JP2002514440A - 酸化窒素シンターゼ遺伝子における多形 - Google Patents

酸化窒素シンターゼ遺伝子における多形

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JP2002514440A JP2000548506A JP2000548506A JP2002514440A JP 2002514440 A JP2002514440 A JP 2002514440A JP 2000548506 A JP2000548506 A JP 2000548506A JP 2000548506 A JP2000548506 A JP 2000548506A JP 2002514440 A JP2002514440 A JP 2002514440A
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リネット、 ロバイン グリフィス、
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Abstract

(57)【要約】 疾患、特には、X症候群あるいは高血圧症のようなその要素、または疾患への素因を診断する方法であって、誘発性酸化窒素シンターゼ遺伝子の遺伝子型決定を含んでいる。前記遺伝子のプロモーター領域における、4塩基挿入多形の存在は、疾患、特には、高血圧症および/またはX症候群として知られている一群の症状のリスクが高くなっている個体を指示する。

Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野)
【0001】 本発明は、酸化窒素シンターゼ(NOS)遺伝子における多形、ならびに、そ
の多形、特に、遺伝子のプロモーター領域に見出される多形に基づく診断の方法
と装置に関する。本発明は、また、特発性の高血圧症への、またX症候群に寄与
する一群の症状への素因または感受性を有する個体を見分ける方法、ならびに、
疾患の予防、遅延あるいは整復させるために、それらの個体を治療する方法にも
関する。
【0002】 (背景技術) 特発性の高血圧症は、白人成人の約20%が罹患している共通の多因子性疾患
である。これは、心臓発作および拍動に対するリスクの有意な増加をもたらす。
この症状は、現時点では、遺伝子の総数は不明であるものの、遺伝子的基因を有
している。高血圧症は、肥満症、および、例えば、非インスリン依存型糖尿病(
NIDDM)、アテローム性硬化症、血管疾患、ならびにX症候群として知られ
ている代謝症候群における異常脂血症等の他の障害とも、合併していることも知
られている。X症候群疾患への感受性の原因となる遺伝子が同定できれば、特定
の遺伝子欠損に対する治療を目標とすることができる。
【0003】 誘発性NOS(iNOS)は、筋細胞、小血管内皮、血管平滑筋細胞、肝細胞
、腎臓近位尿細管、ヘレン輪、緻密斑、輸入細動脈、星状細胞および免疫細胞を
含む種々の組織において発現される(参考文献17)。NOSの本質的なまたは
誘発性アイソフォームにより生成される酸化窒素は、平滑筋血管拡張に影響を与
え、それは、血圧の制御において何らかの役割を果たし得ることを示唆している
(参考文献18)。しかしながら、これまでのところ、NOS遺伝子型と高血圧
症との間の遺伝的連関は、確認されてはいない。
【0004】 iNOS II遺伝子族の三構成員 NOS2A、NOS2BおよびNOS2C
は、ヒトの第17染色体、p13.1とq25のバンドの間に、共に配座されて
いた(参考文献5)。さらに、17cen−q11.2に位置付けられた(参考
文献14)、ヒトNOS2A遺伝子は、プロモーター内に位置する双対立遺伝子
的な4bpのリピート多形を含んでいる(参考文献13)。
【0005】 現時点において、高血圧疾患に対する唯一の利用可能な治療は、個体の実際の
欠陥を標的とはしてはいない薬学的投薬であり、その例は、高血圧症に対するA
CE阻害剤および利尿薬、NIDDMに対するインスリン補足、異脂肪血症に対
するコレステロール低下手段、抗血液凝固薬、心臓血管疾患に対するβブロッカ
ー、ならびに肥満症に対する体重低下手段を含む。仮に、標的化された治療手段
