JP2002531265A - 電気透析法を用いる水酸化オニウムの製造又は精製の方法 - Google Patents

電気透析法を用いる水酸化オニウムの製造又は精製の方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明の対象は、1つ又はそれ以上のセルユニットを有する電気透析装置中での電気透析法によるN、S又はP元素の水酸化オニウムを製造又は精製するための方法であり、その際、各セルユニットは、双極性膜及びアニオン選択性膜からなり、最後のアニオン選択性膜とアノードとの間のアノード側に双極性膜又はカチオン選択性膜が存在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の対象は、各セルユニットが、双極性膜とアニオン選択性膜とからなる
1つ又はそれ以上のセルユニットを有する電気透析装置中での電気透析法による
N、S又はP元素の水酸化オニウムの製造又は精製の方法である。
【0002】 安定性であるか又は少なくとも十分に安定性のオニウム化合物、即ち、N、S
及びPの元素のオニウム化合物は、化学合成又は分析の多くの分野で重要な役割
を果たしている。殊に、窒素のオニウム化合物、即ち、第四級アンモニウム化合
物は、広範な用途を扱っている。水酸化第四級アンモニウム、例えば水酸化テト
ラメチルアンモニウム(TMAH)及び水酸化テトラエチルアンモニウム(TE
AH)は、強力な有機塩基であり、既に古くから知られている。かかる水酸化第
四級アンモニウムには、例えば有機溶剤中での酸の滴定のため又はポーラログラ
フにおける電解質としての多くの用途が存在している。水酸化第四級アンモニウ
ム、殊にTMAHの水溶液は、プリント基板におけるフォトレジストの現像液と
して、チップ製造の際に使用されることが多い。しかしながら、それぞれの用途
では、上記の工業的に大量に用いられる水酸化アンモニウムとともに、より多く
の有機置換基を有するものを、例えば相間移動触媒賭しての使用又はゼオライト
製造の際に使用することが必要とされる。
【0003】 多くの用途の場合には、更に、水酸化アンモニウムは、例えば副生成物の形成
及び半導体素子の汚染を阻止するために、高い純度を有していることが必要であ
る。必要とされた高い純度は、例えば半導体素子の製造の際の、残りの量のハロ
ゲン化物、硫酸塩、炭酸塩等に対するものである。ゼオライト製造の際に、水酸
化アンモニウムが使用される場合には、高い純度は、殊に、できるだけ少量のア
ルカリ金属イオンに対するものである。
【0004】 水酸化第四級アンモニウム、例えばTMAH、TEAH又はTPAHの製造の
ための種々の方法は、既に公知である。一般に、水酸化第四級アンモニウムは、
カチオンを交換することができる1つ又はそれ以上の膜を有する電気化学セル中
での第四級アンモニウム化合物の電気分解によって製造される。通常かかる方法
で使用される第四級アンモニウム塩には、ハロゲン化物、カルボン酸塩、炭酸塩
及び硫酸塩が含まれる。
【0005】 国際公開番号WO98/09002号には、電気化学セル中での水酸化オニウ
ムの製造が記載されている。この刊行物には、セルユニットが、アノード側の双
極性膜、セルを分割する第一膜及びセルを分割する第二膜によって定義されてい
る4つのボリュームを有するセルユニットの使用下での電気透析法が記載されて
いる。セル分割器として、それぞれアニオン選択性膜及び1つ又はそれ以上のカ
チオン選択性膜を有する双極性膜の種々の配置を有するセル構造が、詳細に記載
されている。
【0006】 欧州特許第0824346号明細書には、セルユニットが双極性膜及びカチオ
ン性膜を有する電気化学セル中でのヒドロキシ化合物の精製法が記載されている
。更に、2つの膜上に構成されたセル以外に、更に別の膜、通常はアニオン性膜
を有するセル配置が記載されている。
【0007】 国際公開番号WO98/44169号は、水酸化オニウムの製造法に関するも
のである。就中、電気化学セルの配置が記載されているが、この場合、少なくと
も1つの第一電気化学セル及び第二電気化学セルを使用している。この第一種の
電気化学セルは、双極性膜及び少なくとももう1つのセル境界を有しており、こ
の場合、少なくとももう1つのセル限界は、例えば非イオン性微小多孔質拡散バ
