JP2002518308A - カスパーゼおよびアポトーシス - Google Patents

カスパーゼおよびアポトーシス

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JP2002518308A JP2000554331A JP2000554331A JP2002518308A JP 2002518308 A JP2002518308 A JP 2002518308A JP 2000554331 A JP2000554331 A JP 2000554331A JP 2000554331 A JP2000554331 A JP 2000554331A JP 2002518308 A JP2002518308 A JP 2002518308A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(I)で示される新規化合物、それらの医薬組成物、ならびに、アポトーシス、および過剰または不当な細胞死により引き起こされる病態の治療用のカスパーゼの新規阻害に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、哺乳動物における過剰または不当なアポトーシスを遮断する新規な
方法を見出したことにある。
【0002】 (背景) 細胞死には種々の形態があると1世紀以上の間認識されていた。細胞死の一の
形態である壊死は、一般に、重度の外傷の結果であり、膜の完全性を喪失し、細
胞の内容物の放出を制御できず、しばしば、炎症応答を引き起こす、一の工程で
ある。反対に、アポトーシスは、制御された方法で起こる、より生理学的な工程
であり、一般にその本質は非炎症性である。このため、アポトーシスは、しばし
ば、プログラム細胞死と言われる。その名称自体(アポトーシス:ギリシャ語で
「落ちる」、例えば、木から葉が落ちる)が、正常な生理学的工程の一部である
細胞死を暗示している(Kerr et al., Br. J. Cancer, 26: 239-257 (1972))。
【0003】 アポトーシスが、最終的には細胞の死に至る、細心の注意を払って制御された
一連の細胞性事象であることは明らかである。望ましくない細胞を排除するため
のこの工程は、活動的であり、細胞エネルギーの消費を必要とする。アポトーシ
スの形態学的特徴は、細胞収縮および細胞間接触の喪失、核クロマチンの凝縮、
続いて、断片化、膜波打ち現象、膜ブレビングおよびアポトーシス体(apoptoti
c body)の出現を包含する。該工程の終わりには、隣接細胞およびマクロファー
ジは、アポトーシス細胞からのフラグメントを貪食する。該工程は非常に迅速で
あり、2ないし3時間と短時間に起こる(Bright et al., Biosci. Rep., 14: 6
7-82 (1994))。
【0004】 アポトーシスの最も明確に定義されている生化学的事象は、核DNAの規則正
しい分解を包含する。アポトーシスについてのシグナルは、ヌクレオソーム間の
リンカー領域で二本鎖DNAを切断する、特定のカルシウム依存性およびマグネ
シウム依存性エンドヌクレアーゼの活性化を促進する。このことは、180−2
00塩基対フラグメントの集合体であるDNAフラグメントの産生をもたらす(
Bergamaschi et al., Haematologica, 79: 86-93 (1994);Stewart, JNCI, 86:
1286-1296 (1994))。アガロースゲル電気泳動で試験すると、これらの集合性フ
ラグメントは、アポトーシスを受けているほとんどの細胞に特徴的な梯子状形態
を形成する。
【0005】 細胞をシグナル化して細胞アポトーシスを開始または促進させることのできる
刺激が多くあり、これらの刺激は、種々の細胞において異なり得る。これらの刺
激は、グルココルチコイド、TNFa、成長因子欠損、ある種のウイルス性蛋白
、放射線および抗癌剤を包含しうる。これら刺激のうちいくつかは、種々の細胞
表面受容体、例えば、CD40およびFas/Apo−1を含む、TNF/神経
成長因子ファミリー受容体を介して個々のシグナルを誘発しうる(Bright et al
., 上掲)。アポトーシスを誘起する刺激性におけるこの多様性を考慮した場合
、アポトーシスに関与するシグナルのトランスダクション経路および分子性ファ
クターを精密に示すことは困難である。しかしながら、特定の分子がアポトーシ
スに関与しているという証拠がある。
【0006】 アポトーシスに不可欠である特定分子が線虫類シー・エレガンス(C. elegans
)の研究から最も良く証明された。この系において、アポトーシスを誘発するの
に必要であると思われる遺伝子は、Ced−3およびCed−4である。これら
の遺伝子は、死亡細胞にて機能しなければならず、仮にどちらかの遺伝子が変異
により不活性化されると、細胞死は起こらない(Yuan et al., Devel. Biol., 1
38: 33-41 (1990))。哺乳動物において、アポトーシスの誘発と結び付けられた
遺伝子としては、癌原遺伝子c−mycおよび腫瘍抑制遺伝子p53が挙げられ
る(Bright et al., 上掲;Symonds et al., Cell, 78: 703-711 (1994))。
【0007】 アポトーシスを受けているか否かのこの最終的決定において、これらがアポト
ーシスを阻害する蛋白をプログラムする遺伝子であることは何ら意外なことでは
ない。シー・エレガンスにおける一例として、Ced−9がある。それが異常に
活性化されると、正常に死亡する細胞が生き残り、反対に、Ced−9が不活性
化されると、正常に生存している細胞が死亡するであろう(Stewart, B.W., 上
掲)。哺乳動物において匹敵する遺伝子はbcl−2であり、発癌遺伝子である
と同定された。この遺伝子は、種々の哺乳動物細胞にてその産生物が過剰に発現
されるとアポトーシスを阻害し、細胞を、放射線、細胞毒性薬物およびアポトー
シスシグナル、例えば、c−mycに対して感受的でないようにする(Bright e
t al., 上掲)。ある種のウイルス蛋白は、特定の蛋白のこの能力を利用し、類
似機能を有する相同ウイルス蛋白を産生することによりアポトーシスを遮断して
いた。そのような状況にある一例が、bcl−2に類似しており、細胞死を防止
し、かくしてウイルス産生を強化する、エプスタイン・バールウイルスにより産
生される蛋白である(Wells et al., J. Reprod. Fertil., 101: 385-391 (1994
))。反対に、bcl−2蛋白に結合し、その機能を阻害する蛋白があり、その
一例として、蛋白baxがある(Stewart, B.W.、上掲)。全体の開発状況は、
アポトーシスへの移行がアポトーシスを亢進または阻害する特定の遺伝子産物の
間の慎重な平衡作用で制御されることにある(Barinaga, Science, 263: 754-75
6 (1994))。
【0008】 アポトーシスは、正常な生理機能の重要な要素である。この機能の2つの最も
よく位置する例が、胎児成長と免疫細胞成長である。胎児神経系の成長において
、初期の胎児に存在するニューロンの半分以上が成長の間にアポトーシスで失わ
れて成熟した脳を形成する(Bergamaschi et al., Haematologica, 79: 86-93 (
1994))。免疫コンピテントT細胞の産生においては(B細胞については、その
証拠が少ない)、自分自身を認識して自分自身に対して反応する細胞を排除する
選択工程が起こる。この選択工程は、免疫細胞成熟の領域の範囲内でアポトーシ
ス形式にて起こると考えられる(Williams, G.T., J. Pathol., 173: 1-4 (1994
);Krammer et al., Curr. Opin. Immunol., 6: 279-289 (1994))。
