JP2002530786A - 同時読み取り可能な解析分析材料を備えたトラッキング可能な光ディスク - Google Patents

同時読み取り可能な解析分析材料を備えたトラッキング可能な光ディスク

Info

Publication number
JP2002530786A
JP2002530786A JP2000580007A JP2000580007A JP2002530786A JP 2002530786 A JP2002530786 A JP 2002530786A JP 2000580007 A JP2000580007 A JP 2000580007A JP 2000580007 A JP2000580007 A JP 2000580007A JP 2002530786 A JP2002530786 A JP 2002530786A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disk
optical disk
disc
optical
trackable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000580007A
Other languages
English (en)
Inventor
ワージントン,マーク,オー
ヴァータネン,ジョーマ
Original Assignee
バースタイン・ラボラトリーズ・インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バースタイン・ラボラトリーズ・インコーポレイテッド filed Critical バースタイン・ラボラトリーズ・インコーポレイテッド
Priority claimed from PCT/US1999/025136 external-priority patent/WO2000026677A1/en
Publication of JP2002530786A publication Critical patent/JP2002530786A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 作動構造物(体)と非作動構造物(体)の双方から(の)信号を同時且つ区別・識別可能に獲得することができる光ディスクの設計・構造、製造及び使用・用途が開示されている。本発明のディスクの幾何学的形状・配置とトラッキング方法により、上記光ディスクを標準的な(あるいは最小限の改良・変更を施した)光ディスク読み取り装置に読み込むこと(により読み取ること)が可能となり、且つ、非作動構造物により符号化されたデータを上記標準的な(あるいは最小限の改良等を施した)光ディスク読み取り装置により報告・記録・伝達させることが可能となる。単一データ層の第1及び第2表面を有するディスクが、複数データ層ディスクとして(のように、と共に)開示されている。また、これらディスクを検体用分析に用いること(使用方法、用途)が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学ディスクの設計(構造)、製作およびその読取装置および読取
兼書き込み装置における光学ディスクの使用(方法)・用途に関連するものであ
る。より詳しくは、本発明はディスクの非稼動・作動構造物、例えば検体特有・
専用のシグナルエレメント(信号要素)からも、かつ、ディスクの稼動・作動構
造物、例えばトラッキング構造物からも、信号を同時・並行的に識別して獲得で
きる、という光学ディスクの設計(構造)、製造及び使用(方法)に関連してい
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
過去十年間にわたって、走査(型・式)共焦点レーザ顕微鏡検査法 (SCLM) は
生命科学の概念を変革してきた。走査共焦点レーザ顕微鏡検査法においては、正
確に選択された焦点面におかれた被検査体をレーザ光線がスキャン探査する。被
検査体からの反射光が集められるが、特に照射された共焦点面のもの以外の光線
は除かれる。選択されたイメージ面以外の反射光線を除去することで、まぶしさ
は取り除かれ、所定厚の組織や細胞から明快な断面イメージ(画・像)が取り出
される。加えて、コンピューターによりスキャニング処理をするので再生可能な
三次元的映像のきめ細かさが得られ、個別に得られた断面イメージの正確な空間
的位置決めを可能にし、個々に得られた断面イメージを重層化することによって
断層撮影のような三次元イメージの再構築も可能にする。Wiesendanger, Scanni
ng Probe Microscopy and Spectroscopy : Methods and Applications, Cambrid
ge Univ. Press (July, 1995); Cullander, J. Investig. Dermatol. Symp. Pro
c. 3:166?171 (1998); Paddock, Proc. Soc. Exp. Biol. Med. 213:24-31 (199
6); Ockleford, J. Pathol. 176:1-2 (1995); Laurent et al., Biol. Cell. 80
:229-240 (1994). 配位子特定・専用の検出物質として、レーザに反応しやすい蛍光塗料や蛋白質
を使用すると、走査式レーザ顕微鏡検査を、標準的な組織や細胞のイメージ化だ
けではなく、さまざまな種類の評価分析に適用することができる。かくして、レ
ーザスキャニング血球計算器は、細胞周期事象の蛍光塗料に基づく血球計算の検
査分析に格別有用である。Juan et al.,Methods Mol Biol., 91:67-75 (1996);
Juan et al.,Cell Biol. 2:261-273 (1998); Juan et al.,Cell Biol. 2:341
-350 (1998); Catch et al.,Cytometry 34: 36-38 (1998); Luther et al., Mi
croscopy & Micro analysis, 3:235-236 (1997). 米国特許第5,549,588号(発明者:アシュビーその他)は、“ゲノム・リポー
ター・マトリックス”の走査式レーザ顕微鏡の検査分析を説明している。これら
のゲノム・リポーター・マトリックスにおいて、空間的に指定可能なマトリック
スの各要素は、細胞を含んでおり、普通の蛍光性のリポーター(情報報告物)の
表示・発生・発現は、明瞭な転写調整要素に由来している。スキャニング検査中
に得られた蛍光性信号の強度は、個々に(空間的に)確認される転写調節要素に
よって作動される(生ずる)遺伝子表示・発現のレベルを明らかにする。
【0003】 走査式レーザ顕微鏡検査は、またシリコンチップに形成された核酸の微細配列
(マイクロアレイ)のスキャニング(Lashkari et al., Proc. Natl. Acad. Sci.
USA 94:13057-62 (1997); DeRisi et al., Science, 278:680-86 (1997); Wodi
cka et al., Nature Biotechnology, 15:1359-67 (1997); to measurement of i
onic fluxes in cells, Schild, Cell. Calcium 19:281-296 (1996); Turner et
al., J. Investig. Dermatol. Symp. Proc. 3:136-142 (1998);)と、さまざま
な細胞成分の亜細胞性・細胞レベル下配分の測定(Takubo et al., Haematologic
a 82:643-647 (1997))にも適用される。
【0004】 しかしながら、これらのSCLMの適用法はコンピュータ制御による光学装置の特
別な器具を必要としている。かかるが故に、微細な被検査体をコンピュータ制御
の共焦点レーザでスキャニングすることができる安価な一般的な装置に対する要
請が当該技術分野には存在するのである。
【0005】 そのような装置(レーザ、焦点合わせ及び検出用の光学機器、精密走査手段、
コンピュータインターフェースなど)に対する機械的最低要求の水準はすべて、
標準的な光学ディスクの読取装置または書込装置に要求されるものであろう。C
DやDVDなどに用いられる光学ディスクの読取装置および読取・書込装置は、
半導体レーザからの光を回転するディスクの表面で焦点を合わせてディスクを走
査し、サブミクロン(μm以下の)構造の空間的に指定可能なパターンにデジタ
ル形式で符号化されている情報を探し出す。
【0006】 光学ディスクと光学ディスクの読取・書込装置とをレーザスキャニング顕微鏡
検査等に応用することは、既存の方法に対して著しい利点を提供する。中でも特
筆できるものは、広範な利用可能度(入手容易であること)と低コストである。
世界規模でのCD及びDVD−ROMの読取装置の数は、設置台数ベースでおよ
そ三億に達し、来る五年間で五億以上に達するであろう(Optical Publishing I
ndustry Assessment, 9th ed. インフォテック社、米国ヴァーモント州ウッドス
トック) (1998). )。装置は普遍的なもので、低廉、かつ、信頼性に富むもの
である。
【0007】 光学ディスクを顕微鏡的な構造組織の検出と特徴付け(特徴判定)に使用する
その他の利点は、次のものの中で議論されている。国際特許出願公開番号 WO 96
/09548 (Gordon), 欧州特許出願公開番号 EP A 392475 (Idemitsu), 欧州特許出
願公開番号 EP A 417 305 (Idemitsu), 欧州特許出願公開番号 EP A 504432 (Id
emitsu), 国際公開番号 WO 98/28623 (Gamera), 及び国際公開番号 WO 98/12559
(Demers), これらは全て本明細書に組込まれている。更なる利点は、本出願人
が共有する米国特許出願第08/888,935号(出願日1997年7月7日)、米国特許出願
第09/064,636号(出願日1998年4月21日)、米国特許出願第09/120,049号(出願
日1998年7月21日)、及び対応する国際公開番号 WO 98/38510, WO 98/38510, WO
98/01533に記載されている。これらの出願の内容は本明細書に記載されたもの
とする。
【0008】 しかしながら、光学ディスクの読取装置は、有効な共焦点レーザ顕微鏡的走査
のための機械的な前提条件を備えているにも拘わらず、既存のディスク読取装置
を操作する場合、光学ディスクの表面に分布している微細な構造組織を検出して
特徴付けること(特徴を見出すこと)に対しては相当な支障がある。
【0009】 光学系駆動装置が光学ディスク内部にあるデータを正しく読み取り、復号する
ためには、以下の少なくとも4つの基本的な操作上の要求がある。 1)読取装置はデータを符号化するディスク面に正確に焦点を合わせなければな
らない。 2)読取装置は光学ピックアップの径方向位置を制御しなければならない。 3)読取装置は光学ピックアップの接線方向位置を制御しなければならない。 4)読取装置はディスクの回転速度を制御しなければならない。
【0010】 もっとも普遍的な光学ディスクシステムは、これらの要求の少なくとも幾つか
を満たす為に光学媒体そのものの要素を使用している。
【0011】 よって、典型的なプレスされたCDでは、ディスク基板・基盤は渦巻き状のト
ラックを有するように型押しされ、当該トラックは一連のピット(穴・窪み)を
有している。そこから出て来る信号は、光学ディスク読取装置が使用し、適切な
焦点やトラッキングを保持している。CD−Rにおいては、使用者によって書き
込まれるデータ符号化色素マークが、その後の読み取りの間、必要とされるトラ
ッキング機構・構造物になる。より一般的には、既存の光ディスク規格品では、
データを符号化するための構造は、読取装置がその作動を制御するのに必要とす
る操作信号を同時的に供給するのに役立っている。かかる規格品は効率的ではあ
るが、ディスク上の非作動構造物からデータを得るための構成はない。
【0012】 例えば、トラッキング構造は、ディスクの情報保持層内に埋め込まれるように
強制されている故に、ディスクのレーザ近接表面に設けられた構造物はそのよう
な作動構造の検出を妨げるかもしれないし、しかして読取装置の適切な作業を妨
害するかもしれない。さらには、そのような非作動構造物はディスク作動構造物
の焦点面のかなり外側にあって、読取装置の光学ピックアップによる同時的で識
別可能な検出(ディスクの作動構造物と非作動構造物の検出)を妨害しているか
もしれない。
【0013】 かかる問題に対するひとつの解決策は、非規格品のドライブを使用することで
ある。提案されたあるドライブ(駆動装置)は二つの光学ピックアップを有して
いる。ひとつはトラッキング情報を検出し、もうひとつは表面構造を検出する(
欧州特許出願公開番号 EP A 392475 (Idemitsu)、 欧州特許出願公開番号 EP A
417 305 (Idemitsu)、 欧州特許出願公開番号 EP A 504432 (Idemitsu)、 欧州
特許出願公開番号 EP A 417 305 (Idemitsu))。しかしながら、そのような修正
は、レーザ極微検出のために光ディスク読取装置を使用する主たる利点の意義を
無くしてしまう。この利点ゆえにかかる装置の全世界的普及があるのである。
【0014】 かかるが故に、標準的光ディスクの読取装置または読取・書込装置によりディ
スクの非作動構造物と作動構造物から同時、かつ、識別可能に信号を得るための
光ディスクに対する要求が当該技術分野に存在するのである。上記ディスクの非
稼動構造物とは、例えばディスクに設けられた検体用の信号要素であり、上記稼
動構造物とは、例えばトラッキング機構である。
【0015】
【発明の開示】
本発明は、当該技術分野における上記した課題及びその他の課題を解決するも
のであり、そのために光ディスクの読取装置または読取・書込装置がディスクの
非稼動構造物からの信号、例えばディスクに設けられた検体用の信号要素と、デ
ィスクの稼動構造物、例えばトラッキング機構・構造から発生する信号とを、同
時に、かつ、識別可能に取得できるようにする、光ディスク、当該光ディスクの
製造方法、及び当該光ディスクの読取方法を提供する。
【0016】 本発明は、非稼動構造物を、光ディスクの稼動構造物と同じ焦点位置に設ける
ことができるという斬新な発見に部分的に基づいている。しかも非稼動構造物は
、前もって設けられた反射層よりもレーザの近くに位置する。このようにして稼
動構造物と非稼動構造物に同時に焦点を合わせるという光学問題を解決する。こ
の幾何学的配置・形状は、新規なディスクを製造することによって成就される。
即ち、ディスクの固体基板・基盤の所定パターンを有する表面(すなわち、ディ
スクの情報層を形成する基板表面)が、基板・基盤の最もレーザに近い表面(倒
置・反転ディスク)となる。稼動焦点面のビーム半径はディスクの第1表面(ビ
ーム半径)よりかなり小さい故に、これら倒置ディスクは、サブミクロン(μm
以下の)規模の非稼動性物質・構造物の使用を新たに可能にしている。
【0017】 かかるディスクは、スタンパとして既存の母型を使用して製造することができ
、よって、前方像形式(前方に(画)像を有する形式)の、ポジティブレリーフ
で示される(形成される)稼動構造物を持った倒置ディスクを生産できる。父型
(farther part)またはその複製である子型(son part)がスタンパとして使わ
れる第2の製造方法を用いてもよい。この第2の製造方法では、マスタ型は従前
のものとは反対の像・形を持っている。その結果としてできる前方像形式の倒置
ディスクは、ネガティブレリーフで示される操作構造物を持つ。
【0018】 このように、本発明の第1態様では、基板を有する光ディスクを提供するもの
である。この基板はパターン化された表面と別の(他の)表面を有し、基板のパ
ターン化された表面はディスクの情報層の形成に貢献している。情報層は稼動構
造物を含んでいて、基板のパターン化された表面が上記別の(他の)表面よりも
レーザに近い位置にされた場合に、上記稼動構造物は光ディスク駆動装置により
トラッキング可能である。
【0019】 この発明の第1の方法に従って製造されたものとして、かかる倒置ディスクの
稼動構造物は、ポジティブレリーフの前方像としてトラッキング可能に設けられ
る。この場合、ディスクの稼動構造物は、基板の上記別の表面から最も遠い情報
層の面にトラッキング可能に設けられている。
【0020】 この発明の第2の方法に従って製造されたものとして、かかる倒置ディスクの
稼動構造物は、ネガティブレリーフの前方像としてトラッキング可能に設けられ
る。この場合、ディスクの稼動構造物は、基板の上記別の表面から最も近い情報
層の面にトラッキング可能に設けられている。
【0021】 ある実施形態では、倒置ディスクは、稼動(特にトラッキング)構造物と同時並
行的に読み取れる少なくとも一つの非稼動構造物をさらに有している。これら実
施形態の幾つかでは、非稼動構造物は、多分、検体用途の信号要素であるが、デ
ィスクの稼動構造物と同じ焦点位置に設けられている。
【0022】 別の態様では、本発明はかかる倒置ディスクの基板を製造する方法を提供して
いる。かように、本発明は、前方画像形式且つ、ポジティブレリーフのトラッキ
ング可能な稼動構造物を有する倒置光ディスク基板を作る方法を提供する。この
方法には以下のステップが含まれる。すなわち、像の方向性とレリーフ(凹凸)
が標準マスタと同一であるトラッキング可能な稼動構造物を有するスタンパを作
るステップと、直接上記スタンパから光ディスク基板を製作するステップが含ま
れる。
【0023】 第二の方法では、本発明は以下のものを製造する方法を提供できる。すなわち
、前方像形式且つ、ネガティブレリーフのトラッキング可能な稼動構造物を持つ
倒置光ディスク基板である。この方法は反転・逆転マスタを製作するステップと
像の方向性およびレリーフ(凹凸)が上記反転マスタとは反対のスタンパを製作
するステップと、スタンパから直接光ディスク基板を製作するステップを含む。 他の実施形態において、上述の新規な方法のどちらも、DVD金型を用いてC
D−RまたはCD−RWマスタ(または、その反転マスタ)を使って行うことが
出来る。出来上がった新規なディスクはCD型で形成されたディスクと比べて、
深さが減少している。
【0024】 さらに本発明は、かかる倒置ディスク基板を用いて、非稼動構造物のトラッキ
ング可能な読み取りに適した倒置光ディスクを製作する方法を提供する。当該方
法の第1の実施形態において、同時的に読取可能な非稼動構造物を持つトラッキ
ング可能な光ディスクを製作する方法を提供する。この方法は次のステップから
成り立っている。倒置ディスク基板のパターン化した表面に反射層を適用するス
テップと、非稼動構造物を上記反射層と同じ焦点位置に設け、且つ上記反射層よ
りもレーザの近くに位置させるステップ。倒置ディスク基板は上述のどの方法に
よっても用意できる。
【0025】 本発明の、前方像・ポジティブレリーフ形式の倒置ディスクまたは前方像ネガ
ティブレリーフ形式の倒置ディスクの何れの場合も、ディスクの情報層よりもレ
ーザに近い位置に透明な基板層は存在しない。それ故、追加手段を設けて光学距
離を変更することが望ましい。この追加手段により、ディスク反射層表面に入射
レーザが焦点し易くなる。このことは次のようにして実現される。一体的なある
いは非一体的なレーザ屈折部材を、倒置ディスクのレーザ近接側にカバーとして
取付けて、ディスクアッセンブリを作る。このカバーは入射光を屈折させて、デ
ィスクの稼動面へ焦点させる。
【0026】 他の観点から考えると、本発明は、読取可能な非稼動構造物を有する光ディス
ク組み立て品(アッセンブリ)を提供する。この光ディスクアッセンブリは倒置
光ディスクとカバーから成り、該カバーは、さらに入射レーザをディスクの情報
層に焦点させる。ある実施形態においては、当該カバーはディスクと一体ではな
いが取付可能である。他の実施形態では、カバーはディスクと一体である。ある
実施形態では、カバーは基本的には、プラスチック、ガラスまたはシリコンから
作られる。
【0027】 本発明は、稼動構造物と非稼動構造物の共焦点配置を実現するための更なる装
置・構成方法を提供する。 さらに他の態様では、ディスクの稼動構造物のイメージ・画像、特にトラッキン
グ可能な構造物のイメージ・画像は、非稼動構造物と同じ焦点面にレーザ写真的
(ホログラフィーで)に投影される。好適実施形態では、反射(式)ホログラム
が用いられる。ホログラムの利点は、ディスク上の稼動構造物と非稼動構造物を
物理的に分離することである。
【0028】 そのような物理的分離を得るための他の手段では、多層DVD技術の利点を活
用する。
【0029】 本発明の他の態様では、本発明は読取可能な非稼動構造物を有する光ディスク
を提供する。この光ディスクは、反射層と、別の反射層と、非稼動構造物とから
なる。上記反射層または上記別の反射層の何れかは、光ディスク読取装置でトラ
ッキングできる構造(物)を有している。また、非稼動構造物はトラッキング可
能な構造(物)と共に読取可能に設けられている。DVD標準と並存できる(に
適合する)ある代表的な実施形態では、一方の反射層は半反射的で、非稼動的構
造物は反射層または半反射層の何れかの表面と同じ焦点に位置される。
【0030】 上述の新規な手段は、稼動構造物と非稼動構造物に同時に焦点を合せるという
光学的問題を解決するにも拘わらず、かかる構造物を同時的に見つけ出すことは
、これらの方法自体によっては、必ずしも可能ではない。第一に、これらの手段
は、同じ焦点位置に設けられた非稼動構造物が存在するところでは、追跡性(ト
ラッキング)、焦点、同期性(速度制御)を保持する問題を必ずしも解決するに至
っていない。第二に、稼動構造物(例、ピット類)と同じ焦点位置に設けられる
非稼動構造物は、お互いの区別を妨げるかのように、動作信号(およびデータ符
号化信号)とはっきり区別できないような信号を発生するかもしれない。
【0031】 さらに、本発明は次のような発見をも基礎にしている。すなわち、ディスク読
取作業中に生じた電気的な信号は、従来の理解をはるかに超えて大きな情報内容
を有している。つまり、二つの固有なタイプの情報(ディスク操作に必要な情報
とディスクにデジタル符号化される情報)を提供するための電気的信号は、ディ
スクの物理的構造に関する未利用の情報資源を明らかにするために、さまざまな
方法で検索され評価されるようである。
【0032】 さらに本発明では、要求されるこれらの電気的信号の動作構成要素は、明確に
区別することができる。かくして、駆動作業を成功させる一方で、残余の信号を
かかる非稼動的な測定に使用することができる。
【0033】 しかも、また別の態様では、本発明は、ディスク稼動に必要な電気的信号の部
分(とりわけ、ディスクトラッキングに必要な信号の部分)を、ディスクの非動
作構造物からのレスポンス(応答)を報告するために用いる信号の部分から隔離
できる方法とディスクを提供する。一連の実施形態において、HF(RF,quad
−sum)信号において非作動的な信号からトラッキング信号の周波数分離を可能に
するディスクが提示されている。このことにより、ディスクに設けられた非稼動
構造に関する情報を伝達する為に、HF(高周波)信号を用いることができる。
このようなHF信号からのトラッキング信号の意図的な隔離・分離は、HFにお
いて低周波信号のみを引き起こすトラッキングスキームを使用して達成される。
このトラッキングスキームは、既存のディスク標準ではディスク読み取り中に無
視されるものである。それは、CDとDVDの書き込み及び書き換え可能標準に
規定された曲がりくねった溝・波状の溝(wobble groove)である。
【0034】 本発明の倒置ディスクに関連して、後者のディスク幾何学的形状・配置は、倒
置光ディスクの非稼動構造物の意図的で、同時的かつ識別可能な検出を可能にす
る。
【0035】 本発明は、上述のような、倒置光ディスクを提供するが、上記操作構造物は曲
がりくねった溝を含む。本発明の製造工程によれば、上記曲がりくねった「溝」
はポジティブレリーフ(プロセス1)またはネガティブレリーフにおいて(おける
)前方画像・イメージとして示される。後者の場合、読み取り中にトラッキング
された構造に対して、非作動的構造物、例えばアナライト(検体・分析対象物)
用の信号要素のセンタリング動作を容易に行うことができる。ディスクの情報層
と同じ焦点位置に設けられ、且つ当該情報層に比べてレーザに近い非作動的構造
は曲がりくねった溝と同時に検出でき、且つそれらの信号は曲がりくねった溝か
ら識別できる。
【0036】 此処に示された例2と例3は、最小限に手直しした光ディスク読取装置を使っ
て、(1)免疫測定法により人体の血液中のIgG(免疫グロブリンG)を検出
し、また(2)特別の免疫学的反応により光ディスクの表面に捕捉された人間の
赤血球を検出して特徴付ける為に本発明の、単データ層(データ層が1層のもの
)タイプの前方イメージ型の波状の溝を有するポジティブレリーフ倒置ディスク
を用いることができることを実証している。例7は、此処に説明された検出原理
に対する核酸ベースの分析法の適用を説明している。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明の上記及び他の目的及び効果は添付図面を参照して以下の発明の詳細な
説明を理解することにより明らかになるであろう。尚、図面は正確な寸法(比)
で描かれていない。また、異なる図面においても同じ部材、部分、要素等には同
じ符号を付けた。
【0038】 ここに記載された発明が完全に理解されるために、以下の詳細な説明がある。
この詳細な説明では次のような言葉・用語が用いられる。
【0039】 「径方向」とは、1つまたは複数のディスクのデータ符号化表面(つまり、デ
ィスクの情報層の光学的に検出可能な表面)の面において、トラッキングスパイ
ラル(螺旋)に沿った前後方向を意味する。本発明では、ディスク表面は内面で
あってもよいし、外面であってもよい。
【0040】 「接線方向」とは、1つまたは複数のディスクのデータ符号化表面の面におい
て、ディスクの物理的中心からその外周へ向かう線に沿った内外方向を意味する
【0041】 「径方向面」とは、ディスクのトラッキング可能な(例えば、螺旋トラッキン
グ可能な)構造物(体)が設けられた面を意味し、1つまたは複数のディスクの
データ符号化表面の面である。
【0042】 「非作動構造物(体)」とは、ディスクが光学ディスク読み取り装置により読
み取られるとき、信号を生成することができる光ディスク内部またはその表面に
位置する全ての構造物(体)を意味する。しかし、この信号は、読み取り動作の
間、駆動動作のために必要とされない(但し、駆動動作のために有用かも知れな
い)。非作動構造物(体)は、例えば、すぐ下で説明されるように、検体用信号
要素からなる。
【0043】 「検体用信号要素」とは、光ディスクに設けられたサンプル中の特定の分析対
象・検体の存在を信号で知らせるのに用いられる全ての非作動構造物(体)を意
味する。この言葉は特に、ここで例示される信号要素(ビード(珠)とセル(小
室)を含む)を意味すると共に、本出願人の米国特許出願第08/888,93
5号(出願日1997年7月7日)、米国特許出願第09/120,049号(
出願日1998年7月21日)、米国特許出願第09/183,842号(出願
日1998年10月30日)、米国特許出願第09/311,329号(出願日
1997年5月14日)、米国特許出願第60/134,368号(出願日19
99年5月14日、発明者:Siddiqiその他、発明の名称:光ディスクに非作動
構造物(体)を物理的に所定のパターンで形成する方法及び装置)並びに米国仮
特許出願第60/150,287号(出願日1999年8月23日、弁護士整理
番号:BURST−14P、発明者:Worthingtonその他、発明の名称:光ディ
スクから得られた作動及び非作動データを解析する方法及び装置)、米国特許出
願第09/378,878号(出願日1999年8月23日、弁護士整理番号:
BURST−15、発明者:Worthingtonその他、発明の名称:物理的同期マー
カを用いて光ディスクデータを獲得する方法及び装置)、米国仮特許出願第60
/150,288号(出願日1999年8月23日、弁護士整理番号:BURS
T−18P)に記載されたものも意味する。上記出願の内容は本明細書に記載さ
れたものとする。この用語は、光ディスク読み取り装置により直接検出可能な構
造物(体)と、検出可能な別の要素を必要とする構造物(体)の双方を指す。
【0044】 本発明をさらに説明するための背景技術の説明をするために、従来の光ディス
クの主要な構造を図1により簡単に説明する。
【0045】 図1Aは読み取り装置の光学的ピックアップ(目的とするアッセンブリ)10
と、標準的なCDタイプの光ディスク11を示している。これらの間の光路は破
線で示されている。明確化(説明を簡単にする)のために、図1Aでは読み取り
装置の光ピックアップの最低(小)必要限度の部品しか描かれていない。図1B
は入射レーザに対して同じ位置関係にあるディスク11の拡大側断面図を示して
いる。
【0046】 図1Aと図1Bを参照すると、読み取り装置の光ピックアップ10は、レーザ
源19、レンズ12−14、ビームスプリッタ15、1/4波長板20及び検出
器18を有する。レーザ源19は典型的にはレーザダイオードであり、レーザビ
ーム(レーザ光)を発する。このレーザ光はビームスプリッタ15を透過してレ
ンズ12により平行にされる。平行光は、ビームスプリッタ15により反射され
て光ディスク11に向かう。対物レンズ13はレーザ光を光ディスク11のレー
ザ側の表面(第1表面)の小さな点(スポット)に集光する(焦点を合わせる)
【0047】 レーザ光はディスクの反射層114の表面(従来のCD型ディスクの第2表面
)により反射され、対物レンズ13と1/4波長板20を通ってビームスプリッ
タ15に戻される。ビームスプリッタ15は反射レーザ光をレンズ14を介して
別方向へ向ける。これにより、反射レーザ光は検出器18に焦点合わせされる。
アスティグマティック(非点収差補正用)要素16をビームスプリッタ15と検
出器18の間に設け、反射レーザ光に非点収差補正を施してもよい。
【0048】 図1Bにより詳しく示されているように、CD型のディスク11は3つの物理
的層からなる。即ち、レーザに近い方から、透明基板112、反射層114及び
保護層116が設けられている。これら層全体の厚さは公称で1.2mmである
。図面は正確な寸法(比)で描かれていない。
【0049】 光軸方向に測った場合、透明基板112は標準的なCD型ディスクの1.2m
mの厚さのほとんどを占める。透明基板112は光学的且つ構造的作用・役割を
有する。これら2つの役割により、基板112は平らな面と所定のパターンを有
する面を具備することになる。従来の読み取り動作の間の従来のディスクでは、
平らな面が基板の2つの面の内のレーザに近い方の面であり、所定のパターンを
有する面がレーザから遠い面であった。
【0050】 光学的な作用・性質について言えば、透明な基板112の屈折特性により、こ
の単色システムの光路は短かくされている。要するに、透明な基板112は入射
光をさらに反射層114に集光し、CDタイプのディスクのレーザに近い表面(
つまり第1表面)では、レーザスポットの直径は約800ミクロンになる。透明
な基板112はレーザ光線をさらに集光し、反射層114では光線の直径が1.
