JP2002516337A - ガン、関節炎および網膜症を処置するための抗血管形成薬 - Google Patents

ガン、関節炎および網膜症を処置するための抗血管形成薬

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Abstract

(57)【要約】 式(I)の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグは、血管形成から生じるか、または血管形成によって悪化する病理学的状態を処置するのに有用である。本発明はまた、このような化合物を含む薬学的組成物、および哺乳動物における血管形成の阻害方法に関する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、血管形成から生じるか、または血管形成によって悪化する病理学的
状態を処置するのに有用な化合物、このような化合物を含む薬学的組成物、およ
び哺乳動物における血管形成の阻害方法に関する。
【0002】 (発明の背景) 血管形成は、新しい血管が形成されるプロセスであり、再生、発達および傷修
復を含む正常な身体活動に不可欠である。このプロセスは、完全には理解されて
いないが、内皮細胞(毛細血管の始原細胞)の増殖を調節する分子の複雑な相互
作用が関与していると考えられている。正常な状態のもとでは、これらの分子に
よって、微小血管系は、長さが数週間あるいは場合によっては何十年間も続き得
る長期間にわたって休止状態(すなわち、毛細管が増殖していない状態)に維持
されていると考えられている。(傷修復中などの)必要なときに、これらの同じ
細胞は、5日以内の期間で迅速な増殖および交代を行い得る(Folkman,
J.およびShing,Y.、The Journal of Biologi
cal Chemistry、267(16)、10931〜10934(19
92)、ならびにFolkman,J.およびKlagsbrun,M.、Sc
ience、235、442〜447(1987))。
【0003】 血管形成は、正常な状態のもとでは非常に調節されたプロセスであるが、(血
管形成疾患として特徴づけられる)多くの疾患は、調節されない血管形成が持続
することにより進行する。すなわち、調節されない血管形成は、特定の疾患の直
接的な原因であり得るか、あるいは現在の病理学的状態を悪化させ得る。例えば
、眼での血管新生は、失明の最も一般的な原因と考えられており、約20の眼疾
患を占めている。関節炎などの特定の現在の状態において、新しく形成された毛
細血管は関節に侵入し、軟骨を破壊する。糖尿病においては、網膜に形成された
新しい毛細管は硝子体に侵入し、出血させ、失明させる。固形腫瘍の増殖および
転移もまた血管形成に依存している(Folkman,J.、Cancer R
esearch、46、467〜473(1986)、Folkman,J.、
Journal of the National Cancer Insti
tute、82、4〜6(1989))。例えば、2mm以上に拡大する腫瘍は
自分自身の血液供給を獲得しなければならないが、新しい毛細血管の成長を誘導
することによって血液供給を獲得することが明らかにされている。これらの新し
い血管が腫瘍内に一旦埋め込まれると、その血管は、腫瘍細胞が循環に進入して
、肝臓、肺または骨などの遠位部位に転移するための手段となる(Weidne
r,N.他、The New England Journal of Med
icine、324(1)、1〜8(1991))。
【0004】 血管形成阻害剤のいくつかが、現在、血管形成疾患の処置における使用のため
に開発途中にある(Gasparini,G.およびHarris,A.L.、
J.Clin.Oncol.、13(3):765〜782(1995))。し
かし、これらの化合物には不都合な点が伴っている。例えば、スラミンは、強力
な血管形成阻害剤であるが、抗腫瘍活性に必要な用量でヒトに重篤な全身毒性を
引き起こす。レチノイド、インターフェロンおよび抗エストロゲンなどの化合物
は、ヒトでの使用に対して比較的安全であるが、抗血管形成作用が弱い。低毒性
の抗腫瘍薬であるイルソグラジンは、弱い抗血管形成作用を有するだけである。
従って、哺乳動物において血管形成性疾患を処置するのに有用な化合物が依然と
して求められている。
【0005】 (発明の要旨) 本発明の1つの実施形態において、下記式I:
【0006】
【化3】 (式中、 RおよびRは水素であるか、または一緒になり、=Oである; RおよびRは水素であるか、または一緒になり、=Oである; RおよびRは水素であるか、または一緒になり、=Oである; RおよびRは水素であるか、または一緒になり、=Oである; W、X、YおよびZは独立して、 (1)水素、および (2)炭素が1個〜6個のアルキル から選択され、X、YおよびZが水素である場合には、RおよびR、または
およびR、またはRおよびRの少なくとも1つは=O以外である; Rは下記から選択される: (1)水素、および (2)アミノ保護基; RおよびRは独立して下記から選択される: (1)水素、および (2)炭素が1個〜6個のアルキル、この場合、前記アルキル基は−NL で置換され、LおよびLは独立して下記から選択される: (a)水素、 (b)炭素が1個〜6個のアルキル、および (c)アミノ保護基; RおよびRは独立して下記から選択される: (1)水素、 (2)炭素が1個〜6個のアルキル、および (3)炭素原子が3個〜12個のシクロアルキル; RおよびRは独立して下記から選択される: (1)水素、 (2)炭素が1個〜6個のアルキル、および (3)炭素が1個〜6個のアルキルであって、下記から独立的に選択される1個
または2個の置換基で置換されたアルキル: (a)アリール、および (b)下記から独立的に選択される1個、2個、3個、4個または5個の置換基
で置換されたアリール: (i)−OH、 (ii)−OL(式中、Lは、炭素が1個〜6個のアルキルである)、 (iii)炭素が1個〜6個のアルキル、 (iv)ハロゲン、 (v)−NO、および (vi)−NL; RおよびRは独立して下記から選択される: (1)水素、 (2)炭素が1個〜6個のアルキル、 (3)−CH(CHCO、この場合、Lは下記から選択され、
mは0〜4の整数である: (a)水素、および (b)炭素が1個〜6個のアルキル; R10は下記から選択される: (1)Lが下記から選択される−OL: (a)水素、 (b)炭素が1個〜6個のアルキル、 (c)炭素が3個〜6個のシクロアルキル、および (d)炭素が1個〜6個のアルキルであって、下記から独立的に選択される1個
または2個の置換基で置換されたアルキル: (i)炭素が3個〜6個のシクロアルキル、 (ii)アリール、および (iii)下記から独立的に選択される1個、2個、3個、4個または5個の置
換基で置換されたアリール: −OH、 −OL(式中、Lは、炭素が1個〜6個のアルキルである)、 炭素が1個〜6個のアルキル、 ハロゲン、 −NO、および −NL;および (2)−NHL) によって表される化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグ
が開示される。
【0007】 本発明の別の実施形態において、式Iの化合物を効果的な量で投与することを
含む疾患の処置方法が開示される。
【0008】 本発明のなお別の実施形態において、式Iの化合物を含有する薬学的組成物が
開示される。
【0009】 本発明の化合物には、下記の化合物が含まれるが、それらに限定されない: (4S,7S,10S,13S)−4−(4−アミノブチル)−13−(アミノ
カルボニル)−10−(4−ヒドロキシベンジル)−7−イソブチル−9−メチ
ル−2,5,8,11−テトラオキソ−3,6,9,12−テトラアザペンタデ
カン酸−15、 (2S)−2−({(2S)−2−[((2S)−2−{[(2S)−2−(ア
セチルアミノ)−6−アミノヘキサノイル]アミノ}−4−メチルペンタノイル
)(メチル)アミノ]−3−フェニルプロパノイル}アミノ)ブタン二酸、 (2S)−2−{[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−(
4−ヒドロキシベンジル)−5−イソブチル−3,6,12,12−テトラメチ
ル−4,7,10−トリオキソ−11−オキサ−3,6,9−トリアザトリデカ
−1−アンオイル]アミノ}ブタン二酸、 (2S)−2−[[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−(
4−ヒドロキシベンジル)−5−イソブチル−3,12,12−トリメチル−4
,7,10−トリオキソ−11−オキサ−3,6,9−トリアザトリデカ−1−
アンオイル](メチル)アミノ]ブタン二酸、および (2S)−2−{[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−ベ
