JP2002537463A - 金属酸化物を含有するプラスチック複合体 - Google Patents

金属酸化物を含有するプラスチック複合体

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JP2002537463A JP2000601075A JP2000601075A JP2002537463A JP 2002537463 A JP2002537463 A JP 2002537463A JP 2000601075 A JP2000601075 A JP 2000601075A JP 2000601075 A JP2000601075 A JP 2000601075A JP 2002537463 A JP2002537463 A JP 2002537463A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、金属酸化物化合物を含有する微細粒状充填材料又は充填材料をベースとするプラスチック複合体に関する。本発明はプラスチック複合体を製造するための方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、金属の酸化物化合物を含有する微細な粒状充填剤又は充填剤に基づ
く紫外線吸収性プラスチック複合体に関するものであり、そしてそれらを製造す
る方法にも関する。この点で特に好ましい複合体は、例えば食品の如きその中に
包装された(packed)製品に対する紫外線からの改良された保護を与えそ
してそれにもかかわらずそれらの透明性を維持しているポリアミド及び(熱可塑
性)ポリウレタンから作られたプラスチックフイルムである。
【0002】 Cibaにより製造されたチヌビン(Tinuvins)の如き商業的に入手
可能な分子紫外線吸収剤はその毒物学的理由で食品の包装用のポリマーフイルム
に使用することはできない。例えば二酸化チタン又は二酸化セリウムの如き粒状
紫外線安定剤が使用される場合には、商業的な粉末が配合されると、粉末の凝集
によりフイルムにおいて曇り及びピンホールの相当な形成があり、これは所望の
性質をもたない製品を生じさせる。
【0003】 従って、本発明の目的はプラスチック及び包装された材料の所望の紫外線保護
に加えてピンホールのないプラスチック表面を有する、粒状紫外線安定剤を含ん
でなるプラスチック複合体を製造することであった。
【0004】 充填剤はプラスチック中に使用されて機械的性質(例えば、ヤング率、衝撃靱
性、引張強度)を改良し、熱安定性並びに熱及び電気伝導度を増加させ、紫外線
に対する安定性を改良し又はカラー賦与性を与える。それらは一般に60重量%
までの量比で加えられる。これらの如き充填剤の例はタルク、雲母、カオリン、
ガラス繊維、酸化物、カーボンブラック及びデンプンを包含する。
【0005】 大抵の充填剤は表面処理をされるまで使用されない。これはプラスチックマト
リックス中の充填剤の良好な適合性を達成するために、例えばポリマーによる表
面処理(又は表面変性)を含んでなる。
【0006】 酸化物粒子の微細な粒状懸濁液がプラスチックの充填剤として湿式粉砕(we
t comminution)(wet grinding)により製造するこ
とができる方法がDD−A−0279681から既に知られている。≧1nmの
粒度(particle size)の粒子がこの湿式粉砕法により得られる。
【0007】 層シリケート(カオリナイト)を製造するための湿式粉砕方法(wet mi
lling process)がDD−A−0284684号から知られている
。この文献の要約の最後の行は、0.05〜0.3μm、即ち、下は0.05μ
m(50nmに相当する)まで(down to 0.05μm)の粒径を得る
ことができるという印象を与える。この情報は明らかに印刷の誤りである。何故
ならばこの文献の2頁の、「本発明の本質の説明」と題する節、第8行に、粉砕
されるべきカオリンの重量の0.05〜0.3重量%の割合のカチオン性分散剤
が粉砕懸濁液に加えられるということが述べられているからである。
【0008】 この方法による100nmより小さい平均粒径(average parti
cle diameter)を有する懸濁液の製造はこれまで述べられたことは
ない(M.Pahl:Zerkleinerungstechnik,Verl
ag TUEL Rheinland;K.Hoeffl:Zerkleine
rungs− und Klassiermaschinen,Springe
r Verlag)。M.Pahl及びK.Hoeffelは、湿式粉砕された
懸濁液の粒度範囲(particle size range)が10μmより
小さい粒度(particle size)を含んでなると述べてはいるが、下
限を明白に限定しておらず、又はこのタイプの小さな粒子の懸濁液をいかにして
製造することができるかに関する教示を与えていない。ドレスデンのIKTS(
Fraunhofer Institut fuer keramische
Technologien und Sinterwerkstoffe)によ
り供給された提供から、0.1〜200μmの粉砕の範囲のためのセラミック高
性能粉砕ボールが販売のために提供される。湿式粉砕の範囲は下は0.1μmま
で(down to 0.1μm)と規定されている。
【0009】 一次粒度(primary particle size)<100nmを有
するプラスチック用の広く使用される微細な粒状充填剤の例はシリカ(Aero
silR)及びカーボンブラックを包含する。
【0010】 AerosilR(Degussa AG;Graphic Series
Pigments:Hydrophobic AerosilR,製造、性質及
び使用)は5〜50nmの直径の一次粒子を含んでなり;カーボンブラック(D
egussa AG;Graphic Series Pigments: プ
ラスチック用のカーボンブラック顔料及び顔料−カーボンブラック調製物)は1
0〜100nmの一次粒径(primary particle diamet
