JP2002537930A - 固定状態非破壊吸収分光計 - Google Patents

固定状態非破壊吸収分光計

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JP2002537930A JP2000603578A JP2000603578A JP2002537930A JP 2002537930 A JP2002537930 A JP 2002537930A JP 2000603578 A JP2000603578 A JP 2000603578A JP 2000603578 A JP2000603578 A JP 2000603578A JP 2002537930 A JP2002537930 A JP 2002537930A
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ベーンハード・ビー・スターリング
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ジョアン・シー・ゴドフレイ
ジュリアン・コーテラ
デイヴィッド・ジェイ・コレイア
アーサー・エム・シュレンバーガー
チャールズ・イー・クラマー
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オプティスキャン・バイオメディカル・コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 この発明は、人又は動物の組織から熱勾配スペクトルを非破壊的に発生し取得するための固定状態分光計である。この分光計は、組織との伝導性熱伝達により組織中に過渡温度勾配を生じさせるための赤外線透過熱質量ウインドウ(202)とこの熱質量ウインドウと動作上結合して熱質量ウインドウを冷却するための冷却要素を含む。さらに、赤外線センサー(106)が設けられ、組織(50)から発する赤外線放射を組織中への過渡温度勾配の広がりとして検出し、検出された赤外線放射に比例した出力信号を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】関連出願 この出願は、1999年3月10日付け提出の米国特許出願シリアルNo.0
9/265,195に関連する。この出願は、1999年3月10日付け提出の
米国特許出願シリアルNo.09/267,121(発明の名称「周期的温度変
調と位相検出を用いてアナライト濃度を決める方法」)にも関連する。
【0002】技術分野 本発明は、人間又は動物の組織中に過渡熱勾配を生じさせ、かつ、組織を通っ
て広がる熱勾配として組織からの熱勾配スペクトルを得るための方法及び装置に
関する。得られた熱勾配スペクトルは、従来の赤外線スペクトルに変換すること
ができ、それを用いて例えばグルコースのような組織中に存在する物質の濃度を
決めることができる。
【0003】発明の背景 数百万の糖尿病患者が、血糖レベルを調べるために日々血を抜くことを強制さ
れている。これら個人の定常的な不快さを和らげるために、正確に血中グルコー
スレベルを調べる非破壊的(non-invasive)方法を探すことに対し実質的な努力が
益々払われてきた。2つの特許出願(各々Optiscan Biomedical Corporation (
Alameda, California)に譲渡されている)は、非破壊的血中グルコース分析の技
術状態を大いに前進させた。米国特許シリアルNo.08/820,378に教
示された方法は、米国特許シリアルNo.08/816,723に教示された装
置により実行されており、これらの文献の各々を参考としてここに援用する。
【0004】 はじめに、米国特許出願シリアルNo.08/820,378に教示された方
法を以下の通り紹介する。 絶対ゼロ(摂氏−273.16度)より上の温度ではどんな物体も赤外線エネ
ルギーを放射する。このような放射のエネルギー密度は、プランクの方法により
記載され、しばしば黒体曲線と称される。理論的には、放射率が1.0の物体は
、プランクの方程式にしたがったこの放射スペクトルを示す。多くの物体が1.
0に近い放射率を有する。例えば、人間の組織は、ほぼ0.9〜0.98の放射
率を有する。人体からの赤外線放射はプランクの法則に従い、黒体型の放射スペ
クトルを生じることはよく知られている。 人体はプランクの方程式に従うエネルギーを放射し得るが、プランクの方程式
は、下記2つの理由により人体から放射される全エネルギーの総和を完全には記
述しない。 1. 組織層や体液は、赤外線エネルギーのある波長に対して選択的な吸収性
を示す。したがって、組織層や体液又は他の流体は、より深い層により放射され
たエネルギーが皮膚の表面に到達する前にこのエネルギーを選択的に吸収し得る
。 2. より深い層は外側の層よりも暖かいので、体内には温度勾配が存在し、
このことが理論的な黒体放射からさらに逸脱させる。
【0005】 これら2つの条件が自然に存在するか又は強制的に存在し得る場合はいつでも
、発明者達は、組成依存の吸収スペクトルは体から放射される全エネルギーの適
当な分析から構築し得ることを確認した。異成分から成る体の場合、組成は深さ
に依存し、逆に、より深い層から発生された吸収スペクトルは、組織中のその深
さでの個々の成分の濃度を定量化できるだけ十分な組成情報を含み得る。このこ
とは、体内で温度勾配が生じるか又は導入されるときに可能である。温度勾配の
傾斜は、赤外線検出器からより離れた一般には体内の深い場所よりも該検出器に
より近い体の表面で温度が低くなるような傾斜である。 米国特許出願シリアルNo.08/820,378に教示された発明は、赤外
線放射源として体内の自然な温度を用いている。後により詳細に説明するように
、これらの深い赤外線放射は、より深い放射層よりも低い温度の組織層を通過す
る際に、選択的に自己吸収される。この選択的な自己吸収は、エネルギーが最終
的に試験中の物質を出るとき得られる放射スペクトル中に低減されたエネルギー
のバンドを作り出す。エネルギーが自己吸収された場合のバンドを含んだスペク
トルは、吸収スペクトルと称される。
【0006】 米国特許出願シリアルNo.08/816,723に教示された発明は、表面
より下の典型的には40〜150ミクロンの選択された層に温度勾配を広げるこ
とにより「自己吸収」を促進させるべく冷却を行う。温度勾配が十分に広がった
とき、ここに示された技術は、グルコースを含んだ組織、血液及び間質流体の吸
収スペクトルを非破壊的に与えることができる。参考として援用されたこれらの
発明は、温度勾配が試験中の物質の表面からその深くまで広がる際に異なる時間
で吸収スペクトルを測定することにより、異成分から成る体内の深い個々の層の
組成についての正確な情報を与えることができる。
【0007】 シリアルNo.08/820,378によると、人間又は動物の組織からの熱
勾配スペクトルを非破壊的に発生し取得するための分光計が提供される。この分
光計は、組織との伝導性熱伝達により組織中に過渡温度勾配を生じさせるための
赤外線透過熱マス(thermal mass)とこの熱マスと動作上結合した冷却手段を含む
。 赤外線センサー手段も設けられ、過渡温度勾配が組織中に広がる際に組織から
発する赤外線放射を検出し、かつ、検出された赤外線放射に比例する出力信号を
与える。データ取得手段が設けられ、過渡温度勾配が組織中に広がる際に赤外線
センサー手段から受け取った出力信号をサンプリングする。 08/820,378の特許は、生きた組織から熱勾配スペクトルを非破壊的
に発生し取得するための方法をも提示する。この方法は、 赤外線透過マスを冷却し、 赤外線透過マスを組織との伝導性熱伝達関係に置き、それにより組織中に可撓
温度勾配を発生させ、 組織から発して赤外線透過マスを通過する赤外線放射を検出し、 検出された赤外線放射に比例する出力信号を与え、そして 過渡温度勾配が組織中に広がる際に出力信号をサンプリングする、 ステップを含む。
【0008】 シリアルNo.08/816,723に教示される一つの好適な実施態様では
、0℃に冷却したゲルマニウム円筒を患者の暖かい皮膚に断続的に接触させ、こ
のように形成して得られた熱勾配を使用してシリアルNo.08/820,37
8に教示された方法を行う。この発明による皮膚の暖めは、単に患者の皮膚が冷
却接触間において自然に再度暖まり得るようにすることで達成できる。別法とし
て、第2の暖かいゲルマニウム円筒の形態の外部熱源を用いて皮膚の暖めを容易
にすることもできる。患者の皮膚を断続的に加熱及び冷却することにより、過渡
熱勾配が発生する。このようにして、有効なスペクトルを発生させ、これが患者
の血中グルコースレベルの非常に良好な測定を得させる。 援用した文献に教示された方法は非破壊的なグルコースの度量衡学の大きな前
進を与えるものではあるが、さらなる改善の余地が存在する。
【0009】 このような改善の一つは、装置により収集されたデータの操作の仕方にある。
シリアルNo.08/820,378に教示される方法では、しばしばボルト−
ワット放射分析校正工程が要求される。この要求を除くために、LaRiviere, Gru
