JP2002540801A - 間質性肺疾患の危険性の予測 - Google Patents

間質性肺疾患の危険性の予測

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フランシスコ サヴェリオ ディジオヴァイン
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Abstract

(57)【要約】 ある被験体が、肺線維症などの間質性肺疾患を有するか、又は発生する可能性があるかどうかを調べる新規な方法であって、a)被験体から核酸試料を得るステップと、b)前記試料中で、IL-1RN(+2018)対立遺伝子、TNF-A(-308)対立遺伝子2、又は、IL-1RN(+2018)対立遺伝子2もしくはTNF-1(-308)対立遺伝子2に対して連鎖不均衡にある対立遺伝子を検出するステップであって、前記IL-1RN(+2018)対立遺伝子2、TNF-A(-308)対立遺伝子2、又は、IL-1RN(+2018)対立遺伝子2に対して連鎖不均衡にある対立遺伝子の検出は、前記患者がILDを有する又は発生素因を有することを示す、ステップからなる被験体が間質性肺疾患を有するか又は発生素因があるかを判定する。及びそのキットや、ILDを処置する方法、新規なILD治療薬を同定するためのスクリーニングアッセイを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 間質性肺疾患及び突発性肺線維症 間質性肺疾患(ILD)は、線維形成及び炎症を特徴とする公知及び未知の病因
の両方の異常に用いられる幅広い用語である。ILDの代表的な公知の病因には、
職業上の暴露(珪肺症、石綿肺、ベリリウム症、炭坑作業者の塵肺症及び硬金属
じん肺症)、感染性暴露(真菌症及びウィルス後症候群)、全身性リウマチ疾患
(リウマチ性関節炎、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性硬
化症、皮膚筋炎/多発性筋炎、混合型結合組織病及び強直性脊椎炎)及びその他
様々な原因(薬剤誘発性肺炎、酸素毒性、放射線暴露、過敏性肺炎及びARDS後遺
症)がある。未知の病因の線維性/炎症性間質肺疾患は突発性肺線維症(IPF)
と呼ばれる。
【0002】 IPFが初めて記述されたのは1944年、ハンマン及びリッチによってであり
、このとき、現在ではIPFの一種であると考えられる症状を発症した一群の患者
が紹介された(Hamman and Rich, "Acute diffuse interstitial fibrosis of t
he lungs, " Bull. Johns Hopkins Hosp. 74:177-206, 1944)。しばらくの間、
ハンマン−リッチ症候群という用語はあらゆる症例のIPFを指すのに用いられて
いたが、より最近の用例では、急速に進行して下降経路を辿り、しばしば急性に
悪化して死に至るような症例のIPFに控えられている。今日では、この症候群は
急性間質性肺炎(AIP)と呼ばれるのが普通である。過去数年、その他の名称がI
PFに提案されており、その中には例えば原因不明の線維性肺胞炎、びまん性間質
性肺疾患及び間質性肺線維症がある。これらの用語はIPFの同義語として医学文
献中に見られるであろうが、いくつかに個々の違いがある。IPFでは二つの別個
の下位カテゴリが認識されている。通常型間質性肺炎(UIP)及び剥離性間質性
肺炎(DIP)である。
【0003】 IPFでは100,000人当たり3から5人の有病率がある。このように、未知の病因
のILDの原因としてはサルコイドーシスに次いで二番目である。この疾患には地
域的なばらつきがあり、例えばアメリカ南西部においては有病率が高いことが判
明している。ニューメキシコでは、全ILDのうちの約45%の原因がIPFであった
。部検研究によれば、臨床上の症状がないまま、解剖学的には存在することは、
IPFにはよくある。IPFの原因はもちろん、不明である。寄与する因子が明らかに
されてきており、その中には有機塵への暴露、先行するウィルス疾患、及び喫煙
がある。喫煙は、さらに、組織学的にはDIPに似た実体であり、線維症につなが
ることもある肺細気管支炎を引き起こす場合がある。
【0004】 IPFの症状は、典型的には、患者が医学的注意を探すようになる一、二年前に
顕性となる。この疾患は通常、進行性のものであり、初期症状も時間と共に悪化
する。症状が現れると、患者は静止時にも呼吸困難となる場合があり、この呼吸
困難は労作時に悪化し、たんの出ない咳を伴う。全身の倦怠感及び体重減少とい
う症状も見られることもある。個別のリウマチ学的疾患がない場合でも関節痛な
どのリウマチ的症状が伴うこともある。身体検査による所見には、一般に、頻呼
吸、運動誘発性のチアノーゼ及び二基底性の、細かな、遅い吸気のパチパチ音が
含まれる。これらのパチパチ音は胸膜下の線維形成に関連すると考えられるが、
気道壁からの振動も関与しているかも知れない。呼吸困難及び身体活動の制限は
、患者の身体評価の一部として定量してもよい。呼吸困難は肺のコンプライアン
スの低下及び呼吸の弾性仕事量の増加が原因であると考えられる。肺高血圧症又
はさらに肺性心を発症したころには、患者の肺疾患がかなり進行した状態にある
こともある。患者が医学的評価を受けるころには、肺及び肺血管系の解剖学的変
化は非可逆的になっている場合もある。
【0005】 典型的にはIPF患者は中年であり、女性よりは幾分男性の方が多い。病因が何
ら特定されない症状が突然現れたら、それはAIP又はハンマン−リッチ症候群を
示している。AIP患者は比較的に若年であり、小児が含まれていることもある。
この疾患の予後は良くないが、生き延びる患者に全く肺残留物がないこともある
。急性の発症のもう一つの症候群は器質性肺炎を伴う閉塞性細気管支炎(BOOP)
である。この疾患には、末梢気道及び隣接する肺実質の損傷が伴うが、予後は良
好な傾向にある。
【0006】 患者の現在の病状及び身体検査の経歴では、必ずしも、IPFをその他のILDから
区別できない。残念ながら、IPFは除外診断法である。職業上の暴露を含め、過
去の治療歴があると、患者のILD症状をその他の原因を特定するのに役立つかも
知れない。様々な表現率を持つ常染色体優性であると考えられる家族型のIPFが
解説されている(Bitterman et al., "Familial IPF: evidence of lung inflam
mation in unaffected family members," N. Engl. J. Med. 314:1343-1347, 19
86)。症候性患者の更なる評価には検査室での検査が必要である。いくつか異な
る種類の診断テストが現在可能である。肺機能テスト、X線検査、細気管支肺胞
洗浄法及び肺生検である。今日までのところ、IPFの診断をはっきりと行える非
侵襲的な診断様式は存在しない。
【0007】 IPF患者の検査室での検査は、動脈血ガス(ABG)及び肺機能テスト(PFT)を
含め、肺機能の測定で始めることがある。IPFの場合、PFTの結果、ガス交換(一
酸化炭素の一回呼吸拡散能力(DLCO)により測定される)の損失と、拘束性肺損
失の両方が、肺容積の減少及び弾性反跳の増加を伴って見られる。動脈性低酸素
血症がABGにみとめられ、これは換気対血流の不適合によって最もよく説明され
、拡散性異常で増悪する。これらのテスト結果は、全範囲の炎症性/線維性肺障
害に合致するものであり、IPFを特異的に識別するものではない。血清及び尿の
生化学的検査では、その他の病因を除外する限りにおいて、IPFのワークアップ
では有用性に限りがある傾向がある。
【0008】 採られている放射線学的研究には、単純な胸部X線(CXR)及びCTスキャンが
ある。CXRで異常が見られた場合には、最も特徴的な所見は、当該疾患が進行す
るにつれ蜂の巣状に進行する可能性のある、顕著な二基底性の、網様又は細網様
小結節性の浸潤巣である。しかしながら、有意な疾患を持つ患者の10%で何ら
CXRで異常が示されない。CTスキャンはIPFの評価においてCXRよりも優れている
と考えられる。IPFにおけるCTスキャンの診断状の精度の限界が認識されている
。例えば、この疾患のびまん性パッチ形成性はCTスキャンでは見逃されることが
ある。さらに、CTスキャンでは初期のIPFが見逃される場合がある。ガリウムス
キャン、MRI及びPETスキャンを含め、その他の技術が、IPFを診断するために採
られてきたが、顕著な成功は収められていない。
【0009】 細気管支肺胞洗浄法(BAL)が、細気管支肺胞樹から流体を採集するために行
われており、この流体を、細胞要素、病原体及び分泌タンパク質について分析す
ることができる。この技術には、第三又は第四次気管支に埋め込まれた可撓性の
気管支鏡を通じて、生理食塩水を細気管支肺胞樹に点滴注入することが含まれる
。次に、回収されたこの流体を分析する。今なおこれは、大半の権威によって、
立証された臨床上の実用性を持つ診断方法というよりは検査器具としてみなされ
ている。しかしながら、その炎症性物質の発見が、進行性の肺の炎症のその他の
徴候と相関関係にありながら、この技術は標準化されていない。特定の患者につ
いては、治療に対する応答を監視したり、又は予後を予測するために連続的なBA
Lをその後行うこともあるが、その全体的な診断上の精度は疑わしい。
【0010】 IPFの診断を確定するには肺生検が必要であろう。肺生検には通常、開胸術を
通じた開放術が含まれるが、それは肉眼的に罹患した区域だけでなく、その疾患
の初期段階にあるかもしれないより近接な区域のサンプリングが可能だからであ
る。しかしながら、開放肺生検の結果、11から23%に重篤な合併症が起きる
。胸腔鏡技術によりこの合併症率は低減したが、それでも開放術に匹敵する診断
精度をもたらす。しかしながら、これらの手法では、全身麻酔を用いた外科的介
入が必要であり、その結果障害発生率も伴う。生検を行おうという決定には、患
者のしばしば脆弱な臨床状態や、術後の合併症の可能性、さらにはその生検によ
りもたらされるであろう情報の臨床上の実用性といった点を、考慮せねばならな
い。確定的な診断を生むはずの生検を避けるために、経験的に患者を処置するこ
とは珍しくない。
【0011】 従って、IPF、特にその最も初期の臨床段階を示す症状の評価において、臨床
医の診断能力を高める技術が当業で求められている。例えば、より早期に診断が
行えれば、病的変化が可逆的なうちにより早期に治療的介入を行えるであろう(
Coker et al., "Pulmonary fibrosis; cytokines in the balance," Eur. Respi
r. J. 11(6): 1218-21 1998)。さらに、IPFを確定的に診断できれば、現在用い
られている、時間及び経費のかかる除去プロセスを避けることができよう。この
ことは、この疾患が劇症経過を辿る場合がある小児集団においては特に重要であ
ろう(Osika et al., "Idiopathic pulmonary fibrosis in infants, "Pediatr.
Pulmonol. 23(1): 49-54, 1997)。実際、IPFを発症する危険性の高い集団、環
境因子及びその他の因子を発見するテストを操作すれば、それらの保護を最大に
し、保健担当者に、この疾患の初期の徴候に対して注意を喚起することも可能で
あろう。
【0012】 肺線維症はさらに、その他の肺の障害との同時罹患状態としても明らかにされ
ている。ある研究では、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)患者の肺線維症は、肺線維
症のないそれらの患者の死亡率が0%なのに対し、57%の死亡率という相関関
係にあることを示している。肺線維症に対して生来的により易罹患性な患者は、
ARDSを特徴付けるものなど、その他の種類の肺病理により弱く、従ってこれらの
患者はARDSの状態により弱い可能性がある(Martin et al., "Pulmonary fibros
is correlates with outcome in adult respiratory distress syndrome. A stu
dy in mechanically ventilated patients," Chest 107(1):196-200 1995)。
【0013】 さらに当業においては、特定の患者が、多種の治療の副作用として肺線維症を
生ずる傾向にあることが理解されている。ブレオマイシン及びアミオダロンはこ
の合併症を引き起こすことが知られている(Swiderski at al., "Differential
expression of extracellular matrix remodeling genes in a murine model of
bleomycin-induced pulmonary fibrosis," Am J. Pathol. 152(3):821-8, 1998
)。肺線維症は、広い切開及び放射線で初期の浸潤性乳癌を処置した場合に頻繁
に起きる重篤な合併症である(Buettner et al., "Local production of interl
eukin-4 during radiation-induced pneumonitis and pulmonary fibrosis in r
ats: macrophages as a prominent source of interleukin-4," Am. J. Respir.
Cell. Mol. Biol. 17(3):315-25, 1997)。この種類の肺線維症は厳密に言えば
突発性でなく、また特定の処置の不可避な結果でもない。患者の中には、それを
処置様式に続いて起こしたり、また起こさなかったりする患者もいる(例えば、
Van der veen, et al., "Fatal pulmonary fibrosis complicating low dose me
thotrexate therapy for rheumatoid arthritis," J. Rheumatol. 22(9):1766-8
, 1995, and Malik, et al., "Lung toxicity associated with cyclophosphami
de use. Two distinct patterns, "Am. J. Respir. Crit. Care Med. 154(6 Pt
1): 1851-6, 1996を参照されたい。放射線誘発性肺線維症への易罹患性について
、いくつかの遺伝的ばらつきがマウスで解明されている(Johnston, et al., "D
ifferences in correlation of mRNA gene expression in mice sensitive and
resistant to radiation-induced pulmonary fibrosis, " Radiat. Res. 142 (2
): 197-203, 1995)。TGF-ベータは、放射線後肺線維症の発症に関与するサイト
カインの一つであるが、その他のサイトカインも関与が示唆されている(Yi, et
al., "Radiation-induced lung injury in vivo: expression of transforming
growth factor-beta precedes fibrosis," Inflammation 20(4):339-52, 1996,
Zhang, et al., "Cytokines and pulmonary fibrosis," Biol Signals 5(4):23
2-9, 1996, Johnston, et al., "Early and persistent alterations in the ex
pression of interleukin-1 alpha, interleukin-1 beta and tumor necrosis f
actor alpha mRNA levels in fibrosis-resistant and sensitive mice after t
horacic irradiation," Radiat. Res. 145(6)762-7, 1996, Rubin, et al., "A
perpetual cascade of cytokines postirradiation leads to pulmonary fibros
is, " Int. J. Radiat. Oncol. Biol. Phys. 33(1):99-109, 1995)。肺線維症
の潜在的致命的副作用の危険性が高い患者を特定するテストがあれば、どの患者
を特定の処置法の候補にしないかを決定する上で臨床医にとって一助となるであ
ろう。
【0014】 異なる臨床的ILD症候群を区別することは、治療薬にとっても意味がある。IPF
は50%の五年間生存率を有すると理解されている。診断方法が不適当であるた
め処置法のプランニングが挫折してきた(Sharma, "Idiopathic pulmonary fibr
osis," Curr. Opin. Pulm. Med. 2(5):343-6, 1996)。これらの患者は、その他
のILD患者とは対照的に、コルチコステロイド、代謝拮抗剤、細胞毒、コルヒチ
ン又はこれらの組合せを含め、より攻撃的な治療法の候補かも知れない(Entzia
n, et al., "anti-inflammatory and antifibrotic properties of colchicine
: implications for idiopathic pulmonary fibrosis," Lung 175(1):41-51, 19
97, Hunninghake, et al., "Approaches to the treatment of pulmonary fibro
sis," Am. J. Respir. Crit. Care Med. 151(3 Pt 1):915-8, 1995)。さらに、
抗サイトカイン治療法もIPFでの利用が提案されているが、これらの薬剤は、そ
れらの薬理学的作用が大変複雑なため、それらを利用する前に精確な診断を行わ
ねばならない(Coker, et al., "Anticytokine approaches in pulmonary fibro
sis: bringing factors into focus," Thorax 52(3)294-6, 1997)。IPFのもう
一つの合併症は気管支癌、最も多くの場合アデノカルシノーマである。気管支癌
はIPF患者の約5から10%に起きることが知られており、同じような年齢及び
性別で合わせた群の危険性と比較すると約10倍である。この危険性の高さは喫
煙だけでは説明できない。IPFの診断があると、臨床医は悪性を示す最も初期の
変化に注意する。
【0015】 開業医の間では、開放肺生検という侵襲性は、たとえ胸腔鏡的に行ったとして
も、可能であれば避けるべきであることは良く認識されている。しかしながら、
現在のところ、侵襲度の低いテストは結論的でない傾向にあるために、開放肺生
検が必要となっている。より多くの情報が得られる診断様式があり、等しく有用
な情報が得られるものであれば、臨床医は開放生検を控えるであろう。このよう
なテストが開放肺生検の必要性を低減できれば、これらの脆弱な患者の直面する
危険性が一つ減るであろう。
【0016】 遺伝子スクリーニング ある一つの特定の組の疾患にかかる素因を早期に検出する場は、医学的介入の
最良の機会である。遺伝学的要素のある疾患に関しては、この検出には遺伝子ス
クリーニングの技術が含まれる。早期の遺伝子スクリーニングによって、その異
常が臨床上検出可能になる前に、監視及び早期介入を行え、患者の予後を向上さ
せることができる。同じような徴候を持つ患者を処置しても成果がまちまちであ
るような場合、洗練された遺伝子スクリーニングによって、微妙な、又は、検出
不能な違いを持つ個々の患者を差異化でき、より適した個別の処置を行うことが
できる。将来的には、早期の介入に遺伝子治療などの方法が含まれるであろうと
予測できる。
【0017】 遺伝性疾患をスクリーニングするための伝統的な方法は、異常な遺伝子産物(
例えば鎌状赤血球貧血症)又は異常な表現型(例えば精神遅滞)の識別のいずれ
かに依存してきた。これらの方法では、例えばアルツハイマー病など、発現が遅
く、簡単には識別できない表現型を持つ遺伝病の場合は実用性が限られている。
簡単かつ安価な遺伝子スクリーニング法の開発により、現在では、その疾患が多
遺伝子性起源のものでも、疾患の発生の性向を示す多型を特定することができる
。分子生物学的方法によってスクリーニングすることのできる疾患の数は、多因
子性障害の遺伝的基礎が解明されていくにつれ、増え続ける。
【0018】 遺伝子スクリーニング(遺伝子タイピング又は分子スクリーニングとも呼ばれ
る)は、広い意味では、疾患状態を起こすか、又は、疾患状態を起こす変異に「
連鎖」している、のいずれかである変異(又は対立遺伝子又は多型)を、ある患
者が有しているかどうかを調べるテストであると定義できる。連鎖とは、ゲノム
中で相互に近接した位置にあるDNA配列が一緒に受け継がれる傾向を有する現象
を言う。二つの配列が、共遺伝の何らかの選択的利点のために連鎖していること
がある。しかしながら、より一般的には、二つの多型配列が共遺伝するのは、減
数分裂性組換え事象が二つの多型の間にある領域で起きる相対的低頻度のためで
ある。共遺伝した多型対立遺伝子は互いに対して連鎖不均衡にあると言われるが
、それはなぜなら、任意の一ヒト集団中では、それらはその集団の特定の人員中
で一緒に起きるか、又は全く起きない傾向にあるからである。実際、ある染色体
領域中で多数の多型が相互に連鎖不均衡で見られる場合、それらは準安定な遺伝
子「ハプロタイプ」を定義する。対照的に、二つの多型座位の間で組換え事象が
起きると、それらは別個の相同染色体に別れる。二つの物理的につながった多型
の間で減数分裂性組換えが充分な頻度で起きると、この二つの多型は個々に分離
しているように見えることになり、これらは連鎖均衡にあると言われる。
【0019】 二つのマーカーの間の減数分裂性組換えの頻度は、染色体上でのそれらの物理
的距離に比例するが、「ホット・スポット」が発生したり、染色体組換えが抑制
される領域がある結果、二つのマーカーの間の物理的及び組換え距離に食い違い
が起きることがある。このように、いくつかの染色体領域では、長い染色体ドメ
インに延びた多数の多型座位が互いに対して連鎖不均衡にあり、従って長く延び
た遺伝子ハプロタイプを定義していることがある。さらに、このハプロタイプ内
に、又はこのハプロタイプに連鎖して、疾患を起こす変異が見られる場合、この
ハプロタイプの一つ又は複数の多型対立遺伝子を、この疾患が発生する可能性の
診断上又は予後上の指標として用いることができる。その他の点では良性の多型
と、疾患を起こす多型との間のこの関係が起きるのは、疾患変異が近い過去に起
こったものであり、従って、組換え事象を通じて平衡が達成されるのに充分な時
間が経過していない場合である。よって、疾患を起こす突然変異的変化を含む、
又はそれに連鎖したヒトハプロタイプの特定法は、疾患を起こす変異をその個人
が受け継いだ可能性を予測する手段として役立つ。重要なことに、このような予
後的又は診断的手法は、実際に疾患を起こす病変を特定及び分離する必要なく、
利用することができる。
【0020】 ある障害と、ある多型との間にある統計学的な相関関係は、必ずしも、その多
型によってその障害が直接引き起こされることを示唆するわけではない。むしろ
、相関付けられた多型は、ヒト進化上の最近の過去に起きた、障害を起こす変異
に連鎖した(即ち連鎖不均衡にある)良性の対立遺伝子バリアントかも知れず、
介在する染色体部分に組換え事象が起きて平衡が達成されるのに充分な時間が経
過していないのかも知れない。このように、特定の疾患に関する診断的及び予後
的アッセイの目的のために、その疾患に関連した多型対立遺伝子の検出を、その
多型が、その疾患の病因に直接関与しているかどうかを考慮することなく、利用
することができる。さらに、良性の多型座位が、見かけ上の疾患を起こす多型座
位に対して連鎖不均衡にある場合、この良性の多型座位に対して連鎖不均衡にあ
るさらに別の多型座位もまた、この疾患を起こす多型座位に対して連鎖不均衡に
あると思われる。このように、これらその他の多型座位も、疾患を起こす多型座
位を受け継いだ可能性を予後する又は診断するものであろう。実際、特定の疾患
又は状態と、対応するヒトハプロタイプとの間を結ぶ線が引ければ、(一組の連
鎖した多型マーカの対立遺伝子の共遺伝の典型的パターンを記述する)長く延び
たヒトハプロタイプを診断目的のためのターゲットにすることができる。このよ
うに、ある個人に特定の状態の疾患が発生するかどうかは、一つ又は複数の、疾
患に関連する多型対立遺伝子(又は、一つ又は複数の疾患に関連するハプロタイ
プ)を特徴付ければ、原因となる遺伝子変異を必ずしも決定する又は特徴付けな
くとも、調べることができる。
【0021】 IL-1遺伝子クラスタの遺伝学 IL-1遺伝子クラスタは、2番染色体の長腕(2q13)にあり、430kbの領域
内に、少なくともIL-1アルファ(IL-1A)、IL-1ベータ(IL-1B)、及びIL-1受容
体アンタゴニスト(IL-1RN)の遺伝子を含んでいる(Nicklin, et al., Genomic
s, 19:382-4(1994))。アゴニスト分子であるIL-1アルファ及びIL-1ベータは、
有効な炎症誘発活性を有し、多くの炎症カスケードの先頭にある。これらの作用
は、多くの場合IL-6及びIL-8などのその他のサイトカインの誘導を通じて、白血
球の活性化及び損傷組織への動員、血管作動性物質の局所的産生、脳内の熱反応
、及び、肝臓の急性期反応を引き起こす。三つのIL-1分子のすべてがタイプI及
びタイプIIのIL-1受容体に結合するが、タイプI受容体だけが細胞内部にシグ
ナルを伝達する。対照的に、タイプII受容体は細胞膜から引き剥がされ、おと
り受容体として働く。従って、この受容体アンタゴニスト及びタイプII受容体
は、両方ともそれらの作用において抗炎症性である。
【0022】 IL-1遺伝子クラスタのうちのいくつかの対立遺伝子が、特定の疾患状態に関連
があることが既に知られている。例えばIL-1RN対立遺伝子2が、冠状動脈疾患(
共有されたPCT/US/98/04725及びUSSN08/813456)、骨粗鬆症(共有された米国特
許第5,698,399号)、真性糖尿病のネフロパチー(Blakemore, et al. (1996) Hu
m. Genet. 97(3):369-74)、円形脱毛症(Cork, et al., (1995) J. Invest. De
rmatol. 104(5 Supp.): 15S-16S; Cork et al. (1996) Dermatol Clin. 14:671-
8)、グレーブス病(Blakemore, et al. (1995) J. Clin. Endocrinol. 80(1):
111-5)、全身性エリテマトーデス(Blakemore, et al., (1994) Arthritis Rhe
um. 37: 1380-85)、硬化性苔癬(Clay et al. (1994) Hum. Genet. 94:407-10
)、及び潰瘍性大腸炎(Mansfield, et al.(1994) Gastroenterol. 106(3):637-
42)に関係があることが分かっている。
【0023】 同様に、マーカー-889のIL-1A対立遺伝子2及びマーカー+3954のIL-1B(TaqI)
対立遺伝子2も、歯周病(共有された米国特許第5,686,246号;Kornman and di G
iovine (1998) Ann Periodont 3: 327-38; Hart and Kornman (1997) Periodont
ol 2000 14: 202-15; Newman (1997) Compend Contin Educ Dent 18:881-4; Kor
nman et al. (1997) J. Clin Periodontol 24: 72-77)に関連がある。さらにマ
ーカー-889のIL-1A対立遺伝子2も、若年性慢性関節炎、特に慢性虹彩毛様体炎(
McDowell, et al. (1995) Arthritis Rheum. 38:221-28)に関連があることが見
つかっている。IL-1Bのマーカー+3954のIL-1B(TaqI)対立遺伝子2はさらに、DR3
/4患者の乾癬及びインシュリン依存性糖尿病に関連していることが判明している
(di Giovine, et al. (1995) Cytokine 7: 606; Pociot, et al. (1992) Eur J
. Clin. Invest. 22:396-402)。加えて、IL-1RN(VNTR)対立遺伝子1は糖尿病
性網膜症(共有されたUSSN09/037472、及びPCT/GB97/02790を参照されたい)に
関連している。さらにIL-1RN(VNTR)の対立遺伝子2は、北アメリカ及びヨーロ
ッパの白人集団の潰瘍性大腸炎に関係している(Mansfield, J. et al., (1994)
Gastroenterology 106:637-42)。興味深いことに、この関係は、民族的に関係
したアシュケナージユダヤ人の集団に特に強い(PCT WO97/25445)。さらに、IL
-1(33221461)及びIL-1(44112332)ハプロタイプからの対立遺伝子が連鎖不均
衡にあることも示されている(共有されたPCT/GB98/01481を参照されたい)。こ
のように、数多くの連鎖した対立遺伝子が、上記の疾患に関連があるとも言うこ
とができる。
【0024】 TNF-アルファ遺伝子(TNFA)座位 腫瘍壊死因子(TNF)は、6番染色体の短腕上の主要組織適合遺伝子複合体(M
HC)のクラスIII領域にあり、ヒト白血病抗原(HLA)-B座位の約250キロベ
ース(kb)、セントロメア側、そしてクラスII領域の850kb、テロメア
側にある(Carroll et al. (1987) Proc Natl Acad Sci USA 84:8535-9; Dunham
et al. (1987) Proc Natl Acad Sci USA 84:7237-41)。TNF-α及びリンフォト
キシン-α(LT-α)の遺伝子は7kbの範囲にあり、直列配列で1.1kb離れ
ており、LT-αがテロメア側にある。両方とも四つのエキソンと三つのイントロ
ンから成り、対応するmRNAの短い5’非翻訳部分と長い3’非翻訳部分とをコー
ドしている(Nedospasov et al. (1986) Cold Spring Harbor Symp Quant Biol
511:611-24; Nedwin et al. (1985) Nucleic Acids Res 13:6361-73)。最も顕
著なホモロジー領域は四番目のエキソンに見られ、この四番目のエキソンは分泌
LT-α及びTNF-αのそれぞれ80%及び89%をコードしている(Nedwin et al. (1985) Nucleic Acids Res 13:6361-73)。
【0025】 MHCは6番染色体の短腕にあるDNAの4メガベース(Mb)の部分であり(Camp
bell et al. (1983) Immunol Today 14:349-52)、ヒトゲノムの約0.1%を成
す。それは110の遺伝子を含み、そのほとんどは免疫に関係するタンパク質を
コードしていることが知られている(Trowsdale (1993) Trends Genet 9:117-22
)。MHCの驚くべき特徴はクラスI及びII領域におけるこの遺伝子の多型性の
高さである(Bodmer et al. (1991) Tissue Antigens 37:97-104)。例えば、HL
A-Aの70個を越える対立遺伝子、及び、これら遺伝子の多型部分が、プロセシ
ングされた抗原がT細胞受容体に提示される裂け目をコードしている(Sinha et
al. (1990) Science 248:1380-88; Nepom et al. (1991) Annu Rev Immunol 9:
493-525)。
【0026】 もう一つの重要な特徴は、MHC全体の遺伝子の対立遺伝子間にある強い連鎖不
均衡である。従って、例えばハプロタイプHLA-A1-B8-DR3-DQ2及びHLA-A2-B44-DR
4-DQ8は、それらの個々の対立遺伝子頻度の産物が示すよりも高い頻度で現れる
(Tiwari et al. (1985) New York:Springer-Verlag)。MHCの全体に渡る組換え
