JP2002517224A - 生体サンプル内におけるグアニジノ基由来進行グリコシル化最終生成物に特異的なモノクローナル抗体 - Google Patents

生体サンプル内におけるグアニジノ基由来進行グリコシル化最終生成物に特異的なモノクローナル抗体

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、生体内で生成したグアニジノ基由来進行グリコシル化最終生成物に対するモノクローナル抗体及び生体外で生成した進行グリコシル化最終生成物と交差反応性のモノクローナル抗体に関し、それに基づく診断及び治療方法に関する。より具体的には、本発明は、生体内産生進行グリコシル化最終生成物(AGE)と反応性のモノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメントに関し、このモノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメントは、1998年3月31日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)に寄託されており、HB‐12500の受託番号が与えられているハイブリドーマF52‐4E1により産生されたときのモノクローナル抗体4E1の免疫結合特性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、一般的には、非酵素的にグリコシル化された蛋白質の検出及び測定に
関し、特に、アルギニンのグアニジノ基と3‐デオキシグルコソンとの反応によ
って生成したグアニジノ基由来進行グリコシル化最終生成物の検出及び測定の方
法並びに関連物質に関するものである。
【0002】発明の背景 グルコース及びその他の還元糖は、濃度依存的な形で、蛋白質及びその他のバイ
オ分子(biomolecules)のアミノ基に非酵素的に結合する。これらの初期アマド
リ(Amadori)付加物は、他の蛋白質基との架橋の他に、更に転移、脱水、断片
化を受けて、進行グリコシル化最終生成物(AGE)と呼ばれる一群の複合構造
体として蓄積することができる。メイラード(Maillard)又は褐変生成物として
も知られているAGEは、貯蔵食物内及び調理過程中に、食品の糖類及び蛋白質
と他の食品成分との反応の結果として生成する。これらは、食品の組織の変化の
他に、調理された食料品の黄褐色と、堅さを高める傾向のある架橋反応の両方の
原因となる。人の健康にとって重要なのは、血糖、身体蛋白質及びその他のバイ
オ分子間の相互作用の結果として、生体内にAGEが生成するということである
。老化及び糖尿病の合併症の有害な結果の多くは、身体の組織及び器官、特に長
く存在した蛋白質が含まれている部分において、AGEの生成及び蓄積が増大す
ることによるものであった。老化の有害な結果は、AGEがゆっくり生成し、生
涯を通じて蓄積することから生じるものと信じられており、糖尿病では、血糖濃
度が上昇すると、AGEの生成が増加し、若年での老化合併症を発現することに
なり易い。心臓血管及び脳血管疾患、代表的には心臓発症及び発作などの老化合
併症は、年配層では益々多く見られるようになっているが、糖尿病個体群では、
より若い年代で起こっており、腎臓障害、神経病及び網膜障害をはじめとする糖
尿病に特有な微小血管合併症は、慢性的に血糖濃度が上昇した重篤な合併症であ
る。糖尿病及び老化の病態生理学におけるグルコース及びその他の糖類の役割に
ついては、Bucala等、進行グリコシル化:糖尿病と老化の化学、生物学及びイン
プリケーション(Implication)、Advanced in Pharmacology, 23, 1-34 (1992)
に総説が書かれており、ここに参照のために記載した。 AGEの“系”としては、単離され、化学構造によって特徴づけられることがで
きる種が挙げられ、まったく安定なものもあれば、不安定であるか又は反応性で
あるものもある。いくつかの構造的に同定されたAGEは、先に記載されており
、蛋白質、脂質及び核酸とグルコース、リボース、フラクトースをはじめとする
種々の生物学的に関連した糖類との相互作用に起因する。例としては、2‐(2
‐フロイル)‐4(5)‐(2‐フラニル)‐1H‐イミダゾール(米国特許第
4,665,192号参照)、ペントシジン、AFGP、ピラリン、シペントジ
ン(cypentodine)等が挙げられる。多数のAGE構造が、確認されていないか
、あるいは構造的に同定されていない。AGEを生ずる反応の中で、リジンの側
鎖のイプシロン‐アミノ基を関与させることが、モデルシステムとして用いられ
ており、更に最近では、AGEの生成におけるアルギニンの関与が研究されてい
る。特に関連した一つの反応は、高度に反応性の糖誘導体3‐デオキシグルコソ
ン(以下、3DGと略す)を生成するアマドリ生成物の分解である。次いで、3
DGを、アミノ基を有する高分子と反応させて、AGEを生成してもよい。 研究者たちは、蛋白質内でのアルギニンのグアニジノ基と3DGとの反応に起因
するAGEの研究も行っている。Konishi等(Biosci. Biotech. Biochem., 58,
1953-1955 (1994))は、S17又は2‐(4‐ベンゾイルアミノ‐5‐ペンタミ
ド)‐アミノ‐5‐(2,3,4‐トリヒドロキシブチル)‐4‐イミダゾロンと
呼ばれる新規なイミダゾロン化合物を述べており、この化合物は、3DGと蛋白
質との間の反応をモデルにして、Nε‐ベンゾイル‐L‐アルギニンアミドと3
DGとのモデル反応から生成する、クロマトグラフで分離できる17のピークの
中から単離された一つの化合物であった。Hayase等(Biosci. Biotech. Biochem
., 58, 1953-1955 (1994))は、この反応経路及び先に報告された他のピークを
更に確認して、S6及びS7〔2‐(4‐ベンゾイルアミノ‐5‐ペンタミド)
‐アミノ‐5‐(2,3,4‐トリヒドロキシブチル)‐4‐ジヒドロキシ‐2
‐イミダゾリンのジアステレオマー〕、S10〔2‐(4‐ベンゾイルアミノ‐
5‐ペンタミド)‐アミノ‐5‐(2,3,4‐トリヒドロキシブチル)‐4‐
(5‐ヒドロキシ)‐イミダゾロン〕並びにS12〔2‐(4‐ベンゾイルアミ
ノ‐5‐ペンタミド)‐アミノ‐5‐(2,3,4‐トリヒドロキシブチル)‐
4‐イミダゾロン〕と呼ばれるこの経路における中間体を同定した。次いで、化
合物S17に対するモノクローナル抗体を産生し、齧歯類及びヒトからの糖尿病
組織内のイミダゾロンを定量し、免疫組織化学的に定着させるのに使用した(Ni
wa等、FEBS Letters, 407, 297-302 (1997); Niwa等、Clin. Invest., 99, 1272
-1280 (1997) )。 更に最近では、隣接するアルギニン及びリジン残基から生成するAGEが、Al-A
bed等、D‐リボースとArg‐Lysとのメイラード反応のモデル研究、Bioor
ganic & Medicinal Chemistry Letters, 5, 2929-2930)に記載されており、ここ
では、リジンが還元糖と反応して、アマドリ生成物を生成している。このスキー
ムでは、アマドリ生成物が脱水してアマドリ生成物ジオン中間体を生成し、その
後、隣接アルギニンのグアニジノ基と付加物を生成し、次いで、水和されて環状
の2‐アミノ‐4,5‐ジヒドロイミダゾール付加構造体(arg‐lysイミ
ダゾールについては、ALIと呼ぶ)を生成する。 本発明が目ざすのは、生体内及び生体外でのAGEの生成における3DGの役割
、及び3DGとグアニジノ基含有化合物との間の反応を更に理解することである
。 ここでの参照文献の引用は、かかる文献が本発明に対する先行技術であることを
認めるものとして解釈されるものではない。
【0003】発明の要約 本発明は、アルギニン又は式R‐NH‐C(=NH)NH(ここで、Rは水素
又は低級アルキル基、例えばメチル基である)の化合物のグアニジノ基と3‐デ
オキシグルコソンとの反応に由来する生体内産生進行グリコシル化最終生成物と
反応性の抗体又はその抗原結合性フラグメントに関するものである。本発明の抗
体は、グルコース由来のAGEとも反応性である。更に、抗体又はそのフラグメ
ントは、アミノ‐5‐(2,3,4‐トリヒドロキシブチル)‐4‐イミダゾロ
ン、ペントシジン(pentosidine)、カルボキシメチルリジン、リボース由来進
行グリコシル化最終生成物と反応せず、L‐リジン又はアミノグアニジンと3‐
デオキシグルコソンとの反応生成物とも反応せず、メチルグリオキサールとL‐
アルギニンとの反応生成物とも反応しない。 好ましい実施態様は、1998年3月31日にアメリカンタイプカルチャーコレ
クション(American Type Culture Collection)(ATCC)に寄託されており
、HB‐12500の受託番号が与えられているハイブリドーマF52‐4E1
により産生されたときのモノクローナル抗体4E1などの、上述のように免疫結
合特性を示すモノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメントである。 より具体的には、該モノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメントは、血
