JP2002541805A - 乳癌の免疫療法および診断のための化合物ならびにそれらの使用のための方法 - Google Patents

乳癌の免疫療法および診断のための化合物ならびにそれらの使用のための方法

Info

Publication number
JP2002541805A
JP2002541805A JP2000611679A JP2000611679A JP2002541805A JP 2002541805 A JP2002541805 A JP 2002541805A JP 2000611679 A JP2000611679 A JP 2000611679A JP 2000611679 A JP2000611679 A JP 2000611679A JP 2002541805 A JP2002541805 A JP 2002541805A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypeptide
seq
polynucleotide
sequence
patient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000611679A
Other languages
English (en)
Inventor
スティーブン ジー. リード,
チャンチュン シュ,
デイビン シー. ディロン,
Original Assignee
コリクサ コーポレイション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コリクサ コーポレイション filed Critical コリクサ コーポレイション
Publication of JP2002541805A publication Critical patent/JP2002541805A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/0004Oxidoreductases (1.)
    • C12N9/0071Oxidoreductases (1.) acting on paired donors with incorporation of molecular oxygen (1.14)
    • C12N9/0077Oxidoreductases (1.) acting on paired donors with incorporation of molecular oxygen (1.14) with a reduced iron-sulfur protein as one donor (1.14.15)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • C07K14/47Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/82Translation products from oncogenes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/51Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising whole cells, viruses or DNA/RNA
    • A61K2039/53DNA (RNA) vaccination
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K35/00Medicinal preparations containing materials or reaction products thereof with undetermined constitution
    • A61K35/12Materials from mammals; Compositions comprising non-specified tissues or cells; Compositions comprising non-embryonic stem cells; Genetically modified cells
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K48/00Medicinal preparations containing genetic material which is inserted into cells of the living body to treat genetic diseases; Gene therapy
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide

Abstract

(57)【要約】 乳癌の処置および診断のための化合物および方法が提供される。本発明の化合物としては、乳房腫瘍タンパク質の少なくとも一部を含むポリペプチドが挙げられる。より詳細には、このポリペプチドは、乳房腫瘍タンパク質、またはその改変体の免疫原性部分を含む。このようなポリペプチドを含む、乳癌の免疫療法のためのワクチンおよび薬学的組成物、またはこのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドもまた、本発明のポリペプチドを調製するためのポリヌクレオチドと共に提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、一般に、乳癌の処置および診断のための組成物および方法に関する
。本発明は、より詳細には、乳房腫瘍組織で優先的に発現されるタンパク質を少
なくとも一部含むポリペプチド、およびそのようなポリペプチドをコードするポ
リヌクレオチドに関する。このようなポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、
乳癌の処置のためのワクチンおよび薬学的組成物において使用され得る。さらに
、このようなポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、乳癌の免疫診断において
使用され得る。
【0002】 (発明の背景) 乳癌は、米国および世界中で、女性に関する重大な健康問題である。その疾患
の検出および処置において、進歩が成されてきたが、乳癌は、女性の癌関係の第
二番目の死因のままであり、毎年、米国で180,000人を超える女性が罹患
している。北米の女性に関して、生存中の乳癌に罹る可能性は、現在8人に1人
である。
【0003】 現在のところ利用可能である、乳癌の予防または処置のためのワクチンまたは
他の一般に優れた方法は存在しない。その疾患の対応は、現在のところ、早期の
診断(慣用的な乳房のスクリーニング手順を通じて)および積極的な処置の組み
合わせに依存し、その処置は、手術、放射線治療、化学療法、およびホルモン療
法のような、1以上の種々の処置を含み得る。特定の乳癌の処置の過程は、しば
しば、特異的な腫瘍マーカーの分析を含む、種々の予後のパラメーターに基づい
て選択される。例えば、Porter−JordanおよびLippman、B
reast Cancer 8:73−100(1994)を参照のこと。しか
し、確立されたマーカーの使用は、しばしば、解釈が難しい結果を導き、そして
乳癌患者において観察される高い死亡率は、その疾患の処置、診断、および予防
において、改善が必要とされることを示している。
【0004】 従って、当該分野において、乳癌の治療および診断の改善された方法の必要性
が存在する。本発明は、これらの必要性を満たし、そしてさらに他の関係する利
点を提供する。
【0005】 (発明の要旨) 本発明は、乳癌の免疫治療のための化合物および方法を提供する。1つの局面
において、単離されたポリペプチドを提供し、それは、乳房腫瘍タンパク質また
は保存的置換および/または改変においてのみ異なるそのタンパク質の改変体の
少なくとも免疫原性部分を含む。ここで、乳房腫瘍タンパク質は、以下からなる
群より選択される配列を含むポリヌクレオチドによりコードされるアミノ酸配列
を含む;(a)配列番号3、10、17、24、45〜52、55〜67,72
,73、89〜97、102および107に示されるヌクレオチド配列、(b)
上記のヌクレオチド配列の相補体、ならびに(c)中程度のストリンジェント条
件下で、(a)または(b)の配列にハイブリダイズする配列。特定の実施形態
では、本発明の単離されたポリペプチドは、配列番号98、99または101の
アミノ酸配列を含む。
【0006】 関連する局面において、上記のポリペプチドをコードする、単離されたポリヌ
クレオチドが提供される。特定の実施形態において、このようなポリヌクレオチ
ドは、配列番号3、10、17、24、45〜52、および55〜67,72,
73、89〜97、102および107に提供される配列を有する。本発明はさ
らに、上記のポリヌクレオチド分子を含む発現ベクター、およびそのような発現
ベクターで形質転換した、またはトランスフェクトした宿主細胞を提供する。好
ましい実施形態において、この宿主細胞は、E.coli、酵母、および哺乳動
物細胞からなる群より選択される。
【0007】 別の局面において、本発明は、第一および第二の本発明のポリペプチドを含む
融合タンパク質、あるいは、本発明のポリペプチドおよび公知の乳房抗原を含む
融合タンパク質を提供する。
【0008】 本発明はまた、上記のポリペプチドの少なくとも1つ、またはそのようなポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチド、および生理学的に受容可能なキャリア
を含む薬学的組成物が、少なくとも1以上のそのようなポリペプチドまたはポリ
ヌクレオチドを非特異的な免疫応答エンハンサーと組み合わせて含むワクチンと
共に提される。1以上の上記の融合タンパク質を含む、薬学的組成物およびワク
チンもまた提供される。
【0009】 関連する局面において、少なくとも1つのポリペプチドおよび生理学的に受容
可能なキャリアを含む、乳癌処置のための薬学的組成物が提供される。ここで、
このポリペプチドは、乳房腫瘍タンパク質またはその改変体の免疫原性部分を含
み、この乳房腫瘍タンパク質は、以下からなる群より選択される配列を有するポ
リヌクレオチドによりコードされる;(a)配列番号1、2、4〜9、11〜1
6、18〜23、25〜44,53、54、68〜71、74〜88および10
3〜106に示されるヌクレオチド配列、(b)上記ヌクレオチド配列のヌクレ
オチドの相補体、ならびに(c)中程度のストリンジェント条件下で、(a)ま
たは(b)の配列にハイブリダイズする配列。本発明はまた、このようなポリペ
プチドを非特異的な免疫応答エンハンサーと組み合わて含む、乳癌の処置のため
のワクチンを、配列番号1、2、4〜9、11〜16、18〜23、25〜44
,53、54、68〜71、74〜88および103〜106に提供される配列
を含む、少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む薬学的組成物およびワクチン
と共に提供する。
【0010】 さらに別の局面において、患者における乳癌の発生を阻害するための方法が提
供され、これは、有効量の少なくとも1つの上記の薬学的組成物および/または
ワクチンを投与する工程を包含する。
【0011】 本発明はまた、乳癌の免疫診断の方法が、そのような方法において使用するキ
ットと共に提供される。本発明の1つの特定の局面において、患者内の乳癌を検
出する方法を提供し、それは、以下の工程を包含する;(a)患者から採取した
生物学的サンプルを、上記のポリペプチドの1つに結合し得る、結合剤(bin
ding agent)と接触させる工程;および(b)そのサンプルにおいて
、結合剤に結合したタンパク質またはポリペプチドを検出する工程。好ましい実
施形態において、結合剤は抗体であり、最も好ましくは、モノクローナル抗体で
ある。
【0012】 関連する局面において、患者における乳癌の進行をモニターするための方法が
提供され、これは、以下の工程を含む;(a)患者から得られた生物学的サンプ
ルを、上記のポリペプチドの1つに結合し得る、結合剤と接触させる工程;(b
)そのサンプルにおいて、その結合剤に結合するタンパク質またはポリペプチド
の量を決定する工程;(c)工程(a)および(b)を繰り返す工程;および工
程(b)および(c)で検出されたポリペプチドの量を比較する工程。
【0013】 関係する局面において、本発明は、本発明のポリペプチドに結合する抗体、好
ましくはモノクローナル抗体、ならびにそのような抗体を含む診断キット、およ
び乳癌の発生を阻害するためにそのような抗体を使用する方法を提供する。
【0014】 本発明はさらに、乳癌を検出するための方法を提供し、それは以下の工程を含
む;(a)患者から生物学的サンプルを得る工程;(b)そのサンプルを、ポリ
メラーゼ連鎖反応において第一および第二のオリゴヌクレオチドプライマーと接
触する工程で、そのオリゴヌクレオチドプライマーの少なくとも1つは、上記の
ポリペプチドの1つをコードするDNA分子に特異的である、工程;および(c
)第一および第二のオリゴヌクレオチドプライマーの存在下で増幅するDNA配
列を、そのサンプルにおいて検出する工程。好ましい実施形態において、少なく
とも1つのオリゴヌクレオチドプライマーは、配列番号1〜97、100および
102〜107からなる群より選択される配列を有するポリヌクレオチドの、少
なくとも約10の連続したヌクレオチドを含む。
【0015】 さらなる局面において、本発明は、患者内の乳癌を検出するための方法を提供
し、それは以下の工程を含む;(a)患者から生物学的サンプルを得る工程;(
b)そのサンプルを、上記のポリペプチドの1つをコードするポリヌクレオチド
に特異的なオリゴヌクレオチドプローブと接触させる工程;および(c)そのオ
リゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズするポリヌクレオチド配列を、その
サンプルにおいて検出する工程。好ましくは、このオリゴヌクレオチドプローブ
は、配列番号1〜97、100および102〜107からなる群より選択される
配列を有するポリヌクレオチドの、少なくとも約15の連続したヌクレオチドを
含む。
【0016】 関係する局面において、上記のオリゴヌクレオチドプローブまたはプライマー
を含む診断キットが提供される。
【0017】 本発明のこれらの、または他の局面は、以下の詳細な説明を参照して明らかと
なる。本明細書中に記載される全ての参考文献は、各々が個々に援用されるよう
に、その全体が参考として本明細書に援用される。
【0018】 (配列識別名(identifier)) 配列番号1は、1T−5120の決定された3’cDNA配列である。 配列番号2は、1T−5122の決定された3’cDNA配列である。 配列番号3は、1T−5123の決定された3’cDNA配列である。 配列番号4は、1T−5125の決定された3’cDNA配列である。 配列番号5は、1T−5126の決定された3’cDNA配列である。 配列番号6は、1T−5127の決定された3’cDNA配列である。 配列番号7は、1T−5129の決定された3’cDNA配列である。 配列番号8は、1T−5130の決定された3’cDNA配列である。 配列番号9は、1T−5133の決定された3’cDNA配列である。 配列番号10は、1T−5136の決定された3’cDNA配列である。 配列番号11は、1T−5137の決定された3’cDNA配列である。 配列番号12は、1T−5139の決定された3’cDNA配列である。 配列番号13は、1T−5142の決定された3’cDNA配列である。 配列番号14は、1T−5143の決定された3’cDNA配列である。 配列番号15は、1T−5120の決定された5’cDNA配列である。 配列番号16は、1T−5122の決定された5’cDNA配列である。 配列番号17は、1T−5123の決定された5’cDNA配列である。 配列番号18は、1T−5125の決定された5’cDNA配列である。 配列番号19は、1T−5126の決定された5’cDNA配列である。 配列番号20は、1T−5127の決定された5’cDNA配列である。 配列番号21は、1T−5129の決定された5’cDNA配列である。 配列番号22は、1T−5130の決定された5’cDNA配列である。 配列番号23は、1T−5133の決定された5’cDNA配列である。 配列番号24は、1T−5136の決定された5’cDNA配列である。 配列番号25は、1T−5137の決定された5’cDNA配列である。 配列番号26は、1T−5139の決定された5’cDNA配列である。 配列番号27は、1T−5142の決定された5’cDNA配列である。 配列番号28は、1T−5143の決定された5’cDNA配列である。 配列番号29は、1D−4315の決定された5’cDNA配列である。 配列番号30は、1D−4311の決定された5’cDNA配列である。 配列番号31は、1E−4440の決定された5’cDNA配列である。 配列番号32は、1E−4443の決定された5’cDNA配列である。 配列番号33は、1D−4321の決定された5’cDNA配列である。 配列番号34は、1D−4310の決定された5’cDNA配列である。 配列番号35は、1D−4320の決定された5’cDNA配列である。 配列番号36は、1E−4448の決定された5’cDNA配列である。 配列番号37は、1S−5105の決定された5’cDNA配列である。 配列番号38は、1S−5110の決定された5’cDNA配列である。 配列番号39は、1S−5111の決定された5’cDNA配列である。 配列番号40は、1S−5116の決定された5’cDNA配列である。 配列番号41は、1S−5114の決定された5’cDNA配列である。 配列番号42は、1S−5115の決定された5’cDNA配列である。 配列番号43は、1S−5118の決定された5’cDNA配列である。 配列番号44は、1T−5134の決定された5’cDNA配列である。 配列番号45は、1E−4441の決定された5’cDNA配列である。 配列番号46は、1E−4444の決定された5’cDNA配列である。 配列番号47は、1E−4322の決定された5’cDNA配列である。 配列番号48は、1S−5103の決定された5’cDNA配列である。 配列番号49は、1S−5107の決定された5’cDNA配列である。 配列番号50は、1S−5113の決定された5’cDNA配列である。 配列番号51は、1S−5117の決定された5’cDNA配列である。 配列番号52は、1S−5112の決定された5’cDNA配列である。 配列番号53は、1013E11の決定されたcDNA配列である。 配列番号54は、1013H10の決定されたcDNA配列である。 配列番号55は、1017C2の決定されたcDNA配列である。 配列番号56は、1016F8の決定されたcDNA配列である。 配列番号57は、1015F5の決定されたcDNA配列である。 配列番号58は、1017A11の決定されたcDNA配列である。 配列番号59は、1013A11の決定されたcDNA配列である。 配列番号60は、1016D8の決定されたcDNA配列である。 配列番号61は、1016D12の決定されたcDNA配列である。 配列番号62は、1015E8の決定されたcDNA配列である。 配列番号63は、1015D11の決定されたcDNA配列である。 配列番号64は、1012H8の決定されたcDNA配列である。 配列番号65は、1013C8の決定されたcDNA配列である。 配列番号66は、1014B3の決定されたcDNA配列である。 配列番号67は、1015B2の決定されたcDNA配列である。 配列番号68〜71は、以前に同定された抗原の決定されたcDNA配列である
。 配列番号72は、JJ9434の決定されたcDNA配列である。 配列番号73は、B535Sの決定されたcDNA配列である。 配列番号74〜88は、以前に同定された抗原の決定されたcDNA配列である
。配列番号89は、B534Sの決定されたcDNA配列である。 配列番号90は、B538Sの決定されたcDNA配列である。 配列番号91は、B542Sの決定されたcDNA配列である。 配列番号92は、B543Sの決定されたcDNA配列である。 配列番号93は、P501Sの決定されたcDNA配列である。 配列番号94は、B541Sの決定されたcDNA配列である。 配列番号95は、1016F8(B511Sともいわれる)についての伸長cD
NA配列である。 配列番号96は、1016D12(B532Sともいわれる)についての伸長c
DNA配列である。 配列番号97は、1012H8(B533Sともいわれる)についての伸長cD
NA配列である。 配列番号98は、B511Sについての予測されたアミノ酸配列である。 配列番号99は、B532Sについての予測されたアミノ酸配列である。 配列番号100は、P501Sについての決定された全長cDNA配列である。
配列番号101は、P501Sについての予測されたアミノ酸配列である。 配列番号102は、クローン#19605(1017C2ともいわれる)の決定
されたcDNA配列であり、任意の公知の遺伝子に対する有意な相同性を示さな
い。 配列番号103は、クローン#19599についての決定された3’末端cDN
A配列であり、に対する相同性を示す。 配列番号104は、#19599についての決定された5’末端cDNA配列で
あり、Tumor Expression Enhanced geneに対す
る相同性を示す。 配列番号105は、クローン#19607ついての決定されたcDNA配列であ
り、Stromelysin−3に対する相同性を示す。 配列番号106は、クローン#19601についての決定されたcDNA配列で
あり、Collagenに対する相同性を示す。 配列番号107は、クローン#19606(B546Sともいわれる)の決定さ
れたcDNA配列であり、任意の公知の遺伝子に対する有意な相同性を示さない
【0019】 (発明の詳細な説明) 上記のように、本発明は、一般に、乳癌の免疫治療および診断のための組成物
および方法に関する。本発明の組成物は、一般に、乳房腫瘍タンパク質の少なく
とも一部分を含む単離されたポリペプチドである。本発明のポリペプチドに結合
する分子(例えば、抗体またはそのフラグメント)もまた、本発明内に含まれる
。このような分子は、本明細書中で「結合剤」といわれる。
【0020】 特に、本発明は、ヒト乳房腫瘍タンパク質の少なくとも一部分を含む単離され
たポリペプチド、またはそれらの改変体を開示する。ここで、乳房腫瘍タンパク
質は、以下からなる群より選択される配列を含むポリヌクレオチド分子によって
コードされるアミノ酸配列を含む:配列番号1〜97、100および102から
107に記載されるヌクレオチド配列、このヌクレオチド配列の相補物、および
それらの改変体。特定の実施形態では、本発明のポリペプチドは、配列番号98
、99および101、ならびにそれらの改変体において提供される配列からなる
群より選択されるアミノ酸配列を含む。本明細書中で使用される場合、用語「ポ
リペプチド」は、任意の長さのアミノ酸鎖を含み、これらには、全長タンパク質
が含まれ、ここでアミノ酸残基は、共有ペプチド結合によって連結される。従っ
て、上記の乳房タンパク質のうちの1つの一部分を含むポリペプチドは、完全に
この部分から構成されてもよいし、またはこの部分は、さらなる配列を含むより
大きなポリペプチド内に存在してもよい。このさらなる配列は、天然タンパク質
由来であってもよいし、異種であってもよく、このような配列は、免疫反応性お
よび/または抗原性であってもよい。
【0021】 本明細書中で使用される場合、ヒト乳房腫瘍タンパク質の「免疫原性部分」は
、乳癌に罹患している患者における免疫応答を誘発させ得る部分であり、そして
乳癌患者由来の血清に存在する抗体に結合する。このような免疫原性部分は、一
般に、少なくとも約5つのアミノ酸残基、より好ましくは、少なくとも約10の
アミノ酸残基、そして最も好ましくは、少なくとも約20のアミノ酸残基を含む
。本明細書中に記載されるタンパク質の免疫原性部分は、抗体結合アッセイで同
定され得る。このようなアッセイは、例えば、HarlowおよびLane,A
ntibodies:A Laboratory Manual,Cold S
pring Harbor Laboratory,Cold Spring
Harbor,NY,1988に記載されるように、一般に当業者に公知の種々
の手段のいずれかによって行われ得る。例えば、ポリペプチドは、(以下に記載
のように)固体支持体上に固定され得、そして固定されたポリペプチドに血清中
の抗体が結合されるように、患者血清と接触される。次いで、非結合血清が取り
除かれ得、そして結合抗体は、例えば、125I標識プロテインAを用いて検出さ
れ得る。あるいは、ポリペプチドは、乳癌患者の血中または他の体液中のポリペ
プチドの検出における使用のためのモノクローナル抗体およびポリクローナル抗
体を生成するために使用され得る。公知の配列の抗原の免疫原性部分を調製およ
び同定する方法は、当該分野で周知である、そしてこれらの方法としては、Pa
ul,Fundamental Immunology、第3版、Raven
Press,1993,第243〜247頁に要約される方法が挙げられる。
【0022】 本明細書中で使用される場合、用語「ポリヌクレオチド」は、デオキシリボヌ
クレオチド塩基またはリボヌクレオチド塩基の一本鎖または二本鎖ポリマーを意