【0009】 アポトーシスの異常制御は、病態にて重要な役割を果たし、過剰または過少な
アポトーシス発生により疾患が生じ得る。過少なアポトーシスに伴う疾患の一例
は、ある種の癌である。機能的bcl−2の異常発現およびその細胞におけるア
ポトーシスの阻害に伴う濾胞性B−細胞リンパ腫がある(Bergamaschi et al.,
上掲)。p53の欠失または変異をアポトーシスの阻害および癌細胞の産生と関
係付ける多くの報告がある(Kerr et al., Cancer, 73: 2013-2026 (1994);Ash
well et al., Immunol. Today, 15: 147-151, (1994))。反対に、過剰または不
当なアポトーシスの一例として、b−アミロイドペプチドにより誘発される可能
性のある、アルツハイマー病にて起こる神経細胞の喪失がある(Barr et al., B
ioTechnology, 12: 487-493 (1994))。別の例として、HIV感染にて生じるC
D4+ T細胞の過剰なアポトーシス、梗塞/再灌流の間の心筋細胞の過剰なアポ
トーシス、および虚血の間の神経細胞の過剰なアポトーシスが挙げられる(Berg
amaschi et al., 上掲;Barr et al., 上掲)。
【0010】 ある薬理剤は、癌において観察されるアポトーシスの欠如に対抗しようとする
。例えば、癌細胞のアポトーシスを強化することが報告されている(Ashwell et
al., 上掲)、エピポドフィロトキシンのようなトポイソメラーゼIIインヒビタ
ー、およびara−cのような抗代謝剤が挙げられる。これらの抗癌剤を用いる
多くのケースにおいて、アポトーシスの誘発の厳密なメカニズムは解明されてい
ない。
【0011】 ここ2、3年の間に、ICEおよびICEに対して相同な蛋白(カスパーゼ)
がアポトーシスにて重要な役割を果たしているという証拠が構築された。この分
野の研究は、シー・エレガンス・アポトーシスにとって重要であることが知られ
ている遺伝子であるCed−3によりコードされる蛋白と、ICE(カスパーゼ
1)との間の相同性を観察することにより活性化された。これら2つの蛋白は、
29%のアミノ酸同一性、および、プロテアーゼ活性を引き起こすと考えられる
5個のアミノ酸部(QACRG)の完全な同一性を共有している(Yuan et al.,
Cell, 75: 641-652 (1993))。ICEと、成長中の脳におけるアポトーシスに
関与していると疑われている遺伝子であるマウスのnedd−2遺伝子の産生物
(Kumar et al., Genes Dev., 8: 1613-1626 (1994))ならびにヒト脳cDNA
ライブラリーから単離したヒトにおいてnedd−2に匹敵する遺伝子であるI
ch−1(カスパーゼ2)およびCPP32(カスパーゼ3)(Wang et al., C
ell, 78: 739-750 (1994);Fernandes−Alnemiriら, J. Biol. Chem., 269: 307
61-30764 (1994))との間で付加的な相同性が観察される。
【0012】 さらに、トランスフェクション研究によりアポトーシスにおけるこれらの蛋白
の役割が証明される。ネズミICEの過剰な発現により、過渡トランスフェクシ
ョンアッセイにおいて線維芽細胞がプログラム細胞死を受けた(Miura et al.,
Cell, 75: 653-660 (1993))。細胞死は、ICEとCed−3との間の最大相同
性を有する領域におけるトランスフェクト遺伝子の点突然変異により防止できた
。アポトーシスにおけるICEの役割についての非常に強い支持として、該著者
は、ICEトランスフェクション誘発性アポトーシスを、プログラム細胞死を防
止できる哺乳動物癌遺伝子であるbcl−2の過剰発現により拮抗できたことを
示した(Miura et al., 上掲)。crmA遺伝子を用いて追加実験を行った。牛
痘ウイルスのこの遺伝子は、プロテアーゼのインヒビターである蛋白のファミリ
ーであるセルピン蛋白をコードする(Ray et al., Cell, 69: 597-604 (1992))
。特に、crmAの蛋白は、ICEによるプロ−インターロイキン−1bのプロ
セシングを阻害することが示された。Gagliardini et al., Science, 263: 826-
828 (1994) には、crmA遺伝子の背根神経節ニューロンへのマイクロインジ
ェクションが神経成長因子欠損により誘発される細胞死を防止したことが示され
た。この結果は、ICEが神経細胞アポトーシスに関与することを示している。
ICEトランスフェクションをcrmAの同時発現(co-expression)と結び付
ける実験によりICE関与がより直接的に示されており、これは、ICE誘発性
アポトーシス応答のcrmA誘発性抑制を示している(Miura et al., 上掲;Wa
ng et al., 上掲)。
【0013】 ICEに加えて、研究者らは、カスパーゼのアポトーシス促進能について試験
した。Kumarら(上掲)は、線維芽細胞および神経芽細胞腫細胞におけるned
d−2の過剰発現によりアポトーシスによる細胞死が引き起こされ、このアポト
ーシスがbcl−2遺伝子の発現によって抑制できたことを証明した。最も最近
では、Wangら(上掲)が、多くの哺乳動物細胞におけるIch−1の過剰発現に
ついて試験した。発現により細胞アポトーシスが引き起こされ、これは、bcl
−2同時発現により拮抗された。QACRGモチーフ内に含有されており、プロ
テアーゼ機能に重要であると考えられるシステイン残基のセリンへの変異により
、アポトーシス活性はなくなった。
【0014】 Lazebnikら(Nature, 371: 346-347 (1994))による最近の報告により、アポ
トーシスにおけるシステインプロテアーゼの役割がさらに証明されている。これ
ら著者は、無細胞系を用いてアポトーシスの模倣および研究を行った。この系に
は、プレ−インターロイキン−1bの切断部位と同一部位で酵素ポリ(ADP−
リボース)ポリメラーゼを切断するプロテアーゼ活性がある。しかしながら、単
離されたプロテアーゼであるこれとICEとは異なっており、種々の基質蛋白に
対して作用することが明かである。非選択的システインプロテアーゼインヒビタ
ーを用いて該系におけるプロテアーゼ活性を遮断することにより、アポトーシス
が阻害された。
【0015】 総合すれば、上記により、カスパーゼの哺乳動物細胞におけるアポトーシス誘
発への著しい関与が証明される。脳インターロイキン−1は、アルツハイマー病
およびダウン症候群において上昇することが報告された(Griffin et al., Proc
. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 86: 7611-7615 (1989))。インターロイキン−1
が、アルツハイマー病におけるならびにダウン症候群および老化に罹っている人
の脳における老人斑の主成分であるb−アミロイド蛋白のmRNAおよび産生を
増大させることができるという報告もある(Forloni et al., Mol. Brain Res.,
16: 128-134 (1992);Buxbaum et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 89:
10075-10078 (1992);Goldgaber et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 86:
7606-7610 (1989))。これらの報告は、ICEのこれらの疾患への関与ならび
に新規治療薬の使用の必要性およびこれによる治療についての追加証拠と考える
ことができる。
【0016】 現在まで、有用な治療ストラテジーは、過剰または不当なアポトーシスを遮断
