JP2002532115A - 異種移植片に対する寛容の改善 - Google Patents

異種移植片に対する寛容の改善

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、免疫原を用いたレシピエント哺乳動物の免疫を介して、異種移植片に対する哺乳動物(特にヒト)の寛容を改善するための方法に関する。この免疫原は、ブタポリペプチド由来のB細胞エピトープ、およびT細胞エピトープの両方を含む。本発明はまた、上記免疫原を含む免疫原性組成物、および異種移植片の状態をモニターするための方法を包含する。本発明は、免疫抑制、およびより詳細には、異種移植(xenotransplantation)の状況下の免疫抑制に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (1.発明の分野) 本発明は、免疫抑制、およびより詳細には、異種移植(xenotransp
lantation)の状況下の免疫抑制に関する。
【0002】 (2.発明の背景) 同種異系の器官移植の確立された成功にも関わらず、器官の需要と供給との間
の格差の増加は、克服されなけらばらならない。同種異系器官の供給の増加は、
満足な解決を提供しない。なぜなら、たとえ全ての利用可能な器官が移植された
としても、これはなお、既存の需要に到達しないからである(1、2)。このこ
とが、実行可能かつ魅力的な代替物としての異種移植(異なる種の動物間での器
官の移植)における関心の再起を導いた。
【0003】 異種移植研究は、最近、サイズ、生理学的適合性および育種特性の点から、適
切な動物ドナーとしてブタに焦点を当てている(3、4)。しかし最近まで、不
調和の異種移植が、血管再生に際して器官拒絶を急速に誘発する体液性媒介超急
性拒絶(HAR)の不可避な発生によって制限されてきた。HARは、不調和な
種間で移植されたほとんどの器官の運命である。最近、HARの免疫学的基礎の
理解により、有意な進歩を生じ、そして多くのアプローチが、HARを克服する
ために使用されている。重要なことに、種々のトランスジェニックストラテジー
が現在使用されており、これには、ブタ内皮細胞の補体活性のレギュレーターの
発現が挙げられる(5)。短期間の異種移植片の生存は、直ぐに達成されると予
知される(6)。HARの克服における最近の進歩は、長期間の異種移植片の生
存を可能にするよう克服されるなければならない、その後の免疫学的障壁を強調
した。免疫応答の体液性アームおよび細胞性アームの両方は、免疫学的拒絶の下
流の事象において役割を果たすようである。明らかに、強力なT細胞媒介性拒絶
応答の存在が最も重要であること(7〜11)は、HARの優性な役割によって
以前は不明であった。インビトロで、ヒトT細胞は、直接的および間接的なT細
胞活性化経路を介する感作後の異種細胞の認識(7、8、12)において中心的
役割を果たすことが実証されている。これらの経路は、同種認識(allore
cognition)および同種移植片拒絶についてよく実証されている(13
)。同種拒絶(allorejection)の根底をなす細胞性機構の知見は
、T細胞媒介性の異種応答の研究についての重要な基礎を提供した。
【0004】 現在、器官移植の細胞媒介性拒絶を予防する主要な治療は、全身性の免疫抑制
薬物または標的(例えば、CD3、CD4、CD25)に対するモノクローナル
抗体(Mab)治療に依存する(14)。強力なT細胞異種応答をインビトロで
生じ得るという報告(7、8、12)後、異種移植片拒絶の制御は、現在の標準
用量よりも、より大きい免疫抑制のレベルを必要とし得る。このようなストラテ
ジーは、異種移植片の状況下で所望されない。薬物は、生存のために摂取され、
免疫系全体を抑制し、そして感染の危険性および癌に対する感受性の増大を生じ
るはずである(14)。異種移植の臨床への利用可能性のために、寛容誘導/免
疫抑制のための移植片特異的ストラテジーを標的化することが、明らかに非常に
有利である。これは、同種移植の状況下で達成することは困難であるが、異種移
植は、実際に移植片特異的である試薬の生成についての選択肢を提供して、種間
の差異に伴ってより大きな可能性を提供する。さらに、移植前の、ブタドナー器
官およびヒトレシピエントの免疫系の両方の操作の機会が存在する(1)。
【0005】 (3.詳細な背景) (3.1 T細胞の活性化および増殖) T細胞の最適な増殖は、抗原特異的CD3/TCR複合体の連結(シグナル1
)を介して開始されるが、さらなる同時刺激シグナル(シグナル2)を必要とし
て(15、16、17)、これは、抗原提示細胞(APC)によって通常供給さ
れる。シグナル2の存在下でのT細胞の抗原性刺激は、T細胞の活性化および増
殖を誘導するが(18)、これらの非存在下でのT細胞のMHC抗原複合体への
曝露は、T細胞増殖の停止およびクローン性アネルギーの発生を導く(19、2
0)。アルデヒド固定(20、21)または熱処理(19)によるAPCの操作
は、このような細胞が、MHC−II表面発現のレベルを変更することなく、同
種反応性(alloreactive)T細胞を活性化する能力を抑止すること
が実証されている。従って、T細胞レセプターの占有単独では、T細胞を十分に
活性化するには不十分である(17)。アネルギー性T細胞は、それらのIL−
2産生の欠失、およびそれらの引き続く、その後の抗原に対する曝露の際にIL
−2を産生する不能性によって最良に特徴付けられる(22)。従って、Laf
fertyら(23)によって予測されるような活性化の2つのシグナルモデル
が確認される。所定の抗原性刺激に応答するためのT細胞について、複数の活性
化シグナルが、APCから要求される(23)。
【0006】 二次シグナルの非存在下でのT細胞アネルギーのインビボ誘導は、最初、Je
nkinsおよびSchwartzに1986年に実証され(24)、これは、
CD4 Tヘルパークローンに対して特異的なペプチドを提示するために化学的
に固定化したAPCを使用する。それ以来、多数のインビトロおよびインビボの
データが出されており、これらは、隔離されたシグナル1がT細胞を活性化しな
いこと(22)、および同時刺激シグナル伝達が、可溶性因子を介するよりむし
ろ他の細胞との接触から生じるという仮説を支持する。ヒトクラスII MHC
分子でトランスフェクトしたが、適切なCSシグナルを発現しない(シグナル2
を欠失している)線維芽細胞は、クラスIIに限定されたCD4 T細胞クロー
ンに対して効率的に抗原を提示し得るが、これらは、細胞をアネルギー性にして
、抗原特異的T細胞増殖を生じない。従って、T細胞が最初に抗原に遭遇する状
況が、その後の免疫応答性に関連して重要である。
【0007】 従って、同時刺激分子は、T細胞の活性化および増殖に必須であり、そしてこ
れは、T細胞上のレセプターとAPC上で発現されるそれらのリガンドとの間の
相互作用から生じる。しかし、同時刺激シグナル自体は、抗原特異的でなく、M
HC拘束性でもない(25)。近年、同時刺激の媒介に関与する分子相互作用が
、よく特徴付けられている。2つの重要な経路は、(i)B7−1、B7−2(
B7ファミリーのメンバー)および(ii)CD40(APC上で発現される)
、ならびにT細胞上でそれぞれ発現されるそれらのカウンターレセプターCD2
8およびCD40リガンド(CD40L)を含む。インビボおよびインビトロの
両方での、多くの証拠が、T細胞の同時刺激におけるB7−1、B7−2および
CD40によって果たされる重要な役割を、はっきりと定義する(26−36)
。さらに、同種移植の状況下でのCD28−B7およびCD40−CD40Lを
介するシグナル伝達の同時遮断は、同種移植片拒絶の発生を妨げた(37、38
)。インビトロにおいて、B7/CD28相互作用を標的化することは、移植片
抗原に対するT細胞感作を妨げ、これによって移植片生存を延長することが示さ