味し、そしてこれらには、DNA分子および対応するRNA分子(HnRNAお
よびmRNA分子、センス鎖およびアンチセンス鎖の両方を含む)が挙げられ、
そしてcDNA、ゲノムDNA、および組換えDNA、ならびに全体的または部
分的に合成されたポリヌクレオチドが含まれる。HnRNA分子はイントロンを
含み、そして一般に1対1の様式でDNA分子に対応する。mRNA分子は、H
nRNAおよびDNA分子に対応するが、これらからは、イントロンは除外され
る。ポリヌクレオチドは、遺伝子全体から構成されてもよいし、そのいずれかの
部分から構成されてもよい。作動可能なアンチセンスポリヌクレオチドは、対応
するポリヌクレオチドのフラグメントを含み得、そのために「ポリヌクレオチド
」の定義は、このような全ての作動可能なアンチセンスフラグメントを含む。
【0023】 本発明の組成物および方法はまた、上記のポリペプチドおよびポリヌクレオチ
ドの改変体を含む。本明細書中で使用される場合、ポリペプチド「改変体」は、
このポリペプチドの治療的特性、抗原性特性、および/または免疫原性特性が保
持されるように、保存的置換および/または改変においてのみ、記載されるポリ
ペプチドとは異なるポリペプチドである。好ましい実施形態において、改変ポリ
ペプチドは、5以下のアミノ酸の置換、欠失または付加によって同定される配列
とは異なる。このような改変体は、一般に、上記ポリペプチド配列のうちの1つ
を改変し、そして例えば、本明細書中に記載される代表的な手順を用いて改変さ
れたポリペプチドの抗原性特性を評価することによって同定され得る。ポリペプ
チド改変体は、同定されたポリペプチドに対して、好ましくは、少なくとも約7
0%の同一性、より好ましくは、少なくとも約90%の同一性、そして最も好ま
しくは、少なくとも約95%の同一性(以下に記載されるように決定される)を
示す。
【0024】 本明細書中で使用される場合、「保存的置換」は、アミノ酸が、類似の特性を
示す別のアミノ酸と置換されている置換をいい、そのために、ペプチド化学分野
の当業者は実質的に変化されないポリペプチドの二次構造および疎水親水指数特
性を予測する。一般に、以下のアミノ酸の群は、保存的変更を示す:(1)al
a、pro、gly、glu、asp、gln、asn、ser、thr;(2
)cys、ser、tyr、thr;(3)val、ile、leu、met、
ala、phe;(4)lys、arg、his;および(5)phe、tyr
、trp、his。
【0025】 改変体はまた、あるいは、他の改変を含み得、これらは、ポリペプチドの抗原
性性質、二次構造および疎水性の性質に対して最小の影響を有するアミノ酸の欠
失または付加を含む。例えば、ポリペプチドは、タンパク質のN末端でシグナル
(またはリーダー)配列と結合され得、このシグナル(またはリーダー)配列は
、翻訳と同時にまたは翻訳後にタンパク質の輸送に指向する。このポリペプチド
はまた、ポリペプチドの合成、精製もしくは同定を容易にするため(例えば、ポ
リHis)に、または固体支持体へのポリペプチドの結合を増大するために、リ
ンカーまたはその他の配列と結合され得る。例えば、ポリペプチドは、イムノグ
ロブリンFc領域に結合され得る。
【0026】 ヌクレオチド「改変体」は、1つ以上のヌクレオチド欠失、置換、または付加
を有することにおいて記載されたヌクレオチド配列とは異なる配列である。この
ような改変は、標準的な変異誘発技術(例えば、Adelmanら(DNA 2
:183,1983)に教示される、オリゴヌクレオチド指向性部位特異的変異
誘発)を使用して、容易に導入され得る。ヌクレオチド改変体は、天然に存在す
る対立遺伝子改変体または天然には存在しない改変体であり得る。改変ヌクレオ
チド配列は、好ましくは、記載された配列に対して、少なくとも約70%、より
好ましくは、少なくとも約80%、そして最も好ましくは、少なくとも約90%
の同一性(以下に記載されるように決定される)を示す。
【0027】 本発明によって提供される抗原は、本明細書中に詳細に記載される1つ以上の
DNA配列に対して実質的に相同なDNA配列によってコードされる改変体を含
む。本明細書中で使用される「実質的な相同性」とは、中程度にストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズし得るDNA配列をいう。適切な、中程度にストリ
ンジェントな条件は、5×SSC、0.5% SDS、1.0mM EDTA(
pH8.0)の溶液中での予備洗浄;50℃〜65℃、5×SSC、一晩、また
は交叉種(cross−species)相同性の事象においては、0.5×S
SCで45℃でのハイブリダイゼーション;次いで0.1% SDSを含む、2
×、0.5×、および0.2×SSCで、65℃で20分、それぞれ2回洗浄を
含む。このようなハイブリダイズするDNA配列はまた、本発明の範囲内である
。コード縮重に起因して、ハイブリダイズするDNA配列によってコードされる
免疫原性ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列も同様に含まれる。
【0028】 2つのヌクレオチド配列またはポリペプチド配列は、以下に記載のように最大
の対応でアラインするときに2つの配列中のヌクレオチドまたはアミノ酸残基の
配列が同じである場合、「同一」であるといわれる。2つの配列間の比較は、代
表的には、比較ウインドウによって配列を比較して、配列類似性の局所的領域を
同定および比較することによって行われる。本明細書中で使用される「比較ウイ
ンドウ」とは、少なくとも約20の連続する位置、通常は30〜約75、より好
ましくは、40〜約50の連続する位置のセグメントをいう。ここで、配列は、
2つの配列が最適にアラインされた後、同じ数の連続する位置の参照配列に対し
て比較され得る。
【0029】 比較のための配列の最適なアラインメントは、Lasergene suit
e of bioinformatics software(DNASTAR
,Inc.,Madison,WI)のMegalignプログラムを用い、デ
フォルトパラメーターを使用して行われ得る。このプログラムは、以下の参考文
献に記載されるいくつかのアラインメントスキームを含む:Dayhoff、M
.O.(1978)(A model of evolutionary ch
ange in proteins−Matrices for detect
ing distant relationship.)、Dayhoff、M
.O.(編)Atlas of Protein Sequence and
Structure、National Biomedical Resarc
h Foundation、Washington DC、第5巻、補遺3、3
45〜358頁;Hein J.(1990)Unified Approac
h to Alignment and Phylogenes 626〜64
5頁 Methods in Enzymology 183巻、Academ
ic Press、Inc.,San Diego、CA;Higgins、D
.G.およびSharp、P.M.(1989)Fast and sensi
tive multiple sequence alignments on
a microcomputer CABIOS 5:151〜153;My
ers,E.W.およびMuller W.(1988)Optimal al
ignments in linear space CABIOS 4:11
〜17;Robinson、E.D.(1971)Comb.Theor 11
:105;Santou、N.Nes、M.(1987)The neighb
or joining method.A new method for r
econstructing phylogenetic trees Mol
.Biol.Evol.4:406〜425;Sneath,P.H.A.およ
びSokal、R.R.(1973)Numerical Taxonomy−
the Principles and Practice of Numer
ical Taxonomy、Freeman Press、San Fran
cisco、CA;Wilbur、W.J.and Lipman,D.J.(
1983)Rapid similarity searches of nu
cleic acid and protein data banks Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA 80:726〜730。
【0030】 好ましくは、「配列同一性のパーセント割合」は、少なくとも20の位置の比
較ウインドウによって、2つの最適にアラインされた配列を比較することによっ
て決定される。ここで、比較ウインドウ中のポリヌクレオチド配列の部分は、2
つの配列の最適なアラインメントについて参照配列(これは、付加または欠失を
有さない)と比較して、20%以下、通常は5〜15%、または10〜12%の
付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含み得る。このパーセント割合は、位
置の数(ここで、同一の核酸塩基またはアミノ酸残基が両方の配列で生じて、マ
ッチした位置の数を得る)を決定し、参照配列中の位置の総数(すなわち、ウイ
ンドウサイズ)でマッチした位置の数を割り、そして結果に100をかけて配列
同一性のパーセント割合を得ることによって計算される。
【0031】 本明細書に記載されるヌクレオチド配列をコードする遺伝子の対立遺伝子もま
た本発明の範囲に含まれる。本明細書に使用される「対立遺伝子」または「対立
遺伝子の配列」は、核酸配列における少なくとも1つの変異に起因し得る、遺伝
子の代替形態である。対立遺伝子は、構造または機能が変化しても変化しなくと
もよい、変化したmRNAまたはポリペプチドを生じ得る。任意の所定の遺伝子
は、対立遺伝子形態を有さないか、1つ以上の対立遺伝子形態を有し得る。対立
遺伝子を生じさせる通常の変異的な変化は、一般的に、ヌクレオチドの自然な欠
失、付加、または置換に起因する。これらの変化のそれぞれの型は、単独でまた
は他との組み合わせで、所定の配列中に1回以上生じ得る。
【0032】 あるいは、免疫反応性特性を有する乳房腫瘍ポリペプチドについて、改変体は
、上述のポリペプチドのうちの1つのアミノ酸配列を改変し、そして改変された
ポリペプチドの免疫反応性を評価することにより同定され得る。診断用結合剤を
産生するために有用な乳房腫瘍ポリペプチドについて、改変体は、乳癌の存在ま
たは不在を検出する抗体を産生する能力について、改変されたポリペプチドを評
価することにより同定され得る。このような改変された配列は、例えば、本明細
書に記載される代表的な手順を用いて、調製および試験され得る。
【0033】 本発明の乳房腫瘍タンパク質およびそのようなタンパク質をコードするポリヌ
クレオチド分子が、当該分野で周知である種々の方法のいずれかを用いて乳房腫
瘍組織から単離され得る。本発明の乳房腫瘍タンパク質の1つをコードする遺伝
子(またはその一部)に対応するポリヌクレオチド配列が、以下で詳細に記載さ
れるサブトラクション(subtraction)技術を用いて乳房腫瘍cDN
Aライブラリーから単離され得る。このようなDNA配列の例が、配列番号1〜
97、100および102〜107において提供される。このようにして、得ら
れた部分的ポリヌクレオチド配列は、当該分野で周知の技術を用いるポリメラー
ゼ連鎖反応(PCR)における、全長ポリヌクレオチド配列を増幅するためのオ
リゴヌクレオチドプライマーを設計するために用いられ得る(例えば、Mull
isら、Cold Spring Harbor Symp.Quant.Bi
ol.、51:263、1987;Erlich編、PCR Technolo
gy、Stockton Press、NY、1989 を参照のこと)。一旦
、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が得られると、上述の改変の
いずれかが、例えば、Adelmanら(DNA、2:183、1983)によ
って教示されるように、オリゴヌクレオチド指向性部位特異的変異誘発のような
標準的な変異誘発技術を用いて容易に導入され得る。
【0034】 本明細書に開示される乳房腫瘍ポリペプチドはまた、合成手段または組換え手
段により作製され得る。約100より少ないアミノ酸、および一般的に、約50
より少ないアミノ酸を有する合成ポリペプチドが、当業者に周知の技術を用いて
作製され得る。例えば、このようなポリペプチドは、伸長しているアミノ酸鎖に
アミノ酸が順次加えられるMerrifield固相合成法(例えば、Merr
ifield、J.Am.Chem.Soc.85:2149−2146、19
63を参照のこと)のような、任意の市販の固相技術を用いて合成され得る。ポ
リペプチドの自動合成装置は、Perkin Elmer/Applied B
ioSystems Division(Foster City、CA)のよ
うな供給業者から市販されており、そして製造業者の使用説明書に従って操作し
得る。
【0035】 あるいは、上述のポリペプチドのいずれかは、ポリペプチドをコードするポリ
ヌクレオチド配列を発現ベクター中に挿入すること、および適切な宿主において
、このタンパク質を発現することによって、組換えにより産生され得る。当業者
に公知である任意の種々の発現ベクターが、本発明の組換えポリペプチドを発現
するために用いられ得る。発現は、組換えポリペプチドをコードするポリヌクレ
オチド分子を含む発現ベクターで形質転換またはトランスフェクトされた任意の
適切な宿主細胞において達成され得る。適切な宿主細胞は、原核生物、酵母およ
び高等真核生物細胞を含む。好ましくは、用いられる宿主細胞は、E.coli
、酵母またはCHO細胞のような哺乳動物細胞株である。この手法により発現さ
れるポリヌクレオチド配列は、天然に生じるポリペプチド、天然に生じるポリペ
プチドの一部、またはそれらの他の改変体をコードし得る。
【0036】 一般的に、調製方法に関係なく、本明細書に開示されるポリペプチドは、単離
された実質的に純粋な形態で調製される(すなわち、ポリペプチドは、アミノ酸
組成および一次配列分析によって決定した場合に均質である)。好ましくは、こ
のポリペプチドは、少なくとも約90%純粋であり、より好ましくは、少なくと
も約95%純粋であり、そして最も好ましくは、少なくとも約99%純粋である
。以下にさらに詳細に記載される、特定の好ましい実施形態において、実質的に
純粋なポリペプチドは、本明細書に開示された1つ以上の方法において使用する
ための薬学的組成物またはワクチンに組み入れられる。
【0037】 関連した局面において、本発明は、本発明の第一および第二のポリペプチドを
含む融合タンパク質、またはあるいは本発明のポリペプチドおよび公知の乳房腫
瘍抗原を含む融合タンパク質を、このような融合タンパク質の改変体とともに提
供する。
【0038】 本発明の融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列は、第一および第
二のポリヌクレオチドをコードする別々のポリヌクレオチド配列を適切な発現ベ
クター中へ組み立てるために公知の組換えDNA技術を用いて構築される。第一
のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の3’末端は、配列のリーデ
ィングフレームが第一および第二のポリペプチドの両方の生物学的活性を保持す
る単一の融合タンパク質への2つのDNA配列のmRNA翻訳が可能となるよう
に組み合わせて、第二のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の5’
末端にペプチドリンカーと共にまたはペプチドリンカーなしで連結される。
【0039】 ペプチドリンカー配列は、各ポリペプチドがその二次構造および三次構造へと
折り畳まれるのを保証するために十分な距離によって第一および第二のポリペプ
チドを隔てるために用いられ得る。このようなペプチドリンカー配列は、当該分
野で周知の標準的な技術を用いて融合タンパク質中に取り込まれる。適切なペプ
チドリンカー配列は、以下の要素に基づいて選択され得る:(1)フレキシブル
な伸長したコンホメーションを採る能力;(2)第一および第二のポリペプチド
上の機能的なエピトープと相互作用し得る二次構造を採ることができないこと;
および(3)ポリペプチドの機能的なエピトープと反応し得る疎水性または荷電
した残基の欠損。好ましいペプチドリンカー配列は、Gly、AsnおよびSe
r残基を含む。ThrおよびAlaのような中性に近い他のアミノ酸もまた、リ
ンカー配列に用いられ得る。リンカーとして有用に用いられ得るアミノ酸配列は
、Marateaら、Gene 40:39−46、1985;Murphyら
、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:8258−8262
、1986;米国特許第4,935,233号および米国特許第4,751,1
80号に開示されるアミノ酸配列を含む。リンカー配列は、1から約50アミノ
酸長であり得る。ペプチド配列は、第一および第二のポリペプチドが、機能的ド
メインを分離するため、および立体的な干渉を防ぐために用いられ得る非必須N
末端アミノ酸領域を有する場合、必要とされない。
【0040】 連結されたポリヌクレオチド配列は、適切な転写または翻訳調節エレメントに
作動可能に連結される。ポリヌクレオチドの発現を担う調節エレメントは、第一
のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の5’側にのみ位置する。同
様に、翻訳および転写終結シグナルを終了するために必要とされる停止コドンは
、第二のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の3’側にのみ存在す
る。
【0041】 本発明のポリペプチドを関係のない免疫原性タンパク質とともに含む融合タン
パク質もまた提供される。好ましくは、免疫原性タンパク質は、リコール(re
call)応答を惹起し得る。このようなタンパク質の例としては、破傷風タン
パク質、結核タンパク質および肝炎タンパク質が挙げられる(例えば、Stou
teら、New Engl.J.Med.、336:86−91(1997)を
参照のこと)。
【0042】 乳房腫瘍タンパク質の免疫原性部分を含む本発明のポリペプチドは、一般的に
、乳癌の免疫治療に用いられ得、ここで、このポリペプチドは、乳房腫瘍細胞に
対する患者自身の免疫応答を刺激する。さらなる局面において、本発明は、配列
番号1〜97、100および102〜107において提供される配列を有するポ
リヌクレオチド分子によってコードされる1つ以上の免疫応答性ポリペプチド(
または、1つ以上のそのようなポリペプチドおよび/もしくはそのようなポリペ
プチドをコードするポリヌクレオチドを含む融合タンパク質)を患者における乳
癌の免疫治療のために用いるための方法を提供する。本明細書に用いられる、「
患者」は、任意の温血動物、好ましくはヒトをいう。患者は、疾患に罹患してい
てもよいし、検出可能な疾患を有さなくともよい。従って、上述の免疫応答性ポ
リペプチド(または、融合タンパク質もしくはそのようなポリペプチドをコード
するポリヌクレオチド分子)は、乳癌を処置するために用いられ得るか、または
乳癌の進行を阻害するために用いられ得る。好ましい実施形態において、ポリペ
プチドは、原発性腫瘍の外科的除去および/または放射線治療および従来の化学
療法薬物の投与による処置に先だってか、またはそれに続いてかのいずれかで投
与され得る。
【0043】 これらの側面において、ポリペプチドまたは融合タンパク質は、一般的に、薬
学的組成物および/またはワクチン内に存在する。薬学的組成物は、上述の配列
のうちの1つ以上(または、それらの変異体)をそれぞれ含み得る1つ以上のポ
リペプチド、および生理的に受容可能なキャリアを含み得る。ワクチンは、1つ
以上のこのようなポリペプチドおよび非特異的免疫応答エンハンサーを含み得、
ここで、この非特異的免疫応答エンハンサーは、外来抗原に対する免疫応答を誘
発または増強し得る。非特異的免疫応答エンハンサーの例としては、アジュバン
ト、生体分解性ミクロスフェア(例えば、ポリ乳酸ガラクチド(polylac
tic galactide))およびリポソーム(この中に、ポリペプチドが
取り込まれる)が挙げられる。薬学的組成物およびワクチンはまた、組み合わせ
ポリペプチド(すなわち、複数のエピトープを含む単一ポリペプチド)中に組込
まれるか、または別々のポリペプチド内に存在してのいずれかで、乳房腫瘍抗原
の他のエピトープを含み得る。
【0044】 あるいは、薬学的組成物またはワクチンは、上記の1つ以上のポリぺプチドを