7ミクロンになる。反射層114はディスクの第2表面である。典型的なディス
クでは、透明な基板112は主にポリカーボネートから構成され、その屈折率は
1.55である。当業者であれば、ポリカーボネート以外の材料を使用してもよ
いことが理解できるであろう。但し、その材料の厚さ及び屈折率は、光ディスク
読み取り装置の焦点合わせ(集光)システムによって反射層114にレーザを集
光させるのに十分な値であることが条件である。
【0051】 また、透明な基板112はディスク11の主構造体である。反射層114は厚
さが約0.05−0.1ミクロンであり、保護層116は典型的には、紫外線に
晒されると硬化するラッカー(漆、エナメル)材料から作られ、その厚さは10−
30ミクロンである。よって、透明な基板112はディスクの物理的主要層を形
成し、ディスクの作用・作動構造物(体)の形状を保持するための剛性をディス
クに付与することができる唯一の層である。
【0052】 基板層112は典型的には螺旋(スパイラル)状トラックを有するようにプレ
ス加工される。この螺旋状トラックはディスクの最も内側の読み取り可能な部分
から始まって、ディスクの最も外側の読み取り可能な部分まで渦巻き状に延びる
。記録不可能なディスクでは、このトラックは一連のピット(孔、窪み)からな
り、各ピットの深さはディスクを読み取るために用いる光線の波長の約1/4で
ある。各ピットの長さは異なり、ピットの長さ及びピット間隔によりデータを符
号化している。後述されるように、標準的なCD−R型の記録可能なディスクは
螺旋状に配列されたピットではなく、螺旋状に配列された(並べられた)溝を有
する。このような曲がりくねった(波状の・左右にぶれる)溝118の幾つかの
部分断面図が図1Cの斜視図に概略的に示されている。
【0053】 反射層114の厚さは約0.05−0.1ミクロンであり、典型的には、アル
ミニウム、銀、金、銅等の反射金属材料からなっている。反射層114は典型的
には、マグネトロンスパッタリングプロセスにより基板112の所定パターン表
面に設けられる。反射層を設けるためのその他の方法としては、蒸着が考えられ
るが、かなりの時間がかかる。化学的なウエット(wet)式銀メッキ方法(銀、
ニッケルその他の金属を用いる)を採用して、反射層114を透明な基板12の
所定パターン表面に形成することもできる。
【0054】 保護層116は典型的には、紫外線に晒されると(硬化処理と呼ばれるプロセ
スがなされると)硬化するラッカー(漆、エナメル)からなり、その厚さは10
−30ミクロンである。保護層116は引掻きや酸化から反射層114を保護す
るものであり、ラベルを印刷できる便利な表面を形成する。保護層116は典型
的には、スピンコーティング方法(spin-coating process)により透明な基板1
12と反射層114に設けられる。この方法によれば、紫外線に晒されると硬化
する材料を少量だけディスク上の反射層114の内径部分近傍にスプレーするこ
とができる。また、ディスクを高速回転させるので、上記材料の薄い層・膜がデ
ィスク表面を覆うことになる。その後、ディスクは紫外線に晒され、ラッカー(
漆、エナメル)材料が硬化する。
【0055】 ディスク11は3つの物理的層からなっているが、情報層(データ層)115
も有すると考えられる。この情報層115には、少なくとも透明な基板112と
反射層114が物理的に寄与・関与している。
【0056】 情報層の境界は2つの面(ディスクの径方向に延び面)AとBにより決定され
る。便宜上、本明細書では、面Aがレーザに最も近い方の面であり、面Bがレー
ザから最も遠い面である。面Bには作動構造物(体)が設けられる。標準的なC
Dまたは単層DVDでは、1つの情報層しかない。よって、このディスクは従来
、単データ層(または単層)ディスクと呼ばれている。
【0057】 色々なCD及びDVD基準において、公称深さ(光軸方向で測った場合)1.
2mm且つ公称直径120mmのディスクが規定されている。
【0058】 公称厚さは1.2mmであるが、コンパクトディスク技術の上級な・古い標準
(通称「レッドブック」と呼ばれるもの。IEC908として再発行された)で
は、物理的厚さ(全ての層の合計)は1.1−1.5mmまで許容されている。
しかし、読み取り装置はさらなる多様性を許容することができ、CDやDVD駆
動装置により読み取り可能なディスクの厚さは最大で約2.4mm、最小で約0
.8mm(好ましくは1.0−1.4mm、さらに好ましくは1.1−1.3m
m、最も好ましくは1.2mm)まで許容される。
【0059】 CD及びDVDの直径に関する標準・基準においては、公称直径は120mm
である。しかし、ディスク読み取り装置はディスク直径100−140mm(好
ましくは110−130mm、さらに好ましくは115−125mm、最も好ま
しくは120mm)まで対応できる。さらに、上記基準によればディスクの直径
は8cm(80mm)となっている。取り付けリングや保持リングの寸法は12
0mmディスクのものと同じでよい。外径だけが小さくなるので、ディスクのデ
ータエリアが縮小される。市場で(一般に)入手可能なCD及びDVD読み取り
装置及び読み取り書き込み装置は、上記直径のディスクをそのディスクトレイに
収容することができる。このようなディスクは本発明の実施において幾つかの利
点を与える。例えば、全ディスク表面に接するために必要な分析サンプルのボリ
ュームを同じように(比例して)小さくできるという利点と、ディスクを3.5
インチ磁気フロッピー(登録商標)ディスクのスリーブと同じ寸法のケースに収 納できるという利点を与える。
【0060】 さらに、色々な別の基準・規格(例えば、(磁気光学的)ミニディスクやアナ
ログレーザディスクの基準・規格)もある。また、将来、他の基準・規格も作ら
れることは間違いない。従って、本発明のディスクは50mmという小さな直径
と、標準的なレーザディスクの直径程の大きな直径を有することができる(有し
てもよい)。さらに、本発明のディスクは、将来作られるであろう寸法基準・規
格に合うようにしてもよい。当業者であれば、「ディスク」という表現・用語が
回転可能ないかなる媒体をも包含すること、及び、その形が完全な円形でなくて
もよいことは理解できるであろう。
【0061】 一般な原理・原則として、典型的な光学ディスクシステムが正しく作用するた
めに満たさなければならない4つの作動・操作・演算(operational)要件・条
件がある。即ち、読み取り装置は、焦点、径方向位置、接線方向位置及び速度を
十分に・適切に監視して制御するしなければならない。径方向及び接線方向の位
置の制御は、これらを合わせて(集合的に・まとめて)トラッキングという。
【0062】 上記し、図1Bに概略が示されているように、光ディスクの透明な基板層11
2は読み取り装置のレーザをディスクの反射表面層114に適正に集光しなけれ
ばならない。透明な基板層112の正しい厚さ、透明度及び屈折率を維持できな
ければ、反射表面114が読み取り不可能になるおそれがある。
【0063】 また上述したように、層115に符号化された作動構造物(体)は典型的には
、正しいトラッキングを維持するために読み取られる。例えば、標準的なプレス
加工されたCDでは、読み取り装置は透明な基板112にプレス加工された螺旋
状ピットを追跡・トラッキングする。記録可能なCDでは、読み取り装置は(書
き込みの間)螺旋状溝を追跡トラッキングする(下記参照)。
【0064】 図4は典型的なCDタイプの光ディスクの空気接触面(レーザに近い方の面で
あり、第1表面と呼ばれる)に設けられた非作動構造物(体)40を概略的に示
している。この図は、上記非作動構造物(体)が入射レーザのデフォルト(自動
的に定まる・標準的な)焦点面(即ち、反射表面114)よりもレーザに近いこ
とをはっきりと示している。
【0065】 このように設けられた非作動構造物(体)(例えば、検体用信号要素)は標準
的な手段では検出できない。
【0066】 第1に、標準的なCD型の光ディスクの空気が接触する側で且つレーザに近い
方の第1表面に設けられた非作動構造物(体)40は、読み取り装置により読み
取られる焦点面よりもレーザに近い位置にあり、かつ、当該焦点面の外側に位置
する。上記非作動構造物(体)は、検出可能であるために、入射面における光線
サイズの範囲(800ミクロン)でなければならない。最後に、もしそのように
大きなものであれば、上記構造物(体)40はレーザと反射層114の間にある
ので、反射層114に符号化された読み取り用構造物(体)と干渉するおそれが
ある。後者の理由のために、ディスクの製造過程でかなりの努力をして、ディス
クのレーザ側の第1表面に欠点・欠陥がほとんどないようにしなければならない
。これは、スタンパ及びマスタの表面をきれいにしゴミ・塵・埃がないようにす
ることにより、部分的に達成される。
【0067】 よって、標準的な光ディスク技術を用いて非作動構造物(体)(検体用信号要
素を含む)を検出するためには、上記課題を解決できる新たな光ディスク及びデ
ィスク製造技術が必要とされる。ディスクトラッキング及びその他の作動・操作
信号が光ディスクの表面に設けられた非作動構造物(体)により生成される信号
と同時且つ識別可能に得られるようにするために、新規な光ディスク形状・構造
・配列及びトラッキング手段・方法が必要である。
【0068】 単データ層ディスク 本発明の技術思想に基づいて作られたディスクの一連の実施形態(ここでは、
その全部を「単データ層」の実施形態と呼ぶ)は、幾つかの新しい手法・手段・
アプローチを利用して上記課題を解決する。
【0069】 第1に、発明者は、ディスクの作動構造物(体)と非作動構造物(体)に同時
に焦点を合わせることは、非作動構造物(体)を作動構造物(体)の焦点面位置
にほぼ移動することができれば達成できることに気づいた。即ち、非作動構造物
(体)の焦点位置をトラッキング構造物(体)の焦点位置とほぼ同じにすればよ
い。但し、非作動構造物(体)と作動構造物(体)は同じ焦点面に位置する必要
はない。換言すると、非作動構造物(体)と作動構造物(体)の焦点は、ディス
ク読み取り装置の光学ヘッドが両者を検出できる程度にほぼ同じ位置にあれば十
分である。
【0070】 作動構造物(体)の焦点面での光線半径はディスクの第1表面での光線半径よ
りかなり小さいので(透明な基板112による屈折のためにそうなる)、サブミ
クロン寸法の非作動構造物(体)を使用することが可能となる。
【0071】 しかし、問題は、検出されるべき非作動構造物(体)が反射層114よりもレ
ーザに近くなければならないことである。反射層114の透過性が著しく大きい
ものでなければ(つまり、部分的に反射するだけのもの。下記参照)、反射層1
14よりもレーザから遠くに設けられた非作動構造物(体)は、標準的なCDの
保護層116に設けられたラベルと同様に、検出不可能である。既存のディスク
及び製造方法では、非作動構造物(体)は透明な基板112と反射層114の間
に設けられなければならない。これは、両者を反射層114よりもレーザに近い
位置にすると共に、反射層とほぼ同じ焦点位置にするためである。このような解
決手段は、非作動構造物(体)を設けた後に反射層114を別個に設けるという
工程を必要とし、よって、素早く検体の分析をするという用途も有するディスク
には実際には採用できない。
【0072】 この問題に対する新規な解決手段において、発明者は、標準的な単データ層C
Dタイプ光ディスクの物理的方向・配置をひっくり返す・裏返すと(即ち、ディ
スクを読み取り装置内で反転させると)、レーザから遠いディスク表面がレーザ
に近い表面になることに気づいた。
【0073】 図5A及び図5Bに概略的に示されているように、従来のCD型ディスクを反
転すると、保護層116がディスクのレーザに近い第1表面になる。保護層11
6が除去されたとすると、非作動構造物(体)136を反射層114とほぼ同じ
焦点位置に設けることができると共に、反射層114よりもレーザの近くに位置
することができる。
【0074】 ディスクを物理的に裏返すという簡単な手法(幾何学的に、ディスクをディス
ク面の接線に対して180度回転すること)であるが、2つの大きな変化・違い
が現れる。
【0075】 第1の変化・違いは物理的な反転である。ディスク読み取り装置内で読み取り
用に正しく置かれた標準的なディスクにおいてレーザの近くに位置する構造物(
体)(つまり面A)は、レーザから遠い構造物(体)になる(つまり面Bに移動
する)。また、ディスク読み取り装置内で読み取り用に正しく置かれた標準的な
ディスクにおいてレーザから遠くに位置する構造物(体)(つまり面B)は、レ
ーザに近い構造物(体)になる(つまり面Aに移動する)。図5Aと図5Bにそ
の概略が示されている。第2の変化・違いは「論理」または「画像」の反転であ
る。ディスク駆動装置の光学ピックアップ(目的とするアッセンブリ)の視点か
らすると、ディスクの作動構造物(体)により作られる幾何学的形状はミラーイ
メージ(鏡像)として現れる。即ち、まるでディスク面接線の向こう側から反射
されてきたように見える。図5Cと図5Dにその概略が示されている。
【0076】 物理的な反転はほとんど問題を生じない。後述するように、発明者は、色のな
い(着色されていない)波状の溝(CD―R基準に適合するもの)はすごく容易
にトラッキングできることを発見した。これは、波状の溝がレーザに近いレリー
フにあってもレリーフから遠いレリーフにあっても言える。
【0077】 しかし、作動構造物(体)(特にトラッキング構造物(体))により作られる
幾何学的形状をそのミラーイメージに重ねることができないときは(即ち、キラ
ルである場合)、別のイメージ倒置・反転により、情報は従来のディスク読み取
り装置で読み取ることができなくなる。後者の問題はCDフォーマットでトラッ
キングするときに用いられる従来の螺旋構造により容易に確認することができる
【0078】 従って、従来の光ディスク読み取り装置はディスクを反時計回りに回転し(デ
ィスクの光学ピックアップから見た場合)、ディスクの内径部分からディスクの
外径部分に向かって螺旋構造を追跡・トラッキングする。トラッキングする螺旋
構造は、ピックアップから見た場合、図5Cのようになる。ディスクを反転し、
反対側から見た場合、ディスク面の接線に対して螺旋構造のイメージを効果的に
反射する。このとき、螺旋構造は図5Cのようになり、従来の駆動装置では、内
径部分から外径部分に向かってトラッキングすることはできなくなる。
【0079】 下記の説明のために、「前方画像・イメージ」がこの明細書で用いられるが、
この用語は、駆動装置の光学ピックアップから見た場合、ディスクの作動構造物
(体)により作られる幾何学的形状の従来の画像・イメージを意味する。特に、
この用語は、駆動装置の光学ピックアップから見た場合、ディスクのトラッキン
グ可能な構造物(体)により作られる幾何学的形状の従来の画像・イメージを意
味する。この用語がディスクに用いられた場合、トラッキング可能な構造物(体
)そのものにより作られた形態・形状を意味する(その投影画像を指す)。
【0080】 「反転・倒置画像」は反対の画像を意味する。即ち、前方画像を、ディスク面
接線に対して反射したときに得られる画像を指す。
【0081】 同様に、「ポジティブレリーフ」は本明細書では、駆動装置の光学ピックアッ
プから見た場合、光軸方向における(つまり情報層の面Aと面Bの間の)作動構
造物(体)の従来の物理的形状・配置を意味する。特に、「ポジティブレリーフ
」は、駆動装置の光学ピックアップから見た場合、ディスク読み取り中にトラッ
キングされる作動構造物(体)の従来の物理的形状・配置を意味する。「ポジテ
ィブレリーフ」がディスクに用いられた場合、構造物(体)そのものを指す。 「ネガティブレリーフ」は、その反対の物理的形状・配置を意味する。 本明細書で「標準的なマスタ」とは、従来の方法で標準的なディスクを製造する
ときに典型的に用いられるような(画)像とレリーフを備えるマスタディスクを
意味する。「リバースマスタ」は、従来のものとは反対の(画)像を有するマス
タを意味するが、レリーフは反対ではない。
【0082】 本発明は、非作動構造物(体)を光ディスクの作動構造物(体)と同じ焦点位
置に容易に設けることができ、且つ、前もって形成されている反射層よりもレー
ザに近い位置に設けることができるという新規な発見に部分的に基づいている。
これは、ディスクの均質な・立体的な基板の所定パターン表面(即ち、ディスク
の情報層に寄与・関与する基板表面)が基板の最もレーザに近い表面となるよう
にディスクを製造することにより達成される。以下、このようなディスクを「反
転・倒置ディスク」と呼ぶ。
【0083】 発明者は、従来の母型をスタンパとして用いることによりこのようなディスク
が製造できることを見出した。このようにして、ポジティブレリーフで(に)作
動構造物(体)を有する前方画像タイプの反転ディスクを作ることができる(プ
ロセス1・第1製造方法)。第2の製造方法では、父型またはその子型をスタン
パとして用いる。この第2の製造方法(プロセス2)にあっては、マスタが従来
のものの反対の(画)像・姿を有する。その結果として出来る前方画像タイプの
反転ディスクはネガティブレリーフに(で)作動構造物(体)を有することにな
る。
【0084】 上記した新規な手段・手法・アプローチは、作動構造物(体)と非作動構造物
(体)に同時に焦点を当てるという光学的に課題を解決するが、上記2つの構造
物(体)は必ずしも同時に検出される必要はない。第1に、上記手段では、同じ
焦点位置に非作動構造物(体)が存在するとき、トラッキング、焦点(合わせ)
及び同期(速度制御)を維持するという課題を解決する必要がない。第2に、作
動構造物(体)(例えば、ピット)と同じ焦点位置に設けられた非作動構造物(
体)は、作動・演算(及びデータ符号化)信号から十分に区別できない信号を生
成し、非作動構造物(体)と作動構造物(体)の区別・識別を妨げてもよい。
【0085】 発明者は、ディスクの読み取り中に発生した電気信号が、従来考えられていた
よりずっと多くの情報を含んでいることを発見した。即ち、2つの種類の情報(
ディスク操作・動作に必要な情報と、ディスクのデジタル的に符号化された情報
)を提供するように構成されていた電気信号を、色々な点・方法・方向で懐疑的
に見て計測すると、ディスクの物理的構造物(体)に関する未利用な情報が沢山
あることがわかる。
【0086】 また、発明者は、上記電気信号の必要とされる作動成分を分離して、信号の残
部を非作動構造物(体)の測定に利用する手段・手法・アプローチを発明した。
上記信号残部を利用する際、駆動動作に悪影響は生じない(干渉しない)。本発
明のこの態様の一実施形態では、ディスク操作・動作に必要とされる電気信号(
特に、ディスクのトラッキングに必要とされる信号)が読み取り中、ディスクの
非作動構造物(体)による(からの)応答を報告するのに用いられる信号部分か
ら分離されるようにした新規なディスクが作られている。よって、反転光ディス
ク上の非作動構造物(体)の同時且つ識別可能な検出が可能になる。
【0087】 従って、本発明の上記態様による一連の実施形態では、トラッキング信号がH
F(RF、quad-sum)信号から分離・識別可能であり、ディスクに設けられた非
作動構造物(体)の情報を報告・検出するためにHF信号を使用できるようにし
たディスクが提供される。このようにトラッキング信号をHF信号から意図的に
分離することは、ディスクの読み取り中無視されていた既存のディスク基準・規
格によるトラッキングスキームを用いることにより達成できる。即ち、書き込み
可能及び書き換え可能CD及びDVDの基準・規格に規定されている波状の溝を
利用することにより達成される。
【0088】 波状の溝はまず光ディスク基準・規格に加えられ、これによりユーザがCD媒
体(後にDVD媒体にも)へ記録(書き込み)することができるようになってい
た。関連基準・規格(通称「オレンジブック」と呼ばれるもの)に記載されてい
るように、波は、ユーザがデータをディスクに書き込む間にのみ記録装置により
検出される。その後、上記の如く書き込まれた(マスタとしての)データを螺旋
構造に沿って検出することによりトラッキングが行われる。従って、基準・規格
及び当該基準・規格に習った・適合したの全ての既存の規則等では、波は、書き
込み後、余剰なもの・余分なものであり無視されるとしてきた。
【0089】 波状の溝は既存の基準・規格では読み取り中、無視されるとされてきたが、本
発明の反転ディスクで用いられる場合のトラッキングスキームとして幾つかの特
筆すべき利点を有する。
【0090】 螺旋状に配置されたピットに比べ、波状構造はHFで比較的低い周波数の信号
を出す。非作動構造物(体)(例えば、検体用信号要素)(本明細書では0.5
−10ミクロンの構造物(体)として例示されているもの)はHF信号でかなり
高い周波数の事象を引き起こすので、波状構造物(体)をトラッキング構造物(
体)として使用すると、周波数に基づいて非作動構造物(体)をトラッキング信
号から分離することができる。
【0091】 1つの結果として、非作動構造物(体)により生ずる高周波数(HF)事象を
容易に検出することができ、それを特徴付けることができる。例として図13に
は、本発明の前方画像タイプのポジティブレリーフ型の反転ディスクのレーザ近
接側の第1表面に免疫学的に付着した赤血球をトラッキング走査した際に得られ
たHF(quad-sum、RF)信号の変化を示すデジタルオシロスコープ自動記録が
示されている。X軸が時間を示し、Y軸がquad sum信号の大きさを示す。
【0092】 上記のような周波数に基づいた分離の第2の逆の結果として、非作動構造物(
体)により生ずる信号の周波数が非常に高いので、その継続時間が短くなりトラ
ッキングロック(tracking lock)の損失を防止できる。また、低域フィルタま
たはノッチフィルタを用いて、上記高周波数事象を検出器18より報告される信
号から取り除くことができる。こうすると、正しいトラッキングを保証できる。
尚、このようなフィルタは、非作動・操作信号(例えば、検体の信号)を検出す
るのに用いられる入力信号の部分からは省略される。
【0093】 波状の溝を本発明の光ディスクのトラッキングスキーム(構造・目印)として
用いることによる第3の大きな利点は、駆動装置が、ディスクの全ての点で一定
の線走査速度を維持するために、波状の(非直線の)信号を用いることができる
ことである。例3に示され且つ後述されるように、波状周波数がわかれば、高周
波非作動(操作)事象に関する寸法情報は容易に計算することができる。反対に
、1つまたは複数の選択された波状周波数を有する溝を備えるようにディスクを
加工することができる。こうすると、ディスクの線速度は、ディスク面のいかな
る点でも検出することができる。
【0094】 さらに、別の信号(2相マーク信号(bi-phase mark signal)として知られて
いる信号)がCD−Rディスクの波状信号の上に符号化されている。この2層マ
ーク信号は、ディスク上の位置を判定・決定するのに用いることができるアドレ
ス情報を提供する。このアドレス情報は、検体分析を空間的(3次元的)にアド
レス可能に行えるとうい点で有用である。このように空間的にアドレス可能であ
ることの利点・有用性・用途は、本出願人の米国特許出願第09/120,04
9号(出願日:1998年7月21日)及び米国特許出願第08/888,93
