JP2002527746A - 自己キャリブレーション機能を備えたマイクロ流体制御検出システム - Google Patents

自己キャリブレーション機能を備えたマイクロ流体制御検出システム

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JP2002527746A
JP2002527746A JP2000576271A JP2000576271A JP2002527746A JP 2002527746 A JP2002527746 A JP 2002527746A JP 2000576271 A JP2000576271 A JP 2000576271A JP 2000576271 A JP2000576271 A JP 2000576271A JP 2002527746 A JP2002527746 A JP 2002527746A
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ネーグル・ロバート
ジェンセン・モーテン・ジェイ.
ケネディ・コリン
チャウ・カルビン
レイシー・マイケル
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カリパー・テクノロジーズ・コープ.
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】 スクリーニングを行うためのマイクロ流体の制御検出システムおよび方法を開示する。このマイクロ流体の制御検出システムは、少なくとも2本の交差チャネル(104)及び検出ゾーン(140)が設けられた流体チップと、電気インタフェースによって少なくとも二本の交差チャネルと電気的に接続される流体流動システムと、検出ゾーンに近接して配置された対物レンズが設けられた光学ブロックと、光学ブロックに結合され、光学ブロックからデータを受け取って分析を行うする制御システムとを備える。この電気インタフェースは通常、交差チャネルと電気的に接続する電極を備えるとともに、該電極は電気入力を供給する電極チャネルに接続されている。基準チャネルは電極チャネルをキャリブレーションするために随意に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマイクロ流体システム用の制御及び検出を行う装置に関し、特に、化
学及び生化学分析を行う検定システムに適用されて用いられるマイクロ流体制御
検出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
化学及び生化学試料の分析では、試料の構成要素の検出及び特定が必要になる
場合が多い。マイクロ流体デバイスを利用して、試料に含まれる成分の動きを制
御しつつ分離し、検出システムによって成分の特性を検出することがしばしば行
われている。マイクロ流体技術においては、少量の流体をチップ上のチャネルを
通して移動させ、多岐にわたる実験室的な試験を行うことで、生化学及び化学情
報を得ることができる。このチップ上での実験技術により、DNA、RNA、及
び細胞分析を含んで、薬品開発や生物分析学的研究、医学診断の分野に、マイク
ロ流体システムを幅広く応用することが可能である。
【0003】 マイクロ流体デバイスは通常、試料を移送するマイクロチャネルと相互接続す
る複数のウェルを含む。チャネル全体に電圧を加えることで、試料中のマクロ分
子種の電気泳動移動が可能になる。試料は、試料の化学種と結合すると蛍光性が
増すような添加染料(intercalating dye )を含む場合が多い。蛍光染料は、D
NA配列内の特定の染色体といった様々な細胞構造を特定及び発見するために使
用される。
【0004】 蛍光標識試料を読み取るために様々なデバイスが設計されている。一般に、こ
のデバイスは、1種類以上の励起波長で光を放出する少なくとも一つの光源と、
一つ以上の蛍光波長を検出する検出装置とを含む。この光源は、1種類の狭い中
心波長で光を放出するレーザである場合が多い(単一モードレーザ)。
【0005】 並行スクリーニング法(parallel screening method )と、ロボット技術や高
スループット検出システム等の技術的進歩によって改善されているにもかかわら
ず、現在のスクリーニング法には依然として多数の問題を有している。例えば、
既存の並行スクリーニング法を使用した大量の試料のスクリーニングは、試料並
びにロボット等の設備を収容する広い空間が必要であり、この設備に要する高い
コストと、検定に使用する試薬がどうしても必要となる。加えて、多くの場合で
は、入手可能な試験化合物が少量であることから、反応量は非常に少なくする必
要がある。こうした少量の化合物の操作あるいは測定による誤差は、例えば、蒸
発、小さな調合誤差、又はその他によって発生する。加えて、流体操作設備及び
方法では通常、こうした少量における表面張力効果が原因の一部となり、こうし
た量を任意の許容可能なレベルの精度の範囲内で操作できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、生産性を向上させ、時間及びコストの効率を向上させ、従来の実験手
順における負担を減らし、労働集約的な要素を軽減し、高価ではなく、高度な訓
練を受けた担当者を必要としない統合システムが望まれる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、マイクロ流体制御検出システムを提供する。この制御装置及び検出
装置システムは通常、少なくとも2本の交差チャネルを含む流体チップを装着可
能に構成される。このシステムは、好ましくは、検出ゾーンと、少なくとも2本
の交差チャネルが交差している部分から異なる方向に伸びている少なくとも2本
の交差チャネルと接続するように構成されたインタフェースを備える流体流動シ
ステム(material direction system )とを備える。このマイクロ流体制御装置
及び検出装置は、随意に、対物レンズを備え、検出ゾーンに近接したハウジング
内に位置する光学ブロックを更に備える。最後に、このマイクロ流体制御装置及
び検出装置には通常、通信チャネルによってマイクロ流体制御装置及び検出装置
と結合され、マイクロ流体制御装置及び検出装置の動作を制御する制御システム
を含む。この制御システムは、光学ブロックからのデータを受け取って分析する
ように構成される。
【0008】 このマイクロ流体制御検出システムは一般に、少なくとも2本の交差チャネル
及び検出ゾーンを含む流体チップと、少なくとも2本の交差チャネルと接続する
ように構成されたインタフェースを備える流体流動システムと、検出ゾーンに近
接して配置された対物レンズを有する光学ブロックと、光学ブロックに結合され
、この光学ブロックからのデータを受け取り分析する制御システムとを備える。
このインタフェースは、電気インタフェース及び又は真空ポンプと接続される真
空ポートにすることができる。
【0009】 一実施形態において、この電気インタフェースは、随意に、少なくとも三つの
電極を備え、各電極は、交差チャネルが交差している部分から異なる方向に伸び
ている交差チャネルの中の1つのチャネルと、電気的に接触するように構成され
る。別の実施形態において、流体流動システムは電極に結合されている蓋を含み
、この蓋が閉位置にある時、電極は交差チャネルと電気的に接触する。更に別の
実施形態において、この電気インタフェースは更に、チャネル電極をキャリブレ
ーションする基準電圧ソースを含む。更に別の実施形態において、流体チップへ
のインタフェースは、真空又は圧力を使用して、流体及び又は荷電化学種等の物
質を移動させる真空ポートを含む。
【0010】 好ましくは、光学ブロックは、検出ゾーンから放出される光を対物レンジから
検出する光検出装置を含む。この光検出装置は通常、フォトダイオードと、アバ
ランシェフォトダイオードと、光電子増倍管と、ダイオードアレイと、画像化シ
ステムと、電荷結合素子とから選択することができる。一実施形態において、こ
の光検出装置は制御システムと通信を行う。光学ブロックは随意に、検出ゾーン
からの光が通過し、光検出装置に近接する位置にある検出レンズアセンブリを更
に含む。加えて、光学ブロックは随意に、対物レンズを通じて検出ゾーンに向け
て光を照射可能な光源と、光源によって生成された光を反射し、対物レンズを通
じて検出ゾーンから放出された光を伝達する鏡とを含む。この光源は通常、レー
ザ、レーザダイオード、又は発光ダイオードである。
【0011】 別の実施形態において、このマイクロ流体制御検出システムは、光源からの光
の焦点を対物レンズによって検出ゾーン上に合わせることの可能な取り付け装置
を含む。この取り付け装置は、好ましくは、第一及び第二の隣接するプレートと
、ピボットと、ピボットのまわりで第一のプレートを第二のプレートと相対的に
移動させるアクチュエータとを備える。この取り付け装置は通常、二つのアクチ
ュエータを含み、それぞれがピボットのまわりで第一のプレートを第二のプレー
トと相対的に異なる方向へ移動させる。このアクチュエータは、好ましくは、カ
プラに接続されたステップモータで、このカプラは第一のプレートに結合され、
第二のプレートと可動状態で接触する。一実施形態において、このカプラはまわ
りにネジ山が設けられ、第一のプレートはその中に細い貫通穴が設けられ、この
貫通穴にはカプラのネジ山とかみ合うような雌ネジ山が切られている。好ましく
は、第二のプレートには、カプラとの接触に適した硬い座面が設けられる。
【0012】 別の実施形態によれば、複数の電気ソースチャネルをキャリブレーションする
方法は、基準チャネルには第一の電気基準入力を、電気ソースチャネルのそれぞ
れには第一の電気ソース入力を生成させ、基準チャネル及びそれぞれの電気ソー
スチャネルでの第一の電気値を測定し、基準チャネルには第一の電気基準入力と
は異なる第二の電気基準入力を、電気ソースチャネルのそれぞれには第一の電気
ソース入力とは異なる第二の電気ソース入力を生成させ、基準チャネル及びそれ
ぞれの電気ソースチャネルでの第二の電気値を測定し、そして、測定された第一
の基準値および第一のソース値の間の偏差と、測定された第二の基準値および第
二のソース値の間の偏差との比の関数として、読み出しキャリブレーション係数
を決定することとを含む。
【0013】 上述したことは、本発明のいくつかの特徴及び利点の簡単な説明である。本発
明のその他の特徴、利点、及び実施形態については、以下の説明及び図面、更に
