JP2002514657A - モラクセラ・カタラリス蛋白質 - Google Patents

モラクセラ・カタラリス蛋白質

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Abstract

(57)【要約】 新規なブランハメラ・カタラリス(Branhamella catarr halis)の抗体と、そのワクチンにおける使用並びに同定及び/又は検出方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ブランハメラ・カタラリス(Branhamella catarrhalis)から得た
新規な蛋白質、この蛋白質をコードしたDNA配列、並びにそれらの同定及びワ
クチン用基質としての使用に関するものである。
【0002】 ブランハメラ・カタラリス(B. catarrhalis)は、別名モラクセラ・カタラリ
ス(Moraxella catarrhalis)としても知られており、人に呼吸器系感染症を引
き起こすグラム陰性好気性菌である。B. catarrhalisは、人、特に児童の呼吸器
系細菌叢の一部として生存可能な菌である。この菌は成人における下位呼吸器系
感染症及び児童における中耳炎を引き起こす(Klein J.O., Clin. Infect. Dis.
, 19: 823-833 (1994); Murphy T.F., Microbial. Rev., 60:267-279 (1996); N
icotra他, Arch. Intern. Med., 146:890-893)。或る研究によれば、成人で慢
性的な阻害性肺炎症を伴う化膿性の悪化症状の約30%はB. catarrhalisによるも
のであることが確認されている(Verghese他, Antimicrob. Agents Chemother.,
34:1041-1044 (1990))。中耳液の培養を利用した研究では、中耳炎の段階の15
〜20%はB. catarrhalisによって引き起こされていることが明らかとなっている
(上記Klein (1994))。
【0003】 B. catarrhalisによって引き起こされる感染症は、この菌の外膜抗原に対する
免疫応答を誘発する(Chapman他, J. Infect. Dis., 151: 878-882 (1985); Fad
en他, Infect. Immun., 60: 3824-3829 (1992); Sethi他, Infect. Immun., 63:
1516-1520 (1995))。B. catarrhalisに対する抗体は上位呼吸器系内の分泌液中
に存在する(上記Fadden (1992); Stenfors, L.E.及びRaisanen, S., Acta Otol
aryngol., 113: 191-195 (1993))。B. catarrhalisによって引き起こされる中
耳炎に対する防御には系特異的粘膜免疫応答が重要である(上記Fadden (1992);
上記Stenfors及びRaisanen (1993))。
【0004】 B. catarrhalisから分離されるプロテインdとその抗原としての積極利用は数
多くの特許公報、例えば国際公開公報WO90/12591, WO93/03761, WO95/09025, WO
95/31215, WO96/12733及びWO97/41731に開示されている。
【0005】 しかしながら、B. catarrhalisから或る特定範囲の抗原を提供することは、例
えば一層良好で効果的なワクチンを提供するために引き続き要求されているとこ
ろである。本発明者は、免疫応答の誘起に使用可能な係る特定範囲の蛋白質の分
離を果たし、同定ツールとしての利用を見い出したものである。
【0006】 即ち、本発明は第1の態様としてブランハメラ・カタラリス(B.catarrhalis
)抗原である蛋白質を提供するものであり、この蛋白質はSDSゲル電気泳動法
で測定される約14〜71kDaの見掛け分子量をもつものである。
【0007】 好ましい態様において、係る蛋白質はB. catarrhalisから分離された以下のい
ずれか一種のものである。
【0008】 (i) :SDSゲル電気泳動法で測定される約14kDaの見掛け分子量をもつ上
記蛋白質。
【0009】 (ii) :SDSゲル電気泳動法で測定される約14.5kDaの見掛け分子量をもつ
上記蛋白質。
【0010】 (iii) :SDSゲル電気泳動法で測定される約15kDaの見掛け分子量をもつ上
記蛋白質。
【0011】 (iv) :SDSゲル電気泳動法で測定される約20kDaの見掛け分子量をもち、
下記のN末端配列 AISYGNSADAQPYVGAKIGQVDAKQINNKNT を有する上記蛋白質。
【0012】 (v) :SDSゲル電気泳動法で測定される約30kDaの見掛け分子量をもち、
下記のN末端配列 NVVTNTGATVVDGTRTIFSTLVKPAAVVAAV を有する上記蛋白質。
【0013】 (vi) :SDSゲル電気泳動法で測定される約35kDaの見掛け分子量をもち、
下記のN末端配列 TPTVYGKAFLTIDANNTDXTY を有する上記蛋白質。
【0014】 (vii) :SDSゲル電気泳動法で測定される約44kDaの見掛け分子量をもち、
下記のN末端配列 AGLDRSGQDVTASLQDGTYA を有する上記蛋白質。
【0015】 (viii):SDSゲル電気泳動法で測定される約71kDaの見掛け分子量をもち、
以下の内部ペプチド配列 残基350〜361 GELSSNLQDRHK 残基366〜380 ADIHGNRFRGSAAIAS 残基528〜533 NFEYLK 残基542〜556 FGELSVGDSHSVFLQ 残基665〜682 DADVTGGFYGPNATEMGG を有する上記蛋白質。