bman & Payne Docket No. P826で識別される米国特許出願がここに同時に提出さ
れ、参考としてここに援用される。ここに教示された方法は、温度勾配を生じさ
せることにより基準波長での信号とアナライト吸収波長の信号との間の差パラメ
ータが検出できるという事実を利用する。このパラメータの周波数又は大きさ又
は位相差を使用してアナライト濃度を求めることができる。ここに教示された発
明の別の目的は、断続的な温度変調を生じさせ、アナライト吸光度により生じる
周波数、大きさ又は位相差を用いてアナライト濃度を決める。この断続的な温度
は周期的又は非周期的とすることができる。
【0010】 シリアルNo.08/816,723に教示された装置に対する一つの改善が
、LaRiviere, Grubman & Payne Docket No. P826に教示された方法を実行可能に
する。この後者の方法を可能にするために、かなり速い一連の測定が行われる。
シリアルNo.08/816,723に教示された非固定状態装置は2Hzのサ
イクル周波数が可能であるが、位相差に基づいた測定を行う装置は、良好な効果
を伴って十分に速いサイクル周波数を利用できる。より速いサイクルタイムはよ
り速い測定に等しく、よって患者の待ち時間がより短い。より速い繰り返し測定
又はサイクルタイムを可能にする装置は、したがってこれらの利点を得る。P826
に教示された方法の別の利点は、周期的に変調した温度勾配を使用することによ
り、表面皮膚効果が測定でき補正できることである。別の改善は、ゲルマニウム
円筒と患者の皮膚との接触の性質に存する。場合によっては、表面下の熱勾配分
光を行ういくつかの装置は、1より大きい測定サイクル又は「サンプ(thump)」
を要し得る。この要求が患者の皮膚と熱伝達円筒との間での断続的な接触を要す
る装置に対して存する場合には、一つの可能なエラー源がこの接触の性質に存在
する。もしいくつかの測定サイクルが血中のグルコースの正確な測定を行うのに
必要ならば、円筒を皮膚と数回接触させなければならない。問題は、これらの接
触の各々がわずかに異なる傾向にあることである。皮膚/円筒の界面での圧力の
わずかな違いが生じる。患者が、装置と接触している患者の体の部分、例えば腕
を動かし得る。筋肉の緊張が、読み取りから読み取りまでに変わり得る。これら
の要因の各々、及びたぶんその他のものも、皮膚と円筒との接触の既に複雑な性
質を複雑にする傾向にある。これらの「流動学効果(rheological effects)」が
共に除去できない場合に制御又は標準化できるならば、大きな改善が得られるで
あろう。
【0011】 シリアルNo.08/816,723に教示された装置の熱的、機械的及び光
学的要素のいくつかの断続的性質により引き起こされる熱的/機械的/光学的な
界面の断続的性質は、上記列挙した流動学効果の問題に密接に関連する。 さらに、別の改善をシリアルNo.08/816,723に教示された装置に
対し行うことができ、これは、上記議論した表面下の熱勾配分光方法のうちの少
なくとも1つを行う方法に関するものであり、また、可動部がなく熱勾配を発生
して取得する装置に信頼性高く実行できる。 上記のことから、米国特許出願シリアルNo.08/820,378及び08
/816,723に議論したものに必ずしも限定されないがこれらを含んだ他の
表面下の熱勾配分光方法のみならず、LaRiviere, Grubman & Payne Docket No.
P826により識別される同時提出の出願に教示される方法を支持する装置により、
非破壊的アナライト決定の分野における前進が得られ得る。より速い測定サイク
ルタイムを可能にする装置は、新しい方法を十分に支持するだけでなく、患者の
待ち時間を短くし測定精度を向上させるであろう。このような利点を与えうる可
能な方法の一つは、米国特許出願シリアルNo.08/816,723に教示さ
れたもののような機械的に断続的な装置に基づくのではなく、「固定状態(solid
state)」方式、すなわち冷却/測定円筒を機械的に移動させて患者の皮膚に接
触させたり接触しないようにしたりすることなく過渡熱勾配を発生する測定装置
を形成することである。このような固定状態装置は、熱的、機械的及び光学的な
界面をそのままにしておき、断続的な円筒/皮膚の接触の流動学的効果を最小に
するという別の利点を示す。
【0012】 しかしながら、このようなシステムは非常に困難な問題を抱えている。すなわ
ち、もし装置が患者の皮膚と緊密な接触に置かれたならば、当然に、皮膚を冷却
するのとそれから読み出しを行うことの両方に同じ要素が使用されることである
。さらに、サイクルタイムを増すためには、皮膚を外部から暖めることが必要と
なる。このことから、交互に皮膚を暖め、皮膚を冷却し、そして生じた熱勾配を
測定するのに同じ構造が必要となる。この要素がこれらの機能の各々を行わなけ
ればならないならば、望ましくない暖めから冷却円筒を保護しなければならない
。暖め機能は、冷却機能からの過度な影響を受けることなく正確に行われなけれ
ばならない。最後に、そのようにして発生させた過渡熱勾配を測定しながら、両
方を実行できるであろうか?
【0013】発明の概要 本発明は、生きた組織からの熱勾配スペクトルを発生し取得するための固定状
態非破壊赤外線吸収分光計を教示する。ここで使用されているように、用語「固
定状態」は、相互に移動して過渡熱勾配の生成に影響する、又はこのような勾配
の生成に応じて取得される赤外線分光測定に影響する可動部を装置が有しないこ
とを意味すべく定義される。さらに、固定状態システムでは、熱勾配を生じさせ
る装置を患者の腕に接触させ、一連の測定中このような接触を維持する。このよ
うな固定状態装置から得ることができる新規な利点を達成するために、分光計は
、組織中に過渡温度勾配を生じさせるための赤外線透過熱マス又は窓を含む。 米国特許出願シリアルNo.08/816,723により教示された断続的な
物理的接触の代わりに、本発明は、熱マス窓と称される単一の熱マス構造を使用
する。この熱マス窓は、患者の皮膚を加熱及び冷却して過渡熱勾配に影響を与え
るのみならず、この窓を通して該勾配により発生された吸収スペクトルをも透過
させる。したがって、本発明の熱マス窓は、測定が行われている時間中患者の皮
膚と接触したままであり、それにより断続的な流動学的要因を最小にする。
【0014】 熱マス窓は、断続的な熱交換器と動作上結合している赤外線透過窓を含み、断
続的に熱を窓に入力する。熱マス窓は、患者の皮膚に接触するようにして使用し
、患者の皮膚を伝導的かつ断続的に冷却しまた暖める。冷却機能は、熱マス窓自
体の相対的に大きな冷却熱マスのみにより実現し得る。別法として、窓から熱を
断続的に除去する冷却装置により、熱をアクティブに窓から抜き去ることができ
る。この冷却装置は、熱交換器とは別の装置とすることもできるし、それに組み
込むこともできる。皮膚に対するこの断続的な暖めと冷却は、周期的又は非周期
的とできる。 本発明の実施態様の一つでは、熱マス窓は、該熱マス窓中又はその上に配置さ
れた複数のゾーンを含むべく実現される。この実施態様では、熱マス窓は、高い
熱伝導度と特徴とし熱マスを冷却しよって患者の皮膚を冷却するための第1ゾー
ン、及び高い熱伝導度の第1ゾーンと動作上結合し高い熱伝導度を特徴とする第
2ゾーンとを含む。この第2ゾーンは、患者の皮膚との伝導性熱伝達を行う。第
2ゾーンは、相対的に小さな熱マスであるのが好ましい一方、第1ゾーンは、相
対的に大きな熱マスであるのが好ましい。本発明は、熱マス窓を形成するための
いくつかの方法を教示する。これらのゾーンの各々は、赤外線において光学的に
透明である。
【0015】 方法の一つでは、低い熱伝導度を特徴とし第1ゾーンと第2ゾーンの間に配置
された第3ゾーンを組み込み、この第3ゾーンは、第1ゾーンと第2ゾーンを互
いに断熱する。実に、この第3ゾーンは、熱インピーダンスゾーンということが
できる。第1及び第2ゾーンと同じく、第3ゾーンも赤外線において光学的に透
明である。また、第2ゾーンのように、第3ゾーンも小さい熱マスであることが
好ましい、しかし必ずしも必要ではない。 患者の皮膚を均一かつ正確に加熱するためのヒーターが、第2ゾーンの外面上
に配置される。第1ゾーンは、熱交換体と実質的に熱接触でき、この熱交換体は
、第1ゾーン自体のマスと結合して熱マス窓全体を冷却する。したがって、本発
明は、熱が第2ゾーンに断続的に加えられ、第1ゾーンから抜き去られるような
窓を意図する。第2ゾーンは、第1ゾーンと第3ゾーンとを互いに断熱する働き
をする。少なくとも赤外線において光学的に透明なこれらのゾーンの各々は、熱
マス窓全体の光学的な透過を可能にする。
【0016】 ここに教示された装置は、熱交換器を組み込むこともできるし、熱交換器を全
く有しないこともできる。熱交換器本体が用いられる場合には、それはアクティ
ブに又はパッシブに冷却され得る。本発明の一つの実施態様では、冷却水を熱交
換器本体に流すことによりアクティブな冷却が達成される。もちろん、二者択一
のアクティブ又はパッシブな冷却方法は、十分に当該技術の通常の熟練者の能力
の範囲内にあり、同等の容易さで実施できる。本発明の別の実施態様では、熱交
