JP2002517185A - 前立腺癌および結腸癌の診断および治療に有用な腫瘍抗原 - Google Patents
前立腺癌および結腸癌の診断および治療に有用な腫瘍抗原Info
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Abstract
Description
目である。年間およそ45,000人の男性が本疾患で死亡している。肺癌のみがより
高い死亡率を示している。男性が生存中に浸潤性前立腺癌を発症する可能性は、
6名中1名である。50歳の男性で、前立腺癌を発症する可能性は40%以上であり、
本疾患により死亡する割合は約3%である。限局性腫瘍の治療は相当進歩してい
るにもかかわらず、前立腺癌は一旦転移してしまうと治療が不可能である。転移
性前立腺癌患者は、ホルモン途絶療法により治療されるが、これは短期間成功す
るのみである。実際にこれらの患者は、アンドロゲン治療抵抗性の状態を発現し
、これは疾患の進行および死亡につながる。
化した腫瘍を検出しおよび/または疾患の易罹病性および進行を予測することが
可能な信頼できる診断および予後判定マーカーが存在しないことである。現在、
前立腺癌の早期検出および診断は、直腸指診(DRE)、前立腺特異抗原(PSA)の測定
、経直腸式超音波検査(TRUS)、および経直腸針生検(TRNB)に頼っている。DREと
組合わせた血清PSA測定が、現時点での主な診断法である。しかしこの方法には
、大きな制約があり、そのことが本疾患のより良い診断マーカーを探そうとする
集中的研究の活力となっている。多くのマーカーが同定され、かつ少なくとも1
種であるPSAは広範に臨床において使用されている。しかし理想的な前立腺の腫
瘍マーカーは非常に捕らえどころがなく、かつ本疾患の進行を予測する信頼でき
るマーカーはまだ証明されていない。従って、前立腺癌管理におけるより信頼で
きかつ情報の多い診断法および予後判定法が必要である。
ための有効な治療法はないので、治療標的として適しているであろう前立腺特異
タンパク質を同定することに多大な関心が集まっている。ホルモン途絶療法はこ
れらの患者を緩和することができるが、その大部分は、治癒不可能なアンドロゲ
ン非依存型疾患発症へと必然的に進行する(Lalaniら、Cancer Metastasis Rev.
、16:29-66(1997))。
腫瘍マーカーとして最も広範に使用さている。特にいくつかの血清PSAの検出用
の免疫アッセイ法が、広く臨床で使用されている。最近になって、血清中のPSA
mRNAの逆転写−ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)アッセイ法が開発された。しかし
PSAは疾患特異的マーカーではないので、上昇したレベルのPSAは、BPHおよび前
立腺炎患者の高い割合(25〜86%)で検出され(Gaoら、Prostate、31:264-281(199
7))、さらにその他の悪性でない疾患および健常な男性の一部においても検出さ
れており、このマーカーの診断特異性を大きく制限する要因となっている。例え
ば、血清PSAの4〜10ng/ml間の上昇はBPHにおいて認められ、かつより高い値が前
立腺炎、特に急性前立腺炎で認められることさえある。BPHは男性において極め
て一般的な状態である。混乱に拍車をかけるように、血清PSAの上昇はDREによる
疾患のいかなる指標も伴わない場合にも認められることがあり、その逆の場合も
ありうるという事実がある。さらに現在は、PSAが前立腺特異的でないことが判
明している(Gaoら、前掲、検証のために)。
ており、例えば、PSA密度の測定および遊離PSA対複合PSAの比の測定などがある
。しかしこれらの方法はいずれも、悪性前立腺疾患から良性のものを再現性をも
って識別することが不可能である。加えてPSA診断の感度は57〜79%であり(Cupp
およびOsterling、Mayo Clin Proc、68:297-306(1993))、その結果本疾患の男性
の有意な割合において前立腺癌の確定が失敗している。
あることが示され、その診断用および治療用マーカーとしての使用を評価する様
々な研究の対象となっている。PSMA発現は、前立腺組織に大きく制限されている
が、検出可能レベルのPSMA mRNAは、脳、唾液腺、小腸および腎細胞癌腫におい
て認められている(Israeliら、Cancer Res、53:227-230(1993))。PSMAタンパク
質は、ほとんどの原発性および転移性前立腺癌において高度に発現されているが
、ほとんどの上皮内新生物標本においても発現されている(Gaoら、前掲)。再発
性前立腺癌を造影するためにインジウム-111で標識した抗-PSMAモノクローナル
抗体を用いる予備的結果は見込があることを示している(Sodeeら、Clin Nuc Med
、21:759-766(1996))。PSMAは、機能性アンドロゲン受容体の存在が必要なホル
モン依存型抗原である。全ての前立腺癌細胞がアンドロゲン受容体を発現するわ
けではないので、治療標的としてのPSMAの臨床での有用性は本質的に制限されて
いる。PSMA免疫療法の有効性を試験するようにデザインされた臨床試験も、現在
進行中である。
マーカーである(Reiterら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、95:1735-1740(1998))
。PSCA発現は、前立腺特異性であり、かつ高度の前立腺上皮内新生物(PIN)、ア
ンドロゲン-依存型およびアンドロゲン-非依存型前立腺腫瘍を含む前立腺癌の全
ての病期にわたって広く過剰発現されることがわかっている。PSCA遺伝子は、染
色体8q24.2に位置付けられ、対立遺伝子領域は前立腺癌の80%以上において得ら
れている。PSCAの細胞表面局在、前立腺特異性、および前立腺癌細胞における非
常にアップレギュレーションされた発現の観点から、これが診断および治療用の
標的となる可能性を示している。
ステムが無いために遅々としている。この問題を解決するために、前立腺癌細胞
株(Horoszewiczら、Cancer Res.、43:1809(1983))および前立腺癌異種移植片(Pr
etlowら、1991、Cancer Res.、51:3814;van Weerdenら、Am. J. Pathol.、149:
1055(1996);Kleinら、Nature Med.、3:402(1997))の作製が試みられている。し
かしこれらの方法の成功は限られたものである。例えば異種移植片は、一般に長
期生存率を低い。加えて最も広範に使用されるヒト前立腺癌細胞株であるPC-3、
DU-145およびLNCaPはいずれも、前立腺癌に典型的な造骨細胞病巣の再現性のあ
る発生を示さない。DU-145およびPC-3細胞株の別の制約は、これらの細胞株が前
立腺特異抗原(PSA)またはアンドロゲン受容体(AR)のいずれも発現しないことで
あり(Kaighnら、Invest. Urol.、17:16-23(1979);Gleaveら、Cancer Res.、52:
1598-1605(1992))、これらの臨床での前立腺癌との関連は疑問視されている。LN
CaP細胞株は、アンドロゲン反応性であり、かつPSAを発現するが、しかしリガン
ド特異性を変更するアンドロゲン受容体の変異を含んでいる。
性を明らかにしている一連の前立腺癌異種移植片(患者の腫瘍に由来する)が示さ
れた(Kleinら、Nature Med.、3:402(1997))。これらのLAPC(ロスアンジェルス前
立腺癌)異種移植片は、重症複合免疫不全症(SCID)マウスにおいて1年以上にわた
って生存し継代された。LAPC-4異種移植片モデルシステムは、アンドロゲン依存
性からアンドロゲン非依存性への移行を模倣する能力を有する(Kleinら、1997、
前掲)。LAPC-4腫瘍は、雄のマウスにおいて去勢後退行するが、2〜3ヶ月後には
アンドロゲン非依存性腫瘍として再発する。アンドロゲン依存性(AD)およびアン
ドロゲン非依存性(AI)の両方のLAPC-4異種移植片腫瘍が、同レベルの前立腺特異
的マーカーPSA、PSMA(前立腺特異膜抗原)およびPSCA(前立腺幹細胞抗原)を発現
しており、このことは、LAPC-4異種移植片のADおよびAI変種由来のcDNAの発現量
差の分析を用いて同定された。
新規の前立腺特異的なアンドロゲンで調節された細胞表面セリンプロテアーゼに
由来するかまたはこれを基にした、前立腺癌および結腸癌の診断および治療のた
めの方法および組成物に関する。20P1F12/TMPRSS2遺伝子(本明細書では20P1F12-
GTC1とも称す)の全コード配列を含む完全長cDNAを示す(図1)。このcDNAは、最近
公表されたTMPRSS2(Paoloni-Glacobinoら、Genomics、44:309-320(1997))と高度
に関連しているが、構造的には異なるタンパク質をコードしている。さらにこの
20P1F12/TMPRSS2遺伝子は、TMPRSS2の発現プロフィールとは非常に異なる発現パ
ターンを示す。
、mRNA、および/またはコード配列の全てまたは一部に相当するまたはこれと相
補的なポリヌクレオチドを提供し、これは20P1F12/TMPRSS2タンパク質およびそ
の断片、DNA、RNA、DNA/RNAハイブリッド、および関連した分子、20P1F12/TMPRS
S2遺伝子もしくはmRNA配列またはその部分に相補的なポリヌクレオチドまたはオ
リゴヌクレオチド、ならびに20P1F12/TMPRSS2遺伝子、mRNA、または20P1F12/TMP
RSS2をコードしているポリヌクレオチドにハイブリダイズしているポリヌクレオ
チドまたはオリゴヌクレオチドを含む。さらに20P1F12/TMPRSS2をコードしてい
るcDNAおよび遺伝子の単離手段も提供される。20P1F12/TMPRSS2ポリヌクレオチ
ドを含む組換えDNA分子、このような分子で形質転換または形質導入された細胞
、ならびに20P1F12/TMPRSS2遺伝子産物発現のための宿主−ベクターシステムも
提供されている。さらに本発明は、20P1F12/TMPRSS2タンパク質およびそのポリ
ペプチド断片も提供している。
在を検出する方法、さらには20P1F12/TMPRSS2を発現している細胞を同定する方
法を提供する。前立腺癌および結腸癌の管理のための診断造影法も提供する。本
発明はさらに、特に抗体療法および組成物、癌ワクチンおよび小分子(small mol
ecule)療法を含む、前立腺癌治療のための様々な治療用組成物および戦略を提供
する。
る抗体を提供し、これはポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体、マウス
または他の哺乳類の抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体および完全なヒト抗体、なら
びに検出マーカーまたは毒素または治療組成物で標識された抗体を含む。20P1F1
2/TMPRSS2と特異的に反応するいくつかのモノクローナル抗体も、本明細書に記
されている。これらおよび他の20P1F12/TMPRSS2抗体は、前立腺および結腸の癌
腫およびそれらの転移を検出し、局在化しかつ特徴付ける分子診断アッセイ法お
よび診断造影法において有用である。癌ワクチンも提供する。
ンパク質およびその断片に対応する単離されたポリヌクレオチド、ならびに20P1
F12/TMPRSS2タンパク質を特異的に認識しかつ結合することが可能な抗体を利用
する、前立腺癌の診断および治療のための方法および組成物に関する。20P1F12/
TMPRSS2遺伝子は、TMPRSS2と記される(Paoloni-Giacobinoら、Genomics、44:309
-320(1997)セリンプロテアーゼドメイン、スカベンジャー受容体システインリッ
チドメイン、LDL受容体クラスAドメイン、および推定される膜貫通ドメインを含
む推定492個のアミノ酸多量体タンパク質をコードしている。Paoloni-Giacobino
らは、TMPRSS2遺伝子が、小腸において強力に発現され、かつ他のいくつかの組
織においては単に弱く発現され、かつTMPRSS2遺伝子は染色体21番に位置付けら
れることを発見した。TMPRSS2の生理的役割は不明である。本出願者らは、20P1F
12/TMPRSS2遺伝子の全コード領域を含む完全長のcDNAをクローニングしたが、こ
れは公表されたTMPRSS2配列とは異なるいくつかのヌクレオチド配列を含んでい
る。これらの配列の5つの違いにより、アミノ酸に差異が生じる。これらの変化
の性質および意義は現時点では不明である。加えて本出願者らの新規20P1F12/TM
PRSS2は、先に報告されたTMPRSS2に関する公知のものと比べると、完全に異なる
発現パターンを有している。
癌の発症および/または進行、特に転移性疾患の発症に直接機能することが可能
である。これに関して、プロテアーゼは、癌細胞の浸潤および転移に関連してい
ることがわかっている(Henrietら、APMIS、107(1):111-9(1999);Rochefortら、
APMIS、107(1):86-95(1999);Webberら、Clin Cancer Res、1(1O):1089-94(199