er)を有する。しかしながら、これらの製品の両方ともそれ自体一次粒子の凝
集体(agglomerates)からなる。これらのいわゆる二次粒子は数百
nmの範囲内の直径を有する。
【0011】 一次粒径<100nmを有する微細な粒状粉末は、高いファンデルワールス力
により凝集する傾向を有し;更に、高い毛管力がペーストにおいて作用すること
ができ、それによりこれらの粉末の利点を利用することは可能ではない(Nan
ostructured Materials (4),399(1997)
【0012】 これらの微細な粒状粉末の凝集は例えば焼結、部分溶融又は表面反応により起
こり、焼結された橋(sintered bridges)が形成され、これは
もはや再分散を行うことを許容しない(Nanostructured Mat
erials,ibid.) プラスチック用の他の微細な粒状充填剤の例は5〜150nmの一次粒径を有
するコロイド状SiO2懸濁液(DD−A−0232288)及び200nmよ
り小さい平均粒径を有するBaSO4(EP−A−0354609)を包含する
【0013】 凝集体のない微細な粒子がポリマーマトリックス中の有機粒子又は有機的に変
性された無機粒子中に配合される場合には、機械的性質及び熱力学的性質におけ
るこれまでに知られていない品質の飛躍が起こり得、例えば、これはこのタイプ
の複合体材料の使用における性質を改良する。この効果を達成するための1つの
重大なフアクターは、充填剤が凝集した粉末としてではなくて(実質的に)凝集
体を含まない安定化された懸濁液の形態でマトリックス相に取り込まれ、そして
この凝集体のない状態(場合により粒子の適当な表面変性により達成される)が
最終複合体材料においても保持されるということである。プラスチックマトリッ
クス中の粒子の凝集を阻止するためのクレームされている分子量<500を有す
る表面変性剤を市販のコロイド状懸濁液に加えるか又は微細な粒状範囲(<20
0nm)の無機粒子からなる沈殿したばかりの懸濁液に加えることは同じ刊行物
から知られる。
【0014】 例えばDE−A−19540623からこれまでに知られている方法は、一般
に沈殿反応から得られそして200nmより小さい粒度を有する微細な粒状範囲
の無機粒子からなる市販のコロイド状懸濁液の使用を記載している。500より
小さい分子量を有する分散剤(表面変性剤)がプラスチックマトリックス中の粒
子の凝集を阻止するためにこれらの懸濁液に加えられる。
【0015】 驚くべきことに、金属の酸化物化合物を含有する微細な粒状充填剤に基づく紫
外線吸収性プラスチック複合体は、成形品の透明性を維持する下記の方法により
製造することができることが見いだされた。特に好ましい製品はポリアミド及び
(熱可塑性)ポリウレタンから作られ、そして特に例えば食品の如きその中に包
装された製品に対する紫外線からの改良された保護を与えることを可能とするプ
ラスチックフイルムである。
【0016】 0.5〜50nmの球状粒子では、使用される金属の酸化物化合物の一次粒度
は0.5〜55nmの範囲にある。針状(acicular)[又は楕円体(e
llipsoidal)]粒子では、主軸は300nmより小さい値を有する。
これらの粒子、凝集体(agglomerates)又は集合体(aggreg
ates)は本発明に従って湿式粉砕される。
【0017】 驚くべきことに、100nmより小さい平均粒径を有する濃厚懸濁液は、金属
の微細な粒状酸化物化合物から本発明に従って湿式粉砕により製造することがで
きる。懸濁液は、対応するプラスチック複合体を形成するためのその後の重合の
ために必要な溶媒又は反応性モノマー中で製造される。
【0018】 次いで懸濁液は場合によりモノマーによる更なる希釈の後重合されてプラスチ
ック複合体を形成する。
【0019】 湿式粉砕は規定されたpHでそしてpH調節剤の存在下にpH=3〜pH=5
のpHで撹拌式ボールミル中で行われる。この方法で製造される懸濁液は凝集及
び沈降に関して高度の安定性を示す。
【0020】 紫外線を吸収するための潜在力はTiO2を含有する懸濁液について決定する
ことすらできる。針状粒子は球状粒子より高い吸収効率を示すことすら示された
。この効果により、針状粒子がプラスチック複合体中に組み込まれる場合には、
同じ重量の球状粒子が使用される場合よりもっと有効な程度の紫外線保護すら達
成することができる。下表は約80nmの長さ及び約10nmの厚さを有する症
状一次粒子からなる懸濁液の吸光係数(波長の関数として)を球状一次粒子(直
径約10nm)の吸光係数と比較する。
【0021】
【表1】
【0022】 懸濁液の平均粒径は超遠心プロセス(重量による分布)により得られたd50
として定義される。d50は粒子の50%(重量に関して)が与えられた寸法より
小さいことを意味する。
【0023】 多くのポリマー材料の紫外線保護に関する1つの重要な点は、紫外線吸収剤が
光学的に中性である(optically neutral)挙動を示すべきで
あるということである。特に透明なプラスチックでは、紫外線吸収剤は光散乱、
従って複合体の曇りに有意な寄与をするべきではない。光散乱の効率は粒子の容
積に比例して増加するので、針状結晶(needles)の小さな単位への分解
はプラスチック複合体の最小の曇りを維持するために有利である。
【0024】 従って、針状形態を有する粒子は分解され(broken)うるか又は粒子の
真正の粉砕が起こることは、ここに提唱された方法において特に有利である。
【0025】 プラスチックフイルム中に取り込まれるのが好ましい粒子は、最初の粒度と比
較して一次粒子の主軸の最初の寸法の約半分となるように湿式粉砕プロセスによ
り真正に粉砕される(genuinely comminuted)針状形態を
有する孤立した(isolated)一次粒子である。プラスチックフイルム中
の真正に粉砕された針状一次粒子により、針状形態の真正にではなく粉砕された
(non−genuinely comminuted)一次粒子と比較して低
い程度の複合体の曇りが達成されうる。
