JP2002536668A

JP2002536668A - 回転センサ

Info

Publication number: JP2002536668A
Application number: JP2000598864A
Authority: JP
Inventors: ゲーデッケマルティン
Original assignee: Robert Bosch GmbH
Current assignee: Robert Bosch GmbH
Priority date: 1999-02-09
Filing date: 1999-11-03
Publication date: 2002-10-29
Also published as: DE19905274A1; BR9909519A; DE59913600D1; EP1070259A1; EP1070259B1; US6452383B1; KR100583546B1; KR20010042478A; WO2000048006A1

Abstract

(57)【要約】射出成形部分として製造された環状磁石（１１）と、この環状磁石（１１）を形状接続的に受容する金属製ブシュ（１２）とを有する、回転エレメント（１０）に座着するパルス発生器を備えた回転角センサまたは回転数センサにおいては、環状磁石（１１）が、第１の環状区分（１１１）でブシュ（１２）に受容されていて、第２の環状区分（１１２）でプレス嵌めによって回転エレメント（１０）に載着されていることによって、環状磁石（１１）と回転エレメント（１０）との間に、製造技術的に有利な剛性的な結合部が形成されている。ブシュ（１２）は、環状磁石（１１）から端面側で突出するブシュ区分（１２１）の領域で回転エレメント（１０）に固定されている。また、ブシュ（１２）と第１の環状区分（１１１）との間の形状接続部は、ブシュ（１２）の外周面に設けられた成形エレメント（１３，１４）に被さるように環状磁石（１１）が射出成形されることよって形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】背景技術本発明は、請求項１の上位概念部に記載した形式の、回転エレメント、特にモ
ータ作動式の駆動装置の軸に座着するパルス発生器を備えた回転センサから出発
する。

【０００２】「回転センサ」という概念は、以下では、回転数測定器または回転角測定器と
同義語として使用される。これらの測定器は、固定式のホールセンサによってま
たは周方向で交互にＮ極とＳ極とを有する、回転する環状磁石によって極めて頻
繁に実現される。この場合、アナログ式のホールセンサでは回転角を、また、デ
ジタル式のホールセンサでは回転数を直接測定することができる。回転数または
回転角から、回転距離または行程距離のような別の測定量も導出され得る。

【０００３】このような形式の公知の回転センサ（ヨーロッパ特許出願公開第０８２１２４
０号明細書）は転がり軸受けに配置されている。この場合、パルス発生器は、軸
に回動不能に結合された軸受け内レースに座着しており、パルスを非接触的に感
知する検出器は、転がり軸受けの、定置の外レースに固定されている。パルス発
生器の、プラストフェライト（プラスチック磁石）から製造された環状磁石は、
全周にわたって交互に続くＮ極とＳ極とを備えた中空の磁石体を有していて、こ
の磁石体の回転時に、基準点に関連した磁界の変化を生ぜしめる。この磁界変化
は、固定された検出器によって電気信号に変換される。転がり軸受けの内レース
にパルス発生器を固定するためには、環状磁石が、肉薄の薄板スリーブとして形
成された金属製ブシュに対して回動不能に座着している。このことは、スリーブ
縁部が、中空円筒状の磁石体の、環状の端面に縁曲げされることによって実現さ
れている。薄板スリーブ自体は、転がり軸受けの内レースの外側の表面にプレス
嵌めされている。

【０００４】冒頭で述べた形式の、同じく公知の回転センサ（ヨーロッパ特許第０６０１２
２８号明細書）では、パルス発生器の環状磁石が、粉体として提供された磁化可
能な粒子と、熱可塑性材料から成るバインダとから製造されている。この場合、
磁化可能な粒子から成る粉体の割合は可能な限り大きく選択されているので、射
出成形法で成形された環状磁石によって、可能な限り明確な信号を検出器でレリ
ーズすることが可能となる。しかし、これによって、磁石体はもろくなってしま
う。したがって、磁石体は、駆動モータの軸の直径と組み合わされて滑り嵌めを
形成するような内径を有しており、磁石体は軸に接着される。この場合、接着剤
が溶剤および／または別の化学製品を含有しており、硬化のために長い時間が必
要となってしまうという欠点が存在している。