れている(38、39)。
【0008】 T細胞は、2つの経路(直接経路および間接経路)のうちの一方を介して異種
抗原に対して感作され得、これらの経路は、同種抗原に対するよく実証されたT
細胞活性化経路に類似する(図1)。直接認識は、レシピエントT細胞が、ドナ
ー刺激細胞(stimulator cell)上のペプチドと複合体化したイ
ンタクトな異種MHC分子を認識することを必要とする。対照的に、間接認識は
、レシピエントAPCが、レシピエントMHC IIの状況下でのレシピエント
T細胞に対する提示前に、異種抗原を処理することを必要とする。異種抗原に対
する特異性を有する自己MHC II拘束性T細胞は、このペプチドを認識し、
そして応答する。報告された大部分のデータは、間接的異種認識応答のものであ
るが、直接経路を介する細胞媒介性拒絶もまた、実証されている(7、8、9、
11、12、40、41、42)。インビトロでのブタ組織に対する強力なヒト
T細胞増殖応答が、本実験室および他の両方における研究から実証されている。
【0009】 (3.2 同時刺激分子) MHCおよびペプチドとのTCR−CD3レセプター結合の結果の決定におけ
る、同時刺激分子によって果たされる重要な役割が、インビボおよびインビトロ
の両方において広範に実証されている。レセプターまたはそれらのリガンドのい
ずれかに向けられる抗同時刺激分子ストラテジーは、免疫応答を変更するための
治療ストラテジーとして使用されている。このようなアプローチは、細胞媒介性
応答を変更し、それによって移植片拒絶を妨げるための、モデル移植系において
試験されている(14、37、38、43−47)。
【0010】 B7−1(B7/BB1、CD80)およびB7−2(CD86)の両方は、
免疫グロブリンスーパーファミリーに属し、そして高度にグリコシル化された膜
貫通タンパク質である(25)。B7−1(B細胞活性化分子)は、1989年
に最初に同定され(27)、その後B7−2が1993年に同定された(49)
。ヒトB7−1およびB7−2の両方、ならびにマウスホモログが、現在クロー
ン化されており、そして機能的に特徴付けられている(25)。B7−1および
B7−2は、脾臓および血液の樹状細胞上で同時刺激的に発現され、そして活性
化の際にB細胞および単球上で誘導される(34、50)。B7−1およびB7
−2は、非常に相同性であり、そしてT細胞抗原CD28についての天然のリガ
ンドである(50)。細胞表面糖タンパク質である、細胞傷害性Tリンパ球抗原
−4(CTLA−4)は、B7ファミリーの分子に対する第2のレセプターとし
て同定され851)、そしてCD28に対して相同性であり、31%の配列同一
性を有する。両方のB7アイソフォームは、CD28に対してよりも、より高い
親和性でCTLA−4に結合する(30、50、52)。CD28−B7レセプ
ター結合は、APC誘導性同時刺激シグナルを生じ、これは、インビボおよびイ
ンビトロの両方において抗原特異的IL−2産生に関与する(53、54)が、
CTLA4は、T細胞活性化の負の調節因子として機能するようである(55、
56、57)。抗CTLA4抗体による架橋は、CD28結合を拮抗することが
実証されており(58)、そしてさらに、CTLA4ノックアウトマウスは、制
御されないリンパ球増殖に起因して数週間以内に死亡する(59)。従って、C
TLA4結合は、免疫応答の維持および調節に重要であると考えられる。しかし
、その根底をなす機構は、はっきりと定義されていない。
【0011】 同時刺激分子の間で、B7ファミリーは、独特であるようである。なぜなら、
B7−1またはB7−2のいずれかのCD28による結合は、アネルギーの誘導
を妨げるのに、必要かつ十分であるからである(34)。CD28−B7相互作
用は、活性化T細胞の増殖を持続するための重要なシグナルを送達すると考えら
れる。これらの観察は、インビトロのデータによって支持され、これらのデータ
は、B7欠損の細胞が、主要MLRを刺激しないが、高レベルのB7を発現する
トランスフェクタントが、同種反応性T細胞によるIL−2の産生を刺激し、か
つ固定化された抗CD3Mabと共に培養された精製T細胞のポリクローナル集
団を同時刺激する能力を獲得したことを示す(31)。HLA−DR7、B7ま
たは両方でNIH−3T3細胞を安定にトランスフェクトすることによって生成
された人工APCは、両方の分子が存在する場合にのみ、破傷風トキソイド(T
T)の提示後に最適なT細胞増殖およびIL−2産生を生じることを、明らかに
実証した。B7の非存在下では、クローン性アネルギーを生じた(58)。
【0012】 ブタB7−2(PoB7−2)は、大動脈内皮細胞からクローン化されている
(60)。ブタB7−2の一過的なトランスフェクション後、ヒト臍静脈内皮細
胞は、ヒトT細胞によるIL−2産生を強力に同時刺激した。poB7−2によ
るヒトT細胞のこの同時刺激は、ヒトB7−1またはB7−2によって提供され
る同時刺激シグナルと同じぐらい効果的であることが示され、そしてhuCTL
A4Igによって特異的にブロックされ得た。従って、poB7−2は、ブタ内
皮の免疫原性に強力に寄与する(60)。
【0013】 B7−1およびB7−2媒介性相互作用は、T細胞特異的免疫の発生に対して
中心的であるようであるが、重要なさらなる同時刺激経路が存在する。これらの
最も重要なものは、CD40とCD40リガンド(CD40L)との相互作用を
含む(34)。
【0014】 CD40は、TNF−レセプタースーパーファミリーに属する50kDaの表
面糖タンパク質である。CD40は、種々のAPC(とりわけ、単球、樹状細胞
および活性化マクロファージを含む)上で発現される。内皮を含む他の細胞型も
また、CD40を発現する(34)。そのカウンターレセプターCD40L(C
D154、gp39、TRAP)は、33kDaのII型完全膜タンパク質であ
り(34、36)、これは、活性化CD4 T細胞上で一過的に発現される。C
D40−CD40L相互作用は、B細胞活性化における優性な役割と共に、免疫
応答の体液性アームおよび細胞性アームの両方において重要な役割を果たすこと
が実証されている。B細胞上のCD40の架橋は、B細胞の増殖およびアイソタ
イプスウィッチングに必須であるが、これはまた、B7発現の上方調節を生じる
(50)。単球および樹状細胞のB7発現のレベル(および、従ってAPC能力
)は、CD40シグナル伝達後では明らかに調節されない(34)。CD40ノ
ックアウトマウスからのデータは、CD40による結合後のCD40Lシグナル
伝達は、T細胞活性化において重要な役割を果たすことを実証した(61)。マ
ウスP815肥満細胞腫細胞のCD40(またはB7−1)でのトランスフェク
ションは、それまで非同時刺激性であるP815細胞が、ポリクローナルT細胞
活性化およびサイトカインの生成に必要な同時刺激を媒介するのを可能にした(
34)。CD40−CD40L相互作用はまた、同種移植片拒絶において重要な
役割を果たすことが実証されている(62、63)。
【0015】 休止B細胞は、それらが活性化されるまで、通常、高レベルでB7−1/B7
−2を発現しない(50)。MHC−ペプチド/TCRおよびCD40−CD4
0Lの同時結合後のB細胞の活性化は、B細胞上のB7ファミリーメンバーの上
方調節を導き、それによって、T細胞の刺激およびその後の活性化を増強する(
34、36)。従って、CD40−CD40L相互作用は、B7ファミリーの分
子およびおそらく他の同時刺激性分子の発現を誘導することによる同時刺激活性
に影響し、これによって、T細胞活性化において重要な役割を果たす。CD40
およびB7の明らかな相乗効果は、T細胞依存性免疫応答の開始および増幅につ
いての、両方の同時刺激経路の重要性を示す(38)。CD40−CD40L相
互作用はまた、樹状細胞の機構的状態を改変することによって、細胞傷害性Tリ
