JP2002538883A - 脱毛装置および方法 - Google Patents

脱毛装置および方法

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アルタス・メディカル・インコーポレーテッド
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Abstract

(57)【要約】 脱毛デバイス(22)は、放射線源(36)から凹み窓(46)を介して進む毛組織破壊レーザ光(74)に露出する前に、皮膚(6)に接触するように使用される冷却面(34)を含む。窓は、冷却面から横方向にずらされ、患者の皮膚から離れる方向に冷却面から離隔されて、窓と皮膚の間にギャップを形成する。窓は、好ましくは、内側窓(46)と、使用者交換可能な外側窓(48)との両方を含む。レーザパルス持続時間は、好ましくは、毛の一般的な直径に従って選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) ある特定の種類の組織の性質を変えるために光を使用することは、波長選択性
光加熱分解と呼ばれている。この目的のためのレーザ使用は、文献に詳しく記述
されている。例えばR.G.Wheland著「Laser−assisted
hair removal」Lasers in Dermatology,
Vol.15,pp.469−477、および引用文献を参照のこと。適正な波
長および単位面積当たりのエネルギー(フルエンス)を有するレーザを選ぶこと
により、メラニンやヘモグロビンなど生体組織内の特定の光吸収ターゲット物質
(発色団)が、レーザ・ビームからエネルギーを吸収して、その発色団を含む組
織の機能を破壊するのに十分な熱さになる。高濃度のターゲット発色団を有さな
い同じ領域内の組織は影響を受けない。
【0002】 毛は、表皮上方の毛の部分である毛幹と、表皮の表面下の部分である毛根との
2つの基本部分を含む。様々な組織が毛の毛根を取り巻いている。毛色は主に、
毛中のメラニンの存在によって決まる。メラニンは、毛包の底部で生じ、毛が成
長するにつれて毛中に進む。メラニンがあるため、レーザおよび他の光源を使用
し、メラニンをターゲット発色団として用いて脱毛することが可能になる。毛組
織および毛根自体の中のメラニンが治療放射線にさらされると、毛包および周り
を取巻く構造(総称して毛組織と呼ぶ)が選択的に加熱される。毛組織は熱的に
破壊され、そのため局所加熱により、露出された毛の多くが後に萎縮し、表皮か
ら抜ける。
【0003】 この分野での初期の仕事は、非常に高いメラニン吸収を有する波長、パルス・
ルビー・レーザ(694nm)に関するものが中心であった。(Qスイッチ・ル
ビー・レーザと対照的に)長いパルス・ルビー・レーザは通常、1ミリ秒範囲の
パルス持続時間を有する。この波長はメラニンに非常によく吸収されるが、より
暗い皮膚タイプでは、軽いメラニン加熱によって表皮に水疱が生じる可能性があ
るので、波長選択がかなり制限される。
【0004】 初期ルビー・レーザが評価されて以来、脱毛のための多くの異なる手法が開発
されてきた。メラニン吸収が小さくなるより長い波長へ移行しているという一般
的な傾向がある。これは、その波長が、より暗い皮膚色調範囲を有する患者の治
療を可能にするからである。当初、アレクサンドライト(755nm)が評価さ
れ、後にダイオード手法(810nm)が評価された。より暗い皮膚タイプの治
療を考慮する場合、アレクサンドライト・レーザは、ルビー・レーザに勝る改善
された臨床能力を提供する。しかし、設計およびシステム性能の尺度からは、2
つのシステムは、サイズ、有用性要件、治療速度、およびシステム・コストの点
で同様である。対照的に、高パルス・エネルギー・ダイオード・レーザは、標準
パワーを放出する能力を有しながらシステムを以前のシステムよりもはるかに小
さくすることができる。Coherent of Santa Claraから
Lightsheerとして販売されている1つの市販システムは、45kg(
100ポンド)範囲の重量であり、医師が、手術後水疱形成のリスクを最小限に
抑えながら最も暗い皮膚タイプを治療することができるようにする。残念ながら
、高パルス・エネルギー・ダイオード手法は、所望の臨床結果に必要なピーク・
パワーを達成するために最大100のダイオード・バーを必要とするので、非常
に高価である。この手法を用いた別の制限は配送デバイスである。現行Ligh
tsheerシステムは、皮膚に直接接触させて使用されるハンドピース内の全
てのダイオード、および関連ハードウェアを収容する。この手法により、ハンド
ピースが数十ポンドと重くなり、これが使用者の疲労および全体的に嵩張った設
計をもたらす。
【0005】 皮膚科医は、冷却装置をレーザ治療の前に皮膚に適用している。この目的は、
治療放射線に対する露出により表皮温度が上昇することを考えて皮膚を冷やして
おくことである。この冷却が初期温度を下げ、それにより表皮での治療後温度が
熱誘発水疱を生じない。米国特許第5735844号は、表皮を冷却するために
患者の皮膚に対して押しつけられる、放射線が通過する冷却されたレンズを使用
する装置を記述している。
【0006】 (発明の概要) 本発明は、毛組織破壊放射線が放射線源から凹み窓を介して患者の皮膚まで通
る脱毛装置および方法を対象とする。脱毛装置はまた、放射線への皮膚領域の露
出の前に皮膚に接触するように使用される冷却面を有する皮膚冷却要素を含む。
窓は、冷却面から横方向にずれた位置にあり、かつ患者の皮膚から離れる方向に
冷却面から離隔され、それにより窓と患者の皮膚との間にギャップを形成する。
【0007】 放射線源の窓と患者の皮膚との間のギャップの存在はいくつかの利点を提供す
る。皮膚に直接接触する接触冷却窓に関連する1つ問題は堆積するデブリ(屑)
である。治療パルスが送られると、皮膚組織が接触窓に蓄積される。窓に熱的お
よび機械的応力を加え、ピッチングを生じる局所的な強い過熱から窓を守るため
に、窓を定期的に拭かなければならない。凹み窓はこの問題を備えていない。別
の利点は、窓を温かく、内側表面と外側表面とのどちらに関する局所的露点温度
よりも高く保つことができることであり、それにより水およびその他の凝縮可能
