JP2002518490A - Cns−疾病の処置のためのdfp−結合部位の配位子としての新規な2−アミノカルボニル−5(2h)−イソキサゾロン類 - Google Patents

Cns−疾病の処置のためのdfp−結合部位の配位子としての新規な2−アミノカルボニル−5(2h)−イソキサゾロン類

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JP2002518490A JP2000555883A JP2000555883A JP2002518490A JP 2002518490 A JP2002518490 A JP 2002518490A JP 2000555883 A JP2000555883 A JP 2000555883A JP 2000555883 A JP2000555883 A JP 2000555883A JP 2002518490 A JP2002518490 A JP 2002518490A
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シユミツト,ベルナルト
フアン・デア・シユターイ,フランツ−ヨゼフ
シユレダー,ベルナー
シユーマツハー,ヨアヒム
シユミツト,デルフ
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    • C07D261/12Oxygen atoms

Abstract

(57)【要約】 本発明は脳神経系の障害、特に認識障害、鬱病、分裂病および不安の予防および処置のための、脳膜上のフルオロ燐酸ジイソプロピル(DFP)の高−親和性結合部位の選択的配位子として使用される新規な2−アミノカルボニル−5(2H)−イソキサゾロン類に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は中枢神経系の障害、特に認識障害、鬱病、分裂病および不安の予防お
よび処置のための脳膜上のフルオロ燐酸ジイソプロピル(DFP)の高−親和性
結合部位の選択的配位子としての新規な2−アミノカルボニル−5(2H)−イソ
キサゾロン類に関する。
【0002】 学習および記憶に関する動物モデルであるいわゆるモリス(Morris)試験を用い
る研究はフルオロ燐酸ジイソプロピル(DFP)が学習および記憶過程に対する
強化効果を有することを示した(J. Pharmacol. Exp. Ther. 1996, 278, 697-70
8)。若い成体ラットにおける前認識(procognitive)効果のためのDFPの最適
投与量は経口的に投与して0.03mg/kgである。この値より大きい投与量
の増加は学習性能におけるさらなる増加をもたらさないが対照水準に戻り、そし
てさらに増加させる時には対照動物と比べて認識性能の悪化をもたらす。DFP
は実際にコリンエステラーゼを抑制するが、ラットの脳におけるex vivoでの有
意あるコリンエステラーゼ抑制は3mg/kgの経口的投与量において、すな
わち学習試験における活性投与量より約100のファクターだけ高い投与量にお
いてのみ得られる。燐酸エステル類とは構造的に異なる例えばタクリン(tacrine
)またはフィソスチグミン(physostigmine)の如きコリンエステラーゼ抑制剤はこ
の動物モデルにおいて認識学習能力の改良を示さない。
【0003】 一方では認識的に刺激を与える投与量と他方ではアセチルコリンエステラーゼ
−抑制投与量との間の相違は、DFPに関してはコリンエステラーゼより敏感で
ある活性の第二の機構が包含されることを示す。
【0004】 ニワトリの脊髄では、DFPに関する高−親和性結合部位が認識され(Bioche
m. Pharmacol. 1994, 48, 2073-2079)、それはアセチルコリンエステラーゼお
よびブチリルコリンエステラーゼの触媒的に活性な中心とは異なる。DFPに関
する新規な高−親和性結合部位の機能はこれまで知られていない。
【0005】 初めて、DFPに関する高−親和性の特定結合部位が哺乳動物の脳の膜の中に
存在することが今回見いだされた。それらはラット、子牛およびヒトの大脳皮質
の膜の中で示された。
【0006】 驚くべきことに、DFPに関する高−親和性結合部位はDFPの既知の分子標
的ではない。特に、結合部位の競合特性はアセチルコリンエステラーゼ、ブチリ
ルコリンエステラーゼ、神経標的エステラーゼ、プロリレンドペプチダーゼおよ
びジペプチジルペプチダーゼIIのものと一致しない。さらに、哺乳動物の脳の8
4個の既知の神経伝達受容体、酵素およびイオンチャンネルに関する選択的配位
子をin vitroで[3H]DFP競合に関して試験した。化合物のいずれも、これま
でに生理的に無関係である非常に高濃度においてでなくても、親和性を示さなか
った。
【0007】 DFPの他に、既知のアセチルコリンエステラーゼ抑制剤であるジクロルヴォ
ス(dichlorvos)だけが高−親和性DFP結合部位に結合する。
【0008】 従って、哺乳動物、好ましくはラット、子牛またはヒト、の脳組織調製物は高
−親和性DFP結合部位の配位子を発見するのに適する。
【0009】 高−親和性DFP結合部位は一般的な方法により哺乳動物の脳組織から、好ま
しくは組織の均質化および遠心並びに沈澱物の再懸濁により単離される。
【0010】 配位子を次に種々の濃度でこの混合物に加えそして予備インキュベートする。
【0011】 結合を測定するために、DFPを加え、そして混合物をインキュベートする。
DFPは一般的には標識がつけられ、好ましくは放射活性的に標識がつけられる
。DFPは50nM未満の濃度で、好ましくは0.1〜20nM、非常に特に好
ましくは5〜15nMの濃度で加えられる。
【0012】 配位子は一般的にはモジュレーター、すなわち結合部位の活性に影響を与える
物質を意味すると理解される。モジュレーターは結合部位に対して作用薬的に(a
gonistically)または拮抗薬的に(antagonistically)作用することができる。
【0013】 本発明の概念における結合部位は内因性蛋白質、好ましくは酵素または受容体
である。
【0014】 上記のDFPの学習−および記憶−強化効果はDFPに関する新規な高−親和
性結合部位の性質により説明される。従って、DFPのようなこの結合部位に影
響を与える物質はDFPの認識−強化効果も有するはずである。そのような物質
は従って一般的には認識障害の、特にアルツハイマータイプの痴呆症の治療およ
び予防処置の両者に適する。
【0015】 さらに、1−(1−アミノカルボニル)−2,1−ベンズイソキサゾリル−3(1
H)−オン類の抗菌および抗白血病効果は既知である(J. Med. Chem. 1984, 27,
1212-1215)。2−アミノカルボニル−3−メチル−5(2H)−イソキサゾロン
の合成も記載されている(Can. J. Chem. 1981, 59, 175-179)。
【0016】 本発明は、一般式(I)
【0017】
【化8】
【0018】 [式中、 R1およびR2は同一もしくは相異なりそして 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR5により中断されていても
よく且つ場合により(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C3)−ペルフルオロアルコ
キシ、ハロゲンおよびNR67よりなる群から選択される基によりモノ−もしく
はポリ置換されていてもよい(C1−C8)−アルキルを表し、 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR8により中断されていても
よく且つ場合により(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C3)−ペルフルオロアルコ
キシ、ハロゲンおよびNR910よりなる群から選択される基によりモノ−もし
くはポリ置換されていてもよい(C3−C8)−シクロアルキルを表し、 アリール−(CH2)mを表し、 ここで R5、R6、R7、R8、R9およびR10は同一もしくは相異なりそして互いに独立
して水素、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アシル、(C1−C4)−アルコキ
シ−カルボニル、カルバモイル、モノ−もしくはジ−(C1−C4)−アルキルアミ
