JP2002539904A - エクササイズ用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 細長い本体（１）と、細長い本体（１）に内包された抵抗機構で、ばねまたは空気圧シリンダまたは油圧シリンダを内包し、一以上のハンドル（６、７）の細長い本体（１）への挿入に対抗するように構成された抵抗機構からなるエクササイズ用具。ハンドル（６、７）は、細長い本体（１）の両端で、その軸方向に整列する。このエクササイズ用具は、ユーザーが両ハンドル（６、７）を互いの方向に押し付けて操作する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 今日、多様なエクササイズ用具が市販されているが、これらは二つの範疇に分
類することができる。第一の範疇は、フィットネスルームや健康増進施設などで
見られる大型機器、第二のタイプは、家庭で使用するユーザーを狙ったもので、
部屋から部屋へ持ち運び可能である。

【０００２】 第一のタイプのエクササイズ用具の例としては、ベンチプレス、マルチジム、
レッグエクササイザなどがあり、重りを引っ張ったり持ち上げたりすることに主
眼を置いている。これら大型機器は、全身運動用ではあるが、身体のほぼ全体を
鍛えるには、通常多数の機器を使用する必要がある。こうした、十分に身体を鍛
錬する過程においていくつかの機器を使用するという行動は、よく行われている
もので、通常、サーキットと呼ばれている。このような機器は高価で、維持、使
用にはかなりの費用が必要なだけでなく、使用毎のセッティングににも時間を要
し、機器を設置する十分な広さの恒久的なスペースを得るにも、かなりの投資を
必要とする。マルチジムの多くは、安全に使用するには床にボルトで固定する必
要がある。また、こうした機器のユーザーは、機器を用いてエクササイズを行っ
ている間、困ったことが起きた場合に備えて監督者にそばにいてもらう必要があ
る。というのも、正しく使用しないと、機器自体の損傷ばかりか、ユーザーの怪
我を引き起こす可能性があるからである。その結果、大型機器の多くは平均的な
人に取っては実用的ではなく、ヘルスクラブや体育館での使用に限られ、また、
こうした運動用機器の使用は、予定を立てて、かつ専用の部屋でなければ行えな
いものとなっている。

【０００３】 第二のタイプのエクササイズ用具は一般に、家庭内で部屋から部屋へ持ち運び
ができるものであるが、特定の筋肉群または身体部位を対象とするように設計さ
れており、エクササイズの範囲は極めて限られている。例としては、ばね負荷式
ハンドエキササイザーやダンベル、腹部の引き締めを目的とした数多くの専門的
機器等である。こうした小型機器では、特定の目的とする運動以外の広範囲に渡
る運動はできず、従って他の身体部位のエクササイズは行えない。別の欠点とし
ては、小型のエクササイズ用具は、入手容易性と可搬性のために堅牢性を犠牲に
しているという点である。換言すれば、コスト、大きさ、重さを低く保つために
安っぽさが出てしまい、使ってみようという気を起こさせることができず、また
、更に頻繁に使おうという気にもならないのである。更に、こうした小型エクサ
サイズ用具の欠点は、その小ささ故に、ユーザーが四肢または筋肉群を最大限に
伸ばしたり、また、最大限に伸ばした状態から収縮させる十分な反復運動ができ
ない場合が多いという点である。平均的な人にとっては、こうした小型エクササ
イズ用具はもっと実用的で容易に入手できるものでありながら、全身を十二分に
トレーニングできず、他のエクササイズ用具と併用するのが通常である。

【０００４】 昼休みや待ち合わせなど、活動と活動の間の小休止や休憩時間にいつでも使用
できるエクササイズ用具をもっていれば、忙しいライフスタイルで、わざわざ健
康増進施設にまでは行きたくないという人々にとっては有益であろう。長距離の
フライトや渋滞に捕まったときなどのように、長時間することがない場合も、エ
クササイズ用具を使用するいい機会である。そういった場面でエクササイズ用具
を使う更なる利点は、エクササイズをすることで、そうでなければ退屈な状況下
でも緊張感を保ったまま時間を過ごせるという点である。

