JP2002530393A - 気相酸化によるエポキシドの製造法 - Google Patents
気相酸化によるエポキシドの製造法Info
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- JP2002530393A JP2002530393A JP2000583884A JP2000583884A JP2002530393A JP 2002530393 A JP2002530393 A JP 2002530393A JP 2000583884 A JP2000583884 A JP 2000583884A JP 2000583884 A JP2000583884 A JP 2000583884A JP 2002530393 A JP2002530393 A JP 2002530393A
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、気相中での不均質接触反応によって、オレフィン系二重結合を有する炭化水素、殊にアルケンからエポキシドを製造する方法に関し、この場合には、活性成分としての鉄を0.001〜1%の濃度で含有しかつ促進剤としてのアルカリ金属元素および/またはアルカリ土類金属元素を含有する酸化物固体触媒が使用される。酸化剤として、N2Oが使用される。殊に、担体としてのSiO2を基礎とする造粒された酸化物固体触媒は、50m2/gよりも大きな比表面積を有する。活性成分と促進剤成分との濃度の比は、有利に1:100〜10:1の間にある。オレフィン系二重結合を有する炭化水素、殊にプロペンの部分酸化は、300〜500℃の反応温度で2〜30%の変換率で10〜70%のプロペンオキシド選択度を生じる。反応過程で数回利用される触媒は、空気中での”酸化”によって簡単に再生可能であり、したがってこの触媒は、50回またはそれ以上の再生作業周期の後に高い活性を維持している。
Description
【0001】 技術分野 本発明は、殊に化学工業において使用することができる、不均質接触反応によ
りオレフィン系二重結合を有する炭化水素を気相酸化することによってエポキシ
ドを製造する方法に関する。
りオレフィン系二重結合を有する炭化水素を気相酸化することによってエポキシ
ドを製造する方法に関する。
【0002】 背景技術 エテンオキシドへのエテンの酸化が工業的には殆んど専ら気相中で実施される
ことは、公知である。使用される工業用触媒は、活性成分としての銀ならびに場
合によっては他の促進剤および活性化剤、例えばCs、Ba、Kを含有する[K.
Weissermel und H.-J. Arpe, Industrielle Organische Chemie, 5-te Auflage
, VCH Verlag, Weinheim, 1998, 第159〜165頁]。α位にメチレン基また
はメチル基を有するプロペンまたは別のアルケンの気相酸化は、同一かまたは類
似の触媒を用いて経済的なアルケン変換の際に極めて僅かなエポキシド選択度を
生じるにすぎない。この理由から、プロペンオキシドは、現在、間接的方法で液
相中で、殊にクロルヒドリン法またはヒドロペルオキシドを用いての酸化によっ
て製造される。しかし、クロルヒドリン法は、環境を汚染する、価値の失なわれ
たCaCl2溶液もしくはNaCl溶液の形で大きな塩素損失をまねく。ヒドロ
ペルオキシドを用いての酸化は、前記方法の経済に不利な影響を及ぼす例えばス
チロールまたは第三ブタノールのような共生成物を大量に生じる[Industrielle
Organische Chemie, 上掲書,第291〜297頁; Ullmann's Encyclopedia of
Industrial Chemistry, 5th ed., VCH Verlag, Weinheim, 1993, Vol A22, 第
239〜251頁; Kirk-Othmer Encyclpedia of Chemical Technology, 4th ed
., John Wiley & Sons, New York, 1996, Vol 20, 第271〜287頁]。現在
、気相中でプロペンをプロペンオキシドへ直接的に酸化する工業的方法は全く存
在しない。オリン(Olin)社(USA)は、硝酸リチウムの溶融液によって接触さ
れる、プロペンを直接的に酸化するためのパイロット装置を運転している。この
工業的に費用の掛かる方法においては、プロペンオキシドとともに大量の異なる
副生成物、例えばメタノール、アセトアルデヒド、二酸化炭素、一酸化炭素が生
成される[Industrielle Organische Chemie, 上掲書,第300頁; Ullmann's E
ncyclopedia of Industrial Chemistry, 上掲書, 第251頁; Kirk-Othmer Enc
yclpedia of Chemical Technology, 上掲書, 第288頁]。
ことは、公知である。使用される工業用触媒は、活性成分としての銀ならびに場
合によっては他の促進剤および活性化剤、例えばCs、Ba、Kを含有する[K.
