JP2002528939A - 周波数アップコンバーションのためのシステムと方法 - Google Patents

周波数アップコンバーションのためのシステムと方法

Info

Publication number
JP2002528939A
JP2002528939A JP2000577761A JP2000577761A JP2002528939A JP 2002528939 A JP2002528939 A JP 2002528939A JP 2000577761 A JP2000577761 A JP 2000577761A JP 2000577761 A JP2000577761 A JP 2000577761A JP 2002528939 A JP2002528939 A JP 2002528939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
modulated
harmonics
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000577761A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3338431B2 (ja
Inventor
デビッド エフ. ソラレス
マイケル ジェイ. バルトマン
ロバート ダブリュ. クック
リチャード シー. ルーク
チャーリー ディー.ジュニア モーゼス
グレゴリー エス. ローリンズ
マイケル ダブリュ. ローリンズ
Original Assignee
パーカーヴィジョン インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US09/176,022 external-priority patent/US6061551A/en
Priority claimed from US09/176,154 external-priority patent/US6091940A/en
Priority claimed from US09/293,580 external-priority patent/US6542722B1/en
Application filed by パーカーヴィジョン インコーポレイテッド filed Critical パーカーヴィジョン インコーポレイテッド
Publication of JP2002528939A publication Critical patent/JP2002528939A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3338431B2 publication Critical patent/JP3338431B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03DDEMODULATION OR TRANSFERENCE OF MODULATION FROM ONE CARRIER TO ANOTHER
    • H03D7/00Transference of modulation from one carrier to another, e.g. frequency-changing
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03CMODULATION
    • H03C1/00Amplitude modulation
    • H03C1/62Modulators in which amplitude of carrier component in output is dependent upon strength of modulating signal, e.g. no carrier output when no modulating signal is present
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/02Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
    • H04B7/12Frequency diversity