【０００５】 本発明によるエクササイズ用具は、抵抗機構を内包する細長い本体と、細長い
本体の長軸方向に配置され、本体内に摺動可能に受容された第一握り部材と、抵
抗機構は、第一握り部材の細長い本体への挿入対抗する力を生じるもので、細長
い本体に取り付けた第二握り部材からなる。

【０００６】 本発明は、軽量で、手近な場所に収納でき、広範なエクササイズが可能なエク
ササイズ用具を提供しようとするものである。このエクササイズ用具は、好まし
くは少数の部品から簡単に組み立てられ、組み立てれば、ある程度の堅牢性と、
大型機器に見られるような上質感を有する。使用に当たっては、二つの握り部材
を人体の二箇所で支え、両握り部材に圧縮力を働かせて身体を鍛える。このよう
に設計することにより、エクササイズ用具を使って身体の様々な部位を最大限に
鍛えることが可能となる。

【０００７】 こうしたエクササイズ用具は、可搬性、超軽量性とコンパクトさを兼ね備えて
おり、一日中持ち歩くこともできる。最大限に利用できるように、汎用性があり
、多種多様なエクササイズが可能である。種々の状況を考え、すばやく組立てら
れ、また片付けられるとともに、手荒に持ち運んだり扱ったりしても大丈夫なく
らい堅牢でもある。こうした目的のため、握り部材は細長い本体に取り外し可能
に取り付けるのが好ましい。

【０００８】 本発明の好適な特徴は、第一握り部材が、エクササイズ用具の細長い本体に受
容された細長いまたは棒状の要素を具備していることである。この場合、棒状要
素は、収納しやすいように、握り要素の他の部分に取り外し可能に取り付けられ
ていることが好ましい。

【０００９】 本発明の別の好適な特徴は、第一握り部材の棒状要素に類似の棒状要素を、第
二握り要素と細長い本体との間に、同じく細長い本体のほぼ長軸方向に取り付け
られるように装備している点である。この細長い要素を本体と握り部材との間に
取りつければ、エクササイズ用具の全体長さが増し、第二要素を用いてエクササ
イズを行うことで、十分な長さに渡っての反復動作が可能になる。好ましくは、
第二握り要素は、直接または細長い要素と共に本体に取りつけられる。従って、
これを利用すれば、運動の種類を増やすことができる。筋肉の中には、本体に近
い側の半分の距離の反復によってのみ、効果的に鍛えられるものもあるので、こ
の構成は好都合である。

【００１０】 両握り部材は、互いに対して自由にエクササイズ用具の軸周りに回転可能なの
で、ハンドルが異なった方向を向いていなければできないようなエクササイズも
可能である。

【００１１】 使用中、棒状要素は握り部材に固定される。第二握り部材に取り付けられてい
る棒状要素も細長い本体に固定される。棒状要素の中には、直径が小さいことと
、平滑な表面のため、握り部材や細長い本体から取り外すのに握りにくく、十分
な力を働かせることができないタイプがあることが想定される。好ましい構成で
は、棒状要素は、横棒を挿入できる穴を有している。この横棒によって、より大
きな回転力を加えることができるようになり、分解の際の助けとなる。また、把
持しやすくなる。あるいは、この好ましい構成は、棒状要素に形成した、横棒と
同様に分解の際の助けとなるポスト部材を受容する凹みでもよい。更なる分解時
の助けとなる好ましい構成は、棒状要素または少なくとも棒状要素の一部に設け
た多角形の部位である。多角形部位の角頂によってユーザーは握りやすくなり、
回転力を増すことができる。別の好ましい構成は、棒状要素、または少なくとも
棒状要素の一部の表面に隆起または突起からなる凹凸を設けるものである。これ
により、ユーザーが棒状要素を取り外す際に助けとなる非常に掴みやすい部分が
形成される。