は、ヒトゲノムのその他の領域のそれと大きく異ならない(Trowsdale (1993) T
rends Genet 9:117-22)ため、強い連鎖不均衡の説明は明確ではないが、マラリ
アが風土病であるアフリカの地域に見られるように、感染物質による淘汰が原因
であるかも知れない(Hill et al. (1991) Nature 352:595-600)。
【0027】 クラスIII領域の遺伝子も多型であることが示されている。C4の二つのアイ
ソタイプであるC4A及びC4Bの遺伝子や、C2及び因子Bの遺伝子を含むその補体ク
ラスタは、二つのステロイド21-ヒドロキシラーゼ遺伝子に近接したこの領域の
セントロメア端にある(Campbell et al. (1988) Annu Rev Immunol 6:161-95)
。これらの遺伝子も高度に多型性であり、特定のMHCハロタイプに関連したいく
つかの遺伝子を含む大きな欠失がある(Schneider et al. (1986) J Clin Inves
t 78:650-57; Braun et al. (1990) J Exp Med 171:129-40)。中央のクラスI
II領域には、制限断片長多型(RFLP)を含む70kdの熱ショックタンパク質
があり(Publiese et al. (1992) Diabetes 41:788-91)、テロメア端には、こ
れもまた多型性であるTNF座位がある(以下を参照されたい)。
【0028】 数多くの研究により、多種のMHC対立遺伝子と、多くの通常の自己免疫疾患と
の間に関連があることが示唆されており、実際、自然界中で自己免疫疾患と分類
される40程の疾患のうちほとんど全てが、MHC内にコードされた遺伝子の対立
遺伝子に対し、易罹患性、又は、リウマチ性関節炎の場合には臨床的重篤性、で
の関連を示す(Sinha et al. (1990) Science 248:1380-88)。関連の強度は、
全身性エリテマトーデス及び重症筋無力症での比較的に弱いものから、強直性脊
椎炎での大変強いものまで様々であり、この強直性脊椎炎では、HLA-B27対立遺
伝子の保有率が正常の8%から患者では96%に跳ね上がる(Tiwari et al. (1
985) New York: Spring-Verlag)。加えてHLAが同一の及び非同一の同胞の研究
では、ゲノムのその他の領域の遺伝的因子もこれらの疾患の多くに寄与している
ことが示唆されている。
【0029】 しかしながら、易罹患性は、一卵性双生児における疾患のコンコーダンス率が
示すように、多因子性である。ある疾患が純粋に遺伝的なものであれば、100
%のコンコーダンス率が予測されるであろう。しかしながら、この率は、多発性
硬化症の5%からリウマチ性関節炎の30%まで様々である。これらの観察は、
その他の環境因子、おそらくはウィルス又は細菌によるもの、が疾患易罹患性に
は重要であることを示している。
【0030】 TNFαは主にマクロファージによって分泌される。TNF-αの発現は、細菌のリ
ポ多糖類、マイトジェン、及びウィルスによって誘導され、転写及び翻訳の両方
で調節を受ける(Golfeld et al. (1990) Proc Natl Acad Sci USA 87:9769-73;
Golfeld et al. (1991) J Exp Med 174:73-81; Han et al. (1990) J Exp Med
171:465-75; Han et al. (1991) J Immunol 146:1843-48)。TNFA遺伝子の調節
はそのコドン配列を取り巻く5’側及び3’側のフランキング領域や、コドン・
エキソン間に分散したイントロン内の配列によって媒介される。TNFA5’側フラ
ンキング領域には約1000個の塩基対があり、その中には、三つの推定NFkB型
コンセンサス配列、MHCクラスIIプロモータのYボックス、及び、ソマトスタ
チンプロモータのそれに似た環状アデノシン3’5’−モノホスフェート(cAMP
)反応要素(CRE)を含め、転写制御に重要な要素が含まれている。このコドン
配列に最も近いNFkB要素は、熱心に研究されている区域であり、シクロスポリン
Aによる転写抑制や、T細胞の核因子C/EBPBによる活性化に関与した要素が重複
している。注目すべきことに、三番目のイントロンは、この領域内のウィルスエ
ンハンサ配列から分岐したエンハンサ活性を有する。3’側非翻訳領域(3'UTR
)は進化上保存されたTAリッチな配列を含み、顆粒球マクロファージコロニー刺
激因子(GM-CSF)を含むその他の炎症関連性遺伝子及びヒト肝細胞誘導酸化窒素
シンターゼ遺伝子の3'UTRにもある。
【0031】 TNFA遺伝子の転写活性化 マクロファージをLPSに暴露すると、そのマクロファージ内のTNFA遺伝子の転
写速度が三倍に増加するが、これは、少なくとも部分的には、転写因子核因子kB
(NF-kB)の誘導によって媒介されているBeutlor BA et al. 1986 Immunol, Col
lart M., et al. 1990 Mol Cell Biol)。NF-kBはヘテロ二量体のタンパク質で
あり、通常は細胞質にあって、刺激シグナルが細胞表面で感知されるまではその
37-kDのインヒビタ(IkB)に結合している。マクロファージをLPSに暴露すると
、NF-kBが、プロテインキナーゼC依存性及び独立性機序によって活性化する。TN
FA5’側フランキング配列の数部分を削除した結果、kBエンハンサ配列の三つ以
上の欠失により、マクロファージ中のLPS誘導遺伝子活性化が著しく弱まること
が示された(Shakhov et al. (1990) J Exp Med 171:35-47)。T細胞では、NF-k
Bの誘導はマクロファージ中でほどは、TNFA遺伝子活性化にとって重要でないか
も知れない。代わりに、ポープ氏及び共同研究者(Pope et al. (1994) J clin
Invest 94: 1449-55)は、TNFAプロモータの中にC/EBPBへの特異的結合部位を同
定した。ジャーカットT細胞の一過性同時トランスフェクションレポータ系では
、CEBPBが過発現すると、TNFA遺伝子が活性化した。さらに、この同じ細胞株で
、変異型のC/EBPBによりC/EBPB活性を遮断すると、ホルボールミリスチックアセ
テート(PMA)によるTNFA誘導が消失した。C/EBPBがマクロファージの活性化に
重要であるかどうかはまだ不明である。
【0032】 従って、TNFAプロモータの多型性が、LPS及びその他のTNFA誘導刺激に対するT
NFAの転写応答の、多型特異的差異を引き起こし、ひいては、類似の疾患プロセ
スを持つ患者間での臨床上の症状の個人差や、このようなプロセスに対する遺伝
的素因の基本的な個人差を少なくとも部分的に担っている可能性がある。最近、
TNFAプロモータ内、又は、TNFAプロモータ近傍の多型がヒトで解説された(Poci
ot F., et al 1993 Gene)
【0033】 TNFA転写調節 サイトカインが初めて単離されクローンされてからすぐに行われた三つの観察
では、TNF-α生合成が、翻訳のレベルで有意に調節されたことが示された。第一
に、LPS刺激に応答して、直接計測されたTNFA転写速度は、三倍しか増加しなか
ったが、TNFAメッセンジャRNA(mRNA)レベルはほぼ100倍に増加し、また実
際に分泌されたTNF-αタンパク質は10,000倍に増加した(Beutler BA, et
al. 1986 Immunol. )。第二に、TNFA mRNAは、TNF-αタンパク質が全く分泌さ
れていない間の培養マクロファージ中で、特に、LPS刺激前にデキサメタゾンで
予め処理したマクロファージ中で、検出可能であった。この観察は、TNFA mRNA
の翻訳を抑制する機序が、刺激を受けていないマクロファージ中で活性であろう
こと、そして、この抑制が、LPSの刺激を受けて解かれたこと、を示唆した(Beu
tler B., et al. 1986 Science)。第三に、C3H/HeJマウスと、それらの野生型
類似遺伝子型との違いは、僅かに、マウス4番染色体上に位置する「LPS遺伝子
」の変異に過ぎない。これらのマウスは野生型動物にはおしなべて致命的である
大量のエンドトキシンによる挑戦に耐性である。C3H/HeJマウスのマクロファー
ジを、試験管内でLPSで刺激しても、TNF-αタンパク質は分泌されないが、TNFA
mRNAがほぼ正常に増加したことが観察された。この発見もまた、刺激を受けない
条件下でTNFA mRNAの翻訳を抑制するよう働く調節機序を示唆しており(Beutler
B., et al. 1986 Science)、C3H/HeJマウスは、野生型マクロファージをLPSで
刺激すると正常に起きた翻訳抑制解除に、欠陥を発現したのだと考えられる。
【0034】 TNF-α発現の翻訳調節に関与する機序は、何人かの研究者により解明されてき
た。数多くのサイトカイン及び腫瘍遺伝子の3'UTRに、複数の進化上保存された
領域が存在する(Caput et al. (1986) Proc Natl Acad Sci USA 83:1670-74; S
haw and Kamen Shaw G., (1986) Cell 46:659-67; 及び Kruys et al. (1989) S
cience 245: 852-55)。これらの領域は、しばしば繰り返しの8量体のモチーフ
「TTATTTAT」として見られるTAリッチな領域から成る。このような配列を含むと
最初に報告された遺伝子の中にはヒト及びマウスがある。TNFAヒト及びマウスIL
-1A、ヒト及びマウスGM-CSF、ヒト及びマウスインターフェロン(IFN)、ヒト及
びマウスc-fos、及びその他である。ごく最近、ヒト肝細胞誘導酸化窒素シンタ
ーゼ遺伝子の3'UTRも、TTATTTATコンセンサス配列及びいくつかのTAリッチなフ
ランキング配列を含むことが示された。ここまでのところ、これらの配列は二つ
の重要な調節上の役割を有することが示されている。一つめは、TAリッチな領域
の存在により、mRNAの不安定性がもたらされ、従ってmRNAの半減期が短くなって
いる。さらに、GM-CSFの3'UTRをベータ-グロビンの3'UTRに置換すると、mRNAの
半減期が数時間から数分に減少した。TNFA mRNAの半減期は実際にも短いが、TNF
A mRNAの半減期がLPS刺激後に大きく変わったことを示す決定的な証拠はない。
しかしながら、TTATTTATの二番目の調節上の役割は、mRNAの翻訳効率に関するも
のである。試験管内ほ乳類系を用いて、レポータ・コンストラクトの3'UTRに一
個のUUAUUUAU配列を含めると、タンパク質産生が90%を越えて阻害されたこと
が実証された(Kruys, V. et al. (1989) Science 245:852-55; Kruys et al. (
1987) Proc. Natl. Acad Sci USA 84:6030-34)。さらに、このTNFAの3'UTRの存
在により、TNFA mRNA の翻訳効率が600分の一に減少するが、この翻訳の阻害
は、マクロファージのLPSによる刺激で克服され、TNF-αタンパク質合成が急速
に高まった。またさらに、TNFA 3'UTRをグロビン遺伝子の3'UTRに置換したトラ
ンスジェニック・マウスでは、TNF-α生合成が調節されず、慢性的な炎症性多発
性関節炎を発症した(Keffer J., et al. (1991) EMBO J 10:4025-31)。興味深
いことに、ニュージーランドホワイト及びMus Spretus株のTTATTTAT配列の変異
を含め、様々なマウス株の3'UTRの多型により、このTNFA遺伝子の3'UTRの多型は
、動物で、及び潜在的にヒでも、TNFA媒介疾患に関連しているかも知れないこと
が示された(Beutler et al. 81993) Gene 129:279-83)。
【0035】 ヒトでは、TNFα調節及び/又は分泌の異常が、いくつかの自己免疫状態、特
に真性糖尿病及びリウマチ性関節炎の患者で解説されてきた。TNFA 3'UTRの変異
が、自己免疫を持つ小児患者に存在する可能性が、最近調査された(Becker et
al. (1995) Pediatr Res. 37:165-68)。若年性リウマチ性関節炎、全身性エリ
テマトーデス、皮膚筋炎、タイプI糖尿病、非炎症性関節炎を含む、結合組織病
の48人の小児患者と、4人の健康なボランティアとから血液試料を採取した。
各患者から、TTATTTATモチーフを含む、190塩基対断片のTNFA 3'UTRを増幅し
、配列決定した。患者及びコントロール被験体のすべてが正常な野生型配列を示
し、TTATTTATに欠失、挿入、又は置換は全くなかった。これらのデータは、この
領域の変異はあまり起きず、この研究で調べた患者では全く起きていなかったこ
とを意味している。しかしながら、3'UTRの多型が、LPSに対する応答の個人差に
関係している可能性は残る。
【0036】 TNFAの翻訳後調節 TNF-αが初めて合成されたのは、ヒトでは76個の追加のアミノ酸をN末端に
含んだプロホルモンとしてであった。この配列は開裂した後、三量体化し、成熟
した157個のアミノ酸のサブユニットが分泌する(Ceoh, et al. (1989) J Bi
ol Chem.26: 16256-80)。26kDの膜型のTNF-αもまた解説されており、これは
標的細胞のマクロファージによる殺生に参加しているかも知れない(Kriegler e
t al. (1988) Cell.53:45-53)。マクロファージのLPS刺激後の翻訳後事象の調
節変化に関する情報はない。
【0037】 TNFA座位の多型 TNF-αは多種の機能を持つサイトカインである。それはいくつかの腫瘍細胞系
の細胞溶解を引き起こすことができる。それは悪液質の誘導に関係していること
が示唆されており、直接作用によるか、又は、インターロイキン1の分泌を刺激
することにより、熱を起こす強力な発熱物質であり、特定の条件下で細胞増殖を
刺激し、細胞分化を誘導することができる。MHCのクラスIII領域のTNF座位は、
自己免疫及び炎症性疾患の良好な候補遺伝子クラスタでもあるが、MHC全体の連
鎖不均衡度が高いために、ハプロタイプ上のどの遺伝子が疾患の病因論において
重要であるかを調べるのは難しい。
【0038】 LPS及びフィトヘムアグルチニンで刺激した、HLA-DR型個人から採った単核細
胞の上清中のTNF-αの測定では、HLA-DR2が低生成率に(Bendtzen et al. (1988
) Scand J Immunol 28:599-606; Moelvig et al. (1988) Scand J Jmmunol 27:7
05-16; Jacob et al. (1990) Proc Natl Acad Sci USA 87:1233-37)そしてHLA-
DR3及び-DR4が高生成率に(Jacob et al. (1990) Proc Natl Acad Sci USA 87:1
233-37; Abraham et al. (1993) Clin Exp Immunol 92:14-18)相関しているこ
とが実証され、TNFA遺伝子の調節領域に多型が起きるかも知れないことが示唆さ
れた。
【0039】 染色体の位置決定、生物学的効果、その慢性炎症への関与、及び、HLA-DR対立
遺伝子との表現型の関連から考えると、TNF座位の多型が、感染性又は炎症性疾
患の病理発生又は臨床上の症状発現に関与している可能性がある(Sinha et al.
(199) Science 248:1380-88; Jacob (1992) Immunol Today 13:122-25)。実際
、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)は、全身性エリテマトーデス(Wilson et al. (19
94) Eur J Immunol 24: 191-5)、インシュリン依存性真性糖尿病(Cox et al.
(1994) Diabetologia 37:500-3)、疱疹状皮膚炎(Wilson (1995) J Invest Der
matol 104:856-8)、小児脂肪便症(Mansfield et al. (1993) Gut 34:S20-23)
、及び重症筋無力症(Degli-Esposti et al. (1992) Immunogenetics 35:355-64
)を含め、いくつかのヒトの疾患の病理発生に関係があることが示唆されてきた
。TNF-A遺伝子の座位は、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)のクラスIII領域に
あるため、特定のTNF多型と、特定の疾患又は障害との間の関連は、特定のMHCク
ラスIII対立遺伝子との連鎖不均衡が原因かも知れない。ハプロタイプHLA-A1
-B8-DR3-DQ2は、「自己免疫ハプロタイプ」として知られ、インシュリン依存性
糖尿病、グレーブズ病、重症筋無力症、SLE、疱疹状皮膚炎及び小児脂肪便症を
含め、数多くの自己免疫疾患と関連づけられてきた(Scejgaard et al. (1989)
Genet Epidemiol 6:1-14; Welch et al. (1988) Dis Markers 6: 247-55; Ahmed
(1993) J Exp Med 178:2067-75)。TNFαプロモータの位置-308にある二対立遺
伝子多型が、これらの疾患で研究されているが、それは、(a)高TNFα産生レ
ベルが特定のDR3及びDR4ハプロタイプに関連づけられてきたこと(Pociot et al
. (1993) Eur Immunol 23:224-31)、及び、(b)-308にあるTNF2対立遺伝子が
自己免疫ハプロタイプ上に乗っていること(Wilson et al. 1993) J Exp Med 17
7 557-60)が示されたからである。しかしながら、上に挙げた疾患のすべてで、
自己免疫ハプロタイプとの関連から独立して、疾患とTNFの関連を実証すること
は不可能であった。にもかかわらず、特定のHLA多型と関連づけられた疾患の全
てが、TNFA多型との同様な関連を示すわけではない。例えば、いくつかのHLA DR
B対立遺伝子と関連づけられたリウマチ性関節炎(Salmon et al. (1993) Br J
Rheumatol 32: 628-30)は、特定のTNFA多型マーカとは関連していないようであ
る(Wilson et al. (1995) Ann Rheum Dis Ann rheum Dis 54:601-3)。従って
、ヒト6番染色体のこの免疫学的に重要な領域で有用なHLAに連鎖したマーカと
して役立つだけでなく、いくつかのTNF遺伝子座多型は、実際に、特定の疾患の
病因論に直接貢献するかも知れない。
【0040】 さらに、TNFは感染性疾患でも重要な役割を果たしているようである。ガンビ
アでのマラリア患者の大規模調査で、TNFA対立遺伝子2の同型接合性が、大脳マ
ラリアが原因の死に強く関連づけられ、臨床結果との関連は、MHCのクラスI及び
II領域のその他のマーカでは見いだされなかった(McGuire et al. (1994) Natu
re 371:508-511)。その他の感染性疾患の調査は、この観点で大変興味深いこと
であろう。
【0041】 候補遺伝子を用いた、集団ベースの関連研究の結果は、候補遺伝子の状態の確
認にとって、そして機能研究の開始点として有用である。目的遺伝子の疾患との
分離を実証するための家族ベースの研究を含め、候補遺伝子領域の連鎖を確認す
るには、更にデータが必要である。連鎖が確認されれば、連鎖不均衡マッピング
を行って、疾患と最大に関連した領域のマップを精密化することができ、例えば
トランスミッション不均衡テストのために、目的の領域に広がったマイクロサテ
ライト・マーカーのパネルを用いることができる(Copeman et al. (1995) Natu
re Genet 9: 80-85)。
【0042】 TNF遺伝子座では数多くの多型が解説されている。三つのRFLPがLT-α遺伝子で
解説されている。一番目のイントロンで一個の塩基が変わった結果である、NcoI
RFLP(TNFB1)の珍しい対立遺伝子が、この成熟タンパク質の位置26のバリア
ントアミノ酸と、そしてHLA-A1-B8-DR3ハプロタイプとも関連していることが示
されている(Messer et al. (1991) J Exp Med 173:209-19)。TNFB1の表現型と
の関連は明確ではない。しかしながら、ある一つの研究が、高LT-α産生との関
連はあること、そしてTNF-α産生との関連はないことを実証しており(Messer e
t al. (1991) J Exp Med 173:209-19)、他方で別の研究では、延長されたハプ
ロタイプHLA-A1-B8-TNFB1-DR3-DQ2 上に見られる場合を除き、高産生と関連づけ
られた場合には、低TNF-α産生との関連が実証されている(Pociot et al. (199
3) Eur Immunol 23:224-31)。その他二つのRFLPがLT-α遺伝子では公知である
。(a)四番目のエキソンの非翻訳領域の多型の結果生じる、珍しいEcoR1 RFLP
であり、しかしその保有率(正常な個人中1%)は低いため、マーカーとしての
利用には限りがある(Partanen et al. (1988) Scand J Immunol 28:313-16)。
及び、(2)一番目のイントロンの一塩基多型のため生ずるAsph1 RFLPであり、
これもまた解説されており、その珍しい対立遺伝子はHLA-B7に対して連鎖不均衡
にある(Ferencit et al. (1992) Eur J Immunogenet 19:425-30)。
【0043】 TNF座位に延びた五つのマイクロサテライトも特徴付けられている(Udalova e
t al. (1993) Genomics 16:180-86)(図4)。これらには、様々なコピー数の
ジヌクレオチド繰り返し配列が含まれる。二つは互いに隣り合い、LT-α遺伝子
の約3.5kb上流にある。TNFAは(CA)n配列から成り、12の対立遺伝子を有
する。TNFB(CT)n配列は7つの対立遺伝子を有する(Jongeneel et al. (1991)
Proc Natl Acad Sci USA 88:9717-21)。TNFcはLT-αの一番目のイントロンに
ある二対立遺伝子(CT)n配列である(Nedospasov et al. (1991) J Immunol 147
:1053-59)。TNFd及びTNFeはTNF-α遺伝子の8から10kb下流にある。両方と
も(CT)n配列から成り、それぞれ7つ及び3つの対立遺伝子を有する(Udalova
et al. (1993) Genomics 16:180-86)。これらのマイクロサテライト、及び、LT
-α Nco1 RFLPをタイピングした結果、少なくとも35種の異なるTNFハプロタイ
プが定義され、これらのマーケットが、MHC関連疾患のこの領域の重要性の遺伝
分析において大変有用なものとなっている。さらに、マイクロサテライト対立遺
伝子と、延長されたMHCハプロタイプの間に、連鎖不均衡が実証された((Jongen
eel et al. (1991) Proc Natol Acad Sci USA 88:9717-21)。驚くべきことでは
ないが、TNF-α産生とDR対立遺伝子との間の関連を鑑みて、いくつかはTNF-α産
生レベルと相関関係にあることが示されている(Pociot et al. 91993) Eur J I
mmunol 23:224-31)。
【0044】 TNF産生の調節は、転写レベル及び翻訳後レベルで起きる(Sariban et al. (1
988) J. Clin Invest 81:1506-10)。5’DNA内の配列が、転写速度を制御する
(Goldfeld et al. (1991) J Exp Med 174:73-81)。従って、この遺伝子のこの
領域が多型について調べられ、二対立遺伝子多型が、珍しい(TNF2)対立遺伝子
中、グアニンのアデノシンへの置換に関与する転写開始部位に対して-308に発見
された(Wilson et al. (1992) Hum Mol Genet 1:353)。このTNF2対立遺伝子は
、HLA-A1-B8-DR3-DQ2ハプロタイプと大変強く結び付いていることが見いだされ
(Wilson et al. (1993) J Exp Med 177:577-560)、このハプロタイプの、自己
免疫疾患及び高いTNF-α産生との関連がTNF-α座位内の多型に関連している可能
性が出てきた。二番目の多型は最近、推定Yボックスにある、TNF-αプロモータ
領域の−238に解説され(D'Alfonso et al. (1994) Immunogenetics 39:150-
54)、その珍しい対立遺伝子はHLA-B18及び-B57に対して連鎖不均衡である。
【0045】 上述したように、数多くの研究により、自己免疫疾患への易罹患性におけるTN
F遺伝学の重要性が調べられてきた。これらは、主に、無関係の罹患した個人の
異なるコホートと、「正常な」コントロール集団との間の対立遺伝子の頻度の比
較を含んでいた。この種類の研究の長所は、大規模な家族研究又は同胞−対分析
に比べて、DNA採取の確立が容易なことであるが、コントロール群が罹患群に対
して民俗学的に同様であることを確認し、出来る限り疾患異種性を除外するよう
、個人を入念に臨床評価することが大変重要である(Lander et al. (1994) Sci
ence 265:2037-48)。これは、自己免疫疾患とのMHCの関連を調べるのに用いら
れている最も普通の種類の研究である。
【0046】 ILD及びIPFの病理学 血流及び大気間の酸素及び二酸化炭素の交換には、肺の正常な機能が必要であ
る。肺は、複数に分岐した末端の細気管支で、多数の呼吸単位即ち小胞に分割さ
れている。小胞は微細な呼吸細気管支を含み、この細気管支は次に、複数の肺胞
から形成された肺胞嚢の集団を生じている。三つから五つの末端の細気管支の集
団がそれぞれ付属の小胞を備え、肺小葉と呼ばれる。肺の構造は、ガス交換の機
能には重要である。
【0047】 呼吸樹のデザインは、空中粒子から末端構造を保護しながら肺胞レベルでガス
交換が行えるようにすることである。呼吸樹の防御の第一線は機械的である。咳
、及び、声門の閉止により、近くの呼吸樹を護る。顕微鏡レベルでは、細気管支
の内側には、粘液の分泌に適合した杯細胞と混合された多列円柱上皮細胞の内張
がしてある。これらの細胞は、吸い込まれた粒子物質に対する肺の防御の一部で
ある。分泌された粘液は粒子を捕獲し、線毛は分泌物を気管気管支樹から上に向
かって吸い上げて排出させる。細気管支が繰り返し分岐していることにより、遠
位の肺胞への到達がより困難となっている。しかし、肺胞に到達した粒子はこれ
らの機械的障壁を逃れたのであり、身体の免疫系の一部である機序によって扱わ
れねばならない。肺内の免疫機構は、ガス交換の肺胞レベルでのプロセスに影響
を与えずに、病原体を消去する一助となるよう働かねばならない。
【0048】 肺胞は、ガス交換のための表面積を最大にする上向き蠕動する毛管のネットワ
ークと密接に関連している。肺胞壁又は隔膜は、毛管内皮及び呼吸上皮の両方を
由来とする構造から成る。血液側から始まり、空気側に向かって動き、これらの
構造には、1)毛管内皮、2)基底膜、及び、周囲の、血管系及び呼吸系間の間
質組織、3)肺胞上皮、4)肺表面活性物質、がある。ガス交換は、肺胞内の酸
素がその壁面を通過するときに行われ、この酸素は隣接した毛管内の赤血球で取
り込まれるが、このプロセスは、溶存二酸化炭素が血流から肺胞内へと拡散する
のと同時である。肺胞壁の層はこれらの二つのガス交換機能を果たすために組織
されている。
【0049】 肺胞上皮は、二つの主な細胞種から成る。肺胞表面の約95%を覆うタイプI
肺細胞と、タイプII肺細胞である。タイプII肺細胞は二つの重要な機能を持
つ。これらの細胞は肺表面活性物質の供給源であり、それらは、肺胞上皮が損傷
したときにその修復を担う。肺胞上皮に緩く付着しているか、又は、肺胞内を自
由に浮遊しているのは肺胞マクロファージである。肺胞壁には多くの孔が開いて
おり、この孔によって、固体及び液体物質が隣接した肺胞の間を容易に通過する
ことができる。
【0050】 ILDは、肺胞壁と毛管内皮区域との間の間質に罹患する状態の仲間である。ILD
は、炎症及び線維形成の組合せを特徴とする。肺胞炎は、ILDに最初に起きる異
常だと理解されている。リンパ球及びプラズマ細胞の浸潤物がこの疾患の経過の
初期に観察される。その直後、タイプI肺上皮細胞及び毛管内皮細胞の消失を伴
った間質の浮腫が続く。これらのプロセスに剥離が伴う場合もある。剥離は、タ
イプIIの肺細胞及び肺胞マクロファージが肺胞のルーメンを満たすようになる
状態であると定義されている。剥離は活発な炎症を示すものである。タイプII
肺細胞は、肺の損傷がさほどひどくなく、線維形成が少ない箇所に増殖する。よ
り重篤に損傷した箇所では、立方体様の上皮細胞及び化生性落屑性の上皮細胞が
、肺胞上皮を再生する。損傷箇所が治癒するにつれ、肺胞隔膜内に線維芽細胞及
びコラーゲンが蓄積する。この結果、より進行したILDの特徴である密な肺胞隔
膜線維症となる。
【0051】 肺胞及び肺胞壁内に浮腫流体が存在すると、気体分子が通過しなければならな
い膜が厚くなってガス交換が損なわれる。同様に、肺胞壁が線維症で厚くなると
、同じ病理学的問題につながる。さらに、肺構造の歪みにより、肺の仕組みが損
なわれて、換気効率が低くなる。これらの因子の相互作用により、ILDを示す症
状が現れる。炎症、浮腫、線維形成及び構造的な破壊の様々な組合せが、様々な
ILDの特徴である。
【0052】 IPFはILDの一つの形であると理解されている。二つの組織学的に判別可能な形
のIPFがある。UIP及びDIPである。DIPは臨床上、より軽度であり、病理学的には
、肺胞間質の軽度の炎症、肺胞構造の維持、及び、肺胞空間内に多数のマクロフ
ァージが存在すること、を特徴とする。UIPでは、肺胞壁は肥厚しており、肺実
質は再器質化を行っており、炎症細胞及び繊維症が顕著である。DIP及びUIPは同
じ疾患プロセスの異なる段階を表す場合がある。その特徴的な変化が、同じ標本
の異なる場所に見つかることがある。超微細構造の組織検査を行うと、例えば全
身性リウマチ性障害に関連するILDなど、その他の病因に関連したILD状態からIP
Fを区別するのに役立つかも知れない。内皮細胞の膨張及び細胞内管網様構造が
全身リウマチ性障害及び関連ILDの患者に見られるが、管網様構造はウィルス性
肺炎の患者にも見られる。しかしながら、これらの所見は、IPF患者には観察さ
れない。
【0053】 AIPはもう一つの型のILDである。その経過は急速、進行性、しばしば致命的で
ある傾向にある。それは通常の組織学に基づいてIPFから区別することができる
。AIPに見られる組織学的変化には、肺胞内のヒアリン膜、間質隔膜の肥厚、内
皮及び外皮の損傷、並びに著しいコラーゲン沈着のない細胞線維芽増殖がある。
これらの変化はまた、永久的な肺の損傷がないまま多くの場合は解決してしまう
ことが知られている成人呼吸窮迫症候群にも見られる。しかしながら、AIPはし
ばしば進行して、IPFと同様、永久的な線維症の状態になる。AIPでは、タイプI
Iの肺細胞の過形成が疾患の最初の数週間の間に起きる場合が多い。肺細胞が増
殖する際、潰れた肺胞は凝縮して一個の肥厚した肺胞中隔になる。タイプIの肺
細胞はこれらの肺胞中隔の基底板に沿って増殖し、それらをさらに肥厚させる。
肺胞内滲出液もさらに肺実質を肥厚させる。AIPでは、全肺胞が、それらの壁を
付着させて潰れるという特徴がある。AIPの最終的な組織学はIPFで見られるもの
と似ているが、それらの組織病理はこれら障害の初期の段階では異なる。
【0054】 ILDの種類に関係なく、最も初期の普通の病的な症状発現は、ここでは肺胞空
間及び壁部内の炎症細胞及び免疫エフェクタ細胞の蓄積であると理解されている
肺胞炎である。肺内の炎症細胞及び免疫エフェクタ細胞は主にマクロファージか
ら構成されるが、リンパ球、好中球及び好酸球も存在する。肺胞炎では、マクロ
ファージ及び好中球が大半となる。肺胞炎でリンパ球が蓄積すると二つの結果が
もたらされる。それは正常な肺胞の構造を歪ませ、またそれは、実質細胞を傷付
けると共に線維形成を刺激することのできる媒介物質を放出させるのである。IL
Dでの肺胞炎の最初の刺激は多くの形を採ることができ、その中には環境的吸入
、薬剤暴露、放射線及び感染が含まれる。刺激はさらにIPFと同様、不明な場合
もある。特定の化学物質、放射線及び酸素フリーラジカルの場合と同様、この刺
