JP2002522499A - カルシウム分解化合物 - Google Patents

カルシウム分解化合物

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JP2002522499A
JP2002522499A JP2000564635A JP2000564635A JP2002522499A JP 2002522499 A JP2002522499 A JP 2002522499A JP 2000564635 A JP2000564635 A JP 2000564635A JP 2000564635 A JP2000564635 A JP 2000564635A JP 2002522499 A JP2002522499 A JP 2002522499A
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cycloalkyl
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プラディップ・ケイ・バートナガー
マリア・アンパロ・ラゴ
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SmithKline Beecham Corp
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Abstract

(57)【要約】 本発明は新規なカルシウム分解化合物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、新規なカルシウム分解(calcilytic)化合物、これらの化合物を含
有する医薬組成物およびそのカルシウム受容体アンタゴニストとしての使用に関
する。
【0002】 (背景技術) 哺乳動物において、細胞外Ca2+は厳正なホメオスタシス調節下にあり、血
液凝固、神経および筋肉の興奮性、および適切な骨形成などの種々のプロセスを
制御する。細胞外Ca2+は副甲状腺細胞からの副甲状腺ホルモン(「PTH」
)の分泌を阻害し、破骨細胞による骨吸収を阻害し、C−細胞からのカルシトニ
ンの分泌を刺激する。カルシウム受容体蛋白は特定の分化細胞を細胞外Ca2+ 濃度の変化に応答させることができる。 PTHは、血液および細胞外流体中のCa2+ホメオスタシスを調節する主な
内分泌因子である。PTHは骨または腎臓細胞に作用することにより、血液中の
Ca2+レベルを増加させる。そして、細胞外Ca2+におけるこのような増加
は負のフィードバックシグナルとして作用し、PTH分泌を抑制する。細胞外C
2+とPTH分泌間の相反する関係は身体のCa2+ホメオスタシスを維持す
る重要なメカニズムを形成する。
【0003】 細胞外Ca2+は直接副甲状腺細胞に作用して、PTH分泌を調節する。細胞
外Ca2+における変化を検出する副甲状腺細胞表面蛋白の存在が確認されてい
る。Brownら、Nature 366:574、1993を参照のこと。副甲状腺細胞に
おいて、この蛋白、すなわちカルシウム受容体は細胞外Ca2+の受容体として
作用し、細胞外Ca2+のイオン濃度における変化を検出し、機能的細胞応答、
PTH分泌を開始する。 細胞外Ca2+は、Nemethら、Cell Calcium 11:319、1990に記載
されている種々の細胞機能に影響を及ぼす。例えば、細胞外Ca2+は傍小胞(
C−細胞)および副甲状腺細胞において作用する。Nemethら、Cell Calcium 1
1:323、1990を参照のこと。細胞外Ca2+の破骨細胞に対する役割も
研究されてきた。Zaidi、Bioscience Reports10:493、1990を参照の
こと。
【0004】 種々の化合物が細胞外Ca2+のカルシウム受容体分子に対する効果を模倣す
ることが知られている。カルシウム分解物質はカルシウム受容体活性を阻害する
ことができ、これにより細胞外Ca2+により生じる1またはそれ以上のカルシ
ウム受容体活性を減少させる化合物である。カルシウム分解物質はCa2+受容
体において活性である有用なカルシウム調節物質の発見、開発、設計、修正およ
び/または構築におけるリード分子として有用である。このようなカルシウム分
解物質は、1またはそれ以上の成分、例えばホルモン、酵素または成長因子など
の、その発現および/または分泌が1またはそれ以上のCa2+受容体での活性
により調節されるかまたは影響を受ける、ポリペプチドの異常なレベルで特徴付
けられる種々の疾患の治療において有用である。カルシウム分解化合物が標的と
する疾患または障害としては、異常な骨およびミネラルホメオスタシスを含む疾
患が挙げられる。
【0005】 異常なカルシウムホメオスタシスは、1またはそれ以上の以下の活性:血清中
カルシウムの異常な増加または減少;尿排泄物中のカルシウムの異常な増加また
は減少;骨カルシウムレベルの異常な増加または減少(例えば、骨ミネラル密度
測定により評価);食物カルシウムの異常な吸収;PTHおよびカルシトニンな
どの血清中カルシウムレベルに影響を及ぼすメッセンジャーの産生および/また
は放出における異常な増加または減少;ならびに血清中カルシウムレベルに影響
を及ぼすメッセンジャーにより惹起される応答における異常な変化、により特徴
付けられる。
【0006】 したがって、カルシウム受容体アンタゴニストは、副甲状線機能低下症、骨肉
腫、歯周疾患、骨折の治癒、変形性関節症、慢性関節リウマチ、パジェット病、
悪性腫瘍および骨折の治癒に伴う液性高カルシウム血症ならびに骨粗鬆症などの
異常な骨またはミネラルホメオスタシスに付随する疾患の薬物療法に対して独特
な解決手段を提供する。
【0007】 本発明は、以下の式(I)により表される新規カルシウム受容体アンタゴニス
ト、ならびにこれに限定されないが、その副甲状線機能低下症、骨肉腫、歯周疾
患、骨折の治癒、変形性関節症、慢性関節リウマチ、パジェット病、悪性腫瘍お
よび骨折の治癒に伴う液性高カルシウム血症および骨粗鬆症を含む、異常な骨ま