【0026】 好ましいポリマー複合体はポリアミド又は(熱可塑性)ポリウレタンをベース
としそして充填剤として二酸化チタン又は二酸化セリウムを含有するポリマー複
合体である。200μmより小さいプラスチック材料の厚さを有するポリアミド
フイルム及び(熱可塑性)ポリウレタンフイルム特に好ましい。
【0027】 充填剤として例えば磁鉄鉱又はマグヘマイトの如き磁性酸化物を含有するプラ
スチック複合体は磁性の性質を示す。
【0028】 本願は成形品の製造のための本発明に従うプラスチック複合体の使用に関する
【0029】 本発明は更に本発明に従う複合体から製造された成形品及び特許請求の範囲に
記載の方法に関する。
【0030】 本発明は、酸化物化合物が一次粒子、凝集体、集合体及び/又はそれらの混合
物として存在し、該凝集体及び該集合体は100nmより小さい平均粒度を有す
ることを特徴とする本発明に従うプラスチック複合体にも関する。
【0031】 更に本発明は、微細に分散した形態で分布しており、100nmより小さい平
均粒径を有し、元素、Ti、Zn、Sn、W、Mo、Ni、Bi、Ce、In、
Hf又はFeの酸化物である少なくとも1種の酸化物化合物(成分a)を含有し
、これらの酸化物の個々の酸化物又はこの群の酸化物の混合物を使用することが
でき及び/又は元素の周規律表の亜族4、5及び6(IVb、Vb、VIb)の
金属の酸化物と元素の周規律表の主族1及び2(I、II)の金属の水酸化物及
び/又は炭酸塩との反応生成物を使用することができるプラスチック複合体に関
する。
【0032】 本発明は更に、プラスチックマトリックスが200mmより小さい厚さを有す
るポリアミドフイルムからなり、そして複合体中の二酸化チタン粒子が楕円体形
態を有し、そしてその主軸が50nmより小さく、好ましくは40nmより小さ
いことを特徴とする本発明に従うプラスチック複合体に関する。
【0033】 本発明は更に、プラスチックマトリックスが200mmより小さい厚さを有す
るポリアミドフイルムからなり、ポリアミドフイルムは複合体フイルムの構成要
素(constituent)であることもできる本発明に従うプラスチック複
合体に関する。
【0034】 本発明は、元素、Ti、Zn、Sn、W、Mo、Ni、Bi、Ce、In、H
f又はFeの少なくとも1種の酸化物を含有し、これらの酸化物の個々の酸化物
又はこの群の酸化物の混合物を使用することができ、及び/又は、BaTiO3
、CaTiO3、SrTiO3、BaZrO3、CaZrO3、SrZrO3の如き
、周規律表(PTE)の亜族4、5及び6(IVb、Vb、VIb)の金属の酸
化物と周規律表の主族1及び2(I、II)の金属の水酸化物及び/又は炭酸塩
との反応生成物を使用することができ、これらは球状形態を有しそして50nm
より小さい、好ましくは30nmより小さい、最も好ましくは15nmより小さ
い平均一次粒度を有する及び/又はその主軸が100nmより小さい針状又は楕
円体形態を有する、プラスチック複合体に関する。
【0035】 本発明は、湿式粉砕により得られそして成分a)の化合物、 b)場合によりpH調節剤、 c)場合により水及び/又は有機溶媒、 d)1種又はそれより多くのモノマー、 e)場合により界面活性剤及びポリマー、好ましくは界面活性剤の如き当該技
術分野で知られている慣用の補助物質(adjuvant substnces
)を含有する懸濁液をベースとするこれらのプラスチック複合体の製造にも関す
る。
【0036】 成分d)又は場合によりその更なる部分及び必要なことがある重合開始剤を次
いで本発明に従う懸濁液に加える。この後当業者に知られている方法で、例えば
温度を上昇させることにより重合を行う。
【0037】 成分a) 成分a)の化合物は、元素、Ti、Zn、Sn、W、Mo、Ni、Bi、Ce
、In、Hf又はFeの少なくとも1種の酸化物を含んでなり、これらの酸化物
の個々の酸化物又はこの群の酸化物の混合物を使用することができ、及び/又は
、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、BaZrO3、CaZrO3、Sr
ZrO3の如き、周規律表(PTE)の亜族4、5及び6(IVb、Vb、VI
b)の金属の酸化物と周規律表の主族1及び2(I、II)の金属の水酸化物及
び/又は炭酸塩との反応生成物を使用することができ、これらは球状形態を有し
そして50nmより小さい、好ましくは30nmより小さい、最も好ましくは1
5nmより小さい平均一次粒度を有し及び/又は主軸が300nmより小さい、
好ましくは200nmより小さい、最も好ましくは100nmより小さい針状又
は楕円体形態を有する。
【0038】 本発明に従う酸化物は下記の方法例えば:火炎加水分解(flame hyd
rolysis)、火炎熱分解(flame pyrolysis)、プラズマ
法(plasma process)、ゾル−ゲル法(sol−gel pro
cesses)、制御された核発生及び成長法(controlled nuc
leation and growth processes)及びエマルショ
ン及びマイクロエマルション法(emulsion and micro−em
ulsion processes)により製造することができる。
【0039】 これらの酸化物の粉末及びペーストの形態及び平均粒度は電子顕微鏡写真によ
り決定することができる。
【0040】 一次粒子は好ましくは50nmより小さく、更に好ましくは30nmより小さ
く、最も好ましくは15nmより小さい。これらの酸化物の一次粒子は球状形態
(spherical morphology)を示すことができる。それらは
凝集体又は集合体の形態で存在することができ、その際これらは100nmより
小さい平均粒度を有する。
【0041】 一次粒子は針状又は楕円体形態を示すこともできる。主軸は300nmより小
さく、好ましくは200nmより小さく、最も好ましくは100mnmより小さ
い。
【0042】 二酸化チタン及び二酸化セリウムは成分a)の特に好ましい化合物である。
