JP2002535965A - ヒトパピローマウイルス・ウイルス様粒子を使用した中和アッセイ - Google Patents

ヒトパピローマウイルス・ウイルス様粒子を使用した中和アッセイ

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Abstract

(57)【要約】 レポーター遺伝子構築物と連結したパピローマウイルス様粒子(VLP)からなる偽ビリオンが記載される。偽ビリオンは、抗VLP中和抗体の存在を検出するためのアッセイにおいて使用されうる。偽ビリオンを作成するための方法も記載される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、血清又は血漿中のヒトパピローマウイルス(HPV)中和抗体を検
出する新規な方法に関する。
【0002】 発明の背景 ヒトパピローマウイルス(HPV)は、生殖管に感染するものであり、様々な
形成異常、癌及びその他の疾患と関連付けられている。これらの疾患は現在、ワ
クチン開発のための標的となっており、L1カプシドタンパク質のみ又はL1+
L2カプシドタンパク質を含有するウイルス様粒子(VLP)に基づくワクチン
が現在試験中である。
【0003】 ワクチン候補を試験するためには、中和アッセイが望ましいであろう。今日1
00を越えるHPV型が記載されているが、中和アッセイが存在するHPV型は
ほんの数個である。HPVは組織培養で増殖しないため、HPVのための中和ア
ッセイの開発は困難であった。
【0004】 ワクチン開発を促進するためには、任意のHPV型のための中和アッセイを得
るため容易に修飾されうる、基本的な中和アッセイを開発することが望ましであ
ろう。
【0005】 発明の説明 本発明は、レポーター遺伝子DNA構築物と共有結合したウイルス様粒子(V
LP)を含むパピローマウイルス「偽ビリオン(pseudovirion)」
に関する。好ましい実施態様において、VLPはヒトパピローマウイルス(HP
V)VLPである。
【0006】 本発明は、偽ビリオンに感染されうる細胞培養物と、試料と、偽ビリオンとを
合わせる工程、及び細胞による偽ビリオンの取り込み量を測定する工程を含む、
抗VLP抗体が試料中に存在するか否かを決定するためのアッセイも含む。試料
が存在しない、又は試料が免疫前試料である対照と、取り込みを比較し、その際
、細胞による偽ビリオンの取り込みの減少を、試料中の中和抗体の存在の指標と
することができる。
【0007】 本発明のもう一つの態様は、比較的純粋なVLPを生成させること、及びヘテ
ロ二官能性クロスリンカーを用いてレポーター遺伝子構築物を接着させることを
含む、偽ビリオン構築物を作成する方法である。
【0008】 本発明のさらにもう一つの態様は、細胞に偽ビリオンを感染させることを含む
、細胞へレポーター遺伝子を輸送する方法である。
【0009】 図面の簡単な説明 図1は、ベータ−ラクタマーゼ遺伝子(BLAM)に基づくレポーター遺伝子
構築物を示す図である。
【0010】 図2は、HPV16中和モノクローナル抗体H16.V5による、細胞へのH
PV16偽ビリオン取り込みの阻害を示す図である。
【0011】 図3は、HPV16 VLPで免疫感作された個体の血清中の中和抗体による
、細胞へのHPV16偽ビリオン取り込みの阻害を示す図である。
【0012】 明細書及び請求の範囲の全体にわたり使用されるように、以下の定義が適用さ
れる。
【0013】 「偽ビリオン」とは、直接的に、又は結合基を介して、レポーター遺伝子構築
物と化学的に連結又は結合されたパピローマウイルス・ウイルス様粒子を意味す
る。
【0014】 「レポーター遺伝子構築物」とは、その転写及び翻訳の調節に必要な既知の必
要因子(例えば、プロモーター、エンハンサー、転写終結配列等を含む)と共に
存在する、その転写活性、翻訳活性又はポストトランスレーション活性が好都合
に検出されうる、タンパク質をコードする任意の核酸を意味する。レポーター遺
伝子構築物の例には、ベータ−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ及びグリーン
蛍光タンパク質等の遺伝子が含まれる。
【0015】 発明の詳細な説明 偽ビリオン及びそれらを使用する方法は、特定のパピローマウイルス株又は他
のウイルスカプシドに依存しない。好ましい実施態様において、パピローマウイ
ルスはヒトパピローマウイルス(HPV)であり、特に好ましくは、HPVは性
器いぼ及び/又は性器癌と関連している株の一つであり、HPV6a、HPV6