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Transmitters (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Amplitude Modulation (AREA)
  • Hardware Redundancy (AREA)
  • General Induction Heating (AREA)
  • Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 より低い周波数を伴う信号がより高い周波数にアップコンバートされる方法とシステムが説明される。一実施形態では、より高い周波数信号が、安定した周波数と位相基準として使用される。別の実施形態では、本発明は送信機として使用される。アップコンバーションは振動信号でスイッチを制御することによって達成され、振動信号の周波数は所望の出力周波数の分数調波として選択される。本発明が周波数または位相基準として使用される時、振動信号は変調されず、バイアス信号に接続されたスイッチを制御する。本発明が周波数変調(FM)または位相変調(PM)の実施内で使用される時、振動信号は情報信号によって変調されてから、スイッチにバイアス信号をゲート制御させる。振幅変調の実施(AM)では、振動信号は変調されず、むしろ情報信号に実質的に等しいまたは比例する基準信号をスイッチにゲート制御させる。FMとPMの実施では、スイッチから出力される信号は、変調振動信号と実質的に同じように変調される。AMの実施では、スイッチから出力される信号は、情報信号の関数である振幅を有する。どちらの実施形態でも、スイッチの出力は濾波され、所望の高調波が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) (発明の分野) 本発明は一般に、電磁(EM)信号の周波数アップコンバーション(up-conve
rsion)に関する。
【0002】 (関連技術) 現在、通信システムは送信機と受信機などの構成要素を使用して、情報を発信
元から宛先へ送信する。この送信を達成するために、情報は搬送波信号上に伝え
られ、次に搬送波信号が送信される。典型的には、搬送波信号は、情報信号のベ
ースバンド周波数よりも高い周波数にある。情報が搬送波信号上に伝えられる典
型的な方法は、変調と呼ばれる。
【0003】 広く使用されている変調スキーム(scheme)は、次の3つである。周波数変調
(FM)。ここでは、搬送波の周波数が変化し、その信号上で変調された情報を
表わす。位相変調(PM)。ここでは、搬送波信号の位相が変化し、その上で伝
えられる情報を表わす。振幅変調(AM)。ここでは、搬送波信号の振幅が変化
し、情報を表わす。また、これらの変調スキームはたがいに組み合わせて使用さ
れる(たとえば、FMと組み合わされたAM、PMと組み合わされたAM)。
【0004】 (発明の概要) 本発明は、より低い周波数からより高い周波数へ信号をアップコンバート(up
-convert)するための方法とシステム、およびその応用に関する。
【0005】 一実施形態では、本発明は安定した低い周波数信号を使用して、安定した基準
として使用できる周波数と位相を伴うより高い周波数信号を生成する。
【0006】 別の実施形態では、本発明は送信機として使用される。この実施形態では、本
発明はベースバンド周波数で情報信号を受け取り、変調信号をベースバンド周波
数より高い周波数で送信する。
【0007】 送信の方法とシステムは、使用されている変調スキームに若干、依存する。周
波数変調(FM)または位相変調(PM)を使用するいくつかの実施形態に対し
ては、情報信号は振動信号を変調し、変調中間信号を作成するために使用される
。必要であれば、この変調中間信号は「整形され」、実質的に最適なパルス幅対
周期比を提供する。この整形信号は次に、周波数と整形済み信号のパルス幅の関
数として開閉するスイッチを制御するために使用される。この開閉の結果、調波
の多い信号が生成され、調波の多い信号の各高調波は変調中間信号と実質的に同
じように変調されている。所望の高調波(または複数の高調波)は、適切に濾波
することで選択され、送信される。
【0008】 振幅変調(AM)を使用したいくつかの実施形態に対しては、スイッチは変調
されない振幅信号(これは必要であれば整形される場合もある)によって制御さ
れる。スイッチが開閉すると、スイッチは情報信号である基準信号をゲート制御
する。代替の実施では、情報信号はバイアス信号と組み合わされて基準信号を作
成し、この基準信号は次にゲート制御される。ゲート制御の結果は、振動信号と
実質的に比例している基本周波数と、基準信号の振幅と実質的に比例している振
幅を有する調波の多い信号である。調波の多い信号の各高調波はまた、基準信号
と比例している振幅を有し、したがって振幅変調されているとみなされる。上記
のFM/PM実施形態とちょうど同じように、所望の高調波(または複数の高調
波)は適切に濾波することで選択され、送信される。
【0009】 本発明の種々の実施形態の構造と動作のみならず、本発明のさらなる特徴と利
点が付随する図面を参照しながら、以下に詳細に説明される。参照番号の一番左
の桁(複数可)は通常、参照番号が初めに現れた図を識別する。
【0010】 (好ましい実施形態の詳細な説明) 目次 1.用語 2.本発明の概観 2.1 変調技術の解説 2.2 例としての回路と波形の説明 2.2.1 周波数変調 2.2.2 位相変調 2.2.3 振幅変調 2.2.4 同相/直交位相変調 2.3 本発明の特徴 3.周波数アップコンバーション 3.1 ハイレベルの説明 3.1.1 動作の説明 3.1.2 構造の説明 3.2 例としての実施形態 3.2.1 第1の実施形態:周波数変調(FM)モード 3.2.1.1 動作の説明 3.2.1.2 構造の説明 3.2.2 第2の実施形態:位相変調(PM)モード 3.2.2.1 動作の説明 3.2.2.2 構造の説明 3.2.3 第3の実施形態:振幅変調(AM)モード 3.2.3.1 動作の説明 3.2.3.2 構造の説明 3.2.4 第4の実施形態:同相/直交位相(「I/Q」)変調モード 3.2.4.1 動作の説明 3.2.4.2 構造の説明 3.2.5 他の実施形態 3.2.5.1 変調技術の組合せ 3.3 実施形態を実施するための方法とシステム 3.3.1 電圧制御発振器(FMモード) 3.3.1.1 動作の説明 3.3.1.2 構造の説明 3.3.2 局部発振器(PM、AM、および「I/Q」モード) 3.3.2.1 動作の説明 3.3.2.2 構造の説明 3.3.3 移相器(PMモード) 3.3.3.1 動作の説明 3.3.3.2 構造の説明 3.3.4 位相変調器(PMおよび「I/Q」モード) 3.3.4.1 動作の説明 3.3.4.2 構造の説明 3.3.5 加算モジュール(AMモード) 3.3.5.1 動作の説明 3.3.5.2 構造の説明 3.3.6 スイッチモジュール(FM、PM、および「I/Q」モード) 3.3.6.1 動作の説明 3.3.6.2 構造の説明 3.3.7 スイッチモジュール(AMモード) 3.3.7.1 動作の説明 3.3.7.2 構造の説明 3.3.8 加算器(「I/Q」モード) 3.3.8.1 動作の説明 3.3.8.2 構造の説明 3.3.9 フィルタ(FM、PM、AM、および「I/Q」モード) 3.3.9.1 動作の説明 3.3.9.2 構造の説明 3.3.10 送信モジュール(FM、PM、AM、および「I/Q」モード
) 3.3.10.1 動作の説明 3.3.10.2 構造の説明 3.3.11 他の実施 4.高調波の強化 4.1 ハイレベルの説明 4.1.1 動作の説明 4.1.2 構造の説明 4.2 例としての実施形態 4.2.1 第1の実施形態:矩形波が高調波強化モジュールに供給され1サ
イクルにつき1パルスを作成する場合 4.2.1.1 動作の説明 4.2.1.2 構造の説明 4.2.2 第2の実施形態:矩形波が高調波強化モジュールに供給され1サ
イクルにつき2パルスを作成する場合 4.2.2.1 動作の説明 4.2.2.2 構造の説明 4.2.3 第3の実施形態:任意の波形が高調波強化モジュールに供給され
る場合 4.2.3.1 動作の説明 4.2.3.2 構造の説明 4.2.4 他の実施形態 4.3 実施の例 4.3.1 第1のディジタル論理回路 4.3.2 第2のディジタル論理回路 4.3.3 アナログ回路 4.3.4 他の実施 4.3.4.1 多重の開口 5.増幅器モジュール 5.1 ハイレベルの説明 5.1.1 動作の説明 5.1.2 構造の説明 5.2 例としての実施形態 5.2.1 線形増幅器 5.2.1.1 動作の説明 5.2.1.2 構造の説明 5.2.2 他の実施形態 5.3 実施の例 5.3.1 線形増幅器 5.3.1.1 動作の説明 5.3.1.2 構造の説明 5.3.2 他の実装 6.受信機/送信機システム 6.1 ハイレベルの説明 6.2 例としての実施形態と実施の例 6.2.1 第1の実施形態:スーパーヘテロダイン受信機を伴う回路内で使
用されている本発明の送信機 6.2.2 第2の実施形態:半二重モードの汎用周波数ダウンコンバータと
共に使用されている本発明の送信機 6.2.3 第3の実施形態:全二重モードの汎用周波数ダウンコンバータと
共に使用されている本発明の送信機 6.2.4 他の実施形態と実施 6.3 汎用周波数変換モジュールを使用したダウンコンバーション(Down-c
onversion)の要約説明 6.3.1 オプションのエネルギー転送信号モジュール 6.3.2 ダウンコンバート(Down-Convert)された信号の平滑化 6.3.3 インピーダンスの一致 6.3.4 タンク(Tank)と共振構造 6.3.5 充電と電力転送の概念 6.3.6 無視できない開口の幅/期間の最適化と調整 6.3.6.1 入力と出力インピーダンスを変える 6.3.6.2 リアルタイムの開口制御 6.3.7 バイパスネットワークの追加 6.3.8 フィードバックを使用したエネルギー転送信号の修正 6.3.9 他の実施 6.3.10 例としてのエネルギー転送ダウンコンバータ 7.本発明の実施形態による送信機の設計 7.1 送信信号の周波数 7.2 送信信号の特性 7.3 変調スキーム 7.4 情報信号の特性 7.5 振動信号の特性 7.5.1 振動信号の周波数 7.5.2 パルス列のパルス幅 7.6 パルス整形回路の設計 7.7 スイッチの選択 7.7.1 最適化されたスイッチ構造 7.7.2 フェーズドD2D−CMOS内のスプリッタ 7.8 フィルタの設計 7.9 増幅器の選択 7.10 送信モジュールの設計
【0011】 1.用語 このセクションでは、本出願に使用されている種々の用語を一般的に説明する
。このセクションの各説明は例示と利便の目的のみであって、限定的なものでは
ない。当業者であれば、これらの用語の意味は、ここに提供された全教示に基づ
いて明らかであろう。
【0012】 振幅変調(AM):搬送波信号の振幅が情報信号の関数としてシフトされる(
つまり変化させられる)変調技術。搬送波信号の周波数は、典型的には一定のま
まである。AMのサブセットは「振幅シフトキーイング」と呼ばれ、搬送波信号
の振幅がアナログ情報に対してするように連続的に変化するのではなく、離散状
態の間をシフトするディジタル通信に主に使用される。
【0013】 アナログ信号:中に含まれる情報が、離散とは対照的に連続的であり、物理的
なイベントまたは量を変える時間を表す信号。情報の内容は、振幅、周波数、位
相、あるいはその任意の組合せなど、信号の少なくとも1つの特性を変えること
によって搬送されるが、信号の特性はこれに限定されるものではない。
【0014】 ベースバンド信号:送信および/または受信に望ましい一般的な情報信号。こ
こに使用されているように、これは、任意の送信の前に発信元で生成される情報
信号(変調ベースバンド信号とも呼ばれる)と、送信の後に受信者によって使用
される信号(これは復調済みベースバンド信号とも呼ばれる)の両方を指す。
【0015】 搬送波信号:情報を運ぶことができる信号。典型的には、これは変調と呼ばれ
るプロセスを介して変えられることができる電磁信号である。搬送波信号の周波
数は搬送波周波数と呼ばれる。通信システムは異なる搬送波周波数で多数の搬送
波信号を有する場合がある。
【0016】 スイッチを制御する:スイッチを開かせたり閉じさせたりすること。スイッチ
は機械的、電気的、電子的、光学的等、あるいこの任意の組合せの場合があるが
、これに限定されるものではない。典型的には、これは電気的または電子的な入
力によって制御される。スイッチが電子的な信号によって制御される場合、信号
は典型的にはスイッチのどちらの端子に接続された信号とも異なる信号である。
【0017】 復調ベースバンド信号:送信の後、受信者によって使用されるベースバンド信
号。典型的には、これは搬送波信号からダウンコンバートされ、復調されている
。復調済みベースバンド信号は、周波数、振幅、情報内の情報信号(つまり変調
ベースバンド信号)に非常に近似であるはずである。
【0018】 復調:情報を搬送波信号または中間周波数信号から除去するプロセス。
【0019】 ディジタル信号:連続的に可変な特性を有する信号とは対照的に、中に含まれ
る情報が離散状態を有する信号。
【0020】 直接ダウンコンバーション:適用できるのであれば元の送信周波数(つまり搬
送波周波数)から中間周波数を有しないベースバンドに、受信された信号が直接
ダウンコンバートされ、復調されるダウンコンバーション技術。
【0021】 ダウンコンバーション:最終的な周波数が最初の周波数より低い周波数変換を
実行するためのプロセス。
【0022】 スイッチを駆動する:スイッチを制御すると同じ。
【0023】 周波数変調(FM)。搬送波信号の周波数が情報信号の関数としてシフトされ
る(つまり変更される)変調技術。FMのサブセットは「周波数シフトキーイン
グ」と呼ばれ、搬送波信号の周波数が、アナログ情報に対するように連続的に変
化するのではなく、離散状態の間をシフトする、ディジタル通信に主に使用され
る。
【0024】 高調波:高調波とは、基本または基準周波数またはトーンと比べた時に、その
整数倍である周波数またはトーン。言い換えれば、周期的な波形が基本周波数「
f」を有する場合(第1の高調波とも呼ばれる)、それの高調波は「n・f」の
周波数に位置し、上式でnは2、3、4などである。n=2に対応する高調波は
第2の高調波と呼ばれ、n=3に対応する高調波は第3の高調波と呼ばれ、以下
同様である。
【0025】 同相(「I」)信号:発振器で典型的に生成される信号。これは移相を有して
いなく、「Q」信号と区別するために正弦波として表されることが多い。「I」
信号自体は、任意の手段によって変調できる。「I」信号が「Q」信号と組み合
わされた時、結果として生じる信号は「I/Q」信号と呼ばれる。
【0026】 同相/直交位相(「I/Q」)信号:「I」信号が「Q」信号と加算された結
果生じる信号。典型的には、振幅変調など他の変調技術も使用できるが「I」信
号も「Q」信号も位相変調されている。「I/Q」信号は単一の送信搬送波上で
同時に、別の情報ストリームを送信するために使用される。変調「I」信号と変
調「Q」信号は両方とも、同じ周波数を有する搬送波信号であることに注意され
たい。組み合わされると結果として生じる「I/Q」信号もまた、同じ周波数の
搬送波信号である。
【0027】 情報信号:送信されるべき情報を含む信号。ここに使用されているように、こ
れは発信元における元のベースバンド信号を参照する。情報信号が搬送波信号を
変調することが意図されている場合、これはまた「変調ベースバンド信号」とも
呼ばれる。情報信号は音声またはデータ、アナログまたはディジタル、または任
意の他の信号またはその組合せの場合がある。
【0028】 中間周波数(IF)信号:ベースバンド信号の周波数と送信信号の周波数の間
の周波数にある信号。
【0029】 変調:信号の1つまたは複数の物理的な特性を変え、送信されるべき情報を表
すプロセス。3つの一般に使用される変調技術は、周波数変調、位相変調、振幅
変調である。またこれらの3つの技術の変形例、サブセット、組合せもある。
【0030】 スイッチを動作する:スイッチを制御するに同じ。
【0031】 位相変調(PM):搬送波信号の位相が、情報信号の関数としてシフトされる
(つまり変更される)変調技術。PMのサブセットは「位相シフトキーイング」
と呼ばれ、搬送波信号の位相がアナログ情報に対するように連続的に変化するの
ではなく、離散状態の間をシフトする、ディジタル通信に主に使用される。
【0032】 直交位相(「Q」)信号:同相(「I」)信号とは位相が外れている信号。移
相の量は、特定の用途について前もって決められているが、典型的な実施では、
「Q」信号は「I」信号とは90°位相が外れている。したがって、「I」信号
が正弦波の場合、「Q」信号は余弦波になる。共に論じる場合、「I」信号と「
Q」信号は同じ周波数を有する。
【0033】 スペクトル:スペクトルは、電磁(EM)波がいくつかの特定の共通な特性を
有する、周波数の通常は広い連続した範囲を表すのに使用される。このような波
は、自然のおよび人工の通信媒体の任意の媒体中で広がり、このような通信媒体
は空気、空間、ワイヤ、ケーブル、液体、導波管、マイクロストリップ、ストリ
ップ線路、光ファイバなどを含むがこれらに限定されるものではない。EMスペ
クトルはゼロヘルツより大きな、すべての周波数を含む。
【0034】 低調波:低調波は、基準とされた基本周波数またはトーンの整数の約数である
周波数またはトーンである。すなわち、低調波周波数は、基本周波数を整数で割
ることによって得られる商である。たとえば、周期的な波形が「f」という周波
数を有するとすると(これは「基本周波数」または第1の低調波とも呼ばれる)
、その低調波は「f/n」の周波数を有し、上式でnは2、3、4などである。
n=2に対応する低調波は第2の低調波と呼ばれ、n=3に対応する低調波は第
3の低調波と呼ばれ、以下同様である。低調波それ自体が多分に高調波を有する
場合もあり、第iの低調波の第iの高調波は、元の周期的な波形の基本周波数で
ある。たとえば、第3の低調波(「f/3」の周波数を有する)は、それ自体の
整数倍の高調波を有する(つまり、「2・f/3」の第2の高調波、「3・f/
3」の第3の高調波、など)。元の信号の第3の低調波の第3の高調波(つまり
「3・f/3」)は、もとの信号の周波数である。
【0035】 スイッチをトリガする:スイッチを制御するに同じ。
【0036】 アップコンバーション:最終的な周波数が最初の周波数より高い周波数変換を
実行するためのプロセス。
【0037】 2.本発明の概観 本発明は周波数アップコンバーションのためのシステムと方法、およびその応
用に関する。
【0038】 一実施形態では、本発明の周波数アップコンバータは、位相比較器または周波
数比較器内の安定した基準周波数発信元として使用される。本発明のこの実施形
態はこれを、安定した、低周波数局部発振器、スイッチ、およびフィルタの使用
を介して達成する。周波数アップコンバータは周波数をアップコンバートするの
で、本発明は比較的安い低周波数発振器をうまく利用して、安定した高周波数信
号を生成することができる。
【0039】 第2の実施形態では、周波数アップコンバータは、電磁(EM)信号を送信す
るためのシステムと方法として使用される。
【0040】 当業者であれば、本明細書に含まれる解説に基づいて、本発明の周波数アップ
コンバータが他の用途に使用できる他の代替の実施形態があり、これらの代替実
施形態も本発明の範囲内であることを認識するであろう。
【0041】 例示の目的で、種々の変調の例が以下で論じられる。しかし本発明がこれらの
例に限定されないことは理解されるはずである。当業者であれば、ここに含まれ
る教示に基づいて、本発明と共に使用される他の変調技術も明らかであろう。
【0042】 また例示の目的で、本発明による周波数アップコンバーションが以下に送信機
の場面で述べられる。しかし本発明はこの実施形態に限定されない。当業者であ
れば、ここに含まれる教示に基づいて、以下の同等例、拡張例、変形例、逸脱例
なども明らかであろう。これらの同等例、拡張例、変形例、逸脱例なども本発明
の範囲と趣旨の範囲内にある。
【0043】 2.1 変調技術の解説 情報が送信されるべきEM信号へ伝えられる技術が変調と呼ばれる。これらの
技術は一般に当業者にはよく知られており、周波数変調(FM)、位相変調(P
M)、振幅変調(AM)、直交位相シフトキーイング(QPSK)、周波数シフ
トキーイング(FSK)、位相シフトキーイング(PSK)、振幅シフトーキー
イング(ASK)、およびこれらの組合せを含むが、これらに限定されるもので
はない。これらのうち最後の3つの変調技術、FSK、PSK、およびASKは
、それぞれFM、PM、およびAMのサブセットであり、離散入力信号(たとえ
ばディジタル入力信号)を有する回路に関する。
【0044】 例示の目的のためだけに、以下に説明する回路と技術はすべてEM放送媒体に
関する。しかし本発明はこの実施形態に限定されない。当業者であれば、これら
の同じ回路と技術はすべての送信媒体で使用できることを認識するであろう(た
とえば空中放送、ポイントツーポイントケーブルなど)。
【0045】 2.2 例としての回路と波形の説明 2.2.1 周波数変調 図1は周波数変調(FM)回路100の例を示し、図2A、図2B、および図
2C、および図20A、図20B、および図20CはFM回路100内のいくつ
かの点における波形の例を表す。FMシステムでは、振動信号202(図2Bお
よび図20B)のような搬送波信号の周波数は変更され、図2Aの情報信号10
2と、図20Aの情報信号2002のような通信されるべきデータを表す。図2
0Aでは、情報信号2002は、連続信号(つまりアナログ信号)であり、図2
Aでは、情報信号102は離散信号(つまりディジタル信号)である。離散情報
信号102の場合、FM回路100は周波数シフトキーイング(FSK)システ
ムと呼ばれ、これはFMシステムのサブセットである。
【0046】 周波数変調回路100は、発信元(図示せず)から情報信号102、2002
を受信する。情報信号102、2002は、オプションの増幅器104によって
増幅され、オプションのフィルタ114によって濾波される、電圧制御発振器(
VCO)106を駆動する電圧入力である。VCO106内では、振動信号20
2(図2Bおよび図20B上に見られる)が生成される。VCO106の目的は
、振動信号202の周波数を入力電圧つまり情報信号102、2002の関数と
して変化させることである。VCO106の出力は、情報信号がディジタル情報
信号102である時には変調信号108(図2C)として示され、情報信号がア
ナログ信号2002である時には変調信号2004(図20C)として示される
変調信号である。変調信号108、2004は、比較的低い周波数(例えば一般
には50MHzと100MHzの間)であり、オプションの周波数逓倍器110
(例えば900MHz、1.8GHzへ)によって増加される周波数を有する場
合があり、オプションの増幅器116によって増加される振幅を有する場合があ
る。オプションの周波数逓倍器110および/またはオプションの増幅器116
の出力はそれから、例としてのアンテナ112によって送信される。
【0047】 2.2.2 位相変調 図3は位相変調(PM)回路300の例を示し、図4A、図4B、および図4
C、および図21A、図21B、および図21CはPM回路300内のいくつか
の点における波形の例を表す。PMシステムでは、局部発振器(LO)出力30
8(図4Bおよび図21B)のような搬送波信号の位相は変更され、図4Aの情
報信号302と、図21Aの情報信号2102のような通信されるべきデータを
表す。図21Aでは、情報信号2102は、連続信号(つまりアナログ信号)で
あり、図4Aでは、情報信号302は離散信号(つまりディジタル信号)である
。離散情報信号302の場合、PM回路は位相シフトキーイング(PSK)シス
テムと呼ばれる。これは典型的な実施であり、PMシステムのサブセットである
【0048】 位相変調回路300は、発信元(図示せず)から情報信号302、2102を
受信する。情報信号302、2102は、オプションの増幅器304によって増
幅され、オプションのフィルタ318によって濾波され、位相変調器306へル
ーティングされる。また、給電位相変調器306は局部発振器310のLO出力
308である。LO出力308は図4Bおよび図21B上に示されている。局部
発振器310のような局部発振器は、所定の周波数と振幅で電磁波を出力する。
【0049】 位相変調器306の出力は、情報信号が離散情報信号302である時には位相
変調信号312(図4C)として示され、情報信号がアナログ情報信号2102
である時には位相変調信号2104(図21C)として示される変調信号である
。位相変調器306の目的は、LO出力308の位相を、情報信号302、21
02の値の関数として変えることである。つまり、たとえばPSKモードでは、
LO出力308が正弦波であり、情報信号302の値がバイナリ高からバイナリ
低に変化する場合、LO出力308の位相は、ゼロ位相を伴う正弦波から、たと
えば180°の位相を伴う正弦波へ変化する。この位相変化の結果は、LO出力
308と同じ周波数を有する図4Cの位相変調信号312になるが、この例では
180°位相が外れている。PSKシステムに対しては、情報信号302の情報
を表す位相変調信号312内の位相変化は、図4A、図4B、および図4C上の
波形302、308、および312を比較することによって見ることができる。
図21Aのアナログ情報信号2102の場合、図21BのLO出力308の位相
は、情報信号2102の振幅の関数として連続的に変化する。つまり、たとえば
、情報信号2102が値「X」から「X+δx」へ増加すると、図21CのPM
信号2104は、等式sin(ωt)によって表される信号から、等式(ωt+
φ)によって表される信号に変わり、上式でφは、情報信号2102内のδxの
変化に関する位相変化である。アナログPMシステムに対しては、情報信号21
02内の情報を表す位相変調信号2104内の位相変化は、図21A、図21B
、および図21C上の波形2102、308、および2104を比較することに
よって見ることができる。
【0050】 情報信号302、2102、およびLO出力308が位相変調器306によっ
て変調された後、位相被変調信号312、2104は、オプションの周波数逓倍
器314とオプションの増幅器320へルーティングされる。オプションの周波
数逓倍器314の目的は、位相変調信号312の周波数を比較的低い周波数(た
とえば50MHzから100MHz)から、所望の放送周波数(たとえば900
MHz、1.8GHz)まで増加させることである。オプションの増幅器320
は、位相変調信号312、2104の信号強度を、例としてのアンテナ316に
よって送信されるべき所望のレベルまで上げる。
【0051】 2.2.3 振幅変調 図5は振幅変調(AM)回路500の例を示し、図6A、図6B、および図6
Cおよび図22A、図22B、および図22CはAM回路500内のいくつかの
点における波形の例を示す。AMシステムでは、局部発振器(LO)信号508
(図6Bおよび図22B)のような搬送波信号の振幅は変更され、図6Aの情報
信号502と、図22Aの情報信号2202のような、通信されるべきデータを
表す。図22Aでは、情報信号2202は連続信号(つまりアナログ信号)であ
り、図6Aでは、情報信号502は離散信号(つまりディジタル信号)である。
離散情報信号502の場合、AM回路は振幅シフトキーイング(ASK)システ
ムと呼ばれ、これはAMシステムのサブセットである。
【0052】 振幅変調回路500は、発信元(図示せず)から情報信号502を受信する。
情報信号502、2202は、オプションの増幅器504によって増幅され、オ
プションのフィルタ518によって濾波される。振幅変調回路500はまた、L
O出力508を有する局部発振器(LO)506を含む。情報信号502、22
02とLO出力508はそれから、乗算器510によって乗算される。乗算器5
10の目的は、LO出力508の振幅を情報信号502、2202の振幅の関数
として変えさせることである。乗算器510の出力は、情報信号がディジタル情
報信号502である時には振幅変調信号512(図6C)として示され、情報信
号がアナログ情報信号2202である時には変調信号2204(図22C)とし
て示される変調信号である。それからAM信号512、2204はオプションの
周波数逓倍器514にルーティングされ、ここでAM信号512、2204の周
波数は比較的低いレベル(たとえば50MHzから100MHz)から、放送(
たとえば900MHz、1.8GHz)とオプションの増幅器520に望ましい
より高いレベルへ増大され、これはAM信号512、2204の信号強度を、例
としてのアンテナ516によって放送されるために望ましいレベルへ増大する。
【0053】 2.2.4 同相/直交位相変調 図7は同相/直交位相(「I/Q」)変調回路700の例を示し、図8A、図
8B、図8C、図8D、および図8Eは、「I/Q」変調回路700内のいくつ
かの点における波形の例を示す。帯域幅効率を増大させるこの技術では、互いに
位相が外れている搬送波信号上で別の情報信号が同時に送信できる。すなわち、
図8Aの第1の情報信号702は図8Bの同相(「I」)発振器信号710上に
変調され、図8Cの第2の情報信号704は、図8Dの直交位相(「Q」)発振
器信号712上に変調されることができる。「I」変調信号は「Q」被変調信号
と組み合わされ、それから、その結果生じた「I/Q」被変調信号が送信される
。典型的な使用では、両方の情報信号がディジタルであり、両方とも「I」と「
Q」発振信号上に変調された位相である。当業者であれば、「I/Q」モードは
アナログ情報信号、アナログとディジタル信号の組合せ、他の変調技術、あるい
はこれらの任意の組合せでも機能できることを認識するであろう。
【0054】 この「I/Q」変調システムは帯域幅効率を増大させるために、2つのPM回
路を共に使用する。上述のように、PM回路では、710(または712)(図
8Bまたは8D)のような発振信号の位相は変更され、702(または704)
のような情報信号のような通信されるべきデータを表す。理解と表示を簡単にす
るために、ここでの解説では、「I/Q」モードのさらに典型的な使用、すなわ
ち、ディジタル情報信号と両方の振動信号上の位相変調を説明する。したがって
、両方の信号ストリームは位相シフトキーイング(PSK)であり、これはPM
のサブセットである。
【0055】 「I/Q」変調回路700は、第1の発信元(図示せず)から情報信号702
を受信し、第2の発信元(図示せず)から情報信号704を受信する。情報信号
702と704の例は、図8Aおよび図8Cに示されている。情報信号702と
704は、オプションの増幅器714と716によって増幅でき、オプションの
フィルタ734と736によって濾波される。これはその後位相変調器718と
720にルーティングされる。また給電位相変調器718と720は、振動信号
710と712である。振動信号710は局部発振器706によって生成され、
図8Bに示されており、振動信号712は局部発振器706の位相シフト済み出
力である。局部発振器706のような局部発振器は、所定の周波数と振幅で電磁
波を出力する。
【0056】 位相変調器718の出力は、図8Eの波形の1つとして、点線を使用して示さ
れた位相変調信号722である。同様に、位相変調器718に似た方法で動作す
る位相変調器720の出力は、図8Eの他の波形として実線を使用して示された
位相変調信号724である。位相変調器718と720の、振動信号710と7
12についての効果は、これらに位相を変えさせることである。上述のように、
ここに示されたシステムはPSKシステムであり、したがって、振動信号710
と712の位相は、情報信号702と704の関数として離散した量だけ、位相
変調器718と720によってシフトされる。
【0057】 解説の単純化と表示を簡単にするために、振動信号710は図8Bでは正弦波
として示され、「I/Q」回路700内の「I」信号と呼ばれる。発振器706
の出力が、ここでは位相を−π/2だけシフトするように示される移相器708
を通過した後、振動信号712は図8Dに示されたような余弦波になり、「I/
Q」回路内で「Q」信号と呼ばれる。ここでまた表示を簡単にするために、位相
変調器718と720は、各振動信号710と712の位相を180°シフトす
るものとして示される。これは図8Eに示されている。変調信号722は、加算
器726によって変調信号724と加算される。加算器726の出力は変調信号
722と724の算術的な合計であり、「I/Q」信号728である。(図8E
で表示を明確にするために、組み合わされた信号728は図示されていない。し
かし、当業者であれば同じ周波数を有する2つの正弦波の算術的な合計はまた、
その周波数の正弦波であることを認識するであろう)。
【0058】 「I/Q」信号728はその後、「I/Q」信号718の周波数を比較的低い
レベル(たとえば50MHzから100MHz)から、放送に望ましいより高い
レベル(たとえば900MHz、1.8GHz)へ増大するオプションの周波数
逓倍器730へルーティングされ、また、「I/Q」信号728の信号強度を例
としてのアンテナ732によって放送されるために望ましいレベルへ増大するオ
プションの増幅器738へルーティングされることができる。
【0059】 2.3 本発明の特徴 上記から明らかなように、いくつかの周波数が通信システムに関連する。情報
信号の周波数は比較的低い。局所発振器(電圧制御発振器と他の発振器の両方)
の周波数は情報信号の周波数より高いが、典型的には効率的な送信に十分なほど
高くはない。特に上述されていないが、第3の周波数は、振動信号の周波数より
大きいまたはそれに等しい送信信号の周波数である。これは、オプションの周波
数逓倍器とオプションの増幅器から、以前に説明した回路内のアンテナにルーテ
ィングされた周波数である。
【0060】 典型的には、通信システムの送信機サブシステムでは、情報信号を放送周波数
へアップコンバートすることは、少なくとも、フィルタ、増幅器、周波数逓倍器
を必要とする。これらの構成要素の各々は、構成要素の購入価格の点だけではな
く、これらを動作させるために要求される電力のため、高価である。
【0061】 本発明は、送信するための変調搬送波を生成するための、より効率的な手段を
提供し、電力の使用を減らし、必要な構成要素を減らす。。本発明のこれらの利
点と追加の利点は、次の説明から明らかになろう。
【0062】 3.周波数アップコンバーション 本発明は、周波数アップコンバーションのためのシステムと方法、またその応
用に関する。一実施形態では、本発明の周波数アップコンバータは安定した、低
い周波数発振器を使用して、位相比較器または周波数比較器内で基準信号として
使用できる安定した高周波数信号を生成することを可能にするが、これは使用の
例であって限定するものではない。他の実施形態では、本発明のアップコンバー
タは送信機内で使用される。本発明は送信機にも関する。当業者であれば、本明
細書に含まれる解説に基づいて、本発明の周波数アップコンバータが使用できる
他の代替実施形態と応用があり、これらの代替実施形態と応用が本発明の範囲内
であることを認識するであろう。
【0063】 例示の目的で、本発明による周波数アップコンバーションは、送信機の場面で
以下に説明される。しかし前のパラグラフから明らかなように、本発明はこの実
施形態に限定されるものではない。
【0064】 次のセクションは、送信機と周波数アップコンバータに関する方法を説明する
。これらの方法を達成するための構造の例としての実施形態も説明される。本発
明は以下に説明する特定の実施形態に限定されるものではないことを理解された
い。当業者であれば、ここに含まれる教示に基づいて、以下の同等例、拡張例、
変形例、逸脱例なども明らかであろう。そのような同等例、拡張例、変形例、逸
脱例なども本発明の範囲と趣旨の範囲内にある。
【0065】 3.1 ハイレベルの説明 このセクション(サブセクションも含む)は、本発明によるアップコンバーテ
ィング信号と送信信号のハイレベルの説明を提供する。特に、送信信号の場面で
の周波数アップコンバーションの動作プロセスが、高いレベルで説明される。動
作プロセスはしばしば、フローチャートで表される。フローチャートは本明細書
内では例示の目的のためにだけ示されるものであり、限定的なものではない。特
に、フローチャートの使用は、本発明を離散的なまたはディジタル的な動作に限
定するものとして解釈されるべきではない。実際には当業者であれば、本明細書
に含まれる教示に基づいて、本発明は離散動作、連続動作、あるいはこれらの任
意の組合せを介して達成できることが理解されるであろう。さらに、フローチャ
ートによって表される制御の流れも例示の目的のためにだけ提供されているもの
であり、当業者であれば他の動作制御フローも本発明の範囲と趣旨内にあること
が理解されるであろう。
【0066】 また、このプロセスを達成するための構造の実施も高いレベルで説明される。
この構造の実施はここでは例としての目的のために説明されており、限定的なも
のではない。特にこのセクション内で説明するプロセスは、任意の数の構造の実
施を使用して達成することができ、これらのうち1つがこのセクション内で説明
される。当業者であれば、ここに含まれる教示に基づいて、このような構造の実
施の詳細は明らかであろう。
【0067】 3.1.1 動作の説明 図9のフローチャート900は、本発明の実施形態によって信号を送信する場
面における、周波数アップコンバーションの動作の方法を示す。本発明は図9に
表されたように、周波数アップコンバーションと信号の送信の両方に関する。フ
ローチャート900内で生成される信号に対する、代表的な波形が図19に描か
れている。本発明のハイレベルの動作を例示する目的で、ディジタル情報信号の
周波数変調が描かれている。本発明はこの、この例としての実施形態に限定され
ない。当業者であれば他の変調モードも代替として使用されることが分かるであ
ろう(後のセクションで説明されるように)。
【0068】 ステップ902では、情報信号1902(図19A)が発信元によって生成さ
れる。この情報信号はアナログ、ディジタル、またはそれらの任意の組合せ、あ
るいは送信されるように望まれる他の何かであり、ベースバンド周波数にある。
以下に説明するように、情報信号1902は中間信号1904を変調するために
使用される。したがって情報信号1902はここではまた、変調ベースバンド情
報信号とも呼ばれる。図19Aの例では、情報信号1902はディジタル信号と
して例示される。しかし本発明はこの実施形態に限定されない。上記のように、
情報信号1902はアナログ、ディジタル、および/またはこれらの任意の組合
せである場合もある。
【0069】 振動信号1904(図19B)はステップ904で生成される。ステップ90
6では振動信号1904は変調され、ここで変調は情報信号1902の結果であ
り関数である。ステップ906は変調振動信号1906(図19C)を生成し、
これはまた変調中間信号とも呼ばれる。上記のように図9のフローチャートは、
情報信号1902がディジタル信号である例の場面で説明されている。しかし代
替として情報信号1902はアナログまたはアナログとディジタルの任意の組合
せである場合もある。また、図19に示された例は、周波数シフトキーイング(
FSK)を変調技術として使用している。代替として、任意の変調技術(たとえ
ばFM、AM、PM、ASK、PSK等およびこれらの任意の組合せ)を使用す
ることもできる。図9のフローチャートの残りのステップ908から912は、
情報信号1902がディジタル、アナログ等またはこれらの任意の組合せであっ
ても、またどの変調技術が使用されていても同じように動作する。
【0070】 調波の多い信号1908(図19D)は、ステップ908で変調信号1906
から生成される。信号1908は実質的に連続的で周期的に繰り返される波形を
有する。実施形態では、信号1908の波形は、図19Eの拡大された波形19
10内で見られるように実質的に矩形である。当業者であれば正確なまたは完全
な矩形の波形の達成を妨げる物理的な制限と数学的な障害を分かるであろうし、
完全な矩形の波形が生成されるまたは必要とされることが本発明の意図または要
件ではない。しかし、解説を簡単にするために、ここでは「矩形の波形」という
言葉を使用し、それは実質的に矩形である波形を指す。これは、一般に方形波ま
たはパルスと呼ばれる波形を含むが、これに限定されるものではない。完全な矩
形の波形が技術的にも数学的にも可能であることが分かった場合、その状況も本
発明の範囲と意図の範囲内にあることを注意されたい。
【0071】 連続的な周期波形(波形1908のような)は、特定の振幅と位相の、一連の
正弦波から成り、その振動数は波形の繰返し周波数の整数倍である。(波形の繰
返し頻度は、1秒あたりで周期波形が繰り返す回数である。)信号1908の波
形の一部が、図19Eの波形1910のように拡大された図の中に示されている
。波形1910(図19E)の最初の3つの正弦波成分は、図19Fの波形19
12a、1912b、および1912c、図19Gの波形1914a、1914
b、および1914cとして描かれている。(図19Fおよび図19Gの例では
、3つの正弦波成分は別に示されている。実際には、これらの波形は、図示され
ていない他の正弦波成分と共に、図19Hに見られるように同時に発生する。図
19Hでは、波形は同時に示されるが、合計されて示されてはいないことに注意
されたい。波形1912と1914が合計されて示されるならば、これらは極限
においては、すなわち無限の数の正弦波成分に関して図19Eの周期波形191
0に等しいということである。説明を簡単にするために、無限の数の正弦波成分
のうち最初の3つだけが図示されている。)これらの正弦波は高調波と呼ばれ、
これらの存在は図示しても数学的にも表すことができる。各高調波(波形191
2a、1912b、および1912cと、波形1914a、1914b、および
1914c)は、波形1910と(これは波形1908の対応する部分と同じ情
報を有する)同じ情報内容を有する。したがって、波形1908の情報内容は、
その任意の高調波から得ることができる。高調波は信号1908の反復周波数の
整数倍である周波数を有し、また信号1908と同じ情報内容を有するので(前
記のように)、各高調波は、信号1908のアップコンバーションされた表現を
表す。高調波のうち一部は所望の周波数である(送信されるべき望ましい周波数
のような)。これらの高調波は「所望の高調波」または「望ましい高調波」と呼
ばれる。本発明によれば、所望の高調波は所望の処理(つまり送信されること)
を達成するために十分な振幅を有する。他の高調波は所望の周波数ではない。こ
れらの高調波は「所望ではない高調波」または「望ましくない高調波」と呼ばれ
る。
【0072】 ステップ910では、信号1908の連続的な周期波形の望ましくない高調波
はどれも濾波されて除かれる(たとえば、送信されるのが望ましくない周波数の
任意の高調波)。図19の例では、第1と第2の高調波(つまり図19Fの波形
1912aと1912b、図19Gの波形1914aと1914bによって描か
れている)は望ましくない高調波である。ステップ912では、図19の例の中
の残りの高調波、つまり第3の高調波(つまり図19Fの波形1912cと図1
9Gの波形1914cによって描かれている)が送信される。これは図19Iの
波形1918によって描かれている。図19の例では、3つの高調波だけが図示
され、もっとも低い2つは濾波されて除かれ、第3の高調波が望ましい高調波と
して残されている。実際には、無限の数の高調波があり、濾波することは所望の
高調波より低い周波数についても、所望の高調波より高い周波数の調波について
も望ましくない高調波を除去することができる。
【0073】 3.1.2 構造の説明 図10は、本発明の実施形態によるアップコンバーションシステムのブロック
図である。このアップコンバーションシステムの実施形態は、送信機1000と
して示されている。送信機1000は受取モジュール1004、高調波発生およ
び抽出モジュール1006、および情報信号1002を受け取り、送信信号10
14を出力する送信モジュール1008を含む。
【0074】 好ましくは、受取モジュール1004、高調波発生および抽出モジュール10
06、および送信モジュール1008は情報信号を、動作のフローチャート90
0に示された方法で処理する。言い換えれば、送信機1000はフローチャート
900の動作ステップを実行するための構造の実施形態である。しかし、本発明
の範囲と趣旨はフローチャート900のステップを実行するために他の構造の実
施形態を含むことを理解されたい。当業者であれば、本明細書に含まれる解説に
基づいて、これらの他の構造の実施形態の詳細も明らかであろう。
【0075】 次に、フローチャート900を参照しながら送信機1000の動作が詳細に説
明される。ステップ902では、発信元(図示せず)からの情報信号1002(
たとえば図19Aを参照のこと)は、受取モジュール1004にルーティングさ
れる。ステップ904では振動信号(たとえば図19Bを参照のこと)が生成さ
れ、ステップ906ではこれが変調され、これによって変調信号1010を生成
する(FMの例については、図19Cを参照のこと)。振動信号は任意の変調技
術を使用して変調でき、その例が以下に説明される。ステップ908では、高調
波発生および抽出モジュール(HGEM)が、連続的な周期波形を伴う調波の多
い信号を生成する(FMの例は図19Dに見られる)。この波形は好ましくは、
方形波またはパルスなどのように矩形の波であり(しかし本発明はこの実施形態
に限定されない)、周波数が波形の基本周波数の整数倍である複数の正弦波から
成り立つ。これらの正弦波は、元の波形の高調波と呼ばれる。フーリエ級数解析
を使用して、各高調波の振幅を決定することができる(たとえば、図19Fおよ
び図19Gを参照のこと)。ステップ910では、HGEM1006内のフィル
タ(図示せず)が望ましくない周波数(高調波)を濾波して除去し、所望の周波
数で電磁(EM)信号1012を出力する(たとえば、図19Iを参照のこと)
。ステップ912では、EM信号1012は送信モジュール1008(オプショ
ン)へルーティングされ、ここで送信の準備をされる。送信モジュール1008
はそれから送信信号1014を出力する。
【0076】 3.2 例としての実施形態 上述の方法(複数可)と構造(複数可)に関して種々の実施形態がこのセクシ
ョン(とサブセクション)で示される。これらの実施形態は例示の目的ためにこ
こで説明するものであって、限定的なものではない。本発明はこれらの実施形態
に限定されない。当業者であれば、本明細書に含まれる教示に基づいて代替の実
施形態(本明細書に説明した実施形態の同等例、拡張例、変形例、逸脱例などを
含む)は明らかであろう。本発明は、このような代替実施形態を含むように意図
され、適合される。
【0077】 3.2.1 第1の実施形態:周波数変調(FM)モード この実施形態では、情報信号は受け取られて、その周波数が情報信号の結果の
関数として変化する変調信号である。
【0078】 3.2.1.1 動作の説明 図11のフローチャートは、本発明の実施形態による周波数変調(FM)モー
ドの送信機の動作の方法を示す。上述のように、図19に示された代表的な波形
は、FMモードの送信機として動作する本発明を示す。
【0079】 ステップ1102では、情報信号1902(図19A)は任意の手段および/
またはプロセスによって発信元によって生成される。(情報信号1902はベー
スバンド信号であり、これは信号を変調するために使用されるため、また変調ベ
ースバンド信号1902とも呼ばれる。)情報信号1902は、たとえば、アナ
ログ、ディジタル、またはこれらの任意の組合せである。図19に示された信号
は、情報が信号の離散状態によって表されるディジタル情報信号を示す。当業者
であれば、本発明は情報が連続的に変化する信号によって表されるアナログ情報
信号でも機能するように適合されることが明らかであろう。ステップ1104で
は、情報信号1902は振動信号1904(図19B)を変調する。この変調の
結果は、ブロック1106に示されるように、変調信号1906(図19C)で
ある。変調信号1906は、情報信号1902の関数として変化する周波数を有
し、FM信号と呼ばれる。
【0080】 ステップ1108では、図19Dでは矩形の波形1908として示される連続
的な周期波形を伴う調波の多い信号が生成される。矩形の波形1908は、変調
信号1906を使用して生成される。当業者であれば正確なまたは完全な矩形の
波形の達成を妨げる物理的な制限と数学的な障害を理解するであろうし、完全な
矩形の波形が生成されるまたは必要とされることが本発明の意図ではない。ここ
でも上述のように、解説を簡単にするために、実質的に矩形である波形を指すた
めに「矩形の波形」という言葉を使用する。同様に、「方形波」という言葉も、
波形が実質的に正方形である波形を指し、完全な方形の波形が生成されるまたは
必要とされることが本発明の意図ではない。矩形の波形1908の一部が、図1
9Eの周期的な波形1910のように拡大された図の中に示されている。波形1
910の第1の部分は「信号A」と示され情報信号1902が「ハイ」であるこ
とを示し、波形1910の第2の部分は「信号B」と示され情報信号1902が
「ロー」であることを示す。この慣例は例示の目的のためだけのものであり、代
替として別の慣例を使用することも可能であることに注意されたい。
【0081】 前述のように、フローチャート1100のブロック1110に示されるような
矩形の波1908のような連続的な周期波形は、元の波形の基本周波数(つまり
、フーリエ成分周波数での)の整数倍である周波数での正弦波成分(高調波)を
有する。周期波形1910の3つの高調波は、図19Fおよび図19Gに拡大図
で別に示される。波形1910(および波形1908もまた)は、この例として
の実施形態では方形波として示されており、奇数高調波、つまり第1、第3、第
5、第7などの高調波だけが存在する。図19に示されるように、矩形の波形1
908がf1の基本周波数を有する場合(これは第1の高調波とも呼ばれる)、
第3の高調波は、3・f1の周波数を有し、第5の高調波は5・f1の周波数を有
することになり、以下同様である。信号Aの第1、第3、第5の高調波は、図1
9Fで波形1912a、1912b、および1912cとして示されており、信
号Bの第1、第3、第5の調波は、図19Gで波形1914a、1914b、お
よび1914cとして示されている。実際には、これらの高調波(またすべての
これより高い順位の高調波)は、図19Hの波形1916によって示されるよう
に同時に発生する。図19Hの高調波成分のすべてがすべてのより高い高調波(
つまり第7、第9など)と共に合計されて示されるのであれば、その結果の波形
は、結局は波形1910と同じになる。
【0082】 ステップ1112では、波形1916の望ましくない周波数が除かれる。図1
9の例では、第1と第3の高調波が除かれるべきものとして示され、ブロック1
114に示されているように、残りの波形1918(つまり波形1912cと1
914c)が所望のEM周波数にある。図示されてはいないが、より高い高調波
(たとえば第7、第9など)もまた除かれる。
【0083】 ここでは残りの波形1918として示されているEM信号は、ステップ111
6では送信のために準備され、ステップ1118でEM信号は送信される。
【0084】 3.2.1.2 構造の説明 図12は、本発明の実施形態による送信機のブロック図である。この送信機の
実施形態はFM送信機1200として示される。FM送信機1200は、電圧制
御発振器(VCO)1204、スイッチモジュール1214、フィルタ1218
および、情報信号1202を受け取り、送信済み信号1224を出力する送信モ
ジュール1222を含む。例としての構成要素の動作と構造は以下に説明する。
例としてのVCOは、セクション3.3.1〜3.3.1.2で以下説明され、
例としてのスイッチモジュールはセクション3.3.6〜3.3.6.2で以下
説明され、例としてのフィルタはセクション3.3.9〜3.3.9.2で以下
説明され、例としての送信モジュールはセクション3.3.10〜3.3.10
.2で以下説明される。
【0085】 好ましくは、電圧制御発振器1204、スイッチモジュール1214、フィル
タ1218、および送信モジュール1222は、動作のフローチャート1100
に示された方法で情報信号を処理する。言い換えれば、FM送信機1200は、
フローチャート1100の動作のステップを実行するための構造の実施形態であ
る。しかし、本発明の範囲と趣旨は、フローチャート1100のステップを実行
するための他の構造の実施形態も含むことを理解されたい。当業者であれば、こ
こに含まれる解説に基づいて、これらの他の構造の実施形態の詳細も明らかであ
ろう。
【0086】 次に送信機1200の動作を、フローチャート1100を参照して詳細に説明
する。ステップ1102では、発信元(図示せず)からの情報信号1202(た
とえば図19Aを参照のこと)は、VCO1204にルーティングされる。ステ
ップ1104では、振動信号(たとえば、図19Bを参照のこと)が生成され変
調され、これによって、周波数被変調信号1210が作成される(たとえば、図
19Cを参照のこと)。ステップ1108では、スイッチモジュール1214は
、連続的な周期波形を伴う調波の多い信号1216を生成する(たとえば、図1
9Dを参照のこと)。この波形は好ましくは、方形波またはパルスのような矩形
の波であり(しかし本発明はこの実施形態に限定されない)、周波数が波形の基
本周波数の整数倍である複数の正弦波を含む。これらの正弦波は元の波形の高調
波と呼ばれ、フーリエ解析が各高調波の振幅を決定する(たとえば、図19Fお
よび図19Gを参照のこと)。ステップ1112では、フィルタ1218は望ま
しくない周波数(高調波)を濾波して除去し、望ましい高調波周波数での電磁(
EM)信号1220を出力する(たとえば、図19Iを参照のこと)。ステップ
1116では、EM信号1220は送信モジュール1222(オプション)へル
ーティングされ、ここで送信のための準備をされる。ステップ1118では、送
信モジュール1222は送信信号1224を出力する。
【0087】 3.2.2 第2の実施形態:位相変調(PM)モード この実施形態では、情報信号が受け取られ、位相が情報信号の関数として変化
する変調信号が送信される。
【0088】 3.2.2.1 動作の説明 図13のフローチャートは、位相変調(PM)モードにおける送信機の動作の
方法を示す。図44に示された代表的な波形は、PMモードの送信機として動作
する本発明を示す。
【0089】 ステップ1302では、情報信号4402(図44A)が発信元によって生成
される。情報信号4402は、たとえば、アナログ、ディジタル、またはこれら
