JP2002538757A - 食欲制御活性を有するポリペプチド - Google Patents

食欲制御活性を有するポリペプチド

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、コカイン及びアンフェタミン制御転写物ポリペプチド又は食欲制御機能/活性を有するその断片若しくは変異型、本ポリペプチドをコードする核酸構築物、及び本ポリペプチドを産生する方法に関する。さらに、本発明は、本ポリペプチドをコードする核酸構築物を具備する組換えベクター、該核酸構築物又は組換えベクターを具備する宿主細胞に関する

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、食欲制御機能/活性を有するポリペプチド、該ポリペプチドをコー ドする核酸構築物、該ポリペプチドを製造する方法に関する。さらに、本発明は 、該ポリペプチドをコードする核酸構築物を具備する組換えベクター、該核酸構 築物又は組換えベクターを具備する組換え宿主細胞、該核酸構築物を含有し、発 現しているトランスジェニック動物又は植物、ポリペプチドを具備する食欲制御 組成物、及び食欲を制御するためのポリペプチドの使用に関する。 該ポリペプチドは、ヒトを含む哺乳類の食欲を制御する活性/機能を有する。 発明の背景 ある種の腫瘍をラットに移植し、しばらくの間増殖させると、突然動物に強い 食欲不振と無飲症(摂食と飲水の欠如)を引き起こすのに対して、近縁の腫瘍株 では食欲不振と無飲症は引き起こされないことが知られている(Madsenet al.、 Scand.J.Clin.Invest.Supplement 220: 27-36)。 本発明の目的は、この特徴的な表現型の原因因子を見出すことであった。 コカイン及びアンフェタミン制御転写物(CART;Cocaine and Amphetamine Re gulated Transcript)は、無食症グルカゴノーマの二次培養中で、非無食症のも のと比べて選択的に発現されている幾つかの化合物の一つとして検出された。CA RT mRNA発現のインシチュハイブリダイゼーション分析では、絶食後のラット視 床下部の弓状核及び室傍核でCART mRNAのレベルが減少していることが示された 。同様に、インシチュハイブリダイゼーションで測定すると、ズッカー(Zucker) ラット(fa/fa)の弓状核中のCART mRNAは、ヘテロ接合の対照(fa/+)と比較して、 非常に減少していた。それ故、弓状核中のCART mRNAは、NPYについて知られてい る変化パターンとは逆の変化パターンを示す。後者の知見は、CARTの発現と摂食 に関与する生物因子に強い関連があることを推測せしめる。 ヒツジの視床下部からソマトスタチンを精製するときに、「Spiess et al.、1 981、 Biochemistry 20:1982-1988」によって、少なくとも30のアミノ酸からなるポリ ペプチドがHPLCのピークとして見出された。単離されたポリペプチドは、CARTの C末端(IPI-CART)部分であった。しかし、該分子は、生物学的機能を全く伴って いなかった。 これまでのところ、成熟CARTペプチドが単離され、特性決定されたことはなか った。コカイン及びアンフェタミンで処理した後のラットの脳内でアップレギュ レートされたCART関連転写物をクローニングした。このクローニングは、該ペプ チドが102アミノ酸残基からなる長い型、又は89アミノ酸残基からなる短い型で 存在し得ることを示している(Douglass,J.et al.、J.Neurosci.15,2471-2481,1 995)。 同じグループが、ヒトのCART遺伝子及びcDNAを発見した。ヒトでは、短い型の みが存在している(Douglass and Daoud(1996),Gene 169:241-245)。 1995年に、アムジェン(Amgen)は、CARTによってニューロンの変性を減少又は 防止し、CARTによって誘導された機能の再生及び回復を促進する方法を開示して いる(WO 96/34619)。 発明の概要 本発明の目的は、上述した特性の表現型に必須な因子を見出すことである。 配列番号1の配列を有するポリペプチド及びその断片は、食欲制御活性/機能 を有することが明らかとなった。 さらに、以下のポリペプチドが食欲制御活性/機能を有することが明らかとな った。 配列認識番号2:配列認識番号3: 配列認識番号4: 配列認識番号5: 配列認識番号6: 配列認識番号7: 配列認識番号8: 配列認識番号9: 配列認識番号10:配列認識番号11: 配列番号5〜11のペプチドは、それ自体新規であると考えられ、本発明の一 部を成す。 本発明の好ましい態様では、配列番号1〜11の上記ペプチドのシステイン残 基は、N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立 体配置でジスルフィド結合により連結されている。これらのペプチドも、それ自 体新規であると考えられ、本発明の一部を成す。 本明細書において、「食欲制御活性/機能」なる用語は、例えば、満腹感を感 じさせることにより、又は空腹感を阻害することによって、食欲を抑制する任意 の活性/機能を意味するものとする。食欲制御活性/機能は、例9又は20に記 載されているテスト方法に従って測定し得る。 別の側面では、本発明は、CARTポリペプチド又は食欲制御活性/機能を有する その断片若しくは変異型をコードするヌクレオチド配列を具備する核酸構築物 に関する。 さらなる側面では、本発明は、N末端からシステインに番号を付した場合、シ ステイン残基がI-III、II-V、及びIV-VIの立体配置でジスルフィド結合によって 連結されている配列番号1〜9の配列のような配列番号1〜9の配列から選択さ れる配列を有するポリペプチドをコードする核酸構築物に関する。 さらなる側面では、本発明は、核酸構築物を具備する組換えベクター、及び該 核酸構築物又はベクターを具備する組換え宿主細胞に関する。 さらなる側面では、本発明は、CARTポリペプチド又は食欲制御活性/機能を有 するその断片若しくは変異型を製造する方法であって、核酸構築物の発現を可能 とする条件下で、適切な培地中において、上述の宿主細胞を培養し、生じたポリ ペプチドを該培地/細胞から回収することを具備する方法に関する。 さらなる側面では、本発明は、上述の核酸構築物を具備するトランスジェニッ ク動物又はトランスジェニック植物、並びにこのようなトランスジェニック動物 又はトランスジェニック植物を用いて、CARTポリペプチド又は食欲制御活性/機 能を有するその断片若しくは変異型を製造する方法に関する。 さらなる側面では、本発明は、配列番号1〜9の配列、例えばN末端からシス テインに番号を付した場合、システイン残基がI-III、II-V、及びIV-VIの立体配 置でジスルフィド結合によって連結されている配列番号1〜9の配列から選択さ れる配列を有するポリペプチドのような、CARTポリペプチド又は食欲制御活性/ 機能を有するその断片若しくは変異型に特異的に結合し得る抗体に関する。本発 明の好ましい態様では、該抗体はモノクローナルであり、さらに本発明は、この ようなモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマに関する。 さらなる側面では、本発明は、上述のポリペプチド及び薬学的に許容される担 体を具備する食欲制御組成物、並びに食欲を制御するための医薬を調製するため の該ポリペプチドの使用に関する。本発明の好ましい態様では、該医薬は肥満治 療のために使用される。 さらに、本発明は、食欲の制御を必要としている患者に、上述のポリペプチド を有効量投与することを具備する方法に関する。さらなる側面では、本発明は、 機能的な受容体を同定するためのCART又はCART断片若しくは変異型の使用、 及び、引き続いて、食欲制御活性を有する受容体アゴニストを同定するためのCA RT受容体の使用に関する。 さらなる側面では、本発明は、CARTの発現をアップレギュレートすることによ り、食欲を制御する化合物に関する。 図面の簡単な記述 図1:CARTのクローニング 図2:大腸菌での発現。グルタチオン-S-トランスフェラーゼへの融合。 図3:大腸菌での発現。チオレドキシンへの融合。 図4:酵母でのCARTの発現。 図5:酵母中のプラスミドpEA182及びpEA183の異種タンパク質発現カセットの配 列。 図6:チオレドキシン-CART融合タンパク質のFXa消化物の調製。 図7:CART酵母上清H-372の分析的HPL。C 図8:SP−セファロースカラム。 図9:CART断片、プールAの分析的HPLC。 図10:CART断片、プールBの分析的HPLC。 図11:CART断片、プールCの分析的HPLC。 図12:I-III、II-V、及びIV-VIのジスルフィド結合立体配置を示す「IPI-CART 」の一次構造及び二次構造。 図13:CART mRNA発現に対する絶食の影響。 図14:ズッカーラット弓状核及びヘテロ接合対照中のCART mRNA。 図15:Glu-Glu-Ile-Asp-CART(55-102)を発現及び分泌するためのサッカロミセ ス・セレビシアエのプラスミド。TPI-prom.及びTPI-term.は、それぞれ、サッカ ロミセス・セレビシアエのトリオースリン酸イソメラーゼ転写プロモーター及び ターミネーター配列である。TPI S.ポンベは、スキゾサッカロミセス・ポンベの トリオースリン酸イソメラーゼ遺伝子である。プラスミドの構築に関連する制限 部位のみが示されている。 発明の詳細な記載 本発明は、CARTポリペプチドが食欲制御機能/活性を有することが明らかにな ったという予期し得ない、驚くべき発見に基づく。 本発明において、「ポリペプチド」なる語は、成熟したタンパク質又はその前 駆、実質的に完全長ポリペプチドの活性を有するその機能的断片を含むものとし て理解される。 さらに、「ポリペプチド」なる語は、前記ポリペプチドの相同物を含むものと する。このような相同物には、配列番号1-9に示されているアミノ酸配列と、少 なくとも60%、好ましくは80%の同一性の程度を示すアミノ酸配列を含む。同一 性の程度は、従来の方法によって決定し得る。例えば、「Altshulら、Bull.Math .Bio. 48:603-616、1986、及びHenikoff and Henikoff、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89 :10915-10919,1992」を参照されたい。簡潔にいえば、二つのアミノ酸配列は 、ギャップ間隙ペナルティー10、ギャップ伸長ペナルティー1、及び上記「Henik off and Henikoff」の「blosum 62」スコアリング・マトリックスを用いて、並 列スコアが最適化されるように並列させる。 あるいは、ポリペプチドの相同物は、配列番号1-9に示されたポリペプチド配 列に基いて調製されたオリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズするヌクレ オチド配列によってコードされたものであり得る。 さらなる側面では、本発明は、本発明のポリペプチドの変異型に関する。該変 異型は、一以上の部位の一以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基によって置換 されたものである。 本ポリペプチドの相同物は、一以上のアミノ酸の置換、欠失、又は付加を有し 得る。これらの変化は、重大なものでないこと、すなわち、タンパク質のフォー ルディング又は活性に重大な影響をもたらさない保存的なアミノ酸置換、典型的 には1〜約30アミノ酸の微少な欠失、アミノ末端のメチオニン残基のようなアミ ノ末端又はカルボキシル末端の微少な伸長、約20〜25残基までの微少なリンカー ペプチド、ポリヒスチジン鎖、抗原性エピトープ、又は結合ドメインのような精 製を容易にする微少な伸長部であることが好ましい。総説として、Fordらの「Pr otein Expression and Purification 2: 95-107,1991」を参照されたい。保存 的な置換の例は、(アルギニン、リシン、ヒスチジンのような)塩基性アミノ酸 、(グルタミン酸及びアスパラギン酸のような)酸性アミノ酸、(グルタミン及 びアスパラギンのような)極性アミノ酸、(ロイシン、イソロイシン、バリンの ような)疎水性アミノ酸、(フェニルアラニン、トリプトファン、チロシンのよ うな)芳香族アミノ酸、及び(グリシン、アラニン、セリン、トレオニン、メチ オニンのような)小アミノ酸のグループ内での置換である。 当業者であれば、分子の機能にとって極めて重要な領域の外に、このような置 換を行い、且つ活性なポリペプチドが得られることは明らかであろう。それ故、 本発明のポリペプチドの活性に不可欠なアミノ酸は、置換の対象にしないことが 好ましく、位置指定突然変異誘発又はアラニンスキャニング突然変異誘発(Cunn ingham and Wells,Science 244,1081-1085,1989)のような本分野で公知の操作 によって同定し得る。後者の技法では、分子中の全残基に突然変異を導入し、生 じた変異分子の生物活性(例えば、食欲制御)をテストして、分子の活性に不可 欠なアミノ酸残基を同定する。リガンド−受容体相互作用の部位は、核磁気共鳴 、結晶学、又はフォトアフィニティーラベリングのような手法によって決定され た結晶構造を分析することによっても決定できる。例えば、「de Vos et al.,Sc ience 255: 306-312,1992; Smith et al,J.Mol.Biol. 224: 899-904,1992; Wlod aver et al.,FEBS Lett. 309: 59-64,1992」を参照されたい。 相同物は、相同遺伝子変種(allelic variant)、すなわち、突然変異によって 生じる遺伝子の選択的形態、又は変異した遺伝子によってコードされている変化 したポリペプチドであるが、本発明のポリペプチドと実質的に同一の活性を有す るものであり得る。