JP2002539150A - 複合分散体の形状をした媒質、その調製方法及びその使用 - Google Patents

複合分散体の形状をした媒質、その調製方法及びその使用

Info

Publication number
JP2002539150A
JP2002539150A JP2000604826A JP2000604826A JP2002539150A JP 2002539150 A JP2002539150 A JP 2002539150A JP 2000604826 A JP2000604826 A JP 2000604826A JP 2000604826 A JP2000604826 A JP 2000604826A JP 2002539150 A JP2002539150 A JP 2002539150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medium
phase
vacuole
composite
surfactant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000604826A
Other languages
English (en)
Inventor
ドゲール コリーヌ
プーリン フィリップ
ウガジオ ステファン
ラヴェルサンヌ ルネ
ルー ディディエ
Original Assignee
カプシュリース
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by カプシュリース filed Critical カプシュリース
Publication of JP2002539150A publication Critical patent/JP2002539150A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/127Liposomes
    • A61K9/1271Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Colloid Chemistry (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、複合分散の形態にある新規媒質、その調製方法及びその使用に関する。上記媒質は小滴の形態にある第1媒質から構成され、界面活性剤の組織化二分子層を含有する相が、好ましくは複層液胞の形態で分散され、第1媒質に混和しない連続相と名付けられた第2媒質内のエマルジョン中に前記小滴があることを特徴とする。それは、化粧組成物用の基剤として使用できる。それは、特に活性成分放出及び/又は保護及び/又はそのpHを調節するための活性成分を含有しうる。それは、活性成分を含有するポリマー微小球を作成する為にも使用されうる。それは、抗原ベクターとしても有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、複合分散体の形状をした新規媒質、その調製方法及びその使用に関す
る。 組織化媒質を利用して活性成分を徐々に放出するために、様々な試みが用いられ
てきた。エマルションは、水性連続媒質中に分散された区分、例えば油性区分を
有する最も単純な組織化媒質(「順」エマルション又はO/Wエマルション、反
対の場合、逆エマルション又はW/Oエマルションとしても知られているウォー
ター−イン−オイル・エマルション)である。しかしながら、これらの系は広く
使用されているが、水性連続媒質中に溶解するのを阻止しつつ、水性連続媒質中
に分散することが求められている親水性溶質など同じ性質の2つの媒質を分離す
ることを可能にすることはできない。
【0002】 このような欠点は、それ自体が水性媒質W中に乳化された油性媒質中にある水
小滴の逆W/Oエマルション等の油性媒質、第1エマルションからなる複合エ
マルションを使用することにより回避されてきた。内部水性媒質Wの溶質は理
論的に連続媒質Wから分離され、そのため媒質Wに溶解しないW/O/W エマルションが得られる。反対の場合のO/W/Oも明らかに可能である
。複合エマルション及びその調製の概論につき、以下の文献の1つが参照できる
:S.Matsumotoら、「複合エマルションの形成及び適用」、J.Di
spersion Science and Technology,10,4
55−482、又は、C.Prybiliskyら、「W/O/W複合エマルシ
ョン:製造及び形成の考察」、Cosmetics and Toiletri
es,106,143−150(1994)。多くの特許は、複合エマルション
の調製及び特に安定化、そして化粧へのその適用に関するものである。W/O/
Wエマルションの場合、GB1541463(LION Dentrifice
Co.)、WO9517155(Beierdsdorf)、WO94224
14(Henkel)、FR9302795(Roussel−Uclaf)、
EP0731685(IFAC)、EP0692957(Goldschmid
t)、US5478561(Lancaster)、及び、EP9291536
5(Emory Univ.)が挙げられる。これらの文献は、主に化粧及び医
薬に限定された分野における多数の特許の一例を表すにすぎない。
【0003】 これら全ての文献は、様々な界面活性剤を使用して、油状媒質中に乳化される水
相から開始する従来のエマルションの調製方法を表すものである。この第1エマ
ルションは、続いてそれ自体が水性連続媒質中に乳化される。第1エマルション
の調製方法は、機械による分散、相反転及び自発的乳化という3つの主な方法に
分類されうる従来の方法である。文献EP92915365(Emory Un
iv.)では、これらの様々な方法を正確に記載し、いくつかの一般的な引用を
付与している。 原則として、油中での水W(内部相)乳化に関する全ての方
法で、一般に非イオン性である典型的には8未満の低HLBの界面活性剤を使用
する。他方、W中でのW/O系エマルションは、非イオン性又はイオン性で
ありうる高HLBの界面活性剤を使用する。多くの添加剤が記載されていて、そ
の複合系を安定化する試みにおけるその使用に特許権が与えられている。W
Oエマルションの低安定性、及び、第2エマルションが第1エマルションを不安
定化するという使用する界面活性剤の傾向により、主な障害が生じる。最も広く
使用される添加剤の中で、例えば水相をゲル化することを目的とする糖(参考
GB1541463)及びポリマーを挙げることができる。さらに、複合エマル
ションを明らかに安定化するポリマー界面活性剤の使用の文献中に、いくつかの
例が見いだされる(参考、例えばPluronic(登録商標)を使用するGB
1541463、ポリグリセロールエステルを使用するUS5478561、ポ
リアルケン誘導体を使用するWO9422414)。
【0004】 少なくとも1つの界面活性剤の二分子層を有する層状液胞として知られている液
胞内に封入された活性成分が見いだされる媒質を記載した、多くの文献が見いだ
される。これらの液胞は、1つ、限られた数又は多数の二分子層を有するかによ
って、しばしば、単層液胞、少数層液胞又は複層液胞と表される。リポソーム及
びニオソーム(niosomes)(登録商標)は、界面活性剤系層状液胞の例
である。
【0005】 複層液胞として、液胞の中心から表面にかけて、均一に連続した同一中心の二分
子層から構成される基本的な球状構造を有する液胞である、タマネギ構造を有す
る液胞により表されるものが挙げられる。 そのような液胞は、それを形成する界面活性剤二分子層の積み重ねの均一性によ
り従来の複層リポソームと明確に区別される。この積み重ねの均一性は、液胞の
熱力学性及びその液体結晶対称性より得られる。 この構造は、組成物の顕微鏡検査により実証されうる。複屈折相が可視的である
偏光光学顕微鏡を使用して観察が行われる。様々な方向に配向した相領域間欠陥
(粒子領域)の存在に関連した特徴的な感触が、それに表われている。濃縮液胞
相の場合、感触は液胞のサイズに関するその均一で微細な性質により特徴付けら
れる。分散体液胞相において、(サイズに従い)多少解像して、わずかな複屈折
点の形状にして液胞を見ることができる。分散体が希釈しすぎていない場合、又
は、液胞が(典型的には5μmより大きな径で)充分大きな場合のみ、複屈折が
観察される。従って分散体が比較的希釈されている場合、この液胞存在下での複
屈折性を明確に実証するため、予備的な濃縮操作を実行する理由があろう。
【0006】 そのような液胞は、剪断の影響下で少なくとも1つの界面活性剤を組み込んだ層
液体結晶相の変換により得ることできる。そのような複層液胞の調製及び使用の
例は、国際出願WO93/19735、WO95/18601、WO95/19
707、WO97/00623及びWO98/02144で特に与えられる。
【0007】 界面活性剤を有する複層液胞、特にタマネギ構造の液胞は、外部媒質とは異なり
、活性成分が維持される内部媒質を与える活性成分を封入する又は組み込んだ系
である。液胞内の活性成分維持には、2つの原因がある: 〆 熱力学:外部媒質及び内部媒質間で活性成分の親和性に相違があり、2つの
媒質間でその分離が生じる。この理由により、液胞の水性分散体の例において、
両親媒性活性成分が液胞中に選択的に位置される一方で、親水性の大きな活性成
分は、かわりに外部媒質中に位置され、封入化がただ非常に弱くなる。 〆 速度論:各界面活性剤系膜は、通過、すなわち外側への活性成分の離脱を遅
くする分散体障壁を形成する。この機構は、活性成分が分散率が低い大きな分子
であるほど一層効果が大きくなる。