コードするポリヌクレオチドを含み得るため、ポリぺプチドはインサイチュで産
生される。このような薬学的組成物およびワクチンにおいて、ポリヌクレオチド
は、核酸発現系、細菌およびウイルス発現系を含む、当業者に公知の種々の送達
系のいずれかの中に存在し得る。適切な核酸発現系は、患者における発現に必要
なポリヌクレオチド配列(例えば、適切なプロモーター)を含む。細菌送達系は
、細胞表面に存在する乳房腫瘍細胞抗原のエピトープを発現する細菌(例えば、
Bacillus−Calmette−Guerrin)の投与を包含する。好
ましい実施形態において、ポリヌクレオチド分子は、ウイルス発現系(例えば、
痘疹または他のポックスウイルス、レトロウイルス、あるいはアデノウイルス)
を使用して導入され得、この系は、非病原性(欠損)の、複製コンピテントウイ
ルスの使用を含み得る。適切な系は、例えば、Fisher−Hochら,PN
AS 86:317−321,1989;Flexnerら,Ann.N.Y.
Acad.Sci.569:86−103,1989;Flexnerら,Va
ccine 8:17−21,1990;米国特許第4,603,112号、同
第4,769,330号、および同第5,017,487号;WO 89/01
973;米国特許第4,777,127号;GB 2,200,651;EP
0,345,242;WO 91/02805;Berkner,Biotec
hniques 6:616−627,1988;Rosenfeldら,Sc
ience 252:431−434,1991;Kollsら,PNAS 9
1:215−219,1994;Kass−Eislerら,PNAS 90:
11498−11502,1993;Guzmanら,Circulation
88:2838−2848,1993;およびGuzmanら,Cir.Re
s 73:1202−1207,1993に開示される。このような発現系にポ
リヌクレオチドを組み入れるための方法は、当業者に周知である。
【0045】 ポリヌクレオチドはまた、「裸(naked)」であり得る(例えば、公開さ
れたPCT出願WO 90/11092,およびUlmerら,Science
259:1745−1749,1993,Cohenによる評論,Scien
ce 259:1691−1692,1993に記載される)。裸のポリヌクレ
オチドの取り込みは、ポリヌクレオチドを生分解可能なビーズ上に被覆すること
によって増加され得、これは、細胞内に効率的に輸送される。
【0046】 投与の経路および頻度、ならびに投薬量は、個人間で変化し、そして他の疾患
の免疫治療において現在使用されるそれらと類似し得る。一般的に、薬学的組成
物およびワクチンは、注射(例えば、皮内、筋内、静脈内または皮下)、鼻腔内
(例えば、吸引により)または経口で投与され得る。1から10の間の用量が、
3−24週間にわたって投与され得る。好ましくは、3ヶ月間隔で4用量を投与
し、そしてその後に、ブースター免疫投与が定期的に行われ得る。代替のプロト
コルは、各患者に適し得る。適切な用量は、処置患者における乳房腫瘍細胞に対
する免疫応答(細胞性および/または体液性)を生じるのに効果的な、ポリぺプ
チド分子またはポリヌクレオチド分子の量である。適切な免疫応答は、基底(す
なわち、未処理)レベルより少なくとも10〜50%上回る。一般的に、1用量
に存在する(または1用量のポリヌクレオチドによってインサイチュで産生され
る)ポリぺプチドの量は、宿主1kgあたり約1pg〜約100mgの範囲にわ
たり、代表的には、約10pg〜約1mg、そして好ましくは、約100pg〜
約1μgである。適切な用量サイズは、患者のサイズに伴って変化するが、代表
的には、約0.01mL〜約5mLの範囲にわたる。
【0047】 当業者に公知の任意の適切なキャリアが、本発明の薬学的組成物に利用され得
るが、キャリアの型は投与の様式に依存して変化する。非経口的な投与(例えば
、皮下注射)のためには、キャリアは好ましくは、水、生理食塩水、アルコール
、脂質、ワックスおよび/または緩衝液を含む。経口投与のためには、上記のキ
ャリアまたは固体キャリア(例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ス
テアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、滑石(talcum)、セル
ロース、グルコース、スクロース、および/または炭酸マグネシウム)のいずれ
かが利用され得る。生分解可能なマイクロスフェア(例えば、ポリ乳酸グリコリ
ド(polylactic glycolide))もまた、本発明の薬学的組
成物のためのキャリアとして利用され得る。適切な生分解可能なマイクロスフェ
アは、例えば、米国特許第4,897,268号および同第5,075,109
号に開示される。
【0048】 種々の非特異的免疫応答増強剤のいずれかが、本発明のワクチンに利用され得
る。例えば、アジュバントが含まれ得る。ほとんどのアジュバントは、迅速な異
化作用から抗原を保護するために設計された物質を含む(例えば、水酸化アルミ
ニウムまたは鉱油、およびリピドA、Bordella pertussisま
たはMycobacterium tuberculosisのような免疫応答
の非特異的な刺激物質)。このようなアジュバントは、例えば、フロイント不完
全アジュバントおよびフロイント完全アジュバント(Difco Labora
tories,Detroit,MI)ならびにメルクアジュバント65(Me
rck and Company,Inc.,Rahway,NJ)として市販
されている。
【0049】 本明細書に開示されたポリぺプチドはまた、癌の処置のための養子免疫治療に
おいて用いられ得る。養子免疫治療は、広範には、能動的免疫治療または受動的
免疫治療のいずれかに分類され得る。能動的免疫治療において、処置は、内因性
の宿主免疫系のインビボでの刺激に依存し、免疫応答改変薬剤(例えば、腫瘍ワ
クチン、細菌アジュバント、および/またはサイトカイン)の投与で腫瘍に反応
する。
【0050】 受動的免疫治療において、処置は、確立された腫瘍−免疫反応性を有する生物
学的試薬(例えば、エフェクター細胞または抗体)の送達を包含する。この確立
された腫瘍−免疫反応性は、抗腫瘍効果を直接的または間接的に媒介し得、そし
てインタクトの宿主免疫系に必ずしも依存しない。エフェクター細胞の例として
は、Tリンパ球(例えば、CD8+細胞傷害性Tリンパ球、CD4+Tヘルパー
、ガンマ/デルタTリンパ球、腫瘍浸潤性リンパ球)、キラー細胞(例えば、ナ
チュラルキラー細胞、リンフォカイン活性化キラー細胞)、B細胞、または開示
された抗原を発現する抗原提示細胞(例えば、樹状細胞およびマクロファージ)
が挙げられる。本明細書に開示されたポリぺプチドはまた、受動的免疫治療のた
めに、抗体または抗イディオタイプ抗体を産生するため(米国特許第4,918
,164号と同様)に使用され得る。
【0051】 養子免疫治療のための適当数のT細胞を調達する優勢な方法は、インビトロで
免疫T細胞を増殖することである。単一の抗原特異的なT細胞をインビボでの抗
原認識の保持を伴って数十億数まで拡大するための培養条件は、当該分野で周知
である。これらのインビトロ培養条件は、代表的には、しばしばIL−2のよう
なサイトカインおよび非分裂(non−dividing)フィーダー細胞の存
在下における、抗原を用いた断続的刺激を利用する。上記に記載したように、本
明細書に記載された免疫反応性ポリぺプチドは、免疫治療のための十分数の細胞
数を生成するために、抗原特異的なT細胞培養物を迅速に拡大するために使用さ
れ得る。特に、当該分野に周知の標準的な技術を使用して、抗原提示細胞(例え
ば、樹状細胞、マクロファージ、単球、線維芽細胞またはB細胞)が免疫反応性
ポリぺプチドでパルス(pulse)され得るか、またはポリヌクレオチド配列
が抗原提示細胞に導入され得る。例えば、抗原提示細胞は、ポリヌクレオチド配
列を用いてトランスフェクトまたは形質転換され得(ここでこの配列は、発現を
誘導させるために適したプロモーター領域を含む)、そして組換えウイルスまた
は他の発現系の一部として発現され得る。ポックスウイルス、ワクシニアウイル
スおよびアデノウイルスを含むいくつかのウイルスベクターが、抗原提示細胞を
形質転換するために使用され得る。抗原提示細胞は、遺伝子銃技術、脂質媒介送
達、エレクトロポレーション、浸透圧性ショックおよび粒状送達機構を含む種々
の手段によって、本明細書中に開示されるポリヌクレオチド配列を用いてトラン
スフェクトされ得、当業者によって決定されるような効果的かつ受容可能な発現
レベルを生じる。培養T細胞が治療において有効であるためには、培養T細胞は
、増殖しかつ広範に分布し、そしてインビボで長期生存し得なければならない。
研究は、培養T細胞が、IL−2を補充された抗原での反復刺激により、インビ
ボで増殖し、かつ、実質的な数において長期生存するように誘導され得ることを
明らかにした(例えば、Cheever,M.ら、「Therapy With
Cultured T Cells:Principles Revisit
ed」Immunological Reviews,157:177,199
7を参照のこと)。
【0052】 本明細書中に開示されたポリぺプチドはまた、腫瘍反応性のT細胞を生成およ
び/または単離するために用いられ得、このT細胞は、次いで、患者に投与され
得る。1つの技術において、抗原特異的なT細胞株は、開示されたポリぺプチド
の免疫原性部分に対応する短いペプチドを用いて、インビボで免疫化することに
よって生成され得る。得られた抗原特異性CD8+ CTLクローンが患者から
単離され得、標準的な組織培養技術を使用して拡大され得、そして患者に戻され
得る。
【0053】 あるいは、ポリぺプチドの免疫原性部分に対応するペプチドは、例えば、Ch
angら(Crit.Rev.Oncol.Hematol.,22(3),2
13,1996)に記載されるように、自己T細胞のインビトロでの選択的な刺
激および拡大によって腫瘍反応性のT細胞サブセットを生成し、続いて患者に移
入され得る抗原特異的なT細胞を提供するために用いられ得る。T細胞のような
免疫系の細胞は、市販の細胞分離システムを使用して、患者の末梢血から単離さ
れ得る。分離された細胞は、送達ビヒクル(例えば、マクロスフェア)内に含ま
れる免疫反応性ポリぺプチドの1つ以上で刺激され、抗原特異性のT細胞を提供
する。次いで、腫瘍抗原特異的なT細胞の集団が、標準的な技術を使用して拡大
され、そしてその細胞は患者に戻し投与される。
【0054】 他の実施形態において、ポリぺプチドに特異的なT細胞および/または抗体レ
セプターがクローン化され得、拡大され得、そして養子免疫治療における使用の
ために、他のベクターまたはエフェクター細胞に移入され得る。詳細には、T細
胞は、適切な遺伝子でトランスフェクトされ、腫瘍特異的モノクローナル抗体由
来の可変ドメインを細胞外認識エレメントとして発現し、そしてT細胞レセプタ
ーシグナル伝達鎖に連結され、T細胞活性化、特異的溶解、およびサイトカイン
の放出を生じ得る。このことは、T細胞がMHC独立様式においてその特異性を
再指向することを可能にさせる。例えば、Eshhar,Z.,Cancer
Immunol Immunother,45(3−4):131−6,199
7およびHwu,P.,ら、Cancer Res,55(15):3369−
73,1995を参照のこと。別の実施形態は、Cole,DJ,ら、Canc
er Res、55(4):748−52,1995の場合のように、代替T細
胞(alternate T cell)への腫瘍抗原特異的αT細胞レセプタ
ー鎖および腫瘍抗原特異的βT細胞レセプター鎖のトランスフェクションを含み
得る。
【0055】 さらなる実施形態において、同系または自己樹状細胞は、本明細書に開示され
たポリぺプチドの少なくとも免疫原性部分に対応するペプチドでパルスされ得る
。得られた抗原特異的な樹状細胞は、患者に移入され得るか、またはT細胞を刺
激して順に患者に投与され得る抗原特異的なT細胞を提供するために用いられ得
るかのいずれかである。抗原特異的なT細胞を生成するためのペプチドパルスさ
れた樹状細胞の使用、ならびにマウスモデルにおいて腫瘍を根絶するためのこの
ような抗原特異的なT細胞の続く使用が、Cheeverら(Immunolo
gical Reviews,157:177,1997)により示される。
【0056】 さらに、開示されたポリヌクレオチドを発現するベクターは、患者から採取さ
れた幹細胞に導入され得、そして同患者への自己移植のためにインビトロでクロ
ーン増殖され得る。
【0057】 1つの特定の実施形態において、免疫系の細胞(例えば、T細胞)は、市販の
細胞分離システム(例えば、CellPro Incorporated’s(
Bothell,WA)CEPRATETMシステム)を使用して、患者の末梢血
から単離され得る(米国特許第5,240,856号;米国特許第5,215,
926号;WO89/06280;WO91/16116およびWO92/07
243を参照のこと)。分離された細胞は、送達ビヒクル(例えば、ミクロスフ
ェア)内に含まれる1つ以上の免疫反応性ポリペプチドを用いて刺激され、抗原
特異的T細胞を提供する。次いで、腫瘍抗原特異的T細胞の集団は、標準的な技
術を用いて拡大され、そしてその細胞は患者に投与して戻される。
【0058】 本発明のポリぺプチドはまた、あるいは、代替的に、転移性のヒト乳房腫瘍を
検出し得る結合剤(例えば、抗体またはそれらのフラグメント)を生成するため
に使用される。本発明の結合剤は、一般的に、本明細書に記載した代表的な手順
を含む、当業者に公知の方法を使用して調製され得る。結合剤は、本明細書に記
載の代表的なアッセイを使用して、乳癌を有する患者と有さない患者との間を区
別し得る。つまり、乳房腫瘍タンパク質に対して産生された抗体または他の結合
剤、あるいはそれらの適切な部分は、その疾患に冒されている患者の少なくとも
約20%において、原発性または転移性の乳癌の存在を示すシグナルを生成し、
ならびに原発性または転移性の乳癌を有さない個体の少なくとも約90%におい
て、疾患の非存在を示す陰性シグナルを生成する。このような乳房腫瘍タンパク
質の適切な部分は、乳癌が完全長タンパク質を使用して示される実質的に全て(
すなわち、少なくとも約80%、好ましくは少なくとも約90%)の患者におい
て、原発性または転移性の乳癌の存在を示し、ならびに完全長のタンパク質を用
いて試験される場合、陰性である実質的に全てのサンプルにおいて、乳癌の非存
在を示す結合剤を生成し得る部分である。以下に記載される代表的なアッセイ(
例えば、2抗体サンドイッチアッセイ(two−antibody sandw
ich assay))は、一般的に、転移性のヒト乳房腫瘍を検出する結合剤
の能力を評価するために用いられ得る。
【0059】 原発性ヒト乳房腫瘍または転移性ヒト乳房腫瘍を検出し得る抗体を産生する、
本明細書中に記載のように調製されたポリペプチドの能力は、一般に、このポリ
ペプチドに対する1つ以上の抗体を惹起することによって(例えば、本明細書中
に記載の代表的な方法を使用して)、および患者におけるこのような腫瘍を検出
するためのこのような抗体の能力を決定することによって評価され得る。この決
定は、生じた抗体に結合するポリペプチドの存在について、原発性乳癌または転
移性乳癌を有するかあるいは有さない患者由来の生物学的サンプルをアッセイす
ることによって行われ得る。このような試験アッセイは、例えば、下記に示す代
表的な手順を用いて実行され得る。このような手順によって、原発性乳房腫瘍ま
たは転移性乳房腫瘍の少なくとも20%を検出し得る抗体を産生するポリペプチ
ドは、原発性ヒト乳房腫瘍または転移性のヒト乳房腫瘍を検出するためのアッセ
イに有用であると考えられる。ポリペプチド特異的抗体は、感度を改善するため
に単独でまたは組み合せて使用され得る。
【0060】 原発性ヒト乳房腫瘍または転移性ヒト乳房腫瘍を検出し得るポリペプチドは、
乳癌を診断するためまたは患者の疾患の進行をモニタリングするためのマーカー
として使用され得る。1つの実施形態において、患者の乳癌は、患者から得られ
た生物学的サンプルの、予備決定されたカットオフ値に対する、1つ以上の上記
ポリペプチドのレベルについて評価されることによって診断され得る。本明細書
中で使用される場合、適切な「生物学的サンプル」としては、血液、血清および
尿が挙げられる。
【0061】 1つ以上の上記ポリペプチドのレベルは、このポリペプチドに対して特異的な
任意の結合剤を使用して評価され得る。本発明の状況における「結合剤」とは、
上記のようなポリペプチドに結合する任意の薬剤(例えば、化合物または細胞)
である。本明細書で使用される場合、「結合」とは、2つの別々の分子(各分子
が遊離し得るか(すなわち、溶液中)、または細胞もしくは固体支持体の表面上
に存在し得る)間での、「複合体」が形成されるような非共有結合的な会合をい
う。このような複合体は、遊離であり得るかまたは支持物質上に固定化され得る
(共有結合的にもしくは非共有結合的にのいずれかで)。結合能力は、一般に、
複合体の形成に対する結合定数を決定することによって、評価され得る。この結
合定数は、複合体の濃度が成分の濃度の積で除算された場合に得られる値である
。一般に、本発明の状況において、複合体形成についての結合定数が約103
/molを超える場合、2つの成分は「結合」するといわれる。結合定数は、当
業者に周知の方法を用いて決定され得る。
【0062】 上記の要求をみたす任意の薬剤は、結合剤であり得る。例えば、結合剤は、ペ
プチド成分を有するかまたは有さないリボソーム、RNA分子あるいはペプチド
であり得る。好ましい実施形態において、この結合パートナーは、抗体、または
そのフラグメントである。このような抗体は、ポリクローナル抗体であり得るか
、またはモノクローナル抗体であり得る。さらに、この抗体は、単鎖抗体、キメ
ラ抗体、CDR移植抗体、またはヒト化抗体であり得る。抗体は、本明細書中に
記載の方法および当業者に周知の他の方法によって、調製され得る。
【0063】 サンプルにおいてポリペプチドマーカーを検出するための結合パートナーの使
用について、当業者に公知の種々のアッセイ様式が存在する。例えば、Harl
owおよびLane、Antibodies:A Laboratory Ma
nual、Cold Spring Harbor Laboratory、1
988を参照のこと。好ましい実施形態において、このアッセイは、サンプルの
残余物中のポリペプチドと結合し、そしてそこからポリペプチドを除去するため
に固体支持体上に固定化される結合パートナーの使用を含む。次いで、この結合
したポリペプチドは、レポーター基を含む第2の結合パートナーを使用して検出
され得る。適切な第2の結合パートナーには、結合のパートナー/ポリペプチド
複合体に結合する抗体が挙げられる。あるいは、ポリペプチドが、レポーター基
で標識され、そしてサンプルと結合パートナーとのインキュベーションの後、固
定化された結合パートナーへの結合を可能にする競合アッセイが利用され得る。
サンプル成分が、標識されたポリペプチドの結合パートナーへの結合を阻害する
程度は、固定化された結合パートナーとのサンプルの反応性を示す。
【0064】 固体支持体は、抗原が付着され得る、当業者に公知の任意の物質であり得る。
例えば、固体支持体は、マイクロタイタープレートの試験ウェル、またはニトロ
セルロース膜もしくは他の適切な膜であり得る。あるいは、この支持体は、ビー
ズまたはディスク(例えば、ガラス、ファイバーガラス、ラテックス、またはプ
ラスチック物質(例えば、ポリスチレンもしくはポリ塩化ビニル))であり得る
。この支持体はまた、磁気性粒子または光ファイバーセンサー(fiber o
ptic sensor)(例えば、米国特許第5,359,681号に開示さ
れるようなもの)であり得る。結合剤は、当業者に公知の種々の技術を使用して
固体支持体上に固定化され得、これは特許および科学文献に十分に記載されてい
る。本発明の状況において、用語「固定化」とは、非共有結合的な会合(例えば
、吸着)および共有結合的な付着(これは、抗原と支持体上の官能基との間で直
接結合され得るかまたは架橋剤を用いて結合され得る)の両方をいう。マイクロ
タイタープレートのウェル、または膜への吸着による固定化は好ましい。このよ
うな場合、吸着は、適切な緩衝液中で固体支持体を用いて適切な時間で結合剤に
接触させることによって達成され得る。接触時間は、温度によって変化するが、
代表的には、約1時間から約1日の間である。一般的には、約10ng〜約10
μg、そして好ましくは約100ng〜約1μgの範囲の量の結合剤とプラスチ
ックマイクロタイタープレート(例えば、ポリスチレンまたはポリ塩化ビニル)
