JP2002526611A - 水性分散液 - Google Patents

水性分散液

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JP2002526611A JP2000574580A JP2000574580A JP2002526611A JP 2002526611 A JP2002526611 A JP 2002526611A JP 2000574580 A JP2000574580 A JP 2000574580A JP 2000574580 A JP2000574580 A JP 2000574580A JP 2002526611 A JP2002526611 A JP 2002526611A
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Abstract

(57)【要約】 水溶性のカチオン性ポリマーが入っている水性分散液を提供することに加えてそれの製造方法およびそれの使用方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は1996年10月3日付けで提出した米国出願連続番号08/726
,845の一部継続出願である。
【0002】 (発明の背景) 本発明は水溶性ポリマーが入っている水性分散液、前記分散液の製造方法、そ
して前記分散液を水処理、脱水、水浄化、製紙、油田、土壌条件付け、食品加工
、鉱物処理および生物工学用途で用いる方法に関する。
【0003】 米国特許第4,380,600号には水溶性ポリマーが入っている水性分散液
を製造する方法が開示されている。この水性分散液に無機塩を入れてもよい。し
かしながら、そこに例示されている水性分散液は不利に高い体積粘性係数を示す
【0004】 米国特許第4,673,704号およびEP 0 170 394 A2には
、連続相によって相互連結している高分子量ポリマーゲルで出来ている大きさが
20ミクロンを越える粒子で構成されている製品が開示されており、前記連続相
は、前記粒子の水含有量を前記水相の水含有量と平衡状態に保持しかつ前記粒子
が前記流動性製品中で実質的な凝固を起こすのを防止する平衡剤(equili
brating agent)が入っている水溶液である。前記文献の表題は「
水性ポリマー分散液」であるが、そこに開示されている製品は、米国特許第4,
673,704号およびEP 0 170 394 A2の粒子は一般に水相の
連続マトリックス内に保持されていないで互いの上を滑る以外は一般に実質的に
互いに接触して位置する点で、米国特許第4,380,600号の水性分散液か
らもこの直ぐに利用できる発明の水性分散液からも区別される。ポリマーのゲル
を平衡剤が入っている水溶液の中に分散させて前記ポリマーを媒体の中に入れた
ままにしながらそれを処理する方法が米国特許第4,778,836号およびE
P 0 169 674 B1に開示されている。また米国特許第4,522,
968号にも粉末にした特定の水溶性ホモポリマーまたはコポリマーをエチレン
オキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドのポリマーが入っている水溶液
に分散させる方法が開示されている。
【0005】 米国特許第4,929,655号および5,006,590号には、ベンジル
含有モノマーを高分子量の多価有機カチオンと多価アニオン塩の存在下で重合さ
せることで水溶性ポリマーが入っている水性分散液を生じさせる方法が開示され
ている。前記ベンジル基含有モノマーをEP 0 525 751に示されてい
る如き疎水性アルキル基含有モノマーに置き換えることも可能である。数多くの
文献、例えば米国特許第5,332,506;5,332,507;5,330,65
0;5,292,793;5,435,922;5,466,338;EP 0 595
156 A1;EP 0 630 909 A1;EP 0 657 478 A2;
EP 0 629 583 A2;EP 0 617 991 A1;EP 0 183
466 B1;EP 0 637 598 A2;EP 0 717 056 A2;J
P 61−6396;JP 61−6397;JP 61−6398;JP 62−
262799;JP 64−15130;JP 2−38131;JP 62 15
251;JP 61−138607;特開平6−329866およびJP 62−
100548などがそのようなポリマーおよび同様なポリマーに関係している。
前記文献に示されている水性分散液の数種は比較的低い体積粘性係数を示しはす
るが、前記ポリマーが塩溶液に不溶になるようにするには芳香族もしくは疎水性
アルキル基を含む特殊なモノマーを含める必要がある点が欠点になり得る、と言
うのは、そのような特殊なモノマーは高価でありかつ特殊な用途ではポリマーの
効果を弱める可能性があるからである。
【0006】 いろいろな物質が水溶液中で示す溶解度に対する塩類の効果は科学文献の中で
充分に考察されている。「Hofmeister」シリーズに、ある物質が水中
で示す溶解度を高めるか或は低下させる能力に応じてアニオンが等級付けされて
いる。等級付けの位置は物質に応じて若干異なる可能性はあるが、アニオンの一
般に受け入れられている等級付けは下記である: 塩析 SO4 2-〜HPO4 2->F>Cl->Br->I-〜ClO4 ->SCN- 塩溶 [コスモトロピック] [ケオトロピック]
コスモトロピック塩は、一般に、ある物質が水中で示す溶解度を低下させる。例
えばHofmeisterの等級付けは、米国特許第4,929,655号およ
び5,006,590号ばかりでなくEP 0 630 909 A1,EP 0 5
25 751 A1,およびEP 0 657 478 A2において、疎水性基を含
む水溶性でカチオン性のポリマーの沈澱を起こさせる時に用いられた塩の選択の
指針を明らかに与えている[硫酸塩アニオンおよび燐酸塩アニオンを含む強力な
コスモトロピック塩を用いていることで明らかなように]。他方、ケオトロピッ
ク塩は一般にある物質が水中で示す溶解度を高める。
【0007】 個々の塩がコスモトロピックであるか或はケオトロピックであるかを決定しよ
うとする時に本技術分野の技術者に公知の手段は数多く存在する。硫酸塩、フッ
化物、燐酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩および水素燐酸塩などの如きアニ
オンを含有する代表的な塩はコスモトロピックである。チオシアン酸塩、過塩素
酸塩、塩素酸塩、臭素酸塩、ヨウ化物、硝酸塩および臭化物などの如きアニオン
を含む代表的な塩はケオトロピックである。塩化物アニオンは一般にHofme
ister等級のほぼ中央に位置すると考えられており、これは個々の系に応じ
て弱いケオトロピックであるか或は弱いコスモトロピックである。この直ぐに利
用できる発明では、塩化物アニオンを含有する無機塩は場合によりケオトロピッ
クであるがコスモトロピックの傾向がある。
【0008】 EP 0 657 478 A2に示されているように、ポリマー分散液の安
定剤としてチオシアン酸ナトリウムを少量、例えば全体で約0.1重量%用いる
のが有効であることが報告されており、そこでは(NH42SO4を用いて前記
ポリマーを沈澱させている。EP 0 514 649 A1に示されているよ
うに、ヒドロキシルアミンを含有する水溶性ポリマー系の安定剤として用いるに
チオシアン酸ナトリウムおよびヨウ化ナトリウムが有用であることが報告されて
いる。米国特許第3,234,163号には、ポリアクリルアミド溶液の安定化
でチオシアン酸塩を少量、好適にはポリマーの重量を基準にして0.1から1重
量パーセント用いるのが有効であることが教示されている。
【0009】 Hofmeisterの等級付けは高分子量の水溶性ポリマーが入っている溶
液に関して観察された等級付けである。例えば、いろいろな塩が水溶性合成ポリ
マーの溶解度に対して示す効果がShuji Saito, J. Polym. Sci.: Pt. A, 7巻, 1
789-1802頁 (1969)で探求された。これの著者はいろいろなアニオンがポリマー
の溶解性に対して示す影響を考察していて、「このアニオン順(anionic
order)は対カチオンの種類から独立していると思われ、アニオンに関す
るHofmeisterの離液系列に一致している」と述べている。M. Leca, P
olymer Bulletin, 16巻, 537-543頁, 1986でも、同様に、いろいろな塩の1N溶
液中で測定した時のポリアクリルアミドの粘度は下記の順HPO4 2-<H2O<B
-<NO3 -<I-=BrO3 -<ClO3 -=SCN-で高くなることが確認されて
いる。前記粘度は、ケオトロピック性が高い塩が入っている溶液中の方がケオト
ロピック性が低い、即ちコスモトロピック性の塩が入っている溶液中よりも高い
と報告されている。特定の新規なカチオン性高分子電解質[イオネンポリマー(
ionene polymers)と呼ばれている]は0.4Mのヨウ化カリウ
ムまたは0.4Mのチオシアン酸カリウムのいずれにも不溶であると報告されて
いる(D. CassonおよびA.Rembaum, Macromolecules, 5巻, No.1, 1972 75-81頁
)。また、ポリ(ヨウ化トリメチルアクリルアミドプロピルアンモニウム)は0
.5M Na2ClO4にも0.5M NaNO3にも溶解しないことも報告されてい
る(W-F. LeeおよびC-C. Tsai, J. Appl. Polym. Sci., 52巻, 1447-1458頁, 199
4)。
【0010】 また、特定のアニオン性有機塩、例えばヒドロトロープ(hydrotrop
es)および界面活性剤などもある物質が水中で示す溶解度を高める傾向がある
。しかしながら、ポリ(アリルアンモニウムクロライド)はp−エチルベンゼン
スルホン酸ナトリウム塩、p−プロピルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩または
ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩が入っている溶液中で沈澱を起こすことが報
告されている(T. Itaya他, J. Polym. Sci., Pt. B: Polym. Phys., 32巻, 171
-177頁, 1994そしてそこに示されている文献3、5および6、またMacromolecul
es, 26巻, 6021-6026頁, 1993)。塩化ブチルとポリ(アリルアンモニウムクロ
ライド)を用いて第四級にしておいたポリ(4−ビニルピリジン)はNaIの溶
液中かつまたp−エチルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩が入っている溶液中の
それぞれで沈澱を起こすことが報告されている(M. Satoh, E. Yoda, およびJ.
Komiyama, Macromolecules, 24巻, 1123-27頁, 1991)スルホン化炭化水素界面
活性剤と親水性のカチオン性ポリマーを含んで成る組成物が米国特許第5,13
0,358号に開示されている。本出願と同じ日に提出した米国出願連続番号0
8/725,436に示したように、ケオトロピック塩またはアニオン性有機塩
とコスモトロピック塩の混合物を用いてカチオン性ポリマーの沈澱を起こさせる
ことができる。
【0011】 水溶性ポリマーの水性分散液が米国特許第5,403,883;5,480,93
4;5,541,252;EP 0 624 617 A1;EP 0 573 793
A1;およびWO 95/11269に開示されている。このような文献に例示
されている水性分散液はそれでも比較的高い体積粘性係数を示す点で問題が存在
するままである。
【0012】 無機塩と分散剤(dispersant)が入っている水溶液中で水溶性モノ
マーから架橋したコポリマービードを生じさせる方法が米国特許第5,498,
578号およびEP 0 604 109 A2に開示されている。水性分散液
と油中水エマルジョンの混合物が特開平7−62254および特開平6−255
40に開示されている。水性分散液の流動性を維持する目的でノニオン性界面活
性剤と油質液を添加することが米国特許第5,045,587号に開示されてい
る。カチオン性ポリマーの混合物が特開昭52−71392に開示されておりそ
して水溶性ポリマーの均一なブレンド物が米国特許第4,835,206号およ
びEP 0 262 945 B1に開示されている。水浄化用二頂カチオン樹
脂(bimodal cationics)が米国特許第4,588,508号
および4,699,951号に開示されている。油中水ポリマーエマルジョンの
ブレンド物が米国特許出願連続番号08/408,743に開示されている。
【0013】 満足される水性分散液を製造しようとする努力が行われたにも拘らず、有利に
低い体積粘性係数を示し、高い活性固体含有量を有し、希釈性材料(dilut
ive material)の量が最小限であり、容易に溶解しかつ幅広い範囲
のカチオン度(cationicity)を持たせて調製可能な高分子量の水溶
性ポリマーが入っている水性分散液を生じさせることに関する問題は存在したま
まである。
【0014】 (発明の要約) 本発明では、高分子量の水溶性もしくは水膨潤性(water−swella
ble)のポリマーが入っている新規な水性分散液を提供することに加えて前記
水性分散液の製造方法およびそれの使用方法を提供することを通して、前記問題
を解決する。従って、(a)1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリ
マーと(b)前記1番目のポリマーとは異なる2番目の少なくとも1種の水溶性
ポリマーと(c)コスモトロピック塩と(d)ケオトロピック塩を含んで成って
いて前記(b)と(c)と(d)の量が前記(b)が存在しないならば均一な組
成物が得られるような量である水性ポリマー分散液を提供する。別の態様では、
(a)1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーと(b)前記1番
目のポリマーとは異なる2番目の少なくとも1種の水溶性ポリマーと(c)コス
モトロピック塩と(d)アニオン性有機塩を含んで成っていて前記(b)と(c
)と(d)の量が前記(b)が存在しないならば均一な組成物が得られるような
量である水性ポリマー分散液を提供する。
【0015】 別の態様では、(a)式(I)
【0016】
【化2】
【0017】 [式中、R1は、HまたはCH3であり、Aは、OまたはNHであり、Bは、炭素
数が1から5のアルキレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキシアルキレン基
であり、R2は、メチル、エチルまたはプロピル基であり、R3は、メチル、エチ
ルまたはプロピル基であり、R4は、メチル、エチルまたはプロピル基であり、
そしてXは、対イオンである] で表される少なくとも1種の1番目の繰り返し単位を有する1番目の水溶性もし
くは水膨潤性のカチオン性ポリマーを主に含有するポリマー含有不連続相と(b
)前記1番目のポリマーとは異なる少なくとも1種の2番目の水溶性ポリマーを
含有する水性ポリマー分散液を提供し、ここで、前記1番目のポリマーに更にR 1 がHまたはCH3であり、AがOまたはNHであり、Bが炭素数が1から5のア
ルキレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキシアルキレン基であり、Xが対イ
オンでありそしてR2、R3またはR4がC4−C10アルキル、ベンジルおよびC2
465から成る群から選択される式(I)で表される2番目の繰り返し単位
も含める場合には前記1番目の繰り返し単位の量の方を前記2番目の繰り返し単
位の量よりもモル基準で多くしかつ前記1番目の繰り返し単位の前記R2、R3
よびR4が含む炭素原子の数が全部合わせて3の場合には前記1番目のポリマー
に疎水性の繰り返し単位を含めない。
【0018】 別の態様では、(a)R1がHまたはCH3であり、AがOまたはNHであり、
Bが炭素数が1から5のアルキレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキシアル
キレン基であり、R2がメチル、エチルまたはプロピル基であり、R3がメチル、
エチルまたはプロピル基であり、R4が炭素数が1から10のアルキルもしくは
置換アルキル基または炭素数が6から10のアリールもしくは置換アリール基で
あり、Xが対イオンでありそしてR2とR3とR4が含む炭素原子数が全部合わせ
て少なくとも4である前記式(I)で表される少なくとも1種の繰り返し単位を
有する1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーと(b)前記1番
目のポリマーとは異なる少なくとも1種の2番目の水溶性ポリマーを含んで成る
水性ポリマー分散液[前記(b)が存在しないならば均一な組成物が得られる]
を提供する。
【0019】 別の態様では、水性ポリマー分散液を製造する方法を提供し、この方法は、ビ
ニル付加モノマー(vinyl−additon monomers)を重合さ
せて1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーを含有する水性分散
液を生じさせることを含んで成り、ここでは、前記重合を(a)前記1番目のポ
リマーとは異なる少なくとも1種の2番目の水溶性ポリマーと(b)コスモトロ
ピック塩と(c)ケオトロピック塩を前記(a)と(b)と(c)の量が前記重
合を前記(a)の存在無しに実施したならば均一な組成物が得られるような量で
あるように含有する水性組成物の存在下で実施する。
【0020】 別の態様でも水性ポリマー分散液を製造する方法を提供し、この方法は、ビニ
ル付加モノマーを重合させて1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリ
マーを含有する水性分散液を生じさせることを含んで成り、ここでは、前記重合
を(a)前記1番目のポリマーとは異なる少なくとも1種の2番目の水溶性ポリ
マーと(b)コスモトロピック塩と(c)アニオン性有機塩を前記(a)と(b
)と(c)の量が前記重合を前記(a)の存在無しに実施したならば均一な組成
物が得られるような量であるように含有する水性組成物の存在下で実施する。
【0021】 別の態様でも水性ポリマー分散液を製造する方法を提供し、この方法は、式(
II)
【0022】