【０００５】軸への中空円筒状の磁石体の接着を回避するために、前記ヨーロッパ特許第０
６０１２２８号明細書では、軸から中空円筒状の磁石体へトルクを伝達するため
に、軸と対になってプレス嵌めを形成する保持部分を使用することがすでに提案
されている。ここでは、トルク伝達は、形状接続的に作用する手段、たとえばア
ームによって行われる。このアームは、自由端部に軸方向で突出するフックを有
していて、中空円筒状の磁石体内に設けられた溝を通じて延びている。前記保持
部分は、熱可塑性材料の射出成形によって、アームおよびフックと一体に成形さ
れている。

【０００６】発明の利点請求項１の特徴部に記載の特徴を備えた本発明による回転センサは、接着時に
生じる製造問題が回避されており、パルス発生器を製造技術的に簡単に製造する
ことができるという利点を有している。プレス嵌めは、回転エレメント上での環
状磁石の、可能な限り正確な位置調整ために働き、金属製ブシュは、環状磁石と
回転エレメントとの確実なかつ回動不能な結合のために働く。この結合は、環状
磁石から突出するブシュ区分で製造技術的に有利に形成され得る。この場合、た
とえば支承される軸として形成された回転エレメントと、金属製ブシュとの間で
隙間嵌めが行われていると有利であり、これによって、組付け時に軸上の支承箇
所が損傷を受けないようになっている。回転センサ全体が支所箇所にわたって被
せ嵌められる必要がない場合には、中間嵌めまたはプレス嵌めを使用することが
できる。

【０００７】環状磁石から突出するブシュ区分の内側でのブシュと回転エレメントとの剛性
的な結合と、金属製ブシュの周面における形状接続エレメント（Ｆｏｒｍｓｃｈ
ｌｕｓｓｅｌｅｍｅｎｔ）もしくは成形エレメントの形成とが種々異なる形式で
行われてよい。

【０００８】本発明の有利な構成では、回転エレメントへのブシュ区分の固定が加圧抵抗溶
接、いわゆるホット・ステイキングによって行われており、この場合、ブシュ区
分に半径方向で当て付けられた電極を用いてブシュ区分に加圧力と電流とが供給
される。

【０００９】本発明の別の有利な構成では、ブシュ区分と回転エレメントとの間の結合が、
回転エレメントへのブシュ区分の摩擦接続的なプレスによってまたはブシュ区分
と回転エレメントとの間の形状接続（Ｆｏｒｍｓｃｈｌｕｓｓ）によって行われ
てもよい。

【００１０】本発明の有利な構成では、金属製ブシュと環状磁石との間に形状接続部を形成
するための、金属製ブシュの周面に設けられた成形エレメントが、ローレット、
軸方向溝、切欠き歯列等として形成されている。

【００１１】実施例の説明以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。

【００１２】図１および図２にそれぞれ端面図および断面図で示した、回転センサのための
パルス発生器は、モータ作動式の駆動装置、たとえば自動車のパワーウィンドの
ための電動モータの駆動軸１０に固定されている。パルス発生器は、全周にわた
ってＮ極とＳ極とを交互に備えた、射出成形部分として製造された、プラストフ
ェライト（プラスチック磁石）から成る環状磁石１１を有していて、回動不能に
かつ軸方向で移動不能に軸１０に結合されている。このためには、環状磁石１１
が、軸方向の第１の環状区分１１１で金属製ブシュ１２に形状接続的（ｆｏｒｍ
ｓｃｈｌｕｅｓｓｉｇ）に受容されていて、より小さな内径を有する第２の環状
区分１１２でプレス嵌めによって軸１０に被せ嵌められている。金属製ブシュ１
２と第１の環状区分１１１との間の形状接続部（Ｆｏｒｍｓｃｈｌｕｓｓ）は、
金属製ブシュ１２の外周面に一体に加工成形された成形エレメントによって形成
されている。金属製ブシュ１２を射出成型用型内へ挿入することによって、前記
成形エレメントに被さるように環状磁石１１が射出成形されている。