【0008】 その親和性によって液胞に外部媒質への選択性(未だ水性溶媒中への液胞の分散
が予想される)が付与され、また界面活性剤二分子層により形成された障壁はそ
れを維持する点で僅かに効果的であるにすぎないので、小さな、そして非常に親
水性である分子は、液胞中に封入されないか又はごくわずかにしか封入されない
。小分子又は大分子は、それぞれ500g/mol未満又は1000g/mol
より大きいモル質量を有する分子を意味するものとして理解される。液胞が油状
媒質に分散する場合非常に親油性である分子の封入に関しては、同じ理論が維持
される。
【0009】 同様に、またさらに注目される程度で、1つの水性核(又はいくつか)複数の水
性核中の少数の二分子層から形成される液胞である、従来のリポソーム中での分
子封入の間に同じ機構が関与する。この場合、まず水性核の媒質は外部媒質に非
常に類似したものであり、封入された活性成分の親和性の相違は非常に低く、そ
して次に少数の膜は非常に効果の低い分散体障壁全体を意味するものである。
【0010】 特によりよい漏れにくさ(leaktightness)を界面活性剤膜上に付
与するために、界面活性剤膜に基づく封入系を向上する技術的な必要性もある。
実際、特定の界面活性剤の選択以外、熱力学的パラメータに関する調節を可能に
する余地はほとんどない。しかしながら、製品が水に溶解する場合、界面活性剤
の改良により外部相の水と液胞内部との間のその分離係数は事実上向上しないで
あろう。その上、外部媒質は、この媒質に対する活性成分の親和性の向上、すな
わちその外側での分離係数を不利にしうる界面活性剤(エマルション又はシャン
プー)又はその他の組成物(ポリマー、電解質物質等)を有する複合体媒質自体
そのものであることがおおい。 効果的な優先手段は、離脱速度を変更することである。これを行うため、例えば
、界面活性剤を変更することにより障壁の漏れにくさを改良するか、又は、膜若
しくは水相中にポリマーを組み込むことにより、この漏れにくさが強化されうる
。この方法は、実際の性質の難点(膜全てを形成するのに使用されうる界面活性
剤は、非常に類似した分散体特性を有する)だけでなく、理論的難点:2、3ナ
ノメータ厚さの層へのポリマー導入は、多くの場合比較的効果的でない分散体障
壁が誘導され、ポリマー層は事実上単分子となることに直面する。
【0011】 もう1つの方法は、例えばコアセルベーション等、ポリマーによる従来の封入化
方法を介したポリマー「殻(shell)」中へ液胞を被覆することからなる。
この方法は魅力的であるが、第一にその方法に関し、第二に得られた目的物の性
質に関して、いくつかの難点がある。界面活性剤膜で製造された液胞は、一般に
マイクロメートル単位のサイズを有する一方で、コアセルベーションにより得ら
れたカプセルは、数十〜数百マイクロメートルの径を有する。さらに、コアセル
ベーションは通常エマルションを使用して実行され、ポリマーは、その「不溶化
」の間エマルションの各小滴周囲の油及び水間の界面で吸収される。水と液胞外
部界面活性剤層との間の界面でポリマー吸収が可能又は少なくとも効力があるこ
とは確かでない。コアセルベーション技術は、このように界面活性剤系液胞を被
覆するのに全体的に適していない。その上、この技術で得られた目的物は、分散
によりゆっくりその活性成分を放出する液胞とは対照的に、活性成分を放出する
ために破砕する必要があるマイクロカプセルである。ポリマー殻で液胞を被覆す
ることにより、液胞の性質、特にその用途及びその使用に甚大な変化があろう。
このことは、その他の霧状化等のポリマーによる被覆技法でも同じである。
【0012】 本発明の発明者は、内部媒質として界面活性剤系複層液胞を使用し、続いて水相
中で乳化した疎水相中へそれを分散することにより、上記従来技術の分散体媒質
の難点を示さない分散体溶液を調製することが可能であることを現在発見をした
。 本発明者らは、続いて界面活性剤系液胞の分散体を有する水性媒質の疎水性媒質
中での乳化により得られた水性媒質と同一の概念を拡大することもできた。 両親媒性化合物である界面活性剤が液胞である膜に近い目的物を形成するか、又
は、高濃度で液体結晶組織を有するリオトロピック構造の形状をして組織された
膜構造で自己会合する性質を有する能力を界面活性剤が有することが良く知られ
ている。
【0013】 本発明の発明者は、続いて組織化状態にある界面活性剤膜を有するいずれかの相
で液胞の初期相を置換することにより同一の利点が得られることに着目した。 このような組織化状態にある膜を有する相は、特に媒質中に分散することができ
るリオトロピック相型のいずれかの相でありうる。 「リオトロピック相」という用語は、少なくとも1つの界面活性剤、及び、極性
、例えば水性、又は、非極性、例えば油性のいずれかである媒質より形成される
液体結晶対称性を有する組織化相のいずれかを意味することと理解されている。
リオトロピック相は、(スメクティックA相としても知られている)膜構造だけ
でなく、様々な対称性を有するその他の構造:六方晶、立方等のその他の構造を
有しうる。
【0014】 リオトロピック相は、熱力学的平衡にある、一般に界面活性剤中で濃縮された界
面活性剤の濃縮相であって、膜は様々な極性の媒質により互いに分離している。
媒質が(例えば水などの)界面活性剤膜以上に極性である場合、順相(dire
ct phase)が存在する;(例えば、油等の)反対の場合、逆相が存在す
る(これらの相の記載及びスキームは、1975年、C.L.Khetrapo
l、A.C.Kunwar、A.S.Tracy、P.Dielsによるリオト
ロピック液−結晶での核磁気共鳴試験に見いだされる)。
【0015】 層状相は、視覚化することが簡単な、全体が平坦な膜が単に互いに積み重なって
、極性媒質層又は油層により分離されるものの例である。六方晶において、界面
活性剤は、六方晶配列に従った空間中に配列された管(tubes)を形成する
。これらの相は全て異方性であり、液体結晶次数を示す。正方相も存在する。さ
らに、これらの相は配向欠陥を示し、粒子を(結晶用パウダーのように)分散で
きるような多数の弱い区域である欠陥(粒子領域)の列により分離した多数の「
粒子」から一般に構成される。
【0016】 本発明の第一の側面に従えば、組織化状態にある界面活性剤の二分子層を有する
相から調製され、その相が続いて第1媒質に分散されるものである新規媒質が付
与される。それは、第1媒質に混和しない第2媒質中で続いて乳化される二分子
層の上記分散体を有する上記媒質である。 本質的に本発明の開始物質がエマルションでなく、第1エマルション調製の為の
複合エマルションの場合に必要であるような、特に有為な剪断に依拠することを
回避した、すでに予め形成した目的物の分散体である限り、上記新規媒質及びそ
の調製方法は従来技術の複合エマルションとは大きく異なる。
【0017】 この媒質の場合は分散段階の前に内部相が形成され組織化される一方で、複合エ
マルションの場合は開始物質が油状媒質中で従来通り乳化される水性相であるの
で、このような媒質は複合エマルションと根本的に異なっている。この予備的調
製により、先在する相の本質的な安定性に関連して、内部相上かなり良い安定性
が付与されるので、このような相違により有為な結果が生じる。 別の利点は、液胞の場合、分散目的物のサイズが分散段階の前に固定されること
である。
【0018】 本発明の媒質の場合における別の利点は、少なくともリオトロピック媒質及びタ
マネギ構造を有する複層液胞である場合、分散目的物は熱力学的平衡の結果、生
じた内部構造を有する目的物であることである。 本発明の媒質中に分散された目的物の別の利点は、複合エマルション不安定化の
主原因である一体化現象及びオストヴァルト老化を経ること可能な点がないこと
である。 本発明の媒質の別の利点は、それが複合エマルションの器官感覚受容性(感覚、
軟度等)を示し、親水性活性物質及び親油性活性成分の両方に対する媒体として
及び局所作用を有する化粧製品又は皮膚科学製品用の基剤(base)としても
使用されうる化粧又は皮膚科学工業において特に好適な系を最終的に構築する。
【0019】 さらに、本発明の複合媒質中の二分子層を有する相の存在は、本発明の媒質にさ
らなる利点を付与する。これは二分子層を有する相内で本活性成分を組み込むこ
とにより、予防を向上、及び/又は、活性成分、特に化学的活性成分若しくは生
物学的活性成分の放出を制御することが可能になるからである。 別の特定の好適な使用は、一定の反応物を一時的に分離及び/又はそのpHを制
御することを可能にする、正確なミクロリアクター(true microre
actor)として本発明の媒質を使用することからなる。 本発明の複合媒質の別の使用により、結果として増幅免疫応答が生じる抗原ベク
ターとしてのその使用を可能となる。
【0020】 これは、現代の予防接種、特に組換えタンパク質、グリコプロテイン、ペプチド
又はポリサッカライド等の抗原サブユニットの使用が様々な経路での抗原投与に
よる免疫応答の誘導に基づくものであるからである。しかしながら、この応答は
、抗原が直接投与された場合、予防接種の予防を誘導するのに一般的に不充分で
ある。効果的な予防の誘導には、補助剤又は投与した抗原に対する免疫系の応答
を充分増幅することができるベクターの使用が求められる。多くの系が発展して
、この必要性に応じている。例えば、Allison A.C.Arch.Im
miunol.Ther.Exp.,1997,45,p.141−7,O’H
agan D.T., J.Pharma.Pharmacol., 1998
,50 p.1−10、又は、Bennett B.ら、J.Immunol.