ノ−カルボニルを表し、そして mは0、1、2または3を表し、 或いは R1は水素、アリール−S(O)n、(C1−C4)−アルコキシ、アリール−Oまたは
ハロゲンを表しそしてR2は上記で定義した通りであり、そして ここで nは0、1または2を表し、 或いは R1およびR2は隣接炭素原子と一緒になって、場合により酸素もしくは硫黄原子
によりまたは基NR11により中断されていてもよく且つ場合により(C1−C4)−
アルコキシ、(C1−C3)−ペルフルオロアルコキシ、ハロゲンまたはNR1213 よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい5
−〜10−員のモノ不飽和炭素環を形成し、 ここで R11、R12およびR13は同一もしくは相異なりそして互いに独立してR5に関し
て挙げられた意味を有し、 R3およびR4は同一もしくは相異なりそして互いに独立して 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR14により中断されていても
よく且つ場合により(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ、ハ
ロゲンおよびNR1516よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ
置換されていてもよい(C1−C8)−アルキルを表し、 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR17により中断されていても
よく且つ場合により(C1−C4)−アルコキシ、ハロゲンおよびNR1819よりな
る群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C3−C 8 )−シクロアルキルを表し、 アリール−(CH2)pを表し、 ここで R14、R15、R16、R17、R18およびR19は同一もしくは相異なりそして互いに
独立してR5に関して挙げられた意味を有し、そして pは0または1を表し、 或いは R3およびR4は窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素および硫黄より
なる群から選択される2個までの別のヘテロ原子を含有していてもよく且つ場合
により(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲ
ン、COOR20、アリール−YおよびNR2122よりなる群から選択される基に
より置換されていてもよい飽和もしくは部分的に不飽和の3−〜10−員の単環
式−または二環式複素環を形成し、 ここで R20は水素または(C1−C4)−アルキルを表し、 Yは結合、CH2、COまたはCHOHを表し、そして R21およびR22は同一もしくは相異なりそして互いに独立してR5に関して挙げ
られた意味を有し、 そして Xは酸素または硫黄を表す] の化合物およびそれらの塩類、ただし2−アミノカルボニル−3−メチル−5(
2H)−イソキサゾロンを除く、に関する。
【0019】 本発明に従う化合物の生理的に許容可能な塩類は、本発明に従う物質と鉱酸類
、カルボン酸類またはスルホン酸類との塩類でありうる。例えば、塩酸、臭化水
素酸、硫酸、燐酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸
、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、
酒石酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸または安息香酸との塩類が特に好まし
い。
【0020】 置換パターンにより、本発明に従う化合物は像および鏡像のいずれかのような
(エナンチオマー類)または像および鏡像でないような(ジアステレオマー類)
立体異性体形態で生じうる。本発明はエナンチオマー類およびジアステレオマー
類並びにそれらの各混合物の両者に関する。ジアステレオマー類のようなラセミ
形態は既知の方法で立体異性体的に均一な成分に分離することができる。
【0021】 (C1−C8)−アルキル、(C1−C6)−アルキルまたは(C1−C4)−アルキル
、本発明の概念において炭素数がそれぞれ1〜8、1〜6および1〜4の直鎖状
もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す。挙げうる例は、メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルで
ある。炭素数1〜4(C1−C4)の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ま
しい。炭素数1〜3(C1−C3)の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基が特に
好ましい。
【0022】 (C1−C6)−アルコキシは、本発明の概念において炭素数1〜6の直鎖状もし
くは分枝鎖状のアルコキシ基を表す。挙げうる例は、メトキシ、エトキシ、n−
プロポキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシおよびn−
ヘキソキシである。炭素数1〜4(C1−C4)の直鎖状もしくは分枝鎖状のアル
コキシ基が好ましい。炭素数1〜3(C1−C3)の直鎖状もしくは分枝鎖状のア
ルコキシ基が特に好ましい。
【0023】 アリールは、本発明の概念では5〜6個の環原子を有する芳香族またはヘテロ
芳香族基を表す。挙げうる例はフェニル、フル−2−イル、フル−3−イル、チ
エン−2−イル、チエン−3−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、ピ
リド−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イルである。フェニ
ルが好ましい。それらの一部に関しては、基はハロゲン原子、好ましくは塩素ま
たは臭素によりモノ−もしくはポリ置換されうる。
【0024】 (C3−C8)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキルなどは、本発明の
概念においてシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、シクロヘプチルまたはシクロオクチルを表す。下記の化合物を好ましいものと
して挙げうる:シクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル。
【0025】 ハロゲンは、本発明の概念において一般的には弗素、塩素、臭素およびヨウ素
を表す。弗素、塩素および臭素が好ましい。弗素および塩素が特に好ましい。
【0026】 (C1−C4)−アシルは、本発明の概念において炭素数1〜4の直鎖状もしくは
分枝鎖状のアシル基を表す。挙げうる例は、ホルミル、アセチル、プロピオニル
、n−ブチリル、イソ−ブチリルである。
【0027】 (C1−C6)−アルコキシカルボニルは、本発明の概念では炭素数1〜6の直鎖
状もしくは分枝鎖状のアルコキシカルボニル基を表す。挙げうる例は、メトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシ
カルボニル、およびtert−ブトキシカルボニルである。炭素数1〜4(C1
−C4)の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシカルボニル基が好ましい。炭素
数1〜3(C1−C3)の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシカルボニル基が特
に好ましい。
【0028】 5−〜10−員のモノ不飽和炭素環は、本発明の概念においてシクロペンテン
−1,2−ジイル、シクロヘキセン−1,2−ジイル、シクロヘプテン−1,2−
ジイル、シクロオクテン−1,2−ジイル、シクロノネン−1,2−ジイルまたは
シクロデセン−1,2−ジイルを表す。シクロヘキセン−1,2−ジイル、シクロ
ヘプテン−1,2−ジイルおよびシクロオクテン−1,2−ジイルが好ましい。個
々の環原子は酸素、硫黄または窒素原子により置換されていてもよい。挙げうる
例は、3−ピロリン−3,4−ジイル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−3
