JP2002525338A - 糖尿病の処置および予防のためのケモカインレセプターペプチドワクチン - Google Patents

糖尿病の処置および予防のためのケモカインレセプターペプチドワクチン

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JP2002525338A JP2000571948A JP2000571948A JP2002525338A JP 2002525338 A JP2002525338 A JP 2002525338A JP 2000571948 A JP2000571948 A JP 2000571948A JP 2000571948 A JP2000571948 A JP 2000571948A JP 2002525338 A JP2002525338 A JP 2002525338A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、炎症性応答の処置および予防のための組成物ならびに方法における使用のための、ケモカインレセプタータンパク質由来の免疫原性オリゴペプチドを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、自己免疫疾患に関連する炎症性応答を阻害するための新規組成物お
よび方法に関する。特に、本発明は、ケモカインレセプター分子の細胞外領域由
来のペプチドでのワクチン接種に関する。
【0002】 ケモカインは、炎症中に産生され、そして白血球補充を調節する低分子量サイ
トカインのファミリーを構成する。これらの分子は、白血球の経内皮(tran
sendothelial)移動に関与することに加え、T細胞の活性化に対す
るシグナル伝達カスケード性の同時刺激を誘導する、7回の膜貫通Gタンパク質
結合レセプターに対するリガンドである(Oppenheimら、Ann.Re
v.Immunol.9:617−648(1991),Prembackら、
Nat.Med.2:1174−1178(1996))。ケモカインの2つの
サブファミリー(CCおよびCXCと称する)が、発見されている。CCおよび
CXCケモカインは、システイン−システインまたはシステイン−X−システイ
ン(ここで、Xは、代表的には別のLアミノ酸である)のいずれかで開始するN
末端アミノ酸配列において、互いに異なる。これらはまた、これらのレセプター
に対するこれらの結合パターンにおいて異なる。例えば、CCケモカインは、C
Cレセプターに結合し、そしてCXCレセプターに結合せず、そして逆もまた同
様である。
【0003】 異なるケモカインは、造血細胞によって発現された特異的な7回の膜貫通レセ
プターを活性化することによって、造血細胞の異なる集団の輸送を調節する(B
aggioliniら、Adv.Immunol.55:97−179(199
4);Gerardら、Curr.Opin.Immunol.6:140−1
45(1994))。最近の刊行物は、調節性T細胞のTh1およびTh2のサ
ブセットが、それぞれ、ケモカインレセプターCXCR3およびCCR3によっ
て固有に特徴付けられることを示す(Sallustoら、J.Exp.Med
.187:875−883(1998);Bonecchiら、J.Exp.M
ed.187:129−134(1998);Qinら、J.Clin.Inv
est.101:746−754(1998))。いくつかの研究は、CNSに
おける星状細胞によって産生された3つの特定のケモカイン、IP−10、RA
NTESおよびMCP−1の発現を、EAEの初期の間のこの組織内の炎症性浸
潤の存在と相関付けた(Ransohoffら、FASEB J.7:592−
600(1993);Glabinskiら、Am.J.Pathol.150
:617−630(1995)Godiskaら、J.Neuroimmuno
l.58:167−176(1995);およびEngら、Neurchem.
Res.21511−525(1996))。3つ全てのケモカインは、特定の
実験モデルにおいてTリンパ球を補充し得ることが示されているが、IP−10
は、この系統の造血細胞に特異的であることが実証されている(Taubら、J
.Exp.Med.177:1809−1814(1993);Garrら、P
roc.Natl.Acad.Sci.USA 91:3652−3656(1
994);およびFarber、J.Leukoc.Biol.61:246−
257(1997))。crg−2(ヒトIP−10のマウスホモログ)に対す
るアンチセンスホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを髄腔内注入したMBP
免疫化ラットは、EAEの疾患臨床スコアの減少を示す(Wojcikら、J.
Pharmacol.Exp.Ther.278:404−410(1996)
)。
【0004】 さらに、いくつかのケモカインレセプター(例えば、IL2活性化ヒトTリン
パ球上にあり、休止Tリンパ球上にないCXCR3)のより高い発現が、実証さ
れている(Loetscherら、J.Exp.Med.184:963−96
9(1996))。
【0005】 多発性硬化症(MS)は、中枢神経系(CNS)における局在化した脱髄によ
って引き起こされるT細胞依存性自己免疫疾患であり、患者に利用可能な治療的
選択肢は限られるほどしかない。広範な研究は、これらの自己反応性Tリンパ球
は、いつもではないが頻繁に、IFNg、IL−2およびTNFaを高レベルに
産生するが、IL−4、Il−5およびIL−10のほとんどまたは全く発現し
ない、Th1表現型を発現することを示している。
【0006】 自己免疫疾患(例えば、MS)に対する現在の治療法は、抗炎症性薬剤または
一般的な免疫抑制剤の使用を含む。自己免疫疾患を制御するための先行技術の方
法は、自己免疫応答に関連するケモカインによって媒介される炎症性応答を特異
的に排除するための、単純な自己媒介性の方法を提供しない。本発明は、これら
および他の必要性に取り組む。
【0007】 (発明の要旨) 本発明は、患者においてケモカインレセプター分子に対する免疫応答を誘導す
る方法を提供する。この方法は、アジュバントおよびケモカインレセプター分子
(例えば、CXCR3)の細胞外領域由来の免疫原性ケモカインレセプターポリ
ペプチドを含む、免疫学的有効量の薬学的組成物を患者に投与する工程を包含す
る。
【0008】 この免疫原性ペプチドは、好ましくは立体配置的に拘束される(例えば、環化
によって)。免疫原性ペプチドの長さは、本発明に重要ではない。代表的に、こ
のペプチドは、約10〜約50の残基からなり、よりしばしば、約15〜約30
の残基からなる。本発明の例示的免疫原性ペプチドとしては、
【0009】
【化4】 が挙げられる。
【0010】 免疫原性ペプチドは、多くの手段のいずれかによって投与され得る。代表的に
、これらは、非経口的に投与される。アジュバントは、例えば、ミョウバンであ
り得る。
【0011】 好ましい実施態様において、この方法は、患者において炎症部位へのT細胞の
補充を阻害するために使用される。代表的に、この炎症性応答は、自己免疫疾患
(例えば、多発性硬化症)に関連する。
【0012】 本発明はまた、上記の方法における使用に適切な薬学的組成物を提供する。
【0013】 (定義) 用語「ペプチド」は、本明細書中で「オリゴペプチド」または「ポリペプチド
」と交換可能に使用され、代表的には隣接するアミノ酸のα−アミノ基とカルボ
ニル基との間のペプチド結合によって互いに連結される、一連の残基(代表的に
は、L−アミノ酸)を示す。
【0014】 用語「環状ペプチド」とは、N末端残基が、直接的にか、または中間体を介し
てかのいずれかでC末端残基に連結されるペプチドをいう。2つの残基間の連結
の例は、以下に記載のようなジスルフィド結合およびチオエーテル連結を含む。
【0015】 本発明の「免疫原性ケモカインレセプターポリペプチド」は、患者中の自己免
疫応答(例えば、多発性硬化症)における炎症に関連するケモカインレセプター
分子に対して免疫応答を誘発し得るポリペプチドである。以下により詳細に示さ
れるように、このポリペプチド中の残基の配列は、ケモカインレセプター分子中
のポリペプチド配列に同一であるか、または実質的に同一である。従って、「ケ
モカインレセプター分子の細胞外領域由来」の配列を有する本発明のポリペプチ
ドは、この領域の天然に存在するケモカインレセプターアミノ酸配列に、同一で
あるか、または実質的同一であるかのいずれかの配列を有するポリペプチドであ
る。
【0016】 本明細書中で使用される場合、ケモカインレセプター分子の「細胞外領域」は
、ネイティブ分子を発現する細胞の表面上に露出された分子の領域である。図1
は、ヒトCXCR3分子の細胞外ドメインの模式図を提供する。この分子は、N
末端から開始する、SP−1、SP−2、SP−3およびSP−4と命名される
4つの細胞外領域を有する。
【0017】 「非特異的免疫応答エンハンサー」は、外因性抗原に対する免疫応答を増強す
る任意の物質である。非特異的免疫応答エンハンサーの例としては、アジュバン
ト、生分解性ミクロスフェア(例えば、ポリ乳酸ガラクチド)およびリポソーム
(化合物は、この中に取り込まれる:例えば、Fullerton、米国特許第
4,235,877号を参照のこと)が挙げられる。ワクチン調製物は、一般的
に、例えば、M.F.PowellおよびM.J.Newman編、「Vaci
ne Design(the subunit and adjuvant a
pproach)」、Plenum Press(NY,1995)に記載され
る。
【0018】 句「単離された」または「生物学的に純粋」とは、そのネイティブの状態に見
出されるように通常それに付随する成分を、実質的または本質的に含まない物質
をいう。従って、本発明のケモカインレセプターポリペプチドは、それらのイン
サイチュ環境と通常には結合する物質(T細胞上の他の表面タンパク質)を含ま
ない。タンパク質が、均質なバンドまたは優勢なバンドにまで単離されている場
合でさえ、所望のタンパク質と共に同時に精製された、ネイティブタンパク質の
5〜10%の範囲の微量混入物が存在する。本発明の単離されたポリペプチドは
、このような内因性の同時精製されたタンパク質を含まない。
【0019】 用語「残基」とは、アミド結合またはアミド結合模倣物によってオリゴペプチ
ドに組み込まれた、アミノ酸またはアミノ酸模倣物をいう。
【0020】 2つの核酸配列またはポリペプチドは、以下に記載のような最大の一致につい
て整列された場合に、この2つの配列において、それぞれヌクレオチドまたはア
ミノ酸残基の配列が同じである場合に、同一であるといわれる。2以上の核酸配
列またはポリペプチド配列の状況下で、用語「同一」またはパーセント「同一性
」とは、以下の配列比較アルゴリズムの1つを使用してか、または手動アライメ
ントおよび目視によって測定されるように、比較ウィンドウにわたって最大の一
致について比較および整列される場合に、同じであるか、または同じである特定
のパーセンテージのアミノ酸残基もしくはヌクレオチドを有する、2以上の配列
あるいはサブ配列をいう。配列同一性のパーセンテージが、タンパク質またはペ
プチドに関して使用される場合、同一ではない残基位置が、しばしば、保存的ア
ミノ酸置換によって異なり、ここで、アミノ酸残基は、類似の化学特性(例えば
、電荷または疎水性)を有する他のアミノ酸残基と置換され、従って、分子の機
能的特性を変化しないことが認識される。配列が、保存的置換において異なる場
合、パーセント配列同一性は、その置換の保存的性質について補正するように上
方調整され得る。この調整を行うための手段は、当該分野で周知である。代表的
には、これは、完全な不一致よりもむしろ部分的不一致として保存的置換をスコ
ア付けし、それによってパーセント配列同一性を増加することを含む。従って、
例えば、同一のアミノ酸は、1のスコアを与えられ、そして非保存的0のスコア
が与えられる場合、保存的置換は、0と1の間のスコアが与えられる。保存的置
換のスコア付けは、例えば、プログラムPC/GENE(Intelligen
etics,Mountain View,California,USA)で
実行されるような、例えば、MeyersおよびMiller,Compute
r Applic.Biol.Sci.4:11−17(1988)のアルゴリ
ズムに従って計算される。
【0021】 2つの核酸またはポリペプチドの状況下で、句「実質的に同一」とは、以下の
配列比較アルゴリズムの1つを使用してか、または手動アライメントおよび目視
によって測定されるように、比較ウィンドウにわたって最大の一致について整列
される場合に、少なくとも60%、好ましくは70%、より好ましくは80%、
最も好ましくは90〜95%のヌクレオチドまたはアミノ酸残基同一性を有する
、配列あるいはサブ配列をいう。この定義はまた、試験配列の相補体をいい、試
験配列が参照配列に対して実質的な同一性を有する場合に、この試験配列は、実
質的な配列またはサブ配列相補性を有する。
【0022】 当業者は、2つのポリペプチドが免疫学的に類似する場合、この2つのポリペ
プチドもまた「実質的に同一」であり得ることを認識する。従って、タンパク質
構造の全体が類似し得るが、2つのポリペプチドの一次構造は、有意な差異を示
す。従って、2つのポリペプチドが実質的に同一であるか否かを測定するための
方法は、各ポリペプチドに対するモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体
の結合を測定する工程を含む。2つのポリペプチドは、第1のポリペプチドに特
異的な抗体が、第1のポリペプチドに対する少なくとも3分の1の親和性で第2
のポリペプチドに結合する場合に、実質的に同一である。
【0023】 配列比較のために、代表的には、1つの配列は参照配列として作用し、これに
対して試験配列が比較される。配列比較アルゴリズムを使用する場合、試験配列
および参照配列は、コンピューターに入力され、必要に応じてサブ配列の座標が
指定され、そして配列アルゴリズムプログラムパラメーターが、指定される。次
いで、配列比較アルゴリズムは、指定されたプログラムパラメーターに基づき、
参照配列に対する試験配列についてのパーセント配列同一性を計算する。
【0024】 比較のための配列の最適アライメントは、例えば、SmithおよびWate
rman、Adv.Appl.Math.2:482(1981)の局所相同性
アルゴリズムによって、NeedlemanおよびWunsch、J.Mol.
Biol.48:443−453(1970)の相同性アライメントアルゴリズ
ムによって、PearsonおよびLipman、Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA 85:2444(1988)の類似性についての検索方法
によって、これらのアルゴリズムのコンピューター化インプリメンテーション(
Wisconsin Genetics Software Package,
Genetics Computer Group,575 Science
Dr.Madison、WIのGAP、BESTFIT、FASTAおよびTF
ASTA)によって、または目視(一般的に、Current Protoco
ls in Molecular Biology,F.M.Ausubelら
編、Current Protocols、Greene Publishin
g Associates,Inc.とJohn Wiley & Sons,
Inc.との共同事業(1995 補遺)(Ausubel)を参照のこと)に
よって行われ得る。
【0025】 パーセント配列同一性および配列類似性を決定するために適切なアルゴリズム
の例は、BLASTおよびBLAST2.0アルゴリズムであり、これらは、そ
れぞれ、Altschulら(1990)J.Mol.Biol.215:40
3−410およびAltschulら(1977)Nucleic Acids
Res.25:3389−3402に記載される。BLAST分析を実行する
ためのソフトウェアは、National Center for Biote
chnology Information(http//www.ncbi.
nlm.nih.gov/)を介して公に入手可能である。このアルゴリズムは
、問い合わせ配列において短いワード長Wを同定することによって最初に高スコ
アの配列対(HSP)を同定する工程を含み、この問い合わせ配列は、データベ
ース配列中の同じ長さのワードと整列された場合、いくつかの正の値の閾値スコ
アTを一致するか、または満足する。Tは、隣接ワードスコア閾値と称する(A
ltschulら、前出)。これらの最初の隣接ワードヒットは、これらを含む
より長いHSPを見出すために検索を開始するためのシードとして作用する。次
いで、このワードヒットは、累積アライメントスコアが増加され得る限り、各配
列に沿って両方向に伸長される。累積スコアは、ヌクレオチド配列については、
パラメーターM(一致残基の対に対する報酬スコア;常に>0)およびN(不一
致残基に対するペナルティースコア;常に<0)を使用して計算される。アミノ
酸配列については、スコア付けマトリックスを使用して、累積スコアを計算する
。各方向へのワードヒットの伸長は、以下の場合に停止する:累積アライメント
スコアが、その最大達成値から量X低下する場合;累積スコアが、1以上の負の
スコアの残基アライメントの蓄積に起因して、0以下になる場合;またはいずれ
かの配列の末端に到達した場合。BLASTアルゴリズムパラメーターW、T、
およびXは、アライメントの感度および速度を決定する。BLASTNプログラ
ム(ヌクレオチド配列に対する)は、デフォルトとして11のワード長(W)、
10の期待値(E)、M=5、N=−4および両鎖の比較を使用する。アミノ酸
配列に対して、BLASTPプログラムは、デフォルトとして3のワード長(W
)、10の期待値(E)およびBLOSUM62スコア付けマトリックスを使用
する(HenikoffおよびHenikoff、Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA 89:10915(1989)を参照のこと)。
【0026】 パーセント配列同一性を計算することに加え、BLASTアルゴリズムはまた
、2つの配列間の類似性の統計学的分析を実行する(例えば、Karlinおよ
びAltschul,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:
5873−5787(1993))。BLASTアルゴリズムによって提供され
る類似性の1つの尺度は、最小合計確率(P(N))であり、これは、2つのヌ
クレオチド配列またはアミノ酸配列間の一致が偶然に起こる確率の指標を提供す
る。例えば、参照核酸に対する試験核酸の比較における最小合計確率が、約0.
1未満、より好ましくは、0.01未満および最も好ましくは、0.001未満
である場合に、この核酸は、参照核酸と類似するとみなされる。
【0027】 2つの核酸配列またはポリペプチドが実質的に同一であるさらなる指標は、以
下に記載のように、第1の核酸によってコードされるポリペプチドが、第2の核
酸によってコードされるポリペプチドと免疫学的に交差反応性であることである
。従って、例えば、2つのペプチドが、保存的置換でのみ異なる場合、その1つ
のポリペプチドは、代表的に第2のポリペプチドと実質的に同一である。2つの
核酸配列が、実質的に同一である別の指標は、以下に記載のように、2つの分子
がストリンジェント条件下で互いにハイブリダイズすることである。
【0028】 「保存的に改変された改変体」は、アミノ酸配列および核酸配列の両方に適用
する。特に核酸配列に関して、保存的に改変された改変体とは、同一または本質
的に同一のアミノ酸配列をコードする核酸の配列をいうか、またはその核酸がア
ミノ酸配列をコードしない場合、本質的に同一の配列をいう。遺伝コードの縮重
のために、多くの機能的に同一の核酸が、任意の所定のタンパク質をコードする
。例えば、コドンGCA、GCC、GCGおよびGCUは、全てアミノ酸アラニ
ンをコードする。従って、アラニンがあるコドンによって特定される全ての位置
で、そのコドンは、コードされるポリペプチドを変更することなく、記載される
対応するコドンのいずれかに変更され得る。このような核酸の改変体は「サイレ
ント改変体」であり、これは、保存的に改変された改変体の1種である。ポリペ
プチドをコードする本明細書中の全ての核酸配列はまた、その核酸の全ての可能
なサイレント改変体を記載する。当業者は、核酸における各コドン(AUG(通
常、メチオニンに対するたった1つのコドンである)を除く)は、機能的に同一
の分子を生じるように改変され得ることを認識する。従って、ポリペプチドをコ
ードする核酸の各サイレント改変体は、各記載される配列中に暗示される。
【0029】 アミノ酸配列に関して、当業者は、コードされる配列における単一のアミノ酸
または少ないパーセンテージのアミノ酸を変更する、核酸、ペプチド、ポリペプ
チドまたはタンパク質配列における個々の置換は、その変更が、あるアミノ酸の
化学的に類似のアミノ酸での置換を生じる場合、「保存的に改変された改変体」
であることを認識する。機能的に類似のアミノ酸を提供する保存的置換の表は、
当該分野で周知である。
【0030】 以下の6つの群は、各々、別のアミノ酸に対して保存的置換であるアミノ酸を
含む: 1)アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T); 2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E); 3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q); 4)アルギニン(R)、リジン(K); 5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)
および 6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W) (例えば、Creighton,Proteins(1984))を参照のこ
と)。
【0031】 2つの核酸配列またはポリペプチドが実質的に同一である指標は、第1の核酸
によってコードされるポリペプチドが、第2の核酸によってコードされるポリペ
プチドに対して惹起された抗体と免疫学的に交差反応性であることである。従っ
て、例えば、2つのペプチドが保存的配列でのみ異なる場合、その1つのポリペ
プチドは、代表的に、第2のポリペプチドに実質的に同一である。2つの核酸配
列が、実質的に同一である別の指標は、以下に記載のように、2つの分子または
それらの相補体が、ストリンジェント条件下で互いにハイブリダイズすることで
ある。
【0032】 句「選択的(または特異的)にハイブリダイズする」とは、配列が複雑な混合
物で存在する場合(例えば、全細胞性またはライブラリーの、DNAあるいはR
NA)、分子がストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で特定のヌク
レオチド配列に対してのみ結合、二重鎖形成、またはハイブリダイズすることを
いう。
【0033】 句「ストリンジェントハイブリダイゼーション条件」とは、プローブが、代表
的には、核酸の複雑な混合物において、その標的配列にハイブリダイズするが、
他の配列にハイブリダイズしない条件をいう。ストリンジェント条件は、配列依
存性であり、そして異なる状況下で異なる。より長い配列は、より高い温度で特
異的にハイブリダイズする。核酸のハイブリダイゼーションの広範なガイドは、
Tijssen,Techniques in Biochemistry a
nd Molecular Biology−−Hybridization
with Nucleic Probes,「Overview of pri
nciples of hybridization and strateg
y of nucleic acid assays」(1993)に見出され
る。一般に、高いストリンジェント条件は、規定されるイオン強度のpHでの特
定の配列に対する熱融解点(Tm)より約5〜10℃低くなるように選択される
。より低いストリンジェンシー条件は、一般的に、Tmより約15〜30℃低く
なるように選択される。Tmは、標的に対して相補的なプローブの50%が、平
衡状態(標的配列が過剰に存在するので、Tmで50%のプローブが、平衡状態
で占められる)で標的配列にハイブリダイズする温度(規定されるイオン強度、
pHおよび核酸濃度下の)である。ストリンジェント条件は、塩濃度が、pH7
.0〜8.3で、約1.0M未満のナトリウムイオン濃度、代表的に約0.01
〜1.0Mのナトリウムイオン濃度(または他の塩)であり、そして温度が、短
いプローブ(例えば、10〜50ヌクレオチド)に対して少なくとも約30℃、
そして長いプローブ(例えば、50ヌクレオチドより長い)に対して少なくとも
約60℃である条件である。ストリンジェント条件はまた、ホルムアミドのよう
な脱安定化剤の添加によって達成され得る。選択的または特異的ハイブリダイゼ
ーションのために、陽性シグナルは、少なくともバックグラウンドの2倍、好ま
しくはバックグラウンドの10倍のハイブリダイゼーションである。
【0034】 ストリンジェント条件下で互いにハイブリダイズしない核酸は、それらがコー
ドするポリペプチドが実質的に同一である場合、なお実質的に同一である。これ
は、例えば、核酸のコピーが、遺伝コードに許容される最大のコドンの縮重を使
用して作製される場合に生じる。このような場合、核酸は、代表的に、中程度に
ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする。
【0035】 本発明において、本発明の核酸を含むゲノムDNAまたはcDNAは、本明細
書中に開示される核酸配列を使用するストリンジェント条件下での標準的なサザ
ンブロットにおいて同定され得る。この開示の目的のために、このようなハイブ
リダイゼーションに適切なストリンジェント条件は、40%ホルムアミド、1M
NaCl、1% SDSの緩衝液中、37℃でのハイブリダイゼーション、お
よび少なくとも約50℃、通常は、約55℃〜約60℃の温度で、0.2×SS
C中20分間の少なくとも1回の洗浄を含む条件であるか、または等価的条件で
ある。陽性ハイブリダイゼーションは、少なくともバックグラウンドの2倍であ
る。当業者は、代替的なハイブリダイゼーションおよび洗浄条件を利用して、同
様のストリンジェンシーの条件を提供し得ることを容易に認識する。
【0036】 ストリンジェント条件下で互いにハイブリダイズしない核酸は、それらがコー
ドするポリペプチドが実質的に同一である場合、なお実質的に同一である。これ
は、例えば、核酸のコピーが、遺伝コードに許容される最大のコドンの縮重を使
用して作製される場合に生じる。このような場合、核酸は、代表的に、中程度に
ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする。例示
的な「中程度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は、40%ホ
ルムアミド、1M NaCl、1% SDSの緩衝液中、37℃でのハイブリダ
イゼーション、および1×SSC中、45℃での洗浄を含む。陽性ハイブリダイ
ゼーションは、少なくともバックグラウンドの2倍である。当業者は、代替的な
ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件を利用して、同様のストリンジェンシー
の条件を提供し得ることを容易に認識する。
【0037】 2つのポリヌクレオチドが実質的同一であるさらなる指標は、オリゴヌクレオ
チドプライマー対によって増幅された参照配列を、次いで、ストリンジェントハ
イブリダイゼーション条件ン下でプローブとして使用して、cDNAまたはゲノ
ムライブラリーから試験配列を単離し得るか否か、または例えば、RNAゲルま
たはDNAゲルブロットハイブリダイゼーション分析において試験配列を同定し
得るか否かである。
【0038】 (好ましい実施態様の説明) 本発明は、炎症性応答の処置および予防のための組成物および方法における使
用のための、ケモカインレセプタータンパク質配列に由来する免疫原性ポリペプ
チドを提供する。このポリペプチドは、種々の疾患に関連する炎症性応答を媒介
するケモカインレセプター分子に対する免疫応答を誘導し得る。好ましい実施態
様において、本発明のポリペプチドは、立体配置的に拘束され(例えば、環化に
よって)、そしてヒトCXCR3の細胞外領域に由来する。本発明のポリペプチ
ドでの免疫化は、特定のケモカインレセプターに対する特異的免疫応答を提供し
、そしてこれらの分子によって媒介される炎症性応答の特異的阻害を生じる。
【0039】 この方法は、ケモカインによって媒介される任意の炎症性応答を処置するため
に使用され得る。特に、この方法は、自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症)の
処置に有用である。世界中で600,000人の個体が罹患するヒト脱髄疾患で
ある、多発性硬化症(MS)は、中枢神経系(CNS)の乏突起神経膠細胞のミ
エリン鞘の損傷から生じる。MSの病因および原因は、未だ確証されていないが
、この疾患が免疫学的な根拠を有すること、および遺伝的因子および環境因子の
両方が、この病因に寄与することが広く考えられる。自己免疫発生の中心的メデ
ィエイタは、CNSにおける1以上の自己抗原に特異的な宿主CD4+T細胞で
あると考えられ、その後、これらの細胞の自己抗原活性化の後に一連の組織破壊
的炎症性メディエイタが産生される。実際に、MS病理の結果としてMS患者の
脳において生じる脱髄の病巣斑の免疫組織学的分析は、これらの斑を浸潤するC
D4+T細胞の存在を明らかにした。
【0040】 MSの基礎をなす免疫病理学的機構の理解の改善は、脱髄の実験モデルの研究
から発達した。最も一般的に使用されるモデルである、実験アレルギー性脳脊髄
炎(EAE)は、自己抗原特異的CD4+MHCクラスII制限T細胞によって
媒介される、遺伝的に感受性のマウスの自己免疫炎症性障害である。感受性SJ
L/Jマウスにおいて、この疾患は、麻痺の再発−回復の臨床過程を提示し得、
これは、この疾患を、疾患の予防および処置の両方において種々の免疫調節スト
ラテジーの効力を研究するための理想的なシステムにする。
【0041】 本発明は、この疾患設定下での自己反応性T細胞のサイトカイン産生性の表現
型に対してなく、病理の部位(例えば、MSの場合のCNS内の)に対する宿主
循環からのそれらの輸送に焦点を当てる。上記のように、造血細胞移動は、ケモ
カインによって調節される。
【0042】 いくつかの実施態様において、本発明は、CXCR3と命名される7回の膜貫
通ケモカインレセプターに対するペプチドワクチンを提供する。IP−10の走
化性のフィンガープリントと一致して、CXCR3は、活性化エフェクターTリ
ンパ球上に排他的に発現される。本発明の例示的ペプチドは、表1に示されるC
XCR3タンパク質の細胞外ドメイン由来のペプチドを含む。
【0043】 好ましい実施態様において、本発明のポリペプチドは、環化される。ペプチド
を環化するための方法は、以下に詳細に記載される。ペプチドがジスルフィド結
合によって環化されるこれらの場合、当業者は、ペプチドが、このペプチド内ま
たは各末端のいずれかでシステイン残基をさらに含むことを認識する。
【0044】 本発明における使用に適切なポリペプチドは、種々の方法で得られ得る。簡便
には、これらは、自動合成器(例えば、Beckman、Applied Bi
osystemsまたは他の市販のペプチド合成器)を使用して、周知のプロト
コルを用いる従来の技術によって合成され得る。これらはまた、当該分野で周知
の技術を使用して手動的に合成され得る。例えば、StewartおよびYou
ng、Solid Phase Peptide Synthesis,(Ro
ckford,Ill.,Pierce)、第2版(1984)を参照のこと。
【0045】 あるいは、特定のケモカインレセプターポリペプチドをコードするDNA配列
をクローン化して、そして発現させてこのポリペプチドを提供し得る。ケモカイ
ンレセプターをコードする核酸分子は、当該分野で公知であり、このような遺伝
子の配列は、例えば、GenBankから入手可能である(例えば、GenBa
nk Accession番号HSU83326、HSU97123およびAF
005058を参照のこと)。
【0046】 標準的な技術を使用して、cDNAライブラリーをスクリーニングし、所望の
配列をコードする配列を同定し得る(Sambrookら、Molecular
Cloning−A Laboratory Manual,Cold Sp
ring Harbor Laboratory,Cold Spring H
arbor,New York,1989を参照のこと)。融合タンパク質(2
以上のタンパク質のアミノ酸配列の全てまたは一部からなるタンパク質)は、組
換え産生され得る。さらに、インビトロ変異誘発技術を使用して、無関係のタン
パク質を、適切な配列を含むように変異させ得る。
【0047】 種々の天然の供給源由来のケモカインレセプタータンパク質はまた、標準的な
タンパク質精製技術を使用して簡便に単離される。ペプチドは、任意の種々の公
知の技術(例えば、逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イオン交換
クロマトグラフィーまたは免疫親和性クロマトグラフィー、サイズによる分離、
あるいは電気泳動を含む)によって精製され得る(一般的には、Scopes,
R.,Protein Purification,Springer−Ver
lag,N.Y.(1982)を参照のこと)。
【0048】 本発明の免疫原性ケモカインレセプターポリペプチドは、未改変ペプチドの実
質的に全ての生物学的活性を増加させるか、または少なくとも維持しながら、種
々の所望の特性(例えば、改善された薬理学的特性)を提供するように改変され
得ることが理解される。例えば、このポリペプチドは、このペプチドのアミノ酸
配列を伸長、減少することによって改変され得る。異なるアミノ酸またはアミノ
酸模倣物での置換もまたなされ得る。
【0049】 本発明に使用されるペプチドは、このペプチドが、所望のケモカインレセプタ
ー分子に対して免疫応答を誘導し得る限り、以下の実施例の節に開示されるペプ
チドと同一である必要はない。従って、当業者は、多くの保存的置換(以下によ
り詳細に記載される)が、実質的にペプチドの活性に影響を及ぼすことなく成さ
れ得ることを認識する。
【0050】 単一のアミノ酸置換、欠失または挿入は、どの残基が改変に比較的非感受性で
あるかを決定するために使用され得る。置換は、好ましくは、小さい、比較的中
性の部分(たとえば、Ala、Gly、Proまたは類似の残基)によってなさ
れる。単一のアミノ酸置換の効果はまた、Dアミノ酸を使用して走査され得る。
置換または付加される残基の数および型は、必須の接触点の間に必要な間隔およ
び求められる特定の機能的特性(例えば、疎水性 対 親水性)に依存する。親
ペプチドと比較して、免疫原性の増加はまた、このような置換によって達成され
得る。任意の事象において、このような置換は、例えば、結合を破壊し得る立体
的干渉および電荷的干渉を回避するように選択されるアミノ酸残基または他の分
子フラグメントを使用するべきである。
【0051】 しかし、置換アミノ酸は、タンパク質中で天然に存在するアミノ酸(例えば、
L−α−アミノ酸、またはそれらのD−異性体)に限定される必要はない。ペプ
チドは、当業者に周知のアミノ酸模倣物のような種々の部分で置換され得る。
【0052】 免疫原性ケモカインレセプターポリペプチドの個々の残基は、ペプチド結合ま
たはペプチド結合模倣物によってペプチド中に組み込まれ得る。本発明のペプチ
ド結合模倣物としては、当業者に周知のペプチド骨格改変が挙げられる。このよ
うな改変としては、アミド窒素、α−炭素、アミドカルボニルの改変、アミド結
合の完全置換、伸長、欠失または骨格架橋が挙げられる。一般には、Spato
la,Chemistry and Biochemistry of Ami
no Acids,Peptides and Proteins,第VII(
Weinstein編、1983)を参照のこと。いくつかのペプチド骨格改変
は、公知であり、これらとしては、Ψ[CH2S]、Ψ[CH2NH]、Ψ[CS
NH2]、Ψ[NHCO]、Ψ[COCH2]およびΨ[(E)または(Z)CH
=CH]が挙げられる。上記で使用される命名法は、Spatola、上記に提
案されるものに従う。この状況において、Ψは、アミド結合の非存在を示す。ア
ミド基を置換する構造は、大括弧内に示される。
【0053】 アミノ酸模倣物はまた、ペプチド中に組み込まれ得る。本明細書中で使用され
る場合、「アミノ酸模倣物」は、本発明のポリペプチド中のアミノ酸の置換物と
して立体配置的および機能的に作用する、天然に存在するアミノ酸以外の部分で
ある。このような部分は、そのペプチドが適切なケモカインレセプター分子に対
して免疫応答を誘発する能力を干渉しない限り、アミノ酸残基の置換物として作
用する。アミノ酸模倣物は、非タンパク質アミノ酸(例えば、β−γ−δ−アミ
ノ酸、β−γ−δ−イミノ酸(例えば、ピペリジン−4−カルボン酸))ならび
に多くのL−α−アミノ酸の誘導体を含み得る。多くの適切なアミノ酸模倣物は
、当業者に公知であり、これらには、シクロヘキシルアニリン、3−シクロヘキ
シルプロピオン酸、L−アダマンチルアラニン、アダマンチル乳酸などが挙げら
れる。本発明のペプチドに適切なペプチド模倣物は、MorganおよびGai
nor、(1989)Ann.Repts.Med.Chem.24:243−
252によって議論される。
【0054】 上記のように、本発明において使用されるペプチドは、標的ケモカインレセプ
ター分子の対応する配列に同一である必要はないが、実質的に同一であり得る。
従って、このペプチドは、種々の変化(例えば、挿入、欠失および置換(保存的
または非保存的のいずれか))に供され得、ここで、このような変化は、それら
の使用において特定の利点を提供し得る。本発明のポリペプチドは、これらが、
ケモカインレセプター分子の標的領域における配列に実質的に同一(以下に定義
されるように)である配列を含むかぎり、多くの方法において改変され得る。
【0055】 比較的短いアミノ酸配列(約30残基未満)のアライメントおよび比較は、代
表的に容易である。より長い配列の比較は、2つの配列の最適アライメントを達
成するためのより優れた方法を必要とし得る。比較ウィンドウを整列するための
配列の最適アライメントは、上記の方法によって実行され得る。
【0056】 いくつかの実施態様において、本発明のポリペプチドは、本明細書中に記載の
複数のポリペプチドを含むか、または本明細書中に記載の少なくとも1つのポリ
ペプチドおよび無関係の配列を含む融合タンパク質であり得る。融合パートナー
は、例えば、Tヘルパーエピトープ(免疫学的融合パートナー)、好ましくはヒ
トによって認識されるTヘルパーエピトープを提供する際に補助し得るか、また
はネイティブの組換えタンパク質より高収率でこのタンパク質(発現エンハンサ
ー)を発現する際に補助し得る。特定の好ましい融合パートナーは、免疫学的か
つ発現増強性の両方の融合パートナーである。他の融合パートナーは、タンパク
質の可溶性を増加するように、またはタンパク質が所望の細胞内区画へ標的され
るのを可能にするように選択され得る。なおさらなる融合パートナーとしては、
タンパク質の精製を容易にするアフィニティータグが挙げられる。
【0057】 融合タンパク質は、一般的に、標準的な技術(化学結合体化を含む)を使用し
て調製され得る。好ましくは、融合タンパク質は、発現系において、非融合タン
パク質と比較して増加したレベルの産生を可能にする、組換えタンパク質として
発現される。手短に言うと、このポリペプチド成分をコードするDNA配列は、
別々に構築され得、そして適切な発現ベクター内に連結され得る。一方のポリペ
プチド成分をコードするDNA配列の3’末端は、ペプチドリンカーを用いて、
または用いずに、この配列のリーディングフレームが同位相であるように、第2
のポリペプチド成分をコードするDNA配列の5’末端に連結される。このこと
は、両方の成分ポリペプチドの生物学的活性を保持する単一の融合タンパク質へ
の翻訳を可能にする。
【0058】 ペプチドリンカー配列は、第1のポリペプチド成分と第2のポリペプチド成分
を、各ポリペプチドがその二次構造および三次構造に折り畳まれることを確実に
するのに十分な距離で分離するために、使用され得る。このようなペプチドリン
カー配列は、当該分野で周知の標準的な技術を使用して融合タンパク質内に組み
込まれる。適切なペプチドリンカー配列は、以下の要素に基づいて選択され得る
:(1)それらの可動的な拡張された立体配座を取る能力;(2)それらの第1
のポリペプチドおよび第2のポリペプチド上の機能的エピトープと相互作用する
二次構造を取る不能性;および(3)ポリペプチド機能的エピトープと反応し得
る疎水性残基または荷電残基の欠失。好ましいペプチドリンカー配列は、Gly
、AsnおよびSer残基を含む。他のほぼ中性のアミノ酸(例えば、Thrお
よびAla)もまた、リンカー配列として使用され得る。リンカーとして有効に
使用され得るアミノ酸配列としては、Marateaら、Gene 40:39
−46、1985;Murphyら、Proc.Natl.Acad.Sci.
USA 83:8258−8262,1986;米国特許第4,935,233
号および米国特許第4,751,180号に開示される配列が挙げられる。リン
カー配列は、一般的に、1〜約50アミノ酸長であり得る。リンカー配列は、第
1および第2のポリペプチドが、機能的ドメインを分離し、そして立体的干渉を
防止するために使用され得る、非必須のN末端アミノ酸領域を有する場合には、
必要とされない。
【0059】 本発明のポリペプチドは、代表的に、ケモカインレセプターの細胞外ドメイン
由来の少なくとも約10残基、およびより好ましくは少なくとも約15残基を含
む。特定の実施態様において、ペプチドは、約50残基を超えず、そして代表的
には約30残基を超えない。例えば、以下に記載のペプチドは、約15〜約25
残基からなる。
【0060】 本発明の好ましい実施態様において、免疫原性ペプチドは、立体配置的に拘束
される。このことを達成するための手段は、当該分野で周知である(例えば、H
rubyおよびBonner,Method in Molecular Bi
ology,35巻:Peptide Synthesis Protocol
s PenningtonおよびDunn編(Humana Press,To
towa NJ,1994)を参照のこと)。立体配置的に拘束されたペプチド
を調製するための好ましい手段は、環化を介する。環化オリゴペプチドを生成す
るための一般に使用される任意の方法は、本発明のペプチドを生成するために使
用され得る。例えば、特定の実施態様において、ペプチドは、両末端にシステイ
ン残基を含み、これは、ジスルフィド結合を介した環状ペプチドの生成を可能に
する。このようなペプチドの酸化剤(例えば、酸素、ヨウ素または類似の薬剤)
での処理は、クロマトグラフィー法または化学的精製の他の方法を使用してさら
に精製され得る環状ペプチドを生成する。環状ペプチドの構築はまた、チオエー
テル結合を介して達成され得る。例えば、N−ブロモアセチル誘導体化ペプチド
は、スルフィドリル含有残基(例えば、システイン)と反応され得る。環化は、
チオエーテル結合を形成するための、ペプチド中のシステインの遊離スルフィド
リルの、ブロモアセチル基との反応によって生じる(Robeyら、Anal.
Biochem.177:373−7(1989)および米国特許第5,066
,716)。
【0061】 環状ペプチドを構築する他の方法は、当該分野で公知である。これらには、側
鎖−側鎖、側鎖−主鎖および主鎖−主鎖の環化が挙げられる、さらに、リンカー
は、ペプチドのアミノ末端およびカルボキシル末端を連結するために使用され得
る。リンカーは、アミノ末端およびカルボキシル末端の両方に対して共有結合を
形成し得る。適切なリンカーは、当業者に周知であり、これらには、直鎖炭素リ
ンカーまたは分枝鎖炭素リンカー、複素環炭素リンカー、あるいはペプチドリン
カーが挙げられるが、これらに限定されない。リンカーは、カルボキシル末端ア
ミノ酸およびアミノ末端アミノ酸に、それらの側鎖基を介して(例えば、システ
インへのジスルフィド結合を介して)またはその末端アミノ酸のα炭素のアミノ
基およびカルボキシル基を介して連結され得る。
【0062】 環化のための適切な方法の一般的考察については、HrubyおよびBonn
er,Method in Molecular Biology,35巻:P
eptide Synthesis Protocols Penningto
nおよびDunn編(Humana Press,Totowa NJ,199
4)を参照のこと。例えば、環化は、カルバ(carba)アナログおよびチオ
エーテル(Leblら、Peptide 1986 Proceedings
of the 19th European Peptide Symposi
um 341−344頁;Robeyら、Anal.Biochem.177:
272−7(1989)および米国特許第5,066,716号)、ビス−チオ
エーテル(Mosbergら、JACS 107:2986−2987(198
5))、アゾペプチド(Siemionら、Mol.Cell.Biochem
.34:(1991)、ならびに他の環状構造(例えば、架橋構造)(Char
pentier,M.ら、J.Med.Chem.32(6):1184−11
90(1989)、Thaisrivongs,S.ら、J.Med.Chem
.34(4):127(1991)およびOzeki,E.ら、Int.J.P
eptide Protein Res.34:111(1989))の形成を
含み得る。骨格間(backbone−to−backbone)位置からの環
化もまた、使用され得る。
【0063】 架橋は、特別な型の環化であり、ここで、ペプチド中の離れた部位が、別々の
架橋分子またはフラグメントを使用してともに結合される。架橋分子としては、
例えば、無水コハク酸分子(Charpentier,Bら、前出)、およびカ
ルボキシメチレンフラグメント(Thaisrivongs,S.ら、前出)が
挙げられ得る。金属による架橋もまた使用され得る(Ozeki,E.ら、前出
)。
【0064】 いくつかの実施態様において、ペプチドは、2つ以上のシステイン残基を含む
。これらのシステインは、ペプチド内またはいずれかの末端で、置換または付加
され得る。システインの位置は、ジスルフィド結合が、それらの間で形成し得、
これが環状ペプチドの生成を可能にする限り、重要ではない。例えば、このよう
なペプチドの酸化剤(例えば、酸素、ヨウ素または類似の薬剤)での処理は、ク
ロマトグラフィー法または化学的精製の他の方法を使用してさらに精製され得る
環状ペプチドを生成する。
【0065】 ペプチドの使用に加え、本発明のペプチドに対して惹起される抗体が、炎症性
応答を阻害するために使用され得る。抗体は、当業者に周知の技術を使用して本
発明のペプチドに対して惹起され得る。抗イディオタイプ抗体もまた、生成され
得る。以下の議論は、利用可能な技術の一般的概要として示されるが;当業者は
、以下の方法に対する多くの変更が公知であることを認識する。
【0066】 多くの免疫原は、ペプチドと特異的に反応性である抗体を産生するために使用
され得る。例えば、ケモカインレセプター分子全体または所望の配列を含むフラ
グメントが使用され得る。本明細書中に開示されるような合成ペプチドは、直鎖
形態または環化されてかのいずれかで使用され得る。
【0067】 ポリクローナル抗体を産生する方法は、当業者に公知である。手短に言うと、
免疫原(抗原)、好ましくは精製ポリペプチド、適切なキャリアに結合されたポ
リペプチド(例えば、GST、キーホールリンペットヘモシアニン(heman
ocyanin)など)、または免疫化ベクター(例えば、組換えウイルスワク
シニア)内に組み込まれたポリペプチド(米国特許第4,722,848号を参
照のこと)を、アジュバントと混合して、そして動物を、この混合物で免疫化す
る。免疫原調製物に対する動物の免疫応答を、試験血液を採取し、目的のポリペ
プチドに対する反応性の力価を測定することによってモニターする。免疫原に対
する抗体の適切に高い力価が得られる場合、血液を動物から採取し、そして抗血
清を調製する。ポリペプチドに対して反応性の抗体を富化するための抗血清のさ
らなる分画を、所望の場合に実行する(例えば、Coligan(1991)C
urrent Protocols in Immunology Wiley
/Greene,NY;およびHarlowおよびLane(1989)Ant
ibodies:A Laboratory Manual Cold Spr
ing Harbor Press,NYを参照のこと)。
【0068】 いくつかの場合において、種々の哺乳動物宿主(例えば、マウス、げっ歯目、
霊長類、ヒトなど)からモノクローナル抗体を調製することが望ましい。このよ
うなモノクローナル抗体を調製するための技術の記載は、例えば、Stites
ら(編)Basic and Clinical Immunology(第4
版)Lange Medical Publications,Los Alt
os,CA,およびそれに引用される参考文献;HarlowおよびLane、
前出;Goding(1986)Monoclonal Antibodies
:Principles and Practice(第2版)Academi
c Press,New York,NY;ならびにKohlerおよびMil
stein(1975)Nature 256:495−497に見出される。
簡単に要約すると、この方法は、免疫原を動物に注射することによって進行する
。次いで、動物を屠殺し、そしてその脾臓から細胞を採取し、黒色腫細胞と融合
させる。その結果が、インビトロで再生可能なハイブリッド細胞すなわち「ハイ
ブリドーマ」である。次いで、ハイブリドーマの集団をスクリーニングし、個々
のクローンを単離し、これらのクローンの各々は、免疫原に対する単一の抗体種
を分泌する。この様式において、得られた個々の抗体種は、免疫原性物質に対し
て認識された特定の部位に対して応答して生成された、免疫動物由来の不死化さ
れ、かつクローン化された単一のB細胞の産物である。
【0069】 不死化の代替方法としては、エプスタインバーウイルス、癌遺伝子、もしくは
レトロウイルスでの形質転換、または当該分野で公知の他の方法が挙げられる。
単一の不死化細胞から生じるコロニーは、抗原についての所望の特異性および親
和性の抗体の産生についてスクリーニングされ、そしてこのような細胞によって
産生されるモノクローナル抗体の収率は、様々な技術によって増大される。この
技術としては、脊椎動物(好ましくは、哺乳動物)宿主の腹膜腔への注入が挙げ
られる。特定のモノクローナルおよびポリクローナル抗体は、通常、少なくとも
約1mM、より通常には少なくとも約50μM、および最も好ましくは少なくと
も約1μM以上のKDで結合する。
【0070】 他の適切な技術は、ファージベクターまたは類似のベクターにおける組換え抗
体のライブラリーの選択を含む(例えば、Huseら、(1989)Scien
ce 246:1275−1281;およびWardら、(1989)Natu
re 341:544−546;およびVaughanら、(1996)Nat
ure Biotechnology,14:309−314を参照のこと)。
【0071】 頻繁には、本発明のペプチドおよび抗体は、検出可能なシグナルを提供する物
質を、共有結合するかまたは非共有結合するかのいずれかによって標識される。
広範な種々の標識および結合体化技術は公知であり、そして科学文献および特許
文献の両方に広範に報告されている。適切な標識とては、放射性ヌクレオチド、
酵素、基質、補因子、インヒビター、蛍光部分、化学発光部分、磁性粒子などが
挙げられる。このような標識の使用を教示する特許としては、米国特許第3,8
17,837号;同第3,850,752号;同第3,939,350号;同第
3,996,435号;同第4,277,437号;同第4,275,149号
;および同第4,366,241号が挙げられる。また、組換え免疫グロブリン
が産生され得る。Cabilly,米国特許第4,816,567号;およびQ
ueenら、(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 8
6:10029−10033を参照のこと。
【0072】 本発明の抗体はまた、治療目的(例えば、自己免疫応答を阻害する)ために、
生物(例えば、ヒト患者)に投与され得る。その抗体が惹起される種とは異なる
生物に投与される抗体は、しばしば免疫原性である。従って、例えば、ヒトに投
与されるマウス抗体は、しばしば、複数回の投与の際に、抗体に対する免疫学的
応答(例えば、ヒト抗マウス抗体(HAMA)応答)を誘導する。この抗体の免
疫原性特徴は、この抗体の部分または全てをヒト配列に特徴的に変更し、それに
より、キメラ抗体またはヒト抗体をそれぞれ産生することによって減少される。
【0073】 キメラ抗体は、ヒト部分および非ヒト部分を含む免疫グロブリン分子である。
より詳細には、ヒト化キメラ抗体の抗原結合領域(または可変領域)は、非ヒト
供給源(例えば、マウス)に由来し、そしてこのキメラ抗体の定常領域(これは
、免疫グロブリンに生物学的エフェクター機能を付与する)は、ヒト供給源に由
来する。このキメラ抗体は、非ヒト抗体分子の抗原結合特異的およびヒト抗体分
子によって付与されたエフェクター機能を有するはずである。キメラ抗体を生成
する多数の方法は、当業者に周知である(例えば、米国特許第5,502,16
7号、同第5,500,362号、同第5,491,088号、同第5,482
,856号、同第5,472,693号、同第5,354,847号、同第5,
292,867号、同第5,231,026号、同第5,204,244号、同
第5,202,238号、同第5,169,939号、同第5,081,235
号、同第5,075,431号および同第4,975,369号を参照のこと)
。代替アプローチは、非ヒト化抗体のCDR領域を、組換えDNA技術によって
ヒト定常領域に結合することによる、ヒト化抗体の生成である。Queenら、
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:10029−1003
3(1989)およびWO90/07861を参照のこと。
【0074】 1つの好ましい実施態様において、組換えDNAベクターが使用されて、本発
明のペプチドに対する抗体を産生する細胞株がトランスフェクトされる。新規な
組換えDNAベクターは、この細胞株の免疫グロブリン定常領域をコードする遺
伝子の全てまたは部分を置換する「置換遺伝子」(例えば、置換遺伝子は、ヒト
免疫グロブリンまたは特定の免疫グロブリンクラスの定常領域の全てまたは部分
をコードし得る)、および抗体産生細胞内の免疫グロブリン配列との標的化相同
組換えを可能にする「標的配列」を含む。
【0075】 別の実施態様において、組換えDNAベクターが使用されて、所望のエフェク
ター機能(例えば、ヒト免疫グロブリンの定常領域)を有する抗体を産生する細
胞株がトランスフェクトされ、この場合は、この組換えベクターに含まれる置換
遺伝子は、抗体の領域の全てまたは部分をコードし得、そしてこの組換えベクタ
ーに含まれる標的配列は、抗体産生細胞内の相同組換えおよび標的化された遺伝
子の改変を可能にする。いずれかの実施態様において、可変領域または定常領域
の一部のみが置換される場合、得られるキメラ抗体は、同じ抗原を規定し得、そ
して/またはなお変更されるかもしくは改良される同じエフェクター機能を有し
得、その結果、このキメラ抗体は、より大きな抗原特異性、より大きな親和性結
合定数、増大したエフェクター機能、またはトランスフェクトされた抗体産生細
胞株による増大した分泌および産生などを実証し得る。
【0076】 別の実施態様において、本発明は、完全なヒト抗体を提供する。ヒト抗体は、
全体的に、特徴的なヒトポリペプチド配列からなる。本発明のヒト抗体は、広範
な種々の方法を使用する際に産生され得る(例えば、Larrickら、米国特
許第5,001,065号を参照のこと)。1つの好ましい実施態様において、
本発明のヒト抗体は、トリオーマ(trioma)細胞で最初に産生される。次
いで、この抗体をコードする遺伝子がクローニングされ、そして他の細胞、特に
、非ヒト哺乳動物細胞において発現される。トリオーマ技術によってヒト抗体を
産生するための一般的なアプローチは、Ostbergら、(1983)Hyb
ridoma 2:361−367、Ostberg,米国特許第4,634,
664号、およびEngelmanら、米国特許第4,634,666号によっ
て記載されている。この方法によって得られる抗体産生細胞株は、トリオーマと
呼ばれる。なぜなら、これらは、3つの細胞(2つのヒト細胞および1つのマウ
ス細胞)に由来するからである。トリオーマは、ヒト細胞から作製された本来の
ハイブリドーマより安定に抗体を産生することが見出されている。
【0077】 (処方および投与) 本発明のペプチドまたは抗体(代表的には、モノクローナル抗体)およびその
薬学的組成物は、哺乳動物(特に、ヒト)に投与して、有害な免疫炎症性応答(
特に、自己免疫応答に関連するもの)を処置および/または予防するために有用
である。30を超える自己免疫疾患が現在公知であり、これらの疾患には、重症
筋無力症(MG)、多発性硬化症(MS)、全身性エリテマトーデス(SLE)
、慢性関節リウマチ(RA)、インスリン依存性糖尿病(IDDM)などが挙げ
られる。適切な処方は、Remington’s Pharmaceutica
l Sciences,Mark Publishing Company,P
hiladelphia,PA,第17版(1985)に見出される。
【0078】 本発明の免疫原性ペプチドまたは抗体は、予防的に投与されるか、または疾患
に既に罹患している個体に投与される。ペプチド組成物は、このペプチドが由来
するケモカインレセプター分子に対する有効な免疫応答を誘発するに十分な量で
、患者に投与される。有効な免疫応答は、炎症の部位へのT細胞の漸増を阻害す
るものである。これを達成するに適切な量は、「治療的に有効な用量」または「
免疫学的に有効な用量」と規定される。この使用に有効な量は、例えば、ペプチ
ド組成、投与の様式、処置される疾患の状態および重篤度、患者の体重および健
康の一般的な状態、ならびに処方する医師の判断に依存するが、開始免疫化(治
療的または予防的投与のため)のための範囲は、一般的には、70kgの患者あ
たり約0.1mg〜約1.0mg、より一般的には、70kgの体重あたり約0
.5mg〜約0.75mgである。追加免疫投薬量は、代表的には、患者の応答
および状態に依存して、数週間から数ヶ月間にわたって追加免疫レジメを使用し
て約0.1mg〜約0.5mgのペプチドである。適切なプロトコルは、0、4
、2、6、10および14週での注射、続いて、24週および28週でのさらな
る追加免疫注射を含む。
【0079】 本発明のペプチドおよび組成物は、一般的に、重症疾患状態、すなわち、生命
を脅かすかまたは潜在的に生命を脅かす状況において使用され得ることに、留意
されるべきである。このような場合、外来性物質の最小化およびペプチドの相対
的な非毒性性質を顧みて、治療する医師によって、実質的に過剰なこれらのペプ
チド組成物を投与することが可能であり、そしてその投与が所望され得ると思わ
れ得る。
【0080】 治療的使用のために、投与は、自己免疫疾患の最初の徴候時に開始されるべき
である。これに、少なくとも症状が実質的に排除されるまで、およびその後の期
間に、追加免疫容量が続く。いくつかの状況において、追加免疫用量の前に負荷
投与量が必要とされ得る。生じる免疫応答は、治癒を助けるか、または少なくと
も部分的に症状および/もしくは合併症を静止するのを助ける。ペプチドを含有
するワクチン組成物は、この疾患に感受性であるか、さもなければこの疾患の危
険性に有る患者に、標的ケモカインレセプター抗原に対する免疫応答を惹起する
ために予防的に投与される。
【0081】 薬学的組成物(ペプチドまたは抗体のいずれかを含有する)は、非経口投与ま
たは経口投与を意図される。好ましくは、この薬学的組成物は、非経口的に、例
えば、皮下的、皮内的、または筋肉内的に投与される。従って、本発明は、非経
口投与のための組成物を提供し、この組成物は、受容可能なキャリア、好ましく
は水性キャリア中に溶解または懸濁された免疫原性ペプチドの溶液を含む。種々
の水性キャリアが使用され得、例えば、水、緩衝化水、0.4%生理食塩水、0
.3%グリシン、ヒアルロン酸などである。これらの組成物は、従来の、周知の
滅菌化技術によって滅菌され得るか、または濾過滅菌される。得られる水溶液は
、そのまま使用のためにパッケージングされ得るか、または凍結乾燥され得、凍
結乾燥した調製物は、投与の前に、滅菌溶液と合わせられる。この組成物は、適
切な生理学的条件に必要な薬学的に受容可能な補助物質(例えば、緩衝化剤、張
度調整剤、湿潤化剤など、例えば、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナト
リウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン
酸トリエタノールアミンなど)を含み得る。
【0082】 固体組成物について、従来の非毒性固体キャリアが使用され得、例えば、薬学
的グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム
、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸
マグネシウムなどが挙げられる。経口投与について、薬学的に受容可能な非毒性
組成物は、任意の正常に使用される賦形剤(例えば、以前に列挙したキャリア)
および一般には、10〜95%の活性成分(すなわち、本発明の1つ以上のペプ
チド)、およびより好ましくは、25%〜75%の濃度で組み込むことによって
形成される。
【0083】 上記のように、ペプチド組成物は、このペプチドに対する免疫応答を誘導する
ことが意図される。従って、免疫応答を最大化するに適した組成物および投与方
法が好ましい。例えば、ペプチドは、キャリアに連結されてか、または活性なペ
プチド単位のホモポリマーもしくはヘテロポリマーとして、宿主(ヒトを含む)
に導入され得る。あるいは、ポリペプチドの「カクテル」が使用され得る。1つ
より多いポリペプチドの混合物は、増加した免疫学的反応の利点を有し、そして
、異なるペプチドがポリマーを形成するために使用される場合、多数のエピトー
プに対して抗体を誘導するさらなる能力を有する。例えば、α鎖およびβ鎖の細
胞外領域からの配列を含むポリペプチドは、組み合わせて使用され得る。有用な
キャリアは当該分野で周知であり、そして例えば、KLH、サイログロブリン、
ヒト血清アルブミンのようなアルブミン、破傷風トキソイド、ポリ(リジン:グ
ルタミン酸)のようなポリアミノ酸、インフルエンザ、B型肝炎ウイルスコアタ
ンパク質、B型肝炎ウイルス組換えワクチンなどが挙げられる。
【0084】 1つより多いペプチドの使用は、本発明のポリペプチドに対する免疫応答を増
大するために特に有用である。以下に実証されるように、このポリペプチドは、
患者において発現される自己ケモカインレセプター分子に由来し得るが、免疫応
答を誘導し得る。いくつかの場合において、自己ポリペプチドに対する免疫応答
は、十分に強くなくてもよい。これらの場合において、ポリペプチドに対する寛
容性を破壊することが必要であり得る。組成物は、外来ポリペプチドおよび自己
ポリペプチドの両方に対して免疫応答を誘導する自己ポリペプチドに十分類似の
1つ以上の外来ポリペプチドを含み得る(Mamulaら、J.Immunol
.149:789−795(1992)を参照のこと)。適切なタンパク質とし
ては、この目的のために設計された合成ポリペプチド、または天然の供給源由来
の同種タンパク質(例えば、自己ポリペプチドと同じ遺伝子座で異なる対立遺伝
子によってコードされるタンパク質)からのポリペプチド配列が挙げられる。
【0085】 任意の種々の非特異的免疫応答エンハンサーが、本発明のワクチンにおいて使
用され得る。例えば、アジュバントが含まれ得る。ほとんどのアジュバントは、
迅速な異化から抗原を保護するように設計された物質(例えば、水酸化アルミニ
ウムまたはミネラルオイル)、および免疫応答の刺激因子(例えば、リピドA、
Bortadella pertussisまたはMycobacterium
tuberculosis由来のタンパク質)を含む。適切なアジュバントは
、例えば、以下のものが市販されている:フロイント不完全アジュバントおよび
完全アジュバント(Difco Laboratories,Detroit,
MI);Merck Adjubvant 65(Merk and Comp
any,Inc.,Rahway,NJ);水酸化アルミニウムゲル(ミョウバ
ン)またはリン酸アルミニウムのようなアルミニウム塩;カルシウム、鉄または
亜鉛の塩;アシル化チロシンの不溶性懸濁物;アシル化糖;カチオン的またはア
ニオン的に誘導体化されたポリサッカリド;ポリホスファゼン;生分解性ミクロ
スフェア;モノホスホリルリピドAおよびクイル(quil)A。GM−CSF
またはインターロイキン−2、インターロイキン−7、またはインターロイキン
−12のようなサイトカインもまた、アジュバントとして使用され得る。他の適
切なアジュバントとしては、以下が挙げられる:N−アセチル−ムラミル−L−
スレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP)、N−アセチル−nor−
ムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(CGP 11637、nor−
MDPともいわれる)、N−アセチルムラミル−Lアラニル−D−イソグルタミ
ニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3
−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミン(CGP 19835A,MT
P−PEといわれる)、およびRIBI(これは、2%スクアレン/Tween
80エマルジョン中に細菌から抽出された3つの成分(モノホスホリルリピド
A、トレハロースジミコレート、および細胞壁骨格(MPL+TDM+CWS)
を含む)。アジュバントの有効性は、免疫原性ペプチドに対して指向される抗体
の量を測定することによって決定され得る。
【0086】 特に有用なアジュバントおよび免疫化スケジュールは、Kwakら、New
Eng.J.Med.327−1209−1205(1992)に記載される。
そこに記載される免疫学的アジュバントは、リン酸緩衝化生理食塩水中に、5%
(wt/vol)スクアレン、2.5%Pluronic L121ポリマーお
よび0.2%ポリソルベートを含む。
【0087】 薬学的処方物中の本発明の免疫学的ペプチドの濃度は、幅広く(すなわち、約
0.1%未満、通常は約2%または少なくとも約2%からほとんど20%から5
0%以上(重量で))変動し得、そして選択される投与の特定の態様に従って、
液体体積、粘度などによって主に選択される。
【0088】 本発明のペプチドはまた、弱毒化ウイルス宿主(例えば、痘疹または鶏痘)に
よって発現され得る。このアプローチは、本発明のペプチドをコードするヌクレ
オチド配列を発現するために、ベクターとしてのワクシニアウイルスの使用を含
む。宿主への導入の際に、組換えワクシニアウイルスは、免疫原性ペプチドを発
現し、それにより免疫応答を誘発する。免疫化プロトコルに有用なワクシニアベ
クターおよび方法は、米国特許第4,722,848号に記載される。別のベク
ターはBCGである(Bacille Calmette Guerin)。B
CGベクターはStoverら(Nature 351:456−460(19
91))に記載される。本発明のペプチドの治療的投与または免疫化に有用な広
範な種々の他のベクター(例えば、Salmonella typhiベクター
など)は、本明細書中の記載から、当業者に明らかである。
【0089】 薬学的組成物またはワクチンは、上記の1つ以上のポリペプチドをコードする
DNAを含み得、その結果、このポリペプチドはインサイチュで生成される。上
記のように、このDNAは、当業者に公知の任意の種々の送達系内に存在し得、
この系としては、核酸発現系、細菌およびウイルス発現系が挙げられる。多くの
遺伝子送達技術が当該分野で周知である(例えば、Rolland,Crit,
Rev,Therap.Drug Carrier Systems 15:1
43−198、1998およびそこに引用される参考文献に記載される技術)。
適切な核酸発現系は、患者における発現に必要なDNA配列(例えば、適切なプ
ロモーターおよび終結シグナル)を含む。細菌送達系は、その細胞表面上にポリ
ペプチドの免疫原性部分を発現するか、またはこのようなエピトープを分泌する
、細菌(例えば、Bacillus−Calmette−Guerrin)の投
与を含む。好ましい実施態様において、このDNAは、ウイルス発現系(例えば
、ワクシニアウイルスもしくは他のポックスウイルス、レトロウイルス、または
アデノウイルス)を使用して導入され得、これらは、非病原性(欠損性)の複製
コンピテントウイルスの使用を含み得る。適切な系は、例えば、以下に開示され
る:Fisher−Hochら、Proc.Natl.Acad.Sci.US
A 86:317−321、1989;Flexnerら、Ann.N.Y.A
cad.Sci.569:86−103、1989;Flexnerら、Vac
cine 8:17−21、1990;米国特許第4,603,112号、同第
4,769,330号、および同第5,017,487号;WO89/0197
3;米国特許第4,777,127;GB 2,200,651;EP 0,3
45,242;WO91/02805;Berkner,Biotechniq
ues 6:616−627、1998;Rosenfeldら、Scienc
e 252:431−434、1991;Kollsら、Proc.Natl.
Acad.Sci.USA 91:215−219、1994;Kass−Ei
slerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:1149
8−11502、1993;Guzmanら、Circulation 88:
2838−2848,1993;ならびにGuzmanら、Cir.Res.7
3:1202−1207、1993。DNAをこのような発現系に組み込むため
の技術は、当業者に周知である。このDNAはまた、例えば、Ulmerら、S
cience 259:1745−1749、1993によって記載され、そし
てCohen,Science 259;1691−1692に概説されるよう
に、「裸」であり得る(Wolffら、Science 247:1465−1
468(1990)ならびに米国特許第5,580,859号および同第5,5
89,466もまた参照のこと)。裸のDNAの取り込みは、DNAを生分解性
ビーズ(これは、細胞に効率的に輸送される)上にコーティングすることによっ
て増大され得る。
【0090】 血清半減期を増大するために、このペプチドはまた、被包され得るか、リポソ
ームの内腔に導入され得るか、コロイドとして調製され得るか、またはこのペプ
チドの延長された血清半減期を提供する他の従来の技術が使用され得る。種々の
方法は、例えば、Szokaら、Ann.Rev.Biopys.Bioeng
.9:467(1980)、米国特許第4,235,871号、同第4,501
,728号および同第4,837,028号に記載されるように、リポソームを
調製するために利用可能である。
【0091】 本発明のペプチドまたは抗体はまた、診断目的のために使用され得る。例えば
、ペプチドは、自己抗体をスクリーニングして、ワクチン接種が有効であること
を確証するために使用され得る。抗体は、疾患に関連する特定のケモカインレセ
プター分子の存在を検出するために使用され得る。
【0092】 以下の実施例は、限定のためではなく、例示のために提供される。
【0093】 (実施例1) この実施例は、CXCR3活性化のための再現可能なバイオアッセイを記載す
る。
【0094】 ヒトCXCR3についてのcDNAを発現するNSO−1細胞の安定な株トラ
ンスフェクタントを、標準的な技術に従って調製した。トランスフェクタント上
のhu−CXCR3の表面発現は、トランスフェクトしていない親NSO−1細
胞と比べて、マウス抗ヒトCXCR3モノクローナル抗体(R&D syste
ms)を使用するFACS染色によって確認した。
【0095】 CXCR3活性化のためのバイオアッセイを確立するために、CXCR3トラ
ンスフェクタント細胞を、ヒトIP−10、またはマウス抗ヒトCXCR3抗体
のいずれかとともに培養し、そして細胞の生理学的応答を、マイクロフィジオメ
ーターを使用して測定した。この機械は、細胞表面上のリガンドレセプター結合
から生じる細胞培養物の細胞外培地のpHにおける変化を測定する。これらの細
胞外酸性化速度測定は、抗原特異的T細胞活性化およびT細胞エピトープ同定の
マーカーとして、以前は使用されていた。現在のアッセイを使用して、IP−1
0またはアゴニスト抗CXCR3抗体への結合に関与するケモカインまたはケモ
カインレセプターペプチドの同定のための、生物学的読み出しを提供する。
【0096】 この実験は、図1に示したように、ヒトIP−10および抗CXCR3抗体の
両方に誘引された実質的な酸性速度が、CXCR3トランスフェクタントにおい
て変化することを示した。重要なことに、同じリガンドは,トランスフェクトし
ていないNSO−1細胞の酸性化速度における変化を誘導しない(図1)。
【0097】 (実施例2) この実施例は、ヒトCXCR3由来ペプチドの合成を記載する。
【0098】 ヒトCXCR3の表面部分の模式図を、図2に示す。レセプターは、4つの表
面部分、4つの細胞内部分、および7つの膜貫通部分を有する。表面部分を、N
−末端から始めてSP−1、SP−2、SP−3およびSP−4と命名した。
【0099】 表1に示したペプチドはこれらの4つの表面部分に由来し、固相ペプチド合成
によって調製した。ペプチドの名前は、それらが由来するCXCR3の表面部分
に基づく。例えば、SP−1−1は、このペプチドが、CXCR3タンパク質の
第1の部分に由来することを意味する。
【0100】 (表1)
【0101】
【表1】 これらのレセプター由来ペプチドの抗CXCR3抗体を結合する能力を、標準
的なELAISAフォーマットを使用して評価した。このペプチドを、0.1M
炭酸水素緩衝液中に溶解し、そして96ウェルELISAプレート上に一晩コー
トした。過剰なペプチドを取り除き、そしてウェルにおける非特異的結合部位を
、0.1%ウシ血清アルブミンによってブロックした。抗CXCR3抗体(0.
5μg/ウェル)をこれらのウェルに添加し、そして2時間インキュベートした
。過剰な抗体を、PBSで洗浄することによって取り除いた。HRP結合体化ヤ
ギ抗マウス抗体を、検出のための二次抗体として使用した。7つのレセプター由
来ペプチドのうちの2つ(いわゆる、SP−1−3およびSP−4−1)は、抗
CXCR3抗体への実質的な結合を示した。抗CXCR3抗体が7つのレセプタ
ー由来ペプチドのうちの2つに結合したという結論のためのさらなる支持は、同
じ相互作用のFACS分析によって提供された。これらの研究は、レセプター由
来ペプチドSP−4−1が、抗CXCR3抗体のCXCR3細胞株トランスフェ
クタントへの結合を強力にブロックしたことを明らかにした。レセプター由来ペ
プチドSP−1−3は、この抗体のCXCR3トランスフェクタントへの結合の
部分的な阻害を提供した。対照的に、抗体非結合レセプター由来ペプチドである
SP−2−1は、CXCR3トランスフェクタントへの結合を阻害できなかった
。本明細書中に記載されるデータは、抗CXCR3抗体が、CXCR3細胞外ド
メインの2つの別々のペプチド部分に結合し得ることを、包括的に実証する。
【0102】 (実施例3) この実施例は、本発明のペプチドワクチンが、マウスにおけるEAEを予防す
るために使用され得ることを実証する。
【0103】 (動物実験のためのプロトコル:) SJLマウス(6〜8週齢)を、Jackson Laboratories
から得た。これらを、2週間、検疫所に維持した。これらのマウスは、プロテオ
リピドタンパク質(PLP)からのペプチドで免疫化した場合に、EAEを発症
した。これらのマウスの免疫化に使用したペプチド配列は、PLP 139−1
51であり、そしてC末端にてアミド化する(HSLGWLGHPDKF−NH
2)。この実験について、疾患の誘導を、0日目とみなす。疾患の誘導の3週間
前に、このマウスに、完全フロイントアジュバントと混合したヒトCXCR3S
−P4−1ペプチドをワクチン接種した。
【0104】 (処置のためのペプチドCFAエマルジョンの調製) 4mgのヒトCXCR3 SP−4−1ペプチドを、1mlのリン酸緩衝化生
理食塩水(pH7.4、PBS)中に溶解した。VWR(Difco,Adju
vant Complete H37RA)から得られるCFAの1mlを、ペ
プチド溶液に添加し、そしてこの混合物を、微細先端ソニケーターを用いて5秒
間超音波処理した。このエマルジョンを、25ゲージ針に適合した1mlシリン
ジ中にとった(2本のシリンジが必要)。各マウスに、100μlのエマルジョ
ン(emulsin)を、後ろ足の近くの各側腹部の下に、皮下注射によって与
えた(マウスあたりの総容量=200μ、マウスあたりの総ペプチド=200μ
g)。
【0105】 (CFA単独の調製:) 1mlのPBSおよび1mlのCFAを混合し、そして5秒間超音波処理し、
そしてエマルジョンを、25ゲージの針に適合した1mlシリンジにいれる。各
マウスに、100μlのエマルジョンを、後ろ足の近くの各側腹部の下に、皮下
注射によって与えた(マウスあたりのCFAの総容量=200μ)。
【0106】 (疾患の誘導:) 等量のCFAをペプチドの水溶液(PBS中4mg/ml)に添加し、そして
混合物を5秒間超音波処理した。このエマルジョンを、25ゲージの針に適合し
た1mlシリンジにいれ、そしてマウスのフットパッドおよび背中に皮下注射し
た(マウスあたり全200μl)。
【0107】 (SP4−1ペプチドに対する抗体応答の試験) マウスを、0週目および5週目で採血し、そして血清を、ヒトCXCR3 S
P−4−1ペプチドに対する抗体の存在について、ELISAによって試験した
。簡単に述べると、0.1M炭酸水素ナトリウム緩衝液に溶解したSP4−1ペ
プチドを、96ウェルELISAプレートに一晩プレートした。このプレート上
の非特異的結合部位を、PBS中0.1%ウシ血清アルブミン溶液でコートした
。このウェルを洗浄し、そして血清(PBS中に希釈した)をこのウェルに添加
し、そして室温にて1.5時間インキュベートした。次いで、このウェルを洗浄
し、そしてHRP結合体化抗マウス免疫グロブリン抗体を使用して、抗SP4−
1抗体の存在を検出した。このELISAの結果は、SP4−1処理したマウス
が、このペプチドに対する抗体応答を示すことを明らかに示した。
【0108】 (EAE研究の結果) Sp4−1を、上記のEAEの誘導の21日前および14日前にCFAを共に
投与した(図3)。この結果を図4に示す。ほとんどの未処置のマウスおよびC
FA処置マウスは、EAEの臨床的な症状を示したが、CFA中のSP4−1で
処置した8匹のマウスのうち7匹は臨床的な症状を示さなかったと見ることがで
きる。
【0109】 上記の実施例は、本発明を例示するために提供されるが、その範囲は限定しな
い。本発明の他の改変物は、当業者に容易に明らかであり、そして添付の特許請
求の範囲によって包含される。本明細書中に引用される全ての刊行物、特許、お
よび特許出願は、本明細書中に参考として援用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、抗ヒトCXCR3 MabまたはIP−10のCXCR3−NSOト
ランスフェクタントへの結合に起因する、酸性化速度の変化を示す。5×105
のCXCR3−NSOトランスフェクタント細胞および非トランスフェクト「B
ONZO−NSO」細胞(ネガティブコントロール)を、寒天と共にマイクロフ
ィジオメーター(microphysiometer)チャンバーにスポットし
、そして1、5、10mg/mlの抗CXCR3(図1a)またはIP−10(
図1b)を10分間ポンプ注入した。NSO−CXCR3トランスフェクタント
細胞において、抗CXCR3による酸性化速度の用量依存性の増加が存在する。
非トランスフェクトBONZO−NSO細胞は、抗CXCR3抗体またはIP−
10のいずれによっても酸性化速度の変化に、全く変化を示さなかった。矢印は
、細胞にリガンドを添加した時間を示す。
【図2】 図2は、7回の膜貫通Gタンパク質結合ヒトCXCR3の構造を示す。細胞外
ドメインのアミノ酸のみを示す。
【図3】 図3は、本発明のペプチドワクチンを使用してマウスにおいてEAEを予防す
る実験の模式図である。
【図4】 図4は、本発明のペプチドワクチンを使用してマウスにおいてEAEを予防す
る実験の結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ファーリン, ウォルター フランス国 エフ−06600 アンティーブ シェミン デ モレ, 520, バティ メン デー, アパルトマン 422, レ ジデンス アドリアナ (72)発明者 アリミリ, サブハシン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94555, フレモント, リッジウッド ドライブ 4789 Fターム(参考) 4C085 AA03 BB11 CC21 EE06 FF01 GG01

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者においてケモカインレセプター分子に対する免疫応答を
    誘導する方法であって、該方法は、アジュバントおよびケモカインレセプター分
    子の細胞外領域由来の免疫原性ケモカインレセプターポリペプチドを含む、免疫
    学的有効量の薬学的組成物を該患者に投与する工程を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記ケモカインレセプターが、CXCR3である、請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記免疫原性ペプチドが、立体配置的に拘束される、請求項
    1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記免疫原性ペプチドが、環化される、請求項1に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 前記免疫原性ケモカインレセプターペプチドが、約10〜約
    50の残基からなる、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記免疫原性ケモカインレセプターペプチドが、約15〜約
    30の残基からなる、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記免疫原性ケモカインレセプターポリペプチドが、以下 【化1】 からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記投与が、非経口的である、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記アジュバントが、ミョウバンである、請求項1に記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 患者において炎症部位へのT細胞の補充を阻害する方法で
    あって、該方法は、アジュバントおよびケモカインレセプター分子の細胞外領域
    由来の免疫原性ケモカインレセプターペプチドを含む、免疫学的有効量の薬学的
    組成物を該患者に投与する工程を包含する、方法。
  11. 【請求項11】 前記ケモカインレセプターが、CXCR3である、請求項
    10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記免疫原性ペプチドが、立体配置的に拘束される、請求
    項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記免疫原性ペプチドが、環化される、請求項10に記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 前記免疫原性ケモカインレセプターペプチドが、約10〜
    約50の残基からなる、請求項10に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記免疫原性ケモカインレセプターペプチドが、約15〜
    約30の残基からなる、請求項10に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記免疫原性ケモカインレセプターポリペプチドが、以下 【化2】 からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する、請求項10に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記炎症応答が、多発性硬化症に関連する、請求項10に
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 アジュバントおよびケモカインレセプター分子の細胞外領
    域由来の単離された免疫原性ケモカインレセプターポリペプチドを含む、薬学的
    組成物。
  19. 【請求項19】 前記ケモカインレセプターが、CXCR3である、請求項
    18に記載の組成物。
  20. 【請求項20】 前記免疫原性ペプチドが、立体配置的に拘束される、請求
    項18に記載の組成物。
  21. 【請求項21】 前記免疫原性ペプチドが、環化される、請求項18に記載
    の組成物。
  22. 【請求項22】 前記免疫原性ケモカインレセプターペプチドが、約10〜
    約50の残基からなる、請求項18に記載の組成物。
  23. 【請求項23】 前記免疫原性ケモカインレセプターペプチドが、約15〜
    約30の残基からなる、請求項18に記載の組成物。
  24. 【請求項24】 前記免疫原性ケモカインレセプターポリペプチドが、以下 【化3】 からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する、請求項18に記載の組成物。
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