【００１３】図２には、成形エレメントのための２つの実施例が示してある。断面図の左側
半部では、成形エレメントは、少なくとも１つの軸方向溝１３を有している。こ
の場合、複数の軸方向溝１３が、金属製ブシュ１２の周面にわたって分配されて
設けられると有利である。図２の断面図の、対称的な右側半部では、成形エレメ
ントが外側歯列１４として形成されている。成形エレメントはローレット（Ｒａ
ｅｎｄｅｌｕｎｇ）として形成されていてもよい。金属製ブシュ１２は軸方向の
ブシュ区分１２１で環状磁石１１から突出していて、このブシュ区分１２１で軸
１０に軸方向でかつ半径方向で移動不能に固定されている。

【００１４】図２の実施例では、軸１０へのブシュ区分１２１の固定は加圧抵抗溶接（ホッ
ト・ステイキング）によって行われる。この場合、ブシュ区分１２１には、この
ブシュ区分１２１に半径方向で当て付けられた電極１５を用いて加圧力と電流と
が供給される。

【００１５】図３および図４に示した実施例では、軸１０へのブシュ区分１２１の固定は、
このブシュ区分１２１の端面１２２を軸１０に溶着することによって行われる。
図３および図４の実施例では、全部で３つの溶接点１６が、ブシュ区分１２１の
全周にわたって均等に分配されて配置されている。ただし、溶接点１６の数は、
結合の、必要となる強度に関連して変更される。

【００１６】図５に示したパルス発生器の実施例では、軸１０へのブシュ区分１２１の固定
は、このブシュ区分１２１を軸１０に摩擦接続的にプレスすることによって行わ
れる。このためには、図５の、対称的な左側半部に示したように、点でまたは面
に作用するプレス力Ｆが、ブシュ区分１２１に対して半径方向で供給される。図
５の、対称的な右側半部に示したように、軸１０へのブシュ区分１２１のプレス
は切欠き付けによって行われてもよい。このためには、ブシュ区分１２１の環状
の端面１２２に切欠き１７が押し込まれるかかまたは打ち込まれる。

【００１７】図６に示したパルス発生器の実施例では、軸１０へのブシュ区分１２１のプレ
スは、全周にわたって延びる縁曲げ結合部によって行われる。この場合、ブシュ
区分１２１の自由端部は、軸１０に加工成形された環状溝１８内へ突入するよう
に縁曲げされている。

【００１８】図７に示したパルス発生器の実施例では、軸１０へのブシュ区分１２１のプレ
スは、周方向のエンボス結合部によって行われる。この場合、全周にわたって分
配されるようにブシュ区分１２１から半径方向で押し込まれたまたはかしめられ
た多数のエンボス加工部１９が、軸１０に加工成形された環状溝１８内へ押し込
まれている。

【００１９】図８に示したパルス発生器の実施例では、軸１０へのブシュ区分１２１の固定
は形状接続によって行われる。この形状接続もやはり縁曲げ結合部によって行わ
れる。この場合、ブシュ区分１２１の自由端部は、軸１０に彫り込まれた、割線
として形成された少なくとも１つの区分面２０を備えた区分へ突入するように縁
曲げされている。図８の実施例では、区分が四角形として形成されているので、
互いに直角に方向付けられた全部で４つの区分面２０が軸１０に存在している。

【００２０】図６〜図８の実施例では、環状磁石１１と金属製ブシュ１２のブシュ区分１２
１との間の形状接続部の図示が省略されている。しかし、この形状接続部は、図
１〜図５に示した実施例と同じ形で存在している。

【図面の簡単な説明】

【図１】回転センサのパルス発生器を図２の矢印Ｉの方向から見た端面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図である。

【図３】パルス発生器の変化実施例を図４の矢印ＩＩＩの方向から見た端面図である。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線に沿った断面図である。

【図５】パルス発生器の変化実施例を図４と同様に断面図で示す図である。

【図６】パルス発生器の変化実施例を図４と同様に断面図で示す図である。

【図７】パルス発生器の変化実施例を図４と同様に断面図で示す図である。

【図８】パルス発生器の変化実施例を図４と同様に断面図で示す図である。

【符号の説明】

１０軸、１１環状磁石、１２金属製ブシュ、１３軸方向溝、
１４外側歯列、１５電極、１６溶接点、１７切欠き、１８環
状溝、１９エンボス加工部、２０区分面、１１１，１１２環状区分
、１２２端面、Ｆプレス力

