JP2002537559A - シキミ酸の検出方法 - Google Patents

シキミ酸の検出方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、次の工程を含む水性溶液中のシキミ酸の検出方法を提供する:シキミ酸を過ヨウ素酸、又は過ヨウ素酸塩及び過ヨウ素酸を含有する試薬で酸化する;強塩基を添加して発色団を生成させる;亜硫酸塩を添加して該発色団を安定化させる;該発色団の存在を検出する;及び所望により該発色団の量を定量する。本発明の方法は、組織抽出物、好ましくは植物組織抽出物に直接適用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、シキミ酸の検出方法、特に植物物質中のシキミ酸を検出することが
可能な方法に関する。
【0002】 (発明の背景) シキミ酸は、D−グルコースから芳香族アミノ酸フェニルアラニン、チロシン
及びトリプトファンを生合成する際の重要な中間体である。 除草剤グリホセート(glyphosate)、N−(ホスホノメチル)グリシン、は芳
香族アミノ酸の生合成を阻害し、最終的には植物中にシキミ酸を蓄積させる。グ
リホセートは、芳香族アミノ酸生合成経路におけるキーとなる酵素である5−エ
ノールピルビル−シキメート−3−ホスフェート(EPSP)シンターゼの有力
な阻害剤である。グリホセートは、最初にEPSPシンターゼの基質であるシキ
メート−3−ホスフェートの蓄積を生じ、次にそれが植物中で加水分解されてシ
キメートになる。植物中のシキミ酸の検出は、植物がグリホセートに曝されたこ
とがあるかどうかを判定するのに使用することができ、また植物がこの除草剤に
対して耐性があるかどうかを判定するのに使用することができる。
【0003】 ガイトンド及びゴードン、J. Bio. Chem., vol 230, no. 1, p.1043-1050に記
載されたシキミ酸の定量方法では、シキミ酸の溶液が過ヨウ素酸により酸化され
、水酸化ナトリウムを添加して黄色の発色団を形成し、グリシンを添加して色を
安定化する。つぎに、溶液に水酸化ナトリウムの添加後10分以内に溶液の光学
密度を測定する。
【0004】 ミリカン、Methods in Enzymology, vol. 17A, p.352-353, 1970に記載された
シキミ酸の検出方法では、シキミ酸を含有する溶液が過ヨウ素酸塩により酸化さ
れ、つぎに亜ヒ酸塩で処理される。チオバルビツル酸を添加すると溶液は赤色を
呈する。つぎに該溶液をシクロヘキサノンで抽出する。透明な上層のシクロヘキ
サノン相は赤色を呈し、このシクロヘキサノン相の光学密度を測定する。
【0005】 シン及びシャナー、Weed Technology, vol. 12, p.527-530, 1998に記載され
た植物組織中のシキミ酸の検出方法では、シキミ酸を含有する検体試料が過ヨウ
素酸で酸化された。つぎに、試料は水酸化ナトリウムと混合され、グリシンを添
加し、光学密度が測定された。
【0006】 シール、Herbicide Activity:Toxicology, Biochemistry and Molecular Biol
ogy, R.M. ロック等編集, IOS Press, 1997, p. 37-65,に記載された酵素DAH
Pのアッセイ法では、該酵素はその基質ホスホエノールピルベート、及びエリス
ローズ−4−ホスフェートの存在下にインキュベートされる。反応は過ヨウ素酸
を添加して停止される。亜硫酸ナトリウムを後に添加して過剰の過ヨウ素酸塩を
還元する。つぎに、チオバルビツル酸を添加し、さらに10分後にジメチルスル
ホキサイドを添加する。その後、549nmにおける吸収を測定する。
【0007】 (発明の要約) 本発明は、次の工程を含む水性溶液中のシキミ酸の検出方法を提供する:a)
シキミ酸を過ヨウ素酸、又は過ヨウ素酸塩及び過ヨウ素酸を含有する試薬で酸化
する(過ヨウ素酸及び該試薬を合わせて本明細書では「過ヨウ素酸塩」という)