【００１２】 第二握り部材が細長い要素によって本体に連結されている場合、好ましくは、
細長い本体と棒状要素の間の、棒状要素と細長い本体が合う部分にフランジを取
り付けられるようになっている。フランジは、例えばユーザの指が入る溝などに
より、少なくとも二本の指で支持できる形状とし、棒状要素を取り外し、第二握
り要素を細長い本体に取り付け直さなくても、ユーザーが短距離の反復も行える
ようにする。好ましくは、収納しやすくするため、フランジは取り外し可能に本
体に取り付ける。

【００１３】 取り外しできる構成部品があるので、エクササイズ用具は収納に適した大きさ
に分解できる。構成部品を取り外し可能に取り付けるには、例えば螺子やホック
状留め具を用いる。別の好ましい構成では、両握り部材は、第一又は第二棒状要
素に、あるいは細長い本体自体に、同種の取り付け手段によって取り付ける。エ
クササイズ用具に一以上の取り外し可能な構成部品が用いられる場合は、取り付
け手段は全ての取り外し可能な構成部品に対して同じであることが好ましい。

【００１４】 好ましい構成では、第一握り部材は、第一棒状要素の表面から部分的に突出す
るばね負荷球体によって細長い本体に取り外し可能に固定される。この球体は、
細長い本体内の対応する孔に押し入れられ、孔と係合して棒状要素が細長い本体
から分離するのを防止する。第一棒状要素を細長い本体から取り外すには、強く
引いて部分的に突出している球体を孔の周囲の壁面によって第一要素内に押し戻
せばよい。

【００１５】 抵抗機構は、ばねで構成することができる。これは、抵抗力を生じさせるには
安価な方法であり、信頼性も高い。あるいは、弾性発泡材を用いて所要の抵抗力
を生じさせてもよく、これもまた安価である。

【００１６】 エクササイズ中にユーザーが体感する抵抗力を変えられるように、圧縮部材に
予め荷重を掛ける手段を設けてもよい。これは、細長い本体の一端に設けたダイ
ヤルの形を取ればよく、回すとプランジャーを抵抗部材に押し付けて、これを圧
縮する。

【００１７】 抵抗機構の他の構成としては、空気圧または油圧シリンダがある。これは、ユ
ーザーにとっては両方向のエクササイズに対して抵抗力を提供できるという利点
がある。換言すれば、エクササイズ用具は、圧縮、引っ張りの両方において抵抗
力を生じるので、ユーザーは更に別の一組のエクササイズが行える。空気圧また
は油圧シリンダを有するエクササイズ用具の更に好ましい構成は、抵抗の大きさ
を変えるために調整可能なバルブ手段を有するというものである。バルブ手段を
通過する流体の流量を変化させる手段としては、細長い本体の一端で、回すと流
体が主シリンダーから出るためのバルブを部分的に閉じるダイヤルが考えられる
が、別の構成も考え得る。

【００１８】 抵抗値を変える手段が設けられている場合、抵抗値のレベルを表示する表示器
を設けることが好ましい。抵抗値を調節する手段は、好ましくは汗をかいた手で
も用意に操作できるよう、操作を助ける機能を有する。これは、調整器から突出
する隆起でよい。あるいは、調整器自体を多角形に成形してもよく、そうすれば
角頂があるので、調整器を捻る際に逆向きの回転力を与えやすい。

【００１９】 プランジャーまたは抵抗機構は、これがばねである場合は特に、円筒の内面と
の間の摩擦力は、機械の磨耗を防ぎ、ユーザーにとって滑らかな動作とするため
、最小限にするのが好ましい。これは、例えばポリ四フッ化エチレン（ＰＴＦＥ
）のような、摩擦係数の小さい材料、または同様の性質を有する他の材料で固定
側の面を内張りすればよい。内張りは、低摩擦材料のシートを筒状に巻いて主ハ
ウジング内に入れてもよいし、あるいは、低摩擦の筒体をハウジングに挿入して
もよく、またはハウジングの内側にコーティングを施してもよい。プランジャー
自体を、高密度ナイロン、または適切な強さと低摩擦性を有する他のプラスチッ
クで形成することも考えられる。エクササイズ用具の可動部材間の摩擦を減らす
更に好ましい構成は、適切な粘性を有するグリースを接触面に塗布することであ
る。摩擦を減らすための上記の好ましい構成は、個別に述べたが、それらを適宜
組み合わせて採用することも考えられる。