が利用できるなら、特定の治療方法に対する応答を予測することが可能となり、
そのような治療の有効性を著しく上げることができる。標的化治療には、疾患の
感受性に対する正確な診断検査が必要となるものの、これらの検査がいったん開
発されると、標的化治療を利用する機会が広がるであろう。そのような診断検査
は、先ず、高血圧症のリスクが最も高い状態の個体を特定するために役立ること
ができ、そして、それらが、予防手段として役立つ、生活スタイルおよび食事を
改めること可能とする。この診断検査を標的化治療のシステムと結びつけること
による利益は、投与される薬剤の用量の低下、ならびに、それにより、個体が被
る不快な副作用の量の低下をも含む可能性がある。より重篤な事例では、診断検
査は、早期の外科的介入が、症状のさらなる悪化の予防において有用であること
を示唆することもありえる。
【0006】 (発明の開示) 本発明の目的は、X症候群への、特に高血圧症への素因または感受性の遺伝子
的な診断を提供することである。他の関連する目的は、この疾患に対する素因を
持つ、または感受性を有する者において、疾患の発症を低減、予防または遅延さ
せるための治療法を提供することである。さらなる目的は、この診断を実施する
ための手段を提供することである。
【0007】 従って、本発明の第1の形態は、個体の疾患を診断する方法を提供し、それは
、前記の個体におけるNOS遺伝子の遺伝子型を決定することを含んでなる、方
法である。
【0008】 他の形態において、本発明は、疾患への素因を有するまたは感受性のある個体
を同定する方法を提供し、それは、前記個体におけるNOS遺伝子の遺伝子型を
決定することを含んでなる、方法である。
【0009】 本発明は、疾患の症状を発する前、あるいは、重篤な症状の発する前に、利用
できる結果をもたらすことができる、遺伝子的解析による疾患または特定の病状
の診断を可能とするという利点を有する。本発明は、さらに、遺伝子的解析によ
る、疾患または特定の病状への素因または感受性の診断を可能とするという利点
がある。
【0010】 本発明は、また、他の診断方法の結果を確認するあるいは補強する際にも有用
であり得る。本発明の診断は、つまり、単独の技術として、あるいは、診断のた
めの他の方法および装置と組み合わせて、好適に用いることができ、この後者の
場合において、本発明は、それに基づき、診断を評価できる、さらなる検査を提
供する。
【0011】 本発明は、個体の遺伝子型を決定するための方法として、対立遺伝子相関の利
用に由来しており、特発性高血圧症の分子遺伝学的な原因の研究をもたらしてい
る。特定の態様において、本発明は、NOS2A遺伝子のプロモーター内におけ
る、リピート配列中の4塩基対挿入の存在について検査する。本発明は、正常血
圧者と比較して、より数多くの高血圧者が、NOS2Aの4塩基対のプロモータ
ーにおける挿入を保持することを示すことにより、この4ヌクレオチド挿入と特
発性高血圧への素因と間の連関を証明している。
【0012】 特定の病状は有利となる、すなわち、疾患の発生に先立ち、処置または治療を
施すことにより、患者の罹患を低減、予防または遅延することができ、これは、
疾患への素因または感受性の前徴候を診断できるならば、より信頼性をもって実
行することができる。
【0013】 本発明の特定の態様において、方法は、コード配列に対して5’側に位置する
、iNOS遺伝子のプロモーター中におけるリピート部位の遺伝子型を決定する
ことを含んでいる。その多形は、好ましくは、転写開始部位に対して5’側の、
−891〜−575塩基対の領域中に見出される4塩基対の挿入である。本発明
は、特定の事例において、第17番染色体上の高血圧感受性因子座の位置を記載
しており、特には、17cen−q11.2にある、誘発性酸化窒素シンターゼ
遺伝子 NOS2Aを意味している。従って、本発明は、ヒト特発性高血圧症に
おける第17番染色体の役割についての強力な証拠を提供する。
【0014】 本発明の方法は、場合によっては、前記iNOS遺伝子の多形について、個体
がホモ接合性であるかヘテロ接合性であるかを決定すること含む。個体が、リス
ク遺伝子型を含まないという決定は、より重要な診断を提供し得る。同様に、二
つのリスク対立遺伝子の存在は、疾患、特には、高血圧症への素因に対する有意