Weissermel und H.-J. Arpe, Industrielle Organische Chemie, 5-te Auflage
, VCH Verlag, Weinheim, 1998, 第159〜165頁]。α位にメチレン基また
はメチル基を有するプロペンまたは別のアルケンの気相酸化は、同一かまたは類
似の触媒を用いて経済的なアルケン変換の際に極めて僅かなエポキシド選択度を
生じるにすぎない。この理由から、プロペンオキシドは、現在、間接的方法で液
相中で、殊にクロルヒドリン法またはヒドロペルオキシドを用いての酸化によっ
て製造される。しかし、クロルヒドリン法は、環境を汚染する、価値の失なわれ
たCaCl2溶液もしくはNaCl溶液の形で大きな塩素損失をまねく。ヒドロ
ペルオキシドを用いての酸化は、前記方法の経済に不利な影響を及ぼす例えばス
チロールまたは第三ブタノールのような共生成物を大量に生じる[Industrielle
Organische Chemie, 上掲書,第291〜297頁; Ullmann's Encyclopedia of
Industrial Chemistry, 5th ed., VCH Verlag, Weinheim, 1993, Vol A22, 第
239〜251頁; Kirk-Othmer Encyclpedia of Chemical Technology, 4th ed
., John Wiley & Sons, New York, 1996, Vol 20, 第271〜287頁]。現在
、気相中でプロペンをプロペンオキシドへ直接的に酸化する工業的方法は全く存
在しない。オリン(Olin)社(USA)は、硝酸リチウムの溶融液によって接触さ
れる、プロペンを直接的に酸化するためのパイロット装置を運転している。この
工業的に費用の掛かる方法においては、プロペンオキシドとともに大量の異なる
副生成物、例えばメタノール、アセトアルデヒド、二酸化炭素、一酸化炭素が生
成される[Industrielle Organische Chemie, 上掲書,第300頁; Ullmann's E
ncyclopedia of Industrial Chemistry, 上掲書, 第251頁; Kirk-Othmer Enc
yclpedia of Chemical Technology, 上掲書, 第288頁]。
【0003】 WO 98/30552には、銀−金−触媒を用いてプロペンを参加する方法
が記載されている。この発明の欠点は、2%の僅かなプロペン変換率の際にのみ
50%のプロペンオキシド選択度が可能になることにある。この発明のもう1つ
の欠点は、大量の二酸化炭素を反応のための促進剤として使用することにある(
エダクトガス中の望ましい濃度は、5〜25%であることが記載されている)。
が記載されている。この発明の欠点は、2%の僅かなプロペン変換率の際にのみ
50%のプロペンオキシド選択度が可能になることにある。この発明のもう1つ
の欠点は、大量の二酸化炭素を反応のための促進剤として使用することにある(
エダクトガス中の望ましい濃度は、5〜25%であることが記載されている)。
【0004】 WO 98/00413、WO 98/00414およびWO 98/004
15には、金触媒を用いて気相中でプロペンを酸化するための方法が記載されて
いる。この発明の欠点は、プロペンオキシドが僅かな収率でのみ達成されうるこ
とにある。また、この発明の他の欠点は、この方法の経済性が高価な触媒の使用
によって損なわれることにある。
15には、金触媒を用いて気相中でプロペンを酸化するための方法が記載されて
いる。この発明の欠点は、プロペンオキシドが僅かな収率でのみ達成されうるこ
とにある。また、この発明の他の欠点は、この方法の経済性が高価な触媒の使用
によって損なわれることにある。
【0005】 発明の目的 本発明の目的は、記載された欠点を排除し、エポキシドへのオレフィン系二重
結合を有する炭化水素の不均質の部分的な接触酸化を比較的に高い変換率および
選択度で可能にする技術的に簡単な方法を開発することであり、この場合使用さ
れる触媒は、高い長時間活性および長時間安定性、耐摩耗性および再生能を示す
。
結合を有する炭化水素の不均質の部分的な接触酸化を比較的に高い変換率および
選択度で可能にする技術的に簡単な方法を開発することであり、この場合使用さ
れる触媒は、高い長時間活性および長時間安定性、耐摩耗性および再生能を示す
。