5号(出願日:1997年7月7日)に詳しく記載されている。これら出願の内
容は本明細書に記載されたものとする。DVD−Rフォーマットでは、同じよう
な情報が「平坦部プレピット(land pre-pit)」符号化技術を用いて提供される
。これにより、平坦部(即ち、波状の溝と溝の間)における前もってスタンプ加
工されたノッチ(窪み)はアドレス情報を符号化していることになる。本発明で
用いられるCDまたはDVDフォーマットでは、2層マーク符号化処理部分及び
平坦部プレピット符号化処理部分は、分析エリアの外に設けてもよい。
【0095】 上記にあっては特に非作動・操作用信号を作動・操作用信号から分離する場合
について述べたが、本発明はCD及び/またはDVD基準・規格に基づきデジタ
ル的に符号化される情報を持つことができるディスクを包含する。ここで説明さ
れる手段では、そのようにデジタル的に符号化されたデータを、非作動構造物(
体)の読み取りと同時に回収・獲得することができる。
【0096】 また、上記の記載ではHF信号内における周波数分離について説明がなされた
が、本発明は、quad-sum信号以外の検体器からの信号(例えば、トラッキングエ
ラー信号。非作動構造物(体)を検出して特徴付けるのに用いることができる信
号)の分離及び結合・統合も包含する。
【0097】 現在、光ディスク書き込み装置(読み取り書き込み装置)のみが波状構造(体
)を検出できる。波状構造(体)は典型的には書き込み中にのみ検出されるので
、CDの製造における品質管理のために特に作られた読み取り書き込み装置が例
2と例3で用いられている。尚、書き込みは、本発明のほとんどの実施(形態)
に必要ないプロセス(方法)である(このプロセスは非作動構造物(体)の検出
に干渉する虞のある振幅・大きさでレーザの変動・脈動を引き起こす)。上記装
置は波状構造物(体)を検出してトラッキングすることができ、且つ、ディスク
の書き込みに必要とされるエネルギ(レベル)でのレーザの回避不能な変動・脈
動を伴わない。しかし、上記トラッキング構造物(体)を検出できる任意の駆動
装置を、本発明の実施に用いることができる。また、その装置は書き込み可能か
どうかは問わない。
【0098】 後述する例2と例3には、本発明の単データ層前方画像ポジティブレリーフ反
転ディスクを使用して、(1)人間の血液中のIgGを免疫学的検定・測定(法
)により検出することができた成功例と、(2)特定の免疫学的反応により光デ
ィスクの表面に捕捉された人間の赤血球を検出して特徴づけることができた成功
例が示されている。尚、この例では、最小限の改変を施した光ディスク読み取り
装置を使用した。例7には、核酸を利用した分析手法を、本明細書で記載されて
いる検出手法・原理に適用した場合が示されている。
【0099】 単データ層ディスクの製造 本発明の単データ層前方画像ディスクを製造する第1の方法(プロセス1)が
、図3A−図3Dに基づいて説明される。この第1製造方法(プロセス1)によ
れば、作動構造物(体)をポジティブレリーフで有するディスクが得られる。
【0100】 透明なディスク基板112は、「スタンパ」を有するモールドキャビティ(型
の凹部)に溶融ポリカーボネートを射出・注入する射出成型方法により製造する
ことができる。スタンパは電気鋳造によりディスクのマスタから作られる。これ
については下記において詳述する。射出成型方法は典型的にはディスク1個当た
り5−10秒の時間を要する。
【0101】 図3Aは標準的な電気鋳造及びマトリックス化処理の3つのステップを概略的
に示している。この処理の後、最終的な射出成型(スタンピング)ステップが行
われる。図3Aの処理では、波状の溝を有する単データ層ディスク(例えば、C
D−RやCD−RW)の中実(solid)基板112が作られる。尚、詳細は「The
CD-ROM and Optical Disc recording Systems」(著者:Williams、出版元:Ox
ford University Press、1994年)を参照されたい。この文献の内容は本明
細書に記載されたものとする。マスタ510、父型520、母型530、子型5
40及びディスク基板112が部分側断面図で示されている。
【0102】 簡単に説明すると、この方法はマスタディスク510(ガラス、プラスチック
等で作られている)の製造から始めることができる。このステップは図3Aに示
されるもの前に行なわれる。ステップ505では、マスタディスク510が直流
電流ニッケル電解質(液)槽に置かれる。マスタディスクは、ここで電気回路の
カソードとして作用する。ニッケルアノードを用いて、ニッケル層をマスタディ
スクの表面に形成することにより、ニッケルの父型520を作る。次に、ニッケ
ルの父型520をマスタ510から分離する。これは通常、マスタ510を破壊
することにより行われる。その結果、父型520がマスタ510の反転像・イメ
ージをネガティブレリーフで有する。
【0103】 父型520をそのまま射出成型プロセス535におけるスタンパとして用いる
ことができるが、当該技術分野では父型520の複数の複製(子型)540を作
ることが効果的であることが知られている。1つのオリジナルのニッケル型から
電気鋳造型のファミリを作ることをマトリックス化と呼ぶ。
【0104】 よって、父型520は典型的にはステップ515で用いられて、多数の同一の
母型530を直流電流で(的に)順次作る。母型530はポジティブレリーフで
前方像を有する。複数の同じ母型530は次にステップ525で用いられて、多
数の子型540を作る。子型540の像の方向とレリーフは父型520と同一で
ある。よって、子型540は、マスタディスク510と比較した場合、反転像を
ネガティブレリーフで有する。ステップ535では、子型540がディスク基板
112の射出成型におけるスタンパとして用いられる。このようにして製造され
たディスクはポジティブレリーフで前方像を有する。
【0105】 図3Cは、図3Aに基づいて製造された基板112を有するCD−Rディスク
1を示している。このディスクは、波状の溝118と反射層114と保護層11
6を有している。波状の溝までの光路とレーザ焦点位置が破線で示されている。
図示されているように、典型的なディスクの基板112ではその平らな面が所定
のパターンを有する面よりレーザに近い。
【0106】 図3Bは、ポジティブレリーフで作動構造物(体)の前方像を持つ本発明の単
データ層反転ディスクを作るための本発明の方法(プロセス1)を示している。
この方法は図3Aに示した標準的な方法と次の点で異なる。即ち、母型530が
ステップ625で、ディスク基板132をスタンプ加工するのに直接用いられて
いる点で異なる。例1と例5で説明されたように、本明細書で説明されている実
験で用いられるディスクは、改良マトリックス化処理を使用してEXIMPO
S.R.O.(チェコ共和国プラハ)で作られている。
【0107】 プロセス1の利点は、標準的なマスタ(例えば、CD−RマスタまたはCD−
RWマスタ)または既存の技術及び装置を用いて容易に作ることができるマスタ
を使用して、本発明の前方像反転ディスクを製造することができることである。 プロセス1では、図3Bに概略的に示され例1と例5で用いられているように
、母型を射出成型プロセスに直接使用すると、標準的な射出成型装置では、初期
段階において通気にいくらか支障が生ずる。射出成型装置の色々なパラメータ(
どのようなパラメータであるかは当業者には自明であろう)が調節され、溶融ポ
リカーボネートが型全体に適切に流れ込むようにした。例えば、ポリカーボネー
トが注入・射出される温度を上げて、溶融ポリカーボネートの粘性を小さくした
。このように温度を上げるとポリカーボネートの光学的特性・性質(例えば、複
屈折率)が変化する虞があるが、レーザがこの層を通過しないので、ポリカーボ
ネート層132の光学的特性は本発明の単データ層反転ディスクの性能には重要
ではない。図41A―図41Iは例5に記載されているように製造されたディス
クの成型セッティングである。
【0108】 図3Dはプロセス1により得られたディスクを示している。このディスクでは
非作動構造物(体)136が反射層134と同じ焦点位置にあり、且つ、反射層
に比べてレーザに近い位置にある。図示されているように、本発明の単データ層
反転の基板132は、その所定パターン面が平らな面よりレーザに近い。また図
からわかるように、このように作られたディスクはポジティブレリーフで前方像
を有する。
【0109】 尚、当然ではあるが、上記反転ディスクの「平らな」面は完全に平らでなくて
もよい。なぜならこの面は光路に存在しないからである。よって、この面は以下
の記載において(請求の範囲を含む)ディスク基板の「別の・他の」面と呼ばれ
る。
【0110】 標準的なディスク及び本発明の前方像ポジティブレリーフ反転ディスクの双方
において、トラッキングされる構造物(体)(即ち、波状の溝)は情報層の面A
にある。つまり、図3C及び図3Dに示されるように、上記構造物(体)は情報
層のレーザに近い方の面に存在する。
【0111】 しかし、標準的なディスクでは、面Aが情報層の中で、基板の平らな面に最も
近い面である。対照的に、本発明の前方像ポジティブレリーフディスクでは、情
報層の面Aが基板の平らな面から最も遠い面になっている。後者のように構成し
た結果、且つ、トラッキング構造物(体)を「溝」という通称で呼んでいるにも
拘わらず、図3Dに示されるように、発明者は、単データ層前方像ポジティブレ
リーフディスクの反射層に設けられた非作動構造物(体)136がトラッキング
構造物(体)自身の近くに(で)自ら集中させ、トラッキング構造物(体)に埋
没しないことを見つけた。
【0112】 次に、本発明の単データ層前方像反転ディスクを製造するための第2の方法(
プロセス2と呼ぶ)を説明する。プロセス2を使用して作られたディスクはネガ
ティブレリーフで作動構造物(体)を有し、前方像を有する。
【0113】 プロセス2では、マスタディスクが、従来のものとは反対の必須作動構造物(
体)の像を有するように作られる。従来の電気鋳造及びマトリックス化処理の後
、図3Aにほぼ示されるように、ディスク基板は読み取りの際にその所定パター
ン表面を平らな面よりレーザの近くに位置させたとき(つまり反転させたとき)
、ネガティブレリーフの作動構造物(体)で前方像を有する。
【0114】 このように、図3Cに示された標準的なディスクと図3Dに示されたプロセス1
に従って製造された本発明のディスクの両方と対比すると、図3Eに示されたプ
ロセス2に従って製造されたディスクは、面Bに(即ち、レーザから遠い側の情
報層の面に)トラッキング構造を持っている。これらの反転ディスクの面Bは、
ディスク基板・基盤の平らな表面に最も近い情報層の面である。結果として、反
射層の上に取り付けられた非作動構造物は、しばしばトラッキング箇所にわたっ
て置かれる。こうなることで望ましく信号を増加させ、トラックに隣接して置か
れた同じ非作動構造物から得られる信号よりも大きくなる。
【0115】 前方像・イメージを作るタイプのポジティブレリーフ型の反転・倒置ディスク
(プロセス1)にも本発明の前方像・イメージを作るタイプのネガティブレリー
フ型の反転・倒置ディスク(プロセス2)にもディスクの第一面としての反射層
134はあるが、標準的なディスクに存在するようなレーザの集光を助ける透明
な基板・基盤層112がない。図6Aは、前方像・イメージを作るタイプのポジ
ティブレリーフ型の反転・倒置ディスクの問題点を図解している。
【0116】 図6Bに示された1つの単純な解決策は、ディスクリーダーの光学ヘッドピッ
クアップに余分な集光補正レンズ17を取り付けることである。本明細書の例2
と例3のデータを得るのに使用されたリーダー(読み取り装置)は、そのように
修正された。代替的にまたは付加的に光学ピックアップとディスクの第一面の間
の距離を、レーザが正しくディスクの第一面に集光するように調整できる。以下
でさらに述べられるもう1つの代替的好適実施形態ではリーダーよりもむしろデ
ィスク自身を調節する。この好適実施形態において、非一体的または一体的なレ
ーザ屈折構成部は、ディスクのレーザに近い側にカバーとして取り付け、ディス
クアセンブリを作る。このカバーはディスクの作動面への入射光を屈折させ、さ
らに集光させるのに役立つ。ここでのやり方では、作動面はディスクの第二面と
みなされる。非一体的構成部が目下好まれているが、蝶番でまたはその他の方法
で修正して取り付けられた一体的カバーも使用可能である。
【0117】 プロセス1におけるように標準的な母型530でスタンプされようとプロセス
2のように逆転像の父型でスタンプされようと、プロセス1またはプロセス2に
おいて、標準的なCD−R鋳型を使用して厚さ1.2mmのディスク基板・基盤を
生産する。カバーを加えることでディスクアセンブリの深さが増し、規格で規定
された名目上の1.2mmの厚さを超えてしまう。本明細書で述べられた実験は、
2.4mmもの厚さのディスクアセンブリでも読み取り可能であることを実証する
が、それでもカバーが取り付けられる前提で、基板・基盤132の厚さを減らす
ことが望まれる。新規なアプローチでは、プロセス1またはプロセス2の最終段
階でDVD−R鋳型を使うことによって基板・基盤132の深さを減らすことが
できる。認識されているように、CD−Rフォーマットスタンパー(プロセス1
の母型530とプロセス2の反転像父型520または子型540)は、DVD−
R鋳型に適合するように製造されなければならないし、鋳造セッティングは、適
切なスタンピングを保証するよう調整されなければならない。その結果できる基
板・基盤の厚さは0.6mmであり、カバーの厚さは1.2mmであり、組まれたデ
ィスクアセンブリの厚さはこうして1.8mmになる。
【0118】 焦点を調節するためのどの解決策またはどのような複合した解決策がとられよ
うとも、本発明の単一データ層反転ディスクの幾何学的構造では、透明な基板・
基盤112に関する上述の光学的制約と比較すると、基板・基盤132用に選ば
れた構成物の光学的制約が削除される。即ち、標準的なディスクの層112と比
較すると本発明の単一データ層反転ディスクの層132は、入射レーザ光を屈折
させるのに使用されないので、層132の透明度と屈折率と厚さをこれらの光学
的パラメーターにかかわらず調節することができる。これは、製造において標準
的なディスクでは達成できない利点を与える。しかしながら、既存のディスク製
造装置の基部を考えると、現在のところは以下で述べられるようなポリカーボネ
ートを使って本発明の単一データ層ディスクを製造するのが好ましい。これらの
原理が、同時に読み取り可能な非作動構造物を持ったトラッキングディスクを組
み立てるのに適用できることを実証するため、例1で詳しく述べられるように単
一データ層、前方像・イメージを作るタイプのポジティブレリーフ型の反転・倒
置ディスクが製造された。各ディスク基板・基盤132は、注入形成されたポリ
カーボネートからなっており、1.6μmのピッチとCD−R規格に示されたそ
れに近い波振動数を持った波状の溝の前方像を含む。金の層が、反射層134を
形成するのにレーザ側の表面に設置される。
【0119】 第一の一連の実験において、これは例2で詳しく述べられるが、人間の免疫グ
ロブリンG(IgG)に特有な分析箇所が、ディスクの空気に触れている金表面
上の小部分に作成された。 図7Aに概略が示されているように、分析箇所は三層サンドイッチ状のものとし
て作成される。臨床学的分析の当業者に理解されるように、そのようなサンドイ
ッチ状のものにする目的は、最後のサンドイッチ層である検体を捕獲し検出する
ために、抗体76を用意することである。また、当業者に理解されるように、分
析箇所自身はたくさんのそのような3分子のサンドイッチ構造体を持ち、その1
つが図7Aに概略が示されている。
【0120】 第一の一連の実験では、抗体76が人間の免疫グロブリンG(IgG)に特有
であるものとして選ばれた。この人間のIgGは、普通の人間の血液中にはおよ
そ1.1g/dlの濃度で存在していることが知られている。
【0121】 人間の血液のサンプルは、成人のボランティアから得られ、ディスクの分析箇
所に加えられ、そこで一時的に保持された。ディスクは洗われ、その後3μmの
ラテックス球が適用された。ラテックス球のおのおのはあらかじめ人間のIgG
特有の抗体で被膜されている。ディスクは、その後再び洗われた。図7Bに略図
で示されているように、そのようなプロセスの結果、ラテックス球79が、Ig
Gを媒介としてディスクに特異的に付着する。血液サンプル中にIgGがなけれ
ば、洗っている間にラテックス球は一掃されてしまうであろう。
【0122】 図8は、人間の血液と抗体複合されたラテックス球を加えた後のIgG用ディ
スクの一部分の光学顕微鏡検査で捕らえられたビデオ像である。波状の溝と同様
にラテックス球が容易にはっきりと見える。このビデオ捕獲像において、より暗
い範囲はトラッキングされていた構造物である。拡大するとこの溝の連続性が観
察できなくなる。ビデオ捕獲像から、全部でないとしてもラテックス球の多くが
この前方像/ポジティブレリーフディスク上の波状の溝に隣接して位置している
のが分かる。
【0123】 非作動構造物の位置決めを容易にするために、溝の幅と対比した信号構造部の
寸法が適用される。例4は前方像・イメージを作るタイプのネガティブレリーフ
型の反転・倒置ディスクの使用のもとで、信号構造物の寸法と溝の幅が最適な関
係にあるときの計算法を示している。同様に、そのような位置決めを可能にする
ために、信号構造体が範囲は限定されても適度な動きができるような分析箇所で
分子をつなぐものが、ここでは3分子のビオチン−ストレプトアビジン−ビオチ
ンのサンドイッチ状のものであるが、有効に適用される。信号構造物として有効
であると判明している様々な長さの重合体のバックボーンは、同時係属中で同一
出願人による米国特許出願第09/120,049号(出願日:1998年7月21日)と米国
出願第08/888,935号(出願日:1997年7月7日)に記載されている。さらに、溝
の形自身はそのような位置決めを容易にするようにCDとDVDの仕様内に調節
される。
【0124】 図9と図10は、ディスクに付着した1つのラテックス球の原子間力顕微鏡像
(AFM)で、図8に使われた倍率よりやや高い倍率の像である。図9において
、波状の溝と、溝のかわりめに隣接した1つのラテックス球があることは容易に
分かる。図10は、AFMで得られた量的データを示しており、溝は約171.70nm
の深さがある。ラテックス球の溝の底からの高さは、2.407μmである。
【0125】 図11は、1つの顕微鏡の視野にある2つのラテックス球の原子間力顕微鏡像
である。量的断面分析が、このアンチIgGの免疫学的検定を進行させるのに使
用されるラテックス球の一様性を示している。さらに、量的断面分析によると、
溝と溝の間の平坦部の中央から隣接している溝の中央までの水平距離は843.75nm
(0.84μm)であり、望まれたトラックピッチ1.6μmとすばらしく一致する。
【0126】 二番目の一連の実験は、例3で報告されているが、そのような非作動構造は、
最小限に修正されたCD−R装置によって高周波信号において高周波、高振幅の
変化として確実に検出されることを実証する。即ち、上述の波状の溝を持った単
一データ層、前方像/ポジティブレリーフ、第一面分析ディスクは、トラッキン
グ信号が、光ディスクの表面に置かれた非作動構造が発する信号と同時にかつこ
れと識別して得られることを可能にする。例3でさらに説明されるように、ディ
スクは例1に示されるように用意された。分析箇所は、本質的に例2のように用
意されたが、例2で使われたアンチIgG抗体76の代わりにアンチグリコフォ
リン抗体(anti-glycophorin antibody)を使用した。グリコフォリン(glycoph
orinn)は、すべての人間の赤血球(RBC)の表面に現れるたんぱく質である。
【0127】 ヘパリンで凝血防止された人間の血液(10μl)が分析箇所に加えられ、その
後ディスクは簡単にすすがれた。
【0128】 図12は、ディスクの分析箇所へのRBCSの免疫学的付着を確かめる原子間力顕
微鏡像である。量的分析において示されたように、RBCSの水平寸法は7.984μmで
与えられ、赤血球の知られている直径(8μm)と一致する。この大きさは、例
2において使われ観察されたラテックス球の一様な直径3μmと明確に違ってい
る。RBCの溝の底からの高さは1.8μmと観測された。
【0129】 例3でさらに述べられるように、CD Associates, Inc. (カリフォルニア州ア
ーバイン)によって製造された光ディスク産業におけるクオリティーコントロー
ル用のCD−R装置が、ディスクの読み取りに使用された。駆動装置のCD−R
の波トラッキングシステムは、ディスク上に屈折層112がないので焦点を調節
するのに光学ピックアップ10にレンズ17を取り付けて修正された。スピンド
ルの高さも、上げられた。オシロスコープが波トラッキング装置の性能に悪影響
を及ぼすことなく表示できるように、高周波(即ち、無線周波数またはquad sum
)信号が、RSL100の電子回路構成によって増幅された。図13は、自動記録によ
る記録を示している。図13において、X軸は時間を表し、Y軸はquad sum信号の
大きさを表している。
【0130】 図13は、赤血球がCD−Rリーダーの高周波信号における高周波、高振幅の
事象としてはっきりと見えることを実証している。分析に関して、ラテックス球
でもなく外生植物の信号部でもない他の哺乳類の細胞の寸法が、検体信号を発す
るのに必要とされる。
【0131】 図13におけるオシロスコープ自動記録を見ると、高周波基線からのずれが2
つのピークになっていることもはっきり見える。赤血球は特有の両凹の形をして
いることがよく知られているが、我々は検体(analyte)の存在を伝えるのに例
2のようにラテックス球が使用されたとき、この二重のピークを観測した。二重
のピークは、レーザが球を通過するとき反射率の再生される変化の結果起こるよ
うである。そのような再生される電子信号は、様々な寸法の非作動構造からの信
号を認め識別するのに有効に使われる。
【0132】 さらに、図13のオシロスコープ自動記録から信号事象の両側の基線は、安定
していることも明らかである。即ち、波状の溝のトラッキング自体は、quad sum
信号においては重要な・大きな変化を引き起こさない。
【0133】 CD−R規格に従った光学リーダーは、ディスク上の読み取られている場所に
かかわらず一定の線速度を保って、一定の波の振動数を固定するようにスピンド
ルの速さを修正する。分かっているディスクの線速度とオシロスコープ自動記録
上で記録される時間の増分に基づいて、オシロスコープ自動記録の各目盛りは、
ディスク上の直線距離13μmに等しくしてある。図13で示されている自動記
録上で測定すると、quad sum信号基線におけるずれは、このようにトラッキング
溝の方向の物体のおよその矯正されていない寸法として10μmの大きさを示し
ている。
【0134】 実際の物体の大きさは、もっと小さい。3μmのラテックス球を使ったときの
リーダーとオシロスコープの事前の矯正では、オシロスコープのピークは5μm
であり、実際の大きさより2μm大きい。これは、分析ディスクの第一表面でレ
ーザ焦点の直径が1.5μmであることに起因しているようである。
【0135】 ディスク表面でのレーザの直径によって引き起こされる測定された寸法と実際