激は肺胞上皮、毛管内皮、又はその両方に直接的な毒性作用を有することがある
。しかし、この直接的な毒性の他に、主要な事象は、炎症細胞及び免疫エフェク
タ細胞の動員及び活性化を含む、炎症性プロセスの順番の引き金が引かれること
である。ILDにおけるこれらのプロセスの最後の段階は、炎症細胞の浸潤した結
合組織の厚い帯で分離された嚢状空間に肺胞が置き換えられてしまう線維肺であ
る。
【0055】 ILDの媒介における二つの主要な細胞種は、肺胞マクロファージ及び好中球で
ある。肺胞マクロファージ(AM)には、それらの一時的な機能として、肺胞に進
入した異物の接種及び除去がある。これらは肺胞免疫系の一部である。例えば、
これらはIgG又は補体が食べた粒子に貪欲に結合する。大半の肺胞マクロファー
ジは血流中の単核細胞を由来とする。血流中の単核細胞は肺胞壁内に通過してAM
になる。AMは肺胞組織内にごく普通に見られ、正常な肺実質の約2から5%を成
す。対照的に、好中球(PMN)は健康な人の肺胞又は間質中にはめったに見られ
ない。しかし、多数のPMNが、広く分岐した肺血管樹全体を循環する。これらの
細胞は赤血球よりも大きいため、これらは肺胞毛管をよりゆっくりと通過する。
これらは、化学誘引物質に応答して、血管内空間から間質へ容易に移動する。
【0056】 炎症刺激に応答して、又は、特定のサイトカインに応答して、AMは活性化する
。活性化状態では、マクロファージは数多くの酵素、サイトカイン及びその他の
炎症性タンパク質を産生する。例えば、活性化AMは、食菌された生物及び免疫複
合体の清掃に必須である補体成分C1q、C2、C3及びC5を分泌する。活性化マクロ
ファージが放出する重要なサイトカインには、IL-1及びTNFがあり、その両方と
も、自己分泌作用及びパラ分泌作用を有する。TNFは自己刺激を単核細胞及びマ
クロファージに提供して、完全な活性化を維持させる。TNFはさらにPMNを刺激し
て、完全に活性化させる。活性化したPMNは、一次貪食細胞として働き、侵入生
物の摂取及び殺生を担うことができる。これらの細胞は、さらに遊離酸素ラジカ
ル及びリソソーム酵素を組織流体に放出して、病原体の細胞外での殺生を行うこ
とができる。これらの細胞毒性産物の放出による副作用には、組織の壊死、更な
る炎症及び凝固カスケードの活性化がある。補体開裂産物及びTNFの放出により
、より多くのPMNが隣接する微小血管から引き寄せられる。これらのPMNが肺胞に
隣接した微小血管の周囲に集まると、これらは内皮の損傷を起こし、血管透過性
を高め、次いで細胞及び血清タンパクの組織空間内への滲出を引き起こすことが
できる。さらにAMは活性化するとIL-1を分泌する。マクロファージ由来のIL-1に
応答して、内皮細胞及び線維芽細胞は更なるIL-1を分泌し、それにより炎症反応
を増幅する。IL-1は内皮細胞上での付着分子の発現を誘導し、リンパ球に対して
走化性である。さらにIL-1は脈管形成及び線維形成を誘導すると理解されている
【0057】 局部的な微小血管へのPMNの作用の結果、それらの透過性が増加し、肺実質へ
の流体負荷が高まる。流体の間質への洩れには、線維形成のプロセスを起こす成
分タンパク及び細胞も伴う。まずアルブミン及びグロブリンが間質内に埋め込ま
れ、次に、炎症箇所のAMが分泌した成長因子により、循環性線維芽細胞が組織に
引き付けられる。次に、線維芽細胞が、瘢痕組織の基礎であるタンパク質である
コラーゲンを産生する。さらに、いくつかのAMが、典型的な活性化AMとは異なる
方向で分化するように誘導されることもある。この代替的な分化経路の結果、主
に分泌的な活性を持つAMが生じる。分泌的AMは、組織損傷の修復に役立つよう意
図された成長因子を産生する。しかし、肺では、それらは、線維芽細胞の動員及
びコラーゲンの産生を刺激することによって、肺線維形成に貢献してしまう。不
完全に分化したAMだと考えられる、間質の間葉細胞が、線維肺に見られるタイプ
Iコラーゲン、タイプIIIコラーゲン、フィブロネクチン及びその他のマトリ
ックスタンパク質を合成する。これらの細胞はIPFではより多く、それらの合成
産物は変化している。それらは、IPF及び関連する状態における線維組織の間質
蓄積に貢献していると考えられる。
【0058】 ILD及びIPFでの肺損傷は、AM及びPMFの両方によって生まれる。AM及びPMN間の
相互作用は、それらのサイトカイン及びその他の活性物質の放出によって、遅い
進行性肺線維症及びより劇症の状態の両方で、重要な役割を果たしていると考え
られる。これらの細胞機序の炎症作用が線維増殖のプロセスと組み合わさること
で、一般的にはILD、特にIPFの特徴である肺胞損傷及び構造上の歪みが生じる。
【0059】 マクロファージは、遊離酸素ラジカルなど、それらの活性化産物の放出によっ
て、肺実質を直接的に損傷させる。さらに、活性化AMはPMN及びその他の炎症細
胞を引き付け、活性化させる。それらは、ロイコトリエンB4などのPMNの走化性
因子、フィブロネクチン、血小板由来成長因子及びインシュリン様成長因子など
の線維芽細胞の成長因子、並びに炎症誘発性サイトカインを放出する。マクロフ
ァージは、IL-1ベータ及びその特異的インヒビタであるIL-1Raの両方を放出する
。このIL-1ベータ/IL-1Raの比がIPF患者では増加しており、炎症誘発性環境を
もたらしていると理解されている。
【0060】 PMNはいろいろな態様で肺組織を直接、損傷させる。細気管支肺胞洗浄液中の
それらの存在が、IPFの予後がよくないことと相関付けられている。PMNは、いっ
たん活性化すると、オキシダント、コラゲナーゼなどのタンパク分解酵素、及び
脂質過酸化の生成物を含む、いくつかの細胞毒性物質を放出する。呼吸酸素付加
の反応生成物(スーパーオキシド、過酸化水素、水酸ラジカル及び次亜塩素酸)
は、基本的に全ての細胞成分と反応してタンパク質の変性及び架橋を起こし、膜
透過性を変化させ、核酸及び細胞器官に損傷を引き起こす。エラスターゼ及びメ
タロプロテナーゼなど、PMNの放出するタンパク分解酵素は、全ての肺間質の構
造成分を消化することができる。好中球オキシダントはこれらの酵素と相乗作用
的に働いて、局部的な組織損傷を高める。例えば次亜塩素酸は、好中球のエラス
ターゼの作用を抑制するはずのアルファ-1アンチトリプターゼなどのタンパク分
解の阻害剤を不活性化する。酸化生成物は好中球コラゲナーゼを活性化する。脂
質過酸化生成物は血管透過性に変化を起こす。さらにこれらの物質は、好中球及
びリンパ球にとって走化性である。このように、PMNによって制御される炎症サ
イクルは自己増殖的である。
【0061】 発明の概要 態様の一つでは、本発明は、ある患者が、IPFなどの、しかしIPFに限らず、間
質性肺障害(ILD)を有するか、又は発生するかどうかを判定する新規な方法を
提供する。実施例の一つでは、前記方法は、ILD関連対立遺伝子が、被験体から
採取した核酸試料中に存在するかを調べるステップを含む。好適な一実施例では
、前記ILD関連対立遺伝子はIL-1RN(+2018)対立遺伝子2、TNFA(-308)対立遺
伝子2、あるいは代替的に、IL-1RN(+2018)対立遺伝子2又はTNFA(-308)に
対して連鎖不均衡にある核酸配列である。
【0062】 ILD関連対立遺伝子は、1)核酸試料と、ILD関連対立遺伝子にハイブリダイズ
することのできるプローブとの間でハイブリダイゼーション反応を行う、2)IL
D関連対立遺伝子の少なくとも一部分を配列決定する、又は、3)ILD関連対立遺
伝子又はその断片(例えばエンドヌクレアーゼ消化により生じた断片)の電気泳
動移動度を調べる、を含む様々な技術のいずれによっても検出が可能である。選
択的には、対立遺伝子に対し、検出ステップの実行の前に増幅ステップを行って
もよい。好適な増幅ステップは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連
鎖反応(LCR)、ストランド・ディスプレースメント増幅法(SDA)、クロ
ーニング、及び上記の変更例(例えばRT−PCR及び対立遺伝子特異的増幅法
など)から成る群のいずれかから選択される。増幅用のプライマは、(PCR増
幅に必要なように)目的のマーカに隣り合うか、又は、(ASOハイブリダイゼ
ーションのように)前記マーカに直接重なり合うように選択することができる。
Il-1及びTNFA遺伝子にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマは、市販
のプライマ選択プログラムを用いて容易に選択することができる。特に好適な実
施例では、試料を、5’側及び/又は3’端でセンス配列又はアンチセンス配列
でILD関連対立遺伝子にハイブリダイズする一組のプライマを用いて、ハイブリ
ダイズし、PCR増幅を行う。
【0063】 別の態様では、本発明は、上記のアッセイを行うためのキットを特徴とする。
前記キットには、核酸試料採取手段と、被験体がILD関連対立遺伝子を保有する
かどうかを調べる手段とを含めることができる。前記キットにはさらに、陰性又
は陽性のコントロール試料、あるいは標準を含めてもよい。さらに前記キットに
、同一性マッチを評価するためのアルゴリズム装置を含めてもよい。前記アルゴ
リズム装置は、コントロールと組み合わせて用いても、又はコントロールから独
立に用いてもよい。本発明のキットには、さらに、例えばDNA増幅試薬、ポリメ
ラーゼ、核酸精製試薬、制限酵素、制限酵素バッファ、核酸サンプリング装置、
デオキシヌクレオチド(dNTP)、等々、多種の更なる成分を含めてもよい。ここ
に説明したアッセイ及びキットを用いて得た情報(単独で、あるいは、ILDに寄
与する別の遺伝子欠陥因子及び環境因子に関する情報と組み合わせて)は、症状
のない患者が、ILD、又は、より一般的には、検出された対立遺伝子パターンが
起こすもしくは寄与する疾患又は状態を有するもしくは発生する可能性があるか
どうかを調べるのに有用である。加えて、前記情報を、単独で、又は、ILDに寄
与する別の遺伝子欠陥に関する情報と組み合わせて用いることで、ILDに関連す
る症状の発現を妨げたり、又は、前記疾患の終末段階である非可逆的な線維症へ
の進行を妨げたりするための、治療のカスタマイゼーションが可能となる。例え
ば、この情報によって、臨床医は、1)ILDの分子的基礎に対処することとなる
治療薬をより効果的に処方することができ、また2)特定の被験体に対する特定
の治療薬の適した用量をより良好に決定することができる。
【0064】 さらに別の態様では、本発明は、被験体に対し、薬学的に有効量の本発明のIL
D治療薬を投与することにより、被験体のILDを処置する又はその発生を妨げる方
法を特徴とする。さらに別の態様では、本発明は、ILD治療薬を特定するために
テスト化合物をスクリーニングするためのインビトロ及びインビボアッセイを提
供する。一実施例では、前記スクリーニングアッセイは、適したプロモータに操
作により連結したILD原因変異にトランスフェクトした細胞をテスト化合物に接
触させるステップと、前記テスト化合物の存在下及び不在下で、前記細胞中のタ
ンパク質の発現レベルを判定するステップとを含む。好適な実施例では、前記IL
D原因変異の結果、IL-1受容体アンタゴニストの産生が減少する一方、前記テス
ト化合物の存在下ではIL-1受容体アンタゴニスト又はTNF-αの産生が増加すれば
、前記化合物はIL-1受容体アンタゴニスト又はTNF-α活性のアゴニストであるこ
とを示す。別の実施例では、本発明は、IL-1α、IL-1βもしくはTNFα活性のア
ンタゴニスト、又は、IL-1Ra活性のアゴニストを同定する上での、ヒト以外のト
ランスジェニック動物及びそれらの利用を特徴とする。
【0065】 本発明のその他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び請求の範囲から明白
となるであろう。
【0066】 発明の詳細な説明 定義 本明細書、例及び請求項で使用されるいくつかの用語及び文言の意味を、参考
のために下記に集めた。更に、これらの用語及び文言は、明細書全体に関連して
理解されるべきものである。
【0067】 「対立遺伝子」という用語は、被験体から得たDNAにおける複数の異なる多
型部位を占める、複数の異なる配列変異型を言う。例えば、IL−1RN(VN
TR)は、少なくとも5つの異なる対立遺伝子を有する。配列変異は、挿入、欠
失又は置換を無制限に含む単一の又は複数の塩基変異であるかも知れないし、又
は、可変数の配列の繰り返しかも知れない。ある遺伝子座における対立遺伝子変
異型には、通常、その頻度と逆順に番号がつけられる。二対立遺伝子の場合の対
立遺伝子は、頻度の高い方の対立遺伝子は対立遺伝子1であるが、低い方の対立
遺伝子は対立遺伝子2となる。 2/2とは、同型接合対立遺伝子2/対立遺伝子2である状態を指す。 2/1とは、異型接合対立遺伝子2/対立遺伝子1である状態を指す。
【0068】 「対立遺伝子パターン」という用語は、1つ又はそれ以上の多型部位における
1つまたは複数の対立遺伝子の種類を言う。例えば、ある対立遺伝子パターンが
、1つの多型部位を占める単一の対立遺伝子から構成される場合があり、例えば
IL−1RN(+2018)対立遺伝子1は、IL−1RN遺伝子座の位置+2
018にIL−1RN対立遺伝子1のコピーを少なくとも1つ有する対立遺伝子
パターンである。又は、ある対立遺伝子パターンが、単一の多型部位を占める同
型接合状態もしくは異型接合状態から構成される場合がある。例えば、IL1−
RN(VNTR)対立遺伝子2,2は、IL−1RNのVNTRマーカを占める
第2の対立遺伝子のコピーが2つ存在する、同型接合IL−RN(VNTR)対
立遺伝子2状態に対応する対立遺伝子パターンである。又は、ある対立遺伝子パ
ターンが、これらの種類の対立遺伝子が2つ以上の多型部位を占めるものから構
成される場合もある。
【0069】 ここで使用される「抗体」という用語は、IL−1又はTNFαポリペプチド
に対して特異的に反応する抗体全体又はその結合断片を含めた結合物質を指すも
のとして意図されている。抗体を、通常の技術を用いて切断し、その断片を、抗
体全体について上述したのと同様の方法でスクリーニングして利用してもよい。
例えば、ある抗体をペプシンで処理することにより、F(ab)断片を生成し
てもよい。生成したF(ab)断片に、ジスルフィド架橋を還元する処理をし
て、Fab断片を作製してもよい。本発明の抗体は、その抗体の少なくとも1つ
のCDR領域により付与されるIL−1又はTNFαポリペプチドとの親和性を
有する、二重特異性、単鎖、キメラ及び人化分子を包含するものとして更に意図
されている。
【0070】 「生物学的活性」又は「生物活性」又は「活性」又は「生体作用」という用語
は、互換可能に使用され、ここではIL−1又はTNFαポリペプチド(天然構
造であるか変性構造であるかにかかわらず)により直接又は間接に行われるエフ
ェクタ又は抗原作用、或いはその結果を意味する目的で使用される。生物学的活
性には、例えばレセプタなどの標的ペプチドへの結合が含まれる。生物活性を、
ポリペプチドへの直接作用により変化させてもよい。又は、例えばポリペプチド
をコードしている遺伝子の発現を変化させるなど、ポリペプチドのレベルを変化
させることにより、生物活性を変化させてもよい。
【0071】 ここで使用される「生物活性断片」という用語は、全長ポリペプチドの断片を
指し、この断片は、野生型ポリペプチドの活性を特異的に模倣するか又はこれに
拮抗する。生物活性断片は、レセプタと相互作用可能な断片であることが望まし
い。
【0072】 「異常活性」という用語は、野生型の又は天然のポリペプチドの活性と異なる
、或いは健康な被験体のポリペプチドの活性と異なる活性を指す。あるポリペプ
チドの活性は、その本来の活性よりも強い場合、異常であると言える。又は、あ
るポリペプチドの活性は、その本来の活性よりも弱いかもしくは欠落している場
合にも、異常であると言える。異常活性は、活性の変化であることもある。例え
ば、ある異常なポリペプチドが、異なる標的ペプチドと相互作用してもよい。
【0073】 「細胞」、「宿主細胞」又は「組換え宿主細胞」という用語は、ここでは互換
可能に使用され、特定の被験体細胞のみならず、そのような細胞の後代又は潜在
的後代も言う。突然変異又は環境上の影響により後代において何らかの改変が起
こる可能性があるため、そのような後代は親細胞と実際には同一でなくてもよい
が、ここで使用される用語の範疇には含まれるものとする。
【0074】 「キメラ」、「モザイク」、「キメラ哺乳類」及び同様の用語は、そのゲノム
含有細胞のうち少なくとも一部にノックイン構造又はノックアウト構造を有する
トランスジェニック動物を言う。
【0075】 「対照」又は「対照試料」という用語は、ここで使用する検出法に適したあら
ゆる試料を言う。対照試料に、ここで使用する対立遺伝子検出法の産物又は検査
対象の材料が含まれてもよい。更に、対照が、(例えばIL−1RN(+201
8)対立遺伝子2又はTNFA(−308)対立遺伝子2などの)陽性対照であ
るか、或いは(例えば前述のマーカの対立遺伝子1などの)陰性対照であっても
よい。PCR増幅法により対立遺伝子を検出した後にサイズ分画を行う場合の最
終産物対照を例にとると、対照試料に適切な大きさのDNA断片が含まれてもよ
い。同様に、変異タンパク質の検出により対立遺伝子の検出を行う場合には、対
照試料に変異タンパク質の試料が含まれてもよい。ただし、検査対象の材料が対
照試料に含まれることが望ましい。例えば、対照がゲノムDNA又はIL−1遺
伝子クラスタをクローニングした部分の試料であってもよい。ただし、検査対象
の試料がゲノムDNAである場合は、対照試料は、ゲノムDNAを高純度に精製
した試料であることが望ましい。
【0076】 「遺伝子の分断」及び「標的分断」又はこれらと類似の語句は、天然のDNA
配列を、細胞内におけるその遺伝子の発現がその遺伝子の野生型コピーと比較し
て阻害されるべく、部位特異的に分断することを言う。分断は、遺伝子の欠失、
挿入又は修飾により生じてもよいし、或いは、これらの組合せにより生じてもよ
い。
【0077】 「遺伝子タイピング」は、疾患を起こす又はその一因となる突然変異又は多型
を特定するために、その疾患を引き起こす又はその一因となる遺伝子との連鎖が
不平衡である突然変異又は多型(マーカ)を直接に検出することにより、または
これに基づいて、個体のゲノムDNA(又はこれに対応する核酸)を分析するこ
とを言う。
【0078】 「ハプロタイプ」という用語は、グループとして共に遺伝する一連の(連鎖不
平衡な)対立遺伝子を言う。ここで使用されるハプロタイプは、統計学上有意な
レベル(Pcorr≦0.05)で発生するハプロタイプを包含するものとして定義
される。ここで使用される「IL−1ハプロタイプ」という語句は、IL−1遺
伝子座におけるハプロタイプを指し、また、「TNFAハプロタイプ」は、TN
FA遺伝子座におけるハプロタイプを指す。
【0079】 「間質性肺疾患(ILD)」という用語は、既知の及び未知の病因により生じ
る、実質性の炎症及び線維症を特徴とする一連の肺疾患を言う。これらの状態の
主な異常部位は、肺胞上皮と毛細血管内皮との間の肺胞壁内の間質組織であるが
、これらの疾患における異常な変化は、間質に限定されない。この用語には、急
性間質性肺炎、肺線維症、特発性肺線維症、通常型間質性肺炎、剥離性間質性肺
炎、肺炎を伴う閉塞性細気管支炎、鉱物曝露性肺炎及び線維症(珪肺症、石綿肺
症、ベリリウム肺症、炭塵肺症、硬金属塵肺症)、成人呼吸窮迫症候群線維症、
過敏性肺炎、薬剤に関連する肺炎、放射線暴露による肺炎、酸素暴露による肺炎
、サルコイド症、グッドパスチャー症候群、特発性肺血鉄症、PIE症候群、組
織球増殖症X、巨細胞性肺炎、リンパ球性間質性肺炎及び全身性リウマチ疾患の
炎症/線維症発現からなるグループから選択された疾患が含まれるが、これらに
限定されることはない。この用語は、その他の間質性肺疾患を包含してもよい。
これらには、(例えばSLE、全身性硬化症などの)結合組織疾患に罹患してい
る患者や、化学療法薬又は抗不整脈アミオダロンによる治療を検討されている患
者などのような、組織学上IPFに類似した肺疾患に罹患する危険性のある個人
;並びに、(例えば石綿又はある種の塵など)への職業被爆、外因性アレルギー
性肺胞炎−(肉芽種内に高レベルのIL−1RNが発現する)サルコイド症;慢
性炎症性肺疾患;成人呼吸窮迫症候群(ARDS、気管支肺胞洗浄試料における
IL−1RNの濃度が低いと、ARDS患者の予後が不良となることが示されて
いる);肺塞栓疾患、特にあらゆる種類の反復性肺塞栓の消散;(マイコバクテ
リアによる)肺炎、マイコプラズマ性、細菌性、ウィルス性、原虫性、寄生虫性
及びその他の、炎症反応を伴う肺炎症などの感染性肺疾患;及び、肺刺激物に対
する反応性が懸念される個人が含まれるが、これらに限定されることはない。
【0080】 「ILD関連対立遺伝子」は、被験体内における存在が、この被験体が間質性
肺疾患に罹患しやすいことを示すような対立遺伝子を言う。ILD関連対立遺伝
子の例には、IL−1RNの+2018マーカの対立遺伝子2(Msp1部位を
有する);TNFAの−308マーカの対立遺伝子2(NcoIにより切断され
ない)、IL−1RNのVNTRマーカの対立遺伝子2(240bpのPCR産
物);IL−1Aの222/223マーカの対立遺伝子4(132移動性単位(
mu)のPCR産物);IL−1Aのgz5/gz6マーカの対立遺伝子4(9
1muのPCR産物);IL−1Aの−889マーカの対立遺伝子1(NcoI
部位を有する);IL−1Bの+3954マーカの対立遺伝子1(2個のTaq
I部位を有する);IL−1Bの−511マーカの対立遺伝子2(Bsu36I
部位を有する);gaat.p33330マーカの対立遺伝子3(197muの
PCR産物);及びY31マーカの対立遺伝子3(160muのPCR産物);
IL−1RN遺伝子の1731マーカの対立遺伝子2(位置1731のA);I
L−1RN遺伝子の1812マーカの対立遺伝子2(位置1812のA);IL
−1RN遺伝子の1868マーカの対立遺伝子2(位置1868のG);IL−
1RN遺伝子の1887マーカの対立遺伝子2(位置1887のC);IL−1
RN遺伝子の8006マーカの対立遺伝子2(HpaII又はMspI部位を有
する)、IL−1RN遺伝子の8061マーカの対立遺伝子2(MwoI部位を
欠く)及びIL−1RN遺伝子の9589マーカの対立遺伝子2(SspI部位
を有する)、並びに対立遺伝子2TNF(−308)が含まれる。
【0081】 「ILD原因作用性突然変異」は、被験体内において間質性肺疾患を引き起こ
す、またはその一因となる突然変異を言う。好適な突然変異は、IL−1複合体
又はTNF−A内で発生するものである。(例えばIL−1A、IL−1B又は
IL−1RNなどの)IL−1遺伝子、TNA A遺伝子又はこれと連鎖した遺
伝子座内で発生するILD原因作用性突然変異が、例えば、その遺伝子の開放読
み取り枠又はスプライシングパターンを変化させる場合があり、この結果、不活
性の又は低活性の遺伝子産物が形成される。例えば、IL−1A遺伝子座のイン
トロン6で発生する突然変異は、反復単位5から18に相当する可変数の直列反
復46bp配列に対応する(Bailly, et al.(1993)Eur
.J.Immunol.23:1240−45)。これらの反復配列には、転写
因子への3つの潜在的結合部位:SP1部位、ウィルスエンハンサー要素及び糖
質コルチコイド反応性要素が含まれる;従って、多数の反復単位を有するIL−
1Aイントロン6VNTR対立遺伝子を保有する個体は、IL−1A遺伝子の転
写調節が変化しやすく、このために、炎症性サイトカインの発生による異常が発
生しやすい。さらに、この多型IL−1A遺伝子座における反復数が増加すると
、IL−1α合成が減少するという証拠がある(Bailly et al.(
1996)Mol Immunol 33:999−1006)。或いは、突然
変異の結果、過剰活性遺伝子産物が生成されるのかもしれない。例えば、IL−
1Bの対立遺伝子2(+6912のG)の多型は、IL−1B mRNAの3’
UTR(非翻訳領域)で発生し、IL−1B mRNA及びIL−1Bタンパク
質双方の定常状態レベルの、IL−1B遺伝子の対立遺伝子1(+6912のC
)のこれらのレベルと比較したときの約4倍という増加に関連している。更に、
IL−1B(−511)突然変異は、陰性糖質コルチコイド反応性要素へのプロ
モータ結合部位の近くで発生する(Zhang et al.(1997)DN
A Cell Biol 16:145−52)。 この要素は、デキサメタゾ
ンによるIL−1B発現の抑制力を4倍に強化し、この陰性反応性要素を除去す
ると、IL−1Bプロモータの活性が2.5倍に増加する。以上のように、IL
−1B(−511)多型は、サイトカイン産生及び炎症反応に直接に影響を与え
る可能性がある。これらの例は、IL−1A又はIL−1B遺伝子内で発生する
遺伝子変異が、IL−1サイトカイン活性の発生又は調節を直接に変化させるの
かもしれないことを示している。
【0082】 「ILD治療薬」は、被験体における間質性肺疾患の発生を防止又は遅延、あ
るいはその症状を緩和するあらゆる医薬品又は(薬剤、栄養剤及び外科的手段を
含む)治療的養生法を指す。ILD治療薬は、ポリペプチド、ペプチドミメティ
ック、核酸又はその他の無機又は有機分子であってもよいが、好適には、ビタミ
ン、ミネラル及びその他の栄養素を含めた「小さな分子」である。ILD治療薬
は、例えば天然に発生するポリペプチドの効果を模倣する、強化する(作用させ
る)又は阻害する(拮抗する)ことにより、IL−1及び/又はTNF−αポリ
ペプチドの、少なくとも1つの活性、例えば受容体との相互作用など、を調節で
きることが望ましい。アゴニストが、野生型タンパク質又は、例えば受容体結合
活性などの少なくとも1つの野生型の生物活性を有する、野生型タンパク質の誘
導体であってもよい。また、アゴニストが、ある遺伝子の発現を上方調節する、
又はあるタンパク質の少なくとも1つの生物活性を向上させる化合物であっても
よい。また、アゴニストが、ポリペプチドと、例えば受容体などの別の分子との
相互作用を向上させる化合物であってもよい。アンタゴニストは、あるタンパク
質と、例えば受容体などの別の分子との相互作用を阻害又は減少させる化合物で
あっても、或いは(例えばIL−1変換酵素(ICE)阻害剤などの)シグナル
伝達又は翻訳後プロセッシングを遮断する薬剤であってもよい。従って、好適な
アンタゴニストは、受容体への結合を阻害するか又は減少させることにより、次
に受容体が活性化することを遮断する化合物である。また、アンタゴニストは、
遺伝子の発現を下方調節する、又は存在するタンパク質の量を減少させる化合物
であってもよい。アンタゴニストは、例えば受容体などの標的ペプチドと相互作
用可能である一方でその受容体の活性化を促進しないポリペプチドの一種のよう
な、優性陰性型のポリペプチドであってもよい。また、アンタゴニストは、優性
陰性型ポリペプチドをコードする核酸、アンチセンス核酸、又は、RNAと特異
的に相互作用可能なリボザイムであってもよい。さらに別のアンタゴニストは、
ポリペプチドと結合してその作用を阻害する分子である。そのような分子には、
例えば生物活性を持たずに受容体への結合を阻害する形の標的ペプチドなどのペ
プチドが含まれる。従って、このようなペプチドは、タンパク質の活性部分に結
合して、その標的ペプチドとの相互作用を阻害するであろう。さらに別のアンタ
ゴニストには、結合によりポリペプチドの生体作用を妨害すべくある分子のエピ
トープと特異的に相互作用する抗体が含まれる。さらに別の好適な実施例におい
ては、アンタゴニストは、ポリペプチドと標的受容体との相互作用を阻害可能な
分子などの小分子である。又は、この小分子が、受容体結合部分以外の部分と相
互作用することにより、アンタゴニストとして作用してもよい。アンタゴニスト
は、核酸、タンパク質、糖、脂質またはこれらの組合せを含めて、いかなる種類
の分子であってもよいが、治療を目的とする場合には小分子であることが望まし
い。好適なILD治療薬には:(例えばプレドニソン及びメチルプレドニソンな
どの)コルチコステロイド、(例えばシトキサンなどの)シクロフォスファミド
、コルヒチン、(例えばイムランなどの)アザチオプリン、メトトレキセート、
ペニシラミン、シクロスポリン及びその他の(例えばクロラムブシル及び硫酸ビ
ンクリスチンなどの)免疫抑制剤が含まれる。
【0083】 「特発性肺線維症(IPF)」は、一般には、基礎原因疾患仮定が特定されな
いびまん性の間質炎症及び線維症を特徴とする肺疾患を言う。ここで使用される
この用語は、呼吸困難症状が観察される散在性の症候群を指し、進行症例では、
続発性肺高血圧を伴う低酸素血症及びチアノーゼが起こる。肺組織検査で、重度
の肺胞毛細血管ブロックを起こす中隔線維症が観察される。肺の形態学的変化は
、疾患の段階によって様々である。初期段階では、肺は、肺水腫、肺胞内浸出、
ヒアリン膜、肺胞中隔単核細胞浸潤及び、肺胞腔の内側を覆う立方細胞又は円柱
細胞として発生するII型肺細胞の過形成といった顕微鏡所見と一致して全体に
硬靱である。疾患の進行に伴い、肺胞内浸出物が線維組織を形成し、線維症及び
炎症が肺胞内隔膜の肥厚をもたらす。全体としては、肺は線維症領域と正常な肺
硬度の領域とが交互に存在して充実している。疾患の末期段階では、肺は内側を
立方上皮細胞又は円柱上皮細胞により覆われ、炎症性の線維組織により隔てられ
た空間で満たされる。リンパ組織の過形成及び肺動脈内膜の肥厚も観察されうる
。これらの病的な変化はIPFに特異的なものではなく、むしろ多くの異なる種
類の進行ILDにおいて観察される変化を反映しているため、IPFの診断には
、これらの病的な変化の既知の原因を除外することが必要である。IPFは、様
々な種類、持続期間及び強度の損傷に対する肺胞壁の常同的な炎症反応を表すも
のとして理解されている(Kobzik and Schoen, ”The
lung,”pp.673−734 in Robbins’ Patholo
gical Basis of Disease, eds. Coltran
et al.(Philadelphia: W.B.Saunders,1
994)at 714)。最初の損傷の結果、一般には肺胞炎と呼ばれる、炎症
性細胞が蓄積した間質性水腫が引き起こされる。i型膜性肺細胞は、通常このよ
うな過程を経て損傷する。次に、ii型肺細胞が、肺胞上皮細胞内層を再形成す
べく増殖する。この領域が損傷部位を治癒しようとする試みの一部として、線維
芽細胞がこの部位に入る。肺胞内隔膜及び肺胞内浸出物における線維増殖の結果
、正常な肺構造が閉塞する。
【0084】 ここで使用される「IL−1遺伝子クラスタ」及び「IL−1遺伝子座」とい
う用語は、少なくともIL−1A、IL−1B及びIL−1RN遺伝子並びにそ
の他の連鎖配列を含めた、2番染色体の2q13領域に存在するか又はこの領域
近傍の全ての核酸を包含する(Nicklin et al., Genomi
cs 19:382−84,1994)。ここで使用される「IL−1A」、「
IL−1B」及び「IL−1RN」という用語は、それぞれ、IL−1、IL−
1及びIL−1受容体のアンタゴニストをコードする遺伝子を言う。IL−1A
、IL−1B及びIL−1RNの遺伝子受託番号は、それぞれ、X03833、
X04500及びX64532である。 「IL−1作用性突然変異」は、表現型の変化(即ち、IL−1遺伝子又はタン
パク質の作用を変化させる)を引き起こすIL−1遺伝子クラスタにおける突然
変異を言う。その例には:IL−1A(+4845)対立遺伝子2、IL−1B
(+3954)対立遺伝子2、IL−1B(+6912)対立遺伝子2及びIL
−1RN(+2018)対立遺伝子2が含まれる。
【0085】 「IL−1X(Z)対立遺伝子Y」は、遺伝子XにおけるIL−1遺伝子座の
多型部位で発生する、Yと指定することとする特定の対立遺伝子型を言い、ここ
でXはIL−1A、B又はRN或いはIL−1遺伝子座における何らかの他の遺
伝子であり、またYは、前記特定のIL−1遺伝子Xの主要な読み取り開始位置
をヌクレオチド+1としてこれに対応している番号を付与されたヌクレオチドZ
に存在するか、又はその近傍に位置する。ここでさらに使用される「IL−1X
対立遺伝子(Z)」という用語は、ヌクレオチドZに存在するか又はその近傍に
位置する遺伝子XにおけるIL−1多型部位の全ての対立遺伝子を指す。例えば
、「IL−1RN(+2018)対立遺伝子」という用語は、マーカ+2018
にある代替的な形のIL−1RN遺伝子を指す。「IL−1RN(+2018)
対立遺伝子1」は、センス鎖の位置+2018にシトシン(C)を有するIL−
1RN遺伝子型を指す。Clay et al., Hum. Genet.