しなかった。1つの特許出願 EPO 0 533 226 には、ICEの活性を測定するの
に有用であり、したがって、IL−1媒介疾患の診断およびモニターリングに有
用であると言われている新規ペプチド構造が記載されている。したがって、哺乳
動物用の非毒性薬理学的および毒物学的プロフィルを有するより良好な治療薬を
見出すことが必要とされている。これらの化合物は、過剰および不当なアポトー
シス細胞を遮断し、したがって、この症状が出現する疾患および症状の治療を提
供する。
【0017】 (発明の概要) 本発明は、式(I)で示される新規化合物、それらの医薬組成物、およびアポ
トーシスおよび過剰または不当な細胞死により引き起こされる病態の治療用のカ
スパーゼの新規阻害に関する。式(I)で示される化合物は、カスパーゼ3およ
び7の阻害に最も効果的である。
【0018】 本発明の別の態様は、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される
塩および医薬上許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物に関する。
【0019】 本発明の別の態様は、過剰なIL−1bコンバターゼ活性に伴う疾患または障
害の治療を必要とする哺乳動物におけるかかる治療方法であって、該哺乳動物に
有効量の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩を投与するこ
とからなる方法に関する。
【0020】 本発明の別の態様は、アポトーシスの予防または軽減を必要とする哺乳動物、
好ましくは、ヒトにおけるかかる予防または軽減方法であって、該哺乳動物また
はヒトに有効量の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩を投
与することからなる方法に関する。
【0021】 本発明の別の態様は、IL−1bおよび/またはTNF産生の遮断または減少
を必要とする哺乳動物、好ましくは、ヒトにおけるかかる遮断または減少方法で
あって、該哺乳動物またはヒトに有効量の式(I)で示される化合物またはその
医薬上許容される塩を投与することからなる方法に関する。
【0022】 式Iで示される化合物は、構造式:
【化4】 [式中、 R1およびR2は、それらが結合している窒素と一緒になって、4〜7員環を形
成し; R3およびR4は、それらが結合している窒素と一緒になって、4〜7員環を形
成し; R5は、
【化5】 またはC1-6アルキル、好ましくは、メチルである] で示される。
【0023】 好ましくは、R1およびR2ならびにR3およびR4が結合して窒素含有5員環を
形成する。
【0024】 式(I)で示される化合物の例としては、以下の化合物が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない: (S,S)−4−[1−(2−メトキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2−[
1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−アニリン、 (S,S)−4−[1−(2−フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2−
[1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−アニリン、 (S,S)−4−[1−(2−フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2−
[1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−N−ベンゾイルアニリ
ン、 (S,S)−4−[1−(2−フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2−
[1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−1,2−エタンジオン]−N−メチルア
ニリン。
【0025】 「過剰なIL−1bコンバターゼ活性」なる用語は、本明細書では、該タンパ
ク質の過剰発現または該酵素の過剰な活性化を意味するのに用いられる。 「C1-6アルキル」または「アルキル」なる用語は、本明細書では、鎖長が特
記されない限り炭素原子1〜6個の直鎖および分枝鎖残基を意味するのに用いら
れ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル
イソブチル、tert−ブチルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0026】 本発明は、式(I)で示される化合物によるカスパーゼの阻害を含む。「カス
パーゼ」なる用語により表されるものは、ポリペプチドインターロイキン−1b
転換酵素(コンバターゼ)のフラグメント、ホモログ、アナログおよび誘導体で
ある。これらのアナログは、構造的にはカスパーゼファミリーに関係している。
それらは、一般に、配列全体にわたってヒトICEに対して高い相同性を示す蛋
白をコードする。好ましくは、ペンタペプチドQACRGが保存される。多くの
天然対立遺伝子変異体(例えば、ヌクレオチドの置換、欠失または付加)を包含
してもよいカスパーゼは、実質的には、コードされるポリペプチドの機能を変更
しない。すなわち、それらは、本質的に、ICEプロテアーゼと同一の生物学的
機能または活性を保持しているが、該生物学的機能が増強または低下した活性で
あることが認められている。適当な活性は、IL−1bコンバターゼ活性ではな
く、アポトーシスを誘発するかまたは何らかの手段でプログラム細胞死に関与す
る能力である。本発明の範囲内に包含される適当なカスパーゼは、1994年6月23
日に出願されたPCT/US94/07127(代理人ドケット番号:325800-184);および19
94年11月1日に出願された米国特許出願番号08/334,251(代理人ドケット番号:3
25800-249)に記載されているものである(出典明示により本明細書の記載とす
る)。
【0027】 「IL−1bおよび/TNF産生の遮断または阻害または減少」なる用語は、
本明細書において用いる場合、 a)サイトカインのインビボ放出の阻害によるヒトにおける過剰レベルのサイ
トカインの、正常または正常下レベルへの減少またはダウンレギュレーション;
または b)ヒトにおける過剰なインビボレベルのサイトカイン(IL−1またはTN
F)のゲノムレベルでの正常または正常下レベルへのダウンレギュレーション;
または c)翻訳後事象としてのサイトカイン(IL−1またはTNF)の直接合成の
阻害によるダウンレギュレーション;または d)ヒトにおける過剰なインビボレベルのサイトカイン(IL−1またはTN
F)の翻訳レベルでの正常または正常下レベルへのダウンレギュレーション を意味する。
【0028】 本発明の化合物は、以下に例示するスキームに従って合成できる。
【化6】
【0029】 5−イサチンスルホン酸ナトリウム塩(1)を、50〜80℃の範囲の温度でス
ルホランのような有機溶媒中、オキシ塩化リンで処理して、本発明の新規化合物
の直接の前駆体である5−クロロスルホニルイサチン(2)を得る(Martinez,
F; Naarmann; H, Synth. Met., 1990, 39, 195)。該クロロスルホニル誘導体(
2)を、テトラヒドロフラン、塩化メチレンまたはジメチルホルムアミドなどの
有機溶媒中、過剰の第二アミンで処理することにより4−アルキルアミノスルホ
ニル−2−アルキルグリオキシルアミドアニリン(3)を得る。別法として、ク
ロロスルホニル誘導体(2)を、第三アミン塩基を含有する、テトラヒドロフラ
