JP2002539974A

JP2002539974A - 保護多層液体保持複合体

Info

Publication number: JP2002539974A
Application number: JP2000606424A
Authority: JP
Inventors: バムバーガー、スコット、エイ; バムバーガー、トマス、エイチ; バムバーガー、ブライアン、ケイ
Original assignee: アクアテックスインダストリーズ、インコーポレイテッド
Priority date: 1999-03-23
Filing date: 2000-03-21
Publication date: 2002-11-26
Also published as: AU770658B2; US20020147483A1; AU3906600A; ES2253213T3; DE60023621D1; EP1082219B1; EP1082219A1; DE60023621T2; ATE308417T1; US6371977B1; CA2302987A1; WO2000056545A1; CA2302987C; EP1082219A4

Abstract

(57)【要約】保護層（１３）、保持体層（１２）、伝導層（１６）、及び保持体層と伝導層との中間の充填材層（１４）を含む多層複合体（１０）。充填材層は液体吸収剤粒子（１７）及び／又は繊維が含浸されている。極度の温度、物理的衝撃などから保護するための特定の特徴を有する保護層が、保持体（１２）、充填材（１４）及び伝導層（１６）と組合せて使用するために、場合により特に開示される。保護層は、たとえば砲火により引き起こされるかもしれない厳しい衝撃及び／又は火に対して人が曝されることなどの大惨事から人を更に保護する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】（技術分野）一般的に、本発明は、流体保持材料に関し、特に、繊維ポリマーブレンドおよ
び防護服、ブランケット、湿布、等、のような広い種類の品目の製作に適する繊
維ブレンドを含む多層複合体材料（複合材料）に関する。液体吸収剤粒子、繊維
、またはそれらのブレンドで含浸された充填材層は、選ばれた織物の層の間に置
かれている。液体中に浸漬後の複合体は、快適さを保護しおよび／または供給す
る被覆を提供する。また、本発明は、極度の熱または寒さから、同様に衝撃から
生じる身体の障害から身体を防護する。さらに、本発明は、必要とする暖かさま
たは涼しさを提供することによって人の体温を調節するのに利用することができ
る。

【０００２】（背景技術）人体の快適さおよび／または防護のための複合体および／または衣服に関する
多くの発明が先行技術に見出される。これらの発明は、人体の熱または寒さ、身
体の湿りまたは乾きの保持、極度の熱または寒さの状態から身体の防護、同様に
、高速度の物体からの衝撃から身体を防護することに関している。液体吸収剤複
合体を使用して、そのような複合体および衣服の効果を助成するために多くのや
り方で利用された。この技術の１つまたは他のやり方に関する米国特許の例には
次のような例がある：米国特許第２，８５５，７５８号、同第３，４２９，１３
８号、同第３，６７０，７３１号、同第３，９７１，３７３号、同第４，１０５
，０３３号、同第４，１３３，０５５号、同第４，２３５，２２７号、同第４，
４２９，００１号、同第４，５５６，０５５号、同第５，１１３，６６６号、同
第５，２８９，６９５号、同第５，３２８，７５９号、同第５，４１９，９５５
号、および同第５，４８０，４１０号。これらのそれぞれの明細書の記載は、本
明細書の記載の１部として本明細書に加入される。

【０００３】米国特許第５，８８５，９１２号には、その中に開示された複合体材料の態様
によって構成されたある種のタイプの衣服が開示されている。さらに詳細には、
縫い目を有するポケットまたはキルティングが衣服に縫われ、バット（ｂａｔｔ
ｉｎｇ）および親水性ポリマーの微結晶の組み合わせ物で満たされている。

【０００４】（発明の開示）本発明により、繊維入りバット材料（ｆｉｂｅｒｆｉｌｌｂａｔｔｉｎｇ
ｍａｔｅｒｉａｌ）および超吸収性親水性ポリマー粒子、繊維またはそれらのブ
レンドの組み合わせ物が提供される。さらに、本発明により、多層液体保持複合
体（複合材料）であって、１つの側上に、流体は通さないがガスは自由に通過で
きるコーチングを提供されている伝導体層を有する前記複合体が提供される。超
吸収性を有する充填材層は、この伝導体層の隣りに配置され、充填材層と接触し
て保持体層（ｒｅｔａｉｎｅｒｌａｙｅｒ）を有する。さらに本発明は、人を
温めまたは冷やすために繊維組み合わせ物および複合体を使用する方法に関する
。

【０００５】（発明を実施するための最良の形態）本発明は、超吸収性ポリマー粒子、繊維、またはそれらのブレンドの独特かつ
多用途のブレンドを提供することによって、熱および衝撃の防護、同様にある種
の医学上の状態と取り組んでいる。このブレンドは、本発明の他の面と関連して
使用してもよく、多層複合体材料から防護衣服、湿布、ブランケット、等、を構
成してもよい。また、本発明の複合体は、身体を冷やしまたは温めるための保護
部材の製作、および極度の熱または寒さから、同様に身体の障害から、身体を防
護するための防護材料の製作のためによく適している。

【０００６】それ故、本発明の他の態様は、好ましくは前述の衣服の１種により、本発明の
ポリマーブレンドを人に適用することを含む、熱さおよび寒さから人体を防護す
る方法である。さらに、他の態様は、本明細書に開示されたポリマーブレンドを
適用することによって、身体を温めまたは冷やす方法を提供することである。

【０００７】さらに、多層複合体から造られた衣服は、消防士、法執行官、軍人、および長
時間高温にさらされる鋳造物またはパンの製造者のような人々によって使用され
ると非常に有効である。また、衣服、特にブランケットは、非常に低温にさらさ
れた人および低体温に苦しんでいる人を治療するのに有効である。逆に、人が高
い発熱に苦しんでいる場合には、冷たい液体に浸漬したブランケットが発熱の緊
急治療のための手段を提供する。この使用においては、アルコールのような水よ
りさらに揮発性の液体を使用して、より多く効果的に冷却を促進してもよい。ま
た、さらに重要なことは、そのようなブランケットによって、防火および発射体
または発射体のような物体からの衝撃の防護が提供される。その上、本発明の複
合体材料から製作された衣服およびブランケットを使用して軍事上の作戦のサー
マルシグネチュア（ｔｈｅｒｍａｌｓｉｇｎａｔｕｒｅ）を減少させてもよい
。しばしば、暴風、火事、および戦争のような大惨事が起こり、人々は、いくら
かの警告を提供されるが、ベッドにいる患者を病院または初老の人々のためのホ
ームから避難させる時間はない。本発明の複合体から製作された液体浸漬ブラン
ケットにより、そのような人々のための火傷障害または衝撃障害に対する有効な
防護が提供される。

【０００８】一般的用語において、本発明には、着用者の身体のすぐ近くに、または身体と間接的接触して置くために適合させ
る伝導体層（ｃｏｎｄｕｃｔｉｖｅｌａｙｅｒ；伝導層、導体層）；繊維入りバット材料および液体吸収性粒子（ｌｉｑｕｉｄａｂｓｏｒｂｅｎ
ｔｐａｒｔｉｃｌｅｓ；液体吸収剤粒子）、繊維、または両者の組み合わせ物
を含浸させた充填材層；伝導体層と保有層（ｒｅｔｅｎｔｉｏｎｌａｙｅｒ）との間の充填材層の保
有のための保持体層（ｒｅｔａｉｎｅｒｌａｙｅｒ；リテーナ層）；および、
必要により、保有層の最も外部の表面に付着された、または隣接して置かれた外側の防護層
を含む多層液体保持複合物材料（ｍｕｌｔｉ−ｌａｙｅｒｅｄ，ｌｉｑｕｉｄ−
ｒｅｔａｉｎｉｎｇｃｏｍｐｏｓｉｔｅｍａｔｅｒｉａｌ；多層の液体保持
性複合体）の基本的配置が含まれる。