5);Duffy、Clin Cancer Res、2(4):613-8(1996);WebberおよびWaghray、Clin
Cancer Res、1(7):755-61(1995))。例えば、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン
アクチベーター(u-PA)、カテプシンDおよびPSAは、前立腺癌細胞の転移能に寄与
していると考えられている。前立腺癌、特に転移期の癌における、20P1F12/TMPR
SS2機能に直接関連する可能性は、実施例5に示したように評価することができる
。
タンパク質相互作用ドメインおよび細胞外プロテアーゼドメインを含んでいる。
20P1F12/TMPRSS2およびTMPRSS2の機能は不明である。20P1F12/TMPRSS2およびTMP
RSS2の機能は、そのSRCRおよび/またはLDLAドメインを介しての細胞外環境にお
ける基質タンパク質への結合に関連していると考えられる。SRCRドメインを示し
ているタンパク質の例には以下のものが含まれる:CD6、ALCAM(活性化された白
血球細胞接着分子)に結合しかつ胸腺細胞−胸腺上皮細胞結合を媒介する接着分
子(Whitneyら、J Biol Chem、270:18187(1995));B細胞上のCD72に結合しかつT
細胞-B細胞連絡(communication)に関連し得るT細胞タンパク質であるCD5(Ly-l)(
Luoら、J Immunol、148:1630(1992));クリングル様構造および3種のスカベンジ
ャー受容体システイン−リッチなモチーフを持つ、脳特異的セリンプロテアーゼ
である、BSSP-3(Yamamuraら、Biochem Biophys Res Commun、239:386(1997))。
つ卵巣癌においてアップレギュレーションされる膜貫通セリンプロテアーゼであ
るヘプシン(hepsin)のプロテアーゼドメイン(TMPRSS1)とほとんど相同である(Le
yusら、Biochemistry、27:1067-74(1988);Tanimotoら、Cancer Res.、57:2884-
2887(1997))。
ppression Subtraction Hybridization)クローニングによる20P1F12/TMPRSS2遺
伝子に対応するcDNA断片の単離物を一部基にし、かつ実施例に示された詳細な分
子および生化学特性試験を基にしている。最初に単離されたcDNA断片である、ク
ローン20P1F12は、最近明らかにされたTMPRSS2をコードしている完全長のcDNAの
3'未翻訳配列の重複部分と同一であることが示された。その後20P1F12に対応す
る遺伝子を特異的に増幅するように設計されたプライマーを用いて、前立腺癌異
種移植片、正常な前立腺、および他の様々な正常組織における20P1F12/TMPRSS2
発現を特徴づけた。20P1F12/TMPRSS2遺伝子の全コード配列を含む完全長のcDNA
が単離され、かつ配列決定され、これは本明細書において提供されている。
クレオチド配列および推定アミノ酸配列を図1に示した。20P1F12-GTC1/TMPRSS2
遺伝子にコードされるアミノ酸配列には、先に報告されたTMPRSS2の配列と比べ
て有意差がある(アミノ酸のアラインメントは図3を参照のこと)。例えば、4種の
アミノ酸の変化はプロテアーゼドメインにあり、その中の3種は非保存的アミノ
酸変化であり、かつこれはプロテアーゼ機能および/または特異性に影響し得る
。本出願者らの新規20P1F12/TMPRSS2タンパク質は、広範囲に特徴づけられてお
り、本明細書の実施例にさらに説明されている。20P1F12/TMPRSS2タンパク質は
、細胞外C-末端プロテアーゼドメインを伴うグリコシル化されたII型膜貫通タン
パク質である。20P1F12/TMPRSS2遺伝子はアンドロゲンで調節される。20P1F12/T
MPRSS2タンパク質は細胞表面に発現される。正常組織における20P1F12/TMPRSS2
遺伝子の発現は、前立腺特異性である。20P1F12/TMPRSS2の発現は、さらに前立
腺癌においても認められ、進行したおよび転移性疾患において高い発現レベルを
示す。加えて20P1F12は、結腸癌において過剰発現され、かつ他の癌においても
発現されるように思われる。
間の構造の差に加え、本出願者らの発現分析の結果は、Paoloni-Giacobinoらが
報告したものとは対照的である。特に本出願者らのRT-PCRによる16種の正常組織
における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現の分析は、前立腺において最高レベルで発
現し、結腸、膵臓、腎臓、肝臓および肺において実質的に低いレベルで検出され
、かつ小腸において発現が検出されないことを示している(図5、パネルBおよびC
)。同様の結果がノーザンブロット分析において得られるが、ノーザンブロット
による前立腺において検出された発現レベルは、非常に低レベルの発現のみが検
出されるこれらの他の組織に比べ非常に高い(図6、パネルAおよびB)。
高レベルの発現を示し、正常な前立腺においてほぼ同じレベルを示す(図5、パネ
ルA)。ノーザンブロット分析は同様の結果を示し、LAPC-9異種移植片においてLA
PC-4異種移植片および正常な前立腺に比べ若干低いレベルの発現が示され;発現
は、分析された前立腺癌細胞株の一部においても検出される(図6、パネルC)。20
P1F12/TMPRSS2遺伝子も、多くの前立腺癌細胞株において発現される(図7)。これ
らの結果は、20P1F12/TMPRSS2遺伝子は、主に前立腺癌の発症および/または進
行に関連し得る前立腺特異性遺伝子であることを示している。加えて、20P1F12/
TMPRSS2の高レベルの発現が、多くの結腸癌腫細胞株においてノーザンブロット
により検出された(図6、パネルC;図7)。結腸癌における20P1F12/TMPRSS2の発現
は、結腸癌の検出、診断、予後判定および/または治療のための分子的基礎を提
供すると考えられる。
酸配列を有する、独自かつ有用な20P1F12/TMPRSS2遺伝子(およびタンパク質)を
提供する。本明細書に明らかにした20P1F12/TMPRSS2 cDNAの全てまたは一部に対
応するヌクレオチドプローブ(図1および4)を提供し、かつこれを使用して、20P1
F12/TMPRSS2遺伝子配列の全てまたは一部をコードしている他のcDNAを単離また
は同定することができる。本発明はさらに、20P1F12/TMPRSS2遺伝子またはそのR
NA転写物を特異的に増幅することが可能なプライマーを提供した。本発明はさら
に、20P1F12/TMPRSS2遺伝子産物(複数)のコード配列を含む単離されたポリヌ
クレオチドを提供する。このようなポリヌクレオチドを使用し、多くの更なる用
途を有する20P1F12/TMPRSS2がコードしたタンパク質およびペプチドを発現する
ことができる。20P1F12/TMPRSS2を発現している前立腺癌細胞および他の細胞を
検出するため、腫瘍ワクチンの作製のために、ならびに前立腺癌の分子診断およ
び予後判定アッセイ法において、さらに20P1F12/TMPRSS2遺伝子プローブおよび
プライマーを用いて、様々な生体試料中の20P1F12/TMPRSS2 mRNAの有無を検出す
ることもできる。20P1F12/TMPRSS2遺伝子に対応するかまたは相補的なポリヌク
レオチドは、例えば20P1F12/TMPRSS2活性の変調または阻害のような、前立腺癌
の治療法において有用である。
レオチドは、図1)に示されたヒト20P1F12/TMPRSS2のヌクレオチド配列(配列番号
:XXもしくは図2に示された先に報告されたTMPRSS2のヌクレオチド配列(配列番
号:XX)、前述のいずれかと相補的な配列を有するポリヌクレオチド、または前
述のいずれかのポリヌクレオチド断片を含むことができる。別の態様は、図1に
示された20P1F12/TMPRSS2タンパク質のアミノ酸配列(配列番号:XX)、その相補
配列をコードしているポリヌクレオチド、またはそれらのポリヌクレオチド断片
を含む。 別の態様は、図1に示された20P1F12/TMPRSS2 cDNA(配列番号:XX)とス
トリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズすることが可
能なポリヌクレオチド、またはそれらのポリヌクレオチド断片を含む。
、ゲノムDNA、cDNA、リボザイム、およびアンチセンス分子、さらには別の骨格
を基にしたまたは別の塩基を含む核酸分子がある。例えばアンチセンス分子は、
RNAまたは他の分子であることができ、これは塩基対に依存した方式でDNAまたは
RNAに特異的に結合する、ペプチド核酸(PNA)またはホスホロチオエート誘導体の
ような非核酸分子を含む。当業者は、20PIF12/TMPRSS2ポリヌクレオチドおよび
本明細書に記されたポリヌクレオチド配列を用い、こうした種類の核酸分子を容
易に得ることができると考えられる。
特定部分の特異的増幅を可能にするプライマーおよびプライマー対、ならびに本
発明の核酸分子またはそのいずれかの部分に選択的または特異的にハイブリダイ
ズするプローブを含む。プローブは、例えば放射性同位元素、蛍光化合物、生物
発光化合物、化学発光化合物、金属キレート剤または酵素のような検出マーカー
で標識することができる。このようなプローブおよびプライマーは、試料中の20
P1F12/TMPRSS2ポリヌクレオチドの存在を検出するため、および20P1F12/TMPRSS2
タンパク質を発現している細胞を検出する手段として使用することができる。こ
のようなプローブの例は、図1に示されたヒト20P1F12/TMPRSS2 cDNA配列(配列番
号:XX)の全てまたは一部を含むポリペプチドである。20P1F12/TMPRSS2 mRNAを
特異的に増幅することが可能なプライマー対の例は、さらに下記実施例において
説明される。当業者に理解されるように、非常に多くの様々なプライマーおよび
プローブを、本明細書に提供された配列を基に調製し、かつ20P1F12/TMPRSS2 mR
NAを効果的に増幅および/または検出するために使用することができる。
り、これは20P1F12/TMPRSS2遺伝子、mRNAまたはその断片の増幅および/または
検出のためのプローブおよびプライマーとして;前立腺癌および結腸癌の診断お
よび/または予後判定のための試薬として;20P1F12/TMPRSS2ポリヌクレオチド
の発現の検出が可能なコード配列として;20P1F12/TMPRSS2遺伝子の発現および
/または20P1F12/TMPRSS2転写物の翻訳を変調または阻害する道具として;およ
び、治療薬としてのこれらの使用を含むが、これらに限定されるものではない。
用することができる20P1F12/TMPRSS2タンパク質およびポリペプチドも提供する
。20P1F12/TMPRSS2タンパク質またはポリペプチドに特異的に結合しかつ同定す
ることが可能な抗体を用いて、20P1F12/TMPRSS2の発現を検出し、その細胞内で
の位置を決定し、前立腺癌細胞および前立腺腫瘍を検出および造影し、かつ20P1
F12/TMPRSS2の生体活性を変調または阻害することができる。さらに抗体は、以
下に説明するように治療のために使用することができる。ポリクローナルおよび
モノクローナル抗体の作製法は当技術分野において周知である。
A分子を提供し、これはファージ、プラスミド、ファージミド、コスミド、YAC、
BAC、さらには当技術分野において周知の様々なウイルスおよび非ウイルスのベ
クター、ならびにこのような組換えDNAまたはRNA分子で形質転換またはトランス
フェクションされた細胞を含むが、これらに限定されるものではない。本明細書
において使用される組換えDNAまたはRNA分子は、インビトロにおける分子操作を
受けたDNAまたはRNA分子である。このような分子の作製法は周知である(例えばS
ambrookら、1989、前掲を参照のこと)。
クレオチドを有する組換えDNA分子を含む宿主-ベクターシステムを提供する。適
当な真核宿主細胞の例は、酵母細胞、植物細胞、または動物細胞、例えば哺乳類
細胞または昆虫細胞である(例えば、Sf9細胞のようなバキュロウイルス感染細胞
)。適当な哺乳類細胞の例は、様々な前立腺癌細胞株、例えばLnCaP、PC-3、DU14
5、LAPC-4、TsuPrl、他のトランスフェクション可能なまたは形質導入可能な前
立腺癌細胞株、さらには日常的に組換えタンパク質の発現に使用される多くの哺
乳類細胞(例えば、COS、CHO、293、293T細胞)である。より詳細に述べると、20P
1F12/TMPRSS2のコード配列を含むポリヌクレオチドを使用し、当技術分野におい
て日常的に使用されかつ広く知られているいくつかの宿主−ベクターシステムを
用いて20P1F12/TMPRSS2タンパク質またはその断片を作製することができる。
ベクターシステムについては、例えばSambrookら、1989、前掲(「分子生物学最
新プロトコール」、1995、前掲)を参照のこと。哺乳類の発現に好ましいベクタ
ーは、pcDNA 3.1 myc-His-タグ(インビトロゲン社)およびレトロウイルスベクタ
