JP2002514925A - 19個のヒト分泌タンパク質 - Google Patents

19個のヒト分泌タンパク質

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新規ポリヌクレオチドおよびコードされたポリペプチドに関する。本発明のポリヌクレオチドは、単離された核酸分子であって、所定の配列に少なくとも95%同一のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを含む、単離された核酸分子を包含する。さらに、本発明は、ポリペプチドおよびポリヌクレオチドを産生するためのベクター、宿主細胞、抗体、および組換え方法に関する。ポリペプチドに関連する障害を検出する診断方法、およびこのような障害を処置するための治療方法も提供される。本発明は、さらに、ポリペプチドの結合パートナーを同定するためのスクリーニング方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 19個のヒト分泌タンパク質 発明の分野 本発明は、新たに同定されたポリヌクレオチドおよびこれらのポリヌクレオチ ドによってコードされるポリペプチド、このようなポリヌクレオチドおよびポリ ペプチドの使用、ならびにそれらの産生に関する。 発明の背景 膜によって取り囲まれる単一コンパートメントとして存在する細菌とは異なり 、ヒト細胞および他の真核生物は、膜によって多くの機能的に異なるコンパート メントに細分される。それぞれの膜で区切られたコンパートメント、すなわちオ ルガネラは、そのオルガネラの機能に不可欠な種々のタンパク質を含む。細胞は 、特定の細胞オルガネラにタンパク質を標的化するために、タンパク質内に位置 するアミノ酸モチーフである「ソーティングシグナル」を使用する。 シグナル配列、シグナルペプチド、またはリーダー配列と呼ばれるソーティン グシグナルの1つの型は、小胞体(ER)と呼ばれるオルガネラに1つのクラスの タンパク質を指向させる。ERは、膜で区切られたタンパク質をすべての他の型の タンパク質から分離する。一旦ERに局在すると、両方の群のタンパク質とも、ゴ ルジ装置と呼ばれる別のオルガネラにさらに指向され得る。ここで、ゴルジは、 タンパク質を、分泌小胞を含む小胞、細胞膜、リソソーム、および他のオルガネ ラに分布させる。 シグナル配列によってERに標的化されたタンパク質は、分泌タンパク質として 細胞外空間に放出され得る。例えば、分泌タンパク質を含む小胞は、細胞膜と融 合し、そして細胞外空間にその内容物を放出し得る(エキソサイトーシスと呼ば れるプロセスである)。エキソサイトーシスは、構成的に、またはトリガーシグ ナルの受け取りの後に生じ得る。後者の場合には、タンパク質は、エキソサイト ーシスがトリガーされるまで、分泌小胞(または分泌顆粒)に貯蔵される。同様 に、細胞膜上に存在するタンパク質はまた、タンパク質を膜に保持する「リンカ ー」のタンパク質分解切断によって、細胞外空間に分泌され得る。 近年大きく進歩したにもかかわらず、ヒトの分泌タンパク質をコードする遺伝 子は少数しか同定されていない。これらの分泌タンパク質としては、商業的価値 のあるヒトインスリン、インターフェロン、第VIII因子、ヒト成長ホルモン、組 織プラスミノーゲン活性化因子、およびエリスロポエチンが挙げられる。したが って、ヒト生理における分泌タンパク質の広範な役割を考慮すると、新規のヒト の分泌タンパク質およびそれらをコードする遺伝子を同定および特徴づけするこ との必要がある。この知見は、分泌タンパク質またはそれらをコードする遺伝子 を使用することによって、医学的障害を検出、処置、および予防することを可能 にする。 発明の要旨 本発明は、新規ポリヌクレオチドおよびコードされたポリペプチドに関する。 さらに、本発明は、ポリペプチドおよびポリヌクレオチドを産生するためのベク ター、宿主細胞、抗体、および組換え方法に関する。ポリペプチドに関連する障 害を検出する診断方法、およびこのような障害を処置するための治療方法も提供 される。本発明は、さらに、ポリペプチドの結合パートナーを同定するためのス クリーニング方法に関する。 詳細な説明定義 以下の定義は、本明細書全体を通して使用される特定の用語の理解を容易にす るために提供される。 本発明において、「単離された」とは、その元の環境(例えば、それが天然に 存在する場合は天然の環境)から取り出された物質をいい、したがって、天然の 状態から「人間の手によって」変更されている。例えば、単離されたポリヌクレ オチドは、ベクターまたは物質の組成物の一部であり得るか、あるいは細胞内に 含まれ得、そしてなお「単離され」ている。なぜなら、ベクター、物質の組成物 、 または特定の細胞は、ポリヌクレオチドの元の環境ではないからである。 本発明において、「分泌」タンパク質とは、ER、分泌小胞、または細胞外空間 にシグナル配列の結果として指向され得るタンパク質、ならびにシグナル配列を 必ずしも含まないが細胞外空間に放出されるタンパク質をいう。分泌タンパク質 が、細胞外空間に放出される場合、分泌タンパク質は、「成熟」タンパク質を産 生するために細胞外プロセシングを受け得る。細胞外空間への放出は、エキソサ イトーシスおよびタンパク質分解切断を含む多くの機構によって生じ得る。 本明細書で使用される場合、「ポリヌクレオチド」とは、配列番号Xに含まれ る核酸配列を有する分子、またはATCCに寄託されたクローン内に含まれるcDNAを いう。例えば、ポリヌクレオチドは、5'および3'非翻訳配列、シグナル配列を含 むかもしくは含まないコード領域、分泌タンパク質コード領域を含む全長cDNA配 列のヌクレオチド配列、ならびにこの核酸配列のフラグメント、エピトープ、ド メイン、および改変体を含み得る。さらに、本明細書で使用される場合、「ポリ ペプチド」とは、広く定義される場合、ポリヌクレオチドから生じた翻訳された アミノ酸配列を有する分子をいう。 本発明では、配列番号Xとして同定された全長配列は、しばしば、複数のクロ ーンに含まれる配列を重複させることによって生成された(コンティグ分析)。 配列番号Xについての配列のすべてまたはほとんどを含む代表的クローンを、ア メリカンタイプカルチャーコレクション(「ATCC」)に寄託した。表1に示すよ うに、各クローンは、cDNAクローンID(Identifier)およびATCC寄託番号によっ て同定される。ATCCは、10801 University Boulevard,Manassas,Virginia 201 10-2209,USAに位置する。ATCC寄託は、特許手続の目的のための微生物の寄託の 国際承認に係るブダペスト条約によって行われた。 本発明の「ポリヌクレオチド」はまた、ストリンジェントなハイブリダイゼー ション条件下で、配列番号Xに含まれる配列、その相補体、またはATCCに寄託さ れたクローン内に含まれるcDNAにハイブリダイズし得るポリヌクレオチドを含む 。「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」とは、50%ホルムアミド 、5×SSC(750mM NaCl、75mMクエン酸ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(p H7.6)、5×デンハルト溶液、10%硫酸デキストラン、および20μg/ml変性剪断 サ ケ精子DNAを含む溶液中での42℃での一晩インキュベーション、次いで0.1×SSC 中で約65℃にてフィルターを洗浄することをいう。 より低いストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件で本発明のポリヌ クレオチドにハイブリダイズする核酸分子もまた意図される。ハイブリダイゼー ションのストリンジェンシーおよびシグナル検出の変化は、主として、ホルムア ミド濃度(より低い百分率のホルムアミドが、低下したストリンジェンシーを生 じる);塩濃度、または温度の操作によって行われる。例えば、より低いストリ ンジェンシー条件は、6×SSPE(20×SSPE=3M NaCl;0.2M NaH2PO4;0.02M EDT A、pH7.4)、0.5% SDS、30%ホルムアミド、100μg/mlサケ精子ブロッキングDN Aを含む溶液中での37℃での一晩インキュベーション;次いで1×SSPE、0.1% S DSを用いた50℃での洗浄を含む。さらに、さらにより低いストリンジェンシーを 達成するために、ストリンジェントなハイブリダイゼーション後に行われる洗浄 は、より高い塩濃度(例えば、5×SSC)で行われ得る。 上記の条件における変化が、ハイブリダイセーション実験においてバックグラ ウンドを抑制するために使用される代替的なブロッキング試薬の包含および/ま たは置換によって達成され得ることに留意すること。代表的なブロッキング試薬 としては、デンハルト試薬、BLOTTO、ヘパリン、変性サケ精子DNA、および市販 の製品処方物が挙げられる。特異的ブロッキング試薬の包含は、適合性の問題に 起因して、上記のハイブリダイセーション条件の改変を必要とし得る。 もちろん、ポリA+配列(例えば、配列表に示されるcDNAの任意の3'末端ポリ A+領域(tract))に、またはT(もしくはU)残基の相補的ストレッチにの みハイブリダイズするポリヌクレオチドは、このようなポリヌクレオチドが、ポ リ(A)ストレッチまたはその相補体(例えば、事実上任意の二本鎖cDNAクロー ン)を含む任意の核酸分子にハイブリダイズするので、「ポリヌクレオチド」の 定義に包含されない。 本発明のポリヌクレオチドは、任意のポリリボヌクレオチドまたはポリデオキ シリボヌクレオチドから構成され得、これは、非改変RNAもしくは非改変DNAまた は改変RNAもしくは改変DNAであり得る。例えば、ポリヌクレオチドは、一本鎖お よび二本鎖DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物であるDNA、一本鎖および二本 鎖RNA、ならびに一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRNA、一本鎖、またはよ り代表的には二本鎖もしくは一本鎖および二本鎖領域の混合物であり得るDNAお よびRNAを含むハイブリッド分子から構成され得る。さらに、ポリヌクレオチド は、RNAもしくはDNAまたはRNAおよびDNAの両方を含む三本鎖領域から構成され得 る。ポリヌクレオチドはまた、安定性のために、または他の理由のために改変さ れた1つ以上の改変された塩基またはDNAもしくはRNA骨格を含み得る。「改変さ れた」塩基としては、例えば、トリチル化された塩基およびイノシンのような普 通でない塩基が挙げられる。種々の改変が、DNAおよびRNAに対して行われ得;し たがって、「ポリヌクレオチド」は、化学的、酵素的、または代謝的に改変され た形態を含む。 本発明のポリペプチドは、ペプチド結合または改変されたペプチド結合、すな わち、ペプチドアイソスター(isostere)によって互いに連結したアミノ酸から 構成され得、そして遺伝子がコードする20個のアミノ酸以外のアミノ酸を含み得 る。ポリペプチドは、翻訳後プロセシングのような天然のプロセスによって、ま たは当該技術分野で周知の化学的改変技術によってのいずれかで、改変され得る 。このような改変は、基本テキスト、およびより詳細な研究論文、ならびに多く の研究文献に十分記載される。改変は、ペプチド骨格、アミノ酸側鎖、およびア ミノ末端またはカルボキシル末端を含むポリペプチドのどこでも生じ得る。同じ 型の改変が、所定のポリペプチド中のいくつかの部位で同じまたは種々の程度で 存在し得ることが理解される。また、所定のポリペプチドは多くの型の改変を含 み得る。ポリペプチドは、例えば、ユビキチン化の結果として分枝状であり得、 そしてポリペプチドは、分枝を含むかまたは含まない、環状であり得る。環状、 分枝状および分枝した環状ポリペプチドは、天然の翻訳後プロセスから生じ得る か、または合成方法によって作製され得る。改変としては、アセチル化、アシル 化、ADP-リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌ クレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有 結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合 形成、脱メチル化、共有結合架橋の形成、システインの形成、ピログルタミン酸 の形成、ホルミル化、γ-カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、水 酸化、ヨ ウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、ペグ化(pegylation)、タンパク質 分解プロセシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、 アルギニル化のようなタンパク質へのアミノ酸のトランスファーRNA媒介付加、 およびユビキチン化が挙げられる。(例えば、PROTEINS-STRUCTURE AND MOLECUL AR PROPERTIES,第2版,T.E.Creighton,W.H.Freeman and Company,New York (1993);POSTTRANSLATIONAL COVALENT MODIFICATION OF PROTEINS,B.C.Joh nson編,Academic Press,New York,1-12頁(1983);Seifterら,Meth Enzymo l 182:626-646(1990);Rattanら,Ann NY Acad Sci 663:48-62(1992)を参照 のこと)。 「配列番号X」とは、ポリヌクレオチド配列をいうが、「配列番号Y」とは、 ポリペプチド配列をいい、両方の配列とも、表1に特定された整数によって同定 される。 「生物学的活性を有するポリペプチド」とは、特定の生物学的アッセイで測定 した場合、用量依存性を伴うかまたは伴わずに、本発明のポリペプチド(成熟形 態を含む)の活性と類似であるが、必ずしも同一ではない活性を示すポリペプチ ドをいう。用量依存性が存在する場合、ポリペプチドの用量依存性と同一である 必要はないが、むしろ本発明のポリペプチドと比較した場合に、所定の活性にお ける用量依存性に実質的に類似する(すなわち、候補ポリペプチドは、本発明の ポリペプチドと比較して、より大きな活性を示すか、または約1/25以上、そして 好ましくは約1/10以上の活性、そして最も好ましくは約1/3以上の活性を示す) 。本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチド 遺伝子番号1によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胚発生に重要であると考えられるクルッペルファミリーのジン クフィンガータンパク質と配列相同性を共有する(Genebank登録番号pir|A46017 |A46017を参照のこと)。好ましいポリペプチドは、以下のアミノ酸配列を含む :。これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドもまた好ましい。この遺 伝子は、第19染色体にマッピングされ、それゆえ、第19染色体についての連鎖解 析におけるマーカーとして用いられ得る。 この遺伝子は、骨芽細胞、T細胞、平滑筋、および微小血管内皮細胞を含むい くつかの細胞型で発現する。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的試料中に 存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに発生障害および免疫障 害(骨格系および筋肉系のものを含む)を包含するがそれらに限定されない疾患 および状態の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチ ドに対するポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための 免疫学的プローブの提供に有用である。上記組織または細胞、特に骨格系、筋肉 系、および免疫系の多くの障害に関して、標準の遺伝子発現レベル(すなわち、 障害を有さない個体由来の健常組織または体液中の発現レベル)に対して有意に 高いまたは低いレベルのこの遺伝子の発現が、このような障害を有する個体から 採取された特定の組織(例えば、発生中の組織、免疫細胞および組織、ならびに 癌性組織および創傷組織)または体液(例えば、リンパ、羊水、血清、血漿、尿 、滑液、および髄液)、または別の組織もしくは細胞試料の中で、慣用的に検出 され得る。好ましいエピトープとしては、配列番号35中で残基:Ser-30からGly- 37として示される配列を含むエピトープが挙げられる。 組織分布およびクルッペルファミリーのジンクフィンガータンパク質に対する 相同性は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが種々の 免疫系の障害の診断および処置のために有用であることを示す。T細胞における この遺伝子産物の発現は、血液幹細胞を含む、潜在的に全ての造血細胞系列の増 殖:生存;分化;および/または活性化の調節における役割を示す。この遺伝子 産物は、サイトカイン生成、抗原提示、または例えば免疫応答をブーストするこ とにより癌の処置における有用性をまた示唆し得る他のプロセスの調節に関与し 得る。この遺伝子はリンパ起源の細胞において発現されるので、天然の遺伝子産 物は、免疫機能に関与し得る。それゆえ、これは、関節炎、喘息、免疫不全疾患 (例えば、AIDS)、および白血病を含む、免疫学的障害の試薬として用いられ得 る。タンパク質、ならびにこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙した腫瘍 および組織についての腫瘍マーカーおよび/または免疫治療標的としての有用性 を示し得る。さらに、この遺伝子産物は、幹細胞および種々の血液系列の方向付 けられた前駆細胞の拡大、ならびに種々の細胞型の分化および/または増殖にお いて商業的有用性を有し得る。タンパク質、ならびにこのタンパク質に対する抗 体は、上記に列挙した腫瘍および組織についての腫瘍マーカーおよび/または免 疫治療標的としての有用性を示し得る。多くのポリヌクレオチド配列(例えば、 EST配列)は、公に利用可能であり、そして配列データベースを通してアクセス 可能である。これらの配列のいくつかは、配列番号11に関し、そして本発明の概 念の前に公に利用可能であったかもしれない。好ましくは、このような関連する ポリヌクレオチドは、本発明の範囲から特に除外される。全ての関連配列を列挙 することは煩わしい。従って、好ましくは、本発明からは、一般式a−bにより 記載されるヌクレオチド配列(ここで、aは配列番号11の1〜1711の任意の整数 であり、bは15〜1725の整数であり、ここでaおよびbの両方は配列番号11に示 されるヌクレオチド残基の位置に対応し、そしてここでbはa+14以上である) を含む1つ以上のポリヌクレオチドが除外される。 遺伝子番号2によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、Caenorhabditis elegansタンパク質(Genebank登録 番号gi|529708を参照のこと)に対して相同性を有することが示された。この遺 伝子の1つの実施態様は、以下のアミノ酸配列のポリペプチドを含む:VDPKKTIQ MGSFRINPDGSQ(配列番号62)および/またはYARSEAHLTELLE(配列番号63)。さら なる実施態様は、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。 この遺伝子は主に脂肪組織中で発現し、そしてより低い程度で扁桃、膀胱、胎 盤、脾臓、肝臓の癌、結腸癌、骨肉腫、軟骨肉腫を含む種々の良性および癌組織 中で発現する。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的試料中に 存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに種々の組織および器官 (特に、肝臓、結腸、骨、および軟骨)の癌を包含するがそれらに限定されない 疾患および状熊の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペ プチドに対するポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のた めの免疫学的プローブの提供に有用である。上記組織または細胞(特に、骨格系 、腸管(inestinal)系、生殖器系、泌尿器系、および脂肪系)の多くの障害に 関して、標準の遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常組 織または体液中の発現レベル)に対して有意に高いまたは低いレベルのこの遺伝 子の発現が、このような障害を有する個体から採取された特定の組織(例えば、 脂肪細胞または組織、ならびに癌性組織および創傷組織)または体液(例えば、 リンパ、血清、血漿、尿、滑液、および髄液)、または別の組織もしくは細胞試 料の中で、慣用的に検出され得る。好ましいエピトープとしては、配列番号36中 で残基:Arg-21からLeu-26、Arg-88からAsn-104、Arg-111からSer-116、Arg-154 からLys-160、Cys-160からAsp-169として示される配列を含むエピトープが挙げ られる。 結腸、肝臓、および骨起源の腫瘍における組織分布は、この遺伝子に対応する ポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、発現が示された他の腫瘍に加えてこれ らの腫瘍の診断および介入のために有用であることを示す。タンパク質、ならび にこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙した腫瘍および組織についての組 織特異的マーカーおよび/または免疫治療標的としての有用性を示し得る。多く のポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)は、公に利用可能であり、そして 配列データベースを通してアクセス可能である。これらの配列のいくつかは、配 列番号12に関し、そして本発明の概念の前に公に利用可能であったかもしれない 。 好ましくは、このような関連するポリヌクレオチドは、本発明の範囲から特に除 外される。全ての関連配列を列挙することは煩わしい。従って、好ましくは、本 発明からは、一般式a−bにより記載されるヌクレオチド配列(ここで、aは配 列番号12の1〜1166の任意の整数であり、bは15〜1180の整数であり、ここでa およびbの両方は配列番号12に示されるヌクレオチド残基の位置に対応し、そし てここでbはa+14以上である)を含む1つ以上のポリヌクレオチドが除外され る。 遺伝子番号3によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に胎児心臓において発現する。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的試料中に 存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに心臓の先天異常を包含 するがそれらに限定されない疾患および状態の診断のための試薬として有用であ る。同様に、これらのポリペプチドに対するポリペプチドおよび抗体は、組織ま たは細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブの提供に有用である。上記組 織または細胞、特に心血管系の多くの障害に関して、標準の遺伝子発現レベル( すなわち、障害を有さない個体由来の健常組織または体液中の発現レベル)に対 して有意に高いまたは低いレベルのこの遺伝子の発現が、このような障害を有す る個体から採取された特定の組織(例えば、心臓、ならびに癌性組織および創傷 組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、および髄液)、または別の 組織もしくは細胞試料の中で、慣用的に検出され得る。 心臓組織における組織発現は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよび ポリペプチドが心血管系の種々の障害の診断、処置、および/または予防に有用 であることを示す。さらに、胎児における発現は、これに対応するポリヌクレオ チドおよびポリペプチドの、発生異常、胎児欠損、出生前障害、ならびに種々の 創傷治癒モデルおよび/または組織外傷における有用な役割を示唆する。多くの ポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)は、公に利用可能であり、そして配 列データベースを通してアクセス可能である。これらの配列のいくつかは、配列 番号13に関し、そして本発明の概念の前に公に利用可能であったかもしれない。 好ましくは、このような関連するポリヌクレオチドは、本発明の範囲から特に除 外される。全ての関連配列を列挙することは煩わしい。従って、好ましくは、本 発明からは、一般式a−bにより記載されるヌクレオチド配列(ここで、aは配 列番号13の1〜895の任意の整数であり、bは15〜909の整数であり、ここでaお よびbの両方は配列番号13に示されるヌクレオチド残基の位置に対応し、そして ここでbはa+14以上である)を含む1つ以上のポリヌクレオチドが除外される 。 遺伝子番号4によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、第2染色体にマッピングされ、従って、連鎖解析において第2 染色体についてのマーカーとして用いられ得る。 この遺伝子は主として乳児および成体脳、ならびに胎盤および臍帯中で発現す る。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的試料中に 存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに脳の種々の疾患(特に 、気分の障害)、ならびに胎児るいそうに関連する生殖器障害を包含するがそれ らに限定されない疾患および状態の診断のための試薬として有用である。同様に 、これらのポリペプチドに対するポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型 の差示的同定のための免疫学的プローブの提供に有用である。上記組織または細 胞、特に神経系および女性の生殖器系の多くの障害に関して、標準の遺伝子発現 レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常組織または体液中の発現レベ ル)に対して有意に高いまたは低いレベルのこの遺伝子の発現が、このような障 害を有する個体から採取された特定の組織(例えば、神経組織、および生殖器組 織、ならびに癌性組織および創傷組織)または体液(例えば、羊水、血清、血漿 、尿、滑液、および髄液)、または別の組織もしくは細胞試料の中で、慣用的に 検出され得る。好ましいエピトープとしては、配列番号38中で残基:Leu-19から Asn-29、Glu-96からGln-107として示される配列を含むエピトープを含む。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが神 経変性性疾患状態および行動障害(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病 、ハンチントン舞踏病、ツレット症候群、精神分裂病、躁病、痴呆、偏執狂、強 迫 性障害、恐慌性障害、学習障害、ALS、精神病、自閉、および行動変化(栄養補 給、睡眠パターン、平衡、および知覚の障害を含む)の検出/処置に有用である ことを示す。さらに、遺伝子または遺伝子産物はまた、発生中の胚に関連した発 生障害および/または心血管系の障害の処置および/または検出において役割を 果たし得る。タンパク質、ならびにこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙 した腫瘍および組織についての腫瘍マーカーおよび/または免疫治療標的として の有用性を示し得る。多くのポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)は、公 に利用可能であり、そして配列データベースを通してアクセス可能である。これ らの配列のいくつかは、配列番号14に関し、そして本発明の概念の前に公に利用 可能であったかもしれない。好ましくは、このような関連するポリヌクレオチド は、本発明の範囲から特に除外される。全ての関連配列を列挙することは煩わし い。従って、好ましくは、本発明からは、一般式a−bにより記載されるヌクレ オチド配列(ここで、aは配列番号14の1〜1294の任意の整数であり、bは15〜1 308の整数であり、ここでaおよびbの両方は配列番号14に示されるヌクレオチ ド残基の位置に対応し、そしてここでbはa+14以上である)を含む1つ以上の ポリヌクレオチドが除外される。 遺伝子番号5によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、ヒトGalNAc-T2遺伝子に対して相同性を有すること が示されている。ヒトGalNAc-T2遺伝子は、オリゴ糖代謝/タンパク質の修飾に関 与する(Genebank登録番号gb|Y10344|HSY10344を参照のこと)。この遺伝子は、 第1染色体にマッピングされ、従って、第1染色体の連鎖解析におけるマーカー として用いられ得る。 この遺伝子は主として胎児心臓で発現し、そしてより低い程度で小脳、脾臓、 胸腺、羊膜細胞、および胎児脳において発現する。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的試料中に 存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに種々の組織(特に、脳 、胸腺、および脾臓)の癌を包含するがそれらに限定されない疾患および状態の 診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに対するポ リ ペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プロー ブの提供に有用である。上記組織または細胞、特に神経内分泌および免疫系の多 くの障害に関して、標準の遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由 来の健常組織または体液中の発現レベル)に対して有意に高いまたは低いレベル のこの遺伝子の発現が、このような障害を有する個体から採取された特定の組織 (例えば、神経組織、ならびに免疫細胞および組織、ならびに癌性組織および創 傷組織)または体液(例えば、リンパ、血清、血漿、尿、滑液、および髄液)、 または別の組織もしくは細胞試料の中で、慣用的に検出され得る。好ましいエピ トープとしては、配列番号39中で残基:Ser-19からHis-27、Trp-40からSer-45と して示される配列を含むエピトープが挙げられる。 胎児脳、脾臓、および胸腺組織における組織分布は、この遺伝子に対応するポ リヌクレオチドおよびポリペプチドが、発現が示された他の腫瘍に加えて上記組 織の腫瘍の診断および介入に有用であることを示す。胚組織、および増殖する細 胞により特徴付けられる他の細胞供給源における発現は、このタンパク質が、細 胞分裂の調節において役割を果たし得ることを示す。タンパク質、ならびにこの タンパク質に対する抗体は、上記に列挙した腫瘍および組織についての組織特異 的マーカーおよび/または免疫治療標的としての有用性を示し得る。多くのポリ ヌクレオチド配列(例えば、EST配列)は、公に利用可能であり、そして配列デ ータベースを通してアクセス可能である。これらの配列のいくつかは、配列番号 15に関し、そして本発明の概念の前に公に利用可能であったかもしれない。好ま しくは、このような関連するポリヌクレオチドは、本発明の範囲から特に除外さ れる。全ての関連配列を列挙することは煩わしい。従って、好ましくは、本発明 からは、一般式a−bにより記載されるヌクレオチド配列(ここで、aは配列番 号15の1〜1970の任意の整数であり、bは15〜1984の整数であり、ここでaおよ びbの両方は配列番号15に示されるヌクレオチド残基の位置に対応し、そしてこ こでbはa+14以上である)を含む1つ以上のポリヌクレオチドが除外される。 遺伝子番号6によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、Saccharomyces cerevisiaeにおける温度感受性サプ レッサー(Genebank登録番号gi|987287を参照のこと)に対する相同性を有する ことが示された。1つの実施態様によれば、本発明のポリペプチドは、以下の配 。さらなる実施態様は、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに 関する。この遺伝子は、第20染色体にマッピングされ、従って、連鎖解析におい て第20染色体についてのマーカーとして用いられ得る。 この遺伝子は、リンパ節、樹状細胞、胎盤、単球、乳房組織、脾臓、脳、およ び肺を含む広範な範囲の組織および細胞型において発現する。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、AIDS、自己免疫障 害(例えば、狼瘡)を含む免疫障害、ならびに呼吸器障害(喘息を含む)を包含 するがそれらに限定されない疾患および状態の診断のための試薬として有用であ る。同様に、これらのポリペプチドに対するポリペプチドおよび抗体は、組織ま たは細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブの提供に有用である。上記組 織または細胞、特に免疫系、呼吸器系、および神経内分泌系の多くの障害に関し て、標準の遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常組織ま たは体液中の発現レベル)に対して有意に高いまたは低いレベルのこの遺伝子の 発現が、このような障害を有する個体から採取された特定の組織(例えば、免疫 細胞および組織、ならびに癌性組織および創傷組織)または体液(例えば、リン パ、血清、血漿、尿、滑液、および髄液)、または別の組織もしくは細胞試料の 中で、慣用的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが種 々の免疫系の障害の診断および処置のために有用であることを示す。扁桃におけ るこの遺伝子産物の発現は、血液幹細胞を含む、潜在的に全ての造血細胞系列の 増殖:生存;分化;および/または活性化の調節における役割を示す。この遺 伝子産物は、サイトカイン生成、抗原提示、または例えば免疫応答をブーストす ることにより癌の処置における有用性をまた示唆し得る他のプロセスの調節に関 与し得る。この遺伝子はリンパ起源の細胞において発現されるので、天然の遺伝 子産物は、免疫機能に関与し得る。それゆえ、これは、関節炎、喘息、免疫不全 疾患(例えば、AIDS)、および白血病を含む、免疫学的障害の試薬として用いら れ得る。タンパク質、ならびにこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙した 腫瘍および組織についての腫瘍マーカーおよび/または免疫治療標的としての有 用性を示し得る。さらに、この遺伝子産物は、幹細胞および種々の血液系列の前 駆細胞の拡大、ならびに種々の細胞型の分化および/または増殖において商業的 有用性を有し得る。タンパク質、ならびにこのタンパク質に対する抗体は、上記 に列挙した腫瘍および組織についての腫瘍マーカーおよび/または免疫治療標的 としての有用性を示し得る。あるいは、公知の熱ショックタンパク質に対する相 同性に基づけば、この遺伝子の翻訳産物は、特にアドレナリンの放出およびスト レスが増加した期間の間の、折り畳み、分泌、およびタンパク質分解性プロセシ ングを含む、正常なタンパク質代謝において有用性を示し得る。多くのポリヌク レオチド配列(例えば、EST配列)は、公に利用可能であり、そして配列データ ベースを通してアクセス可能である。これらの配列のいくつかは、配列番号16に 関し、そして本発明の概念の前に公に利用可能であったかもしれない。好ましく は、このような関連するポリヌクレオチドは、本発明の範囲から特に除外される 。全ての関連配列を列挙することは煩わしい。従って、好ましくは、本発明から は、一般式a−bにより記載されるヌクレオチド配列(ここで、aは配列番号16 の1〜1997の任意の整数であり、bは15〜2011の整数であり、ここでaおよびb の両方は配列番号16に示されるヌクレオチド残基の位置に対応し、そしてここで bはa+14以上である)を含む1つ以上のポリヌクレオチドが除外される。 遺伝子番号7によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、ヒト増殖阻止誘導性遺伝子との配列の相同性を共有 する。ヒト増殖阻止誘導性遺伝子は、種々の組織における増殖刺激において重要 な調節分子である。このような遺伝子は、腫瘍抑制と関与し得るので、この遺伝 子の翻訳産物は、種々の腫瘍の診断、処置、および/または防止において有用で あり得る(Genbank登録番号GB:U42437を参照のこと)。 この遺伝子は、精巣、脳、乳房、および肺を含む種々の組織で発現する。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的試料中に 存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびにCNS、PNSの疾患、およ び生殖器障害を包含するがそれらに限定されない疾患および状態の診断のための 試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに対するポリペプチドお よび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブの提供に 有用である。上記組織または細胞、特に神経系、生殖器系、および呼吸器系の多 くの障害に関して、標準の遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由 来の健常組織または体液中の発現レベル)に対して有意に高いまたは低いレベル のこの遺伝子の発現が、このような障害を有する個体から採取された特定の組織 (例えば、神経組織および生殖器組織、ならびに癌性組織および創傷組織)また は体液(例えば、精液、血清、血漿、尿、滑液、および髄液)、または別の組織 もしくは細胞試料の中で、慣用的に検出され得る。好ましいエピトープとしては 、配列番号41中で残基:Asp-33からLys-41、Arg-109からSer-114、Val-127からP he-137、Glu-285からArg-292として示される配列を含むエピトープが挙げられる 。 組織分布およびヒト成長ホルモンに対する相同性は、この遺伝子に対応するポ リヌクレオチドおよびポリペプチドが種々の疾患、原発性癌、および細胞増殖の 刺激が必要である他の増殖性障害の処置に有用であることを示す。