の任意の組合せである。図44に示された信号は、情報が信号の離散状態によっ
て表されるディジタル情報信号を示す。当業者であれば、本発明は情報が連続的
に変化する信号によって表されるアナログ情報信号でも機能するように適合され
ることは明らかであろう。ステップ1304では、振動信号4404が生成され
、ステップ1306では、振動信号4404(図44B)は情報信号4402に
よって変調され、その結果、ブロック1308に示されるような変調信号440
6(図44C)が生じる。この変調信号4406の位相は、情報信号4402の
関数として変えられる。
【0090】 連続的な周期波形を伴う調波の多い信号4408(図44D)は、ステップ1
310で変調信号4406を使用して生成される。調波の多い信号4408は、
実質的に矩形の波形である。当業者であれば正確なまたは完全な矩形の波形の達
成を妨げる物理的な制限と数学的な障害を認識するであろうし、完全な矩形の波
形が生成されるまたは必要とされることが本発明の意図ではない。しかしここで
も上述のように、解説を簡単にするために、「矩形の波形」という言葉を、実質
的に矩形である波形を指すために使用する。同様に、「方形波」という言葉も、
波形が実質的に正方形である波形を指すが、完全な矩形の波形が生成されるまた
は必要とされることが本発明の意図ではない。前述のように、ブロック1312
に示されるような調波の多い信号4408のような連続的な周期波形は、元の波
形の基本周波数(フーリエ成分周波数)の整数倍である周波数での正弦波成分(
高調波)を有する。図44E、図44F、および図44Gには、最初の3つの高
調波波形が示されている。実際には、無限の数の高調波がある。ステップ131
4では、望ましくない周波数は除かれ、ブロック1316に示されているように
、残りの周波数は所望のEM出力にある。例として、第4、第5などの高調波(
図示せず)と同調して第1の(基本)高調波4410と第2の高調波4412は
濾波されて除かれ、ブロック1316に示されるように第3の高調波4414が
所望のEM信号として残る。
【0091】 ステップ1318でEM信号は送信のために準備され、ステップ1320では
、EM信号は送信される。
【0092】 3.2.2.2 構造の説明 図14は、本発明の実施形態による送信機のブロック図である。この送信機の
実施形態は、PM送信機1400として示される。PM送信機1400は、局部
発振器1406、位相変調器1404、スイッチモジュール1410、フィルタ
1414、および情報信号1402を受け取り、送信信号1420を出力する送
信モジュール1418を含む。例としての構成要素の動作と構造は以下に説明さ
れる。例としての位相変調器はセクション3.3.4〜3.3.4.2で以下に
説明され、例としての局部発振器はセクション3.3.2〜3.3.2.2で以
下に説明され、例としてのスイッチモジュールはセクション3.3.6〜3.3
.6.2で以下に説明され、例としてのフィルタはセクション3.3.9〜3.
3.9.2で以下に説明され、例としての送信モジュールはセクション3.3.
10〜3.3.10.2で以下に説明される。
【0093】 好ましくは、局部発振器1406、位相変調器1404、スイッチモジュール
1410、フィルタ1414、および送信モジュール1418は動作のフローチ
ャート1300に示された方法で情報信号を処理する。言い換えれば、PM送信
機1400は、フローチャート1300の動作のステップを実行するための構造
の実施形態である。しかし、本発明の範囲と趣旨は、フローチャート1300の
ステップを実行する他の構造の実施形態を含むことを理解されたい。当業者であ
れば、ここに含まれる解説に基づいて、これらの他の構造の実施形態の詳細は明
らかであろう。
【0094】 次に、フローチャート1300を参照して、送信機1400の動作を詳細に説
明する。ステップ1302では、発信元(図示せず)からの情報信号1402(
たとえば図44Aを参照のこと)は位相変調器1404にルーティングされる。
ステップ1304では、局部発振器1406(たとえば、図44Bを参照のこと
)からの振動信号は生成され変調され、これによって変調信号1408を作成す
る(たとえば、図44Cを参照のこと)。ステップ1310では、スイッチモジ
ュール1410は、連続的な周期波形を伴う調波の多い信号1412を生成する
(たとえば、図44Dを参照のこと)。この波形は好ましくは方形波またはパル
スのような矩形の波であり(しかし、本発明はこの実施形態に限定されるもので
はない)、周波数が波形の基本周波数の整数倍である複数の正弦波を含む。これ
らの正弦波は元の波形の高調波と呼ばれ、フーリエ解析が各高調波の振幅を決定
する(最初の3つの高調波の例に対しては、図44E、図44F、および図44
Gを参照のこと)。ステップ1314では、フィルタ1414は望ましくない高
調波周波数を濾波して除去し、(たとえば、第1の高調波4410、第2の高調
波4412、および図示されていない第4、第5などの高調波)、所望の高調波
周波数の電磁(EM)信号1416を出力する(たとえば第3の高調波などであ
り、図44Gを参照のこと)。ステップ1318では、EM信号1416は送信
モジュール1418(オプション)にルーティングされ、ここで送信のために準
備される。ステップ1320では、送信モジュール1418は送信信号1420
を出力する。
【0095】 3.2.3 第3の実施形態:振幅変調(AM)モード この実施形態では、情報信号が受け取られ、振幅が情報信号の関数として変化
する変調信号が送信される。
【0096】 3.2.3.1 動作の説明 図15のフローチャートは、振幅変調(AM)モードにおける送信機の動作の
方法を示す。図45に示された代表的な波形は、AMモードにおける送信機とし
て動作する本発明を示す。
【0097】 ステップ1502では、情報信号4502(図45A)は発信元によって生成
される。情報信号4502は、たとえば、アナログ、ディジタル、またはこれら
の任意の組合せである。図45に示された信号は、情報が信号の離散状態によっ
て表されるディジタル情報信号を示す。当業者であれば、本発明は、情報が連続
的に変化する信号によって表されるアナログ情報信号でも機能するように適合す
ることは明らかであろう。ステップ1504では「基準信号」が作成され、これ
はブロック1506に示されるように、情報信号4502の関数である振幅を有
する。本発明の一実施形態では、基準信号は、情報信号4502をバイアス信号
と組み合わせることによって作成される。本発明の別の実施形態では、基準信号
は情報信号4502だけを含む。当業者であれば、基準信号が情報信号の関数と
して変化する任意の数の実施形態が存在することを認識するであろう。
【0098】 振動信号4504(図45B)はステップ1508で生成され、ステップ15
10では、基準信号(情報信号4502)は振動信号4504の関数である周波
数でゲート制御される。ゲート制御された基準信号は、連続的な周期波形を伴う
調波の多い信号4506(図45C)であり、ステップ1512で生成される。
ブロック1514で示されるようなこの調波の多い信号4506は実質的に、基
準信号(情報信号4502)がゲート制御された周波数に等しい基準周波数を有
する矩形の波である。さらに、矩形の波は、基準信号(情報信号4502)の振
幅の関数であるパルス振幅を有する。当業者であれば正確なまたは完全な矩形の
波形の達成を妨げる物理的な制限と数学的な障害を認識するであろうし、完全な
矩形の波形が生成されるまたは必要とされることが本発明の意図ではない。ここ
でも上述のように、解説を簡単にするために、実質的に矩形である波形を指すた
めに「矩形の波形」という言葉を使用する。同様に、「方形波」という言葉も、
波形が実質的に正方形である波形を指すが、完全な方形波が生成されるまたは必
要とされることが本発明の意図ではない。
【0099】 前述のように、ブロック1514に示される矩形の波のような調波の多い信号
4506は、元の波形の基本周波数(フーリエ成分周波数)の整数倍である周波
数の正弦波成分(高調波)を有する。図45D、図45E、および図45Fには
、最初の3つの高調波波形が示されている。実際には、無限の数の高調波がある
。ステップ1516では、望ましくない周波数は除かれ、ブロック1518に示
されているように、残りの周波数は所望のEM出力にある。例として、第4、第
5などの高調波(図示せず)と同調して第1の(基本)高調波4510と第2の
高調波4512が濾波されて除かれ、ブロック1518に示されるように第3の
高調波4514が所望のEM信号として残る。
【0100】 ステップ1520でEM信号は送信のために準備され、ステップ1522では
、EM信号は送信される。
【0101】 3.2.3.2 構造の説明 図16は、本発明の実施形態による送信機のブロック図である。この送信機の
実施形態は、AM送信機1600として示される。AM送信機1600は、局部
発振器1610、加算モジュール1606、スイッチモジュール1614、フィ
ルタ1618、および情報信号1602を受け取り、送信信号1624を出力す
る送信モジュール1622を含む。例としての構成要素の動作と構造は以下に説
明される。例としての局部発振器はセクション3.3.2〜3.3.2.2で以
下に説明され、例としてのスイッチモジュールはセクション3.3.7〜3.3
.7.2で以下に説明され、例としてのフィルタはセクション3.3.9〜3.
3.9.2で以下に説明され、例としての送信モジュールはセクション3.3.
10〜3.3.10.2で説明される。
【0102】 好ましくは、局部発振器1610、加算モジュール1606、スイッチモジュ
ール1614、フィルタ1618、および送信モジュール1622は、動作のフ
ローチャート1500に示された方法で情報信号1602を処理する。言い換え
れば、AM送信機1600は、フローチャート1500の動作のステップを実行
するための構造の実施形態である。しかし、本発明の範囲と趣旨はフローチャー
ト1500のステップを実行するための他の構造の実施形態を含むことを理解さ
れたい。当業者であれば、ここに含まれる解説に基づいて、これらの他の構造の
実施形態の詳細は明らかであろう。
【0103】 次に、フローチャート1500を参照して、送信機1600の動作を詳細に説
明する。ステップ1502では、発信元(図示せず)からの情報信号1602(
たとえば図45Aを参照のこと)は、加算モジュール1606にルーティングさ
れ(要求された場合)、これによって基準信号1608を生成する。ステップ1
508では、振動信号1612は局部発振器1610によって生成され(たとえ
ば図45Bを参照のこと)、ステップ1510では、スイッチモジュール161
4は振動信号1612の関数であるレートで基準電圧1608をゲート制御する
。ゲート制御の結果は、連続的な周期波形を伴う調波の多い信号1616である
(たとえば、図45Cを参照のこと)。この波形は好ましくは方形波またはパル
スのような矩形の波であり(しかし、本発明はこの実施形態に限定されるもので
はない)、周波数が波形の基本周波数の整数倍である複数の正弦波を含む。これ
らの正弦波は元の波形の高調波と呼ばれ、フーリエ解析が各高調波の相対的な振
幅を決定する(最初の3つの高調波の例に対しては、図45D、図45E、およ
び図45Fを参照のこと)。振幅変調が適用された場合、矩形の波形1616内
のパルスの振幅は、基準信号1608の関数として変化する。その結果、パルス
の振幅のこの変化は、すべての高調波の絶対振幅に比例した効果を有する。言い
換えれば、AMは高調波の各々の一番上に埋め込まれる。ステップ1516では
、フィルタ1618は、望ましくない高調波周波数を濾波して除去し(たとえば
、第1の高調波4510、第2の高調波4512、および図示されないが第4、
第5などの高調波)、所望の高調波周波数での電磁(EM)信号1620を出力
する(たとえば、第3の高調波であり、図45Fを参照のこと)。ステップ15
20では、EM信号1620は送信モジュール1622(オプション)にルーテ
ィングされ、ここで送信のために準備される。ステップ1522では、送信モジ
ュール1622は送信信号1624を出力する。
【0104】 ここに与えられたAMの実施形態の説明は、情報信号がゲート制御され、この
ように振幅変調を調波の多い信号に適用することを示すことに注意されたい。し
かし、本明細書に含まれる教示に基づいて、情報信号は調波の多い信号上、また
は回路内の任意の地点で濾波済みの高調波上に変調できることが明らかであろう
【0105】 3.2.4 第4の実施形態:同相/直交位相変調(「I/Q」)モード 同相/直交位相変調(「I/Q」)は、位相変調(PM)の実施形態の特定の
サブセットである。「I/Q」は非常に普及しているので、ここでは別の実施形
態として説明する。しかし、これはPMの特定のサブセットであるので、PMの
特性は「I/Q」にも適用されることを思い出されたい。
【0106】 この実施形態では、2つの情報信号が受け取られる。同相信号(「I」)は、
その位相が情報信号のうちの1つの関数として変化するように変調され、直交位
相信号(「Q」)は、その位相が他の情報信号の関数として変化するように変調
される。2つの変調信号は組み合わされて「I/Q」変調信号を形成し、送信さ
れる。
【0107】 3.2.4.1:動作の説明 図17のフローチャートは、同相/直交位相変調(「I/Q」)モードの送信
機の動作の方法を示す。ステップ1702では、第1の情報信号は第1の発信元
によって生成される。この情報信号はアナログ、ディジタル、またはこれらの任
意の組合せである。ステップ1710では、同相振動信号(「I」信号と呼ばれ
る)が生成され、ステップ1704では、これは第1の情報信号によって変調さ
れる。この結果、ブロック1706に示されるような「I」変調信号が生じ、「
I」被変調信号の位相は、第1の情報信号の関数として変えられる。
【0108】 ステップ1714では、第2の情報信号が生成される。ここでも、この信号は
アナログ、ディジタル、またはこれらの任意の組合せであり、第1の情報信号と
は異なる場合がある。ステップ1712では、ステップ1710で生成された「
I」振動信号の位相がシフトされ、直交位相振動信号を生成する(「Q」信号と
呼ばれる)。ステップ1716では、「Q」信号は第2の情報信号によって変調
される。この結果、ブロック1718に示されたように「Q」変調信号が生じ、
ここで「Q」変調信号の位相は、第2の情報信号の関数として変えられる。
【0109】 ステップ1708では連続的な周期波形を伴う「I」信号が「I」変調信号を
使用して生成され、ステップ1720では連続的な周期波形を伴う「Q」信号が
「Q」変調信号を使用して生成される。ステップ1722では、「I」周期波形
と「Q」周期波形が組み合わされ、ブロック1724に示されるような「I/Q
」周期波形と呼ばれるものを形成する。前述のように、ブロック1724に示さ
れたような「I/Q」矩形の波のように連続的な周期波形は、元の波形の基本周
波数(フーリエ成分周波数)の整数倍である周波数での正弦波成分(高調波)を
有する。ステップ1726では、望ましくない周波数が除かれ、ブロック172
8で示されるように、残りの周波数は所望のEM出力にある。
【0110】 ステップ1730では「I/Q」EM信号は送信のために準備され、ステップ
1732では、「I/Q」EM信号は送信される。
【0111】 3.2.4.2 構造の説明 図18は、本発明の実施形態による送信機のブロック図である。この送信機の
実施形態は、「I/Q」送信機1800として示される。「I/Q」送信機18
00は、局部発振器1806、移相器1810、2つの位相変調器1804と1
816、2つのスイッチモジュール1822と1828、加算器1832、フィ
ルタ1836、および送信モジュール1840を含む。「I/Q」送信機は2つ
の情報信号1802と1814を受け取り、送信信号1420を出力する。例と
しての構成要素の動作と構造は以下に説明される。例としての位相変調器はセク
ション3.3.4〜3.3.4.2で以下に説明され、例としての局部発振器は
セクション3.3.2〜3.3.2.2で以下に説明され、例としての移相器は
セクション3.3.3〜3.3.3.2で以下に説明され、例としてのスイッチ
モジュールはセクション3.3.6〜3.3.6.2で以下に説明され、例とし
ての加算器はセクション3.3.8〜3.3.8.2で以下に説明され、例とし
てのフィルタはセクション3.3.9〜3.3.9.2で以下に説明され、そし
て例としての送信モジュールはセクション3.3.10〜3.3.10.2で以
下に説明する。
【0112】 好ましくは、局部発振器1806、移相器1810、位相変調器1804と1
816、スイッチモジュール1822と1828、加算器1832、フィルタ1
836、および送信モジュール1840は、動作のフローチャート1700に示
された方法で情報信号を処理する。言い換えれば、「I/Q」送信機1800は
フローチャート1700の動作ステップを実行するための構造の実施形態である
。しかし、本発明の範囲と趣旨はフローチャート1700のステップを実行する
ための他の構造の実施形態を含むことを理解されたい。当業者であれば、ここに
含まれる解説に基づいて、これらの他の構造の実施形態の詳細は明らかであろう
【0113】 次に、フローチャート1700を参照して、送信機1800の動作を詳細に説
明する。ステップ1702では、発信元(図示せず)からの第1の情報信号18
02は、第1の位相変調器1804にルーティングされる。ステップ1710で
は、局部発振器1806からの「I」振動信号1808が生成され、ステップ1
704では、「I」振動信号1808は、第1の位相変調器1804内で第1の
情報信号1802によって変調され、これによって「I」変調信号1820を生
成する。ステップ1708では、第1のスイッチモジュール1822は、連続的
な周期波形を伴う調波の多い「I」信号1824を生成する。
【0114】 ステップ1714では、発信元(図示せず)からの第2の情報信号1814は
、第2の位相変調器1816にルーティングされる。ステップ1712では、振
動信号1808の位相は移相器1810によってシフトされ、「Q」振動信号1
812を作成する。ステップ1716では、「Q」振動信号1812は第2の位
相変調器1816内の第2の情報信号1814によって変調され、これによって
「Q」変調信号1826を生成する。ステップ1720では、第2のスイッチモ
ジュール1828は、連続的な周期波形を伴う調波の多い「Q」信号1830を
生成する。調波の多い「I」信号1824と調波の多い「Q」信号1830は、
好ましくは、方形波またはパルスのような矩形の波であり(しかし本発明はこの
実施形態に限定されるものではない)、周波数が波形の基本周波数の整数倍であ
る複数の正弦波を含む。これらの正弦波は元の波形の高調波と呼ばれ、フーリエ
解析が各高調波の振幅を決定する。
【0115】 ステップ1722では、調波の多い「I」信号1824と調波の多い「Q」信
号1830は、加算器1832によって組み合わされ、調波の多い「I/Q」信
号1834を作成する。ステップ1726では、フィルタ1836は望ましくな
い高調波周波数を濾波して除去し、所望の高調波周波数での「I/Q」電磁(E
M)信号1838を出力する。ステップ1730では、「I/Q」EM信号18
38は、送信モジュール1840(オプション)にルーティングされ、ここで信
号は送信のために準備される。ステップ1732では、送信モジュール1840
は送信済み信号1842を出力する。
【0116】 当業者であれば、調波の多い「I」信号1824と調波の多い「Q」信号18
30が濾波されてから加算される代替実施形態が存在し、さらに、「I」変調信
号1820と「Q」変調信号1826が加算されて「I/Q」変調信号を生成し
てからスイッチモジュールにルーティングされる別の代替実施形態も存在するこ
とが明らかであろう。
【0117】 3.2.5 他の実施形態 送信機として(または他の用途内で)使用された本発明のアップコンバータの
他の実施形態は、変調技術のサブセットと組合せを使用し、アップコンバーショ
ンプロセスの一部として1つまたは複数の情報信号を変調することを含む。
【0118】 3.2.5.1 変調技術の組合せ 本明細書に開示された教示に基づいて当業者には明らかな変調技術の組合せは
、直交振幅変調(QAM)と、アップコンバーションのために変調の2つの形態
を信号上に埋め込むことを含むが、これに限定されるものではない。
【0119】 2つの変調の組合せを例示する、例としての回路図が図62に見いだされる。
この例は、PMと組み合わされたAMを使用している。図63〜図70に示され
た波形は、アナログ情報信号「B」6204の振幅変調と組み合わされた、ディ
ジタル情報信号「A」6202の位相変調を示す。振動信号6216(図64)
と、情報信号「A」6202(図63)は位相変調器1404によって受信され
、これによって位相変調信号6208を作成する(図65)。限定的ではなく例
示の目的ために、情報信号はディジタル信号として示され、位相変調は振動信号
の位相を180°シフトするように示されていることに注意されたい。当業者で
あれば、情報信号はアナログ(典型的にはディジタルであるが)である場合もあ
り、180°以外の位相変調も使用される場合があることを理解されるであろう
。図62は、位相被変調信号6208を受信し、パルス整形済みPM信号621
0を出力するパルス整形器6216を示す(図66)。パルス整形器はオプショ
ンであり、位相変調器1404の選択と設計に依存する。情報信号「B」630
4とバイアス信号1604(要求された場合)は、加算モジュール1606(オ
プション)によって組み合わされ、基準信号6206を生成する(図67)。パ
ルス整形済みPM信号6210は、スイッチモジュール1410、1614にル
ーティングされ、ここでこれは基準信号6206をゲート制御し、これによって
、調波の多い信号6212を生成する(図68)。調波の多い信号6212の振
幅は基準信号6206の関数として変化し、調波の多い信号6212の周期とパ
ルス幅は、パルス整形済みPM信号6210と実質的に同じであることが分かる
。図69および図70は、調波の多い信号6212の基本調波と第2の高調波だ
けを示す。実際には、無限の数の高調波があるが、例示の目的のために(限定的
ではなく)、調波の多い信号6212上に存在し、また高調波の各々上にも存在
する位相変調と振幅変調の両方を説明するためには、最初の2つの高調波で十分
である。フィルタ1414と1618は、望ましくない高調波を除去し、所望の
高調波6214は、送信モジュール1418、1622(オプション)にルーテ
ィングされ、ここで送信のために準備される。送信モジュール1418、162
2はそれから、送信信号1420、1624を出力する。当業者であれば、これ
らの例は、説明の目的のためだけに提供されているのであって、限定的なもので
はないことが理解されるであろう。
【0120】 上記の実施形態は、例示の目的ために提供だれたものである。これらの実施形
態は本発明を制限するように意図されてはいない。当業者であれば、ここに含ま
れる教示に基づいて、ここに説明したものとはわずかにまたは大幅に異なる代替
の実施形態も明らかであろう。そのような代替の実施形態は、「I/Q」モード
での変調技術の組合せを含むが、これに限定されるものではない。そのような代
替実施形態は、本発明の範囲と趣旨の範囲内に入る。
【0121】 3.3 実施形態を実施するための方法とシステム 上述の方法(複数可)、構造(複数可)、および/または実施形態に関する、
例としての動作のおよび/または構造の実施形態がこのセクション(とそのサブ
セクション)に示される。これらの構成要素と方法は、例示の目的のためにここ
に示されるものであって、限定的なものではない。本発明は、ここに説明した構
成要素と方法の特定の例に限定されるものではない。当業者であれば、ここに含
まれる教示に基づいて代替実施形態(ここに説明したものの同等例、拡張例、変
形例、逸脱例などを含む)も明らかであろう。そのような代替実施形態も、本発
明の範囲と趣旨の範囲内にある。
【0122】 3.3.1 電圧制御発振器(FMモード) 上述のように、本発明の周波数変調(FM)モードの実施形態は、電圧制御発
振器(VCO)を使用する。例として、図12のVCO1204を参照のこと。
本発明はVCOの多くの実施形態をサポートする。VCO2304の例としての
実施形態(図23)が、以下に説明される。しかしこれらの例は、例示の目的の
ためにだけ提供されるものであることを理解されたい。本発明はこれらの実施形
態に限定されるものではない。
【0123】 3.3.1.1 動作の説明 情報信号2302が受け取られ、周波数が情報信号2302の関数として変化
する振動信号2306が生成される。振動信号2306はまた、周波数変調中間
信号2306とも呼ばれる。情報信号2302は、アナログまたはディジタルま
たはこれらの組合せであり、所望の範囲内で保証するように条件付けられている
【0124】 情報信号2302がディジタルである場合は、振動信号2306は、離散周波
数の間を変化する。たとえば、バイナリシステムでは、第1の周波数はディジタ
ル的に「ハイ」に対応し、第2の周波数はディジタル的に「ロー」に対応する。
どちらの周波数も「ハイ」または「ロー」に対応し、これは使用されている慣例
に依存する。この動作は、FMのサブセットである周波数シフトキーイング(F
SK)と呼ばれる。情報信号2302がアナログの場合、振動信号2306の周
波数はそのアナログ信号の関数として変化し、上述のFSKのサブセットに限定
されない。
【0125】 振動信号2306は、正弦波、矩形の波、三角形の波、パルス、または他の任
意の連続的な周期波形である場合もある、周波数変調信号である。上述のように
、当業者であれば正確または完全な波形の達成を妨げる物理的な制限と数学的な
障害を認識するであろうし、完全な波形が生成されるまたは必要とされることが
本発明の意図ではない。ここでもまた上述のように、解説を簡単にするために、
「矩形の波形」という言葉は実質的に矩形である波形を指すために使用され、「
方形波」という言葉は実質的に正方形である波形を指し、「三角形の波」という
言葉は実質的に三角である波形を指し、「パルス」という言葉は実質的にパルス
である波形を指し、完全な方形波、三角波またはパルスが生成されるまたは必要
とされることが本発明の意図ではない。
【0126】 3.3.1.2 構造の説明 電圧制御発振器2304の設計と使用は、当業者にはよく知られている。VC
O2304は、個々の構成要素から設計され製造されるか、または「規格品」で
購入される。VCO2304は、発信元から情報信号2302を受け取る。情報
信号2302は、ベースバンドにあり、一般には、既定の電圧範囲内にある電気
信号である。情報がディジタルであるとすると、電圧は離散レベルにある。情報
がアナログであるとすると、電圧はより高いレベルとより低いレベルの間を連続
的に変化することができる。VCO2304は、情報信号2302の電圧を使用
して、変調振動信号2306を出力させる。情報信号2302は、ベースバンド
信号であり振動信号を変調するために使用されるため、変調ベースバンド信号2
302と呼ばれる。
【0127】 振動信号2306の周波数は、変調ベースバンド信号2302の電圧の関数と
して変化する。変調ベースバンド信号2302がディジタル情報を表すならば、
振動信号2306の周波数は離散レベルにある。他方、変調ベースバンド信号2
302がアナログ情報を表すとすると、振動信号2306の周波数はより高い周
波数限界とより低い周波数限界の間を連続して変化することができる。振動信号
2306は、正弦波、矩形波、三角波、パルス、または他の任意の連続的な周期
波形である場合がある。
【0128】 周波数変調振動信号2306はその後、スイッチモジュール2802を駆動す
るために使用される。
【0129】 3.3.2 局部発振器(PM、AM、および「I/Q」モード) 上述のように、本発明の位相変調(PM)と振幅変調(AM)モードの実施形
態は、局部発振器を使用している。そこで、同相/直交位相変調(「I/Q」)
モードの実施形態も局部発振器を使用する。例として、図14の局部発振器14
06、図16の局部発振器1610、図18の局部発振器1806を参照のこと
。本発明は局部発振器の多くの実施形態をサポートする。局部発振器2402(
図24)の例としての実施形態は以下に説明される。しかし、これらの例は説明
の目的のためにだけ提供されることを理解されたい。本発明はこれらの実施形態
に限定されない。
【0130】 3.3.2.1 動作の説明 振動信号2404が生成される。信号2404の周波数は選択できるが、一般
には「可変的」とは見なされない。つまり、周波数は特定の実施に対して特定の
値になるように選択されるが、一般には、これは情報信号2302(つまり変調
ベースバンド信号)の関数としては変化しない。
【0131】 振動信号2404は一般に正弦波であるが、矩形波、三角波、パルス、または
他の任意の連続的な周期波形である場合もある。上述のように、当業者であれば
正確または完全な波形の達成を妨げる物理的な制限と数学的な障害を認識するで
あろうし、完全な波形が生成されるまたは必要とされることが本発明の意図では
ない。ここでもまた上述のように、解説を簡単にするために、「矩形の波形」と
いう言葉は実質的に矩形である波形を指すために使用され、「方形波」という言
葉は実質的に正方形である波形を指し、「三角波」という言葉は実質的に三角で
ある波形を指し、「パルス」という言葉は実質的にパルスである波形を指し、そ
して完全な方形波、三角波またはパルスが生成されるまたは必要とされることが
本発明の意図ではない。
【0132】 3.3.2.2 構造の説明 局部発振器2402の設計と使用は、当業者にはよく知られている。局部発振
器2402は、個々に構成要素から設計され製造されるか、「規格品」で購入さ
れる。局部発振器2402は一般には、特定の周波数を出力するように設定され
る。出力は「固定」である場合もあり、回路の設計に基づいて「選択可能」であ
る場合もある。固定されているとすると、出力は実質的に変えられない固定周波
数と考えられる。出力周波数が選択可能であるとすると、回路の設計は、制御信
号を局部発振器2402に印加し、異なる用途に対して周波数を変えることを可
能にする。しかし、局部発振器2402の出力周波数は、変調ベースバンド信号
2302のような情報信号2302の関数として「可変的」であるとは考えられ
ない。(発振器の出力周波数が情報信号の関数として可変的であることが望まし
いならば、好ましくはVCOが使用されるであろう。)振動信号2404は一般
に正弦波であるが、矩形波、三角波、パルス、または他の任意の連続的な周期波
形である場合もある。
【0133】 局部発振器2402の出力は、位相変調器2606、移相回路2504、スイ
ッチモジュール3102のような他の回路構成要素への入力である。
【0134】 3.3.3 移相器(「I/Q」モード) 上述のように、本発明の同相/直交位相変調(「I/Q」)モードの実施形態
は、移相器を使用している。例として、図18の移相器1810を参照のこと。
本発明は、移相器の多くの実施形態をサポートしている。移相器2504(図2
5)の例としての実施形態が以下に説明される。本発明はこれらの実施形態に限
定されない。ここに含まれる説明は、「90°移相器」に関する説明である。9
0°移相器は、説明を簡単にするために使用されており、当業者であれば本発明
の意図から離れることなく、他の移相も使用できることを理解されるであろう。
【0135】 3.3.3.1 動作の説明 「同相」振動信号2502が受信され、「直交位相」振動信号2506が出力
される。同相(「I」)信号2506が正弦波と呼ばれるとすると、直交位相(
「Q」)信号2506は、余弦波と呼ぶことができる(つまり「Q」信号250
6は、「I」信号2502とは90°位相が外れている)。しかし、これらは矩
形の波、三角波、パルス、または他の任意の連続的な周期波形である場合もある
。上述のように、当業者であれば正確または完全な波形の達成を妨げる物理的な
制限と数学的な障害を認識するであろうし、完全な波形が生成されるまたは必要
とされることが本発明の意図ではない。ここでもまた上述のように、解説を簡単
にするために、「矩形の波形」という言葉は実質的に矩形である波形を指すため
に使用され、「方形波」という言葉は実質的に正方形である波形を指し、「三角
波」という言葉は実質的に三角である波形を指し、「パルス」という言葉は実質
的にパルスである波形を指し、そして完全な方形波、三角波またはパルスが生成
されるまたは必要とされることが本発明の意図ではない。波形の形にかかわらず
、「Q」信号2506は、波形の4分の1周期分「I」信号2506とは位相が
外れている。「I」信号2502と「Q」信号2506の周波数は実質的に等し
い。
【0136】 本明細書に含まれる解説は、90°ずつずれた2つの中間信号がある、さらに
一般的な実施形態に限定される。これは本発明を限定するものではない。当業者
であれば、ここでは難しく本発明の「I/Q」実施形態に適用される技術はまた
、中間信号が90°以外の量によってシフトされ、また2つ以上の中間周波数が
ある、珍しい実施形態にもまた適用できることが明らかであろう。
【0137】 3.3.3.2 構造の説明 移相器2504の設計と使用は、当業者にはよく知られている。移相器250
4は、個々の構成要素から設計され製造されるか、または「規格品」で購入され
る。移相器は、VCO2304または局部発振器2402のような多くの発信元
のうち任意の発信元から「同相の」(「I」)振動信号2502を受け取り、着
信「I」信号2502と実質的に同じ周波数で実質的に同じ形であるが、90°
移相されている「直交位相」(「Q」)振動信号2506を出力する。「I」信
号2502も「Q」信号2506も一般には正弦波であるが、これらは矩形波、
三角波、パルス、または別の任意の連続的な周期波形である場合もある。波形の
形にかかわらず、「Q」信号2506は「I」信号2502から波形の4分の1
周期だけ位相が外れている。「I」信号2502も「Q」信号2506も変調さ
れる。
【0138】 移相器2504の出力は、位相変調器2606への入力として使用できる。
【0139】 3.3.4 位相変調器(PMおよび「I/Q」モード) 上述のように、本発明の、同相/直交位相変調(「I/Q」)モードの実施形
態を含む位相変調(PM)モードの実施形態は、位相変調器を使用している。例
として、図14の位相変調器1404と図18の位相変調器1804と1816
を参照のこと。本発明は位相変調器の多くの実施形態をサポートする。位相変調
器2606(図26)の例としての実施形態が以下に説明される。しかし、これ
らの例は例示の目的のためにだけ提供されていることを理解されたい。本発明は
これらの実施形態に限定されるものではない。
【0140】 3.3.4.1 動作の説明 情報信号2602と振動信号2604が受け取られ、位相が情報信号2602
の関数として変化する位相変調振動信号2608が出力される。情報信号260
2はアナログまたはディジタルであり、所望の範囲内であることを保証するよう
に条件づけられている。振動信号2604は、正弦波、矩形波、三角波、パルス
、または他の任意の連続的な周期波形である場合がある。上述のように、当業者
であれば正確または完全な波形の達成を妨げる物理的な制限と数学的な障害を認
識するであろうし、完全な波形が生成されるまたは必要とされることが本発明の
意図ではない。ここでもまた上述のように、解説を簡単にするために、「矩形の
波形」という言葉は実質的に矩形である波形を指すために使用され、「方形波」
という言葉は実質的に正方形である波形を指し、「三角波」という言葉は実質的
に三角である波形を指し、「パルス」という言葉は実質的にパルスである波形を
指し、そして完全な方形波、三角波またはパルスが生成されるまたは必要とされ
ることが本発明の意図ではない。変調振動信号2608はまた、変調中間信号2
608とも呼ばれる。
【0141】 情報信号2602がディジタルの場合、変調中間信号2608は、離散値の間
で移相し、第1の位相(たとえばsin(ωt+θ0)によって表される信号)
は、ディジタルの「ハイ」に対応し、第2の位相(たとえば(sinωt+θ0
+δ)によって表される信号で、上式でδは位相がシフトされた量を表す)はデ
ィジタルの「ロー」に対応する。どちらの位相も使用されている慣例次第で「ハ
イ」または「ロー」に対応する場合がある。この動作は、PMのサブセットであ
る位相シフトキーイング(PSK)と呼ばれる。
【0142】 情報信号2602がアナログであるとすると、変調中間信号2608は情報信
号2602の関数として変化し、上述のPSKのサブセットに限定されない。
【0143】 変調中間信号2608は、正弦波、矩形波、三角波、パルス、または他の任意
の連続的な周期波形であり、実質的に振動信号2604と同じ周期を有する位相
変調信号である。
【0144】 3.3.4.2 構造の説明 位相変調器2606の設計と使用は、当業者にはよく知られている。位相変調
器2606は個別構成要素から設計され製造されるか、「規格品」で購入される
。位相変調器2606は、発信元から情報信号2602を受け取り、局部発振器
2402または移相器2504から振動信号2604を受け取る。情報信号26
02はベースバンドにあり、一般には、既定の電圧範囲内の電気信号である。情
報がディジタルであるならば、電圧は離散レベルにある。情報がアナログである
ならば、電圧は情報信号2602の関数としてより高いレベルとより低いレベル
の間を連続的に変化する。位相変調器2606は、情報信号2602の電圧を使
用して振動信号2604を変調し、変調中間信号2608を出力させる。情報信
号2602は、ベースバンド信号であり振動信号を変調するために使用されてい
るため、変調ベースバンド信号2604と呼ばれる。
【0145】 変調中間信号2608は、位相が変調ベースバンド信号2602の電圧の関数
として変化する振動信号である。変調ベースバンド信号2602がディジタル情
報を表すならば、変調中間信号2608の位相は、離散した量だけシフトする(
たとえば、変調中間信号2608は、sin(ωt+θ0)と、sin(ωt+
θ0+δ)の間の、δの量だけシフトする)。他方、変調ベースバンド信号26
02がアナログ情報を表す場合、変調中間信号2608の位相は、情報信号26
02の関数としてより高い位相限度とより低い位相限度の間を連続的にシフトす
る。1つの例としての実施形態では、変調中間信号2608のより高い限度とよ
り低い限度は、sin(ωt+θ0)と、sin(ωt+θ0+π)として表され
る。他の実施形態では、移相の範囲はπよりも小さい場合がある。変調中間信号
2608は、正弦波、矩形波、三角波、パルス、または他の任意の連続的な周期
波形である場合がある。
【0146】 位相変調中間信号2608は、その後、スイッチモジュール2802を駆動す
るために使用される。
【0147】 3.3.5 加算モジュール(AMモード) 上述のように、本発明の振幅変調(AM)モードの実施形態は、加算モジュー
ルを使用する。例として、図16の加算モジュール1606を参照のこと。この
発明は加算モジュールの多くの実施形態をサポートしている。加算モジュール2
706(図27)の例としての実施形態が以下に説明される。しかし、これらの
例は例示の目的のためにだけ提供されていることを理解されたい。本発明はこれ
らの実施形態に限定されない。これは、変調がAMの時、「I/Q」モードの実
施形態でも使用される。加算モジュール2706は、すべてのAM実施形態で使
用される必要はない。
【0148】 3.3.5.1 動作の説明 情報信号2702とバイアス信号2702が受け取られ、基準信号が出力され
る。情報信号2702は、アナログまたはディジタルであり、任意の回路構成要
素を破損しないように正しい範囲内であることを保証するように条件づけられて
いる。バイアス信号2704は通常は、直流(DC)信号である。
【0149】 情報信号2702がディジタルの場合、基準信号2706は離散値の間をシフ
トし、第1の値はディジタル的な「ハイ」に対応し、第2の値はディジタル的な
「ロー」に対応する。どちらの値も使用されている慣例次第で「ハイ」または「
ロー」に対応する場合がある。この動作は、AMのサブセットである振幅シフト
キーイング(ASK)と呼ばれる。
【0150】 情報信号2702がアナログであるならば、基準信号2708の値は、情報信
号2702のより高い限界とより低い限界に対応するより高い極値とより低い極
値の間を直線的に変化する。ここでも基準信号2708のどちらの極値も、使用
されている慣例次第で、情報信号2702のより高い限界またはより低い限界に
対応する。
【0151】 基準信号2708は、ディジタルまたはアナログ信号であり、実質的に情報信
号2702に比例している。
【0152】 3.3.5.2 構造の説明 加算モジュール2706の設計と使用は、当業者にはよく知られている。加算
モジュール2706は、個別構成要素から設計され製造されるか、「規格品」で
購入される。加算モジュール2706は、発信元から情報信号2702を受け取
る。情報信号2702はベースバンドであり、一般には既定の電圧範囲内の電気
信号である。情報がディジタルであるとすると、情報信号2702は、2つの離
散レベルのどちらかの側にある。情報がアナログであるとすると、情報信号27
02はより高いレベルとより低いレベルの間を連続的に変化する。加算モジュー
ル2706は情報信号2702の電圧を使用し、これをバイアス信号2704と
組み合わせる。加算モジュール2706の出力は、基準信号2708と呼ばれる
。加算モジュール2706の目的は、基準信号2708を所望の信号範囲内にす
ることである。当業者であれば、情報信号2702が、すでに所望の範囲内にあ
るならば、バイアス信号2704と合計されなくても直接使用できることが分か
るであろう。情報信号2702はベースバンド信号であるが、典型的には、AM
実施形態では、振動信号を直接変調するためには使用されない。基準信号270
8の振幅は、情報信号2702がディジタル情報を表すならば、離散レベルにあ
る。他方、情報信号2702がアナログ情報を表すならば、基準信号2708の
振幅はより高い限度とより低い限度の間を連続的に変化する。基準信号2708
の振幅は実質的に情報信号2702に比例しているが、正基準信号2708が正
情報信号2702を表す必要はない。
【0153】 基準信号2708は、スイッチモジュール3102の第1の入力3108へル
ーティングされる。1つの例としての実施形態では、抵抗器2824が、加算モ
ジュール2706の出力(または、加算増幅器2706が使用されていない実施
形態では、情報信号2702の発信元)とスイッチモジュール3102のスイッ
チ3116の間で接続されている。
【0154】 3.3.6 スイッチモジュール(FM、PM、および「I/Q」モード) 上述のように、本発明の周波数変調(FM)モードの実施形態、位相変調(P
M)モードの実施形態、同相/直交位相変調(「I/Q」)モードの実施形態は
、スイッチモジュール2802と呼ばれるスイッチアセンブリを使用している(
図28A〜図28C)。例として、スイッチモジュール2802は、図12のス
イッチモジュール1214、図14のスイッチモジュール1410、図18のス
イッチモジュール1822と1828内の構成要素である。本発明はスイッチモ
ジュールの多くの実施形態をサポートする。スイッチモジュール2802の例と
しての実施形態が次に説明する。しかしこれらの例は説明のためにだけ提供され
ていることを理解されたい。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではな
い。スイッチモジュール2802とその、FMモードの実施形態、PMモードの
実施形態、「I/Q」モードの実施形態における動作は、実質的には、以下のセ
クション3.3.7〜3.3.7.2に説明するAMモードの実施形態の動作と
同じである。
【0155】 3.3.6.1 動作の説明 バイアス信号2806は被変調振動信号2804の印加の結果としてゲート制
御され、調波の多い波形を伴う信号2814が作成される。バイアス信号280
6は、一般には、固定電圧である。変調振動信号2804は、周波数変調されて
いるか、位相変調されているか、または他の任意の変調スキームか、これらの組
合せである場合がある。ある振幅シフトキーイングモードにおけるようなある実
施形態では、変調振動信号2804はまた振幅変調されている場合もある。変調
振動信号2804は、正弦波、矩形波、三角波、パルス、または他の任意の連続
的な周期波形である場合がある。好適実施形態では、変調振動信号2804は矩
形波である。上述のように当業者であれば正確または完全な波形の達成を妨げる
物理的な制限と数学的な障害を認識するであろうし、完全な波形が生成されるま
たは必要とされることが本発明の意図ではない。ここでもまた上述のように、解
説を簡単にするために、「矩形の波形」という言葉は実質的に矩形である波形を
指すために使用され、「方形波」という言葉は実質的に正方形である波形を指し
、「三角波」という言葉は実質的に三角である波形を指し、そして「パルス」と
いう言葉は実質的にパルスである波形を指し、そして完全な方形波、三角波また
はパルスが生成されるまたは必要とされることが本発明の意図ではない。
【0156】 今後、調波の多い信号2814と呼ばれる調波の多い波形を伴う信号2814
は、変調振動信号2804と実質的に同じように変調された、連続的な周期波形
である。すなわち、変調振動信号2804が周波数変調されているならば、調波
の多い信号2814も周波数変調されており、変調振動信号2804が位相変調
されているならば、調波の多い信号2814も位相変調されている。(一実施形
態では、調波の多い信号2814は、実質的に矩形の波形である。)前述のよう
に、矩形波のような連続的な周期波形は、元の波形の基本周波数(フーリエ成分
周波数)の整数倍である周波数での正弦波成分(高調波)を有する。したがって
調波の多い信号2814はそれ自体の基本周波数の整数倍である周波数での正弦
信号から成り立つ。
【0157】 3.3.6.2 構造の説明 本発明の実施形態のスイッチモジュール2802は、第1の入力2808、第
2の入力2810、制御入力2820、出力2822、およびスイッチ2816
を含む。バイアス信号2806は、スイッチモジュール2802の第1の入力2
808に印加される。一般にはバイアス信号2806は固定電圧であり、本発明
の一実施形態では、抵抗器2824はバイアス信号2806とスイッチ2816
の間に位置する。スイッチモジュール2802の第2の入力2810は一般には
、電気アース2812にある。しかし当業者であれば、第2の信号2818がバ
イアス信号2806と異なる場合、第2の入力2810が電気アース2812に
なく第2の信号2818にある、代替の実施形態が存在することが分かるであろ
う。
【0158】 変調振動信号2804は、スイッチモジュール2802の制御入力2820に
接続されている。変調振動信号2804は、周波数変調されているか位相変調さ
れている。(状況と実施形態によっては、オン/オフキーイングにおけるように
振幅変調されている場合もあるが、これは一般的ではないのでここでは説明され
ない。)変調振動信号2804は正弦波、矩形波、三角波、パルス、または他の
連続的な周期波形である場合がある。好ましい実施形態では、これは矩形波であ
る。変調振動信号2804は、スイッチ2816を開閉させる。
【0159】 上記のセクション3.3.6.1に説明した調波の多い信号2814は、スイ
ッチモジュール2802の出力2822において見いだされる。調波の多い信号
2814は、変調振動信号2804と実質的に同じように変調されている連続的
な周期波形である。すなわち、変調振動信号2804が周波数変調されている場
合、調波の多い信号2814もまた周波数変調されており、変調振動信号280
4が位相変調されているならば、調波の多い信号2814も位相変調されている
。一実施形態では、調波の多い信号2814は、実質的に矩形の波形を有する。
前述のように、矩形波のような連続的な周期波形は、元の波形の基本周波数(フ
ーリエ成分周波数)の整数倍である周波数で正弦波成分(高調波)を有する。し
たがって、調波の多い信号2814は、それ自身の基本周波数の整数倍である周
波数での正弦信号から成り立つ。これらの正弦信号の各々はまた、これが導出さ
れた連続的な周期波形(つまり変調振動信号2804)と実質的に同じように変
調されている。
【0160】 スイッチモジュール2802は次のように動作する。スイッチ2816が「開
いて」いる時、スイッチモジュール2802の出力2822は、バイアス信号2
806と実質的に同じ電圧レベルにある。したがって調波の多い信号2814が
スイッチモジュール2802の出力2822に直接接続されているので、調波の
多い信号2814の振幅はバイアス信号2806の振幅と等しい。被変調振動信
号2804がスイッチ2816を「閉じる」状態にする時、スイッチモジュール
2802の出力2822は、スイッチモジュール2802の第2の入力2810
(たとえば本発明の一実施形態におけるアース2812)に電気的に接続され、
調波の多い信号2814の振幅は、第2の入力2810に存在する電位と同じに
なる(たとえば、第2の入力2810が電気アース2812に接続されている実
施形態については、ゼロボルト)。変調振動信号2804がスイッチ2816を
再び「開く」状態にする時、調波の多い信号2814の振幅は、再びバイアス信
号2806と等しくなる。したがって、調波の多い信号2814の振幅は、2つ
の信号レベルすなわちバイアス信号2806またはアース2812のどちらかで
あり、スイッチ2816を開閉させる変調振動信号2804の周波数に実質的に
等しい周波数を有する。調波の多い信号2814は、変調振動信号2804と実
質的に同じように変調されている。当業者であれば、いくつかのスイッチ設計の
うち任意のスイッチ設計が、ここに説明されるように本発明の範囲と趣旨を満た
すことが分かるであろう。
【0161】 本発明の実施形態では、スイッチ2816は、ダイオードリングのような半導
体装置である。別の実施形態では、スイッチは電界効果トランジスタ(FET)
のようなトランジスタである。FETがガリウムヒ素(GaAs)である実施形
態では、スイッチモジュール2802は、図29A〜図29Cに見られるように
設計することができ、ここで変調振動信号2804はGaAsFET2901の
ゲート2902に接続され、バイアス信号2806はバイアス抵抗器2824を
介してGaAsFET2901のソース2904に接続され、電気アース281
2はGaAsFET2901のドレイン2906に接続されている。(図29C
に示された代替実施形態では、第2の信号2818はGaAsFET2901の
ドレイン2906に接続されている。)GaAsFETのドレインとソースは交
換可能なので、バイアス信号2806はソース2904またはドレイン2906
のどちらかに印加されることができる。GaAsFET内でソースとドレインが
対称ではないかも知れないという懸念があるならば、スイッチモジュールを図3
0A〜図30Cに示されたように設計することができ、ここで2つのGaAsF
ET3002と3004は互いに接続され、第1の3002のソース3010は
第2の3004のドレイン3012に接続され、第1の3002のドレイン30
06は、第2の3004のソース3008に接続されている。この設計配置で、
実質的にすべての非対称性が解消される。
【0162】 設計の代替の実施は、コンデンサの一方がスイッチの第1の入力に接続され、
コンデンサの他方がスイッチの第2の入力に接続される「ドウェルコンデンサ」
を含む。この設計の目的は、パルス幅を実際に広げずに、パルスの見かけの開口
を拡大することである。当業者であれば、他のスイッチ設計と実装は明らかであ
ろう。
【0163】 スイッチモジュール2802の出力2822、つまり調波の多い信号2814
は、FMとPMモードではフィルタ3504にルーティングでき、或いは「I/
Q」モードでは加算器3402にルーティングできる。
【0164】 3.3.7 スイッチモジュール(AMモード) 上述のように、本発明の振幅変調(AM)モードの実施形態は、スイッチモジ
ュール3102(図31A〜図31C)と呼ばれるスイッチングアセンブリを使
用する。例としては、スイッチモジュール3102は、図16のスイッチモジュ
ール1614内の構成要素である。本発明はスイッチモジュールの多くの実施形
態をサポートする。スイッチモジュール3102の例としての実施形態が以下に
説明される。しかし、これらの例は例示の目的のためにだけ提供されていること
を理解されたい。本発明はこれらの実施形態に限定されない。AMモードでの実
施形態でのスイッチモジュール3102とその動作は、上記のセクション3.3
.6〜3.3.6.2に説明したFM、PM、および「I/Q」モードの実施形
態での動作と実質的に同じである。
【0165】 3.3.7.1 動作の説明 基準信号3106は、振動信号3104の印加の結果としてゲート制御され、
調波の多い波形を伴う信号3114が生成される。基準信号3106は、情報信
号2702の関数であり、たとえば、情報信号2702とバイアス信号2704
の合計であるか、情報信号2702自体のどちらかである。AMモードでは、振
動信号3104は一般に変調されないが、変調される場合もある。
【0166】 振動信号3104は、正弦波、矩形波、三角波、パルス、または他の任意の連
続的な周期波形である。好ましい実施形態では、これは矩形波である。上述のよ
うに当業者であれば正確または完全な波形の達成を妨げる物理的な制限と数学的
な障害を認識するであろうし、完全な波形が生成されるまたは必要とされること
が本発明の意図ではない。ここでもまた上述のように、解説を簡単にするために
、「矩形の波形」という言葉は実質的に矩形である波形を指すために使用され、
「方形波」という言葉は実質的に正方形である波形を指し、「三角波」という言
葉は実質的に三角である波形を指し、そして「パルス」という言葉は実質的にパ
ルスである波形を指し、そして完全な方形波、三角波またはパルスが生成される
または必要とされることが本発明の意図ではない。
【0167】 今後、調波の多い信号3114と呼ばれる調波の多い波形を伴う信号3114
は、振幅が基準信号の関数である連続的な周期波形である。すなわち、これはA
M信号である。一実施形態では、調波の多い信号3114は実質的に矩形の波形
を有する。上述のように、矩形波のような連続的な周期波形は、元の波形の基本
周波数(フーリエ成分周波数)の整数倍である周波数での正弦波成分(高調波)
を有する。したがって、調波の多い信号3114はそれ自体の基本周波数の整数
倍である周波数での正弦信号から成り立つ。
【0168】 当業者であれば、変調の組合せ(たとえばPMとASK、FMとAMなど)が
同時に使用される代替実施形態が存在することを分かるであろう。これらの代替
実施形態では、振動信号3104は変調される場合がある。これらの代替実施形