換器は設けられていない。この実施態様では、熱マス窓は、十分な熱容量又はマ
スを有し、繰り返される際の装置の温度は、測定サイクル中は十分遅く上昇し、
徐々なる温度上昇は、補償し得る。研究によると、これらの実施態様のいくつか
は、温度上昇が制御不能になる前の数分間は適切に機能し得ることが示されてい
る。 構造が人工的に低下させた温度にて周囲大気と接触を維持する場合には、凝縮
が問題となり得る。この問題を取り除くために、窓を取り囲むハウジングと熱交
換器をいくつかの方法のうちのどれかに設けて1以上の相対的に冷たい表面上で
の凝縮を防ぐことができる。本発明の実施態様の一つでは、電気−熱ヒーターと
乾燥パージガス流のうちの少なくとも1つを設けて、窓の1以上の表面を凝縮の
ない状態に維持する。化学的な表面活性剤の使用を含めて、凝縮を防ぐ代わりの
方法が、同等の容易さで実施できる。 赤外線センサー装置も設けられ、過渡熱勾配が組織中に広がる際に組織から発
する赤外線放射を検出し、検出された赤外線放射に比例する出力信号を与える。 さらに、データ取得装置が設けられ、過渡温度勾配が組織中に広がる際に赤外
線センサー装置から受け取った出力信号をサンプリングする。 本発明のその他の特徴は、「発明を実施する最良の態様」の項に開示され明ら
かとなる。
【0017】発明を実施する最良の態様 本発明は、異成分から成る体における赤外線エネルギー吸収の測定に関する。
以下の記載により、当該技術の通常の熟練者は、本願及びその要件に沿って示さ
れるように本願を構成し使用することが可能となる。当業者には好ましい実施態
様に対する種々の変更が容易に明らかとなるであろうし、ここに定められた全体
に共通の原理は他の実施態様に適用することもできる。したがって、本発明は、
示された実施態様に限定されるものではなく、ここに記載の原理及び新規な特徴
と矛盾しない最も広い範囲が与えられるべきである。 アナライトの定量化に適用される非破壊的な赤外線分光の原理についての議論
は、援用した文献においても見受けられる。 熱勾配を作りその大きさ、広がり速度及び輪郭プロファイルを制御するための
、ここに教示された機構又は方法は、観測箇所の周期的な冷却と再暖めを組み入
れる。組織の目標箇所の表面を冷却するための機構又は方法は、本発明において
次の点でユニークである。すなわち、冷却体が、赤外線エネルギーが通過して記
録されねばならない光学経路の一部になっている点だけでなく、この周期的な冷
却及び再暖めが固定状態のシステムを用いて達成される点においてユニークであ
る。本発明は、当業者に明らかなその他の用途のみならず、援用した文献にした
がって行う分析に適する。
【0018】 測定における信号−ノイズ比を改善するためには、深さ選択性のスペクトル放
射を繰り返し観測するのが賢明である。ここに教示された装置は、1以上の熱マ
スを患者の皮膚から機械的に除去する必要なく、目標の組織領域を反復して繰り
返し自在に冷却及び再加熱するように設計される。このことは、米国特許出願シ
リアルNo.08/816,723に教示されたものより簡単なシステムを得る
だけでなく、その設計に固有の流動学的効果を低減する。最も重要なことは、こ
こに教示された装置では、約0〜約20Hzの周波数で加熱と冷却とを非常にす
ばやく繰り返すことができることである。目標組織の表面領域に亘っての、およ
び目標箇所の下の容積(volume)内での加熱及び冷却の一様性もまた、深さ依存の
放射のスペクトル信号内容を最大にするためには重要なパラメータである。加熱
または冷却のどちらかにおける表面温度の一様性が減じると、表面に垂直な方向
における熱勾配プロファイルは一様でなくなる。結果として得られる吸収スペク
トルは、目標表面における異なる深さからの吸収情報を含むことになり、よって
スペクトル内容の変化と深さとの間の特異性を失う。
【0019】 図1では、本発明の第1の好適な実施態様のブロック図が示される。この実施
態様では、熱勾配装置200が設けられ、体50内に温度勾配を生じさせる。体
50からの赤外線放射は、熱勾配装置を透過して光収集器102により収集され
る。体50内の特定の成分に対応する特定の波長が、波長選択システム104に
より選ばれる。検出器106は、選択システム104からの情報を受け取る。信
号処理システム108はこの情報を処理する。このシステムのいくつかの要素は
後に説明する。
【0020】熱勾配装置200 本発明の好適な実施態様の一つでは、図2に示されるように、熱勾配装置20
0がハウジング202を含む。ハウジング202は、射出成形プラスチックで形
成することもできるし、装置200のいくつかの要素の移動は最小にし且つその
上の凝縮を最小にしつつ、それらの要素を保持するその他の材料で形成すること
もできる。窓ホルダー204が、ハウジング202の上面に配置される。窓ホル
ダー204は、ハウジング202と同様の材料で形成できる。窓ホルダー204
はアパーチャー206を定める。密封アパーチャー206は窓208であり、こ
れは多結晶フロートゾーンケイ素(polycrystalline float zone silicon)から形
成される。窓208は、実質的に示されているようにハウジング202に取り付
けることができ、又はその代わりにハウジング202に着脱可能若しくはその上
に配置された窓ホルダー204に取付可能な交換可能な及び/又は使い捨ての要
素とすることもできる。複数の留め具、例えば頭がソケットのキャップネジを有
するハウジング202内の所定位置に保持された熱交換器本体210が、ハウジ
ング202内に配置される。後にさらに十分に説明する熱マス窓300が、熱交
換器本体210内に配置される。熱交換器本体210は、銅、その合金のうちの
一つ、又は熱マスと良好な熱伝達性及び好ましくは良好な耐腐食性を備えた別の
材料から形成されるのが好ましい。本発明の実施態様の一つでは、熱交換器21
0は中空構造であり、空洞220を定める。空洞220は、1対の水管継手(そ
のうちの1つを222で示す)により冷却水が連続的に流される。熱マス窓30
0は、熱交換器本体210により冷却される。好ましい実施態様の一つでは、こ
の冷却は約10℃までであるが、その他の温度についてもいくつかの用途では度
量衡学的理由により同等の容易さで実施できる。この低下温度により、測定個所
での温度勾配を強めて赤外線信号を強め、検出器(この図には図示せず)による
検出を可能にする。
【0021】 熱交換器本体210は、一般に例えば LAUDA model RM-20(図示せず)のよう
な水槽に連結される。水槽は10℃で動作され、水槽の内部循環ポンプが熱交換
器内部で水を循環させ、熱マス窓300を冷却する。別法として、熱マス窓30
0は、例えばAlpha Instruments (Johnson, RI) TEC コントローラ(図示せず)
により制御されるMellcor (Trenton, NJ) FCO.6 のような熱電冷却器で冷却し得
る。目標表面を冷却するための付加的な手段としては、表面後部の目標窓と直接
接触して循環される赤外線透過冷却流体だけでなく、冷たいN2 又は他のガスも
挙げられる。廃熱は、例えばPCM Thermal Solutions of Naiperville, Illinois
により製造されたTEAP 29 のような位相変化物質中で散逸させることができる。
これら及びその他の代替の冷却方法は、十分に当該技術の通常の熟練者の範囲内
にあり、もちろん使用することができる。 本発明の少なくとも1つの他の実施態様では、熱交換器は設けられない。この
実施態様では、熱マス窓は十分な熱容量又はマスを有し、繰り返される際の装置
の温度は、測定サイクル中は十分遅く上昇し、徐々なる温度上昇は補償し得る。
研究によると、このような実施態様のいくつかは、温度上昇が制御不能になる前
の数分間は適切に機能し得ることが示されている。
【0022】 底部カバー214は、この図では図示されていない留め具によりハウジング2
02に保持される。窓ホルダー204と動作上結合している底部カバー214は
、ハウジング200内に熱勾配装置200のいくつかの要素を密封する働きをし
、汚染と凝縮を最小にする。熱マス窓300は、保持リング216により熱交換
器本体202と底部カバー内に保持され、両方とも熱マス窓300を底部カバー
214のアパーチャー218内に密封するが、熱マス窓300を熱交換器本体2
10と窓ホルダー204の両方に密接に熱接触させる。 熱マス窓300の温度は、露点より下になり得るので、ある実施態様では特別
な用心をし、収集される赤外線エネルギーが通るどの表面上にも凝縮が存在しな
いことを保証しなけらばならない。このことは、除湿された覆い、結晶表面の機
械的な除霜化、又は露を防ぐための化学的な手段のいずれかを必要とする。本発
明の第1の好適な実施態様では、例えば乾燥した窒素のようなパージガスを1対
のパージガス管継手224、226を通してハウジング202に流すことにより
、熱勾配装置の上端にて凝縮が防がれる。電気ヒーター(図示せず)が底部カバ
ー214に設けられ、熱マス窓300の底部の曇りを防止する。ここでも、当該
技術の熟練者には周知である代替の凝縮防止法が使用できる。さらに、いくつか
