JP2002516438A - データを無接触で伝送する装置 - Google Patents

データを無接触で伝送する装置

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JP2002516438A
JP2002516438A JP2000550050A JP2000550050A JP2002516438A JP 2002516438 A JP2002516438 A JP 2002516438A JP 2000550050 A JP2000550050 A JP 2000550050A JP 2000550050 A JP2000550050 A JP 2000550050A JP 2002516438 A JP2002516438 A JP 2002516438A
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Abstract

(57)【要約】 少なくとも1つのポータブルデータ媒体を作動させるデータ送受信装置の交番磁界の発生にあたり電力消費を抑える目的で、データ送受信装置におけるアンテナのインピーダンスを意図的にミスマッチさせる。この目的でリアクタンスがアンテナに挿入されて、アンテナを共振しないよう調整する。アンテナインピーダンスを未知の長さの導体における特性インピーダンスに合わせて整合させる必要のある場合、アンテナの損失抵抗を意図的に高めるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、データ送受信装置と少なくとも1つのポータブルデータ媒体との間
でデータを無接触で伝送する装置に関する。
【0002】 データ送受信装置(COD, Card Operating Device)からポータブルデータ媒体
へ交番磁界を介して誘導的にエネルギーおよびデータを伝送する無接触識別シス
テムは、たとえばチップカードにおいて使用される。この種のシステムは、Fink
enzeller, Klaus: RFID-Handbuch, Carl Hanser Verlag Muenchen 1998, p. 183
- 205 に記載されている。データ送受信装置によるチップカードの作動にあた
っては、交番磁界を発生させるために所定の電力が必要とされる。
【0003】 交番磁界を発生するアンテナは、一般に(任意に)成形された導体ループであ
る。これは通常の動作条件では、誘導リアクタンスを有している。この誘導リア
クタンスは通常の事例では、抵抗とコンデンサとコイルから成る整合回路により
補償され、そのようにしてアンテナが共振周波数に合わせて調整される。ここで
共振周波数に合わせた調整とは、誘導リアクタンスがゼロと等しい値をもち、イ
ンピーダンスとして実質的にごく僅かな損失抵抗が残っている状態のことである
【0004】 データ送受信装置においてアンテナとエネルギー源が既知でない長さのケーブ
ルを介して接続されているとき、共振に合わせたアンテナの整合が必要とされる
。ケーブル長とは無関係にしておくようにするためには、アンテナとエネルギー
源を導体の特性インピーダンスに整合させる必要がある。特性インピーダンスへ
のアンテナの整合については、たとえばアメリカ合衆国特許 US 5, 241, 160 に
記載されている。
【0005】 共振状態における動作は、アンテナがエネルギー源とダイレクトに接続されて
いるときにも一般的に用いられる。これはたとえば、アンテナとエネルギー源が
同じプリント配線板に取り付けられている場合にあてはまる。
【0006】 ポータブルデータ媒体が交番磁界内に存在していなければ、アンテナが共振に
合わせて調整されているときに最大電流が流れる。このような最大電流が流れた
結果、最大の磁界が生じることになる。
【0007】 したがって共振に合わせた調整により、無負荷状態においても大きな損失が引
き起こされる。以下では無負荷状態とは、データ送受信装置の作用磁界内にポー
タブルデータ媒体が存在していないときのデータ送受信装置の動作状態のことで
ある。データ送受信装置の作用領域は、ポータブルデータ媒体とのデータ交換を
可能にするのに交番磁界が目下のところ十分な大きさをもつような、データ媒体
とアンテナとの距離である。
【0008】 アンテナを流れる電流により生成される交番磁界は、到達距離の短いデータ送
受信装置(いわゆる Closed Coupling System)の場合に殊に、無負荷状態にお
いてたいてい実際よりもかなり大きいものが必要とされる。
【0009】 ポータブルデータ媒体が作用領域内にある場合、そのデータ媒体はアンテナに
対し反作用を及ぼす。この反作用は、データ送受信装置のアンテナ回路中に付加
的なインピーダンスが発生することでわかる。アンテナが共振に合わせて調整さ
れているとこの反作用は最大となり、つまりアンテナ回路中に発生する付加的な
インピーダンスによってアンテナ電流の低減が引き起こされ、したがってこれと
同時に磁界の低減も引き起こされる。そしてこの反作用は、アンテナとポータブ
ルデータ媒体との結合が強ければ強いほど大きくなる。このような結合は一般に
、アンテナとポータブルデータ媒体との距離が縮まるにつれて強くなる。最も不
利な状況では、ポータブルデータ媒体がアンテナに接近し、アンテナを流れる電
流が反作用に起因して著しく減少し、データ送受信装置とデータ媒体との間で十
分なエネルギー供給がもはや不可能になってしまうおそれがある。
【0010】 それゆえ、データ送受信装置の作用領域内でデータ媒体を確実に作動させるた
めには、共振に合わせてアンテナが調整されているとき、無負荷状態でそれ相応
に高い電流を保持しなければならない。そのようにすれば、データ媒体が作用領
域内にあるときに反作用が生じても交番磁界を、データ媒体に対し十分なエネル
ギー供給を維持するのに十分高くすることができるようになる。このことは、デ
ータ媒体を作用領域に持ち込んだとき、アンテナを流れる電流が十分に大きいこ
とにほかならない。無負荷時に交番磁界を発生させるために大きい電力が用いら
れることに起因して、非常に大きい損失が生じてしまう。
【0011】 アンテナが共振に合わせて設計されている場合の上述の作用は、システムが複
数のデータ媒体のために設計されている場合に、いっそう不都合な結果として現
れる。アンテナ回路に対し複数のデータ媒体が及ぼす反作用は、作用領域内に存
在するデータ媒体の個数に応じて何倍にもなっていく。このためデータ送受信装
置のために電力を供給するエネルギー源を、もっと大きくなるよう選定しなけれ
ばならない。これによって明らかに所要スペースが大きくなるし、コストも高く
なってしまう。
【0012】 したがって本発明の課題は、データを無接触で伝送する装置において、まえも