【００２０】 更に好ましい特徴は、ユーザーが行った反復回数を計測する手段を備えるとい
うものである。これは、ユーザーがリセットして、第一握り部材を細長い本体内
に摺動させてある点を通過すると作動する、機械的カウンターであってもよく、
また、カウンターとしての機能に加えてタイマーとして作動したり、心拍数など
のパラメーターをモニターしたり、あるいは特定の設定した一組のエクササイズ
が達成できたらユーザーに知らせるように設定できる電子ユニットでもよい。

【００２１】 細長い本体は、第一、第二要素と同様に、好ましくは金属製とし、選択すべき
金属としては、どっしりとした感触があって、エクササイズ用具の作動によって
生じる応力に耐えられるものである。適当な金属としては、見た目にも高級感が
あって、比較的安価、かつ洗浄も容易なステンレス鋼がよいが、コストと重量を
考慮して、他の材料を採用してもよい。例えば、本発明によるエクササイズ用具
を長距離フライトの乗客に配付するばあい、その軽さから、また、乗客へのプレ
ゼントとしても、コストの低さからプラスチックを選択することもできる。軽い
プラスチックは、エクササイズ用具を使用する際に加えられる応力が小さい子供
用として用いることもできる。

【００２２】 握り部材は、好ましくは金属製で、さらに好ましくは、ゴム状の高摩擦層をコ
ーティングし、触感をよくすると共に、汗をかいた手や身体でも把持しやすくす
る。また、本発明のエクササイズ用具によって可能なエクササイズの中には、握
り部材をユーザーから離れた他の表面に鋭角に当てる場合もあり、このとき、摩
擦材のコーティングによってエクササイズ用具が滑らないようにする。握り部材
を細長い本体の長軸回りに回転自在にすることで、可能なエクササイズが増える
。このとき、握り部材を接触する面に応じて最も適当な方向に向けることができ
る。エクササイズ姿勢の中には、わずかな差異さえあれば、異なる筋肉群に効果
があるものもある。本発明によるエクササイズ用具でのみ可能な運動のいくつか
を以下に示すが、これらは例示に過ぎない。

【００２３】 １． ユーザーは、床から一段高くなった場所に両膝をそろえて座り、エクササ
イズ用具を両大腿部に載せ、他端は胸の近くで両手で握る。エクササイズは、エ
クササイズ用具を両手のみで、または上半身のみで圧縮する。

【００２４】 ２． 手のひらを下に向け、手を開き、胸と平行にした両手の手の長さ分だけで
エクササイズ用具を圧縮する以外は上記と同じに行う。

【００２５】 ３． 同じくユーザーは一段高くなった場所に座り、片膝を曲げ、その足をわず
かに床から持ち上げる。エクササイズ用具を両手で縦に持ち、それを縦に保った
ままエクササイズ用具を圧縮する。

【００２６】 ４． ユーザーは床に横になり、足を揃え、垂直方向にアーチ型にする。エクサ
サイズ用具の一端を胸の近くで片手で持ち、他端は両大腿部に当てる。エクササ
イズは、両腕を動かさずに両脚を腕の方向に持ち上げてエクササイズ用具を圧縮
する。

【００２７】 ５． ユーザーは、両足を床の上で平らにする以外は上記と同様に床に横になる
。エクササイズ用具も同様に配置する。エクササイズは、腕と脚を動かさずに上
半身を起こしてエクササイズ用具を圧縮する。

【００２８】 ６． ユーザーは床に身体をまっすぐにして座り、その垂直面において片脚をわ
ずかに曲げる。エクササイズ用具は、一端が床に平らになるように置き、他端は
、膝の屈曲部に合うように回転させる。すると、エクササイズ用具は上から見る
と、両足に対して直角になっている。エクササイズは、足または身体を動かさず
に曲げた脚を床に向かって捻り、エクササイズ用具を圧縮する。