【化3】
【0023】 [式中、R1は、HまたはCH3であり、Aは、OまたはNHであり、Bは、炭素
数が1から5のアルキレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキシアルキレン基
であり、R2は、メチル、エチルまたはプロピル基であり、R3は、メチル、エチ
ルまたはプロピル基であり、R4は、メチル、エチルまたはプロピル基であり、
そしてXは、対イオンである] で表される少なくとも1種のモノマーを含むビニル付加モノマーを重合させて1
番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーを含有する水性分散液を生
じさせることを含んで成り、ここでは、前記重合を前記1番目のポリマーとは異
なる少なくとも1種の2番目の水溶性ポリマーを含有する水性組成物の存在下で
実施し、前記ビニル付加モノマーに更にR1がHまたはCH3であり、AがOまた
はNHであり、Bが炭素数が1から5のアルキレンもしくは分枝アルキレンもし
くはオキシアルキレン基であり、Xが対イオンでありそしてR2、R3またはR4
がC4−C10アルキル、ベンジルおよびC2465から成る群から選択される
式(II)で表される2番目のモノマーも含める場合にはモル基準で前記1番目
のモノマーの量の方を前記2番目のモノマーの量よりも多くしそして前記1番目
のモノマーの前記R2、R3およびR4が含む炭素原子の数が全部合わせて3の場
合には前記1番目のポリマーに疎水性の繰り返し単位を含めない。
【0024】 別の態様でも水性ポリマー分散液を製造する方法を提供し、この方法は、R1
がHまたはCH3であり、AがOまたはNHであり、Bが炭素数が1から5のア
ルキレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキシアルキレン基であり、R2がメ
チル、エチルまたはプロピル基であり、R3がメチル、エチルまたはプロピル基
であり、R4が炭素数が1から10のアルキルもしくは置換アルキル基または炭
素数が6から10のアリールもしくは置換アリール基であり、Xが対イオンであ
りそしてR2とR3とR4が含む炭素原子数が全部合わせて少なくとも4である前
記式(II)で表される少なくとも1種のモノマーを含むビニル付加モノマーを
重合させることを含んで成り、ここでは、前記重合を、前記1番目のポリマーと
は異なる少なくとも1種の2番目の水溶性ポリマーをある量で含有する水性組成
物の存在下で実施し、そしてここでは、前記2番目のポリマーの前記量を、前記
重合を前記2番目のポリマーの存在無しに実施したならば均一な組成物が得られ
るような量にする。
【0025】 別の態様では、2種以上の水性分散液をブレンドする方法を提供し、この方法
は、(a)水溶性もしくは水膨潤性のポリマーが入っている1番目の水性分散液
を(b)水溶性もしくは水膨潤性のポリマーが入っている2番目の水性分散液[
前記(a)と前記(b)は異なる]と一緒に混合することで3番目の水性分散液
を生じさせることを含んで成る。
【0026】 別の態様では、固体が分散している懸濁液に脱水を受けさせる方法を提供し、
ここでは、(a)固体が分散している懸濁液に水性ポリマー分散液またはそれの
水性混和物(aqueous admixture)を脱水に有効な量で混合し
そして(b)前記固体が分散している懸濁液に脱水を受けさせるが、ここでは、
前記水性分散液を、(i)1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマ
ーと(ii)前記1番目のポリマーとは異なる2番目の少なくとも1種の水溶性
ポリマーと(iii)コスモトロピック塩と(iv)ケオトロピック塩で構成さ
せ、そしてここでは、前記(ii)と(iii)と(iv)の量を前記(ii)
が存在しないならば均一な組成物が得られるような量にする。
【0027】 別の態様でも固体が分散している懸濁液に脱水を受けさせる方法を提供し、こ
の方法は、(a)固体が分散している懸濁液に水性ポリマー分散液またはそれの
水性混和物を脱水に有効な量で混合しそして(b)前記固体が分散している懸濁
液に脱水を受けさせることを含んで成るが、ここでは、前記水性分散液を、(i
)1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーと(ii)前記1番目
のポリマーとは異なる2番目の少なくとも1種の水溶性ポリマーと(iii)コ
スモトロピック塩と(iv)アニオン性有機塩で構成させ、そしてここでは、前
記(ii)と(iii)と(iv)の量を前記(ii)が存在しないならば均一
な組成物が得られるような量にする。
【0028】 別の態様でも固体が分散している懸濁液に脱水を受けさせる方法を提供し、こ
の方法は、(a)固体が分散している懸濁液に水性ポリマー分散液またはそれの
水性混和物を脱水に有効な量で混合しそして(b)前記固体が分散している懸濁
液に脱水を受けさせることを含んで成るが、ここでは、前記水性分散液を、(i
)R1がHまたはCH3であり、AがOまたはNHであり、Bが炭素数が1から5
のアルキレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキシアルキレン基であり、R2
がメチル、エチルまたはプロピル基であり、R3がメチル、エチルまたはプロピ
ル基であり、R4がメチル、エチルまたはプロピル基でありそしてXが対イオン
である前記式(I)で表される少なくとも1種の1番目の繰り返し単位を有する
1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーを主に含有するポリマー
含有連続相と(ii)前記1番目のポリマーとは異なる少なくとも1種の2番目
の水溶性ポリマーで構成させるが、ここで、前記1番目のポリマーに更にR1
HまたはCH3であり、AがOまたはNHであり、Bが炭素数が1から5のアル
キレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキシアルキレン基であり、Xが対イオ
ンでありそしてR2、R3またはR4がC4−C10アルキル、ベンジルおよびC2465から成る群から選択される式(I)で表される2番目の繰り返し単位も含
める場合には前記1番目の繰り返し単位の量の方を前記2番目の繰り返し単位の
量よりもモル基準で多くしかつ前記1番目の繰り返し単位の前記R2、R3および
4が含む炭素原子の数が全部合わせて3の場合には前記1番目のポリマーに疎
水性の繰り返し単位を含めない。
【0029】 別の態様でも固体が分散している懸濁液に脱水を受けさせる方法を提供し、こ
の方法は、(a)固体が分散している懸濁液に水性ポリマー分散液またはそれの
水性混和物を脱水に有効な量で混合しそして(b)前記固体が分散している懸濁
液に脱水を受けさせることを含んで成るが、ここでは、前記水性分散液を、(i
)R1がHまたはCH3であり、AがOまたはNHであり、Bが炭素数が1から5
のアルキレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキシアルキレン基であり、R2
がメチル、エチルまたはプロピル基であり、R3がメチル、エチルまたはプロピ
ル基であり、R4が炭素数が1から10のアルキルもしくは置換アルキル基また
は炭素数が6から10のアリールもしくは置換アリール基であり、Xが対イオン
でありそしてR2とR3とR4が含む炭素原子数が全部合わせて少なくとも4であ
る前記式(I)で表される少なくとも1種の繰り返し単位を有する1番目の水溶
性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーと(ii)前記1番目のポリマーとは
異なる少なくとも1種の2番目の水溶性ポリマーで構成させる[前記(ii)が
存在しないならば均一な組成物が得られる]。
【0030】 別の態様では、実質的に乾燥した水溶性もしくは水膨潤性のビニル付加ポリマ
ー(vinyl−addition polymer)粒子を製造する方法を提
供し、この方法は、(a)ビニル付加ポリマーが入っている水性分散液を気体流
れの中に滞留時間が約8から約120秒になるように約70℃から約150℃の
出口温度で入れることで前記分散液にスプレー乾燥を受けさせそして(b)結果
として生じたポリマー粒子を集めることを含んで成る。
【0031】 別の態様では、実質的に乾燥した水溶性もしくは水膨潤性のポリマー粒子を提
供し、ここでは、この粒子を、(a)1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオ
ン性ポリマーと(b)前記1番目のポリマーとは異なる2番目の少なくとも1種
の水溶性ポリマーと(c)コスモトロピック塩と(d)ケオトロピック塩で構成
させ、そしてここでは、前記ポリマー粒子の約90%以上の粒子が各々個別に前
記(a)と前記(b)の両方を含有するようにし、前記粒子が1立方センチメー
トル当たり約0.4グラムから1立方センチメートル当たり約1.0グラムのか
さ密度を示すようにする。
【0032】 別の態様では、(a)(i)1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポ
リマーと(ii)前記1番目のポリマーとは異なる2番目の少なくとも1種の水
溶性ポリマーと(iii)コスモトロピック塩と(iv)ケオトロピック塩で構
成させた実質的に乾燥した水溶性もしくは水膨潤性のポリマー粒子[前記ポリマ
ー粒子は約90%以上が各々個別に前記(i)と前記(ii)の両方を含有し、
前記粒子は1立方センチメートル当たり約0.4グラムから1立方センチメート
ル当たり約1.0グラムのかさ密度を示す]を含んで成る組成物を水と一緒に混
合して水性ポリマー混和物を生じさせ、(b)前記水性ポリマー混和物を固体が
分散している懸濁液と一緒にそれの脱水に有効な量で混合しそして(c)前記固
体が分散している懸濁液に脱水を受けさせることを含んで成る方法を提供する。
【0033】 別の態様では、(a)(i)1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポ
リマーと(ii)前記1番目のポリマーとは異なる2番目の少なくとも1種の水
溶性ポリマーと(iii)コスモトロピック塩と(iv)アニオン性有機塩で構
成させた実質的に乾燥した水溶性もしくは水膨潤性のポリマー粒子[前記ポリマ
ー粒子は約90%以上が各々個別に前記(i)と前記(ii)の両方を含有し、
前記粒子は1立方センチメートル当たり約0.4グラムから1立方センチメート
ル当たり約1.0グラムのかさ密度を示す]を含んで成る組成物を水と一緒に混
合して水性ポリマー混和物を生じさせ、(b)前記水性ポリマー混和物を固体が
分散している懸濁液と一緒にそれの脱水に有効な量で混合しそして(c)前記固
体が分散している懸濁液に脱水を受けさせることを含んで成る方法を提供する。
【0034】 別の態様では、(a)(i)R1がHまたはCH3であり、AがOまたはNHで
あり、Bが炭素数が1から5のアルキレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキ
シアルキレン基であり、R2がメチル、エチルまたはプロピル基であり、R3がメ
チル、エチルまたはプロピル基であり、R4が炭素数が1から10のアルキルも
しくは置換アルキル基または炭素数が6から10のアリールもしくは置換アリー
ル基であり、Xが対イオンでありそしてR2とR3とR4が含む炭素原子数が全部
合わせて少なくとも4である前記式(I)で表される少なくとも1種の繰り返し
単位を有する1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーと(ii)
前記1番目のポリマーとは異なる2番目の少なくとも1種の水溶性ポリマーで構
成させた実質的に乾燥した水溶性もしくは水膨潤性のポリマー粒子[前記ポリマ
ー粒子は約90%以上が各々個別に前記(i)と前記(ii)の両方を含有し、
前記粒子は1立方センチメートル当たり約0.4グラムから1立方センチメート
ル当たり約1.0グラムのかさ密度を示す]を含んで成る組成物を水と一緒に混
合して水性ポリマー混和物を生じさせ、(b)前記水性ポリマー混和物を固体が
分散している懸濁液と一緒にそれの脱水に有効な量で混合しそして(c)前記固
体が分散している懸濁液に脱水を受けさせることを含んで成る方法を提供する。
【0035】 (好適な態様の詳細な説明) この直ぐに利用できる発明の水性分散液は、1番目の水溶性もしくは水膨潤性
のカチオン性ポリマー、好適にはビニル付加ポリマーを含有する。前記1番目の
カチオン性ポリマーに含めるカチオン性繰り返し単位(cationic re
curring units)を繰り返し単位の全モルを基準にしたモルで約1
%から約100%、好適には約5%以上、より好適には約10%以上、更により
好適には約20%以上、最も好適には約30%以上から好適には約90%以下、
より好適には約80%以下、最も好適には約70%以下にすることを通して、前
記1番目のカチオン性ポリマーのカチオン電荷を幅広い範囲に渡って変えること
ができる。ポリマーを後で反応させることを通してカチオン性繰り返し単位を生
じさせることも可能ではあるが、好適には、カチオン性モノマーを重合させるこ
とでそれを生じさせる。カチオン性モノマーには水溶性ポリマーの製造で通常用
いられる全てのカチオン性モノマーが含まれ、それには、ハロゲン化ジアリルジ
アルキルアンモニウム、カチオン性(メタ)アクリレートおよびカチオン性(メ
タ)アクリルアミド、好適にはハロゲン化ジアリルジメチルアンモニウムばかり
でなく、ジアルキルアミノアルキル(アルク(alk))アクリレートおよびジ
アルキルアミノアルキル(アルク)アクリルアミドの酸塩および第四級塩が含ま
れ得る。第四級化可能モノマー(quaternizable monomer
s)、例えばジアルキルアミノアルキル(アルク)アクリレートまたはジアルキ
ルアミノアルキル(アルク)アクリルアミドなどを重合させた後にそれに酸性化
(acidification)または第四級化を受けさせることを通して、カ
チオン性繰り返し単位を生じさせることができる。最も好適には、1番目のカチ
オン性ポリマーは、下記の式(I)で表されるカチオン性繰り返し単位を含むポ
リマー、好適には下記の式(II)で表される相当するモノマーの重合で生じる
ポリマーである:
【0036】
【化4】
【0037】 ここで、R1は、HまたはCH3であり、Aは、OまたはNHであり、Bは、炭素
数が1から5のアルキレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキシアルキレンで
あり、R2およびR3は、各々独立して、メチル、エチルまたはプロピルであり、
4は、炭素原子数が1から10のアルキルもしくは置換アルキル基または炭素
原子数が6から10のアリールもしくは置換アリール基であり、そしてXは、対
イオンである。好適には、R2とR3とR4が含む炭素原子数は全部合わせて少な
くとも4、より好適には炭素原子数は全部合わせて少なくとも5である。好適な
特定態様におけるR4はメチル、エチルまたはプロピル基である。他の好適な態
様におけるR4は炭素原子数が4から10のアルキルもしくは置換アルキル基で
ある。別の好適な態様におけるR4はベンジルである。好適には、Xは塩化物、
臭化物、ヨウ化物、メチル硫酸塩またはエチル硫酸塩である。
【0038】 この上に挙げたカチオン性モノマーと一緒に共重合させてもよいモノマーはカ
チオン性、ノニオン性またはアニオン性であり得る。カチオン性モノマーには、
前記(I)に相当するモノマーおよび他のカチオン性モノマー、例えば塩化ジア
リルジメチルアンモニウム、塩化ジアリルジエチルアンモニウムなどが含まれる
。ノニオン性モノマーには、実質的に水に溶解し得るモノマー、例えばアクリル
アミド、メタアクリルアミドおよびN−イソプロピルアクリルアミドなど、また
は水に難溶なモノマー、例えばt−ブチルアクリルアミド、N,N−ジアルキル
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリル酸エチル、メタアクリル
酸メチル、アクリル酸メチル、スチレン、ブタジエン、メタアクリル酸エチル、
アクリロニトリルなどが含まれ得る。ノニオン性モノマーには、また、低いpH
の時に帯電するモノマー、例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチル
アミノエチルメタアクリレート、ジメエルアミノエチルアクリレート、ジエチル
アミノエチルメタアクリレートなど、そして相当するアクリルアミド誘導体、例
えばメタアクリルアミドプロピルジメチルアミンなども含まれ得る。好適なノニ
オン性モノマーはアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、メタアクリルア
ミド、メタアクリル酸メチル、アクリル酸エチルおよびスチレンである。アニオ
ン性モノマーにはアクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸、スチレンスルホン酸、それらの塩などが含まれ得る。前記ポリマーが両性
であっても正味の正カチオン電荷を保持するように、前記ポリマーが含有するア
ニオン性繰り返し単位をモル基準でカチオン性繰り返し単位よりも少なくする。
このポリマーが含むアニオン性繰り返し単位の量を好適にはこのポリマーが含む
繰り返し単位の全数を基準にして10モル%未満にする。
【0039】 前記1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーはコポリマーであ
ってもよく、他のカチオン性繰り返し単位またはノニオン性繰り返し単位を含ん
でいてもよい。ノニオン性繰り返し単位を水溶性モノマー、例えばN−ビニルピ
リジン、N−ビニルピロリドン、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなど
、好適には(メタ)アクリルアミドから生じさせてもよいか、或は水溶解度が低
い疎水性モノマーから生じさせてもよいが、但し、水溶性が劣る、例えば疎水性
の繰り返し単位を含んでいても結果として生じるポリマーが水に溶解するか或は
水で膨潤し得ることを条件とする。この1番目のカチオン性ポリマーは、水溶性
のノニオン性モノマーから生じた繰り返し単位をこのポリマーに含まれる繰り返
し単位の全モルを基準にしたモルで0%から約99%、好適には約10%以上、
より好適には約20%以上、最も好適には約30%以上から好適には約90%以