【0016】 本発明の蛋白質及びポリペプチドは、抗原物質として有用である。この物質は
「抗原性」及び/又は「免疫性」である。ここで、一般的に「抗原性」であると
言うことは、係る蛋白質又はポリペプチドが抗体増加用に使用可能であるか、或
いは実際に患者に免疫応答を誘発可能であると言うことを意味する。また「免疫
性」であると言うことは、係る蛋白質又はポリペプチドが患者の防御免疫応答の
誘発に使用可能であることを意味する。従って、免疫性である場合には係る蛋白
質又はポリペプチドは免疫応答だけでなく付加的に抗体に因らない免疫応答の生
起にも寄与可能である。
【0017】 本発明の蛋白質又はポリペプチドの相同体又は誘導体が本発明の理念の範疇で
例えば抗原性又は免疫性物質としても使用できることは当業者であれば理解でき
ることである。即ち、本発明は、例えば一つ以上の相加、欠失、置換などを含む
係る蛋白質又はポリペプチドも包含するものである。更に、一つのアミノ酸を別
の類似タイプのアミノ酸に置換することも可能である。例えば一つの疎水アミノ
酸を別のものに置換することが可能である。アミノ酸配列の比較にはCLUSTALプ
ログラムなどのソフトウエアプログラムを用いることができる。このプログラム
はアミノ酸配列同士を比較し、いずれか適切なほうの配列にスペースを挿入して
最適な整合を見出すものである。最適整合に対するアミノ酸の同一性や相似度(
同一性プラスアミノ酸タイプの保存性)を計算することができる。また、BLASTx
のようなプログラムで相似配列間の最長ストレッチを揃え、適合する相似値を付
すことができる。従って、比較結果を得てそれぞれ異なるスコアを有する幾つか
の相似領域を見出すことが可能である。本発明では、これら両タイプの分析を考
慮に入れている。
【0018】 相同体又は誘導体の場合、上述の蛋白質又はポリペプチドとの同一性の度合い
は、この相同体又は誘導体がレンサ球菌肺炎抗原性又は免疫原性を残していなけ
ればならないことよりも重要ではない。但し、上述の蛋白質又はポリペプチドに
対して少なくとも60%の相似度(上記の通り)を有する相同体又は誘導体とする
ことが好ましい。好適には少なくとも70%の相似度、更に好適には少なくとも80
%の相似度を有する相同体又は誘導体が好ましい。最適には少なくとも90%又は
95%の相似度を有する相同体又は誘導体とするのがよい。
【0019】 これに代えて、相同体又は誘導体は、例えば所要の蛋白質又はポリペプチドを
効果的にタグ付けすることにより精製を容易にする部分を結合した融合蛋白質と
することもできる。この場合、「タグ」を除去することは必要であり、或いは融
合蛋白質自体が有用な抗原性を充分に残している必要がある。
【0020】 本発明の蛋白質は、遺伝子クローニング技術を用いてほぼ純粋な形で提供する
ことができる。これらの技術については、例えばジェイ・サムブルック(J. Sam
brook)他による文献「分子クローニング(Molecular Cloning)第2版、コール
ド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス社(Cold Spring Harbor Lab
oratory Press) 1989年」に述べられている。即ち、前記蛋白質のN末端配列を
プローブ基質として用いて個々の蛋白質をコードする遺伝子を分離することがで
きる。従って、本発明は、別の態様として、特定の配列、すなわち (i) :前記蛋白質又はポリペプチドをコードするDNA配列又はそれに等価
なRNA配列、 (ii) :(i)の配列のいずれかに対して相補的な配列、 (iii) :(i)及び(ii)の配列のいずれかに対して実質的な同一性を有する配列
、又は (iv) :前記蛋白質の相同体、誘導体又はフラグメントをコードする配列、 を含むか或いは該特定配列のみからなる核酸分子を提供する。
【0021】 本発明の核酸分子はこれらの複数の配列及び/又はフラグメントを含むことが
できる。本発明は、当業者に明らかなように、ここに例示した特別新規な核酸分
子の新規変異体を含むことができる。このような変異体は本発明に包含されるも
のである。これら変異体は、例えば菌株の変異により実在するものである。例え
ば、相加、置換及び/又は欠失などが含まれる。加えて、特に微生物発現システ
ムを利用する際は、発現に用いる特定組織に既知の適正なコドン使用法を利用す
ることによって核酸配列を扱うことが望ましい。従って、合成、即ち非天然由来
の変異体も本発明の範疇に含まれるものである。
【0022】 本発明で言う「等価なRNA」とは、或る与えられたDNA分子の配列に対し
て相補的な配列を有する或る与えられたRNA分子を意味する(RNA中では遺
伝子コードにおけるTがUで置き換えられていても良い)。
【0023】 相似度又は同一性を特定する目的で核酸配列間の比較を行う場合、BESTFITやG
APなどのソフトウエアプログラム(両プログラム共にウィスコンシン・ジェネテ
ィクス・コンピュータ・グループ(GCG: Wisconsin Genetics Computer Group)
のソフトウエア・パッケージで入手可能)を利用することができる。このうち、
例えばBESTFITは二つの配列を比較して最も相似するセグメント同士の最適な整
合を生成する。また、GAPは両配列をそれらの全長に沿って整合させることがで
き、いずれか適切なほうの配列にスペースを挿入することによって最適な整合を
検出可能である。尚、核酸配列の同定における比較に関しては、本発明の理念の
範疇で各配列の全長に沿って整合をとることにより比較することが好ましい。
【0024】 実質的な同一性をもつ配列とは配列間の同一性が少なくとも50%であることが
好ましく、要すれば少なくとも75%、更に要すれば少なくとも90%又は少なくと