ンパ球(CTL)応答の生成に重要な役割を果たすことが示されている(64、
65、66)。
【0016】 広範な研究が、同時移植および異種移植の状況下での、B7−CD28および
/またはCD40−CD40L相互作用のブロックの重要性を実証している。こ
れを強力に支持するデータは、移植片生存の増強を生じるCD28−B7を介す
るシグナル伝達をブロックするためのCTLA4Igの使用、ならびにラット心
臓同種移植片モデル(44、45)およびマウス大動脈同種移植片モデル(43
)における慢性拒絶の予防を含む。これらのモデルにおいて、CTLA4Igの
投与は、T細胞アネルギーを誘導することによって移植片抗原に対する、部分的
寛容(44)または完全な寛容(46)を生じた。同種膵島移植片の抗B7−2
抗体および抗B7−1抗体での処置もまた、移植片拒絶を阻害することが実証さ
れている(14)。同様の結果は、マウス心臓同種移植片モデルにおける、CD
40シグナル伝達を阻害するモデルにおいて得られた(37、47、62)。2
つの研究が、CD28−B7およびCD40−CD40Lを介するシグナル伝達
の同時遮断が、同種拒絶の発生を予防したことを詳述する。両方の経路の同時発
生的な長期の阻害は、マウス同種モデル(37)ならびに皮膚および心臓の同種
モデル(38)における、慢性拒絶の発生を完全に抑制した。
【0017】 異種移植の分野において、Lenshowおよび共同研究者は、CTLA4I
gでの同時処置による、マウスに移植されたヒト島の長期間のドナー特異的寛容
を実証した(46)。移植片特異的寛容は、APCを発現するB7を介する認識
の阻害の直接的な結果であることが実証された。さらに、Tranら(67)は
、CTLA4−Fc処置による短期間の抑制を実証した。マウスレシピエントに
移植されたラットおよびブタの皮膚の長期間の生存(63)を含む、異種移植の
状況下での両方の経路の同時遮断についての利用可能なデータは限定されている
【0018】 インビトロおよびインビボのデータは、CD28−B7、CD−40−CD4
0L、またはその両方の経路のいずれかによって媒介される相互作用の標的化が
、移植された組織由来の同種異系抗原および異種抗原に対するT細胞の感作を防
ぎ、それにより移殖片の存在を延長していることを、明確に示した。
【0019】 上記のように、T細胞媒介性移植片拒絶は、十分に実証されている。免疫系は
、代替的な細胞媒介性拒絶機構、またはさらなる細胞媒介性拒絶機構を、開始し
得る。これらの機構は、特に内皮細胞によって発現される種々の分子の機能によ
って説明されている。VCAMは、細胞接着分子であり、内皮細胞によって発現
し、この分子は、炎症部位における白血球増化における役割を有すると考えられ
ている。VCAMは、誘導性の膜貫通糖タンパク質であり、休止内皮細胞中での
基礎発現量を有するが、プロ炎症性サイトカイン(例えば、IL−1、TNFα
)に対する曝露の際に迅速に発現する。VCAMと白血球との相互作用は、白血
球細胞表面において発現するVLA抗原4(VLA4)を介してである。従って
、内皮細胞のVCAM発現は、VLA−4提示白血球の、炎症部位への浸潤を誘
導するように機能し、同種異系移植片または異種移植片に対する拒絶応答を増強
する。
【0020】 ブタのVCAMが、ヒト白血球がブタ内皮細胞単層を横切る移動を可能にする
ことにおいて重要な役割を担うと考えられる。この相互作用をブロックすること
が、異種移植片生存における有利な結果を有すると考える合理的な理由がある。
1994年にクローニングされたブタVCAMは、ヒトVCAMと有意な相同性
を有する(1)。(1)において示されたデータとともに、ブタVCAMは、ヒ
トの白血球で発現するカウンターレセプター(counter recepto
r)であるVLA−4と効率的に相互作用することを示唆する、インビトロ研究
における他の研究者の豊富な証拠が存在する(例えば、静的接着アッセイにおい
て、VCAMに対する抗体は、ブタ内皮に対するヒトNK細胞およびT細胞の結
合を有意に阻害する)。NK細胞とともに、この破壊は、ブタ内皮単層への接着
後に通常生じる細胞溶解を阻害する。
【0021】 T細胞媒介性の異種移植片拒絶機構に対する抗VCAM抗体の影響を予測する
ことは、より困難である。げっ歯類のいくつかの同種移植モデルにおいて、VC
AMに対する抗体を使用して、同種移植の生存を延長した。いくつかの例におい
て、長期の生存期間および特異的寛容が、記載されている(2,3)が、これら
の研究の作用の正確な機構は、十分には解明されていなかった。
【0022】 (3.5 ペプチド免疫ストラテジー) 免疫原としてのキャリア分子と結合した合成ペプチドを使用する以前のインビ
ボ研究は、生物学的に活性な抗体の産生を生じる能力を実証した(68)。現在
、キャリアの提示によって抗体産生の増強を実証する、ペプチド免疫ストラテジ
ーを詳述する広範な文献が存在する(68〜72)。従って、適切なT細エピト
ープを使用して、その後にB細胞を補助するためにT細胞をプライムし得る。キ
ャリア分子と共有結合した自己反応性抗原を用いた免疫後の、自己反応性B細胞
によるIgG産生を報告する最近のデータが、公開された(70)。これによっ
て、自己タンパク質に対するB細胞の寛容が克服され得ることを実証する。
【0023】 上記のように、T細胞によって認識されるために、抗原(自己抗原または外来
抗原)は、APCによって、プロセシングされ、そして提示されなければならな
い。B細胞は、IgGレセプターを介する抗原のエンドサイトーシスの後に、非
常に強力なAPCとして作用し得る。活性化シグナルの十分な補体の存在下(T
CRのかみ合いおよび同時刺激)において、その後の抗体の産生を生じるT細胞
活性化が起こる。
【0024】 自己タンパク質由来のペプチドは、外来タンパク質と同様の様式において、プ
ロセシングされ、そしてT細胞に提示されるが、T細胞寛容のために、自己ペプ
チドの提示は、通常T細胞活性化を生じない(70)。従って、T細胞認識の不
存在は、部分的に、なぜ潜在的に反応性のB細胞が応答しないかを説明し得る。
【0025】 自己ペプチドに対するB細胞の非応答性を克服する能力が、近年、Dalum
らによって実証された(69)。自己抗体応答が、強力な外来キャリアT細胞エ
ピトープの形態におけるさらなるT細胞補助の提供によって生成された。さらな
る研究は、かなりの数の自己反応性B細胞が宿主に存在する場合、T細胞キャリ
ア分子に結合した合成ペプチドが、B細胞非応答性を克服し得ることを実証した
(69,70)。ユビキチン配列内への、単一の外来T細胞エピトープの挿入は
、ネイティブ分子に対する強力な自己抗体産生を誘発した(69)。合成T細胞
エピトープとしてのジフテリアトキソイド(DT)と化学的に結合した、自己タ
ンパク質としてのGnRHを使用する、Sadによる洗練された研究において、
ネイティブのGnRHに対する特異性を有する自己抗体が、産生された(71,
72)。最初のワクチン接種後に、インビボにおけるネイティブGnRHの継続
する存在が、抗体の産生を維持した。連続する抗体の産生は、ネイティブな分子
(特異的なB細胞は、そのネイティブな分子に対する抗体を産生する)の連続す
る存在によって維持される、持続した抗GnRH抗体応答に起因して、免疫され
たマウスにおける生殖不能を生じた。DTキャリアは、ヘルパーT細胞応答を誘
発して、GnRH特異的B細胞を補助し、そしてB細胞寛容を破壊した。
【0026】 (4.発明の記載) 最も広範な局面において、本発明は、異種移植組織/器官免疫拒絶の媒介に関
与する、代表的に(しかし、排他的ではないが)ブタ内皮細胞によって発現され
るブタエピトープに特異的な抗体の産生を生じる免疫原を用いる、哺乳動物(好
ましくはヒト)の免疫に関する。
【0027】 本明細書において、免疫原とは、免疫応答をもたらし得る、任意のエピトープ
またはエピトープの組合せを意味する。このエピトープは、T細胞特異的であっ