このように、突然変異はサイレント(コードされているポリ ペプチドに全く変化がない)であり得、又は変化したアミノ酸配列を有するポリ ペプチドをコードしてもよい。 本ポリペプチドの相同物は、種間相同物、すなわち、別の哺乳類種、例えば、 ラット、マウス、ヒツジ、又はヒトに由来する、同様の活性を持ったポリペプチ ドでもあり得る。 さらに、前記ポリペプチドの相同物は、脳及び膵臓のような他の組織中に見出 し得る。 ポリペプチドの相同物は、問題の種又は組織の細胞のゲノムライブラリー又は cDNAライブラリーを調製し、例えば、「Sambrook et al.,Molecular Cloning: A Laboratory Manual ,2nd.Ed.Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harb or,New York,1989」に記載されているような標準的な手法に従い、合成オリゴヌ クレオドプローブを用いることにより、又は「Sambrook et al.and Saiki et al .,Science 239(1988)487-491」に記載されているような特異的プライマーを用い るポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により、相同物の全部又は一部をコードするDNA配 列をスクリーニングすることによって単離し得る。 高度に精製された形態のポリペプチド、すなわち分析的HPLCによって決定した 純度が90%、より好ましくは95%、最も好ましくは99%を超えるポリペプチドを 供給することが好ましい。 現時点で好ましい本発明のポリペプチドは、配列番号1-9に示されているアミ ノ酸配列を具備するポリペプチドである。核酸構築物 本明細書において使用する「核酸構築物」なる語は、cDNA、ゲノムDNA、合成D NA又はRNA由来の任意の核酸分子を示すものとする。「構築物」なる語は、一本 鎖又は二本鎖であり得、着目するポリペプチドをコードしている完全な又は部分 的な天然のヌクレオチド配列に基づき得る核酸セグメントを示すものとする。該 構築物は、必要に応じて、他の核酸セグメントを含有してもよい。 本発明のポリペプチドをコードする本発明の核酸構築物は、適切には、ゲノム 由来又はcDNA由来であり得、例えば、ゲノムライブラリー又はcDNAライブラリー を調製し、標準的な手法(上記Sambrook et al.参照)に従い、合成オリゴヌク レオチドプローブを用いるハイブリダイゼーションにより、ポリペプチドの全部 又は一部をコードするDNA配列をスクリーニングすることによって得られる。こ の目的のために、ポリペプチドをコードするDNA配列は、好ましくは哺乳動物由 来、すなわち、ゲノムDNAライブラリー又はcDNAライブラリーに由来することが 好ましい。より好ましくは、DNA配列は、げっし類由来、例えばラット又はマウ ス由来であり得る。さらに好ましくは、DNA配列はヒト由来であり得る。 ポリペプチドをコードする本発明の核酸構築物は、確立された標準的方法、例 えば「Beaucage and Caruthers Tetrahedron Letters 22(1981),1859-1869」に 記載されているホスホアミダイト法、又は「Matthes et al.,EMBO Journal 3(19 84),801-805」に記載されている方法によって、合成的に調製してもよい。ホス ホアミダイト法によれば、例えば、自動DNA合成装置でオリゴヌクレオチドを合 成し、精製、アニーリング、連結して、適切なベクター中にクローニングする。 さらに、核酸構築物は、標準的手法に従って、核酸構築物全体の様々な部分に 相当する合成、ゲノム、又はcDNA由来(のうち適切なもの)の断片を連結するこ とによって調製した、合成とゲノムの混合、合成とcDNAの混合、又はゲノムとcD NA由来の混合であり得る。 核酸構築物は、例えば、米国特許第4,683,202号、又は「Saiki et al.,Scienc e 239(1988),487-491」に記載されているように、特異的なプライマーを用いる ポリメラーゼ連鎖反応によって調製してもよい。 PCRクローニング用のテンプレートとして、我々は、例1に記載したような同 一の二本鎖cDNA調製物(MSL-A-ANから取得)を使用した。 PCR反応、25サイクル: 60秒94℃ 30秒52℃ 60秒72℃ 好ましくは、核酸構築物はDNA構築物(専ら以下で使用する用語である)であ る。組換えベクター さらなる側面では、本発明は、本発明のDNA構築物を具備する組換えベクター に関する。本発明のDNA構築物を挿入する組換えベクターは、組換えDNA操作に簡 便に供し得る任意のベクターであり得、多くの場合、ベクターの選択は、導入す べき宿主細胞に応じてなされる。このため、ベクターは、独立して複製するベク ター、すなわち、染色体外の部分として存在し、その複製が染色体の複製から独 立しているベクター、例えばプラスミドであり得る。あるいは、ベクター は、宿主細胞に導入されたときに、宿主細胞ゲノム中に組み込まれ、それが組み 込まれた染色体とともに複製されるベクターであってもよい。 ベクターは、本発明のポリペプチドをコードするDNA配列が、該DNAの転写に必 要とされる付加的なセグメントに作用可能に連結された発現ベクターであること が好ましい。一般的には、発現ベクターは、プラスミドDNA又はウイルスDNAに由 来し、両者のエレメントを含有してもよい。「作用可能に連結」なる語は、セグ メントの所定の目的を果たすために、それらが協同して機能するように配置され ていることを示す(例えば、転写はプロモーターから開始され、ポリペプチドを コードするDNA配列を通って進行する)。 プロモーターは、選択した宿主細胞中で転写活性を示す任意のDNA配列であり 得、宿主細胞に対して同種又は異種の何れかであるタンパク質をコードする遺伝 子に由来し得る。 哺乳類細胞の中で、本発明のポリペプチドをコードするDNAの転写を誘導する のに適したプロモーターの例は、SV40プロモーター(Subramani et al.,Mol. Cel l Biol. 1(1981),854-864)、MT-1(メタロチオネイン遺伝子)プロモーター(Pa lmiter et al.,Science 222(1983),809-814)、又はアデノウイルス2主要後期 プロモーター(major late promoter)である。 昆虫細胞での使用に適したプロモーターの例は、ポリヘドリンプロモーター( 米国特許第4,745,051号;Vasuvedan et al.,FEBS Lett. 311,(1992)7-11)、P10 プロモーター(J.M.Vlak et al.,J.Gen.Virology 69,1988,pp.765-776)、オート グラファ・カリフォルニカ(Autographa californica)多角体病ウイルス塩基性タ ンパク質プロモーター(欧州特許第397,485号)、バキュロウイルス前初期遺伝子 1プロモーター(米国特許第5,155,037号;米国特許第5,162,222号)、又はバキュ ロウイルス39K遅延初期遺伝子プロモーター(米国特許第5,155,037号;米国特許 第5,162,222号)である。 酵母宿主細胞での使用に適したプロモーターの例には、酵母解糖系遺伝子由来 のプロモーター(Hitzeman et al.,J.Biol.Chem. 255(1980),12073-12080; Alber and Kawasaki,J.Mol.Appl.Gen. 1(1982),419-434)、又はアルコールデヒドロゲ ナーゼ遺伝子(Young et al.,in Genetic Engineering of Microorganisms for Chemicals (Hollaender et al,eds.),Plenum Press,New York,1982)由来のプロモ ーター、又はTPI1(米国特許第4,599,311号)、又はADH2-4c(Russell et al.,Natu re 304(1983),652-654)プロモーターが含まれる。 糸状菌宿主細胞での使用に適したプロモーターの例は、例えば、ADH3プロモー ター(McKnight et al.,The EMBO J. 4(1985),2093-2099)又はtpiAプロモーター である。他の有用なプロモーターの例は、アスペルギルス・オリザエ(A.oryzae) のタカアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパラギ ン酸プロテイナーゼ、アスペルギルス・ニガー(A.niger)の中性α−アミラーゼ 、アスペルギルス・ニガーの酸安定αアミラーゼ、アスペルギルス・ニガー又は アスペルギルス・アワモリ(A.Awamori)のグルコアミラーゼ(GluA)、リゾムコー ル・ミエヘイのリパーゼ、アスペルギルス・オリザエのアルカリプロテアーゼ、 アスペルギルス・オリザエトリオースリン酸イソメラーゼ、又はアスペルギルス ・ニードランス(A.nidulans)のアセトアミダーゼをコードする遺伝子由来のプロ モーターである。タカアミラーゼ及びgluAプロモーターが好ましい。 細菌宿主細胞で使用するのに適したプロモーターの例には、バチルス・ステア ロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)のマルトース産生アミラーゼ 遺伝子、バチルス・リシェニフォルミス(Bachillus licheniformis)のαアミラ ーゼ遺伝子、バチルス・アミロリケファシエンス(Bachillus amyloliquefaciens )BANアミラーゼ遺伝子、バチルス・ズブティリス(Bachillus subtilis)のアルカ リプロテアーゼ遺伝子、又はバチルス・ズブティリスのキシロシダーゼ遺伝子の プロモーター、又はλファージPR又はPLプロモーター、又は大腸菌lactrp、又 はtacプロモーターが含まれる。 本発明のポリペプチドをコードするDNA配列は、必要ならば、ヒト成長ホルモ ンターミネーター(Palmiter et al.,op. cit.)又は(真菌宿主に対しては)TPI1(A lber and Kawasaki,op. cit.)、又はADH3(McKnight et al.,op. cit.)ターミネ ーターのような適切なターミネーターに作用可能に結合させてもよい。ベクター は、さらに、ポリアデニルシグナル(例えば、SV40又はアデノウイルス5Elb領域 由来)、転写エンハンサー配列(例えば、SV40エンハンサー)、及び翻訳エンハン サー配列(例えば、アデノウイルスVA RNAをコードする翻訳エンハンサー配列)の ようなエレメントを具備してもよい。 本発明の組換えベクターは、さらに、問題の宿主細胞中でベクターの複製を可 能とするDNA配列を具備してもよい。(宿主細胞が哺乳類細胞である場合)この ような配列の例は、SV40の複製起点である。 宿主細胞が酵母細胞であるときには、ベクターの複製を可能とする適切な配列 は、酵母プラスミド2μ複製遺伝子REP1-3と複製起点である。 宿主細胞が細菌細胞であるときには、ベクターの複製を可能とする配列は、細 菌が大腸菌の場合、例えば、pUC19又はpBR322等に存在するColE1複製起点、pACY C184等に存在するpA15複製起点である。細菌が枯草菌の場合、例えばpUB110由来 の複製起点がしばしば使用される。 ベクターは、選択可能なマーカー、例えば、ジヒドロ葉酸リダクターゼ(DHFR) をコードする遺伝子又はスキゾサッカロミセス・ポンベのTPI遺伝子(P.R.Russel l,Gene 40,1985,pp.125-130に記載されている)のような、その産物が宿主細胞中 の欠損を相補する遺伝子、又は薬物、例えばアンピシリン、カナマイシン、テト ラサイクリン、クロラムフェニコール、ネオマイシン、ハイグロマイシン、又は メトトレキセートに対する耐性を与える遺伝子を具備してもよい。糸状菌に対し ては、選択可能なマーカーには、amdSpyrGargBniaDsCが含まれる。 本発明のポリペプチドを宿主細胞の分泌経路中に誘導するために、組換えベク ターの中に分泌シグナル配列(リーダー配列、プレプロ配列、又はプレ配列とし ても知られている)を与えてもよい。分泌シグナル配列は、正しい読み取り枠中 に、ポリペプチドをコードするDNA配列に結合される。分泌シグナル配列は、通 常、ポリペプチドをコードするDNA配列の5'に配置される。分泌シグナル配列は 、本来該ポリペプチドに随伴しているもの、又は別の分泌タンパク質をコードす る遺伝子に由来するものであり得る。 酵母細胞から分泌させるためには、分泌シグナル配列は、発現されたポリペプ チドを細胞の分泌経路の中へ、確実に効率的に誘導させる任意のシグナルペプチ ドをコードし得る。シグナルペプチドは、天然のシグナルペプチド、若しくは機 能的なその一部であり得、又は合成ペプチドであり得る。適切なシグナルペプチ ドは、α因子シグナルペプチド(米国特許第4,870,008号参照)、マウス唾液アミ ラーゼ(O.Hagenbuchle et al.,Nature 289,1981,pp.643-646参照)、修飾され たカルボキシペプチダーゼシグナルペプチド(L.A.Valls et al.,Cell 48,1987,p p.887-897参照)、酵母BAR1シグナルペプチド(WO 87/02670参照)、又は酵母アス パラギン酸プロテアーゼ3(YAP3)シグナルペプチド(cf.Egel-Mitani et al.,Yeas t 6,1990,pp.127-137)であることが明らかとなった。 酵母で効率的に分泌させるためには、シグナル配列の下流、ポリペプチドをコ ードするDNA配列の上流に、リーダーペプチドをコードする配列を挿入してもよ い。リーダーペプチドの機能は、発現したペプチドを小胞体からゴルジ装置へ、 さらに培地中に分泌するための分泌顆粒へ誘導することである(すなわち、細胞 壁を横切ってポリペプチドを排出するか、少なくとも細胞膜を通過して酵母細胞 の細胞周辺腔の中に排出する)。