b、HPV11、HPV16、HPV18、HPV31、HPV33、HPV3
5、HPV42、HPV43、HPV44、HPV45、HPV51、HPV5
2及びHPV56からなる群より選択されうる。
【0016】 偽ビリオンは、事実上任意のパピローマウイルスVLPから作成されうる。野
生型VLPは、一般的に、主要なL1と微量のL2タンパク質とから構成されて
いる。しかし、VLPはL1タンパク質のみを含有しうることが知られている。
さらに、修飾されたL1タンパク質、修飾されたL2タンパク質、L1タンパク
質又はL2タンパク質の少なくとも一部と融合したタンパク質(天然に存在する
ものであっても、そうでなくてもよい。例えば、HPV E−タンパク質)、及
び/又は付加的な天然に存在しないタンパク質を含有するVLPが記載されてい
る。本発明の目的のため、前記VLPのうちの任意のものを、偽ビリオンの構築
のための出発材料として使用することができる。一般的に、好ましいVLPは、
L1タンパク質、又はL1タンパク質とL2タンパク質との組み合わせ(「L1
+L2」)のいずれかを含有する。
【0017】 L1タンパク質又はL1+L2タンパク質を含有するVLPは、L1タンパク
質又はL1+L2タンパク質をコードする遺伝子で、選択された宿主細胞を形質
転換することにより作成されうる。一般的な技術、様々な型のL1及びL2の遺
伝子、並びにL1タンパク質及びL2タンパク質の組換え発現のための方法が、
当分野において既知であり、使用されうる。好ましい宿主細胞には、酵母、昆虫
細胞、哺乳動物細胞及び大腸菌が含まれる。
【0018】 本発明の一つの好ましい実施態様においては、酵母のGal1プロモーター及
びGal10プロモーターのような既知の酵母プロモーターの調節下でL1タン
パク質をコードする遺伝子を含有するプラスミドDNAで、酵母を形質転換する
。増殖培地へのガラクトースの添加により、遺伝子産物の発現を誘導し、誘導さ
れた細胞の溶解物からVLPを単離する。
【0019】 偽ビリオンを作成するため、事実上任意のレポーター遺伝子構築物をVLPと
カップリングさせることができる。使用される一つの好ましいレポーター遺伝子
構築物は、ベータ−ラクタマーゼ遺伝子(「BLAM」)であるが、ベータ−ガ
ラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ及びグリーン蛍光タンパク質のような酵素もし
くはタンパク質をコードするその他のレポーター構築物、又は重ね継ぎした転写
物をコードする遺伝子も、使用されうる。
【0020】 レポーター構築物は、既知のカップリング反応を使用してVLPとカップリン
グされうる。好ましい実施態様においては、レポーター遺伝子構築物を市販のリ
ンカーに結合させ、リンカーをVLPに結合させる。好ましいクロスリンキング
試薬は、(スクシンイミジル−マレイミドメチル−シクロヘキサン−カルボキシ
ラート「SMCC」)である。SMCCに加え、有用であるかもしれないその他
のクロスリンキング試薬は、以下の特性を有するであろう。1)妨害的なオリゴ
−オリゴ又はVLP−VLPのクロスリンキングを排除するであろうヘテロ二官
能性クロスリンカー又は段階的に活性化されたクロスリンカー、2)5’−アミ
ノ又は5’−チオールで修飾されたオリゴヌクレオチドとの安定な反応、3)V
LPタンパク質上の第一級アミン部、遊離のスルフヒドリル部、又は炭水化物部
との安定な反応。これらの試薬には、SMPB(スクシンイミジル−4−(p−
マレイミドフェニル)ブチラート、SIAB(スクシンイミジル(4−ヨードア
セチル)アミノベンゾアート、GMBS(n−(4−マレイミド−ブチリルオキ
シ)−スクシンイミド、MBS(m−マレイミドベンゾイルスルホスクシンイミ
ドエステル及びMPBH(4−(4−N−マレイミドフェニル)酪酸ヒドラジド
ヒドロクロリド、並びにそれらの硫酸化誘導体が含まれるであろうが、これらに
限定されない。
【0021】 そのようなリンカーの構築において、レポーター遺伝子構築物とVLPとのモ
ル比は変動しうる。本発明によると、レポーター遺伝子構築物とVLPとのモル
比は、約0.1から50、好ましくは約1から5、より好ましくは実質的に約1
から1であるべきである。
【0022】 本発明の利点の一つは、同一のレポーター系及び試験系を使用して、多様なH
PVのための偽ビリオンが容易に作製されうるという点である。もう一つの利点
は、所望により、レポーター系を容易に修飾することができる点である。
【0023】 本発明の重要な態様は、中和抗体の存在を検出するための偽ビリオンの使用で
ある。HPV及びその他のパピローマウイルスの生物学に関しては多少の情報が