って定められた作用領域において交番磁界を発生させるためにできるかぎり僅か
な消費電力しか生じないように構成することにある。
【0013】 本発明によればこの課題は、請求項1または請求項5記載の特徴により解決さ
れる。従属請求項には実施形態が記載されている。
【0014】 請求項1に記載されているように本発明によれば、データ送受信装置のアンテ
ナは全インピーダンスに関して、つまりインピーダンス変換を行う回路に関して
、ポータブルデータ媒体がアンテナと誘導的に結合されていないときにリアクタ
ンスが0ではないように構成される。換言すればこのことは、データ送受信装置
の作用領域内にポータブルデータ媒体が存在しないかぎりは、アンテナを共振に
合わせて調整しないことを意味する。
【0015】 このようにしてリアクタンスをアンテナに入れることで、無負荷状態で維持し
なければならない電流が従来技術よりも小さくなる。その結果、無負荷状態での
損失が小さくなる。このことから、エネルギー供給源をいっそう小さく設計する
ことができる。また、コストのかかる冷却装置について配慮する必要がなくなる
。さらに別の利点を挙げると、無負荷状態ですでに存在しているリアクタンスに
より、データ媒体が入ったときにデータ媒体に対しアンテナに及ぼす反作用を減
少させることができ、もしくは有利に組み入れることができる。その結果、デー
タ媒体が作用領域に入ることにより生じる電流低下は、従来技術によるデータ送
受信装置における電流低下よりもかなり少なくなる。これにより、データ媒体が
作用領域に入ることによりアンテナにおける電流が遮断されてしまうかもしれな
いという問題点を回避することができる。
【0016】 この場合、リアクタンスを誘導性としてもよいし容量性としてもよい。さらに
また、アンテナに及ぼされるカードの反作用を、所定の設計事例について、たと
えばx cmの範囲内ではまだ動作しなければならない3つのデータ媒体につい
て、規定されたアンテナ電流上昇が生じるように設定することができる。この目
的のためには、リアクタンスをそれ相応に選定しておく必要がある。このリアク
タンスは、手間のかかるシミュレーション計算によってしか求められない。交番
磁界の発生やデータ媒体のエネルギー供給のためにデータ送受信装置により必要
とされる電力は、アンテナ回路にリアクタンスを所期のように挿入する本発明に
よる措置によって、著しく低減することができる。
【0017】 本発明の1つの実施形態によれば、2つの解決手段の組み合わせも可能である
。つまり、データ送受信装置のアンテナにインダクタンスをもたせることができ
、つまり共振に合わせてされており、かつ付加的な損失抵抗ももたせることがで
きる。たとえばアンテナと整合回路との間に設けられたこのような付加的な損失
抵抗によってやはり、データ送受信装置の無負荷状態の電流を減少させ、それに
よって無負荷状態の損失を小さくすることができるようになる。付加的な損失抵
抗を設けることにより、データ送受信装置の磁界内に存在するデータ媒体がアン
テナに及ぼす反作用が小さくなる。データ送受信装置のアンテナ回路におけるイ
ンピーダンスの発生に起因する反作用はたしかに、アンテナを流れる電流の低下
によってわかるようになり、これに伴い磁界強度の低減が生じる。とはいうもの
のそのような電流の低下は、従来技術によるデータ送受信装置よりも非常に僅か
にしか目立たない。データ媒体が作用領域に入ったときに電流が僅かに低下して
も、要求された交番磁界の強度は十分な大きさに保たれ、このことはデータ送受
信装置のエネルギー供給源を比較的小さく設計できるにもかかわらず、したがっ
てアンテナを流れる電流も比較的小さいにもかかわらず、十分な大きさに保たれ
る。
【0018】 別の実施形態によれば、データ送受信装置のアンテナが誘導リアクタンスをも
ち、さらにアンテナと送信装置または受信装置との間に付加的な抵抗をもってお
り、このようなデータ送受信装置が、アンテナと送信装置または受信装置との間
に整合回路を有している。
【0019】 さらに別の実施形態によれば、アンテナにおけるリアクタンスによりデータ送
受信装置のエネルギー供給源の電力低減が行われる解決手段において、既知の長
さの接続部材が設けられており、それによってアンテナと送信装置もしくは受信
装置が互いに接続される。既知の長さの接続部材たとえばケーブルを使用すれば
、整合回路を設ける必要がない。
【0020】 請求項5によれば整合回路はQを制限するために用いられる抵抗に加えて、付
加的な損失抵抗を有している。整合回路は少なくとも、Qを制限する抵抗ならび
にコンデンサおよび/またはコイルによって構成されており、この回路はアンテ
ナと送信装置または受信装置との間に挿入されている。この整合回路は、未知の
長さの導体の特性インピーダンスに全インピーダンスを適合させるために用いら
れる。この構成により、上述のものと同じ作用ならびに同じはたらきが達成され
る。この場合も、データ送受信装置の磁界内に存在するデータ媒体がアンテナに
及ぼす反作用が小さくなる。その結果、無負荷状態において、従来技術よりも低
減された電流を維持することができる。
【0021】 1つの有利な解決手段によれば、データ送受信装置のアンテナにリアクタンス
が挿入される。このような解決方式によって、無負荷状態において最も小さい電
流を実現することができる。当然ながらここで前提としているのは、境界条件が
すべての実施形態に関して等しいことである。つまりデータ送受信装置は、所定
数のデータ媒体に合わせて設計されており、少なくとも1つのデータ媒体とデー
タ送受信装置との間でデータ交換の可能な作用領域は、アンテナから所定の間隔
とっている。
【0022】 これまで述べてきたすべての解決手法の利点は、必要とされるアンテナ電流の
低減により、エネルギー供給源(交流電圧源)の最終段を比較的小さい電力用に
設計することができることである。その結果、コストが小さくなる。さらに別の
利点は、エネルギー供給源とアンテナとの間の回路装置は従来技術とは異なり付
加的な回路素子を必要としないことである。各コンポーネントは異なるように選
定されるだけである。
【0023】 誘導的な結合によるエネルギー伝送は、アンテナの近傍磁界だけを利用する。
しかしそれに付随して必然的に、電磁波の放射も発生する。この場合、放射され
る電力はアンテナ電流の2乗に正比例する。つまり、アンテナ電流の減少と同時
に、実際に放射される電力も低下する。これにより、放射を制限する規格の遵守
が軽減される。
【0024】 アンテナと整合回路との間に付加的な抵抗が取り付けられている解決手法の場
合、Qを制限する抵抗と付加的な損失抵抗の和は次式に従って計算される:
【0025】
【数2】
【0026】 データ送受信装置の設計(データ媒体の個数、作用領域)を考慮するこの式に