;b)強塩基を添加して発色団を生成させる;c)亜硫酸塩を添加して該発色団
を安定化させる;d)該発色団の存在を検出する;及び所望によりe)該発色団
の量を定量する。発色団の存在は、水性溶液中のシキミ酸の存在を示す。発色団
の量は、水性溶液中のシキミ酸の量と直接相関する。本発明の好ましい態様では
、過剰の過ヨウ素酸塩の還元と発色団の生成が同時に起るように、亜硫酸塩と強
塩基を含む混合物を使用して工程b)及びc)が同時に行なわれる。
【0008】 本出願人は、過ヨウ素酸と過ヨウ素酸塩の使用が過ヨウ素酸単独よりも、特に
室温以上の温度で酸化を行なう時に、より速い反応時間を与えることを発見した
。 本出願人はさらに、過剰の過ヨウ素酸及び過ヨウ素酸塩を還元するために亜
硫酸塩を使用すると、シキミ酸の酸化とそれに続く強塩基の添化により生成した
発色団の安定性が、大きく改善されることを発見した。
【0009】 本出願人の方法は、また、組織、特に植物組織中のシキミ酸の検出に使用する
ことができる。したがって、本発明の他の態様は、次の工程を含む検体試料中の
シキミ酸の検出方法を提供する:(a)検体試料を過ヨウ素酸、又は過ヨウ素酸
塩及び過ヨウ素酸を含有する試薬で処理する;(b)該検体試料に強塩基を添加
して発色団を生成させる;(c)該発色団を亜硫酸塩で安定化する;(d)該発
色団の存在を検出する;及び所望により(e)該発色団の量を定量する。好まし
くは、過剰の過ヨウ素酸塩の還元と発色団の生成が同時に起るように、亜硫酸塩
と強塩基を含む混合物を使用して工程(b)及び(c)が同時に行なわれる。
【0010】 従来のシキミ酸の検出方法とは異なり、本出願人の方法は、組織抽出物に直接
使用することができる。適切な組織抽出物は、植物物質をすりつぶしたり長時間
還流させることなく調製することができる。さらに、他の従来法とは異なり、本
出願人の方法はより安定な発色団を生成するので、過ヨウ素酸酸化を制止した後
にできる限り速く発色団の検出を行なう必要がない。本発明の方法を組織検体に
直接使用できること、少なくとも1時間迄発色団の検出を延長できること、及び
生成した発色団を所望により定量できることは、本発明を組織検体の高スループ
ットスクリーニングに充分適合させるものである。 これらの及び他の本発明の特徴は、以下の本発明の詳細な説明中に記載されて
いる。
【0011】 (発明の詳細な説明) シキミ酸は、過ヨウ素酸によって酸化され、トランス−アコニット酸とジアル
デヒドを生成する。pHを10以上に上げるのに十分な量の水酸化ナトリウムを
添加して過剰の過ヨウ素酸を除去すると、静置することによって強い黄色が発色
する。シキミ酸、キニン酸及びトリプトファンのみが、過ヨウ素酸で処理後、ア
ルカリ条件下で黄色になる発色団を生成することが知られている。シキミ酸から
の黄色の形成は、これは形成されたジアルデヒドの特性であるかもしれないが、
シキミ酸を検出するいくつかの方法の基本である。黄色を生じる発色団は安定で
はなく、数種の方法では色を安定化するためにグリシンのような化合物を採用す
る。本出願人は、亜硫酸塩が発色団を既知の方法よりもはるかに安定化させ、組
織検体に直接使用できる方法を提供することを発見した。
【0012】 本発明は、次の工程を含む水性溶液中のシキミ酸の検出方法を提供する:a)
シキミ酸を過ヨウ素酸、又は過ヨウ素酸塩及び過ヨウ素酸を含有する試薬で酸化
する(合わせて本明細書では「過ヨウ素酸塩」という);b)強塩基を添加して
発色団を生成させる;c)亜硫酸塩を添加して該発色団を安定化させる;d)該
発色団の存在を検出する;及び所望によりe)該発色団の量を定量する。発色団
の存在は、水性溶液中のシキミ酸の存在を示す。発色団の量は、水性溶液中のシ
キミ酸の量と直接相関する。該水性溶液は、例えば標準を作製するために水性溶
液に既知量のシキミ酸を添加したときのように、シキミ酸を含有することが既知
であり、又は検体試料のようにシキミ酸を含有することが疑われる。