97:723−26,1996。「IL−1RN(+2018)対立遺伝子2」
は、正鎖の位置+2018にチミン(T)を有するIL−1RN遺伝子型を指す
。ある被験体が2つの同一のIL−1RN対立遺伝子を有する場合、その被験体
は同型接合体である、又は同型接合状態であると言う。ある被験体が2つの異な
るIL−1RN対立遺伝子を有する場合、その被験体は異型接合体である、又は
異型接合状態であると言う。「IL−1RN(+2018)対立遺伝子2,2」
という用語は、同型接合IL−1RN(+2018)対立遺伝子2状態を指す。
逆に、「IL−1RN(+2018)対立遺伝子1,1」という用語は、同型接
合IL−1RN(+2018)対立遺伝子1状態を指す。「IL−1RN(+2
018)対立遺伝子1,2」という用語は、異型接合対立遺伝子1及び2状態を
指す。
【0086】 ここで使用される「IL−1に関連する」という用語は、ヒト2番染色体のヒ
トIL−1遺伝子座(2q 12−14)の遺伝子に関連する全ての遺伝子を包
含することを意味する。これらには、2番染色体(2q 13−14)に位置す
るヒトIL−1遺伝子クラスタのIL−1遺伝子が含まれ、その中には:インタ
ーロイキン−1αをコードするIL−1A遺伝子、インターロイキン−1βをコ
ードするIL−1B遺伝子及びインターロイキン−1受容体のアンタゴニストを
コードするIL−1RN(又はIL−1ra)遺伝子が含まれる。更に、これら
のIL−1関連の遺伝子には、ヒト2番染色体(2q12)に位置するI型及び
II型ヒトIL−1受容体遺伝子が含まれ、これらのマウス相同体は、マウス染
色体1の位置19.5cMに位置している。インターロイキン−1α、インター
ロイキン−1β及びインターロイキン−1RNは、いずれもIL−1のI型受容
体に結合するという点では関連しているが、このうちインターロイキン−1α及
びインターロイキン−1βのみが、IL−1のI型受容体を活性化させるアゴニ
ストのリガンドであり、一方、インターロイキン−1RNは、天然に発生するア
ンタゴニストのリガンドである。
【0087】 「IL−1」という用語が遺伝子産物又はポリペプチドに関して使用される場
合、この用語は、ヒト2番染色体(2q 12−14)のインターロイキン−1
遺伝子座によりコードされるすべての遺伝子産物及び他の生物種の対応する相同
物又はその作用変異型を指すものとして意図されている。従って、IL−1とい
う用語には、炎症反応を促進する、IL−1α及びIL−1βなどの分泌された
ポリペプチド及び、炎症反応に拮抗する、IL−1受容体アンタゴニスト及びI
L−1のII型(おとり)受容体などの分泌されたポリペプチドが含まれる。
【0088】 「IL−1受容体」又は「IL−1R」は、IL−1遺伝子座にコードされた
リガンドに結合可能であるか、又はここからの信号を伝達可能である様々な細胞
膜結合タンパク質受容体を言う。この用語は、インターロイキン−1(IL−1
)分子に結合可能であり、かつ、哺乳動物の細胞膜タンパクの形をとる天然の状
態で、IL−1から細胞へのシグナル伝達におけるある役割を果たすであろうあ
らゆるタンパク質に適用される。ここで使用されるこの用語には、IL−1が結
合活性又はシグナル伝達活性を有する天然のタンパク質の類似体が含まれる。そ
の例には、米国特許第4,968,607号に記載のヒト及びマウスIL−1受
容体が含まれる。「IL−1核酸」という用語は、IL−1タンパク質をコード
する核酸を指す。
【0089】 「IL−1ポリペプチド」及び「IL−1タンパク質」は、図1、2及び3に
図示されたIL−1ゲノムDNA配列によりコードされるアミノ酸配列を有する
ポリペプチド又はその断片及びその類似体を包含し、また、アゴニスト及びアン
タゴニストポリペプチドを包含するものとして意図されている。
【0090】 「危険性の増大」は、特定の多型対立遺伝子を持つ個体における疾患又は状態
の発生の頻度が、その特定の多型対立遺伝子を持たない個体群の一員における疾
患又は状態の発生の頻度と比較して、統計上高いことを言う。
【0091】 ここで使用される「相互作用」という用語は、タンパク質とタンパク質、タン
パク質と核酸、核酸と核酸及びタンパク質と小分子又は核酸と小分子との間の天
然の相互作用のような、(例えば生化学的相互作用などの)分子間の検出可能な
関係又は会合を包含するものとして意図されている。
【0092】 ここでDNA又はRNAのような核酸に関して使用される「単離された」とい
う用語は、天然の巨大分子中に存在する他のDNA又はRNAからそれぞれ単離
された分子を指す。例えば、被験体IL−1ポリペプチドのうちの1つをコード
する単離された核酸には、好適には、天然ではゲノムDNA内のIL−1遺伝子
を直接フランキングする核酸配列が10キロベース(kb)以下含まれ、より好
適にはそのような天然に発生するフランキング配列が5kb以下含まれ、最も好
適にはそのような天然に発生するフランキング配列が1.5kb未満含まれる。
ここで使用される単離されたという用語は、細胞物質、ウィルス性物質又は組換
えDNA法による作製時の培地、或いは、化学的合成時の化学的前駆物質又はそ
の他の化学物質を概ね含まない核酸又はペプチドも指す。更に、「単離された核
酸」は、断片として天然に発生したのではなく、かつ自然状態では発見されない
核酸断片を包含するものとして意図されている。ここでは「単離された」という
用語は、他の細胞タンパク質から単離されたポリペプチドをも指して使用され、
精製ポリペプチドと組換えポリペプチドとの双方を包含するものとして意図され
ている。
【0093】 「ノックイン」トランスジェニック動物は、そのゲノム中に変更遺伝子が導入
された動物を指し、前記変更遺伝子は、外来のものであっても内在するものであ
ってもよい。
【0094】 「ノックアウト」トランスジェニック動物は、ある内在遺伝子の発現が(例え
ばその遺伝子の少なくとも一部の削除、その遺伝子の少なくとも一部の第2の配
列との置換、停止コドンの導入、重要なアミノ酸をコードしている塩基の変異、
又はイントロン接合部の除去などにより)部分的に又は完全に抑制された動物を
指す。
【0095】 「ノックアウト構造」は、細胞内の内在DNA配列によりコードされるタンパ
ク質の発現を減少させる又は抑制するために使用可能な核酸配列を指す。簡単な
例では、ノックアウト構造は、そこから活性タンパク質が発現されないように重
要な部分が削除された、IL−1RN遺伝子などの遺伝子からなる。或いは、多
数の終止コドンを天然遺伝子に付加し、そのタンパク質の終結を早めるか、又は
イントロン接合部を不活性化させてもよい。典型的なノックアウト構造において
は、(neo遺伝子のように)遺伝子の一部が選択可能なマーカと置換されたこ
とにより、その遺伝子が:IL−1RN5’/neo/IL−1RN3’として
表され、ここでIL−1RN5’及びIL−1RN3’は、そのIL−1RN遺
伝子の一部に対してそれぞれ上流及び下流に位置するゲノム又はcDNA配列を
指し、また、neoとはネオマイシン耐性遺伝子であることを指す。別のノック
アウト構造においては、フランキング位置に第2の選択可能なマーカが付加され
たことにより、その遺伝子が:IL−1RN/neo/IL−1RN/TKとし
て表され、ここでTKは前述の構造のIL−1RN5’又はIL−1RN3’配
列のいずれかに付加可能な、かつ適切な媒質内で選別される(即ち、陰性の選択
可能なマーカである)チミジンキナーゼ遺伝子である。この二重マーカ構造によ
り、通常TK配列を残す非相同的組換えから、フランキングTK配列を除去する
相同的組換え事象を選別することが可能である。前記遺伝子の削除及び/又は置
換が、エキソン、イントロン、特にイントロン接合部、及び/又はプロモータの
ような調節領域から行われてもよい。
【0096】 「連鎖不平衡」とは、2つの対立遺伝子が、任意の対照個体群におけるそれぞ
れの対立遺伝子の別個の出現頻度から予測される頻度よりも高い頻度で同時に遺
伝することを言う。独立に遺伝した2つの対立遺伝子の予測される出現頻度は、
第1の対立遺伝子の頻度と第2の対立遺伝子の頻度との積である。予測された頻
度で同時に出現する対立遺伝子を、「連鎖平衡である」と言う。連鎖不平衡の原
因は明らかでない場合が多い。ある種の対立遺伝子の組合せの自然選択によるの
かもしれないし、又は遺伝的に異質の個体群が最近混合したことによるのかもし
れない。加えて、疾患遺伝子と非常に緊密に連鎖したマーカでは、疾患変異が最
近起きたために、特定の染色体領域における組換え事象により平衡を得るのに十
分な時間が経過していない場合、対立遺伝子(又は連鎖対立遺伝子群)と疾患遺
伝子との関連が予想される。複数の対立遺伝子からなる対立遺伝子パターンにつ
いては、第1の対立遺伝子パターンを有する全ての対立遺伝子が第2の対立遺伝
子パターンの対立遺伝子の少なくとも1つと連鎖不平衡である場合、第1の対立
遺伝子パターンは第2の対立遺伝子パターンと連鎖不平衡である。連鎖不平衡の
一例は、IL−1RN(+2018)及びIL−1RN(VNTR)多型部位の
対立遺伝子間で出現する。IL−1RN(+2018)の2つの対立遺伝子は、
IL−1RN(VNTR)で最も高頻度に出現する2つの対立遺伝子である対立
遺伝子1及び対立遺伝子2と、100%連鎖不平衡である。
【0097】 「マーカ」という用語は、個体により異なることが知られているゲノム中の配
列を指す。例えば、IL−RN遺伝子は、可変数の直列繰り返し配列(VNTR
)からなるマーカを有する。ここで述べられるマーカIL−1RN(+2018
)を、ILD罹患性向の識別に使用してもよい。
【0098】 「突然変異遺伝子」又は「突然変異」又は「作用突然変異」は、ある突然変異
を持たない被験体に対して、その突然変異を持つ被験体の表現型を変化させるこ
との可能な、遺伝子の対立遺伝子型を言う。突然変異により変化した表現型を、
何らかの薬剤により補正又は補償することが可能である。被験体がこの突然変異
により表現型を変化させるためには同型接合体でなければならない場合には、こ
の突然変異は劣性であると称される。突然変異した遺伝子の複製1個のみで被験
体の表現型を変化させられる場合は、この突然変異は優性であると称される。被
験体が突然変異した遺伝子の複製を1個持っており、かつその表現型が、(その
遺伝子に関して)同型接合体である被験体の表現型と異型接合体である被験体の
表現型との中間に当たる場合には、この突然変異は共優性であると称される。
【0099】 本発明の「ヒト以外の動物」には、齧歯類、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ウ
シ、ヤギなどの哺乳動物が含まれる。好適なヒト以外の動物は、ラット及びマウ
スを含めた齧歯類であり、最も好適にはマウスであるが、アフリカツメガエル属
のようなトランスジェニック両生類やトランスジェニックニワトリも、例えば胚
形成及び組織形成に影響を与えうる物質を理解し特定する上で、重要な役割を果
たすことが可能であろう。「キメラ動物」という用語は、ここでは組換え遺伝子
を持つ、又は全てではないが一部の細胞で組換え遺伝子が発現した動物を指すの
に用いられる。「組織特異的キメラ動物」という用語は、組換えIL−1遺伝子
のうちの1つが、ある組織のみにおいて存在し及び/又は発現し、又は破壊され
ていることを示す。「ヒト以外のほ乳動物」という用語は、ヒトを除く哺乳類の
任意の仲間を指す。
【0100】 ここで使用される「核酸」という用語は、デオキシリボ核酸(DNA)及び適
切な場合にはリボ核酸(RNA)などのポリヌクレオチド又はオリゴヌクレオチ
ドを指す。この用語はまた、その等価物として、(例えばペプチド核酸などの)
ヌクレオチド類似体及び、記載した実施例に適用可能である場合には、一本鎖(
センス又はアンチセンス)及び二本鎖ポリヌクレオチドから作製されたRNA又
はDNAのうちいずれかの類似体をも包含するものとして理解されるべきである
【0101】 「多型」という用語は、複数の遺伝子型又は(例えば対立遺伝子変異型などの
)その一部分が共存することを言う。少なくとも2つの異なる型が存在する、即
ち2つの異なるヌクレオチド配列が存在する遺伝子の一部分を、「遺伝子の多型
領域」と言う。遺伝子の多型領域における特定の遺伝子配列が、対立遺伝子であ
る。多型領域は単一のヌクレオチドであってもよく、その種類は対立遺伝子の種
類により異なる。多型領域が複数のヌクレオチドの長さであってもよい。
【0102】 「疾病に対する性向」及び、「疾病素質」又は疾病に対する「易罹患性」また
は同様の語句は、ある複数の対立遺伝子がILDに関連している、又はその前兆
となることがここで判明していることを意味する。従って、疾病に罹患した個体
における対立遺伝子の頻度は、健康な個体の場合と比較して高く表されている。
このことから、これらの対立遺伝子を利用して、発症前の又は罹患前の個体にお
いても疾患を予測することが可能である。
【0103】 ここで使用される「小分子」は、分子量約5kD未満であり、最も好適には約
4kD未満である組成物を指すことを意図されている。小分子は、核酸、ペプチ
ド、ペプチドミメティック、糖、脂質或いはその他の有機又は無機分子であって
もよい。
【0104】 ここで使用される「特異的にハイブリダイズする」又は「特異的に検出する」
という用語は、核酸分子が試料核酸の少なくとも約6個の連続したヌクレオチド
とハイブリダイズする能力を指す。
【0105】 「全身性リウマチ障害」は、少なくとも以下の障害を含むグループから選択さ
れた疾患を指す:全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性硬化症
、皮膚筋炎/多発性筋炎、混合型結合組織病、強直性脊髄炎及び血清陰性脊髄関
節症。
【0106】 「転写調節配列」は、開始シグナル、エンハンサ及びプロモータなどの、これ
らが作用可能に連鎖しているタンパク質コード配列の転写を誘導する、又は制御
するDNA配列を総称して本明細書中で使用される用語である。
【0107】 ここで使用される「導入遺伝子」という用語は、細胞内に導入された、(例え
ばIL−1ポリペプチドのうちの1つ又はそのアンチセンス転写産物をコードす
る)核酸配列を意味する。導入遺伝子は、導入されるトランスジェニック動物又
は細胞とは部分的に又は全体的に異種である、即ち外生のものであってもよいし
、或いは、導入されるトランスジェニック動物又は細胞の内在遺伝子と同種的で
あってもよいが、その動物のゲノムに挿入される際に、挿入される細胞のゲノム
を変化させるような方法で挿入されるか、又は挿入されるようデザインされてい
る(即ち、天然の遺伝子の位置とは異なる位置に挿入されるか、又は挿入の結果
ノックアウトが起こる)。また、導入遺伝子が、エピゾームの形で細胞内に存在
してもよい。導入遺伝子に、1つ又はそれ以上の転写調節配列及び、選択された
核酸の最適な発現に必要であると思われるイントロンなどの他の任意の核酸が含
まれてもよい。
【0108】 「トランスジェニック動物」は、その動物の1つ又はそれ以上の細胞が、当業
者に周知の遺伝子導入技術などにより人工的に導入された異種の核酸を有する、
好適にはヒト以外の哺乳類、鳥類又は両生類である任意の動物を指す。核酸は、
顕微注射又は組換えウィルスへの感染などの計画的遺伝子操作により、細胞の前
駆物質内に直接に又は間接に導入されることにより、細胞に導入される。遺伝子
操作という用語は、組換えDNA分子の導入を指すものであり、従来の交雑育種
や体外受精は含まれない。この分子を染色体中に組み込んでもよいし、又はこの
分子が染色体外でDNA複製を行ってもよい。ここに記載した典型的なトランス
ジェニック動物では、導入遺伝子は、IL−1又はTNFαポリペプチドのいず
れかの組換え型、即ち、作用型又は拮抗的阻害型を細胞に発現させる。但し、例
えば後記のFLP又はCREリコンビナーゼ依存構造物のように、組換え遺伝子
が無形質であるトランスジェニック動物もあり得る。更に、「トランスジェニッ
ク動物」には、1つ又はそれ以上の遺伝子の破壊が組換え及びアンチセンス法の
双方を含めた人為的な方法により引き起こされる組換え動物も含まれる。この用
語は、全ての子孫を包含することを意図されている。従って、初代動物及び全て
のF1、F2、F3など、及びこれらの後代が含まれる。
【0109】 ここで使用される「治療」という用語は、ある状態又は疾患の少なくとも1つ
の症状を治癒及び緩和することを包含するものとして意図されている。
【0110】 「ベクター」という用語は、自身が連結された別の核酸を運搬することの可能
な核酸分子を指す。好適なベクターの一種はエピゾーム、即ち染色体外複製が可
能な核酸である。好適なベクターは、自身が連結された核酸の自律的な複製及び
/又は発現の可能なベクターである。操作により連結された先の遺伝子の発現を
命令できるベクターを、ここでは「発現ベクター」と言う。一般に、組換えDN
A技術において使用される発現ベクターは、ベクターの形では染色体と結合しな
い環状二本鎖DNAループを一般に指す「プラスミド」の形を取ることが多い。
プラスミドは、ベクターの最も一般的に使用される形であるので、本明細書中で
は、「プラスミド」と「ベクター」とは互換可能に用いられる。ただし、本発明
は、同等の作用を有する、ここで後に当業者に明らかとなる発現ベクターのその
他の形も包含することを意図されている。
【0111】 「野生型対立遺伝子」という用語は、被験体内に2つの複製が存在すると野生
型表現型が発現する対立遺伝子を指す。ある遺伝子においてあるヌクレオチドが
変化しても、そのヌクレオチド変化を有するその遺伝子の複製を2つ有する被験
体の表現型は変化しない場合があるため、ある特定の遺伝子には複数の異なる野
生型対立遺伝子が存在しうる。
【0112】 予測薬 ILD関連多型 本発明は、少なくとも部分的には、被験体における間質性肺疾患の発生に(統
計上有意な程度に)関連する対立遺伝子の同定に基づく。特に、以下の例に示さ
れるように、IL−1RN(+2018)対立遺伝子2及びTNFA(−308
)対立遺伝子2は、ILDに関連することが示されている。従って、被験体にお
いてこれらの対立遺伝子が検出されると、その被験体がILDに罹患している、
又は罹患しやすいことが分かる。しかし、これらの対立遺伝子が他の対立遺伝子
と連鎖不平衡であるために、そのような他の連鎖した対立遺伝子を検出すること
によっても、被験体がILDに罹患している、又は罹患しやすいことが示される
。例えば、エキソン2(8006)(GenBank:X64532 at 8
006)多型、Clay et al., Hum.Genet.97:723
−26,1996としても称されるIL−1RN(+2018)対立遺伝子2は
、44112332ヒトハプロタイプの一種であるIL−1RN(VNTR)対
立遺伝子2と連鎖不平衡である。Cox et al.,Am.J.Human
Genet.62:1180−88,1998;国際特許出願番号PCT/G
B98/01481。更に、Il−1(44112332)炎症誘発性ハプロタ
イプの下記の対立遺伝子は、IL−1RN(+2018)対立遺伝子2と連鎖不
平衡であることが知られている:IL−1Aの222/223マーカの対立遺伝
子4(ジヌクレオチド反復多型(HUGO GDB:190869);IL−1
Aのgz5/gz6マーカの対立遺伝子4(トリヌクレオチド反復多型(HUG
O GDB:177384;Zuliani et al.,Am.J.Hum
.Genet.46:963−69,1990);IL−1Aの−889マーカ
の対立遺伝子1(一塩基変異マーカ−HUGO GDB:210902;McD
owell et al.,Arthritis and Rheumatis
m 38:221−28,1995);IL−1Bの+3954マーカの対立遺
伝子1(一塩基C/T変異;di Giovine et al.,Cytok
ine 7:606(1995);Pociot et al. Eur J.
Clin.Invest.22:396−402,1992);IL−1Bの−
511マーカの対立遺伝子2;gaat.p33330マーカの対立遺伝子3;
及びY31マーカの対立遺伝子3。
【0113】 IL−1RN選択的エキソン(エキソンlic、遺伝子産物の細胞内型を産生
する、GENX77090)における3つのその他の多型は、IL−1RN(+
2018)対立遺伝子2と連鎖不平衡である。これらには:IL−1RNエキソ
ンlic(1812)多型(GenBank:X77090の1812);IL
−1RNエキソンlic(1868)多型(GenBank:X77090の1
868);及びIL−1RNエキソンlic(1887)多型(GenBank
:X77090の1887)がある。遺伝子の交互にスプライシングされた細胞
内型のプロモータの更に別の多型である、Pic(1731)多型(GenBa
nk:X77090の1731)もまた、IL−1RN(+2018)対立遺伝
子2と連鎖不平衡である。これらのIL−1RN多型遺伝子座のそれぞれに対応
する配列変化を下記に示す。 Clay et al.,Hum.Genet.97:723−26,1996
。これらの多型遺伝子座のそれぞれについて、対立遺伝子2配列変異型がIL−
1RN(+2018)対立遺伝子2と連鎖不平衡であることが判明している。
【0114】 当業者は、上述の対立遺伝子パターンに加えて、IL−1RN(+2018)
対立遺伝子2と連鎖不平衡である他の(多型及び変異を含む)対立遺伝子を容易
に同定することが可能であろう。例えば、ILDに罹患していない第1の被験体
グループから核酸試料を採取し、ILDに罹患している第2の被験体グループか
らDNAを採取してもよい。次に核酸試料を比較して、第1のグループと比較し
て第2のグループでより多く表れている対立遺伝子を同定してもよい。そのよう
な対立遺伝子は、ILDと関連していることが推定される。又は、あるILD関
連対立遺伝子と連鎖不平衡である対立遺伝子を、例えば大規模集団について遺伝
子型を判定し、統計的分析を行って、どの対立遺伝子が予測されたよりも多く一
緒に出てくるかを調べてもよい。遺伝的関係を有する個体群からなるグループを
選択することが望ましい。遺伝的関係を有する個体群には、同じ人種、同じ民族
、または同じ家族の出身の個体群が含まれる。対照グループと検査グループとの
間の遺伝的関係の程度が高いほど、病原対立遺伝子からずっと離れて連鎖してい
る多型対立遺伝子の予測値も大きくなる。これは、始祖個体群の染色体上で連鎖
している多型を遺伝子の乗換えにより再分散させるための進化時間が、少ししか
経過していないためである。従って、人種特異的、民族特異的及び家族特異的な
診断遺伝子タイピングを発展させれば、例えば主な人種の分岐の後、ヒト集団が
複数の明確な民族集団へと分かれた後、さらには特定の家系の近年の歴史におい
てなど、ヒトの進化の中でより最近になって発生した疾患対立遺伝子の検出を可
能にすることができる。
【0115】 2つの多型マーカの間の、又は1つの多型マーカと病原変異との間の連鎖不平
衡は、準安定状態である。選択圧力がかかったり、原変異が時々連続して再発す
ることがなければ、多型は最終的には染色体の組換えにより関連性を失い、この
結果、ヒトの進化過程の中で連鎖平衡に至るであろう。従って、ある疾患又は状
態に関して連鎖不平衡となっている多型対立遺伝子を発見する可能性は、少なく
とも2つの因子の変化、即ち、多型マーカと病原変異との間の物理的距離が短い
ことと、連鎖している対を分離させうる減数分裂世代数の少ないこととにより、
高くなるであろう。後者の因子を考察して分かるのは、2つの個体がより密接な
関係を有するほど、連鎖多型の含まれた共通の親染色体又は染色体領域を彼らが
共有している可能性が高くなり、そして各世代で起こる減数分裂時の乗換えによ
ってこの連鎖している対が分離する可能性が低くなるということである。この結
果、2つの個体がより密接な関係を有するほど、大きく距離の開いた多型が共に
遺伝する可能性が高い。従って、共通の人種、民族又は家系の関係を有する個体
に関しては、より大きく離間した対立遺伝子座が、連鎖した病原突然変異の遺伝
の指標としての信頼性が高いと言えよう。
【0116】 IL−1A、IL−1B又はIL−1RN、TNFA又はこれに関連する遺伝
子などの、IL−1遺伝子座の特定の遺伝子とハイブリダイズする適切なプロー
ブを作成してもよい。これらのゲノムDNA配列は、図1−4にそれぞれ図示さ
れており、更に、正規のSEQ ID番号1−4にそれぞれ対応している。又は
、これらのプローブに、遺伝子間配列を含めた関連する遺伝子座の他の領域を取
り入れてもよい。ヒト2番染色体のIL−1領域は、塩基対400,000個に
わたり、1つの一塩基多型が平均1,000塩基対ごとにあると仮定すると、遺
伝子座だけでおよそ400個のSNPを有することになる。本発明で使用可能な
更に別の多型は、様々な公的な入手元から入手可能である。例えば、ヒトゲノム
データベースは遺伝子間SNPを集めたもので、配列で検索可能であり、現在の
ところ約2,700種類が登録されている(http://hgbase.in
teractive.de)。また、マサチューセッツ工科大学が所有するヒト
多型データベース(MIT SNPデータベース(http://www.ge
nome.wi.mit.edu/SNP/human/index.html
))も利用できる。これらの入手元から、SNPやその他のヒト多型を入手して
もよい。
【0117】 例えば、これらのデータベースの何れか1つでヒトゲノムのIL−1領域を調
べると、IL−1遺伝子座の遺伝子が、127.4cM(センチモルガン)でマ
イクロサテライトマーカAFM220ze3(GenBank Acc.No.Z
17008を参照のこと)として表されるセントロメアに近い側の多型マーカ、
及び、127.9cMにおけるマイクロサテライトアンカーマーカAFM087x
a1(GenBank Acc.No.Z16545を参照のこと)として表さ
れる末端側の多型マーカに両側をフランクされていることが分かる。これらのヒ
ト多型遺伝子座は、双方ともCAジヌクレオチド反復マイクロサテライト多型で
あり、従って、ヒト集団の中で高い異型接合性を示す。例えば、AFM220z
e3の一つの対立遺伝子は、配列TGTACCTAAGCCCACCCTT−T
AGAGC(SEQ ID No.5)の5’プライマ及び配列TGGCCTC
CAGAAACCTCCAA(SEQ ID No.6)の3’プライマにより
、211bpのPCR増幅産物を生じる。更に、AFM087xalの一つの対
立遺伝子は、配列GCTGATATTCTGGTGGGAAA(SEQ ID
No.7)の5’プライマ及び配列GGCAAGAGCAAAACTCTGTC
(SEQ ID No.8)の3’プライマにより、177bpのPCR増幅産
物を生じる。これらのヒト2番染色体のCAジヌクレオチド反復多型の5’側及
び3'側にある非反復配列に対応する同等のプライマは、当業者に明らかであろ
う。適切な同等プライマには、指定されたプライマの約1kb以内でハイブリダ
イズし、更に長さが約17bpから約27bpの間であるプライマが含まれる。
非反復ヒト染色体ゲノム配列の増幅に使用するプライマの作製においては、これ
らのプライマの融解温度が少なくとも約50℃であるが、適切な融解温度は、式
Tmelt=[2×(A又はTの数)+4×(G又はCの数)]を用いて推定で
きることが大体の目安となる。
【0118】 これらの2つのCAジヌクレオチド反復多型の間に、多数のその他のヒト多型
遺伝子座が見受けられ、家族或いはその他の遺伝的関係を有するグループにおけ
るILD予後対立遺伝子の検出のさらなる標的となる。例えば、ナショナル・セ
ンター・フォーバイオテクノロジ・インフォメーションのウェブサイト(www
.ncbi.nlm.nih.gov/genemap/)には、IL−1遺伝
子座領域における多型マーカが多数記載されており、これらのマーカの増幅及び
分析のための適切なプライマの作製の指標となっている。
【0119】 従って、本発明のヌクレオチド部分を利用して、ヒト染色体2q12−13の
相補配列を有する二本鎖分子を、又はその領域のcDNAを選択的に作製しても
よいし、又は、DNA又はcDNAをこの領域から増幅するためのプライマを作
製してもよい。この目的で適切なプローブを作成するに当たっては、多くの点に
ついて考慮する必要がある。例えば、10、15又は18ヌクレオチドからおよ
そ20又はおよそ30ヌクレオチドの長さの断片には、格別の実用性が見出され
るであろう。複数の実施例においては、例えば40、50、80、90、100
から完全長に至るまでのさらに長い配列がより望ましい。少なくとも約18から
20ヌクレオチドの長さのオリゴヌクレオチドは、充分に特異的なハイブリダイ
ゼーションを可能とするのに充分であり、その結果有用な分子プローブであるた
め、当業者に広く使用されている。さらに、使用目的によっては、標的配列に対
するプローブの様々な程度の選択性を得るために、様々なハイブリダイズ条件す
ることが望ましい場合もあろう。高い選択性を要する用途の場合は、通常、ハイ
ブリッドを形成するのに比較的緊縮条件を利用することが望ましいであろう。例
えば、温度約50℃から約70℃の0.02M−0.15MのNaClといった
、比較的低い塩濃度及び/又は高い温度条件が挙げられる。これらのような選択
的な条件下では、プローブとテンプレート又は標的鎖との間にミス対合はほとん
ど発生せず、発生したとしてもごくわずかであろう。
【0120】 対立遺伝子の検出 ヒト多型遺伝子座における特定の対立遺伝子の検出には、様々な方法を用いる
ことができる。特定の多型対立遺伝子を検出する好適な方法は、その多型の分子
的特性に部分的に左右される。例えば、一塩基多型の検出に用いる好適な方法が
、VNTR多型の検出に用いる方法と異なっていてもよい。
【0121】 大まかに言うと、特定の対立遺伝子の検出を、例えば制限断片長多型(RFL
P)、核酸シーケンシング、対立遺伝子特異性オリゴヌクレオチド(ASO)ハ
イブリダイゼーションなどの、ハイブリダイゼーション、サイズ、又は配列に基
づく核酸法により行ってもよい。一実施例においては、検出方法に、女性から採
取した試料DNAにおけるILD関連対立遺伝子の存在を検出することが含まれ
てもよい。例えば、ILD関連対立遺伝子に対するセンス又はアンチセンス配列
とハイブリダイズすることが可能なヌクレオチド配列の一領域を持つ核酸プロー
ブを有する核酸組成物を、次のように用いてもよい:試料中の核酸をハイブリッ
ド可能にし、プローブを試料核酸と接触させ、プローブの試料核酸とのハイブリ
ダイゼーションを検出する。このような方法を、ゲノム又はmRNAレベルのい
ずれかにおける変異又は対立遺伝子の変異型の検出及び、適切な場合には、mR
NA転写物レベルの測定に用いてもよい。
【0122】 別の一実施例では、IL−1RN(VNTR)対立遺伝子2などの、VNTR
多型におけるILD関連対立遺伝子を測定してもよい。例えば、IL−1RN(
VNTR)多型部位の直列反復数を、分析対象の核酸を増幅し、その増幅産物の
サイズを分析してその部位の対立遺伝子の種類を調べることにより、測定しても
よい。
【0123】 好適な検出方法は、ILD関連対立遺伝子と重複し、およそ5、10、20、
25又は30個のヌクレオチドを突然変異又は多型領域の周囲に有するプローブ
を利用した、ASOハイブリダイゼーションである。本発明の好適な実施例にお
いては、EOMに関与した他の対立遺伝子変異型と特異的にハイブリダイズする
ことの可能な複数のプローブを、例えば「チップ」(最高250,000個のオ
リゴヌクレオチドを支持可能である)などの固相の支持体に付着させてもよい。
オリゴヌクレオチドを、リソグラフィを含めた様々な方法を用いて固形支持体に
結合させてもよい。オリゴヌクレオチドを含有するこれらのチップを用いた突然
変異検出分析は、「DNAプローブアレイ」とも呼ばれ、例えばCronin
et al.,Human Mutation 7:244,1996に記載さ
れている。一実施例においては、チップが、遺伝子の少なくとも1つの多型部位
における全ての対立遺伝子変異型を含有している。次に、固相支持体を検査核酸
と接触させ、特定のプローブとのハイブリダイゼーションを検出する。このよう
に、簡易なハイブリダイゼーション試験で、1つ又はそれ以上の遺伝子の多数の
対立遺伝子変異型の種類を判別することが可能である。
【0124】 これらの方法に、分析の前に核酸を増幅するステップが含まれてもよい。増幅
法は当業者に周知であり、クローニング、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、特
定の対立遺伝子のポリメラーゼ連鎖反応(ASA)、リガーゼ連鎖反応(LCR
)、 ネスティッドPCR、自立的配列複製(Guatelli,J.C.et
al.,Proc.Natl.Sci.USA 87:1874−78,19
90)、転写増幅系(Kwoh,D.Y.et al.,Proc.Natl.