の寸法との2μmの違いを考慮すると、図13のオシロスコープ自動記録上にお
いてquad sum信号の高周波、高振幅のずれとして捕らえられた事象から物体の大
きさは8μmであることになり、これは人間の赤血球の知られている8μmの直径
とすばらしく一致する。
【0136】 図14は、同じディスク上の別の赤血球の検出によって伝えられた高周波事象
のもう一つのオシロスコープ自動記録を示している。二重のピークが、より大き
く出ている。図15から図17は、さらなる例である。
【0137】 図18は、同じディスクの様々な場所から得られた複数の事象のデジタル方式
の重ね合わせであり、ディスクに免疫特有に付着したいくつかの異なる赤血球に
わたる大きさと形の再生可能性を実証している。
【0138】 要約すると、例1から例3は、本明細書の原理に従って製造された単一層反転
光ディスクの第一層に置かれたミクロンサイズの非作動構造を、最小限に修正さ
れた規格の光ディスクリーダー/ライターによって検出し、測定し、特性を描写
することが可能であることを実証する。トラッキング構造からなるディスクの作
動構造を、単一の光学ピックアップを使って非作動構造と同時に検出しかつ容易
に非作動構造と識別して検出することができる。例2は、特に小さい分子の検体
の免疫学的検定が、容易にこのシステムを使用して検出されるのに適用できるこ
とを実証する。例3は、細胞の数を数えることと細胞の分析が容易に達成される
ことを実証する。
【0139】 次に、例7は、核酸交雑形成に基づく分析が、同じように本発明のトラッキン
グ可能光ディスクを使用して、検出されるのに適用できることを実証する。
【0140】 例7に詳細に述べられるように、溶液段階の交雑形成は、次の一定量の存在の
もとで、ターゲット核酸の様々な濃度において平行して行われた。 (1) ターゲットの第一部分("3'プローブ")に対してシーケンスでの補完
をする単一要素の核酸プローブ (2) ターゲットの第二部分("5'プローブ")に対してシーケンスでの補完
をする単一要素の核酸プローブ 3'プローブは、常磁性ビードと共役させられ、5'プローブは、さらにビオチ
ンと共役させられる。常磁性ビードは、部分的に二重になっているターゲットの
磁気分離と精製に役立ち、さらに、光ディスクリーダーによる直接の検出を可能
にする。5'プローブのビオチン部は、本発明のディスクの金属表面に加えられ
たストレプトアビジンによって一部の二重部分の捕獲を可能にする。 図36は、視覚化された時間で分析箇所の概略を示している。トラッキング可能
な光ディスクの金(ゴールド)表面に直接付着しているのは、ストレプトアビジ
ンの膜である。これは、ファンデルヴァールス力による結合とストレプトアビジ
ンたんぱく質の自由なサルフィヒドリル(sulfyhydryls)とディスクの金表面の
間で形成される硫黄−金結合による。ストレプトアビジンは,5'プローブのビ
オチン部分を捕まえる。次に、ターゲットの3'端において、5'プローブが,ワ
トソン−クリック模型の相補性によって14個のヌクレオチドでもって核酸の列
を捕まえる。その次に,ターゲットが,その5'端において14個のヌクレオチ
ドのワトソン−クリック模型の相補性を介して3'プローブを捕まえる。このよ
うに,Dynabead(登録商標)をディスクにつなぐ。図37は、分析ディスク1か
ら3の別々にとられた光学顕微鏡の像であり、各ディスクは2つの倍率でとられ
ている。付着している球と波状の溝は、3つのすべての高い倍率のパネルにおい
てはっきりと見ることができる。核酸ターゲットの量が増えるにしたがって、付
着しているビードの数も増えているのがはっきりとわかる。ディスク3(図37
C)は、核酸ターゲットが20ゼプトモル(20×10-21モル;12×103分子
)のときのディスクへの相補性による球の付着を示している。ディスク2(図3
7B)は、核酸ターゲットが20アトモル (20×10-18モル;12×106
子)のときのディスクへの相補性による球の付着を示している。ディスク3(図
37A)は、核酸ターゲットが20フェトモル (20×10-15モル;12×1
9分子)のときのディスクへの相補性による球の付着を示している。どちらのコ
ントロールディスクの表面にもビードは、全く観察されなかった(図に示されて
いない)。図37は、各像において単に分析範囲の一部を示していることが、認
識できるであろう。このように例7は、核酸交雑形成を基本とした分析が本発明
のトラッキング可能光ディスクを使用して検出するのに容易に適用できることを
実証する。本発明のトラッキング可能光ディスクを使用して信号検出を行うのに
容易に適用できる核酸交雑形成に基づいた分析のなかには、次に記載されている
ような核酸配列に対する交雑形成がある。これは、米国特許第 5,143,854号、第
5,405,783号、第5,445,934号、第5,510,270号、第5,800,992号、第5,556,752号
、第5,599,695号、第5,744,305号、第5,770,722号、第5,837,832号、第5,843,65
5号; 国際特許出願公開第 WO98/12559号(Demers);さらにNature Genetics 21(Su
ppl.) : 1-60 (1999)に記載されている。これらの開示は、本明細書に完全に組
み込まれたものとする。
【0141】 磁気を帯びたビードは、長く分子生物学で分離と精製に使用されてきた。磁気
を帯びたビードは、それに加えて信号にも使用でき、放射性核種やフルオロフォ
ーア(fluorophores)や酵素や化学物質などを用いて核酸のより多くの分類を必
要としない分離と精製と検出のための効果的なシステムを提供する。例7は、こ
のことを実証する。
【0142】 同時係属中で同一出願人による米国特許出願第08/888,935号(出願日:1997年
7月7日)と米国特許出願第09/120,049号(出願日:1998年 7月21日)には
、本発明のトラッキング可能光ディスクを使用することによって、既存の分析が
信号検出に適用できるようにするための多様な他の信号要素と化学作用が記載さ
れており、その内容は本明細書に組み込まれたものとする。 前述の各使用において、本発明の光ディスクを使用して個々の空間的に解像でき
る事象を検出することができる。
【0143】 単一データ層ディスクの変形例 当業者に理解できるように、取り外し可能なカバーを持っているまたは持って
いない単一データ層検体用光ディスク130の非常に多くの変形例が製造可能で
ある。制限されない複数の実施形態が以下に述べられる。
【0144】 ホログラフィー作動構造 ここで図20を参照すると、一つのデータ層だけの実施形態が示されている。
この実施形態では、ディスクの作動構造は、ディスク基板・基盤への物理的に作
成されるよりもむしろ反射ホログラムに符号化される。反射ホログラムを使うこ
とによって、作動構造の物理面を非作動構造物に占められている物理面から取り
除くことが可能になる。複数のデータ層(情報層)のディスクは、もっと後に述
べられるように、作動構造物と非作動構造物の物理的分離の代替的アプローチを
与える。ディスク190はディスク基板・基盤192とホログラム194と透明
な保護コーティング198からなる。ホログラム194は、ディスク190が必
要とする作動構造物を持つ反射ホログラムである。特に、レーザが、ホログラム
194で反射されると、あたかもホログラム像面195に正しい位置・方向・配
置の波状の溝が存在しているようにみえる。
【0145】 好適一実施形態において、ホログラム像面195は、ホログラム物理面194
に比べてレーザ側にあり、分析ディスクの第一層に設けられた非作動構造物19
6と実質的に焦点を共有する。レーザは、前述のように非作動構造物と作動構造
物(ここでは、波状の溝)の像に共有されている面に集光させられ、作動データ
(特にトラッキングデータ)と検体用データを同時にかつ識別して獲得すること
を可能にしている。
【0146】 もちろん、レーザを非作動構造物と焦点を共有するホログラム像面に最大限に
集光させることは、レーザがホログラムの物理面にあまりしっかりと集光しない
ことになる。しかし、ホログラム像の紛れもない性質は、そのような誤差を許容
するだけでなく、そのことから有益にもなる。光学技術でよく知られているよう
に、ホログラムの物理面の各部分は干渉計使用法により情報がその上に記憶され
ている像の全体を発する。しかしながら、照らされる部分の範囲が減るにつれて
、解像度は落ちていく。逆に、照らされるホログラムの部分が大きくなればなる
ほど、像はそれだけよくなる。このように、レーザの照射箇所が大きくなればな
るほど、ディスクの作動構造物(好適実施形態では波状の溝)の像はよくなるで
あろう。
【0147】 当業者に理解されているように、波状の溝のような作動構造物が検体信号と同
時に検出可能でありさえすれば、もはや非作動構造物と焦点を共有しなくてよい
ため、ホログラム像面は有効に投影することもできる。このように、像はホログ
ラムの物理面に比べてレーザに近い側にあってもよいし、レーザから遠い側にあ
ってもよい。
【0148】 また、ディスク全体として示されたが、ホログラム194は取り外し可能であ
ってよい。このことで高速ホログラムプリントプロセスを使ってホログラム19
4を大量生産することが可能になる。さらに、適用の仕方によっては、ホログラ
ム194はディスク基板・基盤192に裏返して取り付けることもできる。これ
によって、潜在的に、基板・基盤192の再利用が可能になる。本発明のトラッ
キング可能分析ディスクのホログラム単一データ層実施形態は、広範囲で存在し
ている光学リーダーによって読み取り可能なディスクの低コスト大量生産を可能
にする。
【0149】 本発明の物理的に浮き彫りにされた単一データ層ディスクの他方の実施形態に
おけるように、ディスク基板・基盤192は、ディスク基板・基盤192がデー
タ面に比べてレーザから遠い側にありさえすれば、標準的な透過ディスクの光学
的必要条件を満たす必要がない。
【0150】 作動構造物が浮き彫りにされ、反射するように被膜された上記の実施形態にお
けるようにも、ホログラム実施形態は有効に集光を補助するレーザ側の非一体的
カバーを含めてよい。本ホログラム実施形態において、これによって集光(焦点
をあわせる)はホログラム像面に調節される。
【0151】 ゾーンごとのCLV 上記ように、物理的に彫られかつホログラフィー的に情報が符号化された単一
データ層ディスクは有効にCD−Rの標準的な波状の溝以外にトラッキングスキ
ームを使用してもよい。特に、ディスクの区域をレイアウトするためのゾーンご
との一定線速度(ZCLV)フォーマットを含んでいる本発明の原理に従って本
発明の光ディスクを築くことができる。ここで簡単に説明するが、当該技術でよ
く知られているように、ZCLVフォーマットはDVD−RAMの規格を含む様
々な産業規格に詳述されている(例えばECMA272を参照。この内容は、本
明細書に完全に組み込まれたものとする)。
【0152】 上から見た図21で示されるように、ZCLVディスク200は複数のゾーン
200aから204eに分割されたデータゾーン202を持つ。5つのゾーンだ
けが示されているが、実際のZCLVフォーマットではゾーンの数は異なってい
てもよい。例えば、DVD−RAMZCLVフォーマットは書き換え可能なデー
タ範囲内に24のゾーンを持つ。
【0153】 ゾーン204aから204eはおのおの複数のセクター206に分割される。
内側のゾーンの半径は、外側の半径よりも小さいので、内側のゾーンは外側のゾ
ーンよりも分割数が少ない。各トラック(即ち、螺旋の各ターン)のデータの各
ブロックのためのヘッダー情報が各セクター内に径方向に並ぶように、ディスク
のレイアウトが調整される。このことで、データの各ブロックに、浮き彫りにさ
れた波のないヘッダー範囲を使用でき、これはデータが書かれる波状の溝と溝の
間の平坦部と溝の範囲の後に続いている。
【0154】 使用において、光ディスクリーダーは各ゾーン内でZCLVディスクを一定の
速さで回す。また、ゾーン内で実質的に一定のデータ速度を維持する。外側のゾ
ーンではディスクを内側のゾーンより低速度で回転させてよいが、内側のゾーン
では、全体的に実質的な一定データ速度を維持するために、ディスクを速く回転
させなければならない。
【0155】 図22はZCLVディスク200内の一セクターの一部を拡大した斜視図であ
る。見て分かるように、複数のトラックが径方向そのセクター内に配列されてい
る。それで、各トラックは前方にある溝のない範囲222に刻まれたデータのブ
ロックを持っている。各トラックのデータを、波状の平坦部と溝の範囲224内
にある波状の溝と溝の間の平坦部と波状の溝の両方に記録してよい。
【0156】 本発明による分析ディスクとしての使用に関して、非作動構造物236を図2
3に示すように、ディスクのセクターの波状の溝と溝の間の平坦部と溝の範囲内
に置いてよい。各セクター内に波状の溝と溝の間の平坦部と溝の範囲224は連
続的な範囲を形成するので、ZCLVフォーマットを使用する分析ディスクは異
なる分析を実行するために各セクターを使用できる。浮き彫りされた前方の溝の
ない範囲222にあるヘッダー情報は上記の波状の溝と溝の間の平坦部と溝の範
囲内の分析を確認する情報を蓄えるために使われる。波状の溝と溝の間の平坦部
と溝の範囲内にある波状の溝と溝の間の平坦部と溝と前方の溝のない範囲内の浮
き彫りされたトラックは、光ディスクリーダーの機能の必要条件を満足する。上
記のように、DVDの規格の態様を本発明の単一データ層の実施形態の実行に有
効に使用することが可能である。それゆえ本発明は、既存のCDタイプのディス
クまたは標準のCDに限定されない。上で述べた複数分析ディスクのためのZC
LVフォーマットの特別な有用性に加えて、DVD規格特有のより小さな構造物
サイズとより短い波長のレーザで、非作動構造物のより高い密度を、CD規格の
使用で可能になるより高度な空間識別でもって検出できるということは、たやす
く分かるであろう。DVD−RAM規格の特徴を本発明の前方像反転ディスクに
適用することのもう一つの利点は、平坦部と溝のトラッキングの特徴である(E
CMA272参照)。この平坦部と溝のトラッキングは、ディスク上にある非作
動構造物を検出したり非作動構造物に特徴を与えることに役立つ接線方向の解像
度を二倍する。さらに、二重データ層DVDフォーマットは、後の段落で述べら
れるが、独特な利点を提供する。
【0157】 ディスクカバー 本明細書中の例2と例3で使われたCD−Rリーダーは分析用ディスクの表面
としてレーザ側の屈折基板・基盤がないので、駆動装置の焦点を調節するため集
光レンズ17を加えることによって、修正された。代替的アプローチでは、しば
しば好まれるが、ディスクリーダーよりもむしろディスク自身を調節する。この
後者のアプローチでは、レーザ屈折部材はカバーとしてディスクのレーザに近い
側に取り付けられる。このカバーはディスクの反射面への入射光を屈折させ、集
光(焦点をあわせる)させるのに役立つ。適当に設計することで、このカバーは
駆動装置の焦点合わせ用の光学系の変化を事前に防ぐ。そのようなカバーを使っ
て、余分な集光レンズの補助なしに、図40で与えられているデータが得られた
【0158】 そのようなアプローチは図19に描かれている。ここでのやり方では、この側
断面図では下からレーザ光が入射している。ディスク130はディスク基板・基
盤132と反射層134をからなっており、反射層134に非作動構造物が設置
されている。波状の溝は、基板・基盤132に彫られ、反射層134によって被
膜されている。非一体的カバー140も示されている。そのようなカバーの一つ
の実施形態が図35に上から見た斜視図で示されている。
【0159】 好ましくは、ディスクアセンブリ(ディスクと取り付けられたカバー)を、一
体の光ディスクの寸法規格(すなわち、深さが1.2mm、直径が80mmまた
は120mm)に近づけるために、必要な大きさにする。しかしながら、ディス
クアセンブリがこの寸法から変り得ることも考えられる。これら後者の場合にお
いては、光ディスク規格の物理的寸法仕様からはずれるにもかかわらず、ディス
クアセンブリが駆動装置の必要とする光学的そして機械的条件を満足できなけれ
ばならない。他の必要条件には、レーザがディスクの作動面に正しく集光しなけ
ればならないこと、ディスクアセンブリがスピンドルにしっかりとめられていな
ければならないこと、ディスクアセンブリが駆動装置のモーターが適切な回転速
度を維持できないほど規格の重さから外れてはいけないことがある。
【0160】 本明細書の後で与えられる例6は、ポリカーボネートカバーの製造を説明する
。ここでのポリカーボネートカバーの厚さは1.17mmであるが、それ以外の
点では標準の120mmディスクと同じ大きさにされてある。ポリカーボネート
のよく知られている光学的特性を利用して、またその成形に適用される装置が得
やすいことから、カバーはポリカーボネートから製造された。しかしながら、後
で述べられるように、都合よく他のプラスチックをディスクカバーを作るのに使
用してもよい。
【0161】 例5のように製造される単一データ層ディスクは、厚さ1.2±0.05mm
である。例6のように製造されるカバーは、厚さ約1.17mmである。二つを
組み立てると深さがおよそ2.4mmで、これはRed Book規格(すべての層が結
合されて1.1から1.5mm)で与えられる最大物理的厚さを超えている。こ
のことは、光学的問題をひきおこさないが(光路が特定された範囲内にある)、
駆動装置にディスクアセンブリを留めることに困難がありそうであった。また、
組み立てられたディスクとカバーは規格の一体のディスクの重さを超えていた。
【0162】 しかしながら、実験的に我々は、思いがけなくこのディスクアセンブリが問題
なく留められかつ回ることを発見した。図40で与えられているデータは、光デ
ィスク駆動装置で読み取る前に例6に従って製造されたカバーを持つ例5に従っ
て製造されたディスクを使用して得られたものである。このカバーは、集光(焦
点をあわせる)を十分助け、図40で示されたデータを生み出す駆動装置の光学
ピックアップにさらに集光レンズを加えることを不要にする。別の一連の実験で
(図示されていない)、我々はカバーを取り付ける前に、ディスクからクランプ
リングを取り除いた。このことで駆動装置が厚さ1.2mmのカバーだけでディ
スクアセンブリを係合させることを可能にした。そして、前に述べられたように
、DVD−R鋳型のなかで押し付けること(スタンピング)で、ディスクそれ自
体の厚さを減らしてもよい。目下、非一体的部分はレーザ屈折ディスクカバーと
して好まれるが、蝶番で動けるかまたは他の形式で動けるように取り付けられた
非一体的カバーまたは動けない一体的なものも使用可能である。非一体的カバー
は、望む使用法によって、ディスクへの取り付けが裏返し可能(除去可能)また
は裏返し不可能にしてもよい。
【0163】 図40で与えられたデータを得るために、例6のように製造された非一体的ポ
リカーボネートカバーを、例5に従って製造されたディスクに裏返しできないよ
うに取り付けた。メチルエチルケトン(MEK)は、ポリカーボネートを溶かし
それに粘着性を持たせる。このメチルエチルケトン2、3滴を、ディスククラン
プリング142に加えた。商業的に入手可能なペイントストリッピンググレード
(paint stripping grade)が用いられた。その後カバーはディスクに約30秒間
ていねいに・ゆるやかに押し付けられた。MEKは永久的にクランプリングにお
いてカバーをディスクに貼り付ける。ディスクの外側の方では、ディスクとカバ
ーはぴったりと接近して置かれているが、触れてはいない。
【0164】 このシステムの光学的及び機械的必要条件はディスクが円形からずれないよう
にディスクとカバーは、径方向での位置を一致させて組み立てられることである
。回転の間、偏心すると、サーボ機構がトラッキング信号を捕らえることができ
なくなる。
【0165】 適切な径方向での位置の一致を保証するため、本発明のディスクとこれに組み
合わされる非一体的カバーは、好ましくは噛み合う(係合する)か連結するかま
たはその両方かである構造を持つ。一好適アプローチでは、カバーは円周がディ
スクのエッジに重なる。例6に従って製造された原型カバーは、そのように加工
された構造物を欠いているが、以下のようにディスクの上に中心が置かれた。
【0166】 最初に、CDホルダー(宝石箱のようなもの)から取り出したプラスチックの
トレイを、単一データ層、前方像・イメージを作るタイプのポジティブレリーフ
型の反転・倒置ディスクを固定するために使用した。MEKをスポイトでクラン
プリングにつけ、その後カバーを上に置き、押し付けた。うまく組み立てられる
ように、CDホルダー(宝石箱のようなもの)の中にある変形可能スピンドルは
ディスクとカバーをずれないよう保持している。次に、単純な専用の装置を、径
方向で位置を一致させるよう適応させた。
【0167】 例5と例6でそれぞれ製造されたディスクとカバーは、おのおのデータ範囲1
46からクランプリング142の範囲を分離するスタッキングリングを持つ。ス
タッキングリングはディスク(とカバー)の一方の側から突き出ているがもう一
方の側からは突き出ていない。このスタッキングリングは、ディスクを積み重ね
る時、隣接しているディスクが傷つけあうほどお互いに接近しないようデザイン
されている。従って、ディスクとカバーは、それぞれのスタッキングリングが向
きをそらした状態で組み立てられる。MEKは、ポリカーボネート構造物を都合
よく、早く取り付けることができるので、本明細書の実験例で用いられた。他の
接着剤を用いてもよい。また、ポリカーボネート以外のプラスチックをカバーか
ディスクまたはその両方に用いるところに、他の接着剤を用いてもよい。さらに
、MEKは、ポリカーボネートの表面をつや消しにする。MEKをクランプリン
グ142に塗布してもデータ範囲外にあるので光学的問題を引き起こさないが、
もしディスクの外円により近いデータ範囲内に接着を望むなら、MEKは同じよ
うにたやすく用いることはできない。これらの目的のために、より光学的に適合
する接着剤が好まれるであろう。そのような接着剤の内、DVDディスク(以下
参照)の別々の層を接着することに用いられる典型的な接着剤が好まれることが
判明するだろう。そのような接着剤の一つは、米国特許出願第5879774号
に記載されており、その内容は本明細書に組み込まれたものとするものとする。
これは本願と同時係属中で同一出願人による米国特許出願である(米国特許出願
第09/263972号、発明者:Virtanen、発明の名称:“Monomolecular Adhesion Me
thods for Manufacturing Microfabricated Multilaminate Devices”)。これ
は、非作動構造物を持つトラッキング可能光ディスクにレーザ屈折カバーを貼り
付けることに特に有効であると判明しているであろう標準的な接着剤のさらなる
他の代替物を提供する。
【0168】 ポリカーボネートは、そのよく知られている光学的特性とその形成に適用され
る装置の手に入りやすさを利用して、ここで例示されたカバーに選ばれた。しか
しながら、他のプラスチックがディスクカバー製造に都合よく用いられてもよい