Methods,1992,153,p.31−40中に、いくつかの例が見い
だされうる。これらの文献に記載された例のいくつかにより、本抗原の補助剤と
して作用するために油中での抗原エマルションの使用の効果が明らかにされる。
ヨーロッパ特許EP0480981は、ワクチンとして使用されうるW/O/W
型複合エマルションも開示している。
【0021】 本発明者らは、本発明の媒質が新規抗原ベクターであることを現在観察した。更
に詳しくは、組織化状態にある界面活性剤二分子層を有する相、好ましくは複層
液胞、好ましくはタマネギ構造にある複層液胞中に抗原が組み込まれたこと、そ
して油中で組織化状態にある二分子層を有するこの相を分散、続いて好適な緩衝
液中でのこの油の乳化により、抗原単独又は界面活性剤系二分子層を有する上記
相中に単に組み込まれた抗原よりずっと強力な免疫応答を誘導する特定の免疫性
調剤を得ることが続いて可能になることが明らかになった。 最終的に、別の適用はこの媒質を使用して活性成分を有するポリマーから構成さ
れる微小球を調製することからなる。
【0022】 このように、第二の側面に従えば、本発明は上記表示した利点に関する本発明の
複合媒質の様々な適用を包含する。 本発明の媒質の適用を正当化するその他の利点は、以下の記載及び実施例に照ら
してより明確に明らかになるであろう。 その基本的な性質の1つに従えば、本発明は小滴の形態にある第1媒質から構成
される複合媒質であって、その小滴中界面活性剤の組織化二分子層を有する相が
分散されるものであり、上記小滴は、第1媒質に混和しない連続相として知られ
る第2媒質中のエマルション中にあることを特徴とする複合媒質に関する。 第1媒質の小滴サイズは、好適には1〜100μm、好ましくは1〜50μmで
ある。
【0023】 エマルションは、連続媒質中に分散された媒質を1〜90質量%、好適には1〜
60%有する。 組織化形態の二分子層は、小滴に対して、質量単位で1〜90%、好ましくは2
5〜75%存在する。 第1媒質は水性媒質でありうる、そして連続相は疎水性媒質であろう。 しかしながら、本発明の好ましい代替的形態に従えば、第1媒質は疎水性媒質で
あり、連続相は水性媒質である。 例えば、水に混和しない鉱物油又は野菜油、シリコーン油又は有機溶媒は疎水性
媒質として使用できる。
【0024】 「組織化二分子層を有する相」と言う言葉は、リオトロピック系及び層液胞の両
方を意味するものとして理解される。 いずれのリオトロピック相も、それが媒質中で分散可能になった時点より、本発
明の複合分散体を形成するのに使用できる。 本発明の好ましい媒質は、この第1媒質に混和しない連続相中で乳化した媒質自
体内に分散された複層液胞を有するものである。 本発明の好ましい媒質は、上記定義したタマネギ構造を有する複層液胞の分散体
を有するものである。 複層液胞のサイズは、好適には0.1〜20μm、好ましくは0.1〜10μm
である。
【0025】 小滴、好適には油小滴中の液胞の割合は、好ましくは1〜90質量%であり、典
型的には25〜75%である。 単純化する理由で、それ自体が水性媒質中に乳化される疎水性媒質中で分散され
るタマネギ構造を有する液胞の場合での記載を、以下より詳しく行う。 しかしながら、当業者は、液胞が水性媒質中に分散された逆系へそれを拡大する
ことにより、本記述で与えられる情報を簡単に一般化して、そしてその分散体を
疎水性媒質中に乳化する。当業者は、順分散又は逆分散のいずれかである二分子
層の組織化相の場合における本文献の教唆を一般化することに僅かな困難も経な
いであろう。
【0026】 すなわち、本記載の教唆は疎水性目的物を水性媒質中に分散した逆系へ容易に一
般化されるものであろうし、この分散体はウォーター−イン−オイル型エマルシ
ョン中に使用されるものである。これは界面活性剤膜が油相により分離されるリ
オトロピック相が存在することを当業者が知っているからである。 このような相は水性媒質中に分散され、リオトロピック相の小「粒子」の水性分
散体を付与しうるものである。この水性媒質は、ウォーター−イン−オイル型エ
マルションを調製するために続いて使用されうる。このようにして、O/W/O
複合エマルションの同等物は得られる。O/W/O型複合エマルションの例とし
ては、特許出願EP0836847、EP0782646又はEP055901
3、及び、フッ素化油を使用するフランス特許出願FR96.10140が与え
られる。
【0027】 当業者は、疎水性媒質中に分散することができる処方を使用する一方で、液胞、
特に複層タマネギ構造を有する液胞の調製方法を知っている。このような液胞は
、国際特許出願WO95/18601、4頁、32行目、及び、この同一出願の
実施例11及び12中で開示されている。
【0028】 続いて液胞を予め分散させた油を使用して、水性連続媒質中にエマルションを形
成することが可能である。
【0029】 当業者は、界面活性剤が慎重に選択されなかった場合、液胞中の界面活性剤が高
濃度となり、短期間で外部エマルションが不安定化されうることを考慮しつつ、
液胞複層配列の不安定化を回避するような外部O/Wエマルションを作成する為
に使用する界面活性剤を選択することは困難でないであろう。さらに、野菜油、
鉱物油又はシリコーン油が選択するか否かに従い、液胞の分散性は大きく変わる
ので、油の選択は関連性がある。油の選択は、一般に構想した適用型によって決
定されうる。このように、界面活性剤系を使用する油型に適用することが必要で
あろう。
【0030】 液胞を作成する為に使用した界面活性剤系、外部エマルションを形成するのに使
用する界面活性剤及び中間相の油を正しく選択することにより、優れた安定性及
び良い容量が付与され、内部媒質(液胞)から外部水性連続媒質へ分散すること
なく水溶性活性成分を維持することが可能であることを、当業者は容易に認識す
るであろう。
【0031】 すなわち好適な代替的形態に従えば、ポリマー界面活性剤は液胞の形成及び/又
は水中で液胞分散体を有する油を乳化するために使用される。ポリマー型界面活
性剤は様々なHLBの化合物であることが見いだされるファミリーから好ましく
選択され、すなわち油中に分散可能であろう液胞調製用の「低」HLB化合物、
及び、外部O/Wエマルション調製用の、同ファミリーから得られるが「高」H
LBの化合物を使用することが可能となる。「低」HLB及び「高」HLBの概
念に非常に正確な定義を付与することが困難であることは、当業者にとって明ら
かである。しかしながら、低HLBの界面活性剤は油中へより容易に分散可能で
あることが知られている。低「HLB」と言う用語はHLB8未満であるが、明
確な低限はないものとして理解されうる。特にリン酸脂質は非常に明確なHLB
値を有せず、油状媒質中及び水性媒質中に分散できる。しかしながら、液胞調製
用の所定のファミリーである低HLBのポリマー界面活性剤及び液胞の油状分散
体の水性乳化用の別のファミリーである高HLBの界面活性剤を有することを認
識することが全く可能である。いくつかの主なファミリーが、この期待に応える
ものである: 〆 各ブロック長さ間の比によりHLBが確定されるエチレンオキサイド及びプ
ロピレンオキサイドのジ−又はトリ−ブロックであるポロキサマー(polox
amers)(エチレンオキサイドに基づく部分が親水性である一方、(ポリプ
ロピレングリコールとしても知られている)ポリプロピレンオキサイドは親油性
部分として作用する。この化合物は、特にBASF社の製品プルロニック(Pl
uronic)(登録商標)及びルトロール(Lutrol)(登録商標)ファ
ミリー中で代表される。
【0032】 〆ポリアルキレングリコール及びアルキルグリコールのコポリマー。PEG部分
の長さ及び末端水酸基の可能なメトキシ化により、広い範囲で化合物のHLBを
改良することができる。このように、PEG−45及びドデシルグリコールのコ
ポリマーのHLBは4.4であり、すなわち油中で分散できる液胞形成に適する
一方で、メトキシPEG−17ドデシルグリコール・コポリマーのHLBは21
であり、すなわち水中での液胞油状分散体の乳化に適する。これらの化合物は、
例えばElfacos(登録商標)rangeの名でAkzo Nobelより
販売されている。
【0033】 〆 脂肪酸及びグリセロールポリマーのエステルであるポリグリセリド。脂肪酸
の鎖長、置換基鎖の数及びグリセロールの重合度を変えることにより、HLBは
広く変えられうる。 〆 ポリグリセリドのエステル官能基が、加水分解に対してより抵抗性のあるエ
ーテル官能基により置換された、脂肪アルコール及びグリセロールポリマーのエ
ーテル。 〆 ステアリン酸エステルの場合、ポリオキシルnステアレート(nはポリエチ
レングリコール鎖の平均長さである)としても知られている脂肪酸及びポリエチ
レングリコールのエステル。ポリエチレングリコール鎖は、片末端又は両末端で
エステル化されうる。 〆 ポリオキシルnアルキルエーテル(nは鎖中のエチレンオキサイド単位の平
均数を表す)としても知られている脂肪アルコール及びポリエチレングリコール
のエーテル。
【0034】 〆 グリセロールエステル及びポリエチレングリコールエステルの混合物。脂肪
酸の鎖長、鎖の数及びその置換を変えることにより、HLBを変えうる。この製
品は、Gatterfosse(フランス、リヨン)より、Gelucire(
登録商標)又はLabrafil(登録商標)の名で販売されている。 〆 水素化ひまし油とのエチレンオキサイドとの反応から得られたポリオキシエ
チレン化水素化ひまし油(エトキシ化グリセロールエステル)。HLBは、エチ
レンオキサイド基の数によって調節される。 〆 ポリオキシエチレン化ひまし油(エトキシ化グリセロールリシノレート)。 〆 Dow Corning(DC3225C及びDC5200)の製品等、例
えばシクロメチコーン(cyclomethicone)コポリオールファミリ
ー及びジメチコーン(dimethicone)コポリオールファミリーから得
られる製品であるポリメチルシクロシロキサン。
【0035】 これらのファミリーは例として与えられるものであり、網羅的なリストを構成す
るものでない。本明細書中、ポリマーの概念は高モル質量の分子という最も広い
意味で使用され、オリゴマーと見なされる化合物であってもよく、同一単位の繰
り返しにより形成される分子という厳格な意味のポリマーでないものであっても
よい。拡散が非常に遅く始まる値を超える1000Daより大きなモル質量に制
限されてよい。
【0036】 少なくとも1つの界面活性剤は好適にはポリマー型であるが、ポリマー界面活性
剤が液胞及び外部エマルションの両方で使用されることは必須でない。2つの区
画におけるポリマー界面活性剤の使用は、確実に安定性、特に組み合わせた単位
の漏れにくさを強化するが、液胞内部に封入される溶質が小さ過ぎない場合、非
ポリマー界面活性剤から形成される液胞は水中で油小滴の安定したエマルション
を作るに足りるものであり、活性成分を封入している液胞はその小滴内部で分散
される。この場合、油中に分散できるよう充分低いHLBを有する何らかの界面
活性剤より液胞が得られうる。これは低HLBのリン脂質又は糖エステルの場合
である。
【0037】 上述したように、本発明の媒質は、本発明の複合媒質を構成するいずれかの媒質
中で、1つ又は複数の活性成分を有しうる。それは、特に、以下の記述に表した
以下に示す様々な適用に関連した利点のある二分子層を有する相に封入された1
つ又は複数の活性成分を有しうる。