【0013】 植物中のシキミ酸の検出は、植物が除草剤グリホセートに曝されたことがある
かどうかを判定するのに使用することができ、また植物がこの除草剤に対して耐
性があるかどうかを判定するのに使用することができる。したがって、本発明の
方法は、シキミ酸の検出及び/又は定量が必要である状況下で有用となる。例え
ば、本発明の方法は、植物或いは植物組織又は細胞が除草剤グリホセートに耐性
であるかを判定するスクリーニングに使用することができ、或いは収穫植物がグ
リホセートに曝されたことがあるかを判定する試験に使用することができる。
【0014】 本発明の方法は、水性溶液中で都合よく実施される。水性溶液は、水又は水と
水混和性の有機溶媒の混合物であってよい。本発明の方法は、植物、動物及び微
生物組織を含む種々のタイプの組織に好適に使用される。好ましくは、組織は植
物組織である。組織試料が使用されるときには、最初にシキミ酸を水と水混和性
の有機溶媒の溶液のような、適当な溶媒中に抽出することが必要であり、つぎに
必要な場合には、得られた溶液の不純物を取り除く。
【0015】 シキミ酸は、あらゆる適切な方法を使用して、組織から抽出することができる
。本出願人は、シキミ酸は室温で、水及び水混和性の有機溶媒を含む溶液を使用
して植物組織から容易に、かつ定量的に抽出できることを発見した。好ましくは
、植物組織はあらかじめ約−4℃以下で凍結しておく。組織からシキミ酸を抽出
するのに使用される溶液は、塩基性又は酸性のpHを有してよい。水混和性の有
機溶媒は、シキミ酸がそれに溶解するどのような溶媒でもよいが、好ましくは低
分子量アルコール、より好ましくはイソプロパノールである。組織は、全ての又
は十分な量のシキミ酸が抽出されるまで、抽出溶液中でインキュベートされる。
抽出は、一般に約24時間後に完了するが、しかし通常は16〜24時間後に、
又はより短時間で完了する。
【0016】 シキミ酸を抽出するのに好ましい溶液は、0.05Mアルカリ金属水酸化物(
水中)とイソプロパノールの2:1(容量:容量)の混合物である。好ましくは
、アルカリ金属水酸化物は水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムである。
【0017】 植物組織からシキミ酸を抽出する好ましい方法では、約−4℃以下で凍結され
た組織が小片に切断され、十分な量の0.05M水酸化ナトリウム又は水酸化カ
リウム(水中)とイソプロパノールの2:1(容量:容量)の混合物中に浸漬さ
れる。一般に、利便性のために、植物組織各0.1gに対して1mLの抽出混合物
が使用されるが、他の抽出混合物:組織の比率もまた使用できる。抽出は、これ
以上シキミ酸が溶液中に抽出されなくなるまで、室温で進められる。多数の植物
組織中のシキミ酸が、この方法により16〜22時間で完全に抽出される。
【0018】 つぎに、抽出物の分画について、追加の操作を行わずに本発明の方法に従って
シキミ酸の存在を分析して、この工程を多数の試料の分析に都合のよいものとす
る。例えば、組織抽出は96ウエル、又は同様のプラスチック板中で少量の植物
組織について行うことができ、そこから自動化試料操作装置を使用して分画を取
り出し、吸収の測定と植物試料中のシキミ酸の定量を行うことができる。
【0019】 シキミ酸の酸化は、過ヨウ素酸、又は過ヨウ素酸及び過ヨウ素酸塩を含む試薬
(過ヨウ素酸塩試薬)を使用して行うことができる。ここでは容易に参照できる
ように、過ヨウ素酸及び過ヨウ素酸と過ヨウ素酸塩を含む試薬を、一般に、過ヨ
ウ素酸塩という。好ましくは、過ヨウ素酸及び過ヨウ素酸塩を1:1の比で含む
試薬が酸化に使用される。この試薬は、水中で0.5%(重量/容量)の過ヨウ
素酸及び0.5%(重量/容量)のナトリウムメタ−過ヨウ素酸塩が含まれるよ
うに調製される。過ヨウ素酸塩は、シキミ酸を含有するか、又は含有すると思わ
れる水性溶液中に添加される。既知の又は存在すると思われる量の水性溶液中の
シキミ酸に対して実質的にモル比で過剰の過ヨウ素酸塩が存在するように、十分