,4−ジイル、5,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−3,4−ジイルである。
【0029】 飽和または部分的に不飽和の3−〜12−員の単−もしくは二環式複素環は、
本発明の概念において3〜10個の環原子を有する単環式または二環式環を表し
、それは窒素原子を介して隣接するカルボニル/チオカルボニル基と結合されて
おりそしてそれは2個までの別のヘテロ原子および場合により1個もしくはそれ
以上の二重または三重結合を含有する。二環の場合には、2個の環はスピロ環的
に結合することができ、または2個の環の橋頭原子は複数の環原子に直接隣接す
るかもしくは1個を介して分離される。挙げうる例はアジリジン−1−イル、ア
ゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリン−1−イル、ピペリジン
−1−イル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−イル、モルホリン−4
−イル、チオモルホリン−4−イル、ヘキサヒドロアゼピン−1−イル、2,3
−ジヒドロ−(1H)−インドール−1−イル、オクタヒドロインドール−1−イ
ル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル、3−アザ−ビシクロ[
3.2.1]オクタン−3−イル、3,8−ジアザ−1−オキサビシクロ[4.3.0]
ノナン−8−イル、アザシクロデセン−1−イルである。アゼチジン−1−イル
、ピロリジン−1−イルおよびピロリン−1−イルが好ましい。
【0030】 R1およびR2が同一もしくは相異なりそして 場合により酸素もしくは硫黄原子により中断されていてもよく且つ場合によりメ
トキシ、エトキシおよび弗素よりなる群から選択される基によりモノ−もしくは
ポリ置換されていてもよい(C1−C8)−アルキルを表し、 場合によりメトキシ、エトキシおよび弗素よりなる群から選択される基によりモ
ノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C3−C6)−シクロアルキルを表し、 アリール−(CH2)mを表し、 ここで mが0、1または2を表し、 或いは R1が水素、アリール−S、アリール−O、弗素または塩素を表しそしてR2が上
記で定義した通りであり、 或いは R1およびR2が隣接炭素原子と一緒になって、場合により酸素もしくは硫黄原子
により中断されていてもよく且つ場合によりメトキシ、エトキシおよび弗素より
なる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい5−〜
8−員のモノ不飽和炭素環を形成し、 R3およびR4が同一もしくは相異なりそして互いに独立して 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR14により中断されていても
よく且つ場合によりシクロプロピル、シクロブチル、メトキシ、エトキシ、弗素
およびNR1516よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換さ
れていてもよい(C1−C6)−アルキルを表し、 場合によりメトキシ、エトキシ、弗素およびNR1819よりなる群から選択され
る基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C3−C6)−シクロアルキ
ルを表し、 アリール−(CH2)pを表し、そして ここで R14、R15、R16、R17、R18およびR19が同一もしくは相異なりそして水素、
(C1−C3)−アルキル、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニルまたはエ
トキシカルボニルを表しそして pが0または1を表し、 或いは R3およびR4が窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素および硫黄より
なる群から選択される2個までの別のヘテロ原子を含有していてもよく且つ場合
によりメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシル、弗素、COOR20 、アリール−YまたはNR2122よりなる群から選択される基により置換されて
いてもよい飽和もしくは部分的に不飽和の4−〜9−員の単環式−または二環式
複素環を形成し、 ここで R20が水素、メチルまたはエチルを表し、 Yが結合、CH2またはCHOHを表し、そして R21およびR22が同一もしくは相異なりそして互いに独立して水素、(C1−C3)
−アルキル、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニルまたはエトキシカル
ボニルを表し、 そして Xが酸素または硫黄を表す、 一般式(I)の化合物およびそれらの塩類、ただし2−アミノカルボニル−3−
メチル−5(2H)−イソキサゾロンを除く、が好ましい。
【0031】 R1およびR2が同一もしくは相異なりそして 場合により弗素によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C1−C6)−ア
ルキルを表し、 場合により弗素によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C3−C6)−シ
クロアルキルを表し、 ベンジルを表し、 或いは R1が水素、フェニル−Sまたはフェニル−Oを表しそしてR2が上記で定義した
通りであり、 或いは R1およびR2が隣接炭素原子と一緒になって、場合により弗素によりモノ−もし
くはポリ置換されていてもよい5−〜9−員のモノ不飽和炭素環を形成し、 ここで R3およびR4が同一もしくは相異なりそして互いに独立して 場合により酸素もしくは硫黄原子により中断されていてもよく且つ場合により(
3−C6)−シクロアルキルおよび弗素よりなる群から選択される基によりモノ
−もしくはポリ置換されていてもよい(C1−C6)−アルキルを表し、 フェニル−(CH2)pを表し、 ここで pが0または1を表し、 或いは R3およびR4が窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素および硫黄より
なる群から選択される2個までの別のヘテロ原子を含有していてもよく且つ場合
によりメチル、ヒドロキシル、弗素、COOR20、フェニル−YおよびNR21 22 よりなる群から選択される基により置換されていてもよい飽和もしくは部分的
に不飽和の4−〜9−員の単−または二環式複素環を形成し、 ここで R20がメチルを表し、 Yが結合またはCHOHを表し、そして R21およびR22が同一もしくは相異なりそして水素またはメチルを表し、 そして Xが酸素を表す、 一般式(I)の化合物およびそれらの塩類、ただし2−アミノカルボニル−3−
メチル−5(2H)−イソキサゾロンを除く、が特に好ましい。
【0032】 R1およびR2が同一もしくは相異なりそして (C2−C6)−アルキルを表し、或いは シクロペンチルまたはシクロヘキシルを表し、 R3およびR4が同一もしくは相異なりそして互いに独立して メチルまたはエチルを表し、 或いは R3およびR4が窒素原子と一緒になってアゼチジン−1−イル、ピロリジン−1
−イルまたはピロリン−1−イル基を形成し、 そして Xが酸素を表す、 請求項1に記載の化合物およびそれらの塩類が非常に特に好ましい。
【0033】 さらに、一般式(II)
【0034】
【化9】
【0035】 [式中、 R1およびR2は請求項1で定義されている通りであり、そして R23は場合により弗素により置換されていてもよい(C1−C4)−アルキルを表す
] の化合物を適宜溶媒中で遊離塩基または塩としてのヒドロキシルアミンと反応さ
せて一般式(III)
【0036】
【化10】
【0037】 [式中、 R1、R2およびR23は上記で定義されている通りである] の化合物を与え、 それを次に塩基の存在下で環化して一般式(IV)
【0038】
【化11】
【0039】 [式中、 R1およびR2は上記で定義されている通りである] の化合物を与え、 それを次に適宜不活性溶媒および塩基の存在下で一般式(V) (Cl2C=X)q (V) [式中、 Xは酸素または硫黄を表し、そして qは1、2または3を表す] の化合物と反応させて一般式(VI)