【0038】 本発明の媒質の調製は、一般に3つの段階: −組織化状態にある界面活性剤の二分子層を有する相の調製 −第1媒質中でのこの相の分散 −界面活性剤、好ましくはポリマー型界面活性剤を用いて、第1媒質に混和しな
い第2媒質中で得られた分散体の乳化 からなる。 1つ又は複数の活性成分が二分子層を有する相中と第1媒質又は第2媒質中の両
方に組み込まれうる。 それは、特に化学的活性成分又は生物学的活性成分でありうる。
【0039】 水性連続媒質中に乳化された疎水性媒質中で、複層液胞、好ましくはタマネギ構
造を有する複層液胞の分散体から構成される本発明の好ましい媒質である特別な
場合、以下の3つの段階: −例えば上記特許の1つで開示された方法、リオトロピック膜相の均一又は不均
一剪断によるだけでなく、また例えば脂質液胞などの液胞を得るためのいずれか
その他の文献の方法による界面活性剤系液胞の調製。複層液胞を構成する膜の最
大数と関連して、安定性がより良く、そしてより漏れにくいので、これらの性質
が最終産物にとって重要である場合、複層液胞の使用が好ましいであろう。 −疎水性相が任意に親油性活性成分、又は、例えば抗酸化剤若しくは保存料等の
添加剤を有する、例えば鉱物油、野菜油又はシリコーン油等の疎水性媒質中への
その液胞の分散。過度に粘着性である油を直接使用することが求められていない
場合、1つ又は複数の濃縮化添加剤も油へ添加することもできる。その活性成分
の溶解性に従うだけでなく(漏れにくさを向上する為に、活性成分が少なくとも
可溶である油が選択されよう)、その粘度にも従って(高粘度により活性成分分
散体が減少するであろう)、油が選択される。 −界面活性剤、好ましくはポリマー界面活性剤を用いた水性連続相中の油にある
この液胞の分散体の乳化。外部媒質は、水、水溶液、又は、例えばシャンプー若
しくはジェル等のそれ自体が複合体である媒質でありうる。
【0040】 液胞は低HLBの界面活性剤で好適に処方され、好ましくはポリマーであろうと
なかろうと、油中のその分散体は自然発生的であるか又は単に攪拌するだけで得
られる。これは第一段階が乳化段階であり、全ての技術は、特に逆エマルション
の場合当業者に知られている条件において困難である複合エマルションの従来の
調製方法と大きく異なる。例えば、生物学的分子等の感受性のある分子の封入化
の場合に非常に重要である、この油中での水性相の乳化の初期段階を欠くことに
より、系を高剪断又は比較的高温度にさせて時々対処する必要があった方法を解
決したことに着目することは重要である。
【0041】 従来の複合エマルション系との別の大きな相違は、活性成分封入によって、その
貯蔵物として作用し、この種の系をかなり大幅に漏れにくくして、初期水性相と
外部水性連続相との間の活性成分の移動可能性を制限する液胞の存在である。さ
らに、界面活性剤の液胞による封入化及び乳化の2つの技術の組み合わせによっ
て、これら2つの方法の利点の相乗効果を得ることが可能となる。この場合、局
所調剤の化粧活性成分又は治療活性成分は、その貯蔵の間、例えば酸化から保護
され(乳化の効果)、その皮膚透過を促進する形状での適用の間利用できる(液
胞の効果)。
【0042】 本発明の主な利点の1つは、ポリマーによる被覆技術の不利点(方法が困難で高
価、心地よくない感触を付与する大きなカプセル、活性成分を解離する為のポリ
マー殻の破断の必要性等)を有することなく、界面活性剤系液胞を使用した通常
の技術の封入系又は複合エマルション技術の封入系よりずっと漏れにくくなって
いる封入系を得ることができる利点である。 本発明のその他の側面に従えば、本発明は本発明の媒質の使用にも関する。
【0043】 上述したように、この媒質は特に化粧及び皮膚科学の分野において使用されうる
。これは、皮膚のケア用製品のための新規基剤を作成するために、よい軟度及び
感触を有する新規媒質が、化粧工業で求められているからである。複合エマルシ
ョンは、例えばその特に良い感覚を与える為のクリーム基剤として化粧工業より
特に大変求められている。本発明の複合媒質はその不利点を有することなく、複
合エマルションの器官感覚受容性上の利点(感覚、軟度等)を示すので、この適
用において特に好適であることが証明された。従って、二分子層を有する相中の
活性成分を組み込むその能力は独立して、それはそのままで化粧工業用の特に好
適な系を構成する。
【0044】 二分子層を有する相内の活性成分の組み込みの結果として得られる利点により特
に関連する部門への、その他の使用を以下に記載する。 すなわち、速度論的であって熱力学的でない離脱の制御の結果として、水に可溶
性であるが低モル質量である(すなわち界面活性剤膜中での分散係数の高い)活
性成分を水性連続媒質から分離することが求められる場合の全てにおいて、本発
明は特に好適である。例えば加水分解又は酸化に関する分解等、分解から上記活
性成分を保護することが求められている場合の全てにおいて、それは特に有益で
ある。
【0045】 そのような活性成分の例が多数あり、以下の網羅的でない例として: 〆 水溶性ビタミン 〆 ジヒドロキシケトン及びエリスルロース(erythrulose)等のヒ
ドロキシケトン 〆 α−ヒドロキシ酸(グリコール酸、乳酸等) 〆 電解質 〆 植物又は海洋水性又は水性/グリコール抽出物 〆 プロシアニドールオリゴマー及びその他のポリフェノール誘導体 を挙げることができる。
【0046】 その上、その方法を使用しないと、分散体媒質より液胞内部へ急速に移動し、活
性成分を破壊又は変性しうる外部媒質中に存在する小溶質の作用より小モル質量
又は大モル質量の水溶性活性成分を保護する為に、その方法が使用されうる。
【0047】 例えば安全などの理由から、例えば活性成分が所定のpHに維持される必要があ
る一方で、最終製品を異なるpHで処方する必要がある場合、特に好適な適用が
ある。活性にする為にpH3以下に維持する必要があるが、pH7辺りにする必
要がある化粧調剤中へ導入する必要があるα−ヒドロキシ酸の場合、これにあた
る。pH7辺りでのクリーム中に存在することが好ましいがpHが9より大きい
活性である脱毛クリーム中で使用されるトリグリコール酸カリウムの場合もこれ
にあたる。外部媒質と内部媒質との間に速度障壁を作ることにより、本発明でそ
のような作業を達成することが可能となる。
【0048】 更に一般的に、本発明により一方の区画で反応物が組み込まれ、もう一方の区画
で所望の反応のその他の反応物が閉じ込められている正確なマイクロリアクター
(microreactor)を利用することができる。(例えば、熱での変性
影響下又は適した添加剤の添加による)外部エマルション破壊を利用した誘発、
又は、逆に界面活性剤及び中間相油の選択によりその分散の調節が可能な反応物
を非常にゆっくり分散させるかのいずれかにより反応を生じさせうる。
【0049】 本発明の複合媒質は、充分強力な免疫応答を誘導するための抗原ベクターとして
も使用されうる。このため、抗原は組織化二分子層を有する相内に閉じ込められ
る。 特に好適な代替的形態に従えば、抗原は、それ自体が水中に乳化された油小滴中
に分散された、好ましくはタマネギ構造を有する複層液胞内に閉じ込められる。
そのような媒質にある抗原の封入により、抗原のベクター化(vectoriz
e)、外部攻撃からの抗原の保護及びそれの免疫系への利用が同時に可能となる
。抗原補助薬として使用されるウォーター−イン−オイル型の従来のエマルショ
ンと比較して、本発明は、ずっとよく安定し、注入又は投与が容易であるオイル
−イン−ウォーター型形態で付与される。
【0050】 本発明のその他の特に好適な代替的形態に従えば、第1媒質は、固形化、濃縮化
、重合化若しくは沈殿化が可能な物質を有する疎水性媒質、又は、そのような物
質の蒸発可能な水不混和性媒質溶媒である。このような媒質の利点は、疎水性相
の漏れにくさ及び乳化後に得られた系の丈夫さを増強する利点である。 固形化又は濃縮化が可能な物質として、物質の液体層内に二分子層を有する系を
形成し、そして温度を低下させることにより、疎水性媒質を固形化又は充分に濃
縮して、分散現象を遅延させる系を得ることが可能になるような融点又は流体化
点(fluidification point)のワックス又はポリマーが挙
げられよう。
【0051】 疎水性媒質中のモノマー又は架橋可能なポリマーを溶解して、複合分散体が形成
した後で、化学的方法、熱的方法、光化学的方法又はラジカル化学的方法によっ
て、モノマーの重合又はポリマーの架橋を行う。この場合、二分子層を有する相
分散体の小滴は、ずっとより安定な、この相粒子を組み込んだポリマー・マトリ
ックスから形成される球に置換されてしまうであろう。 同様に、二分子層を有する相を分散するための疎水性媒質として揮発性の疎水性
溶媒のポリマー溶液を使用することが可能である。複合分散体の形成後、溶液の
蒸発により、二分子層を有する相粒子を閉じ込めた固い球の形状をしたポリマー
沈殿が生じる。
【0052】 従って、本発明は、二分子層、特にリオトロピック相を有する相粒子の形状であ
る(又は内に閉じ込められた)場合、活性成分を組み込んだポリマー・マトリッ
クスを付与する微小球調製の新規方法でもある。
【0053】 そのような方法は: −上記活性成分を含む、組織化状態にある界面活性剤の二分子層を有する相の調
製 −モノマー若しくは架橋可能なポリマーが溶解された疎水性媒質中、又は、ポリ
マーが溶解された疎水性媒質から構成される媒質中へのこの相の分散 −上記疎水性媒質と混和しない溶媒中での上記分散体の小滴の形状にあるエマル
ションの調製 −モノマー重合又はポリマー架橋又はポリマー沈殿のそれぞれによる固体粒子へ
の上記小滴の変換 からなる。 そのような代替的形態は、複層液胞の場合、特にタマネギ構造を有する複層液胞
の場合、特に非常に好適である。
【0054】 この本発明の特に好適な代替的形態により、例えばペプチド、(酵素を含む)タ
ンパク質又はこのような封入により利益(遅延効果、分子保護等)を有しうる分
子のいずれか等の活性成分、特に医薬活性成分が封入されたポリマー微小球の調
製が可能になる。この場合、ポリマーは、PlaGa(ポリラクチドグリコシド
)等の非経口注入で使用できる再吸収可能なポリマーより好適に選択されうる。
本発明は、このように、この最終的な代替的形態に従えば、水溶性又は脂溶性の
いずれかでありうる広範囲の活性成分を組み込む手段を提供する。しかしながら
、それは基本的に水溶性活性成分に適用されるものである。
【0055】 以下の実施例は、制限的でない方法で本発明を実証する。 より詳しくは、 −実施例1は、処方例を提供し、ビタミンCを含むタマネギ構造を有する小滴液
胞を分散した鉱物油小滴の水性連続媒質中のエマルションから構成される本発明
の複合媒質調製を実証するものであり、 −実施例2は、偏光及び直接光光学顕微鏡により、二重エマルションの形態をし
た媒質と比較した、本発明の複合媒質の構造を実証したものであり、 −実施例3は、活性成分解離における速度試験を表したものであり、本発明の複
合媒質は外部媒質から活性成分を分離する点で、本発明の媒質の利点を実証する
ものであり、 −実施例4は、二重エマルションと本発明の複合分散体との間の安定性の相違を
実証するものであり、 −実施例5は、異なる区画間のpH差を示す複合媒質調製における本発明の媒質
の使用を実証したものであり、 −実施例6は、pH差の作出における本発明の複合媒質のある使用を実証するも
のであり、 −実施例7は、特に不安定な活性成分を有する化粧エマルション調製における本