ーpSRαtkneo(Mullerら、MCB、11:1785(1991))を含むが、これらに限定されるも
のではない。これらの発現ベクターを用いて、20P1F12/TMPRSS2は、例えば3T3、
293、293TPC-3、LNCaPおよびTsuPr1を含む、いくつかの前立腺および前立腺以外
の癌細胞株で発現されることが好ましい。本発明の宿主−ベクターシステムは、
20P1F12/TMPRSS2タンパク質またはその断片を作製するために有用である。この
ような宿主−ベクターシステムを用いて、20P1F12/TMPRSS2および20P1F12/TMPRS
S2変異の機能的特性を検証することができる。
様々な用途を有し、これは抗体の作製、ならびに20P1F12/TMPRSS2遺伝子産物に
結合するリガンドおよび他の物質および細胞構築物の同定法を含むが、これらに
限定されるものではない。このようなタンパク質は、さらに癌ワクチンとして使
用することもできる。20P1F12/TMPRSS2タンパク質またはその断片に対する抗体
は、診断および予後判定アッセイ法、造影法(特に癌造影を含む)、および20P1
F12/TMPRSS2タンパク質を発現することを特徴とするヒト癌、例えば前立腺癌お
よび結腸癌の管理における治療法において有用である。20P1F12/TMPRSS2タンパ
ク質の検出に有用な様々な免疫アッセイ法が考案され、これはラジオイムノアッ
セイ法、固相酵素免疫検定法(ELISA)、蛍光固相酵素免疫検定法(ELIFA)、免疫細
胞化学的方法などを含むが、これらに限定されるものではない。このような抗体
は標識することができ、かつ前立腺細胞を検出することが可能な免疫造影剤とし
て使用することができる(例えば、ラジオシンチグラフィー造影法において)。
12/TMPRSS2タンパク質を図1に示した(配列番号:XX)。20P1F12/TMPRSS2の全部ま
たは一部と異種ポリペプチドを結合する融合タンパク質も考察されている。本発
明の20P1F12/TMPRSS2タンパク質は、多くの形、好ましくは単離された形で具体
化することができる。本明細書において用いられるように、タンパク質は、生理
的、力学的または化学的方法を使い、20P1F12/TMPRSS2タンパク質が通常結合し
ている細胞構築物からこのタンパク質が取り除かれた場合に、「単離された」と
称する。当業者は、単離された20P1F12/TMPRSS2タンパク質を得るために標準の
精製法を容易に使用することができる。精製された20P1F12/TMPRSS2タンパク質
分子は、20P1F12/TMPRSS2の抗体または他のリガンドへの結合を損なうような他
のタンパク質または分子を実質的に含まない。単離および精製の性質および程度
は、目的とする用途に応じて決まる。20P1F12/TMPRSS2タンパク質の態様は、精
製された20P1F12/TMPRSS2タンパク質および機能的可溶性20P1F12/TMPRSS2タンパ
ク質を含む。ある形において、このような機能的可溶性20P1F12/TMPRSS2タンパ
ク質またはその断片は、抗体または他のリガンドに結合する能力を保持しつづけ
ている。
るために使用することができる。これに関して、本明細書に記されている20P1F1
2/TMPRSS2をコードしている核酸分子は、20P1F12/TMPRSS2タンパク質の限定され
た断片を作製する手段を提供する。このような20P1F12/TMPRSS2ポリペプチドは
、ドメインに特異的な抗体(例えば20P1F12/TMPRSS2タンパク質の細胞外エピトー
プを認識する抗体)の作製、特定の20P1F12/TMPRSS2ドメインに結合する物質また
は細胞因子の同定、および癌ワクチンを含むがこれに限定されない様々な治療上
の状況において特に有用である。特に興味深い構造を有する20P1F12/TMPRSS2ポ
リペプチドは、当技術分野において周知のさまざまな分析法、例えばチョウ・フ
ァスマン法、Garnler-Robson、Kyte-Doolittle、Eisenberg、Karplus-Schultzも
しくはJameson-Woif分析法、または免疫原性を基にした方法などを用いて予測お
よび/または同定することができる。
片に免疫特異的に結合する抗体を提供する。最も好ましい抗体は、20P1F12/TMPR
SS2タンパク質に選択的に結合し、かつ非−20P1F12/TMPRSS2タンパク質およびポ
リペプチドには結合しない(または弱く結合する)。特に考察された抗-20P1F12/T
MPRSS2抗体は、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体、さらには抗原結
合ドメインを含む断片、および/またはこれらの抗体の1個以上の相補性決定領
域を含む。本明細書において使用される抗体断片とは、その標的、すなわち抗原
結合領域に結合する免疫グロブリン分子の様々な領域の少なくとも一部と定義さ
れる。
PRSS2タンパク質および/またはエピトープと特異的に反応する抗体を作製する
ことが望ましい。例えば癌の診断造影目的で有用な好ましい抗体は、癌細胞が発
現された場合に、20P1F12/TMPRSS2タンパク質の細胞外領域においてエピトープ
と反応するものである。このような抗体は、20P1F12/TMPRSS2タンパク質を用い
、20P1F12/TMPRSS2の予想される細胞外または他のドメインに由来するペプチド
を用い作製することができ、かつ免疫原として使用した。
定アッセイ法、造影法、および治療方針決定において特に有用である。本発明は
、20P1F12/TMPRSS2の検出および定量に有用な様々な免疫アッセイ法を提供する
。このようなアッセイ法は、一般に20P1F12/TMPRSS2の認識および結合が可能な1
種以上の20P1F12/TMPRSS2抗体を含み、かつ当技術分野において周知の様々な免
疫学的アッセイ法方式において実行することができ、これはラジオイムノアッセ
イ法、固相酵素免疫検定法(ELISA)、蛍光固相酵素免疫検定法(ELIFA)などを含む
が、これらに限定されるものではない。加えて、前立腺癌を検出することが可能
な免疫学的造影法も、本発明において提供されており、これは標識された20P1F1
2/TMPRSS2抗体を用いるラジオシンチグラフィー造影法を含むが、これに限定さ
れるものではない。このようなアッセイ法は、臨床において、前立腺癌、特に進
行した前立腺癌の検出、経過観察および予後判定で有用である。
製法、ならびに20P1F12/TMPRSS2相同体および関連分子の単離法に用いることも
できる。例えばある態様において、20P1F12/TMPRSS2タンパク質の精製法は、固
相マトリックスに結合している20P1F12/TMPRSS2抗体を、20P1F12/TMPRSS2を含有
する溶解液または他の溶液を用いて、20P1F12/TMPRSS2抗体が20P1F12/TMPRSS2へ
結合可能な条件下でインキュベーションする段階;不純物を取り除くため固相マ
トリックスを洗浄する段階;および結合した抗体から20P1F12/TMPRSS2を溶離す
る段階を含む。他の本発明の20P1F12/TMPRSS2抗体の使用は、20P1F12/TMPRSS2タ
ンパク質を模倣する抗イディオタイプ抗体の作製を含む。
または阻害、もしくは20P1F12/TMPRSS2タンパク質を発現している前立腺癌細胞
の標的化および破壊により、治療のために使用することもできる。前立腺癌およ
び結腸癌の抗体療法は、以下にさらに詳細に説明されている。
れたまたは免疫複合化された形の20P1F12/TMPRSS2タンパク質、ペプチド、また
は断片を用い、適当な哺乳類宿主において免疫処置することによって調製するこ
とができる(「抗体:実験マニュアル」、CSH Press、HarlowおよびLane編集(198
8);Harlow、「抗体」、Cold Spring Harbor Press、NY(1989))。さらに20P1F12
/TMPRSS2の融合タンパク質、例えば20P1F12/TMPRSS2 GST-融合タンパク質も使用
することができる。特定の態様において、図1のアミノ酸配列のオープンリーテ
ィングフレームを全てまたはほとんど含むGST融合タンパク質を作製し、かつ免
疫原として使用し適当な抗体を作製することができる。実施例5に示したように
、このようなGST融合物を用いて、20P1F12/TMPRSS2と免疫特異的に反応するいく
つかのモノクローナル抗体を作製することができる。20P1F12/TMPRSS2を発現ま
たは過剰発現している細胞も、免疫処置において使用することができる。同様に
、20P1F12/TMPRSS2を発現するように操作されたいずれかの細胞を使用すること
ができる。この方策は、内因性20P1F12/TMPRSS2の増強された認識能を有するモ
ノクローナル抗体の作製をもたらすことができる。20P1F12/TMPRSS2抗体を作製
するための別の方策は、本明細書の実施例5に示されている。
する20P1F12/TMPRSS2タンパク質の特異的領域の選択に使用することができる。
例えば、20P1F12/TMPRSS2アミノ酸配列の疎水性および親水性の分析を用いて、2
0P1F12/TMPRSS2構造における親水性領域を同定することができる。免疫原性構造
を示している20P1F12/TMPRSS2タンパク質の領域、さらには他の領域およびドメ
インは、チョウ・ファスマン法、Garnier-Robson、Kyte-Doolittle、Eisenberg
、Karplus-SchultzまたはJameson-Wolf分析のような当技術分野において公知の
様々な他の方法を用いて、容易に同定することができる。
タンパク質のBSA、KLHのような担体または他の担体タンパク質との免疫原性複合
体の調製法は、当技術分野において周知である。いくつかの状況において、例え
ばカルボジイミド試薬を使用する直接的結合を用いることができ;別の状況にお
いては、ピアース・ケミカル(Pierce Chemical)社(ロックフォード、IL)から供
給されるような結合試薬が有効である。20P1F12/TMPRSS2免疫原の投与は、当技
術分野において一般に理解されるように、概して適当な期間をかけた注射および
適当なアジュバントの使用により行われる。免疫処置スケジュールの期間に、抗
体の力価決定を、抗体形成の妥当性を決定するために行うことができる。
おいて周知の様々な手段により作製することができる。例えば、所望のモノクロ
ーナル抗体を分泌する不死化細胞株は、リンパ球または脾細胞の不死化に作用す
るような、一般に公知のKohlerおよびMilsteinの常法または変法を用いて調製す
ることができる。所望の抗体を分泌している不死化された細胞株は、抗原が20P1
F12/TMPRSS2タンパク質または20P1F12/TMPRSS2断片であるような免疫アッセイ法
によりスクリーニングされる。所望の抗体を分泌している適当な不死化培養細胞
が同定されたら、この細胞を増殖させ、抗体をインビトロ培養物または腹水液の
いずれかから生産させる。
ができる。20P1F12/TMPRSS2タンパク質の所望の領域に特異的に結合する領域は
、複数の種を起源とするキメラまたはCDR移植された抗体において生産すること
ができる。ヒト化されたまたはヒト20P1F12/TMPRSS2抗体も産生することができ
好ましい。このようなヒト化抗体を作製する様々な方法は公知であり、キメラお
よびCDR移植法を含み;完全なヒトモノクローナル抗体の作製法は、ファージ展
示および導入法を含む(検証のために、Vaughanら、Nature Biotechnology、16:5
35-539(1998)を参照のこと)。
ンビナトリアルライブラリー(すなわちファージディスプレイ)を利用するクロー
ン技術を用いて作製することができる(GriffithsおよびHoogenboom、「ヒトにお
ける予防および治療のための抗体分子のタンパク質操作」の「インビトロ免疫系
の構築:ファージディスプレイライブラリーからのヒト抗体」、Clark, M.編集
、Nottingham Academic、45-64頁(1993);BurtonおよびBarbas、同上の「コンビ
ナトリアルライブラリーからのヒト抗体」、65-82頁)。同じく、1997年12月3日
に公開された、JakobovitsらのPCT特許出願国際公開公報第98/24893号に開示さ
れた方法を用いて、完全なヒト20P1F12/TMPRSS2モノクローナル抗体を、ヒト免
疫グロブリン遺伝子座を含むように操作されたトランスジェニックマウスを用い
て作製することができる(同じくKucherlapatiおよびJakobovits、Exp. Opin. In
vest. Drugs、7(4):607-614(1998)を参照のこと)。この方法は、ファージディス
プレイ技術で必要なインビトロ操作を避け、高親和性の真のヒト抗体を効率的に
生産する。
2/TMPRSS2タンパク質、ペプチド、20P1F12/TMPRSS2-発現細胞またはその抽出物
を用いる、ウェスタンブロット、免疫沈降法、ELISA、およびFACS分析を含む多
くの周知の方法で確立することができる。
るか、または細胞傷害性物質もしくは治療薬などの第二分子と複合し、かつ20P1
F12/TMPRSS2陽性細胞を標的化するために使用することができる(Vitetta, E.S.