リア、例えば篩、フィルター、隔膜等又はイオン性セル境界、例えばカチオン選
択性膜であってもよい。第二の電気化学セルは、1つ又はそれ以上の双極性膜及
び1つ又はそれ以上のセル分割器を有していてもよいが、この場合、セル分割器
としては、カチオン選択性膜及びアニオン選択性膜が、一緒にまとめて記載され
ている。国際公開番号WO98/44169号によれば、もともと回路中に供給
されていた溶液から、望ましくない量の酸素を除去する目的に用いている。単位
セルが、双極性膜及びアニオン性膜を有するが、この場合、水酸化オニウムの製
造のために、最後のアニオン性膜とアノードとの間のアノード側に、双極性膜又
はカチオン選択性膜が存在する電気透析ユニットの使用は、刊行物には開示され
ていない。
【0008】 J.R.Ochoa,Gomez及びT.Tarancon Estrada
は、Journal of Applied Electrochemistr
y、21、(1991)に、Short Communication、アニオ
ン交換膜を有するセル中での第四級アンモニウムヒドロキシドの合成を記載して
いる。この刊行物中に記載された方法によれば、なお高含量のハロゲン化物を有
する水酸化第四級アンモニウムが得られる。
【0009】 米国特許第4578161号明細書には、アニオン交換膜を有するセルを使用
する電気分解による水酸化第四級アンモニウムの製造法が記載されている。これ
に記載された方法により得られた水酸化第四級アンモニウムの溶液は、同様に臭
化物の大量の残量のよって顕著である。
【0010】 米国特許第5286354号明細書は、同様に、電気分解による無機ヒドロキ
シド及びアルコキシドの製造法に関するものである。これに記載された方法は、
それぞれ電極を有するボリュームがアニオン交換膜によって分離されているセル
の使用に関するものである。前記方法により得られた無機ヒドロキシドの溶液は
、臭化物の極めて大量の残量を有している。
【0011】 電気透析法は、通常、1個以上のセルユニットを用いて実施されるので、公知
技術水準でしばしば説明されているようなセルユニットの複雑な構造は、電気透
析装置中で使用したセルユニットの数に応じて高価で干渉感受性のシステムにな
る。従って、電気透析装置のコストを低く抑え、安定性をできるだけ高くしてお
くために、セルユニットの複雑性をできるだけ僅かなものにしておくことが望ま
しい。更に、公知技術水準から知られたシステム及び電気透析装置の欠点は、大
量のオニウムイオン、例えば第四級アンモニウムイオンが、電気透析過程の間に
、カチオン選択性膜を通過しなければならないということにある。かかる膜の制
限された孔径によって、公知技術水準から知られた方法を用いて、カチオンが大
容量を有する水酸化オニウムを製造することは不可能である。従って、かかる水
酸化オニウムの製造は、これまで、電気透析装置の安全性を損ね、かかる製造法
の経済性を損ねる複雑なセル構造を必要としていた。
【0012】 更に、公知技術水準から知られたセル構造には、生成物含有物質流が、アノー
ドもしくはカソード、特にカソードと直接接触しているので、欠点がもう1つあ
る。前記の接触は、物質流中での汚染物の形成並びにアノード材料もしくはカソ
ード材料の寿命の更なる短期化につながる。
【0013】 従って、本発明の課題は、セルユニットの簡単な構造を保証し、大容量のカチ
オンを有し、更にアノード材料及びカソード材料の寿命を長くするが、その際、
同時に僅かな量の汚染物質を伴う物質流が得られる水酸化オニウムの製造を可能
にする水酸化オニウムの製造法もしくはその精製法を提供することであった。
【0014】 前記課題の本発明による解決法は、オニウム化合物の塩を電気透析装置中で電
気透析法を用いて水酸化オニウムに変換するが、その際、電気透析装置のセルユ
ニットは、双極性膜とアニオン選択性膜とからなっており、最後のアニオン選択
性膜とアノードとの間のアノード側に双極性膜又はカチオン選択性膜が存在して
いる方法によってもたらされる。
【0015】 従って、本発明の対象は、一般式(I):
【0016】
【化2】
【0017】 〔式中、Mは、N、S又はPを表し;R、R、R及びRは、それぞれ互
いに独立に、C原子を1〜20個有する線状又は分枝鎖状で、飽和又は不飽和の