物が窓に集まらない。窓が皮膚と接触していないので、事前冷却済み皮膚の再加
熱が生じない。
【0008】 脱毛装置の一実施態様では、放射線源が、凹み窓によってカバーされた出口ア
パーチャと、光ファイバから光学チャンバ内に組織破壊放射線が通る光ファイバ
を収容することができる光ファイバ入口とを有する光学チャンバを含む。光学チ
ャンバは、放射線フルエンスを一様にするための反射側壁を有するものがよい。
融解石灰ブロックなどの全反射光学要素を使用して損失を低減することができる
。また、チャンバの壁または窓に凝縮物が生じないようにするために光学チャン
バを加熱することができる。水分ウィッキング要素を使用して、光学チャンバに
近接する冷却された表面から、ヒート・シンク、または水分が蒸発する他の加熱
要素へ、凝縮物をウィック除去することができる。窓は、内側窓と、使用者交換
可能な外側窓との両方を含むことができる。使用中に外側窓が損壊した場合、光
学チャンバの完全性に影響を及ぼすことなく簡単に交換することができる。これ
は、例えば局所ピッチングによる表面不完全が存在する場合に使用不可能になる
固定単一窓設計に勝る利点である。
【0009】 脱毛装置は、凹み窓を通過するように放射線源にレーザ光を供給するレーザに
結合されている。レーザは、レーザパルス振幅入力かレーザパルス・フルエンス
入力の一方とレーザパルス持続時間入力を含む使用者操作型レーザ・パワー入力
によって制御することができる。レーザパルス持続時間入力は毛の直径に応じて
調節する。直径は毛の熱的緩和時間に対応している。したがって、より小さい直
径の毛は通常、より短いレーザパルス持続時間入力を必要とし、より大きい直径
の毛は、より長いレーザパルス持続時間入力を必要とする。より大きい直径の毛
は毛の熱的緩和時間よりも短いパルス持続時間として定義される短いパルスによ
って選択的に加熱できるが、表皮でのピーク・パワーは、必要なパワーよりも不
必要に大きくなる。これは、熱誘発水疱をもたらす可能性がある。
【0010】 本発明の別の態様は、(1)除去すべき毛の典型的な直径を求めるステップと
、(2)毛の直径に従って、より小さな直径の毛がより大きな直径の毛よりも短
いレーザパルス持続時間となるように脱毛装置に関するレーザパルス持続時間を
選択するステップとを含む、脱毛装置の使用準備を行う方法に関する。この態様
は、(3)選択されたレーザパルス持続時間にわたって脱毛装置の窓を介して患
者の皮膚にレーザ・エネルギーを印加して、毛組織を熱的に損傷させるステップ
によって補完することができる。これは、個々の毛にも複数の毛にも当てはまる
【0011】 この方法は、印加ステップの前にレーザパルス振幅とレーザパルス・フルエン
スの一方を選択することを含むことができる。さらに、本脱毛方法はまた、脱毛
装置の冷却要素を第1のターゲット領域に対して位置決めし、次いである期間の
後に、冷却要素を第1のターゲット領域から第2のターゲット領域に移動し、そ
れにより窓が第1のターゲット領域に置かれるが、かつそこに接触せず離隔され
ている。次いで窓が第1のターゲット領域をカバーするが、かつそこから離隔さ
れた状態で、レーザ・エネルギーがその窓を介して第1のターゲット領域に印加
される。
【0012】 有意な臨床含意を有するようにパルス持続時間を示してきた。通常5ms以下
の範囲にある短いパルスは、適切な臨床終点に達するのに十分なエネルギーを送
達するために高フルエンスを必要とするため、高ピーク・パワーを生じる。高ピ
ーク・パワーは表皮を加熱する傾向がある。より長いパルスはより低いピーク・
パワーをもたらす。
【0013】 694nmなどのより短い波長は、患者の皮膚内深くには浸透せず、したがっ
て、そのようなより短い波長では、米国特許第5735844号特許に教示され
るように窓から毛組織への経路を短くするために皮膚を押圧する凸状窓を使用す
ることが望ましい場合があると考えられることもある。800〜1200nmな
ど依然としてメラニンによって吸収されるより長い波長を使用することによって
、ターゲット領域で毛組織を効果的に照射するために放射線源の窓が患者の皮膚
を押圧することが必要ないと判明した。
【0014】 本発明の別の態様は、皮膚が照射されるのと同時に皮膚を冷却する必要がない
という認識である。これは、冷却面との接触により皮膚が冷却された後、冷却面
を取り除くと皮膚が温かくなるが、その上昇はほぼ全て伝導ではなく対流に依拠
しているので、冷却された時間よりもはるかにゆっくりとしたものになるためで
ある。冷却面を取り除いた後1秒または2秒間、皮膚が十分に冷たく保たれるこ
とを考えれば、放射線源の窓を皮膚の表面から離隔して位置付けることができる
。これは、レーザ・ビームによって加熱される毛の一部からの強い加熱によって
生じる窓表面損壊など、放射線源の窓が照射中に皮膚に直接接触しているときに
生じるいくつかの問題をなくする。
【0015】 本発明のさらなる態様は、通常約600nm〜1200nmと考えられるメラ
ニン吸収放射線の帯域の長い方の波長(約800〜1200nm)の放射線を、
米国特許第5425728号に教示される発色団汚染物質の使用を必要とせずに
使用することができるという認識である。
【0016】 本発明の他の特徴および利点は、好ましい実施形態を添付図面に関連して詳細
に記述した以下の説明から明らかになろう。
【0017】 (具体的な実施形態の説明) 図1に、皮膚表面6上方に延びる毛幹4と、皮膚表面下に延びる毛根8とを含
む毛2を簡略的に示す。毛根8は、表皮10を通過して真皮12に入り、毛根の
基部は、表面6よりも約4mm下にある。毛根8は、毛包14内部に収まってお
り、毛包14は、結合組織鞘16および血管18を含めた様々な組織によって取
り囲まれている。近接して毛根8を取り囲み、毛2の成長に関係している毛幹1
4および結合組織鞘16を含めた様々な組織を、本明細書ではまとめて毛組織2
0と呼ぶ。
【0018】 表皮10内にもメラニンが存在し、より暗い皮膚タイプは、より明るい皮膚タ
イプよりも多くのメラニンを有するので、波長を十分長くし、それにより吸収を
小さくして、表皮内のメラニンの濃度が適切になるようにし、表皮に比べてメラ