の用途では、凝縮防止法のどちらか又は両方は必要でなく、よってなしですまし
得る。
【0023】熱マス窓 次に、図3を参照すると、熱マス窓300の一つの実施態様が示されている。
熱マス窓300は、この実施態様では上記議論した第1ゾーンを定めるゲルマニ
ウム円筒302として、高い熱伝導度の第1ゾーンを含む。ゲルマニウム円筒3
02は、例えばMeller Optics of Providence, RI により製造されたようなゲル
マニウム結晶であり、直径が19mmで長さが19mmである。代わりの寸法も
もちろん実現できる。両方の端面は、「光学的に平坦な状態に研磨」されている
。その他の材料、幾何形状、表面の肌理(textrues)およびサイズも許容できる。
特に、本発明は、熱マス窓要素としてケイ素及びダイヤモンドの使用を特別に意
図する。熱マス窓の機能は3つある。一つの機能は、測定「箇所」を冷却するこ
とであり、もう一つはそれを暖めることであり、最後のものは赤外線エネルギー
を収集器に効率的に収集し検出器システムに送ることである。 低い熱伝導度を有し熱インピーダンスゾーン304を定める第3ゾーンが、ゲ
ルマニウム円筒302の上面上に配置される。この実施態様では、ATMIR-1 すな
わちGe33As12Se55ガラスの50μm層が使用されている。ATMIR-1 は、Am
orphous Materials Inc., 3130 Benton, Garland, Texas 75025 から入手可能で
あり、この物質についてのその会社の材料安全データシートにあるATMIR-1 の記
載を参考としてここに援用する。
【0024】 さらに、基板402と加熱要素404を含めて、熱電ヒーター400が、熱イ
ンピーダンスゾーン304の上面に配置される。この実施態様では、基板402
は上記議論した第2ゾーンを定め、この第2ゾーンは、高い熱伝導度を特徴とす
る。この典型例では、基板402は、厚さが0.25mmの多結晶フロートゾー
ンケイ素の層として形成される。さらに、図4に記載されたヒーター要素404
が、基板402の上面上に配置される。 本発明の原理は熱マス窓300の形成のためのいくつかの方法を特別に意図し
ていることに留意すべきである。その結果、上記議論したゾーンが、図3に実質
的に示されたような個別の層として実現し得る。このような層は、積層(laminat
ion)、真空めっきと液体析出を含んだ化学析出、結晶成長、エピタキシャル成長
、コーティング、又は当業者に周知のその他の層形成法により実現できる。
【0025】 特に限定しないが上記議論したものを含めて周知の集積回路製造方法が、本発
明のいくつかの実施態様を形成するのに特によく適する。これらの方法の一般化
された議論は、 Microchip Fabrication, A Practical Guide to Semiconductor Processing, 3rd Ed. , Peter Van Zant, McGraw Hill, 1997 に見られるので、
参考としてここに援用する。 別の選択肢は、厳密な意味で特別な層ではないが上記議論した特性を有する特
定の領域として定められた個別のゾーンの形成を意図する。このようなゾーンは
、1以上のゾーンにドーパントをドーピングすること、又は特定の熱透過特性を
有する物質を焼結することにより、必要な特性を有したゾーンを得ることにより
形成できる。
【0026】 次に図4を参照すると、金又は白金の1μm厚の層として形成された加熱要素
404の態様が示されており、これは基板402に付与された10/90チタン
/タングステン合金の300〜500Å厚の接着層上に析出される。金又は白金
層(以下「金層」という)と合金層のどちらか又は両方は、真空めっきと液体析
出を含んだ化学析出、めっき、積層化、鋳造、焼結又は当業者に周知のその他の
形成又は析出方法により析出することができる。金/合金の析出の後、それらの
物質は後に説明するようにワイヤーブリッジ加熱グリッドに形成される。代わり
の加熱要素材料が、本発明により特別に意図される。 図4の参照と続けると、金/白金の析出の後、金/白金層がその図に示された
ワイヤーブリッジ加熱グリッドに形成される。このグリッドは、マスキング、化
学エッチング、フォトエッチング、イオンエッチング若しくはミリング(milling
)、研磨エッチング、研削、又は当業者に周知のその他の物質形成又は除去方法
により形成できる。本発明の実施態様の一つでは、金/合金層はエッチバックさ
れて複数のサブバス406を形成する。この実施態様では、サブバス406は、
1mm中心上で50μm幅のトレースである。ブリッジするサブバス406は、
5mm中心上で20μm幅のトレースとして形成された別の複数の加熱ワイヤー
408である。
【0027】 図4のこの好適な実施態様では、初めに基板402は、長さ「d」の辺(この
場合は12mm)を有する正方形として形成される。上記議論した物質の析出及
びエッチングバックに続いて、基板402は、示されるように2つの対向する側
をカットバック(cut back)されてバス410を含んだヒーター400を形成する
。この場合、ヒーター400は、dxd’の寸法の矩形(この実施例では12m
mx10mm)を形成する。この特定の構成は、本発明の好適な実施態様の一つ
に適する。代わりの合金、コーティング、寸法、幾何形状、スペース間隔および
バス構成が、この又は他の特定の用途に対して同等の容易さで実施できることは
、当業者には明らかである。本発明の原理は、このような選択肢全てを特に意図
する。 バス410は、切換自在な電源(図示せず)と電気的に接続されている。さら
にこの電源は、タイミング自在なスイッチ装置又はシステム制御装置(これも図
示せず)と動作上結合し、電力をヒーター400に断続的に与える。上記議論し
たように、電力のこのような断続的付与は、本来周期的又は非周期的とし得る。
【0028】 熱マス窓300のこの実施態様の代替物が、図7の熱マス窓700として示さ
れる。この図を参照すると、熱マス窓700は、上記議論した窓302と比較し
て相対的に薄くて小さな熱マスを有する赤外線透過窓704を含む。窓704は
、ヒートシンク702と実質的に熱接触している。この実施態様では、ヒートシ
ンク702は、銅から成る円筒の形態を有し、これは軸方向の空洞708を定め
る。窓704は、軸方向の空洞708の一端を覆う。上記議論したような加熱要
素706が、窓704の一表面上に配置される。この簡略化した断面図では、要
素710が、このタイプの熱マス窓を実現する分光計の「後端部」を表す。後端
部710は、熱マス窓700から光学的に下流にて、必ずしも限定されないが光
収集システム102、分析波長選択システム104、検出器システム106及び
信号処理システム108を含めて、分光計のそれらの要素を含む。この典型例で
は、上記要素のうちの少なくとも一つがヒートシンク702内に配置できるが、
代わりの構成も本発明により意図される。 図7のこの実施態様では、ヒートシンク702の熱マスは、窓704を冷却す
る働きをする。ヒートシンク704の冷却は、上記議論したようにパッシブ又は
アクティブにし得る。
【0029】 別の代替の実施態様が図8に800として示される。この代替物は、図7の実
施態様と実質的に類似したものであるが、窓704と加熱要素706の間に配置
された熱インピーダンス層802を追加している。この実施態様では、後端部7
10はヒートシンク702の外側に示されているが、空洞708内に1以上の後
端部要素を配置できるような上記議論した構成も同等の容易さで実現できる。 さらに、別の代替の実施態様が図9に900として示される。上記の代替物は
、複数のゾーンを使用して熱勾配を発生するのに要求される断続的な加熱と冷却
を行っていた。この実施態様では、赤外線透過物質902の単一の熱マスが使わ
れ、観測中のサンプルの加熱と冷却の両方を行う。図9を参照すると、熱マス窓
900は、赤外線透過物質のマス902から形成される。上述のように、本発明
の好ましい実施態様は、ゲルマニウム、ケイ素又はダイアモンドを意図する。代
わりの赤外線透過物質ももちろん使用できる。観測中のサンプルに熱を与え又は
熱を抜き去るために、マス902と熱的又は機械的に接触された熱交換器により
マス902が加熱又は冷却される。マス902の代替の加熱及び冷却は、交互に
加熱と冷却をする熱交換器904により実現される。この加熱と冷却は、これに
限定されるものではないが、加熱/冷却流体又はガスを熱交換器904に流すこ
と、熱交換器704で実施される熱電加熱及び/又は冷却、放射、特にマイクロ
波放射の使用、及び他の周知の熱伝達方法を含めて、いくつかの公知の熱伝達技
術のいずれによっても達成できる。本発明の原理は、このような選択肢全てを特
別に意図する。
【0030】分析波長選択システム104 分析波長を選択するいくつかの手段が使用でき、必ずしも限定されないが下記
のものを含む。 個別の赤外線バンドバスフィルター; 干渉計; 分光光度計; 格子モノクロメータ;および 可変フィルターモノクロメータ。
【0031】 好ましい実施態様では、Optical Coating Laboratories Inc. (Santa Rosa, C