ン、塩化メチレンまたはジメチルホルムアミドなどの有機溶媒中、僅かに過剰(
<1.3当量)の第二アミンで処理することにより5−アルキルアミノスルホニ
ルイサチン(4)を得る。該5−アルキルアミノスルホニルイサチン(4)を、
25〜60℃の温度範囲でテトラヒドロフラン、塩化メチレン、ジメチルホルム
アミドまたはメタノールなどの有機溶媒中、第二アミン塩基で処理して、4−ア
ルキルアミノスルホニル−2−アルキルグリオキシルアミドアニリン(5)を得
る。該4−ァルキルアミノスルホニル−2−アルキルグリオキシルアミドアニリ
ン(5)を、ピリジン中、塩化アシルでアシル化して、4−アルキルアミノスル
ホニル−2−アルキルグリオキシルアミド−N−アシルアニリド(6)を得る。
さらに、該5−アルキルアミノスルホニルイサチン(4)を、有機溶媒中、ヨウ
化メチルまたは臭化ベンジルのようなハロゲン化物を用いてK2CO3またはNa
Hなどの塩基の存在下でアルキル化して、1−アルキル−5−ァルキルアミノス
ルホニルイサチン(7)を得る。該1−アルキル−5−ァルキルアミノスルホニ
ルイサチン(7)を、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、ジメチルホルムアミ
ド、またはメタノールなどの有機溶媒中、第二アミン塩基で処理して4−ァルキ
ルアミノスルホニル−2−アルキルグリオキシルアミド−N−アルキル−アニリ
ン(8)を得る。
【0030】 実施例1 (S,S)−4−[1−(2−メトキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2−[
1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−アニリン 1a)5−クロロスルホニルイサチン イサチンスルホン酸ナトリウム塩・二水和物(10g、35.1mmol)お
よびテトラメチレンスルホン50mLの混合物にオキシ塩化リン(16.5mL
、177mmol)を添加した。得られた混合物を60℃で3時間加熱した。該
混合物を0℃に冷却し、水120mLを注意深く添加した。得られた緑色の固体
を濾過し、水で洗浄した。固体をEtOAc 100mLに溶解し、水50mLで
3回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して黄色固
体を得た。固体をEtOAc/ヘキサンから再結晶して標記化合物を橙色の固体と
して得た(5.2g、60.5%)。ES(−)MS m/e=344(M−H)
【0031】 1b)(S,S)−4−[1−(2−メトキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−
2−[1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−アニリン 5−クロロスルホニルイサチン(0.1g、0.41mmol)の塩化メチレン
2mL中溶液に塩化メチレン0.5mL中の(S)−(+)−2−(メトキシメチル)
ピロリジン(0.14g、1.2mmol)を添加した。得られた溶液を20分間
撹拌し、次いで、3N HClで洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過
し、真空蒸発させて黄色固体を得た。固体をシリカゲルフラッシュクロマトグラ
フィー(1%CH3OH/CH2Cl2を用いる)に付すことにより精製して標記化
合物を淡黄色油状物として得た(0.016g、9%)。ES(+)MS m/e
=440(M+H)。
【0032】 実施例2 (S,S)−4−[1−(2−フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2−
[1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−アニリン 2a)(S)−(+)−N−Boc−2−(4−トルエンスルホニルオキシメチル)
ピロリジン 0℃での(S)−(+)−N−Boc−2−プロリノール(3.51g、17.4m
mol)およびピリジン(9.87mL、122mmol)のCH2Cl2 18m
L中溶液にp−トルエンスルホニルクロリド(3.99g、20.9mmol)の
CH2Cl2 20mL中溶液を滴下した。該溶液を室温に加温し、一夜撹拌した。
該溶液を水140mLで処理し、CH2Cl2 20mLで2回抽出した。次いで、
有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して油状物を得た。油状
物をシリカゲルクロマトグラフィー(20〜25%EtOAc/ヘキサンを用いる
)に付すことにより精製して標記化合物を無色油状物として得た(5.6g、9
0%)。ES(+)MS m/e=256(M+H)。
【0033】 2b)(S)−(+)−N−Boc−2−フェノキシメチルピロリジン 0℃でのフェノール(0.40g、4.23mmol)のTHF 10mL中溶
液に水素化ナトリウム(0.226g、5.65mmol)を添加し、該混合物を
室温に加温した。該混合物を10分間(水素ガスの発生が止むまで)撹拌し、0
℃に冷却した。(S)−(+)−N−Boc−2−(4−トルエンスルホニルオキシ
メチル)ピロリジン(1.0g、2.8mmol)のTHF 2mL中溶液を滴下し
、得られた混合物を一夜還流させた。該混合物にDMF 5mLを添加し、該混
合物を100℃で一夜加熱した。該混合物にEtOAcを添加し、有機層を水で3
回、1N NaOHで3回、次いで、水で2回洗浄した。次いで、有機層をMgS
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して油状物を得た。油状物をシリカゲル
クロマトグラフィー(7%EtOAc/ヘキサンを用いる)に付すことにより精製
して標記化合物を無色油状物として得た(0.55g、71%)。ES(+)M
S m/e=278(M+H)。
【0034】 2c)(S)−(+)−2−フェノキシメチルピロリジン 0℃での(S)−(+)−N−Boc−2−フェノキシメチルピロリジン(0.8
1g、2.9mmol)のCH2Cl2 5mL中溶液にTFA 5mLを1時間にわ
たって滴下した。該溶液を室温に加温し、1.5時間攪拌した。該反応混合物を
10%NaOH 30mL中にゆっくりと注ぎ、CH2Cl2 20mLで3回抽出し
た。次いで、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して淡黄色
油状物を得た(0.41g、79%)。ES(+)MS m/e=178(M+H
)。
【0035】 2d)(S)−(+)−5−[1−(2−フェノキシメチルピロリジニル)スルホニ
ル]イサチン 0℃での5−クロロスルホニルイサチン(0.2g、0.82mmol)のTH
F:CHCl3(1:1)8mL中溶液に(S)−(+)−2−フェノキシメチルピロ
リジン(0.19g、1.1mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン(0.21g、1.6mmol)のCHCl3 1mL中溶液をシリンジポンプを
介して滴下した。該反応は、完了するまで(約20分間)TLCにより追跡した
。該溶液を減圧下で濃縮して少量にし、シリカゲルクロマトグラフィー(2%C
3OH/CH2Cl2を用いる)に付すことにより精製して橙色の固体を得た。次
いで、該固体をEtOAc/ヘキサンから再結晶して標記化合物を橙色の固体とし
て得た(0.15g、47%)。ES(+)MS m/e=387(M+H)。
【0036】 2e)(S,S)−4−[1−(2−フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]