【０００９】液体吸収性繊維に関して、ブレンドは、超吸収性ポリマー繊維および合成繊維
の詰め物（ｆｉｂｅｒｆｉｌｌ；繊維入り）またはバットの組み合わせ物である
。特別な合成繊維の詰め物が臨界的であることは知られていない。すなわち、商
業上のどんな合成繊維の詰め物でも、それが最終複合体の性能に悪影響を与えな
い限り使用される。従って、最終複合体が難燃性衣服としてまたは難燃性衣服の
１部として使用されるときは、合成繊維の詰め物またはバットはそれに応じて選
ばれる。そのようなケースにおいては、合成繊維の詰め物には、典型的には、織
られたアラミドおよび／またはポリベンズアミダゾール（ＰＢＩ）繊維のような
耐燃性および耐熱性の材料が含まれる。すなわち、合成繊維の詰め物は、アラミ
ドポリマー編織物材料、アラミドポリマー編織物材料のブレンド、ポリベンズア
ミダゾール材料、およびアラミドポリマー編織物およびポリベンズアミダゾール
材料のブレンドから成る群から選ばれる。他の非難燃性適用物については、デュ
ポン（ＤｕＰｏｎｔ）から販売されているデュポンダクロン（登録商標）（Ｄｕ
ＰｏｎｔＤＡＣＲＯＮ（登録商標））のような商業上の合成繊維の詰め物、ま
たはシャーロット、エヌシー（ＣｈａｒｌｏｔｔｅＮＣ）のコンソリディテッ
ドテクスタイルインコーポレーテッド（ＣｏｎｓｏｌｉｄａｔｅｄＴｅｘ
ｔｉｌｅ，Ｉｎｃ．）からのポリエステル繊維の詰め物の製品がある。さらに米
国特許第５，１０４，７２５号、同第４，３０４，８１７号、および同第４，８
１８，５９９号（これらの特許の明細書の記載は、本明細書の記載の１部として
本明細書に加入される）には、本発明のある種の適用のために適当である合成繊
維の詰め物の繊維およびブレンドが開示されている。

【００１０】前述の押し出された親水性繊維に関して、親水性繊維は、本明細書中で論じた
ポリマー粒子に類似する方法において、水の中でそれらの重量の少なくとも約２
．５〜３倍を吸収することが好ましい。後述するように、好ましい繊維は、ＬＡ
ＮＳＥＡＬ−Ｆタイプの材料に類似するポリアクリロニトリル／ポリアクリレー
ト親水性繊維である。また、本発明の親水性繊維は、米国特許第５，３５０，３
７０号（この特許の明細書の記載は、本明細書の記載の１部として本明細書に加
入される）に開示された超吸収性繊維の１種であってもよい。典型的には、これ
らの繊維は、約１０〜５０ミクロンの範囲の直径および約３〜６０ミリメートル
の範囲の長さを有する。これらの吸収剤は、典型的には、０．９重量％の塩水溶
液を使用して１平方インチにつき０．５ポンド（３５００パスカル）の負荷のも
とで超吸収剤の１ｇにつき約１０〜約４０ｇの範囲である。商業上で販売されて
いる超吸収性繊維には、アライドコロイド／コータルド（Ａｌｌｉｅｄｃｏ
ｌｌｏｉｄｓ／Ｃｏｕｒｔａｌｄｓ）のＦＳＡ．ＲＴＭ．１０１および１１１、
フィラデルフィア、パア（Ｐｈｉｌａｄｅｌｐｈｉａ，Ｐａ）のアルココーポ
レーション（ＡｌｃｏＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ）からのＡＲＣＯＦＩＢＥＲ
ＳＯＲＢ．ＲＴＭ．、および日本国、大阪の東洋紡績（株）からのＴＯＹＯＢ
ＯＳＥＫＩＫＫＬａｎｓｅａｌが含まれる。

【００１１】さらに、本発明の繊維は米国特許第５，９０６，９５２号（この特許明細書の
記載は、本明細書の記載の１部として本明細書に加入される）の超吸収性繊維で
あってもよい。それ故、本発明の親水性繊維は、（米国特許第５，４１３，７４
７号および同第５，４６６，７３１号による）部分的にナトリウム塩に中和され
た架橋アクリレートコポリマー、およびグリムズビー（Ｇｒｉｍｓｂｙ，Ｕｎｉ
ｔｅｄＫｉｎｇｄｏｍ）のテクニカルアブソーベンツリミテッド（Ｔｅｃ
ｈｎｉｃａｌＡｂｓｏｒｂｅｎｔｓｌｉｍｉｔｅｄ）から商品名オアシス（
ＯＡＳＩＳ）で繊維形態において販売されている部分的にナトリウム塩に中和さ
れた架橋アクリレートコポリマー、または（Ｅ．Ｐ．０４３６５１４８
１による）部分的にナトリウム塩に中和されたオレフィン／アルキルカルボキシ
レートコポリマー、およびカルガリー、カナダ（Ｃａｌｇａｒｙ，Ｃａｎａｄａ
）のカメロットスーパーアブソーベンツリミテッド（ＣａｍｅｌｏｔＳ
ｕｐｅｒＡｂｓｏｒｂｅｎｔｓＬｉｍｉｔｅｄ）から商品名カメロット（Ｃ
ＡＭＥＬＯＴ）で繊維形態において販売されているオレフィン／アルキルカルボ
キシレートコポリマーであってよい。米国特許第’９５２号の超吸収性繊維は、
好ましくは３０〜６５ミリメートル（最適には、５０ｍｍ）の切断長さで１０デ
ニール（最適には、３〜１０デニール）より小さい。デニールは、９，０００メ
ートルの長さのグラムによる重量として表された繊維の単位重量である。

【００１２】最後に、本発明の他の態様において、本発明の親水性繊維は、米国特許第５，
６８１，３００号（この特許の明細書の記載は、本明細書の記載の１部として本
明細書に加入される）に開示されている高速吸収性繊維ゲル化物質である。（必
ずしも高速繊維吸収性ゲル化物質でないが）そのような繊維は、１９８９年８月
８日に公告されたボルランドなど（Ｂｏｕｒｌａｎｄｅｔａｌ．）の米国特
許第４，８５５，１７９号にさらに十分に論じられている。本明細書に使用され
ている用語「繊維吸収性（吸収剤）ゲル化物質」は、もっぱら吸収性（吸収剤）
ゲル化物質を含んでいる繊維および吸収性ゲル化物質で被覆されたそれらの表面
を有する少なくとも部分的に他の物質を含む２成分繊維の形態において吸収性ゲ
ル化物質を包含することが意図されている。適当な繊維吸収性ゲル化物質には、
本発明の好ましい態様であり、商品名ランシールＦ（Ｌａｎｓｅａｌ−Ｆ）で販
売されているアクリル系繊維物質、およびハークレスインコーポレーテッド（
Ｈｅｒｃｕｌｅｓ，Ｉｎｃ．）から商品名アクアロンＣ（ＡｑｕａｌｏｎＣ）
で販売されているカルボキシメチルセルロース繊維物質が含まれる。適当な高速
繊維吸収性ゲル化物質は、ニュートンスクエア、パア（ＮｅｗｔｏｎＳｑｕ
ａｒｅ，Ｐａ）のアルコケミカルコンパニー（ＡｒｃｏＣｈｍｉｃａｌ
Ｃｏｍｐａｎｙ）によって正式に製造されたＦＩＢＥＲＳＯＲＢＳＡ７０００
またはＳＡ７２００として知られている。

【００１３】好ましい態様において、本発明の繊維は、シース−コアー（ｓｈｅａｔｈ−ｃ
ｏｒｅ）のタイプ（芯鞘型）の２成分繊維であり、外層は部分的にアンモニウム
塩に中和された架橋アクリレートコポリマーから造られ、そして内層はポリアク
リロニトリルから造られる。そのような繊維は、米国特許第４，５６２，１１４
号（この特許の明細書の記載は、本明細書の記載の１部として本明細書に加入さ
れる）に開示されている。