清‐AGE蛋白質、ヘモグロビン‐AGE、血清‐AGE脂質、血清‐AGEペ
プチド、LDL‐AGE及びコラーゲン‐AGEとの反応性からなる群から選ば
れた特徴である免疫結合特性を有することができる。 好ましい態様においては、モノクローナル抗体は、ヒト化されているか又はヒト
‐マウスキメラ抗体である。抗体又はその活性フラグメント、あるいは作動薬及
び同種の分子、あるいは代わりにその拮抗薬を含む治療組成物、及びこれらの組
成物を用いて、病気の予防、診断又は治療にこのような組成物を使用する方法も
含まれ、このような治療が必要な患者に、有効量の組成物が投与される。 モノクローナル抗体の抗原結合性フラグメントは、単鎖Fvフラグメント、F(
ab′)フラグメント、F(ab)フラグメント及びF(ab′)フラグメン
ト、又は任意の他の抗原結合性フラグメントであることができる。特定の実施態
様においては、抗体又はそのフラグメントは、マウスIgGイソタイプ抗体であ
る。 当然、本発明は、モノクローナル抗体4E1を産生するハイブリドーマにも及び
、このハイブリドーマは、先に示したように、ATCCに寄託されている。
【0004】 本発明のモノクローナル抗体は、3DG又はグルコースとの反応に由来する生体
内産生AGEに、好都合に結合する。従って、他の態様においては、本発明は、
生体サンプル内に進行グリコシル化最終生成物(AGE)が存在することを検出
する方法に関するものである。この方法は、グアニジノ基由来AGEを含んでい
る可能性のあるサンプルを、抗体又はその抗原結合性フラグメントとAGEとを
含む反応複合体を生成させる条件下で、本発明のモノクローナル抗体又はその抗
原結合性フラグメントと接触させ、サンプル内でのモノクローナル抗体又はその
抗原結合性フラグメントとAGEとを含むこのような反応複合体の生成を検出す
ることからなる。反応複合体の生成の検出によって、サンプル内にAGEが存在
することが分かる。 一つの実施態様においては、サンプル分子を固体支持体に結合又は接着させても
よく、そのように固定化された任意のAGE変性分子を、本発明のモノクローナ
ル抗体又はその抗原結合性フラグメントとの反応複合体を生成することにより、
反応複合体を検出するその後の測定工程で認識してもよい。 更なる実施態様においては、モノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメン
トは、例えば、本発明の固定化されたモノクローナル抗体又はその抗原結合性フ
ラグメントと反応性であるAGE変性分子の“サンドイッチ型“測定の第一成分
として、固相支持体に結合され、第二の免疫結合パートナーは、本発明のモノク
ローナル抗体を制限なしで含むポリクローナル抗体、モノクローナル抗体又はそ
れらの混合物であってもよい。更なる実施態様においては、標識された進行グリ
コシル化最終生成物(AGE)にサンプルを接触させ、競合測定フォーマットで
反応複合体の生成を検出する前に、遊離した物質を除去する。サンプルとの反応
複合体の生成は、測定において結合された標識AGEの量の減少を観察すること
により検出することができる。あるいは、標識抗AGE抗体又はAGE担体に対
する抗体が、モノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメントとAGEの複
合体に結合したことを検出することにより、反応複合体の生成を観察することが
できる。AGE担体としては、アルブミン、ヘモグロビン、低密度リポ蛋白質な
どが挙げられるが、これらに限定されるものではない。 他の実施態様では、AGEを固相支持体に結合させる。更なる態様においては、
本発明のモノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメントの存在下で、サン
プルを、固相支持体に結合した該固定化AGEと接触させる。モノクローナル抗
体又はその抗原結合性フラグメントは、直接、あるいは本発明のモノクローナル
抗体又はその抗原結合性フラグメントを特異的に認識する入手可能な試薬を用い
る更なる測定工程により標識される。サンプル内でのAGE変性分子との反応複
合体の生成は、固相支持体に複合化された標識の量の減少を観察することにより
検出することができる。 本発明により、サンプル内にグアニジノ基由来AGEが存在することを検出する
方法は、生体サンプル内のAGE濃度を評価するのに有用である。従って、本発
明は、更に、生体サンプル内での反応複合体の生成を検出し、生体サンプル内の
AGEの濃度に対応する、生成した反応複合体の量を評価することからなる、生
体サンプル内のAGEの濃度を評価する方法に関するものである。 生体サンプル内のAGEの濃度は、重要な診断値又は予後徴候値を有することが
できる。従って、本発明は、更に、哺乳類被検体からの生体サンプル内のAGE
の濃度を評価し、検出された濃度を、哺乳類被検体に正常に存在するAGEの濃
度と比較することからなる、哺乳類被検体中のAGE濃度の上昇と関連がある病
気の存在を検出又は診断する方法に関するものである。正常濃度と比較したとき
のAGE濃度の増加により、AGE濃度の上昇と関連がある病気が分かる。同様
に、本発明は、哺乳類被検体から、異なる時点において得られた一連の生体サン
プル内のAGEの濃度を評価することからなる、哺乳類被検体中のAGE濃度の
上昇と関連がある病気の経過を監視する方法に関するものである。時間によるA
GE濃度の上昇により病気の進行が分かり、時間によるAGE濃度の低下により
病気の退行が分かる。 他の実施態様においては、本発明は、AGE濃度の上昇と関連がある病気の治療
を受けている哺乳類被検体から、異なる時点において得られた一連の生体サンプ
ル内のAGEの濃度を評価することからなる、哺乳類被検体中のAGE濃度の上
昇と関連がある病気の治療を監視する方法に関するものである。時間によるAG
E濃度の低下により、治療成果が有効であることが分かる。
【0005】 本発明は、前記方法を実施するための便利なテストキットフォーマットを有利に
提供する。従って、本発明は、分析体における生体内由来、グアニジノ基由来A
GEの存在又は量を測定するテストキットを提供する。かかるキットは、本発明
のモノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメント、モノクローナル抗体又
はその抗原結合性フラグメントとAGEとの間の反応複合体の生成を検出する手
段、他の試薬及びキット使用の説明書からなることができる。 一つの実施態様において、このテストキットは、モノクローナル抗体によって認
識される、1つ若しくは複数のAGEの製剤又は1つ若しくは複数のAGEで変
性された分子を更に含むことができ、例えば、該AGE分子は、固相に非可逆的
に結合している。他の実施態様においては、このテストキットは、標識抗AGE
抗体又はその抗原結合性フラグメントを更に含むことができ、この標識抗AGE
抗体は、生体内産生AGEと反応性であるか、あるいはAGE変性度を求めよう
としている分析体分子と直接反応性であり、例えば、標識抗低密度リポ蛋白質抗
体が挙げられる。 更に別の実施態様では、生体内かあるいは生体外で、AGEを循環系から隔離す
るために、患者の血清を抗AGE抗体に触れさせることにより、グアニジノ基由
来AGEの過度の蓄積が特徴である病気又は障害の治療に、本発明の抗体を用い
てもよい。 かくして、本発明の主たる目的は、グアニジノ基を含む構造体から得られる生体
内産生AGEと反応性であるモノクローナル抗体を提供することである。 本発明の他の目的は、生体内産生グアニジノ基由来AGEと反応性である抗体の
限定されない源(indefinite source)を提供することであり、この抗体は、こ
の目的のために抗体を特に有用にする特定の免疫結合特性を有している。 本発明の更に他の目的は、本発明の抗体に基づくかあるいは含む、AGEの異常
濃度を特徴とする状態を治療する治療組成物及び対応する方法提供することであ
る。 本発明のこれら及びその他の目的は、次の図面、発明の詳細な説明及び実施例を
参照することにより、更に良く理解されるであろう。
【0006】発明の詳細な説明 本発明は、抗体又はその抗原結合性フラグメントに関し、それらは、アルギニン
及び他のグアニジノ基含有分子と3‐デオキシグルコソン(3DG)との反応に
よって生ずる生体内産生グアニジノ基由来進行グリコシル化最終生成物(AGE
)と反応性である。これらの抗体は、グルコースから生成するAGEとも反応す
る。特に、本発明の抗体又はその抗原結合性フラグメントは、1998年3月3
1日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)に寄託されており
、HB‐12500の受託番号が与えられているハイブリドーマF52‐4E1
により産生されたときのモノクローナル抗体4E1の免疫結合特性を示す。当然
、本発明は、同様にこのハイブリドーマにも及ぶ。かくして、本発明は、本発明
のモノクローナル抗体の無期限に持続する細胞源(indefinitely prolonged cel