態は当業者には明らかであり、したがってここでは説明されない。
【0169】 3.3.7.2 構造の説明 本発明のスイッチモジュール3102は、第1の入力3108、第2の入力3
110、制御入力3120、出力3122、およびスイッチ3116を含む。基
準信号3106は、スイッチモジュール3102の第1の入力3108に印加さ
れる。一般に、基準信号3106は情報信号2702の関数であり、情報信号2
702とバイアス信号の合計か、情報信号2702自体のどちらかである。本発
明の一実施形態では、抵抗器3124は基準信号3106とスイッチ3116の
間に位置する。スイッチモジュール3102の第2の入力3110は一般には電
気アース3112にあるが、当業者であれば第2の入力3110が電気アース3
112になく、第2の信号3118に接続されている代替実施形態が存在するこ
とを分かるであろう。代替実施形態では、基準信号3106の反転した値がスイ
ッチモジュール3102の第2の入力3110に接続されている。
【0170】 振動信号3104は、スイッチモジュール3102の制御入力3120に接続
されている。一般にAMモードでは振動信号3104は変調されないが、当業者
であれば、振動信号3104が周波数変調されるか位相変調される実施形態があ
ることを分かるであろうが、これらの実施形態は本明細書では説明されない。振
動信号3104は、正弦波、矩形波、三角波、パルス、または他の任意の連続的
な周期波形である場合がある。好ましい実施形態では、これは矩形波である。振
動信号3104は、スイッチ3116を開閉させる。
【0171】 上記のセクション3.3.7.1で説明した調波の多い信号3114は、スイ
ッチモジュール3102の出力3122において見いだされる。調波の多い信号
3114は連続的な周期波形で、その振幅は基準信号の振幅の関数である。一実
施形態では、調波の多い信号3114は実質的に矩形の波形を有する。前述のよ
うに、矩形波のような連続的な周期波形は、元の波形の基本周波数(フーリエ成
分周波数)の整数倍である周波数の正弦波成分(高調波)を有する。したがって
、調波の多い信号3114は、それ自体基本周波数の整数倍である周波数での正
弦信号から成り立つ。前述のように、連続的な周期波形の高調波の相対的な振幅
は、一般には、矩形波のパルス幅と基本周波数の周期の比の関数であり、周期波
形のフーリエ解析を行うことにより決定できる。本発明のAMモードのように、
周期波形の振幅が変化すると、周期波形の振幅における変化は、高調波の絶対振
幅に比例的な効果を有する。言い換えれば、AMが高調波の各々の一番上に埋め
込まれる。
【0172】 スイッチモジュール3102の説明は、実質的には次の通りである。スイッチ
3116が「開いて」いる時、調波の多い信号3114の振幅は実質的に基準信
号3106に等しい。振動信号3104がスイッチ3116を「閉じる」状態に
する時、スイッチモジュール3102(たとえば一実施形態のアース3112)
の出力3122は、スイッチモジュール3102の第2の入力3110に電気的
に接続され、調波の多い信号3114の振幅は、第2の入力3110の値(たと
えば、第2の入力3110が電気アース3112に接続されている実施形態につ
いてはゼロボルト)に等しくなる。振動信号3104がスイッチ3116を再び
「開く」状態にする時、調波の多い信号3114の振幅は再び実質的に基準信号
3106に等しくなる。したがって、調波の多い信号3114の振幅は、2つの
信号レベルすなわち基準信号3106またはアース3112のどちらかにあり、
スイッチ3116を開閉させる振動信号3104の周波数に実質的に等しい周波
数を有する。第2の入力3110が第2の信号3118に接続されている代替実
施形態では、調波の多い信号3114は基準信号3106と第2の信号3118
の間を変化する。当業者であれば、いくつかのスイッチモジュールの設計のうち
任意の設計が、本発明の範囲と趣旨を満たすことが分かるであろう。
【0173】 本発明の一実施形態では、スイッチ3116は、ダイオードリングのような半
導体装置である。別の実施形態では、スイッチは電界効果トランジスタ(FET
)のようなトランジスタであるが、これに限定されるものではない。FETがガ
リウムヒ素(GaAs)である実施形態では、モジュールは図32A〜図32C
に見られるように設計することができ、ここで振動信号3104はGaAsFE
T3201のゲート3202に接続され、基準信号3106はソース3204に
接続され、電気アース3112はドレイン3206に接続されている(アース3
112がスイッチモジュール3102の第2の入力3110の値として選択され
ている実施形態において)。GaAsFETのドレインとソースは交換可能なの
で、基準信号3106は、ソース3204またはドレイン3206のどちらかに
印加することができる。GaAsFET3201内でソースとドレインは対称で
はないかも知れないという懸念があるならば、スイッチ3116は図33A〜図
33Cに示されたように設計することができ、ここで2つのGaAsFET33
02と3304は互いに接続され、第1の3302のソース3310は第2の3
304のドレイン3312に接続され、第1の3302のドレイン3306は、
第2の3304のソース3308に接続されている。この設計配置で、実質的に
すべての非対称性が解消される。
【0174】 設計の代替の実施は、コンデンサの一方がスイッチの第1の入力に接続され、
コンデンサの他方がスイッチの第2の入力に接続される「ドウェルコンデンサ」
を含む。この設計の目的は、パルス幅を実際に広げずに、パルスの見かけの開口
を拡大することである。当業者であれば、他のスイッチ設計と実施は明らかであ
ろう。
【0175】 スイッチモジュール3102の出力3122、つまり調波の多い信号3114
は、AMモードのフィルタ3504にルーティングできる。
【0176】 3.3.8 加算器(「I/Q」モード) 上述のように、本発明の同相/直交位相変調(「I/Q」)モードの実施形態
は、加算器を使用する。例として、図18の加算器1832を参照のこと。本発
明は、加算器の多くの実施形態をサポートする。加算器3402(図34)の例
としての実施形態が以下に説明される。しかし、これらの例は例示の目的のため
にだけ提供されていることを理解されたい。本発明はこれらの実施形態に限定さ
れない。
【0177】 3.3.8.1 動作の説明 「I」変調信号3404と「Q」変調信号3406が組み合わされ、「I/Q
」変調信号3408が生成される。一般に、「I」変調信号3404と「Q」変
調信号3406はともに調波の多い波形で、調波の多い「I」信号3404と、
調波の多い「Q」信号3406と呼ばれる。同様に、「I/Q」変調信号340
8は調波が多く、調波の多い「I/Q」信号と呼ばれる。一実施形態では、これ
らの調波の多い信号は実質的に矩形の波形を有する。上述のように当業者であれ
ば正確または完全な波形の達成を妨げる物理的な制限と数学的な障害を認識する
であろうし、完全な波形が生成されるまたは必要とされることが本発明の意図で
はない。
【0178】 典型的な実施形態では、調波の多い「I」信号3404と、調波の多い「Q」
信号3406は、調波の多い「I/Q」信号3408と同じように位相変調され
ている。当業者であれば、本発明の範囲と趣旨から逸脱することなく、「I/Q
」信号を振幅変調するのような別の変調技術も「I/Q」モードにおいて使用で
きることを分かるであろう。
【0179】 前述のように、調波の多い「I/Q」信号3408のような連続的な周期波形
は、元の波形の基本周波数(フーリエ成分周波数)の整数倍である周波数での正
弦波成分(高調波)を有する。したがって、調波の多い「I/Q」信号3408
は、それ自体の基本周波数の整数倍である周波数の正弦信号から成り立つ。これ
らの正弦信号はまた、これらが導出された連続的な周期波形と実質的に同じよう
に変調されている。すなわちこの実施形態では、正弦信号は位相変調され、「I
」変調信号と「Q」変調信号の両方からの情報を含む。
【0180】 3.3.8.2 構造の説明 加算器3402の設計と使用は、当業者にはよく知られている。加算器340
2は、個々の構成要素から設計され製造されるか、「規格品」で購入される。加
算器3402は調波の多い「I」信号3404と、調波の多い「Q」信号340
6を受け取り、これらを組み合わせて調波の多い「I/Q」信号3408を生成
する。本発明の好適実施形態では、調波の多い「I」信号3404と調波の多い
「Q」信号3406は両方とも位相変調されている。調波の多い「I」信号34
04と調波の多い「Q」信号3406が両方とも位相変調されている時、調波の
多い「I/Q」信号3408も位相変調されている。
【0181】 前述のように、調波の多い「I/Q」信号3408のような連続的な周期波形
は元の波形の基本周波数(フーリエ成分周波数)の整数倍である周波数で正弦波
成分(高調波)を有する。したがって、調波の多い「I/Q」信号3408は、
それ自体基本周波数の整数倍である周波数での「I/Q」正弦信号から成り立つ
。これらの「I/Q」正弦信号はまた、これらが導出された連続的な周期波形(
つまり調波の多い「I/Q」信号3408)と実質的に同じように位相変調され
ている。
【0182】 加算器3402の出力はその後、フィルタ3504にルーティングされる。
【0183】 3.3.9 フィルタ(FM、PM、AM、および「I/Q」モード) 上述のように、本発明のすべての変調モード実施形態はフィルタを使用する。
例として、図12のフィルタ1218、図14のフィルタ1414、図16のフ
ィルタ1618、および図18のフィルタ1836を参照のこと。本発明はフィ
ルタの多くの実施形態をサポートする。フィルタ3504(図35)の例として
の実施形態が以下に説明される。しかし、これらの例は説明の目的のためにだけ
提供されていることを理解されたい。本発明はこれらの実施形態に限定されない
【0184】 3.3.9.1 動作の説明 調波の多い波形を伴う被変調信号3502が受け取られる。これは調波の多い
信号3502と呼ばれる。上述のように、調波の多い信号3502のような連続
的な周期波形は、これらが導出された元の波形の基本周波数の整数倍である周波
数での正弦波成分(高調波)を含む。これらはフーリエ成分周波数と呼ばれる。
本発明の一実施形態では、望ましくない高調波周波数が除かれ、所望の周波数3
506が出力される。代替の実施形態では、複数の高調波周波数が出力される。
【0185】 調波の多い信号3502の高調波成分は、調波の多い信号3502自体と同じ
方法で変調される。すなわち、調波の多い信号3502が周波数変調されている
ならば、その信号の高調波の構成要素もすべて周波数変調される。同じ事が位相
変調、振幅変調、および「I/Q」変調の場合にも当てはまる。
【0186】 3.3.9.2 構造の説明 フィルタ3504の設計と使用は、当業者にはよく知られている。フィルタ3
504は、個々の構成要素から設計され製造されるか、または「規格品」で購入
される。フィルタ3504は、FM、PM、およびAMモードではスイッチモジ
ュール2802または3102から、「I/Q」モードでは加算器3402から
調波の多い信号3502を受け取る。調波の多い信号3502は、連続的な周期
波形である。したがって、それは元になる調波の多い信号3502の基本周波数
の整数倍である周波数にある正弦波成分(高調波)からなる。フィルタ3504
は、望ましくない周波数を有するこれらの正弦信号を除去する。残った信号35
06は所望の周波数であり、所望の出力信号3506と呼ばれる。
【0187】 この結果を達成するために、本発明の実施形態によればフィルタ3504は、
調波の多い信号3502の望ましくない高調波を濾波して除去するために要求さ
れる。
【0188】 「Q」という言葉は、所望の出力信号3506の中心周波数の、半出力帯域幅
に対する比を表すために使用される。図36を見ると、900MHzの所望の周
波数3602がある。フィルタ3504は、その周波数3602でのエネルギー
だけが送信されることを保証するために使用される。したがって半出力での帯域
幅3604(いわゆる「3dBダウン」ポイント)はできるだけ狭くあるべきで
ある。周波数3602の帯域幅3604に対する比は「Q」と定義される。図3
6に示されるように「3dBダウン」ポイントがプラスマイナス15MHzにあ
る場合、Qの値は900÷(15+15)すなわち30になる。任意の特定の周
波数に対して要素を適切に選択すると、20または30のオーダー上のQが達成
できる。
【0189】 明瞭な(crisp)放送周波数のために、所定の用途と環境に基づいて、Qはで
きる限り高く実際的であることが望ましい。フィルタ3504の目的は、調波の
多い信号の望ましくない高調波を濾波して除去することである。その回路は、望
ましい周波数3506(たとえば900MHzの高調波3602)を除くすべて
の他の高調波を除去するように同調される。次に図37A、図38Bを見ると、
フィルタ回路の例がある。当業者であれば、いくつかのフィルタ設計が、望まし
くない周波数を濾波しながら所望の周波数を通過させるという所望の目的を達成
することが分かるであろう。
【0190】 図37Aは、インダクタンスコイルと並列で、アースに分路されているコンデ
ンサを有する回路を示す。図37Bでは、コンデンサはインダクタンスコイルと
直列であり、図37A内のそれと同様な並列回路がコンデンサとインダクタンス
コイルの間に接続され、アースに分路されている。
【0191】 それから、所望の周波数の変調信号3506が、送信モジュール3804にル
ーティングされる。
【0192】 3.3.10 送信モジュール(FM、PM、AM、および「I/Q」モード
) 上述のように、本発明の変調モードの実施形態は好ましくは送信モジュールを
使用している。例として、図12の送信モジュール1222、図14の送信モジ
ュール1418、図16の送信モジュール1622、および図18の送信モジュ
ール1840を参照のこと。送信モジュールはオプションで、他の実施形態は送
信モジュールを含まない場合もある。本発明は、送信モジュールの多くの実施形
態をサポートする。送信モジュール3804(図38)の例としての実施形態が
以下に説明される。しかし、これらの例は説明の目的のためにだけ提供されてい
ることを理解されたい。本発明はこれらの実施形態に限定されない。
【0193】 3.3.10.1 動作の説明 所望の周波数の変調信号3802は受け取られ、空中放送またはポイントツー
ポイントケーブルのような所望の媒体を介して送信されるが、媒体はこれらに限
定されない。
【0194】 3.3.10.2 構造の説明 送信モジュール3804は、所望のEM周波数3802での信号を受信する。
それが放送で同報通信されることを意図されているならば、信号はオプションの
アンテナインタフェースを介して、放送のためにアンテナへルーティングされる
。信号が1つのポイントから別のポイントへケーブルを介して送信されることが
意図されるならば、信号はオプションの回線ドライバへルーティングされ、ケー
ブルを介して出力される。当業者であれば、他の送信媒体も使用できることを理
解するであろう。
【0195】 3.3.11 他の実施 上記の実施は、説明の目的のために提供されたものである。これらの実施は本
発明を限定する意図ではない。本発明のシステムと構成要素のソフトウェア、ソ
フトウェア/ハードウェア、およびファームウェアの実施のような、他の実施の
実施形態が可能であり、本発明の範囲内であるが、実施はこれらに限定されない
。当業者であれば、ここに含まれる教示に基づいて、ここに説明したものからわ
ずかに、または大幅に異なる代替の実施と実施形態も明らかであろう。そのよう
な代替の実施も本発明の範囲と趣旨の範囲内にある。
【0196】 4.高調波の強化 4.1 ハイレベルの説明 このセクション(サブセクションを含む)は、本発明による高調波の強化の、
レベルの高い説明を提供する。特に、パルス整形がハイレベルで説明される。ま
た、このプロセスを達成するための構造の実施もハイレベルで説明される。この
構造の実施は例示の目的でここに説明されており、限定的なものではない。特に
、このセクションに説明されるプロセスは、任意の数の構造の実施を使用して達
成でき、そのうちの1つがこのセクションで説明される。当業者であれば、ここ
に含まれる教示に基づいて、これらの構造の実施の詳細は明らかであろう。
【0197】 本発明のいくつかの実施形態は高調波の強化を含むが、他の実施形態はそうで
はないことに注意されたい。
【0198】 4.1.1 動作の説明 高調波の生成と抽出、また、波形を整形して高調波を強化することの背後にあ
る目的をよりよく理解するために、本発明に適用されるようなフーリエ解析につ
いて以下の説明が提供される。
【0199】 Baron Jean B.J.Fourier(1768〜1830)によ
る発見は、連続的な周期波形は、高調波と呼ばれる複数の正弦波成分からなるこ
とを示した。さらに重要なことに、これらの構成要素の周波数は元の波形の周波
数(基本周波数と呼ばれる)の整数倍である。これらの構成要素波形の各々の振
幅は、元の波形の形に依存する。Baron Fourierの解析の導出と証
明は、当業者にはよく知られている。
【0200】 連続的で周期的なもっとも基本の波形は、正弦波である。これは1つだけの調
波しかもたず、それは基本周波数にある。これはまた第1の調波とも呼ばれる。
これが1つの構成要素しか有しないため、その調波成分の振幅は元の波形、つま
り正弦波自体の振幅と等しい。正弦波は、「調波が多い」とは考えられない。
【0201】 インパルス列は周期波形の別の極端な場合である。数学的には、これはゼロ幅
を有すると考えられる。この場合における数学的な解析は、インパルスの周波数
のすべての倍数において高調波があることを示す。すなわち、インパルスがFi
の周波数を有するならば、その時高調波は1・Fi、2・Fi、3・Fi、4・Fi などにおける正弦波である。また、この特別の場合において解析が示すように、
すべての高調波の振幅が等しい。これは実際、「調波の多い」波形であるが、現
在の技術では現実的に実現不可である。
【0202】 さらに典型的な波形は矩形波で、これは一連のパルスである。各パルスは幅を
有し(パルス幅または「τ」と呼ばれる)、波形内のパルス列は周期を有する(
周波数の逆数である「T」、すなわち、T=1/Frであり、「Fr」は矩形波の
基本周波数である)。矩形波の1つの形は方形波であり、ここで信号は第2の状
態(たとえばロー状態)にある時間と同じ時間の間、第1の状態(たとえばハイ
状態)にある。すなわち、パルス幅と周期の比(τ/T)は0.5である。方形
波以外の矩形波の他の形は、典型的にただ「パルス」と呼ばれ、τ/T<0.5
である(つまり、信号は「ロー」時よりも短い時間「ハイ」である)。数学的な
解析は、信号の基本周波数のすべての倍数において高調波があることを示す。す
なわち、矩形の波形の周波数がFrであるならば、その時第1の調波の周波数は
1・Frであり、第2の高調波の周波数は2・Frであり、第3の高調波の周波数
は3・Fr、以下同様である。振幅がゼロであるいくつかの高調波がある。たと
えば方形波の場合、「ゼロポイント」は偶数の高調波である。τ/Tの他の値に
ついては、「ゼロポイント」は数学的な等式から決定できる。Apulseの振幅を
有する矩形波内の高調波の振幅に対する一般的な等式は、次の通りである。
【0203】
【数1】 振幅(第nの高調波)=An={[Apulse][(2/π)/n]sin[n・π
・(τ/T)]} 等式1
【0204】 図60の表6000は、6つの異なるτ/T比を有する矩形波について、最初
の50の高調波の振幅を示す。τ/T比は0.5(方形波)、0.25、0.1
0、0.05、0.01、および0.005である。(当業者であれば、数学的
な比較のために、Apulseは単位元に設定されていることを分かるであろう。)
この限定された例から、パルス幅と周期の比は、高調波の相対的な振幅を決定す
る際に重要な要因であることが分かる。また、τ/T=0.5の場合(つまり、
方形波の場合)、上述の関係(つまり、奇数の高調波だけが存在する場合)があ
てはまることに注意されたい。またτ/Tが小さくなる場合(つまりパルスがイ
ンパルスに近づいた場合)、高調波の振幅は実質的に「平ら」になることにも注
意されたい。すなわち、高調波の相対的な振幅にはほとんど減少がない。当業者
であれば、ここに含まれる教示に基づいて、任意の所定の用途に対して所望のパ
ルス幅を選択する方法を理解するであろう。また、連続的な周期波形を伴う信号
が変調されるならば、その変調はまた元の波形の各高調波上にも存在することと
いうことが数学的にも実験的にも示されることができる。
【0205】 前述より、精巧な濾波または不必要な増幅を要求せずに、所望の出力周波数に
おける高調波波形が十分に使用できる振幅を有することを保証する際に、いかに
パルス幅が重要な要因であるかが分かるであろう。
【0206】 所望の高調波が十分な振幅を有することを保証する際の別の要因は、スイッチ
モジュール2802と3102内のスイッチ2816と3116(図28Aおよ
び図31A)が、スイッチを開閉させる制御信号(つまり、図28の変調振動信
号2804と、図31の振動信号3104)にどのように応答するか、というこ
とである。一般に、スイッチは2つの閾値を有する。通常は開いているスイッチ
の場合、第1の閾値はスイッチを閉じるために要求される電圧である。第2の閾
値は、スイッチが再び開く電圧レベルである。例示と解説を簡単にするためにこ
こで使用される慣例は(限定的な意味ではない)、制御信号がハイである時にス
イッチが閉じ、制御信号がローである時にスイッチが開く場合に対するものであ
る。当業者であれば逆も使用できることが明らかであろう。典型的には、これら
の電圧は同じではないが、同じ場合もある。別の要因は、閾値電圧が加えられる
やいなや、スイッチが制御入力にどれくらい速く応答するかということである。
スイッチが開閉する目的は、バイアス/基準信号が「きびきびと(crisply)」
ゲート制御されることである。すなわち、好ましくは、出力信号が実質的に矩形
になるように、スイッチを介したインピーダンスは、非常に短い時間で高いイン
ピーダンス(開いたスイッチ)から低いインピーダンス(閉じたスイッチ)へ変
化し、また戻らなければならない。
【0207】 本発明の送信機実施形態の目的は、情報信号内の情報が送信されることである
。すなわち、情報は送信済み信号の上に変調される。FMとPMモードではこの
目的を達成するために、情報信号は振動信号2804を変調するために使用され
る。その後振動信号2804は、スイッチ2816を開閉させる。振動信号28
04上に変調される情報は、スイッチ回路から出力される信号(つまり調波の多
い信号2814)上に忠実に再生されなければならない。これを効率よく発生さ
せるために、本発明の実施形態では、調波の多い信号2814がバイアス/基準
信号2806(または3106)からアース2812(または代替実施形態での
第2の信号レベル2818)へ急速に変化するように、スイッチ2816は好ま
しくはきびきびと開閉する。調波の多い信号2814が「調波が多く」になるよ
うに、この急速な立上り時間と立下り時間が望ましい。(AMの場合、振動信号
3104は変調されないが、「きびきびとしていること」の要件はなお適用され
る)。
【0208】 スイッチ2816がきびきびと開閉するために、振動信号2804も明瞭でな
ければならない。振動信号2804が正弦波であるならば、スイッチ2816は
閾値電圧に達した時に開閉するが、調波の多い信号2814のパルス幅が十分に
小さくなく、調波の多い信号2814の所望の高調波の振幅が十分に高く、精巧
な濾波または不必要な増幅なしに送信が可能であることを保証できない場合があ
る。また、スイッチ2816がGaAsFET2901である実施形態では、G
aAsFET2901のゲート2902に接続されている振動信号2804(つ
まり、スイッチ2816を開閉させる信号)が正弦波であるならば、GaAsF
ET2901はきびきびと開閉せず、スイッチというより増幅器として作用する
。(すなわち、振動信号が閾値電圧より立ち上がったり立ち下がったりする間伝
導するが、「ショート」ではない。)高い周波数で開閉するGaAsFETの能
力の利点を使用するためには、ゲート2902に接続された振動信号2804は
、好ましくは急速な立上り時間と立下り時間を有する。すなわち、これは好まし
くは矩形の波形で、好ましくは、調波の多い信号2814のパルス幅対周期の比
と同じ、パルス幅対周期の比を有する。
【0209】 上述のように、連続的な周期波形を伴う信号が変調されるならば、変調は元の
波形の各高調波において起きる。したがって、FMとPMモードでは、情報が振
動信号2804上で変調され振動信号2804がスイッチ2816を開閉させる
ために使用されている場合、結果として生じるスイッチモジュール2802から
出力される調波の多い信号2814も変調される。振動信号2804が明瞭であ
るならば、スイッチ2816もきびきびと開閉し、調波の多い信号2814は調
波が多くなり、調波の多い信号2814の各高調波は、その上に変調された情報
を有するようになる。
【0210】 振動信号2804が明瞭なことが望ましいので、高調波の強化はいくつかの実
施形態では必要とされる。高調波の強化はまた、その目的が振動信号2804を
所望のパルス幅のパルス列に整形することであるため、「パルス整形」とも呼ば
れる。振動信号が正弦波であるならば、高調波の強化は正弦信号を、所望のパル
ス幅対周期比を伴う矩形の波形(または実質的に矩形の波形)に整形する。振動
信号2804がすでに方形波またはパルスであるならば、高調波の強化はこれを
整形し、所望のパルス幅対周期の比を達成する。これは変調情報のスイッチを介
した効率的な転送を保証する。
【0211】 高調波の強化の3つの例としての実施形態が、以下に説明の目的のために説明
される。しかし、本発明はこれらの実施形態に限定されない。当業者であれば、
ここに含まれる教示に基づいて他の実施形態も明らかであろう。
【0212】 4.1.2 構造の説明 振動信号2804の形は、スイッチ2816を開閉させる。振動信号2804
の形とスイッチ2816の選択は、スイッチ2816がどれくらい速く開閉する
か、またスイッチがどれくらい長く開いたままかに比べてどれくらい長く閉じた
状態でいるかを決定する。それからこれは、調波の多い信号2814の「明瞭さ
」を決定する。(すなわち、調波の多い信号2814が実質的に矩形、台形、三
角形などであるかどうか。)上に示されたように、所望の高調波が所望の振幅を
有することを保証するために、振動信号2804の形は実質的に最適化されるべ
きである。
【0213】 高調波強化モジュール(HEM)4602(図46)はまた、「パルス整形器
」とも呼ばれる。これは、セクション3.3.6〜3.3.6.2と、3.3.
7〜3.3.7.2に説明されているスイッチモジュール2802と3102を
駆動する振動信号2804と3104を「整形」する。高調波強化モジュール4
602は好ましくは、連続的な周期波形4604を、パルス列4606に変形す
る。パルス列4606は、連続的な周期波形4604の周波数と高調波強化モジ
ュール4602内のパルス整形回路の設計の両方によって決定された周期「T」
を有する。また各パルスは、パルス整形回路の設計によって決定されたパルス幅
「τ」を有する。パルスストリームの周期「T」はスイッチを閉じる頻度を決定
し(周波数は周期の逆数である)、パルスのパルス幅「τ」は、どれくらい長く
スイッチが閉じたままであるかを決定する。
【0214】 上のセクション3.3.6〜3.3.6.2(および3.3.7〜3.3.7
.2)に説明されている実施形態では、スイッチ2816(または3116)が
開いている時、調波の多い信号2814(または3114)はバイアス信号28
06(または基準信号3106)と実質的に等しい振幅を有する。スイッチ28
16(または3116)が閉じている時、調波の多い信号2814(または31
14)は、スイッチモジュール2802(または3102)の第2の入力281
0(または3110)の信号2812または2818(あるいは3112または
3118)の電位と実質的に等しい振幅を有する。したがって、スイッチモジュ
ール2802(または3102)を駆動する振動信号2804(または3104
)が実質的に矩形である場合に対して、調波の多い信号2814(または311
4)は、スイッチモジュール2802(または3102)を駆動する整形済み振
動信号2804(または3104)と実質的に同じ周波数とパルス幅を有する。
これは振動信号2804(または3104)が矩形波である場合にも当てはまる
。当業者であれば、「矩形波」という用語は、方形波とパルスを含む、実質的に
矩形のすべての波形を指すことを理解されるであろう。
【0215】 信号を整形する目的は、スイッチ2816(または3116)が閉じられてい
る時間量を制御することである。上述のように、調波の多い信号2814(また
は3114)は実質的に矩形の波形を有する。調波の多い信号2814(または
3114)のパルス幅対周期の比を制御する結果、不必要で精巧な増幅と濾波な
しに、高調波の相対的な振幅が所望の高調波を抽出できるように、調波の多い信
号2814(または3114)の形が実質的に最適化されることになる。
【0216】 4.2 例としての実施形態 上述の方法(複数可)と構造(複数可)に関する種々の実施形態がこのセクシ
ョン(およびサブセクション)に示される。これらの実施形態は、限定のためで
はなく、例示の目的でここに説明される。本発明はこれらの実施形態に限定され
ない。当業者であれば、ここに含まれる教示に基づいて、代替実施形態(ここに
説明した実施形態の同等例、拡張例、変形例、逸脱例などを含む)は明らかであ
ろう。本発明はこのような代替の実施形態を含むように意図され、適合される。
【0217】 4.2.1 第1の実施形態:矩形波が高調波強化モジュールに供給され、1
サイクルにつき1パルスを生成する場合 4.2.1.1 動作の説明 この実施形態によれば、連続的な周期波形4604が受信され、パルス列46
06が出力される。連続的な周期波形4604は、「ディジタル的にローである
」と認識される値から、「ディジタル的にハイである」と認識される値まで変化
する方形波や他の任意の連続的な周期波形であってもよい。1つのパルスは、連
続的な周期波形4604のサイクルごとに生成される。ここに与えられる説明は
、方形波である連続的な周期波形4604に対するものであるが、当業者であれ
ば、この実施形態によって他の波形も波形4606に「整形」されることが分か
るであろう。
【0218】 4.2.1.2 構造の説明 今後パルス整形回路4602と呼ばれる高調波強化モジュール4602の第1
の実施形態では、方形波である連続的な周期波形4604がパルス整形回路46
02によって受信される。パルス整形回路4602は、好ましくは、連続的な周
期波形4604内で各パルスに対して1つのパルスを有し、好ましくは0.5未
満のτ/T比を有するパルス列4606が出力される結果となるディジタル論理
装置からなる。
【0219】 4.2.2 第2の実施形態:方形波が高調波強化モジュールに供給され、1
サイクルにつき2パルスを生成する場合 4.2.2.1 動作の説明 この実施形態では、連続的な周期波形4604が受信され、パルス列4606
が出力される。この実施形態では、連続的な周期波形4604の各周期について
2つのパルス出力がある。連続的な周期波形4604は、「ディジタル的にロー
である」と認識される値から、「ディジタル的にハイである」と認識される値ま
で変化する方形波や任意の他の連続的な周期波形であってもよい。ここに与えら
れる説明は、方形波である連続的な周期波形4604に対するものであるが、当
業者であれば、この実施形態によって他の波形も波形4606に「整形」される
ことが分かるであろう。
【0220】 4.2.2.2 構造の説明 パルス整形回路4602の第2の実施形態では、方形波である連続的な周期波
形4604がパルス整形回路4602によって受信される。パルス整形回路46
02は好ましくは、連続的な周期波形4604内で各パルスに対する2つのパル
スを有し、好ましくは0.5未満のτ/T比を有するパルス列4606が出力さ
れる結果となるディジタル論理装置からなる。
【0221】 4.2.3 第3の実施形態:任意の波形がモジュールに供給される場合 4.2.3.1 動作の説明 この実施形態では、任意の形の連続的な周期波形4604が受信され、パルス
列4606が出力される。
【0222】 4.2.3.2 構造の説明 パルス整形回路4602のこの第3の実施形態では、任意の形の連続的な周期
波形4604がパルス整形回路4602によって受信される。パルス整形回路4
602は好ましくは一連の段階からなり、各段階は、波形が0.5未満のτ/T
比を伴うパルス列4606に実質的になるまで波形を整形する。
【0223】 4.2.4 他の実施形態 上述の実施形態は例示のために提供されるものである。これらの実施形態は本
発明を限定する意図ではない。当業者であれば、ここに含まれる教示に基づいて
、ここに説明したものからわずかにまたは大幅に異なる代替の実施形態も明らか
であろう。このような代替の実施形態も本発明の範囲と趣旨の範囲内にある。
【0224】 4.3 実施の例 上述の方法(複数可)、構造(複数可)および/または実施形態に関する例と
しての動作および/または構造の実施がこのセクション(およびサブセクション
)に示される。これらの構成要素と方法は限定のためではなく、説明の目的のた
めにここに示される。本発明はここに説明した構成要素と方法の特定の例に限定
されない。当業者であれば、ここに含まれた教示に基づいて、代替実施形態(こ
こに説明したものの同等例、拡張例、変形例、逸脱例などを含む)も明らかであ
ろう。そのような代替実施形態も本発明の範囲と趣旨の範囲内に含まれる。
【0225】 4.3.1 第1のディジタル論理回路 セクション4.2.1〜4.2.1.2に説明された、第1の実施形態の例と
しての実施は、図39に例示されている。特に図39Aに示された回路は、ディ
ジタル論理装置を使用したパルス整形回路4602に対する典型的な回路設計で
ある。また図39B〜図39Dに示されているのは、回路内の3つのノードにお
ける代表的な波形である。この実施形態では、パルス整形器3900は、インバ
ータ3910とANDゲート3912を使用してパルス列を作成する。インバー
タ3910のようなインバータは入力の符号を変更し、ANDゲート3912の
ようなANDゲートはすべての入力信号がディジタル的な「ハイ」である時、デ
ィジタル的な「ハイ」を出力する。パルス整形器3900への入力は、波形39
02であり、例示の目的でここでは方形波として示されている。インバータ39
10の出力は波形3904であり、これもまた方形波である。しかし、インバー
タ3910の回路構成があるため、入力の適用と対応する出力の符号変化の間に
遅延がある。波形3902が「ロー」で開始するとすると、波形3904はイン
バータ3910によって反転されるため、「ハイ」になる。波形3902が「ハ
イ」に切り替わると、ANDゲート3912は瞬間的に2つの「ハイ」信号を見
ることになり、したがって、その出力波形3906を「ハイ」にする。インバー
タ3910が入力(波形3902)を反転し、波形3904を「ロー」にした時
、その後ANDゲート3912は1つの「ハイ」信号だけを見ることになり、出
力波形3906は「ロー」になる。したがって出力波形3906は波形3902
と3904の両方がハイである時の期間だけの間「ハイ」になり、これがインバ
ータ3910の時間遅延である。したがって、図39B〜図39Dから明らかな
ように、パルス整形器3900は方形波を受信し、方形波の1サイクルにつき1
つのパルスが生成されるパルス列を生成する。
【0226】 4.3.2 第2のディジタル論理回路 セクション4.2.2〜4.2.2.2に説明した第2の実施形態の例として
の実施は、図40に示されている。特に図40Aの回路は、ディジタル論理装置
を使用したパルス整形回路4602に対する典型的な回路設計である。また図4
0B〜図40Dに示されているのは、回路内の3つのノードにおける代表的な波
形である。この実施形態では、パルス整形回路4000はインバータ4010と
排他的NOR(XNOR)ゲート4012を使用する。XNOR4012のよう
なXNORは、両方の入力がディジタル的な「ハイ」で、両方の信号がディジタ
ル的な「ロー」である時、ディジタル的な「ハイ」を出力する。上記に波形39
02として示されたものと同じ方形波としてここに示されている波形4002は
、「ロー」状態で始まる。したがって、インバータ4010の出力は「ハイ」状
態で始まる。したがってXNORゲート4012は、1つの「ハイ」入力と1つ
の「ロー」入力を見、その出力波形4006は「ロー」になる。波形4002が
「ハイ」に変化すると、XNORゲート4012は波形4004が「ロー」に切
り替わるまで、2つの「ハイ」入力を有することになる。それは2つの「ハイ」
入力を見るので、その出力波形4006は「ハイ」になる。波形4004が「ロ
ー」になる時、XNORゲート4012は再び1つの「ハイ」入力(波形400
2)と、1つの「ロー」入力(波形4004)を見ることになる。波形4002
が「ロー」に切り替わって戻る時、XNORゲート4012は、2つの「ロー」
入力を見、その出力は「ハイ」になる。インバータ4010の時間遅延の後、波
形4004は「ハイ」に変化し、XNORゲート4012は再び1つの「ハイ」
入力(波形4004)と1つの「ロー」入力(波形4002)を見ることになる
。したがって、波形4006は再び「ロー」に切り替わる。したがって図40B
〜図40Dから明らかなように、パルス整形器4000は方形波を受信し、方形
波の1サイクルにつき2つのパルスが生成されるパルス列を生成する。
【0227】 4.3.3 アナログ回路 セクション4.2.3〜4.2.3.2に説明された第3の実施形態の例とし
ての実施が図41に示されている。特に、図41に示された回路は、入力信号4
102が正弦波として示されている典型的なパルス整形回路4602である。入
力信号4102は第1の回路要素4104に供給され、第1の回路要素4104
は順に、第2の回路要素に供給し、以下同様である。典型的には、3つの回路要
素4104は増加的に整形された波形4120、4122、および4124を生
成してから、コンデンサ4106に供給する。コンデンサ4106の出力は抵抗
器4108を介してアース4110に分路され、また、第4の回路要素4104
に供給される。出力信号4126はパルス済み出力であり、入力信号4102の
周波数の関数である周波数を伴う。
【0228】 回路要素4104に対する例としての回路が図43に示されている。回路41
04は入力4310、出力4312、4つのFET4302、2つのダイオード
4304、および抵抗器4306からなる。当業者であれば、本発明の範囲と趣
旨から逸脱することなく、他のパルス整形回路設計も使用できることを理解する
であろう。
【0229】 4.3.4 他の実施 上述の実施は説明の目的のために提供されたものである。これらの実施は本発
明を限定する意図ではない。当業者であれば、ここに含まれる教示に基づいて、
ここに説明したものからわずかにまたは大幅に異なる代替の実施も明らかであろ
う。そのような代替の実施は本発明の範囲と趣旨の範囲内にある。
【0230】 4.3.4.1 多重開口 本発明の代替実施形態では、複数のパルスを使用してスイッチモジュールから
多数の開口を生成する。複数のパルスの生成は、いくつかの技術を介したもので
ある。多重の開口を使用する目的は、それが出力波形の高調波内容の振幅に与え
る効果が最適化されるためである。
【0231】 図78を見ると、局部発振器7802が振動信号7810を生成することが分
かる。限定するためではなく、解説を簡単にするために、振動信号7810はパ
ルス整形器7812を介してルーティングされ、パルス列7804を生成する。
パルス列7804は、多重開口生成モジュール7806にルーティングされる。
多重の開口生成モジュール7806の出力は、多重パルス7808の列である。
【0232】 図79では、パルス列7804は多重開口生成モジュール7806によって受
け取られていることが分かる。パルス列7804はそれから、1つまたは複数の
遅延7904(i)にルーティングされる。図79はパルス7906(a)の第
1の遅延列を出力する第1の遅延7904(a)を示す。第1のパルスの遅延列
7906(a)は、実質的にパルス列7804と同様であるが、所望の期間だけ
時間的に遅延されている点だけが異なる。パルス列7804と第1のパルスの遅
延列7906(a)はその後、パルス列7804がパルスを有する各時間ポイン
ト、および、第1のパルスの遅延列7906(a)がパルスを有する各時間ポイ
ントにおいてパルスを有する、多重パルス列7808を出力する「NOR」ゲー
トへルーティングされる。同様に、遅延7904(n)のような他の遅延もまた
、所望の期間だけパルス列7804を遅延し、第nの遅延されたパルス列790
6(n)を生成する。パルス列7804と第1から第nの遅延されたパルス列7
906(a)〜7906(n)が「NOR」ゲート7904によって組み合わさ
れる時、パルス列7804の各サイクルに対するn+1のパルスを有する多重パ
ルス列7808が生成される。
【0233】 図80は、パルス列7804の1サイクルについて1パルスであるパルス列8
002を示す。同様に、パルス列8004は、パルス列7804の1サイクルに
ついて2パルスを示し、パルス列8006は、パルス列7804の1サイクルに
ついて3パルスを示し、パルス列8008は、パルス列7804の1サイクルに
ついて4パルスを示し、およびパルス列8006は、パルス列7804の1サイ
クルについて5パルスを示す。この例では、所望の出力周波数は900MHzで
あり、パルス列の周波数は180MHzである。したがって、第5の高調波が所
望の高調波であり、パルス列7804内のパルスの最適なパルス幅はパルス列7
804の周期の5分の1である。この例では、追加パルスの各々は、パルス幅に
等しい時間の期間だけ、先行のパルスとは離れており、さらに、これらは各々、
パルス列7804内のパルスのパルス幅と実質的に等しいパルス幅を有する。
【0234】 図81〜図85は、1つのサイクルについて多重開口を使用する利点を示す。
図81では、1つのサイクル(つまりパルス列8002)について単一のパルス
を使用した結果生じる、900MHzの高調波がスペクトル8102によって示
されている。図82では、1サイクル(つまりパルス列8004)について2パ
ルスを使用した結果生じる、900MHzの高調波がスペクトル8202によっ
て示されている。図83では、1サイクル(つまりパルス列8006)について
3パルスを使用した結果生じる、900MHzの高調波がスペクトル8302に
よって示されている。図84では、1サイクル(つまりパルス列8008)につ
いて4パルスを使用した結果生じる、900MHzの高調波がスペクトル840
2によって示されている。図85では、1サイクル(つまりパルス列8010)
について5パルスを使用した結果生じる、900MHzの高調波がスペクトル8
502によって示されている。図86は、8102、8202、8302、84
02、および8502のこれらの5つのスペクトルの相対的な振幅を示す。ここ
から分かるように、1サイクルについてのパルスの数の関数として、所望の高調
波振幅は増大され、望ましくない高調波は減少されている。この振幅の増大は、
送信機の設計の間、別の考慮すべき点となる。
【0235】 出力信号の高調波内容を向上する代替実施形態は、図87の回路8702に示
されている。図90に示されるようなパルス列は、移相され、反転され、パルス
の2つの列は組み合わされて、図89に示されるパルスのバイポーラ列を生成す
る。パルスのバイポーラ列の効果は、偶数の高調波を抑制し、奇数の高調波の振
幅を増大することである。この出力は図88に示されている。
【0236】 5.増幅器モジュール 5.1 ハイレベルの説明 このセクション(サブセクションを含む)は、本発明による増幅器モジュール
のハイレベルの説明を提供する。特に、増幅がハイレベルで説明される。また、
信号増幅を達成するための構造の実施がハイレベルで説明される。この構造の実
施は、限定的な意味ではなく説明の目的のためにここに説明される。特に、この
セクションに説明されるプロセスは、任意の数の構造の実施を使用して達成でき
、そのうちの1つがこのセクション内で説明される。当業者であれば、ここに含
まれる教示に基づいて、そのような構造の実施の詳細は明らかであろう。
【0237】 5.1.1 動作の説明 本発明は、増幅を必要とすることなしに使用されることを意図しているが、本
発明の実施形態が送信機として使用される場合、被変調信号を増幅してから送信
することが望ましいことが分かる状況がある。本発明が周波数または位相の比較
器のための安定した信号源として使用される別の実施形態において、結果として
生じる信号を所望の周波数に増幅することがまた望ましい場合がある。
【0238】 その必要性は、いくつかの理由のために起きる。第1の理由は、バイアス/基
準信号が低すぎて所望の使用をサポートできないことである。第2の理由は、所
望の出力周波数がスイッチを制御する振動信号の周波数に関連して、非常に高い
ためである。第3の理由は、調波の多い信号の形状が所望の高調波の振幅が低い
ようにあることである。
【0239】 第1の場合、バイアス/基準信号の振幅が、スイッチ回路の出力に存在する調
波の多い信号の振幅を決定することを思い出されたい。(セクション3.3.6
〜3.3.6.2と3.3.7〜3.3.7.2を参照のこと。)さらに、調波
の多い信号の振幅は直接、各高調波の振幅に影響を与えることを思い出されたい
。(上記のセクション4.1の等式を参照のこと。)
【0240】 第2の例では、振動信号の周波数がアップコンバータの所望の出力周波数に比
べて相対的に低いならば、高い高調波が必要となる。例として、振動信号が60
MHzであり、所望の出力周波数が900MHzである場合、第15の高調波が
必要となる。τ/Tが0.1の場合、図60の表6000から、第15の高調波
(A15)の振幅は0.0424であり、これは第1の高調波(A1=0.197
)の振幅の21.5%である。これが所望の使用には不十分であり、その結果、
増幅しなければならない例もあるだろう。
【0241】 出力の振幅が増幅される必要がある第3の状況は、調波の多い信号の形状が十
分に「明瞭」でなく、所望の目的について十分な振幅を伴う高調波を提供できな
い場合である。たとえば、調波の多い信号が実質的に三角形であるならば、上記
の例で振動信号が60MHzであり所望の出力信号が900MHzであるとする
と、三角形の波の第15の高調波は0.00180になる。これは「0.1」矩
形波の第15の高調波の振幅より大幅に低く(上記のように0.0424である
)、数学的には、三角波の第1の高調波の振幅(0.405)の0.4%である
と示されている。したがってこの例では、三角波の第1の高調波は、「0.1」
矩形波の第1の高調波の振幅より大きな振幅を有するが、第15の高調波では、
三角波は「0.1」矩形波より大幅に低い。
【0242】 所望の高調波が増幅される必要がある別の理由は、フィルタのような回路要素
が、設計者が補償したいと思う出力信号における減衰を引き起こすことである。
【0243】 所望の出力信号はいくつかの方法で増幅されることができる。1つの方法は、
バイアス/基準信号を増幅し、調波の多い波形の振幅が高いことを保証すること
である。第2の方法は、調波の多い波形自体を増幅することである。第3の方法
は、所望の高調波だけを増幅することである。ここに与えられた例は例示の目的
のためだけであり、本発明を限定する意味ではない。当業者であれば、所望の出
力信号の増幅を達成する他の技術も明らかであろう。
【0244】 5.1.2 構造の説明 一実施形態では、線形増幅器を使用してバイアス/基準信号を増幅する。別の
実施形態では、線形増幅器を使用して調波の多い信号を増幅する。さらに別の実
施形態では、線形増幅器を使用して所望の出力信号を増幅する。非線形増幅器の
使用を含めた他の実施形態は、当業者であれば明らかであろう。
【0245】 5.2 例としての実施形態 上記の方法(複数可)と構造(複数可)に関連した実施形態がこのセクション
(およびサブセクション)に示される。この実施形態は限定ではなく例示の目的
でここに説明される。本発明はこの実施形態に限定されない。当業者であれば、
ここに含まれる教示に基づいて代替実施形態(ここに説明した実施形態の同等例
、拡張例、変形例、逸脱例など)も明らかであろう。本発明はそのような代替の
実施形態も含むように意図され、適合される。
【0246】 5.2.1 線形増幅器 ここに説明する例としての線形増幅器は、1つまたは複数のポイントで回路に
挿入されるべきソリッドステート電子装置からなる増幅器に関する。当業者であ
れば、本発明に使用するのに適した他の増幅器も明らかであろう。図47に示さ
れるように、増幅器モジュール4702は増幅を必要とする信号4704を受信
し、増幅済み信号4706を出力する。当業者であれば、本明細書に記載した本
発明の範囲と意図から逸脱することなく、複数の実施形態を使用できることが明
らかであろう。
【0247】 5.2.1.1 動作の説明 所望の出力信号はいくつかの方法で増幅できる。このセクションで説明される
ような増幅は上記に説明した技術に追加され、スイッチを開閉させる振動信号の
パルスを整形することによって、調波の多い信号の形を強化する。
【0248】 5.2.1.2 構造の説明 一実施形態では、線形増幅器は、バイアス/基準信号とスイッチモジュールの
間に置かれる。これはバイアス/基準信号の振幅を増大し、その結果、スイッチ
モジュールの出力である調波の多い信号の振幅を上げる。これは調波の多い信号
の振幅を上げるだけではなく、すべての高調波の振幅を上げるという効果を有す
る。この実施形態について可能性のある限界は、増幅されたバイアス/基準信号
がスイッチ回路内のスイッチに対して電圧設計限界を超える場合があること、ス
イッチ回路から出る調波の多い信号がフィルタの電圧設計限界を超える振幅を有
する場合があること、および/または、広い帯域幅の信号を増幅しなければなら
ないことから、望ましくないひずみが生じる場合があることである。
【0249】 第2の実施形態は、スイッチモジュールとフィルタの間で線形増幅器を使用す
る。これは調波の多い信号の振幅を上げる。また、その信号のすべての高調波の
振幅も上げる。この実施形態の代替の実施では、増幅器は所望の周波数だけを増
幅するように同調される。したがって、これは増幅器と同時にフィルタとしても
作用する。この実施形態の可能性のある限界は、調波の多い信号が増幅されて特
定の高調波を望ましいレベルに上げる時に、全体の波形の振幅も増幅されるとい
うことである。たとえば、パルスApulseの振幅が1.0に等しく、第15の高
調波を0.0424ボルトから0.5ボルトに上げる場合、調波の多い信号Apu lse の各パルスの振幅は、1.0から11.8ボルトに増大する。これはフィル
タの電圧設計限界を超える可能性がある。
【0250】 増幅器モジュールの第3の実施形態は、線形増幅器をフィルタと送信モジュー
ルの間に置く。これは調波の多い信号全体というよりはむしろ、所望の高調波の
振幅を上げるだけである。
【0251】 当業者であれば非線形増幅器の使用のような他の実施形態も明らかであろうが
、ここでは説明されない。
【0252】 5.2.2 他の実施形態 上述の実施形態は説明の目的のために提供されたものである。これらの実施形
態は本発明を限定する意図ではない。当業者であれば、ここに含まれる教示に基
づいて、ここに説明したものからわずかに、または大幅に異なる代替の実施形態
も明らかであろう。そのような代替実施形態は本発明の範囲と趣旨の範囲内にあ
る。
【0253】 5.3 実施の例 上述の方法(複数可)、構造(複数可)および/または実施形態に関連する例
としての動作および/または構造の実施がこのセクション(およびサブセクショ
ン)に示される。これらの構成要素と方法は限定のためではなく、説明の目的の
ためにここに示される。本発明はここに説明された構成要素と方法の特定の例に
限定されない。当業者であればここに含まれる教示に基づいて、代替実施形態(
ここに説明したものの同等例、拡張例、変形例、逸脱例などを含む)は明らかで
あろう。そのような代替実施形態も本発明の範囲と趣旨の範囲内に含まれる。
【0254】 5.3.1 線形増幅器 以下では、まるで増幅器はフィルタの後に置かれているように説明されている
が、増幅器はまた、本発明の意図から逸脱することなく、フィルタの前に置かれ
てもよい。
【0255】 5.3.1.1 動作の説明 本発明の実施形態によれば、線形増幅器は第1の振幅での第1の信号を受信し
、第2の振幅での第2の信号を出力し、第2の信号は第1の信号に比例する。第
1の信号波形の上に埋め込まれた情報が、また第2の信号の上にも埋め込まれる
ことが増幅器の目的である。典型的には、情報内の歪みをできる限り小さくする
ことが望ましい。
【0256】 好適実施形態では、第2の信号は第1の信号より振幅においてより高いが、し
かし、第2の信号が第1の信号より低いことが望ましい実装もある(つまり、第
1の信号が減衰されている)。
【0257】 5.3.1.2 構造の説明 線形増幅器の設計と使用は、当業者にはよく知られている。線形増幅器は、個
々の構成要素から設計され製造されるか、「規格品」で購入される場合がある。
【0258】 例としての増幅器は図48に見られる。図48Aの例としての回路図では、6
つのトランジスタが広帯域増幅器内で使用されている。図48Bのさらに基本的
な例としての回路では、増幅器は1つのトランジスタ、4つの抵抗器、1つのコ
ンデンサからなる。当業者であれば、多くの代替設計が使用できることが認識さ
れるであろう。
【0259】 5.3.2 他の実施 上述の実施は説明の目的のために提供されたものである。これらの実施は本発
明を限定する意図ではない。当業者であれば、ここに含まれる教示に基づいて、
ここに説明されたものからわずかに、または大幅に異なる代替の実施も明らかで
あろう。そのような代替の実施も本発明の範囲と趣旨の範囲内にある。
【0260】 6.受信機/送信機システム 本発明は、電磁信号のアップコンバーションのための方法とシステムに関する
。一実施形態では、本発明は安定した、高い周波数基準信号の発信元である。第
2の実施形態では、本発明は送信機である。
【0261】 このセクションでは、第3の実施形態を説明する。第3の実施形態では、本発
明の送信機は受信機/送信機通信システムに使用される。この第3の実施形態は
また通信システム実施形態とも呼ばれ、組み合わされた受信機/送信機回路は「
トランシーバ」と呼ばれる。通信システムの実施形態には、いくつかの代替の強
化がある。
【0262】 次のセクションでは、受信機/送信機システムのための、例としての実施形態
に関するシステムと方法を説明する。本発明は、以下に説明する特定の実施形態
