JP2002530123A - 液体に対して瞬間的超短時間加熱処理を加える方法 - Google Patents

液体に対して瞬間的超短時間加熱処理を加える方法

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JP2002530123A
JP2002530123A JP2000584723A JP2000584723A JP2002530123A JP 2002530123 A JP2002530123 A JP 2002530123A JP 2000584723 A JP2000584723 A JP 2000584723A JP 2000584723 A JP2000584723 A JP 2000584723A JP 2002530123 A JP2002530123 A JP 2002530123A
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water vapor
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イェンス、ムーリッツ、ソレンセン
カーステン、オーレ、ラスムセン
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Niro AS
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Abstract

(57)【要約】 液体の中に水蒸気を混合し次に減圧でフラッシュ冷却することにより液体を短時間熱処理する方法において、液体中に噴射される水蒸気の量を液体と接触することによって凝縮する水蒸気量に対して調整的に増大する。このことによって、非常に短時間のまた調整しやすい高温保持時間が得られる。この方法は、高粘度食品を含む感熱性材料の滅菌などの熱処理に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水蒸気噴入による感熱性液体の熱処理法に関するものである。加熱処
理は、液状の食品または薬品の完全または部分的な滅菌または安定化、または液
体からの揮発性成分のストリッピングなどの種々の目的を有する。
【0002】
【従来の技術】
感熱性材料に対して熱処理を加える時、低温の長時間処理よりはむしろ短時間
比較的高温を加える事が多くの場合に望ましい。加熱温度の上昇によって加熱損
傷が増大されるよりはこのような温度上昇によって微生物またはその胚芽の瞬間
的破壊が増進される場合には、比較的高温熱処理を実施し、材料が高温に露出さ
れる時間を実質的に短縮させることによって加熱損傷を避けることが望ましい。
【0003】 例えば、牛乳を常温で長期間保存するためにいわゆるUHT熱処理する際にこ
の原理が使用される。
【0004】 この分野における先行技術をさらに詳細に説明するため、下記を参照する。
【0005】 H.バートン:牛乳および牛乳製品の超高温処理(Ultra-High-Temperature Pro
cessing of Milk and Milk Products) (Elsevier Applied Science Publishers
Ltd.,1988)。また Ulmann's Encyclopedia, 5th ed. (1988), Vol.A 11, pp.549
-552 は牛乳のUHT滅菌法を解説し、また加熱時間と加熱温度の種々の組合わ
せが細菌胞子の破壊、ビタミン破壊、酵素不活性化、タンパク質変性および変色
に対してどのように影響するかを説明している。
【0006】 UHT処理において間接的ヒータ、または水蒸気を被処理液と接触させその中
に凝縮させる直接的ヒータを使用することによって温度上昇が達成される。
【0007】 本発明を適用する際に加熱システムとして直接水蒸気加熱のみが考慮される。
これは本発明の下記の説明から明かなように非常に急速な温度上昇が決定的だか
らである。また間接加熱原理は高粘度の液体については不適当である。
【0008】 代表的には、牛乳のUHT処理は牛乳を水蒸気と接触させる加熱段階と、次に
保留区域または保持区域を通過させる段階と、最後に瞬間的蒸発冷却を実施する
フラッシュ冷却段階とを含む。
【0009】 加熱段階においては、液体と水蒸気との間の直接接触が混合区域において生じ
る。
【0010】 液体は混合区域から保持区域を通過するが、この保持区域は熱処理の持続時間
にとって決定的であり、また液体のすべての部分の均一処理にとって重要である
【0011】 前掲の文献およびEncyclopedia of Food Science, Food Technology and Nutr
ition, pp.2305-2313, 1993 において、保持区域は操作中常に液体で完全に充填
されなければならないと強調している。これは、混合区域の中に導入される水蒸