alifornia)により製造された9つの個別の分析フィルターのセットが使用される
。代替の実施態様では、PERKIN ELMER (英国) System 2000 Fourier Transform
Infra Red Spectrophotometer (FTIR)がこれらのフィルターの代わりに使用され
る。これらのフィルターにより、頑丈で相対的に経済的なコンパクトなシステム
が得られる。バンドパスフィルターの特定のセットを使用すると、予め選択され
た波長のみを分析することに装置が限定される。FTIRを使用することにより、全
ての波長の光学測定が可能となる。FTIRを使用する場合には、最終的な分析波長
は信号処理コンピュータで選択される。したがって、個別のフィルターで構成さ
れた装置は、所定の化合物(例えばグルコース)の測定専用であるが、FTIRを用
いて構成された装置は、ソフトウエアを変更することでいくつかの化合物(例え
ばグルコース、アルコールなど)のいずれかを測定できる。
【0032】検出器システム106 図1の検出器システムは、赤外線エネルギーを利用可能な電気信号に変換する
。一般に、検出器システム106は、2つの構成要素、すなわち赤外線検出器と
プリアンプから成る。 好ましい実施態様では、検出器は9つのPhoto Voltaic Mercury Cadmium Tell
uride (PVMCT)検出器から成るアレイである。例えばPVA-481-1 プリアンプを備
えたFERMIOINICS (Simi Valley, California)モデルPV-9.1のような検出器も使
用できる。例えばGRASEBY (Tampa, Florida)のような他の製造業者による類似の
装置で代用することもできる。
【0033】信号処理システム108 好ましい実施態様で使用される信号処理システム108は、Digital Equipmen
t Corp. (DEC)により製造された汎用のプログラマブルパーソナルコンピュータ
(PC)モデル433 lpx である。他のものも同様の容易さで代用できる。さらに、ハ
ードウエア、ファームウエア、ソフトウエア又はそれらの組み合わせとして実現
される専用コンピュータを作って、要求される特定の信号処理機能を行わせるこ
ともできる。コンピュータは、計算エンジン、表示器およびシステムとのユーザ
ーインターフェースを備える。アナログ−デジタル(A/D)コンバータシステ
ムが使用され、検出器からのアナログ信号をコンピュータにインターフェースす
る。このようなA/Dコンバータの一つが、Strawberry Tree, Inc. (STI) (San
Jose)によりモデル「WORKMATE PC 」として製造されている。 FTIRを用いた代わりの構成では、Perkin Elmerの装置はGRASEBY 1x1 CMT を組
み込み且つコンピュータインターフェースを含んでいるので、FermionicsとSTI
の装置はシステムを完成するのには必要とされない。
【0034】動作シーケンス 装置のサイクルタイムは、患者の皮膚を通って熱勾配が広がるのに要する時間
によってのみ制限され、一般には約0〜20Hzの範囲である。結晶300が患
者の皮膚と接触している場合、3〜15ミクロンのバンドの赤外線エネルギーが
皮膚から結晶300を通って分析波長選択システム104に入る。上記議論した
バンドパスフィルター又はその他の類似の要素の目的は、分析波長を選択するこ
とである。適当な波長を選択することで、上述の理論に基づいたグルコース濃度
の計算が実行できる。一般的な動作シーケンスを以下に示す。 ステップ1 冷却した熱マス窓を患者の前腕に接触させる。 ステップ2 ヒーターをすぐに稼働する。 ステップ3 光エネルギーを検出し、選択し、そしてシステム信号プロセッサ
ーにより分析し、援用した文献のうちの少なくとも1つで議論されたアルゴリズ
ムによりグルコース濃度を求める。 ステップ4 冷却した熱マスが患者の前腕を再冷却できるようにする。 ステップ5 (適宜、正確な読み取りを行うのに1より多いサイクルが必要な
場合には)必要な回数の別々のグルコース測定が行われるまで、上記ステップ2
〜4を繰り返す。 ステップ6 結果を報告するか、又は1より多いサイクルが要求される場合に
は全ての測定を平均して結果を報告する。
【0035】 本発明の分析波長の有効な範囲は広い。室温(25℃)でのサンプルでは、ピ
ークエネルギーは9.8μmで放射される。人体(一般に37℃に維持されてい
る)の場合には、ピーク放射は9.3μmに近い。他の温度での物質は、他の波
長のピーク放射を有する。室温又は人体温度のサンプルの場合、たいていのエネ
ルギーを含む分析範囲は2〜14μmの範囲である。 本発明による分光計の第2の好適実施態様が図5に描かれており、一般的に数
字510で示されている。分光計510は、熱勾配装置200、光学モジュール
514、赤外線検出器サブシステム516を含み、全て絶縁されたハウジング5
18により包囲されている。ハウジング518は実質的に気密性である。乾燥ガ
ス源522がハウジング518と連通している。データ取得・制御システム52
4と電源526が、電気信号及び電力ライン528により分光計510の種々の
構成要素に接続される。熱勾配装置200はすでに上記説明した。
【0036】 光学モジュール514が、熱勾配サブシステム512より下に配置される。光
学モジュール514は、赤外線伝送経路542とホモジェナイザー544とから
成る。熱勾配装置200を通過した赤外線光は、光伝送経路542によりホモジ
ェナイザー544に送られる。光伝送経路542は、ミラー534を備えて赤外
線光を90゜の角度で反射する。 ホモジェナイザー544は、赤外線光がホモジェナイザー544を通過する際
に該赤外線光を完全にデフォーカス(de-focus)する働きをする。このことにより
、赤外線検出器サブシステム516のセンサーが均質化前に赤外線光中に存在す
るどんな非一様性によっても等しく影響されることが保証される。 ホモジェナイザー544を出た赤外線光は、赤外線検出器サブシステム516
に入る。赤外線検出器サブシステム516は、デュワー容器546と赤外線検出
器アレイ548とを含む。デュワー容器546は液体窒素で満たされ、赤外線検
出器アレイ548を冷却する。
【0037】 赤外線検出器アレイ548は、3x3の構成で配置された9つのテルル化水銀
カドミウム光電池(photovoltaic mercury cadmium telluride)(MCT)赤外線検出
器から成る。検出器アレイ548における9つの赤外線検出器の各々の前に、単
一の波長赤外線フィルターが配置される。したがって、各検出器は、赤外線エネ
ルギーの特定の1つのバンドに対するセンサーであり、9つの赤外線検出器の出
力は共に所望の赤外線スペクトルを与える。本発明の図示された実施態様では、
9つのセンサーはそれぞれ9.23,10.7,5.17,12.0,6.97
,10.27,7.31,6.03及び8.4ミクロンの波長の赤外線エネルギ
ーに感応する。特定の要求がある場合には、代わりの波長を検出するセンサーを
代用できる。 分析中の人間又は動物の組織の組成を決定することに関連する特定の情報を得
るために、これらの波長の各々が選択される。例えば、5.17ミクロンの波長
の赤外線光は、水中をよく透過する。したがって、この波長の赤外線光は、生じ
させた温度勾配が広がっていく浅い体積部よりも組織内のより深くから来たもの
であり、よって組織の内部温度を指示していることを仮定できる。分光計510
により測定された赤外線スペクトルの次の処理のために、温度勾配が広がってい
く体積部の背後にこの観測された温度での黒体が位置していると仮定できる。
【0038】 一方、水は、6.03ミクロンの波長にて赤外線エネルギーを非常によく吸収
する。したがって、組織中のより深くで生じたこの波長の赤外線エネルギーのほ
ぼ全てが、皮膚の表面に到達する前に組織により自動的に吸収されてしまう。よ
って、この波長のエネルギーのほぼ全ては、皮膚の表面で生じ、皮膚の表面温度
を示すものとして使用できる。 組織中のグルコース成分の測定では、9.23ミクロンの波長が特に重要であ
る。というのは赤外線エネルギーはこの波長にてグルコースにより吸収されるか
らである。特に、この波長で吸収される赤外線エネルギーの量は体内のグルコー
ス濃度に依存し、よって次にこの検出器からの信号を透過分光理論の原理により
処理し、体内のグルコース成分の値を得ることができる。
【0039】 次に図6を参照すると、データ取得・制御システム524は、全体システム制
御部550、アナログ−デジタル(A/D)サンプラー552、ヒーター制御部
556、クロック回路560およびAC電力ライン位相センサー562を含めて
、いくつかの機能的要素に分解できる。 データ取得・制御システム524は、本発明のこの実施態様ではバッテリーの
形態をした電源564から電力を受け取り、AC電力周波数の干渉からの分光計
510の絶縁を改善する。 検出器アレイ548からの出力信号は小さいので、プリアンプ570に送られ
る。プリアンプ570は、これらの信号がA/Dサンプラー552によりサンプ
