JP2002200961A - 衝突形態判別装置 - Google Patents

衝突形態判別装置

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JP2002200961A
JP2002200961A JP2000386048A JP2000386048A JP2002200961A JP 2002200961 A JP2002200961 A JP 2002200961A JP 2000386048 A JP2000386048 A JP 2000386048A JP 2000386048 A JP2000386048 A JP 2000386048A JP 2002200961 A JP2002200961 A JP 2002200961A
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collision
deceleration
soft
vehicle
crash
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JP2000386048A
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English (en)
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Katsuji Imai
勝次 今井
Noribumi Iyoda
紀文 伊豫田
Masuji Oshima
満寿治 大嶋
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の正突・ソフトクラッシュ判定を簡易な
構成で可能とした衝突形態判定装置を提供するを提供す
る。 【解決手段】車両の減速度を検出する減速度検出手段2
2と、前記減速度を時間により積分して減速度積分値を
算出する積分演算手段34と、前記減速度と前記減速度
積分値とに基づいて前記車両が正突したか、又はソフト
クラッシュしたか判定を行う正突・ソフトクラッシュ判
定手段36とを含む衝突形態判別装置で、正突判定手段
36は減速度と減速度積分値とによる正突・ソフトクラ
ッシュ判定マップを用いて正突・ソフトクラッシュ判定
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の衝突形態判別
装置に関し、特に車両が正突と称される形態で衝突対象
物に衝突した場合とソフトクラッシュと称される形態で
衝突対象物に衝突した場合とを判別可能な衝突形態判別
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載されたエアバック等の乗員保
護装置は、車両内の減速度計等により検出された減速度
の時間的変化等に基づいて乗員保護装置の起動タイミン
グの調整が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両衝
突の際における乗員の移動方向や移動量、移動のタイミ
ング等は衝突の形態によって異なるため、単に車両に生
じる減速度の時間的変化に基づいて起動タイミングを調
整するだけでは乗員保護装置をより適切なタイミングで
起動するのは困難である。即ち、より適切な乗員保護装
置をより的確なタイミングで起動するためには車両の衝
突形態を詳細に判別することが重要である。車両の衝突
形態を判別する装置の1つとして、例えば出願人は車両
本体中央にフロアセンサを設けると共に、車両の前方左
右に配置された2つのフロントセンサにより検出される
減速度の差や比に基づいて車両の衝突形態を判別する装
置を提案している(特開平10−152014号公
報)。
【0004】ところが、車両の衝突形態には、例えば車
両が衝突対象物に対して斜めに衝突する斜突、車両が衝
突対象物に対して正面全体で前突する正突、車両が衝突
対象物に対してその位置をオフセットさせた状態で左右
いずれか片側で前突するオフセット衝突がある。さらに
前突には、衝突対象物が車両前面の比較剛性が低い部分
に衝突するか、または衝突対象物の剛性が低いソフトク
ラッシュと称される衝突形態もある。
【0005】車両が衝突状態となったときには、センサ
からの検出信号に基づいて、例えば斜めからの衝突であ
るか、前面からの衝突であるか、左右非対称の衝突であ
るか等を順次判定して可能性のない衝突形態を除きなが
ら、真の衝突形態を見出すような処理が実行される。こ
のような衝突形態判別処理では、車両が前面かつ略左右
対称に衝撃対称対象物に衝突した場合である、前記正突
とソフトクラッシュとの判別も行えることが望ましい。
【0006】車両が衝突対象物に正突した場合、車両に
配設したセンサによる減速度は一般に1回の増減を示
す。正突では、図1(A)に示すように車両10の左右
サイドフレーム(サイドメンバ)12、14がバンパ1
6を介して衝突対象物15に略同時に衝突する。この左
右サイドメンバ12、14は剛性が高いので、車両10
が正突すると大きな減速度のピークを1回生じるのであ
る。正突した車両10の減速度の変化は、概略図2
(A)のような減速度波形となる。図2(A)の横軸は
時間t、縦軸は車両の減速度Gである。
【0007】また、車両がソフトクラッシュした場合の
減速度波形は図2(B)に示すように、一度、減速度が
増加した後に減少に転じ、再度、増加するという特徴が
ある。ソフトクラッシュの1つにはポール衝突が含まれ
る。ポール衝突とは、車両が前面の幅方向中央で電柱等
の強固な衝突対象物に衝突する形態である。ポール衝突
では、図1(B)に示すように先ずポール17がバンパ
16に衝突し、その後バンパ16の背後にある部材の弾
性変形及び塑性変形に伴ってポール17が車体側に食込
む。さらに、エンジン等(図示せず)の剛性が高い部材
に強く当たる。
【0008】図2(B)を参照してポール衝突を減速度
の変化の面からみると、ポール17がバンパ16に衝突
することにより車両10の減速度が増加して第1ピーク
を取り、その後車体前部の変形により減少に転じ、エン
ジンとの衝突で再度増加して第2ピークを取る。ここ
で、ポール17はバンパ16に衝突してからエンジンに
衝突するが、エンジンの方がバンパ16よりも格段に剛
性が高いので、一般にエンジンと衝突したときに生じる
第2ピークの減速度は第1ピークのときよりも数倍にも
なる。ソフトクラッシュの他の例としては、車両が衝突
対象物の下に潜り込む状態となるアンダーライドと称さ
れる衝突もあるが、これにおいても、減速度がポール衝
突に類似した変化を示す。以下、本明細書ではポール衝
突をソフトクラッシュの代表例として説明する。
【0009】上記のように、正突とポール衝突とでは車
両が衝突対象物に衝突した後に表れる現象が全く異な
る。よって、乗員保護の観点から、これらを正確に判別
して乗員保護装置の起動制御に反映させることが望まし
い。しかし、衝突当初においては衝突対象物が車両前面
に当たる点と車幅方向で左右対称的に衝突する点等で近
似した状態が存在し、これらを衝突初期において判別す
ることは困難である。
【0010】したがって、本発明は、簡易な構成で車両
の正突・ソフトクラッシュ判定を可能とした衝突形態判
定装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は請求項1に記
載の如く、車両の衝突形態を判別する衝突形態判別装置
であって、前記車両の減速度を検出する減速度検出手段
と、前記減速度を時間により積分して減速度積分値を算
出する積分演算手段と、前記減速度と前記減速度積分値
とに基づいて前記車両が正突したか、又はソフトクラッ
シュしたかの判定を行う正突・ソフトクラッシュ判定手