たはミネラルホメオスタシスに付随する種々の疾患の治療において有用なカルシ
ウム受容体アンタゴニストとしての使用を含む。 本発明はさらに、ヒトを含む動物におけるカルシウム受容体を拮抗する方法で
あって、その拮抗を必要とする動物に有効量の以下に記載する式(I)の化合物
を投与することを特徴とする方法を提供する。 本発明はまた、ヒトを含む動物における血清中上皮小体レベルを増加させる方
法であって、その増加を必要とする動物に有効量の以下に記載する式(I)の化
合物を投与することを特徴とする方法を提供する。
【0008】 (発明の開示) 本発明の化合物は以下の式:
【化2】 [式中、 mは0ないし2の整数であり; nは1ないし3の整数であり: XはCN、NO、Cl、FおよびHからなる群から選択され: YはCl、F、Br、IおよびHからなる群から選択され; QおよびZは独立して、H、R、SO1’、RC(O)OR1”、S
NR1’1”、C(O)NR1’1”、NR1’SO1”(式中、
、R1’およびR1”は独立して、水素、C1−4アルキル、C3−6シク
ロアルキル、C2−5アルケニル、C2−5アルキニル、ヘテロシクロアルキル
、アリールおよびアリールC1−4アルキルからなる群から選択されるか;また
はR1’およびR1”は一緒になって所望により置換されていてもよい3ないし
7員複素環を形成し、ここに、いずれの置換基もCN、アリール、COR、C
NHR、OH、OR、NH、ハロ、CF、OCF、およびNOから
なる群から選択され、RはH、C1−4アルキル、およびC3−6シクロアルキ
ルを表す)からなる群から選択され; Aは置換されていないか、またはOH、ハロ、CO、C1−4アルキル
、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルキル、OSO、CN、NO 、OCF、CF、CHCF、(CHCOH、(CHCO およびO−(CHCO(式中、nは0ないし3の整数であり
、Rは置換されていないか、またはOH、OCH、CH(CH、ハロ
、CO、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルキ
ル、CN、NO、OCF、CF、CHCF、(CHCO およびO−(CHCOからなる群から選択される任意の置換基で置
換されている、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C3−6シクロア
ルキル、ヘテロアリールまたは縮合ヘテロアリールである(ただし、複素環は、
N、OまたはSを含むことができ、芳香族、ジヒドロまたはテトラヒドロであり
得る))からなる群から選択されるいずれかの置換基で置換されているフェニル
またはナフチルである] で示される化合物またはその医薬上許容される塩である。
【0009】 本発明において用いられる「アルキル」とは、所望により置換されていてもよ
い、炭素−炭素単結合により結合した1ないし20個の炭素原子を有する炭化水
素基を意味する。アルキル炭化水素基は、直鎖、分岐または環状、飽和または不
飽和であってもよい。置換基は、F、Cl、Br、I、N、SおよびOから選択
される。3以下の置換基が存在するのが好ましい。より好ましくは、アルキルは
1−12個の炭素原子を有し、不飽和である。好ましくは、アルキル基は直鎖で
ある。好ましくは、アルキル基は飽和アルキル基である。
【0010】 本発明において用いられる「低級アルキル」とは、C1−5アルキルである。 本発明において用いられる「シクロアルキル」とは、3−7員の炭素環式環で
ある。 本発明において用いられる「ヘテロシクロアルキル」とは、N、OおよびSか
ら選択される1ないし2個のヘテロ原子を含む4、5、6または7員複素環を意
味する。 本発明の化合物は1またはそれ以上の不斉炭素原子を含むことができ、ラセミ
および光学的に活性な形態において存在することができる。これらの化合物およ
びジアステレオマーはすべて本発明の範囲に含まれる。
【0011】 本発明の好ましい化合物は、 (R,S)−N−[4−(2−ニトロ−4−トリフルオロメチルフェニル]モル
ホリン−2−イルメチル]−N−[1,1−ジメチル−2−(4−メトキシフェ
ニル)]エチルアミン;および (R,S)−N−[4−(2,3−ジクロロベンジル)モルホリン−2−イルメ
チル]−N−[1,1−ジメチル−2−(4−メトキシフェニル)]エチルアミ
ンからなる群から選択される。
【0012】 医薬上許容される塩はそれらが投与される量および濃度において有毒でない塩
である。 医薬上許容される塩は、硫酸塩、塩酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、リン酸
塩、スルファミン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、メタンスルホ
ン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸
塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩およびキニン酸塩を含む酸付加塩を包含す
る。好ましい塩は塩酸塩である。医薬上許容される塩は、塩酸、マレイン酸、硫
酸、リン酸、スルファミン酸、酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、マロン酸、メタ
ンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸、シクロヘキシルスルファミン酸、フマル酸およびキニン酸から得られる。
【0013】 医薬上許容される塩はさらに酸性官能基、例えばカルボン酸またはフェノール
が存在する場合に、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミ
ン、エチレンジアミン、メグルミン、プロカイン、アルミニウム、カルシウム、
リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、アンモニウム、アルキルアミ
