用を考慮している。このように、抗体を使用して、1個またはそれ以上の抗原
決定基を共有するペプチドの存在を検出することができる。それ故、本発明は、
hFU相同体に結合することができる中和抗体がhFU相同体への結合に関して
被験化合物と特異的に競合するスクリーニングアッセイを提供することを含む、
hFU相同体と1個またはそれ以上の抗原決定基を共有する化合物についてスク
リーニングするための方法を提供する。
【0089】 本発明の精製hFU相同体は、相互作用性のシグナル伝達経路蛋白質の同定、
特性指摘及び精製のための研究ツールである。当業者において既知の様々な方法
によって適切な標識をhFUに組み込み、hFUを使用して相互作用分子を捕獲
する。例えば、標識hFU分子を蛋白質、膜及び細胞溶解後に得られるすべての
細胞小器官と共にインキュベーションし、さらに密度勾配での遠心分離によって
分画して、非結合分子を除去し、hFU複合体を定量する。種々の濃度のhFU
を用いて得られたデータを使用して、hFUの数、親和性、及びシグナル伝達複
合体との結合に関する数値を計算する。
【0090】 アフィニティー精製がこの目的に特に適することは立証しうる。この手法を用
いて、hFUをクロマトグラフィーカラムに共有結合する。細胞とその膜を抽出
し、hFUを取り除いて、種々のhFU不含のサブ成分をカラムに通過させる。
分子はそれらのhFU親和性によってカラムに結合する。hFU複合体をカラム
から回収し、分離して、回収した分子を蛋白質のN末端配列決定に供する。次に
このアミノ酸配列を使用して、捕獲された分子を同定するか、または適切なcD
NAライブラリーからその遺伝子をクローニングするために縮退オリゴマーを設
計する。
【0091】 その代わりに、本発明のhFU相同体と同様の特性を示すが、より小さく、ヒ
トまたは動物の身体においてhFUよりも長い半減期を示す化合物が同定できる
。有機化合物を設計するときには、本発明に従った分子を「リード」化合物とし
て使用する。既知の製薬上活性な化合物のミメティックの設計は、そのような「
リード」化合物に基づく薬剤開発における既知のアプローチである。ミメティッ
クの設計、合成及び試験は、一般に標的特性に関して数多くの分子をランダムに
スクリーニングすることを避けるために使用される。さらに、本発明のDNAに
よってコードされる演繹アミノ酸配列の分析から導かれる構造データは、より特
異的であり、それ故より高い薬理学的潜在能を持つ新しい薬剤をデザインするた
めに有用である。
【0092】 本発明のDNA配列を入手可能なすべてのデータベースに存在する配列と比較
すると、ショウジョウバエの融合cDNAと有意の相同性を示した。そこでコン
ピュータモデリングを使用して、ショウジョウバエフューズド蛋白質の入手可能
な情報に基づき、本発明の蛋白質の推定三次構造を開発することができた。この
アプローチは、hFU相同体の予測される構造に基づいて新規酵素阻害因子を設
計するのに役立つであろう。
【0093】 特定実施態様では、本発明に従ったスクリーニング方法によって同定される新
規分子は低分子量の有機分子であり、その場合、錠剤のような経口摂取用の製薬
製剤が調製できる。
【0094】 本発明に従った製薬製剤は、しかしながら、いかなる投与経路用にも調製でき
、例えば経口、静脈内、皮膚または皮下、経鼻、筋肉内または腹腔内投与用に調
製できる。担体または他の成分の性質は個々の投与経路に依存するであろう。(
これに関する手法とプロトコールの例は、中でも特に、レミントンの製薬科学(
Remington’s Pharmaceutical Science)、
第16版、Osol,A(編集)、1980に認められる。) これらの低分子量化合物の用量は、治療する疾患の状態または条件、ヒトまた
は動物の体重や条件のような他の臨床的因子、及び化合物の投与経路に依存する
であろう。ヒトまたは動物を治療するためには、約0.5mg/Kg体重から5
00mg/Kg体重の化合物を投与することができる。
【0095】 本発明の化合物及び方法は、基底細胞癌のような、あらゆる種類の母斑性基底
細胞癌症候群関連障害及び/または疾患を治療し、治癒するため、あるいは予防
するために好都合に使用される。1つの特定実施態様では、本発明の分子は遺伝
子治療において使用される。遺伝子治療の方法の総説に関しては、例えばAnd
erson,Science(1992)256:808−813参照。
【0096】 本発明のさらなる有益な使用は、身体におけるパッチトレセプタのシグナル伝
達を調節する方法を開発することであり、それ故本発明はまた、基底細胞癌に罹
患しているヒトまたは動物患者を治療する方法ならびにそのような状態を予防す