段とを含む、構成により達成される。
【0012】請求項1記載の発明によれば、車両の衝突
状態を反映する車両の減速度と減速度積分値とに基づい
て正突・ソフトクラッシュ判定手段が判定を行う。よっ
て、車両が正突したか、又はソフトクラッシュしたかを
精度よく判別することができる。
【0013】また、請求項2に記載される如く、請求項
1記載の衝突形態判別装置において、前記正突・ソフト
クラッシュ判定手段は、前記減速度と前記減速度積分値
とにより形成される正突・ソフトクラッシュ判定マップ
を有し、所定周期で検出される前記減速度及び該減速度
に基づく前記減速度積分値とにより特定される特定点が
前記減速度に対する閾値GTH未満の値を有したか、否
かにより正突・ソフトクラッシュ判定を行う構成とする
ことができる。
【0014】請求項2記載の発明によれば、特定点が閾
値GTH未満の値を有した、否かという簡易な判断を行
うことで、車両が正突したか、ソフトクラッシュしたか
を判定することができる。
【0015】また、請求項3に記載される如く、請求項
2記載の衝突形態判別装置において、前記閾値GTH
は、ソフトクラッシュした車両により示される前記特定
点の描く特徴的な軌跡が取り得る値として設定すること
ができる。
【0016】請求項3記載の発明によれば、ソフトクラ
ッシュした車両の減速度に基づいて定まる特定点の軌跡
の特徴を考慮して、閾値GTHが設定されている。よっ
て、衝突初期において衝突形態の近似するソフトクラッ
シュと正突とを正確に判別することができる。
【0017】また、請求項4に記載される如く、請求項
3記載の衝突形態判別装置において、前記特定点が前記
閾値GTH未満の値を有したか否かの判断は、正突した
車両の前記特定点の描く軌跡と、ソフトクラッシュした
車両の前記特定点が描く軌跡とが離れる減速度積分値以
後の値として定めた閾値VTAを越えてから実行され
る、構成とすることが望ましい。
【0018】請求項4記載の発明によれば、正突に基づ
く特定点の軌跡とソフトクラッシュに基づく特定点の軌
跡とが、それぞれの特徴を示す直後から判定を実行する
ことができるので、迅速かつ精度よい正突・ソフトクラ
ッシュ判定が実行できる。
【0019】また、請求項5に記載される如く、請求項
4記載の衝突形態判別装置において、前記特定点が前記
閾値GTH未満の値を有したか否かの判断は、正突した
車両の前記特定点が描く軌跡がピークの減速度値を取る
以前の減速度積分値として定めた閾値VTBを越えるま
でに実行される、構成とすることが望ましい。
【0020】請求項5記載の発明によれば、正突した車
両の減速度が最大値(ピーク)となる前に正突の判定を
行うことができる。前記閾値VTBは閾値VTAよりは
大きな値であり、閾値VTBと閾値VTAとの間で、特
定点が前記閾値GTH未満の値を有したか、否かよって
正突・ソフトクラッシュ判定を行うことができる。よっ
て、ソフトクラッシュ時や正突時に乗員保護装置をタイ
ミングよく起動させることができるようになる。
【0021】上記閾値GTH並びに閾値VTA及び閾値
VTBは、車速等に対応して正突・ソフトクラッシュ判
定マップ内に複数設定しておくことが好ましい、このよ
うな構成とすれば乗員保護装置を起動するタイミングを
より的確に制御できる。
【0022】前記閾値VTBと閾値VTAとの間で、特
定点が閾値GTH未満でなければ、正突との判断を行う
ことができ、正突特有の高い減速度ピークが生じる前に
正突であると判断できるので、例えばエアバックの起動
閾値をHiからLowに下げ、より適切な乗員保護が図
られるようすることもできる。
【0023】また、請求項6に記載される如く、請求項
5記載の衝突形態判別装置において、前記閾値閾値GT
H及び閾値VTA、VTBにより画定される正突・ソフ
トクラッシュ判定領域を形成し、前記特定点が該正突・
ソフトクラッシュ判定領域に属すか、否かにより正突・
ソフトクラッシュの判定を行う、構成としてもよい。
【0024】請求項6記載の発明によれば、特定点が正
突・ソフトクラッシュ判定領域に属したか、否かという
簡易な判断を行うだけて、正突・ソフトクラッシュ判定
を行うことができる。
【0025】また、請求項7に記載される如く、請求項
2から6いずれかに記載の衝突形態判別装置において、
前記正突・ソフトクラッシュ判定手段は前記特定点の減
速度が減少に転じたことに基づいてソフトクラッシュを
検出する第1ソフトクラッシュ検出手段を備える、構成
とすることができる。
【0026】請求項7記載の発明によれば、正突・ソフ
トクラッシュ判定手段が、減速度が減少に転じたことに
基づいてソフトクラッシュを検出する第1ソフトクラッ
シュ検出手段を備えているのでより早期に正突・ソフト
クラッシュ判定を実行することが可能となる。
【0027】また、請求項8に記載される如く、請求項
7記載の衝突形態判別装置において、前記第1ソフトク
ラッシュ検出手段は、前記特定点の減速度の減少量が設
定値αを越えたときにソフトクラッシュを検出する。
【0028】請求項8記載の発明によれば、特定点の減
速度の減少量が設定値αを越えるという条件を用いてソ
フトクラッシュを簡易に検出できる。この設定値αは車
両毎に衝突試験等を行い乗員保護の観点から適正な値と
して予め設定されるものである。
【0029】さらに、請求項9に記載される如く、請求
項2から8いずれかに記載の衝突形態判別装置におい
て、前記正突・ソフトクラッシュ判定手段は、前記特定
点の減速度がソフトクラッシュした車両の減速度波形の
第1ピーク時における減速度を越えたことに基づいてソ
フトクラッシュを検出する第2ソフトクラッシュ検出手
段をさらに備える構成とすることもできる。
【0030】請求項9記載の発明によれば、ソフトクラ
ッシュした車両の減速度波形に最も特徴的に表れる、第
2ピーク時の減速度が第1ピーク時の減速度よりも大き
くなるという特徴に基づいて確実に正突・ソフトクラッ
シュ判定を行うことができる。
【0031】また、請求項10に記載される如く、請求
項9記載の衝突形態判別装置において、前記第2ソフト
クラッシュ検出手段は、前記特定点の減速度が第1ピー
ク時における減速度の所定倍βを越えたときにソフトク
ラッシュを検出することとすることができる。
【0032】請求項10記載の発明によれば、特定点の
減速度が第1ピーク時における減速度の所定倍βを越え
るという条件を用いてソフトクラッシュを簡易に検出で
きる。ここでの値βは車両毎に衝突試験等を行い乗員保
護の観点から適正な倍率として予め設定されるものであ
る。
【0033】また、請求項11に記載される如く、請求
項7から10のいずれかに記載の衝突形態判別装置にお
いて、前記正突・ソフトクラッシュ判定手段は、ソフト
クラッシュした車両の減速度波形の特徴点を少なくとも
含み、かつ判定遅れが生じない範囲として設定されるソ
フトクラッシュ判定区間を有していることが好ましい。
【0034】請求項11記載の発明によれば、ソフトク
ラッシュした車両の減速度波形が描く特徴点が含まれか
つ判定遅れが生じない範囲としてソフトクラッシュ判定
区間が設定され、この区間内で正突・ソフトクラッシュ
判定が実行される。よって、ノイズ等による影響や判定
遅れを防止して乗員保護のための確実な正突・ソフトク
ラッシュ判定を行うことができる。
【0035】ここでの特徴点はとしては、ソフトクラッ
シュした車両の減速度波形は2つピークを示し、2番目
のピークが1番目のピークよりも大きいとう点である。
また、ソフトクラッシュ判定区間は減速度側での限界値
或いは減速度積分値側の限界値を定めて設定することが
できる。これら限界値は乗員保護の観点からノイズ等に