Sci.USA 86:1173−77,1989)及びQ−ベータレプリカー
ゼ(Lizardi,P.M.et al.,Bio/Technology
6:1197,1988)が含まれるが、これらに限定されることはない。
【0125】 増幅産物について、サイズ分析、サイズ分析前の制限消化、反応産物中の特定
の標識オリゴヌクレオチドプライマの検出、対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチ
ド(ASO)ハイブリダイゼーション、対立遺伝子特異的5’エキソヌクレアー
ゼ検出、シーケンシング、ハイブリダイゼーションなどを含めた様々な方法でア
ッセイを行ってもよい。
【0126】 PCRに基づく検出手段に、多数のマーカを同時に増幅することが含まれても
よい。例えば、PCRプライマを選択して、サイズが重複していない、同時に分
析することの可能な複数のPCR産物を生成させることは、当業者に周知である
。又は、それぞれに異なる標識を付けたためにそれぞれを個別に検出可能なプラ
イマを有する複数の異なるマーカを増幅することも可能である。当然のことなが
ら、ハイブリダイゼーションに基づく検出手段によって、一試料内の複数のPC
R産物を個別に検出することが可能である。複数のマーカを同時に分析する他の
方法は、当業において周知である。
【0127】 単に例示的な一実施例においては、この方法に(i)患者から細胞試料を採取
するステップと、(ii)(例えばゲノム、mRNAまたはその両方の)核酸を
試料細胞から単離するステップと、(iii)核酸試料を、IL−1RN(+2
018)対立遺伝子2又はこの対立遺伝子と連鎖不平衡である任意の核酸配列に
特異的にハイブリッドする1つ又はそれ以上のプライマに、所望のマーカのハイ
ブリダイゼーション及び増幅が起こるような条件下で接触させるステップと、(
iv)増幅産物を同定するステップと、が含まれる。これらの検出方法は、存在
する核酸分子の数が非常に少ない場合に、そのような分子を検出するのに特に有
用である。
【0128】 当該アッセイの好適な一実施例においては、制限酵素の開裂パターンの変化か
らIL−1RN(+2018)対立遺伝子2又はTNFA(−308)対立遺伝
子2を特定する。例えば、試料及び対照DNAを単離し、(任意に)増幅し、1
つ又はそれ以上の制限エンドヌクレアーゼで消化し、ゲル電気泳動法により断片
長サイズを測定する。
【0129】 さらに別の一実施例においては、当業において周知の様々なシーケンシング反
応のいずれかを用いて、IL−1RN(+2018)対立遺伝子2またはこれと
連鎖不平衡である核酸配列を直接に配列決定してもよい。シーケンシング反応の
例には、Maxim及びGilbertにより開発された方法(Proc.Na
tl.Acad.Sci.USA 74:560,1977)又はSanger
により開発された方法(Sanger et al.,Proc.Nat.Ac
ad.Sci.USA 74:5463,1977)に基づく反応が含まれる。
また、当該アッセイ(Biotechniques 19:448,1995)
を行う場合は、質量分析によるシーケンシング(例えばPCT公報WO94/1
6101;Cohen et al.,Adv.Chromatogr.36:
127−62,1996及びGriffin et al.,Appl.Bio
chem.38:147−59,1993を参照のこと)を含めた、様々な種類
の自動シーケンシング法のいずれかを利用してもよいことも企図されている。い
くつかの実施例においては、1個、2個又は3個のみの核酸塩基をシーケンシン
グ反応で測定する必要があることが、当業者に明らかとなるであろう。
【0130】 さらに別の実施例においては、(ヌクレアーゼ、ヒドロキシルアミン又はオス
ミウム酸及びピペリジン)などの開裂剤からの保護作用を利用して、RNA/R
NA又はRNA/DNA又はDNA/DNAヘテロ二本鎖におけるミス対合塩基
を検出してもよい(Myers et al.,Science 230:12
42,1985)。概して、「ミス対合開裂」に関する方法においては、最初に
、野生型対立遺伝子を含有する(標識した)RNA又はDNAを試料とハイブリ
ダイズすることにより形成されたヘテロ二本鎖を作成する。この二本の鎖になっ
た二本鎖を、対照鎖と試料鎖の塩基対のミス対合のために存在するであろうよう
な、この二本鎖の一本鎖領域を開裂する物質で処理する。例えば、RNA/DN
A二本鎖をRNA分解酵素で処理しても、そしてDNA/DNAハイブリッドを
S1ヌクレアーゼで処理して、ミス対合領域を酵素分解してもよい。別の複数の
実施例においては、ミス対合領域を分解するために、DNA/DNA二本鎖又は
RNA/DNA二本鎖のいずれかを、ヒドロキシルアミン又はオスミウム酸及び
ピペリジンで処理してもよい。ミス対合領域を分解した後、得られた物質を変性
ポリアクリルアミドゲル上でサイズ別に分離させ、変異部位を判定する(例えば
Cotton et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA
;Saleeba et al.,Methods Enzymol.217:
286−95,1992を参照のこと)。好適な一実施例においては、対照DN
A又はRNAを検出用に標識してもよい。
【0131】 さらに別の一実施例においては、ミス対合開裂反応で、二本鎖DNAにおける
ミス対合塩基対を認識する1つ又はそれ以上のタンパク質(「DNAミス対合修
復」酵素と呼ばれる)を使用する。例えば、E.コリのmutY酵素は、G/A
ミス対合のAを開裂し、HeLa細胞のチミジンDNAグリコシラーゼは、G/
Tミス対合のTを開裂する(Hsu et al.,Carcinogenes
is 15:1657−62,1994)。一実施例によれば、IL−1RN(
+2018)対立遺伝子2に基づくプローブは、検査細胞から得たcDNA又は
その他のDNA産物とハイブリダイズする。デュプレックスをDNAミス対合修
復酵素で処理し、開裂産物が存在する場合には、これを電気泳動プロトコルなど
から検出してもよい(例えば米国特許No.5,459,039を参照のこと)
【0132】 その他の複数の実施例においては、電気泳動移動度の変化を利用して、IL−
1RN(+2018)対立遺伝子2又はこれと連鎖不平衡である核酸配列が特定
されるであろう。例えば、一本鎖高次構造多型(SSCP)を利用して、変異核
酸と野生型核酸との電気泳動移動度の違いを検出してもよい(Orita et
al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:2766,
1989、またCotton,Mutat.Res.285:125−44,1
993;及びHayashi,Genet.Anal.Tech.Appl.9
:73−79,1992も参照のこと)。試料と対照とのIL−1RN(+20
18)対立遺伝子又はこれらの対立遺伝子と連鎖不平衡である核酸配列の対立遺
伝子の一本鎖DNA断片を変性させた後に、復元する。一本鎖核酸の2次構造は
、配列により異なり、その結果生じる電気泳動移動度の変化により、一塩基の変
化でも検出することが可能である。DNA断片を標識してもよいし、又は標識プ
ローブで検出してもよい。2次構造が配列の変化に対するより高い感受性を有す
るRNA(DNAよりも望ましい)を用いることにより、アッセイの感受性を向
上させてもよい。好適な一実施例においては、電気泳動移動度の変化に基づいて
二本鎖ヘテロ二本鎖分子を分離させるために、当該方法でヘテロ二本鎖分析を行
う(Keen et al.,Trends Genet.7:5,1991)
【0133】 さらに別の一実施例においては、IL−1RN(+2018)対立遺伝子又は
これらの対立遺伝子と連鎖不平衡である核酸配列の対立遺伝子の、変性剤の勾配
を有するポリアクリルアミドゲル中の動きを、変性勾配ゲル電気泳動法(DGG
E)でアッセイする(Myers et al.,Nature 313:49
5,1985)。分析方法としてDGGEを用いる場合には、例えばPCR法で
、高温で融解するGCリッチなDNA約40bpのGCクランプを加えることに
より、DNAが完全に変性しないように修飾することとなろう。さらなる一実施
例においては、変性剤勾配の代りに温度勾配を用いることにより、対照DNAと
試料DNAとの移動度の違いを判別する(Rosenbaum及びReissn
er,Biophys.Cham.265:12753,1987)。
【0134】 IL−1RN(+2018)対立遺伝子又はこれらと連鎖不平衡である核酸配
列の対立遺伝子及びILDに関連するその他の対立遺伝子を検出するためのその
他の方法の例には、選択的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション、選択的
増幅又は選択的プライマ伸長が含まれるが、これらに限定されることはない。例
えば、オリゴヌクレオチドプライマを、(例えば対立遺伝子変異型における)既
知の突然変異又はヌクレオチド相違が中心に位置するように作成した後に、完全
な対が発見された場合にのみハイブリダイゼーションが可能となるような条件下
で標的DNAとハイブリダイズさせてもよい(Saiki et al.,Na
ture 324:163,1986);Saiki et al.,Proc
.Natl.Acad.Sci.USA 86:6230,1989)。このよ
うな対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション法を用いて、
オリゴヌクレオチドをPCR増幅された標的DNAとハイブリダイズさせる場合
には、一回の反応毎に1つの変異又は多型領域を、又は、オリゴヌクレオチドを
ハイブリダイズ膜に付着させて、標識された標的DNAとハイブリダイズさせる
場合には、多数の異なる変異又は多型領域を検査してもよい。
【0135】 又は、選択的PCR増幅に依存する対立遺伝子特異的増幅技術を、本発明と併
せて用いてもよい。特定の増幅にプライマとして用いられるオリゴヌクレオチド
の当該変異又は多型領域が、(増幅が示差的なハイブリダイゼーションに依存す
るように)分子の中心に位置していてもよいし(Gibbs et al.,N
ucleic Acid Res.17:2437−2448,1989)、又
は、適切な条件下でミス対合を防止するか又はポリメラーゼ伸長を抑制するよう
に、1つのプライマの3’側の末端に位置していてもよい(Prossner,
Tibtech 11:238,1993)。加えて、変異部位に新たな制限部
位を導入することにより、開裂に基づく検出を行うことが望ましい(Gaspa
rini et al.,Mol.Cell Probes 6:1,1992
)。複数の実施例においては、増幅が増幅用のTaqリガーゼを用いて行われる
と考えられる(Barany,Proc.Natl.Acad.Sci USA
88:189,1991)。このような実施例では、5’配列の3’側の末端
でのみ完全な対合がある場合にのみ連結が起こるであろうため、増幅の存在又は
不在を調べることにより、特定の部位における既知の突然変異の存在を検出する
ことが可能である。
【0136】 別の一実施例においては、例えば米国特許No.4,998,617及びLa
ndegren et al.,Science 241:1077−80,1
988に記載されているように、オリゴヌクレオチド連結アッセイ(OLA)を
用いて対立遺伝子変異型の特定を行う。このOLAプロトコルでは、標的の一本
鎖に隣接している2つの配列とハイブリダイズ可能に作成された2つのオリゴヌ
クレオチドを利用する。これらのオリゴヌクレオチドのうち一方を、例えばビオ
チン標識した分離マーカと連結させ、他方を検出可能に標識する。標的分子中に
正確な相補配列が存在する場合は、これらのオリゴヌクレオチドは、これらの末
端が隣接し、連結の基質をなすような方法でハイブリダイズする。こうして連結
により、標識されたオリゴヌクレオチドを、アビジン又は別のビオチンリガンド
を用いて修復できるようになる。Nickerson,D.A.et al.は
、PCRとOLAとの特性を併せ持つ核酸検出アッセイについて述べている(N
ickerson et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 87:8923−27,1990)。この方法では、PCRにより標的D
NAを指数関数的に増幅させた後に、OLAによる検出を行う。
【0137】 このOLA法に基づいて複数の方法が開発されており、そのような方法を用い
てIL−1RN(+2018)対立遺伝子又はこれらの対立遺伝子と連鎖不平衡
である核酸配列の対立遺伝子を検出してもよい。例えば、米国特許No.5,5
93,826は、3’−アミノ基と5’−リン酸化オリゴヌクレオチドとを有す
るオリゴヌクレオチドを利用したOLAにより、ホスホラミデート結合を有する
共役体を形成することを開示している。Tobe et al.,Nuclei
c Acids Res.24:3728,1996に記載の別のOLAの例で
は、OLAとPCRを併用することにより、一つのマイクロタイタウェル内で2
つの対立遺伝子のタイピングが可能である。対立遺伝子特異的なプライマのそれ
ぞれを、独自のハプテン、即ちジゴキシゲニン及びフルオレセインで標識するこ
とにより、それぞれのOLA反応を、異なる酵素レポータ、アルカリホスファタ
ーゼ又はカラシペルオキシダーゼで標識されたハプテン特異的抗体を用いて検出
することが可能である。この系では、高スループットのフォーマットを用いて2
つの対立遺伝子を検出することが可能であり、この結果、2つの異なる色が生じ
ることとなる。
【0138】 一塩基多型の分析を容易にする複数の方法が開発されている。一実施例におい
ては、例えば米国特許No.4,656,127(Mundy et al.)
に開示されている特殊なエキソヌクレアーゼ耐性ヌクレオチドを用いて、一塩基
多型を検出することが可能である。この方法によれば、多型部位の直前の3’側
にある対立遺伝子配列と相補なプライマを、特定の動物又はヒトから得た標的分
子とハイブリダイズさせる。標的分子の多型部位に、この特殊なエキソヌクレア
ーゼ耐性ヌクレオチド誘導体と相補なヌクレオチドが含まれていると、この誘導
体が前記ハイブリダイズされたプライマの末端に組み込まれる。このような組み
込みによって、プライマがエキソヌクレアーゼに対して耐性となり、このために
検出が可能となる。試料のエキソヌクレアーゼ耐性ヌクレオチドの種類が周知で
あるので、このプライマがエキソヌクレアーゼ耐性となったことは、標的分子の
多型部位に存在するヌクレオチドが、反応で使用したヌクレオチド誘導体のヌク
レオチドと相補であったことを意味する。この方法は、大量の外来の配列データ
の測定を必要としないという利点を有する。
【0139】 本発明の別の一実施例においては、溶液を用いた方法で多型部位のヌクレオチ
ドの種類を特定する。仏国特許2,650,840;PCT出願No.WO91
/02087。米国特許No.4,656,127のMundyの方法と同様に
、多型部位の直前の3’にある対立遺伝子配列と相補なプライマを使用する。こ
の方法では、多型部位のヌクレオチドと相補な場合はこのプライマの末端に組み
込まれる、標識されたジデオキシヌクレオチド誘導体を用いて、この部位のヌク
レオチドの種類を特定する。
【0140】 遺伝子ビット分析又はGBATMとして知られている別の方法が、Goele
t et al.により、PCT出願No.92/15712に記載されている
。Goelet et al.の方法では、標識されたターミネータと、多型部
位の3’側にある配列と相補なプライマとを組み合わせて使用する。従って、組
み込まれた標識付きターミネータは、評価される標識分子の多型部位に存在する
ヌクレオチドと相補であり、これにより判定される。Cohen et al.
、仏国特許2,650,840及びPCT出願No.WO91/02087の方
法とは異なり、Goelet et al.の方法は、プライマ又は標的分子を
固相に固定する異種相アッセイであることが望ましい。
【0141】 近年、DNAの多型部位をアッセイするための、プライマの誘導による複数のヌ
クレオチド組み込み法について述べられている(Komher et al.,
Nucleic Acids Res.17:7779−84,1989:So
kolov,Nucleic Acids Res.18:3671,1990
;Syvanen et al.,Genomics 8:684−92,19
90;Kuppuswamy et al.,Proc.Natl.Sci.U
SA 88:1143−47,1991;Prezant et al.,Hu
m.Mutat.1:159−64,1992;Ugozzoli et al
.,GATA 9:107−12,1992;Nyren et al.,An
al.Biochem.208:171−75,1993)。これらの方法は、
これら全てが、標識されたデオキシヌクレオチドの組み込みに基づいて多型部位
の塩基間で識別を行うという点で、GBATMと異なる。このようなフォーマッ
トでは、シグナルは組み込まれたデオキシヌクレオチドの数に比例するので、同
じヌクレオチドの帯の中に多型が出現した場合は、信号が帯の長さに比例しうる
(Syvanen,et al.,Amer.J.Hum.Genet.52:
46−59,1993)。
【0142】 タンパク質翻訳を本来より早く終わらせてしまう突然変異に関しては、タンパ
ク質切断試験(PTT)により効率的な診断が可能である(Roest et
al.,Hum.Mol.Genet.2:1719−21,1993;van
der Luijt et al.,Genomics 20:1−4,19
94)。PTTでは、最初にRNAを組織から単離して逆転写し、対象部分をP
CR増幅する。次に、逆転写PCR産物を鋳型として、RNAポリメラーゼプロ
モータ及び真核生物翻訳を開始するための配列を含有するプライマを用いてネス
ティッドPCR増幅を行う。対象領域の増幅後、プライマに組み込まれた非反復
モチーフにより、PCR産物の連続的生体外転写及び翻訳が可能となる。翻訳産
物のドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動で、切断された
ポリペプチドが観察されると、翻訳の時期走尚な終了を引き起こす突然変異の存
在が示される。この技術を応用した方法では、対象となる標的領域が単一のエキ
ソンから得られる場合は、(RNAに対して)DNAをPCR鋳型として使用す
る。
【0143】 ダイナミック・アリル特異的ハイブリダイゼーション(DASH)として知ら
れているさらに別の方法においては、標的配列をPCR増幅する際に、1つのプ
ライマがビオチン標識される。ビオチン標識産物の鎖をストレプタビジン又はア
ビジンで被覆したマイクロタイタのシャーレのウェルに載せ、ビオチン標識され
ていない鎖をアルカリで洗い流す。1つの対立遺伝子に特異的であるオリゴヌク
レオチドプローブを、低温で標的とハイブリダイズさせる。この結果、二本鎖特
異的挿入染料と相互作用する二重鎖DNA領域が形成される。この染料は、励起
すると、存在する二本鎖DNA(プローブ−標的二重鎖)の量に比例した蛍光を
発する。次に、試料を継続的に加熱しながら、蛍光の観察を続ける。蛍光が急速
に減少した場合は、プローブ−標的二重鎖の変性(又は「溶解」)温度であるこ
とが示される。適切なバッファ及び染料条件下では、プローブと二重鎖との一塩
基ミス対合により、溶解温度(Tm)が容易に検出可能な程度に大幅に低下する
(Howell,W.M.et al.,(1999)Nature Biot
echnology 17:)87−88。
【0144】 ここに記載の診断に、いかなる種類の細胞種または組織を用いてもよい。好適
な一実施例においては、DNA試料を、(例えば静脈穿刺などの)周知の技術で
採取された血液や唾液などの体液から得る。又は、(例えば毛髪又は皮膚などの
)乾燥試料を用いて核酸検査を行ってもよい。RNA又はタンパク質を使用する
場合は、使用可能な細胞又は組織はIL−1遺伝子座の遺伝子を発現しなければ
ならない。
【0145】 核酸生成を行わなくてもよいように、生体組織検査又は切除により得た患者の
(不揮発性の又は凍結した)組織部分を対象として、インシトゥーで直接に診断
を行ってもよい。このようなインシトゥー法では、核酸試薬をプローブ及び/又
はプライマとして使用してもよい(例えば、Nuovo,PCR in sit
u Hybridization:Protocols and Applic
ations(Raven Press,NY,1992)を参照のこと)。
【0146】 主に1つの核酸配列の検出を目的とする方法に加えて、これらのような検出法
でプロフィールの評価を行ってもよい。例えば、示差的ディスプレー法、ノーザ
ン分析法及び/又はRT−PCR法を用いて、フィンガープリントプロフィール
を得てもよい。
【0147】 本発明の別の一実施例は、患者のILD性向を検出するためのキットに関する
。このキットに、(例えばIL−1RN(+2018)対立遺伝子2又はTNF
A(−308)対立遺伝子2などの)ILD関連マーカの5’側及び3’側とハ
イブリダイズする5’及び3’オリゴヌクレオチド、又はこのマーカと連鎖不平
衡である核酸配列、又はILD関連マーカとハイブリダイズする検出オリゴヌク
レオチドを含めた、1つ又はそれ以上のオリゴヌクレオチドが含まれてもよい。
また、このキットに、TNFA遺伝子又はIL−1遺伝子の他の対立遺伝子にお
いて、又はその近くでハイブリダイズすることの可能な1つ又はそれ以上のオリ
ゴヌクレオチドが含まれてもよい。PCR増幅プライマは、以降の分析に便利な
大きさのPCR産物を作成するためには、25塩基対から2500塩基対分離れ
た、好適には100塩基対から500塩基対分離れた塩基対にハイブリダイズす
べきである。
【0148】 キットで使用するオリゴヌクレオチドは、例えば合成ヌクレオチド、制限断片
、cDNA、合成ペプチド核酸(PNA)などのような様々な天然の及び/又は
合成の組成物のうちいずれであってもよい。アッセイのキット及び方法で、標識
されたオリゴヌクレオチドを使用して、アッセイでの特定を容易にしてもよい。
使用可能な標識の例には、放射線標識、酵素、蛍光性化合物、ストレプトアビジ
ン、アビジン、ビオチン、磁性成分、金属結合成分、抗原又は抗体成分などが含
まれる。
【0149】 又は、AmpliCardTM(シェフィールド大学、イングランド州シェフ
ィールドS10 2JF;Tarlow,et al.,J.of Inves
t.Dermatol.103:387−389,1994)などのDNAサン
プリング手段;NuleonTMキット、溶解スバッファ、プロテナーゼ溶液な
どのDNA精製試薬;10倍反応バッファ、熱安定ポリメラーゼ、dNTPなど
のPCR試薬;及び、HinfI制限酵素、対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド、
乾燥血液からのネスティッドPCR用の変性オリゴヌクレオチドプライマなどの
対立遺伝子検出手段が、キットに選択的に含まれてもよい。
【0150】 ゲノム薬理 特定のILD関連対立遺伝子について知ることは、それ自身で、又は同じ疾患
の原因となる他の遺伝的欠陥(その特定の疾患の遺伝的プロフィール)に関する
情報と組み合わせることにより、特定の疾患の治療法を個々の遺伝的プロフィー
ルに合わせてカスタマイズすること、即ち「ゲノム薬理学」の目的を可能にする
。例えば、IL−1RN(+2018)対立遺伝子2、TNF−A(−308)
対立遺伝子2又は、いずれかの対立遺伝子パターンと連鎖不平衡である核酸配列
を有する被験体は、ILDに罹患しているか又は罹患する可能性が高く、被験体
内におけるその疾患の特定の分子的成分を対象とした特定の治療薬に対してより
高い反応性を有すると考えられる。従って、その疾患に関するある個体のIL−
1及び/又はTNF−Aプロフィールを、個体群のプロフィールと比較すること
により、特定の患者又は患者集団(即ち、同じ遺伝的変化を有する患者のグルー
プ)に対して安全かつ有効であると思われる薬剤の選択又は作製が可能である。
【0151】 遺伝的プロフィールに基づいて最も高い臨床的効果を示すと予想される個体群
を対象とすることにより、1)商業的利益の上がっていない市販薬のリポジショ
ニング;2)患者の下位集団に特異的であり、安全上の又は薬効上の制限のため
に臨床的開発が継続されていない候補薬剤の救済;及び3)候補薬剤の開発の迅
速化及び低コスト化並びにより最適な薬剤標識(ILD病原変異に対する様々な
薬剤用量の効果を測定することが、効果的な投与量の最適化に有用であるため)
を可能にしうる。
【0152】 特定の治療薬による個体の治療を、(例えばIL−1α、IL−1β、IL−
1Ra又はTNAαなどの)タンパク質、mRNA及び/又は転写レベルを調べ
ることにより観察してもよい。検出されたレベルにより、次にその療法を維持し
てもよいし、又は調節(投与量を増加又は減少)してもよい。好適な一実施例に
おいては、ある薬剤による被験体の治療の有効性には、(i)薬剤投与の前に、
被験体から投与前試料を採取するステップと;(ii)投与前試料のタンパク質
、mRNA又はゲノムDNAのレベル又は量を検出するステップと;(iii)
1つ又はそれ以上の投与後試料を被験体から採取するステップと;(iv)投与
後試料のタンパク質、mRNA又はゲノムDNAの発現又は活性のレベルを検出
するステップと;(v)投与前試料のタンパク質、mRNA又はゲノムDNAの
発現又は活性のレベルを、投与後試料の対応するタンパク質、mRNA又はゲノ
ムDNAとそれぞれ比較するステップと;(vi)これに応じて被験体に対する
薬剤投与を変化させるステップと、が含まれる。
【0153】 治療薬によって遺伝子発現を増加又は減少させることが有害でないことを確認
するために、治療薬の投与の前後に被験体の細胞を採取して、IL-1遺伝子又はTN
FA以外の遺伝子の発現レベルを検出してもよい。これを、例えば転写プロファイ
リング法を用いて行ってもよい。従って、生体内で治療薬に暴露した細胞から採
取したmRNAと、その治療薬に暴露していない同種の細胞から採取したmRN
Aとを、多数の遺伝子からのDNAを含有するチップに逆転写し及びこれとハイ
ブリダイズさせることにより、その治療薬で治療された細胞及び治療されていな
い細胞の遺伝子の発現を比較してもよい。
【0154】 ILD治療薬 (例えばIL−1α、IL−1β、IL−1受容体アンタゴニストなどの)I
L−1又はTNFα、又は、IL−1もしくはTNF−A遺伝子と連鎖不平衡で
ある遺伝子によりコードされるタンパク質のモジュレータに、タンパク質、ペプ
チド、ペプチドミメティック、小分子又は核酸を含めたいかなる種類の化合物が
含まれていてもよい。好適なアゴニストに、(例えばIL−1タンパク質又はT
NFαをコードする核酸や、或いはIL−1又はTNFαタンパク質により上方
又は下方調節される遺伝子などの)核酸、(例えばIL−1又はTNFαタンパ
ク質或いはこれにより上方又は下方調節されるタンパク質などの)タンパク質、
又は(例えばIL−1タンパク質又はTNFαの発現又は結合を調節するような
)小分子が含まれる。例えばここに記載のアッセイを用いて特定可能な、好適な
アンタゴニストには、(例えば一本鎖(アンチセンス)又は二本鎖(三本鎖)D
NA又はRNA及びリボザイムなどの)核酸、(例えば抗体などの)タンパク質
、並びにIL−1又はTNFA転写及び/又はタンパク質活性を抑制又は阻害す
べく動作する小分子が含まれる。
【0155】 有効な投与量 これらのような化合物の毒性及び治療上有効性を、細胞培養で又は実験動物を
用いて、例えばLD50(集団のうち50%にとり致死的な投与量)及びEd5
0(集団のうち)50%にとり治療上有効な投与量)を測定するなどの標準的な
薬学的方法で測定してもよい。毒性効果と治療的効果との用量比は、治療係数で
あり、比LD50/ED50で表される。治療係数の大きい化合物が好適である
。毒性の副作用を発揮する化合物を用いてもよいが、未感染の細胞を損傷する可
能性を最低限に抑えて副作用を減じるために、そのような化合物を罹患組織にタ
ーゲティングする送達系をデザインするよう、注意が必要である。
【0156】 細胞培養アッセイ及び動物実験により得られたデータを用いて、ヒトに使用す
る投与量の範囲を決定してもよい。そのような化合物の投与量は、毒性が殆ど又
は全くないED50を含む血中濃度の範囲内であることが望ましい。投与量は、
用いる投与形式及び投与経路により、この範囲内で異なる。本発明の方法で用い
た任意の化合物の治療上有効量を、最初に細胞培養アッセイから予想してもよい
。細胞培養での測定と同様に、動物モデルにおける投与量を決定して、IC50
(即ち、症状を半分の値にまで阻害する検査化合物の濃度)を含む血中血漿濃度
の範囲を得てもよい。このような情報を利用して、ヒトにおける有効投与量をよ
り正確に決定してもよい。血漿中レベルを、例えば高速液体クロマトグラフィに
より測定してもよい。
【0157】 製剤と使用 本発明に従って使用する組成物を、1つ又はそれ以上の生理学上容認可能な担
体又は添加剤を用いて、従来の方法で製剤してもよい。従って、化合物及びその
生理学上容認可能な塩及び溶媒化合物を、例えば注射、吸息、(経口又は経鼻)
吸入、又は経口、口腔内、非経口もしくは直腸内投与などによる投与を目的とし
て製剤してもよい。
【0158】 このような療法のために、本発明の化合物を、全身及び局所又は限局的投与を
含む様々な投与量を目的として製剤してもよい。RemmingstonのPh
aramaceutical Sciences,Meade Publish
ing Co.,Easton,PAで、その方法及び製剤の概要が分かるであ
ろう。全身投与には、筋肉内注射、静脈内注射、腹膜内注射及び皮下注射を含め
た注射が好適である。注射の場合は、本発明の化合物を、好適にはハンクス溶液
又はリンガー溶液などの生理学上適合性のバッファである溶液として製剤しても
よい。さらに、化合物を固体として製剤し、使用直前に溶解又は懸濁させてもよ
い。凍結乾燥させたものも含まれる。
【0159】 経口投与の場合は、組成物が、例えば、(α化トウモロコシデンプン、ポリビ
ニルピロリドン又はヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの)結合剤;(例
えばラクトース、微結晶セルロース又はリン酸水素カルシウムなどの)フィルタ
;(例えばステアリン酸マグネシウム、タルク又はケイ酸などの)潤滑剤;(例
えばジャガイモデンプン又はデンプングリコール酸ナトリウムなどの)崩壊剤;
または(例えばラウリル硫酸ナトリウムなどの)湿潤剤などの薬学上容認可能な
賦形剤を用いて、従来の方法で製剤された錠剤又はカプセル剤であってもよい。
錠剤が、当業において周知の方法を用いて被覆されていてもよい。経口投与用の
液剤は、例えば、溶液、シロップ又は懸濁液であってもよいし、又は、乾燥製品
として製剤し、使用前に水又は適切な賦形剤を加えるようにしてもよい。このよ
うな液剤を、(例えばソルビトールシロップ、セルロース誘導体又は硬化食用脂
などの)懸濁化剤;(例えばレシチン又はアラビアゴムなどの)乳化剤;(例え
ばationd(原語)油、油性エステル、エチルアルコール又は分離植物油などの)
非水賦形剤;及び(例えばメチル又はプロピル−p−ヒドロキシ安息香酸又はソ
ルビン酸などの)保存剤などの薬学上容認可能な添加剤を用いて、従来の方法で
製剤してもよい。適切な場合には、薬剤にバッファ塩、香料、着色料及び甘味料
が含まれていてもよい。
【0160】 経口投与用製剤が、活性化合物の放出を調節するように適切に製剤されていて
もよい。口腔内投与の場合、組成物が、従来の方法で製剤された錠剤又はトロー
チ剤であってもよい。吸入投与の場合は、本発明に従って使用される化合物が、
加圧包装又は噴霧器からのエアロゾルスプレーとして、例えばジクロロジフルオ
ロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、炭酸ガ
ス又はその他の適切なガスなどの適切な噴射剤を用いて投与されると便利である
。加圧エアロゾルの場合は、計量された量を噴射するために、弁を設けて投与単
位を決定してもよい。例えばゼラチンなどの、吸入器又は注入器で使用するカプ
セル及びカートリッジを、化合物の混合粉末と、ラクトース又はデンプンなどの
適切な粉末基剤とを含めて製剤してもよい。
【0161】 化合物を、例えば大量注射又は持続点滴などの注射による非経口投与用に製剤
してもよい。注射用の薬剤を、例えば保存剤を添加したアンプル又は多投与容器
などの単位投与の形に製剤してもよい。組成物が、油性又は水性の賦形剤を加え
た懸濁剤、液剤又は乳剤であってもよく、また、懸濁化剤、安定化剤又は分散剤
などの薬剤が含まれていてもよい。又は、活性成分を粉末として製剤し、使用前
に、例えば無菌の発熱物質を含有しない水などの適切な賦形剤を加えるようにし
てもよい。
【0162】 また、化合物を、例えばカカオバター又はその他のグリセリドなどの従来の坐
薬基剤を含有するような、坐薬又は停留浣腸剤などの直腸用組成物として製剤し
てもよい。
【0163】 前述の薬剤に加えて、化合物をデポ製剤として製剤してもよい。このように長
時間作用する製剤を、(例えば皮下又は筋肉内)移植により、あるいは筋肉内注
射により投与してもよい。従って、例えば、化合物を、高分子又は疎水性材料と
共に(例えば容認可能な油を加えた乳剤として)、又はイオン交換樹脂と共に、
又は、例えばゆっくり溶ける塩としてなど、ゆっくり溶ける誘導剤として製剤し
てもよい。その他の適切な送達系には、長期にわたって薬剤の局所非観血的送達
を可能にするマイクロスフェアが含まれる。この方法では、炎症や虚血を起こす
ことなく、例えば心臓又はその他の臓器の任意に選択された場所に冠カテーテル
を介して注射することの可能な、前毛細血管の大きさのマイクロスフェアを使用
する。投与された治療薬は、これらのマイクロスフェアから徐々に放出され、周
囲の(例えば内皮細胞などの)組織細胞に吸収される。
【0164】 全身投与を、経粘膜又は経皮手段により行ってもよい。経粘膜又は経皮投与の
場合は、バリアの浸透に適した浸透剤を製剤中に使用する。このような浸透剤は
当業で周知であり、例えば、経粘膜投与の場合は胆汁酸塩及びフシジン酸誘導剤
を含む。さらに、浸透を容易にするために界面活性剤を使用してもよい。経粘膜
投与を、鼻スプレーにより又は坐薬を用いて行ってもよい。局所投与の場合は、
本発明のオリゴマーを、当業で周知の軟膏、塗剤、ゲル又はクリームとして製剤
してもよい。外傷又は炎症の治癒を早めるために、洗浄液を局所的に使用しても
よい。
【0165】 所望の場合は、これらの組成物を、活性成分を含有する1個又はそれ以上の単
位の投与形態を含んでもよい包装又はディスペンサ装置に入れてもよい。包装が
、金属又は、PTP包装などのプラスチックのフォイルからなっていてもよい。
包装又はディスペンサ装置に、投与説明書が付属していてもよい。
【0166】 本発明についてさらに説明する下記の例は、本発明を限定するものと理解され
るべきではない。引用された参考文献の内容は、(本出願全体を通じて引用され
た論文、登録特許及び公開特許出願を含めて)全て参考文献として編入したもの
である。
【0167】 本発明は、特に明記した部分を除いては、当業者が実施可能な従来の方法を用
いて実施される。そのような方法については、参考文献中に詳細に説明されてい
る。例えば、Molecular Cloning A Laboratory
Manual,(2nd ed.,Sambrook,Fritsch an
d Maniatis,eds.,Cold Spring Harbor L
aboratory Press:1989);DNA Cloning,Vo
lumes I and II(D.N.Glover ed.,1985);
Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait e
d.,1984);米国特許No.4,683,195;米国特許No.4,6
83,202;Nucleic Acid Hybridization(B.