【００２９】 ７． ユーザーは一段高くなった場所に座り、片足を床に着け、他方の足をほぼ
臀部と同じ高さになるように持ち上げる。エクササイズ用具の一端を持ち上げた
脚のかかとに当て、他端は、エクササイズ用具が床と平行になるように同じ脚の
大腿部の裏側に保持する。エクササイズは、エクササイズ用具を床と平行に保っ
たまま、持ち上げた足をユーザー自身の方向に動かしてエクササイズ用具を圧縮
する。

【００３０】 ８． ユーザーは身体をまっすぐにして床に座り、両脚を床の上に平らに揃える
。つま先は上に向ける。腕を伸ばして両手でエクササイズ用具の一端を保持する
。他端は、足指の付け根の傾斜部分に当てる。エクササイズは、腕をまっすぐに
保ったまま上半身を足方向に動かしてエクササイズ用具を圧縮する。

【００３１】 ９． ユーザーは上記と同様に背筋を伸ばして座る。エクササイズ用具の一端を
床に、もう一方の端部を足の裏の足指部分に当てる。エクササイズ用具は両脚と
同じ方向に向け、床に対して鋭角に保持する。エクササイズは、足指を、身体か
ら離れる方向に運かして、エクササイズ用具を圧縮する。

【００３２】 １０． 上記と同じ姿勢だが、膝を曲げた状態で行う。

【００３３】 １１． 同じくユーザーは背筋を伸ばして床に座り、片脚を伸ばしてわずかに持
ち上げる。エクササイズ用具を、一方の握り部材を持ち上げた足のかかとの下、
他方の端部が床に当たるように、持ち上げた足と床の間に縦に配置する。エクサ
サイズは、持ち上げた脚を床に向かって下げて、エクササイズ用具を圧縮する。

【００３４】 １２． ユーザーは、身体に対して直角にエクササイズ用具を保持し、エクササ
イズ用具の一端を腰に当て、両肩関節を結ぶ線に沿った方向に向ける。エクササ
イズ用具側の手でエクササイズ用具の他端を握り、上から見たときに腕がエクサ
サイズ用具と一直線になるようにする。エクササイズは、腕を身体側に引き寄せ
てエクササイズ用具を圧縮する。

【００３５】 留意すべきは、これらのエクササイズは、現在でも市販のエクササイズ用具で
通常行えるエクササイズで、本発明でも可能なエクササイズ、例えば、エクササ
イズ用具を両手、両腕、片手と片方の肩、背中に回した両手、両膝などで圧縮し
て行うエクササイズ以外のものであるということである。第二棒状要素を追加し
てエクササイズ用具の全体長さを大きくすれば、上記のエクササイズは、本体か
らの距離を大きくして反復することも可能であり、これにより更に別の一組のエ
クササイズも可能となり、より一層身体の引き締めが可能となる。

【００３６】 本発明の実施例を、具体例により、また添付の図面を参照して説明する。

【００３７】 図１乃至図３は、本発明の第一実施例を示す。細長い本体１は、ばね１４を収
容するハウジング２と、二つの端部キャップ３、４からなる。ハウジング２は、
直径約３２ｍｍ、壁厚約１．５ｍｍの中空のステンレス鋼筒である。端部キャッ
プ３、４は適当なプラスチックで作られ、半球の一部状に形成されている。端部
キャップの直径は、円筒２の直径と同じである。一方の端部キャップ４は、ハン
ドル７を取り付けるための螺子山を切った短軸２１を具備する。図１に示すよう
に、ハンドル７は、短軸２１に直接螺装すればよい。または、図２、３に示すよ
うに、延長棒８を短軸２１に螺装し、ハンドル７を延長棒の反対側の端部に螺装
することもできる。短軸２１の螺子と延長棒２１の螺子は同じもので、ハンドル
７は延長棒８と共に使用することも、または延長棒８なしで使用することもでき
る。延長棒２１の、細長い本体１側の端部近くに穴２２がある。ピンを穴２２に
差し込めば、延長棒８をハンドル７または細長い本体１から容易に取り外すこと
ができる。