ら、1993年、Immunotoxin therapy、DeVita, Jr., VT.ら編集、Cancer: Princip
les and Practice of Oncology、第4版、J.B. Lippincoit Co.、フィラデルフィ
ア、2624-2636頁)。適当な検出マーカーは、放射性同位元素、蛍光化合物、生物
発光化合物、化学発光化合物、金属キレート剤または酵素を含むが、これらに限
定されるものではない。
与していると思われる細胞表面セリンプロテアーゼである。従って、20P1F12/TM
PRSS2は、治療的介入にとって理想的な標的である。その細胞外プロテアーゼド
メインは、薬物の標的となる可能性があり、他方細胞外ドメイン全体は、治療用
の抗体の標的となる可能性がある。その結果、本発明は、前立腺癌および結腸癌
の治療のための様々な免疫療法の組成物および方法であって、20P1F12/TMPRSS2
および抗-20P1F12/TMPRSS2抗体に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチド
を使用する、抗体療法、インビボワクチン、およびエクスビボ免疫療法を含むも
のを提供する。
を治療することができる。例えば、結合していない抗-20P1F12/TMPRSS2抗体を患
者に導入し、その結果この抗体は、前立腺または結腸の癌細胞上の20P1F12/TMPR
SS2に結合し、かつこの細胞および腫瘍の破壊を媒介することができる。治療の
作用機序は、補体が媒介した細胞溶解、抗体依存性細胞傷害、20P1F12/TMPRSS2
の生理的機能の変化、および/またはリガンド結合またはシグナル伝達経路の阻
害である。リシンのような毒物または治療薬に結合された抗-20P1F12/TMPRSS2抗
体を使用し、毒物または治療薬を20P1F12/TMPRSS2を生じている前立腺腫瘍細胞
に直接送達し、かつこれにより腫瘍を破壊することもできる。
Crit Rev Immunol、18:133-138(1998))、多発性骨髄腫(Ozakiら、Blood、90:317
9-3186(1997);Tsunenariら、Blood、90:2437-2444(1997))、胃癌(Kasprzykら、C
ancer Res、52:2771-2776(1992))、B-細胞リンパ腫(Funakoshiら、J. Immunther
Emphasis Tumor Immunol、19:93-101(1996))、白血病(Zhongら、Leuk Res、20:
581-589(1996))、結腸直腸癌(Mounら、Cancer Res、54:6160-6168(1994);Velder
sら、Cancer Res、55:4398-4403(1995))、および乳癌(Shepardら、J Clin Immun
ol、11:117-127(1991))を含むが、これに限定されるものではないような、他の
種類の癌に関して成功のうちに使用されている様々な方法からもたらされた指示
に従うことができる。
12/TMPRSS2に結合し、かつ細胞および腫瘍の破壊を媒介し、および/または、細
胞または腫瘍の増殖を阻害することができる。このような抗体が治療作用を発揮
する機序は、補体が媒介した細胞溶解、抗体依存性細胞傷害、20P1F12/TMPRSS2
の生理的機能の変化、リガンド結合またはシグナル伝達経路の阻害、腫瘍細胞分
化の変調、腫瘍の血管形成因子プロフィールの変更、および/またはアポトーシ
スの誘導を含むことができる。毒物または治療薬に複合した20P1F12/TMPRSS2抗
体を用いて、毒物または治療薬を20P1F12/TMPRSS2を生じている腫瘍細胞に直接
送達することもできる。
体療法は、特に進行したまたは転移性の前立腺癌および結腸癌に有用である。特
に、20P1F12/TMPRSS2遺伝子はアンドロゲンにより調節を受けないと考えられる
ため、抗-20P1F12/TMPRSS2抗体療法を用いて、アンドロゲン途絶療法を受けてい
る患者を治療することができる。本発明の抗体療法と化学療法方式の併用は、化
学療法による治療を受けていない患者にとって好ましい一方で、本発明の抗体療
法による治療は、1種以上の化学療法を受けている患者にとって適応である。加
えて、抗体療法はさらに、特に化学療法剤の毒性に対し非常に良好な忍容性を示
さない患者において、併用化学療法の用量減量が可能である。
たは発現の存在および程度の信頼できる指標となりうる他の技術を用いて、20P1
F12/TMPRSS2の存在およびレベルを評価することが、患者にとって望ましいこと
がある。腫瘍の生検または手術標本の免疫組織化学的分析は、この目的について
好ましいものである。腫瘍組織の免疫組織化学的分析は、当技術分野において周
知である。
ナル抗体は、腫瘍に対して強力な免疫応答を開始することが可能なものおよび直
接細胞傷害性であることが可能なものを含む。これに関して、抗-20P1F12/TMPRS
S2 mAbは、補体媒介性または抗体依存性細胞傷害(ADCC)機序のいずれかによる腫
瘍細胞の溶解を惹起し、これらは両方共、エフェクター細胞のFc受容体部位また
は補体タンパク質との相互作用のための免疫グロブリン分子の完全なFc部が必要
である。加えて、腫瘍増殖に直接生物学的に作用する抗-20P1F12/TMPRSS2 mAbも
、本発明の実践において有用である。このような直接細胞傷害性のmAbが作用す
るような可能性のある機序は、細胞増殖の阻害、細胞分化の変調、腫瘍血管形成
因子プロフィールの変更、およびアポトーシスの誘導を含む。特定の抗-2OP1F12
/TMPRSS2 mAbが抗-腫瘍作用を発揮するような機序は、ADCCおよび補体媒介型細
胞溶解、さらには当技術分野において一般に公知の増殖阻害、アポトーシスの変
調および分化の阻害、および/または血管形成の阻害を決定するようにデザイン
されたいくつかのインビトロアッセイ法を用いて評価することができる。
-腫瘍活性は、適当な動物モデルを用いてインビボにおいて評価することができ
る。例えば、ヒト前立腺癌が移植されかつ継代された異種移植片組織が、例えば
ヌードまたはSCIDマウスなどの免疫寛容動物に導入されているような異種移植片
の前立腺癌モデルが、前立腺癌に関して適しており、かつ説明されている(Klein
ら、Nature Medicine、3:402-408(1997))。例えば、Sawyersらの1998年4月23日
に出願されたPCT特許出願国際公開公報第98/16628号は、原発性腫瘍の発生、微
小転移性、および病期後期における造骨細胞転移特性の形成の再現が可能なヒト
前立腺癌の様々な異種移植片モデルを説明している。有効性は、腫瘍形成、腫瘍
退行、転移などの阻害を用いて予想することができる。
mAbの使用は、一部の患者において中等度から強度の免疫応答を誘発することが
あることに注意しなければならない。最も重篤な場合、このような免疫応答は、
免疫複合体の過度の形成をもたらし、これは腎不全を発症する可能性がある。従
って、本発明の治療法の実践において使用される好ましいモノクローナル抗体は
、標的20P1F12/TMPRSS2抗原に高親和性で特異的に結合するが、患者における抗
原性は低いかまたは無いような、完全なヒト抗体またはヒト化抗体のいずれかで
ある。
用投与、またはカクテル投与を意図している。このようなmAbカクテルは、これ
らが、様々なエピトープ特異性、様々なエフェクター機序を発揮するmAbを含む
か、もしくは、直接細胞傷害性mAbを免疫エフェクター機能性に頼るmAbと組合わ
せるという限りで、ある種の利点がある。このようなmAbを併用すると、相乗的
な治療効果を発揮することができる。加えて、抗-20P1F12/TMPRSS2 mAbの投与は
、様々な化学療法剤、アンドロゲン-ブロッカー、および免疫変調剤(immune mod
ulator)(例えばIL-2、GM-CSF)を含むがこれらに限定されない他の治療薬または
放射線療法と併用することができる。抗-20P1F12/TMPRSS2 mAbは、「裸の」また
は複合化されていない形で投与することができ、もしくはこれらに結合した治療
薬または毒物を有することができる。
体は、所望の送達法に適した担体を含む薬学的組成物として処方することができ
る。適当な担体は、抗-20P1F12/TMFRSS2 mAbと組合わせた場合に、抗体の特異性
および抗-腫瘍機能を保持し、かつ対象の免疫系と反応しないようないずれかの
物質を含む。例えば、無菌のリン酸緩衝生理食塩水、静菌水などのような、多く
の常用の薬学的担体のいずれかを含むが、これらに限定されるものではない。
ずれかの経路で投与することができる。可能性のある有効な投与経路は、静脈内
、経腹腔、筋肉内、腫瘍内、経皮などを含むが、これらに限定されるものではな
い。好ましい投与経路は、静脈内注射である。静脈内注射用の好ましい製剤は、
抗-20P1F12/TMFRSS2 mAbを、保存剤添加の静菌水、無菌の保存剤無添加の水の溶
液中に含むか、および/または注射用0.9%無菌塩化ナトリウム(USP)を含有する
ポリ塩化ビニルまたはポリエチレンバッグ中に希釈している。抗-20P1F12/TMPRS
S2 mAb調製物は、凍結乾燥し、かつ好ましくは真空下で無菌粉末として保存する
ことができ、かつ注射前に、例えばベンジルアルコール保存剤を含有する静菌水
中、または無菌水中に再構成することができる。
12/TMPRSS2抗体調製物の、典型的には約0.1〜約10mg/体重kgの範囲の用量での反
復投与に関する。10〜500mg mAb/週の範囲の用量が有効でありかつ忍容性が良
好である。転移性乳癌の治療におけるHerceptin mAbを用いる臨床実験に基づき
、抗-20P1F12/TMPRSS2 mAb調製物の初回負荷用量(initial loading dose)約4mg/
患者体重kgのIV、それに続く毎週の用量約2mg/kg IVが、許容できる投与方式の
代表的なものであり得る。好ましくはこの初回負荷用量は、90分間以上の点滴に
より投与される。初回用量に対する忍容性が良好であるならば、間欠的維持用量
を、30分間以上の点滴により投与することができる。しかし、当業者には理解さ
れるように、様々な要因が、特定の場合の理想的投与方式に影響を及ぼす。この
ような要因は、例えば使用した1個のmAbまたは複数のmAbの結合親和性および半
減期、患者における20P1F12/TMPRSS2過剰発現の程度、20P1F12/TMPRSS2抗原の循
環血流(circulating shed)の程度、所望の定常状態の抗体濃度レベル、治療頻度
、および本発明の治療法と併用された化学療法剤の影響を含む。
に、血清中の20P1F12/TMPRSS2抗原の循環血流のレベルについて評価されなけれ
ばならない。このような評価は、治療を通じての目的をモニタリングするために
使用することもでき、および他のパラメータ評価(前立腺癌療法における血清PS
Aレベルなど)を組合わせることにより治療の成功を測定するためにも有用であ
り得る。
腺癌ワクチンを提供する。抗癌療法において使用するための液性および細胞性免
疫成立のためのワクチンにおける腫瘍抗原の使用は、当技術分野において周知で
あり、ヒトPSMAおよび齧歯類PAP免疫原が、前立腺癌において使用されている(Ho
dgeら、 Int. J. Cancer、63:231-237(1995);Fangら、J. Immunol.、159:3113-
3117(1997))。このような方法は、20P1F12/TMPRSS2タンパク質、その断片、また
は20P1F12/TMPRSS2をコードしている核酸分子、ならびに20P1F12/TMPRSS2免疫原
を発現および適切に提示することが可能な組換えベクターを用いて、容易に実践
することができる。
ている核酸分子を送達することができる。本発明のこの局面の実践において使用
することができる様々なウイルス遺伝子送達システムは、ワクシニア、ニワトリ
ポックス、カナリヤポックス、アデノウイルス、インフルエンザ、ポリオウイル
ス、アデノ随伴ウイルス、レンチウイルス、およびシンドビスウイルスを含むが
、これらに限定されるものではない(Restifo、Curr. Opin. Immunol.、8:658-66
3(1996))。非ウイルス送達システムは、抗-腫瘍反応を誘導するために患者に導
入された(例えば筋肉内)20P1F12/TMPRSS2タンパク質またはその断片をコード
している裸のDNAを用いることによっても使用することができる。ある態様にお
いて、完全長のヒト20P1F12/TMPRSS2 cDNAを使用することができる。別の態様に
おいて、特異性細胞傷害性Tリンパ球(CTL)のエピトープをコードしている20P1F1
2/TMPRSS2核酸分子を用いることができる。CTLエピトープは、特定のHLA対立遺