は前記特許請求の範囲より当業者に明らかであろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
自己キャリブレーション付きマイクロ流体制御装置及び検出装置を開示する。
以下の説明は、本発明が、任意の当業者によって作成及び使用可能なように提示
されるものである。特定の実施形態及び応用の説明は例示であって、当業者にと
って容易に様々の修正が可能であることは明らかである。ここで定める一般原則
は、本発明の趣旨及び範囲から離れることなく、他の実施形態及び応用に適用で
きる。したがって、本発明には、ここで開示する原則及び特徴と一致する変更、
修正、及び均等物を含む最も広い範囲が与えられる。明確にする目的で、本発明
に関連する技術分野において知られている技術データに関する詳細については、
本発明を不必要に曖昧にしないために詳細に説明していない。
【0015】 図1A及び1Bは、それぞれ、マイクロ流体制御検出システム20のアセンブ
リの斜視図及び分解斜視図である。マイクロ流体制御検出システム20はハウジ
ング21を含み、これは好ましくは第一の部材21aと第二の部材21bとを含
む。ハウジング21は一般にメインユニット22を囲む。蓋23は随意に、メイ
ンユニット22によって支持されるクラムシェルユニット24をカバーするため
にハウジング21と回転式に結合されている。
【0016】 図2A及び2Bは、それぞれ、制御装置及び検出装置システム20のクラムシ
ェルユニット24に関するベースプレートアセンブリ30の斜視図及び分解斜視
図である。図示するように、クラムシェルユニット24は、好ましくは、ベース
プレートアセンブリ30を備えている。ベースプレートアセンブリ30は一般に
、ベースプレート32と、ヒートシンク33と、二つのコネクタプラグ34及び
35とを備えている。図示するように、ヒートシンク33には穴36が設けられ
ている。
【0017】 図3A、3B、及び3Cは、それぞれ、制御装置及び検出装置システム20の
クラムシェルユニット24の電極アセンブリを示す上部斜視図、底部斜視図、及
び分解底部斜視図である。図示するように、クラムシェルユニット24は、好ま
しくは、電極アセンブリ31を備えている。電極アセンブリ31は通常、コネク
タプレート41とコネクタレセプタクル42とが設けられたコネクタユニット4
0を備えている。このコネクタプレート41は任意の適切な形でコネクタユニッ
ト40に取り付けられており、適当な位置でコネクタレセプタクル42を保持し
ている。
【0018】 クラムシェルユニット24の電極アセンブリ31は随意に、任意の最適な形で
回転可能に検出装置コネクタユニット40と結合されている蓋43を更に備えて
いる。複数の電極45を有する電極プリント回路ボード(「PCB」)44は通
常、蓋43に取付けられている。電極PCB44は、任意の最適な形で蓋43と
結合することができる。PCB44の図3Bに示す側は、随意に、KEL−FT
M、PCTFE、TEFLONTM、ポリプロピレン、ポリエチレンといった疎
水性物質のプレートを備えており、これは電極45を中に挿入できるように流体
デバイスと連係する。電極45は、好ましくは、導線(表示なし)と結合するた
めにPCB44の反対側まで延びている。KEL−FTM、PCTFE、TEF
LONTM、ポリプロピレン、ポリエチレンといった疎水性物質のプレートは、
有利なことに、電気的短絡につながる可能性のある縮合の形成を阻止する又は減
少させる。
【0019】 図3Dは、マイクロ流体制御検出システム20’の別のアセンブリを示す斜視
図である。このマイクロ流体制御検出システム20’は、前記のマイクロ流体制
御検出システム20に類似している。説明を分かり易くするために、システム2
0とシステム20’との主要な相違点のみを以下に記述する。
【0020】 図示するように、マイクロ流体制御検出システム20’はハウジング21’と
、クラムシェルユニット24’をカバーするためにハウジング21’と回転式に
結合された蓋23’とを備えている。クラムシェルユニット24’は通常、ベー
スプレートアセンブリ30’と電極アセンブリ31’とを備える。図示するよう
に、クラムシェルユニット24’には蓋が取り付けられておらず、代わりにハウ
ジング21’の蓋23’の内側に、クラムシェルユニット24’の電極アセンブ
リ31’が設けられている。電極アセンブリ31’には、マイクロ流体チップ等
の流体デバイスと連係する複数の電極45’が配列されている。加えて、マイク
ロ流体制御検出システム20’のクラムシェルユニット24’は、入れ替え可能
なパーソナリティカセットを装着可能である。電極アセンブリ31’、又はパー
ソナリティカセットは入れ替え可能であり、ハウジング21’の蓋23’から容
易に取り外すことが可能であり、通常の前記のマイクロ流体制御検出システム2
0の実施形態の場合と同様にクラムシェルユニットからクラムシェル蓋を取り外
す必要はない。例えば、必要であれば、異なるタイプのチップを用いるために、
一定の電極アセンブリ31’を異なる構成の電極アセンブリ31’と交換するこ
とができる。電極アセンブリ31’は通常、ハウジング21’に取り付けられた
蓋23’のトラックでスライドさせることが可能である。
【0021】 図4A、4B、および4Cは、それぞれ、マイクロ流体制御検出システム20
の光学ブロックアセンブリ50を示す底面図、図4Aの線4B−4Bで得た側部
断面図、及び分解斜視図である。光学ブロックアセンブリ50は、好ましくは、
クラムシェルユニットの下のメインユニット内に配置される。光学ブロックアセ
ンブリ50は一般に、対物レンズ52が配置される光学ブロックハウジング51
を備える。光学ブロックハウジング51は通常、片側をカバープレート54で囲
まれ、反対側を光学PCB56によって囲まれる。図4Dは光学PCB56の一
実施形態を示す図である。
【0022】 光学ブロックアセンブリ50は、好ましくは、第一及び第二の光源58a、5
8b等の一つ以上の光源を備える。この光源は、随意に、レーザ、レーザダイオ
ード、発光ダイオード(LED)、及びその他を含む適切な波長の光を提供する
任意の数の光源にすることができる。表示のように、第一の光源58aは光源あ
るいはレーザのマウント62によって、光学ブロックハウジング51に取り付け
られる。第一の光源58aからの放射された光は通常、第一のレンズ管アセンブ
リ60aによって焦点を調整される。レーザレンズ管アセンブリ60aを通過す
る光の少なくとも一部は、その後、レーザレンズホルダ64bに取り付けられ光
学ブロックハウジング51によって定められる開口部64c内に配置された帯域
通過フィルタ64aを通過する。第一のダイクロイックミラー66aは、好まし
くは、光源58aからの入射光に対して45度の入射角で、ミラースプリング6
8aによって軸の方向に取り付けられる。ダイクロイックミラー66a及びミラ
ースプリング68aは、好ましくは、光学ブロックハウジング51によって定め
られる開口部70a内に配置される。ダイクロイックミラー66aは、特定の波
長を通過させ、他の波長を反射することで、光をフィルタリングする。例えば、
第一のダイクロイックミラー66aは通常、約670nm未満の波長の光のみを
反射させることで、光源58aから放出された光をフィルタリングする。ダイク
ロイックミラー66aによって反射された光の部分は、その後、第二のダイクロ
イックミラー66bを通過し対物レンズ52に至る。第二のダイクロイックミラ
ー66bは、光学ブロックハウジング51によって定められる開口部70b内で
ミラースプリング68bに取り付けられる。第二のダイクロイックミラー66b
は通常、例えば、約585nmより高い波長の光のみを通過させることで、光源
58aから放出された光をフィルタリングする。
【0023】 第二のダイクロイックミラー66bを通過した第一の光源58aからの光は、
対物レンズ52によって焦点を調整され、例えば、マイクロ流体システム20内
の試料に照射される。通常は試料から放出された蛍光が、対物レンズ52を通じ
て戻る。所定の波長の蛍光は、第二のダイクロイックミラー66bを通過し、第
一のダイクロイックミラー66aを通過することが可能であり、その後、第一の
光検出装置PCB74aに向けて、レンズ管アセンブリ72aによって焦点を調
整される。
【0024】 第二の光源58bからの光は一般に、第二のレンズ管アセンブリ60bによっ
て焦点を絞られる。第三のダイクロイックミラー66cは好ましくは、レンズ管
アセンブリ60bからの入射光に対して45度の入射角で、ミラースプリング6
8cによって軸の方向に取り付けられる。ダイクロイックミラー66c及びミラ
ースプリング68cは、好ましくは、光学ブロックハウジング51によって定め
られる開口部70c内に配置される。第三のダイクロイックミラー66cは、例
えば、約505nm未満の波長の光のみを反射させることで、光源58bから放
出された光を更にフィルタリングすることができる。ダイクロイックミラー66
cによって反射された光の少なくとも一部は、その後、第二のダイクロイックミ
ラー66bによって反射されて対物レンズ52に到達する。第二のダイクロイッ
クミラー66bは、例えば、約585nm未満の波長の光を反射させることで、
光源58aから放出された光をフィルタリングすることができる。
【0025】 第二のダイクロイックミラー66bによって反射された第二の光源58bから
の光は、対物レンズ52によって焦点を絞られ、例えば、マイクロ流体システム
20内の試料に照射される。通常は試料から放出された蛍光が、対物レンズ52
を通じて戻る。所定の波長の蛍光は、第二のダイクロイックミラー66bで反射
され、第三のダイクロイックミラー66cを通過することができる。第三のダイ
クロイックミラー66cを通過した蛍光は、その後、第二の光検出装置PCB7
4bに向けてレンズ管アセンブリ72bによって焦点を絞り込まれる。
【0026】 各レンズ管アセンブリ72a、72bは、好ましくは、試料から放出された信
号をフィルタリングする検出フィルタを備えている。検出フィルタは、散乱光を
取り除くことで試料から放出された光のノイズを低減し、蛍光発光信号からの光
を通過させつつ光源からの光は取り除く。レンズ管アセンブリ72a、72bは
、それぞれ、光検出器PCB74a、74bと近接して配置される。
【0027】 各光検出装置74a、74bは、入射光を電気信号に変換する。検出システム
20は、好ましくは、検出された光データを分析、保存、及びデータ操作のため
にコンピュータに送信するシリアル接続によってホストコンピュータ198(図
1Aに表示)に結合される。光検出装置74a、74bは、随意に、フォトダイ