よる計算の結果、無負荷状態における最も大きい電力低減が得られる。この場合
、データ送受信装置は、すべての動作状態において高い信頼性で動作する。この
式に従って設計すれば、データ送受信装置のアンテナにおいて不利な値に電流が
低下(=遮断)するようなことが発生する可能性はない。
【0027】 ポータブルデータ媒体の共振周波数は、データ送受信装置の所定の動作周波数
と等しく選定することができるけれども、この所定の動作周波数よりも大きくま
たは小さく選定することができる。1つの有利な実施形態によれば、ポータブル
データ媒体の共振周波数は所定の周波数をよりも大きく選定される。ポータブル
データ媒体上に設けられている回路装置に対し、データ媒体がデータ送受信装置
の作用領域に入ったときに誘起される信号により電圧が供給される。この目的で
、データ媒体アンテナのキャパシタンスとインダクタンスから成る直列振動回路
による共振上昇が利用される。この動作については、あとで図面を参照しながら
詳しく説明する。
【0028】 データ媒体上の回路装置は、集積半導体チップまたは別個の回路として構成す
ることができる。ポータブルデータ媒体としてチップカード、または様々な対象
物に対する保護ラベルとすることができるし、あるいは識別装置としてもよい。
さらにまた、ポータブルデータ媒体をたとえば乗用車に組み込むことも考えられ
、そのようにして特定の道路区間のための支払いを行わせることができる。
【0029】 本発明によるデータ送受信装置およびデータ媒体アンテナは、0〜1mの範囲
内で互いに結合することができる。有利にはデータ送受信装置は、各アンテナが
0〜1cmの範囲内で結合されるように設計されている。いわゆるCD−1フォ
ーマット(キャッシュカード、ISOによる定義)のデータ媒体の場合、データ
媒体とデータ送受信装置は0〜数cmの範囲内で結合する。そのようなデータ送
受信装置は、クローズド・カップリング(密結合)システム Closed Coupling-S
ystem の名称で知られている。
【0030】 0〜15cmの範囲に合わせたデータ送受信装置の設計の場合、そのようなシ
ステムは、プロキシミティ(近接)システム Proximity-System の名称で知られ
ている。また、0〜1mの範囲ではデータ送受信装置は、ヴィシニティ(周辺)
システムと呼ばれる。とはいうものの本発明の適用分野はそれらに限られるもの
ではなく、もっと広い関連でアンテナ/データ媒体にかかわるものである。
【0031】 次に、図1〜8を参照しながら本発明について詳しく説明する。
【0032】 図1は、データ送受信装置ならびにポータブルデータ媒体の構造図である。
【0033】 図2aおよび図2bは、データ送受信装置ならびにポータブルデータ媒体の簡
略化された線形等価回路図である。
【0034】 図3aは、1つのポータブルデータ媒体が作用領域にあるときのデータ送受信
装置の等価回路図である。
【0035】 図3bは、データ送受信装置の作用領域内に存在するポータブルデータ媒体の
等価回路図である。
【0036】 図4は、1つまたは複数のポータブルデータ媒体の動作電圧の正規化された経
過特性を共振周波数に関して示す図である。
【0037】 図5は、アンテナと整合回路との間に付加的な抵抗が挿入されているときの本
発明によるデータ送受信装置の等価回路図である。
【0038】 図6は、アンテナと整合回路との間に種々の抵抗を入れたときに周波数特性に
及ぼされる作用を示す図である。
【0039】 図7は、データ媒体とデータ送受信装置との間隔に関して磁界の経過特性を示
す図である。
【0040】 図8は、抵抗および/またはアンテナのリアクタンスを様々に設計したときの
エネルギー供給源の電力消費を示す図である。
【0041】 図1には、データ送受信装置1とポータブルデータ媒体2が概略的に描かれて
いる。データ送受信装置1は、エネルギー供給源3と受信装置5と送信装置4を
有している。送信装置4も受信装置5もアンテナ6と相互接続されている。アン
テナ6は最も簡単な事例では、任意に成形された導体ループである。送信装置4
も受信装置5も、エネルギー供給源3と接続されている。一般に送信装置4はた
とえば水晶、発振器、変調器ならびに電力出力段を有している。受信装置5はた
とえばバンドパスフィルタ、増幅器ならびに復調器から成る。送信装置4につい
ても受信装置5についても細かい構造は本発明の着想にとって重要ではないので
、それについてはこれ以上詳しくは立ち入らない。
【0042】 ポータブルデータ媒体2は、データ媒体アンテナ8ならびに回路装置7を有し
ている。この回路装置7はたとえば集積された半導体チップとして構成すること
もできるが、別個の回路として構成してもよい。また、回路装置7はたとえば、
この装置をデータ媒体アンテナ8と接続する整合回路を有することができる。さ
らに回路装置7は変調器、復調器、マイクロプロセッサを有することができるし
、あるいはメモリをもっていてもよい。回路装置7の細かい構成は本発明にとっ
て重要ではないので、それについてはこれ以上詳しく立ち入らない。
【0043】 データ送受信装置の機能は以下の通りである:送信装置4はまえもって定めら
れた周波数をもつ信号を発生し、この周波数をあとでは動作周波数f0 と称する
。この信号は、送信装置4からデータ送受信装置のアンテナ6へ転送される。ポ
ータブルデータ媒体2がデータ送受信装置1の作用領域内に存在していると、ア
ンテナ6から発せられた信号がポータブルデータ媒体2へ伝送され、そこにおい
てその信号はデータ媒体アンテナ8により誘導電圧に変換される。この誘導電圧
は回路装置7の動作電圧のためにも用いられるし、伝送すべき情報も同様に含ん
でおり、その情報は回路装置7によって処理される。
【0044】 逆の状況では、回路装置7からデータ媒体アンテナ8へ信号が伝送され、この
場合、特定の周波数をもちデータ媒体アンテナ8から伝送されるこの信号によっ
て、データ送受信装置1のアンテナ6に電圧が誘導される。この信号は受信装置
5へ導かれ、そこにおいて処理される。
【0045】 図2aには、データ送受信装置1の等価回路図が示されている。アンテナ自体
は誘導リアクタンスを有している。図2bには、ポータブルデータ媒体2の簡単
な線形の等価回路図が示されている。
【0046】
【外1】
【0047】 内部インピーダンスは、抵抗RとインダクタンスLと容量Cの任意の合成回路に
よって構成することができる。アンテナ6は、インダクタンスLF と損失抵抗R LF としてモデリングされる。等価電圧源UF0と内部インピーダンスZFAならびに
アンテナ6のインダクタンスLF と損失抵抗RLFは、直列回路のかたちで互いに
結線されている。図2aの等価回路によればデータ送受信装置1は、作用領域内