に限定されないことを理解されたい。当業者であればここに含まれる教示に基づ
いて、下記のものの等価例、拡大例、変形例、逸脱例などが明らかであろう。そ
のような等価例、拡大例、変形例、逸脱例などは本発明の範囲と趣旨の範囲内に
含まれる。
【0263】 6.1 ハイレベルの説明 このセクションでは、本発明による受信機/送信機システムのハイレベルの説
明を提供する。その実施はここでは例示の目的で説明され、限定的なものではな
い。特に、任意の数の機能の実装と構造の実施が使用される可能性があるが、こ
のうちのいくつかはこのセクションで説明される。当業者であればここに含まれ
る教示に基づいて、をのような機能と構造の実施の詳細は明らかであろう。
【0264】 第1の実施形態によれば、本発明の送信機は従来のスーパーヘテロダイン受信
機と共に使用される。この実施形態では、送信機と受信機は全二重モードまたは
半二重モードのどちらでも動作できる。全二重モードでは、トランシーバは同時
に送信と受信ができる。半二重モードでは、トランシーバは送信か受信のどちら
かができ、両方を同時にすることはできない。この実施形態では、全二重モード
と半二重モードが共に論じられる。
【0265】 トランシーバの第2の実施形態は、受信機として使用されている汎用周波数ダ
ウンコンバーション回路と共に使用されるべき本発明の送信機に関する。この実
施形態では、トランシーバは半二重モードで使用される。
【0266】 トランシーバの第3の実施形態は、汎用周波数ダウンコンバーション回路と共
に使用されるべき本発明の送信機に関し、ここでトランシーバは全二重モードで
使用される。
【0267】 トランシーバのこれらの実施形態を次に説明する。
【0268】 6.2 例としての実施形態と実施の例 上記の方法(複数可)と構造(複数可)に関する種々の実施形態と、これらの
実施形態に関する、例としての動作および/または構造の実施がこのセクション
(およびサブセクション)で示される。これらの実施形態、構成要素、および方
法は限定の意味ではなく、例示の目的のためにここに説明される。本発明はこれ
らの実施形態、またはここに説明される構成要素や方法の特定の例に限定されな
い。当業者であればここに含まれる教示に基づいて、代替実施形態(ここに説明
される実施形態の等価例、拡大例、変形例、逸脱例などを含む)が明らかであろ
う。それらの代替実施形態は本発明の範囲と趣旨の範囲内にあり、本発明はそれ
らの代替実施形態も含むように意図され適合される。
【0269】 6.2.1 第1の実施形態:スーパーヘテロダイン受信機を伴う回路内で使
用されている本発明の送信機 典型的なスーパーヘテロダイン受信機が図49に示されている。アンテナ49
04は信号4902を受信する。典型的には、信号4902はフィルタ4910
と増幅器4908にルーティングされる無線周波数(RF)信号である。フィル
タ4910は所望の周波数を含む周波数範囲以外のすべての周波数を除去し、増
幅器4908は信号強度がさらなる処理のために十分であることを保証する。増
幅器4908の出力は信号4911である。
【0270】 局部発振器4914は振動信号4916を生成し、それはミキサ4912によ
って信号4911と組み合わせられる。ミクサ4912の出力は信号4934で
あり、それは増幅器4918によって増幅され、フィルタ4920によって濾波
される。増幅器4918の目的は、信号4934の強度が十分でさらに処理でき
ることを保証することであり、フィルタ4920の目的は望ましくない周波数を
除去することである。
【0271】 第2の局部発振器4924は第2の振動信号4926を生成し、第2の振動信
号4926はミキサ4922によって増幅済み/濾波済み信号4934と組み合
わせられる。ミキサ4922の出力は信号4936である。ここでもまた、増幅
器4928とフィルタ4930は、信号4936が所望の振幅と周波数にあるこ
とを保証する。その後、その結果生じる信号は復号器4932にルーティングさ
れ、ここで情報が抽出され、ベースバンド信号4938が得られる。
【0272】 信号4934は第1の中間周波数(IF)信号と呼ばれ、信号4936は第2
のIF信号と呼ばれる。したがって、局部発振器4914とミキサ4912の組
合せは、第1のIF段階と呼ぶことができ、局部発振器4924とミキサ492
2の組合せは第2のIF段階と呼ぶことができる。
【0273】 図49の回路に関して、例としての周波数は次の通りである。信号4902は
900MHzでよい。振動信号4916は830MHzであってよく、この結果
、第1のIF信号である信号4934の周波数は70MHzになる。第2の振動
信号4926が59MHzであるとすると、第2のIF信号である信号4936
は11MHzにあるであろう。この周波数は第2のIF周波数の典型である。
【0274】 他のスーパーヘテロダイン受信機の構成はよく知られており、これらは本発明
のトランシーバの実施形態で使用できる。また上述の、例としての周波数は限定
的なものではなく、例示の目的のみのために提供されている。
【0275】 図50は、典型的なスーパーヘテロダイン受信機を伴うトランシーバ回路にお
ける本発明の送信機を示す。したがって図50は、本発明の例としてのトランシ
ーバ回路を示す。トランシーバは受信機モジュール5001を含み、それは任意
のスーパーヘテロダイン受信機構成を使用して実施され、上記に説明されている
。トランシーバはまた送信機モジュール5003を含み、以下に説明される。
【0276】 FMとPMモードでは、情報信号5004は中間信号を変調して振動信号50
02を生成する。振動信号5002は信号整形器5010によって整形され、パ
ルス列5008を作成する(高調波の強化の利点に関しては、上記の解説を参照
されたい)。パルス列5008はスイッチモジュール5012を駆動する。FM
/PMモードでは、バイアス/基準信号5006はまた、スイッチモジュール5
012によって受信される。スイッチモジュール5012の出力は調波の多い信
号5022である。調波の多い信号5022は複数の正弦成分からなり、「高い
Q」フィルタへルーティングされ、それは所望の出力周波数(複数可)以外のす
べてを除去する。所望の出力周波数5024は増幅器5016によって増幅され
、送信モジュール5018にルーティングされ、そこで送信信号5026を出力
し、その信号は送受切換器5020にルーティングされる。送受切換器5020
の目的は、単一のアンテナを使用して信号の送受の両方を同時に行えるようにす
ることである。受信済み信号4902と送信信号5026の組合せは、二重信号
5028である。
【0277】 AMモードでは図50の同じ回路が適用されるが、(1)情報信号5030が
情報信号5004と置き代わり、(2)バイアス/基準信号5006は情報信号
5030の関数であり、そして(3)振動信号5002は変調されていない点を
除く。
【0278】 この説明はトランシーバの全二重モードに関する説明であり、通信システムの
送信部分は受信機部分とは別の回路である。半二重モードの、可能性のある実施
形態が以下に説明される。
【0279】 トランシーバの代替実施形態が可能である。たとえば、図51A〜図51Dは
トランシーバの実施形態を示し、ここではコストや他の点のために、回路の送信
機部分と受信機部分の両方によって発振器が共有されることが望ましいかもしれ
ない。これを行うために、発振器の周波数を選択する際に妥協を図らなければな
らない。図51Aでは、局部発振器5104は振動信号5106を生成し、それ
は信号4911と混合され、第1のIF信号5108を生成する。局部発振器5
110は第2の振動信号5112を生成し、それは第1のIF信号5108と混
合されて第2のIF信号5114を生成する。ここの例については、振動信号5
106と5112の周波数はそれぞれ、信号4911と第1のIF信号5108
の周波数よりも低いものとする。(当業者であれば、ミキサ4912と4922
は受信する信号の合計と差の両方を生成するので、発振器周波数は信号周波数よ
り高い可能性もあることを分かるであろう。)
【0280】 上の例で説明しているように、典型的な第2のIF周波数は11MHzである
。第2のIF周波数は、信号が復調され復号される復号器にルーティングされる
ため、このIF周波数の選択は第1のIF周波数より選択肢が狭い。典型的には
、復調器と復号器は、たとえば11MHzなどの所定の固定周波数で信号を受信
するように設計されている。この場合であるとすると、第1のIF信号5108
と第2の振動信号5112の組合せは、11MHzの第2のIF周波数を伴う第
2のIF信号を生成しなければならない。受信済み信号4902は上の例では9
00MHzであったことを思い出されたい。11MHzの第2のIF信号周波数
を達成するために、振動信号4916と4926の周波数は830MHzと59
MHzに設定されている。振動信号5106と5112の周波数を設定する前に
、送信済み信号の所望の周波数が決定されなければならない。これもまた900
MHzであるとすると、その時本発明のスイッチを開閉させる振動信号の周波数
は、900MHzの「分数調波」でなければならない。すなわち、これは整数で
除算された900MHzの商である。(言い換えれば、900MHzはスイッチ
を駆動する振動信号の高調波でなければならない)。以下の表は、900MHz
の分数調波のいくつかのリストである。
【0281】 分数調波 周波数 第1 900MHz 第2 450 第3 300 第4 225 第5 180 第10 90 第15 60
【0282】 図49および50の第2の振動信号4926の周波数が59MHzであったこ
とを思い出されたい。第15の分数調波の周波数が60MHzであることに注意
されたい。図51の振動信号5112の周波数が60MHzに設定されていると
すると、これはまた図51Bのスイッチモジュール5126と、図51Cのスイ
ッチモジュール5136内のスイッチを動作させる振動信号としても使用できる
であろう。これが行われるとすると、以下に示すように第1のIF信号の周波数
は71MHzとなるであろう(独立型受信機に関する前の例では70MHzであ
ったが、この場合は70MHzではない)。
【0283】 第1のIF周波数=第2のIF周波数+第2の振動周波数 =11MHz+60MHz =71MHz
【0284】 第1の振動信号5106の周波数は第1のIF周波数の値と、受信信号490
2の周波数の値から決定できる。この例では、受信信号の周波数は900MHz
であり、第1のIF信号の周波数が71MHzである。したがって、第1の振動
信号5106の周波数は以下に示すように829MHzでなければならない。
【0285】 第1の振動周波数=受信信号の周波数−第1のIF周波数 =900MHz−71MHz =829MHz したがって振動信号5106と5112の周波数はそれぞれ、829MHzと
60MHzである。
【0286】 図51Bには、PMの実施形態が示されている。第2の振動信号5112は位
相変調器5122にルーティングされ、第2の振動信号5112はここで情報信
号5120によって変調され、PM信号5132を生成する。PM信号5132
は高調波強化モジュール5124へルーティングされ、パルス列5133を生成
する。パルス列5133はまた位相被変調信号でもあり、スイッチモジュール5
126内のスイッチを開閉させるために使用される。また、スイッチモジュール
5126にはバイアス信号5128も入力する。スイッチモジュール5126の
出力は、調波の多い信号5134である。
【0287】 図51Cでは、AM実施形態が示されている。第2の振動信号5112は直接
高調波強化モジュール5124に入り、パルス列5138を生成する。次いでパ
ルス列5138は(この実施形態では変調されない)スイッチモジュール513
6に入り、ここでスイッチを開閉させる。また、スイッチモジュール5136に
は基準信号5140も入力する。基準信号は、加算モジュール5130によって
情報信号5120とバイアス信号5128を組み合わせることによって生成され
る。当業者であれば、情報信号5120はバイアス信号5128と組み合わされ
なくても、基準信号として使用できる可能性があることはよく知られている。ス
イッチモジュール5136の出力は、調波の多い信号5134である。
【0288】 本発明の範囲はFMの実施形態を含み、そこでは受信機回路の発振器5110
は、送信機回路用の振動信号のための発信元として使用される。上述の実施形態
では、FMの実施形態は簡単な局部発振器というよりはむしろ、電圧制御発振器
(VCO)を必要とする。当業者であればここに含まれる解説に基づいて、VC
Oが受信機回路での局部発振器の代わりに使用される回路設計があることは明ら
かであろう。
【0289】 図51Dでは、調波の多い信号5134はフィルタ5142によって濾波され
、それは所望の出力周波数5148以外のすべてを取り除く。所望の出力周波数
5148は増幅器モジュール5146によって増幅され、送信モジュール515
0にルーティングされる。送信モジュール5150の出力は送信信号5144で
ある。その後、送信信号5144は送信のためにアンテナ4904にルーティン
グされる。
【0290】 当業者であれば、本発明の範囲と意図を満たす発振器周波数、段階、回路の多
くの組合せがあることを理解するであろう。したがって、ここに含まれる説明は
限定的なものではなく、例示の目的だけのためである。
【0291】 6.2.2 第2の実施形態:半二重モードでの汎用周波数ダウンコンバータ
と共に使用されている本発明の送信機 汎用周波数ダウンコンバーション技術を使用した例としての受信機が図52に
示されており、以下のセクション6.3で説明している。アンテナ5202は電
磁(EM)信号5220を受信する。EM信号5220は、コンデンサ5204
を介してスイッチ5210の第1の端子にルーティングされる。この例としての
実施形態では、スイッチ5210の他の端子はアース5212に接続されている
。局部発振器5206は振動信号5228を生成し、それはパルス整形器520
8を介してルーティングされる。その結果、パルス列5230が生じる。発振器
5206の選択とパルス整形器5208の設計は、パルス列5230の周波数と
パルス幅を制御する。パルス列5230はスイッチ5210の開閉を制御する。
スイッチ5210の開閉の結果として、ダウンコンバートされた信号5222が
生じる。ダウンコンバートされた信号5222は増幅器5214とフィルタ52
16を介してルーティングされ、その結果、濾波済み信号5224が生じる。好
適実施形態では、濾波済み信号5224はベースバンドにあり、復号器5218
は、ベースバンド情報信号を出力する前に、ディジタルからアナログへ変換する
かまたは暗号化を除去するためにだけ必要とされる。これはその時、EM信号5
220を受信し、IFまたは復調器を必要とせずにEM信号5220をベースバ
ンド信号5226へダウンコンバートするという点で、直接ダウンコンバーショ
ンモードで動作する汎用周波数ダウンコンバーション受信機である。代替実施形
態では、濾波済み信号5224は、「オフセット」周波数である可能性がある。
すなわち、それは、典型的なスーパーヘテロダイン受信機での第2のIF信号に
ついて上記に説明されたのと同様、中間周波数である。この場合、復号器521
8はベースバンド信号5226を出力できるように濾波済み信号を復調するため
に使用される。
【0292】 本発明を使用した例としての送信機は図53に示されている。FMとPMの実
施形態では、情報信号5302は振動信号5306を変調し、振動信号5306
はパルス整形回路5310へルーティングされ、パルス整形回路5310はパル
ス列5311を出力する。パルス列5311はスイッチ5312の開閉を制御す
る。スイッチ5312の1つの端子はアース5314に接続され、スイッチ53
12の第2の端子は抵抗器5330を介してバイアス/基準信号5308に接続
されている。FMとPMモードでは、バイアス/基準信号5308は好ましくは
変化しない信号であり、しばしばただのバイアス信号と呼ばれる。AMモードで
は、振動信号5306は変調されず、バイアス/基準信号は情報信号5304の
関数である。一実施形態では、情報信号5304はバイアス電圧と組み合わされ
、基準信号5308を生成する。代替実施形態では、情報信号5304はバイア
ス電圧と組み合わされずに使用される。典型的にはAMモードではこのバイアス
/基準信号は基準信号と呼ばれ、FMとPMモードで使用されるバイアス信号と
区別される。スイッチ5312の出力は調波の多い信号5316であり、それは
「高いQ」フィルタにルーティングされ、「高いQ」フィルタは調波の多い信号
5316の高調波成分として存在する望ましくない周波数を除去する。所望の周
波数5320は増幅器モジュール5322によって増幅され、送信モジュール5
324へルーティングされ、送信モジュール5324は送信信号5326を出力
する。この実施形態では、送信信号はアンテナ5328によって出力される。
【0293】 FMとPM変調モードについては、図54A、図54B、および図54Cで本
発明の送信機と、本発明の実施形態による半二重モードでの汎用周波数ダウンコ
ンバーション受信機の組合せを示す。すなわち、トランシーバは送信と受信がで
きるが、両方を同時に行うことはできない。それは単一のアンテナ5402、単
一の発振器5444/5454(送信機がFMかPM変調モードにあるかどうか
による)、単一のパルス整形器5438、および単一のスイッチ5420を使用
して送信し、受信する。受信機能においては、「受信機/送信機」(R/T)ス
イッチ5406、5408、および5446/5452(FMまたはPM)はす
べて(R)によって示された受信位置にある。アンテナ5402はEM信号54
04を受信し、コンデンサ5407を介してこれをルーティングする。FM変調
モードでは、振動信号5436は電圧制御発振器(VCO)5444によって生
成される。トランシーバは受信機能を実行しているため、スイッチ5446はV
CO5444への入力をアース5448へ接続する。したがってVCO5444
はまるで簡単な発振器のように動作する。PM変調モードでは、振動信号543
6は局部発振器5454によって生成され、これは位相変調器5456を介して
ルーティングされる。トランシーバが受信機能を実行するため、スイッチ545
2はアース5448に接続され、位相変調器には変調入力はない。したがって局
部発振器5454と位相変調器5456は、まるで単一の発振器のように動作す
る。当業者であれば、ここに含まれる解説に基づいて、振動信号5436が生成
されスイッチ5420を制御できる多くの実施形態を分かるであろう。
【0294】 振動信号5436はパルス整形器5438によって整形され、パルス列544
0を作成する。パルス列5440は、スイッチ5420を開閉させる。スイッチ
の開閉の結果、ダウンコンバートされた信号5409が生成される。ダウンコン
バートされた信号5409は増幅され濾波されて、濾波済み信号5413を生成
する。一実施形態では、濾波済み信号5413はベースバンドにあり、ダウンコ
ンバーションの結果として、復調される。したがって復号器5414は、濾波済
み信号5413をディジタルからアナログに変換するか、解読するのでなければ
必要でない可能性がある。代替実施形態では、濾波済み信号5413は「オフセ
ット」周波数にあるため、濾波済み信号を復調し復調済みベースバンド信号を生
成するために、復号器5414が必要となる。
【0295】 トランシーバが送信機能を実行する時、R/Tスイッチ5406、5408、
および5446/5452(FMまたはPM)は(T)位置にある。FM変調モ
ードでは、情報信号5450はスイッチ5446によってVCO5444に接続
され、周波数変調振動信号5436を生成する。PM変調モードでは、スイッチ
5452は情報信号5450を位相変調器5456に接続し、位相変調振動信号
5436を生成する。振動信号5436はパルス整形器5438を介してルーテ
ィングされ、パルス列5440を作成し、それはスイッチ5420を開閉させる
。スイッチ5420の1つの端子はアース5442に接続され、別の端子はスイ
ッチR/T5408と抵抗器5423を介してバイアス信号5422に接続され
る。その結果、調波の多い信号5424が生じ、それは「高いQ」フィルタ54
26へルーティングされ、「高いQ」フィルタ5426は高調波の多い信号54
24の調波成分として存在する望ましくない周波数を除去する。所望の周波数5
428は増幅器モジュール5430によって増幅され、送信モジュール5432
へルーティングされ、送信モジュール5432は送信信号5434を出力する。
ここでもまた、トランシーバが送信機能を実行するので、R/Tスイッチ540
6は送信信号をアンテナ5402に接続する。
【0296】 AM変調モードでは、トランシーバは図55に示されたように半二重モードで
動作する。この変調モードと上記のFM、およびPM変調モードとの唯一の相違
点は、振動信号5436が局部発振器5502によって生成され、スイッチ54
20がR/Tスイッチ5408と抵抗器5423を介して基準信号5506に接
続されていることである。基準信号5506は、情報信号5450とバイアス信
号5422が加算モジュール5504によって組み合わされた時に生成される。
当業者には、情報信号5450はバイアス信号5422と組み合わされなくても
基準信号5506として使用でき、スイッチ5420に直接接続できる(抵抗器
5423とR/Tスイッチ5408を介して)ことはよく知られている。
【0297】 6.2.3 第3の実施形態:全二重モードの汎用周波数ダウンコンバータと
ともに使用されている本発明の送信機 全二重モードは、トランシーバが送信と受信を同時に行うことができるという
点で、半二重モードとは異なる。図56を参照するとこれを達成するために、ト
ランシーバは好ましくは各機能について別の回路を使用する。送受切換器560
4がトランシーバの中で使用され、送信と受信機能の両方についてアンテナ56
02を共有できるようにしている。
【0298】 受信機機能は次のように実行する。アンテナ5602はEM信号5606を受
信し、それをコンデンサ5607を介してスイッチ5626の1つの端子へルー
ティングする。スイッチ5626の他の端子はアース5628に接続され、スイ
ッチは局部発振器5620とパルス整形器5622によって生成されたパルス列
5624の結果として駆動される。スイッチ5626の開閉はダウンコンバート
された信号5614を生成する。ダウンコンバートされた信号5614は、増幅
器5608とフィルタ5610を介してルーティングされ、濾波済み信号561
6を生成する。濾波済み信号5616はベースバンドにあり復調されるか、「オ
フセット」周波数にある可能性がある。濾波済み信号5616がオフセット周波
数にある場合、復号器5612はそれを復調して復調済みベースバンド信号56
18を生成する。しかし好適実施形態では、濾波済み信号5616は復調済みベ
ースバンド信号であり、復号器5612は、濾波済み信号5616をディジタル
からアナログに変換するか解読するのでない限り、必要ではない可能性がある。
トランシーバのこの受信機部分は、トランシーバの送信機部分とは独立して動作
することができる。
【0299】 送信機機能は次のように実行される。FMとPM変調モードでは、情報信号5
648が振動信号5630を変調する。AM変調モードでは、振動信号5630
は変調されない。振動信号はパルス整形器5632によって整形され、パルス列
5634が生成される。このパルス列5634はスイッチ5636を開閉させる
。スイッチ5636の1つの端子はアース5638に接続され、別の端子は抵抗
器5647を介してバイアス/基準信号5646に接続される。FMとPM変調
モードでは、バイアス/基準信号5646はバイアス信号5646と呼ばれ、本
質的に変化しない。AM変調モードでは、情報信号5650はバイアス信号と組
み合わされて、基準信号5646と呼ばれるものを生成する可能性がある。基準
信号5646は情報信号5650の関数である。当業者には、情報信号5650
がバイアス信号と合計されずに直接バイアス/基準信号5646として使用され
る可能性があることはよく知られている。調波の多い信号5652が生成され、
「高いQ」フィルタ5640によって濾波され、これによって所望の信号565
4が作成される。所望の信号5654は増幅器5642によって増幅され、送信
モジュール5644にルーティングされる。送信モジュール5644の出力は送
信信号5656である。送信信号5656は送受切換器5604にルーティング
され、それからアンテナ5602によって送信される。トランシーバのこの送信
機部分は、トランシーバの受信機部分から独立して動作できる。
【0300】 したがって上記のように、図56に示されたような本発明のトランシーバの実
施形態はすべての変調モードで全二重通信を実行できる。
【0301】 6.2.4 他の実施形態と実施 本発明の受信機/送信機の他の実施形態と実施は、当業者であればここでの解
説に基づいて明らかであろう。
【0302】 上記の実施形態と実施は例示の目的のために提供されたものである。これらの
実施形態と実施は本発明を限定する意図ではない。当業者であればここに含まれ
る教示に基づいて、ここに説明した実施形態とはわずかにまたは大幅に異なる代
替実施形態が明らかであろう。そのような代替実施形態と実施も本発明の範囲と
趣旨の範囲内にある。
【0303】 6.3 汎用周波数変換モジュールを使用したダウンコンバーションの要約説
明 以下の解説は、汎用周波数変換モジュールを使用したダウンコンバーティング
を説明する。図71Aは、EM入力信号6404をダウンコンバートする汎用周
波数変換(UFT)モジュール6402を使用したダウンコンバーションのため
のエイリアシングモジュール6400を示す。特定の実施形態では、エイリアシ
ングモジュール6400はスイッチ6408とコンデンサ6410を含む。回路
構成要素の電子的な配列は融通性がある。すなわち、一つの実施では、スイッチ
6408は入力信号6404と直列であり、コンデンサ6410はアースに分路
されている(差動モードのような構成ではアース以外の可能性もあるが)。第2
の実施では(図71Bを参照のこと)、コンデンサ6410は入力信号6404
と直列であり、スイッチ6408はアースに分路されている(差動モードのよう
な構成ではアース以外の可能性もあるが)。UFTモジュール6402を伴うエ
イリアシングモジュール6400は、EM入力信号6404の周波数より十分に
低いエイリアシング周波数を使用して、幅広い種類の電磁信号をダウンコンバー
トするように簡単に調整される。
【0304】 一実施では、エイリアシングモジュール6400は入力信号6404を中間周
波数(IF)信号にダウンコンバートする。他の実施では、エイリアシングモジ
ュール6400は入力信号6404を復調ベースバンド信号にダウンコンバート
する。さらに別の実施では、入力信号6404は周波数被変調(FM)信号であ
り、エイリアシングモジュール6400はそれを位相変調(PM)信号または振
幅変調(AM)信号のような非FM信号にダウンコンバートする。上記の実施の
各々は以下に説明される。
【0305】 一実施形態では、制御信号6406は入力信号6404の周波数の2倍に等し
いまたはそれ未満のエイリアシングレートで反復するパルス列を含む。この実施
形態では、入力信号6404の周波数に対するナイキスト比率以下なので、制御
信号6406はここではエイリアシング信号と呼ばれる。好ましくは、制御信号
6406の周波数は入力信号6404よりはるかに小さい。
【0306】 図71Eに示されているように、パルス列6418はスイッチ6408を制御
し、制御信号6406を伴う入力信号6404をエイリアスしてダウンコンバー
トされたの出力信号6412を生成する。さらに具体的には一実施形態では、ス
イッチ6408は図71Eの各パルス6420の第1のエッジで閉じ、各パルス
の第2のエッジで開く。スイッチ6408が閉じられた時、入力信号6404は
コンデンサ6410に結合され、電荷は入力信号からコンデンサ6410へ転送
される。連続したパルスの間に蓄積された電荷はダウンコンバートされた出力信
号6412を形成する。
【0307】 例としての波形が図71C〜図71Gに示されている。
【0308】 図71Cは、入力信号6404の例であるアナログの振幅変調(AM)搬送波
信号6414を示す。図71Dでは例示の目的のために、アナログAM搬送波信
号の一部6416は、アナログAM搬送波信号6414の一部を拡大された時間
スケールで示す。アナログAM搬送波信号の一部6416は、時間t0から時間
1のアナログAM搬送波信号6414を示す。
【0309】 図71Eは制御信号6406の一例である、例としてのエイリアシング信号6
418を示す。エイリアシング信号6418はアナログAM搬送波信号の一部6
416とほぼ同じ時間スケールにある。図71Eに示されている例では、エイリ
アシング信号6418は、ゼロになる傾向のある無視できる開口を有するパルス
列6420を含む(以下に説明するように本発明はこの実施形態に限定されるも
のではない)。当業者であれば、パルス開口はまたパルス幅とも呼ばれることを
理解されるであろう。パルス6420はエイリアシング比率で反復するか、エイ
リアシング信号6418のパルス反復レートで反復する。エイリアシングレート
は次に説明するように決定される。
【0310】 上記のように、パルス列6420(つまり制御信号6406)はスイッチ64
08を制御し、エイリアシング信号6418のエイリアシングレートでアナログ
AM搬送波信号6416(つまり入力信号6404)をエイリアスする。特にこ
の実施形態では、スイッチ6408は各パルスの第1のエッジで閉じ、各パルス
の第2のエッジで開く。スイッチ6408が閉じている時、入力信号6404は
コンデンサ6410に結合され、電荷は入力信号6404からコンデンサ641
0へ転送される。パルスの間に転送される電荷はここではアンダーサンプルと呼
ばれる。例としてのアンダーサンプル6422は、アナログAM搬送波信号の一
部6416(図71D)とパルス列6420(図71E)に対応するダウンコン
バートされた信号の一部6424(図71F)を形成する。AM搬送波信号64
14の連続するアンダーサンプルの間に蓄積された電荷は、ダウンコンバートさ
れた出力信号6412(図71Aおよび図71B)の例であるダウンコンバート
された信号6424(図71F)を形成する。図71Gでは、復調ベースバンド
信号6426は、圧縮されたタイムスケール上で濾波した後の、復調ベースバン
ド信号6424を表す。図示されているように、ダウンコンバートされた信号6
426はAM搬送波信号6414と実質的に同じ「振幅包絡線」を有する。した
がって、図71C〜71Gは、AM搬送波信号6414のダウンコンバーション
を示す。
【0311】 図71C〜71Gに示された波形は例示の目的のためだけに論じられているも
のであり、限定的なものではない。
【0312】 制御信号6406のエイリアシング比率は、入力信号6404がIF信号へダ
ウンコンバートされるか、復調ベースバンド信号へダウンコンバートされるか、
FM信号からPMまたはAM信号へダウンコンバートされるかどうかを決定する
。一般には、入力信号6404、制御信号6406のエイリアシング比率、ダウ
ンコンバートされた出力信号6412の関係は以下のように示される。
【0313】 (入力信号6404の周波数)=n・(制御信号6406の周波数)± (ダウンコンバート済み出力信号6412の周波数) ここに含まれる例については、「+」状態だけが解説される。nの値は、入力
信号6404の高調波または分数調波を示す(たとえばn=0.5、1、2、3
、...)。
【0314】 制御信号6406のエイリアシング比率が入力信号6404の周波数からオフ
セットされている時、または入力信号6404の高調波または分数調波からオフ
セットされている時は、入力信号6404はIF信号にダウンコンバートされる
。これは、アンダーサンプリングパルスは入力信号6404の結果生じるサイク
ルの異なる位相で起きるためである。結果として、アンダーサンプルはより低い
周波数振動パターンを形成する。入力信号6404が振幅、周波数、位相など、
またはこれらの任意の組合せのようなより低い周波数変化を含むならば、関連す
るアンダーサンプルの間に蓄積される電荷はより低い周波数変化を反映し、その
結果、ダウンコンバートされたIF信号上に同様の変化が生じる。たとえば、9
01MHzの入力信号を1MHzのIF信号へダウンコンバートするためには、
制御信号6406の周波数は次のように計算される。
【0315】 (周波数入力−周波数IF)/n=周波数制御 (901MHz−1MHz)/n=900/n n=0.5、1、2、3、4などについては、制御信号6406の周波数は実
質的に1.8GHz、900MHz、450MHz、300MHz、225MH
zなどと等しいであろう。
【0316】 あるいは、制御信号6406のエイリアシング比率が実質的に入力信号640
4の周波数と等しい時、または、入力信号6404の高調波または分数調波と実
質的に等しい時、入力信号6404は復調ベースバンド信号へ直接ダウンコンバ
ートされる。これは、変調なしに、入力信号6404の結果生じるサイクルの同
じポイントで、アンダーサンプリングパルスが発生するためである。結果として
、アンダーサンプルは一定の出力ベースバンド信号を形成する。入力信号640
4が振幅、周波数、位相など、またはこれらの任意の組合せのようなより低い周
波数変化を含むとき、関連するアンダーサンプルの間に蓄積された電荷はより低
い周波数の変化を反映し、その結果、復調ベースバンド信号上に同様の変化が生
じる。たとえば、900MHzの入力信号を復調ベースバンド信号へ直接ダウン
コンバートするためには、制御信号6406の周波数は次のように計算される。
【0317】 (周波数入力−周波数IF)/n=周波数制御 (900MHz−0MHz)/n=900MHz/n n=0.5、1、2、3、4などについては、制御信号6406の周波数は実
質的に1.8GHz、900MHz、450MHz、300MHz、225MH
zなどと等しいはずである。
【0318】 あるいは、入力FM信号を非FM信号にダウンコンバートするためには、FM
帯域幅内の周波数がベースバンド(つまりゼロIF)にダウンコンバートされな
ければならない。例として、周波数シフトキーイング(FSK)信号(FMのサ
ブセット)を位相シフトキーイング(PSK)信号(PMのサブセット)へダウ
ンコンバートするためには、FSK信号のより低い周波数F1とより高い周波数
2の間の中間点(すなわち、[(F1+F2)÷2])がゼロIFへダウンコン
バートされる。たとえば、899MHzに等しいF1と901MHzに等しいF2 とを有するFSK信号をPSK信号にダウンコンバートするには、制御信号64
06のエイリアシング比率は次のように計算されるであろう。
【0319】 入力の周波数=(F1+F2)÷2 =(899MHz+901MHz)÷2 =900MHz
【0320】 ダウンコンバート済み信号の周波数=0(つまりベースバンド) (周波数入力−周波数IF)/n=周波数制御 (900MHz−0MHz)/n=900MHz/n n=0.5、1、2、3などについては、制御信号6406の周波数は実質的
に1.8GHz、900MHz、450MHz、300MHz、225MHzな
どと等しいはずである。ダウンコンバートされたPSK信号の周波数は、より低
い周波数F1とより高い周波数F2の間の差の半分に実質的に等しい。
【0321】 別の例として、FSK信号を振幅シフトキーイング(ASK)信号(AMのサ
ブセット)にダウンコンバートするためには、FSK信号のより低い周波数F1
またはより高い周波数F2がゼロIFにダウンコンバートされる。たとえば、9
00MHzに等しいF1と901MHzに等しいF2とを有するFSK信号をAS
K信号にダウンコンバートするには、制御信号6406のエイリアシング比率は
実質的には次と等しくなるべきである。
【0322】 (900MHz−0MHz)/n=900MHz/n または (901MHz−0MHz)/n=901MHz/n
【0323】 前者の900MHz/nの場合に対して、およびn=0.5、1、2、3、4
などに対しては、制御信号6406の周波数は実質的に1.8GHz、900M
Hz、450MHz、300MHz、225MHzなどと等しくなるべきである
。後者の901MHz/nの場合に対して、およびn=0.5、1、2、3、4
などに対しては、制御信号6406の周波数は1.802GHz、901MHz
、450.5MHz、300.333MHz、225.25MHzなどと実質的
に等しくなるべきである。ダウンコンバートされたAM信号の周波数は、より低
い周波数F1とより高い周波数F2の間の差に実質的に等しい(つまり1MHz)
【0324】 一実施形態では、制御信号6406のパルスは、ゼロになる傾向のある無視で
きる開口を有する。このためUFTモジュール6402は、高入力インピーダン
ス装置となる。この構成は、入力信号の妨害を最小にしたい状況には有用である
【0325】 別の実施形態では、制御信号6406のパルスはゼロから離れる傾向のある無
視できない開口を有する。このためUFTモジュール6402は、より低い入力
インピーダンス装置となる。これによって、UFTモジュール6402のより低
い入力インピーダンスは、入力信号6404の発信元インピーダンスに実質的に
一致することが可能になる。またこれは、入力信号6404からダウンコンバー
トされた出力信号6412へのエネルギー転送を向上し、これによって、UFT
モジュール6402の効率と信号対ノイズ(s/n)比も向上する。
【0326】 制御信号6406のパルスが無視できない開口を有する時、エイリアシングモ
ジュール6400はここではエネルギー転送モジュールまたはゲート制御された
転送モジュールと呼ばれ、制御信号6406はエネルギー転送信号と呼ばれる。
制御信号6406を生成し最適化するための、さもなければ、エネルギー転送モ
ジュール内のエネルギー転送および/または信号対ノイズ比を向上させるための
例としてのシステムと方法が以下に説明される。
【0327】 6.3.1 オプションのエネルギー転送信号モジュール 図93はオプションとしてのエネルギー転送信号モジュール9302を含むエ
ネルギー転送システム9301を示し、これは、エネルギー転送信号9309の
生成を含む種々の任意の機能または機能の組合せを実施できるが、実施できる機
能はこれに限定されるものではない。
【0328】 一実施形態では、オプションのエネルギー転送信号モジュール9302は開口
生成装置を含み、その例は、図92Cに開口生成装置9220として図示されて
いる。開口生成装置9220は無視できない開口パルス9226を入力信号92
24から生成する。入力信号9224は、任意の型の周期信号である可能性があ
り、これは正弦波、方形波、のこぎり波などを含むが、これに限定されるもので
はない。入力信号9224を生成するためのシステムが以下に説明される。
【0329】 パルス9226の幅または開口は、開口生成装置9220の分岐9222を介
した遅延によって決定される。一般には、所望のパルス幅が増大すると、開口生
成装置9220の要件はより簡単に満たされるようになる。言い換えれば、所定
のEM入力周波数に対して無視できない開口パルスを生成するには、例としての
開口生成装置9220に使用されている構成要素は、同じEM入力周波数で動作
するアンダーサンプリングシステムで必要とされるのと同じくらい高速な反応時
間を必要としない。
【0330】 開口生成装置9220に示された例としてのロジックと実施は例示の目的のた
めだけに提供されているものであり、限定的なものではない。実際に使用される
ロジックは多くの形態をとることができる。例としての開口生成装置9220は
、オプションのインバータ9228を含み、これは、ここに提供された他の例と
極性の一致のために示されている。
【0331】 開口生成装置9220の例としての実施が図92Dに示されている。開口生成
ロジックの追加例は、図92Aおよび図92Bに提供されている。図92Aは、
立上りエッジパルス生成装置9240を示し、それは入力信号9224の立上り
エッジ上でパルス9226を生成する。図92Bは立下りエッジパルス生成装置
9250を示し、これは入力信号9224の立下りエッジ上でパルス9226を
生成する。
【0332】 図93に示されているように一実施形態では、入力信号9224はオプション
のエネルギー転送信号モジュール9302の外部に生成される。あるいは、入力
信号9224はオプションのエネルギー転送信号モジュール9302によって内
部的に生成される。入力信号9224は、図92Eで発振器9230によって示
されているように、発振器によって生成される。発振器9230はオプションの
エネルギー転送信号モジュール9302の内部であるか、オプションのエネルギ
ー転送信号モジュール9302の外部である。発振器9230はエネルギー転送
システム9301の外部である可能性もある。発振器9230の出力は任意の周
期波形である。
【0333】 エネルギー転送システム9301によって実行されるダウンコンバーションの
型はエネルギー転送信号9309のエイリアシング比率に依存し、エネルギー転
送信号9309のエイリアシング比率はパルス9226の周波数によって決定さ
れる。パルス9226の周波数は入力信号9224の周波数によって決定される
【0334】 たとえば、入力信号9224の周波数がEM信号9303の高調波または分数
調波と実質的に等しい時、EM信号9303はベースバンドに直接ダウンコンバ
ートされるか(たとえばEM信号がAM信号またはPM信号である時)、または
、FMから非FM信号へコンバートされる。入力信号9224の周波数が差周波
数の高調波または分数調波と実質的に等しい時、EM信号9303は中間信号に
ダウンコンバートされる。
【0335】 オプションのエネルギー転送信号モジュール9302は、ハードウェア、ソフ
トウェア、ファームウェア、あるいはこれらの任意の組合せで実施できる。
【0336】 6.3.2 ダウンコンバートされた信号の平滑化 図71Aを参照すると、ダウンコンバートされた出力信号6412は、必要で
あれば濾波によって平滑化されてもよい。
【0337】 6.3.3 インピーダンスの一致 図71Aおよび71Bを参照すると、エネルギー転送モジュール6400は、
目的の周波数(たとえばEM入力周波数および中間/ベースバンド周波数)での
、一般に(1)スイッチモジュール(つまりUFTモジュール6402)のデュ
ーティサイクルと(2)蓄積モジュール(つまりコンデンサ6410)のインピ
ーダンスによって定義される入力と出力インピーダンスを有する。
【0338】 好適実施形態のように、ダウンコンバートされているEM信号の周期の約半分
の開口幅から開始して、この開口幅(たとえば「閉じた時間」)は減少する可能
性がある。開口幅が減少すると、エネルギー転送モジュールの入力と出力におけ
る特性インピーダンスは増大する。あるいは、ダウンコンバートされているEM
信号の周期の半分から開口幅が増大すると、エネルギー転送モジュールのインピ
ーダンスは減少する。
【0339】 エネルギー転送モジュールの特性入力インピーダンスを決定するステップの1
つは、その値を測定することである。一実施形態では、エネルギー転送モジュー
ルの特性入力インピーダンスは300オームである。インピーダンス一致回路を
使用して、たとえば50オームの信号源インピーダンスを有する入力EM信号と
、たとえば300オームのエネルギー転送モジュールのインピーダンスを効率的
に結合することができる。これらのインピーダンスの一致は種々の方法で達成で
き、その中には必要なインピーダンスを直接提供する方法や、以下に説明するよ
うに、インピーダンス一致回路を使用する方法が含まれる。
【0340】 図94を参照すると、入力インピーダンス一致モジュール9406、エイリア
シングモジュール9404、および出力インピーダンス一致モジュール9408
を備えるインピーダンス一致エイリアシングモジュール9402が示されている
。限定的ではなく例示として、図94は、RF信号9414を入力として使用し
た特定の実施形態を示す。インピーダンス9412がたとえば、約50オームの
比較的低いインピーダンスであり、入力インピーダンス9416がたとえば約3
00オームであると仮定すると、入力インピーダンス一致モジュール9406に
対する最初の構成は、図96に示されたように構成することができ、インダクタ
ンスコイル9606とコンデンサ9608を含む。インダクタンスコイル960
6とコンデンサ9608の構成は、低いインピーダンスから高いインピーダンス
に移行する時に可能性のある構成である。インダクタンスコイル9606とコン
デンサ9608は、「Lネットワーク」一致フィルタを構成する。インダクタン
スコイル9606とコンデンサ9608の値の計算は、当業者にはよく知られて
いる。
【0341】 出力特性インピーダンスは、所望の出力周波数を考慮するように一致されたイ
ンピーダンスである可能性がある。エネルギー転送モジュールの特性出力インピ
ーダンスを決定するステップの1つは、その値を測定することである。蓄積モジ
ュールの非常に低いインピーダンスを入力EM周波数でバランスをとるために、
蓄積モジュールは、駆動されるように意図されている負荷より好ましくは大きい
または等しい所望の出力周波数のインピーダンスを有するべきである(たとえば
一実施形態では、所望の1MHz出力周波数での蓄積モジュールインピーダンス
は2Kオームであり、駆動されるべき所望の負荷は50オームである)。インピ
ーダンス一致のさらなる利点は、望ましくない信号の濾波も同じ構成要素で達成
できることである。
【0342】 一実施形態では、エネルギー転送モジュールの特性出力インピーダンスはたと
えば2Kオームである。インピーダンス一致回路を使用して、たとえば2Kオー
ムの出力インピーダンスを伴うダウンコンバートされた信号と、たとえば50オ
ームの負荷を効率的に結合することができる。これらのインピーダンスの一致は
種々の方法で達成でき、その中には必要な負荷インピーダンスを直接提供する方
法や、以下に説明するように、インピーダンス一致回路を使用する方法が含まれ
る。
【0343】 高いインピーダンスから低いインピーダンスに一致させる時、コンデンサ96
14とインダクタンスコイル9616は図96に示されるように構成できる。コ
ンデンサ9614とインダクタンスコイル9616は、「Lネットワーク」一致
フィルタを構成する。コンデンサ9614とインダクタンスコイル9616の値
の計算は当業者にはよく知られている。
【0344】 本発明によれば、入力インピーダンス一致モジュール9406と出力インピー
ダンス一致モジュール9408の構成は、インピーダンス一致のための最初の開
始ポイントと見なされる。状況によっては、それ以上の最適化がなくても最初の
設計が適切である場合がある。他の状況では、最初の設計は他の種々の設計基準
や考慮に従って最適化することができる。
【0345】 他のオプションの最適化構造および/または構成要素を使用するとき、それら
の元々の基準とともに一致に関して、それらがエネルギー転送モジュールの特性
インピーダンスに及ぼす影響が考慮されるべきである。
【0346】 6.3.4 タンクと共振構造 共振タンクと他の共振構造を使用して、さらに本発明のエネルギー転送特性を
最適化することができる。たとえば、入力周波数について共振する共振構造を使
用して、スイッチが開いている時に入力信号からのエネルギーを蓄積することが
できる。スイッチが開いている間共振構造がないと、アーキテクチャは最大可能
効率において限定されることが分かるであろう。共振タンクと他の共振構造は、
表面弾性波(SAW)フィルタ、誘導体共振器、ダイプレクサ、コンデンサ、イ
ンダクタンスコイルなどを含むが、これに限定されない。
【0347】 例としての実施形態が図106Aに示されている。2つの追加の実施形態が図
101および図109に示されている。当業者であれば、ここに含まれる教示に
基づいて代替の実施は明らかであろう。代替の実施も本発明の範囲と趣旨の範囲
内にある。これらの実施は、直列と並列の(タンク)共振回路の特性を利用した
ものである。
【0348】 図106Aは、特異な実施における並列タンク回路を示す。第1の並列共振ま
たはタンク回路(タンク1)は、コンデンサ10638とインダクタンスコイル
10620からなる。第2のタンク回路(タンク2)はコンデンサ10634と
インダクタンスコイル10636からなる。
【0349】 当業者であれば理解できるように、並列タンク回路は次のものを提供する。 共振より下の周波数には低いインピーダンス 共振より上の周波数には低いインピーダンス 共振または共振付近の周波数には高いインピーダンス
【0350】 図106Aの図示された例では、第1と第2のタンク回路は約920MHzで
共振する。共振において、また共振付近では、これらの回路のインピーダンスは
比較的高い。したがって図106Aに示されたような回路構成では、両方のタン
ク回路は、950MHzの入力周波数には比較的高いインピーダンスとして現れ
、一方、所望の出力範囲の50MHzの周波数には比較的低いインピーダンスと
して同時に現れる。
【0351】 エネルギー転送信号10642は、スイッチ10614を制御する。エネルギ
ー転送信号10642がスイッチ10614を制御して開閉する時、高い周波数
信号成分はタンク1またはタンク2を通過しない。しかし、システムによって生
成されるより低い信号成分(この実施形態では50MHz)は、ほとんど減衰な
くタンク1とタンク2を通過する。タンク1とタンク2の効果は、同じノードか
らの入力と出力信号をさらに分離することであり、これによってさらに安定した
入力と出力インピーダンスを生成することである。コンデンサ10618と10
640は、エネルギー転送パルスの間で50MHzの出力信号エネルギーを蓄積
するように作用する。
【0352】 示されたように、インダクタンスコイル10610を蓄積コンデンサ1061
2に直列に置くことによってエネルギー転送はさらに最適化される。図示された
例では、この回路配置の直列共振周波数は、約1GHzである。この回路はシス
テムのエネルギー転送特性を増大する。好ましくは、インダクタンスコイル10
610のインピーダンスと蓄積コンデンサ10612のインピーダンスの比は、
使用可能なエネルギーの大部分が動作の間に蓄積コンデンサ10612へ転送さ
れるように比較的小さく保たれる。例としての出力信号AとBはそれぞれ、図1
06Bおよび106Cに図示されている。
【0353】 図106Aでは、回路構成要素10604と10606は、入力インピーダン
スの一致を形成する。回路構成要素10632と10630は、50オームの抵
抗器10628に一致する出力インピーダンスを形成する。回路構成要素106
22と10624は、50オームの抵抗器10626に一致する第2の出力イン
ピーダンスを形成する。コンデンサ10608と10612は、この実施形態に
ついて蓄積コンデンサとして作用する。電圧源10646と抵抗器10602は
、50オームの出力インピーダンスを伴う950MHzの信号を生成し、この信
号は回路への入力として使用される。回路要素10616は150MHzの発振
器とパルス生成器を含み、発振器とパルス生成器はエネルギー転送信号1064
2を生成するために使用される。
【0354】 図101はシングルエンドトゥシングルエンドシステム10112内の分路タ
ンク回路10110を示す。同様に図109は、システム10912内の分路タ
ンク回路10910を示す。分路タンク回路10110と10910は、駆動源
インピーダンスを低くし、これによって過渡応答を向上させる。分路タンク回路
10110と10910は入力信号からのエネルギーを蓄積し、低い駆動源イン
ピーダンスを提供することができるので、そのエネルギーを閉じたスイッチの開
口を通じて転送することができる。スイッチ開口の過渡的な性質は、入力周波数
を含むことに加えて、入力周波数以上の大きな周波数成分を有する応答を有する
と見ることができる(つまり、入力周波数より高い周波数も効率的に開口を通過
することができる)。たとえば分路タンク回路10110または10910など
の共振回路または構造は、スイッチの過渡周波数応答を通じてエネルギーを転送
することが可能であるため、これを利用することができる(つまり、共振タンク
内のコンデンサは開口の過渡期間の間、低い駆動源インピーダンスとして現れる
)。
【0355】 上述の例としてのタンクと共振構造は、例示の目的のためのものであり限定的
なものではない。代替の構成が使用できる。解説された種々の共振タンクと構造
は、次に明らかなように組み合わせることもできるし、独立して使用することも
できる。
【0356】 6.3.5 電荷と電力転送の概念 電荷転送の概念を次に、図117A〜Fを参照して説明する。図117Aは、
スイッチSとコンデンサ11706を含み、静電容量「C」を有する回路117
02を示す。スイッチSは制御信号11708によって制御され、それは長さ「
T」の開口を有するパルス11710を含む。
【0357】 図117Bでは、等式13aはコンデンサ11706のような、静電容量「C
」を有するコンデンサ上の電荷「q」がコンデンサ全体で電圧「V」に比例する
ことを示す。ここで、 q=クーロンで表された電荷 C=ファラドで表された静電容量 V=ボルトで表された電圧 ここで上式で電圧「V」は、等式13bによって表され、ここで、 A=入力信号の振幅 等式13aは等式13cのように書き換えられる。時間の経過に伴う電荷の変化
は、等式14aの「Δq(t)」として示され、これは等式14bのように書き
換えられる。等式15の三角法の恒等式を使用して、等式14bは等式16にな
り、等式16は等式17のように書き換えられる。
【0358】 等式17の正弦項は開口「T」だけの関数であることに注意されたい。したが
って「Δq(t)」は、「T」がπの奇数倍に等しい時に最大にある(つまり、
π、3π、5π、...)。したがって、コンデンサ11706は開口「T」が
πという値、または、入力正弦の180°を表す時間間隔を有する時に電荷がも
っとも大きく変化することになる。逆に、「T」が2π、4π、6π、...に
等しい時、最小の電荷が転送される。
【0359】 等式18、19、および20は、等式13aを統合することによって「q(t
)」について解き、これによって、時間に関してコンデンサ11706上の電荷
を入力正弦「sin(t)」と同じ軸上でグラフ化することを可能にし、そのグ
ラフは図117Cのグラフに図示されているようなものである。開口「T」が値
を減少させる、またはインパルスに近づくに従って、コンデンサ「C」上の電荷
(または「q(t)」)と「sin(t)」間の位相はゼロに近づく傾向がある
。これは図117Dのグラフに図示されており、このグラフは、入力電圧の最大
値近くで、最大のインパルス電荷転送が起きることを示している。このグラフが
示すように、「T」の値が減少すると、転送される電荷はかなり少なくなる。
【0360】 電力/電荷の関係は図117Eの等式21〜26に示されており、ここでは、
電力は電荷に比例し、転送済み電荷は挿入損に反比例することが示されている。