ニン濃度が比較的高い毛根8および毛組織20を大部分の光が通過できるように
することが重要である。したがって、800〜1200nmの範囲の波長を使用
することが好ましい。特に、1.06ミクロンの波長を有するNd:YAG(ネ
オジム・ドープYAG)レーザが好ましい。これは、このレーザが比較的効率の
良い放射源であり、技術が十分に開発されており、容易に入手可能であるからで
ある。
【0019】 図3に、ハンドヘルド型脱毛装置22を含む脱毛アセンブリ21を概略的に示
している。デバイス22は、図3Aおよび3Bの簡略図により詳細に示されてい
る。デバイス22は、アンビリカル・ケーブル28が中を通っている上端部また
は外端部26を有する手持ち式本体24を含む。本体24はまた、成形銅ブロッ
ク32を収容する下端部、または皮膚接触端部30を有し、ブロック32は様々
なキャビティを有して、以下に述べる様々な特徴および機能を備えている。ブロ
ック32は、照射前に患者の皮膚に接触させて皮膚を冷却するために使用される
冷却面34(図4も参照)を形成している。この面34は、低摩擦、高平滑性表
面であり、これは冷却面と皮膚との接着を防止する助けとなる。
【0020】 銅ブロック32は放射線源36も収容する。放射線源36は、この実施形態で
は正方形断面形状を有する反射チャンバ38を含む。反射チャンバ38は、壁を
金などの高反射材料でカバーされている。材料は、使用すべき特定波長の放射線
に関するその材料の反射品質によって選択される。誘電層を高反射性金属と組み
合わせたものなど他の材料を使用することもできる。チャンバ38は光ファイバ
入口40を有して、光ファイバ42、または光ファイバの束がチャンバ38内に
延在できるようにする。チャンバ38の反対側の端部は、凹み窓46によってカ
バーされた出口アパーチャ44を有する。凹み窓46は、距離またはギャップ4
7によって、例えば約1〜3mm(0.04〜0.12インチ)だけ冷却面34
から離隔される。凹み窓46は、出口アパーチャ44で銅ブロック32に通常永
久的にまたは半永久的に取り付けられた内側窓48と、外側窓50とを含む。外
側窓50は、クリップ(図示せず)または他の適切な手段の使用によって定位置
に着脱可能に固定される。窓48、50は、融解石英などの適切な材料からなる
が、しかし光学ガラスなど他の材料を使用することもできる。内側および外側窓
48、50を使用すると、外側窓50は、損壊された場合、使用者が簡単に交換
することができる。したがって、外側窓50は犠牲窓として働き、例えば高パワ
ー放射線を受けたときにわずかな毛が爆発した結果生じるスポーリングによって
損壊された場合に、簡単に交換することができる。
【0021】 冷却面34は、銅ブロック32内に形成された盲穴54内部に収容されたクー
ラント蒸発器52を用いて冷却される。様々な市販タイプのものであってよく、
一般にはFreon(登録商標)または他のフッ化炭化水素であるクーラントが
、クーラント液体ライン56を介して蒸発器52に向けられ、クーラント蒸気戻
りライン58を介して冷媒圧縮機62(図3参照)に戻されリサイクルされる。
ライン58がクーラント液体ライン56を同軸に収容し、ライン58が断熱材6
0内部に収容される。ライン56、58および断熱材60は、アンビリカル・ケ
ーブル28を介して、制御コンソール64に関連する冷媒圧縮機62に延びる。
別法として、冷却面34を、クーラント蒸発器ではなく熱電ペルチェ・デバイス
によって冷却することができる。この冷却装置の現在好ましい実施形態を、図8
A〜8Dを参照しながら以下に論じる。
【0022】 表面34を冷却することが望ましいが、そのような冷却は、放射源36の表面
、特にチャンバの壁38および凹み窓46に凝縮物をもたらす可能性がある。こ
れを防止する助けとなるように、表面34を冷却するために使用される銅ブロッ
ク32の部分と放射線源36に使用されるブロックの部分との間に、離隔スロッ
ト66が作成される。電気的、通常は抵抗性の加熱要素68が、スロット66の
1つの壁、図3Aおよび3Bに示されるように右の壁に沿って位置決めされ、も
う一方の左の壁は、断熱材70によってカバーされる。加熱要素68は、アンビ
リカル・ケーブル28に沿って延びる導電体71を介してコンソール64に接続
される。抵抗性加熱要素68の代わりに、図8A〜8Dを参照して以下に論じる
ものなど熱電タイプの加熱要素の加熱側面を使用することもできる。
【0023】 レーザ脱毛治療は、効果的であり、しかも安全であるように計画される。すな
わち、治療が毛組織20の熱的破壊をもたらし、しかし皮膚に対する水疱形成な
ど、周りの組織に対する実質的な損傷はもたらさないようにすべきである。そう
するために、皮膚表面6でのレーザ・ビーム74の単位面積当たりのエネルギー
(フルエンス)を制御しなければならない。ビーム74が反射チャンバ38を通
過するときに拡大するため、この制御の一部は、皮膚表面6と光ファイバ42の
端部との距離を制御することを必要とする。皮膚表面でのレーザ・ビーム全体に
わたるエネルギーの分散は、表皮に対して局所損傷をもたらす可能性があるホッ
ト・スポットを生成しないようにほぼ一定になっているべきである。また、露出
部位の重なりがほとんどまたは全く存在せず、同時に露出されずに残っている領
域がほとんどまたは全くないように、個々の露出部位が互いにぴったりと合わな
ければならない(一般にタイル効果と呼ばれる)。このタイル張り要件に合う最
も簡単な形状は長方形である。他の形状でもタイル・パターンを作成することが
でき、しかしそれらは別の欠点を有する。反射チャンバ38と窓46はともに、
効率良く効果的な治療のために正方形断面形状を有する。
【0024】 図5に、光ファイバ42などからの発散ビームに関するフルエンス対半径方向
位置のグラフを示す。グラフの形状を正方形に成形して、ビーム・スポットにわ
たってフルエンスを一様にすることが望ましい。これは、図5Aに提案されてお
り、エッジでのビーム部分がビームの主要部分に反射、または折り返されて、フ
ルエンス対半径方向位置の概して正方形の波グラフを作成する。図6は、本発明
を用いてこれが達成される様子を示す。チャンバ38の壁72は、特定波長の放
射線に高い反射性をもつように作成される。好ましい実施形態では、波長が1.