ンおよび亜鉛などの塩基付加塩を包含する。 本発明は、標準的技術を用いて調製できる前記式(I)の化合物を提供する。
本明細書に記載した好ましい化合物の調製法はすべてこの項において記載したよ
うにして行うことができる。以下の実施例は特定の化合物の合成を説明する。典
型として本明細書に記載した方法を用いて、当業者は容易に本発明の他の化合物
を製造することができる。
【0014】 化合物の多くを合成するために用いられる一般法をスキーム1および2に記載
する。Boc−2−カルボキシモルホリンを、シアヌール酸フッ化物を用いて対
応する酸フッ化物を形成するなど標準的条件下で1,1−ジメチル−2−(4−
メトキシフェニル)エチルアミンなどの適当なアミンと結合させることができる
。Boc保護基の除去は標準的条件下(TFA/ジクロロメタン、またはHCl
/ジオキサン)で行うことができる(スキーム1)。保護されていないモルホリ
ン誘導体を適当に置換されたフッ化アリール、例えば4−フルオロ−3−ニトロ
−1−トリフルオロメチルベンゼンと反応させて、対応するアリールアミンを得
ることができる。別法として(スキーム2)、アミンは適当なアルキルハロゲン
化物と反応させることによるか、または標準的還元的アミノ化条件下での対応す
るアルデヒドと反応によりアルキル化することができる。アミド結合をBH
SMeで還元してアミンにすることにより最終生成物を得ることができる。
【0015】 スキーム1
【化3】 スキーム2
【化4】
【0016】 核磁気共鳴スペクトルを250または400MHzのいずれかでそれぞれBr
uker Am250またはBruker AC400分光計を用いて記録した
。CDClは重水素化クロロホルムであり、DMSO−dは六重水素化ジメ
チルスルホキシドであり、CDODは四重水素化メタノールである。化学シフ
トは内部標準物質であるテトラメチルシランから下方に100万分の1(ppm
)(δ)で記録する。NMRデータに関する略号は以下の通りである:s=シン
グレット(一重線)、d=ダブレット(二重線)、t=トリプレット(三重線)
、q=カルテット(四重線)、m=マルチプレット(多重線)、dd=二重線の
二重線、dt=三重線の二重線、app=明瞭、br=広い。Jはヘルツで測定
されたNMRカップリング定数を示す。連続波赤外(IR)スペクトルをPer
kin−Elmer683赤外分光計で記録し、フーリエ変換赤外(FTIR)
スペクトルはNicolet Impact 400D赤外分光計で記録した。
IRおよびFTIRは透過型において記録し、バンド位置を波数(cm−1)で
記録する。質量スペクトルは、VG 70FE、PE Syx API III
またはVG ZAB HFのいずれかの装置で、高速原子衝撃(FAB)または
エレクトロスプレー(ES)イオン化技術を用いて測定した。元素分析はPer
kin−Elmer 240C元素分析機を用いて得た。融点は、Thomas
−Hoover融点装置で測定し、補正しない。すべての温度は摂氏温度である
【0017】 AnaltechシリカゲルGFおよびE.Merckシリカゲル60 F−
254薄層プレートを薄層クロマトグラフィーに用いた。フラッシュおよび重力
クロマトグラフィーのいずれもE.Merck Kieselgel 60(2
30−400メッシュ)シリカゲル上で行った。分析および分取HPLCをRa
ininまたはBeckmanクロマトグラフ上で行った。ODSはオクタデシ
ルシリル誘導化シリカゲルクロマトグラフィー支持体を意味する。5μ Ape
x−ODSはJones Chromatography(リトルトン、コロラ
ド)製造の表示粒径が5μであるオクタデシルシリル誘導化シリカゲルクロマト
グラフィー支持体を示す。YMC ODS−AQはODSクロマトグラフィー支
持体であり、YMC Co.Ltd.(京都、日本)の登録商標である。PRP
−1はポリマー(スチレン−ジビニルベンゼン)クロマトグラフィー支持体であ
り、Hamilton Co.(レノ、ネバダ)の登録商標である。Celit
eは酸洗浄された珪藻土シリカからなる濾過助剤であり、Manville C
orp.(デンバー、コロラド)の登録商標である。
【0018】 (実施例) 以下の実施例で本発明を説明するが、本発明を制限するものではない。 実施例1 (R,S)−N−[4−(2−ニトロ−トリフルオロメチルフェニル)モルホ
リン−2−イルメチル]−N−[1,1−ジメチル−2−(4−メトキシフェニ
ル)]エチルアミン a)(R,S)−2−([1,1−ジメチル−2−(4−メトキシフェニル)]
エチルカルバモイル)−N−Boc−モルホリン (R,S)Boc−2−モルホリン(1.1g、4.7ミリモル)をCHCl (25mL)中に溶解させた。ピリジン(0.6mL、7.1ミリモル)を添
加し、続いてシアヌル酸フッ化物(0.63g、4.7ミリモル)を滴下した。
反応混合物を2時間室温で撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮乾固させ、次に
酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO)、溶媒を蒸
発させて、無色液体を得、これをCHCl(10mL)中に溶解させ、CH Cl(25mL)中1,1−ジメチル−2−(4−メトキシフェニル)エチ
ルアミン(0.6g、4.7ミリモル)およびDIEA(0.7mL、4.7ミ
リモル)を含む溶液に滴下した。反応混合物を18時間室温で撹拌した。反応物
を冷1N HCl(2×50mL)、1N NaOH(2×50mL)、食塩水
(1×50mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、真空下で濃縮して残渣を得
、これをEtOAcで磨砕して、白色固体の標記化合物を得た(1.34mg、
73%)。H−NMR(400MHz、CDCl):δ1.30(s、2H
)、1.34(s、3H)、1.47(s、9H)、2.69−2.87(m、
2H)、2.93(d、J=13.4Hz、1H)、3.02(d、J=13.