脂肪族、脂環式、芳香脂肪族又は芳香族の基を表すか、又は基R〜Rの2つ
がMと一緒になって複素環を形成しており、X-は、n価のアニオンを表し、n
は、1〜4の数を表す〕で示されるオニウム塩の溶液を、セルユニットの塩基回
路に導入し、電気透析を施す、アノード、カソード並びに、それぞれ1つの酸回
路及び塩基回路を有する1つ又はそれ以上のセルユニットを有する電気透析装置
中での電気透析法によるN、S又はP元素の水酸化オニウムの製造法であり、こ
の方法は、各セルユニットが、双極性膜及びアニオン選択性膜からなり、最後の
アニオン選択性膜とアノードとの間のアノード側に双極性膜又はカチオン選択性
膜が存在していることによって特徴付けられる。
【0018】 本発明の1つの有利な実施態様において、Mは、窒素(N)である。
【0019】 基R、R、R及びRは、それぞれ互いに独立に、C原子を約1〜20
個有する線状又は分枝鎖状で、飽和又は不飽和の、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族
又は芳香族の基を表す。これらの基の例は、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、イ
ソデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、ヘキサデシル基及
びオクタデシル基である。更に、R、R、R及びRは、場合により官能
基で置換されていてもよい。前記官能基の例は、ヒドロキシ基又はエステル基で
ある。
【0020】 ヒドロキシ基で置換された基R〜Rの例は、ヒドロキシエチル、ヒドロキ
シプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル及びこれらのより高位の同
族体並びにこれらの異性体である。
【0021】 本発明の1つの有利な実施態様において、R〜Rは、それぞれ互いに独立
にC原子を1〜10個有するアルキル基、殊にC原子を約2〜約5個有する線状
又は分枝鎖状のアルキル基を表す。本発明の1つの有利な実施態様において、R 〜Rは、それぞれ互いに独立に、プロピル、イソプロピル又はブチルを表す
【0022】 基R〜Rは、上記のように、更にアルコキシ置換基を有していてもよい。
かかる基R〜Rの例は、エトキシエチル基、ブトキシメチル基、ブトキシブ
チル基等である。
【0023】 Xは、式(I)中でn価のアニオンを表す。この場合、有利にブレンステッド
酸のアニオンのことである。本発明の1つの有利な実施態様において、Xは、F
、Cl、Br、I、SO、RSO、HSO、CO、HCO、R
又はRCO又はこれらの2種又はそれ以上からなる混合物を表すが、この場
合、Rは、C原子を1〜20個有する線状又は分枝鎖状で、飽和又は不飽和の
、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族又は芳香族の基を表す。
【0024】 もう1つの有利な実施態様において、Xは、ハロゲン原子、殊にCl及びBr
のグループからなるアニオンを表す。
【0025】 本発明の範囲内で使用することができる式(I)のオニウム塩の例は、塩化テ
トラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルア
ンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラプロピルアンモニウム
、臭化テトラプロピルアンモニウム、臭化テトラ−n−オクチルアンモニウム、
塩化テトライソプロピルアンモニウム、臭化テトライソプロピルアンモニウム、
塩化トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化トリメチルメトキシエチル
アンモニウム、塩化トリプロピルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化トリプロ
ピルメトキシエチルアンモニウム、塩化トリイソプロピルヒドロキシエチルアン
モニウム、塩化トリイソプロピルメトキシエチル、塩化ジメチルジヒドロキシエ
チルアンモニウム、塩化メチルトリヒドロキシエチルアンモニウム、塩化フェニ
ルトリメチルアンモニウム、塩化フェニルトリエチルアンモニウム、塩化ベンジ
ルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化ベンジ
ルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、臭化ジメチ
ルピロリドニウム、臭化ジメチルピペリジニウム、臭化ジイソプロピルイミダゾ
りニウム、臭化N−アルキルピリジニウム等である。相応する第四級硫酸塩、炭
酸塩、リン酸塩及びカルボン酸塩も同様に使用することができる。
【0026】 式(I)によって説明され、本発明の範囲内で使用することができる第四級ホ
スホニウムハロゲン化物の例は、臭化テトラプロピルホスホニウム、臭化テトラ
エチルホスホニウム、臭化テトラプロピルホスホニウム、臭化テトラブチルホス
ホニウム、臭化トリメチルヒドロキシエチルホスホニウム、臭化ジメチルジヒド
ロキシエチルホスホニウム、臭化メチルトリヒドロキシエチルホスホニウム、臭
化フェニルトリメチルホスホニウム、臭化フェニルトリエチルホスホニウム又は
臭化ベンジルトリメチルホスホニウムである。同様に、式(I)の説明の範囲内
で既に挙げたアニオンの1種がアニオンとして存在している上記の化合物を使用
することもできる。
【0027】 本発明の1つの有利な実施態様において、オニウム塩として、臭化テトラプロ
ピルアンモニウムを使用する。
【0028】 本発明による方法は、多数の薄膜を用いる電気透析装置中で実施される。電気
透析装置は、通常、ステープル状の構造を有している。この種のステープルは、
通常、ステープルの両端に電極(アノード及びカソード)、一連の膜及び、膜に
よって互いに分離されている多数の個別ボリュームを形成するパッキングからな
る。これらの電極を有するボリュームは、通常、アノード液及びカソード液と呼
ばれる電解質液で充填されている。
【0029】 電極の間のステープルは、多数繰り返される膜順序を有していることが多い。
ステープル1つ当たりに数回繰り返される個々の膜順序は、通常、殊に本願明細
書の範囲内ではセルユニットと呼称される。この種のセルユニットは、通常、セ
ルユニットを形成する個々の膜の間で、複数の平行なボリュームを有している。
電気透析を施すべき溶液は、通常、ステープル全体のセルユニットのボリューム
の数に特定された個数の供給管によって充填されている。電気透析装置全体を形
成するステープルは、例えば1種類のセルユニットのみを有していてもよいが、
しかし、ステープル1つ当たりに複数の異なる種類のセルユニットを有していて
もよい。
【0030】 本発明の範囲内で使用される電気透析装置は、特に簡単な構造を有する1つ又
はそれ以上のセルユニットを有している。電気透析装置1個当たりに使用された
セルユニットの個数mは、約1000個までであってもよいが、本発明の1つの
有利な実施態様では、約50〜約150個の間、例えば約100個である。
【0031】 本発明による方法の範囲内で使用されたセルユニットは、双極性膜とアニオン
選択性膜とからなる。
【0032】 双極性膜は、イオン交換材料のアニオン選択性層とカチオン選択性層とを有し
ている。水を分解することができるように、双極性膜の層は、アニオン選択性膜
層が、アノードの方向に存在し、カチオン選択性膜層が、カソードの方向に存在
しているように整列させられねばならない。前記の装置を1つの流れが貫流する
場合には、双極性膜の両方の膜の間に存在する水層は、アノード側ではヒドロキ
シルイオンに分解され、カソード側ではプロトンに分解される。
【0033】 前記セルユニットのもう1つの構成要素は、アニオン選択性膜である。アニオ
ン選択性膜は、双極性膜とアノードとの間、即ち、双極性膜のアノード側に配置
されている。
【0034】 図1は、本発明方法により使用されるセルユニットの構造を説明するものであ
る。双極性膜(1)が、カソード(2)とアノード(3)の間に存在する電界中
で、水の分解によりHイオン及びOH-イオンを形成している。双極性膜に対
してアノード側には、アニオンX--を透過するアニオン交換膜(4)が配置され
ている。オニウム塩MX(5)は、双極性膜とアニオン交換膜との間に存在する
ボリュームの中に充填される。電気透析過程の間に、アニオンX--は、アニオン
交換膜を通って、カソード(2)とアノード(3)との間の電界中でアノードに