【００１４】それ故、本発明の好ましい態様の繊維は、熱処理、等、によって容易に低下し
ない安定な吸水能力を有し、かつ強度および伸びのような物性において優れた色
彩堅牢度、可紡性、等、のような実際的性質に優れている吸水性アクリル系繊維
である。

【００１５】この態様の吸水性繊維は、アクリロニトリル（以後、ＡＮと略す）のポリマー
の９０重量％以上および（−ＣＯＯＸ（式中、Ｘは、Ｈ、ＮＨ₄、またはアルカ
リ金属である）によって表された）カルボキシル基を含有する吸水性樹脂の１０
重量％より少ない量から成り、そして１０〜３００ｃｃ／ｇの水膨潤度を有し、
樹脂の粒径は絶対乾燥において０．５ミクロン以下であり、繊維の外層に少なく
とも存在する吸水性樹脂のカルボキシル基は酸タイプ（−ＣＯＯＨ）であり、繊
維の内層は、それらの最大の直径において０．２ミクロン以上の孔を有し、かつ
前記繊維の保水比（ｗａｔｅｒ−ｈｏｌｄｉｎｇｒａｔｉｏ；水保持比）は２
０％以上である。

【００１６】この態様の繊維は、米国特許第‘１１４号に記載された手順によって造られる
。本発明の前述のＡＮポリマーに関して、今まで知られているアクリル繊維の製
造に使用されたＡＮポリマーの全てを使用してもよく、ポリマーには限定をつけ
ない。しかし、繊維の物性、可染性、等、の視点から、ＡＮの８０重量％以上、
好ましくは９０重量％以上および残りは他のビニールモノマーのコポリマーを使
用することが好ましい。また、それらが、好ましくは１．５ミリモル／ｇ以上、
さらに好ましくは３．０ミリモル／ｇ以上の量においてカルボキシル基（−ＣＯ
ＯＸ（式中、Ｘは、Ｈ、ＮＨ₄、またはアルカリ金属）によって表される）を含
有し、１０〜３００ｃｃ／ｇ、好ましくは２０〜１５０ｃｃ／ｇの水膨潤度およ
び０．５ミクロン以下、好ましくは０．２ミクロン以下の粒径を有し、かつ水お
よびＡＮポリマーの溶剤に不溶解である限りは、全ての吸収性樹脂を使用してよ
い。

【００１７】ポリマーを構成するモノマーの全量に基づいて、ＡＮの好ましくは５０重量％
以上、さらに好ましくは７０重量％以上、および架橋モノマーおよびＡＮと共重
合可能な他のビニルポリマーの限定された量から成る０．５ミクロン以下、好ま
しくは０．２ミクロン以下の粒径を有する架橋ＡＮコポリマーまたはそのような
架橋ＡＮコポリマーの水分散液を、通常の方法において、前記コポリマーの中に
カルボキシル基を導入するようにアルカリ物質と反応させるときは、工業的に有
利な方法において、１０〜３００ｃｃ／ｇ、好ましくは２０〜１５０ｃｃ／ｇの
水膨潤度を有する樹脂または前記樹脂の水分散液を造ることが可能である。

【００１８】前記方法により造られたこの態様による吸水性アクリル繊維は、好ましくは、
繊維の内層において、０．２ミクロン以上の直径を有する５以上の孔を含有しな
くてはならない、かつ２０％以上、好ましくは２５％以上の保水比を有する。

【００１９】さらに、この態様による繊維は、１２０℃において１時間の加熱処理による乾
燥後、保水比において１０％以下、好ましくは５％以下の減少を有しているので
、補助的な処理工程において、または実際の使用において、保水容量における実
質的な低下はない。

【００２０】要約すると、好ましい態様の吸水性アクリル繊維は、好ましくは、外層および
内層を有し、そしてアクリルニトリルポリマーの９０重量％以上およびその中に
分散された−ＣＯＯＸ（式中、Ｘは、Ｈ、ＮＨ₄またはアルカリ金属である）に
よって表されたカルボキシル基を含有する吸収性樹脂粒子の１０重量％より少な
い量から構成されている。好ましくは、樹脂は、ＸがＨである時は水膨潤能力を
実質的に有しない、そしてＸがＮＨ₄またはアルカリ金属であるときは、１０〜
３００ｃｃ／ｇの水膨潤度を有する。樹脂の粒径は、好ましくは、絶対乾燥にお
いて０．５ミクロン以下であり、そして吸水性樹脂の粒子はＸがＨであるカルボ
キシル基を有する繊維の外層に少なくとも存在する。カルボキシル基（その中で
、ＸがＮＨ₄またはアルカリ金属）を有する内層に存在する吸水性樹脂の粒子は
、繊維に吸水性を与えるのに充分な量において存在し、繊維の横断面は、５以上
の孔を含有し、それらの最大の直径において０．２ミクロン以上であり、そして
２０％以上の保水比を有する。紡糸溶液を湿式紡糸することによって得られた繊
維は、アクリルニトリルポリマー、前記吸水性樹脂粒子から成り、結果として得
られた繊維を水洗し、繊維を４以下のｐＨにおいて酸処理し、繊維を熱延伸処理
にかけ、次いで１００℃以上の温度で湿熱弛緩処理し、次いで繊維を１０５〜１
７０℃において乾燥し、吸水性樹脂は０．５〜７重量％において存在する。

【００２１】好ましくは、親水性ポリマー繊維は詰め物繊維（ｆｉｂｅｒｆｉｌｌ）と約１
５％〜７５％の範囲内の詰め物繊維で混合される。その混合率はその複合材料の
最終用途によりいろいろ変わることであろう。例えば、ポリマー繊維分の低いも
のは、例えば、シャツのために使われることがある軽質の複合材料を結果として
提供するであろう。繊維分が高率であるものは、例えば、消防夫の制服として使
われることができるような重質の複合材料を結果として提供するであろう。さら
にバット（ｂａｔｔｉｎｇ；詰め綿）は最終製品の用途に応じて密にすることが
できる。１インチの１／１６の厚さ（キルチングの前に）のバットはシャツとし
て用いられることができよう。1インチ以上の厚さ（キルチングの前に）のバッ
トは、例えば、防弾チョッキと組み合わせて用いられることができよう。

【００２２】親水性ポリマー繊維と詰め物繊維の組み合わせの利点の一つは、その配合物は
蒸発性を促進することと保冷または保熱する手段を提供することの両者である。
すなわち、この配合物は、冷却または過熱される場合に、冷たさまたは暖かさを
保持する。本発明の親水性配合物はある複合材料をマイクロ波化されるまたは冷
凍化されることを可能にする。そのようなある用途において、バットは望みの温
度を維持することを助けるために絶縁材としての働きを助ける。

【００２３】液体保持複合材料に関して、その導体層は通例として湿気の透過を許す耐水性
材料で形成されることができよう。その充填材層は液体吸収剤粒子を含浸された
詰め物繊維から、または詰め物繊維と超吸収性繊維との繊維配合物から形成され
ることができよう。これらの粒子は代表的には超吸収性ポリマー型のものである
。その保持層は通例として液、例えば水、の通過を許すが、乾燥吸収剤の保持を
可能にする、多孔性を有する織物である。場合により保持層は通例として耐火性
または耐衝撃性であるように構成されている。

【００２４】本複合体の用途が人体の高温からの保護である場合には、その多層複合体は液
体、例えば水、に浸され、そしてポリマー粒子および/または繊維が望ましい飽
和度、特定の用途によって代表的には全飽和度の５０％〜９０％に等しい点、に
達するまで浸漬される。この飽和範囲は約２〜５分間の水中に浸漬を要する。こ
の混合された複合材料が衝撃保護のために使用される場合には、飽和度は１００
％ほども高くなることもあろう。緊急状態が要求する場合には、衣類、またはこ
の複合体から製造されたその他の品物の貯蔵のために、その必要な飽和を促進す
る装置の用意がなされることもある。そのような装置は圧力容器またはタンクを
含み、その中で液体は使用されるポリマーによる急速な吸収に最も貢献する温度
に保たれることができよう。もし、浸漬のために十分な時間得られそうもないと
予想される場合には、その複合体は予備浸漬状態で貯蔵されることもまたあり得
るであろう。以下においてさらに十分に理解されるように、吸収剤粒子および/
または繊維の最適の飽和期間は意図される用途、ならびにその複合体の特徴およ
び品質により決定されるであろう。