。そのようなプラスチックは、ポリメチルアクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリアクリル樹脂、ポリメチルメタクリル樹脂、ポリビニル塩化物、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアセター
ル、ポリスルホン、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ニトロセルロースまたは
これらからなる混合物を含む。またガラスを用いることもできる。 上で述べたように、非作動構造物は、好ましくは、本発明の単一データ層ディス
ク中の作動構造物と焦点を共有するように置かれる。このようにして、レーザが
ディスクの非作動構造物と作動構造物に同時に集光される。さらに、信号要素が
作動構造物に直接落ち込んだ時(ここで例示されたディスクでは、波状の溝)、
信号は最大になる。
【0169】 しかしながら、非作動構造物と作動(特に、トラッキング)構造物は、同じ焦
点面に位置する必要はないことが理解されるであろう。ディスクリーダーの対物
装置に両方の構造物を同時に検出させるため、非作動構造物と作動構造物が十分
に焦点を共有していれば十分である。
【0170】 このように、非作動構造物を、ディスク面自身に置くよりもむしろ、カバーの
最もレーザから遠い(即ち、ディスクに近い)側に置いてよいし、またはこの両
方に置いてよい。このアプローチは、いくつかの重要な利点を与える。
【0171】 第一に、プラスチックの上に非作動構造物を置くことで、検体信号要素のよう
な非作動構造物を表面に貼り付けることに用いる化学作用が劇的に強まる。抗体
の付着力(例2)と細胞の付着力(例3)と核酸の付着(例7)によって実証さ
れたように、金−硫黄結合は、広く適用可能であると分かっているが、プラスチ
ックは、ずっと広い入手可能な接着化学作用の選択範囲を提供する。
【0172】 第二に、金表面には、そのような接着のための別の場所を与えるためにパター
ンを作ってもよいが、プラスチックの表面はずっと簡単に得られ空間的に決めら
れたパターンに化学的に反応性のあるグループを与える。これらの反応性のある
グループのパターンは、空間的にアドレスで呼び出せるパターンにおいて非作動
構造物の適用を容易にする。
【0173】 これらのパターンのいくつかとそれらの利点は、同時係属中の同一出願人によ
る米国号出願第08/888935号(出願日:1997年7月)と米国特許出願第09/120049
号(出願日:1998年7月21日)に記載されており、本明細書に組み入れられたも
のとする。広い動的範囲にわたって検体を伝えるパターンに信号要素を配置する
能力は、この利点の一つである。
【0174】 他の空間的に定められ、空間的にアドレスで呼び出せるパターンもある。例え
ば、シリコンチップやガラススライドのような他の基板・基盤上の空間的にアド
レスで呼び出せるフォーマットに核酸を配置することの効用は、よく知られてい
る。さらに、ディスクの内部(内円に近い部分)に置かれた検体要素は、ディス
クが動き出すと最初に読み取られる。ディスクの中心付近から段々遠いところに
置かれた検体要素は段々と大きくなる回転の遅れのあとに読み取られる。不均衡
分析においては、そのようなパターンで、動的分析を容易に実行でき、このよう
にディスクの周辺のほうに設置された分析箇所では、反応時点はより早くなる。 第三に、望む程度の親水性を与えるためもプラスチックがたやすく得られ、水
を含んだ試料を用いて表面が一様に湿っていなければならない場合、金属表面上
にわたってさらなる利点を与える。また、表面にパターンを施して、さまざまな
程度の親水性と疎水性の範囲を持つようにしてもよい。
【0175】 第四に、我々はディスクの表面を横切る流体が、波状の溝自身によって影響さ
れ、時には妨げられることを発見した。これは、図38で実証されていて、マイ
クロビードは簡単に溝に沿って整列させられた。ディスクカバーが平らであると
、表面を横切る一様な流体の流れにそのような障害は起こらない。
【0176】 第五に、マイクロ流体の成分は容易にプラスチックカバー中に加工される。そ
のようなマイクロ流体はとりわけ、同時係属の同一出願人による米国特許出願第
09/064636号に記載されており、本明細書に組み込まれたものとする。
【0177】 しかし、プラスチックカバーの上に非作動構造物を置くことのもう一つの利点
は、カバーが付加的でかつディスクアセンブリから除去可能であるとき、溝のあ
るディスク自身を再利用してよいことである。
【0178】 カバーは、一体的なものと非一体的なもののどちらであろうと、除去可能と永
久付着のどちらであろうと、またその上に非作動構造物を持っていようといなか
ろうと、他の有利な機能も与える。標準的なディスクの反射層114と対比する
と、本発明のディスクの反射層は空気にさらされていることは明らかである。反
射層134は浸食やほこりなどの影響を受けやすいので、情報を得る能力が低下
する可能性がある。プラスチックは有効に環境の悪化から反射層とそれ上にある
情報を保護する。
【0179】 さらに、カバーはユーザーからの病菌や病原体を寄せつけない働きがある。こ
れは、HIVのようなウイルスの免疫学的検定法において重要な利点である。作
動的見地から見ると、非作動構造物136が反射層134の上に置かれたあと除
去可能なカバー140を適用することで、非作動構造物を圧縮し、波状の溝13
8に入れ込むことができる。さらに、信号要素をディスクの作動構造物の大きさ
に合わせ、信号を強化する。
【0180】 レーザ屈折カバーを製造することに役立つプラスチックの一つであるポリスチ
レンは、特に有効であることが分かっている。たくさんの現在の臨床的検定は、
ポリスチレンの表面で行われている。酵素と結びつく免疫吸着剤検定(ELIS
A)と放射免疫検定(RIA)に用いられる標準のマイクロ滴定皿(microtiter
dishes)は、ポリスチレンから作られる。豊富な経験は、ポリスチレンの表面
上で行われた臨床的検定に伴っている。そのような検定は、容易に本基板・基盤
に適応できる。さらに、ポリスチレンの形成は、現在、行われてたやすく達成さ
れている。
【0181】 さらに、カバーは、有益にプラスチックよりもむしろガラスまたは他の実質的
に透明な過冷流体や液体結晶またはシリコンからなる結晶体の材料であってもよ
い。
【0182】 もちろん理解されるように、カバー140の厚みは、レーザを正しくディスク
の作動構造物の上に集光させるために選択したプラスチックの屈折率の違いを考
慮して、調節されなければならない。そのような調節は、十分に光ディスク当業
者の技術の範囲内である。
【0183】 また、理解されるように、カバーを通して非作動構造物を検出することは、即
ち第一層よりむしろ第二層の検出を行うことになるが、大多数のCD−RW駆動
装置に見られるように駆動装置の中に利得コントロール回路が存在することから
ときどき利益を得る。
【0184】 一様な構成についてあるいは表面のパターン形成についてのように説明したが
、カバーは光線面または光軸方向またはその両方に一様でない構成を持つことも
できる。
【0185】 また、ディスクの反射面を薄いプラスチックの層で被膜しその上(即ち、この
複数の薄層構造物のレーザに近い面)に非作動構造物を置くことによって多くの
利点を得ることができる。ポリスチレン樹脂は、この目的でたやすく使え、適所
で硬化させる。樹脂は真空設置またはスピンコーティングで付けられ、その後紫
外線で硬化させる。このプロセスは現在、ポリメチルアクリル樹脂を使った技術
において実行されていて、2Pプロセスとして広く知られている。
【0186】 このアプローチは、プラスチック上に検体信号要素のような非作動構造物を置
くことの上記の利点を与える。さらに、そうでなければディスクのカバーと金表
面の間に存在する境界条件を除去して、ディスク作動面でより多くのコヒーレン
ト光を反射させる。しかしながら、その層は実質的にディスクの作動構造物と焦
点を共有する信号要素を置くよう十分薄くデザインされているので、その層はそ
れだけでは十分な集光(焦点をあわせる)の手助けにはならない。追加として、
必要な寸法にしたカバーが使用される。
【0187】 さらに、そのような被膜は有益にプラスチックよりむしろガラスまたは他の実
質的に透明な過冷流体、液体結晶またはシリコンのような結晶材料の薄い層から
なっていてもよい。
【0188】 上述のように、ディスクアセンブリの組み立てにレーザ屈折カバーをディスク
に加えることで、2つめの表面特質をディスクに復帰させ、光学ピックアップか
ら余分なレンズ17の除去を可能にする。図40で与えられているデータは例5
で製造されたディスクを使い、カバーは例6で製造されたもので、例2と例3で
集光(焦点をあわせる)を助けるために必要とされた集光(焦点をあわせる)の
ための補助レンズなしにRicoh 6200S CD−RW driveで読み取られたものであ
る。
【0189】 図31と図32で示されたように、例5で製造され図40のデータを得るため
に使われたディスクは、表面検出で最適条件に近い約100nmの波状の溝の深
さを持っていた。カバーがあっても、100nmの溝の深さが、図40の電子走
査で証拠づけられているように、信号とその他の部分の区別を容易にしている。
それで、単一データ層のトラッキングと同時に読み取り可能の非作動構造物を持
つディスクを製造する本アプローチが確固たるものであることが実証された。
【0190】 分析箇所は適用された試料のディスク上に備えられている一方で、カバー14
0は、光学的に存在していない。そしてさらなる分析手段が分析を進展させるた
めに必要なので、実行された。その後ディスクの読み取りのため、カバー140
が反射層134と信号要素136の上に置かれた。
【0191】 波の検出 上述のように、波状の溝は、本発明の単一データ層実施形態において作動と非
作動の信号の同時にかつ識別して検出するためのトラッキング構造物として特に
有効であることが判明しているが、光ディスクの規格に加えられ、ユーザー向け
のCD(後のDVD)のメディア記録を可能にした。通称「オレンジブック(Or
ange Book)」という関連した規格に示されているように、その波はディスクに
データを書き込んでいる間、記録装置によって検出される。その後そのように書
かれたデータを検出することによってトラッキングが達成される。ある光ディス
ク装置は、主にクオリティーコントロール目的に製造されているが、ディスクへ
の書き込みなしに波状のトラッキング構造物を検出する能力を持っている。その
ような装置には、アーヴィンのCD Associates Inc.やスウェーデンのマルメーの
California and Audio Development ABの装置がある。このように、これらの特
別なクオリティーコントロール装置での使用を除いて、この規格とこの規格のた
くさんの既存する実施形態において、この波は書き込み後では、冗長であると考
えられている。
【0192】 波は一般的には、書き込み最中でのみ検出される。これは、本発明のほとんど
の実施形態で必要ないプロセスであり、検体信号の検出に干渉する振幅のレーザ
パルスを引き起こすプロセスである。そのため、CDの製造において、クオリテ
ィーコントロール目的に特別にデザインされたリーダー/ライターが、例2と例
3で用いられた。この装置は、ディスクの書き込みに必要なエネルギーを持つレ
ーザのやむを得ないパルスなしに波を検出し、トラッキングする。図40のデー
タを得ることに使われた余分な集光レンズのないThe Ricoh 6200S CD-RW drive
はディスクへの書き込みなしに波を読み取ることに適用された。
【0193】 信号処理 例3では、前に簡単に述べられ以下で詳しく述べられるが、アナログ高周波信
号はデジタルオシロスコープに送られ図13から図18に示されているようにリ
アルタイムの記録を与えた。対照すると、図40のデータが最初に得られ、デジ
タル化されコンピュータ磁気ディスクに蓄えられた。そして、その後にのみ適当
な処理用ソフトウェアでコンピュータモニターに表示された。さらなることは、
米国特許出願第09/378878号(発明の名称:Methods and Apparatus for Analyz
ing Nonoperational Data Acquired from Optical Discs、出願日:1999年8月2
3日)と米国仮特許出願第60/150288号(発明の名称:Methods and Apparatus fo
r Optical Disc Data Acquisition using Physical Synchronization Markers、
出願日:1999年8月23日、代理人整理番号:BURST-18P)に記載されている。こ
れらの開示は、完全に本明細書に組み込まれたものとする。
【0194】 多重データ層ディスク 本発明の二番目の実施形態は最近開発されたDVDフォーマットに特殊化され
た多重データ層構造物を利用したものである。後で詳細に述べられるように、D
VDフォーマットは、非作動構造物から発せられる信号と同時にこれと識別しな
がらディスクトラッキング信号を獲得できる光ディスクの幾何学的構造とトラキ
ッングスキームを供給することに特によく適している。
【0195】 図24を参照すると典型的な二重層DVDのフォーマットディスクの側断面図
が示されている。ここでのやり方では、レーザ光は下から入射する。ディスク2
80はレーザに近い基板・基盤282と半反射層284と間隔をとる層286と
反射層288とレーザから遠い基板・基盤290を持っている。
【0196】 レーザに近い基板・基盤282は、データの二つの層のうちどちらか一方の層
にレーザを集光(焦点をあわせる)させることを手伝う屈折率を持つポリカーボ
ネートのような透明な光学的素材を持つ。基板・基盤282は、CDの記録可能
フォーマットディスクを製造するための上で説明されたプロセスに似た注入形成
プロセスで製造できる。基板・基盤282は、典型的に浮き彫りにされデータが
螺旋トラックに沿って並べられている。これらのデータは、一般的に二層ディス
クの層0にある。基板・基盤282のデータを支えている表面は、半反射層28
4で被膜されている。半反射層284は、シリコン、金、銀、銅またはこれらの
合金などの材料からなる非常に薄い膜を持つ。これらの原料は、ある光を反射し
、またある光を通す。半反射層284は、反射率の範囲は順応させられるが、一
般的におよそ30%の反射率を持つ。このように、半反射層284は、約20%
から40%、好ましくは25%から35%、さらに好ましくは約30%の反射率
を持つ。
【0197】 最もレーザから遠い基板・基盤290は、螺旋データトラックを持つように形
成することができるポリカーボネートのような素材を持つ。レーザビームは基板
・基盤290を通過しないので、その光学的特質は重要でない。基板・基盤29
0は、上で述べたように注入形成プロセスによって製造してよい。
【0198】 基板・基盤290は、浮き彫りにされ、層0の螺旋データトラックと平行に(
即ち、ディスクの内側部分から外側部分に)走る螺旋データトラックにデータを
持っている。レーザから遠い基板・基盤にあるデータは、二層ディスクの層1に
あるのが一般的である。
【0199】 基板・基盤290のデータ支持表面は、反射被膜288で被膜されている。こ
の被膜は、金、アルミニウム、銀または銅のような反射材料のどれかを含んでい
る。反射層288は、一般的に層0の反射率にできるだけ近い反射率であるよう
にデザインされた反射率を持つ。これは、読み取りを一つの層から他方の層に切
り替えた時、自動利得コントロールによって再調節を防ぐために行われる。その
ような利得の変化は、不都合にもトラッキングに影響し得る。このため、二重層
ディスクの層1は、たいてい70%よりずっと低い反射率を持つ。
【0200】 間隔をとる層286は二層ディスクの層0と層1の間に40から70ミクロン
の間隔を与えていて、基板・基盤282と半反射層284を基板・基盤290と
反射層288に縛る働きもしている。間隔をとる層286は、一般に基板・基盤
282の製造で用いた原料の屈折率に近い屈折率を持つ粘着性物質を含んでいる
。使用において、DVDリーダーは、そのレーザを、層0のデータを読み取るた
めに半反射層284に集光させるかまたは層1のデータを読み取るために反射層
288に集光させる。DVDディスクの多重層の性質とDVDリーダーの同時に
生じる二重集光のため、DVDが特に本発明によく適している。ディスクの作動
構造物に占められている面は、これらの実施形態では、検体要素に占められてい
る面から物理的に分離させられる。このことは、両タイプのデータを同時に分離
して得ることを容易にする。
【0201】 このように、一実施形態では、非作動構造物はデータ層0と焦点を共有するよ
うに置かれる。ディスクのトラッキングと他の作動構造物はデータ層1に置かれ
る。もう一つの実施形態では、逆に非作動構造物をデータ層1と焦点を共有する
ように置かれ、ディスクのトラッキングと他の作動構造物はデータ層0に置かれ
る。さらに別の実施形態では、検体要素を実質的に二つのデータ層のどちらかと
焦点を共有するように間隔をとる層286に設置する。
【0202】 これらの原理のいくつかは、図25に示される実施形態を参照して実証される
。図25は、DVDタイプ二重データ層分析ディスク300の分解組み立て斜視
図である。ディスクは、実質的に典型的な二重層DVDディスクにある間隔をと
る層286によって境界が示される面に沿って分解される。
【0203】 ディスク300は主要部302とカバー部の二つの部分を持つ。これらの部分
は、永久的にお互い貼り付けられているかまたは離して組み立て可能であるかま
たは離して裏表可逆に組み立て可能である。これらの組み立てのいずれにおいて
も、ディスクの読み取りの前に、カバー部303は、主要部302の外側の分析
範囲306の上に組み立てられる。開いている部分308と範囲304は、二つ
の部分がぴったり確実に合うような大きさにされている。
【0204】 主要部302の外側の分析範囲306は、非作動構造物がおかれている単一デ
ータ層範囲を持つ。上記した単一データ層実施形態に類似して、外側の分析範囲
306は、光ディスクリーダーにトラッキング情報を与えることに使用する波状
の溝を持つように(図示されていない)または他の適当なトラッキング構造物を
もつように浮き彫りされる。DVD規格に従って、上記の単一データ層実施形態
と対比して、波状の溝は前方像かまたは後方像の溝である。上記のように、ZC
LVフォーマットが使える。
【0205】 主要部302はまた内部データ範囲304を持つ。内部データ範囲304は、
すべての普通の二重層DVDディスクと似た方法でフォーマットされる。プログ
ラムとデータは、ディスクの層0または層1または両層のこの範囲に蓄えられる
。特に、内部データ範囲304は、好ましくは分析範囲306にある検体信号を
読み取るために光ディスクに焦点を正しいデータ層に調節させるインストラクシ
ョンを持つ。さらに、内部データ範囲304は、駆動装置が正しく検体信号を読
み取り処理しなければならないとき、駆動装置チップセットのファームウェアま
たはフラッシュ成分を調節するのに使われるデータを蓄えている。
【0206】 カバー部303は、好ましくは単一要素の検出と同様にディスク300の作動
構造物(例えば波状の溝)の検出を最大限にするのに選ばれるポリカーボネート
やアクリル樹脂やまたはガラスのような透明な光学素材からなる。
【0207】 明らかなように、十分この技術の範囲内にある変形例には、範囲306の層0
または層1またはそのような層の両方に非作動構造物を設置することや、トラッ
キング構造物を分析面(分析面はトラッキング構造物を欠いている)から物理的
に分離することや、これらを合わせたものがある。さらに、ディスクの組み立て
の前にカバー部のレーザに近い面に信号要素を置くことによってカバー部で分析
が実行される。
【0208】 この実施形態において、たくさんの小さな変形が可能であることは当業者には
明らかであろう。例えば、もしたくさんのデータとプログラムが分析結果を処理
するのに必要なら、内部データ範囲304は、層0の外側の分析範囲306の波
状の溝と分析の結果(即ち、信号要素)を変えることなしに層0と層1の両方に
書かれたデータを持つ。もう一つの多重層DVDフォーマットの利点は、本発明
に従って作られた分析ディスクのもう一つの多重層実施形態の側断面図である図
26を参照すると分かる。ここでのやり方では、レーザ光は下から入射する。
【0209】 ディスク320は、間隔をとる層324にあるチャネルを持っている。分析は
、ディスクのレーザから遠い側の開いている部分を通してテストされたデータを
チャネル322に導くことによって実行される。分析が実行される時、信号要素
はディスク320の層1の反射層326に置かれる。
【0210】 ディスク320の層1は、波状の溝を持つように浮き彫りされていて、光ディ
スクリーダーの作動の必要性を最小にする。ディスク320の層0は、分析ディ
スクを読み取るためまたはその結果を処理するために必要なデータとプログラム
を含んでいる。当業者には明らかであるように、多重分析は、おのおの異なる分
析を処理するようにデザインされた多重分離チャネル322を使って単一ディス
ク上で行われる。さらに、間隔をとる部分324内にあるチャネル322の位置
は変えられることは明らかであろう。例えば、チャネル322は層1の変わりに
層0に隣接していてもよく、またおおまかに間隔をとる部分324内の中心に置
いてもよい。これらのいずれの場合においても、分析を実行した結果チャネル3
22内に置かれる信号要素は、ディスク320の層1にある作動構造物に集光さ
れるレーザの反射路で検出される。
【0211】 様々なチャネルを持つ他の三次元分析ディスクの変形例は、同時係属中で同一
出願人による米国特許出願第09/064636号(出願日:1998年4月21日)に記載さ
れている。
【0212】 図27は、図26のディスク320に似た分析ディスクの側断面図を示してい
る。レーザ光は、下から入射される。図27のディスク330において、チャネ
ル332は、ディスクの外側に置かれていて、ディスク330の中心部分を標準
的な二層ディスクにしている。ディスク330の層0は、二つのの部分に分けら
れている。上記のように、層0の部分334は、データまたはプログラムを蓄え
ている。層0の部分336は、部分334の光学的特性と異なる光学的特性を持
つ透明な素材でできている。好適一実施形態において、層0の部分336の光学
的特性は、レーザビームをディスクの作動構造物上に集光させるようにまたはチ
ャネル332にある信号要素を検出するように最大限にされている。図28を参
照すると、本発明の原理に従って作られた分析ディスクの別の実施形態が同じよ
うな側断面図で示されている。ディスク340は、DVDリーダーまたはCD記
録可能リーダーにおいて使用可能である。ディスク340の層0はDVDフォー
マットに従って配置されている。ディスク340の層0に符号化されているデー
タは標準的なDVDプレーヤーによって読み取られる。ディスク340の層1は
、CD記録可能フォーマットに従って符号化されていて、それ故、トラックピッ
チがより広く、データ配置の密度はより低い。データは層1の中心部分342に
符号化できる。層1の分析部分344は、光ディスクリーダーの光学的必要条件
を満足するように波状の溝を持つように浮き彫りされていて上記のように分析を
実行するために使用されるチャネル346に隣接している。