06ミクロンであり、表面72が高反射性金表面を備える。図5Aおよび6で提
案されているように、発散レーザ・ビーム74は、窓46を直接通過するだけで
なく、ビームのエッジ部分が壁72で反射されてビームの主要部分に入り、ほぼ
一様なフルエンス・レベルを生成する。皮膚表面6に加えられるフルエンスを一
様にする助けとなるように他の光学装置を使用することもできる。例えば、光学
積分器やビーム・ホモゲナイザと呼ばれる様々なデバイスが、レーザ材料加工の
分野でよく知られている。出口アパーチャが、冷却面34に近接することによっ
てターゲット表面に近接して位置されるので、本発明のデバイスの簡略化も可能
である。
【0025】 図9に示される別の実施形態では、反射チャンバ38、出口アパーチャ44、
および保護窓46Aが、皮膚表面からはるかに遠くに離隔されており、例えば、
医師が観察口75を通して治療領域73をより良く観察することができるように
する。観察口75は、図示されるように開いた領域でよく、または例えば透明お
よび/または反射性部材を含み、領域73を直接または間接的に観察することが
できるようになっていてもよい。この場合、レンズ系77が出口アパーチャ44
と窓46Aの間に使用されて、治療領域73で皮膚表面上に出口アパーチャのイ
メージを形成する。この手法では、出口アパーチャのサイズが、皮膚表面上の治
療領域73と同じサイズである必要がない。治療領域73のサイズは、レンズ系
77の焦点距離、および出口アパーチャ44とレンズ系の間の距離を適切に選択
することによって変えることができる。これは、静脈瘤の治療など他の治療用の
デバイスを使用することが望まれるときに有用である。
【0026】 皮膚に対する望ましくない熱的損傷を制御するための一方法は、表皮を冷却す
ることである。図7に、組織温度対皮膚表面下深さのいくつかの理想化プロット
を示す。プロットAは、温度対深さの通常の変動を示し、温度が、通常のコア温
度37℃に急速に接近している。プロットBは、皮膚の事前冷却を行わなかった
ときのレーザ・パルス後の組織深さ範囲での温度を示す。毛組織20に対する破
壊をもたらすのに必要な典型的な深さ範囲である約2〜4mmの深さで熱的破壊
をもたらすのに十分高いエネルギーになると仮定すると、皮膚表面温度は水疱形
成および火傷を起こすのに十分な熱さである。水疱形成および火傷範囲は領域7
6によって示され、約68℃よりも高く、毛組織破壊をもたらすのに必要な温度
は領域78によって示され、約48℃よりも高い。プロットCは、適切な事前冷
却後に皮膚表面を冷却した結果を示す。適切な事前冷却は通常、約0℃まで事前
冷却された銅ヒート・シンクを約1〜2秒間皮膚表面に当てたときにもたらされ
ることがわかっている。プロットDは、プロットCと同様に事前冷却された皮膚
表面を、プロットBで生じたものと同じレーザパルスに露出した直後の温度対皮
膚深さをプロットしている。これを見るとわかるように、皮膚表面の事前冷却に
より、皮膚の火傷または水疱形成を防止し、その一方でターゲット組織、すなわ
ち毛組織20を、組織に対する熱的破壊をもたらすのに十分高い温度まで上昇で
きるようになっている。図7のプロットは実際の試験データから取られたもので
なく、皮膚の事前冷却の利点を理解する助けとして提供された理想化されたプロ
ットであることに留意されたい。
【0027】 いくつかの特許が、組織破壊を防止するための表面冷却を論じている。例えば
米国特許第5057104号、5282789号、および5735844号を参
照されたい。Coherent of Santa Clara(米国カリフォ
ルニア州)が、皮膚科で使用するためのダイオード・レーザ・システムをLig
htSheerとして販売している。この製品は、冷たい窓を有するハンド・ピ
ースを備え、その窓を介してレーザ露出が行われる。このデバイスを使用するた
めに、まず窓が、ある時間にわたって治療部位に押圧され、次いで、レーザ・ビ
ームが窓を介して発射される。この同時冷却技法をレーザ脱毛に適用するときの
問題の1つは、皮膚を冷却窓と接触させて皮膚表面を約10〜15℃まで適切に
冷却するのに2〜3秒かかることである。そのため、医師は、レーザパルスを発
射する前に各治療部位で約1〜3秒待機しなければならない。
【0028】 本発明は、冷却面とレーザ放電窓を離隔することによって、レーザパルスを発
射する前に待機する必要をなくする。図4を見るとわかるように、冷却面34が
、矢印80によって示される移動方向で窓46に近接して位置している。表面3
4と窓46の幅は実質的に同じであり、34の長さは、長さを矢印80の方向に
おけるものとみると、窓46の長さの2倍である。2秒の冷却時間が望ましいと
仮定し、冷却面34の前端部82が、皮膚表面6上の第1のターゲット領域を覆
って配置される。その位置で約1秒経過した後、デバイス22は、矢印80の方
向に、凹み窓46の長さだけ移動される。好ましい実施形態では、これは約1セ
ンチメートルである。このとき、第1のターゲット領域は、冷却面34によって
カバーされ、窓46に近接する位置にシフトする。第2の1秒間が経過した後、
デバイス22は再び凹み窓46の長さだけ移動される。このとき、合計で約2秒
間冷却された第1のターゲット領域が凹み窓46と位置合わせされる。次いで、
医師が、デバイス22の本体24にある発射ボタン84を押し、レーザパルスを
皮膚表面6に向ける。次いで医師は、1秒間隔で引き続きデバイス22を移動さ
せ、発射ボタン84を押して、皮膚表面の所望のレーザ治療を行う。
【0029】 皮膚表面6の所望の2秒冷却はまた、窓46とほぼ同じサイズの冷却面34を
用いて行うこともできる。これを行うためには、デバイス22が2秒ごと、また
は皮膚表面4を冷却するのに必要な別の時間長ごとにのみ移動されることが必要
である。窓46の長さよりも大きい長さを有する冷却面34を作成することによ
って、レーザパルス間の時間の量を、皮膚表面を冷却するのにかかる時間に応じ
て制御する必要がなくなる。その代わり、レーザパルス間の時間が、処置全体に
かかる時間が過度に長くならずに操作者にとって心地よいペースとなるように選
択されるようにデバイスが設計される。例えば、パルス間の適切な間隔が3/4
秒であり、皮膚領域を3秒間冷却する必要があるという場合、冷却面34の長さ
を窓46の長さの約4倍にすることができる。これらのパラメータを使用すると
、各パルス間で窓46の長さだけデバイス22を移動させることにより、皮膚表
面を所望の3秒間冷却することができ、その一方で、医師は、パルス間で所望の
3/4秒で発射ボタンを操作することができる。したがって、冷却面の長さ(Y
)は、窓の長さ(X)にターゲット部位を冷却するのに望まれる時間(C)を掛
け、その結果をレーザ・パルス間の所望の間隔(Z)で割った値に等しい。すな
わち、Y=(X×C)/Zである。皮膚表面6を冷却するのに必要な要求時間を
変えるために、ブロック30および冷却面32の熱容量、熱伝導性、および温度
に対する調節を行うこともできる。
【0030】 図4Aに、窓46Aが、幅が長さの約3倍の長方形である本発明の代替実施形
態を示す。この場合、冷却面34Aは、窓46Aの幅にほぼ等しい幅を有する。
しかし、冷却面34Aの長さは、図4の実施形態と同様、窓46Aの長さの約2
倍である。これは、発射ボタン84の作動間隔が、皮膚表面を適切に冷却するた
めに皮膚表面に同じ表面34Aを当てるのに望ましい時間の長さの半分であると
いう前提に基づいている。
【0031】 放射前の皮膚表面の事前冷却は、温めて通常温度まで戻すのにかかる時間に比
