JP2002510192A - 186個のヒトの分泌タンパク質 - Google Patents

186個のヒトの分泌タンパク質

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ユ,グオ−リアン
ニ,ジアン
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イー. ヤング,ポール
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エム. フェリー,アン
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フ,ジン−シャン
エイ. フローレンス,キンバリー
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エイ. ムーア,ポール
シ,ヤング
ダブリュー. ラフレアー,デイビッド
リ,イ
ゼン,ジジェン
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、186個の新規ヒト分泌タンパク質、およびこのようなタンパク質をコードする遺伝子のコード領域を含む単離された核酸に関する。ヒト分泌タンパク質を産生するためベクター、宿主細胞、抗体、および組換え方法も提供される。本発明は、さらに、これらの新規ヒト分泌タンパク質に関連する障害を診断および処置するために有用な診断および治療方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 186個のヒトの分泌タンパク質 発明の分野 本発明は、新しく同定されたポリヌクレオチドおよびこれらのポリヌクレオチ ドによってコードされるポリペプチド、このようなポリヌクレオチドおよびポリ ペプチドの使用、ならびにそれらの産生に関する。 発明の背景 膜によって取り囲まれる単一コンパートメントとして存在する細菌とは異なり 、ヒト細胞および他の真核生物は、膜によって多くの機能的に異なるコンパート メントに細分される。それぞれの膜に結合したコンパートメント、すなわちオル ガネラは、そのオルガネラの機能に不可欠な種々のタンパク質を含む。細胞は、 特定の細胞オルガネラにタンパク質を標的化するために、タンパク質内に位置す るアミノ酸モチーフである「ソーティングシグナル」を使用する。 シグナル配列、シグナルペプチド、またはリーダー配列と呼ばれるソーティン グシグナルの1つの型は、小胞体(ER)と呼ばれるオルガネラに1つのクラスの タンパク質を向ける。ERは、膜結合したタンパク質をすべての他の型のタンパク 質から分離する。一旦ERに局在すると、タンパク質の両方の群とも、ゴルジ装置 と呼ばれる他のオルガネラにさらに向けられ得る。ここで、ゴルジは、タンパク 質を、分泌小胞、細胞膜、リソソーム、および他のオルガネラを含む小胞に分布 させる。 シグナル配列によってERに標的化されたタンパク質は、分泌タンパク質として 細胞外空間に放出され得る。例えば、分泌タンパク質を含む小胞は、細胞膜と融 合し、そして細胞外空間にその内容物を放出し得る(エキソサイトーシスと呼ば れるプロセスである)。エキソサイトーシスは、構成的に、またはトリガーシグ ナルの受け取りの後に生じ得る。後者の場合には、タンパク質は、エキソサイト ーシスがトリガーされるまで、分泌小胞(または分泌顆粒)に貯蔵される。同様 に、細胞膜上に存在するタンパク質はまた、タンパク質を膜に保持する「リンカ ー」のタンパク質分解切断によって、細胞外空間に分泌され得る。 近年大きく進歩したにもかかわらず、ヒトの分泌タンパク質をコードする遺伝 子の少数のみが同定されている。これらの分泌タンパク質には、商業的価値のあ るヒトインスリン、インターフェロン、第VIII因子、ヒト成長ホルモン、組織プ ラスミノーゲン活性化因子、およびエリスロポエチンが挙げられる。したがって 、ヒト生理学における分泌タンパク質の広がった役割に関して、新規のヒトの分 泌タンパク質およびそれらをコードする遺伝子を同定および特徴づけすることの 必要がある。この知見は、分泌タンパク質またはそれらをコードする遺伝子を使 用することによって、医学的障害を検出、処置、および予防することを可能にす る。 発明の要旨 本発明は、新規ポリヌクレオチドおよびコードされたポリペプチドに関する。 さらに、本発明は、ポリペプチドおよびポリヌクレオチドを産生するためのベク ター、宿主細胞、抗体、および組換え方法に関する。ポリペプチドに関連する障 害を検出する診断方法、およびこのような障害を処置するための治療方法も提供 される。本発明は、さらに、ポリペプチドの結合パートナーを同定するためのス クリーニング方法に関する。 詳細な説明定義 以下の定義を、本明細書全体を通して使用されるある用語の理解を容易にする ために提供する。 本発明では、「単離された」とは、元の環境(例えば、それが天然に存在する 場合は天然の環境)から取り出された物質をいい、したがって、天然の状態から 「人間の手によって」変化している。例えば、単離されたポリヌクレオチドは、 ベクターの一部または物質の組成物であり得るか、あるいは細胞内に含まれ、そ してベクター、合成物、または特定の細胞が、ポリヌクレオチドの元の環境では ないので、さらに「単離され」得る。 本発明では、「分泌」タンパク質とは、シグナル配列の結果としてER、分泌小 胞、または細胞外空間に向けられ得るタンパク質、ならびにシグナル配列を必ず しも含まないが細胞外空間に放出されたタンパク質をいう。分泌タンパク質が、 細胞外空間に放出される場合、分泌タンパク質は、「成熟」タンパク質を産生す るために細胞外プロセシングを受け得る。細胞外空間への放出は、エキソサイト ーシスおよびタンパク質分解切断を含む多くの機構によって生じ得る。 本明細書で使用される場合、「ポリヌクレオチド」とは、配列番号Xに含まれ る核酸配列を有する分子、またはATCCに寄託されたクローン内に含まれるcDNAを いう。例えば、ポリヌクレオチドは、5'および3'非翻訳配列、シグナル配列を含 むもしくは含まないコード領域、分泌タンパク質コード領域を含む全長cDNA配列 のヌクレオチド配列、ならびにこの核酸配列のフラグメント、エピトープ、ドメ イン、および改変体を含み得る。さらに、本明細書で使用される場合、「ポリペ プチド」とは、広く定義される場合、ポリヌクレオチドから生じた翻訳されたア ミノ酸配列を有する分子をいう。 本発明では、配列番号Xとして同定された全長配列は、しばしば、複数のクロ ーンに含まれる重複配列によって生成された(コンティグ分析)。配列番号Xに ついての配列のすべてまたはほとんどを含む代表的クローンを、アメリカンタイ プカルチャーコレクション(「ATCC」)に寄託した。表1に示すように、各クロ ーンは、cDNAクローンID(Identifier)およびATCC寄託番号によって同定される。 ATCCは、12301 Park Lawn Drive,Rockville,Maryland 20852,USAに位置する 。ATCC寄託は、特許手続の目的のための微生物の寄託の国際承認に係るブダペス ト条約によって行われた。 本発明の「ポリヌクレオチド」はまた、ストリンジェントなハイブリダイゼー ション条件下で、配列番号Xに含まれる配列、その補体、またはATCCに寄託され たクローン内に含まれるcDNAにハイブリダイズし得るポリヌクレオチドを含む。 「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」とは、50%ホルムアミド、 5×SSC(750mM NaCl、75mMクエン酸ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7 .6)、5×デンハート溶液、10%硫酸デキストラン、および20μg/ml変性した剪 断サケ精子DNAを含む溶液中での42℃での一晩インキュベーション、次いで0.1× SSC中で約65℃にてフィルターを洗浄することをいう。 より低いストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件で本発明のポリヌ クレオチドにハイブリダイズする核酸分子も意図される。ハイブリダイゼーショ ンのストリンジェンシーおよびシグナル検出の変化は、主として、ホルムアルデ ヒド濃度(より低い割合のホルムアルデヒドが、低下したストリンジェンシーを 生じる);塩濃度、または温度の操作によって行われる。例えば、より低いスト リンジェンシー条件は、6×SSPE(20×SSPE=3M NaCl;0.2M NaH2PO4;0.02M E DTA,pH7.4)、0.5% SDS、30%ホルムアミド、100μg/mlサケ精子ブロッキング DNAを含む溶液中での37℃での一晩インキュベーション、次いで1×SSPE、0.1% SDSでの50℃での洗浄を含む。さらに、さらにより低いストリンジェンシーを達 成するために、ストリンジェントハイブリダイゼーション後に行われる洗浄は、 より高い塩濃度(例えば、5×SSC)で行われ得る。 上の条件における変化が、ハイブリダイゼーション実験においてバックグラウ ンドを抑制するために使用される代わりのブロッキング試薬の包含および/また は置換によって達成され得ることに留意すること。代表的なブロッキング試薬に は、デンハート試薬、BLOTTO、ヘパリン、変性サケ精子DNA、および市販の製品 処方物が挙げられる。特異的ブロッキング試薬の包含は、適合性の問題に起因し て、上記のハイブリダイゼーション条件の改変を必要とし得る。 もちろん、ポリA+配列(例えば、任意の3'末端ポリA+配列表に示されるcD NAの付加物)に、またはT(またはU)残基の相補的ストレッチにのみハイブリダ イズするポリヌクレオチドは、このようなポリヌクレオチドが、ポリ(A)ストレ ッチまたはその相補物(例えば、事実上任意の二本鎖cDNAクローン)を含む任意 の核酸分子にハイブリダイズするので、「ポリヌクレオチド」の定義に包含され ない。 本発明のポリヌクレオチドは、任意のポリリボヌクレオチドまたはポリデオキ シリボヌクレオチドから構成され得、これは、非改変RNAまたはDNAあるいは改変 RNAまたはDNAであり得る。例えば、ポリヌクレオチドは、一本鎖および二本鎖DN A、一本鎖および二本鎖領域の混合物であるDNA、一本鎖および二本鎖RNA、なら びに一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRNA、一本鎖あるいはより代表的に は二本鎖または一本鎖および二本鎖領域の混合物であり得るDNAおよびRNAを含む ハイブリッド分子から構成され得る。さらに、ポリヌクレオチドは、RNAまたはD NAあるいはRNAとDNAとの両方を含む三本鎖領域から構成され得る。ポリヌクレオ チドはまた、安定性についてあるいは他の理由について改変された1つ以上の改 変された塩基またはDNAもしくはRNA骨格を含み得る。「改変された」塩基には、 例えば、トリチル化された塩基およびイノシンのような普通でない塩基が挙げら れる。種々の改変が、DNAおよびRNAに対して行われ得;したがって、「ポリヌク レオチド」は、化学的、酵素的、または代謝的に改変された形態を含む。 本発明のポリペプチドは、ペプチド結合または改変されたペプチド結合、すな わち、ペプチドアイソスター(isostere)によって互いに連結したアミノ酸から構 成され得、そして遺伝子がコードする20個のアミノ酸以外のアミノ酸を含み得る 。ポリペプチドは、翻訳後プロセシングのような天然のプロセスによって、また は当該技術分野で周知の化学的改変技法によってのいずれかで、改変され得る。 このような改変は、基本テキストにおよびより詳細な研究論文、ならびに多量の 研究文献に十分記載される。改変は、ペプチド骨格、アミノ酸側鎖、およびアミ ノまたはカルボキシル末端を含むポリペプチドのどこでも生じ得る。同じ型の改 変が、所定のポリペプチド中のいくつかの部位で同じまたは種々の程度で存在し 得ることが理解される。また、所定のポリペプチドは多くの型の改変を含み得る 。ポリペプチドは、例えば、ユビキチン化の結果として、分枝され得、そしてそ れは、分枝のあるまたはない、環状であり得る。環状、分枝、および分枝した環 状ポリペプチドは、翻訳後天然プロセスから生じ得、または合成方法によって作 製され得る。改変には、アセチル化、アシル化、ADP-リボシル化、アミド化、フ ラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導 体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシトール の共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、共有結合架橋の 形成、システインの形成、ピログルタミン酸の形成、ホルミル化、γ-カルボキ シル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル 化、ミリストイル化、酸化、ペグ(PEG)化(pegylation)、タンパク質分解プロセ シング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル 化の ようなタンパク質へのアミノ酸の転移RNA媒介付加、およびユビキチン化が挙げ られる。(例えば、PROTEINS-STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERTIES,第2版,T. E.Creighton,W.H.Freeman and Company,New York(1993):POSTTRANSLATIONA L COVALENT MODIFICATI0N OF PROTEINS,B.C.Johnson編,Academic Press,New York,1-12頁(1983);Seifterら,Meth Enzymol 182:626-646(1990);Rattanら ,Ann NY Acad Sci 663.48-62(1992)を参照のこと)。 「配列番号X」とは、ポリヌクレオチド配列をいうが、「配列番号Y」とは、 ポリペプチド配列をいい、両方の配列とも、表1に記載された整数によって同定 される。 「生物学的活性を有するポリペプチド」とは、特定の生物学的アッセイで測定 した場合、用量依存性を伴うかまたは伴わずに本発明のポリペプチド(成熟形態 を含む)の活性と類似の活性を示すが、必ずしも同一ではないポリペプチドをい う。用量依存性が存在する場合、ポリペプチドの用量依存性と同一である必要は ないが、本発明のポリペプチドと比較した場合に、所定の活性で用量依存性に実 質的に類似する(すなわち、候補ポリペプチドは、本発明のポリペプチドと比較 して、より大きな活性または約25倍以下の、および、好ましくは約10倍以下の活 性、および最も好ましくは、約3倍以下の活性を示す)必要がある。本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチド 遺伝子番号1によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として精巣腫瘍で、およびより低い程度では胎児脳で発現さ れる。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに特に精巣のガ ン、および発作および神経変性障害のような中枢神経系の欠損を含む(しかしこ れらに限定されない)疾患および状態の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対する抗体は、組織または細 胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記 の組織または細胞の多くの障害、特に精巣および中枢神経のガンについては、有 意により高いまたは低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レ ベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベル に対して、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型 (例えば、精巣および他の生殖組織、脳および中枢系の他の組織、および血球、 および脾臓、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、 血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、 日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子が、主として精巣腫瘍および発達中の脳で発現される ので、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、精巣ガン の処置/診断および中枢神経系障害の処置に有用であることを示す。 遺伝子番号2によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として乳ガンおよびウィルムス腫瘍のようなガン性組織で、 およびより低い程度では胎児組織で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、特に胸部、 および発生異常または発達障害で見られるおよび/または腫瘍を含む(しかしこ れらに限定されない)疾患および状態の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織また は細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。 上記の組織または細胞の多くの疾患、特に腺組織については、有意により高いま たは低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち 、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、この ような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、乳房 組織、および胎児組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例え ば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプル において、日常的に検出され得る。好ましいエピトープは、残基:Pro-11〜Thr- 18、Leu-43〜Pro-50、Gly-64〜Leu-72、およびLeu-81〜Lys-86として配列番号31 4に示される配列を含むエピトープを含む。 組織分布は、発現が主としてガン/腫瘍組織であるので、この遺伝子に対応す るポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、ガンおよび/または腫瘍、特に、胸 部で見られるものの処置/診断に有用であることを示す。胎児組織の増殖/分化 めための治療タンパク質として用い得る。 遺伝子番号3によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてCD34枯渇バフィーコートで、およびより低い程度では 脾臓、慢性リンパ球白血病で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:血液障害または白血病、免疫系の疾患の診断のための試薬として有用であ る。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組 織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用で ある。上記の組織または細胞の多くの障害、特に免疫系については、有意により 高いまたは低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル、す なわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して 、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば 、血球、および脾臓、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば 、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルに おいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、発現が主として免疫機能に関連する組織であるので、この遺伝子 に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、血液障害または白血病免疫 系の疾患の処置/診断に有用であることを示す。 遺伝子番号4によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてCD34枯渇バフィーコートで発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:血液障害またはリンパ球疾患の診断のための試薬として有用である。同様 に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または 細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上 記の組織または細胞の多くの障害、特に免疫系については、有意により高いまた は低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、 障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このよ うな障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、 ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑 液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出 され得る。 組織分布は、発現が免疫機能に関連する組織であるので、この遺伝子に対応す るポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、血液障害の処置/診断に有用である ことを示す。 遺伝子番号5によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてCD34枯渇バフィーコートで発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:血液または免疫の疾患の診断のための試薬として有用である。同様に、ポ リペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型 の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組 織または細胞の多くの障害、特に免疫系については、有意により高いまたは低い レベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を 有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このような障 害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、ならび にガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、ま たは髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得 る。好ましいエピトープは、残基:Pro-13〜Lys-21として配列番号317に示され る配列を含むエピトープを含む。 組織分布は、発現が免疫機能に関連する組織であるので、この遺伝子に対応す るポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、血液障害の処置/診断に有用である ことを示す。 遺伝子番号6によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてCD34枯渇バフィーコートで発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:血液または免疫病の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペ プチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差 示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織ま たは細胞の多くの障害、特に免疫系については、有意により高いまたは低いレベ ルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さ ない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このような障害を 有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、ならびにガ ン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または 髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 好ましいエピトープは、残基:Lys-31〜Lys-39として配列番号318に示される配 列を含むエピトープを含む。 組織分布は、発現が免疫機能に関連する組織であるので、この遺伝子に対応す るポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、血液疾患の処置/診断に有用である ことを示す。 遺伝子番号7によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてCD34枯渇バフィーコートで、およびより低い程度では 松果体で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:免疫系の疾患または脳関連疾患の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織また は細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。 上記の組織または細胞の多くの障害、特に免疫系については、有意により高いま たは低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち 、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、この ような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球 、および松果体、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血 清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおい て、日常的に検出され得る。 組織分布は、発現が免疫機能に関連する組織であるので、この遺伝子に対応す るポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、血液障害、免疫疾患、または脳関連 疾患(詳細には、松果体)の処置/診断に有用であることを示す。 遺伝子番号8によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、腎臓および肝臓における有機カチオン取り込みに重 要であると考えられる有機カチオントランスポーターとの配列相同性を共有する 。(寄託番号2343059を参照のこと)。好ましいポリペプチドフラグメントは、 アミノ酸配列ITIAIQMICLVNXELYPTFVRNXGVMVCSSLCDIGGIITPFIVFRLREVWQALPLILFAV LGLLAAGVTLLLPETKGVALPETMKDAENLGRKAKPKENTIYLKVQTSEPSGT(配列番号615)また はTMKDAENLGRKAKPKENT(配列番号616)ならびにこれらのフラグメントのN末端お よびC末端欠失を含む。これらのポリペプチドフラグメントをコードするポリヌ クレオチドフラグメントもまた好ましい。 この遺伝子は、主として肝臓で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:肝臓および腎臓における薬物排出/カチオン交換(有機カチオン取り込み )が問題である肝臓および腎臓の疾患の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織また は細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。 上記の組織または細胞の多くの障害、特に肝臓または腎臓系については、有意に より高いまたは低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル 、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対 して、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例 えば、腎臓および肝臓、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例え ば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプル において、日常的に検出され得る。好ましいエピトープは、残基Asn-64〜Asn-74 、およびGln-81〜Gly-87として配列番号320に示される配列を含むエピトープを 含む。 組織分布および有機カチオントランスポーターとの相同性は、発現が肝臓で見 られるので、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、肝 臓(およびおそらく腎臓)における薬物排出に重要である多重特異的トランスポ ーターとして有用であることを示す。 遺伝子番号9によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてIL-5で誘導された好酸球で、およびより低い程度では 胎児肝臓および脾臓で発現される。この遺伝子はまた、第15染色体にマッピング され、したがって、第15染色体についてのマーカーとして連鎖解析に使用され得 る。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:免疫系の疾患、特にアレルギーまたは喘息の診断のための試薬として有用 である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は 、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有 用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に免疫系については、有意に より高いまたは低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル 、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対 して、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例 えば、血球、肝臓、および脾臓、ならびにガン性組織および創傷組織)または体 液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞 サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、発現が、好酸球、ならびに肝臓および脾臓のような免疫に関与す る他の組織に濃縮されるようであるので、この遺伝子に対応するポリヌクレオチ ドおよびポリペプチドが、好酸球反応に関連する疾患の処置/診断に有用である ことを示す。 遺伝子番号10によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として造血系の組織で、およびより低い程度ではホジキンリ ンパ腫で発現される。この配列における何らかのフレームシフトは、公知の分子 生物学技法を使用して容易に明確にされ得る。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、免疫欠損ま たは機能不全を含む(しかし、これに限定されない)疾患および状態の診断のた めの試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチド に指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブ を提供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に免疫系 については、有意により高いまたは低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的 な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液 中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体から採取した、特定の組 織および細胞型(例えば、造血細胞、リンパ様および細網内皮組織、ならびにガ ン性組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他 の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 リンパ腫もしくは免疫機能不全の処置/診断に、またはアネルギーT細胞および リンパ腫における発現に基づく免疫調節に有用な治療タンパク質として、有用で あることを示す。 遺伝子番号11によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として好中球で、およびより低い程度では活性化したリンパ 系細胞で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および状態:炎症 の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポ リペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学 的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、 特に免疫系については、有意により高いまたは低いレベルでのこの遺伝子の発現 は、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織 または体液中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体から採取した 、特定の組織および細胞型(例えば、血球およびリンパ様組織、ならびにガン性 組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液 )または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。好ま しいエピトープは、残基:Glu-40〜Lys-46として配列番号323に示される配列を 含むエピトープを含む。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 免疫反応の調節に、あるいは好中球減少症の処置のための好中球の分化または増 殖のための増殖因子として、有用であることを示す。 遺伝子番号12によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として脳で、およびより低い程度では活性化したT細胞で発 現される。推定シグナルペプチドを含むオープンリーディングフレームは、5'方 向に続くようである。好ましいポリペプチドフラグメントは、アミノ酸配列PRVR NSPEDLGLSLTGDSCKL(配列番号617)を含む。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:虚血性ショック、アルツハイマー病、および認識障害を含む神経変性障害 の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポ リペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学 的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、 特に中枢神経系については、有意により高いまたは低いレベルでのこの遺伝子の 発現は、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常 組織または体液中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体から採取 した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、および脳、および神経系の他の 組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、 尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的 に検出され得る。好ましいエピトープは、残基:Ser-5〜Glu-14、Ile-21〜Pro-3 5、Ser-65〜Asp-81、Cys-89〜Val-96、Lys-136〜Ser-145、Ile-152〜Met-169、 およびArg-189〜ys-196として配列番号324に示される配列を含むエピトープを含 む。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 所定の組織のガンの診断/処置に、あるいはCNSの神経性障害の処置に、有用で あることを示す。 遺伝子番号13によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子はまた、最近このカルシウム活性化カリウムチャンネル遺伝子、hK Ca4と命名され、他のグループによってクローニングされた。(寄託番号AF03302 1を参照のこと、寄託番号2584866も参照のこと)。この遺伝子は、ヒト染色体19 q13.2にマッピングされる。第2のシグナル配列は、おそらく表1に記載のよう な予測されたシグナル配列から上流に存在する。好ましいポリペプチドフラグメ ントは、QADDLQATVAALCVLRGGGPWAGSWLSPKTPGAMGGDLVLGLGALRRRKRLL(配列番号61 8);またはEQEKSLAGWALVLAXXGIGLMVLHAEMLWFGGCSAVNATGHLSDTLWLIPITFLTIGYGDV VPGTMWGKIVCLCTGVMGVCCTALLVAVVARKLEFNKAEKHVHNFMMDIQYTKEMKESAARVLQEAWMFYKH TRRKESHAARXHQRXLLAAINAFRQVRLKHRKLREQVNSMVDISKMHMILYDLQQNLSSSHRALEKQIDTLA GKLDALTELLSTALGPRQLPEPSQQSK(配列番号619)、ならびにN末端およびC末端欠失 を含む。これらのポリペプチドフラグメントをコードするポリヌクレオチドフラ グメントも好ましい。 この遺伝子は、主として乳房リンパ節およびT細胞で、およびより低い程度で は胎盤で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:血液学的および免疫疾患の診断のための試薬として有用である。同様に、 ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞 型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の 組織または細胞の多くの障害、特に免疫系については、有意により高いまたは低 いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害 を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このような 障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、リンパ様組 織、血球、および胎盤、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例え ば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプル において、日常的に検出され得る。好ましいエピトープは、残基:Arg-13〜Lys- 23として配列番号325に示される配列を含むエピトープを含む。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 血液学的病気およびリンパ節およびT細胞に基づく免疫調節または分布に関連す る病気の処置/診断に有用であることを示す。 遺伝子番号14によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、PAPSシンターゼと呼ばれ、別のグループによって最近クローニ ングされた。(寄託番号e1204135を参照のこと)。好ましいポリペプチドフラグ メントは、アミノ酸配列YQAHHVSRNKRGQVVGTRGGFRGCTVWLTGLSGAGK(配列番号620 )を含む。このポリペプチドフラグメントをコードするポリヌクレオチドフラグ メントも好ましい。 この遺伝子が、主として良性前立腺過形成、ヒト請静脈内皮細胞で、およびよ り低い程度では平滑筋およびエストラジオールで処置したヒト子宮内膜間質細胞 で発現されることが見い出されている。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:内皮細胞および平滑筋細胞発現に基づく炎症、虚血、および再狭窄、なら びに良性前立腺過形成または前立腺ガンのような前立腺疾患の診断のための試薬 として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向さ れる抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供す ることに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に前立腺または循 環系の血管については、有意により高いまたは低いレベルでのこの遺伝子の発現 は、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織 または体液中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体から採取した 、特定の組織および細胞型(例えば、前立腺、内皮細胞、平滑筋、および子宮内 膜、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に 検出され得る。好ましいエピトープは、残基:Arg-21〜Asp-26、Lys-35〜Lys-44 、Glu-49〜Asn-58として配列番号326に示される配列を含むエピトープを含む。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 基礎をなす平滑筋の静脈および動脈の内皮細胞裏打ちが関連する疾患または状態 の処置/診断に有用であることを示す。 遺伝子番号15によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてヒト6週胚で、およびより低い程度では胎盤で発現さ れる。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:発生異常または胎児性欠損の診断のための試薬として有用である。同様に 、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細 胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記 の組織または細胞の多くの障害、特に天然の発育については、有意により高いま たはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわ ち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、こ のような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胚 組織、および胎盤、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、 血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにお いて、 日常的に検出され得る。好ましいエピトープは、残基Lys-50〜Glu-57として配列 番号327に示される配列を含むエピトープを含む。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 発達異常の検出に有用であることを示す。 遺伝子番号16によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として腎臓および扁桃で、およびより低い程度では胎児組織 で発現される。この遺伝子は、第14染色体にマッピングされ、したがって、第14 染色体についてのマーカーとして連鎖分析に有用である。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織の差示的同定のための、ならびに、疾患および状態:腎臓病 、神経性障害、および発達異常の診断のための試薬として有用である。同様に、 ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織の差示的同 定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織の多くの 障害、特に腎臓系または発達中の胎児組織の障害については、有意により高いま たはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわ ち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、こ のような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、腎 臓、扁桃腺、および胎児組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液 (例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サ ンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 脳、腎臓、および胎児発育に影響を及ぼす状態の処置または診断に有用であるこ とを示す。 遺伝子番号17によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として卵巣ガンで発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:卵巣ガンに類似の固形腫瘍の診断のための試薬として有用である。同様に 、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細 胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記 の組織または細胞の多くの障害、特に生殖系の障害については、有意により高い またはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すな わち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、 このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、 卵巣および他の生殖組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例 えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプ ルにおいて、日常的に検出され得る。好ましいエピトープは、残基:Ser-51〜Va l-56として配列番号329に示される配列を含むエピトープを含む。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 卵巣ガンのような生殖系の固形腫瘍の処置に有用であることを示す。 遺伝子番号18によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として脳髄芽細胞腫で発現される。好ましいポリペプチドフ ラグメントは、アミノ酸配列IRHEQHPNFSLEMHSKGSSLLLFLPQLILILPVCAHLHEELNC( 配列番号643)およびSFFISEEKGHLLLQAERHPWVAGALVGVSGGLTLTTCSGPTEKPATKNYFLKR LLQEMHIRAN(配列番号644)、ならびにN末端およびC末端欠失を含む。これらの ポリペプチドフラグメントをコードするポリヌクレオチドフラグメントも好まし い。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:特にCNSの腫瘍の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプ チドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示 的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織また は細胞の多くの障害、特に中枢神経系の障害については、有意により高いまたは より低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、 障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このよ うな障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳およ び神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば 、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルに おいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 髄芽細胞腫または類似の腫瘍を処置するために有用であることを示す。 遺伝子番号19によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として脂肪細胞で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:肥満症の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよ びこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定の ための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の 多くの障害、特に脂肪組織の障害については、有意により高いまたはより低いレ ベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さ ない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このような障害を 有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脂肪細胞、ならび にガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、ま たは髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得 る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 脂肪細胞の機能および数を調節することによって肥満症を処置するために有用で あることを示す。 遺伝子番号20によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてB細胞リンパ腫で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、B細胞リン パ腫で強調のある免疫系を含む(しかし、これらに限定されない)疾患および状 態の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらの ポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫 学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害 、特に免疫系の腫瘍については、有意により高いまたはより低いレベルでのこの 遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体から の健常組織または体液中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体か ら採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、およびリンパ組織、なら びにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、 または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され 得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 B細胞リンパ腫における発現に基づくB細胞由来腫瘍の診断および処置のために 有用であることを示す。 遺伝子番号21によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として免疫細胞で、およびより低い程度では胎児組織で発現 される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:炎症性疾患の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチド およびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同 定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細 胞の多くの障害、特に免疫の障害については、有意により高いまたはより低いレ ベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さ ない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このような障害を 有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、免疫系の細胞、お よび胎児組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清 、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて 、 日常的に検出され得る。好ましいエピトープは、残基Asp-10〜Pro-19、Ser-74〜 Tyr-79、Glu-95〜Lys-110として配列番号333に示される配列を含むエピトープを 含む。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 T細胞活性の変化を包含する疾患の処置のために有用であることを示す。 遺伝子番号22によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として卵巣腫瘍で発現されることが発見されている。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:特に卵巣の腫瘍の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプ チドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示 的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織また は細胞の多くの障害、特に生殖器官の腫瘍については、有意により高いまたはよ り低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障 害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このよう な障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、卵巣およ び他の生殖組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血 清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおい て、日常的に検出され得る。好ましいエピトープは、残基Leu-22〜Gln-27として 配列番号334に示される配列を含むエピトープを含む。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 卵巣腫瘍でのみ同定されているので、卵巣腫瘍の診断および処置のために有用で あることを示す。 遺伝子番号23によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として胎児組織で、およびより低い程度では破骨細胞腫細胞 株で発現されることが発見されている。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:骨粗鬆症または関節炎の診断のための試薬として有用である。同様に、ポ リペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型 め差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組 織または細胞の多くの障害、特に骨格の障害については、有意により高いまたは より低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、 障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このよ うな障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、骨細胞 、および胎児組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、 血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにお いて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 破骨細胞の増強された活性のため再形成する異常骨の状態の処置のために有用で あることを示す。これは、破骨細胞またはその前駆体に由来する悪性腫瘍につい ての特異的マーカーとして有用であり得る。 遺伝子番号24によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、細胞外ポリヌクレオチドを分解することに重要であ ると考えられる細胞周辺リボヌクレアーゼとの配列相同性を共有する。 この遺伝子が、主として血清処理した平滑筋細胞で発現されることが発見され ている。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:再狭窄のような血管病の診断のための試薬として有用である。同様に、ポ リペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型 の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組 織または細胞の多くの障害、特に血管系については、有意により高いまたはより 低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障害 を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このような 障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、平滑筋、な らびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液 、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出さ れ得る。好ましいエピトープは、残基Gln-30〜Lys-36、およびPro-41〜Arg-48と して配列番号336に示される配列を含むエピトープを含む。 組織分布およびリボヌクレアーゼへの相同性は、この遺伝子に対応するポリヌ クレオチドおよびポリペプチドが、細菌またはウイルス浸潤に関連する平滑筋の 病理学的状態の処置のために有用であることを示す。 遺伝子番号25によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として初期ヒト脳で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:ヒト脳発育および関連病の診断のための試薬として有用である。同様に、 ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞 型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の 組織または細胞の多くの障害、特にヒト脳発育および関連病については、有意に より高いまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベ ル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに 対して、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型( 例えば、脳および神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)また は体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは 細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびこの遺伝子への相同性は、この遺伝子に対応するポリヌクレオ チドおよびポリペプチドが、ヒト脳発育および関連病に影響を及ぼす疾患の診断 および処置のために有用であることを示す。 遺伝子番号26によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子が、主としてヒト脳組織で発現されることが発見されている。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:ヒト脳疾患および脳疾患によって引き起こされ得る脳疾患に関連する他の 疾患の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれら のポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免 疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障 害、特にヒト脳疾患については、有意により高いまたはより低いレベルでのこの 遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体から の健常組織または体液中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体か ら採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、な らびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液 、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出さ れ得る。 組織分布およびこの遺伝子への相同性は、この遺伝子に対応するポリヌクレオ チドおよびポリペプチドが、ヒト脳疾患および関連する他の疾患の診断および処 置のために有用であることを示す。 遺伝子番号27によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子が、主としてアネルギーT細胞で発現されることが発見されている 。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:免疫疾患、炎症性疾患、およびTリンパ細胞に関連する疾患の診断のため の試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに 指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを 提供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に免疫疾患 、炎症性疾患、およびTリンパ細胞に関連する疾患については、有意により高い またはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すな わち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、 このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、 血 球、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に 検出され得る。 組織分布およびこの遺伝子への相同性は、この遺伝子に対応するポリヌクレオ チドおよびポリペプチドが、免疫疾患、炎症性疾患、およびTリンパ細胞に関連 する疾患に有用であることを示す。 遺伝子番号28によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、遺伝子発現の調節に重要であると考えられるShigel la flexneriポジティブ転写レギュレーターCriR(criR)遺伝子と配列相同性を共 有する。 この遺伝子は、主としてヒト滑膜肉腫および正常ヒト脳組織で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:ヒト脳疾患、特に滑膜の肉腫の診断のための試薬として有用である。同様 に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または 細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上 記の組織または細胞の多くの障害、特にヒト脳および滑膜ならびに他の関連する ヒト脳疾患については、有意により高いまたはより低いレベルでのこの遺伝子の 発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組 織または体液中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体から採取し た、特定の組織および細胞型(例えば、滑膜組織、ならびに脳および神経系の他 の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿 、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常 的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 ヒト滑膜肉腫および他の関連するヒト脳疾患の診断および処置に有用であること を示す。 遺伝子番号29によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、骨髄、乳児脳、胎児肝臓および脾臓、前立腺で、およびより低 い程度では松果体、脂肪組織、腎臓、副腎、臍静脈内皮細胞、およびT細胞で発 現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の同定のための、ならびに、疾患および状態: 骨髄または造血組織、前立腺、腎臓、副腎、および心臓血管組織または器官に関 連する疾患の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよび これらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の同定のための免 疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障 害、特に造血組織、免疫系、前立腺、腎臓、副腎、および心臓血管組織または器 官に関連する疾患については、有意により高いまたはより低いレベルでのこの遺 伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの 健常組織または体液中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体から 採取した、特定の組織および細胞型(例えば、骨髄、造血細胞、松果体、脂肪組 織、腎臓、副腎、内皮細胞、および血球、ならびにガン性組織および創傷組織) または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もし くは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布および遺伝子に対する相同性は、この遺伝子に対応するポリヌクレオ チドおよびポリペプチドが、造血組織、免疫系、前立腺、腎臓、副腎、および心 臓血管組織または器官に関連する疾患の診断および処置に有用であることを示す 。 遺伝子番号30によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として髄膜で、およびより低い程度では乳房および成人脳で 発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:髄膜の疾患および関連する脳疾患の診断のための試薬として有用である。 同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織ま たは細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である 。