【００２５】ある用途には、多層複合体が平たいシートとして形成されることもある。しか
し、いろいろな層をキルティング縫い目（ｑｕｉｌｔｉｎｇｓｅａｍｓ）で相
互に結合することは多くの用途のために、特に衝撃保護に関して、より有効な結
果を与える。このキルティング法は、後述のように、吸収剤粒子および/または
繊維の保持のためにポケットを形成する。合成繊維織物またはシートが使用され
るその他の用途において、縫い目は超音波融合、結合、熱の適用、またはその他
の適当な方法により互いに付着させられることができよう。使用の間に、および
予定の時間に水中の浸漬された後に、各吸収剤粒子は通例として元の体積の１０
０〜３００倍に膨張して、比較的堅い結晶性の形から濡れて柔らかい塊に変わる
。本発明のポリマー繊維は通例としてそれらの重量の約２．５〜３倍を吸収する
。それらのポリマー粒子または繊維の特性の故に、ポリマーから水の除去は蒸発
によってのみ達成されることができる。水和されたポリマーから水を絞り出す試
みはおそらくそれらの粒子または繊維の完全な構造のより小さい断片への破壊を
もたらして、それらは吸収された水を保持し続けることになるであろう。この特
性は衝撃吸収物質としてポリマー塊を使用するための有効な手段を提供する。

【００２６】周知のように、水それ自身は圧縮不可能なものであると考えられている。水お
よび多くの他の液体は、その液体をある容器のなかに封入することにより衝撃吸
収の目的のために使用されるが、その容器は制御された速度で水の排除を許す小
さな孔のほかは密封されている。多数の個々の容器（ポケット）を有する織物衣
類において水自体をそのような方法で用いることは明らかに実行不可能であろう
。何故ならば、水が入ることを許された材料を通って水は漏れ出すであろうから
である。しかし、あるポリマー内部に水を保持することにより、水がそのポリマ
ー内部に保たれるとき、水のこれらの特性は有効な衝撃吸収媒体を与える。

【００２７】本発明においては、予め定められた量の水で飽和されたポリマー粒子および/
または繊維が予め定められた大きさの織物のポケット内に封じ込まれる。ポリマ
ーの量をポケットの大きさに比例させて調節することにより、ポリマー粒子およ
び/または繊維が水に露出されるときそれらが膨張することによりポケットの内
面に大気圧より高い圧力がかかるであろう。したがって、ポケットへの衝撃によ
り引き起こされるであろうようなポケットに対して加わる外部圧縮力はポケット
の容積を減少させることは容易に理解されるであろう。内部圧力の増加が、ポケ
ットの容積が減少されるときに生ずる。もしポリマーが全体に飽和されているな
らば、そしてその織物が防水性であるならば、ポケットの部分的圧縮の後に、ポ
リマー内部に閉じ込められた水の非圧縮性は、もし圧縮の力が余りに大きくなる
ならばポケットを破けさせることであろう。衝撃のエネルギーのある部分はこの
過程の間にポケットは吸収するであろうが、ポケットの突然の破壊は直ちに衝撃
に対するすべての抵抗力を失わせる。そのような破壊を防ぐために、ポケットの
織物の一部は、水和されたポリマー塊の調節された排除または漏れを許せるよう
な多孔性のものである。水和されたポリマー塊の排除は、エネルギーを吸収する
ため、しかしポケットの破壊を避けるために十分な速度で織物の気孔を通過させ
られるときに起こる。

【００２８】ポケットからの水和されたポリマー塊の調節された排除は衝撃により発生され
たエネルギーを吸収する有効な手段を提供する。飽和されたポリマー圧縮され、
そして前記の材料の気孔を通過させられるとき、そのもとの構造的状態はゼラチ
ン様の物質からほとんど液化されたエマルジョンに急速に変形される。この急速
な構造の変化はかなりの力の適用を要する。明らかになるように、衝撃からのエ
ネルギーの適用は、もしその衝撃の力が多数のポケットに分配されるならば、よ
り有効に吸収されるであろう。この衝撃力の分配は、衝撃の烈しさにしたがって
その力を有効に分配するため十分な硬さを有するように製造されている任意の外
部保持層より達成される。したがって、多層複合体の使用者は衝撃の被害からの
有効な保護を与えられている。極端な衝撃の危険な場合、例えば、暴動鎮圧また
はその他の危険な任務に巻き込まれている警官のように、さらに硬い材料の層が
、できる限り最大数の加圧されたポケットへ衝撃のエネルギーを分配する手段を
与えるために使用される。銃撃により撃たれたとき、本発明の複合体の衣服の使
用者は（その衣服は防弾保護層を含む）その着用者への衝撃を約２０％減ずるこ
とを証明した。またそれらの防弾型（ｂｕｌｌｅｔｐｒｏｏｆｔｙｐｅ）また
は弾道型（ｂａｌｌｉｓｔｉｃｔｙｐｅ；バリスチックタイプ）の材料の保護
層の切片が人体の最も攻撃を受けやすい区域のみに配置されてもよいことが指摘
されている。この配置は望みの保護を与えるが、同時に使用者の動き易さを大い
に高める。

【００２９】この複合体から製造された衣服の諸試験結果は顕著なものであった。上記のよ
うに、複合体の衣類はいろいろな用途の要求事項に容易に対応することができる
。例えば、消防夫による使用のために説明されているような複合体衣類は、保持
層は単に防火塗料を吹き付けるか、または必要ならば、追加のまたは部分的に耐
火材料の不連続層が使用されることができよう。

【００３０】上記のように、複合体衣類を浸漬した後、その複合体は極端な高熱に対しての
みならず、また傷害に対しても着用者のため極めて有効な保護を与えることは理
解されるであろう。

【００３１】いま図面に関して述べると、図１は本発明の一実施態様を図解しており、そし
て一例として保持層１２、充填材層１４および伝導層１６を有する多層複合体１
０を図示している。保持層１２は、それを通って液体（代表的には水）が通るこ
とができるノメックス（ＮＯＭＥＸ）型の織物のように、緊密に織られた高強度
の織物であることができよう。場合により保護被覆１３が保護層１２の外表面に
塗布されることがある。その名が含蓄するように、この塗膜は、例えば、火炎お
よび/または衝撃のような外部からの損害に対してこの複合体の残りの他の部分
を保護する。

【００３２】この目的に適当な火炎および衝撃に耐える多種多様の塗料が利用できるが、し
かし、吸収剤粒子および/または繊維の水化を可能にするためその塗膜を通して
または周囲に液体の通過を許すための準備がなされねばならない。これはその塗
膜に多数の小さな孔を穿つことにより達成されることができよう。