べ比較的急速に皮膚を冷却することができるという前提に基づいている。例えば
、約0℃で維持された冷却面34を使用し、冷却面を皮膚表面6に1秒間当てる
一実験的試験では、皮膚表面温度が約12℃低減した。2秒間当てると、皮膚温
度は約18℃低減した。3秒間当てると、皮膚温度は約20℃低減した。したが
って、この特定の冷却面を用いるときには2秒の冷却時間が適切であると考えら
れる。3秒の冷却時間のほうが良好であるが、わずかに良好であるにすぎない。
1秒の冷却時間が皮膚温度の急激な低下をもたらすが、様々な因子、主に患者の
皮膚の色素の量、患者の毛色、および他のそのような因子にとって適切でない場
合がある。したがって、開示された実施形態では、約1〜2秒、一般により好ま
しくは約2秒の冷却時間が、妥当なペースで良好な結果をもたらすものと考えら
れる。
【0032】 熟練した医師が用いることができる別の操作モードでは、レーザ・ビームが、
例えば1Hzの一定の繰返し率で連続的にパルスを放出するように設定される。
医師は、ハンドピースを患者の皮膚に連続的に接触させて保ち、露出領域長さと
繰返し率の積に等しい一定の速さでハンドピースを移動させる。これは、治療進
行の速さを最大にし、それでも適切な皮膚冷却および完全なカバレッジを提供す
る。
【0033】 図8A〜8Dは、脱毛装置22の別の代替実施形態を示し、しかし、図3に示
される人間工学的形状の本体が省かれている。デバイス22Aはデバイス22と
同様であるが、クーラント蒸発器52を使用する代わりに、デバイス22は熱電
デバイス88、通常はペルチェ・デバイスを使用する。熱電デバイス88は、熱
電デバイスを介する電流によって生じる温部分85および冷部分86を有する。
温部分85で生じる熱を除去するために、熱電デバイス88は、入口ライン92
および出口ライン94を有する水冷式銅ヒート・シンク90を含む。デバイス8
8の冷部分86は、金めっきされた銅ブロック32Aにブロック32Aのバー・
エクステンション93によって熱的に結合され、それにより冷却面34Aを冷却
する。
【0034】 図10に、凹み窓46が2つの冷却面34間の中心に位置された本発明の別の
実施形態を示す。これは2つの利点を提供する。(1)医師が、ハンドピースを
回転させずに前後どちらの方向にもデバイス22を動かすことができる。(2)
追従冷却面が、レーザ露出後の皮膚の痛みおよび外傷を低減する。これは、より
暗い皮膚タイプを有する患者の治療に特に重要である。
【0035】 図11に、図8A〜8Dの実施形態と同様の本発明のさらなる実施形態を示し
ている。ここでも、図3に示される人間工学的形状の本体が省かれている。脱毛
装置22Bの反射チャンバ38Bが、レーザ・ビーム74を受け入れる進入面1
02と、凹み窓46に面する出口面104と、全反射側壁面106とを有する全
反射光学要素100を含む。金めっきチャンバ38Bを光学要素100、典型的
には長方形融解石英ブロックで部分的に埋めることによって、吸光損失を大幅に
低減しながら、フルエンスを均一にするという先と同じ目標を達成することがで
きる。壁72Bでの金めっきを依然として残しておき、治療される皮膚から散乱
されて戻る光に関してできるだけ実用的な大きさの反射率を維持することが重要
である。進入面および出口面102、104、窓48、50、および光ファイバ
42が、好ましくは薄い誘電体層で被覆されて、反射損失を低減する。
【0036】 図12に、図11の脱毛装置22Bをわずかに変更したバージョンを示す。脱
毛装置22Cは、通常ガラスやセラミック・ファイバなど耐火材料からなる水分
ウィッキング要素108を有し、要素108は、レーザ・ビームが直接的にまた
は間接的に衝突されたとしてもレーザ・ビームの影響を受けない。要素108は
、銅ブロック32Aに近接する反射チャンバ38Aの遠位端110に周りを覆わ
れている。要素108は、銅ブロック32Aに沿って進み、次いで、水冷式ヒー
ト・シンク90Cの側面に沿って上に進む。水冷式ヒート・シンク90Cは、十
分に温かく、そのため、反射チャンバ38Aの遠位端110で、またはその近傍
で収集することができる凝縮物をウィック除去し、熱電デバイス88が発生した
熱によって蒸発させることができる。これを行うことは、光感受性領域を乾燥し
ており保護のない状態に保つ助けとなる。さらに、水の蒸発が、ヒート・シンク
90Cを冷却する助けとなる。ヒート・シンク90Cで要素108から水分を蒸
発させることによって発生する温かく湿った空気を除去する助けとなるように、
ベントまたは他の構造を提供することが必要である、またはそれが望ましい場合
がある。
【0037】 レーザ・システムの一実施形態は、組織に伝わる最大120ワットの平均パワ
ー出力レベルで動作することができる。これらの条件下では、反射チャンバ38
Aでレーザ・パワーの十分な吸収があり、これは、チャンバをヒート・シンクに
熱的に接続するのに重要である。1つの選択肢は、チャンバ38Aを、熱電冷却
アセンブリの冷部分86に接続するものである。この構成に関わる問題は、デバ
イス22Cが高レートでレーザ・エネルギーを伝達していないときに、反射チャ
ンバ38Aが、水蒸気を空気の外に凝縮するのに十分な冷たさになり、感受性光
学表面に液体水が集まる可能性があることである。ヒート・シンク・チャンバ3
8Aのより良い選択肢は、チャンバを水冷式ヒート・シンク90Cに熱的に接続
するものである。冷却水は、レーザ自体を冷却するために使用されるのと同じ循
環システムから供給することができる。この水は通常、水/空気熱変換器(図示
せず)によって冷却される。そのように冷却されるとき、冷却水は、室温より冷
たくなることは決してなく、通常、室温よりも少なくとも数℃から数十℃温かい
。これは、反射チャンバが常に露点よりも高く、したがって水が空気の外に凝縮
できないようにすることを保証する助けとなる。
【0038】 ヒート・シンク90Cとチャンバ38Aとの熱的結合は、ヒート・シンク90
のエクステンション112によって提供される。エクステンション112は、回
路板116の切欠を通過し、反射チャンバ38Aの近位端118に接触する。図
12および13を参照されたい。一対の止めねじ120を使用して、近位端11
8をエクステンション112に固定して安定させ、かつ良好な熱接触を保証する
。ヒート・シンク90は通常、銅からなり、チャンバ38Aは通常、アルミニウ
ムからなり、それによりヒート・シンク90が、チャンバ38Aを、チャンバ3
8Aでの凝縮を防止する助けとなるのに十分な温かさに保つ。
【0039】 本発明の別の形態は、毛2の毛幹4の直径に応じたレーザパルスの制御に関す
る。この選択の一部は、ターゲットとなる毛の熱緩和時間に合致するようにレー
ザパルス持続時間を選択すべきであるという考えに基づいている。小さな直径の
毛に関してはパルスをより短くすべきであり、大きな直径の毛に関してはパルス
をより長くすべきである。この考えは、高ピーク・パワーを回避すべきであると
いう考えに関連付けて用いられる。したがって、より長いパルス持続時間とより
低いピーク・パワーとを使用し、毛幹直径に応じて持続時間を選択的に調節して
、毛組織20への熱伝達を犠牲にすることなく表皮10の損傷を最小限に抑える
、またはなくすることが好ましい。これを念頭に置くと、約800〜1200n
mの範囲内の波長が本発明で使用するのに非常に適切であると考えられる。好ま
しい実施形態では、1.06ミクロンの波長が選択される。多くの理由から1.