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】回転センサであって、回転エレメント（１０）、特にモータ
作動式の駆動装置の軸に座着するパルス発生器が設けられており、該パルス発生
器が、射出成形部分として製造された、特にプラストフェライトから成る環状磁
石（１１）と、該環状磁石（１１）を形状接続的に受容する金属製ブシュ（１２
）とを有しており、該金属製ブシュ（１２）が、回転エレメント（１０）に対し
て同軸的に被せ嵌められていて、該回転エレメント（１０）に半径方向でかつ軸
方向で移動不能に位置固定されている形式のものにおいて、環状磁石（１１）が
、第１の環状区分（１１１）でブシュ（１２）に受容されていて、より小さな内
径を有する第２の環状区分（１１２）でプレス嵌めによって回転エレメント（１
０）に座着しており、ブシュ（１２）と第１の環状区分（１１１）との間の形状
接続部が、ブシュ（１２）の外周面に一体成形された成形エレメント（１３，１
４）に被さるように環状磁石（１１）が射出成形されることよって形成されてお
り、ブシュ（１２）が、環状磁石（１１）から端面側で突出するブシュ区分（１
２１）の領域で回転エレメント（１０）に固定されていることを特徴とする、回
転センサ。
【請求項２】ブシュと回転エレメントとの間で隙間嵌めが行われている、
請求項１記載のセンサ。
【請求項３】回転エレメント（１０）へのブシュ区分（１２１）の固定が
加圧抵抗溶接（ホット・ステイキング）によって行われており、この場合、ブシ
ュ区分（１２１）に半径方向で当て付けられた電極（１５）を用いてブシュ区分
（１２１）に加圧力と電流とが供給される、請求項１または２記載のセンサ。
【請求項４】回転エレメント（１０）へのブシュ区分（１２１）の固定が
、該ブシュ区分（１２１）の端面（１２２）を回転エレメント（１０）に少なく
とも点で溶着することによって行われている、請求項１または２記載のセンサ。
【請求項５】回転エレメント（１０）にブシュ区分（１２１）を固定する
ために、該ブシュ区分（１２１）が、回転エレメント（１０）に摩擦接続的にプ
レスされている、請求項１または２記載のセンサ。
【請求項６】前記プレスが、ブシュ区分（１２１）の環状の端面（１２２
）に押し込まれたまたは打ち込まれた切欠き（１７）によって行われている、請
求項５記載のセンサ。
【請求項７】前記プレスが、ブシュ区分（１２１）の周方向のエンボス結
合部によって行われており、この場合、ブシュ区分（１２１）の周面にわたって
分配されるようにブシュ区分（１２１）から半径方向で押し込まれたエンボス加
工部（１９）が、回転エレメント（１０）に加工成形された環状溝（１８）内へ
押し込まれている、請求項５記載のセンサ。
【請求項８】前記プレスが、縁曲げ結合部によって行われており、この場
合、ブシュ区分（１２１）の自由端部が、回転エレメント（１０）に加工成形さ
れた環状溝（１８）内へ突入するように縁曲げされている、請求項５記載のセン
サ。
【請求項９】回転エレメント（１０）へのブシュ区分（１２１）の固定が
形状接続部によって行われている、請求項１または２記載のセンサ。
【請求項１０】前記形状接続部が縁曲げ結合部によって形成されており、
この場合、ブシュ区分（１２１）の自由端部が、回転エレメント（１０）に彫り
込まれた、割線として形成された少なくとも１つの区分面（２０）を備えた区分
内へ突入するように縁曲げされている、請求項９記載のセンサ。
【請求項１１】金属製ブシュ（１２）と環状磁石（１１）の第１の環状区
分（１１１）との間の形状接続部を形成するための成形エレメントが、ローレッ
ト、軸方向溝（１３）、切欠き歯列（１４）等として形成されている、請求項１
から１０までのいずれか１項記載のセンサ。