も95%の配列とするとよい。或る場合には配列間の同一性は99%以上のこともあ
る。
【0025】 ここで、「実質的な同一性もつ配列」とは、その配列が前述のいずれかの配列
に対して従来技術の核酸配列よりも高い同一性の度合いを有していることを意味
する。
【0026】 但し、本発明の核酸配列が新規な遺伝子製品の少なくとも一部をコードするも
のである場合、そのような遺伝子製品又はその新規な一部分をコードすることの
できる全ての配列は本発明の技術的範疇に包含されるものである。
【0027】 核酸分子は分離又は組換え体とすることができる。この核酸分子はベクターに
取り込まれ、このベクターが宿主に取り込まれる。このようなベクター及び適合
する宿主は本発明の更に別の態様を構成するものである。
【0028】 従って、例えば前述のN末端アミノ酸配列に基づいて設計されたプローブを用
いることにより、B. catarrhalis中の遺伝子を同定することができる。同定され
た遺伝子は次いで制限酵素を用いて切り出すことができ、ベクター中にクローニ
ングすることができる。このベクターは発現用の適正な宿主に導入することが可
能である。
【0029】 本発明の核酸分子は、該核酸分子の配列部分に対して相補的な適正なプローブ
を用いることによりB. catarrhalisから得ることができる。プローブ用の適切な
サイズのフラグメントを得るためには制限酵素又は超音波処理技術を用いること
ができる。
【0030】 これに代えて所要の核酸配列を増幅するためにPCR技術を用いてもよい。従
って、前述のようにして得られる配列データはPCRで用いるための二つのプラ
イマーの設計に用いることができ、それにより全遺伝子又はそのフラグメントを
含む所要の配列をターゲットにして高度に増幅することができる。この場合、一
方のプライマーはDNA分子の或るストランド上に位置する第1配列に対して高
い特異性を定常的に示し、他方のプライマーは該DNA分子の相補的なストラン
ド上で第1配列に相補的な配列から間隔を開けて位置する第2配列に対して高い
特異性を示すものであればよい。
【0031】 典型的なプライマーは少なくとも15〜25ヌクレオチドである。
【0032】 更に別の代替手法として化学合成法も利用可能であり、これは自動化されてい
ても良い。比較的短い配列は化学的に合成及び連結反応させて長い配列とするこ
とができる。
【0033】 SDSゲル電気泳動法による分子量測定で±10%程度の変動率範囲内に収まる
結果が得られることは当業者に認識されているところである。従って、本明細書
で述べている分子量の表示値も同様にして測定されるものである限り同様の変動
率を含むものであることは述べるまでもない。
【0034】 本発明の抗原蛋白質の幾つかのフラグメントはまた、係るフラグメントが有効
な抗原性を充分に残しているという条件付きで使用可能であることは当業者の理
解するところである。このようなフラグメントをスクリーニングする技術は当業
者に周知である。従って、本発明は第2の態様として前述蛋白質の一種以上の抗
原フラグメントを提供するものである。
【0035】 上述のように、本発明の抗原蛋白質(その抗原フラグメントを含む)の主要な
用途の一つは免疫応答の誘発にある。従って、第3の態様として本発明は免疫原
性組成物、好ましくはワクチン組成物を提供するものであり、この組成物は本発
明による一種以上の抗原蛋白質(その抗原フラグメントを含む)を含有するもの
である。係る組成物は、標準的な調合用担体物質、賦形剤、希釈剤などと共に処
方可能である。また免疫応答を刺激するのに有用な一種以上のアジュバントを含
有しても良い。本発明のワクチン組成物は一種以上のアジュバントを含有するこ
とができる。周知のアジュバントとしては、水酸化アルミニウムなどの無機物の
ゲルや、フロイント不完全アジュバントなどの油中水型エマルジョンがある。そ
の他の有用なアジュバントも当業者に周知である。
【0036】 本発明はまた、第4の態様として、免疫原性組成物の調製における本発明によ
る一種以上の蛋白質またはその一種以上の高下フラグメントの使用を提供する。
この免疫原性組成物は好ましくはワクチンである。好適な実施形態においては、
係るワクチンは呼吸器系感染症の予防又は治療、或いは中耳炎の予防又は治療向
けのものである。
【0037】 特に、以下の一種以上の蛋白質とその相同体及び誘導体、或いはその一種以上
の抗原フラグメントが免疫原性組成物の調製に用いられる。
【0038】 (i) :SDSゲル電気泳動法で測定される約14kDaの見掛け分子量をもつ蛋
白質。
【0039】 (ii) :SDSゲル電気泳動法で測定される約14.5kDaの見掛け分子量をもつ
蛋白質。
【0040】 (iii) :SDSゲル電気泳動法で測定される約15kDaの見掛け分子量をもつ蛋
白質。
【0041】 (iv) :SDSゲル電気泳動法で測定される約20kDaの見掛け分子量をもち、
下記のN末端配列 AISYGNSADAQPYVGAKIGQVDAKQINNKNT を有する蛋白質。
【0042】 (v) :SDSゲル電気泳動法で測定される約30kDaの見掛け分子量をもち、
下記のN末端配列 NVVTNTGATVVDGTRTIFSTLVKPAAVVAAV を有する蛋白質。
【0043】 (vi) :SDSゲル電気泳動法で測定される約35kDaの見掛け分子量をもち、
下記のN末端配列 TPTVYGKAFLTIDANNTDXTY を有する蛋白質。
【0044】 (vii) :SDSゲル電気泳動法で測定される約44kDaの見掛け分子量をもち、
下記のN末端配列 AGLDRSGQDVTASLQDGTYA を有する蛋白質。
【0045】 (viii):SDSゲル電気泳動法で測定される約71kDaの見掛け分子量をもち、