l source)、ハイブリドーマを有利に提供する。本発明は、更に、本発明のモノ
クローナル抗体を含む診断測定方法及びキットに関し、それに基づく治療方法に
関するものである。 ここでは種々の用語が用いられており、次の意味を有している。 存在する場合、“免疫結合特性”という用語又は抗原との抗体の他の結合特性は
、その文法上の形の全てにおいて、抗体の特異性、親和性、交差反応性及びその
他の結合特性を意味する。 “グアニジノ”基は、構造HNC(=NH)NH‐を有し、アミノ酸アルギニ
ンの側鎖として、生体内でよく見られ、従って、身体全体にわたって種々の蛋白
質に存在している。他のグアニジノ基含有化合物は、式HNC(=NH)NH
‐Rによって表されてもよく、ここで、Rは、水素又は低級アルキル基でよい。
Rが水素である場合は、化合物はグアニジンであり、メチルである場合は、化合
物はメチルグアニジン等である。メチルグアニジンは、腎機能が低下した個体に
高濃度で存在する循環代謝産物である。本明細書を通して、“グアニジノ基由来
”とは、蛋白質に存在するアルギニル側鎖との反応の他に、メチルアルギニン、
遊離アルギニン及びその誘導体などのグアニジノ基含有化合物との反応から生成
する化合物をも意味する。例えば、アルギニンのグアニジノ基は、3‐デオキシ
グルコソン(反応性糖、3DGと略称、アマドリ生成物の分解により得られる。 背景 参照)と反応して、進行グリコシル化最終生成物を生成してもよい。 本発明は、3DG‐RNase、3DG‐リゾチーム、3DG‐BSA及び3D
G‐KLHなどの抗原で免疫することによりモノクローナル抗体4E1の結合特
性を有する抗体、好ましくはモノクローナル抗体を調製する方法を有利に提供す
る。モノクローナル抗体4E1の免疫特性を有する抗体を作るのに、免疫原とし
て、任意のこのような抗原を用いてもよい。このような抗体としては、ポリクロ
ーナル、モノクローナル、キメラ、単鎖、Fabフラグメント及びFab発現ラ
イブラリーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。 本発明の背景の上記記載並びに老化及び糖尿病の合併症の病態生理学における3
‐デオキシグルコソン(3DG)の重要性から理解されるように、3DG、特に
アミノ酸アルギニンとのその反応から生成するAGEは、曝露時間及び体内の種
々の感受性器官、組織及び蛋白質塊と接触している血糖の濃度の両方を統合して
いる体内の長期グリコシル化障害の検出及び定量に対する別の有用なアプローチ
を表している。いくつかの他のAGEの有用性及びそれらの検出手段が記載され
ているが、本発明の抗体は、ライフスタイルの変化及びグルコース濃度を低下さ
せ、身体からAGEを除去することに向けられた治療法の有効性を評価する手段
の他に、このような障害の別の尺度、すなわち、非酸化由来AGE(上記)から
のものを提供する。
【0007】 本発明のモノクローナル抗体は、グルコースから得られたAGEと反応するとい
う点で、先に述べた抗AGE抗体と性質を共有する。しかし、本発明の抗体は、
いくつかの手段により、従来技術のものとは区別されるであろう。まず、この抗
体は、リボース又は他の5炭素糖から得られるAGEを検出せず、ペントシジン
(pentosidine)、カルボキシメチルリジンも検出せず、アミノグアニジン又は
リジンと3DGとの反応生成物又はL‐アルギニンとメチルグリオキサールとの
反応生成物も検出しない。第二に、下記実施例1で更に説明されるように、3D
GとNε‐ベンゾイル‐L‐アルギニンアミドとの反応に存在する種々の中間体
及び生成物のクロマトグラフ分離で採取された画分にモノクローナル抗体を用い
るELISAにより、上で引用したようなKonishi等のイミダゾロンS17〔ア
ミノ‐5‐(2,3,4‐トリヒドロキシブチル)‐4‐イミダゾロン〕が、本
発明の抗体が結合したエピトープから明確に区別された。第三に、Bucala等によ
り記載されているALI化合物(アルギニル‐リシル‐イミダゾール)は、アル
ギニンとリジンの両方から得られ、従って、4E1免疫エピトープとは構造的に
異なる。 理論的根拠では、その生成に1つ以上の酸化工程を必要とするカルボキシメチル
リジンなどの他のAGEと対比して、本発明の抗体により検出できるグアニジノ
基由来AGEは、非酸化経路から生ずる。 本発明の抗体により検出できる体内の免疫エピトープ濃度の時間による変化は、
グアニジノ基由来AGEの生成速度−その除去又は分解速度を反映する。血中グ
ルコース濃度の上昇、糖尿病の症状、並びにマクロファージ及びその他の細胞タ
イプによるAGEスカベンジャー活性の低下や腎臓病などのAGE代謝及び排出
に関わる因子などの種々の因子が、それらの濃度を高めるであろう。グアニジノ
基由来AGEを減少させることになる因子としては、アミノグアニジンなどのそ
れらの生成の阻害剤、及びAGEを化学的に分解して、体内のAGE量の減少を
促進すると共に、付帯する異常を処理する(addressing the attendant patholo
gy)剤による処理が挙げられる。このように、体液のサンプル又は組織サンプル
のグアニジノ基由来AGE濃度を監視することによって、治療状況を監視する他
に、個人の健康の変化に関する診断上有用な情報が得られる。 本発明の抗体は、メチルグアニジンと3DGの反応から生成する付加物も検出す
る。メチルグアニジンは、体内における窒素分解の代謝産物であり、腎臓病患者
において循環濃度が上昇する。この付加物を検出することによって、患者内の3
DG及び/又はメチルグアニジンの濃度が示され、従って、異常(pathology)
をもたらす毒性AGEを形成する性向が示される。 本発明によるグアニジノ基由来AGE測定用サンプル源は、検出しようとする状
態又は評価しようとする治療に関連する適当な体液又は組織サンプルから選べば
よい。例えば、AGEは、血漿、血清、尿、赤血球膜、ヘモグロビン及びリポ蛋
白質で測定してもよい。血清、血漿又は尿は、直接測定に用いてもよい。ヘモグ
ロビンは、濃縮赤血球パックの溶解によって全血から単離されてもよい。リポ蛋
白質は、測定前、すなわち、リポ蛋白質を特定の抗体で、例えば、LDLの場合
は、アポリポ蛋白Bに対して、先ず捕捉し、標識された第二の抗体、例えば本発
明の抗体で捕捉して、グアニジノ基由来AGEを含む補足されたLDLのその画
分を検出することにより、グアニジノ基由来AGEを検出する前に、単離されて
もよい。当業者に知られている他の検出方法を用いてもよい。 生検材料などの組織サンプルを、グアニジノ基由来AGE測定用サンプル源とし
て用いてもよい。例えば、腎生検組織は、蛋白質を可溶化するために、コラゲナ
ーゼ又は他の適当な酵素で消化し、その後で、AGE測定を行えばよい。
【0008】 本発明のモノクローナル抗体に対応する単一特異性ポリクローナル抗体の産生に
は、当該技術において知られている種々の方法を用いてもよい。例えば、種々の
宿主動物の免疫化により、抗体の再産生が進行してもよい。この実施態様におい
ては、抗原が、免疫担体、例えばウシ血清アルブミン(BSA)又はキーホール
リンペットヘモシアニン(KLH)に共役してもよく、あるいは、担体が、3‐
デオキシグルコソンと反応してもよい。更に、3‐デオキシグルコソンは、アマ
ドリ生成物の分解により得られ、生成物それ自身は、蛋白質又は他のアミン含有
分子のアミノ基とグルコースとの反応により得られてもよいので、免疫原を産生
するのにグルコースを用いてもよい。免疫応答を高めるために、宿主種に応じて
種々の補助物質を用いてもよい。 本発明のモノクローナル抗体を産生するには、培養において連続細胞株による抗
体分子の産生に用いられる任意の方法を用いればよい。これらの方法としては、
トリオーマ法、ヒトB細胞ハイブリドーマ法(Kozbor等、Immunology Today, 4,
72 (1983))及びヒトモノクローナル抗体を産生するためのEBV‐ハイブリド
ーマ法(Cole等、Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, pp. 77-96, Ala
n R. Liss, Inc. (1985))の他に、Kohler及びMilstein(Nature, 256, 495-497
(1975))によって初めて開発されたハイブリドーマ法が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。本発明の別の実施態様においては、PCT/US9
0/02545に記載された技術を利用して、無菌動物内でモノクローナル抗体
を産生することができる。本発明によれば、ヒト抗体を用いてもよく、ヒトハイ
ブリドーマ(Cote等、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 80, 2026-2030 (1983)
)を使用するか、あるいはヒトB細胞を生体外にてEBVウイルスで形質転換す
る(Cole等、Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, pp. 77-96, Alan R.