発明の媒質の利点を示すものであり、 −実施例8は、再吸収ポリマーから構成される微小球調製における本発明の複合
媒質の使用を実証したものであり、 −実施例9は、免疫応答の顕著な増幅を得ることを可能にする抗原ベクターとし
ての、本発明の複合媒質の使用を実証したものである。
【0056】 図1〜8は、実施例に関連して付与される。更に詳しくは: −図1〜4は、実施例2に応じたものであり、20倍対物レンズ及び10倍接眼
レンズでの、直接光光学顕微鏡(図1及び図2)又は分光光顕微鏡(図3及び図
4)中で得られたネガを表す。 更に詳しくは: ● 図1は、従来の二重エマルションの場合における直接光光学顕微鏡中で得ら
れたネガを表し、 ● 図2は、実施例2で得られた本発明の複合媒質の場合における直接光光学顕
微鏡中で得られたネガを表し、 ● 図3は、従来の二重エマルションの場合における偏光で得られたネガを表し
、 ● 図4は、実施例2に記載した本発明の複合媒質の場合における偏光で得られ
たネガを表し、 −図5は、実施例3に関連して与えられるものであり、ビタミンCの解離速度を
付与するものであり、より詳しくは、縦座標は、横軸の日数で示した時間の関数
である封入されたままのビタミンCのパーセンテージを表し、 −図6は、実施例5に関連して与えられるものであり、本実施例で記載された処
方A及び処方Bでの封入収率の時間関数としての変化を表し、 −図7は、実施例6に関連して与えられるものであり、本発明の3つの異なる処
方のpHの時間関数としての変化を付与するものであり、 −図8は、20倍対物レンズ及び10倍接眼レンズにした実施例7に記載した化
粧エマルションの場合の、偏光光学顕微鏡で得られたネガである。
【0057】 実施例実施例1:処方例 本発明の方法の手段は、数段階で行われる。第1段階は膜リオトロピック相調製
に相当するものである。第2段階は、油中にこの相を分散する段階であり、第3
段階は水性連続相中の油状分散体の乳化に相当する。 本実施例において、実施例3の解離測定用プローブとして作用する、ビタミンC
水溶液を封入した。 パーセンテージを重量単位で表した。本手法は、10〜100g台の量で効果的
である。
【0058】 第1過程: 処方1 〆 40% Akzo Nobelにより販売されたElfacos ST9型
ポリアルキレングリコール 〆 10% ポリソルベート60 〆 30% Sigma社により濃縮油として販売された鉱物油 〆 20% 20%ビタミンC水溶液 室温で最初の3つの構成成分を混合させた後、20%ビタミンC水溶液を添加し
て、均一混合液を得るまで10〜15分間スパチュラで混合を実施した。
【0059】 第2過程: 処方2: 〆 20% 処方1 〆 80% 鉱物油 2つの成分を室温で分散させて、そしてマグネチック・スターラーで混合液を1
0〜15分間攪拌し続けた。
【0060】 第3段階: 〆 20% 処方2 〆 80% Elfacos OW100型ポリアルキレングリコール1%水溶
液(Akzo Nobel) 処方2を添加してすぐに、混合液を手動で10分間非常に激しく攪拌した。マグ
ネチック・スターラーを高速度で回転させて使用することもできた。 調剤はpH=6とした。最終製品中のビタミンC含量を0.2%(質量単位)と
した。 エマルションを得て、顕微鏡でその観察をして、油小滴内部に複層液胞の存在が
示された。光学顕微鏡によるその特徴付けは実施例2として行われた。
【0061】実施例2:光学顕微鏡による可視化 本実施例では、実施例1で得られた製品に類似するが、ビタミンCをプロシアノ
ドールオリゴマーに置換した製品(PCO、スペイン、バルセロナ、Vinya
lsより得た、参照用「グレープシード抽出物」)を、文献に記載の二重エマル
ション方法に従って得た製品と比較した。手法は、以下の処方である以外は実施
例1と同様にした。
【0062】2a−本発明の複合媒質 処方A 〆 40% Akzo Nobelにより販売されたElfacos ST9型
ポリアルキレングリコール 〆 10% ポリソルベート60 〆 20% 鉱物油 〆 30% 10%PCO水溶液
【0063】 処方B: 〆 20% 処方A 〆 80% 鉱物油 処方C: 〆 20% 処方B 〆 80% Elfacos OW100型ポリアルキレングリコール1%水溶
液(Akzo Nobel)
【0064】2b−二重エマルション(比較) 比較用に使用した二重エマルションを以下の処方より得た: パーセンテージは質量単位で表した。 A.油中での脂溶性界面活性剤の分散体を予め調製した 〆 1% Akzo Nobelより販売されたElfacos ST9型ポリ
アルキレングリコール 〆 99% 鉱物油 B.ウォーター−イン−オイルエマルションを混合液Aから調製した。 〆 20% 10%PCO水溶液 〆 80% Aで調製した混合液 磁気的に攪拌を行い、油へ水を添加して室温で混合を行った。 C.ウォーター−イン−オイルエマルションBを、水性連続媒質中で乳化した。 〆 20% Bで調製した混合液 〆 80% Elfacos OW100型ポリアルキレングリコール1%水溶
液(Akzo Nobel) 混合液を手動で激しく攪拌して得た。 オフホワイト色エマルションを得た。
【0065】2c−特徴付け 特徴付けの方法は、その異方性に関する、本発明の場合は液胞相構造の液体結晶
性に関する構造の複屈折を実証することが可能な偏光光学顕微鏡で行った。 図1〜4で示して、ネガの出現の相違を簡単に観察した。 図1及び図2は、本発明の複合分散体小滴は濁っている一方で(図2参照)、複
合エマルション小滴が透き通っている(透明である)(図1参照)ことが、直接
光中で示された。
【0066】 偏光において、複層液胞の複合分散体(図4)が油状小滴内部で強い複屈折を示
す一方、複合エマルション(図3)は複屈折を示さない(水/油界面では従来の
ものである、ごくわずかのエッジ効果のみが可視的であった)。この複屈折は、
油中での分散後その異方性膜構造を維持することが示された。その上、複屈折は
水性連続媒質で観察されず、液胞が全て油状小滴内にあることが示唆されたこと
が観察された。
【0067】実施例3:ビタミンC解離速度の測定 解離速度の測定は、実施例1で調製した複合分散体の水性連続媒質中のビタミン
Cを量的に測定することからなる。これを行うため、まず最初に外部エマルショ
ンの水性媒質及び油性媒質を分離して、そしてビタミンCを化学量論的測定によ
り量的に測定した。確認の為、系のサンプルの構造を(終点での)全てのビタミ
ンCを量的に測定するため薬剤を添加して破壊した。
【0068】 a)分離 実施例1の複合分散体を、室温で2度、10000gで遠心分離した。油状部分
から構成される上澄み液を分離して、低水性分画を量的な測定に使用した。 b)量的測定 ビタミンCの量的測定は従来の方法に従って、ヨウ素での量的測定により実施し
た。 30g水及び20gアセトンを20g水溶液へ添加した。デンプンを4滴、終点
を可視化する為に添加した。標準ヨウ素溶液を滴下して量的測定を実施した。 c)終点 サンプル中に存在するビタミンCの総量測定のため、複合分散体は硫酸ラウリル
ナトリウム(SDS)の添加により破砕した。3gSDSを30g試験サンプル
へ添加した。攪拌後、ヨウ素で量的測定を実施する均一溶液を得た。 d)結果 図5で表された曲線では、2カ月間のビタミンC解離を示した。解離は非常に少
なく20%未満に維持され、本時点以前で明らかに安定化された。本発明の複合
分散体は活性成分を封入し、外部媒質よりそれを分離する効果的な手段であると
結論付けられえた。
【0069】実施例4:複合分散体及び二重エマルション間の安定性比較 本発明の複合分散体を従来の方法により得た二重エマルションと比較する為、二
重エマルションを複合分散体処方に関係する界面活性剤と同一の界面活性剤を使
用して調製した。染料であるアマランス(Amaranth)は、各場合で封入
され、各処方の解離速度を測定するプローブとして作用した。
【0070】 複合分散体、処方A: 複合分散体は実施例1で与えられる手法に従い調製し、ビタミンC水溶液は10 −2 Mアマランス水溶液により置換された。 二重エマルション、処方B: それ自体を水中で乳化した第1ウォーター−イン−オイル・エマルションより、
二重エマルションを従来の方法で調製した。用いた界面活性剤を処方A用に使用
したものと同一にした。
【0071】 第1W/Oエマルションは、以下の方法で調製した: 10−2Mアマランス水溶液を、強力な攪拌を使用して、Elfacos ST
9/ポリソルベート60(4/1)界面活性剤の1%混合液を有する鉱物油中で
60%乳化した。 1%Elfacos OW100を有する水性相中に、このW/Oエマルショ
ンを続いて乳化した。
【0072】 この処方Bに対するアマランス封入率を、複合分散体、処方Aの封入率と、その
間22℃で比較した。これを行うために、遠心分離により処方を分離して、外部
媒質を分離した。外部媒質に関し分光計で光学密度の測定を行い、離脱したアマ
ランス濃度を測定することができた。結果を図6に表した。 二重エマルションの場合全ての染料が15日で離脱した一方で、本発明の複合分
散体中では全ての染料が30日後も封入されたことが確認された。このことによ
り、本来の相違と関連する、二重エマルション及び本発明の複合分散体間の安定
性おける基本的な相違が実証された。
【0073】実施例45:pHの相違 複層液胞内部のpH指示薬(Congo Red:pH3で紫/青、pH5で赤
)を封入することにより、本発明の組成物を調製した。 複層液胞の処方: − 40% Akzo Nobelにより販売されたElfacos ST9型
ポリアルキレングリコール − 10% ポリソルベート60 − 30% パラフィン油 − 20% 水酸化ナトリウムでpHを調節した着色指示薬水溶液
【0074】 液胞の2つのサンプル、 − 液胞が青であるpH3の着色指示薬溶液、又は − 液胞が赤であるpH5.9の着色指示薬溶液のいずれか で調製した。 各サンプルを鉱物油中20%で分散し、分散体は液胞の着色、すなわちpHを維
持した。 数個の複合分散体を、Elfacos OW100型ポリアルキレングリコール
1%水溶液中に、20%油状分散体を分散させて、先の油状分散体より調製した
。 その2つのpH型における着色指示薬に関する系の漏れにくさの実証を、以下の
複合分散体: − pH3にしたElfacos OW100型溶液中にあるpH3の液胞(青
)の油状分散体 − pH6.5にしたElfacos OW100型溶液中にあるpH5.9の
液胞(赤)の油状分散体 を用いて実施した。 1%の着色指示薬と合わせたElfacos OW100型水溶液が、液胞中に
封入した着色指示薬濃度を解離時に外部媒質の着色を可視化するのに充分である
ことを確認する為にpH3.3及びpH6.5に調整した。
【0075】 pH3.3及びpH6.5に調整した2つの系に対して、液胞から外部水性媒質
への着色指示薬の解離は観察されなかったが、外部水性媒質は無色のままであっ
た。 この時点を確認して、液胞中に封入された水性媒質及び外部水性媒質間のpHに
相違がある複合分散体: − pH6.5にしたElfacos OW100型溶液中にあるpH3のタマ
ネギ構造をした複層液胞(青)の油状分散体 − pH3.3にしたElfacos OW100型溶液中にあるpH5.9の
タマネギ構造をした液胞(赤)の油状分散体 を調製した。 2つの複合分散体において、液胞は調剤pHに関連したその初期着色を維持して