にポータブルデータ媒体がない状態で表されている。つまりこの場合、データ送
受信装置のアンテナとポータブルデータ媒体のアンテナとの結合は存在していな
い。
【0048】 図2bの場合、データ媒体アンテナ8は、損失抵抗RLTとインダクタンスLT
によってモデリングされている。抵抗RLTとコイルLT は、互いに直列に結線さ
れている。たとえば集積された半導体チップとして構成することのできる回路装
置7は単純化して、損失抵抗RT およびそれに並列に接続された容量CT によっ
て表すことができる。回路装置7は、データ媒体アンテナ8に並列に接続されて
いる。図2bの場合もポータブルデータ媒体2は、データ受信装置のアンテナま
たは他のポータブルデータ媒体のアンテナとの結合が生じていない状態におかれ
ている。ポータブルデータ媒体2は、容量CT の大きさゆえに優勢的に容量的な
特性をもっている。
【0049】 アンテナ回路の全インピーダンスは次式によって表される: ZF=RF+j・BF=ZFA+RLF+j・ω・LF 整合の場合ないしは共振の場合、このインピーダンスのリアクタンス成分は0
である。
【0050】 データ媒体の直列振動回路の全インピーダンスは次式のようになる:
【0051】
【数3】
【0052】 図3aおよび図3bには、データ送受信装置1ないしはポータブルデータ媒体
2の等価回路図が、それらが互いに結合されているときの状態で示されており、
つまりポータブルデータ媒体2がデータ送受信装置1の作用領域内に存在してい
る。アンテナ6とデータ媒体アンテナ8との結合に起因してアンペアの周回路の
法則に基づき、インダクタンスに対し直列に誘導電圧が発生する。ここでUTF
、界磁電流IF によりカードコイルに誘起される電圧であり、UFTは、データ媒
体電流IT によりアンテナコイルに誘起される電圧を表す。その関係を次式によ
って表すことができる: UFT=−jω・M・ITTF=jω・M・IT ただしωは角周波数(=2πf)、jは虚数単位、Mは相互インダクタンスであ
る。
【0053】 相互インダクタンスMと両方のコイルの自己インダクタンスから、結合係数k
を規定することができる:
【0054】
【数4】
【0055】 アンテナとデータ媒体との距離が最小のとき、結合係数は最大で1になる可能
性がある。無限大の距離では結合係数は0となる。
【0056】 本発明の第1の実施形態によれば、アンテナ回路6のインピーダンスの自由な
選定が行われ、その際、アンテナ6とエネルギー供給源3との間の導体の特性イ
ンピーダンスへの整合は不要である。つまり具体的にいえば、アンテナ6とエネ
ルギー供給源3は規定的に互いに接続されており、したがってアンテナ回路の全
インピーダンスはリアクタンス成分をもっていてかまわない。ここでアンテナ6
とエネルギー供給源3との規定的な接続とは、既知の長さのケーブルのこととす
ることができるが、アンテナと送信装置がじかに並置された結線としてもよく、
したがってこの場合、アンテナ6とエネルギー供給源3との間の導体は最小であ
る。
【0057】 基本的に、要求されたシステム特性に依存して様々な誤った調整により電力低
減の引き起こされる可能性がある。
【0058】 可能性として挙げられるのは、リアクタンス成分を次のように選定することで
ある。すなわち、ポータブルデータ媒体2がアンテナ6に及ぼす反作用による最
も不利な状況に対し(最大可能な個数のポータブルデータ媒体が作用領域内に存
在している)、問題のない動作ができるようアンテナ電流が高まるように選定す
ることである。このことは、無負荷状態でアンテナ6を流れる電流が最小であり
、データ媒体2が入り込むごとにそれがいくらか高まることにほかならない。こ
の電流はデータ媒体2の反作用に基づき、需要に整合される。データ媒体2が、
所定のデータ送受信装置1の共振周波数よりも高い共振周波数を有しているとき
、このような最適化をアンテナ回路の誘導性誤調整と称する。
【0059】 データ媒体が作用領域に入ったときにアンテナ電流が自動的に高まるようにな
る誘導リアクタンスの大きさは、手間のかかるシミュレーション計算によってし
かみつけることができない。以下でその動作について明らかにする。
【0060】 データ送受信装置のアンテナ回路ZF における全インピーダンスの誘導的な調
整において、カードが作用領域に挿入されたとき、データ媒体の直列振動回路に
おける優勢的に容量的なインピーダンスZT が、データ送受信装置のアンテナ回
路において誘導性インピーダンスZFTとして現れる。変換されたインピーダンス
FTの値は、アンテナ回路のインピーダンスZF よりも著しく小さいので、アン
テナ電流への反作用はごく僅かである。したがって作用領域にデータ媒体がある
ときのアンテナ電流は、作用領域にデータ媒体が存在しないときのアンテナ電流
に対し、ごく僅かにしか減少しない。
【0061】 しかし複数のデータ媒体がデータ送受信装置の作用領域に入ると、各データ媒
体のインピーダンスが互いに結合する。各データ媒体のインピーダンスが結合す
ることにより、それらのインピーダンスZT が変化し、この場合、それらのイン
ピーダンスは各データ媒体相互間の結合が強いとき、それぞれ主として誘導的な
特性を有する。このような主として誘導的なインピーダンスは、アンテナ回路に
おいて容量性インピーダンスZFTとして現れる。アンテナ回路における全インピ
ーダンスの誘導的な調整において、容量性インピーダンスZFTは部分的に誘導性
インピーダンスZF を補償し、その結果、各データ媒体が互いに強く結合した最
も不利な状況で、読み取り装置に対するデータ媒体の距離が最大であるとき、ア
ンテナ回路において電流の上昇が発生する。
【0062】 データ送受信装置のアンテナ回路の全インピーダンスZF が容量的に調整され
ると、データ媒体が入ったときに電流の上昇を生じさせることができる。主とし
て容量的なデータ媒体のインピーダンスZT は、アンテナ回路ではやはり主とし
て誘導性インピーダンスとして現れる。アンテナ回路の容量的な調整とデータ媒
体によりアンテナ回路にされた誘導性インピーダンスは部分的に相殺され、その
結果、電流上昇が可能となる。アンテナ回路の容量性インピーダンスは、データ
媒体の距離が最大のときに最も大きい電流上昇が生じるように調整することがで
きる。
【0063】 比較的多い個数のデータ媒体がデータ送受信装置の作用領域に入ると、それら
のデータ媒体自体は互いに結合し、それらはアンテナ回路内で容量性インピーダ
ンスとして現れる。変換されたデータ媒体のインピーダンスはアンテナ回路のイ
ンピーダンス全体よりも著しく小さいので、アンテナ電流自体に対しごく小さな
反作用しか生じない。しかしながら、データ媒体がデータ送受信装置にすごく近
づいたときに、アンテナ電流の遮断を行うことはできない。