−2−[1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−アニリン (S)−(+)−5−[1−(2−フェノキシメチルピロリジニル)スルホニル]イサ
チン(0.051g、0.13mmol)のメタノール1.0mL中溶液にメタノ
ール0.5mL中の(S)−(+)−2−(メトキシメチル)ピロリジン(0.051g
、0.40mmol)を添加した。得られた溶液を55℃で3時間加熱した。溶
液を真空蒸発させ、得られた油状物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー
(2%CH3OH/CH2Cl2を用いる)に付すことにより精製して油状物を得た
。次いで、これをさらにMPLC(40%EtOAc/ヘキサンを用いる)に付す
ことにより精製して標記化合物を黄色油状物として得た(0.053g、80%
)。ES(+)MS m/e=502(M+H)。
【0037】 実施例3 (S,S)−4−[1−(2−フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2−
[1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−N−ベンゾイルアニリ
ン (S,S)−4−[1−(2−フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2−
[1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−アニリン(0.011
g、0.023mmol)のピリジン0.2mL中溶液に塩化ベンゾイル(0.0
04mL、0.034mmol)を添加し、得られた溶液を一夜撹拌した。過剰
の塩化ベンゾイル(0.05mL、0.43mmol)を添加し、該溶液を3時間
撹拌した。次いで、該溶液を3N HClで洗浄し、EtOAcで2回抽出した。有
機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真空蒸発させて油状物を得た。該油状物
をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサンを用い
る)に付すことにより精製して標記化合物を無色の油状物として得た(0.01
0g、74%)。ES(+)MS m/e=606(M+H)。
【0038】 実施例4 (S,S)−4−[1−(2−(フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2
−[1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−1,2−エタンジオン]−N−メチル
アニリン 4a)(S)−1−メチル−5−[1−(2−(フェノキシメチル)ピロリジニル)
スルホニル]イサチン (S)−(+)−5−[1−(2−フェノキシメチルピロリジニル)スルホニル]イサ
チン(0.20g、0.52mmol)および炭酸カリウム(0.18g、1.30
mmol)のDMF 2mL中混合物にヨウ化メチル(0.048mL、0.78
mmol)を添加した。得られた混合物を18時間撹拌した。該反応混合物に酢
酸エチルを添加し、水で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真
空蒸発させて橙色の固体を得た。該固体をシリカゲルフラッシュクロマトグラフ
ィー(1%CH3OH/CH2Cl2を用いる)に付すことにより精製して標記化合
物を黄色固体として得た(0.019g、90%)。ES(+)MS m/e=8
23(2M+Na)。
【0039】 4b)(S,S)−4−[1−(2−(フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル
]−2−[1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−1,2−エタンジオン]−N−メ
チルアニリン (S)−1−メチル−5−[1−(2−(フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホ
ニル]イサチン(0.050g、0.125mmol)のTHF 2.5mL中溶液
に(S)−(+)−2−(メトキシメチル)ピロリジン(0.125mL、1.01mm
ol)を添加した。得られた溶液を18時間攪拌した。3N HClの溶液を添加
、該混合物を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾
過し、真空蒸発させて油状物を得た。該油状物をシリカゲルMPLC(40%E
tOAc/ヘキサンを用いる)に付すことにより精製して標記化合物を淡黄色泡沫
体として得た(0.048g、75%)。ES(+)MS m/e=516(M+
H)。
【0040】 活性カスパーゼ3の調製 全長カスパーゼ3を、N−末端ヘキサHisタグを用いてイー・コリ(E. col
)中で細胞内発現させた。イー・コリ細胞を、細胞1g当たり10mlの溶解バ
ッファー(50mMリン酸ナトリウム、pH7.2、0.1M NaCl、0.1%ト
ゥィーン20、および10mM b−メルカプトエタノール)中にて、10,00
0psiでマイクロフルーイディックス(Microfluidics)M110Yホモジナ
イザーを用いて溶解した。遠心分離後、溶解産物上清中にてカスパーゼ3活性を
検出した。該上清を20mMトリスHCl、10%スクロース、0.1%CHAP
S、2mM DTT、pH7.8(TSCD)で平衡化したセファデックス(Sepha
dex)G25カラム上でバッファー交換した。カスパーゼ3活性を含有するフラ
クションを、バッファーTSCDで平衡化したDEAEトヨパール(Toyopearl
)650M(スペルコ・インコーポレイテッド(Supelco Inc))に加えた。該
カラムをTSCD中20mMから120mMまでのトリスHCl(pH7.8)直
線勾配液で溶離した。カスパーゼ3は、大部分の不純物が溶離する前に勾配の初
期に溶出した。この部分精製カスパーゼ3をインヒビタースクリーニングに用い
た。全ての操作は、4℃で行い、カスパーゼ活性は、基質DEVD−AMC、お
よびダイナタッチ・フルオライト(Dynatach Fluolite)1000プレートリ
ーダーを用いて測定した。
【0041】 カスパーゼ3阻害アッセイ カスパーゼ3を、96ウェルプレート中、蛍光原テトラペプチド基質N−アセ
チル−L−アスパルチル−L−グルタミル−L−バリル−L−アスパルチル−7
−アミド−4−メチルクマリン(Ac−DEVD−AMC) を用いて、30℃で
アッセイした。該アッセイは、25mMヘペス、10%スクロース、0.1%C
HAPSおよび1〜50uM DTTを含有する緩衝された系中、pH7.5で行
った。基質の濃度は、10uMに固定した。遊離した7−アミノ−4−メチルク
マリンの蛍光を、連続して、360nmでの励起後、460nmでモニターした
【0042】 化合物試験 化合物を50〜100uMの単投与で試験した。酵素に対する基質およびイン
ヒビターを同時に添加して反応を開始した後、30〜60分間にわたって上記に
従って活性をモニターした。効力および/または時間依存性を評価するために、
作成した進行曲線をコンピューターにより方程式1に当てはめた:
【数1】 式(I)で示される代表的な化合物は、上記アッセイにおいて正の阻害活性を
示した。
【0043】 アポトーシスアッセイ(ジャーカット細胞): 材料:化合物 化合物は、ジメチルスルホキシド(DMSO)中の貯蔵液(5〜100mM)
として調製し、DMSOで希釈して0.1〜1%の範囲のDMSO濃度の最終濃
度を得た。
【0044】 細胞の調製 ジャーカット細胞は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから入