【0040】
【化12】
【0041】 [式中、 R1、R2およびXは上記で定義されている通りである] の化合物を与え、 それを引き続き適宜補助塩基の存在下で一般式(VII) HNR34 (VII) [式中、 R3およびR4は請求項1で定義されている通りである] の化合物と縮合させて一般式(I)の化合物を与える ことを特徴とする一般式(I)の化合物の製造方法も見いだされた。
【0042】 一般式(IV)の化合物を製造するためには、式(II)の化合物から出発して、
式(III)の化合物の中間体単離なしの一段階方法を使用することも可能である
【0043】 これらの方法に適する溶媒は反応条件下で変化しない一般的な有機溶媒である
。これらはエーテル類、例えばジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、グリコールジメチルエーテル、または炭化水素類、例えばベンゼン、トル
エン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンもしくは鉱油画分、またはハロゲン
化された炭化水素類、例えばジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、
ジクロロエチレン、トリクロロエチレンもしくはクロロベンゼン、または酢酸エ
チル、ピリジン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキ
サメチル燐酸トリアミド、アセトニトリル、アセトンもしくはニトロメタンを包
含する。上記の溶媒の混合物を使用することも可能である。さらに、水または水
と上記の有機溶媒の1種との混合物も工程(II)→(III)および(III)→(IV
)に適する。これらの工程のためには、水が好ましい。工程(IV)→(VI)およ
び(VI)→(I)のためには、ジクロロメタンおよびトリクロロメタンが好まし
い。ジクロロメタンが特に好ましい。
【0044】 本発明に従う方法に適する塩基は、一般的には、無機または有機塩基である。
これらは好ましくはアルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウムもしくは
水酸化カリウム、アルカリ土類金属水酸化物、例えば、水酸化バリウム、アルカ
リ金属炭酸塩類、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウムもしくは炭酸セシウム、
アルカリ土類金属炭酸塩類、例えば炭酸カルシウム、またはアルカリ金属もしく
はアルカリ土類金属酸化物、例えばナトリウムメトキシドもしくはカリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシドもしくはカリウムエトキシドもしくはカリウムt
ert−ブトキシド、または有機アミン類(トリアルキル(C1−C6)−アミン類
)、例えばトリエチルアミン、または複素環、例えば1,4−ジアザビシクロ[2
.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−
7−エン(DBU)、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、メチルピペ
リジンまたはモルホリンを包含する。工程(II)→(III)→(IV)のためには
水酸化ナトリウムがそして工程(VI)→(I)のためにはトリエチルアミンが好
ましい。
【0045】 一般的には、1モルの式(III)または(VI)の化合物を基準として、塩基は
0.05モル〜10モル、好ましくは1モル〜3モルの量で使用される。
【0046】 本発明に従う方法は一般的には−20℃〜+100℃、好ましくは0℃〜+6
0℃の温度範囲内で行われる。
【0047】 本発明に従う方法は一般的には大気圧で行われる。しかしながら、方法を高め
られた圧力またはわずかに減じられた圧力において(例えば0.5〜5バールの
範囲内で)行うことも可能である。
【0048】 本発明に従う方法は例示方式で以下の式スキームにより説明することができる
【0049】
【化13】
【0050】 一般式(II)、(V)および(VII)の化合物は既知であるかまたは一般的な
方法により製造することができる。
【0051】 しかしながら、認識障害は新規に発見された結合部位のためのそのような配位
子の医学的指示領域だけでない。驚くべきことに、DFPは新規な抗鬱剤を見い
だすためのin vivo動物モデルにおいて有効な活性を有する。この動物モデルは
Porsolt (Nature 1977, 266, 730-732) に従う「ラットの強制水泳試験(Rat For
ced Swimming Test)」である。この試験では、DFPは臨床的に有効な抗鬱剤か
ら既知である行動−活性化効果を、投与量−依存方式で誘発する。認識試験のよ
うに、最適投与量は経口的に0.03mg/kgであり、すなわちコリンエステ
ラーゼ抑制(上記で記載されている)に関して必要であろう濃度よりはるかに低
い。これらの試験結果を基づき、高−親和性DFP結合部位の配位子は精神医学
的適応症、例えば、鬱病、分裂病または不安における使用にも適する。
【0052】 本発明に従う化合物はまたACPH(N−アシル−ペプチドヒドロラーゼ)も
抑制する。
【0053】 新規な活性化合物は既知の方法で一般的な調製物、例えば錠剤、糖衣丸、丸剤
、顆粒剤、エーロゾル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤および液剤に、不活性の無
毒な薬剤学的に適する賦形剤または溶媒を用いて転化させることができる。ここ
では、治療的に活性な化合物は各場合とも全混合物の約0.0001〜90重量
%、好ましくは0.0001〜1.0重量%の濃度ですなわち指示された投与量範
囲を得るのに充分な量で存在すべきである。
【0054】 調製物は、例えば、活性化合物を溶媒および/または賦形剤と共に、適宜乳化
剤および/または分散剤を用いて伸展させることにより製造され、例えば、使用
する希釈剤が水である場合には、適宜、有機溶媒を補助溶媒として使用すること
が可能である。
【0055】 投与は一般的な方法で、好ましくは経口的に、経皮的にまたは非経口的に、特
に経舌的にまたは静脈内に行われる。
【0056】 一般的には、静脈投与の場合には有効な結果を得るためには約0.00001
〜10mg/kg、好ましくは約0.0001〜1mg/kgの体重の量を投与
することが有利であると証明された。
【0057】 これにもかかわらず、適宜、すなわち体重または投与方式のタイプ、薬品に対
する個々の応答、その調合方法および投与を行う時間または間隔により、上記の
量から逸脱する必要があるかもしれない。それ故、ある場合には上記の最少量よ
り少量で処理することが適するかもしれないが、他の場合には上記の上限を越え
るべきである。比較的大量投与の場合には、これを1日にわたり数回の個別投与
に分割することが推奨される。
【0058】 高−親和性DFP結合部位の配位子は一般的には中枢神経系の障害の予防およ
び処置のための使用に適する。
【0059】 しかしながら、一般式(IX)
【0060】
【化14】
【0061】 [式中、 R24およびR25は同一もしくは相異なりそして互いに独立してハロゲン、(C1
8)−アルコキシ、(C1−C8)−アルケノキシ、アリール−Sまたはアリール−
Oを表し、ここで(C1−C8)−アルコキシまたは(C1−C8)−アルケノキシは場
合によりハロゲンによりモノ−もしくはポリ置換されていてもよく、そして R26はR24の意味を有しそしてこの意味と同一もしくは相異なり、或いは場合に
より置換されていてもよい(C1−C8)−アルキルまたは置換されたアリールを表
し、 そしてXは以上で定義された通りである] の化合物は除外される。
【0062】 (C1−C8)−アルケノキシは本発明の概念においては炭素数1〜8の直鎖状も
しくは分枝鎖状のアルケニル−オキシ基を表す。挙げうる例は、エテニル、プロ
プ−2−エン−1−イル、プロプ−2−エン−2−イル、プロプ−3−エニルま
たはブテ−1−エン−1−イルである。
【0063】 そのような新規な活性化合物は最初に高−親和性DFP結合部位におけるin v
itro競合試験により同定される。原則的には、ヒトを包含するラット以外の他の