Liss, Inc. (1985))ことにより得ることができる。事実、本発明によれば、適
当な生理活性のヒト抗体分子からの遺伝子と共に、本発明のマウス抗体分子から
の遺伝子をスライスすることによる“キメラ抗体”又は“ヒト化抗体”(Morris
on等、J. Bacteriol., 159-870 (1984)、Neuberger等、Nature, 312, 604-608 (
1984)、Takeda等、Nature, 314, 452-454 (1985))の産生のために開発された方
法を用いることができる。このような抗体は、本発明の範囲内である。キメラ抗
体は、ヒトFc部分及びマウス(又は他の非ヒト)Fv部分を含むものであり、
ヒト化抗体は、マウス(又は他の非ヒト)相補性決定領域(CDR)がヒト抗体
に組み込まれているものであって、キメラ及びヒト化抗体は、共にモノクローナ
ルである。このようなヒト又はヒト化キメラ抗体は、免疫応答、特にアレルギー
応答を引き起こす異種抗体である可能性がはるかに少ないので、ヒトの病気又は
障害の生体内診断又は治療(後述)に使用するのに好ましい。
【0009】 本発明によれば、単鎖抗体の産生に関して記載されている方法(米国特許第4,
946,778号)を、本発明の単鎖抗体を提供するのに適応させることができ
る。本発明の別の実施態様では、Fab発現ライブラリーの構築に関して記載さ
れている方法(Huse等、Science, 246, 1275-1281 (1989))を利用して、本発明
の抗体、その誘導体又は類似体に対する所望の特異性を有するモノクローナルF
abフラグメントを、速く、容易に同定することができる。 抗体分子のイディオタイプを含む抗体フラグメントは、既知の方法により生成す
ることができる。例えば、このようなフラグメントとしては、抗体分子のペプシ
ン消化によって産生することができるF(ab′)フラグメント、F(ab′
フラグメントのジスルフィド架橋を還元することにより生成することができ
るFab′フラグメント、及びパパインと還元剤で抗体分子を処理することによ
り生成することができるFabフラグメントが挙げられるが、これらに限定され
るものではない。このような抗体フラグメントは、本発明のポリクローナル又は
モノクローナル抗体のいずれからも生成することができ、好ましくは、モノクロ
ーナル抗体4E1を用いて、このような抗体フラグメントを生成する。 抗体の産生に際しては、当該技術において知られている方法、例えば、放射免疫
測定法、酵素結合免疫吸着法(ELISA)、“サンドイッチ”免疫測定法、免
疫放射定量測定法、ゲル拡散沈降反応、免疫拡散測定法、原位置(in situ)免
疫測定法(例えば、コロイド状金、酵素又は放射性同位元素標識を使用)、ウエ
スタンブロット法、沈降反応、凝集測定法(例えば、ゲル凝集測定法、血球凝集
反応測定法)、補体結合測定法、免疫蛍光測定法、プロテインA測定法、免疫電
気泳動測定法などによって、所望の抗体を得るためのスクリーニングを行うこと
ができる。一つの実施態様においては、一次抗体の標識を検出することにより、
抗体結合を検出する。他の実施態様においては、一次抗体への二次抗体又はその
他の試薬の結合を検出することにより、一次抗体を検出する。更に他の実施態様
においては、二次抗体が標識される。免疫測定法において結合を検出するには、
多くの手段が当該技術において知られており、それらは本発明の範囲内である。
例えば、本発明により抗体を選択するためには、生体内生成又は生体外生成グア
ニジノ基由来AGEに結合している生成物についての生成ハイブリドーマを測定
してもよい。あるいは、このようなAGEへのモノクローナル抗体4E1の結合
に対する競合能に基づいて、このような抗体を選択することができる。 上記抗体は、AGE変性蛋白質又は組織の局在化及び活性に関連する、当該技術
において知られている方法、例えば、ウェスタンブロッティング法、ELISA
、原位置(in situ)でのAGE変性組織の検出、血清及び尿サンプルなどの適
当な生理的サンプル内の、例えば、蛋白質、ペプチド、脂質及び核酸、特にヘモ
グロビン‐AGE、イムノグロブリン‐AGE及びLDL‐AGEをはじめとす
るAGE変性分子の濃度の測定に用いることができる。 本発明を用いて、グアニジノ基由来進行グリコシル化最終生成物の対応する存在
を測定することにより、哺乳類における刺激性、自発性又は特発性の病的状態の
存在を評価及び/又は検出することができる。より具体的には、例えば、適当に
標識された量のこの抗AGE抗体、好ましくはモノクローナル抗体を、ここに述
べたように使用して、ここで論じたもののような測定方法により、AGEの存在
又は量を直接求めてもよい。 進行グリコシル化に起因する組織及び終末器官の障害は、何ヶ月から何年にもわ
たって蓄積する。糖尿病合併症は、同様の期間にわたって進行するので、このよ
うな病状における異常(pathology)の進行とリンクしているAGEの蓄積を、
より早く検出することが有利である。 特に、本発明の抗体は、ヘモグロビン‐AGE、アルブミン‐AGE、脂質‐A
GE及びAGE変性ペプチドなどのAGEの存在を検出するのに用いることがで
きるが、AGEはこれらに限定されるものではない。一般に、AGEと関連する
病気又は障害の存在は、正常な個体に比較して、このような病気又は障害に罹っ
ている被検体からの生体サンプルでは、より高濃度のAGEが検出されることに
よって、評価することができる。剤、例えばアミノグアニジンの、AGE生成防
止又は阻害効果は、時間間隔をおいて被検体から得られた生体サンプルのAGE
濃度の減少を観察することによって評価することができる。 例えば、ヘモグロビン‐AGE(Hb‐AGE)は、血流中ヒトヘモグロビンの
約0.42%になるものと測定されている。この割合は、糖尿病による高血糖症
の患者では、約0.75%に上昇する。重要なのは、生体内でのAGE生成の阻
害剤であるアミノグアニジンで、糖尿病患者を28日間治療すると、治療期間の
終わりには、Hb‐AGEの濃度が著しく低下するということである(国際公開
番号WO93/13421)。
【0010】 本発明は、他のAGE、特に血清及び尿AGE変性蛋白質並びにAGE変性ペプ
チドの測定にも及ぶ。脂質‐AGE及びHb‐AGEなどの血清及び尿AGE変
性ペプチドは、AGE蓄積が特徴である異常及びその他の機能障害の発現並びに
程度を反映するAGE蓄積の循環マーカーに相当する。このように、例えば、ア
テローム性硬化症、白内障及び糖尿病性神経障害などの、AGE濃度の上昇が観
察されているAGE関連糖尿病容態を、これらのAGEの測定、特にここに述べ
る診断方法によって、長期間にわたり監視、評価してもよい。 同様に、血清ペプチド‐AGEは、糸球体濾過率(GFR)及び腎臓障害を反映
するインジケータとして用いることができる。尿ペプチド‐AGEは、組織蛋白
質、より詳しくは、AGE変性を有する組織蛋白質におけるターンオーバー(tu
rnover)を測定するインジケータとして用いてもよい。 LDL‐AGE、Hb‐AGE及び血清ペプチド‐AGE測定において、血液サ
ンプルを抜き、分離操作を用いることができる。LDL‐又は脂質‐AGEの濃
度を測定するには、Bucala等による国際公開番号WO93/13421に記載さ
れているもののような操作を用いることができる。ヘモグロビン‐AGEを検出
するには、細胞血液成分を血清から分離し、ヘモグロビンを赤血球から抽出する
ことができる。次いで、LDL‐AGEの濃度、ペプチド‐AGE、Hb‐AG
Eの存在と程度を評価することができる。 単一の血液サンプルを用いてこれらのテストを行うことにより、血中グルコース
濃度がコントロールされなくなるより広い時間枠を見積もることができる。例え
ば、Hb‐AGEにより予測できる60日の範囲は、糖血症管理のために評価さ
れるべき期間を、Hb‐A1c定量により測定される3〜4週間の時間枠前まで
延長する。所望であれば、Hb‐AGE及び血清ペプチド‐AGEの分析を、血