オード、アバランシェフォトダイオード、光電子増倍管、ダイオードアレイ、又
は電荷結合素子(CCD)その他の画像化システムである。光検出装置74a、
74bは随意に、例えば、ここに参考としてすべてを取り入れている1998年
6月25日に提出された米国特許出願第09/104,813号において説明さ
れているように、積分器及び積分器の出力に結合されたアナログ入力を有するア
ナログデジタル変換器を含む。
【0028】 好適な一実施形態において、第一の光源58aは、赤色レーザ又は赤色レーザ
ダイオードを備えている。赤色レーザ又は赤色レーザダイオードを用いれば、赤
色領域で励起する蛍光種の検出が容易となる。第二の光源58bは、好ましくは
、例えば、多重波長検出スキーム及び又は低感度分析で使用可能な青色発光ダイ
オード(「LED」)を備えている。第一の光検出装置74aは、好ましくはフ
ォトダイオードであり、レンズ管アセンブリ72aは、682nmを中心とする
波長を帯域幅約20nmで通過させるフィルタ76aを含んでいる。第二の光検
出装置74bは、好ましくはフォトダイオードであり、レンズ管アセンブリ72
bは、525nmを帯域幅約20nmで通過させるフィルタ76bを含んでいる
。図示するように、フィルタ76a、76bは、レンズ管アセンブリ72a、7
2bに収納されている。
【0029】 光学ブロックアセンブリ50の構成要素及び機能の一部のいくつかの態様は、
1999年7月21日に提出された共同出願中の米国特許仮出願第60/___
(アトーニ整理番号(Attorney Docket No. )CALPP005+)「化学及び
生化学分析において使用する光源出力調節」において更に説明されており、これ
はすべて参考としてここに取り入れられている。
【0030】 前記のシステム20は、蛍光標識を有する試料を含むマイクロ流体デバイスで
使用するものとして説明されているが、このシステムは、例えば、光吸収標識及
び放射性標識を含む他のタイプの標識を検出するために使用可能である。
【0031】 図5Aは、マイクロ流体制御検出システム20の運動変換機構付き取付アセン
ブリ(kinematic mounting assembly )80を示す分解斜視図である。運動変換
機構付き取付アセンブリ80は、チップ内の分析チャネルに対する光学ブロック
50の照準及び焦点を調節するために、随意に結合される。
【0032】 運動変換機構付き取付アセンブリ80は一般に、Lブラケット84によって第
一のプレートに取り付けられる第一及び第二のステップモータ81、82を備え
る。第一のプレート83は、第一のプレート83に対して移動可能な第二のプレ
ート85に近接して設けられている。第一及び第二のプレート83、85は、プ
レート間に取り付けられたスプリング86、87、88等によって、移動可能な
状態で取り付けられており、スプリング86、87、88等は、ネジ又はピン(
表示なし)等の任意の適切な連結メカニズムにより第一及び第二のプレート間に
結合されている。3本のスプリングが好適だが、1本のスプリングは一般に第一
及び第二のプレート83、85間の中心部に設けられる。
【0033】 図5Bは、第一のステップモータ81と運動変換機構付き取付アセンブリ80
の第一及び第二のプレート83、85との第一のカプラ89による結合を示す簡
略部分断面図である。カプラ89は、ボール形又は丸みを帯びた形状の端部90
と、ボール形状端部90から延びるネジ付きロッド91と、ロッド91内に定め
られた内部開口部92とを備える。ネジ付きロッド91は、第一のプレート83
に対してロッドが回転できるように、ネジ93とかみ合う構造となっている。
【0034】 ロッド91の内部開口部92は、第一のステップモータシャフトの回転により
カプラ89の回転が生じるように、第一のステップモータ81のシャフト94と
スライド可能な状態で結合させる又はスリップして適合させるために随意に構成
される。例えば、内部ロッド開口部と第一のステップモータシャフトとは、結合
する六角形の断面形状を有し、内部ロッド開口部92は六角ソケット形状となっ
ており、第一のステップモータ81のシャフト94はこれに結合する六角ボルト
の形状となっている。したがって、第一のステップモータ81がシャフト92を
回転させると、カプラ89の第一のプレート83内での回転が発生し、カプラは
Y方向に並進するように動かされ、これにより第一及び第二のプレート83、8
5の間の距離が増減する。又は、可撓軸結合を使用できる。
【0035】 第二のプレート85には、好ましくは、ボール形状端部90の直径と直径がほ
ぼ等しいか、2分の1、4分の1、あるいは任意の最適な割合の直径を有する硬
い座面又は表面95aが設けられている。硬い座面95aは一般に、硬い座面9
5a上でのボール形状端部90の動きによる摩耗を最小限にする立方晶ジルコニ
ウム等の素材を含む。ボール形状端部90も好ましくは同様に、形状及びサイズ
が摩耗により時間と共に一般的に変化しないように、硬化素材を含む。
【0036】 座面に支えられたボール又はボール形状端部を有するステップモータによって
動かされるこうした雌ネジ付きブッシングは、この技術で知られている。ステッ
プモータのシャフトとカプラとの他の任意の最適な結合は随意に実施できる。例
えば、螺旋スプリングを使用した可撓性のエラストマシャフト結合をカプラとし
て利用できる。
【0037】 表示されていないが、第二のステップモータ82は、第一のステップモータ8
1と類似する構造を随意に有する。例えば、第二のステップモータ82は、第二
のカプラの内部開口部とスライド可能な状態でかみ合わせる又はスリップして適
合させる構造であるシャフトを含む。更に、内部ロッド開口部と第二のステップ
モータシャフトとは、結合する六角形の断面形状を有し、内部ロッド開口部は六
角ソケットの形状となっており、第二のステップモータ82のシャフトはこれに
対する結合する六角ボルトの形状となっている。
【0038】 この第二のカプラは一般に、ボール形又は丸みを帯びた端部と、ボール形状端
部から延びるネジ付きロッドと、第二のステップモータ82のシャフトが通常は
かみ合う内部開口部とを備える。このネジ付きロッドは、例えば、第二のステッ
プモータ82、第一のプレート83、及び又は取り付けブラケット84に対して
固定及び又は結合されている部材又は延長部の雌ネジとかみ合うように随意に構
成される。スプリングは、好ましくは、第二のステップモータ82と第二のプレ
ート85とを結合するために、Z方向に沿って設けられる。例えば、このZ方向
スプリングは通常、ピン又は止めネジによって、部材又は延長部に一方の端部が
結合され、第二のプレート85にZ方向スプリングのもう一方の端部が結合され
る。
【0039】 第二のプレート85の側部表面には、好ましくは、第二のカプラのボール形状
端部の直径と、直径がほぼ同じ、2分の1、4分の1、あるいは任意の最適な割
合の直径を有する硬い座面又は表面95bが設けられている。硬い座面95bは
一般に、硬い座面95aと同様の構造で、硬い座面95b上での第二のカプラの
ボール形状端部の動きによる摩耗を最小限にする同様の目的を果たす。第二のカ
プラも同様に、一般には形状及びサイズが摩耗により時間と共に変化しないよう
に、硬化素材を含む。
【0040】 第二のステップモータ82の構造は、シャフトの回転が雌ネジ付き固定部材又
は延長部内での第二のカプラの回転を引き起こすようにする。したがって、この
第二のカプラは、Z方向で並進するように動かされ、これにより第二のプレート
85を第一のプレート83に対してピボット様に回転させることができる。
【0041】 カプラと第一のプレート83とのネジのかみ合わせは、ステップモータとの回
転比を効果的に減速し、第一のプレート83と第二のプレート85との相対的な
位置あわせを正確にかつ厳密に行うことが可能となる。こうした位置あわせの最
小分解能は、通常、各ステップモータのネジ及びパラメータに基づいて決定及び
選択される。ステップモータの各ステップに応じて、約0.8μmの最小分解能
を容易に達成できる。
【0042】 運動変換機構付き取付アセンブリ80は、第一のプレート83に対して第二の
プレート85が、好ましくは、それぞれY軸及びZ軸まわりを移動するピボット
を形成する。図5Aに示す実施形態において、運動変換機構付き取付アセンブリ
80は二つのピボットを備えており、それぞれがボール86a、86bと、これ
らに対応する座部97a、97bを備える。座部97a、97bは、第一のプレ
ート83に随意に設けられている。
【0043】 座部97a、97bの一方は随意に、対応するボールの約2分の1を受け入れ
る構造の錐状の窪みとし、対応するボールが窪みの中で回転できるようにする。
このボールと錐状の窪みとの組み合わせは一般に、第一のステップモータ81の
作動によるY方向及び又は第二のステップモータ82の作動によるZ方向におけ
る第一のプレート83に対する第二のプレート85の移動に関するピボットの役
割を果たす。座部97a、97bの他方は随意に、座部95a(図5Bに表示)
と同様の硬表面座部とし、対応するボールがX−Z面をスライドして移動できる
ようにする。このボールと硬表面座部との組み合わせは一般に、第三の接触点の
役割を果たし、カプラ89のボール90と錐状の窪み及び対応するボールを備え
るピボットとによって提供される接触点に追加され、平面を定める。
【0044】 それぞれのボール96a、96bは通常、任意の最適な連結メカニズムによっ
て第二のプレート85に取り付けられる。又は、ボール96a、96bは結合さ
れずに、第一及び第二のプレート83、85の間に配置され、スプリング86、
87、88によって第一及び第二のプレート83、85の間に閉じ込められる。
【0045】 好ましくは、第一及び第二のプレート83、85は、光学ブロックアセンブリ
に結合され、第一のプレート83はベースプレートアセンブリ30に対して静止
し、第二のプレート85は光学ブロックハウジングに結合される。又は、第二の
プレート85は対物レンズに結合され、例えば対物レンズが約3mmまでの距離
で移動及び位置決定され、マイクロ流体チップのチャネル又は検出窓のスキャン
及び位置特定をできるようにするか、及び又はマイクロ流体チップの検出窓に対
して、対物レンズを例えば約0.5mmまでZ方向に移動させることで、対物レ
ンズの焦点調整ができるようにする。
【0046】 好適な一実施形態において、それぞれのボール96a、96bは、約6mmの
直径を有し、錐状の窪み及び対応するボールを備えるピボットが第一及び第二の
プレート83、85の間に約3mmの間隔を提供するようになる。