よる判断遅れや誤判定を防止できるように設定する。
【0036】さらに、請求項12に記載される如く、請
求項1記載の衝突形態判別装置において、前記正突・ソ
フトクラッシュ判定手段は、前記減速度と前記減速度積
分値とにより形成される正突・ソフトクラッシュ判定マ
ップを有し、所定周期で検出される前記減速度及び該減
速度に基づく前記減速度積分値とにより特定される特定
点の減速度が、減少に転じたことに基づいてソフトクラ
ッシュを検出する第1ソフトクラッシュ検出手段を備え
る、構成によっても正突・ソフトクラッシュ判定を行う
ことができる。
【0037】請求項12記載の発明によれば、特にソフ
トクラッシュした車両の減速度が減少に転じるという特
徴点に着目してソフトクラッシュの検出を行うので、早
期の正突・ソフトクラッシュ判定が可能となる。
【0038】また、請求項13に記載される如く、請求
項12記載の衝突形態判別装置において、前記正突・ソ
フトクラッシュ判定手段は、前記特定点の減速度がソフ
トクラッシュした車両の減速度波形の第1ピーク時にお
ける減速度を越えたことに基づいてソフトクラッシュを
検出する第2ソフトクラッシュ検出手段をさらに備える
構成とすることが好ましい。
【0039】請求項13記載の発明によれば、ソフトク
ラッシュした車両の減速度波形に最も特徴的に表れる第
2ピーク時の減速度が第1ピーク時の減速度よりも大き
くなるという点に基づいても判定を行うので早期かつ確
実な正突・ソフトクラッシュ判定が実行できる。
【0040】また、請求項14に記載される如く、12
又は13記載の衝突形態判別装置において、前記正突・
ソフトクラッシュ判定手段は、ソフトクラッシュした車
両の減速度波形の特徴点を少なくとも含み、かつ判定遅
れが生じない範囲として設定されるソフトクラッシュ判
定区間を有していることが好ましい。
【0041】請求項14記載の発明によれば、乗員保護
のための確実な正突・ソフトクラッシュ判定を行うこと
ができる。
【0042】また、請求項15に記載の如く、請求項1
から14いずれかに記載の衝突形態判別装置において、
前記減速度検出手段は、前記車両の車室内左右方向で略
中間に配置されたフロアセンサとすることが好ましい。
このようなフロアセンサであれば1つでも車両の減速度
を検出することができ、この減速度を参照して前記正突
・ソフトクラッシュ判定を実行できる。ただし、車両の
フロントで左右両側に各々センサを配置して、これらに
より検出される減速度に基づいて前述した判定を実行す
ることも可能である。この場合には、左右両側から検出
検される減速度を平均化する処理等を施して用いること
が望ましい。
【0043】さらに、請求項16に記載の如く、請求項
15記載の衝突形態判別装置において、前記フロアセン
サより前方で車両の左右各々に配設され、該車両の前後
方向の減速度を検出する左及び右フロントセンサをさら
に備え、前記左及び右フロントセンサを用いて前記車両
の斜突及び非対称性衝突についての判定処理が終了した
後に、前記正突・ソフトクラッシュ判定手段による正突
・ソフトクラッシュ判定が実行される、構成であること
がより好ましい。
【0044】請求項16記載の発明によれば、斜突等の
判定処理でこれらの衝突形態ではないとされたものが、
正突・ソフトクラッシュ判定の対象となる。よって、よ
り正確な正突・ソフトクラッシュ判定が可能となる。こ
のような衝突形態判別装置であれば、種々の衝突形態を
判定できる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下本発明の好ましい実施の形態
を図に基づいて説明する。
【0046】図3は本発明の第1実施例である衝突形態
判別装置20のハード構成の概略を示す構成図である。
図4は同衝突形態判別装置20が車両10に搭載された
ときの様子を例示する図である。また、図5は同衝突形
態判別装置20の概略構成を機能ブロックを用いて示す
図である。
【0047】なお、本第1実施例の衝突形態判別装置2
0では、斜突や、オフセット衝突等の非対称性衝突につ
いて前段に設けた形態判定前処理部32により判別す
る。この形態判定前処理部32により判別処理が終了し
た後、すなわち斜突、非対称性衝突ではないとの判定が
された衝突について正突・ソフトクラッシュ判定を実行
するように設定されている。この形態判定前処理部32
による判定は、車両の前部左右に配置した左右フロント
センサ24、26に基づいて行われる。
【0048】本実施例の衝突形態判別装置20は、図3
及び図4に示すように、車両10の中央部コンソール近
傍に取付けられ車両の前後方向の減速度(以下、車両減
速度Gと称す)を検出するフロアセンサ22を有する。
さらに、車両10の左右のサイドメンバ前方(クラッシ
ュゾーン)に各々取付けられ、車両前後方向の減速度
(以下、フロントLG、RG)を検出する左右フロント
センサ24、26が配設されている。
【0049】衝突形態判別装置20は、フロアセンサ2
2により検出される車両減速度Gに基づいて車両の衝突
形態を判別するマイクロコンピュータ40を含む。ま
た、マイクロコンピュータ40は、左右フロントセンサ
24、26により検出されるフロントLG、RGに基づ
いた車両の衝突形態の判別も合わせて行う。マイクロコ
ンピュータ40はCPU42を中心として構成されてお
り、所定の処理プログラムを記憶したROM44と、一
時的にデータの記憶をするRAM46と入出力回路(I
/O)48を含む。
【0050】上記CPU42は、例えばフロアセンサ2
2で一定の車両減速度Gを検出した以降、所定の周期的
(2kHz)でサンプリングを行うように設定されてい
る。CPU42は、フロアセンサ22で検出された車両
減速度Gに基づいて、前記車両が正突状態であるか、ソ
フトクラッシュ状態であるかを判定する。このCPU4
2が有する構成は、図5に示した衝突形態判別装置20
の機能ブロック図により明らかにされるている。
【0051】次に、図5に示した機能ブロック図によ
り、衝突形態判別装置20を説明する。フロアセンサ2
2により検出された車両減速度G、及び左右フロントセ
ンサ24、26により検出されたフロントLG、RG
は、入力信号部28を介して、所定のサンプリング周期
をもって衝突形態判定部30に供給される。この衝突形
態判定部30では、フロントLG、RGを用いる形態判
定前処理部32での処理により斜突、非対称衝突の判定
を実行し、この判定で斜突、非対称衝突等の形態ではな
いとされると、さらに正突・ソフトクラッシュ判定を実
行する。よって、衝突形態判定部30は車両減速度Gを
監視すると共に、左右のフロントセンサ24、26で検
出されるフロントLG、RGについても監視している。
【0052】そして、衝突形態判定部30は、正突・ソ
フトクラッシュ判定を行うためにフロアセンサ22が検
出した車両減速度Gの時間積分値Vを演算する積分演算
部34と、車両減速度Gと積分演算部34で得られた減
速度積分値Vとに基づいて車両の衝突形態が正突である
か、またはソフトクラッシュであるかを判定する正突・
ソフトクラッシュ判定部36とを備えている。
【0053】なお、上記形態判定前処理部32はフロン
トLG、RGの検出時間差や左右比等に基づいて斜突及
び非対称性の衝突形態を判別するのであるが、その処理
内容は本発明と直接関係しないので、ここでのさらなる
説明は省略する。
【0054】上記形態判定前処理部32で検出された衝
突が、斜突及び非対称性の衝突でない、すなわち正突と
ポール衝突であるとの判定がなされると、積分演算部3
4は周期的にサンプリングされる車両減速度Gに時間積
分を施して減速度積分値Vを算出する。積分演算部34
では、次式(1)により車両減速度Gの減速度積分値V