気の量がこの区域の中で凝縮する量を超えてはならない事を意味する。
【0012】 液体は保持区域から絞り手段を通過させられ、この絞り手段は実質的な圧力降
下を生じて液体は低圧チャンバに入り、そこで瞬間的蒸発が生じることにより、
液体は加熱損傷を受けない温度にまで冷却される。
【0013】 この蒸発によって得られた蒸気が凝縮器の中に引き出され、この凝縮器は通常
熱再生手段を備え、また液体の非蒸発部分が低圧チャンバの底部から市販可能の
生成物として、またはさらに処理するために回収される。
【0014】 特に処理される液体が牛乳の濃縮物およびその他の食品などの様に高粘度を有
する場合、混合区域において液体中への水蒸気の強烈な混合の生じる事が重要で
ある。この目的に適した装置が出願人の国際特願WO94/13395およびW
O96/22830に記載され、これらの特願をここに引例とする。
【0015】 前記の2件の国際特願に記載の装置はハウジング中にディスク型ロータを有す
る型のものであって、このハウジングの中への水蒸気噴入はロータ上方の制限さ
れた区域中に、ロータ外周とロータ中心とから一定の間隔で実施される。この型
の装置は高粘度液体さえも非常に高速加熱することができ、この装置は酪農業で
は Niro LSI(登録商標)装置として知られている。
【0016】 前記の先行技術の欠点は、液体が最高温度にある最小限時間を所望のように減
少させることができない点にある。液体が保持区域を通過するのに必要な時間中
に、液体は最高温度またはその近くにある。従来一般に、一定容積を有するこの
ような区域の通過は所望の結果を得るために必要であると考えられていた。さら
に、構造的フィーチャからこのような区域の容積を縮小させる可能性が少ない。
さらに、許容される圧力と温度などの処理条件から、前記のように処理が実施さ
れる際に液体が保持区域中を通過させられる速度が制限される。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、直接水蒸気加熱によって液体を熱処理する方法において、液
体が最高温度にある時間を調節自在に短縮させ同時に液体のすべての部分の効率
的熱処理を実施することのできる方法を提供するにある。
【0018】 出願人は、加熱段階において凝縮する量以上の量の水蒸気を混合区域中の液体
の中に混合することによって前記の目的およびその他の利点が達成される事を発
見した。このようにして非凝縮水蒸気が液体を保持区域から部分的に移動させ従
ってこの区域中の液体の滞留時間を短縮させる。驚くべき事に、このような液体
の滞留時間の短縮は、効率的熱処理を保証する手段としての保持区域の機能を損
なうことなく実施される。
【0019】 従って本発明は、混合区域の中において液体流の中に水蒸気を混合し、前記液
体流を保持区域中に通過させ、前記液体を圧力制御絞り手段を通過させ、次にフ
ラッシュ・クーラ中に通過させることによって前記液体に対して瞬間的超短時間
熱処理を加える方法において、前記方法は液体流の中に混合される水蒸気量が液
体との接触によって凝縮される量より大であり、従って前記水蒸気の非凝縮部分
の故に、従来液体との接触によって凝縮する水蒸気量のみが使用されていた場合
に保持区域中において得られた滞留時間よりも短い滞留時間で液体を前記保持区
域を通過させることのできる事を特徴とする方法を提供する。
【0020】 本発明は混合区域を形成する特定の装置の使用に限定されるものでなく、液体
の混合区域中の非常に短い滞留時間のみ使用して液体と水蒸気との急速な効率的
な混合が得られる事が本質的である。
【0021】 混合区域を形成するのに適した装置の一例が前記のNiro LSI(登録商
標)装置である。明かに、液体が水蒸気と接触した後の水蒸気の混合区域中の長
い滞留時間は本発明の前記の特定の目的を達成する事を妨げるであろう。
【0022】 保持区域は別個のユニットまたは容器を含むことができるが、また保持区域は
混合区域を形成する同一装置の一部とし、また/あるいは混合区域を絞り手段と
接続する管またはその他の部品中に形成することができる。
【0023】 絞り手段としては、液体中において望まれる最高温度に対応する圧力を混合区
域と保持区域との中に維持することのできる調節自在弁を使用するのが適当であ
る。オリフィスプレートなどの非調節自在の絞り手段が使用される場合には、も
ちろん前記の圧力は混合区域中に導入される水蒸気量と液体量とを調整すること
によって達成される。
【0024】 絞り手段の下流の圧力は、大気圧の上または下において液体の蒸発によるフラ
ッシュ冷却を保証するのに十分に低い圧力とする。フラッシュ冷却段階に到達す
る余剰水蒸気は、加熱された液体の一部の瞬間的蒸発によって形成された蒸気と
共に凝縮器に抽出される。
【0025】 本発明の方法によれば、すべての蒸気が混合区域を出る前に凝縮される先行技