リーダーペプチドは、酵母のα因子リーダーで あり得る(その使用は、例えば、米国特許第4,546,082号、欧州特許第16,201号 、欧州特許第123,294号、欧州特許第123,544号、及び欧州特許第163,529号に記 載されている)。あるいは、リーダーペプチドは、合成リーダーペプチド、すな わち天然には存在しないリーダーペプチドであってもよい。合成リーダーペプチ ドは、例えば、WO 89/02463又はWO92/11378に記載されているように構築し得る 。 糸状菌に使用するためには、シグナルペプチドは、簡便には、アスペルギルス 種のアミラーゼ若しくはグルコアミラーゼをコードする遺伝子、リゾムコール・ ミエヘイのリパーゼ若しくはプロテアーゼをコードする遺伝子、又はフミコーラ ・ラヌギノーサ(Humicola lanuginosa)のリパーゼをコードする遺伝子に由来 し得る。シグナルペプチドは、好ましくは、アスペルギルス・オリザエのタカア ミラーゼ、アスペルギルス・ニガーの中性αアミラーゼ、アスペルギルス・ニガ ーの酸安定アミラーゼ、又はアスペルギルス・ニガーのグルコアミラーゼをコー ドする遺伝子に由来する。 昆虫細胞で使用するためには、シグナルペプチドは、簡便には、鱗翅目のマン ジュカ・セクスタ(Manduca sexta)の脂肪動員ホルモン前駆体シグナルペプチド( 米国特許第5,023,328号)のような昆虫遺伝子(WO 90/05783参照)に由来し得る。 本ポリペプチドをコードするDNA配列、プロモーター、及び必要に応じてター ミネーター及び/又は分泌シグナル配列をそれぞれ連結し、複製に必要な情報を 含有する適切なベクター中にそれらを挿入するために使用する操作は、当業者に 周知である(例えば、Sambrookら、op.cit.参照)。宿主細胞 宿主細胞中に導入された本ポリペプチドをコードするDNA配列は、問題の宿主 に対して同種又は異種の何れかであり得る。宿主細胞に対して同種、すなわち天 然に宿主細胞によって産生されるのであれば、典型的には、その天然の環境とは 別のプロモーター配列に作用可能に結合され、あるいは、適用可能であれば、別 の分泌シグナル配列及び/又はターミネーター配列に結合されるであろう。「同 種」なる語は、問題の宿主生物に生来存在するポリペプチドをコードするcDNA配 列を含むものとする。「異種」なる語は、本来宿主細胞によって発現されていな いDNA配列を含むものとする。このように、DNA配列は、別の生物に由来するもの であってもよく、又は合成配列であってもよい。 本発明のDNA構築物又は組換えベクターを導入する宿主細胞は、本ポリペプチ ドを産生し得る任意の細胞であり得、細菌、酵母、真菌、及びより高等な真核細 胞が含まれる。 培養時に本発明のポリペプチドを産生し得る細菌の宿主細胞の例は、バチルス ・ズブティリス、バチルス・リシェニフォルミス、バチルス・レンタス(B.lentu s)、バチルス・ブレビス(B.brevis)、バチルス・ステアロサーモフィラス、バチ ルス・アルカロフィラス(B.alkalophilus)、、バチルス・アミロリケファシエン ス、バチルス・コアギュランス(B.coagulans)、バチルス・サーキュランス(B.ci rculans)、バチルス・ロータス(B.lautus)、バチルス・メガセリウム(B.megathe rium)、若しくはバチルス・スリンジエンシス(B.thuringiensis)菌株のようなバ チルス株、又はストレプトミセス・リビダンス(S.lividans)又はストレプトミセ ス・ムリナス(S.murinus)のようなストレプトミセス株のようなグラム陽性菌、 又は大腸菌(Echerichia coli)のようなグラム陰性菌である。細菌の形質転換は 、それ自体公知の態様で、プロトプラストによる形質転換、又はコンピテント細 胞を用いて実施 し得る(上記Sambrookら、参照)。 大腸菌のような細菌でポリペプチドを発現するときには、ポリペプチドは、典 型的には(封入体として知られる)不溶性顆粒として細胞質中に保持され、又は 細菌の分泌過程によって周辺腔に誘導し得る。前者の場合には、細胞を溶解して 、顆粒を回収、変成した後、変性剤を希釈することによって、ポリペプチドをリ フォールドさせる。後者の場合には、ポリペプチドは、例えば、音波処理又は浸 透圧ショックにより細胞を破壊して、周辺腔の内容物を放出させて、ポリペプチ ドを回収することにより、周辺腔から回収し得る。 適切な哺乳類細胞株の例は、COS(ATCC CRL 1650)、BHK(ATCC CRL 1632,ATCC C CL 10)、CHL(ATCC CCL 39)、又はCHO(ATCC CCL 61)細胞株である。哺乳類細胞を トランスフェクトし、細胞に導入したDNA配列を発現する方法は、例えば、「Kau fman and Sharp,J.Mol.Biol. 159(1982),601-621」;「Southern and Berg,J.Mo l.Appl.Genet. 1(1982),327-341」;「Loyter et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79 (1982),422-426;「Wigler et al.,Cell 14(1978),725」;「Corsaro and Pea rson,Somatic Cell Genetics 7(1981),603,Graham and vander Eb,Virology 52( 1973),456」:及び「Neumannら、EMBO J. 1(1982),841-845」に記載されている 。 適切な酵母細胞の例には、サッカロミセス種又はスキゾサッカロミセス種、特 にサッカロミセス・セレビシアエ又はサッカロミセス・クルイベリ(Saccharo-my ces kluyveri)株の細胞が含まれる。異種のDNAにより酵母細胞を形質転換し、そ こから異種のポリペプチドを製造する方法は、例えば、米国特許第4,599,311号 、米国特許第4,931,373号、米国特許第4,870,008号、米国特許第5,037,743号、 及び米国特許第4,845,075号に記載されており、これらは全て参照文献として本 明細書に取り込まれる。形質転換された細胞は、選択可能なマーカー、通常は薬 物耐性又は特定の栄養素、例えばロイシンの非存在下で増殖する能力により決定 された表現型によって選択される。酵母に使用するのに好適なベクターは、米国 特許第4,931,373号に開示されているPOT1ベクターである。本発明のポリペプチ ドをコードするDNA配列には、例えば上述したようなシグナル配列と必要に応じ てリーダー配列が先行してもよい。適切な酵母細胞のさらなる例は、ク ルイベロミセス・ラクティス(K.lactis)のようなクルイベロミセス株、例えばハ ンセニュラ・ポリモルファ(H.polymorpha)のようなハンセニュラ株、又は、例え ばピヒア・パストーリスのようなピヒア株である(Gleesonら、J.Gen.Microbiol . 132,1986,pp.3459-3465;米国特許第4,882,279号参照)。 他の真菌細胞の例は、糸状菌の細胞、例えば、アスペルギルス種、ニューロス ポラ種、フサリウム種、又はトリコデルマ種であり、特にアスペルギルス・オリ ザエ、アスペルギルス・ニードランス、又はアスペルギルス・ニガーの株である 。タンパク質を発現させるためのアスペルギルス種の使用は、例えば、欧州特許 第272,277号、及び欧州特許第230,023号に記載されている。フサリウム・オキシ スポラム(F.oxysporum)の形質転換は、例えば、「Malardier et al.,1989,Gene 78: 147-156」の記載に従って実施し得る。 宿主細胞として糸状菌を使用するときには、簡便には、宿主染色体中にDNA構 築物を組み込んで、組換え宿主細胞を得ることにより、本発明のDNA構築物で形 質転換させ得る。このような組み込みは、DNA配列を細胞中に安定に維持すると 思われるので、一般的に有利であると考えられる。宿主染色体中へのDNA構築物 の組み込みは、従来法に従って、例えば、相同的組換え又は非相同的組換えによ って実施し得る。 昆虫細胞の形質転換、及び昆虫細胞内での異種ポリペプチドの産生は、米国特 許第4,745,051号、米国特許第4,879,236号、米国特許第5,155,037号、5,162,222 号、欧州特許第397,485号の記載に従って実施し得る。これらは、全て参考文献 として本明細書中に取り込む。宿主として使用する昆虫細胞株は、適切には、ス ポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)細胞又はトリコプルシア・ ニー(Trichoplusia ni)細胞(米国特許第5,077,214号参照)のようなレピドプテ ラ(Lepidoptera)細胞株であり得る。培養条件は、適切には、例えばWO89/0102 9又はWO89/01028、又は上記参考文献の何れかに記載されているものであり得る 。 続いて、適切な栄養培地の中で、本ポリペプチドの発現が可能な条件下におい て上述の形質転換された宿主細胞又はトランスフェクトされた宿主細胞を培養し た後、得られたポリペプチドを培養から回収する。 細胞を培養するために用いた培地は、適切な補充物を含有する最少培地又は複 合培地のような、宿主細胞を増殖させるのに適した任意の従来の培地であり得る 。適切な培地は市販者から入手するか、又は公表されているレシピ(例えば、AT CCのカタログ)に従って調製してもよい。続いて、遠心又は濾過によって培地か ら宿主細胞を分離すること、塩、例えば硫安によって上清又は濾過物のタンパク 成分を沈殿させること、例えば、問題のポリペプチドの種類に応じたイオン交換 クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグ ラフィー等の様々なクロマトグラフィー操作による精製を含む従来の操作によっ て、細胞が産生したポリペプチドを培地から回収してもよい。トランスジェニック動物 本ポリペプチドを産生するためにトランスジェニック動物手法を用いることも 本発明の範囲にある。トランスジェニック動物とは、ゲノムの中に、異種のDNA 配列が導入された動物である。特に、本発明のポリペプチドは、ヒト以外の雌の 哺乳動物、特に大量の乳を産生することが知られている哺乳動物の乳腺で発現さ れ得る。好ましい哺乳動物の例は、ヤギ、ヒツジ、及びウシのような家畜である が、これらより小さいマウス、ウサギ、又はラットのような哺乳動物も利用し得 る。 本ポリペプチドをコードするDNA配列は、DNAを導入するための方法としてこれ までに記載された方法のうちの任意の一つによって、動物に導入し得る。例えば 、乳腺に発現させるためには、乳タンパク質遺伝子の転写プロモーターが用いら れる。乳タンパク質遺伝子には、カゼイン(米国特許第5,304,489号)、βラクト グロブリン、αラクトアルブミン、及び乳漿酸性タンパク質をコードする遺伝子 が含まれる。一般的に好適なプロモーターは、βラクトグロブリンプロモーター (Whitelaw et al.,Biochem J.286,1992,pp.31-39)である。イントロンを欠くDNA 配列は、イントロンを含有するDNA配列に比べて、トランスジェニック動物中で 発現されにくいことが、本分野において一般的に認められている(Brinster et a l.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85,1988,pp.836-840; Palmiter et al.,Proc.Natl. Acad.Sci.USA 88,1991,pp.478-482; Whitelaw et al.,Trans-genic Res.1,1991, pp.3-13; WO89/01343; WO91/02318参照)。トランスジェニ ック動物で発現させるには、可能な場合には、常に所望のポリペプチドをコード する遺伝子本来のイントロンを全て、又は幾つか含有するゲノム配列を用いるこ とが好ましい。例えば、少なくともβラクトグロブリン遺伝子のイントロンを幾 つか含有せしめることも好ましい。このような領域の一つは、イントロンのスプ ライシングが生じるDNAセグメント、及び遺伝子の3'非コード配列でRNAがポリア デニル化されたDNAセグメントである。遺伝子本来の3'非コード配列に置き換え ると、該セグメントは所望のポリペプチドの発現レベルを増大させ、安定化させ るであろう。所望のポリペプチドの開始コドン周囲の領域を乳タンパク質遺伝子 の対応する配列と置換することも可能である。このような置換は、組織特異的な 開始と推定される環境を与えて、発現を増大させる。 トランスジェニック動物に本ポリペプチドを発現させるためには、該ポリペプ チドをコードするヌクレオチド配列を、その発現に必要とされる付加的なDNA配 列に作用可能に連結して、発現ユニットを作出する。このような付加的な配列に は、上述したプロモーター、並びにmRNAの転写及びポリアデニル化を終結させる 配列が含まれる。該発現ユニットは、さらに、該ポリペプチドをコードする配列 に作用可能に連結された分泌シグナル配列をコードするDNA配列を含む。分泌シ グナル配列は、該ポリペプチド本来のもの、又は乳タンパク質のような別のタン パク質のもの(von Heijne et al.,Nucl.Acids Res.14,1986,pp.4683-4690; and US 4,873,316)であり得る。 トランスジェニック動物に飼養する発現ユニットの構築は、簡便には、付加的 DNA配列を含有するベクターの中に、本ポリペプチドをコードするDNA配列を挿入 することによって為し得るが、発現ユニットは、実質的には任意の順序のライゲ ーションによって構築し得る。乳タンパク質をコードするDNA配列を含有するベ クターを作出し、乳タンパク質のコード領域を本ポリペプチドをコードするDNA 配列と置き換えることによって、乳タンパク質遺伝子の発現制御配列を含む融合 物を作り出すことが特に便利である。 続いて、選択した宿主種の受精卵又は初期段階の胚の中に発現ユニットを導入 する。