【００３３】一実施態様においては、充填材層１４は詰め物用繊維型のバット１５、から形
成されることができ、そしてそのバットは通例として使用される液体により影響
を受けないし、またそれはそのバット全体に分布された微小な吸収剤粒子１７を
保持する。粒子１７は通例として橋かけされたポリアクリルアミドポリマーであ
り、その吸収容量は約２５０倍である。本発明さらに他の一つの実施態様におい
ては、それらの粒子は親水性繊維に置き換えられるか、またはそれと混合される
。導体層１６は、保護層１２と同様に、ノメックス（ＮＯＭＥＸ）型織物から製
造されている。導体層１６（その表面は人体に対して直接にまたは近接して使用
される）の内側または外側の表面、またはことによると両表面は防水性であるが
通気性の被覆１８、例えば「ブレステックス」（“ＢＲＥＡＴＨＴＥＸ”）の
ような、により被われることもある。その外側表面は図１においてこの被覆によ
り覆われていることを示されている。（以下において導体層に加えて一般に層の
内側または外側の表面に言及される場合には、それぞれの場合において導体層に
より近い層の表面のことを言うことが特に留意されるであろう。）使用に際して
、この被覆は充填材層内に含まれた液体を使用者の身体に接触することを防ぎ、
そしてまた液体保持粒子１７の近い温度に使用者の身体をさらす有効な熱導体を
与える。この被覆が通気性であるから、使用者の身体からの蒸気中の湿気を、そ
れによる吸収のための吸収剤粒子へ通過させる。これは、勿論、それらの粒子が
全体として飽和されていないことを仮定している。本複合体が身体温度の調節ま
たは極端な外部温度からの保護のために使用される大抵の用途において、吸収剤
は全飽和度の５０％〜７０％に浸漬されるであろう。

【００３４】類似の一実施態様において、充填材層１４は繊維材料類の混合物から成ること
もあり、それらの繊維材料類の一つは延伸された親水性ポリマーである。この実
施態様においては、日本の大阪の東洋紡より発売されている、ランシール−Ｆ
（ＬＡＮＳＥＡＬ−Ｆ）であってよいが、この製品は延伸された形においてポ
リエステル詰め物用繊維と約３０％〜約６０％の範囲で混合されることができる
糸または繊維である。かくして得られた繊維の混合物は外見では詰め物用繊維と
同じであるが、その親水性ポリマーは液体保持粒子１７と同様にして水中でその
重量の約２．５〜３倍を吸収する。

【００３５】図２における例により図解されている複合材料は任意の保護耐火層（防護耐火
層）２０を含む。この別個の層は、できるかぎり最大の耐熱保護を必要とするほ
ど極端な火または熱に使用者がさらされることが予期される用途のために利用さ
れる。そのような耐火性材料の例はノメックス型材料およびＦＲ（耐火性）綿を
含む。上述のごとく、基本的保護織物として上に提唱されたノメックス型材料は
耐火性の材料である。

【００３６】例として図３に図解された複合体は任意の保護防弾層２２を含む。この別個の
層は、暴動警官により経験されることがあり得るような砲火または過激な衝撃に
使用者がさらされることが予期される用途のために利用される。通例として、防
弾層２２はコーデュラ（ＣＯＲＤＵＲＡ）型の織物をケルバー（ＫＥＬＶＥＲ）
型の材料の上に使用することにより作られることができよう。この層は特徴とし
てまつたく硬いので、後記に詳細に論じられるような特別な取りつけ手順を必要
とする程である。防弾層は多くの適当な方法で取りつけられることができるが、
図３，７，８および１０−１２はベルクロ（ＶＥＬＣＲＯ）型のフックおよびル
ープ形のファスナー２５の使用を図解している。そのような除去可能型のファス
ナーは分割された防弾材料の保護層の複合体衣類、例えばジャケット、の他の層
への、下記にさらに詳細に論じられるであろう方法で、一時的取りつけを可能に
する。

【００３７】図１および２に図解されているような複合体は、図４および５に図解されてい
るようなキルティングされた形態を形成するように交差模様に縫い目２６を与え
るように縫われる。交差する縫い目２６は閉じられたポケット２７を形成する。
図４に図解された、ポケット２７はこれから液体中に浸漬されなければならない
ことは気づかれることであろう。この乾燥条件において、粒子１７は非常に小さ
く（１−２立方ミリメートル）、したがってポケット２７の中で微々たる量の空
間を占める。したがって、保持層および導体層、１２および１８、はそれぞれ実
質上平らに横たわり、そしてそして乾燥粒子１７から内部圧力をまったく経験し
ない。しかし、上記したように、それらの粒子を液体中に浸漬することは粒子の
大きさを数百倍に増加させる。したがって、図５−１１は適当な浸漬が達成され
た後のポケットを図解している。これらの図面に示されているように、浸漬の後
、吸収剤粒子はポケットを、図６に図解されているように、内部圧力、Ｆ_i、が
保持および導体層、１２および１６、それぞれに対してかけられる程度に、拡大
させた。

【００３８】浸漬された状態において、前記のような多層複合体から製造された衣類は強熱
に対して極めて有効な身体保護を与える。この保護は多種多様の方途で与えられ
る。第１に、複合体の保持層は耐熱被覆を施されることができよう。この被覆の
機能は定義により明らかである。第２に、充填材内の水和された粒子および/ま
たは繊維またはそれらの組み合わせにより含まれた液体（通例として水）はその
保持層と人体に隣接する熱伝導層の間に有効な熱絶縁体を提供する。第３に、保
持層が熱にさらされるとき、充填材層内の液体は蒸発して、保持層をゆっくりと
通過し始め、かくして保持層の外表面上に湿った薄い層を創り出す。その湿気そ
れ自身は熱に耐えかつ保持層の表面を保護する。第４に、保持層上の湿気が蒸発
するとき、蒸発冷却が起こり、そしてそれはさらに保持層を冷やす。（充填材層
内に蓄えられた液体はこれらの冷却プロセスを継続させるであろうことは容易に
理解されるであろう。）第５に、もし使用者が汗をかいているならば、その発汗
は、大いに、蒸発しそして使用者を冷やすであろう。その湿気は次に湿った空気
の形で通気性伝導層を通って運ばれ、そして部分的に飽和された吸収剤粒子また
は繊維による吸収のために充填材層の中へ運び込まれる。この効果を高めるため
に、ある用途においてそれらの粒子は浸漬過程において全体的には飽和されない
こと、および伝導層は設計により有効な熱導体であることが特に言及されるであ
ろう。その伝導層はまた好ましくは防水性であり、それにも拘わらず通気性であ
るために十分な多孔質である。

【００３９】上記のように、伝導層に使用のため適当な一材料はノメックス（ＮＯＭＥＸ）
型の材料である（ＮＯＭＥＸ（ＴＭ）はＤｕＰｏｎｔＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ
より入手できる）。被覆材料の一例はブレステックス（ＢＲＥＡＴＨＥＴＥＸ
）型の材料であってもよく、それは優れた熱伝導体であり、そして着用者の身体
に冷乾表面を出現させる通気性であるが耐水性の被覆を提供する。ＢＲＥＡＴＨ
Ｅ−ＴＥＸ（ＴＭ）それ自身はＡｌｄｅｎＩｎｄｕｓｔｒｉｅｓＩｎｃ．か
ら入手できる。

【００４０】充填材層用に適当なバット材料の一例はアラミド−Ｅ８９（ＡＲＡＭＩＤＥ
８９）型の材料であるが、その材料自身はＤｕＰｏｎｔより入手できる。

【００４１】充填材層内の含浸された粒子のために適当な一つの材料はＰｌａｎｔＨｅａ
ｌｔｈＣａｒｅＩｎｃ．より入手できる橋かけされたポリアクリルアミドポ
リマーである。前記のように、他の一つの材料は、ランシール−Ｆ（ＬＡＮＳＥ
ＡＬ−Ｆ）型の材料であってよく、これは繊維状の親水性ポリマーであり、他の
詰め物用繊維またはバット材料および繊維と混合されることができよう。

【００４２】保持層内に使用のため適当な一つの材料は高級な綿である。もし不連続な防護
層なしの防火が望まれるならば、耐火綿（ｃｏｔｔｏｎ−ＦＲ）が使用されるこ
とができよう。これは難燃剤を吹き付けられた綿織物である。

【００４３】防火層内に使用のため適当な一つの材料はノメックス（ＮＯＭＥＸ）型の材料
であり、それは、前記のように、ＤｕＰｏｎｔＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎより
入手できる。

【００４４】砲火にさらされる人により利用されることがあろうような衝撃保護層における
使用のため適当な一つの材料はコーデュラ（ＣＯＲＤＵＲＡ）型の材料およびケ
ルバー（ＫＥＬＶＥＲ）型の材料であり、これらの両者はＤｕＰｏｎｔより入手
できる。