な診断を与え得る。
【0015】 本発明の一態様において、疾患はX症候群である。本発明は、すなわち、この
症候群の素因があるまたは感受性のある個体の同定を助け、疾患を回避または低
減するための治療、処置または他の手段を早期に開始することを可能とし、なお
、後者には、異なった生活スタイルまたは異なった食事の選択も含まれる。多く
の個々の障害が、X症候群に含まれ、典型的に寄与そ、またはその特徴をなすこ
とが知られており、X症候群の用語は、高血圧、肥満、非インスリン依存型糖尿
病、アテローム性硬化症、異脂肪血症、血管および冠状動脈疾患からなる群より
選択される1種または2種以上の疾患を指す用語を意味する。
【0016】 従って、本発明のさらなる形態は、iNOS遺伝子のプロモーター領域の遺伝
子型を決定すること、個体がX症候群の素因があるまたは感受性があるか否かを
決定すること、ならびに、仮に、個体がそうだと診断された際には、疾患の低減
、遅延または予防のための治療を施すことを含んでなる、個体の治療方法を提供
することである。
【0017】 X症候群に対する現在の処置および治療は、全て、X症候群への素因があるまた
は感受性があると診断された個体に対する処置および治療として、本発明におい
ても、適用できる。インスリン補足は、非インスリン依存性糖尿病に好適である
。コレステロール吸収を低減させる手段は、異脂肪血症に適している。抗凝固剤
およびβ−阻害剤は、心臓血管疾患に適している。体重低減手段は、肥満症に適
している。
【0018】 本発明の特定の態様において、高血圧症への素因または感受性の診断が提供さ
れる。適当な高血圧症治療が、US−A 5510390、5496569、5
405872および5409936に開示されており、その内容を、参照するこ
とにより、ここに取り入れる。従って、この方法は、有効量の抗高血圧薬の投与
、有効な抗高血圧症治療の施行、または有効な抗高血圧症治療と有効量の抗高血
圧薬との両方の適用からなる群から選択される治療をさらに含む。
【0019】 抗高血圧症治療は、肥満、多量アルコール摂取、多量塩摂取、および/または
規則的な運動の欠如の矯正を含む。抗高血圧薬は、β−アドレナリン受容体阻害
剤を、場合によっては、チアジン、カルシウムチャンネル阻害薬、アンギオテン
シン転化酵素(ACE)阻害剤、血管拡張薬、α−阻害薬、ならびに、プラゾシ
ン、テラゾシンやドキサゾシンのような中枢神経作用薬との組み合わせも、含み
得る。本発明の一つの態様は、他の治療よりも、特定の治療方法が、さらに成功
する可能性があることを、特定の多形が示唆することである。すなわち、本発明
の利点は、適用可能な多くの治療の何れを、患者に施すべきかの選択の手助けが
可能であることである。
【0020】 前記iNOS遺伝子の遺伝子型の決定は、前記iNOS遺伝子の前記5’領域
における多形を見分けるため、前記iNOS遺伝子のプロモーター領域をスクリ
ーニングすることにより好適に達成され、その多形は、前記個体におけるリスク
遺伝子型の指標である。本発明の一態様において、スクリーニングは、iNOS
遺伝子の前記5’領域中に位置する核酸配列の増幅、iNOS遺伝子の前記5’
領域のサザン・ブロット、およびiNOS遺伝子の前記5’領域の一本鎖構造多
形(SSCP)マッピングからなる、一群の手法から選択される手法により成し
遂げられる。本発明は、また、iNOS遺伝子のその5’領域中またはその近傍
における多形との関連性が異常である多形について、iNOS遺伝子のプロモー
ター領域の全体または一部をスクリーニングすることをも含む。
【0021】 本発明は、iNOS遺伝子の5’プロモーター領域中または近傍における既知
の多形に相関する他の多形の同定であって、 (a)多形を見出し、それを既知のNOS遺伝子多形と関連付けをすること、
および (b)その新たな多形がX症候群またはその寄与要素と連関するか否かを検査
すること を含んでなる同定をさらに含む。
【0022】 現時点において、転写開始位置の上流の2.7kbと2.5kbとの間に位置
する(参考文献31)、NOS2Aプロモーター中に1つの他の既知の多形があ
る。この多形は、CCTTT ペンタヌクレオチド・リピートからなり、80.