【0213】 図29は、二層ディスクの別の代替的実施形態を示している。ディスク350
上で、二層ディスクの層1のデータと作動構造物がホログラム352で与えられ
る。ホログラム352は、図20のホログラム194に似ている。それで、ホロ
グラム352に符号化された作動構造物とデータは、光ディスクリーダーにとっ
て像面354に位置しているように見える。この像面は、ホログラム352と比
べレーザに近いかまたは遠いかの場合がある。チャネル356は、分析を行うた
めに使われる。それで、信号要素はディスク350の間隔をとる層358内に置
かれる。これらの信号要素はホログラム352の作動構造物上に集光されたレー
ザビームの復路において検出可能である。
【0214】 ホログラム352に似たホログラムが、上述二重層ディスクのほとんどいずれ
においても層1に与えるために使用可能であることは当業者にとっては明らかで
あろう。図示されているように、像面354はホログラム352の表面に比べて
レーザ側にある。それで、信号要素は、層1の上に直接置かれているかまたはホ
ログラム352によって装われた波状の溝内にあるように見える。
【0215】 さらに、二層ディスクに関して示された上述の実施形態の内の多くは、三層以
上の多重ディスクにおいての使用に容易に拡張できることは当業者には明らかで
あろう。例えば、分析を行うことに使用するチャネルは、多重層ディスクの層の
いずれの間にも置くことができ、このディスクは、層0を除いてどの層も光ディ
スクリーダーが必要とするどんな作動構造物でも持つことができる。
【0216】 以下の例は、実例として与えられたものだが、限定されるものではない。
【0217】 例1:検体分析に適したトラッキング可能で前方像、ポジティブレリーフ、反 転・倒置光ディスクの製造 Cinram (米国カリフォルニア州アナハイム)によって製造されたCD−Rフォ
ーマットの波状の溝の像からなる穴のない父型は、標準的な手順によってCD−
Rの母型を形成するためマトリックス化される。簡単に言うと、電気鋳造は、Di
gital Matrix, Inc. (米国ニューヨーク州ヘンプステッド)によって製造された
電気鋳造システムにおけるニッケルスルファニルアミド溶液槽(nickel sulfama
te bath)中で行われる。
【0218】 母型は、洗浄され、磨かれ、穴を開けられ、そしてポジティブレリーフの作動
構造物を持つ前方像で螺旋の溝を持つ反転ディスクを製造するため直接スタンパ
ーとして使われる。Nestal Machinery LTD. (スイス国ネイフェルス)によって製
造されたNESTAL鋳造機械とスイスのAWMによって作られたCD−R鋳型
は,EXIMPO S.R.O(チェコ共和国プラハ)でディスクを生産するこ
とに使われた。その注入鋳造機械の鋳造パラメータは、正確に溝を再生産するた
めに鋳造においてハイベンティング(high venting)を容易にするように調節され
る。ディスクを鋳造するために使用されるポリカーボネートは、Bayer Plastics
によって製造された。ポリカーボネートディスク基板・基盤はその後First Ligh
t Technologies (メイン州セイコ)によって製造されたメタライザーを使い、金
(ゴールド)で金属被覆された。
【0219】 図10から図12のAFM測定に示されたように、これらのディスクの溝の深
さは、約170nmでトラックピッチは約1.6μmであった。
【0220】 例2:トラッキング可能光ディスクのIgG用免疫学的検定箇所の作成 単一データ層、第一面、前方像/ポジティブレリーフで波状のディスクが、例
1に従って製造された。その後ディスクの金表面が、人間のIgGに特有で、人
間のIgGを検出できる分析箇所を組み立てるため以下のように得られた。N−
[6−(ビオチンアミド)ヘキシル基]−3'−(2'−ピリジルジチオン(pyrid
ylditio))プロピオンアミド("ビオチン−HPDP")(Pierce, Rockford, IL
; lot number 97032461)の2mgの部分標本を2mlのジメチルホルムアミド
に溶解した。それぞれ中心から同じ半径の場所にある予定された4つの分析箇所
のそれぞれに,10μlのビオチン−HPDP溶液がピペットで移された。その
ディスクは、室温で2時間保温され、その後50mMの燐酸塩緩衝液(pH7)
で洗った。
【0221】 次に、10μlのストレプトアジビン(カリフォルニア州コスタメサ市モノバ
インド; Lot 96-001/MF; 2 mg/ml)を、同じ分析地点にピペットで移した。その
ディスクを室温で1時間保温し、その後50mMの燐酸塩緩衝液で洗った。
【0222】 ビオチン基を有するヤギの抗人IgGを、Chemicon International, Inc. (カ
リフォルニア州テメキュクラ; affinity purified, lot 47797017)から得た。こ
れの5μlの部分標本を、4つの分析箇所のそれぞれにピペットで移した。その
ディスクを室温で1時間保温し、その後50mMの燐酸塩緩衝液(pH7)で洗
った。
【0223】 完成した分析箇所の構造物が、図7Aに略図で示されている。ビオチン−HP
DP70は、硫黄−金供与(配位)結合によってディスクの金表面(Au)に付
着し、ディスク表面の上に第一分子層を形成している。ストレプトアジビン72
は、各分子は高い親和力で4つのビオチン分子と結合することができ、次の層を
形成する。ビオチン基を有するヤギの抗人IgGは、分析箇所に検体特性を与え
るが、その後ビオチン部分74によって固定されているストレプトアジビン72
に結合される。ヤギの抗人IgGは、抗原(人のIgG)の結合を妨げることな
く、固定される位置でビオチン基を有している。
【0224】 その後、そのように得られたディスクは、人の血液の中のIgGの存在を検査
するために使われる。100μlの人間の血液のサンプルは、普通のボランティ
アから得られる。10μl血液のサンプルの部分標本は、燐酸塩緩衝塩水("P
BS")を使用して10倍に薄められた。さらに2回続けて、1:10のPBS
での希釈が、同様に行われた。サンプルの各10マイクロリットル(10μl)
部分標本(即ち、希釈されていない血液の部分標本と各3つの連続的に希釈され
た血液の部分標本)は4つのディスク分析箇所のうちのどれかに離れてそれぞれ
置かれた。
【0225】 そのディスクは、室温で2時間、窒素のもとで湿った密室に保温された。その
ディスクをその後PBSで洗った。
【0226】 IgG用分析を進行するため、即ち、IgG用分析を適用されたサンプル内に
IgGの存在を伝えるのに適合させるため、5μl(160μg)のMagaBeads
(トレードネーム・マーク)ヤギ抗人IgG(FC)(Cortex Biochem, Inc.,
カリフォルニア州サンリアンド; lot 7A2201A)が、4つの分析箇所のそれぞれ
に置かれ、密室に4時間保持された。そのディスクは50mMの燐酸塩緩衝液(
pH)で洗われ、その後蒸留水で洗われた。
【0227】 血液からIgGを捕獲し、抗人IgGMagaBeads(トレードネーム)で進化し
た後の分析箇所が、図7Bに略図で示されている。血液サンプル(検体)中に存
在していたIgG78は、分析箇所に固定されているビオチン基を有する抗人I
gG76によって縛られている。それで、人間のIgG78は、アンチIgG M
agabeads(トレードネーム) 79をさらに固定するのに役立つ。Magabeads(ト
レードネーム)は、商業的に手に入る(ここでのヤギの抗人IgGのような様々
な結合部分と共役される。または代わりにあつらえの共役ができる反応性グルー
プと前もって共役される)球状のラテックスの磁化可能粒子である。
【0228】 ディスクは、乾かされた。その後、その表面を光学顕微鏡法と原子間力顕微鏡
法(AFM)で見えるようした。図8は、人間の血液と抗体複合球の適用の後に、I
gG用第一面検体用トラッキング可能分析ディスクの一部の光学顕微鏡検査(a
light microscopic examination)から得られたビデオ像である。図9と図10
は、ディスクに免疫特有に付着した単一ラテックス球の像で、図8で使用された
倍率よりやや高い倍率であり、像を得ている間、AFMによって観測された寸法の
概略が示されている。図11は、第一面トラッキング可能な人間のIgG用ディ
スクに免疫特有に付着していて、同じAFMの視界にある2つのラテックス球の原
子間力顕微鏡の像でありAFMによって観測された寸法の概略が示されている。
【0229】 例3:RBC用トラッキング可能免疫学的検定光ディスク上の人間の赤血球の 電子検出と特徴記述 単一データ層、第一面、前方像/正のレリーフで波状のディスクが、例1に従
って製造された。ディスクの金表面は、その後以下のように得られた。N−[6
−(ビオチンアミド)ヘキシル基]−3'−(2'−ピリジルジチオン(pyridyld
ithio))プロピオンアミド("ビオチン−HPDP")(イリノイ州ロックフォ
ード市ピアス; lot number 97032461)の2mgの部分標本を2mlのジメチル
ホルムアミドに溶解した。ディスクの中心から同じ半径の場所にそれぞれ置かれ
ている4つの意図している各分析箇所の上に、10μlのビオチンHPDP溶液
をピペットで移した。そのディスクを室温で2時間保温し、その後50mMの燐
酸塩緩衝液(pH7)で洗った。
【0230】 次に、10μlのストレプトアジビン溶液(カリフォルニア州コスタメサ市モ
ノバインド; Lot 96-001/MF; 2mg/ml)が、ピペットで同じ分析地点に移された
。そのディスクを室温で1時間保温し、その後50mMの燐酸塩緩衝液で洗った
【0231】 モノクロナルマウス(monoclonal mouse)の抗人グリコフォリンA抗体(Dako
Co., カリフォルニア州カーピンテリア; lot 113)は、以下のようにビオチン
基を持たせた。100μlの抗体部分要素を、燐酸塩緩衝液100μl中でα−
ビオチン、即ち、ポリ(エチレン グリコール)−炭酸塩("Bio−PEG−
NHS")(Shearwater Polymer, Inc. アラバマ州ハントスヴィル; lot PT-028
-27)と混ぜ、1時間反応させた。複合ビオチン抗人グリコフォリン A を、同じ
緩衝液(透析 MWCO=30,000)に対して一晩中透析した。
【0232】 透析した複合ビオチン抗人グリコフォリンA をピペットで、ストレプトアジビ
ンで被膜された分析地点に移され、その後室温で1時間保温し、50mM燐酸塩
緩衝液(pH7)を使って洗った。
【0233】 そのように得られたディスクは、その後人間の血液中の赤血球の存在を検査す
るために使用された。
【0234】 人間の血液の100μlのサンプルは、普通のボランティアから得られた。1
0μlの血液サンプルの部分標本は、燐酸塩緩衝塩水("PBS")を使って10
倍に希釈された。さらに2回連続して、1:10の希釈が同様に実行された。1
0μlの希釈していない部分標本と連続して希釈された10μlの各部分標本は
、それぞれ4つの分析箇所のいずれかに置かれた。
【0235】 そのディスクは室温で2時間湿った密室に窒素下で保温された。そのディスク
は、その後PBSで洗われた。
【0236】 図12は、RBCsのディスクの分析箇所への免疫特有の付着を確かめる像で
ある。量的分析に示されているように、水平面の寸法は、7.984μmで示さ
れていて、赤血球の知られている直径(8μm)と一致している。この大きさは
、例2で使用され観察されたラテックス球の直径3μmとは明確に違っている。 溝の底の上にあるRBCの高さは、1.8μmと観測された。 そのディスクは、5%のグリセロール溶液で洗われ、乾かされ、以下のようにC
D駆動装置中で読み取られた。
【0237】 CD Associates, Inc. (カリフォルニア州アーバイン)による光ディスク産業で
のクオリティーコントロール使用のために製造されたCD−R装置が、ディスク
を読み取るのに使用された。駆動装置のCD−R波トラッキングシステムは、デ
ィスクの第一屈折層がないので、焦点を調節するため光学ピックアップ10にレ
ンズ17を加えることによって修正された。スピンドルの高さも上げられた。H
F(RF, quad sum)信号は、RSL100中の電気回路の機構によって増幅され
、緩衝されたHF信号はデジタルオシロスコープに入力された。
【0238】 図13は、自動記録を表示しており、X軸は時間を表し、Y軸はquad sum信号を
表している。図13は、赤血球は、CD−RリーダーのHF信号の高い振動数、
高い振幅として、直接見えるということを実証している。検体に、ラテックス球
でも他の外生植物の信号部分でもない哺乳類の細胞の寸法が、検体信号を発する
のに必要とされる。
【0239】 図13のオシロスコープ自動記録から、HF基線からのずれは2つのピークに
なっていることも明らかである。赤血球は、特有の両凹の形を持っていることが
よく知られているが、図2のように検体の存在を伝えるのにラテックス球が使わ
れたとき、我々は、この二重のピークを観察した。二重のピークは、レーザが溝
にある球を通り抜けるとき、反射率の再生される変化の結果から起こるようであ
る。
【0240】 図13のオシロスコープ自動記録からたやすくわかるように、信号の両側の基
線は安定している。即ち、波状の溝(ここでは、反転した像の波状の溝としてつ
くられた)のトラッキングは、それ自身、quad sum信号の重大な・大きな変化を
引き起こさない。
【0241】 CD−R規格に従った光ディスクリーダーは、波の振動数を固定するためにス
ピンドルの速さを修正して、ディスク上の読み取られている位置にかかわらず一
定の線速度を維持していた。ディスクの知られている線速度とオシロスコープ自
動記録に記されている時間利得に基づくと、オシロスコープ自動記録の各目盛り
はディスク上の直線距離13μmに一致するように示されている。
【0242】 図13に示された自動記録上で測定すると、quad sum信号の基線におけるずれ
は、このようにトラッキングしている溝の方向の物体のおよその矯正されていな
い大きさとして10μmになる。
【0243】 実際の物体の大きさは、もっと小さい。3μmのラテックス球において、リー
ダーとオシロスコープの事前の矯正の目盛りは、見かけ上5μmの大きさのオシ
ロスコープのピークを示していて、これは、実際の物体より2μm広い。これは
、おそらく分析ディスクの第一面での1.5μmのレーザの焦点の直径が、原因
であろう。ディスク表面でのレーザの直径によって引き起こされる測定された寸
法と実際の寸法の違いを考慮して、高い周波数として図13のオシロスコープ自
動記録で得られた結果であるquad sum信号における大きな振幅のずれは、8μm
の物体の大きさを示しており、人間の赤血球の知られている8μmの直径とすば
らしく一致する。
【0244】 図14は、同じディスク上の別の赤血球の検出で信号が送られたHF事象によ
るもう一つのオシロスコープ自動記録を示している。2つのピークがよりはっき
り出ている。図15から図17は、さらなる例である。
【0245】 図18は、同じディスクの様々な場所で得られた複数の事象をデジタル方式の
重ね合わせたものであり、ディスクに免疫特有に付着したいくつかの異なる赤血
球にわたる寸法と形の再生可能性を示している。
【0246】 例4:最適の信号要素寸法の計算 検体信号は、以下のようにトラッキング溝の寸法に関して球状の信号要素を調
節することで最適化できる。
【0247】 図30は、信号要素を3点で溝にくっつくようにディスク362上の溝にぴっ
たり合わせた球状信号要素360の寸法の計算を示している。この3点は、溝の
底と溝の各縁である。次の公式において、rは球状信号要素の半径で、wは溝の
幅で、hは溝の深さである。
【0248】 ピタゴラスの原理より、球の半径と溝の幅と深さの関係は、 r=(r−h) +(w/2) (1) である。rの解は、 r=(4h +w)/8h (2) である。溝の深さは、好ましくはλ/8(ここでλは、ディスクを読み取るのに
使用された光の波長である。)なので、半径は、 r=(4λ/64 +w)/λ (3) とも表せる。これを簡単にして、 r=λ/16 + w/λ (4) となる。
【0249】 公式(4)を適用すると、もし、ディスクを読み取るのに使われた光の波長が
0,65μm(即ち、650nmでこれはDVDで使用される)で溝の幅が、0
.8μm(DVDのトラックピッチ)ならば、球状信号要素の半径は、約1.0
3μmとなる。
【0250】 例5:第一面の検出に最適化された前方像/ポジティブレリーフの波状の溝を
持つ単一データ層光ディスクの製造 CD−Rの母型が、本質的に例1で示すようなCINRAMで、トラッキング
可能、単一データ層、前方像/ポジティブレリーフで波状のディスクを製造する
ためのスタンパーとして直接役立つように製造された。母型を使って約5000
のポリカーボネートディスクをスタンプして、その後これらのディスクを金で金
属被覆し、後の使用のために蓄えられた。ディスクの形成は、EXIMPO S.R.O. (
チェコ共和国プラハ)で行われた。形成のセッティングは図41Aから図41I
に示されている。
【0251】 例1で製造されたディスク(そして、例2と例3で使用され、図8から図18
のデータを与えた)は、図10で原子間力顕微鏡によって与えられた寸法一覧の
鉛直距離として示されているが、溝の深さがおよそ170nmだった。対照して
みると、ここで製造されたディスクは、およそ第一面の理論上の最適値である入
射レーザの波長780nmの1/8の深さの溝を持つようにデザインされた。
【0252】 図31は、一つのディスクの内側部分の原子間力顕微鏡検査から得られたデー
タである。寸法一覧では、溝の深さは、およそ100nmである。図32はディ
スクの外側部分の原子間力顕微鏡検査から得られた似たようなデータである。デ
ィスクの製造の典型であるように、溝の深さは、外側の方では僅かに大きくなっ
ていて(ここでは101.23nm)、光軸方向にディスクの外側部分のやや増
えた行程に順応している。図33は、母型の内側部分の原子間力顕微鏡から得た
類似したデータを示している。図34は、母型の外側部分の原子間力顕微鏡から
得た類似したデータを示している。
【0253】 例6:レーザを屈折させるポリカーボネートカバーの製造 ポリカーボネートカバーの1つが、図35に上から見た斜視図で示され、さら
に単一データ層検体用ディスクに対して組み立てられたときの側断面図が図19
に簡略に示されている。ポリカーボネートカバーは、次のように製造された。標
準的なCDの製造に使われる ニッケルディスクスタンパーは、鋳造機械に効果的に取り付けるには厚すぎるが
、標準的なスタンパーつや出し器に設置された。スタンパーのデータ表面は、平
滑になるまで磨かれ、2つの磨かれた面を持った約260μmから330μmの
スタンパーを作り出した。スタンパーを、標準的なCD−R鋳型に取り付け、ポ
リカーボネートカバーの厚さを1.17mmになるようにセットし、その他の点
では標準的な120mmディスクになるようにした。
【0254】 例5で製造された単一データ層ディスクは、厚さが約1.2±0.05mmで
ある。カバーの厚さは、約1.17mmである。2つをいっしょにすると厚さが
約2.4mmのアセンブリになる。これは、Red Book規格(すべての層を合わせ
て1.1mmから1.5mm)の最大の物理的厚さを超えている。我々は、実験
的にディスクアセンブリの増えた厚さは、光学的な問題も機械的な問題も与えな
かったことを発見した。図40のデータは、この例に従って製造されたカバーと
読み取り前に組み立てられた例5に従って製造されたディスクを使用して得られ
たものである。カバーは、駆動装置の光学ピックアップに余分な集光レンズ17
の取り付けを必要としないほど十分集光を補助した。
【0255】 例7:トラッキング可能光ディスクへの高感度な核酸のシーケンスによる付着 単一データ層、第一面、前方像/ポジティブレリーフで波状の溝を持つディス
クは、例5に従って製造された。ディスクの金表面は、その後次のように得られ
た。作動は、クリーンルームにおいて層流フード(a laminar flow hood)で行わ
れた。6つのディスクのそれぞれに、15μlのストレプトアジビン溶液(2mg
/mL)の少量を置いた。そのディスクを1時間保持し、その後蒸留水(dH2O)
ですすいだ。10μLの2−メルカプトエチルアミン(137μg/mL)の部分
標本が、非特異的な結合を阻止するため各少量に加えられた。その溶液は、酸化
するのに十分な時間、4℃で保持された。使用前に、ディスクは、乾かないよう
にした。
【0256】 核酸のプローブは、Keystone Laboratories (カリフォルニア州フォスターシ
ティ)のによる順番に合成され、アミンが少し変わった3'末端と5'末端は次の
ようである。 5'−TCGGGTGTACTCAC−amine−3' (SEQ ID NO:1) 5'−amine−TCCAAGAAAGGACC−3' (SEQ ID NO:2) 各プローブは、その後それぞれ次のようにそのアミンが少し変わった末端を通
してビオチンと結合した。 ビオチン−PEG−NHS (α−ビオチン、 ポリ(エチレン グリコール)炭酸塩
ω−N−ヒドロキシサシニミディル(hydroxysuccinimidyl) エステル(MW=3400
, Shearwater Polymer, Inc. Huntsville, AL; lot PT-028-27)溶液は、保存薬
としてアジ化物からなる燐酸塩緩衝塩水中で固体を最終濃度が23.5nmol/μL
(58.82μLに4.7mgの ビオチン−PEG−NHS)になるまで溶解することによっ
て、用意される。
【0257】 3'のアミノ化されたプローブ(SEQ ID NO:1)("3'プローブ")は、PBSAz中で
最終濃度1nmol/μL(473μL中に473nmol)になるまで溶解した。3'プローブ溶液
20μL(20mol)は、その後最終的な核酸の濃度660pmol/μLを得るためと
っておいたビオチン−PEG−NHS溶液に加えられた。これと平行して、5'のアミ
ノ化されたプローブ(SEQ ID NO:2)("5'プローブ")を、最終濃度2nmol/μL(
42μL中に84nmol)になるまでPBSAz中に溶解した。そして、5'プローブ溶液10μ
L(20nmol)を、その後最終的な核酸の濃度1nmol/μLを得るためとっておいたビ
オチン−PEG−NHS 10μLに加えた。その2つの溶液を、それぞれ室温で2時間保
温した。
【0258】 3'プローブを、その後ビオチン部を媒介として単分散の超常磁性(superparam
agnetic)のビード(直径が一様に2.8μm)の表面に結合させた。ストレプト
アビジンで被膜したDynabeads (Dynal Inc.ニューヨーク州レイクサクセス; cat
. no. M-280)に、上記のように1:10に希釈した3'ビオチン基を有するプロ
ーブ(1:10に希釈して66pmol/μL)の部分標本10μLを10回連続して加えた
。10分間の室温での保温が、ビードへの1回目と2回目のプローブ溶液の添加
の間に行われた。同様に、2回目と3回目の間は5分間で、残りの各間は2分間
での保温が行われた。3'プローブに結合したビードは、その後200μLのPBSAzと
200μLの交雑形成緩衝液(923mMのNa2HPO4と75mMのNaH2PO4と1mMのEDTAでpH7.