異種DNAの導入は、マイクロインジェクション(米国特許第4,873,191号)、 レトロウイルス感染(Jaenisch,Science 240,1988,pp.1468-1474)、又は、胚性 幹細胞を用いた位置指定組込み(site-directed integration)(Bradley et al,Bi o/Technology 10,1992,pp.534-539で総説されている)を含む多くの方法で実施し 得る。続いて、偽妊娠状態の雌の卵管又は子宮に該卵を着床させ、出産予定日ま で成長させる。導入されたDNAを生殖細胞中に保持している子孫は、それらの子 孫にDNAを伝達することができ、これによってトランスジェニック群の開発が可 能となる。 トランスジェニック動物を作成するための一般的な操作は、本分野において公 知であり、例えば、「Hogan et al.,Manipulating the Mouse Embryo: A Labora tory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory,1986」;「Simons et al.,Bio/T echnology 6,1988,pp.179-183」;「Wall et al.,Biol.Reprod. 32,1985,pp.645 -651」;「Buhler et al.,Bio/Technology 8,1990,pp.140-143」;「Ebert et a l.,Bio/Technology 6: 179-183,1988」;「Krimpenfort et al.,Bio/Technology 9: 844-847,1991」,「Wall et al.,J.Cell.Biochem. 49: 113-120,1992」;米 国特許第4,873,191号、米国特許第4,873,316号;WO 88/00239、WO 90/05188; WO 92/11757及びGB87/00458を参照されたい。哺乳動物及びそれらの生殖細胞に異 種のDNA配列を導入する技術は、最初、マウスにおいて開発された。例えば、「G ordon et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77: 7380-7384,1980」,「Gordon and R uddle,Science 214: 1244-1246,1981」;「Palmiter and Brinster,Cell 41:343 -345,1985」;「Brinster et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82: 4438-4442,1985 」及び「Hogan et al.(ibid.)」を参照されたい。続いて、これらの技術は、家 畜種を含むより大きい動物にも適用された(例えば、WO 88/00239、WO 90/01588 及びWO 92/11757;及びSimons et al.,Bio/Technology 6: 179-183,1988参照)。 概説すれば、トランスジェニックマウス又は家畜を作出するのに使用される現在 までで最も効率的なルートでは、本分野で標準的となった手法に従って、受精卵 の前核の一つに数百の所望の線状DNA分子を注入する。接合体の中への細胞質DNA の注入も利用することができる。トランスジェニック植物 トランスジェニック植物中での産生も利用し得る。 形質転換された植物に、有害動物、病原体、除草剤、又はストレス条件に対す る増大した耐性(例えば、EP90 033、EP131 620、EP205 518、EP270 355、WO 89/ 04371、又はWO 90/02804参照)、又は改善された植物タンパク質の栄養価(例えば 、EP90 033、EP205 518又はWO 89/04371参照)のような所望の特性をコードするD NA配列を植物に導入することが以前から記載されてきた。さらに、WO 89/12386 は、レバンスクラーゼ又はデキストランスクラーゼをコードする遺伝子による植 物細胞の形質転換を開示しており、この細胞から植物(特にトマト植物)を再生 すると、粘度特性が変化した果実産物が得られる。 植物細胞では、本ポリペプチドをコードするDNA配列は、植物細胞及び植物体 の中で、該DNA配列からの本ポリペプチドの発現を誘導する制御配列の調節下に ある。制御配列は、宿主植物細胞にとって内在性又は異種性の何れかであり得る 。 該制御配列は、ポリペプチドをコードするDNA配列の転写を植物中で誘導し得 るプロモーターを含有し得る。本発明で使用し得るプロモーターの例は、カリフ ラワーモザイクウイルス(CaMV)の35s RNAプロモーター、クラスIパタチン(pata tin)遺伝子B33プロモーター、ST-LS1遺伝子プロモーター、趣旨特異的発現を与 えるプロモーター、例えばフェーズオリン(phaseolin)プロモーター、プロテイ ナーゼインヒビターII遺伝子又はwun1若しくはwun2遺伝子のプロモーター創傷時 に活性化されるプロモーターである。 プロモーターは、本ポリペプチドをコードするDNA配列の転写を確実に増大さ せるために、エンハンサー配列に作用可能に結合してもよい。有用なエンハンサ ー配列の例は、CaMVの35s RNAの5'上流領域のエンハンサー、ST-LS1遺伝子の5' 上流領域のエンハンサー、麦のCab遺伝子の5'上流領域のエンハンサー、Tiプラ スミドpTi ACH5のTR-DNAの1'及び2'遺伝子の5'上流領域のエンハンサー、オクト ピン(octopine)合成酵素遺伝子の5'上流領域のエンハンサー、レグヘモグロビン 遺伝子の5'上流領域のエンハンサー等である。 制御配列は、植物内での、本ポリペプチドをコードするDNA配列の転写を終結 させ得るターミネーターも具備し得る。適切なターミネーターの例は、アグロバ クテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)のTiプラスミド pTiACH5のオクトピン合成酵素遺伝子のターミネーター、TiプラスミドpTiACH5の T-DNAの遺伝子7のターミネーター、ノパリン(nopaline)合成酵素遺伝子のターミ ネーター、CaMVの35s RNAコーディング遺伝子のターミネーター、様々な植物遺 伝子、例えばST-LS1遺伝子、麦のCab遺伝子、クラスI及びクラスIIパタチン遺伝 子等のターミネーターである。 本ポリペプチドをコードするDNA配列は、特異的な細胞区画(例えば、液胞)、 又は細胞外空間への発現されたポリペプチドの輸送を誘導することができるリー ダーペプチドをコードするDNA配列に作用可能に接続してもよい。適切なリーダ ーペプチドの例は、ポテトのプロテイナーゼインヒビターIIのリーダーペプチド 、リーダーペプチドとパタチンの付加的な約100アミノ酸断片、又はクロロプラ ストに誘導される(例えば、St-LS1遺伝子、SS-ルビスコ遺伝子等に由来の)若し くはミトコンドリアに誘導される(例えば、ADP/ATPトランスロケーター由来の) 様々な核コードタンパク質(nucleus-encoded protein)の輸送ペプチドである。 さらに、本ポリペプチドをコードするDNA配列は、5'非翻訳領域を修飾して、 該配列の翻訳を増加させてもよい。このような修飾は、例えば、5'非翻訳領域の RNA中に存在するヘアピンループの除去をもたらす。翻訳の増大は、タバコモザ イクウイルスのω配列、又は他の植物ウイルス(BMV、MSV)若しくは高レベルで発 現された植物遺伝子(例えば、SS-Rubisco、クラスIパタチン、又はポテトのプロ テイナーゼインヒビターII遺伝子)のリーダーを適切に修飾することによって与 え得る。 本ポリペプチドをコードするDNA配列は、さらに、第二のDNA配列の発現が融合 タンパク質の産生をもたらすように、別のポリペプチド又はその断片をコードす る第二のDNA配列に接続し得る。宿主細胞がポテト植物細胞であるときには、第 二のDNA配列は、例えば、パタチン又は(約100アミノ酸からなる断片のような)そ の断片をコードし得る。 本ポリペプチドをコードするDNA配列が導入される植物は、適切には、双子葉 植物、例えばタバコ、ポテト、トマト、又はマメ科植物(例えば、豆(bean)、エ ンドウ、大豆、アルファルファ)であり得る。しかしながら、単子葉植物、例え ば穀類も、酵素をコードするDNA配列によって、同様に上手く形質転換されるか もしれないと思われる。 単子葉植物及び双子葉植物を遺伝学的に取り扱いための操作は周知である。そ の後、高等植物に導入するための外来遺伝子を構築するために、一般的には、大 腸菌用の複製システム及び形質転換された細胞の認識を可能とする選択可能/ス クリーン可能なマーカーシステムを含有する多くのクローニングベクターを利用 できる。これらのベクターには、例えば、pBR322、pUCシリーズ、pACYC、M13mp シリーズ等が含まれる。外来配列は、適切な制限部位にクローニングし得る。続 いて、このようにして得られる組換えプラスミドは、大腸菌を形質転換するため に使用し得る。形質転換された大腸菌細胞は、適切な培地中で増殖し、培養され 、溶解し得る。続いて、キメラプラスミドを再単離して分析する。組換えプラス ミドの分析は、例えば、ヌクレオチド配列の決定、制限分析、電気泳動、及び他 の分子生化学的方法によって実施し得る。各操作後に、配列を切断し、別のDNA 配列に連結し得る。各DNA配列は、個別のプラスミドDNA上にクローニングするこ とができる。植物細胞に外来DNAを移送するために用いた方法に応じて、他のDNA 配列が重要であるかもしれない。アグロバクテリウム・ツメファシエンス又はア グロバクテリウム・リゾジェネスのTiプラスミド又はRiプラスミドの場合には、 T-DNAの少なくとも右末端部を使用し、多くの場合、Ri又はTiプラスミドのT-DNA の右末端部及び左末端部がともに、植物細胞に移送すべきDNA配列に隣接して存 在する。 外来DNAを植物細胞に導入するためのT-DNAの使用は、以前の文献中に広く記載 されている(Gasser and Fraley,1989,Science 244,1293-1299及びそこに引用さ れている参考文献を参照されたい)。植物ゲノム中への外来DNAの組み込まれた後 には、該配列は元の遺伝子座においてかなり安定であり、その後の有糸分裂又は 減数分裂では通常は失われない。一般的には、選択可能なマーカー遺伝子は、導 入すべき遺伝子に付加されて、該遺伝子とともに導入される。このマーカーは、 ある種の抗生物質、例えばカナマイシン、ハイグロマイシン、G418等への耐性を 植物細胞に与える。該マーカーによって、導入すべきDNA配列を含有する被形質 転換細胞を非形質転換細胞から認識することが可能となる。 植物細胞にDNAを導入するためには、多くの手法を利用することができる。 例としては、アグロバクテリウムを介した導入、各DNAを含有するリポソームと プロトプラストとの融合、外来DNAのマイクロインジェクション、電気穿孔法等 がある。アグロバクテリウムを介した遺伝子導入を利用する場合には、導入すべ きDNAは、中間タイプ又はバイナリータイプの何れかである特殊なプラスミド中 に存在していなければならない。T-DNA配列に相同な配列が存在するために、中 間的ベクターは、相同的組換えによってRi又はTiプラスミド中に取り込み得る。 Ri又はTiプラスミドは、植物細胞中に外来遺伝子を導入するのに必要なvir領域 をさらに含有する。中間的ベクターは、アグロバクテリウム種の中で複製できず 、直接の形質転換又はヘルパープラスミドによる可動化(接合)によって、アグロ バクテリウムの中に導入される(Gasser and Fraley,op.cit.及びそこに引用され ている参考文献)。 バイナリーベクターは、アグロバクテリウム種と大腸菌の両者の中で複製し得 る。それらは、選択可能なマーカー及びその左右にアグロバクテリウム・リゾジ ェネス、又はアグロバクテリウム・ツメファシエンスのT-DNAボーダー配列を含 有するポリリンカー領域を含有し得る。 このようなベクターは、アグロバクテリウム種の中に直接形質転換し得る。宿 主細胞として働くアグロバクテリウム細胞は、別のプラスミド上にvir領域を含 有していなければならない。アグロバクテリウム細胞中には、さらなるT-DNA配 列を含有させてもよい。 バイナリーベクター上の、又は中間的ベクターとT-DNA領域の間に共組込みさ れた形態の、植物細胞に導入すべきDNA配列を含有するアグロバクテリウム細胞 は、続いて、植物細胞を形質転換するために使用し得る。通常は、植物細胞中に 導入すべきDNA配列を含有するアグロバクテリウム細胞とともに、多細胞性外植 体(例えば、リーフディスク、幹のセグメント、根)、単細胞(プロトプラスト )、又は細胞懸濁物を培養する。続いて、同時に導入した耐性マーカー(例えば 、カナマイシン)について、アグロバクテリウム細胞で処理した植物細胞を選択 し、その後完全な植物体を再生する。次に、導入すべきDNA配列の存在について 、これらの再生された植物をテストする。 例えば、電気穿孔又はマイクロインジェクションによってDNAを導入するな ら、形質転換を実施するために特別な要件は必要とされない。例えばpUCシリー ズのような単純なプラスミドを用いて植物細胞を形質転換してもよい。再生され たトランスジェニック植物は、通常、温室の中で、又は他の条件下で栽培し得る 。それらは、外来遺伝子が導入されているために、新しい表現型(例えば、新し いタンパク質の生産)を示すはずである。該トランスジェニック植物は、野生型 又は同一のDNA配列若しくは別のDNA配列のうちの何れかで形質転換された野生型 植物又はトランスジェニック植物であり得る他の植物と交配し得る。トランスジ ェニック植物から得られる種子には、安定なメンデル遺伝形式で、新しい遺伝形 質が受け継がれることを確かめるためのテストを行うべきである。 「Hiatt,Nature 344: 469-479,1990」;「Edelbaum et al.,J.Interferon Res .12: 449-453,1992」;「Sijmons et al.,Bio/Tecnology 8:217-221,1990」、及 びEP 255 378参照されたい。