伝子に最適に結合することが可能な20P1F12/TMPRSS2タンパク質中のペプチドを
同定するために、特定のアルゴリズム(例えば、Epimer、ブラウン大学)を用いて
決定することができる。
系に対し20P1F12/TMPRSS2抗原を提示するための樹状細胞の使用に関する。樹状
細胞は、MHCクラスIおよびII、B7副刺激、およびIL-12を発現し、かつその結果
高度に特定化された抗原提示細胞である。前立腺癌において、前立腺特異膜抗原
(PSMA)ペプチドでパルスされた自家樹状細胞が、前立腺癌患者の免疫系を刺激す
るために臨床試験第I相において使用されている(Tjoaら、Prostate、28:65-69(1
996):Murphyら、Prostate、29:371-380(1996))。樹状細胞を用いて、MHCクラス
IおよびII分子に関連してT細胞に対し20P1F12/TMPRSS2ペプチドを提示する。あ
る態様において、自家樹状細胞は、MHC分子に結合することが可能な20P1F12/TMP
RSS2ペプチドでパルスされる。別の態様において、樹状細胞は、完全な20P1F12/
TMPRSS2タンパク質でパルスされる。さらに別の態様は、アデノウイルス(Arthur
ら、Cancer Gene Ther.、4:17-25(1997))、レトロウイルウス(Hendersonら、Can
cer Res.、56:3763-3770(1996))、レンチウイルス、アデノ随伴ウイルスのよう
な、様々な当技術分野において公知の実行されるベクター、DNAトランスフェク
ション(Ribasら、Cancer Res.、57:2865-2869(1997))、および腫瘍-由来のRNAト
ランスフェクション(Ashleyら、J. Exp. Med.、186:1177-1182(1997))を用いた
、樹状細胞における20P1F12/TMPRSS2遺伝子の過剰発現の操作に関連している。
発現している細胞に対する免疫応答を惹起するためのワクチンとして、抗-癌療
法において使用することができる。具体的には、抗-イディオタイプ抗体の作製
は当技術分野において周知であり、かつこれを、20P1F12/TMPRSS2タンパク質上
のエピトープを模倣する抗-イディオタイプ抗-20P1F12/TMPRSS2抗体の作製に容
易に適用することができる(例えばWagnerら、Hybridoma、16:33-40(1997);Foon
ら、J Clin Invest、96:334-342(1995);Herlynら、Cancer Immunol Immunother
、43:65-76(1996)を参照のこと)。このような抗-イディオタイプ抗体は、腫瘍抗
原に対して示された他の抗-イディオタイプ抗体で現在実施されるような抗-イデ
ィオタイプ療法に使用することができる。
結腸および前立腺の癌細胞に対して示された予防的または治療的液性および細胞
性免疫応答を成立することができる。20P1F12/TMPRSS2タンパク質/免疫原をコ
ードしているDNAおよび適当な調節配列を含む構築物は、個体の筋肉または皮膚
に直接注射することができ、その結果筋肉または皮膚の細胞はこの構築物を取込
み、コードされた20P1F12/TMPRSS2タンパク質/免疫原を発現する。この20P1F12
/TMPRSS2タンパク質/免疫原は、細胞表面タンパク質として発現されるか、また
は分泌される。20P1F12/TMPRSS2タンパク質/免疫原の発現は、前立腺癌に対す
る、予防的または治療的液性および細胞性免疫原性を生じる。当技術分野におい
て公知の様々な予防的または治療的遺伝子による免疫処置技術を使用することが
できる(検証のために、インターネットアドレスwww.genweb.comに公表された情
報および参考文献を参照のこと)。
および抗体を利用する、分子診断および診断造影法に関する。20P1F12/TMPRSS2
の発現プロフィールおよび細胞表面局在は、これを、転移性疾患の可能性のある
造影剤としている。20P1F12/TMPRSS2は、様々な前立腺癌異種移植片組織および
細胞株において発現され、かつ一部の結腸癌細胞株においても発現されている。
20P1F12/TMPRSS2発現の状況は、腫瘍局在化、進行した病期の易罹患性の予想、
および/または腫瘍の攻撃性(aggressiveness)の測定に関する有用な情報を提供
する。患者検体中の20P1F12/TMPRSS2の発現状況は、例えば以下により分析する
ことができる:(i)免疫組織化学的分析、(ii)インサイチューハイブリダイゼー
ション、(iii)レーザー捕獲した微小剥離標本(laser capture micro-dissected
sample)のRT-PCR分析、(iv)臨床検体および細胞株のウェスタンブロット分析、(
v)組織アレイ分析、(vi)インビボ造影。20P1F12/TMPRSS2タンパク質の検出に有
用な様々な免疫学的アッセイ法が考察されていて、限定はされないが、様々な種
類のラジオイムノアッセイ法、固相酵素免疫検定法(ELISA)、蛍光固相酵素免疫
検定法(ELIFA)、免疫細胞化学的方法などを含む。例として、20P1F12/TMPRSS2抗
体を標識し、かつ前立腺癌および結腸癌細胞の検出が可能な免疫学的造影剤とし
て使用する(例えばラジオシンチレーション造影法において)。ラジオシンチレー
ションのインビボ造影に関して、細胞外20P1F12/TMPRSS2エピトープと特異的に
反応する放射性標識された20P1F12/TMPRSS2抗体が好ましい。
骨、前立腺、結腸および他の組織、尿、精液、細胞調製物などのような生体試料
中の20P1F12/TMPRSS2遺伝子に対応するポリヌクレオチドの検出を含む。検出可
能な20P1F12/TMPRSS2ポリヌクレオチドは、例えば20P1F12/TMPRSS2遺伝子または
その断片、20P1F12/TMPRSS2 mRNA、代替的スプライシング(alternative splice)
変異体20P1F12/TMPRSS2 mRNA、および20P1F12/TMPRSS2ポリヌクレオチドを含む
組換えDNAまたはRNA分子である。20P1F12/TMPRSS2ポリヌクレオチドの存在を増
幅および/または検出する多くの方法は当技術分野において周知であり、かつ本
発明のこの局面の実践において使用することができる。
も1種のプライマーを用いる逆転写による試料からのcDNAの作製;そのようにし
て作製されたcDNAの、そこで20P1F12/TMPRSS2 cDNAを増幅するためのセンスおよ
びアンチセンスプライマーとして20P1F12/TMPRSS2ポリヌクレオチドを使用する
増幅;および、増幅された20P1F12/TMPRSS2 cDNAの存在の検出を含む。別の態様
において、生体試料中の20P1F12/TMPRSS2遺伝子の検出法は、試料からのゲノムD
NAの最初の単離;単離されたゲノムDNAの、そこで20P1F12/TMPRSS2遺伝子を増幅
するためのセンスおよびアンチセンスプライマーとして20P1F12/TMPRSS2ポリヌ
クレオチドを使用する増幅;および、増幅された20P1F12/TMPRSS2遺伝子の存在
の検出を含む。いくつかの適当なセンスおよびアンチセンスプローブの組合せを
、20P1F12/TMPRSS2(図1;配列番号:XX)のために提供されたヌクレオチド配列か
らデザインすることができ、この目的のために使用することができる。
は、試料と20P1F12/TMPRSS2抗体、その20P1F12/TMPRSS2−反応性フラグメント、
または20P1F12/TMPRSS2抗体の抗原結合領域を含む組換えタンパク質との最初の
接触;および、その後のそれへの試料中の20P1F12/TMPRSS2タンパク質の結合の
検出を含む。
において、20P1F12/TMPRSS2遺伝子を発現している細胞を同定するアッセイ法は
、細胞中の20P1F12/TMPRSS2 mRNAの存在の検出を含む。細胞における特定のmRNA
の検出法は周知であり、例えば、相補的DNAプローブを使用するハイブリダイゼ
ーションアッセイ法(例えば標識した20P1F12/TMPRSS2リボプローブを用いるイン
サイチューハイブリダイゼーション、ノーザンブロットおよび関連技術)、およ
び様々な核酸増幅アッセイ法(例えば20P1F12/TMPRSS2に特異的な相補的プライマ
ーを用いるRT-PCR、および他の増幅型検出法、例えば分枝型DNA、SISBA、TMAな
ど)を含む。あるいは、20P1F12/TMPRSS2遺伝子を発現している細胞を同定するア
ッセイ法は、細胞中の20P1F12/TMPRSS2タンパク質の存在、または細胞による分
泌の検出を含む。タンパク質を検出する様々な方法は当技術分野において周知で
あり、かつ20P1F12/TMPRSS2タンパク質および20P1F12/TMPRSS2発現細胞の検出に
用いることができる。
、かつ適当な治療の選択肢を決定する際に有用な予後情報を提供することができ
る。同様に、20P1F12/TMPRSS2の発現状況は、特定の病期の易罹病性、進行およ
び/または腫瘍攻撃性の予測に有用な情報を提供することができる。従って本発
明の別の局面は、20P1F12/TMPRSS2の発現状況を決定し、かつ20P1F12/TMPRSS2を
発現する癌を診断する方法およびアッセイ法を提供する。
、被験細胞または組織試料中の20P1F12/TMPRSS2 mRNAまたはタンパク質発現の、
対応する正常細胞または組織における発現レベルに対する有意な増加を検出する
ことを含む。結腸試料中の20P1F12/TMPRSS2 mRNAの存在は、正常結腸は20P1F12/
TMPRSS2を発現しないので、例えば、結腸癌の救急度、存在および/または重症
度を示すことができる。関連した態様において、20P1F12/TMPRSS2の発現状況は
、核酸レベルよりむしろ、タンパク質レベルで決定することができる。例えばこ
のような方法またはアッセイ法は、被験組織試料中の細胞によって発現された20
P1F12/TMPRSS2タンパク質レベルの決定、およびそのように決定されたレベルの
対応する正常試料中で発現された20P1F12/TMPRSS2レベルとの比較を含むと考え
られる。20P1F12/TMPRSS2タンパク質の存在は、例えば、免疫組織化学的方法を
用いて評価することができる。20P1F12/TMPRSS2タンパク質発現を検出すること
が可能な20P1F12/TMPRSS2抗体または結合パートナーを、この目的のために、当
技術分野において周知の様々なアッセイ方式において使用することができる。
の20P1F12/TMPRSS2発現を検出するためのRT-PCRを用いてアッセイすることがで
きる。RT-PCRで増幅可能な20P1F12/TMPRSS2 mRNAの存在は、これらの癌の1種の
存在を示し得る。末梢血中の腫瘍細胞のためのRT-PCR検出アッセイ法を、現在多
くのヒト固形腫瘍の診断および管理で使用することについて評価されつつある。
前立腺癌の分野において、これらは、PSAおよびPSMを発現している細胞の検出に
関するRT-PCRアッセイ法を含む(Verkaikら、Urol. Res.、25:373-384(1997);Gh
osseinら、J. Cin. Oncol.、13:1195-2000(1995);Hestonら、Clin. Chem.、41:
1687-1688(1995))。RT-PCRアッセイ法は、当技術分野において周知である。
めの感度の良いアッセイ法を使用することができる(Racilaら、Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA、95:4589-4594(1998))。このアッセイ法は、多パラメーターのサイ
トフローメトリーによる免疫磁気的(immunomagnetic)増強および免疫組織化学的
分析とを組合わせ、かつ血中癌細胞の検出に関して高感度であり、末梢血1ml中1
個の上皮細胞の検出が可能であることが報告されている。
に説明されており、かつこれは当技術分野において周知の標準の核酸およびタン
パク質の検出および定量技術を使用している。20P1F12/TMPRSS2 mRNAの検出およ
び定量のための標準法は、標識した20P1F12/TMPRSS2リボプローブを用いるイン
サイチューハイブリダイゼーション、ノーザンブロット、および20P1F12/TMPRSS
2ポリヌクレオチドプローブを用いる関連技術、20P1F12/TMPRSS2に特異的なプラ
イマーを用いるRT-PCR分析、および他の増幅型検出法、例えば分枝型DNA、SISBA
、TMAなどを含む。具体的な態様において、半定量的RT-PCRを、下記実施例に記
されたような20P1F12/TMPRSS2 mRNAの発現を検出および定量するために使用する
ことができる。20P1F12/TMPRSS2を増幅することが可能ないくつかのプライマー