ンジル−5−イソブチル−12,12−ジメチル−7,10−ジオキソ−11−
オキサ−3,6,9−トリアザトリデカ−1−アンオイル]アミノ}ブタン二酸
【0010】 (発明の詳細な説明) (用語の定義) 用語「アルキル」は、1個の水素原子を除去することによって飽和炭化水素か
ら誘導される炭素が1個〜12個の一価の直鎖基または分枝鎖基をいう。本発明
のアルキル基は必要に応じて置換され得る。
【0011】 用語「アリール」は、1つまたは2つの芳香族環を有する単環または二環の炭
素環系をいう。アリール基はまた、シクロへキサン環、シクロへキセン環、シク
ロペンタン環またはシクロペンテン環に縮合し得る。本発明のアリール基は必要
に応じて置換され得る。
【0012】 用語「アミノ」は−NHをいう。
【0013】 用語「シクロアルキル」は、1個の水素原子を除去することによって飽和環状
炭化水素または飽和二環炭化水素から誘導される炭素が3個〜12個の一価の基
をいう。本発明のシクロアルキル基は必要に応じて置換され得る。
【0014】 用語「ハロゲン」は、F、Cl、BrおよびIをいう。
【0015】 用語「ヒドロキシ保護基」または「酸素保護基」は、ヒドロキシル基を合成手
順時の望ましくない反応から保護する置換基をいう。ヒドロキシ保護基の例を下
記に示すが、それらに限定されない:エーテル類、例えば、メチル、エチル、t
−ブチル、ベンジルおよびアリル;置換されたメチルエーテル類、例えば、メト
キシメチル、ベンジルオキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、2−(トリ
メチルシリル)エトキシメチルおよびトリフェニルメチル;置換されたエチルエ
ーテル類、例えば、2,2,2−トリクロロエチルおよびt−ブチル;テトラヒ
ドロピラニルエーテル類;シリルエーテル類、例えば、トリメチルシリル、t−
ブチルジメチルシリルおよびt−ブチルジフェニルシリル;エステル類、例えば
、ホルマート、アセタート、トリフルオロアセタート、ピバラート、ベンゾアー
トおよびアダマントアート;カルボナート類、例えば、メチル、エチル、イソブ
チル、t−ブチル、ビニル、アリルおよびベンジル;スルホナート類、例えば、
メタンスルホナート、ベンジルスルホナートおよびp−トルエンスルホナート。
一般的に使用されるヒドロキシ保護基は、Greene,T.W.&Wuts.
P.G.M.(1991)「有機合成における保護基」(第2版)、New Y
ork、John Wiley&Sonsに開示されている。
【0016】 用語「N保護アミノ」または「アミノ保護基」は、アミノ基を合成手順時の望
ましくない反応から保護することを目的とする基をいう。一般的に使用されるN
保護基は、Greene,T.W.&Wuts.P.G.M.(1991)「有
機合成における保護基」(第2版)、New York、John Wiley
&Sonsに開示されている。好ましいN保護基は、ホルミル、アセチル、ベン
ゾイル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、フェニルスルホニル、ベンジル、t
−ブチルオキシカルボニル(Boc)およびベンジルオキシカルボニル(Cbz
)である。
【0017】 用語「薬学的に許容可能なプロドラッグ」は、可能な場合には本発明の化合物
の双性イオン形態と同様に、妥当な医学的判断の範囲内において、過度な毒性、
刺激、アレルギー応答などを伴ってヒトおよび下等動物の組織と接触する使用に
適し、妥当な効果/リスク比に対応し、かつその意図された使用に対して効果的
である本発明の化合物のそのようなプロドラッグを表す。
【0018】 用語「薬学的に許容可能な塩」は、妥当な医学的判断の範囲内において、過度
な毒性、刺激、アレルギー応答などを伴うことなくヒトおよび下等動物の組織と
接触する使用に適し、かつ妥当な効果/リスク比に対応するそのような塩を表す
。薬学的に許容可能な塩は当分野でよく知られている。例えば、S.M.Ber
ge他は、薬学的に許容可能な塩をJ.Pharmaceutical Sci
ences、1977、66:1〜19に詳しく記載している。そのような塩は
、本発明の化合物の最終的な単離および精製を行っているそのときに調製するこ
とができ、あるいは遊離塩基機能を適切な有機酸と反応することによって別途調
製することができる。代表的な酸付加塩には下記のものが含まれる:酢酸塩、ア
ジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンス
ルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンファー酸塩、カン
ファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン
酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩
、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプトン酸塩、ヘキサン酸塩、臭化水素酸塩
、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン
酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マ
ロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、
硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩
、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸
塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシ
アン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩など。代表的なア
ルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム
、カルシウム、マグネシウムなどが、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム
、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、エチルアミン(これらに限定されない)などを含む非毒
性のアンモニウムカチオン、四級アンモニウムカチオンおよびアミンカチオンと
同様に含まれる。
【0019】 用語「プロドラッグ」は、例えば血中での加水分解によって、上記に記載され
る式の元の化合物に生体内で迅速に変換される化合物を表す。綿密な考察が、T
.HiguchiおよびV.Stellaの「新規な送達システムとしてのプロ
ドラッグ」(A.C.S.シンポジウムシリーズ、第14巻)およびEdwar
d B.Roche編の「薬物設計における生体可逆性キャリア」(Ameri
can Pharmaceutical Association and P
ergamon Press、1987)に見出される。これらはともに参考と
して本明細書中に援用される。
【0020】 本発明の化合物は、不斉中心またはキラル中心が存在する立体異性体として存
在し得る。このような化合物は、キラルな炭素原子の周りにおける置換基の立体
配置に依存して「R」または「S」の記号で示される。本発明は、様々な立体異
性体およびその混合物を包含する。立体異性体には、エナンチオマーおよびジア
ステレオマーが含まれる。エナンチオマーの等量混合物は(±)として示される
。本発明の化合物の個々の立体異性体は、不斉中心またはキラル中心を含有する
市販の出発物質から合成的に調製することができ、あるいはラセミ混合物を調製
し、その後、当業者によく知られている分割を行うことによって調製することが
できる。このような分割方法は、(1)エナンチオマーの混合物をキラル補助成
分に結合し、得られたジアステレオマーの混合物を再結晶またはクロマトグラフ
ィーによって分離し、光学的に純粋な生成物をその補助成分から遊離させること
によって、あるいは(2)エナンチオマーの混合物をキラルクロマトグラフィー
カラムで直接分離することによって例示される。
【0021】 (生物学的活性の測定) (内皮細胞遊走アッセイ) 内皮細胞遊走アッセイを、本質的にはPolverini,P.J.他、Me
thods Enzymol.198:440〜450(1991)による記載
に従って行った。簡単に記載すると、ヒト微小血管内皮細胞(HMVEC)を、
0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含有するDMEM中で一晩飢餓させた
。次いで、細胞をトリプシンにより集め、0.1%BSAを含むDMEMに1.