を演算している。
【0055】V=∫G(t)dt ………(1) 減速度積分値Vは車両減速度Gと共に正突・ソフトクラ
ッシュ判定部36ヘ供給される。この車両減速度Gと減
速度積分値Vに基づいて正突・ソフトクラッシュ判定部
36が所定の正突・ソフトクラッシュ判定処理を行う。
【0056】次に、正突・ソフトクラッシュ判定部36
が行う正突・ソフトクラッシュ判定処理の内容を図6に
基づいて説明する。図6はフロアセンサ22により検出
される車両減速度Gを縦軸に取り、横軸には上記車両減
速度Gを時間により積分した車両減速度積分値Vを横軸
に取った正突・ソフトクラッシュ判定マップを例示的に
示している。
【0057】図2(A)により説明した様に、車両が正
突したときには車両減速度が一度だけ急に増加する現象
が表れる。一方、図2(B)に示したポール衝突の場合
については、バンパ衝突で一度、車両減速度が増加して
第1ピークを示した後に減少に転じ、次のエンジンとの
衝突では車両減速度が急増して第2ピークを示すという
現象が表れる。この現象で第1ピークと第2ピークの間
で車両減速度が極小となるボトムが表れる。このような
特徴をそれぞれ有する正突とポール衝突とを図6の正突
・ソフトクラッシュ判定マップ上に例示すると、正突の
場合は曲線FUL、ポール衝突の場合は曲線POLとな
る。
【0058】正突の曲線FULは、車両減速度Gがピー
クに達するまで単純な増加傾向を維持する。一方、ポー
ル衝突の曲線POLは、当初では車両減速度Gと車両減
速度積分値Vが増加するが、途中で低いピーク(第1ピ
ーク)に達すると車両減速度Gが減少に転じてボトムを
示し、再度より高いピーク(第2ピーク)に向け増加す
る。図6における、このような正突に対応した曲線FU
L及びポール衝突に対応した曲線POL両者の特徴は、
図2に示した現象を反映したものである。
【0059】なお、前述した図2は正突及びポール衝突
において車両減速度Gに表れる一般的な曲線を概略的に
例示したものである。同様に、図6の正突・ソフトクラ
ッシュ判定マップ上に示した曲線FUL及び曲線POL
についても一般的な傾向を例示したものである。よっ
て、図6に示した曲線は、図2(A)、(B)に示した
曲線を直接的に対応させて示したものではないことを付
言しておく。
【0060】さて、本第1実施例では、曲線POLにお
いて車両減速度Gが増加して減少し、再度増加するので
極小値となるボトムが表れるという特徴を利用して正突
とソフトクラッシュとを判別するための判定を行う。す
なわち、この特徴を利用して正突とポール衝突の判別を
する。
【0061】図6に示した正突・ソフトクラッシュ判定
マップ上に、車両減速度Gが減少に転じて上記ボトムを
示す曲線POLが通過する減速度値として閾値GTHを
設定する。すなわち、ポール衝突した車両の車両減速度
Gに基づき、減少に転ずるという曲線POLだけが取り
得る値を閾値GTHとして設定する。
【0062】そして、フロアセンサ22から周知的に検
出される車両減速度Gとこれを積分処理した車両減速度
積分値Vとで定まる点(特定点)を正突・ソフトクラッ
シュ判定マップ上で比較し、特定点が閾値GTH未満の
値となったか、否かの判定をする。閾値GTH未満とな
ったときには正突ではない、ソフトクラッシュであると
の判定を行うのである。
【0063】さらに、車両減速度積分値V側について
は、第1の閾値VTAを設定しておくことが好ましい。
これは、図6から明らかな様に衝突の極初期においては
曲線POLと曲線FULが略同一の状態であるので、曲
線POLが曲線FULから確実に離れた以後において正
突・ソフトクラッシュ判定を実行するのが望ましいから
である。上記特定点が、減速度積分値Vの閾値VTAを
越えてから減速度側の閾値GTH未満の値を取ったとき
にはソフトクラッシュであり、正突ではないとの判定が
できることなる。
【0064】またさらに、車両減速度積分値V側につい
ては、第2の閾値VTBを設定しておくことが好まし
い。この閾値VTBは正突の曲線FULがピークPEに
至る前に正突判定を実行されるように設定される。この
ように、正突した車両の車両減速度Gが最大値(ピーク
PE)となる前に正突の判定を行うことができれば、エ
アバックの起動を早期に行うことができ適切な乗員保護
に役立つことになる。
【0065】上記閾値GTH並びに閾値VTA及び閾値
VTBは、例えば車両毎に正突、ポール衝突試験等を行
いその結果に基づいて定められる。また、衝突時の車両
速度により、曲線POLと曲線FULの状態は異なるの
で、これに対応して上記閾値を複数設定しておくことが
より好ましい。
【0066】なお、上記閾値GTH並びに閾値VTA及
び閾値VTBにより画定される正突判定領域SQを設定
し、この正突・ソフトクラッシュ判定領域SQ内に上記
特定点が属したか、否かにより正突・ソフトクラッシュ
判定を実行するようにしてもよい。このような領域判定
を用いた際には、特定点が所定時間(例えば、特定点が
連続して3回)正突・ソフトクラッシュ判定領域SQに
属したときにポール衝突の判定をする設定にすると、よ
り確実な正突・ソフトクラッシュ判定が可能となる。
【0067】図6に示す上記正突・ソフトクラッシュ判
定領域SQは、例示的に矩形で示しているが形状につい
て特に限定はない。前述したように閾値GTH並びに閾
値VTA及び閾値VTBを複数設定した場合を考慮する
と正突・ソフトクラッシュ判定領域SQは例えば段状等
となるが、減少に転じた曲線POLを精度良く検出でき
る領域が形成できればどのような形状でもよい。
【0068】さらに、上記のように構成された本実施例
の衝突形態判別装置20の動作について説明する。図7
は第1実施例の衝突形態判別装置20のマイクロコンピ
ュータ40により実行される衝突形態判別処理ルーチン
の一例を示すフローチャートである。本ルーチンは、上
記形態判定前処理部32での処理により斜突及び非対称
衝突ではないとの判定がなされた以降に実行される。
【0069】上記正突判別処理ルーチンが実行される
と、マイクロコンピュータ40のCPU42は、フロア
センサ22から車両減速度Gを読み込むと共に(ステッ
プ100)、車両減速度Gを時間積分した減速度積分値
Vを読み込み、正突・ソフトクラッシュ判定部36に供
給する(ステップ102)。
【0070】正突・ソフトクラッシュ判定部36では、
前述した正突・ソフトクラッシュ判定用マップを用い
て、車両減速度Gと減速度積分値Vから定まる特定点が
閾値VTAを越えたか、否かが判定される(ステップ1
04)。この判定で特定点の時間積分値Vが閾値VTA
以上でないとき、すなわち閾値VTAを越えないときに
は、ステップ100に戻り処理を繰返す。
【0071】このステップ104で特定点の時間積分値
Vが閾値VTA以上となると、続いて特定点が閾値VT
Bを越えたか、否かが判定される(ステップ106)。
この判定で特定点の時間積分値Vが閾値VTB以上、す
なわち閾値VTBを越えたときには正突と判定して本ル
ーチンによる処理を終了する。
【0072】一方、このステップ106の判定で、特定
点の時間積分値Vが閾値VTBを越えない、すなわち特
定点が閾値VTAと閾値VTBとの間にあるときには、
特定点の車両減速度Gが閾値GTH未満の値であるか、
否かが判定される(ステップ110)。特定点の車両減
速度Gが閾値GTH未満でなければ、ステップ100に
戻り同様の処理を繰返す。
【0073】一方、特定点の車両減速度Gが車両減速度
側の閾値GTH未満であれば、ステップ112において
ポール衝突であるとの判定をして、本ルーチンによる処
理を終了する。
【0074】以上示したように、本実施例の衝突形態判
別装置20によれば、衝突形態を判定するための正突・