既知であるが、未だin vitroでの培養は成功していない。さらに、多数
の動物種がパピローマウイルスにより感染されうるが、それぞれの種はそれ自身
のパピローマウイルス株にのみ感染されうる。そのため、例えば、ワタオウサギ
パピローマウイルス(CRPV)をワタオウサギにおいて研究し、ヒト疾患のた
めのモデルとして使用することは成功しているが、ヒトパピローマウイルスをウ
サギにおいて直接研究することはできない。HPV VLPに基づく様々なワク
チンが現在開発中であるが、現在のところ、中和アッセイは全てのHPV株につ
いて利用可能ではない。
【0024】 本発明のアッセイにおいては、偽ビリオンと、中和抗体を含有することが疑わ
れる試料と、細胞培養物とを接触させる。このアッセイにおいて使用される細胞
は、パピローマウイルスに感染されうることが知られている任意の細胞でありう
る。HPV偽ビリオンの場合、細胞は、C33A(ATCCより入手可能)、H
eLa細胞等のようなヒト癌細胞でありうる。(好ましい実施態様においては患
者由来の血清であり得る)試料が中和抗体を含有している場合には、中和抗体が
偽ビリオンと相互作用し、細胞による偽ビリオンの取り込みを妨害するであろう
。同一の偽ビリオン及び細胞が使用されるが、試料が、排除されているか、又は
中和抗体を含有しないことが既知の試料に置き換えられている対照アッセイを、
場合により実施することができる。対照試料のもう一つの例は、免疫前の起源に
由来するものである。
【0025】 アッセイにおいて、細胞への偽ビリオンの取り込みの減少は、試料中に存在す
る中和抗体の量と相関している。利用されるレポーター遺伝子構築物により、量
が定量されうる。レポーター遺伝子を発現している細胞の数、及び発現の程度の
定量は、フローサイトメトリーを使用して達成されうる。放出波長の520nm
/450nm比の同時測定は、個々の細胞中の切断されたCCF2基質の割合と
直接関係しており、基質濃度又は細胞の容積には依存しないため、いずれかの波
長単独で得られるよりも良好な、ノイズに対するシグナルが得られる。
【0026】 さらに、感染に応答する細胞亜集団を、蛍光標示式細胞分取法により濃縮し、
例えばレポーター・スプライス異型の定量的RT PCRアッセイを使用して、
応答性細胞の集団を拡大するため培養することができる。本発明のこれらのアッ
セイは、小型化及び/又は自動化され、ハイスループットスクリーニングのため
96穴フォーマットで使用されうる。
【0027】 本発明は、これらの偽ビリオンの混合物上の多価中和血清を試験するための、
異なるレポーターによる偽ビリオンの標識も可能にする。これは、対象における
多価ワクチン応答を追跡するために使用されうる。
【0028】 本発明のもう一つの態様は、異なる遺伝子材料を多様な標的細胞へ輸送するた
めの偽ビリオンの使用である。実質的に同一のリンカー系が偽ビリオンを構築す
るために使用されるが、レポーター遺伝子構築物は、選択された遺伝子を発現す
る遺伝子構築物に置き換えられる。
【0029】 本発明を制限するものではない以下の実施例は、本発明をさらに例示するため
提示される。
【0030】 実施例1 酵母におけるHPV16 VLPの発現 参照して本明細書に組み込まれる公開されたPCT出願WO95/31532
の記載と本質的に同様に、HPV16 VLPが作成される。
【0031】 HPV16のL1遺伝子及びL2遺伝子のクローニング 標準的な技術により、Caski細胞(ATCC#CRL1550)から、全
ゲノミックDNAを抽出した。DNAをBst1107Iエンドヌクレアーゼ及
びSphIエンドヌクレアーゼで消化し、調製用0.8%低融点アガロースゲル
で電気泳動した。およそ3.5kbpのDNAに相当する領域をゲルから切り出
し、アガロースをGelase(登録商標)酵素(Epicentre Tec
hnologies,Inc.)で消化した。ゲル精製されたDNAをT4 D
NAポリメラーゼで平滑末端化し、内部にHindIII部位を含有する平滑末
端化されたリン酸化されたオリゴデオキシヌクレオチドリンカーと連結した。連
結混合物をHindIIIで完全に消化し、およそ3.5kbpのDNAを前記
のようなアガロースゲルでサイズ分画した。ゲル精製されたDNAを、Hind
IIIで消化され脱リン酸化されたpUC18プラスミドDNAと連結した。コ
ンピテント大腸菌DH5細胞(BRL)の形質転換後、HPV−16 L1遺伝
子の3’末端と相補的なアンチセンス32P−標識オリゴデオキシヌクレオチド
(5’−GAGAGATCTTACAGCTTACGTTTTTTGCGTTT