上記の組織または細胞の多くの障害、特に髄膜の疾患および関連する脳疾患に ついては、有意により高いまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準 的遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液 中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体から採取した、特定の組 織および細胞型(例えば、髄膜、乳腺組織、ならびに脳および神経系の他の組織 、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、 滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検 出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 髄膜の疾患および関連の脳疾患の診断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号31によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、髄膜、胎児脾臓、骨芽細胞で、およびより低い程度では活性化 T細胞、子宮内膜間質細胞、胎児肺、HL-60、胸腺、精巣、および内皮細胞で発 現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:髄膜の疾患、骨粗鬆症、免疫疾患および関連する赤芽球の疾患の診断のた めの試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチド に指向される抗体は、組織または細胞型の同定のための免疫学的プローブを提供 することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に髄膜の疾患、 骨粗鬆症、免疫疾患、および赤芽球の疾患については、有意により高いまたはよ り低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障 害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このよう な障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、子 宮内膜、肺、胸腺、精巣、および内皮細胞、ならびにガン性組織および創傷組織 )または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織も しくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布および遺伝子への相同性は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチド およびポリペプチドが、髄膜の疾患、骨粗鬆症、免疫疾患、赤芽球病、精巣の疾 患、および肺の疾患の診断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号32によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてヒト胸腺で、および非常により低い程度では乳児脳、 T細胞、平滑筋、内皮細胞、骨髄、ヒト卵巣腫瘍、および角質細胞精巣、破骨細 胞腫、乳房、および扁桃腺で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:胸腺に関連する疾患、特に胸腺ガンおよびT細胞成熟化に関連する疾患の 診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリ ペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的 プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特 に胸腺については、有意により高いまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現 は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織ま たは体液中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体から採取した、 特定の組織および細胞型(例えば、胸腺、脳、および神経系の他の組織、血球、 骨髄、卵巣、および精巣、および他の生殖組織、乳腺組織、扁桃腺、メラノサイ ト、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に 検出され得る。 組織分布および遺伝子への相同性は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチド およびポリペプチドが、胸腺の疾患、特に胸腺ガンおよびT細胞成熟化に関連す る疾患の診断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号33によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてヒト扁桃腺および胎盤で、およびより低い程度では脂 肪細胞、メラノサイト、および乳児脳で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:炎症性疾患、免疫疾患、および肥満症の診断のための試薬として有用であ る。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組 織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用で ある。上記の組織または細胞の多くの障害、特に炎症性疾患、免疫疾患、および 肥満症については、有意により高いまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現 は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織ま たは体液中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体から採取した、 特定の組織および細胞型(例えば、扁桃腺、胎盤、脂肪細胞、メラノサイト、な らびに脳および神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または 体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細 胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびこの遺伝子への相同性は、この遺伝子に対応するポリヌクレオ チドおよびポリペプチドが、炎症、免疫疾患、および肥満症のような疾患の診断 および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号34によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、活性化T細胞で、およびより低い程度では下垂体、精巣、およ び乳房リンパ腺で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:T細胞に関連する疾患の診断のための試薬として有用である。同様に、ポ リペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型 の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組 織または細胞の多くの障害、特に免疫系の障害については、有意により高いまた はより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち 、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、この ような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、下垂 体、 精巣、および他の生殖組織、乳腺組織、およびリンパ組織、ならびにガン性組織 および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)ま たは他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 免疫障害の処置に有用であることを示す。 遺伝子番号35によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として乳児脳で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:神経性障害の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチド およびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同 定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細 胞の多くの障害、特に神経性障害に関連する疾患については、有意により高いま たはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわ ち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、こ のような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳 、および神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液( 例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サン プルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 神経性障害の診断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号36によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として乳児脳で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:神経性障害の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチド およびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同 定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細 胞の多くの障害、特に神経性障害に関連する疾患については、有意により高いま たはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわ ち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、こ のような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳 、および神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液( 例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サン プルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 神経性障害の診断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号37によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてヒト卵巣で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:卵巣ガンの診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドお よびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定 のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞 の多くの障害、特に生殖細胞、卵胞、間質細胞に関連する障害のような卵巣障害 については、有意により高いまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標 準的遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体 液中の発現レベルに対して、このような障害を有する個体から採取した、特定の 組織および細胞型(例えば、卵巣、および他の生殖組織、ならびにガン性組織お よび創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)また は他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 卵巣疾患の診断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号38によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてリンパ節乳ガンで発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:乳ガンの診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよ びこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定の ための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の 多くの障害、特に乳ガンについては、有意により高いまたはより低いレベルでの この遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体 からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、このような障害を有する個 体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、乳房組織およびリンパ組織 、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、 滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検 出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 乳ガンについての診断マーカーとして使用されるために有用であることを示す。 遺伝子番号39によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として脳で、およびより低い程度では他の組織で発現される 。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態:外傷、脳変性、および脳腫瘍のような神経性障害の診断のための試薬とし て有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される 抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するこ とに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に脳については、有意 により高いまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的遺伝子発現レ ベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベル に対して、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型 (例えば、脳、および神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織) または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もし くは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 神経性障害の診断および治療的処置に有用であることを示す。 遺伝子番号40によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、初期ヒト胚、副腎腫瘍、および免疫組織(例えば、胎児肝臓、 胎児脾臓、T細胞、および骨髄性前駆細胞株)において発現され、そしてより低 い程度では卵巣、結腸ガン、およびいくつかの他の組織において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(副腎腫瘍、結腸ガン、および種々の他の腫瘍を含む腫瘍形成、発達障害お よび免疫障害)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドお よびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示 的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または 細胞の多くの障害、特にガン性組織、初期ヒト組織、および免疫系の障害につい ては、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的 な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または体 液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体から採取した 、特定の組織および細胞型(例えば、肝臓、脾臓、血球、骨髄、卵巣、および他 の生殖組織、および結腸、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例 えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または別の組織もしくは細胞サンプ ルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 免疫障害および発達障害、ならびに腫瘍形成の診断および治療処置のために有用 であることを示す。 遺伝子番号41によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、胎児肺、内皮細胞、肝臓、胸腺、およびいくつかの他の 免疫組織において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(免疫不全および自己免疫疾患のような免疫障害、肺疾患、肝疾患、および 腫瘍転移(tumore matasis)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリ ペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細 胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の 組織または細胞の多くの障害、特に胎児肺、肝臓、内皮細胞、および免疫組織の 障害については、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現 は、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組 織または体液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体か ら採取した、特定の組織および細胞型(例えば、肺、内皮細胞、肝臓、胸腺、お よび免疫系の別の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例え ば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または別の組織もしくは細胞サンプル において、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 免疫障害、ならびに肺疾患および肝疾患の診断に有用であることを示す。そのプ ロモーターはまた、免疫系および肺特異的遺伝子治療のために使用され得る。内 皮細胞におけるこの遺伝子の発現は、血管形成にも関連し得、従って、これは腫 瘍転移(tumor matasis)において役割を果たし得ることを示す。 遺伝子番号42によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、肝臓、甲状腺、上皮小体において発現され、そしてより 低い程度では胎児肺、胃、および初期胚において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(代謝調節、肥満症、肝不全、肝細胞腫瘍、または甲状腺炎および甲状腺腫 瘍)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれら のポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のた めの免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞の多く の障害、特に消化/内分泌系の障害については、有意により高いかまたはより低 いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害 を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベル)と比較して、 ごのような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、 肝臓、甲状腺、上皮小体、肺、胃、および胚組織、ならびにガン性組織および創 傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または別の 組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布および細胞外位置は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよび ポリペプチドが、代謝調節、肝不全、吸収不良、胃炎、および新生物を含む消化 /内分泌障害の検出および処置のために有用であることを示す。 遺伝子番号43によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、精神分裂病の成人脳、下垂体、前頭皮質、視床下部にお いて発現され、そしてより低い程度では網膜、脂肪および胃ガン、ならびに胎盤 において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(精神分裂病および他の神経性の障害)の診断のための試薬として有用であ る。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体 は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有 用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に中枢神経系の障害について は、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な 遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または体液 における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体から採取した、 特定の組織および細胞型(例えば、網膜組織、脂肪、胃、および胎盤、ならびに ガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、また は髄液)または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る 。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 精神分裂病、神経変性、および新生物を含む神経系における障害の処置/検出の ために有用であることを示す。さらに、脳における分泌タンパク質は、内分泌物 として役立ち得る。 遺伝子番号44によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、シグナル伝達およびタンパク質輸送に重要であると 考えられるGTP結合タンパク質と配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主に、臍静脈および微小血管内皮細胞、GM-CSF処理したマクロ ファージ、アネルギー性T細胞、骨芽細胞、破骨細胞、CD34+細胞において発現 され、そしてより低い程度では胆嚢において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(骨形成および骨成長、骨壊死、骨粗鬆症、血管形成、および/または造血 )の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらの ポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のため の免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞の多くの 障害、特に骨格および造血系の障害については、有意により高いかまたはより低 いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害 を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベル)と比較して、 このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、 内皮細胞、血球、骨、および胆嚢、ならびにガン性組織および創傷組織)または 体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または別の組織もしくは細 胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびGTP結合タンパク質に対する相同性は、この遺伝子に対応する ポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、増殖シグナリングまたは血管形成にお ける関連するので、骨形成および骨成長、骨壊死、骨粗鬆症、および/または造 血の処置/検出のために有用であることを示す。 遺伝子番号45によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、小胞体でのタンパク質トランスロケーションに重要 であると考えられるシグナル配列レセプターγサブユニットと配列相同性を共有 する。 この遺伝子は、主に、副腎、唾液腺、前立腺において発現され、そしてより低 い程度では内皮細胞および平滑筋において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(タンパク質分泌)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペ プチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞 型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組 織または細胞の多くの障害、特に分泌器官の障害については、有意により高いか またはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル(す なわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベル) と比較して、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞 型(例えば、副腎、唾液腺、前立腺、内皮細胞、および平滑筋、ならびにガン性 組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液 )または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびSSR γサブユニットに対する相同性は、この遺伝子に対応する ポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、内分泌障害、前立腺ガン、口内乾燥症 、または唾液分泌過多のために有用であることを示す。 遺伝子番号46によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、破骨細胞腫細胞において発現され、そしてより低い程度 ではメラノサイト、扁桃、脳、および胃において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(骨形成、骨粗鬆症、骨折、骨壊死、骨肉腫)の診断のための試薬として有 用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向され る抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供する のに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に骨格系の障害につい ては、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的 な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または体 液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体から採取した 、特定の組織および細胞型(例えば、メラノサイト、扁桃、脳および他の神経系 の組織、および胃、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、 血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または別の組織もしくは細胞サンプルにお いて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 骨形成、骨粗鬆症、骨折、骨壊死、および骨肉腫の介入に有用であることを示す 。 遺伝子番号48によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、タンパク質−タンパク質相互作用に重要であると考 えられるプロリンリッチなタンパク質と配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主に脳において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(神経性の障害および心理学的障害)の診断のための試薬として有用である 。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は 、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用 である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に中枢神経系および内分泌系の 障害については、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現 は、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組 織または体液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体か ら採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳および他の神経系の組織、な らびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液 、または髄液)または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出さ れ得る。 組織分布およびプロリンリッチなタンパク質に対する相同性は、この遺伝子に 対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、中枢神経系における外傷、新 生物、変性または代謝性状態を含む神経性の疾患の介入および検出に有用である ことを示す。さらに、遺伝子産物は、内分泌として脳によって分泌され得る。 遺伝子番号49によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、無性発達に重要であるAspergillus nidulans由来の AOCB遺伝子と配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主に乳児脳において発現され、そしてより低い程度では発達中 の胚、気管腫瘍、B細胞リンパ腫、および滑膜肉腫において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(神経変性疾患、白血病、および肉腫)の診断のための試薬として有用であ る。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体 は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有 用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に脳および免疫系の障害につ いては、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準 的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または 体液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体から採取し た、特定の組織および細胞型(例えば、胚組織、血球、気管、および滑膜組織、 ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑 液、または髄液)または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出 され得る。 乳児脳および肉腫における組織分布ならびに真核生物発生の重要な工程(真菌 芽胞形成)に関連する遺伝子に対する相同性は、このクローンのタンパク質産物 が、特に乳児において、精神分裂病のような神経性の疾患において役割を果たし 得ることを示す。B細胞リンパ腫における遺伝子の存在は、この遺伝子が白血病 の処置および検出において使用され得ることを示す。 遺伝子番号50によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は主に胎児肺において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(肺ガンを含む肺障害)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポ リペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または 細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記 の組織または細胞の多くの障害、特に肺系の障害については、有意により高いか またはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル(す なわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベル) と比較して、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞 型(例えば、肺、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血 清、血漿、尿、滑液、または髄液)または別の組織もしくは細胞サンプルにおい て、日常的に検出され得る。 胎児肺においてのみのこの遺伝子の組織分布は、肺系の発達において重要な役 割を果たすことを示す。これは、成人におけるこのタンパク質産物の発現の誤調 節が、特に肺において、リンパ腫または肉腫形成を導き得ることを示唆する。肺 水腫および肺塞栓症のような特定の肺欠陥、気管支炎ならびに嚢胞性線維症への 素因にも関連し得る。 遺伝子番号51によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、造血細胞型および胎児細胞において発現され、そしてよ り低い程度ではすべての組織型において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(免疫系および造血における欠陥)の診断のための試薬として有用である。 同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、 組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用で ある。上記の組織または細胞の多くの障害、特に免疫および造血系の障害につい ては、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的 な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または体 液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体から採取した 、特定の組織および細胞型(例えば、造血細胞、および胎児組織、ならびにガン 性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄 液)または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 造血細胞および発達中の胚において優性なこの遺伝子の組織分布は、この遺伝 子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、白血病、AIDS、関節炎、 および喘息のような免疫系または造血障害に影響を及ぼすリンパ腫および疾患状 態の検出および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号52によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、前立腺において発現され、そしてより低い程度では胎児 脾臓、胎児肝臓、乳児脳、およびT細胞白血病において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(前立腺障害、前立腺ガン、白血病)の診断のための試薬として有用である 。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は 、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用 である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に免疫系および/または前立腺 の障害については、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発 現は、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な 組織または体液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体 から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胸腺、脾臓、肝臓、脳および 他の神経系の組織、および血球、ならびにガン性組織および創傷組織)または体 液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または別の組織もしくは細胞 サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 前立腺におけるこの遺伝子の組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオ チドおよびポリペプチドが、前立腺障害または前立腺ガンの検出または処置に有 用であることを示す。胎児肝臓および胎児脾臓におけるその分布は、免疫系にお いて役割を果たし得、そしてその誤調節が、白血病、関節炎、および喘息のよう な免疫障害を導き得ることを示す。 遺伝子番号53によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、ダイニンと配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主に脳において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(脳の神経変性疾患)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリ ペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細 胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の 組織または細胞の多くの障害、特に神経変性疾患については、有意により高いか またはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル(す なわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベル) と比較して、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞 型(例えば、脳および他の神経系の組織、ならびにガン性組織および創傷組織) または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または別の組織もし くは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 脳において優性な組織分布、および細胞オルガネラおよび分子の配置に関与す る微小管運動タンパク質であるダイニンに対する相同性は、この遺伝子に対応す るポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、アルツハイマー病、ハンチントン病 、パーキンソン病、および精神分裂病のような神経変性疾患の検出/処置のため に有用であることを示す。 遺伝子番号54によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、ハンチントン病の原因遺伝子のプロセシングに重要 であると考えられる酵素であるユビキチン結合タンパク質との配列相同性を共有 する。 この遺伝子は、主に、脳で、およびより少ない程度では活性化マクロファージ において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(ハンチントン病を含む神経変性疾患の状態)の診断のための試薬として有 用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向され る抗体は、脳組織の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用で ある。上記の組織または細胞の多くの障害、特に神経系の障害については、有意 により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発 現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における 発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体から採取した、特定の組 織および細胞型(例えば、脳および他の神経系の組織、および血球、ならびにガ ン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または 髄液)または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 脳におけるこの遺伝子の優性な組織分布、およびハンチントン相互作用タンパ ク質への相同性は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチド が、ハンチントン病遺伝子の発現、ならびに、脊髄小脳性運動失調IおよびIII 型、歯状核赤核・淡蒼球ルイ体萎縮症、および脊髄性延髄(spinal bulbar)筋 萎縮症を含む他の神経変性疾患の調節に有用であることを示す。さらに、アルツ ハイマー病、パーキンソン病、および筋萎縮性側索硬化症における遊離ユビキチ ンの貯留の上昇したレベルの存在は、ユビキチンのタンパク質分解経路がこれら の疾患状態において役割を果たすことを示す。したがって、本明細書に記載の遺 伝子がユビキチン結合タンパク質に対して相同であることを考慮すると、これは 神経変性状態において一般的な役割を果たし得る。 遺伝子番号56によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、T細胞(アネルギー性T細胞、休止T細胞、アポトーシ スT細胞)およびリンパ節(胸部)、ならびに脳(視床下部、海馬、下垂体、胎 児脳、初期脳)において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(免疫(例えば、免疫不全、自己免疫、炎症、白血病、およびリンパ腫)お よび神経性障害(例えば、アルツハイマー病、痴呆、精神分裂病))の診断のた めの試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチド に対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プ ローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に中 枢神経系、造血系、および免疫系の障害については、有意により高いかまたはよ り低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、 障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベル)と比較し て、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例え ば、血球、リンパ組織、ならびに脳および他の神経系の組織、ならびにガン性組 織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液) または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 貧血(白血病)のような造血および免疫系と関連する病理学の介入または検出に 有用であることを示す。さらに、脳(胎児を含む)における発現は、発達中の脳 欠損、神経変性疾患、または行動異常(例えば、精神分裂病、アルツハイマー病 、痴呆、鬱病など)における役割を示唆し得る。 遺伝子番号57によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、肺において発現され、そしてより低い程度では種々の他 の血液学的な細胞型(例えば、Raji細胞、骨髄細胞株、活性化単球)において発 現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(肺および/または血液学的不全)の診断のための試薬として有用である。 同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、 組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用で ある。上記の組織または細胞の多くの障害、特に血管−肺および造血系の障害に ついては、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標 準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組織また は体液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体から採取 した、特定の組織および細胞型(例えば、肺および血球、ならびにガン性組織お よび創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)また は別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 血管−肺系と関連する病理学の介入および検出に有用であることを示す。さらに 、種々の白血球の細胞型および骨髄細胞株におけるこの遺伝子の発現は、白血病 およびリンパ腫、炎症、免疫不全、および自己免疫のような造血系障害および免 疫系障害において役割を示唆し得る。 遺伝子番号58によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、ATPまたは無機三リン酸の存在下でAMPからADPへの リン酸化を触媒することに重要であると考えられるアデニル酸キナーゼアイソザ イム3(gill63528 GTP:AMPホスホトランスフェラーゼ(EC 2.7.4.10)[Bos tau rus])と配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主に、胎児肝臓、心臓および胎盤において発現され、そしてよ り低い程度では多くの別の組織において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(肝臓障害、心臓血管障害、または生殖障害)の診断のための試薬として有 用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向され る抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供する のに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に肝臓、心臓血管、ま たは生殖系の障害については、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの 遺伝子の発現は、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由 来の健常な組織または体液における発現レベル)と比較して、このような障害を 有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、肝臓、心臓、およ び胎盤、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿 、 尿、滑液、または髄液)または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的 に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 肝機能および病因と関連する状態の処置および診断、特に肝臓の発達および肝細 胞前駆細胞の分化と関係する状態の処置および診断のために有用であることを示 す。 遺伝子番号59によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、CD34ポジティブ細胞(臍帯血)において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(造血分化障害および免疫障害)の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組 織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用であ る。上記の組織または細胞の多くの障害、特に造血系および免疫系の障害につい ては、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的 な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または体 液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体から採取した 、特定の組織および細胞型(例えば、造血細胞、および血球、ならびにガン性組 織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液) または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 CD34ポジティブ細胞と関連する状態の検出および処置に有用であり、したがって 造血における細胞分化ならびに免疫学的障害についてのマーカーとして有用であ ることを示す。 遺伝子番号60によってコードされるタンパク質の特徴 このコンティーグの予測されたオープンリーディングフレームの翻訳産物は、 Leeおよび共同研究者によって記載(Hepatology 19(3),656-665(1994))され るようにインスリン様増殖因子結合タンパク質(IGFBP)-1と命名されたマウス遺 伝子に対して配列同一性を有する。 この遺伝子は、独占的に血管外皮細胞腫において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、血管外皮細 胞腫および他の周皮細胞または内皮細胞増殖障害の診断のための試薬として有用 である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される 抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するの に有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に循環系および免疫系の 障害については、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現 は、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組 織または体液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体か ら採取した、特定の組織および細胞型(例えば、周皮細胞または内皮細胞、およ び肝臓、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿 、尿、滑液、または髄液)または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常 的に検出され得る。 この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、IGFBP-1様分 子はインスリン様増殖因子活性のモジュレーターとして機能するので、細胞増殖 レギュレーターとして有用である。さらに、IGFBP-1は、肝切除後および胎児の 肝臓発達の間に高レベルにおいて発現されるので、本発明のポリヌクレオチドは また、発達障害の診断のために使用され得る。さらに、本発明のポリペプチドは 、発達中の肝臓の障害を処置するために、ならびに肝切除後に肝細胞および支持 細胞の増殖を調節するために、または肝臓障害を処置するために、治療的に使用 され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 血管外皮細胞腫および肝臓障害の診断および処置のために有用であることを示す 。 遺伝子番号61によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に精神分裂症の前頭皮質において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(神経系障害および認識障害)の診断のための試薬として有用である。同様 に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織 または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である 。上記の組織または細胞の多くの障害、特に前頭皮質およびCNSの障害について は、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な 遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または体液 における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体から採取した、 特定の組織および細胞型(例えば、脳および他の神経系の組織、ならびにガン性 組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液 )または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 前頭皮質、神経変性、およびCNS障害の研究、処置、および診断のために有用で あることを示す。 遺伝子番号62によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、ヒト副腎腫瘍において発現され、そしてより低い程度で はヒト腎臓、髄質、および成体肺組織において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(代謝性障害、内分泌障害)の診断のための試薬として有用である。同様に 、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織ま たは細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。 上記の組織または細胞の多くの障害、特に内分泌および神経系の障害ならびに新 生物形成については、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の 発現は、標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常 な組織または体液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個 体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、副腎、腎臓、脳および他の 神 経系の組織、肺組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば 、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または別の組織もしくは細胞サンプルに おいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 新生物形成を含む神経性の障害および内分泌障害の研究、処置、および診断のた めに有用であることを示す。 遺伝子番号63によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、ヒト脂肪細胞において発現され、そしてより低い程度で は脾臓、12週齢ヒト、および精巣において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(免疫障害、代謝障害および成長障害)の診断のための試薬として有用であ る。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体 は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有 用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に免疫系の障害については、 有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、標準的な遺伝 子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組織または体液にお ける発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体から採取した、特定 の組織および細胞型(例えば、脂肪細胞、脾臓、ならびに精巣および他の生殖組 織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、または髄液)または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に 検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 免疫障害、発達障害、および代謝障害の研究、診断、および処置のために有用で あることを示す。 遺伝子番号64によってコードされるタンパク質の特徴 このクローンの1つの翻訳産物は、マウス亜鉛フィンガータンパク質PZFに対 して相同的である。(寄託番号453376を参照のこと;Gene 152(2),233-238(199 5)も参照のこと)。好ましいポリペプチドフラグメントは、マウスとヒトとの間 で共有される高度に保存されたドメインに対応する。例えば、好ましいポリペプ チドフラグメントは、アミノ酸配列:LQCEICGFTCRQKASLNWHMKKHDADSFYQFSCNICGK KFEKKDSVVAHKAKSHPEV(配列番号621);ITSTDILGTNPESLTQPSD(配列番号622); NSTSGECLLLEAEGMSKSY(配列番号623);CSGTERVSLMADGKIFVGSGSSGGTEGLVMNSDILG ATTEVLIEDSDSAGP(配列番号624);IQYVRCEMEGCGTVLAHPRYLQHHIKYQHLLKKKYVCPHP SCGRLFRLQKQLLRHAKHHT(配列番号625);DQRDYICEYCARAFKSSHNLAVHRMIHTGEK(配 列番号626);RSSRTSVSRHRDTENTRSSRSKTGSLQLICKSEPNTDQLDY(配列番号627);P FKDDPRDETYKPHLERETPKPRRKSG(配列番号630);QYVRCEMEGCGTVLAHPRYLQHHIKYQHL LKKKYVCPHPSCGRLFRLQKQLLRHAKHHTD(配列番号629);またはQRDYICEYCARAFKSSHN LAVHRMIHTGEKHY(配列番号628)の残基151〜182を含む。これらのポリペプチド フラグメントをコードするポリヌクレオチドフラグメントもまた好ましい。 この遺伝子は、主に、横紋筋肉腫、メラノサイト、および結腸ガン性組織にお いて発現され、そしてより低い程度では平滑筋、膵臓の腫瘍、およびアポトーシ スT細胞において発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(これらを含むが、これらに限定されない)の診断のための試薬として有用 である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される 抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するの に有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に免疫および造血の障害 については、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、 標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体由来の健常な組織ま たは体液における発現レベル)と比較して、このような障害を有する個体から採 取した、特定の組織および細胞型(例えば、横紋筋、メラノサイト、結腸、平滑 筋、膵臓、および血球、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例え ば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または別の組織もしくは細胞サンプル において、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 ガンおよび造血障害の研究、診断、および処置のために有用であることを示す。 遺伝子番号65によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主としてヒト脂肪細胞および唾液腺組織で、およびより低い程 度ではヒト骨髄および胎児腎臓で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(代謝障害および免疫障害)の診断のための試薬として有用である。同様に 、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細 胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記 の組織または細胞の多くの障害、特に代謝系および造血系について、標準的な遺 伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の 発現レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現 は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例え ば、脂肪細胞、唾液腺、骨髄、および腎臓、ならびにガン性組織および創傷組織 )または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織も しくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 代謝障害および免疫障害の研究、診断に有用であることを示す。 遺伝子番号66によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子のこの翻訳された産物を、オキシトシナーゼスプライス改変体1と して最近同定した。(寄託番号2209276およびd1010078を参照のこと)。好まし いポリペプチドフラグメントは、アミノ酸配列:EMFDSLSYFKGSSLLLMLKTYLSEDVFQ HAVVLYLHNHSYASIQSDDLWDSFNEVTNQTLDVKRMMKTWTLQKGFPLVTVQKKGKELFIQQERFFLNMKP EIQPSDTRYM(配列番号631)を含む。このポリペプチドフラグメントをコードす るポリヌクレオチドフラグメントもまた好ましい。 遺伝子番号67によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として造血細胞、特にアポトーシスT細胞で、およびより低 い程度では一次樹状細胞および脂肪組織で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在するアポトーシスT細胞、一次樹状細胞、および脂肪組織の差示的同 定のための、ならびに、疾患および状態(ガンおよび全身免疫障害を含む造血疾 患)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれら のポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免 疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障 害、特に口粘膜および腸粘膜ならびに造血系および免疫系について、標準的な遺 伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の 発現レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現 は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例え ば、造血細胞、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清 、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて 、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 ガン、造血疾患、および感染疾患を含む免疫系の疾患の処置に有用であることを 示す。 遺伝子番号68によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として腎皮質で、およびより低い程度では乳児脳、心臓、子 宮、および血液で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する腎臓組織の差示的同定のための、ならびに、疾患および状態(軟 部組織ガン、炎症、腎臓線維症)の診断のための試薬として有用である。同様に 、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細 胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記 の組織または細胞の多くの障害、特に神経系および内分泌系について、標準的な 遺 伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の 発現レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現 は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例え ば、腎臓、脳、および他の神経組織、心臓、子宮、および血球、ならびにガン性 組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液 )または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 ガンおよび線維症の研究および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号69によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、脊椎動物および無脊椎動物のタンパク質チロシンホ スファターゼと強い配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主として子宮内膜腫瘍、メラノサイト、骨髄前駆体で、および より低い程度では乳児脳、脂肪細胞、およびいくつかの造血幹細胞で発現される 。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する形質転換された造血細胞および上皮細胞の差示的同定のための、 ならびに、疾患および状態(皮膚および子宮内膜、白血病を含むが、これらに限 定されない)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよ びこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定の ための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の 多くの障害、特に神経系および造血系について、標準的な遺伝子発現レベル、す なわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して 、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は、このような障害 を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、子宮内膜、メラ ノサイト、骨髄、脂肪細胞、造血細胞、ならびに脳および神経系の他の組織、な らびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液 、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出さ れ得る。 組織分布およびチロシンホスファターゼとの配列類似性は、この遺伝子に対応 するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、ガンおよび造血障害の研究および 処置に有用であることを示す。 遺伝子番号70によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として骨巨細胞腫、胸部、および乳児脳で、およびより低い 程度では種々の胎児および形質転換された骨、卵巣、および神経細胞で発現され る。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(脳および骨格の変性状態)の診断のための試薬として有用である。