手し、37℃、5%CO2で、10%ウシ胎児血清で補足したRPMI−164
0培地中で増殖させた。細胞を細胞0.03〜0.08×106個/mlでT−フ
ラスコ中にまき、細胞0.5〜1.0×106個/mlで実験に使用した。他の増
殖性細胞は、抗−fas、カンプトテシン、セリミドまたはTNFにより誘発さ
れたアポトーシスについて用いることができる。
【0045】 アポトーシスアッセイ アポトーシスの測定方法は、オンコー(Oncor)(メリーランド州ゲイザース
バーグ)からのApopTagキットにて用いる系である蛍光末端標識法を用いて分解
したDNAフラグメントの量を定量化することである。すなわち、酵素ターミナ
ルデオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼによりジゴキシゲニン含有ヌクレ
オチドを用いてDNAフラグメントを伸長し、次いで、フルオレセインを有する
抗ジゴキシゲニン抗体を用いて蛍光により検出する(494nm励起および52
3nm発光)。対比染色としてヨウ化プロピジウムを用いて、全DNA含有量を
測定した。セルクエスト(CellQuest)ソフトウエアを用いてベクトン−ディッ
キンソン(Becton-Dickinson)(ニュージャージー州ラザフォー)FACSca
n装置でフローサイトメトリー分析法を行った。
【0046】 治療方法 治療用途のためには、本発明の化合物は、一般に、指定の投与経路および標準
的な製薬プラクティスに関して選択される医薬担体または希釈剤と混合すること
により得られた標準的な医薬組成物で投与される。例えば、本発明の化合物は、
デンプンまたはラクトースなどの賦形剤を含有する錠剤の剤形、または、単独で
もしくは賦形剤と混合してカプセル剤、オビュール剤(ovules)またはロゼンジ
剤の剤形で、または、フレーバーまたは着色剤を含有するエリキシル剤または懸
濁剤の剤形で経口投与される。本発明の化合物は、非経口的に注射してもよく、
例えば、静脈注射、筋肉注射または皮下注射してもよい。非経口投与のためには
、本発明の化合物は、充分な塩またはグルコースなどの他の物質を含有して血液
に等張な溶液に調製してもよい無菌水溶液の形態で用いるのが最も良い。投与形
態および有効投与量の選択は、とりわけ、治療される状態に依存して変わる。投
与形態および投与量の選択は、当該技術分野の技術範囲内である。
【0047】 本発明の化合物、特に、経口投与時に有効である本発明の化合物またはそれら
の医薬上許容される塩は、液体製剤、例えば、シロップ剤、懸濁剤または乳剤、
錠剤、カプセル剤およびロゼンジ剤に製剤化できる。
【0048】 液体製剤は、一般に、懸濁化剤、保存剤、フレーバーまたは着色剤を含有する
、適当な液体担体、例えば、エタノール、グリセリン、非水性溶媒、例えば、ポ
リエチレングリコール、油、または水中の当該化合物またはその医薬上許容され
る塩の懸濁液または溶液からなる。
【0049】 錠剤の剤形の組成物は、固体製剤を調製するのに慣用的に用いるいずれもの適
当な医薬担体を用いて調製できる。かかる担体の例としては、ステアリン酸マグ
ネシウム、デンプン、ラクトース、スクロースおよびセルロースが挙げられる。
【0050】 カプセル剤の剤形の組成物は、慣用的なカプセル化法を用いて調製できる。例
えば、標準的な担体を用いて、有効成分を含有するペレットを調製し、次いで、
ハードゼラチンカプセルに充填する;別法としては、いずれもの適当な医薬担体
、例えば、水性ガム、セルロース、シリケートまたは油を用いて分散液または懸
濁液を調製でき、次いで、この分散液または懸濁液をソフトゼラチンカプセルに
充填する。好ましくは、当該組成物は、錠剤またはカプセル剤のような単位投与
形態である。
【0051】 典型的な非経口組成物は、無菌水性担体または非経口上許容される油、例えば
、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、落花生油または
ゴマ油中の当該化合物またはその医薬上許容される塩の溶液または懸濁液からな
る。別法としては、該溶液を凍結乾燥させ、次いで、投与直前に適当な溶媒で復
元することができる。
【0052】 典型的な坐剤製剤は、高分子量グリコール、ゼラチンもしくはカカオ脂または
他の低融点植物油または合成ワックスもしくは脂肪などの結合剤および/または
滑沢剤と混合した、この投与の場合に有効な化合物またはその医薬上許容される
塩からなる。
【0053】 本発明の医薬上許容される化合物は、通常、日用量方式で対象に投与される。
患者のためには、これは、例えば、動物の体重1kg当たり約0.001〜約1
00mg、好ましくは、約0.001〜約10mgである。大型哺乳動物のため
の日用量は、好ましくは、遊離塩基として計算して、約1mg〜約1000mg
、好ましくは、1mg〜500mg、または、その医薬上許容される塩であり、
当該化合物は、1日1〜4回投与する。単位投与形態は、化合物約25μg〜約
500mgを含有してもよい。
【0054】 アポトーシスの異常制御が重要な役割を果たす多くの疾患および症状がある。
これらの症状の全ては、特定の細胞の望ましくない有害な損失を伴い、病理学的
結果が生じる。
【0055】 骨リモデリングは、最初、破骨細胞により吸収され、次いで、骨芽細胞により
骨形成されることからなる。最近、このプロセスの間に生じるアポトーシス事象
について多くの報告があった。アポトーシス事象は、インビトロで骨形成細胞お
よび骨吸収細胞の両方において観察され、実際にはインビボでこれらのリモデリ
ング単位の部位で観察された。
【0056】 アポトーシスは、吸収および形成間の逆転部位からの破骨細胞消失の起こり得
るメカニズムの1つとして示された。TGF−β1は、インビトロで6日間増殖
したネズミ骨髄培養物の破骨細胞においてアポトーシスを誘発する(約30%)
(Hughes, et al., J. Bone Min. Res. 9, S138 (1994))。抗−吸収性ビスホス
ホネート(クロドロネート、パミドロネートまたはレシドロネート)は、インビ
トロおよびインビボでマウス破骨細胞におけるアポトーシスを促進する(Hughes
, et al., 上掲のS347)。破骨細胞形成に必須であることが従前に見出されたM
−CSFは、アポトーシスを抑制でき、これは、破骨細胞数の維持だけではなく
、これらの多核細胞の形成もアポトーシス事象により測定できることを示唆して
いる(Fuller, et al., J. Bone Min. Res. 8, S384 (1993);Perkins, et al.,
J. Bone Min. Res. 8, S390 (1993))。3日間、1日1回、マウスの頭蓋冠に
IL−1を局所注射すると、強くて積極的なリモデリングが誘発される(Wright
, et al., J. Bone Min. Res. 9, S174 (1994))。これらの研究において、破骨
細胞の1%が処置の1日後にアポトーシスを生じ、3日後には10%に増大した
。これらのアポトーシス破骨細胞の高いパーセンテージ(95%)が逆転部位に
てであった。このデータは、カスパーゼが破骨細胞アポトーシスにおいて機能的
に非常に重要であることを示唆している。
【0057】 したがって、本発明の一の態様は、本発明の式(I)で示される化合物を用い
る骨粗鬆症のような過剰な骨損失という疾患において骨吸収を阻害するための新
規治療法として破骨細胞のアポトーシスを促進することである。
【0058】 アポトーシスは、高度に分化したラット骨芽細胞様(Ros 17/2.8)細
胞における低い血清により誘発できる(Ihbe, et al., (1994) J. Bone Min. Re
s. 9, S167))。これは、血統特異的遺伝子発現の維持とアポトーシスとが生理
学的に関与していることを示唆している、骨芽細胞表現型の一時的な損失に伴う