のウェルを接触させることは、適切な量の結合剤を固定化するのに十分である。
【0065】 固体支持体への結合剤の共有結合的付着は、一般に、支持体および結合剤上の
官能基(例えば、ヒドロキシル基またはアミノ基)の両方と反応する二官能性試
薬と支持体を最初に反応させることによって達成され得る。例えば、この結合剤
は、ベンゾキノンを用いるかまたは結合パートナー上のアミンおよび活性水素を
用いる支持体上のアルデヒド基の縮合によってコートする適切なポリマーを有す
る支持体に、共有結合的に付着され得る(例えば、Pierce Immuno
technology Catalog and Handbook、1991
、A12−A13を参照のこと)。
【0066】 特定の実施形態において、このアッセイは、2抗体サンドイッチアッセイであ
る。本アッセイは、最初に、固体支持体(通常、マイクロタイタープレートのウ
ェル)上で固定化されている抗体をサンプルと接触させて、サンプル内のポリペ
プチドを固定化抗体に結合させることによって実施され得る。次いで、非結合サ
ンプルは固定化ポリペプチド−抗体複合体から除去され、そしてそのポリペプチ
ド上の異なる部位に結合し得る二次抗体(レポーター基を含む)が添加される。
次いで、固体支持体に結合したままである二次抗体の量が、特定のレポーター基
に関して適切な方法を用いて決定される。
【0067】 より詳細には、一旦抗体が上記のように支持体上に固定化されると、支持体上
の残りのタンパク質結合部位は、通常ブロックされる。任意の適切なブロック剤
(例えば、ウシ血清アルブミンまたはTween20TM(Sigma Chem
ical Co.,St.Louis,MO))は、当業者に公知である。固定
化抗体は次いで、サンプルとインキュベートされ、そしてポリペプチドをこの抗
体に結合させる。インキュベーションの前に、このサンプルは適切な希釈液(例
えば、リン酸緩衝化生理食塩水(PBS))で希釈され得る。概して、適切な接
触時間(すなわち、インキュベーション時間)は、乳癌を有する個体から得られ
たサンプル内のポリペプチドの存在を検出するのに十分な時間である。好ましく
は、この接触時間は、結合ポリペプチドと非結合ポリペプチドとの間の平衡が少
なくとも約95%で達成される結合レベルを達成するのに十分な時間である。当
業者は、ある時間にわたって起こる結合レベルをアッセイすることによって、平
衡に達するまでに必要な時間が容易に決定され得ることを認識する。室温では、
一般に、約30分間のインキュベーション時間で十分である。
【0068】 次いで、非結合サンプルが、適切な緩衝液(例えば、0.1%Tween20 TM を含むPBS)を用いて固体支持体を洗浄することによって除去される。レポ
ーター基を含む二次抗体が次いで、固体支持体に添加され得る。好ましいレポー
ター基は、酵素(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)、基質、補因子、イン
ヒビター、色素、放射性核種、発光基、蛍光基およびビオチンを含む。レポータ
ー基への抗体の結合体化は、当業者に公知の標準方法を使用して達成され得る。
【0069】 次いで、二次抗体が、結合されたポリペプチドを検出するのに十分な量の時間
、固定化抗体−ポリペプチド複合体とインキュベートされる。適切な量の時間は
、一般に、ある時間にわたって起こる結合のレベルをアッセイすることによって
決定され得る。次いで、非結合の二次抗体は除去され、そして結合した二次抗体
は、レポーター基を用いて検出される。レポーター基を検出するために使用され
る方法は、レポーター基の性質に依存する。放射性基について、一般的には、シ
ンチレーション計数法またはオートラジオグラフィー法が適切である。分光法は
、色素、発光基および蛍光基を検出するために使用され得る。ビチオンは、異な
るレポーター基(一般に、放射性もしくは蛍光基または酵素)に結合されたアビ
ジンを使用して検出され得る。酵素レポーター基は、一般に、基質の添加(一般
には、特定の期間)、続いて反応産物の分光分析または他の分析により検出され
得る。
【0070】 乳癌の存在または非存在を決定するために、固体支持体に結合したままのレポ
ーター基から検出されるシグナルが、一般に、予備決定されたカットオフ値と対
応するシグナルと比較される。1つの好ましい実施形態において、このカットオ
フ値は、固定化抗体を、乳癌を有さない患者由来のサンプルとインキュベートし
た際に得られた平均シグナル値である。概して、予備決定されたカットオフ値を
3標準偏差上回るシグナルを生じるサンプルが、乳癌に対して陽性とみなされる
。代わりの好ましい実施形態において、このカットオフ値は、Sackettら
、Clinical Epidemiology:A Basic Scien
ce for Clinical Medicine,Little Brow
n and Co.,1985,106〜7頁の方法に従って、レシーバーオペ
レーターカーブ(Receiver Operator Carve)を使用し
て決定される。簡単に言うと、本実施形態において、このカットオフ値は、診断
試験結果について各可能なカットオフ値に対応する真の陽性割合(すなわち、感
度)および偽陽性割合(100%−特異性)の対のプロットから決定され得る。
プロット上の上方左手角に最も近いカットオフ値(すなわち、最大領域を囲む値
)が、最も正確なカットオフ値であり、そして本方法によって決定されたカット
オフ値より高いシグナルを生ずるサンプルが陽性と見なされ得る。あるいは、カ
ットオフ値は、偽陽性割合を最小にするためにプロットに沿って左へシフトされ
得るか、または偽陰性割合を最小にするために右へシフトされ得る。概して、本
方法によって決定されたカットオフ値より高いシグナルを生ずるサンプルが、乳
癌に対して陽性と見なされる。
【0071】 関連の実施形態において、このアッセイは、フロースルー試験形式またはスト
リップ試験形式で実行される(ここで、抗体は、ニトロセルロースのような膜上
で固定化される)。フロースルー試験では、サンプル内のポリペプチドは、サン
プルが膜を通過するときに固定化抗体に結合する。次いで、標識化された二次抗
体が、この二次抗体を含む溶液がその膜を介して流れるときに、抗体−ポリペプ
チド複合体と結合する。次いで、結合した二次抗体の検出は、上記のように実行
され得る。ストリップ試験形式では、抗体が結合される膜の一端をサンプルを含
む溶液中に浸す。このサンプルは、膜に沿って、二次抗体を含む領域を通って、
そして固定化抗体の領域まで移動する。固定化抗体の領域での二次抗体の濃度が
、乳癌の存在を示す。代表的には、その部位での二次抗体の濃度は、視覚的に読
みとられ得るパターン(例えば、線)を生成する。このようなパターンを示さな
いことは陰性の結果を示す。概して、この膜上に固定化される抗体の量は、生物
学的サンプルが、上記の形式において、2抗体サンドイッチアッセイにおいて陽
性シグナルを生じるのに十分であるレベルのポリペプチドを含む場合、視覚的に
識別可能なパターンを生じるように選択される。好ましくは、膜上に固定化され
る抗体の量は、約25ng〜約1μgの範囲であり、そしてより好ましくは、約
50ng〜約500ngの範囲である。このような試験は、代表的には、非常に
少ない量の生物学的サンプルを用いて実行され得る。
【0072】 もちろん、本発明の抗原または抗体との使用に適する多数の他のアッセイ手順
が存在する。上記の記載は、例示のみを意図する。
【0073】 別の実施形態において、上記のポリペプチドは、乳癌の進行に対するマーカー
として用いられ得る。この実施形態において、乳癌の診断のための上記のような
アッセイは、経時的に実施され得、そして反応性ポリヌクレオチドのレベルにお
ける変化が評価され得る。例えば、このアッセイは、6ヶ月〜1年の期間、24
〜72時間ごとに行われ得、その後は必要な場合に行われ得る。一般に、乳癌は
、結合剤によって検出されるポリペプチドのレベルが、経時的に増加するような
患者において進行している。対照的に、反応性ポリペプチドのレベルが時間と共
に一定に保たれるか、または低下するかのいずれかの場合、乳癌は、進行してい
ない。
【0074】 上記の方法における使用のための抗体は、当業者に公知の任意の多様な技術に
よって調製され得る。例えば、HarlowおよびLane,Antibodi
es:A Laboratory Manual,Cold Spring H
arbor Laboratory,1988を参照のこと。このような技術の
1つに、抗原性ポリペプチドを含有する免疫原が、任意の広範な種々の哺乳動物
(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、およびヤギ)の中に初めに注射さ
れる。この工程において、本発明のポリペプチドは、改変することなく免疫原と
して作用し得る。あるいは、特に比較的短いポリペプチドに対して、このポリペ
プチドが、キャリアタンパク質(例えば、ウシ血清アルブミンまたはキーホール
リンペットヘモシニアン)と結合される場合、優れた免疫応答が惹起され得る。
この免疫原は、(好ましくは1つ以上の追加免疫を組み入れる、所定のスケジュ
ールに従って)動物宿主中へ注射され、そしてこの動物は定期的に採血される。
次いで、このポリペプチドに対して特異的なポリクローナル抗体は、このような
抗血清から、例えば、適切な固体支持体に結合されたポリペプチドを用いるアフ
ィニティクロマトグラフィーによって精製され得る。
【0075】 目的の抗原性ポリペプチドに特異的なモノクローナル抗体が、例えば、Koh
lerおよびMilstein,Eur.J.Immunol.6:511−5
19,1976の技法およびそれに対する改良を利用して調製され得る。手短に
言えば、これらの方法は、所望する特異性(すなわち、目的のポリペプチドとの
反応性)を有する抗体を産生し得る不死化細胞株の調製を含む。このような細胞
株は、例えば、上記のように免疫化された動物から得られた脾臓細胞から調製さ
れ得る。次いで、この脾臓細胞は、例えば、(好ましくは、免疫化された動物と
同質遺伝子的である)ミエローマ細胞融合パートナーとの融合によって不死化さ
れ得る。種々の融合技術が利用され得る。例えば、脾臓細胞およびミエローマ細
胞は、数分間、非イオン性の界面活性剤と合わされ得、次にハイブリット細胞の
増殖を支持するがミエローマ細胞の増殖を支持しない選択培地上に低密度でプレ
ートされ得る。好ましい選択技法は、HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン
、チミジン)選択を用いる。十分な時間(通常約1〜2週間)の後、ハイブリッ
ドのコロニーが観察される。単一コロニーが選択され、そしてポリペプチドに対
する結合活性について試験される。高い反応性および特異性を有するハイブリド
ーマが、好ましい。
【0076】 モノクローナル抗体は、増殖するハイブリドーマコロニーの上清から単離され
得る。さらに、適切な脊椎動物宿主(例えば、マウス)の腹腔内へのハイブリド
ーマ細胞株の注射のような種々の技法が、収量の増加のために利用され得る。次
いで、モノクローナル抗体は、腹水または血液から収集され得る。共雑物は、ク
ロマトグラフィー、ゲルろ過、沈降、および抽出のような従来の技法によってこ
の抗体から除去され得る。本発明のポリペプチドは、例えば、アフィニティクロ
マトグラフィー工程における精製プロセスにおいて用いられ得る。
【0077】 本発明のモノクローナル抗体はまた、乳癌を消滅または除去する治療薬として
用いられ得る。この抗体は、それら自身で(例えば、転移を阻止するために)用
いられ得るか、または1つ以上の治療薬と組み合わせられ得る。この点において
、適切な薬剤として、放射性核種、分化誘導物質、薬物、毒素、およびそれらの
誘導体が挙げられる。好ましい放射性核種として、90Y、123I、125I、131
186Re、188Re、211At、および212Biが挙げられる。好ましい薬物とし
て、メトトレキセート、ならびにピリミジンアナログおよびプリンアナログが挙
げられる。好ましい分化誘導物質として、フォルボールエステルおよび酪酸が挙
げられる。好ましい毒素として、リシン、アブリン、ジフテリア毒素、コレラ毒
素、ゲロニン(gelonin)、シュードモナス外毒素、赤痢菌毒素、および
アメリカヤマゴボウ抗ウィルス性タンパク質が挙げられる。
【0078】 治療薬は、適切なモノクローナル抗体と、直接的にかまたは(例えば、リンカ
ー基を介して)間接的にかのいずれかで結合(例えば、共有結合)され得る。各
々が、他と反応し得る置換基を有する場合、物質と抗体との間の直接的な反応が
可能である。例えば、アミノ基またはスルフヒドリル基のような求核基は、無水
物または酸ハロゲン化物のようなカルボニル含有基と、あるいは他方では良好な
脱離基(例えば、ハライド)を有するアルキル基と反応し得る。
【0079】 あるいは、リンカー基を介して治療薬と抗体とを結合することが望ましいであ
ろう。リンカー基は、結合能力の妨害を避けるために、物質から抗体を離すスペ
ーサーとして機能し得る。リンカー基はまた、物質または抗体上の置換基の化学
反応性を増大するように作用し得、従って結合効率を増大する。化学反応性の増
大はまた、(さもなければ不可能である)薬剤または薬剤上の官能基の使用を容
易にし得る。
【0080】 ホモ官能性およびヘテロ官能性の両方の種々の二官能性試薬または多官能性試
薬(例えば、これらは、Pierce Chemical Co.,Rockf
ord,ILのカタログに記載されている)が、リンカー基として利用され得る
ことが当業者に明らかである。カップリングは、例えば、アミノ基、カルボキシ
ル基、スルフヒドリル基、または酸化された炭化水素残基を通じてなされ得る。
このような方法論(例えば、Rodwellらに与えられた、米国特許第4,6
71,958号)を記載する多数の参考文献が存在する。
【0081】 本発明の免疫結合体の抗体部分がないときに治療薬がより効き目のある場合は
、細胞中への内在化の間か、あるいは内在化の際に切断され得るリンカー基を用
いることが望ましいだろう。多数の異なる切断可能なリンカー基が、記載されて
いる。これらリンカー基からの薬剤の細胞内放出に関するメカニズムとして、ジ
スルフィド結合の還元(例えば、Spitlerに与えられた、米国特許第4,
489,710号)、感光性結合の照射(例えば、Senterらに与えられた
、米国特許第4,625,014号)、誘導体化アミノ酸側鎖の加水分解(例え
ば、Kohnらに与えられた、米国特許第4,638,045号)、血清補体を
媒介した加水分解(例えば、Rodwellらに与えられた、米国特許第4,6
71,958号)、および酸触媒加水分解(例えば、Blattlerらに与え
られた、米国特許第4,569,789号)による切断が挙げられる。
【0082】 抗体に対する1つより多くの薬剤の結合が所望され得る。1つの実施形態にお
いて、薬剤の複数の分子が、1つの抗体分子に対して結合される。別の実施形態
において、1つより多くのタイプの薬剤が、1つの抗体分子に対して結合され得
る。特定の実施形態に関係なく、1つより多くの薬剤を有する免疫結合体が、多
様な方法で調製され得る。例えば、1つより多くの薬剤が、抗体分子に直接的に
結合され得るか、または付着のための複数の部位を提供するリンカーが用いられ
得る。あるいは、キャリアが用いられ得る。
【0083】 キャリアは、直接的にかまたはリンカー基を介してかのいずれかで共有結合を
含む、多様な方法でこの薬剤を保持し得る。適切なキャリアとして、アルブミン
ようなタンパク質(例えば、Katoらに与えられた、米国特許第4,507,
234号)、アミノデキストランのようなペプチドおよびポリサッカライド(例
えば、Shihらに与えられた、米国特許第4,699,784号)が挙げられ
る。キャリアはまた、非共有結合によるか、またはカプセル化(例えば、リポソ
ーム小胞中(例えば、米国特許第4,429,008号および米国特許第4,8
73,088号))により薬剤を運び得る。放射性核種薬剤に特異的なキャリア
として、放射ハロゲン化(radiohalogenated)低分子およびキ
レート化合物が挙げられる。例えば、米国特許第4,735,792号は、代表
的な放射ハロゲン化低分子およびそれらの合成を開示する。放射性核種キレート
は、金属放射性核種、または金属酸化物放射性核種を結合するための供与体原子
として、窒素原子および硫黄原子を含むようなキレート化合物から形成され得る
。例えば、Davisonらに与えられた、米国特許第4,673,562号は
、代表的なキレート化合物およびそれらの合成を開示する。
【0084】 この抗体および免疫結合体に関して種々の投与経路が用いられ得る。代表的に
は、投与は、静脈内、筋肉内、皮下、または切除した腫瘍の床(bed)内であ
る。抗体/免疫結合体の正確な用量は、用いる抗体、腫瘍上の抗原密度、および
抗体のクリアランス速度に依存して変化する。
【0085】 本発明の診断試薬はまた、本明細書中に開示されるポリヌクレオチドの少なく
とも一部を含み得る。例えば、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプライマー
が、生物学的サンプル由来の乳癌特異的cDNAを増幅するために、ポリメラー
ゼ連鎖反応(PCR)に基づくアッセイにおいて利用され得、ここで、少なくと
も1つのオリゴヌクレオチドプライマーが、本発明の乳癌タンパク質をコードす
るポリヌクレオチドに特異的である。次いで、増幅したcDNAの存在は、ゲル
電気泳動のような当該分野で周知の技法を用いて検出される。同様に、本発明の
乳癌タンパク質をコードするポリヌクレオチドに特異的なオリゴヌクレオチドプ
ローブは、生物学的サンプルにおける本発明のポリペプチドの存在を検出するた
めに、ハイブリダイゼーションアッセイにおいて用いられ得る。
【0086】 本明細書で用いられるように、用語「ポリヌクレオチドに特異的なオリゴヌク
レオチドプライマー/プローブ」とは、問題のポリヌクレオチドに対して、少な
くとも約60%、好ましくは少なくとも約75%、そしてより好ましくは少なく
とも約90%の同一性を有するオリゴヌクレオチド配列、または問題のポリヌク
レオチドに対して少なくとも約60%、好ましくは少なくとも約75%およびよ
り好ましくは少なくとも約90%同一性を有する配列にアンチセンスなオリゴヌ
クレオチド配列を意味する。本発明の診断方法において有用に利用され得るオリ
ゴヌクレオチドプライマーおよび/またはプローブは、好ましくは少なくとも約
10〜40ヌクレオチドを有する。好ましい実施形態において、このオリゴヌク
レオチドプライマーは、本明細書中に開示されるポリヌクレオチドかまたは本明
細書中に開示されるポリヌクレオチド配列にアンチセンスなポリヌクレオチドの
少なくとも約10の連続したヌクレオチドを含有する。好ましくは、本発明の診
断方法における使用のためのオリゴヌクレオチドプローブは、本明細書中に開示
されるポリぺプチドのうちの1つをコードするポリヌクレオチドか、または本明
細書中に開示されるポリぺプチドのうちの1つをコードする配列にアンチセンス
なポリヌクレオチドの少なくとも約15の連続したオリゴヌクレオチドを含有す
る。PCRに基づくアッセイおよびハイブリダイゼーションアッセイの両方に関
する技法は、当該分野において周知である(例えば、Mullisら前述;Eh
rlich,前述を参照のこと)。従って、プライマーまたはプローブは、血液
、尿、および/または乳癌組織を含む生物学的サンプルにおいて乳癌に特異的な
配列を検出するために用いられ得る。
【0087】 以下の実施例は、例示を目的として提供され、限定を目的とはしない。
【0088】 (実施例) (実施例1) (乳房腫瘍ポリペプチドの単離と特徴づけ) 本実施例は、乳房腫瘍cDNAライブラリー由来の乳房腫瘍ポリペプチドの単
離を記載する。
【0089】 ヒトの乳房腫瘍cDNA発現ライブラリーを、製造業者のプロトコールに従っ
て、cDNA合成およびプラスミドクローニングキット(BRL Life T
echnologies,Gaithersburg,MD 20897)のた
めのスーパースクリプトプラスミドシステムを用いて、3人の患者由来の乳房腫
瘍ポリA+RNAのプールから構築した。詳細には、乳房腫瘍組織を、ポリトロ
ン(polytron)(Kinematica,Switzerland)で
ホモジナイズし、そして全RNAを、製造業者により指示されるようにTriz
ol試薬(BRL Life Technologies)を用いて抽出した。
次いで、ポリA+RNAを、製造業者のプロトコルに従って、Qiagen ol
igotexスピンカラムmRNA精製キット(Qiagen,Santa C
larita,CA 91355)を用いて精製した。第1のcDNA鎖を、N
otI/Oligo−dT18プライマーを用いて合成した。二本鎖cDNAを