4Hz、1H)、3.50(ddd、J=11.6、11.6、2.7Hz、1
H)、3.75−3.79(m、1H)、3.79(s、3H)、3.85−3
.95(m、2H)、4.37−4.33(m、1H)、6.81(d、J=6
.8Hz、2H)、7.14(d、J=6.8Hz、2H)。
【0019】 b)(R,S)−2−([1,1−ジメチル−2−(4−メトキシフェニル)]
エチルカルバモイル)モルホリン 1bからのBocで保護されたアミン(1.3g、3.3ミリモル)をジオキ
サン中5mLの4M HCl溶液で30分間処理した。溶媒を除去し、残渣をエ
ーテルで磨砕して、白色固体の標記化合物を得た(840mg、77%)。MS
(ES)m/e 293.1[M+H]
【0020】 c)(R,S)−N−(2−ニトロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−2
−([1,1−ジメチル−2−(4−メトキシフェニル)]エチルカルバモイル
)モルホリン 実施例1bからの遊離アミン(200mg、0.6ミリモル)、2−フルオロ
−1−ニトロ−5−トリフルオロメチルフェニル(136mg、0.66ミリモ
ル)およびDIEA(157mg、1.2ミリモル)をアセトニトリル中に溶解
させた。反応混合物を還流温度に2時間加熱した。室温に冷却した後、溶媒を除
去して、残渣を酢酸エチル中に溶解させ、水で洗浄した。有機層を乾燥させ(M
gSO)、溶媒を蒸発させて、黄色液体を得、これをフラッシュカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル、30%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、黄
褐色液体の標記化合物を得た(327mg、100%)。MS(ES)m/e
482.0[M+H]
【0021】 d)(R,S)−4−(2−ニトロ−4−トリフルオロメチルフェニルモルホ
リン−2−イルメチル)−N−[1,1−ジメチル−2−(4−メトキシフェニ
ル)]エチルアミン 冷却した(0℃)、実施例1cからの化合物(277mg、0.57ミリモル
)のアルゴン下無水THF(5mL)中溶液に、0.69mLのジボランのTH
F中1M溶液を添加した。反応混合物を還流温度に一夜加熱した。室温に冷却し
た後、メタノール(5mL)およびccHCl(0.3mL)を添加し、反応混
合物を還流温度に30分間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチル中に溶
解させ、NaHCO溶液、および食塩水で洗浄した。合した有機層を乾燥させ
(MgSO)、溶媒を蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル、2%メタノール/CHCl)により精製して、黄褐色液体
の標記化合物を得た(40mg、回収された出発物質に基づいた収率46%)。
MS(ES)m/e 468.0[M+H]
【0022】 実施例2 (R,S)−N−[4−(2,3−ジクロロベンジル)モルホリン−2−イル
メチル]−N−[1,1−ジメチル−2−(4−メトキシフェニル)]エチルア
ミン a)(R,S)−N−(4−(2,3−ジクロロベンジル)−2−([1,1−
ジメチル−2−(4−メトキシフェニル)]エチルアミンカルバモイル)モルホ
リン 1bからのアミン(500mg、1.5ミリモル)を無水メタノール(25m
L)中に溶解させ、2,3−ジクロロベンズアルデヒド(266mg、1.5ミ
リモル)および4Aモレキュラシーブスを添加し、10分後酢酸(1.5ミリモ
ル)およびナトリウムシアノボロヒドリド(94mg、1.5ミリモル)を添加
した。反応混合物を室温で一夜撹拌した。溶媒を除去し、残渣を酢酸エチルで希
釈し、水で洗浄した。合した有機層を乾燥し(MgSO)、溶媒を蒸発させ、
残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、30%酢酸エチル/
ヘキサン)により精製して、無色液体の標記化合物を得た(300mg、回収さ
れた出発物質に基づいた収率82%)。MS(ES)m/e450.9[M+H
【0023】 b)(R,S)−N−[4−(2,3−ジクロロベンジル)モルホリン−2−イ
ルメチル]−N−[1,1−ジメチル−2−(4−メトキシフェニル)]エチル
アミン 実施例1dにおいて記載されたのと類似の方法によって、化合物2a(210
mg、0.47ミリモル)を標記化合物に変換した(140mg、68%)。M
S(ES)m/e 437.1[M+]
【0024】 任意の化学官能基を適当に操作し、保護して、前記および実験の項に記載した
のと同様の方法により式(I)の残りの化合物の合成を行う。 式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩をヒトおよび他の哺乳動物の
治療に用いるためには、通常標準的調剤実施例にしたがって医薬組成物として処
方される。 カルシウム分解化合物は、静脈内、腹膜組織内、皮下、筋肉内、経口、局所(
経皮)、または経粘膜を含む種々の経路により投与することができる。全身投与
には、経口投与が好ましい。経口投与するためには、例えば化合物は通常の経口