あるいは、組 織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが神経変 性性疾患状態および行動障害(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハ ンチントン舞踏病、ツレット症候群、精神分裂病、躁病、痴呆、偏執狂、強迫性 障害、恐慌性障害、学習障害、ALS、精神病、自閉、および行動変化(栄養補給 、睡眠パターン、平衡、および知覚の障害を含む)の検出/処置に有用であるこ とを示す。さらに、遺伝子または遺伝子産物はまた、発生中の胚に関連した発生 障害、伴性障害、または心血管系の障害の処置および/または検出において役割 を果たし得る。タンパク質、ならびにこのタンパク質に対する抗体は、上記に列 挙した腫瘍および組織についての腫瘍マーカーおよび/または免疫治療標的とし て の有用性を示し得る。多くのポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)は、公 に利用可能であり、そして配列データベースを通してアクセス可能である。これ らの配列のいくつかは、配列番号17に関し、そして本発明の概念の前に公に利用 可能であったかもしれない。好ましくは、このような関連するポリヌクレオチド は、本発明の範囲から特に除外される。全ての関連配列を列挙することは煩わし い。従って、好ましくは、本発明からは、一般式a−bにより記載されるヌクレ オチド配列(ここで、aは配列番号17の1〜1366の任意の整数であり、bは15〜1 380の整数であり、ここでaおよびbの両方は配列番号17に示されるヌクレオチ ド残基の位置に対応し、そしてここでbはa+14以上である)を含む1つ以上の ポリヌクレオチドが除外される。 遺伝子番号8によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、腎臓、骨髄、精巣、および胎盤において発現する。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的試料中に 存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに免疫系、泌尿器系、ま たは生殖器系の障害を包含するがそれらに限定されない疾患および状態の診断の ための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに対するポリペプ チドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブの 提供に有用である。上記組織または細胞、特に免疫系、泌尿器系、または生殖器 系の多くの障害に関して、標準の遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない 個体由来の健常組織または体液中の発現レベル)に対して有意に高いまたは低い レベルのこの遺伝子の発現が、このような障害を有する個体から採取された特定 の組織(例えば、生殖器組織、ならびに免疫細胞および組織、ならびに癌性組織 および創傷組織)または体液(例えば、リンパ、精液、血清、血漿、尿、滑液、 および髄液)、または別の組織もしくは細胞試料の中で、慣用的に検出され得る 。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが造 血関連障害(例えば、貧血、汎血球減少、白血球減少、血小板減少、または白血 病)の処置および診断のために有用であることを示す。なぜなら、間質細胞は、 造血系列の細胞の生成に重要であるからである。この用途としては、骨髄細胞の エクスビボ培養、骨髄移植、骨髄再構築、新形成の放射線治療または化学療法が 挙げられ得る。遺伝子産物はまた、リンパ球産生に関与し得、それゆえ、感染、 炎症、アレルギー、免疫不全などのような免疫障害において用いられ得る。さら に、この遺伝子産物は、幹細胞および種々の血液系列の方向付けられた前駆細胞 の拡大、ならびに種々の細胞型の分化および/または増殖において商業的有用性 を有し得る。多くのポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)は、公に利用可 能であり、そして配列データベースを通してアクセス可能である。これらの配列 のいくつかは、配列番号18に関し、そして本発明の概念の前に公に利用可能であ ったかもしれない。好ましくは、このような関連するポリヌクレオチドは、本発 明の範囲から特に除外される。全ての関連配列を列挙することは煩わしい。従っ て、好ましくは、本発明からは、一般式a−bにより記載されるヌクレオチド配 列(ここで、aは配列番号18の1〜2027の任意の整数であり、bは15〜2041の整 数であり、ここでaおよびbの両方は配列番号18に示されるヌクレオチド残基の 位置に対応し、そしてここでbはa+14以上である)を含む1つ以上のポリヌク レオチドが除外される。 遺伝子番号9によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、イズロン酸硫酸スルファターセ(IDS)と配列相同 性を共有する。イズロン酸硫酸スルファターゼは、ヘパラン硫酸およびデルマタ ン硫酸のリソソーム分解に重要であると考えられる。ヒトにおけるIDS欠損を生 じる変異は、これらのグリコサミノグリカンのリソソーム貯蔵およびX染色体連 鎖疾患であるハンター症候群をもたらす。この遺伝子は、X染色体にマッピング され、従ってX染色体についての連鎖解析におけるマーカーとして用いられ得る 。 この遺伝子は、主に脳、精巣、および小腸で発現する。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的試料中に 存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびにハンター症候群、CNS 、骨格障害、および/または神経障害、特に脂質および/またはオリゴ糖プロセ シングの異常に関連するものを包含するがそれらに限定されない疾患および状態 の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに対する ポ リペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プロ ーブの提供に有用である。上記組織または細胞、特にX連鎖障害の多くの障害に 関して、標準の遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常組 織または体液中の発現レベル)に対して有意に高いまたは低いレベルのこの遺伝 子の発現が、このような障害を有する個体から採取された特定の組織(例えば、 神経組織、ならびに癌性組織および創傷組織)または体液(例えば、リンパ、血 清、血漿、尿、滑液、および髄液)、または別の組織もしくは細胞試料の中で、 慣用的に検出され得る。好ましいエピトープとしては、配列番号43中で残基:Me t-1からAsn-7、Pro-21からGly-27として示される配列を含むエピトープが挙げら れる。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが神 経変性性疾患状態および行動障害(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病 、ハンチントン舞踏病、フルラーおよびハンター症候群、ツレット症候群、精神 分裂病、躁病、痴呆、偏執狂、強迫性障害、恐慌性障害、学習障害、ALS、精神 病、自閉、および行動変化(栄養補給、睡眠パターン、平衡、および知覚の障害 を含む)の検出/処置に有用であることを示す。さらに、遺伝子または遺伝子産 物はまた、発生中の胚に関連した発生障害、伴性障害、または心血管系および骨 格系の障害の処置および/または検出において役割を果たし得る。タンパク質、 ならびにこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙した腫瘍および組織につい ての腫瘍マーカーおよび/または免疫治療標的としての有用性を示し得る。多く のポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)は、公に利用可能であり、そして 配列データベースを通してアクセス可能である。これらの配列のいくつかは、配 列番号19に関し、そして本発明の概念の前に公に利用可能であったかもしれない 。好ましくは、このような関連するポリヌクレオチドは、本発明の範囲から特に 除外される。全ての関連配列を列挙することは煩わしい。従って、好ましくは、 本発明からは、一般式a−bにより記載されるヌクレオチド配列(ここで、aは 配列番号19の1〜1861の任意の整数であり、bは15〜1875の整数であり、ここで aおよびbの両方は配列番号19に示されるヌクレオチド残基の位置に対応し、そ してここでbはa+14以上である)を含む1つ以上のポリヌクレオチドが除外さ れる。 遺伝子番号10によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、ミトコンドリア中のリボゾームのA部位からP部位 までの新生タンパク質鎖のGTP依存性移入を促進するタンパク質であると考え られるRattus norvegicus由来の高度に保存された延長因子G と配列相同性を共有する(Genebankアクセッション番号gi|3101 02を参照のこと)。好ましいポリペプチドは、以下のアミノ酸配列を含む:これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドもまた好ましい。 この遺伝子は、破骨細胞および前立腺を含む多くの組織において発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、および骨粗しょう症およ び前立腺ガン、ならびにタンパク質代謝に関連する異常を含むがこれらに限定さ れない疾患および状態の診断のための試薬として有用である。同様に、これらの ポリペプチドに対するポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同 定のための免疫学的プローブを提供するにおいて有用である。上記の組織または 細胞、特に骨および前立腺の障害の多くについて、標準的な遺伝子発現レベル( すなわち、その障害を有さない個体に由来する健常な組織または体液における 発現レベル)と比較して、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝 子の発現は、特定の組織および細胞型(例えば、骨、前立腺、骨格組織、ならび にガン組織および創傷組織)または体液(例えば、リンパ液、血清、血漿、尿、 滑液、および髄液)またはこのような障害を有する個体から採取した別の組織も しくは細胞サンプルにおいて、慣用的に検出され得る。好ましいエピトープには 、残基Thr−22〜Pro−28として配列番号44に示される配列を含むも のが含まれる。 公知の翻訳延長因子に対するこの遺伝子の相同性は、この遺伝子が、遺伝子に おける有用性を示し得ることを示し、これはこの遺伝子に対応するポリヌクレオ チドおよびポリペプチドが、テイ−サックス病、フェニルケトン尿症、ガラクト ース血症、ポルフィリン症、フルラー症候群のような種々の代謝障害の診断、予 防、および/または処置のために有用であることを示す。あるいは、破骨細胞内 における発現は、この遺伝子の翻訳産物を、骨格系、特に、結合組織に感作する 障害および状態(関節炎、外傷、腱炎、軟骨軟化症(chrondomalac ia)、および炎症)の検出および処置における有用性を有することと関連づけ 得る。タンパク質ならびにこのタンパク質に対する抗体は、上記の組織について の腫瘍マーカーおよび/または免疫療法標的としての有用性を示し得る。多くの ポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)が、公に利用可能であり、そして 配列データベースを介してアクセス可能である。これらの配列のいくつかは、配 列番号20に関連し、そして本発明の着想以前に公に利用可能であったかもしれ ない。好ましくは、このような関連するポリヌクレオチドは、本発明の範囲から 特別に除かれる。関連する配列を全て列挙することは面倒である。従って、好ま しくは本発明の範囲から除外されるのは、一般式a−bによって記載されるヌク レオチド配列を含む1つ以上のポリヌクレオチドであり、ここで、aは、配列番 号20の1〜2418の任意の整数であり、bは、15〜2432の整数であり 、ここで、aおよびbの両方は、配列番号20に示すヌクレオチド残基の位置に 対応し、そしてbは、a+14に等しいかまたはそれより大きい。 遺伝子番号11によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、妊娠女性における血清の初期妊娠因子(early pregnancy factor)活性の本質的な成分であることが実証さ れているチオレドキシンと配列相同性を共有する。さらに、この遺伝子は、特定 の毒素(すなわち、ヘビ毒など)に対する耐性を与え得ることが提唱されている 。Genebank番号gi|633632を参照のこと)。この遺伝子のさら なる実施態様は、以下のアミノ酸配列を含むポリペプチドである:さらなる実施態様は、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドであ る。 この遺伝子は、胎盤、睾丸、脳、および骨髄において発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、および生殖系、神経系、 および免疫系の障害を含むがこれらに限定されない疾患および状態の診断のため の試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに対するポリペプチド および抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供 するにおいて有用である。上記の組織または細胞、特に生殖系および免疫系の障 害の多くについて、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、その障害を有さない 個体に由来する健常な組織または体液における発現レベル)と比較して、有意に より高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織(例えば 、神経組織、免疫細胞および組織、および生殖組織、ならびにガン組織および創 傷組織)または体液(例えば、リンパ液、羊水、精液、血清、血漿、尿、滑液、 および髄液)またはこのような障害を有する個体から採取した別の組織もしくは 細胞サンプルにおいて、慣用的に検出され得る。好ましいエピトープには、残基 Leu−15〜Asp−20として配列番号45に示される配列を含むものが含 ま れる。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 種々の免疫系障害の診断および処置に有用であることを示す。骨髄におけるこの 遺伝子産物の発現は、チオレドキシンとの相同性と組み合わせて、潜在的に全て の造血性細胞系統(血液幹細胞を含む)の増殖;生存;分化;および/または活 性化の調節における役割を示す。この遺伝子産物は、サイトカイン産生、抗原提 示、または同様にガンの処置における有用性を(例えば、免疫応答を高めること によって)示唆し得る他のプロセスの調節に関与し得る。この遺伝子が、リンパ 起源の細胞において発現されるので、その天然の遺伝子産物は、免疫機能に関与 し得る。それゆえ、関節炎、喘息、免疫不全疾患(例えば、AIDS)、および 白血病のような免疫障害のための薬剤としてもまた使用され得る。タンパク質お よびこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙した腫瘍および組織についての 腫瘍マーカーおよび/または免疫療法標的としての有用性を示し得る。さらに、 この遺伝子産物は、幹細胞および種々の血液系統の方向付けられた前駆体の拡大 において、ならびに種々の細胞型の分化および/または増殖において商業的な有 用性を有し得る。タンパク質およびこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙 した腫瘍および組織についての腫瘍マーカーおよび/または免疫治療標的として の有用性を示し得る。あるいは、組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレ オチドおよびポリペプチドが、神経変性性疾患状態および行動障害(例えば、ア ルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ツーレット症候群、精神分 裂病、躁病、痴呆、パラノイア、強迫性障害、恐怖症、学習障害、ALS、精神 病、自閉症、および変化した行動((altered bahaviors)(食餌、睡眠のパタ ーン、平衡感覚、知覚における障害を含む))の検出/処置のために有用である ことを示唆し得る。さらに、この遺伝子または遺伝子産物はまた、発生時の胚と 関連する発達障害、性に関連する障害、または心血管系の障害の処置および/ま たは検出において役割を果たし得る。タンパク質およびこのタンパク質に対する 抗体は、上記に列挙した腫瘍および組織についての腫瘍マーカーおよび/または 免疫療法標的としての有用性を示し得る。多くのポリヌクレオチド配列(例えば 、EST配列)は、配列データベースを介して公に利用可能であり、そしてアク セ ス可能である。これらの配列のいくつかは、配列番号21に関連し、そして本発 明の着想以前に公に利用可能であったかもしれない。好ましくは、このような関 連するポリヌクレオチドは、本発明の範囲から特別に除かれる。関連する配列を 全て列挙することは面倒である。従って、好ましくは本発明の範囲から除外され るのは、一般式a−bによって記載されるヌクレオチド配列を含む1つ以上のポ リヌクレオチドであり、ここで、aは、配列番号21の1〜1255の任意の整 数であり、bは、15〜1269の整数であり、ここで、aおよびbの両方は、 配列番号21に示すヌクレオチド残基の位置に対応し、そしてbは、a+14に 等しいかまたはそれより大きい。 遺伝子番号12によってコードされるタンパク質の特徴 遺伝子の他の実施態様には、以下のアミノ酸配列からなるポリペプチドが含ま れる: さらなる実施態様には、これらのポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチ ドが含まれる。 この遺伝子は、主に脳において発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびにアルツハイマー 病およびパーキンソン病のような脳の障害を含むがこれらに限定されない疾患お よび状態の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチド に対するポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免 疫学的プローブを提供するにおいて有用である。上記の組織または細胞、特に脳 の障害の多くについて、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、その障害を有さ ない個体に由来する健常な組織または体液における発現レベル)と比較して、有 意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織(例 えば、神経組織、ならびにガン組織および創傷組織)または体液(例えば、リン パ液、血清、血漿、尿、滑液、および髄液)またはこのような障害を有する個体 から採取した別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、慣用的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 神経変性性疾患状態および行動障害(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン 病、ハンチントン病、ツーレット症候群、精神分裂症、躁病、痴呆、パラノイア 、強迫性障害、恐怖症、学習障害、ALS、精神病、自閉症、および変化した行 動((altered bahaviors)(食餌、睡眠のパターン、平衡感覚、および知覚に おける障害を含む))の検出/処置のために有用であることを示唆する。さらに 、この遺伝子または遺伝子産物はまた、発生時の胚と関連する発達障害、性に関 連する障害、または心血管系の障害の処置および/または検出において役割を果 たし得る。タンパク質およびこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙した腫 瘍および組織についての腫瘍マーカーおよび/または免疫療法標的としての有用 性を示し得る。多くのポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)は、配列デ ータベースを介して公に利用可能であり、そしてアクセス可能である。これらの 配列のいくつかは、配列番号22に関連し、そして本発明の着想以前に公に利用 可能であったかもしれない。好ましくは、このような関連するポリヌクレオチト は、本発明の範囲から特別に除かれる。関連する配列を全て列挙することは面倒 である。従って、好ましくは本発明の範囲から除外されるのは、一般式a−bに よって記載されるヌクレオチド配列を含む1つ以上のポリヌクレオチドであり、 ここで、aは、配列番号22の1〜748の任意の整数であり、bは、15〜7 62の整数であり、ここで、aおよびbの両方は、配列番号22に示すヌクレオ チド残基の位置に対応し、そしてbは、a+14に等しいかまたはそれより大き い。 遺伝子番号13によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、神経上皮の細胞外マトリックスにおける重要な成分 であると考えられているオルファクトメディアン(olfactomedia n)と配列相同性を共有する。神経系の他の細胞外マトリックスタンパク質に対 するアナロジーによって、オルファクトメディン(olfactomedin) は、嗅覚神経の尖端樹状突起上の化学感受性繊毛の維持、増殖、または分化に影 響を与え得る。この遺伝子の他の実施態様には、以下のアミノ酸配列からなるポ リペプチドが含まれる: さらなる実施態様は、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドであ る。この遺伝子は、第13番染色体にマップし、それゆえ第13番染色体につい ての連鎖解析におけるマーカーとして使用され得る。 この遺伝子は、主に小腸および膵臓において発現され、また潰瘍性大腸炎の間 にも発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに炎症性腸疾患の ような消化管の障害および膵臓障害を含むがこれらに限定されない疾患および状 態の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに対す るポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的 プローブを提供するにおいて有用である。上記の組織または細胞、特に消化系( 特に、小腸および膵臓)の障害の多くについて、標準的な遺伝子発現レベル(す なわち、その障害を有さない個体に由来する健常な組織または体液における発現 レベル)と比較して、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝 子の発現は、特定の組織(例えば、胃腸組織、消化組織、ならびにガン組織およ び創傷組織)または体液(例えば、胆汁、血清、血漿、尿、滑液、および髄液) またはこのような障害を有する個体から採取した別の組織もしくは細胞サンプル において、慣用的に検出され得る。好ましいエピトープには、残基:Ser−4 8〜Ser−59、Val−77〜Cys−83として配列番号47に示される 配列を含むエピトープが含まれる。 ニューロンの尖端樹状突起上の化学感受性繊毛の維持、増殖、および/または 分化に関与すると考えられている公知のタンパク質に対する相同性は、この遺伝 子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、神経変性性疾患状態およ び行動障害(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ツ ーレット症候群、精神分裂症、躁病、痴呆、パラノイア、強迫性障害、恐怖症、 学習障害、ALS、精神病、自閉症、および変化した行動(altered bahaviors )(食餌、睡眠のパターン、平衡感覚、知覚における障害を含む))の検出/処 置のために有用であることを示唆し得る。さらに、この遺伝子および遺伝子産物 はまた、発生時の胚と関連する発達障害、性に関連する障害、または心血管系の 障害の処置および/または検出において役割を果たし得る。タンパク質およびこ のタンパク質に対する抗体は、上記に列挙した腫瘍および組織についての腫瘍マ ーカーおよび/または免疫療法標的としての有用性を示し得る。さらに、タンパ ク質はまた、種々の嗅覚および感覚の障害の診断、処置、および/または予防に おける有用性を示し得る。あるいは、胃腸組織における組織分布は、この遺伝子 に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、テイ−サックス病、フェニ ルケトン尿症、ガラクトース血症、ポルフィリン症、フルラー症候群のような種 々の代謝障害の診断、予防、および/または処置のために有用であることを示す 。多くのポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)が、公に利用可能であり 、そして配列データベースを介してアクセス可能である。これらの配列のいくつ かは、配列番号23に関連し、そして本発明の着想以前に公に利用可能であった かもしれない。好ましくは、このような関連するポリヌクレオチドは、本発明の 範囲から特別に除かれる。関連する配列を全て列挙することは面倒である。従っ て、好ましくは本発明の範囲から除外されるのは、一般式a−bによって記載 されるヌクレオチド配列を含む1つ以上のポリヌクレオチドであり、ここで、a は、配列番号23の1〜2874の任意の整数であり、bは、15〜2888の 任意の整数であり、ここで、aおよびbの両方は、配列番号23に示すヌクレオ チド残基の位置に対応し、そしてbは、a+14に等しいかまたはそれより大き い。 遺伝子番号14によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、アスパルチルβヒドロキシラーゼと配列相同性を共 有する。アスパルチルβヒドロキシラーゼは、多数のタンパク質の特定の上皮成 長因子様ドメインにおいて単独のAspまたはAsn残基を特異的に水酸化し、 従って、細胞の分化および発生において主要な役割を果たし得る(GenBan k番号i|162694を参照のこと)。この遺伝子の1つの実施態様は、以下 のアミノ酸配列のポリペプチドを含む: さらなる実施態様は、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドであ る。この遺伝子は、第8番染色体にマップし、それゆえ第8番染色体についての 連鎖解析においてマーカーとして使用され得る。 この遺伝子は、主に脳において発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびにアルツハイマー 病およびパーキンソン病のような脳および中枢神経系の障害を含むがこれらに限 定されない疾患および状態の診断のための試薬として有用である。同様に、これ らのポリペプチドに対するポリペプチドおよび抗体は、組織および細胞型の差示 的同定のための免疫学的プローブを提供するにおいて有用である。上記の組織ま たは細胞、特に脳および中枢神経系の障害の多くについて、標準的な遺伝子発現 レベル(すなわち、その障害を有さない個体に由来する健常な組織または体液に おける発現レベル)と比較して、有意により高いかまたはより低いレベルでのこ の遺伝子の発現は、特定の組織(例えば、神経組織、分化組織、ならびにガン組 織および創傷組織)または体液(例えば、リンパ液、血清、血漿、尿、滑液、お よび髄液)またはこのような障害を有する個体から採取した別の組織もしくは細 胞サンプルにおいて、慣用的に検出され得る。好ましいエピトープには、残基: Ile−40〜Lys−45として配列番号48に示される配列を含むエピトー プが含まれる。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 神経変性性疾患状態および行動障害(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン 病、ハンチントン病、ツーレット症候群、精神分裂症、躁病、痴呆、パラノイア 、強迫性障害、恐怖症、学習障害、ALS、精神病、自閉症、および変化した行 動(altered bahaviors)(食餌、睡眠のパターン、平衡感覚、知覚における障 害を含む))の検出/処置のために有用であることを示唆し得る。さらに、この 遺伝子または遺伝子産物はまた、発生時の胚と関連する発達障害、性に関連する 障害、または心血管系の障害の処置および/または検出において役割を果たし得 る。あるいは、シグナル変換タンパク質を特異的に修飾する保存されたタンパク 質に対する相同性は、このタンパク質が、ガンのような増殖組織に影響を及ぼす 種々の障害の診断、処置、および/または予防において有益であることを示唆し 得る。タンパク質およびこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙した腫瘍お よび組織についての腫瘍マーカーおよび/または免疫療法標的としての有用性を 示し得る。多くのポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)は、配列データ ベースを介して公に利用可能であり、そしてアクセス可能である。これらの配列 のいくつかは、配列番号24に関連し、そして本発明の着想以前に公に利用可能 であったかもしれない。好ましくは、このような関連するポリヌクレオチドは、 本発明の範囲から特別に除かれる。関連する配列を全て列挙することは面倒であ る。従って、好ましくは本発明の範囲から除外されるのは、一般式a−bによっ て記載されるヌクレオチド配列を含む1つ以上のポリヌクレオチドであり、ここ で、a は、配列番号24の1〜1368の任意の整数であり、bは、15〜1382の 任意の整数であり、ここで、aおよびbの両方は、配列番号24に示すヌクレオ チド残基の位置に対応し、そしてbは、a+14に等しいかまたはそれより大き い。 遺伝子番号15によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子のさらなる実施態様には、以下のアミノ酸配列からなるポリペプチ ドが含まれる: さらなる実施態様には、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが 含まれる。 この遺伝子は、主にヒト副腎腫瘍において発現され、そしてより低い程度で胎 盤において発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに癌腫、生殖性障 害、および/または内分泌障害を含むがこれらに限定されない疾患および状態の 診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに対するポ リペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プロ ーブを提供するにおいて有用である。上記の組織または細胞、特に内分泌系の障 害の多くについて、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、その障害を有さない 個体に由来する健常な組織または体液における発現レベル)と比較して、有意に より高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織(例えば 、内分泌組織、ならびにガン組織および創傷組織)または体液(例えば、羊水、 血清、血漿、尿、滑液、および髄液)またはこのような障害を有する個体から採 取した別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、慣用的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 内分泌障害およびガン(例えば、アジソン病、クッシング症候群、甲状腺中毒症 、肝細胞前駆体細胞の分化に寄与し得る代謝性疾患および状態)の検出および処 置のために有用であることを示唆し得る。さらに、胎盤における発現は、この遺 伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、発達異常、胎児欠乏症 (fetal deficiency)、出生前障害、および創傷治癒、ならびに/または組織外 傷に関連する診断および治療において有用であることを示唆する。多くのポリヌ クレオチド配列(例えば、EST配列)は、配列データベースを介して公に利用 可能であり、そしてアクセス可能である。これらの配列のいくつかは、配列番号 25に関連し、そして本発明の着想以前に公に利用可能であったかもしれない。 好ましくは、このような関連するポリヌクレオチドは、本発明の範囲から特別に 除かれる。関連する配列を全て列挙することは面倒である。従って、好ましくは 本発明の範囲から除外されるのは、一般式a−bによって記載されるヌクレオチ ド配列を含む1つ以上のポリヌクレオチドであり、ここで、aは、配列番号25 の1〜1642の任意の整数であり、bは、15〜1656の任意の整数であり 、ここで、aおよびbの両方は、配列番号25に示すヌクレオチド残基の位置に 対応し、そしてbは、a+14に等しいかまたはそれより大きい。 遺伝子番号16によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、遺伝子転写に重要と考えられるATP依存性RNA ヘリカーゼと配列相同性を共有する(GenBank番号gi|914885を 参照のこと)。この遺伝子の1つの実施態様は、以下のアミノ酸配列のポリペプ チドを含む:さらなる実施態様は、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドであ る。 この遺伝子は、主にB細胞リンパ球および好中球において発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびにリンパ腫および 他の免疫疾患を含むがこれらに限定されない疾患および状態の診断のための試薬 として有用である。同様に、これらのポリペプチドに対するポリペプチドおよび 抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するに おいて有用である。上記の組織または細胞、特に免疫系の障害の多くについて、 標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、その障害を有さない個体に由来する健常 な組織または体液における発現レベル)と比較して、有意により高いかまたはよ り低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織(例えば、免疫細胞および組 織、ならびにガン組織および創傷組織)または体液(例えば、リンパ液、血清、 血漿、尿、滑液、および髄液)またはこのような障害を有する個体から採取した 別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、慣用的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 種々の免疫系障害の診断および処置のために有用であることを示す。B細胞にお けるこの遺伝子産物の発現は、RNA依存性ヘリカーゼとの相同性と組み合わせ て、潜在的に全ての造血性細胞系統(血液幹細胞を含む)の増殖;生存;分化; および/または活性化の調節における役割を示す。この遺伝子産物は、サイトカ イン産生、抗原提示、または同様にガンの処置における有用性を(例えば、免疫 応答を高めることによって)示唆し得る他のプロセスの調節に関与し得る。この 遺伝子が、リンパ球起源の細胞において発現されるので、その天然の遺伝子産物 は、免疫機能に関与し得る。それゆえ、関節炎、喘息、免疫不全疾患(例えば、 AIDS)、および白血病のような免疫障害のための薬剤としてもまた使用され 得る。タンパク質およびこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙した腫瘍お よび組織についての腫瘍マーカーおよび/または免疫療法標的としての有用性を 示し得る。さらに、この遺伝子産物は、幹細胞および種々の血液系統の方向付け られた前駆体の拡大において、ならびに種々の細胞型の分化および/または増殖 において商業的な有用性を有し得る。タンパク質およびこのタンパク質に対する 抗体は、上記に列挙した腫瘍および組織についての腫瘍マーカーおよび/または 免疫治療標的としての有用性を示し得る。多くのポリヌクレオチド配列(例えば 、EST配列)は、配列データベースを介して公に利用可能であり、そしてアク セス可能である。これらの配列のいくつかは、配列番号26に関連し、そして本 発明の着想以前に公に利用可能であったかもしれない。好ましくは、このような 関連するポリヌクレオチドは、本発明の範囲から特別に除かれる。関連する配列 を全て列挙することは面倒である。従って、好ましくは本発明の範囲から除外さ れるのは、一般式a−bによって記載されるヌクレオチド配列を含む1つ以上の ポリヌクレオチドであり、ここで、aは、配列番号26の1〜1137の任意の 整数であり、bは、15〜1151の任意の整数であり、ここで、aおよびbの 両方は、配列番号26に示すヌクレオチド残基の位置に対応し、そしてbは、a +14に等しいかまたはそれより大きい。 遺伝子番号17によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子のさらなる実施態様には、以下のアミノ酸配列からなるポリペプチ ドが含まれる: この遺伝子は、主にヒト骨髄において発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに造血および白血 病を含むがこれらに限定されない疾患および状態の診断のための試薬として有用 である。同様に、これらのポリペプチドに対するポリペプチドおよび抗体は、組 織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するにおいて有用 である。上記の組織または細胞、特に免疫系の障害の多くについて、標準的な遺 伝子発現レベル(すなわち、その障害を有さない個体に由来する健常な組織また は体液における発現レベル)と比較して、有意により高いかまたはより低いレベ ルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織(例えば、免疫細胞および組織、ならび にガン組織および創傷組織)または体液(例えば、リンパ液、血清、血漿、尿、 滑液、および髄液)またはこのような障害を有する個体から採取した別の組織も しくは細胞サンプルにおいて、慣用的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 貧血、汎血球減少症、白血球減少症、血小板減少症、または白血病のような造血 に関連する障害の処置および診断のために有用であることを示す。なぜなら、間 質細胞は造血性連鎖の細胞の産生において重要であるからである。