5x10細胞/mlの濃度で再懸濁した。細胞を、48ウエルの改変ボイデン
チャンバー(Nucleopore Corporation、Cabin J
ohn、MD)の底部に加えた。チャンバーを組み立てて逆さにした。細胞を、
0.1%ゼラチンに一晩浸して乾燥したポリカーボナートの走化性メンブラン(
5μmの細孔サイズ)に37℃で2時間付着させた。次いで、チャンバーを再び
逆さにして、塩基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF)および試験物質を上部チャ
ンバーのウエルに(50μLの総容量に)加えた。次いで、装置を37℃で4時
間インキュベーションした。メンブランを回収し、固定して染色した(Diff
Quick、Fisher Scientific、Pittsburgh、P
A)。上部チャンバーに移動した細胞の数を、高倍率の10視野について計数し
た。DMEM+0.1%BSAに対するバックグラウンド遊走を差し引き、デー
タを、高倍率(400X)の10視野あたりの遊走した細胞数として、あるいは
多数の実験から得られた結果をまとめる場合には、陽性対照と比較される遊走阻
害率として報告した。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】 実施例に示される化合物(これに限定されない)を含む本発明の化合物は、抗
血管形成活性を有する。血管形成阻害剤として、そのような化合物は下記におい
て有用である:原発性および転移性の両方の固形腫瘍およびガン(乳ガン;結腸
ガン;直腸ガン;肺ガン;中咽頭ガン;下咽頭ガン;食道ガン;胃ガン;膵臓ガ
ン;肝ガン;胆嚢ガン;胆管ガン;小腸ガン;腎臓、膀胱および尿路上皮を含む
尿路のガン;頸部、子宮、卵巣、絨毛ガンおよび妊娠栄養膜疾患を含む雌性生殖
管のガン;前立腺、精嚢、精巣および胚細胞腫瘍を含む雄性生殖管のガン;甲状
腺、副腎および下垂体を含む内分泌腺のガン;血管腫、メラノーマ、骨または軟
組織から生じる肉腫、およびカポジ肉腫を含む皮膚ガン;脳、神経、眼の腫瘍、
ならびに星状膠細胞腫、神経膠腫、神経膠芽細胞腫、網膜芽細胞腫、神経腫、神
経芽細胞腫、神経鞘腫および髄膜腫を含む髄膜の腫瘍;白血病などの造血系悪性
腫瘍から生じる固形腫瘍、ならびに緑色腫、プラズマ細胞腫、菌状息肉腫の斑お
よび腫瘍、および皮膚型T細胞リンパ腫/白血病を含む固形腫瘍;ホジキンリン
パ腫および非ホジキンリンパ腫の両方を含むリンパ腫)の処置;慢性関節リウマ
チ、免疫性関節炎および変形性関節症を含む自己免疫疾患の予防;糖尿病網膜症
、未熟児網膜症、角膜移植拒絶、後水晶体線維増殖症、血管新生緑内障、ルベオ
ーシス、黄斑変性および低酸素症による網膜血管新生を含む眼疾患の処置;眼の
異常な血管新生状態の処置;乾癬を含む皮膚病の処置;アテローム性動脈硬化斑
における血管腫および毛細管増殖を含む血管疾患の処置;オスラー−ウエバー症
候群の処置;心筋の血管形成の処置;斑血管新生の処置;毛細管拡張症の処置;
血友病関節の処置;血管線維腫の処置;傷肉芽形成の処置;腸癒着、クローン病
、アテローム動脈硬化症、強皮症および肥厚性瘢痕(すなわち、ケロイド)を含
む内皮細胞の過度な刺激または異常な刺激を特徴とする疾患の処置、ならびにネ
コひっかき病(Rochele minalia quintosa)および潰
瘍(Helicobacter pylori)を含む病理学的結果としての血
管形成を有する疾患の処置。別の使用は、排卵および胎盤確立を阻害する受胎調
節剤としてである。
【0024】 本発明の化合物はまた、単独で使用された場合、あるいはガンを処置するため
に患者に従来的に施される放射線療法および/または他の化学治療剤処置と組み
合わせて使用された場合、上記の腫瘍からの転移を防止するのに有用であり得る
。例えば、固形腫瘍の処置において使用される場合、本発明の化合物は、下記の
化学治療剤と組み合わせて投与することができる:例えば、αインターフェロン
、COMP(シクロホスファミド、ビンクリスチン、メトトレキサートおよびプ
レドニソン)、エトポシド、mBACOD(メトトレキサート、ブレオマイシン
、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびデキサメタゾン
)、PRO−MACE/MOPP(プレドニソン、メトトレキサート(ロイコビ
ン救助とともに)、ドキソルビシン、シクロホスファミド、タキソール、エトポ
シド/メクロレタミン、ビンクリスチン、プレドニソンおよびプロカルバジン)
、ビンクリスチン、ビンブラスチン、アンギオインヒビン、TNP−470、ペ
ントサンポリスルファート、第4血小板因子、アンギオスタチン、LM−609
、SU−101、CM−101、テクガラン(Techgalan)、サリドマ
イド、SP−PGなど。他の化学治療剤には下記が含まれる:メクロエタミン、
メルファン、クロラムブチル、シクロホスファミドおよびイフォスファミドを含
むナイトロジェンマスタードなどのアルキル化剤;カルムスチン、ロムスチン、
セムスチンおよびストレプトゾシンを含むニトロソウレア類;ブスルファンを含
むアルキルスルホナート;ダカルバジンを含むトリアジン類;チオテパおよびヘ
キサメチルメラミンを含むエチエンイミン類;メトトレキサートを含む葉酸アナ
ログ;5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシドを含むピリミジンアナログ
;6−メルカプトプリンおよび6−チオグアニンを含むプリンアナログ;アクチ
ノマイシンDを含む抗腫瘍抗生物質;ドキソルビシン、ブレオマイシン、マイト
マイシンCおよびメトラマイシンを含むアントラサイクリン類;ならびにタモキ
シフェンおよびコルチオステロイド類を含むホルモンおよびホルモンアンタゴニ
スト、ならびにシスプラチンおよびブレキナルを含む種々の薬剤。
【0025】 本発明の化合物は、無機酸または有機酸から誘導される薬学的に許容可能な塩
の形態で使用することができる。「薬学的に許容可能な塩」は、妥当な医学的判
断の範囲内において、過度な毒性、刺激、アレルギー応答などを伴うことなくヒ
トおよび下等動物の組織と接触する使用に適し、かつ妥当な効果/リスク比に対
応するそのような塩を意味する。薬学的に許容可能な塩は、当分野ではよく知ら
れている。例えば、S.M.Berge他は、薬学的に許容可能な塩をJ.Ph
armaceutical Sciences、1977、66:1以降に詳し
く記載している。そのような塩は、本発明の化合物の最終的な単離および精製を
行っている間に調製することができ、あるいは遊離塩基機能を適切な酸と反応す
ることによって別途調製することができる。代表的な酸付加塩を下記に示すが、
それらに限定されない:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、ア
スパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、カン
ファー酸塩、カンファースルホン酸塩、ジグルコン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘ
ミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、
ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩(イセチオン酸塩)、乳酸
塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホ
ン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピ
オン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩
、チオシアン酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、p−トルエンスルホ
ン酸塩およびウンデカン酸塩。また、塩基性窒素含有基は、低級アルキルハライ