使用 本発明の薬学的組成物では、本ポリペプチドは、例えば、「Remington's Phar maceutical Sciences , 19th.Edition 1995」に記載されているような薬学的組成 物を調合するための任意の確立された方法によって調合し得る。該組成物は、全 身投与又は注入に適した形態であり得、それ自体、滅菌水又は等張食塩水又はグ ルコース溶液を用いて調合し得る。該組成物は、本分野で周知である従来の滅菌 法によって滅菌し得る。得られた水溶液は、使用するためにパッケージングする が、無菌状態下で濾過して凍結乾燥し得る。凍結乾燥された調製物は、投与前に 、無菌の水溶液に混合される。該組成物は、生理学的条件に近似させるために必 要な、緩衝剤、張度調整剤等、例えば酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナ トリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の薬学的に許容される補助的物質を 含有し得る。 本発明の薬学的組成物は、経口、経鼻、経皮、経上皮、又は直腸投与に適用し てもよい。組成物に利用する薬学的に許容される担体又は希釈剤は、任意の従来 の固体担体であり得る。固体担体の例は、ラクトース、テラ・アルバ(terra alb a)、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸 マグ ネシウム、ステアリン酸である。同様に、担体又は希釈剤には、グリセリルモノ ステアレート、又はグリセリルジステアレート単独又はワックスとの混合物のよ うな、本分野で公知である任意の持続的放出物質を含有してもよい。経口投与の 場合、該組成物は、錠剤にするか、粉末若しくは丸薬形熊の硬いゼラチンカプセ ルに封入するか、又はトローチ若しくは糖錠の形態であり得る。固体担体の量は 幅広く変動し得るが、通常約25mg〜約1gであろう。本ポリペプチドは、柔らかい ゼラチンカプセルの中で、シロップ、ピーナッツオイル、オリーブオイル、又は 水のような液体担体に入れてもよい。 本発明のポリペプチドは、広い範囲の投薬量にわたって有効である。典型的な 投薬量は、1日1回以上(例えば1〜3回の投薬)の投薬当たり、0.05〜約1000mg、 好ましくは約0.1〜約500mg、より好ましくは約0.5mg〜約200mgである。正確な投 薬量は、頻度、投与様式、性、年齢、体重、及び処置を受ける患者の一般的な状 況、処置を受ける状態の性状及び重篤さ、及び処置すべき任意の併発症、並びに 当業者に自明な他の因子に依存するであろう。 本発明のポリペプチドは、食欲制御の損傷を伴う疾病又は疾患の予防又は治療 食欲のような、食欲の抑制又は満腹感の誘導における治療的な適用に使用するの が有用であると考えられる。このような疾病又は疾患の例は、肥満、II型糖尿病 、及び過食症である。患者に投与する本ポリペプチドの投薬量は、処置すべき状 態のタイプ及び重篤さに応じて変動するが、一般的には、1日1回以上の投薬( 例えば1〜3回の投薬等)当たり、0.01〜0.5mg/kg体重の範囲である。 さらに本発明のポリペプチドは、自已免疫疾患、炎症、関節炎、I型糖尿病、 多発性硬化症、発作、骨粗鬆症、敗血性ショック、閉経後の症状、月経性合併症 (menstrual complications)、及びパーキンソン病の治療に有用と考えられる。 本発明は、以下の実施例によって、さらに説明されるが、該実施例は、如何な る意味においても本発明の範囲を限定することを意図したものではない。本発明 のさらなる詳細については、ピーター・クリステンセンら(peter Kristensen et al.)の「Hypothalamic CART: a novel anorectic peptide regulated by lepti n」、ネーチャー(Nature)、印刷中(参考文献として本明細書に取り込まれる)も 参照されたい。 実施例 実施例1CARTの単離 培養細胞から得た総RNAを、ChomczynskiおよびSacchi( 1987年)の方法によって、ラット腫瘍MSL−A−ANおよびMSL−A− M3(Madsenら、Scand.J.Clin.Invest.Suppl ement 220巻:27−36頁)から由来した一次セルラインから製造し た。これから、我々は、ファルマシアの「登録商標クイック・プレップ(Qui ck P クローンテック(Clonetech)の「cDNAクローンI」合成キットを 用いて二本鎖cDNAを作製した。EcoRIアダプターCA6/CA7(Ac eら(1994年))を、平滑末端cDNAに添加した。 CA6プライマーを用いて50ngの各cDNAを増幅させた。MSL−A− M3cDNAの増幅に使用したプライマーを、ビオチニル化させた(ドライバー) 。増幅MSL−A−ANcDNAをEcoRIで切断した(トレーサー)。 8μgのビオチニル化M3cDNAを60μlのDYNAL磁性ストレプトア ビジンビーズに結合させ、NaOHで処理し、洗浄し、2×ハイブリダイゼーシ ョン緩衝液を添加し、そして混合物を68℃に加熱した。0.5μgのEcoR I切断ANcDNAを98℃に加熱し、そして磁性ビーズを試験管に加えた。反 応試験管を68℃で20時間インキュベートした。それにハイブリッド形成した 結合cDNAおよびトレーサーを伴う磁性ビーズを、磁石を用いて取除いた。 この手段を3回繰返し、最後の2回、10μgのドライバーDNAおよび80 μlの磁性ビーズを用いて行った。 残りのトレーサーDNAを、クローンテックから得たクロマスピン100カラ ム上で精製させ、そしてEcoRI切断ベクター(pCRTMII、インビトロジ ェン(Invitrogen))にクローン化させ、そしてイー・コリ(E.c oli)(エレクトロ・マックス(Electro Max))に形質転換させ た。 細胞を、100μg/mlアンピシリンを伴ったLBプレートに載せた。プレ ートを複製させ、そしてレプリカから得た細胞を、ナイロンフィルター(ハイボ ンド−N+(Hybond−N+)、アマシャム(Amersham))に移し た。フィルターを放射活性的に標識されたドライバーcDNAとハイブリッド形 成させ、そしてオートラジオグラフィーを作製した。その後、フィルターを放射 活性プローブのために細長い切片に切り、その後、その手段をトレーサーcDN Aから得たプローブについても繰返した。 オートラジオグラフィーを比較し、そして後者のプローブを伴って存在するの みであるスポットを同定し、そして対応のコロニーを単離させた。 これらのコロニーの内の1つの挿入DNAのDNAシーケンシングは、CAR T(ラット脳から得たコカインおよびアンフェタミン調節転写(ocaine and mphetamine egulated ranscrip t from rat brain)(Douglassら(1995年))と 同定した。この転写物は、129または116アミノ酸(フレーム内の39bp イントロンの分化スプライシング)のタンパク(ポリペプチド)をコードする。 ポリペプチドは、アミノ末端にシグナル配列を有するようであり、そして分泌部 分は、「プロ・ホルモン」プロセシング部位でありうる数種の二塩基性アミノ酸 対を含む。 実施例2ラットCARTのクローニング CART遺伝子の全コーディング領域をクローン化させるために、それぞれ、 開始コドンおよび終止コドンと重複するプライマーを作製した。 太字:クローニングのためのBamHI部位。下線付き:ATG開始コドン。 太字:クローニングのためのHindIII部位。下線付き:TGA終止コドン 、対峙鎖。 PCRクローニングのテンプレートとして、我々は、実施例1で記載されると おり同じ二本鎖cDNA標品(MSL−A−ANから得た)を使用した。 PCR反応、25サイクル:94℃で60秒 52℃で30秒 72℃で60秒 Douglassら(1995年)で示される2つの切片の変異体に対応する 2%アガロースゲル上で反応混合を行ったとき、2つのバンドが現れた。 この2つのバンドの各々を単離させ、BamHIおよびHindIIIで切断 し、そしてBamHI−HindIII切断pSX221(断片A、B、C、D 、およびpSX191に連結されたE、国際公開WO92/11357号)にク ローン化させ、それぞれ、配列番号2および1に対応するpSX592およびp SX593(それぞれ、短および長形態)になった(図1参照)。 実施例3イー・コリI(E.coli I)でのラットのCARTの発現 イー・コリでCARTを発現させるために、様々な形態のCARTを、ファル マシアP−Lバイオケミカルから得たpGEXシステムを用いてグルタチオンS −トランスフェラーゼに融合させるときに、3種の構築物を作製した。 両方のスプライス変異体(Gln−Glu−Aspで出発する)の全長および Ile−Pro−Ileで出発する形態(Spiessら(1981年))の様々 の形態のCARTを、BamHI部位(肉太字)を加えるPCRプライマー、お よび5’末端(N−末端)にある因子Xaプロテアーゼ認識部位Ile−Glu −Gly−Argをコードする4つのトリプレットを用いて増幅させた。3’末 端プライマーとして、我々は、実施例2でと同じもの(MHJ4753)を使用 した。テンプレートとして、実施例2で記載されるプラスミドpSX592およ びpSX593を使用した。 PCR反応、25サイクル:94℃で60秒 55℃で30秒 72℃で60秒 反応混合物を、HindIIIで切断し、クレノーポリメラーゼで満たし、そ の後BamHIで切断した。その後、それらを2%アガロースゲルに載せ、そし てその3つの変異体に対応するバンドを単離させ、そしてpGEX−2Tにクロ ーン化(EcoRIで切断し、満たし、そしてその後BamHIで切断した)さ せて、配列番号4に対応するpSX600(IPI−CART)、配列番号2に 対応するpSX601(短形態)、および配列番号1に対応するpSX605( 長形態)を生じた(図2参照)。 実施例4イー・コリIIでのラットCARTの発現 イー・コリでCARTを発現させるために、様々の形態のCARTを、インビ トロジェン・コーポレーション(Invitrogen Corporatio n)から得た商標チオ融合(ThioFusionTM)発現システムを用いて、 チオレドキシンに融合させたときに、3つの構築物を作製した。 両方のスプライス変異体(Gln−Glu−Aspで出発する)の全長および Ile−Pro−Ileで出発する形態(Spiessら(1981年))の様々 の形態のCARTを、BamHI部位(肉太字)を加えるPCRプライマー、お よび5’末端(N−末端)に因子Xaプロテアーゼ認識部位Ile−Glu−G ly−Argをコードする4つのトリプレット、3’末端にHindIII(肉 太字)部位を用いて増幅させた。テンプレートとして、実施例3で記載されるp GEX融合構築物を使用した。 太字:HindIII。下線付き:対峙鎖にある終止コドン。 PCR反応、25サイクル:94℃で60秒 52℃で30秒 72℃で60秒 反応混合物を、HindIIIで切断し、クレノーポリメラーゼで満たし、そ の後BamHIで切断した。その後、それらを2%アガロースゲルに載せ、そし てその3つの変異体に対応するバンドを単離させ、そしてpTrxFusにクロ ーン化(SalIで切断し、満たし、そしてその後BamHIで切断した)させ て、配列番号1に対応するpSX610(長形態)、配列番号2に対応するpS X611(短形態)、および配列番号4に対応するpSX612(IPI−CA RT)を生じた(図3参照)。 プラスミドを、イー・コリG1724(インビトロジェン)に形質転換させ、 そして生じた鎖を、商標チオ融合(ThioFusionTM)発現システムキッ トについてのマニュアルにしたがって培養した。 融合タンパクを商標チオボンド・レジン(ThioBondTMResin)(イ ンビトロジェン・コーポレーション)についての指示マニュアルにしたがって精 製した。その後、精製した融合タンパクを、エンドプロテイナーゼ因子Xa(ベ ーリンガー・マンハイム(Boehringer Mannheim))で処理 した。因子Xa/融合タンパク比=1/800。インキュベーション:4℃、1 6時間。 実施例5エス.セレビシアエ(S.serevisiae)でのラットCARTの発現 以下の実施例(pAK405)に使用された酵母−イー・コリ・シャトルベク ターは、異種タンパク発現カセットを含み、それは、修飾MFα1リーダー配列 (3’末端に加えたNcoI部位を伴う)をコードするDNA配列を、続いてP OTプラスミド内のエス.セレビシアエのTPIプロモーターおよびTPIター ミネーターの間に操作可能に置かれた問題の異種ポリペプチドを含む(Kjel dsenら、Gene 170巻:107−112頁、1996年)。 2つのプライマーCART1およびCART2を構築した。これらは、全長C ARTの短形態または長形態のいずれかをコードするDNA配列を、5’Nco I部位および3’XbaI部位を備えるPCR産物に作製させ、それにより酵母 −イー・コリ・シャトルベクターpAK405に挿入させる。 造業者の指示によってPwoDNAポリメラーゼ(ベーリンガー・マンハイム) を用いて、以下のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行った。 5μlプライマーCART1(100ピコモル) 5μlプライマーCART2(100ピコモル) 10μlの10×PCR緩衝液+MgSO4 8μl dNTP混合液 0.5μl Pwo酵素 テンプレートとしての1μlのpSX592またはpSX593プラスミド(0 .2ugDNA) 70.5μl H2O 総量16サイクルを行った。1サイクルは、以下のとおりであった:94℃で 45秒、42℃で1分、そして72℃で1.5分。 生じたPCR産物を、制限酵素NcoIおよびXbaIで切断し、そしてpA K405のBstXI/XbaI断片およびBstXI/NcoI断片に連結さ せた。それぞれ、pAK405の位置701、1419および1616でBst XI、NcoIおよびXbaIを切断した。生じた異種発現カセットの構築物お よびDNA配列をそれぞれ、図4および5に示す。 