る方法に関する。
【0097】 本発明のクローン化遺伝子及びそれから誘導されるオリゴヌクレオチドは、あ
る種の疾患に結びつく制限酵素断片長の多型性(RFLP)をスクリーニングす
るために有用である。
【0098】 hFU相同体をコードする本発明のDNA配列から誘導されるオリゴヌクレオ
チドは、種々の組織におけるフューズド遺伝子発現をプローブするための診断ツ
ールとして有用である。例えば、この酵素の天然の発現またはそれに関連する病
的状態を検討するための従来のオートラジオグラフィー手法により、検出可能な
基を担うオリゴヌクレオチドプローブで組織をインシトゥでプローブすることが
できる。
【0099】 本発明を下記の実施例においてより詳細に説明する。これらの実施例は本発明
の例示を意図するものであり、その限定とみなされるべきではない。
【0100】 添付の図面において: 図1は本発明の核酸分子の図式的例示であり、下記の実施例1において詳しく
説明する。ATGとTGAにより、それぞれ開始コドンと停止コドンを示した。
白または黒のデルタ(△)記号は核酸配列の欠失を示す。配列番号3の図の左端
の白い箱はクローンN2515662の5’非翻訳領域を示す;斜線の箱は3’
非翻訳領域を示す;黒い箱はキナーゼドメインを示し、格子の箱はコード配列の
残りの部分を示す。
【0101】 実施例1 この実施例はhfu DNA配列の分離を報告する。
【0102】 ショウジョウバエフューズド蛋白質をコードするcDNA配列(Gen ba
nk Acc X80468)を使用してthe Incyte LifeSe
データベースを詳細に検索し、2つの異なるクローン、肝組織cDNAライ
ブラリー(LIVRTUTO4)からのもの(N 2515662)及び乳房組
織cDNAライブラリー(BRSTNOT18)からの2番目のクローン(N
3168354)を同定した。
【0103】 2つのクローンの部分配列だけがthe Incyte Life Seq データベースから提供され、これらの2つの短い配列をBLASTアルゴリズム
を使用してショウジョウバエ融合配列に整列した。クローンN 2515662
に関連する、274塩基対(bp)長の部分配列(配列番号:1)を、ショウジ
ョウバエフューズドコード配列(Gen bank Acc X80468)と
共に整列し65%の同一性スコアを得た。
【0104】 クローンN 3168354からの251bp長の第二の部分配列(配列番号
:2)は、ショウジョウバエフューズドコード配列と共に整列し44%の同一性
スコアを得た。クローンN 2515662からのcDNAを分離し、2本の鎖
を自動シーケンサーにかけ、4845bp長の完全長配列(配列番号:3)を得
た。同様に、クローンN 3168354から分離したcDNAのコード鎖と相
補鎖の両方を完全に配列決定して、4237bp長の完全長配列(配列番号:4
)を得た。配列番号:3と配列番号:4を図1に示す。
【0105】 配列番号:3の配列分析から、ATG開始コドンは126位に位置し、一方1
26位から835位までの配列は欠失したキナーゼドメインをコードする。実際
に、配列番号:3と配列番号:4の整列は、図1において白いデルタ記号で表わ
されている、クローンN 2515662の809位から810位の間の94b
pの欠失を示した。我々はこの欠失領域を配列番号:4の対応する領域(ヌクレ
オチド246位からヌクレオチド340位まで)で置換し、その結果474アミ
ノ酸長の演繹蛋白質(配列番号:6)をコードする1425bpの組換えコンセ
ンサス配列(配列番号:5)を得た。図1参照。
【0106】 この蛋白質は、ショウジョウバエフューズド蛋白質(GenBank Acc
X80468)と34.6%のアミノ酸同一性スコア、43.31%の類似性
スコアを示す;キナーゼドメイン(aa 1−268)内では、同一性スコアは
51.86%、類似性スコアは63.43%に上昇する。
【0107】 配列番号:4の配列分析及びクローンN 2515662の配列との比較から
、438bp長の、ATG開始点及びキナーゼドメインの5’配列コード部分の
欠失が認められた。図1参照。
【0108】 この欠失領域を配列番号:3の126位から563位までの対応する領域で置
換し、その結果3948bp長のオープンリーディングフレーム(配列番号:7
)を生じた。図1参照。
【0109】 新しい推定上のスプライシング変異体を予測される配列番号:5と共に整列し
た。2つのcDNA(配列番号:5及び配列番号:7)の整列は、1378位か
ら1379位の間に配列番号:7における103bpの欠失を示した。図1では
欠失領域を黒いデルタ記号で示した。