な量の過ヨウ素酸塩を水性溶液に添加する。
【0020】 シキミ酸の酸化は、室温で又はより高温で行うことができる。好ましくは、酸
化は25〜65℃、より好ましくは35〜50℃の温度で行われる。本出願人は
、シキミ酸の酸化は37℃で約30〜45分後に完了することを発見した。酸化
が室温で行われるときには、酸化に約3時間を要する。
【0021】 シキミ酸の酸化は、水性溶液に強塩基を添加することによって停止又は制止さ
れ、発色団が生成し、そして過剰の過ヨウ素酸塩を還元するために亜硫酸塩が添
加されて、発色団を安定化する。好ましくは、反応の制止と発色団の安定化を同
時に行うために、水性溶液に強塩基と亜硫酸塩を含む混合物が添加される。しか
しながら、塩基と新たに調製した亜硫酸塩溶液を別々に添加することによって、
この工程を遂行してもよい。
【0022】 好ましくは、塩基は水酸化物のような強塩基であり、より好ましくは塩基は水
酸化ナトリウム又は水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物であり、最も
好ましくは水酸化ナトリウムである。水性溶液pH10以上、好ましくは11以
上のアルカリ性とするのに十分な量の塩基が添加される。好ましくは、塩基は水
又は他の溶媒と混合され、より好ましくは塩基と水の混合物が本発明の方法に使
用される。水性溶液に塩基及び亜硫酸塩を添加すると安定化された発色団が生成
し、その存在は塩基及び亜硫酸塩の添加後約1時間までの間に水性溶液中で検出
することができる。
【0023】 亜硫酸塩は、分離して又は強塩基との混合物として、過ヨウ素酸塩酸化反応の
完了後に強塩基の添加により生成した発色団を安定化させるのに十分な量で、水
性溶液に添加される。亜硫酸塩は、少なくともモル比基準で過ヨウ素酸塩よりも
多量の亜硫酸塩が存在するように水性溶液に添加される。過剰の亜硫酸塩は、本
発明の方法を妨害しない。ナトリウム塩又はカリウム塩のような、あらゆる可溶
性の亜硫酸塩が本発明の方法に使用することができるが、より好ましくは亜硫酸
塩は亜硫酸ナトリウムである。好ましくは、亜硫酸塩は水又は他の溶媒と混合さ
れ、より好ましくは亜硫酸塩と水の混合物が本発明の方法に使用される。
【0024】 水性溶液中の発色団の存在は、シキミ酸の存在を示すが、分光光度計を使用し
て382nmにおける光学密度を測定するか、又は水性溶液の黄色を目視により
確認する等の、あらゆる適当な方法によって検出できる。所望により、検体試料
中の発色団の量は定量することができ、その際に水性溶液中のシキミ酸の量が得
られる。定量は既知量のシキミ酸を使用し本発明の方法により調製したシキミ酸
スタンダードと比較する等の、あらゆる適切な方法によって行うことができる。
本発明の好ましい態様では、分光光度計を使用して382nmにおける水性溶液
の光学密度を測定し、既知量のシキミ酸を使用して分光光度計により382nm
における測定により調製したシキミ酸スタンダードとの比較によって、発色団を
定量する。
【0025】 本発明の方法によって発色団を検出するにあたって、発色団の分光光度計測定
により最良の結果を得るためには、未処理対照用植物検体試料に対して少なくと
も0.05吸収単位(AU)の吸収を有し、最大量のシキミ酸/シキミ酸塩を含
有する検体試料に対して2.0AUよりも小さい吸収を有することが好ましい。
本出願人は、致死量のグリホセートで処理された殆どの植物は、シキミ酸/シキ
ミ酸塩を次のようなレベルに蓄積していたことを発見した。約150mgの葉組
織を8倍(w/v)の0.25N塩化水素酸中ですりつぶして調製した5〜10
μLの水性溶液を、250μLの過ヨウ素酸塩試薬に添加し水を加えて0.5m
Lの量とした。過ヨウ素酸塩試薬との反応後、亜硫酸塩及び水酸化ナトリウムを
含有する混合物0.5mLにより反応を制止すると、約1.8AUの吸収を有す
る溶液1mlが得られた。一方、未処理の対照用植物は、0.1AUの吸収を与
えた。