以下の内部ペプチド配列 残基350〜361 GELSSNLQDRHK 残基366〜380 ADIHGNRFRGSAAIAS 残基528〜533 NFEYLK 残基542〜556 FGELSVGDSHSVFLQ 残基665〜682 DADVTGGFYGPNATEMGG を有する蛋白質。
【0046】 以上に示した抗原蛋白質、その誘導体、相同体、或いはフラグメントは、精製
又は分離された製剤として単独で、或いは他のB. catarrhalis由来の抗原蛋白質
との混合物として提供可能である。
【0047】 従って、本発明は更に、第5の態様として、係る本発明による一種以上の蛋白
質、その一種以上の相同体もしくは誘導体、或いはその一種以上の抗原フラグメ
ントを、付加的な少なくとも一種の他のB. catarrhalis抗原もしくはその一種以
上のフラグメントと共に含有する抗原組成物を提供するものである。
【0048】 更に、本発明の蛋白質またはその抗原フラグメントは抗体の増強すなわち選択
的な調製に用いることができる。
【0049】 従って、更に別の態様として、本発明は、本発明の少なくとも一種の蛋白質或
いはその一種以上の抗原フラグメントに対して増強された抗体を提供するもので
ある。好適な抗体は本発明の蛋白質に特異的に結合し、従って係る蛋白質を高純
度にすることができるものである(例えば、係る抗体は本発明の蛋白質に固定化
し、結合して用いることができる。その後、蛋白質は適正な条件下において好適
な溶出液で溶出される)。
【0050】 本発明の技術的範疇に属する抗体は、モノクロナールまたはポリクロナール抗
体とすることができる。
【0051】 ポリクロナール抗体は、本発明の蛋白質を好適な宿主動物(例えばマウス、ラ
ット、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ヤギ、或いはサル)に注射し、宿主動物に
おける抗体産生を刺激することにより増強することができる。要すれば、本発明
の蛋白質と共にアジュバントを投与しても良い。前述のような公知のアジュバン
トをこの目的で用いることが可能である。かくして得られた抗体は次いで本発明
の蛋白質に結合させることにより高純度に精製することができる。
【0052】 モノクロナール抗体は、ハイブリドーマから作成することができる。即ち、モ
ノクロナール抗体は、成長細胞を形成するために所要の抗体を産生する骨髄腫細
胞及び脾臓細胞を融合させることで形成することができる。従って、これには周
知のケーラー及びミルシュタイン技法(Kohler & Milstein technique, Nature
256 (1975)参照)もしくはこの技法の変形手法を利用することが可能である。
【0053】 特定の蛋白質に結合させてモノクロナール抗体又はポリクロナール抗体を製造
する技術は本技術分野では今や充分に開発されている。このような技術は標準的
な免疫学教本、例えばロイト(Roitt)他による「免疫学(Immunology) 第2版、
1989年、チャーチルリビングストン社(Churchill Livingstone) ロンドン発行」
に詳述されている。
【0054】 これら全ての抗体に加えて、本発明はそれらの誘導体、即ち本発明による蛋白
質に結合可能な誘導体を包含するものである。従って、本発明には抗体フラグメ
ント及び合成抗体が含まれる。抗体フラグメントと合成抗体の例は、例えばドー
ガル(Dougall)他により「ティブテック(Tibtech) 12, 372-379頁, 1994年09月」
に述べられている。
【0055】 抗体フラグメントには、前出のロイト他による文献に述べられているような例
えばFabフラグメント、F(ab)フラグメント、及びFvフラグメントなどが含
まれる。Fvフラグメントは、単鎖Fv(scFv)分子として知られている合成
抗体を生成するように修飾することができる。これには、V及びV領域を共
有結合して分子の安定性を増すペプチドリンカーが含まれる。使用可能な他の合
成抗体にはCDRペプチドがある。これらは抗原結合性決定基を含む合成抗体で
ある。模擬ペプチドも使用可能である。通常、これらの分子はCDRループ構造
を模擬して抗原相互反応性の側鎖を含む構造的に限定された有機物リングである
【0056】 合成抗体にはキメラ型分子が含まれる。従って、例えばヒト化(或いは霊長類
化)抗体またはその誘導体は本発明の技術的範疇に属するものである。ヒト化抗
体の一例は、ヒト・フレームワーク領域を有し、齧歯類高度可変領域は持たない
抗体である。キメラ型の抗体の生成手法は、例えばモリソン(Morrison)他により
「PNAS, 81, 6851-6855頁,(1984)」に、またタケダ(Takeda)他により「Nature,
314, 452-454頁,(1985)」に述べられている。
【0057】 合成抗体はまた、抗原結合の他に幾つかの所要特性を有する分子、例えば標識
分子(蛍光又は放射線標識など)を提供する付加部分を備えた分子を含んでいて
もよい。
【0058】 本発明による抗体又はその誘導体はB. catarrhalisの検出又は同定における使
用にも有用である。
【0059】 第7の態様として、本発明はB. catarrhalisの検出又は同定方法を提供するも
のであり、この方法では、 a) 本発明による一種以上の抗体を供試サンプルと接触せしめ、 b) 本発明による一種以上の抗原蛋白質又は一種以上のその抗原フラグメント
存在を検出することからなるものである。
【0060】 この他に、本発明による抗原蛋白質をB. catarrhalisに対する抗体の検出に用
いることも可能であり、このような抗体は患者から得た生化学サンプル中に存在
する可能性がある。従って、本発明は、更に別の態様として、 a) 本発明による一種以上の抗原蛋白質、その一種以上の抗原フラグメント、