剤型、例えばカプセル、錠剤および液体製剤、例えばシロップ、エリキシル、お
よび濃縮滴剤などに処方できる。
【0025】 別法として、例えば筋肉内、静脈内、腹膜組織内、および皮下などの注射(非
経口投与)を用いることができる。注射に関しては、本発明の化合物は液体溶液
、好ましくは生理学的に適合する緩衝液または溶液、例えば塩溶液、ハンクス溶
液、またはリンゲル溶液に処方するのが好ましい。加えて、化合物を固体形態に
処方し、使用直前に再溶解または懸濁させることができる。凍結乾燥形態も調製
することができる。 全身投与は経粘膜または経皮手段によってもよい。経粘膜または経皮投与に関
しては、透過される障壁に対して適当な浸透剤を製剤において用いる。このよう
な浸透剤は一般に当業界で公知であり、例えば、経粘膜投与に関しては、胆汁塩
およびフシジン酸誘導体を包含する。加えて、浸透を促進するために界面活性剤
を使用することができる。経粘膜投与は、例えば鼻スプレー、直腸座剤、または
膣座剤により行うことができる。
【0026】 局所投与に関して、本発明の化合物は当業界で一般的に公知のように軟膏、ロ
ウ膏、ゲル、またはクリームに処方できる。 投与される種々のカルシウム分解化合物の量は、化合物のIC50、EC50 、化合物の生物学的半減期、患者の年齢、体格および体重、ならびに患者のかか
っている疾患または障害などの要因を考慮して標準的手順により決定することが
できる。考慮されるべきこれらおよび他の要因の重要性は当業者には公知である
【0027】 投与される量は、投与経路および経口生体利用率の程度に依存する。例えば、
経口生体利用率が低い化合物に関しては、比較的高用量を投与しなければならな
い。 好ましくは、組成物は単位剤型である。経口投与に関しては、例えば錠剤、ま
たはカプセルを投与することができ、鼻内投与に関しては、計量されたエアゾル
量を適用することができ、経皮投与に関しては、局所製剤または貼付剤を適用す
ることができ、経粘膜送達に関しては、口腔内貼付剤を投与することができる。
それぞれの場合、患者が単一用量を服用することができるような用量である。
【0028】 経口投与用の用量単位は、適当には0.01ないし500mg/Kg、好まし
くは遊離塩基換算で0.1ないし50mg/kgの式(I)の化合物またはその
医薬上許容される塩を含む。非経口、鼻内、経口吸入、経粘膜または経皮経路の
一日用量は、適当には0.01mgないし100mg/Kgの式(I)の化合物
を含む。局所製剤は適当な0.01ないし5.0%の式(I)の化合物を含む。
活性成分は、当業者に自明のように所望の活性を示すのに十分になるように一日
あたり1ないし6回、好ましくは1回投与することができる。
【0029】 本明細書において用いられる疾患の「治療」とは、これに限定されないが、疾
患の防止、遅延および予防を包含する。 治療または予防される疾患および障害は、影響を受けた細胞によって、骨およ
びミネラル関連疾患または障害;副甲状線機能低下症;中枢神経系疾患、例えば
発作、卒中、頭部外傷、脊髄損傷、低酸素により誘発される神経細胞損傷、例え
ば心拍停止または新生児窮迫において生じる疾患、癲癇、神経変性疾患、例えば
アルツハイマー病、ハンチントン病およびパーキンソン病、痴呆、筋緊張、抑鬱
、不安、パニック障害、強迫障害、外傷後ストレス障害、精神分裂症、神経弛緩
悪性症候群、およびツーレット症候群;腎臓による過剰の水再吸収を含む疾患、
例えば不適切ADH分泌症候群(SIADH)、硬変、鬱血性心不全、およびネ
フローゼ;高血圧;カチオン性抗生物質(例えば、アミノグリコシド抗生物質)
からの腎毒性の予防および/または低減;下痢および痙性結腸などの腸運動性障
害;GI潰瘍疾患;過剰のカルシウム吸収を伴うGI疾患、例えばサルコイドー
シス;自己免疫疾患および臓器移植拒絶反応;鱗状細胞癌;および膵臓炎を包含
する。
【0030】 本発明の好ましい態様において、本発明の化合物は血清中副甲状腺ホルモン(
「PTH」)レベルを増加させるために用いられる。血清中PTHレベルが増加
することは副甲状線機能低下症、骨肉腫、歯周疾患、骨折、変形性関節症、慢性
関節リウマチ、パジェット病、悪性腫瘍に伴う液性高カルシウム血症および骨粗
鬆症などの疾患の治療に役立つ。 本発明のさらなる態様は、血清中PTHレベルを増加させることができる量の
化合物を患者に投与することを特徴とする患者の治療法を記載する。好ましくは
、該方法は、治療効果を得ることができる血清中PHTレベルを期間および/ま
たは量において増加させるのに有効な量の化合物を投与することにより行われる
【0031】 さまざまな態様において、患者に投与される化合物は、1時間まで、約1ない
し約24時間、約1ないし約12時間、約1ないし約6時間、約1ないし約5時
間、約1ないし約4時間、約2ないし約5時間、約2ないし約4時間、または約
3ないし約6時間まで期間を増加させる。 さらなる態様において、患者に投与される化合物は血清中PTHを2倍まで、
2ないし5倍、5ないし10倍、少なくとも10倍、患者における最高血清中P
THを越えて増加させる。最高血清中レベルは治療を受けていない患者について
測定される。