AGC−3’)(配列番号1)を使用したコロニーハイブリダイゼーションによ
り、HPV16陽性クローンについてプラスミドライブラリーをスクリーニング
した。3.3kbpのHPV16ゲノミック断片を含有するpUC18プラスミ
ドを単離し、制限酵素分析及びサザンブロット分析により特徴決定した。このプ
ラスミドは、pUC18−HPV16 L1/L2と名付けられ、L1及びL2
のコーディングDNA配列を全て含有している。プラスミドDNAを、Qiag
en(登録商標)プラスミドマキシキット(Plasmid Maxi kit
)(Quiagen,Inc.)を使用して調製した。
【0032】 HPV16 L1酵母発現ベクターの構築 クローンpUC18−HPV16 L1/L2を、PCRのための鋳型として
使用した。Ventポリメラーゼ(New England Biolabs,
Inc.)、10サイクルの増幅(94℃1分;48℃1分;72℃1分45秒
)及び隣接するBglII部位(下線)を含有する以下のオリゴデオキシヌクレ
オチドプライマーを使用したPCRにより、HPV16 L1遺伝子を増幅した
【0033】 センスプライマー:5’−CTC AGA TCT CAC AAA ACA AAA TGT CTC TTT GGC TGC CTA TGT AGG CC−3’(配列番号2) アンチセンスプライマー:5’−GAG AGA TCT TAC AGC
TTA CGT TTT TTG CGT TTA GC−3’(配列番号3) センスプライマーは、HPV16 L1開始メチオニンコドンの直上流に、酵
母非翻訳リーダー配列を導入する(太字で強調)。1.5kbpのL1 PCR
産物をBglIIで消化し、ゲル精製し、BamHIで消化されたpC1/1−
GALベクターと連結した。HPV16 L1遺伝子を含有するpC1/1−G
ALプラスミドを単離し、p14049−37−1と名付けた。PRISM(登
録商標)キット(ABI,Inc)及びABIシーケンサーモデル#373Aを
製造業者の指示に従い使用して、p14049−37−1中のL1遺伝子を配列
決定した。この単離物中のL1遺伝子は、修正され発表された原型配列(Kir
nbauer,R.ら,(1993)J.Virol.67:6929−693
6)と比して、His−202からAsp、Thr−266からAlaという2
個のアミノ酸変化を生じる3個のヌクレオチド変化を含有することが示された。
最初の鋳型DNAの配列分析により、これらの変化がゲノミッククローンpUC
18−HPV16 L1/L2にも存在しており、PCRにより導入されたので
はないことが確認された。
【0034】 HPV16 L1及びL2酵母発現ベクターの構築 プラスミドp14049−37−1(pC1/1−GAL+HPV16 L1
)を、GAL10プロモーターとADH1転写終結因子の間を切断するSmaI
で消化した。鋳型としてのpUC18−HPV16 L1/L2DNA、Ven
tポリメラーゼ(New England Biolabs,Inc.)、10
サイクルのPCR増幅(94℃1分;48℃1分;72℃1分45秒)及び隣接
するSmaI部位(下線)を含有する以下のオリゴデオキシヌクレオチドプライ
マーを使用したPCRにより、1.4kbpのHPV16 L2遺伝子を増幅し
た。
【0035】 センスプライマー:5’−TCC CCC GGG CAC AAA ACA AAA TGC GAC ACA AAC GTT CTG CAA AAC
−3’(配列番号4) アンチセンスプライマー:5’−TCC CCC GGG CTA GGC
AGC CAA AGA GAC ATC TGA−3’(配列番号5) センスプライマーは、HPV16 L2開始メチオニンコドンの直上流に、酵
母非翻訳リーダー配列を導入する(太字で強調)。1.4kbpのL2 PCR
産物をSmaIで消化し、ゲル精製し、SmaIで消化されたp14049−3
7−1ベクターとライゲートした。HPV16 L1遺伝子及びHPV16 L
2遺伝子の両方を含有するpC1/1−GALプラスミドを単離し、p1404
9−42−2と名付けた。PRISM(登録商標)キット(ABI,Inc)及
びABIシーケンサーモデル#373Aを製造業者の指示に従い使用して、p1
4049−42−2中のL2遺伝子を配列決定した。この単離物中のL2遺伝子
は、修正され発表された原型配列(Kirnbauer,R.ら(1993)、
前記)と比して、Ser−269からProという1個のアミノ酸変化を生じる
5個のヌクレオチド変化を含有することが示された。ゲノミッククローンpUC