生じたプラスミドpEA182(CARTの短形態)およびpEA183(C ARTの長形態)をエス.セレビシアエ(S.serevisiae)株ME1 487(MATαΔyap3::URA3pep4−3Δtpi::LEU2 le u2 HIS4ΔURA3、特許出願DK0749/96号に記載された)に形 質転換させた。形質転換体を、YPDプレート(1%w/v酵母抽出物、2%ペ プトン、2%グルコース、2%寒天)で炭素源としてのグルコース活用性によっ て選択した。配列番号2に対応するyEA182および配列番号1に対応するy EA183は、それぞれ、プラスミドpEA182およびpEA183から得た 形質転換体である。 IPI−CARTを産生する同様の構築物を作製した:pSX630は、配列 番号4に対応する。 形質転換体を、200rpmで振盪させながら3日間、30℃でYPD液体培 地で培養した。遠心分離後、培養上清を得、そして上清を、CART関連材料に ついて分析した。 配列番号3に対応するヒトCART(1−89)は、イソロイシン残基の代わ りに位置42にバリン残基を有することによってラット型とは異なる。ヒトCA RT(1−89)は、ヒト組織から開始する上記実施例と同様に、または、単に 、当業者によく知られた方法にしたがってラットCART(1−89)の位置4 2でイソロイシンをバリンに置換することによって作製できる。 実施例6ラットCART(68−102、長)の作製、配列番号9 実施例7に記載されるとおり作製された配列番号6の10mgのラットCAR T(54−102、長)を、2mlの70%(v/v)蟻酸に溶解させた。およ そ1mgの臭化シアノ遺伝子に相当する結晶を溶解ペプチドに添加し、そしてそ の混合物を、16時間、室温で暗所静置させた。CART(68−102、長) である生成CART断片を、実施例7に記述されるとおり分取HPLCによって 精製した。 実施例7イー・コリ構築 チオレドキシン−CART短型形態タンパクを、2リットルのイー・コリ発酵 ブロスから単離し、そしてFXa切断にかけた。 この消化混合物を、HPLCで分析した(図6)。2つの主要なピークに対応 する分画(分画15および分画28、図6)を、配列および質量分光計分析にか けた。 分画15で測定されたペプチドは、配列番号10に対応するラットCART( 10−89)と同一であるのに対して、分画28でのペプチドは、...IEG RのC−末端配列を伴うチオレドキシン分断産物である。小型ペプチド断片CA RT(1−9)は、その消化物と同一ではなかった。 21の発酵ブロスから、総量4.0mgのCART(10−89)を単離した 。 配列番号11に対応するヒトCART(10−89)は、イソロイシン残基の 代わりに位置33にバリン残基を有することによってラット形態と異なる。ヒト CART(10−89)は、ヒト組織から開始する上記実施例と同様に、または 、単に、当業者によく知られた方法にしたがってラットCART(1−89)の 位置33でイソロイシンをバリンに置換することによって作製できる。酵母構築 5リットル酵母発酵から得た発酵ブロス(yEA183、長形態)を、HPL Cによって分析した(図7)。一連の発現産物は、この分析によって見られた。 予備配列分析は、20および30分の間の滞留時間で溶出する数種のペプチド が、成熟全長CART分子の断片であることを示した。発酵ブロス中の総量のC ART関連産物は、およそ250mg/リットルであった。 4.25リットルの発酵ブロスから得たCART断片を、以下の方法を用いて 分離した。 発酵ブロス(pH=4.6、Λ=8mS)をpH=5.0に調整し、そして2 5リットルの水で希釈(得られたΛ=1.3mS)し、そしてpH5.0で、5 0mM HAcで先に平衡にしたSP−セファロースカラム(5×15cm)に 吸込ませた(500ml/時間)。カラムを、1500mlの50mM HAc と、1.0M NaClを含有する1500mlの50mM HAcとの間のリ ニアー勾配で溶出させた。10mlの分画を収集し、そして分析的HPLCによ ってCART断片の含有量について分析した。イオン交換クロマトグラフィーか ら得たクロマトグラムを、図8に示す。3つのプール(A、BおよびC、図8参 照)を、個々の分画の分析的HPLC分析の基本にもとづいて生成した。十分に 規定されたCART断片を表すこれらのプールの各々を、さらに分取HPLCに よって精製した。個々のプール(120−150ml)を、先に0.1%TFA で平衡にしたVydac214TP1022(100ml)逆相C4HPLCカ ラムに吸込ませた。カラムを、100mlの0.1%TFAで洗浄し、そして3 ml/分の流速で、0.1%TFA中で0から70%MeCNリニアー勾配で溶 出させた。3回の分取HPLC精製から得られた個々の分画を、分析的HPLC によって分析し、そして3つの個々のCART断片を、凍結乾燥によってこれら の分画から単離させた。酵母発酵から得た単離CART断片の特徴付け 3つの単離CART断片の純度を、それぞれ、図9、10および11で示す。 3つの精製CART断片の構造を、アミノ酸配列決定およびMALDI−TOF 質量分光計によって測定した。以下の結果が分かった。 4.25リットルの発酵ブロスから得た精製ラットCART断片の総収量は、 であった。 CART(62−102)は、配列番号8に対応し、CART(61−102 )は、配列番号7に対応し、そしてCART(54−102)は、配列番号6に 対応する。 ヒトCART(62−102)およびCART(61−102)断片は、ラッ ト断片と同一である。ヒトCART(54−102)は、イソロイシン残基の代 わりに位置2にバリン残基を有することによってラット断片とは異なる。ヒトC ART(54−102)は、ヒト組織から開始するラットCART(54−10 2)について記載されるのと同様の方法を用いて、または、単に、当業者によく 知られた方法にしたがってラットCART(54−102)の位置2でイソロイ シンをバリンに置換することによって作製できる。 実施例8ラットCART(62−102)、配列番号8でのジスルフィド結合配置 CART分子のC末端部分は、6つのシステイン残基: を含む。 一般原則では、これらの6つのシステイン残基は、3つのジスルフィト結合を 形成する5×3×1=15の可能な配列に存在できる。15つの可能な配列のど れが、CART分子に存在するかを明かにするために、本一連の実験を行った。 先述の実施例で記載されたとおりに作製されたCART断片(残基62−10 2)を、リジン残基のN末端側で特異的に切断するアルミラリア・メレア(Ar millaria Mellea)プロテアーゼで消化させた。生成した断片を 、HPLCで分離し、そして質量分光計およびアミノ酸配列分析にかけた。質量 分光計および配列分析から、以下の2つの断片が、アルミラリア・メレア(Ar millaria Mellea)プロテアーゼ消化によって生成されることが 推定できた。 これらの断片の最初は、依然として3つのジスルフィド結合によって互いに支 持される三本鎖分子である。この分子を、アスパラギン酸残基のN末端側で特異 的に切断するシュードモナス・フラジ(Pseudomonas fragi) エンドプロテイナーゼAsp−Nで消化にかけた。この消化物から以下の2つの 断片を単離できた: これらの断片の最初は、依然として1つのジスルフィド結合によって互いに支 持される二本鎖分子である。したがって、当初の分子のシステイン残基Iおよび IIIを結合させるにちがいない。システイン残基II、IV、VおよびVIを 含むこれらの断片の第二は、2つのジスルフィド結合によって結合された三本鎖 分子である。この分子を、トリプシン消化にかけ、そして以下の2つの断片を生 成した: これらの結果から、Cys−IIおよびCys−Vを結合させること、そして Cys−IVおよびCys−VIを結合させることが明らかである。 上の結果から、CART分子のC末端部分の全一次および二次構造を推定でき 、それによりジスルフィド結合がI−III、II−VおよびIV−VI配置に 存在することが示される(図12参照)。 実施例9マウスでの食欲抑制を測定するための試験方法 マウスに、2日間正常な食料を与えず、そして初日の間、栄養的に完全な乳児 せ、その後、食料剥奪を試験前の最後の日に完了した。食料剥奪の1日後、マウ スを、試験物質を含む10マイクロリットルの溶液を側脳室にある脳血管内に( ICV)注入した。注入後30分で、マウスを、ステンレス製グリッド床および その箱に突き出たガラス製飲料管を具備する個々に15×15×15cm試験箱 に載せた。飲料管を、配合ミルク溶液を含有するリザーバーに連結させ、そして 飲料管の内側は、飲料管電極およびステンレス製グリッド床に連結した電気装置 の手段によって、マウスを通る弱い(認識不可能な)電流の流れを測定すること によって、飲料がその溶液に接触するのを検出することを可能にする電極を含有 した。ミルク溶液の消費を、試験期間中にミルク溶液との接触総量を電気的に記 録することによって10分間かけて測定した。付与試験物質によって生成された 食欲抑制の程度を、対照(ベヒクル処理された)マウスを試験物質で処理された マウスのものとミルク消費の期間の統計的比較によって決定した。マウスの処理 群での食欲抑制の程度を、対照群の応答の手段に比較して消費の減少率として表 す。 実施例10組換えラットCART(10−89、短)、配列番号10によるマウスでの食欲 抑制についての試験 リン酸緩衝生理食塩水に溶解させた組換えラットCART(10−89)から 構成される1−20マイクログラムの試験物質で処置した後、マウスを、実施例 9に記述されるとおり食欲抑制について試験した。試験物質の脳血管内注入が、 実質的に目立ったミルク消費の抑制を生じた。 実施例11組換えラットCART(54−102、長)、配列番号6によるマウスでの食欲 抑制についての試験 リン酸緩衝生理食塩水に溶解させた組換えラットCART(54−102)か ら構成される0.5−10マイクログラムの試験物質で処置した後、マウスを、 実施例9に記述されるとおり食欲抑制について試験した。試験物質の脳血管内注 入が、実質的に目立ったミルク消費の抑制を生じた。 実施例12組換えラットCART(61−102、長)、配列番号7によるマウスでの食欲 抑制についての試験 リン酸緩衝生理食塩水に溶解させた組換えラットCART(61−102)か ら構成される0.5−10マイクログラムの試験物質で処置した後、マウスを、 実施例9に記述されるとおり食欲抑制について試験した。試験物質の脳血管内注 入が、実質的に目立ったミルク消費の抑制を生じた。実施例13組換えラットCART(62−102、長)、配列番号8によるマウスでの食欲 抑制についての試験 リン酸緩衝生理食塩水に溶解させた組換えラットCART(62−102)か ら構成される0.5−10マイクログラムの試験物質で処置した後、マウスを、 実施例9に記述されるとおり食欲抑制について試験した。試験物質の脳血管内注 入が、実質的に目立ったミルク消費の抑制を生じた。 実施例14CARTmRNAの発現における絶食の影響 3つの異なる群の動物(各群で6匹の動物):正常な対照から得たラットの脳 組織を、48時間絶食させ、そして48時間絶食させそして再び3時間摂食させ た。低温維持装置区分を切り、そして3つの区分を、35−S標識アンチセンス CART RNAを用いたin situハイブリダイゼーションに使用した。 追加の区分は、同様の量の35−S標識センスRNAプローブを具備した。スラ イドを、7日間、1つのベータマックス・ハイパーフィルムに照射させた。画像 をデジタル化させ、そしてNIH画像ソフトウエアー(観察者に隠した処理)を 用いて分析した。経験的に測定した灰色レベルを、問題のエリア(図では、線に よって示された)の形状が悪いかまたは発現量が悪いことを示すものを除外した 後、全ての画像に閾値を設定するのに使用した。その後、目的のエリア(PVN または弓状核(前頭区分および隆起中央の両方で))内のこのレベルより上の全 画素の平均グレー評価決定値を測定し、そして目的のエリアの大きさまで増大さ せた。その後、各動物の平均値を決定し、そして示された標準偏差は、動物の間 の広がりを表す。 これらの結果は、CARTmRNAが、得られたNPYのものに逆行する手段 で調節されることを示し、それにより、おそらく前頭−室傍核経路に沿って十二 分の刺激を指示するレセプターに関与するCARTについての神経伝達態様作用 の存在が示される(図13参照)。 実施例15肥満ズッカーラットの弓状核でのCARTmRNAの低い発現 ラットの脳組織を、2つの群のズッカーラット(各群で6匹の動物):fa/ faおよびfa/+から得た。低温維持装置区分を切り、そして3つの区分を、 35−S標識アンチセンスCART RNA(rCART5A cDNA(塩基 対番号226−411から得たEco47−HindIII断片))を用いたi n situハイブリダイゼーションに使用した。ハイブリダイゼーション後洗 浄を、57℃で、そして50%ホルムアミドで62℃で行った。追加の区分は、 同様の量の35−S標識センスRNAプローブを具備し、そしてこれらは、シグ ナルを示さなかった。スライドを、12日間、1つのベータマックス・ハイパー フィルムに照射させた。画像を256グレーレベルにデジタル化させ、そしてN IH画像ソフトウエアー(観察者に隠した処理)を用いて分析した。誤差のため にある動物は二回表される(そしてあるものは失われる)ので、経験的に測定し た灰色レベル(100)を、問題のエリア(3つの区分)および1組のスライド (番号25−27)の形状が悪いかまたは発現量が悪いことを示すものを除外し た後、全ての画像に閾値を設定するのに使用した。その後、弓状核を越える全画 素の平均グレー評価決定値を測定した。その後、各動物の平均値を測定し、そし てそのエリアの産生および平均値を計算した。これらの結果は、CARTmRN Aが、得られたNPYのものに逆行する手段で調節されることを示し、それによ り、おそらく前頭−室傍核経路に沿って十二分の刺激を指示するレセプターに関 与するCARTについての神経伝達態様作用の存在が示される。