ド(塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピルおよびブチルなど);ジ
メチル硫酸、ジエチル硫酸、ジブチル硫酸およびジアミル硫酸のようなジアルキ
ル硫酸;長鎖ハライド(塩化、臭化およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチル
およびステアリルなど);臭化ベンジルおよび臭化フェネチルのようなアリール
アルキルハライドなどのような薬剤で四級化することができる。水または油に可
溶または分散し得る生成物がそれによって得られる。薬学的に許容可能な酸付加
塩を得るために用いられ得る酸の例には、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸
のような無機酸、ならびにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸およびクエン酸のよ
うな有機酸が含まれる。
【0026】 塩基付加塩は、本発明の化合物の最終的な単離および精製を行っている間に、
カルボン酸含有部分を、薬学的に許容可能な金属カチオンの水酸化物、炭酸塩ま
たは重炭酸塩などの適切な塩基と反応することによって、あるいはアンモニアま
たは有機の一級アミン、二級アミンもしくは三級アミンと反応することによって
調製することができる。薬学的に許容可能な塩には、リチウム、ナトリウム、カ
リウム、カルシウム、マグネシウムおよびアルミニウムの塩などのアルカリ金属
またはアルカリ土類金属に基づくカチオン、ならびにアンモニウム、テトラメチ
ルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミンなどを含
む非毒性の四級アンモニアおよびアミンカチオンが含まれるが、これらに限定さ
れない。塩基付加塩の形成に有用な他の代表的な有機アミンには、エチレンジア
ミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン、ピペラジンなどが
含まれる。本発明の化合物の好ましい塩には、リン酸塩、トリスおよび酢酸塩が
含まれる。
【0027】 本発明の化合物は、治療用組成物を作製するために、生分解性ポリマーなどの
薬学的に許容可能な持続放出マトリックスと組み合わせることができる。本明細
書中で使用される持続放出マトリックスは、酵素または酸−塩基による加水分解
によって、あるいは溶解によって分解し得る物質(通常はポリマー)から作製さ
れるマトリックスである。マトリックスが一旦体内に挿入されると、マトリック
スは酵素および体液による作用を受ける。持続放出マトリックスは、望ましくは
、リポソ−ム、ポリラクチド(ポリ乳酸)、ポリグリコリド(グリコール酸のポ
リマー)、ポリラクチド−コ−グリコリド(乳酸およびグリコール酸のコポリマ
ー)、ポリ無水物、ポリ(オルト)エステル、ポリペプチド、ヒアルロン酸、コ
ラーゲン、コンドロイチン硫酸、カルボン酸、脂肪酸、リン脂質、多糖類、核酸
、ポリアミノ酸、アミノ酸(フェニルアラニン、チロシン、イソロイシンなど)
、ポリヌクレオチド、ポリビニルプロピレン、ポリビニルピロリドンおよびシリ
コーンなどの生体適合性物質から選ばれる。好ましい生分解性マトリックスは、
ポリラクチド、ポリグリコリド、またはポリラクチド−コ−グリコリド(乳酸お
よびグリコール酸のコポリマー)のいずれか1つのマトリックスである。
【0028】 本発明の化合物またはその組み合わせは、治療用組成物を作製するために、薬
学的に許容可能な賦形剤またはキャリアと組み合わせることができる。薬学的に
許容可能なキャリアまたは賦形剤は、任意のタイプの非毒性の固体、半固体また
は液体のフィラー、希釈剤、カプセル化物質または配合補助剤をいう。このよう
な組成物は、(粉末、軟膏、ドロップ、経皮パッチまたはイオン導入デバイスに
よって)非経口的、舌下、槽内、膣内、腹腔内、直腸内、口内または局所的に投
与することができる。
【0029】 本明細書中で使用されている用語「非経口」は、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸
骨内、皮下および動脈内の注射および注入を含む投与様式をいう。非経口注射用
の薬学的組成物は、薬学的に許容可能な無菌の水溶液または非水性溶液、分散物
、懸濁物またはエマルション、ならびに使用直前に無菌の注射可能な溶液または
分散物に再構成される無菌の粉末を含む。好適な水性および非水性のキャリア、
希釈剤、溶媒またはビヒクルの例には、水、エタノール、ポリオール(例えば、
グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、カルボ
キシメチルセルロースおよびそれらの好適な組み合わせ、植物油(例えば、オリ
ーブ油)、ならびにオレイン酸エチルなどの注射可能な有機エステルが含まれる
。適正な流動性が、例えば、レシチンなどのコーティング物質を使用することに
よって、分散物の場合には必要とされる粒子サイズを維持することによって、そ
して界面活性剤を使用することによって維持され得る。このような組成物はまた
、保存剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤などの補助成分を含有することができる
。微生物の作用は、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸など
の様々な抗菌剤および抗真菌剤を含むことによって確実に防止され得る。糖、塩
化ナトリウムなどの等張剤を含むこともまた望ましい。注射可能な薬学的形態物
の持続した吸収が、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収を
遅らせる薬剤を含むことによってもたらされ得る。注射可能なデポ剤の形態が、
ポリラクチド−ポリグリコリド、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)
などの生分解性ポリマーにおける薬物のマイクロカプセルマトリックスを作製す
ることによって作製される。薬物対ポリマー比および用いられる特定のポリマー
の性質に依存して、薬物の放出速度を制御することができる。デポ剤の注射可能
な配合物はまた、身体組織と適合し得るリポソームまたはマイクロエマルション
に薬物を包み込むことによって調製される。注射可能な配合物は、例えば、細菌
保持フィルターでろ過することによって、あるいは使用直前に無菌水または他の
無菌の注射可能な媒体に溶解または分散させることができる無菌の固体組成物の
形態で殺菌剤を組み入れることによって殺菌することができる。
【0030】 局所投与には、皮膚、粘膜ならびに肺および眼の表面に投与することが含まれ
る。吸入用の組成物を含む局所投与される組成物は、加圧され得るか、または加
圧しなくてもよい乾燥粉末として調製することができる。非加圧粉末組成物にお
いて、細かく分割された形態の有効成分は、より大きなサイズの薬学的に許容可
能な不活性なキャリアと混合されて使用され得る。この場合、キャリアは、例え
ば、直径が100ミクロンまでのサイズを有する粒子を含む。好適な不活性なキ
ャリアには、ラクトースなどの糖類が含まれる。望ましくは、有効成分の少なく
とも95重量%の粒子は、有効粒子サイズが0.01ミクロン〜10ミクロンの
範囲にある。眼に局所投与される場合、本発明の化合物は、化合物を、例えば、
前眼房、後眼房、硝子体、房水、硝子体液、角膜、虹彩/毛様体、レンズ、脈絡
膜/網膜および強膜のような眼の角膜領域および内部領域に浸透させるのに十分
な時間にわたって化合物が眼の表面と接触した状態に維持されるように薬学的に
許容可能な眼用ビヒクルで送達される。薬学的に許容可能な眼用ビヒクルは、例
えば、軟膏、植物油またはカプセル化物質であり得る。あるいは、本発明の化合
物は、硝子体液および房水に直接注射することができる。
【0031】 組成物は加圧することができ、窒素または液化ガスの噴射剤などの圧縮ガスを