同様に 、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細 胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記 の組織または細胞の多くの障害、特に神経系および骨格系について、標準的な遺 伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の 発現レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現 は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例え ば、骨、乳房組織、ならびに脳および神経系の他の組織、ならびにガン性組織お よび創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)また は他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 変性障害、神経性障害、および骨格障害の研究および処置に有用であることを示 す。 遺伝子番号71によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、もともと腫瘍細胞株からクローン化された。最近別のグループ もこの遺伝子をクローン化しており、これをヒト悪性メラノーマ転移抑制(KiSS -1)遺伝子と呼んでいる。(寄託番号U43527を参照のこと)。好ましいポ リペプチドフラグメントは、アミノ酸配列:LEKVASVGNSRPTGQQLESLGLLA(配列番 号632);VHREEASCYCQAEPSGDL(配列番号633);RPALRQAGGGTREPRQKRWAGL(配列 番号 634);およびAVNFRPQRSQSM(配列番号635)を含む。任意のフレームシフトは、 公知の分子生物学技法を使用して容易に分離され得る。 この遺伝子は、主として多くの型のガンで、およびより低い程度では多くの正 常器官で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(ガン、特にメラノーマ、および他の過剰増殖障害を含むが、これらに限定 されない)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよび これらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のた めの免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の多 くの障害、特に形質転換された器官組織について、標準的な遺伝子発現レベル、 すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対し て、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は、このような障 害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、ガン性組織お よび創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)また は他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。腫瘍抑制遺 伝子として、ポリペプチドの増加した量は、特定のガンを有する患者の処置に用 いられ得る。 組織分布は、この遺伝子およびその翻訳産物が、ガンの診断および研究に有用 であることを示す。 遺伝子番号72によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として線条体で、およびより低い程度では脂肪細胞および血 管外皮細胞腫で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する線条体細胞の差示的同定のための、ならびに、疾患および状態( 神経性、脂肪およびリソソーム貯蔵疾患)の診断のための試薬として有用である 。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織 または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用で ある。上記の組織または細胞の多くの障害、特に神経系および免疫系について、 標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織また は体液中の発現レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺 伝子の発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細 胞型(例えば、線条体組織、脂肪細胞、および血管組織、ならびにガン性組織お よび創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)また は他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 神経変性障害および成長障害の診断、研究、および処置に有用であることを示す 。 遺伝子番号73によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として骨髄支質細胞で、およびより低い程度では平滑筋、精 巣、内皮、および脳で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する骨髄の差示的同定のための、ならびに、疾患および状態(結合組 織疾患および造血疾患)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペ プチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差 示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織ま たは細胞の多くの障害、特に骨格系および造血系について、標準的な遺伝子発現 レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベ ルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は、この ような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、骨髄 、支質細胞、平滑筋、精巣および他の生殖組織、内皮、脳および神経系の他の組 織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に 検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 結合組織疾患および血液疾患の研究、診断、および処置に有用であることを示す 。 遺伝子番号74によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として脳、胎児肝臓および肺で、およびより低い程度では網 膜、脊髄、活性化T細胞、および内皮細胞で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する脳および再生中の肝臓の差示的同定のための、ならびに、疾患お よび状態(CNSおよび脊髄損傷、免疫障害)の診断のための試薬として有用であ る。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組 織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用で ある。上記の組織または細胞の多くの障害、特に神経系および免疫系について、 標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織また は体液中の発現レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺 伝子の発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細 胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、肝臓、肺組織、血球、および内皮細 胞、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に 検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 造血状態および神経状態の研究および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号75によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、GTP結合タンパク質(細胞内)との配列相同性を共 有する。 この遺伝子は、主として骨髄、脳、およびメラノサイトで、およびより低い程 度では種々の内分泌組織および造血組織で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(造血系状態および神経系状態)の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織また は細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。 上記の組織または細胞の多くの障害、特に神経および免疫について、標準的な遺 伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の 発現レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現 は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例え ば、骨髄、メラノサイト、脳および神経系の他の組織、ならびにガン性組織およ び創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または 他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびヌクレオチド結合因子に対する相同性は、この遺伝子に対応す るポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、脳変性疾患、皮膚疾患、および血液 疾患の研究、診断、および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号76によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として活性化T細胞で、およびより低い程度では網膜、脳、 および胎児骨で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する活性化T細胞および発達中の脳の差示的同定のための、ならびに 、疾患および状態(免疫不全症ならびに骨格障害および神経成長障害)の診断の ための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチ ドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プロー ブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に神経 系、免疫系、および骨格筋系について、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、 障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、有意に より高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は、このような障害を有する 個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、脳および神経系の 他の組織、網膜組織、および骨、ならびにガン性組織および創傷組織)または体 液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞 サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 ガン、泌尿生殖器疾患、および脳変性疾患の診断、研究、および処置に有用であ ることを示す。 遺伝子番号77によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として胎児肝臓、活性化単球、骨芽細胞で、およびより低い 程度では滑膜、脳、およびリンパ系組織で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する骨髄およびリンパ系の差示的同定のための、ならびに、疾患およ び状態(炎症、免疫不全症、ガン)の診断のための試薬として有用である。同様 に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または 細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上 記の組織または細胞の多くの障害、特に免疫系および骨格について、標準的な遺 伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の 発現レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現 は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例え ば、肝臓、血球、骨、滑膜組織、脳および神経系の他の組織、およびリンパ系組 織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に 検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 リンパ系ガンおよび間葉ガンならびに神経系疾患の研究、診断、および処置に有 用であることを示す。 遺伝子番号78によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、DNA修復および複製に重要であると考えられるポリ メラーゼポリタンパク質前駆体との配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主として乳児脳で、およびより低い程度では腫瘍および腫瘍細 胞株で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(特に神経系および発達中の器官を含むが、これらに限定されない)の診断 のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプ チドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プロ ーブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に神 経系について、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体から の健常組織または体液中の発現レベルに対して、有意により高いまたはより低い レベルのこの遺伝子の発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定 の(例えば、脳および神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織) または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もし くは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびポリメラーゼポリタンパタ質前駆体に対する相同性は、この遺 伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、(特に神経系および発 達中の器官の)ガンの診断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号79によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として筋肉および内皮細胞で、およびより低い程度では脳で 発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(血管疾患)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチド およびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同 定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細 胞の多くの障害、特に血管系について、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、 障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、有意に より高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は、このような障害を有する 個体から採取した、特定の(例えば、筋肉、内皮細胞、脳および神経系の他の組 織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に 検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 心血管および内皮を含む血管系および神経系の障害の処置および診断に有用であ ることを示す。 遺伝子番号80によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として胎盤で、およびより低い程度では胎児肝臓で発現され る。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(発達障害ならびに造血系、胎児肝臓、および胎盤の障害)の診断のための 試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指 向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提 供することに有用である。上記の組織または細胞の多くの障害、特に発達障害な らびに造血系、胎児肝臓、および胎盤の障害について、標準的な遺伝子発現レベ ル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに 対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は、このよう な障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胎盤およ び肝臓、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿 、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常 的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 発達障害ならびに造血系、胎児肝臓、および胎盤の障害の診断および処置に有用 であることを示す。 遺伝子番号81によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として骨髄、胎盤、ならびに造血系の組織および器官で発現 される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(骨および造血系の障害)の診断のための試薬として有用である。同様に、 ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞 型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の 組織または細胞の多くの障害、特に免疫、骨、および造血系について、標準的な 遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中 の発現レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発 現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例 えば、骨髄、胎盤、および造血細胞、ならびにガン性組織および創傷組織)また は体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは 細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 免疫、骨、および造血系の障害の診断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号82によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、タンパク質輸送および搬出に重要であると考えられ る分泌キャリア膜タンパク質との配列相同性を共有する。コード配列における任 意のフレームシフトは、標準的分子生物学技法を使用して容易に分離され得る。 別のグループは、最近この遺伝子をクローン化し、SCAMPと呼んだ(寄託番号223 2243を参照のこと。) この遺伝子は、主として前立腺、胸部、および脾臓で、およびより低い程度で はいくつかの他の組織および器官で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(胸部、前立腺、および脾臓の障害)の診断のための試薬として有用である 。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織 または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用であ る。上記の組織または細胞の多くの障害、特に胸部、前立腺、および脾臓の障害 について、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健 常組織または体液中の発現レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベ ルの この遺伝子の発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織お よび細胞型(例えば、前立腺、乳房組織、および脾臓、ならびにガン性組織およ び創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または 他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布および分泌キャリア膜タンパク質に対する相同性は、この遺伝子に対 応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、胸部、前立腺、および脾臓の診 断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号83によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として胎盤および乳児脳のような発達中の器官および組織で 、およびより低い程度では小脳および心臓のような発達した器官および組織で発 現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(神経性疾患)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチ ドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的 同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または 細胞の多くの障害、特に神経系について、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち 、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、有意 により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は、このような障害を有す る個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胎盤、心臓、脳および 神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、 血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにお いて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 神経性障害およびガンを含む神経系の疾患の処置および診断に有用であることを 示す。 遺伝子番号84によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、代謝に重要であると考えられるTrypanosoma brucei におけるATPアーゼ6と配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主として腫瘍および胎児組織で、およびより低い程度ではメラ ノサイト、腎皮質、単球、および卵巣で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(代謝障害)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチド およびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同 定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細 胞の多くの障害、特に胎児系について、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、 障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、有意に より高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は、このような障害を有する 個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胎児組織、メラノサイト 、腎臓、血球、卵巣および生殖系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組 織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織 もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびATPアーゼに対する相同性は、この遺伝子に対応するポリヌク レオチドおよびポリペプチドが、(特に胎児および腫瘍組織増殖における)代謝 障害の処置および診断に有用であることを示す。 遺伝子番号85によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、免疫応答および免疫に重要であることが公知である タンパク質の免疫グロブリンスーパーファミリーと配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主として支質細胞、結腸ガン、肺、扁桃、メラノサイトで、お よびより低い程度では種々の他の組織で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(支質細胞発達の欠損およびガン)の診断のための試薬として有用である。 同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織ま たは細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である 。上記の組織または細胞の多くの障害、特に支質細胞について、標準的な遺伝子 発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現 レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は、 このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、 支質細胞、結腸、肺、扁桃、およびメラノサイト、ならびにガン性組織および創 傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の 組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布および免疫グロブリンに対する相同性は、この遺伝子に対応するポリ ヌクレオチドおよびポリペプチドが、免疫系障害の処置および診断に有用である ことを示す。 遺伝子番号86によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、遺伝子転写に重要であると考えられる転写開始因子 eIF-4γと配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主として腫瘍組織で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(腫瘍形成)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチド およびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同 定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細 胞の多くの障害、特に腫瘍組織について、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち 、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対して、有意 により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は、このような障害を有す る個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、子宮内膜および肺、な らびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液 、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出さ れ得る。 組織分布および転写開始因子eIF-4γに対する相同性は、この遺伝子に対応す るポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、腫瘍形成における遺伝子調節に有用 であることを示す。 遺伝子番号87によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、タンパク質構造またはインビトロでのヒドロキシア パタイト形成阻害に重要であると考えられる分泌型塩基性プロリンリッチペプチ ドII-2と、プロリンにおいて低レベルで、配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主として子宮内膜腫瘍および胎児肺で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(子宮内膜腫瘍)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプ チドおよびこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示 的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織また は細胞の多くの障害、特に筋肉系/骨格系および生殖系について、標準的な遺伝 子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発 現レベルに対して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は 、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば 、子宮内膜、および肺、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例え ば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)または他の組織もしくは細胞サンプル において、日常的に検出され得る。 組織分布および分泌型塩基性プロリンリッチペプチドII-2に対する相同性は、 この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、ヒドロキシアパ タイト形成阻害または細胞/組織構造の確立に有用であることを示す。 遺伝子番号88によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主として培養中の、TNFで誘導された羊膜細胞で;およびより 低い程度ではクローン病の患者からの結腸組織;上皮小体腫瘍;活性化T細胞; ヒトCaco-2細胞株の細胞;腺ガン;結腸;脳梁(corpus colosum);胎児腎臓;膵 臓腫瘍;胎児脳;初期脳、およびアネルギーT細胞で発現される。 したがって、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サン プルに存在する組織または細胞型の差示的同定のための、ならびに、疾患および 状態(腫瘍)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよ びこれらのポリペプチドに指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定の ための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の 多くの障害、特に免疫系(例えば、腫瘍)について、標準的な遺伝子発現レベル 、すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液中の発現レベルに対 して、有意により高いまたはより低いレベルのこの遺伝子の発現は、このような 障害を有する個体から採取した、特定の(例えば、羊膜細胞、結腸、腎臓、膵臓 、上皮小体、脳および神経系の他の組織、血球、造血細胞、肝臓、脾臓、骨、精 巣および他の生殖組織、脳および神経系の他の組織、および上皮細胞、ならびに ガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、また は髄液)または他の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る 。 組織分布は、このクローンのタンパク質産物が、腫瘍形成、および免疫応答に おける障害のような他の免疫系の状態を調節することに有用であることを示す。 遺伝子番号89によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、胎児肝臓/脾臓および造血細胞において発現され、そし て脳、骨肉腫、および精巣腫瘍においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:白血病および造血障害の診断のための試薬として有用である。同様に、これ らのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の 差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織 または細胞の(特に、造血系および免疫系の)多数の障害について、この遺伝子 の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体から 採取した、特定の組織および細胞型(例えば、造血細胞、肝臓、脾臓、骨、精巣 および他の生殖組織、脳および神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創 傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、また は別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわ ち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液における発現レベルとの 比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、造血障害および免疫障害の診断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号90によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、脳において発生的に調節されるマウスGcaplタンパ ク質と弱い配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主に、乳児および成人の脳ならびに胎児肝臓/脾臓において発 現され、そしてより少ない程度で平滑筋、T細胞、および種々の他の組織におい て発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:神経性障害および造血障害の診断のための試薬として有用である。同様に、 これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞 型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の 組織または細胞、特に、神経系、造血系、免疫系、および内分泌系の多数の障害 について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような 障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳および神 経系の他の組織、血球、肝臓、脾臓、ならびに平滑筋、ならびにガン性組織およ び創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、 または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、す なわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液における発現レベル との比較で、日常的に検出され得る。 組織分布およびGcaplタンパク質に対するその相同性によって、この遺伝子に 対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、ニューロン系、造血系、免疫 系、および内分泌系における障害の処置(treatubg)および診断に有用であること を示す。 遺伝子番号91によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、脳および造血細胞において発現され、そして腫瘍組織に おいてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:神経系、造血系、免疫系における障害、および腫瘍形成の診断のための試薬 として有用である。同様に、これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドお よび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供す ることに有用である。上記の組織または細胞、特に、神経系、造血系、免疫系の 多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、 このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、 脳および神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液 (例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細 胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個 体に由来する健常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出 され得る。 組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が、神経系、造血系、およ び免疫系における障害の診断および処置に有用であることが示される。 遺伝子番号92によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、神経系において重要であると考えられる神経内分泌 特異的プロテインAと配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主に、脳組織において発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:神経障害および変性疾患の診断のための試薬として有用である。同様に、こ れらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型 の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組 織または細胞、特に、中枢神経系または末梢神経系の多数の障害について、この 遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個 体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、造血細胞、ならびに脳およ び神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例え ば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サン プルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由 来する健常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得 る。 組織分布および神経内分泌特異的プロテインAに対する相同性によって、この 遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、神経障害および変性 疾患の処置または診断に有用であることが示される。 遺伝子番号93によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、結合組織機能および結合組織構造において重要であ ると考えられるコラーゲン様タンパク質およびプロリンリッチタンパク質と配列 相同性を共有する。 この遺伝子は、主に、胎児肝臓/脾臓および脳組織において発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:ニューロン障害および造血障害の診断のための試薬として有用である。同様 に、これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または 細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上 記の組織または細胞、特に、神経系および造血系の多数の障害について、この遺 伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体 から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、肝臓、脾臓、ならびに脳およ び神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例え ば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サン プルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由 来する健常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得 る。 組織分布ならびにコラーゲン様タンパク質およびプロリンリッチタンパク質に 対する相同性によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプ チドが、脳および造血組織の機能を支持することに、ならびにこれらの機能にお ける障害の診断および処置に有用であることが示される。 遺伝子番号94によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、胚組織および腫瘍組織において発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態(を含むが、これらに限定されない)の診断のための試薬として有用である。 同様に、これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織ま たは細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である 。上記の組織または細胞、特に、免疫系の多数の障害(例えば、腫瘍)について 、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有 する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胚組織、ならびにガ ン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もし くは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発 現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液におけ る発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、ガンの診断または処置に有用であることが示される。 遺伝子番号95によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、脳腫瘍、胎盤、およびメラノーマにおいて発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:脳腫瘍またはメラノーマの診断のための試薬として有用である。同様に、こ れらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型 の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組 織または細胞、特に、脳またはメラノサイトの多数の障害について、この遺伝子 の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体から 採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、胎盤 、ならびにメラノサイト、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液( 例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞 サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体 に由来する健常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出さ れ得る。 組織分布によって、この遺伝子の翻訳産物が、脳腫瘍およびメラノーマの診断 および処置に有用であることが示される。 遺伝子番号96によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、酵母膜タンパク質SUR4と配列相同性を共有し、これ は、グルコースにより転写的に調節されるいくつかの遺伝子の発現を制御するグ ルコースシグナリング経路に作用するAPA1をコードする。 この遺伝子は、主に、胎児肝臓において発現され、そして胎盤および乳房組織 においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:胎児肝臓欠陥または組織におけるグルコース調節ATPアーゼ活性欠損の診断 のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに指向されるポ リペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プロ ーブを提供することに有用である。上記の組織または細胞、特に、胎児免疫系/ 造血系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの 発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型( 例えば、肝臓、胎盤、および乳房組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、 または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織 もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を 有さない個体に由来する健常組織または体液における発現レベルとの比較で、日 常的に検出され得る。 組織分布および酵母SUR4膜タンパク質に対する相同性によって、この遺伝子に 対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、胎児肝臓欠陥またはグルコー ス調節ATPアーゼ活性欠損の診断および処置に有用であることが示される。 遺伝子番号97によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、胎児肝臓、脳、および羊水において発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:胎児免疫系および成人脳の欠陥、の診断のための試薬として有用である。同 様に、これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織また は細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。 上記の組織または細胞、特に、胎児免疫系および成人脳の多数の障害について、 この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有す る個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、肝臓、ならびに脳およ び神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例え ば、羊水、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細 胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個 体に由来する健常組織または体液における発現レベル)との比較で、日常的に検 出され得る。 組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が、胎児免疫系および造血 系の欠陥を検出することに有用であることが示される。なぜなら、胎児肝臓は、 胎児において造血を担う優勢的な器官であるからである。さらに、この遺伝子の 遺伝子産物は、脳の特定の神経性欠陥を検出することに有用であると考えられる 。 遺伝子番号98によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、ホスビチンのような脂質を結合することに重要であ ると考えられる、卵黄タンパク質前駆体ビテロゲニンと配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主に、羊膜細胞および胎児肝臓において発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:羊膜細胞、胎児肝臓発生、および胎児免疫系における欠陥の診断のための試 薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに指向されるポリペプチド および抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供 することに有用である。上記の組織または細胞、特に、関連する疾患状態が存在 する可能性のあり得るインサート系(例えば、免疫系)の多数の障害について、 この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有す る個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、羊膜細胞、ならびに肝 臓、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、 尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標 準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織ま たは体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布およびビテロゲニンに対する相同性によって、このクローンのタンパ ク質産物が、羊膜細胞、胎児肝臓発生、および胎児免疫系における欠陥の処置お よび診断に有用であることが示される。 遺伝子番号99によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、胎盤、子宮内膜腫瘍、骨肉腫、および間質細胞において 発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:子宮内皮または骨の腫瘍、および骨肉腫の診断のための試薬として有用であ る。同様に、これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組 織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用で ある。上記の組織または細胞、特に、産科学的系(例えば、胎盤、子宮内皮)お よび骨の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの 発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型 (例えば、胎盤、子宮内皮、骨、ならびに間質細胞、ならびにガン性組織および 創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、ま たは別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に標準的な遺伝子発現レベ ル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液における発現 レベルとの比較で、検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、前述の組織におけるその豊富さのために、子宮内皮の腫瘍および異常なら びに骨の腫瘍および異常の、診断および処置に有用であることが示される。 遺伝子番号100によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、肝細胞腫瘍において発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:肝細胞腫瘍の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペ プチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定 のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞 、特に、肝臓の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベ ルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細 胞型(例えば、肝臓、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例え ば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サン プルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由 来する健常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得 る。 組織分布は、このクローンのタンパク質産物が、この組織におけるその豊富な 発現のために、肝細胞ガンの診断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号101によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、脳梁、胎児肺、および乳児脳において発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:脳梁欠陥または胎児肺欠陥の診断のための試薬として有用である。同様に、 これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞 型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の 組織または細胞、特に、脳梁および一般的に脳、ならびに胎児肺の多数の障害に ついて、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障 害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、肺、ならびに 脳および神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液 (例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細 胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個 体に由来する健常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出 され得る。 組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が、脳梁および一般的に脳 の欠陥、ならびに胎児肺欠陥の診断および処置に有用であることを示す。 遺伝子番号102によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子によって、主に、T細胞および間質細胞において発現され、そして より少ない程度で副腎において発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:T細胞免疫および間質細胞発達の欠陥の診断のための試薬として有用である 。同様に、これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織 または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用であ る。上記の組織または細胞の(特に、免疫系の)多数の障害について、この遺伝 子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体か ら採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、間質細胞、ならびに副腎 、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準 的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織また は体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が、これらの組織における その豊富な発現のために、T細胞免疫および間質細胞発達の欠陥の診断および処 置に有用であることを示す。 遺伝子番号103によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、乳児脳および胎盤において発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:脳および神経系の欠陥の診断のための試薬として有用である。同様に、これ らのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の 差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織 または細胞の(特に、神経系(特に、脳)の)多数の障害について、この遺伝子 の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体から 採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、なら びに胎盤、ガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準 的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織また は体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が、脳(特に、幼児の脳) の欠陥を検出することに有用であることが示される。 遺伝子番号105によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、ヒト破骨細胞腫において発現され、そしてヒト膵臓腫瘍 においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態(ガン(特に、破骨細胞腫および膵臓腫瘍)を含むが、それに限定されない) の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに指向さ れるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学 的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞、特に、形質転 換組織における多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベ ルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細 胞型(例えば、骨および膵臓、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体 液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは 細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない 個体に由来する健常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検 出され得る。 組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が、いくつかの型の腫瘍( 特に、膵臓ガンおよび破骨細胞腫)の診断および処置に有用であることが示され る。 遺伝子番号106によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、胎児肝臓/脾臓において発現され、そして活性化T細胞 においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:免疫障害の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプ チドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定の ための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞の (特に、免疫系の)多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低い レベルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織およ び細胞型(例えば、肝臓、脾臓、ならびに血球、ならびにガン性組織および創傷 組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または 別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち 、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液における発現レベルとの比 較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、免疫障害の診断または処置に有用であることが示される。 遺伝子番号107によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、ヒト胚において発現され、そして脾臓および慢性リンパ 性白血病においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:白血病の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチ ドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のた めの免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞、特 に、免疫系または造血系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまた は低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組 織および細胞型(例えば、胚組織、脾臓、ならびに血球、ならびにガン性組織お よび創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液) 、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて日常的に、標準的な遺伝子発現 レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液における 発現レベルとの比較で、検出され得る。 組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が、白血病の診断および処 置に有用であることが示される。 遺伝子番号108によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、胎盤において発現され、そして初期ヒト脳においておよ び肺においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:胎児発生異常の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリ ペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同 定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細 胞、特に、胎児組織および羊膜組織における多数の障害について、この遺伝子の 有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体から採 取した、特定の組織および細胞型(例えば、胎盤、脳および神経系の他の組織、 ならびに肺、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清 、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにお いて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健 常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、このタンパク質産物が、胎児発生に関連する増殖因子の生 成に有用であることが示される。好ましいポリペプチドは、配列表に示される完 全長ポリペプチドを含むが、アミノ末端で短縮され、そしてQTIEから始まるポリ ペプチドを含む。 遺伝子番号109によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、胎児脾臓において発現され、そしてB細胞リンパ腫およ びT細胞リンパ腫においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:リンパ腫の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプ チドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定の ための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞、 特に、免疫系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベ ルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細 胞型(例えば、脾臓および血球、ならびにガン性組織および創傷組織)、または 体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしく は細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さな い個体に由来する健常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に 検出され得る。 組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が、ヒトリンパ腫の処置お よび診断に有用であることが示される。 遺伝子番号110によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、悪性線維性組織球腫および脂肪肉腫に重要であると 考えられるテトラスパン(tetraspan)レセプター、肉腫増幅配列(SAS)と配列相同 性を共有する この遺伝子は、主に、ヒト破骨細胞腫において発現され、そして松果体および 乳児脳においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:悪性線維性組織球腫および脂肪肉腫の診断のための試薬として有用である。 同様に、これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織ま たは細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である 。上記の組織または細胞、特に、免疫系の多数の障害について、この遺伝子の有 意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体から採取 した、特定の組織および細胞型(例えば、骨、松果体、ならびに脳および神経系 の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清 、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにお いて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健 常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布および肉腫増幅配列(SAS)に対する相同性によって、このクローンの タンパク質産物が、骨肉腫、悪性線維性組織球腫および脂肪肉腫、ならびに関連 するガン(特に、肉腫)の処置に有用であることが示される。 