【0361】 挿入損の概念は図117Fに示されている。一般に、高減衰受動装置の雑音指
数は、装置の挿入損と数字的に等しい。あるいは、任意の装置の雑音指数は、そ
の挿入損より低くなることはできない。挿入損は等式27または28によって表
すことができる。
【0362】 上記の解説から、開口「T」が増大すると、入力からコンデンサ11706へ
転送される電荷はより多くなり、これは入力から出力への電力転送を増大させる
。相対的な変調振幅と位相情報が転送された電力内で保持されるので、出力にお
いて入力電圧を正確に再生することは必要ではないことが観察されている。
【0363】 6.3.6 無視できない開口の幅/期間の最適化と調節 6.3.6.1 入力と出力インピーダンスを変える 本発明の実施形態では、エネルギー転送信号(つまり図71Aの制御信号64
06)は、EM信号6404によって見られた入力インピーダンスを変え、負荷
を駆動する出力インピーダンスを変えるために使用されている。この実施形態の
例は、図97Aに示されたゲート制御転送モジュール9701を使用して以下に
説明される。以下に説明される方法は、ゲート制御転送モジュール9701に限
定されるものではない。
【0364】 図97Aでは、スイッチ9706が閉じている時、回路9702を見るインピ
ーダンスは実質的には、ここでは蓄積静電容量9708として示されている蓄積
モジュールのインピーダンスであり、負荷9712のインピーダンスと並列であ
る。スイッチ9706が開いている時、ポイント9714におけるインピーダン
スは無限大に近づく。その後、スイッチ9706が開いている時間とスイッチ9
706が閉じている時間の比を変化させることによって、ポイント9714にお
ける平均インピーダンスは、負荷9712と並列に示されている蓄積モジュール
のインピーダンスから、スイッチ9706が開いている時に得られる可能性のあ
るなかでもっとも高いインピーダンスへ変えられる。スイッチ9706はエネル
ギー転送信号9710によって制御される。したがってポイント9714におけ
るインピーダンスは、エネルギー転送信号の開口幅をエイリアシングレートに関
連して制御することによって変えることができる。
【0365】 図97Aの、エネルギー転送信号9710を変える例としての方法が次に、図
95Aを参照して説明され、図95Aでは、回路9502は入力振動信号950
6を受信し、ダブラ出力信号9504として示されるパルス列を出力する。回路
9502を使用してエネルギー転送信号9710を生成することができる。例と
しての波形9504は、図95Cに示されている。
【0366】 インバータ9508によって伝達された信号の遅延を変化させることにより、
ダブラ出力信号9504におけるパルス幅が変えられることが分かる。インバー
タ9508によって伝達された信号の遅延を増加させると、パルスの幅が増大す
る。インバータ9508によって伝達された信号は、インバータ9508の出力
内にR/C低域通過ネットワークを導入することによって遅延できる。インバー
タ9508によって伝達された信号の遅延を変える他の手段は、当業者にはよく
知られている。
【0367】 6.3.6.2 リアルタイムの開口制御 一実施形態では、開口の幅/長さはリアルタイムで調節される。たとえば、図
110B〜Fのタイミング図を参照すると、クロック信号11014(図110
B)はエネルギー転送信号11016(図110F)を生成するために使用され
、エネルギー転送信号11016は、可変開口11020を有するエネルギー転
送パルス11018を含む。一実施形態では、クロック信号11014は反転ク
ロック信号11022によって示されるように反転される(図110D)。クロ
ック信号11014も、遅延クロック信号11024(図110E)によって示
されたように遅延されている。反転クロック信号11022と遅延クロック信号
11024は、それからANDゲート11008によって組み合わされ、エネル
ギー転送信号11016を生成し、それは、遅延クロック信号11024と反転
クロック信号11022が両方とも「高い」である時に、「高い」エネルギー転
送パルス11018である。遅延クロック信号11024に伝送される遅延の量
は、実質的に可変開口11020の幅または長さを決定する。リアルタイムで遅
延を変えることにより、開口はリアルタイムで調整される。
【0368】 代替の実施では、反転クロック信号11022はクロック信号11014に関
して遅延され、その時、ANDゲート11008によってクロック信号1101
4と組み合わされる。あるいは、クロック信号11014が遅延され、その時反
転される。その結果はその後ANDゲート11008によってクロック信号11
014と組み合わされる。
【0369】 図110Aは、リアルタイムで開口を調整するために使用される、例としての
リアルタイム開口制御システム11002を示す。リアルタイム開口制御システ
ム11002はRC回路11004を含み、それは、電圧可変コンデンサ110
12と抵抗器11026を含む。リアルタイム開口制御システム11002はま
た、インバータ11006とANDゲート11008を含む。オプションとして
、ANDゲート11008はANDゲート11008を使用可能にする/使用不
能にするためのオプションの、イネーブル入力11010を含む。リアルタイム
開口制御システム11002はオプションで増幅器11028を含む。
【0370】 リアルタイム開口制御システム11002の動作を、図110B〜Fのタイミ
ング図を参照して説明する。リアルタイム開口制御システム11002は、イン
バータ11006とRC回路11004の両方に提供されているクロック信号1
1014を受信する。インバータ11006は反転クロック信号11022を出
力し、これをANDゲート11008に提供する。RC回路11004はクロッ
ク信号11014を遅延させ、遅延クロック信号11024を出力する。遅延は
まず、電圧可変コンデンサ11012の静電容量によって決定される。一般には
、静電容量が減少すると、遅延も減少する。
【0371】 遅延クロック信号11024はオプションで、オプションの増幅器11028
によって増幅されてから、ANDゲート11008に提供される。たとえば、R
C回路11004のRC定数によってANDゲート11008の閾値より下に信
号が減衰した場合、増幅することが望ましい。
【0372】 ANDゲート11008は遅延クロック信号11024、反転クロック信号1
1022、およびオプションのイネーブル信号11010を組み合わせ、エネル
ギー転送信号11016を生成する。開口11020は、電圧を電圧可変コンデ
ンサ11012に変化させることによって、リアルタイムで調整される。
【0373】 一実施形態では開口11020が制御され、電力の転送を最適化する。たとえ
ば、一実施形態では、開口11020は電力転送を最大化するために制御される
。あるいは、開口11020は可変ゲイン制御(たとえば自動ゲイン制御−AG
C)のために制御される。この実施形態では、電力転送は開口11020を減少
することによって減少させられる。
【0374】 次に、この開示からすぐに分かるように、多くの開口回路が提供され、他は図
92A〜Dに図示された回路にあるように修正できる。開口の修正あるいは選択
は回路内の固定値を維持するために、設計レベルで行われ、、または代替実施形
態では、たとえば900MHzおよび1.8GHzでのRF信号など、際だって
異なった動作帯域にある、強化された効率を伴うRF信号を受信するような種々
の設計目的を補償するまたは対処するためにダイナミックに調整される。
【0375】 6.3.7 バイパスネットワークの追加 本発明の実施形態では、エネルギー転送モジュールの効率を向上させるために
バイパスネットワークが追加される。そのようなバイパスネットワークは開口を
広げる代用の手段と見ることができる。バイパスネットワークのための構成要素
は、バイパスネットワークが実質的に、スイッチモジュールの過渡電流に対する
より低いインピーダンスとして現れ(つまり、受信されたEM信号より大きな周
波数)、入力EM信号に対する中間インピーダンスから高インピーダンスとして
(たとえばRF周波数で100オームより大きい)現れるように選択される。
【0376】 次に入力信号がスイッチモジュールの反対側へ接続される時間は、このネット
ワークに起因する整形のために長くなり、これは簡単な実現では、コンデンサま
たは一連の共振インダクタ−コンデンサである。入力周波数より高い一連の共振
であるネットワークは典型的な実施である。入力信号の変換効率は、整形せずに
エネルギー転送信号の開口だけを考えたならば、最適であるべき周波数において
比較的低くなるが、このように整形すれば入力信号の変換効率は向上する。
【0377】 たとえば図107を参照すると、バイパスネットワーク10702(この例で
はコンデンサ10712として示されている)は、スイッチモジュール1070
4をバイパスするものとして示されている。この実施形態では、たとえば、エネ
ルギー転送信号10706上で所定の入力周波数に対して最適開口幅より小さい
幅が選ばれた時、バイパスネットワーク10702はエネルギー転送モジュール
の効率を高める。バイパスネットワーク10702は、図107に示された構成
とは異なる構成の場合もある。そのような代替例は図103に示されている。同
様に、図108は、コンデンサ10804を含む、別の例としてのバイパスネッ
トワーク10802を示す。
【0378】 以下の解説は、最小化された開口の効果と、バイパスネットワークによって提
供される利点を示す。図111で、550ps開口を有する最初の回路から始め
て、ピークツーピーク出力(Vpp)は図115Aで50オームの負荷に印加さ
れた2.8mVppであることがわかる。図112に示されたように開口を27
0psに変更すると、図115Bに示されたように、50オームの負荷に適用さ
れる出力が2.5Vppに弱められる。この損失を補償するために、バイパスネ
ットワークが追加され、特定の実施が図113に提供されている。この追加の結
果、図116Aに示されているように、50オームの負荷に3.2Vppが適用
される。図113のバイパスネットワークを伴う回路はまた、バイパスネットワ
ークと狭くされた開口によって導入されたインピーダンスの変化を補償するため
に、周囲の回路で調整された3つの値を有していた。図114は、バイパスネッ
トワークがなければ、これらの変化を回路に加えても、バイパスネットワークを
伴う図113の実施形態によって示される効率が向上しないことを証明している
。図116Bは、図114内で回路を使用した結果を示し、ここでは1.88V
ppだけが50オームの負荷に印加されることができた。
【0379】 6.3.8 フィードバックを使用したエネルギー転送信号の修正 図93は、ダウンコンバートされた信号9307をフィードバック9306と
して使用して、エネルギー転送モジュール9305の種々の特性を制御し、ダウ
ンコンバートされた信号9307を修正するシステム9301の実施形態を示す
【0380】 一般に、ダウンコンバートされた信号9307の振幅は、EM信号9303と
エネルギー転送信号9309の間の周波数と位相の差の関数として変化する。一
実施形態では、ダウンコンバートされた信号9307はフィードバック9306
として使用され、EM信号9303とエネルギー転送信号9309の間の周波数
と位相の関係を制御する。これは図98Aでの例としてのロジックを使用して達
成できる。図98Aの例としての回路は、オプションのエネルギー転送信号モジ
ュール9302に含まれることができる。当業者であればここに含まれる教示に
基づいて、代替の実施は明らかであろう。代替の実施は本発明の範囲と趣旨の範
囲内にある。この実施形態では、ステートマシン(state-machine)が例として
使用される。
【0381】 図98Aの例では、ステートマシン9804はアナログディジタルコンバータ
A/D9802を読み、ディジタルアナログコンバータDAC9806を制御す
る。一実施形態では、ステートマシン9804は2つの記憶場所「前」と「現在
」を含み、A/D9802の読取りの結果を格納し再現する。一実施形態では、
ステートマシン9804は少なくとも1つのメモリフラグを使用する。
【0382】 DAC9806は電圧制御発振器VCO9808への入力を制御する。VCO
9808はパルス生成器9810の周波数入力を制御し、それは一実施形態では
、図92Cに示されたパルス生成器と実質的に同じである。パルス生成器981
0はエネルギー転送信号9309を生成する。
【0383】 一実施形態では、ステートマシン9804は図98Bでのステートマシンフロ
ーチャート9819に従って動作する。この動作の結果は、エネルギー転送信号
9309と、EM信号9303の間の周波数と位相の関係を修正し、ダウンコン
バートされた信号9307の振幅を最適なレベルで実質的に維持することである
【0384】 ダウンコンバートされた信号9307の振幅は、エネルギー転送信号9309
の振幅と共に変化するように作成されることができる。図91Aに示されるよう
に、スイッチモジュール9111がFETである実施形態では、ゲート9104
はエネルギー転送信号9113を受信し、エネルギー転送信号9113の振幅は
FETの「オン」抵抗を決定し、このオン抵抗はダウンコンバートされた信号9
115の振幅に影響を与える。オプションのエネルギー転送信号モジュール93
02は図98Cに示されるように、自動ゲイン制御機能を可能にするアナログ回
路である可能性がある。当業者であればここに含まれる教示に基づいて、代替の
実施は明らかであろう。代替の実施は本発明の範囲と趣旨の範囲内にある。
【0385】 6.3.9 他の実施 上記の実施は、例示の目的で提供されている。これらの実施は本発明を限定す
る意図ではない。ここに説明したものとわずかにまたは大幅に異なる代替の実施
は、当業者であればここに含まれる教示に基づいて明らかであろう。そのような
代替の実施も本発明の範囲と趣旨の範囲内にある。
【0386】 6.3.10 例としてのエネルギー転送ダウンコンバータ 例としての実装が例示の目的で以下に説明される。本発明はこれらの例に限定
れない。
【0387】 図99は、101.1MHzのクロックを使用して915MHzの信号を5M
Hzの信号へダウンコンバートするための、例としての回路の概略図である。
【0388】 図100は、図99の回路について、例としてのシミュレーションの波形を示
す。波形9902は回路への入力であり、スイッチを閉じたことに起因する歪み
を示す。波形9904は、記憶装置における濾波されない出力である。波形99
06は、異なる時間スケール上のダウンコンバータの出力に一致したインピーダ
ンスである。
【0389】 図101は、101.1MHzのクロックを使用して915MHzの信号を5
MHzの信号へダウンコンバートするための、例としての回路の概略図である。
回路は、変換の効率を向上させるための追加のタンク回路構成を有する。
【0390】 図102は、図101の回路のための、例としてのシミュレーション波形を示
す。波形10102は回路への入力であり、スイッチを閉じたことに起因する歪
みを示す。波形10104は、記憶装置における濾波されない出力である。波形
10106は、インピーダンス一致回路の後のダウンコンバータの出力である。
【0391】 図103は、101.1MHzのクロックを使用して915MHzの信号を5
MHzの信号へダウンコンバートするための、例としての回路の概略図である。
回路は、変換効率を向上させるためのスイッチバイパス回路を有する。
【0392】 図104は、図103の回路のための、例としてのシミュレーション波形を示
す。波形10302は回路への入力であり、スイッチを閉じたことに起因する歪
みを示す。波形10304は、記憶装置における濾波されない出力である。波形
10306は、インピーダンス一致回路の後のダウンコンバータの出力である。
【0393】 図105は、500Kボーのボーレートで913と917MHzの間を変動す
るFSKソースに接続された、図99内の、例としての回路の概略図を示す。
【0394】 7.本発明の実施形態による送信機の設計 このセクション(サブセクションを含む)は、本発明の実施形態による送信機
を設計するために使用される例としてのプロセスについて、ハイレベルの説明を
提供する。ここに説明した技法は、任意の用途に対する周波数アップコンバータ
の設計、および用途自体の設計のためにも適用できる。その説明は例示の目的の
ためにここに含まれ、限定的なものではない。当業者であれば、ここに含まれる
教示に基づいて代替実施形態(ここに説明した実施形態の同等例、拡大例、変形
例、逸脱例などを含む)も明らかであろう。そのような代替例は本発明の範囲と
趣旨の範囲内にあり、本発明はそのような代替例も含むように意図され適合され
る。
【0395】 ここでの解説では、本発明の実施形態による送信機を設計するために使用され
る、例としてのプロセスを説明する。FM実施形態で動作する本発明の送信機の
ための例としての回路は、図57Aに示されている。同様に、図57BはPM実
施形態で動作する本発明の送信機を示し、図57CはAM実施形態で動作する本
発明の送信機を示す。これらの回路は前の図でも示されているが、ここでは設計
の解説を促すために提供されている。本発明の「I/Q」実施形態は、PM実施
形態のサブセットであるので、設計の手法はPM実施形態のための設計の手法と
非常に似ているので、ここでは別の図には示さない。
【0396】 用途と実施によって、設計上の考慮の一部の点が適用されない場合がある。限
定的でなくたとえば、いくつかの場合では、パルス幅を最適化したり、増幅器を
含める必要がない可能性もある。
【0397】 7.1 送信信号の周波数 設計プロセスの第1のステップは、所望の送信信号5714の周波数を決定す
ることである。これは典型的には、送信機が使用される用途によって決定される
。本発明は、電磁(EM)スペクトルの中にあるすべての周波数について使用さ
れることができる送信機に関する。ここに含まれる例については、説明は900
MHzから950MHzの範囲の送信機の使用に焦点を当てる。当業者であれば
、ここに含まれる分析は、任意の周波数または周波数範囲にも使用できることを
理解するであろう。
【0398】 7.2 送信信号の特性 所望の送信信号5714の周波数が一度分かると、信号の特性が決定されなけ
ればならない。これらの特性は、送信機が固定周波数においてか周波数の範囲に
わたってのどちらで動作するか、および、送信機が周波数の範囲にわたって動作
するならば、これらの周波数は連続的であるか離散「チャネル」に分割されてい
るかのどちらであるかを含むが、特性はこれらに限定されるものではない。周波
数範囲が離散チャネルに分割されるならば、チャネルの間の間隔を確かめなけれ
ばならない。例として、この周波数範囲で動作するコードレス電話は、50KH
z離れている離散チャネル上で動作する可能性がある。すなわち、コードレス電
話が905MHzから915MHzの範囲で動作するならば(905MHzと9
15MHz自体も含む)、チャネルは905.000、905.050、905
.100、...、914.900、914.950、および915.000に
おいて見いだされるであろう。
【0399】 7.3 変調スキーム 確認されなければならない別の特性は、使用されるべき所望の変調スキームで
ある。上記のセクション2.1〜2.2.4で説明したように、これらの変調ス
キームはFM、PM、AMなど、およびこれらの任意の組合せまたはサブセット
を含み、特に、広く使用されているPMの「I/Q」サブセットを含む。ちょう
ど、所望の送信信号5714の周波数が典型的に意図された用途によって決定さ
れるように、変調スキームもまた同様である。
【0400】 7.4 情報信号の特性 情報信号5702の特性はまた、送信機回路の設計における要因でもある。特
に、情報信号5702の帯域幅は、振動信号5704、5738、5744(そ
れぞれFM、PM、およびAMモードに対する)についての最小の周波数を定義
する。
【0401】 7.5 振動信号の特性 振動信号5704、5738、5744の所望の周波数はまた、所望の送信信
号5714の周波数と特性の関数でもある。また、所望の送信信号5714の周
波数と特性は、パルス列5706の中のパルスのパルス幅を決定する要因である
。振動信号5704、5738、5744の周波数は、パルス列5706の周波
数と実質的に同じであることに注意されたい。(以下で解説するように、パルス
整形回路5722が振動信号5704、5738、5744の周波数を、上記の
セクション4.3.2で説明したのと同じ方法で増大する場合は例外である。)
また、パルス列5706の周波数とパルス幅は、調波の多い信号5708の周波
数とパルス幅と実質的に同じであることに注意されたい。
【0402】 7.5.1 振動信号の周波数 振動信号5704、5738、5744の周波数は、所望の送信信号5714
の周波数の分数調波でなければならない。分数調波は、この場合は所望の送信信
号5714の周波数である基本周波数を整数で除算することによって得られる商
である。ある信号の周波数を説明する時に、ここでは特定の値を参照することが
多い。当業者であれば、この参照は信号の公称中心周波数への参照であり、実際
の信号の周波数は回路内に使用されている所望の変調技術に基づいて、この公称
中心周波数より高い周波数や低い周波数に変わる可能性があることを理解するで
あろう。ここに使用された例のように、所望の送信信号の周波数が910MHz
で、この信号が変調の周波数範囲がたとえば40KHzであるFMモードで使用
されるならば、信号の実際の周波数は送信されている情報の関数として公称中心
周波数を中心として±20KHz変化する。すなわち、所望の送信信号の周波数
は実際には909.980MHzと910.020MHzの間にわたる。
【0403】 910.000MHz信号の最初の10個の分数調波は次のように与えられる
【0404】 高調波 周波数 第1 910.000MHz 第2 455.000 第3 303.333... 第4 227.500 第5 182.000 第6 151.666... 第7 130.000 第8 113.750 第9 101.111... 第10 91.000
【0405】 振動信号5704、5738、5744はこれらの周波数のうちの任意の周波
数であり、もし望めるならばより低い分数調波である。ここでの解説のために、
第9の分数調波を選択する。当業者であればここでの分析はどの高調波が選ばれ
ても適用できることを理解するであろう。したがって振動信号5704、573
8、5744の公称中心周波数は101.1111MHzになる。FMモードで
は、所望の送信信号5714の周波数は実際には910.000MHz±0.0
20MHzであることを思い出すと、振動信号5704の周波数は±0.002
22MHz変化することが示される(つまり、101.10889MHzから1
01.11333MHz)。振動信号5704の周波数と周波数の感度は、電圧
制御発振器(VCO)5720の選択または設計を駆動する。
【0406】 他の周波数に関する考慮は、所望の送信信号の全体の周波数範囲である。すな
わち、送信機が上記の例のコードレス電話で使用され、905MHzと915M
Hzの間のすべてのチャネル上で送信するならば、100.5556MHzから
101.6667MHzまでの範囲である振動周波数5704、5738、57
44を生成するために、VCO5720(FMモードについて)、または局部発
振器(LO)5734(PMとAMモードについて)が必要となる(すなわち、
910MHz±5MHzの第9の分数調波)。携帯電話のようないくつかの用途
にこいて、周波数はセルラシステム全体のプロトコルに基づいて自動的に変化す
る(たとえば、1つのセルから隣接するセルへの移動)。警察無線のような他の
用途では、周波数はユーザのチャネル変更に基づいて変化する。
【0407】 いくつかの用途において、同じ送信機の異なるモデルが異なる周波数で信号を
送信するが、各モデル自体は単一の周波数だけを送信するだけである。この可能
性のある例は遠隔制御の玩具の車であり、各玩具の車は独自の周波数で動作する
が、いくつかの玩具の車が同じ領域で動作するために、これらが動作できるいく
つかの周波数がある。したがってVCO5720またはLO5734は、回路が
作成された時に周波数を設定できるように調整できるが、典型的にはユーザは周
波数を調整できないように設計される。
【0408】 発振器(VCO5720またはLO5734)の選択または設計において考慮
すべきいくつかの基準は、所望の送信信号5714の公称中心周波数、所望の変
調スキームに起因する周波数感度、所望の送信信号5714についてすべての可
能性のある周波数の範囲、および各特定の用途に関する調整の要件などを含むこ
とは当業者によく知られているが、基準はこれらに限定されない。他の重要な基
準は使用されるべき分数調波の決定であるが、所望の用途に依存する上記に一覧
された基準とは異なり、分数調波の選択にはいくらかの融通性がある。
【0409】 7.5.2 パルス列のパルス幅 振動信号5704、5738、5744の周波数が1度選択されると、パルス
ストリーム5706内のパルスのパルス幅が決定されなければならない。(高調
波の強化と、パルス幅対周期の比が調波の多い信号5708の調波の相対的な振
幅に有する影響との解説については、上記のセクション4〜4.3.4を参照の
こと。)上記に使用された例では、第9の分数調波が振動信号5704、573
8、5744の周波数として選択された。言い換えれば、所望の送信信号の周波
数は、振動信号5704、5738、5744の第9の高調波となる。パルス幅
を選択する1つの手法は、振動信号5704、5738、5744の周波数全体
に焦点をあて、パルス幅を選択し、回路内での動作を観察することである。調波
の多い信号5708が単位元の振幅を有し、パルス幅対周期の比が0.1の場合
、第9の高調波の振幅は0.0219となる。表6000と図58を再び見てみ
ると、第9の高調波の振幅は第10の高調波の振幅(ゼロ)よりも高いが、第8
の高調波の振幅の半分よりも小さいことが分かる。第9の高調波が振幅を有する
ので、このパルス幅対周期の比は、正しい濾波と共に使用できる。典型的には、
異なる比を選択し、より高い振幅を提供する比を試し、見付ける。
【0410】 セクション4.1.1の等式1を見ると、任意の高調波の相対的な振幅は、高
調波の数と元の波形のパルス幅対周期の比の関数であることが分かる。変分の計
算法をその等式に適用すると、任意の所定の高調波についてもっとも高い振幅の
高調波を生みだすパルス幅対周期の比が決定できる。
【0411】 Anが第nの高調波の振幅である等式1から
【0412】
【数2】 An=[Apulse][(2/π)/n]sin{n・π・(τ/T)]等式2
【0413】 パルスの振幅Apulseが、単位元(つまり1に等しい)に設定されているとす
ると、等式は次のようになる。
【0414】
【数3】 An=[2/(n・π)]sin[n・π・(τ/T)] 等式3
【0415】 この等式から、n(高調波)の任意の値について、その高調波の振幅Anは、
パルス幅対周期の比、τ/Tの関数であることが分かる。所定の値nについても
っとも高いAnの値を決定するには、τ/Tに関してAnの第1の導関数がとられ
る。これによって次の等式が与えられる。
【0416】
【数4】 δ(An)/δ(τ/T)=δ{[2/(n・π)]sin[n・π・(τ/T
)]}/δ(τ/T) 等式4
【0417】
【数5】 =[2/(n・π)]δ[sin[n・π・(τ/T)]/δ(τ/T)等式5
【0418】
【数6】 =[2/(n・π)]cos[n・π・(τ/T)] 等式6
【0419】 変分の計算法から、第1の導関数がゼロに等しく設定される時、相対的な最大
(または最小)を生みだす変数の値が決定できる。
【0420】
【数7】 δ(An)/δ(τ/T)=0 等式7
【0421】
【数8】 [2/(n・π)]cos[n・π・(τ/T)]=0 等式8
【0422】
【数9】 cos[n・π・(τ/T)]=0 等式9
【0423】 三角法から、等式9については以下が当てはまることが分かる。
【0424】
【数10】 n・π・(τ/T)=π/2(または3π/2,5π/2等) 等式10
【0425】
【数11】 τ/T=(π/2)/(n・π) 等式11
【0426】
【数12】 τ/T=1/(2・n)(または3/(2・n),5/(2・n)等)等式12
【0427】 上記の導出は当業者にはよく知られている。等式12から、パルス幅対周期の
比が1/(2・n)に等しいとすると、高調波の振幅は実質的に最適になるはず
であることが分かる。第9の高調波の場合、等式12は1/(2・9)または0
.0556のパルス幅対周期比を生みだす。この第9の調波の振幅について、図
61の表6100はこれが0.0796であることを示す。これは0.1のパル
ス幅対周期の比について、以前の振幅よりも改良されている。表6100はまた
、このパルス幅対周期の比に対する第9の高調波は、任意の第9の調波のもっと
も高い振幅を有することを示し、これは上記の導出の証拠となる。0.0556
のパルス幅対周期の比に関する周波数スペクトルは図59に示されている。(3
/(2・n)、5/(2・n)などの他のパルス幅対周期比は、これと等しいが
これよりも大きくない振幅を有することに注意されたい)。
【0428】 これは所望のパルス幅対周期の比を決定する1つの手法である。当業者であれ
ば、パルス幅対周期の比を選択するために他の技法も使用できることが理解され
るであろう。
【0429】 7.6 パルス整形回路の設計 振動信号5704、5738、5744とパルス幅の所望の周波数に関して一
度決定が行われると、パルス整形回路5722を設計できる。セクション4〜4
.3.4に戻ってみて見ると、パルス整形回路5722は所望のパルス幅のパル
スを生成するだけでなく、パルス列5706の周波数を振動信号5704、57
38、5744の周波数より高くできることが分かる。パルス幅対周期の比は調
波の多い信号5708のパルス幅対周期の比に適用され、振動信号5704、5
738、5744のパルス幅対周期の比には適用されないこと、および、調波の
多い信号5708の周波数とパルス幅はパルス列5706の周波数とパルス幅を
反映することを思い出されたい。したがって、VCO5720またはLO573
4の選択において、選択された高調波について必要とされるよりも低い発振器を
選択することが望ましいならば、パルス整形回路5733を使用して周波数を増
大することができる。前の例に戻ると、セクション4.2.2〜4.2.2.2
(図40A〜図40Dに示される)に解説されたようにパルス整形回路5722
が、パルスを整形するだけでなく周波数を2倍にするように設計されていたなら
ば、振動信号5704、5738、5744の周波数は101.1111MHz
ではなく、50.5556MHzであったであろう。この解説は特に方形波入力
に対するものであったが、当業者であれば同様の技法が矩形でない波形(たとえ
ば正弦波)にも適用されることが理解されるであろう。周波数を2倍にするため
のこのパルス整形回路の使用は、これが、考慮事項であるならば、より低い周波
数を伴う発振器(LO5734のVCO5720)の設計または選択を可能にす
るという点で可能性のある利点を有する。
【0430】 また、パルス整形回路5722は常に必要なわけではないことを理解されたい
。振動信号5704、5738、5744が実質的に矩形波であってように、お
よび、実質的に矩形の波が適切なパルス幅対周期比を有していたように、VCO
5720またはLO5734が設計または選択されていたならば、パルス整形回
路5722は除去されうるであろう。
【0431】 7.7 スイッチの選択 スイッチ5724の選択を次に行うことができる。スイッチ5724は、図5
7A、図57B、および図57Cの例ではGaAsFETとして示されている。
しかしそれは、パルス列5706の周波数とパルス幅を収容できるほど十分に「
きびきびと」開閉できる、任意の技術の任意の切換装置であってもよい。
【0432】 7.7.1 最適化されたスイッチ構造 異なる大きさのスイッチ 一実施形態では、ここに解説されたスイッチモジュールは、単一のスイッチと
して並列に動作する一連のスイッチとして実施される。一連のスイッチは、たと
えば電界効果トランジスタ(FET)、バイポーラトランジスタ、または任意の
他の適切な回路切換装置のようなトランジスタである可能性がある。一連のスイ
ッチは1つの型の切換装置、または異なる切換装置の組合せからなる可能性があ
る。
【0433】 たとえば、図73はスイッチモジュール7300を示す。図73では、スイッ
チモジュールは一連のFET7302a〜nとして示されている。FET730
2a〜nは任意の形のFETである可能性があり、MOSFET、JFET、G
aAsFETなどを含むがこれらに限定されるものではない。FET7302a
〜nの各々は、ゲート7304a〜n、ソース7306a〜n、およびドレイン
7308a〜nを含む。一連のFET7302a〜nは並列に動作する。ゲート
7304a〜nは互いに結合され、ソース7306a〜nは互いに結合され、お
よびドレイン7308a〜nは互いに結合されている。ゲート7304a〜nの
各々は制御信号2804、3104を受信し、対応するソース7306a〜nと
ドレイン7308a〜nの間の切換動作を制御する。一般には、各FET730
2a〜nの対応するソース7306a〜nとドレイン7308a〜nは、交換可
能である。FETの数に数的制限はない。どの制限も特定の用途に依存し、「a
〜n」という指定はけっして制限の提示を意味されない。
【0434】 一実施形態では、FET7302a〜nは同様の特性を有する。別の実施形態
では1つまたは複数のFET7302a〜nは他のFETとは異なる特性を有す
る。たとえば、FET7302a〜nは異なるサイズであってもよい。CMOS
では一般に、スイッチが大きなサイズであればあるほど(ソースとドレインの領
域の間のゲートの下の区域が広ければ広いほどという意味である)、スイッチが
オンになるためにますます長い時間がかかる。その長いターンオン時間は、1つ
にはより大きなスイッチに存在するゲートからチャネルNのより高い静電容量の
ためである。より小さいCMOSスイッチはより短い時間でオンになるが、より
高いチャネル抵抗を有する。より大きいCMOSスイッチはより小さいCMOS
スイッチに比べて、より低いチャネル抵抗を有する。異なる大きさのスイッチに
ついての異なるターンオン特性は、スイッチモジュール構造全体を設計する際に
融通性を提供する。より小さなスイッチとより大きなスイッチを組み合わせるこ
とにより、スイッチ構造全体のチャネルコンダクタンスは所定の要件を満足させ
るように調整される。
【0435】 一実施形態では、FET7302a〜nは相対的な大きさが異なるCMOSス
イッチである。たとえば、FET7302aはFET7302b〜nに比べてよ
り小さいサイズのスイッチであってもよい。FET7302bはFET7302
aに比べるとより大きいサイズのスイッチでよいが、FET7302c〜nに比
べるとより小さいサイズであってもよい。FET7302c〜nの大きさも互い
に関連して変えられてよい。たとえば、徐々により大きなスイッチサイズが使用
されてもよい。互いに関連するFET7302a〜nの大きさを変えることによ
り、スイッチモジュールのターンオン特性曲線もそれに対応して変えられる。た
とえば、スイッチモジュールのターンオン特性を調整し、理想的なスイッチの特
性にさらに近づけることができる。あるいは、スイッチモジュールは整形された
伝導曲線を生成するように調整されることができる。
【0436】 FET7302a〜nを、そのうちの1つまたは複数を相対的により小さい大
きさにするように構成することにより、それらのより速いターンオン特性がスイ
ッチモジュール全体のターンオン特性曲線を向上させることもできる。より小さ
いスイッチはより低いゲートからチャネルへの静電容量を有するので、これらは
より大きいスイッチよりさらに速くオンすることができる。
【0437】 FET7302a〜nを、そのうちの1つまたは複数を相対的により大きい大
きさにするように構成することにより、それらのより低いチャネル抵抗がまたス
イッチモジュール全体のターンオン特性を向上させることもできる。より大きい
スイッチはより低いチャネル抵抗を有するので、それらはより小さいスイッチと
組み合わされている時でさえ、スイッチ構造全体により低いチャネル抵抗を提供
することができる。これによってスイッチ構造全体の、より広い範囲の負荷を駆
動する能力が向上する。したがって、スイッチ構造全体で互いに関連するスイッ
チの大きさを調整する能力は、スイッチ構造の動作全体をさらに理想に近づける
か、または用途特有の要件を達成するか、または特定の目標を達成するために交
換条件のバランスをとることを可能にし、このことは、当業者であれば本明細書
の教示から理解されるであろう。
【0438】 図73の一連のFET7302a〜nとしてのスイッチモジュールの図は、例
の目的だけのためであることを理解されたい。切換能力を有する任意の装置を使
用してスイッチモジュールを実施することができ、これは当業者であればここに
含まれる解説に基づいて明らかであろう。
【0439】 全体のスイッチ面積の削減 回路の性能は、また全体のスイッチ面積を削減することによっても向上できる
。上述のように、より小さいスイッチ(つまり、ソースとドレインの領域の間の
ゲートの下のより小さい区域)は、より大きなスイッチに比べてより低いゲート
からチャネルへの静電容量を有する。ゲートからチャネルの静電容量がより低い
と、ノイズスパイクに対する回路の感度がより低くなる。図74Aは、スイッチ
全体の面積が大きいスイッチモジュールの一実施形態を示す。図74Aのスイッ
チモジュールは20のFET、7402〜7440を含む。示されるように、F
ET7402〜7440は同じ大きさである(「Wd」と「lng」のパラメー
タは等しい)。入力ソース7446は入力EM信号を作成する。パルス生成器7
448は、FET7402〜7440のためのエネルギー転送信号を作成する。
コンデンサC1は、FET7402〜7440によってサンプリングされた入力
信号のための保存要素である。図74B〜図74Qは、図74Aのスイッチモジ
ュールに関して例としての波形を示す。図74Bはサンプリングされ、10MH
Zの中間周波数信号にダウンコンバートされるべき、受信された1.01GHz
のEM信号を示す。図74Cは、200MHZのエイリアシングレートを有する
エネルギー転送信号を示し、この信号は20個のFET7402〜7440の各
々のゲートへ印加される。エネルギー転送信号は時間の経過と共にゼロから離れ
る傾向のある、無視できない開口を有するエネルギー転送パルスの列を含む。エ
ネルギー転送パルスはエイリアシングレートで反復する。図74Dは影響を受け
る受信EM信号を示し、図74Aのポイント7442においてエイリアシングレ
ートでのエネルギ転送の効果を示す。図74Eは図74Aのポイント7444に
おけるダウンコンバート信号を示し、この信号はダウンコンバーションプロセス
によって生成される。
【0440】 図74Fは、受信された1.01GHzのEM信号の周波数スペクトルを示す
。図74Gは受信されたエネルギー転送信号の周波数スペクトルを示す。図74
Hは、図74Aのポイント7442において、影響を受ける受信済みEM信号の
周波数スペクトルを示す。図74Iは図74Aのポイント7444におけるダウ
ンコンバート信号の周波数スペクトルを示す。
【0441】 さらに、図74J〜図74Mはそれぞれ、受信された1.01GHzのEM信
号の周波数スペクトル、受信エネルギー転送信号、図74Aのポイント7442
における影響を受けた受信EM信号、および図74Aのポイント7444におけ
るダウンコンバート信号を示し、これらは1.00GHzを中心としたより狭い
周波数範囲に焦点をあてている。図74Lに示されたように、図74Aのポイン
ト7442において影響を受けた受信EM信号上に約1.0GHzのノイズスパ
イクが存在する。このノイズスパイクは回路によって放射される可能性があり、
これによって、近接の受信機に1.0GHzの干渉を起こす。
【0442】 図74N〜図74Qはそれぞれ、10.0MHZ近辺を中心とした狭い周波数
範囲に焦点をあてて、受信された1.01GHzEM信号、受信エネルギー転送
信号、図74Aのポイント7442における影響を受ける受信EM信号、および
図74Aのポイント7444におけるダウンコンバート信号の周波数スペクトル
を示すものである。特に、図74Qは、約5mVの信号が約10MHZでダウン
コンバートされたことを示す。
【0443】 図75Aは、スイッチモジュールの代替実施形態を示し、ここでは図74Aに
示されるような20個のFET7402〜7440ではなく、14個のFET7
502〜7528が示されている。さらに、FETは様々な大きさである(いく
つかの「Wd」と「lng」のパラメータがFET間で異なる)。
【0444】 図75B〜図75Qは、図75Aのスイッチモジュールに関連する例としての
波形であり、図74B〜図74Qの同様に指示された図に対応する。図75Lが
示すように、1.0GHzに存在するノイズスパイクは、図74Lの同じ周波数
に存在するノイズスパイクよりレベルが低い。これは、回路放射のより低いレベ
ルに相関する。さらに図75Qが示すように、1.0GHzにおけるより低いレ
ベルのノイズスパイクは、変換効率を損なわずに達成されている。これは図75
Qにおいて、約10MHZでダウンコンバートされる約5mVの信号によって表
されている。この電圧は図74Aの回路によってダウンコンバートされるレベル
に実質的に等しい。事実上、当業者であれば本明細書の教示から理解されるよう
に、スイッチの数を減らすことよりスイッチ全体の面積が減少し、スイッチごと
のスイッチ面積を減らすことによって、回路の寄生静電容量が減らされる。特に
これはゲートからチャネルへの静電容量全体を減少させるかもしれず、この結果
振幅ノイズスパイクはより低くなり望ましくない回路放射も削減される。
【0445】 図74A〜図74Qおよび図75A〜図75Q内のFETのような上記スイッ
チの図示は例の目的のためだけであることを理解されたい。当業者であれば、こ
こに含まれる解説に基づいて、切換能力を有する任意の装置を使用してスイッチ
モジュールを実施できることが明らかであろう。
【0446】 電荷注入の中止 ここで解説されるスイッチモジュールが一連の並列なスイッチからなる実施形
態では、場合によっては電荷注入の影響を最小にすることが望ましいかもしれな
い。電荷注入の最小化は一般には、そこから生じる望ましくない回路放射を削減
するために望ましい。一実施形態では、望ましくない電荷注入の影響は、相補的
なnチャネルのMOSFETとpチャネルのMOSFETの使用を介して削減で
きる。nチャネルのMOSFETとpチャネルのMOSFETはどちらも、電荷
注入の影響を受ける。けれども、反対の極性の信号が各ゲートに印加されてスイ
ッチのオンとオフを切り換えるので、その結果生じる電荷注入は極性が反対であ
る。その結果、nチャネルMOSFETとpチャネルMOSFETは組になって
、対応する電荷注入をキャンセルする可能性がある。したがって一実施形態では
、スイッチモジュールはnチャネルのMOSFETとpチャネルのMOSFET
からなり、各々の部材は電荷注入の望ましくない影響を最小にするような大きさ
になっている可能性がある。
【0447】 図77Aはスイッチモジュールの代替実施形態を示し、この場合、図74Aに
示されるように20個のFET7402〜7440ではなく、14個のnチャネ
ルFET7702〜7728と、12個のpチャネル7730〜7752が示さ
れている。nチャネルとpチャネルFETは相補的な構成で配置されている。さ
らに、FETは種々の大きさである(いくつかの「Wd」と「lng」のパラメ
ータはFET間で異なる)。
【0448】 図77B〜図77Qは、図77Aのスイッチモジュールに関連する例としての
波形であり、同様に、図74B〜図74Qに示された図に対応する。図77Lが
示すように、1.0GHzに存在するノイズスパイクは、図74Lの同じ周波数
に存在するノイズスパイクより低いレベルである。これは、回路放射のより低い
レベルに相関する。さらに図77Qが示すように、1.0GHzにおけるより低
いレベルのノイズスパイクは、変換効率を損なわずに達成されている。これは図
77Qにおける、約10MHZでのダウンコンバートされた約5mVの信号によ
って表されている。この電圧は図74Aの回路によってダウンコンバートされた
レベルに実質的に等しい。事実上、当業者であれば本明細書の教示から理解され
るように、スイッチを相補的な構成で配置することにより電荷注入を削減する助
けとし、スイッチごとのスイッチ面積を調整することによって、電荷注入の影響
を削減することができる。特にこの結果、振幅ノイズスパイクはより低くなり望
ましくない回路放射も削減される。
【0449】 上の説明の図77A〜図77QにおけるFETの使用は例として目的だけであ
ることを理解されたい。当業者であれば本明細書の教示から、トランジスタペア
を使用した種々のトランジスタ技術で電荷注入を管理することは明らかであろう
【0450】 重複した静電容量 MOSFETのような半導体回路の組み立てに関するプロセスは限界を有する
。場合によっては、これらのプロセスの限界は、望むほど理想的に機能しない回
路の原因となるかもしれない。たとえば、理想的な仕上がりでないMOSFET
は寄生静電容量の影響を受け、これは場合によっては周囲の回路がノイズを放射
する原因となる。できる限り理想に近い構造レイアウトを伴う回路を作成するこ
とにより、理想的でない回路動作の問題は最小化できる。
【0451】 図76Aは、理想的な形状のn+領域を伴う、例としてのnチャネル強化モー
ドMOSFET7600の断面図を示す。MOSFET7600はゲート760
2、チャネル領域7604、ソース接点7606、ソース領域7608、ドレイ
ン接触7610、ドレイン領域7612、および絶縁体7614を含む。ソース
領域7608とドレイン領域7612は、チャネル領域7604のp型の素材に
よって分離されている。ソース領域7608とドレイン領域7612は、n+素
材として示されている。n+素材は典型的にはイオン注入/拡散プロセスによっ
てチャネル領域7604のp型の素材に注入される。イオン注入/拡散プロセス
は当業者にはよく知られている。絶縁体7614は、p型素材の上に橋絡するゲ
ート7602を絶縁する。絶縁体7614は一般には、金属酸化物絶縁体を含む
。MOSFET7600に対するソース領域7608とドレイン領域7612の
間のチャネル電流は、ゲート7602における電圧によって制御されている。
【0452】 次にMOSFET7600の動作を説明する。ゲート7602に正の電圧が加
えられると、チャネル領域7604のp型の素材の中の電子が絶縁体7614の
下表面に引き付けられ、ソースとドレインの間に、チャネルと呼ばれるn型素材
の表面近接接続領域を形成する。ゲート接触7606とソース領域7608の間
の電圧が大きければ大きいほどまたは正であればあるほど、その間の領域全体の
抵抗はますます低くなる。
【0453】 図76Aでは、ソース領域7608とドレイン領域7612は、イオン注入プ
ロセスによって理想的にされた矩形の領域内へ形成されたn+領域を有するもの
として示されている。図76Bは、理想的な形状ではないn+領域を伴う、例と
してのnチャネル強化モードMOSFET7616の断面図を示す。ソース領域
7620とドレイン領域7622は、イオン注入プロセスによって不規則に成形
される領域内へ形成されたとして示されている。現実の応用では、イオン注入/
拡散プロセス中の不確実さのために、ソース領域7620とドレイン領域762
2は図76Aに示されるような矩形の領域を形成しない。図76Bは例としての
不規則な領域を形成するソース領域7620とドレイン領域7622を示す。こ
れらのプロセスの不確実さのために、ソース領域7620とドレイン領域762
2のn+領域はまた、チャネル領域7618のp型領域内へ望まれる以上にさら
に拡散し、ゲート7602の真下に広がる。ソース領域7620とドレイン領域
7622がゲート7602の真下に拡大することは、ソースの重複7624とド
レインの重複7626として示される。ソースの重複7624とドレインの重複
7626は、図76Cにさらに示されている。図76Cは、MOSFET761
6の例としてのレイアウト構成のトップレベルの図を示す。ソースの重複762
4とドレインの重複7626は、ソース領域7620とゲート7602の間、お
よびドレイン領域7622とゲート7602の間の望ましくない寄生静電容量に
つながる可能性がある。これらの望ましくない寄生静電容量は、回路機能を妨げ
る可能性がある。たとえば、結果として生じる寄生静電容量は、回路によって放
射されるノイズスパイクを生成し、望ましくない電磁傷害の原因となる。
【0454】 図76Cに示されたように、例としてのMOSFET7616はゲートパッド
7628を含んでもよい。ゲート7602は、ゲート拡張7630、およびゲー
トパッド拡張7632を含んでもよい。ゲート拡張7630は、金属注入プロセ
スの誤差限度があるために必要とされる、ゲート7602の使用されない部分で
ある。ゲートパッド拡張7632は、ゲート7602をゲートパッド7628に
結合するために使用されるゲート7602の一部である。ゲートパッド7628
に必要とされる接触は、ソース領域7620とドレイン領域7622の間の区域
から生じる接触を分離するために、ゲートパッド拡張7632の長さがゼロでは
ないことが必要である。これによってゲート7602がソース領域7620とド
レイン領域7622の間のチャネルにショートすることが防げる(図76Bの絶
縁体7614は、この領域内では非常に薄い)。望ましくない寄生静電容量が、
ゲート拡張7630と基板(FET7616は基板上に組み立てられている)の
間、およびゲートパッド拡張7632と基板の間に形成されるかもしれない。ゲ
ート拡張7630とゲートパッド拡張7632の各面積を削減することによって
、そこから生じる寄生静電容量が削減される。したがって実施形態は、イオン注
入/拡散プロセスにおける不確実性の問題に対処する。当業者であれば、結果と
して生じる寄生静電容量を削減するためにゲート拡張7630とゲートパッド拡
張7632の面積を削減する方法は明らかであろう。
【0455】 nチャネル強化モードMOSFETの図は、例の目的のみのためであることを
理解されたい。当業者であればここに含まれる解説に基づいて明らかなように、
本発明が空乏モードのMOSFETおよび他のトランジスタの型にも適用できる
【0456】 7.7.2 フェーズドD2D、CMOS内のスプリッタ 図72Aは、CMOS内で実施されるスプリッタ回路7200の実施形態を示
す。この実施形態は例示の目的のために提供されるものであり、限定的なもので
はない。一実施形態では、スプリッタ回路7200は局部発振器(LO)信号を
約90°位相が外れている2つの振動信号に分割するために使用される。第1の
振動信号はIチャネル振動信号と呼ばれる。第2の振動信号はQチャネル振動信
号と呼ばれる。Qチャネル振動信号はIチャネル振動信号の位相から約90°だ
け遅れている。スプリッタ回路7200は、第1のIチャネルインバータ720
2、第2のIチャネルインバータ7204、第3のIチャネルインバータ720
6、第1のQチャネルインバータ7208、第2のQチャネルインバータ721
0、Iチャネルフリップフロップ7212、およびQチャネルフリップフロップ
7214を含む。
【0457】 図72F〜図72Jは、スプリッタ回路7200の信号関係を示すために使用
された例としての波形である。図72F〜図72Jに示された波形は、スプリッ
タ回路7200構成要素を介した理想的な遅延時間を反映する。LO信号721
6は図72Fに示されている。第1、第2、および第3のIチャネルインバータ
の7202、7204および7206はLO信号7216を3回反転し、図72
Gに示されるように反転LO信号7218を出力する。第1および第2のQチャ
ネルインバータ7208と7210はLO信号7216を2回反転し、図72H
に示されるように反転されないLO信号7220を出力する。第1、第2、およ
び第3のIチャネルインバータ7202、7204、および7206を介した遅
延は、第1と第2のQチャネルインバータ7208と7210を介した遅延と実
質的に等しいので、反転LO信号7218と反転されないLO信号7220は約
180°位相が外れている。当業者であれば理解されるように、インバータの動
作特性を調節して、適切な遅延量を達成することができる。
【0458】 Iチャネルフリップフロップ7212は反転LO信号7218を入力する。Q
チャネルフリップフロップ7214は反転されないLO信号7220を入力する
。この実施形態では、Iチャネルフリップフロップ7212とQチャネルフリッ
プフロップ7214は、エッジトリガーフリップフロップである。どちらかのフ
リップフロップが入力時に立上りエッジを受信すると、フリップフロップ出力は
状態を変更する。したがってIチャネルフリップフロップ7212とQチャネル
フリップフロップ7214はそれぞれ、入力信号周波数の約半分である信号を出
力する。さらに、当業者であれば分かるように、Iチャネルフリップフロップ7
212およびQチャネルフリップフロップ7214への入力は約180°位相が
外れているので、これらから生じる出力は、約90°位相が外れている信号にな
る。図72Iに示されているように、Iチャネルフリップフロップ7212はI
チャネル振動信号7222を出力する。図72Jに示されているように、Qチャ
ネルフリップフロップ7214はQチャネル振動信号7224を出力する。また
、図72Iと図72Jを比較して示されるように、Qチャネル振動信号7224
は、Iチャネル振動信号7222の位相より90°だけ遅れている。
【0459】 図72Bは、図72のスプリッタ回路7200のさらに詳細な回路の実施形態
を示す。図72Aの回路ブロックと同様な図72Bの回路ブロックは、対応する
参照番号によって示されている。図72C〜図72Dは、図72Bのスプリッタ
回路7200に関する例としての出力波形を示す。図72CはIチャネル振動信
号7222を示す。図72DはQチャネル振動信号7224を示す。図72Cと
図72Dの比較で示されるように、図72DのQチャネル振動信号7224の波
形は、図72CのIチャネル振動信号7222の波形より約90°だけ遅れてい
る。
【0460】 図72Aおよび図72B中のスプリッタ回路7200の図は、例としての目的
だけのためであることを理解されたい。当業者であればここに含まれる解説に基
づいて明らかなように、スプリッタ回路7200は種々の型のロジックと半導体
の装置の組合せから構成されてもよい。
【0461】 7.8 フィルタの設計 フィルタ5726の設計は所望の送信信号5714の周波数と周波数範囲によ
って決定される。上のセクション3.3.9〜3.3.9.2中で論じられたよ
うに、「Q」という言葉はフィルタの出力の中心周波数と、「3dBダウン」ポ