をこの目的のために使用することができ、これは本明細書に具体的に記された様
々なプライマーセットを含むが、これらに限定されるものではない。タンパク質
の検出および定量の標準法をこの目的のために使用することができる。具体的な
態様において、20P1F12/TMPRSS2タンパク質と特異的に反応するポリクローナル
抗体またはモノクローナル抗体を、生検組織での免疫組織化学的アッセイ法にお
いて使用することができる。
ためのキットを提供する。このようなキットは、バイアル、試験管などのような
1個以上の容器手段に密封されて受け取るように仕切られた運搬手段を備え、各
容器手段は、本方法で使用される個別の要素のひとつを含んでいる。例えば容器
手段のひとつは、検出可能なように標識されたまたは標識することができるプロ
ーブを含むことができる。このようなプローブは、20P1F12/TMPRSS2タンパク質
または遺伝子/mRNAに特異的な、各々、抗体またはポリヌクレオチドであること
ができる。キットが標的核酸の検出に核酸ハイブリダイゼーションを使用する場
合、このキットは、さらに、標的核酸配列の増幅のためのヌクレオチド(複数)を
含む容器、および/または、例えばアビジンまたはストレプトアビジンのような
ビオチン-結合タンパク質、酵素、蛍光、放射性ヌクレオチドによる標識のよう
な、レポーター分子に結合したもののような、レポーター手段を含む容器を備え
ることができる。
子に対応するcDNAの単離および発現分析 材料および方法 細胞株およびヒト組織: 本試験において使用した全てのヒト癌細胞株は、ATCCから入手した。全ての細
胞株を、10%ウシ胎仔血清を含有するDMEM中で維持した。PrEC(原発性前立腺上
皮細胞)を、クローンテック社から得、かつ増殖因子を補充したPrEBM培地(クロ
ーンテック社)中で増殖した。
された(Kleinら、1997)。LAPC-4 ADおよびLAPC-9 ADの異種移植片を、常法によ
り継代し、雄のレシピエントSCIDにおいて小さい組織チャンクとした。LAPC-4 A
IおよびLAPC-9 AI異種移植片は、先に記したものに由来し(Kleinら、1997)、か
つ去勢した雄または雌のSCIDマウスにおいて継代した。
のHuman Tissue Resource Center(HTRC)およびクエールテック(QualTek)社(サン
タバーバラ、CA)から得た。良性前立腺肥大の組織試料は、患者から得た。
薬(Life Technologies、ギブコBRL社)中でホモジナイズし、全RNAを単離した。
ポリA RNAを、全RNAから、キアゲン社のOligotex mRNAミニおよびミディキット
を用いて精製した。全RNAおよびmRNAを、分光光度測定(O.D. 260/280nm)により
定量しかつゲル電気泳動により分析した。
、良性前立腺肥大と比べて、アンドロゲン依存型前立腺癌においてアップレギュ
レーションされた遺伝子に対応するcDNAを同定した。
に対応する二本鎖cDNAは、前述のように、異種移植片およびBPH組織から単離さ
れたポリ(A)+ RNAの2μgから、クローンテック社のPCR-セレクトcDNAサブトラク
ションキットおよびプライマーとしてオリゴヌクレオチドRSACDN 1ngを用いて合
成した。第一および第二鎖の合成は、キットのユーザー用マニュアルプロトコー
ルの説明に従い行った(クローンテック社のプロトコールNo.PT1117-1、カタログ
番号No.K1804-1)。得られたcDNAを、Rsa Iで37℃で3時間消化した。消化したcDN
Aを、フェノール/クロロホルム(1:1)で抽出しかつエタノールで沈殿した。
めに、Rsa I消化したBPH cDNAをマウス肝臓由来の消化したcDNAと4:1の比で結
合することによって、ドライバーcDNA(BPH)を作製した。
)を1μl希釈することによって作製した。その後希釈したcDNA(2μl、160ng)をア
ダプター1およびアダプター2(10μM)に個別のライゲーション反応において、総
容量10μlとし16℃で一晩放置し、T4 DNAリガーゼ(クローンテック社)400μを用
い、ライゲーションした。ライゲーションは、0.2M EDTA 1μlで停止させ、72℃
で5分間加熱した。
ター2にライゲーションしたcDNAを含有する2本の試験管の各々に、ドライバーcD
NAを1.5μl(600ng)を添加することによって行った。最終容量4μ1において、試
料を、鉱油で積層し、MJ Researchサーマルサイクラー中で98℃で1.5分間変性し
、その後68℃で8時間ハイブリダイズした。その後2回のハイブリダイゼーション
を、新鮮な変性したドライバーcDNAの追加1μlと一緒に混合し、かつ一晩68℃で
ハイブリダイゼーションした。その後第二のハイブリダイゼーションを、20mM H
epes、pH8.3、50mM NaCl、0.2mM EDTAの溶液200μl中に希釈し、かつ70℃で7分
間加熱しかつ-20℃で貯蔵した。
た。第一のPCR反応においては、希釈した最終ハイブリダイゼーション混合物1μ
lを、PCRプライマー1(10μM)1μl、dNTP混合物(10μM)0.5μl、10 x 反応緩衝液
(クローンテック社)2.5μlおよび50 x Advantage cDNAポリメラーゼ混合物(クロ
ーンテック社)0.5μlを含む最終容量25μlに添加した。PCR 1は、下記の条件を
用いて行った:75℃で5分間、94℃で25秒間、その後94℃で10秒間、66℃で30秒
間、72℃で1.5分間を27サイクル。5回の個別の第一のPCR反応を、各実験におい
て行った。生成物を一緒にし、かつ水で1:10で希釈した。第二のPCR反応につい
て、混合し希釈した第一のPCR反応液1μlを、PCRプライマー1の代わりにプライ
マーNP1およびNP2(10μM)を使用した以外は、PCR1において使用したものと同じ
反応混合物に添加した。PCR2は、94℃で10秒間、68℃で30秒間、72℃で1.5分間
の10〜12サイクルを用いて行った。PCR産物を2%アガロースゲル電気泳動を用い
て分析した。
R2.1に挿入した。形質転換した大腸菌は、青色/白色およびアンピシリン選択を
行った。白色コロニーを採取し、96ウェルプレートへ並べ、液体培地中で一晩増
殖した。挿入物を同定するために、PCR増幅を、PCR1条件下プライマーとしてNP1
およびNP2を用いて、細菌培養物1mlについて行った。PCR産物を2%アガロースゲ
ル電気泳動を用いて分析した。
ラスミドDNAを調製し、配列決定し、かつGenBank、dBest、およびNCI-CGAPデー
ターベースについて核酸相同性の検索を行った。
ョン(Superscript Preamplification)システムを用いて、オリゴ(dT)12-18プ
ライミングによりmRNA 1μgから作成した。製造業者のプロトコールを用いて、
逆転写酵素と共に42℃で50分間インキュベーションし、その後RNAse Hで37℃で2
0分間処理した。この反応を完了した後、容量を200μlに水で増大し、その後標
準化した(normalization)。16種の正常ヒト組織からの第一鎖cDNAをクローンテ
ック社から得た。
gacaa3'および5'agccacacgcagctcattgtagaagg 3'を用いて行い、β-アクチンを
増幅した。第一鎖cDNA(5μ1)を、0.4μMプライマー、各0.2μMのdNTP類、1 x PC
R緩衝液(クローンテック社、10mM Tris-HCl、1.5mM MgCl2、50mM KCl、pH8.3)お
よび1 x Klentaq DNAポリメラーゼ(クローンテック社)を含有する総容量50μ1中
で増幅した。PCR反応液5μlを、18、20、および22サイクルに取り出し、かつア
ガロースゲル電気泳動に使用した。PCRを、MJ Researchサーマルサイクラーを用
いて、下記条件下で行った:最初の変性は、94℃で15秒、その後94℃15秒、65℃
で2分間、72℃で5秒間を18、20、および22サイクル。72℃での最後の伸長を2分
間行った。アガロースゲル電気泳動後、多組織からの283bp β-アクチンバンド
のバンド強度を、目視により比較した。第一鎖cDNAの希釈因子を計算し、PCRの2
2サイクル後の全ての組織中で等しいβ-アクチン強度を得た。PCRの22サイクル
後に全ての組織中で等しいバンド強度を達成するには、3回の標準化が必要であ
った。
を、(MIT;詳細は、www.genome.wi.mit.eduを参照のこと)の補助のもとでデザイ
ンした下記プライマー対を使い、25、30、および35サイクル増幅し、PCR分析し
た:
的発現分析を行った。
多くの候補遺伝子断片のクローンを単離した。全ての候補クローンを配列決定し
、かつ対応する遺伝子の同一性に関する情報を提供しかつ示差的発現に関する特
定の遺伝子を分析するための判断の指針を補助するために、主要な公表された遺
伝子およびESTデータベースの全ての配列に対して相同性の分析を行った。
テアーゼTMPRSS2(Paolonl-Glacoblnoら、Genomics、44:309-320(1997))との同一
性を示した。単離された20P1F12 cDNA断片は、長さが388bpであり、図4に示した
ヌクレオチド配列を有した。RT-PCRによる示差的発現分析は、20P1F12遺伝子が
、正常前立腺ならびにLAPC-4およびLAPC-9異種移植片においてほぼ等しいレベル
で発現されることを示した(図5、パネルA)。さらに16種の正常組織由来の第一鎖
cDNAのRT-PCR発現分析は、前立腺において最大レベルの20P1F12が発現すること
を示した。実質的に低いレベルの発現が、いくつかの他の正常組織において認め
られた(すなわち、結腸、膵臓、腎臓、肝臓および肺)(図5、パネルBおよびC)。
20P1F12/TMPRSS2プローブ(図4の20P1F12 SSH cDNAに対応)を用いて行い、RT-PCR
発現分析により最初に確立された20P1F12/TMPRSS2発現の前立腺特異性を確認し
た。図6(パネルAおよびB)に示した結果は、RT-PCR分析を確認・拡大し、かつ前
立腺での発現が、非常に低い発現のみが検出された肺、腎臓、膵臓または結腸に
おける発現よりも、明らかに何倍も大きいので、20P1F12/TMPRSS2発現が比較的
前立腺特異性であることを示した。このパネルで使用した他の11種の正常組織に
おいては何ら発現は検出されなかった。
ルもノーザンブロット分析により分析した。この結果は、図6(パネルC)に示した
が、これは、異種移植片および正常組織において同様の発現レベルを示し、LAPC
-9異種移植片においてのみ低いレベルの発現が認められた。さらに癌細胞の大き
いパネルにおける20P1F12/TMPRSS2発現のノーザンブロット分析を下記実施例4に
説明した。
ラリーから単離し、20P1F12-GTC1と命名した。20P1F12-GTC1のヌクレオチドおよ
びアミノ酸配列を図1に示した。プラスミドp20P1F12-GTC1(20P1F12-GTC1 cDNAを
保持する)は、ATCC(マナサス、VA)に1999年2月12日に登録され、ATCC受入番号20
7097とされている。およそ35kbの20P1F12-GTC1 cDNAは、492個のアミノ酸である
タンパク質をコードし、これは全てではないがほとんど先に説明された配列(図2
)と同一であった。20P1F12-GTC1 cDNAのヌクレオチド配列は先に公表されたTMPR
SS2配列と、いくつかの差異があり、その中の5個は図3に並置されたアミノ酸に
示されたように、コードされたアミノ酸の差異を生じている。具体的には、異な
るアミノ酸の中の4個はプロテアーゼドメインにあり、その中の3個は、プロテア
ーゼ機能および/または特異性に影響を及ぼすような非保存的なアミノ酸の差で
ある。これらのアミノ酸配列の差異が生体活性に影響を及ぼすかどうかは不明で
ある。しかし、20P1F12/TMPRSS2およびTMPRSS2は、正常ヒト組織における不一致
のmRNA発現パターンを示している本出願者らのデータから考えて、異なって発現
されている可能性がある。
異種移植片ならびに前立腺および前立腺以外の癌細胞株のパネルに由来するRNA
について、ノーザンブロットを行った。結果は、全てのLAPC異種移植片および結
腸癌細胞株において高レベルの20P1F12/TMPRSS2発現を示した(図7)。同様の発現
レベルが、前立腺、LAPC-4 AD、LAPC-4 AI、LAPC-9 ADおよびLNCaPにおいて認め
られた。より低レベルの20P1F12/TMPRSS2が、LAPC-9 AIおよびPC-3細胞において
認められ、DU145においては発現は認められなかった。高レベルの20P1F12/TMPRS
S2発現が、4種の結腸癌細胞株の中の3種においても認められ、これはLoVo、T84