遺伝子番号111によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、6.8Kプロテオリピドタンパク質、ミトコンドリア タンパク質-ウシと配列相同性を共有する この遺伝子は、主に、ウィルムス腫瘍において発現され、そして小脳および胎 盤においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:ウィルムス腫瘍の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポ リペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的 同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または 細胞、特に、免疫系または腎臓系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高 いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、 特定の組織および細胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、ならびに胎盤、 ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、 滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて日常的に 、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組 織または体液における発現レベルとの比較で、検出され得る。 組織分布および6.8Kプロテオリピドタンパク質に対する相同性によって、こ のクローンのタンパク質産物が、腫瘍(特に、ウィルムス腫瘍疾患)に関連する 診断学および治療学に有用であることが示される。 遺伝子番号112によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、胚組織において発現され、そしてより少ない程度で骨芽 細胞、内皮細胞、マクロファージ(GM-CSF処理)、および骨髄において発現される 。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:免疫障害の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプ チドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定の ための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞、 特に、免疫系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベ ルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細 胞型(例えば、胚組織、骨、内皮細胞、血球および骨髄、ならびにガン性組織お よび創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液) 、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて日常的に、標準的な遺伝子発現 レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液における 発現レベルとの比較で、検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、免疫障害の処置または診断に有用であることが示される。この遺伝子によ りコードされる好ましいポリペプチドは、以下のアミノ酸配列:MITDVQLAIFANML GVSLFLLVVLYHYVAVNNPKKQE(配列番号636)を含む。 遺伝子番号113によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、肝細胞腫瘍において発現され、そして胎児肝臓/脾臓に おいてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:腫瘍(特に、肝細胞腫瘍)の診断のための試薬として有用である。同様に、 これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞 型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の 組織または細胞、特に、肝臓系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高い かまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特 定の組織および細胞型(例えば、肝臓、ならびに脾臓、ならびにガン性組織およ び創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、 または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて日常的に、標準的な遺伝子発現レ ベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液における発 現レベルとの比較で、検出され得る。 組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が、腫瘍(特に、肝細胞腫 瘍)の診断および処置に有用であることが示される。 遺伝子番号114によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、p53媒介アポトーシスに重要であると考えられるヒ トPig8遺伝子と非常に高度の配列同一性を示す。この遺伝子の配列は、その後、 Polyakおよび共同研究者ら(Nature 389,300-306(1997))により公表された。さ らに、このコンティグの推定の翻訳産物は、p53媒介アポトーシスに重要である とも考えられるEI24と示されるマウス遺伝子と非常に高い配列相同性を示す。 この遺伝子は、主に、乳児脳および活性化T細胞において発現され、そして骨 髄、胎児肝臓、および前立腺においてより低い程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態(照射および抗ガン薬による組織損傷を含むが、それに限定されない)の診断 のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに指向されるポ リペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プロ ーブを提供することに有用である。上記の組織または細胞、特に、神経系および 免疫系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの 発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型( 例えば、脳および神経系の他の組織、血球、骨髄、肝臓、ならびに前立腺、なら びにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液 、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて日常的に、標 準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織ま たは体液における発現レベルとの比較で、検出され得る。 組織分布ならびにヒトPig8およびマウスEI24遺伝子に対する相同性によって、 この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、抗腫瘍形成薬( 例えば、エトポシド、ヒドロペルオキシシクロホスファミド)およびX線照射で 処置される患者におけるアポトーシスを妨げることに有用であることが示される 。なぜなら、このタンパク質産物は、p53が過剰発現された、このような処置を 受ける細胞においてアップレギュレートされるからである。これはまた、造血障 害の処置において、および前駆細胞のアポトーシスを妨げることによる造血幹細 胞の数の増加において有用であり得る。成熟ポリペプチドは、以下のアミノ酸配 列: を含むと予測される。従って、前述のアミノ酸配列を含むポリペプチドは、この ようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと同様に提供される。 遺伝子番号115によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、間質細胞において発現され、そして多発性硬化症におい てより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに神経系を冒す 疾患および状態の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペ プチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定 のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞 、特に、神経系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレ ベルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および 細胞型(例えば、間質細胞、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液 (例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細 胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個 体に由来する健常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出 され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、多発性硬化症および他の自己免疫疾患の処置および診断に有用であること が示される。 遺伝子番号116によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、胆嚢において発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:胆石または消化器系感染の診断のための試薬として有用である。同様に、こ れらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型 の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組 織または細胞、特に、消化器系または腎臓系の多数の障害について、この遺伝子 の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体から 採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胆嚢および消化器系組織、ならび にガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、 もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝 子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液に おける発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、生成される消化酵素の欠損があり得る消化器障害の予防に有用である可能 性、または胆石の検出および可能な予防に有用である可能性が示される。 遺伝子番号117によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、筋肉の構築および維持に重要であると考えられるジ ストロフィン遺伝子と配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主に、胎盤において発現され、そして胎児脳および胎児肝臓、 ならびに脾臓においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:筋ジストロフィー、デュシェーヌ筋ジストロフィーおよびベッカー筋ジスト ロフィーの診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチド に指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のため の免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞、特に 、骨格筋系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベル での発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞 型(例えば、胎盤、脳および神経系の他の組織、筋肉、肝臓、ならびに脾臓、な らびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑 液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な 遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体 液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布およびジストロフィン遺伝子に対する相同性によって、この遺伝子に 対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、神経変性を伴わない筋肉の虚 弱および萎縮により特徴付けられる変性筋障害に関する疾患;例えば、デュシェ ーヌ筋ジストロフィーおよびベッカー筋ジストロフィーに有用であることが示さ れる。 遺伝子番号118によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、嗅覚組織において発現され、そして軟骨においてより少 ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:結合組織疾患:軟骨肉腫の診断のための試薬として有用である。同様に、こ れらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型 の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組 織または細胞、特に、結合組織の多数の障害について、この遺伝子の有意に高い かまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特 定の組織および細胞型(例えば、嗅覚組織および軟骨、ならびにガン性組織およ び創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、 または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、す なわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液における発現レベル との比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、結合組織の腫瘍、変形性関節症、ならびに軟骨肉腫の処置および診断に有 用であることが示される。 遺伝子番号119によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、活性化好中球において発現され、そして胎児脾臓および 臍帯血に由来するCD34陽性細胞においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:アレルギー、造血欠陥、および炎症の診断のための試薬として有用である。 同様に、これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織ま たは細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用である 。上記の組織または細胞、特に、免疫系および造血系の多数の障害について、こ の遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような障害を有する 個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、ならびに脾臓、な らびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑 液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な 遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体 液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、特に、好中球がアレルギーおよび他の炎症状態を罹患している個体に豊富 にあるので、免疫系の活性を中和することによりアレルギー罹患(suffer)により 感じられるアレルギー影響を低減することに有用であることが示される。 遺伝子番号120によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、RNAからDNAへの転写のためのRNA結合に重要である と考えられるポリA結合タンパク質IIと配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主に、結腸において発現され、そしてより少ない程度で脳およ び免疫系において発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:結腸ガンの診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプ チドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定の ための免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞、 特に、免疫系および消化器系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いか または低いレベルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定 の組織および細胞型(例えば、結腸組織、ならびに免疫系の細胞、ならびに脳ま たは神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例 えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サ ンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、障害を有さない個体に 由来する健常組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され 得る。 組織分布およびポリA結合タンパク質IIに対する相同性によって、この遺伝子 に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、結腸ガンおよび消化器系の 他の障害の検出および処置に有用であることが示される。 遺伝子番号121によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、糖代謝に重要であると考えられるチミジンジホスホ グルコース4.6デヒドラーゼと配列相同性を共有する。 この遺伝子は、主に、胎児肝臓および脾臓において発現され、そして乳児脳に おいてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:糖尿病の診断のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチ ドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のた めの免疫学的プローブを提供することに有用である。上記の組織または細胞、特 に、内分泌系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベ ルでの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細 胞型(例えば、肝臓、脾臓、ならびに脳および神経系の他の組織、ならびにガン 性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしく は髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現 レベル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液における 発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布およびチミジンジホスホグルコース4.6デヒドラーゼに対する相同性 によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、糖尿 病を有する個体の処置に有用であることが示される。なぜなら、このタンパク質 は、糖の、そのより基本的な成分への代謝に必要とされると思われるからである 。 遺伝子番号122によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、鉄および銅の代謝および輸送に重要であると考えら れるセルロプラスミンと配列相同性を共有する。セルロプラスミンはまた、凝固 因子VおよびVIIIに対する相同性を有するドメインを含む。循環レベルのセルロ プラスミンの欠損(無セルロプラスミン症(aceruloplasminemia))は、特定の 疾患状態(例えば、ウィルソン病)および付随する肝レンズ核変性に関連してい た。 この遺伝子は、主に、脳および網膜において発現され、そして内皮細胞におい てより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:鉄代謝欠損により特色付けられる疾患:既知のセルロプラスミン遺伝子座に おける欠損により特徴付けられない無セルロプラスミン症;非古典的ウィルソン 病;運動障害;および脳組織起源に由来する腫瘍の診断のための試薬として有用 である。同様に、これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は 、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有 用である。上記の組織または細胞、特に、脳、網膜、および神経系の多数の障害 について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現は、このような 障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳および神 経系の他の組織、網膜組織、ならびに内皮細胞、ならびにガン性組織および創傷 組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または 別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち 、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液における発現レベルとの比 較で、日常的に検出され得る。 組織分布およびセルロプラスミンに対する相同性によって、この遺伝子に対応 するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、無セルロプラスミン症患者、ある いは鉄および/または銅代謝の他の欠損を有する患者の処置に有用であることが 示される。この遺伝子座における変異はまた、現在、無セルロプラスミン症を受 けているか、または無セルロプラスミン症を受けると予測される患者を診断し得 る。 遺伝子番号123によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、主に、脳およびB細胞リンパ腫において発現され、そして胎児 肝臓および脾臓においてより少ない程度で発現される。 従って、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプル に存在する組織または細胞型の差示的同定のための試薬、ならびに疾患および状 態:B細胞リンパ腫;脳および/または脾臓の腫瘍および疾患;造血欠損の診断 のための試薬として有用である。同様に、これらのポリペプチドに指向されるポ リペプチドおよび抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プロ ーブを提供することに有用である。上記の組織または細胞、特に、脳および造血 系の多数の障害について、この遺伝子の有意に高いかまたは低いレベルでの発現 は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例え ば、脳および神経系の他の組織、血球、肝臓、ならびに脾臓、ならびにガン性組 織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄 液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベ ル、すなわち、障害を有さない個体に由来する健常組織または体液における発現 レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、ニューロン系、造血系、および免疫系における障害の処置に有用であるこ とが示される。これは、潜在的に、神経変性障害ならびにニューロン細胞および /または造血細胞の生存または増殖に有用であり得る。 遺伝子番号124によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、破骨細胞腫、隆起性皮膚線維肉腫、およびB細胞リンパ腫にお いて主に発現され、そして内皮細胞においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および状態 (これにはガン(特に、破骨細胞腫、隆起性皮膚線維肉腫、およびB細胞リンパ 腫)が含まれるが、それらに限定されない)の診断のための試薬として有用であ る。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体 は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有 用である。上記の組織または細胞、特に、骨、免疫系、および循環器系の多数の 障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、 このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、 骨、表皮、血球、ならびに内皮細胞、ならびにガン性組織および創傷組織)、ま たは体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織も しくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害 を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日 常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、ガンおよびリンパ腫;骨粗鬆症の診断および処置;ならびに細胞増殖およ び/または分化の制御に有用であることが示される。 遺伝子番号125によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、免疫組織および造血細胞(特に、活性化T細胞および好中球、 脾臓、ならびに胎児肝臓)において主に発現され、そして乳児副腎においてより 少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:T細胞活性化欠損;造血障害;造血起源および/または副腎起源 の腫瘍、の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこ れらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定 のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、 特に、造血系および/または内分泌系の多数の障害について、この遺伝子の有意 により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から 採取した、特定の組織および細胞型(例えば、免疫系の細胞および組織、造血細 胞、血球、肝臓、ならびに副腎、ならびにガン性組織および創傷組織)、または 体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしく は細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有 さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的 に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、免疫障害および/または造血障害;造血細胞の増殖および/または分化に 関する疾患;T細胞および好中球の活性化および応答性の欠損;ならびに(特に 、幼児の)内分泌障害および/または代謝障害に有用であることが示される。 遺伝子番号126によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胎盤および内皮細胞において主に発現され、そしてメラノサイ トおよび胚組織においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:内皮細胞起源の腫瘍;腫瘍発生および転移に関連する新脈管形成 の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポ リペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための 免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に、脈 管系および発生中の胚の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかま たはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定 の組織および細胞型(例えば、胎盤、内皮細胞、メラノサイト、ならびに胚組織 、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準 的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織ま たは体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、発達障害の処置;新脈管形成の阻害;および脈管パターニング(patternin g)の阻害に有用であることが示される。 遺伝子番号127によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、内皮細胞および造血組織(脾臓、扁桃腺、白血球、ならびにB 細胞およびT細胞両方のリンパ腫を含む)において主に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:内皮細胞および/または造血起源の腫瘍;白血病ならびにリンパ 腫の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらの ポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のため の免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に、 免疫系および脈管系の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまた はより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の 組織および細胞型(例えば、内皮細胞、造血細胞、脾臓、扁桃腺、ならびに血球 、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿 、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準 的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織ま たは体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、新脈管形成の操作;内皮細胞の分化および形態形成;造血細胞の増殖およ び/または分化;ならびに造血細胞の別の細胞系譜への傾倒に有用であることが 示される。 遺伝子番号128によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、腎臓髄質において主に発現され、そして慢性骨髄性白血病患者 に由来する脾臓、前立腺ガン、およびいくつかの他の組織においてより少ない程 度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:腎臓起源の腫瘍;慢性骨髄性白血病;前立腺ガンの診断のための 試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対 して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プロー ブを提供することに有用である。上記の組織または細胞、特に、腎臓および脾臓 の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの 発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型( 例えば、腎臓、脾臓、ならびに前立腺、ならびにガン性組織および創傷組織)、 または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織 もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障 害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、 日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、腎臓障害ならびにガン(特に、慢性骨髄性白血病および前立腺ガン)の診 断および処置に有用であることが示される。これはまた、急性腎不全の処置にお ける尿細管再生の増強に有用であり得る。 遺伝子番号129によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、成人および乳児の脳において主に発現され、そして間葉細胞ま たは線維芽細胞、ならびに間葉起源を有する組織においてより少ない程度で発現 される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:脳および/または間葉起源の腫瘍;神経変性障害;ガン;線維症 の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポ リペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための 免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に、脳 ならびに間葉細胞および間葉組織の多数の障害について、この遺伝子の有意によ り高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採取 した、特定の組織および細胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、ならびに ガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、も しくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子 発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液に おける発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、組織内のこの遺伝子の発現に基づいて、脳および/または間葉起源の腫瘍 ;神経変性障害;ガン;ならびに線維症の診断に有用であることが示される。線 維症は間葉細胞とみなされ、そして線維芽細胞は、この病理学的状態に関与する 最初の細胞標的である。 遺伝子番号130によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、肝細胞ガンにおいて主に発現され、そして胎児組織ならびに精 巣腫瘍においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:肝臓ガン、の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリ ペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細 胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の 組織または細胞、特に、消化器系の多数の障害について、この遺伝子の有意によ り高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採取 した、特定の組織および細胞型(例えば、肝臓、胎児組織、ならびに精巣および 他の生殖組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血 清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルに おいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の 健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、肝臓ガンの診断および処置に有用であることが示される。 遺伝子番号131によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、乳児初期脳においてのみ発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:神経系の発達および疾患、の診断のための試薬として有用である 。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は 、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用 である。上記の組織または細胞、特に、脳および神経系の多数の障害について、 この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害 を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳および神経系 の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清 、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにお いて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健 常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、子供における脳疾患を処置するのに、および神経系障害(例えば、アルツ ハイマー病、精神分裂病、痴呆、うつ病など)を処置するのに有用であることが 示される。 遺伝子番号132によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、脳において主に発現され、そして神経膠芽胚においてより少な い程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:アルツハイマー病、精神分裂病、うつ病、そう病、および痴呆の 診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリ ペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免 疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に、脳お よび神経系の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低 いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織およ び細胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷 組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または 別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち 、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの 比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、脳障害(例えば、アルツハイマー病、精神分裂病、うつ病、そう病、およ び痴呆)を処置するのに有用であることが示される。 遺伝子番号133によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、糖代謝に重要であると考えられる細菌リビトールデ ヒドロゲナーゼと配列相同性を共有する。 この遺伝子は、マクロファージにおいて主に発現され、そしてT細胞リンパ腫 および肺においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:炎症における組織破壊、の診断のための試薬として有用である。 同様に、これらのポリペプチドに指向されるポリペプチドおよび抗体は、組織ま たは細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。 上記の組織または細胞、特に、免疫系の多数の障害について、この遺伝子の有意 により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から 採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球および肺、ならびにガン性組 織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄 液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベ ル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発 現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布およびリビトールデヒドロゲナーゼとの相同性によって、この遺伝子 に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、例えば、マクロファージが 過剰な組織破壊を引き起こす炎症のような、疾患においてマクロファージ代謝を 変化させることに有用であることが示される。 遺伝子番号134によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、膵臓腫瘍において主に発現され、そして滑膜肉腫においてより 少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および状態 (これらを含むが、限定されない)の診断のための試薬として有用である。同様 に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織 または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供することに有用であ る。上記の組織または細胞、特に、内分泌系および結合組織系の多数の障害につ いて、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このよう な障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、膵臓、な らびに滑膜組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、 血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプル において、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来 の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る 。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、種々のガンを処置および診断するのに有用であることが示される。 遺伝子番号135によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、T細胞株(例えば、Raji)において主に発現され、そして乳児 脳においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:免疫系障害および炎症の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組 織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用であ る。上記の組織または細胞、特に、免疫系の多数の障害について、この遺伝子の 有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体 から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、ならびに脳および神経 系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血 清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルに おいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の 健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、炎症疾患(例えば、慢性関節リウマチ、敗血症、炎症性腸性疾患、および 乾癬、ならびに好中球減少症)を処置および診断することに有用であることが示 される。 遺伝子番号136によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、哺乳動物細胞における小胞輸送に重要であると考え られるGTP結合タンパク質のSARIサブファミリーと高い配列相同性を共有する。 この遺伝子は、血清剌激平滑筋細胞において主に発現され、そしてT細胞リン パ腫においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:小胞輸送を冒す疾患、の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組 織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用であ る。上記の組織または細胞、特に、筋肉系の多数の障害について、この遺伝子の 有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体 から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、ならびに平滑筋、なら びにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液 、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺 伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体 液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布およびGFP結合タンパク質との相同性によって、この遺伝子に対応す るポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、細胞内の欠損した小胞輸送に関与す る多数の疾患の処置における遺伝子治療に有用であることが示される。 遺伝子番号137によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、C.elegansコスミドF25B5に見出されるタンパク質と 配列相同性を共有する。 この遺伝子は、胎児組織において主に発現され、そしてメラノサイトにおいて より少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:(特に、肺系の)異常な胎児発生の診断のための試薬として有用 である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される 抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するの に有用である。上記の組織または細胞、特に、胎児肺系の多数の障害について、 この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害 を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胎児組織、肺組 織、ならびにメラノサイト、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液 (例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細 胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さな い個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検 出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、肺系を冒す疾患(例えば、気腫)の処置および診断に有用であることが示 される。 遺伝子番号138によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胆嚢において主に発現され、そして平滑筋においてより少ない 程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:消化器系疾患および胆嚢問題、の診断のための試薬として有用で ある。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗 体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに 有用である。上記の組織または細胞、特に、消化器系の多数の障害について、こ の遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を 有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胆嚢および消化器 系の組織、ならびに平滑筋、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液 (例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細 胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さな い個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検 出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、消化器系の疾患を処置することに有用であることが示される。 遺伝子番号139によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胎盤において主に発現され、そして脳においてより少ない程度 で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:異常な胎児発達、の診断のための試薬として有用である。同様に 、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織ま たは細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。 上記の組織または細胞、特に、発生中の組織の多数の障害について、この遺伝子 の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個 体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胎盤、ならびに脳および神 経系の他の組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、 血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプル において、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来 の 健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、異常な胎児発達を処置および診断するのに有用であることが示される。 遺伝子番号140によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、平滑筋において主に発現され、そして、卵巣、前立腺ガン、お よび活性化単球においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:高血圧およびアテローム性動脈硬化症の診断のための試薬として 有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向さ れる抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供す るのに有用である。上記の組織または細胞、特に、循環器系の多数の障害につい て、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような 障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、平滑筋、卵 巣および他の生殖組織、前立腺、ならびに血球、ならびにガン性組織および創傷 組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または 別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち 、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの 比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、循環器系の疾患(例えば、高血圧、アテローム性動脈硬化症など)を処置 するのに有用であることが示される。 遺伝子番号141によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胎児脾臓において主に発現され、そして胎盤および骨髄におい てより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:貧血および血球を冒す他の疾患、の診断のための試薬として有用 である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される 抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するの に有用である。上記の組織または細胞、特に、循環器系および肺系の多数の障害 について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、この ような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脾臓 、胎盤、骨髄、ならびに血球、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体 液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは 細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さ ない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に 検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、赤血球および白血球の生成、ならびにこれらの細胞の疾患の診断に有用で あることが示される。 遺伝子番号142によりコードされるタンパク質の特徴 このコンティグの予測される翻訳産物は、Matsuoおよび同僚(Biochem.Biophy s.Res.Commun.238(1),126-129(1997))により最近報告されたマウステトラサイ クリン/糖輸送体分子の、ヒトホモログである。 この遺伝子は、滑膜において主に発現され、そして内皮細胞においてより少な い程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:慢性関節リウマチおよび炎症の診断のための試薬として有用であ る。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体 は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有 用である。上記の組織または細胞、特に、免疫系およびリンパ系の多数の障害に ついて、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このよ うな障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、滑膜組 織、ならびに内皮細胞、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例 えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サ ンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個 体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出さ れ得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、炎症疾患(例えば、慢性関節リウマチ、白血病、好中球減少症、炎症性腸 性疾患、乾癬、敗血症など)の処置および診断に有用であることが示される。 遺伝子番号143によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胎盤において主に発現され、そして、メラノサイト、胎児肝臓 および脾臓、ならびに骨髄においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:異常な初期発生の診断のための試薬として有用である。同様に、 ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織また は細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上 記の組織または細胞の多数の障害について、より低いレベルが、このような障害 を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胎盤、メラノサ イト、肝臓、脾臓、ならびに骨髄、ならびにガン性組織および創傷組織)、また は体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もし くは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を 有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常 的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、異常な初期発生の現象および疾患の処置および診断に有用であることが示 される。 遺伝子番号144によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胎児肝臓および脾臓において主に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:貧血および好中球減少症の診断のための試薬として有用である。 同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、 組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用で ある。上記の組織または細胞、特に、免疫系および血液系の多数の障害について 、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障 害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、肝臓および脾 臓、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、 尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標 準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織 または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、造血細胞の生成を担う胎児組織に最も豊富にあるので、こ の遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが造血および骨髄再生 に有用であることが示される。 遺伝子番号145によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、T細胞、B細胞、および他の細胞型のような細胞を 活性化するためのシグナル伝達に重要であると考えられるプロテインチロシンホ スファターゼと配列相同性を共有する。 この遺伝子は、T細胞および発生の初期段階の組織において主に発現され、そ してガンにおいてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:免疫関連疾患およびガンの診断のための試薬として有用である。 同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、 組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用で ある。上記の組織または細胞、特に、免疫系の多数の障害について、この遺伝子 の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個 体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胚および胎児の組織、未分 化細胞、ならびに血球、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例 えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サ ンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個 体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出さ れ得る。 組織分布およびプロテインチロシンホスファターゼファミリーとの相同性によ って、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、免疫系を 調節するのに有用であることが示される。 遺伝子番号146によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、T細胞において主に発現され、そしてB細胞、マクロファージ 、および腫瘍組織においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:免疫障害、の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリ ペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細 胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の 組織または細胞、特に、免疫系の多数の障害について、この遺伝子の有意により 高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採取し た、特定の組織および細胞型(例えば、血球、ならびにガン性組織および創傷組 織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別 の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、 この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比 較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、免疫系を調節するのに有用であり、それゆえ、自己免疫疾患およびガンの ような疾患を処置することに使用され得ることが示される。 遺伝子番号147によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胎盤において主に発現され、そして内皮細胞、精巣腫瘍、卵巣 ガン、子宮ガンにおいてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および状態 (これにはガンを含むが、それに限定されない)の診断のための試薬として有用 である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される 抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するの に有用である。上記の組織または細胞、特に、免疫系の多数の障害について、こ の遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を 有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、胎盤、内皮細胞、 精巣および卵巣および他の生殖組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、ま たは体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織も しくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害 を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日 常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、ガンの診断および処置に有用であることが示される。 遺伝子番号148によりコードされるタンパク質の特徴 この配列は、マウストルシン(torsin)Aと有意な相同性を有する。最近、別の グループが、ヒトトルシンA遺伝子をクローニングした(寄託番号2358279を参 照のこと;Nature Genet.17,40-48(1997)もまた参照のこと)。 この遺伝子は、破骨細胞腫、T細胞、および胎盤において主に発現され、そし て胎児肺、胎児肝臓、胎児脳、成人脳、および腫瘍組織においてより少ない程度 で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:造血における疾患状態およびガン、の診断のための試薬として有 用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向され る抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供する めに有用である。上記の組織または細胞、特に、造血系の多数の障害について、 この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害 を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、骨、胎盤 、肺、肝臓、ならびに脳および神経系の他の組織、ならびにガン性組織および創 傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、また は別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわ ち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルと の比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、血液関連疾患(例えば、赤血球、白血球、血小板、および他の造血細胞の 欠損)を処置することに有用であることが示される。 遺伝子番号149によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、T細胞、前立腺および前立腺ガン、内皮細胞において主に発現 され、そして、単球、樹状細胞、骨髄、唾液腺、結腸ガン、胃ガン、膵臓ガン、 子宮ガン、胎児脾臓、および破骨細胞腫においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:免疫関連疾患およびガン、の診断のための試薬として有用である 。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は 、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用 である。上記の組織または細胞、特に、免疫系の多数の障害について、この遺伝 子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する 個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、血球、前立腺、内皮細胞 、樹状細胞、骨髄、唾液腺、結腸、胃、膵臓、子宮、脾臓、ならびに骨、ならび にガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、 も しくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子 発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液に おける発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、ガンの処置に有用であることが示される。 