用途には、骨 髄細胞のエキソビボ培養、骨髄移植、骨髄再構成、新生物形成の放射線治療また は化学療法が含まれる。遺伝子産物はまた、リンパ球新生に関与し得る。それゆ え、それは感染、炎症、アレルギー、免疫不全などのような免疫障害において使 用され得る。さらに、この遺伝子産物は、幹細胞および種々の血液連鎖の方向付 けられた前駆体の拡大において、ならびに種々の細胞型の分化および/または増 殖において商業的有用性を有し得る。多くのポリヌクレオチド配列(例えば、E ST配列)は、配列データベースを介して公に利用可能であり、そしてアクセス 可能である。これらの配列のいくつかは、配列番号27に関連し、そして本発明 の着想以前に公に利用可能であったかもしれない。好ましくは、このような関連 するポリヌクレオチドは、本発明の範囲から特別に除かれる。関連する配列を全 て列挙することは面倒である。従って、好ましくは本発明の範囲から除外される のは、一般式a−bによって記載されるヌクレオチド配列を含む1つ以上のポリ ヌクレオチドであり、ここで、aは、配列番号27の1〜1285の任意の整数 であり、bは、15〜1299の任意の整数であり、ここで、aおよびbの両方 は、配列番号27に示すヌクレオチド残基の位置に対応し、そしてbは、a+1 4に等しいかまたはそれより大きい。 遺伝子番号18によってコードされるタンパク質の特徴 この遣伝子は、主にジャーカット細胞において発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびにT細胞関連疾患 を含むがこれらに限定されない疾患および状態の診断のための試薬として有用で ある。同様に、これらのポリペプチドに対するポリペプチドおよび抗体は、組織 または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するにおいて有用で ある。上記の組織または細胞、特に免疫系の障害の多くについて、標準的な遺伝 子発現レベル(すなわち、その障害を有さない個体に由来する健常な組織または 体液における発現レベル)と比較して、有意により高いかまたはより低いレベル でのこの遺伝子の発現は、特定の組織(例えば、免疫細胞および組織、ならびに ガン組織および創傷組織)または体液(例えば、リンパ液、血清、血漿、尿、滑 液、および髄液)またはこのような障害を有する個体から採取した別の組織もし くは細胞サンプルにおいて、慣用的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 種々の免疫系障害の診断および処置のために有用であることを示す。ジャーカッ ト細胞におけるこの遺伝子産物の発現は、血液幹細胞を含む潜在的に全ての造血 性細胞系統の増殖;生存;分化;および/または活性化の調節における役割を示 す。この遺伝子産物は、サイトカイン産生抗原提示、または同様にガンの処置に おける有用性を(例えば、免疫応答を高めることによって)示唆し得る他のプロ セスの調節に関与し得る。この遺伝子が、リンパ球起源の細胞において発現され るので、その天然の遺伝子産物は、免疫機能に関与し得る。それゆえ、関節炎、 喘息、免疫不全疾患(例えば、AIDS)、および白血病のような免疫障害のた めの薬剤としてもまた使用され得る。タンパク質およびこのタンパク質に対する 抗体は、上記に列挙した腫瘍および組織についての腫瘍マーカーおよび/または 免疫療法標的としての有用性を示し得る。さらに、この遺伝子産物は、幹細胞お よび種々の血液系統の方向付けられた前駆体の拡大において、ならびに種々の細 胞型の分化および/または増殖において商業的な有用性を有し得る。タンパク質 およびこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙した腫瘍および組織について の腫瘍マーカーおよび/または免疫治療標的としての有用性を示し得る。多くの ポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)は、配列データベースを介して公 に利用可能であり、そしてアクセス可能である。これらの配列のいくつかは、配 列番号28に関連し、そして本発明の着想以前に公に利用可能であったかもしれ ない。好ましくは、このような関連するポリヌクレオチドは、本発明の範囲から 特別に除かれる。関連する配列を全て列挙することは面倒である。従って、好ま しくは本発明の範囲から除外されるのは、一般式a−bによって記載されるヌク レオチド配列を含む1つ以上のポリヌクレオチドであり、ここで、aは、配列番 号28の1〜857の任意の整数であり、bは、15〜871の任意の整数であ り、ここで、aおよびbの両方は、配列番号28に示すヌクレオチド残基の位置 に対応し、そしてbは、a+14に等しいかまたはそれより大きい。 遺伝子番号19によってコードされるタンパク質の特徴 ジャーカットT細胞系に対して試験された場合、この遺伝子を含む細胞から除 去された上清は、ISRE(インターフェロン感受性応答性エレメント)経路を 活性化した。従って、この遺伝子は、Jaks−STATシグナル伝達経路を介 してT細胞を活性化するようである。ISREは、Jaks−STAT経路に関 与する多くの遺伝子の上流に見出されたプロモーターエレメントである。Jak s−STAT経路は大きなシグナル伝達経路であり、これは細胞の分化および増 殖に関与する。それゆえ、ISREエレメントの結合によって反映されるJac ks−STAT経路の活性化は、細胞の増殖および分化に関与するタンパク質を 示すために使用され得る。この遺伝子は、第3番染色体にマップし、それゆえ第 3番染色体についての連鎖解析におけるマーカーとして使用され得る。本発明の さらなる実施態様は、以下のアミノ酸配列を含むポリペプチドに関する:さらなる実施熊様は、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに関 する。 この遺伝子は、主にヒト胆嚢において発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに代謝障害および 胃腸障害を含むがこれらに限定されない疾患および状態の診断のための試薬とし て有用である。同様に、これらのポリペプチドに対するポリペプチドおよび抗体 は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するにおい て有用である。上記の組織または細胞、特に消化系の障害の多くについて、標準 的な遺伝子発現レベル(すなわち、その障害を有さない個体に由来する健常な組 織または体液における発現レベル)と比較して、有意により高いかまたはより低 いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織(例えば、肝臓組織、膵臓組織、 ならびにガン組織および創傷組織)または体液(例えば、胆汁、血清、血漿、尿 、滑液、および髄液)またはこのような障害を有する個体から採取した別の組織 もしくは細胞サンプルにおいて、慣用的に検出され得る。 胆嚢における組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリ ペプチドが、テイ−サックス病、フェニルケトン尿症、ガラクトース血症、ポル フィリン症、およびフルラー症候群のような種々の代謝障害の診断、予防、およ び/または処置のために有用であることを示す。さらに、組織分布は、この遺伝 子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、肝臓障害およびガン(例 えば、肝芽腫、黄疸、肝炎、肝臓代謝疾患、ならびに幹細胞前駆体細胞の分化お よび脂質代謝に寄与する状態)の検出および処置のために有用であることを示す 。さらに、胎児における発現が、発達異常、胎児欠乏症、出生前障害、ならびに 種々の創傷治癒モデルおよび/または組織外傷における、この遺伝子に対応する ポリヌクレオチドおよびポリペプチドについての有用な役割を示唆する。タンパ ク質およびこのタンパク質に対する抗体は、上記に列挙した腫瘍および組織につ いての腫瘍マーカーおよび/または免疫治療標的としての有用性を示し得る。多 くのポリヌクレオチド配列(例えば、EST配列)は、配列データベースを介し て公に利用可能であり、そしてアクセス可能である。これらの配列のいくつかは 、配列番号29に関連し、そして本発明の着想以前に公に利用可能であったかも しれない。好ましくは、このような関連するポリヌクレオチドは、本発明の範囲 から特別に除かれる。関連する配列を全て列挙することは面倒である。従って、 好ましくは本発明の範囲から除外されるのは、一般式a−bによって記載される ヌクレオチド配列を含む1つ以上のポリヌクレオチドであり、ここで、aは、配 列番号29の1〜1009の任意の整数であり、bは、15〜1023の任意の 整数であり、ここで、aおよびbの両方は、配列番号29に示すヌクレオチド残 基の位置に対応し、そしてbは、a+14に等しいかまたはそれより大きい。 表1は、上記の各「遺伝子番号」に対応する情報を要約する。「ヌクレオチド 配列番号X」として同定されるヌクレオチド配列は、表1において同定される「c DNAクローンID」から、およびいくつかの場合において、さらなる関連のDNAクロ ーンから得られる部分的に相同な(「重複する」)配列から構築された。重複す る配列は、高い冗長性の単一の連続した配列に構築され(通常、各ヌクレオチド 部位で3〜5個の重複する配列)、配列番号Xとして同定される最終的な配列を 得た。 cDNAクローンIDは、その日付に寄託され、そして「ATCC寄託番号Zおよび日付 」において列挙される対応する寄託番号が与えられた。寄託物のいくつかは、同 じ遺伝子に対応する複数の異なるクローンを含む。「ベクター」は、cDNAクロー ンIDにおいて含まれるベクターの型をいう。 「総ヌクレオチド配列」は、「遺伝子番号」によって同定されるコンティグに おけるヌクレオチドの総数をいう。寄託されたクローンは、これらの配列の全て またはほとんどを含み得、この配列は、配列番号Xの「クローン配列の5'ヌク レオチド」および「クローン配列の3'ヌクレオチド」として示されるヌクレオ チドの位置によって反映される。推定開始コドン(メチオニン)の配列番号Xの ヌクレオチドの位置は、「開始コドンの5'ヌクレオチド」として同定される。 同様に、推定シグナル配列の配列番号Xのヌクレオチドの位置は、「シグナルペ プチドの第一のアミノ酸の5'ヌクレオチド」として同定される。 翻訳されたアミノ酸配列は、メチオニンで始まり、「アミノ酸配列番号Y」と して同定されるが、他のリーディングフレームもまた、公知の分子生物学技術を 使用して容易に翻訳され得る。これらのオルタナティブオープンリーディングフ レームによって生成されるポリペプチドは、本発明によって具体的に意図される 。 推定シグナルペプチドの配列番号Yの第一および最後のアミノ酸の位置は、「 シグナルペプチドの第一のアミノ酸」および「シグナルペプチドの最後のアミノ 酸」として同定される。分泌部分の配列番号Yの推定される第一アミノ酸の位置 は、「分泌部分の推定される第一のアミノ酸」として同定される。最後には、オ ープンリーディングフレームにおける最後のアミノ酸の配列番号Yのアミノ酸の 位置は、「ORFの最後のアミノ酸」として同定される。 配列番号Xおよび翻訳される配列番号Yは、十分に正確であり、そしてそうで なければ、当該分野において周知であるおよび以下でさらに記載される種々の使 用に適切である。例えば、配列番号Xは、配列番号Xにおいて含まれる核酸配列 または寄託されたクローンに含まれるcDNAを検出する核酸ハイブリダイゼーショ ンプローブを設計するために有用である。これらのプローブはまた、生物学的サ ンプル中の核酸分子にハイブリダイズし、それによって本発明の種々の法医学( forensic)の方法、および診断の方法を可能にする。同様に、配列番号Yから同 定されるポリペプチドは、表1において同定されるcDNAクローンによってコード される分泌タンパク質に特異的に結合する抗体を作製するために使用され得る。 それにもかかわらず、配列決定反応によって生成されるDNA配列は、配列決定 のエラーを含み得る。エラーは、誤って同定されたヌクレオチドとして、または 生成されたDNA配列におけるヌクレオチドの挿入または欠失として存在する。誤 って挿入されたか、または欠失されたヌクレオチドは、推定アミノ酸配列のリー ディングフレームにおいてフレームシフトを引き起こす。これらの場合において 、作製されるDNA配列は、実際のDNA配列と99.9%(例えば、1000塩基を超えるオ ープンリーディングフレームにおける1塩基の挿入または欠失)を超えて同一で あり得るにもかかわらず、推定アミノ酸配列は、実際のアミノ酸配列とは異なる 。 従って、ヌクレオチド配列またはアミノ酸配列における正確さを必要とするこ れらの適用のために、本発明は、配列番号Xとして同定され、作製されたヌクレ オチド配列および配列番号Yとして同定され、推定の翻訳されたアミノ酸配列の みではなく、表1において記載されるような、ATCCに寄託された本発明のヒトcD NAを含むプラスミドDNAのサンプルもまた提供する。寄託されたクローンの各ヌ クレオチド配列は、公知の方法に従って寄託されたクローンの配列決定によって 容易に決定され得る。次いで、推定アミノ酸配列は、このような寄託物から証明 され得る。さらに、特定のクローンによってコードされるタンパク質のアミノ酸 配列はまた、ペプチド配列決定によって、または寄託されたヒトcDNAを含む適切 な宿主細胞中でタンパク質を発現し、このタンパク質を収集し、そしてその配列 を決定することによって、直接的に決定され得る。 本発明はまた、配列番号X、配列番号Y、または寄託されたクローンに対応す る遺伝子に関する。対応する遺伝子は、本明細書中に開示される配列情報を使用 して、公知の方法に従って単離され得る。このような方法は、開示された配列か らプローブまたはプライマーを調製する工程、およびゲノム物質の適切な供給源 から対応する遺伝子を同定または増幅する工程を包含する。 本発明においてまた提供されるものは、種相同体である。種相同体は、本明細 書中に提供される配列から適切なプローブまたはプライマーを作製し、そして所 望の相同体について適切な核酸供給源をスクリーニングすることによって単離お よび同定され得る。 本発明のポリペプチドは、任意の適切な様式で調製され得る。このようなポリ ペプチドとしては、単離された天然に存在するポリペプチド、組換え的に生成さ れたポリペプチド、合成的に生成されたポリペプチド、またはこれらの方法の組 合せによって生成されたポリペプチドが挙げられる。このようなポリペプチドを 調製するための手段は、当該分野において十分に理解される。 ポリペプチドは、分泌タンパク質の形態(成熟形態を含む)であり得るか、ま たはより大きいタンパク質(例えば、融合タンパク質)の部分であり得る(以下 を参照のこと)。分泌配列またはリーダー配列、プロ配列、精製を補助する配列 (例えば、複数のヒスチジン残基)、または組換え生成の間の安定性のためのさ らなる配列を含むさらなるアミノ酸配列を含むことは、しばしば有利である。 本発明のポリペプチドは、好ましくは、単離された形態で提供され、そして好 ましくは実質的に精製される。ポリペプチド(分泌されるポリペプチドを含む) の組換え的に生成されたバージョン(version)は、SmithおよびJohnson、Gene 67:31-40(1988)に記載される1工程の方法によって実質的に精製され得る。本 発明のポリペプチドはまた、当該分野において周知である方法における分泌タン パク質に対して惹起される本発明の抗体を使用して、天然のまたは組換えの供給 源から精製され得る。シグナル配列 タンパク質が、シグナル配列、ならびにその配列についての切断点を有するか 否かを予測するための方法が、利用可能である。例えば、McGeoch,Virus Res. 3:271-286(1985)の方法は、短いN末端荷電領域およびそれに続く完全な(切 断されていない)タンパク質の非荷電領域からの情報を使用する。Von Heinje, Nucleic Acids Res.14:4683-4690(1986)の方法は、切断部位の周辺の残基( 代表的に-13〜+2残基)からの情報を使用し、ここで、+1は、分泌タンパク質 のアミノ末端を示す。これらの方法のそれぞれについての、公知の哺乳動物分泌 タンパク質の切断点を予測することの正確さは、75〜80%の範囲にある(von Hei nje、前出)。しかし、2つの方法は、所定のタンパク質について、同じ推定切 断点を必ずしも生成するとは限らない。 本発明の場合において、分泌されるポリペプチドの推定アミノ酸配列は、Sign alPと呼ばれるコンピュータープログラム(Henrik Nielsenら、Protein Enginee ring 10:1-6(1997))によって分析される。このプログラムは、アミノ酸配列 に基づいてタンパク質の細胞での位置を予測する。この局在化のコンピューター 予測の一部として、McGeochおよびVon Heinjeの方法が援用される。このプログ ラムによって、本明細書中に記載される分泌タンパク質のアミノ酸配列の分析は 、表1において示される結果を提供した。 しかし、当業者に理解されるように、切断部位は、時折、生物に応じて変化し 、そして絶対的な確実性を伴っては予測され得ない。従って、本発明は、配列番 号Yにおいて示される配列を有する分泌されるポリペプチドを提供し、これは推 定切断点の5残基(すなわち、+または−5残基)内で始まるN末端を有する。 同様に、ある場合において、分泌タンパク質からのシグナル配列の切断は、必ず しも均一ではなく、1つより多くの分泌される種を生じることもまた認識される 。これらのポリペプチド、およびこのようなポリペプチドをコードするポリヌク レオチドは、本発明によって意図される。 さらに、上述の分析によって同定されるシグナル配列は、天然に存在するシグ ナル配列を必ずしも予測しないかもしれない。例えば、天然に存在するシグナル 配列は、推定シグナル配列からさらに上流にあり得る。しかし、推定シグナル配 列は、分泌タンパク質をERに指向し得るようである。これらのポリペプチド、お よびこのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、本発明によって 意図される。ポリヌクレオチドおよびポリペプチド改変体 「改変体」とは、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるが 、それらの本質的な特性を保持するポリヌクレオチドまたはポリペプチドをいう 。一般に、改変体は、全体的に密接に類似し、そして、多くの領域において、本 発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドに同一である。 本発明の参照ヌクレオチド配列に、例えば、少なくとも95%「同一」であるヌ クレオチド配列を有するポリヌクレオチドによって、ポリヌクレオチドのヌクレ オチド配列が、ポリヌクレオチド配列がポリペプチドをコードする参照ヌクレオ チド配列の各100ヌクレオチドあたり5つまでの点変異を含み得ることを除いて 、参照配列に対して同一であることを意図する。換言すれば、参照ヌクレオチド 配列に対して少なくとも95%同一のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド を得るために、参照配列のヌクレオチドの5%までが、別のヌクレオチドで欠失 または置換され得るか、または参照配列中の総ヌクレオチドの5%までの多数の ヌクレオチドで参照配列中に挿入され得る。問い合わせ(query)配列は、表1に 示される配列全体、ORF(オープンリーディングフレーム)、または本明細書中 で記載されるように特定される任意のフラグメントであり得る。 実際問題として、任意の特定の核酸分子またはポリペプチドが、本発明のヌク レオチド配列に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、または99%同 一であるか否かは、公知のコンピュータープログラムを使用して従来的に決定さ れ得る。問い合わせ配列(本発明の配列)と本配列との間の最も良好な全体的な 適合性(全体的な配列整列としてもまた参照される)を決定するための好ましい 方法はまた、Brutlagら(Comp.App.Biosci.(1990)6:237-245)のアルゴリ ズムに基づくFASTDBコンピュータープログラムを使用して決定され得る。配列整 列において、問い合わせ配列および本配列は、両方ともにDNA配列である。RNA配 列は、UからTに変換することによって比較され得る。この全体的な配列整列の結 果は、同一性パーセント(%)で示される。同一性パーセントを算定するために DNA配列のFASTDB整列において使用される好ましいパラメーターは:Matrix=Unit ary、k-tuple=4、Mismatch Penalty=1、Joining Penalty=30、Randomizat ion Group Length=0、およびCutoff Scorc=1、Gap Penalty=5、Gap Size Penalty 0.05、Window Size=500または本ヌクレオチド配列の長さ(どちらかよ り短い方)である。 本配列が、5'または3'欠失のために(内部欠失のためではなく)問い合わせ配 列より短い場合、手動の補正が結果に対してなされなけらばならない。これは、 同一性パーセントを計算する場合に、FASTDBプログラムが本配列の5'および3'切 断を考慮しないからである。5'末端または3'末端で切断される本配列について、 問い合わせ配列に対して、同一性パーセントは、問い合わせ配列の総塩基のパー セントとして一致/整列されない本配列の5'および3'である問い合わせ配列の塩 基の数を計算することによって補正される。ヌクレオチドが一致/整列されるか 否かは、FASTDB配列整列の結果によって決定される。次いで、このパーセントは 、同一性パーセントから差し引かれ、特定のパラメーターを用いて上記のFASTDB プログラムによって算定され、最終的な同一性パーセントのスコアに到達する。 この補正されたスコアが、本発明の目的に使用されるものである。FASTDB整列に よって示されるように、問い合わせ配列と一致/整列されいていない、本配列の5 'および3'塩基の外側の塩基のみが、同一性パーセントのスコアを手動で調整す る目的で算定される。 例えば、90塩基の本配列は、同一性パーセントを決定するために100塩基の問 い合わせ配列に整列される。本配列、および従って、FASTDB整列の5'末端で生じ る欠失は、5'末端で最初の10塩基の一致/整列を示さない。10個の不対合塩基は 、配列の10%(一致していない5'および3'末端での塩基の数/問い合わせ配列の 塩基の総数)を表し、そのため10%は、FASTDBプログラムによって算定される同 一性パーセントのスコアから差し引かれる。残りの90塩基が完全に一致する場合 は、最終的な同一性パーセントは90%である。別の例では、90塩基の本配列は、 100塩基の問い合わせ配列と比較される。この場合、欠失は、内部欠失であり、 その結果、問い合わせ配列と一致/整列しない本配列の5'または3'に塩基がない 。この場合、FASTDBによって算定される同一性パーセントは手動で補正される。 再び、問い合わせ配列と一致/整列しない本配列の5'または3'の塩基のみが手動 で補正される。他の手動の補正は、本発明の目的ではなされない。 本発明の問い合わせアミノ酸配列に、例えば、少なくとも95%「同一」である アミノ酸配列を有するポリペプチドにより、本ポリペプチドのアミノ酸配列は、 本ポリペプチド配列が、問い合わせアミノ酸配列の各100個のアミノ酸あたり5 つまでのアミノ酸の変更を含み得ることを除いて、問い合わせ配列に同一である ことが意図される。換言すれば、問い合わせアミノ酸配列に少なくとも95%同一 であるアミノ酸配列を有するポリペプチドを得るために、本配列におけるアミノ 酸残基の5%までが、挿入、欠失、(消えない(indels))または別のアミノ酸 で置換され得る。参照配列のこれらの変化は、参照アミノ酸配列のアミノ末端も しくはカルボキシ末端部位で生じ得るか、またはそれらの末端部位の間のどこに でも生じ得、参照配列中の残基間で個々に、または参照配列内の1つ以上のコン ティグなグループにおいてのいずれかで、散在される。 実際問題として、任意の特定のポリペプチドが、例えば、表1に示されるアミ ノ酸配列に対して、または寄託されたDNAクローンによってコードされるアミノ 酸配列に対して、少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、または99%同一で あるか否かは、従来的に、公知のコンピュータープログラムを使用して決定され 得る。問い合わせ配列(本発明の配列)と本配列との間での最良の全体的な一致 (全体的配列整列としても参照される)を決定するための好ましい方法は、Brut lagら(Comp.App.Biosci.(1990)6:237-245)のアルゴリズムに基づくFASTDB コンピュータープログラムを使用して決定され得る。配列整列において、問い合 わせおよび本配列は、両方ともヌクレオチド配列であるかまたは両方ともアミノ 酸配列であるかのいずれかである。上記の全体的配列整列の結果は、同一性パー セントで示される。FASTDBアミノ酸整列に用いられる好ましいパラメーターは: Matrix=PAM 0、k-tuple=2、Mismatch Penalty=1、Joining Penalty=20、R andomization Group Length=0、Cutoff Score=1、Window Size=配列の長さ 、Gap Penalty=5、Gap Size Penalty=0.05、Window Size=500または本アミノ 酸配列の長さ(どちらかより短い方)である。 本配列が、N末端またはC末端欠失により(内部の欠失のためではなく)問い 合わせ配列よりも短い場合、手動の補正が結果に対してなされなけらばならない 。これは、FASTDBプログラムが、全体的な同一性パーセントを算定する場合に、 本 配列のN末端切断およびC末端切断を考慮しないからである。N末端およびC末 端で切断される本配列について、問い合わせ配列に対して、同一性パーセントは 、問い合わせ配列の総塩基のパーセントとして、対応する本残基と一致/整列し ない本配列のN末端およびC末端側である問い合わせ配列の残基の数を計算する ことによって補正される。残基が一致/整列されているか否かは、FASTDB配列整 列の結果によって決定される。次いで、このパーセントは、同一性パーセントか ら差し引かれ、上記のFASTDBプログラムによって特定のパラメーターを使用して 計算され、最終的な同一性パーセントのスコアに到達する。この最終的な同一性 パーセントのスコアは、本発明の目的で使用されるものである。問い合わせ配列 と一致/整列していない本配列のN末端およびC末端側の残基のみが、同一性パ ーセントのスコアを手動で調整する目的で考慮される。すなわち、本配列の最も 遠いN末端およびC末端残基の外側の問い合わせ残基位置のみである。 例えば、90アミノ酸残基の本配列は、同一性パーセントを決定するために100 残基の問い合わせ配列と整列される。欠失が本配列のN末端で生じ、そしてそれ ゆえFASTDB整列は、N末端での最初の10残基の一致/整列を示さない。10個の不対 合残基は、配列の10%(一致していないN末端およびC末端での残基の数/問い 合わせ配列中の残基の総数)を表し、その結果FASTDBプログラムによって計算さ れる同一性パーセントのスコアから10%が差し引かれる。残りの90残基が完全に 一致した場合、最終的な同一性パーセントは90%である。別の例において、90残 基の本配列が、100残基の問い合わせ配列と比較される。この場合、欠失は、内 部欠失であり、そのため問い合わせ配列と一致/整列しない本配列のN末端また はC末端の残基は存在しない。この場合、FASTDBによって算定される同一性パー セントは、手動で補正されない。再び、FASTDB整列において示される、問い合わ せ配列と一致/整列しない本配列のN末端およびC末端の外の残基位置のみが手 動で補正される。他の手動の補正は、本発明の目的のためにはなされない。 改変体は、コード領域、非コード領域、またはその両方における変化を含み得 る。特に好ましいものは、サイレントな置換、付加、または欠失を生成するが、 コードされるポリペプチドの特性または活性を変化しない変化を含むポリヌクレ オチド改変体である。遺伝コードの縮重に起因するサイレントな置換によって生 成されるヌクレオチド改変体が、好ましい。さらに、任意の組合せにおいて5〜 10、1〜5、もしくは1〜2アミノ酸が置換、欠失、または付加される改変体も また、好ましい。ポリヌクレオチド改変体は、多様な理由(例えば、特定の宿主 についてのコドン発現を至適化する(ヒトmRNAにおけるコドンを、E.coliのよう な細菌宿主によって好ましいコドンに変化する))ために、生成され得る。 天然に存在する改変体は、「対立遺伝子改変体」と呼ばれ、そして生物の染色 体上の所定の遺伝子座を占有する遺伝子のいくつかの代替の形態のうちの1つを いう。(Genes II、Lewin,B.,編John Wiley & Sons,New York(1985))。こ れらの対立遺伝子改変体は、ポリヌクレオチドレベルおよび/またはポリペプチ ドレベルのいずれかで変化し得る。あるいは、天然に存在しない改変体は、変異 誘発技術によってまたは直接的な合成によって生成され得る。 タンパク質工学および組換えDNA技術の公知の方法を使用して、改変体は、本 発明のポリペプチドの特性を改善または変化するために作製され得る。例えば、 1つ以上のアミノ酸は、生物学的機能の実質的な欠損を伴わずに、分泌タンパク 質のN末端またはC末端から欠失され得る。Ronら、J.Biol.Chem.268:2984-2 988(1993)の著者らは、3、8、または27個のアミノ末端のアミノ酸残基を欠 失した後であってもヘパリン結合活性を有する改変体KGFタンパク質を報告して いる。同様に、インターフェロンγは、このタンパク質のカルボキシ末端から8 〜10個のアミノ酸残基を欠失した後、10倍までのより高い活性を示している(Do beliら、J.Biotechnology 7:199-216(1988))。 さらに、豊富な証拠は、改変体が、天然に存在するタンパク質の生物学的活性 に類似する活性をしばしば保持することを実証する。例えば、Gayleおよび共同 研究者ら(J.Biol.Chem268:22105-22111(1993))は、ヒトサイトカインIL-1 aの広範囲にわたる変異分析を行った。彼らは、ランダムな変異誘発を使用して 、分子の全長にわたって改変体当たり平均2.5アミノ酸の変化になる、3,500個を 超える個々のIL-1a変異体を作製した。複数の変異が、全ての潜在的なアミノ酸 の位置で試験された。この研究者らは、「分子の大部分は、結合活性または生物 学的活性のいずれかに対してほとんど影響を伴わないで変化され得る」ことを見 出した。(要約を参照のこと)。実際、試験された3,500個を超えるヌクレオチ ド 配列のうち、わずか23個の独特なアミノ酸配列が、野生型と活性が有意に異なる タンパク質を生成した。 さらに、ポリペプチドのN末端またはC末端からの1つ以上のアミノ酸の欠失 が、1つ以上の生物学的機能の改変または欠失を生じたとしても、他の生物学的 活性はなお保持され得る。例えば、分泌される形態を認識する抗体を誘導および /または結合する、欠失改変体の能力は、分泌される形態の残基の過半数未満が 、N末端またはC末端から除去される場合に保持されるようである。タンパク質 のN末端またはC末端残基を欠損する特定のポリペプチドが、このような免疫原 性活性を保持するか否かは、本明細書中に記載される、およびそうでなければ当 該分野において公知の慣用の方法によって容易に決定され得る。 従って、本発明はさらに、実質的な生物学的活性を示すポリペプチド改変体を 含む。このような改変体としては、活性に対する影響をほとんど有さないように 、当該分野において公知の一般的な法則に従って選択される、欠失、挿入、逆位 、反復、および置換が挙げられる。例えば、表現型的にサイレントなアミノ酸置 換を作製する方法に関する指針は、Bowie,J.U.ら、Science 247:1306-1310(199 0)において提供され、ここで、著者らは変化に対するアミノ酸配列の寛容性を研 究するための2つの主要なストラテジーがあることを指摘する。 第1のストラテジーは、進化の過程の間の天然の選別によるアミノ酸置換の寛 容を利用する。異なる種におけるアミノ酸配列を比較して、保存されるアミノ酸 が同定され得る。これらの保存されるアミノ酸は、タンパク質の機能について重 要であるようである。対照的に、置換が天然の選別によって寛容されたアミノ酸 の位置は、これらの位置がタンパク質の機能に重要ではないことを示す。従って 、アミノ酸置換を寛容する位置は改変され得るが、タンパク質の生物学的活性を なおも維持する。 第2のストラテジーは、タンパク質機能に重要な領域を同定するために、クロ ーン化された遺伝子の特定の位置でアミノ酸変化を導入するための遺伝子工学を 使用する。例えば、部位特異的変異誘発またはアラニンスキャニング変異誘発( 分子中の各残基で一づつのアラニン変異の導入)が、使用され得る。(Cunningh amおよびWells,Science 244:1081-1085(1989))。次いで、得られた変異分 子は生物学的活性について試験され得る。 著者らが言及するように、これらの2つのストラテジーは、タンパク質がアミ ノ酸置換に驚くほど寛容であることを明らかにした。著者らはさらに、どのアミ ノ酸変化が、タンパク質中の特定のアミノ酸位置で許容されるようであるかを示 す。例えば、最も埋もれている(タンパク質の三次構造内の)アミノ酸残基は、 非極性側鎖を必要とするが、表面側鎖の特徴は、一般にほとんど保存されない。 さらに、寛容される保存的なアミノ酸置換は、脂肪族または疎水性アミノ酸のAl a、Val、Leu、およびIleの置換;水酸基残基のSerおよびThrの置換;酸性残基の AspおよびGluの置換;アミド残基のAsnおよびGlnの置換、塩基性残基のLys、Arg 、およびHisの置換;芳香族残基のPhe、Tyr、およびTrpの置換、ならびに小さな サイズのアミノ酸のAla、Ser、Thr、Mer、およびGlyの置換を含む。 保存的なアミノ酸置換以外に、本発明の改変体は、(i)1つ以上の非保存的 なアミノ酸残基の置換、ここでは置換されるアミノ酸残基は、遺伝コードによっ てコードされるアミノ酸残基であってもよくもしくはそうでなくてもよい、また は(ii)置換基を有する1つ以上のアミノ酸残基での置換、または(iii)別の 化合物(例えば、ポリペプチドの安定性および/もしくは可溶性を増加するため の化合物(例えば、ポリエチレングリコール))との成熟ポリペプチドの融合、 または(iv)さらなるアミノ酸(例えば、IgG Fc融合領域ペプチド、またはリー ダーもしくは分泌配列、または精製を容易にする配列)とのポリペプチドへの融 合を含む。このような改変体ポリペプチドは、本明細書中の教示から、当業者の 範囲内であることが考えられる。 例えば、他の荷電されたアミノ酸または中性のアミノ酸を用いる荷電されたア ミノ酸のアミノ酸置換を含むポリペプチド改変体は、改善された特性(例えば、 より少ない凝集性)を伴うタンパク質を生成し得る。薬学的処方物の凝集は、凝 集体の免疫原活性に起因して、活性を減少し、かつクリアランスを増加する。( Pinckardら、Clin.Exp.Immunol.2:331-340(1967);Robbinsら、Diabetes 3 6:838-845(1987);Clelandら、Crit.Rev.Therapeutic Drug Carrier Syste ms 10:307-377(1993))。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドフラグメント 本発明において、「ポリヌクレオチドフラグメント」とは、寄託されたクロー ンに含まれるか、または配列番号Xにおいて示される核酸配列を有する短いポリ ヌクレオチドをいう。短いヌクレオチドフラグメントは、好ましくは、少なくと も約15ヌクレオチド、およびより好ましくは少なくとも約20ヌクレオチド、なお より好ましくは少なくとも約30ヌクレオチド、およびさらにより好ましくは少な くとも約40ヌクレオチドの長さである。「少なくとも20ヌクレオチドの長さ」の フラグメントは、例えば、寄託されたクローンに含まれるcDNA配列または配列番 号Xにおいて示されるヌクレオチド配列からの20個以上の連続した塩基を含むこ とが意図される。これらのヌクレオチドフラグメントは、本明細書中で考察され るように、診断プローブおよびプライマーとして有用である。もちろん、より大 きなフラグメント(およそ50、150、500、600、2000ヌクレオチド)が好ましい 。 さらに、本発明のポリヌクレオチドフラグメントの代表的な例は、例えば、配 列番号Xまたは寄託されたクローンにおいて含まれるcDNAのヌクレオチド番号の およそ1〜50、51〜100、101〜150、151〜200、201〜250、251〜300、301〜350、 351〜400、401〜450、451〜500、501〜550、551〜600、651〜700、701〜750、75 1〜800、800〜850、851〜900、901〜950、951〜1000、1001〜1050、1051〜1100 、1101〜1150、1151〜1200、1201〜1250、1251〜1300、1301〜1350、1351〜1400 、1401〜1450、1451〜1500、1501〜1550、1551〜1600、1601〜1650、1651〜1700 、1701〜1750、1751〜1800、1801〜1850、1851〜1900、1901〜1950、1951〜2000 、および2001〜最後からの配列を有するフラグメントを含む。この状況において 、「およそ」は、具体的に列挙される範囲、いずれかの末端もしくは両方の末端 で、いくつか(5、4、3、2、もしくは1個)のヌクレオチドだけより大きな またはより小さな範囲を含む。好ましくは、これらのフラグメントは、生物学的 活性を有するポリペプチドをコードする。より好ましくは、これらのポリヌクレ オチドは、本明細書において考察されるようにプローブまたはプライマーとして 使用され得る。 本発明において、「ポリペプチドフラグメント」とは、配列番号Yにおいて含 まれ、または寄託されたクローンに含まれるcDNAによってコードされる、短いア ミノ酸配列をいう。タンパク質フラグメントは、「自立構造(free-standing)」 であり得るか、またはフラグメントが部分または領域を形成するより大きなポリ ペプチド内に、最も好ましくは単一の連続した領域として、含まれ得る。本発明 のポリペプチドフラグメントの代表的な例は、例えばコード領域のアミノ酸番号 の約1〜20、21〜40、41〜60、61〜80、81〜100、102〜120、121〜140、141〜16 0、または161〜最後のフラグメントを含む。さらに、ポリペプチドフラグメント は、約20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、または150 アミノ酸の長さであり得る。この状況において、「約」は、具体的に列挙される 範囲、いずれかの末端または両方の末端で、いくつかの(5、4、3、2、また は1個)アミノ酸長だけより大きなまたはより小さな範囲を含む。 好ましいポリペプチドフラグメントは、分泌タンパク質および成熟形態を含む 。さらに好ましいポリペプチドフラグメントは、アミノ末端もしくはカルボキシ 末端、またはその両方から、連続した一連の欠失された残基を有する、分泌タン パク質または成熟形態を含む。例えば、1〜60個の範囲の任意の数のアミノ酸は 、分泌ポリペプチドまたは成熟形態のいずれかのアミノ末端から欠失され得る。 