向かって移動する。カチオンMは、アニオン交換膜によってとどめられている
。従って、電気透析の進行とともに、双極性膜(1)とアニオン交換膜(4)と
の間のボリュームには、Mの対イオンとしてのOH-イオンが存在するにすぎ
ない。双極性膜(1)とアニオン交換膜(4)によって包囲されたボリュームを
、本願明細書の範囲内では、「塩基回路」とも呼んでいる。
【0035】 アニオン交換膜に対するアノード側では、アニオンX-を、次に続くセルユニ
ットの双極性膜(1)中に生じたプロトンと配位結合できる。
【0036】 本発明によれば、図1に記載してあるように、アノード側に配置された最後の
アニオン交換膜(4)とアノード(3)との間に、もう1つの双極性膜(8)が
組み込まれている。これは、腐食からのアノードの保護及び化学的汚染の回避に
用いられている。アニオン交換膜(4)及びこれに続く双極性膜(1又は8)に
よって形成されたボリューム(7)を、本願明細書の範囲内では、「酸回路」と
呼んでいる。カソード(2)とアノード(3)と、それぞれ隣の双極性膜(1又
は8)との間に存在するボリュームを、カソード液(9)及びアノード液(10
)と呼んでいる。数mは、図1中で角括弧に囲まれたセルユニットの数を表して
いる。
【0037】 図2は、本発明方法における1つの有利な実施態様の範囲内で使用されるもう
1種のセルユニットを示している。図1に記載したセル構造とは異なり、双極性
膜(8)が存在しておらず、境界膜としては、カソード側及びアノード側にそれ
ぞれカチオン交換膜(11)及び(12)が存在している。図2に記載した膜配
置は、(7)で示した回路中の化合物とアノードもしくはカソードとの接触を阻
止しており、これによって、望ましくない副反応もしくは電極の汚染を阻止する
ことができる。
【0038】 従って、本発明の1つの有利な実施態様において、電気透析装置のカソードは
、カソード側で第一のセルユニットから、カチオン選択性膜によって分離されて
いる。
【0039】 本発明のもう1つの有利な実施態様において、電気透析装置のアノードは、 アノード側の第一のセルユニットから、カチオン選択性膜によって分離されてお
り、電気透析装置のカソードは、カソード側の第一のセルユニットから、同様に
カチオン選択性膜によって分離されている。
【0040】 こうして、本発明の範囲内では、オニウム塩MX(5)の溶液が、電気透析装
置中に含まれるセルユニットの塩基回路中に導入される。電気透析は、約1〜約
20A/dmの電流密度、殊に約5〜約10A/dmで実施される。
【0041】 電気透析の間の温度は、約20〜60℃、殊に約30〜約50℃、例えば約4
0℃である。
【0042】 本発明の方法は、通常、バッチ法として用いられる。
【0043】 この場合、電気透析は、約12〜100時間、殊に約20〜約60時間の期間
実施する。この場合、導電性及び電流の強さは、経過時間全体の間、一定のまま
であってもよいが、しかし、本発明方法を、経過時間の間に変化するパラメータ
を用いて行うことも可能である。
【0044】 オニウム塩MXは、本発明の範囲内では、通常、塩基回路から、プロトン性溶
媒又は2種又はそれ以上のプロトン性溶媒からなる混合物中の溶液の形で供給さ
れる。プロトン性溶媒としては、例えば水又はアルコール、例えばメタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール等が適している。場合により、溶剤とし
て、水と、OH基を有する水溶性化合物又はかかる化合物の2種又はそれ以上か
らなる混合物とからなる混合物を使用することができる。
【0045】 プロトン性溶媒あるいは1種又はそれ以上のプロトン性溶媒からなる混合物中
の添加されたオニウム塩の濃度は、約0.1〜約70質量%、有利に約1〜約6
0質量%である。本発明の1つの有利な実施態様において、納所は、約5〜40
質量%、例えば約10質量%、15質量%又は20質量%である。
【0046】 アノード液回路及びカソード液回路は、例えば水又はオニウム塩に使用した溶
剤で充填していてもよいが、しかし、両方の回路が、ブレンステッド酸、例えば
約1〜約10質量%の濃度を有する硫酸溶液で充填されている場合に有利である
ことが判明した。