。インビトロで増殖した胎児ラット頭蓋冠由来の骨芽細胞は、アポトーシスを受
け、このアポトーシスは、断片化DNAの in situ 末端標識化により示される
ように小節形成領域に局在する(Lynch, et al., (1994) J. Bone Min. Res. 9,
S352)。初期遺伝子c−fosおよびc−junは、アポトーシス前に発現す
ることが示され;c−fosおよびc−jun−Lac Zトランスジェニック
マウスは、非常にわずかな組織(その中の1つは、骨である)においてこれらの
転写因子の構成的発現を示す(Smeyne, et al., (1992) Neuron. 8, 13-23;お
よび Morgan, J. (1993) Apoptotic Cell Death: Functions and Mechanisms. C
old Spring Harbor 10月13-15日)。アポトーシスは、これらの動物の骨端軟骨
成長板および軟骨形成層でペチュラ(petula)靭帯石灰化として観察された。軟
骨形成性アポトーシスは、また、PTHRPがないマウスにおいて観察されてお
り、これらのトランスジェニック体は、異常な軟骨内骨形成を示す(Lee, et al
., (1994) J. Bone Min. Res. 9, S159)。ごく最近の論文では、自然アポトー
シスを受けるヒト骨肉腫セルラインが試験された。このセルラインを用いると、
ICEではなくLAP−4が検出され、インビトロ・アポトーシスは、LAP−
4の阻害または枯渇により遮断できた(Nicholson, et al., (1995) Nature 376
, 37-43)。かくして、アポトーシスは、骨芽細胞および軟骨細胞の喪失におい
て役割を果たし、アポトーシスの阻害は、骨形成を強化するためのメカニズムを
提供する。
【0059】 したがって、本発明の別の態様は、本発明の式(I)で示される化合物を用い
る骨形成を強化するための新規治療法としてアポトーシスを阻害することである
【0060】 変形性関節症(OA)は、関節軟骨の進行性侵食により特徴付けられる変性性
疾患である。軟骨細胞は、関節軟骨において見られる単一細胞型であり、これら
の細胞の代謝における混乱は、OAの病因に関与している。軟骨の損傷は、正常
なマトリックスホメオスタシスを再確立しようとしてプロテオグリカンおよびコ
ラーゲン産生の増加を伴う特異的な修復応答を開始する。しかしながら、当該疾
患の進行に伴って、三次元コラーゲン網が崩壊し、軟骨細胞の細胞死がOA病変
にて起こる(Malemud, et al.: Regulation of chondrocytes in osteoarthriti
s. In: Adolphe, M. ed. Biological Regulation of Chondrocytes. Boca Raton
: CRC Press, 1992, 295-319)。OAにおいて、軟骨欠損に隣接する軟骨細胞が
高レベルのbcl−2を発現することが示された(Erlacher, et al., (1995) J
. of Rheumatology, 926-931)。このことは、疾患過程により誘発されるアポト
ーシスから軟骨細胞を保護しようとしていることを示している。
【0061】 アポトーシスの阻害により軟骨の初期変性性変化の間に軟骨細胞を保護するこ
とにより、この一般的な疾患に対する新規治療方法がもたらされる。したがって
、本発明の別の態様は、本発明の式(I)で示される化合物を用いる変形性関節
症の治療のための新規治療方法としてアポトーシスを阻害することである。
【0062】 最近、肝臓の慢性変性症状が肝細胞アポトーシスに関与していることが証明さ
れている。これらの症状としては、化学的誘発性、感染誘発性、および免疫/炎
症誘発性の肝細胞変性が挙げられる。肝細胞のアポトーシスは、アセトアミノフ
ェン(Ray, et al., (1993) FASEB. J. 7, 453-463)、コカイン(Cascales, et
al., (1994) Hepatology 20, 992-1001)およびエタノール(Baroni, et al.,
(1994) J. Hepatol. 20, 508-513)を包含する種々の化学薬剤により誘発された
肝変性状態において観察された。アポトーシスを誘発することが示された感染因
子およびそれらの化学的要素としては、肝炎(Hiramatsu, et al., (1994) Hepa
tology 19, 1354-1359;Mita, et al., (1994) Biochem. Biophys. Res. Commun
. 204, 468-474)、腫瘍壊死因子およびエンドトキシン(Leist, et al., (1995
) J. Immunol. 154, 1307-1316;および Decker, K. (1993) Gastroenterology
28 (S4), 20-25)が挙げられる。同種異系移植片移植および低酸素症につづく再
灌流などのメカニズムによる免疫/炎症応答の刺激により、肝細胞のアポトーシ
スが誘発されることが示された(Krams, et al., (1995) Transplant. Proc. 27
, 466-467)。全体的に、この証拠は、肝細胞アポトーシスが変性性肝疾患の中
心であることを支持している。
【0063】 したがって、本発明の別の態様は、本発明の式(I)で示される化合物を用い
る変性性肝疾患治療のための新規治療方法としてアポトーシスを阻害することで
ある。
【0064】 アポトーシスは、細胞死が免疫系を決定し、免疫機能に影響を及ぼす場合の免
疫系内での基礎的工程であると認識される。アポトーシスは、また、ウイルス性
疾患(例えば、AIDS)に関与している。最近の報告は、HIV感染症が、過
剰のアポトーシスを引き起こし、CD4+ T細胞の損失を引き起こしていること
を示している。APO−1/FasがHIV−1 gp120と配列相同性を共
有するという観察結果は、さらに注目されることである。
【0065】 したがって、本発明の別の態様は、本発明の式(I)で示される化合物を用い
るウイルス性疾患の治療のための新規治療方法としてアポトーシスを阻害するこ
とである。
【0066】 アポトーシスシステインプロテアーゼの阻害が治療用途を有するものであるさ
らなる治療方針および他の適応症をアポトーシスの各適応症への関与を支持する
関連引用文献と共に下記表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】 本発明の化合物のIL−1およびTNF阻害効果は、以下のインビトロアッセ
イにより測定される:
【0069】 インターロイキン−1(IL−1) Colotta et al., J Immunol, 132, 936 (1984) の方法に従って、ヒト末梢血
単球をボランティア提供者からの新しい血液標本または血液銀行バフィコートの
いずれかから単離し、精製する。これらの単球(1×106)を24ウェルプレ
ートにてウェル当たり1〜2×106/mlの濃度で平板培養する。該細胞を2
時間付着させた後、穏やかに洗浄することにより付着していない細胞を除去する
。次いで、該細胞に試験化合物を約1時間添加した後、リポ多糖(50ng/m
l)を添加し、該培養物を37℃でさらに24時間インキュベートする。この期
間の終わりに、培養上清を取り出し、細胞および全てのデブリを除去する。次い
で、Simon et al., J. Immunol. Methods, 84, 85, (1985) の方法(IL−1の
、A23187イオノフォアと協力してインターロイキン2産生性セルライン(
EL−4)を刺激してIL−2を分泌させる能力に基づいている)またはLee et
al., J. ImmunoTherapy, 6 (1), 1-12 (1990) の方法(ELISAアッセイ)