ても、B細胞特異的であってもよい。この文脈において、エピトープとは、任意
のポリペプチド、ペプチド、修飾ポリペプチド、修飾ペプチド(例えば、代表的
な修飾は、エピトープのグリコシル化またはリン酸化によるものであり得る)を
意味する。
【0028】 代表的には、本発明は、少なくとも、CD40;B7.1;B7.2;VCA
Mの1つから選択されたブタ分子由来のエピトープを包含する。
【0029】 本発明が、相同な哺乳動物ポリペプチドに存在しないB細胞エピトープを含有
するブタ分子の一部に対する免疫原を用いて、患者自身の機能的等価物に対する
抗体を生じることなく、そしてCD4 T細胞応答を生じることなく、ブタポリ
ペプチドに対する抗体の選択的な産生を確実にし、それによって細胞媒介性拒絶
を防ぐ、個体(理想的には、異種移植前)の免疫手段を提供することが、当業者
に明らかである。さらに、免疫原は、拒絶応答を媒介するブタポリペプチドの活
性を取り除く、レシピエントによって生成される遮断抗体を提供する。
【0030】 本発明が、ブタ細胞/組織に対するレシピエントの免疫系を免疫抑制すること
を意図する先行技術に対して、顕著な利点を有することが、なおさらに当業者に
は明らかである。例えば、WO97119971は、移植拒絶をモニターするた
め、および異種移植片拒絶をブロックするための、診断抗体および治療抗体の産
生のための、B7.2またはVCAMポリペプチドを使用を開示する。
【0031】 これは、顕著な不利な点を有する。例えば、VCAMまたはB7.2に対する
抗体を用いる移植患者の処置は、その抗体のブロック特性を維持するために、患
者の生涯を通じての定期的な投与を必要とする。さらに、免疫系は、最終的に治
療抗体に対する抗体(抗イディオタイプ抗体)を惹起し、患者の循環からその抗
体の除去を生じる。
【0032】 ブタポリペプチドに対する遮断抗体の産生の原因となるのは、患者自身の免疫
系であるので、本発明は、定期的な投与を必要としない。この免疫系は、これら
の抗体を外来のものとして認識せず、従って、抗イディオタイプ抗体の産生を生
じない。
【0033】 本発明は、キャリアと結合した分子に対するその後の応答に対して有意な影響
を及ぼす、外来T細胞エピトープの使用を含む。そのような手段によって、自己
抗体応答は、異種移植片の状況において、ブタポリペプチドに対して向けられ得
る。
【0034】 本発明に従って、異種移植片に対する動物(ヒトを含む)の寛容を改善する方
法を提供し、この動物はT細胞媒介免疫を有し、この方法はその動物における拒
絶応答の生成に関与する異種分子に対する抗体の惹起をその動物に生じさせる工
程を包含し、その抗体はその動物が免疫を有するT細胞エピトープおよびその移
植異種分子のB細胞エピトープを含有する、キメラペプチドを用いてその動物を
免疫することによって惹起される。
【0035】 従って、異種移植片特異的寛容は、キメラペプチド構築物の使用により直接的
T細胞媒介性応答を標的化し、移植前のレシピエントによる特異的抗移植片寛容
促進抗体の生成を刺激することによって、移植レシピエントにおいて誘導される
。例として、キメラペプチドは、ブタポリペプチドである、B7−1、B7−2
、CD40、VCAMの配列と結合した、T細胞エピトープを含有する。次に、
移植された組織の存在は、レシピエントのB細胞による抗体の産生を維持しそし
て永続させるように作用する。
【0036】 本発明はまた、T細胞エピトープおよびB細胞エピトープを含有するキメラペ
プチドを提供し、そのT細胞は、第1の種の動物(ヒトを含む)のT細胞であり
、そしてそのB細胞は、第2の種の動物のB細胞であり、その第1および第2の
種は、その第2の種の動物から第1の種の動物への異種移植に適切である。
【0037】 さらに、本発明は、動物(ヒトを含む)の、異種移植片に対する寛容を改善す
るキメラペプチド(上記において規定されるキメラペプチド)の使用を提供する
【0038】 本発明のさらなる局面に従って、免疫原性組成物は、B細胞エピトープが移植
片拒絶の媒介に関与する少なくとも1つのブタポリペプチドに由来し、そしてT
細胞エピトープはレシピエントが既に免疫されている分子由来であることによっ
て特徴付けられる、少なくとも1つのT細胞エピトープおよび少なくとも1つの
B細胞エピトープを含有する。
【0039】 なおさらなる好ましい本発明の実施形態において、その免疫原性組成物は、少
なくとも1つのブタのCD40;VCAM;CD86;CD80に由来する、少
なくとも1つのペプチド抗原を含有する。
【0040】 好ましくは、そのペプチド抗原は、ブタCD40由来である。理想的には、そ
のペプチドは、ブタCD40のアミノ末端ドメイン由来であるか、または、CD
40を提示するブタ細胞の細胞表面において曝露されるアミノ末端ドメインの少
なくともその一部由来である。より理想的には、ペプチド抗原はさらに、図22
に示されるペプチド配列から選択される。
【0041】 好ましくは、そのペプチド抗原は、ブタVCAM由来である。理想的には、そ
のペプチドは、ブタVCAMのアミノ末端ドメイン由来であるか、または、VC
AMを提示するブタ細胞の細胞表面において曝露されるアミノ末端ドメインの少
なくともその一部由来である。より理想的には、ペプチド抗原はさらに、図24
に示されるペプチド配列から選択される。
【0042】 好ましくは、そのペプチド抗原は、ブタCD86由来である。理想的には、そ
のペプチドは、ブタCD86のアミノ末端ドメイン由来であるか、または、CD
86を提示するブタ細胞の細胞表面において曝露されるアミノ末端ドメインの少
なくともその一部由来である。より理想的には、ペプチド抗原はさらに、図26
に示されるペプチド配列から選択される。
【0043】 好ましくは、そのペプチド抗原は、少なくとも9つのアミノ酸残基を含有する
。より理想的には、さらに、そのペプチドは、10〜30アミノ酸残基を含有す
る。
【0044】 本発明のさらなる局面に従って、本発明の任意の前記の局面または実施形態に
従う免疫原性組成物が提供され、ここで組成物は、その免疫原性組成物に対する
免疫応答を増強し得る少なくとも1つの薬剤をさらに含有する。
【0045】 本発明の好ましい実施形態において、その薬剤は、キャリア/アジュバントで
ある。
【0046】 キャリア/アジュバントが、選択された抗原に対する免疫応答を促進するため
に有用であることが、当該分野において周知である。これらのアジュバントは、
抗原と架橋されるか、または結合されるか、あるいは動物に対して、抗原と同時
投与されるかのいずれかである。免疫応答の促進において有用なアジュバントは
、Vaccine Design:The Subunit and Adju
vant Approach Chapter 7、141〜228頁、Ple
num Press、New York、1995において詳述される。その免
疫原性組成物が、保存および/または投与され得る、種々のキャリア、賦形剤ま
たは希釈剤が、利用可能である。例えば、限定のためではないが、免疫原性組成
物のリポソーム中へのカプセル化は、従来実施されている。リポソームは、免疫
原性組成物などのための輸送剤として有用な、リン脂質ベースのビヒクルである
【0047】 本発明のなおさらなる局面に従って、少なくとも1つの本発明のブタポリペプ
チドの少なくとも1つの領域に指向する抗体(または少なくともその有効な部分
)が提供される。
【0048】 本発明の好ましい実施形態において、その抗体は、モノクローナル抗体である
か、または少なくともその有効な部分である。理想的には、その抗体は、標識さ
れている。
【0049】 本発明の抗体が、ブタ組織/器官によって提示されるブタポリペプチドの発現
のモニターに関する有用性を有することが、当業者に明らかである。
【0050】 本発明のさらなる局面に従って、異種移植片の哺乳動物レシピエントの免疫状