【0006】 発明の開示 本発明の課題は、安価な固体触媒およびガス状酸化剤を使用することによって
、気相中で高いエポキシ選択度でオレフィン系二重結合を有する炭化水素、殊に
アルケン、例えばプロペンのエポキシ化を導く方法を開発することである。
、気相中で高いエポキシ選択度でオレフィン系二重結合を有する炭化水素、殊に
アルケン、例えばプロペンのエポキシ化を導く方法を開発することである。
【0007】 本発明によれば、この課題は、酸化物担体、殊に二酸化珪素(SiO2)を基
礎とする固体触媒が酸化鉄を活性成分として含有しかつ元素の周期律表の第1族
および/または第2族からの相乗的に補充される元素を促進剤として含有してい
ることによって解決される。鉄含量0.001%〜1%を有する活性成分が一様
かつ均質に担体上および/または担体中に分布し、担体が50m2/gを上廻る
比表面積を有することは、有利であることが判明した。更に、促進剤、殊にナト
リウムイオンが既に活性成分が付着されたSiO2マトリックスを含浸すること
によって1%の濃度になるまで施こされ、こうして調製された”生の”触媒が3
00〜1000℃の温度で焼成することによって直ちに使用できるように準備さ
れることは、有利である。純粋かまたはNaイオンで促進作用が付与される酸化
物担体、殊にSiO2は、オレフィン系二重結合を有する炭化水素のエポキシ化
に関連して活性および選択度を全く検出しないかまたは極めて僅かにのみ検出し
、本発明により、酸化物担体、殊にSiO2のマトリックス上および/またはマ
トリックス中に鉄が存在することは、エポキシ化反応における接触的活性および
選択度にとって決定的なことであることが確認された。
礎とする固体触媒が酸化鉄を活性成分として含有しかつ元素の周期律表の第1族
および/または第2族からの相乗的に補充される元素を促進剤として含有してい
ることによって解決される。鉄含量0.001%〜1%を有する活性成分が一様
かつ均質に担体上および/または担体中に分布し、担体が50m2/gを上廻る
比表面積を有することは、有利であることが判明した。更に、促進剤、殊にナト
リウムイオンが既に活性成分が付着されたSiO2マトリックスを含浸すること
によって1%の濃度になるまで施こされ、こうして調製された”生の”触媒が3
00〜1000℃の温度で焼成することによって直ちに使用できるように準備さ
れることは、有利である。純粋かまたはNaイオンで促進作用が付与される酸化
物担体、殊にSiO2は、オレフィン系二重結合を有する炭化水素のエポキシ化
に関連して活性および選択度を全く検出しないかまたは極めて僅かにのみ検出し
、本発明により、酸化物担体、殊にSiO2のマトリックス上および/またはマ
トリックス中に鉄が存在することは、エポキシ化反応における接触的活性および
選択度にとって決定的なことであることが確認された。
【0008】 こうして得られた触媒を流動装置中で使用する場合には、酸化のために、本発
明によれば、ジ窒素オキシドが5%〜99%の濃度で使用される。不活性ガスと
しては、例えば窒素、ヘリウムまたはアルカンが使用される。反応管理は、30
0〜500℃の温度範囲内で1〜20 l.h-1.gKat -1の空間速度で行なわ
れ、したがって本発明によれば、2〜30%の変換率の際にエポキシドの選択度
は、10〜70%である。好ましいことは、本発明による触媒が反応の間に非本
質的にのみ活性を失ない、したがって5〜20時間の運転時間後に初めて空気中
または別の酸素含有ガス中での”焼成”によって反応される必要があることであ
る。更に、50回を上廻る反応化作業周期の後にも触媒が高度に活性であり、機
械的に安定性であり、耐摩耗性であることは、注目すべきことである。
明によれば、ジ窒素オキシドが5%〜99%の濃度で使用される。不活性ガスと
しては、例えば窒素、ヘリウムまたはアルカンが使用される。反応管理は、30
0〜500℃の温度範囲内で1〜20 l.h-1.gKat -1の空間速度で行なわ
れ、したがって本発明によれば、2〜30%の変換率の際にエポキシドの選択度
は、10〜70%である。好ましいことは、本発明による触媒が反応の間に非本
質的にのみ活性を失ない、したがって5〜20時間の運転時間後に初めて空気中
または別の酸素含有ガス中での”焼成”によって反応される必要があることであ
る。更に、50回を上廻る反応化作業周期の後にも触媒が高度に活性であり、機
械的に安定性であり、耐摩耗性であることは、注目すべきことである。