、外部媒質は無色のままであった。これらの調剤は系の2つの区分間でpHの不
一致を示し、よってより高いpH及びその反対の調剤中で活性成分を処方する一
方で、活性成分の酸性を維持することを可能とした。
【0076】実施例6:pH差での安定性 本実施例において、水に不溶な小分子、サリチル酸を低pH(3.5)で封入す
る一方で、外部媒質のpHを化粧使用に適合性のある中性領域(5及び7)で様
々な値に設定した。
【0077】複層液胞の処方: 純粋な複層液胞の処方Aを、以下の組成物: ■ 37% Akzo Nobelにより販売されたElfacos ST9型
ポリアルキレングリコール ■ 9% ポリソルベート60 ■ 19% 鉱物油 ■ 10% サリチル酸 ■ 25% グリセロール に従い調製した。
【0078】 サリチル酸が完全に溶解するまで80℃に加熱しつつ、ポリアルキレングリコー
ル(Elfacos ST9)、ポリソルベート60、鉱物油及びサリチル酸を
機械攪拌機を使用して混合した。続いてグリセロールを添加して、混合液が室温
になるまで攪拌を継続した。油中に分散できる複層液胞の純粋な相をこのように
して得た。
【0079】油中の分散体: このようにして得られた濃縮複層液胞Aの調製は、室温での機械攪拌機により以
下の割合: ■ 65% 処方A ■ 35% 無機油 で鉱物油中に分散した。
【0080】複合分散体の処方: 油状分散体を水性媒質中で乳化した。 水性媒質は、1%のElfacos ST9型ポリアルキレングリコールの水分
散体、及び、6%のSepigel 305(ポリアクリルアミド、C13−1 イソパラフィン及びラウレス−4(laureth−4)の混合液)から構成
される。2つの媒質の割合は: ■ 32% 油状分散体 ■ 68% 水溶液 であった。
【0081】 室温で機械的攪拌して水溶液へ油状分散体をゆっくり添加して、エマルションを
得た。 このようにして調製した複合分散体は、2%のサリチル酸濃度を有し、pHは3
.5であった。それは化粧クリームの外観及び感触を有していた。 この処方よりトリエタノールアミンでpH5〜7に調節して、2つの調剤を調製
した。 3つの複合分散体のpH安定性を室温で測定した。結果を図7で表したグラフで
与え、各調剤のpHを時間関数としてプロットした。
【0082】 初期pHが何であれ、pH変化は、時間中クリームであって見受けられなかった
。このことは、観察される間、サリチル酸解離が見受けられなかったことを意味
する。複層液胞の周囲にある油はこの場合障壁として作用し、サリチル酸が見受
けられる初期媒質、及び、pHが調節される外部媒質間のいずれかの分散を防止
する。
【0083】実施例7:化粧エマルションの調製 複合分散体の形状にあるポリシアニドール・オリゴマー(PCO)を封入する複
層液胞を有する化粧エマルション調製の本発明の方法に従った記載が、この実施
例中でなされた。この化合物は強力であるが、酸化の影響下にある茶色着色を取
得したフリーラジカルに抵抗するための非常に不安定な薬剤である。 パーセンテージは質量単位である。
【0084】 過程 1 本過程はPCOを封入する複層液胞調製段階である: 〆 40% Akzo Nobelにより販売されたElfacos ST9型
ポリアルキレングリコール 〆 10% ポリソルベート60 〆 20% 鉱物油 〆 30% 10%PCO水溶液 に従い調製した。
【0085】 Elfacos、ポリソルベート及び鉱物油が完全に溶解した後、10%PCO
水溶液を添加して、均一混合液を得るまで、10〜15分間スパチュラで攪拌を
実行した。 濃厚なクリームが得られ、そのクリームは3%PCOを有する複層液胞の濃縮相
であった。
【0086】 過程 2 複層液胞の濃縮相から構成される過程1で得られた処方を鉱物油中に分散した。 〆 20% 処方1 〆 80% 無機油 手動で攪拌して鉱物油をクリームへゆっくり組み込んで、分散体を室温で簡単に
調製した。続いて分散体をマグネチック・バー及びマグネチック・スターラーで
10〜15分間攪拌した。 過程 3 過程2で得られた小滴の油状分散体を水性媒質中で乳化した。所望の感触及び所
望の安定性を得る為、水性連続相用ゲル化剤を使用した。
【0087】 水性媒質は、1%Sepigel305(ポリアクリルアミド、C13−14
ソパラフィン及びSeppicより販売されるラウレス−4(laureth−
4)の混合液)を有するElfacos OW100型ポリアルキレングリコー
ルの1%水分散体を調製した。 強力な機械攪拌で界面活性剤分散体中でのSepigelを組み込んで、この分
散体を得た。
【0088】 処方 〆 20% 過程2で得られた処方 〆 80% 1%Sepigelを有するElfacos OW100型のポリ
アルキレングリコールの1%分散体 過程2で得られた処方を、機械的攪拌により界面活性剤及びポリマーの分散体へ
添加した。 滑らかな感触を有し、室温で数カ月間安定し、沈殿による分離又は上皮を生じる
(creaming)傾向を示さない白色クリームを得た。 図8で明らかなように、偏光光学顕微鏡による観察より油小滴内部に複層液胞の
存在が実証された。
【0089】実施例8:再吸収ポリマーの微小球調製: 本実施例では、Phusysにより分散した質量43000g/mol質量の生
分解性ポリマー、poly−DL−lactide(Pla)の微小球を調製に
本発明が使用された。
【0090】 処方: 室温で以下の成分: 〆 40% 大豆レシチン 〆 10% ソルビタン・オレート 〆 50% 水 を混合することにより複層液胞の濃縮相を調製した。
【0091】 この濃縮相を、10(質量)%ポリマーのジクロロメタン溶液中に素早く分散し
た。この分散体を約1分で調製して、液胞の分解を防止するようにした。液胞の
分散体質量に対する溶液中のポリマー質量比は2であった。 この液胞の有機分散体を、Sigma社により販売された質量30000〜70
000の1質量%ポリ(ビニルアルコール)を有する水溶液中で3%乳化した。
添加を実行しながら、溶液をマグネチック・スターラーで攪拌した。この攪拌を
、フラスコを停止しないで2〜3時間攪拌し続けた。
【0092】 蒸発を完了してすぐ、トリトンX100等の洗浄剤を添加又は10%デオキシコ
レート塩(胆汁塩を主成分とする)を有する溶液を添加することにより破壊しな
い球状目的物を、光学顕微鏡で観察できた。この洗剤は、レシチン系構造を溶解
することが知られている。本試験で得られた目的物のこの洗剤に対する抵抗性は
、この液胞の外部組成物がリン脂質であることを示した。
【0093】 電子顕微鏡による観察: 透過電子顕微鏡ネガは測定できない組成物の暗色部分の存在をポリマー微小球内
に示す一方で、(複層液胞を有しないエマルションより調製した)同一ポリマー
の空の微小球は同一の観察技術により透明の殻を示した。
【0094】 染色の封入: 親水性染料(メチレンブルー)は有機溶液への分散段階の前に初期相中に組み込
まれた。ポリマーPlaの微小球は上記と同様の手法にしたがって続いて調製さ
れる。そして、染料を封入した複層液胞を組み込んだポリマー微小球を得た。 封入率は、UV/可視分光分析により、遠心分離による微小球分離後の上澄み液
中の染料を量的測定により測定した。封入率85%であることが分かり、これよ
り液胞がポリマー微小球形成段階の間分解されなかったことが示された。
【0095】実施例9:免疫応答を増幅する為の抗原の封入 本発明により、抗原をベクター化、すなわち抗原反応を増幅する為の抗原封入に
使用することができる。本明細書では抗原を封入する複層液胞より形成された複
合分散体の使用により免疫応答を大きく増幅することが可能になることを示した
。 マウス中に静脈注入したヒト血清アルブミン(HSA)を選択モデルとした。マ
ウス血清中の総抗HSA抗体を量的に測定するELISA試験により免疫応答を
測定した。
【0096】 処方 複層液胞は: 〆 オレイン酸カリウム 5% 〆 コレステロール 5% 〆 硫酸コレステロール 2.5% 〆 4エチレンオキサイドでエトキシ化されたラウリルアルコール 2% 〆 PBS 1× 20% 〆 PBS1×20mg/ml溶液としてのHSA 20% 〆 90%フォスファチジルコリン(PC90 Natterman) 45.5% 最初の5つの成分を混合して、そしてコレステロール結晶及び硫酸コレステロー
ル結晶が完全に消えるまで、1時間、90℃でインキュベートした。室温に冷却
した後、HSA溶液、そしてフォスファチジルコリンをゆっくり入れた。混合液
を2時間、37℃でインキュベートして、5分間手動で剪断した。
【0097】 得られた濃縮ペーストを分散前に2つのバッチ中に分けた。4mg/gHSAで
滴定した。 あるバッチはPBS水性緩衝液を添加して5%で分散させた。HSA最終濃度は
100μl当たり20μg(0.02質量%)であった。 もう1つのバッチは0.8ml油当たり200mgペーストの割合で鉱物油中に
分散させた。手動で攪拌して室温で鉱物油をペーストへゆっくり添加して分散体
を得た。 0.75ml水溶液当たり0.25ml油の割合で、Elfacos OW10
0型ポリアルキレングリコール1%水溶液(Akzo Nobel)へ油状分散
体を添加して、実施例1の記載のようにこの油状分散体を分散した。激しく手動
で攪拌して混合液を均一化した。最終HSA滴定量は、分散体100μl当たり
20μgである。
【0098】 プロトコール t=0で1回注入、そしてt=10日で1回注入するという割合で、4匹のメス
BALB/cマウスのグループへ静脈注入した。コントロールグループは注入せ
ず、あるグループは水性分散体を受け、別のグループは複合分散体を受けた。マ
ウスは、t=23日で死亡させ、血液をヘパリンチューブへ取って、血清を遠心
分離により単離した。
【0099】 過酸化水素標識をしたマウス・イミノグロビンに対するウサギ・イミノグロビン
を使用する従来のプロトコールに従った、この血清に対するELISA試験によ
り、総イミノグロビンの量的測定を実施した。490nmで吸収した着色製品を
付与する酵素基質の添加により、固定イミノグロビンが示された。各血清につい
て、反応を1/25〜1/(25×211)の12つの一連の希釈に関して行っ
た。
【0100】 結果 血清の希釈関数として490nmでの光学密度 (OD)を記録して測定を実施した。OD平均値に対するスチューデンド偏差を
t倍増加させた、4匹の非注入コントロールマウスの血清での最初の希釈(1/
25)対するOD平均値を確実領域として定義し、tはスチューデント法により
定義した値である(参考、ヨーロッパ薬局方、統計方法)。 グループの4匹のマウスに対する平均ODが確実領域より大きい血清に対する希
釈率として定義された平均滴定量として結果を表した。以下の滴定量が得られた
【0101】
【表1】
【0102】 すなわち、水性分散体に関して有為な応答が観察され、本発明の複合分散体とし
ての処方注入により非常に大きな応答が観察された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、従来の二重エマルションの場合における直接光光学顕微鏡中で得られた
ネガを表す。
【図2】 図2は、実施例2で得られた本発明の複合媒質の場合における直接光光学顕微鏡
中で得られたネガを表す。
【図3】 図3は、従来の二重エマルションの場合における偏光で得られたネガを表す。
【図4】 図4は、実施例2に記載した本発明の複合媒質の場合における偏光で得られたネ
ガを表す。