下、より好適には約80%以下、最も好適には約70%以下の範囲の量で含んで
いてもよい。そのような疎水性モノマーは炭化水素モノマー、例えばスチレン、
ブタジエン、1−アルケン、ビニルシクロヘキサンなど、他のビニルモノマー、
例えばハロゲン化ビニルなど、重合性二重結合を有する他の第一脂肪族もしくは
芳香族化合物、またはある程度のみ水に溶解し得るモノマー、例えばアクリロニ
トリルなどであり得る。このような疎水性モノマーは、好適には、アルキルもし
くはアリール基が炭素原子を約1−12個含むアルキル(アルク)アクリレート
もしくはアリール(アルク)アクリレート、例えば(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(
メタ)アクリル酸イソアルキル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルまたは(メ
タ)アクリル酸芳香基(aromatic)など、またはアルキルもしくはアリ
ール基が炭素原子を約1−12個含むアルキルもしくはアリール(アルク)アク
リルアミド、例えばメチル(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルア
ミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、
ヘキシル(メタ)アクリルアミド、エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、イ
ソアルキル(メタ)アクリルアミド、シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、
または芳香基(メタ)アクリルアミドなどである。前記1番目の水溶性もしくは
水膨潤性のカチオン性ポリマーは、疎水性のノニオン性繰り返し単位をこのポリ
マーに含まれる繰り返し単位の全モルを基準にしたモルで0%から約15%、好
適には約2%から約10%の範囲の量で含んでいてもよい。疎水性の繰り返し単
位は前記ポリマーが特定用途で示す効果を弱める可能性はあるが、それを制御し
た量で含めると水性分散液の特別な性質、例えば溶解度、体積粘性係数、コスト
、加工の容易さ、性能などに有利な影響が生じる可能性もある。具体的な態様に
応じて、前記ポリマーに疎水性繰り返し単位を含めないのが好適であるか、或は
希釈効果(dilutive effect)を不利に増大させることなく有利
な効果を達成することができるように選択した量で疎水性繰り返し単位を含める
のが好適であり得る。
【0040】 前記式(II)で表される1番目のビニル付加モノマーを、R1がHまたはC
3であり、AがOまたはNHであり、Bが炭素数が1から5のアルキレンもし
くは分枝アルキレンもしくはオキシアルキレン基であり、Xが対イオンでありそ
してR2、R3またはR4がC4−C10アルキル、ベンジルおよびC2465から
成る群から選択される前記式(II)で表される2番目のビニル付加モノマーと
一緒に共重合させてもよい。この場合、好適には、モル基準で前記1番目のモノ
マーの量の方を前記2番目のモノマーの量よりも多くする。また、前記式(II
)で表される1番目のモノマーのR2、R3およびR4が含む炭素原子の数が全部
合わせて3の場合、好適には、前記モノマーに疎水性のモノマーを含めない。
【0041】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液に含める1番目のポリマーにこの上に
挙げた如き式(I)で表される1番目の繰り返し単位を含有させかつ更にR1
HまたはCH3であり、AがOまたはNHであり、Bが炭素数が1から5のアル
キレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキシアルキレン基であり、Xが対イオ
ンでありそしてR2、R3またはR4がC4−C10アルキル、ベンジルおよびC2465から成る群から選択される式(I)で表される2番目の繰り返し単位を含
有させる場合には、同様に好適には、モル基準で前記1番目の繰り返し単位の量
の方を前記2番目の繰り返し単位の量よりも多くする。また、前記式(I)で表
される1番目の繰り返し単位のR2、R3およびR4が含む炭素原子の数が全部合
わせて3の場合、好適には、前記1番目のポリマーに疎水性の繰り返し単位を含
めない。
【0042】 本水性分散液中の前記1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマー
の量を、固体の量を多くした時の体積粘性係数に対する影響を考慮して、できる
だけ多くし、本水分散液の全重量を基準にした重量で好適には約5%以上、より
好適には約10%以上、最も好適には約20%以上にする。固体の量を、一般的
には、体積粘性係数が実用的でないレベルにまで高くなるような量より多くしな
い。実用的には、本水性分散液中の1番目のカチオン性ポリマーの量を全重量を
基準にして約75重量%以下、好適には約60重量%以下、より好適には約50
重量%以下にする。本水性分散液中の1番目のカチオン性ポリマーの重量平均分
子量はあまり重要でなく、用途に依存するが一般的には約1,000,000よ
り高い、好適には約2,000,000より高い、より好適には約5,000,
000より高い、最も好適には約10,000,000より高い重量平均分子量
にする。ポリマーの分子量は重量平均であり、これは本分野の技術者に公知の手
段、好適には光散乱で測定可能である。
【0043】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液を、一般的には、1番目の水溶性もし
くは水膨潤性のカチオン性ポリマーで主に構成されているポリマーを含有してい
て連続水相内に分散している小さい水滴の不連続相で構成させるが、勿論、前記
1番目のポリマーが前記連続相内に少量存在していても構わない。このように、
前記1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーが一般に典型的に小
さい水滴に入っているポリマーの50%を越える割合、好適には75%を越える
割合を構成するようにする。前記不連続相および連続相に入っている1番目のカ
チオン性ポリマーの量は公知の分析技術、例えばRaman顕微鏡測定などで測
定可能である。米国特許第4,673,704号およびEP 0 170 39
4 A2のように、乾燥またはゲル状のポリマーを他の成分に加えることを通し
て大きな水滴またはゲル粒子を生じさせることも可能であるが、この直ぐに利用
できる発明の水性分散液の方が好適である、と言うのは、一般的には、前記1番
目のカチオン性ポリマーが小さい液滴の形態で前記液滴が一般に水相の連続マト
リックス内に懸濁状態で保持されたままになっていて一般に互いに実質的に接触
しないままである方が望ましいからである。本明細書に記述する如きモノマーを
重合させて水性分散液を生じさせた場合の平均液滴サイズは時として約30ミク
ロン以上になることもあり得るが、平均液滴サイズは一般に約30ミクロン未満
、好適には20ミクロン未満、より好適には約15ミクロン以下である。球形で
ない液滴の液滴サイズは主軸に沿った長さである。液滴の大きさおよび形状は反
応槽の状態、例えば撹拌速度、反応槽の構造、撹拌機の種類などの関数である傾
向がある。好適には、前記重合を1種以上の不溶性重合体の種晶の存在下で実施
することを通して液滴の大きさを選択するが、前記重合体の種晶は前記水性分散
液と同じ無機塩濃度を有する水溶液に不溶である。
【0044】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液に、前記1番目の水溶性もしくは水膨
潤性のカチオン性ポリマーとは異なる、好適にはそれに相溶しない2番目の水溶
性ポリマー、好適にはビニル付加ポリマーを含有させる。この2番目のポリマー
が前記1番目のポリマーとは異なると言える時は、個々の物理的特徴、例えば公
知の特徴づけ方法、例えば分光測定、クロマトグラフィーなどによって化学組成
、電荷、分子量、分子量分布、ポリマー鎖に沿った繰り返し単位の分布などを基
礎に前記1番目のポリマーから区別することができる時である。この2番目のポ
リマーが前記1番目のポリマーと相溶しないと言える時は、この2種類のポリマ
ーの溶液を本水性分散液に存在させる濃度でブレンドした時に均一な混合物が生
じないか或は一方のポリマーをもたらすモノマーの重合をもう一方のポリマーの
存在下で行った時に均一な混合物が生じない時である。
【0045】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液に入っている前記2番目の好適にはカ
チオン性の水溶性ポリマーは一般に前記連続水相に溶解しているが、勿論、前記
不連続相に少量存在していても構わない。前記不連続相および連続相に入ってい
る2番目のポリマーの量は公知の分析技術、例えばRaman顕微鏡測定などで
測定可能である。この2番目のポリマーは水溶性でノニオン性の如何なるポリマ
ーであってもよく、好適にはポリアルキレンオキサイド、ポリビニルアルコール
、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポリヒドロキシアルキル(アル
ク)アクリレートなどであってもよく、最も好適にはポリ(メタ)アクリルアミ
ドである。更により好適には、この2番目の水溶性ポリマーはカチオン性である
。この2番目のポリマーは如何なるカチオン性ポリマーであってもよく、この2
番目のポリマーが含有するカチオン性繰り返し単位の割合を繰り返し単位の全モ
ルを基準にしたモルで約1%から約100%、好適には約10%以上、より好適
には約20%以上、更により好適には約30%以上にすることを通して、カチオ
ン電荷を幅広い範囲に渡って変えることができる。ある場合には、前記2番目の
カチオン性ポリマーが含有するカチオン性繰り返し単位の割合をこのポリマーが
含有する繰り返し単位の全モルを基準にしたモルで約70%以下または約50%
以下にさえすることも可能であるが、好適には、この2番目のポリマーが主にカ
チオン性の繰り返し単位を含有するようにする、即ち繰り返し単位の含有量が5
0%を越えるようにし、最も好適には同じ基準でカチオン性繰り返し単位の含有
量が約80%を越えるようにする。カチオン性モノマーを重合させるか或はこの
上に示したようにポリマーを後で反応させることを通してカチオン性繰り返し単
位を生じさせてもよく、そしてこれはコポリマーであってもよく、かつこの上に
示した如き他のカチオン性繰り返し単位またはノニオン性繰り返し単位を含有さ
せることも可能である。好適な2番目の水溶性のカチオン性ポリマーは、ハロゲ
ン化ジアリルジアルキルアンモニウム、ジアルキルアミノアルキル(アルク)ア
クリレートの塩化メチル第四級塩、ジアルキルアミノアルキル(アルク)アクリ
レートの硫酸ジメチル第四級塩、ジアルキルアミノアルキル(アルク)アクリル
アミドの塩化メチル第四級塩またはジアルキルアミノアルキル(アルク)アクリ
ルアミドの硫酸ジメチル第四級塩の繰り返し単位を含有するポリマーである。特
に好適な2番目の水溶性のカチオン性ポリマーは、塩化ジアリルジメチルアンモ
ニウム、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの塩化メチル第四級塩また
はジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの硫酸ジメチル第四級塩の繰り返
し単位を含有するポリマーである。1種以上の2番目のカチオン性ポリマーを用
いることができる。また、他のカチオン性ポリマーおよびコポリマー、例えばポ
リアミン、そしてエピクロルヒドリンとジメチルアミンの如きモノマーから作ら
れた縮合重合体なども本発明の実施で用いるに有用である。ポリアミンが一般に
良く知られており、それにはモノ−、ジ−および/またはトリアミンとエピクロ
ルヒドリンおよび/またはジ−もしくはトリハロアルカンの反応生成物が含まれ
、この場合、いろいろな成分の比率を操作することで所望分子量を持たせたポリ
アミン生成物を得ることができる。
【0046】 用途に応じて、本水性分散液のカチオン電荷密度が最大限になるように前記2
番目のポリマーをカチオン性にするのが好適であり得る。また、塩を含有させる
態様では、カチオン性ポリマーはしばしばノニオン性ポリマーに比べて塩溶液中
で高い溶解度を示すことから、前記2番目のポリマーをカチオン性にする方が好
適であり得る。
【0047】 一般的には、水性分散液の特性、例えば性能、体積粘性係数、電荷、分子量、
溶解度、物理的安定性、例えば沈降などを制御する目的で、本水性分散液に入れ
る2番目の好適にはカチオン性の水溶性ポリマーの量を選択する。前記2番目の
ポリマーの量を、前記1番目の水溶性のカチオン性ポリマーの量を基準にして一
般に約5重量%以上、好適には約10重量%以上、より好適には約20重量%以
上、最も好適には約30重量%以上にする。実際には、本水性分散液中の2番目
の水溶性ポリマーの量を前記1番目の水溶性のカチオン性ポリマーの量を基準に
して100重量%以下、好適には約80重量%以下、より好適には約50重量%
以下にする。好適な特定態様では、前記1番目のポリマーの量と前記2番目のポ
リマーの量を水性分散液が生じるに有効な量にする。ある態様では、前記2番目
のポリマーを存在させないと水性分散液が生じず、その代わりに均一な組成物が
得られる。実際には、前記1番目のポリマーの量と前記2番目のポリマーの量を
常規実験で見つけだすことができ、これらの使用量の差は、通常、前記1番目の
ポリマーと2番目のポリマーの同定、ポリマー固体全体のレベル、体積粘性係数
、コスト、製造の容易さ、製品の性能などに依存するであろう。
【0048】 本水性分散液中の前記2番目の水溶性ポリマーの重量平均分子量もまた一般に
最も有利な効果、例えば体積粘性係数、性能、コストなどが得られるように選択
するが、一般的には約10,000より大きくし、好適には約50,000より
大きくし、より好適には約500,000より大きくし、最も好適には約1,0
00,000より大きくする。ポリマーの分子量は重量平均であり、これは本分
野の技術者に公知の手段、好適には光散乱で測定可能である。この2番目の水溶
性ポリマーは主に本水性分散液の連続相内に存在するが、勿論、分散している液
滴内に少量含まれていても構わない。この直ぐに利用できる発明の水性分散液は
、好適には、前記1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーが50
%を越える割合、好適にはそれの約75%以上が水溶液[前記2番目の好適には
カチオン性の水溶性ポリマーが50%を越える割合、好適にはそれの約75%以
上が入っている]中に分散している水滴の不連続相の形態である不均一組成物で
ある。
【0049】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液に、前記1番目のポリマーとも2番目
のポリマーとも異なる3番目の水溶性もしくは水膨潤性ポリマーを含有させても
よい。例えば、また前記3番目のポリマーも水溶液中に分散している液滴内に含
有させてもよく、この場合、これの説明は前記1番目のカチオン性ポリマーに関
してこの上で考察した如くである。前記3番目のポリマーはまた前記2番目のポ
リマーと一緒に水溶液中に溶解していてもよく、この場合、これの説明は前記2
番目のポリマーに関してこの上で考察した如くである。この3番目のポリマーは
好適にはカチオン性である。
【0050】 この直ぐに利用できる発明の1番目の水性分散液と2番目の水性分散液をブレ
ンドすることでポリマーを3種類以上含有する3番目の水性分散液を生じさせて
もよく、この場合、前記1番目の水性分散液と2番目の水性分散液は互いに異な
る。ブレンドを、一般的には、前記水性分散液を典型的に撹拌しながら混合する
ことで実施する。個々の水性分散液が示す特性の均衡、例えば性能、電荷、全ポ
リマー固体、コスト、分子量などの均衡が達成されるようにブレンドを行うのが
有利であり得る。驚くべきことに、多くの場合、そのようなブレンド物は安定で
あり、例えば体積粘性係数が低い、例えば10,000センチポイズ未満の水性
分散液の形態の場合、このブレンド物に含める塩または2番目のポリマーのレベ
ルがその分散させるポリマーの一方または両方を単独で調合した時に安定な製品
を得るに必要なレベルとは大きく異なっている時でも、1週間以上の期間に渡っ
てその形態のままである。また驚くべきことに、このようなブレンド物の体積粘
性係数もしばしば個々の水性分散液のいずれもが示す体積粘性係数よりも低い。
【0051】 「水性分散液の分子量」を本明細書で用いる場合、この用語は、単に、それに
入っているポリマーの重量平均分子量であり、これは、当該分散液全体に適切な
分子量特徴づけ技術、例えば光散乱などを受けさせることで得た重量平均分子量
である。本水性分散液は、各々の分子量および分子量分布が他の1種または2種
以上とは異なり得る2種以上の異なるポリマーを含有することから、この水性分
散液の分子量分布は多頂分布である。本水性分散液の分子量は一般に約1,00
0,000以上、好適には2,000,000以上、より好適には約3,000
,000以上、最も好適には約5,000,000以上である。
【0052】 ある場合には、本水性分散液を分子量ではなく標準粘度で特徴づける方がより
便利であり得る。本明細書で用いる如き「標準粘度」は、水性分散液を水で希釈
してポリマー濃度が約0.2%の水性混和物(水膨潤性ポリマーの場合)または
溶液(水溶性ポリマーの場合)を生じさせ、この水性混和物または溶液(8.0
g)を2MのNaCl(8.6g)と一緒に混合した後、その結果として生じた
混合物の粘度を回転シリンダー粘度計、例えばULアダプタが備わっているB型
粘度計を60rpmで用いて25℃で測定することを通して測定した粘度である
。この直ぐに利用できる発明の水性分散液に持たせる標準粘度は、用途に応じて
、一般に約1.5センチポイズ以上、好適には約1.8センチポイズ以上、より
好適には約2.0センチポイズ以上、最も好適には約2.5センチポイズ以上で
ある。
【0053】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液をまた水溶性ポリマーが入っている油
中水エマルジョンまたはミクロエマルジョンと一緒に混合することで、油が入っ
ていても油の量が元々の油中水エマルジョンもしくはミクロエマルジョンのそれ
よりも比例して少ない組成物を生じさせることも可能である。その結果として、
そのような組成物がもたらす二次的汚染度は有利に低くかつ可燃性が低くなり得
る、等々。
【0054】 この直ぐに利用できる発明の特定態様では塩を必要とする。塩の有効量は本水
性分散液の体積粘性係数を低くする傾向がある量である。このような塩は如何な
る無機塩であってもよく、好適にはコスモトロピック塩、例えば塩化物、硫酸塩
、燐酸塩または水素燐酸塩など、より好適には硫酸アンモニウム、塩化ナトリウ
ムおよび硫酸ナトリウム、最も好適には硫酸ナトリウムおよび硫酸アンモニウム
である。その対イオンは如何なる対イオンであってもよく、例えばIA族および
IIA族の金属のイオン、アンモニウムなど、好適にはアンモニウム、ナトリウ
ム、カリウムおよびマグネシウムである。塩の混合物を用いることも可能であり
、所望の体積粘性係数または他の任意の所望効果が達成されるように塩の量を選
択してもよい。このような塩は特定の好適な態様では希釈効果を示す可能性があ
ることから、この塩の添加量を、前記2番目の水溶性ポリマーが存在しないなら
ば均一な組成物が達成されるような量のみにする。このような態様では、そのよ
うな塩の作用で水性分散液が生じるようにしないで、前記1番目のポリマーと2
番目のポリマーの相互作用で水性分散液が生じるようにする。塩の有効量、即ち
粘度を下げる量を常規実験で見つけだすことができ、一般的には、前記ポリマー
の沈澱を起こさせることなく体積粘性係数を低くするように選択する。他の好適
な態様では、そのような塩の添加量を、前記1番目のカチオン性ポリマーが存在
しないならば均一な組成物が達成されるような量のみにする。塩が必要ではない
が役立つ態様では、塩のレベルを、溶解度の上限に応じて、全重量を基準にして
0重量%より多い範囲、好適には約3重量%以上、最も好適には約5重量%以上
の範囲にしてもよい、と言うのは、このような塩が本水性分散液に溶解している
方が好適であるからである。塩が必要な態様では、それが製品の属性、例えばコ
スト、体積粘性係数などに好ましい影響を与えるように塩のレベルを選択し、こ
のレベルを、溶解度の上限に応じて、全重量を基準にして約1重量%より多い範
囲、好適には約3重量%以上、最も好適には約5重量%以上の範囲にしてもよい
、と言うのは、このような塩が本水性分散液に溶解している方が好適であるから
である。しばしば、このような塩の量を約30%を越える量にしても実際上の効
果が観察されない場合があり、そのような場合には、塩のレベルを全重量を基準
にして一般に約30重量%以下、好適には約25重量%以下にする。実際上、常
規実験、例えば塩のレベルを高くする結果として肯定的な製品属性が得られる傾
向、例えば体積粘性係数が低くなる傾向と塩を用いることによる否定的な面、例
えばコストおよび希釈効果の均衡などによって、塩のレベルを決定することがで
きる。
【0055】 驚くべきことに、ケオトロピック塩とコスモトロピック塩の混合物またはアニ
オン性有機塩とコスモトロピック塩の混合物が本水性分散液の体積粘性係数を低
くする傾向があることを見いだした。多くの場合、そのような塩混合物の方が重
量基準でいずれかの塩単独よりも高い効果を示す。有用なケオトロピック塩には
、チオシアン酸塩、過塩素酸塩、塩素酸塩、硝酸塩、臭化物、ヨウ化物およびそ
れらの混合物、好適にはチオシアン酸ナトリウムおよびヨウ化ナトリウムが含ま
れる。有用なアニオン性有機塩にはアニオン性界面活性剤およびアニオン性ヒド
ロトロピック(hydrotropic)塩、好適には炭素数が6から22、好
適には炭素数が6から18のアリールおよび置換アリールスルホネート、そして
炭素数2から22、好適には炭素数が4から18のアルキルおよび置換アルキル
スルホネート、そしてそれらの混合物が含まれる。特に好適なアニオン性有機塩
はジアルキルスルホスクシネート、ジアリールスルホスクシネート、ベンゼンス
ルホネート、ベンゼンジスルホネート、ナフタレンスルホネート、ナフタレンジ
スルホネートおよびそれらの混合物であり、1,3−ベンゼンスルホネートが最
も好適である。前記ケオトロピック塩およびアニオン性有機塩の対イオンは典型
的な如何なる対イオンであってもよく、例えばIA族の金属のイオン、アンモニ
ウムなど、好適にはアンモニウム、ナトリウムおよびカリウムである。ケオトロ
ピック塩およびアニオン性有機塩の有効量、即ち粘度を低くする量は、常規実験
で確認可能であり、一般的には、前記ポリマーを沈澱させることなく体積粘性係
数を低くするように選択する。好適な特定態様では、前記2番目のカチオン性ポ
リマーが存在しないならば均一な組成物が得られるようにケオトロピック塩また
はアニオン性有機塩とコスモトロピック塩の量を選択する、即ち前記塩の濃度を
、前記2番目のカチオン性ポリマーを存在させなくても前記1番目のカチオン性
ポリマーが沈澱を起こさないような濃度にする。ケオトロピック塩またはアニオ
ン性有機塩の量を全重量を基準にして一般に0.5重量%以上、好適には1重量
%以上から一般に約10重量%以下、好適には約5重量%以下にする。ケオトロ
ピック塩またはアニオン性有機塩のレベルを非常に低くすると、このような塩が
粘度を低くする効果が無視できるほどになってしまい、このような塩の添加レベ
ルを高くすると、望ましくなく沈澱が起こるか或は層状化が起こる可能性がある
。特定の体積粘性係数を達成しようとする時には、一般に、コスモトロピック塩
を単独で用いた時に比較してそれをケオトロピック塩またはアニオン性有機塩と
一緒に用いた方がコスモトロピック塩の量が少なくなるが、それでも、無機塩ま
たはコスモトロピック塩を単独で用いることに関してこの上に示した範囲内であ
る。
【0056】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液は匹敵する水性分散液に比較して一般
に低い体積粘性係数を示す。匹敵する水性分散液は、一般に、この直ぐに利用で
きる発明の特別な要素を含まない以外は数多くの機能面で実質的に同じ水性分散
液である。この直ぐに利用できる発明の水性分散液が示す体積粘性係数は、一般
に、ポリマー固体量、カチオン電荷レベルおよび重量平均分子量は実質的に同じ
であるが、この直ぐに利用できる発明の重要な特徴を持たない、例えば式(I)
で表される繰り返し単位を含まないか、この式Iで表される繰り返し単位がこの
直ぐに利用できる発明の水性分散液に入っている量で入っていないか、前記式(
II)で表される少なくとも1種のモノマーを含むビニル付加モノマー重合させ
ることを含んで成る方法で作られたものでないか、前記式(II)で表されるモ
ノマーをこの直ぐに利用できる発明の方法で用いる量で含まないビニル付加モノ
マーを重合させることを含んで成る方法で作られたものであるか、等々の匹敵す
る水性分散液に比べて低い。例えば、(a)前記式(I)で表される少なくとも
1種の繰り返し単位を有する1番目の水溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリ
マーで主に構成されているポリマーを含有する不連続相と(b)前記1番目のポ
リマーとは異なる少なくとも1種の2番目の水溶性ポリマーを含有する水性分散
液を含んで成る組成物の場合の匹敵する水性分散液は、この匹敵する水性分散液
の相当する繰り返す式(I)単位のR2とR3とR4が含む炭素原子の数が全部合
わせて3である[請求する水性分散液の相当する式(I)で表される繰り返し単
位における炭素数が4以上である代わりに]以外は各成分を同じ量で含有してい
る水性分散液であり得る。
【0057】 驚くべきことに、R2とR3とR4が含む炭素数が4または好適には5である式
(I)の繰り返し単位を有する水性分散液が示す体積粘性係数は、一般に、R2
とR3とR4が含む炭素数が3のみである以外は実質的に同じ水性分散液が示す体
積粘性係数よりも劇的に低い。本水性分散液の体積粘性係数は、典型的に、この
上に開示したように、例えば全ポリマー固体量、塩レベル、ポリマーの種類、2
番目のカチオン性ポリマーに対する1番目のカチオン性ポリマーの比率などの影
響を受ける。特定の状況下では体積粘性係数が約20,000センチポイズ(c
ps)以上、または約200,000cps以上の水性分散液でも適切であり得
るが、一般的には、取り扱いが容易なことが理由で体積粘性係数はずっと低い方
が好適である。この直ぐに利用できる発明の実施では、約20,000センチポ
イズ(cps)以下、好適には約10,000cps以下、より好適には約8,
000cps以下、更により好適には約5,000cps以下、最も好適には約
2,500cps以下の体積粘性係数を示す水性分散液を得ることができる。体
積粘性係数は本分野の技術者に公知の便利な如何なる方法で測定されてもよく、
好適には以下に示す実施例に記述する如き回転シリンダー粘度計を用いて測定可
能である。
【0058】 以下に示す有利な属性をできるだけ多く有する水性分散液が好適である:カチ
オン性ポリマーの固体量が比較的高く、全体を基準にして好適には20重量%以
上、より好適には25重量%以上であること、分子量が高く、好適には2,00
,000以上、より好適には5,000,000以上であること、環境への影響
が低いこと(VOCが低く、有機溶媒も芳香基も実質的に含まず、例えば芳香ま
たはベンジルを含有する油も繰り返し単位も含まないこと)、希釈物のレベルが
最小限であること(全体を基準にした塩の量が好適には20重量%以下であり、
そしてポリマーが疎水性繰り返し単位を含まないか或は実質的に含まないこと)
、体積粘性係数が約2,000cps以下であること、式(I)を基にした繰り
返し単位のR2とR3とR4が含む炭素が全部合わせて全体で5であること、そし
て性能が優れているか或は相当すること。本発明を実施することでそのような属
性の全部を有する製品を得ることができる。
【0059】 水溶性ポリマーが入っている水性分散液を、好適には、相当するモノマーを少
なくとも1種の2番目の水溶性のカチオン性ポリマーの存在下および特定の態様
では無機塩の存在下で重合させて1番目の水溶性のカチオン性ポリマーを生じさ
せることを通して生じさせる。重合は如何なる開始手段で行われてもよく、その
ような開始手段には酸化還元、熱または照射の種類が含まれる。好適な開始剤の
例は二塩酸2,2’−アゾビス(2−アミジノ−プロパン)(V−50)、2,
2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、臭化水素酸ナトリウム/二酸化硫黄、
過硫酸カリウム/亜硫酸ナトリウム、および過硫酸アンモニウム/亜硫酸ナトリ
ウムばかりでなく、パーオキシレドックス(peroxy redox)開始剤
、例えば米国特許第4,473,689号に開示されている如き開始剤である。
開始剤のレベルを公知様式で所望分子量を有するポリマーが生じるように選択す
る。前記1番目の水溶性のカチオン性ポリマーの特性を更に調整する目的で、あ
る量の連鎖移動剤、例えばイソプロパノール、乳酸、メルカプトエタノールなど
、そして分枝もしくは架橋剤、例えばメチレンビスアクリルアミドなどを公知様
式で添加してもよい。製造条件、例えば連鎖移動剤および分枝剤の種類および相
対量などに応じて、水膨潤性もしくは水溶性の分枝ポリマーが生じ得る。一般的
には、分枝もしくは架橋剤の使用量を多くすればするほど水溶性ではなく水膨潤
性の製品が生じる傾向が増大し、そして連鎖移動剤の量を多くすると分子量が低
くなる傾向がある。連鎖移動剤と分枝剤を一緒に用いる場合、分枝剤のレベルを
高くして連鎖移動剤のレベルを低くすると水膨潤性の生成物が生じる可能性が高
くなる一方、連鎖移動剤のレベルを高くして分枝剤のレベルを低くすると水溶性
の分枝したポリマーが得られる可能性がある。成分を如何なる時点で添加しても
よく、例えばモノマーの全部を重合の開始時に存在させてもよいか、或はモノマ
ーを重合過程中に添加することも可能である。塩を用いる場合、塩の全部を重合
の開始時から存在させてもよいか、或は塩を重合過程中にか或は重合が完了した
後に添加することも可能である。重合パラメーター、例えば温度および時間など
も同様に公知様式で選択可能であり、かつ重合過程中に変えることも可能である
。重合を一般的には不活性ガス、例えば窒素などの存在下で行う。必要に応じて
通常の加工助剤、例えばキレート剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤などを添加
することも可能である。
【0060】 本発明の水性分散液は、好適には希釈物質、例えば界面活性剤、油、炭化水素
液、有機溶媒などを実質的に含まない点で有利な面を有する。粘度を下げる添加
剤、例えばグリセリン、グリセロール、アルコール、グリコールなどを本水性分
散液に存在させることも可能ではあるが、本発明の有利な特性を維持する目的で
その量を2%以下、より好適には1%以下、最も好適には0.1%以下にすべき
である。
【0061】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液は、特別な成分、例えば前記2番目の
水溶性ポリマーを存在させなければ均一であり得る。均一な組成物は、一般に、
透明または半透明であるとして特徴づけられ、それらはこの上に記述した如く分
散した液滴を含まないことから水性分散液ではない。この態様に応じて、前記1
番目の水溶性のカチオン性ポリマーまたは前記2番目の水溶性のカチオン性ポリ
マーは、個々の成分を有効量、即ち分散液をもたらす量で存在させないと水性分
散液が得られない点で、分散液をもたらすポリマーである。
【0062】 本発明で用いる水は如何なる給源に由来するものであってもよく、例えば工程
水、川の水、蒸留水、水道水などであってもよい。重合を、好適には、重合に悪
い影響を与える材料を実質的な量で含まない水溶液中で実施する。本発明の水性
分散液はこれを水で希釈した時に有利に迅速に溶解する傾向がある。
【0063】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液に脱水を受けさせて全ポリマー固体含
有量を高くしてもよいか或は実質的に乾燥した製品にすることも可能である。本
技術分野で公知の任意手段、例えばストリッピング(stripping)、ス
プレー乾燥(spray−drying)、溶媒による沈澱などを用いて水含有
量を低くすることができる。驚くべきことに、脱水をある程度受けさせると、脱
水によってポリマー固体の割合が多くなる傾向があるにも拘らず、水性分散液の
体積粘性係数が低くなり得る。脱水は、加熱を好適には減圧下で行うことで実施
可能であるが、勿論、過度の加熱はポリマーの特性にとって有害であり得る。水
を除去すると実質的に乾燥したポリマーの塊を得ることができ、この塊を粉砕し
て粉末状、粒状または顆粒状の製品を生じさせることができる。
【0064】 驚くべきことに、この直ぐに利用できる発明の水分散液にスプレー乾燥を受け
させることによって実質的に乾燥したポリマー製品を得ることができる。油を含
有するポリマー乳液または分散液にスプレー乾燥を受けさせることは成された[
例えば米国特許出願連続番号08/668,288およびそこに示されている引
用文献を参照]が、一般に油も界面活性剤も含まない水性分散液のスプレー乾燥
は今まで報告されていなかった。この直ぐに利用できる発明に従い、適切な手段
を用いてビニル付加ポリマー含有水性分散液にスプレー乾燥を受けさせて大型チ
ャンバ(chamber)の中に入れ、前記チャンバの中に熱ガスを吹き込むと
、揮発物の全部またはほとんど全部が除去されて、乾燥したポリマーを回収する
ことができる。驚くべきことに、水性分散液を気体流れの中に噴霧する手段は特
に重要ではなく、特定のオリフィスサイズを持たせた圧力ノズル(pressu
re nozzles)に限定されず、実際、公知の如何なるスプレー乾燥装置
も使用可能である。本水性分散液にスプレー乾燥を受けさせて気体流れの中に入
れる時、例えば本技術分野で良く知られているあらゆる手段が使用可能であり、
例えば回転式噴霧装置、圧力ノズル、空気式ノズル、音波式ノズルなどを用いる
ことができる。供給速度、供給材料の粘度、スプレー乾燥製品の所望粒子サイズ
、水性分散液の液滴サイズなどが、スプレー手段を選択する時に典型的に考慮に
入れる要因である。本分野の技術者の一般的知識を用いて乾燥器の条件を受け入
れるように前記チャンバの大きさおよび形状、スプレー手段の数および種類そし
て他の典型的な操作パラメーターを選択することができる。
【0065】 密閉型サイクルスプレードライヤー(closed cycle spray
−dryers)を用いることも可能であるが、開放型のサイクルスプレー乾燥
装置が好適である。気体流は並流、向流または混合流であってもよいが、並流が
好適である。熱ガス、即ち流入ガスは、供給材料および/またはスプレー乾燥ポ
リマーと反応することも爆発性混合物を生じることもない如何なる気体であって
もよい。流入ガスとして用いるに適切な気体は、本分野の技術者に公知の気体で
あり、それには空気、窒素、そして望ましくないポリマーの劣化も汚染も引き起
こさない他の気体、好適には酸素含有量が約20%以下、より好適には酸素含有
量が約15%以下の気体が含まれる。最も好適には、酸素含有量が約5%以下の
不活性ガス、例えば窒素、ヘリウムなどを用いるべきである。
【0066】 乾燥させたポリマーをいろいろな手段、例えば簡単な出口、分級用コーン(c
lassifying cone)、バッグフィルターなどで集めてもよいか、
或は前記ポリマーにさらなる乾燥段階、例えば流動床などによる乾燥または凝集
を受けさせることも可能である。乾燥したポリマー製品を集める手段は重要でな
い。
【0067】 この直ぐに利用できるスプレー乾燥方法には下記の4種類の相互に関連した操
作パラメーターが存在する:気体入り口温度、気体出口温度、生成揮発物(pr
oduct volatiles)および乾燥器内の滞留時間。前記出口温度を
一般に約150℃以下、好適には約120℃以下、より好適には100℃以下、
更により好適には約95℃以下、最も好適には約90℃以下にすべきである。こ
の出口温度を一般に約70℃以上、好適には約75℃以上にする。従って、出口
温度を一般に約70℃から約150℃、好適には約70℃から約120℃、より
好適には約70℃から100℃未満、更により好適には約70℃から約95℃、
最も好適には約75℃から約90℃にする。一般的にはあまり好適ではないが、
ある場合には出口温度を約70℃未満にする方が適切であり得る。例えば、効率
が犠牲になるが、スプレー乾燥を長い滞留時間、高い気体流量および低い出口温
度で実施することも可能である。一般的には、満足される製品が得られるように
乾燥器をできるだけ低い出口温度で操作すべきである。
【0068】 出口温度は入り口温度、供給速度および水性分散液の組成の全部の影響を受け
得る。所望の出口温度が得られるようにそのようなパラメーターを変えることが
できる。供給速度はあまり重要でなく、一般的には乾燥器の大きさおよび気体流
量に応じて変わるであろう。入り口気体温度は出口気体温度に比べてあまり重要
でなく、一般的には約140℃以上、好適には約160℃以上にする。入り口気
体温度を好適には約200℃以下、より好適には約180℃以下にする。従って
、好適な入り口気体温度は約140℃から約200℃、より好適には約160℃
から約180℃の範囲である。入り口気体温度を適切にすると高温側で起こる製
品の劣化が回避されかつ低温側で起こる不充分な乾燥が回避される傾向がある。
【0069】 滞留時間は、乾燥器の体積を体積気体流量で割ることで得られる名目上の値で
ある。滞留時間を一般的には少なくとも約8秒、好適には少なくとも約10秒に
する。滞留時間を一般的には約120秒以内、好適には約90秒以内、より好適
には約60秒以内、最も好適には約30秒以内にする。従って、滞留時間の一般
的範囲は約8から約120秒、好適には約10から約90秒、より好適には約1
0から約60秒、最も好適には約10から約30秒である。用いる乾燥器が大き
ければ大きいほど、或は乾燥器の運転様式の効率が低ければ低いほど、滞留時間
が長くなると予測されることは、本分野の技術者に公知である。例えば、効率が
犠牲にはなるが、入り口温度を非常に低くしかつ気体流速を遅くすると滞留時間
が長くなると予測され得る。実際的事項として、本発明に有効な滞留時間は、用
いるスプレードライヤーの大きさおよび種類、それを操作する時の効率および他
の操作パラメーターに応じて、この上に記述した値とは異なる可能性がある。従
って、本分野の技術者の一般的知識を用いて、乾燥器の状態を受け入れるように
、本明細書に明記する滞留時間を修飾してもよい。
【0070】 この直ぐに利用できる発明のポリマー粒子を本明細書に開示するスプレー乾燥
方法に従って生じさせると、一般に直径が約10ミクロン以上、好適には約40
ミクロン以上、より好適には約100ミクロン以上、最も好適には約200ミク
ロン以上の粒子が生じる。このポリマー粒子が粉じんを発しないのが好適である
。ポリマー粒子が小さいと典型的に粉じんおよび流動問題が一層悪化し、このよ
うに、ポリマー粒子は一般に大きい方が望ましい。しかしながら、粒子が非常に
大きいと溶解する速度が遅くなり得る。従って、ポリマー粒子の直径が約120
0ミクロン以下、好適には直径が約800ミクロン以下、より好適には約600
ミクロン以下、最も好適には約400ミクロン以下になるようにするのが一般に
望ましい。一般的には、ポリマー粒子の少なくとも約90%、好適には少なくと
も約95%、より好適には少なくとも約98%が約10ミクロンから約1200
ミクロンの範囲の大きさになるようにする。このポリマー粒子の大きさは、操作
パラメーター、例えばスプレー構造配置、水性分散液の粘度、供給速度などを変
えるといくらか変わり得る。粒子は実質的に球形または非球形であり得、非球形
粒子の「直径」は主軸に沿った寸法である。
【0071】 このポリマー粒子はある場合には壁に開口部を少なくとも1つ有する中空孔構
造であるが、所望特性、例えば溶解時間が速いと言った特性を有する粒子を得よ
うとする時に必ずしもそのような特徴を持たせる必要はないことを見いだした。
多くの場合、壁に開口部を少なくとも1つ有する中空孔構造の粒子を製造しよう
とする時に必要なスプレー乾燥パラメーター、例えばノズルの種類、ノズルの大
きさ、出口温度などは便利でないか或は経済的でなく、そのような特徴のいくつ
かまたは全部を持たない粒子を製造する方が有利である。
【0072】 この直ぐに利用できる発明のスプレー乾燥方法で生じさせた粒子をふるい分け
して過大または過小分を除去してもよい。例えば粉砕などで過大粒子を細かくし
てもよい一方、過小粒子を一般的には凝集させる。大きさは本分野の技術者に良
く知られている方法、例えばふるい分け、スクリーニング、光散乱、顕微鏡測定
、自動化した顕微鏡画像分析などで測定可能である。
【0073】 驚くべきことに、この直ぐに利用できる発明のスプレー乾燥ポリマー粒子のか
さ密度は、例えば同じポリマーが入っている油中水エマルジョンに沈澱を起こさ
せることで生じさせた乾燥ポリマーのかさ密度に比較して一般に大きい。ポリマ
ー粒子の密度は高ければ高いほど有利である、と言うのは、その方がそれらが占
める体積が小さくなり、その結果として、例えば輸送および貯蔵コストが低くな
るからである。沈澱させたポリマーの密度は一般に1立方センチメートル当たり
約0.35グラム(g/cc)未満であるが、この直ぐに利用できる発明のスプ
レー乾燥ポリマー粒子のかさ密度は一般に約0.35g/cc以上、好適には約
0.4g/cc以上、より好適には約0.45g/cc以上、最も好適には約0
.50g/cc以上である。この直ぐに利用できる発明のスプレー乾燥ポリマー
粒子のかさ密度は一般に約1.1g/cc以下、好適には約1.0g/cc以下
、より好適には約0.95g/cc以下、最も好適には約0.90g/cc以下
である。従って、この直ぐに利用できる発明のスプレー乾燥ポリマー粒子のかさ
密度は一般に約0.35から約1.1g/cc、好適には約0.4から約1.0
g/cc、より好適には約0.45から約0.95g/cc、最も好適には約0
.50から約90g/ccの範囲である。
【0074】 本明細書に記述する方法で生じさせたポリマー粒子は、本明細書に挙げる乾燥
条件下で乾燥させると実質的に乾燥する。「実質的に乾燥」を本明細書で生じさ
せるポリマーの記述で用いる場合、これは、一般に、このポリマーが含有する揮
発物の量がスプレー乾燥ポリマーの重量を基準にして約12重量%以下、好適に
は約10重量%以下であることを意味する。このポリマーが含有する揮発物の量
は全重量を基準にして一般に約2重量%以上、好適には約5重量%以上であり、
これが含有する揮発物の量は同じ基準で最も好適には約8重量%から約10重量
%である。ポリマー生成物を約105℃で約30分間乾燥させた時の重量損失を
測定することを通して、揮発物の測定を行う。
【0075】 また、この直ぐに利用できる発明のポリマー粒子を凝集させるとポリマーの流
動特性と溶解時間が向上し得ることも見いだした。凝集は粒子サイズを大きくす
ることが知られている方法であり、いろいろな粒子凝集方法が本分野の技術者に
公知である[例えば“Successfully Use Agglomeration for Size Enlargement,
" Wolfgang Pietsch著, Chemical Engineering Progress, 1996年4月, 29-45頁,
“Speeding up Continuous Mixing Agglomeration with Fast Agitation and S
hort Residence Times," Peter Koenig著, Powder and Bulk Engineering、19
96年2月、67−84頁]。公知の凝集方法、例えば自然凝集、機械的凝集、
タンブルもしくはグロース凝集(tumble or growth aggl
omeration)、加圧凝集、結合剤無し(binderless)凝集、
結合剤を用いた凝集などを利用して、この直ぐに利用できる発明のポリマー粒子
を凝集させてもよい。場合により、凝集後に乾燥、例えば流動床乾燥などを行っ
て結合剤、例えば水などを除去してもよい。加圧凝集が好適であり、結合剤であ
る水を用いた機械的凝集に続く流動床乾燥が最も好適である。
【0076】 この直ぐに利用できる発明のポリマー粒子を凝集させることで凝集物を生じさ
せると、未凝集のポリマー粒子に比較して流動特性が向上しかつ溶解時間が短く
なる傾向がある。この凝集物は好適には粉じんを発しない。この直ぐに利用でき
る発明の凝集物の約90%が有する凝集物サイズは典型的に約120ミクロン以
上、好適には約160ミクロン以上、より好適には約200ミクロン以上、最も
好適には約300ミクロン以上である。この凝集物の約90%が有する凝集物サ
イズは一般に約1500ミクロン以下、好適には約1200ミクロン以下、より
好適には約1100ミクロン以下、最も好適には約1000ミクロン以下である
。従って、この凝集物の約90%、好適には約95%が有するサイズは約120
から約1500ミクロン、好適には約160ミクロンから約1200ミクロン、
より好適には約200ミクロンから約1100ミクロン、最も好適には約300
ミクロンから約1000ミクロンの範囲である。通常は、前記凝集物の少なくと
も約5%、好適には少なくとも約10%、最も好適には少なくとも約15%が約
900ミクロンより大きい。この直ぐに利用できる発明のスプレー乾燥粒子を凝
集させることで生じさせた凝集物をふるいにかけることで過大もしくは過小分を
除去してもよい。好適には、例えばふるい分けなどで約1200ミクロンより大
きい凝集物および約175ミクロンより小さい凝集物を除去する。一般的には、
粉砕などで過大凝集物を細かくする一方、過小凝集物を一般に凝集装置に再循環
させる。
【0077】 この直ぐに利用できる発明の凝集物が示すかさ密度値の方がこれを生じさせる
元のスプレー乾燥粒子のかさ密度値より低くなる傾向がある。この直ぐに利用で
きる発明の凝集物が示すかさ密度は一般に約0.35g/cc以上、好適には約
0.4g/cc以上、より好適には約0.45g/cc以上、最も好適には約0
.50g/cc以上である。この直ぐに利用できる発明の凝集物が示すかさ密度
は一般に約1.0g/cc以下、好適には約0.95g/cc以下、より好適に
は約0.90g/cc以下、最も好適には約0.85g/cc以下である。従っ
て、この直ぐに利用できる発明の凝集物が示すかさ密度は一般に約0.35から
約1.0g/cc、好適には約0.4から約0.95g/cc、より好適には約
0.45から約0.90g/cc、最も好適には約0.50から約0.85g/
ccの範囲である。
【0078】 好適な大きさの凝集物を得ようとする場合には、前記ポリマー粒子自身の大き
さを凝集し得るような大きさにするのが好適である。凝集を起こさせると明らか
に平均粒子サイズが倍化する傾向があり、その結果として、粒子サイズを若干大
きくするよりも粒子サイズを大きく増大させる方がしばしば容易である。従って
、好適な大きさもしくは大きさ範囲の凝集物を生じさせようとする場合には、一
般に、所望の凝集物サイズに比べて若干のみ小さい粒子を凝集させるよりもずっ
と小さい粒子を凝集させる方が好適である。凝集し得る粒子は、一般に、好適な
サイズを有する凝集物をもたらすように便利に凝集し得る粒子である。より大き
な粒子を凝集させて所望より大きい凝集物を生じさせた後、この上に記述したよ
うに過大凝集物を除去することも可能であるが、あまり好適ではない。
【0079】 本発明の実質的に乾燥したポリマー粒子および凝集物を、一般的には、本分散
液に入っているポリマーに本明細書の上で考察した如きスプレー乾燥を受けさせ
ることで構成させる。
【0080】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液にスプレー乾燥を受けさせるのが有利
である、と言うのは、結果としてスプレー乾燥を受けたポリマー粒子の典型的に
は90%以上、好適には95%以上、最も好適には実質的に全部が各々個別に2
種以上の水溶性もしくは水膨潤性ビニル付加ポリマーを含有する結果として層化
効果(stratification effects)が最小限になり得るか
らである。粒子サイズまたは粒子サイズ分布が異なる2種類の異なる乾燥ポリマ
ーを一緒にブレンドすると層化が起こる可能性がある、と言うのは、大きい方の
粒子が容器の底に向かって沈降する傾向があるからである。貯蔵時に層化が起こ
るとブレンド製品の性能に影響が生じる可能性がある、と言うのは、容器の上部
に粒子サイズが小さい方のポリマーが豊富に存在するようになる傾向があるから
である。明らかな理由で、貯蔵時の深さの関数として製品の性能が変わることが
ないようにすべきであり、ブレンド物に含まれる各ポリマーが同様な粒子サイズ
を有するのが一般に好適である[例えばEP 479 616 A1および米国
特許第5,213,693号を参照のこと]。異なる2種類のポリマーを乾式ブ
レンドすることで生じさせたブレンド物が示す層化の方が、この直ぐに利用でき
る水性分散液にスプレー乾燥を受けさせることで得た乾燥ブレンド物が示すそれ
に比べて大きい可能性がある、と言うのは、この直ぐに利用できる発明のスプレ
ー乾燥ポリマー粒子は大部分が各々個別に2種以上の水溶性もしくは水膨潤性ビ
ニル付加ポリマーを含有しているからである。驚くべきことに、この直ぐに利用
できる発明の水性分散液のスプレー乾燥品が溶解する速度の方が同様なポリマー
が入っている通常の油中水エマルジョンにスプレー乾燥を受けさせたことで得た
ポリマーのそれよりも速い傾向がある。
【0081】 固体が分散している懸濁液に、脱水を、(a)固体が分散している懸濁液に水
性ポリマー分散液またはそれの水性混和物を有効量で混合しそして(b)前記固
体が分散している懸濁液に脱水を受けさせることを含んで成る方法を用いて受け
させることができる。また、この直ぐに利用できる発明の水性分散液からこの上
に記述したようにして生じさせた実質的に乾燥したポリマーを用いて、懸濁して
いる固体に脱水を受けさせることも可能である。例えば、(a)固体が分散して
いる懸濁液に実質的に乾燥している水溶液もしくは水膨潤性ポリマーまたはそれ
の水性混和物を有効量で混合しそして(b)前記固体が分散している懸濁液に脱
水を受けさせることを含んで成る方法を用いて、固体が分散している懸濁液に脱
水を受けさせることができる。好適には、前記乾燥させたポリマーまたは水性分
散液を水と一緒に混合、より好適には前記乾燥させたポリマーまたは水性分散液
を水に溶解させて希釈ポリマー溶液を生じさせることを通して、前記乾燥させた
ポリマーの水性混和物または水性分散液を生じさせる。乾燥させたポリマーまた
は水性分散液の有効量を本技術分野で公知の方法、好適には常規実験室実験また
は工程実験で決定する。
【0082】 この直ぐに利用できる発明を用いて脱水を受けさせることができる固体が分散
している懸濁液の例は、自治体および産業廃棄物の脱水、一次および二次的産業
および自治体廃棄物の浄化および沈降、携帯用水の浄化などである。本発明の有
利な面、例えば油を実質的に含まないこと、不活性な希釈物の量が最小限である
こと、界面活性剤が全くか或はほとんど入っていないことなどから、本ポリマー
は、脱水を受けさせた固体または浄化を受けさせた水の一部または全部を環境に
戻す、例えば汚泥の堆肥化、汚泥の埋め立て用途、肥料用途のためのペレット化
、浄化水の放出または再利用、製紙などで用いる場合に特に良好に適合し得る。
この直ぐに利用できる発明の有利な面から利点を得ることができる他の用途には
、土壌の改善、再植林、腐食制御、種子保護/成長などが含まれ、この場合、本
水性分散液または乾燥させたポリマー、好適にはそれの水性混和物を有利に土壌
に加える。
【0083】 この直ぐに利用できる発明を用いて脱水を受けさせることができる固体が分散
している懸濁液の他の例は製紙分野に見られる例であり、例えば本水性分散液ま
たは乾燥させたポリマーを保持助剤(retention aids)、排水助
剤(drainage aids)、生成助剤(formation aids
)、洗浄剤/増粘剤/排水生産助剤(drainage production
aid)(DNTインク除去用途)、電荷制御剤、増粘剤などとしての使用、
または浄化、インク除去、インク除去処理水の浄化、沈降、色除去または汚泥脱
水などで用いることも可能である。この直ぐに利用できる発明のポリマーをまた
油田用途で用いることも可能であり、例えば石油精製、水浄化、廃棄物の脱水お
よび油の除去などで用いることができる。
【0084】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液および乾燥させたポリマーの脱水およ
び浄化用途はまた食品加工分野にも見られ、それには廃棄物の脱水、好適には家
禽、牛肉、豚肉およびジャガイモなどの廃棄物の脱水ばかりでなく、糖の脱色、
糖の処理浄化、そしてさとうだいこんの浄化などが含まれる。
【0085】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液および乾燥させたポリマーの採鉱およ
び鉱物用途には、石炭廃棄物の脱水および増粘化、廃物の増粘化、およびBay
er方法用途、例えば赤色泥沈降、赤色泥洗浄、Bayer工程濾過、水和物浮
遊および沈澱などが含まれる。
【0086】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液および乾燥させたポリマーの生物工学
用途には、廃棄物の脱水および浄化、好適には発酵ブロスの脱水および浄化が含
まれる。
【0087】 この直ぐに利用できる発明の水性分散液はこの上に挙げた用途で単独で使用可
能であるか、他の公知処理と一緒にか或は逐次的に使用可能である。
【0088】 この上に挙げた特許、特許出願および公開は全部引用することによって本明細
書に組み入れられる。特に明記しない限り、本明細書に記述するパーセントは全
部重量基準であると理解する。
【0089】 以下の実施例に示す標準粘度(SV)値は、ポリマーが水に0.2重量%入っ
ている溶液を8.0gと2MのNaClを8.6g一緒にして混合した後に生じ
た溶液の粘度をULアダプタが備わっているB型粘度計を60rpmで用いて2
5℃で測定することで測定した粘度である。分子量の測定を光散乱検出器が用い
られている高性能のサイズエクスクルージョン(size exclusion
)クロマトグラフィーで実施した。
【0090】 ポリマー粒子および凝集物のかさ密度の測定を、この粒子または凝集物を適切
な前以て重量を測定しておいた測定用容器に入れそしてその容器を「軽くたたく
」か或は若干掻き混ぜることで前記粒子または凝集物を沈降させることを通して
行った。次に、その測定用容器からポリマーの体積を読み取り、前記測定用容器
の重量を測定することで、かさ密度を1立方センチメートル当たりのグラム(g
/cc)の単位で計算した。
【0091】
【実施例】
実施例1 機械的撹拌機と還流コンデンサと窒素導入管を取り付けた適切な容器に、脱イ
オン水を17.10部、そしてジメチルアミノエチルメタアクリレートの塩化メ
チル第四級塩の重合で得た重量平均分子量が約200,000のポリマー[ポリ
(DMAEM.MeCl)]の40%水溶液を9部仕込んだ。溶解が完了した後
、アクリルアミド(AMD)の53.64%水溶液を7.08部およびジエチル
アミノエチルアクリレートの硫酸ジメチル塩(DEAEA.DMS)の72.8
0%溶液を14.56部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを8
.1部、クエン酸を0.7部およびキレート剤(chelant)であるエチレ
ンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム(EDTA)の1%溶液を2.02部加えて
混合した。この混合物のpHは約3.3であった。前記容器を密封して窒素で3
0分間スパージ(sparge)した後、二塩酸2,2’−アゾビス(2−アミ
ジノ−プロパン)(V−50)の1%水溶液を1.44部加えることで重合を開
始させた。この反応混合物を40℃に2時間加熱した後、50℃にまで上昇させ
て更に8時間保持した。変換率は99%を越えていた。流動する安定な水性分散
液を得た。B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を
25℃で測定した時の体積粘性係数(BV)は2250センチポイズ(cps)
であり、このことは、流動性が好適であることを示している。この分散液を溶解
させた時にこれが示した標準粘度(SV)は2.56cpsであった。
【0092】 実施例2−8 表1に示すように、いろいろなポリマーおよび硫酸アンモニウム塩レベルが体
積粘性係数に対して示す効果を立証する目的で、追加的水性分散液を実施例1と
同じ様式で調製した。
【0093】
【表1】
【0094】 実施例9 機械的撹拌機と還流コンデンサと熱電対と窒素導入管を取り付けた適切な容器
に脱イオン水を72.60部および重量平均分子量が約222,600のポリ(
DMAEM.MeCl)の40%水溶液を30.8部仕込んだ。溶解が完了した
後、アクリルアミドの53.33%水溶液を24.37部およびDEAEA.D
MSの79%水溶液を45.93部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモ
ニウムを31.9部、クエン酸を2.57部およびEDTAの1%溶液を6.9
部加えて混合した。この混合物のpHは約3.3であった。前記容器を密封して
窒素で30分間スパージした後、V−50の1%溶液を4.93部加えることで
重合を開始させた。この反応混合物を40℃に2時間加熱した後、50℃にまで
上昇させて4時間保持した。全体の変換率は99%を越えていた。流動する安定
な水性分散液を得た。B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前
記分散液を25℃で測定した時の体積粘性係数は約1460cpsであり、この
ことは、流動性が好適であることを示している。この分散液を溶解させた時にこ
れが示したSVは2.40cpsであった。
【0095】 実施例10−33 表2に示すように、全ポリマー固体、2番目のカチオン性ポリマーに対する1
番目のカチオン性ポリマーの比率、2番目のカチオン性ポリマーの分子量および
硫酸アンモニウム塩のレベルが水性分散液の体積粘性係数(BV)に対して示す
効果を立証する目的で、追加的水性分散液を実施例9と同じ様式で調製した。
【0096】
【表2】
【0097】
【表3】
【0098】 実施例34 重量平均分子量が約395,000のポリ(DMAEM.MeCl)を用いる
以外は実施例9と同じ様式で重合を実施した。流動する安定な水性分散液を得た
。B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記水性分散液を25
℃で測定した時の体積粘性係数は約5100cpsであり、このことは、流動性
が好適であることを示している。この分散液を溶解させた時にこれが示したSV
は2.35cpsであった。
【0099】 実施例35 10%のグリセロール溶液を2.46部加える以外は実施例34と同じ様式で
重合を実施した。重合の進行は滑らかであった。流動する安定な水性分散液を得
た。B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を25℃
で測定した時の体積粘性係数は約3700cpsであり、このことは、流動性が
向上していることを示している。この体積粘性係数は実施例34に比較して大き
く低下しており、このことは、グリセロールの添加が粘度を低くする効果を有す
ることを立証している。この分散液を溶解させた時にこれが示したSVは2.3
5cpsであった。
【0100】 実施例36 機械的撹拌機と還流コンデンサと熱電対と窒素導入管を取り付けた適切な容器
に脱イオン水を39.73部および重量平均分子量が約395,000のポリ(
DMAEM.MeCl)(41%)を30.1部仕込んだ。溶解が完了した後、
アクリルアミドの53.57%水溶液を23.77部、DEAEA.DMSの8
0%水溶液を45.20部および第三ブチルアクリルアミドの1%水溶液を38
.7部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを49.28部、クエ
ン酸を2.57部および2%のEDTAを3.45部加えて混合した。この混合
物のpHは約3.3であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパージした
後、2%のV−50を2.46部加えることで重合を開始させた。この反応混合
物を2時間かけて40℃に上昇させた後、更に4時間かけて50℃にまで上昇さ
せた。全体の変換率は99%を越えていた。流動する安定な水性分散液を得た。
B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記水性分散液を25℃
で測定した時の体積粘性係数は約1900cpsであり、このことは、流動性が
実施例34に比較して向上していることを示しておりかつ第三ブチルアクリルア
ミドの疎水性繰り返し単位を組み込んだ時の効果を実証している。この水性分散
液を溶解させた時にこれが示したSVは2.32cpsであった。
【0101】 実施例37 機械的撹拌機と還流コンデンサと熱電対と窒素導入管を取り付けた適切な容器
に脱イオン水を78.84部および重量平均分子量が約395,000のポリ(
DMAEM.MeCl)(41%)を30.1部仕込んだ。溶解が完了した後、
アクリルアミドの53.57%水溶液を20.95部、DEAEA.DMSの8
0%水溶液を42.73部およびアクリル酸ジメチルアミノエチルの塩化ベンジ
ル第四級塩(DMAEA.BzCl)の80%水溶液を4.84部加えて混合し
た。この混合物に、硫酸アンモニウムを49.28部、クエン酸を2.57部お
よび2%のEDTAを3.45部加えて混合した。この混合物のpHは約3.3
であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパージした後、2%のV−50
を2.46部加えることで重合を開始させた。この反応混合物を2時間かけて4
0℃に上昇させた後、50℃にまで上昇させて4時間保持した。全体の変換率は
99%を越えていた。流動する安定な水性分散液を得た。B型粘度計を30rp
mで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を25℃で測定した時の体積粘性係
数は約3840cpsであり、このことは、流動性が良好であることを示してい
た。この分散液を溶解させた時にこれが示したSVは2.14cpsであった。
【0102】 実施例38 加熱冷却用の外部ジャケットが備わっている適切な容器に機械的撹拌機、還流
コンデンサ、熱電対および窒素導入管を取り付けた。この容器に脱イオン水を2
94.47部および重量平均分子量が約210,000のポリ(DMAEM.M
eCl)の40%水溶液を117.60部仕込んだ。溶解が完了した後、アクリ
ルアミドの52.77%水溶液を94.03部およびDEAEA.DMSの80
%水溶液を173.18部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを
130.20部、クエン酸を9.83部および2%のEDTAを13.17部加
えて混合した。この混合物のpHは約3.3であった。前記容器を密封して窒素
で30分間スパージした後、1%のV−50を7.53部加えることで重合を開
始させた。この反応混合物を40℃に2時間加熱した後、50℃にまで上昇させ
て4時間保持した。全体の変換率は99%を越えていた。流動する安定な水性分
散液を得た。B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液
を25℃で測定した時の体積粘性係数は約760cpsであり、このことは、流
動性が良好であることを示していた。この分散液を溶解させた時にこれが示した
SVは2.52cpsであった。
【0103】 実施例38A 加熱冷却用の外部ジャケットが備わっている適切な容器に機械的撹拌機、還流
コンデンサ、熱電対および窒素導入管を取り付けた。この容器に脱イオン水を3
43.7部および重量平均分子量が約344,000のポリアミン[ジメチルア
ミンとエピクロルヒドリンの縮合生成物(マルチアミン(multiamine
)の量が少ない)]の49%水溶液を63.8部仕込んだ。溶解が完了した後、
アクリルアミドの52.8%水溶液を93.47部およびDEAEA.DMSの
79.2%水溶液を174部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウム
を130.2部、クエン酸を10.25部、グリセロールを7.6部および2%
のEDTAを13.1部加えて混合した。この混合物のpHは約3.2であった
。前記容器を密封して窒素で30分間スパージした後、約48℃で2%のV−5
0を3.93部加えることで重合を開始させた。この反応混合物を前記温度に5
時間保持した。全体の変換率は99%を越えていた。流動する安定な水性分散液
を得た。B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を2
5℃で測定した時の体積粘性係数は約1020cpsであり、このことは、流動
性が良好であることを示していた。この分散液を溶解させた時にこれが示したS
Vは3.57cpsであった。
【0104】 実施例39 機械的撹拌機と還流コンデンサと熱電対と窒素導入管を取り付けた適切な容器
に脱イオン水を63.18部および重量平均分子量が約230,600のポリ(
DMAEM.MeCl)の40%水溶液を30.8部仕込んだ。溶解が完了した
後、アクリルアミド(AMD)の53.33%水溶液を27.96部、DEAE
A.DMSの80%水溶液を26.02部およびアクリル酸ジメチルアミノエチ
ルの塩化メチル第四級塩(DMAEA.MeCl)の80%水溶液を16.94
部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを40.7部、クエン酸を
2.57部および1%のEDTAを6.9部加えて混合した。この混合物のpH
は約3.3であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパージした後、1%
のV−50を4.93部加えることで重合を開始させた。この反応混合物を2時
間かけて40℃に上昇させた後、50℃にまで上昇させて4時間保持した。全体
の変換率は99%を越えていた。流動する安定な水性分散液を得た。B型粘度計
を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を25℃で測定した時の
体積粘性係数は約3840cpsであり、このことは、流動性が良好であること
を示していた。この分散液を溶解させた時にこれが示したSVは2.14cps
であった。
【0105】 実施例39A 加熱冷却用の外部ジャケットが備わっている適切な容器に機械的撹拌機、還流
コンデンサ、熱電対および窒素導入管を取り付けた。この容器に脱イオン水を8
8.37部および重量平均分子量が約344,000のポリアミン[ジメチルア
ミンとエピクロルヒドリンの縮合生成物(マルチアミンの量が少ない)]の49
%水溶液を22.1部仕込んだ。溶解が完了した後、アクリルアミドの53%水
溶液を30.9部、DEAEA.DMSの79.2%水溶性を18.62部およ
びDMAEA.MeClの80%水溶液を28.9部加えて混合した。この混合
物に、硫酸アンモニウムを47.5部、クエン酸を3.05部、グリセロールを
2.2部および0.5%のEDTAを3.8部加えて混合した。この混合物のp
Hは約3.2であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパージした後、約
48℃で2%のV−50を4.55部加えることで重合を開始させた。この反応
混合物を前記温度に5時間保持した。全体の変換率は99%を越えていた。流動
する安定な水性分散液を得た。B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピン
ドルで前記分散液を25℃で測定した時の体積粘性係数は約2560cpsであ
り、このことは、流動性が良好であることを示していた。この分散液を溶解させ
た時にこれが示したSVは3.44cpsであった。
【0106】 実施例40−42 表3に示すように、硫酸アンモニウム塩のレベルを変えることで体積粘性係数
を調整する以外は実施例39と同じ様式で重合を実施した。これらの実施例は、
1番目のカチオン性ポリマーがDMAEA.MeCl/DEAEA.DMS/A
MDターポリマーであると低い体積粘性係数と高いポリマー固体量を有する水性
分散液を生じさせることができることを実証している。
【0107】
【表4】
【0108】 実施例43 適切な容器に加熱冷却用の外部ジャケット、機械的撹拌機、還流コンデンサ、
熱電対および窒素導入管を取り付けて、この容器に脱イオン水を260.35部
および重量平均分子量が約210,000のポリ(DMAEM.MeCl)の4
0%水溶液を117.6部仕込んだ。溶解が完了した後、アクリルアミドの52
.77%水溶液を107.89部、DEAEA.DMSの80%水溶液を99.
35部およびDMAEA.MeClの80%水溶液を64.68部加えて混合し
た。この混合物に、硫酸アンモニウムを271.92部、クエン酸を9.83部
および2%のEDTAを13.17部加えて混合した。この混合物のpHは約3
.3であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパージした後、2.5%の
V−50を7.53部加えることで重合を開始させた。この反応混合物を2時間
かけて40℃に上昇させた後、50℃にまで上昇させて4時間保持した。全体の
変換率は99%を越えていた。流動する安定な水性分散液を得た。B型粘度計を
30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を25℃で測定した時の体
積粘性係数は約1240cpsであり、このことは、流動性が良好であることを
示していた。この分散液を溶解させた時にこれが示したSVは2.74cpsで
あった。
【0109】 実施例44 機械的撹拌機と還流コンデンサと窒素導入管を取り付けた適切な容器に脱イオ
ン水を18.86部および重量平均分子量が約200,000のポリ(DMAE
M.MeCl)の40%水溶液を9部仕込んだ。溶解が完了した後、アクリルア
ミドの53.64%水溶液を4.39部およびDEAEA.DMSの79.3%
水溶液を15.19部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを8.
4部、クエン酸を0.7部および1%のEDTAを2.02部加えて混合した。
この混合物のpHは約3.3であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパ
ージした後、1%のV−50を1.44部加えることで重合を開始させた。この
反応混合物を2時間かけて40℃に上昇させた後、50℃にまで上昇させて8時
間保持した。変換率は99%を越えていた。流動する安定な水性分散液を得た。
B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を25℃で測
定した時の体積粘性係数は約850cpsであり、このことは、流動性が良好で
あることを示していた。この分散液を溶解させた時にこれが示したSVは2.2
7cpsであった。
【0110】 実施例45−49 表4に示すように、2番目のカチオン性ポリマーに対する1番目のカチオン性
ポリマーの比率および塩含有量が分散液の体積粘性係数に与える影響を 実証す
る目的で実施例44と同じ様式で追加的水性分散液を調製した。
【0111】
【表5】
【0112】 実施例51 機械的撹拌機と還流コンデンサと窒素導入管を取り付けた適切な容器に脱イオ
ン水を92.9部および重量平均分子量が約395,000のポリ(DMAEM
.MeCl)の41%水溶液を30.1部仕込んだ。溶解が完了した後、アクリ
ルアミドの53.57%水溶液を15.03部およびDEAEA.DMSの80
%水溶液を51.53部加えて混合した。この混合物に、硫酸ナトリウムを22
部、クエン酸を2.57部および2%のEDTAを3.45部加えて混合した。
この混合物のpHは約3.3であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパ
ージした後、2%のV−50を2.46部加えることで重合を開始させた。この
反応混合物を2時間かけて40℃に上昇させた後、50℃にまで上昇させて4時
間保持した。全体の変換率は99%を越えていた。流動する安定な水性分散液を
得た。B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を25
℃で測定した時の体積粘性係数は約1100cpsであった。この分散液を溶解
させた時にこれが示したSVは2.19cpsであった。この実施例は硫酸ナト
リウムが有効であることを実証している。
【0113】 実施例52 機械的撹拌機と還流コンデンサと熱電対と窒素導入管を取り付けた適切な容器
に脱イオン水を17.57部および重量平均分子量が約200,000のポリ(
DMAEM.MeCl)の40%水溶液を9部仕込んだ。溶解が完了した後、ア
クリルアミドの53.64%水溶液を4.77部、DEAEA.DMSの79.
3%水溶液を12部およびDMAEA.MeClの80%水溶液を2.91部加
えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを9.6部、クエン酸を0.7
部および1%のEDTAを2.02部加えて混合した。この混合物のpHは約3
.3であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパージした後、1%のV−
50を1.44部加えることで重合を開始させた。この反応混合物を2時間かけ
て40℃に上昇させた後、50℃にまで上昇させて4時間保持した。全体の変換
率は99%を越えていた。流動する安定な水性分散液を得た。B型粘度計を30
rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を25℃で測定した時の体積粘
性係数は約800cpsであり、このことは、流動性が良好であることを示して
いた。この分散液を溶解させた時にこれが示したSVは2.3cpsであった。
【0114】 実施例53−80 実施例52と同じ様式で重合を実施した。表5に示すように、全ポリマー固体
、1番目のカチオン性ポリマーの組成(モノマー供給材料中のAMDの%、DE
AEA.DMSの%およびDMAEA.MeClの%の意味で)、2番目のカチ
オン性ポリマーに対する1番目のカチオン性ポリマーの比率および硫酸アンモニ
ウム塩含有量が水性分散液の体積粘性係数に対して示す効果を実証する。
【0115】
【表6】
【0116】
【表7】
【0117】 実施例81 機械的撹拌機と還流コンデンサと熱電対と窒素導入管を取り付けた適切な容器
に脱イオン水を89部および重量平均分子量が約190,000のポリ(DMA
EM.MeCl)の40%水溶液を20.9部仕込んだ。溶解が完了した後、ア
クリルアミドの52.77%水溶液を30.96部およDEAEA.DMSの8
0%水溶液を21.38部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを
49.5部、クエン酸を2.57部および1%のEDTAを2.34部加えて混
合した。この混合物のpHは約3.3であった。前記容器を密封して窒素で30
分間スパージした後、1%のV−50を3.34部加えることで重合を開始させ
た。この反応混合物を2時間かけて40℃に上昇させた後、50℃にまで上昇さ
せて4時間保持した。一緒にした変換率は99%を越えていた。流動する安定な
水性分散液を得た。B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記
分散液を25℃で測定した時の体積粘性係数は約280cpsであり、このこと
は、流動性が良好であることを示していた。この分散液を溶解させた時にこれが
示したSVは1.60cpsであった。
【0118】 実施例82−97 実施例81と同じ様式で重合を実施した。表6に示すように、キレート剤(E
DTA)の濃度、連鎖移動剤(乳酸)、1番目のカチオン性ポリマーの組成(モ
ノマー供給材料中のAMDの%、DEAEA.DMSの%およびDMAEA.M
eClの%の意味で)、2番目のカチオン性ポリマーに対する1番目のカチオン
性ポリマーの比率および硫酸アンモニウム塩含有量が標準粘度および体積粘性係
数に対して示す効果を実証する。
【0119】
【表8】
【0120】 実施例98 機械的撹拌機と還流コンデンサと熱電対と窒素導入管を取り付けた適切な容器
に脱イオン水を87.97部および重量平均分子量が約190,000のポリ(
DMAEM.MeCl)の40%水溶液を20.9部仕込んだ。溶解が完了した
後、アクリルアミドの52.77%水溶液を33.99部、DEAEA.DMS
の80%水溶液を11.74部およびDMAEA.MeClの80%水溶液を7
.64部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを49.5部、クエ
ン酸を2.57部および2%のEDTAを2.34g加えて混合した。この混合
物のpHは約3.3であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパージした
後、1%のV−50を2.34部加えることで重合を開始させた。この反応混合
物を2時間かけて40℃に上昇させた後、50℃にまで上昇させて4時間保持し
た。全体の変換率は99%を越えていた。流動する安定な水性分散液を得た。B
型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を25℃で測定
した時の体積粘性係数は約760cpsであった。この分散液を溶解させた時に
これが示したSVは2.09cpsであった。
【0121】 実施例99−100 実施例97と同じ様式で重合を実施した。表7に示すように、連鎖移動剤(乳
酸)の濃度が体積粘性係数に対して示す効果を実証する。
【0122】
【表9】
【0123】 実施例101 機械的撹拌機と還流コンデンサと熱電対と窒素導入管を取り付けた適切な容器
に脱イオン水を82.15部および重量平均分子量が約289,000のポリ(
塩化ジアリルジメチルアンモニウム)[ポリ(DADMAC)]の20%水溶液
を30.8部仕込んだ。溶解が完了した後、アクリルアミドの52.77%水溶
液を48.24部およびDEAEA.DMSの80%水溶液を13.27部加え
て混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを49.5部、クエン酸を2.5
7部、10%の乳酸を1.67部および2%のEDTAを3.34部加えて混合
した。この混合物のpHは約3.3であった。前記容器を密封して窒素で30分
間スパージした後、1%のV−50を3.34部加えることで重合を開始させた
。この反応混合物を2時間かけて40℃に上昇させた後、50℃にまで上昇させ
て4時間保持した。一緒にした変換率は99%を越えていた。流動する安定な水
性分散液を得た。B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分
散液を25℃で測定した時の体積粘性係数は約960cpsであり、このことは
流動性が良好であることを示していた。この分散液を溶解させた時にこれが示し
たSVは3.67cpsであった。この実施例ではポリ(DADMAC)を2番
目のカチオン性ポリマーとして入れた水性分散液を示す。
【0124】 実施例101A 加熱冷却用の外部ジャケットが備わっている適切な容器に機械的撹拌機、還流
コンデンサ、熱電対および窒素導入管を取り付けた。この容器に脱イオン水を3
81.3部および重量平均分子量が約344,000のポリアミン[ジメチルア
ミンとエピクロルヒドリンの縮合生成物(マルチアミンの量が少ない)]の49
%水溶液を30.9部仕込んだ。溶解が完了した後、アクリルアミドの52.0
8%水溶液を156.3部およびDEAEA.DMSの79.2%水溶液を47
.83部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを193.2部、ク
エン酸を10.25部、グリセロールを7.16部および2%のEDTAを11
.93部加えて混合した。この混合物のpHは約3.2であった。前記容器を密
封して窒素で30分間スパージした後、約48℃で2%のV−50を1.19部
加えることで重合を開始させた。この反応混合物を前記温度に5時間保持した。
全体の変換率は99%を越えていた。流動する安定な水性分散液を得た。B型粘
度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を25℃で測定した
時の体積粘性係数は約640cpsであり、このことは、流動性が良好であるこ
とを示していた。この分散液を溶解させた時にこれが示したSVは4.5cps
であった。この実施例ではポリアミンを2番目のポリマーとして入れた水性分散
液を示す。
【0125】 実施例102 適切な容器に加熱冷却用の外部ジャケット、機械的撹拌機、還流コンデンサ、
熱電対および窒素導入管を取り付けて、この容器に脱イオン水を262.6部、
重量平均分子量が約41,500のポリ(DMAEM.MeCl)の40%水溶
液を47.4部および重量平均分子量が約205,000のポリ(DMAEM.
MeCl)の40%水溶液を92.60部仕込んだ。溶解が完了した後、アクリ
ルアミドの53.12%水溶液を88.1部およびジエチルアミノエチルアクリ
レートの塩化メチル第四級塩(DEAEA.MeCl)の72.6%水溶液を1
33.9部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを144部、クエ
ン酸を2.644部および1%のEDTAを14.4部加えて混合した。この混
合物のpHは約3.3であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパージし
た後、2%のV−50を14.4部加えることで重合を開始させた。この反応混
合物を40−45℃に上昇させて6時間保持した。変換率は99.9%を越えて
いた。流動する安定な水性分散液を得た。B型粘度計を30rpmで用いてNo
.4スピンドルで前記分散液を25℃で測定した時の体積粘性係数は約2,20
0cpsであった。この分散液を溶解させた時にこれが示したSVは3.31c
psであった。この実施例では3番目のカチオン性ポリマーを入れた水性分散液
を示す。
【0126】 実施例103 実施例102と同じ様式で重合を実施したが、但し、前記2種類のポリ(DM
AEM.MeCl)ポリマーの代わりに重量平均分子量が約1,500,000
のポリ(DMAEM.MeCl)を1種類のみ用いた。B型粘度計を30rpm
で用いてNo.4スピンドルで分散液を25℃で測定した時の体積粘性係数は約
8,000cpsであり、このことは流動性が好適であることを示している。こ
の分散液を溶解させた時にこれが示したSVは2.45cpsであった。
【0127】 実施例104 適切な容器に加熱用の外部ジャケット、機械的撹拌機、還流コンデンサ、熱電
対および窒素導入管を取り付けて、この容器に脱イオン水を23.8部および重
量平均分子量が約289,000のポリ(DADMAC)の20%水溶液を25
.3部仕込んだ。溶解が完了した後、アクリルアミドの53.1%水溶液を7.
9部およびDEAEA.MeClの77.9%水溶液を11.3部加えて混合し
た。この混合物に、硫酸アンモニウムを18部、クエン酸を1.08部、5%の
EDTAを0.37部およびグリセロールを0.9部加えて混合した。この混合
物のpHは約3.3であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパージした
後、40℃で1%のV−50を1.3部加えることで重合を開始させた。この温
度を2時間保持した後、50℃に上昇させて、この温度に8時間保持した。残存
するアクリルアミドのレベルは約209ppm(parts per mill
ion)であった。流動する安定な水性分散液を得た。B型粘度計を30rpm
で用いてNo.4スピンドルで前記分散液を25℃で測定した時の体積粘性係数
は約2,950cpsであり、このことは流動性が良好であることを示していた
。この分散液を溶解させた時にこれが示したSVは2.47cpsであった。
【0128】 実施例105−108 実施例104と同じ様式で重合を実施したが、但し、前記ポリ(DADMAC
)の一部を重量平均分子量がより低いポリ(DADMAC)ポリマーに置き換え
た。3番目のポリマーを含めた時の水性分散液の体積粘性係数に対する効果を表
8に示す。
【0129】
【表10】
【0130】 実施例109 硫酸アンモニウム含有量が12.5%でポリマー固体量が30%で体積粘性係
数が約7200cpsで標準粘度が約2.34cpsの水性分散液を実施例2と
同様な様式で生じさせた。
【0131】 実施例110 硫酸アンモニウム含有量が15.5%でポリマー固体レベルが28%で体積粘
性係数が約2640cpsで標準粘度が約2.4cpsの水性分散液を実施例9
と同様な様式で生じさせた。
【0132】 実施例111−133 実施例109、実施例110、実施例103、実施例1、実施例102および
実施例142の基本的水性分散液に硫酸アンモニウム、チオシアン酸ナトリウム
または1,3−ベンゼンジスルホネート(1,3−BDS)のいずれかをいろい
ろな量で加えた。表9に示すように、その結果として得た水性分散液の体積粘性
係数は更に低下した。これらの実施例は、前記分散液に塩を添加することを通し
て水性分散液の体積粘性係数を低くすることができることと、重量を基準にして
1,3−BDSを添加する方が硫酸アンモニウムを添加するよりも有効であり得
ることを示している。前記モノマーを前記塩の存在下で重合させても実質的に同
様な結果が得られる。
【0133】
【表11】
【0134】 実施例134 実施例49の水性分散液を約18部と実施例91の水性分散液を約20部用い
て撹拌しながら混合した。結果として得た水性分散液のブレンド物は安定で非常
に均一で約880cpsの体積粘性係数を示し、このことは、分散液をいろいろ
な仕込み量で仕込んでブレンドすることで中間的な電荷を有する水性分散液を生
じさせることができることを示している。この水性分散液ブレンド物は全体とし
て約40%の電荷(charge)を有しかつ2.5cpsのSVを示した。
【0135】 実施例135 実施例48と同様に調製した高電荷の水性分散液を約18部と実施例101と
同様に調製した低電荷の水性分散液を約18部用いて撹拌しながら混合した。結
果として得た水性分散液のブレンド物は安定で非常に均一で約2300cpsの
体積粘性係数を示し、このことは、分散液をいろいろな仕込み量で仕込んでブレ
ンドすることで中間的な電荷を有する水性分散液を生じさせることができること
を示している。結果として得た水性分散液ブレンド物は異なる4種類のポリマー
を含有していた。
【0136】 実施例136(比較) 実施例9と同じ様式で重合を実施したが、但し、前記DEAEA.DMSの代
わりにDMAEA.MeClを等しい重量で用いた。重合過程中に容器の内容物
の粘度があまりにも高くなったことから撹拌を行うことができなくなった。生成
物を流動しないゲルとして得た。この実施例は、DMAEA.MeClの代わり
にDEAEA.DMSを用いると結果として体積粘性係数が劇的に低下した水性
分散液がもたらされることを示している。
【0137】 実施例137(比較) 実施例50と同じ様式で重合を実施したが、但し、前記DEAEA.DMSの
代わりにDMAEA.MeClを等しい重量で用いた。重合過程中に容器の内容
物の粘度があまりにも高くなったことから撹拌を行うことができなくなった。生
成物を流動しないゲルとして得た。この実施例は、DMAEA.MeClの代わ
りにDEAEA.DMSを用いると結果として体積粘性係数が劇的に低下した水
性分散液がもたらされることを示している。
【0138】 実施例138(比較) 実施例91と同じ様式で重合を実施したが、但し、前記DEAEA.DMSの
代わりにDMAEA.MeClを等しい重量で用いた。重合過程中に容器の内容
物の粘度があまりにも高くなったことから撹拌を行うことができなくなった。生
成物を流動しないゲルとして得た。この実施例は、DMAEA.MeClの代わ
りにDEAEA.DMSを用いると結果として体積粘性係数が劇的に低下した水
性分散液がもたらされることを示している。
【0139】 実施例139(比較) 実施例100と同じ様式で重合を実施したが、但し、前記DEAEA.DMS
の代わりにDMAEA.MeClを等しい重量で用いた。重合過程中に容器の内
容物の粘度があまりにも高くなったことから撹拌を行うことができなくなった。
生成物を流動しないゲルとして得た。この実施例は、DMAEA.MeClの代
わりにDEAEA.DMSを用いると結果として体積粘性係数が劇的に低下した
水性分散液がもたらされることを示している。
【0140】 実施例140 機械的撹拌機と還流コンデンサと窒素導入管を取り付けた適切な容器に脱イオ
ン水を20部および重量平均分子量が約210,000のポリ(DMAEM.M
eCl)の40%水溶液を10.51部仕込んだ。溶解が完了した後、アクリル
アミドの53.27%水溶液を6.57部、DMAEA.MeClの80%水溶
液を14.56部およびDMAEA.BzClの80%水溶液を4.15部加え
て混合した。この混合物に、硫酸アンモニウムを10.8部、クエン酸を0.4
部および1%のEDTAを1.51部加えて混合した。この混合物のpHは約3
.3であった。前記容器を密封して窒素で30分間スパージした後、1%のV−
50を1.08部加えることで重合を開始させた。前記容器を水浴に入れること
で反応混合物を2時間かけて40℃に上昇させた後、6時間かけて50℃に上昇
させた。変換率は99%を越えていた。流動する安定な水性分散液を得た。B型
粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで前記分散液を25℃で測定し
た時の体積粘性係数は約2000cpsであり、このことは流動性が好適である
ことを示している。この分散液を溶解させた時にこれが示したSVは2.2cp
sであった。
【0141】 実施例141−144 実施例140と同じ様式で重合を実施した。1番目のポリマーの組成(モノマ
ー供給材料中のAMDの%、DMAEA.MeClの%およびDMAEA.Bz
Clの%の意味で)およびポリ(DMAEM.MeCl)の分子量が水性分散液
の体積粘性係数に対して示す効果を表10に示す。
【0142】
【表12】
【0143】 実施例145−150(比較) AMD/DMAEA.MeCl/DMAEA.BzCl/DEAEA.DMS
の比率をいろいろ変えて実施例140と同じ様式で重合を実施したが、但しポリ
(DMAEM.MeCl)を除いた。重合過程中に容器の内容物の粘度が撹拌が
不能になる地点にまで非常に高くなった。結果として得た重合生成物を、表11
に示すように、透明なゲル、即ち流動しない均一な組成物として得た。
【0144】
【表13】
【0145】 実施例151−153 実施例13と同じ様式で体積粘性係数が約3570cpsの水性分散液を調製
した。適切な容器に前記分散液を約135部入れて窒素流下で45℃に加熱する
ことを通して、これの濃縮を行った。この脱水工程で水を2段階で全体として2
6部除去した。この水性分散液は安定なままであり、このことは、表12に示す
ように、固体量が多くて体積粘性係数が低い水性分散液を達成するに脱水が有効
であることを示している。
【0146】
【表14】
【0147】 実施例154 機械的撹拌機と還流コンデンサと窒素導入管を取り付けた適切な容器に脱イオ
ン水を277.75部および重量平均分子量が約200,000のポリ(DMA
EM.MeCl)の40%水溶液を112.0部仕込んだ。溶解が完了した後、
アクリルアミドの53.64%水溶液を89.03部およびDEAEA.DMS
の80%溶液を164.93部加えて混合した。この混合物に、硫酸アンモニウ
ムを124.0部、クエン酸を9.36部および1%のEDTA溶液を5.02
部加えて混合した。この混合物のpHは約3.3であった。内容物を48℃に加
熱して窒素で30分間スパージした後、1%のV−50水溶液を17.92部加
えることで重合を開始させた。この反応混合物を48℃に5時間維持した。重合
に入って約3.5時間後に水性分散液の体積粘性係数が顕著に高くなり始めた。
B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピンドルで最終的水性分散液を25
℃で測定した時の体積粘性係数は約8,000cpsであった。
【0148】 実施例155−156 重合を開始して約3時間後に硫酸アンモニウムを追加的量で加える(全体で4
%)以外は実施例154と同じ様式で重複重合を実施した。それによって、重合
中にいくらか起こる実質的な体積粘性係数上昇が防止され、その結果として、表
13に示すように、実施例154で得た体積粘性係数より低い最終的体積粘性係
数がもたらされた。
【0149】
【表15】
【0150】 実施例157−172 一般的重合手順:下記の成分を適切な容器内で一緒に混合した後、水酸化アンモ
ニウムの28重量%溶液を用いてpHを約3.5に調整した。
【0151】
【表16】
【0152】 適切な容器に前記溶液を40部入れた後、この溶液を窒素でスパージした。こ
の容器を密封して40℃の水浴に2時間入れた。次に、温度を50℃に上昇させ
て更に3時間維持した。結果を表14に要約し、これは、水溶性ポリマーおよび
水膨潤性ポリマーの水性分散液に分枝剤および連鎖移動剤を実質的なレベルで組
み込むことができることを示している。ポリマーの濃度を0.135重量%にす
る以外はこの上に記述した標準粘度値で示したのと同じ一般的様式で前記水性分
散液を溶解または分散させることを通して、水性粘度値(aqueous vi
scosity values)を得た。
【0153】
【表17】
【0154】 実施例173 実施例155と同様にして水性分散液を調製した。この水性分散液が示した体
積粘性係数は約240cpsで水性粘度(実施例157−172と同様にした得
た)は3.55cpsであった。
【0155】 実施例174 商業的に入手可能な実験室用スプレードライヤーを用いて実施例173の水性
分散液にスプレー乾燥を受けさせた。この実験室用スプレードライヤーのチャン
バは直径が760ミリメートル(mm)で垂直側(vertical side
)が860mmで円錐形下部が65度であった。この乾燥器の中を通る名目上の
気体流量を1時間当たり約180立方メートルにした。可変速ポンプを用いて水
性分散液供給材料を噴霧で空気が用いられている2流体用ノズル(two−fl
uid nozzle)に通して前記チャンバの上部の中心部に送り込んだ。出
口気体温度は86℃であり、これを入り口気体温度(169℃)および供給速度
(60ミリ立方/分)を変えることで調節した。不活性な雰囲気を与える目的で
、前記スプレードライヤーに窒素ガスを低温貯蔵タンクから供給した。乾燥した
ポリマー生成物がドライヤーコーン(dryer cone)の下部から出て来
てサイクロンの中に入り、このサイクロンから乾燥製品を取り出して集めた。前
記乾燥器内の滞留時間は約14秒であった。結果として得たスプレー乾燥ポリマ
ー粒子が示した揮発物含有量は3.4%でかさ密度は1立方センチメートル当た
り約0.50グラム(g/cc)であり、これは水に易溶で、3.49cpsの
SVを示した。
【0156】 実施例175 実施例174でスプレー乾燥を受けさせたポリマーが示す溶解速度を商業的油
中水エマルジョンのスプレー乾燥で得た同様な組成の乾燥ポリマーと比較した。
溶液の調製を2.5インチの磁気撹拌子を用いて1/4ガロンの広口ジャー内で
行った。水に深い渦巻きが得られるように撹拌速度を調整した。前記乾燥ポリマ
ーを塊が生じないように前記渦巻きの縁の所に5分かけてゆっくり加えた。実施
例174のスプレー乾燥ポリマーの方が容易に湿って30−40分の時間で完全
に溶解して透明な溶液が生じた。それとは対照的に、逆エマルジョン(inve
rse emulsion)にスプレー乾燥を受けさせることで得た乾燥ポリマ
ーは迅速には湿らずかつ2時間後でも完全には溶解しなかった。この実施例は、
この直ぐに利用できる発明の水性分散液にスプレー乾燥を受けさせることで得た
乾燥ポリマーの方が相当する油中水エマルジョンにスプレー乾燥を受けさせるこ
とで得た乾燥ポリマーよりも速く溶解することを示している。
【0157】 実施例176C 米国特許第5,403,883号の実施例1の手順に従った。体積粘性係数(
#4スピンドル、30rpm)が約10,600cpsの分散液を得た。
【0158】 実施例177 塩化アクリル酸2−トリメチルアンモニウムメチルの代わりに等しい重量のD
EAEA.MeClを用いる以外は米国特許第5,403,883号の実施例1
の手順に従った。結果として得た水性分散液が示した体積粘性係数(#4スピン
ドル、30rpm)は約6,900cpsであり、このことは、実施例176C
に比較して体積粘性係数が向上したことを示している。
【0159】 実施例178 機械的撹拌機と還流コンデンサと窒素導入管を取り付けた適切な容器に脱イオ
ン水を22.94部および重量平均分子量が約245,000のポリ(DMAE
M.MeCl)の40%水溶液を10.5部仕込んだ。溶解が完了した後、アク
リルアミドの54.20%水溶液を6.47部およびアクリル酸ジメチルアミノ
エチルの塩化プロピル第四級塩を7.49部加えて混合した。この混合物に、硫
酸アンモニウムを10.8部、クエン酸を0.7部および2%のEDTA溶液を
0.76部加えて混合した。この混合物のpHは約3.3であった。前記容器を
密封して窒素で30分間スパージした後、2%のV−50水溶液を0.54部加
えることで重合を開始させた。この反応混合物を2時間かけて40℃に加熱した
後、50℃に上昇させて更に4時間保持した。変換率は99%を越えていた。流
動する安定な水性分散液を得た。B型粘度計を30rpmで用いてNo.4スピ
ンドルで前記水性分散液を25℃で測定した時の体積粘性係数は約1300cp
sであり、このことは流動性が好適であることを示していた。この水性分散液を
溶解させた時にこれが示したSVは2.1cpsであった。この実施例は、EP
0 525 751 A1の比較実施例1にも拘らず、1番目のポリマーにア
クリル酸ジメチルアミノエチルの塩化プロピル第四級塩から生じた繰り返し単位
を含めた時に水性分散液が生じ得ることを示している。
【0160】 実施例179 1番目のポリマー組成物がAMD/DEAEA.DMS/DMAEA.MeC
l(60/30/10モル)である以外は実施例40と同様な様式で水性分散液
を調製した。この水性分散液が示した体積粘性係数(No.4スピンドル、25
℃で30rpm)は約3,600でありそしてSVは2.64cpsであった。
【0161】 実施例180 1番目のポリマー組成物がAMD/DEAEA.DMS/DMAEA.MeC
l(60/25/15モル)である以外は実施例40と同様な様式で水性分散液
を調製した。この水性分散液が示した体積粘性係数(No.4スピンドル、25
℃で30rpm)は約1,000でありそしてSVは2.87cpsであった。
【0162】 実施例180A−180E 表14Aに示す塩を用いて体積粘性係数を調整する以外は実施例39Aと同様
な様式で重合を実施した。これらの実施例では、1番目のカチオン性ポリマーが
DMAEA.MeCl/DEAEA.DMS/AMD(35/5/60モル)で
ありそして2番目のポリマーがポリアミンであると低い体積粘性係数と高いポリ
マー固体を有する水性分散液を生じさせることができることと、塩を用いて粘度
を調整することができることを示している。
【0163】
【表18】
【0164】 実施例181−261 以下に示すように自由排水速度(free drainage rate)そ
して脱水を受けさせた汚泥から得たケーキ固体(cake solids)を測
定することを通して、この直ぐに利用できる発明の水性分散液の性能を測定した
:自治体の廃棄物処理プラントから得た汚泥を重量測定して一組のジャーに各々
200グラム入れた。ポリマーの濃度が約0.2%になるように前記水性分散液
の溶液および商業的対照である油中水エマルジョン、即ちW/O(AMD/DM
AEA.MeClが60/40モル%)の溶液を調製した。このようなポリマー
溶液をいろいろな用量で用いてこれを前記汚泥サンプルと一緒に混合した後、塔
頂ミキサーを用いて500rpmで10秒間(500rpm/10秒)または1
000rpmで5秒間(1000rpm/5秒)撹拌した。その結果として凝集
した汚泥の水性混合物を35メッシュのステンレス鋼製スクリーンが入っている
ブフナー漏斗に注ぎ込むことで、それに脱水を受けさせて、10秒間に集められ
た濾液のミリリットルを測定することで、自由排水を測定した。そのようにして
圧縮された汚泥を105℃で乾燥させることで、ケーキ固体を測定した。その結
果を表15に示し、ここで、各ポリマーをこの上に示した実施例番号で識別し、
自由排水をミリリットル/10秒の単位で示し、混合をrpm/秒で示し、用量
を乾燥汚泥1トン当たりのポリマーのポンドの単位で表し、そしてケーキ固体を
湿った状態のケーキに含まれる乾燥固体の重量パーセントとして表す。表中の表
示「N/A」は、正確なケーキ固体値を得ることができなかったことを意味する
。これらの実施例は、この直ぐに利用できる発明の水性分散液の性能は匹敵する
商品に実質的に相当するか或はそれよりも優れていることを示している。
【0165】
【表19】
【0166】
【表20】
【0167】
【表21】
【0168】 C:比較 W/O:アクリルアミドとDMAEA.MeCl(60/40モル%)から作ら
れたコポリマーが入っている市販油中水エマルジョン。
【0169】 実施例262−263 実施例181−261の手順に従って自由排水速度と脱水を受けさせた汚泥か
ら得たケーキ固体を測定することを通して、実施例118および121の水性分
散液の性能を測定する。同様な結果を得た。
【0170】 実施例264 ポリマーの濃度が約0.2%になるように実施例174のスプレー乾燥ポリマ
ーの溶液を調製する。実施例181−261の手順に従って自由排水速度と脱水
を受けさせた汚泥から得たケーキ固体を測定することを通して性能を測定する。
同様な結果を得た。
【0171】 実施例265−277 ポリマーの濃度が約0.2%になるように実施例9、44、61、67、10
2、103、118、121、140、142、174、179および180の
水性分散液の溶液およびスプレー乾燥ポリマーの溶液を調製する。汚泥ではなく
紙の固体が1%入っている懸濁液に脱水を受けさせる以外は実施例181−26
1の手順に従って自由排水速度を測定することを通して性能を測定する。同様な
結果を得た。
【0172】 実施例278−293 ポリマーの濃度が約0.2%になるように実施例157−172の水性分散液
を水と一緒に混合することで水性混和物を調製する。汚泥ではなく紙の固体が1
%入っている懸濁液に脱水を受けさせる以外は実施例181−261の手順に従
って自由排水速度を測定することを通して性能を測定する。同様な結果を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 09/200,322 (32)優先日 平成10年11月25日(1998.11.25) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,EE, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,S D,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 コザキーウイツツ,ジヨセフ・ジエイ アメリカ合衆国コネチカツト州06611トラ ンバル・バーンスワロウドライブ54 Fターム(参考) 4J011 PA66 PA69 PA97 PC02 4J026 AA23 AA47 AA50 AB38 AC35 BA01 BA05 BA25 BA27 BA29 BA31 BA32 BA39 BA46 BB03 BB04 BB09 DB04 DB08 DB12 DB14 DB16 DB26 FA04 GA06 GA07 4J100 AA00R AA20R AB02Q AB02R AB07Q AC00R AJ02Q AL03Q AL03R AL04R AL08P AL08Q AL08R AM02Q AM02R AM15Q AM15R AM17Q AM17R AM19Q AM19R AM21P AM21Q AM21R AN14Q AS02Q AS02R BA07P BA07Q BA12Q BA31Q BA32P BA32Q BA56Q BC04R BC43R CA01 CA04 CA05 DA38 EA07 FA02 JA18

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(II) 【化1】 [式中、R1は、HまたはCH3であり、Aは、OまたはNHであり、Bは、炭素
    数が1から5のアルキレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキシアルキレン基
    であり、R2は、メチル、エチルまたはプロピル基であり、R3は、メチル、エチ
    ルまたはプロピル基であり、R4は、メチル、エチルまたはプロピル基であり、
    そしてXは、対イオンである] で表される1番目のモノマーを含むビニル付加モノマーを重合させて1番目の水
    溶性もしくは水膨潤性のカチオン性ポリマーを含有する水性分散液を生じさせる
    ことを含んで成る方法であって、 前記重合を前記1番目のポリマーとは異なる少なくとも1種の2番目の水溶性の
    カチオン性ポリマーを含有する水性組成物の存在下で実施し、 前記ビニル付加モノマーに更にR1がHまたはCH3であり、AがOまたはNHで
    あり、Bが炭素数が1から5のアルキレンもしくは分枝アルキレンもしくはオキ
    シアルキレン基であり、Xが対イオンでありそしてR2、R3またはR4がC4−C 10 アルキル、ベンジルおよびC2465から成る群から選択される式(II)
    で表される2番目のモノマーも含める場合にはモル基準で前記1番目のモノマー
    の量の方を前記2番目のモノマーの量よりも多くし、そして 前記1番目のモノマーの前記R2、R3およびR4が含む炭素原子の数が全部合わ
    せて3の場合には前記1番目のポリマーに疎水性の繰り返し単位を含めない、 方法。
  2. 【請求項2】 前記1番目のモノマーの前記R2、R3およびR4が含む炭素
    原子の数が全部合わせて少なくとも4である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記水性組成物に更に塩化物、硫酸塩、燐酸塩、水素燐酸塩
    およびそれらの混合物から成る群から選択される無機塩も含有させる請求項1記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ビニル付加モノマーに更にアクリル酸、2−アクリルア
    ミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸およびそれらの塩か
    ら成る群から選択されるアニオン性モノマーも含める請求項1または2記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 前記ビニル付加モノマーに更に疎水性モノマーも含める請求
    項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記1番目のポリマーに疎水性繰り返し単位を含めない請求
    項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記1番目のポリマーに更に繰り返す(アルク)アクリルア
    ミド単位も含める請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記2番目のポリマーがポリアミンであるか或はハロゲン化
    ジアリルジアルキルアンモニウム、(アルク)アクリル酸ジアルキルアミノアル
    キル、ジアルキルアミノアルキル(アルク)アクリルアミドそしてそれらの塩お
    よび第四級化誘導体から成る群から選択される繰り返し単位で構成されている請
    求項1または2記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記2番目のポリマーがアミンとエピハロヒドリンもしくは
    ジハロアルカンから生じさせたものである請求項1または2記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記ビニル付加モノマーに更に分枝剤または連鎖移動剤も
    含める請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 更に前記重合前、重合中または重合後にケオトロピック塩
    またはアニオン性有機塩を添加することも含んで成る請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項1−11のいずれか1項記載の方法で入手可能な組
    成物。
  13. 【請求項13】 請求項12記載組成物の使用方法であって、(a)固体が
    分散している懸濁液に請求項12記載の組成物またはそれの水性混和物を脱水に
    有効な量で混合しそして(b)前記固体が分散している懸濁液に脱水を受けさせ
    ることを含んで成る方法。
  14. 【請求項14】 前記懸濁液が生物学的処理を受けた懸濁物、紙固体、鉱物
    固体または食料固体を含んで成る請求項13記載の方法。
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