D.Hames & S.J.Higgins eds.,1984);米国特
許No.4,666,828;米国特許No.5,192,659;米国特許N
o.5,272,057;及び米国特許No.4,801,531を参照された
い。
【0168】 ILD治療法識別のためのアッセイ ILDを引き起こすまたはそれに寄与する突然変異の同定に基づき、本発明はさ
らに、例えばILD治療法の識別などのための細胞に基づくまたは無細胞性アッセ
イを特徴とする。ある実施態様では、IL-1レセプタ、TNFaレセプタ、またはTNF-
AもしくはIL-1遺伝子と連鎖不平衡にある遺伝子によりコード化されるたんぱく
質に対するレセプタを、細胞膜の外側表面上に発現している細胞を、テスト化合
物のみの存在下、またはテスト化合物及びIL-1またはその他のたんぱく質の存在
下で培養し、テスト化合物とレセプタ間、またはたんぱく質(好ましくはタギン
グされたたんぱく質)とレセプタ間の相互作用を、例えばマイクロフィシオメー
タを用いることにより検出する(McConnell et al. (1992) Science 257: 1906)
。レセプタと、テスト化合物またはたんぱく質のいずれか一方との相互作用は、
マイクロフィシオメータにより培地の酸性化の変化として検出される。従って、
このアッセイシステムは、例えばたんぱく質-レセプタ相互作用を阻害すること
により機能する分子アンタゴニストや、例えばレセプタを活性化することにより
機能する分子アゴニストを同定する方法を提供する。
【0169】 細胞性、または無細胞性アッセイは、1L-1もしくはTNF-A遺伝子、またはそれ
と連鎖不均衡の遺伝子の発現を変調し、mRNAの翻訳を変調する、またはmRNAもし
くはたんぱく質の安定性を変調する化合物を同定するためにも用いることができ
る。したがって、ある実施態様では、IL-1、TNF-a、またはその他のたんぱく質
を産生する能力のある細胞を、テスト化合物とともに培養し、細胞培地中に産生
されたたんぱく質の量を測定して、テスト化合物に接触させていない細胞から産
生されたものと比較する。たんぱく質と比較した化合物の特異性は、例えば一つ
以上の対照遺伝子の発現を測定するなど、各種の対照分析により確認することが
できる。特に、このアッセイは、アンチセンス、リボザイム、及び三重化合物の
有効性を判定するために用いることができる。
【0170】 無細胞性アッセイは、たんぱく質と相互作用してたんぱく質活性を修飾するこ
とのできる化合物を同定するために用いることもできる。このような化合物は、
例えばたんぱく質の構造を修飾し、それによりレセプタに結合する能力に作用す
る。好ましい実施態様では、このような化合物を同定する無細胞性アッセイは、
基本的に、たんぱく質及びテスト化合物またはテスト化合物のライブラリを、結
合パートナーが有るまたは無い環境下で含有する反応混合物中に存在する。テス
ト化合物は、例えば生物学的に不活性な標的ペプチドなどの結合パートナーの誘
導体、または小分子などでもよい。
【0171】 従って、本発明の例示的なスクリーニングアッセイは、たんぱく質またはその
機能的フラグメントとテスト化合物またはテスト化合物のライブラリを接触させ
、複合体の形成を検出する段階を含む。検出のために、分子は特異的なマーカで
標識し、テスト化合物またはテスト化合物のライブラリは異なるマーカで標識す
ることができる。テスト化合物とたんぱく質またはそのフラグメントとの相互作
用は、培養段階と洗浄段階の後、二つの標識のレベルを判定することで検出する
ことができる。洗浄段階後に二つの標識が存在する場合、相互作用が有ることを
示す。
【0172】 分子間相互作用は、光学的現象である表面プラスモン共鳴(SPR)を検出するリ
アルタイムBIA(バイオモレキュラー・インタラクション・アナリシス、ファルマ
シアバイオセンサーAB社製)により同定することもできる。検出は生物特異的界
面における巨大分子の重量濃度の変化に依存し、相互作用体の標識を必要としな
い。ある実施態様では、テスト化合物のライブラリを、例えばマイクロフロー細
胞の壁を一つ形成するセンサー表面に固定する。それから、たんぱく質またはそ
の機能的フラグメントを含有する液体を、センサー表面上に連続的に流す。シグ
ナル記録に見られる共鳴角の変化が、相互作用が生じたことを示唆する。この技
術は、例えばファルマシア社のBIA technology Handbookなどにさらに記述され
ている。
【0173】 本発明のもう一つの例示的スクリーニングアッセイは、(a)(i)IL-1, TNF-aま
たはその他のたんぱく質、(ii)適切なレセプタ、及び(iii)テスト化合物を含む
反応混合物の形成;及び(b)たんぱく質とレセプタの相互作用の検出、の段階を
含む。テスト化合物存在下のたんぱく質とレセプタの相互作用をテスト化合物が
存在しない環境下での相互作用と比較して、統計的に有意な変化(増強または阻
害)が有る場合、アンタゴニスト(阻害因子)である可能性を示唆している。こ
のアッセイの化合物は同時に接触させることができる。また、たんぱく質をまず
テスト化合物に適切な時間接触させて、次にレセプタを反応混合物に加えてもよ
い。化合物の有効性は、様々な濃度のテスト化合物を用いて得られたデータから
用量反応曲線を作成することにより評価することができる。さらに、比較のため
のベースラインを提供するために、対照アッセイを行うこともできる。
【0174】 たんぱく質とレセプタ間の複合体形成は、各種技術により検出が可能である。
複合体形成の変調は、例えば放射標識、蛍光標識、または酵素標識したたんぱく
質またはレセプタなどの検出可能に標識したたんぱく質を用いて、イムノアッセ
イ、またはクロマトグラフ検出により定量化することができる。
【0175】 通常、複合体形成していない一つ以上のたんぱく質からの複合体分離を容易に
し、アッセイの自動化に対応するために、たんぱく質またはレセプタのいずれか
を固定することが望ましいであろう。反応物を入れるのに適切などのような容器
でも、たんぱく質とレセプタを結合させることができる。例えば、マイクロタイ
タープレート、試験管、及びマイクロ遠心分離チューブなどである。ある実施例
では、たんぱく質を基質に結合させることができる領域を設ける融合たんぱく質
を提供することもできる。例えば、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ融合た
んぱく質をグルタチオンセファロースビーズ(米国ミズーリ州、セントルイス、
シグマケミカル社製)またはグルタチオン誘導マイクロタイタープレートに吸収
させ、次に例えば35S標識レセプタなどのレセプタとテスト化合物をそれに結合
させて、その混合物を複合体形成に資する条件下、例えば塩及びpHの生理学的条
件下などで培養してもよいが、多少厳密な条件の方が好ましい。培養に続き、未
結合標識を除去するためにビーズを洗浄し、基質を固定して放射線標識を直接(
例えばシンチラントにビーズをおく)、またはその後複合体を解離させた後に上
清中で判定する。また、複合体を、基質から解離させ、SDS-PAGEで分離し、ビー
ズ画分中のたんぱく質またはレセプタの濃度を追加例に記述したような標準の電
気泳動技術をもちいてゲルから定量化することもできる。基質上の固定たんぱく
質を固定するその他の技術を当該アッセイに用いることもできる。つまり、たん
ぱく質またはレセプタのいずれかを、ビオチンとストレプトアビジンの複合体を
用いて固定することができる。
【0176】 アゴニスト及びアンタゴニストの識別、または候補治療法の安全性及び有効性
を確認するために、トランスジェニック動物も用いることができる。本発明のト
ランスジェニック動物は、適切な内因性プロモータの制御下、または異種プロモ
ータの制御下でILD原因突然変異を有する非ヒト動物を含んでもよい。
【0177】 トランスジェニック動物は、適切なプロモータまたはそのフラグメントの制御
下で、レポータ遺伝子などの導入遺伝子を有する動物でもあってよい。これらの
動物は、例えば遺伝子発現を変調することなどによりIL-1またはTNF-aたんぱく
質の生成を変調する薬品を同定するためなどに有用である。トランスジェニック
非ヒト動物を得る方法は、当業に公知である。好ましい実施態様では、ILD原因
突然変異の発現は、例えば発現を望ましいパターンに制御するシス作用配列など
を用いて、細胞、組織、または発達段階の特異的サブセットに限定する。本発明
では、たんぱく質のこのようなモザイク発現が、多様な系列解析には不可欠であ
り、さらに、例えば他の点では正常な胚の中の組織の小斑の発達を、肉眼的に変
化させることができるような発現レベルの効果を評価する方法を提供することも
できる。このような目的のために、組織特異的制御配列及び条件制御配列を、あ
る空間パターン内の突然変異発現を制御するために用いる。さらに、例えば条件
組み換え系、または原核性翻訳制御配列などにより、発現の一時的パターンを提
供することもできる。 in vivoの部位特異的遺伝子操作を介して突然変異発現の
制御を可能にする遺伝子技術は、当業に公知である。
【0178】 本発明のトランスジェニック動物はすべて、複数の細胞内に本発明のILD原因
突然変異導入遺伝子を含み、その導入遺伝子が宿主細胞の発現型を変化させる。
図説的な実施例では、バクテリオファージP1のcre/loxPリコンビナーゼ系(Lakso
et al. (1992) PNAS 89:6232-6236; Orban et al. (1992)PNAS 89:6861-6865)
、またはサッカロマイセス・セレビシエ(O'Gorman et al. (1991) Science 251:
1351-1355; PCT公報WO 92/15694)のいずれかを、in vivo部位特異的遺伝子組み
換え系を作製するために用いることができる。Creリコンビナーゼは、loxP配列
間にある介入標的配列の部位特異的組み換えを触媒する。loxP配列は、Creリコ
ンビナーゼが結合する34塩基対ヌクレオチド反復配列で、Creリコンビナーゼ媒
介遺伝子組み換えに必要である。loxP配列の配向は、Creリコンビナーゼが存在
するときに(Abremski et al. (1984) J. Biol. Chem. 259:1509-1514)、介入標
的配列が切除されるか反転されるかを決定し、CreリコンビナーゼはloxP配列が
正方向反復として配向しているときには標的配列の切除を触媒し、loxP配列が反
対方向反復として配向しているときには標的配列の反転を触媒する。
【0179】 したがって、標的配列の遺伝子組み換えは、Creリコンビナーゼの発現に依存
している。このリコンビナーゼの発現は、例えば組織特異的、発達段階特異的、
誘発的または外来添加剤により抑制的に調節制御の影響を受けているプロモータ
要素により調節することができる。この調節された制御により、プロモータ要素
にリコンビナーゼ発現が媒介されている細胞中にのみ存在する標的配列の遺伝子
組み換えが生じる。したがって、EOM原因突然変異導入遺伝子の発現活性化は、
リコンビナーゼ発現の制御により調節することができる。
【0180】 ILD原因突然変異導入遺伝子の発現を調節するためにcre/loxPリコンビナーゼ
系を用いるには、Creリコンビナーゼ及び被験たんぱく質の両方をコード化する
導入遺伝子を有するトランスジェニック動物を作製しなければならない。Creリ
コンビナーゼ及びILD原因突然変異導入遺伝子の両方を有する動物は、「二重」
トランスジェニック動物の作製により提供することができる。このような動物を
提供する簡便な方法は、導入遺伝子をそれぞれ有する二匹のトランスジェニック
動物の交配である。
【0181】 同様な条件導入遺伝子を、導入遺伝子の発現を容易にするために原核性たんぱ
く質を同時に発現させる必要のある原核性プロモータ配列を用いて提供すること
ができる。例示的なプロモータ及びそれに相当するトランス作用原核性たんぱく
質は、米国特許4,833,030号に記載されている。
【0182】 さらに、条件導入遺伝子の発現は、遺伝子治療様の方法により誘発され、その
方法では、例えばリコンビナーゼまたは原核性たんぱく質などのトランス作用た
んぱく質をコード化する遺伝子を組織に送達し、細胞型特異的な方法などで発現
させる。この方法により、導入遺伝子は成体に至るまで不顕性のままであるが、
トランス作用因子が導入されるとスイッチが入るようになる。
【0183】 例示的な実施態様では、本発明の「トランスジェニック非ヒト動物」は、非ヒ
ト動物の生殖細胞系列に導入遺伝子を導入して作製する。導入遺伝子を導入する
ために、様々な発達段階の胚性標的細胞を用いてもよい。胚性標的細胞の発達段
階に応じて異なる方法を用いる。本発明を実行するために用いる特定の系列は、
どの動物のものでも、全体的に健康で、胚産出量が良好で、胚中の前核の視感度
が良好で、生殖状態も良好であるものを選択する。さらに、ハプロタイプも重要
な要因である。例えば、トランスジェニックマウスを作製するとき、C57BL/6ま
たはFVB系のような系統がよく使われる(米国メイン州バーハーバー、ジャクソ
ン・ラボラトリ社製)。好ましい系統はC57BL/6またはDBA/1のようなH-2b、H-2d またはH-2qハプロタイプのものである。本発明を実行するために用いる系列は、
それ自体がトランスジェニックでもよく、及び/またはノックアウト(すなわち
、部分的または完全に抑制された一つ以上の遺伝子を有する動物から得られた)
でもよい。
【0184】 ある実施態様では、導入遺伝子構造体を一段階胚に導入する。接合体はマイク
ロ注入法に最適な標的である。マウスの場合、オス前核のサイズが直径約20マイ
クロメータで、1-2 plのDNA溶液注入の再現が可能である。遺伝子導入の標的と
して接合体を利用すると、ほとんどの場合初回分裂の前に注入DNAが宿主遺伝子
に組み込まれるため、大きな利点になる(Brinster et al. (1985)PNAS 82:4438-
4442)。その結果、トランスジェニック動物のすべての細胞は、導入遺伝子を組
み込まれた状態で保有することになる。50%の生殖細胞が導入遺伝子を保有する
ことになるため、これは仔への導入遺伝子伝達が効率的であることにも一般に反
映されるだろう。
【0185】 通常、受精胚は適切な培地で前核が現れるまで培養される。およそこの時点で
、導入遺伝子からなるヌクレオチド配列をメスまたはオスの前核に下記のように
導入する。マウスなどのある種では、オス前核が好ましい。卵核または接合体メ
ス前核により処理する前に、接合体のオスDNA相補体に外来性遺伝物質を加える
ことが最も望ましい。卵核またメス前核は、おそらくオスDNAのプロタミンをヒ
ストンに置き換えて2倍体接合体を形成するためのメスとオスのDNAの結合を容
易にして、オスDNA相補体に作用する分子を放出すると考えられている。
【0186】 したがって、メス前核による作用を受ける前に、オスDNA相補体またはその他
のDNA相補体に外来性遺伝物質を加えることが望ましい。例えば、オス及びメス
前核を十分に引き離し、双方を細胞膜近傍に配置した時のオス前核形成直後に、
初期オス前核に外来性遺伝物質を加える。また、卵子に外来性遺伝物質を有する
精子を加えるか、卵子に導入遺伝子構造体を加えた直後に非凝縮精子を加えるこ
ともできる。
【0187】 導入遺伝子ヌクレオチド配列を胚に導入するには、例えばマイクロ注入法、電
気穿孔法、またはリポフェクション法などの当業に公知のいかなる方法を用いて
もよい。胚に導入遺伝子ヌクレオチド配列を導入後、その胚を様々な時間in vit
roで培養してもよく、または代理宿主に再移植してもよく、またはそれら両方を
行ってもよい。成熟までin vitro培養を行うことも本発明の範囲内である。ある
通常の方法では、胚を種によって1−7日間in vitroで培養し、代理宿主に再移
植する。
【0188】 本発明の目的のために、接合体は、完全生体に発達する能力がある二重体細胞
の形成に不可欠である。一般に、接合体は、自然または人工的に一つ以上の生殖
細胞のハプロイド核二個を融合させて形成した核を有する卵からなる。したがっ
て、生殖細胞核は自然に適合性なもので、すなわち分化し機能生体に発達する能
力がある生接合体でなければならない。一般に、正倍数体接合体が好ましい。異
数体接合体が得られた場合、いずれかの生殖細胞から発生した生体の正倍数と比
較して、染色体数は1以上には変化することはない。
【0189】 同様の生物学的考察に加えて、物理的にも、接合体の核または接合体核の一部
を形成する遺伝物質に加えることができる外来性遺伝物質の量(例えば容量)が
決定される。遺伝物質が除去されない場合、加えられる外来性遺伝物質の量は、
物理的に崩壊することなく吸収される量により制限される。一般に、挿入される
外来性遺伝物質の容量は、約10ピコリットルを超過しない。添加の物理的効果
は、接合体の生存力を物理的に破壊しない程度で、あまり大きくしてはいけない
。DNA配列の数及び多様性の生物学的限界は、特定の接合体及び外来性遺伝物質
の機能によって変化し、得られた接合体の外来性遺伝物質を含む遺伝物質は、接
合体の分化及び機能性生体への発達を開始及び持続する生物学的能力を有してい
なければならず、これは当業者には容易に理解されるであろう。
【0190】 接合体に加えられた導入遺伝子構造体の複製数は、外来性遺伝物質の合計添加
量に依存し、遺伝的形質転換の発生を可能にする量になるだろう。理論的には、
必要な複製は一つだけであるが、一つの複製が機能的であることを確実にするた
めに、導入遺伝子構造体の複製数は例えば1,000-20,000個など、一般に数多くの
複製を用いる。本発明に関しては、外来性DNAの表現型発現を増強するために、
挿入した各外来性DNA配列の一つ以上の機能的複製を有することは、利点になる
場合が多いであろう。
【0191】 外来性遺伝物質を核の遺伝物質に加える技術は、細胞、核膜、またはその他の
既存の細胞性もしくは遺伝的構造に有害でない限り、いずれも用いることができ
る。外来性遺伝物質は、マイクロ注入法により各遺伝物質に挿入されることが好
ましい。細胞または細胞構造のマイクロ注入法は、当業に公知で使用されている
【0192】 再移植は標準方法を用いて行われる。通常、代理宿主を麻酔し、胚を卵管に挿
入する。ある特定の宿主に移植する胚の数は種によって異なるが、通常はその種
が自然に産出する仔の数に相当する。
【0193】 代理宿主のトランスジェニック仔は、いずれかの適切な方法で導入遺伝子の存
在及び/または発現をスクリーニングしてもよい。スクリーニングはサザンブロ
ット法またはノーザンブロット法により行われることが多く、導入遺伝子の少な
くとも一部に相補的なプローブを用いる。導入遺伝子によってコード化されたた
んぱく質に対する抗体を用いたウェスタンブロット法は、導入遺伝子産生物の存
在をスクリーニングするための代替的、または追加的な方法として用いられる。
通常、DNAは尾部の組織から調製され、サザン分析法または導入遺伝子のPCRによ
り分析する。また、最高度に導入遺伝子を発現すると考えられる組織または細胞
について、サザン分析法またはPCRを用いて導入遺伝子の存在及び発現を検査す
るが、いずれの組織または細胞型もこの分析法に使用してよい。
【0194】 導入遺伝子の存在を評価する代替的または追加的な方法には、酵素及び/また
は免疫アッセイなどの適切な生物学的アッセイ、特定のマーカまたは酵素活性の
組織染色、フローサイトメトリー分析などが含まれるが、これに限定されない。
血液の分析も、血中の導入遺伝子産生物の存在を検出し、血液細胞各種またはそ
の他の血液構成因子濃度に導入遺伝子が与える影響を評価するために有用である
【0195】 トランスジェニック動物の子孫は、トランスジェニック動物を適切なパートナ
ーと交配するか、またはトランスジェニック動物から得られた卵及び/または精
子のin vitro受精により得てもよい。パートナーと交配させる場合、パートナー
はトランスジェニック及び/またはノックアウトであってもなくてもよく、トラ
ンスジェニックである場合、そのパートナーは同じまたは異なる導入遺伝子、ま
たは両方を保有していてよい。また、パートナーは親系統であってよい。In vit
ro受精を用いる場合、受精胚は代理宿主に移植されても、またin vitroで培養さ
れても、両方でもよい。いずれかの方法を用いて、上記方法、またはその他の適
切な方法を用いて、子孫を導入遺伝子の存在について評価してよい。
【0196】 本発明に従って作製されたトランスジェニック動物には、外来性遺伝物質も含
まれるだろう。さらに、このような実施態様では、その配列が、例えば好ましく
はある種類の細胞に導入遺伝子産生物を発現させるプロモータなどの転写制御要
素に結合するだろう。
【0197】 レトロウィルス感染も、導入遺伝子を非ヒト動物へ導入するために用いること
ができる。In vitroで非ヒト胚を培養し胚盤胞段階まで発達させることができる
。この間に、分割細胞をレトロウィルス感染のための標的にすることができる(J
aenich, R. (1976) PNAS73:1260-1264)。分割細胞を効率的に感染させるには、
酵素処理により透明帯を除去する(Manipulating the Mouse Embryo, Hogan eds.
(Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, 1986)。導入遺
伝子導入に用いるウィルスベクター系は、通常、導入遺伝子を保有する複製欠陥
ウィルスである(Jahner et al. (1985) PNAS 82:6927-6931; Van der Putten et
al. (1985) PNAS82:6148-6152)。形質移入は、ウィルス産生細胞単層上で分割
細胞を培養して、簡便かつ効率的に行うことができる(Van der Putten, 同上; S
tewart et al. (1987) EMBO J. 6:383-388)。また、さらに遅い段階でも感染さ
せることができる。ウィルスまたはウィルス産生細胞を胞胚腔に注入することも
できる(Jahner et al.(1982) Nature 298:623-628)。組み込みはトランスジェニ
ック非ヒト動物を形成した細胞のサブセットにしか生じないため、初代のほとん
どは導入遺伝子のモザイクになるだろう。さらに、初代は、導入遺伝子の各種レ
トロウィルスによる挿入を、一般に子孫に分離するゲノム中の異なる位置に有し
てよい。さらに、妊娠中期の胚を子宮内レトロウィルス感染させることにより、
生殖細胞系列に導入遺伝子を導入することも可能である(Jahner et al. (1982)
同上)。
【0198】 導入遺伝子導入のための三種類目の標的細胞は、胚性幹細胞(ES)である。ES細
胞はin vitroで培養した移植前胚から採取し、胚と融合させたものである(Evans
et al. (1981) Nature 292:154-156; Bradley et al. (1984) Nature 309:255-
258; Bossler et al. (1986)PNAS 83: 9065-9069; 及びRobertson et al. (1986
) Nature 322:445-448)。導入遺伝子は、DNA形質移入またはレトロウィルス媒介
形質導入により、効率的にES細胞に導入することができる。このように形質転換
したES細胞は、その後、非ヒト動物の胚盤胞と組み合わせることができる。ES細
胞はその後胚のコロニーを形成し、後にキメラ動物となる生殖細胞系列に寄与す
る。参考のためにJaenisch, R. (1988) Science 240:1468-1474参照。
【0199】 本発明は、後述の例によりさらに具体化されるが、どのような場合にも限定す
るものであると解釈されてはならない。引用されたすべての参考資料の内容(本
出願全体に引用された参考文献、発行済み特許、公告済み特許出願など)は、言
及によりここに明確に編入することとする。本発明の実用化には、特に指示のな
い限り、当業に公知の従来技術を用いることとする。このような技術は文献にす
べて説明されている。例えば、Molecular Cloning A Laboratory Manual, (2nd
ed., Sambrook, Fritsch and Maniatis, eds., Cold Spring Harbor Laboratory
Press: 1989); DNA Cloning, Volumes I and II (D. N. Glover ed. 1985); Ol
igonucleotide Synthesis (M. J. Gait ed., 1984); 米国特許4,683,195号, 米
国特許4,683,202号, Nucleic Acid Hybridization (B. D. Hames & S. J. Higgi
ns eds., 1984)などを参照。
【0200】 実施例 例1:遺伝子型別法 DNAの調製 静脈穿刺により採血し、DNA抽出の前に-20℃で非凝固保存する。血液10ミリリ
ットルを低張赤血球(RBC)溶解液(10 mMトリス、0.32スクロース、4 mM MgCl2、1
% トリトンX-100)に加え、室温(RT)で4分間反転混合する。その後、サンプルを
1300gで15分間遠心分離し、上清を吸引廃棄して、RBC溶解液をさらに30 ml細胞
ペレットに加える。遠心分離後、そのペレットを白血球(WBC)溶解液2 ml(0.4 m
Mトリス、60 mM EDTA、0.15 M NaCl、10% SDS)に再懸濁させ、未使用の15 mlポ
リプロピレンチューブに移す。過塩素酸ナトリウムを最終濃度が1Mになるまで加
え、そのチューブをまず室温で15分間ロータリーミキサで反転し、次に定期的に
反転させながら65℃で25分間培養する。クロロホルム2 ml(-20℃で保存)を加
えた後、サンプルを室温で10分間混合し、次に800 Gで3分間遠心分離する。この
段階で、3001ヌクレオンシリカ懸濁液(英国スコットラブ社製)を用いて1400 G
で5分間遠心分離すると、相が非常にはっきりと分離する。得られた水性の上段
層を未使用の15mlポリプロピレンチューブに移し、冷却エタノール(-20℃で保
存)を加えてDNAを沈澱させた。これを、ガラス製フックに巻きつけて、500 l T
Eまたは滅菌水を有する1.5 mlエッペンドルフ型チューブに移す。TE中で一晩再
懸濁させた後、遺伝子DNAの収量を260 nm で分光して算出する。各サンプルを10
0 ug/mlに希釈し、マイクロタイター容器に移して4℃で保存する。原液は、将来
の参考のために-20℃で保存する。
【0201】 ポリメラーゼ連鎖反応 多型部位をカバーする遺伝子の関連領域を増幅するためのオリゴヌクレオチド
プライマ(詳細は後述)を合成し、トリスEDTAバッファ(TE)に再懸濁し、200 uM
の原液として-20℃で保存する。事前に各作用溶液(水中で正及び逆をそれぞれ2
0 mMづつ1:1で混合したもの)を調製する。
【0202】 通常、PCR反応混合物は下記のように調製される。
【0203】
【0204】 DNAテンプレートを0.2 mlのチューブまたはマイクロウェルの底に滴下する。
同じ体積の水または負の対照DNAも無作為に検査する。基本混合物(テンプレー
ト以外のすべての試薬を含む)を調製し、ウェルまたはチューブに加え、サンプ
ルをPCR用サーモサイクラーに移す。
【0205】 PCRは、使用するサーモサイクラーにより、0.5 ml チューブ、0.2 ml チュー
ブまたはマイクロウェルを用いて行う。加熱した蓋(蒸発を防ぐため)が無い場
合、鉱物油で反応混合物の蓋をする。
【0206】 制限酵素消化 制限酵素バッファと酵素の基本混合物を調製し、未使用マイクロウェルに適当
な容量をそれぞれ入れる。油による蓋をして、またはマイクロチューブにキャッ
プをして、酵素に適切な温度でドライブロック上で消化を行った。
【0207】 制限バッファ希釈量を反応容量全体をもとにして(つまり、PCRバッファの塩
濃度を無視して)計算した。好ましくないバッファ条件を補正し、確実に完全な
消化を行うために、制限酵素は、推奨される濃度よりも3−5倍多く用いた。
【0208】 電気泳動 PCRサンプルのポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)は、トリスホウ酸EDTA
バッファ中、一定電圧で行われた。サイズ識別の必要性に応じて、異なるPAGE条
件(9−12%アクリルアミド、1.5 mm x 200)及び異なるDNAサイズマーカ(X1
74-Hae IIIまたはX174-Hinf 1)が用いられる。IL-1RN(VNTR)マーカの遺伝子型
別には、2%アガロース水平ゲルを用いてもよい。
【0209】 例2 二つのIPF患者集団における遺伝子型別解析 これらの研究のために、二つのIPF患者集団、及び二つの同一人種対照集団を
用いた。すべての患者は、高分解能CTスキャン、及び多くの場合肺生検など、非
常に高い水準で表現型別された。表1,2,及び3に記述されているように、PC
R生成物の対立遺伝子特異的制限酵素消化物により、遺伝子型別を行った。一塩
基多型(snps)の位置は、推定される翻訳開始部位に関連して示唆される。
【0210】 (表1)
【0211】 (表2)
【0212】 (表3)
【0213】 結果は以下のように解析された。
【0214】 ボローニャ集団 イタリア、ボローニャ州のIPF患者61人からなるコホートからDNAを採取した
。地元の供血者銀行から対照(n=103)を動員し、人種、年齢及び性別を一致させ
た。ホモ接合体(ORhom)のオッズ比(OR)をヘテロ接合体OR(ORhet)と比較して結果
を解析し、適宜、データを分類して2 x 2の表を作成し、c二乗法で検定した。OR
及び95%信頼区間(95% c.i.)は、標準的な方法により計算した。表4aにデータ及
び解析をまとめる。
【0215】 (表4)
【0216】 希少な1RN(+2018)対立遺伝子の複製を少なくとも一つ保有する患者とIPF患者
の間には強い関連があった(O.R. = 2.4, 95% c.i. = 1.26 - 4.59)。TNFA(-308)
対立遺伝子を保有する患者とIPF患者の間にも関連があった(O.R. = 2.85, 95% c
.i. = 1.35 - 6.05)。複合IL-1RN(+2018)/TNF(-308)遺伝子型が易罹患性に与え
る影響についても、IPF患者と対照の解析を行った(表4b)。両方の希少な対立
遺伝子の複製を少なくとも一つ保有すると定義された複合遺伝子型の頻度を、IP
F患者及び彼らに一致する対照において検定した。これら対立遺伝子の頻度を、
どちらの座位にもその希少対立遺伝子を保有しないと定義された複合遺伝子型、
すなわちホモ接合体IL-1RN(+2018)1.1及びTNFA(-308)1.1の頻度と比較した。表4
bに示すように、この複合遺伝子型の存在はIPFの相対リスクの増加と関連してい
た(OR=4.63, 95%c.i.=1.67-12.82)。
【0217】 ノッティンガム集団 IPF患者90人、及び年齢、性別及び生活環境が一致した対照からなるコホー
トからDNAを採取した。IL-1RN(+2018)及びTNFA(-308)の遺伝子型頻度を検定し
た。これらのうち、88組の遺伝子型別に成功した。結果について、条件付きロ
ジスティック回帰分析を行った。すべての遺伝子型別及び解析は盲検化して行わ
れた。表5a及び5bに結果を報告する。
【0218】 (表55a)
【0219】 この、独立集団についての二番目の研究では、IPFのリスクは、希少対立遺伝
子IL-1RN(+2018)(2.2 vs. 1.1, OR 10.76, 95% c.i. 1.26-81.4, p=0.03)の存
在に関連して高くなることが判明した。関連の傾向はTNF(-308)(p=0.07)につい
てしか実証されていないが、前に定義した複合TNF(-308)/IL-1RN(+2018)遺伝子
型(表5b)の解析により、この遺伝子型を保有する患者はそれを保有していない
患者に対してIPFのリスクがより高いということが確認された(OR = 8.0, 95% c.