ソフトクラッシュ判定マップ内に設けた閾値GTHに基
づいて特定点がこれを下回る値を取ったか、否かを判断
するという簡易な構成で、従来困難であった正突とソフ
トクラッシュとを判別することができる。よって、上記
実施例の衝突形態判別装置20は、車両が正突或いはソ
フトクラッシュしたときに乗員保護装置の起動タイミン
グを適正に制御する前処理装置として有効である。
【0075】また、この判定のために正突・ソフトクラ
ッシュ判定領域を形成した場合には、特定点がこの領域
に属するか、否かという簡易な構成で同様に正突・ソフ
トクラッシュ判定を行うことできる。
【0076】なお、上記第1実施例では種々の衝突形態
を判別する衝突形態判定部30の一部構成として、正突
・ソフトクラッシュ判定処理を行う例を示したが、図5
で示したフロアセンサ22、積分演算部34及び正突・
ソフトクラッシュ判定部36に基づき、正突・ソフトク
ラッシュ判定のみを行う衝突形態判別装置を構成するこ
とも勿論可能である。
【0077】更に、図8から図10に基づいて本発明の
第2実施例を説明する。前述したようにソフトクラッシ
ュした車両の減速度波形は、一度、増加して第1ピーク
を示し、その後に減少に転じてボトムを示し、再度増加
して第1ピークよりも大きい第2ピークを示すという特
徴がある。本実施ではこの減速度波形が有する特徴をさ
らに有効に用いて正突・ソフトクラッシュ判定を実行す
る例を示す。
【0078】上記第1実施例では、ソフトクラッシュし
た車両の減速度波形が減少に転じてボトムを示すこと
(第1特徴点と呼ぶ)に着目し、この第1特徴点に基づ
いた正突・ソフトクラッシュ判定を実行したものであ
る。本第2実施例では、さらに第1ピークからボトムヘ
向け車両減速度が減少状態となること(第2特徴点と呼
ぶ)及び、ボトムから第2ピークを示すことになる車両
減速度は、第1ピーク時での減速度よりも大きな減速度
の値を取ること(第3特徴点と呼ぶ)にも着目したもの
である。すなわち、本第2実施例はこれら第1から第3
特徴点に基づいて正突・ソフトクラッシュ判定を実行す
る例である。
【0079】本第2実施例におけるハード構成は、前記
第1実施例で示した図3の衝突形態判別装置と同様であ
る。図8は本第2実施例の衝突形態判別装置の概略構成
を機能ブロックで示した図である。図8において、第1
実施例の場合について示した図3と同様の部位には同一
の符号を付して重複する説明は省略し、本実施例では特
徴的部分を中心に説明する。
【0080】図8に示す衝突形態判定部30内の正突・
ソフトクラッシュ判定部36は、第1ソフトクラッシュ
検出部35と第2ソフトクラッシュ検出部37を新たに
備えている。この第1ソフトクラッシュ検出部35は、
上記第2特徴点に基づいてソフトクラッシュを検出す
る。後述するように第1ソフトクラッシュ検出部35
は、フロアセンサ22により検出される車両減速度Gが
設定値αを越える減少量、すなわち特定時間内で所定量
を越えるような車両減速度Gの減少傾向が示されている
ときにソフトクラッシュを検出する。また、第2ソフト
クラッシュ検出部37は上記第3特徴点に基づいてソフ
トクラッシュを検出する。後述するように第2ソフトク
ラッシュ検出部37は、フロアセンサ22により検出さ
れる車両減速度Gが第1ピーク時での車両減速度値GP
EEの所定倍βを越えるような車両減速度Gの値GPO
Nが表れたときにソフトクラッシュを検出する。
【0081】なお、本第2実施例における正突・ソフト
クラッシュ判定部36は、第1実施例で説明した第1特
徴点に基づいて正突とソフトクラッシュを判別する機能
を既に備えている。よって、正突・ソフトクラッシュ判
定部36は上記第1〜3特徴点に基づいてより精度の高
い正突・ソフトクラッシュ判定を実現するものである。
【0082】ところで、正突・ソフトクラッシュ判定部
36が正突・ソフトクラッシュ判定に用いる各特徴点は
次の順序で現われる。ソフトクラッシュした車両の減速
度波形が増加して第1ピークを示してから減少に転じ
(第2特徴点)、さらにボトムを示し(第1特徴点)、
再度増加して第1ピークよりも大きい第2ピークを示す
(第3特徴点)という順序である。正突・ソフトクラッ
シュ判定部36は上記3つの特徴点のいずれか1つを用
いることで正突とソフトクラッシュとを判別可能ではあ
る。
【0083】しかし、本第2実施例ではより早期かつ確
実な正突・ソフトクラッシュ判定を実現するという観点
から3つの特徴点を用いた正突・ソフトクラッシュ判定
について例示する。
【0084】次に、第2実施例における正突・ソフトク
ラッシュ判定部36が行う正突・ソフトクラッシュ判定
処理の内容を図9に基づいて説明する。図9は、第1実
施例で示した図6と同様に、フロアセンサ22により検
出される車両減速度Gを縦軸に取り、横軸には上記車両
減速度Gを時間により積分した車両減速度積分値Vを横
軸に取った正突・ソフトクラッシュ判定マップを示して
いる。図9においても正突の場合を曲線FULとポール
衝突の場合を曲線POLで例示している。
【0085】なお、図9では図6とは異なる正突時の車
両減速度波形及びソフトクラッシュ時の車両減速度波形
を例示している。但し、図9においても曲線FUL及び
曲線POLが示す特徴は同様である。すなわち、図9で
も正突の曲線FULは、車両減速度Gがピークに達する
まで単純な増加傾向を示す。一方、ポール衝突の曲線P
OLは車両減速度Gと車両減速度積分値Vが増加して途
中で低いピーク(第1ピーク:POLA)に達する。次
に車両減速度Gが減少に転じてボトム(ボトム:POL
B)に達する。再度曲線POLは第1ピークPOLAよ
り高いピーク(第2ピーク:POLC)に向けて増加す
る。
【0086】さて、本第2実施例では衝突形態判定部3
0内の正突・ソフトクラッシュ判定部36が、曲線PO
Lの波形が上記3つの特徴点を示すことを活用して正突
とソフトクラッシュとを判別する判定を実行する。図9
に示した正突・ソフトクラッシュ判定マップ上には、車
両減速度Gが減少に転じてボトムPOLBまで減少する
曲線POLのみが通過する減速度値として閾値GTHが
設定される。第1特徴点に基づく条件であり、前述した
第1実施例と同様である。ただし、図9に示す正突・ソ
フトクラッシュ判定マップでは、閾値GTHに基づいて
定める前記正突・ソフトクラッシュ判定領域SQを後述
するソフトクラッシュ判定限界まで延在させた場合を例
示している。
【0087】つぎに、第2特徴点に基づくソフトクラッ
シュ検出は、前記第1ソフトクラッシュ検出部35によ
り実行される。本実施例の正突・ソフトクラッシュ判定
部36は、この第1ソフトクラッシュ検出部35での検
出結果を参照して、最終的な正突・ソフトクラッシュ判
定を実行する。上記第1ソフトクラッシュ検出部35
は、第1ピークPOLAからボトムPOLBの間で、特
定点の車両減速度Gの減少量が予め定めた設定量αを越
えるとソフトクラッシュ検出信号を正突・ソフトクラッ
シュ判定部36ヘ供給する。具体的には、第1ソフトク
ラッシュ検出部35は、第1ピークPOLAの以降で、
時刻tとその前の時刻(t−Δt)のそれぞれにおいて
フロアセンサ22で検出された車両減速度GとG
(t−Δt)との差(G−G(t−Δt))である減
少量が設定値αを越えたか、否かによりソフトクラッシ
ュを検出する。
【0088】この設定値αは車両毎に衝突試験等を行っ
て得たデータを参照して定められる。なお、差(G
(t−Δt))を計算すると符号はマイナス(−)と
なるが、差(G−G(t−Δt))が設定値αを越え
るとは、差(G−G(t− Δt))と設定値αが同一
符号かつ差(G−G(t−Δt))の絶対値が設定値
αの絶対値を越える値を取ることである。