術の直接水蒸気加熱法について可能であった滞留時間と比較して、最高温度にあ
る液体の滞留時間をその1/100以下に低減させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
付図において混合区域が1によって示されている。この混合区域は代表的には
Niro LSI(登録商標)装置または水蒸気と液体の同様の急速混合を成す
ことのできるその他の装置によって形成される。処理される液体は導管2を通し
て混合区域に供給され、また水蒸気は導管3を通して供給される。水蒸気は所望
の液体加熱最高温度に対応しまた装置中の熱損を補償するように調整された量を
導入される。水蒸気は過熱することができるが、代表的にはその温度は飽和温度
またはその少しだけ高温とする。
【0027】 本発明による方法の本質的特徴は、導管3を通して導入される水蒸気量が所望
の加熱を達成するのに必要な最小限量を超える事、言い換えれば導入される水蒸
気量が液体との接触によって凝縮する量以上となっている事である。
【0028】 付図の実施態様において、加熱されまた水蒸気の凝縮によって発生した水を含
有する液体は管4中に入り、この管4は、混合区域1を成す装置の出口部分と共
に保持区域または保留区域を成す。同様に、導管3を通して導入された水蒸気の
非凝縮部分は混合区域1からこの管4中の保持区域の中に進む。
【0029】 液体および過剰水蒸気は管4から弁5を通して出る。好ましい実施態様におい
ては、この弁5は混合区域1と保持区域4との中に所望の状態を保持するに適し
た背圧を形成するように調整することができる。
【0030】 凝縮されていない水蒸気部分と加熱された液体とが、弁5からフラッシュクー
ラの中に入り、そこで管4中の保持区域の中に存在する圧力よりも実質的に低い
圧力が瞬間的蒸発を生じ、これにより蒸発されていない液体部分は、液体が導管
2を通して導入された温度より代表的には余り相違しない温度に冷却される。
【0031】 この蒸発によって形成された蒸気と弁5を通して導入された非凝縮水蒸気とが
導管7を通して、圧力制御凝縮器(図示されていない)の中に抽出される。
【0032】 蒸発によって冷却された液体がフラッシュクーラの底部8の中に捕集され、そ
こから適当なポンプ手段9によって回収される。
【0033】 導管3を通してシステム中に導入される水蒸気量の本発明による調整は、高温
における液体の全滞留時間を調整するための非常に簡便で効率的な方法である。
前記の水蒸気量を十分に増大させることにより、液体が混合区域1内で水蒸気と
接触する瞬間からフラッシュ冷却のために弁5を通過する瞬間までの時間を、余
剰量の水蒸気の使用されない場合の対応時間の微小部分にまで減少させることが
できる。
【0034】 液体を100℃以上の温度で加熱しようとする場合、例えば乳製品を約150
℃の温度において1/100秒で滅菌しようとする場合、混合区域1と保持区域
4の中の圧力は大気圧以上となる。
【0035】 他方、混合温度が100℃以下である場合、混合区域と保持区域の中には大気
圧以下の圧力が存在する。
【0036】 下記において本発明の主要な応用分野を概括する。
【0037】 特に例えばNiro LSI(登録商標)装置を使用する場合のように液体中
に水蒸気を急速効率的に分散させるために混合区域が可動的撹拌機械手段を備え
る場合、処理される液体は高粘度の食品とすることができる。好ましくは牛乳の
濃縮物または牛乳分溜物、あるいは分溜卵食品または全卵食品とし、この食品は
微生物または微生物胞子の含有量を低減するために熱処理される。
【0038】 代表的にはこのような熱処理に続いて、液状食品の噴霧乾燥またはその他の処
理を実施することができる。
【0039】 被処理液体は、例えば砂糖などの他の成分を添加しまたは添加されない幼児食
品または牛乳の濃縮物または牛乳分溜物となっている。このような食品は40−
75重量%の乾燥固体含有量を有し、この場合に水蒸気温度は110℃以上、好
ましくは120−160℃とし、水蒸気の量は液体のこの温度における0.5秒
またはこれ以下、好ましくは0.01乃至0.2秒の滞留時間を達成するように
調整される。
【0040】 このような処理により、食品の熱損傷を伴なうことなくバシラス・セレウスの
胚芽の量を10/mlから100/ml以下まで減少させることができる。こ
れは、風味が実質的に損なわれず、また溶解度指数(SI)が許容不能にまで増
大されない事を意味する。例えば全乳濃縮物の熱処理に際して、SIが0.2m
l以下代表的には、0.1ml以下に保持される。SIはADMIによって13
重量%の乾燥固体含有量で測定される。
【0041】 本明細書および添付の請求の範囲において、用語「牛乳」は全乳とスキムミル
クとを意味する。
【0042】 卵黄および卵白またはその両方を含む液体を処理する場合、食品の凝固を防止
するため、0.5秒以下、好ましくは0.01−0.2秒以下の期間において最