【0047】 図6Aはリーダアセンブリ189の斜視図であり、図6B及び6Cはそれぞれ
、リーダアセンブリ189及び運動変換機構付き取付アセンブリ80の分解斜視
図である。リーダアセンブリ189は、クラムシェルユニット24と、光学ブロ
ックアセンブリ50と、運動変換機構付き取付アセンブリ80と、アセンブリカ
バー188とを備える。運動変換機構付き取付アセンブリ80の第一及び第二の
ステップモータ81、82と、モータ81、82が取り付けられるLブラケット
は、ウィグラアセンブリ180を形成する。表示のように、運動変換機構付き取
付アセンブリ80の第一及び第二のステップモータ81、82はスピンドルを利
用する。クラムシェルユニット24は、ウィグラアセンブリ180と光学ブロッ
クアセンブリ50との上に配置され、光学ブロックアセンブリ50の対物レンズ
52を、クラムシェルユニット24のヒートシンク33内に定められた穴36に
一致させる(図2Bにも表示)。
【0048】 図7は、マイクロ流体制御検出システム20のシャシ190を示す分解斜視図
である。リーダアセンブリ189と、制御PCBアセンブリ191と、電源19
2と、冷却ファン193とは、通常、任意の適切な形でシャシ190に結合され
る。コネクタ194は、通信チャネル194aによるコンピュータ等の制御シス
テム198(図1Aに表示)との接続を提供する。2枚の高電圧PCB195、
196は随意に提供される。シャシカバー197はシャシ190を囲む。
【0049】 図8は、マイクロ流体制御検出システム20、20’で使用するマイクロ流体
チップ100を示す模式図である。マイクロチップ等のマイクロ流体デバイス1
00は、通常、動作中、ベースプレート32(図2に表示)上のクラムシェルユ
ニット内に置かれる。マイクロ流体デバイス100は一般に、複数のチャネル1
04の統合ネットワークを定めるプレート102と、チャネル104との様々な
流体の連絡における複数のリザーバ106乃至136とを備える。緩衝剤、試薬
、及び又は分析する試料は、一つ以上のチャネル104に導入するために一つ以
上のリザーバ106乃至136に置かれる。好ましくは、リザーバ130、13
2、134は廃棄リザーバであり、リザーバ136は緩衝剤リザーバである。流
体はそれぞれのリザーバから、個別に又は他のリザーバからの他の試薬と一緒に
メイン分析チャネル138へ運ばれ、メインチャネルに沿って廃棄リザーバ13
2へ向かい、検出領域(又は窓)140を通過する。
【0050】 マイクロ流体デバイス100は通常、マイクロ流体制御検出システム20、2
0’内に置かれ、その検出領域又は窓140は、光学ブロックの対物レンズの光
学経路に配置され、このシステムがメイン分析チャネル138の検出領域140
を検出可能に配置する。この対物レンズは、好ましくは、テスト試料内の蛍光標
識を活性化するのに最適な距離に置かれる。試料が検出領域140を通過するに
ともない、試料物質によって生成された信号がシステム20、20’によって検
出される。
【0051】 検出窓140は、好ましくは、配置されたメインチャネル138からの光信号
を伝達できるように透明にする。検出窓140は単純に、カバー層がガラス又は
石英等である透明なカバー層、又はPMMA、ポリカーボネート等の透明なポリ
マ層の領域にすることができる。又は、マイクロ流体デバイス100の製造にお
いて不透明な基盤が使用される場合、前記素材で製造した透明な検出窓を別に作
りデバイスに付ける。
【0052】 マイクロ流体デバイス100は、好ましくは、少なくとも2本の交差チャネル
を含み、プレート102に配置された3本以上の交差チャネルを随意に含む。チ
ャネルの交差は、十字交差、「T」字交差、又は2本のチャネルの流体が連絡す
る他の任意の数の構造を含んだ多数の形式とすることができる。マイクロ流体デ
バイス100は、好ましくは、複数の試料の並行又は連続導入及び分析のために
、複数の試料導入ポート又はリザーバを有する。又は、マイクロ流体デバイス1
00は、複数の試料を分析のためにデバイスに連続して導入するピペッタ等の試
料導入ポートに結合される。
【0053】 試料は通常、例えば、真空圧力及び又は動電的輸送システム等の電場を加える
ことによって、メイン分析チャネル138に沿って運ばれ、検出窓140を通過
する。この動電的輸送システムは、物質に電場を加えることにより、物質を相互
接続チャネルに沿って送るため、チャネルを通じた内部での物質の移動が発生し
、つまりカチオンは負の電極に向かって移動し、アニオンは正の電極に向かって
移動する。
【0054】 こうした動電的物質輸送及び誘導システムは、構造に加えられた電場内での荷
電化学種の電気泳動度に依存するシステムを含む。こうしたシステムは、更に具
体的には、電気泳動式物質輸送システムと呼ばれる。他の動電的物質誘導及び輸
送システムは、チャネル又はチャンバ構造内の流体及び物質の静電気の流れに依
存し、これはこうした構造に電場を加えることで生じる。
【0055】 簡単に言えば、エッチングされたガラスチャネル又はガラスマイクロキャピラ
リ内のヒドロキシル基等の荷電官能基が存在する表面を有するチャネルに流体を
導けば、この基はイオン化される。ヒドロキシル官能基の場合、このイオン化に
よって、例えば中性pHにおいて、表面から流体へプロトンが放出され、流体と
表面との境界又はその近くにおいてプロトンの集中、又はチャネル内の流体全体
を囲む正に荷電した被覆が形成される。チャネルの長さ全体に電流及び又は電圧
勾配を加えることで、プロトン被覆は電流又は電圧が低下する方向、つまり負の
電極の方向に移動する。
【0056】 ここで説明するマイクロ流体デバイス100は、例えば、参考としてここにす
べてを取り入れている1997年4月25日提出の米国特許出願第08/845
6,754号及び公開国際出願第WO98/00231号において開示されてい
るような薬品の発見及び診断における、タンパク質及び又は核酸等の生体マクロ
分子の特徴判定作業、スクリーニング検定、マクロ分子(核酸、タンパク質等)
の電気泳動分離、及び中又は高スループットスクリーニング検定といった様々な
分析を実行する上で有効である。マイクロ流体デバイスが使用可能な制御装置及
び検出装置システム20は、例えば、クロマトグラフデータを生成するためのレ
ーザ放射への露光より、緩衝剤及び又は試料が誘発した蛍光の検出に有効である
。本発明の検出システム20、20’で使用されるマイクロ流体デバイスは、本
発明の範囲から逸脱することなく、ここで説明したものから変更することができ
る。
【0057】 動作にあたっては、分離緩衝剤は通常、最初に、例えば緩衝剤リザーバ136
に置かれ、チャネル104へ運ばれることが可能になり、これによりチャネルを
分離緩衝剤で満たす。分析される試料は、一つ以上のリザーバ106乃至128
に個別に置かれる。分離バッファはすでにリザーバ136に存在しており、通常
は、リザーバ130、132、及び134にも置かれる。チップのチャネルを通
じた物質の移動は、チャネルを通じて適切な電流及び又は電圧を加え、物質の動
電的移動を促すことで達成される。電流及び又は電圧は、電極45(図3B及び
3Cに表示)によって供給される。各電極は一般に、リザーバに対応し、表示及
び説明する実施形態の例においては、16のリザーバに対応する16の電極が存
在する。
【0058】 適切な電気入力を加えることにより、第一の試料物質は、例えばリザーバ10
6から輸送又は動電的輸送され、チャネル140a及び140bを介して、メイ
ンチャネル138のメイン注入交差142へ向かい、これを通過する。一実施形
態において、これはリザーバ106と134との間に電流を加えることで達成で
きる。低レベルのピンチング電流が、通常、交差142に加えられ、これは例え
ば、リザーバ132及び136からリザーバ134へ向けて低レベルの電流が供
給されることによる交差での試料物質の拡散を防止するためである(参考として
ここにすべてを取り入れているWO96/04547を参照)。
【0059】 短時間の後、例えばリザーバ136と132との間に電流を加えることによっ
て、交差142の物質がメイン分析チャネル138を通じて動電的に輸送される
ように、加える電流を切り替える。通常は、メインチャネル138への漏出を避
ける目的で、チャネル140b及び140cの物質を交差142から引き戻すた
めに、注入後に僅かな電流を加える。
【0060】 第一の試料がメインチャネル138を通じて輸送される間、分析される第二の
試料は通常、第二の試料物質をリザーバ、例えばリザーバ108から、プレロー
ド交差144を通じてプレロードリザーバ130へ輸送することで、プレロード
される。これにより、非常に短い輸送時間のみで、試料物質をプレロード位置か
ら注入交差142へ移動させることができる。第一の試料の分析が完了すると、
第二の試料物質は通常、前記のプロセスと同様に、注入交差142を通じて輸送
され、メイン分析チャネル138へ注入される。このプロセスは、好ましくは、
チップ100へロードされる試料ごとに繰り返される。分析チャネル138では
、電気泳動分離及びスクリーニング相互作用等の必要な分析作業が実施される。
動電的物質輸送システムを組み込むものとして一般的に説明されているが、こう
した動電的システムに加えて、又はその代わりに、他のシステムを随意に利用で
きると理解される。例えば、真空ソース又はポンプがクラムシェル24と結合し
、メインユニット22に随意に提供される。
【0061】 本発明に関連して使用される多数の構成要素は、共同で所有される共同出願中
の特許出願において説明されており、これには例えば、1998年10月2日提
出の米国特許出願第09/165,704号、1997年8月29日提出の米国
特許出願第09/919,707号、及び公開国際出願第98/05424号が
含まれ、これらは参考としてここにすべて取り入れている。
【0062】 前記のように、第一及び第二の構成要素の相互作用には通常、検出可能な信号
が伴う。一般に、検出窓で試料物質によって生成された信号のモニタは、テスト
システム内の蛍光標識を活性化する適切な波長のレーザ光源を配置することで達
成される。その後、蛍光は、光学アセンブリ50について前記したように、レン
ズアセンブリと検出装置PCBとの組み合わせを使用して検出される。この信号
は、好ましくは、対物レンズ52(図4B及び4Cに表示)によってモニタされ
る。これらの信号は、対応する検出装置に信号を送信するレンズアセンブリによ
って検出される。その後、PCBは信号をコンピュータに送信する。コンピュー