含むことができる。液化噴射剤媒体、および実際には組成物全体は、好ましくは
、有効成分が実質的な程度にそれに溶解しないようなものである。加圧された組
成物はまた、液体または固体の非イオン性界面活性などの界面活性剤を含有する
ことができ、あるいは固体のアニオン性界面活性剤であり得る。固体のアニオン
性界面活性剤をナトリウム塩の形態で使用することが好ましい。
【0032】 直腸または膣に投与される組成物は、好ましくは坐薬であリ、坐薬は、本発明
の化合物を、室温では固体であるが、体温で液体になり、従って、直腸腔または
膣腔で融解して活性化合物を放出するカカオバター、ポリエチレングリコールま
たは坐薬用ワックスなどの適切な非刺激性の賦形剤またはキャリアと混合するこ
とによって調製され得る。
【0033】 本発明の化合物はまた、リポソームの形態で投与することができる。当分野で
は知られているように、リポソームは、一般に、リン脂質または他の脂質物質か
ら得られる。リポソームは、水性媒体に分散された単層または多層の水和した液
晶によって形成される。リポソームを形成し得る任意の非毒性の生理学的に許容
可能で代謝可能な脂質を使用することができる。リポソーム形態の本発明の組成
物は、本発明の化合物に加えて、安定化剤、保存剤、賦形剤などを含有すること
ができる。好ましい脂質は、天然および合成の両方のリン脂質およびホスファチ
ジルコリン(レシチン)である。リポソームの作製方法は当分野では知られてい
る。例えば、Prescott編、Methods in Cell Biol
ogy、第XIV巻、Academic Press、New York、N.
Y.(1976)、33頁以降を参照のこと。これは参考として本明細書中に援
用される。
【0034】 上記または他の処置において使用される場合、治療有効量のいずれかの本発明
の化合物は純粋な形態で用いることができ、あるいはそのような形態が存在する
場合には、薬学的に許容可能な賦形剤を用いて、または薬学的に許容可能な賦形
剤を用いることなく、薬学的に許容可能な塩の形態で用いることができる。「治
療有効量」の本発明の化合物は、任意の医学的処置に適用できる妥当な効果/リ
スク比で血管形成性疾患を処置する(例えば、腫瘍増殖を制限するか、あるいは
腫瘍の転移を遅らせるか、または腫瘍の転移を阻止する)のに十分な量の化合物
を意味する。しかし、本発明の化合物および組成物の1日あたりの総使用量は、
妥当な医学的判断の範囲内において担当医師によって決定されることが理解され
る。任意の特定の患者に対する特定の治療的に有効な用量レベルは様々な要因に
依存する。そのような要因には、処置される傷害および傷害の重篤度;用いられ
る特定の化合物の活性;用いられる特定の組成物;患者の年齢、体重、健康状態
、性別および食事;投与時期;投与経路;用いられる特定の化合物の排出速度;
処置の継続時間;用いられる特定の化合物と組み合わせて使用される薬剤、また
は同時に使用される薬剤、ならびに医学分野でよく知られている類似する要因が
含まれる。例えば、所望する治療効果を達成するために必要とされるレベルより
も少ないレベルで化合物の投薬を開始して、所望する効果が達成されるまで投薬
量を徐々に増やすことは十分に当業者の範囲内にある。ヒトまたは他の哺乳動物
宿主に単回用量または分割用量で局所的または全身的に投与され得る本発明の化
合物の1日あたりの総用量は、例えば、1日あたり0.01mg/kg体重〜2
00mg/kg体重の量であり、より通常的には1mg/kg体重〜300mg
/kg体重の量であり得る。所望する場合には、1日あたりの効果的な用量は、
投与目的のために多回用量に分割することができる。従って、単回用量組成物は
、1日あたりの用量を構成するそのような量またはその小分け量を含有すること
ができる。
【0035】 血管形成疾患の阻害、処置または予防のために本発明の化合物と組み合わせる
ことができる薬剤は、上記に列記された薬剤に限定されず、原理的には、血管形
成疾患の処置または予防に有用な任意の薬剤を含む。
【0036】 (本発明の化合物の調製) (略号) 下記のスキームおよび実施例の記載において使用されている略号は次の通りで
ある:NMMは4−メチルモルホリンであり;EDCIは1−エチル−3−[3
−(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド塩酸塩であり;HOBTはヒド
ロキシベンズトリアゾールであり;TFAはトリフルオロ酢酸であり;THFは
テトラヒドロフランであり;DMFはジメチルホルムアミドである。
【0037】 (合成方法) 本発明の化合物およびプロセスは、本発明の化合物が調製され得る方法を例示
する下記の合成スキームに関連してよりよく理解される。本発明の化合物は様々
な合成経路で調製することができる。代表的な手順をスキーム1およびスキーム
2に概略的に示す。この場合、W、X、Y、Z、R、R、R、R、R 、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R およびR10は、別途示されていない限り、前記に定義されている。W、X、Y
、Z、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R
、R、R、R、R、RおよびR10の性質に依存して、他の反応
基の保護およびその後の脱保護が、記載された合成反応を十分に完了させるため
に必要とされ得る。一般的に使用される保護基は、Greene、「有機合成に
おける保護基」、第2版(John Wiley&Sons、New York
(1991))に開示され、これは参考として本明細書中に援用される。式Iに
含まれる他の化合物を、下記の合成において適切な反応物および薬剤を代わりに
使用することによって合成できることが、下記に示される合成経路を検討するこ
とにより当業者には容易に明らかである。
【0038】
【化4】
【0039】 スキーム1に例示されているように、N−メチルチロシンをエステルに変換し
た。チロシンのアミノ保護基を除き、遊離のアミンをロイシンにカップリングし
た。ロイシンのアミノ保護基を除き、遊離のアミンをリシンにカップリングした
。チロシンのエステルをけん化して、カルボン酸をアスパラギン酸アミドにカッ
プリングした。リシンのアミノ保護基を除き、遊離のアミンを無水酢酸でアセチ
ル化した。チロシンの酸素保護基を、パラジウム担持炭素の存在下、水素ガスで
除いた。
【0040】
【化5】
【0041】 スキーム2に例示されているように、ロイシンをロイシナールに変換し、次い
でフェニルアラニンとの還元的アミン化を行った。アミノ保護基をトリフルオロ
酢酸で除き、遊離のアミンをリシンとカップリングした。エステルを水酸化ナト
リウムでけん化して、カルボン酸をアスパラギン酸にカップリングした。アスパ
ラギン酸のベンジルエステルを、パラジウム担持炭素の存在下、水素ガスで除い
た。
【0042】 本発明の化合物およびプロセスは、下記の実施例に関連してよりよく理解され
る。下記の実施例は、請求項に規定される発明の例示として示されるものであり
、請求項に規定される発明の範囲に対する限定として示されるものではない。
【0043】 実施例1 (4S,7S,10S,13S)−4−(4−アミノブチル)−13−(アミ
ノカルボニル)−10−(4−ヒドロキシベンジル)−7−イソブチル−9−メ
チル−2,5,8,11−テトラオキソ−3,6,9,12−テトラアザペンタ
デカン酸−15 実施例1A (2S)−3−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−[(tert−ブ
トキシカルボニル)(メチル)アミノ]プロパン酸メチル メタノール/水に溶解したN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチ
ル−O−ベンジル−L−チロシン(3.855g、10mmol)およびCs CO(10mmol)の溶液を周囲温度で5分間攪拌し、ロータリーエバポレ
ーターで濃縮し、次いでDMF(10mL)に再懸濁した。ヨウ化メチル(0.