【0009】 次に、本発明を6つの実施例で詳説する。
【0010】 実施例1 0.0100%のFe含量および484m2/gの比表面積を有する市販のシ
リカゲルを48時間、ときどき攪拌しながら酢酸ナトリウム含有水溶液10-3モ
ル/lで含浸した。濾過および蒸留水での洗浄の後、Naイオンで含浸されたシ
リカゲルを第1段階で600℃で5時間焼成した。第2の段階で触媒を付加的に
700℃で6時間焼成した。
リカゲルを48時間、ときどき攪拌しながら酢酸ナトリウム含有水溶液10-3モ
ル/lで含浸した。濾過および蒸留水での洗浄の後、Naイオンで含浸されたシ
リカゲルを第1段階で600℃で5時間焼成した。第2の段階で触媒を付加的に
700℃で6時間焼成した。
【0011】 こうして調製された触媒を流動装置中の石英管反応器中で酸化反応のために使
用した。反応生成物をオンラインでガスクロマトグラフィーおよびIR測光法に
より測定し、定量化した。プロペン1%、N2O 15%およびHe84%のエ
ダクト流の組成および2 l.h-1.gKat -1の空間速度の場合には、80分間
の運転時間後に400℃の反応温度で11%のプロペン変換率および18%のプ
ロペンオキシド選択度を測定した。副生成物は、主にプロパノール、アセトン、
アクロレインおよび一酸化炭素から成り立っていた。
用した。反応生成物をオンラインでガスクロマトグラフィーおよびIR測光法に
より測定し、定量化した。プロペン1%、N2O 15%およびHe84%のエ
ダクト流の組成および2 l.h-1.gKat -1の空間速度の場合には、80分間
の運転時間後に400℃の反応温度で11%のプロペン変換率および18%のプ
ロペンオキシド選択度を測定した。副生成物は、主にプロパノール、アセトン、
アクロレインおよび一酸化炭素から成り立っていた。
【0012】 実施例2 0.0080%のFe含量および309m2/gの比表面積を有する市販のシ
リカゲルを室温で48時間、ときどき攪拌しながら酢酸ナトリウム含有水溶液1
0-3モル/lで含浸した。濾過および蒸留水での洗浄の後、フィルターケーキを
乾燥させ、第1段階で500℃で5時間焼成した。第2の焼成段階で触媒を80
0℃で6時間処理した。
リカゲルを室温で48時間、ときどき攪拌しながら酢酸ナトリウム含有水溶液1
0-3モル/lで含浸した。濾過および蒸留水での洗浄の後、フィルターケーキを
乾燥させ、第1段階で500℃で5時間焼成した。第2の焼成段階で触媒を80
0℃で6時間処理した。
【0013】 こうして得られた触媒を流動装置の石英管反応器中で実施例1に従って使用し
、実施例1の場合と同じ条件下で試験した。この場合には、4.5%のプロペン
変換率が達成され、プロペンオキシド選択度は23%に上昇することが示された
。副生成物は、主にプロパノール、アセトン、アクロレインおよび一酸化炭素か
ら成り立っていた。
、実施例1の場合と同じ条件下で試験した。この場合には、4.5%のプロペン
変換率が達成され、プロペンオキシド選択度は23%に上昇することが示された
。副生成物は、主にプロパノール、アセトン、アクロレインおよび一酸化炭素か
ら成り立っていた。
【0014】 実施例3 0.0006%のFe含量を有する市販のシリカゲルを”初期湿潤度”法によ
ってFe(III)−アセチルアセトネート含有トルオール溶液で含浸し、した
がって焼成(600℃で5時間)後の試験体のFe含量0.0100%が達成さ
れた。引続き、この触媒に実施例1に記載された方法によりNaイオンで促進作
用を付与した。
ってFe(III)−アセチルアセトネート含有トルオール溶液で含浸し、した
がって焼成(600℃で5時間)後の試験体のFe含量0.0100%が達成さ
れた。引続き、この触媒に実施例1に記載された方法によりNaイオンで促進作
用を付与した。
【0015】 700℃で6時間の焼成後、触媒を流動装置中で実施例1に従って酸化反応の
ために使用した。プロペン1%、N2O 15%およびHe84%のエダクト流
の組成および2 l.h-1.gKat -1の空間速度の場合には、350℃で130
分間の運転時間後に5%のプロペン変換率および60%のプロペンオキシド選択
度を測定した。同一のエダクト組成および空間速度の際に、375℃で130分
間もしくは330分間および680分間の運転時間の後、8.7もしくは6.0
および4.3%の変換率ならびに49.6もしくは51.8および48.1%の
選択度を測定した。第2の試験においては、最後に記載されたのと同一の条件下