又は本発明による抗原組成物を供試サンプルと接触せしめ、 b) B. catarrhalisに対する抗体の存在を検出する、 ことからなるB. catarrhalisの検出又は同定方法を提供するものである。
【0061】 更に別の態様として、本発明はB. catarrhalisの検出又は同定における本発明
の抗原蛋白質とその抗原フラグメント或いは抗原組成物の使用を提供するもので
ある。この検出又は同定は試験管内(in vitro)で行うことが好ましい。
【0062】 本発明における抗原蛋白質、その抗原フラグメント、或いは抗原組成物は、前
述のB. catarrhalisの試験管内検出及び/又は同定用のキットの一部として提供
することができる。従って、本発明は、更に別の態様として、本発明による少な
くとも一種の抗原蛋白質とその抗原フラグメント又は抗原組成物、或いは本発明
による少なくとも一種の抗体を備えたB. catarrhalis検出及び/又は同定用キッ
トを提供する。
【0063】 上述のように、本発明の抗原蛋白質やその抗原フラグメントはB. catarrhalis に対する免疫応答の誘発に使用可能である。従って本発明は、更に別の態様とし
て、医薬における本発明の抗原蛋白質とそのフラグメント又は本発明による免疫
原性組成物の使用を提供するものである。
【0064】 本発明は、更に別の態様として、 (a) 患者の免疫応答の誘起における本発明による抗原蛋白質とその抗原フラグ
メント又は本発明による免疫原性組成物の使用、 (b) 本発明による少なくとも一種の蛋白質、又はその少なくとも一種の抗原フ
ラグメント、又は本発明による免疫原性組成物の有効量を、好ましくはワクチン
として患者に投与することからなる呼吸器感染症の治療又は予防法、及び (c) 本発明による少なくとも一種の蛋白質、又はその少なくとも一種の抗原フ
ラグメント、又は本発明による免疫原性組成物の有効量を、好ましくはワクチン
として患者に投与することからなる中耳炎の治療又は予防法、 をも提供するものである。
【0065】 尚、本書で述べている抗原蛋白質(即ち実際はそのフラグメント)の簡便な製
法はDNA組換え技術を利用した方法である。
【0066】 以下に実施例を参照して本発明を説明するが、これらの実施例はいずれにせよ
本発明を限定するものではない。
【0067】実施例1:蛋白質の精製 (i) :30kDa及び71kDa 20mLのブレーンハートインフュージョンブロス(以下、BHIブロス)に4〜
5コロニーのB. catarrhalisK65株(オーストラリア、パースのサー・チャール
ス・ガーディナー病院で採取された喀痰からの臨床分離株、K65株はβラクタマ
ーゼを生じる)を接種し、これを振盪培養器中で37℃にて一晩培養した。この培
養株を各2mLずつ4本の500 mLフラスコのBHIブロスに添加し、これらを振盪
培養器中で37℃にて一晩培養した。この細菌をペレットにし、JA−14型ローター
を用いたベックマンJA−2型遠心器により4℃、10000rpmにて15分ずつ3回にわ
たりPBS中で洗浄した。蛋白質は、ツヴィッタージェント(Zwittergent)抽出法及
び酢酸ナトリウム/βメルカプトエタノール添加後のpH調整を省いたエタノー
ル沈殿法を用いて抽出した。この最終生成物を蒸留水で透析し、15.35mg/mLで40
mL、即ち合計614mgの蛋白質を得た。この蛋白質を凍結乾燥した。
【0068】 抽出蛋白質を約60mg/mLのバッファーA(25mMトリスHCl、pH8.1)に懸濁して
から BioRad Q2型イオン交換カラムに装填した。各ランにつき1mLの注入量とし
た。カラムはバッファーAで1mL/1分にて5分間洗浄した。蛋白質は、連続勾
配溶出法と、100%バッファーAから100%バッファーB(25mMのトリスHCl+0.5
MのNaCl、pH8.1)への段階勾配溶出法との組み合わせを用いて5〜10分にわたり
溶出した。段階溶出に続き100%バッファーBにより4分間の洗浄を行い、その後
更に100%バッファーAによる1分間の洗浄を行った。得られたフラクション2,
3及び4を蓄えてPD−10カラム上で脱塩し、希釈トリスバッファーに変えてから
凍結乾燥した。
【0069】 蒸留水で容量を600μLに調整し、2.4mLの還元バッファー(62.5mMのトリス、pH
6.8、10%(vol/vol)グリセロール、2%(wt/vol)SDS、5%(vol/vol)βメル
カプトエタノール)と混合し、37℃で30分インキュベートした。バイオラッド491
型プレップ・セル(Bio-Rad Model 491 Prep Cell)を使用して予備SDSゲル
電気泳動を実行したが、これには、40mLの9%T-1.42%Cアクリルアミド/BIS
(N,N'-メチレンビス・アクリルアミド)分離ゲルを重合した10mLの4%T-0.36
%Cアクリルアミド/BISスタッキングゲルと共に内径37mmのカラム内で用いた。
0.025MのトリスHClでカラムからフラクションを溶出して凍結乾燥により濃縮し
、分析用SDSゲル電気泳動により蛋白質含有量を分析した。71kDaの蛋白質は
フラクション57〜80中に存在した。これらを蓄えて凍結乾燥し、2.5mLの蒸留水
で再構成した。更に希釈PBS(リン酸緩衝食塩水)でバッファー交換して脱塩
し、蛋白質を緩衝するPBSの濃度が等浸透圧となるように再構成した。
【0070】 この同じ調製セルのランから55〜65kDaの蛋白質を含むフラクション26〜34及
び20〜35kDaの蛋白質を含むフラクション4〜17も収集した。フラクション4〜1
7は更に14%T-1.42%Cアクリルアミド/BIS分離ゲルを4%T-0.36Cアクリル
アミド/BISスタッキングゲルと共に用いて精製した(図1の流れ図参照)。これ
らのフラクションを前述と同様に蛋白質含有量の分析に付し、適合する範囲のフ
ラクションを集めて精製蛋白質を脱塩及び濃縮した。