06ミクロン・レーザの選択が有益である。このレーザは、一般的に使用されて
いるより短い波長のレーザよりも、より暗い色素をもつ皮膚を有する患者の治療
を可能にする。1.06ミクロンのレーザが比較的効率的であり、特別な冷却を
必要とせず、大電力消費サポート・システムを用いずに低いデューティ・サイク
ル・パルスで高パルス・エネルギー(1つの好ましい実施形態では約4000ワ
ット)を生じる能力を有する。さらに、1.06ミクロン・レーザは、低コスト
の高ピーク・パワー・ダイオード・レーザで設計することができるフラッシュ・
ランプ励起を用いることができる。
【0040】 コンソール64は、所望のユーザ制御を提供するためにいくつかの入力部96
を有する制御パネル95を備える(図3参照)。入力部96は、毛幹直径に応じ
て選択されるレーザパルス持続時間入力部を含む。レーザパルス持続時間パルス
入力部は、実時間または相対時間持続時間に関して、あるいは実毛幹直径厚さま
たは相対毛幹直径厚さに関して選択することができる。レーザ・パルス持続時間
(毛幹直径)入力部に加え、制御パネル96はまた、レーザパルス振幅入力部ま
たはレーザパルス・フルエンス入力部の1つまたは両方を含む。他の可変量を制
御することができるようにする他の入力部を設けることもできる。コンソール6
4はまた、ディスプレイ98を含み、冷却面34の温度、最適なレーザ・パルス
作用速度、選択されたレーザパルス持続時間などの情報をユーザに提供すること
ができる。1つの好ましい実施形態では、制御パネル95は以下の入力部を含む
。システムをスタートさせる、かつオフに切り換えるためのキースイッチ、動作
状態を選択するための待機および準備ボタン、フルエンス・レベル、パルス幅、
および繰返し率を選択するための制御部、緊急停止ボタン。さらに制御パネル9
5は、以下の情報を表示するというオプションを有する。レーザおよびハンドピ
ース・ステータス(準備状態/非準備状態)、レーザ放出インジケータ、パルス
・カウンタ。
【0041】 使用中、操作者はまず、患者から除去すべき毛の一般的な直径を求める。適切
な入力部96を使用してレーザパルス持続時間を選択する。一実施形態では、約
25〜150マイクロメートルの典型的な毛幹直径のとき、約25〜150マイ
クロ秒のレーザパルス持続時間とする。適切な入力部96を使用して、レーザパ
ルス振幅またはレーザパルス・フルエンスも選択する。冷却面34の温度が所望
の動作温度に達したことが保証された後、冷却面34の前端部82を、患者の皮
膚上の初期ターゲット領域上に配置する。領域を逃すことなく、または領域での
余剰な重なりを有することなく皮膚の表面全体の完全な治療を保証するため、皮
膚領域に一組の線、または格子で一時的に印を付けてデバイス22の案内を助け
ることができる。次いで、冷却面34の前端部82を、患者の皮膚上の第1のタ
ーゲット領域上に配置する。冷却面34は通常、約0.25〜2秒、定位置に留
まる。1つの好ましい実施形態では、冷却面34は、1秒間、定位置に留まる。
この第1の1秒の後、デバイス22を、窓46の長さに等しい距離だけ矢印80
の方向に移動する。この位置に1秒間留めた後、使用者は再び、1つの窓の長さ
に等しい距離移動させる。この時点で、第1のターゲット領域は、計画された2
秒間の冷却が済み、したがって発射ボタン84を押すことによって、次の1秒間
隔中にターゲット領域を照射することができる。レーザの発射、および1秒間の
満了後、操作者は、再び1つの窓の長さだけ矢印80の方向にデバイス22を移
動させ、発射ボタン84を押して、皮膚表面6を照射し、それにより毛組織20
を熱的に破壊する。熱的破壊は、毛根領域の性質を変え、それにより毛が元通り
に成長しないようにすることを意図している。この処置が治療領域全体にわたっ
て継続される。
【0042】 頭記のクレームに定義した本発明の主題から逸脱することなく開示実施形態に
修正および変更を加えることができる。本発明は主に毛治療方法に関して述べて
きたが、他の皮膚科適用例にも有用である。
【0043】 上述したあらゆる特許、特許出願、および印刷物を参照により組み込む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 毛包内部に毛根を有する毛の簡略断面図である。
【図2】 メラニンを含む様々な物質に関する吸収係数対波長をプロットした図である。
【図3】 本発明に従って作成された脱毛アセンブリの概略図である。
【図3A】 内部詳細を示すために一部が破断された図3の脱毛装置の簡略側面図である。
【図3B】 図1の線3B−3Bに沿って取られた簡略断面図である。
【図4】 図3Aの脱毛装置の底面図である。
【図4A】 図3Aの脱毛装置の代替実施形態の下端部の全体図である。
【図5】 発散ビームに関するフルエンス対半径方向位置の理論的プロットを示す図であ
る。
【図5A】 図5のビームのフルエンスを正方形に成形する、または一様にする方法の理想
化したプロットを示す図である。
【図6】 放射線強度を一様にし、ホット・スポットを低減する助けとなるように反射チ
ャンバの壁から放射線が反射される様子を示す図3の放射線源の概略図である。
【図7】 皮膚表面下の温度対深さのいくつかの理想化したプロットを示す図である。
【図8】 人間工学的形状を取られた本体を省いた、図3Aの脱毛装置の別の代替実施形
態2つの等角図、上面図、および端面図である。
【図9】 治療している皮膚領域を使用者が見ることができるようにデバイスが構成され
た図3Aの脱毛装置の代替実施形態の簡略部分断面図である。
【図10】 先行および追従冷却面を示す図3Aの脱毛装置のさらなる代替実施形態の底部
の簡略図である。
【図11】 図8A〜8Dの脱毛装置と同様の脱毛装置の部分断面側面図であり、しかしレ
ーザ放射線損失を低減する助けとなるように全反射光学要素を含む図である。
【図12】 図11の実施形態と同様の図であるが、さらに、冷却済み銅ブロックに近接し
て反射チャンバに沿って生成する可能性がある凝縮物を除去する助けとなるよう
に水分ウィッキング要素を含む図である。