で実施するが、しかし、520℃で空気中での触媒の”焼成”後に、同一の運転
時間で8.3%もしくは6.0%および4.2%の変換率ならびに50.5%、
51.7%もしくは48.9%の選択度を測定した。副生成物は、実施例1のも
のに相当した。
ために使用した。プロペン1%、N2O 15%およびHe84%のエダクト流
の組成および2 l.h-1.gKat -1の空間速度の場合には、350℃で130
分間の運転時間後に5%のプロペン変換率および60%のプロペンオキシド選択
度を測定した。同一のエダクト組成および空間速度の際に、375℃で130分
間もしくは330分間および680分間の運転時間の後、8.7もしくは6.0
および4.3%の変換率ならびに49.6もしくは51.8および48.1%の
選択度を測定した。第2の試験においては、最後に記載されたのと同一の条件下
で実施するが、しかし、520℃で空気中での触媒の”焼成”後に、同一の運転
時間で8.3%もしくは6.0%および4.2%の変換率ならびに50.5%、
51.7%もしくは48.9%の選択度を測定した。副生成物は、実施例1のも
のに相当した。
【0016】 実施例4 テトラエチルオルトシリケート(0.3モル)、エタノール(1.95モル)
、イソプロパノール(0.3モル)、1−ドデシルアミン(0.09モル)およ
び水(10.8モル)から、シリカゾルを調製し、これを室温で48時間ゲル化
した。乾燥および600℃で5時間の焼成の後、1167m2/gの比表面積を
有する化学的に純粋なシリカゲルを取得した。
、イソプロパノール(0.3モル)、1−ドデシルアミン(0.09モル)およ
び水(10.8モル)から、シリカゾルを調製し、これを室温で48時間ゲル化
した。乾燥および600℃で5時間の焼成の後、1167m2/gの比表面積を
有する化学的に純粋なシリカゲルを取得した。
【0017】 シリカゲルを実施例3の場合と同様にFe濃度が0.0100%になるまでF
e量を増加させ、引続きNaイオンで促進作用を付与した。
e量を増加させ、引続きNaイオンで促進作用を付与した。
【0018】 700℃で6時間の焼成の後、触媒を実施例1に従って反応装置中に装入した
。プロペン1%、N2O 40%およびHe59%のエダクト流の組成および2
l.h-1.gKat -1の空間速度の場合には、375℃で51分間の運転時間後
に5%のプロペン変換率および44%のプロペンオキシド選択度を測定した。副
生成物は、実施例1のものに相当した。
。プロペン1%、N2O 40%およびHe59%のエダクト流の組成および2
l.h-1.gKat -1の空間速度の場合には、375℃で51分間の運転時間後
に5%のプロペン変換率および44%のプロペンオキシド選択度を測定した。副
生成物は、実施例1のものに相当した。
【0019】 実施例5 SiO297%およびTiO23%からなる市販の混合酸化物触媒担体を実施例
3に相応して”初期湿潤度”法によってFe(III)−アセチルアセトネート
含有トルオール溶液で含浸し、したがって焼成(600℃で5時間)後のFe含
量0.03%が達成された。引続き、この触媒を実施例1に記載された方法によ
り酢酸ナトリウム10-1モル/lを含有する水溶液で処理し、濾過し、洗浄し、
かつ700℃で6時間焼成した。
3に相応して”初期湿潤度”法によってFe(III)−アセチルアセトネート
含有トルオール溶液で含浸し、したがって焼成(600℃で5時間)後のFe含
量0.03%が達成された。引続き、この触媒を実施例1に記載された方法によ
り酢酸ナトリウム10-1モル/lを含有する水溶液で処理し、濾過し、洗浄し、
かつ700℃で6時間焼成した。
【0020】 こうして得られた、193m2/gのBET表面積を有する酸化鉄含有触媒は
、流動装置中で実施例1によるエダクト流の組成および4 l.h-1.gKat -1
の空間速度の場合には、400℃の反応温度で76分間の運転時間後に5.6%
のプロペン変換率および7.7%のプロペンオキシド選択度を示した。副生成物
としては、主にプロパノール、アセトン、アクロレインおよび一酸化炭素が形成
された。
、流動装置中で実施例1によるエダクト流の組成および4 l.h-1.gKat -1
の空間速度の場合には、400℃の反応温度で76分間の運転時間後に5.6%
のプロペン変換率および7.7%のプロペンオキシド選択度を示した。副生成物
としては、主にプロパノール、アセトン、アクロレインおよび一酸化炭素が形成