【0071】 (ii):他の蛋白質の精製 20mLのBHIブロスに4〜5コロニーのB. catarrhalisK65株を接種し、これ
を振盪培養器中で37℃にて一晩培養した。この培養株を各2mLずつ4本の500 mL
フラスコのBHIブロスに添加し、これらを振盪培養器中で37℃にて一晩培養し
た。この細菌をペレットにし、JA−14型ローターを用いたベックマンJA−2型遠
心器により4℃、10000rpmにて15分ずつ3回にわたりPBS中で洗浄した。蛋白
質は、ツヴィッタージェント(Zwittergent)抽出法及び酢酸ナトリウム/βメル
カプトエタノールのpHをpH4に調整したエタノール沈殿法を用いて抽出した。
【0072】 抽出蛋白質を約60mg/mLのバッファーAに懸濁してから前述と同様のプロトコ
ルを用いる BioBad Q2型イオン交換カラムに装填した。カラムから得たピークを
蛋白質含有量の分析に付し、適合する範囲のフラクションを集め、予備ゲル電気
泳動(図2に示すカラムと前述プロトコルを使用)により更に精製した。SDS
を使用した予備電気泳動を含む全ての蛋白質精製操作は上記洗浄剤をリン酸カリ
ウムによる沈殿で除去して行った。
【0073】結果 B. catarrhalisの他のメンブレン抽出物から単一抽出手法により10〜300μgの
範囲の量で幾つかの蛋白質を精製した。図3に23〜71kDaの範囲の蛋白質の分析
SDSゲル電気泳動による分析結果を示す。
【0074】アミノ酸配列の同定 N末端配列の決定 N末端配列の決定は、アプライド・バイオシステムス社(Applied Biosystems)
から供給されたプロトコルに従って行った。但し、この他にも、文献:松平、J.
Biol. Chem., 262; 10035-10038頁(1997)に述べられている方法に従って同様の
配列決定を行うこともできる。
【0075】 内部ペプチドの配列決定 この配列決定は、SDSゲル電気泳動法と互換性のあるS−2−カルボキシア
ミド化法を用いて行った。10%グリセロール(vol/vol)と、5%(wt/vol)SDS
、0.025MのトリスHCl、及び100mMの1,4-DTTからなるpH8.3の溶液中で蛋白質に対
するアルキル化反応を実行した。先ず、この混合物を90℃で15分間インキュベー
トすることにより蛋白質を還元した。得られたサンプルを37℃に冷却してアクリ
ルアミドを最終濃度2Mまで添加し、該混合物をアルゴン雰囲気の暗所中で30〜60
分間にわたりインキュベートした。SDS還元バッファーを加えてサンプルをS
DSゲル電気泳動にかけ、ゲルを染色して取り出されるクーマシーにより蛋白質
を可視化した。この操作は71kDaの蛋白質に対しても行われたが、この蛋白質は
N末端の配列が決定できなかった。
【0076】実施例2:免疫処置要項 パイエル板内(IPP)免疫化処置はラット用の方法(キッド(Kyd)他、Infect. Im
mun., 63; 2931-2940 (1995)参照)の変形である。免疫接種材料は、前記蛋白質
を不完全フロイントアジュバント(IFA:ミシガン州セントルイスのシグマ社
(Sigma)製)に1:1の比率で乳化させて投与量が2.5μg〜10μgの範囲となるよ
うに準備した。特定行減退除去(SPF)環境に維持したSPF雄BALB/cマウス
に0.25mLのケタミン/キシラジン含有PBS(塩酸ケタミン[オーストラリア国
ニューサウスウェールズ州スミスフィールドのトロイ・ラボラトリーズ製]5mg
/mL、塩酸キシラジン[オーストラリア国ニューサウスウェールズ州ピンブルの
バイエル社製]2mg/mL)を皮下注射することにより麻酔した。マウス腹壁に1
cmの中央切開部を形成してそこから小腸を露出させ、26Gニードルを使用して約
1μLの接種量を漿膜下組織の各パイエル板に送り込んだ。小腸を無菌PBSで
リンスし、腹腔を縫合した。偽免疫処理マウスには同様の手術でIFA及びPB
Sの乳液を注射した。
【0077】 気管内(IT)刺激をIPP免疫処置後の14日目に与えた。これらのマウスは、静脈
麻酔薬サッファン(Saffan:全量1kg当たり20mgのアルファドンを含有。0.15mL
;オーストラリア国ニューサウスウェールズ州エヌス・ライドのピットマン・ム
ーア社製)で鎮静させた。蛋白質含有PBS20μL(IPPに投与したのと同量)を
気管に経口挿入した22.5Gカテーテル(日本国東京のテルモ社製)を介して肺に
送り込んだ。この接種材料は0.3mLずつ二回の空気で拡散させた。
【0078】 細菌感染 1リットル当たりウマの脱繊維素血液50mLを補充したBHI培養基板上におい
B. catarrhalisを一晩培養した。培養基板を37℃にて5%CO雰囲気内で一
晩インキュベートして菌を採取し、PBS内で三回洗浄した。濃度は405nmにお
ける光学的濃度測定で評価し、上記の一晩経過した培養基板における接種物系列
希釈のコロニー形成単位(CFU)を計数することで確認した。マウスはサッフ
ァンの静注で鎮静させた。生きたB. catarrhalisを添加したPBSの丸薬状接種
物を前述の気管内刺激と同様にして肺に送り込んだ。マウスを汗腺から時間後又
は必要とされるときのいずれかにペントバルビタールソーダの腹膜内注射で殺し
た。心臓穿刺により血液を採取し、血清採取のために凝固させた。喉部を切開し
て気管を露出させ、カニューレを介して肺に0.5mLのPBSを点滴及び回収する
ことによって気管支肺胞洗浄液(BAL)を採取した。BAL液を採取した後、
完全な肺を取り出して2mLのPBS中に置き、組織ホモジナイザー(9500rpm; H
eidolph DIAX 600, ドイツ国ケルハイムのエレクトロ社製)で均質化した。BA
L液と均質化肺組織をCFU識別用平板系列希釈による細菌浄化値の分析にかけ
た。血清は、4℃、450×gで10分間遠心分離機(Juoan BR3.11型、フランス