リングされる前に信号の大きさを増す。このサンプリングは、システム制御部5
50により決められるように、また後に詳細に議論するように、適当な時間に実
行される。 同様に、システム制御部550は、所定の周波数でヒーター制御部556を操
作し、熱勾配装置200のヒーターへの電力を断続的にスイッチングする。 システム制御部550は、クロック回路560から入力を受け取り、分光計5
10の動作において起こる種々のステップのタイミングを取り同期させるのに用
いる。
【0040】 電力ライン位相センサー562は、AC電力ラインの干渉位相を感知するのに
使用される。後に詳細に説明するように、位相センサー562からの出力は、分
光計510の動作における種々のステップに対するトリガーとしてシステム制御
部550により使用される。このように分光計の動作を電力ラインの干渉位相に
同期させることにより、分光計の出力におけるこのような干渉の効果が抑えられ
る。 使用中、分光計510は電力供給され、種々のサブシステムが安定化できるよ
うに適当な時間間隔が経過し得る。特に、熱マス窓200は一般にその安定的な
動作温度に到達できるようにすべきである。 分光計510の動作中は、乾燥ガスが、乾燥ガス源522からハウジング51
8の内部に連続的に供給される。このことにより、一般に分光計510を取り囲
む空気の露点より低い温度である熱マス装置200の出力端上にて実質的に蒸気
は凝縮しないことが保証される。このことは重要である。というのは、冷たい熱
マス窓上の水の存在は、分光計510により受け取られた赤外線放射と干渉し、
分光計により収集されるデータを不正確にしてしまうからである。 分光計が安定した動作状態に到達した後に、患者が腕又はその他の体の部分を
窓208の上に置く。
【0041】 熱マス窓200への伝導性の熱損失により冷却された冷たい窓208と患者の
皮膚との接触により、患者の皮膚から熱マス窓200へ熱が伝導的に移される。
このことにより、患者の皮膚と内部の間に温度差は発生し、測定サイクルの進行
においてこの温度差が「冷波(cold wave)」の形態として患者の腕に広がる。「
冷波」が患者の腕に広がる際には、援用した文献の少なくとも1つにおいて記載
されたように、腕からの赤外線放射が変わる。 腕からの赤外線放射は、窓208から熱マス窓を通り、赤外線伝達経路542
を通り、ホモジェナイザー544に入る。 ホモジェナイザー544においては、赤外線放射はスクランブル又はアンフォ
ーカス(unfocus)され、その結果、赤外線検出器アレイ548における全てのセ
ンサーは、赤外線放射におけるいかなる非一様性によっても等しく影響される。
例えば患者の皮膚上の傷により赤外線放射に非一様性が生じ得る。ホモジェナイ
ザー544を設けることにより、検出器アレイ548における各センサーは、患
者の皮膚の全ての部分から等しい信号を受け取る。 赤外線放射は、ホモジェナイザー544を出る際には、赤外線検出器アレイ5
48中の9つのセンサーの各々の前に配置された夫々の単一波長赤外線フィルタ
ーを通過する。したがって、各センサーは、特徴波長での赤外線エネルギーに比
例した信号を発生し、この信号はプリアンプ570に送られる。
【0042】 プリアンプ570は、検出器アレイのセンサーから受け取った信号を増幅する
。次に、これらの信号はA/Dサンプラー552に送られる。 A/Dサンプラー552は、システム制御部550により駆動され、冷波が患
者の表皮層に広がる際にプリアンプ570から受け取った信号を1〜20msの
インターバルでサンプリングする。 A/Dサンプラー552の初期動作は、60Hz電力ライン位相センサー56
2により感知されるように、システム制御部550により周囲の電力ラインの干
渉の特定位相に同期させられる。分光計の測定サイクルの開始をこのように同期
させることにより、電力ラインの干渉効果は、すべての測定サイクルにおいて実
質的に等しく感じられる。分光計により集められたデータの処理の比較(compara
tive)性質により、この同期技術は、分光計により取得されたデータの精度を向
上させる。 測定の後、A/Dサンプラー552は、赤外線検出器アレイ548から受け取
った信号のサンプリングをやめる。
【0043】 図6に示された分光計の場合、システム制御部550は、Dell XPSパーソナル
コンピュータであり、ビルトインクロック560、取得したデータの表示用モニ
ター、キーボードおよび取得したデータを記憶するためのディスクドライブを備
える。A/Dサンプラー552は、Intelligent Instrumentation PCI システム
であり、電源はSRS からのバッテリーパックであり、温度制御部556はCAL320
0 である。 分光計510の残りのものに関する限り、乾燥ガス源522は純粋な窒素の供
給源である。ホモジェナイザーは、金めっきをした内壁を有する100mmx3
7mmx37mmの方形管である。この管の内壁は高度に磨かれ、よってホモジ
ェナイザーを通過する赤外線光に対して高度に反射性を有する。赤外線検出器ア
レイにおけるセンサーは、Fermionics, Inc.により供給された光電池MCT 赤外線
検出器である。 ここに記載の分光計の一つにより測定サイクルが完了した後、表面下熱勾配分
光方法に従って記載されたようにデータが処理される。これらの方法としては、
必ずしも限定されるものではないが、この特許出願と同日にLaRiviere, Grubman
& Payne Docket No. P826として提出された本出願人の特許出願「SUBSURFACE T
HERMAL GRADIENT SPECTROMETRY」;米国特許出願シリアルNo.08/820,
378;及び米国特許出願シリアルNo.08/816,723が挙げれるが、
これらの各々は参考としてここに援用された。
【0044】 本発明の精神及び範囲を離れることなく上記記載の分光計に対して多くの変更
を行い得ることが分かるであろう。 例えば、3x3の検出器アレイ548は、可変フィルター車の背後の単一赤外
線センサーで置き換えることができる。フィルター車は、回転して赤外線光の所
望のバンドを単一赤外線センサーに与える。このような場合、アレイ中のいくつ
かの赤外線検出器間で赤外線光を均等化するためにホモジェナイザーを設ける必
要はない。 また、低温冷却を要するセンサーの代わりに、室温赤外線センサーを使用する
こともできる。このような場合には、デュワー容器546はもちろん必要ない。 さらに、9より多い又は少ない赤外線波長でのエネルギーを感知して組織から
放射された赤外線スペクトルについてのより多い又はより少ない情報を得ること
ができることも分かる。一般に、センサー/感知する波長が多ければ、外部要因
に対するより優れた耐性とより正確な最終出力を与えるのであるから、ここにコ
ストと精度の間にトレードオフが存在する。低い精度が許容できる場合の低コス
ト製造では、より少ないセンサーが使用できる。
【0045】 同様に、分光計の製造では、出力信号を増すためのプリアンプを設ける必要は
必ずしもない。 使用中、ある状況においては現場で本発明の分光計を校正する必要もあり得る
。このような校正は実験室の環境では特に困難ではないが、現場での正確な校正
ではむしろ興味あるチャレンジを要することが分かる。ここに教示された種類の
ような装置の校正では、しばしば標準の使用が必要である。最も簡単な形態では
、グルコース濃度を求めるよう最適化された熱勾配分光計を校正するための標準
は、せいぜいグルコースの正確な濃度が知られているグルコースの水溶液である
。しかしながら、このような簡単な標準を使用すると、少なくとも2つの問題が
生じる。 第一に、一旦標準の溶液が実験室から出ると、その精度を劣化させ得る様々な
環境効果を受ける。このような効果としては、限定されるわけではないが、蒸発
、汚染、発酵、稀釈、種々の光化学効果、こぼれることなどが挙げられる。本発
明の原理により与えられる極度に正確な測定が要求されるならば、精度における
どのような劣化も許容できない。 第二の問題は、グルコースの単純な溶液は人間の組織の生理を適切に模擬でき
ないという事実にある。組織、及び最も重要なものとして皮膚は、層状の構造を
している。したがって、本発明の原理は、人間の皮膚をよく模擬する層状ポリマ
ー標準構造を使用することを意図する。各々が異なるグルコース濃度を含むこれ
らの標準のいくつかを使用できる。
【0046】 このような標準の構造の一つは、いくつかのポリマー層を含む。第1層は本発
明の分光計の光学窓に接触して置かれ、層コーニアム(stratum corneum)を模擬
し、以下の特性を有する。 厚さ 50μm +/−20μm、 水分含有量 20%より小、 3〜12μmの赤外線バンドではスペクトル特徴なし、 既知の熱インピーダンス、及び 既知の熱容量。 第2層は表皮を模擬し、以下の特性を有する。 厚さ 300μm +/−50μm、 水分含有量 80% +/−10%、 9.6μmでグルコーススペクトル特性、 3〜12μmの赤外線バンドでは他のスペクトル特徴なし、 既知の熱インピーダンス、及び 既知の熱容量。
【0047】 多様なグルコース濃度の標準が提供される。有効な濃度としては以下のものを