【0110】 新しい組換えコンセンサス配列(配列番号:7)の翻訳は、1315アミノ酸
長の蛋白質(配列番号:8)を予測する。演繹アミノ酸配列(配列番号:8)を
ショウジョウバエフューズド蛋白質(GenBank Acc X80468)
と共に整列すると、26.98%のアミノ酸同一性スコア、34.67%の類似
性スコアを示す;キナーゼドメイン内では同一性は51.86%に、類似性は6
3.43%に上昇する。
【0111】 実施例2−ノーザンブロット分析 フューズド遺伝子の推定上のヒト相同体の発現を検討するため、ノーザンブロ
ット法を実施し、ここで開示するプローブとハイブリダイズした。
【0112】 センス方向のオリゴヌクレオチド、5’−TCAGGCCTATAAACGC
ATGG−3’(配列番号:9)とアンチセンス方向オリゴヌクレオチド、5’
−CACCTGCAGGCTGTCACTT−3’(配列番号:10)をプライ
マーとして使用して、3’cDNAコード配列とTGAコドン後の非翻訳配列の
最初の部分である配列番号:5の一部を増幅した。863bp長の断片を増幅し
、プローブとして使用した。
【0113】 Clontechからの複数の組織ノーザンブロット(Human II #
7767−1Human fetal #7756−1)をプローブとハイブリ
ダイズした。
【0114】 5×SSC、1×デンハルト溶液、0.1%SDS、50%ホルムアミド、2
50mg/mlサケ精子DNA中、42℃で4時間、プレハイブリダイゼーショ
ンを実施した。約1.5×10cpm/mlの標識プローブを加えた同じ混合
物中、42℃でひと晩ハイブリダイゼーションを実施した。
【0115】 プローブは、マルチプライムDNA標識システム(Amersham)によっ
て(32P)dCTPで標識し、Nick Column(Pharmacia
)で精製して、ハイブリダイゼーション溶液に加えた。フィルターを0.2×S
SC、0.1%SDS中42℃で数回洗浄した。増感紙を用いて−80℃でフィ
ルターをKodak X−ARフィルム(Eastman Kodak Com
pany,Rochester,N.Y.USA)に露出した。
【0116】 5.8kb mRNAが精巣において発現され、胎児肺組織で最も弱いバンド
が検出された。同程度に豊富な約5.8kbと約3kbの2つのバンドが胎児脳
から抽出したmRNAにおいて検出された。胎児肝において2.4kb mRN
Aが有意のレベルで発現され、一方約4:1の相対的量で約5.8kbと2.4
kbの2つのバンドが胎児腎から抽出したmRNAにおいて検出された。
【0117】 ヒトGAPDHプローブによるフィルターハイブリダイゼーションによってす
べてのレーンの等しい負荷を確認した。
【0118】 実施例3−ポリメラーゼ連鎖反応 2つのヒト配列の整列は、機能的ドメイン外の103bpの挿入を特徴とす
る2つの異なるスプライシング変異体を明らかにした;さらに、本発明の2つの
配列は、94bp長の欠失がない完全なキナーゼドメインを特徴とする(詳細に
ついては上記参照)。これら2つのスプライシング変異体を確認するため、鋳型
cDNA 1ng(ヒト精巣及び胎児肝のClontech QUICK−CL
ONE(商標) cDNA)を2つの異なるPCR増幅混合物と組み合わせた。
最初のサンプル(mixA)では、キナーゼドメイン内に欠失のないhfu c
DNA配列の存在を検出するため、センス方向オリゴヌクレオチド、5’−GT
GGAGGAGCGACCATACGA−3’(配列番号:11)とアンチセン
ス方向オリゴヌクレオチド、5’−CCTTTAGGACCTGAAGTTCT
GGG−3’(配列番号:12)をPCR反応におけるプライマーとして使用し
た。上述した条件で増幅を行い、343bpと249bp長の2つの特異的増幅
産物が、機能的ドメイン内に94bpの欠失があるcDNA配列と欠失のないc
DNA配列の存在を確認した。
【0119】 第二のサンプル(mixB)では、機能的ドメイン外の103bpの挿入を増
幅するため、センス方向オリゴヌクレオチド、5’−CAGCGCATCCAG
AGTCAGC−3’(配列番号:13)とアンチセンス方向オリゴヌクレオチ
ド、5’−CCGGCAGAAGGAATACAAGG−3’(配列番号:14
)をPCR反応におけるプライマーとして使用した(詳細については上記参照)
。上述した条件で増幅を行い、253bpと150bp長の2つの特異的増幅産
物が、コードクローンへの103bpの挿入の存在を確認した。
【0120】 各々のサンプルについて、鋳型cDNAを各特異的プライマー35pmol、
10×Taqポリメラーゼ緩衝液5ml(500mM KCl/100mM T