【0043】 BaTiO3は成分a)の他の特に好ましい例である。
【0044】 酸化鉄[赤鉄鉱(haematite)、マグヘマイト(maghemite
)、針鉄鉱(goethite)、磁鉄鉱(magnetite)]も好ましい
【0045】 好ましい酸化物は有限な程度の磁化を示す酸化物、例えば、フェライト、特に
マグヘマイト及び磁鉄鉱も包含する。
【0046】 本発明に従うプラスチック複合体に含まれる成分a)の化合物は、一次粒子の
形態で存在することができ又は一次粒子の凝集体又は集合体又はこの2つの混合
物の形態で存在することができる。
【0047】 凝集体又は集合体は、複数の一次粒子がファンデルワールス力を介して互いに
相互作用する粒子又は一次粒子が製造プロセス期間中表面反応又は「焼結」によ
り互いに結合させられている粒子として理解されるべきであるる 一次粒子は更に少なくとも1種の更なる無機酸化物を含有するコーティングを
含んでなることもできる。
【0048】 成分a)は調製物に対して2〜60重量%、特に4〜50重量%、最も好まし
くは5〜30重量%の量で使用され、これらの定量的データは懸濁液に関して与
えられる。
【0049】 成分b) 成分b)はpH調節剤であると理解されるべきである。これらは無機酸、例え
ば硫酸、塩酸、硝酸又は過塩素酸及び有機酸、例えばベンゼンスルホン酸、1−
ナフタレンスルホン酸、クロロ酢酸、テレフタル酸又はトリクロロ酢酸を含んで
なる。ベンゼンスルホン酸が好ましい。
【0050】 成分b)は、調製物に対して、即ち懸濁液に対して好ましくは0.001〜1
0重量%、特に0.01〜5重量%、最も好ましくは0.01〜1重量%の量で
使用される。
【0051】 成分c) 適当な溶媒c)の例は、水、脂肪族C1〜C4アルコール、例えばメタノール、
エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタ
ノール、又はtert.−ブタノール、脂肪族ケトン、例えばアセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン又はジアセトンアルコール、ポリオール
、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、平均
分子量100〜4000、好ましくは400〜1500g/モルを有するポリエ
チレングリコール又はグリセロール:モノヒドロキシエーテル、最も好ましくは
モノ−C1〜C4アルキルグリコールエーテル、例えばエチレングリコールモノア
ルキル、モノメチル−、−ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノエチルエーテルを包含し、そして2−ピロリドン、N−メチ
ル−2−ピロリドン、N−エチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、1,3−
ジメチルイミダゾリドン、ジメチルアセトアミド及びジメチルホルムアミドも包
含する。
【0052】 溶媒の混合物を成分c)において使用することもできる。
【0053】 成分(c)は調製物に対して好ましくは10〜70重量%、特に60〜80重
量%、最も好ましくは15〜40重量%の量で使用される。
【0054】 成分d) 適当なモノマーd)の例は、 カプロラクタム、特にε−カプロラクタム;ジカルボン酸、特にアジピン酸;
ジアミン、特にヘキサメチレンジアミン;ポリオールポリエーテル、ポリオール
ポリエステル;ジイソシアネート、特にトルエンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、4,4′−メチレン−ジ(フェニル)イソシアネート、
及び4,4′−メチレン−ジ(シクロヘキシルイソシアネート)を包含する。
【0055】 成分d)は調製物に対して好ましくは30〜90重量%、特に20〜40重量
%、最も好ましくは60〜85重量%の量で使用される。
【0056】 成分e) 例えば界面活性剤又はポリマーの如き補助物質は、成分e)として適当である
【0057】 適当な界面活性剤は、案内タイトル“Surfactants Europe
,A Directory of Surface Active Agent
s available in Europe”(edited by Gor
den L.Hollis,Royal Society of Chemis
try,Cambridge(1995))に列挙されている化合物を包含する
【0058】 成分e)は好ましくは調製物に対して1〜20重量%、特に0.1〜10重量
%、最も好ましくは0.1〜5重量%の量で使用され、これらの定量的データは
懸濁液に対して与えられる。
【0059】 プロセス 本発明に従うプラスチック複合体は成分(a)、(b)、(c)(d)及び場
合により(e)の懸濁液から製造される。
【0060】 これらの懸濁液を製造するために、一般に成分a)は粉末形態で又は湿ったプ
レスケーク(moist press cake)の形態で場合により予備粉砕
の後、pH調節剤b)の一部と一緒に、場合により溶媒c)と共にそしてモノマ
ーd)と共に打ちつけられて(beaten)(即ち、導入されそして均質化さ
れる)均一な粉砕懸濁液(homgeneous grinding susp
ension)を形成する。これは例えば、撹拌器バット(agitator
vats)、溶解装置(dissolvers)及び同様なユニットによってな
され得る。
【0061】 成分a)の湿式粉砕は、予備粉砕(preliminary comminu
tion)及び微細粉砕(fine grinding)の両方を含んでなる。
懸濁液の成分a)の固体濃度は仕上げられた懸濁液の所望の濃度より高いことが
好ましい。所望の最終濃度は好ましくは予備粉砕の後に調節される。予備粉砕の
後、所望の微細な粒子分布となるようにに粉砕する。該粉砕操作のための適当な
処理装置の例は、ニーダ(kneaders)、シリンダーミル(cylind
er mills)、ニーダースクリュー装置(kneader screw