【００４５】図６は図５の切断線６−６に沿って取られた断面図である。説明の目的で、充
填材層はポケット２７から除かれた。矢印線、Ｆ_i、は、適当な浸漬の後、外向
きの圧力が保持および導体層１２および１６の両者の内壁にそれぞれ吸収剤の飽
和された粒子１７により及ぼされるという事実を説明するためにポケットの中に
含まれている。適当な浸漬時間を定めるために、吸収剤粒子の大きさと数が予め
決定されねばならない。複合体が浸漬された後のポケット内の予定された正圧を
与えるために必要なポケットの大きさのようなパラメーターもまた考慮されなけ
ればならない。要求される内圧、Ｆ_i、はその複合体の意図される用途よりきま
る。

【００４６】いま図７に関して、防弾層２２はベルクロ（ＶＥＬＣＲＯ）型のフック・アン
ド・ループの個々のあて布２５によりポケット２７の最も外側の部分に取り付け
られているように図解されている。フック・アンド・ループ形材料のフック部分
かループ部分かのいずれかを有するシート２４は防弾層２２の内側表面に取り付
けられることがあろう。この配置は防弾層２２の保持層１２の上のどれでも望み
の位置に防弾層２２の配置と取りつけを可能にする。

【００４７】図８に関して、防弾層２２は、高速度の物体、例えば弾丸、Ｂ、により衝突さ
れたように図解されている。防弾層の剛性のために、弾丸、Ｂ、の衝撃は相対的
に多数のポケット２７を取り囲む比較的大きい面積に広がったことに気づかれる
であろう。その衝撃は影響を受けたポケットのかなりの変形と圧縮を引き起こす
ことに気づかれるであろう。衝撃を受けたポケットの体積が減少するにしたがっ
て、図８における力の矢印線Ｆ_iiにより示されるように、ポケット内の圧力は急
速に増加するであろう。ポリマー粒子内の液体は圧縮不可能であるから、もしポ
ケット内の圧力がある程度軽減されないならば、ポケットは弾丸の衝撃により生
じた烈しい応力により破裂するであろうことは明らかである。

【００４８】これらの粒子１７がそれから形成されているポリマーの特性の故に、ポリマー
からの水の有効な除去は蒸発によってのみ達成されることができる。浸漬の後、
ポリマー粒子１７は微小な固体粒子から大いに拡大されたジェラチン状塊へ変形
される（図９の１７参照）。

【００４９】拡大されたポリマーから粒子の圧縮により水を絞り出す試みはそれらの粒子ま
たは繊維の完全な構造のより小さい断片への破壊をもたらして、それらは吸収さ
れた水を保持し続けることになるであろう。前記のように、そのポリマーの特性
は衝撃吸収物質としての使用のため極めて有効な媒体を提供する。前記のように
、水それ自身は圧縮不可能であると考えられている。水および多くの他の液体は
、その液体をある容器のなかに封入することにより衝撃吸収の目的のために使用
されるが、その容器は制御された速度で液の排除を許す小さな孔のほかは密封さ
れている。多数の個々の容器（ポケット）を有する衣類において水自体をそのよ
うな方法で用いることは明らかに実行不可能であろう。しかし、その水を前記の
ように親水性のポリマーの内部に保持することにより、ポリマーと結合されたと
き有効な衝撃吸収媒体を提供する水の特性は有効な衝撃吸収媒体を提供する。衝
撃吸収媒体として飽和されたまたは一部飽和されたポリマーの使用は予め定めら
れた量の水で飽和されたポリマー粒子、繊維、またはそれらの混合物を予め定め
られた大きさの織物ポケットの内部に封じ込めることにより達成される。ポケッ
トの大きさに比例してポリマーの量を調節することにより、ポリマー粒子が水に
曝されるときポリマー粒子を膨張させることによりポケットの内面上に正圧がか
けられるであろう。かくして、ポケットに対する衝撃により起こされるであろう
ようなポケットの外部圧縮の適用はポケットを変形しかつ容積を減少せしめるで
あろうことは容易に理解されるであろう。

【００５０】内圧の増加はポケットの容積が減少されるとき生じる。もしそのポリマーが完
全に飽和されているならば、そしてその織物が防水性であると仮定するならば、
ポリマー粒子内の水の非圧縮性は、もしその力が余りにも大きくなるならば、ポ
ケットに破裂を起こさせるであろうことは理解されるであろう。少量のエネルギ
ーはこの過程に吸収されるであろうが、ポケットの突然の破裂は衝撃に対する抵
抗力の即時喪失を生じさせるであろう。そのような破裂を防ぐために、ポケット
の織物の一部はある多孔質を有する材料から製造されており、その多孔質材料は
飽和されたポリマー粒子１７のゼラチン状の塊の織物１５の細孔を通って制御さ
れた速度で排除を可能にするであろう（図９参照）。その排除速度はその材料の
多孔度によってきまる。排除はポケットの破裂を防ぐであろう、そしてポケット
への衝撃により作り出されたエネルギーを吸収する有効な手段を提供する。飽和
されたポリマーの排除は図８においてさらに明瞭に説明され、そして図９に拡大
されているが、そこでは飽和されたポリマーは番号３２により確認される。明ら
かであるべきように、もし衝撃の力が多数のポケットにわたって分配されるなら
ば，衝撃から加わるエネルギーはさらに有効に吸収されるであろう。

【００５１】本発明の多層複合体材料の使用者は、それが衣類、毛布、またはいかなる品物
の形にあるとしても、かくして衝撃被害に対して有効な保護を与えられる。極度
に強い衝撃の危険が増加されるにしたがって、例えば、暴動鎮圧またはその他の
危険な任務に従事する警察官に伴うように、より硬い材料の層ができる限り多数
の加圧されたポケットへ衝撃のエネルギーを分配する手段を提供するため使用さ
れることであろう。防弾衣類の使用のみに比較して、防弾層を含む複合体衣類は
銃撃により撃たれたとき着用者の身体への衝撃を約２０％減じることを証明した
。

【００５２】消防夫、警官および軍人による使用のための衣類におけるこの複合体の試験結
果は真に素晴らしいものであった。これらの衣類は上述のような多種多様な用途
の要求に容易に適合する。

【００５３】例えば、消防夫により基本的な多層複合体から造られた衣類を使用するために
、保持層は単に難燃塗料を吹き付けられることができよう。もし要すれば、追加
の難燃材料の不連続な層が容易に加えられることができよう。

【００５４】かくして、上記のような衣類を浸漬した後、多層複合体は着用者に、極端な高
熱に対してのみならず、燃えている建物内で消防夫が遭遇することがあるような
落下する破片からの損傷に対してもまた極めて有効な保護を提供する。