同様に、1〜30個の範囲の任意数のアミノ酸は、分泌タンパク質または成熟形態 のカルボキシ末端から欠失され得る。さらに、上述のアミノ末端およびカルボキ シ末端の欠失の任意の組み合わせが好ましい。同様に、これらのポリペプチドフ ラグメントをコードするポリヌクレオチドフラグメントもまた、好ましい。 特に、本発明のポリペプチドのN末端欠失は、一般式m−pによって記載され 得る。ここでpは、ポリペプチド中のアミノ酸の全数であり、そしてmは、2〜 (p−1)の整数であり、そしてこれらの整数の両方(mおよびp)は、配列番 号Yで同定されたアミノ酸残基の位置に相当した。 さらに、本発明のポリペプチドのC末端欠失もまた、一般式1−nによって記 載され得る。ここでnは、2〜(p−1)の整数であり、そして再度、これらの 整数(nおよびp)は、配列番号Yで同定されたアミノ酸残基の位置に相当した 。 本発明はまた、アミノ末端およびカルボキシ末端の両方から1つ以上のアミノ 酸が欠失したポリペプチドを提供する。これは、配列番号Yの残基m−nを有す るとして一般的に記載され得、ここでmおよびnは、上述のような整数である。 構造ドメインまたは機能ドメイン(例えば、αヘリックスおよびαヘリックス 形成領域、βシートおよびβシート形成領域、ターンおよびターン形成領域、コ イルおよびコイル形成領域、親水性領域、疎水性領域、α両親媒性領域、β両親 媒性領域、可変領域、表面形成領域、基質結合領域、および抗原性指標の高い領 域を含むフラグメント)によって特徴付けられるポリペプチドおよびポリヌクレ オチドのフラグメントもまた、好ましい。保存されるドメイン内にある配列番号 Yのポリペプチドフラグメントは、本発明によって具体的に意図される。さらに 、これらのドメインをコードするポリヌクレオチドフラグメントもまた、意図さ れる。 他の好ましいフラグメントは、生物学的に活性なフラグメントである。生物学 的に活性なフラグメントは、本発明のポリペプチドの活性に類似の活性を示すが 、必ずしも同一である必要はないフラグメントである。フラグメントの生物学活 性は、改善された所望の活性、または減少された所望されない活性を含み得る。エピトープおよび抗体 本発明において、「エピトープ」とは、動物において、特にヒトにおいて、抗 原性または免疫原性活性を有するポリペプチドフラグメントをいう。本発明の好 ましい実施態様は、エピトープを含むポリペプチドフラグメント、およびこのフ ラグメントをコードするポリヌクレオチドに関する。抗体が結合し得るタンパク 質分子の領域は、「抗原性エピトープ」と定義される。対照的に、「免疫原性エ ピトープ」は、抗体応答を誘発するタンパク質の一部と定義される。(例えば、 Geysenら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:3998-4002(1983)を参照のこと) 。 エピトープとして機能するフラグメントは任意の従来の手段によって産生され 得る(例えば、Houghten.R.A.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:5131-5135(198 5)、米国特許第4,631,211号でさらに記載される、を参照のこと)。 本発明において、抗原性エピトープは、好ましくは少なくとも7つ、より好ま しくは少なくとも9つ、そして最も好ましくは約15〜約30アミノ酸の間の配列を 含む。抗原性エピトープは、エピトープに特異的に結合する抗体(モノクローナ ル抗体を含む)を惹起するために有用である(例えば、Wilsonら、Cell 37:767- 778(1984);Sutcliffe,J.G.ら、Science 219:660-666(1983)を参照のこと)。 同様に、免疫原性エピトープは、当該分野で周知の方法に従って抗体を誘導す るために使用され得る(例えば、Sutcliffeら、前出;Wilsonら、前出;Chow,M. ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:910-914;およびBittle,F.J.ら、J.Gen Virol.66:2347-2354(1985)を参照のこと)。好ましい免疫原性エピトープは分泌 タンパク質を含む。免疫原性エピトープは、動物系(例えば、ウサギまたはマウ ス)にアルブミンのようなキャリアタンパク質とともに提示され得るか、または 免疫原性エピトープが十分に長い場合(少なくとも、約25アミノ酸)には、キャ リアなしで提示され得る。しかし、わずか8〜10アミノ酸を含む免疫原性エピト ープは、変性ポリペプチドにおいて(例えば、ウエスタンブロッティングにおい て)、少なくとも線状エピトープに結合し得る抗体を惹起するのに十分であるこ とが示されている。 本明細書中で使用される用語「抗体」(Ab)または「モノクローナル抗体」(Mab )は、タンパク質に特異的に結合し得るインタクトな分子および抗体フラグメン ト(例えば、FabおよびF(ab')2フラグメント)を含むことを意味する。Fabおよ びF(ab')2フラグメントは、インタクトな抗体のFcフラグメントを欠損し、循環 からより迅速に排除され、そしてインタクトな抗体よりも少ない非特異的組織結 合を有し得る。(Wahlら、J.Nucl.Med.24:316-325(1983))。従って、これら のフラグメントは、FABの産物または他の免疫グロブリン発現ライブラリーと同 様に好ましい。さらに、本発明の抗体はキメラ抗体、単鎖抗体、およびヒト化抗 体を含む。融合タンパク質 本発明の任意のポリペプチドは、融合タンパク質を産生するために使用され得 る。例えば、本発明のポリペプチドは、第2のタンパク質と融合される場合、抗 原性タグとして使用され得る。本発明のポリペプチドに対して惹起される抗体は 、ポリペプチドに結合することによって、第2のタンパク質を間接的に検出する ために使用され得る。さらに、分泌されるタンパク質は、細胞位置を輸送シグナ ルに基づいて標的化するので、本発明のポリペプチドは、他のタンパク質に一旦 融 合されると標的化分子として使用され得る。 本発明のポリペプチドと融合され得るドメインの例は、異種シグナル配列のみ ならず、また他の異種機能性領域をも含む。融合は、必ずしも直接的である必要 はないが、リンカー配列を介して起こり得る。 さらに、融合タンパク質はまた、本発明のポリペプチドの特徴を改良するため に操作され得る。例えば、さらなるアミノ酸、特に荷電アミノ酸の領域が、宿主 細胞からの精製または続く取り扱いおよび貯蔵の間の安定性および持続性を改良 するためにポリペプチドのN末端へ付加され得る。また、ペプチド部分は精製を 容易にするためにポリペプチドへ付加され得る。このような領域は、ポリペプチ ドの最終調製の前に除去され得る。ポリペプチドの取り扱いを容易にするための ペプチド部分の付加は、当該分野でよく知られる慣用の技術である。 さらに、本発明のポリペプチド(フラグメント、そして特にエピトープを含む )は、免疫グロブリン(IgG)の定常ドメインの一部と組み合わせられ得、キメラ ポリペプチドを生じる。これらの融合タンパク質は精製を容易にし、そしてイン ビボにおける増大した半減期を示す。1つの報告された例は、ヒトCD4ポリペプ チドの最初の2つのドメイン、および哺乳動物の免疫グロブリンの重鎖または軽 鎖の定常領域の種々のドメインからなるキメラタンパク質を記載している(EPA 3 94,827;Trauneckerら、Nature 331:84-86(1988))。ジスルフィド連結二量体構造 (IgGに起因する)を有する融合タンパク質もまた、単量体分泌タンパク質また はタンパク質フラグメント単独よりも、他の分子に結合しそして中和するのにさ らに効率的であり得る(Fountoulakisら、J.Biochem.270:3958-3964(1995))。 同様に、EP-A-O 464 533(カナダ国対応特許第2045869号)は、別のヒトタンパ ク質またはその部分とともに免疫グロブリン分子の定常領域の種々の部分を含む 融合タンパク質を開示する。多くの場合、融合タンパク質のFc部分は、治療およ び診断において有益であり、従って、例えば、改良された薬物動態学的な特性を 生じ得る(EP-A 0232 262)。あるいは、融合タンパク質が発現され、検出され、 そして精製された後に、Fc部分を欠失させることが望ましい。例えば、融合タン パク質が免疫化のための抗原として使用される場合、Fc部分は、治療および診断 を妨害し得る。例えば、薬物の発見において、hIL-5のようなヒトタンパク質は 、hIL-5のアンタゴニストを同定するための高処理能力スクリーニングアッセイ の目的のためにFc部分と融合されてきた(D.Bennettら、J.Molecular Recogni tion 8:52-58(1995);K.Johansonら、J.Biol.Chem.270:9459-9471(1995)を参 照のこと)。 さらに、本発明のポリペプチドはマーカー配列(例えば、融合されたポリペプ チドの精製を容易にするペプチド)に融合され得る。好ましい実施態様において 、マーカーアミノ酸配列は、とりわけヘキサ−ヒスチジンペプチド(例えば、pQ Eベクター(QIAGEN,Inc.,9259 Eton Avenue,Chatsworth,CA,91311)におい て提供されるタグ)であり、これらの多くのマーカーアミノ酸配列が市販されて いる。例えば、Gentzら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:821-824(1989)に記載 されるように、ヘキサ−スチジンは、融合タンパク質の都合の良い精製を提供す る。精製のために有用な別のペプチドタグである「HAタグ」は、インフルエンザ 赤血球凝集素タンパク質由来のエピトープに対応する(Wilsonら、Cell 37:767(1 984))。 従って、任意のこれら上記の融合物は、本発明のポリヌクレオチドまたはポリ ペプチドを使用して操作され得る。ベクター、宿主細胞、およびタンパク質産生 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、宿主細胞、および 組換え技術によるポリペプチドの産生に関連する。例えば、ベクターは、ファー ジベクター、プラスミドベクター、ウイルスベクター、またはレトロウイルスベ クターであり得る。レトロウイルスベクターは、複製コンピテント、または複製 欠損であり得る。後者の場合、一般的にウイルス増殖は、補完性(complementing )宿主細胞にのみ生じる。 ポリヌクレオチドは、宿主における増殖のために選択マーカーを含むベクター に連結され得る。一般に、プラスミドベクターは、リン酸カルシウム沈澱のよう な沈澱物、または荷電脂質との複合体において導入される。ベクターがウイルス である場合、ウィルスベクターは、適切なパッケージング細胞株を使用してイン ビトロでパッケージングされ、次いで宿主細胞に形質導入され得る。 ポリヌクレオチド挿入物は、適切なプロモーター(いくつか挙げれば、例えば 、ファージλPLプロモーター、E.coli lacプロモーター、trpプロモーター、ph oAプロモーターおよびtacプロモーター、SV40初期プロモーターおよびSV40後期 プロモーター、ならびにレトロウイルスLTRのプロモーター)に作動可能に連結 されるべきである。他の適切なプロモーターは当業者に公知である。発現構築物 はさらに、転写開始、転写終結のための部位、および転写領域において、翻訳の ためのリボソーム結合部位を含む。構築物によって発現される転写物のコード部 分は、好ましくは、始めに翻訳開始コドン、および翻訳されるためのポリペプチ ドの末端に適切に位置される終結コドン(UAA、UGAまたはUAG)を含む。 示されるように、発現ベクターは、好ましくは少なくとも1つの選択マーカー を含む。このようなマーカーは、真核細胞培養のためのジヒドロ葉酸レダクター ゼ、G418、またはネオマイシン耐性遺伝子、ならびにE.coliおよび他の細菌にお いて培養するためのテトラサイクリン、カナマイシンまたはアンピシリン耐性遺 伝子を含む。適切な宿主の代表的な例は、細菌細胞(例えば、E.coli、Streptom ycesおよびSalmonella typhimurium細胞);酵母細胞のような真菌細胞;Drosoph ilia S2およびSpodoptera Sf9細胞のような昆虫細胞;CHO細胞、COS細胞、293細 胞、およびBowesメラノーマ細胞のような動物細胞;ならびに植物細胞を含むが 、これらに限定されない。上記の宿主細胞のための適切な培養培地および条件は 、当該分野で公知である。 細菌における使用のために好ましいベクターの中には、pQE70、pQE60およびpQ E-9(QIAGEN,Inc.から入手可能);pBluescriptベクター、Phagescriptベクタ ー、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A(Stratagene Cloning Systems,Inc.から 入手可能);およびptrc99a、pKK223-3、pKK233-3、pDR540、pRIT5(Pharmacia Biotech,Inc.から入手可能)を含む。好ましい真核生物ベクターの中には、pWL NEO、pSV2CAT、pOG44、pXT1およびpSG(Stratageneから入手可能);ならびにpS VK3、pBPV、pMSGおよびpSVL(Pharmaciaから入手可能)がある。他の適切なベク ターは当業者に容易に明らかである。 宿主細胞への構築物の導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE -デキストラン媒介トランスフェクション、カチオン性脂質媒介トランスフェク ション、エレクトロポレーション、形質導入、感染、または他の方法によっても たらされ得る。このような方法は、Davisら、Basic Methods In Molecular Biol ogy(1986)のような多くの標準的研究室マニュアルに記載される。本発明のポリ ペプチドは、実際、組換えベクターを欠損する宿主細胞によって発現され得るこ とが特に意図される。 本発明のポリペプチドは、硫酸アンモニウム沈澱またはエタノール沈澱、酸抽 出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマ トグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグ ラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマト グラフィーを含む周知の方法によって組換え細胞培養物から回収され得、そして 精製され得る。最も好ましくは、高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)が精 製のために使用される。 本発明のポリペプチド、および好ましくは分泌形態はまた、以下から回収され 得る:直接単離されるかまたは培養されるかにかかわらず、体液、組織および細 胞を含む天然の供給源から精製された産物;化学的合成手順の産物;ならびに、 例えば、細菌細胞、酵母細胞、高等植物細胞、昆虫細胞、および哺乳動物細胞を 含む、原核生物宿主または真核生物宿主から組換え技術によって産生された産物 。組換え産生手順に使用される宿主に依存して、本発明のポリペプチドは、グリ コシル化されてもまたはグリコシル化されていなくてもよい。さらに、本発明の ポリペプチドもまた、宿主媒介プロセスの結果として、いくつかの場合において 、最初の改変されたメチオニン残基を含み得る。従って、一般に、翻訳開始コド ンによってコードされるN末端メチオニンが、すべての真核生物細胞における翻 訳後の任意のタンパク質から高い効率で除去されることは当該分野において周知 である。ほとんどのタンパク質においてN末端メチオニンもまた、ほとんどの原 核生物において効果的に除去されるが、いくつかのタンパク質について、この原 核生物除去プロセスは、N末端メチオニンが共有結合するアミノ酸の性質に依存 しており、非効率的である。ポリヌクレオチドの使用 本明細書中で同定された各々のポリヌクレオチドは、試薬として多数の方法に おいて使用され得る。以下の説明は例示的であるとみなされるべきであり、そし て公知の技術を利用する。 本発明のポリヌクレオチドは、染色体同定のために有用である。実際の配列デ ータ(反復多型性)に基づく染色体マーキング試薬で、現在利用可能であるのは わずかであるため、新しい染色体マーカーを同定する必要性が存在するままであ る。本発明の各々のポリヌクレオチドは、染色体マーカーとして使用され得る。 簡単に言うと、配列は、配列番号Xで示される配列からPCRプライマー(好まし くは15〜25bp)を調製することによって染色体にマッピングされ得る。プライマ ーが、ゲノムDNA中の1つより多くの予測されたエキソンにまたがらないように 、プライマーは、コンピューター分析を使用して選択され得る。次いで、これら のプライマーは、個々のヒト染色体を含む体細胞ハイブリッドのPCRスクリーニ ングのために使用される。配列番号Xに対応するヒト遺伝子を含むそれらのハイ ブリッドのみが、増幅したフラグメントを産生する。 同様に、体細胞ハイブリッドは、特定の染色体に対してポリヌクレオチドをPC Rマッピングする迅速な方法を提供する。単一のサーマルサイクラーを使用して1 日あたり3つ以上のクローンが割り当てられ得る。さらに、ポリヌクレオチドの 準局在化(sublocalization)は、特定の染色体フラグメントのパネルで達成さ れ得る。使用され得る他の遺伝子マッピング戦略は、インサイチュハイブリダイ ゼーション、標識フローソート(Iabcled flow sorted)染色体でのプレスクリー ニング、および染色体特異的cDNAライブラリーを構築するためのハイブリダイゼ ーションによる前選択を含む。 ポリヌクレオチドの正確な染色体位置はまた、中期染色体スプレッド(spread )の蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)を使用して達成され得る。 この技術は500または600塩基ほどの短さのポリヌクレオチドを使用する;しかし 2,000〜4,000bpのポリヌクレオチドが好ましい。この技術の総説に関しては、Ve rmaら、「Human Chromosomes:a Manual of Basic Techniques」,Pergamon Pres s,New York(1988)を参照のこと。 染色体マッピングについては、ポリヌクレオチドは、個々に(単一染色体また はその染色体上の単一部位をマークするために)またはパネルで(複数部位およ び/または複数染色体をマークするために)使用され得る。好ましいポリヌクレ オチドは、cDNAの非コード領域に対応する。なぜなら、コード配列は、遺伝子フ ァミリー内により保存される傾向があり、従って、染色体マッピングの間の交叉 ハイブリダイゼーションの機会が増加するからである。 一旦、ポリヌクレオチドが正確な染色体位置にマップされると、ポリヌクレオ チドの物理的位置は、連鎖分析において使用され得る。連鎖分析は、染色体位置 と特定の疾患の提示との間の同時遺伝(coinheritance)を確立する。(疾患マッピ ングデータは、例えば、V.McKusick,Mendelian Inheritance in Man(Johns H opkins University Welch Medical Libraryを通してオンラインで利用可能であ る)において見い出される)。1メガベースマッピング解像度および20kbあたり 1遺伝子と仮定すると、疾患と関連する染色体領域に正確に配置されるcDNAは、 50〜500の潜在的な原因遺伝子の1つであり得る。 従って、一旦、同時遺伝が確立されると、罹患個体と非罹患個体との間でのポ リヌクレオチドおよび対応する遺伝子における差異が試験され得る。まず、染色 体中の可視的構造改変(例えば、欠損または転位)は染色体スプレッドにおいて 、またはPCRによって試験される。構造的改変が存在しない場合、点変異の存在 が確認される。何人かのまたは全ての罹患された個体で観察されたが、正常な個 体では観察されなかった変異は、変異が疾患を引き起こし得ることを示す。しか し、いくつかの正常な個体由来のポリペプチドおよび対応する遺伝子の完全な配 列決定は、多型性を変異と区別するために要求される。新しい多型性が同定され る場合、この多型ポリペプチドはさらなる連鎖分析のために使用され得る。 さらに、非羅患個体と比較した羅患個体の遺伝子の増加または減少した発現が 、本発明のポリヌクレオチドを使用して評価され得る。任意のこれらの改変(改 変された発現、染色体再配置、または変異)は、診断マーカーまたは予後マーカ ーとして使用され得る。 前記に加えて、ポリヌクレオチドは、三重らせん形成またはアンチセンスDNA もしくはRNAによって遺伝子発現を制御するために使用され得る。両方の方法は 、 DNAまたはRNAへのポリヌクレオチドの結合に依存する。これらの技術に関して、 好ましいポリヌクレオチドは通常、20〜40塩基長であり、そして転写に関与する 遺伝子領域(三重らせん-Leeら、Nucl.Acids Res.6:3073(1979);Cooneyら、Scie nce 241:456(1988);およびDervanら、Science 251:1360(1991)を参照のこと)ま たはmRNA自体(アンチセンス-Okano,J.Neurochem.56:560(1991);Oligodeoxy-n ucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression,CRC Press,Boca R aton,FL(1988))のいずれかに相補的である。三重らせん形成は、最適にはDNAか らのRNA転写を遮断するが、アンチセンスRNAハイブリダイゼーションは、ポリペ プチドへのmRNA分子の翻訳を阻止する。両方の技術は、モデル系において効果的 であり、そして本明細書に開示される情報は、疾患を処置するための試みにおい て、アンチセンスまたは三重らせんポリヌクレオチドを設計するために使用され 得る。 本発明のポリヌクレオチドはまた、遺伝子治療において有用である。遺伝子治 療の1つの目標は、遺伝子欠損を修正する試みにおいて、欠損遺伝子を有する生 物へ正常遺伝子を挿入することである。本発明に開示されるポリヌクレオチドは 、高度に正確な様式でこのような遺伝子欠損を標的とする手段を提供する。別の 目標は、宿主ゲノム中には存在しなかった新しい遺伝子を挿入することであり、 それによって宿主細胞中に新しい形質を生成する。 ポリヌクレオチドはまた、微小な生物学的サンプルから個体を同定するために 有用である。例えば、米国軍は、その職員を同定するために制限フラグメント長 の多型性(RFLP)の使用を考慮している。この技術において、個体のゲノムDNA は1つ以上の制限酵素で消化され、そして職員を同定するため固有なバンドを生 じるためのサザンブロットについてプローブされる。この方法は、「認識票(Dog tag)」(これは、失われたり、交換されたり、または盗まれたりすることにより 、ポジティブな同定を困難にし得る)の現在の限界を受けない。本発明のポリヌ クレオチドは、RFLPのためのさらなるDNAマーカーとして使用され得る。 本発明のポリヌクレオチドはまた、個体のゲノムの選択された部分の実際の塩 基ごとのDNA配列を決定することによって、RFLPのための代替として使用され得 る。これらの配列は、このような選択されたDNA(これは、次いで配列決定され 得る)を増幅しそして単離するためにPCRプライマーを調製するために使用され 得る。各個体が固有のセットのDNA配列を有するので、この技術を使用して、個 体が同定され得る。一旦、固有のIDデータベースが個体について確立されると、 個体が生存していようとまたは死亡していようとにかかわらず、個体のポジティ ブ同定が、極めて小さな組織サンプルから作製され得る。 法医学生物学もまた、本明細書に開示されるようなDNAに基づく同定技術を使 用して利益を得る。組織(例えば、髪または皮膚)、または体液(例えば、血液 、唾液、精液など)のような非常にわずかな生物学的サンプルから得られたDNA 配列は、PCRを使用して増幅され得る。ある先行技術において、DQaクラスII HLA 遺伝子のような多型性遺伝子座から増幅された遺伝子配列は、個体を同定するた めの法医学生物学において使用される。(Erlich,H.,PCR Technology,Freeman and Co.(1992))。一旦、これらの特異的多型性遺伝子座が増幅されると、これ らは1つ以上の制限酵素で消化される。これは、DQaクラスII HLA遺伝子に対応 するDNAでプローブされたサザンブロットについてのバンドの同定するセットを 生じる。同様に、本発明のポリヌクレオチドは、法医学的目的のための多型性マ ーカーとして使用され得る。 また、特定の組織の供給源を同定し得る試薬についての必要性が存在する。例 えば、未知の起源の組織が提供される場合、法医学においてこのような必要性が 生じる。適切な試薬は、例えば、本発明の配列から調製される特定の組織に特異 的なDNAプローブまたはプライマーを含み得る。このような試薬のパネルは、種 および/または器官型によって組織を同定し得る。同様の様式で、これらの試薬 は、夾雑物について組織培養物をスクリーニングするために使用され得る。 少なくとも、本発明のポリヌクレオチドは、サザンゲルでの分子量マーカーと して、特定の細胞型における特定のmRNAの存在に関する診断プローブとして、新 規なポリヌクレオチドを発見するプロセスでの公知の配列を「差し引き」するた めのプローブとして、「遺伝子チップ」または他の支持体に付着させるためのオ リゴマーを選択および作製するため、DNA免疫技術を用いて抗DNA抗体を惹起させ るため、および免疫応答を誘発する抗原として、使用され得る。ポリペプチドの使用 本明細書中に同定される各ポリペプチドは、多くの方法に使用され得る。以下 の説明は、例示としてみなされるべきであり、そして公知の技術を使用する。 本発明のポリペプチドは、抗体に基づいた技術を使用して生物学的サンプル中 のタンパク質レベルをアッセイするために使用され得る。例えば、組織における タンパク質発現は、古典的な免疫組織化学法を用いて研究され得る(Jalkanen,M .ら、J.Cell.Biol.101:976-985(1985);Jalkanen,M.ら、J.Cell.Biol.105 :3087-3096(1987))。タンパク質遺伝子発現を検出するのに有用である、抗体に 基づいた他の方法には、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)およびラジオイムノ アッセイ(RIA)のような免疫アッセイが含まれる。適切な抗体アッセイの標識は 、当該技術分野で公知であり、そして例えば、グルコースオキシダーゼのような 酵素標識、ならびにヨウ素(125I、121I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3 H)、インジウム(112In)、およびテクネチウム(99mTc)のような放射性同位体、な らびにフルオレセインおよびローダミンのような蛍光標識、ならびにビオチンが 挙げられる。 生物学的サンプル中の分泌タンパク質レベルをアッセイすることに加えて、タ ンパク質はまた、画像化によりインビボで検出され得る。タンパク質をインビボ で画像化するための抗体の標識またはマーカーとしては、X線ラジオグラフィー 、NMRまたはESRにより検出可能なものが挙げられる。X線ラジオグラフィーにつ いては、適切な標識は、検出可能な放射線を発するが、被験体に対して明白に有 害ではないバリウムまたはセシウムのような放射性同位体を含む。NMRおよびESR に適切なマーカーには、例えば重水素のような検出可能な特徴的なスピンを有す るものが含まれ、これは、関連したハイブリドーマのための栄養素を標識するこ とにより抗体に取り込まれ得る。 放射性同位体(例えば、131I、112In、99mTc)、放射線不透過性物質、または核 磁気共鳴により検出可能な材料のような適切な検出可能な画像化部分で標識され た、タンパク質特異的抗体または抗体フラグメントは、哺乳動物に(例えば、非 経口的、皮下、または腹腔内に)導入される。被験体のサイズおよび用いられる 画像化システムは、診断画像を生成するために必要な画像化部分の量を決定する ことが当該分野で理解される。放射性同位体部分の場合には、ヒト被験体につい て、注射される放射能の量は、通常、99mTcの約5〜20ミリキュリーの範囲であ る。次いで、標識された抗体または抗体フラグメントは、特定のタンパク質を含 む細胞の位置に優先的に蓄積される。インビボ腫瘍画像化は、S.W.Burchielら 、「Immunopharmacokinetics of Radiolabeled Antibodies and Their Fragment s」(Tumor Imaging:The Radiochemical Detection of Cancerの第13章、S.W.B urchielおよびB.A.Rhodes編、Masson Publishing Inc.(1982)に記載される。 従って、本発明は、障害の診断方法を提供し、この方法は、(a)個体の細胞 または体液中の本発明のポリペプチドの発現をアッセイする工程;(b)この遺 伝子発現レベルを標準の遺伝子発現レベルと比較する工程を包含し、これによっ て、標準的な発現レベルと比較して、アッセイされたポリペプチドの遺伝子発現 レベルの増加または減少が、障害の指標になる。 さらに、本発明のポリペプチドを用いて疾患を処置し得る。例えば、患者は、 ポリペプチド(例えば、インスリン)の非存在またはレベルの減少を元に戻すこと 、異なるポリペプチド(例えば、ヘモグロビンBに対するヘモグロビンS)の非存 在またはレベルの減少を補充すること、ポリペプチド(例えば、ガン遺伝子)の活 性を阻害すること、ポリペプチドの活性を(例えば、レセプターに結合すること によって)活性化すること、遊離リガンド(例えば、炎症を低減させる際に用いら れる可溶性TNFレセプター)と膜結合レセプターと競合させることによって膜結合 レセプターの活性を減少させること、または所望の応答(例えば、血管の増殖)を もたらすことに取り組む際に、本発明のポリペプチドが投与され得る。 同様に、本発明のポリペプチドに指向される抗体もまた使用されて疾患を処置 し得る。例えば、本発明のポリペプチドに指向される抗体の投与によって、ポリ ペプチドに結合して、そしてポリペプチドの過剰産生を低減し得る。同様に、抗 体の投与によって、例えば、膜に結合したポリペプチド(レセプター)へ結合する ことにより、ポリペプチドを活性化し得る。 少なくとも本発明のポリペプチドは、当業者に周知の方法を用いるSDS-PAGEゲ ルまたは分子ふるいゲル濾過カラムの分子量マーカーとして使用され得る。ポリ ペプチドを用いてもまた、抗体を惹起し得、次いで、この抗体を使用して、宿主 細胞の形質転換を評価する方法として、組換え細胞からのタンパク質発現を測定 する。さらに、本発明のポリペプチドを使用して、以下の生物学的活性を試験し 得る。生物学的活性 本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドをアッセイに用いて、1つ以上 の生物学的活性について試験し得る。これらのポリヌクレオチドおよびポリペプ チドが、特定のアッセイにおいて活性を示すならば、これらの分子は、生物学的 活性に関連した疾患に関与し得る可能性が高い。従って、このポリヌクレオチド およびポリペプチドを用いて、関連する疾患を処置し得る。免疫活性 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、免疫細胞の増殖、分化、ま たは移動(走化性)の活性化もしくは阻害によって、免疫系の不全または障害を 処置するのに有用であり得る。免疫細胞は、造血と称されるプロセス、すなわち 、多能性幹細胞から骨髄性細胞(血小板、赤血球、好中球、およびマクロファー ジ)およびリンパ系(BおよびTリンパ球)細胞を産生するプロセスを介して発生 する。これらの免疫不全または障害の病因は、遺伝性、体細胞性(例えば、ガン またはいくつかの自己免疫障害)、後天性(例えば、化学治療または毒素による) 、または感染性であり得る。さらに、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプ チドは、特定の免疫系疾患または障害のマーカーまたは検出因子として使用され 得る。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、造血細胞の不全または障害 を処置または検出するに有用であり得る。本発明のポリペプチドまたはポリヌク レオチドを使用して、特定の(または多くの)型の造血細胞の減少に関連する障害 を処置するための取り組みにおいて、多能性幹細胞を含む造血細胞の分化および 増殖を増加させ得る。免疫学的な不全症候群の例には、以下が挙げられるがそれ らに限定されない:血液タンパク質障害(例えば、無ガンマグロブリン血症、低 ガンマグロブリン血症)、毛細血管拡張性運動失調、分類不能型免疫不全、デ ィ・ジョージ症候群、HIV感染、HTLV-BLV感染、白血球接着不全症候群、リンパ 球減少、食細胞殺菌機能不全、重症複合型免疫不全(SCID)、ヴィスコット−オー ルドリッチ障害、貧血、血小板減少症、または血色素尿。 さらに、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、止血活性(出 血を停止する)または血栓崩壊活性(血餅の形成)を調節するために使用され得る 。例えば、止血または血栓崩壊活性を増加させることによって、本発明のポリヌ クレオチドまたはポリペプチドは、血液凝固障害(例えば、無フィブリノーゲン 血症、因子欠乏)、血液血小板障害(例えば、血小板減少症)、または外傷、手術 もしくは他の原因から生じる創傷を処置するために使用され得る。あるいは、止 血活性または血栓崩壊活性を減少させ得る、本発明のポリヌクレオチドまたはポ リペプチドを用いて、凝固を阻害または溶解し得る。これらの分子は、心臓発作 (梗塞)、発作、または瘢痕の処置に重要であり得る。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドはまた、自己免疫障害を処置ま たは検出するのに有用であり得る。多くの自己免疫障害は、免疫細胞によって、 自己を外来物質として不適切に認識することからもたらされる。この不適切な認 識は、宿主組織の破壊を導く免疫応答を生じる。それゆえ、免疫応答、特にT細 胞の増殖、分化、または走化性を阻害する本発明のポリペプチドまたはポリヌク レオチドの投与は、自己免疫障害を予防するのに有効な治療であり得る。 本発明によって処置または検出され得る自己免疫障害の例としては、以下が挙 げられるが、それらに限定されない:アディソン病、溶血性貧血、抗リン脂質症 候群、慢性関節リウマチ、皮膚炎、アレルギー性脳脊髄炎、糸球体腎炎、グッド パスチャー症候群、グレーヴズ病、多発性硬化症、重症筋無力症、神経炎、結膜 炎、水疱性類天疱瘡、天疱瘡、多発性内分泌腺症、紫斑、ライター病、スティッ フマン症候群、自己免疫性甲状腺炎、全身性エリテマトーデス、自己免疫性肺炎 症、ギヤンバレー症候群、インスリン依存性糖尿病、および自己免疫炎症性眼病 。 同様に、例えば、喘息(特にアレルギー性喘息)または他の呼吸問題のようなア レルギー性反応および状態はまた、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチ ドにより処置され得る。さらに、これらの分子を用いてアナフィラキシー、抗原 性分子に対する過敏症、または血液型不適合性を処置し得る。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドはまた、器官拒絶または対宿主 性移植片拒絶(GVHD)を処置および/または予防するために用いられ得る。器官拒 絶は、宿主免疫細胞が免疫応答を介して移植された組織を破壊することにより生 じる。同様に、免疫応答はまた、GVHDに関与しているが、この場合、外来の移植 された免疫細胞は宿主組織を破壊する。免疫応答、特にT細胞の増殖、分化、ま たは走化性を阻害する本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドの投与は、 器官拒絶またはGVHDを予防するのに有効な治療であり得る。 同様に、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、炎症を調節す るために用いられ得る。例えば、このポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、 炎症性応答に関与する細胞の増殖および分化を阻害し得る。これらの分子は、以 下を含む炎症状態(急性および慢性の両方の状態)を処置するために使用され得る :感染に関連した炎症(例えば、敗血症性ショック、敗血症、または全身性炎症 応答症候群(SIRS))、虚血性再灌流傷害、内毒素死亡、関節炎、補体媒介性超急 性拒絶、腎炎、サイトカインまたはケモカイン誘導性肺傷害、炎症性腸疾患、ク ローン病、またはサイトカイン(例えば、TNFまたはIL-1)の過剰産生からもたら される状態。過剰増殖性障害 ポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、新生物を含む過剰増殖性障害を処置 または検出するために使用され得る。本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオ チドは、直接的相互作用または間接的相互作用を介して障害の増殖を阻害し得る 。あるいは、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、過剰増殖性障害 を阻害し得る他の細胞を増殖させ得る。 例えば、免疫応答を増加させることによって、特に過剰増殖性障害の抗原性の 質を上げることによって、またはT細胞の増殖、分化、もしくは遊走によって、 過剰増殖性障害は処置され得る。この免疫応答は、存在する免疫応答を増強させ るかまたは新たな免疫応答を開始させるかのいずれかによって上昇され得る。あ るいは、免疫応答の減少はまた、化学療法剤のような過剰増殖性障害を処置する 方法であり得る。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドにより処置されるかまたは検出 され得る過剰増殖性障害の例には、以下に見出される新生物が含まれるがこれら に限定されない:腹部、骨、乳房、消化器系、肝臓、膵臓、腹膜、内分泌腺(副 腎、副甲状腺、下垂体、精巣、卵巣、胸腺、甲状腺)、眼、頭部および頸部、神 経(中枢および末梢)、リンパ系、骨盤、皮膚、軟組織、脾臓、胸部、ならびに泌 尿生殖器。 同様に、他の過剰増殖性障害もまた、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペ プチドにより処置または検出され得る。このような過剰増殖性障害の例には、以 下が挙げられるがこれらに限定されない:高ガンマグロブリン血症、リンパ球増 殖性障害、パラプロテイン血症、紫斑病、サルコイドーシス、セザリー症候群、 ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、ゴシェ病、組織球増殖症、および 任意のその他の過剰増殖性疾患、加えて上記に列挙した器官系に見出される新生 物。感染性疾患 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、感染因子を処置または検出 するために用いられ得る。例えば、免疫応答を上昇させることによって、特にB 細胞および/またはT細胞の増殖および分化を増加させることによって、感染性 疾患が処置され得る。免疫応答は、存在する免疫応答を上昇させるか、または新 たな免疫応答を開始させるかのいずれかにより上昇され得る。