【００３８】 他方の端部キャップ３は、ハンドル６に螺子で接続した棒５を受容する開口を
有する。細長い本体２に受容された棒５の端部は、プランジャー１５を介してば
ね１４に当接する。ＰＴＦＥ製のシート２３をロール状に巻いて細長い本体２内
に挿入してある。シート２３は、抵抗機構が作動する際に、ばね１４とプランジ
ャー１５が当接する内張りを形成する。シート２３は摩擦が少ないので、抵抗機
構の磨耗を減らすと共に、ユーザーにとって滑らかな動きをもたらす。端部キャ
ップ３の開口は、直径がわずかに小さくなっている縁を有する。棒５の端部は、
棒５の側面から部分的に突出する、ばね負荷した球体を備えている。棒５を開口
に挿入すると、球体はばねの作用に逆らって棒５内に入り、端部が開口を通過で
きるようになる。縁を通過後、球体はばねの作用によって外向きに動く。この状
態では、棒５を開口から引き抜こうとしても、球体が開口の縁に当接し、球体に
かかる偏倚力に打ち勝つような力を用いない限り、引きぬくことはできない。

【００３９】 ハンドル６、７は同一で、長さ約１７０ｍｍ、直径２３ｍｍの金属棒からなり
、高摩擦のゴム引きコーティング材でコーティングされている。棒５は長さ約１
６０mm、直径１０ｍｍで、ステンレス鋼製である。５の一方の末端は、６に受容
される螺子ポスト部になっており、長さは約１１ｍｍである。４上の螺子ポスト
部も同じ寸法である。

【００４０】 本実施例においては、ハンドル６、７は互いに対して自由に回転可能である。
棒５は２内で自由に回転可能なので、ハンドル６を５に取り付けた場合には、ハ
ンドル６も自由に回転可能である。ハンドル７は、直接２に取り付けた場合でも
、８を介して取り付けた場合でも、２に対して一定の角度に保持される。

【００４１】 フランジ２０が端部キャップ４と棒状要素８との間に設けられている。フラン
ジ２０は、端部キャップ４と同様の材料、または相応しい堅さを有する他のプラ
スチックで作られる。フランジ２０は、厚さ約１．５ｍｍ、直径約３５〜４０ｍ
ｍの半球型のシェル状をしている。フランジ２０の孔２１は、端部キャップ４の
螺子ポスト部を収容できる寸法にする。フランジ２０は、棒状要素８と端部キャ
ップ４との間の所定位置に保持される。フランジ２０は、特定の一組のエクササ
イズを行うのに必要がない場合は、取り外すこともできる。

【００４２】 使用中は、ユーザーは両ハンドルを、例えば片手に一つずつ持ち、ハンドルを
互いの方向に押す。ハンドル６に取り付けた棒５は、押されて細長い本体２内に
入り、ばね１４を圧縮する。ばね１４はこれに対抗して抵抗力を生じる。ハンド
ルは、身体の他の部位、例えば両膝間で圧縮することもできる。フランジ２０を
取り付けている場合は、フランジ２０を持ってハンドル７を本体２に向けて押し
てもよい。