【0089】さらに、第3特徴点に基づくソフトクラッ
シュ検出は、前記第2ソフトクラッシュ検出部37によ
り実行される。正突・ソフトクラッシュ判定部36は、
この第2ソフトクラッシュ検出部37での検出結果をも
参照して、最終的な正突・ソフトクラッシュの判定を実
行する。上記第2ソフトクラッシュ検出部37は、ボト
ムPOLBから第2ピークPOLCの間で、特定点の車
両減速度GPONが第1ピークPOLAにおける車両減
速度の値GPEEの所定倍βを越えるとソフトクラッシ
ュを検出し、その検出信号を正突・ソフトクラッシュ判
定部36ヘ供給する。この所定倍βをGPEEの何倍と
するかについても、車両毎に衝突試験等を行って得たデ
ータを参照して定められる。
【0090】上記各特徴点に基づく正突・ソフトクラッ
シュ判定は、判定遅れやノイズ等による影響がある区間
での判定を禁止すべく車両減速度積分値V側に判定限界
値Vfcrtを定めてソフトクラッシュ判定区間として
設定しておくことが好ましい。この判定限界値Vfcr
t以上の車両減速度積分値Vとなったときには、本正突
・ソフトクラッシュ判定部36によるソフトクラッシュ
の判定が禁止される。
【0091】さらに、車両減速度Gに対しても判定限界
値Gfcrtを設けて判定区間を設定しておくことが望
ましい。この判定限界値Gfcrtは、正突であるか、
ソフトクラッシュであるかを問わず乗員保護装置を起動
することが必要であるような大きな車両減速度Gを想定
した値に設定される。この判定限界値Gfcrtは、例
えば正突のピーク時やソフトクラッシュの第2ピーク時
等で検出される車両減速度Gの値等を参照して定めれば
よい。
【0092】そして、本第2実施例の場合、前記特定点
が描く軌跡から特徴点が少なくとも1つ確認された時点
でソフトクラッシュであるとの判定を出すことも可能で
あるし、少なくとも2つの特徴点が確認された時点でソ
フトクラッシュであるとの判定を出すことも可能である
し、3つ全ての特徴点が確認された時点でソフトクラッ
シュであるとの判定を出すことも可能である。
【0093】但し、正突・ソフトクラッシュ判定では、
早期の検出と共に確実な検出であることも要求される。
最初に現われる上記第2特徴点に基づいて正突・ソフト
クラッシュの判定をすれば、最も早期に正突とソフトク
ラッシュとの判別を行うことができる。また、上記第3
特徴点は最後に現われる特徴ではあるが、ソフトクラッ
シュした車両の減速度波形で最も顕著に現われる特徴で
あり判定の確実性が向上する。正突・ソフトクラッシュ
判定を早期且つ確実に行うという観点からは、少なくと
も第3特徴点を用い、さらに第1特徴点と第2特徴点の
双方或いは一方とを組合せて正突・ソフトクラッシュ判
定を実行することが推奨される。
【0094】以下、上記第2実施例で示した衝突形態判
別装置20のマイクロコンピュータ40により実行され
る衝突形態判別処理ルーチンの例を示す。図10には第
1特徴点及び第2特徴点が確認された場合、又は第3特
徴点が確認された場合には最終的にソフトクラッシュで
あるとの判定を行うフローチャ−ト例を示す。このよう
な設定とすることで、第1特徴点及び第2特徴点に基づ
くソフトクラッシュ検出と、第3特徴点に基づくソフト
クラッシュ検出に基づいた、早期かつ確実な正突・ソフ
トクラッシュ判定が可能となる。
【0095】図10に示すルーチンでも上記形態判定前
処理部32での処理により斜突及び非対称衝突ではない
との判定がなされた以降に実行される。
【0096】上記正突判別処理ルーチンが実行される
と、マイクロコンピュータ40のCPU42は、フロア
センサ22から車両減速度Gを読み込むと共に(ステッ
プ200)、車両減速度Gを時間積分した減速度積分値
Vを読み込み、正突・ソフトクラッシュ判定部36に供
給する(ステップ202)。
【0097】正突・ソフトクラッシュ判定部36では、
前述した正突・ソフトクラッシュ判定用マップを用い
て、先ず車両減速度G及び減速度積分値Vが判定対象と
なる範囲の値を有しているかを確認する(ステップ20
4)。車両減速度Gが判定限界値Gfcrtを越えてい
る場合や減速度積分値Vが判定限界値Vfcrtを越え
ている場合には、車両が正突・ソフトクラッシュ判定の
対象となる状態にないと想定されるので本ルーチンによ
る処理を実行することなく終了する。
【0098】ステップ204で車両減速度G及び減速度
積分値Vにより特定される特定点が対象範囲内にあるこ
とが確認されると、この特定点が第2特徴点を示した
か、否かが判定される(ステップ206)。すなわち、
このステップ206では、フロアセンサ22により検出
される車両減速度Gに所定の減少傾向があるか、否かが
判定される。このステップ206で特定点が描く軌跡に
第2特徴点が表れていると判定されると、さらに特定点
が第1特徴点を示したか、否かが判定される(ステップ
208)。すなわち特定点が閾値GTH未満の値を示し
たか、否かが判定される。このステップ208で特定点
が描く軌跡に第1特徴点も表れているとの判定があった
場合には、ポール衝突との判定を行って本ルーチンによ
る処理を終了する(ステップ212)。本ルーチンでは
このように第1特徴点及び第2特徴点が確認されたとき
には早期にポール衝突との判定を行うことができる。
【0099】さらに、ステップ206で特定点が描く軌
跡に第2特徴点が表れていないとされた場合と、ステッ
プ208で特定点が描く軌跡に第1特徴点が表れていな
いとされた場合には、特定点の描く軌跡に第3特徴点が
示しされているか、否かがさらに判定される(ステップ
210)。すなわち特定点の車両減速度Gの値GPON
が第1ピーク時の減速度GPEEの所定倍βを越える値
を示したか、否かが判定される。このステップ210で
車両減速度Gの値GPONがGPEEの所定倍βを越え
たと判定されると、ポール衝突との最終判定を行って本
ルーチンによる処理を終了する(ステップ212)。
【0100】また、車両減速度Gの値GPONがGPE
Eの所定倍βを越えないと判定されたときには、正突と
の最終判定を行って本ルーチンによる処理を終了する
(ステップ214)。以上のように、本ルーチンによれ
ば正突とポール衝突とを早期かつ確実に判別できる。
【0101】さらに、上記第2実施例で示した衝突形態
判別装置20のマイクロコンピュータ40により実行さ
れる他の衝突形態判別処理ルーチンの例を示す。図11
には第1特徴点、第2特徴点又は第3特徴点のいずれか
が確認された場合には速やかにソフトクラッシュである
との判定をするフローチャ−トの例を示す。このような
設定とすることで、第1特徴点或いは第2特徴点に基づ
くソフトクラッシュ検出と、第3特徴点に基づくソフト
クラッシュ検出とに基づいた、早期かつ確実な正突・ソ
フトクラッシュ判定が可能となる。
【0102】図11に示す正突判別処理ルーチンでも同
様に、マイクロコンピュータ40のCPU42はフロア
センサ22から車両減速度Gを読み込むと共に(ステッ
プ300)、車両減速度Gを時間積分した減速度積分値
Vを読み込み、正突・ソフトクラッシュ判定部36に供
給する(ステップ302)。正突・ソフトクラッシュ判
定対象の車両減速度G及び減速度積分値Vにより特定さ
れる特定点が対象範囲内にあることが確認される(ステ
ップ304)。
【0103】次に特定点の描く軌跡が第2特徴点を示し
たか、否かが判定される(ステップ306)。このステ
ップ306で特定点が描く軌跡に第2特徴点が表れてい
るとの判定があると速やかにポール衝突との判定を実行
して本ルーチンによる処理を終了する(ステップ31
4)。
【0104】上記ステップ306で特定点が描く軌跡に
第2特徴点が表れいないと判定されると、さらに特定点