哺乳動物種の細胞膜をこの目的のために使用することも可能である。
【0064】 本発明の目的のためには、高−親和性DFP結合部位の配位子は10nM未満
の濃度で適用された時に[3H]DFPを置換する100,000nM未満の解離定
数Kdを有する物質である。
【0065】 この結合部位におけるKdが1000nMより低い配位子が好ましい。特にア
セチルコリンエステラーゼとの結合が少なくとも500のファクター、非常に好
ましくは少なくとも1000のファクター、だけ弱い配位子も適する。
【0066】 コリンエステラーゼ抑制と比べた高−親和性DFP結合部位の配位子の選択性
は適当なin vitro試験を用いて示すことができる。1つのそのような試験は Ell
man (Biochem. Pharmacol. 1961, 7, 88-95) に従うコリンエステラーゼ活性の
光度測定である。
【0067】 高−親和性DFP結合部位の配位子は認識障害、不安、分裂病または鬱病、非
常に特にアルツハイマータイプの痴呆症の予防および処置のための使用に特に適
する。
【0068】 この方法で同定される物質の認識障害の処置および予防における有効性は学習
および記憶に関する既知の標準動物モデルを用いて確認される(例えば、"Alzhe
imer's Disease: Biology, Diagnosis and Therapeutics", Iqbal et al., ed.;
1997, John Wiley, pp. 781-786 参照)。この目的に適する動物モデルは、例
えば、能動的または活発な回避行動、古典的または操作的条件づけ、空間的方づ
け試験、または目的もしくは課題認識試験である。空間的記憶に基づくいわゆる
モリス(Morris)試験(J. Neurosci. Methods 1984, 11, 47-60)が特に適するモ
デルとして推奨される。
【0069】 1.高−親和性DFP結合部位 a)特性づけ ラットの脳をpH7.4の冷たい50mMトリス−HCl中で均質化し、そし
て48,000xgにおいて30分間にわたり2回遠心し、懸濁液を廃棄しそし
て沈澱を50mMトリス緩衝液中に再懸濁させた。結合試験では、試験混合物は
最初は約0.4mgの膜蛋白質、種々の濃度のDFPおよび50mMトリス緩衝
液を含有していた。この混合物を25℃において水浴中で30分間にわたり温置
し、そして市販の[3H]DFP(標準試験において0.1〜20nM、5nM)を
次に加えた。サンプルを次に再度良く混合しそして25℃において120分間に
わたり温置した。反応時間後に、3mlの氷冷トリス緩衝液を各サンプルに加え
、そして配位子の膜−結合された部分を結合されていない遊離部分からホワット
マン(Whatman)GF/Cフィルターを通す急速濾過により分離した。フィルター
を冷たい緩衝液で3回洗浄しそして結合された放射配位子の量をβ−シンチレー
ション計数により測定した。特異的結合を測定するために、100μMの非放射
活性DFP中で測定された非特異的結合を全結合から引算した。
【0070】 この方法で測定された結合は90%特異的でありそして飽和できなかった。脳
全体中および個別の脳領域、例えば、大脳皮質、中の両者の見掛け結合定数Kd
は1.8±0.2nM(10nMまでの合計21回の実験の平均±標準偏差)であ
った。これらの実験では、結合部位密度Bmaxは347±14.9pモル/mgの
膜蛋白質の範囲内であった。10mMまでの[3H]DFPの範囲内では、結合デ
ータの引っ掻き変形は線状であった。これはこの濃度範囲内の放射配位子のため
の単独の非−相互作用性の高−親和性種の結合部位との相互作用を示す。しかし
ながら、>10nMの放射配位子濃度においては、全結合は不均化的に増加し、
比較的高い濃度における比較的低い親和性を有する他の結合部位との相互作用を
示す。 b)コリンエステラーゼ類からの高−親和性DFP結合部位の識別 DFP結合部位はコリンエステラーゼではない。実質的に同一条件下での標識
のついていないDFPおよびフィシオスチグミンと2種の生物学的標的との相互
作用の比較はDFPがラットの脳膜中の高−親和性結合部位に対する[3H]DF
Pの結合をアセチルコリンエステラーゼ活性より約200倍ほど有効に抑制する
ことを示した(IC50 11nM対2.6μM)。しかしながら、DFPのよう
にアセチルコリンエステラーゼのアセチルコリン結合領域に結合するフィシオス
チグミンはアセチルコリンエステラーゼを抑制できるだけでなく(IC50 3
3nM)、高−親和性DFP結合部位からのDFPを置換しない(IC50>1
mM)。 c)高−親和性DFP結合部位の配位子の同定 高−親和性DFP結合部位からの[3H]DFPの置換はDFPに関して1.a)
に記載された方法と同様にして測定される。実施例1は4.8nMのIC50を示
した。
【0071】 2.アセチルコリンエステラーゼに関する選択性の測定 コリンエステラーゼ抑制に関するDFP配位子としての物質の選択性は適当な
インビトロ試験を用いて示すことができる。1つのそのような試験は Ellman (B
iochem. Pharmacol. 1961, 7, 88-95) に従うコリンエステラーゼ活性の光度測
定である。一般的には、実験はラットの粗製全脳ホモジネートを用いて行われる
。しかしながら、適する酵素調合物は人間を含む他の恒温動物の脳ホモジネート
および市販の精製された酵素調合物も包含する。
【0072】 標準実験では、ラットの脳を20倍量(w/v)のpH8.0の100mM K 2 HPO4緩衝液の中で均質化する。ホモジネートの蛋白質濃度を緩衝液中での希
釈により約3mg/mlに調節する。温置混合物(1500μl)は100mM
のpH8.0の100mMホスフェート緩衝液、330μMのジチオビスニトロ
ベンゾエート、150μgの蛋白質に相当する50μlの脳ホモジネート、種々
の試験濃度の試験しようとする試験物質および酵素物質としての40μMアセチ
ルチオコリンを含有する。[3H]DFP結合試験のものとの温置条件のより良好
な比較のためには、基質添加の前に、反応混合物を室温で30分間にわたり予備
温置する。基質を加えることにより酵素反応が開始される。反応時間は6分間で
ある。サンプルを次に25mlの1mMタクリン溶液(最終濃度)と混合して反
応を停止させ、そして黄色染料錯体を分光計で412nmにおいて対応する空白
値(基質添加前のタクリンの添加)に対して定量的に測定する。IC50を試験中
の増加する濃度の試験物質の存在下における酵素活性から計算しそして[3H]D
FP競合に関するものと比較する。
【0073】 実施例1は>10μMのKiを有するアセチルコリンエステラーゼを抑制した
。それ故、この物質の選択性は>2000である。
【0074】 3.モリス(Morris)試験: モリス試験は齧歯動物における空間的方向づけ学習を記録する。試験は物質の
学習−および記憶−強化活性を評価するの非常に適する。この試験では、ラット
またはマウスを訓練して水が充填された水泳プールからの唯一の逃げ道であるそ
れらが見ることができない台に集まるように訓練する。動物を1日当たり4回で
5日間の期間にわたり訓練することが有用であると証明された。試験物質を実験
中毎日決められた時間に、例えば最初の水泳試験の30分前に、投与する。対照
は対応する賦形剤を受容する。動物の学習性能は、訓練により、出発位置と台と
の間の泳いだ距離の減少並びに台に達するまでに泳いだ時間の短縮をそれ自身で
示し、すなわち動物が台の位置をより良く覚えれば覚えるほど行程距離は短くな
り且つ早く台に到達する。試験は認識障害のある動物、例えば年をとった動物ま
たは実験的に誘発した脳損傷を有する動物、を用いて行われる。
【0075】 内側嗅皮質の病変を有するラットがアルツハイマー病の動物モデルである。内
側嗅皮質の両側の病変をエキシトトキシンイボテン酸(etocitotoxin ibotenic a
cid)の脳内注射により導入する。これはモリス試験で学習性能に強い悪影響を有
する。
【0076】 実施例1の学習−および記憶−改良効果をこの動物モデルを用いて試験した。
内側嗅皮質の両側の病変を有するラットはモリス試験で台位置を学習するのにか
なり長い時間がかかり、そして5日間の訓練後の性能は病変を有する動物のよう
に操作されたがエキシトトキシンイボテン酸の脳内注射を受けなかった対照動物
のものよりかなり劣っていた。
【0077】 5日間にわたる毎日の訓練の各々の30分前における1kgの体重当たり0.