【００４３】 図４は、ユーザーが体感する抵抗力を変える手段を備えた実施例を示す。端部
キャップ１６は、細長い本体１の長軸に平行な軸回りに回転可能であり、端部キ
ャップ３または端部キャップ４の代わりに取り付ける。図では、３の代わりに取
り付けられている。この実施例では、端部キャップ１６は端部キャップ３または
４と同様の材料からなり、寸法も同様である。隆起１７が形成されている。ここ
では、隆起１７は細長い本体１の長軸方向を向き、１６の周囲に円形に配置され
ているように描かれている。隆起１７は、高さ約０．８ｍｍ、長さ約１０ｍｍで
ある。表示手段１８も示されており、これは、ユーザーが抵抗値をどんなレベル
に設定するかを決定できるように、好ましくは１６と円筒２０の両方に設ける。
電子カウンター１９が円筒２の表面に配置され、ユーザーが達成した反復回数を
記録し、また、ユーザーが設定した他の変数も記録する。この実施例において、
１９は、適切な電極端子を通じてユーザーの脈拍数を記録し、また、設定したレ
ベルが達成された場合にユーザーにそれを知らせることもできる。時計やタイマ
ー機能も有している。

【００４４】 変形例としては、エクササイズ用具は主にプラスチック材で作られる。これに
より、金属製のものより安く、軽くできる。この場合、構成部材の連結には、螺
子式の取り付け具ではなく、スナップ式の取り付け具を用いる。

【００４５】 本発明を具体例のみによって詳細に説明したが、本発明の精神と範囲から逸脱
することなく多くの変更がなされ得る。特に、一実施例を参照して説明した特徴
が他の実施例にも採用され得ることは、当然理解されよう

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一例によるエクササイズ用具の等角図である。

【図２】延長棒を備えた図１のエクササイズ用具の等角図である。

【図３】図２のエクササイズ用具の、長軸に沿った断面による断面図である
。

【図４】本発明の変更例によるエクササイズ用具の等角図である。

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１３年４月１１日（２００１．４．１１）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００３

【補正方法】変更

【補正の内容】

【０００３】 第二のタイプのエクササイズ用具は一般に、家庭内で部屋から部屋へ持ち運び
ができるものであるが、特定の筋肉群または身体部位を対象とするように設計さ
れており、エクササイズの範囲は極めて限られている。例としては、ばね負荷式
ハンドエキササイザーやダンベル、腹部の引き締めを目的とした数多くの専門的
機器等である。こうした小型機器では、特定の目的とする運動以外の広範囲に渡
る運動はできず、従って他の身体部位のエクササイズは行えない。別の欠点とし
ては、小型のエクササイズ用具は、入手容易性と可搬性のために堅牢性を犠牲に
しているという点である。換言すれば、コスト、大きさ、重さを低く保つために
安っぽさが出てしまい、使ってみようという気を起こさせることができず、また
、更に頻繁に使おうという気にもならないのである。更に、こうした小型エクサ
サイズ用具の欠点は、その小ささ故に、ユーザーが四肢または筋肉群を最大限に
伸ばしたり、また、最大限に伸ばした状態から収縮させる十分な反復運動ができ
ない場合が多いという点である。平均的な人にとっては、こうした小型エクササ
イズ用具はもっと実用的で容易に入手できるものでありながら、全身を十二分に
トレーニングできず、他のエクササイズ用具と併用するのが通常である。 米国特許第５０４６７２６号は、腹筋用エクササイズ用具を開示している。こ のエクササイズ用具は、横手方向に延びる支持部材を持つチューブを有する。支 持部材は、座ったユーザーの両腿に置かれるような設計とされている。チューブ 内にはバネが設けられるとともに、プランジャーが挿入されている。プランジャ ーにはユーザーが握るための横手方向のハンドルが設けられている。プランジャ ーはバネの力に抗してチューブ中に移動できる。チューブとプランジャーの間に は弾性バンドが設けられプランジャーがチューブから離脱するのを防いでいる。 このバンドは伸ばすことができ、バネの交換時にプランジャーをチューブから除 去することができるようになっている。 米国特許第４８６３１６２号は、パイプと連結棒からなる体操用装置を開示し ている。パイプは正方形断面を持ち、ハンドルとして作用するクロスバーを有し ている。連結棒はパイプ内に収まるような正方形断面を持ち、ハンドルとして作 用するクロスバーを有している。バネがチューブ内に設けられており、連結棒の チューブ内への移動に抗する力を供する。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００７