が第1特徴点を示したか、否かが判定される(ステップ
308)。このステップ308で特定点が描く軌跡に第
1特徴点が表れているとの判定があった場合には、ポー
ル衝突との判定を行って本ルーチンによる処理を終了す
る(ステップ312)。
【0105】さらに、ステップ208で特定点が描く波
形に第1特徴点も表れていないと判定とされた場合に
は、特定点が第3特徴点を示しているか、否かが判定さ
れる(ステップ310)。このステップ310で特定点
に第3特徴点が表れているとの判定がされると、ポール
衝突との最終的な判定を行って本ルーチンによる処理を
終了する(ステップ314)。また、特定点に第3特徴
点も表れていないとの判定がされたときには正突である
との最終的な判定を行って本ルーチンによる処理を終了
する(ステップ312)。以上のように、本ルーチンに
よっても正突とポール衝突とを早期かつ確実に判別でき
る。
【0106】以上本発明の好ましい実施例について詳述
したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるもの
ではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の
範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0107】なお、特許請求の範囲の記載、減速度検出
手段はフロアセンサ22に、積分演算手段は積分演算部
34に、正突判定手段は正突判定部36に、第1ソフト
クラッシュ検出手段はソフトクラッシュ検出部35に、
第2ソフトクラッシュ検出手段は第2ソフトクラッシュ
検出部37にそれぞれ対応している。
【0108】
【発明の効果】以上詳述したところから明らかなよう
に、請求項1記載の発明によれば、車両の衝突状態を反
映する車両の減速度と減速度積分値とに基づいて正突・
ソフトクラッシュ判定手段が判定を行う。よって、車両
が正突したか、又はソフトクラッシュしたかを精度よく
判別することができる。
【0109】また、請求項2記載の発明によれば、特定
点が閾値GTH未満の値を有した、否かという簡易な判
断を行うことで、車両が正突したか、ソフトクラッシュ
したかを判定することができる。
【0110】また、請求項3記載の発明によれば、ソフ
トクラッシュした車両の減速度に基づいて定まる特定点
の軌跡の特徴を考慮して、閾値GTHが設定されてい
る。よって、衝突初期において衝突形態の近似するソフ
トクラッシュと正突とを正確に判別することができる。
【0111】また、請求項4記載の発明によれば、正突
に基づく特定点の軌跡とソフトクラッシュに基づく特定
点の軌跡とが、それぞれの特徴を示す直後から判定を実
行することができるので、迅速かつ精度よい正突・ソフ
トクラッシュ判定が実行できる。
【0112】また、請求項5記載の発明によれば、正突
した車両の減速度がピークに達する前に正突・ソフトク
ラッシュの判定を行うことができるので、乗員保護装置
の起動制御に役立てることができる。
【0113】また、請求項6記載の発明によれば、特定
点が正突・ソフトクラッシュ判定領域に属したか、否か
という簡易な判断を行うだけて、正突・ソフトクラッシ
ュ判定を行うことができる。
【0114】また、請求項7記載の発明によれば、第1
ソフトクラッシュ検出手段を備えているのでより早期に
正突・ソフトクラッシュ判定を実行することが可能とな
る。
【0115】また、請求項8記載の発明によれば、特定
点の減速度の減少量が設定値αを越えるという条件を用
いてソフトクラッシュを簡易に検出できる。
【0116】また、請求項9記載の発明によれば、第2
ピーク時の減速度が第1ピーク時の減速度よりも大きく
なるという特徴に基づいて確実に正突・ソフトクラッシ
ュ判定を行うことができる。
【0117】また、請求項10記載の発明によれば、特
定点の減速度が第1ピーク時における減速度の所定倍β
を越えるという条件を用いてソフトクラッシュを簡易に
検出できる。
【0118】また、請求項11記載の発明によれば、乗
員保護のための確実な正突・ソフトクラッシュ判定を行
うことができる。
【0119】また、請求項12記載の発明によれば、特
にソフトクラッシュした車両の減速度が減少に転じるこ
とに着目してソフトクラッシュの検出を行うので、早期
の正突・ソフトクラッシュ判定が可能となる。
【0120】また、請求項13記載の発明によれば、第
2ピーク時の減速度が第1ピーク時の減速度よりも大き
くなるという点に基づいても判定を行うので早期かつ確
実な正突・ソフトクラッシュの判定が可能となる。
【0121】また、請求項14記載の発明によれば、乗
員保護のための確実な正突・ソフトクラッシュ判定を行
うことができる。
【0122】また、請求項15記載の発明によれば、フ
ロアセンサは1つでも車両の減速度を検出することがで
き、この減速度を参照して前記正突・ソフトクラッシュ
判定を実行できる。
【0123】さらに、請求項16記載の発明によれば、
斜突等の判定処理でこれらの衝突形態ではないとされた
ものが、正突・ソフトクラッシュ判定の対象となる。よ
って、より正確な正突・ソフトクラッシュ判定が可能と
なる。このような衝突形態判別装置であれば、種々の衝
突形態を判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両が正突した場合(A)と、ポール衝突した
場合(B)の様子について示す図である。
【図2】車両が正突した場合(A)と、ソフトクラッシ
ュした場合(B)の減速度波形について示す図である。
【図3】第1実施例の衝突形態判別装置のハード構成の
概略を示す構成図である。
【図4】第1実施例の衝突形態判別装置装置が車両に搭
載されたときの様子を例示する図である。
【図5】第1実施例の衝突形態判別装置の概略構成を機
能ブロックを用いて示す図である。
【図6】正突・ソフトクラッシュ判定をするために用い
る第1実施の正突・ソフトクラッシュ判定マップであ
る。
【図7】第1実施例の衝突形態判別装置により実行され
る衝突形態判別処理ルーチンの一例を示すフローチャー
トである。
【図8】第2実施例の衝突形態判別装置の概略構成を機
能ブロックを用いて示す図である。
【図9】正突・ソフトクラッシュ判定をするために用い
る第2実施の正突・ソフトクラッシュ判定マップであ
る。
【図10】第2実施例の衝突形態判別装置により実行さ
れる衝突形態判別処理ルーチンの一例を示すフローチャ
ートである。
【図11】第2実施例の衝突形態判別装置により実行さ
れる衝突形態判別処理ルーチンの他の例を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
10 車両 20 衝突形態判別装置 22 フロアセンサ 24 左フロントセンサ 26 右フロントセンサ 28 信号入力部 30 衝突形態判定部 32 形態判定前処理部 34 積分演算部 35 第1ソフトクラッシュ検出部 36 正突・ソフトクラッシュ判定部 37 第2ソフトクラッシュ検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊豫田 紀文 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大嶋 満寿治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 3D054 FF20

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の衝突形態を判別する衝突形態判別
    装置であって、 前記車両の減速度を検出する減速度検出手段と、 前記減速度を時間により積分して減速度積分値を算出す