挙げ得る。 0%グルコース、 50mg/dLグルコース(生理学的に低血糖)、 100mg/dLグルコース(生理学的に正常)、 500mg/dLグルコース(生理学的に高血糖)、及び 1000mg/dLグルコース(生理学的限界の外側)。 標準は密封容器に詰められ、貯蔵期間を延ばし且つ微生物が成長しないように
扱われる。無菌状態は望まれ得る、又は望まれ得ない。容器及び標準自体は、そ
の上にそのグルコース濃度を含めて標準についてのデータを銘記しておくべきで
ある。ラベリングは例えばバーコードを用いて機械読み取り可能とし得る。
【0048】 使用中、分光計は、それに対して標準を向けて手動又は自動で校正モードに置
くことができる。次に、分光計は標準から、又は手動入力で符号化された情報を
読み取る。次に、分光計は標準をスキャンする。完了すると、装置は一連のもの
うち次の標準を促すことができる。一連の全ての標準がスキャンされると、分光
計はデータを下記のようなポスト処理する。 装置はそれが規格内にあることを決定でき、そのことをオペレータに知らせる
。 装置はそれが規格外にあることを決定でき、自動調節することができる。次に
、調節が首尾良く終わったことをオペレータに通知する。 装置はそれが規格外にあることを決定でき、手動調節を要求する。したがって
、オペレータは通知を受けなければならない。 上記の場合の各々において、オペレータ通知はコンピュータ又は遠隔データベ
ースへのネットワーク接続をさらに要求し得る。このようなネットワーク接続は
、いくつかの装置に対する校正情報の貯蔵所を提供するのみならず、遠隔地点か
ら装置を自動的に校正する働きをし得る。同様に、ネットワーク接続は、患者の
情報の遠隔データベースを保持するため、及び特定の患者の履歴と読み取りの与
えられた処置オプションの貯蔵所として使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明により形成された第1の分光計の概念図である。
【図2】 本発明により構成された熱勾配装置の切取分解図である。
【図3】 熱マス窓の分解図である。
【図4】 本発明のワイヤーグリッド電気ヒーターの斜視図である。
【図5】 本発明により形成された第2の分光計である。
【図6】 図5に示された分光計のデータ取得及び制御の電子回路装置の概略図である。
【図7】 代替の熱マス窓の断面図である。
【図8】 別の代替の熱マス窓の断面図である。
【図9】 さらに別の代替の熱マス窓の断面図である。
【符合の説明】
50 体(組織又はマトリックス) 102 光収集器 104 波長選択システム 106 検出器 108 信号処理システム 200 熱勾配装置 202 ハウジング 204 窓ホルダー 206 密封アパーチャー 208 窓 210 熱交換器本体 214 底部カバー 220 空洞 300 熱マス窓 302 ゲルマニウム円筒 304 熱インピーダンスゾーン 400 熱電ヒーター 402 基板 404 加熱要素 406 サブバス 408 加熱ワイヤー 410 バス
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月7日(2001.5.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ベーンハード・ビー・スターリング アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94526 ダンヴィル エル ピンテード ロード 882 (72)発明者 ダニエル・エス・ゴールドバーガー アメリカ合衆国 コロラド州 80301 ボ ウルダー ナンバー102 ウォルナット ストリート 4760 (72)発明者 ジョアン・シー・ゴドフレイ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94555 フレモント ベルヴェディア テ ラス 43972 (72)発明者 ジュリアン・コーテラ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94501 アラメダ サン ホセ アヴェニ ュー 2720 (72)発明者 デイヴィッド・ジェイ・コレイア アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94536 フレモント ビーチウッド アヴ ェニュー 4756 (72)発明者 アーサー・エム・シュレンバーガー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94005 ブリスベーン サン ベニート ロード 232 (72)発明者 チャールズ・イー・クラマー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92064 ポウェイ スカイ リッジ ロー ド 15373 Fターム(参考) 2G020 AA03 BA02 BA20 CA02 CB42 CC02 CC21 CC28 CD06 CD13 CD24 CD26 CD34 CD35 CD38 2G059 AA01 AA05 AA06 BB12 CC16 EE01 EE12 HH01 JJ03 JJ05 KK04 MM01 MM05 MM09 MM10 NN01 2G066 AC13 BA13 BB05 BC07 BC15 CA01 CA20 4C038 KK10 KL07 KX01

Claims (53)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線透過熱マス、及び 赤外線透過熱マスと動作上結合している断続加熱手段、 を含む固定状態熱勾配装置。
  2. 【請求項2】 赤外線透過断続加熱手段、及び 赤外線透過熱マスと赤外線透過断続加熱手段との動作上の結合部であって、そ
    れを通って赤外線エネルギーを伝達するための光経路を形成する前記結合部、 をさらに含む請求項1記載の固体状態熱勾配装置。
  3. 【請求項3】 赤外線透過熱マスと赤外線透過断続加熱手段の間に熱的に接
    触して配置された熱インピーダンスゾーンをさらに含む請求項2記載の固定状態
    熱勾配装置。
  4. 【請求項4】 熱インピーダンスゾーンが、赤外線透過熱インピーダンスゾ
    ーンをさらに含む、請求項3記載の固定状態熱勾配装置。
  5. 【請求項5】 赤外線透過断続加熱手段が、電気抵抗加熱グリッドをさらに
    含む、請求項2記載の固定状態熱勾配装置。
  6. 【請求項6】 赤外線透過熱マスと動作上結合している冷却手段をさらに含
    む、請求項1記載の固定状態熱勾配装置。
  7. 【請求項7】 冷却手段がパッシブ冷却手段である、請求項6記載の固定状
    態熱勾配装置。
  8. 【請求項8】 冷却手段がアクティブ冷却手段である、請求項6記載の固定
    状態熱勾配装置。
  9. 【請求項9】 パッシブ冷却手段が赤外線透過熱マスをさらに含む、請求項
    7記載の固定状態熱勾配装置。
  10. 【請求項10】 パッシブ冷却手段が、赤外線透過熱マスと動作上熱的に結
    合しているヒートシンクをさらに含む、請求項7記載の固定状態熱勾配装置。
  11. 【請求項11】 アクティブ冷却手段が、赤外線透過熱マスと動作上熱的に
    結合している熱交換器をさらに含む、請求項8記載の固定状態熱勾配装置。
  12. 【請求項12】 アクティブ冷却手段が、冷却液を熱交換器に流すための手
    段をさらに含む、請求項11記載の固定状態熱勾配装置。
  13. 【請求項13】 赤外線透過熱マスが、ゲルマニウム、ケイ素及びダイアモ
    ンドから成る群から選択される、請求項1記載の固定状態熱勾配装置。
  14. 【請求項14】 熱インピーダンスゾーンが、所定量のゲルマニウム−ヒ素
    −セレンガラスをさらに含む、請求項1記載の固定状態熱勾配装置。
  15. 【請求項15】 赤外線透過断続加熱手段が、熱交換器、電気抵抗加熱グリ
    ッド、熱電ヒーター及びワイヤーブリッジ加熱グリッドから成る群から選択され
    る、請求項1記載の固定状態熱勾配装置。
  16. 【請求項16】 異種の成分から成る物質中のアナライト濃度を測定するた
    めの分光計であって、請求項1に記載の固定状態熱勾配装置を組み込んだ前記分
    光計。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の分光計を校正するために、人間の組織の
    生理を模擬し、かつ、既知の濃度のアナライトを含む校正標準。
  18. 【請求項18】 前記校正標準が、機械読み取り可能な校正標準を含む、請
    求項16記載の装置。
  19. 【請求項19】 前記機械読み取り可能な校正標準がバーコードを含む、請
    求項18記載の装置。
  20. 【請求項20】 請求項16記載の分光計をコンピュータとリモートデータ
    ベースのうちの少なくとも1つに接続するためのネットワーク手段。
  21. 【請求項21】 校正データ、患者データ及び治療データから成る群のうち
    のデータの送信及び受信の少なくとも1つをさらに行う、請求項20記載のネッ