合成し、EcoRI/BstX Iアダプター(Invitrogen,Car
lsbad,CA)を用いてライゲーションし、そしてNotIで切断した。C
hroma Spin−1000カラム(Clontech,Palo Alt
o,CA 94303)でのサイズ分画後、このcDNAを、pCDNA3.1
(Invitrogen,Carlsbad,CA)のEcoRI/NotI部
位に連結し、そしてエレクトロポレーションによりElectroMax E.
coli DH10B細胞(BRL Life Technologies)に
形質転換した。
【0090】 同じ手順を用いて、正常なヒト乳房cDNA発現ライブラリーを4つの正常乳
房組織試料のプールから調製した。このcDNAライブラリーを、独立したコロ
ニー数、インサートを保有するクローンの百分率(パーセンテージ)、平均イン
サートサイズを決定すること、および配列分析により特徴付けた。乳房腫瘍ライ
ブラリーは、1.14×107の独立したコロニーを含み、クローンの90%よ
り多くが明白なインサートを有しており、そして平均インサートサイズは、93
6塩基対であった。正常な乳房cDNAライブラリーは、6×106の独立した
コロニーを含み、クローンの83%がインサートを有しており、そして平均イン
サートサイズは、1015塩基対であった。配列決定分析は、両方のライブラリ
ーが、rRNAおよびミトコンドリアDNAの混入配列が最小限である、mRN
Aから合成された良好な複合cDNAクローンを含むことを示した。
【0091】 cDNAライブラリーのサブトラクションを、Haraら(Blood,84
:189〜199、1994)によって記載されたように(いくつかの改変を伴
い)、上記の乳房腫瘍cDNAライブラリーおよび正常乳房cDNAライブラリ
ーを用いて実行した。詳細には、乳房腫瘍特異的にサブトラクトされた(sub
tracted)cDNAライブラリーを以下の様に作製した。正常乳房cDN
Aライブラリー(70μg)をEcoRI、NotIおよびSfuIで消化し、
次に、DNAポリメラーゼクレノウフラグメントで充填反応を行った。フェノー
ル−クロロホルム抽出およびエタノール沈殿の後、そのDNAを100μlのH 2 Oに溶解し、熱変性し、そして100μl(100μg)の光プローブビオチ
ン(Photoprobe biotin)(Vector Laborato
ries,Burlingame,CA),と混合し、得られた混合物に20分
間、氷上で270Wの太陽灯を照射した。さらなる光プローブビオチン(50μ
l)を添加し、そしてビオチン化反応を繰り返した。ブタノールでの5回の抽出
後、DNAをエタノール沈殿し、そして23μlのH2Oに溶解し、ドライバー
(driver)DNAを形成した。
【0092】 トレーサーDNAを形成するため、10μgの乳房腫瘍cDNAライブラリー
をBamHIおよびXhoIで切断し、フェノールクロロホルム抽出し、そして
Chroma spin−400カラム(Clontech)を通過させた。エ
タノール沈殿後、このトレーサーDNAを5μlのH2Oに溶解した。トレーサ
ーDNAを15μlのドライバーDNAおよび20μlの2×ハイブリダイゼー
ション緩衝液(1.5M NaCl/10mM EDTA/50 mM HEP
ES pH7.5/0.2%ドデシル硫酸ナトリウム)と混合し、鉱油でオーバ
ーレイし、そして完全に熱変性した。このサンプルを直ちに68℃の水槽に移し
、そして20時間インキュベートした(長期ハイブリダイゼーション[LH])
。次いで、反応混合物をストレプトアビジン処理にかけ、次いでフェノール/ク
ロロホルム抽出を行った。このプロセスをさらに3回、繰り返した。サブトラク
トしたDNAを沈殿し、12μlのH2Oに溶解し、8μlのドライバーDNA
および20μlの2×ハイブリダイゼーション緩衝液と混合し、そして68℃で
2時間のハイブリダイゼーションに供した(短期ハイブリダイゼーション[SH
])。ビオチニル化二本鎖DNAの除去後、サブトラクトされたcDNAをクロ
ラムフェニコール耐性pBCSK+(Stratagene,La Jolla
,CA 92037)のBamHI/XhoI部位にライゲーションし、そして
エレクトロポレーションによってElectroMax E.coli DH1
0B細胞に形質転換し、乳房腫瘍特異的なサブトラクションcDNAライブラリ
ーを作製した。
【0093】 サブトラクトされたcDNAライブラリーを分析するため、サブトラクトされ
た乳房腫瘍特異的ライブラリーから無作為に選択された100の独立クローンか
らプラスミドDNAを調製し、そしてPerkin Elmer/Applie
d Biosystems Division Automated Sequ
encer 373Aモデル(Foster City,CA)を用いたDNA
配列決定により特徴付けた。38個の異なるcDNAクローンをサブトラクトさ
れた乳房腫瘍特異的cDNAライブラリーにおいて見出した。これらのクローン
の14について決定された3’cDNA配列を配列番号1〜14に提供する。対
応する5’cDNA配列が、それぞれ配列番号15〜28に提供される。残りの
クローンについて決定された一本鎖(5’または3’)cDNA配列は、配列番
号29〜52に提供される。EMBLおよびGenBankデータベース(Re
lease97)を用いた遺伝子バンクでの公知の配列とのこれらのcDNA配
列の比較は、配列番号3、10、17、24、および45〜52に提供された配
列に対して有意な相同性がないことを明らかにした。配列番号1、2、4〜9、
11〜16、18〜23、25〜41、43および44に提供される配列は、公
知のヒト遺伝子に対する相同性を少なくともある程度を示すことを見出した。配
列番号42の配列は、公知の酵母遺伝子に対するいくらかの相同性を示すことが
見出された。
【0094】 上記の乳房サブトラクションにおいて単離されたcDNAクローンは、PCR
増幅されたコロニーであり、そして乳房腫瘍、正常乳房および種々の他の正常組
織におけるそれらのmRNA発現レベルを、マイクロアレイ技術(Synten
i,Fremont,CA)を用いて決定した。簡単には、PCR増幅産物を、
アレイフォーマットにおけるスライド上に点在させた。各産物は、アレイにおい
て特有の位置を占めた。mRNAを、試験される組織サンプルから抽出し、逆転
写し、そして蛍光標識されたcDNAプローブを生成した。このマイクロアレイ
を、標識されたcDNAプローブを用いてプローブ化し、そのスライドを走査し
、そして蛍光強度を測定した。
【0095】 GEMTOOLSソフトウエアを用いてデータを分析した。21の異なるcD
NAクローンが乳房腫瘍では過剰発現し、試験されたすべての正常な組織では低
レベルで発現することを見出した。これらのクローンについて決定された部分的
なcDNA配列を、配列番号53〜73に提供する。上記のような遺伝子バンク
の配列と配列番号53、54および68〜71の配列の比較は、以前に同定され
たヒト遺伝子に対するいくらかの相同性を示した。配列番号55〜67、72(
JJ 9434と呼ばれる)、および73(B535Sと呼ばれる)の配列に有
意な相同性は見出されなかった。さらなる研究において、全長cDNA配列を、
クローン1016F8(配列番号56;B511Sともいう)および1016D
12(配列番号61;B532Sともいう)について得、そして伸長cDNA配
列を、1012H8(配列番号64;B533Sともいう)について得た。これ
らのcDNA配列を、それぞれ配列番号95〜97において提供し、B511S
およびB532Sについての対応する予測されたアミノ酸配列を、それぞれ配列
番号98および99において提供する。
【0096】 マイクロアレイ、ノザン分析およびリアルタイムPCRによる、乳房腫瘍組織
および種々の正常組織(皮膚、PBMC、腸、乳房、胃、肝臓、腎臓、胎児組織
、副腎、唾液腺、脊髄、大腸、小腸、骨髄、脳、心臓、結腸および膵臓)におけ
る、B511Sの発現の分析は、B511Sを、乳房腫瘍、および正常乳房、皮
膚および唾液腺において過剰発現し、試験された他の全ての組織における発現は
、低いかまたは検出されないことを示した。
【0097】 マイクロアレイ、ノザン分析およびリアルタイムPCRによる、乳房腫瘍組織
および種々の正常組織(乳房、PBMC、食道、HMEC、脊髄、骨、胸腺、脳
、膀胱、結腸、肝臓、肺、皮膚、小腸、胃、骨格筋、膵臓、大動脈、脾臓、腎臓
、唾液腺、骨髄および副腎)における、B532Sの発現の分析は、B532S
を、乳房腫瘍の20〜30%において過剰発現し、試験された他の全ての組織に
おいて、発現は、低いかまたは検出されないことを示した。
【0098】 さらなる実験において、cDNAフラグメントは、上記のような、そしてDN
Aマイクロアレイによって分析される従来のサブトラクションにより誘導された
2つのサブトラクションライブラリーから得られた。1つの例では、テスターは
原発性乳房腫瘍に由来し、これはBreast Substraction 2
またはBS2と呼ばれる。第2の例では、転移性の乳房腫瘍をテスターとして用
い、これはBreast Substraction 3またはBS3と呼ばれ
る。ドライバーは、正常な乳房からなる。
【0099】 これらの2つのライブラリー由来のcDNAフラグメントを、上記のようにD
NAマイクロアレイ分析のためのテンプレートとして提示した。DNAチップを
、腫瘍組織および正常組織の両方に由来するmRNA由来の蛍光プローブを用い
てハイブリダイズすることにより分析した。このデータの分析を、プローブのセ
ットから3つの群を作製することにより達成した。これらのプローブ群を、乳房
腫瘍/mets、正常非乳房組織、および転移性乳房腫瘍とよぶ。改変Gemt
ools分析を用いて2つの比較を実施した。第1の比較は、乳房腫瘍における
発現増加を有するテンプレートを同定することであった。第2は、転移性乳房腫
瘍において発現増加を生じる第1の比較において回収されないテンプレートを同
定することであった。発現上昇の任意のレベル(正常組織発現の平均に対する腫
瘍発現の平均)を約2.2で設定した。
【0100】 乳房腫瘍における過剰発現を同定するための第1回の比較において、2つの新
規な遺伝子配列(本明細書において以降、B534SおよびB538S(それぞ
れ配列番号89および90)という)ならびに、以前に同定された遺伝子とある
程度の相同性を示す6つの配列(配列番号74〜79)を同定した。続いて、配
列番号75および76の配列を、B535S(配列番号73)の部分であると決
定した。転移性乳房腫瘍における発現上昇を同定するための第2の比較において
、5つの新規な配列を同定し、本明細書において以降B535S、B542S、
B543S、P501SおよびB541S(それぞれ配列番号73、および91
〜94)という。また公知の遺伝子とある程度の相同性を示す9つの遺伝子(配
列番号80〜88)を同定した。クローンB534SおよびB538S(配列番
号89,および90)が乳房腫瘍および転移性乳房腫瘍の両方において過剰発現
されることを見出した。
【0101】 後の一連の研究において、Breast Subtraction 2由来の
457個のクローンを、Breast Chip 3上のマイクロアレイにより
分析した。上記のように、正常な非乳房組織を越える、乳房腫瘍における過剰発
現を同定するための第1の比較を実施した。この分析は、正常な非乳房組織を越
える、乳房腫瘍においての上昇した発現を示す、6つのcDNAクローンを産生
した。1017C2(配列番号102)およびB546S(配列番号107)に
関して、これらのクローンの2つは、任意の公知の遺伝子に対して有意な相同性
を共有しない。クローンB511Sもまた、乳房腫瘍において過剰発現を示し、
これは、1016F8として以前に記載され、決定されたcDNA配列を、配列
番号95において提供し、そして推測されたアミノ酸配列を、配列番号98にお
いて提供した。乳房腫瘍において、過剰発現される、残る4つのクローンが、T
umor Expression Enhanced Gene(配列番号10
3および104)、Stromelysin−3(配列番号105)またはCo
llagen(配列番号106)に対して、いくらかの程度で相同性を共有する
ことを見出した。
【0102】 非乳房正常組織より転移性乳房腫瘍において上昇した発現を有する遺伝子を決
定するための第2の比較において、第1の比較と類似のプロフィールを得た。2
つの推定上の新規のクローン、1017C2およびB546S(それぞれ、配列
番号102および107)を、転移性の乳房腫瘍において過剰発現した。さらに
、Tumor Expression Enhanced GeneおよびB5
11Sもまた、転移性の乳房腫瘍において上昇した発現を示した。
【0103】 米国特許出願番号08/806,099(1997年2月25日出願)におい
て記載されるように、抗原P501Sを、正常膵臓cDNAライブラリーおよび
以前にサブトラクトされた前立腺腫瘍特異的cDNAライブラリーにおいて大量
に見出される3つの遺伝子:ヒト腺カリクレイン、前立腺特異的抗原(PSA)
、およびミトコンドリアシトクロムCオキシダーゼサブユニットIIを用いて、
前立腺腫瘍cDNAライブラリーをサブトラクトすることによって単離した。P
501Sについての決定された全長cDNA配列を、配列番号100において提
供し、対応する、推測されたアミノ酸配列を、配列番号101において提供した
。乳房腫瘍におけるP501Sの発現を、マイクロアレイ分析により調べた。過
剰発現を、前立腺腫瘍、乳房腫瘍および転移性乳房腫瘍において見出し、ごくわ
ずかの低い発現を、正常組織で観察した。このデータは、P501Sを、種々の
乳房腫瘍ならびに前立腺腫瘍において過剰発現し得ることを示唆する。
【0104】 (実施例2) (乳房腫瘍抗原を発現する抗原提示細胞を認識するヒトCD8+細胞傷害性T
細胞の産生) 本実施例は、1016−F8(配列番号56)としても公知のB511S抗原
を発現する標的細胞を認識するT細胞の産生を例証する。ヒトCD8+T細胞を
以下の様に、B511Sを発現するように操作された組換えワクシニアウイルス
で感染した樹状細胞を用いてインビトロでB511S遺伝子産物へ仕込ん(pr
ime)だ(Yeeら、Journal of Immunology(199
6)157(9):4079〜4086も参照のこと)。樹状細胞(DC)を、
50μg/mlのGMCSFおよび30μg/mlのIL−4の存在下で5日間
の分化により末梢血由来単球から産生した。DCを収集し、2×105細胞/ウ
ェルの密度で24ウェルプレートのウェルにプレートし、そして5の感染多重度
でワクシニアを発現するB511Sを12時間、感染させた。次いで、DCを3
μg/mlのCD40−リガンドの添加により一晩成熟し、そして10分間10
0μWでUV照射した。CD8+T細胞を磁気ビーズを用いて単離し、そしてプ
ライミング培養を、7×105個のCD8+T細胞および1×106個の照射CD
8枯渇化PBMCを用いて個々のウェル(代表的には、24ウェルプレートの2
4ウェルプレート中)で開始した。1日目に10ng/mlのIL−7を培養物
に添加した。B511Sおよび同時刺激分子B7.1を用いてレトロウイルスに
より形質導入された自己の初代線維芽細胞を用いて7〜10日ごとに培養を再刺
激した。培養物に15 I.U.のIL−2を1日目に補充した。このような4
回の刺激サイクルの後、インターフェロンγElispotアッセイ(Lalv
aniら J.Experimental Medicine(1997)18
6:859〜965参照のこと)を用いて、B511Sで形質導入された自己の
線維芽細胞を特異的に認識するCD8+の能力について、CD8+培養を試験し
た。簡略にいえば、個々の微小培養由来のT細胞を、B511Sまたは陰性コン
トロール抗原のEGFPのいずれかを発現するように形質導入した自己線維芽細
胞を含む96ウェルのElispotプレートに添加し、そして37℃で一晩イ
ンキュベートした;ウェルはまた、10ng/mlのIL−12も含んだ。培養
物は、B511Sで形質導入された線維芽細胞に対してのみインターフェロンγ
を特異的に産生したことを確認した;このような株をさらに増殖し、そしてまた
B511Sでレトロウイルスにより形質導入された自己B−LCLでの限界希釈
によりクローニングした。細胞株およびクローンは、B511で形質導入された
自己B−LCLを特異的に認識し得るが、コントロール抗原EGFPまたはHL
A−A3で形質導入された自己B−LCLは認識しないことを確認した。標的を
発現するB511Sを特異的に認識し、そして溶解するこのような実験に由来す
るヒトCTL細胞株の能力を実証する例を図1に示す。
【0105】 (実施例3) (ポリペプチドの合成) ポリペプチドは、HPTU(O−ベンゾトリアゾール−N,N,N’,N’−
テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート)活性化を用いるFMO
C化学を使用しPerkin Elmer/Applied Biosyste
ms Divisionのペプチド合成装置430Aで合成し得る。Gly−C
ys−Gly配列は、ペプチドのアミノ末端に付着して、結合体化の方法、固定
化表面への結合の方法、またはペプチドを標識する方法を提供し得る。固体支持
体からのペプチドの切断は、以下の切断混合物を用いて実行され得る:トリフル
オロ酢酸:エタンジチオール:チオアニソール:水:フェノール(40:1:2
:2:3)。切断の2時間後、このペプチドは、冷却したメチル−t−ブチル−
エーテル中に沈殿し得る。次いで、このペプチドペレットを0.1%のトリフル
オロ酢酸(TFA)を含有する水に溶解し、そしてC18逆相HPLCによる精
製の前に凍結乾燥し得た。水(TFA0.1%含有)中での0%〜60%のアセ
トニトリル(TFA0.1%含有)の勾配をペプチド溶出のために使用し得た。
純粋な画分の凍結乾燥後に、エレクトロスプレーまたは他のタイプの質量分析法
を用いて、およびアミノ酸分析によってペプチドを特徴付け得る。
【0106】 前述により、本発明の特定の実施形態が、例証の目的のために本明細書中に記
載されているが、種々の改変が本発明の精神および範囲から逸脱することなくな
され得ることが理解される。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1AおよびBは、それぞれ、第一のおよび第二のB511S特異的CTLク
ローンの溶解比活性を示し、それらは、B511(黒四角)またはHLA−A3
(白四角)を用いて形質導入された自己のLCLについて測定された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 39/39 C07K 14/82 4C085 A61P 35/00 16/32 4C087 C07K 14/82 19/00 4H045 16/32 C12N 1/19 19/00 1/21 C12N 1/19 C12Q 1/68 A 1/21 G01N 33/53 M 5/10 33/574 A 15/02 C12P 21/08 C12Q 1/68 C12N 15/00 ZNAA G01N 33/53 C 33/574 5/00 B // C12P 21/08 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ディロン, デイビン シー. アメリカ合衆国 ワシントン 98053, レッドモンド, エヌイー 24ティーエイ チ ストリート 21607 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA12 BA36 BA45 BA80 CA04 CA07 DA02 DA06 DA12 GA11 HA01 HA12 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ42 QQ52 QR55 QR82 QS34 4B064 AG01 AG27 AG31 CA02 CA06 CA10 CA19 CC24 DA05 DA14 4B065 AA26X AA72X AA90X AA93Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 CA45 CA46 4C084 AA02 BA01 CA18 CA25 MA02 NA14 ZB26 4C085 AA03 AA38 BB01 CC02 CC21 CC32 DD62 EE01 EE03 EE06 FF24 4C087 AA01 BB37 BB63 MA02 NA14 ZB35 4H045 AA10 AA11 AA30 BA10 BA41 CA41 DA76 DA86 EA28 EA51 FA74