    る積分演算手段と、 前記減速度と前記減速度積分値とに基づいて前記車両が
    正突したか、又はソフトクラッシュしたかの判定を行う
    正突・ソフトクラッシュ判定手段とを含む、 ことを特徴とする、衝突形態判別装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の衝突形態判別装置におい
    て、 前記正突・ソフトクラッシュ判定手段は、前記減速度と
    前記減速度積分値とにより形成される正突・ソフトクラ
    ッシュ判定マップを有し、所定周期で検出される前記減
    速度及び該減速度に基づく前記減速度積分値とにより特
    定される特定点が前記減速度に対する閾値GTH未満の
    値を有したか、否かにより正突・ソフトクラッシュ判定
    を行う、ことを特徴とする衝突形態判別装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の衝突形態判別装置におい
    て、 前記閾値GTHは、ソフトクラッシュした車両により示
    される前記特定点の描く特徴的な軌跡が取り得る値とし
    て設定される、ことを特徴とする衝突形態判別装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の衝突形態判別装置におい
    て、 前記特定点が前記閾値GTH未満の値を有したか否かの
    判断は、正突した車両の前記特定点の描く軌跡と、ソフ
    トクラッシュした車両の前記特定点が描く軌跡とが離れ
    る減速度積分値以後の値として定めた閾値VTAを越え
    てから実行される、ことを特徴とする衝突形態判別装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の衝突形態判別装置におい
    て、 前記特定点が前記閾値GTH未満の値を有したか否かの
    判断は、正突した車両の前記特定点が描く軌跡がピーク
    の減速度値を取る以前の減速度積分値として定めた閾値
    VTBを越えるまでに実行される、ことを特徴とする衝
    突形態判別装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の衝突形態判別装置におい
    て、 前記閾値閾値GTH及び閾値VTA、VTBにより画定
    される正突・ソフトクラッシュ判定領域を形成し、前記
    特定点が該正突・ソフトクラッシュ判定領域に属すか、
    否かにより正突・ソフトクラッシュの判定を行う、こと
    を特徴とする衝突形態判別装置。
  7. 【請求項7】 請求項2から6いずれかに記載の衝突形
    態判別装置において、 前記正突・ソフトクラッシュ判定手段は前記特定点の減
    速度が減少に転じたことに基づいてソフトクラッシュを
    検出する第1ソフトクラッシュ検出手段を備える、こと
    を特徴とする衝突形態判別装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の衝突形態判別装置におい
    て、 前記第1ソフトクラッシュ検出手段は、前記特定点の減
    速度の減少量が設定値αを越えたときにソフトクラッシ
    ュを検出する、ことを特徴とする衝突形態判別装置。
  9. 【請求項9】 請求項2から8いずれかに記載の衝突形
    態判別装置において、 前記正突・ソフトクラッシュ判定手段は、前記特定点の
    減速度がソフトクラッシュした車両の減速度波形の第1
    ピーク時における減速度を越えたことに基づいてソフト
    クラッシュを検出する第2ソフトクラッシュ検出手段を
    さらに備える、ことを特徴とする衝突形態判別装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の衝突形態判別装置にお
    いて、 前記第2ソフトクラッシュ検出手段は、前記特定点の減
    速度が第1ピーク時における減速度の所定倍βを越えた
    ときにソフトクラッシュを検出する、ことを特徴とする
    衝突形態判別装置。
  11. 【請求項11】 請求項7から10いずれかに記載の衝
    突形態判別装置において、 前記正突・ソフトクラッシュ判定手段は、ソフトクラッ
    シュした車両の減速度波形の特徴点を少なくとも含み、
    かつ判定遅れが生じない範囲として設定されるソフトク
    ラッシュ判定区間を有している、ことを特徴とする衝突
    形態判別装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の衝突形態判別装置にお
    いて、 前記正突・ソフトクラッシュ判定手段は、前記減速度と
    前記減速度積分値とにより形成される正突・ソフトクラ
    ッシュ判定マップを有し、所定周期で検出される前記減
    速度及び該減速度に基づく前記減速度積分値とにより特
    定される特定点の減速度が、減少に転じたことに基づい
    てソフトクラッシュを検出する第1ソフトクラッシュ検
    出手段を備える、ことを特徴とする衝突形態判別装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の衝突形態判別装置に
    おいて、 前記正突・ソフトクラッシュ判定手段は、前記特定点の
    減速度がソフトクラッシュした車両の減速度波形の第1
    ピーク時における減速度を越えたことに基づいてソフト
    クラッシュを検出する第2ソフトクラッシュ検出手段を
    さらに備える、ことを特徴とする衝突形態判別装置。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13記載の衝突形態判
    別装置において、 前記正突・ソフトクラッシュ判定手段は、ソフトクラッ
    シュした車両の減速度波形の特徴点を少なくとも含み、
    かつ判定遅れが生じない範囲として設定されるソフトク
    ラッシュ判定区間を有している、ことを特徴とする衝突
    形態判別装置。
  15. 【請求項15】 請求項1から14いずれかに記載の衝
    突形態判別装置において、 前記減速度検出手段は、前記車両の車室内左右方向で略
    中間に配置されたフロアセンサである、ことを特徴とす
    る衝突形態判別装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の衝突形態判別装置に
    おいて、 前記フロアセンサより前方で車両の左右各々に配設さ
    れ、該車両の前後方向の減速度を検出する左及び右フロ
    ントセンサをさらに備え、 前記左及び右フロントセンサを用いて前記車両の斜突及
    び非対称性衝突についての判定処理が終了した後に、前
    記正突・ソフトクラッシュ判定手段による正突・ソフト
    クラッシュ判定が実行される、ことを特徴とする衝突形
    態判別装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016215972A (ja) * 2015-05-26 2016-12-22 株式会社デンソー 衝突検知装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016215972A (ja) * 2015-05-26 2016-12-22 株式会社デンソー 衝突検知装置

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