遺伝子番号150によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、この遺伝子をeIF3-p66と呼ぶ別のグループにより最近クローニ ングされた。(寄託番号2351378を参照のこと)。この遺伝子はRNA結合および巨 大分子集合に役割を果たし、それゆえ、この遺伝子におけるいずれの変異も、疾 患表現型をもたらす可能性がある。好ましいポリペプチドフラグメントは、以下 のアミノ酸配列:(配列番号638)、ならびにこのポリペプチドフラグメントのN末端欠失および C末端欠失を含む。 この遺伝子は、T細胞、骨髄、胚、および内皮細胞において主に発現され、そ して精巣腫瘍および子宮体腫瘍においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:免疫疾患および腫瘍、の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組 織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用であ る。上記の組織または細胞、特に、免疫系および生殖器系の多数の障害について 、 この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害 を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、ガン性組織およ び創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、 または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、す なわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベ ルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、免疫障害およびガンに有用であることが示される。 遺伝子番号151によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、精巣において主に発現され、そしてT細胞、脊髄、胎盤、好中 球、および単球においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに以下のような疾 患および状態:雄性生殖器障害および内分泌障害、の診断のための試薬として有 用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向され る抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供する のに有用である。上記の組織または細胞、特に、生殖器系、免疫系、および内分 泌系の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベ ルの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞 型(例えば、精巣および他の生殖器組織、血球、神経系の他の組織、ならびに胎 盤、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、 尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標 準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織 または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、免疫機能および生殖機能を調節することに有用であることが示される。 遺伝子番号152によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、細胞増殖に重要であると考えられるチロシルtRNAシ ンターゼと配列相同性を共有する。 この遺伝子は、脳、肝臓、ケラチノサイト、扁桃腺、および心臓において主に 発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および病気 (これにはガン自己免疫疾患を含むが、それに限定されない)の診断のための試 薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対し て指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブ を提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に、脳、肝臓、ケラチノ サイト、扁桃腺、心臓の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかま たはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定 の組織および細胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、肝臓、ケラチノサイ ト、扁桃腺、ならびに心臓、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液 (例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細 胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さな い個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検 出され得る。 組織分布およびチロシルtRNA合成酵素との相同性によって、この遺伝子に対応 するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、細胞増殖を調整することに有用で あることが示される。 遺伝子番号153によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、Drosophila転写レギュレーターdre4と相同である。(寄託番号 2511745を参照のこと)。dre4は、Drosophilaのメラノガスター(melanogaster) におけるステロイド生成に必要とされる遺伝子であり、そして酵母転写レギュレ ーターCDC68の発生的に発現されるホモログをコードする。好ましいポリペプチ ドフラグメントは、以下のアミノ酸配列: (配列番号639)、ならびにこのフラグメントのN末端欠失およびC末端欠失を 含む。このポリペプチドフラグメントをコードするポリヌクレオチドフラグメン トもまた好ましい。 この遺伝子は、胎児肝臓、脾臓、胎盤、肺、T細胞、甲状腺、精巣において主 に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および病気 :脳腫瘍、心臓疾患、および肝臓疾患の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組 織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用であ る。上記の組織または細胞、特に、胎児肝臓、脾臓、胎盤、肺、T細胞、甲状腺 、精巣の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレ ベルの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細 胞型(例えば、肝臓、脾臓、胎盤、肺、血球、甲状腺、ならびに精巣および他の 生殖組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、 血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおい て、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常 な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 遺伝子番号154によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、脳において主に発現され、そして胎児心臓、精巣、脾臓、肺に おいてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および病気 :心臓、肝臓、および脾臓の疾患、免疫学的疾患の診断のための試薬として有用 である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向され る抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供する のに有用である。上記の組織または細胞、特に、脳、胎児心臓、精巣、脾臓、肺 の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの 発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型( 例えば、脳および神経系の他の組織、心臓、精巣および他の生殖組織、脾臓、な らびに肺、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血清、 血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおい て、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常 な組織または体液における発現レベルとの比較で日常的に検出され得る。 遺伝子番号155によりコードされるタンパク質の特徴 T細胞抗原レセプター(TCR)によるT細胞活性化は、多数の細胞タンパク質の 迅速なチロシンリン酸化をもたらし、最も初期に存在する細胞タンパク質のうち の1つは100kDaタンパク質である。この遺伝子は、マウスバロシン(valosin)含 有タンパク質(VCP)のヒト等価物である。VCPは、ATP結合ホモオリゴマータン パク質ファミリーのメンバーであり、そして酵母における有糸分裂完了に必須の タンパク質であるSaccharomyces cerevisiae cdc48pの哺乳動物ホモログである 。内因性および発現されたマウスVCPの両方は、T細胞活性化に応答してチロシ ンリン酸化される。それゆえ、本発明者らは、TCR活性化と細胞周期制御との間 の関連を提供し得る、TCR媒介チロシンキナーゼ活性化経路の新規の成分を同定 した。 この遺伝子は、脳、肝臓、脾臓、胎盤において主に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびにガン免疫学的障 害を含むが、それに限定されない疾患および病気の診断のための試薬として有用 である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される 抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するの に有用である。上記の組織または細胞、特に、脳、肝臓、脾臓、胎盤の多数の障 害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、こ のような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳 および神経系の他の組織、肝臓、脾臓、ならびに胎盤、ならびにガン性組織およ び創傷組織)、または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、 または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、す なわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベ ルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布およびVCRとの相同性によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオ チドおよびポリペプチドが、ガンを処置するのに有用であることが示される。 遺伝子番号156によりコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、細胞増殖に重要であると考えられるラット増殖応答 タンパク質と配列相同性を共有する。最近、あるグループが、インシュリン誘導 型タンパク質1と呼ばれるこの遺伝子のヒトホモログをクローニングした。(寄 託番号2358269を参照のこと、Genomics 43(3),278-284(1997)もまた参照のこと )。好ましいポリペプチドフラグメントは、アミノ酸配列:RSGLGLGITIAFLATLIT QFLVYNGVYQYTSPDFLYIRSWLPCIFFSGGVTVGNIGRQLAMGVPEKPHSD(配列番号640)、な らびにこのポリペプチドフラグメントのN末端欠失およびC末端欠失を含む。こ れらのポリペプチドフラグメントをコードするポリヌクレオチドフラグメントも また好ましい。 この遺伝子は、脳、肝臓、胎盤、心臓、脾臓、リンパ腫において主に発現され る。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および状態 (これにはガン免疫学的障害を含むが、それに限定されない)の診断のための試 薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対し て指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブ を提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に、脳、肝臓、胎盤、心 臓、脾臓の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低い レベルの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および 細胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、肝臓、胎盤、心臓、脾臓、ならび にリンパ組織、ならびにガン性組織および創傷組織)、または体液(例えば、血 清、血漿、尿、滑液、もしくは髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルに おいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の 健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布および増殖応答タンパク質との相同性によって、この遺伝子に対応す るポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、細胞増殖を調節するのに有用である ことが示される。 遺伝子番号157によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、グリア芽腫、子宮内膜ガン、リンパ腫、および膵臓ガンにおい て主に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (グリア芽腫、子宮内膜ガン、リンパ腫、および膵臓ガン)の診断のための試薬 として有用である。同様に、ポリペプチド、およびこれらのポリペプチドを指向 する抗体は、組織または細胞型の差示的な同定のための免疫学的なプローブを提 供する点において有用である。上記の組織または細胞の多数の障害(特に免疫) について、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特 定の組織および細胞型(例えば、子宮内膜、リンパ組織、膵臓、および神経系の 組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、 尿、骨髄液、または髄液)または標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を 有さない個体からの健常組織または体液における発現レベル)に関して、このよ うな障害を有する個体から採取される別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、 日常的に検出され得る。 遺伝子番号158によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、アレルギーおよび喘息において重要であると考えら れるIGEレセプターとの配列相同性を共有する。 この遺伝子は、T細胞、および胎児肝臓で主に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (アレルギーおよび喘息ならびに他の免疫学的な障害)の診断のための試薬とし て有用である。同様にポリペプチド、およびこれらのポリペプチドを指向する抗 体は、組織または細胞型の差示的な同定のための免疫学的なプローブを提供する 点において有用である。上記の組織または細胞(特に免疫)の多数の障害につい て、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組 織および細胞型(例えば、血球、および肝臓、ならびにガン性組織および創傷組 織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、骨髄液、または髄液)または標準的 な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液 における発現レベル)に関して、このような障害を有する個体から採取される別 の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびIgEレセプターに対する相同性は、この遺伝子に対応するポリ ヌクレオチドおよびポリペプチドが、アレルギーおよび喘息に有用であることが 示される。 遺伝子番号159によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、抗原に対する免疫応答おいて重要であると考えられ る免疫グロブリン重鎖との配列相同性を共有する。 この遺伝子は、活性化好中球において主に発現され、そして活性化T細胞、単 球、および心臓においてより低い程度に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (感染、炎症、およびガン)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポ リペプチド、およびこれらのポリペプチドを指向する抗体は、組織または細胞型 の差示的な同定のための免疫学的なプローブを提供する点において有用である。 上記の組織または細胞(特に免疫)の多数の障害について、有意により高いかま たはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織および細胞型(例えば 、 赤血球、および心臓、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば 、血清、血漿、尿、骨髄液、または髄液)または標準的な遺伝子発現レベル(す なわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液における発現レベル)に 関して、このような障害を有する個体から採取される別の組織もしくは細胞サン プルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布および免疫グロブリン重鎖可変領域に対する相同性は、この遺伝子に 対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、特定の疾患を引き起こす特定 の抗原をブロックするリガンドを作製するのに有用であることが示される。 遺伝子番号160によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、X染色体不活化において重要であると考えられるマ ウスX不活性化特異的転写タンパク質との配列相同性を共有する。 この遺伝子は、HSA 172細胞において主に発現され、そして正常卵巣組織、卵 巣ガン、前頭皮質、および脳においてより低い程度に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (卵巣腫瘍、精神分裂病、および他の神経性障害)の診断のための試薬として有 用である。同様に、ポリペプチド、およびこれらのポリペプチドを指向する抗体 は、組織または細胞型の差示的な同定のための免疫学的なプローブを提供する点 において有用である。上記の組織または細胞(特に免疫系および神経系)の多数 の障害について、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現 は、特定の組織および細胞型(例えば、卵巣および他の生殖性組織、ならびに脳 および他の神経系の組織、ならびにガンおよび創傷組織)または体液(例えば、 血清、血漿、尿、骨髄液、または髄液)または標準的な遺伝子発現レベル(すな わち、障害を有さない個体からの健常組織または体液における発現レベル)に関 して、このような障害を有する個体から採取される別の組織もしくは細胞サンプ ルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびX不活性化特異的転写タンパク質に対する相同性は、この遺伝 子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、生殖系の腫瘍およびCNS の腫瘍の診断および処置に有用であることが示される。 遺伝子番号161によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、脂肪細胞において主に発現され、そして肝臓および前立腺にお いてより低い程度に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (肥満症および肝障害)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペ プチド、およびこれらのポリペプチドを指向する抗体は、組織または細胞型の差 示的な同定のための免疫学的なプローブを提供する点において有用である。上記 の組織または細胞(特に肥満細胞)の多数の障害について、有意により高いかま たはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織および細胞型(例えば 、肥満細胞、肝臓、および前立腺、ならびにガンおよび創傷組織)または体液( 例えば、血清、血漿、尿、骨髄液、または髄液)または標準的な遺伝子発現レベ ル(すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液における発現レベ ル)に関して、このような障害を有する個体から採取される別の組織もしくは細 胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 肥満症および肝障害の処置に有用であることが示される。 遺伝子番号162によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の転写産物は、タンパク質転写後プロセシングにおいて重要である と考えられる酵母ユビキチン活性化酵素ホモログとの配列相同性を共有する。 この遺伝子は、間質細胞において主に発現され、そして網膜、萎縮性子宮内膜 (H.Atrophic Endometrium)、結腸ガン、および骨髄前駆体細胞においてより 低い程度に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (間質細胞発生の欠損、神経細胞成長障害、および腫瘍)の診断のための試薬と して有用である。同様に、ポリペプチド、およびこれらのポリペプチドを指向す る抗体は、組織または細胞型の差示的な同定のための免疫学的なプローブを提供 する点において有用である。上記の組織または細胞(特に免疫系および神経系) の多数の障害について、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子 の発現は、特定の組織および細胞型(例えば、網膜細胞、子宮内膜、結腸、およ び骨髄、ならびにガンおよび創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、 骨髄液、または髄液)または標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さ ない個体からの健常組織または体液における発現レベル)に関して、このような 障害を有する個体から採取される別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常 的に検出され得る。 組織分布およびユビキチン活性化酵素ホモログに対する相同性は、この遺伝子 に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、ある腫瘍の型、フコース蓄 積症、および神経細胞成長疾患の診断または処置に有用であることが示される。 遺伝子番号163によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、原発性乳ガンならびに血管周辺細胞腫において主に発現され、 そして成体脳および小脳においてより低い程度に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (乳ガン、白血病、および小脳障害)の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチド、およびこれらのポリペプチドを指向する抗体は、組織また は細胞型の差示的な同定のための免疫学的なプローブを提供する点において有用 である。上記の組織または細胞(特に免疫系および神経系)の多数の障害につい て、有意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組 織および細胞型(例えば、乳腺組織、脳、および神経系の他の組織、ならびにガ ン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、骨髄液、また は髄液)または標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体から の健常組織または体液における発現レベル)に関して、このような障害を有する 個体から採取される別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され 得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 種々の腫瘍および神経系に関与する疾患の診断または処置に有用であることが示 される。 遺伝子番号164によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の転写産物は、プロリンリッチタンパク質との配列相同性を共有す る。近年、別のグループもまた、この遺伝子をクローニングしており、Igスーパ ーファミリーの新たなメンバーである、CD84白血球抗原と呼んでいる。(寄託番 号U82988を参照のこと、Blood 90(6)、2398-2405(1997)もまた参照のこと。) この遺伝子は、ワイズマン嗅覚組織および骨巨細胞腫において主に発現され、 そしてアネルギー性T細胞においてより低い程度に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (骨化症(ostsis)および免疫疾患)の診断のための試薬として有用である。同 様に、ポリペプチド、およびこれらのポリペプチドを指向する抗体は、組織また は細胞型の差示的な同定のための免疫学的なプローブを提供する点において有用 である。上記の組織または細胞(特に免疫系)の多数の障害について、有意によ り高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織および細胞 型(例えば、嗅覚組織、骨、および血球、ならびにガン性組織および創傷組織) または体液(例えば、血清、血漿、尿、骨髄液、または髄液)または標準的な遺 伝子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液にお ける発現レベル)に関して、このような障害を有する個体から採取される別の組 織もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびIgスーパーファミリーに対する相同性は、このクローンのタン パク質産物が、骨粗鬆症、自己免疫疾患、および他の免疫障害の処置に有用であ ることが示される。 遺伝子番号165によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、萎縮性子宮内膜および結腸ガンにおいて主に発現され、そして いくつかの胎児組織においてより低い程度に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (腫瘍)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチド、および これらのポリペプチドを指向する抗体は、組織または細胞型の差示的な同定のた めの免疫学的なプローブを提供する点において有用である。上記の組織または細 胞(特に免疫系)の多数の障害について、有意により高いかまたはより低いレベ ルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織および細胞型(例えば、子宮内膜、結腸 、および胎児組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、 血清、血漿、尿、骨髄液、または髄液)または標準的な遺伝子発現レベル(すな わち、障害を有さない個体からの健常組織または体液における発現レベル)に関 して、このような障害を有する個体から採取される別の組織もしくは細胞サンプ ルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 腫瘍、特に子宮内膜腫瘍および結腸腫瘍の診断または処置に有用であることが示 される。 遺伝子番号166によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、ヒト原発性乳ガンにおいて主に発現され、そして活性化単球に おいてより低い程度に発現される。予測されたシグナル配列が表1において同定 されるが、他の上流配列もまた関連する。好ましいペプチドフラグメントは、以 下のアミノ酸配列を含む: (配列番号641)ならびにN-末端およびC-末端欠失。また好ましいのは、これら のポリペプチドフラグメントをコードするポリヌクレオチドフラグメントである 。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (乳ガン)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチド、およ びこれらのポリペプチドを指向する抗体は、組織または細胞型の差示的な同定の ための免疫学的なプローブを提供する点において有用である。上記の組織または 細胞(特に免疫系)の多数の障害について、有意により高いかまたはより低いレ ベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織および細胞型(例えば、乳腺組織、お よび血球、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血 漿、尿、骨髄液、または髄液)または標準的な遺伝子発現レベル(すなわち、障 害を有さない個体からの健常組織または体液における発現レベル)に関して、こ のような障害を有する個体から採取される別の組織もしくは細胞サンプルにおい て、日常的に検出され得る。 組織分布は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、 乳ガンの診断に有用であることが示される。 遺伝子番号167によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胎児組織において主に発現され、そして成体肺においてより低 い程度に発現される。この遺伝子はまた、染色体位置9q34にマップされており、 従って第9染色体についての連鎖分析のためのマーカーとして使用され得る。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のための試薬として有用である。 同様に、ポリペプチド、およびこれらのポリペプチドを指向する抗体は、組織ま たは細胞型の差示的な同定のための免疫学的なプローブを提供する点において有 用である。上記の組織または細胞(特に胎児組織)の多数の障害について、有意 により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織および 細胞型(例えば、胎児組織、および肺、ならびにガン性組織および創傷組織)ま たは体液(例えば、血清、血漿、尿、骨髄液、または髄液)または標準的な遺伝 子発現レベル(すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液におけ る発現レベル)に関して、このような障害を有する個体から採取される別の組織 もしくは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 遺伝子番号168によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、免疫応答において重要であると考えられるIg重鎖と の配列相同性を共有する。 この遺伝子は、前立腺ガン性組織において特異的に主に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (前立腺ガン)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチド、 およびこれらのポリペプチドを指向する抗体は、組織または細胞型の差示的な同 定のための免疫学的なプローブを提供する点において有用である。上記の組織ま たは細胞(特に前立腺)の多数の障害について、有意により高いかまたはより低 いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織および細胞型(例えば、前立腺、 免疫系の組織および細胞、ならびにガンおよび創傷組織)または体液(例えば、 血清、血漿、尿、骨髄液、または髄液)または標準的な遺伝子発現レベル(すな わち、障害を有さない個体からの健常組織または体液における発現レベル)に関 して、このような障害を有する個体から採取される別の組織もしくは細胞サンプ ルにおいて、日常的に検出され得る。 遺伝子番号169によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の転写産物は、ニューロン特異的脂肪酸代謝において重要であると 考えられるサイトゾルアシルコエンザイム-Aヒドロラーゼとの配列相同性を共 有する。このコンティグによって示される遺伝子は、Hajraおよび共同研究者に よって公開されている(GenBank受託番号U91316)。 この遺伝子は、ヒト下垂体において主に発現され、そして結腸直腸ガン性組織 においてより低い程度に発現される。この遺伝子はまた、LNCAP細胞株において も観察されている。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (家族性および/または特発性起源の高脂血症)の診断のための試薬として有用 である。同様に、ポリペプチド、およびこれらのポリペプチドを指向する抗体は 、組織または細胞型の差示的な同定のための免疫学的なプローブを提供する点に お いて有用である。上記の組織または細胞(特に血液)の多数の障害について、有 意により高いかまたはより低いレベルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織およ び細胞型(例えば、下垂体、および結腸、ならびにガンおよび創傷組織)または 体液(例えば、血消、血漿、尿、骨髄液、または髄液)または標準的な遺伝子発 現レベル(すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液における発 現レベル)に関して、このような障害を有する個体から採取される別の組織もし くは細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびラット細胞質ゾルアシルコエンザイム-Aヒドロラーゼに対す る相同性は、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、特 定の薬物が酵素を活性化する能力の長所によって、高脂血症疾患状態の検出また は処置に有用であることが示される。 遺伝子番号170によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の転写産物は、器官発生において重要であると考えられるCaenorha bditis elegans遺伝子との配列相同性を共有する。 この遺伝子は、ヒト髄液肉腫組織、骨髄において主に発現され、そしてヒト脳 においてより低い程度に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ルに存在する組織または細胞型の差示的な同定のため、ならびに疾患および状態 (これらは、骨、特に髄液を含むがこれらに限定されない)の診断のための試薬 として有用である。同様に、ポリペプチド、およびこれらのポリペプチドを指向 する抗体は、組織または細胞型の差示的な同定のための免疫学的なプローブを提 供する点において有用である。上記の組織または細胞の多数の障害(特に骨、間 接組織、および可能な免疫系)について、有意により高いかまたはより低いレベ ルでのこの遺伝子の発現は、特定の組織および細胞型(例えば、髄液組織、骨髄 、脳、および神経細胞系の他の組織、ならびにガンおよび創傷組織)または体液 (例えば、血清、血漿、尿、骨髄液、または髄液)または標準的な遺伝子発現レ ベル(すなわち、障害を有さない個体からの健常組織または体液における発現レ ベル)に関して、このような障害を有する個体から採取される別の組織もしくは 細胞サンプルにおいて、日常的に検出され得る。 組織分布およびCaenorhabditis elegansに対する相同性は、この遺伝子に対応 するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、関節組織肉腫または他の関連する 骨疾患の検出および/または処置に指向される診断および/または処置様式とし て有用であることが示される。 遺伝子番号171によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、β1-6N-アセチルグルコサミンの転移および対処に おいて重要であると考えられる、β1-6GlcNAcトランスフェラーゼと配列相同性 を共有する。この遺伝子産物は、これまでに、同質遺伝子性マウスおよびヌード マウスの両方において黒色腫の肺転移を抑制すること、マトリゲルへの浸潤の減 少、ならびに細胞増殖へ影響を与えずにコラーゲンおよびラミニンへの細胞接着 を阻害することが示されている。 この遺伝子は、主に、ヒト精巣、および前立腺組織に発現され、そしてより少 ない程度で、腎臓、髄質、および膵臓に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、およびガン、特に、黒色 腫を含むがこれらに限定されない疾患および状態の診断のための試薬として有用 である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される 抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するの に有用である。上記の組織または細胞、特に免疫系の多数の障害について、この 遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有 する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、精巣および他の生殖 組織、前立腺、腎臓、膵臓、脳、および他の神経系の組織、ならびにガン性組織 および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、 または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、す なわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベ ルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布およびβ1-6GlcNAcトランスフェラーゼに対する相同性によって、こ のクローンのタンパク質産物が、ガン、悪性組織または細胞の転移の検出および /または処置に指向された、診断および/または治療的な適用様式(morality)の 開発に有用であることが示される。この潜在的に分泌酵素における欠損は、転移 における役割を果たし得る。 遺伝子番号172によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胎児脾臓および肝臓において主に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および状態 (免疫障害、ウイルムス腫瘍疾患、肝障害、および造血障害)の診断のための試 薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対し て指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブ を提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に造血系および免疫系の 多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発 現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例 えば、脾臓および肝臓、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例え ば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプ ルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由 来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得 る。 組織分布によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが、造血系および免疫系に影響を与える疾患を治すこととともに胎児の欠損の 処置および同定に有用であることが示される。 遺伝子番号173によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、ヒルシュスプルング病において重要と考えられるre tIIガン遺伝子および多くの型のガンと配列相同性を共有する。 この遺伝子は、リンパ球系、脳、および甲状腺を含む複数の組織において発現 される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および状態 (ヒルシュスプルング病、および複数のガン)の診断のための試薬として有用で ある。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗 体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに 有用である。上記の組織または細胞、特に免疫系および中枢神経系の多数の障害 について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、この ような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、リン パ組織、甲状腺、および脳、ならびに神経系のほかの組織、ならびにガン性組織 および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、 または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、す なわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベ ルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布およびretIIガン遺伝子に対する相同性によって、この遺伝子に対応 するポリヌクレオチドおよびポリペプチドが、種々のガンの診断および処置に有 用であることが示される。これはまた、ヒルシュスプルング病の診断および処置 に有用である。本発明の好ましいポリペプチドは、以下のアミノ酸配列を含む: (配列番号642)。 遺伝子番号174によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、ヒト発生の調節に重要であると考えられている精巣 増強遺伝子転写物と相同性を共有する。 この遺伝子は、乳児脳において主に発現され、そして種々の他の組織および細 胞型(これには、前立腺、精巣、単球、マクロファージ、樹状細胞、ケラチノサ イト、および脂肪細胞が含まれる)においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および状態 (神経障害、発達障害、免疫障害、および炎症障害)の診断のための試薬として 有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向さ れる抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供す るのに有用である。上記の組織または細胞、特に脳および免疫系の多数の障害に ついて、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このよ うな障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳およ び神経系の他の組織、前立腺、精巣、および他の生殖組織、血球、ケラチノサイ ト、および脂肪細胞、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば 、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプル において、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来 の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る 。 組織分布および精巣増強遺伝子転写物に対する相同性によって、このクローン のタンパク質産物が、発達段階の脳および免疫系を含む障害の診断および処置に 有用であることが示される。 遺伝子番号175によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、前立腺において主に発現され、そして種々の他の組織(これに は、胎盤が含まれる)においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および状態 (これにはガン(特に前立腺)が含まれるがこれには限定されない)の診断のた めの試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチド に対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プ ローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に前立腺の多数の 障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、 このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、 前立腺および胎盤、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、 血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルに おいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の 健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が、前立腺障害およびガン の診断および処置に有用であることが示される。これはまた、内分泌障害の診断 および処置に有用であり得る。 遺伝子番号176によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、ミトコンドリア機能において重要であると考えられ ている、Saccharomyces cerevisiae YNT20遺伝子と配列相同性を共有する。 この遺伝子は、筋肉組織で特に高レベルで発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびにこのような組織 型および細胞型に関連する疾患(これには、筋肉消耗病が含まれる)の診断のた めの試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチド に対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プ ローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に神経筋系の多数 の障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は 、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば 、筋肉、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿 、尿、滑液、または髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標 準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織 または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 組織分布およびYNT20遺伝子に対する相同性によって、このタンパク質が、ミ トコンドリア機能の欠失によって生じる神経筋疾患の処置および検出に有用であ ることが示される。例えば、この遺伝子またはそのタンパク質産物は、このよう な疾患のための置換治療において使用され得る。 遺伝子番号177によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、脳において主に発現され、そして腎臓、胎盤、平滑筋、心臓お よび肺においてより少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および状態 (神経筋疾患、中枢神経系の変性疾患、および心臓疾患が含まれる)の診断のた めの試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチド に対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プ ローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に神経筋系、中枢 神経系、および心臓の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまた はより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の 組織および細胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、腎臓、胎盤、筋肉、心 臓および肺、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、 血漿、尿、滑液、または髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて 、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常な 組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 この遺伝子およびそのタンパク質産物はまた、上記に言及した疾患のための置 換治療に有用であり得る。 遺伝子番号178によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、グルコースレベルにおける変化に対する細胞応答に おいて重要であると考えられるカルデスモンと相同性を共有する。 この遺伝子は、脳および網膜を含む複数の組織において主に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の同定のため、ならびに疾患および状態(これ には、中枢神経系疾患および網膜症が含まれる)の診断のための試薬として有用 である。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される 抗体は、組織または細胞型の同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用 である。上記の組織または細胞、特にCNS障害および網膜症の多数の障害につい て、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような 障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳および神 経系の他の組織、および網膜組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または 体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、または別の組織もしくは 細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さ ない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に 検出され得る。 組織分布およびカルデスモンに対する相同性によって、この遺伝子に対応する ポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、網膜症の処置に有用であることが示さ れる。 遺伝子番号179によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、特定の慢性炎症疾患における線維素形成の調節にお いて重要であると考えられているマウスフィブロシン(fibrosin)と配列相同性 を共有する。 この遺伝子は、羊膜細胞および乳房組織において主に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに乳ガンおよび胚 発生異常の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこ れらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定 のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、 特に生殖系の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低 いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織およ び細胞型(例えば、羊膜細胞および乳房組織、ならびにガン性組織および創傷組 織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、または別の組 織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この 障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で 、日常的に検出され得る。 組織分布およびフィブロシンに対する相同性によって、このクローンのタンパ ク質産物が乳ガンの処置に有用であることが示される。この遺伝子またはそのタ ンパク質産物は、乳ガンのための置換治療において使用され得る。さらに、この 遺伝子のタンパク質産物は、慢性炎症疾患の処置において有用である。 遺伝子番号180によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、脳および肝臓を含むいくつかの乳児組織ならびに脳、肺、肝臓 、精巣、および前立腺を含む種々の成体組織において発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および状態 (脳腫瘍、肺ガン、肺ガン、肝臓ガンおよび生殖系のガンを含むがこれらに限定 されない)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよび これらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同 定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞 、特に中枢神経系、肝臓系、および生殖系の多数の障害について、この遺伝子の 有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体 から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、 肺、肝臓、精巣、および他の生殖組織ならびに前立腺、ならびにガン性組織およ び創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、また は別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわ ち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルと の比較で、日常的に検出され得る。 この遺伝子産物の組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が増殖調 節に関与し、そしてガンの処置を含む種々の設定において増殖因子または増殖ブ ロッカーとして使用され得ることが示される。 遺伝子番号181によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、活性化単球において主に発現され、そしてメラノサイトおよび 樹状細胞において、より少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに免疫系疾患およ びガンの診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれ らのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定の ための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特 に免疫系の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低い レベルの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および 細胞型(例えば、血球、メラノサイト、および樹状細胞、ならびにガン性組織お よび創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、ま たは別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すな わち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベル との比較で、日常的に検出され得る。 組織分布によって、このクローンのタンパク質産物が増殖調節に関与し、そし てガンの処置を含む種々の設定において増殖因子または増殖ブロッカーとして使 用され得ることが示される。 遺伝子番号182によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胎盤および種々の組織起源のいくつかの腫瘍において主に発現 され、そして肝臓、肺、脳、および皮膚を含む正常組織において、より少ない程 度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびにすべての種類の ガンの診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれら のポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のた めの免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に 中枢神経系、呼吸器系、および皮膚の多数の障害について、この遺伝子の有意に より高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採 取した、特定の組織および細胞型(例えば、肝臓、肺、脳、および神経系の他の 組織、ならびに皮膚、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例えば 、 血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプルに おいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由来の 健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 この遺伝子の複数の腫瘍における高度の発現によって、このクローンのタンパ ク質産物が細胞増殖制御に関与し得、それゆえ特定のガンの処置に有用であるこ とが示される。同様に、このクローンのタンパク質産物の活性をブロックするよ うに開発された分子は、腫瘍増殖促進においてその潜在的な役割をブロックする のに使用され得る。 遺伝子番号183によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子の翻訳産物は、ガン進行において重要であると考えられるマウスNd r1遺伝子と配列相同性を共有する。 この遺伝子は、脳、肺、腎臓、骨髄、肝臓、および脾臓を含む複数の細胞型お よび組織において発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびにすべての型のガ ンの診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよびこれらの ポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的同定のため の免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細胞、特に神 経系、免疫系、および内分泌系の多数の障害について、この遺伝子の有意により 高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採取し た、特定の組織および細胞型(例えば、脳および神経系の他の組織、肺、腎臓、 骨髄、肝臓および脾臓、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例え ば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、または別の組織もしくは細胞サンプ ルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体由 来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され得 る。 組織分布およびNdr1遺伝子(これは、ガン進行に関与すると考えられる)に対 する相同性によって、この遺伝子に対応するポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが特定のガンの処置に有用であることが示される。同様に、このクローンのタ ンパク質産物の活性をブロックするように開発された分子は、腫瘍増殖促進にお いてその潜在的な役割をブロックするのに使用され得る。 遺伝子番号184によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、初期のヒト脳および肺において主に発現され、そして種々のほ かの胎児組織において、より少ない程度で発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに疾患および状態 (脳腫瘍および肝臓ガン)の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリ ペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細 胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の 組織または細胞、特に中枢神経系および免疫系の多数の障害について、この遺伝 子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、このような障害を有する 個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、脳および神経系の他の組 織、肝臓および胎児組織、ならびにガン性組織および創傷組織)または体液(例 えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、または別の組織もしくは細胞サン プルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわち、この障害を有さない個体 由来の健常な組織または体液における発現レベルとの比較で、日常的に検出され 得る。 この遺伝子の胚組織における発現によって、このタンパク質が増殖調節に関与 し、そしてガンの処置を含む種々の設定において増殖因子または増殖ブロッカー として使用され得ることが示される。 遺伝子番号185によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、乳児および胚の脳において主に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに変性神経系障害 および脳腫瘍の診断のための試薬として有用である。同様に、ポリペプチドおよ びこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は、組織または細胞型の差示的 同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用である。上記の組織または細 胞、特に中枢神経系の多数の障害について、この遺伝子の有意により高いかまた はより低いレベルの発現は、このような障害を有する個体から採取した、特定の 組織および細胞型(例えば、胚組織、脳および神経系の他の組織、ならびにガン 性組織および創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄 液)、または別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベ ル、すなわち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発 現レベルとの比較で、日常的に検出され得る。 この遺伝子の胚組織における発現によって、このタンパク質が増殖調節に関与 し、そしてガンの処置を含む種々の設定において増殖因子または増殖ブロッカー として使用され得ることが示される。 遺伝子番号186によってコードされるタンパク質の特徴 この遺伝子は、胎盤、胎性肺、胎性肝臓、および脳を含む複数の組織において 主に発現される。 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、生物学的サンプ ル中に存在する組織または細胞型の差示的同定のため、ならびに肝臓ガン、脳腫 瘍、および肺ガンを含むすべての型のガンの診断のための試薬として有用である 。同様に、ポリペプチドおよびこれらのポリペプチドに対して指向される抗体は 、組織または細胞型の差示的同定のための免疫学的プローブを提供するのに有用 である。上記の組織または細胞、特に中枢神経系、肺系、および肝臓系の多数の 障害について、この遺伝子の有意により高いかまたはより低いレベルの発現は、 このような障害を有する個体から採取した、特定の組織および細胞型(例えば、 胎盤、肺、肝臓、ならびに脳および神経系の他の組織、ならびにガン性組織およ び創傷組織)または体液(例えば、血清、血漿、尿、滑液、または髄液)、また は別の組織もしくは細胞サンプルにおいて、標準的な遺伝子発現レベル、すなわ ち、この障害を有さない個体由来の健常な組織または体液における発現レベルと の比較で、日常的に検出され得る。 この遺伝子の胚組織における発現によって、このタンパク質が増殖調節に関与 し、そしてガンの処置を含む種々の設定において増殖因子または増殖ブロッカー として使用され得ることが示される。 表1は、上記の各「遺伝子番号」に対応する情報を要約する。「ヌクレオチド 配列番号X」として同定されるヌクレオチド配列は、表1において同定される「c DNAクローンID」から、およびいくつかの場合において、さらなる関連のDNAクロ ーンから得られる部分的に相同な(「重複する」)配列から組み立てられた。重 複する配列は、高い重複性の単一の連続した配列に組み立てられ(通常、各ヌク レオチド部位で3〜5個の重複する配列)、配列番号Xとして同定される最終的 な配列を得た。 cDNAクローンIDは、その日付に寄託され、そして「ATCC寄託番号Zおよび日付 」において列挙される対応する寄託番号が与えられた。寄託物のいくつかは、同 じ遺伝子に対応する複数の異なるクローンを含む。「ベクター」は、cDNAクロー ンIDにおいて含まれるベクターの型をいう。 「総ヌクレオチド配列」は、「遺伝子番号」によって同定されるコンティグに おけるヌクレオチドの総数をいう。寄託されたクローンは、これらの配列の全て または大部分を含み得、配列番号Xの「クローン配列の5'ヌクレオチド」およ び「クローン配列の3'ヌクレオチド」として同定されるヌクレオチドの位置に よって反映される。推定される開始コドン(メチオニン)の配列番号Xのヌクレ オチドの位置は、「開始コドンの5'ヌクレオチド」として同定される。同様に 、推定シグナル配列の配列番号Xのヌクレオチドの位置は、「シグナルペプチド の第一のアミノ酸の5'ヌクレオチド」として同定される。 翻訳されたアミノ酸配列は、メチオニンで始まり、「アミノ酸配列番号Y」と して同定されるが、他のリーディングフレームもまた、公知の分子生物学技術を 使用して容易に翻訳され得る。これらのオルタナティブオープンリーディングフ レームによって生成されるペプチドは、本発明によって具体的に意図される。 推定シグナルペプチドの配列番号Yの第一および最後のアミノ酸の位置は、「 シグナルペプチドの第一のアミノ酸」および「シグナルペプチドの最後のアミノ 酸」として同定される。分泌部分の配列番号Yの推定される第一アミノ酸の位置 は、「分泌タンパク質の推定第一のアミノ酸」として同定される。最終的には、 オープンリーディングフレームにおける最後のアミノ酸の配列番号Yのアミノ酸 の位置は、「ORFの最後のアミノ酸」として同定される。 