タはその後、信号を分析し、グラフ、表、及びチャート等の様々な出力を作成す
るのに使用できる。更に、コンピュータ198(図1Aに表示)は通常、マイク
ロ流体システム20、20’を制御するのに使用される。キーボード又はマウス
等の適切な入力手段を通じて、命令がコンピュータに入力され、これはその後、
命令を制御PCBアセンブリ191に送信する。
【0063】 したがって、本発明は、同様に結合された2枚の平面ガラス基板で随意に構築
されたマイクロ流体チップによって機能するマイクロ流体検出装置及び制御装置
システムを提供する。図2及び3A乃至3Cに戻って、このマイクロ流体チップ
は通常、マイクロ流体チップ100の上部基板に設けられた穴(表示なし)と結
合する制御電極45を含むクラムシェル構造内のベースプレート32上に配置さ
れる。クラムシェル蓋43を閉めることで、結合する電極45の列が様々なリザ
ーバと接触するため、マイクロ流体チップ100内に収容される流体にも接触す
る。電気入力は通常、電極45によって様々なリザーバに伝達され、例えば、真
空圧力、電気泳動、及び又は電気浸透による相互接続チャネルを通じた物質輸送
の方向を定める役割を果たす。
【0064】 チャネルネットワークは分離媒体で満たされる。好ましくは、使用される分離
媒体は、ポリジメタクリラーデ−co−アクリル酸の低粘性溶液である。DNA
は、挿入蛍光染料でモルキュラ・プローブスから入手可能な「Syto−66
Super TM」によって標識される。核酸の断片は、電気泳動度が異なるの
で、分離又はメイン分析チャネルを移動するにつれ、分離される。こうした断片
は分離媒体中の染料を吸収する。
【0065】 断片に関連する蛍光挿入染料は通常、図4A乃至4Cに示すように、光源58
aから放出され、ミラー66aで反射し、ミラー66bを通過した光により、対
物レンズ52で検出される。又は、第二の光源58bから、レンズアセンブリ6
0b及びミラー66c、66bを介して、対物レンズ52を通して青色光を射出
することもできる。光は返送され、検出装置74a、74bのいずれかによって
検出される。こうした光源の一方又は両方及び又は代替又は追加として提供され
る他の光源は、メイン分析チャネル内の核酸に関連する染料を活性化するために
随意に使用される。
【0066】 図9は、システム制御回路ボード191の実施形態を示す図である。図10は
、あらゆる電気ソースチャネルをキャリブレーションする基準高電圧チャネル制
御回路ボード195を示す図である。図11は、16ケの高電圧ソースチャネル
それぞれの制御回路ボード196を示す図である。図12は、高電圧ボードの制
御回路を示す図である。
【0067】 図13は、マイクロ流体制御検出システム20又は20’で使用する基準チャ
ネル202及び様々な高電圧電極チャネル204、206、208、210の高
電圧制御PCBアセンブリに関する回路200の一実施形態を示す簡略図である
。各高電圧電極チャネルは、電極を介して、マイクロ流体チップに定められたリ
ザーバと結合される。前記のように、各電極は一般にリザーバと対応し、表示及
び説明する実施形態の例において、16ケの電極チャネルが、16ケの電極と対
応し、更にこれが16ケのリザーバと対応するように提供される。基準チャネル
は、電極チャネルのキャリブレーションを可能にするために提供される追加チャ
ネルである。四つの電極チャネルによって表示されているが、回路200は基準
チャネル202に加え、二つ以上の任意の数の電極チャネルを含むことができる
【0068】 電子回路では、劣化、温度及び又は湿度の変化、及び又はその他の原因により
、変動が生じる。電子的変動は電子回路の性能に影響を与える。例えば、マイク
ロ流体制御検出システム20又は20’の場合、電極によってリザーバに加える
電圧又は電流を厳密に制御することが非常に望ましい。一般に、すべての電極チ
ャネルで一致する電子的変動、つまり同じ比での変動であれば、電子回路の性能
を大きく劣化させることはない。しかし、あるリザーバに加えられる電極又は電
流が例えば1%増加し、他のリザーバに加えられる電圧が例えば1%減少する場
合、こうした電子的変動は、異なるリザーバの内容物の間での化学的なクロスト
ークにつながる可能性がある。更に、時間の経過や温度の変化を受けても、マイ
クロ流体制御検出システムにとって望ましい精度のレベルを維持する高電圧抵抗
器を提供することは一般に難しい。こうした高電圧抵抗器は、チャネルの電圧を
測定及び設定するために、各高電圧チャネルの抵抗分圧器で使用されている。
【0069】 したがって、基準チャネルが、電極チャネルのキャリブレーションに使用する
追加チャネルとして、高電圧制御PCBアセンブリの回路に提供される。好まし
くは、キャリブレーションのスキーム又はプロセスは、各テスト又はランの前に
マイクロ流体チップを分析するために実行される。基準チャネルの回路は各テス
ト又はランについて一度だけ利用されるため、基準チャネル回路の劣化の影響は
、電極チャネルと比較して少なくなる。更に、マイクロ流体制御検出システム2
0又は20’に関して説明しているが、基準チャネルの設備及びキャリブレーシ
ョンプロセスは、電圧及び又は電流が複数のチャネルで一致した状態を確保する
ために、任意のシステムにおいて随意に利用できる。
【0070】 図13に示すように、基準チャネル202は一般に、DAC設定値出力214
を入力として受領する高電圧発生器212を備える。基準チャネル202は更に
、直列に結合された第一及び第二の高電圧抵抗器218、220を備える分圧器
を含む。この分圧器は、高電圧発生器212と並行に結合される。電圧222は
、第二の高電圧抵抗器220の二つのノードの間で測定される。加えて、電流2
24は、高電圧発生器212及び第二の高電圧抵抗器220に結合されるノード
と接地との間で測定される。基準チャネルの出力OUTREF又は各電極チャネ
ルの出力OUT1、OUT2等は、ノード228で測定される。基準チャネル2
02は、低漏電高電圧ダイオード226を介して、各電極チャネル204、20
6、208、210と結合される。各高電圧電極チャネル204、206、20
8、210は、入力として電圧又は電流モード選択信号216を有することを除
き、基準チャネル202と一般に同一の構造である。
【0071】 図14は、第一のチャネル204のフィードバックループ回路を更に詳細に示
す簡略図である。前記のように、高電圧電極チャネル及び基準チャネル202の
回路は、一般に同一の構造である。表示のように、第一のチャネル204の高電
圧発生器212は一般に、積分器232と、倍電圧器付き変圧器234と、ダイ
オード236と、電流を電圧に変換する増幅器238とを含む。高電圧発生器2
12は、DAC設定値出力214と電圧及び電流測定値222、224とに基づ
いて出力を制限するフィードバックループによって制御される。電圧測定値22
2及び電流測定値224は、出力240の実際の電圧及び電流のデジタル値表示
を生成するために、アナログデジタル変換器によってサンプリングされる。
【0072】 増幅器238は、ノード230が仮想接地となるように操作される。動作中、
電極チャネルは、すべて同じモード又は異なるモードに随意に設定される。基準
チャネル202は、好ましくは電圧モードでのみ動作するため、スイッチ216
等の回路の部分を提供する必要がある。
【0073】 マイクロ流体チップでの通常の動作中又は試料の分析中、基準チャネル202
は遮断され、各高電圧電極チャネルの電圧が正又は0にならない限り、基準チャ
ネルと各高電圧電極チャネルとの間に大きな電流が流れないようになる。反対に
、キャリブレーション中、基準チャネル202の電圧、つまり基準ノード228
の電圧は、少なくとも、一つ以上の高電圧電極チャネルの電圧より大きなダイオ
ード226での電圧の低下の量だけ正の電圧に設定され、こうした一つ以上の高
電圧電極チャネルに電流が流れるようにする。
【0074】 以下は、キャリブレーションプロセスの例の説明だが、他の任意の最適なキャ
リブレーションプロセスを随意に利用可能であり、同様のキャリブレーション結
果を得るために多数の変更を行うことができる。
【0075】 第一に、基準チャネル202及びすべての電極チャネルが遮断される。基準チ
ャネル202の電圧及び電流VRefReadOffset 、IRefReadOffset が測定される
。各電極チャネルNの電圧及び電流VChNReadOffset 、IChNReadOffset が測定
され、ここでNには1から電極チャネルの数、例えば16までの範囲の値をとる
【0076】 次に、すべての電極チャネルのノード240での電圧が、1200V設定値電
圧又はV1.2kVSetPoint に設定され、基準チャネル202のノード228での電
圧が、1000V設定値電圧又はV1kVRefPoint に設定される。実際の1000
V基準チャネル設定値電圧は正確に1000Vと等しくない可能性があるため、
この1000V設定値電圧はV1kVRefSetPointによって表される。同様に、実際
の1200V電極チャネル設定値電圧は正確に1200Vと等しくない可能性が
あるため、この1200V設定値電圧はV1.2kVSetPoint によって表される。加
えて、基準チャネル202の電圧は、電極チャネル204乃至210の電圧より
も低いため、基準チャネルと任意の電極チャネルとの間に電流の流れはない。各
電極チャネルのノード222での出力電圧VChNReadBが測定される。
【0077】 各電極チャネルの電流は、その後、個別に−1.25μA設定値電流又はI-1
.25μASetPointに設定され、この間、すべての電極チャネルのノード240での
電圧はV1.2kVSetPoint に保たれる。実際の電極チャネル設定値電流は正確に−
1.25μAに等しくない可能性があるため、この−1.25μA設定値電流は
I-1.25μASetPointによって表される。この電極チャネルの電流の設定は、電極
チャネルの対応するダイオード226それぞれに順方向バイアスを与え、電極チ
ャネルのノード240での電圧は、基準チャネル202のノード228での電圧
からダイオード226での電圧低下を引いたものと等しい電圧になる。電圧VCh
NReadC及び電流IChNReadCは、各電極チャネルに関して測定される。電圧VRefR
eadC及び電流IRefReadCも、基準チャネル202に関して測定される。一般に、
基準電流は各チャネルの測定値に関して読み出されるが、電圧基準はすべてのチ
ャネルの測定値に関して一度だけ読み出される。
【0078】 次に、各電極チャネルの電流が個別に−3.75μA設定値電流又はI-3.75