イントの帯域幅との比を示すために使用されている。使用されるべき分数調波の
選択に際して行われる交換条件は、フィルタを設計する際の要因である。すなわ
ち、上記に与えられた例に対する脱線として、所望の送信信号の周波数は再び9
10MHzであるが、所望の分数調波は第50の分数調波であるとすると、第5
0の分数調波の周波数は18.2000MHzであろう。これは、フィルタによ
って見られる周波数は、18.200MHz離れていることを意味する。したが
って、「Q」は通過させられている隣接周波数からの情報を許すことを避けるの
に十分に高い必要がある。フィルタの「Q」に関する他の考慮すべき点は、「Q
」があまり厳密ではなく、所望の周波数の全範囲が使用できなければならないと
いうことである。
【0462】 7.9 増幅器の選択 信号が十分に大きくなくて送信されないならば、または信号がなんらかの下流
用途のために必要とされるならば、増幅器モジュール5728が必要となる。こ
れは、結果として生じる高調波の振幅が小さすぎるために起きる可能性がある。
またフィルタ5726が信号を減衰してしまったとすると、生じるかもしれない
【0463】 7.10 送信モジュールの設計 オプションである送信モジュール5730は、フィルタ5726と増幅器モジ
ュール5728の出力が送信されることを保証する。送信機が空中でEM信号を
放送するために使用される実施では、送信モジュールは増幅器モジュール572
8の出力のインピーダンスと、アンテナ5732の入力を一致させる。この技法
は当業者にはよく知られている。信号が電話回線(または光ファイバケーブル)
のようなポイントツーポイント回線を介して送信されるならば、送信モジュール
5730は回線ドライバ(または光ファイバの実施に対しては、電子光変換器)
であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 周波数変調(FM)送信機のための回路を示す図である。
【図2A】 ディジタル情報信号について図1のFM回路に関連する典型的な波形を示す図
である。
【図2B】 ディジタル情報信号について図1のFM回路に関連する典型的な波形を示す図
である。
【図2C】 ディジタル情報信号について図1のFM回路に関連する典型的な波形を示す図
である。
【図3】 位相変調(PM)送信機のための回路を示す図である。
【図4A】 ディジタル情報信号について図3のPM回路に関連する典型的な波形を示す図
である。
【図4B】 ディジタル情報信号について図3のPM回路に関連する典型的な波形を示す図
である。
【図4C】 ディジタル情報信号について図3のPM回路に関連する典型的な波形を示す図
である。
【図5】 振幅変調(AM)送信機のための回路を示す図である。
【図6A】 ディジタル情報信号について図5のAM回路に関連する典型的な波形を示す図
である。
【図6B】 ディジタル情報信号について図5のAM回路に関連する典型的な波形を示す図
である。
【図6C】 ディジタル情報信号について図5のAM回路に関連する典型的な波形を示す図
である。
【図7】 同相/直交位相変調(「I/Q」)送信機のための回路を示す図である。
【図8A】 ディジタル情報信号について図7の「I/Q」回路に関連する典型的な波形を
示す図である。
【図8B】 ディジタル情報信号について図7の「I/Q」回路に関連する典型的な波形を
示す図である。
【図8C】 ディジタル情報信号について図7の「I/Q」回路に関連する典型的な波形を
示す図である。
【図8D】 ディジタル情報信号について図7の「I/Q」回路に関連する典型的な波形を
示す図である。
【図8E】 ディジタル情報信号について図7の「I/Q」回路に関連する典型的な波形を
示す図である。
【図9】 本発明の実施形態による送信機の、ハイレベルの動作のフローチャートである
【図10】 本発明の実施形態の送信機のハイレベルの構造の、ブロック図である。
【図11】 本発明の第1の実施形態(つまりFMモード)の動作のフローチャートである
【図12】 本発明の第1の実施形態(つまりFMモード)の例としての構成のブロック図
である。
【図13】 本発明の第2の実施形態(つまりPMモード)の動作のフローチャートである
【図14】 本発明の第2の実施形態(つまりPMモード)の例としての構成のブロック図
である。
【図15】 本発明の第3の実施形態(つまりAMモード)の動作のフローチャートである
【図16】 本発明の第3の実施形態(つまりAMモード)の例としての構成のブロック図
である。
【図17】 本発明の第4の実施形態(つまり「I/Q」モード)の動作のフローチャート
である。
【図18】 本発明の第4の実施形態(つまり「I/Q」モード)の例としての構成のブロ
ック図である。
【図19A】 例としてのハイレベルの回路図内の複数のポイントにおける、例としての波形
(周波数シフトキーイング実施形態で動作する周波数変調モードについて)を示
す図である。
【図19B】 例としてのハイレベルの回路図内の複数のポイントにおける、例としての波形
(周波数シフトキーイング実施形態で動作する周波数変調モードについて)を示
す図である。
【図19C】 例としてのハイレベルの回路図内の複数のポイントにおける、例としての波形
(周波数シフトキーイング実施形態で動作する周波数変調モードについて)を示
す図である。
【図19D】 例としてのハイレベルの回路図内の複数のポイントにおける、例としての波形
(周波数シフトキーイング実施形態で動作する周波数変調モードについて)を示
す図である。
【図19E】 例としてのハイレベルの回路図内の複数のポイントにおける、例としての波形
(周波数シフトキーイング実施形態で動作する周波数変調モードについて)を示
す図である。
【図19F】 例としてのハイレベルの回路図内の複数のポイントにおける、例としての波形
(周波数シフトキーイング実施形態で動作する周波数変調モードについて)を示
す図である。
【図19G】 例としてのハイレベルの回路図内の複数のポイントにおける、例としての波形
(周波数シフトキーイング実施形態で動作する周波数変調モードについて)を示
す図である。
【図19H】 例としてのハイレベルの回路図内の複数のポイントにおける、例としての波形
(周波数シフトキーイング実施形態で動作する周波数変調モードについて)を示
す図である。
【図19I】 例としてのハイレベルの回路図内の複数のポイントにおける、例としての波形
(周波数シフトキーイング実施形態で動作する周波数変調モードについて)を示
す図である。
【図20A】 アナログ情報信号について、図1のFM回路に関連した典型的な波形を示す図
である。
【図20B】 アナログ情報信号について、図1のFM回路に関連した典型的な波形を示す図
である。
【図20C】 アナログ情報信号について、図1のFM回路に関連した典型的な波形を示す図
である。
【図21A】 アナログ情報信号について、図3のPM回路に関連した典型的な波形を示す図
である。
【図21B】 アナログ情報信号について、図3のPM回路に関連した典型的な波形を示す図
である。
【図21C】 アナログ情報信号について、図3のPM回路に関連した典型的な波形を示す図
である。
【図22A】 アナログ情報信号について、図5のAM回路に関連した典型的な波形を示す図
である。
【図22B】 アナログ情報信号について、図5のAM回路に関連した典型的な波形を示す図
である。
【図22C】 アナログ情報信号について、図5のAM回路に関連した典型的な波形を示す図
である。
【図23】 電圧制御発振器(VCO)の実施の例を示す図である。
【図24】 局部発振器(LO)の実施の例を示す図である。
【図25】 移相器の実施の例を示す図である。
【図26】 位相変調器の実施の例を示す図である。
【図27】 加算増幅器の実施の例を示す図である。
【図28A】 FMとPMモードのためのスイッチモジュールの実施の例を示す図である。
【図28B】 FMとPMモードのためのスイッチモジュールの実施の例を示す図である。
【図28C】 FMとPMモードのためのスイッチモジュールの実施の例を示す図である。
【図29A】 スイッチがGaAsFETである図28A〜図28Cのスイッチモジュールの
例を示す図である。
【図29B】 スイッチがGaAsFETである図28A〜図28Cのスイッチモジュールの
例を示す図である。
【図29C】 スイッチがGaAsFETである図28A〜図28Cのスイッチモジュールの
例を示す図である。
【図30A】 FMとPMモードのGaAsFETの実施について対称性を確認するための設
計の例を示す図である。
【図30B】 FMとPMモードのGaAsFETの実施について対称性を確認するための設
計の例を示す図である。
【図30C】 FMとPMモードのGaAsFETの実施について対称性を確認するための設
計の例を示す図である。
【図31A】 AMモードのためのスイッチモジュールの実施の例を示す図である。
【図31B】 AMモードのためのスイッチモジュールの実施の例を示す図である。
【図31C】 AMモードのためのスイッチモジュールの実施の例を示す図である。
【図32A】 スイッチがGaAsFETである図31A〜図31Cのスイッチモジュールを
示す図である。
【図32B】 スイッチがGaAsFETである図31A〜図31Cのスイッチモジュールを
示す図である。
【図32C】 スイッチがGaAsFETである図31A〜図31Cのスイッチモジュールを
示す図である。
【図33A】 AMモードのGaAsFET実装について対称性を確認するための設計の例を
示す図である。
【図33B】 AMモードのGaAsFET実装について対称性を確認するための設計の例を
示す図である。
【図33C】 AMモードのGaAsFET実装について対称性を確認するための設計の例を
示す図である。
【図34】 加算器の実施の例を示す図である。
【図35】 フィルタの実施の例を示す図である。
【図36】 「Q」の計算を示す代表的なスペクトルを示す図である。
【図37A】 フィルタ回路の代表的な例を示す図である。
【図37B】 フィルタ回路の代表的な例を示す図である。
【図38】 送信モジュールの実施の例を示す図である。
【図39A】 発振器からの方形波入力のためにディジタルロジック装置を使用したパルス整
形回路の第1の例を示す図である。
【図39B】 図39Aの回路に関連する波形を示す図である。
【図39C】 図39Aの回路に関連する波形を示す図である。
【図39D】 図39Aの回路に関連する波形を示す図である。
【図40A】 発振器からの方形波入力のためにディジタルロジック装置を使用したパルス整
形回路の第2の例を示す図である。
【図40B】 図40Aの回路に関連する波形を示す図である。
【図40C】 図40Aの回路に関連する波形を示す図である。
【図40D】 図40Aの回路に関連する波形を示す図である。
【図41】 発振器からの任意の入力について第3の例としてのパルス整形回路を示す図で
ある。
【図42A】 図41の回路に関連した代表的な波形を示す図である。
【図42B】 図41の回路に関連した代表的な波形を示す図である。
【図42C】 図41の回路に関連した代表的な波形を示す図である。
【図42D】 図41の回路に関連した代表的な波形を示す図である。
【図42E】 図41の回路に関連した代表的な波形を示す図である。
【図43】 本発明の実施形態による図41の要素について内部回路を示す図である。
【図44A】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(パルスシフトキーイングの実施形態で動
作するパルス変調モードについて)を示す図である。
【図44B】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(パルスシフトキーイングの実施形態で動
作するパルス変調モードについて)を示す図である。
【図44C】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(パルスシフトキーイングの実施形態で動
作するパルス変調モードについて)を示す図である。
【図44D】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(パルスシフトキーイングの実施形態で動
作するパルス変調モードについて)を示す図である。
【図44E】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(パルスシフトキーイングの実施形態で動
作するパルス変調モードについて)を示す図である。
【図44F】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(パルスシフトキーイングの実施形態で動
作するパルス変調モードについて)を示す図である。
【図44G】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(パルスシフトキーイングの実施形態で動
作するパルス変調モードについて)を示す図である。
【図45A】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(振幅シフトキーイングの実施形態で動作
する振幅変調モードについて)を示す図である。
【図45B】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(振幅シフトキーイングの実施形態で動作
する振幅変調モードについて)を示す図である。
【図45C】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(振幅シフトキーイングの実施形態で動作
する振幅変調モードについて)を示す図である。
【図45D】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(振幅シフトキーイングの実施形態で動作
する振幅変調モードについて)を示す図である。
【図45E】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(振幅シフトキーイングの実施形態で動作
する振幅変調モードについて)を示す図である。
【図45F】 最初の3つの高調波の特性を強調した、例としてのハイレベルの回路図内の複
数のポイントにおける例としての波形(振幅シフトキーイングの実施形態で動作
する振幅変調モードについて)を示す図である。
【図46】 高調波強化モジュールの実施の例を示す図である。
【図47】 増幅器モジュールの実施の例を示す図である。
【図48A】 線形増幅器のための例としての回路を示す図である。
【図48B】 線形増幅器のための例としての回路を示す図である。
【図49】 典型的なスーパーヘテロダイン受信機を示す図である。
【図50】 全二重モードでの典型的なスーパーヘテロダイン受信機を伴うトランシーバ回
路内の本発明の実施形態による送信機を示す図である。
【図51A】 半二重モードの典型的なスーパーヘテロダイン受信機を伴う共通発振器を使用
したトランシーバ回路内の本発明の実施形態による送信機を示す図である。
【図51B】 半二重モードの典型的なスーパーヘテロダイン受信機を伴う共通発振器を使用
したトランシーバ回路内の本発明の実施形態による送信機を示す図である。
【図51C】 半二重モードの典型的なスーパーヘテロダイン受信機を伴う共通発振器を使用
したトランシーバ回路内の本発明の実施形態による送信機を示す図である。
【図51D】 半二重モードの典型的なスーパーヘテロダイン受信機を伴う共通発振器を使用
したトランシーバ回路内の本発明の実施形態による送信機を示す図である。
【図52】 一実施形態による汎用周波数ダウンコンバーション技法を使用した例としての
受信機を示す図である。
【図53】 本発明の例としての送信機を示す図である。
【図54A】 FMとPM変調実施形態のための半二重モードで動作する汎用周波数ダウンコ
ンバーション受信機を伴うトランシーバ回路における、本発明の例としての送信
機を示す図である。
【図54B】 FMとPM変調実施形態のための半二重モードで動作する汎用周波数ダウンコ
ンバーション受信機を伴うトランシーバ回路における、本発明の例としての送信
機を示す図である。
【図54C】 FMとPM変調実施形態のための半二重モードで動作する汎用周波数ダウンコ
ンバーション受信機を伴うトランシーバ回路における、本発明の例としての送信
機を示す図である。
【図55】 AM変調実施形態のための半二重モードで動作する汎用周波数ダウンコンバー
ション受信機を伴うトランシーバ回路における本発明の例としての送信機を示す
図である。
【図56】 全二重モードで動作する汎用周波数ダウンコンバーション受信機を伴うトラン
シーバ回路における本発明の例としての送信機を示す図である。
【図57A】 周波数変調、位相変調、および振幅変調実施形態で使用され、パルス整形回路
と増幅器モジュールを含む、本発明の例としての送信機を示す図である。
【図57B】 周波数変調、位相変調、および振幅変調実施形態で使用され、パルス整形回路
と増幅器モジュールを含む、本発明の例としての送信機を示す図である。
【図57C】 周波数変調、位相変調、および振幅変調実施形態で使用され、パルス整形回路
と増幅器モジュールを含む、本発明の例としての送信機を示す図である。
【図58】 0.01のパルス幅対周期の比について、高調波振幅を示す図である。
【図59】 0.0556のパルス幅対周期の比について、高調波振幅を示す図である。
【図60】 6つの例としてのパルス幅対周期の比について、最初の50の高調波の相対的
な振幅を示した表である。
【図61】 第1から第10の分数調波について最適化された6つのパルス幅対周期の比に
ついて、最初の25の高調波の相対的な振幅を示した表である。
【図62】 本発明の代替実施形態について、例としての構造上のブロック図を示す図であ
る(つまり、AMがPMと組み合わされているモード)。
【図63】 図62の実施形態について情報信号「A」に関する例としての波形を示す図で
ある。
【図64】 図62の実施形態について振動信号に対する例としての波形を示す図である。
【図65】 図62の実施形態について位相変調信号の例としての波形を示す図である。
【図66】 図62の実施形態についてパルス整形済みPM信号に対する例としての波形を
示す図である。
【図67】 図62の実施形態について基準信号に対する例としての波形を示す図である。
【図68】 図62の実施形態について調波の多い信号の例としての波形を示す図である。
【図69】 図62の実施形態について図68の信号の基本調波について、例としての波形
を示す図である。
【図70】 図62の実施形態について図68の信号の第2の高調波について、例としての
波形を示す図である。
【図71A】 エイリアシングモジュールの例としての実施を示す図である。
【図71B】 エイリアシングモジュールの例としての実施を示す図である。
【図71C】 図71Aおよび図71Bの回路の中の複数のポイントにおける例としての波形
を示す図である。
【図71D】 図71Aおよび図71Bの回路の中の複数のポイントにおける例としての波形
を示す図である。
【図71E】 図71Aおよび図71Bの回路の中の複数のポイントにおける例としての波形
を示す図である。
【図71F】 図71Aおよび図71Bの回路の中の複数のポイントにおける例としての波形
を示す図である。
【図71G】 図71Aおよび図71Bの回路の中の複数のポイントにおける例としての波形
を示す図である。
【図72A】 本発明の実施形態によるスプリッタのブロック図である。
【図72B】 本発明の実施形態によるスプリッタのさらに詳細な図である。
【図72C】 図72Aおよび図72Bのスプリッタに関する、例としての波形の図である。
【図72D】 図72Aおよび図72Bのスプリッタに関する、例としての波形の図である。
【図72E】 本発明の実施形態によるスプリッタを伴うI/Q回路のブロック図である。
【図72F】 図72Aの図に関連する例としての波形の図である。
【図72G】 図72Aの図に関連する例としての波形の図である。
【図72H】 図72Aの図に関連する例としての波形の図である。
【図72I】 図72Aの図に関連する例としての波形の図である。
【図72J】 図72Aの図に関連する例としての波形の図である。
【図73】 本発明の実施形態によるスイッチモジュールのブロック図である。
【図74A】 図73のブロック図の実施の例を示す図である。
【図74B】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74C】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74D】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74E】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74F】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74G】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74H】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74I】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74J】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74K】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74L】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74M】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74N】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74O】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74P】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図74Q】 図74Aに関連する例としての波形の図である。
【図75A】 図73のブロック図の別の実施の例を示す図である。
【図75B】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75C】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75D】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75E】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75F】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75G】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75H】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75I】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75J】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75K】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75L】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75M】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75N】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75O】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75P】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図75Q】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図76A】 本発明のMOSFETの実施形態の例を示す図である。
【図76B】 本発明のMOSFETの実施形態の例を示す図である。
【図76C】 本発明のMOSFETの実施形態の例を示す図である。
【図77A】 図73のブロック図の別の実施の例を示す図である。
【図77B】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77C】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77D】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77E】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77F】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77G】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77H】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77I】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77J】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77K】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77L】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77M】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77N】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77O】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77P】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図77Q】 図75Aに関連する例としての波形の図である。
【図78】 多重の開口が振動信号の各サイクルについて生成される本発明の実施を示す図
である。
【図79】 多重の開口生成モジュールを示す図である。
【図80】 1サイクルについて1つのパルスから5つのパルスを含むパルス列について、
例としての波形を示す図である。
【図81】 1サイクルにつき1パルスに対する出力スペクトルを示す図である。
【図82】 1サイクルにつき2パルスに対する出力スペクトルを示す図である。
【図83】 1サイクルにつき3パルスに対する出力スペクトルを示す図である。
【図84】 1サイクルにつき4パルスに対する出力スペクトルを示す図である。
【図85】 1サイクルにつき5パルスに対する出力スペクトルを示す図である。
【図86】 所望の出力周波数における出力スペクトルの振幅を比較した図である。
【図87】 バイポーラパルスに関する回路図である。
【図88】 バイポーラパルスの使用から生じたスペクトルを示す図である。
【図89】 バイポーラパルスのストリームを示す図である。
【図90】 バイポーラパルスのストリームを生成するために使用される元のパルスストリ
ームを示す図である。
【図91A】 本発明の実施形態によるスイッチモジュールの例としての実施を示す図である
【図91B】 本発明の実施形態によるスイッチモジュールの例としての実施を示す図である
【図91C】 本発明の実施形態によるスイッチモジュールの例としての実施を示す図である
【図91D】 本発明の実施形態によるスイッチモジュールの例としての実施を示す図である
【図92A】 例としての開口生成装置を示す図である。
【図92B】 例としての開口生成装置を示す図である。
【図92C】 例としての開口生成装置を示す図である。
【図92D】 本発明の実施形態による発振器を示す図である。
【図92E】 本発明の実施形態による発振器を示す図である。
【図93】 本発明の実施形態によるオプションのエネルギー転送信号モジュールを伴うエ
ネルギー転送システムを示す図である。
【図94】 本発明の実施形態による入力と出力インピーダンスの一致を伴うエイリアシン
グモジュールを示す図である。
【図95A】 例としてのパルス生成装置を示す図である。
【図95B】 図95Aのパルス生成装置に関する例としての波形を示す図である。
【図95C】 図95Aのパルス生成装置に関する例としての波形を示す図である。
【図96】 本発明の実施形態による、スイッチモジュールとリアクティブ(reactive)記
憶モジュールを伴う、例としてのエネルギー転送モジュールを示す図である。
【図97A】 本発明の実施形態による、例としてのエネルギー転送システムを示す図である
【図97B】 本発明の実施形態による、例としてのエネルギー転送システムを示す図である
【図98A】 本発明の実施形態による、例としてのエネルギー転送信号モジュールを示す図
である。
【図98B】 本発明の実施形態によるステートマシンの動作のフローチャートである。
【図98C】 例としてのエネルギー転送信号モジュールである。
【図99】 本発明の実施形態による、101.1MHzクロックを使用した915MHz
信号を5MHz信号へダウンコンバートするための回路の概略図である。
【図100】 本発明の実施形態による図99の回路について、シミュレーションの波形を示
す図である。
【図101】 本発明の実施形態による、101MHzクロックを使用した915MHz信号
を5MHz信号へダウンコンバートするための回路の概略図である。
【図102】 本発明の実施形態による図101の回路のためのシミュレーション波形を示す
図である。
【図103】 本発明の実施形態による、101.1MHzクロックを使用した915MHz
信号を5MHz信号へダウンコンバートするための回路の概略図である。
【図104】 本発明の実施形態による図103の回路のためのシミュレーション波形を示す
図である。
【図105】 本発明の実施形態による、500Kボーのボーレートで、913MHzと91
7MHzの間を変動するFSKソースに接続された図99内の回路の概略図であ
る。
【図106A】 本発明の実施形態による、例としてのエネルギー転送システムを示す図である
【図106B】 図106Aの、例としてのシステムに関する、例としてのタイミング図である
【図106C】 図106Aの、例としてのシステムに関する、例としてのタイミング図である
【図107】 本発明の実施形態による、例としてのバイパスネットワークを示す図である。
【図108】 本発明の実施形態による、例としてのバイパスネットワークを示す図である。
【図109】 本発明の例としての実施形態を示す図である。
【図110A】 本発明の実施形態による、例としてのリアルタイム開口制御回路を示す図であ
る。
【図110B】 本発明の実施形態による、リアルタイム開口制御のための、例としてのクロッ
ク信号のタイミング図である。
【図110C】 本発明の実施形態によるリアルタイム開口制御のための、例としてのオプショ
ンのイネーブル信号のタイミング図である。
【図110D】 本発明の実施形態によるリアルタイム開口制御のための、反転クロック信号の
タイミング図である。
【図110E】 本発明の実施形態によるリアルタイム開口制御のための、例としての遅延クロ
ック信号のタイミング図である。
【図110F】 本発明の実施形態による、リアルタイムで制御される開口を有するパルスを含
む、例としてのエネルギー転送のタイミング図である。
【図111】 本発明の、例としての実施形態を示す図である。
【図112】 本発明の、例としての実施形態を示す図である。
【図113】 本発明の、例としての実施形態を示す図である。
【図114】 本発明の、例としての実施形態を示す図である。
【図115A】 図111の、例としての実施形態のタイミング図である。
【図115B】 図112の、例としての実施形態のタイミング図である。
【図116A】 図113の、例としての実施形態のタイミング図である。
【図116B】 図114の、例としての実施形態のタイミング図である。
【図117A】 本発明の、例としての実施形態を示す図である。
【図117B】 本発明による電荷転送を決定するための等式を示す図である。
【図117C】 本発明によるコンデンサ充電と開口の間の関係を示す図である。
【図117D】 本発明によるコンデンサ充電と開口の間の関係を示す図である。
【図117E】 本発明による電力と電荷の関係の等式を示す図である。
【図117F】 本発明による挿入損の等式を示す図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月9日(2000.8.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図98A
【補正方法】変更
【補正内容】
【図98A】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図109
【補正方法】変更
【補正内容】
【図109】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図111
【補正方法】変更
【補正内容】
【図111】
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月12日(2001.1.12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0136
【補正方法】変更
【補正内容】
【0136】 本明細書に含まれる解説は、90°ずつずれた2つの中間信号がある、さらに
一般的な実施形態に限定される。これは本発明を限定するものではない。当業者
であれば、ここで教示され本発明の「I/Q」実施形態に適用される技術は、中
間信号が90°以外の量によってシフトされ、また2つ以上の中間周波数がある
、珍しい実施形態にもまた適用できることが明らかであろう。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0148
【補正方法】変更
【補正内容】
【0148】 3.3.5.1 動作の説明 情報信号2702とバイアス信号2704が受け取られ、基準信号が出力され
る。情報信号2702は、アナログまたはディジタルであり、任意の回路構成要
素を破損しないように正しい範囲内であることを保証するように条件づけられて
いる。バイアス信号2704は通常は、直流(DC)信号である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0149
【補正方法】変更
【補正内容】
【0149】 情報信号2702がディジタルの場合、基準信号2708は離散値の間をシフ
トし、第1の値はディジタル的な「ハイ」に対応し、第2の値はディジタル的な
「ロー」に対応する。どちらの値も使用されている慣例次第で「ハイ」または「
ロー」に対応する場合がある。この動作は、AMのサブセットである振幅シフト
キーイング(ASK)と呼ばれる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0153
【補正方法】変更
【補正内容】
【0153】 基準信号2708は、スイッチモジュール3102の第1の入力3108へル
ーティングされる。1つの例としての実施形態では、抵抗器2824が、加算モ
ジュール2706の出力(または、加算モジュール2706が使用されていない
実施形態では、情報信号2702の発信元)とスイッチモジュール3102のス
イッチ3116の間で接続されている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0161
【補正方法】変更
【補正内容】
【0161】 本発明の実施形態では、スイッチ2816は、ダイオードリングのような半導
体装置である。別の実施形態では、スイッチは電界効果トランジスタ(FET)
のようなトランジスタである。FETがガリウムヒ素(GaAs)である実施形
態では、スイッチモジュール2802は、図29A〜図29Cに見られるように
設計することができ、ここで変調振動信号2804はGaAsFET2901の
ゲート2902に接続され、バイアス信号2806はバイアス抵抗器2824を
介してGaAsFET2901のソース2904に接続され、電気アース281
2はGaAsFET2901のドレイン2906に接続されている。(図29C
に示された代替実施形態では、第2の信号2818はGaAsFET2901の
ドレイン2906に接続されている。)GaAsFETのドレインとソースは交
換可能なので、バイアス信号2806はソース2904またはドレイン2906
のどちらかに印加されることができる。GaAsFET内でソースとドレインが
対称ではないかも知れないという懸念があるならば、スイッチモジュールを図3
0A〜図30Cに示されたように設計することができ、ここで2つのGaAsF
ET3002と3004は互いに接続され、第1のGaAsFET3002のソ
ース3010は第2のGaAsFET3004のドレイン3012に接続され、
第1のGaAsFET3002のドレイン3006は、第2のGaAsFET3
004のソース3008に接続されている。この設計配置で、実質的にすべての
非対称性が解消される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0173
【補正方法】変更
【補正内容】
【0173】 本発明の一実施形態では、スイッチ3116は、ダイオードリングのような半
導体装置である。別の実施形態では、スイッチは電界効果トランジスタ(FET
)のようなトランジスタであるが、これに限定されるものではない。FETがガ
リウムヒ素(GaAs)である実施形態では、モジュールは図32A〜図32C
に見られるように設計することができ、ここで振動信号3104はGaAsFE
T3201のゲート3202に接続され、基準信号3106はソース3204に
接続され、電気アース3112はドレイン3206に接続されている(アース3
112がスイッチモジュール3102の第2の入力3110の値として選択され
ている実施形態において)。GaAsFETのドレインとソースは交換可能なの
で、基準信号3106は、ソース3204またはドレイン3206のどちらかに
印加することができる。GaAsFET3201内でソースとドレインは対称で
はないかも知れないという懸念があるならば、スイッチ3116は図33A〜図
33Cに示されたように設計することができ、ここで2つのGaAsFET33
02と3304は互いに接続され、第1のGaAsFET3302のソース33
10は第2のGaAsFET3304のドレイン3312に接続され、第1のG
aAsFET3302のドレイン3306は、第2のGaAsFET3304の
ソース3308に接続されている。この設計配置で、実質的にすべての非対称性
が解消される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0233
【補正方法】変更
【補正内容】
【0233】 図80は、パルス列7804の1サイクルについて1パルスであるパルス列8
002を示す。同様に、パルス列8004は、パルス列7804の1サイクルに
ついて2パルスを示し、パルス列8006は、パルス列7804の1サイクルに
ついて3パルスを示し、パルス列8008は、パルス列7804の1サイクルに
ついて4パルスを示し、およびパルス列8010は、パルス列7804の1サイ
クルについて5パルスを示す。この例では、所望の出力周波数は900MHzで
あり、パルス列の周波数は180MHzである。したがって、第5の高調波が所
望の高調波であり、パルス列7804内のパルスの最適なパルス幅はパルス列7
804の周期の5分の1である。この例では、追加パルスの各々は、パルス幅に
等しい時間の期間だけ、先行のパルスとは離れており、さらに、これらは各々、
パルス列7804内のパルスのパルス幅と実質的に等しいパルス幅を有する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0264
【補正方法】変更
【補正内容】
【0264】 トンランシーバの第1の実施形態によれば、本発明の送信機は従来のスーパー
ヘテロダイン受信機と共に使用される。この実施形態では、送信機と受信機は全
二重モードまたは半二重モードのどちらでも動作できる。全二重モードでは、ト
ランシーバは同時に送信と受信ができる。半二重モードでは、トランシーバは送
信か受信のどちらかができ、両方を同時にすることはできない。この実施形態で
は、全二重モードと半二重モードが共に論じられる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0412
【補正方法】変更
【補正内容】
【0412】
【数2】 An=[Apulse][(2/π)/n]sin[n・π・(τ/T)]等式2
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0429
【補正方法】変更
【補正内容】
【0429】 7.6 パルス整形回路の設計 振動信号5704、5738、5744とパルス幅の所望の周波数に関して一
度決定が行われると、パルス整形回路5722を設計できる。セクション4〜4
.3.4に戻ってみて見ると、パルス整形回路5722は所望のパルス幅のパル
スを生成するだけでなく、パルス列5706の周波数を振動信号5704、57
38、5744の周波数より高くできることが分かる。パルス幅対周期の比は調
波の多い信号5708のパルス幅対周期の比に適用され、振動信号5704、5
738、5744のパルス幅対周期の比には適用されないこと、および、調波の
多い信号5708の周波数とパルス幅はパルス列5706の周波数とパルス幅を
反映することを思い出されたい。したがって、VCO5720またはLO573
4の選択において、選択された高調波について必要とされるよりも低い発振器を
選択することが望ましいならば、パルス整形回路5733を使用して周波数を増
大することができる。前の例に戻ると、セクション4.2.2〜4.2.2.2
(図40A〜図40Dに示される)に解説されたようにパルス整形回路5722
が、パルスを整形するだけでなく周波数を2倍にするように設計されていたなら
ば、振動信号5704、5738、5744の周波数は101.1111MHz
ではなく、50.5556MHzであったであろう。この解説は特に方形波入力
に対するものであったが、当業者であれば同様の技法が矩形でない波形(たとえ
ば正弦波)にも適用されることが理解されるであろう。周波数を2倍にするため
のこのパルス整形回路の使用は、これが、考慮事項であるならば、より低い周波
数を伴う発振器(VCO5720またはLO5734)の設計または選択を可能
にするという点で可能性のある利点を有する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図99
【補正方法】変更
【補正内容】
【図99】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図105
【補正方法】変更
【補正内容】
【図105】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04L 27/00 H04L 27/00 Z (31)優先権主張番号 09/293,580 (32)優先日 平成11年4月16日(1999.4.16) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/293,095 (32)優先日 平成11年4月16日(1999.4.16) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/293,342 (32)優先日 平成11年4月16日(1999.4.16) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 バルトマン マイケル ジェイ. アメリカ合衆国 32246 フロリダ州 ジ ャクソンビル アズテック ドライブ ウ エスト 2244 (72)発明者 クック ロバート ダブリュ. アメリカ合衆国 32259 フロリダ州 ス イッツランド ロバーツ ロード 1432 (72)発明者 ルーク リチャード シー. アメリカ合衆国 32223 フロリダ州 ジ ャクソンビル リッキー ドライブ 3170 (72)発明者 モーゼス チャーリー ディー.ジュニア アメリカ合衆国 32217 フロリダ州 ジ ャクソンビル ナランジャ ドライブ 4314 (72)発明者 ローリンズ グレゴリー エス. アメリカ合衆国 32746 フロリダ州 レ イク メリー レスリー レーン 299 (72)発明者 ローリンズ マイケル ダブリュ. アメリカ合衆国 32746 フロリダ州 レ イク メリー ブライトビュー ドライブ 665 Fターム(参考) 5J002 AA06 BB18 BB29 BB32 BB35 DD01 DD05 FF16 5K004 DE00 EF00 FF00 5K060 BB07 CC04 CC11 FF02 FF03 FF06 HH01 HH02 HH11 HH22 JJ08 【要約の続き】 でも、スイッチの出力は濾波され、所望の高調波が出力 される。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数アップコンバーションのための装置であって、 振動信号とバイアス信号を受信し、前記振動信号により前記バイアス信号をゲ
    ート制御し、それによって複数の調波を有する周期的な信号を生成するスイッチ
    モジュールと、 前記スイッチモジュールに結合され、前記複数の高調波のうち少なくとも1つ
    を分離するフィルタと を具えたことを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置において、前記バイアス信号が情報信
    号の関数であり、前記周期的な信号の振幅が前記バイアス信号の関数であること
    を特徴とする装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の装置において、前記振動信号が変調振動信
    号であり、前記周期的な信号が前記変調振動信号と実質的に同じく変調されてお
    り、前記複数の高調波の各々が前記周期的な信号と実質的に同じく変調されてい
    ることを特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の装置において、前記変調振動信号が周波数
    変調振動信号であることを特徴とする装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の装置において、前記変調振動信号が位相変
    調振動信号であることを特徴とする装置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の装置において、前記変調振動信号が第1の
    情報信号の関数であり、前記バイアス信号が第2の情報信号の関数であり、およ
    び前記周期的な信号の振幅が前記バイアス信号の関数であることを特徴とする装
    置。
  7. 【請求項7】 通信のための装置であって、 第1の振動信号を受信する第1のスイッチモジュールにおいて、前記第1の振
    動信号が前記第1のスイッチモジュールのゲート制御を制御し、それによって第
    1の複数の高調波を有する第1の周期的な信号を生成する第1のスイッチモジュ
    ールと、 第2の振動信号を受信する第2のスイッチモジュールにおいて、前記第2の振
    動信号が前記第2のスイッチモジュールのゲート制御を制御し、それによって第
    2の複数の高調波を有する第2の周期的な信号を生成する第2のスイッチモジュ
    ールと、 前記第1のスイッチモジュールと前記第2のスイッチモジュールに結合され、
    前記第1の周期的な信号と前記第2の周期的な信号を受信し組み合わせて、組み
    合わされた複数の高調波を有する組み合わされた周期的な信号を出力する加算器
    と、 前記加算器に結合され、前記組み合わされた複数の高調波のうち少なくとも1
    つを分離するフィルタと を具えたことを特徴とする装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の装置において、前記第1の振動信号と前記
    第2の振動信号が実質的に同じ周波数を有し、実質的に90°だけ互いに位相が
    外れていることを特徴とする装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の装置において、前記第1の振動信号が第1
    の変調振動信号であり、前記第2の振動信号が第2の変調振動信号であり、 前記第1の周期的な信号が前記第1の変調振動信号と実質的に同じように変調
    されており、前記第1の複数の高調波の各々が前記第1の周期的な信号と実質的
    に同じように変調されており、 前記第2の周期的な信号が前記第2の変調振動信号と実質的に同じように変調
    されており、前記第2の複数の高調波の各々が前記第2の周期的な信号と実質的
    に同じように変調されていることを特徴とする装置。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載の装置において、前記第1のスイッチモジ
    ュールが第1のバイアス信号をゲート制御し、前記第1のバイアス信号が第1の
    情報信号の関数であり、および前記第1の周期的な信号の振幅が前記第1のバイ
    アス信号の関数であり、 前記第2のスイッチモジュールが第2のバイアス信号をゲート制御し、前記第
    2のバイアス信号が第2の情報信号の関数であり、および前記第2の周期的な信
    号の振幅が前記第2のバイアス信号の関数であることを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の装置において、前記第1の情報信号が
    第1のディジタル情報信号であり、および前記第2の情報信号が第2のディジタ
    ル情報信号であり、前記第1のディジタル情報信号が複数の離散状態から成り、
    前記第2のディジタル情報信号が複数の離散状態から成ることを特徴とする装置
  12. 【請求項12】 通信の方法であって、 (1)情報信号を、第1の周波数を有する振動信号上に変調して変調搬送波信
    号を生成するステップと、 (2)バイアス信号をゲート制御して複数の高調波を有する周期的な信号を生
    成し、前記周期的な信号は前記変調搬送波信号と実質的に同じように変調されて
    おり、および前記高調波の各々は前記変調搬送波信号と実質的に同じように変調
    されており、前記複数の高調波のうち少なくとも1つが所望の周波数での所望の
    高調波であるステップと を具えたことを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の方法において、(3)前記所望の高調
    波を分離するステップをさらに具えたことを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載の方法において、ステップ(2)が、 前記バイアス信号を前記変調搬送波信号でゲート制御するステップを具えたこ
    とを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載の方法において、ステップ(1)が、前
    記変調搬送波信号を整形してパルス列を生成するステップをさらに具え、 ステップ(2)が、前記バイアス信号を前記パルス列でゲート制御するステッ
    プを具えたことを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 通信の方法であって、(1)基準信号をゲート制御して複
    数の高調波を有する周期的な信号を生成し、前記基準信号は情報信号の関数であ
    り、前記周期的な信号は前記基準信号の関数である振幅を有し、および前記複数
    の高調波のうち少なくとも1つが所望の周波数での所望の高調波であるステップ
    と、 (2)前記周期的な信号を出力するステップと を具えたことを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の方法において、(3)前記所望の高調
    波を前記周期的な信号から分離するステップをさらに具えたことを特徴とする方
    法。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載の方法において、ステップ(1)が、基
    準信号を振動信号でゲート制御するステップを具えたことを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 請求項16に記載の方法において、ステップ(1)が、振
    動信号を整形してパルス列を生成するステップと、基準信号を前記パルス列でゲ
    ート制御するステップとを具えたことを特徴とする方法。
  20. 【請求項20】 通信のための装置であって、 送信サブシステムと受信サブシステムとを具え、 前記送信サブシステムは、 情報信号を受け取り、変調振動信号を出力する変調器と、 前記変調振動信号である制御信号によって制御され、第1の電位でバイアス信
    号に接続された第1の入力および第2の電位に接続された第2の入力を有する、
    複数の高調波を含む調波の多い信号を出力するスイッチと、 前記調波の多い信号を受け取り、前記複数の高調波から1つまたは複数の所望
    の高調波を出力するフィルタと を具えたことを特徴とする装置。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の装置において、前記受信サブシステム
    が汎用周波数ダウンコンバータであることを特徴とする装置。
  22. 【請求項22】 請求項20に記載の装置において、前記送信サブシステム
    は、 前記変調振動信号を受け取り、変調パルス列を出力するパルス整形器をさらに
    具え、 前記変調パルス列が前記制御信号であることを特徴とする装置。
JP2000577761A 1998-10-21 1999-10-18 周波数アップコンバーションのためのシステムと方法 Expired - Fee Related JP3338431B2 (ja)