ris×HCl、pH8.3)、25mM MgCl 4ml、dNTP溶液
4ml(2.5mM dNTP)及びTaq Gold DNAポリメラーゼ0
.5ml(2.5単位)(Perkin Elmer Cetus)と組み合わ
せた。水を加えて反応容量を50mlにした。
【0121】 試験管を95℃で10分間加熱し、95℃で15秒間変性を行い、55℃で3
0秒間アニーリングして、72℃で30秒間重合した。
【0122】 このサイクルを40回繰り返した。
【0123】 2つの異なるPCR増幅混合物はいずれもスプライシング変異体を増幅した。
より明細には、mixAを使用した増幅産物は、キナーゼドメイン内に94bp
の欠失があるhfucDNAと欠失のないhfu cDNAを表わす343bp
と249bp長の2つのバンドであった。他方で、mixBを使用して得られた
増幅産物(253bpと150bp長の2つのバンド)は、配列番号:6及び8
によって表わされる蛋白質をコードするTGAトリプレットのあるものとないも
のの2つのhfu cDNAスプライシング変異体の存在を確認した。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の核酸分子の図式的例示であり、下記の実施例1において詳しく説明す
る。ATGとTGAにより、それぞれ開始コドンと停止コドンを示した。白また
は黒のデルタ(△)記号は核酸配列の欠失を示す。配列番号3の図の左端の白い
箱はクローンN2515662の5’非翻訳領域を示す;斜線の箱は3’非翻訳
領域を示す;黒い箱はキナーゼドメインを示し、格子の箱はコード配列の残りの
部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/47 C12N 1/19 4C084 16/18 1/21 4C085 C12N 1/19 C12P 21/08 4H045 1/21 C12Q 1/48 Z 5/10 1/68 A C12P 21/08 G01N 33/15 Z C12Q 1/48 33/50 Z 1/68 33/53 D G01N 33/15 33/577 B 33/50 C12N 15/00 ZNAA 33/53 5/00 B 33/577 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2G045 AA34 AA35 AA40 BB20 CB01 CB21 DA12 DA13 DA14 DA20 DA36 DA78 FB01 FB02 FB03 FB07 4B024 AA01 AA11 BA10 BA44 BA80 CA04 CA09 CA20 DA02 DA05 DA12 EA04 GA11 HA13 HA14 4B063 QA01 QA05 QA13 QA17 QA19 QQ21 QQ43 QQ53 QQ61 QQ89 QR07 QR48 QX10 4B064 AG27 CA10 CA20 CC01 CC24 DA01 DA13 4B065 AB01 AC14 BA02 CA24 CA25 CA29 CA44 CA46 4C084 AA02 AA07 AA17 BA01 BA02 CA62 ZB26 4C085 AA14 BB31 EE01 4H045 AA10 AA11 AA30 BA10 CA40 DA75 DA76 DA89 EA20 EA50 FA71 FA72 FA74

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列番号:5のセンス配列及び配列番号:7のセンス
    配列; (b)(a)の配列に相補的な配列; (c)(a)の配列によってコードされるポリペプチドをコードする配列; (d)ストリンジェント条件下で(a)及び(b)の配列にハイブリダイズす
    る類似配列;及び (e)(a)の配列に相同であり、hFU活性を持つポリペプチドをコードす
    る配列 から成る群から選択される配列を含む、単離された一本鎖または二本鎖ポリヌ
    クレオチド。
  2. 【請求項2】 DNA分子である、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 RNA分子である、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 ヌクレオチド配列が配列番号:5または配列番号:7である
    、請求項2に記載のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかで定義されるようなポリヌクレオチ
    ドを含むベクター。
  6. 【請求項6】 ベクターがプラスミドである、請求項5に記載のベクター。