あるいは、本発明 のポリペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、必ずしも免疫応答を誘発するこ となく、感染因子を直接阻害し得る。 ウイルスは、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドにより処置または 検出され得る疾患または症状を引き起こし得る感染因子の一例である。ウイルス の例としては、以下のDNAおよびRNAウイルス科が挙げられるがこれらに限定され ない:アルボウイルス、アデノウイルス科、アレナウイルス科、アルテリウイル ス、ビルナウイルス科、ブニヤウイルス科、カリチウイルス科、サルコウイルス 科(Circoviridae)、コロナウイルス科、フラビウイルス科、ヘパドナウイルス科 (肝炎)、ヘルペスウイルス科(例えば、サイトメガロウイルス、単純ヘルペス、 ヘルペス帯状疱疹)、モノネガウイルス(Mononegavirus)(例えば、パラミクソウ イルス科、モルビリウイルス、ラブドウイルス科)、オルソミクソウイルス科(例 えば、インフルエンザ)、パポーバウイルス科、パルボウイルス科、ピコルナウ イルス科、ポックスウイルス科(例えば、痘瘡またはワクシニア)、レオウイルス 科(例えば、ロタウイルス)、レトロウイルス科(HTLV-I、HTLV-II、レンチウイル ス)、およびトガウイルス科(例えば、ルビウイルス属)。これらの科内に入るウ イルスは、以下を含むがこれらに限定されない種々の疾患または症状を引き起こ し得る:関節炎、細気管支炎(bronchiollitis)、脳炎、眼性感染症(例えば、 結膜炎、角膜炎)、慢性疲労症候群、肝炎(A型、B型、C型、E型、活動性慢性 、デルタ)、髄膜炎、日和見感染症(例えば、AIDS)、肺炎、バーキットリンパ腫 、水痘、出血熱、麻疹、流行性耳下腺炎、パラインフルエンザ、狂犬病、感冒、 ポリオ、白血病、風疹、性感染症、皮膚病(例えば、カポージ、いぼ)、およびウ イルス血症。本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドを用いて、任意のこ れらの症状または疾患が処置または検出され得る。 同様に、疾患または症状を引き起こし得、かつ本発明のポリヌクレオチドまた はポリペプチドによって処置または検出され得る細菌性因子または真菌性因子は 、以下のグラム陰性およびグラム陽性細菌科および真菌類を含むがこれらに限定 されない:Actinomycetales(例えば、Corynebacterium、Mycobacterium、Norcar dia)、Aspergillosis、Bacillaceae(例えば、Anthrax、Clostridium)、Bacteroi daceae、Blastomycosis、Bordetella、Borrelia、Brucellosis、Candidiasis、C ampylobacter、Coccidioidomycosis、Cryptococcosis、Dermatocycoses、Entero bacteriaceae(Klebsiella、Salmonella、Serratia、Yersinia)、Erysipelothrix 、Helicobacter、Legionellosis、Leptospirosis、Listeria、Mycoplasmatales 、Neisseriaceae(例えば、Acinetobacter、Gonorrhea、Menigococcal)、Pasteur ellaceaの感染症(例えば、Actinobacillus、Heamophilus、Pasteurella)、Pseud omonas、Rickettsiaceae、Chlamydiaceae、Syphilis、およびStaphylococcal。 これらの細菌または真菌の科は、以下を含むがこれらに限定されない疾患または 症状を引き起こし得る:菌血症、心内膜炎、眼感染症(結膜炎、結核、ブドウ膜 炎)、歯肉炎、日和見感染症(例えば、AIDSに関連した感染症)、爪周囲炎、プロ テーゼ 関連感染症、ライター病、気道感染症(例えば、百日咳または蓄膿症)、敗血症、 ライム病、ネコ引っ掻き病、赤痢、パラチフス熱、食中毒、腸チフス、肺炎、淋 病、髄膜炎、クラミジア、梅毒、ジフテリア、ライ病、パラ結核、結核、狼瘡、 ボツリヌス中毒、壊疸、破傷風、膿痂疹、リウマチ熱、猩紅熱、性感染病、皮膚 病(例えば、蜂巣炎、皮膚真菌症(dermatocycoses))、毒血症、尿路感染症、創傷 感染症。本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドを用いて、任意のこれら の症状または疾患を処置または検出し得る。 さらに、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドにより処置または検出 され得る疾患または症状を引き起こす寄生生物性因子としては以下のファミリー が挙げられるがこれらに限定されない:アメーバ、バベシア、コタシジウム、ク リプトスポリジウム、二核アメーバ、交疫、外部寄生生物、ジアルジア鞭毛虫、 蠕虫、リーシュマニア、タイレリア、トキソプラスマ、トリパノソーマ、および トリコモナス。これらの寄生生物は、以下を含むがこれらに限定されない種々の 疾患または症状を引き起こし得る:疥癬、ツツガムシ病、眼性感染症、腸疾患( 例えば、赤痢、ジアルジア鞭毛虫症)、肝臓疾患、肺疾患、日和見感染症(例えば 、AIDS関連)、マラリア、妊娠合併症、およびトキソプラスマ。本発明のポリペ プチドまたはポリヌクレオチドを用いて、任意のこれらの症状または疾患を処置 または検出し得る。 好ましくは、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドを用いる処置は、 患者に有効量のポリペプチドを投与するか、または患者から細胞を取り出して、 本発明のポリヌクレオチドをこの細胞に供給し、そして患者に操作した細胞を戻 す(エキソビボ治療)かのいずれかによるものであり得る。さらに、本発明のポリ ペプチドまたはポリヌクレオチドはワクチン中の抗原として用いられて、感染性 疾患に対する免疫応答を惹起し得る。再生 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドを用いて、細胞を分化させ、増 殖させ、そして誘引して、組織の再生を導き得る(Science 276:59-87(1997)を参 照のこと)。組織の再生を用いて、先天性欠損、外傷(創傷、熱傷、切開、または 潰瘍)、加齢、疾患(例えば、骨粗鬆症、変形性関節炎(osteocarthritis)、歯周 病、肝不全)、美容形成手術を含む手術、線維症、再灌流傷害、または全身性サ イトカイン損傷により損傷を受けた組織を修復、置換、または保護し得る。 本発明を用いて再生し得る組織としては、以下が挙げられる:器官(例えば、 膵臓、肝臓、腸、腎臓、皮膚、内皮)、筋肉(平滑筋、骨格筋、または心筋)、脈 管(脈管内皮を含む)、神経、造血、および骨格(骨、軟骨、腱、および靭帯)の組 織。好ましくは、再生は、瘢痕なく、または瘢痕が低減されて生じる。再生はま た、新脈管形成を含み得る。 さらに、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、治癒するのが困難 な組織の再生を増加し得る。例えば、腱/靭帯再生を増大させることによって、 損傷後の回復時間が早まる。本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドはま た、損傷を回避する試みにおいて予防的に使用され得る。処置され得る特定の疾 患は、腱炎、手根管症候群、および他の腱欠損または靭帯欠損を含む。非治癒創 傷の組織再生のさらなる例は、褥瘡性潰瘍、脈管不全、外科的創傷、および外傷 性創傷に関連する潰瘍を含む。 同様に、神経および脳組織はまた、神経細胞を増殖および分化させるために本 発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドを使用することによって再生され得 る。本方法を用いて処置され得る疾患は、中枢神経系疾患および末梢神経系疾患 、神経障害、または機械的および外傷性障害(例えば、脊髄障害、頭部外傷、脳 血管疾患、および発作(stoke))を含む。詳細には、末梢神経傷害と関連する疾患 、末梢神経障害(例えば、化学療法または他の医学的療法から生じる)、局在神 経障害、および中枢神経系疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、 ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、およびシャイ−ドレーガー症候群)はす べて、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドを用いて処置され得る。走化性 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、走化性活性を有し得る。走 化性分子は、細胞(例えば、単球、線維芽細胞、好中球、T細胞、肥満細胞、好 酸球、上皮細胞、および/または内皮細胞)を、身体中の特定の部位(例えば、 炎症、感染、または過剰増殖の部位)に誘引または移動させる。次いで、移動し た細胞は、特定の外傷または異常性を撃退および/または治癒し得る。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、特定の細胞の走化性活性を 増大し得る。次いで、これらの走化性分子を使用して、身体中の特定の位置に標 的化した細胞の数を増加させることによって、炎症、感染、過剰増殖性障害、ま たは任意の免疫系障害を処置し得る。例えば、走化性分子を使用して、免疫細胞 を傷害を受けた位置に誘引することによって、組織に対する創傷および他の外傷 を処置し得る。本発明の走化性分子はまた、線維芽細胞を誘引し得、これは創傷 を処置するために使用され得る。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドが走化性活性を阻害し得ること もまた意図される。これらの分子はまた、障害を処置するために使用され得る。 従って、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、走化性のインヒビタ ーとして使用され得る。 結合活性 本発明のポリペプチドは、ポリペプチドに結合する分子、またはポリペプチド が結合する分子をスクリーニングするために使用され得る。ポリペプチドと分子 との結合は、結合したポリペプチドまたは分子の活性を活性化(アゴニスト)、 増大、阻害(アンタゴニスト)、または減少させ得る。そのような分子の例は、 抗体、オリゴヌクレオチド、タンパク質(例えば、レセプター)、または低分子 を含む。 好ましくは、分子は、ポリペプチドの天然のリガンド(例えば、リガンドのフ ラグメント)、または天然の基質、リガンド、構造的模倣物、もしくは機能的模 倣物に密接に関連する(Coliganら、Current Protocols in Immunology 1(2):第 5章(1991)を参照のこと)。同様に、分子は、ポリペプチドが結合する天然のレ セプター、または少なくともポリペプチドによって結合され得るレセプターのフ ラグメント(例えば、活性部位)に密接に関連し得る。いずれの場合においても 、分子は、公知の技術を用いて合理的に設計され得る。 好ましくは、これらの分子についてのスクリーニングは、ポリペプチドを、分 泌タンパク質としてまたは細胞膜上でのいずれかで発現する適切な細胞を産生す る工程を包含する。好ましい細胞は、哺乳動物、酵母、Drosophila、またはE.c oli由来の細胞を含む。次いで、ポリペプチドを発現する細胞(または、発現さ れたポリペプチドを含む細胞膜)は、好ましくは、ポリペプチドまたは分子のい ずれかの結合、刺激、または活性の阻害を観察するための分子を潜在的に含む試 験化合物と接触される。 アッセイは、ポリペプチドへの候補化合物の結合を簡単に試験し得、ここで結 合は、標識によって、または標識された競合物との競合に関するアッセイにおい て検出される。さらに、アッセイは、候補化合物がポリペプチドへの結合によっ て生成されるシグナルを生じるか否かを試験し得る。 あるいは、アッセイは、細胞を含まない調製物、固体支持体に固定されたポリ ペプチド/分子、化学ライブラリー、または天然産物の混合物を用いて実施され 得る。アッセイはまた、ポリペプチドを含む溶液を候補化合物と混合する工程、 ポリペプチド/分子の活性または結合を測定する工程、およびポリペプチド/分 子の活性または結合を、標準と比較する工程を簡単に包含し得る。 好ましくは、ELISAアッセイは、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗 体を用いて、サンプル(例えば、生物学的サンプル)におけるポリペプチドのレ ベルまたは活性を測定し得る。抗体は、ポリペプチドへの直接的もしくは間接的 な結合のいずれか、またはポリペプチドとの基質についての競合によって、ポリ ペプチドのレベルまたは活性を測定し得る。 これらの上記のアッセイのすべては、診断マーカーまたは予後マーカーとして 使用され得る。これらのアッセイを用いて発見される分子は、ポリペプチド/分 子を活性化または阻害することによって、疾患を処置するか、または患者におけ る特定の結果(例えば、血管増殖)をもたらすために使用され得る。さらに、ア ッセイは、適切に操作された細胞または組織からのポリペプチドの産生を阻害ま たは増強し得る因子を発見し得る。 従って、本発明は、以下の工程を含む本発明のポリペプチドに結合する化合物 を同定する方法を包含する:(a)候補結合化合物を本発明のポリペプチドととも にインキュベートする工程;および(b)結合が生じたか否かを決定する工程。さ らに、本発明は、以下の工程を含むアゴニスト/アンタゴニストを同定する方法 を包含する:(a)候補化合物を本発明のポリペプチドとともにインキュベートす る工程、(b)生物学的活性をアッセイする工程、および(b)ポリペプチドの生物学 的活性が改変されているか否かを決定する工程。他の活性 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、先に議論されるように 造血系統に加えて、胚性幹細胞の分化または増殖を増加または減少し得る。 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、哺乳動物の特徴(例え ば、身長、体重、毛の色、眼の色、皮膚、脂肪組織の割合、色素沈着、大きさ、 および形(例えば、美容外科)、を調整するために使用され得る。同様に、本発 明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、異化作用、同化作用、プロセシン グ、利用、およびエネルギーの貯蔵に影響を及ぼす哺乳動物の代謝を調整するた めに使用され得る。 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、バイオリズム、カリカディ ック(caricadic)リズム、うつ病(抑うつ性障害を含む)、暴力の傾向、痛み への耐性、生殖能力(好ましくは、アクチビンまたはインヒビン様活性によって )、ホルモンレベルもしくは内分泌レベル、食欲、性欲、記憶、ストレス、また は他の認知の質に影響を及ぼすことによって、哺乳動物の精神状態または身体状 態を変更するために使用され得る。 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、例えば、貯蔵能力、脂 肪含有量、脂質、タンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、補因子、または 他の栄養成分を増加または減少させるような食品添加物または保存剤として使用 され得る。他の好ましい実施態様 本願発明の他の好ましい実施態様は、配列番号Xのヌクレオチド配列中の少な くとも約50の連続したヌクレオチドの配列に、少なくとも95%同一であるヌクレ オチド配列を含む、単離された核酸分子を含み、ここで、Xは表1に規定される ような任意の整数である。 上記連続したヌクレオチドの配列が、表1中の配列番号Xについて規定される ような、ほぼクローン配列の5'ヌクレオチドの位置のヌクレオチドで始まり、そ してほぼクローン配列の3'ヌクレオチドの位置のヌクレオチドで終わる位置の範 囲で、配列番号Xのヌクレオチド配列に含まれる、核酸分子もまた好ましい。 上記連続したヌクレオチドの配列が、表1中の配列番号Xについて規定される ような、ほぼ開始コドンの5'ヌクレオチドの位置のヌクレオチドで始まり、そし てほぼクローン配列の3'ヌクレオチドの位置のヌクレオチドで終わる位置の範囲 で、配列番号Xのヌクレオチド配列に含まれる、核酸分子もまた好ましい。 上記連続したヌクレオチドの配列が、表1中の配列番号Xについて規定される ような、ほぼシグナルペプチドの第1のアミノ酸の5'ヌクレオチドの位置のヌク レオチドで始まり、そしてほぼクローン配列の3'ヌクレオチドの位置のヌクレオ チドで終わる位置の範囲で、配列番号Xのヌクレオチド配列に含まれる、核酸分 子も同様に好ましい。 配列番号Xのヌクレオチド配列中の少なくとも約150の連続したヌクレオチド の配列に、少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸 分子もまた好ましい。 配列番号Xのヌクレオチド配列中の少なくとも約500の連続したヌクレオチド の配列に、少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸 分子はさらに好ましい。 さらに好ましい実施態様は、表1中の配列番号Xについて規定されるような、 ほぼシグナルペプチドの第1のアミノ酸の5'ヌクレオチドの位置のヌクレオチド で始まり、そしてほぼクローン配列の3'ヌクレオチドの位置のヌクレオチドで終 わる配列番号Xのヌクレオチド配列に少なくとも95%同一であるヌクレオチド配 列を含む核酸分子である。 さらに好ましい実施態様は、配列番号Xの完全なヌクレオチド配列に、少なく とも95%同一であるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸分子である。 ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で核酸分子にハイブリダイ ズする単離された核酸分子もまた好ましく、ここで上記のハイブリダイズする核 酸分子は、ストリンジェントなハイブリダイセーション条件下で、A残基のみま たはT残基のみからなるヌクレオチド配列を有する核酸分子にハイブリダイズし ない。 表1におけるcDNAクローンIDによって同定されるヒトcDNAクローンを含むDNA 分子を含む物質の組成物もまた好ましく、このDNA分子は、アメリカンタイプカ ルチャーコレクションに寄託された物質中に含まれ、そして上記のcDNAクローン IDについて表1中に示される所定のATCC受託番号を与えられている。 表1中のcDNAクローンIDによって同定されるヒトcDNAクローンのヌクレオチド 配列中の少なくとも50の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一であ るヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子もまた好ましく、このDNA分子は 表1において示されるATCC受託番号を付与された寄託物中に含まれる。 上記の少なくとも50の連続したヌクレオチドの配列が、上記ヒトcDNAクローン によってコードされる完全なオープンリーディングフレームの配列のヌクレオチ ド配列中に含まれる、単離された核酸分子もまた好ましい。 上記ヒトcDNAクローンによってコードされるヌクレオチド配列中の少なくとも 150の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一であるヌクレオチド配 列を含む、単離された核酸分子もまた好ましい。 さらに好ましい実施態様は、上記ヒトcDNAクローンによってコードされるヌク レオチド配列中の少なくとも500の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95 %同一であるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸分子である。 さらに好ましい実施態様は、上記ヒトcDNAクローンによってコードされる完全 なヌクレオチド配列に少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む、単離 された核酸分子である。 さらに好ましい実施態様は、以下からなる群から選択される配列中の少なくと も50の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一であるヌクレオチド配 列を含む核酸分子を、生物学的サンプルにおいて検出するための方法である:配 列番号Xのヌクレオチド配列であって、ここでXは表1において規定されるよう な任意の整数である;および表1中のcDNAクローンIDによって同定され、そして 表1において上記cDNAクローンについて示されるATCC受託番号を有する寄託物中 に含まれるヒトcDNAクローンによってコードされるヌクレオチド配列;上記の方 法は、上記の群から選択される配列と、上記のサンプル中の少なくとも1つの核 酸分子のヌクレオチド配列とを比較する工程、および上記サンプル中の上記核酸 分子の配列が、上記の選択された配列に対して少なくとも95%同一であるか否か を決定する工程を包含する。 上記の配列を比較する工程が、上記サンプル中の核酸分子と、上記群から選択 された配列を含む核酸分子との間の核酸ハイブリダイゼーションの程度を決定す る工程を包含する、上記方法もまた好ましい。同様に、上記の配列を比較する工 程が、上記サンプル中の核酸分子から決定されるヌクレオチド配列と、上記群か ら選択された配列とを比較する工程によって実施される、上記方法もまた好まし い。核酸分子は、DNA分子またはRNA分子を含み得る。 さらに好ましい実施態様は、生物学的サンプルの種、組織、または細胞型を同 定するための方法であって、この方法は、以下からなる群から選択される配列中 の少なくとも50の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一であるヌク レオチド配列を含む上記サンプル中の核酸分子を(もしあれば)検出する工程を 包含する:配列番号Xのヌクレオチド配列であって、ここでXは表1において規 定されるような任意の整数である;および表1中のcDNAクローンIDによって同定 され、そして表1において上記cDNAクローンについて示されるATCC受託番号を有 する寄託物中に含まれるヒトcDNAクローンによってコードされるヌクレオチド配 列。 生物学的サンプルの種、組織、または細胞型を同定するための方法は、少なく とも2つのヌクレオチド配列のパネル中のヌクレオチド配列を含む核酸分子を検 出する工程を包含し得、ここで上記パネル中の少なくとも1つの配列は、上記群 から選択される配列中の少なくとも50の連続したヌクレオチドの配列に少なくと も95%同一である。 表1において同定される分泌タンパク質をコードする遺伝子の異常な構造また は発現と関連する病理学的状態を、被験体において診断するための方法もまた好 ましく、この方法は、以下からなる群から選択される配列中の少なくとも50の連 続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む 、 核酸分子を、(もしあれば)上記被験体から得られる生物学的サンプルにおいて 検出する工程を包含する:配列番号Xのヌクレオチド配列、ここでXは表1にお いて規定されるような任意の整数である;および表1中のcDNAクローンIDによっ て同定され、かつ表1中の上記のcDNAクローンについて示されるATCC受託番号を 有する寄託物に含まれるヒトcDNAクローンによってコードされるヌクレオチド配 列。 病理学的状態を診断するための方法は、少なくとも2つのヌクレオチド配列の パネル中のヌクレオチド配列を含む核酸分子を検出する工程を包含し得、ここで 、上記パネル中の少なくとも1つの配列は、上記群から選択される配列中の少な くとも50の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一である。 上記の核酸分子のヌクレオチド配列が、少なくとも2つのヌクレオチド配列の パネルを含む、単離された核酸分子を含む物質の組成物もまた好ましく、ここで 上記のパネル中の少なくとも1つの配列は、以下からなる群から選択される配列 中の少なくとも50の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一である: 配列番号Xのヌクレオチド配列、ここでXは表1において規定されるような任意 の整数である;および表1中のcDNAクローンIDによって同定され、かつ表1中の 上記のcDNAクローンについて示されるATCC受託番号を有する寄託物に含まれるヒ トcDNAクローンによってコードされるヌクレオチド配列。核酸分子は、DNA分子 またはRNA分子を含み得る。 配列番号Yのアミノ酸配列中の少なくとも約10の連続したアミノ酸の配列に、 少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチドもまた好ま しく、ここでYは、表1において規定されるような任意の整数である。 上記連続したアミノ酸の配列が、表1中の配列番号Yについて示されるような 、ほぼ分泌部分の第1のアミノ酸の位置の残基で始まり、そしてほぼオープンリ ーディングフレームの最後のアミノ酸の残基で終わる位置の範囲で、配列番号Y のアミノ酸配列中に含まれる、ポリペプチドもまた好ましい。 配列番号Yのアミノ酸配列中の少なくとも約30の連続したアミノ酸の配列に少 なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチドもまた好まし い。 配列番号Yのアミノ酸配列中の少なくとも約100の連続したアミノ酸の配列に 少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチドはさらに好 ましい。 配列番号Yの完全なアミノ酸配列に少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む 、単離されたポリペプチドはさらに好ましい。 表1中のcDNAクローンIDによって同定され、かつ表1中の上記のcDNAクローン について示されるATCC受託番号を有する寄託物に含まれるヒトcDNAクローンによ ってコードされる分泌タンパク質の完全なアミノ酸配列において、少なくとも約 10の連続したアミノ酸の配列に少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む、単離 されたポリペプチドはさらに好ましい。 上記の連続したアミノ酸の配列が、表1中のcDNAクローンIDによって同定され 、かつ表1中の上記のcDNAクローンについて示されるATCC受託番号を有する寄託 物に含まれるヒトcDNAクローンによってコードされる分泌タンパク質の分泌部分 のアミノ酸配列に含まれる、ポリペプチドもまた好ましい。 表1におけるcDNAクローンIDによって同定され、かつ表1のこのcDNAクローン について示されるATCC受託番号を有する寄託物に含まれる、ヒトcDNAクローンに よってコードされるタンパク質の分泌部分のアミノ酸配列中の少なくとも約30の 連続的なアミノ酸の配列に少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、単離 されたポリペプチドもまた、好ましい。 表1におけるcDNAクローンIDによって同定され、かつ表1のこのcDNAクローン について示されるATCC受託番号を有する寄託物に含まれる、ヒトcDNAクローンに よってコードされるタンパク質の分泌部分のアミノ酸配列中の少なくとも約100 の連続的なアミノ酸の配列に少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、単 離されたポリペプチドもまた、好ましい。 表1におけるcDNAクローンIDによって同定され、かつ表1のこのcDNAクローン について示されるATCC受託番号を有する寄託物に含まれるヒトcDNAクローンによ ってコードされるタンパク質の分泌部分のアミノ酸配列に少なくとも95%同一で あるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチドもまた、好ましい。 以下からなる群から選択される配列中の、少なくとも10個の連続的なアミノ酸 の配列に少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドに対して特 異的に結合する単離された抗体は、さらに好ましい:配列番号Yのアミノ酸配列 (ここで、Yは表1で規定される任意の整数である);および表1におけるcDNA クローンIDによって同定され、かつ表1のこのcDNAクローンについて示されるAT CC受託番号を有する寄託物に含まれる、ヒトcDNAクローンによってコードされる タンパク質の完全アミノ酸配列。 以下からなる群から選択された配列中の、少なくとも10個の連続的なアミノ酸 の配列に少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドを、生物学 的サンプルにおいて検出する方法はさらに好ましい:配列番号Yのアミノ酸配列 (ここで、Yは表1で規定される任意の整数である);および表1におけるcDNA クローンIDによって同定され、かつ表1のこのcDNAクローンについて示されるAT CC受託番号を有する寄託物に含まれる、ヒトcDNAクローンによってコードされる タンパク質の完全アミノ酸配列;この方法は、このサンプル中における少なくと も1つのポリペプチド分子のアミノ酸配列をこの群から選択された配列と比較す る工程およびこのサンプル中におけるこのポリペプチド分子の配列が、少なくと も10個の連続的なアミノ酸のこの配列と少なくとも90%同一であるかどうかを決 定する工程を含む。 このサンプル中における少なくとも1つのポリペプチド分子のアミノ酸配列を 、この群から選択された配列と比較するこの工程は、このサンプル中のポリペプ チドの、以下からなる群から選択された配列中の少なくとも10個の連続的なアミ ノ酸の配列に対して、少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチ ドと特異的に結合する抗体に対する特異的な結合の程度を決定する工程を含む、 上記の方法もまた、好ましい:配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表1に 規定される任意の整数である);および表1におけるcDNAクローンIDによって同 定されかつ表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC受託番号を有する寄託 物に含まれるヒトcDNAクローンによってコードされるタンパク質の完全アミノ酸 配列。 配列を比較する工程が、このサンプル中のポリペプチド分子から決定されたア ミノ酸配列を、この群から選択された配列と比較することによって行われる、上 記の方法もまた好ましい。 生物学的サンプルの種、組織または細胞型を同定する方法もまた好ましく、こ こでこの方法は、このサンプル中のポリペプチド分子(このポリペプチドは、も し存在するならば、以下からなる群から選択される配列における少なくとも10の 連続的なアミノ酸の配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む)を検 出する工程を含む:配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表1に規定される 任意の整数である);および表1におけるcDNAクローンIDによって同定されかつ 表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC受託番号を有する寄託物に含まれ る、ヒトcDNAクローンによってコードされる、分泌タンパク質の完全アミノ酸配 列。 生物学的サンプルの種、組織または細胞型を同定する上記の方法もまた好まし く、ここでこの方法は、少なくとも2つのアミノ酸配列のパネルにおけるアミノ 酸配列を含むポリペプチド分子を検出する工程を含み、ここでこのパネル中の少 なくとも1つの配列は、上記の群から選択された配列における少なくとも10の連 続的なアミノ酸の配列と少なくとも90%同一である。 被験体において、表1において同定された分泌タンパク質をコードする遺伝子 の異常な構造または発現に関連する病的状態を診断する方法もまた、好ましい。 ここで、この方法は、この被験体から得られた生物学的サンプルにおいて、少な くとも2つのアミノ酸配列のパネルにおけるアミノ酸配列を含むポリペプチド分 子を検出する工程を含み、ここでこのパネル中の少なくとも1つの配列は、以下 からなる群から選択される配列における少なくとも10の連続的なアミノ酸の配列 と少なくとも90%同一である:配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表1に 規定される任意の整数である);および表1におけるcDNAクローンIDによって同 定されかつ表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC受託番号を有する寄託 物に含まれる、ヒトcDNAクローンによってコードされる分泌タンパク質の完全ア ミノ酸配列。 これらの方法のいずれかにおいて、このポリペプチド分子を検出する工程は、 抗体を使用することを包含する。 以下からなる群から選択された配列中の、少なくとも10の連続的なアミノ酸の 配列に少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチトをコードする ヌクレオチド配列と、少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む、単離 された核酸分子もまた、好ましい:配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表 1に規定される任意の整数である);および表1におけるcDNAクローンIDによっ て同定されかつ表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC受託番号を有する 寄託物に含まれる、ヒトcDNAクローンによってコードされる分泌タンパク質の完 全アミノ酸配列。 ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が、原核生物宿主でのこのポリペ プチドの発現について最適化されている、単離された核酸分子もまた、好ましい 。 また、ポリペプチドが以下の群から選択されるアミノ酸配列を含む、単離され た核酸分子もまた、好ましい:配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表1に 規定される任意の整数である);および表1におけるcDNAクローンIDによって同 定されかつ表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC受託番号を有する寄託 物に含まれる、ヒトcDNAクローンによってコードされる分泌タンパク質の完全ア ミノ酸配列。 上記の単離された核酸分子のいずれかをベクター中に挿入する工程を含む、組 換えベクターの作製方法はさらに好ましい。この方法によって生成された組換え ベクターも、好ましい。宿主細胞中にベクターを導入する工程を含む、組換え宿 主細胞を作製する方法、ならびにこの方法によって生成された組換え宿主細胞も また、好ましい。 単離されたポリペプチドを作製する方法であって、このポリペプチドが発現さ れるような条件下でこの組換え宿主細胞を培養する工程、およびこのポリペプチ ドを回収する工程を包含する、方法もまた、好ましい。単離されたポリペプチド を作製するこの方法もまた好ましく、ここでこの組換え宿主細胞は真核細胞であ り、そしてこのポリペプチドは、以下からなる群から選択されたアミノ酸配列を 含む、ヒト分泌タンパク質の分泌部分である:配列番号Yの分泌部分の第1のア ミノ酸の位置の残基で始まる、配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表1に 記載される整数であり、そして配列番号Yの分泌部分の第1のアミノ酸の位置は 表1に規定される);および表1におけるcDNAクローンIDによって同定されかつ 表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC受託番号を有する寄託物に含まれ る、ヒトcDNAクローンによってコードされるタンパク質の分泌部分のアミノ酸配 列。この方法によって生成された単離されたポリペプチドもまた、好ましい。 増加したレベルの分泌タンパク質活性を必要とする個体を処置する方法もまた 、好ましい。ここで、この方法は、このような個体に、この個体においてこのタ ンパク質の活性のレベルを増加させるのに有効な本願発明の単離されたポリペプ チド、ポリヌクレオチド、または抗体の量を含む薬学的組成物を投与する工程を 包含する。 概して、本発明を記載してきたが、本発明は、例示の目的のために提供され、 そして限定を意図しない、以下の実施例を参照することによってより容易に理解 される。 実施例 実施例1:選択されたcDNAクローンの寄託されたサンプルからの単離 引用されるATCC寄託物中の各cDNAクローンは、プラスミドベクター中に含まれ る。表1は、各クローンが単離されたcDNAライブラリーを構築するために用いら れたベクターを示す。多くの場合において、ライブラリーを構築するために使用 されたベクターは、プラスミドが切り出されたファージベクターである。直下の 表は、cDNAライブラリーを構築する際に使用される各ファージベクターについて 関連するプラスミドを相関づける。例えば、特定のクローンがベクター「Lambda Zap」中に単離されていると表1に示される場合、対応する寄託クローンは、「 pBluescript」である。 ベクターLambda Zap(米国特許第5,128,256号および同第5,286,636号)、Uni- Zap XR(米国特許第5,128,256号および同第5,286,636号)、Zap Express(米国 特許第5,128,256号および同第5,286,636号)、pBluescript(pBS)(Short,J.M. ら、Nucleic Acids Res.16:7583-7600(1988);Alting-Mees,M.A.およびShort,J .M.、Nucleic Acids Res.17:9494(1989))ならびにpBK(Alting-Mees,M.A.ら、 Strategies 5:58-61(1992))は、Stratagene Cloning Systems,Inc.、11011 N .Torrey Pines Road、La Jolla,CA,92037から市販されている。pBSは、アンピシ リン耐性遺伝子を含み、そしてpBKはネオマイシン耐性遺伝子を含む。両方とも 、E.coli株XL-1 Blue(これもまた、Stratageneから入手可能である)に形質転 換され得る。pBSは、SK+、SK-、KS+およびKSの4つで入荷する。SおよびKとは 、ポリリンカー領域(「S」とはSacIであり、そして「K」とは、KpnIのことで あり、これらは、それぞれのリンカーの各末端での最初の部位である)に隣接す るT7およびT3プライマー配列に対するポリリンカーの配向をいう。