【図5】 図5は、実施例3に関連して与えられるものであり、ビタミンCの解離速度を付
与するものであり、より詳しくは、縦座標は、横軸の日数で示した時間の関数で
ある封入されたままのビタミンCのパーセンテージを表す。
【図6】 図6は、実施例5に関連して与えられるものであり、本実施例で記載された処方
A及び処方Bでの封入収率の時間関数としての変化を表す。
【図7】 図7は、実施例6に関連して与えられるものであり、本発明の3つの異なる処方
のpHの時間関数としての変化を付与するものである。
【図8】 図8は、20倍対物レンズ及び10倍接眼レンズにした実施例7に記載した化粧
エマルションの場合の、偏光光学顕微鏡で得られたネガである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月18日(2001.5.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ステファン ウガジオ イギリス国 シーエイチ633ビーユー ウ ィラル,ベビントン,カーベット レーン 57 (72)発明者 ルネ ラヴェルサンヌ フランス国 エフ−33600 ペサック,ア ヴニュー デュ パルク デスパーニュ, 62 (72)発明者 ディディエ ルー フランス国 エフ−33770 メリニャック, アヴニュー ブレリオ,16 Fターム(参考) 4C076 AA21 AA94 CC03 CC24 DD09 EE23 EE52 FF31 4C083 AA162 AC181 AC182 AC401 AC442 AD041 AD042 AD111 BB04 CC05 DD31 DD39 DD45 4C085 AA02 BB15 CC12 EE01 GG01

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小滴の形態にある第1媒質から構成される複合媒質であって、
    界面活性剤の組織化二分子層を有する相をその小滴中に分散し、第1媒質に混和
    しない連続相と名付けられた第2媒質内のエマルション中に前記小滴があること
    を特徴とする複合媒質。
  2. 【請求項2】 第1媒質の小滴サイズは、1〜100μm、好ましくは1〜5
    0μmであることを特徴とする請求項1記載の複合媒質。
  3. 【請求項3】 前記エマルションは、連続媒質中に分散した媒質を1〜90質
    量%有することを特徴とする請求項1及び2のいずれか1項に記載の複合媒質。
  4. 【請求項4】 前記小滴は組織化二分子層を含む相を1〜90質量%有するこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合媒質。
  5. 【請求項5】 前記第1媒質は疎水性媒質であり、前記連続相は水性媒質であ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合媒質。
  6. 【請求項6】 前記組織化二分子層は、リオトロピック系又は層液胞の形状、
    好ましくは層液胞の形状、好ましくは複層液胞の形状、より好ましくは前記液胞
    の中央から外側へ均一に連続した同一中心の二分子層から構成される実質上球状
    形態であるタマネギ構造を有する液胞と名付けられた複層液胞の形状にあること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合媒質。
  7. 【請求項7】 前記二分子層は、複層液胞の形状、好ましくは寸法0.1〜2
    0μm、好ましくは0.1〜10μmであるタマネギ構造を有する複層液胞の形
    状にあることを特徴とする請求項6記載の複合媒質。
  8. 【請求項8】 疎水性媒質内にある前記液胞の中央から外側へ均一に連続した
    同一中心の二分子層から構成される実質上球状形態であるタマネギ構造を有する
    液胞と名付けられた複層液胞の分散体から構成され、前記小滴は水性媒質内で乳
    化されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合媒質。
  9. 【請求項9】 連続相は、第1媒質中の二分子層から構成される相を有する分
    散体の乳化を可能にする少なくとも1つの界面活性剤を含有することを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれか1項に記載の複合媒質。
  10. 【請求項10】 乳化を可能にするか又は二分子層の組成物中に加わる少なく
    とも1つの界面活性剤が、1000Daより大きなモル質量を示す界面活性剤、
    好ましくはポリマー型界面活性剤であることを特徴とする請求項9記載の複合媒
    質。
  11. 【請求項11】 前記界面活性剤が、ポロキサマー(poloxamer)、
    ポリアルキレングリコール及びアルキルグリコールのコポリマー、ポリグリセリ
    ド、脂肪アルコール及びグリセロールポリマーのエーテル、脂肪酸及びポリエチ
    レングリコールのエステル、脂肪アルコール及びポリエチレングリコールのエー
    テルから選択されるポリマー型界面活性剤であることを特徴とする請求項9記載
    の複合媒質。
  12. 【請求項12】 前記第1媒質は、固形化、濃縮化、重合化若しくは沈殿化が
    可能な物質を有する疎水性媒質、又は、そのような物質の蒸発可能で水に混和し
    ない媒質溶液であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の複
    合媒質。
  13. 【請求項13】 少なくとも1つの活性成分を有することを特徴とする請求項
    1〜12のいずれか1項に記載の複合媒質。
  14. 【請求項14】 二分子層を有する相内に組み込まれた化学的活性物質又は生
    物学的活性成分を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項1〜13のいず
    れか1項に記載の複合媒質。
  15. 【請求項15】 −組織化状態にある界面活性剤の二分子層を有する相の調製
    −第1媒質中でのこの相の分散 −界面活性剤、好ましくはポリマー型界面活性剤を用いて、第1媒質に混和しな
    い第2媒質中で得られた分散体の乳化 からなる請求項1〜14のいずれか1項に記載の媒質の調製方法であって、 二分子層を有する相及び/又は第1媒質及び/又は第2媒質中に、1つ又は複数
    の活性成分の含有を可能にすることを特徴とする調製方法。
  16. 【請求項16】 前記界面活性剤の二分子層を有する相は、複層液胞、好まし
    くは前記液胞の中央から外側へ均一に連続した同一中心の二分子層から構成され
    る実質上球状形態であるタマネギ構造を有する液胞と名付けられた複層液胞から
    構成されることを特徴とする請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 −活性成分を含有し、組織化状態にある界面活性剤の二分子
    層を有する相の調製 −モノマー若しくは架橋可能なポリマーが溶解された疎水性媒質中、又は、ポリ
    マーが溶解された疎水性溶媒から構成される媒質中へのこの相の分散 −前記疎水性媒質と混和しない媒質中での前記分散体小滴の形状にあるエマルシ
    ョンの調製 −モノマー重合又はポリマー架橋又はポリマー沈殿のそれぞれによる固体粒子へ
    の前記小滴の変換 からなることを特徴とする前記活性成分を組み込んだポリマー微小球の調製方法
  18. 【請求項18】 請求項17記載の方法により得られうるポリマー微小球。
  19. 【請求項19】 界面活性剤の組織化二分子層から構成される相中に活性成分
    を組み込み、第1媒質中に前記相を分散し、前記第1媒質に混和しない第2媒質
    中で前記第1媒質を乳化することからなることを特徴とする活性成分放出を制御
    する及び/又は分解から活性成分を保護する方法。
  20. 【請求項20】 pH差を示す媒質調製のための請求項1〜14のいずれか1
    項に記載の複合媒質の使用。
  21. 【請求項21】 化粧使用又は皮膚科学使用のための局所用組成物のための基
    剤としての請求項1〜14のいずれか1項に記載の複合媒質の使用。
  22. 【請求項22】 組織化二分子層を有する相内に組み込まれた抗原の抗原応答
    を増強するための請求項1〜14のいずれか1項に記載の複合媒質の使用。
  23. 【請求項23】 前記組織化二分子層は、複層液胞の形状、好ましくは前記液
    胞の中央から外側へ均一に連続した同一中心の二分子層から構成される実質上球
    状形態であるタマネギ構造を有する液胞と名付けられた複層液胞の形状にあるこ
    とを特徴とする請求項22記載の使用。
JP2000604826A 1999-03-16 2000-03-16 複合分散体の形状をした媒質、その調製方法及びその使用 Pending JP2002539150A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR99/03201 1999-03-16
FR9903201A FR2790975B1 (fr) 1999-03-16 1999-03-16 Milieux sous forme de dispersions complexes, leur procede de preparation et leurs utilisations
PCT/FR2000/000631 WO2000054749A1 (fr) 1999-03-16 2000-03-16 Milieux sous forme de dispersions complexes, leur procede de preparation et leurs utilisations

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002539150A true JP2002539150A (ja) 2002-11-19

Family

ID=9543222

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000604826A Pending JP2002539150A (ja) 1999-03-16 2000-03-16 複合分散体の形状をした媒質、その調製方法及びその使用

Country Status (10)

Country Link
US (1) US6844009B1 (ja)
EP (1) EP1162950B1 (ja)
JP (1) JP2002539150A (ja)
AT (1) ATE375143T1 (ja)
AU (1) AU771977B2 (ja)
CA (1) CA2371977C (ja)
DE (1) DE60036694T2 (ja)
ES (1) ES2295011T3 (ja)
FR (1) FR2790975B1 (ja)
WO (1) WO2000054749A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004052941A1 (ja) * 2002-12-06 2004-06-24 Soken Chemical & Engineering Co., Ltd. 着色球状粒子のマイクロチャンネル製造方法及びそれに用いるマイクロチャンネル式製造装置