【補正方法】変更

【補正の内容】

【０００７】 こうしたエクササイズ用具は、可搬性、超軽量性とコンパクトさを兼ね備えて
おり、一日中持ち歩くこともできる。最大限に利用できるように、汎用性があり
、多種多様なエクササイズが可能である。種々の状況を考え、すばやく組立てら
れ、また片付けられるとともに、手荒に持ち運んだり扱ったりしても大丈夫なく
らい堅牢でもある。こうした目的のため、握り部材は細長い本体に取り外し可能
に取り付けるのが好ましい。 互いに対して自由に、通常エクササイザの軸を中心として回転可能である２つ の握り部材を設けることにより、ハンドルが異なる方向に配向している時のみ可 能な追加のエクササイズを行うことができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ， ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，Ｇ Ｅ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ， ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ， ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，Ｚ Ａ，ＺＷ (72)発明者 タテーシャル デビッド ゴードン イギリス国 ドーセット ディーティー８ ３イーエッチ バーミンスター フリー トストリート ピムリコ （番地なし)

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 抵抗機構（１４）を内蔵する細長い本体（２）と、前記細長
   い本体（２）の略長軸方向に配置され、前記本体（２）に摺動可能に受容された
   取り外し可能な第一握り部材（５、７）と、前記細長い本体（２）に取り付けた
   第二握り部材（６、８）からなり、前記抵抗機構（１４）は前記第一握り部材（
   ５、７）の前記細長い本体（２）への挿入に対抗する力を生じるものであるエク
   ササイズ用具。
2. 【請求項２】 細長い要素（６）が細長い本体（２）と第二握り部材（８）
   との間に取り外し可能に接続され、前記細長い本体（２）と第二握り部材（６、
   ８）との距離を延長することを特徴とする、請求項１に記載のエクササイズ用具
   。
3. 【請求項３】 前記第一（５、７）、第二（６、８）握り部材は互いに対し
   て自由に回転可能である請求項１に記載のエクササイズ用具。
4. 【請求項４】 前記抵抗機構（１４）は、前記第一握り部材（５、７）を前
   記細長い本体（２）から引き抜くことに対抗して追加的な力を生じることを特徴
   とする、請求項１または２に記載のエクササイズ用具。
5. 【請求項５】 フランジ（２０）が前記細長い本体（２）と前記第二握り部
   材との間に取り付けられるように装備されていることを特徴とする、上記請求項
   のいずれかに記載のエクササイズ用具。
6. 【請求項６】 前記抵抗機構は、ばね、、弾性発泡材、空気圧シリンダ、ま
   たは油圧シリンダからなることを特徴とする、上記請求項のいずれかに記載のエ
   クササイズ用具。
7. 【請求項７】 低摩擦面が前記細長い本体（２）の内壁に備えられているこ
   とを特徴とする、上記請求項のいずれかに記載のエクササイズ用具。
8. 【請求項８】 プランジャーは低摩擦材料でコーティングされているか又は
   低摩擦材料で作ったものである、上記請求項のいずれかに記載のエクササイズ用
   具。
9. 【請求項９】 前記抵抗機構（１４）の予備荷重を調節する手段を備えてい
   ることを特徴とする、上記請求項のいずれかに記載のエクササイズ用具。
10. 【請求項１０】 前記エクササイズ用具の使用時間をモニターする手段を備
    えていることを特徴とする、上記請求項のいずれかに記載のエクササイズ用具。
11. 【請求項１１】 エクササイズ中、重要な身体的パラメーターをモニターす
    る手段を備えていることを特徴とする、上記請求項のいずれかに記載のエクササ
    イズ用具。
12. 【請求項１２】 前記第一握り部材は、前記細長い本体に取り外し可能に接
    続されていることを特徴とする、上記請求項のいずれかに記載のエクササイズ用
    具。
13. 【請求項１３】 前記細長い本体、前記第一、第二要素、及び前記第一、第
    二握り部材は、ポケット用小袋に入れて持ち運びできる大きさであることを特徴
    とする、上記請求項のいずれかに記載のエクササイズ用具。