配列番号Xおよび翻訳される配列番号Yは、十分に正確であり、そしてそうで なければ、当該分野において周知である多様な使用に適切であり、そして以下で さらに記載される。例えば、配列番号Xは、配列番号Xにおいて含まれる核酸配 列または寄託されたクローンに含まれるcDNAを検出する核酸ハイブリダイゼーシ ョンプローブを設計するために有用である。これらのプローブはまた、生物学的 サンプル中の核酸分子にハイブリダイズし、それによって本発明の多様な法医学 の、および診断の方法を可能にする。同様に、配列番号Yから同定されるポリペ プチドは、表1において同定されるcDNAクローンによってコードされる分泌タン パク質に特異的に結合する抗体を作製するために使用され得る。 それにもかかわらず、配列決定反応によって生成されるDNA配列は、配列決定 のエラーを含み得る。エラーは、誤って同定されたヌクレオチドとして、または 生成されたDNA配列におけるヌクレオチドの挿入または欠失として存在する。誤 って挿入されたか、または欠失されたヌクレオチドは、推定アミノ酸配列のリー ディングフレームにおいてフレームシフトを引き起こす。これらの場合において 、推定アミノ酸配列は、実際のアミノ酸配列とは異なるものの、作製されるDNA 配列は、実際のDNA配列と99.9%以上同一であり得る(例えば、1000塩基を超える オープンリーディングフレームにおける1塩基の挿入または欠失)。 従って、ヌクレオチド配列またはアミノ酸配列における正確さを必要とするこ れらの適用のために、本発明は、配列番号Xとして同定され、作製されたヌクレ オチド配列および配列番号Yとして同定され、推定の翻訳されたアミノ酸配列の みではなく、表1において記載されるような、ATCCに寄託された本発明のヒトcD NAを含むプラスミドDNAのサンプルもまた提供する。寄託されたクローンの各ヌ クレオチド配列は、公知の方法に従って寄託されたクローンの配列決定によって 容易に決定され得る。次いで、推定アミノ酸配列は、このような寄託物から証明 され得る。さらに、特定のクローンによってコードされるタンパク質のアミノ酸 配列はまた、ペプチド配列決定によって、または寄託されたヒトcDNAを含む適切 な宿主細胞中でタンパク質を発現し、このタンパク質を回収し、そしてその配列 を決定することによって、直接的に決定され得る。 本発明はまた、配列番号X、配列番号Y、または寄託されたクローンに対応す る遺伝子に関する。対応する遺伝子は、本明細書中に開示される配列情報を使用 して、公知の方法に従って単離され得る。このような方法は、開示された配列か らプローブまたはプライマーを調製する工程、および遺伝子物質の適切な供給源 から対応する遺伝子を同定または増幅する工程を包含する。 本発明においてまた提供されるものは、種相同体である。種相同体は、本明細 書中に提供される配列から適切なプローブまたはプライマーを作製し、そして所 望の相同体について適切な核酸供給源をスクリーニングすることによって単離お よび同定され得る。 本発明のポリペプチドは、任意の適切な様式で調製され得る。このようなポリ ペプチドとしては、単離された天然に存在するポリペプチド、組換え的に生成さ れたポリペプチド、合成的に生成されたポリペプチド、またはこれらの方法の組 合せによって生成されたポリペプチドが挙げられる。このようなポリペプチドを 調製するための手段は、当該分野において十分に理解される。 ポリペプチドは、分泌タンパク質の形態(成熟形態を含む)においてであり得 るか、またはより長いタンパク質(例えば、融合タンパク質)の部分であり得る (以下を参照のこと)。分泌配列またはリーダー配列、プロ配列、精製を補助す る配列(例えば、複数のヒスチジン残基)、または組換え生成の間の安定性のた めのさらなる配列を含むさらなるアミノ酸配列を含むことは、しばしば有利であ る。 本発明のポリペプチドは、好ましくは、単離された形態において提供され、お よび好ましくは実質的に精製される。ポリペプチド(分泌されるポリペプチドを 含む)の組換え的に生成されたバージョン(version)は、SmithおよびJohnson 、Gene 67:31-40(1988)に記載される1工程の方法によって実質的に精製され 得る。本発明のポリペプチドはまた、当該分野において周知である方法における 分泌タンパク質に対して惹起される本発明の抗体を使用して、天然のまたは組換 えの供絵源から精製され得る。シグナル配列 タンパク質が、シグナル配列、ならびにその配列についての切断点を有するか 否かを予測するための方法が、利用可能である。例えば、McGeoch,Virus Res. 3:271-286(1985)の方法は、荷電N-末端領域およびそれに続く完全な(切断さ れていない)タンパク質の非荷電領域からの情報を使用する。von Heinje,Nucl eic Acids Res.14:4683-4690(1986)は、切断部位の周辺の残基(代表的に-13 〜+2残基)からの情報を使用し、ここで、+1は、分泌タンパク質のアミノ末端 を示す。これらの方法のぞれぞれについての、公知の哺乳動物分泌タンパク質の 切断点を予測する正確さは、75〜80%の範囲にある(von Heinje、前出)。しか し、2つの方法は、所定のタンパク質について、同じ推定切断点を必ずしも生成 するとは限らない。 本発明の場合において、分泌されるポリペプチドの推定アミノ酸配列は、Sign alPと呼ばれるコンピュータープログラム(Henrik Nielsenら、Protein Enginee ring 10:1-6(1997))によって分析され、このプログラムは、アミノ酸配列に 基づいてタンパク質の細胞での位置を予測する。この局在化のコンピューター予 測の一部として、McGeochおよびvon Heinjeの方法が援用される。このプログラ ムによって、本明細書中に記載される分泌タンパク質のアミノ酸配列の分析は、 表1において示される結果を提供する。 しかし、当業者に理解されるように、切断部位は、しばしば、生物に応じて変 化し、そして絶対的な確実性を伴っては予測され得ない。従って、本発明は、配 列番号Yにおいて示される配列を有する分泌されるポリペプチドを提供し、これ は推定切断点の5残基(すなわち、+または−5残基)内で始まるN末端を有す る。同様に、ある場合において、分泌タンパク質からのシグナル配列の切断は、 必ずしも均一ではなく、1つ以上の分泌される種を生じることもまた認識される 。これらのポリペプチド、およびこのようなポリペプチドをコードするポリヌク レオチドは、本発明によって意図される。 さらに、上述の分析によって同定されるシグナル配列は、天然に存在するシグ ナル配列を必ずしも予測しないかもしれない。例えば、天然に存在するシグナル 配列は、推定シグナル配列からさらに上流にあり得る。しかし、推定シグナル配 列は、分泌タンパク質をERに指向し得るようである。これらのポリペプチド、お よびこのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、本発明によって 意図される。ポリヌクレオチドおよびポリペプチド改変体 「改変体」とは、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるが 、その本質的な特性を保持するポリヌクレオチドまたはポリペプチドをいう。一 般に、改変体は、全体的に密接に類似し、そして、多くの領域において、本発明 のポリヌクレオチドまたはポリペプチドに同一である。 「同一性」は、それ自身、当該分野で認識される意味を有し、そして公開され た技術を使用して算定され得る(例えば、COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY,L esk,A.M.編、Oxford University Press,New York,(1988);BIOCOMPUTING:I N FORMATICS AND GENOME PROJECTS,Smith,D.W.編、Academic Press,New York ,(1993);COMPUTER ANALYSIS OF SEQUENCE DATA,PART I,Griffin,A.M.およ びGriffin,H.G.編、Humana Press,New Jersey,(1994);SEQUENCE ANALYSIS IN MOLECULAR BIOLOGY,von Heinje,G.、Academic Press(1987);ならびにSEQUE NCE ANALYSIS PRIMER,Gribskov,M.およびDevereux,J.編、M Stockton Press ,New York,(1991)を参照のこと)。2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチ ドの配列の間の同一性を測定するための多くの方法が存在するが、用語「同一性 」は、当業者に周知である。(Carillo,H.、およびLipton,D.、SIAM J Applie d Math 48:1073(1988))。2つの配列間の同一性または類似性を決定するため に一般に用いられる方法としては、「Guide to Huge Computers」Martin J.Bis hop編、Academic Press,San Diego,(1994)、およびCarillo,H.、およびLip ton,D.、SIAM J Appiled Math 48:1073(1988)において開示される方法が挙げ られるが、これらに制限されない。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドをアラ インするための方法は、コンピュータープログラム(GCGプログラムパッケージ (Devereux,J.ら、Nuclelc Acids Research(1984)12(1):387(1984))、BLA STP、BLASTN、FASTA(Atschul,S.F.ら、J.Molec.Biol.215:403(1990)、Be stfitプログラム(Wisconsin Sequence Analysis Package,ユニックス用バージ ョン8、Genetics Computer Group、University Research Park,575 Science D rive,Madison,WI 53711(SmithおよびWaterman、Advances in Applied Math ematics 2:482-489(1981)の局部相同性アルゴリズムを使用する)を含む)に おいて体系化される。 特定の配列が、参照配列に、例えば、95%同一であるか否かを決定するために 任意の配列アラインメントプログラムを使用する場合、パラメーターは、同一性 の割合が、参照ポリヌクレオチドの全長にわたって算定されるように、および参 照ポリヌクレオチドにおけるヌクレオチドの総数の5%までの、同一性における ギャップが許容されるように設定される。 疑問配列(本発明の配列)と問題の配列との間の最も良好な全体の適合性を決 定するための好ましい方法はまた、全体的な配列アライメントとして参照される 、Brutlagら(Comp.App.Biosci.6:237-245(1990))のアルゴリズムに基づ くFASTDBコンピュータープログラムを使用して決定され得る。用語「配列」は、 ヌクレオチドおよびアミノ酸の配列を含む。配列アラインメントにおいて、疑問 の配列および問題の配列は、両方ともにヌクレオチド配列であるか、または両方 ともにアミノ酸配列であるかのいずれかである。この全体的な配列アラインメン トの結果は、同一性の割合においてである。同一性の割合を算定するためにDNA のFASTDBサーチにおいて使用される好ましいパラメーターは:Matrix=Unitary 、K-tuple=4、Mismatch Penalty=1、Joinig Penalty=30、Randomlzation G roup Length=0、およびCutoff Score=1、Gap Penalty=5、Gap Size Penal ty 0.05、およびWindow Size=500または疑問の配列のヌクレオチド塩基の長さ (どちらかより短い方)である。アミノ酸アラインメントの同一性および類似性 の割合を算定するために用いられる好ましいパラメーターは:Matrix=PAM 150 、K-tuple=2、Mismatch Penalty=1、Joining Penalty=20、Randomization Group Length=0、Cutoff Score=1、Gap Penalty=5、Gap Size Penalty 0. 05、およびWindow Size=500または疑問の配列のアミノ酸残基の長さ(どちらか より短い方)である。 説明されるように、配列番号Xにおいて含まれる配列または寄託されたクロー ンにおいて含まれるcDNAに対して、少なくとも95%の「同一性」のヌクレオチド 配列を有するポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチド配列が、全長の各100ヌク レオチド当たり5個までの点変異を含み得る(所定の100ヌクレオチドのストレ ッチ内だけではない)ことを除いて、ポリヌクレオチドが、配列番号Xにおいて 含まれる配列またはcDNAに同一であることを意味する。換言すると、配列番号X または寄託されたクローンに少なくとも95%同一なヌクレオチド配列を有するポ リヌクレオチドを得るために、配列番号Xにおいて含まれる配列またはcDNA中の 5%までのヌクレオチドが、欠失、挿入、または他のヌクレオチドで置換され得 る。これらの変化は、ポリヌクレオチドを介してどこにでも生じ得る。 本発明のさらなる実施態様は、配列番号Xにおいて含まれる配列または寄託さ れたクローンにおいて含まれるcDNAに少なくとも85%の同一性、より好ましくは 少なくとも約90%の同一性、および最も好ましくは、少なくとも95%、96%、97%、 98%、または99%の同一性を有するポリヌクレオチドを含む。もちろん、遺伝子コ ードの縮重に起因して、当業者は、少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、 または99%の同一性を有する多くのポリヌクレオチドが、配列番号Yにおいて含 まれるアミノ酸配列または寄託されたクローンによって産生される発現されるタ ンパク質に同一なポリペプチドをコードすることを即座に認識する。 同様に、参照ポリペプチドに対して少なくとも、例えば、95%の「同一性」を 有するアミノ酸配列を有するポリペプチドによって、ポリペプチドのアミノ酸配 列は、ポリペプチド配列が、参照配列の全長の各100アミノ酸当たり5アミノ酸 までのアミノ酸変化を含み得ることを除いて、ポリペプチドのアミノ酸配列は、 参照配列に同一であることが意図される。換言すれば、参照アミノ酸配列に少な くとも95%同一であるアミノ酸配列を有するポリヌクレオチドを得るために、参 照配列における5%までのアミノ酸残基が、欠失もしくは別のアミノ酸で置換さ れ得るか、または参照配列における全アミノ酸残基の5%までの多くのアミノ酸 が、参照配列に挿入され得る。参照配列のこれらの変化は、参照アミノ酸配列の アミノ末端もしくはカルボキシ末端部位で生じ得るか、またはそれらの末端部位 の間のどこにでも生じ得、参照配列中の残基間で個々に、または参照配列内の1 つ以上のコンティグな群においてのいずれかで、散在される。 本発明のさらなる実施態様は、配列番号Yにおいて含まれるアミノ酸配列また は寄託されたクローンによって産生される発現されるタンパク質に対して、少な くとも80%の同一性、より好ましくは少なくとも約85%の同一性、より好ましくは 少なくとも約90%の同一性、および最も好ましくは、少なくとも95%、96%、97%、 98%、または99%の同一性を有するポリペプチドを含む。好ましくは、上述のポリ ペプチドは、タンパク質の少なくとも1つの生物学的活性を示すべきである。 好ましい実施態様において、本発明のポリペプチドは、配列番号Yにおいて含 まれるアミノ酸配列または寄託されたクローンによって産生される発現されるタ ンパク質に対して、少なくとも90%の類似性、より好ましくは少なくとも95%の類 似性、およびなおより好ましくは少なくとも96%、97%、98%、または99%の類似性 を有するポリペプチドを含む。 改変体は、コード領域、非コード領域、またはその両方における変化を含み得 る。特に好ましいものは、サイレントな置換、付加、または欠失を生成するが、 コードされるポリペプチドの特性または活性を変化しない変化を含むポリヌクレ オチド改変体である。遺伝子コードの縮重に起因するサイレントな置換によって 生成されるヌクレオチド改変体は、好ましい。さらに、任意の組合せにおいて5 〜10、1〜5、もしくは1〜2アミノ酸が置換、欠失、または付加される改変体 はまた、好ましい。ポリヌクレオチド改変体は、多様な理由(例えば、特定の宿 主についてのコドン発現を至適化する(ヒトmRNAにおけるコドンを、E.coliのよ うな細菌宿主によって好ましいコドンに変化する))ために、生成され得る。 天然に存在する改変体は、「対立遺伝子改変体」と呼ばれ、そして生物の染色 体上の所定の遺伝子座を占有する遺伝子のいくつかの代替の形態のうちの1つを いう。(Genes II、Lewin,B.,編John Wiley & Sons,New York(1985))。こ れらの対立遺伝子改変体は、ポリヌクレオチドレベルおよび/またはポリペプチ ドレベルのいずれかで変化し得る。あるいは、天然に存在しない改変体は、変異 誘発技術によってまたは直接的な合成によって生成され得る。 タンパク質工学および組換えDNA技術の公知の方法を使用して、改変体は、本 発明のポリペプチドの特性を改善または変化するために作製され得る。例えば、 1つ以上のアミノ酸は、生物学的機能の実質的な欠損を伴わずに、分泌タンパク 質のN末端またはC末端から欠失され得る。Ronら、J.Biol.Chem.268:2984-2 988(1993)の著者らは、3、8、または27個のアミノ末端のアミノ酸残基を欠 失した後であってもヘパリン結合活性を有する改変体KGFタンパク質を報告して いる。同様に、インターフェロンγは、このタンパク質のカルボキシ末端から8 〜10個のアミノ酸残基を欠失した後、10倍までのより高い活性を指摘している( Dobeliら、J.Biotechnology 7:199-216(1988))。 さらに、豊富な証拠は、改変体が、しばしば、天然に存在するタンパク質の生 物学的活性に類似する活性を保持することを実証する。例えば、Gayleおよび共 同研究者ら(J.Biol.Chem 268:22105-22111(1993))は、ヒトサイトカインIL -1aの広範囲にわたる変異分析を行った。彼らは、ランダムな変異誘発を使用し て、分子の全長にわたって改変体当たり平均2.5アミノ酸の変化になる、3,500個 を超える個々のIL-1a変異体を作製した。複数の変異が、全ての潜在的なアミノ 酸の位置で試験された。この研究者らは、「分子の大部分は、結合活性または生 物学的活性のいずれかに対してほとんど影響を伴わないで変化され得る」ことを 見出した。(要約を参照のこと)。実際、試験された3,500個を超えるのヌクレ オチド配列のうち、わずか23個の独特なアミノ酸配列が、野生型と活性が有意に 異なるタンパク質を生成した。 さらに、ポリペプチドのN末端またはC末端からの1つ以上のアミノ酸の欠失 が、1つ以上の生物学的機能の改変または欠失を生じたとしても、他の生物学的 活性はなお保持され得る。例えば、分泌される形態を認識する抗体を誘導および /または結合する、欠失改変体の能力は、分泌される形態の残基の過半数未満が 、N末端またはC末端から除去される場合に保持されるようである。タンパク質 のN末端またはC末端残基を欠損する特定のポリペプチドが、このような免疫原 性活性を保持するか否かは、本明細書中に記載されるおよびそうでなければ当該 分野において公知の日常的な方法によって容易に決定され得る。 従って、本発明はさらに、実質的な生物学的活性を示すポリペプチド改変体を 含む。このような改変体としては、活性に対する影響をほとんど有さないように 、当該分野において公知の一般的な法則に従って選択される、欠失、挿入、転位 、反復、および置換が挙げられる。例えば、表現型的にサイレントなアミノ酸置 換を作製する方法に関する指針は、Bowie,J.U.ら、Science 247:1306-1310(199 0)において提供され、ここで、著者らは変化に対するアミノ酸配列の寛容を研究 するための2つの主要なストラテジーがあることを指摘する。 第1のストラテジーは、進化の過程の間の天然の選別によるアミノ酸置換の寛 容を利用する。異なる種におけるアミノ酸配列を比較して、保存されるアミノ酸 が同定され得る。これらの保存されるアミノ酸は、タンパク質の機能について重 要であるようである。対照的に、置換が天然の選別によって寛容されたアミノ酸 の位置は、これらの位置がタンパク質の機能に重要ではないことを示す。従って 、アミノ酸置換を寛容する位置は改変され得るが、なおタンパク質の生物学的活 性を維持する。 第2のストラテジーは、タンパク質機能に重要な領域を同定するために、クロ ーン化された遺伝子の特定の位置でアミノ酸変化を導入するための遺伝子工学を 使用する。例えば、部位特異的変異誘発またはアラニンスキャン変異誘発(分子 中の全ての残基での単一のアラニン変異の導入)が、使用され得る。(Cunningh amおよびWells,Science 244:1081-1085(1989))。次いで、得られた変異分子 は生物学的活性について試験され得る。 著者らが言及するように、これらの2つのストラテジーは、タンパク質がアミ ノ酸置換に驚くほど寛容であることを明らかにした。著者らはさらに、どのアミ ノ酸変化が、タンパク質中の特定のアミノ酸位置で許容されるようであるかを示 す。例えば、最も埋もれている(タンパク質の三次構造内の)アミノ酸残基は、 非極性側鎖を必要とするが、表面側鎖の特徴は、一般にほとんど保存されない。 さらに、寛容される保存的なアミノ酸置換は、脂肪族または疎水性アミノ酸のAl a、Val、Leu、およびIleの置換;水酸基残基のSerおよびThrの置換;酸性残基の AspおよびGluの置換;アミド残基のAsnおよびGlnの置換、塩基性残基のLys、Arg 、およびHisの置換;芳香族残基のPhe、Tyr、およびTrpの置換、ならびに小さな サイズのアミノ酸のAla、Ser、Thr、Met、およびGlyの置換を含む。 保存的なアミノ酸置換以外に、本発明の改変体は、(i)1つ以上の非保存的 なアミノ酸残基の置換、ここでは置換されるアミノ酸残基は、遺伝子コードによ ってコードされるアミノ酸残基であってもよくもしくはそうでなくてもよい、ま たは(ii)置換基を有する1つ以上のアミノ酸残基での置換、または(iii)別 の化合物(例えば、ポリペプチドの安定性および/もしくは可溶性を増加するた めの化合物(例えば、ポリエチレングリコール))との成熟ポリペプチドの融合 、 または(iv)さらなるアミノ酸(例えば、IgG Fc融合領域ペプチド、またはリー ダーもしくは分泌配列、または精製を容易にする配列)とのポリペプチドへの融 合が挙げられる。このような改変体ポリペプチドは、本明細書中の教示から、当 業者の範囲内であることが考えられる。 例えば、他の荷電されたアミノ酸または中性のアミノ酸で荷電されたアミノ酸 の、アミノ酸置換を含むポリペプチド改変体は、改善された特性(例えば、より 少ない凝集)を伴うタンパク質を生成し得る。薬学的処方物の凝集は、凝集体の 免疫原活性に起因して、活性を減少し、かつクリアランスを増加する。(Pincka rdら、Clin.Exp.Immunol.2:331-340(1967);Robbinsら、Diabetes 36:838- 845(1987);Clelandら、Crit.Rev.Therapeutic Drug Carrier Systems 10: 307-377(1993))。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドフラグメント 本発明において、「ポリヌクレオチドフラグメント」とは、寄託されたクロー ンに含まれるか、または配列番号Xにおいて示される核酸配列を有する短いポリ ヌクレオチドをいう。短いポリヌクレオチドフラグメントは、好ましくは、少な くとも約15ヌクレオチド、およびより好ましくは少なくとも約20ヌクレオチド、 なおより好ましくは少なくとも約30ヌクレオチド、およびさらにより好ましくは 少なくとも約40ヌクレオチドの長さである。「少なくとも20ヌクレオチドの長さ 」のフラグメントは、例えば、寄託されたクローンに含まれるcDNA配列または配 列番号Xにおいて示されるヌクレオチド配列からの20個以上の連続した塩基を含 むことが意図される。これらのヌクレオチドフラグメントは、本明細書中で考察 されるように、診断プローブおよびプライマーとして有用である。もちろん、よ り大きなフラグメント(およそ50、150、500、600、2000ヌクレオチド)が好ま しい。 さらに、本発明のポリヌクレオチドフラグメントの代表的な例は、例えば、配 列番号Xまたは寄託されたクローンにおいて含まれるcDNAのヌクレオチド番号の およそ1〜50、51〜100、101〜150、151〜200、201〜250、251〜300、301〜350、 351〜400、401〜450、451〜500、501〜550、551〜600、651〜700、および701〜 最後からの配列を有するフラグメントを含む。この情況において、「およそ」は 、具体的に列挙される範囲、いずれかの末端もしくは両方の末端で、数(5、4 、3、2、もしくは1個)ヌクレオチドだけより大きいまたはより小さい範囲を 含む。好ましくは、これらのフラグメントは、生物学的活性を有するポリペプチ ドをコードする。 本発明において、「ポリペプチドフラグメント」とは、配列番号Yにおいて含 まれ、または寄託されたクローンに含まれるcDNAによってコードされる、短いア ミノ酸配列をいう。タンパク質フラグメントは、「自立構造」であり得るか、ま たはフラグメントが部分または領域を形成するより長いポリペプチド内に、最も 好ましくは単一の連続した領域として、含まれ得る。本発明のポリペプチドフラ グメントの代表的な例は、コード領域のアミノ酸番号の約1〜20、21〜40、41〜 60、61〜80、81〜100、102〜120、121〜140、141〜160、および161〜最後からの フラグメントを含む。さらに、ポリペプチドフラグメントは、約20、30、40、50 、60、70、80、90、100、110、120、130、140、または150アミノ酸の長さであり 得る。この情況において、「約」は、具体的に列挙される範囲、いずれかの末端 または両方の末端で、いくつかの(5、4、3、2、または1個)アミノ酸長だ けより大きなまたはより小さな範囲を含む。 好ましいポリペプチドフラグメントは、分泌タンパク質および成熟形態を含む 。さらに好ましいポリペプチドフラグメントは、アミノ末端もしくはカルボキシ 末端、またはその両方から、連続した一連の欠失された残基を有する、分泌タン パク質または成熟形態を含む。例えば、1〜60個の範囲の任意の数のアミノ酸は 、分泌ポリペプチドまたは成熟形態のいずれかのアミノ末端から欠失され得る。 同様に、1〜30個の範囲の任意数のアミノ酸は、分泌タンパク質または成熟形態 のカルボキシ末端から欠失され得る。さらに、上述のアミノ末端およびカルボキ シ末端の欠失の任意の組み合わせが好ましい。同様に、これらのポリペプチドフ ラグメントをコードするポリヌクレオチドフラグメントもまた、好ましい。 構造ドメインまたは機能ドメイン(例えば、αヘリックスおよびαヘリックス 形成領域、βシートおよびβシート形成領域、ターンおよびターン形成領域、ら せんおよびらせん形成領域、親水性領域、疎水性領域、α両親媒性領域、β両親 媒性領域、可変領域、表面形成領域、基質結合領域、および抗原性指標の高い領 域を含むフラグメント)によって特徴付けられるポリペプチドおよびポリヌクレ オチドのフラグメントもまた、好ましい。保存されるドメイン内にある配列番号 Yのポリペプチドフラグメントは、本発明によって具体的に意図される。さらに 、これらのドメインをコードするポリヌクレオチドフラグメントもまた、意図さ れる。 他の好ましいフラグメントは、生物学的に活性なフラグメントである。生物学 的に活性なフラグメントは、本発明のポリペプチドの活性に類似の活性を示すが 、必ずしも同一である必要はないフラグメントである。フラグメントの生物学活 性は、改善された所望の活性、または減少された所望されない活性を含み得る。エピトープおよび抗体 本発明において、「エピトープ」とは、動物において、特にヒトにおいて、抗 原性または免疫原性活性を有するポリペプチドフラグメントをいう。本発明の好 ましい実施態様は、エピトープを含むポリペプチドフラグメント、およびこのフ ラグメントをコードするポリヌクレオチドに関する。抗体が結合し得るタンパク 質分子の領域は、「抗原性エピトープ」と定義され得る。対照的に、「免疫原性 エピトープ」は、抗体応答を誘発するタンパク質の一部と定義される。(例えば 、Geysenら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:3998-4002(1983)を参照のこと )。 エピトープとして機能するフラグメントは任意の従来の手段によって産生され 得る(例えば、Houghten.R.A.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:5131-5135(1985 )、米国特許第4,631,211号でさらに記載される、を参照のこと)。 本発明において、抗原エピトープは、好ましくは少なくとも7つ、より好まし くは少なくとも9つ、そして最も好ましくは約15〜約30アミノ酸の間の配列を含 む。抗原エピトープは、エピトープに特異的に結合する抗体(モノクローナル抗 体を含む)を惹起するために有用である(例えば、Wilsonら、Cell 37:767-778( 1984);Sutcliffe,J.G.ら、Science 219:660-666(1983)を参照のこと)。 同様に、免疫原性エピトープは、当該分野で周知の方法に従って抗体を誘導す るために使用され得る(例えば、Sutcliffeら、前出;Wilsonら、前出;Chow,M. ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:910-914;およびBittle,F.J.ら、J.Gen V irol.66:2347-2354(1985)を参照のこと)。好ましい免疫原性エピトープは分泌 タンパク質を含む。免疫原性エピトープは、動物系(例えば、ウサギまたはマウ ス)にアルブミンのようなキャリアタンパク質とともに提示され得るか、または 免疫原性エピトープが十分に長い場合(少なくとも、約25アミノ酸)には、キャ リアなしで提示され得る。しかし、わずか8〜10アミノ酸を含む免疫原性エピト ープは、変性ポリペプチドにおいて(例えば、ウエスタンブロッティング)、少 なくとも直線状エピトープに結合し得る抗体を惹起するのは十分であることが示 されている。 本明細書中で使用される用語「抗体」(Ab)または「モノクローナル抗体」(Mab )は、インタクトな分子およびタンパク質に特異的に結合し得る抗体フラグメン ト(例えば、FabおよびF(ab')2フラグメント)を含むことを意味する。Fabおよ びF(ab')2フラグメントは、インタクトな抗体のFcフラグメントを欠損し、循環 からより迅速に排除され、そしてインタクトな抗体よりも少ない非特異的組織結 合を有し得る。(Wahlら、J.Nucl.Med.24:316-325(1983))。従って、これら のフラグメントは、FABの産物または他の免疫グロブリン発現ライブラリーと同 様に好ましい。さらに、本発明の抗体はキメラ抗体、一本鎖抗体、およびヒト化 抗体を含む。融合タンパク質 本発明の任意のポリペプチドは、融合タンパク質を産生するために使用され得 る。例えば、本発明のポリペプチド(第2のタンパク質と融合される場合)は、 抗原性タグとして使用され得る。本発明のポリペプチドに対して惹起される抗体 は、ポリペプチドに結合することによって、第2のタンパク質を間接的に検出す るために使用され得る。さらに、分泌されるタンパク質は、細胞位置を輸送シグ ナルに基づいて標的化するので、本発明のポリペプチドは、他のタンパク質に一 旦融合されれば標的化分子として使用され得る。 本発明のポリペプチドと融合され得るドメインの例は、単に異種シグナル配列 のみならず、また他の異種機能性領域をも含む。融合は、必ずしも直接的である 必要はないが、リンカー配列を介して起こり得る。 さらに、融合タンパク質はまた、本発明のポリペプチドの特性を改良するため に操作され得る。例えば、さらなるアミノ酸、特に荷電アミノ酸の領域が、宿主 細胞からの精製または続く取り扱いおよび貯蔵の間の安定性および持続性を改良 するためにポリペプチドのN-末端へ付加され得る。また、ペプチド部分は精製を 容易にするためにポリペプチドへ付加され得る。このような領域はポリペプチド の最終調製の前に除去され得る。ポリペプチドの取り扱いを容易にするためのペ プチド部分の付加は当該分野でよく知られる日常的な技術である。 さらに、本発明のポリペプチド(フラグメントおよび特にエピトープを含む) は、免疫グロブリン(IgG)の定常ドメインの一部と組み合わせられ得、キメラポ リペプチドを生じる。これらの融合タンパク質は精製を容易にし、そしてインビ ボにおける増大した半減期を示す。1つの報告された例は、ヒトCD4ポリペプチ ドの最初の2つのドメインおよび哺乳動物の免疫グロブリンの重鎖または軽鎖の 定常領域の種々のドメインからなるキメラタンパク質を記載している(EP A 394, 827;Trauneckerら、Nature 331:84-86(1988))。ジスルフィド連結二量体構造(I gGに起因する)を有する融合タンパク質もまた、単量体分泌タンパク質またはタ ンパク質フラグメント単独よりも、他の分子に結合しそして中和するのにさらに 効果的であり得る(Fountoulakisら、J.Biochem.270:3958-3964(1995))。 同様に、EP-A-0 464 533(カナダ国対応特許第2045869号)は、別のヒトタンパ ク質またはその部分とともに免疫グロブリン分子の定常領域の種々の部分を含む 融合タンパク質を開示する。多くの場合、融合タンパク質のFc部分は、治療およ び診断において有益であり、従って、例えば、改良された薬物動態学的な特性を 生じ得る(EP-A0 232 262)。あるいは、融合タンパク質が発現され、検出され、 そして精製された後に、Fc部分を削除することが望ましい。例えば、融合タンパ ク質が免疫化のための抗原として使用される場合、Fc部分は、治療および診断を 妨害し得る。例えば、薬物の発見において、hIL-5のようなヒトタンパク質は、h IL-5のアンタゴニストを同定するための高処理能力スクリーニングアッセイの目 的のためにFc部分と融合されてきた(D.Bennettら、J.Molecular Recognition 8:52-58(1995);K.Johasonら、J.Biol.Chem.270:9459-9471(1995)を参照 のこと)。 さらに、本発明のポリペプチドはマーカー配列(例えば、融合されたポリペプ チドの精製を容易にするペプチド)に融合され得る。好ましい実施態様において 、マーカーアミノ酸配列は、とりわけヘキサヒスチジンペプチド(例えば、pQE ベクター(QIAGEN,Inc.,9259 Eton Avenue,Chatsworth,CA,91311)におい て提供されるタグ)であり、これらの多くのマーカーアミノ酸配列が市販されて いる。例えば、Gentzら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:821-824(1989)に記載 されるように、ヘキサヒスチジンは、融合タンパク質の都合の良い精製を提供す る。精製のために有用な別のペプチドタグ、「HAタグ」は、インフルエンザ赤血 球凝集素タンパク質由来のエピトープに対応する(Wilsonら、Cell 37:767(1984) .)。 従って、任意のこれら上記の融合物は、請求される発明のポリヌクレオチドま たはポリペプチドを使用して操作され得る。ベクター、宿主細胞、およびタンパク質産生 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、宿主細胞、および 組換え技術によるポリペプチドの産生に関連する。例えば、ベクターは、ファー ジベクター、プラスミドベクター、ウイルスベクター、またはレトロウイルスベ クターであり得る。レトロウイルスベクターは、複製コンピテント、または複製 欠損であり得る。後者の場合、一般的にウイルス増殖は、補完性宿主細胞にのみ 生じる。 ポリヌクレオチドは、宿主における増殖のために選択マーカーを含むベクター に連結され得る。一般に、プラスミドベクターは、リン酸カルシウム沈澱のよう な沈澱物、または荷電脂質との複合体において導入される。ベクターがウイルス である場合、プラスミドベクターは、適切なパッケージング細胞株を使用してイ ンビトロでパッケージングされ、次いで宿主細胞に形質導入され得る。 ポリヌクレオチド挿入物は、適切なプロモーター(いくつか挙げれば、例えば 、ファージλPLプロモーター、E.coli lacプロモーター、trpプロモーター、ph oAプロモーターおよびtacプロモーター、SV40初期プロモーターおよびSV40後期 プ ロモーターならびにレトロウイルスLTRのプロモーター)に作動可能に連結され るべきである。他の適切なプロモーターは当業者に公知である。発現構築物はさ らに、転写開始、転写終結のための部位、および転写領域において、翻訳のため のリボソーム結合部位を含む。構築物によって発現される転写物のコード部分は 、好ましくは、翻訳されるためのポリペプチドの末端に適切に位置される、開始 コドンおよび終結コドン(UAA、UGAまたはUAG)での翻訳開始コドンを含む。 示されるように、発現ベクターは、好ましくは少なくとも1つの選択マーカー を含む。このようなマーカーは、真核細胞培養のためのジヒドロ葉酸レダクター ゼ、G418、またはネオマイシン耐性遺伝子、およびE.coliおよび他の細菌におい て培養するためのテトラサイタリン、カナマイシンまたはアンピシリン耐性遺伝 子を含む。適切な宿主の代表的な例は、細菌細胞(例えば、E.coli、Streptomyc esおよびSalmonella typhimurium細胞;酵母細胞のような真菌細胞;Drosophili a S2およびSpodoptera Sf9細胞のような昆虫細胞;CHO細胞、COS細胞、293細胞 、およびBowesメラノーマ細胞のような動物細胞;ならびに植物細胞)を含むが 、これらに限定されない。上記の宿主細胞のための適切な培養培地および条件は 、当該分野で公知である。 細菌における使用のために好ましいベクターの中に、pQE70、pQE60およびpQE- 9(QIAGEN,Inc.から市販されている);pBluescriptベクター、Phagescriptベ クター、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A(Stratagene Cloning Systems,Inc. から市販されている);およびptrc99a、pKK223-3、pKK233-3、pDR540、pRIT5( Pharmacia Biotech,Inc.から市販されている)を含む。好ましい真核生物ベク ターの中には、pWLNEO、pSV2CAT、pOG44、pXT1およびpSG(Stratageneから市販 されている);およびpSVK3、pBPV、pMSGおよびpSVL(Pharmaciaから市販されて いる)がある。他の適切なベクターは当業者に容易に明らかである。 宿主細胞への構築物の導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE -デキストラン媒介トランスフェクション、カチオン性脂質媒介トランスフェク ション、エレクトロポレーション、形質導入、感染、または他の方法によっても たらされ得る。このような方法は、Davisら、Basic Methods In Molecular Biol ogy(1986)のような多くの標準的研究室マニュアルに記載される。本発明のポリ ペプチドは、実際、組換えベクターを欠損する宿主細胞によって発現され得るこ とが特に意図される。 本発明のポリペプチドは、硫酸アンモニウム沈澱またはエタノール沈澱、酸抽 出、アニオンまたはカチオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマ トグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグ ラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマト グラフィーを含む周知の方法によって組換え細胞培養物から回収され、そして精 製され得る。最も好ましくは、高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)は精製 のために使用される。 本発明のポリペプチド、および好ましくは分泌形態もまた、以下から回収され 得る:直接単離されるかまたは培養されるかにかかわらず、体液、組織および細 胞を含む天然の供絵源から精製された産物;化学的合成手順の産物;ならびに、 例えば、細菌細胞、酵母細胞、高等植物細胞、昆虫細胞、および哺乳動物細胞を 含む、原核生物宿主または真核生物宿主から組換え技術によって産生された産物 。組換え産生手順に使用される宿主に依存して、本発明のポリペプチドはグリコ シル化され得るかまたは非グリコシル化され得る。さらに、本発明のポリペプチ ドもまた、宿主媒介過程の結果として、いくつかの場合において、最初の改変さ れたメチオニン残基を含み得る。従って、一般に、翻訳開始コドンによってコー ドされるN-末端メチオニンが、すべての真核生物細胞における翻訳後の任意のタ ンパク質から高い効率で除去されることは当該分野において周知である。ほとん どのタンパク質においてN-末端メチオニンもまた、ほとんどの原核生物において 効果的に除去されるが、いくつかのタンパク質について、この原核生物除去プロ セスは、アミノ酸の性質(N-末端メチオニンが共有結合されるための)に依存し ており、非効率的である。ポリヌクレオチドの使用 本明細書中で同定された各々のポリヌクレオチドは、試薬として多数の方法に おいて使用され得る。以下の説明は例示的であるとみなされるべきであり、そし て公知の技術を利用する。 本発明のポリヌクレオチドは、染色体同定のために有用である。実際の配列デ ータ(反復多型性)に基づく染色体マーキング試薬で、現在利用可能であるのは わずかなので、新しい染色体マーカーを同定するための進行中の必要性が存在す る。本発明の各々のポリヌクレオチドは、染色体マーカーとして使用され得る。 簡単に言うと、配列は、配列番号Xで示される配列からPCRプライマー(好まし くは15〜25bp)を調製することによって染色体にマッピングされ得る。プライマ ーが、ゲノムDNA中の1つより多くの予測されたエキソンにまたがらないように 、プライマーは、コンピューター分析を使用して選択され得る。次いで、これら のプライマーは、個々のヒト染色体を含む体細胞ハイブリッドのPCRスクリーニ ングのために使用される。配列番号xに対応するヒト遺伝子を含むハイブリッド のみが、増幅したフラグメントを産生する。 同様に、体細胞ハイブリッドは、特定の染色体に対してポリヌクレオチドをPC Rマッピングする迅速な方法を提供する。3つ以上のクローンは、単一のサーマ ルサイクラーを使用して1日あたりで割り当てられ得る。さらに、ポリヌクレオ チドの準局在化(sublocalization)は、特定の染色体フラグメントのパネルで 達成され得る。使用され得る他の遺伝子マッピング戦略は、インサイチュハイブ リダイゼーション、標識フローソート(labeled flow sorted)染色体でのプレス クリーニング、および染色体特異的cDNAライブラリーを構築するためのハイブリ ダイゼーションによる前選択を含む。 ポリヌクレオチドの正確な染色体配置もまた、中期染色体スプレッド(spread )の蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)を使用して達成され得る。 この技術は500または600塩基ほどの短さのポリヌクレオチドを使用する;しかし 2,000〜4,000bpのポリヌクレオチドが好ましい。この技術の総説に関しては、Ve rmaら、「Human Chromosomes:a Manual of Basic Techniques」,Pergamon Pres s,New York(1988)を参照のこと。 染色体マッピングについては、ポリヌクレオチドは、個々に(単一染色体また はその染色体上の単一部位をマークするために)またはパネルで(複数部位およ び/または複数染色体をマークするために)使用され得る。好ましいポリヌクレ オチドは、cDNAの非コード領域に対応する。なぜなら、コード配列は、遺伝子フ ァミリー内により保存される傾向があり、従って、染色体マッピングの間のクロ スハイブリダイゼーションの機会が増加するからである。 一旦、ポリヌクレオチドが正確な染色体位置にマップされると、ポリヌクレオ チドの物理的位置は、連鎖分析において使用され得る。連鎖分析は、染色体位置 と特定の疾患の提示との間の共同相続を確立する。(疾患マッピングデータは、 例えば、V.McKusick,Mendelian Inheritance in Man(Johns Hopkins Univers ity Welch Medical Libraryを通してオンラインで利用可能である)において見 い出される)。1メガベースマッピング解像度および20kbあたり1遺伝子と仮定 すると、疾患と関連する染色体領域に正確に配置されるcDNAは、50〜500の潜在 的な原因遺伝子の1つであり得る。 従って、一旦、共同相続が確立されると、感作個体と非感作個体との間でのポ リヌクレオチドおよび対応する遺伝子における差異が試験され得る。まず、染色 体中の可視構造改変(例えば、欠損または転位)は染色体スプレッドにおいて、 またはPCRによって試験される。構造的改変が存在しない場合、点変異の存在が 確認される。何人かのまたは全ての感作された個体で観察されたが、正常な個体 では観察されなかった変異は、変異が疾患を引き起こし得ることを示す。しかし 、いくつかの正常な個体由来のポリペプチドおよび対応する遺伝子の完全な配列 決定は、多型性を変異と区別するために要求される。新しい多型性が同定される 場合、この多型ポリペプチドはさらなる連鎖分析のために使用され得る。 さらに、感作していない個体と比較した感作した個体の遺伝子の増加または減 少した発現が、本発明のポリヌクレオチドを使用して評価され得る。任意のこれ らの改変(改変された発現、染色体再配置、または変異)は、診断マーカーまた は予後マーカーとして使用され得る。 前記に加えて、ポリヌクレオチドは、3重ヘリックス形成またはアンチセンス DNAまたはRNAによって遺伝子発現をコントロールするために使用され得る。両方 の方法は、DNAまたはRNAへのポリヌクレオチドの結合に依存する。これらの技術 に関して、好ましいポリヌクレオチドは通常、20〜40塩基長であり、そして転写 に関与する遺伝子領域(トリプルヘリックス-Leeら、Nucl.Acids Res.6:3073(19 79);Cooneyら、Science 241:456(1988);およびDervanら、Science 251:136 0(1991)を参照のこと)またはmRNA自体(アンチセンス-Okano,J.Neurochem.56: 560(1991);Oligodeoxy-nucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Express ion,CRC Press,Boca Raton,FL(1988))のいずれかに相補的である。3重ヘリ ックス形成は、最適にはDNAからのRNA転写を遮断するが、アンチセンスRNAハイ ブリダイゼーションは、ポリヌクレオチドへのmRNA分子の翻訳を阻止する。両方 の技術は、モデル系において効果的であり、そして本明細書に開示される情報は 、疾患を処置するための試みにおいて、アンチセンスまたは3重ヘリックスポリ ヌクレオチドを設計するために使用され得る。 本発明のポリヌクレオチドもまた、遺伝子治療において有用である。遺伝子治 療の1つの目標は、遺伝子欠損を修正する試みにおいて、欠損遺伝子を有する生 物へ正常遺伝子を導入することである。本発明に開示されるポリヌクレオチドは 、高度に正確な様式でこのような遺伝子欠損を標的とする手段を提供する。別の 目標は、宿主ゲノム中には存在しなかった新しい遺伝子を挿入することであり、 それによって宿主細胞中に新しい形質を生成する。 ポリヌクレオチドもまた、微小な生物学的サンプルから個体を同定するために 有用である。例えば、米国軍は、その職員を決定するために制限フラグメント長 の多型性(RFLP)の使用を考慮している。この技術において、個体のゲノムDNA は1つ以上の制限酵素で消化され、そして職員を決定するため固有なバンドを生 じるためのサザンブロットについてプローブされる。この方法は、「ドッグタグ 」(欠損され、スイッチされ、または盗まれ、ポジティブな決定を困難にし得る )の現在の限界に苦しまない。本発明のポリヌクレオチドはRFLPのためのさらな るDNAマーカーとして使用され得る。 本発明のポリヌクレオチドもまた、個体のゲノムの選択された部分の実際の塩 基ごとのDNA配列を決定することによって、RFLPのための代替として使用され得 る。これらの配列は、このような選択されたDNA(次いで配列決定され得る)を 増幅しそして単離するためにPCRプライマーを調製するために使用され得る。各 個体が固有のセットのDNA配列を有するので、この技術を使用して、個体が同定 され得る。一旦、固有のIDデータベースが個体について確立されると、個体が生 存していようとまたは死亡していようとにかかわらず、個体のポジティブ決定が 、 極めて小さな組織サンプルから成され得る。 法医学生物学もまた、本明細書に開示されるようなDNAに基づく決定技術を使 用して利益を得る。組織(例えば、髪または皮膚)、または体液(例えば、血液 、唾液、精液など)のような非常に小さな生物学的サンプルから得られたDNA配 列は、PCRを使用して増幅され得る。ある先行技術において、DQaクラスII HLA遺 伝子のような多型性遺伝子座から増幅された遺伝子配列は、個体を同定するため の法医学生物学において使用される。(Erlich,H.,PCR Technology,Freeman a nd Co.(1992))。一旦、これらの特異的多型性遺伝子座が増幅されると、これら は1つ以上の制限酵素で消化される。これは、DQaクラスII HLA遺伝子に対応す るDNAでプローブされたサザンブロットについてのバンドの同定するセットを生 じる。同様に、本発明のポリヌクレオチドは、法医学的目的のための多型性マー カーとして使用され得る。 また、特定の組織の供給源を同定し得る試薬についての必要性が存在する。例 えば、未知の起源の組織を提供される場合、法医学においてこのような必要性が 生じる。例えば、適切な試薬は、本発明の配列から調製される特定の組織に特異 的なDNAプローブまたはプライマーを含み得る。このような試薬のパネルは、種 および/または器官型によって組織を同定し得る。同様の様式で、これらの試薬 は、夾雑物について組織培養物をスクリーニングするために使用され得る。 少なくとも、本発明のポリヌクレオチドは、サザンゲルでの分子量マーカーと して、特定の細胞型における特定のmRNAの存在に関する診断プローブとして、新 規なポリヌクレオチドを発見するプロセスでの公知の配列を「差し引き」するた めのプローブとして、「遺伝子チップ」または他の支持体に付着させるためのオ リゴマーを選択および作製するため、DNA免疫技術を用いて抗DNA抗体を惹起させ るため、および免疫応答を誘発する抗原として、使用され得る。ポリペプチドの使用 本明細書中に同定される各ポリペプチドは、多くの方法に使用され得る。以下 の説明は、例示としてみなされるべきであり、公知の技術を使用する。 本発明のポリペプチドは、抗体に基づいた技術を使用して生物学的サンプル中 のタンパク質レベルをアッセイするために使用され得る。例えば、組織における タンパク質発現は、古典的な免疫組織化学法を用いて研究され得る(Jalkanen,M .ら、J.Cell.Biol.101:976-985(1985);Jalkanen,M.ら、J.Cell.Biol.105 :3087-3096(1987))。タンパク質遺伝子発現を検出するのに有用である、抗体に 基づいた他の方法には、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)およびラジオイムノ アッセイ(RIA)のような免疫アッセイが含まれる。適切な抗体アッセイの標識は 、当該技術分野で公知であり、そして例えば、グルコースオキシダーゼのような 酵素標識、ヨウ素(125I、121I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3H)、イン ジウム(112In)、およびテクネチウム(99mTc)のような放射性同位体、ならびにフ ルオレセインおよびローダミンのような蛍光標識、ならびにビオチンが挙げられ る。 生物学的サンプル中の分泌タンパク質レベルをアッセイすることに加えて、タ ンパク質はまた、画像化によりインビボで検出され得る。タンパク質をインビボ で画像化するための抗体の標識またはマーカーとしては、X線ラジオグラフィー 、NMRまたはESRにより検出可能なものが挙げられる。X線ラジオグラフィーにつ いては、適切な標識は、検出可能な放射線を発するが、被験体に対して有害なこ とが明白ではないバリウムまたはセシウムのような放射性同位体を含む。NMRお よびESRに適切なマーカーには、例えば重水素のような検出可能な特徴的なスピ ンを有するものが含まれ、これは、関連したハイブリドーマのための栄養素を標 識することにより抗体に取り込まれ得る。 放射性同位体(例えば、131I、112In、99mTc)、放射線不透過性材料、または核 磁気共鳴により検出可能な材料のような適切な検出可能な画像化部分で標識され た、タンパク質特異的抗体または抗体フラグメントは、哺乳動物に(例えば、非 経口的、皮下、または腹腔内に)導入される。被験体のサイズおよび用いられる 画像化システムは、診断画像を生成するために必要な画像化部分の量を決定する ことが当該分野で理解される。放射性同位体部分の場合には、ヒト被験体につい て、注射される放射能の量は、通常、99mTcの約5〜20ミリキュリーの範囲であ る。次いで、標識された抗体または抗体フラグメントは、特定のタンパク質を含 む細胞の位置に優先的に蓄積される。インビボ腫瘍画像化は、S.W.Burchielら 、「Immunopharmacokinetics of Radiolabeled Antibodies and Their Fragment s」(Tumor Imaging:The Radiochemical Detection of Cancerの第13章、S.W.B urchielおよびB.A.Rhodes編、Masson Publishing Inc.(1982)に記載される。 従って、本発明は、障害の診断方法を提供し、この方法は、(a)個体の細胞 または体液中の本発明のポリペプチドの発現をアッセイする工程;(b)この遺 伝子発現レベルを標準の遺伝子発現レベルと比較する工程を包含し、これによっ て、標準的な発現レベルと比較して、アッセイされたポリペプチドの遺伝子発現 レベルの増加または減少が、障害の指標になる。 さらに、本発明のポリペプチドを用いて疾患を処置し得る。例えば、患者は、 ポリペプチド(例えば、インスリン)の非存在またはレベルの減少を元に戻すこと 、異なるポリペプチド(例えば、ヘモグロビンBについてのヘモグロビンS)の非 存在またはレベルの減少を補充すること、ポリペプチド(例えば、ガン遺伝子)の 活性を阻害すること、ポリペプチドの活性を(例えば、レセプターに結合するこ とによって)活性化すること、遊離リガンド(例えば、炎症を低減させる際に用い られる可溶性TNFレセプター)と膜結合レセプターと競合させることによって膜結 合レセプターの活性を減少させること、または所望の応答(例えば、血管の増殖) をもたらすことに取り組む際に、本発明のポリペプチドが投与され得る。 同様に、本発明のポリペプチドに指向される抗体を用いてもまた、疾患を処置 し得る。例えば、本発明のポリペプチドに指向される抗体の投与によって、ポリ ペプチドに結合して、そしてポリペプチドの過剰産生を低減し得る。同様に、抗 体の投与によって、例えば、膜に結合したポリペプチド(レセプター)へ結合する ことにより、ポリペプチドを活性化し得る。 少なくとも本発明のポリペプチドは、当業者に周知の方法を用いるSDS-PAGEゲ ルまたは分子ふるいゲル濾過カラムの分子量マーカーとして使用され得る。ポリ ペプチドを用いてもまた、抗体を惹起し得、次いで、この抗体を使用して、宿主 細胞の形質転換を評価する方法として、組換え細胞からのタンパク質発現を測定 する。さらに、本発明のポリペプチドを使用して、以下の生物学的活性を試験し 得る。生物学的活性 本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドをアッセイに用いて、1つ以上 の生物学的活性について試験し得る。これらのポリヌクレオチドおよびポリペプ チドが、特定のアッセイにおいて確かに活性を示すならば、これらの分子は、生 物学的活性に関連した疾患に関与し得る可能性が高い。従って、このポリヌクレ オチドおよびポリペプチドを用いて、関連する疾患を処置し得る。免疫活性 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、免疫細胞の増殖、分化、ま たは移動(走化性)の活性化もしくは阻害によって、免疫系の不全または障害を 処置するに有用であり得る。免疫細胞は、造血と称されるプロセス、すなわち、 多能性幹細胞から骨髄性細胞(血小板、赤血球、好中球、およびマクロファージ )およびリンパ系細胞(BおよびTリンパ球)を産生するプロセスを介して発生す る。これらの免疫不全または障害の病因は、遺伝性、体細胞性(例えば、ガンま たはいくつかの自己免疫障害)、後天性(例えば、化学治療または毒素による)、 または感染性であり得る。さらに、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチ ドは、特定の免疫系疾患または障害のマーカーまたは検出因子として使用され得 る。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、造血細胞の不全または障害 を処置または検出するに有用であり得る。本発明のポリペプチドまたはポリヌク レオチドを使用して、特定の(または多くの)型の造血細胞の減少に関連する障害 を処置するための取り組みにおいて、多能性幹細胞を含む造血細胞の分化および 増殖を増加させ得る。免疫学的な不全症候群の例には、以下が挙げられるがそれ らに限定されない:血液タンパク質障害(例えば、無ガンマグロブリン血症、低 ガンマグロブリン血症)、運動失調、毛細血管拡張症、分類不能型免疫不全、デ ィ・ジョージ症候群、HIV感染、HTLV-BLV感染、白血球接着不全症候群、リンパ 球減少、食細胞殺菌機能不全、重症複合型免疫不全(SCID)、ヴィスコット−オー ルドリッチ障害、貧血、血小板減少症、または血色素尿。 さらに、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、止血活性(出 血を停止する)または血栓崩壊活性(血餅の形成)を調節するために使用され得る 。例えば、止血または血栓崩壊活性を増加させることによって、本発明のポリヌ ク レオチドまたはポリペプチドは、血液凝固障害(例えば、無フィブリノーゲン血 症、因子欠乏)、血液血小板障害(例えば、血小板減少症)、または外傷、手術も しくは他の原因から生じる創傷を処置するために使用され得る。あるいは、止血 括性または血栓崩壊活性を減少させ得る、本発明のポリヌクレオチドまたはポリ ペプチドを用いて、凝固を阻害または溶解し得る。これらの分子は、心臓発作( 梗塞)、発作、または瘢痕の処置に重要であり得る。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドはまた、自己免疫障害を処置ま たは検出するに有用であり得る。多くの自己免疫障害は、免疫細胞によって、自 己を外来物質として不適切に認識することからもたらされる。この不適切な認識 は、宿主組織の破壊を導く免疫応答を生じる。それゆえ、免疫応答、特にT細胞 の増殖、分化、または走化性を阻害する本発明のポリペプチドまたはポリヌクレ オチドの投与は、自己免疫障害を予防するのに有効な治療であり得る。 本発明によって処置または検出され得る自己免疫障害の例としては、以下が挙 げられるが、それらに限定されない:アディソン病、溶血性貧血、抗リン脂質症 候群、慢性関節リウマチ、皮膚炎、アレルギー性脳脊髄炎、糸球体腎炎、グッド パスチャー症候群、グレーヴズ病、多発性硬化症、重症筋無力症、神経炎、結膜 炎、水疱性類天疱瘡、天疱瘡、多発性内分泌腺症、紫斑、ライター病、スティッ フマン症候群、自己免疫性甲状腺炎、全身性エリテマトーデス、自己免疫性肺炎 症、ギヤンバレー症候群、インスリン依存性糖尿病、および自己免疫炎症性眼病 。 同様に、例えば、喘息(特にアレルギー性喘息)または他の呼吸問題のようなア レルギー性反応および状態はまた、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチ ドにより処置され得る。さらに、これらの分子を用いてアナフィラキシー、抗原 性分子に対する過敏症、または血液型不適合性を処置し得る。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドはまた、器官拒絶または対宿主 性移植片拒絶(GVHD)を処置および/または予防するために用いられ得る。器官拒 絶は、宿主免疫細胞が免疫応答を介して移植された組織を破壊することにより生 じる。同様に、免疫応答はまた、GVHDに関与しているが、この場合、外来の移植 された免疫細胞は宿主組織を破壊する。免疫応答、特にT細胞の増殖、分化、ま たは走化性を阻害する本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドの投与は、 器官拒絶またはGVHDを予防するのに有効な治療であり得る。 同様に、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、炎症を調節す るために用いられ得る。例えば、このポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、 炎症性応答に関与する細胞の増殖および分化を阻害し得る。これらの分子は、以 下を含む炎症状態(急性および慢性の両方の状態)を処置するために使用され得る :感染に関連した炎症(例えば、敗血症性ショック、敗血症、または全身性炎症 応答症候群(SIRS))、虚血性再潅流傷害、エンドトキシン死亡、関節炎、補体媒 介性超急性拒絶、腎炎、サイトカインまたはケモカイン性肺傷害、炎症性腸疾患 、クローン病、またはサイトカイン(例えば、TNFまたはIL-1)の過剰産生からも たらされる状態。過剰増殖性障害 ポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、新生物を含む過剰増殖性障害を処置 または検出するために使用され得る。本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオ チドは、直接的相互作用または間接的相互作用を介して障害の増殖を阻害し得る 。あるいは、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、過剰増殖性疾患 を阻害し得る他の細胞を増殖させ得る。 例えば、免疫応答を上昇させることによって、特に過剰増殖性障害の抗原性の 質を上げることによって、またはT細胞の増殖、分化、もしくは移動によって、 過剰増殖性障害は処置され得る。この免疫応答は、存在する免疫応答を増強させ るかまたは新たな免疫応答を開始させるかのいずれかによって増強し得る。ある いは、免疫応答の減少は、化学療法剤のような過剰増殖性障害を処置する方法で もあり得る。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドにより処置されるかまたは検出 され得る過剰増殖性障害の例には、以下に位置した新生物が含まれるがこれらに 限定されない:腹部、骨、胸部、消化器系、肝臓、膵臓、腹膜、内分泌腺(副腎 、上皮小体、下垂体、精巣、卵巣、胸腺、甲状腺)、眼、頭部および頸部、神経( 中枢および末梢)、リンパ系、骨盤、皮膚、軟組織、脾臓、胸部、および泌尿生 殖器。 同様に、他の過剰増殖性障害は、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチ ドにより処置または検出され得る。このような過剰増殖障害の例には、以下が挙 げられるがこれらに限定されない:高ガンマグロブリン血症、リンパ球増殖性障 害、パラプロテイン血症、紫斑、類肉腫症、セザリー症候群、ヴァルデンストレ ームマクログロブリン血症、ゴシエ病、組織球増殖症、および任意のその他の過 剰増殖性疾患、加えて上記に列挙した器官系に位置する新生物。感染性疾患 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、感染因子を処置または検出 するために用いられ得る。例えば、免疫応答を上昇させることによって、特にB および/またはT細胞の増殖および分化を増加させることによって、感染性疾患 が処置され得る。免疫応答は、存在する免疫応答を上昇させるか、または新たな 免疫応答を開始させるかのいずれかにより上昇し得る。あるいは、本発明のポリ ペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、必ずしも免疫応答を誘発することなく 、感染因子を直接阻害し得る。 ウイルスは、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドにより処置または 検出され得る疾患または状態を引き起こし得る感染因子の一例である。ウイルス の例としては、以下のDNAおよびRNAウイルス科が挙げられるがこれらに限定され ない:アルボウイルス、アデノウイルス科、アレナウイルス科、アルテリウイル ス、ビルナウイルス科、ブニヤウイルス科、カリチウイルス科、サルコウイルス 科(Circoviridae)、コロナウイルス科、フラビウイルス科、ヘパドナウイルス科 (肝炎)、ヘルペスウイルス科(例えば、サイトメガロウイルス、単純ヘルペス、 ヘルペス帯状疱疹)、モノネガウイルス(Mononegavirus)(例えば、パラミクソウ イルス科、モルビリウイルス、ラブドウイルス科)、オルソミクソウイルス科(例 えば、インフルエンザ)、パポーバウイルス科、パルボウイルス科、ピコルナウ イルス科、ポックスウイルス科(例えば、スモールポックスまたはワクシニア)、 レオウイルス科(例えば、ロタウイルス)、レトロウイルス科(HTLV-I、HTLV-II、 レンチウイルス)、およびトガウイルス科(例えば、ルビウイルス属)。これらの 科内に入るウイルスは、種々の疾患または状態を引き起こし得、以下を含むがこ れらに限定されない:関節炎、細気管支炎、脳炎、眼感染症(例えば、結膜炎、 角膜炎)、慢性疲労症候群、肝炎(A型、B型、C型、E型、慢性活性、デルタ) 、髄膜炎、日和見感染症(例えば、AIDS)、肺炎、バーキットリンパ腫、水痘、出 血熱、麻疹、流行性耳下腺炎、パラインフルエンザ、狂犬病、感冒、ポリオ、白 血病、風疹、性感染病、皮膚病(例えば、カポージ、いぼ)、およびウイルス血症 。本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドを用いて、任意のこれらの状態 または疾患を処置または検出し得る。 同様に、疾患または状態を引き起こし得、かつ本発明のポリヌクレオチドまた はポリペプチドによって処置または検出し得る細菌性因子または真菌性因子は、 以下のグラム陰性およびグラム陽性細菌科および真菌類を含むがこれらに限定さ れない:Actinomycetales(例えば、Corynebacterium、Mycobacterium、Norcardi a)、Aspergillosis、Bacillaceae(例えば、Anthrax、Clostridium)、Bacteroida ceae、Blastomycosis、Bordetella、Borrelia、Brucellosis、Candidiasis、Cam pylobacter、Coccidioidomycosis、Cryptococcosis、Dermatocycoses、Enteroba cteriaceae(Klebsiella、Salmonella、Serratia、Yersinia)、Erysipelothrix、 Helicobacter、Legionellosis、Leptospirosis、Listeria、Mycoplasmatales、N eisseriaceae(例えば、Acinetobacter、Gonorrhea、Menigococcal)、Pasteurell aceaの感染症(例えば、Actinobacillus、Heamophilus、Pasteurella)、Pseudomo nas、Rickettsiaceae、Chlamydiaceae、Syphills、およびStaphylococcal。これ らの細菌または真菌の科は、以下を含むがこれらに限定されない疾患または状態 を引き起こし得る:菌血症、心内膜炎、眼感染症(例えば、結膜炎、結核、ブド ウ膜炎)、歯肉炎、日和見感染症(例えば、AIDSに関連した感染症)、爪周囲炎、 プロテーゼ関連感染症、ライター病、気道感染症(例えば、百日咳または蓄膿症) 、敗血症、ライム病、ネコ引っ掻き病、赤痢、パラチフス熱、食中毒、腸チフス 、肺炎、淋病、髄膜炎、クラミジア、梅毒、ジフテリア、ライ病、パラ結核、結 核、狼瘡、ボツリヌス中毒、壊疸、破傷風、膿痂疹、リウマチ熱、惺紅熱、性感 染病、皮膚病(例えば、蜂巣炎、皮膚真菌症(dermatocycoses))、毒血症、尿路感 染症、創傷感染症。本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドを用いて、任 意のこれらの状態または疾患を処置または検出し得る。 さらに、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドにより処置または検出 され得る寄生生物性因子により引き起こされる疾患または状態としては以下のフ ァミリーが挙げられるがこれらに限定されない:アメーバ症、バベシア症、コク シジウム症、クリプトスポリジウム症、二核アメーバ症、交疫、外部寄生生物症 、ジアルジア鞭毛虫症、蠕虫症、リーシュマニア症、タイレクア症、トキソプラ スマ症、トリパノソーマ症、およびトリコモナス症。これらの寄生生物は、以下 を含むがこれらに限定されない種々の疾患または状態を引き起こし得る:疥癬、 ツツガムシ病、眼感染症、腸疾患(例えば、赤痢、ジアルジア鞭毛虫症)、肝臓疾 患、肺疾患、日和見感染症(例えば、AIDS関連)、マラリア、妊娠合併症、トキソ プラスマ症。本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドを用いて、任意のこ れらの状態または疾患を処置または検出し得る。 好ましくは、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドを用いる処置は、 患者に有効量のポリペプチドを投与するか、または患者から細胞を取り除くか、 本発明のポリヌクレオチドをこの細胞に供給するか、および患者に操作した細胞 を戻す(エキソビボ治療)かのいずれかによってであり得る。さらに、本発明のポ リペプチドまたはポリヌクレオチドをワクチン中の抗原として用いて、感染症に 対する免疫応答を惹起し得る。再生 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドを用いて、細胞を分化させ、増 殖させ、そして誘引して、組織の再生を導き得る(Science 276:59-87(1997)を参 照のこと)。組織の再生を用いて、先天性欠損症、外傷(創傷、熱傷、切開、また は潰瘍)、加齢、疾患(例えば、骨粗鬆症、変形性関節炎(osteocarthritis)、歯 周病、肝不全)、美容形成手術を含む手術、線維症、再灌流傷害、または全身性 サイトカイン損傷により損傷を受けた組織を修復、置換、または保護し得る。 本発明を用いて再生し得る組織としては、以下が挙げられる:器官(例えば、 膵臓、肝臓、腸、腎臓、皮膚、内皮)、筋肉(平滑筋、骨格筋、または心筋)、脈 管(脈管内皮を含む)、神経、造血、および骨格(骨、軟骨、腱、および靭帯)の組 織。好ましくは、再生は、瘢痕なく、または瘢痕が低減されて生じる。再生はま た、新脈管形成を含み得る。 さらに、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、治癒するのが困難 な組織の再生を増大させ得る。例えば、腱/靭帯再生を増大させることによって 、損傷後の回復時間が早まる。