i. 1.00-64.0, p = 0.05)。
【0220】 (表55b)
【0221】 これらの結果は、IL-1RN多型(+2018)及び関連するIL-1RN VNTRがIPF発症リス
クを増大させることを提唱し、競合のないIL-1ベータの生物学的活性が、この症
状において病態生理学的役割を果たしている可能性があることを示唆した。希少
な対立遺伝子IL-1RN VNTR/IL-1RN (+2018)は、in vivo(Carter et al., 1078)
及びin vitro(Tountas et al., 1997)におけるIL-1RNたんぱく質産生量の低下に
関連している。IL-1Ra量が低下すると、このサイトカインの抗炎症活性が著しく
低下し、最終的にIL-1アルファ及びIL-1ベータの炎症誘発効果を増加させる効果
を伴う。
【0222】 TNFアルファ転写のレベル増大に関連するプロモータ多型である、TNFA(-308)
遺伝子バリアントに関連する結果から、この座位(ヒト第6染色体)のIPF易罹
患性への寄与が示唆される。
【0223】 遺伝子型別法の代替法を、以下表6−8に記述する。
【0224】 (表6)
【0225】 (表7)
【0226】 (表8)
【0227】 例3 多型性と鉱山労働者の珪肺症発症率との関連性 国立労働安全災害研究所の調査官は、鉱山で労働する被験者から採取したサン
プルについて、遺伝子型別研究を行った。珪肺症の診断は、培検時の肺の肉眼及
び顕微的分析に基づいて行われた。対照は、培検時に珪肺症またはその他の職業
性肺障害の証拠がなかった鉱山労働者である。
【0228】 IL-1RA対立遺伝子2と中程度疾患の間に有意な関連性が認められた(OR 2.85,
p=0.001, 95%CI:1.72-4.74)。1.1対1.2または2.2。
【0229】 IL-1RA対立遺伝子2と重度疾患の間に有意な関連性が認められた(OR 1.76, p=
0.018, 95%CI:1.10-2.81)。1.1対1.2または2.2。
【0230】 IL-1RA対立遺伝子2と患者の疾患の重篤度(中程度対重度)の間にぎりぎりの
負の関連性が認められた(OR 0.62, p=0.049, 95%CI:0.38-1.0)。1.1対1.2または
2.2。
【0231】 IL-1RA対立遺伝子2と疾患の間に有意な関連性が認められた(OR 2.16, p=0.00
1, 95%CI:1.41-3.29)。1.1対1.2または2.2。
【0232】 IL-1RA対立遺伝子2.2と疾患の間に有意な関連性が認められた(OR 2.92, p=0.0
26, 95%CI:1.09-7.81)。1.1対1.2または2.2。
【0233】 IL-1A +4845 IL-1A +4845対立遺伝子と患者の疾患の重篤度の間に有意な関連性が認められ
た(OR 1.97, p=0.022, 95%CI:1.10-3.53)。1.1対1.2または2.2。
【0234】 IL-1B +3954 IL-1B +3954対立遺伝子2.2と中程度疾患の間に有意な関連性が認められた(OR
3.26, p=0.024, 95%CI:1.11-9.55)。1.1対1.2または2.2。
【0235】 IL-1B +3945対立遺伝子2.2と重度疾患の間に有意な関連性が認められた(OR 3.
12, p=0.025, 95%CI:1.10-8.83)。1.1対1.2または2.2。
【0236】 IL-1B +3945対立遺伝子2.2と疾患の間に有意な関連性が認められた(OR 5.7, p
=0.024, 95%CI:2.13-15.26)。1.1対1.2または2.2。
【0237】 TNFA(-238) TNFA(-238)対立遺伝子2と中程度疾患の間に有意な関連性が認められた(OR 4.
00, p=0.001, 95%CI:2.52-6.37)。1.1対1.2または2.2。
【0238】 TNFA(-238)対立遺伝子2と疾患の間に有意な関連性が認められた(OR 1.63, p=
0.012, 95%CI:1.11-2.39)。1.1対1.2または2.2。
【0239】 IL-1RN(+2018)またはVNTRは珪肺症(すなわち肺線維症)リスクの増加に関連
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 IL-1A(GEN X03833; SEQ ID No. 1)の核酸配列を示す。
【図2】 IL-1B(GEN X04500; SEQ ID No. 2)の核酸配列を示す。
【図3】 分泌IL-1RN(GEN X64532; SEQ ID No. 3)の核酸配列を示す。
【図4】 TNF-A(ジェンバンク受託番号X02910、X02159、SEQ ID No. 4)の核
酸配列を示す。TNF-A(-308)多型の対立遺伝子型1の位置は、位置308の太字の
小文字「g」で示す(対立遺伝子2はこの位置の「A」に対応する)。TNF-A(-308
)多型タイピング実験で用いたプライマに相補な配列に下線を施した。TNF-A(-2
38)多型の対立遺伝子型1の位置は位置378の太字の小文字「g」で示す(対立遺
伝子2はこの位置の「A」に対応する)。TNF-A(-238)多型タイピング実験で用
いたプライマに相補な配列は、ヌクレオチド残基190から212(正方向プラ
イマ)及び379から399(逆方向プライマ)に相当する。
【配列表】
<110> INTERLEUKIN GENETICS, INC. <120> PREDICTION OF RISK OF INTERSTITIAL LUNG DISEASE <130> MSA-016.25 <140> PCT/US00/08492 <141> 2000-03-31 <150> 09/286,108 <151> 1999-04-02 <160> 24 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 11970 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> IL-1A gene <400> 1 aagcttctac cctagtctgg tgctacactt acattgctta catccaagtg tggttatttc 60
tgtggctcct gttataacta ttatagcacc aggtctatga ccaggagaat tagactggca 120
ttaaatcaga ataagagatt ttgcacctgc aatagacctt atgacaccta accaacccca 180
ttatttacaa ttaaacagga acagagggaa tactttatcc aactcacaca agctgttttc 240
ctcccagatc catgcttttt tgcgtttatt attttttaga gatgggggct tcactatgtt 300
gcccacactg gactaaaact ctgggcctca agtgattgtc ctgcctcagc ctcctgaata 360
gctgggacta caggggcatg ccatcacacc tagttcattt cctctattta aaatatacat 420
ggcttaaact ccaactggga acccaaaaca ttcatttgct aagagtctgg tgttctacca 480
cctgaactag gctggccaca ggaattataa aagctgagaa attctttaat aatagtaacc 540
aggcaacatc attgaaggct catatgtaaa aatccatgcc ttcctttctc ccaatctcca 600
ttcccaaact tagccactgg ttctggctga ggccttacgc atacctcccg gggcttgcac 660
acaccttctt ctacagaaga cacaccttgg gcatatccta cagaagacca ggcttctctc 720
tggtccttgg tagagggcta ctttactgta acagggccag ggtggagagt tctctcctga 780
agctccatcc cctctatagg aaatgtgttg acaatattca gaagagtaag aggatcaaga 840
cttctttgtg ctcaaatacc actgttctct tctctaccct gccctaacca ggagcttgtc 900
accccaaact ctgaggtgat ttatgcctta atcaagcaaa cttccctctt cagaaaagat 960
ggctcatttt ccctcaaaag ttgccaggag ctgccaagta ttctgccaat tcaccctgga 1020
gcacaatcaa caaattcagc cagaacacaa ctacagctac tattagaact attattatta 1080
ataaattcct ctccaaatct agccccttga cttcggattt cacgatttct cccttcctcc 1140
tagaaacttg ataagtttcc cgcgcttccc tttttctaag actacatgtt tgtcatctta 1200
taaagcaaag gggtgaataa atgaaccaaa tcaataactt ctggaatatc tgcaaacaac 1260
aataatatca gctatgccat ctttcactat tttagccagt atcgagttga atgaacatag 1320
aaaaatacaa aactgaattc ttccctgtaa attccccgtt ttgacgacgc acttgtagcc 1380
acgtagccac gcctacttaa gacaattaca aaaggcgaag aagactgact caggcttaag 1440
ctgccagcca gagagggagt catttcattg gcgtttgagt cagcaaaggt attgtcctca 1500
catctctggc tattaaagta ttttctgttg ttgtttttct ctttggctgt tttctctcac 1560
attgccttct ctaaagctac agtctctcct ttcttttctt gtccctccct ggtttggtat 1620
gtgacctaga attacagtca gatttcagaa aatgattctc tcattttgct gataaggact 1680
gattcgtttt actgagggac ggcagaacta gtttcctatg agggcatggg tgaatacaac 1740
tgaggcttct catgggaggg aatctctact atccaaaatt attaggagaa aattgaaaat 1800
ttccaactct gtctctctct tacctctgtg taaggcaaat accttattct tgtggtgttt 1860
ttgtaacctc ttcaaacttt cattgattga atgcctgttc tggcaataca ttaggttggg 1920
cacataagga ataccaacat aaataaaaca ttctaaaaga agtttacgat ctaataaagg 1980
agacaggtac atagcaaact aattcaaagg agctagaaga tggagaaaat gctgaatgtg 2040
gactaagtca ttcaacaaag ttttcaggaa gcacaaagag gaggggctcc cctcacagat 2100
atctggatta gaggctggct gagctgatgg tggctggtgt tctctgttgc agaagtcaag 2160
atggccaaag ttccagacat gtttgaagac ctgaagaact gttacaggta aggaataaga 2220
tttatctctt gtgatttaat gagggtttca aggctcacca gaatccagct aggcataaca 2280
gtggccagca tgggggcagg ccggcagagg ttgtagagat gtgtactagt cctgaagtca 2340
gagcaggttc agagaagacc cagaaaaact aagcattcag catgttaaac tgagattaca 2400
ttggcaggga gaccgccatt ttagaaaaat tatttttgag gtctgctgag ccctacatga 2460
atatcagcat caacttagac acagcctctg ttgagatcac atgccctgat ataagaatgg 2520
gttttactgg tccattctca ggaaaacttg atctcattca ggaacaggaa atggctccac 2580
agcaagctgg gcatgtgaac tcacatatgc aggcaaatct cactcagatg tagaagaaag 2640
gtaaatgaac acaaagataa aattacggaa catattaaac taacatgatg tttccattat 2700
ctgtagtaaa tactaacaca aactaggctg tcaaaatttt gcctggatat tttactaagt 2760
ataaattatg aaatctgttt tagtgaatac atgaaagtaa tgtgtaacat ataatctatt 2820
tggttaaaat aaaaaggaag tgcttcaaaa cctttctttt ctctaaagga gcttaacatt 2880
cttccctgaa cttcaattaa agctcttcaa tttgttagcc aagtccaatt tttacagata 2940
aagcacaggt aaagctcaaa gcctgtcttg atgactacta attccagatt agtaagatat 3000
gaattactct acctatgtgt atgtgtagaa gtccttaaat ttcaaagatg acagtaatgg 3060
ccatgtgtat gtgtgtgacc cacaactatc atggtcatta aagtacattg gccagagacc 3120
acatgaaata acaacaatta cattctcatc atcttatttt gacagtgaaa atgaagaaga 3180
cagttcctcc attgatcatc tgtctctgaa tcaggtaagc aaatgactgt aattctcatg 3240
ggactgctat tcttacacag tggtttcttc atccaaagag aacagcaatg acttgaatct 3300
taaatacttt tgttttaccc tcactagaga tccagagacc tgtctttcat tataagtgag 3360
accagctgcc tctctaaact aatagttgat gtgcattggc ttctcccaga acagagcaga 3420
actatcccaa atccctgaga actggagtct cctggggcag gcttcatcag gatgttagtt 3480
atgccatcct gagaaagccc cgcaggccgc ttcaccaggt gtctgtctcc taacgtgatg 3540
tgttgtggtt gtcttctctg acaccagcat cagaggttag agaaagtctc caaacatgaa 3600
gctgagagag aggaagcaag ccagctgaaa gtgagaagtc tacagccact catcaatctg 3660
tgttattgtg tttggagacc acaaatagac actataagta ctgcctagta tgtcttcagt 3720
actggcttta aaagctgtcc ccaaaggagt atttctaaaa tattttgagc attgttaagc 3780
agatttttaa cctcctgaga gggaactaat tggaaagcta ccactcacta caatcattgt 3840
taacctattt agttacaaca tctcattttt gagcatgcaa ataaatgaaa aagtcttcct 3900
aaaaaaatca tctttttatc ctggaaggag gaaggaaggt gagacaaaag ggagagaggg 3960
agggaagcct aatgaaacac cagttaccta agaccagaat ggagatcctc ctcactacct 4020
ctgttgaata cagcacctac tgaaagaact ttcattccct gaccatgaac agcctctcag 4080
cttctgtttt ccttcctcac agaaatcctt ctatcatgta agctatggcc cactccatga 4140
aggctgcatg gatcaatctg tgtctctgag tatctctgaa acctctaaaa catccaagct 4200
taccttcaag gagagcatgg tggtagtagc aaccaacggg aaggttctga agaagagacg 4260
gttgagttta agccaatcca tcactgatga tgacctggag gccatcgcca atgactcaga 4320
ggaaggtaag gggtcaagca caataatatc tttcttttac agttttaagc aagtagggac 4380
agtagaattt aggggaaaat taaacgtgga gtcagaataa caagaagaca accaagcatt 4440
agtctggtaa ctatacagag gaaaattaat ttttatcctt ctccaggagg gagaaatgag 4500
cagtggcctg aatcgagaat acttgctcac agccattatt tcttagccat attgtaaagg 4560
tcgtgtgact tttagccttt caggagaaag cagtaataag accacttacg agctatgttc 4620
ctctcatact aactatgcct ccttggtcat gttacataat cttttcgtga ttcagtttcc 4680
tctactgtaa aatggagata atcagaatcc cccactcatt ggattgttgt aaagattaag 4740
agtctcaggc tttacagact gagctagctg ggccctcctg actgttataa agattaaatg 4800
agtcaacatc ccctaacttc tggactagaa taatgtctgg tacaaagtaa gcacccaata 4860
aatgttagct attactatca ttattattat tattttattt tttttttttg agatggagtc 4920
tggctctgtc acccaggctg gagtgcagtg gcacaatctc ggctcactgc aagctctgcc 4980
tcctgggttc atgccattct cctgcctcag cctcccgagt aagctgggaa tacaggcacc 5040
cgccactgtt cccggctaat tttttgtatt tttagtagag acggagtttc accgtggtct 5100
ccatctcctc gtgatccacc caccttggcc tcccaaagtg ccgggattac aggcgtgagc 5160
caccgcgccc ggcctattat tattattatt actactacta ctacctatat gaatactacc 5220
agcaatacta atttattaat gactggatta tgtctaaacc tcacaagaat cctaccttct 5280
cattttacat aaaaggaaac taagctcatt gagataggta aactgcccaa tggcatacat 5340
ctgtaagtgg gagagcctca aatctaattc agttctacct gagtaaaaaa atcatggttt 5400
ctcctccatc cctttactgt acaagcctcc acatgaacta taaacccaat attcctgttt 5460
ttaagataat acctaagcaa taacgcatgt tcacctagaa ggttttaaaa tgtaacaaaa 5520
tataagaaaa taaaaatcac tcatatcgtc agtgagagtt tactactgcc agcactatgg 5580
tatgtttcct taaaatcttt gctatacaca tacctacatg tgaacaaata tgtctaacat 5640
caagaccaca ctatttacaa ctttatatcc agcttttctt acttagcaat gtattgagga 5700
cattttagag tgcccgtttt tcaccattat aagcaatgca acaatgaaca tctgtataaa 5760
taaatattca tttctctcac cctttatttc cttagaatat attcctagaa gtagaatttc 5820
ccagagccat gaggatttgt gacgctattg atatgtgcca ctttgcactc tctgtgacat 5880
atataattat ttttaatgca ttcatttttt tctcagagtg cattcgtttg aaaacataga 5940
cgggaaatac tggtagtctt ccttgtcagt tagaaacacc caaacaatga aaaatgaaaa 6000
agttgcacaa atagtctcta aaaacaatga aactattgcc tgaggaattg aagtttaaaa 6060
agaagcacat aagcaacaac aaggataatc ctagaaaacc agttctgctg actgggtgat 6120
ttcacttctc tttgcttcct catctggatt ggaatattcc taataccccc tccagaacta 6180
ttttccctgt ttgtactaga ctgtgtatat catctgtgtt tgtacataga cattaatctg 6240
cacttgtgat catggtttta gaaatcatca agcctaggtc atcacctttt agcttcctga 6300
gcaatgtgaa atacaacttt atgaggatca tcaaatacga attcatcctg aatgacgccc 6360
tcaatcaaag tataattcga gccaatgatc agtacctcac ggctgctgca ttacataatc 6420
tggatgaagc aggtacatta aaatggcacc agacatttct gtcatcctcc cctcctttca 6480
tttacttatt tatttatttc aatctttctg cttgcaaaaa acatacctct tcagagttct 6540
gggttgcaca attcttccag aatagcttga agcacagcac ccccataaaa atcccaagcc 6600
agggcagaag gttcaactaa atctggaagt tccacaagag agaagtttcc tatctttgag 6660
agtaaagggt tgtgcacaaa gctagctgat gtactacctc tttggttctt tcagacattc 6720
ttaccctcaa ttttaaaact gaggaaactg tcagacatat taaatgattt actcagattt 6780
acccagaagc caatgaagaa caatcactct cctttaaaaa gtctgttgat caaactcaca 6840
agtaacacca aaccaggaag atctttatta tctctgataa catatttgtg aggcaaaacc 6900
tccaataagc tacaaatatg gcttaaagga tgaagtttag tgtccaaaaa cttttatcac 6960
acacatccaa ttttcatggc ggacatgttt tagtttcaac agtatacata ttttcaaagg 7020
tccagagagg caattttgca ataaacaagc aagacttttt ctgattggat gcacttcagc 7080
taacatgctt tcaactctac atttacaaat tattttgtgt tctatttttc tacttaatat 7140
tatttctgca attttcccaa tattgacatc gtgtatgtat ttgccatttt taatatcact 7200
agacaattca atcaggttgc tacgttggtc ccttgggttt actctaaata gcttgattgc 7260
aaatatcttt gtatatatta ttgttttttc tcctatcttg taatttcttt gagcacatcc 7320
caaagaggaa tgcctagatc aatgggcaca aataatttga cagctcttat taaacattat 7380
tctgtaagta aaaactgaac tacttttcag tatcactagc aacatatgag tgtatcagct 7440
tcctaaaccc ctccatgtta ggtcattatg aacttatgat ctaacaaatt acagggtctt 7500
atcccactaa tgaaattata agagattcaa cacttattca gccccgaagg attcattcaa 7560
cgtagaaaat tctaagaaca ttaaccaagt atttacctgc ctagtgagtg tggaagacat 7620
tgtgaaggac acaaagatgt atagaattcc attcctgact tccaggtatt tacaccatag 7680
gtggggacct aactacacac acacacacac acacacacac acacacacac accatgcaca 7740
cacaatctac atcaacactt gattttatac aaatacaatg aatttacttt ctttttggtt 7800
cttctcttca ccagtgaaat ttgacatggg tgcttataag tcatcaaagg atgatgctaa 7860
aattaccgtg attctaagaa tctcaaaaac tcaattgtat gtgactgccc aagatgaaga 7920
ccaaccagtg ctgctgaagg tcagttgtcc tttgtctcca acttaccttc atttacatct 7980
catatgtttg taaataagcc caataggcag acacctctaa caaggtgaca ctgtcctctt 8040
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aacctgtcct gctgccttag ggagcttcta ataagttgat ggatttggtt aaaattaact 240
tggctacttg gcaggactgg gtcagtgagg accaacaaaa agaagacatc agattatacc 300
ctgggggttt gtatttcttg tgtttctttc tcttctttgt actaaaatat ttacccatga 360
ctgggaaaga gcaactggag tctttgtagc attatcttag caaaaattta caaagtttgg 420
aaaacaatat tgcccatatt gtgtggtgtg tcctgtgaca ctcaggattc aagtgttggc 480
cgaagccact aaatgtgaga tgaagccatt acaaggcagt gtgcacatct gtccacccaa 540
gctggatgcc aacatttcac aaatagtgct tgcgtgacac aaatgcagtt ccaggaggcc 600
caaatgaaaa tgtttgtact gaaatttgtt aaagcttccc gacaaactag atttatcagt 660
aaggattgtt ttctgcaagg gggatgaaac ttgtggggtg agccatttgg gctgaggagg 720
agggaggttg gagctgagaa atgtggagac aatttccctt tagaaggact gaatctccct 780
gcctctctgg ggtgcggcag ccagcaggat ccaatggtgt atatgtctcc ccagctcccc 840
attcagtgat atcatgtcag tagcttgaaa ttatccgtgg tgggagtatt atgtcatgga 900
aattggcaaa tggaaacttt tattggagat tcaattgtta aacttttacc agcacaacac 960
tgccctgcct tcagagtcaa tgaccctatc caagtttaat ccatctgtcc actgtctcca 1020
acacgatctt tataaaacac acctgacaac attacccttt tattcagttt tttaaaagat 1080
aagtttccag ctcatcgggg tggctttaaa ggccatttct cctctggacc tcacccaact 1140
tttcaaatca cttttcctac ccctacctct aaatgctact caaactccag ccatcctgaa 1200
taataagact tttgaaaagt agattatggg ctgggcacag tggctcacac ctgtaatccc 1260
agcactttgg gaggccaaga tgggtggatc acctgaggtc gggagttcga gaccagcctg 1320
actaacatag tgaaaccctg tctctactaa aaatacaaaa ttagttgggg gtggtggcac 1380
aagcctgtaa tcccagctac tcaggaggtt gaggcagggg aattgcttga acctgggagg 1440
cggaggttgc ggtgagccta gattgctcca ctgcactcca gcctgggcaa caagagcgaa 1500
actccatctc aaaaaaataa ataaataaat aaagtagatt acatcagata cctctggcct 1560
aggttgttta tgaccaactc tcctgctgag aataactaga aaagctagac aaaacatatt 1620
tccaaaagat ctctttggag gcatcagaga atggccaagg ctgtaaggaa ctgcctgagc 1680
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ttaaatcctg cctacaggga gggtccctga taatccccac ccaatttgga aatctgggtc 1860
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tacctgcttt tgaaaggctc ctggcctacc tgtgcagcag gagcaaaagt gaaccatctc 1980
agggtacaga taacaatcat ccagagcctt gaatgacctc tactgtgctt aatatatagt 2040
attcagcagt cagtaaaaag gatttaggca catgcaagat gacctgtgta tcagggagaa 2100
ataggcaata aattgagatc cagcagggat ttgaatcatg gatttgaatc aggggcagcc 2160
ttcgaaagaa ctatggagaa tatactcaga tttaaaacat aagattggaa tttttggcag 2220
agaactaaca actgtacaaa aaaggaacca aatggaaatc ctagaactga aagatgcaat 2280
taaccgatgt tgagaaatag ccaacatcta ttgaacactt cccatgtgga cagctgtgct 2340
aaacacttta caggcatcaa cataagatgt gtccccttac agcagtgcag tgtccctcct 2400
aagacatgga cagcctggtt tccctatctc tctgcttcat caaaacccct ttacgtgggg 2460
cttagacact cctgttgtct ctagtgtcta gtagcacagg gctcagcaca tggaagccac 2520
tagatacaat ttgatgacca ggacctccga tgaaagccat gggtgctgat tgggaaggca 2580
ttgtctttta tgtgctatgg tcttaaagct tcatccagga agcagaactc ggggggtgct 2640
gaggacccag aaccgagaat aagattagtc agagatttcc tgtgggcaga aatcataagg 2700
acgccaactg tttgggtgag ataagacgaa accaagagtg gacttgtggc cagaagcgtg 2760
aggaagaggg agagagcttc ccttgtcccc tttcttcctc tccctaagcc acagtgattg 2820
acagcccccc cgctttggag tcagagcagg cttgagactg gactgggaaa ggagggtggg 2880
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ttgtgcctga tctctcccac tttacctggg gtaaagaagc atatgcaaaa gccacggtgt 3000
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ccttatagta accgatgatg tggcttctat tattagctct atcagataat gaaactgaga 3120
ccaagacagg ctctgcacat tgtgtggggt aatgacacag ggggattcag acctagactc 3180
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actgggccac ttctcaggac acagcgggga aatgacacag agcagggagg ttccaggagc 3300
cccgagcgtc ttttctccag gagaatactc tctgaattca gactggggtc agagaaacat 3360
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attgttgaga gaattatggt cttccaattc cggagggttg aagaaagaca aataggagag 3540
aacctatcat agtcaggtgc tagctgcctt ctctttcaga gagtgtgaga ataaagtgat 3600
acacttgatt attagcaaat actttggaaa ttttaaacgc taatattcaa cacactctgg 3660
aagaggcaaa taagtagaca ggttcatata catcatctcc ttcagctagt cctcacaaaa 3720
acaaacaaat gaataaacaa aattcttctt tggccctcat aggaagacac tgtttcttga 3780
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ggaatacaga catgccattt tgcctgaaaa aatccatcac ccagggaggt gacacaattt 3900
tgcagaaatg ttctatttcc tctgaaggat acattcttta aacctttggg aaattcattc 3960
atagtcttcc tcctttgaag gattactctc tggacacaaa gtgtttgatt ctgatttgtt 4020
ggttggaaga tgtgttggtt gagagaaaga ttctgatttg ttggttgaaa atagactcat 4080
caagatcaac tgctgtagta gtaaatattt tgacattttg tctgtattcc tgtgctgccc 4140
tcacaagctg catcaccttg agtgagtcat tcatactttt ttgtttgttt ttgttttgga 4200
gatggagtct tactctgttg cctaggctgg agtgcggtgg cgtgatcttg gctcactgcg 4260
acctccatct cctgggttca agtgatcctc ctgcctcagc ctcccgagta gctgggatta 4320
caggcacatg ccaccatccc tgctaatttt tgcattttca gtagagacgg agtttcacca 4380
tgttggtcag gttggtcttg aactcctgac ctcaggtgat ccgcccacct cagcctcccc 4440
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gtttttgtga ggactagctg aagggggtga tgtatattaa cctgcctact tatttgcctc 4620
ttcccagagt gtgatgaata ttagggttta aagtttctga agcatttgtt aataaagccc 4680
ggggctggag gtcagaagac ctggatttct ctgcatactt ttgccatcag caagctgtgt 4740
gaccttggac agatcccttt tttgtctaaa tctttctgag tcttcttgaa aacaatgcca 4800
ggttgggaca ggatgattgc caagctcccg tccagctcta aaacactgca acgtatgctt 4860
ctgcaccagc actgtccatc ctgtagatca tgcagaaatt ctcttcaact ttttcctacc 4920
cataaaatag gagcatgctt acctttttcc taatgttcca ggccccgggt ctagatattg 4980
taagtaagga agttaatgtg tatcagagcc cattatgggc cagaagttct cctcttcctt 5040
cctacacctg cttcctccct ccctccctcc ctctttccct tccttccttc catccatttg 5100
tgaagaagac atgatcaccc tcattctgag agtgaagaga cagaggctca actaatgaaa 5160
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cgacacttag tggggttgaa agtgacaaca gcaagggttt ctctttttgg aaatgcgagg 5880
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tatttcttta taaaccacaa ctctgggccc gcaatggcag tccactgctt gctgcagtca 6000
cagaatggaa atctgcagag gcctccgcag tcacctaatc actctcctcc tcttcctgtt 6060
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tcccagatgt ggatagtgcg accggagggc tgtcttactt tcccagagac tcaggaaccc 6360
agtgagtaat agatgcatgc caaggagtgg gactgcgatt caggcctagt tgaatgtgct 6420
gacagagaag cagagagggg caccaggggc acagcccgaa ggcccagact gatatgggca 6480
aggcctgtct gtgctgacat gtcggagggt cccactctcc agggaccttg gtttccccgt 6540
ctgtgacatc tgtgacatga gagtcacgat aactccttgt gtgccttaca gggttgttgt 6600
gaaaattaaa tgcacagata atagcgtaac agtattccgt gcattgtaaa gagcctgaaa 6660
accattatga tttgaaaatg gaatcggctt tgtgagacca tcactattgt aaagatgtga 6720
tgctgataga aatgacagga ctgcttgtgc atgccctctg cagtgtgaca ttccagcagt 6780
gaaatcatgt tggggtgact tctcccccac tctgaccttt atgtttgtct gggccgaggc 6840
tgcaagtcgg gctctgtggg tgtatgagtg acaagtctct cccttccaga tatggggact 6900
gtctgcttcc ctaggttgcc tctccctgct ctgatcagct agaagctcca ggagatcctc 6960
ctggaggccc cagcaggtga tgtttatccc tccagactga ggctaaatct agaaactagg 7020
ataatcacaa acaggccaat gctgccatat gcaaagcact ttggtttgcc tggccacccc 7080
tcgtcgagca tgtgggctct tcagagcacc tgatgaggtg ggtacagtta gccacacttc 7140
acaggtgaag aggtgaggca caggtcccag gtcaggctgg ccggagctct gtttattacg 7200
tctcacagct ttgagtcctg ctctcaacca gagaggccct ttaccaagaa gaaaggattg 7260
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cccttctggt ctcagactca gagcgagtta gctgcaaggt gttccgtctc ttgaaacttc 7440
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atgaaaatag aagaaaattt aaaatccaga cccttggtca cactatccac atttaaagag 7560
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catccatgca tgccgtgggt atactaaaat actatacccc tggaagagct ggatgcaaat 7860
ttgacaagtt ctgggggaca caggaaggtg ccaagcacaa ggctgggcac atggtggctg 7920
tgcactacag ctgagtcctt ttccttttca gaatctggga tgttaaccag aagaccttct 7980
atctgaggaa caaccaacta gttgctggat acttgcaagg accaaatgtc aatttagaag 8040
gtgagtggtt gccaggaaag ccaatgtatc tgggcatcac gtcactttgc ccgtctgtct 8100
gcagcagcat ggcctgcctg cacaaaccct aggtgcaatg tcctaatcct tgttgggtct 8160
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tccaccatgt ataaggttga gctatgtctc ttattcctgg acaccatact cagccatatc 8460