  7. 【請求項7】 ベクターがウイルスである、請求項5に記載のベクター。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載のベクターで形質転換された宿主細胞。
  9. 【請求項9】 細胞が細菌細胞である、請求項8に記載の形質転換宿主細胞
  10. 【請求項10】 細胞が酵母細胞である、請求項8に記載の形質転換宿主細
    胞。
  11. 【請求項11】 細胞が昆虫細胞である、請求項8に記載の形質転換宿主細
    胞。
  12. 【請求項12】 細胞が哺乳類細胞である、請求項8に記載の形質転換宿主
    細胞。
  13. 【請求項13】 請求項1〜4のいずれかに記載のポリヌクレオチドによっ
    てコードされる、単離され、精製された蛋白質。
  14. 【請求項14】 配列番号:6または8と少なくとも約80%の配列相同性
    、好ましくは約90%の配列相同性、より好ましくは約95%の配列相同性、最
    も好ましくは約98%の配列相同性を持つアミノ酸配列を含む、請求項13に記
    載の蛋白質。
  15. 【請求項15】 配列番号:6のアミノ酸配列を含む、請求項14に記載の
    蛋白質。
  16. 【請求項16】 配列番号:8のアミノ酸配列を含む、請求項14に記載の
    蛋白質。
  17. 【請求項17】 配列番号5または7の少なくとも10個の隣接ヌクレオチ
    ドの配列を含むヌクレオチドプローブ。
  18. 【請求項18】 化合物を請求項13〜16のいずれかに記載のhFU相同
    体と接触させ;そして 化合物とhFU相同体間の複合体の存在に関して検定する ことを含む、hFUシグナル伝達に影響を及ぼしうる化合物についてスクリー
    ニングするための方法。
  19. 【請求項19】 潜在的作用物質が、hFUキナーゼ活性を阻害し、他のキ
    ナーゼの活性を阻害しない能力に関して検定することを含む、hFUキナーゼ活
    性を選択的に阻害する作用物質についてスクリーニングするための方法。
  20. 【請求項20】 hFU相同体に結合することができる中和抗体が、hFU
    相同体への結合に関して被験化合物と特異的に競合するスクリーニングアッセイ
    を提供することを含む、請求項12〜16のいずれかに記載のhFU相同体と1
    個またはそれ以上の抗原決定基を共有する化合物についてスクリーニングするた
    めの方法。
  21. 【請求項21】 hFU基質を保持体に連結し; 被験化合物の存在下でhFU基質をhFU相同体またはその生物学的に活性
    な断片と共にインキュベーションし;そして 基質とhFU相同体間での複合体の形成を測定する ことを含む、hFU相同体とその基質間での複合体の形成を阻害する被験化合
    物の能力を検定するための方法。
  22. 【請求項22】 hFU相同体が標識されている、請求項18〜21のいず
    れかに記載の方法。
  23. 【請求項23】 請求項18〜22のいずれかに記載のスクリーニング方法
    を通して同定される化合物。
  24. 【請求項24】 請求項13〜16のいずれかに記載の蛋白質に特異的に結
    合する抗体または抗体断片。
  25. 【請求項25】 モノクローナル抗体またはその断片である、請求項24に
    記載の抗体。
  26. 【請求項26】 治療によるヒトまたは動物の身体の処置方法における使用
    のための、請求項24または25に記載の抗体。
  27. 【請求項27】 請求項24または25に記載の抗体を発現する組換え細胞
  28. 【請求項28】 治療によるヒトまたは動物の身体の処置方法における使用
    のための、請求項13〜16及び23のいずれかに記載の蛋白質または化合物。
  29. 【請求項29】 基底細胞癌の治療方法における使用のための、請求項28
    に記載の蛋白質または化合物。
  30. 【請求項30】 基底細胞癌の治療において使用するための薬剤の製造にお
    ける、請求項13〜16及び23のいずれかに記載の蛋白質または化合物の使用
  31. 【請求項31】 製薬上許容される担体と共に請求項13〜16及び23の
    いずれかに記載の蛋白質または化合物を含む製薬製剤。
  32. 【請求項32】 請求項13〜16及び23のいずれかに記載の蛋白質また
    は化合物の治療上有効な量を宿主細胞に投与することを含む、基底細胞癌に罹患
    している宿主を治療する方法。
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