された。
【0021】 実施例6 0.0006%のFe含量を有する市販のシリカゲルを”初期湿潤度”法によ
ってFe(III)−アセチルアセトネート含有トルオール溶液で含浸し、した
がって焼成(600℃で5時間)後の試験体のFe含量0.03%が達成された
。引続き、この触媒を実施例1に記載された方法により酢酸ナトリウム10-1モ
ル/lを含有する水溶液で処理し、濾過し、洗浄し、かつ700℃で6時間焼成
した。
ってFe(III)−アセチルアセトネート含有トルオール溶液で含浸し、した
がって焼成(600℃で5時間)後の試験体のFe含量0.03%が達成された
。引続き、この触媒を実施例1に記載された方法により酢酸ナトリウム10-1モ
ル/lを含有する水溶液で処理し、濾過し、洗浄し、かつ700℃で6時間焼成
した。
【0022】 触媒を1−ブテンの部分的酸化のために、流動装置中で実施例1に従って使用
した。ブテン1%、N2O 15%およびHe84%のエダクト流の組成および
4 l.h-1.gKat -1の空間速度の場合には、400℃の反応温度で76分間
もしくは127分間の運転時間後に28.8%もしくは23.8%のブテン変換
率および14.1%もしくは15.7%のブテンオキシド選択度を測定した。約
80%の副生成物とともに、なお約5%の一酸化炭素が生成された。
した。ブテン1%、N2O 15%およびHe84%のエダクト流の組成および
4 l.h-1.gKat -1の空間速度の場合には、400℃の反応温度で76分間
もしくは127分間の運転時間後に28.8%もしくは23.8%のブテン変換
率および14.1%もしくは15.7%のブテンオキシド選択度を測定した。約
80%の副生成物とともに、なお約5%の一酸化炭素が生成された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴァルデマール クリスマン ドイツ連邦共和国 フレーア アウグスト −ベーベル−シュトラーセ 11 Fターム(参考) 4C048 AA01 BB02 CC01 XX02 XX05 4G069 AA03 AA08 BA02A BA02B BC01A BC02B BC08A BC66A BC66B CB73 DA05 EA02Y FA01 FA02 FB14 FC08
Claims (6)
- 【請求項1】 不均質接触反応によりオレフィン系二重結合を有する炭化水
素を気相酸化することによってエポキシドを製造する方法において、オレフィン
系二重結合を有する炭化水素をN2Oを用いて鉄含有酸化物固体触媒に接触させ
て酸化することを特徴とする、気相酸化によるエポキシドの製造法。 - 【請求項2】 酸化剤N2Oを5〜99%の濃度で300〜500℃の温度
および1〜20 l.h-1.gKat -1の空間速度で使用し、変換率を2〜30%
に調節する、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 酸化物触媒が0.0001〜1%の鉄含量を有する、請求項
1または2記載の方法。 - 【請求項4】 元素の周期律表の第1族および/または第2族からの相乗的
に補充される1つ以上の元素を有する触媒が促進剤を含有しており、促進剤の含
量が0.001%〜1%の間にありかつ鉄含量に対する濃度比1:10〜100
:1を達成させる、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項5】 シリカゲルを基礎とする鉄含有酸化物触媒が形成されている
、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項6】 オレフィン系二重結合を有する炭化水素がプロペンである、
請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/EP1999/009131 WO2000031056A1 (de) | 1998-11-26 | 1999-11-25 | Verfahren zur herstellung von epoxiden durch gasphasenoxidation |
Publications (1)
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1999
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