JP2005538151A (ja) * 2002-09-05 2005-12-15 ディービーエル・オーストラリア・プロプライアタリー・リミテッド 尿素−、グリセラート−及びヒドロキシアミド−頭部形成した炭化水素鎖のリオトロピック相形成性界面活性剤
JP2021527684A (ja) * 2018-06-29 2021-10-14 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーThe Procter & Gamble Company 二相製品
US11571375B2 (en) 2018-06-29 2023-02-07 The Procter & Gamble Company Dual phase products
US11889912B2 (en) 2018-06-29 2024-02-06 The Procter & Gamble Company Dual phase products

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1677765A1 (en) * 2003-10-24 2006-07-12 Alza Corporation Preparation of lipid particles
BRPI0921386B8 (pt) 2008-12-03 2023-01-10 Avon Prod Inc Composição cosmética com uma pluralidade de emulsões discretas e método de produção da mesma
US8524258B2 (en) 2008-12-22 2013-09-03 Johnson & Johnson Consumer Companies, Inc. Structured lotions
CN110841568B (zh) * 2019-11-21 2022-06-10 西南大学 一种带有介孔的空心双层聚合物纳米微球及其制备方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1541463A (en) * 1975-10-11 1979-02-28 Lion Dentifrice Co Ltd Process for prparing a multiple emulsion having a dispersing form of water-phase/oil-phase/water-phase
FR2485921A1 (fr) * 1980-07-01 1982-01-08 Oreal Composition cosmetique a base d'une dispersion aqueuse de spherules lipidiques
US5256422A (en) * 1991-03-28 1993-10-26 Micro Vesicular Systems, Inc. Lipid vesicle containing water-in-oil emulsions
FR2751222B1 (fr) * 1996-07-16 1998-10-09 Capsulis Compositions contenant au moins un acide nucleique et leurs applications dans le domaine biomedical, en particulier en therapie genique
US6110492A (en) * 1997-05-28 2000-08-29 Jenner Biotherapies, Inc. Immunogenic compositions

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005538151A (ja) * 2002-09-05 2005-12-15 ディービーエル・オーストラリア・プロプライアタリー・リミテッド 尿素−、グリセラート−及びヒドロキシアミド−頭部形成した炭化水素鎖のリオトロピック相形成性界面活性剤
WO2004052941A1 (ja) * 2002-12-06 2004-06-24 Soken Chemical & Engineering Co., Ltd. 着色球状粒子のマイクロチャンネル製造方法及びそれに用いるマイクロチャンネル式製造装置
US7378473B2 (en) 2002-12-06 2008-05-27 Soken Chemical & Engineering Co., Ltd. Process for producing colored spherical polymer particles
KR101012205B1 (ko) * 2002-12-06 2011-02-08 소켄 케미칼 앤드 엔지니어링 캄파니, 리미티드 마이크로채널을 사용하는 착색 구형입자의 제조방법 및이에 사용된 마이크로채널 타입 제조장치
JP2021527684A (ja) * 2018-06-29 2021-10-14 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーThe Procter & Gamble Company 二相製品
JP7208267B2 (ja) 2018-06-29 2023-01-18 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 二相製品
US11571375B2 (en) 2018-06-29 2023-02-07 The Procter & Gamble Company Dual phase products
US11583479B2 (en) 2018-06-29 2023-02-21 The Procter & Gamble Company Dual phase products
US11889912B2 (en) 2018-06-29 2024-02-06 The Procter & Gamble Company Dual phase products

Also Published As

Publication number Publication date
US6844009B1 (en) 2005-01-18
CA2371977A1 (en) 2000-09-21
AU771977B2 (en) 2004-04-08
ATE375143T1 (de) 2007-10-15
EP1162950A1 (fr) 2001-12-19
AU3298600A (en) 2000-10-04
EP1162950B1 (fr) 2007-10-10
FR2790975A1 (fr) 2000-09-22
WO2000054749A1 (fr) 2000-09-21
CA2371977C (en) 2012-05-22
DE60036694T2 (de) 2008-06-05
FR2790975B1 (fr) 2001-06-01
DE60036694D1 (de) 2007-11-22
ES2295011T3 (es) 2008-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Müller-Goymann Physicochemical characterization of colloidal drug delivery systems such as reverse micelles, vesicles, liquid crystals and nanoparticles for topical administration
Almeida et al. Peptide-loaded solid lipid nanoparticles (SLN): influence of production parameters
Mehnert et al. Solid lipid nanoparticles: production, characterization and applications
Solanki et al. Self emulsifying drug delivery system (SEDDS): A review
JP3261129B2 (ja) リン脂質で被覆した微細結晶である水不溶性薬剤の注射可能な製剤
Uchegbu et al. Non-ionic surfactant based vesicles (niosomes) in drug delivery
CA2193497C (en) Controlled release aqueous emulsion
KR20030003692A (ko) 지질 나노캡슐, 제조 방법 및 약제로서의 용도
Saupe et al. Solid lipid nanoparticles
Rajpoot et al. Microemulsion as drug and gene delivery vehicle: An inside story
JPH07501259A (ja) 自己乳化型ガラス
Komal SELF MICROEMULSIFYING DRUG DELIVERY SYSTEM-A
Asadujjaman et al. Novel approaches in lipid based drug delivery systems
Nastruzzi Lipospheres in drug targets and delivery: approaches, methods, and applications
JP2002539150A (ja) 複合分散体の形状をした媒質、その調製方法及びその使用
CA2089494C (en) Vesicles in non-polar media
Cai et al. Lipid nanoparticle steric stabilization roadmap
Tanawade et al. Self-emulsifying drug delivery systems: an overview
US6770292B2 (en) Pharmaceutical compositions for oral administration
Reddy et al. Formulation, Characterization and Applications on Solid Lipid Nanoparticles-A Review
Suresh et al. Cubosomes nanoparticles: Recent advancements in drug delivery
Farooq et al. Formulation and evaluation of vitamin D3 (Cholecalciferol) self-nanoemulsifying drug delivery systems for enhancing solubility
Mahajan et al. A Review: Nanoemulsion Formulation Procedures and Characterization
Desai et al. Cubosomes: The next generations of drug delivery in nanoparticles form
Kaushik et al. Nanostructured Lipids as a Bioactive Compound Carrier