devices)、ボールミル、ローターステーターミル(rotor−sta
tor mills)、溶解器、コランダムディスクミル(corundum
disc mills)、振動粉砕ミル(vibration grindin
g mills)、及び特に0.1〜5mmの直径を有する粉砕媒体を有する高
速、連続又はバッチ供給撹拌式ボールミル(continuously or
batch fed agitated ball mills)を包含する。
粉砕媒体はガラス、セラミック又は金属、例えば鋼からなることができる。粉砕
温度は好ましくは0〜250℃の範囲内にあるが、一般に室温であり、特に使用
される界面活性剤(成分e)の曇り温度以下である。
【0062】 同様に好ましい1つの方法では、粉砕は部分的に又は完全に高圧ホモジナイザ
ーで又はジェット分散装置と呼ばれるもの(DE−A−19536845から知
られる)において行うことができ、それにより懸濁液中の摩耗した粉砕媒体屑(
abraded grinding media debris)の含有率又は
粉砕媒体からの可溶性物質の放出は最小に減少させることができ又は完全に阻止
することができる。
【0063】 1つの特に好ましい方法では、0.3〜0.4mmの粒度を有するジルコニア
から作られた粉砕媒体を使用して少なくとも3000回/分の撹拌速度で撹拌式
ボールミル中で楕円体又は針状一次粒子の湿式粉砕は、真正の粉砕をもたらす、
即ち、楕円体一次粒子をより小さな単位に分解させる。
【0064】 ミルの摩耗からの屑が懸濁液に入るのを実質的に防止するために、そしてそれ
から生じる着色した懸濁液の形成を防止するために、炭化ケイ素の内側ライニン
グ及び炭化ケイ素から作られたセラミックディスクを含んでなる撹拌器を有する
撹拌式ボールミルが使用される。
【0065】 得られる懸濁液を希釈段階において成分d)の所望のモノマー及び場合により
成分b)の更なるpH調節剤と混合しそして均質化させ、そして所望の最終濃度
に調節する。
【0066】 撹拌式ボールミル中で湿式粉砕の後容易に揮発性の溶媒を(例えば回転蒸発器
によって)除去し、そして場合により更なる成分d)のモノマーの添加の後重合
を行うことも可能である。
【0067】 更に、撹拌式ボールミル中での湿式粉砕の後懸濁液を(例えばフィルタープレ
スを使用して)ろ過することが可能である。このようにして得られるペーストを
次いで場合により成分d)の更なるモノマー及び成分b)のpH調節剤の添加の
後重合させる。
【0068】 懸濁液が更に使用される前に、それらは例えば0.5〜5μm膜又はガラスフ
イルターによって場合により微細ろ過される(finely filtered
)。
【0069】 本発明に従うプラスチック複合体は成分(a)、(b)、(c)、(d)及び
場合により(e)の懸濁液に基づいて製造される。
【0070】 本発明に従って製造される懸濁液は重合される。
【0071】 必要な重合開始剤も添加されなければならない。
【0072】 本発明に従って製造される懸濁液は撹拌式ボールミルにおいてその分散の後乾
燥させることもできる。好ましくは20〜150℃、特に50〜120℃の乾燥
温度が使用され、その際真空をかけることは有利なことがある。
【0073】 乾燥は一般に、パドル乾燥機、乾燥オーブン、噴霧乾燥機、流動床乾燥機、凍
結乾燥等の如き慣用の乾燥装置を使用して行われる。乾燥後の残留水含有率は好
ましくは固体含有率に対して2重量%より小さい。
【0074】 このようにして乾燥されそして変性される酸化物化合物(又は添加剤)は、例
えば押出機中で熱可塑性プラスチックの顆粒と共にプラスチックマトリックス中
に練り込む(incorporated)[配合する(compounded)
]ことができる。
【0075】 本発明に従ってこのようにして製造されるプラスチック複合体は好ましくはポ
リアミド又は(熱可塑性)ポリウレタンからなる。
【0076】 本発明に従ってこのようにして製造されるプラスチック複合体は好ましくはポ
リアミド及び/又は(熱可塑性)ポリウレタンからなる。
【0077】 本発明は、下記の成分の懸濁液の製造に関する。即ち、成分a)は調製物に対
して好ましくは2〜60重量%、特に4〜50重量%、最も好ましくは5〜30
重量%の量で使用される。
【0078】 成分(b)は調製物に対して好ましくは0.001〜10重量%、特に0.0
1〜5重量%、最も好ましくは0.01〜1重量%の量で使用される。
【0079】 成分(c)は調製物に対して好ましくは10〜70重量%、特に60〜80重
量%、最も好ましくは15〜40重量%の量で使用される。
【0080】 成分(d)は調製物に対して好ましくは30〜90重量%、特に20〜40重
量%、最も好ましくは60〜85重量%の量で使用され、 そして場合により、 成分(e)は好ましくは調製物に対して1〜20重量%、特に0.1〜10重
量%、最も好ましくは0.1〜5重量%の量で使用される。
【0081】 成分(e)又は場合によりその更なる部分を場合により必要な重合開始剤と共
に本発明に従う懸濁液にその後加える。この後当業者には知られている方法で、
例えば温度を上昇させることにより重合する。
【0082】 本発明に従うプラスチック複合体は、好ましくはプラスチックマトリックスが
200μmより小さい厚さを有するポリアミドフイルムからなり、ポリアミドフ
イルムは場合により複合体フイルムの構成要素でもあることを特徴とする。
【0083】 本発明に従う最終ポリマー複合体は成分a)0.01〜30重量%、好ましく
は0.05〜10重量%、最も好ましくは0.5〜5重量%を含有する。
【0084】
【実施例】
実施例1 ε−カプロラクタム1600gを、実験室用撹拌器によって全体にわたり激し
く撹拌しながら、脱イオン水400ml中に引き続いて少しずつ溶解した。Ti
2400g(Sachtiebenにより供給されたHombitec RM
300)をこの溶液に加えそしてウルトラターラックス(Ultra Tur
rax)撹拌器システムを使用して均質化した。次いでベンゼンスルホン酸を少