18−HPV16 L1/L2の配列分析により、これらの変化が最初の鋳型D
NAにも存在しており、PCRにより導入されたのではないことが確認された。
【0036】 酵母におけるHPV16 L1の発現、並びにHPV16 L1及びL2の共 発現 プラスミドp14049−37−1(pC1/1−GAL+HPV16 L
1)及びp14049−42−2(pC1/1−GAL+HPV16 L1及び
L2)を、S.セレビシエ(S.cerevisiae)株#1558を形質転
換するために使用した。得られた組換え株は、表に示されたような#1678(
HPV16−L1)及び#1679(HPV16 L1+L2)であった。クロ
ーン単離物を30℃で2%ガラクトースを含有するYEHD培地で68〜78時
間増殖させた。細胞を採取した後、細胞ペレットをガラスビーズで破壊し、イム
ノブロット分析により、HPV16 L1タンパク質又はHPV16 L2タン
パク質の発現に関して細胞溶解物を分析した。40mcgの全細胞タンパク質を
含有する試料を、還元条件下及び非変性条件下で10%トリス−グリシンゲルで
電気泳動し、ニトロセルロースフィルターへ電気泳動的に転写した。HPV16
L1タンパク質は、trpE−HPV11 L1融合タンパク質に対するウサ
ギポリクローナル抗血清(D.Brownら,Virology 201:46
−54)を一次抗体として使用し、HRP結合ロバ抗ウサギIgG抗体(Ame
rsham,Inc.)を二次抗体として使用して免疫学的に検出した。フィル
ターを、化学発光ECL検出キット(Amersham,Inc.)を使用して
処理した。50〜55kDaのL1タンパク質のバンドが陰性対照(L1又はL
2の遺伝子を含まないpC1/1)を除く全ての試料中に検出された。L2タン
パク質は、大腸菌で発現されたtrpE−L2融合タンパク質に対するマウス抗
HPV16 L2血清を一次抗体として使用したイムノブロットにより、70k
Daのタンパク質のバンドとして検出された。HRP結合ヤギ抗マウスIgG(
Amersham,Inc.)を二次抗体として使用し、フィルターは前記と同
様に処理した。
【0037】 実施例2 VLPの精製 精製は、参照して本明細書に組み込まれる同時係属中の米国仮特許出願第60
/096,568号の記載と本質的に同様に行った。
【0038】 VLPを発現するよう形質転換された酵母細胞を採取し、−70℃で保存のた
め凍結させた。凍結酵母細胞懸濁液を保存庫から取り出し、室温でおよそ3時間
、その後、4℃でおよそ18時間解凍させた。BENZONASE(登録商標)
(Nycomed Pharma A/S、Copenhagen、Denma
rk)(2.8×10単位/mL及び0.21mgタンパク質/mL)を、湿
重量で細胞1グラム当たり750単位という最終濃度で細胞懸濁液に添加し、1
回の実験においては、湿重量で細胞1グラム当たり335単位に減じた。細胞を
15分間攪拌し、次いで14,500から16,000psiのチャンバー圧で
、消毒されたAPV Gaulin 30CDホモジナイザーに2回通すことに
より破砕し、95%細胞破砕物を得た。残存した溶解物を、4℃で18時間穏和
に攪拌した。
【0039】 微小濾過(microfiltration)による清澄化 細胞溶解物を、
以下のような透析濾過(diafiltration)様式で交差流(cros
s−flow)微小濾過により清澄化した。溶解物を直径1インチの投入口及び
排出口を有する無菌の処理漕へ移した。微小フィルターは、A/Gテクノロジー
ズ(Technologies)FlexStand(登録商標)ベンチトップ
・パイロット・ホロー・ファイバー・システム(Benchtop Pilot
Hollow Fiber system)に収納された、5平方フィートの
表面積を有する0.65ミクロンの孔サイズの中空繊維フィルターカートリッジ
(A/G Technologies #CFP−6−D−8A、Needha
m、MA)であった。保持物(retentate)を3容量の透析濾過バッフ
ァー(下記)を用いて透析濾過し、清澄化された溶解物を作製した。透析濾過バ
ッファーは、0.2M(Na)MOPS(pH7.0)+0.4M NaCl
であった。
【0040】 清澄化された溶解物のクロマトグラフィ クロマトグラフィカラムに充填され
たPOPOS(登録商標)50HS強陽イオン交換クロマトグラフィ樹脂(Pe
rSeptive Biosystems、Framingham、MA)を使
用したカラムクロマトグラフィにより、清澄化された溶解物を分画した。カラム
を、使用前に0.5N NaOHで消毒した。HPV透析濾過バッファー[0.