933mL、15mmol)を加えて、混合物を周囲温度で24時間攪拌した。
混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、次いで食塩水およびNaHCO 水溶液で順次洗浄し、乾燥(MgSO)して濃縮した。無色のオイルが得られ
た(4.01g)。
【0044】 実施例1B (2S)−3−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−(メチルアミノ)
プロパン酸メチル 塩化水素を飽和させた1,4−ジオキサン(30mL)に溶解した実施例1A
の生成物(4.01g、10mmol)の溶液を周囲温度で1時間攪拌して、蒸
発乾固した。エチルエーテルに懸濁し、次いで濃縮し、真空乾燥した。白色固体
が得られた(3.35g)。
【0045】 実施例1C (2S)−3−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−[{(2S)−2
−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−メチルペンタノイル}(
メチル)アミノ]プロパン酸メチル CHCl(50mL)に溶解した実施例1Bの生成物(3.35g、10
mmol)、N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−ロイシン(2.99
g、12mmol)、EDCI(2.11g、11mmol)、HOBT(1.
69g、11mmol)およびNMM(1.21mL、11mmol)の溶液を
0℃で90分間攪拌し、次いで、周囲温度で16時間攪拌し、蒸発乾固した。酢
酸エチル(70mL)に再溶解し、次いで、食塩水、10%KHSO水溶液、
食塩水、NaHCO水溶液および食塩水で順次洗浄し、乾燥(MgSO)し
て濃縮した。粘性のオイルが得られた(3.98g)。 MS(DCI−NH)m/e513:(M+H)、530(M+NH
【0046】 実施例1D (2S)−2−[[(2S)−2−アミノ−4−メチルペンタノイル](メチル
)アミノ]−3−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]プロパン酸メチル 実施例1Cを実施例1Bのように処理し、ジペプチドを得た。
【0047】 実施例1E メチル(9S,12S,15S)−15−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル
]−9−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−12−イソブチル−1
4−メチル−3,10,13−トリオキソ−1−フェニル−2−オキサ−4,1
1,14−トリアザヘキサデカン−16−オアート 実施例1Dの生成物およびN−α−(tert−ブトキシカルボニル)−N−
ε−(カルボニルベンジルオキシ)−L−リシンを実施例1Cのように処理し、
トリペプチドを得た。
【0048】 実施例1F メチル(9S,12S,15S)−15−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル
]−9−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−12−イソブチル−1
4−メチル−3,10,13−トリオキソ−1−フェニル−2−オキサ−4,1
1,14−トリアザヘキサデカン−16−オアート メタノール(9mL)および水(2.5mL)に溶解した実施例1Eの生成物
(0.747g、0.96mmol)およびNaOH(0.06g、1.5mm
ol)の溶液を周囲温度で2.5時間攪拌し、水(5mL)で希釈し、容量をロ
ータリーエバポレーターで6mLに減らし、次いでエチルエーテルで3回洗浄し
た。水相を酸性化して、酢酸エチルで3回抽出した。有機抽出液を合わせて乾燥
(MgSO)し、濃縮した。粘性のオイルが得られた(0.347g)。
【0049】 実施例1G tert−ブチル(9S,12S,15S,18S)−18−(アミノカルボ
ニル)−15−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−9−[(tert−ブト
キシカルボニル)アミノ]−12−イソブチル−14−メチル−3,10,13
,16−テトラオキソ−1−フェニル−2−オキサ−4,11,14,17−テ
トラアザイコサン−20−オアート 実施例1Fの生成物およびL−アスパルトアミドβ−tert−ブチルエステ
ル塩酸塩を実施例1Cのように処理し、白色粉末(0.434g)を得た。
【0050】 実施例1H tert−ブチル(9S,12S,15S,18S)−9−アミノ−18−(
アミノカルボニル)−15−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−12−イソ
ブチル−14−メチル−3,10,13,16−テトラオキソ−1−フェニル−
2−オキサ−4,11,14,17−テトラアザイコサン−20−オアート 実施例1Gの生成物を実施例1Bのように処理し、テトラペプチドを得た。
【0051】 実施例1I (9S,12S,15S,18S)−9−(アセチルアミノ)−18−(アミ
ノカルボニル)−15−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−12−イソブチ
ル−14−メチル−3,10,13,16−テトラオキソ−1−フェニル−2−
オキサ−4,11,14,17−テトラアザイコサン酸−20 CHCl(6mL)に溶解した実施例1H(0.37g、0.43mmo
l)、無水酢酸(101mL、1.08mmol)およびトリエチルアミン(2
10mL、1.5mmol)の溶液を周囲温度で48時間攪拌し、蒸発乾固した
。酢酸エチルに再溶解し、次いで、NaHCO水溶液、食塩水、10%KHS
水溶液および食塩水で順次洗浄し、乾燥(MgSO)して濃縮した。残留
物を、50%酢酸エチル/トルエンを用いたシリカゲルでのフラッシュクロマト
グラフィーで精製した。アセチル化されたテトラペプチドが得られた(0.18
0g)。
【0052】 実施例1J (4S,7S,10S,13S)−4−(4−アミノブチル)−13−(アミ
ノカルボニル)−10−(4−ヒドロキシベンジル)−7−イソブチル−9−メ
チル−2,5,8,11−テトラオキソ−3,6,9,12−テトラアザペンタ
デカン酸−15 実施例1Iの生成物(0.180g、0.25mmol)および10%パラジ
ウム担持炭素(0.18g)を含むメタノール(10mL)の溶液を4気圧の水
素のもとで18時間振とうした。触媒をろ過して除き、混合物を濃縮した。表題
の化合物を白色粉末として得た(0.10g)。
【0053】 MS(ESI+Q1MS)m/e593(M+H)、615(M+Na)
【0054】 実施例2 (2S)−2−({(2S)−2−[((2S)−2−{[(2S)−2−(
アセチルアミノ)−6−アミノヘキサノイル]アミノ}−4−メチルペンタノイ
ル)(メチル)アミノ]−3−フェニルプロパノイル}アミノ)ブタン二酸 実施例2A (2S)−2−({(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)(メ
チル)アミノ]−3−フェニルプロパノイル}アミノ)ブタン二酸ジベンジル N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−フェニルアラニン
およびL−アスパラギン酸ジベンジルエステルを実施例1Cおよび1Bのように
処理し、ジペプチドを得た。
【0055】 実施例2B (2S)−2−({(2S)−2−[{(2S)−2−[(tert−ブトキ
シカルボニル)アミノ]−4−メチルペンタノイル}(メチル)アミノ]−3−
フェニルプロパノイル}アミノ)ブタン二酸ジベンジル 実施例2Aの生成物およびN−(tert−ブトキシカルボニル)−L−ロイ