しずつ加え、そして系のpHがpH=3とpH=4との間の値に達するまでウル
トラターラックス撹拌器システムによって均質化した。
【0085】 この懸濁液をドレイス−PML−V/H(Drais−PML−V/H)撹拌
式ボールミルにおいて、寸法0.3〜0.4mmのジルコニア粉砕ボール、70
%の粉砕媒体の充填度、撹拌器速度4000rpm、360分の期間を使用して
湿式粉砕した。撹拌器及びライナー材料は炭化ケイ素からなっていた。
【0086】 粒子の特徴付けは超遠心法(質量による分布)によって行った。質量による分
布の下記の値が決定された。
【0087】
【表2】
【0088】 上記表(湿式粉砕の前に均質化された懸濁液の粒度について)、d10はすべて
の粒子の10%が44nmより大きくないことを意味し、d50はすべての粒子の
50%が65nmより大きくないことを意味し、そしてd90はすべての粒子の9
0%が102nmより大きくないことを意味する。これに関連して「粒子」は、
一次粒子、凝集体及び集合体と理解されるべきである。
【0089】 更に、上記表において(湿式粉砕後の粒度について)、d10はすべての粒子の
10%が21nmより大きくないことを意味し、d50はすべての粒子の50%が
33nmより大きくないことを意味し、そしてd90はすべての粒子の90%が5
1nmより大きくないことを意味する。これに関連して「粒子」は、一次粒子、
凝集体及び集合体と理解されるべきである。
【0090】 湿式粉砕された懸濁液60gを、加熱式出口及び金属スパイラル撹拌器を備え
そして約1リットルの容量を有する円筒形二重壁ガラス装置中で90℃のカプロ
ラクタム溶融物940gに加えた。N2により3回フラッシュした後、バッチを
撹拌しながら200℃に加熱した。200℃で1時間後、温度を270℃に増加
させそして4時間そこに保持した。次いで溶融物を紡糸し、そして得られた紡糸
された生成物を顆粒化した。ソックスレ装置において10時間水による抽出の後
、顆粒を水ポンプからの真空において48時間乾燥した。
【0091】 乾燥した材料を一軸ウォーム押出機(single worm extrud
er)を含んでなる慣用のフラットフイルム装置で加工して270℃の材料温度
及び90℃のチルロール温度で300mmの幅及び厚さ50μmのモノフラット
フイルム(mono flat film)を形成した。詳細には、装置(Ku
hneにより製造された構造のタイプ)は下記のユニットからなっていた。
【0092】 ウォーム直径: 37mm ウォーム長さ: 24D 脱ガス: なし フィードブッシュ 滑らか(plain) (feed bushing) 押出ダイ: 300mm、柔軟性リップ リップギャップ: 0.8mm チルロールプルオフ Somatecにより供給された クロムメッキされたキャスチングロール フイルムは50μmの厚さを有しそしてTiO21重量%を含有していた。そ
れは透明に見えそしてその表面にピンホールを有していなかった。その紫外線保
護性は、純粋な充填剤のないポリアミドフイルムの光透過率と比較した光透過率
の値を列挙する下記の表から分かりうる。
【0093】
【表3】
【0094】 実施例2(比較) ε−カプロラクタム1600gを、実験室用撹拌器によって全体にわたり激し
く撹拌しながら、脱イオン水400ml中に引き続いて少しずつ溶解した。Ti
2400g(Sachtiebenにより供給されたHombitec RM
300)をこの溶液に加えそしてウルトラターラックス(Ultra Tur
rax)撹拌器システムを使用して均質化した。
【0095】 湿式粉砕された懸濁液60gを、加熱式出口及び金属スパイラル撹拌器を備え
そして約1リットルの容量を有する円筒形二重壁ガラス装置中で90℃のカプロ
ラクタム溶融物940gに加えた。N2により3回フラッシュした後、バッチを
撹拌しながら200℃に加熱した。200℃で1時間後、温度を270℃に増加
させそして4時間そこに保持した。次いで溶融物を紡糸し、そして得られた紡糸
された生成物を顆粒化した。ソックスレ装置において10時間水による抽出の後
、顆粒を水ポンプからの真空において48時間乾燥した。
【0096】 乾燥した材料を一軸ウォーム押出機を含んでなる慣用のフラットフイルム装置
で加工して270℃の材料温度及び90℃のチルロール温度で幅300mm及び
厚さ50μmのモノフラットフイルムを形成した。詳細には、装置(Kuhne
により製造された構造のタイプ)は下記のユニットからなっていた。
【0097】 ウォーム直径: 37mm ウォーム長さ: 24D 脱ガス: なし フィードブッシュ 滑らか 押出ダイ: 300mm、柔軟性リップ リップギャップ: 0.8mm チルロールプルオフ Somatecにより供給された クロムメッキされたキャスチングロール フイルムは50μmの厚さを有しそしてTiO21重量%を含有していた。そ
れは透明に見えそしてその表面にピンホールを有していた。更に、それは実施例
1のフイルムよりも光に対する高い散乱効果を示した。比較は下表で示される。
【0098】
【表4】
【0099】 実施例3 赤鉄鉱500g(BASF Sicotrans L2816R,一次粒度:
長さ約100nm、幅約10nm、透過型電子顕微鏡法によって決定された数μ
mまでの集合体寸法を有する)を、脱イオン水中のε−カプロラクタムの溶液2
000g(ε−カプロラクタム80重量部及び水20重量部)中に実験室用撹拌
器を使用して全体にわたり激しく撹拌しながら混ぜ込み、そしてpHをベンゼン
スルホン酸の溶液でpH2.5に調節した。
【0100】 この懸濁液ををドレイス−PML−V/H(Drais−PML−V/H)撹
拌式ボールミルにおいて、寸法0.3〜0.4mmのジルコニア粉砕ボール、7
0%の粉砕媒体の充填度、撹拌器速度4000rpm、30分の期間及び2.5
〜3のpHを使用して湿式粉砕した。ミルの撹拌器及びライナー材料は炭化ケイ
素からなっていた。
【0101】 粒子の特徴付けは超遠心法(質量による分布)によって行った。質量による分
布の下記の値が決定された。
【0102】
【表5】