【0064】 データ媒体相互間の結合の原理について、以下でさらに説明する。
【0065】 どの程度まで最適化が可能であるかは主として、要求されているシステム特性
に起因する。そしてシステム特性は、データ媒体とデータ送受信装置との間で問
題なくデータ交換が行われるときの作用領域内におけるデータ媒体の個数と、デ
ータ媒体とデータ送受信装置との結合が可能となるデータ送受信装置のアンテナ
までの最大距離とによって決まる。最適化ポテンシャルは、いわゆるクローズド
・カップリング・システム Closed Coupling System において最大である。
【0066】 データ送受信装置のアンテナにおける電力消費を最適化するためには、さらに
以下の境界条件に留意しなければならない。ポータブルデータ媒体2の回路装置
7は固有のエネルギー供給源を有していないので、回路装置7のために必要とさ
れる動作電圧UT を、データ送受信装置により誘起されたデータ媒体アンテナに
おける信号により利用しなければならない。この場合、ポータブルデータ媒体2
のキャパシタンスCT とインダクタンスLT の振動回路により、いわゆる共振上
昇が利用される。
【0067】 複数のデータ媒体2がデータ送受信装置1の作用領域内にある場合、データ媒
体2はアンテナ6とだけでなく、それら相互間でも結合する。このような相互間
の結合によって、各データ媒体振動回路における共振周波数が減少する。データ
媒体相互間の結合が強くなればなるほど、つまり2つのデータ媒体間の距離が近
くなればなるほど、そして作用領域内のデータ媒体が多くなればなるほど、共振
周波数の減少が強まる。最も不利な状況では、データ媒体の共振周波数がデータ
媒体相互間の結合に起因して係数1/√Nだけ減少する可能性があり、ここでN
はデータ媒体の個数である。このような最も不利な状況が生じてしまうのは、各
データ媒体アンテナの間隔が0cmであり、コイルが上下にぴったりとおかれて
しまったときである。このようなことは実際には発生する可能性はない。それと
いうのもアンテナは一般にケーシング内にあり、たとえばチップカードであれば
プラスチックカバーで囲まれているからである。
【0068】 図4には、複数のデータ媒体が結合したときの共振周波数の減少の関係が示さ
れている。この場合、データ媒体2の回路装置7の入力側に加わる電圧UT は、
データ送受信装置1のアンテナ6によりデータ媒体アンテナ8に誘起される電圧
TFに合わせて正規化されている。データ媒体の動作にとって有利であるのは、
T とUTFとの比が1よりも大きいことである。この場合にはすでに距離がそれ
相応に大きいときに、回路装置7の十分な電圧供給が確保される。データ送受信
装置を厳密にデータ媒体に合わせて設計するならば、データ媒体の共振周波数は
理想的にはデータ送受信装置の所定の周波数f0 に合わせて調整される。この場
合、UT とUTFとの比が最も大きい。データ送受信装置が複数のカードに合わせ
て設計されるならば、共振周波数の上昇は部分的にしか利用されない。
【0069】 この目的で各データ媒体の共振周波数は、所定の周波数f0 よりも大きくなる
ように設計される。1つのデータ媒体がデータ送受信装置の作用領域内に存在し
ているとき、UT とUTFとの間の比は図4のポイント1のところに位置する。2
つめのデータ媒体が作用領域に入ると、それら2つのデータ媒体が互いに結合し
、両方のデータ媒体の共振周波数が減少する。このとき、実例として図中のポイ
ント2に到達する。これはすでに所定の周波数f0 よりも下にある。ポイント2
の位置は、両方のデータ媒体間の結合の強さに依存する。これは実質的に、両方
のデータ媒体相互間の距離に依存する。したがってポイント2が、書き込まれた
特性曲線上でもっと左あるいは右にシフトしている可能性もある。さらに別の3
つめのデータ媒体が作用領域に入ると、すべてのデータ媒体の共振周波数が所定
の周波数f0 よりもかなり下まで減少し、図中のポイント3に到達する。このポ
イントも、3つのデータ媒体相互間の結合具合に応じて、書き込まれた特性曲線
に沿って長さ方向にシフトしている可能性もある。共振上昇全体の利用(UT
TFの比が最大)は、複数のカードによる動作の場合には不可能である。なぜな
らばカードの個数やその結合に応じて、異なる動作状態が生じるからである。こ
のため有利には、データ媒体の共振周波数を所定の周波数f0 よりも上に調整す
る。つまりこのことは、データ媒体のインピーダンスのリアクタンス成分が容量
であることと同意である。各データ媒体は、可能な電圧上昇の一部だけを受け取
る。この場合、図4に示した実例では、電圧上昇は2つのデータ媒体が結合した
ときにも生じている。
【0070】 図5には、第2の解決手段による本発明のデータ送受信装置1の等価回路図が
示されている。データ送受信装置はやはりアンテナ6を有しており、これは実効
抵抗RF とインダクタンスLF によってモデリングされる。実効抵抗RF とイン
ダクタンスLF は直列に接続されている。また、アンテナ6に対し並列に整合回
路10が接続されており、これはキャパシタンスCとインダクタンスLの任意の
結線によって構成することができる。この図の場合、整合回路Cは2つのコンデ
ンサC1 とC2 から成る。整合回路10はさらに抵抗Rを有しており、これはア
ンテナ6の抵抗RF と接続されている。抵抗RはQの制限のために用いられる。
整合回路10のコンデンサC2 は一方では、整合回路10の抵抗Rと接続されて
おり、さらにアンテナ6のインダクタンスLF と接続されている。コンデンサC 1 は、抵抗RとコンデンサC2 との間の接続点につなげられている。コンデンサ
1 の他方の端子は導体9と接続されており、さらにアンテナ6のインダクタン
スLF と接続されている。導体9はたとえば未知の長さのケーブルとすることが
でき、これによって整合回路10がエネルギー供給源3ならびに内部インピーダ
ンスRW と接続される。未知の長さの導体は所定の特性インピーダンスを有して
おり、これはたとえば50Ωである。内部インピーダンスRW は純粋な抵抗であ
り、導体9の特性インピーダンスに整合されている。整合回路10の担っている
役割は、アンテナ6を導体9の特性インピーダンスに整合させることであり、つ
まりアンテナ6と整合回路10が共振に合わせて調整されている。アンテナ6の
誘導リアクタンスは、整合回路10のコンデンサC1 およびC2 によって補償さ
れている。内部抵抗RW によって、送信装置もしくは受信装置の回路装置が簡単
にシミュレートされている。整合回路10の抵抗RはQを制限するために挿入さ
れており、これによって所定の周波数の変調に必要とされる帯域幅に到達する。
【0071】 本発明の着想によれば、システム要求(データ媒体の個数、作用領域の距離)