    トワーク手段。
  22. 【請求項22】 赤外線透過窓、 赤外線伝送窓を赤外線透過断続加熱手段と動作上熱的に結合して保持するため
    の手段、 をさらに含む請求項1記載の固定状態熱勾配装置。
  23. 【請求項23】 赤外線透過窓を保持するための手段が、赤外線透過窓を固
    定的に保持するための手段と赤外線透過窓を取り外し可能に保持するための手段
    から成る群からさらに選択される、請求項22記載の固定状態熱勾配装置。
  24. 【請求項24】 赤外線透過窓が、永久的に取り付けられた赤外線透過窓と
    使い捨て可能な赤外線透過窓から成る群から選択された、請求項22記載の固定
    状態熱勾配装置。
  25. 【請求項25】 赤外線透過熱マス、 赤外線透過熱マスの表面上にて該マスと動作上結合して形成された赤外線透過
    加熱層、及び 赤外線透過加熱層を断続的に駆動するための手段、 を含む固定状態熱勾配装置。
  26. 【請求項26】 赤外線透過熱マスと断続加熱層の間にこれらと熱的に接触
    して配置された赤外線透過熱インピーダンス層をさらに含む、請求項25記載の
    固定状態熱勾配装置。
  27. 【請求項27】 生きた組織からの熱勾配スペクトルの発生及び取得のため
    の固定状態非破壊的赤外線吸収分光計であって、請求項25記載の固定状態熱勾
    配装置を組み込んだ前記分光計。
  28. 【請求項28】 生きた組織中で熱勾配スペクトルを発生し、該スペクトル
    から組織中のアナライト濃度を求めるための固定状態装置であって、 高度の熱伝達をさらなる特徴とする熱マスを形成する赤外線透過ゲルマニウム
    円筒、 ゲルマニウム円筒の表面上に配置された相対的に薄い層のゲルマニウム−ヒ素
    −セレンガラスを含んだ赤外線透過熱インピーダンス層、 赤外線透過熱インピーダンス層上に配置された赤外線透過ワイヤーグリッド加
    熱要素、 赤外線透過ゲルマニウム円筒と熱的に結合し、赤外線透過円筒を特定の温度範
    囲内に維持するための熱交換手段、及び 赤外線透過ゲルマニウム円筒の少なくとも1つの表面上での凝縮を防ぐための
    手段、 を動作上結合して含み、それにより、赤外線透過ゲルマニウム円筒、赤外線透過
    熱インピーダンス層、及び赤外線透過ワイヤーグリッド加熱要素が、それらを通
    って赤外線エネルギーを伝達するための光経路を形成する上記装置。
  29. 【請求項29】 生きた組織からの熱勾配スペクトルの発生及び取得のため
    の固定状態非破壊的赤外線吸収分光計であって、請求項28記載の固定状態熱勾
    配装置を組み込んだ前記分光計。
  30. 【請求項30】 赤外線透過熱マスを形成し、そして 赤外線透過熱マスと動作上結合した赤外線透過断続加熱手段を形成する、 ステップから成る固定状態熱勾配装置を作るための方法。
  31. 【請求項31】 赤外線透過熱マスと赤外線透過断続加熱手段を通って赤外
    線エネルギーを伝達するための光経路を形成するステップをさらに含む、請求項
    30記載の方法。
  32. 【請求項32】 赤外線透過熱マスと赤外線透過断続加熱手段の間にそれら
    と熱的に接触した熱インピーダンスゾーンを配置するステップをさらに含む、請
    求項30記載の方法。
  33. 【請求項33】 赤外線透過熱マスと赤外線透過断続加熱手段の間にそれら
    と熱的に接触した赤外線透過熱インピーダンスゾーンを配置するステップをさら
    に含む、請求項32記載の方法。
  34. 【請求項34】 冷却手段で赤外線透過熱マスを冷却するさらなるステップ
    を含む、請求項30記載の方法。
  35. 【請求項35】 赤外線透過冷却手段で赤外線透過熱マスを冷却するさらな
    るステップを含む、請求項34記載の方法。
  36. 【請求項36】 パッシブ冷却手段とアクティブ冷却手段から成る群から冷
    却手段を選択するさらなるステップを含む、請求項35記載の方法。
  37. 【請求項37】 ゲルマニウム、ケイ素及びダイアモンドから成る群から選
    択された物質から赤外線透過熱マスを形成するステップをさらに含む、請求項3
    0記載の方法。
  38. 【請求項38】 所定量のゲルマニウム−ヒ素−セレンガラスから熱インピ
    ーダンスゾーンを形成するステップをさらに含む、請求項30記載の方法。
  39. 【請求項39】 熱交換器、電気抵抗加熱グリッド、熱電ヒーター、及びワ
    イヤーブリッジ加熱グリッドから成る群から赤外線透過断続加熱手段を選択する
    ステップをさらに含む、請求項30記載の方法。
  40. 【請求項40】 赤外線透過断続加熱手段の表面上に赤外線透過窓を配置し
    、そして 赤外線透過窓を赤外線透過断続加熱手段と動作上熱的に結合して保持する、 ステップをさらに含む請求項30記載の方法。
  41. 【請求項41】 赤外線透過窓を固定的に保持するための手段と赤外線透過
    窓を取り外し可能に保持するための手段から成る群から、保持ステップを行うた
    めの保持手段を選択するステップをさらに含む、請求項40記載の方法。
  42. 【請求項42】 永久的に取り付けられた赤外線透過窓と使い捨て可能な赤
    外線透過窓から成る群から赤外線透過窓を選択するステップをさらに含む、請求
    項40記載の方法。
  43. 【請求項43】 生きた組織からの熱勾配スペクトルの発生及び取得のため
    の固定状態熱勾配装置を非破壊的赤外線吸収分光計中に配置するステップをさら
    に含む、請求項30記載の方法。
  44. 【請求項44】 固定状態熱勾配装置を用いて生きた組織中の熱勾配スペク
    トルを発生し、該スペクトルから組織中のアナライト濃度を求めるための方法で
    あって、 高度の熱伝達をさらなる特徴とする熱マスを作る赤外線透過ゲルマニウム円筒
    を形成し、 相対的に薄い層のガリウム−ヒ素−セレンガラスから成る赤外線透過熱インピ
    ーダンス層をゲルマニウム円筒の表面上に配置し、そして 赤外線透過熱インピーダンス層上に赤外線透過ワイヤーグリッド加熱要素を配
    置する、 ステップを含む上記方法。
  45. 【請求項45】 さらに生きた組織からの熱勾配スペクトルの発生及び取得
    のため請求項44記載の方法であって、赤外線透過ゲルマニウム円筒、赤外線透
    過熱インピーダンス層および赤外線透過ワイヤーグリッド加熱要素を非破壊的赤
    外線吸収分光計内で動作上結合して配置するステップをさらに含む上記方法。
  46. 【請求項46】 赤外線透過熱マスを形成し、 赤外線透過熱マスの表面上にて該マスと動作上結合した赤外線透過加熱層を形
    成し、そして 赤外線透過加熱層を断続的に駆動するための手段を設ける、 ステップを含む、固定状態熱勾配装置を形成するための方法。
  47. 【請求項47】 赤外線透過熱マスと断続加熱層の間にそれらと熱的に接触
    して赤外線透過熱インピーダンス層を配置するステップをさらに含む、請求項4
    5記載の方法。
  48. 【請求項48】 赤外線透過ゲルマニウム円筒と熱的に結合して熱交換手段
    を配置し、特定の温度範囲内に赤外線透過ゲルマニウム円筒を保持し、そして 赤外線透過ゲルマニウム円筒の少なくとも1つの表面上での凝縮を防ぐ、 ステップをさらに含み、それにより、赤外線透過ゲルマニウム円筒、赤外線透過
    熱インピーダンス層および赤外線透過ワイヤーグリッド加熱要素が、それらを通
    って赤外線エネルギーを伝達するための光経路を形成する、請求項45記載の方
    法。
  49. 【請求項49】 固定状態熱勾配装置を用いて異種の成分から成る物質中の
    アナライト濃度を測定するための方法であって、 分光計中に固定状態熱勾配装置を配置し、 患者の構造(anatomy)の一部を固定状態熱勾配装置と物理的かつ熱的に接触し
    て配置し、 固定状態熱勾配装置で患者の構造の少なくとも一部にて熱勾配を発生し、そし
    て 分光計により発生ステップから得られた熱勾配スペクトルの少なくとも一部を
    取得する、 ステップを含む上記方法。
  50. 【請求項50】 さらに分光計を校正するための請求項49記載の方法であ
    って、人間の組織の生理を模擬し且つ既知の濃度のアナライトを含んで分光計の
    校正を保証する校正標準を使用するステップをさらに含む上記方法。
  51. 【請求項51】 分光計をコンピュータとリモートデータベースのうちの少
    なくとも1つに接続するためのステップをさらに含む、請求項49記載の方法。
  52. 【請求項52】 校正データ、患者データおよび治療データから成る群のう
    ちのデータを分光計から送信するためのステップをさらに含む、請求項49記載
    の方法。
  53. 【請求項53】 校正データ、患者データおよび治療データから成る群のう
    ちのデータを分光計にて受信するステップをさらに含む、請求項49記載の方法
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