1mgの投与量での実施例1の腹腔内注射が台位置の学習をかなり速めた。訓練
2日目でさえ、実施例1で処置された病変のある動物は5日間の訓練後の賦形剤
で処置した動物と同じ行動水準に達した。しかしながら、実施例1は内側嗅皮質
の病変により誘発される学習弱化を拮抗させることはできなかったが、実験的に
誘発された脳損傷の程度を見込むとこれは予期されなかった。
【0078】 4.ラット強制水泳試験: 感情障害の処置および予防における物質の効果は Porsolt (Nature 1977, 266
, 730-732) に従う「ラット強制水泳試験」により確認される。試験は、望みの
ない状況において、ラットが静止したままである(「行動絶望」)ことの確認に
基づく。試験の24時間前に、若い成体ラット(生後3−4カ月)を個別に20
分間にわたり水が15cmの高さまで充填されているガラスシリンダー(高さ4
0cm、直径20cm)の中に入れる。試験では、動物を再度シリンダー中に移
し、そして静止期間を5分間の期間にわたり測定する。試験物質を2回の水泳試
験間の期間に投与する。対照は対応する賦形剤を受容する。表1 : 「ラット強制水泳試験」におけるDFPの行動−活性化活性。行動効果は賦形
剤で処置した対照動物と比べた静止性における平均変化±標準誤差として示され
る。使用した賦形剤は生理食塩水であった。効果の意義はANOVAおよびその
後のフィッシャー・ポスト−ホック(Fisher post-hoc)分析により検査された。
n.s.=意義なし。
【0079】
【表1】
【0080】 出発化合物: 実施例I: 2−(1−メチルプロピル)ヘキサン−3−オンカルボン酸エチル
【0081】
【化15】
【0082】 0℃において、10.1g(62.5ミリモル)のヘキサン−3−オン−カルボ
ン酸エチルの60mlのDMF中溶液を8.84g(68.8ミリモル)のカリウ
ムtert−ブトキシドの25mlのDMF中溶液に滴下し、そして混合物を次
にこの温度において30分間にわたり撹拌した。7.59ml(9.53g、68
.1ミリモル)の2−ブロモブタンの25mlのDMF中溶液を30分間の期間
にわたり滴下し、そして反応混合物を室温において一夜撹拌した。処理のために
、混合物を250mlの水に加えそして酢酸エチル(3×100ml)で抽出し
た。一緒にした有機相を乾燥し(硫酸ナトリウム)そして濃縮し、そして粗製生
成物をクロマトグラフィーによりシリカゲル(0.04〜0.63mm)上で石油
エーテル:酢酸エチル40:1を用いて精製した。1 H-NMR(DMSO,TMS,400MHz,δ):4.11(m,2H),3.4
8(dd,1H),2.49(m,2H),2.08(m,1H),1.48(m
,2H),1.30(m,1H),1.15(dt,3H),1.10(m,1H
),0.84(m,9H);MS(DCI,NH3):215[M+H]+
【0083】 実施例II: 2−シクロペンチルヘキサン−3−オンカルボン酸エチル
【0084】
【化16】
【0085】 製造は実施例Iと同様にして4.04g(25.0ミリモル)のヘキサン−3−
オンカルボン酸エチルおよび2.95ml(4.10g、27.3ミリモル)のブ
ロモシクロペンタンから行われた。精製はクロマトグラフィーにより(シリカゲ
ル、石油エーテル:酢酸エチル20:1)行われた。MS(EI):226[M] +
【0086】 実施例III: 2−ヘキシルヘキサン−3−オンカルボン酸エチル
【0087】
【化17】
【0088】 アルゴンの雰囲気下で、1.59g(69.3ミリモル)のナトリウムを一度に
少量ずつ50mlのエタノールに加えた。混合物を次に均質溶液が得られるまで
還流下で撹拌した。11.0g(69.3ミリモル)のヘキサン−3−オンカルボ
ン酸エチルを熱いアルコキシド溶液に加え、そして混合物を45分間にわたり撹
拌した。6.51ml(7.93g、52.5ミリモル)の1−ヨードヘキサンを
次に沸騰する混合物にゆっくり滴下した。混合物を16時間にわたり還流下で撹
拌し、室温に冷却しそして濾過し、そして溶媒を次に減圧下で除去した。残渣を
ジクロロメタン中に加え、再び濾過しそして濃縮した。粗製生成物をクロマトグ
ラフィーにより(シリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル30:1)精製した。
MS(DCI,NH3):309[M+H]+
【0089】 製造実施例: 実施例1: 4−エチル−3−プロピル−2−(1−ピロリジニルカルボニル)−5(2H)−イ
ソキサゾロン
【0090】
【化18】
【0091】 a)4−エチル−3−プロピル−5(2H)−イソキサゾロン
【0092】
【化19】
【0093】 11.53g(165.9ミリモル)のヒドロキシルアミン塩酸塩を25mlの
水中に溶解させそして、高くとも0℃の温度において、13.27g(331.8
ミリモル)の水酸化ナトリウムの60mlの水中溶液と混合する。さらなる冷却
なしに、30.9g(165.9ミリモル)の2−エチルヘキサン−3−オンカル
ボン酸エチルを次に一部分ずつ加え、そして混合物を50℃において3時間にわ
たり撹拌する。15.5mlの濃塩酸を0℃において加え、そして混合物を水で
希釈しそしてジクロロメタンで3回抽出する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥
し、濃縮しそして高真空下で分別する。沸点2mbar .105−115℃。 b)4−エチル−3−プロピル−2−(クロロ−カルボニル)−5(2H)−イソキ
サゾロン
【0094】
【化20】
【0095】 0℃において、150mlのジクロロメタン中の15g(96.65ミリモル
)の4−エチル−3−プロピル−5(2H)−イソキサゾロンを27.81g(1
44.98ミリモル)のジホスゲンと混合し、そして混合物を次に0℃において
6時間撹拌する。過剰のホスゲンを除去するために、アルゴンを反応混合物中に
室温において1時間通し、排気を水酸化ナトリウムにより中和した。溶液を濃縮
しそして生成物を減圧下で蒸留した。沸点3mbar125−30℃。 c)4−エチル−3−プロピル−2−(1−ピロリジニルカルボニル)−5(2H)
−イソキサゾロン 0℃において、0.43g(6ミリモル)のピロリジンの35mlのジクロロ
メタン中溶液を0.44g(2ミリモル)の4−エチル−3−プロピル−2−(ク
ロロカルボニル)−5(2H)−イソキサゾロンの10mlのジクロロメタン中溶
液に滴下し、そして混合物を室温において一夜撹拌する。処理のために、残渣を
シリカゲル上で石油エーテル:酢酸エチル(4:1)を用いてクロマトグラフィ
ーにかけた。MS(DCI):253(M+H)。
【0096】 実施例1と同様にして、以下の表2の化合物が対応する出発物質から製造され
た:
【0097】
【表2】
【0098】
【表3】
【0099】
【表4】
【0100】
【表5】
【0101】
【表6】
【0102】
【表7】
【0103】
【表8】
【0104】
【表9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/496 A61K 31/496 31/5377 31/5377 31/541 31/541 31/55 31/55 A61P 25/00 A61P 25/00 25/18 25/18 25/22 25/22 25/24 25/24 25/28 25/28 43/00 111 43/00 111 C07D 413/06 C07D 413/06 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (71)出願人 Bayerwrk,Leverkuse n,BRD (72)発明者 エアギユデン,イエンス ドイツ・デー−42349ブツペルタール・メ ツシエンボルン26 (72)発明者 ベス,フランク ドイツ・デー−42115ブツペルタール・ブ ロイアーベーク18 (72)発明者 シユミツト,ベルナルト ドイツ・デー−51789リンドラー・インデ アフーア8 (72)発明者 フアン・デア・シユターイ,フランツ−ヨ ゼフ ドイツ・デー−53797ローマー−バールシ ヤイト・マテイアス−クラウデイウス−ベ ーク15アー (72)発明者 シユレダー,ベルナー ドイツ・デー−42113ブツペルタール・ア ムローム91 (72)発明者 シユーマツハー,ヨアヒム ドイツ・デー−42113ブツペルタール・ア ムリンゲルブツシユ12ベー (72)発明者 シユミツト,デルフ ドイツ・デー−42113ブツペルタール・ア ムエクブツシユ55ベー Fターム(参考) 4C056 AA01 AB01 AC01 AD01 AD02 AD03 AE03 AF01 FA03 FB05 FC07 4C063 AA01 BB08 CC51 DD03 DD06 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC67 BC73 BC88 CB11 CB15 CB22 GA09 GA12 MA02 MA05 NA14 ZA02 ZA05 ZA15 ZA16 ZA18 ZA21