に依存して、抵抗Rとアンテナ6の抵抗RF との間に付加的な損失抵抗が挿入さ
れる。このことは、整合回路10の抵抗Rが場合によっては著しく上昇すること
にほかならない。この場合、抵抗Rのこのような上昇によって、所要電力の低減
が引き起こされる。
【0072】 最適な抵抗Rの査定は、次式によって表される(共振周波数が所定の周波数f 0 とは隔たっているカードつまりBT >>0またはBT<<0、付加的にRT<|
T|について有効)。
【0073】
【数5】
【0074】 ここでkmin とkmax は、システム要求により決まる動作限界(すなわち到達距
離)である。
【0075】 このような措置の動作について以下で説明する。データ送受信装置もしくはア
ンテナにより生成された磁界はいわゆる磁界のギャップないしは欠落を有してお
り、これはエネルギー供給の周期的な短絡によって引き起こされる。このような
磁界のギャップは、ポータブルデータ媒体へデータを伝送するために用いられる
。エネルギー供給の短絡により、アンテナ6と整合回路10と導体9と内部抵抗
W とによって振動回路が形成される。このためアンテナ6ないしは交番磁界を
流れる電流は、この磁界ギャップ内で減衰する。減衰の速度はQによって決まる
。この振動回路のQが高ければ、アンテナ電流ないしは磁界は緩慢にしか減衰し
ない。しかし、アンテナ電流ないしは磁界は(磁界のギャップに関連して)定め
られた期間にわたり所定値よりも低くなければならず、その目的は、ポータブル
データ媒体2における回路装置7がその情報をさらに評価できるようにするため
である。したがってQは、減衰プロセスが適切に実現されるように選定しなけれ
ばならない。このことは実践に関していえば、Qをたとえば10〜30の値に制
限することを意味する。すでに述べたとおり、Qは整合回路10の抵抗Rによっ
て決まる。Qは次式によって計算される:
【0076】
【数6】
【0077】 整合回路10の抵抗Rが高くなると、Qはさらに低減する。したがってQが小
さければ、データ媒体2およびデータ送受信装置1へのデータ伝送を迅速に実行
できるという利点が得られる。
【0078】 誘導的エネルギー伝送のための磁界の発生を制限する規格によれば、非常に狭
い周波数帯においてのみ大きい磁界を発生させることができる。この周波数帯は
一般に、許容可能なデータ伝送レートのためには狭すぎる。つまり、変調時に発
生する側波帯はこの狭い周波数帯の外側にあり、それゆえ必然的に非常に僅かな
振幅をもつことになる(→規格)。
【0079】 側波帯の制限は、 −アンテナ電流の全般的な低減 −特別な変調方式 −フィルタ作用(高いQ) によって可能となる。フィルタ作用による側波帯の制限は、制約されたかたちで
しか行えない。それというのも、さもなければ情報がフィルタリングされて取り
除かれてしまうからである。
【0080】 図6には本発明の利点が示されており、これには付加的な抵抗が周波数特性に
及ぼす作用が描かれている。y軸にはアンテナ電流もしくは磁界Hの振幅が書き
込まれているのに対し、x軸には周波数fが示されている。図6には、従来技術
によるデータ送受信装置における周波数特性の経過が10〜30のQで描かれて
いる。この周波数特性は、アンテナ電流または磁界の振幅の包絡線を周波数軸上
で表している。従来技術による周波数特性は所定の周波数f0 において高い振幅
をもっており、両側では対称的に低減している。小さいQはフラットに延びた周
波数特性をもっており、つまりその結果として周波数側波帯のフィルタリングが
劣化する。非常に高いQは側波帯をf0 付近でいくらかフィルタリングし、f0
においてはっきりとした最大値を有している。データ媒体とデータ送受信装置と
の間で交換される本来の情報は、側波帯において所定の周波数f0 を中心に対称
的に伝送される。所定の周波数がf0 がたとえば13.56MHzであれば、そ
れらの情報はたとえば±100KHzの側波帯で伝送される。この側波帯の振幅
はQによって制限される。規格の遵守は部分的にはQのフィルタリング作用によ
って実現されるけれども、大部分はアンテナ電流の低減によって実現される。し
かし従来技術の装置の場合には電流の低減によって、データ媒体とデータ送受信
装置との間のデータ伝送を可能にするのに磁界が十分であるのは、かなり僅かな
到達距離のときだけになってしまう。
【0081】 本発明において付加的な抵抗を挿入したときに該当するようにQを小さくする
と、フィルタリング作用が劣化する。つまりこのことは、周波数特性が所定の周
波数f0 の側方でかなり平坦な経過をもつことにほかならない。このようなフィ
ルタリング作用の劣化は、付加的な抵抗Rによりアンテナ電流を制限することに
よりいっそう補償される。しかしこれと同時に、アンテナ電流の低減によっても
データ送受信装置の作用領域の到達距離は短くならない。このような結果になる
のは、データ媒体が入ってきたとき、従来技術による装置によりもかなり僅かに
しか磁界が減衰しないことによる。
【0082】 図7には、データ媒体とデータ送受信装置の間隔に関する磁界経過特性が示さ
れている。図7の場合、従来技術による装置と本発明によるデータ送受信装置の
磁界の対比が描かれている。特性曲線1と特性曲線2は、データ送受信装置の作
用領域にデータ媒体が存在していないときの磁界の強さを示す。データ送受信装
置のアンテナを流れる電流が大きくなると、従来技術によるデータ送受信装置の
磁界は本発明による装置の磁界よりもかなり強くなる。ここで特性曲線1は従来
技術による装置の磁界経過特性を表しており、特性曲線2は本発明による経過特
性を表している。
【0083】 この場合、データ媒体とデータ送受信装置とのデータ交換を可能にするには、
磁界は値Hmin よりも大きくなければならない。磁界はポイントXAuslegung
では、最低限要求されている磁界Hmin 以上でなければならない。本発明による
データ送受信装置による電流は、要求されている最大到達距離XAuslegung にお
いても最低磁界強度Hmin を難なく超えているように選定されている。これに対
し従来技術によるデータ送受信装置における磁界は、アンテナを流れる電流が無
負荷状態で大きいことから、かなり強くなっている。データ送受信装置の作用領
域にデータ媒体が入ってくると、結合に起因して従来技術による装置によればア
ンテナ電流が非常に強く減衰し、その結果、ソースの磁界が強く減少する(特性
曲線1′)。そしてデータ媒体がデータ送受信装置のアンテナにさらに近づくと
、アンテナ電流はいっそう減少する。これにより磁界がさらに減少することにな
る。したがって、さらに1つまたは複数の別のデータ媒体が入ってくるとアンテ
ナ電流が遮断されてしまう可能性があり、つまりデータ送受信装置とデータ媒体
との間でもはやデータ交換が不可能となる。