本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは また、損傷を回避する試みにおいて予防的に使用され得る。処置され得る特定の 疾患は、腱炎、手根管症候群、および他の腱欠損または靭帯欠損を含む。非治癒 創傷の組織再生のさらなる例は、褥瘡性潰瘍、脈管不全、外科的創傷、および外 傷性創傷に関連する潰瘍を含む。 同様に、神経および脳組織はまた、神経細胞を増殖および分化させるために本 発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドを使用することによって再生され得 る。本方法を用いて処置され得る疾患は、中枢神経系疾患および末梢神経系疾患 、神経障害、または機械的および外傷性障害(例えば、脊髄障害、頭部外傷、脳 血管疾患、および発作(stoke))を含む。詳細には、末梢神経傷害、末梢神経障 害と関連する疾患(例えば、化学療法または他の医学的療法から生じる)、局在 化した神経障害、および中枢神経系疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキン ソン病、ハンティングトン病、筋萎縮性側索硬化症、およびシャイードレーガー 症候群)はすべて、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドを用いて処置 され得る。 走化性 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、走化性活性を有し得る。走 化性分子は、細胞(例えば、単球、線維芽細胞、好中球、T細胞、マスト細胞、 好酸球、上皮細胞、および/または内皮細胞)を、身体中の特定の部位(例えば 、炎症、感染、または過剰増殖の部位)に誘引または移動させる。次いで、移動 した細胞は、特定の外傷または異常性を撃退および/または治癒する。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、特定の細胞の走化性活性を 増大し得る。次いで、これらの走化性分子を使用して、身体中の特定の位置に標 的化した細胞の数を増加させることによって、炎症、感染、過剰増殖性障害、ま たは任意の免疫系障害を処置し得る。例えば、走化性分子を使用して、免疫細胞 を傷害を受けた位置に誘引することによって、組織に対する創傷および他の外傷 を処置し得る。本発明の走化性分子はまた、線維芽細胞を誘引し得、これは創傷 を処置するために使用され得る。 本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドが走化性活性を阻害し得ること もまた意図される。これらの分子はまた、障害を処置するために使用され得る。 従って、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、走化性のインヒビタ ーとして使用され得る。 結合活性 本発明のポリペプチドは、ポリペプチドに結合する分子、またはポリペプチド が結合する分子をスクリーニングするために使用され得る。ポリペプチドと分子 との結合は、結合したポリペプチドまたは分子の活性を活性化(アゴニスト)、 増大、阻害(アンタゴニスト)、または減少させ得る。そのような分子の例は、 抗体、オリゴヌクレオチド、タンパク質(例えば、レセプター)、または低分子 を含む。 好ましくは、分子は、ポリペプチドの天然のリガンド(例えば、リガンドのフ ラグメント)、または天然の基質、リガンド、構造的模倣物、もしくは機能的模 倣物に密接に関連する(Coliganら、Current Protocols in Immunology 1(2):第 5章(1991)を参照のこと)。同様に、分子は、ポリペプチドが結合する天然のレ セプター、または少なくともポリペプチドによって結合され得るレセプターのフ ラグメント(例えば、活性部位)に密接に関係し得る。いずれの場合においても 、分子は、公知の技術を用いて合理的に設計され得る。 好ましくは、これらの分子についてのスクリーニングは、ポリペプチドを、分 泌タンパク質として、または細胞膜上でのいずれかで発現する適切な細胞を産生 する工程を包含する。好ましい細胞は、哺乳動物、酵母、Drosophila、またはE. coli由来の細胞を含む。次いで、ポリペプチドを発現する細胞(または、発現さ れたポリペプチドを含む細胞膜)は、好ましくは、ポリペプチドまたは分子のい ずれかの結合、刺激、または活性の阻害を観察するために、分子を潜在的に含む 試験化合物と接触される。 アッセイは、ポリペプチドへの候補化合物の結合を簡単に試験し得、ここで結 合は、標識によって、または標識された競合物との競合を包含するアッセイにお いて検出される。さらに、アッセイは、候補化合物がポリペプチドへの結合によ らて生成されるシグナルを生じるか否かを試験し得る。 あるいは、アッセイは、細胞を含まない調製物、固体支持体に固定されたポリ ペプチド/分子、化学ライブラリー、または天然産物の混合物を用いて実施され 得る。アッセイはまた、ポリペプチドを含む溶液を候補化合物と混合する工程、 ポリペプチド/分子の活性または結合を測定する工程、およびポリペプチド/分 子の活性または結合を、標準と比較する工程を簡単に包含し得る。 好ましくは、ELISAアッセイは、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗 体を用いて、サンプル(例えば、生物学的サンプル)におけるポリペプチドのレ ベルまたは活性を測定し得る。抗体は、ポリペプチドへの直接的もしくは間接的 な結合、またはポリペプチドとの基質についての競合によって、ポリペプチドの レベルまたは活性を測定し得る。 これらの上記のアッセイのすべては、診断マーカーまたは予後マーカーとして 使用され得る。これらのアッセイを用いて発見される分子は、ポリペプチド/分 子を活性化または阻害することによって、疾患を処置するか、または患者におけ る特定の結果(例えば、血管増殖)をもたらすために使用され得る。さらに、ア ッセイは、適切に操作された細胞または組織からのポリペプチドの産生を阻害ま たは増強し得る因子を発見し得る。 従って、本発明は、以下の工程を包含する本発明のポリペプチドに結合する化 合物を同定する方法を包含する:(a)候補結合化合物を本発明のポリペプチドと ともにインキュベートする工程;および(b)結合が生じたか否かを決定する工程 。さらに、本発明は、以下の工程を包含するアゴニスト/アンタゴニストを同定 する方法を包含する:(a)候補化合物を本発明のポリペプチドとともにインキュ ベートする工程、(b)生物学的活性をアッセイする工程、および(c)ポリペプチド の生物学的活性が改変されたか否かを決定する工程。 他の活性 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、先に議論されるように 造血系統に加えて、胚性幹細胞の分化または増殖を増加または減少し得る。 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、哺乳動物の特徴(例え ば、身長、体重、毛の色、眼の色、皮膚、脂肪組織の割合、色素沈着、大きさ、 および形(例えば、美容外科)を調整するために使用され得る。同様に、本発明の ポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、異化作用、同化作用、プロセシング、 利用、およびエネルギーの貯蔵に影響を及ぼす哺乳動物の代謝を調整するために 使用され得る。 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、バイオリズム、カリカディ ック(caricadic)リズム、うつ病(抑うつ性障害を含む)、暴力の傾向、痛み への耐性、生殖能力(好ましくは、アクチビンまたはインヒビン様活性によって )、ホルモンレベルもしくは内分泌レベル、食欲、性欲、記憶、ストレス、また は他の認知の質に影響を及ぼすことによって、哺乳動物の精神状態または身体状 態を変更するために使用され得る。 本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドはまた、例えば、貯蔵能力、脂 肪含有量、脂質、タンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、補因子、または 他の栄養成分を増加または減少させるための食品添加物または保存剤として使用 され得る。他の好ましい実施態様 本願発明の他の好ましい実施態様は、配列番号Xのヌクレオチド配列中の少な くとも約50の連続したヌクレオチドの配列に、少なくとも95%同一であるヌクレ オチド配列を含む、単離された核酸分子を含み、ここでXは表1に規定されるよ うな任意の整数である。 上記連続したヌクレオチドの配列が、表1中の配列番号Xとして規定されるよ うな、ほぼクローン配列の5'ヌクレオチドの位置のヌクレオチドで始まり、そし てほぼクローン配列の3'ヌクレオチドの位置のヌクレオチドで終わる位置の範囲 で、配列番号Xのヌクレオチド配列に含まれる、核酸分子もまた好ましい。 上記連続したヌクレオチドの配列が、表1中の配列番号Xとして規定されるよ うな、ほぼ開始コドンの5'ヌクレオチドの位置のヌクレオチドで始まり、そして ほぼクローン配列の3'ヌクレオチドの位置のヌクレオチドで終わる位置の範囲で 、配列番号Xのヌクレオチド配列に含まれる、核酸分子もまた好ましい。 上記連続したヌクレオチドの配列が、表1中の配列番号Xとして規定されるよ うな、ほぼシグナルペプチドの第1のアミノ酸の5'ヌクレオチドの位置のヌクレ オチドで始まり、そしてほぼクローン配列の3'ヌクレオチドの位置のヌクレオチ ドで終わる位置の範囲で、配列番号Xのヌクレオチド配列に含まれる、核酸分子 も同様に好ましい。 配列番号Xのヌクレオチド配列中の少なくとも約150の連続したヌクレオチド の配列に、少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸 分子もまた好ましい。 配列番号Xのヌクレオチド配列中の少なくとも約500の連続したヌクレオチド の配列に、少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸 分子はさらに好ましい。 さらに好ましい実施態様は、表1中の配列番号Xとして規定されるような、ほ ぼシグナルペプチドの第1のアミノ酸の5'ヌクレオチドの位置のヌクレオチドで 始まり、そしてほぼクローン配列の3'ヌクレオチドの位置のヌクレオチドで終わ る配列番号Xのヌクレオチド配列に少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列 を含む核酸分子である。 さらに好ましい実施態様は、配列番号Xの完全なヌクレオチド配列に、少なく とも95%同一であるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸分子である。 ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で核酸分子にハイブリダイ ズする単離された核酸分子もまた好ましく、ここで上記のハイブリダイズする核 酸分子は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、A残基のみま たはT残基のみからなるヌクレオチド配列を有する核酸分子にハイブリダイズし ない。 表1におけるcDNAクローンIDによって同定されるヒトcDNAクローンを含むDNA 分子を含む物質の組成物もまた好ましく、このDNA分子は、アメリカンタイプカ ルチャーコレクションに寄託された物質中に含まれ、そして上記のcDNAクローン IDについて表1中に示されるATCC寄託番号を与えられている。 表1中のcDNAクローンIDによって同定されるヒトcDNAクローンのヌクレオチド 配列中の少なくとも50の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一であ るヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子もまた好ましく、このDNA分子は 表1において示されるATCC寄託番号を付与された寄託物中に含まれる。 上記少なくとも50の連続したヌクレオチドの配列が、上記ヒトcDNAクローンに よってコードされる完全なオープンリーディングフレームの配列のヌクレオチド 配列中に含まれる、単離された核酸分子もまた好ましい。 上記ヒトcDNAクローンによってコードされるヌクレオチド配列中の少なくとも 150の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一であるヌクレオチド配 列を含む、単離された核酸分子もまた好ましい。 さらに好ましい実施態様は、上記ヒトcDNAクローンによってコードされるヌク レオチド配列中の少なくとも500の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95 %同一であるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸分子である。 さらに好ましい実施態様は、上記ヒトcDNAクローンによってコードされる完全 なヌクレオチド配列に少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む、単離 された核酸分子である。 さらに好ましい実施態様は、以下からなる群から選択される配列中の少なくと も50の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一であるヌクレオチド配 列を含む核酸分子を、生物学的サンプルにおいて検出するための方法である:配 列番号Xのヌクレオチド配列であって、ここでXは表1において規定されるよう な任意の整数である;および表1中のcDNAクローンIDによって同定され、そして 表1において上記cDNAクローンについて示されるATCC寄託番号を有する寄託物中 に含まれるヒトcDNAクローンによってコードされるヌクレオチド配列;上記の方 法は、上記の群から選択される配列と、上記のサンプル中の少なくとも1つの核 酸分子のヌクレオチド配列とを比較する工程、および上記サンプル中の上記核酸 分子の配列が、上記の選択された配列に少なくとも95%同一であるか否かを決定 する工程を包含する。 上記の配列を比較する工程が、上記サンプル中の核酸分子と、上記群から選択 された上記配列を含む核酸分子との間の核酸ハイブリダイゼーションの程度を決 定する工程を包含する、上記方法もまた好ましい。同様に、上記の配列を比較す る工程が、上記サンプル中の核酸分子から決定されるヌクレオチド配列と、上記 群から選択された上記配列とを比較する工程によって実施される、上記方法もま た好ましい。核酸分子は、DNA分子またはRNA分子を含み得る。 さらに好ましい実施態様は、生物学的サンプルの種、組織、または細胞型を同 定するための方法であって、この方法は、以下からなる群から選択される配列中 の少なくとも50の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一であるヌク レオチド配列を含む上記サンプル中の核酸分子を(もしあれば)検出する工程を 包含する:配列番号Xのヌクレオチド配列であって、ここでxは表1において規 定されるような任意の整数である;および表1中のcDNAクローンIDによって同定 され、そして表1において上記cDNAクローンについて示されるATCC寄託番号を有 する寄託物中に含まれるヒトcDNAクローンによってコードされるヌクレオチド配 列。 生物学的サンプルの種、組織、または細胞型を同定するための方法は、少なく とも2つのヌクレオチド配列のパネル中のヌクレオチド配列を含む核酸分子を検 出する工程を包含し得、ここで上記パネル中の少なくとも1つの配列は、上記群 から選択される配列中の少なくとも50の連続したヌクレオチドの配列に少なくと も95%同一である。 表1において同定される分泌タンパク質をコードする遺伝子の異常な構造また は発現と関連する病理学的状態を、被験体において診断するための方法もまた好 ましく、この方法は、以下からなる群から選択される配列中の少なくとも50の連 続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む 、核酸分子を、(もしあれば)上記被験体から得られる生物学的サンプルにおい て検出する工程を包含する:配列番号Xのヌクレオチド配列、ここでXは表1に おいて規定されるような任意の整数である;および表1中のcDNAクローンIDによ って同定され、表1中の上記のcDNAクローンについて示されるATCC寄託番号を有 する寄託物に含まれるヒトcDNAクローンによってコードされるヌクレオチド配列 。 病理学的状態を診断するための方法は、少なくとも2つのヌクレオチド配列の パネル中のヌクレオチド配列を含む核酸分子を検出する工程を包含し得、ここで 上記パネル中の少なくとも1つの配列は、上記群から選択される配列中の少なく とも50の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一である。 上記の核酸分子のヌクレオチド配列が、少なくとも2つのヌクレオチド配列の パネルを含む、単離された核酸分子を含む物質の組成物もまた好ましく、ここで 上記のパネル中の少なくとも1つの配列は、以下からなる群から選択される配列 中の少なくとも50の連続したヌクレオチドの配列に少なくとも95%同一である: 配列番号Xのヌクレオチド配列、ここでXは表1において規定されるような任意 の整数である;および表1中のcDNAクローンIDによって同定され、表1中の上記 のcDNAクローンについて示されるATCC寄託番号を有する寄託物に含まれるヒトcD NAクローンによってコードされるヌクレオチド配列。核酸分子は、DNA分子また はRNA分子を含み得る。 配列番号Yのアミノ酸配列中の少なくとも約10の連続したアミノ酸の配列に、 少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチドもまた好ま しく、ここでYは、表1において規定されるような任意の整数である。 上記連続したアミノ酸の配列が、表1中の配列番号Yについて示されるような 、ほぼ分泌部分の第1のアミノ酸の位置の残基で始まり、そしてほぼオープンリ ーディングフレームの最後のアミノ酸の残基で終わる位置の範囲で、配列番号Y のアミノ酸配列中に含まれる、ポリペプチドもまた好ましい。 配列番号Yのアミノ酸配列中の少なくとも約30の連続したアミノ酸の配列に少 なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチドもまた好まし い。 配列番号Yのアミノ酸配列中の少なくとも約100の連続したアミノ酸の配列に 少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチドはさらに好 ましい。 配列番号Yの完全なアミノ酸配列に少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む 、単離されたポリペプチドはさらに好ましい。 表1中のcDNAクローンIDによって同定され、表1中の上記のcDNAクローンにつ いて示されるATCC寄託番号を有する寄託物に含まれるヒトcDNAクローンによって コードされる分泌タンパク質の完全なアミノ酸配列において、少なくとも約10の 連続したアミノ酸の配列に少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含む、単離され たポリペプチドはさらに好ましい。 上記の連続したアミノ酸の配列が、表1中のcDNAクローンIDによって同定され 、表1中の上記のcDNAクローンについて示されるATCC寄託番号を有する寄託物に 含まれるヒトcDNAクローンによってコードされる分泌タンパク質の分泌部分のア ミノ酸配列に含まれる、ポリペプチドもまた好ましい。 表1におけるcDNAクローンIDによって同定されかつ表1のこのcDNAクローンに ついて示されるATCC寄託番号を有する寄託物に含まれる、ヒトcDNAクローンによ ってコードされるタンパク質の分泌部分のアミノ酸配列中の少なくとも約30の連 続的なアミノ酸の配列に少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、単離さ れたポリペプチドもまた、好ましい。 表1におけるcDNAクローンIDによって同定されかつ表1のこのcDNAクローンに ついて示されるATCC寄託番号を有する寄託物に含まれる、ヒトcDNAクローンによ ってコードされるタンパク質の分泌部分のアミノ酸配列中の少なくとも約100の 連続的なアミノ酸の配列に少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、単離 されたポリペプチドもまた、好ましい。 表1におけるcDNAクローンIDによって同定されかつ表1のこのcDNAクローンに ついて示されるATCC寄託番号での寄託物に含まれる、ヒトcDNAクローンによって コードされるタンパク質の分泌部分のアミノ酸配列に少なくとも95%同一である アミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチドもまた、好ましい。 以下からなる群から選択された配列中の、少なくとも10の連続的なアミノ酸の 配列に少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドに対して、特 異的に結合する、単離された抗体は、さらに好ましい:配列番号Yのアミノ酸配 列(ここで、Yは表1に規定される任意の整数である);および表1におけるcD NAクローンIDによって同定されかつ表1のこのcDNAクローンについて示されるAT CC寄託番号を有する寄託物に含まれる、ヒトcDNAクローンによってコードされる タンパク質の、完全アミノ酸配列。 以下からなる群から選択された配列中の、少なくとも10の連続的なアミノ酸の 配列に少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドを、生物学的 サンプルにおいて検出する方法はさらに好ましい:配列番号Yのアミノ酸配列( ここで、Yは表1に規定される任意の整数である);および表1におけるcDNAク ローンIDによって同定されかつ表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC寄 託番号を有する寄託物に含まれる、ヒトcDNAクローンによってコードされるタン パク質の完全アミノ酸配列;この方法は、このサンプル中における少なくとも1 つのポリペプチド分子のアミノ酸配列を、この群から選択された配列と比較し、 そしてこのサンプル中におけるこのポリペプチド分子の配列が、少なくとも10の 連続的なアミノ酸のこの配列と少なくとも90%同一であるかどうかを決定する工 程を含む。 このサンプル中における少なくとも1つのポリペプチド分子のアミノ酸配列を 、この群から選択された配列と比較するこの工程は、このサンプル中のポリペプ チドの、以下からなる群から選択された配列中の少なくとも10の連続的なアミノ 酸の配列に対して、少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチド と特異的に結合する抗体に対する特異的な結合の程度を決定する工程を含む、上 記の方法もまた、好ましい:配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表1に規 定される任意の整数である);および表1におけるcDNAクローンIDによって同定 されかつ表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC寄託番号を有する寄託物 に含まれるヒトcDNAクローンによってコードされるタンパク質の完全アミノ酸配 列。 配列を比較する工程が、このサンプル中のポリペプチド分子から決定されたア ミノ酸配列を、この群から選択された配列と比較することによって行われる、上 記の方法もまた好ましい。 生物学的サンプルの種、組織または細胞型を同定する方法もまた好ましく、こ こでこの方法は、このサンプル中のポリペプチド分子(このポリペプチドは、も し存在するならば、以下からなる群から選択された配列における少なくとも10の 連続的なアミノ酸の配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む)を検 出する工程を含む:配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表1に規定される 任意の整数である);および表1におけるcDNAクローンIDによって同定されかつ 表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC寄託番号を有する寄託物に含まれ る、ヒトcDNAクローンによってコードされる、分泌タンパク質の完全アミノ酸配 列。 生物学的サンプルの種、組織または細胞型を同定する上記の方法もまた好まし く、ここでこの方法は、少なくとも2つのアミノ酸配列のパネルにおけるアミノ 酸配列を含むポリペプチド分子を検出する工程を含み、ここでこのパネル中の少 なくとも1つの配列は、上記の群から選択された配列における少なくとも10の連 続的なアミノ酸の配列と少なくとも90%同一である。 被験体においで、表1において同定された分泌タンパク質をコードする遺伝子 の異常な構造または発現に関連する病的状態を診断する方法もまた、好ましい。 ここで、この方法は、この被験体から得られた生物学的サンプルにおいて、少な くとも2つのアミノ酸配列のパネルにおけるアミノ酸配列を含むポリペプチド分 子を検出する工程を含み、ここでこのパネル中の少なくとも1つの配列は、以下 からなる群から選択された配列における少なくとも10の連続的なアミノ酸の配列 と少なくとも90%同一である:配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表1に 規定される任意の整数である);および表1におけるcDNAクローンIDによって同 定されかつ表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC寄託番号を有する寄託 物に含まれる、ヒトcDNAクローンによってコードされる分泌タンパク質の完全ア ミノ酸配列。 これらの方法のいずれかにおいて、このポリペプチド分子を検出する工程は、 抗体を使用することを包含する。 以下からなる群から選択された配列中の、少なくとも10の連続的なアミノ酸の 配列に少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする ヌクレオチド配列と、少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む、単離 された核酸分子もまた、好ましい:配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表 1に規定される任意の整数である);および表1におけるcDNAクローンIDによっ て同定されかつ表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC寄託番号を有する 寄託物に含まれる、ヒトcDNAクローンによってコードされる分泌タンパク質の完 全アミノ酸配列。 ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が、原核生物宿主でのこのポリペ プチドの発現について最適化されている、単離された核酸分子も、好ましい。 また、ポリペプチドが以下の群から選択されるアミノ酸配列を含む、単離され た核酸分子もまた、好ましい:配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表1に 規定される任意の整数である);および表1におけるcDNAクローンIDによって同 定されかつ表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC寄託番号を有する寄託 物に含まれる、ヒトcDNAクローンによってコードされる分泌タンパク質の完全ア ミノ酸配列。 上記の単離された核酸分子のいずれかをベクター中に挿入する工程を含む、組 換えベクターの作製方法はさらに好ましい。この方法によって生成された組換え ベクターもまた、好ましい。宿主細胞中にベクターを導入する工程を含む、組換 え宿主細胞を作製する方法、ならびにこの方法によって生成された組換え宿主細 胞もまた、好ましい。 単離されたポリペプチドを作製する方法であって、このポリペプチドが発現さ れるような条件下でこの組換え宿主細胞を培養する工程、およびこのポリペプチ ドを回収する工程を包含する、方法もまた、好ましい。単離されたポリペプチド を作製するこの方法もまた好ましく、ここでこの組換え宿主細胞は真核細胞であ り、そしてこのポリペプチドは、以下からなる群から選択されたアミノ酸配列を 含む、分泌ヒトタンパク質の分泌部分である:配列番号Yの分泌部分の第1のア ミノ酸の位置の残基で始まる、配列番号Yのアミノ酸配列(ここで、Yは表1に 規定される任意の整数であり、そして配列番号Yの分泌部分の第1のアミノ酸配 列の位置は表1に規定される);および表1におけるcDNAクローンIDによって同 定されかつ表1のこのcDNAクローンについて示されるATCC寄託番号を有する寄託 物に含まれる、ヒトcDNAクローンによってコードされるタンパク質の分泌部分の アミノ酸配列。この方法によって生成された単離されたポリペプチドもまた、好 ましい。 増加したレベルの分泌タンパク質活性を必要とする個体を処置する方法もまた 、好ましい。ここで、この方法は、このような個体に、この個体においてこのタ ンパク質の活性のレベルを増加させるのに有効な本願発明の単離されたポリペプ チド、ポリヌクレオチド、または抗体を含む薬学的組成物を投与する工程を包含 す る。 本発明を一般的に記載してきたが、本発明は、例示の目的のために提供される のであって、限定を意図しない、以下の実施例を参照することによってより容易 に理解される。 実施例 実施例1:寄託されたサンプルからの選択されたcDNAクローンの単離 ATCC寄託物中の各cDNAクローンは、プラスミドベクター中に含まれる。表1は 、各クローンが単離されたcDNAライブラリーを構築するために用いられたベクタ ーを同定する。多くの場合、ライブラリーを構築するために使用されたベクター は、プラスミドが切り出されたファージベクターである。直ぐ下の表は、cDNAラ イブラリーを構築するために使用された各ファージベクターについて関連プラス ミドを関連づける。例えば、特定のクローンがベクター「Lambda Zap」中に単離 されているとして表1に同定される場合、対応する寄託クローンは「pBluescrip t」である。 ベクターLambdaZap(米国特許第5,128,256号および同第5,286,636号)、Uni-Z ap XR(米国特許第5,128,256号および同第5,286,636号)、Zap Express(米国特 許第5,128,256号および同第5,286,636号)、pBluescript(pBS)(Short,J.M.ら 、Nucleic Acids Res.16:7583-7600(1988);Alting-Mees,M.A.およびShort,J.M .、Nucleic Acids Res.17:9494(1989))ならびにpBK(Alting-Mees,M.A.ら、St ratagies 5:58-61(1992))は、Stratagene Cloning Systems,Inc.、11011 N. Torrey Pines Road、La Jolla,CA,92037から市販されている。pBSは、アンピシ リン耐性遺伝子を含み、そしてpBKはネオマイシン耐性遣伝子を含む。両方は、E .coli株XL-1 Blueに形質転換され得、また、Stratageneから入手可能である。pB Sは、4つの形態、SK+、SK-、KS+およびKSに入る。SおよびKとは、ポリリンカ ー領域に隣接するT7およびT3プライマー配列に対するポリリンカーの配向をいう 、(「S」とはSacI、そして「K」とは、KpnIのことであり、これらは、それぞ れのリンカーの各末端での最初の部位である)。「+」または「−」とは、f1複 製起点(ori)の配向をいい、ある方向においてf1 oriから開始される一本鎖レ スキューはセンス鎖DNAを生成し、そして他方においてアンチセンスである。 ベクターpSport 1、pCMVSport 2.0およびpCMVSport3.0をLife Technologies、 Inc.、P.O.Box6009、Gaithersburg,MD 20897から入手した。全てのSportベクタ ーはアンピシリン耐性遺伝子を含み、そしてE.coli株DH10B(これもまた、Life Technologiesから入手可能である)に形質転換され得る(例えば、Gruber,C.E. ら、Focus 15:59(1993)を参照のこと)。ベクターlafmid BA(Bento Soares、Co lumbia University、NY)はアンピシリン耐性遺伝子を含み、そしてE.coli株XL- y Avenue、Carlsbad.CA 92008から入手可能である)は、アンピシリン耐性遺伝 子を含み、そしてE.coli株DH10B(Life Technologiesから入手可能である)に形 質転換され得る(例えば、Clark,J.M.、Nuc.Acids Res.16:9677-9686(1988)およ びMead,D.ら、Bio/Technology 9:(1991)を参照のこと)。好ましくは、本発明の ポリヌクレオチドは、表1中の特定のクローンについて同定されたファージベク ター配列、ならびに上に示された対応するプラスミドベクター配列を含まない。 表1に引用される、任意の所定のcDNAクローンについてATCC寄託番号を与えら れたサンプルにおける寄託された物質はまた、1つ以上のさらなるプラスミド( これは各々、その所定のクローンとは異なるcDNAクローンを含む)を含み得る。 従って、同じATCC寄託番号を共有する寄託物は、表1に同定される各cDNAクロー ンのためのプラスミドを少なくとも含む。代表的には、表1に引用される各ATCC 寄託物のサンプルは、ほぼ等量(重量で)の約50のプラスミドDNA(これは各々 、異なるcDNAクローンを含む)の混合物を含む;しかし、このような寄託サンプ ル は、50よりも多いまたは少ないcDNAクローンで、約500までのcDNAクローンのた めのプラスミドを含み得る。 2つのアプローチを使用して、表1における特定のクローンについて引用され るプラスミドDNAの寄託サンプルからそのクローンを単離し得る。第一に、プラ スミドは、配列番号xに対応するポリヌクレオチドプローブを使用して、クロー ンをスクリーニングすることによって直接単離する。 特に、30〜40ヌクレオチドを有する特定のポリヌクレオチドを、報告されてい る配列に従って、Appiled Biosystems DNA合成機を使用して合成する。オリゴヌ クレオチドを、例えば、32P-γ-ATPで、T4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて標 識し、そして日常的な方法に従って、精製する。(例えば、Maniatisら、Molecu lar Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Press.Cold Spring、 NY(1982))プラスミド混合物を、上記のように、当業者に公知の技術を用いて( 例えば、ベクター供給者によって提供される技術または上記で引用された関連の 刊行物もしくは特許において提供される技術)、適切な宿主(例えば、XL-1 Blue (Stratagene))に形質転換する。形質転換体を1.5%寒天プレート(適切な選択因 子、例えば、アンピシリンを含む)に、1プレートあたり約150の形質転換体(コ ロニー)の密度で播種する。これらのプレートは、Nylonメンブレンを使用して 、細菌コロニースクリーニングについての日常的な方法(例えば、Sambrookら、 Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第二版、(1989)、Cold Spring Ha rbor Laboratory Press、1.93頁から1.104頁)または当業者に公知の他の技術に 従って、スクリーニングする。 あるいは、配列番号Xの両端(すなわち、表1に規定されるクローンの5’ NTおよび3’NTによって囲まれる配列番号Xの領域内)に由来する、17〜20 ヌクレオチドの2つのプライマーを合成し、そしてこれらを使用して、テンプレ ートとして寄託されたcDNAプラスミドを使用して、所望のcDNAを増幅する。ポリ メラーゼ連鎖反応を日常的な条件下で、例えば、0.5μgの上記cDNAテンプレート を有する25μlの反応混合物中で実施する。従来の反応混合物は、1.5〜5mM MgC l2、0.01%(w/v)ゼラチン、20μMの各dATP、dCTP、dGTP、dTTP、25pmolの各プラ イマーおよび0.25ユニットのTaqポリメラーゼである。35サイクルのPCR(94℃ での変性を1分間;55℃でのアニールを1分間;72℃での伸長を1分間)を、Perki n-Elmer Cetus自動化サーマルサイクラーを用いて実施する。増幅産物をアガロ ースゲル電気泳動により分析し、そして推定分子量のDNAバンドを切り出し、そ して精製する。PCR産物を、DNA産物をサブクローニングおよび配列決定すること によって選択された配列であることを確認する。 寄託されたクローンに存在しないかもしれない遺伝子の5’非コード部分また は3’非コード部分の同定のために、いくつかの方法が利用可能である。これら の方法は、以下を含むがこれらに限定されない:フィルタープローブ、特異的プ ローブを使用するクローン富化、および当該分野で周知である5’および3’「RA CE」プロトコルと類似するまたは同一のプロトコル。例えば、5’RACEに類似す る方法は、所望の全長転写物の欠失する5’末端を作製するために利用可能であ る(Fromont-Racineら、Nucleic Acids Res.21(7):1683-1684(1993))。 手短には、特定のRNAオリゴヌクレオチドを全長遺伝子RNA転写物をおそらく含 むRNAの集団の5’末端に連結する。連結されたRNAオリゴヌクレオチドに特異的 なプライマーおよび目的の遺伝子の公知の配列に特異的なプライマーを含むプラ イマーセットを使用して、所望の全長遺伝子の5’部分をPCR増幅する。次いで、 この増幅した産物を配列決定し得、そしてこれを使用して全長遺伝子を生成し得 る。 この上記の方法は、所望の供給源から単離された総RNAを用いて開始するが、 ポリA+RNAが使用され得る。次いで、RNA調製物を必要に応じてホスファターゼ で処理して、後のRNAリガーゼ工程を妨害し得る分解または損傷RNAの上の5’リ ン酸基を除去し得る。次いで、ホスファターゼを不活化するべきであり、そして RNAをメッセンジャーRNAの5’末端に存在するキャップ構造を除去するために、 タバコ酸ピロホスファターゼを用いて処理するべきである。この反応は、次いで T4 RNAリガーゼを用いてRNAオリゴヌクレオチドに連結され得る、キャップ切断 されたRNAの5’末端での5’リン酸基を残す。 この改変されたRNA調製物を、遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドを用いる、 第一鎖cDNA合成のためのテンプレートとして使用する。第一鎖合成反応物を連結 されたRNAオリゴヌクレオチドに特異的なプライマーおよび目的の遺伝子の公知 の配列に特異的なプライマーを用いる、所望の5’末端のPCR増幅のためのテンプ レートとして使用する。次いで、得られた産物を配列決定し、そして分析して5 ’末端配列が所望の遺伝子に属するかを確認する。実施例2:ポリヌクレオチドに対応するゲノムクローンの単離 ヒトゲノムP1ライブラリー(Genomics Systems、Inc.)を、実施例1に記載さ れる方法に従って、配列番号Xに対応するcDNA配列について選択されたプライマ ーを用いるPCRによって、スクリーニングする(Sambrookもまた参照のこと)。実施例3:ポリペプチドの組織分布 本発明のポリヌクレオチドのmRNA発現の組織分布を、とりわけ、Sambrookらに よって記載される、ノーザンブロット分析についてのプロトコルを用いて決定す る。例えば、実施例1に記載される方法によって生成されるcDNAプローブを、P3 2 で、rediprimeTM DNA標識系(Amersham Life Science)を用いて、製造者のプ ロトコルに従って標識する。標識後、プローブを、CHROMA SPIN-100TMカラム(Cl ontech Laboratories,Inc.)を使用して、製造者のプロトコル番号PT1200-1に従 って精製する。次いで、精製した標識プローブを使用して、種々のヒト組織をmR NA発現について試験する。 種々のヒト組織(H)またはヒト免疫系組織(IM)(Clontech)を含む多重組織ノ ーザン(MTN)ブロットを、ExpressHybTMハイブリダイゼーション溶液(Clontec h)を用いて、製造者のプロトコル番号PT1190-1に従って、標識プローブで試験 する。ハイブリダイゼーションおよび洗浄後、ブロットをマウントして、そして -70℃で一晩フィルムに曝露し、そしてフィルムを標準的な手順に従って現像す る。実施例4:ポリヌクレオチドの染色体マッピング オリゴヌクレオチドプライマーセットを、配列番号Xの5'末端の配列に従って 設計する。このプライマーは、好ましくは約100ヌクレオチドにわたる。次いで 、このプライマーセットを次のセットの条件下でポリメラーゼ連鎖反応に使用す る:95℃で30秒;56℃で1分;70℃で1分。このサイクルを32回反復し、次に1回7 0℃で5分間のサイクルを行う。個々の染色体または染色体フラグメントを含む体 細胞ハイブリッドパネル(Bios,Inc)に加えて、ヒト、マウス、およびハムス ターDNAを鋳型として使用する。反応物を、8%ポリアクリルアミドゲルまたは3.5 %アガロースゲルのいずれかで分析する。染色体マッピングを、特定の体細胞ハ イブリッドにおける約100bpのPCRフラグメントの存在によって決定する。実施例5:ポリペプチドの細菌発現 本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを、実施例1に要約する ように、挿入フラグメントを合成するためにDNA配列の5'および3'末端に対応す るPCRオリゴヌクレオチドプライマーを使用して増幅する。cDNA挿入物を増幅す るために使用されるプライマーは、発現ベクターに増幅産物をクローニングする ために、好ましくはプライマーの5'末端にBamHIおよびXbaIのような制限酵素を 含むべきである。例えば、BamHIおよびXbaIは、細菌発現ベクターpQE-9(Qiagen ,Inc.,Chatsworth,CA)の制限酵素部位に対応する。このプラスミドベクター は、抗生物質耐性(Ampr)、細菌の複製起点(ori)、IPTG調節可能なプロモー ター/オペレーター(P/O)、リボソーム結合部位(RBS)、6-ヒスチジンタグ( 6-His)、および制限酵素クローニング部位をコードする。 pQE-9ベクターをBamHIおよびXbaIで消化し、そして細菌RBSにおいて開始され るリーディングフレームを維持するように、増幅されたフラグメントをpQE-9ベ クターに連結する。次いで連結混合液を、lacIリプレッサーを発現し、またカナ マイシン耐性(Kamr)を与えるプラスミドpREP4の多重コピーを含む、E.coli株 M15/rep4(Quiagen,Inc.)を形質転換するために使用する。形質転換体を、そ れらのLBプレート上で生育できる能力によって同定し、そしてアンピシリン/カ ナマイシン耐性コロニーを選択する。プラスミドDNAを単離し、そして制限分析 によって確認する。 所望の構築物を含むクローンを、一晩(O/N)、Amp(100μg/ml)およびKan( 25μg/ml)の両方で補充したLB培地の液体培養で増殖させる。O/N培養物を、1: 100〜1:250の比で大量培養に接種するために使用する。細胞を、0.4〜0.6の 間の光学密度600(O.D.600)まで増殖させる。次いで、IPTG(イソプロピル-β- D-チオガラタトピラノシド)を最終濃度1mMになるように加える。IPTGは、lacI リプレッサーの不活性化により誘導し、遺伝子発現の増加に導くP/Oを明瞭にす る。 細胞を、さらに3〜4時間増殖させる。次いで、細胞を遠心分離(6000×gで20 分間)によって収集する。細胞ペレットを、カオトロピック剤6MグアニジンHCl 中、4℃で3〜4時間攪拌することによって可溶化する。細胞細片を遠心分離によ って取り除き、そしてポリペプチドを含む上清を、ニッケル-ニトリロ-三酢酸( 「Ni-NTA」)アフィニティー樹脂カラムにロードする(QIAGEN,Inc.前出より 入手可能)。6×Hisタグを有するタンパク質を、Ni-NTA樹脂に高い親和性で結合 し、そして単純な1工程の手順で精製し得る(詳細には、QIAexpressionist(199 5)QIAGEN,Inc.,前出を参照のこと)。 手短に言えば、上清を、6Mグアニジン-HCl、pH8で満たしたカラムにロードし 、カラムを最初に10容量の6Mグアニジン-HCl、pH8で洗浄し、次いで10容量の6M グアニジン-HCl、pH6で洗浄し、最後にポリペプチドを、6Mグアニジン-HCl、pH5 で溶出する。 次いで精製したタンパク質を、リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)または50mM酢 酸ナトリウム、pH6緩衝液プラス200mM NaClに対して透析することにより再生さ せる。あるいは、タンパク質はNi-NTAカラムに固定化している間に、首尾よく再 折り畳みされ得る。推奨する条件は以下の通りである:プロテアーゼインヒビタ ーを含む、500mM NaCl、20%グリセロール、20mM Tris/HCl pH7.4中の6M〜1M尿素 の直線勾配に使用する再生。再生を、1.5時間以上の時間をかけて行うべきであ る。再生後、タンパク質を250mMイミダゾールの添加によって溶出させる。イミ ダゾールを、PBSまたは50mM酢酸ナトリウムpH6緩衝液プラス200mM NaClに対する 最終の透析工程によって除去する。精製したタンパク質を、4℃で貯蔵するか、 または-80℃で冷凍する。 上記の発現ベクターに加えて、本発明はさらに、本発明のポリヌクレオチドに 作動可能に連結されたファージオペレーターおよびプロモーターエレメントを含 み、pHE4aと呼ばれる発現ベクターを含む(ATCC受託番号XXXXXX。)。このベク ターは以下を含む:1)選択マーカーとしてのネオマイシンホスホトランスフェ ラーゼ遺伝子、2)E.coli複製起点、3)T5ファージプロモーター配列、4) 2つのlacオペレーター配列、5)シャイン-ダルガルノ配列、および6)ラクト ースオペロンリプレッサー遺伝子(laqiq)。複製起点(oriC)は、pUC19(LTI ,Gaithersburg,MD)に由来する。プロモーター配列およびオペレーター配列を 合成的に作製する。 ベクターをNdeIおよびXbaI、BamHI、XhoI、またはAsp718によって制限処理し 、制限産物をゲル上で展開し、そしてより大きなフラグメント(スタッファー( stuffer)フラグメントは約310塩基対であるべきである)を単離することによっ て、DNAをpHEaに挿入し得る。DNA挿入物を、NdeI(5'プライマー)およびXbaI、B amHI、XhoI、またはAsp718(3'プライマー)の制限部位を有するPCRプライマー を使用して、実施例1に記載のPCRプロトコールに従って生成する。PCR挿入物を 、ゲル精製し、そして適合する酵素で制限処理する。挿入物およびベクターを標 準的なプロトコールに従って連結する。 操作されたベクターは、上記のプロトコールにおいて、細菌系でタンパク質発 現させるために容易に置換され得る。実施例6:封入体由来のポリペプチドの精製 以下の別の方法は、ポリペプチドが封入体の形態で存在する場合に、E.coli 中で発現されたポリペプチドを精製するために使用され得る。別に指定しない場 合には、次のすべての工程は4〜10℃で行われる。 E.coli発酵の生産相の完了後、細胞培養物を4〜10℃に冷却し、15,000rpmの 連続遠心分離(Heraeus Sepatech)によって細胞を採集する。細胞ペーストの単 位重量あたりのタンパク質の予想される収量および必要とされる精製タンパク質 の量に基づいて、細胞ペーストの適切な量(重量による)を、100mM Tris、50mM EDTA、pH7.4を含む緩衝溶液に懸濁させる。細胞を、高剪断ミキサーを使用して 、均質な懸濁液に分散させる。 次いで、細胞を、マイクロフルイダイザー(microfluidizer)(Microfluidic s,Corp.またはAPV Gaulin,Inc.)に2回、4000〜6000psiで溶液を通すこと によって溶解させる。次いでホモジネートを、最終濃度0.5M NaClになるようにN aCl溶液と混合し、続いて7000×gで15分間遠心分離を行う。生じたペレットを 、0.5M NaCl、100mM Tris、50mM EDTA、pH7.4を使用して再度洗浄する。 得られた洗浄した封入体を、1.5M塩酸グアニジン(GuHCl)で2〜4時間可溶化 する。7000×gで15分間の遠心分離の後、ペレットを廃棄し、そしてポリペプチ ドを含む上清を4℃で一晩インキュベートしてさらなるGuHCl抽出を可能にする。 不溶性粒子を除去するための高速遠心分離(30,000×g)に続き、GuHCl可溶 化タンパク質を、GuHCl抽出物と、20容量の50mMナトリウム、pH4.5、150mM NaCl 、2mM EDTAを含む緩衝液とを、強制的な攪拌で急速に混合することによって、再 折り畳みさせる。再折り畳みした希釈タンパク質溶液を、さらなる精製工程の前 の12時間、混合することなく4℃で保つ。 再折り畳みされたポリペプチド溶液を清澄にするために、あらかじめ準備した 、40mM酢酸ナトリウム、pH6.0で平衡化した、適切な表面積を有する0.16μmメン ブレンフィルターを備える接線濾過ユニット(例えば、Filtron)が利用され得 る。濾過したサンプルを、カチオン交換樹脂(例えば、Poros HS-50,Perseptiv e Biosystems)上にロードする。カラムを40mM酢酸ナトリウム、pH6.0で洗浄し 、そして同じ緩衝液中の250mM、500mM、1000mM、および1500mM NaClで、段階的 な様式で溶出する。溶出液の280nmにおける吸収を継続的にモニターする。画分 を収集し、そしてSDS-PAGEによってさらに分析する。 次いでポリペプチドを含む画分をプールし、4容量の水と混合する。次いで希 釈されたサンプルを、あらかじめ準備した強アニオン(Poros HQ-50,Perseptiv e Biosystems)および弱アニオン(Poros CM-20,Perseptive Biosystems)イオ ン交換樹脂の直列カラムのセットにロードする。カラムを40mM酢酸ナトリウム、 pH6.0で平衡化する。両方のカラムを、40mM酢酸ナトリウム、pH6.0、200mM NaCl で洗浄する。次いでCM-20カラムを10カラム容量の直線的勾配(0.2M NaCl、50mM 酢酸ナトリウム、pH6.0〜1.0M NaCl、50mM酢酸ナトリウム、pH6.5の範囲)で溶 出させる。画分を、溶出液の定常A280モニタリング下で収集する。次いで、( 例えば、16% SDS-PAGEによって判定した)ポリペプチドを含む画分をプールする 。 得られたポリペプチドは、上記の再折り畳みおよび精製工程の後で95%より多 い純度を示すべきである。5μgの精製タンパク質がロードされる場合、いかなる 主要な混在バンドも、クマシーブルー染色した16% SDS-PAGEゲルから観察されな いはずである。精製タンパク質はまた、エンドトキシン/LPS混在について試験 され得、そして代表的には、LPS含量は、LALアッセイに従って、0.1ng/ml未満で ある。実施例7:バキュロウイルス発現系におけるポリペプチドのクローニングおよび 発現 この実施例では、ポリペプチドを発現するために、プラスミドシャトルベクタ ーpA2を使用してポリヌクレオチドをバキュロウイルスに挿入する。この発現ベ クターは、Autographa californica核多面性ウイルス(AcMNPV)の強力なポリヘ ドリンプロモーター、続いてBamHI、XbaI、およびAsp718のような便利な制限部 位を含む。シミアンウイルス40(「SV40」)のポリアデニル化部位を、効率的な ポリアデニル化のために使用する。組換えウイルスの容易な選択のために、プラ スミドは、同方向にある弱いDrosophilaプロモーターの制御下でE.coli由来の β-ガラクトシダーゼ遺伝子、続いてポリヘドリン遺伝子のポリアデニル化シグ ナルを含む。挿入された遺伝子は両方の側で、クローン化したポリヌクレオチド を発現する生存可能なウイルスを生成する、野生型ウイルスDNAとの細胞性の相 同組換えのためのウイルス配列と隣接する。 他の多くのバキュロウイルスベクター(例えば、pAc373、pVL941、およびpAcI MI)は、当業者が容易に理解するように、構築物が転写、翻訳、分泌など(必要 とされるような、シグナルペプチドおよびインフレームなAUGを含む)のために 適切に配置されたシグナルを提供する限りにおいて、上記のベクターの代わりに 使用され得る。このようなベクターは例えば、Luckowら、Virology 170:31-39( 1989)に記載される。 特に、寄託されたクローンに含まれる、表1に同定されたAUG開始コドンおよ び天然に結合したリーダー配列を含むcDNA配列を、実施例1に記載のPCRプロト コールを使用して増幅させる。天然に存在するシグナル配列が分泌タンパク質を 産生するために使用される場合、pA2ベクターは第2のシグナルペプチドを必要 としない。あるいは、ベクターは、Summersら(「A Manual of Methods for Bac ulovirus Vectors and Insect Cell Culture Procedures」、Texas Agrecultura l Experimental Station Bulletin No.1555(1987))に記載される標準的な方法 を使用して、バキュロウイルスリーダー配列を含むように改変され得る(pA2GP )。 増幅されたフラグメントを、市販のキット(「Geneclean」BIO 101 Inc.,La Jolla,CA)を使用して、1%アガロースゲルから単離する。次いでフラグメント を適切な制限酵素で消化し、そして再び1%アガロースゲルで精製する。 プラスミドを対応する制限酵素で消化し、そして必要に応じて、当該分野で公 知の日常的な手順を用いて、仔ウシ腸ホスファターゼを用いて脱リン酸化し得る 。次いでDNAを、市販のキット(「Geneclean」BIO 101 Inc.,La Jolla,Ca)を 使用して、1%アガロースゲルから単離する。 フラグメントおよび脱リン酸化したプラスミドを、T4DNAリガーゼを用いて一 緒に連結する。E.coli HB101またはXL-1 Blue(Stratagene Cloning Systems, La Jolla,Ca)のような他の適切なE.coli宿主細胞を、連結混合液で形質転換 し、培養プレート上に広げる。プラスミドを含む細菌を、個々のコロニー由来の DNAを消化し、そして消化産物をゲル電気泳動によって分析することにより同定 する。クローニングしたフラグメントの配列をDNA配列決定によって確認する。 ポリヌクレオチドを含む5μgのプラスミドを、Felgnerら、Proc.Natl.Acad .Sci.USA 84:7413-7417(1987)によって記載されたリポフェクチン法を使用 して、1.0μgの市販の線状化バキュロウイルスDNA(「BaculoGoldTM baculoviru s DNA」,Pharmingen,San Diego,CA)とともに同時トランスフェクトする。1 μgのBaculoGoldTMウイルスDNAおよび5μgのプラスミドを、50μlの無血清グレ ース培地(Life Technologies Inc.,Gaithersburg,MD)を含む、マイクロタイ タープレートの滅菌したウェル中で混合する。その後、10μlリポフェクチンプ ラス90μlグレース培地を加え、混合し、室温で15分間インキュベートする。次 いで、トランスフェクション混合液を、無血清グレース培地1mlを加えた35mm組 織培養プレートに播種したSf9昆虫細胞(ATCC CRL 1711)に滴下して加える。次 いで プレートを27℃で5時間インキュベートする。トランスフェクション溶液をプレ ートから除去し、そして10%ウシ胎仔血清を補充した1mlのグレース昆虫培地を添 加する。次いで培養を27℃で4日間継続する。 4日後上清を収集し、SummersおよびSmith、前出によって記載されたようにプ ラークアッセイを行う。「Blue-Gal」(Life Technologies Inc.,Gaithersburg )を含むアガロースゲルを、gal発現しているクローン(青色に着色したプラー クを生ずる)の容易な同定および単離を可能にするために使用する。(この種の 「プラークアッセイ」の詳細な説明は、Life Technologies Inc.,Gaithersburg ,9-10頁によって配布される、昆虫細胞培養およびバキュロウイルス学のための 使用者ガイドの中に見出され得る。)適切なインキュベーションの後、青色に着 色したプラークをマイクロピペッター(例えば、Eppendorf)のチップで摘み上 げる。次いで、組換えウイルスを含む寒天を、200μlのグレース培地を含む微遠 心チューブ中で再懸濁させ、そして組換えバキュロウイルスを含む懸濁液を、35 mmディッシュに播種したSf9細胞に感染させるために使用する。4日後、これら の培養ディッシュの上清を採集し、次いで4℃に貯蔵する。 ポリペプチドの発現を確認するために、10%熱不活化FBSで補充したグレース培 地中でSf9細胞を増殖させる。細胞を、感染多重度(「MOI」)約2でポリヌクレ オチドを含む組換えバキュロウイルスで感染させる。放射性標識したタンパク質 が所望される場合には、6時間後培地を除去し、そしてメチオニンおよびシステ インを含まないSF900 II培地(Life Technologies Inc.,Rockville,MDから入 手可能)に置き換える。42時間後、5μCiの35S-メチオニンおよび5μCiの35S-シ ステイン(Amershamから入手可能)を添加する。細胞をさらに16時間インキュベ ートし、次いで遠心分離によって採集する。上清中のタンパク質および細胞内タ ンパク質を、SDS-PAGE、次いでオートラジオグラフィー(放射性標識した場合) によって分析する。 精製タンパク質のアミノ末端のアミノ酸配列の微量配列決定法は、生成された タンパク質のアミノ末端配列を決定するために使用され得る。実施例8:哺乳動物細胞におけるポリペプチドの発現 本発明のポリペプチドを、哺乳動物細胞中で発現させ得る。代表的な哺乳動物 発現ベクターは、mRNAの転写の開始を仲介するプロモーターエレメント、タンパ ク質コード配列、および転写の終結および転写物のポリアデニル化に必要なシグ ナルを含む。さらなるエレメントは、エンハンサー、コザック配列、および、RN Aスプライシングのドナーおよびアクセプター部位に隣接する介在配列を含む。 高度に効率的な転写は、SV40由来の初期および後期プロモーター、レトロウイル ス(例えばRSV、HTLVI、HIVI)由来の長末端反復(LTR)、およびサイトメガロ ウイルス(CMV)の初期プロモーターを用いて達成される。しかし、細胞内エレ メント(例えば、ヒトアクチンプロモーター)もまた、使用され得る。 本発明を実施する上での使用に適切な発現ベクターは、例えば、pSVLおよびpM SG(Pharmacia,Uppsala,Sweden)、pRSVcat(ATCC 37152)、pSV2dhfr(ATCC 371 46)、pBC12MI(ATCC 67109)、pCMVSport2.0、ならびにpCMVSport3.0のようなベク ターを含む。使用され得る哺乳動物宿主細胞は、ヒトHela、293、H9およびジャ ーカット細胞、マウスNIH3T3およびC127細胞、Cos 1、Cos 7およびCV1、ウズラQ C1-3細胞、マウスL細胞、ならびにチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を含 む。 あるいは、ポリペプチドは、染色体に組み込まれたポリヌクレオチドを含む、 安定な細胞株中で発現され得る。dhfr、gpt、ネオマイシン、ハイグロマイシン のような選択可能なマーカーを用いる同時トランスフェクションは、トランスフ ェクトされた細胞の同定および単離を可能にする。 トランスフェクトされた遺伝子はまた、大量のコードされたタンパク質を発現 するために増幅され得る。DHFR(ジヒドロ葉酸還元酵素)マーカーは、目的の遺 伝子の数百または数千さえものコピーを有する細胞株の開発に有用である。(例 えば、Alt,F.W.ら、J.Biol.Chem.253:1357-1370(1978);Hamlin,J.L.およ びMa,C.、Biochem.et Biophys.Acta、1097:107-143(1990):Page,M.J.およ びSyndenham,M.A.、Biotechnology 9:64-68(1991)を参照のこと。)別の有用な 選択マーカーは、酵素グルタミンシンターゼ(GS)である(Murphyら、Biochem J.227:277-279(1991);Bebbingtonら、Bio/Technology 10:169-175(1992))。 これらのマーカーを使用して、哺乳動物細胞を選択培地中で増殖させ、そ してもっとも高い耐性を有する細胞を選択する。これらの細胞株は、染色体に組 み込まれた、増幅された遺伝子を含む。チャイニーズハムスター卵巣(CHO)お よびNSO細胞は、タンパク質の産生のためにしばしば使用される。 プラスミドpSV2-dhfr(ATCC受託番号37146)の派生物である、発現ベクターpC 4(ATCC受託番号209646)およびpC6(ATCC受託番号209647)は、ラウス肉腫ウイ ルス(Cullenら、Molecular and Cellular Biology,438-447(March,1985))の 強力なプロモーター(LTR)プラスCMVエンハンサー(Boshartら、Cell 41:521-5 30(1985))のフラグメントを含む。例えば、BamHI、XbaI、およびAsp718の制限 酵素切断部位を有するマルチプルクローニングサイトは、目的の遺伝子のクロー ニングを容易にする。ベクターはまた、3'イントロン、ラットプレプロインシュ リン遺伝子のポリアデニル化および終結シグナル、ならびに、SV40初期プロモー ターの制御下にあるマウスDHFR遺伝子を含む。 具体的には、例えば、プラスミドpC6は、適切な制限酵素によって消化され、 次いで当該分野で公知の手順に従って、仔ウシ腸ホスフェートを使用して脱リン 酸化される。次いで、ベクターを1%アガロースゲルから単離する。 本発明のポリヌクレオチドは、実施例1に概説するプロトコルに従って増幅さ れる。天然に存在するシグナル配列が分泌タンパク質を産生するために使用され る場合、ベクターは、第二のシグナルペプチドを必要としない。あるいは、天然 に存在するシグナル配列が使用されない場合には、ベクターは異種シグナル配列 を含むように改変され得る(例えば、WO96/34891を参照のこと)。 増幅フラグメントが、市販のキット(「Geneclean」、BIO 101 Inc.,La Joll a,Ca.)を使用して1%アガロースゲルから単離される。次いで、フラグメント は、適切な制限酵素で消化され、そして再び1%アガロースゲル上で精製される 。 次いで、増幅フラグメントを同じ制限酵素で消化し、そして1%アガロースゲ ル上で精製する。次いで、単離されたフラグメントおよび脱リン酸化したベクタ ーを、T4 DNAリガーゼで連結する。次いで、E.coli HB101またはXL-1 Blue細胞 を形質転換し、ぞしてプラスミドpC6に挿入されたフラグメントを含む細菌を、 例えば、制限酵素分析を用いて同定する。 活性なDHFR遺伝子を欠くチャイニーズハムスター卵巣細胞を、トランスフェク ションに使用する。5μgの発現プラスミドpC6を、リポフェクチン(Felgnerら 、前出)を用いて、0.5μgのプラスミドpSVneoとともに同時トランスフェクトす る。プラスミドpSV2-neoは、優性選択マーカー、G418を含む抗生物質の群に対す る耐性を付与する酵素をコードするTn5からのneo遺伝子を含む。細胞を、1mg/m lのG418を補充したαマイナスMEMに播種する。2日後、細胞をトリプシン処理し 、そして10、25、または50ng/mlのメトトレキサート+1mg/mlのG418を補充した αマイナスMEM中のハイブリドーマクローニングプレート(Greiner,Germany) 中に播種する。約10〜14日後、単一のクローンをトリプシン処理し、次いでメト トレキサートの異なる濃度(50nM、100nM、200nM、400nM、800nM)を使用して、 6ウエルのペトリ皿または10mlのフラスコに播種する。次いで、メトトレキサー トの最高濃度で増殖するクローンを、さらに高い濃度(1μM、2μM、5μM、1 0μM、20μM)のメトトレキサートを含む新たな6ウェルプレートに移す。同じ 手順を、100〜200μMの濃度で増殖するクローンが得られるまで繰り返す。所望 の遺伝子産物の発現を、例えば、SDS-PAGEおよびウエスタンブロットによって、 または逆相HPLC分析によって分析する。実施例9:タンパク質融合物 本発明のポリペプチドは、好ましくは、他のタンパク質に融合される。これら の融合タンパク質は、種々の適用について使用され得る。例えば、本発明のポリ ペプチドの、Hisタグ、HAタグ、プロテインA、IgGドメイン、およびマルトース 結合タンパク質への融合は、精製を容易にする。(実施例5を参照のこと;EP A 394,827もまた参照のこと;Trauneckerら、Nature 331:84-86(1988))同様に、I gG-1、IgG-3、およびアルブミンへの融合は、インビボでの半減期を増大させる 。本発明のポリペプチドに融合した核局在化シグナルは、タンパク質を特定の細 胞下局在に標的化し得る。一方、共有結合ヘテロダイマーまたはホモダイマーは 、融合タンパク質の活性を増大または減少させ得る。融合タンパク質はまた、1 つより多い機能を有するキメラ分子を作製し得る。最後に、融合タンパク質は、 非融合タンパク質と比較して、融合タンパク質の可溶性および/または安定性を 増大させ得る。上記の融合タンパク質の全ての型は、ポリペプチドのIgG分子へ の 融合を概説する以下のプロトコル、または実施例5に記載されるプロトコルを改 変することによって作製され得る。 簡単には、IgG分子のヒトFc部分は、以下に記載の配列の5'および3'末端にわ たるプライマーを使用してPCR増幅され得る。これらのプライマーはまた、発現 ベクター(好ましくは、哺乳動物発現ベクター)へのクローニングを容易にする 都合の良い制限酵素部位を有するべきである。 例えば、pC4(受託番号第209646号)が使用される場合、ヒトFc部分は、BamHI クローニング部位に連結され得る。3'BamHI部位が破壊されるべきであることに 注意のこと。次に、ヒトFc部分を含有するベクターが、BamHIによって再び制限 され、ベクターを直線化し、そして実施例1に記載するPCRプロトコルによって 単離された本発明のポリヌクレオチドが、BamHI部位に連結される。ポリヌクレ オチドは、終止コドンなしにクローン化され、そうでなければ、融合タンパク質 は産生されないことに注意のこと。 天然に存在するシグナル配列が分泌タンパク質を産生するために使用される場 合、pC4は、第二のシグナルペプチドを必要としない。あるいは、天然に存在す るシグナル配列が使用されない場合、ベクターは異種シグナル配列を含むように 改変され得る。(例えば、WO 96/34891を参照のこと) ヒトIgG Fc領域 実施例10:ポリペプチドからの抗体の産生 本発明の抗体は、種々の方法によって調製され得る。(Current Protocols, 第2章を参照のこと。)例えば、本発明のポリペプチドを発現する細胞は、ポリ クローナル抗体を含む血清の産生を誘導するために動物に投与される。好ましい 方法において、分泌タンパク質の調製物が調製され、そして精製されて、実質的 に天然の夾雑物を含まないようにする。次いで、このような調製物は、動物に導 入されて、より大きな比活性のポリクローナル抗血清を生成する。 最も好ましい方法において、本発明の抗体は、モノクローナル抗体(または、 そのタンパク質結合フラグメント)である。このようなモノクローナル抗体は、 6:292(1976);Hammerlingら:Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas,E lsevier,N.Y.、563-681頁(1981)。)一般に、このような手順は、動物(好まし くは、マウス)をポリペプチドで免疫化すること、またはより好ましくは、分泌 ポリペプチド発現細胞での免疫化を含む。このような細胞は、任意の適切な組織 培養培地において培養され得る;しかし、10%ウシ胎仔血清(約56℃で不活化し た)を補充し、そして約10g/lの非必須アミノ酸、約1,000U/mlのペニシリン、お よび約100μg/mlのストレプトマイシンを補充したEarle改変Eagle培地において 細胞を培養することが好ましい。 このようなマウス脾細胞は抽出され、そして適切なミエローマ細胞株と融合さ れる。任意の適切なミエローマ細胞株は、本発明に従って利用され得る;しかし 、ATCCから入手可能な親ミエローマ細胞株(SP20)を利用することが好ましい。 融合後、得られるハイブリドーマ細胞を、HAT培地において選択的に維持し、次 いでWandsら(Gastroenterology 80:225-232(1981))に記載されるように限定 希釈によってクローニングする。このような選択によって得られるハイブリドー マ細胞は、次いでポリペプチドに結合し得る抗体を分泌するクローンを同定する ためにアッセイされる。 あるいは、ポリペプチドに結合し得るさらなる抗体が、抗イディオ型抗体を使 用する2工程の手順において産生され得る。このような方法は、抗体それ自体が 抗原であり、それゆえ二次抗体に結合する抗体を得ることが可能であるという事 実を利用する。この方法に従って、タンパク質特異的抗体が使用されて、動物( 好ましくは、マウス)を免疫する。次いで、このような動物の脾臓細胞を使用し て、ハイブリドーマ細胞を産生する。そして、ハイブリドーマ細胞は、タンパク 質特異的抗体に結合する能力がポリペプチドによってブロックされ得る抗体を産 生するクローンを同定するためにスクリーニングされる。このような抗体は、タ ンパク質特異的抗体に対する抗イディオ型抗体を含み、そしてさらなるタンパク 質特異的抗体の形成を誘導する動物を免疫するために使用され得る。 FabおよびF(ab')2ならびに本発明の抗体の他のフラグメントは、本明細書中で 開示される方法に従って使用され得ることが理解される。このようなフラグメン トは、代表的には、パパイン(Fabフラグメントを産生するために)またはペプ チン(F(ab')2フラグメントを産生するために)のような酵素を使用して、タン パク質分解性切断によって産生される。あるいは、分泌タンパク質結合フラグメ ントは、組換えDNA技術の適用により、または合成化学により、産生され得る。 ヒトにおける抗体のインビボ使用のために、「ヒト化」キメラモノクローナル 抗体を使用することが好ましくあり得る。このような抗体は、上記のモノクロー ナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞に由来する遺伝子構築物を使用すること によって産生され得る。キメラ抗体を産生するための方法は当該分野で公知であ る。(総説については、Morrison,Science 229:1202(1985);Oiら、BioTechniqu es 4:214(1986);Cabillyら、米国特許第4,816,567号;Taniguchiら、EP 171496 ;Morrisonら、EP 173494;Neubergerら、WO 8601533;Robinsonら、WO 8702671 ;Boulianneら、Nature 312:643(1984);Neubergerら、Nature 314:268(1985)を 参照のこと。)実施例11:高処理能力スクリーニングアッセイのための分泌タンパク質の産生 以下のプロトコルは、試験されるべきポリペプチドを含有する上清を産生する 。次いで、この上清は、実施例13〜20に記載されるスクリーニングアッセイにお いて使用され得る。 第一に、ポリ-D-リジン(644 587 Boehringer-Mannheim)ストック溶液(PBS 中に1mg/ml)を、PBS(w/oカルシウムまたはマグネシウム17-516F Biowhittaker )中で1:20に希釈して、作業溶液50μg/mlにする。