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 [式中、 R1およびR2は同一もしくは相異なりそして 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR5により中断されていても
    よく且つ場合により(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C3)−ペルフルオロアルコ
    キシ、ハロゲンおよびNR67よりなる群から選択される基によりモノ−もしく
    はポリ置換されていてもよい(C1−C8)−アルキルを表し、 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR8により中断されていても
    よく且つ場合により(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C3)−ペルフルオロアルコ
    キシ、ハロゲンおよびNR910よりなる群から選択される基によりモノ−もし
    くはポリ置換されていてもよい(C3−C8)−シクロアルキルを表し、 アリール−(CH2)mを表し、 ここで R5、R6、R7、R8、R9およびR10は同一もしくは相異なりそして互いに独立
    して水素、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アシル、(C1−C4)−アルコキ
    シ−カルボニル、カルバモイル、モノ−もしくはジ−(C1−C4)−アルキルアミ
    ノ−カルボニルを表し、そして mは0、1、2または3を表し、 或いは R1は水素、アリール−S(O)n、(C1−C4)−アルコキシ、アリール−Oまたは
    ハロゲンを表しそしてR2は上記で定義した通りであり、そして ここで nは0、1または2を表し、 或いは R1およびR2は隣接炭素原子と一緒になって、場合により酸素もしくは硫黄原子
    によりまたは基NR11により中断されていてもよく且つ場合により(C1−C4)−
    アルコキシ、(C1−C3)−ペルフルオロアルコキシ、ハロゲンまたはNR1213 よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい5
    −〜10−員のモノ不飽和炭素環を形成し、 ここで R11、R12およびR13は同一もしくは相異なりそして互いに独立してR5に関し
    て挙げられた意味を有し、 R3およびR4は同一もしくは相異なりそして互いに独立して 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR14により中断されていても
    よく且つ場合により(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ、ハ
    ロゲンおよびNR1516よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ
    置換されていてもよい(C1−C8)−アルキルを表し、 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR17により中断されていても
    よく且つ場合により(C1−C4)−アルコキシ、ハロゲンおよびNR1819よりな
    る群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C3−C 8 )−シクロアルキルを表し、 アリール−(CH2)pを表し、 ここで R14、R15、R16、R17、R18およびR19は同一もしくは相異なりそして互いに
    独立してR5に関して挙げられた意味を有し、そして pは0または1を表し、 或いは R3およびR4は窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素および硫黄より
    なる群から選択される2個までの別のヘテロ原子を含有していてもよく且つ場合
    により(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲ
    ン、COOR20、アリール−YおよびNR2122よりなる群から選択される基に
    より置換されていてもよい飽和もしくは部分的に不飽和の3−〜10−員の単環
    式−または二環式複素環を形成し、 ここで R20は水素または(C1−C4)−アルキルを表し、 Yは結合、CH2、COまたはCHOHを表し、そして R21およびR22は同一もしくは相異なりそして互いに独立してR5に関して挙げ
    られた意味を有し、 そして Xは酸素または硫黄を表す] の化合物およびそれらの塩類、ただし2−アミノカルボニル−3−メチル−5(
    2H)−イソキサゾロンを除く。
  2. 【請求項2】 R1およびR2が同一もしくは相異なりそして 場合により酸素もしくは硫黄原子により中断されていてもよく且つ場合によりメ
    トキシ、エトキシおよび弗素よりなる群から選択される基によりモノ−もしくは
    ポリ置換されていてもよい(C1−C8)−アルキルを表し、 場合によりメトキシ、エトキシおよび弗素よりなる群から選択される基によりモ
    ノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C3−C6)−シクロアルキルを表し、 アリール−(CH2)mを表し、 ここで mが0、1または2を表し、 或いは R1が水素、アリール−S、アリール−O、弗素または塩素を表しそしてR2が上
    記で定義した通りであり、 或いは R1およびR2が隣接炭素原子と一緒になって、場合により酸素もしくは硫黄原子
    により中断されていてもよく且つ場合によりメトキシ、エトキシおよび弗素より
    なる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい5−〜
    8−員のモノ不飽和炭素環を形成し、 R3およびR4が同一もしくは相異なりそして互いに独立して 場合により酸素もしくは硫黄原子によりまたは基NR14により中断されていても
    よく且つ場合によりシクロプロピル、シクロブチル、メトキシ、エトキシ、弗素
    およびNR1516よりなる群から選択される基によりモノ−もしくはポリ置換さ
    れていてもよい(C1−C6)−アルキルを表し、 場合によりメトキシ、エトキシ、弗素およびNR1819よりなる群から選択され
    る基によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C3−C6)−シクロアルキ
    ルを表し、 アリール−(CH2)pを表し、そして ここで R14、R15、R16、R17、R18およびR19が同一もしくは相異なりそして水素、
    (C1−C3)−アルキル、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニルまたはエ
    トキシカルボニルを表しそして pが0または1を表し、 或いは R3およびR4が窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素および硫黄より
    なる群から選択される2個までの別のヘテロ原子を含有していてもよく且つ場合
    によりメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシル、弗素、COOR20 、アリール−YまたはNR2122よりなる群から選択される基により置換されて
    いてもよい飽和もしくは部分的に不飽和の4−〜9−員の単環式−または二環式
    複素環を形成し、 ここで R20が水素、メチルまたはエチルを表し、 Yが結合、CH2またはCHOHを表し、そして R21およびR22が同一もしくは相異なりそして互いに独立して水素、(C1−C3)
    −アルキル、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニルまたはエトキシカル
    ボニルを表し、 そして Xが酸素または硫黄を表す、 請求項1に記載の化合物およびそれらの塩類、ただし2−アミノカルボニル−3
    −メチル−5(2H)−イソキサゾロンを除く。
  3. 【請求項3】 R1およびR2が同一もしくは相異なりそして 場合により弗素によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C1−C6)−ア
    ルキルを表し、 場合により弗素によりモノ−もしくはポリ置換されていてもよい(C3−C6)−シ
    クロアルキルを表し、 ベンジルを表し、 或いは R1が水素、フェニル−Sまたはフェニル−Oを表しそしてR2が上記で定義した
    通りであり、 或いは R1およびR2が隣接炭素原子と一緒になって、場合により弗素によりモノ−もし
    くはポリ置換されていてもよい5−〜9−員のモノ不飽和炭素環を形成し、 ここで R3およびR4が同一もしくは相異なりそして互いに独立して 場合により酸素もしくは硫黄原子により中断されていてもよく且つ場合により(
    3−C6)−シクロアルキルおよび弗素よりなる群から選択される基によりモノ
    −もしくはポリ置換されていてもよい(C1−C6)−アルキルを表し、 フェニル−(CH2)pを表し、 ここで pが0または1を表し、 或いは R3およびR4が窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素および硫黄より
    なる群から選択される2個までの別のヘテロ原子を含有していてもよく且つ場合
    によりメチル、ヒドロキシル、弗素、COOR20、フェニル−YおよびNR21 22 よりなる群から選択される基により置換されていてもよい飽和もしくは部分的
    に不飽和の4−〜9−員の単環式−または二環式複素環を形成し、 ここで R20がメチルを表し、 Yが結合またはCHOHを表し、そして R21およびR22が同一もしくは相異なりそして水素またはメチルを表し、 そして Xが酸素を表す、 請求項1に記載の化合物およびそれらの塩類、ただし2−アミノカルボニル−3
    −メチル−5(2H)−イソキサゾロンを除く。
  4. 【請求項4】 R1およびR2が同一もしくは相異なりそして (C2−C6)−アルキルを表し、或いは シクロペンチルまたはシクロヘキシルを表し、 R3およびR4が同一もしくは相異なりそして互いに独立して メチルまたはエチルを表し、 或いは R3およびR4が窒素原子と一緒になってアゼチジン−1−イル、ピロリジン−1
    −イルまたはピロリン−1−イル基を形成し、 そして Xが酸素を表す、 請求項1に記載の化合物およびそれらの塩類。
  5. 【請求項5】 4−エチル−3−プロピル−2−(1−ピロリジニルカルボ
    ニル)ジヒドロ−5(2H)−イソキサゾロン 【化2】
  6. 【請求項6】 一般式(II) 【化3】 [式中、 R1およびR2は請求項1で定義されている通りであり、そして R23は場合により弗素により置換されていてもよい(C1−C4)−アルキルを表す
    ] の化合物を適宜溶媒中で遊離塩基または塩としてのヒドロキシルアミンと反応さ
    せて一般式(III) 【化4】 [式中、 R1、R2およびR23は上記で定義されている通りである] の化合物を与え、 それを次に塩基の存在下で環化して一般式(IV) 【化5】 [式中、 R1およびR2は上記で定義されている通りである] の化合物を与え、 それを次に適宜不活性溶媒および塩基の存在下で一般式(V) (Cl2C=X)q (V) [式中、 Xは酸素または硫黄を表し、そして qは1、2または3を表す] の化合物と反応させて一般式(VI) 【化6】 [式中、 R1、R2およびXは上記で定義されている通りである] の化合物を与え、 それを引き続き適宜補助塩基の存在下で一般式(VII) HNR34 (VII) [式中、 R3およびR4は請求項1で定義されている通りである] の化合物と縮合させて一般式(I)の化合物を与える ことを特徴とする、請求項1に記載の化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の一般式(I)の化合物を少
    なくとも1種の薬剤学的に許容可能な本質的に無毒の担体または賦形剤との混合
    物として含んでなる薬品。
  8. 【請求項8】 ヒトおよび動物の処置における薬品として使用するための請
    求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  9. 【請求項9】 中枢神経系の障害の処置および/または予防のための薬品を
    製造するための請求項1〜4のいずれかに記載の化合物の使用。
  10. 【請求項10】 認識障害、鬱病、分裂病および不安の処置および/または
    予防のための薬品を製造するための請求項1〜4のいずれかに記載の化合物の使
    用。
  11. 【請求項11】 中枢神経系障害の予防および処置のための薬品を製造する
    ための哺乳動物の脳膜上における、一般式(IX) 【化7】 [式中、 R24およびR25は同一もしくは相異なりそして互いに独立してハロゲン、(C1
    8)−アルコキシ、(C1−C8)−アルケノキシ、アリール−Sまたはアリール−
    Oを表し、ここで(C1−C8)−アルコキシまたは(C1−C8)−アルケノキシは場
    合によりハロゲンによりモノ−もしくはポリ置換されていてもよく、そして R26はR24の意味を有しそしてこの意味と同一もしくは相異なり、或いは場合に
    より置換されていてもよい(C1−C8)−アルキルまたは置換されたアリールを表
    し、そして Xは酸素または硫黄を表す] の化合物を除く、フルオロ燐酸ジイソプロピルの高−親和性結合部位の配位子の
    使用。
  12. 【請求項12】 この結合部位における配位子の解離定数Kdが1000n
    Mより低い請求項11に記載の使用。
  13. 【請求項13】 この結合部位における配位子の解離定数Kdがアセチルコ
    リンエステラーゼに関するそれらの親和性より少なくとも500のファクターだ
    け大きい請求項11または12に記載の使用。
  14. 【請求項14】 この結合部位における配位子の解離定数Kdがアセチルコ
    リンエステラーゼに関するそれらの親和性より少なくとも1000のファクター
    だけ大きい請求項12に記載の使用。
  15. 【請求項15】 中枢神経系の障害が認識障害である請求項11〜14のい
    ずれかに記載の使用。
  16. 【請求項16】 認識障害がアルツハイマータイプの痴呆症である請求項1
    5に記載の使用。
  17. 【請求項17】 中枢神経系の障害が不安、分裂病または鬱病である請求項
    11〜14のいずれかに記載の使用。
  18. 【請求項18】 高−親和性DFP結合部位の配位子を発見するための哺乳
    動物の脳組織調製物の使用。
  19. 【請求項19】 哺乳動物がラット、子牛またはヒトである請求項18に記
    載の使用。
  20. 【請求項20】 (A)結合部位を哺乳動物の脳から単離し、 (B)結合部位を配位子で予備インキュベートし、 (C)そして次にDFPと共にインキュベートし、そして (D)結合を測定する ことを特徴とする、脳組織中の高−親和性DFP結合部位の配位子を発見する方
    法。
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