μASetpoint に設定され、この間、他のすべての電極チャネルのノード240で
の電圧はV1.2kVSetPoint に保たれる。ここでも、実際の電極チャネル設定値電
流は正確に−3.75μAと等しくない可能性があるため、この−3.75μA
設定値電流はI-3.75μASetPointによって表される。この電極チャネルの電流の
設定は、電極チャネルの対応するダイオード226それぞれに順方向バイアスを
与え、電極チャネルのノード240での電圧は、基準チャネル202のノード2
28での電圧からダイオード226での電圧低下を引いたものと等しい電圧にな
る。電流IChNReadDは、各電極チャネルに関して測定され、基準チャネル202
からの電流IRefReadDも測定される。基準チャネルの電流は通常、各チャネルの
電流測定値に関して測定される。
【0079】 基準チャネル202のノード228での電圧は、200V設定値電圧又はV20
0VRefSetPoint に設定され、すべての電極チャネルのノード228での電圧は、
300V設定値電圧又はV300VSetPointに設定される。ここでも、実際の200
V基準チャネル設定値電圧は正確に200Vと等しくない可能性があるため、こ
の200V設定値電圧はV200VRefSetPoint によって表される。同様に、実際の
300V電極チャネル設定値電圧は正確に300Vと等しくない可能性があるた
め、この300V設定値電圧はV300VSetPointによって表される。加えて、基準
チャネル202の電圧は電極チャネルの電圧よりも低いため、基準チャネルと任
意の電極チャネルとの間の電流の流れはない。各電極チャネルの出力電圧VChNR
eadEが測定される。
【0080】 最後に、各電極チャネルの電流が個別に−1.25μA設定値電流又はI-1.2
5μASetPointに設定され、この間、他のすべての電極チャネルのノード240で
の電圧はV300VSetPointに保たれる。この電極チャネルの電流の設定は、電極チ
ャネルの対応するダイオード226それぞれに順方向バイアスを与え、電極チャ
ネルのノード228での電圧は、基準チャネル202のノード228での電圧か
らダイオード226での電圧低下を引いたものと等しい電圧になる。電圧VChNR
eadFは、各電極チャネルに関して測定され、基準チャネル202からの電圧VRe
fReadFも測定される。基準チャネルの電圧は通常、すべてのチャネルの電流測定
値に関して一度だけ測定されることに注意が必要である。
【0081】 表Iでは、前記のキャリブレーションステップと、基準チャネル及び電極チャ
ネルの測定電圧及び電流とがまとめて示されている。
【0082】
【表1】
【0083】 電圧及び電流に関する基準チャネルの読み取りゲインキャリブレーション係数
は、GRefReadV、GRefReadIによって表され、これは既知であり、例えば工場で
キャリブレーション及び事前に決定されており、様々なキャリブレーション係数
及び又はオフセットを決定するために利用される。各高電圧電極チャネルNに関
する、電圧及び電流の読み取りに関するキャリブレーション係数と、電圧及び電
流の設定に関するキャリブレーション係数及びキャリブレーションオフセットを
、既知のパラメータGRefReadV、GRefReadIと表Iに記載の測定電圧及び電流と
の関数として以下に示す。 GChNReadV =GRefReadV*(VRefReadC−VRefReadF) /(VChNReadC−VChNReadF) GChNReadI =GRefReadI*(IRefReadD−IRefReadC) /(IChNReadC−IChNReadD) GChNSetV =GChNReadV*(VChNReadB−VChNReadE) /(V1.2kVSetPoint−V300VSetPoint) VChNSetOffSet =V300VSetPoint−(VChNReadE−VChNReadOffSet) *(GChNReadV/GChNSetV) GChNSetI =GChNReadI*(IChNReadC−IChNReadD) /(I-11.25μASetPoint−I-3.75μASetPoint) IChNSetOffSet=I-1.25μASetPoint−(IChNReadC−IChNReadOffSet) *(GChNReadI/GChNSetI) ここに、 GChNReadVは、読み取り電圧ゲインつまり電圧222の測定値と各チャネルN
のノード240での実際の電圧との間の関係に関するキャリブレーション係数を
表す。 GChNReadIは、読み取り電流ゲインつまり電流224の測定値と各チャネルN
のノード240での実際の電流との間の関係に関するキャリブレーション係数を
表す。 GChNSetV は、電圧設定ゲインつまりDAC設定値出力214の設定と各チャ
ネルNのノード240での実際の電圧との間の関係に関するキャリブレーション
係数を表す。 VChNSetOffSetは、設定電圧つまり各チャネルNのノード240で電圧を0に
するDAC設定値出力214の設定に関するオフセット電圧を表す。 GChNSetI は、電流設定ゲイン、つまりDAC設定値出力214の設定と各チ
ャネルNのノード240での実際の電流との間の関係に関するキャリブレーショ
ン係数を表す。 IChNSetOffSetは、設定電流つまり各チャネルNのノード240に出入りする
電流の流れを0にするDAC設定値出力214の設定に関するオフセット電流を
表す。
【0084】 加えて、基準チャネルの電圧の設定に関するキャリブレーション係数及び電圧
オフセットを以下に示す。 GRefSetV =GRefReadV*(VRefReadC−VRefReadF) /(V1kVRefSetPoint−V300VRefSetPoint) VRefSetOffSet=V200VSetPoint−(VRefReadF−VRefReadOffSet) *(GRefReadV/GRefSetV) ここに、 GRefSetV は、基準電圧設定ゲインつまりDAC設定値出力214の設定と基
準チャネルのノード228での実際の電圧との間の関係に関するキャリブレーシ
ョン係数を表す。 VRefSetOffSetは、設定基準電流つまり基準チャネルのノード228での電圧
を0にするDAC設定値出力214の設定に関するオフセット電圧を表す。
【0085】 キャリブレーション係数とオフセットとを決定した後、設定値と、読み返しと
、出力電圧及び電流との関係が分かる。特に、実際の電圧設定VSet,Out は、適
用された電圧設定VSetの関数として表現可能であり、実際の電流設定ISet,Out
は適用された電流設定ISetの関数として表現可能である。 出力電圧=VChNOut =(VSet − VChNSetOffSet)*GChNSetV 出力電流=IChNOut =(ISet − IChNSetOffSet)*GChNSetI 加えて、各電極チャネルの実際の電圧VRead,Outは、測定電圧VReadの関数と
して表現可能であり、実際の電流IRead,Outは、測定電流IReadの関数として表
現可能である。 出力電圧=VChNOut=(VRead −VChNReadOffSet)*GChNReadV 出力電流=IChNOut=(IRead −IChNReadOffSet)*GChNReadI
【0086】 前記のキャリブレーション方法は通常、一般に、基準チャネルでの第一の電気
基準入力と、それぞれの電極又はソースチャネルでの第一の電気ソース入力とを
生成することにまとめられる。基準及び電極チャネルそれぞれでの第一の電気値
が測定される。その後、基準チャネルでの第二の電気基準入力と、それぞれの電
極チャネルでの第二の電気電極入力とが生成され、この第二の入力は、対応する
第一の入力と異なっている。次に、基準及び電気電極チャネルそれぞれでの第二
の値が測定される。各電気入力及び各測定値は随意に電圧及び又は電流となる。
【0087】 読み出しキャリブレーション係数、例えばGChNReadV又はGChNReadIは通常、
第一の測定基準値及び第一の測定電極値間の差と第二の測定基準値及び第二の測
定電極値間の差との比の関数として決定される。
【0088】 すべての電極及び基準チャネルは随意に遮断され、基準及び電極チャネルそれ
ぞれでのオフセット電圧及び電流が測定される。キャリブレーションオフセット
値、例えばVChNSetOffSet又はIChNSetOffSetは通常、測定オフセット電圧及び
電流の関数として決定される。加えて、設定キャリブレーションオフセットVCh
NSetOffSet又はIChNSetOffSetは、好ましくは、基準入力の一つの関数として、
及び測定電極チャネル値の一つと測定オフセットソースチャネル値の一つとの間
の差の関数として決定される。
【0089】 入力設定基準キャリブレーションオフセット、例えばVRefSetOffSetは通常、
基準入力の一つの関数として、及び測定基準チャネル値の一つと測定オフセット
基準チャネル値の一つとの差の関数として決定される。
【0090】 設定キャリブレーション係数、例えばGChNSetV 又はGChNSetI は通常、第一
の測定基準値及び第二の測定基準値間の差と第一の基準入力及び第二の基準入力
間の差との比の関数として決定される。
【0091】 設定基準オフセット、例えばGRefSetV は通常、第一の測定基準値及び第二の
測定基準値間の差と第一の基準入力及び第二の基準入力間の差との比の関数とし
て決定される。
【0092】 前記のキャリブレーションプロセスにおいて、各ダイオード226での電圧低
下は、一定の電流の流れに置いて一定であり、キャリブレーション点の各ペアが
同じバイアス電流である−1.25μAで実行されるため、ダイオード電圧の低
下がキャリブレーションプロセスに大きな影響を与えないと仮定されている。加
えて、基準及び電極チャネルのすべての高電圧ソースを遮断することでオフセッ
トキャリブレーションが実行されるため、オフセットキャリブレーションはダイ
オード電圧の低下に影響されることはない。
【0093】 更に、前記のキャリブレーションプロセスでは、各ダイオード226での同様
の電圧低下を仮定して、電圧出力対電圧設定の勾配をキャリブレーションした。
このプロセスでは、キャリブレーション中の電極チャネル間の大きな電圧の相違
に対する保護も提供する。キャリブレーション中の電極チャネル間の大きな電圧
の相違は、マイクロ流体チップ内での望ましくない流体の流れを生成し、精度と
性能とを劣化させる可能性がある。