液及び尿中のグルコース濃度定量、グルコース負荷試験及び尿ペプチド‐AGE
の測定をはじめとする糖尿病管理を評価するのに有用なその他のテストと共に行
い、完全な患者プロフィールを得ることができる。本発明の好ましい態様におい
ては、グアニジノ基由来AGEに対して、抗LDL抗体(抗ApoBなど、これ
に限定されない)と組み合わせて、ポリクローナル又は本発明の好ましいモノク
ローナル抗体を用い、LDL‐AGEを測定する。 本発明の他の態様は、尿中で検出されることのできる進行グリコシル化最終生成
物に関する。ペプチドを含めて、蛋白質は、正常な個体では、非常に少量尿中に
排泄され、腎機能が低下するにつれて、腎不全で濃度が低下するまで、濃度が上
昇しつづける。組織AGEのターンオーバーを反映する尿ペプチド‐AGEの存
在及び/又は濃度は、測定され、特定の病気又は容態と関連付けされ、それらを
予測することができる。 尿中にグアニジノ基由来AGE‐ペプチドが存在することは、宿主又は患者が感
染によるような侵入を受けている場合に存在する最終的異化状態(net cataboli
c state)を反映する極めて多数の病気や容態の症状である可能性がある。その
ような状況下では、宿主は、蛋白同化エネルギー貯蔵活性及び細胞修復活性を停
止し、代わりに、エネルギー貯蔵の分解消耗及び白血球の増強を促進するサイト
カインや、刺激と戦ってこれを無効にする因子などの多数の因子を分泌すること
によって、侵入刺激に対して動員される。尿ペプチド‐AGEの測定は、悪液質
及びショックなどの、宿主において可能性のある侵入活性の更なる別の指標を提
供する。 このように、尿中のペプチド‐AGEの存在又は濃度を測定することができ、こ
の濃度を標準に関係づけることができる。正常な個体においては、正常濃度はお
そらく低いであろう。糖尿病患者では、ペプチド‐AGEの濃度はおそらくより
高くなるであろう。あるいは、AGE関連進行性腎臓病に罹っている被検体では
、腎不全の発症のために、尿ペプチドの濃度は著しく低下するであろう。感染症
に罹っているか、他の外傷がある患者では、ペプチド‐AGEの濃度が、正常な
個体よりも著しく高くなるであろう。このように、ペプチド‐AGEの尿中濃度
を検出することにより、腎臓合併症の発症前における糖尿病の進行及び悪化、糖
尿病若しくはその他のAGE関連病に関連する腎臓合併症の発症、又は感染の存
在を検出することができた。
【0011】 本発明の抗AGE抗体は、患者の治療に使用して、濃度を下げるか、あるいは循
環AGE若しくはAGE変性分子、又は同様のこのようなAGE若しくはAGE
変性分子の除去を促進することもできる。これらは、ある種の組織、例えば脾臓
、肝臓、腎臓又は脳に異常に高い濃度で存在しており、これらのAGEは好まし
くないであろう。治療は、個体に対する投与によって行えばよく、ここではヒト
化モノクローナル抗体が好ましい。高濃度の循環グアニジノ基由来AGEは、体
外処理によって除去されてもよく、それによって、本発明の固定化抗体が結合し
、グアニジノ基由来AGEを有する分子を血液から隔離する装置に、個体の血液
を生体外で循環させる。 更に、高濃度のAGEを生体内で処理するのに有用な薬剤又は化合物の設計、ス
クリーニング及び/又は強化のために抗AGEモノクローナル抗体を利用するこ
とは、ここに述べた本発明の範囲内である。この関連で、抗AGEモノクローナ
ル抗体は、治療剤として使用するのに特別に培養又は産生された蛋白質を精製す
るために使用されてもよい。このような蛋白質の治療使用は、重要性が高くなり
つつあり、このような外因性蛋白質(宿主自身の組織及び循環蛋白質のような)
は、グリケイション(glycation)及びAGE生成の影響を受けやすい。このよ
うなAGEは、化学的に反応性で、生物学的に活性であるので、治療中に、宿主
内へのそれらの導入を制限することは望ましい。その結果、本発明は、例えば、
適当な基体に固定化された多量の本発明の抗AGEモノクローナル抗体又はその
抗原結合性フラグメントにこのような蛋白質を接触させることにより、このよう
な蛋白質のバッチを精製する方法を含むものである。この方法では、グリコシル
化された蛋白質を、通常の方法でバッチの残余から分離することができた。工業
的方法の例においては、基体を周期的に更新又は置換することができたので、基
体を通過する蛋白質材料の連続循環及びそれに続く蛋白質‐AGE成分の分離を
行うことができた。当然のことながら、上記概要は、説明の目的のためのみに示
されたものであり、技術の熟練及び本発明の範囲内で、設計及び実施における種
々の改変が可能である。 ここに記載されているプロトコルの全ては、進行グリコシル化最終生成物の定性
法及び定量法並びに進行グリコシル化最終生成物の増加が関係している異常の付
随診断及び監視に適用されてもよい。アテローム性硬化症や皮膚のしわなどの、
糖尿病のような容態及び老化に関連する容態は、制限されることのない例を示す
ものであり、従って、これらの容態を診断及び監視する方法は、本発明の範囲内
である。
【0012】 本発明は、進行グリコシル化最終生成物の存在の程度の定性及び/又は定量分析
用測定法並びにテストキットをも含む。このような測定システム及びテストキッ
トは、例えば、本発明の抗AGEモノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグ
メント又はその結合パートナーに標識を結合させる、ここで論じた放射及び/又
は酵素技術の一つによって調製される標識成分を含んでもよい。ここに述べたキ
ットの成分の一つは、標識されるかあるいは標識されない形での、本発明の抗A
GEモノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメントである。 先に述べたように、キットは、組換え体又はその他の精製蛋白質、特に治療用途
にあてるものにおける進行グリコシル化最終生成物の存在を測定するのに使用し
てもよく、第一の例では、AGEの存在についてそれらを測定し、第二の例では
、好ましくないAGE変性を有する物質を含まないように、それらを更に精製す
るのを助ける。 上で論じたテスト方法によれば、このようなキットの一種は、少なくとも本発明
のモノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメント、生体サンプル内のAG
E成分に対する該抗体又はそのフラグメントの免疫特異性結合を検出する手段、
及び、勿論、選択される方法、例えば“競合”、“サンドイッチ”、“DASP
”などに応じた使用説明書を含んでいるであろう。 より具体的には、好ましい診断テストキットは、一般には固相に結合して免疫吸
着剤を形成するか、そうでなければ、適当な標識に結合した、上記のような抗A
GE抗体に対する既知量の結合パートナーを更に含んでいてもよい。 本発明のテストキットは、更に、第二の抗体を含んでいてもよく、それは標識さ
れていてもよく、あるいは固体支持体の付属品(又は固体支持体に結合して)で
提供されてもよい。このような抗体は、例えば、抗AGE抗体、又はAGE変性
について監視されようとする分析体の非AGE部分若しくはAGE成分に特異的
な抗体であってもよい。後者の例としては、抗ヘモグロビン、抗アルブミン及び
ここに示したような抗ApoBが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。AGE成分の“担体”部分に対するこのような抗体は、ポリクローナル又は
モノクローナル抗体であることができる。 本発明は、次の実施例を参照することにより、更によく理解されるであろう。こ
れらの実施例は、本発明の具体例を示すものであって、本発明を限定しようとす
るものではない。ここで、“PBS”という表示は、リン酸緩衝食塩水を示す。
PBSは、8.0gのNaCl、0.2gのKCl、1.44gのNaHPO 及び0.24gのKHPOを、800mlの蒸留水に溶解し、pHを7.