2M(Na)MOPS(pH7.0)+0.4M NaCl]で、室温で、カ
ラムを平衡化した。冷却された(4℃)清澄化された溶解物を、125mL/分
でカラムに注入し、100%HPVカラムバッファーAから100%HPVカラ
ムバッファーB[0.05M(Na)MOPS(pH7.0)+1.5M N
aCl]という直線勾配で、125mL/分で、8カラム容量の室温HPVカラ
ムバッファーA[0.05M(Na)MOPS(pH7.0)+0.5M N
aCl]でカラムを洗浄した。全直線勾配は10カラム容量であり、10等分の
容量の画分で収集した。勾配後、125mL/分で2カラム容量の室温HPVカ
ラムバッファーBでカラムを洗浄し、それをさらに2画分で収集した。画分は、
無菌の2リットルのプラスチックボトルに収集し、4℃で保存した。勾配中の最
後のUV吸収ピーク(A280nm及びA230nm)を含有する画分は、プー
ルし、MILLIPAK−200ディスポーザブルフィルターユニット(Mil
lipore、Bedford、MA)を使用して濾過し、4℃で保存した。
【0041】 ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィ 全工程を室温で実施した。II型
セラミックハイドロキシアパタイト(BioRad カタログ#7320081
、Hercules、CA)が充填されたクロマトグラフィカラム(13mm
ID×36mm)を、50mM MOPS(pH7.0)+1.25M NaC
lで予備平衡化した。前工程からの部分精製されたHPV溶液を、90cm/時
間という直線的な流速でカラムに適用した。試料の適用が完了した後、カラム溶
出物の光学濃度がほぼゼロになるまで、8カラム容量の予備平衡化バッファーで
カラムを洗浄した。HPV産物を、やはり90cm/時間という直線的な流速で
、溶出バッファー(0.2Mリン酸ナトリウム(pH7.0)+1.25M N
aCl)の0%から100%直線勾配で溶出させた。全勾配容量は、4カラム容
量であった。ワクチン産物を含有する画分をRIA及びブラッドフォードタンパ
ク質アッセイにより同定した。産物のタンパク質濃度は100μg/mLであっ
た。
【0042】 アッセイ:ブラッドフォードタンパク質アッセイは、ウシ血清アルブミン(B
SA)を標準として使用したクーマシープラスアッセイリージェント(Coom
assie Plus Assay Reagent)(Pierce、Roc
kford、IL)を使用して実施された。ローリータンパク質アッセイは、較
正標準としてBSAを使用したローリーら(Lowryら、1951 J.Bi
ol.Chem.193:265−270)の手法に従い実施された。抗原は、
VLPのコンフォメーション依存エピトープを認識するモノクローナル抗体を使
用した多層ELISAによりアッセイされた。マイクロタイタープレートは、ポ
リクローナルヤギ抗HPV VLP抗体でコートされた。標準及び被験試料は、
1%w/v BSA、0.1%TWEEN−20及び0.1%アジ化ナトリウム
を含有するPBSで希釈され、プレートに結合した抗体により抗原が捕捉される
よう、ウェルへ添加された。プレートに結合した抗体により捕捉された抗原と結
合するよう、モノクローナル抗HPV L1 VLP抗体(Chemicon、
Temecula、CA)がウェルに添加された。モノクローナル抗HPV V
LP抗体は、西洋ワサビペルオキシダーゼ結合抗マウスIgG抗体により検出さ
れた。西洋ワサビペルオキシダーゼの色原性基質、3,3’,5,5’−テトラ
メチルベンジジン(Pierce)が添加され、450nmにおける吸光度が試
料中のL1 VLPの濃度に比例していた。
【0043】 実施例3 「偽ビリオン」を作製するためのベータ−ラクタマーゼレポーターの生成及び HPV16 VLPとのカップリング ベータ−ラクタマーゼレポーター遺伝子は以下のようにして構築された。5’
−アミン修飾されたオリゴを設計し、合成し(Midland Certifi
ed Reagents;Midland、TX)、そしてAuroraベクタ
ーpcDNA3−BLAM(Zlokarnikら、1988 Science
279:84−88)の、CMVプロモーター+BLAM+ポリAテールを含
有する区画を増幅するため使用した(図1)。両方のカップリング方向のための
プライマー(即ち、センス鎖の5’末端にアミンが位置するもの、又はアンチセ
ンス鎖の5’末端にアミンが位置するもの)を使用することができる。最終アッ
セイにおけるDNAエキソヌクレアーゼによる分解を減少させ、そしてDNAを
検出可能にするため、下流プライマーは5’−ビオチン化した。プライマーの配
列については、表1を参照のこと。
【0044】
【表1】 まず、プライマーA及びBを使用して、591bpのヒトCMVプロモーター
、809bpのベータ−ラクタマーゼ及び135bpのウシ成長ホルモンポリA
終結因子配列をコードする1798塩基対(bp)の配列を増幅した。PCR産
物をゲル濾過(シリカゲルメンブレンを有するスピンカラム、QIAGEN,I
nc.)を使用して精製し、OD260nmにおけるUV分光測定法により定量
し、ヘテロ二官能性クロスリンカーSMCC(スクシニミジル−マレイミドメチ
ル−シクロヘキサン−カルボキシラート)のNHSエステルと、製造業者の指示
に従い20℃で1時間結合させた。
【0045】 結合したレポーター遺伝子をゲル濾過(Microspin G−25、Ph
armacia)により精製し、次いで、マレイミド基を介して、濃縮されたH