2%のヘテロ接合性を有する。ヒトにおいて、プロモーター中に存在するこのC
CTTT リピートの数は、9〜16で変化し得る。NOS2A遺伝子の転写に
対する、この特定の多形の何らかの効果は、なお確認を要するものであるが、そ
れでも、特発性高血圧症への素因と結びつけることができる。
【0023】 以下により詳細に説明する本発明の特定の例は、従来のポリメラーゼ連鎖反応
(PCR)技術に従って、NOS2A遺伝子の前記プロモーター領域中に、特に
は転写開始位置に対して5’側の−891と−575番目の塩基対の間に位置す
る核酸配列を増幅する、1種または2種以上のプライマーを利用する。そのPC
R産物は、増幅された核酸配列(配列番号1)を含む。次の工程は、増幅された
配列の大きさを決定することである。好適な方法は、媒体、典型的にはゲル中で
異なる大きさの核酸を、その大きさに応じる速度で移動する、毛管電気泳動であ
る。この目的のために他のプライマーを用いることもできるが、特には、二つの
PCRプライマー(参考文献13)は、配列番号2および配列番号3からなるヌ
クレオチド配列の群から選択されるヌクレオチド配列を有する。
【0024】 配列番号2: 5’ TGGTGCATGCCTGTAGTCC 配列番号3: 5’ GAGGCCTCTGAGATGTTGGTC この二つのプライマーは、NOS2A遺伝子の前記プロモーター領域中に位置
する核酸配列を増幅する目的に適合する。リスク遺伝子型は、4塩基の挿入の大
きさ317bpの対立遺伝子を構成し、非リスク遺伝子型は大きさ313bpの
野生型対立遺伝子を構成し、また、本発明の診断は、特にはヒトについて行うこ
とができる。
【0025】 本発明は、また、X症候群への素因または感受性を診断するための装置の製造
における、iNOS遺伝子のプロモーター領域の遺伝子型を決定する手段の使用
用途を提供する。本発明のこの形態の一態様において、その領域は、転写開始位
置に対して5’側の−891から575番目の塩基対からなる、または含む、前
記遺伝子の前記プロモーター領域中に位置するフラグメントを増幅する目的に、
そのPCRプライマーは適している。
【0026】 本発明は、また、iNOS遺伝子のプロモーター領域の遺伝子型を決定するた
めの一種またはそれ以上のプライマー核酸分子、ならびに、iNOS遺伝子型を
、疾患への素因または感受性のリスクと関連付ける装置を含んでなる、X症候群
への素因または感受性を診断するためのキットを、さらに提供する。本発明の特
定の態様において、iNOS遺伝子型をリスクと関連付ける前記装置は、PCR
反応の産物に並べて、ゲル上で泳動される一組の基準マーカーを含む。本発明の
もう一つの特定の態様において、前記装置は、PCR産物をその上で泳動したゲ
ルと比較され、そして、リスク遺伝子型の決定を可能とする、一組の基準ゲルを
含む。本発明のさらなる特定の態様において、前記装置は、リスク遺伝子型の同
定を可能にする、PCR産物の大きさがその上に表示されているチャートを含む
【0027】 本発明の好ましいキットは、iNOS遺伝子のプロモーター領域のリスク遺伝
子型と非リスク遺伝子型とを区別するために適合するPCRプライマーを含む。
特に好ましくは、配列番号2および配列番号3のプライマーような、転写開始位
置に対して5’側の−891から−575番目の塩基対までからなる、または含
む領域の全体またはフラグメントの増幅のために適合するプライマーを含むもの
である。
【0028】 本発明によれば、X症候群の疾患である高血圧症に対して、検査された多形マ
ーカーの有意な関連性がある。以下に、本発明の特定の態様を簡単に説明する。
【0029】 実施例1 NOS2Aのテトラヌクレオチド・リピート多形は、177の高血圧症血縁者
対(sibpair)における連関について、ならびに、77人の高血圧および
76人の正常血圧個体における対立遺伝子との関連について、検査された。SP
LINKの結果は、双対立遺伝子NOS2A多形における有意に(P=0.00
02)過剰な対立遺伝子の占有を示した。また、最大の確度の計算を行う際、S
PLINKより改良された制限を用いる、最近出された解析パッケージである、
ASPEX(参考文献15,16)をも、NOS2A連関性データの解析に利用
した。ASPEXを用いた結果は、我々の高血圧血縁者対の集団において、有意
に過剰の対立遺伝子の占有、ならびに、NOS2Aの連関性を示した(MLOD
=4.4)。加えて、カイ二乗解析による検証において、対立遺伝子の関連は、
NOS2A多形と高血圧症との有意な関連性を示した(χ2=5.9;P=0.