4、容積を1リットルに調整して作製すればよい。得られた溶液は、都合のよい
容量に分けて、高圧蒸気滅菌法により滅菌してもよく、室温で保存してもよい。
同様に、“洗浄液”及び“TBS‐T洗浄液”という用語は、次のものを意味す
る:トリス緩衝食塩水‐Tween(TBS‐T)(0.1Mトリズマ(Trizma
)、0.15MNaCl、0.05%Tween‐20、0.02%アジ化ナト
リウム、HClでpH7.4に調整)。“測定緩衝液”という用語は、2%BS
A、0.2%Tween‐20及び0.2%アジ化ナトリウムを含むPBSの溶
液を意味する。以下に挙げる実施例に見られるような測定緩衝液を含む成分の濃
度は、本発明の範囲内で変更してもよい。勿論、上記フォーミュレーションは、
具体例を示すものであって、技術の熟練内で変更してもよく、発明の実施の最良
の態様を示す義務を果たすためにここに示されるものである。
【0013】
【実施例】実施例1 : グアニジノ基由来の、加齢特異性モノクローナル抗体を分泌するハ
イブリドーマ免疫原の調製 キーホール・リンペット・ヘモシアニン(KLH)またはBSA(ウシ血清アル
ブミン)を、濃度10mg/mlで、100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH
7.4)中の3−デオキシングルコソーン溶液(3DG、0.1M)に加え、5
0℃で96時間インキュベートした。インキュベーションのあと、KLH溶液を
0.1mNaBHを含むPBSに対して1時間にわたって透析し、次にPBS
を2回交換し、それぞれ4時間にわたって透析した。3DG修飾したKLHのタ
ンパク質濃度をLowryアッセイを用いて測定し、サンプルを−20℃で貯蔵
した。免疫化スケジュール 用いたマウスは、約8週齢のメスBALB/Cであった。各マウスをRibiア
ジュバント中に100μgのKLH−3DGを含む調整液100μlで、皮下お
よび腹腔内注射により免疫化した。マウスを同じ調製液で第14日に皮下および
腹腔内注射によりブースト(促進投与)した。第21日に、尾部静脈から試験用
血液を採取し、血清を調製した。下記の抗血清試験血液力価決定法により最高の
力価を示すマウスを選び、PBS中に100μgのKLH−3DGを含む溶液で
腹腔内注射により増強(boost)し、その後、第1日および第2日に、PBS中に
50μgのKLH−3DGを含む溶液で再びブーストした。第3日に、脾臓を取
り出した。抗血清試験血液力価決定 力価決定のため、0.1%BSAを含むPBS中で、力価を決定すべき各血清サ
ンプルの1/100希釈液を調製した。上記の免疫前血清を、免疫血清と同じよ
うに希釈し、対照として用いた。マイクロタイターウェルに、BSA−3DG抗
原1.0μgを塗布した。抗原を塗布したウェルをMylar密封テープ(Co
rning社)で密封し、4℃で一晩インキュベートした。次に、マイクロタイ
タープレートをTBS−T洗浄液で洗浄し、0.2%BSAと0.2%アジ化ナ
トリウムを含むPBS溶液を加えることによって37℃で1時間ブロック(遮断
)した。マイクロタイタープレートを前と同じように洗浄し、免疫前血清および
免疫血清の希釈液100μlを加えた。室温で2時間インキュベートしたあと、
マイクロタイタープレートを上記と同じように洗浄し、ヤギ抗マウスIgG(ガ
ンマ鎖特異性)アルカリ性ホスファターゼ複合抗体(ICN)をすべてのウェル
に加え、室温で1時間インキュベートした。マイクロタイタープレートを前と同
じように洗浄し、リン酸p−ニトロフェノール基質(Sigma社)をすべての
ウェルに加え、室温で30分間インキュベートした。インキュベーションのあと
、マイクロタイタープレートリーダー上で、各プレートについて410nmで読
み取りを行った。 別に報告されているように(Harlow,E.およびD.Lane、「抗原:
実験室マニュアル」、Cold Spring Harbor Laborato
ry、1988)、マウス脾臓細胞を、骨髄腫X63AG8.653細胞系と融
合することによって、ハイブリドーマ産生を行った。ハイブリドーマ・スクリーニング手順 脾臓細胞を骨髄腫細胞系と融合させたあと、50ml融合混合物100μlを、
5個のマイクロウェル細胞培養プレート(Corning社)の96個のウェル
にそれぞれ加えた。プレートに1から5までの番号をつけ、各プレートの行を文
字により、また列を番号により表して融合混合物の各1滴から生じる親細胞培養
物を識別するコーディング方式を用いた。HarlowおよびLane(上記)
に述べられたように選択培地で培養したあと、ハイブリドーマ培養物を、AGE
抗原に対する抗体産生について、次のようにスクリーニングした。 上記の「抗血清試験血液力価決定」の項で述べたように、BSA−3DGを塗布
したウェルを調製した。抗原塗布プレートを用いて、各親培養物からの細胞培養
物の上澄液をスクリーニングした。細胞培養物の上澄液を、0.2%BSAを含
むPBS中で、1:2に希釈し、各100μlを、BSA−AGEを塗布したマ
イクロタイタープレートの各ウェルに加えた。各プレートを2時間にわたって室
温でインキュベートし、その後、TBS−T洗浄液で6回洗浄した。1%BSA
を含むPBS中で1:2000に希釈したヤギ抗マウスIgG(ガンマ鎖特異性
)アルカリ性ホスファターゼ複合抗体100μlを各ウェルに加え、上記の「抗
血清試験血液力価決定」の項に述べた手順を行った。 11μMカルボキシメチルリジンまたは100μMベンジルアルギニン−3DG
を含むウェルで、2回の追加スクリーニングを行った。BSA−3DGと強く結
合し、カルボキシメチルリジンによって阻害されず、ベンジルアルギニン−3D
Gにより阻害される24個の親細胞培養物を選んだ。これら24個の培養物から
、成長率、抗体力価、特異性の最良の組合せを示すクローン指定4E1を選んだ
。この細胞系を、希釈を限定することによりクローンして、10%ジメチルスル
ホキシドを含む仔ウシ血清1mlあたり、細胞約100万個の率で冷凍し、液体
窒素の気相で貯蔵した。 モノクローナル抗体4E1を産生するハイブリドーマF52−4E1を、199
8年3月31日に、アメリカ培養コレクション(ATCC)(12301 Pa
rklawn Drive, Rockville MD 20852)に寄託し
、受付番号HB−12500を受けた。
【0014】実施例2 : グアニジノ基由来の、加齢特異性モノクローナル抗体4E1の結合
および免疫特性 各種のAGE修飾タンパク質を認知するため、3DGと反応させたKLHに対し
て調製したモノクローナル抗体Mab 4E1の能力を測定した。材料と方法 AGEタンパク質と付加物の産生 タンパク質およびNε−ベンゾイル−L−ア
ルギニンアミドを、200mMリン酸ナトリウム緩衝液(PH7.4)中で、グ
ルコース、リボース、または3DGと、4〜10週間、37℃で反応させた。一
部のインキュベーションには、アミノグアニジンが含まれていた。 アルギニン、メチルグアニジンおよびグアニジン(0.1m)を、200mMリ
ン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)中で3DG(0.2M)と、24〜72時
間、37℃で反応させた。次に、これらの混合物を、同じ濃度の対照化合物とと
もに、一次抗体として4E1を用いて、(AGE−BSA塗布プレート上で)競
合的ELISAにより試験した。阻害曲線は対数ロジット変換データの最小二乗
回帰分析で得た。50%阻害点での濃度を線型回帰分析から計算した。直接ELISAおよび競合的ELISA 直接ELISAでは、BSA−AGE
または3DG修飾BSAをマイクロタイタープレートに塗布し、不結合部位をア
ッセイ緩衝液とインキュベートすることによってブロックした。各プレートを6
回洗浄し、アッセイ緩衝液中のMabの濃度を次第に高くして加えた。このイン
キュベーションのあと、プレートを再び洗浄し、アッセイ緩衝液中で1:200
0で希釈したアルカリ性ホスファターゼ標識ヤギ抗マウス抗体(ICN、Cos
ta Mesa CA)とともにインキュベートした。不結合抗体を徹底的洗浄に
より除去し、結合した抗体を、リン酸p−ニトロフェノールを加えて検出し、光
学密度を410nmで記録した。 競合的ELISAは、マイクロタイタープレートにBSA−AGEを前塗布し、
アッセイ緩衝液でブロックすることにより行った。プレートを洗浄し、Mab
4E1と、表1に示した競合剤の濃度を増したものを加え、同時に22℃で1時
間インキュベートした。不結合抗体を徹底的洗浄により除去し、結合したMab
を、直接ELISAと同様のアルカリ性ホスファターゼ標識抗マウス抗体で検出
した。すべての洗浄物はTBS−T洗浄液中にあった。すべてのインキュベーシ
ョンは1時間、22℃で行った。結果 各種化合物に対してモノクローナル抗体4E1を用いて行ったELISAの定性
結果を表1に示す。
【0015】
【表1】 上に示したデータから、Mab 4E1が、3DGにより修飾されたグアニジノ
基含有化合物について特異的であること、またこのようなエピトープがAGE−
BSA上に存在し、これはおそらく3DGと、BSAを含むアルギニン残基のグ
アニジノ基との間の反応の結果であることは明らかである。リボース由来AGE