【0032】 経口投与された場合に活性である式(I)の化合物およびその医薬上許容され
る塩は、シロップ、錠剤、カプセルおよびロゼンジとして処方できる。シロップ
製剤は一般的に化合物または塩のフレーバーまたは着色剤を含む液体担体、例え
ばエタノール、ピーナッツ油、オリーブ油、グリセリンまたは水中懸濁液または
溶液からなる。組成物が錠剤の形態である場合、固体製剤の調製に慣例的に用い
られる任意の医薬担体を用いることができる。
【0033】 このような担体の例としては、ステアリン酸マグネシウム、白陶土、タルク、
ゼラチン、アカシア、ステアリン酸、デンプン、ラクトース、スクロースがあげ
られる。組成物がカプセルの形態である場合、例えばハードゼラチンカプセルシ
ェル中に前記担体を用いた任意の通例のカプセル化が適している。組成物がソフ
トゼラチンカプセルの場合、分散液または懸濁液を調製するのに通常用いられる
任意の医薬担体を考慮することができ、例えば水性ゴム、セルロース、シリケー
トまたは油をソフトゼラチンカプセルシェル中に組み入れる。
【0034】 典型的な非経口組成物は、所望により非経口的に許容される油、例えばポリエ
チレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、落花生油またはごま油を
含んでもよい滅菌水性または非水性担体中の化合物または塩の溶液または懸濁液
からなる。 典型的な吸入用組成物は、乾燥粉末として、あるいは通常の噴射剤、例えばジ
クロロジフルオロメタンまたはトリクロロフルオロメタンなどを用いたエアゾル
の形態において投与できる溶液、懸濁液、または乳液の形態である。
【0035】 典型的な座剤処方は、このように投与された場合に活性である式(I)の化合
物またはその医薬上許容される塩と結合剤および/または滑剤、例えばポリマー
グリコール、ゼラチン、カカオ脂、または他の低融点植物性ワックスまたは脂肪
あるいはその合成類似体含む。 典型的な皮膚および経皮処方は、通常の水性または非水性ビヒクル、例えばク
リーム、軟膏、ローションまたはペーストを含むか、あるいは薬剤処理プラスタ
ー、貼付剤、またはメンブランの形態である。
【0036】 好ましくは、組成物は、患者が1回で服用できるような単位剤型、例えば錠剤
、カプセルまたは計量されたエアゾル用量である。 本発明の化合物を本発明にしたがって投与した場合に許容できない毒性はない
と考えられる。
【0037】 式(I)の化合物の生物学的活性を以下の試験により示す: (I)カルシウム受容体阻害剤検定 ヒトカルシウム受容体を安定して発現するHEK293 4.0−7細胞にお
いて細胞外Ca2+により惹起される細胞内Ca2+の増加を遮断することに対
する試験化合物のIC50を測定することにより、カルシウム分解活性を測定し
た。HEK293 4.0−7細胞は、Rogersら、J.Bone Miner.Res. 10 補
遺1;S483、1995(本発明の一部として参照される)に記載されるよう
に構築した。細胞内Ca2+の増加は細胞外Ca2+が1から1.75mMに増
加することにより惹起された。細胞内Ca2+は、fluo−3(蛍光カルシウ
ムインジケータ)を用いて測定した。
【0038】 細胞を5%CO:95%空気下、37℃で選択倍地(10%ウシ胎仔血清お
よび200ug/mLヒグロマイシンBを補足したDMEM)中T−150フラ
スコ中に維持し、90%の集密に達するまで増殖させた。培地をデカントし、細
胞単層を37℃に保ったリン酸緩衝塩溶液(PBS)で2回洗浄した。2回目の
洗浄後、6mLのPBS中0.02%EDTAを添加し、4分間37℃でインキ
ュベートした。インキュベーション後、穏やかに撹拌することにより細胞を分散
させた。2または3個のフラスコからの細胞をプールし、ペレット状にした(1
00×g)。細胞ペレットを10−15mLのSPF−PCB+中に再懸濁させ
、遠心分離により再びペレット状にした。このような洗浄を2回行った。
【0039】 硫酸塩およびリン酸塩不含の副甲状腺細胞緩衝液(SPF−PCB)は20m
MのNa−Hepes(pH7.4)、126mM NaCl、5mM KCl
、および1mM MgClを含む。SPF−PCBを調製し、4℃で貯蔵した
。使用当日に、SPF−PCBに1mg/mLのD−グルコースおよび1mM
CaClを補足し、2つのフラクションに分割した。一方のフラクションに、
ウシ血清アルブミン(BSA;フラクションV、ICN)を5mg/mL(SP
F−PCB+)で添加した。この緩衝液を、細胞の洗浄、負荷および維持に用い
た。BSA不含フラクションを、蛍光測定のためにキュベット中で細胞を希釈す
るのに用いた。
【0040】 ペレットを2.2uM fluo−3(モレキュラプローブ)を含む10mL
のSPF−PCB+中に再懸濁させ、室温で35分間インキュベートした。イン
キュベーション期間後に、細胞を遠心分離によりペレット状にした。得られたペ
レットをSPF−PCB+で洗浄した。洗浄後、細胞をSPF−PCB中に1−
2×10細胞/mLの密度で再懸濁させた。蛍光シグナルを記録するために、
300uLの細胞懸濁液を、1mM CaClおよび1mg/mLのD−グル
コースを含有する1.2mLのSPF緩衝液中に希釈した。蛍光の測定は、蛍光