およびColo-205を含んだ。
これは、細胞表面抗原として、抗体療法の特に良好な標的であり得る。この可能
性を探索しさらに20P1F12/TMPRSS2タンパク質を特徴付けるために、GST-20P1F12
/TMPRSS2融合タンパク質に対するモノクローナル抗体を作成した。この免疫原は
、プロテアーゼドメイン内のおよそ8kD領域、特にアミノ酸残基362位から440位
を含んだ(図1参照のこと)。マウスを、精製したGST-TMPRSS2で免疫処置し、かつ
ハイブリドーマを作成した。ハイブリドーマ上清を、20P1F12/TMPRSS2でトラン
スフェクションした293T細胞の溶解液を用いてウェスタンブロットを行うことに
より、特異的抗体についてスクリーニングした。ウェスタンブロットにより、6
種のハイブリドーマの全てが特異的に20P1F12/TMPRSS2を認識することを確定し
た(図8a)。
よび32キロダルトン(kD)の2種の主要タンパク質バンドを確定した(図8b)。20P1F
12/TMPRSS2の予想される分子量(MW)は、54kDであり、このことは70kDのアイソフ
ォームが修飾、おそらくグリコシル化されていることを示唆している。32kD型は
、該抗体により認識されたエピトープのカルボキシル末端を含むタンパク質分解
により切断された断片であると考えられる。
て20P1F12/TMPRSS2を発現しているLAPC-9細胞およびPC-3細胞を用いて、細胞を
ベースにした免疫処置により作成した。加えて20P1F12/TMPRSS2 mAbを、免疫原
として精製された20P1F12/TMPRSS2タンパク質を用いて作成した。例えば、アミ
ノ末端にHis-タグを有する組換え20P1F12/TMPRSS2は、pBlueBac4.5(インビトロ
ゲン社)を用い、バキュロウイルスシステムにおいて発現することができた。次
にHis-タグをつけた20P1F12/TMPRSS2を、ニッケルカラムを用いて精製し、定量
し免疫原として使用した。モノクローナル性のスクリーニングは、細胞ベースの
ELISAを用い、例えばLNCaPおよびPC-3/TMPRSS2細胞について行った。
A 3.1 Myc-His(インビトロゲン社)にクローニングし、これはカルボキシル末端
に6-Hisタグを持っていた。この構築物を、293T細胞にトランスフェクションし
、かつ細胞表面のビオチン化について分析した。ビオチン化された細胞表面タン
パク質は、ストレプトアビジン−セファロースを用いてアフィニティー精製した
。ストレプトアビジンでアフィニティー精製したタンパク質の抗-His抗体を用い
るウェスタンブロット分析は、20P1F12/TMPRSS2タンパク質の存在を示した(図9a
)。従って、配列分析から予想されたように、20P1F12/TMPRSS2は、トランスフェ
クションされた細胞の細胞表面に発現されている。
を調べるために、ビオチン化した細胞表面タンパク質を、ストレプトアビジン−
セファロースを用いてアフィニティー精製し、かつ抗-20P1F12/TMPRSS2抗体でプ
ローブした。ストレプトアビジン精製したタンパク質のウェスタンブロットは、
32および70kDタンパク質バンドとして示される、LNCaPおよびPC-3細胞の両方に
おける内因性20P1F12/TMPRSS2の明らかな細胞表面でのビオチン化を示した(図9b
)。追加の対照においては、ビオチン化されない細胞からのストレプトアビジン
沈殿物中に20P1F12/TMPRSS2タンパク質は検出されなかった(図8b)。このデータ
は、配列分析とともに、20P1F12/TMPRSS2がII型膜貫通タンパク質であることを
予想している。
ランスフェクションされた293T細胞は、主に70kDタンパク質を発現している(図9
a)。20P1F12/TMPRSS2プロテアーゼドメインはカルボキシル末端に局在している
ので、32kD断片は、自己触媒的切断の結果であり、これがHisタグにより阻害さ
れている可能性がある。関連分子であるhepsin(TMPRSS1)は、濃度依存的方法で
自己活性化が可能であるように思われる(Vuら、J. Blol. Chem.、272:31315-313
20(1997))。この自己触媒的切断は、20P1F12/TMPRSS2活性を阻害する小分子を同
定するために利用することができる。細胞は、切断の阻害を特異的に調べるため
に、小分子インヒビターの存在または非存在下で増殖する。このような小分子は
、前立腺癌治療として試験することができる。
Wよりも顕著に小さい。このことは、20P1F12/TMPRSS2がグリコシル化されること
を示唆している。GTC1配列は、NXS/Tのコンセンサス配列に伴う3個の可能性のあ
るグリコシル化部位を示している(残基128位、213位、249位)。20P1F12/TMPRSS2
のグリコシル化の可能性を調べるために、His-タグをつけた20P1F12/TMPRSS2を
、293T細胞にトランスフェクションし、かつニッケル−アガロース(インビトロ
ゲン社)を用いて精製した。アフィニティー精製したタンパク質を、50mM EDTA、
pH8.0で溶離し、かつN-グリコシダーゼF(ベーリンガー・マンハイム社)を用い製
造業者の指示に従い脱グリコシル化した。未処置および脱グリコシル化したタン
パク質を、抗-His抗体を用いるウェスタンブロットにより分析した。結果は、20
P1F12/TMPRSS2のN-グリコシダーゼF処理による5〜8kD MWのシフトを示し(図10)
、これは20P1F12/TMPRSS2が実際にグリコシル化されたタンパク質であることを
示している。脱グリコシル化された20P1F12/TMPRSS2は、依然予想されるサイズ
よりも少なくとも5〜10kD大きいMWを示しているが、このことは、脱グリコシル
化反応は完全ではないか(またはグリコシル化がO-連結したか)、もしくは20P1F1
2/TMPRSS2が更なる翻訳後修飾を受けているか(リン酸化、硫酸化など)のいずれ
かを示唆している。
C-9異種移植片において、ならびにアンドロゲン非依存型の細胞株PC-3およびDU1
45において減少するように見えることを示し(図6)、このことは20P1F12/TMPRSS2
がアンドロゲンで調節される遺伝子であることを示している。この可能性を調べ
るために、アンドロゲン依存型でかつ20P1F12/TMPRSS2を顕著なレベルで発現す
るLNCaP細胞を、これらを2%チャコールでストリップした(stripped)ウシ胎仔血
清(FBS)を含有する培地で増殖させることによって、1週間アンドロゲンを枯渇さ
せた。その後細胞を、様々な時点で合成アンドロゲンアナログであるミボレロン
(mibolerone)で刺激した。細胞を、RNAおよびノーザンブロットのために収集し
た。負荷対照として、同じブロットを、β-アクチンでもプローブした。結果(図
11)は、アンドロゲン枯渇の間、20P1F12/TMPRSS2発現の明確な減少を示した(図1
1)。ミボレロンの添加は、20P1F12/TMPRSS2発現を顕著に増加し、これがアンド
ロゲン反応性遺伝子であることを示している。同じ試料における前立腺特異抗原
(PSA)の発現を、アンドロゲン調節の陽性対照としてモニタリングした(図11)。
、様々な時点でミボレロンで刺激した。細胞を、RNAおよびタンパク質単離のた
めに収集し、各々、ノーザンブロットおよびウェスタンブロットを行った。結果
(図12)は、刺激の3時間以内の20P1F12/TMPRSS2メッセージの誘導およびホルモン
添加後の24時間を通じての増加を示している。
ブロットを行った。20P1F12/TMPRSS2発現の追加対照は、neoまたは20P1F12/TMPR
SS2のいずれかをコードしているレトロウイルスで感染されたPC-3細胞を含んだ
。感染PC-3細胞を、G418中で2〜3週間選択し、ウェスタンブロットのために収集
した。結果は、20P1F12/TMPRSS2ウイルスで感染された細胞において20P1F12/TMP
RSS2の強力な発現を示し、かつneo細胞においては20P1F12/TMPRSS2の発現は検出
されなかった。
検出されたが、アンドロゲン刺激した細胞と比べると目に見えるほど減少してい
た。しかし、最初の誘導された発現は、刺激後9時間で出現し、このことは20P1F
12/TMPRSS2のタンパク質発現が、RNA誘導より遅れることを示している(図12)。
ばPSAおよびhk2(Youngら、J. Androl.、16:97(1995))同様、アンドロゲン調節遺
伝子であることを示している。
調節されるように見える。異種の非-前立腺癌細胞株における20P1F12/TMPRSS2の
発現の作用を決定するために、20P1F12/TMPRSS2レトロウイルスを用いて、NIH 3
T3細胞を感染した。20P1F12/TMPRSS2レトロウイルスで感染された細胞の形態を
、対照(neo)のウイルス感染細胞の形態と比較した。感染細胞群は、対照細胞と
比べて明確な空胞(vacuolar)を伴う外観を示し(図13)、これは高レベル発現に相
関しているように見える。この感染細胞群を継代したところ、20P1F12/TMPRSS2
発現の明らかな減少とともに、空胞−形成細胞が徐々に消失した。
細胞において評価することができる。この目的のために、20P1F12/TMPRSS2を、p
cDNA 3.1 myc-His-タグ(インビトロゲン社)、レトロウイルスベクターpSRαtkne
o(Mullerら、MCB、11:1785(1991))、およびpIND(インビトロゲン社)エクデイソ
ン(ecdysone)-誘導性発現システムを含む、いくつかのベクターに都合よくクロ
ーニングした。これらの発現ベクターを用いて、20P1F12/TMPRSS2を、PC-3、NIH
3T3、マウスのL細胞の繊維芽細胞および293Tを含むいくつかの細胞株で発現し
た。20P1F12/TMPRSS2の発現を、抗-20P1F12/TMPRSS2抗体を用い、ウェスタン分
析およびFACS分析によりモニタリングした。精製したTMFRSS2を基質を同定する
ために使用した。
、細胞接着、組織培養物中での膜浸潤培養システム(MICS)(Welchら、Int. J. Ca
ncer、43:449-457) を用いる細胞浸潤を含むいくつかのインビトロ試験を行い、
およびSCIDマウスの腫瘍形成を含むインビボアッセイ法を行った。20P1F12/TMPR
SS2細胞表現型を、20P1F12/TMPRSS2を発現しない細胞の表現型と比較した。
失変異体および点変異体を作成した:(i)ΔSRCR(93アミノ酸欠失);(ii)ΔLDLRA
(35アミノ酸欠失);および(iii)触媒的三つ組変異体:H296Q、D345N、S441A(一
箇所の点変異体)。20P1F12/TMPRSS2変異体を、哺乳類細胞で発現するために、レ
トロウイルスベクターpsRαtkneoにクローニングした。得られる変異体は、異な
るドメインおよび残基の重要性を推定するために有用である。加えて、これらの
実験は、このような変異体がドミナントネガティブ分子として機能するかどうか
を決定するために有用である。ドミナントネガティブ活性は、LNCaPのような、
内因性20P1F12/TMPRSS2を発現している細胞において顕在化することができる。
ドミナントネガティブ活性は、プロテアーゼドメインによる、またはタンパク質
−タンパク質相互作用ドメインによる、基質との相互作用に起因し得る。変異体
20P1F12/TMPRSS2分子は、野生型20P1F12/TMPRSS2として同じインビトロおよびイ
ンビボアッセイ法において試験した(前記参照)。このようなドミナントネガティ
ブ20P1F12/TMPRSS2分子は、治療において有用である。例えば、ドミナントネガ
ティブ20P1F12/TMPRSS2を、対応するコード配列を前立腺腫瘍細胞に送達しかつ
発現することが可能な遺伝子治療用ベクターにより、前立腺癌細胞に導入するこ
とができる。同様に、このような方法は、結腸癌の治療においても有用である。
現の特性を決定することは、20P1F12/TMPRSS2の機能に関する更なる情報を提供
する。本明細書に記された20P1F12/TMPRSS2配列からデザインされたプローブを
用いるノーザンブロット分析を用いて、マウス20P1F12/TMPRSS2の発現パターン
を決定することができる。加えて、マウス胚の発生時の20P1F12/TMPRSS2の発現
を分析することもできる。得られるデータから、マウス遺伝子のクローニングの
組織源が同定され、どの組織がトランスジェニックマウスのノックアウト試験に
おいて影響を受けるかが予想される。
S2の生物学的役割を明らかにするために、作製しかつ使用することができる。あ
る方法において、ヒトまたはマウスの20P1F12/TMPRSS2遺伝子を用いて、トラン