PV16 VLP(0.97mg/mL)上の遊離のスルフヒドリルと反応させ
た(L1モノマー1個当たり、およそ1個の遊離スルフヒドリル)。
【0046】 次いで、中和アッセイにおいて使用するため、偽ビリオンを無菌濾過した。初
期実験は、このレポーターとVLPとの低いカップリング比が有益であることを
示した(データは示していない)。反応は4℃で12時間行った。
【0047】 実施例4 HPV偽ビリオンによるC33A細胞の感染 2000個のC33A細胞(ATCC#HTB31)を、37℃で3日間、ペ
ニシリン及びストレプトマイシン(それぞれ100U/mL及び100mcg/
mL)並びに10%ウシ胎児血清を含有する完全DMEM(ダルベッコ改変イー
グル培地)(GIBCO BRL)中で培養した。感染前に、血清含有培地を除
去し、200ngのHPV16偽ビリオンを含む50mcLのopti−MEM
(GIBCO BRL)を添加した。感染の24時間後、100mcLの完全D
MEM培地で細胞を培養した。感染の2日後、ベータ−ラクタマーゼの基質であ
るCCF2(Aurora)を使用して、感染CA33A細胞において、ベータ
−ラクタマーゼレポーター遺伝子発現を検出した(Zlokarnik、前記)
【0048】 簡単に説明すると、細胞をopti−MEM培地で洗浄した後、50mcLの
CCF2を含有するローディングバッファーを、96穴プレート(FALCON
、Becton−Dickinson)の各ウェルに添加した。CCF2の最終
濃度は5mMであった。プレートを室温で3時間インキュベートした。ベータ−
ラクタマーゼを発現している細胞におけるCCF2の変換を、蛍光顕微鏡(Ol
ympus、モデルIX70)を使用して、460nmの青色への蛍光放出波長
のシフトをモニターすることにより追跡した。感染の2日後、平均して、204
+/−55(n=12)の青色細胞が検出できた。
【0049】 実施例5 モノクローナル抗体及びHPV16 VLPで免疫感作された個体由来の免疫 血清によるHPV16偽ビリオン感染の中和 1ウェル当たり2000個のC33A細胞(ATCC#HTB31)を、96
穴プレート(FALCON、Becton−Dickinson)で、37℃で
3日間、完全DMEM(GIBCO BRL)中で培養した。(i)ヒト免疫前
血清、(ii)HPV16 VLPで免疫感作された個体由来の免疫血清、(i
ii)他のHPV VLPで免疫感作された個体由来の免疫血清の1:40希釈
物、又は(iv)HPV VLP特異的モノクローナル抗体の様々な希釈物を、
25mcl、ウェルに添加し、続いて200ngの偽ビリオンを含有する培地を
25mcl添加した。プレートを、COインキュベーター(5%CO)内で
37℃でインキュベートし、次いで実施例3の記載と同様に分析した。HPV1
6中和モノクローナル抗体又はヒト免疫血清を含有するウェル中の青色細胞の、
非特異的モノクローナル抗体又は免疫前血清を含有するウェルに対する減少率(
%)を計算することにより、中和率(%)を決定した。図2は、既知のHPV1
6中和モノクローナル抗体H16.V5を含有する腹水の段階希釈物による、H
PV16偽ビリオンの中和率(%)を示す。非特異的モノクローナル抗体H18
.J4を含有する腹水の1:10,000希釈物は、中和能力を示さなかった。
記載されたアッセイを使用して、HPV16 VLPで免疫感作された個体の5
2個の血清のパネルを、1:80最終血清希釈率で試験した。免疫血清の大部分
が、このアッセイにおいて中和能力を示した(図3)。さらに、HPV16 R
IA抗体試験により決定されたHPV16 VLP特異的抗体の力価と中和率(
%)との間には良好な相関が見られた(図3)。
【0050】 実施例6 ポリスチレンビーズ(鏡面仕上げされた1/4インチ)を、1:1000希釈
率の正常ヤギ血清を含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で予備コートした。3
000ビーズのバッチ、7.5ビーズ/mLを4℃で一夜インキュベートした。
次いで、ビーズを5容量の脱イオン水で洗浄し、ペーパータオルの上に乾燥ブロ
ットし、ステンレススチールトレー上で空気乾燥させた。1ml当たり50ng
のVLPを含有するMOPSバッファー(50mM MOPS+0.5M Na
Cl(pH7.0))を使用して、HPV16 L1 VLPで、予備コートさ
れたビーズをコートした(1ml当たり5ビーズ)。抗原及びバッファーを、ま
ずCorning(登録商標)培地ボトルで混合し、次いでビーズを添加した。
コーティング抗原及びビーズを含有するボトルを、コールパルマー(Cole
Palmer)回転機に固定し、コーティングを室温で1時間5rpmで行った
。ビーズを5容量のMOPSバッファーで洗浄し、ビーズの浸液状態が維持され
るよう十分なバッファーを添加した。次いで、最大4ヶ月間、必要時まで4℃で
それらを保存した。
【0051】 HPV16 L1 VLP抗体RIAは、抗体が、限定された量のコンフォメ
ーション依存特異的モノクローナル抗体H16.V5と、限定された数のエピト
ープについて競合する、競合的抗体アッセイである。H16.V5を含有する腹
水を、PBS+1%ウシ血清アルブミン+0.05%Tween20中で1:8
00,000希釈率で使用した。等量(100mclL)の試料血清及び希釈さ
れたH16.V5を、20穴アボット(Abbott)アッセイプレートのウェ