の免疫反応性は検出されなかった。図1は、3DGとアルギニン、メチルグアニ
ジンおよびグアニジンの反応生成物の阻害曲線を示している。親和性は、アルギ
ニン産生物が最も高く、続いてメチルグアニジン産生物、最後にグアニジン産生
物が高かったが、すべて抗体により検出可能であった。3DGが存在しないとき
の、グアニジノ基含有化合物の対照インキュベーションは、抗体では免疫反応性
を示さなかった。
【0016】実施例3 : モノクローナル抗体4E1のその他の特徴付け 上記の実施例2の表1に示した結合特異性のほかに、Mab 4E1が認知する
エピトープは、次のような実験によって先行技術のモノクローナル抗体から区別
することができる。3DGと、Nε−ベンゾイル−L−アルギニンアミドとの間
の反応の産生物を、逆相HPLCと、そのあと上記のKonishiらの方法に
似た方法によって分離した。ベンジルアルギニンアミン(0.1m)と3DG(
0.2m)を、200mMリン酸緩衝液(pH7.4)中で、4週間、37℃で
反応させた。次に、この物質を、Inertsil 8 ODS−3(3cm x
25cm)カラム(Metachem Technologies Inc.)を
用いて、逆相HPLCにより分画した。溶出プログラムは、水中で20%メタノ
ールを20分間、流量10ml/minで、次に水中で40分間、20〜60%
メタノールの勾配で行った。カラム溶出液を、235nmで紫外線でモニターし
た。興味ある分画が40〜55分の間で溶出した。この時間内での7つの主要ピ
ークを集め、SpeedVacを用いて乾燥した。乾燥したサンプルを1mlの
水の中で再構成し、紫外線スペクトルを得た。分画1を基準(1:30,000
)として用いて、すべての分画を希釈して、紫外線による物質が等しい量で存在
するようにした。次に、これらのサンプルを、4E1を一次抗体として用いて(
AGE−BSA塗布プレートを用いた)競合的ELISAで試験した。7つの分
画のそれぞれについて、UV吸光度によるHPLC溶出パターンと、ELISA
の結果を、図2AおよびBに示す。 分画4が、最大量の4E1抗体反応物質を含み、そのあとに分画3、1および5
が続くことは明らかである。分画7には、抗体反応物質は、ほとんど、または全
く存在しない。別のHPLC実験で、3DGとベンジルアルギニンの間で同じ反
応を、Konishiらの方法(1994年、Biosci、Biotech、
Biochem、58:1953−1958)により50℃で行い、以前見られ
たのと同じようなHPLC溶出プロフィル(図3A)を得た。この実験では、I
nertsil 5 OBS−2(1cm x 25cm)カラム(Metach
em Technologies)を用い、溶出プログラムは、水中で10−4
0%メタノール、流量2.5ml/minで行った。11個の分画を採取し、4
E1を用いて競合的ELISAを行った(図3B)。モノクローナル抗体4E1
との最大反応性は分画4と5で見出された。あとの方のピークでは反応性はほと
んど見られなかった。HPLC溶出プロフィルと化合物の分離をKonishi
らのものと比較するために、分画11中に存在する化合物にNMR分析を行った
。存在する化合物は、化合物S17、アミノ−5−(2,3,4−トリヒドロキ
シブチル)−4−イミダゾロン化合物と同じであることが分かった。 ELISAの結果にもとづいて、4E1がS17を認知しないことは明らかであ
る。これは、アミノ−5−(2,3,4−トリヒドロキシブチル)−4−イミダ
ゾロン化合物として同定された分画11を含めて、保持時間の最も長い分画に免
疫反応性が欠如しているからである。 本発明は、その趣旨または主要な特徴から逸脱することなしに、他の形で具体化
することができ、また実施できる。したがって、この開示は、すべての点で例示
的なものであり、制限的なものではないと考えるべきであり、添付の各請求項に
より示される発明の範囲、および同じ意味と範囲内にあるすべての変更は、本発
明に含まれることが意図されている。 この明細書を通じ、文献の引用が各所に見られるが、これらはすべて本書に組入
れられ、一体化されている。
【0017】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、3‐デオキシグルコソンと種々のグアニジノ基含有化合物との間の
反応生成物及び対照に対する4E1抗体の特異性を示す。
【図2】 図2は、pH7.4の200mMリン酸ナトリウム緩衝液で、37℃、48
時間インキュベートしたNε‐ベンゾイル‐L‐アルギニンアミドと、3‐デオ
キシグルコソンとの反応生成物の逆相HPLCクロマトグラフ分離及び競合EL
ISAデータを示す。図2Aに示すように、7つの画分を採取した。この7つの
画分についてのELISAデータを図2Bに示す。
【図3】 図3は、pH7.4の200mMリン酸ナトリウム緩衝液で、50℃、4週
間インキュベートしたNε‐ベンゾイル‐L‐アルギニンアミドと、3‐デオキ
シグルコソンとの反応生成物の逆相HPLCクロマトグラフ分離及び競合ELI
SAデータを示す。図3Aに示すように、11の画分を採取した。この11の画
分についてのELISAデータを図3Bに示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/18 G01N 33/53 D 4H045 C12N 5/10 33/577 A C12P 21/08 (C12P 21/08 G01N 33/53 C12R 1:91) 33/577 C12N 15/00 C //(C12P 21/08 A61K 37/02 C12R 1:91) C12N 5/00 B Fターム(参考) 4B024 AA01 BA42 CA07 GA05 GA18 HA15 4B064 AG27 CA10 CA19 CC24 DA01 4B065 AA90X AA91Y AA93Y AB08 AC14 BA08 CA25 CA44 CA46 4C084 AA02 AA17 NA14 ZA361 ZA362 ZA401 ZA402 ZC331 ZC332 ZC351 ZC352 4C085 AA14 CC02 CC13 4H045 AA11 AA20 AA30 BA41 CA40 DA76 EA20 EA50 FA74

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギニンのグアジニル基又は式R‐NH‐C(=NH)N
    (ここで、Rは水素又は低級アルキル基である)の化合物のグアニジノ基と
    3‐デオキシグルコソンとの反応に由来する生体内産生進行グリコシル化最終生
    成物と反応性の抗体又はその抗原結合性フラグメントであって、アミノ‐5‐(
    2,3,4‐トリヒドロキシブチル)‐4‐イミダゾロン、ペントシジン(pent
    osidine)、カルボキシメチルリジン、リボース由来進行グリコシル化最終生成
    物と反応せず、L‐リジン又はアミノグアニジンと3‐デオキシグルコソンとの
    反応生成物とも反応せず、L‐アルギニンとメチルグリオキサールとの反応生成
    物とも反応しないことを特徴とする該抗体又はその抗原結合性フラグメント。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の抗体の免疫結合特性を示すモノクローナル抗
    体又はその抗原結合性フラグメント。
  3. 【請求項3】 Rが、水素及びメチル基からなる群から選ばれる請求項2記
    載のモノクローナル抗体。
  4. 【請求項4】 1998年3月31日にアメリカンタイプカルチャーコレク
    ション(American Type Culture Collection)(ATCC)に寄託されており、
    HB‐12500の受託番号が与えられているハイブリドーマF52‐4E1に
    より生産されるモノクローナル抗体4E1である請求項2記載のモノクローナル
    抗体。
  5. 【請求項5】 血清‐AGE蛋白質、ヘモグロビン‐AGE、血清‐AGE
    脂質、血清‐AGEペプチド、LDL‐AGE及びコラーゲン‐AGEと特異的
    に結合する請求項1記載の抗体又はその抗原結合性フラグメント。
  6. 【請求項6】 ヒト化(humanized)されるか又はヒト‐マウス(murine)キメ
    ラ抗体である請求項2記載のモノクローナル抗体。
  7. 【請求項7】 単鎖Fvフラグメント、F(ab′)フラグメント、F(a
    b)フラグメント及びF(ab′)フラグメントからなる群から選ばれる請求
    項2記載のモノクローナル抗体の抗原結合性フラグメント。
  8. 【請求項8】 マウス(murine)IgGイソタイプ抗体である請求項2記載の
    モノクローナル抗体又はそのフラグメント。
  9. 【請求項9】 標識されている請求項2記載のモノクローナル抗体。
  10. 【請求項10】 請求項2記載のモノクローナル抗体を産生するハイブリド
    ーマ。
  11. 【請求項11】 モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマF52‐4
    E1であり、1998年3月31日にアメリカンタイプカルチャーコレクション