【００５５】使用に際して、本発明のいろいろな実施態様の複合体材料から製造されたすべ
ての品物は、予め定められた期間、液体、例えば水、の中に浸漬される。代表的
な浸漬期間は約２から５分間であるが、最適の浸漬期間に到達するには多くのパ
ラメーターが考慮されねばならない。これらのパラメーターは複合体の構成、並
びにその意図される用途を含む。例えば、意図された用途において第１に猛烈な
衝撃に対する保護のために意図された用途においては、ポリマー粒子、繊維、ま
たはそれらの混合物をほとんど１００％飽和まで浸漬するため十分な時間が必要
とされることがあり得よう。もしその用途が厳しい熱からの保護を必要とするも
のであるならば、５０％〜９０％の飽和を達成するために十分な時間が適当であ
ることができよう。飽和度は実験により測定されるてから浸漬時間および/また
は浸漬方法に変換されることは指摘される。使用の際に、そのような情報はそれ
ぞの複合体について与えられる。さらに具体的には、衝撃保護用では、より多数
の粒子は、各ポケットの中でより大きな圧力を及ぼすようにより長い時間浸漬さ
れるであろう。ポケットにより負わされる強制の中で、期待される衝撃が大きい
ほど、ポケット内の始めからの圧力もそれだけ高くなければならないこともあと
に続く。上記に指摘されたように、弾丸などからの強烈な衝撃に対する保護のた
めに、本発明の複合体は防弾材料の保護層を含む。この保護層は恒久的にまたは
一時的に、保持層に取りつけられることができよう。恒久取りつけは縫い付け、
接着またはその他の適当な手段でなされることができよう。そして通例キルティ
ング工程の前になされることができよう。保護層の一時的取りつけはキルティン
グ工程の完了後に前記のようなフック・アンド・ループ形材料の使用により達成
されることができよう。このように保護層はフック・アンド・ループ形材料の協
力の必要なしに一時的に支持層に結びつけられることができよう。この一時的な
固定配置は、使用者の身体の保護を必要としているいかなる区域にも選択された
保護層の取りつけまたは除去を可能にする。したがって使用者は保護層のないキ
ルティングされた複合体の完全な一着を着せられることができよう。それからい
かなる選択された形態の保護層も速やかに取りつけられることができよう。図１
０に図解されているように、銃火からの保護を必要とする警官はぴったり合った
胸および/または背の保護層（それぞれ数字記号４０と４２）を備えられること
ができよう。図１１に図解されているように、森林火災と戦う消防夫は、深いそ
してしばしば刺の多い藪を通る動作からの並びに火事の猛烈な熱からの損傷に対
する保護のために脚への追加の保護層を備え付けられることもある。

【００５６】図１０に図解されている装備は通例として現存する装置のかわりに使用される
であろうが、現存する消火作業装備の下にもまた着用されることもある。よく知
られているように、森林火災と戦う人々は逆火からの重大な危険の中にある。逆
火は火炎を逃れるあらゆる手段を閉ざすことができる。この状況において、生き
残るため実行の方策は速やかに掘った壕の中に身を横たえて、人の身体を毛布で
覆い、そして火を通りすぎさせることである。ここに述べられた複合体材料から
製造された浸漬毛布の使用はこの目的に匹敵するもののないような保護を与える
。上記に指摘されたように、そのような毛布の寝たきりの人の保護のための使用
もまた考えられる。

【００５７】上記のように、烈しい熱からの保護を要する用途に関して、５０％〜９０％の
飽和は使用者の汗を吸収する手段を提供するために適当であることができよう。
もし使用者が発汗しているならば、その汗は大部分蒸発して、したがって使用者
を冷やす。その湿気はそれから湿った空気の形で通気性の伝導層を通過して、一
部飽和された粒子による吸収のため充填材層の中へ運ばれるであろう。複合体の
その他の冷却機能もまた上記に記載されている。

【００５８】かくして、上述のように発明の目的を達成する本発明のいろいろな実施態様が
開示されていることは理解される。しかし、本発明は開示されたものより他の方
法において実行されることもあるということは理解されるべきである。つぎに添
付される請求の範囲に述べられるような本発明の範囲から逸脱することなしに本
発明を実施する最良の態様に関して変形もまた作られることもあり得よう。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１図は、別々の層および被覆の区分が例示されている多層複合体の１つの態
様の透視図である。

【図２】第２図は、複合体の１部として耐火層（ｆｉｒｅｒｅｓｉｓｔａｎｔｌａ
ｙｅｒ）が含まれている多層複合体の１つの態様の区分のある立体図である。

【図３】第３図は、バリスチック層（ｂａｌｌｉｓｔｉｃｌａｙｅｒ）が複合体の１
部として含まれている第１図の複合体の区分のある立体図である。

【図４】第４図は、複合体の層がキルト縫いされているポケットを形成するようにお互
いに付けられた浸漬前の複合体の断面図である。

【図５】第５図は、複合体の層がキルト縫いされているポケットを形成するようにお互
いに付けられ、そしてポケットが、複合体を浸漬した結果として膨張した状態に
おいて例示されている、複合体の透視図である。

【図６】第６図は、線６−６に沿ってとられた第８図の断面図であって、例示の目的だ
けのために、充填材は１つのポケットの内部から省かれて、内部圧が支持体層お
よび伝導体層に対して外の方に充填材層によって行われることを示す矢Ｆ_|の包
含を可能にしている、前記第８図の断面図である。

【図７】第７図は、キルト縫いされているポケットがバリスチック層に付いている、第
６図のような断面図である。

【図８】第８図は、バリスチック層の上に弾丸の衝撃によって生じるようなキルト縫い
されているポケットの変形を例示している第７図のような断面図であり、および
またＦ_||によって、弾丸からの衝撃の結果としてポケット内部の圧力の増加、お
よび複合体の支持体層を通る物質の結果的な排除を例示している、第７図のよう
な断面図である。

【図９】第９図は、充填材層からポリマー材料が支持体を通って外の方へ強制された範
囲に変形したポケットの拡大断面図である。

【図１０】第１０図は、弾丸のような発射体に対して個人の防護を提供するために、支持
体層に一時的に付けるための胸および背中の防護層（ｐｒｏｔｅｃｔｉｒｅｌ
ａｙｅｒ；保護層）を例示している複合体衣服である。

【図１１】第１１図は、複合体衣服の支持体層に付けられている皮膚を防護する形態の防
護層である。

【図１２】第１２図は、層が、人の脚および足の前部の防護のために、複合体の残部に一
時的に取り付けるために適合される複合体の防護層である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＢＲ，ＣＨ，ＣＮ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＴＲ，ＹＵ (72)発明者バムバーガー、ブライアン、ケイアメリカ合衆国アラバマ、ディケーター、リーアンストリートエスダブリュ 1928 Ｆターム(参考） 3B011 AC04 4F100 AK25B AK27B AK47B AK80B AR00B AR00E AR00H AT00C AT00D BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D BA10E BA33 CA23B DE01B DE01H DG01B DG18B DG20B EC08 GB72 JA20B JB05B JB10B JD02A JD14B JD14H JJ01A JJ02 JJ07E JK01C JK10D YY00B YY00H