「+」または 「−」とは、ある方向においてf1 oriから開始される一本鎖レスキューがセンス 鎖DNAを生成し、そして他方においてアンチセンスであるようなf1複製起点「ori 」の配向をいう。 ベクターpSport1、pCMVSport 2.0およびpCMVSport3.0をLife Technologies、 Inc.、P.0.Box6009、Gaithersburg,MD 20897から入手した。全てのSportベクタ ーはアンピシリン耐性遺伝子を含み、そしてE.coli株DH10B(これもまた、Life Technologiesから入手可能である)に形質転換され得る。(例えば、Gruber,C.E . ら、Focus 15:59(1993)を参照のこと)。ベクターlafmid BA(Bento Soares、Co lumbia University、NY)は、アンピシリン耐性遺伝子を含み、そしてE.coli株X day Avenue、Carlsbad、CA 92008から入手可能である)は、アンピシリン耐性遺 伝子を含み、そしてE.coli株DH10B(Life Technologiesから入手可能である)に 形質転換され得る(例えば、Clark,J.M.、Nuc.Acids Res.16:9677-9686(1988)お よびMead,D.ら、Bio/Technology 9:(1991)を参照のこと)。好ましくは、本発明 のポリヌクレオチドは、表1における特定のクローンについて同定されたファー ジベクター配列、ならびに上記に示された対応するプラスミドベクター配列を含 まない。 表1に引用される、任意の所定のcDNAクローンについてATCC受託番号を与えら れたサンプルにおける寄託された物質はまた、1つ以上のさらなるプラスミド( これは各々、その所定のクローンとは異なるcDNAクローンを含む)を含み得る。 従って、同じATCC受託番号を共有する寄託物は、表1に示される各cDNAクローン のためのプラスミドを少なくとも含む。代表的には、表1に引用される各ATCC寄 託物のサンプルは、ほぼ等量(重量で)の約50個のプラスミドDNA(これは各々 、異なるcDNAクローンを含む)の混合物を含む;しかし、このような寄託サンプ ルは、50個よりも多いかまたは少ないcDNAクローン(約500個までのcDNAクロー ン)のためのプラスミドを含み得る。 表1における特定のクローンについて引用されるプラスミドDNAの寄託サンプ ルからそのクローンを単離するために2つのアプローチが使用され得る。第一に 、プラスミドを、配列番号Xに対応するポリヌクレオチドプローブを使用して、 クローンをスクリーニングすることによって直接単離する。 特に、30〜40ヌクレオチドを有する特定のポリヌクレオチドを、報告されてい る配列に従って、Applied BiosystemsのDNA合成装置を使用して合成する。オリ ゴヌクレオチドを、例えば、32P-γ-ATPで、T4ポリヌクレオチドキナーゼを用い て標識し、そして慣用の方法に従って精製する。(例えば、Maniatisら、Molecu lar Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Press、Cold Spring 、NY(1982))。プラスミド混合物を、当業者に公知の技術(例えば、ベクター供 給者によって提供される技術または上記で引用された関連の刊行物もしくは特許 において提供される技術)を用いて、上記のような適切な宿主(例えば、XL-1 Bl ue(Stratagene))に形質転換する。形質転換体を1.5%寒天プレート(適切な選択 薬剤、例えば、アンピシリンを含む)に、1プレートあたり約150の形質転換体( コロニー)の密度で播種する。これらのプレートを、細菌コロニースクリーニン グについての慣用の方法(例えば、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laborat ory Manual、第2版、(1989)、Cold Spring Harbor Laboratory Press、1.93 〜1.104頁)または当業者に公知の他の技術に従って、ナイロンメンブレンを使 用してスクリーニングする。 あるいは、配列番号Xの両端(すなわち、表1に規定されるクローンの5’N Tおよび3’NTによって囲まれる配列番号Xの領域内)に由来する、17〜20ヌ クレオチドの2つのプライマーを合成し、そしてこれらを使用して、寄託された cDNAプラスミドをテンプレートとして使用して、所望のcDNAを増幅する。ポリメ ラーゼ連鎖反応を、慣用の条件下で、例えば、0.5μgの上記cDNAテンプレートと の反応混合物の25μl中で実施する。慣用の反応混合物は、1.5〜5mM MgCl2、0. 01%(w/v)ゼラチン、それぞれ20μMのdATP、dCTP、dGTP、dTTP、25pmolの各プラ イマーおよび0.25ユニットのTaqポリメラーゼである。35サイクルのPCR(94℃ での変性を1分間;55℃でのアニールを1分間;72℃での伸長を1分間)を、Perki n-Elmer Cetus自動化サーマルサイクラーを用いて実施する。増幅産物をアガロ ースゲル電気泳動により分析し、そして予想される分子量のDNAバンドを切り出 し、そして精製する。PCR産物を、DNA産物をサブクローニングおよび配列決定す ることによって選択された配列であることを確認する。 寄託されたクローンに存在しないかもしれない遺伝子の5’非コード部分また は3’非コード部分の同定のために、いくつかの方法が利用可能である。これら の方法は、以下を含むがこれらに限定されない:フィルタープローブ探索、特異 的プローブを使用するクローン富化、および当該分野で周知である5’および3’ 「RACE」プロトコルと類似するかまたは同一のプロトコル。例えば、5’RACEに 類似する方法は、所望の全長転写物の5’末端の欠失を生成するために利用可能 である(Fromont-Racineら、Nucleic Acids Res.21(7):1683-1684(1993))。 簡潔には、特定のRNAオリゴヌクレオチドを、全長遺伝子RNA転写物をおそらく 含むRNAの集団の5’末端に連結する。連結されたRNAオリゴヌクレオチドに特異 的なプライマーおよび目的の遺伝子の公知の配列に特異的なプライマーを含むプ ライマーセットを使用して、所望の全長遺伝子の5’部分をPCR増幅する。次いで 、この増幅した産物を配列決定し得、そしてこれを使用して全長遺伝子を生成し 得る。 この上記の方法は、所望の供給源から単離された総RNAを用いて開始するが、 ポリA+RNAをも使用し得る。次いで、RNA調製物を、必要ならばホスファターゼで 処理して、後のRNAリガーゼ工程を妨害し得る分解または損傷RNAの5’リン酸基 を排除し得る。次いで、ホスファターセを不活化するべきであり、そしてRNAを メッセンジャーRNAの5’末端に存在するキャップ構造を除去するために、タバコ 酸ピロホスファターゼを用いて処理するべきである。この反応は、次いでT4 RNA リガーゼを用いてRNAオリゴヌクレオチドに連結され得る、キャップ切断RNAの5 ’末端に5’リン酸基を残す。 この改変型RNA調製物を、遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドを用いる、第一 鎖cDNA合成のためのテンプレートとして使用する。第一鎖合成反応物を連結され たRNAオリゴヌクレオチドに特異的なプライマーおよび目的の遺伝子の公知の配 列に特異的なプライマーを用いる、所望の5’末端のPCR増幅のためのテンプレー トとして使用する。次いで、得られた生成物を配列決定し、そして分析して5’ 末端配列が所望の遺伝子に属するかを確認する。実施例2:ポリヌクレオチドに対応するゲノムクローンの単離 ヒトゲノムP1ライブラリー(Genomic Systems、Inc.)を、実施例1に記載され る方法に従って、配列番号Xに対応するcDNA配列について選択されたプライマー を用いるPCRによってスクリーニングする(Sambrookもまた参照のこと)。実施例3:ポリペプチドの組織分布 本発明のポリヌクレオチドのmRNA発現の組織分布を、とりわけ、Sambrookらに よって記載されるノーザンブロット分析についてのプロトコルを用いて決定する 。 例えば、実施例1に記載される方法によって生成されるcDNAプローブを、redipr imeTM DNA labeling system(Amersham Life Science)を用いて、製造者の指示 に従って、P32で標識する。標識後、プローブを、CHROMA SPIN-100TMカラム(Clo ntech Laboratories、Inc.)を使用して、製造者のプロトコル番号PT1200-1に従 って精製する。次いで、精製した標識プローブを使用して、種々のヒト組織をmR NA発現について試験する。 種々のヒト組織(H)またはヒト免疫系組織(IM)を含む多重組織ノーザン(MTN )ブロット(Clontech)を、ExpressHybTMハイブリダイゼーション溶液(Clonte ch)を用いて、製造者のプロトコル番号PT1190-1に従って、標識プローブで試験 する。ハイブリダイゼーションおよび洗浄後、ブロットをマウントして、そして -70℃で一晩フィルムに曝露し、そしてフィルムを標準的な手順に従って現像す る。実施例4:ポリヌクレオチドの染色体マッピング オリゴヌクレオチドプライマーのセットを、配列番号Xの5'末端の配列に従っ て設計する。このプライマーは、好ましくは約100ヌクレオチドにわたる。次い で、このプライマーセットを、以下のセットの条件下でポリメラーゼ連鎖反応に 使用する:95℃で30秒;56℃で1分;70℃で1分。このサイクルを32回反復し、次 いで1回、70℃で5分間のサイクルを行う。個々の染色体または染色体フラグメン トを含む体細胞ハイブリッドパネル(Bios,Inc)に加えて、ヒト、マウス、お よびハムスターのDNAを鋳型として使用する。反応物を、8%ポリアクリルアミド ゲルまたは3.5%アガロースゲルのいずれかで分析する。染色体マッピングを、特 定の体細胞ハイブリッドにおける約100bpのPCRフラグメントの存在によって決定 する。実施例5:ポリペプチドの細菌性発現 本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを、実施例1に概説する ように、DNA配列の5'および3'末端に対応するPCRオリゴヌクレオチドプライマー を使用して増幅して挿入フラグメントを合成する。cDNA挿入物を増幅するために 使用されるプライマーは、発現ベクターに増幅産物をクローニングするために、 好ましくはプライマーの5'末端にBamHIおよびXbaIのような制限部位を含むべき である。例えば、BamHIおよびXbaIは、細菌性発現ベクターpQE-9(Qiagen,Inc. ,Chatsworth,CA)の制限酵素部位に対応する。このプラスミドベクターは、抗 生物質耐性(Ampr)、細菌の複製起点(ori)、IPTGで調節可能なプロモーター /オペレーター(P/O)、リボソーム結合部位(RBS)、6-ヒスチジンタグ(6-Hi s)、および制限酵素クローニング部位をコードする。 pQE-9ベクターをBamHIおよびXbaIで消化し、そして、増幅されたフラグメント を細菌性RBSにおいて開始されるリーディングフレームを維持しながらpQE-9ベク ターに連結する。次いで連結混合物を、lacIリプレッサーを発現し、またカナマ イシン耐性(Kanr)を与えるプラスミドpREP4の多重コピーを含む、E.coli株M1 5/rep4(Qiagen,Inc.)を形質転換するために使用する。形質転換体を、それら のLBプレート上で生育できる能力によって同定し、そしてアンピシリン/カナマ イシン耐性コロニーを選択する。プラスミドDNAを単離し、そして制限分析によ って確認する。 所望の構築物を含むクローンを、Amp(100μg/ml)およびKan(25μg/ml)の 両方を補充したLB培地における液体培養で一晩(O/N)増殖させる。O/N培養物を 、1:100〜2:250の比で大量培養に接種するために使用する。細胞を、0.4〜0.6 の間の吸光度600(O.D.600)まで増殖させる。次いで、IPTG(イソプロピル-B-D -チオガラクトピラノシド)を最終濃度1mMになるように加える。IPTGは、lacIリ プレッサーの不活化によりP/Oの活性化を誘導し、遺伝子発現の増加を導く。 細胞を、さらに3〜4時間増殖させる。次いで、細胞を遠心分離(6000×gで20 分間)によって収集する。細胞ペレットを、カオトロピック剤である6Mグアニジ ンHCl中に、4℃で3〜4時間攪拌することによって可溶化させる。細胞細片を遠心 分離によって取り除き、そしてポリペプチドを含む上清を、ニッケル-ニトリロ- 三酢酸(「Ni-NTA」)アフィニティー樹脂カラムにロードする(QIAGEN,Inc.前 出より入手可能)。6×Hisタグを有するタンパク質は、Ni-NTA樹脂に高い親和性 で結合し、そして単純な1工程手順で精製され得る(詳細には、QIAexpressioni st(1995)QIAGEN,Inc.,前出を参照のこと)。 手短に言えば、上清を、6Mグアニジン-HCl、pH8のカラムにロードし、カラム を、最初に10容量の6Mグアニジン-HCl、pH8で洗浄し、次いで10容量の6Mグアニ ジン-HCl、pH6で洗浄し、最後にポリペプチドを、6Mグアニジン-HCl、pH5で溶出 する。 次いで、精製したタンパク質を、リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)または50mM 酢酸ナトリウム、pH6の緩衝液および200mM NaClに対して透析することにより再 生させる。あるいは、タンパク質はNi-NTAカラムに固定化している間に、首尾よ く再折畳みされ得る。推奨条件は以下の通りである:プロテアーゼインヒビター を含む、500mM NaCl、20%グリセロール、20mM Tris/HCl、pH7.4中の6M〜iM尿素 の直線勾配を使用する再生。再生は1.5時間以上の時間をかけて行うべきである 。再生後、タンパク質を250mMイミダゾールの添加によって溶出させる。イミダ ゾールを、PBSまたは50mM酢酸ナトリウムpH6の緩衝液および200mM NaClに対する 最終の透析工程によって除去する。精製したタンパク質を、4℃で保存するか、 または-80℃で冷凍する。 上記の発現ベクターに加えて、本発明はさらに、本発明のポリヌクレオチドに 作動可能に連結されたファージオペレーターおよびプロモーターエレメントを含 み、pHE4aと呼ばれる発現ベクターを含む(ATCC受託番号209645、1998年2月25日 に寄託。)。このベクターは以下を含む:1)選択マーカーとしてのネオマイシ ンホスホトランスフェラーゼ遺伝子、2)E.coli複製起点、3)T5ファージプ ロモーター配列、4)2つのlacオペレーター配列、5)シャイン−ダルガーノ 配列、および6)ラクトースオペロンリプレッサー遺伝子(laqIq)。複製起点 (oriC)は、pUC19(LTI,Gaithersburg,MD)に由来する。プロモーター配列お よびオペレーター配列を合成的に作製する。 NdeIおよびXbaI、BamHI、XhoI、またはAsp718によってベクターを制限処理し 、制限生成物をゲルで泳動し、そしてより大きなフラグメント(スタッファー( stuffer)フラグメントは約310塩基対であるべきである)を単離することによっ て、DNAをpHEaに挿入し得る。DNA挿入物を、NdeI(5'プライマー)およびXbaI、 BamHI、XhoI、またはAsp718(3'プライマー)に対する制限部位を有するPCRプラ イマーを使用して、実施例1に記載のPCRプロトコールに従って生成する。PCR挿 入物 を、ゲル精製し、そして適合する酵素で制限処理する。挿入物およびベクターを 標準的なプロトコールに従って連結する。 操作されたベクターは、上記のプロトコールにおいて、細菌系でタンパク質を 発現させるために容易に置換され得る。実施例6:封入体由来のポリペプチドの精製 以下の別の方法は、ポリペプチドが封入体の形態で存在する場合に、E.coli 中で発現されたポリペプチドを精製するために使用され得る。他に指定されない 場合には、以下のすべての工程は4〜10℃で行われる。 E.coli発酵の生産期の完了後、細胞培養物を4〜10℃に冷却し、そして15,000 rpmの連続遠心分離(Heraeus Sepatech)によって細胞を採集する。細胞ペース トの単位重量あたりのタンパク質の予想される収量および必要とされる精製タン パク質の量に基づいて、細胞ペーストの適切な量(重量による)を、100mM Tris 、50mM EDTA、pH7.4を含む緩衝溶液に懸濁させる。細胞を、高剪断ミキサーを使 用して均質な懸濁液に分散させる。 次いで、細胞をマイクロフルイダイザー(microfluidizer)(Microfluidics ,Corp.またはAPV Gaulin,Inc.)に2回、4000〜6000psiで溶液を通すことに よって溶解させる。次いでホモジネートを、最終濃度0.5M NaClになるようにNaC l溶液と混合し、続いて7000×gで15分間遠心分離を行う。得られたペレットを 、0.5M NaCl、100mM Tris、50mM EDTA、pH7.4を使用して再度洗浄する。 得られた洗浄した封入体を、1.5M塩酸グアニジン(GuHCl)で2〜4時間可溶化 する。7000×gで15分間の遠心分離の後、ペレットを廃棄し、そしてポリペプチ ドを含む上清を4℃で一晩インキュベートしてさらなるGuHCl抽出を可能にする。 不溶性粒子を除去するための高速遠心分離(30,000×g)に続き、GuHCl可溶 化タンパク質を、GuHCl抽出物と、50mMナトリウム、pH4.5、150mM NaCl、2mM ED TAを含む20容量の緩衝液とを、激しい攪拌で迅速に混合することによって、再折 畳みさせる。再折畳みした希釈タンパク質溶液を、さらなる精製工程の前の12時 間、混合しないで4℃で保つ。 再折畳みされたポリペプチド溶液を清澄にするために、あらかじめ準備した40 mM酢酸ナトリウム、pH6.0で平衡化した、適切な表面積を有する0.16μmメンブレ ンフィルターを備える接触濾過ユニット(例えば、Filtron)を使用する。濾過 したサンプルを、カチオン交換樹脂(例えば、Poros HS-50,Perseptive Biosys tems)上にロードする。カラムを40mM酢酸ナトリウム、pH6.0で洗浄し、そして 同じ緩衝液中の250mM、500mM、1000mM、および1500mM NaClで、段階的な様式で 溶出する。溶出液の280nmにおける吸光度を継続的にモニターする。画分を収集 し、そしてSDS-PAGEによってさらに分析する。 次いでポリペプチドを含む画分をプールし、そして4容量の水と混合する。次 いで希釈されたサンプルを、あらかじめ準備した強アニオン(Poros HQ-50,Per septive Biosystems)および弱アニオン(Poros CM-20,Perseptive Biosystems )交換樹脂の直列カラムのセットにロードする。カラムを40mM酢酸ナトリウム、 pH6.0で平衡化する。両方のカラムを、40mM酢酸ナトリウム、pH6.0、200mM NaCl で洗浄する。次いでCM-20カラムを10カラム容量の直線的勾配(0.2MNaCl、50mM 酢酸ナトリウム、pH6.0から2.0M NaCl、50mM酢酸ナトリウム、pH6.5の範囲)を 用いて溶出させる。画分を、溶出液の定常A280モニタリング下で収集する。次 いで、 例えば、16% SDS-PAGEによって判明した)ポリペプチドを含む画分をプ ールする。 得られたポリペプチドは、上記の再折畳みおよび精製工程の後で95%より高い 純度を示すべきである。5μgの精製タンパク質がロードされる場合、いかなる主 たる混在バンドも、クマシーブルー染色した16% SDS-PAGEゲルから観察されない はずである。精製タンパク質はまた、エンドトキシン/LPS混在について試験さ れ得、そして代表的には、LPS含量はLALアッセイに従って、0.1ng/ml未満である 。実施例7:バキュロウイルス発現系におけるポリペプチドのクローニングおよび 発現 この実施例では、ポリペプチドを発現するために、プラスミドシャトルベクタ ーpA2を使用してポリヌクレオチドをバキュロウイルスに挿入する。この発現ベ クターは、Autographa californica核多核体ウイルス(AcMNPV)の強力なポリヘ ドリンプロモーター、続いてBamHI、XbaI、およびAsp718のような便利な制限部 位を含む。シミアンウイルス40(「SV40」)のポリアデニル化部位を、効率的な ポリアデニル化のために使用する。組換えウイルスの容易な選択のために、プラ スミドは、同方向にある弱いDrosophilaプロモーターの制御下でE.coli由来の β-ガラクトシダーゼ遺伝子、続いてポリヘドリン遺伝子のポリアデニル化シグ ナルを含む。挿入された遺伝子は両方の側で、クローン化したポリヌクレオチド を発現する生存可能なウイルスを生成する、野生型ウイルスDNAとの細胞媒介性 の相同組換えのためのウイルス配列と隣接する。 他の多くのバキュロウイルスベクター(例えば、pAc373、pVL941、およびpAcI M1)は、当業者が容易に理解するように、構築物が転写、翻訳、分泌など(必 要とされる場合、シグナルペプチドおよびインフレームなAUGを含む)のために 適切に配置されたシグナルを提供する限りにおいて、上記のベクターの代わりに 使用され得る。このようなベクターは、例えば、Luckowら、Virology 170:31-39 (1989)に記載される。 具体的には、寄託されたクローンに含まれるcDNA配列(これは、表1に示され るAUG開始コドンおよび天然に付随するリーダー配列を含む)を、実施例1に記 載されるPCRプロトコルを使用して増幅させる。天然に存在するシグナル配列を 使用して分泌タンパク質を産生する場合、pA2ベクターは第2のシグナルペプチ ドを必要としない。あるいは、ベクターは、Summersら(「A Manual of Methods for Baculovirus Vectors and Insect Cell Culture Procedures」、Texas Agr ecultural Experimental Station Bulletin No.1555(1987))に記載される標準 的な方法を用いて改変して、バキュロウイルスリーダー配列を含ませ得る(pA2 GP)。 増幅されたフラグメントを、市販のキット(「Geneclean」BIO 101 Inc.,La Jolla,CA)を使用して、1%アガロースゲルから単離する。次いでフラグメント を適切な制限酵素で消化し、そして再び1%アガロースゲルで精製する。 プラスミドを対応する制限酵素で消化し、そして必要に応じて、当該分野で公 知の慣用の手順を用いて、仔ウシ腸ホスファターゼを用いて脱リン酸化し得る。 次いでDNAを、市販のキット(「Geneclean」BIO 101 Inc.,La Jolla,Ca)を使 用して、1%アガロースゲルから単離する。 フラグメントおよび脱リン酸化したプラスミドを、T4 DNAリガーゼを用いて互 いに連結する。E.coli HB101またはXL-1 Blue(Stratagene Cloning Systems, La Jolla,Ca)のような他の適切なE.coli宿主細胞を、連結混合液で形質転換 し、そして培養プレート上に拡げる。プラスミドを含む細菌を、個々のコロニー 由来のDNAを消化し、そして消化産物をゲル電気泳動によって分析することによ り同定する。クローニングしたフラグメントの配列をDNA配列決定によって確認 する。 このポリヌクレオチドを含む5μgのプラスミドを、Felgnerら、Proc.Natl.A cad.Sci.USA 84:7413-7417(1987)によって記載されたリポフェクション法を 使用して、1.0μgの市販の線状化バキュロウイルスDNA(「BaculoGoldTM baculo virus DNA」,Pharmingen,San Diego,CA)とともに同時トランスフェクトする 。1μgのBaculoGoldTMウイルスDNAおよび5μgのプラスミドを、50μlの無血清グ レース培地(Life Technologies Inc.,Gaithersburg,MD)を含む、マイクロタ イタープレートの滅菌したウェル中で混合する。その後、10μlのリポフェクチ ンおよび90μlグレース培地を加え、混合し、そして室温で15分間インキュベー トする。次いで、トランスフェクション混合液を、無血清グレース培地1mlを加 えた35mm組織培養プレートに播種したSf9昆虫細胞(ATCC CRL 1711)に滴下して 加える。次いでプレートを27℃で5時間インキュベートする。次いで、トランス フェクション溶液をプレートから除去し、そして10%ウシ胎仔血清を補充した1ml のグレース昆虫培地を添加する。次いで培養を27℃で4日間継続する。 4日後上清を収集し、SummersおよびSmith、前出によって記載されたようにプ ラークアッセイを行う。「Blue Gal」(Life Technologies Inc.,Gaithersburg )を含むアガロースゲルを、galが発現しているクローン(青色に着色したプラ ークを生ずる)の容易な同定および単離を可能にするために使用する。(この型 の「プラークアッセイ」の詳細な説明はまた、Life Technologies Inc.,Gaithe rsburg,9-10頁によって記載される、昆虫細胞培養およびバキュロウイルス学の ための使用者ガイドの中に見出され得る。)適切なインキュベーションの後、青 色に着色したプラークをマイクロピペッター(例えば、Eppendorf)のチップで 拾う。次いで、組換えウイルスを含む寒天を、200μlのグレース培地を含む微小 遠心分離チューブ中で再懸濁させ、そして組換えバキュロウイルスを含む懸濁液 を、35mmディッシュに播種したSf9細胞に感染させるために使用する。4日後、 これらの培養ディッシュの上清を採集し、次いで4℃に貯蔵する。 ポリペプチドの発現を確認するために、10%熱非働化FBSを補充したグレース培 地中でSf9細胞を増殖させる。細胞を、約2の感染多重度(「MOI」)でポリヌク レオチドを含む組換えバキュロウイルスで感染させる。放射性標識したタンパク 質を所望する場合には、6時間に後培地を除去し、そしてメチオニンおよびシス テインを含まないSF900 II培地(Life Technologies Inc.,Rockville,MDから 入手可能)に置き換える。42時間後、5μCiの35S-メチオニンおよび5μCiの35S- システイン(Amershamから入手可能)を添加する。細胞をさらに16時間インキュ ベートし、次いで遠心分離によって採集する。上清中のタンパク質および細胞内 タンパク質を、SDS-PAGE、次いで(放射性標識した場合)オートラジオグラフィ ーによって分析する。 精製タンパク質のアミノ末端のアミノ酸配列の微量配列決定法を使用して、産 生されたタンパク質のアミノ末端配列を決定し得る。実施例8:哺乳動物細胞におけるポリペプチドの発現 本発明のポリペプチドを、哺乳動物細胞中で発現させ得る。代表的な哺乳動物 発現ベクターは、mRNAの転写の開始を仲介するプロモーターエレメント、タンパ ク質コード配列、および転写の終結および転写物のポリアデニル化に必要なシグ ナルを含む。さらなるエレメントは、エンハンサー、コザック配列、および、RN Aスプライシングのドナーおよびアクセプター部位に隣接する介在配列を含む。 非常に効率的な転写は、SV40由来の初期および後期プロモーター、レトロウイル ス(例えばRSV、HTLVI、HIVI)由来の長末端反復(LTR)、およびサイトメガロ ウイルス(CMV)の初期プロモーターを用いて達成される。しかし、細胞内エレ メント(例えば、ヒトアクチンプロモーター)もまた、使用され得る。 本発明を実施する際の使用に適切な発現ベクターは、例えば、pSVLおよびpMSG (Pharmacia,Uppsala,Sweden)、pRSVcat(ATCC 37152)、pSV2dhfr(ATCC 3714 6)、pBC12MI(ATCC 67109)、pCMVSport2.0、ならびにpCMVSport3.0のようなベク ターを含む。使用され得る哺乳動物宿主細胞は、ヒトHela細胞、293細胞、H9細 胞およびJurkat細胞、マウスNIH3T3細胞およびC127細胞、Cos 1細胞、Cos 7細胞 およびCV1細胞、ウズラQC1-3細胞、マウスL細胞、ならびにチャイニーズハムス ター卵巣(CHO)細胞を含む。 あるいは、ポリペプチドは、染色体に組み込まれたポリヌクレオチドを含む、 安定な細胞株中で発現され得る。dhfr、gpt、ネオマイシン、ハイグロマイシン のような選択可能なマーカーを用いる同時トランスフェクションは、トランスフ ェクトされた細胞の同定および単離を可能にする。 トランスフェクトされた遺伝子はまた、大量のコードされたタンパク質を発現 するために増幅され得る。DHFR(ジヒドロ葉酸還元酵素)マーカーは、目的の遺 伝子の数百または数千さえものコピーを有する細胞株の開発に有用である。(例 えば、Alt,F.W.ら、J.Biol.Chem.25:31357-1370(1978);Hamlin,J.L.およ びMa,C.、Biochem.et Biophys.Acta、1097:107-143(1990):Page,M.J.およ びSyndenham,M.A.、Biotechnology 9:64-68(1991)を参照のこと。)別の有用な 選択マーカーは、酵素グルタミンシンターゼ(GS)である(Murphyら、Biochem J.227:277-279(1991);Bcbbingtonら、Bio/Technology 10:169-175(1992))。 これらのマーカーを使用して、哺乳動物細胞を選択培地中で増殖させ、そしても っとも高い耐性を有する細胞を選択する。これらの細胞株は、染色体に組み込ま れた、増幅された遺伝子を含む。チャイニーズハムスター卵巣(CHO)およびNSO 細胞は、タンパク質の産生のためにしばしば使用される。 プラスミドpSV2-dhfr(ATCC受託番号37146)の誘導体である、発現ベクターpC 4(ATCC受託番号209646)およびpC6(ATCC受託番号209647)は、ラウス肉腫ウイ ルス(Cullenら、Molecular and Cellular Biology,438-447(1985年3月))の強 力なプロモーター(LTR)、およびCMVエンハンサー(Boshartら、Cell 41:521-5 30(1985))のフラグメントを含む。例えば、BamHI、XbaI、およびAsp718の制限 酵素切断部位を有するマルチプルクローニングサイトは、目的の遺伝子のクロー ニングを容易にする。ベクターはまた、3'イントロン、ラットプレプロインシュ リン遺伝子のポリアデニル化および終結シグナル、ならびに、SV40初期プロモ ーターの制御下にあるマウスDHFR遺伝子を含む。 具体的には、例えば、プラスミドpC6は、適切な制限酵素によって消化され、 次いで当該分野で公知の手順に従って、仔ウシ腸ホスファターゼ(phosphate)を 使用して脱リン酸化する。次いで、ベクターを1%アガロースゲルから単離する 。 本発明のポリヌクレオチドは、実施例1に概説するプロトコルに従って増幅さ れる。天然に存在するシグナル配列が、分泌タンパク質を産生するために使用さ れる場合、ベクターは、第二のシグナルペプチドを必要としない。あるいは、天 然に存在するシグナル配列が使用されない場合には、ベクターは異種シグナル配 列を含むように改変され得る(例えば、WO96/34891を参照のこと)。 増幅フラグメントを、市販のキット(「Geneclean」、BIO 101 Inc.,La Joll a,Ca.)を使用して1%アガロースゲルから単離する。次いで、フラグメントを 、適切な制限酵素で消化し、そして再び1%アガロースゲル上で精製する。 次いで、増幅フラグメントを同じ制限酵素で消化し、そして1%アガロースゲ ルで精製する。次いで、単離されたフラグメントおよび脱リン酸化したベクター を、T4 DNAリガーゼで連結する。次いで、E.coli HB101またはXL-1 Blue細胞を 形質転換し、そしてプラスミドpC6に挿入されたフラグメントを含む細菌を、例 えば、制限酵素分析を用いて同定する。 活性なDHFR遺伝子を欠損するチャイニーズハムスター卵巣細胞を、トランスフ ェクションに使用する。5μgの発現プラスミドpC6を、リポフェクチンを用いて 、0.5μgのプラスミドpSVneoとともに同時トランスフェクトする(Felgnerら、 前出)。プラスミドpSV2-neoは、優性選択マーカーであるG418を含む抗生物質の 群に対する耐性を付与する酵素をコードするTn5由来のneo遺伝子を含む。細胞を 、1mg/mlのG418を補充したαマイナスMEMに播種する。2日後、細胞をトリプシ ン処理し、そして10、25、または50ng/mlのメトトレキサートおよび1mg/mlのG4 18を補充したαマイナスMEM中のハイブリドーマクローニングプレート(Greiner ,Germany)中に播種する。約10〜14日後、単一のクローンをトリプシン処理し 、次いでメトトレキサートの異なる濃度(50nM、100nM、200nM、400nM、800nM) を使用して、6ウェルのペトリ皿または10mlのフラスコに播種する。次いで、メ トトレキサートの最高濃度で増殖するクローンを、さらに高い濃度(1μM、2 μM、 5μM、10μM、20μM)のメトトレキサートを含む新たな6ウェルプレートに移 す。同じ手順を、100〜200μMの濃度で増殖するクローンが得られるまで繰り返 す。所望の遺伝子産物の発現を、例えば、SDS-PAGEおよびウエスタンブロットに よって、または逆相HPLC分析によって分析する。実施例9:タンパク質融合物 本発明のポリペプチドは、好ましくは、他のタンパク質に融合される。これら の融合タンパク質は、種々の適用について使用され得る。例えば、本発明のポリ ペプチドの、Hisタグ、HAタグ、プロテインA、IgGドメイン、およびマルトース 結合タンパク質への融合は、精製を容易にする(実施例5を参照のこと;EP A 3 94,827もまた参照のこと;Trauneckerら、Nature 331:84-86(1988))。同様に、 IgG-1、IgG-3、およびアルブミンへの融合は、インビボでの半減期を増大させる 。本発明のポリペプチドに融合した核局在化シグナルは、タンパク質を特定の細 胞下局在に標的化し得る。一方、共有結合ヘテロダイマーまたはホモダイマーは 、融合タンパク質の活性を増大または減少させ得る。融合タンパク質はまた、1 つより多い機能を有するキメラ分子を作製し得る。最後に、融合タンパク質は、 非融合タンパク質と比較して、融合タンパク質の可溶性および/または安定性を 増大させ得る。上記の融合タンパク質の全ての型は、ポリペプチドのIgG分子へ の融合を概説する以下のプロトコル、または実施例5に記載されるプロトコルを 改変することによって作製され得る。 簡単には、IgG分子のヒトFc部分は、以下に記載の配列の5'および3'末端にわ たるプライマーを使用してPCR増幅され得る。これらのプライマーはまた、発現 ベクター(好ましくは、哺乳動物発現ベクター)へのクローニングを容易にする 都合の良い制限酵素部位を有するべきである。 例えば、pC4(受託番号第209646号)が使用される場合、ヒトFc部分は、BamHI クローニング部位に連結され得る。3'BamHI部位が破壊されるべきであることに 注意のこと。次に、ヒトFc部分を含有するベクターが、このBamHIによって再び 制限され、ベクターを線状化し、そして実施例1に記載するPCRプロトコルによ って単離された本発明のポリヌクレオチドが、BamHI部位に連結される。ポリヌ クレオチドは、終止コドンなしにクローン化され、そうでなければ、融合タンパ ク質は産生されないことに注意すること。 天然に存在するシグナル配列が分泌タンパク質を産生するために使用される場 合、pC4は、第二のシグナルペプチドを必要としない。あるいは、天然に存在す るシグナル配列が使用されない場合、ベクターは、異種シグナル配列を含むよう に改変され得る(例えば、WO 96/34891を参照のこと)。 ヒトIgG Fc領域 実施例10:ポリペプチドからの抗体の産生 本発明の抗体は、種々の方法によって調製され得る。(Current Protocols, 第2章を参照のこと。)例えば、本発明のポリペプチドを発現する細胞は、ポリ クローナル抗体を含む血清の産生を誘導するために動物に投与される。好ましい 方法において、分泌タンパク質の調製物が調製され、そして精製されて、実質的 に天然の夾雑物を含まないようにする。次いで、このような調製物は、動物に導 入されて、より大きな比活性のポリクローナル抗血清を生成する。 最も好ましい方法において、本発明の抗体は、モノクローナル抗体(または、 そのタンパク質結合フラグメント)である。このようなモノクローナル抗体は、 6:292(1976);Hammerlingら:Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas,E lsevier,N.Y.、563-681頁(1981)。)一般に、このような手順は、動物(好まし くは、マウス)をポリペプチドで免疫化すること、またはより好ましくは、分泌 ポリペプチド発現細胞での免疫化を含む。このような細胞は、任意の適切な組織 培養培地において培養され得る;しかし、10%ウシ胎仔血清(約56℃で非働化し た)を補充し、そして約10g/lの非必須アミノ酸、約1,000U/mlのペニシリン、お よび約100μg/mlのストレプトマイシンを補充したEarle改変Eagle培地において 細胞を培養することが好ましい。 このようなマウスの脾細胞は抽出され、そして適切なミエローマ細胞株と融合 される。任意の適切なミエローマ細胞株は、本発明に従って利用され得る;しか し、ATCCから入手可能な親ミエローマ細胞株(SP20)を利用することが好ましい 。融合後、得られるハイブリドーマ細胞を、HAT培地において選択的に維持し、 次いでWandsら(Gastroenterology 80:225-232(1981))に記載されるように限定 希釈によってクローニングする。このような選択によって得られるハイブリドー マ細胞は、次いでポリペプチドに結合し得る抗体を分泌するクローンを同定する ためにアッセイされる。 あるいは、ポリペプチドに結合し得るさらなる抗体を、抗イディオタイプ抗体 を使用して2段階工程の手順において生成し得る。このような方法は、抗体それ 自体が抗原であり、それゆえ二次抗体に結合する抗体を得ることが可能であると いう事実を利用する。この方法に従って、タンパク質特異的抗体が使用されて、 動物(好ましくは、マウス)を免疫する。次いで、このような動物の脾臓細胞を 使用して、ハイブリドーマ細胞を産生する。そして、ハイブリドーマ細胞は、タ ンパク質特異的抗体に結合する能力がポリペプチドによってブロックされ得る抗 体を産生するクローンを同定するためにスクリーニングされる。このような抗体 は、タンパク質特異的抗体に対する抗イディオタイプ抗体を含み、そしてさらな るタンパク質特異的抗体の形成を誘導する動物を免疫するために使用され得る。 FabおよびF(ab')2ならびに本発明の抗体の他のフラグメントは、本明細書中で 開示される方法に従って使用され得ることが理解される。このようなフラグメン トは、代表的には、パパイン(Fabフラグメントを産生するために)またはペプ シン(F(ab')2フラグメントを産生するために)のような酵素を使用して、タン パタ質分解性切断によって産生される。あるいは、分泌タンパク質結合フラグメ ントは、組換えDNA技術の適用により、または合成化学により産生され得る。 ヒトにおける抗体のインビボ使用のために、「ヒト化」キメラモノクローナル 抗体を使用することが好ましくあり得る。