34)で2回すすがれた。ビードは、磁気分離(Dynal)を使用して、すすぎ溶液か
ら量的に回収した。そのビードを、1mLの交雑形成緩衝液中に再び浮遊させた。
核酸の結合が完全であると仮定すると、3'プローブは、平均濃度が198fmol/μL
の結合ビード溶液に存在している。
【0259】 ビオチン基を有する5'プローブ(1nmol/μLで20μL)を交雑形成緩衝液で希
釈した(最終濃度20pmol/μL)。 ターゲットの核酸は次のようにKeystone Laboratoriesによる順に合成された。 5'−GTGAGTACACCGGAATTGCCAGGACGACCGGGTCCTTTCTTGGA−3' (SEQ ID NO:3) ターゲット、PBSAzに濃度が100μMになるまで溶かした。その後交雑形成緩衝
液で4回の1000倍(1μLから1mL)の希釈を行い、濃度がそれぞれ100nM、100p
M、100fM、100aMのターゲットのテスト溶液をつくった。 6つの流体段階の交雑形成緩衝液反応が、平行する溶液に用意された。各反応に
おいて、2μLのビードが結合した3'プローブ(396fmolの核酸)と1μLのビオ
チン基を有する5'プローブ(20pmol)を次のように、ターゲットのDNA(SEQ ID
NO:3)と反応させた。 反応1 1μL 100nM ターゲット=100fmoles ターゲット 反応2 1μL 100pM ターゲット=100amoles ターゲット 反応3 1μL 100fM ターゲット=100zmoles ターゲット 反応4 1μL 100aM ターゲット=100ymoles ターゲット 反応5 1μL 交雑形成緩衝液(コントロール) 反応6 1μL 水(コントロール) 各チューブは、シェーカー(300RPM)で2時間室温で反応させた。
【0260】 交雑形成が完了した後、6つの交雑形成のおのおのを、2回、100μLのPBSAz
ですすぎ、ビードを磁気分離を使って回収し、10μLのPBSAz中に再び浮遊させた
。6つの反応のおのおのについて、ビード浮遊物2μLをその後各ディスクのス
トレプトアビジンの分析地点に加えて、次のようなターゲットの量を得た。 ディスク1 20fmoles(20×10-15モル)ターゲット ディスク2 20amoles(20×10-18モル)ターゲット ディスク3 20zmoles(20×10-21モル)ターゲット ディスク4 20ymoles(20×10-24モル)ターゲット ディスク5 20モル(交雑形成緩衝液 コントロール) ディスク6 20モル(水 コントロール) ビードは、ディスクの上で10分間保持され、そのディスクをその後水ですす
いだ。そのディスクを乾かし、光学顕微鏡法で見えるようにした。
【0261】 図36は、視覚化された時間で分析箇所の概略を示している。トラッキング可
能な光ディスクの金表面に直接付着しているのは、ストレプトアビジンの膜であ
る。これは、ファンデルヴァールス力による結合とストレプトアビジンたんぱく
質の自由なサルフィヒドリル(sulfyhydryls)とディスクの金表面の間で形成さ
れる硫黄−金結合による。ストレプトアビジンは,5'プローブのビオチン部分
を捕まえる。次に、ターゲットの3'端において、5'プローブが、ワトソン−ク
リック模型の相補性によって14個のヌクレオチドでもって核酸の列を捕まえる
。その次に,ターゲットが,その5'端において14個のヌクレオチドのワトソ
ン−クリック模型の相補性を介して3'プローブを捕まえる。このようにDynabea
d(登録商標)をディスクにつなぐ。図37は、分析ディスク1から3の別々に
とられた光学顕微鏡の像であり、各ディスクは2つの倍率でとられている。付着
している球と波状の溝は、3つのすべての高い倍率のパネルにおいてはっきりと
見ることができる。核酸ターゲットの量が増えるにしたがって、付着しているビ
ードの数も増えているのがはっきりとわかる。ディスク3(図37C)は、核酸
ターゲットが20ゼプトモル(20×10-21モル;12×103分子)のときのデ
ィスクへの相補性による球の付着を示している。ディスク2(図37B)は、核
酸ターゲットが20アトモル (20×10-18モル;12×106分子)のときの
ディスクへの相補性による球の付着を示している。ディスク3(図37A)は、
核酸ターゲットが20フェトモル (20×10-15モル;12×109分子)のと
きのディスクへの相補性による球の付着を示している。どちらのコントロールデ
ィスクの表面にもビードは、全く観察されなかった(図に示されていない)。
【0262】 本明細書で述べられたすべての特許と特許公報と公開・公表された参照文献は
、あたかもそれぞれが個々に本質的に組み入れられたかのように、本明細書に完
全に組み入れられたものとする。本明細書には本発明の好適実施形態が説明され
ているが、様々な変形や修正が本発明の範囲から外れることなく行えることは、
当業者にとって明白であろう。そして、添付の請求の範囲は、本発明の精神と範
囲にあてはまるすべてのそのような変形と修正を含むように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1Aは典型的な単層のCDタイプのディスク及び読み取り装置の図であり、
CDを読み取る状態にある読み取り装置の光学ピックアップの側面図である。C
Dは断面図で示されている。また、レーザの光路が線で示されている。
【図1B】 図1Bは図1Aと同じ状態のディスクの拡大側断面図である。
【図1C】 図1Cは波状の溝を有するCDの表面の斜視図である。
【図2A】 図2Aと図2Bは光ディスクのトラックに対する典型的な3ビーム式ピックア
ップからのビーム位置を示す図であり、トラッキング、焦点合わせ及び読み取り
のために上記3つのビームを使用する例示的な光ディスク検出器及びこれに付随
する電子部品を示している。
【図2B】 図2Aと図2Bは光ディスクのトラックに対する典型的な3ビーム式ピックア
ップからのビーム位置を示す図であり、トラッキング、焦点合わせ及び読み取り
のために上記3つのビームを使用する例示的な光ディスク検出器及びこれに付随
する電子部品を示している。
【図3A】 図3Aから図3Eは一層(単層)のデータ層を有するディスクを作る方法を示
しており、図3Aは標準的な電気鋳造及び基体・基質(マトリックス)形成方法
を示している。
【図3B】 図3Bは本発明の変形例(方法)を示しており、母体がスタンパとして用いら
れ、前方(画)像・イメージを作るタイプのポジティブレリーフ型の反転・倒置
(inverted)ディスクを製造する方法を示している。
【図3C】 図3Cは図3Aでスタンプ加工された従来のCD−Rディスク基板を示してお
り、当該基板には反射層と保護層が設けられている。また、この基板は従来の応
答指令信号送信(interrogating)式レーザに向けられている。
【図3D】 図3Dは図3Bでスタンプ加工された前方(画)像型のポジティブレリーフ形
式の反転ディスク基板を示しており、この基板は反射層と非作動構造物(体)を
有し、従来の応答指令信号送信式レーザに向けられている。
【図3E】 図3Eは本発明の前方画(像)形式のネガティブレリーフタイプのディスクを
示している。このディスクは、標準的な電気鋳造及び基質(マトリックス)形成
方法で倒置・反転(画)像マスタディスクを使用することにより得られたもので
ある。
【図4】 従来の単層CD型光ディスクの第1表面に設けられた構造物(体)の側断面図
であり、当該第1表面は空気に触れ、レーザに近い方の表面であり、読み取り装
置の光ピックアップからの及び光ピックアップへの光路の遮断・中断を示してい
る。
【図5A】 図5Aと図5Bは従来の単データ層のCD型ディスクを反転することにより得
られる2つのタイプの反転体を示しており、図5Aは物理的構造物(体)を反転
する前の状態を側面図で示している。
【図5B】 図5Bは物理的構造物(体)を反転した場合の側面図を示しており、反転され
ることにより、レーザから遠い方の構造物(体)がレーザの近くに位置され、レ
ーザに近い構造物(体)がレーザから遠い方に位置されている。
【図5C】 図5C及び図5Dはトラッキング構造物(体)(ここでは螺旋構造)の(画)
像を反転した場合を示している。図5Cは反転前の状態を示している。
【図5D】 図5Dはトラッキング構造物(体)(ここでは螺旋構造)の(画)像を反転し
たものを示している。
【図6A】 図6Aと図6Bは本発明の単層型のトラッキング可能な検体用ディスクの第1
表面を読み取る位置に置かれた光ピックアップの側断面図であり、レーザの光路
は線で示されている。図6Aは光ピックアップに他の焦点レンズを設ける前の焦
点を示している。
【図6B】 図6Bは光ピックアップに他の焦点レンズを設けた後の焦点の変化を示してい
る。
【図7A】 図7Aと図7Bは本発明の光ディスクの第1表面の反射表面に作られたIgG
用の免疫測定・検定・分析部位の分子成分の概略図であり、当該ディスクはトラ
ッキング可能な検体用のディスクである。図7Aはサンプルを設ける前の分析部
位を示している。
【図7B】 図7Bは人間の血液サンプルのIgGにより仲介されたラテックス球の免疫特
有の付着を示している。これは人間の血液サンプルを加えた後に、アンチ(抗・
非)IgG共役・接合ラテックス球をさらに加えて成長させた後の事象である。
【図8】 人間の血液と抗体接合ラテックス球を設けた後の検体用トラッキング可能分析
ディスクのIgG用第1表面の一部の光学顕微鏡検査から得られたビデオ画像を
示している。
【図9】 第1表面がトラッキング可能な人間IgG用ディスクに免疫学的に付着する一
つのラテックス球の原子間力顕微鏡(AFM:atomic force microscope)画像
である。図8の拡大率よりいくらか大きい倍率で示している。
【図10】 図9の画像の取得中にAFMにより観察された重要寸法値等を示している。
【図11】 第1表面がトラッキング可能な人間IgG用ディスクに免疫学的に付着する2
つのラテックス球の原子間力顕微鏡画像であり、2つのラテックス球は同じAF
M場に存在している。画像取得中にAFMにより観察された重要寸法値等も示し
ている。
【図12】 第1表面がトラッキング可能な人間の赤血球(RBC:red blood cell)用デ
ィスクの表面に免疫学的に付着する赤血球のAFM画像と重要寸法値を示してい
る。
【図13】 第1表面がトラッキング可能なRBC用ディスクの表面に免疫学的に付着する
赤血球を光ディスク読み取り装置でトラッキング走査することにより得られたH
F(quad-sum)信号における検体の変化を示すデジタルオシロスコープの(自動
記録)図である。X軸は時間を示し、Y軸はquad sum信号の振幅を示す。
【図14】 第1表面がトラッキング可能なRBC用ディスクの表面に免疫学的に付着する
数個の別々の赤血球を光ディスク読み取り装置でトラッキング走査することによ
り得られたHF(quad-sum)信号における検体変化を示すデジタルオシロスコー
プの(自動記録)図である。X軸は時間を示し、Y軸はquad sum信号の振幅を示
す。
【図15】 第1表面がトラッキング可能なRBC用ディスクの表面に免疫学的に付着する
数個の別々の赤血球を光ディスク読み取り装置でトラッキング走査することによ
り得られたHF(quad-sum)信号における検体変化を示すデジタルオシロスコー
プの(自動記録)図である。X軸は時間を示し、Y軸はquad sum信号の振幅を示
す。
【図16】 第1表面がトラッキング可能なRBC用ディスクの表面に免疫学的に付着する
数個の別々の赤血球を光ディスク読み取り装置でトラッキング走査することによ
り得られたHF(quad-sum:4倍したもの)信号における検体変化を示すデジタ
ルオシロスコープの(自動記録)図である。X軸は時間を示し、Y軸はquad sum
信号の振幅を示す。
【図17】 第1表面がトラッキング可能なRBC用ディスクの表面に免疫学的に付着する
数個の別々の赤血球を光ディスク読み取り装置でトラッキング走査することによ
り得られたHF(quad-sum)信号における検体の変化を示すデジタルオシロスコ
ープの(自動記録)図である。X軸は時間を示し、Y軸はquad sum信号の大きさ
を示す。
【図18】 同じディスクから得られた事象(線図・グラフ)をデジタル的に重ねたものを示
しており、ディスクに免疫学的に付着する幾つかの異なる赤血球のサイズ及び形
状の測定値を再現できることを示している。
【図19】 レーザ側に位置された非一体的なレーザ反射カバーを用いて組み立てられた単
一層のトラッキング可能な検体用ディスクの側断面図である。
【図20】 本発明の単一層のトラッキング可能な検体用光ディスクの好適な実施形態を示
しており、所定面におけるディスクのトラッキング構造物(体)の画像を反射す
る反射ホログラムに符号化されたディスクの作動構造物(体)が、ディスクの第
1表面に設けられた非作動構造物(体)と同じ焦点位置にある構成を示している
【図21】 ゾーン一定線速度(ZCLV:zoned constant linear velocity)標準に適合
するように形成されたディスクの物理的構成を示す簡略平面図である。
【図22】 図21のZCLVディスクの1つのセクタの拡大斜視図である。
【図23】 第1表面が検体用に用いられるZCLV型ディスクのセクタの波状平坦部及び
溝部に設けられた非作動構造物(体)を示している。
【図24】 典型的な2層タイプのDVDフォーマットディスクの側断面図を示している。
【図25】 組み立て可能な2データ層タイプの検体用分析ディスクの展開側方斜視図を示
している。
【図26】 内部通路を備える2層タイプの検体用分析ディスクの側断面図を示している。
【図27】 内部に分析を容易にするための構造物(体)を備えた2層型の検体用分析ディ
スクの側断面図である。
【図28】 本発明の他の2層型検体用分析ディスクの側断面図である。
【図29】 2層型検体用ディスクの他の実施形態を示す図である。
【図30】 ディスクの溝に係合する球状の信号発生部分の側断面図であり、色々な寸法が
示されている。
【図31】 本発明の単データ層ディスクの内径部の原子間力顕微鏡検査から得られたデー
タを示している。このディスクは図8−図12のディスクに比べ第1表面の検出
が容易になっていると共に、約100nmの溝深さを有する。
【図32】 本発明の単データ層ディスクの外径部の原子間力顕微鏡検査から得られたデー
タを示している。このディスクは図8−図12のディスクに比べ第1表面の検出
が容易になっていると共に、約101nmの溝深さを有する。
【図33】 図32及び図33で計測されたディスクをスタンプ加工するために用いられる
母型の内径部の原子間力顕微鏡検査から得られたデータを示している。
【図34】 図32及び図33で計測されたディスクをスタンプ加工するために用いられる
母型の外径部の原子間力顕微鏡検査から得られたデータを示している。
【図35】 図40に示されたデータを生成するために図31及び図32のディスクに用い
られるポリカーボネートレーザ屈折カバーの上から見た斜視図である。
【図36】 本発明のトラッキング可能なディスクに設けられた核酸ベースの分析箇所(部
位)を概略的に示している。1つの2.8ミクロン球のディスク表面への付着が
核酸シーケンスを補完する形でなされている。
【図37A】 図37Aから図37Cは3つのディスクの光学顕微鏡画像であり、それぞれ2
つの拡大率で示されている。ディスクは図36の分析構造・配置を用いて作られ
た。図37Aは核酸シーケンス補完により、球がディスク表面に20フェムトモ
ル(20x10-15)目標核酸で付着した様子を示している。
【図37B】 図37Bは核酸シーケンス補完により、球がディスク表面に20アトモル(2
0x10-18)目標核酸で付着した様子を示している。
【図37C】 図37Cは核酸シーケンス補完により、球がディスク表面に20ゼプトモル(
20x10-21)目標核酸で付着した様子を示している。
【図38】 図32及び図33でAFMにより計測されたものと寸法が同じディスクのレー
ザに近い表面を300倍の倍率で見た光学顕微鏡画像の2次元合成画である。2
.8ミクロンの球が金属表面に静電的に付着し、溝に沿って手動でほぼ整列され
ている。
【図39】 図38に示されたのと同じディスクの一部をより大きな拡大率で示している。
【図40】 図39に示されるディスクのエリアを通過するトラックの内の1つに沿ったH
F信号により伝達・報告される電気応答を示している。
【図41A】 例5で説明され且つ図31,32,37,38及び39に示されたディスクの
製造に用いられるモールド(型)のセッティング(設定)を示している。
【図41B】 例5で説明され且つ図31,32,37,38及び39に示されたディスクの
製造に用いられるモールドセッティングを示している。
【図41C】 例5で説明され且つ図31,32,37,38及び39に示されたディスクの
製造に用いられるモールドセッティングを示している。
【図41D】 例5で説明され且つ図31,32,37,38及び39に示されたディスクの
製造に用いられるモールドセッティングを示している。
【図41E】 例5で説明され且つ図31,32,37,38及び39に示されたディスクの
製造に用いられるモールドセッティングを示している。
【図41F】 例5で説明され且つ図31,32,37,38及び39に示されたディスクの
製造に用いられるモールドセッティングを示している。
【図41G】 例5で説明され且つ図31,32,37,38及び39に示されたディスクの
製造に用いられるモールドセッティングを示している。
【図41H】 例5で説明され且つ図31,32,37,38及び39に示されたディスクの
製造に用いられるモールドセッティングを示している。
【図41I】 例5で説明され且つ図31,32,37,38及び39に示されたディスクの
製造に用いられるモールドセッティングを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 5D029 PA10 WA02 5D090 AA01 BB20 CC20 EE20 FF02 FF05 GG07 5D118 BA01 BC09 BF01 CD02 CD03 5D121 DD01

Claims (82)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を有する光ディスクであって、当該基板は所定のパター
    ンを有する表面と他の表面を具備し、上記所定のパターンを有する表面は上記デ
    ィスクの情報層に寄与するものであり、上記情報層は作動構造物(体)を有し、
    当該作動構造物(体)は、上記基板の所定のパターンを有する表面が上記基板の
    他の表面よりもレーザに近い位置にされたとき、光ディスクドライブ(駆動装置
    )によりトラッキング可能であることを特徴とする光ディスク。
  2. 【請求項2】 上記作動構造物(体)はポジティブレリーフで(の)前方画
    像としてトラッキング可能に設けられる請求項1記載の光ディスク。
  3. 【請求項3】 上記作動構造物(体)は上記他の表面から最も遠い上記情報
    層の面にトラッキング可能に設けられる請求項1記載の光ディスク。
  4. 【請求項4】 上記作動構造物(体)はネガティブレリーフで(の)前方画
    像としてトラッキング可能に設けられる請求項1記載の光ディスク。
  5. 【請求項5】 上記作動構造物(体)は上記他の表面に最も近い上記情報層
    の面にトラッキング可能に設けられる請求項1記載の光ディスク。
  6. 【請求項6】 上記作動構造物(体)は波状の溝を有する請求項1から5の
    いずれかに記載の光ディスク。
  7. 【請求項7】 上記作動構造物(体)と同時読み取り可能な非動作構造物(
    体)を少なくとも1つ有する請求項1記載の光ディスク。
  8. 【請求項8】 上記作動構造物(体)と同時読み取り可能な非動作構造物(
    体)を少なくとも1つ有する請求項2から5のいずれかに記載の光ディスク。
  9. 【請求項9】 上記作動構造物(体)と同時読み取り可能な非動作構造物(
    体)を少なくとも1つ有する請求項6記載の光ディスク。
  10. 【請求項10】 上記非動作構造物(体)が上記作動構造物(体)と同じ焦
    点位置に設けられた請求項7記載の光ディスク。
  11. 【請求項11】 上記非動作構造物(体)が上記作動構造物(体)と同じ焦
    点位置に設けられた請求項8記載の光ディスク。
  12. 【請求項12】 上記非動作構造物(体)は上記作動構造物(体)と同じ焦
    点位置に設けられた請求項9記載の光ディスク。
  13. 【請求項13】 上記非動作構造物(体)は検体用信号要素である請求項7
    記載の光ディスク。
  14. 【請求項14】 上記非動作構造物(体)は検体用信号要素である請求項8
    記載の光ディスク。
  15. 【請求項15】 上記非動作構造物(体)は検体用信号要素である請求項9
    記載の光ディスク。
  16. 【請求項16】 上記非動作構造物(体)は検体用信号要素である請求項1
    0記載の光ディスク。
  17. 【請求項17】 上記非動作構造物(体)は検体用信号要素である請求項1
    1記載の光ディスク。
  18. 【請求項18】 上記非動作構造物(体)は検体用信号要素である請求項1
    2記載の光ディスク。
  19. 【請求項19】 上記情報層は反射層をさらに有し、上記非作動構造物(体
    )は、上記所定のパターンを有する表面が上記別の表面よりもレーザに近い位置
    にあるとき、上記反射層よりもレーザに近い位置に設けられる請求項10記載の
    光ディスク。
  20. 【請求項20】 上記情報層は反射層をさらに有し、上記非作動構造物(体
    )はディスク表面の所定位置に読み取り可能に設けられ、当該所定位置とは上記
    反射層よりも上記別の表面からの距離が大きい位置である請求項10記載の光デ
    ィスク。
  21. 【請求項21】 上記非作動構造物(体)が、上記反射層の表面に設けられ
    た請求項19または20記載の光ディスク。
  22. 【請求項22】 読み取り可能な非作動構造物(体)を有するトラッキング
    可能な光ディスクであって、 当該光ディスクは情報層を有し、当該情報層は光ディスク読み取り装置により
    トラッキング可能な構造物(体)を有し、 上記光ディスクは少なくとも1つの非作動構造物(体)を有し、当該非作動構
    造物(体)と上記トラッキング可能な構造物(体)は、1つの光学ピックアップ
    により同時読み取り可能であることを特徴とする光ディスク。
  23. 【請求項23】 上記非作動構造物(体)は、上記トラッキング可能な構造
    物(体)と同一焦点で設けられる請求項22記載の光ディスク。
  24. 【請求項24】 上記トラッキング可能な構造物(体)は波状の溝を有する
    請求項22または23記載の光ディスク。
  25. 【請求項25】 上記非作動構造物(体)は検体用信号要素である請求項2
    4記載の光ディスク。
  26. 【請求項26】 上記情報層は反射層を有し、上記非作動構造物(体)は上
    記ディスクが上記非作動構造物(体)と作動構造物(体)の同時読み取りのため
    に配置されたとき、上記反射層よりも上記レーザに近い位置にある請求項22記
    載の光ディスク。
  27. 【請求項27】 上記光ディスクは基板をさらに有し、当該基板は所定のパ
    ターンを有する表面と別の表面を具備し、 上記光ディスクは反射層をさらに有し、上記非作動構造物(体)は上記所定の
    パターンを有する表面が上記別の表面よりも上記レーザの近くに位置されたとき
    、上記反射層よりも上記レーザに近い位置に設けられる請求項22記載の光ディ
    スク。
  28. 【請求項28】 上記非作動構造物(体)が上記反射層の表面に設けられる
    請求項26または27記載の光ディスク。
  29. 【請求項29】 上記非作動構造物(体)は、上記ディスクのトラッキング
    可能な読み取りの間、少なくとも1つの区別・識別可能な信号を生成する請求項
    7または22記載の光ディスク。
  30. 【請求項30】 上記識別可能な信号は高周波数信号の振幅変化を示す請求
    項29記載の光ディスク。
  31. 【請求項31】 上記識別可能な信号はTE信号の振幅変化を示す請求項2
    9記載の光ディスク。
  32. 【請求項32】 上記識別可能な信号はFE信号の振幅変化を示す請求項2
    9記載の光ディスク。