高温度は好ましくは65−70℃以下とする。しかし、適当な添剤を使用すれば
、これより高い温度を使用することができる。
【0043】 本発明の方法によってそのままで、または濃縮物として処理するに適した他の
食品の例は、コーヒ・ホワイトナー、フルーツ・ジュース、甘味コンデンス・ミ
ルク、およびアイスクリーム・ミックスである。
【0044】 本発明の方法は、例えば食品工業および飲料工業または薬品工業および化粧品
工業において、溶液、エマルジョン、分散液、懸濁液またはスラリの形の液体に
ついて使用することができる。
【0045】 また本発明は、処理される液体が他の成分よりも揮発性の化合物を含有する場
合に使用することができる。この場合の処理はストリッピングによって揮発性成
分の大部分を除去する段階を含む。従って本発明は発酵した醸造物の風味と香り
を保持しながら、そのアルコール含有量を減少させるために使用することができ
る。
【0046】 下記において本発明の方法を比較例と対照して説明する。
【0047】比較例 この比較例および下記の実施例1と2は付図について説明したプラントに対応
するプラントの中で実施された。処理される液体と水蒸気とを混合するため、N
iro LSI(登録商標)装置を使用した。処理される液体によって得られる
最高温度を測定するため、保持区域中に検出器を挿入した。
【0048】 比較例は2工程(ラン)を含んでいた。両方の工程(ラン)に使用された出発
材料は65℃の初期温度において47重量%の乾燥固体含有量を有する全乳濃縮
物であった。
【0049】 混合区域に導入された水蒸気の量は、(装置に対する熱損を含む)理論的計算
に基づいて液体を下記の特定温度まで加熱した時に完全に凝縮する量に対応した
【0050】 熱処理前に、バシラス・セレウスの胞子をその2.7×10/mlの濃度を
得るまで牛乳濃縮物中に添加した。
【0051】 処理後に濃縮物を蒸発クーラの中で65℃まで冷却し、また残存バシラス・セ
レウス胞子の濃度を測定した。この濃度は下表においてCFU/ml、すなわち
「Colony Forming Units per ml」として表示されている。
【0052】 保持区域が液体によって完全に充填されたこれらのランにおいて、保持区域中
の前記液体の近似的滞留時間を1秒まで計算することができる。
【0053】 ラン 1 ラン 2 濃縮物流,l/h 132 128 水蒸気流,kg/h 14 16 水蒸気圧、バール 3.7 3.7 水蒸気温度、℃ 141 141 液体最高温度、℃ 110 120 熱処理後の胞子濃度、CFU/ml 9.0×103 <1.0×102* * 胞子濃度を決定するために使用された方法は、濃縮物の高粘度の故に濃縮物の
希釈を必要とした。この希釈は、コロニー形成ユニットは発見されなかったがこ
の決定法によって記録される最小限胞子濃度が<1.0×10であることを暗
示していた。
【0054】 処理された生成物の視覚的および感覚器官による評価によって、この生成物が
許容可能である事が発見されたが、13重量%の乾燥固体含有量で測定されたA
DMIによる溶解度指数は、120℃の最高温度で処理された生成物が0.4の
SIを有する事を示した。好ましくは、この指数は0.2以下でなければならな
い。
【0055】実施例1 この実施例は前記の比較例において使用されたものと同一の装置を使用して実
施された。
【0056】 47重量%の乾燥固体含有量をウエブ全乳濃縮物を65℃の初期温度から、下
記の表に示す最高温度まで熱処理した。前記の比較例と比較して下記の表から見
られるように、完全凝縮に対応する量を実質的に超えた量の水蒸気が使用された
【0057】 熱処理前に、バシラス・セレウス胞子がその全濃度1.2×10CFU/m
lを得るまで添加された。
【0058】 熱処理後に濃縮物を通常のようにして蒸発型クーラの中で65℃まで冷却した
【0059】 種々のパラメータおよび処理後の胞子濃度は下記の表に示されている。
【0060】 ラン1 ラン2 ラン3 ラン4 ラン5 濃縮物流,l/h 123 131 125 122 133 水蒸気流,kg/h 22 25 27 29 33 水蒸気圧、バール 2.0 2.2 2.4 2.6 3.0 水蒸気温度、℃ 120 123 125 129 133 液体最高温度、℃ 118 121 123 127 131 熱処理後の胞子濃度、 CFU/ml 2.0×105 8.5×103 7.2×102 2.0×102 <1.0×102 前記の比較例において述べたように、<1.0×10 として表示された胞
子濃度分析の結果は、実際上増殖によってコロニー形成胞子が発現されなかった
事を反映している。
【0061】 処理された牛乳濃縮物はいかなる燃焼も、変色もまたは他の機能特性の破壊を
も示さなかった。131℃での熱処理後の溶解度指数は前記の比較例と同一方法
で測定されて0.1であった。