Applications Claiming Priority (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/176,022 US6061551A (en) 1998-10-21 1998-10-21 Method and system for down-converting electromagnetic signals
US09/176,154 1998-10-21
US09/176,022 1998-10-21
US09/176,154 US6091940A (en) 1998-10-21 1998-10-21 Method and system for frequency up-conversion
US09/293,580 1999-04-16
US09/293,342 1999-04-16
US09/293,095 1999-04-16
US09/293,095 US6580902B1 (en) 1998-10-21 1999-04-16 Frequency translation using optimized switch structures
US09/293,580 US6542722B1 (en) 1998-10-21 1999-04-16 Method and system for frequency up-conversion with variety of transmitter configurations
US09/293,342 US6687493B1 (en) 1998-10-21 1999-04-16 Method and circuit for down-converting a signal using a complementary FET structure for improved dynamic range
PCT/US1999/024127 WO2000024116A1 (en) 1998-10-21 1999-10-18 System and method for frequency up-conversion

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002149485A Division JP2003037508A (ja) 1998-10-21 2002-05-23 周波数アップコンバーションのためのシステムと方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002528939A true JP2002528939A (ja) 2002-09-03
JP3338431B2 JP3338431B2 (ja) 2002-10-28

Family

ID=27538942

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000577761A Expired - Fee Related JP3338431B2 (ja) 1998-10-21 1999-10-18 周波数アップコンバーションのためのシステムと方法
JP2002149485A Pending JP2003037508A (ja) 1998-10-21 2002-05-23 周波数アップコンバーションのためのシステムと方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002149485A Pending JP2003037508A (ja) 1998-10-21 2002-05-23 周波数アップコンバーションのためのシステムと方法

Country Status (15)

Country Link
EP (1) EP1110303B1 (ja)
JP (2) JP3338431B2 (ja)
AT (1) ATE256934T1 (ja)
AU (1) AU763177B2 (ja)
CA (1) CA2347162C (ja)
DE (2) DE69913713T2 (ja)
FI (1) FI121043B (ja)
GB (1) GB2363272C (ja)
IL (1) IL142699A0 (ja)
MX (1) MXPA01004075A (ja)
NO (1) NO20011976L (ja)
NZ (1) NZ511387A (ja)
SE (1) SE521995C2 (ja)
TW (1) TW435000B (ja)
WO (1) WO2000024116A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010154470A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Toshiba Corp 電力増幅装置及び電力増幅方法
RU2463701C2 (ru) * 2010-11-23 2012-10-10 Государственное образовательное учреждение высшего профессионального образования Московский технический университет связи и информатики (ГОУ ВПО МТУСИ) Цифровые способ и устройство определения мгновенной фазы принятой реализации гармонического или квазигармонического сигнала
US9252833B2 (en) * 2012-05-07 2016-02-02 Broadcom Corporation Power efficient driver architecture

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4320361A (en) * 1979-07-20 1982-03-16 Marconi Instruments Limited Amplitude and frequency modulators using a switchable component controlled by data signals
US5083050A (en) * 1990-11-30 1992-01-21 Grumman Aerospace Corporation Modified cascode mixer circuit
IT1252132B (it) * 1991-11-27 1995-06-05 Sits Soc It Telecom Siemens Moltiplicatore di frequenza a radiofrequenza comprendente un circuito di controllo automatico di livello
US5661424A (en) * 1993-01-27 1997-08-26 Gte Laboratories Incorporated Frequency hopping synthesizer using dual gate amplifiers
US5410743A (en) * 1993-06-14 1995-04-25 Motorola, Inc. Active image separation mixer
US5557641A (en) * 1994-03-04 1996-09-17 Stanford Telecommunications, Inc. Charge-coupled-device based transmitters and receivers
US6194978B1 (en) * 1996-04-08 2001-02-27 Harry A. Romano Interrupt modulation method and apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
SE0101382L (sv) 2001-06-18
FI121043B (fi) 2010-06-15
JP2003037508A (ja) 2003-02-07
WO2000024116A1 (en) 2000-04-27
MXPA01004075A (es) 2005-02-17
NO20011976L (no) 2001-06-20
GB2363272B (en) 2003-05-28
DE69913713T2 (de) 2004-10-07
TW435000B (en) 2001-05-16
SE0101382D0 (sv) 2001-04-19
AU1116200A (en) 2000-05-08
GB2363272C (en) 2006-12-13
EP1110303B1 (en) 2003-12-17
FI20010819A (fi) 2001-04-20
AU763177B2 (en) 2003-07-17
IL142699A0 (en) 2002-03-10
DE69913713D1 (de) 2004-01-29
CA2347162C (en) 2008-02-05
GB0109534D0 (en) 2001-06-06
JP3338431B2 (ja) 2002-10-28
SE521995C2 (sv) 2003-12-23
NZ511387A (en) 2003-07-25
ATE256934T1 (de) 2004-01-15
DE19983659T1 (de) 2001-11-08
EP1110303A1 (en) 2001-06-27
CA2347162A1 (en) 2000-04-27
NO20011976D0 (no) 2001-04-20
GB2363272A (en) 2001-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6542722B1 (en) Method and system for frequency up-conversion with variety of transmitter configurations
US6091940A (en) Method and system for frequency up-conversion
US7218907B2 (en) Method and circuit for down-converting a signal
US8233855B2 (en) Up-conversion based on gated information signal
US8019291B2 (en) Method and system for frequency down-conversion and frequency up-conversion
JP3338431B2 (ja) 周波数アップコンバーションのためのシステムと方法
KR100447555B1 (ko) 주파수 상향 변환 시스템 및 방법
EP1277272A2 (en) Frequency converter
IL142699A (en) Frequency boost system and method
WO2000024117A9 (en) Method and system for down-converting an electromagnetic signal

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080809

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080809

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090809

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100809

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110809

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120809

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130809

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees