JP2002524809A - 薬物速度論をベースとする薬物設計ツールおよび方法 - Google Patents

薬物速度論をベースとする薬物設計ツールおよび方法

Info

Publication number
JP2002524809A
JP2002524809A JP2000569763A JP2000569763A JP2002524809A JP 2002524809 A JP2002524809 A JP 2002524809A JP 2000569763 A JP2000569763 A JP 2000569763A JP 2000569763 A JP2000569763 A JP 2000569763A JP 2002524809 A JP2002524809 A JP 2002524809A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
data
absorption
computer
simulation model
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000569763A
Other languages
English (en)
Inventor
エム. グラス,ジョージ
ディー. リースマン,グレン
エー. ノリス,ダニエル
ジェイ. シンコ,パトリック
イー. ウェルリ,ジョン
Original Assignee
ナビサイト,インコーポレイティド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ナビサイト,インコーポレイティド filed Critical ナビサイト,インコーポレイティド
Publication of JP2002524809A publication Critical patent/JP2002524809A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16CCOMPUTATIONAL CHEMISTRY; CHEMOINFORMATICS; COMPUTATIONAL MATERIALS SCIENCE
    • G16C20/00Chemoinformatics, i.e. ICT specially adapted for the handling of physicochemical or structural data of chemical particles, elements, compounds or mixtures
    • G16C20/60In silico combinatorial chemistry
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16BBIOINFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR GENETIC OR PROTEIN-RELATED DATA PROCESSING IN COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY
    • G16B35/00ICT specially adapted for in silico combinatorial libraries of nucleic acids, proteins or peptides
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16CCOMPUTATIONAL CHEMISTRY; CHEMOINFORMATICS; COMPUTATIONAL MATERIALS SCIENCE
    • G16C20/00Chemoinformatics, i.e. ICT specially adapted for the handling of physicochemical or structural data of chemical particles, elements, compounds or mixtures
    • G16C20/60In silico combinatorial chemistry
    • G16C20/62Design of libraries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A90/00Technologies having an indirect contribution to adaptation to climate change
    • Y02A90/10Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Bioinformatics & Computational Biology (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Library & Information Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Evolutionary Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、投与された問題の化合物の吸収を予測する薬物速度論に基づく設計および選択ツール(PKツール)および方法に関する。これらの方法はツール、および必要に応じて別々に操作可能な構成要素またはそれらのサブシステムを利用する。PKツールはコンピュータ読取り可能な構成要素として下記のものを包含する:(1)入力/出力システム、(2)選択された投与経路に基づく1またはそれより多い吸収に対する生理学的バリヤーを有する問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントの生理学に基づくシミュレーションモデル、および(3)微分方程式の求解機を有するシミュレーションエンジン。本発明は、また、in vitroまたはin vivoデータから、in vivo吸収、および必要に応じて1またはそれより多い追加の性質を予測する、最小の入力要件、すなわち、生理学に基づくシミュレーションモデルを最適化しならびに可能とする方法を提供する。本発明のPKツールは、コンピュータシステムとして、コンピュータ読取り可能な媒体の形態の製造物品、またはコンピュータプログラム製品およびその他として提供することができる。PKツールのサブシステムおよび個々の構成要素は、また、投与された化合物の運命を予測する、種々の異なる応用において利用し、採用することができる。本発明のPKツールおよび方法を使用して、化合物のライブラリーをスクリーニングしかつ設計し、薬物を選択しかつ設計し、ならびに1またはそれより多い問題の化合物のin vitroおよび/またはin vivoデータから哺乳動物における薬物の効能を予測することができる。本発明のPKツールおよび方法は、また、哺乳動物の障害の治療において使用するための薬剤の製造するために、薬物化合物、および多化合物薬物および薬物処方物(すなわち、薬物送出システム)を選択し、設計し、そして製造するとき使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 序論 技術分野 本発明は、コンピュータで実行される薬物速度論のシミュレーションモデルお
よび薬物設計に関する。
【0002】背景 A. 薬物速度論のモデリング 薬力学は、薬物と身体成分との間の基本的または分子的相互作用の研究を意味
し、これらの相互作用は引き続く1系列の事象を通して薬理学的応答を生ずる。
大部分の薬物について、多数の薬理学的作用は作用部位(例えば、ターゲットレ
セプター−リガンド/薬物の相互作用)における薬物の時間従属濃度に依存する
。経時的作用部位への薬物の送出しおよび作用部位からの消失の速度に影響を及
ぼす因子は、吸収、分布、代謝、および排除を包含する。経時的に薬物濃度が変
化する方法に影響を及ぼす因子は、薬物速度論の主題である。
【0003】 ほとんどすべての場合において、薬物作用部位は薬物投与部位から膜の他方の
側に位置する。例えば、経口投与される薬物は、胃腸(GI)管に沿ってある点ま
たは複数の点において膜バリヤーを横切って吸収されなくてはならない。いった
ん薬物が吸収され、こうしてGI管の膜バリヤー通過し、門静脈を通して肝臓へ輸
送され、次いで究極的に体循環(すなわち、血液およびリンパ液)の中に輸送さ
れて、他の身体の部分および組織へ血流により送出される。こうして適切に薬物
が膜を横切る方法は、異なる身体区画および組織を通る薬物の吸収および分布の
速度および程度を評価するとき主要な重要性を有する。本質的に、本来高度に効
力のある薬物は脈管外に(例えば、経口的)投与されるが、吸収が低い場合(例
えば、GI管)、薬物の大部分は排出または排除され、こうして作用部位に分布さ
せることができない。
【0004】 薬物が身体から消失する主な経路は未変化薬物の排除によるか、あるいは薬物
が薬理学的に活性なまたは不活性な形態(すなわち、代謝物質)に代謝されるこ
とによる。代謝物質は引き続いてそれ以上の排除または代謝に付されることがあ
る。薬物の排除は主として腎臓メカニズムを介して尿の中へ起こり、ある程度ま
で胆汁塩との混合を介して可溶化され、次いでGI管を通して排出され、肺を通し
て放散されるか、あるいは汗または唾液腺およびその他を通して分泌される。大
部分の薬物についての代謝は主として肝臓において起こる。
【0005】 薬物の吸収、分布、代謝、および排除の各工程は、速度のプロセスとして数学
的に記載することができる。これらの生化学的プロセスは1次または擬1次速度プ
ロセスを包含する。換言すると、反応速度は薬物濃度に比例する。例えば、薬物
速度論的データの解析は、既知の投与量の薬物を投与し、記載方程式または数学
的(区画)モデルによりデータをフィッティングした後、実験的観測に基づく。
これにより、多数の実験条件下に実験的測度(血漿/血液レベル−時間構造)を
まとめ、予測することができる。例えば、急速静脈内投与後、方程式1に記載す
るように薬物レベルは時間に関して単指数関数的に(1次排除)しばしば傾斜し
、ここでCp(t)は時間の関数としての薬物濃度であり、Cp(0)は初期薬物濃度であ
り、そしてkは薬物減衰プロセス(例えば、吸収、分布、代謝、排除)に影響を
及ぼすすべての因子の組合わせを表す随伴速度定数である。 Cp(t)=Cp(0)e-kt (方程式1)
【0006】 この例は、身体が薬物をその中に投与し、薬物がまたそれから排除される単一
の「適切に混合された」区画であると仮定する。中心(血液)区画中の薬物と(
末梢)組織の1またはそれより多い区画との間の平衡が急速でない場合、いっそ
う複雑な構造(多指数関数)およびモデル(2および3区画)を使用する。数学的
に、これらの「多区画」モデルは方程式の和、例えば、各々が方程式1に従い計
算される(すなわち、線形薬物速度論)速度プロセスの和として記載される。
【0007】 実験的には、特定の投与量の薬物が与えられた被検体から時間−濃度のデータ
をまず収集し、次いで時間/薬物濃度の対数グラフ上にデータ点をプロットして
、1つの型の時間−濃度曲線を発生することによって、方程式1は適用される。プ
ロットされた「最良適合」曲線の勾配(k)およびy切片を得、引き続いて方程式
1(または方程式の和)の中に組込んで、追加の被検体および投与養生法につい
ての薬物の時間経過を記載する。
【0008】 身体または特定の位置を通して薬物濃度が非常に高いとき、飽和または非線形
薬物速度論を適用できる。この状況において、薬物濃度を減少する生化学的およ
び/または生理学的プロセスの能力は飽和される。普通のミカエリス−メンテン
型方程式を使用してこのシステムの非線形特質を記載し、これはゼロ次(すなわ
ち、飽和:濃度独立的)および1次(すなわち、非飽和:濃度従属)反応速度論
の混合を包含する。実験的には、データの収集およびプロットは標準的区画モデ
ルのそれに類似し、顕著な例外はデータの曲線が非線形であることである。この
点を例示するために時間/濃度のグラフを使用して、非常に高い薬物濃度におい
て、薬物は最大一定速度において排除されているので、データ線は線形である(
すなわち、ゼロ次プロセス)。次いで薬物濃度が速度プロセスが薬物濃度に比例
するようになる(すなわち、1次プロセス)点まで低下するまで、データ線は経
時的に漸近方式で曲線を描き始める。多数の薬物について、非線形薬物速度論は
薬物処方物からの治療成分の溶解、ならびに代謝および排除のような事象に適用
される。非線形薬物速度論は、また、限界投与に関係する毒物学的事象に適用す
ることができる。
【0009】 薬物速度論において使用された古典的な1、2および3区画のモデルは、薬物減
衰プロセスに関係する時間−濃度の作用を記載するためにin vivo血液データを
必要とする、すなわち、方程式パラメーターの値を提供するために血液データを
必要とする。例えば、あるモデルは1つの薬物についての減衰プロセスを表わす
るために働くことができるが、血液構造データおよび随伴速度プロセスの制限が
問題の各薬物についてできないかぎり、それは他の薬物について適切に働かない
ようである。こうして、このようなモデルは、動物および/またはヒトの試験か
ら誘導される血液データおよびその他の非存在において、多様の薬物セットのin
vivo運命を予測するために非常に劣っている。
【0010】 標準的区画モデルと対照的に、薬物の分布および配置(disposition)を使用
して基本的生理学および解剖学を統合するために、生理学に基づく薬物速度論的
モデルが設計された。また、生理学的モデルのために区画アプローチが使用され
るが、区画は解剖学的実在物、例えば、GI管、肝臓、肺およびその他に対応し、
これらは血流により接続されている。大量の薬物特異的でない生理学的および物
理化学的データが使用されることにおいて、生理学的モデリングはまた標準的区
画モデリングと異なる。しかしながら、標準的区画モデルを使用するときのよう
に、普通の生理学的モデルは速度プロセスを一緒に総括する。また、多数の速度
プロセスがin vivoで提示されるが、普通の生理学的モデルは、典型的には、特
定の解剖学的実在物における薬物の分布および配置を制御する、個々の反応速度
論、機械学的および生理学的プロセスを組込むことができない。これらおよび他
の重要なモデルのパラメーターを無視する生理学的モデルは、多様のデータセッ
トを通して劣った相関および予測可能性を生ずる、根元的な片寄りを含有する。
動物またはヒトにおける薬物の運命を記載または予測するためにモデルを使用す
るとき、このような欠陥は許容されえないレベルの誤差を生ずることが避けられ
ない。この問題は、動物のデータをヒトに捕外するとき、増幅され、そして動物
またはヒトにおける予測のためにin vitroデータを必要とするとき、悪くなる
【0011】 例えば、大部分の経口的に投与された薬物について体循環に到達する薬物のプ
ロセスは2つの一般的工程に分けることができる:溶解および吸収。典型的には
、GI管におけるエンドサイトーシスのプロセスは大部分の薬物の治療的量を送出
すために十分に高くないので、薬物は吸収前に可溶化されなくてはならない。溶
解プロセスはかなりよく理解されている。しかしながら、吸収プロセスは「ブラ
ックボックス」として処理されている。事実、生物学的利用率のデータは多数の
動物種およびヒトにおいて多数の薬物に広く入手可能であるが、動物、組織また
は細胞の培養物の透過性の実験から発生したin vitroおよび/またはin vivo
データは、このような相関は普通に使用されているにもかかわらず、ヒトにおけ
る薬物吸収の直接的予測を可能としない。
【0012】 B. コンピュータシステムおよび薬物速度論的モデリング 複雑な薬物速度論的方程式および薬物速度論的プロセスのモデリングに対する
容易な解決法を構築するために、薬物速度論においてコンピュータシステムが使
用されてきている。薬物速度論における他のコンピュータの応用は、実験的研究
の設計の開発、統計学的データ処理、データの操作、データのグラフ表示、薬物
作用の投影、ならびに記載された報告書または書類の調製を包含する。
【0013】 薬物速度論的モデルは微分方程式のシステムにより記載されるが、数学的モデ
ルの開発および実行を可能とする、事実上すべてのコンピュータシステムおよび
プログラミング言語はそれらを構築しかつ運転するために利用されてきている。
典型的には、グラフィックス・オリエンテッド(graphics-oriented)モデル開
発コンピュータプログラムは、簡単でありかつ使用容易であるので、多区画線形
および非線形薬物速度論的モデルを設計するために使用される。本質的に、それ
らを使用すると、インタラクティブに区画を描き、次いで前もって規定された記
号を使用して、それらを他のアイコン素子とリンクし、変更して、統合された流
路を発生させることができる。ユーザーはある種のパラメーターおよびパラメー
ターに関する方程式を区画および流路に割り当て、次いでモデル開発プログラム
はコンピュータ読取り可能なフォーマット中の統合されたシステムを反映する微
分方程式および解釈可能なコードを発生する。生ずるモデルは、モデルの根元的
な方程式に対応するパラメーターの入力値、例えば、薬物の投与量およびその他
が供給されるとき、研究するシステムをシミュレートするために使用することが
できる。
【0014】 薬物速度論的モデルを開発し、実行するためのツールは存在し、そして科学文
献には実施例が豊富に記載されているが、今日までに開発された薬物速度論的モ
デルおよびコンピュータシステムは、哺乳動物における脈管外に投与された薬物
の薬物速度論的運命をin vitro細胞、組織または化合物の構造−活性の関係(S
AR/QSAR)から予測することを可能としなかった。1つの哺乳動物(例えば、ヒ
ト)における化合物の吸収を第2哺乳動物(例えば、イヌ)から誘導されたデー
タから予測しようと試みたとき、同様な問題が存在する。例えば、経口的吸収の
現存する薬物速度論的モデルは、経口的吸収および吸収された画分投与量を予測
するために、いくつかの異なるアプローチを使用する(Amido他., Pharm.Res.,
(1988) 5:651-654; Chiou, W.L., Int.J.Clin.Pharmacol.Ther., (1994) 32:474
-482; Chiou, W.L., Biopharm.Drug Dispos., (1995) 16:71-75; Dressman et a
l., J.Pharm.Sci., (1985) 74:588-589; Lennernas他., J Pharm.Pharmacol., (
1997) 49:682-686; Levet-Trafit他., Life Sciences., (1996) 58:PL359-63; S
inko他., Pharm.Res., (1991) 8:979-988; およびSoria他., Biopharm.Drug Dis
pos., (1996) 17:817-818)。 不都合なことには、これらのモデルは予測を特定の化合物に制限し、そして相
関関数がS字状(すなわち、高い/急な勾配)であるので、これらのモデルは無
効になる。したがって、比較的小さいグループ以外の化合物についてのこのよう
なモデルの予測力は非常に制限される。可変範囲の投与要件および透過性、溶解
性、溶解速度および輸送メカニズムの性質を有する化合物の集合について、これ
は特に真実である。他の欠点はモデル開発の開始から薬物速度論的モデルにおい
て薬物特異的パラメーターおよび値を使用することを包含し、これは薬物特異的
予測にモデルを容易に制限する。これらおよび他の欠陥は、また、複雑な生理学
的システム、例えば、GI管における薬物の配置に全般に適用されるルールの構築
を損なう。
【0015】 薬物の脈管外投与は、製品の価格が低く、患者のコンプライアンスを増加し、
投与が容易であるために、医師、患者、および薬物の開発者に等しく好ましい経
路である。脈管外に投与された薬物および最先端薬物化合物の生物学的利用能、
ならびに吸収に対して特殊化されたバリヤー、例えば、血液脳関門に関する脈管
内に投与された化合物の生物学的利用能の現在の評価は、大部分において、動物
およびヒトの試験に制限される。薬物の吸収および可変の生物学的利用能に伴う
問題の経済的および医学的結果は計り知れない。薬物開発の発見および臨床前の
段階の間に有望なまたは潜在的に問題のある薬物候補の同定の失敗は、薬物の生
物学的利用能に伴う問題の最も有意な結果の1つである。したがって、比較的簡
単な入力パラメーターを利用するヒトにおける生物学的利用能および変動性を予
測することができる、包括的な、生理学に基づく薬物速度論的モデルを開発する
ことが要求されている。さらに、新規な療法上の別法を医学的セメントに提供す
ること、および最先端薬物候補を選択するために高い処理量の薬物スクリーニン
グの現在の使用を考慮すると、化合物および化合物の処方物の生物学的利用能を
予測するモデリングアプローチを使用する、包括的な生物製剤学的コンピュータ
をベースとするツールが要求されている。関係する文献 致死性、分泌、吸収、および消化を包含する胃腸の解剖学および生理学、なら
びに胃腸の疾患を有する個体における胃腸の薬理学および生理学は種々の刊行物
において概観されている(例えば、下記の文献を参照のこと:L. Johnson編、P
hysiology of the Gastrointestinal Tract、第2版、Vol. 2、Ravind Pre
ss(1987);Kutchai、Gastrointestinal System、Part IV.、Principle of
Physiology、Mosby Press(1996);およびSleisenger、Gastrointestinal D
isease、第3版、Saunders(1983))。Sharget他(Physiological Factors to
Drug Absorption、Applied Biopharmaceutics and Pharmacokinetics(1993
))は、薬物速度論および区画モデリングを概観している。経口的薬物吸収の種々
の薬物速度論的モデルは下記の文献に記載されている: Grass, G.(Advanced Drug Delivery Reviews (1997) 23:199-219); Ammidon他
., (Pharm.Res. (1988) 5:651-654); Chiou, W.L., (Int.J.Clin.Pharmacol.The
r., (1994) 32:474-482); Chiou, W.L., (Biopharm.Drug Dispos., (1995) 16:7
1-75); Dressman他., (J.Pharm.Sci., (1985) 74:588-589); Lennernas (J Phar
m.Pharmacol., (1997) 49:682-686); Levet-Trafit他., (Life Sciences., (199
6) 58:PL359-63); Sinko et al., (Pharm.Res., (1991) 8:979-988);およびSori
a他., (Biopharm.Drug Dispos., (1996) 17:817-818))。 発明の要約
【0016】 本発明は、問題の哺乳動物システムにおける化合物の吸収を予測する薬物速度
論に基づく設計および選択ツール(PKツール)および方法に関する。これらの方
法はツール、および必要に応じて別々に操作可能な構成要素またはそれらのサブ
システムを利用する。
【0017】 PKツールはコンピュータ読取り可能な構成要素として下記のものを包含する:
(1)入力/出力システム、(2)選択された投与経路に基づく1またはそれより
多い吸収に対する生理学的バリヤーを有する問題の哺乳動物システムの1または
それより多いセグメントの生理学に基づくシミュレーションモデル、および(3
)微分方程式の求解機(solver)、および必要に応じて制御ステートメントモジ
ュールを有するシミュレーションエンジン。本発明のPKツールの生理学に基づく
シミュレーションモデルは、操作可能にリンクされた構成要素として、下記のも
のを含んでなる多区画の数学的モデルである:(i)問題の哺乳動物システムの1
またはそれより多いセグメントについての流体通過、流体吸収、質量通過、質量
溶解、質量溶解性、および質量吸収の1またはそれより多くについての微分方程
式、(ii)問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについて
の、生理学的パラメーターおよび選択的に最適化された調節パラメーター、およ
び必要に応じて領域相関パラメーター、に対応する前記微分方程式の初期パラメ
ーター値、および(iii)問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメ
ントについての通過、吸収、透過性、溶解性、溶解、および濃度についての制御
ステートメントのルール。
【0018】 PKツールのコンピュータ読取り可能な入力/出力システム、生理学に基づくシ
ミュレーションモデル、およびシミュレーションエンジンは、下記の工程を実施
するために一緒に働くことができる:(1)入力/出力システムを通して入力デ
ータとして、問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについ
ての問題の化合物の投与量、透過性および溶解性のデータを受取り、そして(2
)シミュレーションエンジンおよびシミュレーションモデルを適用して、問題の
哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについて、生理学的バリヤ
ーを横切る選択されたサンプリング部位に関する、濃度、吸収速度、および吸収
の程度の1またはそれより多くにより特徴づけられる化合物についての吸収プロ
ファイルを構築する。
【0019】 本発明は、また、本発明のPKツールおよび方法において利用するデータベース
を提供する。データベースは、本発明の1またはそれより多い生理学に基づくシ
ミュレーションモデルを包含する。追加のデータベースがシミュレーションモデ
ルのパラメーターのために準備され、そして本発明のシミュレーションモデルを
有するデータベースと統合するか、あるいはそれから分離することができる。1
またはそれより多いデータベースは、(i)問題の哺乳動物システムの1またはそ
れより多いセグメントについての流体通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質
量溶解性、および質量吸収の1またはそれより多くの微分方程式、(ii)問題の
哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての、生理学的パラ
メーターおよび選択的に最適化された調節パラメーター、および必要に応じて領
域相関パラメーターに対応する微分方程式の初期パラメーター値、および(iii
)問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての通過、
吸収、透過性、溶解性、溶解、濃度、および数学的誤差の補正の1またはそれよ
り多くの制御ステートメントのルール、の1またはそれより多くを含む。1または
それより多いデータベースは、問題の哺乳動物システムの1またはそれより多い
セグメントの生理学的バリヤーを横切るサンプリング部位における化合物の濃度
、吸収の程度、および濃度の時間従属速度を計算するために、シミュレーション
エンジンの中にポータブルでありかつシミュレーションエンジンにより読取り可
能である、区画−流れデータを有する。
【0020】 本発明は、また、本発明のPKツールにおいて使用するための生理学に基づくシ
ミュレーションモデルを選択的に最適化する方法を包含する。この方法において
、本発明のPKツールを使用して、選択されたin vitroまたはin vivoデータ源
から誘導された入力データから問題の哺乳動物システム中の化合物の1またはそ
れより多いin vivo薬物速度論的性質を正確に予測することができる。この方法
は下記の工程を包含する:(i)(a)問題の哺乳動物システムに対応する第1デ
ータ源、および(b)問題の哺乳動物システム以外のシステムに対応する第2デー
タ源から誘導された化合物試験セットの薬物速度論的性質に対応する1またはそ
れより多い入力変数をモデルに同時に適合させる、曲線適合アルゴリズムを利用
して、シミュレーションモデルの1またはそれより多い独立パラメーターについ
て初期調節パラメーター値を発生させ、(ii)第1データ源からの入力変数の1ま
たはそれより多くを第2データ源からの1またはそれより多い入力変数に相関させ
る、調節パラメーター値を選択し、(iii)相関の偏りが最小となるまで、シミ
ュレーションモデルの1またはそれより多い追加の独立パラメーターについて工
程(i)および(ii)を1またはそれより多い回数反復し、そして(iv)シミュレ
ーションモデルにおける独立パラメーターのための定数として選択された調節パ
ラメーターを利用する。
【0021】 さらに、本発明は、問題の哺乳動物システムの第2セグメントに対応する選択
されたパラメーターの入力データを利用して、問題の哺乳動物システムの第1セ
グメントにおける選択されたパラメーター値の推定を促進する、PKツールにおい
て使用するための生理学に基づくシミュレーションモデルを製造する方法を包含
する。この方法は、(i)問題の哺乳動物システムの第2セグメントに対応する選
択されたパラメーターの入力データを利用して、問題の哺乳動物システムの第1
セグメントにおける選択されたパラメーター値の推定を促進する、問題の哺乳動
物システムの少なくとも第1および第2セグメントについての1組の領域相関パラ
メーター値を包含する、シミュレーションモデルにおける論理ファンクションモ
ジュールを準備し、そして(ii)第1セグメントの値がモデルの中への入力とし
て供給されないとき、論理ファンクションモジュールの領域相関推定ファンクシ
ョンを開始するシミュレーションモデルにおける制御ステートメントを準備する
【0022】 本発明は、また、本発明のPKツールを利用する問題の化合物の処方プロファイ
ルを構築する方法を提供する。
【0023】 本発明のPKツールは、コンピュータシステムとして、コンピュータ読取り可能
な媒体の形態の製造物品として、またはプログラム製品として提供することがで
きる。PKツールのサブシステムおよび個々の化合物は、また、投与された化合物
の運命を予測する種々の異なる応用において利用および採用することができる。
本発明のPKツールおよび方法を使用して、化合物ライブラリーをスクリーニング
し、設計し、薬物を選択し、設計し、ならびに1またはそれより多い問題の化合
物のin vitroおよび/またはin vivoデータから哺乳動物における薬物の効能
を予測することができる。また、本発明のPKツールおよび方法は、哺乳動物の障
害の治療において使用するための薬剤を製造するために、薬物化合物、および多
化合物の薬物および薬物処方物(すなわち、薬物送出システム)を選択し、設計
し、そして製造するとき使用される。
【0024】 定義 吸収: 時間および初期濃度の関数として生理学的バリヤーを横切る化合物の
輸送。バリヤーの外側および/または内側の化合物の量または濃度は輸送の速度
および程度の関数であり、そしてゼロから1の範囲であることができる。
【0025】 生物学的利用能: サンプリング部位および/または作用部位に到達する化合
物の投与された投与量の画分。ゼロから1の範囲であることができる。時間の関
数として評価することができる。
【0026】 化合物: 化学的実在物。 コンピュータ読取り可能な媒体: コンピュータを使用して情報を記憶し、検
索しおよび/または操作するための媒体。光学式、ディジタル、磁気媒体および
その他を包含する;例はポータブルディスケット、CD−ROM、コンピュータ上の
ハードドライブを包含する。遠隔アクセス媒体を包含する;例はインターネット
またはインターネットシステムを包含する。一時的または恒久的データの記憶、
アクセスおよび操作を可能とする。
【0027】 データ: 実験的に収集されたおよび/または予測された変数。従属および独
立変数を包含することができる。
【0028】 溶解: 化合物が溶媒中に溶解するようになるプロセス。 入力/出力システム: ユーザーとコンピュータシステムとの間のインターフ
ェースをユーザーに提供する。
【0029】 透過性: 生理学的バリヤーが物質の通過を可能とする能力。輸送(フラック
ス)の濃度従属または濃度独立速度を意味し、そして輸送上の化合物の特性、例
えば、分子の大きさ、電荷、分配係数および安定性を集合的に意味する。
【0030】 生理学的薬物速度論的モデル: 薬物速度論および生理学に基づく身体または
身体の解剖学的部分における化合物の運動および配置を表わす数学的モデル。
【0031】 プロダクションルール: 新しい事実を生成(「推定」)する既知の事実を組
合わせる。「IF...THEN」型を包含する。
【0032】 シミュレーションエンジン: システムの近似数学的モデルを使用してシステ
ムの挙動をシミュレートするコンピュータで実行される計器。数学的モデルをユ
ーザーの入力変数と組合わせて、システムがどのように挙動するかを推定または
予測する。システム制御構成要素、例えば、制御ステートメント(例えば、論理
構成要素および離散物体)を包含することができる。
【0033】 溶解性: 可溶性の性質;溶解する相対的能力。
【0034】 輸送メカニズム: 化合物が組織または細胞の生理学的バリヤーを通過するメ
カニズム。輸送の基本的カテゴリーを包含する:受動パラ細胞(paracellular)
、受動経細胞(transcellular)、担体仲介流入および担体仲介流出。
【0035】 特定の態様の説明 脈管外に投与された化合物を包含する、問題の哺乳動物システムの生理学的バ
リヤーに関する化合物の生理学的バリヤーを予測する、薬物速度論的ツール(PK
ツール)および方法が提供される。これは、化合物の速度、程度および/または
濃度の予測を包含するが、これらに限定されない。哺乳動物はヒトまたはヒト以
外の動物である。この方法はPKツール、および必要に応じて別々に操作可能なそ
のサブシステムまたは構成要素を利用する。また、本発明のPKツールおよび方法
は、吸収および分布、代謝、排除、および必要に応じて毒性を包含する、1また
はそれより多い追加の生物学的利用能のパラメーターに基づく哺乳動物における
化合物の運命の予測を促進する。
【0036】 PKツールは、コンピュータ読取り可能な構成要素として、入力/出力システム
、問題の哺乳動物システムの生理学に基づくシミュレーションモデル、およびシ
ミュレーションエンジンを包含する。入力/出力システムは、データおよび他の
情報の入力および出力についての、およびシミュレーションエンジンおよびシミ
ュレーションモデルとの操作可能な相互作用についての、ユーザーとコンピュー
タシステムとの間の任意の適当なインターフェースであることができる。
【0037】 本発明のPKツールおよび方法の中への入力データは、問題の被験化合物につい
ての投与量、透過性および溶解性、および必要に応じて溶解速度、輸送メカニズ
ム、通過時間、pH、送出システムの速度、例えば、調節放出速度または処方物放
出速度(送出システムは本明細書において「処方物」と呼ぶ)、投与スケジュー
ル、およびシミュレート実行時間の1またはそれより多くである。入力データはi
n vitroまたはin vivo源から誘導されることができる。in vitroデータは、
組織および細胞およびそれらの天然および人工の調製物、物理化学的、分子構造
および分子の構造−活性関係(SAR)および定量的−SAR(QSAR)データを包含す
る。入力データは問題の哺乳動物システムの1またはそれより多い所定の生理学
的セグメント/領域に対応する。
【0038】 シミュレーション出力は、問題の哺乳動物システムの生理学的バリヤーを横切
って位置する選択された問題のサンプリング部位に関する、化合物の吸収速度、
吸収程度、および濃度、すなわち、そのバリヤーの内部の部位(例えば、基底外
側)に対する生理学的バリヤー(例えば、上皮)を横切る外部の部位(例えば、
先端)からの試験試料の輸送の速度および/または程度、の1またはそれより多
くにより特徴づけられる吸収構造を包含する。これは、選択されたサンプリング
部位が作用部位であるとき、作用部位における化合物の速度、程度および/また
は濃度の予測を包含する。被験化合物についての初期投与量データ、および透過
性および溶解性のデータ、および必要に応じて被験化合物についての溶解速度お
よび輸送メカニズムのデータ(すなわち、受動パラ細胞(paracellular)、受動
経細胞、担体仲介流入、担体仲介流出)を包含するin vitroおよび/またはin
vivo誘導データを利用して、輸送速度および/または程度は発生される。溶解
性および溶解は相互に関係し、そして特定の膜を横切って起こる吸収のために十
分な速度で可溶化されるべき化合物の能力に影響を与える。透過性は輸送(フラ
ックス)の濃度従属性または濃度独立性の速度を意味し、そして、1またはそれ
より多い生理学的バリヤーが選択された投与経路に依存する、特定の生理学的バ
リヤーについての吸収に対する化合物の分子大きさ、電荷、分配係数および安定
性の効果を集合的に反映する。分子大きさ、電荷、分配係数は、化合物がパラ細
胞または経細胞メカニズムを介して輸送されるかどうかを大部分において決定す
る。安定性は、化合物が吸収されるために十分に長く無傷に止まるかどうかにに
関係する、一般的特徴である。投与量、溶解性および透過性のデータ、および必
要に応じて溶解速度および輸送メカニズムのデータは、一緒になって、問題の被
験化合物について吸収構造を発生させるために、本発明のPKツールおよび方法に
おいて利用される主要な生物学的利用能の因子である。
【0039】 本発明のPKツールおよび方法により構築した吸収構造は、サンプリング部位に
関して問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いシミュレートされたパラ
メーターを反映する、1次元または多次元の出力であることができる。サンプリ
ング部位、例えば、門静脈、血漿、組織、器官およびその他は、本発明のPKツー
ルおよび方法の意図する最終用途に依存して選択される。方法およびPKツールの
出力は、選択された吸収パラメーター、および必要に応じて、吸収および1また
はそれより多い追加の生物学的利用能のパラメーターおよび毒性により化合物を
輪郭決定しまたは等級づけるために利用することができる。
【0040】 シミュレーションエンジンは、微分方程式の求解機および、必要に応じて、シ
ステム制御ステートメントモジュールを含んでなる。これは、間隔dtにわたる数
学的方程式の数値の繰返しについておよびシミュレーションを指示する処理ルー
ル、シナリオおよびその他についての、種々のコンピュータ読取り可能なアルゴ
リズムを包含する。
【0041】 シミュレーションモデルは問題の哺乳動物システムの生理学に基づく多構成要
素モデルに対応し、ここで哺乳動物システムは選択された投与経路、すなわち、
化合物が哺乳動物に導入される位置、に基づく吸収に対する生理学的バリヤーを
表す。さらに詳しくは、本発明のPKツールおよび方法の生理学に基づくシミュレ
ーションモデルは、操作可能にリンクされた構成要素として、下記のものを含ん
でなる数学的モデルである:(i)問題の哺乳動物システムの1またはそれより多
い生理学的セグメントについての被験化合物の流体通過、流体吸収、質量通過、
質量溶解、質量溶解性、および質量吸収の1またはそれより多くを計算する微分
方程式;および(ii)問題の哺乳動物システムの1またはそれより多い生理学的
セグメントについての、生理学的パラメーターおよび選択的に最適化された調節
パラメーター、および必要に応じて1またはそれより多い領域相関パラメーター
に対応する微分方程式の初期パラメーター値;および必要に応じて(iii)問題
の哺乳動物システム1またはそれより多い生理学的セグメントについての、吸収
、透過性、溶解性、溶解、濃度、および数学的誤差補正の1またはそれより多く
制御ステートメントのルール。シミュレーションモデルは、また、生理学的セグ
メントの1またはそれより多くの間で起こる通過のパラメーター値の計算を促進
する1またはそれより多い円滑化ファンクションを包含することができる。
【0042】 問題の哺乳動物システムの選択されたシミュレーションモデルの微分方程式は
、そのモデルの、吸収の速度プロセス、および必要に応じて他の事象を記載し、
これは引き続いてシステムにおける化合物の濃度を時間の関数として記載する。
(例えば、下記の文献を参照のこと:Shargel他、Applied Biopharmaceutics
and Pharmacokinetics、Appelton & Lange、East Norwalk、Conneticut、19
93)。こうして、微分方程式は特定のモデルについて選択される。
【0043】 所定のシミュレーションモデルの初期生理学的パラメーター値を新たに得るか
、あるいは文献を包含する現存する源から得ることができる。本発明の所定のシ
ミュレーションモデルの選択的に最適化された調節パラメーター値は、モデルの
1またはそれより多い独立パラメーターについて定数として使用される、回帰ま
たは確率解析を表す。特に、回帰または確率に基づく曲線フィッティングアルゴ
リズムを使用して、モデルの初期調節パラメーターに割り当てられる値において
要求される変化を同時に推定して、出力変数を変化させる、段階的フィッティン
グおよび選択プロセスを使用することによって、選択的に最適化された調節パラ
メーター値を得ることができる。フィッティングに利用される入力変数は、多様
の範囲のin vivo吸収性質を示す化合物を有する化合物試験セットについてのin
vitroデータ(例えば、透過性、溶解性)とin vivo薬物速度論的データ(例
えば、吸収された投与量の画分、血漿レベル)との組合わせを包含する。こうし
て、回帰または確率に基づく曲線フィッティングは、(a)問題の哺乳動物シス
テムに対応する第1データ源(例えば、化合物試験セットについてヒトからのin
vivo薬物速度論的データ)、および(b)問題の哺乳動物システム以外のシス
テムに対応する第2データ源(例えば、化合物試験セットについてヒトからのin
vivo薬物速度論的データ)、および(b)化合物試験セットについてウサギ組
織からのin vitro溶解性データおよびin vitro透過性データ)から誘導される
。次いで所定の独立パラメーターについてあてはめられた調節パラメーター値を
選択し、これは、モデルにおいて定数として供給されたとき、第1データ源から
の入力変数の1またはそれより多くを第2データ源からの1またはそれより多い入
力変数に相関させる。相関の変動が最小となるまで、このプロセスをシミュレー
ションモデルの1またはそれより多い追加の独立パラメーターについて1またはそ
れより多い回数反復する。次いで、所定のシミュレーションモデルの根元的な方
程式を変更する定数またはある範囲の定数またはファンクションとして、これら
の「選択的に最適化された」調節パラメーターをモデルに供給する。選択的に最
適化された調節パラメーター値は、多様の試験試料のデータセットについて、第
2データ源(例えば、Caco−2細胞、セグメント特異的ウサギ腸管組織区画および
その他)に対応する特定の型のアッセイから誘導されたin vitroデータを、第1
データ源(例えば、ヒトGI管のセグメント特異的部分)に対応する問題の哺乳動
物システムのin vivo吸収に正確に相関させることを促進する。また、哺乳動物
の第1種(例えば、ウサギ)から誘導されたin vivoデータを哺乳動物の第2種(
例えば、ヒト)から誘導されたin vivoデータに正確に相関させることを促進す
るために、選択的に最適化された調節パラメーター値を利用することができる。
【0044】 所定の哺乳動物システムの2またはそれより多い解剖学的セグメントを表すシ
ミュレーションモデルについて、モデルは好ましくは領域相関パラメーターを包
含するであろう。領域相関パラメーターを使用すると、哺乳動物システムの第2
セグメントについて選択されたパラメーター値を使用する相関から、哺乳動物シ
ステムの第1セグメントについて選択されたパラメーター値を推定することがで
きる。領域相関パラメーターは、問題の哺乳動物システムの種々のセグメントに
ついて実験的に誘導された値または選択的に最適化された調節パラメーター値の
1集団、例えば、透過性値を表す。領域(すなわち、セグメント)相関はモデル
の論理ファンクションにより実行される。論理ファンクションは、活性化される
と、ファンクション/変換アルゴリズムを利用して、(1)対応する領域相関パ
ラメーター、および(2)同一パラメーターであるが、異なるセグメントについ
てのユーザーが準備した入力値から、第2セグメントについてのパラメーター値
を推定する。ユーザーが特定のパラメーターについての入力値を供給しないとき
、モデルの領域相関論理ファンクションは活性化される。例えば、PKツールのユ
ーザーが本発明のGI管シミュレーションモデルの中への入力として単一透過性値
、例えば、結腸に対応するCaco−2細胞から誘導された透過性を供給するとき、P
Kツールにより領域透過性相関を実行して、他のGI管セグメント、例えば、十二
指腸、空腸、および回腸における透過性を推定する。
【0045】 制御ステートメントのルールは、所定のシミュレーションを進行させる方法の
手引きを提供するために、種々の論理要素を包含する。例えば、制御ステートメ
ントのルールは「IF...THEN」生成ルールを包含するであろう。生成ルールの
1例は、「化合物の溶解性がゼロである場合(IF)、THEN吸収はゼロである」で
あろう。生成ルールは親指のルール(発見的方法)およびその他に基づき、パラ
メーターの相関およびシミュレーションの実験により発生させることができる。
ルールを付加し、変更し、または除去して、入ってくるデータにシミュレーショ
ンモデルが応答する方法を変化させることができる。
【0046】 PKツールの入力/出力システム、シミュレーションエンジンおよびシミュレー
ションモデルは、一緒に働いて下記の工程を実施することができる:(1)投与
部位における被験化合物の初期投与量および透過性および溶解性、および必要に
応じて溶解速度および輸送メカニズムのデータを入力データとして受取り、そし
て(2)シミュレーションエンジンおよびシミュレーションモデルを適用して、
問題の哺乳動物システムにおける選択された投与経路について所定のサンプリン
グ部位における試験試料の速度、程度および/または濃度を反映する被験化合物
についてのシミュレートされたin vivo吸収構造を出力データとして発生させる
。これは1次元および多次元の出力構造を包含し、これらの出力構造は集合的に
吸収パラメーターを反映し、これらを直接的または間接的に利用してin vivo吸
収、ならびに1またはそれより多い追加の生物学的利用能のパラメーター、例え
ば、分布、代謝、排除、および必要に応じて毒性を特性決定することができる。
【0047】 選択された投与経路は、腸内(例えば、経頬または舌下、経口(PO)、経直腸
(PR))、非経口(例えば、静脈内、静脈内ボーラス、静脈内注入、筋肉内、皮
下注射)、吸入および経皮(経皮膚)を包含する。本発明による好ましい投与経
路は経口投与である。選択された投与経路は、シミュレートされたin vivo吸収
構造を発生するために利用した1組の入力データを得るために使用する、アッセ
イまたは構造−性質のパラメーターの型および/または源を決定する。すなわち
、選択された投与経路について吸収に対する生理学的バリヤーから誘導されたま
たはそれ代表する、人工的、細胞または組織の調製物およびその他を選択して、
PKツールの中への入力として使用するための関係する入力データを発生させる。
例えば、経口投与後の試験試料の運命をシミュレートする出力データは、細胞培
養物および/または組織のアッセイに基づくことができる。このようなアッセイ
において、透過性および輸送メカニズムのデータのために問題の哺乳動物の胃腸
管から誘導されたまたはそれを代表する生物学的調製物、例えば、胃腸の上皮細
胞調製物、および溶解性および溶解速度のアッセイのために胃腸管の関係する部
分に対応する生理学的/解剖学的流体および混合条件を使用する。特殊化された
生理学的バリヤー、例えば、血液脳関門についての入力データを収集するための
アッセイにおいて、第1工程として脈管内送出を仮定し、こうして瞬間吸収を仮
定することができる。この状況において、血液脳関門に関して入力データを発生
するようにアッセイを選択し、このようなアッセイにおいて、例えば、問題の哺
乳動物の体血と脳の微小血管の内皮細胞との間のインターフェースから誘導され
たまたはそれを代表する生物学的調製物、例えば、透過性および輸送メカニズム
のデータのために血液脳関門の微小血管の内皮細胞の調製物、および溶解性およ
び溶解速度のアッセイのために血液膜バリヤーの関係する部分に対応する生理学
的/解剖学的流体および混合条件を使用する。1系列のアッセイを使用する、2ま
たはそれより多い吸収に対するバリヤーについての入力データを収集することが
できる。1例として、経口的、肝臓、全身および血液脳関門のアッセイを利用し
て、経口的に送出された脳組織をターゲットとする化合物について化合物のライ
ブラリーをスクリーニングすることができる。
【0048】 サンプリング部位は、問題の試験試料について吸収パラメーターを評価する点
に関係する。これは試験試料の速度、程度および/または濃度を選択された投与
部位に関して決定する部位であり、そして少なくとも1つの吸収に対する生理学
的バリヤーにより投与部位から分離されている。シミュレートされた吸収構造を
構築するために、サンプリング部位は好ましくは投与部位から個々の吸収に対す
る一次バリヤーにより分離されており、これを利用して吸収に対する二次バリヤ
ーによる追加の吸収事象を評価して、他の問題のサンプリング部位における吸収
事象の総和を順次にかつ集合的に反映させることができる。1例として、経口的
送出のために選択されたサンプリング部位は、吸収に対する一次バリヤーが胃腸
管腔膜である門静脈、または試験試料が門静脈から肝臓を通して体循環に入った
後、全身の吸収に対する二次バリヤーが肝臓である体血である。こうして、投与
部位とサンプリング部位との間に存在する1またはそれより多い生理学的バリヤ
ーの型は、本発明のPKツールの中への入力データとして使用する所望の入力デー
タを発生させるために使用する、1またはそれより多いアッセイの型を反映する
【0049】 選択された投与経路は1またはそれより多い吸収に対するバリヤーおよび投与
後の吸収事象に影響を与える生理学的パラメーターを決定するので、それは、ま
た、シミュレートされたin vivo吸収構造を発生させるためにPKツールにおいて
使用する、生理学に基づく生理学的シミュレーションモデルを決定する。1例と
して、提案された投与経路が経口的である場合、吸収に対する一次バリヤーは胃
腸管の管腔膜であり、そして全身の生物学的利用能に影響を与える二次事象は肝
臓により第1通過代謝である。こうして、経口的送出のために選択された化合物
の運命をシミュレートする所定のシミュレーションモデルおよびその関連したパ
ラメーターは、このシナリオを表すように選択される。したがって、モデルは投
与および吸収のための胃腸管の関係する成分(すなわち、胃、十二指腸、空腸、
回腸、および結腸)および一次吸収事象を評価する一次サンプリング部位(すな
わち、門静脈)を包含するであろう。この場合において、経口的送出についての
吸収に対する二次バリヤーは肝臓であり、そして二次サンプリング部位は体血/
血漿である。生理学に基づく薬物速度論的モデルを選択する、この基本的アプロ
ーチは、また、ターゲット器官およびその他による吸収のシミュレートに使用さ
れるモデルに適用され、ここで吸収に対する生理学的バリヤーは体血をターゲッ
ト器官から分離する組織および/または膜、例えば、血液脳関門である。この状
況において、脳組織をターゲッティングする化合物の好ましい投与経路として経
口的送出を選択する場合、胃腸管のモデルおよび血液脳関門のモデルは、別々に
実行し、および/またはスクリーニングの目的でモデルの相補的血漿成分を通し
て組合わせることができる。
【0050】 生理学的モデルはメモリ、データベースの中に記憶されるたくさんの送出経路
特異的モデルから選択するか、あるいは新たにつくることができる。本発明の生
理学的モデルは、普通の投与経路または吸収に対するバリヤーに対応するもの、
例えば、経口的(GI管)、眼(目)、経皮(皮膚)、経直腸、静脈内、経直腸、
皮下、呼吸器(鼻、肺)、血液脳関門およびその他を包含する。新たに構築する
ために、基本的アプローチは、各吸収に対するバリヤーを単離において試験し、
検証できるように、二次事象からの特定の吸収事象に対する一次バリヤーを同定
し、単離することである。これは一次吸収に対する生理学的バリヤーによりサン
プリング部位から分離される投与部位を選択し、次いで単離された吸収事象を記
載する、速度プロセスの関係および制限を組込んだ生理学的モデルを構築するこ
とを包含する。所望ならば、初期モデルの他の構成要素からの単離においてモデ
ルに対する複雑度を有する各追加の層を試験し、検証できるように、二次事象を
順次に付加することができる。
【0051】 本発明は、また、吸収に基づいて化合物を設計する方法およびPKツールに関す
る。本発明のこの面において、構造−活性の関係(SAR)または定量的SAR(QSAR
)設計/選択プロセス、例えば、SARおよび/またはQSARコンピュータ援用設計
/エンジニアリング/選択(CAD/CAE(集合的に「CAD」)プロセスへの入力と
して方法およびPKツールの出力を利用する。次いで必要に応じて、CADプロセス
の出力を本発明の方法およびPKツールのための入力として使用する。次いでSAR
およびQSARの情報を、CADプロセスにおいて引き続く繰返し設計および選択のた
めのデータベースの中に組込むことができる。例えば、CADプロセスを使用して
設計された化合物を、吸収パラメーター、例えば、透過性、溶解性、溶解、およ
び輸送メカニズム、および必要に応じて1またはそれより多い追加の生物学的利
用能のパラメーターについてin vitroおよび/またはin vivoにおいて試験す
ることができ、そしてデータを本発明のPKツールおよび方法の中への入力として
使用することができる(すなわち、繰返し設計)。あるいは、パラメーターをSA
RまたはQSARの情報から予測し、本発明の方法およびPKツールのための入力とし
て利用することができる。本発明のこの面において、ユーザーはまた「ならどう
だろう(What if)」解析の入力パラメーターを変化させることができる。
【0052】 操作の前方モードにおいて、ユーザーは、比較的わずかの変数、例えば、投与
量、透過性および溶解性から、吸収、吸収の個々のパラメーター、ならびに化合
物の1またはそれより多い他の生物学的利用能のパラメーターを予測することが
できる。さらに、ユーザーはシステムのパラメーターおよび定数の任意のものを
変化させることによって別法を評価し、そしてすべての他のパラメーターに対す
る1またはそれより多いパラメーターの変化のリプル効果を観測することができ
る。例えば、ユーザーはシステムの任意のパラメーターを用いる「ならどうだろ
う(What if)」解析を使用する、別の吸収構造を評価することができる。
【0053】 操作の逆方向モードにおいて、ユーザーは問題の処方物の1またはそれより多
い目的の吸収のパラメーターを特定し、そして本発明のPKツールおよび方法は目
的を満足する代替物を発生する。本発明のこの面において、化合物の適切に規定
された性質(および化合物を含まない処方物基剤)をPKツールおよび方法におい
て利用して、所定の化合物についての別の投与および処方の構造を評価する。ま
た、ユーザーは「ならどうだろう」解析についての入力の投与および処方のパラ
メーターを変化させることができる。次いで、適当な処方物および/または投与
の養生法の調製に、シミュレートされた吸収構造を利用することができる。溶解
性、透過性、投与量およびその他をまた操作の逆方向モードにおいて推定するこ
とができる。
【0054】 本発明のPKツールおよび方法は、哺乳動物のGI管の1またはそれより多いセグ
メントにおける化合物の経口的吸収を予測する生理学に基づくシミュレーション
モデルにより例示される。セグメントは、胃、十二指腸、空腸、回腸、および結
腸を包含する。シミュレーションモデルは、問題の哺乳動物のGI管の1またはそ
れより多いセグメントについての流体通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質
量溶解性、および質量吸収の1またはそれより多くを計算する微分方程式を包含
する。また、それは、問題の哺乳動物のGI管の1またはそれより多いセグメント
についての生理学的パラメーターおよび選択的に最適化された調節パラメーター
値に対応する、微分方程式の初期パラメーター値を包含する。シミュレーション
モデルの初期パラメーター値は、また、1またはそれより多い領域相関パラメー
ター値を包含し、これらのパラメーター値は任意であるが、含めるために好まし
い。また、GI管のシミュレーションモデルは、問題の哺乳動物のGI管の1または
それより多いセグメントについての通過、吸収、透過性、溶解性、溶解、濃度、
および数学的誤差の1またはそれより多くについての制御ステートメントのルー
ルを包含する。
【0055】 GI管の生理学に基づくシミュレーションモデルは、流体体積、流体吸収、不溶
性質量、可溶性質量、および可溶性質量の吸収区画の1またはそれより多くによ
り特徴づけられる哺乳動物のGI管の区画−流れシミュレーションモデルに対応す
る。区画−流れシミュレーションモデルの区画は、流体吸収速度、流体体積通過
速度、不溶性質量通過速度、不溶性質量溶解速度、可溶性質量通過速度、および
可溶性質量吸収速度により特徴づけられる1またはそれより多い流れレギュレー
タにより操作可能にリンクされている。区画−流れシミュレーションモデルの流
れレギュレータは、流体体積、流体体積吸収速度定数、流体体積通過速度定数、
不溶性質量、不溶性質量通過速度定数、溶解速度定数、可溶性質量、可溶性質量
通過速度定数、表面積、溶解した質量濃度および透過性により特徴づけられる1
またはそれより多いコンバータにより変更される。
【0056】 本発明のPKツールおよび方法は、哺乳動物の障害を治療する化合物の選択およ
び設計を加速し、同一日の応答時間を可能とする。本発明は、生物学的利用能の
パラメーターにより薬物開発プロセスを最適化し、そして投与された化合物のin
vivo運命を予測するために簡単なin vitroパラメーターを使用する。また、
本発明のPKツールおよび方法によれば、1つの型の哺乳動物(例えば、ウサギ)
からのin vivoデータを利用して、異なる型の哺乳動物(例えば、ヒト)におけ
る吸収を予測することができる。本発明は、また、SAR/QSARアプローチを使用
して構造−生物学的利用能の関係に基づく化合物の繰返し選択および設計に特に
よく適する。これは全体の薬物開発時間を短縮し、動物の研究およびヒトの臨床
試験のための薬物の設計および選択プロセスを最適化する。そのうえ、本発明の
PKツールおよび方法は、生物学的利用能のパラメーターおよび/または薬物開発
プロセスの初期における生物学的薬物−レセプター活性の別々のまたは同時の考
察を可能とする。本発明は、また、広い範囲のin vitro種間相関を可能とし、
これにより薬物開発のための動物モデルの最適な選択を可能とする。
【0057】 PKツールおよびシステム: 本発明のPKツールを使用して、被験化合物についての投与量、溶解性および透
過性のデータ、および必要に応じてin vitro溶解速度および輸送メカニズムの
データからシミュレートされたin vivo吸収構造を発生させる。PKツールは、コ
ンピュータ読取り可能な構成要素として、データの入力およびデータの出力に適
当な入力/出力システム、微分方程式の求解機を有するシミュレーションエンジ
ン、およびシミュレートすべき哺乳動物システムのパラメーターを含んでなる生
理学に基づくシミュレーションモデルを包含する。被験化合物のin vitroまた
はin vivoデータは入力/出力システムを通して提供され、次いでシミュレーシ
ョンエンジンおよびシミュレーションモデルを適用してシミュレーションの実行
を促進して、試験試料についてのユーザーが選択したin vivo吸収構造を発生さ
せる。シミュレーションエンジンおよびシミュレーションモデルを一緒にを使用
して、研究するシステムにおける試験試料の運命をシミュレートする。
【0058】 PKツールは区画−流れシミュレーションモデルシステムをベースとする。区画
−流れモデルは区画、流れレギュレータ、およびコンバータを使用して、これら
は集合的に区画の間の流れを調整する。モデルの構成要素は1系列の微分方程式
により表される。これらの微分方程式は、シミュレーションエンジンを通して実
行されるとき、方程式の初期根元的値、ユーザーが供給した入力値に基づいて各
時間の増分dtにおいて解かれ、そして特定のシナリオにおいて活性化されたとき
、モデルの種々のサブシステムにより計算は実行される。
【0059】 PKツールは、必要に応じて、異なる薬物速度論的モデルおよび所定のモデルの
ための初期パラメーター値の貯蔵所を含んでなる。貯蔵所は好ましくはPKツール
のデータベースの中に存在し、および/または獲得モジュールによりアクセス可
能である。PKツールは、また、in vitroデータをin vivoデータに相関させる
か、あるいは選択された投与経路に基づいて哺乳動物の1つの種からのin vivo
データを哺乳動物の第2種のin vivoデータに相関させるための、吸収パラメー
ターおよび定数を発生させる1またはそれより多い曲線フィッティングアルゴリ
ズムを包含することができる。曲線フィッティングアルゴリズムは、回帰をベー
スとするアルゴリズムおよび確率をベースとするアルゴリズムを包含する。
【0060】 1. 入力/出力システム PKツールの構成要素に関すると、入力/出力システムはユーザーと本発明のPK
ツールとの間のユーザーインターフェースを提供する。入力/出力システムは、
データおよび他の情報の入力および出力のための、およびシミュレーションエン
ジンおよびシミュレーションモデルとの操作可能な相互作用のための、ユーザー
とコンピュータシステムとの間の任意の適当なインターフェースであることがで
きる。例えば、入力/出力システムは直接的入力形態の測定装置を提供すること
ができる。入力/出力システムは、好ましくは、データプロセッサ、メモリ、お
よびディスプレイを有する、スタンドアローンコンピュータまたは統合された多
コンピュータシステムについてのインターフェースを提供する。本発明の方法お
よびPKツールの中への入力は、選択された投与経路および問題の哺乳動物システ
ムに対応するアッセイから誘導されたin vitroまたはin vivoデータである。
例えば、ユーザーは被験化合物についての初期パラメーター値、例えば、アッセ
イから誘導された投与量、透過性、および溶解性を入力し、次いで輸送メカニズ
ム、例えば、受動経細胞、受動パラ細胞、担体仲介流入、または担体仲介流出を
示す。輸送メカニズムが示されないとき、デフォルト輸送メカニズム、例えば、
受動経細胞を用いるように、PKツールを設計することができる。パラ細胞のメカ
ニズムにセットしたとき、パラ細胞通路を介して吸収に利用可能なより低い表面
積のための補償するために、化合物の吸収を調節する。また、モデルは操作を組
込むことができ、それにより透過性、溶解性、分子構造または他の情報を使用し
て、吸収メカニズムを予測することができる。これにより、前の入力およびユー
ザーからの知識を必要としないで、モデルはパラ細胞および/または他の吸収メ
カニズムを自動的に補償することができる。目的に依存して、ユーザーはまたpH
、送出システム速度、例えば、調節放出速度または処方物放出速度(本明細書に
おいて「処方物」として呼ぶ送出システム)、投与スケジュール、およびシミュ
レート実行時間を特定し、ならびにGI管モデルを用いるとき、生理学的システム
分離パラメーター、例えば、GI通過時間を特定することができる。これらのパラ
メーターについての値が入力されない場合、PKツールはデフォルト値を提供する
【0061】 数値式としてまたは生理学的または薬物速度論的パラメーター、またはアルフ
ァ、例えば、経細胞、沈殿速度定数、受動、能動、およびその他を表すグラフと
して、データを数値で入力することができる。グラフとしてデータを入力する1
つの利点は、従属変数と独立変数との間の数学的関係を規定する要件をそれが除
去することである。インターフェースの出力は、吸収に関係するパラメーター、
例えば、吸収速度、吸収程度、および濃度構造、およびその他に対応するグラフ
をディスプレイし、および/または比較する。
【0062】 吸収パラメーターは、試験試料の濃度、吸収の速度および/または程度を包含
する。理解することができるように、吸収パラメーターは、時間、質量、体積、
濃度の変数、吸収された投与量の画分およびその他に関する、多数の異なる方法
において、表示可能である。例は速度「dD/dt」および「dc/dt」(例えば、質
量/時間−mg/時;濃度/時間−μg/ml/時)、濃度「C」(例えば、質量/体
積−μg/ml)、曲線の下の面積「AUC」(例えば、濃度・時間・μg・時/ml)
、および吸収された程度/画分「F」(例えば、ユニットなし、0〜1)を包含す
る。他の例は下記のものを包含する:最大濃度(Cmax)、これは選択された
サンプリング部位における化合物の滞留の間に到達した最大濃度である;最大濃
度への時間(Tmax)、これは最大濃度に到達したときの投与後の時間である
;および半減期(t1/2)、例えば、濃度が選択されたサンプリング部位において
その最大の1/2に到達する時間。出力の他の例は、個々のシミュレートされたパ
ラメーター、例えば、個々のセグメントについての透過性、溶解性、溶解、およ
びその他、ならびにこれらおよび/または他のパラメーターの累積値を包含する
【0063】 2. シミュレーションエンジン シミュレーションエンジンは微分方程式の求解機を含んでなる。この微分方程
式の求解機は、本発明の所定の生理学に基づくシミュレーションモデルの微分方
程式を評価するために、数値のスキームを使用する。シミュレーションエンジン
は、また、制御ステートメントのルール、例えば、IF...THEN型生成ルールを
用いるとき、システム制御ステートメントモジュールを含むことができる。微分
方程式の求解機は標準数値的方法を使用して、所定のシミュレーションモデルを
含んでなる方程式のシステムを解く。これらはアルゴリズム、例えば、オイラー
(Euler)法およびルンゲ−クッタ(Runge−Kutta)法を包含する。このような
シミュレートアルゴリズムおよびシミュレートアプローチはよく知られている(
例えば、下記の文献を参照のこと:Acton, F.S., Numerical Methods that Work
, New York, Harper & Row (1970); Burden他., Numerical Analysis, Boston,
MA, Prindle, Weber & Schmidt (1981); Gerald他., Applied Numerical Analys
is, Reading, MA, Addison-Wesley Publishing Co., (1984); McCormick他., Nu
merical Methods in Fortran, Englewood Cliffs, NJ, Prentice Hall, (1964);
およびBenku, T., The Runge-Kutta Methods, BYTE Magazine, April 1986, pp.
191-210)。
【0064】 微分方程式を評価するために、多数の数値的スキームが存在する。現在文字通
り100のスキームが存在し、これらは公衆用商業的に入手可能なコンピュータの
アプリケーション、個人用工業的コンピュータのアプリケーション、個人用の個
々に所有されたかつ書かれたコンピュータのアプリケーション、マニュアルハン
ド−計算手続き、および発表された手続きの中に組込まれたものを包含する。微
分方程式を評価するツールとしてコンピュータを使用して、新規なスキームが毎
年開発される。微分方程式の急速な評価が可能となるように、数値的スキームの
大部分がコンピュータのアプリケーションの中に組込まれている。
【0065】 シミュレーションエンジンまたは微分方程式の求解機プログラムとして記載し
たコンピュータのアプリケーションまたはプログラムは、インタープリティブで
あるか、あるいはコンパイルされていることができる。コンパイルされたプログ
ラムは、変換され、コンピュータ言語(例えば、C++、またはその他)で書か
れかつコンピュータにとってのみ理解可能であるものである。インタープリティ
ブプログラムの構成要素は文字で書かれており、人々により読まれ、理解される
ことができる言語である。両方の型のプログラムは、モデルの微分方程式を評価
するために数値的スキームを必要とする。速度および実行時間は、インタープリ
ティブプログラムよりむしろコンパイルドプログラムを使用するときの主要な利
点である。
【0066】 好ましいシミュレーションエンジンは、同時のモデルの構築およびシミュレー
ションを可能とする。1例はSTELLA(登録商標)プログラム(High Performance
System,Inc.)である。STELLAは微分方程式を評価するために3つの異なる数
値的スキームを使用することができるインタープリティブプログラムである:オ
イラー法、ルンゲ−クッタ2、またはルンゲ−クッタ4。プログラムKINETICA(商
標)(InnaPhase,Inc.)は、モデルの方程式を評価することができる、他の微
分方程式の求解機プログラムである。モデルをSTELLA読取り可能なフォーマット
からKINETICA読取り可能なフォーマットに翻訳することによって、種々のフィッ
ティングアルゴリズムを有する、KINETICAを使用して、生理学的シミュレーショ
ンを構築することができる。調節パラメーターが段階的方式で最適化されている
とき、この手続きを利用することができる。
【0067】 3. シミュレーションモデル シミュレーションモデルは、選択された投与経路(例えば、経口的)に対応す
る哺乳動物システム(例えば、GI管)の多区画生理学的モデルの数学的モデルで
ある。研究する生理学的システムについての解剖学的セグメントの間の速度プロ
セスの相互作用を記載する微分方程式のシリーズにより、所定の生理学的モデル
は表される。個々のセグメントまたは区画は、1つ、2つおよび/または3つの区
画の反応速度論的システムとして数学的に表される。単離における吸収事象を評
価するために、解剖学的セグメントに関してかつ少なくとも1つのサンプリング
部位において化合物の吸収を記載する統合された生理学的モデルを形成するため
に、セグメントを段階的方式でリンクする。経口的送出をシミュレートするモデ
ルについて、GI管の解剖学的セグメントを準備し、このような解剖学的セグメン
トは胃、十二指腸、空腸、回腸、および結腸を包含することができる。GI管のた
めのサンプリング部位は門静脈および/または血漿であることができる。直腸お
よび結腸は直腸送出経路をモデリングするために適用可能であろう。経頬または
舌下の送出経路についてのセグメントおよびサンプリング部位は、口、頬/舌の
組織および血漿を包含することができる。眼の経路のための、これは水性体液、
結膜嚢、涙管、鼻腔および血漿を包含することができる。肺の経路について、こ
れは呼吸器気管支ゾーンおよび血漿を包含することができる。鼻を介する送出に
ついて、これは鼻腔および血漿を包含することができる。局所および経皮経路に
ついて、これは表皮、皮膚、皮下組織、筋肉および血漿を包含することができる
。他のシステムはこれらの基本的設計に固執する。
【0068】 もちろん、モデルの意図する最終用途、例えば、単離されたセグメントを検査
するとき、または追加のサンプリング部位における生物学的利用能に影響を与え
るパラメーターを説明しようとするとき、に依存して、特定の解剖学的セグメン
トを表す区画を添加し、または除去することができる。例えば、両方の前および
後の吸収性タンパク質の結合または複合体の生成を説明するために、区画を添加
して、血液、通常血漿のタンパク質(アルブミンまたはa1−酸糖タンパク質)に
対する化合物の可逆的アソシエーションを説明することができる。添加すること
ができる他の区画は、相Iおよび/または相II肝臓代謝を説明する区画を包含す
るであろう。また、可変化合物の処方物を説明する処方物区画、例えば、時間−
放出、延長された放出またはそうでなければ調節放出性処方物を添加することが
できる。他の例は腎臓区画を含めて腎臓クリアランスを説明することである。
【0069】 研究する生理学的システムに依存して、吸収に影響を及ぼす因子、例えば、質
量、体積、表面積、濃度、透過性、溶解性、流体分泌/吸収、流体通過、質量通
過およびその他により、区画を変更することができる。親指のルール(rule of
thumb)として、区画に変性因子は入力変数に関係する。例えば、輸送メカニズ
ムおよび溶解速度が吸収構造を発生させるために考慮した変数である場合、生理
学的モデルはこれらの変数を説明する区画およびパラメーターを包含するであろ
う。
【0070】 区画−流れシミュレーションモデルとして表されるとき、生理学的モデルの解
剖学的セグメントは、典型的には、流れレギュレータを通して可逆的に連絡する
、1またはそれより多い中央および末梢の区画を含む。中央区画は解剖学的セグ
メントの内側または粘膜側を表す。末梢区画はセグメントの血液側を表す。中央
および末梢の区画は生理学的バリヤーを表す流れレギュレータにより接続されて
いる。生理学的バリヤーを通して中央区画から物質はコンバータにより適用され
る、ある実験的に規定または計算された輸送速度「k12」で末梢区画に「流れる
」か、あるいは輸送される。コンバータは区画値を使用してパラメーターの計算
を可能とする。区画間の輸送(「流れ」)はゼロ次、1次、2次および/または混
合次のプロセスであることができる。1例として、制御区画1から末梢区画2への1
次輸送は差分微分方程式により規定することができる。差分微分方程式は入力(
例えば、中央区画における化合物の速度定数k12および量=量+dt×(−排除−k1
2+k21))を区画間の流れコントローラ(例えば、k12)に接続し、2つの変数の積
としてそれが設定する。こうしてモデルの根元的方程式を使用して、各区画にお
ける化合物の量を計算し、そして標準微分方程式は区画のシステムおよびそれら
の方程式を相互に関係づける。これにより、モデルは各時間増分(dt)において
計算された速度に従い各区画を通る運動をシミュレートすることができる。区画
間のすべての運動は質量単位であるので、血液側(末梢区画)における化合物の
量および粘膜側(中央区画)の体積から血液側および輸送された化合物の濃度を
計算する。モデルのサイクルは、増分パルスとして(ランプ、プラグ流れ/遅れ
時間をシミュレートするたえに)または固定された時間範囲として入力/出力ユ
ーザーインターフェースを通して入力されて、問題の被験化合物のサイクリング
を開始し、実現する。
【0071】 任意の番号の技術を使用する、生理学的モデルおよびその相互に関係づけられ
た解剖学的セグメントの数学的表示の基本構造を構築することができる。好まし
い技術において、グラフ指向区画−流れモデル開発コンピュータプログラム、例
えば、STELLA、Kineticおよびその他を使用する。多数のこのようなプログラム
は入手可能であり、そして大部分はモデルの構築および操作のためにグラフのユ
ーザーインターフェースを使用する。本質的に、モデルの要素のためにプログラ
ムが使用する記号はユーザーにより配置されて、モデル化すべきシステムまたは
プロセスのダイアグラムを組み立てる。モデルにおける各因子は、数値的定数、
2つのパラメーター間の線形または非線形関係または論理ステートメントとして
プログラミングすることができる。次いで、モデル開発プログラムはユーザーが
構築したモデルに対応する微分方程式を発生する。例えば、STELLARはモデルの
基本構造つくるようにリンクされた5つの基本的グラフ的ツールを使用する:(1
)ストック、(2)流量、(3)コンバータ、(4)入力リンク、および(5)無限
ストック(例えば、下記の文献を参照のこと:Peterson他、STELLA II、Techni
cal Documentation,High Performance System,Inc.、(1993))。ストッ
クは溜または区画を表すボックスである。流量または流れレギュレータは区画変
数の状態を変更できる変数を制御し、そして流量調整により1または2方向である
ことができる。こうして、流量/流れレギュレータは区画の出入りを調整する。
コンバータは流れレギュレータまたは他のコンバータを変更する。コンバータは
、方程式、入力および/または出力を記載する定数または変数として使用できる
、パラメーターの変数値を保持または計算する機能をする。コンバータは、区画
の値を使用してパラメーターの計算を可能とする。入力リンクはモデルについて
の内部の通信または接続の「配線」として働く。入力リンクは区画、流れレギュ
レータ、およびコンバータ間の作用を指示する。微分積分学用語法において、流
量は時間微分を表し、ストックは経時的流量の積分(または蓄積)であり、そし
てコンバータは流量の微物研究学を含有する。ストックは下記の型を有する差分
微分方程式として表される:Stock(t)=Stock(t−dt)+(Flow)×dt。この
方程式を時間文字で書き換え、そしてdtをtで置換すると:Stockt=Stockt-t
+△t×(Flow)。項を再配置すると:(Stockt−Stockt-t)/△t×=Flow、
ここで「Flow」は時間間隔「t」にわたる変数「Stock」の変化である。△tがゼ
ロに行く極限において、微分方程式は微分方程式:d(Stock)/dt=Flowとなる
。これを積分記号法で表すと:Stock=∫Flow dt。高次方程式について、高次
微分は1系列の1次方程式として表される。こうして、コンピュータプログラム、
例えば、STELLAを利用して、グラフ的ツールを使用しかつ研究する所定の生理学
的システムについての薬物速度論的の関係する微分方程式供給することによって
、区画−流れモデルとして生理学に基づく多構成要素モデルを発生させることが
できる。アイコンツールおよび記載の1例、ならびにSTELLAを使用する構築した
グラフ的描写された区画−流れモデルおよび普通の薬物速度論的IVモデルに対す
るそれらの関係は、第5図〜第8図に図解されている。
【0072】 モデルの構成要素は変数記述子を包含する。STELLAの変数記述子は、例えば、
論理ファンクションの中に広範な種類の数学的、統計学的、およびビルトイン、
例えば、ブール関数および時間関数、ならびにユーザー規定定数またはグラフ的
関係を包含する。これは制御ステートメント、例えば、AND、OR、IF...THEN
...ELSE、遅延およびパルシングを包含し、これらはモデルの制御にプログラ
ムが使用する1組の生成ルールの開発を可能とする。変数記述子は「コンバータ
」の中に挿入され、そして「入力リンク」を使用する接続される。これにより、
モデルを通る流れを制御する複雑なルールを開発することが可能である。1つの
モデルのサイクルを完成するために要求される時間の量は、全実行時間および時
間増分(dt)の入力により達成される。次いで、STELLAプログラムは、ルンゲ−
クッタまたはオイラーのシミュレーション技術を使用する、各連続する時間増分
においてモデル中のすべてのパラメーター値を計算する。好ましいシミュレーシ
ョン技術はルンゲ−クッタである。いったんモデルが構築されると、それはマニ
ュアルを包含する他の方法により、コンパイリングにより変更され、さらに改良
され、または適合されるか、あるいはその意図する最終用途に依存して他のコン
ピュータ言語およびその他により翻訳されることができる。
【0073】 in vitro入力データからin vivoを予測する生理学的モデルを構築する本発
明の好ましい方法は、第9図に描写されている。この方法はトレーニングセット
の標準および被験化合物を利用する2股のアプローチを用いる。被験化合物は広
い範囲の投与要件および広い範囲の透過性、溶解性、輸送メカニズムおよび溶解
速度を有して、速度プロセスの関係を改良しかつモデルの根元的方程式の初期値
を発生する。第1股はトレーニング/検証セットの化合物を使用して、in vivo
薬物速度論的データ(例えば、ヒト血漿構造)を発生する。第2股はトレーニン
グ/検証セットの化合物を使用して、in vitro透過性、溶解性、輸送メカニズ
ムおよび溶解速度のデータを発生し、これらのデータは開発生理学的モデルによ
りシミュレーションを実施するために使用される。次いでin vivo薬物速度論的
データをシミュレートされたin vivoデータと比較して、開発モデルがどのよう
にしてin vitroデータから実際のin vivo値を適切に予測することができるか
を決定する。開発モデルがin vitroデータの入力からトレーニングセットのin
vivo吸収を予測できるまで、開発モデルを調節する。次いでモデルを同一基本
的アプローチにより検証し、モデルの性能を評価することができる。
【0074】 特に、データの3つの一次セットを比較のためのトレーニングセットから発生
させる。第1セットのデータは動物またはヒトから実験的に誘導されたin vivo
血漿データである。in vivo血漿データを開発生理学的モデルの一次サンプリン
グ部位に対応する形態に変換することによって、第2セットのデータを得る。第3
セットのデータは、透過性、可溶性、溶解速度および輸送メカニズムのデータを
包含する、実験的誘導されたin vitroデータである。生データ点を好ましくは
収集し、統計学的に解析して最良フィッティングデータを得る。最良フィッティ
ングデータは、標準回帰技術を包含する、多数の曲線フィッティングアプローチ
により得ることができる。
【0075】 in vivo血漿データを利用して、実験的に誘導されたin vivo血漿データ値に
関するトレーニングセットの化合物の吸収を予測することができる。また、血漿
データを利用して、開発生理学的モデルの関係する一次サンプリング部位におけ
る吸収を計算する。例えば、開発生理学的モデルにおいてin vivo血漿データを
使用するために、血漿データをまずモデルの一次サンプリング部位に対応するデ
ータに変換しなくてはならない。血漿が一次サンプリング部位である場合、変換
は不必要である。しかしながら、血漿が一次サンプリング部位でない場合、一次
サンプリング部位およびin vivo血漿データに関する薬物速度論的トレーニング
/検証モデルを利用する。例えば、開発モデルが胃腸管のモデルである場合、門
静脈を一次サンプリング部位として選択し、そして血漿を二次サンプリング部位
として選択する。こうして、この場合において、胃腸管腔を横切る試験試料の通
過から生ずる一次吸収事象から二次生物学的利用能の事象に影響を与えるパラメ
ーターが分離されるように、血漿データを門静脈データに変換する。in vivo血
漿データに関係する血漿−門静脈変換/検証モデルを門静脈データに添加するこ
とによって、これは達成される。この血漿−門静脈変換/検証モデルは開発モデ
ルから分離するか、あるいはそれと統合することができる。ほとんどの場合にお
いて、血漿−門静脈モデルはデータ変換のための標準中央−末梢薬物速度論的区
画アプローチに基づく。データの第3セット、すなわち、in vitro誘導データを
使用して開発モデルを実験し、そしてこのデータセットからのシミュレートされ
た吸収構造をin vivo誘導血漿およびシミュレートされたサンプリング部位のデ
ータと比較する。シミュレートされた吸収構造がin vivo誘導血漿およびシミュ
レートされたサンプリング部位のデータと一致するまで、開発生理学的モデルを
変更する。
【0076】 評価のためのパラメーター番号が増加するにつれて、化合物の標準検証セット
を使用する検証によりモデル構築プロセスの各構成要素を単離し、試験すること
が重要になる。化合物の検証セットは、in vitro透過性、溶解性、溶解速度、
および輸送メカニズムのデータ、およびin vivo血漿データの両方が利用可能で
ある、広い範囲の吸収構造を表す、化合物の多様のセットを含有すべきである。
統計学的基準、例えば、実験データと開発生理学的モデルから得られた計算値と
の間の偏りの平方和を使用して、モデルがデータにいかに適切に適合するかを決
定する。開発生理学的モデルがデータについてすぐれたフィッティングを予測し
ない場合、繰返しアプローチにより追加の速度プロセスを単離するか、あるいは
含めることによって、モデルを調節する。
【0077】 所定の生理学的モデルの根元的方程式において利用されるパラメーター値を、
本発明のPKツールによりアクセスおよび操作が容易であるように、データベース
の中に準備するか、あるいはモデルとともに準備することができる。パラメータ
ー値は、生理学的パラメーターについての値、例えば、速度定数およびPKツール
において使用する種々の他の値を包含することができる。速度定数は、速度プロ
セス(例えば、k12およびk21)を記載する時間従属(または時間独立)数値的定
数に対応する。生理学的パラメーターは、速度定数、透過性、溶解性、輸送メカ
ニズムおよび溶解速度の変数、およびその他、ならびにpH、体積、表面積、通過
時間、通過速度、およびその他を包含し、これらは選択された生理学的モデルに
おいて表される所定の解剖学的セグメントの生理学に基づく。
【0078】 in vitroおよびin vivo条件の間の差、ならびに異なる型の哺乳動物のin v
ivo条件の間の差を説明するために、所定のシミュレーションモデルの根元的方
程式の1またはそれより多くを変更する調節パラメーターを使用して予測可能性
を有意に改良することができる。調節パラメーターは、特定のin vitroアッセ
イシステム(例えば、ウサギ腸管組織、Caco−2細胞)から誘導されたin vitro
入力パラメーター値を選択された生理学的モデル(例えば、ヒトGI管)の根元的
方程式において使用される対応するin vivoパラメーター値に相関させるために
利用される、定数またはある範囲の定数を包含する。調節パラメーターを使用し
て、in vitroおよびin vivo状況、およびin vivo(種1)〜in vivo(種2)
の間の相関を構築する。これらのパラメーターは、薬物の流れおよび/またはパ
ラメーターの計算を支配する方程式に対する調節を行う。一般に、パラメーター
は幾何学的スケーリングパラメーターであり、本発明のGI管シミュレーションモ
デルについて後述する一般的方程式により例示される。本発明のこの面は、現存
する生理学に基づく薬物速度論的モデルの変更ならびに新規なモデルの開発を可
能として、多様の化合物のデータセットについてそれらを適用できるようにする
【0079】 問題のシステム(例えば、ヒトGI)におけるin vivo吸収を正確に予測するた
めに、所定の型のアッセイからのin vitroデータ(例えば、Caco−2細胞のデー
タ)をモデルにおいて使用できるまで、1またはそれより多い実験的誘導された
吸収パラメーター(例えば、異なる解剖学的セグメントについての生理学的パラ
メーター)のシミュレートおよび同時の「調節」の繰返しラウンドから、本発明
のPKツールおよび方法の調節パラメーターを得ることができる。特に、問題の哺
乳動物システムについての選択された投与部位における試験試料のシミュレート
された速度、程度および/または濃度に対応する出力値を変化させるために、開
発生理学的モデルの初期調節パラメーター割り当てられた値において要求される
値を推定する曲線フィッティングアルゴリズムを用いる、段階的選択的最適化プ
ロセスにより、調節パラメーターを得る。曲線フィッティングアルゴリズムは回
帰または確率をベースとすることができる。例えば、線形または非線形回帰を曲
線フィッティングに使用することができ、ここで非線形回帰が好ましい。調節パ
ラメーターの段階的最適化は好ましくは同時アプローチを利用し、ここで多様の
セットの化合物についてのin vivo薬物速度論的データとin vitroデータとの
組合わせをモデルとのフィッティングに同時に利用する。選択された生理学的モ
デルのわずかのパラメーターは、トレーニング/検証化合物の各々について生理
学的モデルが発生したシミュレートされた吸収構造が実験的誘導されたin vivo
データに対するすぐれたフィッティングを提供するまで、段階的または順次の選
択アプローチにおいて一度に調節される。このアプローチの例は第10図および第
26図に描写されている。調節パラメーターの利用は多様のデータセットの予測可
能性を許し、ここで予測可能性は多様の範囲の投与量要件および多様の範囲の透
過性、溶解性および輸送メカニズムを有する化合物試験セットにおける化合物の
80%について0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70、または0.75より大き
い回帰係数(r2)の範囲である。好ましい予測可能性は0.60より大きい回帰係数
(r2)の範囲であり、0.75より大きい回帰係数(r2)はより好ましく、そして0.
80より大きい回帰係数(r2)は最も好ましい。in vitroに対するin vivoの予
測(例えば、ヒトに対するイヌ)に利用される調節パラメーターは同一基本的ア
プローチを用いる。
【0080】 PKツールの領域相関パラメーターは、パラメーター値がユーザーにより供給さ
れないとき、研究する哺乳動物システムの第1セグメントの選択されたパラメー
ター値を推定するために利用される、定数または定数の範囲を包含する。モデル
はファンクション/変換アルゴリズム(例えば、多項式、指数関数、対数、また
は任意の他の種々の変換アプローチ)を利用することによって、この推定を実行
し、ここで(1)領域相関パラメーター値、およびシミュレーションモデルの第2
セグメントについてユーザーにより供給されるパラメーターについての1または
それより多い値を利用して、第1セグメントについての値を推定する。領域相関
パラメーターは、問題の哺乳動物システムの種々のセグメントについての実験的
誘導された値または調節パラメーター値、例えば、透過性であることができる。
好ましい領域相関アプローチは多項式に基づく相関を用いる。多項式は推定すべ
き特定のパラメーターに基づく。領域相関はモデルの論理ファンクションにより
実行される。論理ファンクションは、活性化されると、ファンクション/変換ア
ルゴリズムを利用して推定を実行する。モデルは領域相関論理ファンクションは
、選択されたパラメーターについての値が欠けているとき、活性化される。次い
で1またはそれより多い推定された値は、特定の問題のパラメーターのための入
力変数として利用される。次いで引き続くシミュレーションのために推定された
値を用いることによって、モデルは進行する。種々の領域相関パラメーター、例
えば、透過性、溶解性、溶解速度、輸送メカニズムおよびその他を使用すること
ができる。好ましい相関パラメーターは透過性についてのパラメーターである。
これにより、例えば、シミュレーションモデルがGI管シミュレーションでありか
つ細胞をベースとするアッセイを使用して、所定のGIセグメント(例えば、Caco
−2細胞および結腸)に対応する透過性データを提供するとき、本発明のPKツー
ルは最小入力透過性値から試験試料の吸収を予測することができる。
【0081】 in vitro入力からin vivoを予測する前述の方法は、また、哺乳動物の第2種
から誘導されたin vivo入力データから哺乳動物の第1種についてin vivoの予
測を可能とする。
【0082】 パラメーター値は所定の生理学的モデル(例えば、GIモデル−パラメーター、
眼モデル−パラメーター、血液脳関門−パラメーター、およびその他)に対して
特異的であるので、パラメーター値はそれに応じて選択される。これらの値は新
たに実験からまたは文献から得ることができ、そして領域相関パラメーターはそ
れから誘導可能である。好ましい値は、in vivo薬物速度論的データが入手可能
である、トレーニング/検証化合物の多様の収集物に基づく。
【0083】 種々の生理学的モデルは、また、データベースの中に、一部分または全体で存
在することがあり、そして初期パラメーター値とともに、または単独にデータベ
ースの中に提供することができる。データベースは、容易にポータブルでありな
らびにシミュレーションエンジンにより実行可能である、区画−流れデータ構造
のモデルの微分方程式を提供することが好ましい。
【0084】 STELLAおよび前述の方法を使用して構築された哺乳動物のGI管に対応する統合
された生理学的モデルは、第24図〜第25図および第29図〜第39図に図解されてい
る。データベースにより提供される情報の1例は、第24図〜第25図および第29図
〜第39図に図解されている胃腸モデルについて付録4に例示されている。
【0085】 本発明のPKツールおよび方法の生理学に基づくシミュレーションモデルは、必
要に応じてトレーニング/検証モデルを含むことができる。本発明のこの面は、
既知の膜輸送メカニズム(例えば、受動経細胞、受動パラ細胞、吸収および分泌
に関係する輸送因子)を有する化合物に関しておよび/または既知の薬物溶解性
/溶解速度の制限に関して、特異的でありかつ正確である。 第11図に図解するように、検証モデルを本発明の生理学的モデルにリンクさせ
ることができる。次いでこれらの値を実験的に測定した血漿値と比較する。計算
された値が許容される範囲の外側にある場合、モデルをこれらの化合物について
再評価し、モデルを調節することができる。
【0086】 データの獲得: 試験試料について吸収構造を構築するために利用する入力データは、透過性お
よび溶解性のパラメーター、および必要に応じて輸送メカニズムおよび溶解のパ
ラメーターを包含する。入力データは多数の技術に従い新たに発生させるか、あ
るいは入手可能である場合、公衆用または現存する源から得ることができる。入
力データは化学的、および/または生物学的アッセイからならびに理論的予測か
ら誘導することができる。1例として、in vitroアッセイは人工的(合成的)ま
たは天然に存在する生物学的調製物を用いることができる。これは化学的、細胞
および/または組織の調製物を包含する。入力データを構築するアッセイは、(
1)試験試料についての透過性および必要に応じて輸送メカニズム、および(2)
試験試料についての溶解性および必要に応じて溶解の測定により特徴づけられる
アッセイにおいて、単離されたおよび/または単離された化合物の混合物/試験
試料を含有する複数の試験試料をスクリーニングすることを包含する。
【0087】 アッセイを実施する方法および材料は、選択された投与経路、1またはそれよ
り多い関連した吸収に対するバリヤーおよび1またはそれより多い提案されたサ
ンプリング部位に基づく。例えば、経口的送出がシミュレーションのために提案
されかつ初期サンプリング部位が門静脈であるように選択する(肝臓代謝から胃
腸吸収事象を単離するために)場合、胃腸管の管腔バリヤーおよびセグメントの
生理学に最もよく近似するin vitroアッセイから、入力データを収集する。
【0088】 選択された投与経路についての透過性および輸送メカニズムのアッセイのため
の、いくつかの普通の細胞源および組織源の例を下記表1に記載する。
【0089】
【表1】 所定の投与経路についての溶解性および溶解のアッセイのための、いくつかの
普通のパラメーターの例を下記表2に記載する。
【0090】
【表2】
【0091】 細胞および/または組織をベースとする調製物のアッセイを使用して透過性お
よび輸送メカニズムのデータを収集するin vitroおよびin vivo技術は、この
分野においてよく知られている(Stewart他、Pharm. Res.(1995)12:693−69
9;Andus他、Pharm. Res.(1990)435−451;Minth他、Eur. J. Cell. Biol
.(1992)57:132−137;Chan他、DDT 1(11):461−473)。例えば、透過性
および輸送メカニズムを特性決定するin vitroアッセイは、in vitro細胞に基
づく拡散実験および固定化膜アッセイ、ならびに齧歯類、ウサギ、イヌ、非ヒト
霊長目およびその他におけるin situ灌流アッセイ、腸管環アッセイ、挿管アッ
セイ、刷子縁膜小胞、および外転腸嚢または組織切片のアッセイを包含する。透
過性および輸送メカニズムのデータを収集するin vivoアッセイは、典型的には
、動物モデル、例えば、マウス、ラット、ウサギ、ハムスター、イヌ、およびサ
ルにおいて実施して、分布、代謝、排除および毒性を包含する、問題の化合物の
バイオアベイラビリティを特性決定する。高い処理量のスクリーニングについて
、細胞培養物に基づくin vitroアッセイは好ましい。高い分解能のスクリーニ
ングおよび検証について、組織に基づくin vitroおよび/または哺乳動物に基
づくin vivoのデータは好ましい。
【0092】 細胞培養物モデルは、表面積を最大とするが、比較的少量の試験試料を使用す
る実験を可能とし、そして多数の試料について多数の実験を同時に実施するため
に利用することができるので、高い処理量のスクリーニングのために好ましい。
また、細胞モデルは、動物の変動性が存在しないので、より少ない実験を必要と
する。また、1連続の異なる細胞系統を使用して、1系列の輸送バリヤー(受動パ
ラ細胞、活性パラ細胞、担体仲介流入、担体仲介流出)および代謝バリヤー(プ
ロテアーゼ、エステラーゼ、シトクロムP450、複合酵素)に関する相補的入力デ
ータを系統的に収集することができる。
【0093】 アッセイにおいて使用する細胞および組織の調製物は貯蔵所から得るか、ある
いは任意の高等真核生物、例えば、ウサギ、マウス、ラット、イヌ、ネコ、サル
、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ヒトおよびその他から得ることができる。組織試
料は、倫理的組織を考慮して、身体の任意の領域に由来することができる。次い
で意図するアッセイに依存して、試験試料を種々の支持装置に適合させるか、あ
るいは結合させることができる。あるいは、細胞は組織から培養可能である。こ
れは一般にターゲット組織からバイオプシー試料を獲得し、次いでバイオプシー
から細胞を培養することを包含する。細胞および組織は、また、遺伝子操作され
た、例えば、組換えDNA技術により操作され、所定のスクリーニングアッセイに
関係する所望のタンパク質またはタンパク質の組合わせを発現する源に由来する
ことができる。また、人工的に操作された組織、例えば、スカホールド/マトリ
ックスを接種するために使用する細胞の三次元の成長を人工的スカホールド/マ
トリックスおよび組織の成長因子により指示した組織を使用することができる。
【0094】 上皮細胞および内皮細胞およびそれらを含んでなる組織を使用して、身体の内
面および外面に関係するバリヤーを評価する。例えば、上皮細胞は腸、肺、角膜
、食道、生殖腺、鼻腔およびその他について得ることができる。内皮細胞は血液
脳関門をライニングする層、ならびに心臓および血管およびリンパ管の腔、およ
び中胚葉に由来する、種々の体腔から得ることができる。
【0095】 当業者は認識するように、細胞および組織は新たに問題の試料から得るか、あ
るいは現存する源から得ることができる。公衆用源は細胞および細胞系統の貯蔵
所、例えば、なかでも、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(Amer
ican Type Culture Collection)(ATCC)、微生物のベルギー国カルチャー
・コレクションズ(BCCM)、または微生物および細胞培養物のドイツ国コレクシ
ョン(DSM)を包含する。細胞はこの分野において知られている標準的技術によ
り培養することができる。
【0096】 透過性のデータを収集する好ましいアッセイは、膜システムの抵抗および伝導
性をイオンフラックスにより測定する装置および方法を利用する。このような研
究に適当な任意の装置を使用することができる。これらは細胞培養物または精密
組織スライスを用いる電圧−クランプ型装置を包含する。透過性支持体上で成長
させた培養した細胞を利用する拡散チャンバーシステムは好ましい。より好まし
い装置は、高い処理量のスクリーニングおよび自動化スクリーニングに容易に適
合される。このような装置の例は既知であり、米国特許第5,599,688号、WO 96
/13721、およびWO 97/16717において例示されている。これらの装置は、また
、輸送メカニズムの検査に適合させることができる。しかしながら、理解される
ように、抵抗、導電性および/またはイオンフラックスの測定は化合物の透過性
の測定に不必要である。多数の他の技術は入手可能であり、本発明において使用
することができる。例えば、また、このパラメーターを、例えば、SAR/QSAR(
例えば、log P、機械加工、H−結合、表面性質)から近似させる理論的モデル
を使用して、透過性のデータを予測することができる。
【0097】 標準的技術に従い細胞培養物および/または組織切片を使用して、問題の試験
試料の輸送メカニズムを決定することができる。典型的には、これらのアッセイ
は細胞または組織を問題の化合物と接触させ、細胞の中への吸収を測定するか、
あるいは吸収について競合させ、既知の輸送特異的基質と比較することを包含す
る。輸送システムを正確に特性決定し、非飽和受動ファンクションの効果を最小
にするであろう、反応速度論的パラメーターを測定できるように、これらの実験
を短いインキュベーション時間で実行することができる。(Bailey他、Advanced
Drug Delivery Reviews(1996)22:85−103);Hidalgo他、Advanced Dru
g Delivery Reviews(1996)22:53−66;Andus他、Pharm. Res.(1990)7(
5):435−451)。高い処理量の分析のために、例えば、WO 97/49987に記載さ
れているように、放射能または蛍光の増加または低下を測定する自動化された方
法により、細胞懸濁液を使用することができる。
【0098】 好ましい態様において、細胞系統をスクリーニング高い処理量の輸送因子およ
びアッセイを使用して輸送メカニズムを決定する。本発明のこの面において、1
またはそれより多い輸送因子および/または酵素を過剰発現するように細胞系統
を選択しおよび/または操作する。次いで、化合物が問題の生理学的バリヤーを
横切って輸送される、1またはそれより多いメカニズムを急速に同定するために
、細胞を使用する。問題の輸送は、吸収および流出輸送因子を包含する輸送の基
本的カテゴリーを表す。これらの輸送因子は、細胞を出入りするおよび細胞層を
横切る、物質の運動を促進する。また、天然の1またはそれより多い酵素および1
またはそれより多い輸送因子の1またはそれより多くの組合わせは、高い処理量
の輸送メカニズムのスクリーニングアッセイの基礎を提供することができる。例
えば、ある種の酵素および輸送因子は、正常の生理学的モードで機能するために
二次酵素または輸送因子を必要とする、すなわち、シトクロムP4503AはP−糖タ
ンパク質と共調節される。これらのタンパク質は同一基質を共有し、それらの遺
伝子は共調節される。こうして、問題の試験試料の輸送メカニズムを特性決定す
るために、人工の1またはそれより多い酵素および1またはそれより多い輸送因子
の多数の組合わせを使用することができる。問題の宿主細胞における輸送因子お
よび/または酵素の可能な組合わせの例は、細胞−輸送因子−酵素、細胞−輸送
因子、細胞−酵素、細胞−酵素−酵素、および輸送因子−輸送因子を包含する。
問題の宿主細胞をトランスフェクトするために使用できる輸送因子の例は、ペプ
チドの輸送因子(PepT1)、アミノ酸の輸送因子、有機カチオンの輸送因子(OCT
1)、有機アニオンの輸送因子、ヌクレオチドの輸送因子(N1、N2、N3、ES、E1
)、グルコースの輸送因子(SGLT1、GLUT 1〜GLUT 7)、モノカルボキシレー
トの輸送因子(MCT1)、および多薬剤の輸送因子(LRP、MDR、MRP、PGP)を包含
する。宿主細胞をトランスフェクトするために使用できる酵素の例は、Phase I
およびII酵素、シトクロムP450、3A、2Dおよびその他を包含する。
【0099】 種々のゲノムおよびタンパク質に関係するデータベースにおいて、輸送因子/
酵素の核酸および/またはアミノ酸配列を同定することができる。公衆用アクセ
ス可能なデータベースの例は、GenBank(Benson他、Nucl. Acids Res.(1998
)26(1):1−7;USA National Center for Biotechnology Information
、National Library of Medicine、National Institutes of Health、Bet
hesda、MD、USA)、TIGR Database(The Institute for Genomic Research
、Rocville、MD、USA)、Protein Data Bank(Brookhaven National Labora
tory、USA)、およびExPASyおよびSwiss−Proteinデータベース(Swiss Instit
ute of Bioinformatics、Genneve、Switzeland)を包含する。
【0100】 任意の数の既知の技術を使用して、問題の1またはそれ以上の輸送因子および
/または1またはそれ以上の酵素をコードする核酸を製造することができる。宿
主細胞中のターゲットタンパク質を発現させるために、ポリペプチドをコードす
るヌクレオチド配列を適当な発現ベクター、すなわち、挿入されたコーディング
配列の転写および翻訳に必要な因子を含有するベクターの中に挿入する。この分
野において知られている方法により、宿主細胞系統を安定にまたは一時的にトラ
ンスフェクトすることができる。一時的トランスフェクション法の例は、リン酸
カルシウム法、エレクトロポレーション、リポフェクタミン法、およびDEAEデキ
ストラン法を包含する。この分野において知られている方法、例えば、リン酸カ
ルシウム法を使用して、細胞系統を安定にトランスフェクトすることができる。
さらに、問題のターゲットタンパク質に対応するレトロウイルスで宿主細胞を感
染させ、所望のターゲットタンパク質を安定に発現させることができる。ターゲ
ット遺伝子産物を発現する宿主細胞を標準的技術により同定することができる。
これらは下記のものを包含するが、これらに限定されない:免疫沈降およびウェ
スタンブロット分析によるか、あるいは特異的生物学的応答の測定による、測定
されるタンパク質の検出。
【0101】 細胞中の合成のために、ターゲット輸送因子および/または酵素タンパク質を
標準的技術により発生させることができる。自然にターゲットタンパク質を発現
する細胞を使用することができる。問題のタンパク質をコードするDNAで宿主細
胞をトランスフェクトまたは形質転換する方法を使用することもできる。例えば
、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)をベースとする方法を使用して、問題のターゲ
ット膜ポリペプチドのすべてまたは一部分をコードするターゲットDNA配列をク
ローニングすることができる。(例えば、下記の文献を参照のこと:″PCR Clo
ning Protocols:From Molecular Cloning to Genetic Engineering″、B
. A. White編、Humana Press、Methods in Molecular Biology、Vol. 67
、1997)。例えば、PCRを使用してcDNA分析に対する微分および減法アプローチ
によりクローニングし、長い距離のPCRを実行しかつ最適化し、未知の隣接DNAを
クローニングし、そしてPCRを使用してライブラリーをつくり、スクリーニング
することができる。また、問題のターゲットタンパク質をコードするDNAの中に
部位特異的およびランダム突然変異を導入するために、PCRを使用することがで
きる。
【0102】 一般的クローニングの目的で、cDNAおよび/またはPCR反応においてプライマ
ーとして働くように、ターゲット膜タンパク質の保存されたモチーフに対応する
相補的および/またはデジェネレイトオリゴヌクレオチドを設計することができ
る。プライマーの設計のための鋳型を任意の数の源から得ることができる。例え
ば、発現されたTAG(ESTs)を包含する、配列を種々のデータベース、例えば、G
enBank、TIGR、ExPASyおよびSwiss−Proteinデータバンクから得ることができる
。種々のアルゴリズムに基づく配列において最良のプライマーを発見するために
サーチエンジンを用いる、多数の容易に入手可能な整列プログラムの任意の1つ
を使用して、相同性の比較を実施することができる。任意の数の配列分析パッケ
ージが商業的に入手可能である、例えば、Lasergene、GeneWorks、DNASIS、Gene
Jockey II、Gene Construction Kit、MacPlasmap、Plasmid ARTIST、Prot
ein Predictor、DNA/RNA Builder、およびQuanta。(例えば、下記の文献を
参照のこと:″Sequence Data Analysis Guidebook″、Simon R. Swindell
編、Humana Press、1996)。この情報を使用して、デジェネレイトプライマー
、ネステッド/多重プライマー、部位特異的突然変異、制限酵素部位およびその
他を設計することができる。相同性の情報からプライマーを設計し、そしてその
上コンピュータプログラムをプライマーの設計に使用することができる。例は自
動的プライマー選択についての″Primer Premier 4.0″(Clone Tech,Inc.
)を包含する。増幅されたフラグメントの放射能標識化または非放射能標識化お
よびライブラリーのスクリーニングにより、増幅されたcDNAおよび/またはPCR
フラグメントを使用して全長のクローンを単離することができる。
【0103】 あるいは、1つの源からクローニングされた輸送因子/酵素DNAを利用して、他
の源から対応するDNA配列を得ることができる。詳しくは、既知であるか、ある
いはターゲット輸送因子/酵素を発現することが期待される細胞から製造したDN
Aおよび/またはRNAから構築された、ゲノムおよび/またはcDNAライブラリーを
使用して、推定上の遺伝子を欠如する真核または原核宿主細胞を形質転換するこ
とができる。タンパク質をコードする組換えプラスミドを欠陥宿主細胞の中へ形
質転換すると、問題のタンパク質に対応する相補的産物が細胞に提供されること
が期待されるであろう。ある場合において、宿主細胞はターゲットポリペプチド
に関連する特定の表現型を発現するように選択し、こうして、この性質により選
択することができる。使用できるクローニング法の概観については、例えば、下
記の文献を参照のこと:Sambrook他、1989、Molecular Cloning:A Laborator
y Manual、Cold Spring Harbor Publications、New York、およびAusubel
他、1989、Current Protocols in Molecular Biology、Green Publishing
AssociatesおよびWiley Interscince、New York。
【0104】 宿主細胞においてターゲット輸送因子/酵素を発現するために、タンパク質を
コードするヌクレオチド配列、または前述したようなモジュールアセンブリーに
ついて機能的に同等の配列を適当な発現ベクター、すなわち、挿入されたコーデ
ィング配列の転写および翻訳に必要な因子を含有するベクターの中に挿入する。
コーディング配列を含有しかつターゲット遺伝子産物を発現する宿主細胞を、標
準的技術により同定することができる。例えば、これらは下記のものを包含する
が、これらに限定されない:DNA−DNAまたはDNA−RNAハイブリダイゼーション;
「マーカー」遺伝子機能存在または非存在;宿主細胞中のmRNA転写物の発現によ
り測定された転写レベルの評価;およびイムノアッセイまたはその生物学的活性
により測定された遺伝子産物の検出。
【0105】 いったんターゲット輸送因子/酵素が同定されると、クローンを拡張し、1ま
たはそれ以上のタンパク質を過剰発現させるために使用することができる。所望
ならば、タンパク質はこの分野においてよく知られている技術により精製するこ
とができる。このような技術は下記のものを包含するが、これらに限定されない
:イムノアフィニティー精製、高性能液体クロマトグラフィーまたはカチオン交
換クロマトグラフィーを包含するクロマトグラフィー法、特定のリガンドに対す
るポリペプチドのアフィニティーに基づくアフィニティークロマトグラフィー、
抗体を使用するイムノアフィニティー精製およびその他。次いで精製されたタン
パク質を人工的マトリックスに結合させ、問題の輸送因子/酵素に対する化合物
の相互作用を評価するために利用することができる。
【0106】 輸送タンパク質および酵素を発現させるために普通に使用されている、いくつ
かの宿主細胞系は、下記のものを包含する:大腸菌(E. coli)、クセノプス(
Xenopus)卵母細胞、バキュロウイルス、ワクシニア、および酵母、ならびに多
数の高等真核生物、例えば、培養物および全動物および植物におけるトランスジ
ェニック細胞。(例えば、下記の文献を参照のこと:G. W. Gould、″Membran
e Expression Systems:A User's Guide″、Portland Press、1994、Rocky
S. Tuan編;および″Recombinant Gene Expression Protocols″、Humana
Press、1996)。例えば、酵母の発現系はよく知られており、そして標準的プ
ロトコルに従い問題のターゲット輸送因子/酵素系を発現し、回収するために使
用することができる。(例えば、下記の文献を参照のこと:Nekrasova他, Eur.J
.Biochem. (1996) 238:28-37; Gene Expression Technology Methods in Enzymo
logy 185: (1990); Molecular Biology and Genetic Engineering of Yeasts CR
C Press, Inc. (1992); Herescovics他., FASEB (1993) 7:540-550; Larriba, G
.Yeast (1993) 9:441-463; Buckholz, R.G., Curr Opinion Biotech (1993) 4:5
38-542; Mackett, M.“Expression of Membrane Proteins in Yeast Membrane P
rotein Expression Systems: A Users Guide,”pp.177-218, Portland Press, (
1995)。
【0107】 高い分解能のスクリーニングおよび検証について、組織に基づくアッセイを使
用して輸送メカニズムを特性決定することができる。例えば、シトクロムP450の
スーパーファミリーのうちで、CYP3A酵素は肝臓において最も豊富なイソ型を表
し、そしてそれらは多様の化学的構造を有する化合物の代謝に関係する。肝細胞
の中への化合物の吸収は、受動または担体プロセスにより仲介されることができ
る。いったん肝臓の実質細胞の中に入ると、薬物は代謝されるか、あるいは細胞
内タンパク質に結合することができる。再び受動または担体仲介輸送により、薬
剤またはその1またはそれ以上の代謝物質は循環に戻るか、あるいは肝細胞から
胆細管の中に入った後、胆汁の中に分泌される。単離においてこれらのプロセス
を研究するために、実験システムが案出された。このようなシステムの例は,単
離された灌流速度肝臓(IPRL)、および胆管カニューレ挿入(BDC)ラットモデ
ルを包含する(Chan他、DDT(1996)1:461−473)。
【0108】 また、1またはそれより多い特定の組織中で特定の輸送性質を発現するように
設計されたトランスジェニック動物からの組織を利用して、輸送メカニズムを特
性決定することができる。本発明のこの面において、問題の組織中で1またはそ
れより多い特定のタンパク質、例えば、十二指腸組織中で輸送因子タンパク質を
発現するか、あるいは発現しないように、動物を遺伝子操作することができる。
次いで遺伝子操作された動物からの組織を使用して、組織に基づくアッセイにお
いて輸送メカニズムを検査することができる。トランスジェニック動物の方法は
よく知られている(Gordon他、Hum. Cell(1993)6(3):161−169;およびJa
enisch、R.、Science(1998)240:1468−1474)。
【0109】 透過性のアッセイのために人工的に操作された組織、例えば、皮膚移植片、移
植物、およびその他として使用するためにex vivoで発生された組織を使用する
こともできる。例えば、米国特許第5,759,830号、米国特許第5,770,193号、およ
び米国特許第5,770,417号参照。
【0110】 吸収に対するバリヤーとして選択された特定の生理学的システムに最もよく近
似する、生理学的流体/緩衝液システムにおいて問題の各試料を試験することに
よって、in vitroアッセイにおいて溶解性および溶解のデータを得ることがで
きる。溶解性の構造は、種々の生理学的条件における試験試料のプロットである
。1例として、胃腸管の自然のpH環境は胃における酸性から小腸におけるわずか
のアルカリ性に変化し、そして各セグメントについての流体組成はその上変化す
ることがある。溶解性の構造は、特定の生理学的区画または解剖学的実在物中の
試験試料の溶解の完全性を推定させる。この場合において、各々が異なるpHおよ
び生理学的流体組成を有する1パネルの試験ウェルを使用して、各試験試料につ
いて溶解性の構造を構築することができる。また、これらの値に近似する、例え
ば、SAR/QSAR情報からの理論的モデルを使用して、溶解性および溶解のデータ
を予測することができる。
【0111】 in vitro溶解アッセイにおいて、水溶液中の試験試料の溶解速度および程度
を測定する。溶解アッセイを実行するとき、種々のパラメーターを考慮し、そし
てこれらはこの分野においてよく知られている。これらのパラメーターは、実験
容器のサイズ、撹拌機の撹拌の量および特質、溶解媒質の温度および特質、pH、
粘度、および溶解装置の設計を包含する。溶解を測定するこの分野において知ら
れている標準的方法は、回転バスケット、パドル、回転びん、貫流溶解、固有溶
解、およびペリースタシス法を包含する。これらの方法は、高い処理量の溶解性
および溶解の試験として適合しかつ使用することができる。
【0112】 溶解性および溶解のデータの高い処理量の収集のために、固体および液体を取
扱う自動化された方法を使用する。この方法は試料を多ウェルまたは多管/プレ
ートシステムへ添加することを包含する。これらの管/プレート、例えば、生理
学的流体/緩衝液システム、体積、濃度、pHおよび管/プレート地図に関連する
データを本発明のシステムの中に移す。本発明のシステムは、本来の管/プレー
トに適用されるアリコーティング、希釈、またはプーリング法に関係する、アッ
プデート情報を含有するコードを構築する。次いで、データベースにおいてつく
られた仕事をコード化管/プレート中で物理的に実施する。次いでアリコートを
表示されたスクリーン部位に分布させる。試験後、溶解性の構造を構築させ、ア
クセスおよび解析のためにデータベースに移動させる。
【0113】 適当な区画と適合したとき、本発明のPKツールおよび方法の中への入力として
利用できる吸収に加えた性質は、代謝、分布、および排除、および必要に応じて
毒性を包含する。吸収のときのように、関係するデータを特性決定するアッセイ
は選択された投与経路に基づく。代謝および生物変換は、化合物の他の化学的形
態への生化学的変換を意味する。生物変換は、典型的には、もとの親分子よりも
極性(水溶性)である代謝産物を生ずる。
【0114】 ターゲット化合物を代謝する酵素の大きさ、常にでないにしても濃度に基づい
て、大部分の組織は多少の代謝能力を有するが、肝臓はからいっそう重要な器官
である。相Iの反応は分子に官能基を導入する反応として定義され、そして相II
の反応はそれらの官能基を内因性部分と結合させる反応である。
【0115】 代謝は薬物クリアランスプロセスであるので、化合物の代謝は化合物の排除に
寄与する。こうして、この分野において知られている標準的技術を使用して投与
後または投与と同時に被験化合物の配置を考慮する入力データを発生させるため
に、化合物を代謝について試験することができる。(例えば、下記の文献を参照
のこと:SakumaおよびKamtaki、Drug metabolism research in the develo
pment of innovative drugs、In:Drug News & Perspectives(1994)7(
2):82−86)。
【0116】 高い処理量のスクリーニングについての代謝アッセイは好ましくは細胞(細胞
および細胞調製物)であるが、高い分解能のスクリーニングは両方の細胞および
組織をベースとするアッセイを用いることができる。特に、化合物のライブラリ
ーからの試験試料を種々の種および器官から誘導された細胞および組織の調製物
においてスクリーニングすることができる。肝臓は細胞および組織の最も頻繁に
源であるが、腎臓、皮膚、腸管、肺、および血液を包含する、他のヒトおよび非
ヒト器官は入手可能であり、肝細外代謝を評価するために使用することができる
。細胞および組織の調製物の例は、細胞下画分(例えば、肝臓S9およびミクロソ
ーム)、肝細胞(例えば、セラゲナーゼ灌流、懸濁、培養した)、腎臓近位管お
よび乳頭状細胞、再凝集脳細胞、骨髄細胞培養物、血球、心筋細胞、および確立
された細胞系統ならびに精密切断組織スライスを包含する。
【0117】 高い処理量のスクリーニングに適当なin vitro代謝アッセイの例は、シトク
ロムP450型特異的代謝により特徴づけられるアッセイを包含する。これらは形態
特異的競合溶解性(例えば、P450インヒビター)、例えば、P450酵素、CYP1A、3
A、2A6、2C9、2C19、2D6、および2E1を使用するP450誘導および/または競合研
究による被験化合物のアッセイを包含する。これらまたは他の代謝酵素の単一ま
たは組合わせを発現する細胞は、また、単独でまたは細胞に基づく透過性アッセ
イと組合わせて使用することができる。高い処理量の細胞に基づく代謝アッセイ
は、シトクロムP450誘導スクリーン、他の代謝マーカー酵素およびその他を包含
することができ、例えば、DNAまたはタンパク質レベルの測定を用いる。代謝ア
ッセイに適当な細胞は、一次培養物中の肝細胞を包含する。また、代謝を予測す
るコンピュータで実行されるシステムを使用することができる。
【0118】 分布および排除データについて、タンパク質の結合は化合物の分布および排除
に影響を与えることがあるので、in vitroアッセイを実行して被験化合物に対
するタンパク質の結合を評価することができる。一般に、細胞および組織の中に
拡散するのは遊離化合物である。結合は排除に関して抵抗性または許容性である
として分類するか、あるいはアフィニティーにより定量的に定義することができ
る。結合のアフィニティーは可逆的であるとき低いまたは高いとして定義される
か、あるいは不可逆的結合が起こるときいっそう異常であると定義される。被験
化合物の生物学的半減期は、タンパク質との相互作用のために、増加するであろ
う。通常、アフィニティーが高いほど、観測することができる排除は低い。アル
ブミンは全血漿タンパク質の約1/2を占めるので、血漿タンパク質の結合にさら
にいっそうしばしばに寄与する因子である。a1−酸糖タンパク質は、塩基(多数
の薬物は弱い塩基である)に対するアフィニティーを有するので、化合物のタン
パク質結合において重要な役割を演ずる。それは急性相の反応因子であり、そし
てその濃度は炎症プロセス、悪性疾患およびストレスにおいて上昇する。リポタ
ンパク質(HDL、LDLまたはVLDL)は高度に油溶性である薬物に結合し、そしてあ
る種のステロイドとガンマグロブリンとの間でかなり特異的なリガンド−タンパ
ク質の相互作用が起こる。こうして、アルブミン、a1−酸糖タンパク質、リポタ
ンパク質、ステロイドおよびの1またはそれより多くを用いるin vitro結合アッ
セイを利用して、それ以上のデータ収集のために利用できる分布および排除のデ
ータを収集することができる。
【0119】 同様に、また、被験化合物の毒性をアッセイし、被験化合物について関係する
毒性のデータを発生させるために使用することができる。好ましい方法はin vi
troである。例は毒性メカニズムの決定、ターゲット器官の細胞および組織にお
ける毒性ポテンシャルの決定、in vitroデータからの療法指数の推定、同一哺
乳動物または異なる種からの細胞中の密接に関係する薬物化合物の細胞障害性ス
クリーニング、ペルオキシソーム精製の検出および定量、細胞障害性を防止また
は逆転する因子のスクリーニング、および共インキュベーション系を使用するタ
ーゲット細胞、例えば、赤血球および肝細胞についての特殊化された研究を包含
する。
【0120】 毒性アッセイは、終点として毒性パラメーターを提供する、任意の技術を利用
する。高い処理量のスクリーニングについて、細胞に基づくアッセイは好ましい
。これは遺伝子発現(例えば、タンパク質および核酸に基づく)酵素活性、およ
び形態学スクリーンおよびその他を包含する。細胞に基づくアッセイの例はin
vitroペルオキシソーム精製研究を包含し、この研究は、DNAまたはタンパク質レ
ベルの同時の測定を使用するか、または使用しないで、一次肝細胞培養物におけ
るパルミトイルCoA−酸化をアッセイするために用いることができる。また、一
次培養物における細胞障害性アッセイを利用することができ、そして標準的技術
に従う肝細胞または腎臓近接管における細胞障害性、酵素の放出(ラクテートデ
ヒドロゲナーゼ)、およびMTT変換(ミトコンドリアの機能)についてスクリー
ニングを包含する。また、例えば、構造の情報が入手可能であるとき、毒性を予
測するコンピュータで実行されるSAR/QSARモデルを使用することができる。
【0121】 PKツールおよびシステムの構造: 本発明のPKツールおよびシステムは第4図に示す構造を有する。I/Oシステム
は問題の哺乳動物システムのシミュレーションモデルにユーザー入力を提供する
。シミュレーションエンジンは、引き続いて、研究する哺乳動物システムの1ま
たはそれより多い生理学に基づくセグメントの関係において、化合物の生物学的
利用能のパラメーターの1またはそれより多くを計算する。次いでシミュレーシ
ョンエンジンの出力をI/Oシステムに供給する。
【0122】 PKツールおよびシステムの操作は第3図および第44図〜第46図に例示されてい
る。開始後、第1ブロックはI/Oブロック(1)であり、ここでユーザーは入力お
よび出力をシステムに入力する。I/OシステムはI/Oパネル、例えば、グラフ的
ユーザーインターフェースを含む。これは選択されたモデルに依存してサブパネ
ルを含むことができる(例えば、第47図参照)。I/Oシステムは、第45図に図解
されているようにユーザーがアクセスできる、シミュレーションモデルの1また
はそれより多いデータベースおよび所定のシミュレーションモデルについてのパ
ラメーターを必要に応じて含むことができる。PKツールおよびシステムはユーザ
ーの入力で開始し、次いで計算し、出力空間の中に結果を表示する。入力および
出力の空間は、例えば、トグリングにより、またはメニューにより選択すること
ができる。オンライン・ヘルプを利用してユーザーの情報を与え、そしてPKツー
ルおよびシステムユーザーインターフェースを通してユーザーをガイドすること
を理解すべきである。
【0123】 入力について、メニューのファンクションはユーザーに種々の選択を提示する
。これらの選択はなかでも投与量、透過性、および溶解性を包含する。次いでユ
ーザーは選択された問題の哺乳動物システムの所定の生理学的システムに対応す
る関係する値を入力する。ユーザーが選択するシミュレーションモデルに依存し
て、メニューのファンクションは、データ入力についてのオプション、例えば、
pH、通過時間、実行時間、および処方物放出速度を提供するであろう。
【0124】 また、メニューのファンクションは、シミュレーションについての結果が得ら
れた後、ユーザーに対して種々の選択を提示する。ユーザーに対してオープンで
ある選択は、ファンクションの1またはそれより多く、なかでも、「吸収速度」
(Rate of Absorption)、「吸収程度」(Extent of Absorption)、「濃度」(
Concentration)、「グラフのプリント」(Print Graph)、「表のプリント」(
Print Table)、および「クイット」(Quit)を包含する。
【0125】 吸収パラメーターを予測するために、データの入力は、活性化されたとき、本
発明のPKツールおよびシステムが実行する最初の操作である。この操作において
、ユーザーは読取り可能な形態であるか、あるいはシステムにより読取り可能な
形態に変換できる形態で各入力変数の適当な値を入力パネルに入力し、そして出
力パネルの中に完全な結果を得る。あるいは、PKツールおよびシステムは構造の
情報を受取るように適合させることができ、システムまたは別々のインターフェ
ースドシステムはこの情報を関係する入力パラメーター値に変換する。このファ
ンクションについて、ユーザーは化合物の構造を読取り可能な形態またはシステ
ムにより読取り可能な形態に変換できる形態で入力する。これは標準的化学式、
化学名、SMILEストリング、ならびに二次元および/または三次元の構造を包含
する。
【0126】 ユーザーが初期データを入力した後、開始シミュレーションファンクションを
選択する。シミュレーションファンクションにおいて、シミュレーションエンジ
ンを活性化する。次いでユーザーは停止シミュレーションファンクションを呼出
し、シミュレーションを停止するか、あるいはユーザーが特定したまたはシステ
ムデフォルト時点に到達するまでシミュレーションエンジンを進行させる。次い
でユーザーはI/Oパネルのプリントを包含する、出力ファンクションを使用して
結果を見、プリントし、保護しおよび/または次いで輸送することができる。こ
れは数値的、表的、およびグラフ的フォーマットを包含する。これらのオプショ
ンはメニューのファンクションを通してユーザーにより選択される。
【0127】 クイットファンクションはPKツールおよびシステムを出る。出力ファンクショ
ンおよびクイットファンクションの1つの面は、構築した情報が他のプログラム
、例えば、SARまたはQSAR CADプログラムへ入力可能であるフォーマットで、そ
れらの情報を保護することである。
【0128】 PKツールの前方モード操作: 前方モードの操作モードにおいて、ユーザーは入力データを入力し、そしてPK
ツールは前述したように反応する。1つの態様において、PKツールは被験化合物
の数値的表示またはグラフまたはそれらの選択されたPK構造を表示する。また、
哺乳動物の1またはそれより多い区画における化合物の運命に影響を与えること
ができるパラメーター、例えば、投与量、処方物、pH、流体体積、流体吸収(流
体の分泌)、溶解速度、累積溶解、通過、pH従属溶解性および溶解およびその他
が表示される。また、他の変数は、例えば、データボックスを通して、入手可能
である。
【0129】 シミュレーションエンジンの前方モード操作は、生ずるPKパラメーター、例え
ば、吸収を表示する。いずれかのパラメーターを変化させると、PK量を再計算し
、シミュレーションエンジンおよびその関連するシミュレーションモデルを呼出
す。前方モード操作は、被験化合物のPKパラメーターの表示またはプリントアウ
トのいずれか一方または両方を提供する。
【0130】 PKツールの逆方向モード操作: PKツールの逆方向モード操作において、ユーザーは化合物について処方物を評
価することができる。本発明のこの面において、ユーザーは化合物についての要
求される吸収構造、または吸収パラメーターを特定する。次いで、ツールは要件
を満足する化合物についての処方物放出速度を構築する。次いで、ユーザーは、
以前に定量した化合物およびデータベースから抜出された処方物の設計および本
発明のツールおよび方法によりつくられた新規な、非定量設計と、解の集合を比
較することができる。
【0131】 予測可能性: 本発明のPKツールおよび方法は、下記の4クラスの化合物から分子の生物学的
利用能の予測において高いレベルの精度を可能とする:a)受動経細胞;b)受動
パラ細胞;c)関係する経細胞輸送因子;d)先端的再循環。モデルおよび既知の
生物学的利用能値により予測される生物学的利用能値間の差に、評価は基づく。
例えば、溶解速度の極限および溶解性の極限を使用して、受動経細胞分子につい
てのヒトGI吸収の予測可能性のコンフォメーションを評価する。計算された値は
受容される範囲の外側に入る(r2>0.75予測可能性)場合、PKモデルをこれらの
化合物について再評価し、そしてモデルを調節する。同様に、既知の値から偏る
吸収測定値を再評価し、そして適当な修飾をモデルについて行う(例えば、繰返
しプロセス)。
【0132】 投与量(実際のまたは推定された)および種々の入力データを使用して、PKモ
デルにより哺乳動物における生物学的利用能を予測することができる。例は(1
)透過性のデータ単独;(2)透過性のデータと可溶性および溶解のデータとの
組合わせ;(3)透過性のデータと動物のデータとの組合わせ;(4)透過性、動
物およびヒトの臨床データ。モデルの検証は下記のように定義され、ここで試験
した化合物の80%より多くは下記の予測基準の範囲内に入る。 1. 投与量および排除速度の極限(r2>0.75予測可能性)とともに透過性デ
ータを使用するPKツールの予測可能性。 2. 投与量および排除速度の極限(r2>0.75予測可能性)とともに透過性お
よび溶解性のデータを使用するPKツールの予測可能性。 3. 投与量の極限(r2>0.85予測可能性)とともに薬物速度論についての動
物データと一緒に透過性データを使用するPKツールの予測可能性。 4. 溶解性の極限(r2>0.85予測可能性)とともに分子についての吸収値を
予測するために透過性および動物またはヒトIVデータを使用するPKツールの予測
可能性。
【0133】 観測されたデータ点および予測されたあてはめとして薬物速度論的フィッティ
ングから予測されたラインからデータ、および化合物についてのシステムの反応
速度論にカップリングさせた生理学に基づくシミュレーションモデルの出力を使
用して、相関係数を計算することができる。化合物の血漿レベルをシミュレート
することによって、所定の生理学的シミュレーションモデルの予測力を証明する
ことができる。モデルの予測力を評価して同一最終結果(すなわち、モデルの実
行の評価)を達成するために、他の方法を利用することができる。
【0134】 本発明の方法およびPKツールを使用すると、薬物開発者は1組のユーザー入力
から出発し、問題の哺乳動物システム中の化合物の運命を予測し、SARまたはQSA
R CADツールへの化合物の設計入力を選択し、化学的合成を開発、検証し、高い
レベルの薬物を開発することができる。PKツールおよびシステムは他のデータベ
ースおよび/またはシステムと好都合にインターフェースすることができる。例
えば、システムをエキスパートシステム−データベースマネージャーパスの回り
に構築することができる。メニューはオンラインドキュメンテーション、データ
ベース、および任意の数のエキスパートシステム−データベースシステムを呼出
すことができる。
【0135】 本発明のPKツールおよび方法を使用して、化合物の吸収速度および程度ならび
に問題の哺乳動物システムの生理学的バリヤーを横切る1またはそれより多い選
択されたサンプリング部位に関する領域濃度を予測することができる。本発明の
PKツールおよび方法は、また、追加の生物学的利用能のパラメーター、例えば、
分布、代謝および排除、ならびに毒性の予測と組み合わせて使用することができ
る。こうして、この情報を使用して、前臨床試験の動物の試験を補充し、有意に
軽減することができる。本発明のPKツールおよび方法は、また、薬物の発見プロ
セスにおける初期に化合物をスクリーニングのために特に有用である。例えば、
レセプター活性の試験の前、間および/または後に化合物のスクリーニングおよ
び等級付けにおいてPKツールおよび方法を使用し、こうして臨床的研究において
生き残る最先端化合物を選択する確率を増加し、開発コストを減少させ、承認時
間を速め、結局薬物の価格を低下させる。これにより、最適なレセプター活性を
有するばかりでなく、かつまた最適な生物学的利用能を示す最先端化合物を選択
し、等級付けることができる。
【0136】 下記の実施例は本発明の種々の面の例示であるが、本発明を限定することを意
図しない。 実施例 実施例1:モデルの設計および開発に対する序論 in vitro(例えば、組織、細胞およびSAR/QSAR)およびin vivoデータ(例
えば、ヒト)から哺乳動物における化合物の経口的吸収を予測する生理学に基づ
くシミュレーションモデルを、2つの主要な段階において構築した。第1段階は質
量に基づく多区画シミュレーションモデル(質量モデル)、体積に基づく多区画
シミュレーションモデル(体積モデル)および統合された質量−体積多区画シミ
ュレーションモデル(質量−体積モデル)の開発を含んだ。これらのモデルをGI
管の5つのセグメントについて個々に試験し、検証した:胃、十二指腸、空腸、
回腸、および結腸。第2段階はGI管の統合された多区画生理学的モデルの開発を
含んだ。in vitroデータおよびin vivoデータの組合わせを使用して、モデル
を開発した。
【0137】 グラフ的ユーザーインターフェースを有するコンピュータに基づく数学的モデ
ルの開発ツールを使用して、初期シミュレーションモデルを設計し、構築した。
コンピュータプログラムSTELLAは構築の各段階において区画モデルの構築および
数学方程式の修飾、ならびにユーザー特異的入力ファンクションおよび値を使用
するユーザー特異的時間間隔(dt)における区画間の流れの計算を可能とするの
で、この目的に適当なものとしてSTELLAを選択した。アイコンツールおよび記載
の1例、ならびにSTELLAを使用して構築したグラフ的に描写された区画−流れモ
デルおよび普通の薬物速度論的IVモデルに関するそれらの関係は第5図〜第8図に
図解されている。
【0138】 実施例2:化合物のデータセット モデルの開発、それ故構築、試験、トレーニングおよび検証についての化合物
のデータセットは、本明細書において記載するように文献を包含する種々の源お
よび細胞、組織、動物およびヒトの試験から得られた。データセットはGI管に関
係するパラメーター(例えば、pH、初期体積、表面積、平均通過時間、体積輸送
速度、新しい水吸収およびその他)を包含する化合物の吸収に関する関係する生
理学的パラメーターおよび化合物に関係する物理化学的パラメーター(例えば、
溶解、透過性、溶解性およびその他)を包含した。 構築の各段階についての開発および単離された試験および検証を可能とするデ
ータセットを化合物について選択した。この目的に適当な化合物を下記のように
して選択した。質量、体積および統合された質量−体積シミュレーションモデル
について、モデルを開発するために最良の候補の化合物が細胞、組織、動物およ
びヒトの間において薬物速度論的高度に相関する薬物ではなく、相関が低い薬物
であるという前提に基づいて、候補の化合物を選択した。すなわち、前臨床研究
に基づいてヒトにおける高い全吸収を有すると予測されるが、臨床試験において
試験するときヒトにおいて低い吸収を究極的に示す化合物を選択した。さらに、
前吸収および代謝因子からモデルの吸収構成要素を単離するために、前吸収また
は肝臓代謝に暴露されない化合物を選択した。ガンシクロビル(9−(1,3−ジ
ヒドロキシ−2−プロポキシメチル)グアニン、モノナトリウム塩(DHPG)また
はシトベン)はこの目的に適する。また、有意な動物およびヒトの臨床データは
ガンシクロビルについて公衆用に入手可能である(Jacobson他., Antimicrobial
Agents and Chemotherapy, Vol.31, No.8, p.1251-1254 (1987); New Drug App
lication for Gancyclovir Sodium (Syntex, Inc. USA); the Food & Drug Admi
nistrationから入手可能; Drew他, New England Journal of Medicine, (1995)
333:615-610; and Anderson et al., Clinical Therapeutics, (1995) 17:425-4
32 (1995))。
【0139】 統合されたGIモデルの開発および試験について、ヒト臨床試験の種々の段階に
おいて鉛薬物化合物の1組のトレーニングおよび試験を選択した。この試験の組
は、下記表3に示すように、透過性、溶解性、溶解および輸送メカニズムの多様
の投与要件および範囲を有する化合物を包含した。
【0140】
【表3】
【0141】 実施例3:実験データの収集および処理 実験的に誘導されたin vivoおよびin vitroデータを下記のようにして得た
。品質データをトレーニングおよび検証のために使用することを保証するために
、実験条件は適切なデータ収集技術を保証するために十分に特異的であるが、個
々のプロトコールの最小のかつ無意味の変動を可能とするように柔軟であった。
モデルの開発に使用したデータセットは、最小二乗法の最小化技術または同様な
フィッティングツールを使用する段階的回帰分析により解析されかつ処理される
、個々のデータ点、すなわち、生データを含んだ。特に、透過性についてのデー
タ処理は、吸収メカニズムによるトレーニングおよび検証のセットへの化合物の
分離を含んだ。pH従属溶解性構造を補間して完全な構造を得た。溶解について、
データ点をあてはめて溶解速度を決定した。ヒト臨床データについて、データ解
析および処理において薬物速度論的IV/POモデルおよび加重最小二乗法回帰解析
を使用した(第18図参照)。IV/POモデルは、末梢区画と平衡した中央区画、中
央区画とともに再循環し、入力PO投与量についての前全身系区画(誤差ファンク
ション入力)、ならびにIV投与量および1次排除区画を包含する。血漿試料を中
央区画から採り、そしてFDp試料を肝臓区画から採る。
【0142】 A. ヒトin vivoデータ−経口的(PO) ヒトにおいて経口投与(PO)後の血漿レベルを使用して、時間の関数として肝
臓静脈(FDp)への化合物の入力量を測定した。一夜断食後に薬物の溶液または
懸濁液を経口投与した後、ヒトにおける薬物の血漿レベルをデータセットとして
使用した。溶液または懸濁液を投与しなかった場合、処方した投与形態を使用し
た。PO構造は、投与量と一緒に、投与後24時間〜32時間の投与時間から研究にお
いて記録された各患者についての個々のデータ点を包含した。多投与量の養生法
を投与した場合、すべての投与量についての血漿構造を使用した。
【0143】 B. ヒトin vivoデータ−静脈内投与(IV) ヒトにおいて静脈内投与(IV)後の血漿レベルを使用して、時間の関数として
肝臓静脈(FDp)への薬物入力量を測定した。IV構造は、投与量と一緒に、投与
後24時間〜32時間の投与時間から研究において記録された各患者についての個々
のデータ点を包含した。多投与量の養生法を投与した場合、すべての投与量につ
いての血漿構造を使用した。
【0144】 C. in vitro透過性データ in vitro透過性データを使用して、腸管粘膜の種々の領域を横切る薬物フラ
ックスを計算した。これは十二指腸、空腸、回腸および結腸、およびCaco−2細
胞の1またはそれより多くからのウサギ腸管組織を包含した。輸送のメカニズム
、例えば、受動経細胞またはパラ細胞、担体仲介吸収、担体仲介分泌、または混
合メカニズムをいくつかの被験化合物について決定し、各メカニズムについての
透過性を決定し、そして表4に列挙するように評価した。透過性のアッセイにつ
いてのプロトコールを実施例4に記載する。
【0145】 表4:各GI領域についての輸送メカニズムおよび透過性およびパラメーター ──────────────────────────────────── メカニズム 透過性 パラメーター ──────────────────────────────────── 受動経細胞 基底外側に対して先端 Pe (AP→BL) 受動パラ細胞 AP→BL Pe 担体仲介吸収 阻害なしのAP→BL 全濃度範囲に おけるKm、Pc 、およびPm、 またはPe 担体仲介分泌 阻害なしのAP→BLおよびBL→AP 全濃度範囲に おけるPm、Pc 、およびPm, またはPe ────────────────────────────────────
【0146】 D. 溶解性データ pHの関数として被験化合物の溶解性を0.1pH単位の増分においてpH1.5から8.2
において測定した。溶解性の測定するための条件を記載するプロトコールは実施
例4において見出される。あるいは、1.5から8.2までの各pH単位における溶解性
を使用し、pH1.5、6.0、6.5、7.0、および7.5における最小5データ点である。こ
れらの溶解性を使用して、腸管粘膜のバリヤーを横切る吸収について有効な可溶
性化合物の量を計算する。
【0147】 E. 溶解データ pHの関数として被験化合物の溶解をpH1.5、6.0、6.5、7.0、および7.5におい
て測定した。溶解の測定するための条件を記載するプロトコールは実施例4にお
いて見出される。経口的血漿構造を収集するために使用する処方された投与形態
についての粉末状化合物の溶解、およびまた、溶解/崩壊のデータを使用した。
溶解データを溶解性データとともに使用して、腸管の各領域内の腸管粘膜を横切
る吸収について利用可能な可溶性化合物の量を計算する。
【0148】 実施例4:データ収集のプロトコール 実施例3に記載するデータを収集し、計算するために利用するプロトコールを
下記において詳細に説明する。これらのプロトコールを使用して、シミュレーシ
ョンモデルの開発に準備されたデータの品質を保証した。
【0149】 A. in vitro透過性のプロトコール 1. 拡散チャンバー NaviCyte 8×24mm、9mm−体積、または9mmの丸い組織拡散チャンバーに設計
が類似する垂直型拡散チャンバーにおいて、腸管組織を使用して透過性データを
測定する。使用するチャンバーシステムは組織ならびにドナーおよびレシーバー
緩衝液を37℃に維持する。実験を通じて、チャンバー内のドナーおよびレシーバ
ー緩衝液の両方を連続的に混合する。
【0150】 2. 数学的計算 方程式2を使用して、有効透過性(Pe)を計算する。
【数1】 (方程式2) ここでVはレシーバーチャンバーの体積(ml)であり、Aは拡散に有効な表面積で
あり(8×24mmのチャンバーについて1.78cm2、9mmの丸いおよびLow体積のチャン
バーについて0.64cm2)、C0はドナー濃度であり、そしてdC/dtは補正されたレ
シーバー濃度(サンプリング参照)/時間のプロットの回帰線の勾配として計算
される。この方程式を適用するために2つの条件は満足しなくてはならない:(1
)レシーバーチャンバーにおけるシンク条件、すなわち、蓄積された濃度は、ド
ナー濃度に比較したとき、事実上ゼロでなくてはならない;そして(2)ドナー
濃度は実験を通じて一定(C0)でなくてはならない。
【0151】 方程式3を使用して、担体仲介吸収および分泌についてのパラメーターを計算
する。
【数2】 (方程式3) ここでPcは担体仲介透過性であり、Pmは受動透過性であり、Kmは担体についての
薬物のアフィニティーであり、そしてC0はドナー濃度である。Pc、Pm、およびKm
は非線形回帰を使用して計算し、Peは方程式2を使用して計算し、そしてC0は実
験条件の一部分として記載する。有効なパラメーター値を得るために、Peを方程
式3により十分な数のC0について決定してKmを決定する(6つのC0の最小は分析的
極限および溶解性の極限の間の範囲であることが推奨される)。Pe値が準備され
る場合、正確な回帰分析が可能であるように、平均の変数ならびに各濃度につい
て実行された実験の数が準備される。
【0152】 3. 実験の条件 a. 緩衝液 適当な、非細胞障害性、生理食塩水の等浸透圧緩衝液、pH7.4(基底外側/漿
膜側)またはpH6.5(先端/粘膜側)中で実験を実行する。好ましい緩衝液はリ
ンガー緩衝液(pH7.4)、グルコースを含むリンガー緩衝液(pH7.4)、MESリン
ガー緩衝液(pH6.5)、またはグルコースを含むMESリンガー緩衝液(pH6.5)で
ある(表5)。
【表4】
【0153】 b. サンプリング 試料をレシーバーチャンバーから収集し、これはいったん定常状態に到達した
とき開始し、少なくとも90分間続ける。4〜6(好ましい)試料を収集して、dC/
dtを正確に決定する(方程式2)。各時点においてレシーバーチャンバーから取
り出した体積を薬物を含有しない緩衝液と置換して、レシーバーチャンバー中の
体積を一定に維持する。データ解析およびPe計算の間に、緩衝液の添加のために
レシーバー濃度の希釈を補正する。濃度は下記のようにして補正することができ
る:(1)各サンプリング時間において取り出された質量をすべての前のサンプ
リング時間においてレシーバーチャンバーから取り出された物質に加え、計算し
た吸収された質量を合計し、試料の計算のために質量に加え、そして(2)方程
式4を使用する(好ましい)。
【数3】 (方程式4) ここで補正されたチャンバー濃度は収集された試料濃度を方程式4(1/X)によ
り割ることによって得られ、Sは試料抜き出しの体積であり、Vはレシーバーチャ
ンバーの体積であり、kは順次試料数、すなわち、第1試料時間についてk=1、第
2試料時間についてk=2、第3試料時間についてk=3、およびその他であり、そし
てβはパスカルの三角形からの対応する数である(表6)。
【0154】
【表5】 直接ドナーチャンバーから、またはドナー緩衝液の貯蔵溶液から、引き続いて
分析する被験化合物を含有するドナー緩衝液をサンプリングすることによって、
ドナー濃度(C0)を測定し、ただしチャンバーの内部への結合または吸収が起こ
らないことを条件とする。
【0155】 c. 腸管組織 ウサギ腸管組織を透過性の実験に使用する。組織をチャンバー上にマウントす
る間に、腸管筋肉を粘膜からストリップし、廃棄する。組織の完全性を保証する
ように注意すべきである。最小3つのチャンバーを使用して、各領域、濃度、お
よび化合物についてPc値を決定する。平均Pcおよび平均の標準誤差を各研究のた
めに準備する。
【0156】 d. 細胞単層 NaviCyte Snapwell(商標)拡散チャンバーに類似する拡散チャンバーにおい
てCaco−2細胞の単層Peを測定し、前述のすべての手順に従うが、ただし推奨さ
れる緩衝液は表6に列挙されているようなグルコースを含むリンガーまたはグル
コースを含むMESリンガーである。
【0157】 10%のFBS、5%のPCN−STEP、および1%のNEAAを補充したDMEMを使用して、95
〜100%の湿度および5%のCO2下に37℃において、Caco−2細胞を成長させる。細
胞をフラスコ中で成長させ、培養物は85〜95%のコンフルエンスにおいて分割す
る。Snapwellsを65,000細胞/cm3で接種し、接種後21〜28日以内に透過性の実験
において使用して分化を可能とする。
【0158】 4. 吸収メカニズムの決定 化合物についての吸収メカニズムを下記の方法の1つにより決定する。方程式2
を使用して先端−基底(AB)→基底−横方(BL)およびBL→ABの両方の方向にお
いてPeを決定するか、あるいは(a)分析極限に近い、および(b)溶解性極限に
近い、濃度においてAB→BLの方向においてPeを決定する。
【0159】 AB→BLおよびBL→ABの両方において同様なPe値は受動的に吸収された化合物を
示し、そしてそれ以上の研究は不必要である。BL→ABより大きいAB→BLは担体仲
介吸収を示し、そしてAB→BL方向において5つの追加のC0についてPeを決定しな
くてはならない。AB→BLより大きいBL→ABのPeは担体仲介分泌を示し、そしてBL
→AB方向において5つの追加のC0についてPeを決定しなくてはならない。
【0160】 低いおよび高い濃度における同様なPe値は受動的に吸収された化合物を示し、
そしてそれ以上の研究は不必要である。高い濃度のPeより高い低い濃度のPeは担
体仲介吸収を示し、そしてAB→BL方向において5つの追加のC0についてPeを決定
する。低い濃度のPeより高い高い濃度のPeは担体仲介分泌を示す。次いでBL→AB
のPeは低い濃度において決定し、そして前述したように、メカニズムを決定する
【0161】 B. 溶解性の決定 Remington's:The Science and Practice of Pharmacy、第19版、Chapte
r 16に記載されている相律および相−溶解性の分析に類似する、正確な、科学
的に確実な根拠のある方法を使用して、化合物の溶解性を決定する。
【0162】 pH1.5において無ペプシンのシミュレートした胃液(USP XXII)を使用して、
溶解性を測定する。無パンクレアチンのシミュレートした腸液(USB XXII)中
でpH6.0、6.5、7.0、および7.5において溶解性を測定する。被験化合物の純度お
よびシミュレートした胃液の正確度を保証することによって、データ収集につい
てのパラメーターを注意してモニタする。決定の過程の間において、37℃の温度
を正確に維持する。飽和溶液の完全な飽和および正確な分析を用いる。
【0163】 C. 溶解の決定 USP XXII、<711>溶解に記載されている設備、装置、および方法を使用して
、溶解速度を測定する。無パンクレアチンのシミュレートした腸液(USB XXII
)中でpH1.5において溶解速度を測定する。濃度/時間曲線の初期勾配の決定を
可能とするために十分な時間(好ましくは6時間)の間容器から薬物化合物につ
いて、濃度を収集し、分析する。非シンク条件が存在する場合、濃度/時間プロ
ットの初期線形部分を使用して、勾配(溶解速度)を決定する。シンク条件下で
は、全体のプロットを使用して勾配を計算する。勾配を溶解速度として報告する
。溶解速度、シンクおよび非シンク条件、および計算方程式についての説明は、
下記の文献に記載されている:Remington's:The Science and Practice of
Pharmacy、第19版、Chapter 34。
【0164】 処方投与形態を溶解の試験に使用する場合、記載する溶解プロトコールを使用
して、処方投与形態からの薬物化合物についての溶解速度を決定する。
【0165】 実施例5:透過性データ収集を評価する標準およびプロトコール 実施例3および4に記載する透過性データ収集の品質を制御するプロトコールを
、この実施例において詳細に説明する。透過性データ収集および品質をモニタす
る標準として、表7中に列挙する化合物を使用する。各腸管の輸送メカニズムを
表すように、化合物を選択した(受動経細胞、受動パラ細胞、担体仲介流入、ま
たは担体仲介流出)。
【0166】 表7:透過性の標準 ─────────────────────── 輸送メカニズム 化合物 ─────────────────────── 受動パラ細胞 マンニトール 受動経細胞 ヒドロコルチゾン 担体仲介流入 D−グルコース 担体仲介流出 エトポシド ─────────────────────── マンニトール、ヒドロコルチゾン、D−グルコース、およびエトポシドは、ウ
サギ組織および十分に特性決定されたPe値を有する他のシステムを横切る腸管輸
送のためのマーカーとして広く使用されいるので、それらをまた選択した。また
、これらの化合物は3H−標識化または14C−標識化として商業的に入手可能であ
る。
【0167】 基本的統計学的解析を使用して、標準についての透過性データを表8中に列挙
するウサギについての値と比較する。データが標準化合物のいずれかについて有
意に異なる(p値>0.05)場合、データ収集を反復する。
【表6】
【0168】 A. 実験条件 標準の透過性の評価についてのプロトコール、条件および計算は実施例4に記
載されている通りであが、下記のように変更する。 先端/粘膜および基底外側/漿膜側の両方についてのリンガー緩衝液pH7.4を
使用して、透過性の実験を実行する。グルコースについてのPe値を測定している
とき、グルコースをマンニトールと置換する以外、リンガー緩衝液は前述した通
りである。
【0169】 レシーバーチャンバーから試料の収集を実験開始後30分に開始し、6つの試料
が収集されるまで(105分)続ける。各時点および測定する化合物濃度において
、各レシーバーチャンバーから1/2mlを取り出す。レシーバーチャンバーから取
り出した値を薬物を含有しない緩衝液と置換して、レシーバーチャンバー中の体
積を一定に維持する。データ解析およびPe計算の間に、緩衝液の添加によるレシ
ーバー濃度の希釈を補正する。方程式5を使用して、濃度を補正する。
【数4】 (方程式5) ここで補正されたレシーバーチャンバー濃度は収集された試料濃度を方程式4(1
/X)により割ることによって得られ、Sは試料抜き出しの体積であり、Vはレシ
ーバーチャンバーの体積であり、kは順次試料数、すなわち、第1試料時間につい
てk=1、第2試料時間についてk=2、第3試料時間についてk=3、およびその他で
あり、そしてβは修飾されたパスカルの三角形からの対応する数である(表9)
。注:試料間隔は均一ではない(すなわち、第1間隔は30分であり、すべての他
の間隔は15分である)方程式5ならびにβ係数は実施例4中に列挙するものから修
飾する。
【0170】
【表7】 薬物(引き続いて分析する)を含有するドナー緩衝液の0.02mlをドナーチャン
バーから直接サンプリングすることによって、ドナー濃度C0を測定する。チャン
バーへの薬物の潜在的結合をまたモニタする。ドナー試料(0.02ml)を実験開始
および実験条件において採取する。薬物濃度の有意な減少が起こった(>10%)
場合、ドナーチャンバーにおける薬物損失を補償する手順を使用して、実験を反
復する。適当な間隔でドナーチャンバーの溶液を取り出し、薬物を含有する新鮮
なドナー緩衝液と置換することが推奨される。理論的な科学的判断により、使用
すべき間隔および体積を決定する。実験を通じてドナー薬物濃度が一定に維持さ
れていることを示すために、適切なデータを収集する。
【0171】 組織に基づく透過性アッセイのために、組織をチャンバー上にマウントする間
、腸管筋肉を粘膜からストリップし、廃棄すべきである。組織の完全性を保証す
るように注意すべきである。
【0172】 組織を提供する動物を実験開始直前に安楽死させる。小腸を動物から切除し、
拡散チャンバーの中にマウントするまで、氷冷リンガー緩衝液pH7.4の中に保持
する。切除後できるだけ早く、組織を適当な大きさの片に切断し、粘膜側を下に
して拡散チャンバーのピンの上に配置する。鉗子を使用して粘膜層を注意してス
トリップする。組織をマウントした後、2つの1/2チャンバーを一緒に配置し、
ドナーおよびレシーバー側に適当な前もって加温した(37℃)の緩衝液を充填す
る。NaviCyteチャンバーを使用する場合、pHおよび混合を維持するために各1/2
チャンバーの中に約5〜15ml/分(チャンバーの体積に依存する)で流れる95%O 2 /5%CO2と、気体リフトシステムを接続する。気体リフトシステムの接続後、3
0分にサンプリングを開始する。 平均Peおよび平均の標準誤差を各研究について決定する。平均および平均の標
準誤差を計算するとき、3つの異なる動物から少なくとも6つのチャンバーの透過
性を使用する。
【0173】 さらに、腸管完全性のマーカーとして標準化合物と同時に放射能標識化マンニ
トールのPeを媒体する。マンニトールおよび標準薬物化合物を含有するドナー緩
衝液を使用する同時拡散によるか、あるいはマンニトールを含有するドナー緩衝
液および化合物を含有しない新鮮なレシーバー緩衝液を使用して、最後の標準化
合物試料を収集した後、60分間実験を続けることによって、マンニトールPe値を
決定する。
【0174】 特別の実験条件をある種の標準化合物について使用する。これはプロトン勾配
、ナトリウム勾配、グルコースの存在およびその他のような条件を包含する。こ
れらの条件を表10中に列挙し、上に列挙した一般的条件と置換するまたはそれら
に加える。
【0175】
【表8】
【0176】 実施例6:生理学に基づく質量シミュレーションモデル A. 設計 胃、十二指腸、空腸、回腸、および結腸を表すGI区画の間の、こうしてGI管を
通じて、質量−流れ関係を統合し、そして末梢区画の中への質量単位における薬
物の運動を特性決定するように、多区画の生理学に基づく質量シミュレーション
モデル(「質量モデル」)を設計した。輸送速度を相互に関係づけかつ速度定数
(k)を関連づけるコンバータ(これらは引き続いて種々の因子、例えば、pH、
溶解性の構造、区画表面積および薬物透過性により変更される)を組込んで、区
画の間の薬物の運動を説明した。検証の目的でかつ臨床血漿データを質量モデル
に相関させるために、血漿反応速度論的モデルをまた含めた。また、ユニット変
換についてコンバータを使用した。
【0177】 質量モデルを開発し、試験するために、ガンシクロビルを選択した。ガンシク
ロビルはin vivo生物変換を示さず、吸収が低い。こうして、質量モデルは代謝
またはタンパク質の結合を仮定しない。さらに、溶解速度および送出システムを
薬物吸収の変更パラメーターとして質量モデルにおいて使用しなかった、すなわ
ち、薬物はその溶解性の構造に従い胃中に完全に溶解し、可溶化されると仮定し
た。
【0178】 質量モデルの各区画についての表面積値は、絶対値と反対に、「機能的表面積
」を表した。(1)胃腸管区画に入る流体は区画表面を瞬間的にカバーせず、む
しろ時間経過とともにカバーし、そして(2)流体内で可溶化した異なるは理想
的にすべての吸収区域に提示されないので、関数表面積を利用した。文献からの
種々のデータ入力を使用して表面積について方程式6を解くことによって、各区
画についての関数表面積を計算した。
【数5】 (方程式6) ここでPは透過性係数であり、Aは膜の表面積であり、Spは腸管の関係するセグメ
ント中の薬物の溶解性であり、そして∂M/∂tは薬物フラックスであり、ここで
∂M/∂tは特定の腸管区画の透過性、薬物溶液によりカバーされる表面積および
腸管区画のpHにおける溶解性から決定される。
【0179】 例えば、種々の化合物の透過性を比較する、いくつかの研究が実施されてきて
いる(Rubas他、Pharmaceutical Research、Vol. 10、No. 1(1993))。マ
ンニトールは、ガンシクロビルに類似する物理化学的性質を有し、また、経口投
与されたとき、ヒトにおいて同様に透過特性およびほぼ10%の生物学的利用率を
有する。マンニトールについて、透過性は十分に特性決定されている。こうして
、各区画における透過性、pH従属溶解性および質量濃度の関係に関する文献から
得られたデータを表面積について方程式6を解くために使用した。こうして、初
期モデルの構築のためにin vivo表面積の関係のすぐれた近似を表す、区画の関
数表面積として使用したのは、この表面積であり、各区画の理論的全表面積では
ない。
【0180】 透過性値は発表されたin vitro細胞拡散実験から得られ、そして各区画につ
いて改変された管腔および末梢流れ(k12)コンバータにより説明される。溶解
性について、溶解性曲線は文献において入手可能な実験データに基づいて使用し
た。次いでpHを別のコンバータにおいて単離して、特定の区画について溶解性曲
線を改変した。対照的に、検証の目的で、絶対溶解性値を使用し、そしてpHを1
として入力して、そのコンバータを検証モデルから単離する。
【0181】 各2つの区画のサブシステムの間の吸収「輸送」速度を全吸収速度を表す別々
の流れに集め、引き続いてこれを各GI管区画、すなわち、胃、十二指腸、空腸、
回腸、および結腸について吸収された薬物の全量を表す区画に集めた。胃、十二
指腸、空腸、回腸、および結腸のモデルの間の吸収速度を、各GIセグメント間の
関連した速度定数により改変された流れにより接続した。
【0182】 検証の目的で、吸収速度定数を表す流れに全吸収速度をリンクすることによっ
て、血漿反応速度論的モデルを質量−流れ区画と統合し、引き続いてこれを中央
血漿区画の中に供給した。標準的2区画の血漿反応速度論的モデル(Ramsay、Eur
opean Journal of Pharmaceutics and Biopharmaceutics、Vol. 37、No.
3(1991))をこの目的に使用した。(第5図および第6図参照)。血漿反応速度
論的モデルは、血液区画と末梢区画との間に1次輸送を組込んでいた。2つの流れ
を使用し、1次システムとして構成し、こうして異なる速度定数を各方向に適用
した。区画値を質量単位として表した。血液体積をコンバータの中に入力し、こ
れは質量区画と一緒に濃度についてコンバータを改変した。また、1次プロセス
において、排除速度を文献から得た。さらに、大部分の薬物はミリグラム投与量
で記載されるが、血漿濃度はマイクログラムまたはナノグラム/ミリリットルで
報告される。血液に入り込んだ後、化合物は大きい体積の中に急速に分布され、
投与部位における濃度に関して非常に低い体循環中の薬物濃度を生ずるので、こ
れを実施する。したがって、ミリグラム単位をヒト生物学的利用能のデータに基
づく被験化合物の濃度で予測されるナノグラムまたはマイクログラム単位に変換
するため、追加のコンバータを加えた。また、区画を加えて排除データを収集し
た。
【0183】 B. 質量モデルのパラメーター
【0184】 質量モデルのパラメーターおよび関連した値は、pH、溶解性、透過性、および
腸管の通過を包含し、そして表11に例示する。
【表9】 また、文献に由来する値(Gibaldi他、Pharmacokinetics、pp. 284−288、Ma
rcell Dekker(1975))を血漿反応速度論的モデルの中に入力することによっ
て、質量モデルを試験した。これらの値を表12に示す。
【0185】 表12:血漿反応速度論的モデルについての値 ─────────────── 投与量 1g ─────────────── 1505a 2.718/時 1505b 0.254/時 k21 0.3737/時 k12 0.7509/時 k10 1.3474/時 Vp 20.1241 ───────────────
【0186】 実施例7:試験および検証質量モデル 1000mgの初期投与量および表11に示すパラメーターを使用して、24時間の時間
経過にわたって質量モデルを試験した。種々の投与量を使用してAUC、Cmax、Tma x 、およびT1/2をシミュレートし(New Drug Application for Gancyclovir
Sodium、Syntex(USA)(Freedom of Information Act(FIA)に従いFDAか
ら入手した)そしてガンシクロビルについて得られたヒト臨床データと比較した
。ガンシクロビルの質量モデルによりシミュレートした生物学的利用率はほぼ6
%であった。相I臨床研究について得られたヒト臨床データ(ここにおいてICM15
05および1505bと表示する)に比較して、臨床試験において断食した患者の生物
学的利用率は典型的には3〜20%であった。また、第8図に図解されている血漿反
応速度論的検証モデルを使用して、質量モデルを試験した。
【0187】 第16図は、質量モデルを使用した、ガンシクロビルの1000mgの投与量、Tmax
1.4時間、Cmax=0.51ng/mlについての濃度時間曲線の下の面積を、ICM1505およ
び1505bの臨床研究に比較して、示す。これらの結果が証明するように、質量モ
デルは吸収後の期間の間の血漿濃度を低く評価した。臨床研究のいくつかの値と
質量モデルにより予測された値との比較を表13に示す。また、臨床研究において
、濃度の正規化のために70kgの体重を使用した。
【0188】
【表10】
【0189】 実施例8:生理学に基づく体積シミュレーションモデル A. 設計 流体吸収/分泌および通過から生ずる吸収の変化、それ故見掛けの薬物濃度を
説明するために、質量モデルと統合する、流体体積フラックスおよびGI通過(「
体積モデル」)を組込む生理学に基づくシミュレーションモデルを開発した。流
体が区画に入り、その流体についての吸収速度に基づく1次プロセスにより吸収
されるように、体積モデルを構築した。区画間の流体の運動は、ゼロまたは1次
の流体通過速度に依存した。
【0190】 B. 体積モデルのパラメーター 体積モデルについての出発点として、身体を通る流体の吸収および分泌を一般
的に記載する文献から値を入手した(Change他、Gatrointestinal,Hepatobilia
ry and Nutritional Physiology、Chapter 5、p. 92、Lippincott−Raven
(1996))。流体の全摂取/日および流体の全分泌/日を表す値をモデルについ
てdtの増分に対して線形的に正規化したシステム中にモデル化した。モデルにつ
いてdtの変化を可能とするために、値をパルスとして入力した。体積モデルにお
いて使用する値を表14に示す。
【0191】
【表11】
【0192】 データが1系列の区画についてのみ入手可能である場合、その系列についての
全面積の百分率に基づいて値を各区画に割り当てた(例えば、空腸および回腸は
分泌そして小腸の部分は吸収)。モデルを区画の血液(漿膜)側および区画それ
自体の間の2つの流れとしてセットした。各流れは分泌および流体吸収について
の流れ定数を表した。
【0193】 開発の目的で、両方の流れのために表14からの値を使用するとき、吸収および
胃分泌をゼロ次であると仮定した。また、表14に示すdt値に従い、胃に入る流体
についての毎日の体積をパルスとして入力した。こうして、24時間の期間を通じ
て6分毎に起こるパルスとして、流体の全摂取および分泌をモデル化した。また
、胃における初期体積を各dt増分にわたって全経口的摂取、唾液排出、および胃
分泌のパルスとして構成した。
【0194】 実施例9:体積モデルの試験および検証 区画間の運動を試験するために、体積モデルをゼロ次の流体通過または排出を
近似するように改変し、モデルの質量構成要素から単離した。試験に、1000mlま
たは250mlの初期値を使用した。
【0195】 実施例10:生理学に基づく質量−体積シミュレーションモデル A. 設計 複雑な質量および流体流れの関係を統合するように、質量モデルおよび体積モ
デルを統合する生理学に基づくシミュレーションモデル(「質量−体積モデル」
)を構築した。また、統合された質量−体積モデルは、末梢区画の中への薬物の
運動を特性決定する区画を含んだ。トレーニング/検証を目的とする血漿反応速
度論的モデルをまた含めた。第8図に示す血漿反応速度論的モデルにリンクした
、統合された質量−体積モデルについての基本的設計を第11図に図解する。
【0196】 区画の体積を積として加えて、時間増分体積において可溶化された薬物の量を
得た。さらに、「IF...THEN」制御ステートメントを加えて、方程式が投与量
より多い薬物が可溶化されたことを示すことを防止した。こうして、統合された
質量−体積モデルは、吸収速度定数に接続された胃中の薬物の質量ならびに体積
区画を示す。
【0197】 胃についての2.8および3の質量および流体通過速度定数をガンシクロビルにつ
いて文献から得られた値から計算し(Syntex、Clinical Studies ICM 1653お
よび1774、FDA NDA入手可能なデータおよびBachrach他、Functional and Dia
gnostic Aspect of the Upper Digestive Tract、Digestive System,Pa
rt I,Upper Digestive Tract,Netter(1989))、そして残りの区画の各々
について決定して質量および流体の運動を近似した。
【0198】 B. 質量−体積モデルのパラメーター パラメーターおよび関連した値および方程式を系統的に変化させたものである
か、あるいはこれらは個々の質量および体積モデルについて前述した通りであっ
た;質量−体積モデルにおいて使用した方程式およびパラメーターの1例を付録1
に示す。溶解速度および送出システム(調節放出性装置/処方物)を質量−体積
モデルから排除し、それ故このモデルは被験化合物が胃において直ちに溶解する
と仮定する。
【0199】 実施例11:質量−体積モデルの試験試料および検証 付録1に示す方程式およびパラメーターを使用して、質量−体積モデルを試験
した。これらのパラメーターは流体吸収および胃腸分泌のパルス推定値、および
文献から抽出した速度定数を含んだ。また、流体吸収および分泌についてのパラ
メーターの別の組を試験した。例えば、1または順次の整数の単にゼロ次および1
次の速度定数および種々の投与量をヒト臨床データと比較して評価した。
【0200】 第17図は、付録1の推定された吸収および分泌速度、関係、および値とともに
、第11図の質量−体積モデルを使用した、ガンシクロビルの1000mgの投与量、Tm ax =1.1875時間、Cmax=0.54μg/mlについての濃度時間曲線の下の面積を、ICM
1505および1505bの臨床研究に比較して、示す。データは現在Tmaxについて好
適さに欠けるが、質量モデルに比較してAUCについていっそう好適である。これ
らの結果が証明するように、質量モデルは吸収後の期間の間において血漿濃度を
過小評価されるが、組合わせた質量−体積モデルはそれを過大評価するように思
われた。
【0201】 質量−体積モデルを簡単なゼロ次および1次の吸収および分泌を組込むように
変更した。次いで、臨床研究の間に実施したように、250mlの初期体積およびま
た250mlの水の4回投与を使用して、このモデルを実行した。結果は第17図に示す
結果に類似したが、吸収はわずかに高かった。
【0202】 また、下記のデータ入力の組合わせを使用して、質量−体積モデルを実行した
:(1)キッド(qid)、ビッド(bid)、およびチッド(tid)の投与において
500mg、750mg、1000mgの投与量、(2)250ml、500ml、1000mlの初期体積、(3)
毎日の分泌および流体の摂取について異なる仮定に基づいて変化する様々な吸収
および分泌速度、(4)種々の区画において変化するpH値、および(5)食物摂取
および断食条件のシミュレーション。相関はいくつかの臨床データでは非常にす
ぐれ、そして他のデータでは最適より低かった。また、理論的推定との相関は非
常にすぐれるから劣るまで変化した。
【0203】 集合的に、質量−体積モデルは、in vivo条件のよりすぐれた近似を提供する
ことにおいて、個々の質量および体積モデルを越えた改良を表した。より簡単な
質量モデルは臨床データとよりよく相関したが、統合された質量−体積モデルは
種々の入力パラメーター、生理学的条件および根元的定数に対していっそう感受
性であり、こうしてGI管のいっそう厳密なモデルであった。
【0204】 実施例12:生理学に基づくGI管シミュレーションモデル A. 設計 質量−体積モデルを段階的方式で選択的に改良して、高いレベルの精度で経口
的吸収の化合物独立的予測を可能とする哺乳動物のGI管の統合された生理学に基
づくシミュレーションモデル(「GIモデル」)をつくった。このモデルは柔軟性
であるように開発された。すなわち、経口的吸収に影響を及ぼす追加の生理学的
因子を同定し、必要に応じてモデルの中に組込んで多様の被験化合物のセットに
ついての予測の品質を改良できるように、このモデルを設計した。さらに、入力
データの要件を最小するようにGIモデルを改良した。
【0205】 基本的アプローチは、GI通過モデルの構築、試験および統合(第20図)、pH従
属溶解性および溶解モデル(第21図)、および吸収モデル(第22図)、ならびに
所定のシミュレーションを進行させる、根元的方程式およびパラメーター、定数
、計算したパラメーター、およびルールを包含した。調節放出性装置および処方
物の区画をまた含めた。統合されたGIモデルのグラフ的区画−流れモデルは第24
図(コンバータ、ゴーストまたはコネクターを含まない)および第25図(コンバ
ータ、ゴーストまたはコネクターを含む)に図解されている。パラメーターの入
力、計算および出力は第29図〜第39図に図解されている。GIモデルについての略
号の解は付録3として提供されている。
【0206】 また、GIモデルはシミュレーションモデルの予測力および融通性を改良するた
めの追加の特徴を組込んでいた。1つの特徴は、ヒト臨床データおよび多様の化
合物のセットについてのin vitroデータの解析および処理に基づく、回帰解析
誘導調節パラメーターの開発および組込であった。調節パラメーターをGIモデル
において定数として利用し、こうしてモデルの根元的方程式を修飾した。第2特
徴は、対応するパラメーターのユーザー提供入力値を欠くモデルのセグメントに
ついての値の推定を可能とする、領域透過性相関パラメーターおよび方程式の開
発および組込みであった。所定の化合物についての透過性値または他のパラメー
ターが一定数のGIセグメントに供されるとき、例えば、細胞に基づく入力データ
、例えば、Caco−2細胞に由来する透過性データを使用して結腸の透過性入力デ
ータ得るとき、これは薬物経口吸収の予測を促進する。他の特徴は、輸送メカニ
ズム、それ故化合物の吸収における輸送特異的変数に寄因するパラメーターおよ
び計算の開発および組込であった。他の特徴は、溶解および質量通過に関する特
定の領域吸収事象を単離しかつ評価する能力の組込みであった。また、肝臓代謝
から門静脈の中への吸収(FDp)分離して、吸収に対する個々の一次バリヤーを
説明するために、GIモデルを開発した。
【0207】 B. GIモデルの方程式、ルールおよびパラメーター 1. GIモデルの一般的方程式 GI管モデルについて利用される種々の微分方程式およびルールを下に提供する
。方程式について、調節パラメーターを文字Zで表示する。
【0208】 通過時間:1次通過プロセス
【数6】 (方程式7) dA/dt=通過速度(または吸収)、kTT=速度定数、A=近接区画における量(化
合物または水)。
【0209】速度定数の計算
【数7】 (方程式8) TTADJ=調節された通過時間
【数8】 (方程式9) TTp=生理学的通過時間、ZTT=通過時間調節パラメーター、UserTT=通過時間に
対するユーザー制御調節。 KTT=領域従属パラメーター、すなわち、GI管の各領域に異なる速度定数を使用
する。
【0210】 流体体積吸収/再吸収:
【数9】 (方程式10) dA/dt=吸収速度、kVA=速度定数、A=区画における流体(水)の量。
【数10】 (方程式11) ZVA=体積吸収調節パラメーター、kempはヒト流体吸収in vivoに合致するよう
に実験的に決定される。
【0211】 溶解および溶解性:
【数11】 (方程式12) A=溶解量、kD=ユーザーが供給した溶解速度定数、ZD=溶解速度調節パラメー
ター、SADJ=溶解性、C=濃度
【0212】溶解性 (領域従属)
【数12】 (方程式13) SADJ=溶解性、Sn=ユーザーが供給した溶解性(S1...S5)、pHn=ユーザ
ーが供給した溶解性に対応するユーザーが供給したpH値(pH1...pH5)、pH
=システムの領域、例えば、GI管に適当なpH値。pHn>pH、かつpHn-1<pHである
ように、nは選択される。任意のpH1...pH5がpHに等しい場合、対応するSn
溶解性として使用する。
【0213】濃度 (領域従属)
【数13】 (方程式14) C=可溶性薬物濃度、V=流体体積。 フラックス/吸収:
【数14】 (方程式15) J=フラックス、PADJ=調節されたパラメーター、SAADJ=吸収に有効な調節され
た表面積、C=濃度
【数15】 (方程式16) ZEFF=流出輸送調節パラメーター、Pm=受動膜透過性、ZF=受動透過性またはフ
ラックス調節パラメーター、ZACT=活性透過性調節パラメーター、Pc=活性担体
透過性、C=濃度、Km=ミハエリス−メンテン(Michaelis−Menten)反応速度論
的パラメーター。
【0214】領域透過性の相関 任意の数の他の提供された透過性を使用して、領域透過性、Pm、を計算するこ
とができる。
【数16】 (方程式17) Pa=領域相関を使用して計算した透過性、Pb=使用者により提供された透過性、
そしてA、B、およびC=相関を決定するようにあてはめられた相関係数。
【0215】 1例として、本発明のPKツールおよび方法のGI管モデルに利用されるルールは
下記の一般的プロセスを包含する。
【0216】 2. ルール構築の一般的プロセス 1. GI通過。薬物化合物の通過および流体体積は多少制御され、そして処方物お
よび/または制御放出装置の通過は非常に厳格に制御される。 2. 制御された薬物放出。薬物が適当な時間に適正な腸管領域の中に放出される
ように、剤型からの薬物放出は制御される。 3. 溶解。濃度と溶解性とを比較して、追加の不溶性化合物が溶解されるかどう
か、または既に溶解した化合物が溶解性の限界のために不溶性薬物へと沈殿する
かどうかを決定しなくてはならない。 4. 吸収。数学的には、生理学的にそれが不可能であるとき、例えば、溶解した
薬物が結腸中に更に存在する他の固体廃棄物の中に含有される流体内に存在し、
したがって吸収に利用不可能となるほどに結腸中の体積が小さくなるとき、吸収
は起こることがある。IF...THENプロダクションルールはこれらの状況を制御
する。 5. 透過性の計算。提供された透過性値から非提供透過性値を推定するために、
論理的評価を行って相関の実行に必要な正しい方程式を決定しなくてはならない
。 6. 濃度の計算。腸管中の濃度がその特定の領域についての溶解性を超えてはな
らない。それをなす場合、不正確なフラックスを計算する。IF...THENプロダ
クションルールを使用して、正しい濃度がフラックスの計算において使用される
ことを保証する。 7. 数学的アノマリー。シミュレーションの間の所定の時間(特にシミュレーシ
ョンにおける初期および後期)において、他の計算において使用する、いくつか
の区画、流れレギュレータ、またはコンバータは計算誤差を生ずる0の値(例え
ば、0による除法)を有することができる。プロダクションルールを使用して、
これらの状況を同定し、誤差を回避する。 制御ステートメントのルール、例えば、IF...THENプロダクションルールを
使用して制御する、特定のプロセス、条件、結果を下記表に列挙する。一般に、
別々のルールをGI管の各領域について使用し、表中の1線分に合体させる。
【0217】 表15:生理学に基づくGI管シミュレーションモデルのルール
【表12】
【0218】 第20図〜第25図および第29図〜第39図に図解されている、統合されたGIモデル
のグラフ的区画−流れモデルおよび種々のサブモデルについての典型的な方程式
、ルール、パラメーターおよび初期値は、付録3として提供された記号解に関す
るように、付録4に記載されている。GIモデルおよびそれらの開発において用い
た生理学的調節パラメーターおよび領域相関パラメーターの種々の面を、下記に
おいてさらに詳細に説明する。
【0219】 1. 生理学的パラメーター GIモデルの生理学的パラメーターは、文献に報告された生理学的範囲(表17)
ならびにモデルで利用されかつ胃腸管の5つの領域の各々についてコンパイルさ
れた特定の値を包含した(胃、十二指腸、空腸、回腸、および結腸)(表16)。
これらはpH、通過時間、表面積、および体積のパラメーターに関係した。
【表13】
【0220】
【表14】
【0221】 2. 調節パラメーター in vitroおよびin vivo条件の間の差ならびに哺乳動物の1つの種および第2
種についてin vivo条件の間の差は、シミュレートアプローチを使用する吸収の
正確な予測を妨害する。例えば、in vitro溶解速度はin vivoで実在する溶解
速度に匹敵するか、あるいはしないことがあり、あるいは、ウサギにおける透過
性はヒトにおける透過性に匹敵するか、あるいはしないことがある。
【0222】 このような差を補償するために、1組の選択的に最適化された調節パラメータ
ーを開発した。入力データを出力データに自動的に相関させることを可能とし、
ならびに化合物の多様のセットについての正確な予測を促進するように、GIモデ
ルの特定の区画の根元的方程式を改変する定数として利用するように、これらの
パラメーターを設計した。例えば、流体体積吸収/再吸収を計算するために利用
した微分方程式は、体積吸収調節パラメーターZVAにより改変された方程式から
得られた速度定数を用いる(方程式11参照)。パラメーターおよび方程式を調節
するために使用できるパラメーターの例ならびに必要に応じて所定のモデルに加
えるか、あるいは除去できるパラメーターの例を下に列挙する(表18)。
【0223】
【表15】
【0224】 段階的選択的最適化プロセスを使用して、調節パラメーターを開発し、最適化
した。下記のようにして、ヒトとウサギとの間の相関のための初期調節パラメー
ターを開発した。データの2つの一次セットを使用した:1)in vivo臨床的薬物
速度論的(PK)データからのFDpおよび最良フィッティング血漿構造、および2)
GIモデルから構築したシミュレートされたFDpおよび血漿構造。回帰に基づく曲
線フィッティングアルゴリズムを使用して実施例2に記載する化合物の試験セッ
トについてのヒトからのIVおよびPOデータを解析しかつ処理して、実際の臨床的
構造に合致した最良フィッティング曲線を決定することによって、in vivoPKデ
ータからのFDpおよび最良フィッティング血漿構造を得た。開発のGIモデルを使
用して、データの第2セットを構築した。 in vitroデータ(透過性、溶解性、溶解速度、および投与量)をGIモデルの
中への入力として使用し、調節パラメーターのセットを前もって決定したいくつ
かの初期値に設定しFDpについての合理的に予測可能な値を得た。GIモデルを使
用して、各被験化合物についてのFDpデータを得た。また、GIモデルから構築し
たFDpデータをIV/PO PKモデル、例えば、第18図に示すモデルの中への入力デ
ータとして使用して、血漿構造を決定した。
【0225】 臨床データをあてはめるために使用した第18図のIV/PO PKモデルへのPO入力
は誤差関数であり、方程式18に示す。
【数17】 (方程式18) ここでDが腸管に送出される薬物の投与量であり、tは時間(分)であり、t50は
吸収すべき薬物の50%についての時間であり、そしてPeは吸収曲線の線形部分の
勾配に関係するパラメーター(Peclet数)である。
【0226】 データをフィッティングするとき、第18図のIV/PO PKモデルを使用して、す
べての入手可能なin vivoPKデータ(多数の静脈内(IV)投与および多数の経口
的(PO)投与)を同時に解析した。データを1/平均の標準誤差(SEM)または1
/濃度2のウェートを与えた。
【0227】 初期調節パラメーター値を実験的に決定した。化合物の初期セットおよびウサ
ギ組織からのある種のin vitroデータを使用して、調節パラメーターをマニュ
アルで変化させて、実際のPKデータと合理的に一致するFDp値を得た。初期値が
決定された後、フィッティングアルゴリズムを有するプログラム、例えば、KINE
TICA(商標)により読取り可能なプログラムファイルに、STELLAを使用して開発
されたGIモデルを変換した。次いで、段階的方法で非線形回帰解析を使用して、
初期調節パラメーターを同時にあてはめて調節パラメーターについて最適化され
た値(すなわち、最良フィッティング値)を決定した。各工程内で、同時フィッ
ティングによる最適化のためにわずかのパラメーターを選択した。繰返しプロセ
スを使用してフィッティングを行い、ここで実際のPK決定吸収からのGIモデル決
定吸収の偏りが最小となるように、選択された調節パラメーターを系統的に変化
させた。いったん偏りが満足すべきレベルに減少されたとき、さらにわずかのパ
ラメーターを選択し、最適化した。すべてのパラメーターが首尾よく最適化され
るまで、プロセスを続けた。次いで新しいパラメーターをGIモデルの中に入れ、
各化合物についてFDpを決定し、これをPK FDpと比較して優秀なフィッティング
を確立した。フィッティングの許容される優秀さが確立されるまで、このプロセ
スは反復した。このアプローチを使用して、調節パラメーターを開発して、例え
ば、ウサギにおけるin vitro溶解性、溶解、投与量および透過性をin vivoヒ
ト吸収に相関させた。FDpを偏りについての参照として使用したが、任意の数の
パラメーター、例えば、血漿レベル、吸収定数、またはその他を使用して、吸収
の実際の測定を評価することができる。そのうえ、理解されるように、調節パラ
メーターの多数のセットを開発し、確立することができる。例えば、調節パラメ
ーターの他のセットを確立して、イヌ、ラット、サルまたは他の種の透過性デー
タをヒト、イヌ、ラット、ウサギ、サル、または他の動物のin vivo吸収に相関
させることができる。
【0228】 3. 領域透過性相関パラメーター 腸管領域におけるPeは、例えば、細胞単層データーを使用して結腸中のPeを決
定するとき、入手不可能であるので、他の腸管領域における未知のPe値の合理的
予測を提供する相関を開発した。
【0229】 1つの目的は、他の領域の1つまたは2つにおける既知の透過性を使用して十二
指腸、空腸または回腸における透過性の予測を可能とする、領域透過性の間の相
関を確立することであった。
【0230】 相関の開発は、文献から、そして実施例4〜5に記載するような実験プロトコー
ルと一致する方法を使用して実験的に、腸管組織における領域透過性値を得るこ
とを包含した。
【0231】 この目的に開発した多項方程式(方程式17)を使用して、領域相関パラメータ
ーを推定した。任意の数の他の提供された透過性を使用して、任意の領域の透過
性、Pm、を計算することができる。
【0232】 論理ファンクションモジュールを使用して、領域相関パラメーター関数をGIモ
デルの中に組込んだ。ユーザーが総数に未たないGI管セグメントについての透過
性値を供給したとき、制御ステートメントを利用して領域相関パラメーター推定
ファンクションの活性化を調節した。
【0233】 対応する相関係数と一緒に確立された相関を下記(表19)に示す。相関はデー
タ変換および非線形関数へのフィッティングにより達成された。
【0234】 表19:領域相関の結果 従属 独立 相関係数 十二指腸 空腸 0.870 十二指腸 回腸 0.906 空腸 十二指腸 0.858 空腸 回腸 0.914 回腸 十二指腸 0.855 回腸 空腸 0.894
【0235】 相関能力の1例として、回腸Pe値を使用して十二指腸および空腸における透過
性を推定することによって、上記相関の2つを評価した。選択した化合物は完全
なPeが入手可能である化合物であった。
【0236】 予測された値を既知の透過性と比較することによって、透過性計算について誤
差および誤差%を決定した(表20)。
【0237】
【表16】 上記結果が証明するように、GIモデルの領域相関パラメーターファンクション
は初期データ集合(すなわち、高いr2)内で化合物についてのPe値を正確に予測
することができた。
【0238】 実施例13:GIモデルの検証および試験 モデルの生理学的パラメーターが期待されたin vivo挙動と一致する論理的方
法で操作されていることを証明するために、パラメーターを変化させ、出力に対
する効果をモニタした。例えば、吸収に有効な表面積の減少は化合物の吸収量を
減少させるであろう。こうして、それらの値を増加および/または減少させるこ
とによって、モデルの生理学的パラメーターを変化させた。T50により測定した
速度(50%吸収についての時間)およびFDpより測定した程度に対するこれらの
変動の効果をシミュレートした。変化した生理学的パラメーターおよびFDpおよ
びT50に対する期待された効果を表21に示す。
【0239】
【表17】 生理学的パラメーターを変化させた、FDpおよびT50に対するすべての効果は期
待された。範囲のすべてが生理学的範囲ではないが、範囲の低い部分を含めて、
種々のパラメーターがゼロに近づくときモデルがゼロに制限されることを保証し
た。
【0240】 また、投与量およびin vitro溶解性およびウサギ組織の透過性のデータから
、アテノロール、ガンシクロビル、ベラパミル、およびナプロキシンを包含する
、いくつかの薬物についてヒトおよびイヌにおける経口的薬物吸収の速度および
程度を予測する能力を比較することによって、GIモデルの基本構造を評価した。
これらの化合物は、よく知られている、多様のin vivo吸収の性質および種間の
吸収の変動性を有するので、選択した。シミュレーションモデルの生理学的パラ
メーター値が研究する種に対応するように、それらの値を変化させるが、モデル
の構造、すなわち、区画、流れレギュレータ、コンバータの関係を変化させない
ようにすることによって、モデル構造の効能を評価することができた。イヌ及び
ヒトの初期パラメーター値は論文に由来する。調節パラメーターを使用して、in
vitroデータおよびin vivo吸収の間の相関を構築した。すべての4つの薬物に
ついて、GIモデルはイヌおよびヒトについてのFDpを正確に予測した。
【0241】 経口的薬物吸収を予測するGIモデルの基本的力を評価するために、第1通過代
謝および体循環における薬物濃度から腸管組織を横切る吸収を分離するように、
FDpを時間の関数としてシミュレートすることによって、モデルを試験した。し
たがって、腸管組織を横切る輸送を決定できるように、臨床血漿データからFDp
を決定するために、モデルを開発し、使用した。第18図において区画−流れモデ
ルとして図解されている2区画オープンIV/PO PKモデルに臨床薬物速度論的デ
ータ(POおよびIV)を同時にフィッティングすることによって、これは達成され
た。排除は中央区画からであった。中央区画と平衡した前系統的区画(代謝のた
めに)の中に、経口的投与量の入力を入れた。FDpを各経口的投与量から同時に
決定した。IV/PO PKモデルにあてはめられた臨床薬物速度論的データは、中央
区画において血液レベルを正確に決定するモデルの能力を証明した。
【0242】 次いで、入力として透過性についての実験的in vitro値ならびに領域透過性
相関ファンクションを使用するモデルにより計算された推定透過性値の両方を使
用して、GIモデルにより予測されたFDpと、化合物試験セットについてあてはめ
られた臨床FDpデータを比較した。被験化合物の透過性源を下記表22に示す。
【0243】 表22:被験化合物の透過性源 化合物 透過性源* α1 実験的 α2 実験的 α3 実験的 α4 実験的 α5 推定 α6 実験的 α10 推定 β1 推定 β2 推定 β3 推定 β5 推定 β6 推定 *実験的−すべての腸管セグメントについての透過性値。推定−領域 透過性相関パラメーターを使用して透過性値を計算した。
【0244】 第48図〜第52図は、これらの試験の結果の図解である。生理学的モデルは化合
物試験セットについてFDpを正確に予測することが見出された。予測の精度は吸
収の速度および程度の両方に基づく。臨床データと化合物試験セットについてモ
デルにより予測されたデータとの間のFDp程度の相関は、0.92より大きい集合的
回帰係数(r2)を生じた。
【0245】 実施例14:GIモデルのスムージングファンクション in vivo生理学的状況において、透過性およびpHはGI管内の明確な点または場所
において変化しない(胃−十二指腸接合部を除外する)。例えば、薬物の透過性
は十二指腸中で1.5×10-6cm/sと測定され、そして空腸中で2.5×10-6cm/sと測
定されるが、このような突然の変化が存在する明確な点は腸管中に存在しない。
GIモデルはGI管の5つの領域またはセグメントをシミュレートし、そして各セグ
メントは初期透過性値およびpH値のそれ自身のセットを利用するので、増分的通
過と反対に、突然の変化は、投与形態または溶解した薬物がセグメント化GI管を
末端方向に通過するとき、その薬物についてシミュレートされる。
【0246】 この現象を説明しかつ生理学的できるだけ正確であるGIモデルを構築するため
に、スムージングファンクションをモデルの中に組込んだ。指数関数の対を使用
して、腸管の各セグメントにおける透過性およびpH値を調節した。調節の手掛か
りとして平均累積通過時間を使用して、時間/位置に従属である関数を開発した
。例えば、累積通過時間が回腸(CTTI)に到達する前に、回腸の透過性はユーザ
ーが提供したまたは領域相関推定された空腸透過性に等しいであろう。時間がCT T Iに到達するにつれて、回腸透過性はその点における空腸および回腸の透過性の
正確な平均に対応するであろう。CTTI直後に、回腸透過性はユーザーが提供した
または推定された空腸透過性に到達するまで、徐々に減少/指数関数的に増加し
続ける。
【0247】 2つの指数関数を組合わせて使用して、透過性値およびpH値を効果的にスムー
ジングした。時間が累積通過時間(CTT)に近づくとき、方程式19を使用し、そ
してCTT直後に方程式20を使用するように、GIモデルを適合させた。
【数18】 (方程式19)
【数19】 (方程式20) ここでA=前の腸管領域またはセグメント中の透過性またはpH、B=後の領域中の
透過性またはpH、kは方程式21において規定され、α=領域間の通過の勾配を決
定するために使用し、領域の通過時間に逆比例し、t=時間、そしてTT=前の領
域を出るための累積通過時間。
【数20】 (方程式21) これらのスムージング関数を利用して、胃/十二指腸、十二指腸/空腸、空腸/
回腸、および回腸/結腸の接合部における透過性およびpHを調節した。 付録 付録1:質量−体積モデルについての記号解 略号 Kf sd=胃と十二指腸との間の関連した速度定数 Ka dj=十二指腸と空腸との間の関連した速度定数 Ka ji=空腸と回腸との間の関連した速度定数 Ka ie=回腸と結腸との間の関連した速度定数 Ka co=結腸と排出との間の関連した速度定数 SD trans=胃と十二指腸との間の輸送速度 DJ trans=十二指腸と空腸との間の輸送速度 JL trans=空腸と回腸との間の輸送速度 JC trans=回腸と結腸との間の輸送速度 Waste=結腸と排出との間の輸送速度 pH s=pH 胃 pH s2=pH 十二指腸 pH s3=pH 空腸 pH s4=pH 回腸 pH s5=pH 結腸 sol profil=胃の溶解性構造 sol profil 2=十二指腸の溶解性構造 sol profil 3=空腸の溶解性構造 sol profil 4=回腸の溶解性構造 sol profil 5=結腸の溶解性構造 stom ka=胃の区画1および2についての関連した速度定数 duo ka=十二指腸の区画1および2についての関連した速度定数 Jej ka=空腸の区画1および2についての関連した速度定数 Il ka=回腸の区画1および2についての関連した速度定数 Colon ka=結腸の区画1および2についての関連した速度定数 SA stom=胃の表面積 SA duo=十二指腸の表面積 SA jej=空腸の表面積 SA il=回腸の表面積 SA colon=結腸の表面積 Perm stom=胃の透過性 Perm duo=十二指腸の透過性 Perm jej=空腸の透過性 Perm il=回腸の透過性 Perm colon=結腸の透過性 Ka sd=胃の流体吸収についての関連した速度定数 Ka du=十二指腸の流体吸収の関連した速度定数 Ka je=空腸の流体吸収の関連した速度定数 Ka il=回腸の流体吸収の関連した速度定数 Ka co=結腸の流体吸収の関連した速度定数 注:他の略号は上の記述語に付着しており、自明である。 付録2:質量−体積モデルについての方程式、パラメーターおよび値
【0248】
【表18】
【0249】
【表19】
【0250】
【表20】
【0251】
【表21】
【0252】
【表22】
【0253】
【表23】
【0254】 付録3:GIモデルについての略号の記号解 凡例/記号解は、モデルの線図の小区画に対応する小区画に分割されている。 番号の添字(1、2、3、4、5、6)は腸管領域の間を区別するために割り当てら
れた(それぞれ、胃、十二指腸、空腸、回腸、結腸、および廃棄物)。 1 − 胃 2 − 十二指腸 3 − 空腸 4 − 回腸 5 − 結腸 6 − 廃棄物 例えば、VOL 1は胃における体積であり、MASS 3は空腸における不溶性質量で
ある。方程式において、COMP 1は胃を示し、COMP 2は十二指腸を示し、COMP 3を
空腸示す、およびその他。 ゴーストは本来の溜、流れレギュレータ、またはコンバータを含有する小区画
の下に列挙されている。 イタリックで列挙されている略号は領域的に従属性であり、各腸管領域につい
ての独立値を可能とするように配列で構成されている。 一般に、接頭語としてADJは計算されたパラメーター値を示す(ADJ=調節され
た)が、添字としてADJは調節パラメーターを示す(ADJ=調節)。
【0255】 腸管モデル 溜/区画 VOL ABS 吸収された流体体積 VOL 流体体積 C REL 処方物または制御された放出装置で含有される薬物の質
量 MASS 薬物の不溶性質量(処方物または制御された放出装置内
に含有されない) SOL 薬物の可溶性質量 ABSORPTION 吸収された薬物の質量
【0256】 流れレギュレータ REABS 水吸収速度 VOL OUT 流体体積通過時間 CR OUT 処方物または制御された放出装置の通過時間 CR INPUT 処方物または制御された放出装置からの薬物放出速度 MASS OUT 不溶性薬物質量の通過時間 DISS PRECIP 溶解速度 SOL OUT 可溶性薬物質量の通過時間 FLUX 吸収速度
【0257】 ADJ PARMAS(調節パラメーター) VOL ADJ 流体体積吸収の調節パラメーター DISS ADJ 溶解速度の調節パラメーター TRANSIT ADJ 通過時間の調節パラメーター SA ADJ 表面積の調節パラメーター FLUX ADJ 受動吸収の調節パラメーター EFFLUX ADJ 流出または分泌の調節パラメーター CARRIER ADJ 活性吸収の調節パラメーター
【0258】 PARMS(パラメーター) VOL PARM 流体体積吸収速度定数 SURFACE AREA 吸収に利用可能な表面積 DOSE 薬物の投与された投与量 INIT VOLUME 水または流体の投与された体積 TIME IN HOUS 時計 pH 生理学的pH値 PARACELLULAR 吸収メカニズムに基づく吸収の調節に使用されたユーザ
ーが制御する時計
【0259】 通過時間 TRANSFERS GI通過速度定数 CUMU TT 累積通過時間 ADJ TRANSIT TIME 調節パラメーターおよびユーザー入力を組込んだ調節さ
れたGI通過時間 USER TT INPUT GI通過時間に対するユーザーが制御した調節
【0260】 出力の計算 ABSORGE TOTAL 吸収された薬物の全質量(ABSORPTION 1...5の和) FDp% 門静脈の中に吸収された画分または投与量×100 FLUX TOTAL 全吸収速度(FLUX 1...5の和) CUM DISS 溶解した累積薬物質量 CR Release 処方物から放出された累積薬物質量 CUM DISS RATE DISS PRECIP 1...5の和 CR cumarate CR INPUT 1...5の和
【0261】 透過性の計算 ADJ PERM すべての輸送メカニズムおよび関係する調節パラメータ
ーを組込んだ調節された透過性 ACT PE 活性または担体仲介吸収的透過性 Km 活性輸送についてのミカエリス−メンテン型透過性方程
式からの定数 REGIONAL 領域相関計算後の受動透過性(領域相関を使用しない場
合PASS PEと同一である) PASS PE ユーザーにより入力された受動透過性 RC 領域相関を決定するとき使用する論理ファンクション RCSUM 領域相関を決定するとき使用する論理ファンクション
【0262】 溶解性の計算 USER pH 溶解性値が利用可能である、ユーザーが供給したpH値 USER SOLUB USER pH値に対応するユーザーが供給した溶解性値 ADJ SOLUB 入力したUSER pHおよびUSER SOLUB値を使用する適当なp
H値において計算した(必要な場合)溶解性
【0263】 制御された放出の計算 CR RATE 処方物からの瞬間放出速度 CR DOSE 処方物内に含有された全投与量 CR AT TIME 累積薬物質量放出構造 CR AT LAST 累積薬物質量放出構造
【0264】 注:CR AT TIMEは現在の時間の値(t)における値を保持し、CR AT LASTは直
前の時間の値(t−1)における値を保持する。
【0265】 濃度の計算 CONCENTRATIONS 溶解した薬物濃度 溶解の計算 PRECIP 沈殿速度定数 DISSOL 溶解沈殿速度 ADJ DISS PRECIP PRECIP、DISSOLおよび計算した濃度を組込んだ調節され
た速度定数
【0266】 付録4:GIモデルについての方程式、パラメーターおよび値
【表24】
【0267】
【表25】
【0268】
【表26】
【0269】
【表27】
【0270】
【表28】
【0271】
【表29】
【0272】
【表30】
【0273】
【表31】
【0274】
【表32】
【0275】
【表33】
【0276】
【表34】
【0277】
【表35】 この明細書の中に記載したすべての刊行物および特許出願は、各個々の刊行物
または特許出願が特別にかつ個々に引用することによって本明細書の一部とされ
ると示されたのと同一の程度に、引用することによって本明細書の一部とされる
。本発明は今や完全に記載され、添付した特許請求の範囲の精神および範囲から
逸脱しないで種々の変化および変更が可能であることが明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 選択された投与経路、哺乳動物システム、および吸収に対する少なくとも1つ
の一次バリヤーについての入力データを発生する方法の概略図を示す。
【図2】 投与部位および吸収に対するバリヤーに関するサンプリング部位を選択する方
法の概略図を示す。
【図3】 本発明のPKツールの高いレベルの入力/プロセス/出力の線図である。
【図4】 本発明のPKツールおよび方法の高いレベルのフローチャートおよび構造チャー
トである。
【図5】 一般的な区画−流れシミュレーションモデル、および区画、流れレギュレータ
、コンバータおよび入力リンクの間の典型的な関係を図解するグラフ的線図であ
る。
【図6】 図6の記号解である。
【図7】 静脈内注射のための一般的な薬物速度論的1次2区画開口血漿モデルを図解する
グラフ的線図である。Dは全薬物であり、Vは分布の見掛けの体積であり、そして
Cは血漿(p)または組織(t)についての薬物濃度である。k12およびk21は区画1
から区画2へ(k12)および区画2から区画1へ(k21)の薬物の運動の1次速度輸送
定数を表す。k10は区画1から区画0への薬物の運動(排除)の1次速度輸送定数を
表す。
【図8】 図7の血漿溶解性シミュレーションモデル、および区画、流れレギュレータ、
コンバータおよび入力結合の間の典型的な関係を図解するグラフ的区画−流れ線
図である。
【図9】 本発明のPKツールの初期の生理学に基づくシミュレーションモデルを開発する
本発明の方法の概略図を示す。
【図10】 選択的に最適化された調節パラメーターを有する生理学に基づくシミュレーシ
ョンモデルを開発する本発明の方法の概略図を示す。
【図11】 トレーニング/検証血漿モデルにリンクされた本発明の質量−体積GI管シミュ
レーションモデルを図解するグラフ的区画−流れ線図を示す。
【図12】 本発明の質量−体積GI管シミュレーションモデルの区画、流れレギュレータお
よびコンバータの構成要素を図解する。
【図13】 本発明の質量−体積GI管シミュレーションモデルについての区画および流れレ
ギュレータの構成要素の間の構造的関係を図解する。
【図14】 本発明の質量−体積GI管シミュレーションモデルについての流れレギュレータ
およびコンバータの構成要素の間の構造的関係を図解する。
【図15】 本発明の質量−体積GI管シミュレーションモデルについてのコンバータの構成
要素を図解する。
【図16】 ガンシクロビル(gancyclovir)の臨床的研究および本発明の体積GI管シミュ
レーションモデルを使用するシミュレーションから誘導された血漿濃度構造を比
較する。
【図17】 ガンシクロビルの臨床的研究および本発明の質量−体積GI管シミュレーション
モデルを使用するシミュレーションから誘導された血漿濃度構造を比較する。
【図18】 本発明のin vivoデータ解析−プロセシングIV/PO PKモデル(静脈内/経口
的投与)を図解するグラフ的区画−流れ線図を示す。
【図19】 本発明のPKツールおよび方法の初期の統合された生理学に基づくGI管シミュレ
ーションモデルを開発する本発明の方法の概略図を示す。
【図20】 本発明のPKツールおよび方法のGI管流体通過モデルの構成要素を図解するグラ
フ的区画−流れ線図を示す。
【図21】 本発明のPKツールおよび方法のGI管溶解性−溶解モデルの構成要素を図解する
グラフ的区画−流れ線図を示す。
【図22】 本発明のPKツールおよび方法のGI管吸収モデルの構成要素を図解するグラフ的
区画−流れ線図を示す。
【図23】 本発明のPKツールおよび方法の1つのGIセグメントについてのGI管流体通過モ
デル、溶解性−溶解モデル、および吸収モデルの構成要素の統合を図解するグラ
フ的区画−流れ線図を示す。
【図24】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素(コンバータまたは入力リンクコネクターを含まない)を図解するグラフ的
区画−流れ線図を示す。
【図25】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素(コンバータまたは入力リンクコネクターを含む)を図解するグラフ的区画
−流れ線図を示す。
【図26】 本発明のPKツールおよび方法の選択的に最適化された調節パラメーターを開発
しかつ統合された生理学に基づくGI管シミュレーションモデルを最適化する本発
明の方法の概略図を示す。
【図27】 本発明のPKツールおよび方法の所定の生理学に基づくGI管シミュレーションモ
デルにおいて利用するモデルのパラメーターを選択する方法の概略図を示す。
【図28】 所定のGI管の領域/セグメントの透過性についての1またはそれより多いユー
ザー入力値から透過性を領域(セグメント)的に計算/推定する方法の概略図を
示す。十二指腸のPe値の入力に基づく領域の透過性(Pe)相関を図解する。
【図29】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素についての体積、表面積、投与量、時間およびpHのパラメーターおよび計算
を図解するコンバータのグラフ的線図を示す。
【図30】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素についてのGI管の通過時間のパラメーターおよび計算を図解するコンバータ
のグラフ的線図を示す。
【図31】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素についてのGI管の透過性のパラメーターおよび計算を図解するコンバータの
グラフ的線図を示す。
【図32】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素についてのGI管の溶解性のパラメーターおよび計算を図解するコンバータの
グラフ的線図を示す。
【図33】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素についてのGI管の調節放出性処方物のパラメーターおよび計算を図解するコ
ンバータのグラフ的線図を示す。
【図34】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素についてのGI管の濃度のパラメーターおよび計算を図解する区画−コンバー
タのグラフ的線図を示す。
【図35】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素についてのGI管の溶解のパラメーターおよび計算を図解する区画−コンバー
タのグラフ的線図を示す。
【図36】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素についてのGI管の出力の計算を図解する区画−コンバータのグラフ的線図を
示す。
【図37】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素の可溶性質量吸収速度(フラックス)についてのGI管の出力の計算を図解す
るコンバータのグラフ的線図を示す。
【図38】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素の累積溶解速度および量についてのGI管の出力の計算を図解する区画−流れ
−コンバータのグラフ的線図を示す。
【図39】 本発明のPKツールおよび方法の統合されたGI管シミュレーションモデルの構成
要素の累積調節放出性処方物の速度および量についてのGI管の出力の計算を図解
する区画−流れ−コンバータのグラフ的線図を示す。
【図40】 統合された生理学に基づくGI管シミュレーションモデルについてのデータベー
スおよびルールベースの区画、流れレギュレータおよびコンバータの構成要素を
図解する。
【図41】 本発明の統合された生理学に基づくGI管シミュレーションモデルについての区
画および流れレギュレータの構成要素の間の構造的関係を図解する。
【図42】 本発明の統合された生理学に基づくGI管シミュレーションモデルについての流
れレギュレータおよびコンバータの構成要素の間の構造的関係を図解する。
【図43】 本発明の統合された生理学に基づくGI管シミュレーションモデルについてのコ
ンバータの構成要素の間の構造的関係を図解する。
【図44】 入力がユーザーにより提供されそして出力がPKツールにより提供される、本発
明の方法を実施するユーザーに提示された、本発明のPKツールの高いレベルの入
力/プロセス/出力の線図である。
【図45】 モデルのデータベースおよびパラメーターのデータベースから生理学的GI管モ
デルを選択する本発明のPKツールおよび方法のサブシステムのフローチャートお
よび構造チャートである。
【図46】 本発明のPKツールおよび方法のシステムのフローチャートおよび構造チャート
である。
【図47】 本発明のPKツールおよび方法のシステムのメニューのフローチャートおよび構
造チャートである。
【図48】 12の化合物についてヒトの臨床データから誘導されたFDpに対する、本発明の
生理学に基づくGI管シミュレーションモデルおよびPKツールを使用して予測され
た、門静脈において吸収された投与量の画分(FDp)についての吸収の程度の相
関を図解する。
【図49】 12の化合物についてヒトの臨床データから誘導されたFDpに対する、本発明の
統合された生理学に基づくGI管シミュレーションモデルおよびPKツールを使用し
て予測された、門静脈において吸収された投与量の画分(FDp)についての吸収
の速度の相関を図解する。
【図50】 被験化合物についてヒト臨床データから誘導された血漿レベルに対する、本発
明の統合された生理学に基づくGI管シミュレーションモデルおよびPKツールを使
用して予測された血漿レベルを比較する。
【図51】 被験化合物についてヒト臨床データから誘導された血漿レベルに対する、本発
明の統合された生理学に基づくGI管シミュレーションモデルおよびPKツールを使
用して予測された血漿レベルを比較する。
【図52】 被験化合物についてヒト臨床データから誘導された血漿レベルに対する、本発
明の統合された生理学に基づくGI管シミュレーションモデルおよびPKツールを使
用して予測された血漿レベルを比較する。
【図53】 SAR/QSARおよびCAD/CAE化合物の設計および合成についての本発明の高いレ
ベルの入力/プロセス/出力(INPUT/PROCESS/OUTPUT)線図を示す。
【図54】 本発明のPKツールおよび方法を利用する本発明のスクリーニング法についての
高いレベルのフローおよび構造チャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 60/109,232 (32)優先日 平成10年11月18日(1998.11.18) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/109,234 (32)優先日 平成10年11月18日(1998.11.18) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/320,069 (32)優先日 平成11年5月26日(1999.5.26) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/320,270 (32)優先日 平成11年5月26日(1999.5.26) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/320,371 (32)優先日 平成11年5月26日(1999.5.26) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/320,372 (32)優先日 平成11年5月26日(1999.5.26) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/320,544 (32)優先日 平成11年5月26日(1999.5.26) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/320,545 (32)優先日 平成11年5月26日(1999.5.26) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,CA,J P,US (72)発明者 ノリス,ダニエル エー. アメリカ合衆国,カリフォルニア 92117, サンディエゴ,カウレイ ウェイ 3145 #130 (72)発明者 シンコ,パトリック ジェイ. アメリカ合衆国,ニュージャージー 08833,レバノン,カントリー プレイス 2 (72)発明者 ウェルリ,ジョン イー. アメリカ合衆国,カリフォルニア 92130, サンディエゴ,コート ドゥ ラ シエナ 4225

Claims (199)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ源システムの解剖学的セグメント中の被験化合物の薬
    物速度論的性質からターゲット哺乳動物システムの解剖学的セグメント中のター
    ゲット化合物の薬物速度論的性質を予測するコンピュータで実行される方法であ
    って、前記コンピュータは、操作可能にリンクされた構成要素として、 (a) 入力/出力システム、 (b) シミュレーションエンジン、および (c) 前記哺乳動物システムの記憶された生理学的薬物速度論的シミュレー
    ションモデル、 を含んでなり、前記シミュレーションモデルは、 前記データ源システムの解剖学的セグメント中の被験化合物の薬物速度論的性
    質を含んでなる微分方程式のための入力データを使用して、前記ターゲット哺乳
    動物システムの1またはそれより多い生理学的パラメーターの変化および前記哺
    乳動物システム中の前記ターゲット化合物の運動および配置を時間のファンクシ
    ョンとして計算する微分方程式、および 前記哺乳動物システムのファンクションの前記生理学的薬物速度論的シミュレ
    ーションモデルを開始するための制御ステートメントのルールを有する論理ファ
    ンクションモジュール、 を含んでなり、 ここで前記モデルは、前記データ源システムの一部分中の前記被験化合物の選
    択された薬物速度論的性質に対応する入力値が供給されたとき、前記ターゲット
    化合物の前記選択された薬物速度論的性質の推定値を構築し、 前記方法は、 (a) 前記データ源システムのセグメント中の前記被験化合物の薬物速度論
    的性質を含んでなる入力データを前記入力/出力システムの中に入力し、そして (b) 前記シミュレーションエンジンおよび前記シミュレーションモデルを
    適用し、そして前記推定ファンクションを開始して、前記ターゲット哺乳動物シ
    ステムのセグメント中の前記ターゲット化合物の前記薬物速度論的性質を予測す
    る、 ことを含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 問題の哺乳動物システムの第1解剖学的セグメント中の化合
    物の薬物速度論的性質を、前記問題の哺乳動物システムの第2解剖学的セグメン
    ト中の前記化合物の薬物速度論的性質から予測するコンピュータで実行される方
    法であって、前記方法は、 操作可能にリンクされたコンピュータで実行される構成要素として、入力/出
    力システム、シミュレーションエンジン、および問題の哺乳動物システムの少な
    くとも第1および第2の解剖学的セグメントの生理学的薬物速度論的シミュレーシ
    ョンモデルを有するコンピュータを準備し、前記シミュレーションモデルは(i
    )前記第1および第2のセグメントの1またはそれより多い生理学的パラメーター
    の変化および前記第1および第2のセグメント中の前記化合物の運動および配置を
    時間のファンクションとして計算する微分方程式、および(ii)領域相関パラメ
    ーター推定ファンクションと、前記ファンクションを開始する制御ステートメン
    ト有する論理ファンクションモジュールとを含んでなり、ここで前記推定ファン
    クションは、開始されたとき、前記第2セグメント中の前記化合物の選択された
    薬物速度論的性質に対応する入力値および前記第1および第2のセグメントの前記
    選択された薬物速度論的パラメーターの領域相関係数が供給されると、前記第1
    セグメント中の前記化合物の吸収パラメーターを含んでなる選択された薬物速度
    論的性質の推定値を構築することができ; 前記第2セグメント中の前記化合物の薬物速度論的性質を含んでなる入力デー
    タを前記入力/出力システムの中に入力し、そして 前記シミュレーションエンジンおよび前記シミュレーションモデルを適用し、
    そして前記推定ファンクションを開始して、前記問題の哺乳動物システムの前記
    第1セグメント中の前記化合物の前記薬物速度論的性質を予測する、 ことを含んでなる方法。
  3. 【請求項3】 前記領域相関推定ファンクションがファンクション/変換ア
    ルゴリズムを含んでなる、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ファンクション/変換アルゴリズムが多項式、指数関数
    、および対数から成る群より選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記領域相関係数が、前記第2セグメント中の前記化合物の
    前記薬物速度論的性質を含んでなる前記入力データを前記第1セグメント中の前
    記化合物の推定された薬物速度論的性質に変換する、最良フィッティング値を含
    んでなる、請求項2に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記薬物速度論的性質が、吸収、分布、代謝、排除および毒
    性から成る群より選択される、請求項2に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記薬物速度論的性質が、透過性、溶解性、溶解速度および
    輸送メカニズムから成る群より選択される、請求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記微分方程式が、流体通過、流体吸収、質量通過、質量溶
    解、質量溶解性、および質量吸収についての方程式から成る群より選択される、
    請求項2に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記第1セグメント中の前記化合物の前記薬物速度論的性質
    についての前記推定値をコンピュータで実行されるデータベースの中に可逆的に
    記憶させることをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記シミュレーションエンジンおよび前記シミュレーショ
    ンモデルを適用することによって構築した、前記哺乳動物システムのセグメント
    中の前記化合物の前記薬物速度論的性質に対応する出力値を、コンピュータで実
    行されるデータベースの中に可逆的に記憶させることをさらに含む、請求項2に
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記問題の哺乳動物システムが、胃腸管、肝臓、心臓、腎
    臓、眼、鼻、肺、皮膚および脳から成る群より選択される、請求項2に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 前記問題の哺乳動物システムがヒトである、請求項2に記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 前記入力データがin vitroデータである、請求項2に記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 前記in vitroデータが細胞、組織の、物理化学的、構造
    −活性の関係(SAR)SAR、および定量的構造−活性の関係(QSAR)QSARのデータ
    から成る群より選択されるデータを構築するアッセイにおいて前記化合物を試験
    するときに誘導される、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記コンピュータが、データプロセッサ、メモリおよびデ
    ィスプレイを有するコンピュータシステムである、請求項2に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記コンピュータが、データプロセッサ、メモリおよびデ
    ィスプレイを有するスタンドアローンコンピュータである、請求項2に記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 前記コンピュータで実行される構成要素がコンピュータ読
    取り可能なプログラムコードを含んでなる、請求項2に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコードがコンピ
    ュータ読取り可能な媒体の中に具体化されている、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 領域相関パラメーター推定を使用して、問題の哺乳動物シ
    ステム中の化合物の1またはそれより多い吸収パラメーターをシミュレートする
    コンピュータで実行される方法であって、前記方法は、 操作可能にリンクされたコンピュータで実行される構成要素として、入力/出
    力システム、シミュレーションエンジン、および選択された投与経路に基づいて
    化合物に対する1またはそれより多い吸収バリヤーを有する問題の哺乳動物シス
    テムの少なくとも2つのセグメントの生理学的薬物速度論的シミュレーションモ
    デルを有するコンピュータを準備し、前記シミュレーションモデルは(i)前記
    セグメント中の前記化合物の1またはそれより多い吸収パラメーターを時間のフ
    ァンクションとして計算する微分方程式、および(ii)領域相関パラメーター推
    定ファンクションと前記推定ファンクションを開始する制御ステートメントを有
    する論理モジュールとを含んでなり、前記推定ファンクションは、開始されたと
    き、前記哺乳動物システムの第2セグメント中の前記化合物の前記吸収パラメー
    ターの入力値を利用して、前記哺乳動物システムの第1セグメント中の前記化合
    物の吸収パラメーターの推定値を構築することができ、 前記第2セグメント中の前記化合物の吸収パラメーターを含んでなる入力デー
    タを前記入力/出力システムを通して入力し、そして 前記シミュレーションエンジンおよび前記シミュレーションモデルを適用し、
    そして前記推定ファンクションを開始して、前記問題の哺乳動物システムの前記
    第1セグメント中の前記化合物の1またはそれより多い吸収パラメーターをシミュ
    レートする、 ことを含んでなる方法。
  20. 【請求項20】 問題の哺乳動物システム中の化合物の薬物速度論的パラメ
    ーターをシミュレートする方法であって、前記方法は、 操作可能にリンクされたコンピュータで実行される構成要素として、入力/出
    力システム、シミュレーションエンジン、および選択された投与経路に基づいて
    化合物の吸収に対する1またはそれより多い生理学的バリヤーを有する選択され
    た問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントの生理学的薬物速
    度論的シミュレーションモデルを有するコンピュータを準備し、前記シミュレー
    ションモデルは(i)前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントに
    ついての流体通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質量溶解性、および質量吸
    収の1またはそれより多くについての微分方程式、(ii)透過性、溶解性、溶解
    速度および輸送メカニズムの1またはそれより多くについての領域相関パラメー
    ター推定ファンクション、(iii)前記哺乳動物システムの1またはそれより多い
    セグメントについての生理学的パラメーターおよび1またはそれより多い領域相
    関パラメーターに対応する前記微分方程式の初期パラメーター値、および(iv)
    前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての通過、吸収
    、透過性、溶解性、溶解、および濃度についての制御ステートメントのルールを
    含んでなり、 前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての前記化合
    物の投与、透過性および溶解性のデータを含んでなる入力データを前記入力/出
    力システムを通して入力し、そして 前記シミュレーションエンジンおよび前記シミュレーションモデルを適用して
    、前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントに関する前記化合物
    の1またはそれより多い薬物速度論的パラメーターをシミュレートする、 ことを含んでなる方法。
  21. 【請求項21】 前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメント
    に関する前記化合物の1またはそれより多い薬物速度論的パラメーターが、吸収
    、分布、代謝、排除および毒性から成る群より選択される、請求項20に記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 薬物速度論的ツール(PKツール)を利用して哺乳動物中の
    化合物の吸収をシミュレートする方法であって、前記方法は、 入力/出力システム、シミュレーションエンジン、および選択された投与経路
    に基づいて化合物の吸収に対する1またはそれより多い生理学的バリヤーを有す
    る問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントのシミュレーショ
    ンモデルを有するコンピュータを準備し、前記シミュレーションモデルは操作可
    能にリンクされた構成要素として(i)前記哺乳動物システムの1またはそれより
    多いセグメントについての流体通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質量溶解
    性、および質量吸収の1またはそれより多くについての微分方程式、(ii)前記
    哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての生理学的パラメ
    ーターおよび選択的に最適化された調節パラメーター、および必要に応じて領域
    相関パラメーター、に対応する前記微分方程式の初期パラメーター値、および(
    iii)前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての通過、
    吸収、透過性、溶解性、溶解、および濃度についての制御ステートメントのルー
    ルを含んでなり、 前記哺乳動物システムの前記セグメントの1またはそれより多くについての前
    記化合物の投与、透過性および溶解性のデータを含んでなる入力データを前記入
    力/出力システムの中に入力し、そして 前記シミュレーションエンジンおよび前記シミュレーションモデルを適用して
    、前記哺乳動物システム中の前記化合物の吸収をシミュレートする、 ことを含んでなる方法。
  23. 【請求項23】 問題の哺乳動物システム中の化合物の薬物速度論的パラメ
    ーターをシミュレートする方法であって、前記方法は、 操作可能にリンクされたコンピュータで実行される構成要素として、入力/出
    力システム、シミュレーションエンジン、および問題の哺乳動物システムの2ま
    たはそれより多いセグメントの生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルを
    含んでなるコンピュータを準備し、ここで前記シミュレーションモデルは(i)
    前記セグメントの1またはそれより多くの生理学的パラメーターおよび(ii)選
    択された投与経路、吸収に対するバリヤーおよび前記セグメントの1またはそれ
    より多くのサンプリング部位に関する化合物の吸収パラメーターを含んでなる薬
    物速度論的性質における変化を時間のファンクションとして計算する微分方程式
    を含んでなり、そしてここで前記微分方程式の1またはそれより多くは選択的に
    最適化された調節パラメーターにより変更され、 前記哺乳動物システムの前記セグメントの1またはそれより多くについての前
    記化合物の投与、透過性および溶解性のデータを含んでなる入力データを前記入
    力/出力システムを通して入力し、そして 前記シミュレーションエンジンおよび前記シミュレーションモデルを適用して
    、前記問題の哺乳動物システムの前記セグメントの1またはそれより多くにおけ
    る前記化合物の薬物速度論的性質を予測する、 ことを含んでなる方法。
  24. 【請求項24】 前記コンピュータが、データプロセッサ、メモリおよびデ
    ィスプレイを有するコンピュータシステムである、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記コンピュータが、データプロセッサ、メモリおよびデ
    ィスプレイを有するスタンドアローンコンピュータである、請求項23に記載の方
    法。
  26. 【請求項26】 前記コンピュータで実行される構成要素がコンピュータ読
    取り可能なプログラムコードを含んでなる、請求項23に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコードがコンピ
    ュータ読取り可能な媒体の中に具体化されている、請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコードが前記メ
    モリの中に具体化されている、請求項26に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記入力/出力システムがユーザーのインターフェースを
    含んでなる、請求項23に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記シミュレーションエンジンが微分方程式の求解機を含
    んでなる、請求項23に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記微分方程式が、流体通過、流体吸収、質量通過、質量
    溶解、質量溶解性、および質量吸収についての方程式である、請求項23に記載の
    方法。
  32. 【請求項32】 前記薬物速度論的性質が、吸収、分布、代謝、排除および
    毒性から成る群より選択される、請求項23に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記吸収パラメーターが、濃度、透過性、溶解性、溶解速
    度、輸送メカニズム、および処方物放出速度から成る群より選択される、請求項
    23に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記生理学的パラメーターがpH、開始流体体積、表面積、
    通過時間、流体体積輸送速度、および流体吸収から成る群より選択される、請求
    項23に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記問題の哺乳動物システムがヒトである、請求項23に記
    載の方法。
  36. 【請求項36】 前記問題の哺乳動物システムが、胃腸管、肝臓、心臓、腎
    臓、眼、鼻、肺、皮膚および脳から成る群より選択される、請求項23に記載の方
    法。
  37. 【請求項37】 前記シミュレーションモデルが1またはそれより多い制御
    ステートメントのルールを含んでなる、請求項23に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記制御ステートメントのルールが、前記問題の哺乳動物
    システムの1またはそれより多いセグメントについての通過、吸収、透過性、溶
    解性、溶解、および濃度の1またはそれより多くのシミュレーションを制御する
    、請求項37に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記入力データが、溶解速度、輸送メカニズムおよび処方
    物放出速度から成る群より選択されるデータをさらに含んでなる、請求項23に記
    載の方法。
  40. 【請求項40】 前記方程式が、前記生理学的パラメーターの前記変化を1
    またはそれより多い出力変数として計算するための前記入力データに対応する、
    1またはそれより多い入力変数を含んでなる、請求項23に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記方程式が、前記吸収パラメーターの前記変化を1また
    はそれより多い出力変数として計算するための前記入力データに対応する、1ま
    たはそれより多い入力変数を含んでなる、請求項23に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記選択的に最適化された調節パラメーターが前記化合物
    の前記薬物速度論的性質を含んでなる出力データに前記入力データを相関させる
    、請求項23に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記入力データがin vitroデータを含んでなり、そして
    前記選択的に最適化された調節パラメーターが最良フィッティング値を含んでな
    り、前記最良フィッティング値が(i)初期値を前記シミュレーションモデルの
    選択された調節パラメーターに割り当て、(ii)化合物試験セットの異なる化合
    物についてのin vitroデータとin vivoデータとの組合わせを前記シミュレー
    ションモデルと適合させ、(iii)初期値として前記選択された調節パラメータ
    ーに割り当てたとき、前記入力データがin vitroデータを含んでなるとき前記
    化合物の前記薬物速度論的性質の予測を可能とする、選択された調節パラメータ
    ーについての最良フィッティング値を選択し、そして(iv)前記最良フィッティ
    ング値を前記選択された調節パラメーターに割り当てて、前記選択的に最適化さ
    れた調節パラメーターを構築する、ことによって得られる、請求項42に記載の方
    法。
  44. 【請求項44】 前記in vitroデータが細胞、組織の、構造−活性の関係
    (SAR)、および定量的構造−活性の関係(QSAR)のデータから成る群より選択
    されるデータを構築する1またはそれより多いアッセイにおいて前記化合物を試
    験することによって得られる、請求項43に記載の方法。
  45. 【請求項45】 化合物試験セットの前記異なる化合物が多様の薬物速度論
    的性質を有する化合物を含んでなる、請求項43に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記入力データが哺乳動物の第1種からのin vivoデータ
    を含んでなり、前記問題の哺乳動物システムが哺乳動物の第2種に対応し、そし
    て前記選択的に最適化された調節パラメーターが最良フィッティング値を含んで
    なり、前記最良フィッティング値が(i)初期値を前記シミュレーションモデル
    の選択された調節パラメーターに割り当て、(ii)in vivoデータの組合わせを
    前記シミュレーションモデルと適合させ、前記in vivoデータの組合わせは哺乳
    動物の前記第1種および哺乳動物の前記第2種中の化合物試験セットの異なる化合
    物の試験から誘導され、(iii)初期値として前記選択された調節パラメーター
    に割り当てたとき、前記入力データが哺乳動物の前記第1種からの前記in vitro
    データを含んでなるとき前記化合物の前記薬物速度論的性質の予測を可能とする
    、選択された調節パラメーターについての最良フィッティング値を選択し、そし
    て(iv)前記最良フィッティング値を前記選択された調節パラメーターに割り当
    てて、前記選択的に最適化された調節パラメーターを構築させる、ことによって
    得られる、請求項42に記載の方法。
  47. 【請求項47】 化合物試験セットの前記異なる化合物が多様の薬物速度論
    的性質を有する化合物を含んでなる、請求項46に記載の方法。
  48. 【請求項48】 前記選択的に最適化された調節パラメーターが、流体吸収
    、フラックス、透過性、輸送メカニズム、輸送速度、およびセグメントの表面積
    の1またはそれより多くについてのパラメーターである、請求項23に記載の方法
  49. 【請求項49】 前記化合物の予測された薬物速度論的性質に対応するデー
    タを、コンピュータで実行されるデータベースの中に可逆的に記憶させることを
    さらに含む、請求項22または23に記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記生理学的薬物速度論的シミュレーションモジュールが
    、前記解剖学的セグメントの少なくとも2つ、領域相関推定ファンクションを含
    んでなる論理ファンクションモデルおよび前記ファンクションを開始するための
    制御ステートメントを含んでなり、前記推定ファンクションは、開始されたとき
    、前記第2解剖学的セグメントにおける前記選択された薬物速度論的性質に対応
    する入力値および前記第1および第2の解剖学的セグメントの前記選択された薬物
    速度論的性質の領域相関係数が供給されると、前記第1解剖学的セグメント中の
    前記化合物の選択された薬物速度論的性質の推定値を構築することができる、請
    求項23に記載の方法。
  51. 【請求項51】 前記領域相関推定ファンクションがファンクション/変換
    アルゴリズムを含んでなる、請求項50に記載の方法。
  52. 【請求項52】 前記ファンクション/変換アルゴリズムが多項式、指数関
    数、および対数から成る群より選択される、請求項51に記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記領域相関係数が、前記第2セグメント中の前記化合物
    の前記薬物速度論的性質を含んでなる前記入力データを前記第1セグメント中の
    前記化合物の推定された薬物速度論的性質に変換する、最良フィッティング値を
    含んでなる、請求項50に記載の方法。
  54. 【請求項54】 工程: (i)(a)問題の哺乳動物システムに対応する第1データ源、および(b)問題
    の哺乳動物システム以外のシステムに対応する第2データ源から誘導された化合
    物試験セットの薬物速度論的性質に対応する1またはそれより多い入力変数がシ
    ミュレーションモデルに供給されたとき、前記問題の哺乳動物システムにおける
    前記化合物の薬物速度論的性質を予測するために必要なパラメーター値において
    要求される変化を同時に推定する、曲線フィッティングアルゴリズムを利用して
    前記シミュレーションモデルの2またはそれより多い独立パラメーターについて
    の選択的に最適化された調節パラメーター値を構築させ、 (ii)第1データ源からの1またはそれより多い入力変数を第2データ源からの1
    またはそれより多い入力変数に相関させる調節パラメーター値を選択し、 (iii)前記シミュレーションモデルの中への入力データーとして前記第2デー
    タ源を使用する予測可能性からの前記シミュレーションモデルの中への入力デー
    ターとして前記第1データ源を使用する予測可能性の偏りが最小となるまで、前
    記シミュレーションモデルの1またはそれより多い追加の独立パラメーターにつ
    いて工程(i)および(ii)を1またはそれより多い回数反復し、そして (iv)前記シミュレーションモデルにおける前記独立パラメーターのための定
    数として前記選択的に最適化された調節パラメーターを利用する、 を含んでなる、問題の哺乳動物システム中の化合物の薬物速度論的性質を予測す
    るシミュレーションモデルを選択的に最適化する方法。
  55. 【請求項55】 問題の哺乳動物システム中の化合物のin vivo性質を前記
    化合物のin vitro性質から予測するために、生理学に基づくシミュレーション
    モデルの調節パラメーターについて選択的に最適化された値を構築するコンピュ
    ータで実行される方法:前記方法は、 (i)操作可能にリンクされた構成要素として曲線フィッティングアルゴリズ
    ムおよび問題の哺乳動物システムの生理学に基づくシミュレーションモデルを有
    するコンピュータを準備し、ここで前記シミュレーションモデルは出力変数とし
    て前記哺乳動物システム中の化合物のin vivo性質を時間のファンクションとし
    て計算する入力変数を有する1またはそれより多い方程式を含んでなり、そして1
    またはそれより多い前記方程式は調節パラメーターにより変更され、 (ii)前記コンピュータおよび前記曲線フィッティングアルゴリズムを使用し
    、化合物試験セットの異なる化合物についてのin vitroデータおよびin vivo
    データの組合わせを前記シミュレーションモデルと適合させ、ここで前記in vi
    troデータおよびin vivoデータは前記方程式の1またはそれより多い入力変数、
    および必要に応じて前記方程式の1またはそれより多い出力変数に対応し、そし
    て前記適合は前記調節パラメーターについての1またはそれより多い最良フィッ
    ティング値を構築し、そして (iii)前記方程式の1またはそれより多い入力変数に対応する前記化合物につ
    いてのin vitroデータを前記シミュレーションモデルの中への入力として利用
    するとき、初期値として前記調節パラメーターに割り当てたとき、前記シミュレ
    ーションモデルが前記哺乳動物システム中の化合物のin vivo性質を予測できる
    ようにする、前記最良フィッティング値の1またはそれより多くを選択すること
    によって、前記シミュレーションモデルの前記調節パラメーターについて選択的
    に最適化された値を前記コンピュータにより構築する、 ことを含んでなる。
  56. 【請求項56】 前記生理学に基づくシミュレーションモデルが前記問題の
    哺乳動物システムの1またはそれより多い解剖学的セグメントの生理学的薬物速
    度論的モデルを含んでなる、請求項55に記載の方法。
  57. 【請求項57】 前記生理学的薬物速度論的モデルが、前記解剖学的セグメ
    ントの1またはそれより多くの1またはそれより多い生理学的パラメーターの変化
    および前記解剖学的セグメントの1またはそれより多く中の前記化合物の運動お
    よび配置を時間のファンクションとして計算する微分方程式を含んでなる、請求
    項56に記載の方法。
  58. 【請求項58】 前記問題の哺乳動物システムが、胃腸管、肝臓、心臓、腎
    臓、眼、鼻、肺、皮膚および脳から成る群より選択される、請求項56に記載の方
    法。
  59. 【請求項59】 前記問題の哺乳動物システムがヒトである、請求項56に記
    載の方法。
  60. 【請求項60】 前記微分方程式の1またはそれより多くが、吸収、分布、
    代謝、排除および毒性から成る群より選択される前記化合物の1またはそれより
    多いin vivo性質に対応するパラメーターの変数を計算するための方程式である
    、請求項57に記載の方法。
  61. 【請求項61】 前記化合物試験セットの前記異なる化合物が前記問題の哺
    乳動物システムにおける多様の範囲のin vivo性質を示す化合物を包含する、請
    求項55に記載の方法。
  62. 【請求項62】 前記in vivo性質が、透過性、溶解性、溶解、活性、代謝
    、および毒性から成る群より選択される、請求項61に記載の方法。
  63. 【請求項63】 前記in vivoデータが前記問題の哺乳動物システムにおけ
    るin vivo性質についての化合物の試験から誘導される、請求項55に記載の方法
  64. 【請求項64】 前記in vivoデーターが細胞、組織、物理化学的、構造−
    活性の関係(SAR)SAR、および定量的構造−活性の関係(QSAR)QSARのデータか
    ら成る群より選択されるデータから成る群より選択されるデータを構築するアッ
    セイにおいて前記化合物を試験するとき誘導される、請求項55に記載の方法。
  65. 【請求項65】 前記in vitroデータおよび前記in vivoデータが、吸収
    、分布、代謝、排除、および毒性から成る群より選択される前記化合物の1また
    はそれより多いin vitroおよびin vivo性質に対応するパラメーターの変数を
    含んでなる、請求項55に記載の方法。
  66. 【請求項66】 前記適合が同時である、請求項55に記載の方法。
  67. 【請求項67】 前記曲線フィッティングアルゴリズムが回帰に基づくアル
    ゴリズムである、請求項55に記載の方法。
  68. 【請求項68】 前記調節パラメーターについての前記選択的に最適化され
    た値を、コンピュータで実行されるデータベースの中に可逆的に記憶させること
    をさらに含む、請求項55に記載の方法。
  69. 【請求項69】 1またはそれより多い追加の調節パラメーターについて工
    程(i)〜(iii)を1またはそれより多い回数反復することをさらに含む、請求
    項55に記載の方法。
  70. 【請求項70】 第1問題の哺乳動物システム中の化合物のin vivo性質を
    第2問題の哺乳動物システム中の前記化合物のin vivo性質から予測するために
    、生理学に基づくシミュレーションモデルの調節パラメーターについて選択的に
    最適化された値を発生させるコンピュータで実行される方法であって、前記方法
    は、 (i)操作可能にリンクされたコンピューター実行式構成要素として曲線フィ
    ッティングアルゴリズムおよび第1問題の哺乳動物システムの生理学に基づくシ
    ミュレーションモデルを有するコンピュータを準備し、ここで前記シミュレーシ
    ョンモデルは出力変数として前記第1哺乳動物システム中の化合物のin vivo性
    質を時間のファンクションとして計算する入力変数を有する1またはそれより多
    い方程式を含んでなり、そして1またはそれより多い前記方程式は調節パラメー
    ターにより変更され、 (ii)前記コンピュータおよび前記曲線フィッティングアルゴリズムを使用し
    、前記第1哺乳動物システムおよび前記第2哺乳動物システム中の異なる化合物の
    試験から誘導される化合物試験セットの前記異なる化合物についてのin vivoデ
    ータの組合わせを前記シミュレーションモデルと適合させ、ここで前記in vivo
    データは前記方程式の1またはそれより多い入力変数、および必要に応じて前記
    方程式の1またはそれより多い出力変数に対応し、そして前記適合は前記調節パ
    ラメーターについて1またはそれより多い最良フィッティング値を構築し、そし
    て (iii)前記第2哺乳動物システム中の前記化合物の試験から誘導されかつ前記
    方程式の1またはそれより多い入力変数に対応する前記化合物についてのin viv
    oデータを前記シミュレーションモデルへの入力として利用するとき、初期値と
    して前記調節パラメーターに割り当てたとき、前記シミュレーションモデルが前
    記第1哺乳動物システム中の化合物のin vivo性質を予測できるようにする、前
    記最良フィッティング値の1またはそれより多くを選択することによって、前記
    シミュレーションモデルの前記調節パラメーターについて選択的に最適化された
    値を前記コンピュータにより構築する、 ことを含んでなる。
  71. 【請求項71】 問題の哺乳動物システム中の化合物のin vivo性質を前記
    化合物のin vitro性質から予測するために、生理学に基づくシミュレーション
    モデルを選択的に最適化するコンピュータで実行される方法であって、前記方法
    は、 (i)操作可能にリンクされたコンピューター実行式構成要素として曲線フィ
    ッティングアルゴリズムおよび問題の哺乳動物システムの生理学に基づくシミュ
    レーションモデルを有するコンピュータを準備し、前記シミュレーションモデル
    は前記哺乳動物システムの生理学的パラメーターおよび前記哺乳動物システム中
    の化合物の物理化学的パラメーターを含んでなる独立パラメーターについての方
    程式を有し、前記方程式は出力変数として前記哺乳動物システム中の化合物のin
    vivo性質を時間のファンクションとして計算する入力変数を有し、そして前記
    独立パラメーターの1またはそれより多くは調節パラメーターにより変更され、 (ii)前記コンピュータおよび前記曲線フィッティングアルゴリズムを使用し
    、化合物試験セットの異なる化合物についてのin vitroデータおよびin vivo
    データの組合わせを前記シミュレーションモデルと適合させ、ここで前記in vi
    troデータおよびin vivoデータは前記方程式の1またはそれより多い入力変数、
    および必要に応じて前記方程式の1またはそれより多い出力変数に対応し、そし
    て前記適合は前記調節パラメーターについて1またはそれより多い最良フィッテ
    ィング値を構築し、そして (iii)前記方程式の1またはそれより多い入力変数に対応する前記化合物につ
    いてのin vitroデータを前記シミュレーションモデルへの入力として利用する
    とき、初期値として前記調節パラメーターに割り当てたとき、前記シミュレーシ
    ョンモデルが前記哺乳動物システム中の化合物のin vivo性質を予測できるよう
    にする、前記最良フィッティング値の1またはそれより多くを選択することによ
    って、前記シミュレーションモデルの1またはそれより多い独立パラメーターに
    ついての前記調節パラメーターについて選択的に最適化された値を前記コンピュ
    ータにより構築し、 (iv)前記哺乳動物システム中の前記化合物のin vivo性質の予測可能性およ
    び偏りが最小となるまで、前記シミュレーションモデルの1またはそれより多い
    追加の独立パラメーターについて工程(i)〜(iii)を1またはそれより多い回
    数反復し、そして (v)前記問題の哺乳動物システム中の化合物の前記in vivo性質を予測する
    ために、前記シミュレーションモデルにおける前記独立パラメーターのための定
    数として前記関節パラメーターについての前記選択的に最適化された値を利用す
    る、 ことを含んでなる。
  72. 【請求項72】 問題の哺乳動物システム中の化合物の薬物速度論的性質を
    予測するために、生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルを選択的に最適
    化するコンピュータで実行される方法であって、前記方法は、工程: (i)操作可能にリンクされたコンピューター実行式構成要素として曲線フィ
    ッティングアルゴリズムおよび問題の哺乳動物システムの生理学的薬物速度論的
    シミュレーションモデルを有するコンピュータを準備し、ここで前記シミュレー
    ションモデルは出力変数として前記哺乳動物システム中の化合物の薬物速度論的
    性質を時間のファンクションとして計算するための入力変数を有する微分方程式
    を含んでなり、そして前記方程式は調節パラメーターにより変更された1または
    それより多い独立パラメーターを含み、 (ii)前記コンピュータおよび前記曲線フィッティングアルゴリズムを使用し
    、化合物試験セットの異なる化合物についてのデータの組合わせを前記シミュレ
    ーションモデルと適合させことによって、前記独立パラメーターの1またはそれ
    より多くについての前記調節パラメーターの選択的に最適化された値を構築し、
    前記データは前記入力変数の1またはそれより多く、および必要に応じて前記出
    力変数の1またはそれより多くに対応し、そして前記データは(a)問題の哺乳動
    物システムに対応する第1データ源、および(b)問題の哺乳動物システム以外の
    システムに対応する第2データ源から誘導され、 (iii)前記薬物速度論的性質を予測するために前記シミュレーションモデル
    における入力変数として前記第1データ源および第2データ源のいずれか一方また
    は両方を使用するとき、前記調節パラメーターの初期値として割り当てたとき、
    前記第1データ源からの前記入力変数の1またはそれより多くを前記第2データ源
    からの前記入力変数の1またはそれより多くに相関させる、前記調節パラメータ
    ーの1またはそれより多い最良フィッティング値を選択し、 (iv)前記シミュレーションモデルにおける入力変数として前記第1データ源
    および第2データ源のいずれか一方または両方を使用するとき、前記薬物速度論
    的性質の予測可能性の偏りが最小となるまで、前記シミュレーションモデルの1
    またはそれより多い追加の独立パラメーターについて工程(i)および(ii)を1
    またはそれより多い回数反復し、そして (v)前記問題の哺乳動物システム中の化合物の前記薬物速度論的性質を予測
    するために、前記シミュレーションモデルにおける前記調節パラメーターのため
    の定数として前記選択的に最適化された調節パラメーターを利用する、 を含んでなる方法。
  73. 【請求項73】 in vitroデータから問題の哺乳動物システム中の化合物
    の薬物速度論的性質を予測するために、前記問題の哺乳動物システムの生理学的
    薬物速度論的シミュレーションモデルの選択的に最適化された調節パラメーター
    を構築するコンピュータで実行される方法であって、前記方法は、 (i)問題の哺乳動物システムのコンピュータで実行される生理学的薬物速度
    論的シミュレーションモデルを有するコンピュータを準備し、前記シミュレーシ
    ョンモデルは1またはそれより多い出力変数として前記哺乳動物システム中の化
    合物の薬物速度論的性質を時間のファンクションとして計算する1またはそれよ
    り多い入力変数を有する方程式を含んでなり、ここで前記方程式の1またはそれ
    より多くは調節パラメーターにより変更され、 (ii)初期値を前記シミュレーションモデルの選択された調節パラメーターに
    割り当て、 (iii)前記出力変数の1またはそれより多くを変化させるために前記初期値に
    おいて要求される変化を推定する曲線フィッティングアルゴリズムを使用して、
    化合物試験セットの異なる化合物についてのin vitroデータおよびin vivoデ
    ータの組合わせを前記シミュレーションモデルと適合させ、 (iv)前記入力データが前記in vitroデータを含んでなるとき、初期値とし
    て前記選択された調節パラメーターに割り当てるとき、前記シミュレーションモ
    デルが前記化合物の前記薬物速度論的性質を予測できるようにさせる、前記選択
    された調節パラメーターについての最良フィッティング値を選択し、 (v)前記最良フィッティング値を定数として前記選択された調節パラメータ
    ーに割り当て、前記方程式の1またはそれより多くを変更する前記選択的に最適
    化された調節パラメーターを構築し、そして (vi)必要に応じて1またはそれより多い追加の調節パラメーターについて工
    程(i)〜(v)を1またはそれより多い回数反復する、 ことを含んでなる方法。
  74. 【請求項74】 前記in vitroデータが細胞、組織の、構造−活性の関係
    (SAR)、および定量的構造−活性の関係(QSAR)のデータから成る群より選択
    されるデータを構築する1またはそれより多いアッセイにおいて前記化合物を試
    験するとき得られる、請求項73に記載の方法。
  75. 【請求項75】 化合物試験セットの前記異なる化合物が、前記問題の哺乳
    動物システム中の多様の薬物速度論的性質を有する化合物を含んでなる、請求項
    73に記載の方法。
  76. 【請求項76】 哺乳動物の第1種から得られるin vivoデータから問題の
    哺乳動物システム中の化合物の薬物速度論的性質を予測するために、哺乳動物の
    第2種に対応する前記問題の哺乳動物システムの生理学的薬物速度論的シミュレ
    ーションモデルの選択的に最適化された調節パラメーターを構築するコンピュー
    タで実行される方法であって、前記方法は、 (i)問題の哺乳動物システムのコンピュータで実行される生理学的薬物速度
    論的シミュレーションモデルを有するコンピュータを準備し、前記シミュレーシ
    ョンモデルは1またはそれより多い出力変数として前記哺乳動物システム中の化
    合物の薬物速度論的性質を時間のファンクションとして計算する1またはそれよ
    り多い入力変数を有する方程式を含んでなり、ここで前記方程式の1またはそれ
    より多くは調節パラメーターにより変更され、 (ii)初期値を前記シミュレーションモデルの選択された調節パラメーターに
    割り当て、 (iii)in vivoデータの組合わせを前記シミュレーションモデルと適合させ
    、前記in vivoデータの組合わせは哺乳動物の前記第1種および哺乳動物の前記
    第2種における化合物試験セットの異なる化合物の試験から誘導され、そして前
    記入力変数の1またはそれより多く、および必要に応じて前記出力変数の1または
    それより多くを変化させるために前記初期値において要求される変化を推定する
    曲線フィッティングアルゴリズムを使用して、前記適合は実行され、 (iv)前記入力データが哺乳動物の前記第1種からの前記in vivoデータを含
    んでなるとき、初期値として前記選択された調節パラメーターに割り当てるとき
    、前記シミュレーションモデルが前記化合物の前記薬物速度論的性質を予測でき
    るようにさせる、前記選択された調節パラメーターについての最良フィッティン
    グ値を選択し、 (v)前記最良フィッティング値を定数として前記選択された調節パラメータ
    ーに割り当て、前記方程式の1またはそれより多くを変更する前記選択的に最適
    化された調節パラメーターを構築し、そして (vi)必要に応じて1またはそれより多い追加の調節パラメーターについて工
    程(i)〜(v)を1またはそれより多い回数反復する、 ことを含んでなる方法。
  77. 【請求項77】 化合物試験セットの前記異なる化合物が、前記問題の哺乳
    動物システム中の多様の薬物速度論的性質を有する化合物を含んでなる、請求項
    76に記載の方法。
  78. 【請求項78】 前記選択的に最適化された調節パラメーターが、流体吸収
    、フラックス、透過性、輸送メカニズム、輸送速度、溶解性およびセグメントの
    表面積の1またはそれより多くについてのパラメーターである、請求項73または7
    6に記載の方法。
  79. 【請求項79】 前記選択的に最適化された調節パラメーターの前記定数を
    、コンピュータで実行されるデータベースの中に可逆的に記憶させることをさら
    に含む、請求項73または76に記載の方法。
  80. 【請求項80】 データ源システムの解剖学的セグメント中の被験化合物の
    薬物速度論的性質から、ターゲット哺乳動物システムのターゲット解剖学的セグ
    メント中の被験化合物の薬物速度論的性質を予測するように構成されたコンピュ
    ータシステムであって、前記コンピュータは、操作可能にリンクされた構成要素
    として、 (a) 入力/出力システム、 (b) シミュレーションエンジン、および (c) 前記ターゲット哺乳動物システムの記憶された生理学的薬物速度論的
    シミュレーションモデル、 を含んでなり、前記シミュレーションモデルは、 (i) 前記データ源システムの解剖学的セグメント中の被験化合物の薬物速
    度論的性質を含んでなる前記微分方程式のための入力データを使用して、前記タ
    ーゲット哺乳動物システムの1またはそれより多い薬物速度論的性質の変化およ
    び前記ターゲット哺乳動物システム中の前記被験化合物の運動および配置を時間
    のファンクションとして計算する微分方程式、および (ii) 前記ターゲット哺乳動物システムのパラメーターに対応する前記微分
    方程式のための境界条件パラメーター、および (iii) 前記哺乳動物システムのファンクションの前記生理学的薬物速度論
    的シミュレーションモデルを開始する制御ステートメントのルールを有する論理
    ファンクションモジュール、 を含んでなる、コンピュータシステム。
  81. 【請求項81】 前記コンピュータが、前記モデルを使用して、下記の工程
    を含んでなる方法により、前記データ源システムの一部分中の前記被験化合物の
    選択された薬物速度論的性質に対応する入力値が供給されるとき、前記被験化合
    物の選択された薬物速度論的性質についての推定値を構築する、請求項80に記載
    のコンピュータシステム: (a) 前記データ源システムのセグメント中の前記被験化合物の薬物速度論
    的性質を含んでなる入力データを前記入力/出力システムの中に入力し、そして (b) 前記シミュレーションエンジンおよび前記シミュレーションモデルを
    適用し、そして前記シミュレーションエンジンモデルを実施して、前記ターゲッ
    ト哺乳動物システムのセグメント中の前記ターゲット化合物の前記薬物速度論的
    性質を予測する。
  82. 【請求項82】 哺乳動物中の化合物の吸収をシミュレートするコンピュー
    タシステムであって、前記システムは操作可能にリンクされたコンピュータで実
    行される構成要素として入力/出力システム、シミュレーションエンジン、およ
    び選択された投与経路に基づく吸収に対する1またはそれより多い生理学的バリ
    ヤーを有する選択された哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントの
    シミュレーションモデルを有し、前記シミュレーションモデルは、操作可能にリ
    ンクされた構成要素として、 (i)前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての流体
    通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質量溶解性、および質量吸収の1または
    それより多くについての微分方程式、(ii)前記哺乳動物システムの1またはそ
    れより多いセグメントについての、生理学的パラメーターおよび選択的に最適化
    された調節パラメーター、および必要に応じて領域相関パラメーターに対応する
    前記微分方程式についての初期パラメーター値、および(iii)前記哺乳動物シ
    ステムの1またはそれより多いセグメントについての通過、吸収、透過性、溶解
    性、溶解、および濃度の制御ステートメントのルール、 を含んでなり、 前記入力/出力システム、前記シミュレーションエンジン、および前記シミュ
    レーションモデルは、下記の工程を実施するために一緒に働くことができる: (a) 前記入力/出力システムを通して入力データとして、前記哺乳動物シ
    ステムの1またはそれより多いセグメントについて前記化合物の投与量、透過性
    および溶解性のデータを受取り、そして (b) 前記シミュレーションエンジンおよび前記シミュレーションモデルを
    適用して、前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントに関して前
    記化合物の吸収をシミュレートする。
  83. 【請求項83】 問題の哺乳動物システム中の化合物の薬物速度論的性質を
    シミュレートするコンピュータシステムであって、前記システムは操作可能にリ
    ンクされたコンピュータで実行される構成要素として入力/出力システム、シミ
    ュレーションエンジン、および前記問題の哺乳動物システムの1またはそれより
    多い解剖学的セグメントの生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルを含ん
    でなり、前記シミュレーションモデルは(i)前記セグメントの1またはそれより
    多くの生理学的パラメーターおよび(ii)選択された投与経路、吸収に対するバ
    リヤーおよび前記セグメントの1またはそれより多くのサンプリング部位に関す
    る化合物の吸収パラメーターを含んでなる薬物速度論的性質における変化を時間
    のファンクションとして計算する微分方程式を含んでなり、ここで前記微分方程
    式の1またはそれより多くは選択的に最適化された調節パラメーターにより変更
    され、 を含んでなり、 前記入力/出力システム、前記シミュレーションエンジン、および前記シミュ
    レーションモデルは、下記の工程を実施するために一緒に働くことができる: (a) 前記入力/出力システムを通して前記問題の哺乳動物システムの1また
    はそれより多いセグメントについて前記化合物の投与量、透過性および溶解性の
    データを含んでなる入力データを受取り、そして (b) 前記シミュレーションエンジンおよび前記シミュレーションモデルを
    適用して、前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントに関して前
    記化合物の吸収をシミュレートする。
  84. 【請求項84】 前記微分方程式が前記哺乳動物システムの1またはそれよ
    り多いセグメントについての流体通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質量溶
    解性、および質量吸収の方程式である、請求項83に記載のコンピュータシステム
  85. 【請求項85】 前記微分方程式が性質が前記哺乳動物システムの1または
    それより多いセグメントについての前記生理学的パラメーターおよび前記選択的
    に最適化された調節パラメーターに対応する初期パラメーター値を含んでなる、
    請求項83に記載のコンピュータシステム。
  86. 【請求項86】 前記生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルが前記
    哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての通過、吸収、透
    過性、溶解性、溶解、および濃度の1またはそれより多くについての制御ステー
    トメントのルールを含んでなる、請求項83に記載のコンピュータシステム。
  87. 【請求項87】 前記制御ステートメントのルールがIF...THENプロダク
    ションルールである、請求項86に記載のコンピュータシステム。
  88. 【請求項88】 前記入力/出力システムがユーザーインターフェースを含
    んでなる、請求項83に記載のコンピュータシステム。
  89. 【請求項89】 前記シミュレーションエンジンが微分方程式の求解機を含
    んでなる、請求項83に記載のコンピュータシステム。
  90. 【請求項90】 前記薬物速度論的性質が、吸収、分布、代謝、排除および
    毒性から成る群より選択される、請求項83に記載のコンピュータシステム。
  91. 【請求項91】 前記吸収パラメーターが、濃度、透過性、溶解性、溶解速
    度、輸送メカニズム、および処方物放出速度から成る群より選択される、請求項
    83に記載のコンピュータシステム。
  92. 【請求項92】 前記生理学的パラメーターが、pH、流体体積、流体体積輸
    送速度、流体吸収、表面積、および通過時間から成る群より選択される、請求項
    83に記載のコンピュータシステム。
  93. 【請求項93】 前記問題の哺乳動物システムが、胃腸管、肝臓、心臓、腎
    臓、眼、鼻、肺、皮膚および脳から成る群より選択される、請求項83に記載のコ
    ンピュータシステム。
  94. 【請求項94】 前記問題の哺乳動物システムが胃腸管であり、そして前記
    セグメントが胃、十二指腸、空腸、回腸および結腸から成る群より選択される、
    請求項93に記載のコンピュータシステム。
  95. 【請求項95】 前記入力データが、溶解速度、輸送メカニズムおよび処方
    物放出速度から成る群より選択されるデータを包含する、請求項83に記載のコン
    ピュータシステム。
  96. 【請求項96】 前記微分方程式が、1またはそれより多い出力変数として
    前記生理学的パラメーターの前記変化を計算するのための、前記入力データに対
    応する1またはそれより多い入力変数を含んで成る、請求項83に記載のコンピュ
    ータシステム。
  97. 【請求項97】 前記微分方程式が、1またはそれより多い出力変数として
    前記吸収パラメーターの前記変化を計算するのための、前記入力データに対応す
    る1またはそれより多い入力変数を含んで成る、請求項83に記載のコンピュータ
    システム。
  98. 【請求項98】 前記選択的に最適化された調節パラメーターが、前記化合
    物の前記薬物速度論的性質を含んでなる出力データに前記入力データを相関させ
    る、請求項83に記載のコンピュータシステム。
  99. 【請求項99】 前記入力データがin vitroデータを含んでなり、そして
    前記選択的に最適化された調節パラメーターが最良フィッティング値を含んでな
    り、前記最良フィッティング値が(i)初期値を前記シミュレーションモデルの
    選択された調節パラメーターに割り当て、(ii)化合物試験セットの異なる化合
    物についてのin vitroデータとin vivoデータとの組合わせを前記シミュレー
    ションモデルと適合させ、(iii)初期値として前記選択された調節パラメータ
    ーに割り当てたとき、前記入力データがin vitroデータを含んでなるとき前記
    シミュレーションモデルが前記化合物の前記薬物速度論的性質の予測を可能とす
    る、前記選択された調節パラメーターについての最良フィッティング値を選択し
    、そして(iv)前記最良フィッティング値を定数として前記選択された調節パラ
    メーターに割り当てて、前記微分方程式の1またはそれより多くを変更する前記
    選択的に最適化された調節パラメーターを構築する、ことによって得られる、請
    求項98に記載のコンピュータシステム。
  100. 【請求項100】 前記in vitroデータが細胞、組織、構造−活性の関係
    (SAR)、および定量的構造−活性の関係(QSAR)のデータから成る群より選択
    されるデータを構築する1またはそれより多いアッセイにおいて前記化合物を試
    験することによって得られる、請求項99にコンピュータシステム。
  101. 【請求項101】 化合物試験セットの前記異なる化合物が前記問題の哺乳
    動物システム中の多様の薬物速度論的性質を有する化合物を含んでなる、請求項
    99に記載のコンピュータシステム。
  102. 【請求項102】 前記入力データが哺乳動物の第1種からのin vivoデー
    タを含んでなり、前記問題の哺乳動物システムが哺乳動物の第2種を含んでなり
    、そして前記選択的に最適化された調節パラメーターが最良フィッティング値を
    含んでなり、前記最良フィッティング値が(i)初期値を前記シミュレーション
    モデルの選択された調節パラメーターに割り当て、(ii)in vivoデータの組合
    わせを前記シミュレーションモデルと適合させ、in vivoデータの前記組合わせ
    は哺乳動物の前記第1種および哺乳動物の前記第2種における化合物試験セットの
    異なる化合物の試験から誘導され、(iii)初期値として前記選択された調節パ
    ラメーターに割り当てたとき、前記入力データが哺乳動物の前記第1種からの前
    記in vitroデータを含んでなるとき前記シミュレーションモデルが前記化合物
    の前記薬物速度論的性質の予測を可能とする、前記選択された調節パラメーター
    についての最良フィッティング値を選択し、そして(iv)前記最良フィッティン
    グ値を定数として前記選択された調節パラメーターに割り当てて、前記微分方程
    式の1またはそれより多くを変更する前記選択的に最適化された調節パラメータ
    ーを構築する、ことによって得られる、請求項98に記載のコンピュータシステム
  103. 【請求項103】 化合物試験セットの前記異なる化合物が前記問題の哺乳
    動物システムの多様の薬物速度論的性質を有する化合物を含んでなる、請求項10
    2に記載のコンピュータシステム。
  104. 【請求項104】 前記選択的に最適化された調節パラメーターが、流体吸
    収、フラックス、透過性、輸送メカニズム、輸送速度、およびセグメントの表面
    積の1またはそれより多くについてのパラメーターである、請求項83に記載のコ
    ンピュータシステム。
  105. 【請求項105】 前記生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルが、
    前記解剖学的セグメントの少なくとも2つ、領域相関推定ファンクションを含ん
    でなる論理ファンクションモデルおよび前記ファンクションを開始するための制
    御ステートメントを含んでなり、ここで前記推定ファンクションは、開始された
    とき、第2解剖学的セグメントにおける前記選択された薬物速度論的性質に対応
    する入力値および前記第1および第2の解剖学的セグメントの前記選択された薬物
    速度論的性質の領域相関係数が供給されると、前記第1解剖学的セグメント中の
    前記化合物の選択された薬物速度論的性質の推定値を構築することができる、請
    求項103に記載のコンピュータシステム。
  106. 【請求項106】 領域相関パラメーター推定を利用して問題の哺乳動物中
    の化合物の薬物速度論的性質をシミュレートするコンピュータシステムであって
    、前記システムは操作可能にリンクされたコンピュータで実行される構成要素と
    して入力/出力システム、シミュレーションエンジン、および選択された問題の
    哺乳動物システムの少なくとも2つのセグメントの生理学的薬物速度論的シミュ
    レーションモデルを含んでなり、前記生理学的薬物速度論的シミュレーションモ
    デルは(i)前記問題の哺乳動物システムの第1および第2セグメントの1またはそ
    れより多い生理学的パラメーターの変化および前記第1および第2セグメント中の
    前記化合物の運動および配置を時間のファンクションとして計算する微分方程式
    、および(ii)領域相関パラメーター推定ファンクションおよび前記ファンクシ
    ョンを開始するための制御ステートメントを有する論理ファンクションモジュー
    ルを含んでなり、ここで前記推定ファンクションは、開始されたとき、前記第2
    セグメント中の前記化合物の選択された薬物速度論的性質に対応する入力値およ
    び前記第1および第2セグメントの前記選択された薬物速度論的性質の領域相関係
    数が供給されると、前記第1セグメント中の前記化合物の吸収パラメーターを含
    んでなる選択された薬物速度論的性質の推定値を構築することができ、 前記入力/出力システム、前記シミュレーションエンジン、および前記シミュ
    レーションモデルは、下記の工程を実施するために一緒に働くことができる: (a) 前記入力/出力システムを通して入力データとして、前記問題の哺乳
    動物システムの前記第2セグメント中の前記化合物の薬物速度論的性質を含んで
    なる入力データを受取り、そして (b) 前記シミュレーションエンジンおよび前記生理学的薬物速度論的シミ
    ュレーションモデルを適用して、前記問題の哺乳動物システムの前記第1セグメ
    ント中の前記化合物の前記薬物速度論的性質を推定する。
  107. 【請求項107】 前記領域相関推定ファンクションがファンクション/変
    換アルゴリズムを含んでなる、請求項106に記載のコンピュータシステム。
  108. 【請求項108】 前記ファンクション/変換アルゴリズムが多項式、指数
    関数、および対数から成る群より選択される、請求項107に記載のコンピュータ
    システム。
  109. 【請求項109】 前記領域相関係数が、前記第2セグメント中の前記化合
    物の前記薬物速度論的性質を含んでなる前記入力データを前記第1セグメント中
    の前記化合物の推定された薬物速度論的性質に変換する、最良フィッティング値
    を含んでなる、請求項106に記載のコンピュータシステム。
  110. 【請求項110】 前記薬物速度論的性質が、吸収、分布、代謝、排除およ
    び毒性から成る群より選択される、請求項106に記載のコンピュータシステム。
  111. 【請求項111】 前記薬物速度論的性質が、透過性、溶解性、溶解速度お
    よび輸送メカニズムから成る群より選択される、請求項106に記載のコンピュー
    タシステム。
  112. 【請求項112】 前記微分方程式が流体通過、流体吸収、質量通過、質量
    溶解、質量溶解性、および質量吸収から成る群より選択される、請求項106に記
    載のコンピュータシステム。
  113. 【請求項113】 前記問題の哺乳動物システムが、胃腸管、肝臓、心臓、
    腎臓、眼、鼻、肺、皮膚および脳から成る群より選択される、請求項106に記載
    のコンピュータシステム。
  114. 【請求項114】 前記問題の哺乳動物システムがヒトである、請求項83ま
    たは106に記載のコンピュータシステム。
  115. 【請求項115】 前記入力データがin vitroデータを含んでなる、請求
    項106に記載のコンピュータシステム。
  116. 【請求項116】 前記in vitroデータが細胞、組織、物理化学的、構造
    −活性の関係(SAR)SAR、および定量的構造−活性の関係(QSAR)QSARのデータ
    から成る群より選択されるデータを構築するアッセイにおいて前記化合物を試験
    するとき誘導される、請求項115に記載のコンピュータシステム。
  117. 【請求項117】 前記コンピュータシステムがデータプロセッサ、メモリ
    およびディスプレイを含んでなる、請求項106に記載のコンピュータシステム。
  118. 【請求項118】 前記入力/出力システムがユーザーインターフェースを
    含んでなる、請求項106に記載のコンピュータシステム。
  119. 【請求項119】 前記シミュレーションエンジンが微分方程式の求解機を
    含んでなる、請求項106に記載のコンピュータシステム。
  120. 【請求項120】 前記生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルが前
    記コンピュータシステムのサブシステムを含んでなる、請求項106に記載のコン
    ピュータシステム。
  121. 【請求項121】 前記微分方程式の1またはそれより多くが選択的に最適
    化された調節パラメーターにより変更される、請求項106に記載のコンピュータ
    システム。
  122. 【請求項122】 哺乳動物における化合物の経口的吸収をシミュレートす
    るコンピュータシステムにおいて使用するためのサブシステムであって、 (i) 前記哺乳動物の胃腸(GI)管の1またはそれより多いセグメントについ
    ての流体通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質量溶解性、および質量吸収の
    1またはそれより多くの微分方程式を含んでなる哺乳動物のGI管の1またはそれよ
    り多いセグメントのコンピュータで実行されるシミュレーションモデル、および (ii) 哺乳動物のGI管の1またはそれより多いセグメントについての、生理
    学的パラメーターおよび選択的に最適化された調節パラメーター、および必要に
    応じて領域相関パラメーターに対応する前記微分方程式の初期パラメーター値を
    含んでなる、コンピュータで実行されるデータベース、 を含んでなるサブシステム。
  123. 【請求項123】 区画−流れモデルデータ構造を有する、請求項122に記
    載のコンピュータで実行されるデータベース。
  124. 【請求項124】 哺乳動物における化合物の経口的吸収をシミュレートす
    るコンピュータシステムにおいて使用するためのサブシステムであって、 (i) 前記哺乳動物の胃腸(GI)管の1またはそれより多いセグメントについ
    ての流体通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質量溶解性、および質量吸収の
    1またはそれより多くの微分方程式を含んでなる哺乳動物のGI管の1またはそれよ
    り多いセグメントのコンピュータで実行されるシミュレーションモデル、および (ii) 哺乳動物のGI管の1またはそれより多いセグメントについての、生理
    学的パラメーターおよび領域相関パラメーターに対応する前記微分方程式の初期
    パラメーター値を含んでなる、コンピュータで実行されるデータベース、 を含んでなるサブシステム。
  125. 【請求項125】 区画−流れモデルデータ構造を有する、請求項124に記
    載のコンピュータで実行されるデータベース。
  126. 【請求項126】 前記コンピュータで実行されるデータベースが、前記哺
    乳動物のGI管の1またはそれより多いセグメントについての通過、吸収、透過性
    、溶解性、溶解、および濃度の1またはそれより多くについてのコンピュータで
    実行される制御ステートメントを含んでなる、請求項122または124に記載のサブ
    システム。
  127. 【請求項127】 哺乳動物における化合物の吸収をシミュレートするコン
    ピュータシステムにおいて使用するためのコンピュータで実行されるデータベー
    スであって、 (i)選択された問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントに
    ついての流体通過時間、流体吸収、質量通過時間、質量溶解、質量溶解性、およ
    び質量吸収の1またはそれより多くについての微分方程式、(ii)前記哺乳動物
    システムの1またはそれより多いセグメントについての生理学的パラメーターお
    よび調節パラメーター、および必要に応じて1またはそれより多い領域相関パラ
    メーターに対応する前記微分方程式の初期パラメーター値、および(iii)前記
    哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての通過時間、吸収
    、透過性、溶解、濃度、および数学的誤差補正の1またはそれより多くについて
    の制御ステートメントのルールを含んでなる選択された問題の哺乳動物システム
    の1またはそれより多いセグメントのコンピュータで実行される生理学に基づく
    シミュレーションモデル、 を含んでなり、 ここで前記コンピュータで実行される生理学に基づくシミュレーションモデル
    は、微分方程式の求解機および制御ステートメントモジュールを有するシミュレ
    ーションエンジンにおいて適用するとき、前記哺乳動物システムの1またはそれ
    より多いセグメントの生理学的バリヤーを横切るサンプリング部位における化合
    物の時間従属吸収速度、吸収の程度、および濃度を計算する区画−流れデータ構
    造を含んでなる、データーベース。
  128. 【請求項128】 前記調節パラメーターが、領域流体吸収、透過性、フラ
    ックス、活性輸送、担体仲介輸送、化合物流出、輸送速度、および表面積から成
    る群より選択される、請求項127に記載のコンピュータで実行されるデータベー
    ス。
  129. 【請求項129】 前記生理学的パラメーターが、可溶性質量輸送速度定数
    、透過性、溶解性、溶解速度、輸送メカニズム、pH、初期体積、表面積、通過時
    間、流体体積輸送速度、および流体吸収速度から成る群より選択される、請求項
    127に記載のコンピュータで実行されるデータベース。
  130. 【請求項130】 前記領域相関パラメーターが透過性のパラメーターであ
    る、請求項127に記載のコンピュータで実行されるデータベース。
  131. 【請求項131】 哺乳動物における化合物の経口的吸収をシミュレートす
    る哺乳動物の胃腸(GI)管のコンピュータで実行される生理学的シミュレーショ
    ンモデルであって、 哺乳動物のGI管のセグメントの1またはそれより多くについての流体体積、流
    体吸収、不溶性質量、可溶性質量、および質量吸収により特徴づけられる区画、
    ここで前記区画は流れレギュレータおよびコンバータを通して操作可能にリンク
    されており、前記流れレギュレータは区画の間の流れを調節し、前記コンバータ
    は前記流れレギュレータを変更し、そして前記流れレギュレータは流体吸収速度
    、流体通過速度、不溶性質量通過速度、不溶性質量溶解速度、可溶性質量通過速
    度、および可溶性質量吸収速度により特徴づけられる、コンピュータで実行され
    る生理学的シミュレーションモデル。
  132. 【請求項132】 前記コンバータが流体体積、流体体積吸収速度定数、流
    体体積通過速度定数、不溶性質量、不溶性質量通過速度定数、溶解速度定数、可
    溶性質量、可溶性質量通過速度定数、表面積、溶解した質量濃度および透過性に
    より特徴づけられる、請求項131に記載のコンピュータで実行される生理学的シ
    ミュレーションモデル。
  133. 【請求項133】 処方物により特徴づけられる区画および処方物通過速度
    および処方物放出速度により特徴づけられる流れレギュレータをさらに含んでな
    る、請求項131に記載のコンピュータで実行される生理学的シミュレーションモ
    デル。
  134. 【請求項134】 哺乳動物の胃腸(GI)管における質量および流体損失を
    シミュレートするコンピュータで実行される胃腸(GI)管シミュレーションモデ
    ルであって、区画−流れモデルに対応し、 流れレギュレータおよび前記流れレギュレータの1またはそれより多くを変更
    する1またはそれより多いコンバータを通して操作可能にリンクされた胃、十二
    指腸、空腸、回腸および結腸についての流体体積および流体体積吸収により特徴
    づけられる区画、ここで前記流れレギュレータは流体体積吸収速度および流体体
    積通過速度により特徴づけられ、そして前記コンバータは流体吸収速度定数およ
    び流体体積通過速度定数の1またはそれより多くについての選択的に最適化され
    た調節パラメーター値により特徴づけられる、前記GI管シミュレーションモデル
  135. 【請求項135】 哺乳動物の胃腸(GI)管中の化合物のpH従属溶解性およ
    び溶解をシミュレートするコンピュータで実行される溶解性シミュレーションモ
    デルであって、区画−流れモデルに対応し、 流れレギュレータおよび前記流れレギュレータの1またはそれより多くを変更
    する1またはそれより多いコンバータを通して操作可能にリンクされた胃、十二
    指腸、空腸、回腸および結腸についての不溶性質量および可溶性質量により特徴
    づけられる区画、ここで前記流れレギュレータは不溶性質量通過速度、不溶性質
    量溶解速度、および可溶性質量通過速度により特徴づけられ、そして前記コンバ
    ータは不溶性質量、不溶性質量通過速度定数、不溶性質量溶解速度定数、可溶性
    質量、および可溶性質量通過速度定数により特徴づけられ、そして前記コンバー
    タの1またはそれより多くは選択的に最適化された調節パラメーターにより特徴
    づけられる、前記溶解性シミュレーションモデル。
  136. 【請求項136】 少なくとも門静脈への哺乳動物の胃腸(GI)管中の化合
    物の吸収をシミュレートするコンピュータで実行される吸収シミュレーションモ
    デルであって、区画−流れモデルに対応し、 流れレギュレータおよび前記流れレギュレータを変更する1またはそれより多
    いコンバータを通して操作可能にリンクされた胃、十二指腸、空腸、回腸および
    結腸についての可溶性質量および可溶性質量吸収により特徴づけられる区画、こ
    こで前記流れレギュレータは不溶性質量通過速度、不溶性質量溶解速度、可溶性
    質量通過速度、可溶性質量吸収速度により特徴づけられ、そして前記コンバータ
    は不溶性質量、不溶性質量溶解速度定数、可溶性質量通過速度定数、表面積、溶
    解した質量濃度、および透過性により特徴づけられ、そして前記コンバータの1
    またはそれより多くは選択的に最適化された調節パラメーターにより特徴づけら
    れる、前記吸収シミュレーションモデル。
  137. 【請求項137】 問題の哺乳動物におけるターゲット化合物の吸収をシミ
    ュレートするためにその中に具体化されたコンピュータ読取り可能なプログラム
    コードを有し、かつ下記の構成要素を有するコンピュータ読取り可能な媒体を含
    んでなる製造物品: (a) コンピュータ読取り可能なシミュレーションエンジンプログラムコー
    ド、および (b) 前記ターゲット化合物の吸収に対する1またはそれより多い生理学的バ
    リヤーを有する選択された哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメント
    のコンピュータ読取り可能なシミュレーションモデルコード、前記コンピュータ
    読取り可能なシミュレーションモデルは、操作可能にリンクされた構成要素とし
    て、 (i)前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての流体
    通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質量溶解性、および質量吸収の1または
    それより多くの微分方程式、および (ii)前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントの制御ステー
    トメントのルール、 を含んでなり、前記コンピュータ読取り可能なシミュレーションエンジンコード
    およびシミュレーションモデルは、下記の工程を実施するように構成されている
    : (a) データ源システムの1またはそれより多いセグメントについての化合物
    の入力データを受取り、そして (b) 前記コンピュータ読取り可能なシミュレーションエンジンコードおよ
    び前記コンピュータ読取り可能なシミュレーションモデルコードを適用して、前
    記ターゲット哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントに関して前記
    ターゲット化合物の吸収をシミュレートする。
  138. 【請求項138】 問題の哺乳動物におけるターゲット化合物の吸収をシミ
    ュレートするためにその中に具体化されたコンピュータ読取り可能なプログラム
    コードを有し、かつコンピュータ読取り可能な入力/出力システム、コンピュー
    タ読取り可能なシミュレーションエンジン、および選択された投与経路に基づく
    前記化合物の吸収に対する1またはそれより多い生理学的バリヤーを有する選択
    された哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントのコンピュータ読取
    り可能なシミュレーションモデルを有する、コンピュータ読取り可能な媒体を含
    んでなる製造物品:前記コンピュータ読取り可能なシミュレーションモデルは、
    操作可能にリンクされた構成要素として、 (i)前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての流体
    通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質量溶解性、および質量吸収の1または
    それより多くの微分方程式、(ii)前記哺乳動物システムの1またはそれより多
    いセグメントについての、生理学的パラメーターおよび選択的に最適化された調
    節パラメーター、および必要に応じて1またはそれより多い領域相関パラメータ
    ーに対応する前記微分方程式の初期パラメーター値、および必要に応じて(iii
    )前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての通過、吸
    収、透過性、溶解性、溶解、および濃度の1またはそれより多くの制御ステート
    メントのルール、 を含んでなり、前記コンピュータ読取り可能な入力/出力システム、前記コンピ
    ュータ読取り可能なシミュレーションエンジン、およびコンピュータ読取り可能
    なシミュレーションモデルは一緒に下記の工程を実施することができる: (a) 前記コンピュータ読取り可能な入力/出力システムを通して、前記哺
    乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての前記化合物の投与
    量、透過性および溶解性のデータを入力データとして受取り、そして (b) 前記コンピュータ読取り可能なシミュレーションエンジンおよび前記
    コンピュータ読取り可能なシミュレーションモデルを適用して、前記問題の哺乳
    動物システムの1またはそれより多いセグメントに関して前記化合物の吸収をシ
    ミュレートする。
  139. 【請求項139】 前記哺乳動物システムが胃腸管、眼、鼻、肺、皮膚、お
    よび脳から成る群より選択される、請求項138に記載の製造物品。
  140. 【請求項140】 前記哺乳動物システムが胃腸管である、請求項139に記
    載の製造物品。
  141. 【請求項141】 前記セグメントが胃、十二指腸、空腸、回腸、および結
    腸から成る群より選択される、請求項140に記載の製造物品。
  142. 【請求項142】 溶解性シミュレーションモデルが、1またはそれより多
    いコンバータにより変更される流れレギュレータを通して操作可能にリンクされ
    た区画を含んでなる、区画−流れモデルに対応する、請求項138に記載の製造物
    品。
  143. 【請求項143】 前記区画が流体体積、流体吸収、処方物、不溶性質量、
    可溶性質量、および可溶性質量の吸収から成る群より選択されるパラメーターに
    より特徴づけられる、1またはそれより多い区画を含んでなる、請求項142に記載
    の製造物品。
  144. 【請求項144】 前記流れレギュレータが流体吸収速度、流体通過速度、
    処方物通過速度、処方物放出速度、不溶性質量通過速度、不溶性質量溶解速度、
    可溶性質量通過速度、および可溶性質量吸収速度から成る群より選択されるパラ
    メーターにより特徴づけられる、請求項142に記載の製造物品。
  145. 【請求項145】 前記コンバータが流体体積、流体体積吸収速度定数、流
    体体積通過速度定数、不溶性質量、不溶性質量通過速度定数、溶解速度定数、可
    溶性質量、可溶性質量通過速度定数、表面積、溶解した質量濃度および透過性か
    ら成る群より選択されるパラメーターにより特徴づけられる、請求項142に記載
    の製造物品。
  146. 【請求項146】 前記コンバータの1またはそれより多くが選択的に最適
    化された調節パラメーターにより特徴づけられる、請求項142に記載の製造物品
  147. 【請求項147】 前記コンバータの1またはそれより多くが領域相関パラ
    メーターにより特徴づけられる、請求項142に記載の製造物品。
  148. 【請求項148】 前記制御ステートメントのルールがIF...THENプロダ
    クションルールである、請求項138に記載の製造物品。
  149. 【請求項149】 前記生理学的パラメーターが可溶性質量通過速度定数、
    透過性、溶解性、溶解速度、および輸送メカニズムから成る群より選択されるパ
    ラメーターにより特徴づけられる、請求項138に記載の製造物品。
  150. 【請求項150】 前記生理学的パラメーターがpH、初期流体体積、表面積
    、流体体積通過時間、不溶性質量通過時間、可溶性質量通過時間、流体体積輸送
    時間、および流体吸収速度から成る群より選択されるパラメーターにより特徴づ
    けられる、請求項138に記載の製造物品。
  151. 【請求項151】 前記哺乳動物がヒトである、請求項138に記載の製造物
    品。
  152. 【請求項152】 前記入力データが溶解速度、輸送メカニズム、通過時間
    、pHおよび処方物放出速度から成る群より選択される前記問題の化合物について
    のデータをさらに含んでなる、請求項138に記載の製造物品。
  153. 【請求項153】 前記入力データがin vitroデータである、請求項138に
    記載の製造物品。
  154. 【請求項154】 前記in vitroデータが細胞をベースとするアッセイお
    よび組織をベースとするアッセイから成る群より選択されるアッセイから誘導さ
    れた透過性のデータである、請求項153に記載の製造物品。
  155. 【請求項155】 前記in vitroデータが細胞をベースとするアッセイお
    よび組織をベースとするアッセイから成る群より選択されるアッセイから誘導さ
    れた輸送メカニズムのデータである、請求項153に記載の製造物品。
  156. 【請求項156】 前記in vitroデータが前記化合物の構造−活性関係の
    データから誘導された透過性のデータである、請求項153に記載の製造物品。
  157. 【請求項157】 前記in vitroデータが前記化合物の構造−活性関係の
    データから誘導された溶解速度のデータである、請求項153に記載の製造物品。
  158. 【請求項158】 前記in vitroデータが前記化合物の構造−活性関係の
    データから誘導された溶解性のデータである、請求項153に記載の製造物品。
  159. 【請求項159】 哺乳動物における化合物の吸収をシミュレートし、かつ
    コンピュータ読取り可能なプログラムコード入力/出力システム、コンピュータ
    読取り可能なプログラムコードシミュレーションエンジン、および選択された投
    与経路に基づく吸収に対する1またはそれより多い生理学的バリヤーを有する選
    択された哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントのコンピュータ読
    取り可能なプログラムコードシミュレーションモデルを有する、コンピュータプ
    ログラム製品:前記コンピュータ読取り可能なシミュレーションモデルは、操作
    可能にリンクされた構成要素として、 (i)前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての流体
    通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質量溶解性、および質量吸収の1または
    それより多くの微分方程式、(ii)前記哺乳動物システムの1またはそれより多
    いセグメントについての、生理学的パラメーターおよび選択的に最適化された調
    節パラメーター、および必要に応じて領域相関パラメーターに対応する前記微分
    方程式の初期パラメーター値、および(iii)前記哺乳動物システムの1またはそ
    れより多いセグメントについての通過、吸収、透過性、溶解性、溶解、および濃
    度の1またはそれより多くの制御ステートメントのルール、 を含んでなり、 ここで前記コンピュータ読取り可能なプログラムコード入力/出力システム、
    前記コンピュータ読取り可能なプログラムコードシミュレーションエンジン、お
    よびコンピュータ読取り可能なプログラムコードシミュレーションモデルは一緒
    に下記の工程を実施することができる: (a) 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコード入力/出力システム
    を通して、前記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての
    前記化合物の投与量、透過性および溶解性のデータを入力データとして受取り、
    そして (b) 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコードシミュレーションエ
    ンジンおよび前記コンピュータ読取り可能なプログラムコードシミュレーション
    モデルを適用して、前記問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメ
    ントに関して前記化合物の吸収をシミュレートする。
  160. 【請求項160】 問題の哺乳動物における化合物の薬物速度論的性質をシ
    ミュレートするためにその中に具体化されたコンピュータ読取り可能なプログラ
    ムコードを有し、かつコンピュータ読取り可能な入力/出力システム、コンピュ
    ータ読取り可能なシミュレーションエンジン、および選択された哺乳動物システ
    ムの1またはそれより多い解剖学的セグメントのコンピュータ読取り可能な生理
    学的薬物速度論的シミュレーションモデルを有するコンピュータ読取り可能な媒
    体を含んでなる製造物品であって、前記コンピュータ読取り可能な生理学的薬物
    速度論的シミュレーションモデルは、(i)前記セグメントの1またはそれより多
    くの生理学的パラメーターおよび(ii)選択された投与経路に関する化合物の吸
    収パラメーター、吸収に対するバリヤーおよび前記セグメントの1またはそれよ
    り多くのサンプリング部位を含んでなる薬物速度論的性質の変化を時間のファン
    クションとして計算する微分方程式を含んでなり、ここで前記微分方程式の1ま
    たはそれより多くは選択的に最適化された調節パラメーターにより変更され、 前記コンピュータ読取り可能な入力/出力システム、前記コンピュータ読取り
    可能なシミュレーションエンジン、およびコンピュータ読取り可能な生理学的薬
    物速度論的シミュレーションモデルは一緒に下記の工程を実施することができる
    : (a) 前記コンピュータ読取り可能な入力/出力システムを通して、前記問
    題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての前記化合物
    の投与量、透過性および溶解性のデータを含んでなる入力データを受取り、そし
    て (b) 前記コンピュータ読取り可能なシミュレーションエンジンおよび前記
    コンピュータ読取り可能な生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルを適用
    して、前記問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントに関して
    前記化合物の吸収をシミュレートする製造物品。
  161. 【請求項161】 前記微分方程式が前記哺乳動物システムの1またはそれ
    より多いセグメントについての流体通過、流体吸収、質量通過、質量溶解、質量
    溶解性、および質量吸収から成る群より選択される、請求項160に記載の製造物
    品。
  162. 【請求項162】 前記微分方程式が前記哺乳動物システムの1またはそれ
    より多いセグメントについての前記生理学的パラメーターおよび前記選択的に最
    適化された調節パラメーターに対応する初期パラメーター値を含んでなる、請求
    項160に記載の製造物品。
  163. 【請求項163】 前記生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルが前
    記哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントについての通過、吸収、
    透過性、溶解性、溶解、および濃度の1またはそれより多くの制御ステートメン
    トのルールを含んでなる、請求項160に記載の製造物品。
  164. 【請求項164】 前記制御ステートメントのルールがIF...THENプロダ
    クションルールである、請求項163に記載の製造物品。
  165. 【請求項165】 前記入力/出力システムがユーザーインターフェースを
    含んでなる、請求項160に記載の製造物品。
  166. 【請求項166】 前記シミュレーションエンジンが微分方程式の求解機を
    含んでなる、請求項160に記載の製造物品。
  167. 【請求項167】 前記吸収パラメーターが濃度、透過性、溶解性、溶解速
    度、輸送メカニズム、および処方物放出速度から成る群より選択される、請求項
    160に記載の製造物品。
  168. 【請求項168】 前記薬物速度論的性質がpH、流体体積、流体体積輸送速
    度、流体吸収、表面積、および通過時間から成る群より選択される、請求項160
    に記載の製造物品。
  169. 【請求項169】 前記問題の哺乳動物システムが、胃腸管、肝臓、心臓、
    腎臓、眼、鼻、肺、皮膚および脳から成る群より選択される、請求項160に記載
    の製造物品。
  170. 【請求項170】 前記問題の哺乳動物システムが、胃、十二指腸、空腸、
    回腸および結腸から成る群より選択される、請求項169に記載の製造物品。
  171. 【請求項171】 前記入力データが、溶解速度、輸送メカニズムおよび処
    方物放出速度から成る群より選択される、請求項160に記載の製造物品。
  172. 【請求項172】 前記微分方程式が、1またはそれより多い出力変数とし
    て、前記生理学的パラメーターの前記変化を計算する前記入力データに対応する
    1またはそれより多い入力変数を含んでなる、請求項160に記載の製造物品。
  173. 【請求項173】 前記微分方程式が、1またはそれより多い出力変数とし
    て、前記吸収パラメーターの前記変化を計算する前記入力データに対応する1ま
    たはそれより多い入力変数を含んでなる、請求項160に記載の製造物品。
  174. 【請求項174】 前記選択的に最適化された調節パラメーターが前記化合
    物の薬物速度論的性質を含んでなる出力データに前記入力データを相関させる、
    請求項160に記載の製造物品。
  175. 【請求項175】 前記入力データがin vitroデータを含んでなり、そし
    て前記選択的に最適化された調節パラメーターが最良フィッティング値を含んで
    なり、前記最良フィッティング値が(i)初期値を前記シミュレーションモデル
    の選択された調節パラメーターに割り当て、(ii)化合物試験セットの異なる化
    合物についてのin vitroデータとin vivoデータとの組合わせを前記シミュレ
    ーションモデルと適合させ、(iii)初期値として前記選択された調節パラメー
    ターに割り当てたとき、前記シミュレーションモデルが前記入力データがin vi
    troデータを含んでなるとき前記化合物の前記薬物速度論的性質の予測を可能と
    する、前記選択された調節パラメーターについての最良フィッティング値を選択
    し、そして(iv)前記最良フィッティング値を定数として前記選択された調節パ
    ラメーターに割り当てて、前記微分方程式の1またはそれより多くを変更する前
    記選択的に最適化された調節パラメーターを構築する、ことによって得られる、
    請求項174に記載の製造物品。
  176. 【請求項176】 細胞、組織、構造−活性の関係(SAR)、および定量的
    構造−活性の関係(QSAR)のデータから成る群より選択されるデータを発生する
    1またはそれより多いアッセイにおいて、化合物を試験することによって、前記i
    n vitroデータを得る、請求項175に記載の製造物品。
  177. 【請求項177】 化合物試験セットの前記異なる化合物が前記問題の哺乳
    動物システム中の多様の薬物速度論的性質を有する化合物を含んでなる、請求項
    175に記載の製造物品。
  178. 【請求項178】 前記入力データが哺乳動物の第1種からのin vivoデー
    タを含んでなり、前記問題の哺乳動物システムが哺乳動物の第2種を含んでなり
    、そして前記選択的に最適化された調節パラメーターが最良フィッティング値を
    含んでなり、前記最良フィッティング値が(i)初期値を前記シミュレーション
    モデルの選択された調節パラメーターに割り当て、(ii)in vivoデータの組合
    わせを前記シミュレーションモデルと適合させ、in vivoデータの前記組合わせ
    は哺乳動物の前記第1種および哺乳動物の前記第2種における化合物試験セットの
    異なる化合物の試験から誘導され、(iii)初期値として前記選択された調節パ
    ラメーターに割り当てたとき、前記入力データが哺乳動物の前記第1種からの前
    記in vitroデータを含んでなるとき前記シミュレーションモデルが前記化合物
    の前記薬物速度論的性質の予測を可能とする、前記選択された調節パラメーター
    についての最良フィッティング値を選択し、そして(iv)前記最良フィッティン
    グ値を定数として前記選択された調節パラメーターに割り当てて、前記微分方程
    式の1またはそれより多くを変更する前記選択的に最適化された調節パラメータ
    ーを構築する、ことによって得られる、請求項174に記載の製造物品。
  179. 【請求項179】 化合物試験セットの前記異なる化合物が前記問題の哺乳
    動物システムの多様の薬物速度論的性質を有する化合物を含んでなる、請求項17
    8に記載の製造物品。
  180. 【請求項180】 前記選択的に最適化された調節パラメーターが、流体吸
    収、フラックス、透過性、輸送メカニズム、輸送速度、およびセグメントの表面
    積の1またはそれより多くについてのパラメーターである、請求項160に記載の製
    造物品。
  181. 【請求項181】 前記コンピュータ読取り可能な生理学的薬物速度論的シ
    ミュレーションモデルが、前記解剖学的セグメントの少なくとも2つ、領域相関
    推定ファンクションを含んでなる論理ファンクションモデルおよび前記ファンク
    ションを開始するための制御ステートメントを含んでなり、ここで前記推定ファ
    ンクションは、開始されたとき、前記第2解剖学的セグメントにおける前記選択
    された薬物速度論的性質に対応する入力値および前記第1および第2の解剖学的セ
    グメントの前記選択された薬物速度論的性質の領域相関係数が供給されると、第
    1解剖学的セグメント中の前記化合物の選択された薬物速度論的性質の推定値を
    構築することができる、請求項160に記載の製造物品。
  182. 【請求項182】 問題の哺乳動物における化合物の薬物速度論的性質をシ
    ミュレートし、かつコンピュータ読取り可能なプログラムコード入力/出力シス
    テム、コンピュータ読取り可能なプログラムコードシミュレーションエンジン、
    および選択された哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントのコンピ
    ュータ読取り可能なプログラムコードシミュレーションモデルを有する、コンピ
    ュータプログラム製品であって、前記コンピュータ読取り可能なプログラムコー
    ド生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルは、(i)前記セグメントの1ま
    たはそれより多くの生理学的パラメーターおよび(ii)選択された投与経路に関
    する化合物の吸収パラメーター、吸収に対するバリヤーおよび前記セグメントの
    1またはそれより多くのサンプリング部位を含んでなる薬物速度論的性質の変化
    を時間の関数として計算する微分方程式を含んでなり、ここで前記微分方程式の
    1またはそれより多くは選択的に最適化された調節パラメーターにより変更され
    、 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコード入力/出力システム、前記コ
    ンピュータ読取り可能なプログラムコードシミュレーションエンジン、およびコ
    ンピュータ読取り可能なプログラムコード生理学的薬物速度論的シミュレーショ
    ンモデルは一緒に下記の工程を実施することができる: (a) 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコード入力/出力システム
    を通して、前記問題の哺乳動物システムの1またはそれより多いセグメントにつ
    いての前記化合物の投与量、透過性および溶解性のデータを含んでなる入力デー
    タを受取り、そして (b) 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコードシミュレーションエ
    ンジンおよび前記コンピュータ読取り可能なプログラムコード生理学的薬物速度
    論的シミュレーションモデルを適用して、前記問題の哺乳動物システムの1また
    はそれより多いセグメントに関して前記化合物の吸収パラメーターを含んでなる
    薬物速度論的性質をシミュレートする製品。
  183. 【請求項183】 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコード生理学
    的薬物速度論的シミュレーションモデルが、前記解剖学的セグメントの少なくと
    も2つ、領域相関推定ファンクションを含んでなる論理ファンクションモデルお
    よび前記ファンクションを開始するための制御ステートメントを含んでなり、こ
    こで前記推定ファンクションは、開始されたとき、第2解剖学的セグメントにお
    ける前記選択された薬物速度論的性質に対応する入力値および前記第1および第2
    の解剖学的セグメントの前記選択された薬物速度論的性質の領域相関係数が供給
    されると、第1解剖学的セグメント中の前記化合物の選択された薬物速度論的性
    質の推定値を構築することができる、請求項182に記載の製造物品。
  184. 【請求項184】 問題の哺乳動物における化合物の薬物速度論的性質をシ
    ミュレートするためにその中に具体化されたコンピュータ読取り可能なプログラ
    ムコードを有し、かつコンピュータ読取り可能な入力/出力システム、コンピュ
    ータ読取り可能なシミュレーションエンジン、および選択された問題の哺乳動物
    システムの少なくとも2つのセグメントのコンピュータ読取り可能な生理学的薬
    物速度論的シミュレーションモデルを有する、コンピュータ読取り可能な媒体を
    含んでなる製造物品であって、前記コンピュータ読取り可能な生理学的薬物速度
    論的シミュレーションモデルは、操作可能にリンクされた構成要素として、 (i)前記問題の哺乳動物システムの第1および第2セグメントの1またはそれよ
    り多い生理学的パラメーターの変化および前記第1および第2セグメント中の前記
    化合物の運動および配置を時間のファンクションとして計算する微分方程式、お
    よび(ii)領域相関パラメーター推定ファンクションおよび前記ファンクション
    を開始するための制御ステートメントを有する論理ファンクションモジュール、
    を含んでなり、ここで前記推定ファンクションは、開始されたとき、前記第2セ
    グメント中の前記化合物の選択された薬物速度論的性質に対応する入力値および
    前記第1および第2セグメントの前記選択された薬物速度論的性質の領域相関係数
    が供給されると、前記第1セグメント中の前記化合物の吸収パラメーターを含ん
    でなる選択された薬物速度論的性質の推定値を構築することができ、 前記コンピュータ読取り可能な入力/出力システム、前記コンピュータ読取り
    可能なシミュレーションエンジン、および前記コンピュータ読取り可能な生理学
    的薬物速度論的シミュレーションモデルは一緒に下記の工程を実施することがで
    きる: (a) 前記コンピュータ読取り可能な入力/出力システムを通して、前記問
    題の哺乳動物システムの前記第2セグメント中の前記化合物の薬物速度論的性質
    を含んでなる入力データを受取り、そして (b) 前記コンピュータ読取り可能なシミュレーションエンジンおよび前記
    コンピュータ読取り可能な生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルを適用
    して、前記問題の哺乳動物システムの第1セグメント中の前記化合物の薬物速度
    論的性質を推定する製造物品。
  185. 【請求項185】 前記領域相関推定ファンクションがファンクション/変
    換アルゴリズムを含んでなる、請求項184に記載の製造物品。
  186. 【請求項186】 前記ファンクション/変換アルゴリズムが多項式、指数
    関数、および対数から成る群より選択される、請求項185に記載の製造物品。
  187. 【請求項187】 前記領域相関係数が、前記第2セグメント中の前記化合
    物の前記薬物速度論的性質を含んでなる前記入力データを前記第1セグメント中
    の前記化合物の推定された薬物速度論的性質に変換する、最良フィッティング値
    を含んでなる、請求項184に記載の製造物品。
  188. 【請求項188】 前記薬物速度論的性質が、吸収、分布、代謝、排除およ
    び毒性から成る群より選択される、請求項160または184に記載の製造物品。
  189. 【請求項189】 前記薬物速度論的性質が、透過性、溶解性、溶解速度お
    よび輸送メカニズムから成る群より選択される、請求項184に記載の製造物品。
  190. 【請求項190】 前記微分方程式が流体通過、流体吸収、質量通過、質量
    溶解、質量溶解性、および質量吸収から成る群より選択される、請求項184に記
    載の製造物品。
  191. 【請求項191】 前記問題の哺乳動物システムが、胃腸管、肝臓、心臓、
    腎臓、眼、鼻、肺、皮膚および脳から成る群より選択される、請求項184に記載
    の製造物品。
  192. 【請求項192】 前記問題の哺乳動物システムがヒトである、請求項160
    または184に記載の製造物品。
  193. 【請求項193】 前記入力データがin vitroデータを含んでなる、請求
    項184に記載の製造物品。
  194. 【請求項194】 前記in vitroデータが細胞、組織、物理化学的、構造
    −活性の関係(SAR)SAR、および定量的構造−活性の関係(QSAR)QSARのデータ
    から成る群より選択されるデータを構築するアッセイにおいて前記化合物を試験
    するとき誘導される、請求項193に記載の製造物品。
  195. 【請求項195】 前記微分方程式の1またはそれより多くが選択的に最適
    化された調節パラメーターにより変更される、請求項184に記載の製造物品。
  196. 【請求項196】 問題の哺乳動物における化合物の薬物速度論的性質をシ
    ミュレートし、かつコンピュータ読取り可能なプログラムコード入力/出力シス
    テム、コンピュータ読取り可能なプログラムコードシミュレーションエンジン、
    および選択された問題の哺乳動物システムの少なくとも2つのセグメントのコン
    ピュータ読取り可能なプログラムコード生理学的薬物速度論的シミュレーション
    モデルを有する、コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ読取
    り可能なプログラムコード生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルは、操
    作可能にリンクされた構成要素として、 (i)前記問題の哺乳動物システムの第1および第2セグメントの1またはそれよ
    り多い生理学的パラメーターの変化および前記第1および第2セグメント中の前記
    化合物の運動および配置を時間のファンクションとして計算する微分方程式、お
    よび(ii)領域相関パラメーター推定ファンクションおよび前記ファンクション
    を開始するための制御ステートメントを有する論理ファンクションモジュール、
    を含んでなり、ここで前記推定ファンクションは、開始されたとき、前記第2セ
    グメント中の前記化合物の選択された薬物速度論的性質に対応する入力値および
    前記第1および第2セグメントの前記選択された薬物速度論的性質の領域相関係数
    が供給されると、前記第1セグメント中の前記化合物の吸収パラメーターを含ん
    でなる選択された薬物速度論的性質の推定値を構築することができ、 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコード入力/出力システム、前記コ
    ンピュータ読取り可能なプログラムコードシミュレーションエンジン、および前
    記コンピュータ読取り可能なプログラムコード生理学的薬物速度論的シミュレー
    ションモデルは一緒に下記の工程を実施することができる: (a) 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコード入力/出力システム
    を通して、前記問題の哺乳動物システムの前記第2セグメント中の前記化合物の
    薬物速度論的性質を含んでなる入力データを受取り、そして (b) 前記コンピュータ読取り可能なプログラムコードシミュレーションエ
    ンジンおよび前記コンピュータ読取り可能なプログラムコード生理学的薬物速度
    論的シミュレーションモデルを適用して、前記問題の哺乳動物システムの前記第
    1セグメント中の前記化合物の薬物速度論的性質を推定する製品。
  197. 【請求項197】 前記微分方程式の1またはそれより多くが選択的に最適
    化された調節パラメーターにより変更される、請求項196に記載のコンピュータ
    プログラム製品。
  198. 【請求項198】 選択された哺乳動物システムの1またはそれより多い解
    剖学的セグメントのコンピュータ読取り可能な生理学的薬物速度論的シミュレー
    ションモデルをその中に具体化して有するコンピュータ読取り可能な媒体を含ん
    でなる製造物品であって、前記コンピュータ読取り可能な生理学的薬物速度論的
    シミュレーションモデルは、(i)前記セグメントの1またはそれより多くの生理
    学的パラメーターおよび(ii)選択された投与経路に関する化合物の吸収パラメ
    ーター、吸収に対するバリヤーおよび前記セグメントの1またはそれより多くの
    サンプリング部位を含んでなる薬物速度論的性質の変化を時間の関数として計算
    する微分方程式を含んでなり、ここで前記微分方程式の1またはそれより多くは
    選択的に最適化された調節パラメーターにより変更される製造物品。
  199. 【請求項199】 選択された問題の哺乳動物の少なくとも2つのセグメン
    トのコンピュータ読取り可能な生理学的薬物速度論的シミュレーションモデルを
    その中に具体化して有するコンピュータ読取り可能な媒体を含んでなる製造物品
    であって、前記コンピュータ読取り可能な生理学的薬物速度論的シミュレーショ
    ンモデルは、操作可能にリンクされた構成要素として、 (i)前記問題の哺乳動物システムの第1および第2セグメントの1またはそれよ
    り多い生理学的パラメーターの変化および前記第1および第2セグメント中の前記
    化合物の運動および配置を時間の関数として計算する微分方程式、および(ii)
    領域相関パラメーター推定ファンクションおよび前記ファンクションを開始する
    ための制御ステートメントを有する論理ファンクションモジュール、 を含んでなり、ここで前記推定ファンクションは、開始されたとき、前記第2セ
    グメント中の前記化合物の選択された薬物速度論的性質に対応する入力値および
    前記第1および第2セグメントの前記選択された薬物速度論的性質の領域相関係数
    が供給されると、前記第1セグメント中の前記化合物の吸収パラメーターを含ん
    でなる選択された薬物速度論的性質の推定値を構築することができる製造物品。
JP2000569763A 1998-09-14 1999-09-14 薬物速度論をベースとする薬物設計ツールおよび方法 Pending JP2002524809A (ja)

Applications Claiming Priority (21)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10029098P 1998-09-14 1998-09-14
US10022498P 1998-09-14 1998-09-14
US60/100,224 1998-09-14
US60/100,290 1998-09-14
US10923498P 1998-11-18 1998-11-18
US10923298P 1998-11-18 1998-11-18
US60/109,232 1998-11-18
US60/109,234 1998-11-18
US32006999A 1999-05-26 1999-05-26
US09/320,372 1999-05-26
US09/320,371 1999-05-26
US09/320,270 1999-05-26
US09/320,270 US20020035459A1 (en) 1998-09-14 1999-05-26 Pharmacokinetic-based drug design tool and method
US09/320,544 1999-05-26
US09/320,371 US6647358B2 (en) 1998-09-14 1999-05-26 Pharmacokinetic-based drug design tool and method
US09/320,544 US20020010550A1 (en) 1998-09-14 1999-05-26 Pharmacokinetic-based drug design tool and method
US09/320,545 1999-05-26
US09/320,372 US20010041964A1 (en) 1998-09-14 1999-05-26 Pharmacokinetic-based drug design tool and method
US09/320,069 1999-05-26
US09/320,545 US6542858B1 (en) 1998-09-14 1999-05-26 Pharmacokinetic-based drug design tool and method
PCT/US1999/021001 WO2000015178A2 (en) 1998-09-14 1999-09-14 Computer implemented pharmacokinetics method and program

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002524809A true JP2002524809A (ja) 2002-08-06

Family

ID=27536966

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000569763A Pending JP2002524809A (ja) 1998-09-14 1999-09-14 薬物速度論をベースとする薬物設計ツールおよび方法
JP2000570698A Pending JP2003521673A (ja) 1998-09-14 1999-09-14 化合物ライブラリーのスクリーニング及び生成方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000570698A Pending JP2003521673A (ja) 1998-09-14 1999-09-14 化合物ライブラリーのスクリーニング及び生成方法

Country Status (8)

Country Link
US (6) US20020010550A1 (ja)
EP (2) EP1144675A4 (ja)
JP (2) JP2002524809A (ja)
AT (1) ATE319136T1 (ja)
AU (2) AU767944B2 (ja)
CA (2) CA2344036A1 (ja)
DE (1) DE69930137D1 (ja)
WO (2) WO2000015178A2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004238390A (ja) * 2002-12-03 2004-08-26 Bayer Ag 昆虫内の化学物質の薬物動態的振舞を計算するためのコンピュータシステムおよび方法
JP2005245667A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Koninkl Philips Electronics Nv 薬剤投与設計システム
JP2005529158A (ja) * 2002-05-28 2005-09-29 ザ・トラスティーズ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・ペンシルベニア 両親媒性ポリマーのコンピュータ分析および設計のための方法、システムおよびコンピュータプログラム製品
JP2006505769A (ja) * 2002-10-17 2006-02-16 グローボマックス ホールディングス リミテッド ライアビリティー カンパニー 母集団薬物動態学モデリングおよび分析(PDx−POPTM)

Families Citing this family (164)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE1010487A6 (nl) * 1996-06-11 1998-10-06 Unilin Beheer Bv Vloerbekleding bestaande uit harde vloerpanelen en werkwijze voor het vervaardigen van dergelijke vloerpanelen.
US20040117125A1 (en) * 1999-04-26 2004-06-17 Hao Chen Drug discovery method and apparatus
US7759113B2 (en) * 1999-04-30 2010-07-20 The General Hospital Corporation Fabrication of tissue lamina using microfabricated two-dimensional molds
US20070021929A1 (en) * 2000-01-07 2007-01-25 Transform Pharmaceuticals, Inc. Computing methods for control of high-throughput experimental processing, digital analysis, and re-arraying comparative samples in computer-designed arrays
US20050089923A9 (en) * 2000-01-07 2005-04-28 Levinson Douglas A. Method and system for planning, performing, and assessing high-throughput screening of multicomponent chemical compositions and solid forms of compounds
US20070020662A1 (en) * 2000-01-07 2007-01-25 Transform Pharmaceuticals, Inc. Computerized control of high-throughput experimental processing and digital analysis of comparative samples for a compound of interest
US7216113B1 (en) * 2000-03-24 2007-05-08 Symyx Technologies, Inc. Remote Execution of Materials Library Designs
US7776021B2 (en) 2000-04-28 2010-08-17 The Charles Stark Draper Laboratory Micromachined bilayer unit for filtration of small molecules
US6549803B1 (en) * 2000-05-08 2003-04-15 Image-Guided Neurologics Inc. Method and apparatus for targeting material delivery to tissue
CA2416810A1 (en) * 2000-07-28 2002-02-07 Lion Bioscience Ag Pharmacokinetic tool and method for predicting metabolism of a compound in a mammal
US7319945B1 (en) * 2000-11-10 2008-01-15 California Institute Of Technology Automated methods for simulating a biological network
US7043415B1 (en) * 2001-01-31 2006-05-09 Pharsight Corporation Interactive graphical environment for drug model generation
US6937257B1 (en) * 2001-01-31 2005-08-30 Pharsight Corporation Unit tracking and notification in a graphical drug model editor
US20020111850A1 (en) * 2001-02-12 2002-08-15 Chevron Oronite Company Llc System and method for new product clearance and development
US6631291B2 (en) * 2001-05-18 2003-10-07 Instrumentarium Corp. Closed loop drug administration method and apparatus using EEG complexity for control purposes
CA2457408A1 (en) * 2001-07-13 2003-01-23 Pharmacopeia, Inc. System and method for aqueous solubility prediction
DE10142019A1 (de) * 2001-08-28 2003-03-20 Philips Corp Intellectual Pty Schaltungsanordnung zur Demodulation von Signalen
EP1487320A4 (en) * 2001-10-12 2010-12-01 Univ Utah Res Found ANESTHESIANT DRUG MONITORING APPARATUS
US7027970B2 (en) * 2001-10-19 2006-04-11 Globomax Llc Tool for in vitro-in vivo correlation
US7415359B2 (en) * 2001-11-02 2008-08-19 Gene Network Sciences, Inc. Methods and systems for the identification of components of mammalian biochemical networks as targets for therapeutic agents
US6799123B2 (en) * 2001-11-05 2004-09-28 Lyn Hughes Dissolution test equipment and method
DE10160270A1 (de) 2001-12-07 2003-06-26 Bayer Ag Computersystem und Verfahren zur Berechnung von ADME-Eigenschaften
AU2003217912A1 (en) * 2002-03-01 2003-09-16 Xencor Antibody optimization
EP1490520A4 (en) * 2002-03-12 2006-06-07 Surface Logix Inc TEST APPARATUS ANALYZING THE ABSORPTION, METABOLISM, PERMEABILITY AND / OR TOXICITY OF A CANDIDATE COMPOUND
DE60313339T2 (de) * 2002-07-31 2008-01-03 Critical Outcome Technologies, Inc. Protein tyrosin kinase inhibitoren
US7970550B2 (en) * 2002-09-16 2011-06-28 Optimata, Ltd Interactive technique for optimizing drug development from the pre-clinical phases through phase-IV
AU2003273675A1 (en) * 2002-10-09 2004-05-04 Wayne R. Danter Protein tyrosine kinase inhibitors
US9740817B1 (en) 2002-10-18 2017-08-22 Dennis Sunga Fernandez Apparatus for biological sensing and alerting of pharmaco-genomic mutation
ATE439039T1 (de) 2003-01-16 2009-08-15 Gen Hospital Corp Verwendung von dreidimensionalen, mikrogefertigten, mittels gewebetechnologie hergestellten systemen für pharmakologische anwendungen
EP1590743A1 (en) * 2003-01-21 2005-11-02 Alza Corporation A computational model for transdermal drug delivery
EP1636351A4 (en) 2003-05-21 2007-04-04 Gen Hospital Corp MICROFABRICATED COMPOSITIONS AND METHOD FOR CONSTRUCTING TISSUES WITH MULTIPLE CELL TYPES
US7853406B2 (en) * 2003-06-13 2010-12-14 Entelos, Inc. Predictive toxicology for biological systems
AU2003903597A0 (en) * 2003-07-11 2003-07-24 Jakov Vaisman Treatment of premature ejaculation
US8346482B2 (en) 2003-08-22 2013-01-01 Fernandez Dennis S Integrated biosensor and simulation system for diagnosis and therapy
DE10345836A1 (de) * 2003-10-02 2005-04-21 Bayer Technology Services Gmbh Verfahren zur Simulation der Wechselwirkung von chemischen Substanzen mit lebenden Organismen
JP4247101B2 (ja) * 2003-12-10 2009-04-02 株式会社東芝 設計支援システム
WO2005109343A2 (en) * 2004-05-10 2005-11-17 Philips Intellectual Property & Standards Gmbh Image data processing system for compartmental analysis
DE102004025534A1 (de) * 2004-05-25 2005-12-15 Bayer Technology Services Gmbh Verfahren zur (zweistufigen) Dosis- und Dosierungsfindung
US20070219729A1 (en) * 2004-05-28 2007-09-20 Koninklijke Philips Electronics, N.V. System for the Evaluation of Tracer Concentration in a Reference Tissue and a Target Region
JP2008502377A (ja) * 2004-05-28 2008-01-31 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 血中トレーサ濃度の非侵襲測定システム
US20050278124A1 (en) * 2004-06-14 2005-12-15 Duffy Nigel P Methods for molecular property modeling using virtual data
US20060052943A1 (en) * 2004-07-28 2006-03-09 Karthik Ramani Architectures, queries, data stores, and interfaces for proteins and drug molecules
US8396670B2 (en) * 2004-08-16 2013-03-12 Venture Milling, Inc. Process, system and method for improving the determination of digestive effects upon an ingestable substance
WO2006060214A2 (en) * 2004-11-18 2006-06-08 The Regents Of The University Of California Apparatus and methods for manipulation and optimization of biological systems
DK2990073T3 (en) 2004-11-24 2018-08-13 Bayer Healthcare Llc DEVICES AND SYSTEMS FOR DELIVERING FLUIDS
AU2005316461A1 (en) * 2004-12-16 2006-06-22 Entelos, Inc. Methods and models for cholesterol metabolism
DE112006000937T5 (de) * 2005-04-15 2008-08-28 Thermo Crs Ltd., Burlington Verfahren und System zur Prüfung von Proben
WO2006119325A2 (en) * 2005-05-02 2006-11-09 Plectix Biosystems, Inc. Using biological models
US7331251B2 (en) * 2005-06-22 2008-02-19 Idaho State University Dissolution testing of solid dosage forms intended to be administered in the oral cavity
US20080111066A1 (en) * 2005-08-31 2008-05-15 Jing Jim Zhang Derivatization and low level detection of drugs in biological fluid and other solution matrices using a proxy marker
WO2007094830A1 (en) 2005-11-10 2007-08-23 In Silico Biosciences, Inc. Method and apparatus for computer modeling the human brain for predicting drug effects
DE102005061270A1 (de) * 2005-12-20 2007-06-28 Universität Hamburg Screening-Verfahren
EP1884878A1 (en) * 2006-08-02 2008-02-06 Hitachi Ltd. Computer system for simulating a physical system
WO2008046045A1 (en) * 2006-10-12 2008-04-17 Cylene Pharmaceuticals, Inc. Drug biovailability screens
KR100856517B1 (ko) 2007-01-03 2008-09-04 주식회사 인실리코텍 수학적 모델을 이용한 펩타이드 서열의 조직 표적 예측시스템 및 방법과 그 프로그램을 저장한 기록매체
EP3376504A1 (en) 2006-12-29 2018-09-19 Bayer Healthcare, LLC Patient-based parameter generation systems for medical injection procedures
JP5571387B2 (ja) 2007-01-11 2014-08-13 クリティカル・アウトカム・テクノロジーズ・インコーポレイテッド 癌の治療のための化合物および方法
US8138191B2 (en) 2007-01-11 2012-03-20 Critical Outcome Technologies Inc. Inhibitor compounds and cancer treatment methods
WO2008120105A2 (en) * 2007-03-30 2008-10-09 9898 Limited Pharmaceutical platform technology for the development of natural products
US8718944B2 (en) * 2007-05-22 2014-05-06 Worcester Polytechnic Institute Patient-specific image-based computational modeling and techniques for human heart surgery optimization
US20090037539A1 (en) * 2007-08-02 2009-02-05 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Methods and Systems for Message Interworking
EP2194874A4 (en) * 2007-09-21 2015-05-13 Nat Res Council Canada METHOD AND APPARATUS FOR PERIODONTAL DIAGNOSIS
US8466151B2 (en) * 2007-12-26 2013-06-18 Critical Outcome Technologies, Inc. Compounds and method for treatment of cancer
JP2011510267A (ja) * 2008-01-03 2011-03-31 アボツト・バイオテクノロジー・リミテツド 乾癬の治療における化合物の長期的効力の予測
JP5612565B2 (ja) * 2008-04-18 2014-10-22 バイオキシダイン・リミテッドBiOxyDyn Limited 画像化技術
US8615407B2 (en) 2008-04-24 2013-12-24 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for detecting a bioactive agent effect
US20100030089A1 (en) * 2008-04-24 2010-02-04 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for monitoring and modifying a combination treatment
US8930208B2 (en) 2008-04-24 2015-01-06 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for detecting a bioactive agent effect
US20100076249A1 (en) * 2008-04-24 2010-03-25 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Computational system and method for memory modification
US9026369B2 (en) 2008-04-24 2015-05-05 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for presenting a combination treatment
US20090270694A1 (en) * 2008-04-24 2009-10-29 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for monitoring and modifying a combination treatment
US9449150B2 (en) 2008-04-24 2016-09-20 The Invention Science Fund I, Llc Combination treatment selection methods and systems
US20100041964A1 (en) * 2008-04-24 2010-02-18 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for monitoring and modifying a combination treatment
US20090270687A1 (en) * 2008-04-24 2009-10-29 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for modifying bioactive agent use
US8606592B2 (en) 2008-04-24 2013-12-10 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for monitoring bioactive agent use
US20100015583A1 (en) * 2008-04-24 2010-01-21 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Computational System and method for memory modification
US20100280332A1 (en) * 2008-04-24 2010-11-04 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for monitoring bioactive agent use
US20100100036A1 (en) * 2008-04-24 2010-04-22 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Computational System and Method for Memory Modification
US9282927B2 (en) 2008-04-24 2016-03-15 Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for modifying bioactive agent use
US7801686B2 (en) * 2008-04-24 2010-09-21 The Invention Science Fund I, Llc Combination treatment alteration methods and systems
US7974787B2 (en) 2008-04-24 2011-07-05 The Invention Science Fund I, Llc Combination treatment alteration methods and systems
US20090271375A1 (en) * 2008-04-24 2009-10-29 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Combination treatment selection methods and systems
US8876688B2 (en) 2008-04-24 2014-11-04 The Invention Science Fund I, Llc Combination treatment modification methods and systems
US9662391B2 (en) 2008-04-24 2017-05-30 The Invention Science Fund I Llc Side effect ameliorating combination therapeutic products and systems
US20100004762A1 (en) * 2008-04-24 2010-01-07 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Computational system and method for memory modification
US20100041958A1 (en) * 2008-04-24 2010-02-18 Searete Llc Computational system and method for memory modification
US20100017001A1 (en) * 2008-04-24 2010-01-21 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Computational system and method for memory modification
US20090271122A1 (en) * 2008-04-24 2009-10-29 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for monitoring and modifying a combination treatment
US20090269329A1 (en) * 2008-04-24 2009-10-29 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Combination Therapeutic products and systems
US20100130811A1 (en) * 2008-04-24 2010-05-27 Searete Llc Computational system and method for memory modification
US9560967B2 (en) * 2008-04-24 2017-02-07 The Invention Science Fund I Llc Systems and apparatus for measuring a bioactive agent effect
US9064036B2 (en) 2008-04-24 2015-06-23 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for monitoring bioactive agent use
US20090271009A1 (en) * 2008-04-24 2009-10-29 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Combination treatment modification methods and systems
US9649469B2 (en) * 2008-04-24 2017-05-16 The Invention Science Fund I Llc Methods and systems for presenting a combination treatment
US20100022820A1 (en) * 2008-04-24 2010-01-28 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Computational system and method for memory modification
US20100063368A1 (en) * 2008-04-24 2010-03-11 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Computational system and method for memory modification
US8682687B2 (en) * 2008-04-24 2014-03-25 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for presenting a combination treatment
US20090312668A1 (en) * 2008-04-24 2009-12-17 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Computational system and method for memory modification
US20100069724A1 (en) * 2008-04-24 2010-03-18 Searete Llc Computational system and method for memory modification
US20100081861A1 (en) * 2008-04-24 2010-04-01 Searete Llc Computational System and Method for Memory Modification
US20090271347A1 (en) * 2008-04-24 2009-10-29 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for monitoring bioactive agent use
US20090270688A1 (en) * 2008-04-24 2009-10-29 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for presenting a combination treatment
US9239906B2 (en) 2008-04-24 2016-01-19 The Invention Science Fund I, Llc Combination treatment selection methods and systems
US20100042578A1 (en) * 2008-04-24 2010-02-18 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Computational system and method for memory modification
US20100125561A1 (en) * 2008-04-24 2010-05-20 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Computational system and method for memory modification
US20100081860A1 (en) * 2008-04-24 2010-04-01 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Computational System and Method for Memory Modification
KR100946145B1 (ko) * 2008-05-13 2010-03-08 성균관대학교산학협력단 서열 유사도 측정 장치 및 그 제어방법
US8321148B2 (en) * 2008-10-24 2012-11-27 Amicus Therapeutics, Inc. Multiple compartment dosing model
US20100163033A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100163027A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for presenting an inhalation experience
US8725529B2 (en) * 2008-12-30 2014-05-13 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100163036A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for presenting an inhalation experience
US8694330B2 (en) * 2008-12-30 2014-04-08 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for presenting an inhalation experience
US8738395B2 (en) * 2008-12-30 2014-05-27 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100168525A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for presenting an inhalation experience
US8712794B2 (en) * 2008-12-30 2014-04-29 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for presenting an inhalation experience
US8706518B2 (en) * 2008-12-30 2014-04-22 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100163038A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100163034A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100168602A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100168529A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100166613A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100169259A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100163024A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100163025A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc Methods and systems for presenting an inhalation experience
US20100169260A1 (en) * 2008-12-30 2010-07-01 Searete Llc Methods and systems for presenting an inhalation experience
AU2010253887B2 (en) 2009-05-29 2015-11-12 Carl A. Wesolowski Method for evaluating renal function
CA2778270C (en) 2009-10-19 2021-01-05 Theranos, Inc. Integrated health data capture and analysis system
CA2999435A1 (en) 2010-04-01 2011-10-06 Critical Outcome Technologies Inc. Compounds and method for treatment of hiv
KR101298303B1 (ko) * 2010-04-27 2013-08-20 울산대학교 산학협력단 약물의 약동-약력학적 모델링을 위한 통합 분석 시스템
WO2011140441A2 (en) 2010-05-06 2011-11-10 Children's Hospital Medical Center Methods and systems for converting precursor cells into intestinal tissues through directed differentiation
CN103221071B (zh) * 2010-06-24 2016-09-21 拜耳医药保健有限公司 药物传输的建模和注射方案的参数产生
EP2609209A4 (en) * 2010-08-25 2018-02-14 Optibrium Ltd Compound selection in drug discovery
DE102010060311B3 (de) * 2010-11-02 2012-02-02 Freie Universität Berlin Verfahren zur Unterstützung klinischer Studien
EP2652705B1 (en) 2010-12-15 2019-02-20 Koninklijke Philips N.V. Contour guided deformable image registration
CN103077296B (zh) * 2011-10-25 2015-11-18 复旦大学附属华山医院 基于流速调节的静脉注射药动学模型的体外模拟方法
DE102011085180A1 (de) * 2011-10-25 2013-04-25 Piramal Imaging Sa Verfahren zur Erzeugung optimierter Tomografie-Aufnahmen
CN102682209B (zh) * 2012-05-03 2014-11-05 桂林理工大学 有机污染物定量结构活性相关建模的变量筛选方法
RU2605272C2 (ru) 2012-05-14 2016-12-20 БАЙЕР ХелсКер ЛЛСи Системы и способы определения протоколов инъекции фармацевтической жидкости исходя из напряжения на рентгеновской трубке
US20150206051A1 (en) * 2012-08-02 2015-07-23 Max-Planck-Gesellschaft zur Föderung der Wissenschaften E.V. Method and computing system for modelling a primate brain
US20160335412A1 (en) * 2013-01-30 2016-11-17 Geoffrey Tucker Systems and methods for predicting and adjusting the dosage of medicines in individual patients
US20150147738A1 (en) * 2013-03-13 2015-05-28 Bowling Green State University Methods and systems for teaching biological pathways
WO2015017798A2 (en) 2013-08-02 2015-02-05 CRIXlabs, Inc. Method and system for predicting spatial and temporal distributions of therapeutic substance carriers
EP2911075A1 (de) * 2014-02-25 2015-08-26 LTS LOHMANN Therapie-Systeme AG System zur Bestimmung einer Eignung eines Wirkstoffs für die transdermale oder transmukosale Applikation sowie entsprechendes Verfahren
TW201618795A (zh) * 2014-04-15 2016-06-01 波泰里斯股份有限公司 用以改良器官功能及延長器官移植物壽命之系統及方法
AU2015267148B2 (en) 2014-05-28 2021-07-29 Children's Hospital Medical Center Methods and systems for converting precursor cells into gastric tissues through directed differentiation
AU2015331848B2 (en) 2014-10-17 2022-03-03 Children's Hospital Medical Center, D/B/A Cincinnati Children's Hospital Medical Center In vivo model of human small intestine using pluripotent stem cells and methods of making and using same
KR102482819B1 (ko) 2015-02-17 2022-12-29 싸이퍼롬, 인코퍼레이티드 항암제 부작용 방지를 위한 개인별 단백질 손상 정보 기반의 항암제 선택 방법
WO2017017498A1 (en) * 2015-07-29 2017-02-02 Synaptive Medical (Barbados) Inc. Method, system and apparatus for adjusting image data to compensate for modality-induced distortion
CA3020346A1 (en) 2016-04-15 2017-10-19 Baxalta Incorporated Method and apparatus for providing a pharmacokinetic drug dosing regimen
ES2929758T3 (es) 2016-05-05 2022-12-01 Childrens Hospital Med Ct Métodos para la fabricación in vitro de tejido del fondo gástrico y composiciones relacionadas con el mismo
WO2018002935A1 (en) * 2016-06-30 2018-01-04 Given Imaging Ltd. Systems and methods for assessment and monitoring of a mucosal disease in a subject's gastrointestinal tract
CA3045145A1 (en) 2016-12-05 2018-06-14 Children's Hospital Medical Center Colonic organoids and methods of making and using same
US10896749B2 (en) * 2017-01-27 2021-01-19 Shire Human Genetic Therapies, Inc. Drug monitoring tool
US10854326B2 (en) * 2017-11-21 2020-12-01 Verisim Life Inc. Systems and methods for full body circulation and drug concentration prediction
US11468973B2 (en) * 2018-02-02 2022-10-11 Richard Postrel Leveraging genomic, phenotypic and pharmacological data to cure disease
WO2020009916A1 (en) * 2018-07-03 2020-01-09 Yale University System and method for using microbiome to de-risk drug development
US11580275B1 (en) * 2018-12-18 2023-02-14 X Development Llc Experimental discovery processes
EP3683800A1 (en) * 2019-01-18 2020-07-22 Tata Consultancy Services Limited Method and system for insilico design and testing of formulations using physiochemical skin model
EP3786962A1 (en) * 2019-07-19 2021-03-03 Tata Consultancy Services Limited Systems and methods for generating optimized set of pharmacokinetic (pk) and pharmacodynamic (pd) parameters
CN110766084B (zh) * 2019-10-28 2021-06-15 北京理工大学 基于cae与hl-cnn的小样本sar目标识别方法
JP7302621B2 (ja) * 2021-04-02 2023-07-04 株式会社豊田中央研究所 有機材料輸送特性評価装置及び有機材料輸送特性評価方法
WO2022244022A1 (en) * 2021-05-21 2022-11-24 Aizen Algo Private Limited Method and system for prediction of time points in pharmacokinetic studies
WO2022248703A2 (en) 2021-05-27 2022-12-01 Cyprus University Of Technology Physiologically based toxicokinetic (pbtk) modeling for implant toxicology

Family Cites Families (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4335438A (en) 1980-04-17 1982-06-15 Smolen Victor F Method and apparatus for automatic dissolution testing of products
US4411989A (en) 1981-08-13 1983-10-25 Midwest Research Institute Processes and devices for detection of substances such as enzyme inhibitors
GB2206429A (en) 1987-07-02 1989-01-05 Infrared Eng System determining properties or identity of a sample
US4775794A (en) 1987-11-02 1988-10-04 Zenon Environmental Inc. Process and apparatus for measurement of light-absorbable components dissolved in liquids
US4975581A (en) 1989-06-21 1990-12-04 University Of New Mexico Method of and apparatus for determining the similarity of a biological analyte from a model constructed from known biological fluids
US5723289A (en) 1990-06-11 1998-03-03 Nexstar Pharmaceuticals, Inc. Parallel selex
US5680590A (en) 1990-09-21 1997-10-21 Parti; Michael Simulation system and method of using same
US5331573A (en) * 1990-12-14 1994-07-19 Balaji Vitukudi N Method of design of compounds that mimic conformational features of selected peptides
US5387421A (en) 1991-01-31 1995-02-07 Tsrl, Inc. Multi stage drug delivery system
US5326778A (en) * 1992-03-03 1994-07-05 Research Corporation Technologies, Inc. Conjugates of biotin and deferoxamine for radioimmunoimaging and radioimmunotherapy
US5956501A (en) 1997-01-10 1999-09-21 Health Hero Network, Inc. Disease simulation system and method
ATE234611T1 (de) 1993-04-20 2003-04-15 Tsrl Inc Mehrstufiges arzneistoffabgabesystem
US5703792A (en) 1993-05-21 1997-12-30 Arris Pharmaceutical Corporation Three dimensional measurement of molecular diversity
US5569452A (en) 1993-08-31 1996-10-29 Tsrl, Inc. Pharmaceutical formulation having enhanced bile acid binding affinity
CA2177388A1 (en) 1993-11-26 1995-06-01 Lawrence B. Hendry Design of drugs involving receptor-ligand-dna interactions
AU1562895A (en) * 1994-01-12 1995-08-01 Massachusetts Institute Of Technology Process for making xanthene or cubane based compounds, and protease inhibitors
US5625579A (en) 1994-05-10 1997-04-29 International Business Machines Corporation Stochastic simulation method for processes containing equilibrium steps
US6063260A (en) 1994-10-28 2000-05-16 Neurosearch A/S Patch clamp apparatus and technique having high throughput and low fluid volume requirements
US5792833A (en) 1994-12-22 1998-08-11 New England Medical Center Hospitals, Inc. E2 binding proteins
US5914891A (en) 1995-01-20 1999-06-22 Board Of Trustees, The Leland Stanford Junior University System and method for simulating operation of biochemical systems
US5699268A (en) 1995-03-24 1997-12-16 University Of Guelph Computational method for designing chemical structures having common functional characteristics
US5657255C1 (en) 1995-04-14 2002-06-11 Interleukin Genetics Inc Hierarchic biological modelling system and method
WO1997016717A1 (en) 1995-11-03 1997-05-09 Eli Lilly And Company Automated permeability analysis system
WO1997020952A1 (en) 1995-12-07 1997-06-12 Scriptgen Pharmaceuticals, Inc. A fluorescence-based screening method for identifying ligands
US5783397A (en) 1995-12-11 1998-07-21 Northeastern University Screening natural samples for new therapeutic compounds using capillary electrophoresis
WO1997029091A1 (en) 1996-02-09 1997-08-14 Phytera Symbion Aps Balanol analogues
US5880972A (en) 1996-02-26 1999-03-09 Pharmacopeia, Inc. Method and apparatus for generating and representing combinatorial chemistry libraries
US6235520B1 (en) 1996-06-27 2001-05-22 Cellstat Technologies, Inc. High-throughput screening method and apparatus
CN1173776C (zh) 1996-06-28 2004-11-03 卡钳技术有限公司 在微规模流体性设备里的高通过量的筛选分析系统
EP0818744A3 (en) 1996-07-08 1998-07-08 Proteus Molecular Design Limited Process for selecting candidate drug compounds
WO1998009166A1 (en) 1996-08-29 1998-03-05 Chiron Corporation Method for analysing absorption, distribution, metabolism, excretion (adme) and pharmacokinetics properties of compound mixtures
US5854992A (en) 1996-09-26 1998-12-29 President And Fellows Of Harvard College System and method for structure-based drug design that includes accurate prediction of binding free energy
JP2001510474A (ja) 1997-02-04 2001-07-31 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア カテプシンdのナノモルの非ペプチド阻害剤
EP0918296A1 (en) 1997-11-04 1999-05-26 Cerep Method of virtual retrieval of analogs of lead compounds by constituting potential libraries

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005529158A (ja) * 2002-05-28 2005-09-29 ザ・トラスティーズ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・ペンシルベニア 両親媒性ポリマーのコンピュータ分析および設計のための方法、システムおよびコンピュータプログラム製品
JP2006505769A (ja) * 2002-10-17 2006-02-16 グローボマックス ホールディングス リミテッド ライアビリティー カンパニー 母集団薬物動態学モデリングおよび分析(PDx−POPTM)
JP2004238390A (ja) * 2002-12-03 2004-08-26 Bayer Ag 昆虫内の化学物質の薬物動態的振舞を計算するためのコンピュータシステムおよび方法
JP4632660B2 (ja) * 2002-12-03 2011-02-16 バイエル アクチェンゲゼルシャフト 昆虫内の化学物質の薬物動態的振舞を計算するためのコンピュータシステムおよび方法
JP2005245667A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Koninkl Philips Electronics Nv 薬剤投与設計システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003521673A (ja) 2003-07-15
EP1144675A4 (en) 2007-05-02
AU767944B2 (en) 2003-11-27
US20020013662A1 (en) 2002-01-31
WO2000015178A3 (en) 2001-07-26
EP1185948A1 (en) 2002-03-13
WO2000015178A2 (en) 2000-03-23
US20020061540A1 (en) 2002-05-23
EP1144675A2 (en) 2001-10-17
US20020035459A1 (en) 2002-03-21
CA2344036A1 (en) 2000-03-23
CA2343914A1 (en) 2000-03-23
AU6247499A (en) 2000-04-03
EP1185948A4 (en) 2002-06-26
AU768368B2 (en) 2003-12-11
US20010041964A1 (en) 2001-11-15
US20020010550A1 (en) 2002-01-24
US6996473B2 (en) 2006-02-07
US6647358B2 (en) 2003-11-11
WO2000016231A1 (en) 2000-03-23
DE69930137D1 (de) 2006-04-27
EP1185948B1 (en) 2006-03-01
ATE319136T1 (de) 2006-03-15
AU6145199A (en) 2000-04-03
US6542858B1 (en) 2003-04-01
WO2000015178A9 (en) 2001-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002524809A (ja) 薬物速度論をベースとする薬物設計ツールおよび方法
JP7266899B2 (ja) ヒトにおける被験物質の作用を予測するための人工知能モデル
US7415359B2 (en) Methods and systems for the identification of components of mammalian biochemical networks as targets for therapeutic agents
Palmer New horizons in drug metabolism, pharmacokinetics and drug discovery
Roy et al. In-silico modeling in drug metabolism and interaction: Current strategies of lead discovery
EP1167969A2 (en) Method and system for predicting pharmacokinetic properties
Clewell III et al. Physiologically based pharmacokinetic modeling
Chang et al. Innovative strategies, statistical solutions and simulations for modern clinical trials
Lengauer Bioinformatics—From genomes to therapies
Sharma et al. Pharmacokinetics: theory and application in drug discovery and development
US20030069698A1 (en) Method and system for predicting pharmacokinetic properties
JP2004514879A (ja) 哺乳類における化合物の代謝を予測するための薬物動態ツールおよび方法
Prabhakar et al. An in silico evaluation of dipeptidyl peptidase-4 (DPP-4) inhibiting potential of Cajanus cajan, Coccinia grandis and Enhydra fluctuans
Harwood et al. Application of Physiologically Based Pharmacokinetic and Pharmacodynamic (PBPK/PD) Modeling Comprising Transporters: Delineating the Role of Various Factors in Drug Disposition and Toxicity
Polasek Virtual twins for precision dosing in clinical drug development
Rosenbaum Introduction to physiologically based pharmacokinetic modeling
Upton et al. Physiologically Based Models: Techniques and Applications to Drug Delivery
Feick Impact of drug-gene-disease interactions and diurnal variation on exogenous and endogenous renal transporter substrates: a physiologically based pharmacokinetic modeling approach
Du et al. Physiologically Based Pharmacokinetics
MacMillan Development of Novel Algorithms to Predict Pharmacokinetic Properties of Drug Molecules
Alqahtani et al. Development of physiologically based pharmacokinetics model for prediction of drug disposition in diabetic patients
Lehr et al. Biosimulation in clinical drug development
Solari The Drug Discovery Process

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20041227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091013

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100309