スジェニックマウスを作成することができる。マウスにおける自然発生腫瘍形成
の過剰発現は、トランスジェニックマウスを用いて研究することができる。別の
方法において、20P1F12/TMPRSS2遺伝子のノックアウト体がマウスにおいて作製
される。このようなマウスも、TRAMPモデル(Greenbergら、PNAS、92:34-39(1995
))のような他の前立腺癌マウスモデルと交配し(cross)、前立腺癌の攻撃性およ
び転移に対する影響を試験し、かつ疾患進行の変化を観察した。
験する実験も、20P1F12/TMPRSS2機能に関する情報を提供する。この目的のため
には、小分子インヒビターまたは生物学的インヒビターを用いて阻害が達成され
る。
容は、その全体が本明細書に参照として組入れられている。
これは本発明の個々の局面のひとつの例証であることが意図されており、あらゆ
る機能的同等物が本発明の範囲内である。本明細書に記されたものに加えて、本
発明のモデルおよび方法に関する様々な修飾が、当業者には前述の説明および内
容から明らかであり、かつこれらも同様に本発明の範囲内に含まれることが意図
されている。このような修飾および他の態様は、本発明の範囲および精神から逸
脱することなく実践することができる。
列および推定アミノ酸配列である(ATCCへ登録された;受入番号207097)。
7))に発表された、TMPRSS2遺伝子配列のヌクレオチド配列および推定アミノ酸配
列である。
2配列(Paoloni-Giacobinoら、Genomics、44:309-320(1997))を比較する、アミノ
酸配列のアラインメントである。アミノ酸の差異は太字で示している。
列である。
よび細胞株における20P1F12/TMPRSS2遺伝子発現のRT-PCR分析であり、正常前立
腺および3種の前立腺癌異種移植片における発現はほぼ等しいレベルであること(
パネルA);および、正常ヒト組織において大きい前立腺特異性発現を示し、かつ
結腸、膵臓、腎臓および肺において有意に低い発現レベルで検出されることを示
している(パネルBおよびC)。
2/TMPRSS2遺伝子発現の、標識されたクローン20P1F12 cDNAプローブを用いる、
ノーザンブロット分析を示している。パネルAおよびB:16種の正常組織における
発現は、前立腺に大きく制限された;腎臓、膵臓および肺は、10倍から20倍低い
発現レベルを示している。パネルC:LAPC-4前立腺癌異種移植片および様々な細
胞株における発現は、前立腺癌異種移植片、前立腺癌細胞株の一部、および結腸
癌腫細胞株において高レベルの発現を示している。LAPC-9 AI以外は、異種移植
片における20P1F12/TMPRSS2の発現は、正常な前立腺試料において認められるレ
ベルと同等であった。加えて、類表皮癌腫株A431におけるより低いレベルの発現
が認められた。
の発現を示す。異種移植片および細胞株のフィルターは、全RNA 10μg/レーン
で調製した。ブロットを、20P1F12/TMPRSS2由来の遺伝子断片プローブを用いて
分析した。全RNA試料は、臭化エチジウム染色を用いて標準化した。キロベース
=Kb。
示す。20P1F12/TMPRSS2に対するモノクローナル抗体は、実施例5に記された精
製されたGST-20P1F12/TMPRSS2融合タンパク質を用いて作製した。ハイブリドー
マ上清を、GST-融合物から切断した精製20P1F12/TMPRSS2タンパク質に対するELI
SAにより最初にスクリーニングした。第二のスクリーニングを、20P1F12/TMPRSS
2をコードしているレトロウイルスベクターでトランスフェクションした293T細
胞由来の溶解液に対するウェスタンブロットにより行った。(A)特異的に20P1F12
/TMPRSS2を認識する6種のmAb(1F9、2D10、2F8、6B11、8C6および9G8)をプローブ
として用い、20P1F12/TMPRSS2(レーン1)またはneo(対照として、レーン2)のいず
れかでトランスフェクションされた293T細胞に由来する細胞溶解液から、ウェス
タンブロットを行った。(B)20P1F12/TMPRSS2(レーン1)またはneo(対照として、
レーン2)のいずれかでトランスフェクションされた293T細胞、LAPC-9 ADおよびL
NCaPに由来する細胞溶解液を、1F9抗-TMPHSS2 mAbでプロービングした。分子量
基準は、キロダルトン(kD)で横に記した。
タグつけた20P1F12/TMPRSS2またはneo(対照として)を、293T細胞にトランスフェ
クションした。無傷の細胞を、ビオチンとインキュベーションし、全ての細胞表
面タンパク質をビオチン化した。細胞溶解液を、ウェスタンブロットにより直接
分析するか(レーン1および2)、またはこれらは、全ての標識した表面タンパク
質のアフィニティー精製のために、ストレプトアビジンとともにインキュベーシ
ョンした。ストレプトアビジンで精製した細胞表面タンパク質は、抗-His抗体を
用い、ウェスタンブロットにより分析した(レーン3および4)。ビオチン化された
タンパク質のみが、20P1F12/TMPRSS2でトランスフェクションされた細胞におい
て検出された。(B)ビオチン化したPC-3(レーン2)およびLNCaP(レーン4)、ならび
に非標識のPC-3(レーン1)およびLNCaP(レーン3)を、ストレプトアビジンゲルと
ともにインキュベーションし、その後1F9 mAbを用いてウェスタンブロットによ
り分析した。ビオチン化された試料においてのみ、20P1F12/TMPRSS2が検出され
た。分子量基準は、キロダルトン(kD)で横に記した。
TMPRSS2の脱グリコシル化を示す。293T細胞にトランスフェクションされたHis-
タグをつけた20P1F12/TMPRSS2は、ニッケルアガロースを用いて精製した。その
後20P1F12/TMPRSS2タンパク質を、N-グリコシダーゼFを用いて脱グリコシル化し
た。未処理の20P1F12/TMPRSS2(レーン1)および脱-グリコシル化したタンパク質(
レーン2)を、抗-His抗体を用いて、ウェスタンブロットで分析した。脱-グリコ
シル化により、分子量のシフトが検出された。分子量基準は、キロダルトン(kD)
で横に記した。
調節を示す。LNCaP細胞は、2%チャコールでストリップしたウシ胎仔血清中で細
胞を、1週間(レーン1)、または24時間(レーン3)増殖することによって、アンド
ロゲンを枯渇した。アンドロゲン調節は、24時間飢餓状態にした細胞を10nMミボ
レロン(アンドロゲンアナログ)で9時間刺激することにより決定した(レーン4)。
20P1F12/TMPRSS2の発現は、20P1F12/TMPRSS2プローブでプロービングしたRNA 10
μg/レーンでのノーザンブロットにより、完全培地中で増殖しているLNCaP細胞
(レーン2)における20P1F12/TMPRSS2レベルと比較した。同等のRNA負荷を、臭化
エチジウム染色により決定し、引き続きβ-アクチン(acting)プローブでプロー
ビングした。PSAレベルを、アンドロゲン調節に関する対照として測定した。分
子量基準は、キロダルトン(kD)で横に記した。
す。LNCaP細胞は、2%チャコールでストリップしたウシ胎仔血清中で細胞を1週
間増殖することによってアンドロゲンを枯渇した。アンドロゲン調節は、様々な
時点で、細胞をミボレロン(Mib)で刺激することにより測定した。20P1F12/TMPRS
S2の発現は、抗-1F9 mAbを用いる細胞溶解液のウェスタンブロットで測定した。
追加の対照として、neo(対照として)または20P1F12/TMPRSS2で感染したPC-3細胞
由来の細胞溶解液を用いた。同等のタンパク質負荷を、抗-Grb-2 抗体(トランス
ダクションラボラトリー社)によるウェスタンブロットでのプロービングにより
決定した(データは示さず)。20P1F12/TMPRSS2のタンパク質発現は、20P1F12/TMP
RSS2プローブによるRNA 10μg/レーンでプローブしたノーザンブロットにより
、RNAレベルと比較した。同等のRNA負荷を、β-アクチンプローブによるノーザ
ンブロットのプロービングにより決定した。
。NIH 3T3細胞を、neo(対照として)または20P1F12/TMPRSS2のいずれかをコード
したレトロウイルスで感染した。感染の48時間後、細胞を、光学顕微鏡により分
析した。多くの空胞を蓄積している細胞を、矢印で示した。
Claims (19)
- 【請求項1】 図1に示すアミノ酸配列(配列番号:XX)を有する単離された2
0P1F12/TMPRSS2タンパク質。 - 【請求項2】 (a)TがUであってもよい、図1に示す配列(配列番号:XX)を有
するポリヌクレオチド;(b)アメリカンタイプカルチャーコレクション(America
n Type Culture Collection)に受入番号207097として登録されたプラスミドp20
P1F12-GTC1中に含まれるcDNAによってコードされる20P1F12/TMPRSS2ポリペプチ
ドをコードするポリヌクレオチド;および(c)請求項1記載の20P1F12/TMPRSS2タ
ンパク質をコードするポリヌクレオチドからなる群より選択される、単離ポリヌ
クレオチド。 - 【請求項3】 請求項2記載のポリヌクレオチドに対して完全に相補的であ
る単離ポリヌクレオチド。 - 【請求項4】 請求項3記載のポリヌクレオチドを含む組換え発現ベクター
。 - 【請求項5】 請求項4記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
- 【請求項6】 請求項1記載の20P1F12/TMPRSS2タンパク質に免疫特異的に
結合する抗体。 - 【請求項7】 請求項6記載のモノクローナル抗体。
- 【請求項8】 請求項7記載の抗体の断片。
- 【請求項9】 請求項7記載の抗体の抗原結合ドメインを含む組換えタンパ
ク質。 - 【請求項10】 検出マーカーで標識された請求項7記載の抗体。
- 【請求項11】 毒物と結合した請求項7記載のモノクローナル抗体。
- 【請求項12】 治療薬と結合した請求項7記載のモノクローナル抗体。
- 【請求項13】 検出マーカーで標識された請求項8記載の抗体断片。
- 【請求項14】 検出マーカーで標識された請求項9記載の組換えタンパク質
。 - 【請求項15】 試料を請求項10、13または14記載の抗体と接触させる段階、
およびそれに対する試料中の20P1F12/TMPRSS2タンパク質の結合を検出する段階
を含む、生体試料中の20P1F12/TMPRSS2タンパク質の存在を検出するためのアッ
セイ法。 - 【請求項16】 下記の段階を含む、生体試料中の20P1F12/TMPRSS2ポリヌク
レオチドの存在を検出するためのアッセイ法: (a)試料を、アメリカンタイプカルチャーコレクションに受入番号207097として
登録されたプラスミドp20P1F12-GTC1中に含まれる20P1F12/TMPRSS2 cDNA、また
は図1に示すポリヌクレオチド(配列番号:XX)もしくはその相補物と特異的にハ
イブリダイズするポリヌクレオチドプローブと接触させる段階;および (b)ハイブリダイゼーション複合体の存在によって試料中に20P1F12/TMPRSS2ポリ
ヌクレオチドが存在することが示される、プローブと試料中の20P1F12/TMPRSS2
ポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションによって形成されるハイブリダイ
ゼーション複合体の存在を検出する段階。 - 【請求項17】 下記の段階を含む、生体試料中の20P1F12/TMPRSS2 mRNAの存
在を検出するためのアッセイ法: (a)少なくとも1つのプライマーを用いる逆転写によって試料からcDNAを作製する
段階; (b)そのようにして作製されたcDNAを、その中の20P1F12/TMPRSS2 cDNAを増幅す
るために、20P1F12/TMPRSS2ポリヌクレオチドをセンスプライマーおよびアンチ
センスプライマーとして用いて増幅する段階; (c)増幅された20P1F12/TMPRSS2 cDNAの存在を検出する段階を含み、 センスおよびアンチセンスプローブとして用いる20P1F12/TMPRSS2ポリヌクレ
オチドが、図1に示すポリヌクレオチド(配列番号:XX)を増幅しうるアッセイ法
。 - 【請求項18】 20P1F12/TMPRSS2の細胞外ドメインと結合する請求項7、11
、または12記載の抗体を含む、前立腺癌の治療用組成物。 - 【請求項19】 20P1F12/TMPRSS2の細胞外ドメインと結合する請求項7、11
、または12記載の抗体を含む、結腸癌の治療用組成物。
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