【図13】 図12の線13−13に沿って取られた簡略断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 09/393,830 (32)優先日 平成11年9月10日(1999.9.10) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ゴルニック,デビッド・エイ アメリカ合衆国・94404・カリフォルニア 州・フォスター シティ・チェス ドライ ブ・1181・スイート ビイ (72)発明者 サスネット,マイケル・ダブリュ アメリカ合衆国・94404・カリフォルニア 州・フォスター シティ・チェス ドライ ブ・1181・スイート ビイ Fターム(参考) 4C060 MM22 4C082 RA01 RA05 RC07 RC08 RE17 RE22 RE36 RG03 RG06 RL07

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 皮膚接触端部を有する本体と、 本体によって担持され、皮膚接触端部に冷却面を有する皮膚冷却要素と、 本体によって担持され、毛組織破壊放射線が患者の皮膚へ向かって通る凹み窓
    を有する放射線源と を備え、 前記凹み窓が冷却面から横方向にずらされ、 前記凹み窓が、冷却面が患者の皮膚に接触しているときに患者の皮膚から離れ
    る方向に冷却面から離隔され、それにより窓と患者の皮膚の間にギャップが形成
    される 脱毛装置。
  2. 【請求項2】 さらに、本体によって担持される放射線パルス・アクチュエ
    ータ・ボタンを備える請求項1に記載のデバイス。
  3. 【請求項3】 前記放射線源が、前記凹み窓によってカバーされた出口アパ
    ーチャと、光ファイバから光学チャンバ内に毛組織破壊放射線を通す光ファイバ
    を収容することができる光ファイバ入口とを有する光学チャンバを備える請求項
    1に記載のデバイス。
  4. 【請求項4】 出口アパーチャが長方形である請求項3に記載のデバイス。
  5. 【請求項5】 出口アパーチャが正方形である請求項4に記載のデバイス。
  6. 【請求項6】 光学チャンバが、出口アパーチャを通過する放射線のフルエ
    ンスを一様にするための光反射壁を備える請求項3に記載のデバイス。
  7. 【請求項7】 前記光学チャンバが、光ファイバに面する進入面と、凹み窓
    に面する出口面と、全反射側壁面とを有する全反射光学要素を備え、それにより
    、光ファイバから入口面に入る全ての放射線が効果的に出口面を通過する請求項
    3に記載のデバイス。
  8. 【請求項8】 光学要素が長方形融解石灰ブロックを備える請求項7に記載
    のデバイス。
  9. 【請求項9】 前記光学チャンバが、凹み窓を通過する放射線ビームの横方
    向サイズを制御することができるビーム・サイズ規制レンズ系を備える請求項3
    に記載のデバイス。
  10. 【請求項10】 さらに、光学チャンバの少なくとも一部の加熱を可能にす
    るように光学チャンバに熱的に結合された加熱要素を備える請求項3に記載のデ
    バイス。
  11. 【請求項11】 さらに、皮膚冷却要素によって冷却される領域と加熱要素
    との間に延びる水分ウィッキング要素を備え、それにより前記領域での凝縮物を
    ウィック除去して、加熱要素によって蒸発することができる請求項10に記載の
    デバイス。
  12. 【請求項12】 冷却面が凹み窓に近接しており、移動方向に沿って凹み窓
    と位置合わせされる請求項1に記載のデバイス。
  13. 【請求項13】 凹み窓および冷却面が、移動方向に沿った窓および冷却面
    寸法を有する請求項12に記載のデバイス。
  14. 【請求項14】 冷却面寸法が、窓寸法の少なくとも約2倍である請求項1
    3に記載のデバイス。
  15. 【請求項15】 冷却面寸法が、患者の皮膚を冷却するための第1の選択さ
    れた時間間隔を窓寸法に掛け、その結果を、毛組織破壊放射線を当てる第2の選
    択された時間間隔によって割った値に等しい請求項13に記載のデバイス。
  16. 【請求項16】 窓が、内側窓と、使用者が交換可能な外側窓とを備える請
    求項1に記載のデバイス。
  17. 【請求項17】 さらに、外側窓を内側窓に近接して本体に取外し可能に取
    り付ける使用者着脱可能クリップを備える請求項15に記載のデバイス。
  18. 【請求項18】 本体が手持ち式本体である請求項1に記載のデバイス。
  19. 【請求項19】 冷却面が高平滑性表面であり、冷却面と皮膚との接着を防
    止するのを助ける請求項1に記載のデバイス。
  20. 【請求項20】 凹み窓直下の患者の皮膚を観察することができるように、
    凹み窓に近接して形成された観察口をさらに備える請求項1に記載のデバイス。
  21. 【請求項21】 凹み窓直下の患者の皮膚を観察するための手段をさらに備
    える請求項1に記載のデバイス。
  22. 【請求項22】 皮膚冷却要素が、前記冷却面の第1の面と第2の面を備え
    、凹み窓が前記第1の冷却面と第2の冷却面の間に位置されている請求項1に記
    載のデバイス。
  23. 【請求項23】 皮膚接触端部を有する本体と、 本体によって担持され、皮膚接触端部に冷却面を有する皮膚冷却要素と、 本体によって担持され、毛組織破壊放射線が患者の皮膚へ向かって通る窓を有
    する放射線源と を備え、 前記凹み窓が冷却面から横方向にずらされ、さらに、 窓を通過するようにレーザ光を放射線源に供給するレーザと、 レーザパルス持続時間入力部、およびレーザパルス振幅入力部かレーザパルス
    ・フルエンス入力部の一方を備えるレーザパワー入力部と を備える脱毛アセンブリ。
  24. 【請求項24】 前記窓が、冷却面が患者の皮膚に接触しているときに患者
    の皮膚から離れる方向に冷却面から離隔され、それにより放射線源と患者の皮膚
    の間にギャップを形成する凹み窓である請求項23に記載のアセンブリ。
  25. 【請求項25】 さらに、液体クーラント源を備え、冷却要素が、ヒート・
    シンクと、ヒート・シンクに熱的に結合されたクーラント蒸発器と、クーラント
    蒸発器を液体クーラント源に結合するクーラント供給ラインと、蒸発器を液体ク
    ーラント源に結合するクーラント蒸気戻りラインとを備える請求項23に記載の