計を用いて一定に撹拌しながら37℃で行った。励起および発光波長をそれぞれ
485および535nmで測定した。蛍光シグナルを検量するために、ジギトニ
ン(エタノール中5mg/mL)を添加して、F最大を得、Tris−EGTA
(2.5MTris−Base、0.3M EGTA)を添加することにより、
見かけのF最小を決定した。細胞内カルシウムの濃度を以下の式を用いて計算し
た: 細胞内カルシウム=(F−F最小/F最大)×K(式中、K=400nM)
【0041】 試験化合物の潜在的カルシウム分解活性を測定するために、細胞外Ca2+
濃度を1から2mMに増加させる前に、細胞を試験化合物(または対照としてビ
ヒクル)と共に90秒間インキュベートした。カルシウム分解化合物を、濃度−
依存的操作にて、細胞外Ca2+により惹起される細胞内Ca2+の濃度の増加
を遮断する能力により検出した。 一般に、カルシウム受容体阻害剤検定において低いIC50値を有する化合物
がより好ましい化合物である。50uMを越えるIC50を有する化合物は不活
性であると考えられる。好ましい化合物は、10uMまたはそれ以下のIC50 を有するものであり、より好ましい化合物は1uMのIC50を有し、最も好ま
しい化合物は0.1uMまたはそれ以下のIC50値を有する。
【0042】 (II)カルシウム受容体結合検定 ヒト副甲状腺カルシウム受容体(「HuPCaR」)を安定してトランスフェ
クトしたHEK 293 4.0−7細胞を、T180組織培養フラスコ中で培
養した。1uMロイペプチン、0.04uMペプスタチンおよび1mM PMS
Fを含むプロテアーゼ阻害剤カクテルの存在下で緩衝液(50mM Tris−
HCl(pH7.4)、1mM EDTA、3mM MgCl)中でポリトロ
ン均質化またはガラスダウンシングに付すことにより原形質膜を得る。アリコー
トに分けた膜をスナップ凍結し、−80℃で貯蔵した。H標識した化合物を4
4Ci/ミリモルの放射特異性活性に放射標識し、アリコートに分け、放射化学
的安定性のために液体窒素中で貯蔵した。
【0043】 典型的な反応混合物は0.5mLの反応体積にて0.1%ゼラチンおよび10
%EtOHを含む均質化緩衝液中、2nM H化合物((R,R)−N−4’
−メトキシ−t−3−3’−メチル−1’−エチルフェニル−1−(1−ナフチ
ル)エチルアミン)またはH化合物(R)−N−[2−ヒドロキシ−3−(3
−クロロ−2−シアノフェノキシ)プロピル]−1,1−ジメチル−2−(4−
メトキシフェニル)エチルアミンおよび4−10ugメンブランを含む。氷浴中
12×75ポリエチレン試験管中でインキュベーションを行う。各試験管に、1
00%EtOH中25uLの試験サンプルを添加し、続いて400uLの冷イン
キュベーション緩衝液を添加し、100%EtOH中25uLの40nM
化合物を添加し、最終濃度を2nMにする。インキュベーション緩衝液中希釈し
た50uLの80−200ug/mLのHEK 293 4.0−7メンブラン
を添加することにより結合反応を開始させ、4℃で30分間インキュベートする
。洗浄緩衝液は0.1%PEIを含有する50mM Tris−HClである。
非特異性結合は、100倍過剰の未標識ホモローガスリガンドを添加することに
より決定し、それは一般に全結合の20%である。Brandel Harve
storを用いて1%PEI予備処理GF/C上に急速濾過することにより結合
反応を停止する。フィルターをシンチレーション液中に入れ、放射活性を液体シ
ンチレーションカウンティングにより評価した。
【0044】 本発明の化合物を組み込んだ医薬用処方は種々の形態において、多くの賦形剤
を用いて調製することができる。このような処方の例を以下に示す。 吸入処方 式(I)の化合物(1mgないし100mg)を計量された用量の吸入器から
エアゾル化して、所望の量の薬剤を送達させる。 錠剤処方 錠剤/成分 錠剤1個あたりの量 1.活性成分(式(I)の化合物) 40mg 2.コーンスターチ 20mg 3.アルギン酸 20mg 4.アルギン酸ナトリウム 20mg 5.ステアリン酸マグネシウム 13mg
【0045】 錠剤処方の手順 成分1、2、3および4を適当なミキサー/ブレンダー中でブレンドする。十
分な水を数回に分けて、塊が湿潤顆粒に変換されるようになるまで各添加後注意
深く混合しながらブレンドに添加する。湿潤物質をNo.8メッシュ(2.38
mm)スクリーンを用いてオシレーティング造粒機を通すことにより顆粒に変換
する。湿潤顆粒を140°F(60°C)オーブン中で乾燥するまで乾燥する。
乾燥顆粒を成分5で潤滑し、潤滑化顆粒を適当な打錠機で打錠する。
【0046】 非経口処方 適当量の式(I)の化合物を加熱しながらポリエチレングリコール中に溶解さ
せることにより非経口投与用医薬組成物を調製する。この溶液を注射用水で(1
00mlに)希釈する。溶液を、0.22ミクロンメンブランフィルタを通して
濾過することにより滅菌し、滅菌容器中に密封する。
【0047】 本明細書記載した特許および特許出願をはじめとするが、これに限定されない
全開示を、各開示を具体的に、個々に表示しているかのごとく、出典明示により