Claims (60)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単離されたポリペプチドであって、該ポリペプチドは、乳房
    タンパク質、またはその改変体の免疫原性部分を含み、ここで該タンパク質は、
    ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含み、該ポリヌクレオチ
    ドは、以下:(a)配列番号:3、10、17、24、45〜52、55〜67
    、72、73、89〜97、102および107に列挙されるヌクレオチド配列
    ;(b)該ヌクレオチド配列の相補体;ならびに(c)中程度のストリンジェン
    トな条件下で(a)または(b)の配列にハイブリダイズする配列、からなる群
    より選択される配列を含む、単離されたポリペプチド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の単離されたポリペプチドであって、ここで
    該ポリペプチドは、配列番号98、99および101からなる群より選択される
    アミノ酸配列を含む、ポリペプチド。
  3. 【請求項3】 請求項1および2のいずれか1項に記載のポリペプチドをコ
    ードするヌクレオチド配列を含む、単離されたポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号:3、10、17、24、45〜52、55〜67
    、72、73、89〜97、102および107に提供される配列を含む、単離
    されたポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 請求項3および4のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド
    を含む、発現ベクター。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の発現ベクターを用いて形質転換された、宿
    主細胞。
  7. 【請求項7】 E.coli、酵母および哺乳動物細胞株からなる群より選
    択される、請求項6に記載の宿主細胞。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のポリペプチドおよび生理的に受容可能なキ
    ャリアを含む、薬学的組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のポリペプチドおよび非特異的免疫応答エン
    ハンサーを含む、ワクチン。
  10. 【請求項10】 前記非特異的免疫応答エンハンサーがアジュバントである
    、請求項9に記載のワクチン。
  11. 【請求項11】 請求項3および4のいずれか1項に記載の単離されたポリ
    ヌクレオチドならびに非特異的免疫応答エンハンサーを含む、ワクチン。
  12. 【請求項12】 前記非特異的免疫応答エンハンサーがアジュバントである
    、請求項11に記載のワクチン。
  13. 【請求項13】 ポリペプチドおよび生理的に受容可能なキャリアを含む、
    乳癌の処置のための薬学的組成物であって、該ポリペプチドは、乳房タンパク質
    の免疫原性部分を含み、ここで該タンパク質は、ポリヌクレオチドによってコー
    ドされるアミノ酸配列を含み、該ポリヌクレオチドは、以下:(a)配列番号1
    、2、4〜9、11〜16、18〜23、25〜44、53、54、68〜71
    、74〜88および103〜106に列挙されるヌクレオチド配列;(b)該ヌ
    クレオチド配列の相補体;ならびに(c)中程度のストリンジェントな条件下で
    (a)または(b)の配列にハイブリダイズする配列、からなる群より選択され
    る配列を含む、薬学的組成物。
  14. 【請求項14】 ポリペプチドおよび非特異的免疫応答エンハンサーを含む
    、乳癌の処置のためのワクチンであって、該ポリペプチドは、乳房タンパク質の
    免疫原性部分を含み、ここで該タンパク質は、ポリヌクレオチドによってコード
    されるアミノ酸配列を含み、該ポリヌクレオチドは、以下:(a)配列番号1、
    2、4〜9、11〜16、18〜23、25〜44、53、54、68〜71、
    74〜88および103〜106に列挙されるヌクレオチド配列;(b)該ヌク
    レオチド配列の相補体;ならびに(c)中程度のストリンジェントな条件下で(
    a)または(b)の配列にハイブリダイズする配列、からなる群より選択される
    配列を含む、ワクチン。
  15. 【請求項15】 前記非特異的免疫応答エンハンサーがアジュバントである
    、請求項14に記載のワクチン。
  16. 【請求項16】 ポリヌクレオチドおよび非特異的免疫応答エンハンサーを
    含む、乳癌の処置のためのワクチンであって、該ポリヌクレオチドは、以下:(
    a)配列番号1、2、4〜9、11〜16、18〜23、25〜44、53、5
    4、68〜71、74〜88および103〜106に列挙されるヌクレオチド配
    列;(b)該ヌクレオチド配列の相補体;ならびに(c)中程度のストリンジェ
    ントな条件下で(a)または(b)の配列にハイブリダイズする配列、からなる
    群より選択される配列を含む、ワクチン。
  17. 【請求項17】 前記非特異的免疫応答エンハンサーがアジュバントである
    、請求項16に記載のワクチン。
  18. 【請求項18】 患者における乳癌の発達を阻害するための医薬の製造に使
    用するための、請求項8および13のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  19. 【請求項19】 患者における乳癌の発達を阻害するための医薬の製造に使
    用するための、請求項9、11、14、または16のいずれか1項に記載のワク
    チン。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載のポリペプチドを少なくとも1つ含む、融
    合タンパク質。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の融合タンパク質および生理的に受容可
    能なキャリアを含む、薬学的組成物。
  22. 【請求項22】 請求項20に記載の融合タンパク質および非特異的免疫応
    答エンハンサーを含む、ワクチン。
  23. 【請求項23】 前記非特異的免疫応答エンハンサーがアジュバントである
    、請求項22に記載のワクチン。
  24. 【請求項24】 患者における乳癌の発達を阻害するための医薬の製造に使
    用するための、請求項21に記載の薬学的組成物。
  25. 【請求項25】 患者における乳癌の発達を阻害するための医薬の製造に使
    用するための、請求項22に記載のワクチン。
  26. 【請求項26】 患者における乳癌を検出するための方法であって、該方法
    は以下の工程: (a)患者からの生物学的サンプルを、ポリペプチドに結合し得る結合剤と接
    触させる工程であって、該ポリペプチドは、乳房タンパク質の免疫原性部分を含
    み、ここで該タンパク質は、ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配
    列を含み、該ポリヌクレオチドは、配列番号1〜97、100および102〜1
    07に列挙されるヌクレオチド配列、該ヌクレオチド配列の相補体、および中程
    度のストリンジェントな条件下で配列番号1〜97、100および102〜10
    7で提供される配列にハイブリダイズする配列、からなる群より選択される配列
    を含む、工程;ならびに (b)該サンプル中の、該結合剤に結合するタンパク質またはポリペプチドを
    検出し、それによって該患者における乳癌を検出する工程、 を包含する、方法。
  27. 【請求項27】 前記結合剤がモノクローナル抗体である、請求項26に記
    載の方法。
  28. 【請求項28】 前記結合剤がポリクローナル抗体である、請求項27に記
    載の方法。
  29. 【請求項29】 患者における乳癌の進行をモニターするための方法であっ
    て、該方法は以下の工程: (a)患者からの生物学的サンプルを、ポリペプチドに結合し得る結合剤と接
    触させる工程であって、該ポリペプチドは、乳房タンパク質の免疫原性部分を含
    み、ここで該タンパク質は、ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配
    列を含み、該ポリヌクレオチドは、配列番号1〜97、100および102〜1
    07に列挙されるヌクレオチド配列、該ヌクレオチド配列の相補体、および中程
    度のストリンジェントな条件下で配列番号1〜97、100および102〜10
    7で提供される配列にハイブリダイズする配列、からなる群より選択される配列
    を含む、工程; (b)該サンプル中の、該結合剤に結合するタンパク質またはポリペプチドの
    量を決定する工程; (c)工程(a)および(b)を反復する工程;ならびに (d)工程(b)および(c)において検出されたポリペプチドの量を比較し
    て、該患者における乳癌の進行をモニターする工程、 を包含する、方法。
  30. 【請求項30】 ポリペプチドに結合するモノクローナル抗体であって、該
    ポリペプチドは、乳房タンパク質、または保存的置換および/もしくは修飾にお
    いてのみ異なる該タンパク質の改変体、の免疫原性部分を含み、ここで該タンパ
    ク質は、ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含み、該ポリヌ
    クレオチドは、以下:(a)配列番号3、10、17、24、45〜52、55
    〜67、72、73、89〜97、102および107に列挙されるヌクレオチ
    ド配列;(b)該ヌクレオチド配列の相補体;ならびに(c)中程度のストリン
    ジェントな条件下で(a)または(b)の配列にハイブリダイズする配列、から
    なる群より選択される配列を含む、モノクローナル抗体。
  31. 【請求項31】 患者における乳癌の発達を阻害するための医薬の製造にお
    ける使用のための、請求項30に記載のモノクローナル抗体。
  32. 【請求項32】 前記モノクローナル抗体が治療用薬剤と結合体化される、
    請求項31に記載のモノクローナル抗体。
  33. 【請求項33】 患者における乳癌を検出するための方法であって、該方法
    は以下の工程: (a)患者からの生物学的サンプルを、ポリメラーゼ連鎖反応において少なく
    とも2つのオリゴヌクレオチドプライマーと接触させる工程であって、ここで該
    オリゴヌクレオチドの少なくとも1つは、乳房タンパク質の免疫原性部分を含む
    ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに特異的であり、該タンパク質は、
    ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含み、該ポリヌクレオチ
    ドは、配列番号:1〜97、100および102〜107に列挙されるヌクレオ
    チド配列、該ヌクレオチド配列の相補体、および中程度のストリンジェントな条
    件下で配列番号:1〜97、100および102〜107の配列にハイブリダイ
    ズする配列からなる群より選択される配列を含む、工程;ならびに (b)サンプル中の、該オリゴヌクレオチドプライマーの存在下で増幅するポ
    リヌクレオチド配列を検出し、それにより乳癌を検出する工程、 を包含する、方法。
  34. 【請求項34】 前記オリゴヌクレオチドプライマーの少なくとも1つが、
    配列番号:1〜97、100および102〜107から選択される配列を含むポ
    リヌクレオチドの少なくとも約10の連続するヌクレオチドを含む、請求項33
    に記載の方法。
  35. 【請求項35】 診断用キットであって、以下: (a)請求項30に記載の1つ以上のモノクローナル抗体;および (b)検出試薬、 を含む、キット。
  36. 【請求項36】 診断用キットであって、以下: (a)ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドに結合する1つ以
    上のモノクローナル抗体であって、該ポリヌクレオチドは、配列番号:1、2、
    4〜9、11〜16、18〜23、25〜44、53、54、68〜71、74
    〜88および103〜106からなる群より選択されるヌクレオチド配列、該配
    列の相補体、ならびに中程度のストリンジェントな条件下で配列番号:1、2、
    4〜9、11〜16、18〜23、25〜44、53、54、68〜71、74
    〜88および103〜106の配列にハイブリダイズする配列を含む、モノクロ
    ーナル抗体;ならびに (b)検出試薬、 を含む、キット。
  37. 【請求項37】 前記モノクローナル抗体が固体支持体に固定されている、
    請求項35または36に記載のキット。
  38. 【請求項38】 前記固体支持体が、ニトロセルロース、ラテックス、また
    はプラスチック材料を含む、請求項37に記載のキット。
  39. 【請求項39】 前記検出試薬が、結合剤に結合体化されたレポーター基を
    含む、請求項35または36に記載のキット。
  40. 【請求項40】 前記結合剤が、抗イムノグロブリン、プロテインG,プロ
    テインAおよびレクチンからなる群より選択される、請求項39に記載のキット
  41. 【請求項41】 前記レポーター基が、放射性同位体、蛍光基、発光基、酵
    素、ビオチンおよび色素粒子からなる群より選択される、請求項39に記載のキ
    ット。
  42. 【請求項42】 少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプライマーを含む診
    断用キットであって、該オリゴヌクレオチドプライマーの少なくとも1つは、乳
    房タンパク質の免疫原性部分を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
    に特異的であり、該タンパク質は、ポリヌクレオチドによってコードされるアミ
    ノ酸配列を含み、該ポリヌクレオチドは、配列番号:1〜97、100および1
    02〜107に列挙されるヌクレオチド配列、該ヌクレオチド配列の相補体、お
    よび中程度のストリンジェントな条件下で配列番号:1〜97、100および1
    02〜107の配列にハイブリダイズする配列からなる群より選択される配列を
    含む、診断用キット。
  43. 【請求項43】 前記オリゴヌクレオチドプライマーの少なくとも1つが、
    配列番号:1〜97、100および102〜107から選択される配列を含むポ
    リヌクレオチドの少なくとも約10の連続するヌクレオチドを含む、請求項42
    に記載の診断用キット。
  44. 【請求項44】 患者における乳癌を検出するための方法であって、該方法
    は以下: (a)該患者から生物学的サンプルを得る工程; (b)該生物学的サンプルを、乳房タンパク質の免疫原性部分を含むポリペプ
    チドをコードするポリヌクレオチドに特異的なオリゴヌクレオチドプローブと接
    触させる工程であって、該タンパク質は、ポリヌクレオチドによってコードされ
    るアミノ酸配列を含み、該ポリヌクレオチドは、配列番号:1〜97、100お
    よび102〜107に列挙されるヌクレオチド配列、該ヌクレオチド配列の相補
    体、および中程度のストリンジェントな条件下で配列番号:1〜97、100お
    よび102〜107の配列にハイブリダイズする配列からなる群より選択される
    配列を含む、工程;ならびに (c)該サンプル中の、該オリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズする
    ポリヌクレオチド配列を検出し、それにより該患者における乳癌を検出する工程
    、 を包含する、方法。
  45. 【請求項45】 前記オリゴヌクレオチドプローブが、配列番号:1〜97
    、100および102〜107からなる群より選択される配列を含むポリヌクレ
    オチドの少なくとも約15の連続するヌクレオチドを含む、請求項44に記載の
    方法。
  46. 【請求項46】 乳房タンパク質の免疫原性部分を含むポリペプチドをコー
    ドするポリヌクレオチドに特異的なオリゴヌクレオチドプローブを含む診断用キ
    ットであって、該タンパク質は、ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ
    酸配列を含み、該ポリヌクレオチドは、配列番号:1〜97、100および10
    2〜107に列挙されるヌクレオチド配列、該ヌクレオチド配列の相補体、およ
    び中程度のストリンジェントな条件下で配列番号:1〜97、100および10
    2〜107の配列にハイブリダイズする配列からなる群から選択される配列を含
    む、診断用キット。
  47. 【請求項47】 前記オリゴヌクレオチドプローブが、配列番号:1〜97
    、100および102〜107からなる群より選択される配列を含むポリヌクレ
    オチドの少なくとも約15の連続するヌクレオチドを含む、請求項46に記載の
    診断用キット。
  48. 【請求項48】 患者の乳癌を処置するための方法であって、以下の工程:
    (a) 該患者から末梢血球を得る工程; (b) T細胞が増殖するように、請求項1および2のいずれか1項に記載の少
    なくとも1つのポリペプチドの存在下で該細胞をインキュベートする工程;およ
    び該増殖したT細胞を該患者に投与する工程、 を含む、方法。
  49. 【請求項49】 患者の乳癌を処置するための方法であって、以下の工程:
    (a) 該患者から末梢血球を得る工程; (b) T細胞が増殖するように、請求項3および4のいずれか1項に記載の少
    なくとも1つのポリペプチドの存在下で該細胞をインキュベートする工程;およ
    び (c)該増殖したT細胞を該患者に投与する工程、 を含む、方法。
  50. 【請求項50】 前記細胞をインキュベートする前記工程が、一回以上繰り
    返される、請求項48および49のいずれか1項に記載の方法。
  51. 【請求項51】 請求項48および49のいずれか1つに記載の方法であっ
    て、ここで工程(a)は、さらに前記末梢血球からT細胞を分離する工程を含み
    、かつ工程(b)でインキュベートされる前記細胞が該T細胞である、方法。
  52. 【請求項52】 請求項48および49のいずれか1項に記載の方法であっ
    て、ここで工程(a)は、さらに前記末梢血球からCD4+細胞またはCD8+
    細胞を分離する工程を包含し、かつ工程(b)で増殖される前記細胞がCD4+
    T細胞またはCD8+T細胞である、方法。
  53. 【請求項53】 請求項48および49のいずれか1項に記載の方法であっ
    て、ここで工程(b)は、さらに前記ポリペプチドの存在下で増殖した少なくと
    も1つのT細胞をクローニングする工程を包含する、方法。
  54. 【請求項54】 患者の乳癌の処置のための組成物であって、薬学的に受容
    可能なキャリアと組み合わせて請求項1および2のいずれか1項に記載のポリペ
    プチドの存在下で増殖されるT細胞を含む、組成物。
  55. 【請求項55】 患者の乳癌の処置のための組成物であって、薬学的に受容
    可能なキャリアと組み合わせて請求項3および4のいずれか1項に記載のポリペ
    プチドの存在下で増殖されるT細胞を含む、組成物。
  56. 【請求項56】 患者の乳癌を処置するための方法であって、以下の工程:
    (a) 請求項1および2のいずれか1項に記載の少なくとも1つのポリペプチ
    ドの存在下で抗原提示細胞をインキュベートする工程;および (b) 該インキュベートされた抗原提示細胞を該患者に投与する工程、 を包含する、方法。
  57. 【請求項57】 患者の乳癌を処置するための方法であって、以下の工程:
    (a) 請求項3および4のいずれか1項に記載の少なくとも1つのポリヌクレ
    オチドの存在下で抗原提示細胞をインキュベートする工程;および (b) 該インキュベートされた抗原提示細胞を該患者に投与する工程、 を包含する、方法。
  58. 【請求項58】 請求項56または57に記載の方法であって、ここで前記
    抗原提示細胞が、樹状細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、線維芽細胞、B細
    胞またはその組み合わせ、からなる群から選択される、方法。
  59. 【請求項59】 患者の乳癌の処置のための組成物であって、薬学的に受容
    可能なキャリアと組み合わせて、請求項1および2のいずれか1項に記載のポリ
    ペプチドの存在下でインキュベートされる抗原提示細胞を含む、組成物。
  60. 【請求項60】 患者の乳癌の処置のための組成物であって、薬学的に受容
    可能なキャリアと組み合わせて、請求項3および4のいずれか1項に記載のポリ
    ペプチドの存在下でインキュベートされる抗原提示細胞を含む、組成物。
JP2000611679A 1999-04-09 2000-04-10 乳癌の免疫療法および診断のための化合物ならびにそれらの使用のための方法 Withdrawn JP2002541805A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US28895099A 1999-04-09 1999-04-09
US09/288,950 1999-04-09
US09/346,327 1999-07-02
US09/346,327 US6410507B1 (en) 1997-12-24 1999-07-02 Compounds for immunotherapy and diagnosis of breast cancer and methods for their use
PCT/US2000/009688 WO2000061756A2 (en) 1999-04-09 2000-04-10 Compounds for immunotherapy and diagnosis of breast cancer and methods for their use

