JP2002530239A - 車両衝突の重大さを検出する方法 - Google Patents

車両衝突の重大さを検出する方法

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acceleration sensor
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アンドレアス クーン
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Abstract

(57)【要約】 従来のクラッシュ検出アルゴリズムの場合のように、加速度または積分された加速度の閾値を上回ることに基づいて、事故が検出される。その後で、センサ信号変化を示す種々の特性値が集められ、NNに供給される。このNNはクラッシュの重大さに関する特性値を戻す。この特性値によって、種々の拘束装置が個別的に応答可能である。それによって、少ないコストで、車両衝突の重大さと経過に関する情報を迅速かつ確実に供給し、乗員保護装置を必要に応じて起動させることができる方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は請求項1の上位概念に記載した特徴を有する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような方法は米国特許第5,583,771号公報によって知られている
。その際、1個の加速度センサの出力信号の変化が所定の時間にわたって記憶さ
れ、そして信号変化から、振幅、速度等のような一連の情報が決定される。この
情報は入力信号として神経回路網に入力され、この神経回路網は1個のエアバッ
グを点火するかどうか判断する。
【0003】 この公知の方法は多数の欠点を有する。一方では、予め設定された時間にわた
ってクラッシュ信号の変化を記憶し、それに続いて初めて分析する必要がある。
1個の加速度センサの使用は、すべての車両衝突の重大さを充分に確実に検出す
ることができない。
【0004】 その原因は、通常存在する、加速度センサの指向性にある。加速度センサが例
えば正面衝突を検出することができると、側方衝突は通常は検出できないかある
いは少なくとも同じ精度で検出することができない。このような1個の加速度セ
ンサは通常は車両の中央に配置されている。車両構造に起因して、加速度センサ
の場所の減速が遅れて行われ、その変化が例えば障害物の衝突場所における変化
と全く異なる。これは一般的に、車両衝突の重大さを実際に充分な精度で検出す
るという重大な課題につながる。それによって更に、時として、クラッシュを適
時に検出するという課題が生じる。
【0005】 勿論、神経回路網がいろいろな種類の衝突の先行する信号変化に基づいてトレ
ーニングされるので、米国特許第5,583,771号明細書の場合のようにセ
ンサ信号の今までの変化だけを分析するときに、1つのセンサ信号だけの考察で
は車両衝突のそれ以降の変化を経験的に推測することはできない。従って、公知
の方法は有用性が制限される。すなわち、大まかな判断だけしかできず、乗員保
護装置を起動すべきであるかどうかの決定のための使用可能な判断基準だけを供
給する。
【0006】 本発明の根底をなす課題は、車両衝突に関する大幅に改善された情報を供給す
る、冒頭に述べた種類の方法を提供することである。 この課題は本発明に従い、請求項1記載の特徴によって解決される。
【0007】 多数のクラッシュセンサを使用することにより、このセンサを中央に配置しな
いで(中央に配置するだけでなく)、好ましくは車両衝突時に巻き添えを受ける
個所の現場に配置される。正面衝突のためには車体前部の範囲内の個所、例えば
エンジンブラケット上の個所に配置され、追突事故のためには車体後部の範囲内
の個所に配置される。側方クラッシュは好ましくは車両の側方範囲内に配置され
たセンサによって検出可能である。多数のクラッシュセンサ、例えば全部で8個
以上のクラッシュセンサによって、車両衝突の重大さに関する情報だけでなく、
車両衝突の経過に関する情報が得られる。
【0008】 中央から離れた位置にあるクラッシュセンサと中央の加速度センサは、同じ時
点で物理的に同じ価値の出力信号を供給する。この時点は例えば1個のクラッシ
ュセンサまたは加速度センサの出力信号が設定された閾値を上回るときに、この
センサによって出力されるトリガー信号によって決定される。車両衝突の際、閾
値を上回るこのセンサは物体の衝突場所に最も近いセンサである。このセンサは
すべてのセンサのうちで最も大きな巻き添えを被り、同じ時点で他のセンサがそ
れぞれ出力信号を供給するようにする。この時点は例えば車両衝突の検出後5m
sに選定される。
【0009】 神経回路網の使用は、多数のクラッシュセンサまたは加速度センサへの適用時
に、1個または複数のセンサが故障しているときにも、車両衝突の重大さと経過
に関する情報を提供することができるという利点がある。これとは逆に、米国特
許第5,583,771号明細書の場合には、唯一のセンサが故障すると、車両
衝突に関する情報を提供することができない。
【0010】 クラッシュセンサは加速度センサによって提供される物理量と同じ性質を有す
る物理量を提供する。その際、物理量は同様に加速度値であってもよい。クラッ
シュセンサは例えば加速度センサと同じように構成され、同じ物理的原理に従っ
て作動する。
【0011】 クラッシュセンサと加速度センサの出力信号が時間によって積分されると、車
両衝突の重大さと経過を示す情報内容が一層改善される。第1回目の積分の際、
センサのその都度の個所の速度または相対速度が示される。
【0012】 センサの出力信号が時間によって2回積分されると、情報の値が大幅に改善さ
れる。その結果はセンサの個所が進んだ距離に関する情報である。この情報の処
理は神経回路網内で迅速に行われ、車両衝突の短い経過の後で、車両衝突のその