【0103】 上記表において、d10はすべての粒子の10%が19nmより大きくないこと
を意味し、d50はすべての粒子の50%が29nmより大きくないことを意味し
、そしてd90はすべての粒子の90%が46nmより大きくないことを意味する
。これに関連して「粒子」は、一次粒子、集合体及び凝集体と理解されるべきで
ある。
【0104】 100nmより大きい粒度を有する粒子は見いだされなかった。
【0105】 実施例4 磁鉄鉱プレスケーク(magnetite press cake)890g
(Bayer AG、一次粒径10nm、透過型電子顕微鏡法によって決定され
た数μmまでの凝集体寸法を有し、固体含有率45重量%)を、脱イオン水中の
ε−カプロラクタムの溶液1610g(ε−カプロラクタム80重量部及び水2
0重量部)中にウルトラターラックス(Ultraturrax)を使用して全
体にわたり激しく撹拌しながら分散させ、そしてpHをベンゼンスルホン酸の溶
液でpH2.5に調節した。
【0106】 この懸濁液ををドレイス−PML−V/H撹拌式ボールミルにおいて、寸法0
.3〜0.4mmのジルコニア粉砕ボール、70%の粉砕媒体の充填度、撹拌器
速度4000rpm、60分の期間及び2.5〜3のpHを使用して湿式粉砕し
た。ミルの撹拌器及びライナー材料は炭化ケイ素からなっていた。次いで懸濁液
を5μmのメッシュ開口を有するフィルタースクリーンを通して圧力下にろ過し
た。
【0107】 粒子の特徴付けは超遠心法(質量による分布)によって行った。質量による分
布の下記の値が決定された。
【0108】
【表6】
【0109】 上記表において、d10はすべての粒子の10%が23nmより大きくないこと
を意味し、d50はすべての粒子の50%が40nmより大きくないことを意味し
、そしてd90はすべての粒子の90%が107nmより大きくないことを意味す
る。これに関連して「粒子」は、一次粒子、集合体及び凝集体と理解されるべき
である。
【0110】 実施例5 赤鉄鉱(BASF Sicotrans L2816R)を含有する実施例3
における如くして製造された懸濁液250gを、ε−カプロラクタムと水の混合
物(ε−カプロラクタム80重量部及び水20重量部)750中に、ウルトラタ
ーラックス撹拌器を使用して10分間均質化した。次いで均質化された懸濁液を
、加熱式出口及び金属スパイラル撹拌器を備えそして約1リットルの容量を有す
る円筒形二重壁ガラス装置中に導入した。N2により3回フラッシュした後、バ
ッチを撹拌しながら200℃に加熱した。200℃で1時間後、温度を270℃
に増加させそして4時間そこに保持した。次いで溶融物を紡糸し、そして得られ
た紡糸された生成物を顆粒化した。ソックスレ装置において10時間水による抽
出の後、顆粒を水ポンプからの真空において48時間乾燥した。
【0111】 複合体を特徴付けるために、紡糸された生成物の薄い切片を調製し、そして電
子顕微鏡写真により評価した。これは、複合体がポリマーマトリックス中の赤鉄
鉱粒子の完全な一次粒子分布を有することを示した。凝集体は電子顕微鏡写真で
は同定されなかった。
【0112】 実施例6 マグヘマイト(Bayer AG)を含有する実施例4における如くして製造
された懸濁液312gをウルトラターラックス撹拌器を使用してε−カプロラク
タムと水の混合物(ε−カプロラクタム80重量部及び水20重量部)688g
中に10分間均質化した。次いで均質化された懸濁液を、加熱式出口及び金属ス
パイラル撹拌器を備えそして約1リットルの容量を有する円筒形二重壁ガラス装
置中に導入した。N2により3回フラッシュした後、バッチを撹拌しながら20
0℃に加熱した。200℃で1時間後、温度を270℃に増加させそして4時間
そこに保持した。次いで溶融物を紡糸し、そして得られた紡糸された生成物を顆
粒化した。ソックスレ装置において10時間水による抽出の後、顆粒を水ポンプ
からの真空において48時間乾燥した。
【0113】 複合体を特徴付けるために、紡糸された生成物の薄い切片を調製し、そして電
子顕微鏡写真により評価した。これは、複合体が大きな割合の一次粒子と一次粒
子の凝集体又は集合体を有していることを示した。凝集体又は集合体の90%は
100nmより小さい平均粒径を有していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 77/00 C08L 77/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 コンザレス−ブランコ,フアン ドイツ・デー−50937ケルン・ケルペナー シユトラーセ1アー (72)発明者 マーレンホルツ,ヨヘン ドイツ・デー−47802クレーフエルト・フ エニケルシユトラーセ49 (72)発明者 シエラー,クリフ ドイツ・デー−41366シユバルムタール・ ローアモンダーシユトラーセ215アー (72)発明者 クリンゲルヘフアー,シユテフアニー ドイツ・デー−47809クレーフエルト・シ エンバツサーシユトラーセ7 (72)発明者 ホーハイゼル,ベルナー ドイツ・デー−51061ケルン・ゲルステン カンプ19 (72)発明者 ジキング,イエンス ドイツ・デー−51491オフエラート・ノイ エンハウザーシユトラーセ34ベー (72)発明者 クリユガー,ラルス ドイツ・デー−51373レーフエルクーゼ ン・ツントヒユートヘンベーク40 (72)発明者 シユテフエンス,インゴ ドイツ・デー−40764ランゲンフエルト・ モーツアルトシユトラーセ17 (72)発明者 ピツツアー,ウルリケ ドイツ・デー−47800クレーフエルト・デ ルパーホフシユトラーセ39 (72)発明者 カスヘル,グレゴル ドイツ・デー−29699ボムリツツ・ウフア ーシユトラーセ37 Fターム(参考) 4F071 AA01 AA53 AA54 AB18 AB21 AE05 AF30 AH04 BA01 BB06 BC01 4J002 AA011 CK021 CK031 CK041 CL001 CL011 CL031 DE096 DE106 DE116 DE136 FD01 GG02