【0084】 これに対しアンテナと整合回路との間に付加的な抵抗を設けると、アンテナを
流れる電流はかなり僅かにしか減少しない。それゆえデータ媒体がデータ送受信
装置の作用領域に入っても、データ媒体が存在しないときの磁界経過特性に比べ
て、磁界はごく僅かにしか減少しない。したがって、データ媒体が作用領域にあ
るときの磁界経過特性を表す特性曲線2′はxが小さいときにとりわけ、従来技
術による装置の磁界特性曲線(特性曲線1′)よりも高くなっている。
【0085】 次に、実例に基づき本発明について説明する。ここではポータブルデータ媒体
としてチップカードが用いられ、これはたとえば以下のパラメータをもっている
。このチップカードは動作周波数f0 =13.56MHzであり、カードサイズ
は約8cm×5cm、チップカードにおける全インピーダンスの複素成分はBT
≒−140V/A、チップカードの共振周波数は約16.5MHz、コイルのイ
ンダクタンスはLT ≒3.5μHである。データ送受信装置のアンテナはチップ
カードと同様の寸法を有している。データ送受信装置のアンテナのインダクタン
スはLF ≒2.3μHであり、チップカードは1cmまでの範囲で動作しなけれ
ばならない。その結果、データ送受信装置のアンテナにチップカードがおかれた
ときには結合係数kmax =0.5となり、最大距離でkmin =0.35となる。
この場合、最大で3つのチップカードをデータ送受信装置の作用領域に入れるこ
とができる。アンテナに意図的に入れる誘導リアクタンスの最適値を求めるシミ
ュレーションによれば、エネルギー供給源により供給される電力の最小値は約8
0V/Aのリアクタンス成分(誘導性)において得られる。
【0086】 エネルギー供給源により供給される電力のこのような最小値は、データ送受信
装置のアンテナにおけるインピーダンスの実部が0〜40Ωのときにほぼ等しく
保持され、作用領域内にチップカードが存在しないときに約10mWとなる。3
つのチップカードがデータ送受信装置の作用領域に入ると、アンテナが受け取る
電力は約60mWとなる。
【0087】 同じパラメータで本発明による第2の解決手段による最適化を行うと、つまり
アンテナと整合回路との間に付加的な抵抗を入れた場合、損失抵抗が最適に選定
されているときに約200mWの電力が必要とされる。ここで付加的な損失抵抗
は、先に挙げた式に従って計算されたものである。
【0088】 アンテナが共振するように調整されていて損失抵抗の値が約15Ωであるよう
にした従来技術による装置の場合、データ伝送のために必要とされる帯域幅を確
保するには、約500mWを供給しなければならない。
【0089】 アンテナと整合回路との間の付加的な損失抵抗を用いた最適化のさらに別の実
施形態を挙げる。たとえば上述のパラメータをもつチップカードを使用したとき
(f0 =13.56MHz、カードサイズ 約8cm×5cm、BT ≒170V
/A、LT ≒3.5μH、LF ≒3.5μH、データ送受信装置の同じアンテナ
、要求される到達距離 数cm: kmax =0.5,kmin ≒0.2)、最適な損
失抵抗は約25Ωとなる。従来技術による設計であると、Qを制限するための抵
抗Rは約6Ωとなる。ここで注意したいのは、整合回路におけるコンデンサC1
およびC2 の値は両方の事例において異なる値をもつことであり、それらは抵抗
Rの選定に従って計算される。
【0090】 損失抵抗を高める簡単な回路構成により、アンテナ回路の最大電力消費を約8
0mWから30mWに低下させることができる。これによりデータ送受信装置の
アンテナを流れる所要電流は、80mAから25mAに低下する。
【0091】 付加的な損失抵抗もしくはアンテナにおける付加的な誘導リアクタンスの最適
値は、そのつど手間のかかる最適化計算を行うことによってしか見つけられず、
その際、システム要求による境界条件(最小および最大の到達距離、カードの個
数、カードの特性、場合によってまえもって与えられたアンテナ、動作周波数等
)によってあらかじめ与えられている。
【0092】 基本的に、共振状態への従来技術によるアンテナの調整は、最も不利な解決手
法であると判明した。要求されている到達距離が大きく、それに付随してアンテ
ナコイルの電力が大きいシステムであると、最適化の実現は困難である。その理
由は、発生する不可避の損失抵抗が最適に計算されたものよりも大きい可能性が
あるからである。
【0093】 図8には、シミュレーション計算の結果が示されている。そこには、無負荷状
態におけるエネルギー供給源の同じ電力消費の特性曲線が描かれており、つまり
データ送受信装置におけるアンテナの実効抵抗および/または誘導リアクタンス
の種々の仕様に関して示されている。x軸にはアンテナインピーダンスの実部が
書き込まれているのに対し、y軸にはアンテナインピーダンスの虚部が示されて
いる。図示されている結果は、データ媒体の共振周波数がデータ送受信装置の所
定の周波数f0 よりも大きいときに成り立つ。
【0094】 従来技術による装置の場合、アンテナは共振に合わせて調整されている。つま
り、アンテナのインピーダンスはごくわずかな実効成分しか有していない。従来
技術によるアンテナの場合には通常、実効成分は小さい損失抵抗で実現される。
電力消費の大きいこのポイントは、x軸上で原点の近くにある。x軸上でさらに
右へ移動していくと、つまりアンテナの損失抵抗を高くしていくと、必要とされ
る電力はいっそう小さくなる。最小の電力消費はポイント2で得られ、このポイ
ントは前述の式に従って計算された抵抗値を有している。x軸上のポイントを経
てさらに右へ移動していくと、つまり損失抵抗をさらに高めていくと、無負荷状
態における電力はさらに上昇していく。x軸上のポイントは、共振に合わせて調
整されたアンテナに対応する。
【0095】 本発明の第1の解決手段に従ってアンテナに誘導リアクタンスを挿入すると、
つまりy軸上で上方または下方に向かって移動していくと、アンテナの実効抵抗
が比較的小さいとき、参照符号1で表されたポイントにおける最小電力消費に達
するまで、電力消費は連続的に減少する。参照符号1でマークされている領域に
おいてアンテナのインピーダンスは、電力消費の最も僅かな値に到達する。誘導
リアクタンスの値を参照符号1で表されたポイントにおいたままにし、アンテナ
の実効抵抗をたとえば付加的な損失抵抗を介して高めると、所要電力が再び上昇
する。有利な実施形態の場合、電力の最小化はアンテナにおけるリアクタンスを
介して行われる。
【0096】 本発明によれば、少なくとも1つのデータ媒体を作動させるためにデータ送受
信装置の交番磁界を発生させる際、回路の煩雑さを最小にし最もコストで電力低
減を実行することができる。
【0097】 上述の2つの実施形態において、所定のシステム特性に基づく最適化によって