【0047】 導電性の調節のためには、本発明の1つの有利な実施態様においては、酸HY
〔Yは、ブレンステッド酸の任意のアニオンであってもよい〕の約0.1〜1質
量%の溶液で酸回路が充填されているが、しかし、本発明の1つの有利な実施態
様では、MXのオニウム塩のアニオンXを表している。
【0048】 双極性膜としては、市販の全ての膜、例えばBP−1〔製造社:トクヤマ社(
Tokuyama Corp)又はアクアリュティックス(Aqualytic
s)のポリスルホンベースで製造されたタイプが適している。
【0049】 アニオン交換膜としては、同様に公知の全てのタイプを使用することができる
。本発明の1つの有利な実施態様においては、Neosepta AM3、AC
LE−SP、AMH又はAHA−2(製造社:トクヤマ社)又はSelemio
n AMH又はAMP(製造社:旭硝子)又はMA−シリーズのIonac−膜
、例えばMA3148、3236又は3475(製造社;SYBRON)が使用
される。
【0050】 カチオン交換膜としては、普及した全てのタイプを使用することができる。1
つの有利な実施態様の範囲内ではCMH、CMX、C66−10F(製造社:ト
クヤマ社)の膜又はNAFION−シリーズの膜、例えば117、350又は3
50(製造社:デュポン社)が使用される。
【0051】 アノード材料としては、多くの材料を使用することができる。例えば金属アノ
ード、例えばチタン被覆された電極、タンタル、ジルコニウム、ハフニウム又は
これらの合金を使用することができる。一般に、アノードは、不動態化不可能で
触媒性の薄膜、例えば貴金属、例えば白金、イリジウム、ロジウム又はこれらの
合金又は導電性酸化物の混合物を有するが、この場合、酸化物の少なくとも1種
が、貴金属、例えば白金、イリジウム、ルテニウム、パラジウム又はロジウムを
含有している。
【0052】 カソードは、同様にそれぞれ導電性材料を有していてもよい。導電性材料は、
主要条件下で安定性であり、カソードは、水素発生のための僅かな過電圧を有し
ている材料を有している。カソードとして使用可能な材料の例には、ステンレス
鋼、ニッケル、チタン、グラファイト又は鉄が含まれる。
【0053】 本願明細書の範囲内に記載された本発明の方法は、N、S及びP元素のオニウ
ム塩の製造に使用することができる。しかしながら、もう1つの用途は、例えば
前記元素の水酸化オニウムを精製することにある。このため、セルユニットの塩
基回路を、相応して水中に分離可能な汚染物質を含有する水酸化オニウムの溶液
で充填し、電気透析法を施す。
【0054】 従って、本発明の対象は、一般式(I)〔式中、Mは、N、S又はPを表し、
、R、R及びRは、それぞれ互いに独立に、C原子を1〜20個有す
る線状又は分枝鎖状で、飽和又は不飽和の、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族又は芳
香族の基を表し、Xは、OHを表し、nは、1の数を表す〕の水酸化オニウム相
応して水中に分離可能な汚染物質を含有する溶液を、セルユニットの塩基回路に
導入し、電気透析法を施す、アノード、カソード並びに、それぞれ1つの酸回路
及び塩基回路を有する1つ又はそれ以上のセルユニットを有する電気透析装置中
での電気透析法によるN、S又はP元素の水酸化オニウムの精製法でもあり、こ
の方法は、各セルユニットが、双極性膜及びアニオン選択性膜からなり、その際
、最後のアニオン選択性膜とアノードとの間のアノード側に双極性膜又はカチオ
ン選択性膜が存在していることによって特徴付けられる。
【0055】 本発明を以下に詳細な実施例により説明する: 実施例 例 1 ルテニウム混合酸化物アノード、鋼カソード及び5個のセルユニット、双極性
膜(ポリスルホンタイプ、アクアリュティックス)、アニオン交換膜(ACLE
−SP、トクヤマ社)及びカチオン交換膜C66−10F、トクヤマ社)からな
る図2に相応する3回路電気透析セル中に、塩基回路を10%の臭化テトラプロ
ピルアンモニウム溶液と一緒に充填した。酸回路に、0.6%のHBr溶液を充
填し、その一方で、アノード液及びカソード液回路中に5%の硫酸溶液を循環さ
せた。温度は、全回路中で40℃であった。酸回路中で、8A/dmの電流の
強さ及び100mSの導電性の場合に、27ppmの残留臭化物量を有する8.