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細に分散した形態で分布しており、100nmより小さい
    平均粒度を有し、元素、Ti、Zn、Sn、W、Mo、Ni、Bi、Ce、In
    、Hf又はFeの酸化物である少なくとも1種の酸化物化合物(成分a)を含有
    し、これらの酸化物の個々の酸化物又はこの群の酸化物の混合物を使用すること
    ができ及び/又は元素の周規律表の亜族4、5及び6(IVb、Vb、VIb)
    の金属の酸化物と元素の周規律表の主族1及び2(I、II)の金属の水酸化物
    及び/又は炭酸塩との反応生成物を使用することができるプラスチック複合体。
  2. 【請求項2】 プラスチックマトリックスがポリアミド及びポリウレタンか
    らなることを特徴とする請求項1に記載のプラスチック複合体。
  3. 【請求項3】 プラスチックマトリックスがポリアミドからなることを特徴
    とする請求項1及び2に記載のプラスチック複合体。
  4. 【請求項4】 プラスチックマトリックスが200mmより小さい厚さを有
    するポリアミドフイルムからなり、該ポリアミドフイルムが複合体フイルムの構
    成要素であることもできることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプ
    ラスチック複合体。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の成分a)の割合が0.01〜30重量%で
    ある請求項4に記載のプラスチック複合体。
  6. 【請求項6】 酸化物化合物は50nmより小さい、好ましくは30nmよ
    り小さい、最も好ましくは15nmより小さい平均粒度を有する球状形態を有す
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラスチック複合体。
  7. 【請求項7】 酸化物化合物が、主軸が300nmより短い、好ましくは2
    00nmより短い、最も好ましくは100nmより短い針状又は楕円体形態を有
    することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のプラスチック複合体。
  8. 【請求項8】 酸化物化合物が一次粒子、凝集体、集合体として及び/又は
    それらの混合物として存在し、該凝集体及び該集合体は100nmより小さい平
    均粒度を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のプラスチック
    複合体。
  9. 【請求項9】 プラスチックマトリックスが200μmより小さい厚さを有
    するポリアミドフイルムからなり、そしてに二酸化チタン粒子が楕円体形態を有
    し、そしてその主軸が50nmより小さく、好ましくは40nmより小さいこと
    を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のプラスチック複合体。
  10. 【請求項10】 成分a)の酸化物化合物が、周規律表(PTE)の亜族4
    、5及び6(IVb、Vb、VIb)の金属の酸化物と周規律表の主族1及び2
    (I、II)の金属の水酸化物及び/又は炭酸塩との反応生成物であることを特
    徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のプラスチック複合体。
  11. 【請求項11】 成分a)の酸化物化合物がBaTiO3、CaTiO3、S
    rTiO3、BaZrO3、CaZrO3及び/又はSrZrO3であることを特徴
    とする請求項10に記載のプラスチック複合体。
  12. 【請求項12】 成分a)の酸化物化合物が二酸化チタンであることを特徴
    とする請求項1〜11のいずれかに記載のプラスチック複合体。
  13. 【請求項13】 成分a)の酸化物化合物が二酸化セリウムであることを特
    徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のプラスチック複合体。
  14. 【請求項14】 成分a)の酸化物化合物がBaTiO3であることを特徴
    とする請求項1〜11のいずれかに記載のプラスチック複合体。
  15. 【請求項15】 成分a)の酸化物化合物が酸化鉄であることを特徴とする
    請求項1〜11のいずれかに記載のプラスチック複合体。
  16. 【請求項16】 好ましくはpH=3とpH=5と間の規定されたpHにお
    ける湿式粉砕により成分a)の微細な粒状酸化物化合物の懸濁液が製造され、次
    いで重合されてプラスチック複合体を形成することを特徴とする請求項1に記載
    のプラスチック複合体を形成する方法。
  17. 【請求項17】 楕円体粒子の湿式粉砕期間中、一次粒子がそれらの最初の
    寸法、即ち軸方向の長さの少なくとも半分になるように真正に粉砕することを特
    徴とする請求項1及び16に記載のプラスチック複合体を製造する方法。
  18. 【請求項18】 成分a)の微細な粒状酸化物化合物の懸濁液を湿式粉砕に
    より製造し、次いで乾燥し、そしてこのようにして乾燥及び変性される酸化物又
    は添加剤を熱可塑性プラスチック材料の顆粒と一緒にプラスチックマトリックス
    中に組込む(incorporated)ことを特徴とする請求項1に記載のプ
    ラスチック複合体を製造する方法。
  19. 【請求項19】 成形品の製造のための請求項1〜18のいずれかに記載の
    プラスチック複合体の使用。
  20. 【請求項20】 請求項19に従って製造された成形品。
  21. 【請求項21】 請求項19に従って製造されたフイルム。
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