態をモニターする方法が、提供される。好ましいそのモニター方法は、インビト
ロにおいてである。
【0051】 本発明のなおさらなる局面に従って、異種移殖片に対する動物の寛容を改善す
るための方法が提供される。この方法は、以下を包含する: i)動物に対して、本発明の先の任意の局面または実施形態に従う少なくとも
1つの免疫原性組成物を投与する工程;必要に応じて ii)この免疫原性組成物に対するこの動物の免疫状態をモニターする工程; iii)この動物中への少なくとも1つのブタ組織/器官の移殖;そして、必
要に応じて iv)このブタ組織/器官に対する拒絶応答についてこの動物をモニターする
工程。
【0052】 本発明の好ましい方法において、この動物は、ヒトである。
【0053】 本発明のさらに好ましい方法において、この異種移殖片は、任意の血管新生化
移植片および/または免疫原性ブタ細胞/組織である。
【0054】 本発明のさらに好ましい方法において、この異種移殖片は、ブタ膵島である。
【0055】 上記の(ii)が、血清における同時刺激分子に対する抗体の存在についてモ
ニターすること(例えば、この同時刺激分子を発現する細胞のELISAまたは
FACS分析によって)か、またはあるいは、または加えて、従来のT細胞溶解
アッセイによって処理された動物の血液における細胞溶解性T細胞の存在をモニ
ターすることのいずれかによって実行され得ることは、当業者に明らかである。
【0056】 本発明のキメラペプチドの使用の潜在的利点は、このキメラペプチドが、遮断
抗体または融合タンパク質の注入の必要性を回避することである。さらに、レシ
ピエントの抗体応答の誘導によって、異種抗体または融合タンパク質の投与と最
も一般的に関係する問題、すなわち、投与された試薬に対する免疫応答が、回避
される。
【0057】 本発明の実施形態は、ここで、例としてのみ、そして以下の表および図面を参
照して記載される。
【0058】 表1は、相同なブタCD40に対するヒトCD40中の非相同性の領域を示す
【0059】 表2は、相同なブタVCAMに対するヒトVCAM中の非相同性の領域を示す
【0060】 表3は、相同なブタCD86に対するヒトCD86中の非相同性の領域を示す
【0061】 (5.特定の実施形態) (5.1 ブタ同時刺激分子のクローニング) (5.1.1 ブタB7−2のクローニング) RNAを、標準的プロトコルを使用して、初代ブタ細胞および形質転換された
ブタ細胞から抽出した。次いで、mRNAを逆転写し、そして1.5mMマグネ
シウムとともに56℃にて35サイクルのPCRによって、このcDNAからブ
タB7−2(poB7−2)を増幅した。その5’プライマーおよび3’プライ
マーGCATGGATCCATGGGACTGAGTAACATTCTCTTT
GおよびGCATGTCGACTTAAAAATCTGTAGTACTGTTG
TCを、それぞれ、公開されたpoB7−2配列(60)に基づいて、開始コド
ンおよび終止コドンに重ねるように設計した(図2)。956塩基対のフラグメ
ントを生成し、そしてpbluescriptのBamHIおよびSalI制限
部位中にサブクローニングした。標準的なm13フォワードプライマーおよびリ
バースプライマーを使用して、ヌクレオチド配列を決定した。単一クローンであ
るCD86(i)の配列を図3に示し、公開されたブタ(図4)、ヒトおよびマ
ウスB7−2(図5)由来の配列と比較する。本発明者らのクローンであるCD
86(i)と公開された配列との間で1塩基対の差異を、3’プライム末端にて
検出する。しかし、これは、poB7−2の発現またはそのリガンドへの結合の
いずれかに関して重要な差異ではないようである。CD86(i)の推定アミノ
酸配列を、ブタ、ヒトおよびマウスB7−2の推定アミノ酸配列と比較して、図
6に示す。
【0062】 (5.1.2 ブタB7−1およびCD40のクローニング) フィトヘマグルチニン(PHA)またはアメリカヤマゴボウマイトジェン(P
MW)で刺激されたブタPBMCおよび形質転換されたブタ内皮細胞から抽出し
たRNAを使用して、同時刺激分子B7−1およびCD40をコードするcDN
Aを増幅する。B7−1プライマーを、マウスとヒト(29、49)の配列を比
較した後に、保存領域に基づいて設計した。外部(コード領域の外側に存在する
)AGACCGTCTTCCTTTAG(3’i)、TTGGATCCTCCA
TGTTATCCC(3’ii)およびAGCATCTGAAGC(5’)、な
らびに内部(コード領域の内にある)ATGGATCCTCCATTTTCCA
ACC(3’)およびTTGTCGACATCTACTGGC(5’)プライマ
ーを、図7に示すように設計した。2つの3’プライマーの作製は、末端コード
領域におけるヒト配列とマウス配列との間の有意な差異に起因する。生じるPC
Rフラグメントを、プロモーター配列内に含まれる制限部位BamHIおよびS
alIを使用して、上記のようにサブクローニングする。次いで、構築物を、配
列確認に発注する。
【0063】 CD40プライマーを、図8AおよびBに示されるように、ヒト、マウスおよ
びウシ(73、74、75)由来の公開されたCD40配列を配列整列した後、
類似の様式で設計した。5’プライマー配列および3’プライマー配列は、それ
ぞれ、GGATCCTCACTGTCTCTCCTGCACTGAGATGCG
ACTCTCCTCTTTGCCGTCCGTCCTCCおよびGAATTCA
TGGTTCTGTTGCCTCTGCAGTGであり、BamHIおよびEc
oRIの制限部位を含む。
【0064】 (5.2 ブタ同時刺激分子を発現する細胞トランスフェクタントの作製) poB7−2分子(CD869(i))を、ネオマイシン薬物選択マーカーを
保有する真核生物発現ベクターpci.neo中にサブクローニングした。これ
は、M1およびM1.DR1で形質転換されたマウス細胞株を標準的リン酸カル
シウム沈殿法を使用してトランスフェクトするために使用されている。G418
耐性pci.neo発現細胞を、ダイナビーズ(dynabead)精製を使用
して選択し、そして高度に発現するクローンを、限界希釈によって選択する。
【0065】 安定なpoB7−2 M1およびP815トランスフェクタントを、Mahe
rらによって本発明者らに供給されたpoB7−2 DNA構築物を使用して、
このアプローチによって作製された(図9)。M1およびP815細胞の一過性
トランスフェクションを、本発明者らのCD86(i)構築物を使用して生成し
た(図10)。3つの特定のアッセイを、CD86(i)でトランスフェクトさ
れた細胞を使用して行う。
【0066】 (I)MHC拘束の状況におけるヒトB7−1と比較したpoB7−2の同時
刺激機能; (II)免疫されたマウスの血清中の特異的な抗poB7−2抗体のフローサ
イトメトリー分析;および (III)特異的な抗poB7−2モノクローナル抗体の生成。
【0067】 (I)ヒトまたはブタ応答動物を用いる増殖アッセイにおいて、DR1の状況
におけるヒトB7−1またはB7−2の同時刺激機能とのインビトロでの比較分
析を実施して、ヒトMHCクラスII分子HLA−DR1の状況におけるpoB
7−2またはpoB7−1の同時刺激機能を決定する。
【0068】 (II)トランスフェクトされたP815細胞は、キメラペプチド免疫レジメ
ンを受けた免疫されたマウスの血清中のブタ抗B7−2抗体の検出のための重要
な試薬である。コントロールまたはpoB7−2でトランスフェクトされたP8
15細胞を用いるフローサイトメトリー分析は、B7−2についての血清の特異
性を反映する。9つのB7−2ペプチドすべてのプールで免疫されたC57BL
−6マウスを用いる予備研究は、ブタB7−2でトランスフェクトされたP81
5細胞に対するB7−2ペプチド血清の優先的結合を示した(図11aおよび1
1b)。
【0069】 (III)poB7−2についての特異性を有するMabを、poB7−2を