【0026】 本発明の好ましい態様では、本発明の方法は、植物組織の酸性水性抽出物中の
シキミ酸の存在及び/又はレベルを検出するのに使用される。本発明のこの態様
では、組織の検体試料、好ましくは本明細書の記載にしたがって調製された植物
組織の水性溶液を含む検体試料が、シキミ酸を酸化するために、過ヨウ素酸又は
過ヨウ素酸塩及び過ヨウ素酸を含む試薬で処理される。強塩基を検体試料に添加
して発色団を生成させ、この発色団を亜硫酸塩で安定化させる。つぎに、検体試
料中のシキミ酸の存在を示す、発色団の存在を検出する。所望により、検体試料
中の発色団の量が定量され、検体試料中のシキミ酸の量が得られる。
【0027】 発色団の検出及び/又は定量を少なくとも約1時間まで延長できること、及び
追加の操作を必要とせずに組織抽出物を使用できることによって、本発明の方法
は高スループットスクリーニングや多数の試料が試験される他の機会に好適に用
いられるものとなる。
【0028】 例えば、組織抽出は96ウエル、又は同様のプラスチック板中で少量の植物組
織について行うことができ、そこから自動化試料操作装置を使用して分画を取り
出して吸収を測定し、シキミ酸スタンダードと吸収を比較することによって植物
試料中のシキミ酸の定量を行うことができる。
【0029】 (実施例) 実施例1:試薬のバックグラウンド吸収 水250μl、過ヨウ素酸塩試薬250μl、1N NaOH0.3ml及び
0.056M NaSO0.2mlを混合し、382nmにおける吸収を測
定した。吸収は0.047であり、5分間以上顕著な移動は示さなかった。亜硫
酸ナトリウムの0.056Mという濃度は、添加した過ヨウ素酸塩と等モルとな
るように選択された。 過ヨウ素酸塩試薬は、水中で0.5重量%の過ヨウ素酸と0.5重量%のナト
リウムメタ−過ヨウ素酸塩が含まれるように調製した。
【0030】 実施例2:シキミ酸の検出 2mMシキミ酸試料10μlを240μlの水に添加した。つぎに、過ヨウ素
酸塩試薬250μlを加えた。37℃で30分後に、a)1N NaOH0.3
ml及びその後で0.056M NaSO0.2mlにより、又はb)1N
NaOH0.3ml及び0.056M NaSO0.2mlを混合するこ
とによって調製した混合溶液(以下、「混合溶液」という)0.5mlにより反
応を制止した。382nmにおける溶液の吸収(A)を直ちに測定し、その後室
温で5分、30分及び60分放置した後に測定した。表1に示した3検体から得
られた平均値は、添加したシキミ酸の存在により382nmにおける吸収が増加
することを示す。
【0031】 表 1 検体溶液への添加 A(382) A(382) A(382) A(382) T=0 分 T=5 分 T=30 分 T=60 分 NaOHついでNa2SO3 0.949 0.949 0.941 0.924 混合溶液 0.959 0.957 0.953 0.930
【0032】 塩基添加後NaSO を添加した場合には、発色団は30分以上優れた安
定性を示し、60分後にわずか約3%の吸収の損失を示した。一方、混合溶液を
添加した場合には、感度がわずかに上昇するとともに同様の安定性を示した。混
合溶液は、室温で約12時間安定であったが、さらに試験をすればより長時間安
定であることが判明するであろう。
【0033】 (検量線の調製) 表2に示した各量の2mMシキミ酸をポリプロピレン製の1.5mlマイクロ
試験管に入れ、水を加えて250μlとした。つぎに、過ヨウ素酸塩試薬250
μlを添加後、試験管を37℃に30分間維持し、その時にNaOH/亜硫酸塩
混合試薬0.5mlを加えた。得られた各溶液について382nmにおける吸収
を5分以内に測定し、2検体についての平均値を表2の第2欄に示した。
【0034】 表 2 μl2mM A(382) A(382) シキミ酸 水のみ 植物抽出物 0 0.066 0.095 2 0.218 0.266 4 0.409 0.479 6 0.575 0.664 10 0.944 1.028 14 1.243 1.320