016)。表2に示すように、正常血圧者(9%)と比較して、より数多くの高
血圧者(19%)が、NOS2A 4bpのプロモーターへの挿入を有していた
。この挿入を伴う高血圧症の優位比率は、2.3と推定された(95% Cl=
1・1〜4.8)。
【0030】 被験者:白人高血圧(抗高血圧薬治療前、血圧 140/90mmHg以上)
兄弟からの239人分の血液は、オーストラリアのNational Heal
th and Medical Research Council(NHMR
C)の双生児登録(Twin Registry)より得られた接触者から、なら
びに、一般開業医および機関の無償提供から収集した。加えて、対立遺伝子関連
性の研究のために、前述のように(参考文献20)、77人の高血圧者(投薬前
の血圧 140/90mmHg以上で、高血圧の両親の子である)、および76
人の正常血圧者(血圧 140/90mmHg未満で、正常血圧の両親の子であ
る)から血液を収集した。民勢統計的上のパラメーターの取得、家系の特定、お
よび、糖尿病および肥満症疾患の家系に含まれる者を排除するため、全ての関係
者に詳細なアンケート項目を回答された。
【0031】 遺伝子型決定:遺伝子DNAは、血液サンプルから抽出し、前述のように(参
考文献21)、PCRおよび毛細管電気泳動を用いて、マーカーによる遺伝子型
決定を行った。蛍光標識プライマーが、NOS2A 双対立遺伝子マーカーを検
出するための、DNAの増幅に利用された(参考文献13)。全てのPCR産物
は、GeneScan Softwareを備えた、ABI PRISM 31
0 Genetic Analyzer(Applied Biosystem
s、フォスター市、カリフォルニア州)を用いて、その遺伝子型決定を行った。
【0032】 統計的分析:罹患している血縁者の遺伝子型を評価し、状態の同一性(IBS
)および血統の同一性(IBD)を非母数とする法の両方を用いて、関連につい
て解析した。対立遺伝子の占有頻度を、相関系統因子(APM)(参考文献9,
10)、SPLINK(参考文献8,9)およびASPEX(参考文献15,1
6)統計的パッケージを用いて決めた。APM解析においては、第17番染色体
のスキャンに用いた13のマーカーについての、対立遺伝子の頻度の最大確度(
maximum likelihood)推定値を、高血圧の血族(sibsh
ip)データから、 MENDELプログラム・パッケージ(参考文献26)の
USERM13プログラム(参考文献25)を用いて計算した。SPLINKお
よびASPEX解析においては、対立遺伝子の頻度の最大確度推定値を、その内
部で計算した。SPLINK解析における、確度比の最大化は、可能性三角限定
(possible triangle rextriction)すなわち、
z[1]<0.5且つz[0]<0.5×z[1](参考文献7、8)の条件に
拠った。さらに、遺伝的優性分散を妥当な量とするため、ASPEX(aspe
x位相)解析における、NOS2A関連データの最大確度計算は、以下の、z値
については、二項分散モデル:z[2]=y2、z[1]=2y(1−y)且つ
z[0]=(1−y)2、なお、yはその因子座での占有率であるを仮定し、妥
当な兄弟再発リスク比(λs)1.6を用いて誘導される(参考文献15、16
)。高血圧症群においては、収縮時および拡張時血圧に対して、兄弟対の間は、
両親と子との間よりも、より高い相関値に因り、適度の優性分散となることをあ
る程度暗示する証拠がある(収縮時および拡張時血圧について、遺伝的な優性分
散は、0.18および0.22とそれぞれ推定された)(参考文献27)。NO
S2Aについての対立遺伝子の関連性の結果は、カイ二乗試験により分析した。
優位比率および95%信頼性限界の計算を、Epi Info Version 6統計的プログラム(参考文献28)を用いて行った。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】 参考文献
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【配列表】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月19日(2000.5.19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項14】 iNOS遺伝子のプロモーター領域内またはその近傍にお
ける多形との関連性に異常を持つ多形について、iNOS遺伝子の全体または一
部をスクリーニングすることを含んでなる、X症候群またはX症候群への素因を診