国のサン・ナゼール社製)にかけて分離し、−80℃で保管した。
【0079】 結果 精製蛋白質によってマウスにIPP免疫処置を行い、気管内刺激を行った。図4
に示すデータはBAL液と肺組織のそれぞれにおける細菌浄化値の増加率(%)を
非免疫処置のものとの比較で示している。
【0080】 見掛けの分子量が71kDaの蛋白質はBAL液における浄化率の向上に最も有効
であるが、この蛋白質に対する免疫応答は肺組織の浄化値では有効性が低い。
【0081】 見掛けの分子量が44kDaの蛋白質による免疫処理で得られる免疫応答は、BA
L液及び肺組織の双方について細菌浄化に有効である。15kDa及び30kDaの各蛋白
質による免疫処置はBAL液及び肺組織の双方について50%以上高い浄化率の向
上を示したが、BAL液について同等の浄化率を示した14.5kDaの蛋白質は肺組
織には同じ防御効果をもたらすものではなかった。14kDaの蛋白質はBAL液に
おける細菌浄化には有効ではないが、肺組織に対しては浄化率を若干向上できる
ものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例における30kDa及び71kDaの各蛋白質の分離操作を示す流れ図で
ある。
【図2】 本発明の実施例における14kDa、14.5kDa及び15kDaの各蛋白質の分離操作を示
す流れ図である。
【図3】 銀染法により精製した蛋白質のSDS電気泳動ゲル分画グラフである。
【図4】 B. catarrhalis感染マウスにおける本発明の抗体による免疫処置を行った場合
と行わなかった場合の浄化率データを示す線図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年8月18日(2000.8.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12N 1/21 5/10 G01N 33/53 D 15/09 ZNA 33/569 B G01N 33/53 C12N 5/00 A 33/569 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 キド、ジェネール オーストラリア国、オーストラリアン・キ ャピタル・テリトリー 2617、マッケラ ー、バギー・クレッセント 6 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA31 BA48 CA03 DA01 DA02 DA05 DA11 EA04 GA11 4B065 AA01X AA01Y AA57X AA87X AB01 AC14 BA02 CA24 CA45 CA46 4C085 AA03 BA15 DD62 4H045 AA10 AA11 AA30 BA14 BA16 BA17 BA18 CA11 DA86 EA31 EA50 FA72 FA74

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブランハメラ・カタラリス(Branhamella catarrhalis)抗
    原であり、且つSDSゲル電気泳動法で測定される見掛け分子量が約14〜71kDa
    であることを特徴とする蛋白質。
  2. 【請求項2】 SDSゲル電気泳動法で測定される見掛け分子量が約14kDa
    であることを特徴とする請求項1に記載の蛋白質。
  3. 【請求項3】 SDSゲル電気泳動法で測定される見掛け分子量が約14.5kD
    aであることを特徴とする請求項1に記載の蛋白質。
  4. 【請求項4】 SDSゲル電気泳動法で測定される見掛け分子量が約15kDa
    であることを特徴とする請求項1に記載の蛋白質。
  5. 【請求項5】 SDSゲル電気泳動法で測定される見掛け分子量が約20kDa
    であり、下記のN末端配列 AISYGNSADAQPYVGAKIGQVDAKQINNKNT を有することを特徴とする請求項1に記載の蛋白質。
  6. 【請求項6】 SDSゲル電気泳動法で測定される見掛け分子量が約30kDa
    であり、下記のN末端配列 NVVTNTGATVVDGTRTIFSTLVKPAAVVAAV を有することを特徴とする請求項1に記載の蛋白質。
  7. 【請求項7】 SDSゲル電気泳動法で測定される見掛け分子量が約35kDa
    であり、下記のN末端配列 TPTVYGKAFLTIDANNTDXTY を有することを特徴とする請求項1に記載の蛋白質。
  8. 【請求項8】 SDSゲル電気泳動法で測定される見掛け分子量が約44kDa
    であり、下記のN末端配列 AGLDRSGQDVTASLQDGTYA を有することを特徴とする請求項1に記載の蛋白質。
  9. 【請求項9】 SDSゲル電気泳動法で測定される見掛け分子量が約71kDa
    であり、以下の内部ペプチド配列 残基350〜361 GELSSNLQDRHK 残基366〜380 ADIHGNRFRGSAAIAS 残基528〜533 NFEYLK 残基542〜556 FGELSVGDSHSVFLQ 残基665〜682 DADVTGGFYGPNATEMGG を有することを特徴とする請求項1に記載の蛋白質。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の蛋白質の相同体もし
    くは誘導体。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の蛋白質の一種以上の
    抗原フラグメント。
  12. 【請求項12】 特定の配列、すなわち (i) :請求項1〜9のいずれか1項に記載の蛋白質をコードするDNA配列