ルで混合した。次いで、単一のHPV16抗原でコートされたビーズをアッセイ
ウェルに添加した。試料は、デュプリケートでアッセイされた。
【0052】 アッセイプレートを粘着シートで密封し、室温で17から24時間インキュベ
ートした。アボット(Abbott)プレートウォッシャーを使用して、プレー
トを脱イオン水で洗浄した。HPV16 VLPでコートされたビーズと結合す
ることに成功したマウスMABの量を、125I[ヤギ抗マウスIgG](NE
N Life Sciences、Boston、MA)で検出した。プレート
を新たな粘着シートで密封し、37℃で2から2.5時間インキュベートした。
プレートを脱イオン水で再び洗浄した。次いで、ビーズをキャリアーチューブに
移し、ガンマカウンターで読み取りを行った。H16.V5結合の相対的な阻害
を、4パラメータロジスティック曲線適合を使用して標準曲線と比較した。標準
曲線は、任意に指定された単位数(mMU/mL)をもつHPV16免疫血清を
使用して得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 ベータ−ラクタマーゼ遺伝子(BLAM)に基づくレポーター遺伝子構築物を
示す図である。
【図1B】 ベータ−ラクタマーゼ遺伝子(BLAM)に基づくレポーター遺伝子構築物を
示す図である。
【図2】 HPV16中和モノクローナル抗体H16.V5による、細胞へのHPV16
偽ビリオン取り込みの阻害を示す図である。
【図3】 HPV16 VLPで免疫感作された個体の血清中の中和抗体による、細胞へ
のHPV16偽ビリオン取り込みの阻害を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/569 C12N 15/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 イエイガー,マーク・デイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 (72)発明者 ケラー,ポール・エム アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 (72)発明者 ロウ,ロバート・エス アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 (72)発明者 アステ−アメサガ,ミゲル アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4B024 AA14 BA32 CA02 DA20 EA02 FA20 HA11 4B063 QA01 QA19 QQ03 QQ10 QQ30 QR10 QR77 QR79 QS28 QS40 QX02 4B065 AA95X AB00 AC20 BA01 BA30 BD50 CA31 CA46 4H045 AA30 BA10 CA01 DA89 EA53 FA74

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レポーター遺伝子構築物と共有結合したウイルス様粒子(V
    LP)を含むヒトパピローマウイルス(HPV)偽ビリオン。
  2. 【請求項2】 HPVが、HPV6a、HPV6b、HPV11、HPV1
    6、HPV18、HPV31、HPV33、HPV35、HPV42、HPV4
    3、HPV44、HPV45、HPV51、HPV52及びHPV56からなる
    群より選択される、請求項1に記載の偽ビリオン。
  3. 【請求項3】 VLPがL1タンパク質又はL1+L2タンパク質からなる
    、請求項1に記載の偽ビリオン。
  4. 【請求項4】 レポーター遺伝子構築物が、ベータ−ラクタマーゼ遺伝子構
    築物、ベータ−ガラクトシダーゼ遺伝子構築物、ルシフェラーゼ遺伝子構築物及
    びグリーン蛍光タンパク質遺伝子構築物からなる群より選択される、請求項3に
    記載の偽ビリオン。
  5. 【請求項5】 HPV VLPと、ヘテロ二官能性クロスリンカーと、レポ
    ーター遺伝子構築物とを含む偽ビリオン。
  6. 【請求項6】 レポーター遺伝子構築物とVLPとのモル比が約0.1から
    50である、請求項5に記載の偽ビリオン。
  7. 【請求項7】 レポーター遺伝子構築物とVLPとのモル比が約1から5で
    ある、請求項5に記載の偽ビリオン。
  8. 【請求項8】 レポーター遺伝子構築物とVLPとのモル比が約1から1で
    ある、請求項5に記載の偽ビリオン。
  9. 【請求項9】 抗HPV中和抗体が試料中に存在するか否かを決定するため
    のアッセイであって、 (a)偽ビリオンと、偽ビリオンに感染されうる細胞培養物と、試料とを接触
    させる工程、及び (b)細胞による偽ビリオンの取り込みが阻害されるか否かを決定する工程、
    ここにおいて、取り込みの阻害は試料中の抗HPV中和抗体を指す、を含むアッ
    セイ。
  10. 【請求項10】 試料がヒト由来の血清を含む、請求項9に記載のアッセイ
  11. 【請求項11】 結果を、対照アッセイを使用して得られた結果と比較する
    工程をさらに含む、請求項10に記載のアッセイ。
  12. 【請求項12】 偽ビリオンがベータ−ラクタマーゼ遺伝子構築物を含む、
    請求項9に記載のアッセイ。
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