さらに、レプチ ンシグナル化に欠ける肥満ズッカーラットでのCART発現での強力な減少は、 CART依存性神経シグナル化を、視床下部にある十二分の依存経路に強力に関 与させる(図14参照)。 実施例16ラットのCART(55−102)、配列番号4の製造 Glu−Glu−Ile−Asp−CART(55−102)をコードするプ ラスミドpSX637を、PCR技術「重複伸長によるスプライシング」(Ho rtonら、Gene 77巻:61−68頁、1989年)を使用することに よって構築し、そして産物を、pAK405(実施例5)に挿入した。生じた発 現プラスミド(pSX637)は、図15に示される。この図から見ることがで きるとおり、プロセシングを最適化するために、Lys−Glu−Leu−Gl ubの配列を、α−リーダーおよびKex2部位の間に置いた(Kjeldse nら、Gene 170巻:107−112頁、1996年)。 プラスミドpSX637を、それぞれ、サッカロマイセス.セレビシアエ株M E1487(MATαΔyap3::URA3 Δtpi::LEU2 pep 4−3 Δura3 leu2)およびME1719(MATα/MATa Δ yap3::URA3/Δyap3::URA3 Δtpi::LEU2/Δt pi::LEU2 pep4−3/pep4−3 Δura3/Δura3 l eu2/leu2)に形質転換させた。宿主細胞を、YPGGE培地(1%(w /v)酵母抽出物、2%(w/v)ペプトン、2%(w/v)ガラクトース、2 %(v/v)グリセロールおよび1%(v/v)エタノール)で、0.2のOD600nm まで培養した。標準プロトプラスト法を用いて形質転換を行った。形質転 換体を、グルコースを含む最小プレートで選択した後、EEID−CART発現 プラスミドを含む形質転換体YES1789を得た。 底部攪拌器を具備した、スイス国のケマップA/Bから得た6Lステンレス製 発酵槽で、そしてin situ蒸気殺菌法でEEID−CART(55−10 2)(酵母株:YES1789)の発酵を行った。培地は、先に記述したとおり (Thimら、FEBS Lett. 318巻:345−352頁、1993 年)基本的に構成され、そして4.0Lの出発容積を選択した。アンモニアを添 加して、発酵の間中4.9にpHを調節し、そして温度を蒸気/冷却水で30℃ に維持させた。攪拌速度の頻繁な調節によって、溶存酸素を、50%飽和より上 に維持させた。接種を、YPD(酵母−抽出ペプトンデキストロース)培地(2 日間、30℃)から得た。グルコース(1250g)を水に2Lの容積まで溶解 させ、オートクレーブ(30分間、121℃)で別々に滅菌させ、そして最初の 24時間をかけて30g/時間の定常速度で添加した。速度を、次の24時間か けて60g/時間まで増加させた。培養の48時間後、ブロスを収穫した。 EEID−CART(55−102)ブロスを、3N NaOHでpH11に 調整し、そして上と同様に遠心分離する前に、30分間、25℃に維持させた。 精製が開始される前にタンパク分解に対して保護するために、上清を、pH9. 7に調整した。2回の発酵での乾燥バイオマスは、73.6g/Lであった。総 発酵ブロスの重量は、5706gであった。Glu−Glu−Ile−Asp− CART(55−102)を発現する酵母株YES1789から得た発酵上清( 4.6L)を、4℃で、96時間、60Lの水で透析させた。pHを、4.3に 調整し、そしてその溶液を、300mL/時間の流速で、SP−セファロース( ファルマシア)カラム(5×15cm)に吸込ませた。使用前に、カラムを50m M HAc緩衝液(pH4.25)で平衡化させた。カラムを、3Lの50mM HAc緩衝液(pH4.25)で洗浄した。EEID−CART(55−10 2)を、1.5Lの50mM HAc緩衝液(pH4.25)と、1M NaC lを含む1.5Lの50mM HAc緩衝液(pH4.25)との間のリニアー 勾配によってカラムから溶出させた。分画(10mL)を、100mL/時間の 流速で収集し、そして吸光度を、280nmで測定した。0.5MのNaClで 溶出されたEEID−CART(55−102)分子およびそのペプチドを含む 分画を、96時間、4℃で25Lの50mM HAc緩衝液(pH4.5)に対 して透析させた。L−システインを溶液(560mL)に添加して、1mMの最 終濃度を得、そして4.5mLのジペプチジルアミノペプチダーゼ−1(DAP −1、ニワトリの肝臓由来のカテプシンC、EC3.4.14.1、ユニザイム ・ラボラトリーズ(Unizyme Laboratories))を添加した 。得られたDAP−1の濃度は、20単位/mlであった。37℃で、EEID −CART(55−102)の消化を行い、そしてアリコート量を、各々半時間 のHPLCによって分析した。4.5時間インキュベーション後、98%以上の 前駆体を、CART(55−102)に変換させた。消化混合液を、pH4.2 5に調整し、そして50mM HAc緩衝液(pH4.25)で先に平衡化させ たSP−セファロース(ファルマシア)カラム(5×8cm)に吸込ませた(流 速、60mL/時間)。カラムを1.6Lの平衡緩衝液で洗浄し、そしてCAR T(55−102)を、100mL/時間の流速で、1Lの50mM HAc緩 衝液(pH4.25)と、1.2MのNaClを含む1Lの50mM HAc緩 衝液(pH4.25)との間のリニアー勾配で溶出させた。280nmでの吸光 度を記録し、そして10mLの分画を収集した。0.67MのNaClで溶出さ れたCART(55−102)分子およびそのペプチドを含む分画を貯蔵した。 溶液を、5等量部分に分けた。各部分を、0.1%(v/v)TFAで先に平衡 化したVydac 214TP1022逆相C4分取HPLCカラム(2.2×25cm)に吸込ま せた。カラムを、100mLの0.1%(v/v)TFAで洗浄し、そして3m L/分の流速で、0.1%(v/v)TFA中の0から70%(v/v)アセト ニトリルのリニアー勾配で溶出させた。5回の分取HPLC精製から得た分画を 含むCART(55−102)を貯蔵し、そしてペプチドを、凍結乾燥によって これらの分画から単離した。4.6Lの発酵上清から得た総収量のCART(5 5−102)は、705mgであった。 N末端アミノ酸配列を、製造業者によって基本的に記載されるとおり、アプラ イド・バイオシステムのモデル494タンパク質配列決定機を用いた自動化エド マン分解によって測定した。精製CART(55−102)のN末端配列は、I PIYEKKYGQ...と分かった。 窒素レーザー(337nm)を具備したVoyagerRP MALDI−T OF装置(パースペクティブ・バイオシステムズ・インク.(Perspect ive Biosystems Inc.)、マサチューセッツ州フラミンガム (Framingham,MA))で単離CART(55−102)での質量分 光計分析を行った。その装置を、遅延抽出と共にリニアー態様で操作し、そして イオン源での加速電圧は25kVであった。 サンプル製造を以下のとおり行った。1μLサンプル溶液を、10μLマトリ ックス溶液(アセトニトリル:水:3%(v/v)TFAの5:4:1(v/v /v)混合物で溶解されるα−シアノ−4−ヒドロキシ−ケイ皮酸)と混合させ 、そして1μLをサンプルプレートに置いて、そして乾燥させた。内部標準を用 いて目盛り付けを行い、そして質量測定の精度は、0.1%以内である。単離C ART(55−102)について実測された質量は、5255.5の計算上の質 量と比較して5257.1であった。 実施例17組換えラットCART(55−102、長)、配列番号4によってマウスでの食 欲抑制についての試験 リン酸緩衝生理食塩水に溶解した組換えCART(55−102)から構成さ れる0.1−1.0マイクログラムの試験物質での処置後、実施例9に記述され るとおり、食欲抑制についてマウスを試験した。試験物質の脳血管内注入が、ミ ルク消費の実質的に目立った抑制を生じた。 配列番号5に対応するヒトCART(55−102)ペプチドは、位置1にイ ソロイシン残基の代わりにバリン残基を有することによってラット型とは異なる 。それは、ヒト組織から開始するラット型について記述されるのと同様の実施例 を用いて、または、単に、ラット型の位置1でイソロイシンをバリンに置換する ことによって作製できる。 実施例18断片分けされた組換えラットCART(55−102、長)、配列番号4による マウスでの食欲抑制についての試験 リン酸緩衝生理食塩水に溶解した、断片化組換えラットCART(55−10 2)(トリプシンおよびエンドペプチダーゼAsp−Nによって断片にされた) から構成される0.1−2.0μgの試験物質での処置後、実施例9に記述され るとおり、食欲抑制についてマウスを試験した。試験物質の脳血管内注入は、試 験されたあらゆる用量でもミルク消費の実質的に目立った抑制を生じなかった( 表参照)。 実施例19中断された二次構造を有する組換えラットCART(55−102、長)、配列 番号4によるマウスでの食欲抑制についての試験 リン酸緩衝生理食塩水に溶解した(還元され、そしてピリジル化された)、中 断された二次構造を有する組換えラットCART(55−102)から構成され る0.1−2.0μgの試験物質での処置後、実施例9に記述されるとおり、食 欲抑制についてマウスを試験した。試験物質の脳血管内注入は、試験されたあら ゆる用量でもミルク消費の実質的に目立った抑制を生じなかった(表参照)。 実施例20ラットでの試験物質を脳血管内注入した後の食欲抑制を測定する方法 雄のウイスターマウスに、側脳室でガイドカニューレを植込み、そして機能性 カニューレをスクリーニングする前に4−8日間回復させた。これは、脳血管内 投与で摂食を刺激する5μgのブタニューロペプチドY(NPY)を注入するこ とによって達成した。NPYに応答しない動物を除き、そして残りのラットを、 各々5−6匹のラットの反応同等群に分けた。化合物の食欲抑制効果を試験する ために、ラットを、最初に24時間食料を取らせず、その後、リン酸緩衝生理食 塩水(PBS)に溶解させた試験物質の5μlの脳血管内投与を受けた。5μl のPBSで注入した対照群は、各々の実験で対照データを供した。特別な試験食 (水と乾燥標準食の2:1混合物から作られたマッシュ)の消費を、注入に続い て1時間測定した。付与された試験物質によって生じた食欲抑制の程度は、対照 ラット(ベヒクル処置)によって消費された食料の量を、試験物質を処置したラ ットのものとの統計学上の比較によって決定した。ラットの群での摂食抑制の程 度は、対照群によって消費された平均量に比べた消費の減少率として表される。 実施例21組換えラットCART(55−102、長)、配列番号4によるラットでの食欲 抑制についての試験 リン酸緩衝生理食塩水に溶解した組換えラットCART(55−102)から 構成される1μgの試験物質での処置後、実施例20に記述されるとおり、食欲 抑制についてマウスを試験した。1μgの試験物質の脳血管内注入は、食料消費 の実質的に目立った52%抑制を生じた。 実施例22組換えラットCART(55−102、長)、配列番号4によるラットでの食欲 抑制についての試験 リン酸緩衝生理食塩水に溶解した組換えラットCART(55−102)から 構成される0.1−3.0μgの試験物質での処置後、実施例20に記述される とおり、食欲抑制についてマウスを試験した。0.3μgおよび3.0μgの試 験物質の脳血管内注入は、食料消費の実質的に目立った抑制を生じた(表参照) 。 配列表
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年4月23日(1999.4.23) 【補正内容】 【特許請求の範囲】 1.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立 体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結されている、配列番号 4の配列: を含む単離されたポリペプチド。 2.配列番号5の配列: を含む単離されたポリペプチド。 3.配列番号6の配列: を含む単離されたポリペプチド。 4.配列番号7の配列: 5.配列番号8の配列: を含む単離されたポリペプチド。 6.配列番号9の配列: を含む単離されたポリペプチド。 7.請求項2〜6の何れか1項に記載の単離されたポリペプチドであって、N 末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立体配置で 、システイン残基がジスルフィド結合により連結されているポリペプチド。 8.請求項1〜7の何れか1項に記載のアミノ酸配列の任意の一つと少なくと も80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する単離されたポリペプチド。 9.請求項1〜8の何れか1項に記載のポリペプチドをコードする核酸配列を 具備する核酸構築物。 10.請求項9に記載の核酸構築物を具備する組換えベクター。 11.請求項9又は10に記載の核酸構築物を具備する組換え宿主細胞。 12.哺乳動物、昆虫、植物、微生物、細菌、又は真菌に由来する請求項11 に記載の細胞。 13.請求項9に記載の核酸構築物を含有し、発現するトランスジェニック動 物。 14.請求項9に記載の核酸構築物を含有し、発現するトランスジェニック植 物。 15.請求項1〜8の何れか1項に記載のポリペプチドを産生する方法であっ て、核酸構築物の発現を可能とする条件下において、適切な培地の中で請求項1 1又は12に記載の細胞を培養することと、培地/細胞から生じたポリペプチド を回収することとを具備する方法。 16.請求項13に記載のトランスジェニック動物によって産生されたポリペ プチドを回収することを具備する、請求項1〜8の何れか1項に記載のポリペプ チドの産生方法。 17.請求項14に記載のトランスジェニック植物の細胞を増殖することと、 得られた植物からポリペプチドを回収することを具備する、請求項1〜8の何れ か1項に記載のポリペプチドの産生方法。 18.請求項1〜8の何れか1項に記載のポリペプチドに特異的に結合し得る 抗体。 19.