シンを実施例1Cおよび1Bのように処理し、トリペプチドを得た。
【0056】 実施例2C (2S)−2−{[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−
ベンジル−5−イソブチル−3,12,12−トリメチル−4,7,10−トリ
オキソ−11−オキサ−3,6,9−トリアザトリデカ−1−アンオイル]アミ
ノ}ブタン二酸ジベンジル 実施例2Bの生成物およびN−α−(tert−ブトキシカルボニル)−N−
ε−(カルボニルベンジルオキシ)−L−リシンを実施例1Cおよび1Bのよう
に処理し、テトラペプチドを得た。
【0057】 H−NMR(300MHz、DMSO−d)δ8.59(d、1H)、8
.42(d、1H)、8.16(s、1H)、8.06(d、1H)、7.68
(d、1H)、7.39〜7.11(複雑、20H)、5.23(m、1H)、
5.11(s、2H)、5.10〜5.06(m、4H)、5.00(d、2H
)、4.77(m、2H)、4.63(m、1H)、3.81(m、2H)、3
.16(dd、1H)、3.10〜2.85(m、8H)、2.82(s、3H
)、1.39(s、9H)、0.82(d、3H)、0.58(dd、3H)。
【0058】 実施例2D (2S)−2−({(2S)−2−[((2S)−2−{[(2S)−2−(
アセチルアミノ)−6−アミノヘキサノイル]アミノ}−4−メチルペンタノイ
ル)(メチル)アミノ]−3−フェニルプロパノイル}アミノ)ブタン二酸ジベ
ンジル 実施例2Cの生成物を実施例1Cおよび1Iのように処理し、アセチル化され
たテトラペプチドを得た。
【0059】 実施例2E (2S)−2−({(2S)−2−[((2S)−2−{[(2S)−2−(
アセチルアミノ)−6−アミノヘキサノイル]アミノ}−4−メチルペンタノイ
ル)(メチル)アミノ]−3−フェニルプロパノイル}アミノ)ブタン二酸 実施例2Dの生成物を実施例1Jのように処理し、表題の化合物を得た。
【0060】 MS(ESI+Q1MS)m/e578(M+H)、600(M+Na)
【0061】 実施例3 (2S)−2−{[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−
(4−ヒドロキシベンジル)−5−イソブチル−3,6,12,12−テトラメ
チル−4,7,10−トリオキソ−11−オキサ−3,6,9−トリアザトリデ
カ−1−アンオイル]アミノ}ブタン二酸 実施例3A メチル(9S,12S,15S)−15−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル
]−9−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−12−イソブチル−1
1,14−ジメチル−3,10,13−トリオキソ−1−フェニル−2−オキサ
−4,11,14−トリアザヘキサデカン−16−オアート N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−ロイシンおよびO
−ベンジル−L−チロシンメチルエステルを実施例1Cおよび1Bのように処理
し、ジペプチドを得る。
【0062】 実施例3B (9S,12S,15S)−15−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−9
−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−12−イソブチル−11,1
4−ジメチル−3,10,13−トリオキソ−1−フェニル−2−オキサ−4,
11,14−トリアザヘキサデカン酸−16 実施例3Aの生成物およびN−α−(tert−ブトキシカルボニル)−N−
ε−(カルボニルベンジルオキシ)−L−リシンを実施例1Cおよび1Fのよう
に処理し、トリペプチドを得る。
【0063】 実施例3C (2S)−2−({(2S,5S,8S)−2−[4−(ベンジルオキシ)ベ
ンジル]−8−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−イソブチル
−3,6−ジメチル−4,7,14−トリオキソ−16−フェニル−15−オキ
サ−3,6,13−トリアザトリデカ−1−アンオイル}アミノ)ブタン二酸ジ
ベンジル 実施例3Bの生成物およびL−アスパラギン酸ジベンジルエステルを実施例1
Cおよび1Fのように処理し、テトラペプチドを得る。
【0064】 実施例3D (2S)−2−{[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−
(4−ヒドロキシベンジル)−5−イソブチル−3,6,12,12−テトラメ
チル−4,7,10−トリオキソ−11−オキサ−3,6,9−トリアザトリデ
カ−1−アンオイル]アミノ}ブタン二酸 実施例3Cの生成物を実施例1Jのように処理し、表題の化合物を得る。
【0065】 実施例4 (2S)−2−[[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−
(4−ヒドロキシベンジル)−5−イソブチル−3,12,12−トリメチル−
4,7,10−トリオキソ−11−オキサ−3,6,9−トリアザトリデカ−1
−アンオイル](メチル)アミノ]ブタン二酸 実施例1Fの生成物およびN−メチル−L−アスパラギン酸ジベンジルエステ
ルを実施例1Cおよび1Jのように処理し、表題の化合物を得る。
【0066】 実施例5 (2S)−2−{[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−
ベンジル−5−イソブチル−12,12−ジメチル−7,10−ジオキソ−11
−オキサ−3,6,9−トリアザトリデカ−1−アンオイル]アミノ}ブタン二
酸 実施例5A メチル(9S,12S,15S)−15−ベンジル−9−[(tert−ブト
キシカルボニル)アミノ]−12−イソブチル−3,10−ジオキソ−1−フェ
ニル−2−オキサ−4,11,14−トリアザヘキサデカン−16−オアート Bravo他のJ.Chem.Soc.Perkin.Trans.I(19
91)3117の記載に従って調製したH−Leuy(CHNH)Phe−O
Meと、N−α−(tert−ブトキシカルボニル)−N−ε−(カルボニルベ
ンジルオキシ)−L−リシンとを実施例1Cおよび1Fのように処理し、トリペ
プチドを得る。
【0067】 実施例5B (2S)−2−{[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−
ベンジル−5−イソブチル−12,12−ジメチル−7,10−ジオキソ−11
−オキサ−3,6,9−トリアザトリデカ−1−アンオイル]アミノ}ブタン二
酸 実施例5Aから得られた生成物およびL−アスパラギン酸ジベンジルエステル
を実施例1Cおよび1Jのように処理し、表題の化合物を得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 A61K 37/02 (72)発明者 ヘンキン,ジヤツク アメリカ合衆国、イリノイ・60035、ハイ ランド・パーク、リンカーン・アベニユ ー・サウス・1370 (72)発明者 シエパード,ジヨージ・エス アメリカ合衆国、イリノイ・60091、ウイ ルメツト、ローレル・アベニユー・315 (72)発明者 クレイグ,リチヤード・エイ アメリカ合衆国、ウイスコンシン・53404、 ラシーン、ウエスト・ポイント・レイン・ 520

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式I: 【化1】 (式中、 RおよびRは水素であるか、または一緒になり、=Oである; RおよびRは水素であるか、または一緒になり、=Oである; RおよびRは水素であるか、または一緒になり、=Oである; RおよびRは水素であるか、または一緒になり、=Oである; W、X、YおよびZは独立して、 (1)水素、および (2)炭素が1個〜6個のアルキル から選択され、ただし、X、YおよびZが水素である場合には、RおよびR 、またはRおよびR、またはRおよびRの少なくとも1つは=O以外で