発現するP815細胞でのBalb/cマウスの免疫によって生成する。免疫マ
ウス由来の脾臓を、NS0融合パートナーと融合し、そして首尾よい融合物をH
AT選択によって選択する。培養上清を用いたpoB7−2 P815トランス
フェクタントのフローサイトメトリー染色によって、MAb分泌細胞の同定が可
能になる。細胞を培養で増殖させ、そしてその培地を、硫安沈殿の後にプロテイ
ンGに通すことによる抗体精製のために収集する。モノクローナル抗体に関する
調製のための技術は、当該分野で、そしてHarlowおよびLane、Ant
ibodies;A Laboratory Manual;Cold Spr
ing Harbour Laboratoriesのような刊行物を参照して
、周知である。
【0070】 B7−1およびCD40について特異性を有するMAbを、同じプロトコルを
使用して生成する。これらのMAbは、関連するブタ組織上でのCS分子の発現
をさらに特徴付けるための価値ある試薬を提供する。
【0071】 (5.3 poB7−2/OVAキメラペプチド構築物の設計および合成) poB7−2の配列由来の9つの異なるペプチドを、最初に合成のために選択
した。ブタB7−2ペプチド(サイズは6〜22マー)を、B細胞エピトープの
推定サイズによって決定して選択した。T細胞エピトープOVA 323〜33
9と組み合わせて、ペプチドを合成のために選択した。B7−2ペプチドを、3
Dコンピューターモデリング(Paul Traversとの協働)に基づいて
、そしてSeqAidIIコンピューターソフトウェアパッケージを使用して推
定抗原性および親水性に基づいて選択した。この9つのペプチドすべては、直鎖
状エピトープを反映する。クローニングされたpoB7−2配列中のこの9つの
ペプチドの位置を示す(図12)。合成ペプチド配列を表1に詳細に記す。
【0072】
【表1】 ペプチド1〜10についてのペプチド配列およびアミノ酸位置は、ブタB7−
2内のB7−2ペプチド配列の位置に関係する。ova配列のアミノ酸位置は、
単にそのOvaペプチドについて示される。ニワトリ卵アルブミン(オボアルブ
ミン)由来の17アミノ酸のペプチドを、T細胞エピトープとして選択した(O
VA323−339(ISQAVHAAHAEINEAGR))。このエピトー
プは、H−2bで制限されたT細胞応答の生成について、公開された報告に基づ
いて選択した(76、77)。本発明者らは、C57BL−6マウス(H−2b
ハプロタイプ)が、オボアルブミン全体を用いて免疫した後にネイティブ分子お
よびOVA323−339ペプチドの両方に対する増殖応答をマウントする能力
を示した(図13)。ペプチドを、ペプチド合成機(Genosys)上で生成
し、そして粗ペプチドを、HPLCによって70%より高い純度まで精製した。
OVAコントロール免疫マウス由来の血清は、理想的には、323−339配列
を認識しないべきであり、これは、このT細胞エピトープがB細胞決定因子を欠
くことを示す。
【0073】 (5.4 寛容誘導) (5.4.1 インビボ寛容誘導ストラテジー) C57BL−6マウスを、CFA中のオボアルブミン全体を用いて免疫し、続
いて、コントロールペプチド(OVAペプチド)かまたはCSペプチド(OVA
−B7−2構築物)のいずれかで週1回の免疫を3回行う。血液を屠殺後に収集
し、そして血清を、標準的な技術を使用して調製する。特定のマウス抗ブタB7
−2 IgGおよび/またはIgM Abの存在を、2つのストラテジーのうち
の1つによって検出する。
【0074】 ペプチドELISAを使用して、血清中の抗ペプチド抗体の存在についてスク
リーニングする。ペプチドをアルデヒド結合によってプレートにコーティングし
て、このペプチドに対するAbの自由な接近を可能にする(78)。プレートを
、個々のペプチドまたはovaコントロールペプチドでコーティングして、目的
の特定のペプチドの同定を可能にする。PoB7−2でトランスフェクトされた
P815細胞の表面上で発現したネイティブB7−2分子と血清との反応性を検
出するために、表面を染色した後、フローサイトメトリーを行う。目的のCSペ
プチド(ペプチドELISA陽性およびネイティブB7−2を認識する)を同定
し、その血清を使用して、インビトロにおいてT細胞増殖応答を阻害する。これ
は、抗体が遮断抗体であるか否かを決定する。
【0075】 インビボ研究を、島移植系を使用して実施する。ネイティブ分子を認識するが
増殖応答をブロックできない抗体は、有用なポリクローナル抗体試薬である。
【0076】 免疫は、2つの群のマウスを含み、一方は、9つ全てのB7−2ペプチドのプ
ールを受け、そしてもう一方は、ovaコントロールペプチドを受けた。収集し
た血清を、ペプチドELISAによってスクリーニングし(図14aまたは14
b)、このELISAは、目的のペプチドの同定を可能にした。ペプチド2、4
および6に対する抗血清は、ovaコントロールよりもB7ペプチドに対する優
先的な結合を明確に示す。この血清はまた、poB7−2でトランスフェクトさ
れた細胞に対する増強した結合を示した(図11)。ペプチド4および6を、候
補ペプチドとして選択し、引き続く免疫プロトコルにおいて使用した。ペプチド
4および6を用いる免疫は、免疫されたマウスの血清においてペプチド4および
6についての特異性を有するIgGの有意なレベルを、明確に生じた(図15a
および15b)。ペプチド4についての血清の特異性(ovaコントロールに対
してではなく)を、図16に示す。ペプチド4および6で免疫されたマウス由来
の血清が、ブタB7−2でトランスフェクトされたP815細胞の表面上で発現
したネイティブブタB7−2分子を特異的に認識する能力を、図17aおよび1
7bに例示する。トランスフェクトされていないコントロールP815細胞は、
ペプチド4および6の血清で染色せず、ovaペプチド血清とともにインキュベ
ートした、コントロール細胞もトランスフェクトされた細胞も染色しない。類似
のプロトコルは、ペプチド2に従う。これらのデータは、これらの技術がキャリ
アT細胞エピトープによってアミノ酸配列に対する抗ペプチド抗体を生成する能
力を、明確に示す。
【0077】 同一のストラテジーは、ブタCD40およびブタB7−1(かつてこれらの分
子をコードするDNA配列が解明されている)に基づいて設計されたペプチドに
従う。
【0078】 (5.4.2 機能的評価;膵島異種移植片の生存の延長) 非血管性である島異種移植片は、T細胞媒介性機構によってもっぱら拒絶され
(79、80)、それによってT細胞媒介性反応の調節を研究するために理想的
な系を提供する。図18を参照のこと。島の細胞媒介性拒絶についての役割が非
常に明確に示され、そして匹敵するアロ応答(alloresponse)より
も大きいことが報告されている(80)。ブタ膵島のマウスへの移植は、確立さ
れた手順であり、これは、文献(80〜83)で十分に実証されている。この研
究室内での研究は、ストレプトゾシン(streptozotocin)の腹腔
内投与によって糖尿病性にされた、C57BL−6マウスの腎臓カプセル下での
、大きな白ブタ由来の膵島の移植後に、高血糖症における減少を示した(図18
)。図19および20を参照のこと。単離手順のさらなる最適化(84、85)
は、十分に機能的な島の精製を可能にすることを必要とする。移植された島は、
通常、任意の免疫抑制剤の非存在下で6〜10日の間生存する。直接的なT細胞
媒介性異種拒絶の首尾よい調節は、適切なコントロールと比較して、10日を越
える島の生存の延長によってモニターされる。
【0079】 現在までにB7−2を用いて得た結果は、公知のT細胞ヘルパーエピトープに
結合体化された合成B7−2ペプチドが、インビボにおいて抗ブタB7−2抗体
の産生を生じる能力を示す。これらの抗体は、CD40−CD40Lに対する抗