    (ATCC)に寄託され、HB‐12500の受託番号が与えられている該ハイ
    ブリドーマ。
  12. 【請求項12】 i)進行グリコシル化最終生成物(AGE)を含んでいる
    可能性のあるサンプルを、抗体又はその抗原結合性フラグメントとAGEとを含
    む反応複合体を生成させる条件下で、請求項1記載の抗体又はその抗原結合性フ
    ラグメントと接触させ、 ii)サンプル内での抗体又はその抗原結合性フラグメントとAGEとを含む反
    応複合体の生成を検出する工程からなり、反応複合体の生成の検出によって、サ
    ンプル内にAGEが存在することを知ることからなる、生体サンプル内にAGE
    が存在することを検出する方法。
  13. 【請求項13】 抗体又はその抗原結合性フラグメントが固相支持体に結合し
    ている請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 更に、工程(i)においてサンプルを標識進行グリコシル化
    最終生成物(AGE)に接触させ、工程(ii)の前に未結合物質を除去し、サ
    ンプル内の標識AGE量の減少を観察することにより、サンプル内での反応複合
    体の生成を検出することを含む請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 AGEが存在する分子に特異的に結合している標識抗体の結
    合を検出することにより、反応複合体の生成を観察する請求項13記載の方法。
  16. 【請求項16】 標識抗体が、血清蛋白質、血清脂質、血清ペプチド、LDL
    及びコラーゲンからなる群から選ばれた分子と反応性である請求項15記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 抗体又はその抗原結合性フラグメントが標識されている請求
    項12記載の方法。
  18. 【請求項18】 AGEが固相支持体に結合している請求項12記載の方法。
  19. 【請求項19】 更に、工程(i)においてサンプルをAGEに接触させ、工
    程(ii)の前に未結合物質を除去し、抗体又はその抗原結合性フラグメントを
    標識し、標識の量の減少を観察することにより、サンプル内での反応複合体の生
    成を検出することを含む請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 AGEが低密度リポ蛋白質(LDL)‐AGE又はヘモグロ
    ビン‐AGEである請求項12記載の方法。
  21. 【請求項21】 (i)請求項12記載の方法により生体サンプル内での反応
    複合体の生成を検出し、 (ii)生体サンプル内のAGEの濃度に対応する、生成した反応複合体の量を
    評価することからなる、生体サンプル内のAGEの濃度を評価する方法。
  22. 【請求項22】 (i)哺乳類被検体からの生体サンプル内のAGEの濃度を
    、請求項12によって評価し、 (ii)工程(i)で検出された濃度を、哺乳類被検体に正常に存在するAGE
    の濃度と比較して、正常濃度と比較したときのAGE濃度の増加により、AGE
    濃度の上昇と関連がある病気を知ることからなる、哺乳類被検体中のAGE濃度
    の上昇と関連がある病気の存在を検出又は診断する方法。
  23. 【請求項23】 哺乳類被検体から、異なる時点において得られた一連の生体
    サンプル内のAGEの濃度を、請求項21記載の方法により評価し、時間による
    AGE濃度の上昇により病気の進行を知り、時間によるAGE濃度の低下により
    病気の退行を知ることからなる、哺乳類被検体中のAGE濃度の上昇と関連があ
    る病気の経過を監視する方法。
  24. 【請求項24】 AGE濃度の上昇と関連がある病気の治療を受けている哺乳
    類被検体から、異なる時間において得られた一連の生体サンプル内のAGEの濃
    度を、請求項21記載の方法により評価し、時間によるAGE濃度の低下により
    、治療成果が有効であることを知ることからなる、哺乳類被検体中のAGE濃度
    の上昇と関連がある病気の治療を監視する方法。
  25. 【請求項25】 請求項12記載の方法を実施することからなる、糖尿病の発
    症を検出するか、又はその経過を監視する方法。
  26. 【請求項26】 患者の血清を抗AGE抗体に触れさせて、抗AGE抗体:A
    GE複合体を生成し、その複合体を血清から除去することを含み、該抗AGE抗
    体が請求項1記載の抗体を含むものである、一つの症状がAGEの異常濃度であ
    る患者の病気を治療する方法。
  27. 【請求項27】 該AGEが、ヘモグロビン‐AGE、LDL‐AGE、Ig
    G‐AGE、血清‐AGE蛋白質、血清‐AGEペプチド及び尿ペプチド‐AG
    Eからなる群から選ばれる請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 請求項1による抗AGE抗体により認識され、結合し、哺乳
    類AGE受容体によるAGEの認識を阻害する化合物を、薬理学的に許容されう
    る担体と組み合わせて含む医薬組成物。
  29. 【請求項29】 薬理学的に許容されうる担体と組み合わせて抗AGE抗体を
    含み、該抗AGE抗体が請求項2によるモノクローナル抗体を含む医薬組成物。
  30. 【請求項30】 該生体内産生進行グリコシル化最終生成物が、ヘモグロビン
    ‐AGE、LDL‐AGE、IgG‐AGE、血清‐AGE蛋白質、血清‐AG
    Eペプチド及び尿ペプチド‐AGEからなる群から選ばれる請求項29記載の医
    薬組成物。
  31. 【請求項31】 請求項29記載の有効量の組成物を哺乳類に投与することか
    らなる、一つの症状がAGEの異常濃度である哺乳類の病気を治療する方法。
  32. 【請求項32】 (i)1998年3月31日にアメリカンタイプカルチャー
    コレクション(ATCC)に寄託されており、HB‐12500の受託番号が与
    えられているハイブリドーマF52‐4E1により生産されるモノクローナル抗
    体4E1からなる群から選ばれたモノクローナル抗体の免疫結合特性を示すモノ
    クローナル抗体又はその抗原結合性フラグメント、 (ii)モノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメントとAGEとの間の
    反応複合体の生成を検出する手段、 (iii)他の試薬、及び (iv)キット使用の説明書からなる分析体におけるAGEの存在又は量を測定
    するテストキット。
  33. 【請求項33】 モノクローナル抗体又はその抗原結合性フラグメントが、血
    清‐AGE蛋白質、血清‐AGE脂質、血清‐AGEペプチド、ヘモグロビン‐
    AGE、LDL‐AGE及びコラーゲン‐AGEとの反応性からなる群から選ば
    れた活性を特徴とする請求項32記載のテストキット。
  34. 【請求項34】 抗AGE抗体が、固相に非可逆的に結合している請求項32
    記載のテストキット。
  35. 【請求項35】 生体内産生AGEと反応性である標識抗AGE抗体を更に含
    む請求項32記載のテストキット。
  36. 【請求項36】 標識抗低密度リポ蛋白質抗体を更に含む請求項32記載のテ
    ストキット。
  37. 【請求項37】 低密度リポ蛋白質に対する該抗体がApoBと反応する請求
    項36記載のテストキット。
  38. 【請求項38】 標識AGEを更に含む請求項32記載のテストキット。
  39. 【請求項39】 AGEを更に含む請求項32記載のテストキット。
  40. 【請求項40】 AGEが固相に結合しており、抗体が標識されている請求項
    39記載のテストキット。
  41. 【請求項41】 i)既知量の希釈緩衝液を用いて、AGEを含んでいる可能
    性のあるサンプルの一連の希釈溶液を調製し、 ii)AGEを含んでいる可能性のある希釈サンプルを、抗体又はその抗原結合
    性フラグメントとAGEとを含む反応複合体を生成させる条件下で、請求項1記
    載の抗体又はその抗原結合性フラグメントと接触させ、 iii)既知量の標識AGEを抗体又はその抗原結合性フラグメントと接触させ
    、その標識AGEが、サンプルに結合しなかった抗体又はその抗原結合性フラグ
    メントと結合し、サンプル内での抗体又はその抗原結合性フラグメントと標識A
    GEとを含む反応複合体の生成の程度を検出する工程からなり、標識AGE‐抗
    体複合体の生成の程度がAGEの濃度に逆比例することで検出する、生体サンプ
    ル内の進行グリコシル化最終生成物(AGE)の濃度を検出する方法。
  42. 【請求項42】 AGEが、血清‐AGE蛋白質、血清‐AGE脂質、血清‐
    AGEペプチド、LDL‐AGE、ヘモグロビン‐AGE又はコラーゲン‐AG
    Eである請求項41記載の方法。
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