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tttcccttca gtgggatgat atcaactgga caacaggatg tgcgattctt ttagttccag 8580
ccttccagga tgttttcact cccctgtttg ttgttgtagg atggtattac ctccaccttc 8640
ccaccttccc tatgccctgg ttctgtctcc tgtgcctcgc tctgaaagtg gatgagacct 8700
acaattcctg tcctggtagt tctcctaatg aacacactga agcacgagga agctgagatt 8760
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ctattgacct ggagcacagg tatcctgggg aaagtgaggg aaatatggac atcacatgga 8940
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tgagggaaat atggacatca catggaacaa catccaggag actcaggcct ctaggagtaa 9060
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caggagactc aggcctctag gagtaactgg gtagtgtgca tcctggggaa agtgagggaa 9180
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tgtgcttggt ttaatcttct atttacctgc agaccaggaa gatgagacct ctctgccctt 9300
ctgacctcgg gattttagtt ttgtggggac caggggagat agaaaaatac ccggggtctc 9360
ttcattattg ctgcttcctc ttctattaac ctgaccctcc cctctgttct tccccagaaa 9420
agatagatgt ggtacccatt gagcctcatg ctctgttctt gggaatccat ggagggaaga 9480
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gctttggatc tcaaatcacc ccaaaaccca gtggcttgaa acaaccaaaa ttttttctta 9600
tgattctgtg ggttgaccag gattagctgg gtagttctgt tccatgtggt ggaacatgct 9660
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gtccctcatc ctccaggctc tctttccatg tgatctctca gtgtttaaga gttagttgga 9780
gcttccttac agcatggcgg ctgacttcca aaagggatta ttccaaaaag agcctcaaca 9840
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ctaagtctag ccccctgtga gaggagactg cataagagtg tgaacaccag gagacacggt 9960
cactgggggc caccactgta accatctacc acaggacctg aatctctgtg tgctactccc 10020
ttgctcaagg gcccccctac ccacgcagac ctgctgtctt ctagcaaagc ccatcctcag 10080
gacctttctc ttccaatcct tattgactca aattgattag ttggtgctcc acccagagcc 10140
ctgtgctcct ttatctcatg taatgttaat gggtttccca gccctgggaa aacatggctt 10200
tgtctcaggg gcttgctgga tgcaacctta acctcaatgt gagtggccat actgtggcac 10260
tgtcccatcc ctcaccaggg acactgttct ggagggtgac tgcctgttct gtgaggagtg 10320
gggatggcta ggacattgca tggaacacac caccacccca tcttctcaga gctcaaaccc 10380
tgacagaaca ccagctccac aggccttggc ttctgctgat ggtgccgtgt atttaccaga 10440
cttagtggtc caaggccaga gtggcagatt tcccaaagtc aaggtgtgac agtgggacag 10500
cctctttgtg tctttgctgt cctaagaaac ctgggccagg ccaggcgcag tggctcacgc 10560
cttgtaatcc cagcactttg agaggccaag gtgggcagat cacgaggtca ggagtttgag 10620
accagcctgg ccaacattgg tgaaaccctg tctctattaa aaatagaaaa cattagacag 10680
gtgtggtggt gcatgcctgt aatcccagct actcaggagg ctgaggcagg agaatcgctt 10740
gaacccagga ggtggaggtt gcagtgagcc gagattgtgc cactgcactc cagcctaggc 10800
gacagagcaa gactccgtct cgggaaaatt aattaataaa taaataaacc taggtcccag 10860
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tactaactct gggctgtcca gaggcgattt catggcgtgg agtggagagg gaggcagcac 10980
aggacttcct aggcctcagc tctcacctgc ccatcttttg atttccaggc agttaacatc 11040
actgacctga gcgagaacag aaagcaggac aagcgcttcg ccttcatccg ctcagacagt 11100
ggccccacca ccagttttga gtctgccgcc tgccccggtt ggttcctctg cacagcgatg 11160
gaagctgacc agcccgtcag cctcaccaat atgcctgacg aaggcgtcat ggtcaccaaa 11220
ttctacttcc aggaggacga gtagtactgc ccaggcctgc ctgttcccat tcttgcatgg 11280
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accctgtttt acaaaaaaga aaagaccagt ccatgaggga ggtttttaag ggtttgtgga 11700
aaatgaaaat taggatttca tgattttttt ttttcagtcc ccgtgaagga gagcccttca 11760
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caacttgtaa aaattaaaag ttatggtact atgttagccc cataattttt tttttccttt 11940
taaaacactt ccataatctg gactcctctg tccaggcact gctgcccagc ctccaagctc 12000
catctccact ccagattttt tacagctgcc tgcagtactt tacctcctat cagaagtttc 12060
tcagctccca aggctctgag caaatgtggc tcctgggggt tctttcttcc tctgctgaag 12120
gaataaattg ctccttgaca ttgtagagct tctggcactt ggagacttgt atgaaagatg 12180
gctgtgcctc tgcctgtctc cccaccaggc tgggagctct gcagagcagg aaacatgact 12240
cgtatatgtc tcaggtccct gcagggccaa gcacctagcc tcgctcttgg caggtactca 12300
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ttttacaata aaatcttgaa aatgcctata ttgttgacta tgtccttggc cttgacaggc 12420
tttgggtata gagtgctgag gaaactgaaa gaccaatgtg tyttycttac cccagaggct 12480
ggcgcctggc ctcttctctg agagttcttt tcttccttca gcctcactct ccctggataa 12540
catgagagca aatctctctg cgggg 12565 <210> 4 <211> 3634 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <223> TNF-alpha gene <400> 4 gaattccggg tgatttcact cccggctgtc caggcttgtc ctgctacccc acccagcctt 60
tcctgaggcc tcaagcctgc caccaagccc ccagctcctt ctccccgcag gacccaaaca 120
caggcctcag gactcaacac agcttttccc tccaacccgt tttctctccc tcaacggact 180
cagctttctg aagcccctcc cagttctagt tctatctttt tcctgcatcc tgtctggaag 240
ttagaaggaa acagaccaca gacctggtcc ccaaaagaaa tggaggcaat aggttttgag 300
gggcatgggg acggggttca gcctccaggg tcctacacac aaatcagtca gtggcccaga 360
agacccccct cggaatcgga gcagggagga tggggagtgt gaggggtatc cttgatgctt 420
gtgtgtcccc aactttccaa atccccgccc ccgcgatgga gaagaaaccg agacagaagg 480
tgcagggccc actaccgctt cctccagatg agctcatggg tttctccacc aaggaagttt 540
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ttgttggcac acccagccag cagacgctcc ctcagcaagg acagcagagg accagctaag 660
agggagagaa gcaactacag accccccctg aaaacaaccc tcagacgcca catcccctga 720
caagctgcca ggcaggttct cttcctctca catactgacc cacggcttca ccctctctcc 780
cctggaaagg acaccatgag cactgaaagc atgatccggg acgtggagct ggccgaggag 840
gcgctcccca agaagacagg ggggccccag ggctccaggc ggtgcttgtt cctcagcctc 900
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ggggaaatga gagacgcaag agagggagag agatgggatg ggtgaaagat gtgcgctgat 1080
agggagggat gagagagaaa aaaacatgga gaaagacggg gatgcagaaa gagatgtggc 1140
aagagatggg gaagagagag agagaaagat ggagagacag gatgtctggc acatggaagg 1200
tgctcactaa gtgtgtatgg agtgaatgaa tgaatgaatg aatgaacaag cagatatata 1260
aataagatat ggagacagat gtggggtgtg agaagagaga tgggggaaga aacaagtgat 1320
atgaataaag atggtgagac agaaagagcg ggaaatatga cagctaagga gagagatggg 1380
ggagataagg agagaagaag atagggtgtc tggcacacag aagacactca gggaaagagc 1440
tgttgaatgc tggaaggtga atacacagat gaatggagag agaaaaccag acacctcagg 1500
gctaagagcg caggccagac aggcagccag ctgttcctcc tttaagggtg actccctcga 1560
tgttaaccat tctccttctc cccaacagtt ccccagggac ctctctctaa tcagccctct 1620
ggcccaggca gtcagtaagt gtctccaaac ctctttccta attctgggtt tgggtttggg 1680
ggtagggtta gtaccggtat ggaagcagtg ggggaaattt aaagttttgg tcttggggga 1740
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tcttttctct ctcctcttca ggatcatctt ctcgaacccc gagtgacaag cctgtagccc 1860
atgttgtagg taagagctct gaggatgtgt cttggaactt ggagggctag gatttgggga 1920
ttgaagcccg gctgatggta ggcagaactt ggagacaatg tgagaaggac tcgctgagct 1980
caagggaagg gtggaggaac agcacaggcc ttagtgggat actcagaacg tcatggccag 2040
gtgggatgtg ggatgacaga cagagaggac aggaaccgga tgtggggtgg gcagagctcg 2100
agggccagga tgtggagagt gaaccgacat ggccacactg actctcctct ccctctctcc 2160
ctccctccag caaaccctca agctgagggg cagctccagt ggctgaaccg ccgggccaat 2220
gccctcctgg ccaatggcgt ggagctgaga gataaccagc tggtggtgcc atcagagggc 2280
ctgtacctca tctactccca ggtcctcttc aagggccaag gctgcccctc cacccatgtg 2340
ctcctcaccc acaccatcag ccgcatcgcc gtctcctacc agaccaaggt caacctcctc 2400
tctgccatca agagcccctg ccagagggag accccagagg gggctgaggc caagccctgg 2460
tatgagccca tctatctggg aggggtcttc cagctggaga agggtgaccg actcagcgct 2520
gagatcaatc ggcccgacta tctcgacttt gccgagtctg ggcaggtcta ctttgggatc 2580
attgccctgt gaggaggacg aacatccaac cttcccaaac gcctcccctg ccccaatccc 2640
tttattaccc cctccttcag acaccctcaa cctcttctgg ctcaaaaaga gaattggggg 2700
cttagggtcg gaacccaagc ttagaacttt aagcaacaag accaccactt cgaaacctgg 2760
gattcaggaa tgtgtggcct gcacagtgaa gtgctggcaa ccactaagaa ttcaaactgg 2820
ggcctccaga actcactggg gcctacagct ttgatccctg acatctggaa tctggagacc 2880
agggagcctt tggttctggc cagaatgctg caggacttga gaagacctca cctagaaatt 2940
gacacaagtg gaccttaggc cttcctctct ccagatgttt ccagacttcc ttgagacacg 3000
gagcccagcc ctccccatgg agccagctcc ctctatttat gtttgcactt gtgattattt 3060
attatttatt tattatttat ttatttacag atgaatgtat ttatttggga gaccggggta 3120
tcctggggga cccaatgtag gagctgcctt ggctcagaca tgttttccgt gaaaacggag 3180
ctgaacaata ggctgttccc atgtagcccc ctggcctctg tgccttcttt tgattatgtt 3240
ttttaaaata tttatctgat taagttgtct aaacaatgct gatttggtga ccaactgtca 3300
ctcattgctg agcctctgct ccccagggga gttgtgtctg taatcgccct actattcagt 3360
ggcgagaaat aaagtttgct tagaaaagaa acatggtctc cttcttggaa ttaattctgc 3420
atctgcctct tcttgtgggt gggaagaagc tccctaagtc ctctctccac aggctttaag 3480
atccctcgga cccagtccca tccttagact cctagggccc tggagaccct acataaacaa 3540
agcccaacag aatattcccc atcccccagg aaacaagagc ctgaacctaa ttacctctcc 3600
ctcagggcat gggaatttcc aactctggga attc 3634 <210> 5 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 5 tgtacctaag cccacccttt agagc 25 <210> 6 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 6 tggcctccag aaacctccaa 20 <210> 7 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 7 gctgatattc tggtgggaaa 20 <210> 8 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 8 ggcaagagca aaactctgtc 20 <210> 9 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 9 ctatctgagg aacaaccaac tagtagc 27 <210> 10 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 10 taggacattg cacctagggt ttgt 24 <210> 11 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 11 aggcaatagg ttttgagggc cat 23 <210> 12 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 12 tcctccctgc tccgattccg 20 <210> 13 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 13 caaccaacta gttgctggat acttgcaag 29 <210> 14 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 14 caaccaacta gttgccggat acttgcaag 29 <210> 15 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 15 aagttctggg ggacacagga ag 22 <210> 16 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 16 acgggcaaag tgacgtgatg 20 <210> 17 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 17 accccgtccc catgccc 17 <210> 18 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: probe <400> 18 aaccccgtcc tcatgcccc 19 <210> 19 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 19 ggccactgac tgatttgtgt gt 22 <210> 20 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 20 caaaagaaat ggaggcaata ggtt 24 <210> 21 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 21 ctcagcaaca ctcctat 17 <210> 22 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 22 tcctggtctg caggtaa 17 <210> 23 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 23 gaagcccctc ccagttctag ttc 23 <210> 24 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer <400> 24 cactccccat cctccctggt c 21
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 C12Q 1/02 A61P 11/00 1/68 A C12Q 1/02 G01N 33/15 Z 1/68 33/50 Z G01N 33/15 33/53 M 33/50 33/566 33/53 C12N 15/00 ZNAA 33/566 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AE,AU,B R,CA,CN,CZ,HU,IL,JP,KR,MX ,NO,NZ,PL,RU,SG,TR,US,YU, ZA (72)発明者 ダフ ゴードン ダブリュ イギリス サウス ヨークシャー エス10 3ビーシー シェフィールド アッシュ ゲートロード 18 (72)発明者 ディジオヴァイン フランシスコ サヴェ リオ イギリス エス10 3ジーゼット シェフ ィールド ランムーア テトネイロード 3 (72)発明者 ワイテ モリア イギリス サウス ヨークシャー エス17 3エヌジェイ シェフィールド ドア キャヴェンディッシュアヴェニュー 19 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA40 DA12 DA13 FB02 FB03 4B024 AA01 AA11 BA80 CA01 CA02 CA09 CA11 CA12 CA20 DA02 GA11 HA09 HA11 HA13 HA14 HA17 4B063 QA05 QA12 QA13 QA17 QA19 QQ42 QQ43 QQ52 QQ53 QQ79 QR08 QR14 QR32 QR35 QR40 QR42 QR56 QR62 QR72 QR80 QS16 QS25 QS33 QS34 QX02 QX10 4C084 AA02 AA13 AA17 BA03 DA13 DA25 ZA59 ZC02 4C086 AA01 AA02 DA10 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA59 ZC02

Claims (82)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)被験体から核酸試料を得るステップと、 b)前記試料中で、IL-1RN(+2018)対立遺伝子、TNF-A(-308)対立遺伝子2、又
    は、IL-1RN(+2018)対立遺伝子2もしくはTNF-1(-308)対立遺伝子2に対して連鎖
    不均衡にある対立遺伝子を検出するステップであって、前記IL-1RN(+2018)対立
    遺伝子2、TNF-A(-308)対立遺伝子2、又は、IL-1RN(+2018)対立遺伝子2に対して
    連鎖不均衡にある対立遺伝子の検出は、前記患者がILDを有する又は発生素因を
    有することを示す、ステップと を含む、被験体が間質性肺疾患を有するか又は発生素因があるかを判定する方法
  2. 【請求項2】 前記間質性肺疾患が間質性肺炎である、請求項1に記載の方法
  3. 【請求項3】 前記間質性肺疾患が肺線維症である、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記検出するステップが、 a)対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション、 b)サイズ分析、 c)配列決定、 d)ハイブリダイゼーション、 e)5’端ヌクレアーゼ消化、 f)一本鎖コンホメーション多型、 g)対立遺伝子特異的ハイブリダイゼーション、 h)プライマ特異的伸長法、及び j)オリゴヌクレオチド連結アッセイ からなる群のうちのいずれかから選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記検出するステップの前に、前記核酸試料に対して増幅ステ
    ップを行う、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記増幅ステップが、SEQ ID NO1乃至SEQ ID NO12、SEQ ID NO
    15、16、19又は20からなる群のうちのいずれかから選択されるプライマを利用す
    る、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記サイズ分析が、制限酵素による消化の前に行われる、請求
    項4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記制限酵素による消化が、Nco I、Alu I及びMsp Iからなる
    群のうちのいずれかから選択される制限酵素を用いる、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 間質性肺疾患に関連する対立遺伝子を同定する方法であって、
    IL-1RN(+2018)対立遺伝子2又はTNF-A(-308)対立遺伝子2に対して連鎖不均衡に
    ある対立遺伝子を同定するステップを含む、方法。
  10. 【請求項10】 被験体に間質性肺疾患が発生する易罹患性を判定するキット
    であって、IL-1RN(+2018)対立遺伝子、TNF-A(-308)対立遺伝子、又は、IL-1RN(
    +2018)対立遺伝子もしくはTNF-A(-308)対立遺伝子に対して連鎖不均衡にある対
    立遺伝子に、5’側又は3’側でハイブリダイズする第一プライマオリゴヌクレ
    オチドを含む、キット。
  11. 【請求項11】 IL-1RN(+2018)対立遺伝子に対して連鎖不均衡にある前記対
    立遺伝子がIL-1RN(VNTR)である、請求項10に記載のキット。
  12. 【請求項12】 前記第一プライマが5’側でハイブリダイズする場合には、
    IL-1RN(+2018)対立遺伝子、又は、IL-1RN(+2018)対立遺伝子に対して連鎖不均衡
    にある対立遺伝子、に3’側でハイブリダイズし、 前記第一プライマが3’側でハイブリダイズする場合には、IL-1RN(+2018)対
    立遺伝子、又は、IL-1RN(+2018)対立遺伝子に対して連鎖不均衡にある対立遺伝
    子、に5’側でハイブリダイズする 第二プライマオリゴヌクレオチドをさらに含む、請求項10に記載のキット。
  13. 【請求項13】 前記第一プライマ及び前記第二プライマが、約50から10
    00個の範囲の間の塩基対の領域にハイブリダイズする、請求項12に記載のキ
    ット。
  14. 【請求項14】 前記一個又は複数のプライマが、SEQ ID NO1乃至SEQ ID NO1
    2、SEQ ID NO15、16、19又は20からなる群のうちのいずれかから選択される、請
    求項10又は12に記載のキット。
  15. 【請求項15】 前記間質性肺疾患が、間質性肺炎からなる群のうちのいずれ
    かから選択される、請求項10に記載のキット。
  16. 【請求項16】 前記間質性肺疾患が肺線維症である、請求項15に記載のキ
    ット。
  17. 【請求項17】 検出手段をさらに含む、請求項10に記載のキット。
  18. 【請求項18】 前記検出手段が、 a)対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション、 b)サイズ分析、 c)配列決定、 d)ハイブリダイゼーション、 e)5’端ヌクレアーゼ消化、 f)一本鎖コンホメーション多型、 g)対立遺伝子特異的ハイブリダイゼーション、 h)プライマ特異的伸長法、及び j)オリゴヌクレオチド連結アッセイ からなる群のうちのいずれかから選択される、請求項17に記載のキット。
  19. 【請求項19】 増幅手段をさらに含む、請求項10に記載のキット。
  20. 【請求項20】 コントロールをさらに含む、請求項10に記載のキット。
  21. 【請求項21】 間質性肺疾患を有する個人に投与するのに適した治療薬を選
    択する方法であって、前記個人のIL-1又はTNF-A遺伝子型を調べることで、前記
    被験体がILD関連対立遺伝子を含むかどうかを判定するステップと、前記多型に
    対して連鎖不均衡にあるILD原因機能的変異を補償する治療薬を選択するステッ
    プとを含む、方法。
  22. 【請求項22】 前記間質性肺疾患が、間質性肺炎である、請求項21に記載
    の方法。
  23. 【請求項23】 前記間質性肺疾患が肺線維症である、請求項21に記載の方
    法。
  24. 【請求項24】 前記遺伝子型を調べる方法が、 a)対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション、 b)サイズ分析、 c)配列決定、 d)ハイブリダイゼーション、 e)5’端ヌクレアーゼ消化、 f)一本鎖コンホメーション多型、 g)対立遺伝子特異的ハイブリダイゼーション、 h)プライマ特異的伸長法、及び j)オリゴヌクレオチド連結アッセイ からなる群のうちのいずれかから選択される、請求項21に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記遺伝子型を調べるステップの前に、前記核酸試料に対し
    て増幅ステップを行う、請求項21に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記増幅ステップが、SEQ ID NO1乃至SEQ ID NO12、SEQ ID
    NO15、16、19又は20からなる群のうちのいずれかから選択されるプライマを利用
    する、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記サイズ分析が、制限酵素による消化の前に行われる、請
    求項24に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記制限酵素による消化が、Nco I、Alu I及びMsp Iからな
    る群のうちのいずれかから選択される制限酵素を用いる、請求項27に記載の方
    法。
  29. 【請求項29】 前記治療薬が、コルチコステロイド、代謝拮抗物質、細胞毒
    、コルヒチン、又は抗サイトカインからなる群のうちのいずれかから選択される
    、請求項21に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記治療薬が、IL-1又はTNFα活性のモジュレータからなる
    群のうちのいずれかから選択される、請求項21に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記IL-1がIL-1αである、請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記IL-1がIL-1βである、請求項30に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記IL-1がIL-1Raである、請求項30に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記治療薬が、タンパク質、ペプチド、ペプチドミメティッ
    ク、低分子又は核酸である、請求項30に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記モジュレータがアゴニストである、請求項30に記載の
    方法。
  36. 【請求項36】 前記モジュレータがアンタゴニストである、請求項30に記
    載の方法。
  37. 【請求項37】 前記ILD関連対立遺伝子が、IL-1RN(+2018)対立遺伝子2、TNF
    -A(-308)対立遺伝子2、又は、IL-1RN(+2018)対立遺伝子2もしくはTNF-A(-308)
    対立遺伝子2に対して連鎖不均衡にある対立遺伝子である、請求項21に記載の
    方法。
  38. 【請求項38】 前記ILD原因機能的変異が、IL-1B(+6912)対立遺伝子2、IL-1
    b(-511)又はIL-1RN(+2018)である請求項21に記載の方法。
  39. 【請求項39】 ILD被験体を特定の用量の特定の治療薬によって処置する効
    果を判定する方法であって、 (a)被験体から採取した試料中で、IL-1もしくはTNFαタンパク質のレベル
    、量もしくは活性を、又は、IL-1もしくはTNF-A mRNAもしくはDNAのレベル、量
    もしくは活性を、検出するステップと、 (b)前記特定の用量の前記特定の治療薬を被験体に投与し;被験体から採取
    した試料中で、IL-1又はTNFαタンパク質の、あるいは、IL-1もしくはTNF-A mRN
    A又はDNAのレベル、量又は活性を検出するステップと、 (c)ステップ(a)で得られた相対的レベル、量又は活性を、ステップ(b
    )で得られたレベル、量又は活性と比較するステップと を含む、方法。
  40. 【請求項40】 前記治療薬が、コルチコステロイド、代謝拮抗物質、細胞毒
    、コルヒチン、又は抗サイトカインからなる群のうちのいずれかから選択される
    、請求項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記治療薬が、IL-1又はTNFα活性のモジュレータからなる
    群のうちのいずれかから選択される、請求項39に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記IL-1がIL-1αである、請求項41に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記IL-1がIL-1βである、請求項41に記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記IL-1がIL-1Raである、請求項41に記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記治療薬が、タンパク質、ペプチド、ペプチドミメティッ
    ク、低分子又は核酸である、請求項41に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記モジュレータがアゴニストである、請求項41に記載の
    方法。
  47. 【請求項47】 前記モジュレータがアンタゴニストである、請求項41に記
    載の方法。
  48. 【請求項48】 間質性肺疾患を有する被験体を処置する方法であって、 個人のIL-1又はTNF-A遺伝子型を調べて、ILD関連対立遺伝子の存在を判定する
    ステップと、 多型に対して連鎖不均衡にあるILD原因変異を補償する治療薬を被験体に投与
    するステップと を含む、方法。
  49. 【請求項49】 前記間質性肺疾患が間質性肺炎である、請求項48に記載の
    方法。
  50. 【請求項50】 前記間質性肺疾患が肺線維症である、請求項48に記載の方
    法。
  51. 【請求項51】 前記遺伝子型を調べる方法が、 a)対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション、 b)サイズ分析、 c)配列決定、 d)ハイブリダイゼーション、 e)5’端ヌクレアーゼ消化、 f)一本鎖コンホメーション多型、 g)対立遺伝子特異的ハイブリダイゼーション、 h)プライマ特異的伸長法、及び j)オリゴヌクレオチド連結アッセイ からなる群のうちのいずれかから選択される、請求項48に記載の方法。
  52. 【請求項52】 遺伝子型を調べる前記ステップの前に、前記核酸試料に増幅
    ステップを行う、請求項48に記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記増幅ステップが、SEQ ID NO1乃至SEQ ID NO12、SEQ ID
    NO15、16、19又は20からなる群のうちのいずれかから選択されるプライマを利用
    する、請求項52に記載の方法。
  54. 【請求項54】 前記サイズ分析が、制限酵素による消化の前に行われる、請
    求項52に記載の方法。
  55. 【請求項55】 前記制限酵素による消化が、Nco I、Alu I及びMsp Iからな
    る群のうちのいずれかから選択される制限酵素を用いる、請求項54に記載の方
    法。
  56. 【請求項56】 前記治療薬が、コルチコステロイド、代謝拮抗物質、細胞毒
    、コルヒチン、又は抗サイトカインからなる群のうちのいずれかから選択される
    、請求項48に記載の方法。
  57. 【請求項57】 前記治療薬が、IL-1又はTNFα活性のモジュレータからなる
    群のうちのいずれかから選択される、請求項48に記載の方法。
  58. 【請求項58】 前記IL-1がIL-1αである、請求項57に記載の方法。
  59. 【請求項59】 前記IL-1がIL-1βである、請求項57に記載の方法。
  60. 【請求項60】 前記IL-1がIL-1Raである、請求項57に記載の方法。
  61. 【請求項61】 前記治療薬が、タンパク質、ペプチド、ペプチドミメティッ
    ク、低分子又は核酸である、請求項57に記載の方法。
  62. 【請求項62】 前記モジュレータがアゴニストである、請求項57に記載の
    方法。
  63. 【請求項63】 前記モジュレータがアンタゴニストである、請求項57に記
    載の方法。
  64. 【請求項64】 前記ILD関連対立遺伝子が、IL-1RN(+2018)対立遺伝子2、TNF
    -A(-308)対立遺伝子2、又は、IL-1RN(+2018)対立遺伝子2もしくはTNF-A(-308)
    対立遺伝子2に対して連鎖不均衡にある対立遺伝子である、請求項48に記載の
    方法。
  65. 【請求項65】 前記ILD原因機能的変異が、IL-1B(+6912)対立遺伝子2、IL-1
    b(-511)又はIL-1RN(+2018)である、請求項48に記載の方法。
  66. 【請求項66】 ILD治療薬をスクリーニングする方法であって、 a)IL-1もしくはTNF-αポリペプチド又はこれらの生物活性断片、IL-1又はTN
    F-α結合相手、及び、テスト化合物を、前記IL-1又はTNF-αタンパク質、及び、
    前記IL-1又はTNF-α結合相手が、前記テスト化合物がなければ相互作用できるよ
    うな条件下で配合するステップと、 b)前記テスト化合物の存在下で、IL-1又はTNF-αタンパク質/IL-1又はTNF-
    α結合相手の複合体が形成される程度を検出するステップであって、 前記化合物の不在下に対して前記化合物の存在下でアゴニストにより形成され
    た複合体の量の増加、又は、前記化合物の不在下に対して前記化合物の存在下で
    アンタゴニストにより形成された複合体の量の減少は、前記化合物がILD治療薬
    であることを示す、ステップと を含む、方法。
  67. 【請求項67】 前記アゴニスト又はアンタゴニストが、タンパク質、ペプチ
    ド、ペプチドミメティック、低分子又は核酸からなる群のうちのいずれかから選
    択される、請求項66に記載の方法。
  68. 【請求項68】 前記核酸が、アンチセンス、リボ酵素、及び、三重鎖核酸か
    らなる群のうちのいずれかから選択される、請求項67に記載の方法。
  69. 【請求項69】 前記化合物から薬剤組成を調製するステップをさらに含む、
    請求項66に記載の方法。
  70. 【請求項70】 前記IL-1がIL-1αである、請求項66に記載の方法。
  71. 【請求項71】 前記IL-1がIL-1βである、請求項66に記載の方法。
  72. 【請求項72】 前記IL-1がIL-1Raである、請求項66に記載の方法。
  73. 【請求項73】 ILD治療薬を同定する方法であって、 (a)適した量の候補化合物を、IL-1又はTNF-A遺伝子を発現する細胞又は細
    胞抽出物に接触させるステップと、 (b)その結果生じるタンパク質の生物活性を調べるステップであって、 前記化合物の不在下での前記生物活性に比較したときの前記化合物の存在下で
    の、アゴニスト生物活性の減少、又は、アンタゴニスト生物活性の減少、は、前
    記候補がILD治療薬であることを示す、ステップと を含む、方法。
  74. 【請求項74】 前記モジュレータが、IL-1α、IL-1β、又はTNFα生物活性
    のアンタゴニストである、請求項73に記載の方法。
  75. 【請求項75】 前記モジュレータが、IL-1Ra生物活性のアゴニストである、
    請求項73に記載の方法。
  76. 【請求項76】 ステップ(b)において、前記タンパク質生物活性が、IL-1
    又はTNF-A遺伝子の発現レベルを調べることにより調べられる、請求項73に記
    載の方法。
  77. 【請求項77】 前記発現レベルが、IL-1又はTNF-A遺伝子から転写されるmRN
    Aの量を検出することにより調べられる、請求項73に記載の方法。
  78. 【請求項78】 前記発現レベルが、生成されるIL-1又はTNF-A遺伝子産物の
    量を検出することにより調べられる、請求項73に記載の方法。
  79. 【請求項79】 前記発現レベルが、免疫検出アッセイで抗IL-1又はTNF-A抗
    体を用いて調べられる、請求項73に記載の方法。
  80. 【請求項80】 前記化合物から薬剤組成を調製するステップをさらに含む、
    請求項73に記載の方法。
  81. 【請求項81】 前記細胞が動物内に含まれている、請求項73に記載の方法
  82. 【請求項82】 前記動物がトランスジェニックである、請求項81に記載の
    方法。
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