    ある; Rは下記から選択される: (1)水素、および (2)アミノ保護基; RおよびRは独立して下記から選択される: (1)水素、および (2)炭素が1個〜6個のアルキル、この場合、前記アルキル基は−NL で置換され、LおよびLは独立して下記から選択される: (a)水素、 (b)炭素が1個〜6個のアルキル、および (c)アミノ保護基; RおよびRは独立して下記から選択される: (1)水素、 (2)炭素が1個〜6個のアルキル、および (3)炭素原子が3個〜12個のシクロアルキル; RおよびRは独立して下記から選択される: (1)水素、 (2)炭素が1個〜6個のアルキル、および (3)炭素が1個〜6個のアルキルであって、下記から独立的に選択される1個
    または2個の置換基で置換されたアルキル: (a)アリール、および (b)下記から独立的に選択される1個、2個、3個、4個または5個の置換基
    で置換されたアリール: (i)−OH、 (ii)−OL(式中、Lは、炭素が1個〜6個のアルキルである)、 (iii)炭素が1個〜6個のアルキル、 (iv)ハロゲン、 (v)−NO、および (vi)−NL; RおよびRは独立して下記から選択される: (1)水素、 (2)炭素が1個〜6個のアルキル、 (3)−CH(CHCO、この場合、Lは下記から選択され、
    mは0〜4の整数である: (a)水素、および (b)炭素が1個〜6個のアルキル; R10は下記から選択される: (1)Lが下記から選択される−OL: (a)水素、 (b)炭素が1個〜6個のアルキル、 (c)炭素が3個〜6個のシクロアルキル、および (d)炭素が1個〜6個のアルキルであって、下記から独立的に選択される1個
    または2個の置換基で置換されたアルキル: (i)炭素が3個〜6個のシクロアルキル、 (ii)アリール、および (iii)下記から独立的に選択される1個、2個、3個、4個または5個の置
    換基で置換されたアリール: −OH、 −OL(式中、Lは、炭素が1個〜6個のアルキルである)、 炭素が1個〜6個のアルキル、 ハロゲン、 −NO、および −NL;および (2)−NHL) の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグ。
  2. 【請求項2】 下記式II: 【化2】 の請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 XおよびZは水素であり、Yは、炭素が1個〜6個のアルキ
    ルであり、RおよびR、RおよびR、ならびにRおよびRは=Oで
    ある、請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 下記の化合物からなる群から選択される、請求項3に記載の
    化合物: (4S,7S,10S,13S)−4−(4−アミノブチル)−13−(アミ
    ノカルボニル)−10−(4−ヒドロキシベンジル)−7−イソブチル−9−メ
    チル−2,5,8,11−テトラオキソ−3,6,9,12−テトラアザペンタ
    デカン酸−15、および (2S)−2−({(2S)−2−[((2S)−2−{[(2S)−2−(
    アセチルアミノ)−6−アミノヘキサノイル]アミノ}−4−メチルペンタノイ
    ル)(メチル)アミノ]−3−フェニルプロパノイル}アミノ)ブタン二酸。
  5. 【請求項5】 YおよびZは水素であり、Xは、炭素が1個〜6個のアルキ
    ルであり、RおよびR、RおよびR、ならびにRおよびRは=Oで
    ある、請求項2に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 (2S)−2−{[(2S,5S,8S)−8−(4−アミ
    ノブチル)−2−(4−ヒドロキシベンジル)−5−イソブチル−3,6,12
    ,12−テトラメチル−4,7,10−トリオキソ−11−オキサ−3,6,9
    −トリアザトリデカ−1−アンオイル]アミノ}ブタン二酸である、請求項5に
    記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Xは水素であり、YおよびZは、炭素が1個〜6個のアルキ
    ルであり、RおよびR、RおよびR、ならびにRおよびRは=Oで
    ある、請求項2に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 (2S)−2−[[(2S,5S,8S)−8−(4−アミ
    ノブチル)−2−(4−ヒドロキシベンジル)−5−イソブチル−3,12,1
    2−トリメチル−4,7,10−トリオキソ−11−オキサ−3,6,9−トリ
    アザトリデカ−1−アンオイル](メチル)アミノ]ブタン二酸である、請求項
    7に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 X、Y、Z、ならびにRおよびRは水素であり、R
    よびR、ならびにRおよびRは=Oである、請求項2に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 (2S)−2−{[(2S,5S,8S)−8−(4−ア
    ミノブチル)−2−ベンジル−5−イソブチル−12,12−ジメチル−7,1
    0−ジオキソ−11−オキサ−3,6,9−トリアザトリデカ−1−アンオイル
    ]アミノ}ブタン二酸である、請求項9に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 抗血管形成療法を必要とする患者の処置方法であって、請
    求項1に記載の化合物の治療有効量を前記患者に投与することを含む方法。
  12. 【請求項12】 下記の化合物からなる群から選択される、請求項1に記載
    の化合物: (4S,7S,10S,13S)−4−(4−アミノブチル)−13−(アミ
    ノカルボニル)−10−(4−ヒドロキシベンジル)−7−イソブチル−9−メ
    チル−2,5,8,11−テトラオキソ−3,6,9,12−テトラアザペンタ
    デカン酸−15、 (2S)−2−({(2S)−2−[((2S)−2−{[(2S)−2−(
    アセチルアミノ)−6−アミノヘキサノイル]アミノ}−4−メチルペンタノイ
    ル)(メチル)アミノ]−3−フェニルプロパノイル}アミノ)ブタン二酸、 (2S)−2−{[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−
    (4−ヒドロキシベンジル)−5−イソブチル−3,6,12,12−テトラメ
    チル−4,7,10−トリオキソ−11−オキサ−3,6,9−トリアザトリデ
    カ−1−アンオイル]アミノ}ブタン二酸、 (2S)−2−[[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−
    (4−ヒドロキシベンジル)−5−イソブチル−3,12,12−トリメチル−
    4,7,10−トリオキソ−11−オキサ−3,6,9−トリアザトリデカ−1
    −アンオイル](メチル)アミノ]ブタン二酸、および (2S)−2−{[(2S,5S,8S)−8−(4−アミノブチル)−2−
    ベンジル−5−イソブチル−12,12−ジメチル−7,10−ジオキソ−11
    −オキサ−3,6,9−トリアザトリデカ−1−アンオイル]アミノ}ブタン二
    酸。
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