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】内表面及び外表面を有する伝導層（ｃｏｎｄｕｃｔｉｖｅ
ｌａｙｅｒ）であって、前記内表面及び前記外表面の一つが、気体をそれを通し
て自由に通過させるが液体には不透性の被覆を有する伝導層；内表面及び外表面を有する充填材層であって、充填材層の内表面が前記伝導層の
外表面と接触しており、超吸収剤特性を有する充填材層；及び内表面と外表面を有するリテ−ナ層（ｒｅｔａｉｎｅｒｌａｙｅｒ；保持体層
，保持層）であって、リテーナ層の内表面が前記充填材層の外表面と接触してい
る、リテーナ層；を含む多層液体保持複合材料。
【請求項２】前記リテーナ層の外表面が、弾丸抵抗性の層を含む、請求項
１に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項３】前記伝導層、前記充填材層及び前記リテーナ層が、ポケット
が前記伝導層と前記リテーナ層との間に形成されるように、縫い目（ｓｅａｍｓ
；継目）によりお互いに取付けられている、請求項１に記載の多層液体保持複合
材料。
【請求項４】前記リテーナ層の外表面が、耐火性の被覆を含む、請求項１
に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項５】前記の弾丸抵抗性の層が、前記リテーナ層の外表面に、取り
外しできるように取付けられている、請求項２に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項６】前記の弾丸抵抗性の層が、フック・アンド・ループ（ｈｏｏ
ｋ−ａｎｄｌｏｏｐ）により、前記リテーナ層の外表面に取付けられている、
請求項５に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項７】前記充填材層が超吸収性繊維材料を含む、請求項１に記載の
多層液体保持複合材料。
【請求項８】保護層が、人の身体の形状に適合するように構成されている
剛い防弾（ｂａｌｌｉｓｔｉｃ；弾道，衝撃）材料である、請求項６に記載の多
層液体保持複合材料。
【請求項９】前記伝導層が熱伝導層（ｔｈｅｒｍａｌｌｙｃｏｎｄｕｃ
ｔｉｎｇｌａｙｅｒ）である、請求項１に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項１０】前記充填材層が、液体への浸漬に感応して乾燥サイズから
湿潤サイズへと１００倍と３００倍の間のサイズに拡大する液体吸収性粒子を含
む、請求項１に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項１１】前記液体吸収性粒子が、乾燥した時に０．１立方ミリメー
トルと２立方ミリメートルの間の体積を有する、請求項１０に記載の多層液体保
持複合材料。
【請求項１２】前記充填材層が、繊維入り（ｆｉｂｅｒｆｉｌｌ）バット（ｂａｔｔｉｎｇ：詰綿）材料；液体吸収剤粒子；及び液体吸収剤繊維、を含む、請求項１に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項１３】前記粒子が、乾燥サイズから湿潤サイズへと１００倍と３
００倍の間のサイズに拡大し、前記繊維が水中でそれらの重量の少なくとも２．
５〜３倍を吸収する、請求項１２に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項１４】繊維入りバット材料及び液体への浸漬に感応して本来の体積の１００〜３００倍に膨張可能なポリマー粒
子を含む充填材層：を含む多層液体保持複合材料。
【請求項１５】繊維入りバット材料及び水中でその重量の少なくとも２．５倍を吸収する親水性ポリマー繊維を含む充填材層：を含む多層液体保持複合材料。
【請求項１６】前記親水性ポリマー繊維がポリアクリロニトリル／ポリク
リレート繊維である、請求項１５に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項１７】前記親水性ポリマー繊維が、約１０〜５０ミクロンの範囲
の直径及び約３〜６０ミリメートルの範囲の長さを有する、請求項１５に記載の
多層液体保持複合材料。
【請求項１８】前記親水性ポリマー繊維が、０．９重量％の塩溶液を使用
して平方インチあたり０．５ポンドの負荷の下に約１０〜約４０ｇ／ｇ繊維の間
の範囲の吸収性を有する、請求項１５に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項１９】前記の繊維入りバット材料が、少なくとも一つのアラミド
繊維織物またはポリベンズアミダゾール繊維を含む、請求項１５に記載の多層液
体保持複合材料。
【請求項２０】前記繊維が吸収剤ゲル化材料から構成され、前記繊維が二
成分繊維である、請求項１５に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項２１】前記繊維が、シース／コアタイプ（ｓｈｅａｔｈ／ｃｏｒ
ｅｔｙｐｅ：芯鞘型）の二成分繊維である、請求項１５に記載の多層液体保持
複合材料。
【請求項２２】前記繊維が：９０重量％以上のアクリロニトリルと、１０重量％未満の、カルボキシル基を含
有する水吸収性樹脂から構成され；そして、１０〜３００ｃｃ／ｇの膨潤度を有する、請求項２１に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項２３】前記繊維が８０重量％以上のアクリロニトリルポリマーか
ら構成され、残りの重量％はビニルモノマーである、請求項２１に記載の多層液
体保持複合材料。
【請求項２４】前記繊維が：８０重量％以上のアクリロニトリルポリマーと；３．０ｍｍｏｌ／ｇ以上の量のカルボキシ基を含有する水吸収性樹脂から構成さ
れる、請求項２１に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項２５】前記の水吸収性繊維が、１０〜３００ｃｃ／ｇの水膨潤度を有し；絶対乾燥時で０．５ミクロンより大きくない粒子径を有し；水中で不溶である、請求項２４に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項２６】前記繊維が、１２０℃での１時間の熱乾燥処理後に、水保
持比（ｗａｔｅｒ−ｈｏｌｄｉｎｇｒａｔｉｏ；保水比）が１０％以下減少す
る、請求項２２に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項２７】前記繊維が内層と外層を有し、前記繊維が９０重量％以上
のアクリロニトリルポリマーから構成され、その中に、−ＣＯＯＸ（但し、Ｘは
Ｈ、ＮＨ₄又はアルカリ金属である）で表される少なくとも一つのカルボキシル
基を含有する水吸収性樹脂粒子が１０重量％未満分配されている（ｄｉｓｂｕｒ
ｓｅｄ）、請求項１５に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項２８】前記樹脂が、ＸがＨの時は実質的に水膨潤性を有せず、Ｘ
がＮＨ₄又はアルカリ金属の時は１０〜３００ｃｃ／ｇの膨潤度を有する、請求
項２７に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項２９】前記樹脂が絶対乾燥時で０．５ミクロンより大きくない粒
子径を有する、請求項２７に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項３０】親水性ポリマー繊維が、約１５％〜７５％の範囲の該繊維
入りとブレンドされている、請求項１５に記載の多層液体保持複合材料。
【請求項３１】繊維入りバット材料及び親水性ポリマー繊維を含み、その
親水性ポリマー繊維は水中でその繊維重量の少なくとも約２．５倍を吸収する、
多層液体保持複合材料を提供し；前記多層複合体を液体中に浸漬し；前記多層液体保持複合材料を衣服又は平らなシートとして使う；ことを包含する、人（ｐｅｒｓｏｎ；身体）を冷却する方法。
【請求項３２】前記衣服がシャツ、ベスト、ズボン、またはジャケットで
ある、請求項３１に記載の方法。
【請求項３３】前記の浸漬を２〜５分間行う、請求項３１に記載の方法。
【請求項３４】前記繊維が、９０重量％以上のアクリロニトリルと、カル
ボキシル基を含有する水吸収性樹脂１０重量％未満から構成され、そして、１０
〜３００ｃｃ／ｇの膨潤度を有する、請求項３１に記載の方法。
【請求項３５】前記の水吸収性樹脂が、絶対乾燥時で０．５ミクロンより
大きくない粒子径を有し、水中で不溶である、請求項３４に記載の方法。
【請求項３６】前記親水性ポリマー繊維が内層と外層を有し、前記親水性
ポリマー繊維が９０重量％以上のアクリロニトリルポリマーから構成され、その
中に、−ＣＯＯＸ（但し、ＸはＨ、ＮＨ₄又はアルカリ金属である）で表される
少なくとも一つのカルボキシル基を含有する水吸収性樹脂粒子が１０重量％未満
分配されている、請求項３１に記載の方法。
【請求項３７】前記親水性ポリマー繊維が、約１５％〜７５％の範囲の該
繊維入りとブレンドされている、請求項３１に記載の方法。
【請求項３８】繊維入りバット材料及び親水性ポリマー繊維を含み、その
親水性ポリマー繊維は水中でその繊維重量の少なくとも約２．５倍を吸収する、
多層液体保持複合材料を提供し；前記多層複合体を液体中に浸漬し；前記多層複合材料を所望の温度に暖め；前記多層液体保持複合材料を衣服又は平らなシートとして使う；ことを包含する、人を暖める方法。
【請求項３９】前記繊維が、９０重量％以上のアクリロニトリルと、カル
ボキシル基を含有する水吸収性樹脂１０重量％未満から構成され、そして、１０
〜３００ｃｃ／ｇの膨潤度を有する、請求項３８に記載の方法。
【請求項４０】前記の水吸収性樹脂が、絶対乾燥時で０．５ミクロンより
大きくない粒子径を有し、水中で不溶である、請求項３８に記載の方法。
【請求項４１】前記親水性ポリマー繊維が内層と外層を有し、前記繊維が
９０重量％以上のアクリロニトリルポリマーから構成され、その中に、−ＣＯＯ
Ｘ（但し、ＸはＨ、ＮＨ₄又はアルカリ金属である）で表される少なくとも一つ
のカルボキシル基を含有する水吸収性樹脂粒子が１０重量％未満分配されている
、請求項４０に記載の方法。
【請求項４２】前記親水性ポリマー繊維が、約１５％〜７５％の範囲の該
繊維入りとブレンドされている、請求項４１に記載の方法。