【0062】実施例2 この実施例においても、処理された材料は初期温度65℃において47重量%
の乾燥固体含有量を有する全乳濃縮物であった。前記の比較例および実施例1と
同一の装置を使用した。
【0063】 処理前に、バシラス・ステアロサーモフィラスの胞子をその1.4×10
mlの濃度を得るまで添加した。処理後に濃縮物を蒸発型クーラの中で65℃ま
で冷却した。
【0064】 種々のパラメータおよび処理後の胞子濃度は下記の表に示されている。
【0065】 ラン1 ラン2 濃縮物流,l/h 142 140 水蒸気流,kg/h 37 45 水蒸気圧、バール 4.3 5.2 水蒸気温度、℃ 147 153 液体最高温度、℃ 146 152 熱処理後の胞子濃度、CFU/ml 7.4×103 <1.0×102 テスト微生物として非常に安定なバシラス・ステアロサーモフィラスを使用し
た場合にも、ラン2において実質的に完全な胞子破壊が得られる事を注意しよう
。処理された牛乳濃縮物はいかなる燃焼も、変色もまたは他の機能特性の破壊を
も示さなかった。152℃での熱処理後の溶解度指数は0.1にすぎなかった。
この驚くべき結果は、この実施例において使用された水蒸気の過剰量が混合区域
において濃縮物と接触して凝縮する量よりも実質的に高い事による。これは各パ
ラメータを前記の比較例のパラメータと比較することによって明かとなろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 単一の図面は本発明による実施態様のフローチャートである。
【符号の説明】
1 混合区域 2 液体 3 水蒸気 4 保持区域(管) 5 絞り弁 6 フラッシュ・クーラ 7 凝縮器 8 クーラ底部 9 ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 混合区域中の液体流の中に水蒸気を混合し、液体流を保持区域中を通し、圧力
    調整絞り手段を通過させた後にフラッシュ・クーラ中に送る事によって前記液体
    に対して瞬間的超短時間熱処理を実施する方法において、 前記液体流の中に混合される水蒸気量が液体との接触によって凝縮する量より
    大であることにより、水蒸気の非凝縮部分が、液体との接触によって凝縮する水
    蒸気量のみが使用された場合に同一の保持区域の中で得られる滞留時間と比べて
    、短い滞留時間をもって液体を保持区域中を通過させる事を特徴とする液体に対
    して瞬間的超短時間加熱処理を加える方法。
  2. 【請求項2】 前記混合区域は可動的機械的撹拌手段を有し、これにより液体中への水蒸気の
    急速な効率的分散を保証することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記液体は、微生物または微生物胞子の含有量を低下させるために熱処理を受
    ける粘性食品、好ましくは砂糖などの他の成分を添加されまたは添加されない牛
    乳濃縮物または牛乳分溜物、または分溜された卵製品または全卵製品とすること
    を特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記液体が消費用の新鮮牛乳であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 前記液体は砂糖などの他の成分を添加されまたは添加されていない幼児用食品
    または牛乳の濃縮物または乳製品であって、このような製品は45乃至75重量
    %の乾燥固体含有量を有し、また水蒸気の温度は110℃以上、好ましくは12
    0乃至160℃とし、水蒸気の量は液体の前記温度での0.5秒またはこれ以下
    の滞留時間を生じるように調整されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記液体が非酪農品であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 卵黄または卵白またはその両者を含有する液体が0.5秒以下の時間、65乃
    至70℃に加熱されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記熱処理は、他の成分より揮発性の成分を含有する液体について実施され、
    またこの処理は前記揮発性成分のストリッピングによってこの揮発性成分の実質
    的に大部分を除去するために実施されることを特徴とする請求項1または2に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 前記液体は発酵した醸造物であって、処理中にこの醸造物からアルコール含有
    量がストリッピングによって低減されることを特徴とする請求項8に記載の方法
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