体と関連して、B7アイソフォームとCD28との間の結合部位に指向される場
合、直接的な抗ブタ異種反応性を有するヒトT細胞の同時刺激をブロックし、そ
れによって、異種移植の状況において島の生存を延長する。
【0080】 マウスインビボモデルに対するブタ島におけるこのようなアプローチの適合性
を確立して、研究は、臨床試験の前に、霊長類移植系に対するブタについて進行
させる。
【0081】 (5.5 これらのストラテジーの臨床的使用についての適応) 臨床的適応性について、以下の要件が必要である: (I)OVAを置換するための適切なT細胞エピトープの選択。1つの候補分子
は、破傷風トキソイド(TT)であり、これは、ヒト免疫ストラテジーにおける
使用のために広範に使用される抗原である(68、86)。TTを用いる多くの
成体の先行の免疫は、このストラジーに対してさらなる利点である。なぜなら、
記憶T細胞が循環においてすでに存在するからである。(ii)移植片拒絶を加
速するレシピエントによって生成される、特定のB7−2に指向される特定のT
細胞応答の非存在下において、効果的かつ迅速なスクリーニング方法を使用して
、抗ドナー(ブタ)B7−2抗体の存在を検出する。
【0082】 (6.特定の実施形態の要約) 上記の実施例は、直接的な抗ブタ異種反応性を有するヒトT細胞の、ブタ細胞
による同時刺激を阻害するための新規なストラテジーに関する。これは、ブタ内
皮ならびに骨髄由来の抗原提示細胞上での同時刺激分子の発現に起因して、ブタ
器官の異種移植の状況において特に重要である。
【0083】 レシピエントは、ブタ同時刺激分子(CD80、CD86およびCD40)の
配列に結合体化されたT細胞エピトープを含むハイブリッド合成ペプチドを用い
て免疫される。従って、ヒト細胞(CD28およびCD154)上でのこれらの
カウンター−レセプターに対する結合に関与する同時刺激分子の領域に特異的な
抗体を誘導するペプチドは、同時刺激の送達をブロックし得る。一旦、抗体応答
が誘導されると、移植された器官は、同時刺激分子の発現に起因して、この応答
を回復し、それによってこの応答を持続し、そして同時刺激遮断の内因性機構を
提供する。
【0084】 (7.引用文献)
【0085】
【数1】 (CD86(B7−2)) ヒトCD86タンパク質配列およびブタCD86タンパク質配列を整列させ、
そして非相同性の領域を同定した。本発明者らは、それらのペプチド配列が、以
下に列挙された領域由来であるか、またはこれらのペプチドのいずれかの間の任
意の重複領域由来であると推定する。潜在的な抗体エピトープを含む目的の推定
配列は、75%未満の配列同一性に基づいて選択した。
【0086】
【数2】 領域(iii)および(iv)は、マウスにおいて同定されたペプチド4およ
び6の配列を含む領域を包含する。
【0087】 (CD40) ヒトCD40タンパク質配列およびブタCD40タンパク質配列を整列させ、
そして非相同性の領域を同定した。本発明者らは、それらのペプチド配列が、以
下に列挙された領域由来であるか、またはこれらのペプチドのいずれかの間の任
意の重複領域由来であると推定する。潜在的な抗体エピトープを含む目的の推定
配列は、75%未満の配列同一性に基づいて選択した。
【0088】
【数3】 (VCAM−1) ヒトVCAM−1タンパク質配列およびブタVCAM−1タンパク質配列を整
列させ、そして非相同性の領域を同定した。本発明者らは、それらのペプチド配
列が、以下に列挙された領域由来であるか、またはこれらのペプチドのいずれか
の間の任意の重複領域由来であると推定する。潜在的な抗体エピトープを含む目
的の推定配列は、75%未満の配列同一性に基づいて選択した。
【0089】
【数4】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1aは、直接的異物認識の模式図であり、そして図1bは、間接的異物認識
の模式図である。
【図2】 図2は、ブタCD86核酸配列を示す。
【図3】 図3は、PCR増幅の前にブタmRNAの逆転写によって得られたブタCD8
6 cDNA配列を示す。
【図4】 図4は、公開されたブタCD86配列との、図2中のcDNAのヌクレオチド
配列の比較を示す。
【図5】 図5は、公開されたマウスおよびヒトのCD86配列との、図2中のcDNA
配列の比較を示す。
【図6】 図6は、ブタ、ヒトおよびマウスのアミノ酸配列と比較した、図2中のcDN
Aの翻訳アミノ酸配列を示す。
【図7】 図7は、ヒトおよびマウスのB7.1核酸配列に対するブタB7.1オリゴヌ
クレオチドプライマーの位置を示す。
【図8a】 図8aは、ヒト、マウスおよびブタのCD40核酸配列の比較を示し;図8b
は、ヒト、マウスおよびウシのCD40アミノ酸配列の比較を示す。
【図8b】 図8aは、ヒト、マウスおよびブタのCD40核酸配列の比較を示し;図8b
は、ヒト、マウスおよびウシのCD40アミノ酸配列の比較を示す。
【図9】 図9は、ブタCD86(B7.2)をコードするベクターでのトランスフェク
ション後の、CD86(B7.2)の発現のFACS分析を示す。
【図10】 図10は、ブタCD86(B7.2)をコードするベクターで一過性トランス
フェクトされた細胞による、CD86(B7.2)の発現のFACS分析を示す
【図11】 図11は、ブタCD86(B7.2)でトランスフェクトされた細胞のフロー
サイトメトリー分析を示す。
【図12】 図12は、ブタCD86(B7.2)配列中のCD86(B7.2)由来の9
つのペプチドの位置を示す。
【図13】 図13は、オボアルブミン全体またはオボアルブミンペプチドOva323339 に対するT細胞増殖応答の比較を示す。
【図14a】 図14aは、ペプチドELISAによる、B7.2特異的ペプチド血清または
オボアルブミンコントロール血清の示差的結合を示す。
【図14b】 図14bは、ペプチド4または6で免疫されたマウス血清による、B7.2由
来のペプチド4および6のインビトロでの認識を示す。
【図15a】 図15は、ペプチドELISAによる、B7.2ペプチド血清およびコントロ
ールovaペプチド血清のインビトロでの認識を示す。
【図15b】 図15bは、ペプチド4および6血清による、直接のマウス抗ブタT細胞応答
の阻害を示し、これはまた、マウスCD86による同時刺激の阻害が存在しない
こと示す。
【図16】 図16は、ペプチドELISAによる、B7.2由来のペプチド4血清または
ovaコントロールペプチド血清の示差的結合を示す。
【図17a】 図17aは、ペプチド4由来の血清またはコントロールovaペプチド血清で
染色した後の、ブタCD86でトランスフェクトされたP815細胞のフローサ
イトメトリー分析を示す。
【図17b】 図17bは、ペプチド4またはペプチド6に由来するマウス血清からの血清で
染色した後の、ブタCD86でトランスフェクトされたP815細胞またはマウ
スCD86でトランスフェクトされたCHO細胞のFACS分析を示す。
【図18】 図18は、大きな白いブタから単離されたブタ膵島の調製を示す。
【図19】 図19は、キメラペプチド免疫および移植プロトコルの模式図である。
【図20】 図20は、抗ブタCD86抗血清が、移殖されたブタ膵島の生存を延長するこ
とを示す。
【図21】 図21は、ブタとヒトのCD40のアミノ酸配列の比較である(下線の配列が
、表1にて同定されるペプチドである)。
【図22】 図22は、ブタCD40の翻訳アミノ酸配列である(下線の配列が、表1にて
同定されるペプチドである)。
【図23】 図23は、ブタとヒトのVCAMのアミノ酸配列の比較である(下線の配列が
、表2にて同定されるペプチドである)。
【図24】 図24は、ブタVCAMの翻訳アミノ酸配列である(下線の配列が、表2にて
同定されるペプチドである)。
【図25】 図25は、ブタとヒトのCD86のアミノ酸配列の比較である(下線の配列が