    アセンブリ。
  26. 【請求項26】 液体クーラント源が冷媒圧縮機を備える請求項25に記載
    のアセンブリ。
  27. 【請求項27】 皮膚冷却要素が、ヒート・シンクと、ヒート・シンクに熱
    的に結合された冷却された部分、および加熱された部分を有する熱電デバイスと
    を備える請求項23に記載のアセンブリ。
  28. 【請求項28】 熱電デバイスの加熱された部分が、第2のヒート・シンク
    に熱的に結合されている請求項27に記載のアセンブリ。
  29. 【請求項29】 第2のヒート・シンクが液体冷却式ヒート・シンクである
    請求項28に記載のアセンブリ。
  30. 【請求項30】 放射線源に熱的に結合された加熱要素をさらに備える請求
    項23に記載のアセンブリ。
  31. 【請求項31】 皮膚冷却要素によって冷却される領域と加熱要素との間に
    伸びる水分ウィッキング要素をさらに備え、それにより前記領域での凝縮物をウ
    ィック除去して、加熱要素によって蒸発させる請求項30に記載のアセンブリ。
  32. 【請求項32】 加熱要素がヒート・シンク部分を備え、前記ウィッキング
    要素が、加熱要素のヒート・シンク部分に接触している請求項31に記載のアセ
    ンブリ。
  33. 【請求項33】 前記放射線源が、前記窓によってカバーされた出口アパー
    チャと、レーザからのレーザ光を光学チャンバ内に向けることができるように光
    ファイバが収容される光ファイバ入口とを有する光学チャンバを備え、さらに、
    前記光学チャンバまたは前記窓での凝縮を防止するために、光学チャンバに熱的
    に結合された加熱要素を備える請求項23に記載のアセンブリ。
  34. 【請求項34】 加熱要素が、光学チャンバと物理的に接触するヒート・シ
    ンク部を備える請求項33に記載のアセンブリ。
  35. 【請求項35】 前記光学チャンバが、光ファイバに面する進入面と、凹み
    窓に面する出口面と、全反射側壁面とを有する全反射光学要素を備え、それによ
    り、光ファイバから入口面に入る全ての放射線が効果的に出口面を通過する請求
    項26に記載のアセンブリ。
  36. 【請求項36】 光学要素が長方形融解石灰ブロックを備える請求項35に
    記載のアセンブリ。
  37. 【請求項37】 前記光学チャンバが、凹み窓を通過する放射線ビームの横
    方向サイズを制御することができるビーム・サイズ規制レンズ系を備える請求項
    26に記載のアセンブリ。
  38. 【請求項38】 皮膚冷却要素によって冷却される領域と加熱要素との間に
    延びる水分ウィッキング要素をさらに備え、それにより前記領域での凝縮物をウ
    ィック除去して、加熱要素によって蒸発することができる請求項26に記載のア
    センブリ。
  39. 【請求項39】 患者から除去すべき毛の典型的な直径を求め、 この毛の直径に従って、より小さな直径の毛がより大きな直径の毛よりも短い
    レーザパルス持続時間とするように脱毛装置に対するレーザパルス持続時間を選
    択し、 選択されたレーザパルス持続時間にわたって脱毛装置の窓を介して患者の皮膚
    にレーザ・エネルギーを印加して、毛組織を熱的に損傷させる脱毛方法。
  40. 【請求項40】 であって、 患者から除去すべき毛の典型的な直径を求め、 この毛の直径に従って、より小さな直径の毛がより大きな直径の毛よりも短い
    レーザパルス持続時間となるように脱毛装置に対するレーザパルス持続時間を選
    択して脱毛装置の使用準備を行う方法。
  41. 【請求項41】 さらに、印加ステップの前にレーザパルス振幅とレーザパ
    ルス・フルエンスの選ばれた一方を選択するステップを含む請求項39または4
    0に記載の方法。
  42. 【請求項42】 レーザ・エネルギー印加ステップが、 脱毛装置の冷却要素を、患者の皮膚上の第1のターゲット領域に対して位置決
    めし、 選ばれた冷却期間後、冷却要素を第1のターゲット領域から第2のターゲット
    領域に移動させて、窓が第1のターゲット領域に置かれ、かつ第1のターゲット
    領域から離隔された状態にし、 窓が第1のターゲット領域に置かれ、かつそこから離隔された状態で、窓を介
    して第1のターゲット領域にレーザ・エネルギーを印加すること によって行われる請求項39に記載の方法。
  43. 【請求項43】 さらに、レーザ・エネルギー印加ステップ後、第2のター
    ゲット領域に置かれるように窓を移動し、第2の冷却面を第1のターゲット領域
    に対して位置決めすることを含む請求項42に記載の方法。
  44. 【請求項44】 移動ステップが、約0.25〜2秒の選ばれた冷却期間で
    行われる請求項42に記載の方法。
  45. 【請求項45】 さらに、800〜1200nm波長範囲内のレーザ・エネ
    ルギーを使用して、脱毛装置を選択するステップを含む請求項39または40に
    記載の方法。
  46. 【請求項46】 さらに、脱毛装置使用レーザ・エネルギーを約1.06ミ
    クロンの波長に選択するステップを含む請求項39または40に記載の方法。
  47. 【請求項47】 約25〜150マイクロメートルの毛直径が約5〜50ミ
    リ秒のレーザパルス持続時間とするように前記選択ステップが行われる請求項3
    9または40に記載の方法。
  48. 【請求項48】 毛組織破壊放射線を患者の皮膚のターゲット部位に当てる
    ように準備する方法であって、 皮膚冷却面と、毛組織破壊放射線が通過する窓を備える放射線源とを有し、皮
    膚冷却面と窓とが移動方向に並んでいる脱毛装置にアクセスし、 (i)ターゲット部位を冷却するための第1の選ばれた時間間隔(C)と (ii)毛組織破壊放射線を当てる第2の選ばれた時間間隔(Z) の選ばれた一方を選択し、 XおよびYを移動方向で測定された冷却面および窓それぞれの長さとして、第
    1および第2の時間間隔の他方を式 Y=(X×C)/Z に基づいて求める、前記方法。
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