74%の水酸化テトラプロピルアンモニウム溶液が得られた。Naイオン及びK
イオンの残量は、1ppm以下であった。
【0056】 例 2 例1と同一条件下に、5.7A/dmで、20ppmの残留臭化物量を有す
る8.50%の水酸化テトラプロピルアンモニウム溶液が得られた。Naイオン
及びKイオンの残量は、1ppm以下であった。
【0057】 例 3 例1と同一条件下に、10質量%の臭化テトラブチルアンモニウム溶液を電気
透析した。8A/dmの電流の強さで、20ppmの残留臭化物量を有する8
.50%の水酸化テトラブチルアンモニウム溶液が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明方法により使用されるセルユニットの構造を示す図である。
【図2】 図2は、本発明方法における1つの有利な実施態様の範囲内で使用されるもう
1種のセルユニットを示す図である。
【符号の説明】
1 双極性膜、 2 カソード、 3 アノード、 4 アニオン交換膜、
5 オニウム塩MX、 7 酸回路、 8 双極性膜、 9 カソード液、 1
0 アノード液、 11、12 カチオン交換膜
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年12月7日(2000.12.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 〔式中、Mは、N、S又はPを表し;R、R、R及びRは、それぞれ互
いに独立に、場合により官能基で置換されていてもよく、C原子を1〜30個有
する線状又は分枝鎖状で、飽和又は不飽和の、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族又は
芳香族の基を表すか、又は基R〜Rの2つがMと一緒になって複素環を形成
しており、X-は、n価のアニオンを表し、nは、1〜4の数を表す〕で示され
るオニウム塩の溶液(5)を、セルユニットの塩基回路に導入し、電気透析法を
施す、アノード(3)、カソード(2)並びに、それぞれ1つの酸回路(7)及
び塩基回路を有する1つ又はそれ以上のセルユニットを有する電気透析装置中で
の電気透析法によるN、S又はP元素の水酸化オニウムの製造法において、各セ
ルユニットが、双極性膜(1)及びアニオン選択性膜(4)からなり、最後のア
ニオン選択性膜とアノード(3)との間のアノード側に双極性膜(8)又はカチ
オン選択性膜(12)が存在しており、電気透析装置のカソード(2)は、カソ
ード側の第一のセルユニットから、カチオン性選択性膜(11)によって分離さ
れていることを特徴とする、電気透析装置中での電気透析法によるN、S又はP
元素の水酸化オニウムの製造法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】 欧州特許第0834346号明細書には、セルユニットが双極性膜及びカチオ
ン性膜を有する電気化学セル中でのヒドロキシ化合物の精製法が記載されている
。更に、2つの膜上に構成されたセル以外に、更に別の膜、通常はアニオン性膜
を有するセル配置が記載されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 国際公開番号WO98/44169号は、水酸化オニウムの製造法に関するも
のである。就中、電気化学セルの配置が記載されているが、この場合、少なくと
も1つの第一電気化学セル及び第二電気化学セルを使用している。この第一種の
電気化学セルは、双極性膜及び少なくとももう1つのセル境界を有しており、こ
の場合、少なくとももう1つのセル限界は、例えば非イオン性微小多孔質拡散バ
リア、例えば篩、フィルター、隔膜等又はイオン性セル境界、例えばカチオン選
択性膜であってもよい。第二の電気化学セルは、1つ又はそれ以上の双極性膜及
び1つ又はそれ以上のセル分割器を有していてもよいが、この場合、セル分割器
としては、カチオン選択性膜及びアニオン選択性膜が、一緒にまとめて記載され
ている。前記特許明細書によれば、もともと回路中に供給されていた溶液から、
望ましくない量の酸素を除去する目的に用いている。単位セルが、双極性膜及び
アニオン性膜を有するが、この場合、最後のアニオン性膜とアノードとの間のア
ノード側に、双極性膜又はカチオン選択性膜が存在する電気透析ユニットの、水
酸化オニウムの製造のための使用は、刊行物には開示されていない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 更に、公知技術水準から知られたセル構造には、生成物含有物質流が、アノー
ドもしくはカソードと、カソードと直接接触しているので、欠点がもう1つある
。前記の接触は、物質流中での汚染物の形成並びにアノード材料もしくはカソー
ド材料の寿命の更なる短期化につながる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】 図1は、本発明方法により使用されるセルユニットの構造を説明するものであ
る。双極性膜(1)が、カソード(2)とアノード(3)の間に存在する電界中
で、水の分解によりHイオン及びOH-イオンを形成している。双極性膜に対
してアノード側には、アニオンX--を透過するアニオン交換膜(4)が配置され
ている。オニウム塩MX(5)は、双極性膜とアニオン交換膜との間に存在する
ボリュームの中に充填される。電気透析過程の間に、アニオンX--は、アニオン
交換膜を通って、カソード(2)とアノード(3)との間の電界中でアノードに
向かって移動する。カチオンMは、アニオン交換膜によってとどめられている
。従って、電気透析の進行とともに、双極性膜(1)とアニオン交換膜(4)と