  33. 【請求項33】 上記光ディスクのトラッキング可能な読み取りの間上記非
    作動構造物(体)により生成される少なくとも1つの信号の持続時間は、ディス
    クトラッキングの方向における上記非作動構造物(体)の物理的サイズに実質的
    に匹敵・該当・対応する請求項7または22記載の光ディスク。
  34. 【請求項34】 上記所定のパターンを有する表面が上記別の表面よりもレ
    ーザの近くに位置されたとき、上記非作動構造物(体)は、上記情報層のレーザ
    ーに近い方の表面に設けられた光透過コーティングのレーザに近い方の側に、読
    み取り可能に設けられる請求項10または23記載の光ディスク。
  35. 【請求項35】 上記トラッキング可能な構造物(体)はホログラム状に投
    影された画像である請求項22記載の光ディスク。
  36. 【請求項36】 上記ホログラム状の画像は上記非作動構造物(体)と同焦
    点の面に投影される請求項35記載の光ディスク。
  37. 【請求項37】 上記投影されたトラッキング可能な構造物(体)は波状の
    溝の画像である請求項35または36記載の光ディスク。
  38. 【請求項38】 読み取り可能な非作動構造物(体)を有する光ディスクア
    ッセンブリであって、請求項1または22の光ディスクと、入射レーザを上記デ
    ィスクの情報層に焦点させるカバーとを具備する光ディスクアッセンブリ。
  39. 【請求項39】 上記カバーは上記ディスクと一体ではなく、上記ディスク
    に取り付けられている請求項38記載の光ディスクアッセンブリ。
  40. 【請求項40】 上記カバーは上記ディスクに反転可能に取り付け可能であ
    る請求項39記載の光ディスクアッセンブリ。
  41. 【請求項41】 上記カバーは上記ディスクに、移動可能に取り付けられる
    請求項39記載の光ディスクアッセンブリ。
  42. 【請求項42】 上記カバーは上記ディスクにヒンジ結合・接続された請求
    項41記載の光ディスクアッセンブリ。
  43. 【請求項43】 上記カバーは実質的にプラスチックまたはガラスから作ら
    れた請求項38記載の光ディスクアッセンブリ。
  44. 【請求項44】 上記カバーは実質的にプラスチックから作られた請求項4
    3記載の光ディスクアッセンブリ。
  45. 【請求項45】 上記カバーは実質的にポリスチレンから作られた請求項4
    4記載の光ディスクアッセンブリ。
  46. 【請求項46】 上記カバーは実質的にポリカーボネートから作られた請求
    項44記載の光ディスクアッセンブリ。
  47. 【請求項47】 上記光ディスクアッセンブリの直径は110から130m
    mであり、光軸方向の厚さは1.1から1.3mmである請求項38記載の光デ
    ィスクアッセンブリ。
  48. 【請求項48】 上記非作動構造物(体)は上記カバーのディスクに近い側
    に設けられる請求項38記載の光ディスクアッセンブリ。
  49. 【請求項49】 読み取り可能な非作動構造物(体)を有する光ディスクで
    あって、 当該光ディスクは反射層と、別の反射層と、非作動構造物(体)とを備え、上
    記反射層または別の反射層は光ディスク読み取り装置によりトラッキング可能な
    構造物(体)を有し、 上記非作動構造物(体)は、上記トラッキング可能な構造物(体)とともに読
    み取り可能に設けられることを特徴とするトラッキング可能な光ディスク。
  50. 【請求項50】 上記非作動構造物(体)とトラッキング可能な構造物(体
    )は1つの光学ピックアップにより読み取り可能である請求項49記載のトラッ
    キング可能な光ディスク。
  51. 【請求項51】 上記別の反射表面は半(準)反射面である請求項49記載
    のトラッキング可能な光ディスク。
  52. 【請求項52】 上記非作動構造物(体)は上記反射層または上記半(準)
    反射層の表面と同じ焦点に設けられる請求項51記載のトラッキング可能な光デ
    ィスク。
  53. 【請求項53】 上記非作動構造物(体)は上記半(準)反射層の表面と同
    じ焦点に設けられる請求項52記載のトラッキング可能な光ディスク。
  54. 【請求項54】 上記非作動構造物(体)は上記半(準)反射表面のレーザ
    から遠い側に設けられる請求項53記載のトラッキング可能な光ディスク。
  55. 【請求項55】 上記非作動構造物(体)は上記反射層の表面と同じ焦点に
    設けられる請求項52記載のトラッキング可能な光ディスク。
  56. 【請求項56】 上記非作動構造物(体)は上記反射表面のレーザに近い側
    に設けられる請求項55記載のトラッキング可能な光ディスク。
  57. 【請求項57】 上記非作動構造物(体)は上記反射層と半(準)反射層の
    間に設けられる請求項52記載のトラッキング可能な光ディスク。
  58. 【請求項58】 上記トラッキング可能な構造物(体)は波状の溝を有する
    請求項49記載のトラッキング可能な光ディスク。
  59. 【請求項59】 上記非作動構造物(体)は上記波状の溝と同じ焦点に設け
    られる請求項58記載のトラッキング可能な光ディスク。
  60. 【請求項60】 上記反射層と半(準)反射層は反転可能に分離可能である
    請求項58記載のトラッキング可能な光ディスク。
  61. 【請求項61】 非作動構造物(体)を検出するための光ディスクシステム
    であって、請求項7または22のトラッキング可能な光ディスクと、光ディスク
    読み取り装置とを備えることを特徴とする光ディスクシステム。
  62. 【請求項62】 非作動構造物(体)を検出するための光ディスクシステム
    であって、請求項38の光ディスクアッセンブリと、光ディスク読み取り装置と
    を備えることを特徴とする光ディスクシステム。
  63. 【請求項63】 トラッキング可能な作動構造物(体)を有する反転光ディ
    スク基板の製造方法であって、上記反転光ディスク基板は前方画像型であり且つ
    ポジティブレリーフタイプであり、上記製造方法は、 標準マスタと画像の配置・方向が同じで且つ同じ凹凸を有するトラッキング可
    能作動構造物(体)を具備するスタンパを形成するステップと、 上記光ディスク基板を上記スタンパから直接形成するステップとからなる製造
    方法。
  64. 【請求項64】 トラッキング可能な作動構造物(体)を有する反転光ディ
    スク基板の製造方法であって、上記反転光ディスク基板は前方画像型であり且つ
    ネガティブレリーフタイプであり、上記製造方法は、 上記反転マスタと画像の配置・方向が反対で且つ反対の凹凸を有するスタンパ
    を形成するステップと、 上記光ディスク基板を上記スタンパから直接形成するステップとからなる製造
    方法。
  65. 【請求項65】 上記光ディスクを形成するステップは、DVD用の型で行
    われる請求項63または64記載の製造方法。
  66. 【請求項66】 同時読み取り可能な非作動構造物(体)を有するトラッキ
    ング可能な光ディスクの製造方法であって、 請求項63または64の方法により準備された反転ディスク基板の所定パター
    ン表面に反射層を形成するステップと、 非作動構造物(体)が上記反射層よりもレーザに近い位置になるように、且つ
    、上記非作動構造物(体)が反射層と同じ焦点になるように、上記非作動構造物
    (体)を設けるステップとからなる製造方法。
  67. 【請求項67】 同時読み取り可能な非作動構造物(体)を有するトラッキ
    ング可能な光ディスクの製造方法であって、 請求項1または4のディスク基板の所定パターン表面に反射層を形成するステ
    ップと、 非作動構造物(体)が上記トラッキング可能な作動構造物(体)よりもレーザ
    に近い位置になるように、且つ、上記非作動構造物(体)が上記トラッキング可
    能な作動構造物(体)と同じ焦点になるように、上記非作動構造物(体)を設け
    るステップとからなる製造方法。
  68. 【請求項68】 上記トラッキング可能な作動構造物(体)は波状の溝を有
    する請求項66記載の製造方法。
  69. 【請求項69】 上記トラッキング可能な作動構造物(体)は波状の溝を有
    する請求項67記載の製造方法。
  70. 【請求項70】 読み取り可能な非作動構造物(体)を有するトラッキング
    可能な光ディスクアッセンブリの製造方法であって、 光を透過するカバーのディスクに近い側に、非作動構造物(体)を設けるステ
    ップと、 上記カバーを請求項1または4の反転光ディスクに取り付けるステップとから
    なる製造方法。
  71. 【請求項71】 ディスクの非作動構造物(体)を読むために光ディスク読
    み取り装置を使用する方法であって、請求項7または22の光ディスクを上記読
    み取り装置内でトラッキングして読み取ることを特徴とする方法。
  72. 【請求項72】 上記読み取りは、上記読み取り装置の高周波数信号の高周
    波部分を検出するステップを有する請求項71記載の方法。
  73. 【請求項73】 上記高周波部分の検出・持続時間は、上記非作動構造物(
    体)に関する寸法・サイズ情報を提供する請求項72記載の方法。
  74. 【請求項74】 上記ディスクは波状の溝を有する請求項72記載の方法。
  75. 【請求項75】 光ディスクに配置された読み取り可能な非作動構造物(体
    )により生成される信号からトラッキング信号を分離する方法であって、 上記光ディスクのトラッキング読み取りの間、上記非作動構造物(体)を、高
    周波信号の最小変化を作り出すトラッキング可能な構造物(体)と同じ焦点にす
    ることを特徴とする方法。
  76. 【請求項76】 上記トラッキング可能な構造物(体)は波状の溝を有する
    請求項75記載の方法。
  77. 【請求項77】 上記非作動構造物(体)は上記波状の溝よりもレーザに近
    い請求項76記載の方法。
  78. 【請求項78】 所定パターンの表面及び別の表面を有する基板と、情報層
    とからなる光ディスクであって、上記情報層は、上記所定パターンの表面が上記
    別の表面よりもレーザの近くに位置するとき、前方画像且つポジティブレリーフ
    で設けられる作動構造物(体)からなることを特徴とする光ディスク。
  79. 【請求項79】 所定パターンの表面及び別の表面を有する基板と、情報層
    とからなる光ディスクであって、上記情報層は、上記所定パターンの表面が上記
    別の表面よりもレーザの近くに位置するとき、前方画像且つネガティブレリーフ
    で設けられる作動構造物(体)からなることを特徴とする光ディスク。
  80. 【請求項80】 上記作動構造物(体)は波状の溝を有する請求項78また
    は79記載の光ディスク。
  81. 【請求項81】 上記作動構造物(体)と同じ焦点に設けられた非作動構造
    物(体)をさらに有する請求項78または79記載のディスク。
  82. 【請求項82】 上記波状の溝と同じ焦点に設けられた非作動構造物(体)
    をさらに有する請求項80記載のディスク。
JP2000580007A 1998-10-30 1999-10-26 同時読み取り可能な解析分析材料を備えたトラッキング可能な光ディスク Pending JP2002530786A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US18384298A 1998-10-30 1998-10-30
US13436899P 1999-05-14 1999-05-14
US60/134,368 1999-05-14
US09/183,842 1999-05-14
PCT/US1999/025136 WO2000026677A1 (en) 1998-10-30 1999-10-26 Trackable optical discs with concurrently readable analyte material

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002530786A true JP2002530786A (ja) 2002-09-17

Family

ID=26832260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000580007A Pending JP2002530786A (ja) 1998-10-30 1999-10-26 同時読み取り可能な解析分析材料を備えたトラッキング可能な光ディスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002530786A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006524324A (ja) * 2003-04-23 2006-10-26 コミツサリア タ レネルジー アトミーク 独立した認識領域および光学形式を有するバイオチップ、並びにこのバイオチップの浮動読み取り
JP2008514950A (ja) * 2004-10-01 2008-05-08 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ サンプル中の素子のラベリングを検出するための方法及び装置
US7754151B2 (en) 2005-04-04 2010-07-13 Panasonic Corporation Liquid homogenizer and analyzer employing the same
JP2012237711A (ja) * 2011-05-13 2012-12-06 Jvc Kenwood Corp 光学的分析装置、光学的分析方法
JP2012255773A (ja) * 2011-05-13 2012-12-27 Jvc Kenwood Corp 試料分析用ディスクおよび試料分析用ディスク製造方法
JP2013040772A (ja) * 2011-08-11 2013-02-28 Jvc Kenwood Corp 光学的分析装置、光学的分析方法
JP2013134083A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Jvc Kenwood Corp 試料分析用ディスク
WO2014068951A1 (ja) * 2012-10-30 2014-05-08 パナソニック株式会社 試料保持担体およびそれを用いた蛍光検出装置
WO2017154567A1 (ja) * 2016-03-11 2017-09-14 パナソニック株式会社 試料分析方法及び試料分析装置
US10520417B2 (en) 2016-05-16 2019-12-31 JVC Kenwood Corporation Analysis method and analysis device
US10627398B2 (en) 2014-03-31 2020-04-21 JVC Kenwood Corporation Analysis device and analysis method
US11692924B2 (en) 2018-08-01 2023-07-04 Jvckenwood Corporation Optical device and method for detection target substance analysis
US11927521B2 (en) 2018-06-06 2024-03-12 Jvckenwood Corporation Analysis threshold determination device and analysis threshold determination method
US12007387B2 (en) 2018-06-06 2024-06-11 Jvckenwood Corporation Analysis threshold generation device and analysis threshold generation method

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006524324A (ja) * 2003-04-23 2006-10-26 コミツサリア タ レネルジー アトミーク 独立した認識領域および光学形式を有するバイオチップ、並びにこのバイオチップの浮動読み取り
US7863036B2 (en) 2003-04-23 2011-01-04 Commissariat A L'energie Atomique Biochip with independent recognition areas and optical format and float scanning thereof
JP2008514950A (ja) * 2004-10-01 2008-05-08 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ サンプル中の素子のラベリングを検出するための方法及び装置
US7754151B2 (en) 2005-04-04 2010-07-13 Panasonic Corporation Liquid homogenizer and analyzer employing the same
JP2012237711A (ja) * 2011-05-13 2012-12-06 Jvc Kenwood Corp 光学的分析装置、光学的分析方法
JP2012255773A (ja) * 2011-05-13 2012-12-27 Jvc Kenwood Corp 試料分析用ディスクおよび試料分析用ディスク製造方法
JP2013040772A (ja) * 2011-08-11 2013-02-28 Jvc Kenwood Corp 光学的分析装置、光学的分析方法
JP2013134083A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Jvc Kenwood Corp 試料分析用ディスク
WO2014068951A1 (ja) * 2012-10-30 2014-05-08 パナソニック株式会社 試料保持担体およびそれを用いた蛍光検出装置
JPWO2014068951A1 (ja) * 2012-10-30 2016-09-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 試料保持担体およびそれを用いた蛍光検出装置
US10627398B2 (en) 2014-03-31 2020-04-21 JVC Kenwood Corporation Analysis device and analysis method
WO2017154567A1 (ja) * 2016-03-11 2017-09-14 パナソニック株式会社 試料分析方法及び試料分析装置
US10520417B2 (en) 2016-05-16 2019-12-31 JVC Kenwood Corporation Analysis method and analysis device
US11927521B2 (en) 2018-06-06 2024-03-12 Jvckenwood Corporation Analysis threshold determination device and analysis threshold determination method
US12007387B2 (en) 2018-06-06 2024-06-11 Jvckenwood Corporation Analysis threshold generation device and analysis threshold generation method
US11692924B2 (en) 2018-08-01 2023-07-04 Jvckenwood Corporation Optical device and method for detection target substance analysis

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1125136B1 (en) Trackable optical discs with concurrently readable analyte material
US7014815B1 (en) Trackable optical discs with concurrently readable nonoperational features
US20070003979A1 (en) Trackable optical discs with concurrently readable analyte material
JP4010171B2 (ja) 微小流路構造体、その製造方法及びその用途
US7200100B2 (en) Optical disc assemblies for performing assays
US7079468B2 (en) Optical discs for measuring analytes
JP2002530786A (ja) 同時読み取り可能な解析分析材料を備えたトラッキング可能な光ディスク
US7201873B2 (en) Fine channel device, method for producing the fine channel device and use of the same
US20020176342A1 (en) Optical disc analysis system including related methods for biological and medical imaging
WO2002046762A2 (en) Optical disc assemblies for performing assays
US8080408B2 (en) Bioassay substrate and bioassay method
US8691160B2 (en) Sample analysis disc and method of producing sample analysis disc
CN100395835C (zh) 信息存储介质、压模、盘装置和管理信息回放方法
US7718129B2 (en) Bioassay substrate and bioassay device and method
AU2006230663A1 (en) An optical disc player and a disc with an analyte structure
TWI249158B (en) Trackable optical discs with concurrently readable analyte material
Weng et al. Optical disc technology-enabled analytical devices: from hardware modification to digitized molecular detection
US20050170490A1 (en) Processes for manufacturing optical analysis discs with molded microfluidic structures and discs made according thereto
CN100385539C (zh) 光盘基板和光盘
US20190018026A1 (en) Super-resolution far-field scanning optical microscope
JP4075962B2 (ja) 分析チップ
EP1410027A2 (en) Optical disc assemblies for performing assays

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040527

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041015

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060810

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060810