このような抗体は、上記のモノクロー ナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞に由来する遺伝子構築物を使用すること によって産生され得る。キメラ抗体を産生するための方法は当該分野で公知であ る。(総説については、Morrison,Science 229:1202(1985);Oiら、BioTechniqu es 4:214(1986);Cabillyら、米国特許第4,816,567号;Taniguchiら、EP 171496 ;Morrisonら、EP 173494;Neubergerら、WO 8601533;Robinsonら、WO 8702671 ;Boulianneら、Nature 312:643(1984);Neubergerら、Nature 314:268(1985)を 参照のこと。)実施例11:高処理能力スクリーニングアッセイのための分泌タンパク質の産生 以下のプロトコルは、試験されるべきポリペプチトを含有する上清を産生する 。次いで、この上清は、実施例13〜20に記載されるスクリーニングアッセイにお いて使用され得る。 第一に、ポリ-D-リジン(644 587 Boehringer-Mannheim)ストック溶液(PBS 中に1mg/ml)を、PBS(カルシウムもマグネシウムも含まない17-516F Biowhitta ker)中で1:20に希釈して、作業溶液50μg/mlにする。200μlのこの溶液を、各 ウェル(24ウェルプレート)に添加し、室温で20分間インキュベートする。溶液 を各ウェルにわたって分配させることを確実にする(注:チップをつけた12チ ャンネルピペッターは、1つおきのチャンネルにおいて使用され得る)。ポリ-D -リジン溶液を吸引除去し、そして1ml PBS(リン酸緩衝化生理食塩水)でリン スする。PBSは、細胞をプレートする直前までウェル中に残るべきであり、そし てプレートは2週間まで予めポリリジンでコーティングされ得る。 293T細胞(これは、P+20を過ぎて細胞を保有しない)を、2×105細胞/ウェル で、0.5mlのDMEM(Dulbecco改変Eagle培地)(4.5G/LのグルコースおよびL-グル タミン(12-604F Biowhittaker)/10%熱非働化FBS(14-503F Biowhittaker)/1×Pe nstrep(17-602E Biowhittaker)を含む)中にプレートする。細胞を一晩増殖させ る。 翌日、滅菌溶液容器(basin)中で、300μlリポフェクトアミン(18324-012 G ibco/BRL)および5ml Optimem I(31985070 Gibco/BRL)/96ウェルプレートを、一 緒に混合する。小容量のマルチチャンネルピペッターを用いて、実施例8または 9に記載する方法によって産生されたポリヌクレオチド挿入物を含有する約2μ gの発現ベクターを、適切に標識された96ウェルの丸底プレート中にアリコート する。マルチチャンネルピペッターを用いて、50μlのリポフェクトアミン/Opti mem I混合物を各ウェルに添加する。ピペットで緩やかに吸い上げたり下げたり して混合する。室温で15〜45分間インキュベートする。約20分後、多チャンネル ピペッターを使用して150μlのOptimem Iを各ウェルに添加する。コントロール として、インサートを欠失するベクターDNAの1つのプレートは、トランスフェ クションの各セットでトランスフェクトされるべきである。 好ましくは、トランスフェクションは、以下の作業をタグ連結(tag-teaming )することによって行うべきである。タグ連結によって、時間に関する労力は半 減され、そして細胞をPBS上であまり多くの時間過ごさせない。まず、Aさんは 、培地を細胞の4つの24ウェルプレートから吸引除去し、次いでBさんが0.5〜 1mlのPBSで各ウェルをリンスする。次いで、Aさんは、PBSリンスを吸引除去し 、そしてBさんは、チップのついた12チャンネルピペッターを使用して、チャン ネル1つおきに、200μlのDNA/リポフェクトアミン/Optimem I複合体を、まず奇 数のウェルに、次いで偶数のウェルにと、24ウェルプレート上の各列に添加する 。37℃で6時間インキュベートする。 細胞をインキュベートする間に、1×ペンストレップ(penstrep)を有するDM EM中の1%BSAか、または2mMグルタミンおよび1×ペンストレップを含むCHO-5 培地(116.6mg/LのCaCl2(無水物);0.00130mg/L CuSO4-5H2O;0.050mg/LのFe( NO3)3-9H2O;0.417mg/LのFeSO4-7H2O;311.80mg/LのKCl;28.64mg/LのMgCl2;48 . 84mg/LのMgSO4;6995.50mg/LのNaCl;2400.0mg/LのNaHCO3;62.50mg/LのNaH2PO4 -H2O;71.02mg/LのNa2HPO4;0.4320mg/LのZnSO4-7H2O;0.002mg/Lのアラキドン 酸;1.022mg/Lのコレステロール;0.070mg/LのDL-α-酢酸トコフェロール;0.05 20mg/Lのリノール酸;0.010mg/Lのリノレン酸;0.010mg/Lのミリスチン酸;0.01 0mg/Lのオレイン酸;0.010mg/Lのパルミトオレイン酸(Palmitric acid);0.01 0mg/Lのパルミチン酸;100mg/LのPluronic F-68;0.010mg/Lのステアリン酸;2. 20mg/LのTween80;4551mg/LのD-グルコース;130.85mg/mlのL-アラニン;147.50 mg/mlのL-アルギニン-HCL;7.50mg/mlのL-アスパラギン-H2O;6.65mg/mlのL-ア スパラギン酸;29.56mg/mlのL-シスチン2HCl-H2O;31.29mg/mlのL-シスチン-2HC l;7.35mg/mlのL-グルタミン酸;365.0mg/mlのL-グルタミン;18.75mg/mlのグリ シン;52.48mg/mlのL-ヒスチジン-HCl-H2O;106.97mg/mlのL-イソロイシン;111 .45mg/mlのL-ロイシン;163.75mg/mlのL-リジンHCl;32.34mg/mlのL-メチオニン ;68.48mg/mlのL-フェニルアラニン;40.0mg/mlのL-プロリン;26.25mg/mlのL- セリン;101.05mg/mlのL-スレオニン;19.22mg/mlのL-トリプトファン;91.79mg /mlのL-チロシン-2Na-2H2O;99.65mg/LのL-バリン;0.0035mg/Lのビオチン;3.2 4mg/LのD-Caパントテン酸;11.78mg/Lの塩化コリン;4.65mg/Lの葉酸;15.60mg/ Lのi-イノシトール;3.02mg/Lのナイアシンアミド;3.00mg/LのピリドキサールH Cl;0.031mg/LのピリドキシンHCl;0.319mg/Lのリボフラビン;3.17mg/Lのチア ミンHCl;0.365mg/Lのチミジン;および0.680mg/LのビタミンB12;25mMのHEPES 緩衝剤;2.39mg/LのNaヒポキサンチン;0.105mg/Lのリポ酸;0.081mg/Lのプトレ シンナトリウム-2HCl;55.0mg/Lのピルビン酸;0.0067mg/Lの亜セレン酸ナトリ ウム;20μMのエタノールアミン;0.122mg/Lのクエン酸第二鉄;41.70mg/Lのリ ノール酸と複合体化したメチル-B-シクロデキストリン;33.33mg/Lのオレイン酸 と複合体化したメチル-B-シクロデキストリン;ならびに10mg/Lのレチナールと 複合体化したメチル-B-シクロデキストリン)のいずれかの適切な培地を調製す る。(10%BSAストック溶液のために、1L DMEM中にBSA(81-068-3 Bayer)100gmを 溶解する)。培地を濾過し、そして50μlを内毒素アッセイのために15mlポリス チレンコニカル中に収集する。 トランスフェクション反応を、好ましくはタグ結合(tag-team)によってイン キュベーション時間の終わりに終結させる。Aさんは、トランスフェクション培 地を吸引除去し、その間Bさんは、1.5mlの適切な培地を各ウェルに添加する。 使用された培地に依存して45または72時間、37℃でインキュベートする:1%BS Aは45時間、またはCHO-5は72時間。 4日目に、300μlのマルチチャンネルピペッターを使用して、600μlを1mlの 深底ウェルプレートにアリコートし、そして残りの上清を2mlの深底ウェルにア リコートする。次いで、各ウェルからの上清を実施例13〜20に記載するアッセイ において使用し得る。 活性が、上清を使用して以下に記載する任意のアッセイにおいて得られる場合 、活性は、ポリペプチドから直接に(例えば、分泌タンパク質として)か、また は他のタンパク質の発現を誘導するポリペプチドによって(これは、次いで上清 中に分泌される)のいずれかに由来することが特に理解される。従って、本発明 はさらに、特定のアッセイにおける活性によって特徴づけられる上清中のタンパ ク質を同定する方法を提供する。実施例12:GASレポーター構築物の構築 細胞の分化および増殖に関与する1つのシグナル伝達経路は、Jak-STAT経路と 呼ばれる。Jak-STAT経路の活性化タンパク質は、多くの遺伝子のプロモーターに 位置する、γ活性化部位「GAS」エレメントまたはインターフェロン感受性応答 エレメント(「ISRE」)に結合する。これらのエレメントに対するタンパク質の 結合は、関連する遺伝子の発現を変化させる。 GASおよびISREエレメントは、転写のシグナルトランスデューサーおよびアク チベーターまたは「STAT」と呼ばれる転写因子のクラスによって認識される。ST ATファミリーには6つのメンバーが存在する。Stat1およびStat3は、Stat2と同 様に(IFNαに対する応答が広範であるように)、多くの細胞型において存在す る。Stat4は、より限定されており、そして多くの細胞型において存在しないが 、IL-12での処理後のTヘルパークラスI細胞に見出されている。Stat5は、元々 は哺乳動物成長因子と呼ばれたが、骨髄細胞を含む他の細胞においてより高い濃 度で見出されている。それは、多くのサイトカインによって組織培養細胞におい て 活性化され得る。 STATは活性化されて、Janus Kinase(「Jaks」)ファミリーとして知られるキ ナーゼのセットによってチロシンリン酸化に際して細胞質から核へ移動する。Ja ksは、可溶性のチロシンキナーゼの異なるファミリーを代表し、そしてTyk2、Ja k1、Jak2、およびJak3を含む。これらのキナーゼは、有意な配列類似性を示し、 そして一般には休止細胞において触媒的に不活性である。 Jaksは、以下の表によって要約されるように広範なレセプターによって活性化 される。(SchidlerおよびDarnell,Ann.Rev.Biochem.64:621-51(1995)によ る総説から改変。)Jaksを活性化し得るサイトカインレセプターファミリーは、 2つの群に分けられる:(a)クラスIは、IL-2、IL-3、IL-4、IL-6、IL-7、IL -9、IL-11、IL-12、IL-15、Epo、PRL、GH、G-CSF、GM-CSF、LIF、CNTF、および トロンボポエチンについてのレセプターを含み;そして、(b)クラス2は、IF N-a、IFN-g、およびIL-10を含む。クラス1レセプターは、保存されたシステイ ンモチーフ(4つの保存されたシステインおよび1つのトリプトファンのセット )、およびWSXWSモチーフ(Trp-Ser-Xxx-Trp-Ser(配列番号2)をコードする膜 近接領域)を共有する。 従って、リガンドのレセプターへの結合の際に、Jaksは活性化され、これは次 いでSTATを活性化し、これは、次いで移動し、そしてGASエレメントに結合する 。この全プロセスは、Jaks-STATシグナル伝達経路に包含される。 それゆえ、GASまたはISREエレメントの結合によって反映されるJaks-STAT経路 の活性化は、細胞の増殖および分化に関与するタンパク質を示すために使用され 得る。例えば、成長因子およびサイトカインは、Jaks-STAT経路を活性化するこ とが知られている。(以下の表を参照のこと)。従って、レポーター分子に連結 したGASエレメントを使用することにより、Jaks-STAT経路のアクチベーターが同 定され得る。 実施例13〜14に記載される生物学的アッセイにおいて使用されるプロモーター エレメントを含む合成GASを構築するために、PCRに基づいたストラテジーをGAS- SV40プロモーター配列を産生するために採用する。5'プライマーは、IRF1プロモ ーターにおいて見出され、そして一定の範囲のサイトカインでの誘導の際にSTAT に結合することが以前に証明されたGAS結合部位の4つのタンデムなコピーを含 むが(Rothmanら、Immunity 1:457-468(1994))、他のGASまたはISREエレメント を代わりに使用し得る。5'プライマーはまた、SV40初期プロモーター配列に対し て相補的な18bpの配列も含み、そしてXhoI部位に隣接する。5'プライマーの配列 は以下である: 下流プライマーはSV40プロモーターに対して相補的であり、Hind III部位に隣 接する:5':GCGGCAAGCTTTTTGCAAAGCCTAGGC:3’(配列番号4)。 PCR増幅を、Clontechから入手したB-gal:プロモータープラスミド中に存在す るSV40プロモーターのテンプレートを用いて実施する。得られたPCRフラグメン トをXhoI/Hind IIIを用いて消化し、そしてBLSK2-(Stratagene)にサブクロー ニングする。正方向および逆方向のプライマーを用いる配列決定により、挿入物 が以下の配列を含むことを確認する: 次に、SV40プロモーターに結合したこのGASプロモーターエレメントを用いて 、GAS:SEAP2レポーター構築物を操作する。ここで、レボーター分子は、分泌ア ルカリホスファターゼ、すなわち「SEAP」である。しかしながら、明らかに、こ の実施例または他の実施例のいずれにおいても、任意のレポーターの分子が、SE APの代わりとなり得る。SEAPの代わりに使用され得る周知のレポーター分子には 、 クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、ルシフェラーゼ、 アルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、グリーン蛍光タンパク質(GFP) 、または抗体により検出可能な任意のタンパク質が挙げられる。 合成GAS-SV40プロモーターエレメントと確認された上記の配列を、GAS-SEAPベ クターを作製するために、HindIIIおよびXhoIを用いて、SV40プロモーターを、 増幅したGAS:SV40プロモーターエレメントで効率的に置換し、Clontechから入手 したpSEAP−プロモーターベクターにサブクローニングする。しかしながらこの ベクターはネオマイシン耐性遺伝子を含まず、それゆえ、哺乳動物の発現系には 好ましくない。 従って、GAS-SEAPレポーターを発現する哺乳動物の安定な細胞株を作製するた めに、GAS-SEAPカセットをSalIおよびNotIを用いて、GAS-SEAPベクターから取り 出し、そしてGAS-SEAP/Neoベクターを作製するために、複数のクローニング部位 におけるこれらの制限部位を用いて、ネオマイシン耐性遺伝子を含むバックボー ンベクター(例えば、pGFP-1(Clontech))に挿入する。一旦、このベクターを哺 乳動物細胞にトランスフェクトすれば、このベクターは、実施例13〜14に記載さ れるようにGAS結合のためのレポーター分子として使用され得る。 他の構築物を上記の記載を使用し、そしてGASを異なるプロモーター配列で置 換して、作製し得る。例えば、NFK-BおよびEGRプロモーター配列を含むレポータ ー分子の構築を、実施例15および16に記載する。しかし、多くの他のプロモータ ーをこれらの実施例に記載のプロトコルを使用して置換し得る。例えば、SRE、I L-2、NFAT、またはオステオカルシンのプロモーターを単独または組み合わせて (例えば、GAS/NF-KB/EGR、GAS/NF-KB、II-2/NFAT、またはNF-KB/GAS)置換し得 る。同様に、他の細胞株(例えば、HELA(上皮細胞)、HUVEC(内皮細胞)、Reh (B細胞)、Saos-2(骨芽細胞)、HUVAC(大動脈細胞)、または心筋細胞を、 レポーター構築物の活性を試験するために使用し得る。実施例13:T細胞の活性についての高処理能力スクリーニングアッセイ 以下のプロトコルを、例えば、T細胞を増殖または分化させ得る増殖因子およ びサイトカインのような因子を同定することによりT細胞の活性を評価するため に使用する。T細胞の活性を実施例12で作製したGAS/SEAP/Neo構築物を用いて評 価する。従って、SEAP活性を増加させる因子は、Jaks-STATSシグナル伝達経路を 活性化する能力を示す。このアッセイに使用したT細胞は、Jurkat T細胞(ATC C受託番号TIB-152)であるが、Molt-3細胞(ATCC受託番号CRL-1552)およびMolt -4細胞(ATCC受託番号CRL-1582)細胞もまた使用し得る。 Jurkat T細胞は、リンパ芽球性CD4+Th1ヘルパー細胞である。安定な細胞株を 作製するために、およそ200万のJurkat細胞をDMRIE-C(Life Technologies)を 用いて、GAS-SEAP/neoベクターでトランスフェクト(以下に記載のトランスフェ クション手順)する。トランスフェクトした細胞を、およそ20,000細胞/ウェル の密度で播種し、そして1mg/mlのゲンチシン(genticin)に対して耐性であるト ランスフェクト体を選択する。耐性コロニーを増殖させ、次いで、インターフェ ロンγの漸増する濃度に対するそれらの応答について試験する。選択したクロー ンの用量反応を示す。 詳細には、以下のプロトコールにより、200μlの細胞を含む75のウェルについ て十分な細胞を得る。従って、複数の96ウェルプレートについて十分な細胞を産 生するために、スケールアップするか、または複数で実施するかのいずれかであ る。Jurkat細胞を1%のPen-StrepとともにRPMI+10%血清中で維持する。T25フラス コ中で2.5mlのOPTI-MEM(Life Technologies)と10μgのプラスミドDNAを組み合 わせる。50μlのDMRIE-Cを含む2.5mlのOPTI-MEMを添加し、そして、室温で15〜4 5分間インキュベートする。 インキュベート時間の間、細胞濃度をカウントし、必要な細胞数(トランスフ ェクションあたり107個)をスピンダウンし、そして最終濃度が107細胞/mlとな るようにOPTI-MEM中で再懸濁する。次いで、1mlのOPTI-MEM中の1×107個の細 胞をT25フラスコに加え、そして37℃で6時間インキュベートする。インキュベ ーションの後、10mlのRPMI+15%の血清を添加する。 Jurkat:GAS-SEAP安定レポーター株をRPMI+10%血清、1mg/mlゲンチシン、およ び1% Pen-Strep中で維持する。これらの細胞を実施例11に記載されるプロトコル により産生されるようなポリペプチドを含む上清で処理する。 上清の処理日に細胞を洗浄すべきであり、そして1mlあたり500,000個の密度と なるまで新鮮なRPMI+10%血清中に再懸濁するべきである。必要な細胞の正確な数 は、スクリーニングされる上清の数に依存する。1枚の96ウェルプレートについ て、およそ1000万個の細胞(10枚のプレートについて1億個の細胞)を必要とす る。 細胞を、12チャンネルのピペットを用いて96ウェルのディッシュに分与するた めに、三角のリザーバーボートに細胞を移す。200μlの細胞を、12チャンネルの ピペットを用いて、それぞれのウェルに移す(従って、ウェル当たり100,000個 の細胞を添加する)。 全てのプレートに播種した後、50μlの上清を、12チャンネルピペットを用い て、上清を含む96ウェルプレートから各ウェルに直接的に移す。さらに、外来性 のインターフェロンγの用量(0.1、1.0、10mg)を、ウェルH9、ウェルH10、お よびウェルH11に添加し、アッセイについてのさらなる陽性コントロールとして 供する。 上清で処理したJurkat細胞を含む96ウェルディッシュをインキュベーターに48 時間置く(注:この時間は48〜72時間の間で変更可能である)。次いで、各ウェ ルから35μlのサンプルを12チャンネルのピペットを用いて、不透明な96ウェル プレートに移す。不透明なプレートを(セロファンのカバーを用いて)覆うべき であり、そして実施例17に従うSEAPアッセイを行うまで、20℃で保存する。残存 する処理した細胞を含むプレートを4℃に置き、そして、所望するならば、特定 のウェル上でのアッセイを繰り返すための物質の供給源として供する。 陽性コントロールとして、100ユニット/mlのインターフェロンγを使用し得、 これは、Jurkat T細胞を活性化することが公知である。代表的には、30倍を超 える誘導が、陽性コントロールのウェルにおいて観察される。実施例14:骨髄性の活性を同定する高処理能力スクリーニングアッセイ 以下のプロトコルを、骨髄性細胞を増殖または分化させ得る増殖因子およびサ イトカインのような因子を同定することにより骨髄性の活性を評価するために使 用する。骨髄性細胞活性を実施例12において産生されたGAS/SEAP/Neo構築物を用 いて評価する。従って、SEAP活性を増加させる因子は、Jaks-STATSシグナル伝達 経路を活性化させる能力を示す。このアッセイに使用した骨髄性細胞は、U937、 前単球(pre-monocyte)細胞株であるが、TF-1、HL60、またはKGlも使用し得る 。 U937細胞を、実施例12において産生されたGAS/SEAP/Neo構築物で、一過性にト ランスフェクトするために、DEAE-Dextran法(Kharbandaら、1994,Cell Growth & Differentiation,5:259-265)を用いる。最初に、2×107個のU937細胞を回 集し、そしてPBSで洗浄する。U937細胞を、通常、100単位/mlのペニシリンおよ び100mg/mlのストレプトマイシンを補充した10%熱非働化ウシ胎仔血清(FBS)を 含むRPMI 1640培地中で増殖させる。 次に、0.5mg/ml DEAE-Dextran、8μgのGAS-SEAP2プラスミドDNA、140mM NaCl 、5mM KCl、375μM Na2HPO4.7H2O、1mM MgCl2、および675μM CaCl2を含む1mlの 20mM Tris-HCl(pH7.4)緩衝液に細胞を懸濁する。37℃で45分間インキュベート する。 10% FBSを含むRPMI 1640培地で細胞を洗浄し、次いで、10mlの完全培地に再懸 濁し、そして37℃で36時間インキュベートする。 GAS-SEAP/U937安定細胞を、40μg/mlのG418中で細胞を増殖させることにより 得る。G418を含まない培地を使用して、慣用的に増殖させるが、1〜2ヶ月毎で はあるが、細胞を二継代の間、400μg/ml G418中で再増殖させるべきである。 これらの細胞を1×108個の細胞を回集すること(これは10枚の96ウェルプレ ートアッセイのために十分である)により試験し、そしてPBSで洗浄する。上記 の200mlの増殖培地中で、5×105細胞/mlの最終密度で細胞を懸濁する。96ウェ ルプレートにおいてウェルあたり200μlの細胞をプレートする(すなわち、1× 105細胞/ウェル)。 実施例11に記載されるプロトコルにより調製された上清を50μl添加する。37 ℃で48〜72時間インキュベートする。陽性コントロールとして、100単位/mlのイ ンターフェロンγを使用し得、これはU937細胞を活性化させることが公知である 。代表的には、30倍を超える誘導が、陽性コントロールウェルにおいて観察され る。SEAPは、実施例17に記載のプロトコルに従って上清をアッセイする。実施例15:ニューロン活性を同定する高処理能力スクリーニングアッセイ 細胞が分化および増殖をうける場合、遺伝子群は多くの異なるシグナル伝達経 路を介して活性化される。これらの遺伝子の1つであるEGR1(初期増殖応答遺伝 子1)を活性化時に種々の組織および細胞型において誘導する。EGR1のプロモー ターはこのような誘導を担う。レポーター分子に結合したEGR1プロモーターを使 用して、細胞の活性化を評価し得る。 詳細には、以下のプロトコルをPC12細胞株におけるニューロン活性を評価する ために使用する。PC12細胞(ラット褐色細胞腫(phenochromocytoma cell))は 、多くのマイトジェン(例えば、TPA(テトラデカノイルホルボールアセテート )、NGF(神経成長因子)、およびEGF(上皮増殖因子))での活性化により増殖 および/または分化することが公知である。この処理の間にEGR1遺伝子発現を活 性化する。従って、SEAPレポーターに結合したEGRプロモーターを含む構築物でP C12細胞を安定にトランスフェクトすることにより、PC12細胞の活性化を評価し 得る。 EGR/SEAPレポーター構築物を以下のプロトコルにより組み立て得る。EGR-1プ ロモーター配列(-633〜+1)(Sakamoto Kら、Oncogene 6:867-871(1991))を以 下のプライマーを用いて、ヒトゲノムDNAからPCR増幅し得る: 次いで、実施例12において作製したGAS:SEAP/Neoベクターを使用して、EGR1増 幅産物をこのベクターに挿入し得る。制限酵素XhoI/HindIIIを使用してGAS:SEAP /Neoベクターを線状化し、GAS/SV40スタッファー(stuffer)を取り除く。これ らと同じ酵素を用いて、EGR1増幅産物を制限する。ベクターとEGR1プロモーター とを連結する。 細胞培養のための96ウェルプレートを調製するために、コーティング溶液(コ ラーゲンI型(Upstate Biotech Inc.カタログ番号08-115)を含む30%エタノー ル(滅菌濾過)での1:30希釈)を1つの10cmプレートあたり2ml、または96ウェ ルプレートのウェルあたり50μl添加し、そして2時間風乾させる。 PC12細胞を、予めコートした10cm組織培養ディッシュ上で、ペニシリン(100 単位/ml)およびストレプトマイシン(100μg/ml)を補充した、10%ウマ血清(J RH BIOSCIENCESカタログ番号12449-78P)、5%熱非働化ウシ胎仔血清(FBS)を含 むRPMI-1640培地(Bio Whittaker)中で慣用的に増殖させる。1つから4つへの 分割を3〜4日毎に行う。細胞を掻き取ることによりプレートから取り出し、そ して15回より多く上下にピペッティングして再懸濁する。 EGR/SEAP/Neo構築物を、実施例11に記載のLipofectamineプロトコルを使用し て、PC12にトランスフェクトする。EGR-SEAP/PC12安定細胞を、300μg/mlのG418 中で細胞を増殖させることにより得る。1〜2ヶ月毎ではあるが、G418を含まな い培地を慣用の増殖のために使用する。細胞を2継代の間、300μg/mlのG418中 で再増殖させるべきである。 ニューロン活性をアッセイするために、およそ70〜80%コンフルエントである 細胞を有する10cmプレートを、古い培地を除去することによりスクリーニングす る。細胞をPBS(リン酸緩衝化生理食塩水)を用いて1回洗浄する。次いで、細 胞を低血清培地(抗生物質とともに1%ウマ血清および0.5% FBSを含むRPMI-1640 )中で一晩、飢餓させる。 翌朝、培地を除去し、そしてPBSで細胞を洗浄する。プレートから細胞を掻き 取り、細胞を2mlの低血清培地中でよく懸濁する。細胞数をカウントし、そして より低血清の培地に添加し、5×105細胞/mlの最終細胞密度に到達させる。 200μlの細胞懸濁液を96ウェルプレートの各ウェルに添加する(1×105細胞/ ウェルに等しい)。実施例11により産生された50μlの上清を、37℃で48〜72時 間加える。陽性コントロールとして、EGRを介してPC12細胞を活性化することが 公知の成長因子(例えば、50ng/μlの神経成長因子(NGF))を使用し得る。代 表的には、50倍を超えるSEAP誘導が陽性コントロールウェルにおいて見られる。 SEAPは実施例17に従って、上清をアッセイする。実施例16:T細胞の活性についての高処理能力スクリーニングアッセイ NF-κB(核因子κB)は、広範な種々の薬剤(炎症性サイトカインであるIL-1 およびTNF、CD30およびCD40、リンホトキシン-αおよびリンホトキシン-βを含 む)により、LPSまたはトロンビンへの曝露により、ならびに特定のウイルス遺 伝子産物の発現により活性化される転写因子である。転写因子として、NF-κBは 免疫細胞の活性化に関与する遺伝子の発現、アポトーシスの制御(NF-κBは、ア ポトーシスから細胞を保護すると思われる)、B細胞およびT細胞の発生、抗ウ イルス応答および抗菌応答、ならびに複数のストレス応答を調節する。 刺激されない条件において、NF-κBは、I-κB(インヒビターκB)を有する細 胞質に保持される。しかしながら、刺激の際に、I-κBはリン酸化され、そして 分解(degraded)され、NF-κBの核への往復(Shuttle)を引き起こす。これに より標的遺伝子の転写を活性化する。NF-κBにより活性化される標的遺伝子には 、IL-2、IL-6、GM-CSF、ICAM-1およびMHCクラスIが挙げられる。 その中心的な役割および一定の範囲の刺激に応答する能力に起因して、NF-κB プロモーターエレメントを利用するレポーター構築物を、実施例11において産生 された上清をスクリーニングするために使用する。NF-κBのアクチベーターまた はインヒビターは、疾患の処置に有用である。例えば、NF-κBのインヒビターを 、急性または慢性的なNF-κBの活性化に関連するこれらの疾患(例えば、慢性関 節リウマチ)を処置するために使用し得る。 NF-κBプロモーターエレメントを含むベクターを構築するために、PCRに基づ いたストラテジーを採用する。上流のプライマーは、NF-κB結合部位の4つの直 列のコピー(GGGGACTTTCCC)(配列番号8)、SV40初期プロモーター配列の5'末 端に対して相補的な18bpの配列を含み、そしてXhoI部位に隣接する: 下流プライマーは、SV40プロモーターの3'末端に対して相補的であり、そして HindIII部位に隣接する: 5':GCGGCAAGCTTTTTGCAAAGCCTAGGC:3'(配列番号4)。 PCR増幅を、Clontechから入手したpβ-gal:プロモータープラスミドに存在す るSV40プロモーターのテンプレートを使用して行う。得られたPCRフラグメント をXhoIおよびHindIIIで消化し、そしてBLSK2-(Stratagene)にサブクローニン グする。T7およびT3プライマーを用いる配列決定により、挿入物が以下の配列を 含むことを確認する: 次に、XhoIおよびHindIIIを使用して、pSEAP2-プロモータープラスミド(Clon tech)に存在するSV40最小プロモーターエレメントをこのNF-κB/SV40フラグメ ントと置換する。しかしながら、このベクターはネオマイシン耐性遺伝子を含ま ず、そしてそれゆえ哺乳動物の発現系には好ましくない。 安定な哺乳動物細胞株を作製するために、NF-κB/SV40/SEAPカセットを制限酵 素SalIおよびNotIを使用して上記のNF-κB/SEAPベクターから取り出し、そして ネオマイシン耐性を含むベクターに挿入する。詳細には、SalIおよびNotIでpGFP -Iを制限した後に、NF-κB/SV40/SEAPカセットをpGFP-I(Clontech)に挿入し、 GFP遺伝子を置換した。 一旦、NF-κB/SV40/SEAP/Neoベクターを作製した後は、実施例13に記載のプロ トコルに従って、安定なJurkat T細胞を作製し、そして維持する。同様に、こ れらの安定なJurkat T細胞を含む上清をアッセイするための方法がまた、実施 例13に記載される。陽性コントロールとして、外因性のTNFα(0.1、1、10ng) をウェルH9、H10、およびH11に添加し、代表的には、5〜10倍の活性化を観察す る。実施例17:SEAP活性についてのアッセイ 実施例13〜16に記載されるアッセイのためのレポーター分子として、SEAP活性 を、以下の一般的な手順に従ってTropix Phospho-light Kit(カタログ番号BP-4 00)を用いてアッセイする。Tropix Phospho-light Kitは、以下で使用される希 釈緩衝液、アッセイ緩衝液、および反応緩衝液を提供する。 2.5×希釈緩衝液でディスペンサーをプライムし、そして15μlの2.5×希釈緩 衝液を35μlの上清を含むオプティプレート(Optiplate)に分与する。プラスチ ックシーラーでプレートをシールし、そして65℃で30分間インキュベートする。 一様でない加温を避けるためにオプティプレートを引き離す。 サンプルを室温まで15分間冷却する。ディスペンサーを空にし、そしてアッセ イ緩衝液でプライムする。50μlのアッセイ緩衝液を添加し、そして室温で5分 間インキュベートする。ディスペンサーを空にし、そして反応緩衝液でプライム する(以下の表を参照のこと)。50μlの反応緩衝液を添加し、そして室温で20 分間インキュベートする。化学発光シグナルの強度は時間依存的であり、そして 照度計上で5つのプレートを読むために約10分間を費やすので、5つのプレート をそれぞれの時間で処理し、10分後に2つ目のセットを開始するべきである。 照度計における相対的な光の単位(light unit)を読む。ブランクとしてH12 をセットし、そして結果を印字する。化学発光の増加は、レポーター活性を示す 。反応緩衝液の処方: 実施例18:低分子の濃度および膜透過性における変化を同定する高処理能力スク リーニングアッセイ レセプターへのリガンドの結合は、カルシウム、カリウム、ナトリウムのよう な低分子およびpHの細胞内レベルを変化させ、さらに膜電位を変化させることは 公知である。これらの変化を特定細胞のレセプターに結合する上清の同定を行う アッセイで測定し得る。以下のプロトコルは、カルシウムのアッセイを記載する が、このプロトコルは、カリウム、ナトリウム、pH、膜電位、または蛍光プロー ブにより検出可能な任意の他の低分子における変化を検出するように容易に改変 し得る。 以下のアッセイは、蛍光画像化プレートリーダー(「FLIPR」)を使用して低分子 と結合する蛍光分子(Molecular Probes)における変化を測定する。明らかに、 低分子を検出する任意の蛍光分子を本明細書で用いるカルシウム蛍光分子、fluo -3の代わりに使用し得る。 接着細胞については、細胞を10,000〜20,000細胞/ウェルで、底が透明なCo-s tar black96-ウェルプレートに播種する。プレートをCO2インキュベーター内で2 0時間インキュベートする。接着細胞をBiotek洗浄器内で200μlのHBSS(Hank's B alanced Salt Solution)で二回洗浄し、最後の洗浄後、緩衝液100μlを残す。 1mg/ml fluo-3の貯蔵溶液を10%プルロン酸(pluronic acid)DMSOで作製する 。細胞にfluo-3を負荷するため、12μg/ml fluo-3 50μlを各ウェルに添加する 。このプレートをCO2インキュベーター中、37℃で60分間インキュベートする。 プレートをBiotek洗浄器で、HBSSにより4回洗浄し、緩衝液100μlを残す。 非接着細胞については、細胞を遠心して培養培地から分離する。細胞を2〜5 ×106細胞/mlに50mlのコニカルチューブ内でHBSSを用いて再懸濁する。1mg/mlf luo-3の10%プルロン酸DMSO溶液4μlを細胞懸濁液1mlごとに加える。次に、チ ューブを37℃の水浴中に30〜60分間放置する。細胞をHBSSで二回洗浄し、1×106 細胞/mlに再懸濁し、そしてマイクロプレートに100μl/ウェルずつ分配する。 プレートを1000rpmで5分間遠心分離する。次に、プレートをDenley CellWash中 で200μlで一回洗浄した後、吸引工程により最終容量を100μlにする。 非細胞ベースのアッセイについては、各ウェルは、fluo-3などの蛍光分子を含 有する。上清をウェルに添加し、そして蛍光変化を検出する。 細胞内カルシウムの蛍光を測定するため、FLIPRを以下のパラメーターについ て設定する:(1)システムゲインは、300〜800mW;(2)曝露時間は、0.4秒間 ;(3)カメラF/stopは、F/2;(4)励起波長は488nm;(5)発光波長は530nm; および(6)サンプル添加量は50μl。530nmにおける発光の増加は、細胞内Ca++ 濃度の増加を生じる、細胞外シグナリング事象を示す。実施例19:チロシンキナーゼ活性を同定する高処理能力スクリーニングアッセイ プロテインチロシンキナーゼ(PTK)は、膜貫通キナーゼおよび細胞質キナーゼ の多様な群を表す。レセプタープロテインチロシンキナーゼ(RPTK)群内に、PDGF 、FGF、EGF、NGF、HGFおよびインスリンレセプターサブファミリーを含む一定の 範囲の有糸分裂促進性(mitogenic)および代謝性成長因子のレセプターがある 。さらに、対応するリガンドが未知である大きなRPTKファミリーがある。RPTKの リガンドは、主として分泌小タンパク質を含むが、膜結合型および細胞外マトリ ックスタンパク質も含有する。 リガンドによるRPTKの活性化は、リガンド媒介レセプター二量体化に関与し、 レセプターサブユニットのトランスリン酸化および細胞質チロシンキナーゼの活 性化が起こる。細胞質チロシンキナーゼには、srcファミリー(例えば、src、yes 、lck、lyn、fyn)のレセプター関連チロシンキナーゼ、ならびにJakファミリー のような非レセプター結合型および細胞質ゾルプロテインチロシンキナーゼが挙 げられる。これらのメンバーは、サイトカインスーパーファミリーのレセプター (例えば、インターロイキン、インターフェロン、GM-CSFおよびレプチン)によ って誘発されるシグナル伝達を介在する。 チロシンキナーゼ活性を刺激し得る広範な公知の因子のため、チロシンキナー ゼシグナル伝達経路を活性化し得る新規なヒト分泌タンパク質の同定は興味深い 。従って、以下のプロトコルを設計して、チロシンキナーゼシグナル伝達経路を 活性化し得るその新規なヒト分泌タンパク質を同定する。 標的細胞(例えば、初代ケラチノサイト)を約25,000細胞/ウェルの密度で、 Nalge Nunc(Naperville,IL)から購入した96ウェルLoprodyne Silent Screen Pla tesに播種する。プレートを100%エタノールで30分間、二回リンスして滅菌し、 水でリンスした後、一晩乾燥させる。幾つかのプレートを、100mlの細胞培養グ レードI型コラーゲン(50mg/ml)、ゼラチン(2%)またはポリリジン(50mg/ml)(こ れらは全て、Sigma Chemicals(St.Louis,MO)から購入し得る)で、またはBecton Dickinson(Bedford,MA)から購入した10%Matrigel、あるいは仔ウシ血清で2時 間コートし、PBSでリンスした後、4℃で貯蔵する。増殖培地に5,000細胞/ウェ ルを播種し、48時間後に製造業者のAlamar Biosciences,Inc.(Sacramento,CA)が 記載するように、alamarBlueを使用して細胞数を間接定量することにより、これ らのプレート上の細胞増殖をアッセイする。Becton Dickinson(Bedford,MA)のFa lconプレートカバー#3071を使用し、Loprodyne Silent Screen Plateを覆う。Fa lcon Microtest III細胞培養プレートもまた、いくつかの増殖実験において使用 し得る。 