のいずれかにより、培養上清をすぐにIL−1生物活性についてアッセイする。
【0070】 腫瘍壊死因子(TNF): Colotta, R. et al., J Immunol, 132(2), 936 (1984) の方法に従って、ヒト
末梢血単球を、血液銀行バフィコートまたは血小板フェレーシス残存物から単離
し、精製する。該単球を、24ウェルマルチディッシュ中、1ウェルにつき培地
1ml当たり細胞1×106個の密度で平板培養する。該細胞を1時間付着させ
た後、上清を吸引し、1%ウシ胎児血清ならびにペニシリンおよびストレプトマ
イシン(10ユニット/ml)を含有する新しい培地(1ml、RPMI−16
40、カリフォルニア州ホイッティカーのホイッティカー・バイオメディカル・
プロダクツ(Whitaker Biomedical Products))を加える。該細胞を1nM〜1
0mMの用量範囲の試験化合物(該化合物をジチメルスルホキシド/エタノール
に溶解して、培養培地中の最終溶媒濃度を0.5%ジメチルスルホキシド/0.5
%エタノールとする)の存在下または不在下で45分間インキュベートする。次
いで、細菌リポ多糖(シグマ・ケミカルズ・カンパニー(Sigma Chemicals Co.
)からのイー・コリ055:B5[LPS])を添加し(リン酸緩衝生理食塩水
10ml中100ng/ml)、培養物を、5%CO2インキュベーター中、3
7℃で16〜18時間インキュベートする。インキュベーション期間の終わりに
、培養上清を細胞から分取し、3000rpmで遠心分離して、細胞デブリを除
去する。次いで、WO 92/10190 および Becker et al., J Immunol, 1991, 147,
4307 の記載に従って、ラジオイムノアッセイまたはELISAアッセイのいず
れかを用いて上清をTNF活性についてアッセイする。
【0071】 上記説明は、本発明を、その好ましい実施態様を含めて充分に記載している。
本明細書に詳しく記載しているこの実施態様の修飾および改良は、以下の請求の
範囲の範囲内である。それ以上詳述せずとも、当業者は、上記説明を利用して、
本発明を最大限に利用することができると考えられる。したがって、本明細書の
実施例は、単に説明的なものであり、如何なる場合も本発明を限定するものでは
ない。独占権または特権が要求される本発明の実施態様は、以下のとおり定義さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AU,BA,BB,BG,BR ,CA,CN,CZ,EE,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KP,KR,L C,LK,LR,LT,LV,MG,MK,MN,MX ,NO,NZ,PL,RO,SG,SI,SK,SL, TR,TT,UA,US,UZ,VN,YU,ZA (72)発明者 スコット・エイ・ロング アメリカ合衆国63088ミズーリ州バレー・ パーク、ラボン・パークウェイ1008番、ア パートメント・ディ Fターム(参考) 4C069 AA26 CC02 4C086 AA03 BC07 MA01 MA04 NA14 ZA16 ZA36 ZA75 ZA96 ZB22 ZB33

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、 R1およびR2は、それらが結合している窒素と一緒になって、4〜7員環を形
    成し; R3およびR4は、それらが結合している窒素と一緒になって、4〜7員環を形
    成し; R5は、 【化2】 またはC1-6アルキル、好ましくは、メチルである] で示される化合物。
  2. 【請求項2】 R5が 【化3】 である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R5がメチルである請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R1およびR2が結合して窒素含有6員環を形成する請求項1
    記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R3およびR4が結合して窒素含有6員環を形成する請求項1
    記載の化合物。
  6. 【請求項6】 (S,S)−4−[1−(2−メトキシメチル)ピロリジニル)ス
    ルホニル]−2−[1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−アニ
    リン、 (S,S)−4−[1−(2−フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2−
    [1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−アニリン、 (S,S)−4−[1−(2−フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2−
    [1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−エタンジオン]−N−ベンゾイルアニリ
    ン、 (S,S)−4−[1−(2−フェノキシメチル)ピロリジニル)スルホニル]−2−
    [1−(2−メトキシメチル)ピロリジノ−1,2−エタンジオン]−N−メチルア
    ニリン である請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の化合物および医薬上許容される担体または希
    釈剤を含む医薬組成物。
  8. 【請求項8】 過剰または不当なアポトーシスの遮断を必要とする哺乳動物
    におけるかかる遮断方法であって、該哺乳動物またはヒトに有効量の式(I)で
    示される化合物またはその医薬上許容される塩を投与することからなる方法。
  9. 【請求項9】 過剰または不当なアポトーシスがアルツハイマー病において
    引き起こされる請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 過剰または不当なアポトーシスがウイルス感染において引
    き起こされる請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】 過剰または不当なアポトーシスが梗塞または再灌流損傷の
    間に引き起こされる請求項8記載の方法。
  12. 【請求項12】 過剰または不当なアポトーシスが虚血の間に引き起こされ
    る請求項8記載の方法。
  13. 【請求項13】 過剰または不当なアポトーシスが過剰な骨損失を引き起こ
    す請求項8記載の方法。
  14. 【請求項14】 過剰または不当なアポトーシスが変形性関節症を引き起こ
    す請求項8記載の方法。
  15. 【請求項15】 過剰または不当なアポトーシスが肝細胞変性を引き起こす
    請求項8記載の方法。
  16. 【請求項16】 過剰なIL−1βコンバターゼ活性に関連する疾患または
    障害の治療を必要とする哺乳動物におけるかかる治療方法であって、該哺乳動物
    に有効量の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩を投与する
    ことからなる方法。
  17. 【請求項17】 IL−1βおよび/またはTNF産生の遮断または減少を
    必要とする哺乳動物におけるかかる遮断または減少方法であって、該哺乳動物に
    有効量の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩を投与するこ
    とからなる方法。
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