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002541805A true JP2002541805A (ja) 2002-12-10

Family

ID=26965353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000611679A Withdrawn JP2002541805A (ja) 1999-04-09 2000-04-10 乳癌の免疫療法および診断のための化合物ならびにそれらの使用のための方法

Country Status (16)

Country Link
US (1) US6410507B1 (ja)
EP (1) EP1169446A2 (ja)
JP (1) JP2002541805A (ja)
KR (1) KR20020007362A (ja)
CN (1) CN1355844A (ja)
AU (1) AU4231300A (ja)
BR (1) BR0009608A (ja)
CA (1) CA2365912A1 (ja)
CZ (1) CZ20013576A3 (ja)
HK (1) HK1047135A1 (ja)
HU (1) HUP0200991A2 (ja)
IL (1) IL145733A0 (ja)
NO (1) NO20014804L (ja)
PL (1) PL350890A1 (ja)
TR (1) TR200103786T2 (ja)
WO (1) WO2000061756A2 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7517952B1 (en) 1997-02-25 2009-04-14 Corixa Corporation Compositions and methods for the therapy and diagnosis of prostate cancer
US20030185830A1 (en) * 1997-02-25 2003-10-02 Corixa Corporation Compositions and methods for the therapy and diagnosis of prostate cancer
US20040033230A1 (en) * 1997-12-24 2004-02-19 Corixa Corporation Compositions and methods for the therapy and diagnosis of breast cancer
US20030003507A1 (en) 1999-06-02 2003-01-02 Genentech, Inc. Compositions and methods for the diagnosis and treatment of tumor
WO2001035811A2 (en) * 1999-11-16 2001-05-25 Eos Biotechnology, Inc. Methods of diagnosing and determining prognosis of breast cancer
US20020146727A1 (en) * 1999-11-30 2002-10-10 Dillon Davin C. Compositions and methods for the therapy and diagnosis of breast cancer
US20040142361A1 (en) * 1999-11-30 2004-07-22 Corixa Corporation Compositions and methods for the therapy and diagnosis of breast cancer
WO2001040269A2 (en) 1999-11-30 2001-06-07 Corixa Corporation Compositions and methods for therapy and diagnosis of breast cancer
EP1259611A2 (en) * 2000-03-03 2002-11-27 Incyte Genomics, Inc. G-protein coupled receptors
ATE412009T1 (de) * 2000-08-24 2008-11-15 Genentech Inc Methode zur inhibierung von il-22 induziertem pap1
JP2005504513A (ja) * 2001-05-09 2005-02-17 コリクサ コーポレイション 前立腺癌の治療及び診断のための組成物及び方法
US20040162236A1 (en) * 2002-04-01 2004-08-19 John Alsobrook Therapeutic polypeptides, nucleic acids encoding same, and methods of use
AU2002303430A1 (en) * 2002-04-23 2003-11-10 Genentech, Inc. Compositions and methods for the diagnosis and treatment of tumor
US9517240B2 (en) 2006-09-26 2016-12-13 The Regents Of The University Of California Methods and compositions for cancer prevention and treatment
WO2008039482A2 (en) * 2006-09-26 2008-04-03 The Regents Of The University Of California Methods and compositions for cancer prevention and treatment
CN104619840A (zh) * 2012-07-05 2015-05-13 日本国立癌症研究中心 Fgfr2融合基因

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5015571A (en) * 1983-08-17 1991-05-14 Scripps Clinic And Research Foundation Polypeptide-induced monoclonal receptors to protein ligands
US5662907A (en) 1992-08-07 1997-09-02 Cytel Corporation Induction of anti-tumor cytotoxic T lymphocytes in humans using synthetic peptide epitopes
EP0692973A1 (en) 1993-03-15 1996-01-24 THE GOVERNMENT OF THE UNITED STATES OF AMERICA as represented by the SECRETARY OF THE DEPARTMENT OF HEALTH AND HUMAN SERVICES Peptide coated dendritic cells as immunogens
US5763164A (en) 1993-04-16 1998-06-09 Northwestern University Immunogenic cancer proteins and peptides and methods of use
EP1650303B1 (en) 1993-10-27 2008-05-28 The Trustees of Columbia University of the City of New York Method for generating a substracted cDNA library and uses of the generated library
EP0679716A4 (en) 1993-11-12 1999-06-09 Kenichi Matsubara GENE SIGNATURE.
WO1997002280A1 (en) 1995-06-30 1997-01-23 Human Genome Sciences, Inc. Breast specific genes and proteins
EP0874902A2 (en) 1996-01-11 1998-11-04 Corixa Corporation Compositions and methods for the treatment and diagnosis of breast cancer
EP0923605A4 (en) 1996-03-20 2003-01-02 Sloan Kettering Inst Cancer CONJUGATE VACCINES CONTAINING MUCIN PEPTIDE
CA2269634C (en) 1996-10-31 2010-08-17 Abbott Laboratories Reagents and methods useful for detecting diseases of the breast
CA2316397A1 (en) 1997-12-24 1999-07-08 Corixa Corporation Compounds for immunotherapy and diagnosis of breast cancer and methods for their use

Also Published As

Publication number Publication date
CN1355844A (zh) 2002-06-26
BR0009608A (pt) 2002-01-08
HUP0200991A2 (en) 2002-07-29
WO2000061756A2 (en) 2000-10-19
EP1169446A2 (en) 2002-01-09
AU4231300A (en) 2000-11-14
NO20014804L (no) 2001-11-15
CA2365912A1 (en) 2000-10-19
US6410507B1 (en) 2002-06-25
CZ20013576A3 (cs) 2002-10-16
TR200103786T2 (tr) 2002-06-21
NO20014804D0 (no) 2001-10-03
KR20020007362A (ko) 2002-01-26
PL350890A1 (en) 2003-02-10
HK1047135A1 (zh) 2003-02-07
IL145733A0 (en) 2002-07-25
WO2000061756A3 (en) 2001-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1064372B1 (en) Compounds and methods for therapy and diagnosis of lung cancer
JP2002507387A (ja) 乳癌の免疫療法および診断のための化合物ならびにそれらの使用のための方法
US6887660B2 (en) Compounds for immunodiagnosis of prostate cancer and methods for their use
JP2002516659A (ja) 肺癌の治療および診断のための化合物、およびそれらの使用方法
EP2143731A1 (en) Compounds for immunotherapy of prostate cancer and methods for their use
JP2002543769A (ja) 肺癌の治療および診断のための化合物および方法
KR20020007348A (ko) 유방암의 치료 및 진단용 조성물 및 이의 사용 방법
JP2002533082A (ja) 結腸癌の免疫療法および診断のための化合物およびそれらの使用のための方法
JP2010239970A (ja) 乳癌の処置および診断のための組成物ならびにそれらの使用方法
US6410507B1 (en) Compounds for immunotherapy and diagnosis of breast cancer and methods for their use
US6387697B1 (en) Compositions for treatment and diagnosis of breast cancer and methods for their use
JP2002540789A5 (ja)
JP2002541803A (ja) 乳癌の処置および診断のための組成物ならびに方法
US6379951B1 (en) Compounds for immunotherapy of breast cancer and methods for their use
US6365348B1 (en) Compounds for diagnosis of Breast cancer and methods for their use
US6284241B1 (en) Compounds for immunotherapy and diagnosis of colon cancer and methods for their use
JP2009195236A (ja) 乳癌の免疫療法および診断のための化合物ならびにそれらの使用のための方法
US7008772B1 (en) Compounds for immunodiagnosis of prostate cancer and methods for their use
US7270980B2 (en) Compounds for immunodiagnosis of prostate cancer and methods for their use
EP2003201A2 (en) Compounds and methods for therapy and diagnosis of lung cancer

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070703