【0094】 前記のように、その他の任意の適切なキャリブレーションプロセスを利用し、
多数の変更を随意に加えて、同様のキャリブレーション結果を得ることができる
。例えば、前記のキャリブレーションプロセスは2点キャリブレーションプロセ
スであり、このプロセスでは本質的に回路構成要素が線形に動作すること、つま
り回路構成要素が非常に直線的であり、低い電圧係数を有することを仮定してい
る。非線形回路構成要素を補うために、前記のキャリブレーションプロセスを拡
張し、一つ以上のキャリブレーション係数に関して複数点キャリブレーションを
実行することができる。
【0095】 上述したことは、本発明の好適な実施形態の完全な説明であるが、様々な変更
、修正、及び等価物が使用可能である。前記の実施形態に適切な修正を加えても
、本発明が同等に適用できることは明白である。したがって、前記の説明は、あ
らゆる範囲の等価物と共に、添付請求の範囲の境界及び領域によって画定される
本発明の範囲を制限するものと考えるべきではない。
【0096】 本発明は、同一符号が同一構成要素を示す添付図面に基づき以下の詳細な説明
により容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるマイクロ流体制御検出システムの組立体を示す斜視図および分解
斜視図である。
【図2】 図1A及び1Bに表示した制御装置及び検出装置システムのクラムシェルユニ
ットのベースプレートアセンブリを示す斜視図,分解斜視図である。
【図3A】 図1A及び1Bに表示した制御装置及び検出装置システムのクラムシェルユニ
ットの電極アセンブリを示す上部斜視図である。
【図3B】 図1A及び1Bに表示した制御装置及び検出装置システムのクラムシェルユニ
ットの電極アセンブリを示す底部斜視図である。
【図3C】 図1A及び1Bに表示した制御装置及び検出装置システムのクラムシェルユニ
ットの電極アセンブリを示す分解斜視図である。
【図3D】 本発明によるマイクロ流体制御検出システムの他の組立体を示す斜視図である
【図4A】 図1A及び1Bのマイクロ流体制御検出システムの光学ブロックアセンブリを
示す底面図である。
【図4B】 図4Aの線4B−4Bでの側部断面図である。
【図4C】 図1A及び1Bのマイクロ流体制御検出システムの光学ブロックアセンブリを
示す分解斜視図である。
【図4D−1】 光学検出装置回路を示す説明図である。
【図4D−2】 光学検出装置回路を示す説明図である。
【図4D−3】 光学検出装置回路を示す説明図である。
【図4D−4】 光学検出装置回路を示す説明図である。
【図4D−5】 光学検出装置回路を示す説明図である。
【図4D−6】 光学検出装置回路を示す説明図である。
【図4D−7】 光学検出装置回路を示す説明図である。
【図4D−8】 光学検出装置回路を示す説明図である。
【図5】 図1A及び1Bに示すマイクロ流体制御検出システムの運動変換機構付き取付
アセンブリを示す分解斜視図及び、運動変換機構付き取付アセンブリのプレート
とステップモータとの結合を示す簡略部分断面図である。
【図6A】 図1A及び1Bに示すマイクロ流体制御検出システムのリーダアセンブリを示
す斜視図である。
【図6B】 図1A及び1Bに示すマイクロ流体制御検出システムのウィグラ及びリーダア
センブリを示す分解斜視図である。
【図6C】 運動変換機構付き取付アセンブリを示す分解斜視図である。
【図7】 図1A及び1Bに示すマイクロ流体制御検出システムのシャシアセンブリを示
す分解斜視図である。
【図8】 図1A及び1Bに示すマイクロ流体制御検出システムで使用するマイクロ流体
チップを示す模式図である。
【図9A】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9B】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9C】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9D】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9E】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9F】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9G】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9H】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9I】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9J】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9K】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9L】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9M】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9N】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9O】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9P】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9Q】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図9R】 システム制御回路ボードの実施形態を示す説明図である。
【図10】 電気ソースチャネルをキャリブレーションする基準高電圧チャネル制御回路ボ
ード195を示す説明図である。
【図11】 各高電圧ソースチャネルの制御回路ボードを示す説明図である。
【図12A】 高電圧ボードの制御回路を示す説明図である。
【図12B】 高電圧ボードの制御回路を示す説明図である。
【図13】 図1A及び1Bに示すマイクロ流体制御検出システムで使用する基準チャネル
及び様々な高電圧電極チャネルの高電圧制御PCBアセンブリに関する回路の一
実施形態を示す簡略図である。
【図14】 図1A及び1Bに示すマイクロ流体制御検出システムにおいて基準チャネル又
は高電圧電極チャネルの一つとして使用する高電圧ループに関する回路を示す簡
略図である。
【符号の説明】
20、20’ … マイクロ流体制御検出システム 21、21’ … ハウジング 21a … 第一の部材 21b … 第二の部材 22 … メインユニット 23、43、23’ … 蓋 24、24’ … クラムシェルユニット 30、30’ … ベースプレートアセンブリ 31、31’ … 電極アセンブリ 32 … ベースプレート 33 … ヒートシンク 34、35 … コネクタプラグ 36 … 穴 40 … コネクタユニット 41 … コネクタプレート 42 … コネクタレセプタクル 43 … 蓋 44 … 電極プリント回路ボード 45、45’ … 電極 50 … 光学ブロックアセンブリ 51 … 光学ブロックハウジング 52 … 対物レンズ 54 … カバープレート 56 … 光学PCB 58a、58b … 光源 60a、60b … レンズ管アセンブリ 62 … レーザマウント 64a … 帯域通過フィルタ 64b … レーザレンズホルダ 64c … 開口部 66a、66b、66c … ダイクロイックミラー 68a、68b、68c … ミラースプリング 70a、70b、70c … 開口部 72a、72b … レンズ管アセンブリ 74a、74b … 光検出PCB 76a、76b … フィルタ 80 … 運動変換機構付き取付アセンブリ 81、82 … ステップモータ 83、85 … プレート 84 … 取り付けブラケット 86、87、88 … スプリング 89 … カプラ 90 … 端部 91 … ロッド 92 … 内部開口部 93 … ネジ 94 … シャフト 95a、95b … 硬い座面 96a、96b … ボール 97a、97b … 座部 100 … マイクロ流体チップ 102 … プレート 104、104b、140a、140c … チャネル 106〜136 … リザーバ 138 … メイン分析チャネル 140 … 検出領域 142 … 交差 180 … ウィグラアセンブリ 188 … アセンブリカバー 189 … リーダアセンブリ 190 … シャシ 191 … 制御PCBアセンブリ 192 … 電源 193 … 冷却ファン 194 … コネクタ 194a … 通信チャネル 195、196 … 高電圧PCB 197 … シャシカバー 198 … コンピュータ 200 … 回路 202 … 基準チャネル 204、206、208、210 … 高電圧電極チャネル 212 … 高電圧発生器 214 … DAC設定出力 216 … スイッチ 218、220 … 高電圧抵抗器 222 … 電圧 224 … 電流 226 … ダイオード 228 … ノード 230 … ノード 232 … 積分器 234 … 倍電圧器付き変圧器 236 … ダイオード 238 … 増幅器 240 … 出力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/26 331K (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA, BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,C Z,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,GH ,GM,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ケネディ・コリン アメリカ合衆国 カリフォルニア州94941 ミル・バレー,アッシュ・ストリート, 413 (72)発明者 チャウ・カルビン アメリカ合衆国 カリフォルニア州94028 ポートラ・バレー,ミノカ・ロード, 455 (72)発明者 レイシー・マイケル アメリカ合衆国 カリフォルニア州95005 ベン・ロモンド,クーン・ハイツ,210 Fターム(参考) 2G042 AA01 BD19 CB03