、表3にて同定されるペプチドである)。
【図26】 図26は、ヒトCD86の翻訳アミノ酸配列である(下線の配列が、表3にて
同定されるペプチドである)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG ,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT, RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,T J,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN ,YU,ZA,ZW (72)発明者 ドーリング, アンソニー イギリス国 エヌ10 1エイチエス ロン ドン, マスウェル ヒル, コールドフ ォール アベニュー 28 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA15 BA31 BA41 CA04 DA02 EA04 GA03 GA11 HA01 HA11 4B064 AG27 CA10 CA19 CC24 DA01 DA13 4C085 AA02 BB11 CC04 DD22 DD61 EE06 4H045 AA11 AA30 CA40 DA76 EA22 EA54 FA74

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブタ異種移植片に対する寛容を改善する方法であって、以下
    : i)T細胞エピトープ;および ii)B細胞エピトープであって、該B細胞エピトープは、異種移植片拒絶を媒
    介することに関与し、そしてブタポリペプチドの領域由来のブタポリペプチドで
    あって、該ブタポリペプチドの領域は、等価なヒトポリペプチドの対応する領域
    に対する75%未満の配列同一性を有する、ブタポリペプチドであることを特徴
    とする、B細胞エピトープ を含む免疫原を用いて、哺乳動物を免疫する工程を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記B細胞エピトープが、CD40;CD80;CD86ま
    たはVCAMから選択される少なくとも1つのブタポリペプチド由来のペプチド
    である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ペプチドが、図22に示される少なくとも1つのペプチ
    ドから選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ペプチドが、図24に示される少なくとも1つのペプチ
    ドから選択される、請求項1または2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ペプチドが、図26に示される少なくとも1つのペプチ
    ドから選択される、請求項1または2に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記T細胞エピトープが、破傷風トキソイドポリペプチド由
    来である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 免疫原を含む組成物であって、該免疫原は、T細胞エピトー
    プおよびB細胞エピトープを有し、ここで、該B細胞エピトープは、ブタポリペ
    プチドの領域由来であり、該ブタポリペプチドの領域は、等価なヒトポリペプチ
    ドの対応する領域に対する75%未満の配列同一性を有する、免疫原であること
    を特徴とする、組成物。
  8. 【請求項8】 前記ブタポリペプチドが、異種移植片の血管内皮細胞によっ
    て発現される、請求項7に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記B細胞エピトープが、CD40;CD86;CD80;
    VCAMから選択される少なくとも1つのブタポリペプチド由来である、請求項
    7または8に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記B細胞エピトープが、図22に示される少なくとも1
    つのペプチドから選択される、請求項9に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記B細胞エピトープが、図24に示される少なくとも1
    つのペプチドから選択される、請求項9に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 前記B細胞エピトープが、図26に示される少なくとも1
    つのペプチドから選択される、請求項9に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 前記B細胞エピトープが、CD86の細胞外ドメイン由来
    である、請求項9または12に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 前記T細胞エピトープが、破傷風トキソイド由来である、
    請求項7〜13のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 前記組成物が、前記免疫原に対する免疫応答を増強し得る
    キャリアをさらに含む、請求項7〜14のいずれか1項に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 抗体、またはその有効な部分であって、該抗体は、ブタポ
    リペプチドの領域に結合し得、該ブタポリペプチドの領域は、等価なヒトポリペ
    プチドの対応する領域に対する75%未満の配列同一性を有する、抗体であるこ
    とを特徴とする、抗体、またはその有効な部分。
  17. 【請求項17】 前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項16に記載
    の抗体。
  18. 【請求項18】 前記抗体が、少なくとも1つの検出可能な標識で改変され
    る、請求項16または17に記載の抗体。
  19. 【請求項19】 異種移植片の哺乳動物レシピエントの免疫状態をモニター
    する方法であって、以下: i)試験されるべき異種移植片レシピエントからサンプルを取り出す工程; ii)該サンプルを請求項16〜18に記載の抗体と接触させる工程;および iii)異種移植片拒絶を媒介することに関与するブタポリペプチドの発現をモ
    ニターする工程 を包含する、方法。
  20. 【請求項20】 異種移植片を受ける前に哺乳動物を処置する方法であって
    、以下: i)請求項7〜15に記載の組成物を用いて哺乳動物を免疫する工程; ii)該免疫原性組成物に対する該哺乳動物の免疫状態を評価する工程; iii)レシピエント哺乳動物へ該異種移植片組織/器官を移植する工程;およ
    び iv)該異種移植片に対する拒絶応答をモニターする工程 を包含する、方法。
  21. 【請求項21】 前記異種移植片がブタ起源であり、そして前記哺乳動物が
    ヒトである、請求項19または20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記異種移植片が、少なくとも1つの血管化された移植片
    および/または免疫原性ブタ細胞/組織である、請求項19〜21のいずれか1
    項に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記異種移植片が膵島である、請求項19〜22のいずれ
    か1項に記載の方法。
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