断する方法。
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月30日(2000.11.30)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4B063 QA01 QA11 QA19 QQ03 QQ44 QR62 QS16 QS25 QS39

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NOS遺伝子の遺伝子型を決定することを含んでなる、病気
    または病気の素因を診断する方法。
  2. 【請求項2】 誘発性酸化窒素シンターゼ(iNOS)遺伝子の遺伝子型を
    決定することを含んでなる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 iNOS遺伝子の転写調節配列の遺伝子型を決定することを
    含んでなる、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 iNOS遺伝子のプロモーター領域の遺伝子型を決定するこ
    とを含んでなる請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 個体が、NOS遺伝子のリスク型多形に対して、ホモ接合性
    かヘテロ接合性かを決定することを含んでなる、請求項1〜4のいずれかに記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 リスク型多形は、転写開始部位に対して5’側の−891か
    ら−575番目との間に見出される、iNOS遺伝子のプロモーターにおける4
    つの塩基対の挿入である、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 X症候群またはX症候群の素因、あるいは、その寄与要素の診
    断を目的とする、先の請求項のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 高血圧症の診断を目的とする、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 請求項8の方法により高血圧症またはその素因を診断し、高
    血圧の整復、予防、あるいは、改善するために個体を治療することを含んでなる
    、高血圧症の診断ならびに治療をする方法。
  10. 【請求項10】 NOS遺伝子の遺伝子型を診断することを含んでなる、高
    血圧症治療への応答を予測する方法。
  11. 【請求項11】 iNOS遺伝子のプロモーター領域内またはその近傍にお
    ける多形との関連性に異常を持つ多形について、iNOS遺伝子の全体または一
    部をスクリーニングすることを含んでなる、X症候群またはX症候群の素因を診断
    する方法。
  12. 【請求項12】 高血圧症または高血圧症の素因の診断を目的とする、請求
    項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 iNOS遺伝子のプロモーター領域内またはその近傍にお
    ける既知の多形と相関するさらなる多形を特定する方法であって、 (a)さらなる多形を見出し、それを既知のNOS遺伝子多形に対して、関連
    性付けを行うこと、および (b)さらなる多形が、X症候群またはその寄与要素と連関するか否かを検査
    すること を含んでなる方法。
  14. 【請求項14】 X症候群への素因または感受性を診断するためのキットで
    あって、 (a)NOS遺伝子の遺伝子型を決定するための1種またはそれ以上のPCR
    プライマー、および (b)NOS遺伝子型を、疾患への素因または感受性のリスクと関連付けを行
    うための装置 を含んでなるキット。
  15. 【請求項15】 前記装置は、一組の基準マーカーを含んでいる、請求項1
    4に記載のキット。
  16. 【請求項16】 前記装置は、基準ゲルを含んでいる、請求項14に記載の
    キット。
  17. 【請求項17】 前記装置は、基準チャートを含んでいる、請求項14に記
    載のキット。
JP2000548506A 1998-05-11 1999-05-07 酸化窒素シンターゼ遺伝子における多形 Pending JP2002514440A (ja)

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