【0035】 ロリウムペレネ(Lolium Perrenne)を温室の土中で植物が3〜4枚の葉を付
けるまで2〜3週間成長させた。植物の空気中に出た部分を収穫し、直ちに−8
0℃に維持した冷凍庫に入れた。植物抽出物を調製するために、組織約1gの試
料を溶解し秤量した。組織は液体N中で凍結し、乳鉢と乳棒を使用して微粉
末になるまですりつぶした。つぎに、組織重量の4倍にあたる0.25N HC
lを添加し、スラリーをさらに5分間すりつぶした。この物質を25,000x
gで15分間遠心分離し、上澄液をピペットで取り出し琥珀色のガラスバイアル
中に保存した。
【0036】 各試験管に未処理のロリウム抽出物5μlを添加した以外は、検量線を調製す
るのに使用した方法を繰り返した。結果を表2の第3欄に示した。もしこれらの
データが吸収対添加シキミ酸としてプロットされたならば、2本の平行な直線が
得られる。シキミ酸塩のみを試験したデータは、このアッセイ方法が少なくとも
約1.25の吸収までは、存在するシキミ酸塩と382nmにおける吸収が直接
の相関関係を有することを示す。シキミ酸塩とともに植物抽出物を添加した試験
のデータは、未処理のロリウムペレネが少量のシキミ酸塩を含有すること、及び
植物抽出物の添加はシキミ酸塩についての本化学アッセイ法を妨害しないことを
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2G042 AA01 BD03 BD10 BD19 CA10 CB03 DA08 EA03 FA11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の工程を含む水性溶液中のシキミ酸の検出方法: a)シキミ酸を過ヨウ素酸、又は過ヨウ素酸塩及び過ヨウ素酸を含有する試薬で
    酸化する; b)強塩基を添加して発色団を生成させる; c)該発色団を亜硫酸塩で安定化する; d)該発色団の存在を検出する;及び所望により e)該発色団の量を定量する。
  2. 【請求項2】強塩基が水酸化ナトリウムである請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】亜硫酸塩が亜硫酸ナトリウムである請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】亜硫酸塩及び強塩基を含有する混合物を使用して工程b)及びc
    )を同時に行なう請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】過ヨウ素酸及び過ヨウ素酸塩を含有する試薬を使用して工程a)
    を行なう請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】次の工程を含む検体試料中のシキミ酸の検出方法: (a)検体試料を過ヨウ素酸、又は過ヨウ素酸塩及び過ヨウ素酸を含有する試薬
    で処理する; (b)該検体試料に強塩基を添加して発色団を生成させる; (c)該発色団を亜硫酸塩で安定化する; (d)該発色団の存在を検出する;及び所望により (e)該発色団の量を定量する。
  7. 【請求項7】強塩基が水酸化ナトリウムである請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】検体試料が植物組織である請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】亜硫酸塩が亜硫酸ナトリウムである請求項6に記載の方法。
  10. 【請求項10】亜硫酸塩及び強塩基を含有する混合物を使用して工程(b)及
    び(c)を同時に行なう請求項6に記載の方法。
  11. 【請求項11】過ヨウ素酸及び過ヨウ素酸塩を含有する試薬を使用して工程(
    a)を行なう請求項6に記載の方法。
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