抽出物を調製するため、A431細胞をLoprodyneプレートのナイロン膜上に播種 し(20,000/200ml/ウェル)、そして完全培地内で一晩培養する。細胞を無血清基 本培地中で24時間インキュベートして静止させる。EGF(60ng/ml)または実施例11 で生成した上清50μlで5〜20分間処理した後、培地を除去し、100mlの抽出緩衝 液(20mM HEPES pH7.5,0.15M NaCl,1%TritonX-100,0.1%SDS,2mM Na3VO4,2mM N a4P2O7およびBoeheringer Mannheim(Indianapolis,IN)から入手したプロテアー ゼインヒビターの混合物(#1836170))を各ウェルに添加し、そしてプレートを回 転振盪器上、4℃で5分間振盪する。次に、プレートを真空トランスファーマニ ホールド(vacuum transfer manifold)に設置し、そしてハウスバキュームを使用 して抽出物を各ウェルの底の0.45mm膜で濾過する。抽出物をバキュームマニホー ルドの底の96-ウェル捕獲/アッセイプレートに集め、そして直ちに氷上に置く 。遠心分離により明澄化した抽出物を得るため、界面活性剤で5分間可溶化した 後、各ウェルの含有物を取り出し、4℃、16,000×gで15分間遠心分離する。 濾過抽出物をチロシンキナーゼ活性レベルについて試験する。チロシンキナー ゼ活性を検出する多数の方法が公知であるが、本明細書においては方法の一つを 記載する。 一般的に、特異的な基質(ビオチン化ペプチド)上のチロシン残基をリン酸化 する能力を測定することにより、上清のチロシンキナーゼ活性を評価する。この 目的に使用し得るビオチン化ペプチドには、PSK1(細胞分裂キナーゼcdc2-p34の アミノ酸6〜20に対当)およびPSK2(ガストリンのアミノ酸1〜17に対当)が含まれ る。両ペプチドは、一連のチロシンキナーゼの基質であり、Boehringer Mannhe imから入手される。 以下の成分を順に添加することにより、チロシンキナーゼ反応をセットアップ する。まず、5μMビオチン化ペプチド10μlを添加した後、順に、ATP/Mg2+(5mM ATP/50mM MgCl2)10μl、5×アッセイ緩衝液(40mM塩酸イミダゾール、pH7.3、4 0mMβ-グリセロリン酸塩、1mM EGTA、100mM MgCl2、5mM MnCl2、0.5mg/ml BSA) 10μl、バナジウム酸ナトリウム(1mM)5μl、最後に水5μlを加える。成分を穏 やかに混合し、反応混合物を30℃で2分間プレインキュベートする。コントロー ル酵素または濾過上清10μlを加えて反応を開始させる。 次に、120mM EDTA10μlを添加して反応物を氷上に置くことにより、チロシン キナーゼアッセイ反応を停止させる。 反応混合物の50μlのアリコートをマイクロタイタープレート(MTP)モジュール に移し、37℃で20分間インキュベートすることにより、チロシンキナーゼ活性を 測定する。これにより、ストレプトアビジン(streptavadin)被覆96ウェルプレー トをビオチン化ペプチドと結合させる。MTPモジュールを300μl/ウェルのPBSで 4回洗浄する。次に、西洋ワサビペルオキシダーゼに結合した抗ホスホチロシン (phospotyrosine)抗体(抗P-Tyr-POD(0.5u/ml))75μlを、各ウェルに添加した後 、37℃で1時間インキュベートする。ウェルを上記のように洗浄する。 次に、ペルオキシダーゼ基質溶液(Boehringer Mannheim)100μlを加え、室温 で少なくとも5分間(最長30分間)インキュベートする。ELISAリーダーを使用 して、405nmにおけるサンプルの吸光度を測定する。結合ペルオキシダーゼ活性 レベルをELISAリーダーを使用して定量し、これは、チロシンキナーゼ活性レベ ルを反映する。実施例20:リン酸化活性を同定する高処理量スクリーニングアッセイ 実施例19に記載のタンパク質チロシンキナーゼ活性アッセイの可能性のある代 替および/または補完(compliment)として、主要な細胞内シグナル伝達中間体 の活性化(リン酸化)を検出するアッセイもまた使用し得る。例えば、下記のよ うに、一つの特定のアッセイは、Erk-1およびErk-2キナーゼのチロシンリン酸化 を検出し得る。しかし、Raf、JNK、p38MAP、Mapキナーゼキナーゼ(MEK)、MEKキ ナーゼ、Src、筋肉特異的キナーゼ(MuSK)、IRAK、TecおよびJanusなどの他の分 子、ならびに他の任意のホスホセリン、ホスホチロシンまたはホスホスレオニン 分子のリン酸化を、以下のアッセイでこれらの分子をErk-1またはErk-2と置き換 えることにより検出し得る。 特に、96ウェルELISAプレートのウェルをプロテインG(1μg/ml)0.1mlにより室 温(RT)で2時間被覆してアッセイプレートを作製する。次に、プレートをPBSで すすぎ、3%BSA/PBSによりRTで1時間ブロックする。次に、プロテインGプレー トをErk-1およびErk-2に対する二つの市販のモノクローナル抗体(100ng/ウェル) (Santa Cruz Biotechnology)で処理(RTで1時間)する。(他の分子を検出す るために、この工程を、上記の任意の分子を検出するモノクローナル抗体と交換 することにより、容易に変更し得る)。PBSで3〜5回すすいだ後、使用時まで 、プレートを4℃で貯蔵する。 A431細胞を20,000/ウェルで96ウェルLoprodyneフィルタープレートに播種し、 増殖培地中で一晩培養する。次に、細胞を基本培地(DMEM)中で48時間飢餓させた 後、EGF(6ng/ウェル)または実施例11で得た上清50μlで5〜20分間処理する。次 に、細胞を可溶化し、抽出物を濾過して直接アッセイプレート内へ入れる。 抽出物とRTで1時間インキュベートした後、ウェルを再度すすぐ。陽性コント ロールとして、市販のMAPキナーゼ調製物(10ng/ウェル)をA431抽出物の代わりに 使用する。次に、プレートを、Erk-1およびErk-2キナーゼのリン酸化エピトープ を特異的に認識する市販のポリクローナル(ウサギ)抗体(1μg/ml)で処理する( RTで1時間)。この抗体を標準的な手順によりビオチン化する。次に、結合ポリ クローナル抗体をユーロピウムストレプトアビジン(Europium-streptavidin) およびユーロピウム(Europium)蛍光増強剤とWallac DELFIA装置内で連続的に インキュベートする(時間分解性蛍光)ことによって定量する。バックグラウン ドを超える蛍光シグナルの増加は、リン酸化を示す。実施例21:ポリヌクレオチドに対応する遺伝子における変化の測定方法 目的の表現型(疾病などの)を提示する家族全員または個々の患者から単離さ れたRNAを単離する。次に、cDNAをこれらのRNAサンプルから当該分野で公知のプ ロトコルを使用して生成する(Sambrookを参照)。次に、cDNAを、配列番号Xに おける目的の領域を取り囲むプライマーを使用するPCRの鋳型として使用する。 提案されるPCR条件は、Sidransky,Dら、Science 252:706(1991)に記載の緩衝溶 液を使用し、95℃で30秒間;52〜58℃で60〜120秒間;および70℃で60〜120秒間の 35サイクルからなる。 次に、PCR産物を、SequiTherm Polymerase(Epicentre Technologies)を用いて 5'末端に、T4ポリヌクレオチドキナーゼで標識したプライマーを使用して配列決 定する。選択したエクソンのイントロン−エクソン境界もまた決定し、ゲノムPC R産物を分析してその結果を確認する。次に、変異を有すると疑われるPCR産物の クローン化および配列決定を行い、直接配列決定の結果を確認する。 PCR産物を、Holton,T.A.およびGraham,M.W.,Nucleic Acids Research,19:1156 (1991)に記載のようにTテールベクターにクローン化し、T7ポリメラーゼ(United States Biochemical)で配列決定する。罹患個体を、非罹患個体には存在しない 変異により同定する。 ゲノム再配置もまた、ポリヌクレオチドに対応する遺伝子における改変を決定 する方法として観察する。実施例2に従って単離したゲノムクローンを、ジゴキ シゲニンデオキシ-ウリジン5'-三リン酸(Boehringer Manheim)でニックトランス レーションし、そしてJohnson,Cg.ら、Methods Cell Biol.35:73-99(1991)に 記載のようにFISHを行う。対応するゲノムの遺伝子座への特異的ハイブリダイゼ ーションのために、大過剰のヒトcot-1 DNAを用いて標識プローブとのハイブリ ダイゼーションを行う。 染色体を、4,6-ジアミノ-2-フェニリドールおよびヨウ化プロピジウムで対比 染色し、CおよびRバンドの組み合わせを生成する。正確なマッピングのための 整列イメージを、三重バンドフィルターセット(Chroma Technology,Brattleboro ,VT)と冷却電荷結合素子カメラ(Photometrics,Tucson,AZ)および可変励起波長フ ィルター(Johnson,Cv.ら、Genet.Anal.Tech.Appl.,8:75(1991))とを組み合わせ て用いて得る。ISee Graphical Program System(Inovision Corporation,Durha m,NC)を使用して、イメージ収集、分析および染色体部分長測定を行う。プロー ブがハイブリダイズしたゲノム領域の染色体改変を、挿入、欠失および転座とし て同定する。これらの改変を関連疾患の診断マーカーとして使用する。実施例22:生物学的サンプル中のポリペプチドの異常レベルを検出する方法 本発明のポリペプチドは生物学的サンプル中で検出し得、そしてポリペプチド レベルの上昇および低下が検出されるなら、このポリペプチドは、特定表現型の マーカーである。検出方法は数多くあり、そしてそれ故、当業者は以下のアッセ イをそれらの特定の必要性に適合するように改変し得ることが理解される。 例えば、抗体サンドイッチELISAを使用し、サンプル中、好ましくは、生物学 的サンプル中のポリペプチドを検出する。マイクロタイタープレートのウェルを 、特異的抗体を用いて最終濃度0.2〜10μg/mlで被覆する。この抗体は、モノク ローナルまたはポリクローナルのいずれかであって、実施例10に記載の方法によ り産生される。ウェルに対するポリペプチドの非特異的結合が減少するように、 このウェルをブロックする。 次に、被覆ウェルを、ポリペプチド含有サンプルと室温で2時間を超えてイン キュベートする。好ましくは、サンプルの系列希釈を使用して結果を確認すべき である。次に、プレートを脱イオン水または蒸留水で三回洗浄し、非結合ポリペ プチドを除去する。 次に、特異的抗体-アルカリホスファターゼ結合体50μlを25〜400ng濃度で加 え、室温で2時間インキュベートする。プレートを再び脱イオン水または蒸留水 で三回洗浄し、未結合の結合体を除去する。 4-メチルウンベリフェリルリン酸(MUP)またはp-ニトロフェニルリン酸(NPP)基 質溶液75μlを各ウェルに添加し、そして室温で1時間インキュベートする。反 応物をマイクロタイタープレートリーダーにより測定する。対照サンプルの系列 希釈を使用して標準曲線を作成し、そしてX軸(対数スケール)にポリペプチド 濃度を、そしてY軸(直線スケール)に蛍光または吸光度をプロットする。標準 曲 線を用いてサンプル中のポリペプチド濃度を補間する。実施例23:ポリペプチドの処方 分泌ポリペプチド組成物を、個々の患者の臨床状態(特に、分泌ポリペプチド 単独処置の副作用)、送達部位、投与方法、投与計画および担当医に知られた他 の因子を考慮に入れ、医療実施基準(good medical practice)を遵守する方式で 処方および投薬する。従って、本明細書において目的とする「有効量」は、この ような考慮を行って決定される。 一般的提案として、用量当り、非経目的に投与される分泌ポリペプチドの合計 薬学的有効量は、患者体重の、約1μg/kg/日〜10mg/kg/日の範囲にあるが、上 記のようにこれは治療的判断に委ねられる。さらに好ましくは、このホルモンに ついて、この用量は、少なくとも0.01mg/kg/日、最も好ましくはヒトに対して約 0.01〜1mg/kg/日である。連続投与する場合、代表的には、分泌ポリペプチドを 約1μg/kg/時間〜50μg/kg/時間の投薬速度で日に1〜4回の注射かまたは連続 皮下注入(例えばミニポンプを用いる)のいずれかにより投与する。静脈内用バッ グ溶液もまた使用し得る。変化を観察するために必要な処置期間および応答が生 じる処置後の間隔は、所望の効果に応じて変化するようである。 本発明の分泌タンパク質を含む薬学的組成物を、経口的、直腸内、非経口的、 槽内(intracistermally)、膣内、腹腔内、局所的(粉末、軟膏、ゲル、滴、また は経皮パッチによるなど)、口内あるいは経口または鼻腔スプレーとして投与す る。「薬学的に受容可能なキャリア」とは、非毒性固体、半固体または液体充填 剤、希釈剤、被包材または任意の型の製剤補助剤をいう。本明細書で用いる用語 「非経口的」とは、静脈内、筋肉内、腹腔内、膀胱内、皮下および関節内の注射 および注入を含む投与の様式をいう。 分泌ポリペプチドはまた、徐放性システムにより適切に投与される。徐放性組 成物の適切な例は、例えば、フィルムまたは、マイクロカプセルの成形品の形態 の半透過性ポリマーマトリックスを包含する。徐放性マトリックスには、ポリラ クチド類(米国特許第3,773,919号、EP第58,481号)、L-グルタミン酸およびγ-エ チル-L-グルタメートのコポリマー(Sidman,Uら、Biopolymers 22:547-556(198 3))、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)(R.Langerら、J.Biomed.Mater.R es.15:167-277(1981)、およびR.Langer,Chem.Tech.12:98-105(1982))、エチレン ビニルアセテート(R.Langerら)またはポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸(EP133,988) が含まれる。徐放性組成物はまた、リポソームに包括されたポリペプチドを包含 する。分泌ポリペプチドを含有するリポソームは、それ自体が公知である方法に より調製される:DE3,218,121;Epsteinら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:3688-36 92(1985);Hwangら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA:774030-4034(1980);EP52,322;EP36 ,676;EP88,046;EP143,949;EP142,641;日本特許出願第83-118008号;米国特許第4, 485,045号および第4,544,545号ならびにEP第102,324号。通常、リポソームは、 小さな(約200〜800Å)ユニラメラ型であり、そこでは、脂質含有量は、約30モル %コレステロールよりも多く、選択された割合が、最適分泌ポリペプチド治療の ために調整される。 非経日投与のために、1つの実施熊様において、一般に、分泌ポリペプチドは 、それを所望の程度の純度で、薬学的に受容可能なキャリア、すなわち用いる投 薬量および濃度でレシピエントに対して毒性がなく、かつ製剤の他の成分と適合 するものと、単位投薬量の注射可能な形態(溶液、懸濁液または乳化液)で混合す ることにより製剤化される。例えば、この製剤は、酸化剤、およびポリペプチド に対して有害であることが知られている他の化合物を含まないことが好ましい。 一般に、ポリペプチドを液体キャリアまたは微細分割固体キャリアあるいはそ の両方と均一および緊密に接触させて製剤を調製する。次に、必要であれば、生 成物を所望の製剤に成形する。好ましくは、キャリアは、非経口的キャリア、よ り好ましくはレシピエントの血液と等張である溶液である。このようなキャリア ビヒクルの例には、水、生理食塩水、リンゲル溶液およびデキストロース溶液が 挙げられる。不揮発性オイルおよびオレイン酸エチルなどの非水溶性ビヒクルも また、リポソームと同様に本明細書において有用である。 キャリアは、等張性および化学安定性を高める物質など微量の添加剤を適切に 含有する。このような物質は、用いる投薬量および濃度でレシピエントに対して 毒性がなく、このような物質には、リン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酢酸お よび他の有機酸またはその塩類などの緩衝液;アスコルビン酸などの抗酸化剤; 低分子量(約10残基より少ない)ポリペプチド、例えば、ポリアルギニンまたはト リペプチド;血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロブリンなどのタンパク質 ;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン酸、アス パラギン酸またはアルギニンなどのアミノ酸;セルロースまたはその誘導体、ブ ドウ糖、マンノースまたはデキストリンを含む、単糖類、二糖類、および他の炭 水化物;EDTAなどのキレート剤;マンニトールまたはソルビトールなどの糖アル コール;ナトリウムなどの対イオン;および/またはポリソルベート、ポロキサ マーまたはPEGなどの非イオン性界面活性剤がある。 代表的には、分泌ポリペプチドは、約0.1mg/ml〜100mg/ml、好ましくは、1〜 10mg/mlの濃度で、約3〜8のpHで、このようなビヒクル中に製剤化される。前 記の特定の賦形剤、キャリアまたは安定化剤を使用することにより、ポリペプチ ド塩が形成されることが理解される。 治療的投与に用いられるべき任意のポリペプチドは滅菌され得る。滅菌濾過膜 (例えば0.2ミクロンメンブレン)で濾過することにより滅菌は容易に達成される 。一般に、治療用ポリペプチド組成物は、滅菌アクセスポートを有する容器、例 えば、皮下用注射針で穿刺可能なストッパー付の静脈内用溶液バッグまたはバイ アルに配置される。 ポリペプチドは、通常、単位投薬量または複数投薬量容器、例えば、密封アン プルまたはバイアルに、水溶液または再調製するための凍結乾燥製剤として貯蔵 される。凍結乾燥製剤の例として、10mlのバイアルに、滅菌濾過した1%(w/v)ポ リペプチド水溶液5mlを充填し、そして得られる混合物を凍結乾燥する。凍結乾 燥したポリペプチドを注射用静菌水を用いて再構成して注入溶液を調製する。 本発明はまた、本発明の薬学的組成物の1つ以上の成分を満たした一つ以上の 容器を含む薬学的パックまたはキットを提供する。医薬品または生物学的製剤の 製造、使用または販売を規制する政府機関が定めた形式の通知が、このような容 器に付属し得、この通知は、ヒトへの投与に対する製造、使用または販売に関す る政府機関による承認を表す。さらに、本発明のポリペプチドを他の治療用化合 物と組み合わせて使用し得る。実施例24:ポリペプチドのレベル低下を処置する方法 個体における分泌タンパク質の標準または正常発現レベルの低下により引き起 こされる状態は、本発明のポリペプチドを、好ましくは分泌形態で投与すること により処置し得ることが理解される。従って、本発明はまた、ポリペプチドのレ ベルの増加が必要な個体の処置方法を提供する。この方法は、このような個体に 、このような個体でポリペプチドの活性レベルを増加させる量のポリペプチドを 含む薬学的組成物を投与する工程を包含する。 例えば、ポリペプチドのレベルが低下した患者は、ポリペプチドを、1日用量 0.1〜100μg/kgで6日続けて服用する。好ましくは、ポリペプチドは分泌形態で ある。投与および製剤に基づく投薬計画の正確な詳細は、実施例23に提供されて いる。実施例25:ポリペプチドのレベル上昇を処置する方法 アンチセンス技術を使用して本発明のポリペプチドの産生を阻害する。この技 術は、ガンなどの様々な病因に起因するポリペプチド、好ましくは分泌形態のポ リペプチドのレベルを低下させる方法の1つの例である。 例えば、ポリペプチドのレベルが異常に上昇したと診断された患者に、アンチ センスポリヌクレオチドを、0.5、1.0、1.5、2.0および3.0mg/kg/日で静脈内に2 1日間投与する。この処置に対して十分な耐性があれば、7日間の休薬後に、こ の処置を繰り返す。アンチセンスポリヌクレオチド製剤は、実施例23に提供され ている。実施例26:遺伝子治療を使用する処置方法 遺伝子治療の1つの方法は、ポリペプチドを発現し得る線維芽細胞を患者に移 植する。一般に、線維芽細胞は、皮膚生検により被験者から得られる。得られた 組織を組織培養培地中に配置し、小片に分割する。小塊の組織を組織培養フラス コの湿潤面に置き、ほぼ10片を各フラスコに置く。このフラスコを倒置し、しっ かりと閉めた後、室温で一晩放置する。室温で24時間後、フラスコを反転させ、 組織塊をフラスコの底に固定させたままにし、そして新鮮培地(例えば、10%FB S、ペニシリンおよびストレプトマイシンを含有するHam's F12培地)を添加する 。次に、フラスコを37℃で約1週間インキュベートする。 この時点で、新鮮培地を添加し、次いで数日ごとに取り換える。さらに二週間 培養した後に単層の線維芽細胞が出現する。単層をトリプシン処理し、さらに大 きなフラスコにスケールアップする。 Moloneyマウス肉腫ウイルスの長末端反復が隣接するpMV-7(Kirschmeier,P.T. ら、DNA,7:219-25(1988))をEcoRIおよびHindIIIで消化した後、子ウシ腸ホスフ ァターゼで処理する。線状ベクターをアガロースゲルで分画し、そしてガラスビ ーズを使用して精製する。 本発明のポリペプチドをコードするcDNAを、実施例1に記載のそれぞれ5'およ び3'末端配列に対応するPCRプライマーを使用して増幅し得る。好ましくは、5' プライマーはEcoRI部位を含み、そして3'プライマーはHindIII部位を含む。等量 の、Moloneyマウス肉腫ウイルス線状骨格および増幅したEcoRIおよびHindIIIフ ラグメントを、T4DNAリガーゼの存在下で一緒に加える。得られた混合物を二つ のフラグメントを連結するのに適した条件下で維持する。次に、連結混合物を使 用し、細菌HB101を形質転換する。次に、それを、カナマイシンを含む寒天上に 塗沫し、ベクターが正確に挿入された目的の遺伝子を有することを確認する。 アンフォトロピックpA317またはGP+am12パッケージング細胞を、10%子ウシ血 清(CS)、ペニシリンおよびストレプトマイシンを含むDulbecco's改変Eagles培地 (DMEM)中の組織培養で集密密度まで増殖させる。次に、遺伝子を含むMSVベクタ ーを培地に加え、パッケージング細胞をベクターで形質導入する。このとき、パ ッケージング細胞は遺伝子を含む感染性ウイルス粒子を産生する(ここで、パッ ケージング細胞をプロデューサー細胞と呼ぶ)。 形質導入されたプロデューサー細胞に新鮮培地を添加し、次いで培地を10cmプ レートの集密のプロデューサー細胞から採取する。感染性ウイルス粒子を含む消 費培地をミリポアーフィルターで濾過し、はがれたプロデューサー細胞を除去し た後、この培地を使用して、線維芽細胞を感染させる。線維芽細胞の準集密プレ ートから培地を除去し、かつプロデューサー細胞から培地を速やかに置き換える 。この培地を除去し、そして新鮮培地と置き換える。ウイルスの力価が高ければ 、 実質的にすべての線維芽細胞が感染され、選択は必要ではない。力価が非常に低 ければ、neoまたはhisなどの選択マーカーを有するレトロウイルスベクターを使 用することが必要である。線維芽細胞が効率的に感染したなら、線維芽細胞を分 析し、タンパク質が産生されているか否かを測定する。 次に、操作された線維芽細胞を、単独で、またはサイトデックス3マイクロキ ャリアビーズ上で集密に増殖させた後のいずれかで宿主に移植する。実施例27:遺伝子治療を使用する処置方法−インビボ 本発明の別の局面は、障害、疾患、および状態を処置するためにインビボ遺伝 子治療方法を使用することである。遺伝子治療法は、本発明のポリペプチドの発 現を増大または減少させるために、裸の核酸(DNA、RNA、およびアンチセンスDN AまたはRNA)配列の動物への導入に関する。本発明のポリヌクレオチドは、プロ モーターまたは標的組織によるコード化されたポリペプチドの発現に必要な任意 の他の遺伝子エレメントに作動可能に連結され得る。このような遺伝子治療およ び送達の技術および方法は、当該分野で公知であり、例えば、WO90/11092、WO98 /11779;米国特許第5693622号、第5705151号、第5580859号;Tabata Hら、(199 7)Cardiovasc.Res.35(3):470-479,Chao Jら、(1997)Pharmacol.Res.35( 6):517-522,Wolff J.A.(1997)Neuromuscul.Disord.7(5):314-318,Schwartz B .ら(1996)Gene Ther.3(5):405-411,Tsurumi Y.ら、(1996)Circulation 94(1 2):3281-3290(本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。 本発明のポリヌクレオチド構築物は、注射可能な物質を動物の細胞に送達する 任意の方法(例えば、組織(心臓、筋肉、皮膚、肺、肝臓、腸など)の間隙空間 への注射)によって送達され得る。これらのポリヌクレオチド構築物は、薬学的 に受容可能な液体または水性キャリア中で送達され得る。 用語「裸の」ポリヌクレオチド、DNA、またはRNAは、細胞への侵入を補助、促 進または容易にするように作用するいかなる送達ビヒクル(ウイルス配列、ウイ ルス粒子、リポソーム処方物、リポフェクチン、または沈澱剤などを含む)も含 まない配列をいう。しかし、ポリヌクレオチドはまた、当業者に周知の方法によ って調整されたリポソーム処方物(例えば、Felger P.L.ら(1995)Ann.NY Ac ad.Sci.772:126-139およびAbdallah Bら、(1995)Biol.Cell 85(1):1-7で教示 されたもの)中で送達され得る。 遺伝子治療方法において使用された本発明のポリヌクレオチドベクター構築物 は、好ましくは、宿主ゲノムに組み込まれず、複製を可能にする配列を含まない 構築物である。当業者に公知の任意の強力なプロモーターは、DNAの発現を駆動 するために用いられ得る。他の遺伝子治療技術とは異なり、裸の核酸配列を標的 細胞に導入する1つの主要な利点は、細胞におけるポリヌクレオチド合成の一過 性の性質である。研究は、非複製DNA配列が細胞に導入されて、6ヶ月までの間 の期間、所望のポリペプチドの産生を提供し得ることを示した。 本発明のポリヌクレオチド構築物は、動物内の組織(筋肉、皮膚、脳、肺、肝 臓、脾臓、骨髄、胸腺、心臓、リンパ、血液、骨、軟骨、膵臓、腎臓、胆嚢、胃 、腸、精巣、卵巣、子宮、直腸、神経系、眼、腺、および結合組織を包含する) の間隙空間に送達され得る。組織の間隙空間は、細胞間液、器官組織の細網線維 間のムコ多糖基質、血管または室の壁における弾性線維、線維性組織におけるコ ラーゲン線維、結合組織鞘性筋肉細胞内または骨の裂孔中の同じ基質を包含する 。これは、同様に、循環の血漿およびリンパチャンネルのリンパ液により占めら れた空間である。筋肉組織の間隙空間への送達は、以下に記載の理由のために好 ましい。それらは、これらの細胞を含む組織への注射によって、好都合に送達さ れる。それらは、好ましくは、分化した持続性の非分裂細胞に送達され、その細 胞において発現されるが、送達および発現は、非分化細胞または完全には分化し ていない細胞(例えば、血液の幹細胞または皮膚線維芽細胞)において達成され 得る。インビボ筋肉細胞は、ポリヌクレオチドを取り込み、そして発現する能力 において、特に適格である。 裸のポリヌクレオチド注射のために、DNAまたはRNAの有効投薬量は、約0.05g/ kg体重から約50mg/kg体重の範囲にある。好ましくは、投薬量は、約0.005mg/kg から約20mg/kg体重であり、そしてより好ましくは、約0.05mg/kgから約5mg/kg である。もちろん、当業者が認識するように、この投薬量は、注射の組織部位に 従って変化し得る。核酸配列の適切かつ有効な投薬量は、当業者によって容易に 決定され得、そして処置される状態および投与経路に依存し得る。好ましい投与 経路は、組織の間隙空間への非経口注射経路によってである。しかし、他の非経 口経路もまた用いられ得、これには、例えば、特に肺または気管支組織、咽喉ま たは鼻の粘膜へのエアロゾル処方物の吸入が挙げられる。さらに、裸のポリヌク レオチド構築物が、手順において用いられるカテーテルによる血管形成術の間に 動脈に送達され得る。 インビボでの筋肉における注入ポリヌクレオチドの用量応答効果を、以下のよ うにして決定する。本発明のポリペプチドをコードするmRNAの生成のための適切 な鋳型DNAを、標準的な組換えDNA技術に従って調製する。鋳型DNA(これは環状 または線状のいずれかであり得る)を裸のDNAとして使用するか、またはリポソ ームと複合体化する。次いで、マウスの四頭筋に、多様な量の鋳型DNAを注射す る。 5〜6週齢の雌および雄Balb/Cマウスを、0.3mlの2.5%Avertinを腹腔内注射す ることにより麻酔する。1.5cmの切開を腹側大腿で行い、そして四頭筋を直接可 視化する。鋳型DNAを、0.1mlのキャリアに入れて、1cc注射器で27ゲージ針を通 して1分間にわたって、筋肉の遠位挿入部位から膝に約0.5cmで、約0.2cnの深さ で注射する。縫合を、将来的な局在のための注射部位にわたって行い、そして皮 膚をステンレス鋼クリップで閉じる。 適切なインキュベーション時間(例えば、7日)後、筋肉抽出物を、四頭全体 を切除することによって調製する。個々の四頭筋の全ての5番目の15μm断面が 、タンパク質発現について組織化学的に染色する。タンパク質発現についての時 間経過は、異なるマウスからの四頭筋を異なる時間で採取すること以外は、同様 な様式で行い得る。注射後の筋肉中のDNAの持続性を、注射マウスおよびコント ロールマウスからの全細胞性DNAおよびHIRT上清を調製した後、サザンブロット 分析によって決定し得る。マウスにおける上記実験の結果は、本発明の裸のDNA を用いて、ヒトおよび他の動物において適切な投薬量および他の処置パラメータ ーを推定するために使用され得る。 本発明は、前記の説明および実施例で詳細に記載した通り以外にも、実施し得 ることは明らかである。本発明の数多くの改変および変更は、上記の教示を考慮 すれば可能であり、そしてそれ故、添付の請求項の範囲内にある。 発明の背景、詳細な説明および実施例において引用した各文書(特許、特許出 願、定期刊行物記事、抄録、実験手引き書、本または他の開示)の全開示は、本 明細書中に参考として援用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA C12Q 1/68 5/00 A (31)優先権主張番号 60/058,598 (32)優先日 平成9年9月12日(1997.9.12) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/058,663 (32)優先日 平成9年9月12日(1997.9.12) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 ローゼン,クレイグ エイ. アメリカ合衆国 メリーランド 20882, レイトンズビル,ローリング ヒル ロー ド 22400 (72)発明者 ルーベン,スティーブン エム. アメリカ合衆国 メリーランド 20832, オルネイ,ヘリテッジ ヒルズ ドライブ 18528 (72)発明者 エンドレス,グレゴリー エイ. アメリカ合衆国 メリーランド 20854, ポトマック,クラゲット ファーム ドラ イブ 9729

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.単離された核酸分子であって、以下からなる群から選択される配列に少な くとも95%同一のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを含む、単離され た核酸分子: (a)配列番号Xのポリヌクレオチドフラグメント、または配列番号Xにハイブ リダイズし得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA配列のポリヌクレオチドフラグメ ント; (b)配列番号Yのポリペプチドフラグメント、または配列番号Xにハイブリダ イズし得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA配列によってコードされるポリペプチ ドフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド; (c)配列番号Yのポリペプチドドメイン、または配列番号Xにハイブリダイズ し得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA配列によってコードされるポリペプチドド メインをコードする、ポリヌクレオチド; (d)配列番号Yのポリペプチドエピトープ、または配列番号Xにハイブリダイ ズし得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA配列によってコードされるポリペプチド エピトープをコードする、ポリヌクレオチド; (e)生物学的活性を有する、配列番号Yのポリペプチドをコードするポリヌク レオチド、または配列番号Xにハイブリダイズし得るATCC寄託番号Zに含まれる cDNA配列; (f)配列番号Xの改変体であるポリヌクレオチド; (g)配列番号Xの対立遺伝子改変体であるポリヌクレオチド; (h)配列番号Yの種相同体をコードするポリヌクレオチド; (i)(a)〜(h)において特定されるポリヌクレオチドのいずれか1つにストリン ジェント条件下でハイブリダイズし得るポリヌクレオチドであって、ここで、該 ポリヌクレオチドは、A残基のみまたはT残基のみのヌクレオチド配列を有する 核酸分子に、ストリンジェント条件下でハイブリダイズしない。 2.前記ポリヌクレオチドフラグメントが、分泌タンパク質をコードするヌク レオチド配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。 3.前記ポリヌクレオチドフラグメントが、配列番号Yとして同定される配列 、または配列番号Xにハイブリダイズし得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA配列 によってコードされるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、請求 項1に記載の単離された核酸分子。 4.前記ポリヌクレオチドフラグメントが、配列番号Xの全体のヌクレオチド 配列、または配列番号Xにハイブリダイズし得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA 配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。 5.前記ヌクレオチド配列が、C末端またはN末端のいずれかからの連続するヌ クレオチド欠失を含む、請求項2に記載の単離された核酸分子。 6.前記ヌクレオチド配列が、C末端またはN末端のいずれかからの連続するヌ クレオチド欠失を含む、請求項3に記載の単離された核酸分子。 7.請求項1に記載の単離された核酸分子を含む、組換えベクター。 8.請求項1に記載の単離された核酸分子を含む、組換え宿主細胞を作製する 方法。 9.請求項8に記載の方法によって産生される、組換え宿主細胞。 10.ベクター配列を含む、請求項9に記載の組換え宿主細胞。 11.以下からなる群から選択される配列に少なくとも95%同一のアミノ酸配 列を含む、単離されたポリペプチド: (a)配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコードされた配列の、ポリ ペプチドフラグメント; (b)生物学的活性を有する、配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコ ードされた配列の、ポリペプチドフラグメント; (c)配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコードされた配列の、ポリ ペプチドドメイン; (d)配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコードされた配列の、ポリ ペプチドエピトープ; (e)配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコードされた配列の、分泌 形態; (f)配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコードされた配列の、全長 タンパク質; (g)配列番号Yの改変体; (h)配列番号Yの対立遺伝子改変体;または (i)配列番号Yの種相同体。 12.前記分泌形態または前記全長タンパク質が、C末端またはN末端のいずれ かからの連続するアミノ酸欠失を含む、請求項11に記載の単離されたポリペプ チド。 13.請求項11に記載の単離されたポリペプチドに特異的に結合する、単離 された抗体。 14.請求項11の単離されたポリペプチドを発現する、組換え宿主細胞。 15.単離されたポリペプチドを作製する方法であって、 (a)該ポリペプチドが発現されるような条件下で、請求項14に記載の組換え 宿主細胞を培養する工程;および (b)該ポリペプチドを回収する工程、 を包含する、方法。 16.請求項15に記載の方法によって産生される、ポリペプチド。 17.医学的状態を予防、処置、または緩和する方法であって、請求項11に 記載のポリペプチドまたは請求項1に記載のポリヌクレオチドの治療有効量を、 哺乳動物被験体に投与する工程を包含する、方法。 18.被験体において病理学的状態、または病理学的状態に対する感受性を診 断する方法であって、 (a)請求項1に記載のポリヌクレオチドにおいて変異の存在または非存在を決 定する工程;および (b)該変異の存在または非存在に基づいて病理学的状態、または病理学的状態 に対する感受性を診断する工程、 を包含する、方法。 19.被験体において病理学的状態、または病理学的状態に対する感受性を診 断する方法であって、 (a)生物学的サンプルにおいて請求項11に記載のポリペプチドの発現の存在 または量を決定する工程、および (b)該ポリペプチドの発現の存在または量に基づいて病理学的状態、または病 理学的状態に対する感受性を診断する工程、 を包含する、方法。 20.請求項11に記載のポリペプチドに対する結合パートナーを同定する方 法であって、 (a)請求項11に記載のポリペプチドを結合パートナーと接触させる工程;お よび (b)該結合パートナーが該ポリペプチドの活性をもたらすかどうかを決定する 工程、 を包含する、方法。 21.配列番号YのcDNA配列に対応する、遺伝子。 22.生物学的アッセイにおいて活性を同定する方法であって、ここで該方法 が、以下: (a)細胞において配列番号Xを発現させる工程; (b)その上清を単離する工程; (c)該生物学的アッセイにおいて活性を検出する工程;および (d)該活性を有する該上清においてタンパク質を同定する工程、 を包含する、方法。 23.請求項22に記載の方法によって産生される、産物。
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