最善な状態を見出すことができる。最適化のポテンシャルは、いわゆるクローズ
ド・カップルド・システム Closed Coupled System に関して最大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 データ送受信装置ならびにポータブルデータ媒体の構造図である。
【図2】 データ送受信装置ならびにポータブルデータ媒体の簡略化された線形等価回路
図である。
【図3】 1つのポータブルデータ媒体が作用領域にあるときのデータ送受信装置の等価
回路図、およびデータ送受信装置の作用領域内に存在するポータブルデータ媒体
の等価回路図である。
【図4】 1つまたは複数のポータブルデータ媒体の動作電圧の正規化された経過特性を
共振周波数に関して示す図である。
【図5】 アンテナと整合回路との間に付加的な抵抗が挿入されているときの本発明によ
るデータ送受信装置の等価回路図である。
【図6】 アンテナと整合回路との間に種々の抵抗を入れたときに周波数特性に及ぼされ
る作用を示す図である。
【図7】 データ媒体とデータ送受信装置との間隔に関して磁界の経過特性を示す図であ
る。
【図8】 抵抗および/またはアンテナのリアクタンスを様々に設計したときのエネルギ
ー供給源の電力消費を示す図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年7月25日(2000.7.25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【数1】 に従って計算される、請求項5記載のデータを無接触で伝送する装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),BR,CN,J P,KR,MX,RU,UA,US Fターム(参考) 5B058 CA17 5B072 CC08 DD10 MM00 5K012 AB02 AC06 AC08 AC10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ送受信装置1と少なくとも1つのポータブルデータ媒
    体2との間でデータを無接触で伝送する装置において、 前記データ送受信装置1は、所定の周波数をもつ第1の信号を発生する送信装
    置4と、所定の周波数をもつ信号を受信する受信装置5と、前記の送信装置4お
    よび受信装置5と接続されているインピーダンス変換されたアンテナ6を有して
    おり、 前記ポータブルデータ媒体2は、誘導された信号を受信または送信するデータ
    媒体アンテナ8と、該データ媒体アンテナ8と接続された回路装置7を有してお
    り、該回路装置は、誘導された信号を処理し、前記データ送受信装置1のアンテ
    ナ6へ送信される信号を発生し、 前記データ送受信装置1のアンテナ6は、ポータブルデータ媒体2が該アンテ
    ナ6と誘導的に結合していないとき、0ではないリアクタンスBF と損失抵抗R F から成る全インピーダンスを有することを特徴とする、 データを無接触で伝送する装置。
  2. 【請求項2】 前記のアンテナ6と送信装置4または受信装置5との間に付
    加的な抵抗が設けられている、請求項1記載のデータを無接触で伝送する装置。
  3. 【請求項3】 前記データ送受信装置1は、アンテナ6と送信装置4または
    受信装置5との間に整合回路10を有している、請求項2記載のデータを無接触
    で伝送する装置。
  4. 【請求項4】 前記のアンテナ6と送信装置4または受信装置5は、既知の
    長さの接続部材を介して接続されている、請求項1、2または3記載のデータを
    無接触で伝送する装置。
  5. 【請求項5】 データ送受信装置1と少なくとも1つのポータブルデータ媒
    体2との間でデータを無接触で伝送する装置において、 前記データ送受信装置1は、所定の周波数をもつ第1の信号を発生する送信装
    置4と、所定の周波数をもつ第2の信号を受信する受信装置5と、特性インピー
    ダンスをもつ未知の長さの導体9を介して前記の送信装置4および受信装置5と
    接続されているアンテナ6と、全インピーダンスを導体9の特性インピーダンス
    に適合させる整合回路10を有しており、該整合回路10は、前記アンテナ6と
    送信装置4または受信装置5との間にQを制限するための抵抗Rを備えており、 前記ポータブルデータ媒体2は、誘導された信号を受信または送信するデータ
    媒体アンテナ8と、該データ媒体アンテナ8と接続された回路装置7を有してお
    り、該回路装置は、誘導された信号を処理し、前記データ送受信装置1のアンテ
    ナ6へ送信される信号を発生し、 前記整合回路10は付加的な損失抵抗を有することを特徴とする、 データを無接触で伝送する装置。
  6. 【請求項6】 Qを制限するための抵抗と付加的な損失抵抗の和が式 【数1】 に従って計算される、請求項5記載のデータを無接触で伝送する装置。
  7. 【請求項7】 ポータブルデータ媒体2の共振周波数は所定の周波数よりも
    小さい、請求項1から6のいずれか1項記載のデータを無接触で伝送する装置。
  8. 【請求項8】 ポータブルデータ媒体2の共振周波数は所定の周波数以上で
    ある、請求項1から6のいずれか1項記載のデータを無接触で伝送する装置。
  9. 【請求項9】 前記回路装置7は集積半導体チップによって構成されている
    、請求項1から8のいずれか1項記載のデータを無接触で伝送する装置。
  10. 【請求項10】 前記回路装置7は別個に構成されている、請求項1から8
    のいずれか1項記載のデータを無接触で伝送する装置。
  11. 【請求項11】 データ送受信装置1のアンテナ6とデータ媒体アンテナ8
    との結合は0〜4cmの範囲内で行われる、請求項1から10のいずれか1項記
    載のデータを無接触で伝送する装置。
  12. 【請求項12】 データ送受信装置1のアンテナ6とデータ媒体アンテナ8
    との結合は0〜15cmの範囲内で行われる、請求項1から10のいずれか1項
    記載のデータを無接触で伝送する装置。
  13. 【請求項13】 データ送受信装置1とデータ媒体アンテナ8との結合は0
    〜1mの範囲内で行われる、請求項1から10のいずれか1項記載のデータを無
    接触で伝送する装置。
JP2000550050A 1998-05-15 1999-05-11 データを無接触で伝送する装置 Pending JP2002516438A (ja)

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