以上の経過に関する広範囲の情報を提供する。進んだ距離に関する情報が得られ
る時点が例えば車両衝突の検出後5msに選定されると、数msの後で充分な情
報が得られる。この情報は、必要に応じていろいろな乗員保護装置を起動させる
かまたは高い確率で予想されるクラッシュ経過に調節することができる。起動さ
れる乗員保護装置の数のほかに、この乗員保護装置を作用させる強さを、神経回
路網によって設定することができる。
【0013】 本発明の上記説明では、入力信号が1回だけ所定の時点で神経回路網に入力さ
れる場合についてのみ考慮した。加速度センサとクラッシュセンサの出力信号か
ら求められた物理量が連続する所定の複数の時点で入力信号として神経回路網に
入力されることにより、乗員保護装置を起動しなければならないかどうかおよび
どの程度起動しなければならないかについての情報の信頼性が一層改善される。
これは2つの観点から有利である。
【0014】 一方では、先行する入力信号に基づいて行われるようなそれ以降のクラッシュ
経過に関する“予想”が正しいかどうかを検査することができる。場合によって
は、乗員保護装置の起動プログラムの補正を行わなければならない。
【0015】 他方では、普通でない影響およびまたは先行する入力信号から検出できないか
または充分に明確に検出できない影響を考慮することができる。その一例はポー
ルに対する衝突である。この場合、往々にして、障害物(ポール)が車両に既に
侵入した後で初めて、障害物が遅く検出される。
【0016】 NN(神経回路網)は米国特許第5,583,771号明細書の場合のように
絶えず照会されるのではなく、従来のクラッシュ検出アルゴリズムの場合のよう
に、先ず最初にクラッシュの場合に、ろ波された加速度値が或る閾値を上回るこ
とによって起動される。そして、複数のセンサの加速度変化の若干の特性値がy
値としてNNに提供されるがしかし、特性値の全体の時間的な変化は提供されな
い。加速度変化の特性値は、加速度の時間ウインドウ積分およびまたは時間によ
る2回の積分およびまたは異なる信号特性値の種々の数学的な組み合わせに基づ
いて得られる。それによって、NNへの必要な入力の数は数ダース乃至数百では
なく、小さな数(10未満)である。
【0017】 NNの出力信号はエアバッグの直接的な制御(点火/非点火)を生じないで、
“クラッシュの重大さ”(例えばx=(衝突位置、衝突速度・・・))を示すパ
ラメータ内に存在する。クラッシュの重大さに関する確実な情報を示すことがま
だ不可能であるときには、NNは、第1のトリガー閾値よりも高められた、重大
なクラッシュに相当する他のトリガー閾値を介して起動され、もう一度照会する
ことが可能である。 クラッシュの重大さを検出することによって、アルゴリズムのモジュラリティ
が可能になるので、複数のユニット(複数のエアバッグ、ベルトテンショナー等
)をクラッシュの重大さに適合させて応答させることができる。
【0018】 NNがトリガーの後でのみ呼び出され、絶えず呼び出されないので、および非
常によく処理されたデータによって作動するので、必要な作業も今日の慣用の制
御機器とプロセッサ内に存在する演算能力によって実現可能である。更に、信号
データを非常によく処理したことによって、クラッシュシミュレーションの結果
を例示的なデータとしてトレーニングのために使用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クーン アンドレアス ドイツ連邦共和国 デー・80807 ミュン ヘン プフィッツナーシュトラーセ 7 Fターム(参考) 3D054 EE02 EE27 EE60

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速度センサの出力信号が処理されて神経回路網に供給され
    、この神経回路網が乗員保護装置のためのトリガーユニットを制御する、車両衝
    突の重大さを検出するための方法において、車両衝突の経過も検出するために、
    他のクラッシュセンサが設けられ、このクラッシュセンサが加速度センサの出力
    信号に等しいかまたは類似する物理量を、所定の時点で神経回路網に入力信号と
    して供給し、トリガーユニットによって複数の乗員保護装置が車両衝突の重大さ
    と経過に相応して制御されることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 クラッシュセンサがセンサの場所のその都度の相対的な速度
    に関する情報を供給することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 クラッシュセンサがセンサの場所のその都度の相対的な移動
    に関する情報を供給することを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 クラッシュセンサが同様に加速度センサであることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 【請求項5】 クラッシュセンサと加速度センサの出力信号が時間によって
    積分されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 クラッシュセンサの出力信号が時間によって2回積分される
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 加速度センサとクラッシュセンサの出力信号から求められた
    物理量が、連続する所定の時点で、入力信号として神経回路網に入力されること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
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