の間のボリュームには、Mの対イオン(6)としてのOH-イオンが存在する
にすぎない。双極性膜(1)とアニオン交換膜(4)によって包囲されたボリュ
ームを、本願明細書の範囲内では、「塩基回路」とも呼んでいる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】 例 3 例1と同一条件下に、10質量%の臭化テトラブチルアンモニウム溶液を電気
透析した。8A/dmの電流の強さで、20ppmの残留臭化物量を有する8
.50%の水酸化テトラブチルアンモニウム溶液が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 マルクス フレーデ ドイツ連邦共和国 エッペルハイム グラ イフスヴァルダー シュトラーセ 5 Fターム(参考) 4D006 GA17 MA14 MA15 4D061 DA10 DB18 EA09 EB13 EB28 EB29 EB30 FA09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I: 【化1】 〔式中、Mは、N、S又はPを表し;R、R、R及びRは、それぞれ互
    いに独立に、場合により官能基で置換されていてもよく、C原子を1〜30個有
    する線状又は分枝鎖状で、飽和又は不飽和の、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族又は
    芳香族の基を表すか、又は基R〜Rの2つがMと一緒になって複素環を形成
    しており、X-は、n価のアニオンを表し、nは、1〜4の数を表す〕で示され
    るオニウム塩の溶液を、セルユニットの塩基回路に導入し、電気透析法を施す、
    アノード、カソード並びに、それぞれ1つの酸回路及び塩基回路を有する1つ又
    はそれ以上のセルユニットを有する電気透析装置中での電気透析法によるN、S
    又はP元素の水酸化オニウムの製造法において、各セルユニットが、双極性膜及
    びアニオン選択性膜からなり、最後のアニオン選択性膜とアノードとの間のアノ
    ード側に双極性膜又はカチオン選択性膜が存在していることを特徴とする、電気
    透析装置中での電気透析法によるN、S又はP元素の水酸化オニウムの製造法。
  2. 【請求項2】 R、R、R及びRが、それぞれ互いに独立に、C原
    子を1〜4個有する線状又は分枝鎖状の脂肪族基を表す、請求項1に記載の方法
  3. 【請求項3】 Xが、ブレンステッド酸のアニオンを表す、請求項1又は2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】 Xが、F、Cl、Br、J、SO、RSO、HSO 、CO、HCO、RCO又はRCO又はこれらの2個又はそれ以上
    からなる混合物を表し、Rは、C原子を1〜30個有する線状又は分枝鎖状で
    、飽和又は不飽和の、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族又は芳香族の基を表す、請求
    項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 Mが、Nを表す、請求項1から4までのいずれか1項に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 電気透析装置のカソードが、カチオン選択性膜によってカソ
    ード側の第一のセルユニットから分離されている、請求項1から5までのいずれ
    か1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 電気透析装置のアノードが、カチオン選択性膜によってアノ
    ード側の第一のセルユニットから分離されており、電気透析装置のカソードは、
    カソード側の第一のセルユニットから、同様にカチオン選択性膜によって分離さ
    れている、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 オニウム塩を、プロトン性溶媒あるいは2種又はそれ以上の
    プロトン性溶媒からなる混合物中に溶解させる、請求項1から7までのいずれか
    1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 オニウム塩を、水と、OH基を有する水溶性化合物又はかか
    る化合物の2種又はそれ以上からなる混合物とからなる混合物中に溶解させる、
    請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 水中で分離可能な汚染物質を含有する、一般式I(Mは、
    N、S又はPを表し;R、R,R及びRは、それぞれ互いに独立に、C
    原子を1〜20個有する線状又は分枝鎖状で、飽和又は不飽和の、脂肪族、脂環
    式、芳香脂肪族又は芳香族の基を表し、Xは、OHを表し、nは、1を表す)の
    水酸化オニウムの溶液をセルユニットの塩基回路に導入し、電気透析法を施す、
    アノード、カソード並びに、それぞれ1つの酸回路及び塩基回路を有する1つ又
    はそれ以上のセルユニットを有する電気透析装置中での電気透析法によるN、S
    又はP元素の水酸化オニウムの精製法において、各セルユニットが、双極性膜及
    びアニオン選択性膜からなり、最後のアニオン選択性膜とアノードとの間のアノ
    ード側に双極性膜又はカチオン選択性膜が存在していることを特徴とする、電気
    透析装置中での電気透析法によるN、S又はP元素の水酸化オニウムの精製法。
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