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ流体の制御検出システムであって、 少なくとも2本の交差チャネルと検出ゾーンとが設けられた流体チップと、 前記少なくとも2本の交差チャネルに接続可能なインタフェースを有する流体
    流動システムと、 前記検出ゾーンに隣接して配置された対物レンズを有する光学ブロックと、 前記光学ブロックに結合され、該光学ブロックからのデータを受け取って分析
    する制御システムと を備える制御検出システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマイクロ流体の制御検出システムであって、 前記インタフェースは、少なくとも三つの電極を備えるとともに、該電極の各
    々が、前記少なくとも2本の交差チャネルの交差位置から見て異なる側で、該交
    差チャネルの1本と電気的に接続しているインタフェースである制御検出システ
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のマイクロ流体の制御検出システムであって、 前記流体流動システムには、前記少なくとも三つの電極を有する蓋が設けられ
    ており、該電極は、該蓋が閉位置になると前記少なくとも2本の交差チャネルと
    電気的に接続可能に取り付けられている制御検出システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のマイクロ流体の制御検出システムであって、 前記光学ブロックには、前記検出ゾーンから放出された光を前記対物レンズを
    介して検出する光検出器が設けられている制御検出システム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のマイクロ流体の制御検出システムであって、 光検出器は、フォトダイオード、アバランシェフォトダイオード、光電子増倍
    管、ダイオードアレイ、画像化システム、電荷結合素子のいずれかが用いられて
    いる制御検出システム。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のマイクロ流体の制御検出システムであって、 光検出器は、前記制御システムと通信するとともに、前記光学ブロックには、
    前記検出ゾーンからの光を集める検置レンズアセンブリが該光検出器に近接して
    設けられている制御検出システム。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のマイクロ流体の制御検出システムであって、 前記光学ブロックは、 前記検出ゾーンに向かって、前記対物レンズを介して光を照射可能な光源と
    、 前記光源から照射された光を反射するとともに、前記検出ゾーンから放出さ
    れた光を前記対物レンズを介して伝達する鏡と を更に備えている制御検出システム。
  8. 【請求項8】 前記光学ブロックには、前記検出ゾーンに向かって前記対物
    レンズを介して光を照射可能な光源が設けられている請求項1記載の制御検出シ
    ステム。
  9. 【請求項9】 前記光源は、レーザ、レーザダイオード、発光ダイオードの
    いずれかである請求項8記載の制御検出システム。
  10. 【請求項10】 前記対物レンズを用いて、前記光源からの光を前記検出ゾ
    ーンに集光する取付装置を更に備える請求項8記載の制御検出システム。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のマイクロ流体の制御検出システムであっ
    て、 前記取付装置は、第一のプレートと、近接して設けられた第二のプレートと、
    ピボットと、該ピボットを中心として該第一のプレートを該第二のプレートに対
    して移動させるアクチュエータとを備えている制御検出システム。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のマイクロ流体の制御検査システムであっ
    て、 前記取付装置は、前記ピボットを中心として前記第一のプレートを前記第二の
    プレートに対して異なる方向へそれぞれ移動させる二つのアクチュエータを備え
    ている制御検出システム。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のマイクロ流体の制御検出システムであっ
    て、 前記アクチュエータは、ステッパモータと、該ステッパモータと結合し前記第
    一のプレートに取り付けられて前記第二のプレートと可動に接するカプラとを備
    えている制御検出システム。
  14. 【請求項14】 請求項10記載のマイクロ流体の制御検出システムであっ
    て、 前記カプラの周囲にはネジ山が設けられており、前記第一のプレートには、該
    カプラの該ネジ山と係合する雌ネジが切られた貫通孔が設けられている制御検出
    システム。
  15. 【請求項15】 前期第二のプレートには、前期カプラと接する部分に硬い
    座面が設けられている請求項10記載のマイクロ流体の制御検出システム。
  16. 【請求項16】 請求項1記載のマイクロ流体の制御検出システムであって
    、 前記インタフェースは、少なくとも三つのチャネル電極を備え、該電極の各々
    が、前記少なくとも2本の交差チャネルの1本と電気的に接続しているインタフ
    ェースであるとともに、 少なくとも三つのチャネル電極をキャリブレーションするための基準電極を更
    に備えている制御検出システム。
  17. 【請求項17】 前記インタフェースが真空ポンプと接続するポートである
    請求項1記載のマイクロ流体の制御検出システム。
  18. 【請求項18】 複数の電気ソースチャネルをキャリブレーションする方法
    であって、 基準チャネルに第一の電気基準信号を発生させる工程と、 前記第一の電気基準信号を前記電気ソースチャネルの各々に加えて、該各電気
    ソースチャネルに第一の電気ソース信号を発生させる工程と、 前記基準チャネル及び前記電気ソースチャネルの各々での第一の電気値を測定
    する工程と、 前記基準チャネルに第二の電気基準信号を発生させる工程と、 前記第一の電気基準信号とは異なる前記第二の電気基準信号を前記各々の電気
    ソースチャネルに加えて、前記第一の電気ソース信号とは異なる第二の電気ソー
    ス信号を該各々の電気ソースチャネルに発生させる工程と、 前記基準チャネル及び前記電気ソースチャネルの各々での第二の電気値を測定
    する工程と、 前記測定された第一及び第二の基準値間の偏差と、前記測定された第一及び第
    二のソース値間の偏差との比の関数として、読出キャリブレーション係数を決定
    する工程と を備えるキャリブレーション方法。
  19. 【請求項19】 前記第一及び第二の基準信号及びソース信号と、前記測定
    された第一及び第二の基準値及びソース値とが、電圧及び電流である請求項18
    記載のキャリブレーション方法。
  20. 【請求項20】 請求項18記載のキャリブレーション方法であって、 前記各々の電気ソースチャネルについての設定キャリブレーション係数を、前
    記各々の電気ソースチャネルについて測定された前記第一及び第二の電気値間の
    偏差と、前記第一及び第二の電気基準信号間の偏差との関数として決定する工程
    を更に備える方法。
  21. 【請求項21】 請求項18記載のキャリブレーション方法であって、 前記測定された第一及び第二の測定基準値間の偏差と、前記第一及び第二の設
    定電気基準信号間の偏差との比の関数として、設定基準オフセットを決定する工
    程を更に備えるキャリブレーション方法。
  22. 【請求項22】 請求項18記載のキャリブレーション方法であって、 すべてのソースチャネル及び基準チャネルを遮断する工程と、 各々の前記基準チャネル及びソースチャネルでのオフセット電圧及び電流値を
    測定する工程と、 測定した前記オフセット電圧及び電流値の関数として、キャリブレーションオ
    フセット値を決定する工程と を更に備えるキャリブレーション方法。
  23. 【請求項23】 請求項22記載のキャリブレーション方法であって、 前記基準信号の一つの関数であると同時に、なおかつ、測定された前記ソース
    チャネル値の一つと測定された前記オフセットソースチャネル値の一つとの偏差
    の関数として、設定キャリブレーションオフセットを決定する工程を更に備える
    キャリブレーション方法。
  24. 【請求項24】 請求項22記載のキャリブレーション方法であって、 前記基準信号の一つの関数であると同時に、なおかつ、測定された前記基準チ
    ャネル値の一つと測定された前記オフセット基準チャネル値の一つとの偏差の関
    数として、設定基準キャリブレーションオフセットを決定する工程を更に備える
    キャリブレーション方法。
  25. 【請求項25】 二つの電子的接触点の間に設けられた少なくとも1本の流
    体チャネルが設けられ、該各々の接触点が電気ソースチャネルと接触するように
    構成された流体チップに物質を流す方法であって、 基準チャネルを用いて電気ソースチャネルをキャリブレーションする工程と、 前記キャリブレーションの結果を用いて、前記電気ソースチャネルの少なくと
    も1つに電気的な流動信号を加える工程と を備え、 前記キャリブレーションする工程は、 前記基準チャネルに第一の電気基準信号を発生させる工程と、 前記各々の電気ソースチャネルに前記第一の電気基準信号を加えて、該各々
    の電気ソースチャネルに電気ソース信号を発生させる工程と、 前記各々の基準チャネル及び電気ソースチャネルで第一の電気値を測定する
    工程と、 前記基準チャネルに第二の電気基準信号を発生させる工程と、 前記第一の電気基準信号とは異なる第二の電気基準信号を前記各々の電気ソ
    ースチャネルに加えることにより、前記第一の電気ソース信号とは異なる第二の
    電気ソース信号を該各々の電気ソースチャネルに発生させる工程と、 前記各々の基準チャネル及び電気ソースチャネルで第二の電気値を測定する
    工程と、 前記測定された第一及び第二の基準値間の偏差と、前記測定された第一及び
    第二のソース値間の偏差との比の関数として、読出キャリブレーション係数を決
    定する工程と を備えている方法。
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