モノクローナル抗体である請求項18に記載の抗体。 20.請求項19に記載のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。 21.請求項1〜8の何れか1項に記載のポリペプチド及び薬学的許容される 担体を具備する食欲制御組成物。 22.食欲を制御する医薬を調製するための、配列番号3: を有するCARTポリペプチド、又は食欲制御活性/機能を有するその断片若しくは 変異型の使用。 23.食欲を制御する医薬を調製するための、配列番号1〜9の配列から選択 される配列を有するポリペプチドの使用。 24.食欲を制御する医薬を調製するための、配列番号1〜9の配列の何れか 一つと少なくとも80%の同一性を有する配列を有するポリペプチドの使用。 25.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの 立体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結され、配列番号1〜 9の配列から選択される配列を有するポリペプチドの、食欲を制御する医薬を調 製するための使用。 26.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの 立体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結され、配列番号1〜 9の配列から選択される配列を有するポリペプチドの何れか一つと少なくとも80 %の同一性を有する配列を有するポリペプチドの、食欲を制御する医薬を調製す るための使用。 27.肥満を治療するための医薬を調製するための、配列番号3: を有するCARTポリペプチド、又は食欲制御活性/機能を有するその断片若しくは 変異型の使用。 28.肥満を治療する医薬を調製するための、配列番号1〜9の配列から選択 される配列を有するポリペプチドの使用。 29.肥満を治療する医薬を調製するための、配列番号1〜9の配列の何れか 一つと少なくとも80%の同一性を有する配列を有するポリペプチドの使用。 30.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの 立体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結され、配列番号1〜 9の配列から選択される配列を有するポリペプチドの、肥満を治療する医薬を調 製するための使用。 31.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの 立体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結され、配列番号1〜 9の配列から選択される配列を有するポリペプチドの何れか一つと少なくとも80 %の同一性を有する配列を有するポリペプチドの、肥満を治療する医薬を調製す るための使用。 32.食欲の制御を必要とする患者に、配列番号3:を有するCARTポリペプチド、又は食欲制御活性/機能を有するその断片若しくは 変異型を有効量投与することを具備する食欲制御方法。 33.食欲の制御を必要とする患者に、配列番号1〜9の配列から選択される 配列を有するポリペプチドを有効量投与することを具備する食欲制御方法。 34.食欲の制御を必要とする患者に、配列番号1〜9の配列の何れか一つと 少なくとも80%の同一性を有する配列を有するポリペプチドを有効量投与するこ とを具備する食欲制御方法。 35.食欲の制御を必要とする患者に、N末端からシステインに番号を付した 場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立体配置で、システイン残基がジスルフィド結 合により連結され、配列番号1〜9の配列から選択される配列を有するポリペプ チドを有効量投与することを具備する食欲制御方法。 36.食欲の制御を必要とする患者に、N末端からシステインに番号を付した 場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立体配置で、システイン残基がジスルフィド結 合により連結され、配列番号1〜9の配列から選択される配列を有するポリペプ チドの何れか一つと少なくとも80%の同一性を有する配列を有するポリペプチド を有効量投与することを具備する食欲制御方法。 37.本明細書に記載された任意の新規特徴又は特徴の組み合わせ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 C07K 16/18 C07K 14/47 C12N 1/15 16/18 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 21/08 5/10 C12R 1:91 C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA 21/08 5/00 A //(C12P 21/08 A61K 37/02 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ティム、ラース デンマーク国、デーコー―2820 ゲントフ テ、スキフテベイ 22 (72)発明者 ジャッジ、マーティン・エドワード デンマーク国、デーコー―1363 コペンハ ーゲン・ケー、4ティーブイ、ベンダース ガーデ 22 (72)発明者 クリステンセン、ピーター デンマーク国、デーコー―2700 ブロンス ホイ、13、ベド・ベラホイ 17ビー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立 体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結されている、配列番号 1の配列: を含む単離されたポリペプチド。 2.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立 体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結されている、配列番号 2の配列: を含む単離されたポリペプチド。 3.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立 体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結されている、配列番号 3の配列: を含む単離されたポリペプチド。 4.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立 体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結されている、配列番号 4の配列: を含む単離されたポリペプチド。 2.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立 体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結されている、配列番号 2の配列: を含む単離されたポリペプチド。 3.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立 体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結されている、配列番号 3の配列: を含む単離されたポリペプチド。 4.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立 体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結されている、配列番号 4の配列:を含む単離されたポリペプチド。 5.配列番号5の配列: を含む単離されたポリペプチド。 6.配列番号6の配列: を含む単離されたポリペプチド。 7.配列番号7の配列: 8.配列番号8の配列: を含む単離されたポリペプチド。 9.配列番号9の配列:を含む単離されたポリペプチド。 10.請求項5〜9の何れか1項に記載の単離されたポリペプチドであって、 N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立体配置 で、システイン残基がジスルフィド結合により連結されているポリペプチド。 11.CARTポリペプチド又は食欲制御活性/機能を有するその断片若しくは変 異型をコードするヌクレオチド配列を具備する核酸構築物。 12.配列番号1〜9の配列から選択される配列を有するポリペプチドをコー ドするヌクレオチド配列を具備する請求項11に記載の核酸構築物。 13.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの 立体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結され、配列番号1〜 9の配列から選択される配列を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配 列を具備する請求項12に記載の核酸構築物。 14.請求項11〜13の何れか1項に記載の核酸構築物を具備する組換えベ クター。 15.請求項11〜13の何れか1項に記載の核酸構築物又は請求項14に記 載のベクターを具備する組換え宿主細胞。 16.哺乳動物、昆虫、植物、微生物、細菌、又は真菌に由来する請求項15 に記載の細胞。 17.請求項11〜13の何れか1項に記載の核酸構築物を含有し、発現する トランスジェニック動物。 18.請求項11〜13の何れか1項に記載の核酸構築物を含有し、発現する トランスジェニック植物。 19.CARTポリペプチド又は食欲制御活性/機能を有するその断片若しくは変 異型を産生する方法であって、核酸構築物の発現を可能とする条件下において、 適切な培地の中で請求項15又は16に記載の細胞を培養することと、培地/細 胞から生じたポリペプチドを回収することとを具備する方法。 20.請求項17に記載のトランスジェニック動物によって産生されたポリペ プチドを回収することを具備する、CARTポリペプチド又は食欲制御活性/機能を 有するその断片若しくは変異型の産生方法。 21.請求項18に記載のトランスジェニック植物の細胞を増殖することと、 得られた植物からポリペプチドを回収することを具備する、CARTポリペプチド 又は食欲制御活性/機能を有するその断片若しくは変異型の産生方法。 22.CARTポリペプチド又は食欲制御活性/機能を有するその断片若しくは変 異型に特異的に結合し得る抗体。 23.配列番号1〜9の配列から選択される配列を有するポリペプチドに特異 的に結合し得る抗体。 24.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの 立体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結され、配列番号1〜 9の配列から選択される配列を有するポリペプチドに特異的に結合し得る抗体。 25.モノクローナル抗体である請求項22〜24の何れか1項に記載の抗体 。 26.請求項25に記載のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。 27.CARTポリペプチド又はその断片若しくは変異型及び薬学的許容される担 体を具備する食欲制御組成物。 28.配列番号1〜9の配列から選択される配列を有するポリペプチドと薬学 的に許容される担体を具備する請求項27に記載の食欲制御組成物。 29.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの 立体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結され、配列番号1〜 9の配列から選択される配列を有するポリペプチドと薬学的に許容される担体を 具備する請求項28に記載の食欲制御組成物。 30.食欲を制御する医薬を調製するためのCARTポリペプチド又はその断片若 しくは変異型の使用。 31.食欲を制御する医薬を調製するための配列番号1〜9の配列から選択さ れる配列を有するポリペプチドの使用。 32.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの 立体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結され、配列番号1〜 9の配列から選択される配列を有するポリペプチドの、食欲を制御する医薬を調 製するための使用。 33.肥満を治療する医薬を調製するためのCARTポリペプチド又はその断片若 しくは変異型の使用。 34.肥満を治療する医薬を調製するための配列番号1〜9の配列から選択さ れる配列を有するポリペプチドの使用。 35.N末端からシステインに番号を付した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの 立体配置で、システイン残基がジスルフィド結合により連結され、配列番号1〜 9の配列から選択される配列を有するポリペプチドの、肥満を治療する医薬を調 製するための使用。 36.食欲の制御を必要としている患者に、単離されたCARTポリペプチド又は その断片若しくは変異型を有効量投与することを具備する食欲制御方法。 37.食欲の制御を必要としている患者に、配列番号1〜9の配列から選択さ れる配列を有するポリペプチドを有効量投与することを具備する食欲制御方法。 38.食欲の制御を必要としている患者に、N末端からシステインに番号を付 した場合、I-III、II-V、及びIV-VIの立体配置で、システイン残基がジスルフィ ド結合により連結され、配列番号1〜9の配列から選択される配列を有するポリ ペプチドを有効量投与することを具備する食欲制御方法。 39.本明細書に記載された任意の新規特徴又は特徴の組み合わせ。
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