本発明の一部とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 19/08 A61P 19/08 19/10 19/10 29/00 101 29/00 101 35/00 35/00 (72)発明者 マリア・アンパロ・ラゴ アメリカ合衆国19403ペンシルベニア州オ ーデュボン、ポンドビュー・ドライブ701 番 Fターム(参考) 4C056 AA02 AB01 AC03 AD01 AE01 EA06 EC06 4C086 AA01 AA02 AA03 BC73 MA01 MA04 NA14 ZA67 ZA96 ZA97 ZB11 ZB15 ZB26 ZC21 ZC41

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式(I): 【化1】 [式中、 mは0ないし2の整数であり; nは1ないし3の整数であり: XはCN、NO、Cl、FおよびHからなる群から選択され: YはCl、F、Br、IおよびHからなる群から選択され; QおよびZは、独立して、H、R、SO1’、RC(O)OR1”
    SONR1’1”、C(O)NR1’1”、NR1’SO (式
    中、R、R1’およびR1”は独立して、水素、C1−4アルキル、C3−6 シクロアルキル、C2−5アルケニル、C2−5アルキニル、ヘテロシクロアル
    キル、アリールおよびアリールC1−4アルキルからなる群から選択されるか;
    またはR1’およびR1”は一緒になって置換されていてもよい3ないし7員複
    素環を形成し、ここに、いずれの置換基も、CN、アリール、COR、CO NHR、OH、OR、NH、ハロ、CF、OCFおよびNOからなる群
    から選択され、RはH、C1−4アルキル、およびC3−6シクロアルキルを表
    す)からなる群から選択され;および、 Aは置換されていないか、またはOH、ハロ、CO、C1−4アルキル
    、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルキル、OSO、CN、NO 、OCF、CF、CHCF、(CHCOH、(CHCO およびO−(CHCO(式中、nは0ないし3の整数であり
    、Rは置換されていないか、またはOH、OCH、CH(CH、ハロ
    、CO、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルキ
    ル、CN、NO、OCF、CF、CHCF、(CHCO およびO−(CHCOからなる群から選択されるいずれかの置換基
    で置換されている、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、C3−6シク
    ロアルキル、ヘテロアリールまたは縮合ヘテロアリールである(ただし、複素環
    は、N、OまたはSを含むことができ、芳香族、ジヒドロまたはテトラヒドロで
    あり得る))からなる群から選択されるいずれかの置換基で置換されているフェ
    ニルまたはナフチルである] で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
  2. 【請求項2】 (R,S)−N−[4−(2−ニトロ−4−トリフルオロメ
    チルフェニル)モルホリン−2−イルメチル]−N−[1,1−ジメチル−2−
    (4−メトキシフェニル)]エチルアミン;および(R,S)−N−[4−(2
    ,3−ジクロロベンジル)モルホリン−2−イルメチル]−N−[1,1−ジメ
    チル−2−(4−メトキシフェニル)]エチルアミンからなる群から選択される
    請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 カルシウム受容体を拮抗する方法であって、その拮抗を必要
    とする対象に有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを特徴とする方法
  4. 【請求項4】 異常な骨またはミネラルホメオスタシスを特徴とする疾患ま
    たは障害を治療する方法であって、その治療を必要とする対象に有効量の請求項
    1に記載の化合物を投与することを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 骨またはミネラル疾患または障害が、骨肉腫、歯周疾患、骨
    折の治癒、変形性関節症、慢性関節リウマチ、パジェット病、液性高カルシウム
    血症、悪性腫瘍および骨粗鬆症からなる群から選択される請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 骨またはミネラル疾患または障害が骨粗鬆症である請求項5
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 血清中上皮小体レベルを増加させる方法であって、その増加
    を必要とする対象に有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを特徴とす
    る方法。
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