200μlのこの溶液を、各ウェ ル(24ウェルプレート)に添加し、室温で20分間インキュベートする。溶液を各 ウェルにわたって分配させることを確実にする(注:チップをつけた12チャン ネルピペッターは、1つおきのチャンネルにおいて使用され得る)。ポリ-D-リ ジン溶液を吸引除去し、そして1ml PBS(リン酸緩衝化生理食塩水)でリンスす る。PBSは、細胞をプレートする直前までウェル中に残るべきであり、そしてプ レートは2週間まで前もってポリリジンでコートされ得る。 293T細胞(これは、P+20を過ぎて細胞を保有しない)を、2×105細胞/ウェル で、0.5mlのDMEM(Dulbecco改変Eagle培地)(4.5G/LのグルコースおよびL-グル タミン(12-604F Biowhittaker)/10%熱不活化FBS(14-503F Biowhittaker)/1×P enstrep(17-602E Biowhittaker)を含む)中にプレートする。細胞を一晩増殖さ せる。 翌日、滅菌溶液容器(basin):300μlリポフェクタミン(18324-012 Gibco/B RL)および5ml Optimem I(31985070 Gibco/BRL)/96ウェルプレート中で一緒に混 合する。小容量のマルチチャンネルピペッターを用いて、実施例8または9に記 載する方法によって産生されたポリヌクレオチドインサートを含有する約2μg の発現ベクターを、適切に標識された96ウェルの丸底プレート中にアリコートす る。多チャンネルピペッターを用いて、50μlのリポフェクタミン/Optimem I混 合物を各ウェルに添加する。ピペットで緩やかに吸い上げたり下げたりして混合 する。室温で15〜45分間インキュベートする。約20分後、多チャンネルピペッタ ーを使用して150μlのOptimem Iを各ウェルに添加する。コントロールとして、 インサートを欠失するベクターDNAの1つのプレートは、トランスフェクション の各セットでトランスフェクトされるべきである。 好ましくは、トランスフェクションは、以下の作業をタグ連結(tag-teaming )することによって行うべきである。タグ連結によって、時間に関する労力は半 分にされ、そして細胞をPBS上であまり多くの時間過ごさせない。まず、Aさん は、培地を細胞の4つの24ウェルプレートから吸引除去し、次いでBさんが0.5 〜1mlのPBSで各ウェルをリンスする。次いで、Aさんは、PBSリンスを吸引除去 し、そしてBさんは、チップのついた12チャンネルピペッターを使用して、チャ ンネル1つおきに、200μlのDNA/リポフェクタミン/Optimem I複合体を、まず奇 数のウェルに、次いで偶数のウェルにと、24ウェルプレート上の各列に添加する 。37℃で6時間インキュベートする。 細胞をインキュベートする間に、1×ペンストレップ(penstrep)を含むDMEM 中の1%BSAか、または2mMグルタミンおよび1×ペンストレップを含むCHO-5 培地(以下を参照のこと)のいずれかの適切な培地を調製する。(1L DMEM中にB SA(81-068-3 Bayer)100gmを溶解して、10%BSAストック溶液にする)。培地を濾 過し、そして50μlを内毒素アッセイのために15mlポリスチレンコニカル中に回 収する。 トランスフェクション反応を、好ましくはタグ連結によってインキュベーショ ン時間の終わりに終結させる。Aさんは、トランスフェクション培地を吸引除去 し、その間Bさんは、1.5mlの適切な培地を各ウェルに添加する。使用された培 地に依存して45または72時間、37℃でインキュベートする:1%BSAは45時間、 またはCHO-5は72時間。 4日目に、300μlの多チャンネルピペッターを使用して、600μlを1mlの深底 ウェルプレートにアリコートし、そして残りの上清を2mlの深底ウェルにアリコ ートする。次いで、各ウェルからの上清を実施例13〜20に記載するアッセイにお いて使用し得る。 活性が、上清を使用して以下に記載する任意のアッセイにおいて得られる場合 、活性は、ポリペプチドから直接に(例えば、分泌タンパク質として)か、また は他のタンパク質の発現を誘導するポリペプチドによって(これは、次いで上清 中に分泌される)のいずれかに由来することが特に理解される。従って、本発明 はさらに、特定のアッセイにおける活性によって特徴づけられる上清中のタンパ ク 質を同定する方法を提供する。 実施例12:GASレポーター構築物の構築 細胞の分化および増殖に関与する1つのシグナル伝達経路は、Jaks-STAT経路 と呼ばれる。Jaks-STAT経路の活性化タンパク質は、多くの遺伝子のプロモータ ーに位置する、γ活性化部位「GAS」エレメントまたはインターフェロン感受性 応答エレメント(「ISRE」)に結合する。これらのエレメントに対するタンパク 質の結合は、関連する遺伝子の発現を変化させる。 GASおよびISREエレメントは、シグナルトランスデューサーおよび転写のアク チベーターまたは「STAT」と呼ばれる転写因子のクラスによって認識される。ST ATファミリーの6つのメンバーが存在する。Stat1およびStat3は、Stat2と同様 に(IFNαに対する応答が広範であるように)、多くの細胞型において存在する 。Stat4は、より制限されており、そして多くの細胞型において存在しないが、I L-12での処理後のTヘルパークラスI細胞に見出されている。Stat5は、元々は 哺乳動物成長因子と呼ばれたが、骨髄細胞を含む他の細胞においてより高い濃度 で見出されている。それは、多くのサイトカインによって組織培養細胞において 活性化され得る。 STATは活性化されて、Janus Kinase(「Jaks」)ファミリーとして知られるキ ナーゼのセットによってチロシンリン酸化に際して細胞質から核へ移動する。Ja ksは、可溶性のチロシンキナーセの異なるファミリーを代表し、そしてTyk2、Ja k1、Jak2、およびJak3を含む。これらのキナーゼは、有意な配列類似性を示し、 そして一般に休止細胞において触媒的に不活性である。 Jakは、以下の表によって要約されるように広範なレセプターによって活性化 される。(SchidlerおよびDarnell,Ann.Rev.Biochem.64:621-51(1995)によ る総説から改変。)Jaksを活性化し得るサイトカインレセプターファミリーは、 2つの群に分けられる:(a)クラスIは、IL-2、IL-3、IL-4、IL-6、IL-7、IL -9、IL-11、IL-12、IL-15、Epo、PRL、GH、G-CSF、GM-CSF、LIF、CNTF、および トロンボポエチンについてのレセプターを含む;そして(b)クラス2は、IFN- a、IFN-g、およびIL-10を含む。クラス1レセプターは、保存されたシステイン モチーフ(4つの保存されたシステインおよび1つのトリプトファンのセット) 、およびWSXWSモチーフ(Trp-Ser-Xxx-Trp-Ser(配列番号2)をコードする膜近 接 領域)を共有する。 従って、リガンドのレセプターへの結合の際、Jaksは活性化され、これは次い でSTATを活性化し、これは、次いで移動し、そしてGASエレメントに結合する。 この全プロセスは、Jaks-STATシグナル伝達経路に包含される。 それゆえ、GASまたはISREエレメントの結合によって反映されるJaks-STAT経路 の活性化は、細胞の増殖および分化に関与するタンパク質を示すために使用され 得る。例えば、成長因子およびサイトカインは、Jaks-STAT経路を活性化すると 知られる。(以下の表を参照のこと。)従って、レポーター分子に連結したGAS エレメントを使用することにより、Jaks-STAT経路のアクチベーターが同定され 得る。 実施例13〜14に記載される生物学的アッセイにおいて使用されるプロモーター エレメントを含む合成GASを構築するために、PCRに基づいたストラテジーをGAS- SV40プロモーター配列を産生するために採用する。5'プライマーは、IRF1プロモ ーターにおいて見出され、そして一定の範囲のサイトカインでの誘導の際にSTAT に結合することが以前に証明されたGAS結合部位の4つのタンデムなコピーを含 むが(Rothmanら、Immunity 1:457-468(1994))、他のGASまたはISREエレメント を代わりに使用し得る。5'プライマーはまた、SV40初期プロモーター配列に対し て相補的な18bpの配列も含み、そしてXhoI部位に隣接する。5'プライマーの配列 は以下である。 下流プライマーはSV-40プロモーターに対して相補的であり、Hind III部位に 隣接する:5':GCGGCAAGCTTTTTGCAAAGCCTAGGC:3'(配列番号4)である。 PCR増幅をClontechから入手したB-gal:プロモータープラスミド中に存在するS V40プロモーターのテンプレートを用いて実施する。得られるPCRフラグメントを XhoI/Hind IIIを用いて消化し、そしてBLSK2-(Stratagene)にサブクローニン グする。正方向および逆方向のプライマーを用いる配列決定により、挿入物が以 下の配列を含むことを確認する: 次に、SV40プロモーター結合したこのGASプロモーターエレメントを用いて、G AS:SEAP2レポーター構築物を操作する。ここで、レポーター分子は、分泌アルカ リホスファターゼ、すなわち「SEAP」である。しかしながら、明らかに、この実 施例または他の実施例のいずれにおいても、任意のレポーターの分子が、SEAPの 代わりとなり得る。SEAPの代わりに使用し得る周知のレポーター分子には、クロ ラムフェニコールアセチルトランスフェラーセ(CAT)、ルシフェラーゼ、アル カリホスファターゼ、B-ガラクトシダーゼ、緑色蛍光タンパク質(green fluor escent protein)、または抗体により検出可能な任意のタンパク質が挙げられる 。 合成GAS-SV40プロモーターエレメントと確認された上記の配列を、GAS-SEAPベ クターを作製するために、Hind IIIおよびXhoI(SV40プロモーターを、増幅した GAS:SV40プロモーターエレメントで効率的に置換する)を用いて、Clontechから 入手したpSEAP-プロモーターベクターにサブクローニングする。しかしながらこ のベクターはネオマイシン耐性遺伝子を含まず、それゆえ、哺乳動物の発現系に は好ましくない。 従って、GAS-SEAPレポーターを発現する哺乳動物の安定な細胞株を作製するた めに、GAS-SEAPカセットをSalIおよびNotIを用いて、GAS-SEAPベクターから取り 出し、そしてGAS-SEAP/Neoベクターを作製するために、複数のクローニング部位 におけるこれらの制限部位を用いて、ネオマイシン耐性遺伝子を含むバックボー ンベクター(例えば、pGFP-1(Clontech))に挿入する。一旦、このベクターを哺 乳動物細胞にトランスフェクトすれば、続いて、このベクターは実施例13〜14に 記載されるようにGAS結合のためのレポーター分子として使用し得る。 他の構築物を上記の記載を使用し、そしてGASを異なるプロモーター配列で置 換して、作製し得る。例えば、NFK-BおよびEGRプロモーター配列を含むレポータ ー分子の構築物を、実施例15および16に記載する。しかし、多くの他のプロモー ターは、これらの実施例に記載のプロトコルを使用して置換し得る。例えば、SR E、IL-2、NFAT、またはオステオカルシンのプロモーターを単独または組み合わ せで置換し得る(例えば、GAS/NF-KB/EGR、GAS/NF-KB、Il-2/NFAT、またはNF-KB /GAS)。同様に、他の細胞株(例えば、HELA(上皮細胞)、HUVEC(内皮細胞) 、Reh(B細胞)、Saos-2(骨芽細胞)、HUVAC(大動脈細胞)、または心筋細胞 )を、レポーター構築物の活性を試験するために使用し得る。実施例13:T細胞の活性についての高処理能力スクリーニングアッセイ 以下のプロトコルを、例えば、T細胞を増殖または分化させ得る増殖因子およ びサイトカインのような因子を同定することによりT細胞の活性を評価するため に使用する。T細胞の活性を実施例12で作製したGAS/SEAP/Neo構築物を用いて評 価する。従って、SEAP活性を増加させる因子は、Jaks-STATSシグナル伝達経路を 活性化するための能力を示す。このアッセイに使用したT細胞はJurkat T細胞 (ATCC受託番号TIB-152)であるが、Molt-3細胞(ATCC受託番号CRL-1552)およ びMolt-4細胞(ATCC受託番号CRL-1582)細胞をまた使用し得る。 Jurkat T細胞は、リンパ芽球性CD4+ Thlヘルパー細胞である。安定な細胞株 を作製するために、およそ200万のJurkat細胞をDMERIE-C(Life Technologies) を用いて、GAS-SEAP/neoベクターでトランスフェクト(以下に記載のトランスフ ェクション手順)する。トランスフェクトした細胞をおよそ20,000細胞/ウェル の密度まで播種し、そして1mg/mlのゲンチシン(genticin)に対して耐性である トランスフェクト体を選択する。耐性コロニーを増殖させ、次いで、インターフ ェロンγの漸増する濃度に対するそれらの応答について試験する。選択したクロ ーンの用量反応を示す。 特に、以下のプロトコールにより、200μlの細胞を含む75のウェルのために十 分な細胞を得る。従って、複数の96ウェルプレートについて十分な細胞を産生す るために、スケールアップするか、または複数で実施するかである。Jurkat細胞 を1%のPen-StrepとともにRPMI+10%血清中で維持する。T25フラスコ中で2.5mlの OPTI-MEM(Life Technologies)と10μgのプラスミドDNAを組み台わせる。50μl のDMRIE-Cを含む2.5mlのOPTI-MEMを添加し、そして、室温で15〜45分間インキュ ベートする。 インキュベート時間の間、細胞濃度をカウントし、必要な細胞数(トランスフ ェクションあたり107個)をスピンダウンし、そして最終濃度が107細胞/mlとな るようOPTI-MEM中で再懸濁する。次いで、1mlのOPTI-MEM中の1×107個の細胞 をT25フラスコに加え、そして37℃で6時間インキュベートする。インキュベー ションの後、10mlのRPMI+15%の血清を添加する。 Jurkat:GAS-SEAP安定レポーター株をRPMI+10%血清、1mg/mlゲンチシン、およ び1% Pen-Strep中で維持する。これらの細胞を実施例11に記載されるプロトコル により産生されるようなポリペプチドを含む上清で処置する。 上清で処理する日に、細胞を洗浄すべきであり、そして1mlあたり500,000個の 細胞密度となるまで新鮮なRPMI+10%血清中に再懸濁するべきである。必要な細胞 の正確な数は、スクリーニングされる上清の数に依存する。1枚の96ウェルプレ ートについて、およそ1000万個の細胞(10枚のプレートについては1億個の細胞 )が必要である。 細胞を、96ウェルのディッシュに分与するために、12チャンネルのピペットを 用いて、三角のリザーバーボートに細胞を移す。200μlの細胞を、12チャンネル を用いて、それぞれのウェルに移す(従って、ウェル当たり100,000個の細胞を 添加する)。 全てのプレートに播種した後、50μlの上清を、12チャンネルピペットを用い て、上清を含む96ウェルプレートから各ウェルに直接的に移す。さらに、内因性 のインターフェロンγの用量(0.1、1.0、10ng)を、ウェルH9、ウェルH10、お よびウェルH11に添加し、アッセイについてのさらなる陽性コントロールとして 供する。 上清で処理したJurkat細胞を含む96ウェルディッシュをインキュベーターに48 時間置く(注:この時間は48〜72時間の間で変化する)。次いで、各ウェルから 35μlのサンプルを12チャンネルのピペットを用いて、不透明な96ウェルプレー トに移す。不透明なプレートを(セロファン(sellophene)のカバーを用いて) 覆うべきであり、そして実施例17に従うSEAPアッセイを行うまで、20℃で保存す る。残存する処理した細胞を含むプレートを4℃に置き、そして、所望するなら ば、特定のウェル上でのアッセイを繰り返すための物質の供給源として供する。 陽性コントロールとして、100単位/mlのインターフェロンγを使用し得、これ は、Jurkat T細胞を活性化することが公知である。代表的には、30倍を超える 誘導を、陽性コントロールのウェルにおいて観察する。実施例14:骨髄性の活性を同定する高処理能力スクリーニングアッセイ 以下のプロトコルを、骨髄性細胞を増殖または分化させ得る増殖因子およびサ イトカインのような因子を同定することにより骨髄性の活性を評価するために使 用する。骨髄細胞活性を実施例12において産生されたGAS/SEAP/Neo構築物を用い て評価する。従って、SEAP活性を増加させる因子は、Jaks-STATSシグナル伝達経 路を活性化する能力を示す。このアッセイに使用した骨髄性細胞は、U937、前単 球(pre-monocyte)細胞株であるが、TF-1、HL-60、またはKG1も使用し得る。 U937細胞を、実施例12において産生されたGAS/SEAP/Neo構築物で、一過性にト ランスフェクトするために、DEAE-Dextran法(Kharbandaら、1994,Cell Growth & Differentiation,5:259-265)を用いる。最初に、2×107個のU937細胞を収 集し、そしてPBSで洗浄する。U937細胞は、通常、100単位/mlのペニシリンおよ び100mg/mlのストレプトマイシンを補充した10%熱非働化ウシ胎児血清(FBS)を 含むRPMI 1640培地中で増殖する。 次に、0.5mg/ml DEAE-Dextran、8μgのGAS-SEAP2プラスミドDNA、140mM NaCl 、5mM KCl、375μM Na2HPO4.7H2O、1mM MgCl2、および675μM CaCl2を含む1mlの 20mMTris-HCl(pH7.4)緩衝液に細胞を懸濁する。37℃で45分間インキュベート する。 10% FBSを含むRPMI 1640培地で細胞を洗浄し、次いで、10mlの完全培地に再懸 濁し、そして37℃で36時間インキュベートする。 GAS-SEAP/U937安定細胞を、400μg/mlのG418中で細胞を増殖させることにより 得る。1〜2ヶ月毎ではあるが、一定な増殖のために、G418を含まない培地を使 用する。細胞を二継代の間、400μg/ml G418中で再増殖させるべきである。 これらの細胞を1×108個の細胞を収集すること(これは10枚の96ウェルプレ ートアッセイのために十分である)により試験し、そしてPBSで洗浄する。上記 の増殖培地200ml中で、5×105細胞/mlの最終密度で細胞を再懸濁する。96ウェ ルプレートにおいてウェルあたり200μlの細胞をプレートする(すなわち、1× 105細胞/ウェル)。 実施例11に記載されるプロトコルにより調製された上清を50μl添加する。37 ℃で48〜72時間インキュベートする。陽性コントロールとして、100単位/mlのイ ンターフェロンγを使用し得、これはU937細胞を活性化させることで公知である 。代表的には、30倍を超える誘導が、陽性コントロールウェルにおいて観察され る。SEAPは、実施例17に記載のプロトコルに従って上清をアッセイする。実施例15:ニューロン活性を同定する高処理能力スクリーニングアッセイ 細胞を増殖および分化させる場合、遺伝子群を多くの異なるシグナル伝達経路 を介して活性化する。これらの遺伝子の1つであるEGR1(初期増殖応答遺伝子1 )を活性化時に種々の組織および細胞型において誘導する。EGR1のプロモーター はこのような誘導を担う。レポーター分子に結合したEGR1プロモーターを使用し て、細胞の活性化を評価し得る。 詳細には、以下のプロトコルをPC12細胞株におけるニューロン活性を評価する ために使用する。PC12細胞(ラット褐色細胞腫(phenochromocytoma cell))は 、多くのマイトジェン(例えば、TPA(テトラデカノイルホルボールアセテート )、NGF(神経成長因子)、およびEGF(上皮増殖因子))での活性化により増殖 および/または分化することが公知である。この処理の間にEGR1遺伝子発現を活 性化する。従って、PC12細胞を、SEAPレポーターに結合したEGRプロモーターを 含む構築物で、安定にトランスフェクトすることにより、PC12細胞の活性化を評 価し得る。 EGR/SEAPレポーター構築物を以下のプロトコルによりアセンブリし得る。EGR- 1プロモーター配列(-633〜+1)(Sakamoto Kら、Oncogene 6:867-871(1991)) を以下のプライマーを用いて、ヒトゲノムDNAからPCR増幅し得る: 次いで、実施例12において作製したGAS:SEAP/Neoベクターを使用して、EGR1増 幅産物をこのベクターに挿入し得る。XhoI/HindIII制限酵素を使用してGAS:SEAP /Neoベクターを線状化し、GAS/SV40スタッファー(stuffer)を取り除く。これ らと同じ酵素を用いて、EGR1増幅産物を制限する。ベクターとEGR1プロモーター とを連結する。 細胞培養のための96ウェルプレートを調製するために、コーティング溶液(30 %エタノール(滅菌濾過)中のコラーゲンI型(Upstate Biotech Inc.カタログ 番号08-115)の1:30希釈)を1つの10cmプレートあたり2ml、または96ウェルプ レートのウェルあたり50ml添加し、そして2時間風乾させる。 PC12細胞を予めコートした10cm組織培養ディッシュ上で、10%ウマ血清(JRHBI OSCIENCESカタログ番号12449-78P)、ペニシリン(100単位/ml)およびストレプ トマイシン(100μg/ml)を補充した5%熱非働化ウシ胎児血清(FBS)を含むRPMI -1640培地(Bio whittaker)中で日常的に増殖させる。1つから4つへの分割を 3〜4日毎に行う。細胞を掻き取ることによりプレートから取り出し、そして15 回以上の間、上下にピペッティングし再懸濁する。 EGR/SEAP/Neo構築物を、実施例11に記載のLipofectamineプロトコルを使用し て、PC12にトランスフェクトする。EGR-SEAP/PC12安定細胞を300μg/mlのG418中 で細胞を増殖させることにより得る。1〜2ヶ月毎ではあるが、G418を含まない 培地を日常的な増殖のために使用する。細胞を2継代の間、300μg/mlのG418中 で再増殖させるべきである。 ニューロン活性をアッセイするために、およそ70〜80%コンフルエントである 細胞を有する10cmプレートを、古い培地を除去することによりスクリーニングす る。細胞をPBS(リン酸緩衝化生理食塩水)を用いて1回洗浄する。次いで、細 胞を低血清培地(抗生物質とともに1%ウマ血清および0.5% FBSを含むRPMI-1640 )中で一晩、飢餓させる。 翌朝、培地を除去し、そしてPBSで細胞を洗浄する。プレートから細胞を掻き 取り、細胞を2mlの低血清培地中でよく懸濁する。細胞数をカウントし、そして より低血清の培地に添加し、5×105細胞/mlの最終細胞密度に到達させる。 200μlの細胞懸濁液を96ウェルプレートの各ウェルに添加する(1×105細胞/ ウェルと同じ)。実施例11により産生された50μlの上清を、37℃で48〜72時間 を加える。陽性コントロールとして、EGRを介してPC12細胞を活性化することが 公知の成長因子(例えば、50μg/μlの神経成長因子(NGF))を使用し得る。代 表的には、陽性コントロールウェルにおいて50倍を超えるSEAP誘導が見られる。 SEAPは実施例17に従って、上清をアッセイする。実施例16:T細胞の活性についての高処理能力スクリーニングアッセイ NF-κB(核因子κB)は、広範な種々の薬剤(炎症性サイトカインであるIL-1 およびTNF、CD30およびCD40、リンホトキシン-αおよびリンホトキシン-βを含 む)により、LPSまたはトロンビンへの曝露により、ならびに特定のウイルス遺 伝子産物の発現により活性化される転写因子である。転写因子として、NF-κBは 免疫細胞の活性化に関与する遺伝子の発現、アポトーシス(NF-κBは、アポトー シスから細胞を保護するために出現する)、B細胞およびT細胞の発生、抗ウイ ルス応答および抗菌応答の制御、ならびに複数のストレス応答を調節する。 刺激しない条件において、NF-κBはI-κB(インヒビターκB)を有する細胞質 に保持される。しかしながら、刺激の際に、I-κBはリン酸化され、そして分解 (degraded)され、NFκBが核に往復する(shuttle)のを引き起こす。これによ り標的遺伝子の転写を活性化する。NF-κBにより活性化される標的遺伝子には、 IL-2、IL-6、GM-CSF、ICAM-1およびVHCクラスIが挙げられる。 その中心的な役割および一定の範囲の刺激に応答する能力のために、NF-κBプ ロモーターエレメントを利用するレポーター構築物を、実施例11において産生さ れた上清をスクリーニングするために使用する。NF-κBのアクチベーターまたは インヒビターは、疾患の処置に有用である。例えば、NF-κBのインヒビターは、 急性または慢性的なNF-κBの活性化に関連するこれらの疾患(例えば、慢性関節 リウマチ)を処置するために使用し得る。 NF-κBプロモーターエレメントを含むベクターを構築するために、PCRに基づ いたストラテジーを採用する。上流のプライマーは、NF-κB結合部位の4つのタ ンデムなコピー(GGGGACTTTCCC)(配列番号8)、SV40初期プロモーター配列の 5'末端に対して相補的な18bpの配列を含み、そしてXhoI部位に隣接する: 下流プライマーは、SV40プロモーターの3'末端に対して相補的であり、そして HindIII部位に隣接する: PCR増幅を、Clontechから入手したpB-gal:プロモータープラスミドに存在する SV40プロモーターのテンプレートを使用して行う。得られたPCRフラグメントをX hoIおよびHindIIIで消化し、そしてBLSK2-(Stratagene)にサブクローニングす る。T3およびT7プライマーを用いる配列決定は挿入物が以下の配列を含むことを 確認する: 次に、XhoIおよびHindIIIを使用して、pSEAP2-プロモータープラスミド(Clon tech)に存在するSV40最小プロモーターエレメントをこのNF-κB/SV40フラグメ ントと置換する。しかしながら、このベクターはネオマイシン耐性遺伝子を含ま ず、そしてそれゆえ哺乳動物の発現系には好ましくない。 安定な哺乳動物細胞株を作製するために、NF-κB/SV40/SEAPカセットを制限酵 素SalIおよびNotIを使用して上記のNF-κB/SEAPベクターから取り出し、そして ネオマイシン耐性を含むベクターに挿入する。詳細には、SalIおよびNotIでpGFP -Iを制限した後に、NF-κB/SV40/SEAPカセットをpGFP-I(Clontech)に挿入し、 GFP遺伝子を置換した。 一旦、NF-κB/SV40/SEAP/Neoベクターを作製すれば、実施例13に記載のプロト コルに従って、安定なJurkat T細胞を作製し、そして維持する。同様に、これ らの安定なJurkat T細胞を含む上清をアッセイするための方法がまた、実施例1 3に記載される。陽性コントロールとして、外因性のTNFα(0.1、1、10ng)をウ ェルH9、H10、およびH11に添加し、代表的には、5〜10倍の活性化を観察する。実施例17:SEAP活性についてのアッセイ 実施例13〜16に記載されるアッセイのためのレポーター分子として、SEAP活性 を、以下の一般的な手順に従ってTropix Phospho-light Kit(カタログ番号BP-4 00)を用いて、アッセイする。Tropix Phospho-light Kitは、以下で使用される 希釈緩衝液、アッセイ緩衝液、および反応緩衝液を提供する。 2.5×希釈緩衝液でディスペンサーをプライムし、そして15μlの2.5×希釈緩 衝液を35μlの上清を含むオプティプレート(Optiplate)に分与する。プラスチ ックシーラーでプレートをシールし、そして65℃で30分間インキュベートする。 一様でない加温を避けるためにオプティプレートを引き離す。 サンプルを室温まで15分間冷ます。ディスペンサーを空にし、そしてアッセイ 緩衝液でプライムする。50μlのアッセイ緩衝液を添加し、そして室温で5分間 インキュベートする。ディスペンサーを空にし、そして反応緩衝液でプライムす る(以下の表を参照のこと)。50μlの反応緩衝液を添加し、そして室温で20分 間インキュベートする。化学発光シグナルの強度は時間依存し、そして照度計上 で5つのプレートを読むために約10分間を費やすので、5つのプレートをそれぞ れの時間で処理すべきであり、10分後に2つ目のセットを開始する。 照度計における相対的な光の単位(light unit)を読む。ブランクとしてH12 をセットし、そして結果を印字する。化学発光の増加は、レポーター活性を示す 。 反応緩衝液の処方: 実施例18:低分子の濃度および膜透過性における変化を同定する高処理量スクリ ーニングアッセイ レセプターへのリガンドの結合は、カルシウム、カリウム、ナトリウムなど低 分子およびpHの細胞内レベルを変化させ、さらに膜電位を変化させることは公知 である。これらの変化を特定細胞のレセプターに結合する上清の同定を行うアッ セイで測定し得る。以下のプロトコルは、カルシウムのアッセイを記載するが、 このプロトコルを容易に改変し、カリウム、ナトリウム、pH、膜電位、または蛍 光プローブにより検出可能な任意の他の低分子における変化を検出し得る。 以下のアッセイは、蛍光画像化プレートリーダー("FLIPR")を使用して低分子 と結合する蛍光分子(分子プローブ)における変化を測定する。明らかに、低分 子を検出する任意の蛍光分子を本明細書で用いるカルシウム蛍光分子、fluo-3の 代わりに使用し得る。 接着細胞については、細胞を10,000〜20,000細胞/ウエルで、底が透明なCo-s tar black96-ウエルプレートに播種する。このプレートをCO2インキュベーター 内で20時間インキュベートする。接着細胞をBiotek洗浄器内で200μlのHBSS(Han k's Balanced Salt Solution)で二回洗浄し、最後の洗浄後、緩衝液100μlを残 す。 1mg/ml fluo-3の貯蔵溶液を10%プルロン酸(pluronic acid)DMSOで作製する 。細胞にfluo-3を負荷するため、12μg/ml fluo-3 50μlを各ウエルに添加する 。このプレートをCO2インキュベーター中、37℃で60分間インキュベートする。 プレートをBiotek洗浄器で、HBSSにより4回洗浄し、緩衝液100μlを残す。 非接着細胞については、細胞を遠心して培養培地から分離する。細胞を2〜5 ×106細胞/mlに50mlのコニカルチューブ内でHBSSにより再懸濁する。1mg/ml fl uo-3の10%プルロン酸DMSO溶液4μlを細胞懸濁液1mlごとに加える。次に、チュ ーブを37℃の水浴中に30〜60分間放置する。細胞をHBSSで二回洗浄し、1×106 細胞/mlに再懸濁し、そしてマイクロプレートに100μl/ウエルずつ分配する。プ レートを1000rpmで5分間遠心分離する。次に、プレートをDenley Cell Wash中 で200μlで一回洗浄した後、吸引して最終容量を100μlにする。 非細胞ベースのアッセイでは、各ウエルは、fluo-3などの蛍光分子を含有する 。 上清をウエルに添加し、そしてその蛍光変化を検出する。 細胞内カルシウムの蛍光を測定するため、FLIPRを以下のパラメーターについ て設定する:(1)システムゲインは、300〜800mW;(2)暴露時間は、0.4秒間 ;(3)カメラF/stopは、F/2;(4)励起波長は488nm;(5)発光波長は530nm; および(6)サンプル添加量は50μlである。530nmにおける発光の増加は、結果 として細胞内Ca++濃度が増加したとしても、細胞外シグナリングを示す。実施例19:チロシンキナーゼ活性を同定する高処理量スクリーニングアッセイ タンパク質チロシンキナーゼ(PTK)は、膜貫通キナーゼおよび細胞質キナーゼ の多様な群を表す。レセプタータンパク質チロシンキナーゼ(RPTK)群は、PDGF,F GF、EGF、NGF、HGFおよびインシュリンレセプターサブファミリーを含む一連の 有糸分裂促進性および代謝性成長因子のレセプターである。さらに、相当するリ ガンドが未知である大きなRPTKファミリーがある。RPTKのリガンドは、主として 分泌小タンパク質を含むが、膜結合型および細胞外マトリックスタンパク質も含 有する。 リガンドによるRPTKの活性化は、リガンド介在性レセプター二量体化を伴い、 レセプターサブユニットのトランスリン酸化および細胞質チロシンキナーゼの活 性化が起こる。細胞質チロシンキナーゼには、srcファミリー(例えば、src、yeS 、lck、lyn、fyn)のレセプター関連チロシンキナーゼならびにJakファミリーな どの非レセプター結合性および細胞質ゾルタンパク質チロシンキナーゼが挙げら れる。これらのメンバーは、サイトカインスーパーファミリーのレセプター(例 えば、インターロイキン、インターフェロン、GM-CSFおよびレプチン)によって 惹起されるシグナル変換を介在する。 チロシンキナーゼ活性を刺激し得る公知の因子が広範囲に及ぶため、チロシン キナーゼシグナル変換経路を活性化し得る新規なヒト分泌タンパク質の同定は興 味深い。従って、以下のプロトコルを設計して、チロシンキナーゼシグナル変換 経路を活性化し得るその新規なヒト分泌タンパク質を同定する。 標的細胞(例えば、初代ケラチノサイト)を約25,000細胞/ウエルの密度で、 Nalge Nunc(Naperville,IL)から購入した96ウエルLoprodyne Silent Screen Pla tesに播種する。プレートを100%エタノールで30分間、二回すすいで滅菌し、水 ですすいだ後、一晩乾燥させる。幾つかのプレートを、100mlの細胞培養グレー ドI型コラーゲン(50mg/ml)、ゼラチン(2%)またはポリリジン(50mg/ml)(これら は全て、Sigma Chemicals(St.Louis,MO)から購入し得る)で、またはBecton Dic kinson(Bedford,MA)から購入した10%Matrigel、あるいは子ウシ血清で2時間被 覆し、PBSですすいだ後、4℃で貯蔵する。増殖培地に5,000細胞/ウエルを蒔き 、48時間後に製造業者のAlamar Biosciences,Inc.(Sacramento,CA)が記載するよ うに、alamarBlueを使用して細胞数を間接定量することにより、これらのプレー トで増殖した細胞をアッセイする。Becton Dickinson(Bedford,MA)のFalconプレ ートカバー#3071を使用し、Loprodyne Silent Screen Plateを覆う。Falcon Mic rotest III細胞培養プレートもまた、いくつかの増殖実験によって使用し得る。 抽出物を調製するため、A431細胞をLoprodyneプレートのナイロン膜上に蒔き( 20,000/200ml/ウエル)、完全培地内で一晩培養する。細胞を無血清基本培地中で 24時間インキュベートして静止させる。EGF(60ng/ml)または実施例11で生成した 上清50μlで5〜20分間処理した後、培地を除去し、100mlの抽出緩衝液(20mM HE PES pH7.5,0.15M NaCl,1%TritonX-100,0.1%SDS,2mM Na3VO4,2mM Na4P2O7およ びBoeheringer Mannheim(Indianapolis,IN)から入手したプロテアーゼインヒビ ターの混合物(#1836170))を各ウエルに添加し、そしてプレートを回転振盪器上 、4℃で5分間振盪する。次に、プレートを真空トランスファーマニホールドに 設置し、ハウスバキュームを使用して抽出物を各ウエルの底の0.45mm膜で濾過す る。抽出物をバキュームマニホールド底の96-ウエル捕獲/アッセイプレートに 集め、そして直ちに氷上に置く。遠心分離により明澄化した抽出物を得るため、 界面活性剤で5分間可溶化した後、各ウエルの含有物を除去し、4℃、16,000× gで15分間遠心分離する。 濾過抽出物をチロシンキナーセ活性レベルについて試験する。チロシンキナー ゼ活性を検出する多数の方法が公知であるが、本明細書においては方法の一つを 記載する。 一般的に、特異的な基質(ビオチン化ペプチド)上のチロシン残基をリン酸化 する能力を測定することにより、上清のチロシンキナーゼ活性を評価する。この 目的に使用し得るビオチン化ペプチドには、PSK1(細胞分裂キナーゼcdc2-p34の アミノ酸6〜20に相当)およびPSK2(ガストリンのアミノ酸1〜17に相当)がある 。両ペプチドは、一連のチロシンキナーゼの基質であり、Boehringer Mannheim から入手し得る。 以下の成分を順に添加することにより、チロシンキナーゼ反応をセットアップ する。まず、5μMビオチン化ペプチド10μlを添加した後、順に、ATP/Mg2+(5mM ATP/50mM MgCl2)、5×アッセイ緩衝液(40mM塩酸イミダゾール、pH7.3、40mM β-グリセロリン酸塩、1mM EGTA、100mM MgCl2、5mM MnCl2、0.5mg/ml BSA)10 μl、バナジウム酸ナトリウム(1mM)5μl、最後に水5μlを加える。成分を穏や かに混合し、反応混合物を30℃で2分間プレインキュベートする。コントロール 酵素または濾過上清10μlを加えて反応を開始させる。 次に、120mM EDTA10μlを添加してチロシンキナーゼアッセイ反応を停止させ 、反応物を氷上に置く。 反応混合物の50μlのアリコートをマイクロタイタープレート(MTP)モジュール に移し、37℃で20分間インキュベートすることにより、チロシンキナーゼ活性を 測定する。これにより、ストレプトアビジン(streptavadin?)被覆96ウエルプレ ートをビオチン化ペプチドと結合させる。MTPモジュールを300μl/ウエルのPBS で4回洗浄する。次に、西洋ワサビペルオキシダーゼ(抗P-Tyr-POD(0.5u/ml)) に結合した抗ホスホチロシン(phospotyrosine)抗体75μlを、各ウエルに添加し た後、37℃で1時間インキュベートする。ウエルを上記のように洗浄する。 次に、ペルオキシダーゼ基質溶液(Beohringer Mannheim)100μlを加え、室温 で少なくとも5分間(最長30分間)インキュベートする。ELISAリーダーを使用 して、405nmにおけるサンプルの吸光度を測定する。結合ペルオキシダーゼ活性 レベルをELISAリ−ダーを使用して定量し、これは、チロシンキナーゼ活性レベ ルを反映する。実施例20:リン酸化活性を同定する高処理量スクリーニングアッセイ 実施例19に記載のタンパク質チロシンキナーゼ活性アッセイの可能性のある代 替および/または補完(compliment)として、主要な細胞内シグナル変換中間体 の活性化(リン酸化)を検出するアッセイもまた使用し得る。例えば、下記のよ うに、一つの特定なアッセイは、Erk-1およびErk-2キナーゼのチロシンリン酸化 を検出し得る。しかし、Raf、JNK、p38MAP、Mapキナーゼキナーゼ(MEK)、MEKキ ナーゼ、Src、筋肉特異的キナーゼ(MuSK)、IRAK、TecおよびJanusなどの他の分 子ならびに他の任意のホスホセリン、ホスホチロシンまたはホスホスレオニン分 子のリン酸化を以下のアッセイでこれらの分子をErk-1またはErk-2と置き換える ことにより検出し得る。 特に、96ウエルELISAプレートのウエルをプロテインG(1μg/ml)0.1mlにより室 温(RT)で2時間被覆してアッセイプレートを作製する。次に、プレートをPBSで すすぎ、3%BSA/PBSによりRTで1時間ブロックする。次に、プロテインGプレー トを二つの市販のErk-1およびErk-2に対するモノクローナル抗体(100ng/ウエル) (Santa Cruz Biotechnology)で処理(RTで1時間)する。(他の分子を検出する ため、この工程を、上記の任意の分子を検出するモノクローナル抗体と交換する ことにより、容易に変更し得る。)PBSで3〜5回すすいだ後、使用時まで、プ レートを4℃で貯蔵する。 A431細胞を20,000/ウエルで96ウエルLoprodyne濾過プレートに播種し、増殖培 地中で一晩培養する。次に、細胞を基本培地(DMEM)中で48時間飢餓させた後、EG F(6ng/ウエル)または実施例11で得た上清50μlで5〜20分間処理する。次に、細 胞を可溶化し、抽出物を濾過して直接測定プレート内へ入れる。 抽出物とRTで1時間インキュベートした後、ウエルを再度すすぐ。陽性コント ロールとして、市販のMAPキナーゼ調製物(10ng/ウエル)をA431抽出物の代わりに 使用する。次に、プレートを、Erk-1およびErk-2キナーゼのリン酸化エピトープ を特異的に認識する市販のポリクローナル(ウサギ)抗体(1μg/ml)と処理する( RTで1時間)。この抗体を標準的な手順によりビオチン化する。次に、結合ポリ クローナル抗体をユーロピウムストレプトアビジン(Europium-streptavidin) およびユーロピウム(Europium)蛍光増強剤とWallac DELFIA装置内で連続的に インキュベートする(時間分解性蛍光)ことによって定量する。バックグラウン ドを超える蛍光シグナルの増加は、リン酸化を示す。実施例21:ポリヌクレオチドに相当する遺伝子における変化の測定方法 目的の表現型(疾病などの)を提示する家族全員または個々の患者からRNAを 単離する。次に、cDNAをこれらのRNAサンプルから当該分野で公知のプロトコル を使用して生成する(Sambrookを参照)。次に、cDNAを、配列番号Xにおける目 的の領域を取り囲むプライマーを使用するPCRの鋳型として使用する。提案PCR条 件は、Sidransky,Dら、Science252:706(1991)に記載の緩衝溶液を使用し、95℃ で30秒間;52〜58℃で60〜120秒間;および70℃で60〜120秒間のサイクルを35回行 う。 次に、PCR産物を、SequiTherm Polymerase(Epicentre Technologies)を用いて 5'末端にT4ポリヌクレオチドキナーゼを標識したプライマーを使用して配列決定 する。選択したエクソンのイントロンーエクソン境界線もまた測定し、ゲノムPC R産物を分析してその結果を確認する。次に、変異を有すると疑われるPCR産物の クローン化および配列決定を行い、直接配列決定結果を確認する。 PCR産物を、Holton,T.A.およびGraham,M.W.,Nucleic Acids Research,19:1156 (1991)に記載のようにT尾部ベクターにクローン化し、T7ポリメラーゼ(United S tates Biochemical)で配列決定する。病気に罹った個体を正常個体には存在しな い突然変異により同定する。 ゲノム再配置もまた、ポリヌクレオチドに対応する遺伝子における改変を測定 する方法として観察する。実施例2に従って単離したゲノムクローンを、ジゴキ シゲニンデオキシ-ウリジン5'-三リン酸(Boehringer Manheim)でニックトランス レーションし、そしてJohnson,Cg.ら、Methods Cell Biol.35:73-99(1991)に 記載のようにFISHを行う。対応するゲノムの遺伝子座への特異的ハイブリダイゼ ーションのために、大過剰のヒトcot-1 DNAを用いて標識プローブとのハイブリ ダイゼーションを行う。染色体を、4,6-ジアミノ-2-フェニリドールおよびヨウ 化プロピジウムで対比染色しCおよびRバンドの組み合わせを生成する。正確な マッピングのための整列イメージを、三重バンドフィルターセット(Chroma Tech nology,Brattleboro,VT)と冷却電荷結合素子カメラ(Photometrics,Tucson,AZ)お よび可変励起波長フィルター(Johnson,Cv.ら、Genet.Anal.Tech.Appl.,8:75(199 1))とを組み合わせて用いて得る。ISee Graphical Program SyStem(Inovision Corporation,Durham,NC)を使用して、イメージ収集、分析および染色体部分長 測定を行う。プローブがハイブリダイズしたゲノム領域の染色体改変を、挿入、 欠失および転座として同定する。これらの改変を関連疾患の診断マーカーとして 使用する。実施例22:生物学的サンプル中のポリペプチドの異常レベルを検出する方法 本発明のポリペプチドは生物学的サンプル中で検出し得、そしてポリペプチド レベルの上昇および低下が検出されるなら、このポリペプチドは、特定表現型の マーカーである。検出方法は数多くあり、そしてそれ故、当業者は以下のアッセ イをそれらの特定の必要性に適合するために改変し得る。 例えば、抗体サンドイッチELISAを使用し、サンプル中、特に、生物学的サン プル中の可溶性ポリペプチドを検出する。マイクロタイタープレートのウエルを 、特異的抗体を用いて最終濃度0.2〜10μg/mlで被覆する。この抗体は、モノク ローナルまたはポリクローナルのいずれかであって、実施例10に記載の方法によ り産生される。このウエルをブロックして、ウエルに対するポリペプチドの非特 異的結合が減少するようにする。 次に、被覆ウエルを、ポリペプチド含有サンプルと室温で2時間以上インキュ ベートする。好ましくは、系列希釈サンプルを使用して結果を確認すべきである 。次に、プレートを脱イオン水または蒸留水で三回洗浄し、非結合ポリペプチド を除去する。 次に、特異的抗体-アルカリホスファターゼ結合体50μlを25〜400ng濃度で加 え、室温で2時間インキュベートする。プレートを再び脱イオン水または蒸留水 で三回洗浄し、非結合ポリペプチドを除去する。 4-メチルウンベリフェリルリン酸(MUP)またはp-ニトロフェニルリン酸(NPP)基 質溶液75μlを各ウエルに添加し、そして室温で1時間インキュベートする。反 応物をマイクロタイタープレートリーダーにより測定する。系列希釈対照サンプ ルを使用して標準曲線を作成し、そしてX軸(対数スケール)にポリペプチド濃 度を、そしてY軸(直線スケール)に蛍光または吸光度をプロットする。標準曲 線を用いてサンプル中のポリペプチド濃度を補間する。実施例23:ポリペプチドの製剤化 分泌ポリペプチド組成物を処方し、そして個々の患者の臨床状態(特に、分泌 ポリペプチド単独処置の副作用)、送達部位、投与方法、投与計画および担当医 に知られた他の因子を考慮に入れ、GMP(good medical practice)を遵守する方式 で投薬する。従って、本明細書において目的とする「有効量」は、このような考 慮を行って決定される。 一般的命題として、用量当り、非経口的に投与される分泌ポリペプチドの合計 薬学的有効量は、患者体重の、約1μg/kg/日〜10mg/kg/日の範囲にあるが、上 記のようにこれは治療的判断に委ねられる。さらに好ましくは、このホルモンに ついて、この用量は、少なくとも0.01mg/kg/日、最も好ましくはヒトに対して約 0.01〜1mg/kg/日である。連続投与する場合、代表的には、分泌ポリペプチドを 約1〜50μg/kg/時間の投薬速度で日に1〜4回の注射かまたは連続皮下注入(例 えばミニポンプを用いる)のいずれかにより投与する。静脈内用バッグ溶液もま た使用し得る。変化を観察するために必要な処置期間および応答が生じる処置後 の間隔は、所望の効果に応じて変化するようである。 発明の分泌タンパク質を含む薬学的組成物を、経口内、直腸内、非経口的、槽 内(intracistemally)、膣内、腹腔内、局所的(粉末、軟膏、ゲル、滴、非経口的 または経皮パッチによるなど)、口内あるいは経口または鼻腔スプレーとして投 与する。「薬学的に受容可能なキャリア」とは、非毒性固体、半固体または液体 充填剤、希釈剤、被包材または任意の型の製剤補助剤をいう。本明細書で用いる 用語「非経口的」とは、静脈内、筋肉内、腹腔内、膀胱内、皮下および関節内注 射および注入を含む投与の様式をいう。 分泌ポリペプチドはまた、徐放性システムにより適切に投与される。適切な例 の徐放性組成物は、例えば、フィルムまたは、マイクロカプセルの成形品中の半 透過性ポリマーマトリックスを包含する。徐放性マトリックスには、ポリラクチ ド類(米国特許第3,773,919号、EP第58,481号)、L-グルタミン酸およびγ-エチル -L-グルタミン酸塩のコポリマー(Sidman,Uら、Biopolymers 22:547-556(1983) )、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリル酸塩)(R.Langerら、J.Biomed.Mater. Res.15:167-277(1981)、およびR.Langer,Chem.Tech.12:98-105(1982))、エチレ ンビニル酢酸塩(R.Langerら)またはポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸(EP133,988)が ある。徐放性組成物はまた、リポソームが包括されたポリペプチドを包含する。 分泌ポリペプチドを含有するリポソームは、それ自体が公知である方法により調 製される:DE3,218,121;Epsteinら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:3688-3692(198 5);Hwangら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:4030-4034(1980);EP52,322,EP36,676; EP88,046;EP143,949;EP142,641;日本特許出願第83-118008号;米国特許第4,485,0 45号および第4,544,545号並びにEP第102,324号。通常、リポソームは、小さな( 約200〜800Å)ユニラメラ型であり、そこでは、脂質含有量は、約30モル%コレ ステロールよりも多く、選択された割合が、最適分泌ポリペプチド治療のために 調整される。 非経口投与のために、1つの実施態様において、一般に、分泌ポリペプチドは 、それを所望の程度の純度で、薬学的に受容可能なキャリア、すなわち用いる投 薬量および濃度でレシピエントに対して毒性がなく、かつ製剤の他の成分と適合 するものと、単位投薬量の注射可能な形態(溶液、懸濁液または乳化液)で混合す ることにより製剤化される。例えば、この製剤は、酸化剤、およびポリペプチド に対して有害であることが知られている他の化合物を含まないことが好ましい。 一般に、ポリペプチドを液体キャリアまたは微細分割固体キャリアあるいはそ の両方と均一および緊密に接触させて製剤を調製する。次に、必要であれば、生 成物を所望の製剤に成形する。好ましくは、キャリアは、非経口的キャリア、よ り好ましくはレシピエントの血液と等張である溶液である。このようなキャリア ビヒクルの例には、水、生理食塩水、リンゲル溶液およびデキストロース溶液が 挙げられる。不揮発性オイルおよびエチルオレイン酸などの非水溶性ビヒクルも また、リポソームと同様に本明細書において有用である。 キャリアは、等張性および化学安定性を高める物質など微量の添加剤を適切に 含有する。このような物質は、用いる投薬量および濃度でレシピエントに対して 毒性がなく、このような物質には、リン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酢酸お よび他の有機酸またはその塩類;アスコルビン酸などの抗酸化剤;低分子量(約1 0残基より少ない)ポリペプチド、例えば、ポリアルギニンまたはトリペプチド; 血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニル ピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸ま たはアルギニンなどのアミノ酸;セルロースまたはその誘導体、ブドウ糖、マン ノースまたはデキストリンを含む、単糖類、二糖類、および他の炭水化物;EDTA などのキレート剤;マンニトールまたはソルビトールなどの糖アルコール;ナト リウムなどの対イオン;および/またはポリソルベート、ポロキサマーまたはPE Gなどの非イオン性界面活性剤がある。 代表的には、分泌ポリペプチドは、約0.1〜100mg/ml、好ましくは、1〜10mg/ mlの濃度で、約3〜8のpHで、このようなビヒクル中に製剤化される。前記の特 定の賦形剤、キャリアまたは安定化剤を使用することにより、ポリペプチド塩が 形成されることが理解され得る。 治療的投与に用いられるべき任意のポリペプチドは滅菌され得る。滅菌濾過膜 (例えば0.2μメンブレン)で濾過することにより滅菌は容易に達成される。一般 に、治療用ポリペプチド組成物は、滅菌アクセスポートを有する容器、例えば、 静脈内用溶液バッグまたは皮下用注射針で穿刺可能なストッパー付のバイアルに 配置される。 ポリペプチドは、通常、単位投薬量または複数投薬量容器、例えば、密封アン プルまたはバイアルに、水溶液または再調製するための凍結乾燥製剤として貯蔵 される。凍結乾燥製剤の例として、10mlのバイアルに、滅菌濾過した1%(w/v)ポ リペプチド水溶液5mlを充填し、そして得られる混合物を凍結乾燥する。凍結乾 燥したポリペプチドを注射用静菌水を用いて再調製して注入溶液を調製する。 本発明はまた、本発明の薬学的組成物の1つ以上の成分を満たした一つ以上の 容器を含む薬学的パックまたはキットを提供する。医薬品または生物学的製剤の 製造、使用および販売を規制する政府機関が定めた形式の通知が、このような容 器(類)に付属し得、この通知は、ヒトへの投与に対する製造、使用または販売に 関する政府機関による承認を表す。さらに、本発明のポリペプチドを他の治療用 化合物と組み合わせて使用し得る。実施例24:ポリペプチドのレベル低下を処置する方法 個体における分泌タンパク質の標準または正常発現レベルの低下により引き起 こされる状態は、本発明のポリペプチドを、好ましくは分泌形態で投与すること により治療し得る。従って、本発明はまた、ポリペプチドのレベルの増加が必要 な個体の処置方法を提供する。この方法は、このような個体に、このような個体 でポリペプチドの活性レベルを増加させる量のポリペプチドを含む薬学的組成物 を投与する工程を包含する。 例えば、ポリペプチドのレベルが低下した患者は、ポリペプチドを、1日用量 0.1〜100μg/kgで6日続けて服用する。好ましくは、ポリペプチドは分泌形態で ある。投与および製剤に基づく投薬計画の正確な詳細は、実施例23に提供されて いる。実施例25:ポリペプチドのレベル増加を処置する方法 アンチセンス技術を使用して本発明のポリペプチドの産生を阻害する。この技 術は、ガンなど様々な病因に起因するポリペプチド、好ましくは分泌形態のレベ ルを低下させる方法の1つの例である。 例えば、ポリペプチドのレベルが異常に増加したと診断された患者に、アンチ センスポリヌクレオチドを、0.5、1.0、1.5、2.0および3.0mg/kg/日で静脈内に2 1日間投与する。この処置に対して十分な耐性があれば、7日間の休薬後に、こ の治療を繰り返す。アンチセンスポリヌクレオチド製剤は、実施例23に提供され ている。実施例26:遺伝子治療を使用する処置方法 遺伝子治療の1つの方法は、ポリペプチドを発現し得る線維芽細胞を患者に移 植する。一般に、線維芽細胞は、皮膚生検により被験者から得られる。得られた 組織を組織培養培地中に配置し、小片に分割する。小塊の組織を組織培養フラス コの湿潤面に置き、ほぼ10片を各フラスコに置く。このフラスコを転倒させ、し っかりと閉めた後、室温で一晩放置する。室温で24時間後、フラスコを反転させ 、組織塊をフラスコの底に固定させたままにし、そして新鮮培地(例えば、10% FBS、ペニシリンおよびストレプトマイシンを含有するHam's F12培地)を添加す る。 次に、フラスコを37℃で約1週間インキュベートする。 この時点で、新鮮培地を添加し、次いで数日ごとに取り換える。さらに二週間 培養した後に単層の線維芽細胞が出現する。単層をトリプシン処理し、さらに大 きなフラスコにスケールアップする。 Moloneyマウス肉腫ウイルスの長末端反復に近接するpMV-7(Kirschmeier,P.T. ら、DNA,7:219-25(1988))をEcoRIおよびHindIIIで消化した後、子ウシ腸ホスフ ァターゼで処理する。線状ベクターをアガロースゲルで分画し、そしてガラスビ ーズを使用して精製する。 本発明のポリペプチドをコードするcDNAを、実施例1に記載のそれぞれ5'およ び3'末端配列に対応するPCRプライマーを使用して増幅し得る。好ましくは、5' プライマーはEcoRI部位を含み、そして3'プライマーはHindIII部位を含む。等量 の、Moloneyマウス肉腫ウイルス線状骨格および増幅したEcoRIおよびHindIIIフ ラグメントをT4DNAリガーゼの存在下で一緒に加える。得られた混合物を二つの フラグメントを連結するのに適した条件下で維持する。次に、連結混合物を使用 し、細菌HB101を形質転換する。次に、それを、カナマイシンを含む寒天上に塗 沫し、ベクターが正確に挿入された目的の遺伝子を有することを確認する。 両栄養性pA317またはGP+am12パッケージング細胞を、10%子ウシ血清(CS)、ペ ニシリンおよびストレプトマイシンを含むDulbecco's改変Eagles培地(DMEM)中の 組織培養で集密密度まで増殖させる。次に、遺伝子を含むMSVベクターを培地に 加え、パッケージング細胞をベクターで形質導入する。このとき、パッケージン グ細胞は遺伝子を含む感染性ウイルス粒子を産生する(ここで、パッケージング 細胞をプロデューサー細胞と呼ぶ)。 形質導入されたプロデューサー細胞に新鮮培地を添加し、次いで培地を10cmプ レートの集密のプロデューサー細胞から収穫する。感染性ウイルス粒子を含む消 費培地をミリポアーフィルターで濾過し、はがれたプロデューサー細胞を除去し た後、この培地を使用して、線維芽細胞を感染させる。線維芽細胞の準集密プレ ートから培地を除去し、かつプロデューサー細胞から培地を速やかに置き換える 。この培地を除去し、そして新鮮培地と置き換える。ウイルスの力価が高ければ 、実質的にすべての線維芽細胞が感染され選択は必要ではない。力価が非常に低 け れば、neoまたはhisなどの選択マーカーを有するレトロウイルスベクターを使用 することが必要である。線維芽細胞が効率的に感染したなら、線維芽細胞を分析 し、タンパク質が産生されているか否かを測定する。 次に、操作された線維芽細胞を、単独で、またはサイトデックス3マイクロキ ャリアビーズ上で集密に増殖させた後のいずれかで宿主に移植する。 本発明は、前記の説明および実施例で詳細に記載した通り以外にも、実施し得 ることは明らかである。本発明の数多くの改変および変更は、上記の教示を考慮 すれば可能であり、そしてそれ故、添付の請求項の範囲内にある。 発明の背景、詳細な説明および実施例において引用した各文書(特許、特許出 願、定期刊行物記事、抄録、実験手引き書、本または他の開示)の全開示は、本 明細書中に参考として援用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 3/00 A61P 5/00 3/04 7/00 5/00 9/00 7/00 13/12 9/00 25/00 13/12 25/28 25/00 35/00 25/28 37/02 35/00 37/04 37/02 37/08 37/04 C07K 14/47 37/08 16/18 C07K 14/47 C12N 1/15 16/18 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12Q 1/68 A 5/10 G01N 33/50 P C12P 21/02 33/53 D C12Q 1/68 C12N 15/00 ZNAA G01N 33/50 5/00 A 33/53 A61K 37/02 (31)優先権主張番号 60/040,162 (32)優先日 平成9年3月7日(1997.3.7) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/040,163 (32)優先日 平成9年3月7日(1997.3.7) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/040,333 (32)優先日 平成9年3月7日(1997.3.7) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/040,334 (32)優先日 平成9年3月7日(1997.3.7) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/040,336 (32)優先日 平成9年3月7日(1997.3.7) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/040,626 (32)優先日 平成9年3月7日(1997.3.7) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/043,568 (32)優先日 平成9年4月11日(1997.4.11) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/043,580 (32)優先日 平成9年4月11日(1997.4.11) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ローゼン,クレイグ エイ. アメリカ合衆国 メリーランド 20882, レイトンズビル,ローリング ヒルズ ロ ード 22400 (72)発明者 フィッシャー,キャリー エル. アメリカ合衆国 バージニア 22015,バ ーク,ホール ストリート 5810 (72)発明者 ソペット,ダニエル アール. アメリカ合衆国 バージニア 22020,セ ンタービル,スティルフィールド プレイ ス 15050 (72)発明者 カーター,ケネス シー. アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ノース ポトマック,ブランディ ホール レーン 11601 (72)発明者 ベドナリク,ダニエル ピー. アメリカ合衆国 メリーランド 21046, コロンビア,ブルー シー ドライブ 8822 (72)発明者 エンドレス,グレゴリー エイ. アメリカ合衆国 メリーランド 20854, ポトマック,クラゲット ファーム ドラ イブ 9729 (72)発明者 ユ,グオ−リアン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94403, サン マテオ,マリーナ コート 1717シ ー (72)発明者 ニ,ジアン アメリカ合衆国 メリーランド 20853, ロックビル,マノアフィールド ロード 5502 (72)発明者 フェン,ピン アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ゲイザーズバーグ,レルダ コート 4 (72)発明者 ヤング,ポール イー. アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ゲイザーズバーグ,ベックウィズ ストリ ート 122 (72)発明者 グリーン,ジョン エム. アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ゲイザーズバーグ,ダイアモンド ドライ ブ 872 (72)発明者 フェリー,アン エム. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01876,テュークスベリー,フォックス ラン ドライブ 120 (72)発明者 デュアン,ロクサーヌ アメリカ合衆国 メリーランド 20814, ベセズダ,フェアフィールド ドライブ 4541 (72)発明者 フ,ジン−シャン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94086, サニーベール,レイクサイド ドライブ ナンバー3034 1247 (72)発明者 フローレンス,キンバリー エイ. アメリカ合衆国 メリーランド 20851, ロックビル,アトランティック アベニュ ー 12805 (72)発明者 オルセン,ヘンリック エス. アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ゲイザーズバーグ,ケンドリック プレイ ス ナンバー24 182 (72)発明者 エブナー,ラインハルト アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ゲイザーズバーグ,シェルバーン テラス ナンバー316 9906 (72)発明者 ブリュアー,ローリー エイ. アメリカ合衆国 ミネソタ 55119,セン ト ポール,アパートメント 115,バン ダイク ストリート 410 (72)発明者 ムーア,ポール エイ. アメリカ合衆国 バージニア 22102,マ クリーン,ホリー リッジ ドライブ 1908,アパートメント ナンバー104 (72)発明者 シ,ヤング アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ゲイザーズバーグ,ウエスト サイド ド ライブ 437 (72)発明者 ラフレアー,デイビッド ダブリュー. アメリカ合衆国 ワシントン ディーシー 20015,エヌ.ダブリュー.,ケサダ ストリート 3142 (72)発明者 リ,イ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94086, サニーベール,レイクサイド ドライブ ナンバー3034 1247 (72)発明者 ゼン,ジジェン アメリカ合衆国 メリーランド 20878, ゲイザーズバーグ,サドルビュー ドライ ブ 13950 (72)発明者 キャフ,フラ アメリカ合衆国 メリーランド 21703, フレデリック,シュガーブッシュ サーク ル 520

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.単離された核酸分子であって、以下からなる群より選択される配列と少な くとも95%同一のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを含み: (a)配列番号Xのポリヌクレオチドフラグメント、または配列番号Xにハイブ リダイズし得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA配列のポリヌクレオチドフラグメ ント; (b)配列番号Yのポリペプチドフラグメントまたは配列番号Xにハイブリダイ ズし得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA配列によってコードされるポリペプチド フラグメントをコードする、ポリヌクレオチド; (c)配列番号Yのポリペプチドドメインまたは配列番号Xにハイブリダイズし 得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA配列によってコードされるポリペプチドドメ インをコードする、ポリヌクレオチド; (d)配列番号Yのポリペプチドエピトープまたは配列番号Xにハイブリダイズ し得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA配列によってコードされるポリペプチドエ ピトープをコードする、ポリヌクレオチド; (e)生物学的活性を有する、配列番号Yのポリペプチドをコードするポリヌク レオチド、または配列番号Xにハイブリダイズし得るATCC寄託番号Zに含まれる cDNA配列のポリヌクレオチド; (f)配列番号Xの改変体であるポリヌクレオチド; (g)配列番号Xの対立遺伝子改変体であるポリヌクレオチド; (h)配列番号Yの種相同体をコードするポリヌクレオチド; (i)(a)〜(h)に特定されるポリヌクレオチドのいずれか1つにストリンジェン ト条件下でハイブリダイズし得るポリヌクレオチド、ここで、該ポリヌクレオチ ドが、A残基のみまたはT残基のみのヌクレオチド配列を有する核酸分子に、ス トリンジェント条件下でハイブリダイズしない、 単離された核酸分子。 2.前記ポリヌクレオチドフラグメントが、分泌タンパク質をコードするヌク レオチドを含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。 3.前記ポリヌクレオチドフラグメントが、配列番号Yとして同定される配列 、または配列番号Xにハイブリダイズし得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA配列 によってコードされるポリペプチド、をコードするヌクレオチド配列を含む、請 求項1に記載の単離された核酸分子。 4.前記ポリヌクレオチドフラグメントが、配列番号Xの全体のヌクレオチド 配列、または配列番号Xにハイブリダイズし得るATCC寄託番号Zに含まれるcDNA 配列を含む、請求項1に記載の単離された核酸分子。 5.前記ヌクレオチド配列が、C末端またはN末端のいずれかから連続するヌク レオチド欠失を含む、請求項2に記載の単離された核酸分子。 6.前記ヌクレオチド配列が、C末端またはN末端のいずれかから連続するヌク レオチド欠失を含む、請求項3に記載の単離された核酸分子。 7.請求項1に記載の単離された核酸分子を含む、組換えベクター。 8.請求項1に記載の単離された核酸分子を含む組換え宿主細胞を製造する方 法。 9.請求項8に記載の方法によって産生される、組換え宿主細胞。 10.ベクター配列を含む、請求項9に記載の組換え宿主細胞。 11.以下からなる群より選択される配列と少なくとも95%同一のアミノ酸配 列を含む、単離されたポリペプチド: (a)配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコードされた配列の、ポリ ペプチドフラグメント; (b)生物学的活性を有する、配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコ ードされた配列の、ポリペプチドフラグメント; (c)配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコードされた配列の、ポリ ペプチドドメイン; (d)配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコードされた配列の、ポリ ペプチドエピトープ; (e)配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコードされた配列の、分泌 形態; (f)配列番号Y、またはATCC寄託番号Zに含まれるコードされた配列の、全長 タンパク質; (g)配列番号Yの改変体; (h)配列番号Yの対立遺伝子改変体;または (i)配列番号Yの種相同体。 12.前記分泌形態または前記全長タンパク質が、C末端またはN末端のいずれ かから連続するアミノ酸欠失を含む、請求項11に記載の単離されたポリペプチ ド。 13.請求項11に記載の単離されたポリペプチドに特異的に結合する、単離 された抗体。 14.請求項11の単離されたポリペプチドを発現する、組換え宿主細胞。 15.単離されたポリペプチド製造する方法であって、 (a)該ポリペプチドが発現されるような条件下で、請求項14に記載の組換え 宿主細胞を培養する工程;および (b)該ポリペプチドを回収する工程、 を包含する、方法。 16.請求項15によって産生される、ポリペプチド。 17.医学的状態を予防、処置、または緩和する方法であって、請求項11に 記載のポリペプチドまたは請求項1に記載のポリヌクレオチドの治療有効量を、 哺乳動物被験体に投与する工程を包含する、方法。 18.被験体において病理学的状態または病理学的状態に対する感受性を診断 する方法であって、 (a)請求項1に記載のポリヌクレオチドにおいて変異の存在または非存在を決 定する工程;および (b)該変異の存在または非存在に基づいて病理学的状態または病理学的状態に 対する感受性を診断する工程、 を包含する、方法。 19.被験体において病理学的状態または病理学的状態に対する感受性を診断 する方法であって、 (a)生物学的サンプルにおいて請求項11に記載のポリペプチドの発現の存在 または量を決定する工程、および (b)該ポリペプチドの発現の存在または量に基づいて病理学的状態または病理 学的状態に対する感受性を診断する工程、 を包含する、方法。 20.請求項11に記載のポリペプチドに対する結合パートナーを同定する方 法であって、 (a)請求項11に記載のポリペプチドを結合パートナーと接触させる工程;お よび (b)該結合パートナーが該ポリペプチドの活性をもたらすかどうかを決定する 工程、 を包含する、方法。 21.配列番号YのcDNA配列に対応する、遺伝子。 22.生物学的アッセイにおいて活性を同定する方法であって、 (a)細胞において配列番号Xを発現させる工程; (b)上清を単離する工程; (c)生物学的アッセイにおいて活性を検出する工程;および (d)該活性を有する該上清においてタンパク質を同定する工程、 を包含する、方法。 23.請求項22に記載の方法によって産生される、産物。
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