    又はそれに等価なRNA配列、 (ii) :(i)の配列のいずれかに対して相補的な配列、 (iii) :(i)及び(ii)の配列のいずれかに対して実質的な同一性を有する配列
    、又は (iv) :請求項1〜9のいずれか1項に記載の蛋白質の相同体、誘導体又はフ
    ラグメントをコードする配列、 を含むか或いは該特定配列のみからなることを特徴とする核酸分子。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の核酸配列を含むベクター。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のベクターで形質転換又はトランスフェ
    クションされた宿主細胞。
  15. 【請求項15】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の一種以上の蛋白質、
    請求項10に記載の一種以上の相同体又は誘導体、又は請求項11に記載の一種
    以上の抗原フラグメントを含む免疫原性組成物。
  16. 【請求項16】 ワクチンであることを特徴とする請求項15に記載の免疫
    原性組成物。
  17. 【請求項17】 免疫原性組成物の調製における、請求項1〜9のいずれか
    1項に記載の一種以上の蛋白質、請求項10に記載の一種以上の相同体又は誘導
    体、又は請求項11に記載の一種以上の抗原フラグメントの使用。
  18. 【請求項18】 免疫原性組成物が呼吸器系感染症の予防もしくは治療用の
    ワクチン組成物であることを特徴とする請求項17に記載の使用。
  19. 【請求項19】 免疫原性組成物が中耳炎の予防もしくは治療用ワクチンで
    あることを特徴とする請求項17に記載の使用。
  20. 【請求項20】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の一種以上の蛋白質、
    及び/又は請求項10に記載の一種以上の相同体又は誘導体、及び/又は請求項
    11に記載の一種以上の抗原フラグメントを、付加的な少なくとも一種の他のブ
    ランハメラ・カタラリス(B. catarrhalis)抗原もしくはその一種以上のフラグ
    メントと共に含有する抗原組成物。
  21. 【請求項21】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の蛋白質、請求項10
    に記載の相同体又は誘導体、又は請求項11に記載の抗原フラグメントに対して
    増強された抗体。
  22. 【請求項22】 a)請求項21に記載の一種以上の抗体を供試サンプルと接
    触せしめ、 b)請求項1〜9のいずれか1項に記載の一種以上の抗原の存在を検出すること
    を特徴とする、ブランハメラ・カタラリス(B. catarrhalis)の検出及び/又は
    同定方法。
  23. 【請求項23】 a)請求項1〜9のいずれか1項に記載の一種以上の抗原蛋
    白質、請求項10に記載の一種以上の相同体又は誘導体、請求項11に記載の一
    種以上の抗原フラグメント、又は請求項20に記載の抗原組成物を供試サンプル
    と接触せしめ、 b)ブランハメラ・カタラリス(B. catarrhalis)に対する抗体の存在を検出す
    ることを特徴とする、ブランハメラ・カタラリス(B. catarrhalis)の検出及び
    /又は同定方法。
  24. 【請求項24】 ブランハメラ・カタラリス(B. catarrhalis)の検出又は
    同定における、請求項1〜9のいずれか1項に記載の蛋白質、請求項10に記載
    の相同体又は誘導体、請求項11に記載の抗原フラグメント、又は請求項20に
    記載の抗原組成物の使用。
  25. 【請求項25】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の少なくとも一種の抗
    原蛋白質、請求項10に記載の少なくとも一種の相同体又は誘導体、請求項11
    に記載の少なくとも一種の抗原フラグメント、請求項20に記載の抗原組成物、
    又は請求項21に記載の抗体を備えたことを特徴とするブランハメラ・カタラリ
    ス(B. catarrhalis)の検出及び/又は同定用のキット。
  26. 【請求項26】 医薬における、請求項1〜9のいずれか1項に記載の蛋白
    質、請求項10に記載の相同体又は誘導体、請求項11に記載のフラグメント、
    又は請求項15に記載の免疫原性組成物の使用。
  27. 【請求項27】 患者の免疫応答の誘発における、請求項1〜9のいずれか
    1項に記載の蛋白質、請求項10に記載の相同体又は誘導体、請求項11に記載
    の抗原フラグメント、又は請求項15に記載の免疫原性組成物の使用。
  28. 【請求項28】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の少なくとも一種の蛋
    白質、請求項10に記載の少なくとも一種の相同体又は誘導体、請求項11に記
    載の少なくとも一種の抗原フラグメント、又は請求項15に記載の免疫原性組成
    物の有効量を投与することからなる呼吸器感染症の治療又は予防法。
  29. 【請求項29】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の少なくとも一種の蛋
    白質、請求項10に記載の少なくとも一種の相同体又は誘導体、請求項11に記
    載の少なくとも一種の抗原フラグメント、又は請求項15に記載の免疫原性組成
    物の有効量を投与することからなる中耳炎の治療又は予防法。
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